JP2024512139A - カンナビノイドを含む組成物および使用方法 - Google Patents

カンナビノイドを含む組成物および使用方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、組成物の使用ならびに疼痛の軽減および処置におけるそれらの使用に関する。対象における急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはテトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月29日に出願された米国仮出願第63/167,448号「COMPOSITIONS COMPRISING CANNABINOIDS AND METHODS OF USE」の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
開示の分野
本開示は、カンナビノイドを含む組成物の使用および疼痛の軽減におけるそれらの使用に関する。
開示の背景
米国では、3800万人を超える人々が片頭痛に罹患している。これは、米国人口の成人の約13%、または10人に1人よりわずかに多いに相当する。これらのうち、200万~300万人の片頭痛罹患者は慢性的であると考えられている。
線維筋痛症は、一般的な慢性疼痛障害である。これは、米国で推定1000万人、世界人口の推定3~6%に影響を及ぼしている。これは女性において最も一般的である(線維筋痛症と診断された人の75~90%が女性である)が、すべての民族群の男性および小児にも発生する。
片頭痛の疼痛、頻度、および線維筋痛症の疼痛の処置には、FDA承認の治療、およびカンナビノイドなどのFDA非承認の代替処置の使用が含まれる。例えば、現在の処置としては、5HT-1B/1D受容体アゴニズムを介して効果を発揮するトリプタンクラスの薬物、エルゴタミン、NSAID、オピオイド、単純鎮痛剤、バルビツレート、抗てんかん薬、三環系抗うつ薬、COX-2阻害剤、CGRP阻害剤、ベータおよびカルシウムチャネル遮断薬、抗高血圧薬、抗ヒスタミン薬、オナボツリナムトキシンA(ボトックス(登録商標))などが挙げられ得る。
しかしながら、そのような処置は、いずれかの障害と診断された人を助けることができないことが多い。したがって、当技術分野では、前兆を伴うおよび/もしくは伴わない片頭痛の発作に関連する疼痛、片頭痛の頻度、または線維筋痛症の疼痛、ならびに家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、および複合性局所疼痛症候群などの関連障害の有効な処置が必要とされている。
[0001]
概要
対象における急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはテトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
[0002]
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)、グルタメート、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)、サブスタンスP、5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)、一酸化窒素(NO)、γ-アミノ酪酸(GABA)、神経成長因子(NGF)、セロトニン、ドーパミン、N-アラキドノイルエタノールアミン(AEA)、2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)からなる群から選択される。
[0003]
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、カンナビゲロール(CBG)、カンナビゲロール酸(CBGA)、カンナビノール(CBN)、カンナビノール酸(CBNA)、Δ-テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビクロメン酸(CBCA)、カンナビジバリン(CBDV)、およびΔ-テトラヒドロカンナビノール(D8-THC)からなる群から選択される。いくつかの態様では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、対象にTHCおよびCBDをさらに投与する。
[0004]
対象における片頭痛の頻度を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、対象は慢性片頭痛を有する。いくつかのさらなる実施形態では、対象は高頻度片頭痛を有する。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
[0005]
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される。
[0006]
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。いくつかの態様では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、対象にTHCおよびCBDをさらに投与する。
対象における線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびTHCを含む医薬組成物であって、少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのTHCに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、組成物はCBDをさらに含む。いくつかの実施形態では、組成物はテルペノイドをさらに含む。いくつかの実施形態では、組成物は鎮痛剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
いくつかの態様では、組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THC、THC、ならびにCBDからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイドを含む。
少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびCBDを含む医薬組成物であって、少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのCBDに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、組成物はTHCをさらに含む。いくつかの実施形態では、組成物はテルペノイドをさらに含む。いくつかの実施形態では、組成物は鎮痛剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
いくつかの態様では、組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THC、THC、ならびにCBDからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイドを含む。
急性片頭痛の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む。
対象における片頭痛の頻度を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように投与することを含む、方法が、本明細書でさらに提供される。いくつかの実施形態では、対象は慢性片頭痛を有する。いくつかの実施形態では、対象は、高頻度片頭痛を有する。
いくつかの実施形態では、組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む。
THCおよびCBDを含む医薬組成物であって、THCのCBDに対する比が、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物が、本明細書でさらに提供される。
いくつかの実施形態では、組成物はマイナーカンナビノイドをさらに含む。いくつかの態様では、マイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される(is selected form the group consisting of)。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、およびCGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、組成物はテルペノイドをさらに含む。
いくつかの実施形態では、組成物は鎮痛剤をさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、またはCGRPからなる群から選択される。
急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、片頭痛の疼痛は、疼痛尺度によって測定される。
いくつかの実施形態では、羞明は、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または対象からの自己報告によって測定される。
いくつかの実施形態では、音声恐怖症は、対象からの自己報告によって測定される。
いくつかの実施形態では、悪心は、対象からの自己報告によって測定される。いくつかの追加の実施形態では、悪心は、視覚的アナログ尺度によって測定される。
いくつかの実施形態では、組成物は、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、THC(存在する場合)、およびCBD(存在する場合)は、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、THC(存在する場合)、およびCBD(存在する場合)は、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
片頭痛の頻度を処置する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は慢性片頭痛を有する。いくつかの実施形態では、対象は高頻度片頭痛を有する。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、組成物は、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、THC(存在する場合)、およびCBD(存在する場合)は、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、THC(存在する場合)、およびCBD(存在する場合)は、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
急性片頭痛の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、片頭痛の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は慢性片頭痛を有する。いくつかの実施形態では、対象は高頻度片頭痛を有する。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、CBD:THCの比は約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、THCおよびCBDは、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、THCおよびCBDは、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、CBD:THCの比は約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、THCおよびCBDは、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、THCおよびCBDは、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
CGRP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。
SNP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。
急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、片頭痛の疼痛は、疼痛尺度によって測定される。
いくつかの実施形態では、羞明は、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または対象からの自己報告によって測定される。
いくつかの実施形態では、音声恐怖症は、対象からの自己報告によって測定される。
いくつかの実施形態では、悪心は、対象からの自己報告によって測定される。いくつかの追加の実施形態では、悪心は、視覚的アナログ尺度によって測定される。
いくつかの実施形態では、CBD:THCの比は約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む。いくつかの態様では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、THC、CBD、および少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)は、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、THC、CBD、および少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)は、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
片頭痛の頻度を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように投与することを含む、方法がさらに本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
いくつかの実施形態では、対象は慢性片頭痛を有する。いくつかの実施形態では、対象は高頻度片頭痛を有する。
いくつかの実施形態では、投与することが注射によって達成される。
いくつかの実施形態では、処置は、投与後少なくとも2時間以内に有効である。いくつかの態様では、処置は、投与後少なくとも1時間以内、投与後少なくとも30分以内または投与後少なくとも15分以内に有効である。
いくつかの実施形態では、CBD:THCの比は約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む。いくつかの態様では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される。
THC、CBD、および少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)は、少なくとも90重量%純粋である。いくつかの好ましい実施形態では、THC、CBD、および少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)は、少なくとも99重量%純粋である。
いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされる。いくつかの態様では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される。
図1A~図1Bは、ロータロッドアッセイを使用した運動機能に対するCBD:THC比の効果を示す。各図の上のパネルは、3回の連続5分間のトライアル(trial)にわたるロッドから落下するまでの潜時を示す。各図の下のパネルは、3回のトライアルでロッドから落下するまでの平均潜時を示す。 図1A~図1Bは、ロータロッドアッセイを使用した運動機能に対するCBD:THC比の効果を示す。各図の上のパネルは、3回の連続5分間のトライアル(trial)にわたるロッドから落下するまでの潜時を示す。各図の下のパネルは、3回のトライアルでロッドから落下するまでの平均潜時を示す。
図2は、光嫌悪実験の実験デザインを示す。
図3A~図3Dは、光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、30分間にわたる時間の関数として測定された光嫌悪を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの明るい区画で過ごした平均時間を示す。図3A~図3Bは、試験したすべてのマウスの光嫌悪実験の結果を示す。図3Cは、雌マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。図3Dは、雄マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。 図3A~図3Dは、光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、30分間にわたる時間の関数として測定された光嫌悪を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの明るい区画で過ごした平均時間を示す。図3A~図3Bは、試験したすべてのマウスの光嫌悪実験の結果を示す。図3Cは、雌マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。図3Dは、雄マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。 図3A~図3Dは、光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、30分間にわたる時間の関数として測定された光嫌悪を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの明るい区画で過ごした平均時間を示す。図3A~図3Bは、試験したすべてのマウスの光嫌悪実験の結果を示す。図3Cは、雌マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。図3Dは、雄マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。 図3A~図3Dは、光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、30分間にわたる時間の関数として測定された光嫌悪を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの明るい区画で過ごした平均時間を示す。図3A~図3Bは、試験したすべてのマウスの光嫌悪実験の結果を示す。図3Cは、雌マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。図3Dは、雄マウスに対する光嫌悪実験の結果を示す。
図4は、CGRPトリガーなしの光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。左のパネルは、30分間にわたる時間の関数として測定された光嫌悪を示す。右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの明るい区画で過ごした平均時間を示す。
図5A~図5Cは、マウスが光嫌悪試験中の暗い区画で休息して過ごした時間に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、マウスが30分間にわたって暗い区画で過ごした時間を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの暗い区画で過ごした平均時間を示す。図5Aは、試験したすべてのマウスの結果を示す。図5Bは、雌マウスの結果を示す。図5Cは、雄マウスの結果を示す。 図5A~図5Cは、マウスが光嫌悪試験中の暗い区画で休息して過ごした時間に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、マウスが30分間にわたって暗い区画で過ごした時間を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの暗い区画で過ごした平均時間を示す。図5Aは、試験したすべてのマウスの結果を示す。図5Bは、雌マウスの結果を示す。図5Cは、雄マウスの結果を示す。 図5A~図5Cは、マウスが光嫌悪試験中の暗い区画で休息して過ごした時間に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。各図の左のパネルは、マウスが30分間にわたって暗い区画で過ごした時間を示す。各図の右のパネルは、全試験期間中の5分あたりの暗い区画で過ごした平均時間を示す。図5Aは、試験したすべてのマウスの結果を示す。図5Bは、雌マウスの結果を示す。図5Cは、雄マウスの結果を示す。
図6は、光嫌悪試験中の明るい区画での休息時間に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で休息して過ごした時間を示す。右のパネルは、明るい区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す。
図7は、CGRP投与によってもたらされた光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で休息して過ごした時間を示す。右のパネルは、明るい区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す。
図8は、CGRP投与によってもたらされた光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で休息して過ごした時間を示す。右のパネルは、明るい区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す。
図9は、2つのコホートについてのSNP投与によって誘導された光嫌悪に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。パネルAおよびCは、2つのコホートについての30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で休息して過ごした時間を示す。パネルBおよびDは、2つのコホートについての明るい区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す。
図10は、ロータロッドアッセイの実験デザインを示す。
図11は、ロータロッドによって評価された自発運動活動に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。パネルAは、すべてのマウスにおける結果を示す。パネルBは、雌マウスにおける結果を示す。パネルCは、雄マウスにおける結果を示す。
図12は、Y-迷路アッセイの実験デザインを示す。
図13は、空間記憶に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果を示す。パネルAは、すべてのマウスにおけるトライアル中の新規アームにおけるエントリー数を示す。パネルBは、すべてのマウスにおけるトライアル中の新規アームで過ごした時間を示す。パネルCは、雌マウスにおけるトライアル中の新規アームにおけるエントリー数を示す。パネルDは、雄マウスにおけるトライアル中の新規アームにおけるエントリー数を示す。パネルEは、雌マウスにおけるトライアル中に新規アームで過ごした時間を示す。パネルFは、雄マウスにおけるトライアル中に新規アームで過ごした時間を示す。
図14は、空間記憶に対するCBDおよびTHCおよびCGRPの異なる比の効果を示す。上のパネルは、新規アームにおけるエントリー数を経時的に示す。下のパネルは、各コホートにおけるマウスについての新規アームにおける平均エントリー数を示す。
図15は、ベースライン、ビヒクルの投与後、および100:1のCBD/THCを含有する組成物の投与後における、閾値、DC特徴、および速度を含むCSD特性に対するCBD:THCの効果を示す。 図15は、ベースライン、ビヒクルの投与後、および100:1のCBD/THCを含有する組成物の投与後における、閾値、DC特徴、および速度を含むCSD特性に対するCBD:THCの効果を示す。 図15は、ベースライン、ビヒクルの投与後、および100:1のCBD/THCを含有する組成物の投与後における、閾値、DC特徴、および速度を含むCSD特性に対するCBD:THCの効果を示す。
図16は、注射後1時間および注射後30分後のCSD閾値に対するCBD:THCの効果を示す。
図17は、注射後1時間および注射後30分の両方におけるCSD閾値および伝播速度に対するCBD:THCの効果を示す。
図18Aおよび図18Bは、それぞれ運動皮質および視覚皮質における注射後1時間および注射後30分の両方におけるCSD半値幅および振幅に対するCBD:THCの効果を示す。 図18Aおよび図18Bは、それぞれ運動皮質および視覚皮質における注射後1時間および注射後30分の両方におけるCSD半値幅および振幅に対するCBD:THCの効果を示す。
図19A~図19Bは、CSD関連疼痛行動に対するCBD:THCの効果を示す。図19Aは、ベースラインと比較した、関連するCSDの誘導後30分の疼痛行動を示す。図19Bは、ビヒクルと比較した、CSD誘導後30分の100:1および30:1のCBD:THCの効果を示す。 図19A~図19Bは、CSD関連疼痛行動に対するCBD:THCの効果を示す。図19Aは、ベースラインと比較した、関連するCSDの誘導後30分の疼痛行動を示す。図19Bは、ビヒクルと比較した、CSD誘導後30分の100:1および30:1のCBD:THCの効果を示す。
図20は、野生型マウスおよびFHM1 KIマウスの後足引っ込め閾値試験からの異痛症に対するCBD:THCの効果を示す。
詳細な説明
本発明を開示および説明する前に、本発明は、本明細書に開示される特定の方法、組成物、または材料に限定されず、当業者によって認識されるであろうように、その均等物に拡張されることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的でのみ使用され、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
濃度、量、および他の数値データは、本明細書では範囲形式で表現または提示される場合がある。そのような範囲形式は、単に便宜上および簡潔さのために使用され、範囲の限界として明示的に列挙された数値だけでなく、各数値および部分範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含されるすべての個々の数値または部分範囲も含むように柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例示として、「約2~約50」の数値範囲は、2~50の明示的に列挙された値を含むだけでなく、示された範囲内のすべての個々の値および部分範囲も含むと解釈されるべきである。したがって、この数値範囲には、2、2.4、3、3.7、4、5.5、10、10.1、14、15、15.98、20、20.13、23、25.06、30、35.1、38.0、40、44、44.6、45、48などの個々の値、および例えば1~3、2~4、5~10、5~20、5~25、5~30、5~35、5~40、5~50、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50などの部分範囲が含まれる。この同じ原理は、最小値または最大値として1つの数値のみを列挙する範囲にも適用される。さらに、そのような解釈は、範囲の広さまたは説明されている特性にかかわらず適用されるべきである。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、所与の値が終点の「少し上」または「少し下」であってもよいことを提示することによって、数値範囲の終点に柔軟性をもたらすために使用される。例えば、終点は、列挙された値の10%、8%、5%、3%、2%、または1%以内であってもよい。さらに、便宜上および簡潔さのために、「約50mg/mL~約80mg/mL」の数値範囲はまた、「50mg/mL~80mg/mL」の範囲に対する支持を提供すると理解されるべきである。終点はまた、FDA、USPなどの適切な規制機関によって許容される変動に基づいてもよい。
本開示では、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(containing)」、および「有する(having)」などは、米国特許法でそれらに帰属する意味を有し得、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味し得、一般にオープンエンド用語であると解釈される。「からなる(consisting of)」または「からなる(consists of)」という用語は閉じた用語であり、そのような用語と共に具体的に列挙された成分、構造、ステップなど、および米国特許法に従ったもののみを含む。「から本質的になる(consisting essentially of)」または「から本質的になる(consists essentially of)」は、米国特許法によってそれらに一般的に帰属する意味を有する。特に、そのような用語は、それに関連して使用される項目(複数可)の基本的かつ新規な特性または機能に実質的に影響を及ぼさない追加の項目、材料、成分、ステップ、または要素を含めることを可能にすることを除いて、一般に閉じた用語である。例えば、組成物中に存在するが、組成物の性質または特性に影響を及ぼさない微量元素は、そのような用語に続く項目のリストに明示的に列挙されていなくても、「から本質的になる(consisting essentially of)」という言葉で存在する場合に許容され得るであろう。本明細書では、「含む(comprising)」または「含む(including)」などのオープンエンド用語を使用する場合、「から本質的になる(consisting essentially of)」という言葉および「からなる(consisting of)」という言葉に対しても、あたかも明示的に述べられているかのように直接的な支持が与えられるべきであり、その逆も同様であることが理解される。
本開示は、少なくとも1つのカンナビノイドを含む組成物を詳述する。例えば、いくつかの実施形態では、本開示は、前兆を伴うおよび/もしくは伴わない片頭痛の発作に関連する疼痛、片頭痛の頻度、および線維筋痛症の疼痛、ならびに家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、および複合性局所疼痛症候群などの関連障害に対して少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを含む組成物を使用する方法を詳述する。さらに、そのような組成物は、片頭痛に関連する他の症状、例えば、羞明、音声恐怖症、および悪心を軽減するために使用されてもよい。
さらなる態様では、本開示は、THCおよびCBDを含む組成物を詳述する。具体的には、本開示の組成物は、THCの任意の望ましくない副作用もしくはTHCに関連する危険因子を軽減するために、またはTHCもしくは組成物の有効性を増加させるために、THCおよびある量のCBDを含んでもよい。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心血管リスク、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。さらに、本開示は、前兆を伴うおよび/もしくは伴わない片頭痛の発作に関連する疼痛、片頭痛の頻度、および線維筋痛症の疼痛、ならびに家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、および複合性局所疼痛症候群などの関連障害に対してそのような組成物を使用する方法を詳述する。
I.マイナーカンナビノイド組成物
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、メジャーカンナビノイド、テルペノイド、さらなる化合物、またはそれらの組合せをさらに含んでもよい。
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、投与することを必要とする対象に投与されると、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーをモジュレートする。本明細書で使用される場合、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーに関する「モジュレートする」という用語は、特に明記しない限り、一般にバイオマーカーの血清濃度の低下を意味する。本明細書で使用される場合、「末梢性感作」という語句は、刺激閾値の低下(異痛症)、反応の増加および長期の後遺症(痛覚過敏)、ならびに損傷を受けていない組織への受容野の拡大などの現象を引き起こす末梢侵害受容器における過敏症、ならびに羞明および音声恐怖症などの現象を引き起こす末梢の眼および聴覚神経経路の過敏症を指す。本明細書で使用される場合、「中枢性感作」とは、中枢の侵害受容神経経路ならびに羞明および音声恐怖症などの現象を引き起こす中枢の眼および聴覚経路の過剰興奮性活動を指す。
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CB1、CB2(後角、脊髄における)、TRPV-1、TRPV-2、TRPV-3、TRPV-4、TRPV-8、TRPA-1、TRPM-8、5HT-1A、5HT-2A、タイプ3 5HT、アルファ-2アドレナリン受容体、PPAR-ガンマ、GAPDH、PPAR、GPCR-92 NK1、EP、trkB、mGlu1、mGlu4、mGlu5 mGlu6、mGlu7、mGlu8、FAAH、NMDAならびにそのサブユニットNR1およびNR2Aからなる群からの1またはそれを超える受容体にアゴニスト、アンタゴニストまたはインバースアゴニストとして結合することによって、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーをモジュレートし得る。
いくつかの実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、5-HT受容体(5HT-1B/1D受容体を含む)をモジュレートし、NMDAのCB1受容体媒介阻害を介したグルタミン酸作動性放出を抑制し、TRPV受容体を活性化してCGRP放出をモジュレートし、血管運動緊張に影響を与え、脳脊髄液およびPAGにおけるAEAレベルを増加させるか、またはCGRPおよびNOを減少させ得る。好ましい実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CB1、CB2、TRPV1、TRPV2、NMDAおよびグルタミン酸受容体からなる群からの1またはそれを超える受容体にアゴニスト、アンタゴニストまたはインバースアゴニストとして結合することによって、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーをモジュレートし得る。
中枢性および末梢性感作のバイオマーカーは、NMDA、CGRP、FAAH、サブスタンスP、グルタメート、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、末梢性感作のバイオマーカーは、神経原性CGRP、一酸化窒素、または硬膜血管拡張を阻害する他の化合物を含んでもよい。
特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、シクロオキシゲナーゼ、リポキシゲナーゼ、ならびにP450型酵素、例えばCYP1A1、CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A5、CYP2A6、CYP2D6、CYP1B1、および/またはCYP3A7などのバイオマーカーとして作用する酵素の活性を減少させ得る。1またはそれを超えるこれらの酵素の活性の減少は、片頭痛の疼痛に関与する抗炎症効果をモジュレートし得る。
特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、NF-kB活性、iNOS、コルチコトロピン放出因子結合タンパク質、システインプロテアーゼATGB4、光受容体特異的核内受容体NR2E3、またはジアシルグリセロールリパーゼを阻害することによって、他の形態の抗侵害受容を示し得る。さらなる特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、CB1を介してNMDA、アルファアミノ-3-ヒドロキシル-5-メチル-4-イソオキサゾール-プロピオン酸、およびカイニン酸受容体モジュレート神経毒性(kainate receptor modulated neuro-toxicity)のレベルをモジュレートするか、またはCB1によって媒介されるNMDAのモジュレーションを阻害することによってグルタミン酸作動性放出を抑制するか、または疼痛知覚に関与するエンドオピオイド前駆体(pre-curser)遺伝子発現を増加させ得る。好ましい実施形態では、本開示の組成物は、NMDAおよび/またはグルタメートのレベルをモジュレートすることによって感作に影響を及ぼし得る。
(a)マイナーカンナビノイド
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを含む。本開示で使用されるマイナーカンナビノイドは、天然源から単離されてもよいし、または合成的に製造されてもよい。マイナーカンナビノイドの非限定的な例としては、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールが挙げられ得る。一実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの1またはそれより多くを含んでもよい。別の実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの2もしくはそれより多く、3もしくはそれより多く、4もしくはそれより多く、5もしくはそれより多く、6もしくはそれより多く、7もしくはそれより多く、8もしくはそれより多く、9もしくはそれより多く、または10もしくはそれより多くを含んでもよい。さらに別の実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個または少なくとも22個もしくはそれより多くを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCからなる群から選択される。特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCからなる群から選択される少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9または10個のマイナーカンナビノイドを含む。特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCの任意の組合せを含んでもよい。
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約1%~約100%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。例えば、マイナーカンナビノイド組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、マイナーカンナビノイド組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約100%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。
(b)メジャーカンナビノイド
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、メジャーカンナビノイドを含んでもよい。メジャーカンナビノイドの非限定的な例としては、カンナビノイドD-9THC(THC)およびCBDが挙げられ得る。一実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、THCを含む。別の実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、CBDを含む。好ましい実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、THCおよびCBDの両方を含んでもよい。
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約1%~約99%の1またはそれを超えるメジャーカンナビノイドを含んでもよい。例えば、組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の1またはそれを超えるメジャーカンナビノイドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、マイナーカンナビノイド組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%の1またはそれを超えるメジャーカンナビノイドを含んでもよい。
(c)テルペノイド
特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、テルペノイドを含んでもよい。テルペノイドの非限定的な例としては、ミルセン、β-カリオフィレン、リモネン、α-テルピネオール、リナロール、α-フェランドレン、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ネロリドール、フィトール、カリオフィレンオキシドおよびα-フムレン(α-humule)が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、ミルセン、β-カリオフィレン、リモネン、α-テルピネオール、リナロール、α-フェランドレン、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ネロリドール、フィトール、カリオフィレンオキシドおよびα-フムレンからなる群から選択される1、2、3、4、5または5を超えるテルペノイドを含んでもよい。
一般的に言えば、少なくとも1つのテルペノイドは、重量基準で本開示の組成物の0%~約99%を構成してもよい。例えば、マイナーカンナビノイド組成物は、重量基準で、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の少なくとも1つのテルペノイドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、マイナーカンナビノイド組成物は、重量基準で、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%の少なくとも1つのテルペノイドを含んでもよい。
(d)他の化合物
特定の実施形態では、本発明のマイナーカンナビノイド組成物は、1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。さらなる化合物の非限定的な例としては、パラセタモールおよび/もしくはアセトアミノフェンなどの単純鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、5-HT(セロトニン)受容体アゴニスト、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体アンタゴニスト、N-メチルD-アスパラギン酸(NMDA)阻害剤、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、サブスタンスP阻害剤、GABA阻害剤、FAAH阻害剤、神経成長因子(NGF)阻害剤、脳由来神経栄養因子(BDNF)阻害剤、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)アンタゴニスト、NO阻害剤、または別の化合物が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、パラセタモールもしくはアセトアミノフェンなどの単純鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、5-HT(セロトニン)受容体アゴニスト、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体アンタゴニスト、N-メチルD-アスパラギン酸(NMDA)阻害剤、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、サブスタンスP阻害剤、GABA阻害剤、FAAH阻害剤、神経成長因子(NGF)阻害剤、脳由来神経栄養因子(BDNF)阻害剤、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)アンタゴニスト、NO阻害剤、または別の化合物からなる群から選択される1、2、3、4、5、または5を超えるさらなる化合物を含んでもよい。
一般的に言えば、少なくとも1つのさらなる化合物は、重量基準で本開示のマイナーカンナビノイド組成物の0%~約99%を構成してもよい。例えば、マイナーカンナビノイド組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%の1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、マイナーカンナビノイド組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%の1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。
(e)量
一般的に言えば、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、または180mg/日を超えるTHCを送達するために使用されてもよい。特定の実施形態では、1日あたり最大40mgのTHCが送達される。他の実施形態では、1日あたり最大約120mgのTHCが送達される。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、または2400mg/日のCBDを送達するために使用されてもよい。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。特定の実施形態では、片頭痛における炎症成分を処置するため、THCもしくはマイナーカンナビノイド、またはそれらの組合せの精神活動または望ましくない副作用を打ち消すために、より多量のCBDがマイナーカンナビノイド組成物に含まれる。
特定の実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、または180mg/日を超えるTHCおよび約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、または2400mg/日のCBDを送達するために使用されてもよい。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。
いくつかの実施形態では、本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、または180mg/日を超えるマイナーカンナビノイドを送達するために使用されてもよい。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。本開示の組成物がマイナーカンナビノイドを含む実施形態の各々では、組成物は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、もしくは180mg/日を超えるTHC、または約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、もしくは2400mg/日のCBD、またはそれらの組合せを送達するためにさらに使用されてもよい(may further by used)。
いくつかの実施形態では、CBDおよびTHCは、マイナーカンナビノイド組成物中に約10:1~約300:1の重量比(CBD:THC)で存在してもよい。いくつかの態様では、CBDおよびTHCは、約10:1~約20:1、約10:1~約30:1、約10:1~約40:1、約10:1~約50:1、約10:1~約60:1、約10:1~約70:1、約10:1~約80:1、約10:1~約90:1、約10:1~約100:1、約10:1~約150:1、約10:1~約200:1、約10:1~約250:1、約10:1~約300:1、約20:1~約300:1、約30:1~約300:1、約40:1~約300:1、約50:1~約300:1、約60:1~約300:1、約70:1~約300:1、約80:1~約300:1、約90:1~約300:1、約100:1~約300:1、約110:1~約300:1、約120:1~約300:1、約130:1~約300:1、約140:1~約300:1、約150:1~約300:1、約20:1~約130:1、約20:1~約100:1、または約30:1~約100:1の重量比で存在してもよい。いくつかのさらなる態様では、THCおよびCBDは、約10:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、55:1、60:1、65:1、70:1、75:1、80:1、85:1、90:1、95:1、100:1、105:1、110:1、115:1、120:1、125:1、130:1、135:1、140:1、145:1、150:1、200:1、250:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。いくつかの例では、THCおよびCBDは、約20:1、約25:1、約30:1、約100:1、約130:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。
いくつかの実施形態では、CBDおよびTHCは、マイナーカンナビノイド組成物中に約10:1~約300:1のモル比(CBD:THC)で存在してもよい。いくつかの態様では、CBDおよびTHCは、約10:1~約20:1、約10:1~約30:1、約10:1~約40:1、約10:1~約50:1、約10:1~約60:1、約10:1~約70:1、約10:1~約80:1、約10:1~約90:1、約10:1~約100:1、約10:1~約150:1、約10:1~約200:1、約10:1~約250:1、約10:1~約300:1、約20:1~約300:1、約30:1~約300:1、約40:1~約300:1、約50:1~約300:1、約60:1~約300:1、約70:1~約300:1、約80:1~約300:1、約90:1~約300:1、約100:1~約300:1、約110:1~約300:1、約120:1~約300:1、約130:1~約300:1、約140:1~約300:1、約150:1~約300:1、約20:1~約130:1、約20:1~約100:1、または約30:1~約100:1のモル比で存在してもよい。いくつかのさらなる態様では、CBDおよびTHCは、約10:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、55:1、60:1、65:1、70:1、75:1、80:1、85:1、90:1、95:1、100:1、105:1、110:1、115:1、120:1、125:1、130:1、135:1、140:1、145:1、150:1、200:1、250:1、または約300:1のモル比で存在してもよい。いくつかの例では、CBDおよびTHCは、約20:1、約25:1、約30:1、約100:1、約130:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。
II.THCおよびCBD組成物
本開示のTHCおよびCBD組成物は、THCおよびCBDを含む。具体的には、本開示のTHCおよびCBD組成物は、THCの任意の望ましくない副作用もしくはTHCに関連する危険因子を軽減するために、またはTHCもしくは組成物の有効性を増加させるために、THCおよびある量のCBDを含む。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心血管リスク、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、テルペノイド、さらなる化合物、またはそれらの組合せをさらに含んでもよい。
本開示のTHCおよびCBD組成物は、投与することを必要とする対象に投与されると、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーおよび行動指標をモジュレートする。本明細書で使用される場合、末梢性感作という語句は、刺激閾値の低下(異痛症)、反応の増加および長期の後遺症(痛覚過敏)、ならびに損傷を受けていない組織への受容野の拡大などの現象を引き起こす末梢侵害受容器における過敏症を指す。本明細書で使用される場合、「中枢性感作」は、中枢の侵害受容神経経路の過剰興奮性活動を指す。
本開示のTHCおよびCBD組成物は、CB1、CB2(後角、脊髄における)、TRPV-1、TRPV-2、TRPV-3、TRPV-4、TRPV-8、TRPA-1、TRPM-8、5HT-1A、5HT-2A、タイプ3 5HT、アルファ-2アドレナリン受容体、PPAR-ガンマ、GAPDH、PPAR、GPCR-92 NK1、EP、trkB、mGlu1、mGlu4、mGlu5 mGlu6、mGlu7、mGlu8、FAAH、NMDAならびにそのサブユニットNR1およびNR2Aからなる群からの1またはそれを超える受容体にアゴニスト、アンタゴニストまたはインバースアゴニストとして結合することによって、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーをモジュレートし得る。
いくつかの実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、5-HT受容体(5HT-1B/1D受容体を含む)を間接的にモジュレートし、NMDAのCB1受容体媒介阻害を介したグルタミン酸作動性放出を抑制し、TRPV受容体を活性化してCGRP放出をモジュレートし、血管運動緊張に影響を与え、脳脊髄液およびPAGにおけるAEAレベルを増加させるか、またはCGRPおよびNOを減少させ得る。好ましい実施形態では、本開示の組成物は、CB1、CB2、TRPV1、TRPV2、NMDAおよびグルタミン酸受容体からなる群からの1またはそれを超える受容体にアゴニスト、アンタゴニストまたはインバースアゴニストとして結合することによって、中枢性および末梢性感作のバイオマーカーをモジュレートし得る。
中枢性および末梢性感作のバイオマーカーは、NMDA、CGRP、FAAH、サブスタンスP、グルタメート、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、NO、AEA、2-AGなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、末梢性感作のバイオマーカーは、神経原性CGRP、一酸化窒素、または硬膜血管拡張を阻害する他の化合物を含んでもよい。
特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、シクロオキシゲナーゼ、リポキシゲナーゼ、ならびにP450型酵素、例えばCYP1A1、CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A5、CYP2A6、CYP2D6、CYP1B1、および/またはCYP3A7などのバイオマーカーとして作用する酵素の活性を減少させ得る。1またはそれを超えるこれらの酵素の活性の減少は、片頭痛の疼痛に関与する抗炎症効果をモジュレートし得る。
特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、NF-kB活性、iNOS、コルチコトロピン放出因子結合タンパク質、システインプロテアーゼATGB4、光受容体特異的核内受容体NR2E3、またはジアシルグリセロールリパーゼを阻害することによって、他の形態の抗侵害受容を示し得る。さらなる特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、CB1を介してNMDA、アルファアミノ-3-ヒドロキシル-5-メチル-4-イソオキサゾール-プロピオン酸、およびカイニン酸受容体モジュレート神経毒性のレベルをモジュレートするか、またはCB1によって媒介されるNMDAのモジュレーションを阻害することによってグルタミン酸作動性放出を抑制するか、または疼痛知覚に関与するエンドオピオイド前駆体(pre-curser)遺伝子発現を増加させ得る。好ましい実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、NMDAおよび/またはグルタメートのレベルをモジュレートすることによって感作に影響を及ぼし得る。
行動指標は、三叉神経血管侵害受容の動物モデルまたはヒトモデル、頭蓋顔面領域または足底領域における自発性侵害受容反応の動物モデル、関連する神経学的症状のモデル、片頭痛もしくは感作の関連症状、例えば羞明、音声恐怖症、臭気恐怖症、異痛症、もしくは他の症状のモデル、または他の動物モデルもしくはヒトモデルにおける行動反応を含んでもよい。
(a)THCおよびCBD
本開示のTHCおよびCBD組成物は、THC(カンナビノイドD-9THC)およびCBDを含む。具体的には、本開示の組成物は、THCの任意の望ましくない副作用もしくはTHCに関連する危険因子を軽減するために、またはTHCの有効性を増加させるために、THCおよびある量のCBDを含む。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心血管リスクの増加、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。
本明細書で使用される場合、THCは、合成的に生成されるかまたは植物から単離されるかにかかわらず、テトラヒドロカンナビノールを指す。THCは、(-)-トランス-Δ-テトラヒドロカンナビノールまたはその異性体を指す場合がある。本明細書で使用される場合、CBDは、合成的に生成されるかまたは植物から単離されるかにかかわらず、カンナビジオールまたはその異性体を指す。
例えば、本開示のTHCおよびCBD組成物は、約0.1%~約99%のTHCを含んでもよい。例えば、THCおよびCBD組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、または95%のTHCを含んでもよい。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約0.1~約0.5、約0.5~約1、約1~約2、約2~約5、約5~約10、約5~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%のTHCを含んでもよい。
上記の実施形態の各々では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、CBDをさらに含む。例えば、本開示のTHCおよびCBD組成物は、約1%~約99.9%のCBDを含んでもよい。例えば、組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、98、98.5、99、99.5、99.7、または99.9%のCBDを含んでもよい。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、約80~約95、約95~約98、約98~約99.9%のCBDを含んでもよい。
特定の実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、約80%のCBD~約99.9%のCBD、および約0.1%のTHC~約20%のTHCを含む。特定の実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、約90%のCBD~約97%のCBDおよび約3%のTHC~約10%のTHCを含む。好ましい実施形態では、THCおよびCBD組成物は、少なくとも約90%のCBDおよび約10%以下のTHCを含んでもよい。例えば、THCおよびCBD組成物は、少なくとも約90、91、92、93、94、95、96、97、または98%のCBDおよび約10、9、8、7、6、5、4、3、または2%以下のTHCを含んでもよい。他の好ましい実施形態では、THCおよびCBD組成物は、少なくとも約95%のCBDおよび約5%以下のTHCを含んでもよい。例えば、THCおよびCBD組成物は、少なくとも約95、96、97、98.5、99、99.5、または99.9%のCBDおよび約5、4、3、2、1.5、1、0.5、または0.1%以下のTHCを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、CBDおよびTHCは、組成物中に約10:1~約300:1の重量比(CBD:THC)で存在してもよい。いくつかの態様では、CBDおよびTHCは、約10:1~約20:1、約10:1~約30:1、約10:1~約40:1、約10:1~約50:1、約10:1~約60:1、約10:1~約70:1、約10:1~約80:1、約10:1~約90:1、約10:1~約100:1、約10:1~約150:1、約10:1~約200:1、約10:1~約250:1、約10:1~約300:1、約20:1~約300:1、約30:1~約300:1、約40:1~約300:1、約50:1~約300:1、約60:1~約300:1、約70:1~約300:1、約80:1~約300:1、約90:1~約300:1、約100:1~約300:1、約110:1~約300:1、約120:1~約300:1、約130:1~約300:1、約140:1~約300:1、約150:1~約300:1、約20:1~約130:1、約20:1~約100:1、または約30:1~約100:1の重量比で存在してもよい。いくつかのさらなる態様では、CBDおよびTHCは、約10:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、55:1、60:1、65:1、70:1、75:1、80:1、85:1、90:1、95:1、100:1、105:1、110:1、115:1、120:1、125:1、130:1、135:1、140:1、145:1、150:1、200:1、250:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。いくつかの例では、CBDおよびTHCは、約20:1、約25:1、約30:1、約100:1、約130:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。
いくつかの実施形態では、CBDおよびTHCは、組成物中に約10:1~約300:1のモル比(CBD:THC)で存在してもよい。いくつかの態様では、CBDおよびTHCは、約10:1~約20:1、約10:1~約30:1、約10:1~約40:1、約10:1~約50:1、約10:1~約60:1、約10:1~約70:1、約10:1~約80:1、約10:1~約90:1、約10:1~約100:1、約10:1~約150:1、約10:1~約200:1、約10:1~約250:1、約10:1~約300:1、約20:1~約300:1、約30:1~約300:1、約40:1~約300:1、約50:1~約300:1、約60:1~約300:1、約70:1~約300:1、約80:1~約300:1、約90:1~約300:1、約100:1~約300:1、約110:1~約300:1、約120:1~約300:1、約130:1~約300:1、約140:1~約300:1、約150:1~約300:1、約20:1~約130:1、約20:1~約100:1、または約30:1~約100:1のモル比で存在してもよい。いくつかのさらなる態様では、CBDおよびTHCは、約10:1、20:1、25:1、30:1、35:1、40:1、45:1、50:1、55:1、60:1、65:1、70:1、75:1、80:1、85:1、90:1、95:1、100:1、105:1、110:1、115:1、120:1、125:1、130:1、135:1、140:1、145:1、150:1、200:1、250:1、または約300:1のモル比で存在してもよい。いくつかの例では、CBDおよびTHCは、約20:1、約25:1、約30:1、約100:1、約130:1、または約300:1の重量比で存在してもよい。
本開示の組成物中のCBDは、プロラクチン、c-Fox発現、血清および/もしくは脳脊髄液(CSF)中のアナンダミド(AEA)、GABA、グルタメート、FAAH、エタノールアミド(パルミトイルエタノールアミドおよびオレオイルエタノールアミド)、FLAT(FAAH様アナンダミドトランスポーター)、または他の脂肪酸結合タンパク質(FABP)のレベルによって測定されるように、THCまたは他のカンナビノイドの精神活動副作用または危険因子を軽減し得る。
CBDは、前頭前皮質、扁桃体および/もしくは海馬における受容体CB1、CB2およびTRPV1、側坐核におけるGABA作動性ニューロン、5HT-1A、D2、PPARγ(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ)に対するアンタゴニスト、アゴニスト、もしくはインバースアゴニストとして作用することによって、または本明細書に記載されるようにイオンチャネルもしくは酵素と相互作用することによって測定されるその抗精神病性効果を発揮して、その抗炎症特性、抗酸化特性、および/または神経保護特性に寄与し得る。
CBDの抗精神病性効果は、線条体および側頭皮質、腹側被蓋野(VTA)、側坐核、腹側淡蒼球、視床背内側核、前頭前皮質、前帯状回、海馬傍回、扁桃体、右後側頭回および右側頭葉、中後頭回、小脳、左尾状核、またはドーパミン作動性中脳辺縁系経路において測定されてもよい。
CBDの抗精神病性効果は、精神異常症状、アモルヒネ(amorphine)誘発常同行動、アンフェタミン、D-アンフェタミン、およびケタミン誘発運動亢進(ketamine induced hyperlocomotion)の軽減、動物モデルにおける社会的引きこもり、簡易精神症状評価尺度(BPRS)、パーキンソン病精神症状質問票、陽性および陰性症候群尺度(PANSS)のスコア低下、アポモルヒネ常同症、カタレプシー、MK-801プレパルス抑制(PPI)、運動亢進、もしくは社会的引きこもり、c-Fos免疫組織化学などの動物モデルにおける様々な他の行動技術および神経化学技術、または他の技術によって測定されてもよい。
THCおよびCBDを単離、合成、または精製する方法は、当技術分野で公知である。
(b)マイナーカンナビノイド
本開示のTHCおよびCBD組成物は、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを含んでもよい。本開示で使用されるマイナーカンナビノイドは、天然源から単離されてもよいし、または合成的に製造されてもよい。マイナーカンナビノイドの非限定的な例としては、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールが挙げられ得る。一実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの1またはそれより多くを含んでもよい。別の実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの2もしくはそれより多く、3もしくはそれより多く、4もしくはそれより多く、5もしくはそれより多く、6もしくはそれより多く、7もしくはそれより多く、8もしくはそれより多く、9もしくはそれより多く、または10もしくはそれより多くを含んでもよい。さらに別の実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、CBGV(カンナビゲロバリン)、CBGVA(カンナビゲロバリン酸)、CBG(カンナビゲロール)、CBGA(カンビゲロール酸)、カンナビネロール酸、カンナビネロール、CBN(カンナビノール)、CBNA(カンナビノール酸)、THCV(テトラヒドロカンナビバリン)、THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)、D8-THC(デルタ-8-テトラヒドロカンナビノール)、CBDA(カンナビジオール酸)、CBC(カンナビクロメン)、CBCA、(カンナビクロメン酸)、CBDV(カンナビバリン)、CBL(カンナビシクロール)、CBLA(カンナビシクロール酸)、カンナビシクロバリン、CBE(カンナビエルソイン)、CBF(カンナビフラン)、カンナビシトラン、カンナビトリオール、およびカンナビオルコールからなるマイナーカンナビノイドの群のうちの少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個または少なくとも22個もしくはそれより多くを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、マイナーカンナビノイドは、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCからなる群から選択され得る。特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCからなる群から選択される少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9または10個のマイナーカンナビノイドを含み得る。特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、またはD8-THCの任意の組合せを含んでもよい。
本開示のTHCおよびCBD組成物は、約1%~約99.9%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。例えば、マイナーカンナビノイド組成物は、約0.1、0.5、1.5、2、2.5、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99、99.5、99.7、99.9%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%の1またはそれを超えるマイナーカンナビノイドを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約5:1、8:1、10:1、12:1、15:1、18:1、20:1、22:1、25:1、28:1、30:1、32:1、35:1、38:1、40:1、50:1、75:1、90:1、100:1、110:1、125:1、150:1、200:1、250:1、400:1、または500:1のマイナーカンナビノイドのTHCに対する比を含んでもよい。他の実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約5:1、8:1、10:1、12:1、15:1、18:1、20:1、22:1、25:1、28:1、30:1、32:1、35:1、38:1、40:1、50:1、75:1、90:1、100:1、110:1、125:1、150:1、200:1、250:1、400:1、または500:1のマイナーカンナビノイドのD8-THCに対する比を含んでもよい。さらに他の実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約5:1、8:1、10:1、12:1、15:1、18:1、20:1、22:1、25:1、28:1、30:1、32:1、35:1、38:1、40:1、50:1、75:1、90:1、100:1、110:1、125:1、150:1、200:1、250:1、400:1、または500:1のマイナーカンナビノイドのTHCVに対する比を含んでもよい。好ましい実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約5:1、8:1、10:1、12:1、15:1、18:1、20:1、22:1、25:1、28:1、30:1、32:1、35:1、38:1、40:1 50:1、75:1、90:1、100:1、110:1、125:1、150:1、200:1、250:1、400:1、または500:1のCBC、CBL、CBN、CBG、CBDV、CBCのTHC、D8-THC、またはTHCVに対する比を含んでもよい。
特定の実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、または10:1のD8-THCのD9-THCに対する比を含んでもよい。他の実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約1:1、2:1、3:1、4:1、5:1 6:1、7:1、8:1、9:1、または10:1のTHCVのD9-THCに対する比を含んでもよい。
(c)テルペノイド
特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、テルペノイドを含んでもよい。テルペノイドの非限定的な例としては、ミルセン、β-カリオフィレン、リモネン、α-テルピネオール、リナロール、α-フェランドレン、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ネロリドール、フィトール、カリオフィレンオキシドおよびα-フムレン(α-humule)が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、ミルセン、β-カリオフィレン、リモネン、α-テルピネオール、リナロール、α-フェランドレン、α-ピネン、β-ピネン、γ-テルピネン、ネロリドール、フィトール、カリオフィレンオキシドおよびα-フムレンからなる群から選択される1、2、3、4、5または5を超えるテルペノイドを含んでもよい。
一般的に言えば、少なくとも1つのテルペノイドは、重量基準で本開示のTHCおよびCBD組成物の0%~約99.9%を構成してもよい。例えば、THCおよびCBD組成物は、重量基準で、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、97、98、99、99.5または99.9%の少なくとも1つのテルペノイドを含んでもよい。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、重量基準で、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約90%、約90~約95、または約95~約99.9%の少なくとも1つのテルペノイドを含んでもよい。
(d)他の化合物
特定の実施形態では、本発明のTHCおよびCBD組成物は、1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。さらなる化合物の非限定的な例としては、パラセタモールおよび/もしくはアセトアミノフェンなどの単純鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、5-HT(セロトニン)受容体アゴニスト、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体アンタゴニスト、N-メチルD-アスパラギン酸(NMDA)阻害剤、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、サブスタンスP阻害剤、GABA阻害剤、FAAH阻害剤、神経成長因子(NGF)阻害剤、脳由来神経栄養因子(BDNF)阻害剤、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)アンタゴニスト、NO阻害剤、または別の化合物が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、本開示のTHCおよびCBD組成物は、パラセタモールもしくはアセトアミノフェンなどの単純鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、5-HT(セロトニン)受容体アゴニスト、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体アンタゴニスト、N-メチルD-アスパラギン酸(NMDA)阻害剤、グルタミン酸受容体アンタゴニスト、サブスタンスP阻害剤、GABA阻害剤、FAAH阻害剤、神経成長因子(NGF)阻害剤、脳由来神経栄養因子(BDNF)阻害剤、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)アンタゴニスト、NO阻害剤、または別の化合物からなる群から選択される1、2、3、4、5、または5を超えるさらなる化合物を含んでもよい。
一般的に言えば、少なくとも1つのさらなる化合物は、重量基準で本開示のTHCおよびCBD組成物の0%~約99%を構成してもよい。例えば、組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、または80%の1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、THCおよびCBD組成物は、約1~約25、約15~約35、約20~約40、約25~約45、約30~約50、約35~約55、約40~約60、約45~約65、約50~約70、約55~約75、約60~約80、約65~約85、約70~約90、約75~約95、または約80~約99%の1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。
(e)量
一般的に言えば、本開示のTHCおよびCBD組成物は、約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、または180mg/日を超えるTHCを送達するために使用されてもよい。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。
上記の実施形態のそれぞれにおいて、本開示のTHCおよびCBD組成物は、さらに、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、または2400mg/日のCBDを送達するために使用されてもよい。これらの量は、単回用量または1回を超える用量(例えば、2回、3回、または3回を超える用量)に含まれてもよい。特定の実施形態では、THCの望ましくない副作用もしくはTHCに関連する危険因子を軽減するため、またはTHCの有効性を増加させるために、より多量のCBDが組成物に含まれる。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心血管リスク、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。
III.医薬組成物
本開示はまた、医薬組成物を提供する。医薬組成物は、マイナーカンナビノイド組成物(上記の項Iで詳述)またはTHCおよびCBD組成物(上記の項IIで詳述)および少なくとも1つの薬学的に許容され得る賦形剤を含む。薬学的に許容され得る賦形剤は、希釈剤、結合剤、充填剤、緩衝剤、pH調整剤、崩壊剤、分散剤、保存剤、滑沢剤、矯味剤、香味剤、または着色剤であってもよい。医薬組成物を形成するために利用される賦形剤の量および種類は、薬学の既知の原理に従って選択されてもよい。
本明細書に記載の実施形態の各々では、本発明の組成物は、必要に応じて、1またはそれを超えるさらなる化合物を含んでもよい。したがって、本明細書に記載の治療に加えて、疾患、障害、もしくは状態の処置に有効であるか、または副作用を軽減することが知られている他の治療を対象に提供してもよい。いくつかの実施形態では、さらなる薬物または治療活性剤は、抗炎症効果を誘導する。
(i)希釈剤
一実施形態では、賦形剤は、希釈剤であってもよい。希釈剤は、圧縮性である(すなわち、塑性変形可能である)か、または摩耗的に脆い場合がある。好適な圧縮性希釈剤の非限定的な例としては、微結晶セルロース(MCC)、セルロース誘導体、セルロース粉末、セルロースエステル(すなわち、アセテートとブチレートとの混合エステル)、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、コーンスターチ、リン酸化コーンスターチ、アルファ化コーンスターチ、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、デンプン-ラクトース、デンプン-炭酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、グルコース、フルクトース、ラクトース、ラクトース一水和物、スクロース、キシロース、ラクチトール、マンニトール、マリトール(malitol)、ソルビトール、キシリトール、マルトデキストリン、およびトレハロースが挙げられ得る。好適な摩耗的に脆い(abrasively brittle)希釈剤の非限定的な例としては、第二リン酸カルシウム(無水または二水和物)、第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムが挙げられる。
(ii)結合剤
別の実施形態では、賦形剤は、結合剤であってもよい。好適な結合剤としては、デンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルオキソアゾリドン(polyvinyloxoazolidone)、ポリビニルアルコール、C12~C18脂肪酸アルコール、ポリエチレングリコール、ポリオール、糖類、オリゴ糖類、ポリペプチド、オリゴペプチド、およびそれらの組合せが挙げられ得るが、これらに限定されない。
(iii)充填剤
別の実施形態では、賦形剤は、充填剤であってもよい。好適な充填剤としては、炭水化物、無機化合物、およびポリビニルピロリドンが挙げられ得るが、これらに限定されない。非限定的な例として、充填剤は、硫酸カルシウム、二塩基性および三塩基性の両方、デンプン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、タルク、加工デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールであってもよい。
(iv)緩衝剤
さらに別の実施形態では、賦形剤は、緩衝剤であってもよい。好適な緩衝剤の代表的な例としては、リン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、トリスバッファー、および緩衝食塩水の塩(例えば、トリス緩衝食塩水またはリン酸緩衝食塩水)が挙げられ得るが、これらに限定されない。
(v)pH調整剤
様々な実施形態では、賦形剤は、pH調整剤であってもよい。非限定的な例として、pH調整剤は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、またはリン酸であってもよい。
(vi)崩壊剤
さらなる実施形態では、賦形剤は、崩壊剤であってもよい。崩壊剤は、非発泡性または発泡性であってもよい。非発泡性崩壊剤の好適な例としては、デンプン、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン、そのアルファ化および加工デンプン、甘味料、粘土、例えばベントナイト、微結晶セルロース、アルギネート、デンプングリコール酸ナトリウム、ガム、例えば寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤ、ペクチンおよびトラガカントが挙げられるが、これらに限定されない。好適な発泡性崩壊剤の非限定的な例としては、クエン酸と組み合わせた重炭酸ナトリウムおよび酒石酸と組み合わせた重炭酸ナトリウムが挙げられる。
(vii)分散剤
さらに別の実施形態では、賦形剤は、分散剤または分散強化剤であってもよい。好適な分散剤としては、デンプン、アルギン酸、ポリビニルピロリドン、グアーガム、カオリン、ベントナイト、精製木材セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、イソアモルファスシリケート(isoamorphous silicate)、および微結晶セルロースが挙げられ得るが、これらに限定されない。
(viii)賦形剤
別の代替実施形態では、賦形剤は、保存剤であってもよい。好適な保存剤の非限定的な例としては、BHA、BHT、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、またはパルミチン酸レチニル、クエン酸、クエン酸ナトリウムなどの抗酸化剤;EDTAまたはEGTAなどのキレート剤;およびパラベン、クロロブタノール、またはフェノールなどの抗菌物質が挙げられ得る。
(ix)滑沢剤
さらなる実施形態では、賦形剤は、滑沢剤であってもよい。好適な滑沢剤の非限定的な例としては、タルクまたはシリカなどの鉱物;植物性ステアリン、ステアリン酸マグネシウム、またはステアリン酸などの脂肪が挙げられる。
(x)矯味剤
さらに別の実施形態では、賦形剤は、矯味剤であってもよい。矯味材料は、セルロースエーテル;ポリエチレングリコール;ポリビニルアルコール;ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールコポリマー;モノグリセリドまたはトリグリセリド;アクリルポリマー;アクリルポリマーとセルロースエーテルとの混合物;酢酸フタル酸セルロース;およびそれらの組合せを含んでもよい。
(xi)香味剤
代替実施形態では、賦形剤は、香味剤であってもよい。香味剤は、合成香味油および香味芳香剤および/または天然油、植物、葉、花、果実からの抽出物、ならびにそれらの組合せから選択されてもよい。
(xii)着色剤
なおさらなる実施形態では、賦形剤は、着色剤であってもよい。好適な着色添加剤としては、食品、薬物および化粧品の着色剤(FD&C)、薬物および化粧品の着色剤(D&C)、または外用薬物および化粧品の着色剤(Ext.D&C)が挙げられるが、これらに限定されない。
組成物中の賦形剤または賦形剤の組合せの重量分率は、組成物の総重量の約99%もしくはそれ未満、約97%もしくはそれ未満、約95%もしくはそれ未満、約90%もしくはそれ未満、約85%もしくはそれ未満、約80%もしくはそれ未満、約75%もしくはそれ未満、約70%もしくはそれ未満、約65%もしくはそれ未満、約60%もしくはそれ未満、約55%もしくはそれ未満、約50%もしくはそれ未満、約45%もしくはそれ未満、約40%もしくはそれ未満、約35%もしくはそれ未満、約30%もしくはそれ未満、約25%もしくはそれ未満、約20%もしくはそれ未満、約15%もしくはそれ未満、約10%もしくはそれ未満、約5%もしくはそれ未満、約2%、または約1%もしくはそれ未満であってもよい。
本明細書に記載の薬剤および組成物は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences(A.R.Gennaro編)、第21版、ISBN:0781746736(2005)に記載されているように、1またはそれを超える薬学的に許容され得る担体または賦形剤を使用して任意の従来の方法によって製剤化することができる。そのような製剤は、治療有効量の本明細書に記載の生物学的に活性な薬剤を含有し、これは、対象への適切な投与のための形態を提供するように、好適な量の担体と共に精製された形態であり得る。
「製剤」という用語は、限定するものではないがヒトを含む哺乳動物などの対象への投与に好適な形態で薬物を調製することを指す。したがって、「製剤」は、希釈剤または担体を含む薬学的に許容され得る賦形剤を含み得る。
本明細書で使用される「薬学的に許容され得る」という用語は、薬理活性の許容できない損失または許容できない有害な副作用を引き起こさない物質または成分を表し得る。薬学的に許容され得る成分の例は、米国薬局方(USP29)および国民医薬品集(NF24)、United States Pharmacopeial Convention,Inc、Rockville,Maryland、2005(「USP/NF」)、またはより最近の版におけるモノグラフを有するもの、およびFDAの継続的に更新されたInactive Ingredient Searchオンラインデータベースに列挙された成分であり得る。USP/NFなどに記載されていない他の有用な成分を使用してもよい。
本明細書で使用される「薬学的に許容され得る賦形剤」という用語は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤、または吸収遅延剤を含み得る。医薬活性物質のためのそのような媒体および剤の使用は、当技術分野で周知である(一般にRemington’s Pharmaceutical Sciences(A.R.Gennaro編)、第21版、ISBN:0781746736(2005)を参照)。任意の従来の媒体または剤が有効成分と不適合である場合を除いて、治療用組成物におけるその使用が企図される。補助有効成分も組成物に組み込むことができる。
「安定な」製剤または組成物は、好都合な温度、例えば約0℃~約60℃で、商業的に妥当な期間、例えば少なくとも約1日、少なくとも約1週間、少なくとも約1ヶ月間、少なくとも約3ヶ月間、少なくとも約6ヶ月間、少なくとも約1年間、または少なくとも約2年間の保存を可能にするのに十分な安定性を有する組成物を指し得る。
製剤は、投与様式に適するべきである。本開示で使用する薬剤は、非経口、肺、経口、局所、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、眼、頬側、および直腸を含むがこれらに限定されないいくつかの経路を使用して対象に投与するための公知の方法によって製剤化することができる。個々の薬剤はまた、1またはそれを超えるさらなる薬剤と組み合わせて、または他の生物学的に活性な薬剤もしくは生物学的に不活性な薬剤と組み合わせて投与されてもよい。そのような生物学的に活性な薬剤または不活性な薬剤は、薬剤(複数可)と流体でまたは機械的に連通していてもよく、またはイオン力、共有結合力、ファンデルワールス力、疎水力、親水力もしくは他の物理的力によって薬剤(複数可)に結合していてもよい。
制御放出(または持続放出)調製物は、薬剤(複数可)の活性を延長し、投与頻度を減少させるように製剤化されてもよい。制御放出調製物はまた、作用の発現時間、または薬剤の血中レベルなどの他の特性をもたらし、結果として副作用の発生に影響を及ぼすために使用することができる。制御放出調製物は、所望の治療効果をもたらすある量の薬剤(複数可)を最初に放出し、他の量の薬剤を徐々におよび連続的に放出して、長期間にわたって治療効果のレベルを維持するように設計されてもよい。体内の薬剤のほぼ一定のレベルを維持するために、薬剤は、身体から代謝または排泄される薬剤の量を置き換える速度で剤形から放出され得る。薬剤の制御放出は、様々な誘発因子、例えば、pHの変化、温度の変化、酵素、水、または他の生理学的条件もしくは分子によって刺激されてもよい。
IV.投与
(a)剤形
本開示の組成物は、様々な剤形に製剤化され、治療有効量の有効成分を送達するいくつかの異なる手段によって投与されてもよい。そのような組成物は、所望に応じて、従来の非毒性の薬学的に許容され得る担体、アジュバント、およびビヒクルを含有する投与単位製剤で経口的に(例えば、吸入)、非経口的に、または局所的に投与することができる。局所投与はまた、経皮パッチまたはイオン導入デバイスなどの経皮投与の使用を含んでもよい。本明細書で使用される非経口という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、または胸骨内注射、または注入技術を含む。薬物の製剤は、例えば、Gennaro,A.R.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton,Pa.(第18版、1995)、ならびにLiberman,H.A.およびLachman,L.編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Dekker Inc.、New York,N.Y.(1980)に記載されている。特定の実施形態では、組成物は食品サプリメントであってもよく、または組成物は化粧品であってもよい。
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、カプレット剤、丸剤、粉剤・散剤(powder)、ペレット剤、および顆粒剤を含んでもよい。そのような固体剤形では、有効成分は通常、1またはそれを超える薬学的に許容され得る賦形剤と組み合わされ、その例は上に詳述されている。経口調製物はまた、水性懸濁剤、エリキシル剤、またはシロップ剤として投与されてもよい。これらのために、有効成分は、様々な甘味剤または香味剤、着色剤、および所望であれば乳化剤および/または懸濁化剤、ならびに水、エタノール、グリセリンなどの希釈剤、およびそれらの組合せと組み合わせてもよい。吸入による投与の場合、化合物は、好適な噴射剤、例えば二酸化炭素などのガスを含む加圧容器もしくはディスペンサー、またはネブライザーからエアロゾルスプレーの形態で送達される。
非経口投与(皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内および腹腔内を含む)の場合、調製物は、水性溶液または油性溶液であってもよい。水性溶液は、滅菌希釈剤、例えば、水、食塩溶液、薬学的に許容され得るポリオール、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、もしくは他の合成溶媒;抗菌剤および/もしくは抗真菌剤、例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロロブタノール、フェノール、チメロサールなど;抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸もしくは重亜硫酸ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(etheylenediaminetetraacetic acid);バッファー、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、もしくはリン酸塩;ならびに/または、張度の調整のための剤、例えば、塩化ナトリウム、デキストロース、もしくは多価アルコール、例えば、マンニトールもしくはソルビトールを含んでもよい。水溶液のpHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基で調整してもよい。油性溶液または懸濁液は、ゴマ、ピーナッツ、オリーブ油、または鉱油をさらに含んでもよい。組成物は、単位投与容器または複数回投与容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアルで提供されてもよく、使用直前に、備えている滅菌液体、例えば注射用水の添加のみを必要とする凍結乾燥(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilized))状態で保存されてもよい。即時注射液剤および懸濁剤は、滅菌粉剤・散剤、顆粒剤、および錠剤から調製されてもよい。
局所(例えば、経皮または経粘膜)投与の場合、浸透されるバリアに適切な浸透剤が一般に調製物に含まれる。局所投与に適合した医薬組成物は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、粉剤・散剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、または油剤として製剤化されてもよい。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、局所軟膏剤またはクリーム剤として適用される。軟膏剤に製剤化される場合、有効成分は、パラフィン系軟膏基剤または水混和性軟膏基剤のいずれかと共に使用されてもよい。あるいは、有効成分は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤を含むクリーム剤に製剤化されてもよい。眼への局所投与に適合した医薬組成物は、有効成分が好適な担体、特に水性溶媒に溶解または懸濁されている点眼剤を含む。口内への局所投与に適合した医薬組成物は、ロゼンジ剤、トローチ剤、およびマウスウォッシュを含む。経粘膜投与は、鼻腔スプレー剤、エアロゾルスプレー剤、錠剤、または坐剤の使用によって達成されてもよく、経皮投与は、当技術分野で一般的に公知の軟膏剤、膏薬、ゲル剤、パッチ剤、またはクリーム剤を介して達成されてもよい。
特定の実施形態では、組成物は、舌下送達のために製剤化されてもよい。舌下送達形態(フィルム剤、錠剤、またはスプレー剤)は、非常に迅速に溶解するように設計されている。そのような製剤の例としては、酒石酸エルゴタミン、二硝酸イソソルビド、イソプロテレノールHCl、またはそれらの組合せが挙げられ得る。医薬投与単位に必要な成分は、必要に応じて組み込むコーティング剤および添加剤を使用または組み込む既知の方法に従って加工されてもよい。単なる例として、医薬有効成分に加えて、投与単位は、有効量の結合剤、充填剤、崩壊剤、持続放出剤、希釈剤、付着防止剤、流動促進剤、流動助剤、可塑剤および滑沢剤を含有してもよく、これらは舌下送達のための医薬加工の分野で周知である。例えば、これらの錠剤の製剤は、活性薬剤に加えて、ポビドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などの結合剤、ラクトース、マンニトール、デンプンまたはセルロースなどの希釈剤、アルファ化または加工デンプンなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または水素化植物油などの滑沢剤、サッカリンまたはスクロースなどの甘味料、ならびに好適な香味剤および着色剤を含む限られた数の可溶性賦形剤を含有してもよい。舌下剤形を製造する方法は、例えば、ブレンドした粉末成分を、約60%のアルコールおよび40%の水を含有するアルコール-水溶媒系で湿らせ、この混合物を錠剤にプレスすることを含んでもよい。
特定の実施形態では、本開示の組成物は、標的細胞への化合物の送達を助けるため、組成物の安定性を高めるため、または組成物の潜在的な毒性を最小限に抑えるために、好適なビヒクルに封入されてもよい。当業者によって理解されるように、様々なビヒクルが本発明の組成物を送達するのに適している。好適な構造化流体送達系の非限定的な例としては、ナノ粒子、リポソーム、マイクロエマルジョン、ミセル、デンドリマー、および他のリン脂質含有系が挙げられ得る。組成物を送達ビヒクルに組み込む方法は、当技術分野で公知である。
一代替実施形態では、リポソーム送達ビヒクルが利用されてもよい。一般的に言えば、リポソームは、リン脂質二重層膜を有する球状小胞である。リポソームの脂質二重層は、他の二重層(例えば、細胞膜)と融合し、したがって、リポソームの内容物を細胞に送達し得る。このようにして、本開示の組成物は、標的細胞の膜と融合するリポソームへの封入によって細胞に選択的に送達されてもよい。
リポソームは、様々な炭化水素鎖長を有する様々な異なる種類のリン脂質から構成されてもよい。リン脂質は、一般に、グリセロールリン酸を介して様々な極性基の1つに連結された2つの脂肪酸を含む。好適なリン脂質としては、ホスファチジン酸(PA)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ジホスファチジルグリセロール(DPG)、ホスファチジルコリン(PC)、およびホスファチジルエタノールアミン(PE)が挙げられる。リン脂質を含む脂肪酸鎖は、約6~約26個の炭素原子の長さの範囲であってもよく、脂質鎖は、飽和または不飽和であってもよい。好適な脂肪酸鎖としては、(括弧内に一般名を示す)n-ドデカノエート(ラウレート)、n-テトラデカノエート(n-tretradecanoate)(ミリステート)、n-ヘキサデカノエート(パルミテート)、n-オクタデカノエート(ステアレート)、n-エイコサノエート(アラキデート)、n-ドコサノエート(ベヘネート)、n-テトラコサノエート(リグノセレート)、シス-9-ヘキサデセノエート(パルミトレエート)、シス-9-オクタデカノエート(オレエート)、シス,シス-9,12-オクタデカンジエノエート(リノレエート)、オールシス-9,12,15-オクタデカトリエノエート(リノレネート)、およびオールシス-5,8,11,14-エイコサテトラエノエート(アラキドネート)が挙げられる。リン脂質の2つの脂肪酸鎖は、同一であっても異なっていてもよい。許容され得るリン脂質としては、ジオレオイルPS、ジオレオイルPC、ジステアロイルPS、ジステアロイルPC、ジミリストイルPS、ジミリストイルPC、ジパルミトイルPG、ステアロイル、オレオイルPS、パルミトイル、リノレニルPSなどが挙げられる。
リン脂質は、任意の天然源に由来してもよく、したがって、リン脂質の混合物を含んでもよい。例えば、卵黄はPC、PG、およびPEが豊富であり、大豆はPC、PE、PI、およびPAを含み、動物の脳または脊髄はPSが豊富である。リン脂質はまた、合成源に由来してもよい。様々な比の個々のリン脂質を有するリン脂質の混合物を使用してもよい。異なるリン脂質の混合物は、有利な活性または活性特性の安定性を有するリポソーム組成物をもたらし得る。上記のリン脂質は、カチオン性脂質、例えば、N-(1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル)-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド、1,1’-ジオクタデシル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドカルボシアニンペルクロレート(1,1’-dioctadecyl-3,3,3’,3’-tetramethylindocarbocyanine perchloarate)、3,3’-デヘプチルオキサカルボシアニンヨージド(3,3’-deheptyloxacarbocyanine iodide)、1,1’-デドデシル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドカルボシアニンペルクロレート(1,1’-dedodecyl-3,3,3’,3’-tetramethylindocarbocyanine perchloarate)、1,1’-ジオレイル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドカルボシアニンメタンスルホネート、N-4-(デリノレイルアミノスチリル)-N-メチルピリジニウムヨージド、または1,1-ジリノレイル-3,3,3’,3’-テトラメチルインドカルボシアニンペルクロレート(1,1,-dilinoleyl-3,3,3’,3’-tetramethylindocarbocyanine perchloarate)と最適な比で混合されてもよい。
リポソームは、必要に応じて、スフィンゴシンがグリセロールおよび動物細胞膜の主要成分であるホスホグリセリドまたはコレステロールの1つの脂肪酸の1つの構造的対応物であるスフィンゴ脂質を含んでもよい。リポソームは、必要に応じて、ポリエチレングリコール(PEG)のポリマーに共有結合で連結した脂質であるペグ化脂質を含有してもよい。PEGは、約500~約1万ダルトンのサイズの範囲であってもよい。
リポソームは、好適な溶媒をさらに含んでもよい。溶媒は、有機溶媒であってもよいし、無機溶媒であってもよい。好適な溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メチルピロリドン、N-メチルピロリドン、アセトニトリル、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
リポソームは、例えば、米国特許第4,241,046号、同第4,394,448号、同第4,529,561号、同第4,755,388号、同第4,828,837号、同第4,925,661号、同第4,954,345号、同第4,957,735号、同第5,043,164号、同第5,064,655号、同第5,077,211号、および同第5,264,618号(それらの開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に詳述されているものなどの、薬物送達のためにリポソームを調製する任意の公知の方法によって調製されてもよい。例えば、リポソームは、脂質を水溶液中で超音波処理すること、溶媒注入、脂質水和、逆蒸発、または凍結および解凍の繰返しによる凍結乾燥によって調製されてもよい。好ましい実施形態では、リポソームは、超音波処理によって形成される。リポソームは、タマネギのような多くの層を有する多重層または単層であってもよい。リポソームは、大きくても小さくてもよい。高剪断超音波処理を継続すると、より小さい単層リポソーム(lipsomes)が形成される傾向がある。
当業者に明らかであろうように、リポソーム形成を支配するすべてのパラメータは、変化させてもよい。これらのパラメータには、温度、pH、有効成分(例えば、マイナーカンナビノイド、メジャーカンナビノイド、テルペノイド、それらの組合せなど)の濃度、、脂質の濃度および組成、多価カチオンの濃度、混合の速度、溶媒の存在および濃度が含まれるが、これらに限定されない。
別の実施形態では、本発明の組成物は、マイクロエマルジョンとして細胞に送達されてもよい。マイクロエマルジョンは、一般に、水溶液、界面活性剤、および「油」を含む透明で熱力学的に安定な溶液である。この場合の「油」は、超臨界流体相である。界面活性剤は、油水界面に存在する。様々な界面活性剤のいずれも、本明細書に記載のものまたはそうでなければ当技術分野で公知のものを含むマイクロエマルジョン製剤における使用に適している。本発明における使用に好適な水性マイクロドメインは、一般に、約5nm~約100nmの特徴的な構造寸法を有する。このサイズの凝集体は、可視光の散乱体が少なく、したがって、これらの溶液は光学的に透明である。当業者によって理解されるように、マイクロエマルジョンは、球体状、ロッド状、または円盤状の凝集体を含む多数の異なる微細構造を有することができ、また有する。一実施形態では、構造はミセルであってもよく、これは一般に球状または円柱状の物体である最も単純なマイクロエマルジョン構造である。ミセルは水中油滴のようであり、逆ミセルは油中水滴のようである。代替実施形態では、マイクロエマルジョン構造はラメラである。これは、界面活性剤の層によって分離された水および油の連続層を含む。マイクロエマルジョンの「油」は、最適にはリン脂質を含む。リポソームについて上に詳述したリン脂質のいずれも、マイクロエマルジョンを対象とする実施形態に適している。
さらに別の実施形態では、本開示の組成物は、樹状高分子、すなわちデンドリマー中に送達されてもよい。一般的に言えば、デンドリマーは分枝樹状分子であり、各分枝は、特定の長さの後に2つの新しい分枝(分子)に分割する分子の連結鎖である。この分枝は、分枝(分子)が非常に密集してキャノピーが球体を形成するまで続く。一般に、デンドリマーの特性は、その表面の官能基によって決定される。例えば、カルボキシル基などの親水性末端基は、典型的には水溶性デンドリマーを生じさせるであろう。あるいは、リン脂質は、皮膚を横切る吸収を促進するためにデンドリマーの表面に組み込まれてもよい。リポソーム実施形態における使用について詳述されているリン脂質のいずれも、デンドリマー実施形態における使用に適している。当技術分野で一般的に公知の任意の方法を利用して、デンドリマーを作製し、その中に本発明の組成物を封入してもよい。例えば、デンドリマーは、各追加の反復がより高次のデンドリマーをもたらす反応ステップの反復シーケンスによって生成されてもよい。その結果、それらは、ほぼ均一なサイズおよび形状を有する規則的な高度に分枝した3D構造を有する。さらに、デンドリマーの最終サイズは、典型的には、合成中に使用される反復ステップの数によって制御される。様々なデンドリマーサイズが、本発明における使用に適している。一般に、デンドリマーのサイズは、約1nm~約100nmの範囲であってもよい。
一般に、本開示の組成物の安全かつ有効な量は、望ましくない副作用を最小限に抑えながら、対象において所望の治療効果を引き起こすであろう量である。様々な実施形態では、有効量の本開示の組成物は、前兆を伴うおよび/もしくは伴わない片頭痛の発作に関連する疼痛を軽減し得、片頭痛の頻度を軽減し得、線維筋痛症の疼痛、または家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、および複合性局所疼痛症候群などの関連障害に関連する疼痛を軽減し得る。
単一剤形を生産するために薬学的に許容され得る担体と組み合わせることができる本明細書に記載の組成物の量は、処置される対象および特定の投与様式に応じて変化する。必要な治療有効量は多数の個々の用量の投与によって達成され得るので、各剤形の個々の用量に含まれる薬剤の単位含有量は、それ自体で治療有効量を構成する必要はないことが当業者によって理解される。
本明細書に記載の組成物の毒性および治療有効性は、LD50(集団の50%に致死的な用量)およびED50(集団の50%において治療有効な用量)を決定するための細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができる。毒性作用と治療効果との間の用量比は、比LD50/ED50として表すことができる治療指数であり、より大きな治療指数が最適であると当技術分野で一般的に理解されている。
任意の特定の対象に対する具体的な治療有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;使用される具体的な化合物の活性;使用される具体的な組成物;対象の年齢、体重、全般的な健康状態、性別および食事;投与時間;投与経路;使用される組成物の排泄速度;処置期間;使用される具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;ならびに医学分野で周知の同様の因子を含む様々な因子に依存する(例えば、Koda-Kimbleら(2004)Applied Therapeutics:The Clinical Use of Drugs、Lippincott Williams&Wilkins、ISBN0781748453;Winter(2003)Basic Clinical Pharmacokinetics、第4版、Lippincott Williams&Wilkins、ISBN 0781741475;Sharqel(2004)Applied Biopharmaceutics&Pharmacokinetics、McGraw-Hill/Appleton&Lange、ISBN0071375503参照)。例えば、所望の治療効果を達成するのに必要なレベルよりも低いレベルで組成物の投与を開始し、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは、十分に当業者の技術の範囲内である。所望であれば、有効な日用量は、投与の目的のために複数の用量に分割されてもよい。その結果、単回用量組成物は、日用量を構成するためにそのような量またはその約数を含有してもよい。しかしながら、本開示の化合物および組成物の毎日の総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが理解されよう。
ここでも、本明細書に記載の状況、疾患、障害、および状態の各々、ならびに他のものは、本明細書に記載の組成物および方法から利益を得ることができる。一般に、状況、疾患、障害、または状態を処置することは、その状況、疾患、障害、または状態に罹患しているまたはその素因を有する可能性があるが、その臨床症状または不顕性症状をまだ経験または示していない哺乳動物における臨床症状の出現を予防または遅延させることを含む。処置することはまた、状況、疾患、障害、または状態を阻害すること、例えば、疾患または少なくとも1つのその臨床症状もしくは不顕性症状の発症を停止または軽減することを含み得る。さらに、処置することは、疾患を軽減すること、例えば、状況、疾患、障害、もしくは状態、または少なくとも1つのその臨床症状もしくは不顕性症状の後退を引き起こすことを含み得る。処置される対象に対する利益は、統計的に有意であるか、または対象もしくは医師にとって少なくとも知覚可能であるかのいずれかであり得る。
本開示の組成物の投与は、単一の事象として、または処置の時間経過にわたって起こり得る。例えば、本開示の組成物は、毎日、毎週、隔週、または毎月投与されてもよい。急性状態の処置では、処置の時間経過は、少なくとも1日~少なくとも数日であってもよい。特定の状態は、処置を数日から数週間に延長し得る。例えば、処置は、1週間、2週間、または3週間に及び得る。より慢性的な状態では、処置は、数週間から数ヶ月、またはさらには1年もしくはそれを超える期間に及び得る。
本明細書に記載の方法による処置は、従来の処置様式の前に、従来の処置様式と同時に、または従来の処置様式の後に行うことができる。
(b)純度
一般的に言えば、マイナーカンナビノイドまたはメジャーカンナビノイドなどの本開示の組成物に含まれる化合物は、供給源にかかわらず、高純度で一貫した品質のものであるべきである。例えば、本開示の組成物に使用されるマイナーまたはメジャーカンナビノイドは、少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98または99重量%純粋である。特定の実施形態では、本開示の組成物に使用されるマイナーまたはメジャーカンナビノイドは、少なくとも95、96、97、98、または99重量%純粋である。好ましい実施形態では、本開示の組成物に使用されるマイナーまたはメジャーカンナビノイドは、少なくとも97重量%純粋である。より好ましい実施形態では、本開示の組成物に使用されるマイナーまたはメジャーカンナビノイドは、少なくとも99重量%純粋である。特に明記しない限り、純度パーセントは重量に基づく。
さらに、本開示の組成物に含まれるTHCおよび/またはCBDは、供給源にかかわらず、高純度で一貫した品質のものであるべきである。例えば、本開示の組成物に使用されるTHCおよび/またはCBDは、少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98または99重量%純粋である。特定の実施形態では、本開示の組成物に使用されるTHCおよび/またはCBDは、少なくとも95、96、97、98、または99重量%純粋である。好ましい実施形態では、本開示の組成物に使用されるTHCおよび/またはCBDは、少なくとも97重量%純粋である。より好ましい実施形態では、本開示の組成物に使用されるTHCおよび/またはCBDは、少なくとも99重量%純粋である。
本開示の組成物のための化合物の製造は、GLP要件を満たすことが好ましい。特定の実施形態では、本開示の組成物のための化合物の製造は、一貫した品質を確保するためのGMP要件を満たす。
品質および純度を確認するための定量的/定性的方法には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)、核磁気共鳴(NMR)分光法、ガスクロマトグラフィー(GC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、および微生物学的汚染物質、重金属汚染物質、農薬汚染物質、または他の汚染物質の汚染を試験するための標準的な方法の使用が含まれる。
一般的に言えば、本開示の組成物は、マイナーおよびメジャーカンナビノイドが少なくとも90%純粋でない場合よりも、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%副作用が少ない。本明細書で使用される副作用は、前兆を伴うおよび/もしくは伴わない片頭痛の発作に関連する疼痛、羞明、音声恐怖症、または悪心、片頭痛の頻度、および線維筋痛症の疼痛、ならびに家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、および複合性局所疼痛症候群などの関連障害を軽減すること以外の本組成物の任意の効果を指す。
V.方法
本開示の別の態様は、上記の項に記載の組成物を使用する方法である。
本明細書で使用される「処置する」、「処置すること」、または「処置」という用語は、治療的処置および予防的(prophylactic)または予防的(preventative)手段の両方を指し、目的は、望ましくない生理学的変化または疾患/障害を予防または減速(軽減)することである。有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であろうと検出不能であろうと、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患の安定化した(すなわち、悪化していない)状況、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状況の改善または緩和、および寛解(部分寛解であろうと完全寛解であろうと)が含まれるが、これらに限定されない。「処置」はまた、処置を受けない場合に予想される生存期間と比較して、生存期間を延長することを意味し得る。処置を必要とする者には、既に疾患、状態、もしくは障害を有する者、および疾患、状態、もしくは障害を有する傾向がある者、または疾患、状態、もしくは障害が予防されるべきである者が含まれる。
(a)マイナーカンナビノイド組成物で片頭痛の疼痛を軽減する方法
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、片頭痛の疼痛を軽減する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、片頭痛の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。本明細書で使用される場合、「植物性カンナビノイド」という用語は、非合成源から単離されたカンナビノイドを指す。
特定の実施形態では、片頭痛の疼痛は、急性片頭痛の疼痛である。一般的に言えば、本発明の方法は、急性片頭痛に罹患している対象に使用される。急性片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
(b)THCおよびCBD組成物で片頭痛の疼痛を軽減する方法
本開示のTHCおよびCBD組成物は、THCの望ましくない副作用またはTHCに関連する危険因子を軽減しながら、片頭痛の疼痛を軽減する方法において使用されてもよい。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心拍数の増加、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。一般的に言えば、そのような方法は、THCの望ましくない副作用または危険因子を最小限に抑えながら、片頭痛の疼痛が対象において軽減されるように、薬学的有効量のTHCおよびCBDを投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
特定の実施形態では、片頭痛の疼痛は、急性片頭痛の疼痛である。一般的に言えば、本発明の方法は、急性片頭痛に罹患している対象に使用される。急性片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
(c)マイナーカンナビノイド組成物で片頭痛の頻度を軽減する
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、片頭痛の頻度を軽減する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、慢性片頭痛または高頻度片頭痛と診断されていてもよい。本明細書で使用される場合、慢性片頭痛は、1ヶ月に15日を超える頭痛と定義される。高頻度片頭痛は、1ヶ月に7~14日の頭痛と定義される。慢性片頭痛または高頻度片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
(d)THCおよびCBD組成物で片頭痛の頻度を軽減する方法
本開示のTHCおよびCBD組成物は、片頭痛の頻度を軽減する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、THCの望ましくない副作用または危険因子を最小限に抑えながら、片頭痛の頻度が対象において軽減されるように、薬学的有効量のTHCおよびCBDを投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、慢性片頭痛または高頻度片頭痛と診断されていてもよい。本明細書で使用される場合、慢性片頭痛は、1ヶ月に15日を超える頭痛と定義される。高頻度片頭痛は、1ヶ月に7~14日の頭痛と定義される。慢性片頭痛または高頻度片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
(e)マイナーカンナビノイド組成物で線維筋痛症の疼痛を軽減する方法
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、線維筋痛症の疼痛を軽減する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、線維筋痛症の疼痛と診断されていてもよい。線維筋痛症の疼痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
(f)THCおよびCBD組成物で線維筋痛症の疼痛を軽減する方法
本開示のTHCおよびCBD組成物は、線維筋痛症の疼痛を軽減する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、THCの望ましくない副作用または危険因子を最小限に抑えながら、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように、薬学的有効量のTHCおよびCBDを投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、線維筋痛症の疼痛と診断されていてもよい。線維筋痛症の疼痛を診断および測定する方法は当技術分野で公知であり、疼痛尺度および対象による自己報告を含んでもよい。
(g)急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が対象において軽減されるように、それを必要とする対象に投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。本明細書で使用される場合、「植物性カンナビノイド」という用語は、非合成源から単離されたカンナビノイドを指す。
特定の実施形態では、片頭痛の疼痛は、急性片頭痛の疼痛である。一般的に言えば、本発明の方法は、急性片頭痛に罹患している対象に使用される。急性片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
片頭痛の疼痛を測定する方法は、当技術分野で一般的に公知であり、疼痛尺度の使用を含んでもよい。例えば、疼痛尺度は、数値評価尺度(NRS)または視覚的アナログ尺度(VAS)(例えば、LikertまたはWong-Baker)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、疼痛は、0~10の疼痛尺度で対象によって自己報告されてもよく、0は疼痛なしを示し、10は高レベルの疼痛を示す。いくつかの実施形態では、0~3の4段階尺度を使用してもよく、0は疼痛なしを示し、3は高レベルの疼痛を示し、対象は自身の疼痛のレベルを自己報告する。片頭痛の疼痛は投与前に報告されてもよく、2または3の尺度の疼痛は処置が必要であることを示す。投与後、疼痛は、投与の少なくとも2時間以内に1または0の尺度に改善され得る。いくつかの例では、疼痛は、投与の少なくとも2時間以内、投与の少なくとも1.5時間以内、投与の少なくとも1時間以内、投与の少なくとも30分以内、または投与の少なくとも15分以内に改善され得る。好ましい実施形態では、片頭痛の疼痛は、投与の少なくとも2時間以内に0に改善される。
羞明を測定する方法は、当技術分野で一般的に公知であり、ユタ羞明症状影響尺度(Utah Photophobia Symptom Impact Scale)および韓国羞明質問票(Korean Photophobia Questionnaire)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、羞明は、疼痛尺度で対象によって自己報告されてもよい。羞明は、投与前に対象によって報告されてもよい。投与後、羞明の軽減は、対象によって自己報告されてもよい。他の実施形態では、羞明の軽減は、上記の方法によって決定されてもよい。
悪心を測定する方法は、当技術分野で一般的に公知であり、対象による自己報告を含んでもよく、または視覚的アナログ尺度を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
(h)THCおよびCBD組成物で片頭痛の疼痛を処置する方法
本開示のTHCおよびCBD組成物は、THCの望ましくない副作用またはTHCに関連する危険因子を軽減しながら、片頭痛の疼痛を処置する方法において使用されてもよい。副作用または危険因子の非限定的な例としては、精神活動、精神症、不安、パラノイア、めまい、錯乱、心拍数の増加、記憶障害、またはそれらの組合せが挙げられる。一般的に言えば、そのような方法は、THCの望ましくない副作用または危険因子を最小限に抑えながら、片頭痛の疼痛が対象において軽減されるように、薬学的有効量のTHCおよびCBDを投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
特定の実施形態では、片頭痛の疼痛は、急性片頭痛の疼痛である。一般的に言えば、本発明の方法は、急性片頭痛に罹患している対象に使用される。急性片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
(i)マイナーカンナビノイド組成物で片頭痛の頻度を処置する
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、片頭痛の頻度を処置する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて投与することを含み、片頭痛の頻度が対象において軽減されるであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、慢性片頭痛または高頻度片頭痛と診断されていてもよい。本明細書で使用される場合、慢性片頭痛は、1ヶ月に15日を超える頭痛と定義される。高頻度片頭痛は、1ヶ月に7~14日の頭痛と定義される。慢性片頭痛または高頻度片頭痛を診断する方法は、当技術分野で公知である。
(j)マイナーカンナビノイド組成物で線維筋痛症の疼痛を処置する方法
本開示のマイナーカンナビノイド組成物は、線維筋痛症の疼痛を処置する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
いくつかの実施形態では、上記の項Iで詳述した少なくとも1つのマイナーカンナビノイドは、植物性カンナビノイドであってもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、線維筋痛症の疼痛と診断されていてもよい。線維筋痛症の疼痛を診断する方法は、当技術分野で公知であり、疼痛尺度および対象による自己報告を含んでもよい。
(k)THCおよびCBD組成物で線維筋痛症の疼痛を処置する方法
本開示のTHCおよびCBD組成物は、線維筋痛症の疼痛を処置する方法において使用されてもよい。一般的に言えば、そのような方法は、THCの望ましくない副作用または危険因子を最小限に抑えながら、線維筋痛症の疼痛が対象において軽減されるように、薬学的有効量のTHCおよびCBDを投与することを含むであろう。いくつかの実施形態では、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーは、投与の結果としてモジュレートされ得る。
特定の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、NMDAである。他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、グルタメートである。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのバイオマーカーは、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGなどを含んでもよい。
特定の実施形態では、対象は、線維筋痛症の疼痛と診断されていてもよい。線維筋痛症の疼痛を診断する方法は、当技術分野で公知であり、疼痛尺度および対象による自己報告を含んでもよい。
例示的な実施形態
実施形態1:急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態2:前記対象がヒトである、実施形態1に記載の方法。
実施形態3:前記投与が注射によって達成される、実施形態1に記載の方法。
実施形態4:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態1に記載の方法。
実施形態5:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態4に記載の方法。
実施形態6:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態5に記載の方法。
実施形態7:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態6に記載の方法。
実施形態8:前記片頭痛の疼痛が、疼痛尺度によって測定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態9:前記羞明が、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態10:前記音声恐怖症が、前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態11:前記悪心が、前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態12:前記悪心が、視覚的アナログ尺度によって測定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態13:前記組成物が、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態1に記載の方法。
実施形態14:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態15:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、実施形態1に記載の方法。
実施形態16:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、実施形態15に記載の方法。
実施形態17:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態1に記載の方法。
実施形態18:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態17に記載の方法。
実施形態19:片頭痛の頻度を処置する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態20:前記対象がヒトである、実施形態19に記載の方法。
実施形態21:前記対象が慢性片頭痛を有する、実施形態19に記載の方法。
実施形態22:前記対象が高頻度片頭痛を有する、実施形態19に記載の方法。
実施形態23:前記投与することが注射によって達成される、実施形態19に記載の方法。
実施形態24:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態19に記載の方法。
実施形態25:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態24に記載の方法。
実施形態26:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態25に記載の方法。
実施形態27:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態26に記載の方法。
実施形態28:前記組成物が、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態19に記載の方法。
実施形態29:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態19に記載の方法。
実施形態30:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、実施形態19に記載の方法。
実施形態31:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、実施形態30に記載の方法。
実施形態32:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態19に記載の方法。
実施形態33:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態19に記載の方法。
実施形態34:急性片頭痛の疼痛を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、片頭痛の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態35:前記対象がヒトである、実施形態34に記載の方法。
実施形態36:前記対象が慢性片頭痛を有する、実施形態34に記載の方法。
実施形態37:前記対象が高頻度片頭痛を有する、実施形態34に記載の方法。
実施形態38:前記投与することが注射によって達成される、実施形態34に記載の方法。
実施形態39:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態34に記載の方法。
実施形態40:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態39に記載の方法。
実施形態41:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態40に記載の方法。
実施形態42:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態41に記載の方法。
実施形態43:前記組成物がTHCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態34に記載の方法。
実施形態44:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、実施形態34に記載の方法。
実施形態45:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、実施形態34に記載の方法。
実施形態46:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態34に記載の方法。
実施形態47:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態46に記載の方法。
実施形態48:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態34に記載の方法。
実施形態49:線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、線維筋痛症の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法 いくつかの実施形態では、前記対象はヒトである。
実施形態50:前記投与することが注射によって達成される、実施形態49に記載の方法。
実施形態51:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態49に記載の方法。
実施形態52:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態51に記載の方法。
実施形態53:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態52に記載の方法。
実施形態54:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態53に記載の方法。
実施形態55:CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態49に記載の方法。
実施形態56:前記THCおよび前記CBDが、少なくとも90重量%純粋である、実施形態49に記載の方法。
実施形態57:前記THCおよび前記CBDが、少なくとも99重量%純粋である、実施形態56に記載の方法。
実施形態58:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態49に記載の方法。
実施形態59:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態58に記載の方法。
実施形態60:CGRP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法。
実施形態61:SNP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法。
実施形態62:対象における急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはテトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態63:前記対象がヒトである、実施形態62に記載の方法。
実施形態64:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、実施形態62に記載の方法。
実施形態65:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態62に記載の方法。
実施形態66:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、実施形態62に記載の方法。
実施形態67:対象における片頭痛頻度を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態68:前記対象がヒトである、実施形態67に記載の方法。
実施形態69:前記対象が慢性片頭痛を有する、実施形態67に記載の方法。
実施形態70:前記対象が高頻度片頭痛を有する、実施形態67に記載の方法。
実施形態71:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、実施形態67に記載の方法。
実施形態72:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態67に記載の方法。
実施形態73:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、実施形態67に記載の方法。
実施形態74:対象における線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、線維筋痛症の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態75:前記対象がヒトである、実施形態74に記載の方法。
実施形態76:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、実施形態74に記載の方法。
実施形態77:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態74に記載の方法。
実施形態78:前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、実施形態74に記載の方法。
実施形態79:少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびTHCを含む医薬組成物であって、前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのTHCに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
実施形態80:CBDをさらに含む、実施形態79に記載の組成物。
実施形態81:テルペノイドをさらに含む、実施形態79に記載の組成物。
実施形態82:鎮痛剤をさらに含む、実施形態79に記載の組成物。
実施形態83:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、実施形態79に記載の組成物。
実施形態84:前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態79に記載の組成物。
実施形態85:前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイド;THC;およびCBDを含む、実施形態79に記載の組成物。
実施形態86:少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびCBDを含む医薬組成物であって、前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのCBDに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
実施形態87:THCをさらに含む、実施形態86に記載の組成物。
実施形態88:テルペノイドをさらに含む、実施形態86に記載の組成物。
実施形態89:鎮痛剤をさらに含む、実施形態86に記載の組成物。
実施形態90:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、実施形態86に記載の組成物。
実施形態91:前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態86に記載の組成物。
実施形態92:前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイド;THC;およびCBDを含む、実施形態86に記載の組成物。
実施形態93:急性片頭痛の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態94:前記対象がヒトである、実施形態93に記載の方法。
実施形態95:前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む、実施形態93に記載の方法。
実施形態96:対象における片頭痛の頻度を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態97:前記対象が慢性片頭痛を有する、実施形態96に記載の方法。
実施形態98:前記対象が高頻度片頭痛を有する、実施形態96に記載の方法。
実施形態99:前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む、実施形態96に記載の方法。
実施形態100:THCおよびCBDを含む医薬組成物であって、THCのCBDに対する比が、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
実施形態101:マイナーカンナビノイドをさらに含む、実施形態100に記載の組成物。
実施形態102:前記マイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態101に記載の組成物。
実施形態103:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、およびCGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態100に記載の組成物。
実施形態104:テルペノイドをさらに含む、実施形態100に記載の組成物。
実施形態105:鎮痛剤をさらに含む、実施形態100に記載の組成物。
実施形態106:急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。いくつかの実施形態では、前記対象はヒトである。
実施形態107:前記投与することが注射によって達成される、実施形態106に記載の方法。
実施形態108:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態106に記載の方法。
実施形態109:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態108のいずれかに記載の方法。
実施形態110:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態109に記載の方法。
実施形態111:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態110に記載の方法。
実施形態112:前記片頭痛の疼痛が、疼痛尺度によって測定される、実施形態106に記載の方法。
実施形態113:前記羞明が、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態106に記載の方法。
実施形態114:前記音声恐怖症が、前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態106に記載の方法。
実施形態115:前記悪心が、前記対象からの自己報告によって測定される、実施形態106に記載の方法。
実施形態116:前記悪心が、視覚的アナログ疼痛尺度によって測定される、実施形態106に記載の方法。
実施形態117:CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態106に記載の方法。
実施形態118:前記組成物が、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含み、前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態106に記載の方法。
実施形態119:前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、実施形態118に記載の方法。
実施形態120:前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、実施形態119に記載の方法。
実施形態121:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態106に記載の方法。
実施形態122:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態121に記載の方法。
実施形態123:片頭痛の頻度を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
実施形態124:前記対象がヒトである、実施形態123に記載の方法。
実施形態125:前記対象が慢性片頭痛を有する、実施形態123に記載の方法。
実施形態126:前記対象が高頻度片頭痛を有する、実施形態123に記載の方法。
実施形態127:前記投与することが注射によって達成される、実施形態123に記載の方法。
実施形態128:前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、実施形態123に記載の方法。
実施形態129:前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、実施形態128に記載の方法。
実施形態130:前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、実施形態129に記載の方法。
実施形態131:前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、実施形態130に記載の方法。
実施形態132:CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、実施形態123に記載の方法。
実施形態133:前記組成物が、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含み、前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、実施形態123に記載の方法。
実施形態134:前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、実施形態133に記載の方法。
実施形態135:前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、実施形態134に記載の方法。
実施形態136:中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、実施形態123に記載の方法。
実施形態137:前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、実施形態136に記載の方法。
実施例1:前臨床モデル
中枢性および末梢性感作を含む本開示のバイオマーカーおよび活動の他の指標は、片頭痛の疼痛および頻度、線維筋痛症の疼痛、ならびに他の疼痛モデルの前臨床インビトロおよびインビボモデルを使用して観察されてもよい。
バイオマーカーまたは活動を観察するために使用される片頭痛モデルは、インビトロおよびインビボであってもよく、血管モデル、ニューロンモデル、および行動モデルであってもよい。インビトロ血管モデルは、単離されたヒトもしくは動物の動脈および静脈における血管拡張および血管収縮のモデル、または他のモデルを含んでもよい。神経血管モデルは、三叉神経血管系の活性化およびモジュレーションを標的とするモデル、例えば三叉神経刺激および血漿タンパク質血管外漏出のモデル、髄膜の刺激のモデル、上矢状静脈洞の刺激のモデル、三叉神経尾側核(TNC)内のc-Fos発現のモデル、一酸化窒素ドナーのモデル、5HT-1B/1D受容体、CGRP受容体、もしくはNMDA受容体などの他の受容体に焦点を当てた皮質拡延性抑制のモデル、三叉神経に焦点を当てた中枢性疼痛感作のモデル、または他のモデルを含んでもよい。
インビボ血管モデルは、例えば、頸動脈床、動静脈吻合、および軟膜動脈の動脈もしくは静脈の(veinal)直径を測定するモデル、生体内顕微鏡検査のモデル、ならびに髄膜血流のモデル、または他のモデルを含んでもよい。麻酔モデルは、頭蓋内硬膜刺激のモデル、脳幹機能不全/モジュレーションのモデル、前兆を標的とする皮質拡延性抑制のモデル、薬理学的誘発のモデル、または他のモデルを含んでもよい。
行動モデルは、三叉神経血管侵害受容のモデル、頭蓋顔面領域における自発性侵害受容反応のモデル、関連する神経学的症状のモデル、片頭痛もしくは感作の関連症状、例えば羞明、音声恐怖症、臭気恐怖症、もしくは他の症状のモデル、または他のモデルを含んでもよい。
遺伝モデルは、CACNA1Aマウスモデル、ATP1A2マウスモデル、カゼインキナーゼ1デルタマウスモデル、TRESKマウスモデル、家族性または孤発性片麻痺性片頭痛を標的とするモデル、または他のモデルを含んでもよい。
慢性片頭痛のモデルは、ニトログリセリンのモデル、薬物乱用性頭痛のモデル、自発性三叉神経異痛症のモデル、一遺伝子性片頭痛変異のモデル、または他のモデルを含んでもよい。
モデルは、レーザードップラー流量測定、マイクロイオントフォレシスおよび/もしくはマイクロインジェクション、組織学および/もしくは免疫組織化学、生化学、惹起行動試験、自発行動試験、条件づけ場所嗜好性もしくは嫌悪性(conditioned placed preference or aversion)、高架式十字迷路もしくはゼロ迷路などの技術およびツールを組み込んだ、記載のモデルとは異なる血管モデルおよびニューロンモデル(neuronal model)、または所望のバイオマーカーもしくは活動の兆候を測定することを意図した他のモデルであってもよい。
使用されてもよい他の疼痛モデルとしては、完全フロイントアジュバント(CFA)などの末梢炎症および末梢神経原性炎症モデル、カラギーナン、カラシ油、ハチ毒、カプサイシン、およびホルマリンを適用するモデル、慢性虚血後痛のモデル、慢性狭窄損傷のモデル、脊髄神経結紮、光毒性、遠位神経損傷、完全神経離断、三叉神経節圧迫、実験的骨溶解性肉腫、実験的扁平上皮癌、実験的黒色腫、筋痛のモデル、または他のモデルが挙げられ得る。
上記のモデルの各々において、本開示の組成物は、片頭痛の疼痛または片頭痛の頻度を軽減することが期待される。さらに、上に詳述した他の疼痛モデルを使用して、本開示の組成物が線維筋痛症の疼痛を軽減することを実証し得る。
実施例2:FHM試験
この試験では、WTマウスと比較して、FHM1マウスまたはFHM2マウスにおける(1)皮質拡延性抑制(CSD)特性、(2)行動反応、および(3)神経炎症のパラメータを正常化するカンナビノイドの組合せを評価する。
この試験では、CSDを誘導する実験を介して、皮質拡延性抑制(CSD)特性の変化をモニタリングする。この試験ではまた、異痛症との関係での行動反応および神経炎症反応を評価する。例えば、疼痛測定、特に眼窩周囲領域または後足のvon Freyフィラメント試験およびマウスグリマススケール(MGS)のホーム修正バージョンを使用した疼痛関連行動をモニタリングする。MGSによる疼痛関連行動の評価は、注射の24、48および72時間後に実施する。神経炎症は、例えばHMGB1、NF-κB、およびミクログリア活性化の関連マーカーを使用して関連する脳切片に対して行われる免疫組織化学(IHC)を使用して評価する。
FHM1トランスジェニックマウスをWTと比較し、例えば、Thy1-ChR2(チャネルロドプシン2のThy1駆動発現)/FHM1をThy1-ChR2/WTマウスと比較する。
CBD:THC mg/kgの100:1および30:1の比を含む、カンナビノイドの異なる比および組合せを評価する。
実施例3:片頭痛試験
カンナビノイドの組合せを、少なくとも2つの片頭痛モデルを使用して評価する。第1に、マウスにおいて片頭痛様症状を誘発するための一酸化窒素(NO)ドナーであるニトログリセリン(NTG)、別名三硝酸グリセリル(GTN)の末梢注射-広く使用および記載されている一般に認められているモデルであり、齧歯動物において惹起および自発痛を誘発する。第2に、CGRP誘発片頭痛モデルを評価する。
異なる比のCBD:THCを試験して、マウスにおけるNTG誘導性片頭痛様表現型を減少させる。マウスにおける片頭痛様行動(光嫌悪、眼窩周囲の触覚過敏症、および不快感の顔面徴候)を評価する。動物に、NTGまたはビヒクル、および以下の処置のうちの1つ:ビヒクル、CBD(1~100mg/kg、i.p.)、THC(1mg/kg i.p.固定用量)、またはCBD:THCの組合せ(1:1、3:1、10:1、30:1、60:1、100:1、および300:1(300:1は300mg/kg CBDおよび1mg/kg THCである))を注射する。雄マウスおよび雌マウスの両方を試験する。
CBD:THCの異なる組合せの有害作用もマウスにおいて評価する。実験では、抑うつ(尾懸垂)、活動および運動の変化(自発的なホイール活動)、ならびに認知の変化(Y迷路)について試験する。マウスにビヒクル、CBD、THC、または上に列挙したCBD:THCの異なる組合せを注射する(i.p.)。
実施例4:片頭痛試験
ロータロッドを使用して自発運動機能を評価した(実施例5におけるアッセイの説明および関連する方法を参照)。回転速度を増加させながら、マウスを回転ロッドに載せる。ロッドから落下するまでの潜時を収集する。結果を図1Aに示す。上のパネルは、3回の連続5分間のトライアルにわたるロッドから落下するまでの潜時を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.46、交互作用因子p=0.89;群あたりN=9~11)。下のパネルは、3回のトライアルでのロッドから落下するまでの平均潜時を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.46;群あたりN=9~11)。
図1Aは、THC単独のみおよび1:1の比が運動機能を増加させるようであった(傾向のみ)ことを示す。しかし、この実験の陽性対照であった100mg/kg i.p.のカフェインは、ロッドから落下するまでの時間の減少を誘導することが示されたが、予想される結果をもたらさなかった。第2のコホートは、検出力を得て陽性対照の問題を解決するために必要であった。
図1Bは、陽性対照がジアゼパムであり、予想される落下までの時間の増加をもたらしたロータロッドトライアルを示す。上のパネルは、3回の連続5分間のトライアルにわたるロッドから落下するまでの潜時を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p<0.0001;テューキーの多重比較p<0.05;ビヒクル群に対して)。下のパネルは、3回のトライアルでのロッドから落下するまでの平均潜時を示す(一元配置ANOVA p<0.0001;テューキーの多重比較p<0.05;ビヒクル群に対して)。
実施例5:羞明実験
方法
動物
64匹の雄および64匹の雌の野生型CD1(Charles River、米国)マウスを使用した。マウスは、本発明者らの施設に到着した時点で8~9週齢であり、使用前に1週間馴化させた。マウスをケージあたり4匹の群で、12時間の光サイクルで、食餌および水を自由摂取させて飼育した。明かりは午前6時に点灯し、午後6時に消灯した。すべての実験について、研究者を薬物処置に対して盲検化し、動物を実験開始前に各処置群に無作為化(ブロック無作為化)した。各アッセイについて、馴化のために実験開始の1時間前にマウスを実験室に運んだ。動物手順は、University of Iowa Animal Care and Use Committeeによって承認され、National Institutes of HealthおよびARRIVEガイドラインによって設定された基準に従って実施された。
薬物投与
すべての薬物を腹腔内(i.p.)注射によって投与した。CGRPおよびカフェインを、30g×0.5針を用いて10μl/g体重で投与した。CBD、THCおよびCBD:THCの種々の比を、23g×0.5針を用いて3.3μl/g体重で投与した。ラットa-CGRP(Sigma-Aldrich、米国)を0.1mg/kgで投与し、カフェイン(Sigma-Aldrich、米国)を100mg/kgで投与し、両方をビヒクル、ダルベッコPBS(Hyclone、GE Healthcare Life Science、米国)で希釈した。CBDを1または100mg/kgで投与し、THCを1mg/kgで投与し、両方をビヒクルヒマワリ油(Sigma-Aldrich、米国)で希釈した。注射中、動物を優しく保持したが、麻酔しなかった。試験前に、マウスをそのホームケージで30~60分間回復させた(正確な内容については図の説明文および実験デザインを参照)。
光嫌悪アッセイ
明/暗アッセイを使用して、動物の明るい光に対する嫌悪(羞明の代替)を測定した。手短に言えば、マウスを、2つの区画(一方は明るく照らされ、他方は照らされておらず、真っ暗で、完全に囲まれている)が存在する明/暗ボックスに個別に入れる。マウスはそれらの間で自由に移動することができる。赤外線ビーム追跡システム(Med Associates)は、行動をモニタリングし、定量する。光嫌悪動物は、ナイーブ動物よりも暗い区画で多くの時間を過ごす。データは、先に記載したように12のチャンバーからActivity Monitorバージョン7.06を使用して収集した。探究欲求を減少させるためにマウスをチャンバーに1回事前に曝露し(ベースライン、データは示さず)、次いで、明るい光(25,000ルクス)で試験した。データを30分間収集し、引き続く5分間隔で分析した。明るい区画での時間は、各間隔でのすべてのマウスの平均+/-SEMとして、および各個々のマウスの間隔あたりの平均時間の平均+/-SEMとして報告した。
Y迷路アッセイ
Y-迷路アッセイを使用して、3アーム迷路を使用して空間記憶を測定した。アッセイを、試行間期間によって区切られた2つのトライアルに分割する。最初のトライアル中、一方のアーム(新規アーム)を閉鎖し、マウスを5分間2つの他のアームを探索させたままにする。次いで、マウスを2分間の試行間期間でそのホームケージに戻す。2回目のトライアル中、マウスはすべてのアームを探索することができる。良好な空間記憶を有するマウスは、他のアームよりも以前に探索されていない(新規)アームに入る頻度が高い。空間記憶が乏しいマウスは、嗜好性を示さない。2回目のトライアル中の新規アームにおけるエントリー数および時間は、各間隔(30秒)でのすべてのマウスの平均+/-SEMおよび各個々のマウスについてのトライアルの総時間の平均+/-SEMとして報告した。
ロータロッドアッセイ
ロータロッドアッセイを使用して、マウスの運動機能障害を測定した。アッセイを、それぞれが10分間の休息時間で区切られた5分間の3回のトライアルに分割する。各トライアルについて、マウスを静止ロッド上に置く。動物が所定の位置に置かれたら、ロッド回転を4rpm/分の速度で開始し、5分で60rpmまで速度を増加させた。このプロトコルの後、各動物を2日間訓練し、3日目に試験した。ロッドから落下するまでの潜時を、各トライアルについてすべてのマウスの平均+/-SEMとして報告した。
実験デザイン
このコホートの実験デザインを図2に示す。同じ動物を使用して、光嫌悪(明暗アッセイ)、空間記憶(Y-迷路)および運動機能(ロータロッド)を評価した。動物を6つの群:陰性対照群(ビヒクル、ヒマワリ油)、陽性対照群(アッセイに応じてCGRP0.1mg/kgまたはカフェイン100mg/kg)、CBD(100mg/kg)、THC(1mg/kg)、1:1(1mg/kgのCBDおよびTHCの両方)、または100:1(100mg/kgのCBDおよび1mg/kgのTHC)に無作為に割り当てた。群は実験を通して同じままであった(すなわち、100:1を注射したマウスは、異なるアッセイにおいて常に同じであった)。
施設に到着してから1週間後、その後の曝露に対する探究欲求を減少させるために、動物を光嫌悪チャンバーに事前に曝露した(ベースライン、データは示さず)。次いで、マウスを光嫌悪について2回試験し、試験の間に1週間を設けた。
試験1:CGRP誘発光嫌悪に対するCBDおよび/またはTHCの有効性を試験する。試験の60分前に、薬物投与をASWまたはAKによってi.p.で行った。試験の30分前に、片頭痛様状況を誘発するために動物にCGRP(0.1mg/kg)を2回目に注射した。1つの群のみにPBSを投与し、この群はこの実験では陰性対照を表す。ヒマワリ油+CGRPを投与された群は、陽性対照を表す。これらの注射も、ASWまたはAKによってi.pで実施した。30分後、動物を光嫌悪チャンバーに入れ、30分間試験した。
試験2:光嫌悪に対するCBDおよび/またはTHC単独の潜在的な効果を試験する。動物に回復のために1週間与えた。次いで、同じ群を試験2に使用し、2回目の注射のみを逆にした。CGRPを投与し、この試験の陽性対照であった最初の群を除いて、すべての群に試験の30分前にビヒクルを投与した。ヒマワリ油+PBSを投与された群は、この試験の陰性対照であった(赤色の線)。
試験2の1週間後、Y-迷路を使用して空間記憶を評価した。CGRP(陽性対照)を試験の30分前に投与したことを除いて、薬物の投与は試験の60分前に行った。
Y-迷路の1週間後、ロータロッドを使用して運動機能を評価した。カフェイン(陽性対照)を試験の30分前に投与したことを除いて、薬物の投与は試験の60分前に行った。
結果
A.光嫌悪
CBD:THC比100:1は、CGRP投与によって誘発された光嫌悪を軽減する。
光嫌悪を、30分間の試験期間にわたる時間の関数として両方を測定し(図3A~図3Bの上のパネル;二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0005、交互作用因子p=0.0249;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01;***p<0.001対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対して;N=18~22/群)、データは、全試験期間中の5分あたりの過ごした平均時間としても表す(図3A~図3Bの下のパネル;一元配置ANOVA、処置因子p=0.0005;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01;p<0.001ビヒクル+ビヒクル群に対して;群あたりN=18~22)。
ビヒクル(ヒマワリ油およびPBS、黒丸)を注射したマウスからなる本発明者らの陰性対照と比較して、CGRP+ビヒクルの注射は、明るい区画で過ごした時間の有意な減少を誘導し、この実験における陽性対照を表す(赤色の三角形)。CBD単独(青色のひし形)、THC単独(緑色の四角)、またはCBD:THC比1:1(紫色のひし形)の共投与は、CGRPによって誘導された明るい区画で過ごした時間の減少を逆転させることができなかった。CBD:THC比100:1(オレンジ色の四角)の共投与は、CGRP誘発光嫌悪をほぼ完全に軽減し、陰性対照群ともはや有意に異ならなかった。
本発明者らはわずかな差を認識する検出力を提供されていないが、その後、性別によってデータを分析した。検出力が不足すると、これらの結果を解釈することがより困難になる。雌の結果を図3Cに示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.21、交互作用因子p=0.0069;テューキーの多重比較、対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対してp<0.05;群あたりN=9~11)。右のパネルは、明るい区画で過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.17;群あたりN=9~11。雄の結果を図3Dに示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0032、交互作用因子p=0.76;テューキーの多重比較、対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対してp<0.05;群あたりN=9~11)。右のパネルは、明るい区画で過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0057;テューキーの多重比較、p<0.05;群あたりN=9~11)。
残念なことに、雌における陰性対照(ビヒクル+ビヒクル)と陽性対照(CGRP+ビヒクル)との間の差は、本発明者らが望むほど頑健ではなく(特に後の時点で)、さらなる解釈を困難にした(図3C)。しかしながら、アッセイの最初の15分間に基づくと、ここでも、CBD:THCの100:1の比のみが雌における光嫌悪行動を軽減するが、他は軽減しないようである。
雄における陽性対照および陰性対照は、CGRP+ビヒクルとの頑健な差を示し、ビヒクル+ビヒクル群と比較して明るい区画で過ごした時間の強力かつ有意な減少を引き起こす(図3D)。ここでも、100:1群が最良のレスキューを示すが、他の処置は表現型を軽減するようには全く見えない。
この実験の対照として、CBD:THCの異なる比の効果を、CGRPトリガーの非存在下で同じ動物に対して試験した。この実験では、ビヒクル+ビヒクル(赤色の三角形、陰性対照)と比較してCGRP+ビヒクル(黒丸)が陽性対照として機能する。結果を図4に示す。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0256、交互作用因子p=0.0394;テューキーの多重比較、有意ではない。群あたりN=1822)。右のパネルは、明るい区画で過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0256;テューキーの多重比較、有意ではない;群あたりN=18~22)。
残念なことに、この実験における陰性対照群は、予想よりも低い結果(動物をこのアッセイで3回目に試験するときに予想外ではない)をもたらすが、それにもかかわらず、CGRP+ビヒクルマウスは、ビヒクル+ビヒクルマウスよりも少ない時間明るい区画で過ごす。他のすべての群は、正常範囲内である75~125秒の平均時間を明るい区画で過ごしている。ビヒクル+ビヒクル群よりも高いこれらの結果が生物学的意味を有するかどうかはまだ決定されていない。この実験は、ナイーブマウスの新しいコホートを使用して再評価する必要がある可能性がある。
CGRPによって誘導された暗い区画での休息時間の増加に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果。
片頭痛患者が発作を起こすと、患者は暗い区画と休息を求めるのが一般的である。マウスは同様の行動を示す。本試験では、陰性対照(ビヒクル+ビヒクル)と比較して、陽性対照(CGRP+ビヒクル)は、データを時間の関数としてプロットする場合(図5Aの左のパネル)、または平均としてプロットする場合(図5Aの右のパネル)の両方で、暗い区画で休息して過ごした時間の有意な増加をもたらす。左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の暗い区画で休息して過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0004、交互作用因子p=0.0643;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01;***p<0.001対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対して;群あたりN=18~22)。右のパネルは、暗い区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0004;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01;***p<0.001ビヒクル+ビヒクル群に対して;群あたりN=18~22)。
CGRPと共投与した場合、CBD単独も1:1の比も、この休息時間の増加を逆転させなかった。THC単独および100:1の比は、アッセイの最初の10分間はビヒクル+ビヒクル群と依然として異なるが、これらの2つの処置は表現型を減弱させるようであり、これらの群は、データを平均としてプロット(potted)するときにビヒクル+ビヒクルともはや有意に異ならない(図5Aの右のパネル)。
本発明者らはわずかな差を認識する検出力を提供されていないが、その後、性別によってデータを分析した。検出力が不足すると、これらの結果を解釈することがより困難になる。雌の結果を図5Bに示し、雄の結果を図5Cに示す。図5Bにおける左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の暗い区画で休息して過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.066、交互作用因子p=0.16)。図5Bにおける右のパネルは、明るい区画で過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0483;p<0.05;群あたりN=9~11)。図5Cにおける左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の暗い区画で休息して過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0077、交互作用因子p=0.0805;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対して;群あたりN=9~11)。図5Cにおける右のパネルは、明るい区画で過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0078;テューキーの多重比較、**p<0.05;**p<0.01;群あたりN=9~11)。
雌では、100:1の比のみが、CGRP投与によってもたらされた暗い区画での休息の増加を軽減するようであったが、雄では、THC単独のみが効果を有するようであった。
明るい区画での休息時間に対するCBDおよびTHCの異なる比の効果。
図6の左のパネルは、30分間にわたるアッセイ中の5分毎の明るい区画で休息して過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0293、交互作用因子p=0.059;テューキーの多重比較、対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対してp<0.05;群あたりN=18~22)。図6の右のパネルは、明るい区画で休息して過ごした5分あたりの平均時間を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0084;テューキーの多重比較、有意ではない;群あたりN=18~22)。
以前に発表された結果から予想されたように、CGRP注射は、明るい区画で休息して過ごした時間を増加させない(CGRP+ビヒクル群、図6)。100:1のCBD:THC比のみが、データが時間の関数として示される場合に明るい区画で休息して過ごした時間の有意な増加をもたらす。CBD:THC比30:1はまた、CGRP投与によってもたらされた光嫌悪を軽減する。
光嫌悪を、上記のように30分間の試験期間にわたる時間の関数として測定した(図7、上のパネル:二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.0117;テューキーの多重比較、暗p<0.05;**p<0.01;ビヒクル群に対して。明p<0.05;ビヒクル+CGRP対30:1+CGRP)。データは、全試験期間中の5分あたりの過ごした平均時間としても表す(図7、下のパネル;一元配置ANOVA、p=0.0124;テューキーの多重比較、**p<0.01;ビヒクル群に対して)。
ビヒクル(ヒマワリ油およびPBS、黒丸)を注射したマウスからなる本発明者らの陰性対照と比較して、CGRP+ビヒクルの注射は、明るい区画で過ごした時間の有意な減少を誘導し、この実験における陽性対照を表す(赤色の三角形)。CBD:THC比100:1(オレンジ色の四角)の共投与を、CGRP誘発光嫌悪を軽減する本発明者らの対照比(control ration)として含めた。CBD:THC30:1の共投与は、CGRP誘発光嫌悪を軽減し、陰性対照群ともはや有意に異ならなかった。
CBD:THC比300:1、20:1および10:1は、CGRP投与によってもたらされた光嫌悪を軽減しなかった
光嫌悪を上記の実験と同様に試験した。結果を図8に示す。上のパネルは、30分間での5分毎の明るい区画で過ごした時間を示し(二元配置ANOVA[時間および処置];処置因子p<0.0001;テューキーの多重比較、p<0.05;**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対して)、下のパネルは、処置中の明るい区画で過ごした平均時間を示す(一元配置ANOVA;p<0.0001;テューキーの多重比較、**p<0.01;****p<0.0001ビヒクル+ビヒクル群に対して)。
CBD:THC比、300:1(青色の丸)、20:1(アボカドグリーン色の白丸)、10:1(灰色のひし形)の共投与は、CGRP誘発光嫌悪を軽減しなかった。
CBD:THC(100:1)はSNP誘発光嫌悪を軽減する
光嫌悪を評価した。この実験では、SNP+ビヒクル(赤色の四角)の注射を光嫌悪の陽性対照として使用した。結果を図9に示す。パネルAは、試験1中の5分毎の明るい区画で過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置];処置因子p=0.0461;対応する時点でのビヒクル+ビヒクル群に対するテューキーの多重比較;有意ではない)。パネルBは、試験1中の明るい区画で過ごした平均時間を示す(一元配置ANOVA;p=0.0461;ビヒクル+ビヒクル群に対するテューキーの多重比較[ns])。パネルCは、試験2中の30分間での5分毎の明るい区画で過ごした時間を示す(二元配置ANOVA[時間および処置]、処置因子p=0.3112;ビヒクル-ビヒクル群に対するテューキーの多重比較[ns])。パネルDは、試験2中の明るい区画で過ごした平均時間を示す(一元配置ANOVA;p=0.3112;ビヒクル-ビヒクル群に対するテューキーの多重比較[ns])。
図9は、SNP+ビヒクルが明るい区画での時間を減少させるようである(傾向のみ)ことを示す(図10)。第2のコホートは、有意性の検出力を得るために必要である。
B.運動機能-ロータロッド
実験デザインを図10に示す。この実験で使用した動物は、光嫌悪および空間記憶にも使用し、ロータロッドアッセイで3回目の試験を行った。手短に言えば、最後のY字迷路実験の2週間後、動物を引き続く3日間のロータロッドアッセイに供した。最初の2日間を馴化のために使用し、次いで、動物を6つの異なる処置群に分けた:
- 陰性対照群:ビヒクル(ヒマワリ油(sunlflower oil))、
- 陽性対照群:ジアゼパム(5mg/kg i.p.)、
- CBD(100mg/kg)、
- THC(1mg/kg)、
- 1:1(1mg/kgのCBDおよびTHCの両方)、および
- 100:1(100mg/kgのCBDおよび1mg/kgのTHC)。
すべての処置は、ジアゼパムをアッセイの30分前に投与したことを除いて、ロータロッドアッセイの3日目の60分前に投与した。
ロータロッドによって評価される自発運動活動に対するCBD、THCおよびCBD:THC比の効果:
図11は、自発運動活動の結果を示す。パネルAは、処置日(3日目)における3回すべてのトライアルにわたる平均として示されたすべてのマウスについての結果を示す(一元配置ANOVA、処置因子p=0.0408;テューキーの多重比較は群間差を示さなかった)。パネルBは、処置日における3回すべてのトライアルにわたる平均として示された雌マウスについての結果を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.132)。パネルCは、処置日における3回すべてのトライアルにわたる平均として示された雄マウスについての結果を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.452)。
ビヒクルを投与された動物は、平均120秒間ロッド上に留まった。ジアゼパム(5mg/kg、i.p.)を投与された動物は、ロッドから落下するまでの時間の頑健な減少を示し、これは動物がこの群に加えられると有意になる可能性がある。それらの2つの対照群と比較して、CBD単独および100:1処置は、ビヒクル群と同様の結果をもたらした。THC単独群および1:1群は、おそらく群内の変動のために、有意ではない落下までの時間の増加を示した。いずれの場合も、いずれの処置も運動機能の低下を誘導しなかった。どちらかと言えば、一部は増加を誘導した。性別で分けた場合、結果は同じ傾向を示す。
C.空間記憶
実験デザインを図12に示す。この実験で使用した動物は、光嫌悪(および後のロータロッド)にも使用した。手短に言えば、最後の光嫌悪実験の2週間後、動物を、2分間の試行間期間によって区切られたY迷路での2回のトライアルに供した。動物を以下のように5つの群に分けた:
- 陰性対照群:ビヒクル(ヒマワリ油(sunlflower oil))、
- CBD(100mg/kg)、
- THC(1mg/kg)、
- 1:1(1mg/kgのCBDおよびTHCの両方)、
- 100:1(100mg/kgのCBDおよび1mg/kgのTHC)。
すべての処置は、最初の5分間のトライアルの55分前、したがって2回目の2分間のトライアルの62分前に施行された。空間記憶に対するCBD、THCおよびCBD:THC比の効果は、Y-迷路によって評価しなかった。
結果を図12に示す。パネルAは、すべてのマウスにおけるトライアル2中の新規アームにおけるエントリー数を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.66)。パネルBは、すべてのマウスにおけるトライアル2中の新規アームで過ごした時間を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.624)。パネルCは、雌マウスにおけるトライアル2中の新規アームにおけるエントリー数を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.083)。パネルDは、雄マウスにおけるトライアル2中の新規アームにおけるエントリー数を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.998)。パネルEは、雌マウスにおけるトライアル2中の新規アームで過ごした時間を示す(一元配置ANOVA処置因子p=0.846)。パネルDは、示す
ビヒクルを投与された動物は、2回目のトライアルで平均6回、平均66.7秒間新規アームに参加する。他のすべての処置群は、同様の結果を示した。エントリー数またはアームで過ごした時間に性差はなかった。
また、CGRPを含む組成物を追加することによる、陽性対照を用いた実験を行い、その結果を図14に示す。上のパネルは、2分間にわたる30秒毎の後の新規アームにおけるエントリー数を示す。下のパネルは、各コホートについての新規アームにおける平均エントリー数を示す。
D.実施する追加実験
自発痛、接触性アロディニア、運動機能、物体記憶、抑うつ、および不安に対するCBDおよびTHCの効果を評価することを対象とした実験を行う。
不快感の顔面徴候(自発痛):顔面の特徴(閉眼、鼻および頬の膨張、耳の位置およびひげの向き)をスコア化することによって自発痛を測定する、2010年に開発されたマウスグリマススケールに基づく自動化顔面グリマスアッセイを使用してもよい。いくつかのグループが、片頭痛の異なるモデルがマウスにおいてこの表現型を示すことを示している。自動化バージョンでは、閉瞼のビデオモニタリングおよび顔面の特徴の評価は、線形尺度での自発痛の客観的な特徴付けを可能にする。
接触性アロディニア:惹起疼痛の指標として、von Freyフィラメントの適用によって測定される接触性アロディニアは、前臨床実践場面において最も受け入れられている疼痛アッセイである。さらに、疼痛刺激としての触覚の知覚は、片頭痛患者のほぼ半分によって報告される。いくつかのグループが、片頭痛のマウスモデルが触覚刺激に対する感受性の増強を示したことを報告している。
ホイール活動(運動機能):ホイール活動は、齧歯動物の身体活動および動機づけを測定するために使用される。マウスを2時間ホイールに閉じ込め、その間、マウスは、不動のままでいるかまたは意のままに走ることを自由にできる。ホイールの回転数、速度、および移動に費やされた時間をモニタリングし、それらは、薬物の任意の鎮静効果または刺激効果を反映する。
新規物体認識(物体記憶):この認知アッセイでは、第1のセッション中にマウスに2つの類似の物体が提示され、次いで第2のセッション中に2つの物体のうちの1つが新しい物体に置き換えられる。新しい物体を探索するのにかかる時間の量は、認識記憶の指標を提供する。物体記憶障害を有する動物は、第2のセッション中に2つの物体を探索するのに同じ量の時間を過ごし、障害を有さない動物は、新規の物体とふれ合うのにより多くの時間を過ごす。
尾懸垂アッセイ(抑うつ):視覚的に隔離されたマウスを、その尾の先端から約1cmに配置されたテープによって床から50cm上方に吊す。不動時間を6分間記録する。マウスは、受動的にかつ完全に動かずにぶら下がっている場合にのみ、不動であるとみなされる。
ゼロ迷路(不安):この試験は、2つの相反する生得的行動、すなわち、新規な環境を探索すること、ならびに危険と考えられる高架空間および開放空間を回避することに依存する。器具は、ゼロすなわち円を形成する2つの開いた(不安を惹起する)および2つの閉じた(安全な)高架式アームからなる。マウスを5分間探索させたままにし、開いたアームと比較して閉じたアームの探索に費やした時間が、動物の不安レベルを示す。
実施例6:CSD実験
CSD実験の目的は、100:1および30:1の比のCBDおよびTHCの組合せが、WTマウスと比較してFHM1マウスの変化したCSD特性および行動反応を正常化するかどうかを決定することであった。後の段階で、CBDおよびTHCの組合せがCBD(100mg/kg)およびTHC(1mg/kg)単独よりも有効であるかどうかを決定する。すべての提案された実験は、覚醒して自由に移動するマウスにおいて行われた。光遺伝学を使用してCSDを誘発したが(Houbenら、J Cereb Blood Flow Metab 2017;37:1641-55)、その理由は、この方法は、麻酔の負の交絡因子なしにCSDに対する処置の効果を評価することを可能としたためである。
目的1:WTマウスおよびFHM1マウスにおけるCSD特性に対するCBD/THCの効果
目的は、急性用量のi.p.注射されたCBD/THCは、WTマウスと比較してFHM1において予想される潜在的なより強い効果でCSD特性(すなわち、閾値、伝播速度ならびに基本的な特徴の振幅、勾配および幅)を正常化するかどうかを決定することであった。両性のマウスを試験した。CSD閾値実験を、Thy1-ChR2(チャネルロドプシン-2のThy1駆動発現)/FHM1マウスおよびThy1-ChR2/WTマウスにおいて行った。実験では、光遺伝学的CSD誘発のための光ファイバーを頭蓋骨(左半球)および硬膜(右半球)に配置した。最も信頼性の高いデータは、硬膜上に配置されたファイバーから得られるであろうと予想された。しかしながら、頭蓋骨上のファイバーから得られたデータは、下記の目的2からのデータ(これも頭蓋骨上にファイバーが配置されている)と直接一致すると予想された。CSD伝播速度、振幅、勾配および幅を正確に評価するために、記録電極を皮質内に配置した。光ファイバーおよび記録電極配置のこの構成のために、目的1には目的2とは異なるセットのマウスが必要であった。各マウスについて、本発明者らは、最初に、本発明者らが1回分のCBD/THCを試験する前に(安定なベースラインを確立するために)複数日で閾値測定を行った。マウスの数を減らし、実験の結果を最大にするために、本発明者らは2週間の期間にわたって各マウスにおいて2つの用量およびビヒクルを試験した。
実験における群は、Thy1-ChR2/FHM1マウス(N=10)およびThy1-ChR2/WTマウス(N=10)の群を含んだ。各群は、同数の雄および雌を有した。100:1のCBD:THCの比(100mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、30:1(CBD:THC、30mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、およびビヒクルを含む組成物を用いて群を試験した。
連続CSD閾値評価を、CSD試験の1時間前のCBD:THC投与(2用量、100:1および30:1)に関連して行った(N=3盲検WTおよびFHM1マウス、マウスあたり10回の実験)。連続CSD閾値評価はまた、CSD試験の30分前のCBD:THC投与に関連して行った(N=2盲検WTおよびFHM1マウス;マウスあたり6回の実験)。反復CSD閾値パラダイムは、CSD特徴に対するCBD:THCの効果を判断するための基礎を提供する。閾値における予想される内部変動性もまた、薬物試験間にベースライン測定の反復を含めることを保証した。CSD閾値に加えて、CSD速度、振幅、および幅を測定した。
実験からの注射後1時間の例示的なデータを図15に示す。データは、CBD:THC投与後にCSDを首尾よく誘発することができ、100:1および30:1の用量ならびに投与前1時間および30分の時間の両方についてCSD閾値に明白な変化がないことを示した。WTマウスまたはFHM1マウスのいずれにおいても、CSDの悪化におけるCBD:THCの有害作用は観察されなかった。
自由行動マウスにおける長期記録により、CSD閾値試験を繰り返すことが可能になった。数日間にわたる個体内変動が、薬物試験の前後にベースライン試験の反復を必要とした。2021年4月以降、CBD:THCの投与前1時間および30分の両方を含むようにデザインを適合させた。注射後1時間および注射後30分の予備CSD閾値結果を図16および図17に示す。予備データは、CBD:THCの注射後のCSD閾値の明白な増加または減少を示していない。
運動皮質および視覚皮質CSDの半値幅および振幅を評価した。結果を、運動皮質および視覚皮質についてそれぞれ図18Aおよび図18Bに示す。データの解析は進行中であるが、予備データは、CBD:THCの注射後のCSD半値幅または振幅の明白な増加または減少を示していない。
目的2:CSD関連疼痛関連行動、すなわちマウスグリマススコアおよび異痛症に対するCBD/THCの効果
目的は、急性用量のi.p.注射されたCBD/THCは、WTマウスと比較してFHM1マウスにおいて潜在的なより強い効果でCSD関連疼痛関連行動を正常化するかどうかを決定することであった。頭痛評価のためのマウスグリマススケール(MGS)試験の修正バージョン(LangfordらNat Meth 2010;7:447-9)(パートA)、および異痛症評価のための眼窩周囲領域または後足のvon Freyフィラメント試験(パートB)を使用して、行動測定を行った。疼痛関連行動結果に対する侵襲的手術による交絡効果を最小限にするために、光遺伝学的CSD誘発用の光ファイバーおよび記録電極の両方を頭蓋骨上の片側半球に配置した。CSDを閾値を超える強度の光刺激によって誘発した。
実験の性質を考慮すると、頭痛評価および異痛症評価を同じマウスで行うことはできなかった。MGSは、光遺伝学ケージの前に直接配置されたプラットフォームを使用して測定されたが、異痛症実験は異なる部屋で行われた。また、一方の評価が他方の評価を交絡させる可能性があるため、これらの行動試験を同じマウスで行うことは推奨されない。したがって、以下では、実験を(パートA)MGS評価と(パートB)異痛症評価とに分けた。2つの群におけるCSD読出しのデータを組み合わせることができ、効果サイズが十分に大きい場合、および/または薬物の効果が性別特異的である場合に、雄雌の差が起こる得ることについての事後検定が可能になることに留意されたい。
パートA:MGS測定:実験における群は、Thy1-ChR2/FHM1マウス(N=6)およびThy1-ChR2/WTマウス(N=6)の群を含んだ。各群は、同数の雄および雌を有した。100:1のCBD:THCの比(100mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、30:1(CBD:THC、30mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、およびビヒクルを含む組成物を用いて群を試験した。
MGS測定実験の結果を図19A~図19Bに示す。図19Aは、ベースラインおよびCSDでのMGSスコアを示す。結果は、CSDがMGSによって測定される頭痛疼痛行動の増加を引き起こすことを示す。図19Bは、CBD:THCの異なる比でのMSGスコアの変化を示す。見てとれるように、100:1のCBD:THCおよび30:1のCBD:THCの投与は、MSGスコアを減少させた(それぞれp=0.0078および0.0781)。
パートB:異痛症測定:実験における群は、Thy1-ChR2/FHM1マウス(N=6)およびThy1-ChR2/WTマウス(N=6)の群を含んだ。各群は、同数の雄および雌を有した。100:1のCBD:THCの比(100mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、30:1(CBD:THC、30mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、およびビヒクルを含む組成物を用いて群を試験した。
4匹のマウスからのMGSの予備分析は、投与前1時間に100:1または30:1のいずれかのCBD:THCの顕著な効果がないことを示唆した。さらに、WTマウスまたはFHM1マウスのいずれにおいても、ヒマワリ油ビヒクルおよびCBD:THCの投与の有害な疼痛誘発効果の兆候はなかった。
目的3:基礎状況における異痛症測定のタイミングに対する効果
CSDを受けなかったマウスにおける処置の効果のタイミングを試験した。結果として、動物はThy1-ChR2を発現する必要がない。CBDおよびTHCの投与は、FHM1マウスにおける増強された異痛症閾値をWTレベルに正常化すると仮定した。異痛症測定の評価を、注射後24、48および72時間において後足引っ込め閾値によって行った。マウスの数を減らし、実験の結果を最大にするために、2週間の期間にわたって各マウスにおいて2つの用量およびビヒクルを試験した。
実験における群は、FHM1マウス(N=10)およびWTマウス(N=10)の群を含んだ。各群は、同数の雄および雌を有した。100:1のCBD:THCの比(100mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、30:1(CBD:THC、30mg/kg CBDおよび1mg/kg THC)、およびビヒクルを含む組成物を用いて群を試験した。
予備分析は、未処置群とビヒクル群との間の変動を示す。反復測定にわたる変動がWTマウスとFHM1マウスとで異なるかどうかは不明である。したがって、薬物試験と並行して、処置の非存在下でも、経時的な反復異痛症測定の安定性を確立するための試験を行う。後足引っ込め閾値試験の予備結果を図20に示す。異痛症に対するCBD:THCの一貫した効果は見られないが、予備データは、試験の30分前に投与された30:1のCBD:THCの効果を示し得る。

Claims (137)

  1. 急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  2. 前記対象がヒトである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記投与が注射によって達成される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記片頭痛の疼痛が、疼痛尺度によって測定される、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記羞明が、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または前記対象からの自己報告によって測定される、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記音声恐怖症が、前記対象からの自己報告によって測定される、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記悪心が、前記対象からの自己報告によって測定される、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記悪心が、視覚的アナログ尺度によって測定される、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記組成物が、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、請求項1から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、請求項15に記載の方法。
  17. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項1から16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 片頭痛の頻度を処置する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  20. 前記対象がヒトである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記対象が慢性片頭痛を有する、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記対象が高頻度片頭痛を有する、請求項19から21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記投与することが注射によって達成される、請求項19から22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項19から23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記組成物が、THCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項19から27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項19から28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、請求項19から29のいずれかに記載の方法。
  31. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、請求項30に記載の方法。
  32. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項19から31のいずれかに記載の方法。
  33. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項19から32のいずれかに記載の方法。
  34. 急性片頭痛の疼痛を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、片頭痛の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  35. 前記対象がヒトである、請求項34に記載の方法。
  36. 前記対象が慢性片頭痛を有する、請求項34または35に記載の方法。
  37. 前記対象が高頻度片頭痛を有する、請求項34から36のいずれかに記載の方法。
  38. 前記投与することが注射によって達成される、請求項34から37のいずれかに記載の方法。
  39. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項34から38のいずれかに記載の方法。
  40. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項40に記載の方法。
  42. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項41に記載の方法。
  43. 前記組成物がTHCおよびCBDを含み、CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項34から42のいずれかに記載の方法。
  44. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、請求項34から43のいずれかに記載の方法。
  45. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド、前記THC(存在する場合)、および前記CBD(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、請求項44に記載の方法。
  46. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項34から45のいずれかに記載の方法。
  47. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項34から47のいずれかに記載の方法。
  49. 線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、線維筋痛症の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法 いくつかの実施形態では、前記対象はヒトである。
  50. 前記投与することが注射によって達成される、請求項49に記載の方法。
  51. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項49または50に記載の方法。
  52. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項51に記載の方法。
  53. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項52に記載の方法。
  54. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項53に記載の方法。
  55. CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項49から54のいずれかに記載の方法。
  56. 前記THCおよび前記CBDが、少なくとも90重量%純粋である、請求項49から55のいずれかに記載の方法。
  57. 前記THCおよび前記CBDが、少なくとも99重量%純粋である、請求項56に記載の方法。
  58. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項49から57のいずれかに記載の方法。
  59. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項58に記載の方法。
  60. CGRP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  61. SNP誘発光嫌悪を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて含む組成物を、投与することを必要とする対象に投与することを含む、方法。
  62. 対象における急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはテトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  63. 前記対象がヒトである、請求項62に記載の方法。
  64. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、請求項62または63に記載の方法。
  65. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項62から64のいずれかに記載の方法。
  66. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、請求項62から65のいずれかに記載の方法。
  67. 対象における片頭痛頻度を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  68. 前記対象がヒトである、請求項67に記載の方法。
  69. 前記対象が慢性片頭痛を有する、請求項67または68に記載の方法。
  70. 前記対象が高頻度片頭痛を有する、請求項67から69のいずれかに記載の方法。
  71. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、請求項67から70のいずれかに記載の方法。
  72. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項67から71のいずれかに記載の方法。
  73. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、請求項67から72のいずれかに記載の方法。
  74. 対象における線維筋痛症の疼痛を軽減する方法であって、薬学的有効量の少なくとも1つのマイナーカンナビノイドを単独でまたはTHC、CBD、もしくはその両方と組み合わせて、投与することを必要とする対象に、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、線維筋痛症の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  75. 前記対象がヒトである、請求項74に記載の方法。
  76. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、請求項74または75に記載の方法。
  77. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項74から76のいずれかに記載の方法。
  78. 前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択され、前記対象にTHCおよびCBDをさらに投与する、請求項74から77のいずれかに記載の方法。
  79. 少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびTHCを含む医薬組成物であって、前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのTHCに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
  80. CBDをさらに含む、請求項79に記載の組成物。
  81. テルペノイドをさらに含む、請求項79または80に記載の組成物。
  82. 鎮痛剤をさらに含む、請求項79から81のいずれかに記載の組成物。
  83. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、請求項79から82のいずれかに記載の組成物。
  84. 前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項79から83のいずれかに記載の組成物。
  85. 前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイド;THC;およびCBDを含む、請求項79から86のいずれかに記載の組成物。
  86. 少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドおよびCBDを含む医薬組成物であって、前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドのCBDに対する比が、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
  87. THCをさらに含む、請求項86に記載の組成物。
  88. テルペノイドをさらに含む、請求項86または87に記載の組成物。
  89. 鎮痛剤をさらに含む、請求項86から88のいずれかに記載の組成物。
  90. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、2-AGからなる群から選択される、請求項86から89のいずれかに記載の組成物。
  91. 前記少なくとも1つの単離されたマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項86から90のいずれかに記載の組成物。
  92. 前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのカンナビノイド;THC;およびCBDを含む、請求項86から91のいずれかに記載の組成物。
  93. 急性片頭痛の疼痛を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の疼痛が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  94. 前記対象がヒトである、請求項93に記載の方法。
  95. 前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む、請求項93または94に記載の方法。
  96. 対象における片頭痛の頻度を軽減する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーがモジュレートされ、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  97. 前記対象が慢性片頭痛を有する、請求項96に記載の方法。
  98. 前記対象が高頻度片頭痛を有する、請求項96または97に記載の方法。
  99. 前記組成物が、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含む、請求項96から98のいずれかに記載の方法。
  100. THCおよびCBDを含む医薬組成物であって、THCのCBDに対する比が、THCの望ましくない副作用または危険因子を軽減しながら、中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーをモジュレートする、医薬組成物。
  101. マイナーカンナビノイドをさらに含む、請求項100に記載の組成物。
  102. 前記マイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項101に記載の組成物。
  103. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、およびCGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項100から102のいずれかに記載の組成物。
  104. テルペノイドをさらに含む、請求項100から103のいずれかに記載の組成物。
  105. 鎮痛剤をさらに含む、請求項100から104のいずれかに記載の組成物。
  106. 急性片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の疼痛、羞明、音声恐怖症、および/または悪心が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。いくつかの実施形態では、前記対象はヒトである。
  107. 前記投与することが注射によって達成される、請求項106に記載の方法。
  108. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項106または107に記載の方法。
  109. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項108のいずれかに記載の方法。
  110. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項109に記載の方法。
  111. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項110に記載の方法。
  112. 前記片頭痛の疼痛が、疼痛尺度によって測定される、請求項106から111のいずれかに記載の方法。
  113. 前記羞明が、ユタ羞明症状影響尺度、韓国羞明質問票、または前記対象からの自己報告によって測定される、請求項106から112のいずれかに記載の方法。
  114. 前記音声恐怖症が、前記対象からの自己報告によって測定される、請求項106から113のいずれかに記載の方法。
  115. 前記悪心が、前記対象からの自己報告によって測定される、請求項106から114のいずれかに記載の方法。
  116. 前記悪心が、視覚的アナログ疼痛尺度によって測定される、請求項106から115のいずれかに記載の方法。
  117. CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項106から116のいずれかに記載の方法。
  118. 前記組成物が、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含み、前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項106から117のいずれかに記載の方法。
  119. 前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、請求項118に記載の方法。
  120. 前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、請求項119に記載の方法。
  121. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項106から120のいずれかに記載の方法。
  122. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項121に記載の方法。
  123. 片頭痛の頻度を処置する方法であって、THCおよびCBDを含む薬学的有効量の組成物を、投与することを必要とする対象に、片頭痛の頻度が前記対象において軽減されるように投与することを含む、方法。
  124. 前記対象がヒトである、請求項123に記載の方法。
  125. 前記対象が慢性片頭痛を有する、請求項123または124に記載の方法。
  126. 前記対象が高頻度片頭痛を有する、請求項123から125のいずれかに記載の方法。
  127. 前記投与することが注射によって達成される、請求項123から126のいずれかに記載の方法。
  128. 前記処置が、投与後少なくとも2時間以内に有効である、請求項123から127のいずれかに記載の方法。
  129. 前記処置が、投与後少なくとも1時間以内に有効である、請求項128に記載の方法。
  130. 前記処置が、投与後少なくとも30分以内に有効である、請求項129に記載の方法。
  131. 前記処置が、投与後少なくとも15分以内に有効である、請求項130に記載の方法。
  132. CBD:THCの比が約30:1mg/kg~約300:1mg/kgである、請求項123から131のいずれかに記載の方法。
  133. 前記組成物が、少なくとも1つのマイナーカンナビノイドをさらに含み、前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイドが、CBG、CBGA、CBN、CBNA、THCV、THCA、CBC、CBCA、CBDV、およびD8-THCからなる群から選択される、請求項123から132のいずれかに記載の方法。
  134. 前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも90重量%純粋である、請求項133に記載の方法。
  135. 前記THC、前記CBD、および前記少なくとも1つのマイナーカンナビノイド(存在する場合)が、少なくとも99重量%純粋である、請求項134に記載の方法。
  136. 中枢性および末梢性感作の少なくとも1つのバイオマーカーが、前記投与の結果としてモジュレートされる、請求項123から135のいずれかに記載の方法。
  137. 前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NMDA、グルタメート、CGRP、FAAH、サブスタンスP、5-HT、NO、GABA、NGF、セロトニン、ドーパミン、AEA、および2-AGからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
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