JP2024511987A - 農薬の高精度散布用スポット散布方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】耕作地での薬剤などの散布において、散布対象物と、散布対象の近くの非散布対象物とを散布の実行中に区別する。【解決手段】本発明は、農地散布車両を用いて耕作地(10)の範囲に選択的に散布する方法に関する。この車両は、少なくとも1つの撮像システム(210)を持つ散布設備(200)と、一定のピッチ距離で互いに離して配置された複数の電気機械式ノズル(310)を備える少なくとも1本の後続の散布バー(300)とを備える。農業用散布設備(200)は、各電気機械ノズル(310)の電気機械式弁(312)を制御する処理ユニットを備える制御ユニット(220)をさらに備える。本発明の方法は、i)少なくとも1つの撮像システム(210)によって、耕作地(10)の範囲の画像を取得し、処理ユニットによって、散布対象植物(14)を非散布対象植物(12)からその画像上で区別することと、ii)散布対象植物(14)の上方に実質的に垂直に配置する少なくとも1つのノズル(350)を決定することと、iii)少なくとも1つのノズル(350)の発散角度と、ノズル(350)と選択的に散布されるその範囲との間の垂直距離に基づいて、散布対象植物(14)を覆い、非散布対象植物(12)に接する可能性のある散布パターンを計算することと、iv)噴射シフト距離(354)という距離を計算して、噴射シフト距離(354)をノズル間ピッチの倍数として表し、ずらしたパターンが非散布対象植物(12)を覆わずにかつ散布対象植物(14)を覆うように散布パターンを横方向にずらすことと、v)少なくとも1つの新たに選択されたノズル(352)からの散布パターンが非散布対象植物(12)に散布されないように、散布対象植物(14)の上方に位置する少なくとも1つのノズル(350)を噴射シフト距離(354)で横方向にずらすことを備える。
Description
本発明は、農業用植物の処理の分野に関し、より詳しくは、高精度かつ高解像度のスポット散布を用いた選択的適用方法に関する。
スポット散布は、特定の所定の場所に液体の液滴を適用する機能である。この取り組みは、農業における農薬の量を大幅に減らす方法として最近浮上している。実際、農業における化学薬品の適用は現在、ノズルを連続運転して行われている。ノズルの軌道上の全ての物体が散布される。PWMによるノズル流量制御などの変調技術は、用量の低減と最適化に貢献できるが、非標的の適用を使用する標準的な散布器の問題を根本的に変えるものではない。化学薬品をどこにでも散布することは非効率的な処理工程であり、費用の上昇、土壌や植物の残留化学薬品の増加、生物多様性への害、植物毒性による作物収量の損害、輸送される水の量の増加などにつながる。
スポット散布では、ノズルには電気機械的に制御される弁が装備されていて、流れのオンとオフを非常に迅速に切り替え可能である。フローは初期設定でオフになっていて、目標を散布する場合にのみオンになる。これにより、化学薬品の大幅な削減が可能になり、費用も削減される。化学薬品の残留物、水や土壌の汚染、生物多様性への有害な結果が大幅に減少する。最後に、作物がわずかに散布されると、選択性が限られていることによる植物毒性が大幅に減少し、害虫抵抗性に優れたより健康な作物が得られ、それによって作物収量が増加する。
連続散布であろうとスポット散布であろうと、散布での適用では、適用の効果を保証するには2つの重要な変数を制御する必要がある。第1変数は液滴のサイズで、液体が目標と相互作用する方法に根本的な影響を及ぼす。植物に対するほとんどの用途において、所望の効果は、植物の葉による液体の吸収(又は、より正確には、普遍的に水である輸送液体によって運ばれる活性分子の吸収)である。良好な吸収を得るためには、液滴は制御されたサイズでなければならない。小さすぎると、目標に到達する前に空中で蒸発したり、風に漂ったりする。大きすぎると、液滴はそれを貫通せずに植物の上を転がる。第2変数は、単位面積あたりに適用される液体の用量又は量である。
2つの変数が液滴サイズに影響する。2つの変数とは、散布の圧力(液体の速度が高いほど、液滴はより断片的で小さい)とノズルの形状(発散角、散布パターンの形状、流量、ノズル出口の形状など)である。通常、ノズルは機械加工されて固定されているので、これらの変数をその場で変更できない。発散角と流量は固定され、圧力によってのみ影響を受ける。圧力は通常一定であり、理想的な液滴サイズを生成する値に固定されている。複数のノズルは通常、さまざまな液滴サイズと塗布速度のさまざまな適用の仕方に適合するように、機械上で交換できるようになっている。このために、複数異なるノズル間で手動又は自動切替を備えたシステムが開発された。しかし、これらの変更は通常、ある畑から別の畑へ、ある作物から別の作物へ、又はある適用種類から別の適用(除草剤、殺菌剤など)へ行われるが、野外操作中、ノズルは固定されている。
従来の農業用散布用途では、複数のノズルは、それらが取り付けられている車両の変位方向に直交し、散布される表面に平行に整列した散布バー上に配置される。ノズルは、散布される表面、一般的には地面に液体を均一に塗布するように発散する散布角度を特徴するが、横方向に散布される垂直植物の葉にしてもよい。ノズルは通常、均一なピッチ距離で互いに離されている。それらの発散的噴射は、ノズルから目標までの距離(通常、ノズルから地面又は植物までの高さ距離)に依存する、所与の表面への液体の適用を可能にするであろう。
通常、この高さは、適用幅がノズル間距離に対応するように選択され、噴射重なりや噴射漏れ区域がなくなる。しかし、適用距離、通常は高さも増やせて、この場合、隣りのノズル噴射が重なる。したがって、単位面積あたりに適用される用量は、各ノズルの流量だけでなく、ノズル間ピッチ距離によって与えられる単位長さあたりのノズルの密度にも依存する。高さは重なりに影響するが、用量には影響しない。明らかに、用量は車両の速度にも反比例する。
単位面積当たりの散布液の制御は、塗布の効率において基本的に重要である。一定で固定されたノズル流量と、固定されたノズル間距離とを備えた散布の構成態様では、残りの制御変数は車両の速度のみである。実際には、これは、農作業者が単位面積当たりの適用用量を変更したい場合に好ましい制御変数である。実際、農作業者はノズル、散布バー上の密度(ノズル間ピッチ距離)、使用圧力、混合物の推奨散布速度を簡単に変更できない。農作業者はまた、有効成分の希釈について少し自由があるが、化学製造剤と操作条件(温度と湿度)によって指定された許容範囲内である。
数十年前、パルス幅変調(PWM)が散布器に導入されて、より良い用量制御が可能になった。この技術では、電気機械的に作動する弁が各ノズルの前に配置され、それらの流れのオンとオフを迅速に切り替えられる。噴射のデューティサイクル(全持続時間にわたる噴射開放の持続時間)は、平均適用ノズル流量を変更するために、最小レベルから完全なノズル開口部まで変更可能である。均質な塗布を得るには、この処理工程は比較的高い転流周波数で起こらなければならず、限界は電気機械的に制御される弁の開閉速度である。この技術は、散布器の速度とは無関係に、流量、したがって単位面積当たりの用量を制御するための別の変数の処分を可能にする。これは、例えば、散布器とのUターンの半径を考慮して、散布バーの内側の流れを減らし、外側の流れを増やして、地面全体で均一な塗布速度の維持を可能にした。
液体が均一な方法でどこにでも適用され、全ノズルが一緒に散布する上記の従来の散布の適用に反して、スポット散布適用では、液体がなんらかの特定された複数対象(1植物の一部、植物全体、植物のグループ、地面の一部又は他の対象)だけに適用される。このため、製品が適用される場所を高精度に制御するために、システムはノズルを正確な位置に配置し、所定の持続時間のパルスである非常に短い散布操作を実行する必要がある。噴射が発散していると、つまり小さな液滴が必要な場合、発散角度、標的までの距離、及びノズルパターンの形状によって、散布スポットのサイズとその形状が決まる。ノズルを標的の近くに配置すると、小さなスポットが発生するが、単位面積あたりの適用量が多くなる。ノズルをより長い距離に配置すると、スポットは大きくなるが、単位面積あたりの適用量は少なくなる。
機械が動いている場合、その動きは単位面積あたりの適用量を変更する。例えば、5x5cmの正方形の散布パターンと25ミリ秒の散布パルス持続時間を考えてみる。機械が2m/sで移動している場合、散布はパルスの25ミリ秒中に5cm移動するため、正方形は正方形にならない。スポットは5x10cmの大きさなので、単位面積あたりの用量は平均して2で割り算される。
移動の別の効果は、流れがノズルから目標に飛ぶのに必要な時間を考慮して、目標を垂直に通過する前にノズルを開く必要があることである。この時間は、散布距離を噴射速度で割ったものになる。ノズルが目標を垂直に通過する前に、ノズルの開口部を予測するために、同じ時間を使用する必要がある。車両の動きにより、この時間は、時間に車速を掛けたものに等しい予想距離に変換される。
移動の別の効果は、流れがノズルから目標に飛ぶのに必要な時間を考慮して、目標を垂直に通過する前にノズルを開く必要があることである。この時間は、散布距離を噴射速度で割ったものになる。ノズルが目標を垂直に通過する前に、ノズルの開口部を予測するために、同じ時間を使用する必要がある。車両の動きにより、この時間は、時間に車速を掛けたものに等しい予想距離に変換される。
散布のためにノズルを正確に配置するには、その横方向及び縦方向の位置を制御する必要がある。縦方向(車両の動きに合わせた方向)では、散布動作の位置は、画像取得(目標の位置が特定される)と散布の間の正しいタイミングによってのみ決定される。噴射が開く正確な瞬間を制御することにより、車両の速度を知って、その位置を正確に制御する。横方向の位置は、ノズルを横方向に動かすことで制御できる。実際には、これを実現するのは複雑であり、固定された高密度ノズルの配列(アレイ)が好ましい。ピッチ、つまり隣り合う2つのノズル間の距離は、噴射の可能な離散位置を決めるため、重要である。地面又は植物を基準とするそれらの位置決め精度はピッチよりもはるかに高くなる可能性があるが、噴射の可能な位置は、散布バーに沿ったノズルの配置によって決まる。明らかに、ピッチが小さいほど、噴射の横方向の位置の制御は優れている。
簡潔には、適用量制御、又は単位面積あたり適用する液量は、あらゆる散布用途にとって重要である。従来の散布器では、ノズルの横方向の密度、流量及び圧力は固定されていて、適用量は地上のノズルの速度によってのみ制御できる。ノズル流量のPWM制御を追加することで、車速とは無関係に適用量を制御できる。スポット散布の場合、さらに2つの変数が適用量に影響する。第1変数はインパルス開口部の持続時間、第2変数はノズルから地面までの高さである。
どの散布器でも、一般的な問題はノズルの目詰まりであり、これは小さな流量のノズルで促進される。目詰まりを防ぐために、通常の方法は、フィルターを使用して、流れを遮断するのに十分なサイズの粒子を保持することである。これらのフィルターは、ノズルごと、圧力システムのレベル(高さ位置)、又はその両方の場所で使用される。ノズルの目詰まりは農家が簡単に観察できず、いつでも発生する可能性があるため、ノズルの目詰まりを簡単かつ理想的に自動検出することは、信頼性の高い散布操作にとって重要である。
最後に、適用量の制御は効率的に実施され得るが、直接的又は間接的にかかわらず、散布器の使用者に情報を提供し、単位面積当たりの認可された適用量が尊重されることを保証するために、適用量の計測が望まれる。直接の適用量の計測は、適用された液量を計測し、機械によって処理される面積を知って、単位面積あたりの適用量を計算する。間接の適用量の計測は、ノズルが開かれた時間を数えて、既知のノズル流量に基づいて適用量を外挿する。
特許文献1には、2つのノズルを一緒に使用し、同じ範囲に散布する従来の散布システム(連続散布)で使用される適用量を制御するための散布システムが記載されていて、1つは一定の流量で、もう1つは可変流量で、PWMで変調される。PWM比は、傾斜の高さとシステムの圧力の関数で制御され、所望の流速を保証し、これも計測される。
特許文献2には、ノズルの組み合わせを備えた複数の散布バーを互いに重なり合うように又はそうでなく組み立て可能な散布システムが記載されている。
特許文献3には、電気弁によって制御され、広範囲の散布流の提供に組み合わせて動作する複数のノズルの組み合わせが記載されている。このシステムは、散布の順方向に整列した2つの複合ノズルの連続動作とPWM動作を組み合わせたものである。また、隣り合うノズルの噴射重なりを使用して散布流を調整する。モード選択のアルゴリズムは、車両速度、所望の印加速度、変調マップ、バーの高さを考慮して堆積速度を制御するために実装されている。作動中のノズルの数、デューティサイクル、ノズルモード(連続やPWM)を制御することにより、流量を広範囲に制御し、圧力又は速度の変動を補償できる。これらの設定は全て連続フローモードで動作する。
特許文献4には、各ノズルで個別にPWMを使用し、車速、バーの高さ、回転半径、変調マップなどのような複数の変数の関数でデューティサイクルを計算する、散布流量を制御するシステムが記載されている。
これらのシステムは、耕作地に化学薬品を均一に散布し、土壌や植物に化学薬品の残留物を多くもたらし、生物多様性や作物収量を損なうという不利な点がある。
本発明の目的は、それゆえ植物の特徴の関係を使って、耕作地に選択的に散布する方法を提供し、所定の植物への薬剤散布の実施かつ他の所定の植物への薬剤散布の回避を可能にすることである。
本発明の別の目的は、農業用散布システムの散布ノズルの目詰まりを検出する方法を提供することである。
これらの目的は、農業用散布車両で耕作地の範囲を選択的に散布する方法によって特に達成される。車両は、少なくとも1つの撮像システムと、動作時に農業用散布車両の方向に垂直な方向に沿って整列した少なくとも1本の後続する散布バーとを備える散布設備を備える。後続する散布バーは、一定のピッチ距離、互いに離して配置され、前記範囲を選択的に散布するように構成された複数の電気機械式ノズルを備える。複数の電気機械式ノズルは、対応する複数のノズルと、対応する複数の電気機械式弁とを備える。農業用散布設備は、タンク及び圧力システムと、各電気機械式ノズルの電気機械式弁を制御する処理ユニットを備える制御ユニットをさらに備える。この方法は、
i)少なくとも1つの撮像システムによって、耕作地の1範囲の1画像を取得し、前記処理ユニットによって、散布してはならない植物から散布される植物を前記画像上で区別することと、
ii)散布される植物の上に実質的に垂直に配置されるノズルを少なくとも1つ決定することと、
iii)前記少なくとも1つのノズルの発散角度と前記ノズルと前記選択的に散布される前記範囲との間の垂直距離に基づいて前記範囲上の散布パターンを計算することであって、前記散布パターンは散布される植物を覆い、散布してはならない植物に触れる可能性のある、前記散布パターンを計算することと、
iv)ずらした散布パターンが散布してはならない植物を覆わずに散布する植物を覆うように前記散布パターンを横方向にずらす噴射シフト距離という距離を計算し、前記噴射シフト距離をノズル間ピッチの倍数として表すことと、
v)前記散布される植物の上に垂直に位置する少なくとも1つのノズルをずらすことで前記散布パターンを横方向に前記噴射シフト距離でずらすことによって、前記少なくとも1つの新たに選択されたノズルからの散布パターンが散布されてはならない植物に散布されないものとすることと
を備える。
i)少なくとも1つの撮像システムによって、耕作地の1範囲の1画像を取得し、前記処理ユニットによって、散布してはならない植物から散布される植物を前記画像上で区別することと、
ii)散布される植物の上に実質的に垂直に配置されるノズルを少なくとも1つ決定することと、
iii)前記少なくとも1つのノズルの発散角度と前記ノズルと前記選択的に散布される前記範囲との間の垂直距離に基づいて前記範囲上の散布パターンを計算することであって、前記散布パターンは散布される植物を覆い、散布してはならない植物に触れる可能性のある、前記散布パターンを計算することと、
iv)ずらした散布パターンが散布してはならない植物を覆わずに散布する植物を覆うように前記散布パターンを横方向にずらす噴射シフト距離という距離を計算し、前記噴射シフト距離をノズル間ピッチの倍数として表すことと、
v)前記散布される植物の上に垂直に位置する少なくとも1つのノズルをずらすことで前記散布パターンを横方向に前記噴射シフト距離でずらすことによって、前記少なくとも1つの新たに選択されたノズルからの散布パターンが散布されてはならない植物に散布されないものとすることと
を備える。
1実施形態では、散布される植物を画定するマスクは、散布されるべき拡張区域を決定するために全方向に放射状に延長され、選択されたノズルの横方向の位置又はノズルの開閉モーメントにおいて不正確な存在下であっても、対応する植物が正しく散布されることを確実にする。
1実施形態では、散布される植物を画定するマスクは、散布されるべき縮小区域を決定するために、散布されるべき縮小区域を決定するために、散布されるべき対応する植物の内部に、選択されたノズルの横方向の位置又はノズルの開閉モーメントにおいて不正確さが存在する場合であっても、散布されるべき対応する植物の内部に含まれることを確実にする。
1実施形態では、前記拡張区域又は縮小区域の横方向の反対側は、前記横方向の噴射シフト距離に対応する距離、減少して、横方向の噴射発散が散布される植物に対応する放射状に拡張された区域又は縮小区域の外側に散布パターンを落下させないようにするために、横方向に縮小された散布区域を決定する。
1実施形態では、少なくとも1つの撮像システムによって非散布対象として識別された植物の周囲にバッファ区域が計算される。バッファ区域は、縮小した散布区域の一部を切り出して、さらに縮小した散布区域を決定する。
1実施形態では、制御ユニットは、電気機械式ノズルの1つ以上の電気機械式弁を以下の
i)前述したシフトパターンと、
ii)農業用散布車両の速度と、
iii)耕作地上の散布バーの高さと、
iv)圧力システムによって提供される散布バー内の液体の圧力と、
v)適用される単位面積あたりの体積と
の関係を使って選択して開く。
i)前述したシフトパターンと、
ii)農業用散布車両の速度と、
iii)耕作地上の散布バーの高さと、
iv)圧力システムによって提供される散布バー内の液体の圧力と、
v)適用される単位面積あたりの体積と
の関係を使って選択して開く。
1実施形態では、以下の構成形態aからfのいずれかに従って全散布量の25%から100%の範囲の用量体積を適用するように散布ノズルを開くべく、複数の電気機械式ノズルの電気機械式弁が制御される。
a 散布バーの全ノズルを開いて、全用量の100%を散布する。
b 散布バーの3つの隣り合う散布ノズル毎に開く。ここでは、1散布ノズルが、それら3つの隣り合う散布ノズル毎に閉じられて、全用量の75%を散布する。
c 前記散布バーの2つの隣り合う散布ノズル毎に開く。ここでは、1散布ノズルは、それら2つの隣り合う散布ノズル毎に閉じられて、全用量の66%を散布する。
d 散布バーの2つの隣り合うノズルの1つごとに開いて、全用量の50%を散布する。
e 散布バーの3つの隣り合う散布ノズルの1つごとに開いて、全用量の33%を散布する。
f 散布バーの4つの隣り合う散布ノズルの1つごとに開いて、全用量の25%を散布する。
a 散布バーの全ノズルを開いて、全用量の100%を散布する。
b 散布バーの3つの隣り合う散布ノズル毎に開く。ここでは、1散布ノズルが、それら3つの隣り合う散布ノズル毎に閉じられて、全用量の75%を散布する。
c 前記散布バーの2つの隣り合う散布ノズル毎に開く。ここでは、1散布ノズルは、それら2つの隣り合う散布ノズル毎に閉じられて、全用量の66%を散布する。
d 散布バーの2つの隣り合うノズルの1つごとに開いて、全用量の50%を散布する。
e 散布バーの3つの隣り合う散布ノズルの1つごとに開いて、全用量の33%を散布する。
f 散布バーの4つの隣り合う散布ノズルの1つごとに開いて、全用量の25%を散布する。
1実施形態では、単位面積当たりの総適用体積の精度を高めるため、対応するノズルの1個又はそれより多い電気機械式弁のノズルを開く選択及び開放がPWMと組み合わされて、散布用量をさらに変調する。
1実施形態では、対応するノズルの1個又はそれより多い電気機械式弁の選択及び開放は、改善された適用均質性を持つインターリーブスポット散布パターンを得るために、連続するPWMパルス間で周期的に変化する。
1実施形態では、2つの隣り合うノズルのうちの1つは、第1PWMパルスの間開いていて、前記2つの隣り合うノズルのうちの1つは、第2PWMパルスの間開いている。
1実施形態では、散布設備は、互いに平行に配置された少なくとも2本の散布バーを備える。各散布バーは、複数の電気機械式ノズルを備える。各散布バーの複数のノズルは、一定のピッチ距離、互いに離して配置されている。一方の散布バーは、前記ピッチ距離の半分に等しい距離、他方の散布バーから横方向にシフトされる。
1実施形態では、散布設備は、互いに平行に配置された少なくとも3本の散布バーを備える。各散布バーは、複数の電気機械式ノズルを備える。各散布バーの複数のノズルは、一定のピッチ距離、互いに離して配置されている。1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の1に等しい距離、前記2つの他の散布バーのうちの1つから横方向にシフトされ、一方の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の2に等しい距離、前記2つの他の散布バーの他方から横方向にシフトされる。
本発明の別の観点は、散布設備を備える農業用散布車両を用いて耕作地の範囲を選択的に散布する方法に関する。散布設備は、少なくとも1つの撮像システムと、互いに平行に配置された少なくとも2本の散布バーとを備える。各散布バーは、対応する複数のノズル及び対応する複数の電気機械式弁を含む複数の電気機械式ノズルを備える。各散布バーの複数のノズルは、一定のピッチ距離、互いに離して配置されている。一方の散布バーは、前記ピッチ距離の半分に等しい距離、他方の散布バーから横方向にシフトされる。農業用散布設備は、散布バー当たりのタンク及び圧力システムと、各散布バーの各電気機械式ノズルの電気機械式弁を制御する処理部とを含む制御部とをさらに備える。この方法は、
i)両方の散布バーが互いに独立していて、各散布バーが異なる場所に異なる製品を散布する第1モードで、2本の散布バーのうちの1本を操作すること、もしくは
ii)2本の散布バーを一緒に組み合わせ、横方向の空間ノズル密度を2倍にした単一のバーと見なし、同じ製品を散布する第2モードで2本の散布バーを操作すること
のどちらかを備える。
i)両方の散布バーが互いに独立していて、各散布バーが異なる場所に異なる製品を散布する第1モードで、2本の散布バーのうちの1本を操作すること、もしくは
ii)2本の散布バーを一緒に組み合わせ、横方向の空間ノズル密度を2倍にした単一のバーと見なし、同じ製品を散布する第2モードで2本の散布バーを操作すること
のどちらかを備える。
1実施形態では、散布設備は、互いに平行に配置された少なくとも3本の散布バーを備え、各散布バーは、複数の電気機械式ノズルを備える。各散布バーの複数のノズルは、一定のピッチ距離、互いに離して配置されている。1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の1に等しい距離、前記2つの他の散布バーのうちの1つから横方向にシフトされ、一方の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の2に等しい距離、前記2つの他の散布バーの他方から横方向にずらされる。
本発明の別の観点は、農業用散布システムの散布ノズルの目詰まりを判定する方法に関する。農業用散布システムは、タンク及び圧力システム、タンク及び圧力システムの下流に取り付けられた主電気機械式弁と、主電気機械式弁の下流にそれぞれノズル及び電気機械式弁を備える複数の電気機械式ノズルを備える散布バーとを備える。この散布バーは、前記主電気機械式弁から延在して、前記複数の電気機械式ノズルの各電気機械式弁に通じる導管と、前記散布バーの導管と流体連通する圧力バッファと、前記導管内の圧力を計測するように配置された圧力センサとを備える。この方法は、
a 複数の電気機械式ノズルのいずれかの電気機械式弁を開放状態にある場合に閉じるステップと、
b 主の電気機械式弁を閉じて、散布バーをタンクと圧力システムから隔離するステップと、
c 散布バー内の圧力p1を計測するステップと、
d 電気機械式弁を作動させて、単一の電気機械式ノズルKを一定時間開くステップと、
e 散布バー内の圧力p2を計測するステップ
とを備える。
ステップcで計測された圧力p1とステップeで計測された圧力p2との差が絶対圧力p1に依存して所定のしきい値を超えている場合は、ノズルkは目詰まりしていないとみなされる。前記差が前記所与のしきい値を下回る場合は、ノズルkは少なくとも部分的に詰まっているとみなされる。
a 複数の電気機械式ノズルのいずれかの電気機械式弁を開放状態にある場合に閉じるステップと、
b 主の電気機械式弁を閉じて、散布バーをタンクと圧力システムから隔離するステップと、
c 散布バー内の圧力p1を計測するステップと、
d 電気機械式弁を作動させて、単一の電気機械式ノズルKを一定時間開くステップと、
e 散布バー内の圧力p2を計測するステップ
とを備える。
ステップcで計測された圧力p1とステップeで計測された圧力p2との差が絶対圧力p1に依存して所定のしきい値を超えている場合は、ノズルkは目詰まりしていないとみなされる。前記差が前記所与のしきい値を下回る場合は、ノズルkは少なくとも部分的に詰まっているとみなされる。
1実施形態では、ステップcからステップeが、各ノズル(k+1、...、K+i...、k+n)と前記複数の電気機械式ノズルとについて繰り返される。
1実施形態では、ステップeで計測された圧力p2が所定の最小圧力を下回る場合は、ステップcからeを繰り返す前に、主電気機械式弁が開いて圧力バッファを満たす。
1実施形態では、圧力バッファは、バッファ内の圧力とバッファ内に貯蔵された液体の体積との間に比例した既知の関係を持つ弾性圧力バッファ要素である。
本発明の別の観点は、農業用散布システムを備える農業用散布車両に関する。農業用散布システムは、タンク及び圧力システム、タンク及び圧力システムの下流に取り付けられた主電気機械式弁と、主電気機械式弁の下流にそれぞれノズル及び電気機械式弁を備える複数の電気機械式ノズルを備える散布バーとを備える。この散布バーは、前記主電気機械式弁から延在して、前記複数の電気機械式ノズルの各電気機械式弁に通じる導管と、前記散布バーの導管と流体連通する圧力バッファと、前記導管内の圧力を計測するように配置された圧力センサとを備える。農業散布車両は、上記のような方法を実行するように構成されたプロセッサを備える制御部と、ノズル毎に目詰まり情報を表示する表示部とをさらに備える。
本発明の別の観点は、選択的スポット散布を適用する、耕作地上を移動する農業用散布車両の、耕作地への単位面積当たりの適用量を制御する方法に関する。農業用散布車両は、スポット散布設備を備える。この設備は、撮像システムと、この設備の動きに垂直に配置された後続の散布バーを備える。散布バーは、一定のピッチ距離で互いに離して配置された複数の電気機械式ノズルを備える。複数の電気機械式ノズルは、それぞれノズルと電気機械式弁とを備える。散布設備はさらに、圧力センサを備えたタンク及び圧力システム、画像を処理して各電気機械式ノズルの電気機械式弁を制御する制御ユニット、及び散布対象物から所望の距離にノズルを配置する散布バー高さ制御ユニットを備える。この方法は、
i)前記少なくとも1つの撮像システムにより、前記耕作地の範囲の画像を取得して、そして前記処理ユニットにより、散布マスク及び非散布マスクを持つ区間化された画像を得るべく、前記画像上で、散布してはならない植物から散布すべき植物を区別することと、
ii)一定の噴射重なりを保証するため、適用される単位面積あたりの所望の体積、車速及び液圧に基づいて、単位長さあたりの作動ノズルの密度を決定し、ノズルから目標までの垂直距離を決定することと、
iii)適用する単位面積あたりの所望の体積を得るため、開いたノズルの流れをPWM比で調整することと、
iv)ユーザーによって決められた散布バーの最小の高さとの間の最高距離と、ノズルから目標までの前記決定された垂直距離との間の最高の距離を選択することと、
v)前記散布バー高さ制御ユニットで前記散布バーを移動させて、ノズルから前記目標までの前記決定された垂直距離にノズルを配置することと、
vi)ノズルの発散角と、前記液体圧力と前記以前に選択された前記最高の垂直距離とに基づいて、地面での散布スポット幅の半分に対応する横方向の噴射シフト距離を計算することと、
vii)散布する植物のマスクと散布しない植物のマスクとを含む入力された区間化された植物画像から、散布される植物のマスクを所定の距離で延長して、拡張散布マスクを得ることと、
viii)前記拡張散布マスクのサイズを、前記計算された横方向の噴射シフト距離で横方向に縮小して、縮小された散布マスクを得ることと、
ix)前記開放ノズルと前記PWM比とをさらに考慮し、前記散布バーのノズルの軌跡と前記マスクとの交点によってノズル起動マップを画定することと、
X)前記ノズル起動マップを時間変化する電気機械式弁状態ベクトルに変換し、前記時間変化する電気機械式弁状態ベクトルに基づいて前記電気機械式弁に信号を適用することと、
を備える。
i)前記少なくとも1つの撮像システムにより、前記耕作地の範囲の画像を取得して、そして前記処理ユニットにより、散布マスク及び非散布マスクを持つ区間化された画像を得るべく、前記画像上で、散布してはならない植物から散布すべき植物を区別することと、
ii)一定の噴射重なりを保証するため、適用される単位面積あたりの所望の体積、車速及び液圧に基づいて、単位長さあたりの作動ノズルの密度を決定し、ノズルから目標までの垂直距離を決定することと、
iii)適用する単位面積あたりの所望の体積を得るため、開いたノズルの流れをPWM比で調整することと、
iv)ユーザーによって決められた散布バーの最小の高さとの間の最高距離と、ノズルから目標までの前記決定された垂直距離との間の最高の距離を選択することと、
v)前記散布バー高さ制御ユニットで前記散布バーを移動させて、ノズルから前記目標までの前記決定された垂直距離にノズルを配置することと、
vi)ノズルの発散角と、前記液体圧力と前記以前に選択された前記最高の垂直距離とに基づいて、地面での散布スポット幅の半分に対応する横方向の噴射シフト距離を計算することと、
vii)散布する植物のマスクと散布しない植物のマスクとを含む入力された区間化された植物画像から、散布される植物のマスクを所定の距離で延長して、拡張散布マスクを得ることと、
viii)前記拡張散布マスクのサイズを、前記計算された横方向の噴射シフト距離で横方向に縮小して、縮小された散布マスクを得ることと、
ix)前記開放ノズルと前記PWM比とをさらに考慮し、前記散布バーのノズルの軌跡と前記マスクとの交点によってノズル起動マップを画定することと、
X)前記ノズル起動マップを時間変化する電気機械式弁状態ベクトルに変換し、前記時間変化する電気機械式弁状態ベクトルに基づいて前記電気機械式弁に信号を適用することと、
を備える。
1実施形態では、本方法はさらに、散布してはならない植物のマスクの周囲に放射状に全方向に延在するバッファ区域を適用して、非散布マスクを得る。
1実施形態では、横方向に縮小された散布マスクは、前記ノズル作動マップを画定する前に、非散布植物のマスクの延長の結果得られる非散布拡張マスクによって、バッファ距離でさらに切り出される。
本発明は、実施例によって与えられ、図によって示される実施形態の説明の助けにより、よりよく理解されるであろう。
図1を参照して、1実施形態による農業用散布設備200は、複数の撮像装置210を備える。複数の撮像装置210は、耕作地10上の栽培植物12と、雑草のような非栽培植物14とを検出する各観察地212がその撮像範囲に入っている。散布設備200は、撮像装置210が後続する散布バー300をさらに備える。散布バーは、例えば20個から50個の間の複数の電気機械式ノズル310を備える。
1本の散布バーの1単位区画が図示されている農業用散布設備200を示す図2を参照すると、各電気機械式ノズル310は、ノズル314の噴射流を制御するために、迅速かつ高いタイミング精度でオンとオフを切り替えるように構成されたノズル314及び電気機械式弁312を備える。これらのノズルは、特定の距離にある特定の範囲に微小液滴を適用するため、(主に横方向に)発散する噴射を備えている。複数ノズルが一列に組み立てられ、通常は均一でノズル間ピッチ距離と呼ばれる所与の距離で離されて、散布バー300をなす。散布バーは、(薬剤を)散布する範囲に平行に配置される。複数の散布バーを組み立てて、システムの散布作業幅を拡張可能である。
散布バー300は、タンク及び圧力システム230と流体連通し、所望の圧力で散布される液体を散布バー300に供給するように適合されていて、その出力が、散布バーに沿って一定のピッチによって互いに分離されている複数の電気機械式ノズル310への共通の入口をなしている。圧力バッファ332及び圧力センサ334は、散布入力の電気機械式弁330の下流の散布バー300と流体連通している。
農業用散布設備200は、撮像装置210によって検出された植物12と非栽培植物14との関係を使ってノズルのオンとオフを適時に切り替えるようにノズル310の電気機械式弁314を制御する制御部220をさらに備える。制御部220は、散布バー制御部210と通信する。散布バー制御部210は、制御部220によってリアルタイムに計算される散布範囲の関数として所望の距離で散布バーを降下又は持ち上げるようにアクチュエータを制御すべく散布バー300から地面までの距離を検知する。散布範囲は、撮像装置210によって検出される植物12と非栽培植物14(例えば雑草)との関数として(関係を使って)、計算される。
農業用散布設備200は、散布バー300と散布対象の耕作地10上の範囲とを離す距離の制御を可能にする。一般的に、この地域は耕作地であるが、垂直の耕作構造、又は横方向散布される特徴を持つ垂直植物でもよい。他の角度も可能であるが、ノズル噴射は通常、散布対象範囲に垂直である。散布バーは、車両の移動方向に対してバー方向が垂直な移動車両に取り付けられ、農業用散布設備200で制御可能な速度で散布される範囲上でノズルが変位するときに散布の適用が行われる。
本発明の第1観点は、標的の地面の複数部分に散布するが、近くの他の複数部分への散布を回避するため、どのノズルを作動させるかの制御を扱う。本発明は、ノズルから物体までの距離、及び噴射発散の角度の知識(得られるデータ)を考慮して、不要な物体への散布回避によいノズルを作動させる。通常、散布対象物の真上に直接位置するノズル350が散布のために選択される。しかしながら、発散の角度があるため、操作の結果、近くの物体、例えば植物に散布されてしまう。このような不要な散布を回避するために、散布のために作動される選択ノズル352は、横方向の噴射シフト距離ということとする、地上位置で散布幅の半分に相当する対向距離354が取られる。
1実施形態は、ノズル速度と、標的までのノズル距離と、液圧とは無関係に、高空間精度及び高用量制御の散布スポットを適用するように、各ノズルの切替を独立して制御する方法を備える。
1実施形態は、単位長さ当たりの可変数のノズルを用いて単位面積当たりの用量を制御する方法を備える。これは、地面からのバーの高さが、均質な適用と重なり率を持つ(達成する)のに十分であることを意味する。
図3a及び図3bを参照して、栽培対象でない(非栽培)植物14の場合、(薬剤の)散布対象にする必要がある雑草などが、散布対象にしてはならない(非散布)栽培植物12に横方向に隣り合い、ノズルから標的の植物までの距離、そして噴射の発散を用いて、噴射の横方向シフト354を計算する。横方向シフト354は、ノズル間ピッチ距離の何倍かに相当する距離である。標的の植物14に対して垂直に位置するノズル350を作動させるのに替えて、その垂直なノズル350までの距離が横方向のシフト距離354に相当する次のノズル352が散布のために選択される。結果として、地上への散布パターン320が、栽培植物12上にもはや延在しないようにずらされる。
次の表は、ノズルの複数開閉パターンの関数で得られる用量を示す。明らかに、パターンが大きければ大きいほど、均質な塗布を維持するには散布バーが地面からより高くなければならない。右側の列は、全ノズルが作動中の場合に最適な重なりを実現する、最小の高さの倍数で示した散布バーの最小の高さを示す。
これらの異なるパターンの構成を図4aから図4dに概略的に示す。図4aは、1111のノズル密度パターンに相当する、全ノズルが作動したときの散布バー又は散布バーの一部のノズル(散布バー単位長さ当たりの流量の100%)を示す。数字は散布で行う噴射の数を示す。これは噴射重なり率にも対応する。距離2hで2の重なり率が得られ、距離3hで3の重なり率が得られる。適用の均一性は、それぞれ1、2、3、4の重なり率について、距離h、2h、3h、4hで得られる。
図4bは、図4aに似た図であるが、4散布に3ノズルを使う(流量の75%、パターン1110)内容である。適用の均一性は、3の重なり率には、4hの距離で得られる。
図4cは図4bに似た図であるが、3散布に2ノズルを使う(流量の66%、パターン110)。適用の均一性は、2の重なり率には3hの距離で得られる。
図4dは図4cと同様の図を示すが、1つのノズルと2散布に1ノズルを使う(流量の50%、パターン10)。適用の均一性は、それぞれ1と2の重なり率について2h及び4hの距離で得られる。
本発明の別の観点は、用量の調節に高さを使うことである。高さは、標準的な散布バーでは重なりに影響を与えるため、通常は用量制御には使用されないが、単位長さあたりの用量はノズル密度と流量によって与えられる。しかしながら、スポット散布の場合、単位面積あたりの用量は高さによってより直接的に制御され、噴射の面積に影響を与える。
図5を参照して、作動ノズルのパターンと地面からのそれぞれの距離との関係が左から右へ示されている。まず、2つの隣り合うノズルが作動する(作動ノズル間の距離p)。噴射の重なりなく地面全体を散布するには、ノズルから地面までの距離をhにする必要がある。第二に、2つのノズルが分離距離2pで作動する。この場合、噴射の重なりなく地面の噴射による完全な被覆を得るには、垂直ノズルから地面までの距離を2hにする必要がある。第三に、ノズル距離は3pであるため、理想的な高さは3hでなければならない。最後に、右側では、ノズルの距離は4pで、重なりなく完全な地面散布を得るには、ノズルから地面までの距離を4hにする必要がある。
本発明の別の観点は、PWMを散布重なりと組み合わせ、速度及び高さ情報を使用してPWM比を調整することである。散布システムの用量を調節する一般的な方法の1つは、ノズルの高速スイッチオンとスイッチオフ操作を採用することである。オン状態とオフ状態の比率(パルス幅変調)で再生することで、流量を変えられる。本発明の1観点は、単位面積当たりの用量の制御に散布重なり率と組み合わせてPWMを使用することである。これにより、所与の速度、所与の高さ、及び所与の散布重なりパターンに対する用量制御に、より粒度を加えられる。
次の表は、散布重なりパターンとPWM比の可能な組み合わせを示し、所定の速度で用量の33%から100%の間の連続用量制御を保証する。高さは、作動中の全ノズルと重ならないために必要な高さの最低3倍である必要がある。
図6に示されるような実施形態では、散布バー300に接続されたノズルの遠位端と、地面との間の垂直距離は、横方向のスポット散布寸法をノズル間ピッチの2倍にする。散布パターンAは、噴射の重なりを回避し、全体の幅が散布対象物の幅に対応する複数の連続噴射操作の空間的組み合わせを用いてスポット散布を行う場合を示す。散布パターンBは、因数2の噴射重なりが望まれ、スポットの中央で得られるスポット散布の場合を示す。散布パターンCは、それらの間に横方向の重なりを示さず、全て横方向に整列した隣り合うPWM噴射によって得られる。連続するPWMパルス間で、作動ノズルは1つのユニットによって横方向にシフトされ(インターリーブスポット散布)、より良い噴射均質性を提供する。散布パターンDは、因数2の噴射重なりでインターリーブされたPWMパルスによって得られる。PWMデューティサイクルは、例Cよりも短く選択されている。散布パターンEは、全ノズルが同時にオンになるときに得られて、散布線を作る。ノズルをオンのままにしておくと、従来の散布器(スポット散布なし)のように連続的な噴射操作が得られる。
本発明の別の観点は、用量をより良好に均質化するために、2つの連続するPWMパルス間のインターリーブ(又は選択されたノズルの横方向シフト)を使うことである。PWMの問題の1つは、流れが中断され、適用される用量の均一性が失われることである。この影響の低減を助けるため、本発明の1観点は、スポット中心のインターリーブ(又はモザイク)位置を得るために、2つのPWMパルス間の1つのノズルピッチ分、散布パターンを横方向にずらして、より良い均質性をもたらすことである。この方法はPWMなしでも使用でき、1つのノズルピッチの増分によって、散布形状を横方向に適切に配置するのに役立つ。この方法は、2つの連続する転流間で異なるPWM比で使用可能であり、用量制御の動的特性をさらに高められる。
本発明の別の観点は、用量をより良好に均質化するために、縦方向の噴射重なりを備えるインターリーブPWMを使用することである。上記の道具は、実際に噴射重なりと組み合わせて用量を制御できる。これは、2つの連続した(したがってインターリーブされた)散布パターンを縦方向に重ね合わせることによって得られる。これにより、用量制御の範囲を広げられる。ノズルと地面の間の距離は必然的に液滴のいくらかの漂流を作り、それは単位面積当たりの用量を均一にするのに役立つ。
本発明の別の観点は、スポット散布用途において、所与の標的の周りの散布の延長を制御及び管理することである。散布の標的、例えば植物は、時には散布スポットで完全に覆われていなければならない。位置決めエラーの可能性があってもこれが当てはまるようにするには、システムは、標的の周囲及び外側の散布区域の画定された放射方向の延長で散布する必要がある。これにより、ノズルの開閉タイミングの誤差やノズルの横位置の誤差があっても、標的の範囲全体に散布できる。
標的範囲の放射方向の縮小でも同じことを適用可能であり、標的範囲内に厳密に封じ込められる適用となる。これは、例えば、適用のときに散布される製品が1標的そして1標的のみに到達することが保証され、標的範囲の後ろ側又は外側に散布される製品が適用されないようにするときに必要である。標的の境界を放射方向に縮小すると、散布されるスポットは植物の特徴範囲(例えば、葉)内に完全に入る。
本発明のさらに別の観点は、散布されてはならない標的の周囲にバッファ(除外)区域を適用し、いくらかの散布の不正確さがあっても、スポット散布がバッファ区域内に位置する植物に触れないことを確実にすることである。バッファ区域は、除外機能を使って対象の周囲に画定できる。これは、対象への散布を絶対に避けたいことを意味する。したがって、散布システムは、一定の重なり距離で、任意の形状の所定の標的の幾何形状を囲む幾何形状を画定できる。この「バッファ」の幾何形状は、それから、散布システムの除外区域として使われる。
図7aから図7fは、この観点による異なる散布のしかたを示す。例えば、図7aは、散布対象植物14と非散布対象植物12とを備える耕作地の一部の上部概略図を示す。図7bは、散布対象の拡張区域50を提示するため、距離52分、放射方向に延長された散布対象の形状を示す。図7cは、横方向の噴射シフト距離に相当する横方向の距離54と距離55分、横方向に縮小する拡張区域を示す。図7dは、非散布対象物体の周囲に作成された安全保護のバッファ距離によってさらに切り出された(クロップ)結果の形状を示していて、噴射がそれに触れるのを防ぐ。図7eは、耕作地上のノズルの軌道と散布される形状との交点を示し、交点の間にノズルが作動する区間62を形成する。図7fは、2つのノズル作動区間で得られる散布パターン64を示す。
図8に示す実施形態では、同じノズルピッチ距離を備える2本の散布バーの組み合わせが、互いに近接して平行に使用される。第2バー304は、第1バー302からノズルピッチ距離306の半分、横方向にずらされる。この実装により、散布システムをいわゆるデュアルモード散布で操作できる。第1モードでは、2本の散布バーが互いに独立して動作し、異なる場所に異なる製品を散布する。それらは、連続散布モードで両方、又はスポット散布モードで両方、又はスポット散布モードで最初のものと連続モードで2番目、又はその逆に動作できる。このモードでは、各バーに独自の圧力システムがあるため、両方のバーを単位面積あたりの用量、バーの高さ、バーの圧力に関して独立して調整できる。第2モードでは、2本の散布バーが一緒に操作され、同じ圧力で同じ液体を散布する。2本のバー間のノズルピッチの半分の横方向のシフトにより、2つのノズル間の横方向の距離を2倍減らせて、横方向の散布空間分解能が2倍向上する。ノズルが単一の線に配置されていないという事実は、第1バーノズル及び第2バーノズルの開口部間の適切なタイミング減衰によって補償されなければならない。デュアルモード散布で得られた複数散布例が例示される。散布パターンAとBを得るために、2本のバーを組み合わせて、異なるPWMデューティサイクルでスポット散布を行う。散布パターンCとDを取得するために、それら(2本のバー)は別々の標的にスポット散布を行うために使用される。散布パターンEを得るために、それらを一緒に使用して、最大の重なり率でスポット散布を行う。
横方向の精度を高めるための2本の散布バーの上記の組み合わせは、ノズルピッチ距離のそれぞれ3分の1又は4分の1、互いに(ノズルのある位置を)ずらした3本以上の散布バーにさらに拡張できる。この場合、横方向の精度は散布バーの数に対応する比率で増加する。
本発明の別の観点は、単位面積当たりに適用される用量を一定に制御する方法を提供することである。この方法は、連続散布操作又はスポット散布操作の両方で操作できる。この方法は、単一の散布バーで動作されてもよく、もしくは2倍の横方向分解能散布システムを形成するのに、ノズルピッチの半分、横方向にシフトされた2本の散布バーの組み合わせで、独立して、又は一緒に動作してもよい。
図9に示すように、この方法は、植物ごとに適用される基本的な散布規則を使用して、植物種が含まれている、区間化された植物画像を入力として受け取る。基本的な散布規則は、どの植物種に散布するか散布しないかと、各バーに異なる製品を備える2本又はそれ以上の異なる散布バーをシステムが備えている場合に、どの液体を使用するかを意味する。次には、各植物種及び散布される各製品に対する安全保護バッファと、拡張又は縮小値も入力値として受け取る。散布される各製品に適用される単位面積当たりの所望の用量を入力値としても受け取る(これは、いわゆる散布変調マップによって提供される複数局所的な変動に追従できる)。最後に、地面又は標的からの各散布バーの最小所望の距離又は高さ、車両の動き及び速度、各散布バー液体の圧力のような、単位面積当たりに適用される用量に影響を与える一定数の変数を入力値として受け取る。
この方法は、適用される用量の制御に複数出力結果を生成する。主な出力結果は、制御された散布バーの各ノズル電気機械式弁のオン状態とオフ状態のベクトルであるノズル電気機械式弁の状態ベクトルである。第2出力結果は散布バーの高さで、散布バーの高さの制御ユニットに供給される。第3出力結果は、単位面積あたりに散布される液体の量を示す散布量マップである。
この方法は、図10を参照して以下に詳述する4つの主要な操作を備える。
第1動作は、ノズル密度パターン及びPWM比を計算して、単位面積当たりの所望の用量を適用する。この計算では、車速、散布バーの圧力、及び(耕作地マップに従って変化する可能性がある)適用する所望の用量を使う。計算では、最初にPWMを60%に設定し、ユーザーが必要とする動作速度と圧力、及び最小散布バーの高さで予想される用量を得るために、最高の流量を提供しながら所望のものよりも小さいノズル密度パターン(全ノズルが開いている、又は4個にわたって3個のノズルが開いている、又は3個にわたって2個のノズルが開いているなど)を選択する。次に、必要に応じて高さを推奨高さまで増やして、選択したノズル密度パターンで均一な塗布を提供する。対応する用量が計算され、最後にPWMが計算(増加)されて、最終的に必要な用量が得られる。
この方法の第2操作は、第3操作で使用される横方向の噴射シフト距離を計算する。このために、(ユーザーが必要とする)散布バーの最小高さと散布バーから生じるノズル密度パターンの高さのうち、どちらが最大であるかを選択する。この高さの値を使用して、散布バーの圧力にわずかに依存するノズル噴射角度に基づいて横方向の噴射シフト距離を計算する。
この方法の3番目の操作は、複数の植物の、入力(値とする)区間化画像を取得し、そこから散布マップを生成する。まず、指定した放射方向の拡張縮小値を、標的対象の形状に適用する。そして、予め算出した横方向噴射シフト距離分、延長マスクを横方向に縮小する。次に、非標的対象の周囲に安全保護バッファ距離を適用して、それらに(散布薬剤が)触れないようにし、このバッファ区域にある場合は重なりマスクを切り出す。
それから、この得られた、切り出された形状をノズルの軌道(2本のバーを一緒に使用して空間分解能を高めるデュアルモード散布バー操作の場合、密度が2倍になる)と交差して、ノズルを作動する区間を取得し、PWMとノズル密度パターンの規則を適用してノズル作動マップを取得する。この後者は、最終的にノズル電気機械式弁(状態ベクトル)のオンとオフの順序に変換される。
それから、この得られた、切り出された形状をノズルの軌道(2本のバーを一緒に使用して空間分解能を高めるデュアルモード散布バー操作の場合、密度が2倍になる)と交差して、ノズルを作動する区間を取得し、PWMとノズル密度パターンの規則を適用してノズル作動マップを取得する。この後者は、最終的にノズル電気機械式弁(状態ベクトル)のオンとオフの順序に変換される。
この自動投与方法の4番目で最後の操作は、ノズル電気機械式弁の最終の開口時間長さと圧力に基づいて、地面の所定の単位面積に対して、適用される液量を計算することである。
本発明の別の観点は、図11及び図12に示すようにノズルの目詰まりを自動的に制御する方法の提供である。この方法は、圧力システム230からの入力からバー300を隔離できるようにする散布バー入口での電気機械式弁330の使用を必要とし、それはまた、圧力と体積との間の比較的直線的な関係を備える散布バーに取り付けられた圧力バッファ332の存在を必要とし、そして散布バー内の圧力の計測に正確で線形の圧力センサ334を必要とする。この方法は、目詰まり制御手順中に次のように動作する。まず、全ノズル310が閉じられ、公称圧力がバー内に確立され、入力電気機械式弁330が閉じられる。第2に、第1ノズルの開口時間前後の液圧が計測される。予想されるノズル流量、開放時間、及び圧力バッファの圧力と体積の関係がわかれば、理論上の圧力損失が計算され、実際の圧力損失と比較される。大幅に小さい場合、対応するノズルは詰まっているとみなされ、そのように記録される。手順はバーの全ノズルで繰り返され、バーの圧力は、散布バーへ入力される電気機械式弁の開放パルスで定期的に再充填される。操作の最後に、この方法は、散布システム全体の全ノズルの目詰まり情報を提供する。
Claims (22)
- 農業用散布車両を用いて耕作地(10)のある範囲を選択的に散布する方法であって、前記農業用散布車両が
少なくとも1つの撮像システム(210)を持つ散布設備(200)と、
操作時に前記農業用散布車両の方向に垂直な方向に沿って整列する、少なくとも1本の後続する散布バー(300)であって、
複数の電気機械式ノズル(310)が互いに一定のピッチ距離で開けて配置されていて、前記範囲を選択的に散布するように構成されていて、対応する複数のノズル(314)及び対応する複数の電気機械式弁(312)を備える複数の電気機械式ノズル(310)を備える少なくとも1本の後続する散布バー(300)と
を備え、
前記農業用散布設備(200)が
タンクと圧力システム(230)と、
各電気機械式ノズル(310)の電気機械式弁(312)を制御する処理ユニットを備える制御ユニット(220)と、
をさらに備え、
前記方法が、
少なくとも1つの前記撮像システム(210)によって、前記耕作地(10)の1範囲の1画像を取得し、前記処理ユニットによって、散布されてはならない植物(12)から散布される植物(14)を前記画像上で区別することと、
前記散布される植物(14)の上に実質的に垂直に配置されることになるノズル(350)を少なくとも1つ決定することと、
前記少なくとも1つのノズル(350)の発散角度と、前記ノズル(350)及び選択的に散布される前記範囲の間の垂直距離とに基づいて、前記範囲上の散布パターンを計算することであって、前記範囲は選択的に散布されることになっていて、前記散布パターンは前記散布される植物(14)を覆い、前記散布されてはならない植物(12)に触れる可能性のあるものである、前記散布パターンを計算することと、
ずらした散布パターンが前記散布されてはならない植物(12)を覆わずに前記散布される植物(14)を覆うように前記散布パターンを横方向にずらす噴射シフト距離(354)という距離を計算し、前記噴射シフト距離(354)をノズル間ピッチの倍数として表すこととと、
前記散布される植物(14)の上に垂直に位置する少なくとも1つのノズル(350)をずらすことで前記散布パターンを横方向に前記噴射シフト距離でずらして、少なくとも1つの新たに選択されたノズル(352)からの散布パターンが前記散布されてはならない植物(12)に散布されないものとすることと
を備える、農業用散布車両を用いて耕作地(10)のある範囲を選択的に散布する方法。 - 前記選択されたノズルの横方向の位置又はノズルの開閉モーメントに不正確さが存在する場合でも対応する前記植物(14)が正しく散布されることを確実にして、前記散布される植物(14)を画定するマスクが、散布対象の拡張区域(50)を決定する距離(52)で放射方向にて全方向に延長される、請求項1に記載の方法。
- 前記選択されたノズルの横方向の位置又はノズルの開閉モーメントに不正確さが存在する場合でも、対応する前記散布される植物(14)の内側に包含されることを確実にして、前記散布される植物(14)を画定するマスクが、散布されるべき縮小区域を決定する距離で放射方向にて全方向に縮小される、請求項1に記載の方法。
- 前記拡張区域(50)又は縮小区域の横方向の対向する側部が、前記横方向の前記噴射シフト距離に相当する距離(54、55)で縮小されて、横方向に縮小された散布区域(56)を決定し、横方向の噴射の発散を、前記散布パターンを放射方向の拡張区域(50)又は散布される植物(14)に対応する縮小区域の外側に落とさないことを確実にする、請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1つの前記撮像システム(210)によって散布されてはならない植物として識別された前記植物(12)の周囲にバッファ区域(57)が計算され、前記バッファ区域(57)が、前記縮小された散布区域(56)の一部を切り出して、さらに縮小された散布区域(58)を決定する、請求項4に記載の方法。
- 前記制御ユニット(220)が、前記電気機械式ノズル(310)の1個又はそれより多い電気機械式弁(312)を、
前記ずらしたパターンと、
前記農業用散布車両の前記速度と、
前記耕作地(10)上の前記散布バー(300)の高さと、
前記圧力システム(230)によって提供される前記散布バー(300)内の液体の圧力と、
適用される、単位面積あたりの体積と
の関係から、選択して開く、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 - a 前記散布バー(300)の全ノズルが開かれて全用量の100%を散布する構成と、
b 前記散布バー(300)の3つの隣り合う散布ノズルが開かれ、ここで、1散布ノズルが、前記3つの隣り合う散布ノズルごとに閉じられ、前記全用量の75%を散布する構成と、
c 前記散布バー(300)の2つの隣り合う散布ノズルが開かれ、ここで、1散布ノズルが、前記2つの隣り合う散布ノズルごとに閉じられ、前記全用量の66%を散布する構成と、
d 前記散布バー(300)の2つの隣り合うノズルの1つごとにノズルが開かれ前記全用量の50%を散布する構成と、
e 前記散布バー(300)の3つの隣り合う散布ノズルの1つごとに散布ノズルが開かれ前記全用量の33%を散布する構成と、
f 前記散布バー(300)の4つの隣り合う散布ノズルの1つごとに散布ノズルが開かれ前記全用量の25%を散布する構成と
の中のいずれかに従って、前記全用量の25%から100%の範囲の用量体積を適用するように、前記複数の電気機械式ノズル(310)の前記電気機械式弁(312)が前記散布ノズルを開くように制御される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 - 対応するノズルの1個又はそれより多い前記電気機械式弁(312)の選択及び開放はPWMと組み合わされて、単位面積当たりの総適用体積の精度を高めるために散布用量をさらに変調する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 対応するノズルの前記1個又はそれより多い電気機械式弁(312)の選択及び開放は、改善された適用均質性を持つインターリーブのスポット散布パターンを得るために、連続するPWMパルス間で周期的に変化する、請求項8に記載の方法。
- 隣り合う2つのノズルの一方は、第1PWMパルスの間開いていて、前記隣り合う2つのノズルの他方は、第2PWMパルスの間開いている、請求項9に記載の方法。
- 前記散布設備(200)が、互いに平行に配置された少なくとも2本の散布バー(302、304)を備え、各散布バー(302、304)は、複数の電気機械式ノズル(310)を備え、各散布バーの複数のノズル(314)が、一定のピッチ距離で互いに離して配置されていて、一方の散布バー(302)は、前記ピッチ距離の半分に等しい距離で、他方の散布バー(304)から横方向にずらされている、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記散布設備(200)が、互いに平行に配置された少なくとも3本の散布バーを備え、各散布バーが複数の電気機械式ノズル(310)を備え、
各散布バーの複数のノズル(314)が一定のピッチ距離で互いに離れて配置されていて、
1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の1に等しい距離で、2本の他の散布バーの1本から横方向にずらされていて、前記1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の2に等しい距離で、前記2本の他の散布バーの他方から横方向にずらされている、
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 - 農業用散布車両を使って耕作地(10)の1範囲に選択的に散布する方法であって、前記農業用散布車両が、
少なくとも1つの撮像システム(210)を持つ散布設備(200)と、
互いに平行に配置された少なくとも2本の散布バー(302、304)であって、各散布バー(302)、304)が、対応する複数のノズル(314)と、対応する複数の電気機械式弁(312)とを備える複数の電気機械式ノズル(310)を備える、前記散布バー(302、304)と
を備え、前記農業散布車両において、
前記複数のノズル(314)が互いに一定のピッチ距離で離されていて、
1本の前記散布バー(302)が他方の散布バー(304)から前記ピッチ距離の半分に等しい距離で横方向にずらされていて、
農業用の前記散布設備(200)が、
散布バーごとのタンクと圧力システム(230)と、
各散布バーの各電気機械式ノズル(310)の前記電気機械式弁(312)を制御する処理ユニットを備える制御ユニット(220)とを備え、
前記方法が、
2本の前記散布バー(302、304)のうちの1本を第1モードで操作することであって、前記第1モードでは両方の散布バーが互いに独立していて各散布バーが異なる位置に異なる製品を散布する、前記第1モードで操作することと、
2本の前記散布バーを第2モードで操作することであって、前記第2モードでは2本の散布バーを一緒に組み合わせて横方向の空間ノズル密度が2倍の単一のバーとみなして同じ製品を散布する、前記第2モードで2本の散布バーを操作すること
とを備える、農業用散布車両を使って耕作地(10)の1範囲に選択的に散布する方法。 - 前記散布設備(200)が、互いに平行に配置された少なくとも3本の散布バーを備え、各散布バーが複数の電気機械式ノズル(310)を備え、
各散布バーの複数のノズル(314)が一定のピッチ距離で互いに離れて配置されていて、
1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の1に等しい距離で、2本の他の散布バーの1本から横方向にずらされていて、前記1本の散布バーは、前記ピッチ距離の3分の2に等しい距離で、前記2本の他の散布バーの他方から横方向にずらされている、請求項13に記載の方法。 - タンクと圧力システム(230)と、
前記タンクと圧力システム(230)の下流に搭載された主電気機械式弁(330)と、
1個のノズル(314)をそれぞれが備える複数の電気機械式ノズル(310)と、前記主電気機械式弁(330)の下流の電気機械式弁(312)とを備える散布バー(300)であって、前記散布バー(300)は前記主電気機械式弁(330)から延在して前記複数の電気機械式ノズル(310)の各電気機械式弁(312)に至る導管を備える、散布バー(300)と、
前記散布バー(300)の前記導管と流体連通している圧力バッファ(332)と、
前記導管内の圧力を計測するように配置されている圧力センサ(334)と
を備える、農業用散布システムの散布ノズルの目詰まりを判定する方法であって、前記方法が、
a 前記複数の電気機械式ノズル(310)の電気機械式弁(312)が開いている状態にあるならば、開いている電気機械式弁(312)を閉じるステップと、
b 前記主電気機械式弁(330)を閉じることで、前記散布バー(300)を前記タンクと圧力システム(230)から連通を断つステップと、
c 前記散布バー(300)内部の圧力p1を計測することと、
d 単一の電気機械式ノズルkを1固定期間開くため、1個の電気機械式弁(312)を作動するステップと、
e 前記散布バー(300)内部の圧力p2を計測するステップであって、
ステップcで計測された前記圧力p1とステップeで計測された前記圧力p2の差が、圧力p1の絶対値に依存する所与のしきい値を超えているならば、前記ノズルkは目詰まりしていないとみなし、
前記差が前記所与のしきい値を下回っているならば、前記ノズルkは少なくとも部分的に目詰まりしているとみなす、圧力p2を計測するステップと
を備える、農業用散布システムの散布ノズルの目詰まりを判定する方法。 - 前記複数の電気機械式ノズル(310)の各ノズル(k+1、...、k+i...、k+n)について、ステップcからステップeが繰り返される、請求項15に記載の方法。
- ステップeで測定された圧力p2が所定の最小圧力を下回る場合、ステップcからステップeを繰り返す前に、主電気機械式弁(330)が開いて圧力バッファ(332)を満たす、請求項16に記載の方法。
- 前記圧力バッファ(332)は、バッファ内の圧力とバッファ内に貯蔵された液体の体積との間に比例した既知の関係を持つ弾性圧力バッファ要素である、請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
- 農業用散布システムを備える農業用散布車両であって、前記農業用散布システムが、
タンクと圧力システム(230)と、
前記タンクと圧力システム(230)の下流に搭載された主電気機械式弁(330)と、
1個のノズル(314)をそれぞれが備える複数の電気機械式ノズル(310)と、前記主電気機械式弁(330)の下流の電気機械式弁(312)とを備える散布バー(300)であって、前記散布バー(300)は前記主電気機械式弁(330)から延在して前記複数の電気機械式ノズル(310)の各電気機械式弁(312)に至る導管を備える、散布バー(300)と、
前記散布バー(300)の前記導管と流体連通している圧力バッファ(332)と、
前記導管内の圧力を計測するように配置されている圧力センサ(334)と
を備える農業用散布車両において、
前記農業用散布車両が、
請求項15から18のいずれかに一項に記載の方法を実行するように構成された処理装置を持つ制御ユニットと、
各ノズルの目詰まり情報を表示する表示ユニットと
をさらに備える、農業用散布車両。 - 選択的スポット散布を適用する、耕作地(10)上を移動する農業用散布車両の、前記耕作地(10)への単位面積当たりの適用量を制御する方法であって、
前記農業用散布車両は、スポット散布設備(200)を備え、
前記スポット散布設備(200)は、撮像システム(210)と、前記設備の動きに垂直に配置された後続の散布バー(300)を備え、
前記散布バー(300)は、複数の電気機械式ノズル(310)を備え、前記電気機械式ノズル(310)は、一定のピッチ距離で互いに離して配置されていて、各電気機械式ノズルがノズル(314)及び電気機械式弁(312)を備え、
前記散布設備(200)が、圧力センサを備えたタンク及び圧力システム(230)と、画像を処理して各電気機械式ノズル(310)の電気機械式弁(312)を制御する制御ユニット(220)と、散布対象物から所望の距離に複数の前記ノズルを配置する散布バー高さ制御ユニット(240)とをさらに備え、
前記方法が、
前記少なくとも1つの撮像システム(210)により、前記耕作地(10)の1範囲(212)の画像を取得して、そして散布マスク及び非散布マスクを持つ区間化画像を取得すべく、処理ユニットにより、前記画像上で、散布すべき植物(14)を散布されてはならない植物(12)から区別することと、
適用される単位面積あたりの所望の体積、車速及び液体の圧力に基づいて、単位長さ当たりの作動ノズルの密度を決定し、そして一定の噴射重なりを保証すべくノズルから標的までの垂直距離を決定することと、
適用する単位面積あたりの所望の体積を得るべく開いたノズルの流れをPWM比で変調することと、
ユーザーが定めた前記散布バーの最小高さと、前記ノズルから前記標的までの決定された垂直距離との間の最高距離を選択することと、
前記ノズルから前記標的までの前記決定された垂直距離に前記ノズルを配置するように前記散布バー高さ制御ユニット(240)を用いて前記散布バーを移動することと、
前記ノズルの発散角度と、前記液体圧力及び以前に選択された最高垂直距離とに基づいて、地面における散布スポット幅の半分に対応する横方向の噴射シフト距離を計算することと、
拡張散布マスク(50)を得るべく、散布される植物のマスク(14)及び散布されてはならない植物のマスク(12)を包含している、入力される区間化された植物画像から、植物の前記散布マスクを、距離(52)で延長することと、
前記拡張散布マスク(50)のサイズを、前記計算された横方向噴射シフト距離(54、55)で横方向に縮小して、縮小された散布マスク(56)を得ることと、
さらに前記開いたノズルと前記PWM比を考慮して、前記散布バーのノズル軌道(60)と前記散布マスクとの交点によってノズル起動マップ(62)を画定することと、
前記ノズル起動マップを時間的に変化する電気機械式弁状態ベクトルに変換して、時間的に変化する前記電気機械式弁状態ベクトルに基づいて前記電気機械式弁(312)に信号を適用すること
とを備える、方法。 - 非散布マスクを得るべく、前記散布されてはならない植物(12)のマスクの周囲に放射方向に全方向に延在するバッファ区域(57)をさらに適用する、請求項20に記載の方法。
- 横方向に前記縮小された散布マスク(56)が、前記ノズル起動マップを画定する前に、前記バッファ距離(57)によって散布されてはならない植物(12)のマスクの延長から生じる拡張非散布マスクによってさらに切り出される、請求項20又は21に記載の方法。
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