JP2024511742A - 拡張現実または複合現実デバイスにおいて使用されるポリマーアイピースのためのアサーマル化コンセプト - Google Patents

拡張現実または複合現実デバイスにおいて使用されるポリマーアイピースのためのアサーマル化コンセプト Download PDF

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Abstract

本開示の実施形態は、ディスプレイ用のシステムおよび方法を提供する。実施形態では、ディスプレイシステムは、フレームと、フレームに結合されたアイピースと、フレームとアイピースとの間に配置された第1の接着剤結合部と、を含む。アイピースは、光入射領域および光出射領域を含むことができる。第1の接着剤結合部は、アイピースの外周の第1の部分に沿って配置されることができ、アイピースの外周の第1の部分は、第1の接着剤結合部がフレームに対する光入射領域の位置を維持するように構成されるように、光入射領域に接する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月12日に出願された米国仮特許出願第63/160,419号の優先権を主張し、その内容は両方とも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
分野
本開示は、一般に、視覚情報を表示するためのシステムに関し、特に、拡張現実または複合現実環境において視覚情報を表示するためのアイピースに関する。
背景
仮想環境は、コンピューティング環境においてユビキタスであり、ビデオゲーム(仮想環境がゲーム世界を表し得る);マップ(仮想環境がナビゲートされる地形を表し得る);シミュレーション(仮想環境が現実環境をシミュレートし得る);デジタルストーリーテリング(仮想キャラクタが仮想環境において互いに対話し得る);および多くの他の用途において使用されている。現代のコンピュータユーザは、一般に、仮想環境を快適に知覚し、仮想環境と対話する。しかしながら、仮想環境に関するユーザの体験は、仮想環境を提示するための技術によって制限される可能性がある。例えば、従来のディスプレイ(例えば、2D表示画面)および音声システム(例えば、固定スピーカ)は、魅力的で現実的で没入感のある体験を生み出す方法で仮想環境を実現することができないことがある。
仮想現実(「VR」)、拡張現実(「AR」)、複合現実(「MR」)、および関連技術(まとめて「XR」)は、XRシステムのユーザに、コンピュータシステム内のデータによって表される仮想環境に対応する感覚情報を提示する能力を共有する。本開示は、VRシステム、ARシステム、およびMRシステムの間の区別を想定している(ただし、いくつかのシステムは、1つの態様(例えば、視覚的態様)ではVRとして分類され、別の態様(例えば、音声態様)ではARまたはMRとして同時に分類され得る)。本明細書で使用される場合、VRシステムは、少なくとも1つの態様においてユーザの現実環境を置き換える仮想環境を提示する。例えば、VRシステムは、遮光ヘッドマウントディスプレイなどを用いて、現実環境の視界を同時に見えにくくしながら、仮想環境の視界をユーザに提示することができる。同様に、VRシステムは、現実環境からの音声を同時にブロック(減衰)しながら、仮想環境に対応する音声をユーザに提示することができる。
VRシステムは、ユーザの現実環境を仮想環境に置き換えることから生じる様々な欠点を体験することがある。1つの欠点は、仮想環境におけるユーザの視野が、現実環境(仮想環境ではない)におけるユーザのバランスおよび向きを検出する自分の内耳の状態にもはや対応しないときに生じる可能性がある酔いの感覚である。同様に、ユーザは、自身の身体および手足(ユーザが現実環境において「接地している」と感じるために依拠するビュー)が直接見えないVR環境において見当識障害を体験することがある。別の欠点は、特に仮想環境にユーザを没入させようとするリアルタイムアプリケーションにおいて、完全な3D仮想環境を提示しなければならない、VRシステムに課される計算負荷(例えば、ストレージ、処理能力)である。同様に、ユーザは、仮想環境の僅かな不完全性にも敏感である傾向があり、そのいずれも仮想環境への没入感を損なう可能性があるため、そのような環境は、没入型と見なされるために非常に高い臨場感基準に達する必要があることがある。さらに、VRシステムの別の欠点は、システムのそのようなアプリケーションが、現実世界において体験する様々な光景および音などの現実環境における広範囲の感覚データを利用することができないことである。関連する欠点は、現実環境において物理的空間を共有するユーザが仮想環境において互いに直接見たり対話したりすることができないことがあるため、VRシステムが複数のユーザが対話することが可能な共有環境を作成するのに苦労する場合があることである。
本明細書で使用されるように、ARシステムは、少なくとも1つの態様において現実環境に重複する、または現実環境にオーバーレイする仮想環境を提示する。例えば、ARシステムは、光がディスプレイを通過してユーザの眼に入ることを可能にしながら表示画像を提示する透過型ヘッドマウントディスプレイなど、現実環境のユーザのビューにオーバーレイされた仮想環境のビューをユーザに提示することができる。同様に、ARシステムは、現実環境からの音声を同時にミキシングしながら、仮想環境に対応する音声をユーザに提示することができる。同様に、本明細書で使用されるように、MRシステムは、ARシステムと同様に、少なくとも1つの態様において現実環境に重複するかまたはオーバーレイする仮想環境を提示し、さらに、MRシステム内の仮想環境が少なくとも1つの態様において現実環境と対話することを可能にし得る。例えば、仮想環境内の仮想キャラクタは、現実環境内のライトスイッチを切り替え、現実環境内の対応する電球をオンまたはオフにし得る。別の例として、仮想キャラクタは、現実環境の音声信号に(表情などで)反応し得る。現実環境の提示を維持することによって、ARおよびMRシステムは、VRシステムの前述の欠点のいくつかを回避し得る。例えば、現実環境(ユーザ自身の身体を含む)からの視覚的合図が視認可能なままとすることができ、そのようなシステムは没入するために完全に実現された3D環境をユーザに提示する必要がないため、ユーザの酔いが低減される。さらに、ARおよびMRシステムは、現実世界の感覚入力(例えば、風景、オブジェクト、および他のユーザのビューおよび音)を利用して、その入力を増強する新たなアプリケーションを作成することができる。
仮想環境を現実的な方法で提示して、堅牢で費用効果の高い方法でユーザの没入体験を作成することは困難である可能性がある。例えば、ヘッドマウントディスプレイは、1つ以上の多層ガラスアイピースを有する光学系を含むことができる。ガラスアイピースは、高価で壊れやすい構成要素である可能性がある。例えば、各層は、デジタル画像をユーザに効果的に投射するために回折格子および関連するフィルムを達成するための複数のステップを含む複雑なプロセスを介して製造され得る。さらに、ガラスは、ヘッドマウントディスプレイを慎重に取り扱うことなく、故障または損傷を受けやすい脆弱な構成要素である可能性がある。したがって、デジタル画像の品質を犠牲にすることなく、ガラスアイピースよりも製造が容易で堅牢なアイピースが必要とされている。
概要
本明細書では、ヘッドウェアラブルデバイスなどのディスプレイ用のシステムおよび方法が開示される。例示的なディスプレイは、フレームと、フレームに結合されたアイピースと、フレームとアイピースとの間に配置された第1の接着剤結合部と、を含むことができる。アイピースは、光入射領域および光出射領域を含むことができる。第1の接着剤結合部は、アイピースの外周の第1の部分に沿って配置されることができ、アイピースの外周の第1の部分は、第1の接着剤結合部がフレームに対する光入射領域の位置を維持するように構成されるように、光入射領域に接する。本明細書で開示される実施形態は、使用中に一貫したデジタル画像品質を提供することができる堅牢で製造が容易なディスプレイシステムを提供し得る。
図1A~図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実環境を示している。 図1A~図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実環境を示している。 図1A~図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実環境を示している。
図2A~図2Dは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、複合現実環境を生成し、それと対話するために使用されることができる例示的な複合現実システムの構成要素を示している。 図2A~図2Dは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、複合現実環境を生成し、それと対話するために使用されることができる例示的な複合現実システムの構成要素を示している。 図2A~図2Dは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、複合現実環境を生成し、それと対話するために使用されることができる例示的な複合現実システムの構成要素を示している。 図2A~図2Dは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、複合現実環境を生成し、それと対話するために使用されることができる例示的な複合現実システムの構成要素を示している。
図3Aは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、複合現実環境に入力を提供するために使用されることができる例示的な複合現実ハンドヘルドコントローラを示している。
図3Bは、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムとともに使用されることができる例示的な補助ユニットを示している。
図4は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムの例示的な機能ブロック図を示している。
図5は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図6は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図7は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図8は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースおよび取り付け方式を示している。
図9は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースおよび取り付け方式を示している。
図10は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースおよび取り付け方式を示している。
図11は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースおよび取り付け方式を示している。
図12は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースおよび取り付け方式を示している。
図13A~図13Cは、バイメタル現象の例を示している。
図14は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、増加する層間CTE変動に基づく例示的な性能劣化を示すチャートである。
図15は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図16は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図17は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図18は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図19は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図20は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図21は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図22は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図23は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図24は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
図25は、本開示の1つ以上の実施形態にかかる、例示的な複合現実システムのための例示的なアイピースを示している。
詳細な説明
以下の例の説明では、本明細書の一部を形成し、実施されることができる特定の例を例示として示す添付の図面を参照する。開示された例の範囲から逸脱することなく、他の例が使用されることができ、構造的変更が行われることができることを理解されたい。
複合現実環境
全ての人と同様に、複合現実システムのユーザは、現実環境、すなわち、ユーザによって知覚可能な「現実世界」の3次元部分およびそのコンテンツの全てに存在する。例えば、ユーザは、人間の通常の感覚(視覚、音、触覚、味覚、嗅覚)を使用して現実環境を知覚し、現実環境内で自分の身体を動かすことによって現実環境と対話する。現実環境における位置は、座標空間における座標として記述されることができる。例えば、座標は、海面に対する緯度、経度、および高度;基準点からの3つの直交寸法における距離;または他の適切な値を含むことができる。同様に、ベクトルは、座標空間内の方向および大きさを有する量を記述することができる。
コンピューティングデバイスは、例えば、デバイスに関連付けられたメモリに、仮想環境の表現を維持することができる。本明細書で使用される場合、仮想環境は、3次元空間の計算表現である。仮想環境は、任意のオブジェクト、アクション、信号、パラメータ、座標、ベクトル、またはその空間に関連付けられた他の特性の表現を含むことができる。いくつかの例では、コンピューティングデバイスの回路(例えば、プロセッサ)は、仮想環境の状態を維持および更新することができる。すなわち、プロセッサは、第1の時間t0において、仮想環境に関連付けられたデータおよび/またはユーザによって提供された入力に基づいて、第2の時間t1における仮想環境の状態を決定することができる。例えば、仮想環境内のオブジェクトが時間t0において第1の座標に位置し、特定のプログラムされた物理的パラメータ(例えば、質量、摩擦係数)を有する場合、ユーザから受信した入力は、方向ベクトルにおいてオブジェクトに力が加えられるべきであることを指示する。プロセッサは、基本力学を使用して時間t1におけるオブジェクトの位置を決定するために運動学の法則を適用することができる。プロセッサは、仮想環境について知られている任意の適切な情報および/または任意の適切な入力を使用して、時間t1における仮想環境の状態を決定することができる。仮想環境の状態を維持および更新する際に、プロセッサは、仮想環境における仮想オブジェクトの作成および削除に関連するソフトウェア;仮想環境における仮想オブジェクトまたはキャラクタの挙動を定義するためのソフトウェア(例えば、スクリプト);仮想環境における信号(例えば、音声信号)の挙動を定義するためのソフトウェア;仮想環境に関連付けられたパラメータを作成および更新するためのソフトウェア;仮想環境において音声信号を生成するためのソフトウェア;入出力を扱うソフトウェア;ネットワーク動作を実装するためのソフトウェア;アセットデータを適用するソフトウェア(例えば、仮想オブジェクトを経時的に移動させるためのアニメーションデータ);または他の多くの可能性を含む任意の適切なソフトウェアを実行することができる。
ディスプレイまたはスピーカなどの出力デバイスは、仮想環境の任意のまたは全ての態様をユーザに提示することができる。例えば、仮想環境は、ユーザに提示されることができる仮想オブジェクト(これは、無生物;人々;動物;ライトなどのオブジェクトの表現を含み得る)を含み得る。プロセッサは、仮想環境のビューを決定することができ(例えば、原点座標、ビュー軸、および錐台を有する「カメラ」に対応する)、ディスプレイに、そのビューに対応する仮想環境の視聴可能なシーンをレンダリングすることができる。この目的のために、任意の適切なレンダリング技術が使用され得る。いくつかの例では、視聴可能なシーンは、仮想環境内のいくつかの仮想オブジェクトのみを含み、特定の他の仮想オブジェクトを除外し得る。同様に、仮想環境は、1つ以上の音声信号としてユーザに提示され得る音声態様を含み得る。例えば、仮想環境内の仮想オブジェクトは、オブジェクトの位置座標から生じる音を生成し得る(例えば、仮想キャラクタは、発話するか、または効果音を発生させ得る)。あるいは、仮想環境は、特定の位置に関連付けられてもよく、または関連付けられなくてもよい音楽キューまたは周囲音に関連付けられてもよい。プロセッサは、「聴取者」座標に対応する音声信号、例えば、仮想環境内の音の合成に対応し、聴取者座標において聴取者が聞く音声信号をシミュレートするために混合および処理された音声信号を決定し、1つ以上のスピーカを介して音声信号をユーザに提示することができる。
仮想環境は、計算構造としてのみ存在するため、ユーザは、通常の感覚を使用して仮想環境を直接知覚することはできない。代わりに、ユーザは、例えばディスプレイ、スピーカ、触覚出力デバイスなどによってユーザに提示されるように、仮想環境を間接的にのみ知覚することができる。同様に、ユーザは、仮想環境に直接触れたり、仮想環境を操作したり、仮想環境と直接対話したりすることはできないが、仮想環境を更新するためにデバイスまたはセンサデータを使用することができるプロセッサに、入力デバイスまたはセンサを介して入力データを提供することができる。例えば、カメラセンサは、ユーザが仮想環境内でオブジェクトを移動させようとしていることを示す光学データを提供することができ、プロセッサは、そのデータを使用して、仮想環境内でオブジェクトにそれに応じて応答させることができる。
複合現実システムは、例えば、透過型ディスプレイおよび/または1つ以上のスピーカ(これは、例えば、ウェアラブルヘッドデバイスに組み込まれてもよい)を使用して、現実環境と仮想環境との態様を組み合わせた複合現実環境(「MRE」)をユーザに提示することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のスピーカは、ヘッドマウントウェアラブルユニットの外部にあってもよい。本明細書で使用される場合、MREは、現実環境と対応する仮想環境との同時表現である。いくつかの例では、対応する現実環境および仮想環境は、単一の座標空間を共有する。いくつかの例では、実座標空間および対応する仮想座標空間は、変換行列(または他の適切な表現)によって互いに関連付けられる。したがって、単一の座標(いくつかの例では、変換行列とともに)は、現実環境内の第1の位置、および仮想環境内の第2の対応する位置を定義することができ、逆もまた同様である。
MREでは、仮想オブジェクト(例えば、MREに関連付けられた仮想環境における)は、現実オブジェクト(例えば、MREに関連する現実環境における)に対応することができる。例えば、MREの現実環境が位置座標に現実のランプポスト(現実オブジェクト)を含む場合、MREの仮想環境は、対応する位置座標に仮想ランプポスト(仮想オブジェクト)を含み得る。本明細書で使用される場合、現実オブジェクトは、対応する仮想オブジェクトと組み合わせて、「複合現実オブジェクト」を構成する。仮想オブジェクトは、対応する現実オブジェクトと完全に一致または位置合わせされる必要はない。いくつかの例では、仮想オブジェクトは、対応する現実オブジェクトの単純化版とすることができる。例えば、現実環境が現実のランプポストを含む場合、対応する仮想オブジェクトは、現実のランプポストとほぼ同じ高さおよび半径の円筒を含み得る(ランプポストがほぼ円筒形の形状であり得ることを反映している)。このように仮想オブジェクトを単純化することは、計算効率を高めることができ、そのような仮想オブジェクトに対して実行される計算を単純化することができる。さらに、MREのいくつかの例では、現実環境内の全ての現実オブジェクトが対応する仮想オブジェクトに関連付けられるとは限らない。同様に、MREのいくつかの例では、仮想環境内の全ての仮想オブジェクトが対応する現実オブジェクトに関連付けられるとは限らない。すなわち、いくつかの仮想オブジェクトは、現実世界の対応物なしで、MREの仮想環境のみであってもよい。
いくつかの例では、仮想オブジェクトは、対応する現実オブジェクトの特性とは時々大幅に異なる特性を有し得る。例えば、MRE内の現実環境は、緑色の2本腕のサボテン(とげのある無生物のオブジェクト)を含み得るが、MRE内の対応する仮想オブジェクトは、人間の顔の特徴および無表情を有する緑色の2本腕の仮想キャラクタの特性を有し得る。この例では、仮想オブジェクトは、特定の特性(色、腕の数)においてその対応する現実オブジェクトに似ているが、他の特性(顔の特徴、性格)は、現実オブジェクトとは異なる。このようにして、仮想オブジェクトは、創造的、抽象的、誇張的、または想像的な方法で現実オブジェクトを表す、または、そうでなければ無生物の現実オブジェクトに挙動(例えば、人間の性格)を与える可能性を有する。いくつかの例では、仮想オブジェクトは、現実世界の対応物のない純粋に想像力のある作成物(例えば、場合によっては現実環境内の空きスペースに対応する位置にいる仮想環境内の仮想モンスター)であり得る。
現実環境を不明瞭にしながらユーザに仮想環境を提示するVRシステムと比較して、MREを提示する複合現実システムは、仮想環境が提示されている間に現実環境が知覚可能なままであるという利点を提供する。したがって、複合現実システムのユーザは、現実環境に関連付けられた視覚的および音声的キューを使用して、対応する仮想環境を体験し、対話することができる。例として、上述したように、ユーザは、仮想環境を直接知覚または対話することができないため、VRシステムのユーザは、仮想環境に表示された仮想オブジェクトを知覚または対話するのに苦労することがあるが、MRシステムのユーザは、自分自身の現実環境内の対応する現実オブジェクトを見て、聞いて、触れることによって仮想オブジェクトと対話することが直感的且つ自然であると見出し得る。このレベルの対話性は、仮想環境との没入感、接続感、および関与感を高めることができる。同様に、現実環境と仮想環境とを同時に提示することによって、複合現実システムは、VRシステムに関連付けられた否定的な心理的感情(例えば、認知的不協和)および否定的な身体的感情(例えば、酔い)を低減することができる。複合現実システムは、現実世界の体験を増強または変更し得るアプリケーションの多くの可能性をさらに提供する。
図1Aは、ユーザ110が複合現実システム112を使用する例示的な現実環境100を示している。複合現実システム112は、例えば以下に説明するように、ディスプレイ(例えば、透過型ディスプレイ)および1つ以上のスピーカ、ならびに1つ以上のセンサ(例えば、カメラ)を備え得る。図示の現実環境100は、ユーザ110が立っている長方形部屋104Aと、現実オブジェクト122A(ランプ)、現実オブジェクト124A(テーブル)、現実オブジェクト126A(ソファー)、および現実オブジェクト128A(絵画)とを含む。部屋104Aは、現実環境100の原点とみなし得る位置座標106をさらに含む。図1Aに示すように、その原点106(世界座標)を有する環境/世界座標系108(x軸108X、y軸108Y、およびz軸108Zを含む)は、現実環境100の座標空間を定義することができる。いくつかの実施形態では、環境/世界座標系108の原点106は、複合現実システム112の電源がオンにされた場所に対応し得る。いくつかの実施形態では、環境/世界座標系108の原点106は、動作中にリセットされてもよい。いくつかの例では、ユーザ110は、現実環境100内の現実オブジェクトとみなし得る。同様に、ユーザ110の身体部分(例えば、手、足)は、現実環境100における現実オブジェクトとみなし得る。いくつかの例では、点115(例えば、ユーザ/聴取者/頭部座標)を原点とするユーザ/聴取者/頭部座標系114(x軸114X、y軸114Y、およびz軸114Zを含む)は、複合現実システム112が配置されているユーザ/聴取者/頭部についての座標空間を定義することができる。ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115は、複合現実システム112の1つ以上の構成要素に対して定義され得る。例えば、ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115は、複合現実システム112の初期較正中などに、複合現実システム112のディスプレイに対して定義され得る。行列(並進行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)、または他の適切な表現は、ユーザ/聴取者/頭部座標系114空間と環境/世界座標系108空間との間の変換を特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、左耳座標116および右耳座標117は、ユーザ/聴取者/頭部座標系114の原点115に対して定義され得る。行列(並進行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)、または他の適切な表現は、左耳座標116および右耳座標117とユーザ/聴取者/頭部座標系114空間との間の変換を特徴付けることができる。ユーザ/聴取者/頭部座標系114は、ユーザの頭部、または例えば環境/世界座標系108に対する頭部装着型デバイスに対する位置の表現を単純化することができる。同時位置推定およびマッピング(SLAM)、ビジュアルオドメトリ、または他の技術を使用して、ユーザ座標系114と環境座標系108との間の変換がリアルタイムで決定および更新されることができる。
図1Bは、現実環境100に対応する例示的な仮想環境130を示している。図示の仮想環境130は、現実の長方形部屋104Aに対応する仮想の長方形部屋104Bと、現実オブジェクト122Aに対応する仮想オブジェクト122Bと、現実オブジェクト124Aに対応する仮想オブジェクト124Bと、現実オブジェクト126Aに対応する仮想オブジェクト126Bとを含む。仮想オブジェクト122B、124B、126Bに関連付けられたメタデータは、対応する現実オブジェクト122A、124A、および126Aから導出された情報を含むことができる。仮想環境130は、現実環境100内のいかなる現実オブジェクトにも対応しない仮想モンスター132をさらに備える。現実環境100における現実オブジェクト128Aは、仮想環境130におけるいずれの仮想オブジェクトにも対応しない。点134をその原点とする持続座標系133(x軸133X、y軸133Y、およびz軸133Zを含む)(持続座標)は、仮想コンテンツの座標空間を定義することができる。持続座標系133の原点134は、現実オブジェクト126Aなどの1つ以上の現実オブジェクトに対して/相対的に定義され得る。行列(並進行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)、または他の適切な表現は、持続座標系133空間と環境/世界座標系108空間との間の変換を特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132のそれぞれは、持続座標系133の原点134に対して独自の持続座標点を有し得る。いくつかの実施形態では、複数の持続座標系が存在してもよく、仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132のそれぞれは、1つ以上の持続座標系に対して独自の持続座標点を有してもよい。
持続座標データは、物理的環境に対して持続的な座標データであり得る。持続座標データは、持続的仮想コンテンツを配置するためにMRシステム(例えば、MRシステム112、200)によって使用されてもよく、持続的仮想コンテンツは、仮想オブジェクトが表示されているディスプレイの動きに結び付けられなくてもよい。例えば、2次元スクリーンは、スクリーン上の位置に対する仮想オブジェクトのみを表示し得る。2次元スクリーンの移動に伴って、仮想コンテンツがスクリーンとともに移動してもよい。いくつかの実施形態では、持続的仮想コンテンツは、部屋の隅に表示され得る。MRユーザは、隅を見て、仮想コンテンツを見て、隅から外を見てもよく(ユーザの頭部の動きにより、仮想コンテンツがユーザの視野内からユーザの視野外の位置に移動した可能性があるため、仮想コンテンツはもはや見えなくなり得る)、後ろを見て隅内の仮想コンテンツを見てもよい(現実オブジェクトが挙動し得る方法と同様)。
いくつかの実施形態では、持続座標データ(例えば、持続座標系および/または持続座標フレーム)は、原点および3つの軸を含むことができる。例えば、持続座標系は、MRシステムによって部屋の中心に割り当てられ得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、部屋の中を動き回ったり、部屋の外に出たり、部屋に再び入ったりしてもよく、持続座標系は、(例えば、物理的環境に対して持続することから)部屋の中心に留まってもよい。いくつかの実施形態では、仮想オブジェクトは、持続的仮想コンテンツの表示を可能にし得る持続座標データへの変換を使用して表示され得る。いくつかの実施形態では、MRシステムは、持続座標データを生成するために同時位置特定およびマッピングを使用し得る(例えば、MRシステムは、持続座標系を空間内の点に割り当て得る)。いくつかの実施形態では、MRシステムは、一定の間隔で持続座標データを生成することによって環境をマッピングし得る(例えば、MRシステムは、グリッド内に持続座標系を割り当て得て、持続座標系は、別の持続座標系から少なくとも5フィート以内にあり得る)。
いくつかの実施形態では、持続座標データは、MRシステムによって生成され、リモートサーバに送信され得る。いくつかの実施形態では、リモートサーバは、持続座標データを受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、リモートサーバは、複数の観測インスタンスからの持続座標データを同期させるように構成され得る。例えば、複数のMRシステムは、同じ部屋を持続座標データによってマッピングし、そのデータをリモートサーバに送信し得る。いくつかの実施形態では、リモートサーバは、この観測データを使用して、1つ以上の観測に基づき得る標準的な持続座標データを生成し得る。いくつかの実施形態では、標準的な持続座標データは、持続座標データの単一の観測よりも正確および/または信頼性が高くてもよい。いくつかの実施形態では、標準的な持続座標データは、1つ以上のMRシステムに送信され得る。例えば、MRシステムは、画像認識および/または位置データを使用して、対応する標準的な持続座標データを有する部屋に位置することを認識し得る(例えば、他のMRシステムが以前に部屋をマッピングしていることから)。いくつかの実施形態では、MRシステムは、その位置に対応する標準的な持続座標データをリモートサーバから受信し得る。
図1Aおよび図1Bに関連して、環境/世界座標系108は、現実環境100および仮想環境130の両方についての共有座標空間を定義する。図示の例では、座標空間は、点106にその原点を有する。さらに、座標空間は、同じ3つの直交軸(108X、108Y、108Z)によって定義される。したがって、現実環境100内の第1の位置、および仮想環境130内の第2の対応する位置は、同じ座標空間に関して記述されることができる。これは、同じ座標が使用されて両方の位置を識別することができるため、現実環境および仮想環境における対応する位置の識別および表示を単純化する。しかしながら、いくつかの例では、対応する現実環境および仮想環境は、共有座標空間を使用する必要はない。例えば、いくつかの例(図示せず)では、行列(並進行列および四元数行列または他の回転行列を含み得る)、または他の適切な表現は、現実環境座標空間と仮想環境座標空間との間の変換を特徴付けることができる。
図1Cは、現実環境100および仮想環境130の態様を、複合現実システム112を介してユーザ110に同時に提示する例示的なMRE150を示している。図示の例では、MRE150は、現実環境100からの現実オブジェクト122A、124A、126A、および128A(例えば、複合現実システム112のディスプレイの透過部分を介して)、および仮想環境130からの仮想オブジェクト122B、124B、126B、および132(例えば、複合現実システム112のディスプレイのアクティブ表示部分を介して)をユーザ110に同時に提示する。上記のように、原点106は、MRE150に対応する座標空間の原点として機能し、座標系108は、座標空間のx軸、y軸、およびz軸を定義する。
図示の例では、複合現実オブジェクトは、座標空間108内の対応する位置を占める現実オブジェクトと仮想オブジェクトの対応するペア(すなわち、122A/122B、124A/124B、126A/126B)を含む。いくつかの例では、現実オブジェクトと仮想オブジェクトの両方がユーザ110に同時に見えることがある。これは、例えば、仮想オブジェクトが対応する現実オブジェクトのビューを拡張するように設計された情報を提示する場合(仮想オブジェクトが古い損傷した彫刻の欠落したピースを提示する美術館アプリケーションなど)に望ましいことがある。いくつかの例では、対応する現実オブジェクト(122A、124A、および/または126A)を遮るように、仮想オブジェクト(122B、124B、および/または126B)が表示され得る(例えば、画素化遮蔽シャッタを使用するアクティブ画素化遮蔽を介して)。これは、例えば、仮想オブジェクトが対応する現実オブジェクトの視覚的置換として機能する場合(無生物の現実オブジェクトが「生きている」キャラクタになる対話型ストーリーテリングアプリケーションなど)に望ましいことがある。
いくつかの例では、現実オブジェクト(例えば、122A、124A、126A)は、必ずしも仮想オブジェクトを構成しなくてもよい仮想コンテンツまたはヘルパーデータに関連付けられてもよい。仮想コンテンツまたはヘルパーデータは、複合現実環境における仮想オブジェクトの処理または取り扱いを容易にすることができる。例えば、そのような仮想コンテンツは、対応する現実オブジェクトの2次元表現;対応する現実オブジェクトに関連付けられたカスタムアセットタイプ;または対応する現実オブジェクトに関連付けられた統計データを含むことができる。この情報は、不必要な計算オーバーヘッドを招くことなく、現実オブジェクトを含む計算を可能または容易にすることができる。
いくつかの例では、上述した提示はまた、音声態様を組み込んでもよい。例えば、MRE150では、仮想モンスター132は、モンスターがMRE150の周りを歩くときに生成される足音効果などの1つ以上の音声信号に関連付けられることができる。以下にさらに説明するように、複合現実システム112のプロセッサは、MRE150内の全てのそのような音の混合および処理された合成に対応する音声信号を計算し、複合現実システム112に含まれる1つ以上のスピーカおよび/または1つ以上の外部スピーカを介してユーザ110に音声信号を提示することができる。
例示的な複合現実システム
例示的な複合現実システム112は、(ニアアイディスプレイであってもよい左右の透過型ディスプレイと、ディスプレイからの光をユーザの眼に結合するための関連構成要素とを備え得る)ディスプレイ;左右スピーカ(例えば、ユーザの左右の耳にそれぞれ隣接して配置される);(例えば、ヘッドデバイスのテンプルアームに取り付けられる)慣性測定ユニット(IMU);(例えば、左側のテンプル片に取り付けられる)直交コイル型電磁受信機;ユーザから離れる方向に向けられた左右のカメラ(例えば、深度(飛行時間)カメラ);および(例えば、ユーザの眼球運動を検出するための)ユーザに向けられた左右の眼のカメラを備えるウェアラブルヘッドデバイス(例えば、ウェアラブル拡張現実または複合現実ヘッドデバイス)を含むことができる。しかしながら、複合現実システム112は、任意の適切なディスプレイ技術、および任意の適切なセンサ(例えば、光学、赤外線、音響、LIDAR、EOG、GPS、磁気)を組み込むことができる。さらに、複合現実システム112は、他の複合現実システムを含む他のデバイスおよびシステムと通信するためのネットワーキング機能(例えば、Wi-Fi機能)を組み込み得る。複合現実システム112は、バッテリ(ユーザの腰の周りに装着されるように設計されたベルトパックなどの補助ユニットに装着され得る)、プロセッサ、およびメモリをさらに含み得る。複合現実システム112のウェアラブルヘッドデバイスは、ユーザの環境に対するウェアラブルヘッドデバイスの座標のセットを出力するように構成された、IMUまたは他の適切なセンサなどの追跡構成要素を含み得る。いくつかの例では、追跡構成要素は、同時位置特定およびマッピング(SLAM)および/またはビジュアルオドメトリアルゴリズムを実行するプロセッサに入力を提供し得る。いくつかの例では、複合現実システム112はまた、以下にさらに説明するように、ウェアラブルベルトパックであってもよいハンドヘルドコントローラ300および/または補助ユニット320を含んでもよい。
図2A~図2Dは、MRE(MRE150に対応し得る)または他の仮想環境をユーザに提示するために使用され得る例示的な複合現実システム200(複合現実システム112に対応し得る)の構成要素を示している。図2Aは、例示的な複合現実システム200に含まれるウェアラブルヘッドデバイス2102の斜視図を示している。図2Bは、ユーザの頭部2202に装着されたウェアラブルヘッドデバイス2102の平面図を示している。図2Cは、ウェアラブルヘッドデバイス2102の正面図を示している。図2Dは、ウェアラブルヘッドデバイス2102の例示的なアイピース2110の端面図を示している。図2A~図2Cに示すように、例示的なウェアラブルヘッドデバイス2102は、例示的な左アイピース(例えば、左透明導波路セットアイピース)2108および例示的な右アイピース(例えば、右透明導波路セットアイピース)2110を含む。各アイピース2108および2110は、現実環境が見られることができる透過要素、ならびに現実環境と重複するディスプレイ(例えば、イメージワイズ変調光を介して)を提示するためのディスプレイ要素を含むことができる。いくつかの例では、そのようなディスプレイ要素は、イメージワイズ変調光の流れを制御するための表面回折光学素子を含むことができる。例えば、左アイピース2108は、左内部結合格子セット2112、左直交瞳孔拡張(OPE)格子セット2120、および左射出(出力)瞳孔拡張(EPE)格子セット2122を含むことができる。本明細書で使用される場合、瞳は、格子セットまたは反射器などの光学素子からの光の出射を指し得る。同様に、右アイピース2110は、右内部結合格子セット2118、右OPE格子セット2114、および右EPE格子セット2116を含むことができる。イメージワイズ変調光は、内部結合格子2112および2118、OPE2114および2120、ならびにEPE2116および2122を介してユーザの眼に伝達されることができる。各内部結合格子セット2112、2118は、光をその対応するOPE格子セット2120、2114に向けて偏向させるように構成されることができる。各OPE格子セット2120、2114は、光をその関連するEPE2122、2116に向かって徐々に下方に偏向させ、それによって形成される射出瞳を水平に延ばすように設計されることができる。各EPE2122、2116は、その対応するOPE格子セット2120、2114から受光した光の少なくとも一部を、アイピース2108、2110の背後に画定されたユーザのアイボックス位置(図示せず)に徐々に向け直すように構成されることができ、アイボックスに形成された射出瞳を垂直に延長する。あるいは、内部結合格子セット2112および2118、OPE格子セット2114および2120、ならびにEPE格子セット2116および2122の代わりに、アイピース2108および2110は、イメージワイズ変調光のユーザの眼への結合を制御するための格子ならびに/または屈折および反射機構の他の配置を含むことができる。
いくつかの例では、ウェアラブルヘッドデバイス2102は、左テンプルアーム2130および右テンプルアーム2132を含むことができ、左テンプルアーム2130は、左スピーカ2134を含み、右テンプルアーム2132は、右スピーカ2136を含む。直交コイル電磁受信機2138は、左テンプル片内、またはウェアラブルヘッドユニット2102内の別の適切な位置に配置されることができる。慣性測定ユニット(IMU)2140は、右テンプルアーム2132内に、またはウェアラブルヘッドデバイス2102内の別の適切な位置に配置されることができる。ウェアラブルヘッドデバイス2102はまた、左深度(例えば、飛行時間)カメラ2142および右深度カメラ2144を含むことができる。深度カメラ2142、2144は、より広い視野をともにカバーするように、異なる方向に適切に配向されることができる。
図2A~図2Dに示す例では、イメージワイズ変調光の左源2124は、左の内部結合格子セット2112を介して左アイピース2108に光学的に結合されることができ、イメージワイズ変調光の右源2126は、右の内部結合格子セット2118を介して右アイピース2110に光学的に結合されることができる。イメージワイズ変調光の光源2124、2126は、例えば、光ファイバスキャナ;デジタル光処理(DLP)チップまたは液晶オンシリコン(LCoS)変調器などの電子光変調器を含むプロジェクタ;または、側面ごとに1つ以上のレンズを使用して内部結合格子セット2112、2118に結合されたマイクロ発光ダイオード(μLED)またはマイクロ有機発光ダイオード(μOLED)パネルなどの発光ディスプレイを含むことができる。入力結合格子セット2112、2118は、イメージワイズ変調光の光源2124、2126からの光を、アイピース2108、2110の全内部反射(TIR)の臨界角を超える角度に偏向させることができる。OPE格子セット2114、2120は、TIRによって伝播する光をEPE格子セット2116、2122に向かって徐々に下方に偏向させる。EPE格子セット2116、2122は、ユーザの眼の瞳孔を含むユーザの顔に向かって光を徐々に結合する。
いくつかの例では、図2Dに示すように、左アイピース2108および右アイピース2110のそれぞれは、複数の導波路2402を含む。例えば、各アイピース2108、2110は、それぞれがそれぞれの色チャネル(例えば、赤色、青色および緑色)専用の複数の個々の導波路を含むことができる。いくつかの例では、各アイピース2108、2110は、そのような導波路の複数のセットを含むことができ、各セットは、放射された光に異なる波面曲率を付与するように構成される。波面曲率は、例えば、ユーザの前方にある距離(例えば、波面曲率の逆数に対応する距離だけ)に配置された仮想オブジェクトを提示するために、ユーザの眼に対して凸状であってもよい。いくつかの例では、EPE格子セット2116、2122は、各EPEを横切る出射光のポインティングベクトルを変更することによって凸波面曲率を達成する湾曲格子溝を含むことができる。
いくつかの例では、表示されたコンテンツが3次元であるという知覚を作り出すために、立体的に調整された左右の眼の画像が、イメージワイズ光変調器2124、2126およびアイピース2108、2110を通してユーザに提示されることができる。立体的な左右の画像によって示される距離に近い距離に仮想オブジェクトが表示されるように導波路を選択する(したがって、波面曲率に対応する)ことによって、3次元仮想オブジェクトの提示の知覚される臨場感が高められることができる。この技術はまた、立体視左右眼画像によって提供される深度知覚キューと人間の眼の自律神経調節(例えば、オブジェクト距離に依存する焦点)との間の差によって引き起こされ得る、一部のユーザが体験する酔いを低減し得る。
図2Dは、例示的なウェアラブルヘッドデバイス2102の右アイピース2110の上からの端面図を示している。図2Dに示すように、複数の導波路2402は、3つの導波路の第1のサブセット2404と、3つの導波路の第2のサブセット2406とを含むことができる。導波路の2つのサブセット2404、2406は、出射光に異なる波面曲率を付与するために異なる格子線曲率を特徴とする異なるEPE格子によって区別されることができる。導波路の各サブセット2404、2406内で、各導波路が使用されて、異なるスペクトルチャネル(例えば、赤色、緑色、および青色のスペクトルチャネルのうちの1つ)をユーザの右眼2206に結合することができる。(図2Dには示されていないが、左アイピース2108の構造は、右アイピース2110の構造と類似している。)
図3Aは、複合現実システム200の例示的なハンドヘルドコントローラ構成要素300を示している。いくつかの例では、ハンドヘルドコントローラ300は、グリップ部346と、上面348に沿って配置された1つ以上のボタン350とを含む。いくつかの例では、ボタン350は、カメラまたは他の光学センサ(これは、複合現実システム200のヘッドユニット(例えば、ウェアラブルヘッドデバイス2102)に装着されることができる)とともに、例えば、ハンドヘルドコントローラ300の6自由度(6DOF)動きを追跡するための光学追跡ターゲットとして使用するように構成され得る。いくつかの例では、ハンドヘルドコントローラ300は、ウェアラブルヘッドデバイス2102に対する位置または向きなどの位置または向きを検出するための追跡構成要素(例えば、IMUまたは他の適切なセンサ)を含む。いくつかの例では、そのような追跡構成要素は、ハンドヘルドコントローラ300のハンドル内に配置されてもよく、および/またはハンドヘルドコントローラに機械的に結合されてもよい。ハンドヘルドコントローラ300は、ボタンの押下状態;またはハンドヘルドコントローラ300の位置、向き、および/または動き(例えば、IMUを介して)のうちの1つ以上に対応する1つ以上の出力信号を提供するように構成されることができる。そのような出力信号は、複合現実システム200のプロセッサへの入力として使用され得る。そのような入力は、ハンドヘルドコントローラの位置、向き、および/または動き(および、延長により、コントローラを保持するユーザの手の位置、向き、および/または動きに)に対応し得る。そのような入力は、ユーザがボタン350を押すことにも対応し得る。
図3Bは、複合現実システム200の例示的な補助ユニット320を示している。補助ユニット320は、システム200を動作させるためのエネルギーを供給するためのバッテリを含むことができ、システム200を動作させるためのプログラムを実行するためのプロセッサを含むことができる。図示のように、例示的な補助ユニット320は、補助ユニット320をユーザのベルトに取り付けるなどのためのクリップ2128を含む。ユニットをユーザのベルトに取り付けることを伴わないフォームファクタを含む、他のフォームファクタが補助ユニット320に適しており、明らかであろう。いくつかの例では、補助ユニット320は、例えば、電線および光ファイバを含むことができる多導管ケーブルを介してウェアラブルヘッドデバイス2102に結合される。補助ユニット320とウェアラブルヘッドデバイス2102との間の無線接続も使用されることができる。
いくつかの例では、複合現実システム200は、音を検出し、対応する信号を複合現実システムに提供するための1つ以上のマイクロフォンを含むことができる。いくつかの例では、マイクロフォンは、ウェアラブルヘッドデバイス2102に取り付けられるか、または一体化されてもよく、ユーザの音声を検出するように構成されてもよい。いくつかの例では、マイクロフォンは、ハンドヘルドコントローラ300および/または補助ユニット320に取り付けられるか、または一体化されてもよい。そのようなマイクロフォンは、環境音、周囲の雑音、ユーザもしくは第三者の音声、または他の音を検出するように構成されてもよい。
図4は、上述した複合現実システム200(これは、図1に関する複合現実システム112に対応し得る)などの例示的な複合現実システムに対応し得る例示的な機能ブロック図を示している。図4に示すように、例示的なハンドヘルドコントローラ400B(ハンドヘルドコントローラ300(「トーテム」)に対応し得る)は、トーテム・ツー・ウェアラブルヘッドデバイス6自由度(6DOF)トーテムサブシステム404Aを含み、例示的なウェアラブルヘッドデバイス400A(ウェアラブルヘッドデバイス2102に対応し得る)は、トーテム・ツー・ウェアラブルヘッドデバイス6DOFサブシステム404Bを含む。この例では、6DOFトーテムサブシステム404Aおよび6DOFサブシステム404Bは、協働して、ウェアラブルヘッドデバイス400Aに対するハンドヘルドコントローラ400Bの6つの座標(例えば、3つの並進方向のオフセットおよび3つの軸に沿った回転)を決定する。6自由度は、ウェアラブルヘッドデバイス400Aの座標系を基準として表され得る。3つの並進オフセットは、そのような座標系におけるX、Y、およびZオフセットとして、並進行列として、または他の何らかの表現として表され得る。回転自由度は、ヨー、ピッチ、およびロール回転のシーケンスとして、回転行列として、四元数として、または他の何らかの表現として表され得る。いくつかの例では、ウェアラブルヘッドデバイス400A;ウェアラブルヘッドデバイス400Aに含まれる1つ以上の深度カメラ444(および/または1つ以上の非深度カメラ);および/または1つ以上の光学ターゲット(例えば、上述したハンドヘルドコントローラ400Bのボタン350、またはハンドヘルドコントローラ400Bに含まれる専用の光学ターゲット)が6DOF追跡に使用されることができる。いくつかの例では、ハンドヘルドコントローラ400Bは、上述したように、カメラを含むことができ、ウェアラブルヘッドデバイス400Aは、カメラと連動して光学追跡のための光学ターゲットを含むことができる。いくつかの例では、ウェアラブルヘッドデバイス400Aおよびハンドヘルドコントローラ400Bは、それぞれ、3つの識別可能な信号を無線で送受信するために使用される3つの直交して配向されたソレノイドのセットを含む。受信に使用されるコイルのそれぞれにおいて受信された3つの識別可能な信号の相対的な大きさを測定することにより、ハンドヘルドコントローラ400Bに対するウェアラブルヘッドデバイス400Aの6DOFが決定され得る。さらに、6DOFトーテムサブシステム404Aは、ハンドヘルドコントローラ400Bの迅速な動きに関する改善された精度および/またはよりタイムリーな情報を提供するのに有用な慣性測定ユニット(IMU)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、ウェアラブルシステム400は、ヘッドギアデバイス400A上に配置された1つ以上のマイクロフォンを含むことができるマイクロフォンアレイ407を含むことができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォンアレイ407は、4つのマイクロフォンを含むことができる。ヘッドギア400Aの前面に2つのマイクロフォンが配置されることができ、ヘッドヘッドギア400Aの背面に2つのマイクロフォンが配置されることができる(例えば、左後方に1つ、右後方に1つ)。いくつかの実施形態では、マイクロフォンアレイ407によって受信された信号は、DSP408に送信されることができる。DSP408は、マイクロフォンアレイ407から受信された信号に対して信号処理を実行するように構成されることができる。例えば、DSP408は、マイクロフォンアレイ407から受信した信号に対してノイズ低減、音響エコー除去、および/またはビームフォーミングを実行するように構成されることができる。DSP408は、信号をプロセッサ416に送信するように構成されることができる。
いくつかの例では、例えば、座標系108に対するウェアラブルヘッドデバイス400Aの動きを補償するために、座標をローカル座標空間(例えば、ウェアラブルヘッドデバイス400Aに対して固定された座標空間)から慣性座標空間(例えば、現実環境に対して固定された座標空間)に変換することが必要になることがある。例えば、そのような変換は、現実環境に仮想オブジェクトが存在する(そして、例えば、ウェアラブルヘッドデバイス400Aが移動および回転するときに現実環境に不自然に配置されているようには見えない)という錯覚を維持するために、ウェアラブルヘッドデバイス400Aのディスプレイが、ディスプレイ上の固定された位置および向き(例えば、ディスプレイの右下隅の同じ位置)ではなく、現実環境に対して予想される位置および向きで仮想オブジェクト(例えば、現実の椅子に座っており、ウェアラブルヘッドデバイスの位置および向きに関係なく、前方を向いている仮想人物)を提示するために必要であり得る。いくつかの例では、座標空間間の補償変換は、座標系108に対するウェアラブルヘッドデバイス400Aの変換を決定するために、SLAMおよび/またはビジュアルオドメトリ手順を使用して深度カメラ444からの画像を処理することによって決定されることができる。図4に示す例では、深度カメラ444は、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406に結合され、画像をブロック406に提供することができる。SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406の実装は、この画像を処理し、ユーザの頭部の位置および向きを決定するように構成されたプロセッサを含むことができ、頭部座標空間と別の座標空間(例えば、慣性座標空間)との間の変換を識別するために使用されることができる。同様に、いくつかの例では、ユーザの頭部姿勢および位置に関する追加の情報源は、IMU409から取得される。IMU409からの情報は、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406からの情報と統合されて、ユーザの頭部姿勢および位置の迅速な調整に関する改善された精度および/またはよりタイムリーな情報を提供することができる。
いくつかの例では、深度カメラ444は、ウェアラブルヘッドデバイス400Aのプロセッサに実装され得るハンドジェスチャトラッカ411に3D画像を供給することができる。ハンドジェスチャトラッカ411は、例えば、深度カメラ444から受信した3D画像をハンドジェスチャを表す記憶されたパターンと照合することによって、ユーザのハンドジェスチャを識別することができる。ユーザのハンドジェスチャを識別する他の適切な技術が明らかであろう。
いくつかの例では、1つ以上のプロセッサ416は、ウェアラブルヘッドデバイスの6DOFヘッドギアサブシステム404B、IMU409、SLAM/ビジュアルオドメトリブロック406、深度カメラ444、および/またはハンドジェスチャトラッカ411からデータを受信するように構成され得る。プロセッサ416はまた、6DOFトーテムシステム404Aから制御信号を送受信することもできる。プロセッサ416は、ハンドヘルドコントローラ400Bが接続されていない例のように、6DOFトーテムシステム404Aに無線で結合されてもよい。プロセッサ416は、さらに、視聴覚コンテンツメモリ418、グラフィカル処理ユニット(GPU)420、および/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)音声スペーシャライザ422などの追加の構成要素と通信してもよい。DSP音声スペーシャライザ422は、頭部伝達関数(HRTF)メモリ425に結合されてもよい。GPU420は、イメージワイズ変調光の左源424に結合された左チャネル出力と、イメージワイズ変調光の右源426に結合された右チャネル出力とを含むことができる。GPU420は、例えば、図2A~図2Dを参照して上述したように、立体画像データをイメージワイズ変調光源424、426に出力することができる。DSP音声スペーシャライザ422は、左スピーカ412および/または右スピーカ414に音声を出力することができる。DSP音声スペーシャライザ422は、ユーザから仮想音源(これは、例えば、ハンドヘルドコントローラ320を介して、ユーザによって移動され得る)への方向ベクトルを示す入力をプロセッサ419から受信することができる。方向ベクトルに基づいて、DSP音声スペーシャライザ422は、(例えば、HRTFにアクセスすることによって、または複数のHRTFを補間することによって)対応するHRTFを決定することができる。次いで、DSP音声スペーシャライザ422は、決定されたHRTFを、仮想オブジェクトによって生成された仮想音に対応する音声信号などの音声信号に適用することができる。これは、複合現実環境における仮想音に対するユーザの相対的な位置および向きを組み込むことによって、すなわち、仮想音が現実環境の現実音である場合にその仮想音がどのように聞こえるかというユーザの期待に一致する仮想音を提示することによって、仮想音の真実味および臨場感を高めることができる。
図4に示すようないくつかの例では、プロセッサ416、GPU420、DSP音声スペーシャライザ422、HRTFメモリ425、および視聴覚コンテンツメモリ418のうちの1つ以上は、補助ユニット400C(上述した補助ユニット320に対応し得る)に含まれ得る。補助ユニット400Cは、その構成要素に電力を供給するため、および/またはウェアラブルヘッドデバイス400Aまたはハンドヘルドコントローラ400Bに電力を供給するためのバッテリ427を含み得る。ユーザの腰に装着されることができる補助ユニットにこのような構成要素を含めることは、ウェアラブルヘッドデバイス400Aのサイズおよび重量を制限することができ、ひいてはユーザの頭と首の疲労を軽減することができる。
図4は、例示的な複合現実システムの様々な構成要素に対応する要素を示しているが、これらの構成要素の様々な他の適切な配置が当業者には明らかになるであろう。例えば、補助ユニット400Cに関連付けられているものとして図4に示されている要素は、代わりに、ウェアラブルヘッドデバイス400Aまたはハンドヘルドコントローラ400Bに関連付けられることができる。さらにまた、いくつかの複合現実システムは、ハンドヘルドコントローラ400Bまたは補助ユニット400Cを完全に取り止めてもよい。そのような変形および変更は、開示された例の範囲内に含まれると理解されるべきである。
例示的なアイピース
例示的な複合現実システム(例えば、複合現実システム200)のウェアラブルヘッドデバイスまたはヘッドマウントディスプレイは、ディスプレイを介してユーザに画像を提示するためのアイピースを有する光学系を含み得る。図5~図7は、本開示の実施形態にかかるウェアラブルヘッドデバイス(例えば、ウェアラブルヘッドデバイス2102)に使用されることができるアイピースの例を示している。
図5は、ウェアラブルヘッドデバイス(例えば、ウェアラブルヘッドデバイス2102)に使用され得る例示的なアイピース500を示している。アイピース500は、複数の層510を含むことができる。複数の層510は、アイピーススタックを形成するように平行に配置されることができる。本明細書で使用される場合、アイピースという用語は、複数のアイピース層から形成されたアイピーススタックを指し得る。いくつかの実施形態では、アイピースの複数の層のうちの1つ以上は、光入射領域501および光出射領域505を含むことができる。光入射領域501は、光源からの光を受けるアイピース500の領域を指すことができる。光出射領域505は、アイピース500から光を投射する領域を指すことができる。
図6は、1つ以上の層を有するアイピーススタック600の拡大断面図を示している。アイピーススタック600は、ギャップ607によって分離された複数の層を含むことができる。1つ以上の実施形態では、ギャップは、各層の間に配置された複数のエッジスペーサ609およびピラースペーサ611によって維持され得る。いくつかの実施形態では、アイピーススタックは、1つ以上の層610、620を含むことができる。いくつかの実施形態では、異なる層が異なる機能を果たしてもよい。例えば、アイピーススタック600は、1つ以上の活性層610および1つ以上のカバー層620を含み得る。図に示すように、アイピーススタック600は、3つの活性層610と2つのカバー層620とを含むことができる。カバー層620は、アイピーススタック600の外面を形成するように配置されることができる。例えば、第1のカバー層620は、外部環境に近接したアイピーススタック600の外面に配置されてもよく、第2のカバー層620は、アイピーススタック600の対向する外面に、ウェアラブルヘッドデバイスが使用されているときにユーザの眼に近接して配置されてもよい。活性層610は、カバー層620の間に配置されることができる。このようにして、カバー層620は、例えば、負荷、引っかき傷、切り傷、亀裂などの損傷から活性層610を保護することができる。
図に示すように、いくつかの例では、アイピース600は、少なくとも3つの活性層610および2つのカバー層620を含み得る。アイピースは、層間のギャップ607を維持するために各層の間に配置されたスペーサをさらに含み得る。スペーサは、エッジスペーサ609およびピラースペーサ611を含み得る。エッジスペーサ609は、各層の間の一貫したギャップを維持するために、アイピーススタック600の外周、例えば、アイピースのエッジに設けられてもよい。いくつかの実施形態では、層610、620のそれぞれは、エッジスペーサ609に結合されることができる。これらの結合は、アイピース600が単一のユニットとして処理および装着されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、エッジスペーサは、層と一体的に形成されてもよい。ピラースペーサ611は、各層間の一貫したギャップ607を維持するために、層の面を横切って設けられてもよい。各層の外周および各面にわたって一貫したギャップ607を維持することは、各層からの光が同じ方向に投射されることを確実にするのに役立ち得る。
図7は、アイピース(例えば、アイピース500)の活性層710の平面図を示している。層710は、光入射領域701および光出射領域705を含み得る。光入射領域701および光出射領域705は、アイピース500に関して説明した光入射領域501および光出射領域505に対応し得る。光入射領域701は、光源(図示せず)から光を受光するように構成され得る。受光された光は、光入射領域701を介して層710内に内部結合されることができる。内部結合光703は、層710を横切って光出射領域705に向かって投射されることができる。光出射領域705は、層710およびアイピース(例えば、アイピース500)からヘッドマウントディスプレイを装着するユーザの眼に向かって光を投射するように構成されることができる。
上述したように、アイピース、例えば、アイピース500または600は、1つ以上の活性層を有する複数の層を含み得る。いくつかの実施形態では、各活性層は、特定の波長の光を対応する導波路に回折または結合するように構成されてもよい。例えば、ヘッドマウントディスプレイの光学系は、アイピースに光を向けるように構成された光源(例えば、図2Aの光源2124、2126)を少なくとも含んでもよい。いくつかの実施形態では、光源は、1つ以上の波長の光を出射するように構成されてもよく、入射領域701は、波長の1つに合わせて調整されてもよい。例えば、入射領域701は、光源によって出射された波長に対応する光を回折するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、複数の活性層は、一緒に積層されてもよく、光入射領域701のそれぞれは、光源によって出射される1つ以上の波長に対応する異なる波長に調整され得る。このようにして、アイピース、例えば、アイピース500は、ヘッドマウントディスプレイを装着しているユーザに提示されることができる多色デジタル画像を形成することができる。
いくつかの実施形態では、アイピース(例えば、アイピース500または600)の1つ以上の層は、ポリマーから形成され得る。上述したように、ガラスアイピースは、壊れやすく高価である可能性がある。例えば、ヘッドマウントディスプレイに含まれるガラスアイピースは、定期的な摩耗、例えば、ヘッドマウントディスプレイ上での使用、取り扱い、および落下からの動的な力に起因して損傷を受けやすいことがある。さらに、ガラス層を製造することは、層との間で光を内部結合および外部結合するために回折格子および関連するフィルムを達成するための多数の複雑な製造ステップを含むことがある。比較すると、ポリマー層は、ガラスよりも堅牢で製造を容易とすることができる。例えば、ポリマー材料は、破損前にガラスよりも多くのエネルギー(約5~8倍)を吸収することができる。さらに、ポリマー層は、金型を使用して様々な形状に比較的容易に形成されることができ、光を内部結合および外部結合するための回折格子がポリマー層上に直接成形されることができる。
ポリマーは、ガラスを超える利点を提供するが、ヘッドマウントディスプレイ用の多層アイピースにポリマーを使用することにも課題がある。例えば、ポリマー層は、ガラスよりも約10倍大きい熱膨張係数(CTE)を有し得る。換言すれば、ポリマー層が温度変化を受けると、ポリマー層は、ガラスの10倍まで膨張(または収縮)することができる。さらに、ポリマーのCTEは、ガラスのCTEと比較して一貫していない。換言すれば、ガラスの異なるバッチと比較した場合、同じタイプのポリマーの異なるバッチ間でCTEのより大きな変動があり得る。したがって、同じバッチのポリマーから形成された層は、温度変化に起因して異なる量の膨張および収縮を受けることがある。
実際には、ポリマーの比較的大きいCTEおよび可変CTEは、一貫した高品質のデジタル画像を提供し、堅牢性を維持することができるポリマーアイピースを製造することを困難にする可能性がある。例えば、ヘッドマウントディスプレイは、デバイスの使用や電子部品の発熱に伴って温度が上昇することがある。したがって、(例えば、ガラスおよび金属と比較して)ポリマーの比較的大きいCTEは、アイピース、例えば、アイピース500をより低いCTEを有する材料に取り付けるときに課題を導入する可能性がある。いくつかの実施形態では、アイピースは、フレームを介してヘッドマウントディスプレイに取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、アイピースの全周がフレームに取り付けられてもよい。フレームは、ポリマーと比較して比較的低いCTEを有する金属、例えば、マグネシウムなどの剛性材料から形成されてもよい。この金属とポリマーのCTEの違いにより、ヘッドマウントディスプレイが温度変化を受けると、ポリマーアイピースが金属フレームよりも大きく膨張することがある。金属フレームに対するポリマーアイピースの相対的な膨張は、ユーザに提示されるデジタル画像の性能および品質を低下させる可能性があるアイピースの変形をもたらすことがある。
さらに、例えば、ポリマーのバッチ間のポリマーの可変CTEは、ユーザに提示されるデジタル画像の品質を維持することを困難にする可能性がある。例えば、デジタル画像の品質は、層間の一貫した距離またはギャップを維持し、スタック内の層の位置合わせ、例えば、トップダウンに依存し得る。層間のCTEの変動は、層のギャップおよび位置合わせに影響を及ぼし得る。例えば、アイピースが熱くなるにつれて、CTEの差により、いくつかの層を他の層よりも(長手方向および幅方向に)拡大させることがある。長手方向、例えば面内の膨張は、層の位置合わせ、特に光入射領域701と光出射領域705の位置合わせに影響を与えることがあり、一方、幅方向、例えば面外の膨張は、ギャップサイズに影響を与えることがある。
本開示にかかるアイピースは、アイピース、例えば、アイピース500および/または600とフレームとの間、ならびにアイピースの層の間の装着のアサーマル化をもたらすことがある。本開示で使用される場合、アサーマル化は、アイピースおよび/または温度変動を伴うディスプレイの光学的安定性(例えば、表示される画像の品質)を改善するために使用されるプロセスおよび/または構造を指し得る。アサーマル化されたアイピースは、ヘッドマウントディスプレイに使用されるアイピースにおけるポリマーの比較的大きいCTEおよび可変CTEの影響を低減し得る。
例示的なアサーマル化された取り付け
上述したように、アサーマル化技術を利用せずに、金属フレームに取り付けられたポリマーアイピースは、ヘッドマウントディスプレイが動作温度および負荷の変化を受けると、性能劣化を体験することがある。例えば、ヘッドマウントディスプレイは、金属フレームに取り付けられた、例えば、アイピース500などの、1つ以上のポリマーアイピースを含み得る。アイピースをフレームに取り付けることは、アイピースをヘッドマウントディスプレイに固定するのを助け、デジタル画像をユーザに送達するために、アイピースを光学系の他の構成要素、例えば、光源と位置合わせし得る。動作中、ポリマーアイピースを含むヘッドマウントディスプレイは、発熱することがある。その結果、ポリマーアイピースは、全ての方向、例えば、xおよびy方向の面内膨張、ならびにz方向の面外膨張をすることがある。膨張量は、所与の方向におけるポリマー材料の全スパンに対応し得る。したがって、アイピースは、ポリマー材料のより長いスパンが存在する面内で最も膨張し、z方向において最も膨張しないことができる。
上述したように、アイピースの外周は、接着剤を介してヘッドマウントディスプレイの金属フレームに取り付けられ得る。金属とポリマーとの間のCTEの差および構成要素の寸法に起因して、ヘッドマウントディスプレイが温度変化を受けると、ポリマーアイピースが金属フレームよりも大きく膨張することがある。その結果、ポリマーアイピースが接着剤によって拘束されることがある。ポリマーアイピースを金属フレームに取り付けることによって課される制約は、アイピースの変形をもたらし、ユーザに提示されるデジタル画像の性能および品質を低下させる場合がある。例えば、変形は、アイピースの層間および/またはアイピースと光源との間の位置ずれを引き起こし、ギャップの一貫性に影響を及ぼす可能性がある。
本開示の実施形態にかかるフレームとポリマーアイピースとの間のアサーマル化を促進するための装着方式は、出力デジタル画像の品質を低下させることなく、ポリマーアイピースが金属フレームに対して膨張および/または収縮することを可能にしながら、アイピースを定位置にしっかりと保持することができる。本開示にかかる実施形態は、ポリマーアイピースの外周に沿って1つ以上の接着剤を使用して金属フレームに取り付けられたポリマーアイピース、例えば、アイピース500を提供し得る。1つ以上の接着剤および/またはフレームは、アイピースが膨張および/または収縮することを可能にしながら、ポリマーアイピース、例えば、アイピース500をフレームに固定し得る。
図8は、本開示の実施形態にかかる、フレーム830内に取り付けられたアイピース800を含む複合現実システム用の光学系を示している。図に示すように、アイピース800、例えば、ポリマーアイピースが金属フレーム830内に配置され得る。ポリマーアイピース800は、少なくとも2セットの結合部を使用してフレーム830に結合されてもよい。第1のセットの結合部831は、第1の剛性を有する接着剤から形成されてもよく、第2のセットの結合部は、第1のセットの接着剤と比較して第2の相対的に柔軟な剛性を有する接着剤から形成されてもよい。例えば、第1のセットの結合部が約1000MPaの剛性を有する場合、第2のセットの結合部は、約100MPaの剛性を有してもよい。接着剤は、例えば、Dymax(E=730MPa)およびEpotek(E=2300MPa)を含み得る。いくつかの実施形態では、接着剤の剛性は、所望の性能を達成するように調整されることができる。
いくつかの実施形態では、第1のセットの結合部831は、アイピース800の光入射領域801の近くに配置され得る。例えば、第1のセットの結合部831は、アイピース800の外周に沿って光入射領域801の両側に位置する少なくとも2つの結合セグメントを含み得る。結合セグメントは、アイピース800および光入射領域801のサイズと比較して長さが比較的短くてもよい。例えば、結合セグメントは、光入射領域の長さの半分未満であってもよい。いくつかの実施形態では、結合セグメントは、同じ長さとして示されているが、結合セグメントは、異なる長さを有してもよい。第1のセットの結合部831は、比較的剛性または硬質の接着剤から形成されてもよい。比較的剛性の結合部を有する第1のセットの結合部831を光入射領域801の近くに配置することは、アイピースを光入射領域801の近くに拘束し得る。このようにして、第1のセットの結合部は、ヘッドマウントディスプレイの温度変動中に光入射領域801と光源(図示せず)との位置合わせを維持するために使用され得る。光源と光入射領域との間の位置合わせを維持することは、アイピース800が光源からアイピース800内に光を適切に内部結合することができることを確実にし得る。
第2のセットの結合部833は、アイピースの外周に沿って光出射領域805の近くに位置する少なくとも2つの結合セグメントを含み得る。結合セグメントは、アイピース800および光出射領域805のサイズと比較して長さが比較的短くてもよい。いくつかの実施形態では、第2のセットの結合部833の結合セグメントは、第1のセットの結合部831と同じ長さであってもよい(しかしながら、これに限定されない)。第2のセットの結合部833は、入射光、例えば光703がアイピース800を横切って投射される領域の近くで、アイピース800および/または光出射領域805の両側に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のセットの軟質結合部は、単一の軟質結合部を含み得る。いくつかの実施形態では、アイピース800は、第2のセットの結合部を用いずにフレーム830に取り付けられることができ、すなわち、アイピースは、第1のセットの結合部831を用いてフレームに取り付けられる。
第2のセットの結合部833は、第1のセットの結合部831と比較して、比較的コンプライアントな、または柔らかい接着剤から形成され得る。例えば、第2のセットの結合部833は、面内の膨張および/または収縮によるアイピース800の移動を可能にし得る。比較すると、第1のセットの結合部831は、面内の膨張および/または収縮によるアイピース800の動きを制限し得る。第2のセットの結合部833は、アイピースが面内で膨張および/または収縮するときのアイピースと接着剤との間の抵抗を最小限に抑えながら、アイピース取り付けに追加の強度および安定性を提供し得る。
図9は、本開示の実施形態にかかる、フレーム930内に取り付けられたアイピース900を含む光学系を示している。図に示すように、アイピース900、例えば、ポリマーアイピースは、金属フレーム930内に配置され得る。ポリマーアイピース900は、少なくとも2種類の結合部を使用してフレーム930に結合されてもよく、第1の硬質結合部931は、第1の剛性を有する接着剤から形成されることができ、第2のセットの軟質結合部933は、第1の硬質結合部931と比較して第2の比較的柔軟な剛性を有する接着剤から形成されてもよい。硬質結合部931は、光入射領域901の近くに配置され得る。図8に示す第1のセットの結合部831と比較して、硬質結合部931は、光入射領域901付近のアイピース900の外周のより長い長さに沿って配置され得る。例えば、硬質結合部931は、アイピース900の外周に沿って円弧を形成してもよい。この追加の長さの接着剤は、アイピース900の取り付け構成と比較して、アイピース800とフレーム930との間のより大きな結合強度を提供し得る。軟質結合部933は、上述した第2のセットの結合部833と同様であってもよい。
図8および図9は、第1のセットの結合部および第2のセットの結合部の特定の構成で示されており、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、第1のセットの結合部および第2のセットの結合部の複数の構成が実装されることができることを理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、第1のセットの硬質結合部は、例えば、光入射および出射領域の形状および/または位置に基づいて、アイピースの外周に沿って異なる位置に配置され得る。
図10は、本開示の実施形態にかかる、フレーム1030に取り付けられた複合現実システム用の例示的なアイピース1000を示している。図に示すように、フレームは、面外変形および潜在的な損傷を防止するためにアイピース1000と係合するように構成された1つ以上のリップ1035a、1035bを含むことができる。アイピース1000は、1つ以上の層1010を含み得る。1つ以上の層は、活性層および/またはカバー層を含み得る。フレーム1030は、リップ1035bを有する一次フレーム部材1031を含み得る。フレーム1030はまた、リップ1035aを有するキャップ1033を含み得る。キャップ1033は、リップ1035aとリップ1035bとの間にギャップを形成するように一次フレーム部材1031上に配置され得る。図10に示すように、リップ1035aは上リップであってもよく、リップ1035bは下リップであってもよい。当業者は、上/下の表記が本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解するであろう。
アイピース1000は、上リップ1035aがアイピース1000の上面1021に接触し得るようにフレーム1030内に配置され得る。下リップ1035bは、アイピース1000の底面1022に接触し得る。このように、上リップ1035aおよび下リップ1035bは、アイピース1000とリップ1035a、1035bとが軽く接触した状態で、アイピース1000を固定し得る。この軽い接触は、アイピース1000が変形することなくフレーム内で膨張することを可能にし得る。換言すれば、上リップ1035aと下リップ1035bとの間に形成されるギャップは、アイピース1000の外周を境界付け、アイピース1000をフレーム1030内に保持しながら、アイピースが温度変化に伴って膨張および収縮することを依然として可能にするように許容され得る。
いくつかの実施形態では、フレーム部材1031およびキャップ1033を含むフレームは、図8および図9に関連して上述した接着剤結合部とともに使用され得る。いくつかの実施形態では、リップ1035a、1035bは、リップとアイピースと(例えば、リップ1035aとアイピース1000の上面1021と)の間のギャップがリップの遠位端においてより小さくなるように、アイピース1000に対して僅かに角度が付けられ得る。いくつかの実施形態では、キャップ1033は、フレーム部材1031の全周に沿って配置され得る。いくつかの実施形態では、キャップ1039は、フレーム部材1031の外周のセグメントに沿って断続的に配置され得る。例えば、キャップの位置は、接着剤結合部のない領域(例えば、第1の結合セグメント831および第2の結合セグメント833)に配置されてもよい。
図11は、本開示の実施形態にかかる、フレーム1130に取り付けられた複合現実デバイス用の例示的なアイピース1100を示している。図に示すように、フレーム1130は、アイピース1100に関して説明したような面外変形を防止するためにアイピース1000と係合するように構成された1つ以上のリップ1135を含むことができる。例えば、フレーム1130は、フレーム1030に関して上述したように、一次フレーム部材1131およびキャップ1133を含み得る。フレーム1130は、キャップ1133の下面に配置された発泡体1139の層をさらに含み得る。発泡体1139の層は、アイピース1100がフレーム1130内に、すなわち、上リップ1135aと下リップ1135bとの間のギャップ内に配置されたときに、それがアイピース1100の上面1121に軽く接触するように配置され得る。アイピース1100がフレーム内で膨張および収縮すると、アイピース1100は、発泡体1039を圧縮し得る。このようにして、発泡体1139は、最小限の抵抗でアイピースの膨張を可能にし得るが、膨張がないときにはアイピース1100に接触力を加えてその場に保持する。フレーム1030と比較して、フレーム1130は、発泡体1139の層の存在に起因して、キャップ1133およびフレーム部材1131のより広い範囲の公差を可能にし得る。
図12は、本開示の実施形態にかかる、フレーム1230に取り付けられた例示的なアイピース1200を示している。図に示すように、アイピース1200は、1つ以上のポリマー活性層1210を挟むことができる2つのガラスカバー層1220を含み得る。このアイピースの構成については、層ごとのアサーマル化セクションにおいてより詳細に説明する。ガラスとポリマーとのCTEの違いにより、活性層1210およびガラスカバー層1220は、フレーム1230に別々に取り付けられ得る。これは、ポリマー層1210が、フレーム1230とカバー層1220との間の結合に影響を与えることなく、ガラスカバー層1220とは異なる速度で膨張および収縮することを可能にし得る。例えば、ガラスカバー層1220は、結合部1235を用いてフレーム1230に取り付けられてもよく、ポリマー活性層1210は、結合部1237を用いてフレーム1230に取り付けられてもよい。
図に示すように、ポリマー活性層1210は、例えばユニットとして一緒にフレーム1230に取り付けられてもよく、結合部1237が使用されて1つ以上の活性層1210を取り付けることができる。活性層1210は、図8および図9に記載されるようにフレームに取り付けられ得る。例えば、活性層1210は、少なくとも1つのセットの硬質結合部、例えば、硬質結合部831を使用してフレーム1230に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、活性層1210は、1つのセットの硬質結合部および1つのセットの軟質結合部、例えば、軟質結合部833を使用して取り付けられてもよい。
ガラスカバー層1220は、結合部1235を使用してフレーム1230に取り付けられ得る。図に示すように、カバー層1220は、活性層1210の両側に別々に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ガラスカバー層1220のうちの1つ以上の全周がフレーム1230に結合されることができる。換言すれば、結合部1235は、ガラスカバー層1220の外周に沿って連続的に配置され得る。いくつかの実施形態では、結合部1235は、結合部1235が外周の別個のセグメントにまたがるように、ガラスカバー層1220の外周の部分に沿って配置されてもよい。
上記の例は特定の図に関して説明されているが、当業者は、本開示の実施形態にかかるアイピース対フレーム取り付け方式が上記の図のうちの1つ以上からの実施形態を含み得ることを理解するであろう。例えば、図8および図9に関連して説明したような取り付け方式を有する光学系はまた、例えば、少なくとも1つのセットの硬質結合部831がアイピース800をフレーム830に取り付けるために使用される場合、アイピースの面外移動を抑制するためのキャップ、例えば、キャップ1033、キャップ1133を有するフレームを含み得る。
例示的な層間アサーマル化
上述したように、例えば、ポリマーのバッチ間のポリマーの可変CTEは、ユーザに提示されるデジタル画像の品質を維持することを困難にする可能性がある。CTEの通常の変動による負の性能は、バイメタル現象に起因し得る。本明細書で使用される場合、バイメタル現象は、異なるCTEを有する2つ以上の材料が一緒に取り付けられるかまたは結合され、一緒に温度変化を受けるときに生じる材料変形を指し得る。図13A~図13Cは、バイメタル現象の例を示している。図13Aに示すように、構成要素1300Aは、2つの層を含み、各層は、異なるCTEを有する異なる材料から形成される。例えば、層1350は、真鍮から形成されてもよく、層1355は、鋼から形成されてもよい。図に示すように、構成要素が基準温度にあるとき、第1および第2の層は平坦であり得る。本明細書で使用される場合、基準温度は、両方の材料が変形していない温度を指し得る。
図13Bは、熱が加えられたときの構成要素1300Bを示している。2つの層の間のCTEの差により、一方の材料が他方よりも膨張することがあり、その結果、構成要素の変位または湾曲が生じる。図に見られるように、真鍮1350は、鋼1355よりも大きく膨張することがあり、構成要素1300の凸状湾曲をもたらす。図13Cは、(基準温度と比較して)冷却されたときの構成要素1300Bを示している。図に見られるように、鋼1355は、真鍮1350よりも大きく膨張することがあり、構成要素1300Cの凹状湾曲をもたらすことがある。
バイメタル現象は、CTEの差がアイピースの層を異なる速度で膨張させて分離させ、アイピースの性能に悪影響を及ぼすことがあるポリマーレンズに適用することができる。例えば、デジタル画像のアイピース性能および品質は、層間の一貫した距離またはギャップを維持し、スタック内の層の位置合わせ、例えば、トップダウンに依存することができる。層間のCTEの変動は、層のギャップおよび位置合わせに影響を及ぼし得る。
例えば、ポリマーの異なるバッチは、±5ppmのCTEの変動を有し得る。CTEの変動は、アイピース性能の低下をもたらし得る。図14は、性能劣化に対するCTEの変動の影響を実証するチャート1400を示しており、性能劣化は、表面法線RMS回転に対応する。許容可能な性能は、1arcmin以下の表面法線二乗平均平方根(RMS)回転に対応し得る。図に示すように、表面法線RMS回転は、CTEの増加とともに増加し、±1ppmの変動は、約1arcmin以上の増加に対応し得る。したがって、ポリマーバッチ間のCTEの通常の変動は、アイピースの性能および生成される画像の品質に悪影響を及ぼす可能性がある。本開示にかかる実施形態は、バイメタル現象の影響を受けにくいアイピースを提供し得る。
図15は、本開示の実施形態にかかる例示的なアイピース1500を示している。アイピース1500は、1つ以上のポリマー活性層1510を挟む2つのガラスカバー層1520を含み得る。図に示すように、2つのガラスカバー層1520は、実質的に平坦であってもよく、ポリマー層1510は、平坦領域1562(例えば、活性層1510が実質的に平坦である領域に対応する)および球状領域1564(例えば、活性層が湾曲している領域に対応する)を含んでもよい。上述したように、複数のピラーが様々な層の間に配置されて、各層の間の一貫した間隔を維持し得る。例えば、アイピース1500は、ガラスカバー層1520とポリマー活性層1510との間に配置された複数の可変高さピラー1566を含み得る。このようにして、可変高さピラー1566は、平坦ガラスカバー層1520とポリマー活性層1510との間の間隔を維持し得る。アイピース1500は、ポリマー活性層1510の間に配置された複数の均一な高さのピラー1568をさらに含み得る。均一な高さのピラー1568は、ポリマー活性層の間の一貫したギャップを維持するために設けられてもよい。いくつかの実施形態では、複数の可変高さピラー1566および複数の均一高さピラー1568は、隣接するポリマー活性層と一体的に形成されてもよい。アイピース1500は、位置合わせされた可変高さピラー1566および均一高さピラー1568を有して示されているが、いくつかの実施形態では、可変高さピラー1566および均一高さピラー1568は、位置合わせされなくてもよい。
図16は、本開示の実施形態にかかる複合現実システム用のアイピース1600の詳細図を示している。図に示すように、アイピース1600は、1つ以上の層および複数のスペーサ、例えばピラーを含み得る。例えば、アイピース1600は、1つ以上のポリマー活性層1610を挟むガラスカバー層1620を含み得る。可変高さピラー1666は、平坦ガラス層1620とポリマー層1610との間の距離に及び得る。いくつかの実施形態では、ポリマー層1610は、平坦領域1662および球状領域1664を含み得る。いくつかの実施形態では、可変高さピラー1666は、隣接するポリマー層1610が膨張するときにガラス層1620に沿って摺動するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、可変高さピラー1666は、隣接するポリマー層1610と一体的に形成されてもよく、それにより、可変高さピラー1666は、ポリマー層1610の膨張に基づいてガラスカバー層1620に沿って移動および/または摺動し得る。ガラスとポリマーとの間のCTEの違いにより、ガラス層1620は、図12に関して説明したように、ポリマー活性層1610とは別個にフレーム1630に取り付けられ得る。
ポリマーカバー層の代わりに1つ以上のガラスカバー層を有するアイピース、例えば、アイピース1500および/または1600を形成することは、アイピースが加熱するときに活性層の形状を維持するためにポリマーと比較したガラスの相対的な剛性を活用し得る。例えば、ガラスのCTEが比較的低いため、ガラスカバー層は、ディスプレイが熱くなっても、その形状を保持し、および/またはヘッドマウントディスプレイの動作温度にわたって一貫して形状を維持し得る。さらに、ポリマー層1610は、比較的剛性のガラスカバー層1620の間に挟まれているため、ポリマー活性層1610の変形および/または分離は制限され得る。すなわち、ガラスカバー層1620は、その中に位置するポリマー層1610の変形に抵抗することができてもよい。さらに、ガラスカバー層1620は、ガラス活性層の形成に関連する高価な製造ステップを必要としないため、比較的費用対効果が高くなり得る。さらに、ガラス活性層と比較してガラスカバー層上に耐久性のある表面仕上げが達成され得て、より堅牢なアイピースを提供し得る。表面仕上げは、Gorilla Glassを含み得るが、これに限定されない。いくつかの例では、アイピース1500および/または1600にかかる実施形態は、アサーマル化されていないアイピースの性能を最大90%改善し得る。
図17は、本開示の実施形態にかかるアイピース1700を示している。図に示すように、アイピースは、1つ以上のカバー層1722、1724および1つ以上の活性層1710を含む複数の層を含み得る。実施例にかかる実施形態は、バイメタル現象を利用して、アイピースがユニットとして変形され得るように上部カバー層および下部カバー層を「調整」し得る。換言すれば、上部カバー層1722は、活性層1710のCTEと比較して、比較的高いCTEを有するように予め選択されてもよく、下部カバー層1724は、比較的低いCTEを有するように予め選択されてもよい。例えば、活性層1710が±5ppmのCTE変動を有する場合、カバー層は、±10ppmまたは±20ppmだけ変動し得る。このようにして、アイピースのカバー層の挙動が知られており、アイピース温度が上昇すると、上部カバー層1722は、膨張し得るが、下部カバー層1724は、アイピース1700が加熱されたときに構成要素1300Bに類似し得るように収縮し得る。すなわち、アイピース1700は、その基準温度を超える湾曲形状に変形し得る。アイピース1700の温度が上昇するにつれて、活性層1710のそれぞれはまた、それぞれのCTEに基づいて膨張し得るが、活性層の全体形状は、カバー層1722、1724のCTEによって決定される形状に適合するように調整され得る。
図18は、本開示の実施形態にかかる複合現実デバイス用のアイピース1800を示している。図は、組み立てられる前のアイピース1800を示している。予め組み立てられたアイピース1800は、1つ以上の実質的に平坦なポリマー活性層1810を挟む1つ以上の実質的に平坦なガラスカバー層1820を含み得る。アイピース1800は、ガラスカバー層1820と隣接するポリマー層1810との間に配置された複数の可変高さピラー1866をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、複数の均一な高さのピラー(図示せず)が、アイピース1500に関して上述したように、隣接するポリマー層1810の間に配置されてもよい。アイピース1800は、組み立て前に平坦な形状を有し、組み立てられた後に第2の異なる形状を有するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の活性層は、組み立て中に変形され得る。
図19は、組み立て後のアイピース1900に対応し得る組み立てられたアイピース1800を示している。図に見られるように、組み立てられたアイピース1900は、平坦領域1962および球状領域1964を含み得る。いくつかの実施形態では、可変高さピラー1966は、アイピースが組み立てられると、ポリマー活性層1920の組み立てられた形状が平坦部分1962および球状部分1964を含むように、可変高さピラー1966がガラスカバー層1920に係合し得るようなサイズにされ得る。換言すれば、アイピース1800を組み立てるプロセスは、実質的に平坦なポリマー活性層を変形させて、平坦部分および球状部分を含むアイピース1900によって示されるアイピース形状に到達し得る。アイピース1900の形状は、平坦部分および球状部分を示すために誇張されている場合があり、すなわち、球状部分の偏向は、実際には顕著ではないことがあるが、当業者は、本開示の実施形態にかかるアイピースが平坦領域および球状部分を含み得ることを理解するであろう。いくつかの実施形態では、組み立てられたアイピース1900の構成は、アイピース1200、1500、および1600と同様であってもよい。
このようにして、組み立てられたアイピース1900は、アイピース1500および1600に関連する利点を有し得て、すなわち、例えば、1つ以上のガラスカバー層は、アイピースが温度の上昇とともに膨張するときに活性層1910の形状を維持するのに役立ち得る。例えば、ガラスのCTEが比較的低いため、ガラスカバー層は、ディスプレイが熱くなっても、その形状を保持し、および/またはヘッドマウントディスプレイの動作温度にわたって一貫して形状を維持し得る。さらに、ポリマー層1910は、比較的剛性のガラスカバー層1920の間に挟まれているため、ポリマー層1910の変形および分離は制限され得る。
さらに、例えば平坦領域1962および球状領域1964を有する所望の形状を形成するために、アイピース1900の組み立て中に活性層1910を変形させることは、ポリマー活性層1910に予張力をかけ得る。予張力がかけられたポリマー活性層1910は、例えば、ポリマー活性層が平坦領域1962および球状領域1964を含むように成形されている場合、例えば、予張力がかけられていないポリマー活性層のスタックと比較して、熱膨張によって分離する可能性が低くなり得る。さらに、活性層1810の予め組み立てられたスタックは平坦であるため、活性層1810の製造プロセスは単純化され得る。例えば、活性層1810は、平坦な層として製造されることができ、組み立て中にアイピースを所望の形状に予張力をかけるために可変高さピラーに依存することができる。これと比較して、活性層1510および/または1610は、平坦領域および球状領域を含むように製造され得て、これは、製造プロセスに複雑性を追加することがある。
図20は、本開示の実施形態にかかるアイピース2000の斜視図を示している。図に示すように、アイピースは、1つ以上のカバー層2020および1つ以上の活性層2010を含む複数の層を含み得る。活性層2010およびカバー層2020は、互いに対して摺動するように構成され得る。例えば、上述したように、エッジスペーサ2009は、アイピースの各層の外周で各層の間に配置され得る。いくつかの実施形態では、エッジスペーサは、アイピースのうちの1つに結合され得る。隣接するアイピース層の両方ではなく一方にエッジスペーサを結合することは、アイピース層が互いに対して移動および/または摺動することを可能にし得る。これに対して、アイピース600に関して上述したように、エッジスペーサ609は、隣接する両方のアイピース層によって挟まれて結合されることができ、アイピース層の互いに対する相対的な摺動を防止することができる。例えば、エッジスペーサ2009aは、下部カバー層2020と活性層2010との間に配置され得る。図に示すように、エッジスペーサ2009aは、活性層2010が上部カバー層2020に対して摺動することができるように、下部カバー層2020に結合され得る。
アイピース層を互いに対して摺動させることを可能にすることは、バイメタル現象によって引き起こされるアイピース層の分離を低減し得る。換言すれば、アイピース層は、互いに対して摺動することが可能にされているため、バイメタル現象に関連する変形を受けないことがある。したがって、互いに対して摺動することが可能にされている層を含む本開示の実施形態にかかるアイピースは、例えば、熱膨張効果を考慮しないベースライン設計からアイピースの性能を改善し得る。
いくつかの実施形態では、アイピース層の相対的な摺動は、層間の光学的位置合わせに影響を及ぼし得る。例えば、アイピース層の相対的な摺動は、アイピース内の層の光入射領域と光源との間および/または光入射領域と光出射領域との間の位置ずれを引き起こすことがある。本開示にかかるいくつかの実施形態は、使用中に層のそれぞれの間の許容可能な光学的位置合わせを維持することができる摺動層を有するアイピースを提供し得る。1つ以上の例では、許容可能な光学的位置合わせは、アイピースに関連する特定の設計上の考慮事項に基づいて予め決定されることができる。さらに、本開示にかかるいくつかの実施形態は、ユニットとして組み立てられてもよく、ヘッドマウントディスプレイが動的事象を体験する、例えば落下するときの損傷ならびに面外変形および/または移動に抵抗し得る摺動層を含むアイピースを提供し得る。
図21は、本開示の実施形態にかかるアイピース2100を示している。図に示すように、アイピース2100は、フレーム2130に取り付けられた1つ以上のアイピース層2110を含み得る。フレーム2130は、各段がアイピース層2110に対応するように、1つ以上の段2172a~cを含み得る。いくつかの実施形態では、アイピース層2110のそれぞれは、段2172のそれぞれにおけるフレームの外周に対応する異なるサイズであり得る。例えば、図に見られるように、フレームの上段2172aは、フレームの下段2172cよりも大きい外周を有し得る。したがって、上部アイピース層2110は、上段2172aのより大きな外周を収容するために、下部アイピース層2110よりも大きくてもよい。
1つ以上のアイピース層2110は、アイピース2000に関して上述したように、互いに対して摺動するように構成され得る。例えば、各アイピース層2110は、それぞれの段2172に結合部2137によって結合され得る。アイピース層2110は、互いに結合されていなくてもよい。このように、アイピース2100の温度変化に伴って、アイピース層2110が互いに相対的に摺動することが可能にされていてもよい。いくつかの実施形態では、結合部2137は、アイピース層2110の別個の部分に沿って配置され得る。換言すれば、結合部2137は、アイピース層2110およびフレーム2130の全周にわたって配置されなくてもよい。いくつかの実施形態では、結合部2137の構成は、アイピース800に関して説明した結合部831、および833の構成に対応し得る。すなわち、少なくとも1つのセットの結合部は、アイピースの光入射領域の近くに配置され得る。アイピース層2110とフレーム2130との間の結合部2137は、層2110が互いに対して摺動するときにアイピースが光学的位置合わせを保持するのを助け得る。さらに、各アイピース層2110がフレーム2130に結合されているため、アイピースは、ヘッドマウントディスプレイが落下したり、動的な力を受けたりした場合に、損傷に対して抵抗し得る。
いくつかの実施形態では、段2172は、アイピース層2110のそれぞれの間に一貫したギャップを提供するように製造され得る。ギャップは、層の間の一貫したギャップ2107を維持しながら、アイピース層2110のそれぞれの膨張を可能にするサイズにされ得る。いくつかの実施形態では、層(例えば、スペーサ609、611)間のギャップを維持するために複数のスペーサがさらに含まれてもよい。
図22は、本開示の実施形態にかかるアイピース2200を示している。図に見られるように、アイピース2200は、複数のアイピース層2210を含むことができ、複数のアイピース層2210のそれぞれの間に配置された1つ以上のローラ2274を有する。いくつかの実施形態では、ローラ2274は、アイピース2210の外周付近に配置されてもよい。ローラは、アイピース層2210間の相対的な摺動を容易にし得る。アイピース層2210は、活性層および/またはカバー層を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、アイピース層2210のうちの1つ以上は、ローラ2274を受け入れるように構成されたスロット2276を含むように形成され得る。スロット2276は、アイピース2210の性能および安定性に悪影響を及ぼす可能性がある所望の位置、例えばアイピースの外周付近からのローラ2274の移動を防止し得る。いくつかの実施形態では、スロット2276は、アイピース層2210の特徴として成形されてもよい。独特の形状を成形する能力は、ガラス層と比較してポリマー層の利点の1つである。例えば、ローラ2274aは、アイピース層2210aの上面に成形されたスロット2276a内に配置され得る。このようにして、ローラ2274aは、経時的な上部アイピース層2210bの相対的な摺動を可能にしながら、スロット2276aに制限され得る。層間の摺動を可能にすることに加えて、ローラ2274は、スペーサとして作用し、アイピース層2210間の一貫した間隔を維持するのを助け得る。ローラ2274は、様々な材料、例えばガラスビーズから作製され得る。いくつかの実施形態では、ローラは、比較的低いCTEを有する材料から形成されてもよい。
図23は、本開示の実施形態にかかる、アイピース2300およびフレーム2330を含む光学系を示している。アイピース2300は、アイピース2200と同様であり得る。すなわち、アイピースは、複数のアイピース層2310を含み得て、アイピース層2310のうちの1つ以上は、複数のスロット2276を含む。図に示すように、ローラ2374は、複数のアイピース層2310間の相対的な摺動を容易にするために、対応するスロット2376内に配置され得る。さらに、光学系は、キャップ2335を含むフレーム2330を含み得る。キャップ2335は、アイピース2300の表面に垂直な面外方向への偏向を防止するために設けられ得る。このようにして、アイピース2300およびフレーム2330を含む光学系は、光学系が日常的な使用に起因するヘッドマウントディスプレイへの日常的な負荷に耐えることができるため、キャップ2335を含むことによってより堅牢になり得る。キャップ2335の構成は、リップ1035および1135と同様であり得る。いくつかの実施形態では、キャップ2335は、フレーム1130に含まれる発泡体1139の層と同様の発泡体の層(図示せず)を含んでもよい。
図24は、本開示の実施形態にかかるアイピース2400を示している。アイピース2400は、対応するアイピース層と一体的に形成されることができる1つ以上のエッジスペーサ2409a、2409bを含み得る。このようにして、エッジスペーサ、例えば、エッジスペーサ2409aは、対応するアイピース層、例えば、アイピース層2410aと一体的に形成され、対応するアイピース層とともに移動し得る。いくつかの実施形態では、摩擦を低減する潤滑剤または他の材料の層が、エッジスペーサ2409と隣接する結合されていないおよび/または一体化されていないアイピース層との間に塗布されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エッジスペーサ2409aと隣接するアイピース層2410bとの間に潤滑剤の層が塗布されてもよい。このように、潤滑剤は、アイピース層間の滑りを促進し得る。
図25は、本開示の実施形態にかかるアイピース2500を示している。図に示すように、アイピース2500は、1つ以上のアイピース層2510と、1つ以上のアイピース層2510のそれぞれの間に配置された1つ以上のエッジスペーサ2509a、2509bとを含み得る。いくつかの実施形態では、エッジスペーサ2509s、2509a、2509bは、別個に、アイピース層とは異なる材料から形成され得る。エッジスペーサ2509a、2509bは、隣接するアイピース層の一方に結合され得る。例えば、図に示すように、エッジスペーサ2509aは、隣接するアイピース層2510aに結合され得る。これにより、エッジスペーサ2509a、2510aは、アイピース層2510bに対して相対的に摺動することが可能にされ得る。いくつかの実施形態では、エッジスペーサ材料は、エッジスペーサ、例えば、エッジスペーサ2509aと、隣接する非結合のアイピース層、例えば、アイピース層2510bとの間の摺動を促進するために、低い摩擦係数を有するように選択されてもよい。
いくつかの実施形態では、アイピース、例えば、図15~図25に示すアイピースは、ヘッドマウントディスプレイの定常状態動作温度またはその付近で組み立てられ得る。前述の実施形態は、一般に、ヘッドマウントディスプレイが使用されていないときのアイピースの温度に対応する基準温度でアイピースが組み立てられ、および/または製造されるという仮定の下で説明されている。ヘッドマウントディスプレイの使用に伴い、電子部品の発熱に伴ってディスプレイやアイピースの温度が上昇することがある。ヘッドマウントディスプレイおよびアイピースは、最終的に、ヘッドマウントディスプレイがもはや温度上昇しない「定常状態」動作温度に達し得る。アイピースを室温で組み立てることは、室温でピーク性能および/またはデジタル画像品質を提供するアイピースをもたらし得る。ヘッドマウントディスプレイおよびアイピースが加熱されて定常状態動作温度に達すると、光学系の画質が悪影響を受けることがある。アイピースを定常状態動作温度または定常状態動作温度付近で組み立てることは、ヘッドマウントディスプレイが定常状態動作温度にあるときに最適な画質および性能を提供し得る。この実施形態は、ヘッドマウントディスプレイが定常状態温度でピーク性能を有するように、加熱されるにつれて改善されたヘッドマウントディスプレイの光学性能をもたらし得る。その結果、デバイスの起動時の画質は、デバイスが定常状態の温度で動作しているときの画質よりも劣ることがある。
本開示の実施形態は、ディスプレイ用のシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、フレームと、フレームに結合されたアイピースと、フレームとアイピースとの間に配置された第1の接着剤結合部と、を含む。アイピースは、光入射領域および光出射領域を含むことができる。第1の接着剤結合部は、アイピースの外周の第1の部分に沿って配置されることができ、アイピースの外周の第1の部分は、第1の接着剤結合部がフレームに対する光入射領域の位置を維持するように構成されるように、光入射領域に接する。
いくつかの実施形態では、ディスプレイは、フレームとアイピースとの間に配置された第2の接着剤結合部をさらに含んでもよく、第2の接着剤結合部は、アイピースの外周の第2の部分に沿って配置され、アイピースの外周の第2の部分は、光出射領域に接し、接着剤結合部の第2は、フレームに対するアイピースの横方向の膨張を可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、第1の接着剤結合部が第1の弾性率に関連付けられてもよく、第2の接着剤結合部が第2の弾性率に関連付けられ、第1の弾性率は、第2の弾性率よりも大きい。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、第3の接着剤結合部をさらに含み、第3の接着剤結合部は、第1の弾性率に関連付けられ、第1および第3の接着剤結合部は、光入射領域の両側に配置される。いくつかの実施形態では、第1の接着剤結合部の長さは、光入射領域の長さの半分未満であり得る。いくつかの実施形態では、第1の接着剤結合部は、光入射領域の外周に近接して配置された弓形の結合部を含み得る。
本開示の実施形態は、ディスプレイ用のアイピースのためのシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、アイピースは、第1のアイピース層と、第1のアイピース層に実質的に平行に配置された第2のアイピース層と、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間に配置された1つ以上のエッジスペーサと、を含み得る。1つ以上のエッジスペーサは、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間の一貫したギャップを維持し、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間の相対的な摺動を可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、アイピースの1つ以上のエッジスペーサは、第1のアイピース層に結合されることができる。いくつかの実施形態では、アイピースは、1つ以上のエッジスペーサと第2のアイピース層との間に配置された潤滑剤の層をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、第1のアイピース層と一体的に形成される。
いくつかの実施形態では、第1のアイピース層は、第1の材料から作製されることができ、1つ以上のエッジスペーサは、第1の材料とは異なる第2の材料から作製されることができ、第2の材料は、第1の材料に対してより低い摩擦係数を有し得る。いくつかの実施形態では、第1のアイピース層の第1の表面はスロットを備え、1つ以上のエッジスペーサの対応するエッジスペーサがスロット内に配置される。いくつかの実施形態では、アイピースは、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間に配置された複数のピラースペーサをさらに含んでもよく、複数のピラースペーサは、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間の一貫した間隔を維持するように構成される。
本開示の実施形態は、ディスプレイ用のシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、フレームと、フレームに結合されたアイピースとを含むことができる。アイピースは、第1のアイピース層と、第1のアイピース層に実質的に平行に配置された第2のアイピース層と、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間に配置された1つ以上のエッジスペーサとを含むことができる。1つ以上のエッジスペーサは、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間の一貫したギャップを維持し、第1のアイピース層と第2のアイピース層との間の相対的な摺動を可能にするように構成されることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイのフレームのディスプレイは、フレームの外周に沿って配置されたキャップを含み得る。いくつかの実施形態では、フレームは、第1の外周に対応する第1の段と、第2の外周に対応する第2の段とを含む。第1のアイピース層は、第1の外周に沿って第1の段に配置され、第2のアイピース層は、第2の外周に沿って第2の段に配置される。いくつかの実施形態では、1つ以上のエッジスペーサは、第1のアイピース層と一体的に形成されることができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、1つ以上のエッジスペーサと第2のアイピース層との間に配置された潤滑剤の層をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、第1のアイピース層の第1の表面はスロットを含んでもよく、1つ以上のエッジスペーサの対応するエッジスペーサは、スロット内に配置されることができる。
本開示の実施形態は、ディスプレイ用のシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、ディスプレイはフレームを含むことができ、フレームは、第1の外周に対応する第1の段と、第2の外周に対応する第2の段とを備える。ディスプレイは、フレーム内に配置されたアイピースをさらに含み得る。アイピースは、少なくとも第1のアイピース層と、第1のアイピース層に実質的に平行に配置された第2のアイピース層とを含み得て、第1のアイピース層は、第1の外周に沿って第1の段に配置されることができ、第2のアイピース層は、第2の外周に沿って第2の段に配置されることができる。
開示された例は、添付の図面を参照して十分に説明されているが、様々な変形および変更が当業者には明らかになることに留意されたい。例えば、図面に示される要素および/または構成要素は、縮尺通りでなくてもよく、および/または説明目的のために強調されてもよい。別の例として、1つ以上の実装の要素が組み合わせられ、削除され、変更され、または補足されて、さらなる実装を形成してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、本開示の実施形態にかかるアイピースは、アイピース2100および2200の特徴を組み合わせたアイピースを含んでもよく、アイピースは、複数の段を含むフレームに取り付けられてもよい(例えば、フレーム2130に取り付けられたアイピース2100)。アイピースは、アイピース層の間隔を維持し、アイピース層の相対的な摺動を容易にするために、複数の層の間に配置された複数のローラ(例えば、ローラ2276)をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、キャップ、例えば、キャップ2335は、面外方向におけるアイピース層の動きを制限するために、フレームの一部に沿って含まれてもよい。他の組み合わせおよび変更は、添付の特許請求の範囲によって定義される開示された例の範囲内に含まれると理解されるべきである。

Claims (19)

  1. ディスプレイであって、
    フレームと、
    前記フレームに結合されたアイピースであって、前記アイピースは、
    光入射領域と、
    光出射領域と
    を備える、アイピースと、
    前記フレームと前記アイピースとの間に配置された第1の接着剤結合部と
    を備え、
    前記第1の接着剤結合部は、前記アイピースの外周の第1の部分に沿って配置され、前記第1の接着剤結合部が前記フレームに対する前記光入射領域の位置を維持するように構成されるように、前記アイピースの前記外周の前記第1の部分は、前記光入射領域に接する、ディスプレイ。
  2. 前記フレームと前記アイピースとの間に配置された第2の接着剤結合部をさらに備え、前記第2の接着剤結合部は、前記アイピースの外周の第2の部分に沿って配置され、前記アイピースの前記外周の前記第2の部分は、前記光出射領域に接し、接着剤結合部の第2のものは、前記フレームに対する前記アイピースの面内膨張を可能にするように構成される、請求項1に記載のディスプレイ。
  3. 前記第1の接着剤結合部は、第1の弾性率に関連付けられ、前記第2の接着剤結合部は、第2の弾性率に関連付けられ、前記第1の弾性率は、前記第2の弾性率よりも大きい、請求項1に記載のディスプレイ。
  4. 第3の接着剤結合部をさらに備え、前記第3の接着剤結合部は、前記第1の弾性率に関連付けられ、前記第1および第3の接着剤結合部は、前記光入射領域の両側に配置される、請求項1に記載のディスプレイ。
  5. 前記第1の接着剤結合部の長さは、前記光入射領域の長さの半分未満である、請求項4に記載のディスプレイ。
  6. 前記第1の接着剤結合部は、前記光入射領域の外周に近接して配置された弓形の結合部を含む、請求項1に記載のディスプレイ。
  7. アイピースであって、
    第1のアイピース層と、
    前記第1のアイピース層と略平行に配置された第2のアイピース層と、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間に配置された1つ以上のエッジスペーサと
    を備え、
    前記1つ以上のエッジスペーサは、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間の一貫したギャップを維持することと、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間の相対的な摺動を可能にすることと
    を行うように構成される、アイピース。
  8. 前記1つ以上のエッジスペーサは、前記第1のアイピース層に結合される、請求項7に記載のアイピース。
  9. 前記1つ以上のエッジスペーサと前記第2のアイピース層との間に配置された潤滑剤の層をさらに備える、請求項8に記載のアイピース。
  10. 前記1つ以上のエッジスペーサは、前記第1のアイピース層と一体的に形成される、請求項8に記載のアイピース。
  11. 前記第1のアイピース層は、第1の材料から作製され、
    前記1つ以上のエッジスペーサは、前記第1の材料とは異なる第2の材料から作製され、
    前記第2の材料は、前記第1の材料よりも低い摩擦係数を有する、
    請求項8に記載のアイピース。
  12. 前記第1のアイピース層の第1の表面は、スロットを備え、前記1つ以上のエッジスペーサの対応するエッジスペーサは、前記スロット内に配置される、請求項7に記載のアイピース。
  13. 前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間に配置された複数のピラースペーサをさらに備え、前記複数のピラースペーサは、前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間に一貫した間隔を維持するように構成される、請求項7に記載のアイピース。
  14. ディスプレイであって、
    フレームと、
    前記フレームに結合されたアイピースであって、前記アイピースは、
    第1のアイピース層と、
    前記第1のアイピース層と略平行に配置された第2のアイピース層と、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間に配置された1つ以上のエッジスペーサと
    を備える、アイピースと
    を備え、
    前記1つ以上のエッジスペーサは、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間の一貫したギャップを維持することと、
    前記第1のアイピース層と前記第2のアイピース層との間の相対的な摺動を可能にすることと
    を行うように構成される、ディスプレイ。
  15. 前記フレームは、前記フレームの外周に沿って配置されたキャップを備える、請求項14に記載のディスプレイ。
  16. 前記フレームは、
    第1の外周に対応する第1の段と、
    第2の外周に対応する第2の段と
    を備え、
    前記第1のアイピース層は、前記第1の外周に沿って前記第1の段に配置され、前記第2のアイピース層は、前記第2の外周に沿って前記第2の段に配置される、請求項14に記載のディスプレイ。
  17. 前記1つ以上のエッジスペーサは、前記第1のアイピース層と一体的に形成される、請求項14に記載のディスプレイ。
  18. 前記1つ以上のエッジスペーサと前記第2のアイピース層との間に配置された潤滑剤の層をさらに備える、請求項17に記載のディスプレイ。
  19. 前記第1のアイピース層の第1の表面は、スロットを備え、前記1つ以上のエッジスペーサの対応するエッジスペーサは、前記スロット内に配置される、請求項14に記載のディスプレイ。
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