JP2024511252A - ピックアンドプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツール - Google Patents

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Abstract

ピックアンドプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールが開示されている。軟質ピッキングツールには、一体型部品で作られた本体が含まれる。この本体には、本体の遠位端部に位置している硬質指部が含まれる。また本体は、軟質壁部キャビティの一部を含み、この軟質壁部キャビティの一部は、軟質壁部キャビティ内で正または負の圧力の印加によって変形すると、硬質指部の運動が静止位置から、軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かう方向、またはメディアル軸から離れる方向に生じるように構成される。また軟質ピッキングツールは、1つ以上の指先部を含み、硬質指部のうちの少なくとも1つは、その遠位端部に埋め込まれた指先部を含む。一体型設計及び指先部により、ロバスト性が向上し、フットプリントが小さくなり、把持力及び拡開力が大きくなり、雑然とした状態での把持及び密着した状態での把持(flush grasping)がより効率的になることが可能になる。【選択図】図3B

Description

本発明の実施形態は、人工知能、コンピュータビジョン、及び/または機械システムを使用して、物体をピック、ソート、及びプレイスするロボットシステムの分野にあり、特に、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールに関する。
本発明の背景にある記述は、本発明ならびにその用途及び使用の理解を支援するために提供されており、先行技術に該当しない場合がある。
様々な形状、寸法、重量、材料、及び脆弱性レベルの物体を摘むためのソートアンドプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールを設計するために使用されてきたいくつかのアプローチがある。ただし、これらのアプローチの多くは、大きいフットプリントを必要とするか、硬い指部が不可能であるかいずれかであるため、雑然とした状態での把持または密着した状態での把持には適さないピッキングツールになる。例えば、従来のアプローチでは、グリッパ本体に添着され、本体のメディアル軸を中心に半径方向の対称性を示す3つの指部を使用する。ただし、このアプローチにはいくつかの欠点がある。第一に、メディアル軸を中心に半径方向で対称に配置された3つの添着した指部を使用すると、特にグリッパは、細長い物体など、寸法が大きく変動する物体を標的にする場合、雑然とした状態での把持には不十分な大きいフットプリントになる。またフットプリントが大きいと、壁部に密着している物体を把持すること(すなわち、密着した状態での把持(flush grasping))は、特に指先部が標的物体と壁部との間に入り込むのに十分な硬さまたは硬質ではない軟質グリッパでは妨げられる。さらに、別個の添着したコンポーネントである指部を有するグリッパは、速度が要求される動的用途ではロバスト性が低くなる。
したがって、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の改良された軟質ピッキングツールを提供することは最先端の進歩となるであろう。
このような背景から本発明が開発された。
本発明は、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールに関し、本体及び指部の一部が一体化され、ロバスト性の向上とフットプリントの減少を示し、指先部と組み合わせて、雑然とした状態での効率的な把持を可能にする。軟質ピッキングツールは、キャビティ内に正または負の流圧を加えることによって制御されることができ、その圧力に応答して変形すると指部が動く。さらに、様々な軸に沿った非対称性により、軟質ピッキングツールを狭く保つことが可能になるため、大きい把持力または拡開力を与えながら、物理的に小型のデバイスを実現することが可能になる。このようなピッキングツールは、複数の指部セットを備えたツールに拡張されることができる。
より具体的には、様々な実施形態では、本発明は、一体型部品で作られた本体を含む、ピックアンドプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールであり、この本体は、本体の遠位端部に位置する複数の硬質指部、及び軟質壁部キャビティ内で正または負の圧力を加えることによって変形すると、静止位置から、軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かうまたはメディアル軸から離れる複数の硬質指部の運動が生じるように構成される、軟質壁部キャビティの一部を含む。軟質ピッキングツールはまた、1つ以上の埋め込み型指先部を含み、複数の硬質指部のうちの少なくとも1つは、その遠位端部に埋め込まれた埋め込み型指先部を含む。一体型設計及び指先部により、ロバスト性、小さいフットプリント、大きい把持力及び拡開力、ならびに雑然とした状態でのより効率的な把持が可能になる。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、軟質壁部キャビティの近位端部をシールするアダプタプレートであって、アダプタプレート内側チャンネルを含むアダプタプレート、及びアダプタプレートに本体を取り付ける埋め込み型取り付けリングをさらに含む。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、アダプタプレートに取り付けられたツール交換装置の下部部品をさらに含み、ツール交換装置の下部部品は、ツール交換装置の上部部品を介してピックアンドプレイスロボットシステムに連結し、ツール交換装置の下部部品は、アダプタプレート内側チャンネルとアライメントされたツール交換装置内側チャンネルを含む。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールの本体は、2つの硬質指部を有し、2つの硬質指部は、軟質ピッキングツールのメディアル軸に垂直なラテラル軸に沿って配置され、2つの硬質指部の運動は、軟質ピッキングツールのラテラル軸とメディアル軸との両方に垂直なフロンタル軸を中心とした回転である。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールの本体、埋め込み型取り付けリング、及びアダプタプレートは、ラテラル軸よりもフロンタル軸に沿って狭くなる。
いくつかの実施形態では、複数の硬質指部における硬質指部の数及び空間配置は、特定の形状の物体を把持するように構成される。
いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティは半球状である。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティは放物面状である。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティは楕円面状である。
いくつかの実施形態では、1つ以上の埋め込み型指先部は係脱可能である。
いくつかの実施形態では、複数の硬質指部のそれぞれの硬質指部は、軟質壁部キャビティ内側に加えられたいかなる圧力レベルでも、複数の硬質指部の別の硬質指部に触れないように構成される。
いくつかの実施形態では、複数の硬質指部の少なくとも1つの硬質指部は、軟質壁部キャビティ内側に加えられたある圧力レベルで、複数の硬質指部の別の硬質指部に触れるように構成される。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールの軟質壁部キャビティ内側に印加される複数の圧力レベルは、複数の硬質指部のそれぞれによって物体に加えられる複数の対応する力レベルをもたらす。
いくつかの実施形態では、静止位置からの軟質ピッキングツールの複数の硬質指部の運動は、軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かう方向でのみ生じる把持運動である。
いくつかの実施形態では、静止位置からの軟質ピッキングツールの複数の硬質指部の運動は、軟質ピッキングツールのメディアル軸から離れる方向にのみ生じる拡開運動である。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、軟質壁部キャビティ内側の圧力レベルを維持するように構成される外部バルブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、複数の硬質指部のうちの1つ以上の位置、軟質ピッキングツールに対する物体の位置、及び軟質ピッキングツールの複数の硬質指部のうちの1つ以上によって加えられる力レベルからなる群から選択される情報を決定するためのセンサをさらに含む。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールのセンサは、圧力センサ、力覚センサ、近接覚センサ、電流センサ、及びカメラからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールに伝えられた圧力は、センサから決定された情報に応答して調整され、軟質ピッキングツールの複数の硬質指部のうちの1つ以上によって所定の力の範囲内で加えられた力レベルを維持する。
いくつかの実施形態では、所定の力の範囲は物体を損傷させることなく物体を把持することに対応する。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、複数の硬質指部のうちの1つ以上の位置、軟質ピッキングツールに対する物体の位置、及び複数の硬質指部のうちの1つ以上によって加えられる力レベルからなる群から選択される情報を決定するための機械学習モジュールをさらに含む。
様々な実施形態では、本発明は、軟質ピッキングツールを含むピックアンドプレイスロボットシステムであり、軟質ピッキングツールは、一体型部品で作られた本体であって、本体の遠位端部に位置する複数の硬質指部、及び軟質壁部キャビティ内に正または負の圧力を加えることによって変形すると、静止位置から、軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かうまたはメディアル軸から離れる複数の硬質指部の運動が生じるように構成される、軟質壁部キャビティの一部を含む、本体と、1つ以上の埋め込み型指先部であって、複数の硬質指部の少なくとも1つがその遠位端部に埋め込まれた埋め込み型指先部を有する、1つ以上の埋め込み型指先部とを含む。
本発明の他の態様及び実施形態は、本明細書に記載されるステップを含む方法及びプロセスを含み、また本明細書に記載されるシステム及びデバイスのプロセス及び操作モードも含む。本発明のさらに他の態様及び実施形態は、添付の図面と併せて読めば本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
本明細書に記載される本発明の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではない。これより、添付の図面を参照しながら、例として実施形態を説明する。
いくつかの実施形態による、例示的なロボットシステムを示す。 いくつかの実施形態による、例示的なロボットシステムを示す。 いくつかの実施形態による、例示的なロボットシステムを示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムの文脈における例示的な軟質ピッキングツールを示す。 本発明の一実施形態による、様々なコンポーネントを示す、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムの例示的なエンドエフェクタに取り付けられた例示的な軟質ピッキングツールを示す。 本発明の一実施形態による、様々なコンポーネントを示す、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムの例示的なエンドエフェクタに取り付けられた例示的な軟質ピッキングツールの側面図を示す。 本発明の一実施形態による、様々なコンポーネントを示す、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムのエンドエフェクタの文脈における例示的な軟質ピッキングツールの等角図を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの側面図を示し、軟質ピッキングツールの本体は透明であるように示されている。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの側断面図を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの側断面図を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの等角断面図を示す。 本発明の一実施形態による、例示的な指部の開位置及び閉位置を含む、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの側断面図を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの正面図及び例示的な寸法を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの正面図及び例示的な寸法を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの上面図及び例示的な寸法を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの分解図を示す。 本発明の様々な実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々な写真に基づいた画像を示す。 本発明の様々な実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々な写真に基づいた画像を示す。 本発明の様々な実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々な写真に基づいた画像を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールを開くための例示的なフロー図を示す。 本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールを閉じるための例示的なフロー図を示す。 本発明の一実施形態による、サーバ(マネジメントコンピューティングエンティティ)のブロック図を提供する。 本発明の実施形態と併せて使用されることができるクライアント(ユーザコンピューティングエンティティ)の例示的な概略図を提供する。 本発明の一実施形態をクライアントサーバ環境で実装するための例示的なシステムアーキテクチャ図を示す。
ここで、提供される図を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下の説明では、説明目的で、本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられている。しかしながら、本発明は、これらの具体的な詳細を用いずに実施し得ることは、当業者には明らかであろう。他の例では、構造、デバイス、アクティビティ、及び方法は、本発明を不明瞭にすることを避けるために、設計図、ユースケース、及び/またはフロー図を使用して示される。以下の説明は、例示を目的として多くの詳細を含むが、当業者のいずれかは、示唆された詳細への多くの変更及び/または修正が本発明の範囲内にあることを認識するであろう。同様に、本発明の特徴の多くは、相互に関連して、または互いに組み合わせて説明されるが、当業者には、これらの特徴の多くが他の特徴とは独立して提供され得ることが理解されよう。したがって、本発明のこの説明は、いずれの一般性を損失することなく、及び本発明に限定を課すことなく示される。
ロボットシステム内の軟質ピッキングツールのコンテキスト
図1A、図1B、及び図1Cは、本技術のいくつかの実施形態による、例示的なロボットシステム100を示す。ロボットシステム100は、システムが以前にピッキング、配置、または識別さえしていない新規の物体を含む多種多様な物体103を操作するように構成される。いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムである。
いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、エンドエフェクタを含み、エンドエフェクタは、物体を操作するツールをさらに含む。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタ及びツールは、物体の位置が制御されている間、ロボットシステムに対して静止したままである。例えば、ロボットシステムは、物体が位置している表面の勾配または他の特性を変えることができ、その表面上の物体をグリッパまたはサクションなどの静止ツール内に摺動させ得る。
他の実施形態では、エンドエフェクタ及びツールは、可動ロボットアーム102などの運動装置に取り付けられる。ツールは、例えば、物体をスライスする、または突くことができるナイフ、ロックを開けることができるキー、またはプレートをマーク付けし得るセンターパンチを含み得る。いくつかの実施形態では、ツールは、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムに有用である。それらのようなツールはグリッパ及びサクションを含み得る。以下の説明は、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムのためのツール及び関連システムを開示しているが、他のタイプのツールに有用な実施形態は、当業者には容易に明らかである。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、ロボットアーム102、様々な入出力コンポーネントならびにソートスタンド150及びレセプタクルスタンド180などの構造体を含む。オペレータ101は、ロボットアームを監督してもよく、または支援してもよい(図1Aを参照)。場合によっては、ソートスタンド150及び/またはレセプタクルスタンド180は、図1Bに示されるように、コンベヤ184、プットウォール186、及び/または無人搬送車(AGV)188によって置き換えられる、またはそれらを含む。ロボットアーム102は、ソートスタンド150内のトート152から物体103を識別し、物体を摘み、把持された物体をレセプタクルスタンド180内の位置(例えば、ビン182)に配置する。図1Cに示されるように、ソートスタンド150は、金属製支持部材を合わせてボルトで固定したシステムである支持構造体154を含み得る。ロボットアーム102に対向する支持構造体154の側部は、トート(例えば、トート152)または他のレセプタクルをソートスタンド150に挿入することを可能にする開口部を含み得る。ソートスタンド150は、レセプタクルを支持するための基部156を任意選択で含む。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、ロボットの運動を監視して管理するための制御システム170も含む。制御システムは、ロボットアーム102の様々なコンポーネントを移動(例えば、回転、伸長、後退)させるための命令及び/またはコマンド信号を提供する。制御システム170は、プロセッサ171、メモリ172(例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体)、データリンク173、通信インタフェース、及び他のコンポーネントを含む。また制御システムは、ローカルまたはリモートネットワーク(例えば、インターネット)を介してアクセス可能なプロセッサ175及びデータベース176を有する任意選択のクラウドコンポーネント174を含み得る。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、ビジョンプロセッサ169、センサデバイス160、及び他のコンポーネントを有するビジョンシステムも含む。各センサデバイス160は、1つ以上のカメラ162、様々なセンサ163(例えば、イメージ、深度、可視光、及び/または赤外線センサ)、バーコードリーダ164、または他のコンポーネントを有し得る。場合によっては、カメラ162は、可視光データ(例えば、RGBデータ)及び/または深度情報(例えば、画像内の物体がカメラからどの程度離れているか)を含む画像データをキャプチャする。キャプチャされた画像データは、処理のために制御システムに送信される。ビジョンシステムは、任意の数のセンサ及びカメラを有することができる。そのコンポーネントは、あらゆるロボット、入出力コンポーネントまたは構造体でサポートされ、他の位置にあることができる。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、モーションコントローラ177も含む。ビジョンプロセッサ169及びモーションコントローラ177は、外部にあってもよく、または制御システム170内に位置していてもよい。図1A及び図1Bは、例えば、制御システム内に位置している外部モーションコントローラ177及びビジョンプロセッサ169を示す。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100はライトカーテンシステムも含み得、このライトカーテンシステムは、ライトカーテン166を発生する複数のセンサ165を含む。ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、LIDAR167も含み得る。ライトカーテンシステム及びLIDARは、セーフティ目的(例えば、ロボットシステムの周りの人間の運動を監視する)か操作(例えば、物体またはシステムコンポーネントの運動を検出する)かいずれかに使用されることができる。ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、トートカラーまたは他の環境及び操作要因に応じて減光することができる照明装置168も含み得る。
ロボットアーム102は、支持面(例えば、床または他の何らかの支持構造体)に取り付けるための基部104を含む。フレーム106は、基部104に回転可能に連結される。下部アーム108は、フレーム110に回転可能に連結される。上部アーム112は、下部アーム108に回転可能に連結される。エンドエフェクタ114は、上部アーム112に回転可能に連結される。エンドエフェクタ114は、チューブ115と同様に1つ以上のツール116を含む。エンドエフェクタ114及び各ツール116は、様々なツールがエンドエフェクタ114と互換性があることを可能にするツール交換装置117の部品を有する。ツールラック118は、様々なツールを保管し、これらにアクセスするために用いられる。ツールラック118上の各ツールスロットは、ツールの有無を示すツールセンサ119を有する。図1A及び図1Bは、様々なサイズの指部グリッパ及び吸引ツールなどの複数の把持及び吸引ツールを示す。図1の場合、グリッパ116は空気圧式グリッパである。把持指部または他のタイプの吸引グリッパなどの他のグリッパも使用することができる。場合によっては、エンドエフェクタ114はコンプライアント及び/または多目的である。
ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100は、ツールを使用するために必要な圧力を与えるための真空源120(例えば、ポンプ)または圧縮空気源121も含み得、真空は負の圧力を示し、圧縮空気は正の圧力を示す。各ソースは、制御システムによって操作可能なソーススイッチ122によって制御される。ソース選択スイッチ123により、制御システムが現在使用中のツールを操作するのに適切なソースを選択することが可能になる。ホース124は、エンドエフェクタからソースまでロボットアームを通る。バルブ125により、制御システムは、圧力源を選択すること、またはホースを大気に連結することが可能になる(すなわち、正または負の圧力は印加されない)。圧力センサ126により、制御システムはホース内の圧力レベルを監視することが可能になる。ツール交換装置127のコンポーネントは、効率的で信頼できるツール交換を可能にする。エンドエフェクタ上に位置している重量センサ131により、制御システムはツールの重量及びその荷重を監視することが可能になる(図1Aを参照)。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタからロボットアームの基部またはフレームまで延びるツールワイヤ128により、制御システムは、ツールがエンドエフェクタに取り付けられているかどうかを判定することが可能になる。
制御システム170及びビジョンシステムのすべてのコンポーネント(例えば、カメラ及びセンサ)は、データリンク173を介して接続される。さらに、運動または監視に関与するロボットシステムのすべてのコンポーネント(例えば、モーションコントローラ177、ポンプ/選択スイッチ122/123、バルブ125、圧力センサ126、ツールセンサ119、照明装置168)は、制御システム170へのデータリンク173を有する。
ロボットシステムがロードセルに取り付けられたエンドエフェクタ114を使用して荷重をピックアップすると、ロードセルは、ロードセルに加えられた荷重の重力を、すなわちその重量を、ロボットシステムが収集する電気出力に変換するトランスデューサとして機能することによって、荷重の重量を検出する。ただし、ほとんどの市販のロードセルは、1次元でのみ力を処理して測定するように設計されている。ロードセルに他の方向の力がかかると、結果として生じるねじれまたは曲げによってロードセルが損傷し、重量測定が歪む可能性がある。
100などのピック、ソート、及びプレイスロボットシステムは、特に速度が必要であり、物体の形状、寸法、重量、材料、及び脆弱性レベルが異なる用途では、高レベルのロバスト性及び器用さを必要とする。これらのような用途では、フットプリントが小さく、構成部品の数が最も少ないピッキングツールが望ましい。特に、フットプリントが小さいことにより、ピッキングツールの幅が狭く保たれることが可能になるため、物理的に小型であるが指部に大きい力を与えるデバイスを実現することが可能になる。
本発明の実施形態は、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールであり、キャビティ及び指部は、一体化され、ロバスト性の向上とフットプリントの減少を示す。さらに、指先部が1つまたは複数の指部の遠位端部に埋め込まれていることにより、雑然とした状態で把持するためには重要な特徴である、より強く、より正確な把持が可能になる。
本開示に記載される軟質ピッキングツールは、そのような目的のために設計されたシステムを含む。
システムコンポーネント間のインタラクション
いくつかの実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、その遠位端部に取り付けられたツール、すなわち、ツール交換装置、ツールラック、ビジョンシステム、及び制御システムを有するように構成されたエンドエフェクタを備えたロボットアームを含む。ツール交換装置は、ロボットアーム取り付け部及びツール取り付け部をさらに含む。ツールラックは、1つ以上のツールプレート及び複数のツールを含む。制御システムは、プロセッサ、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、及び複数の通信インタフェースを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのツールは、その近位端部にツール交換装置のツール取り付け部を含む。ロボットアーム取り付け部は、ツール取り付け部に取り付けるように構成され、1以上のツールプレートのうち少なくとも1つのツールプレートは、ツールスロットを含む。
いくつかの実施形態では、各ツールプレートは、1つだけツールスロットを有する。他の実施形態では、ツールプレートは、2つ以上のツールスロットを有し得る。一実施形態では、ツールラックは、ツールスロットに関連する1つ以上のセンサをさらに含み、1つ以上のセンサは、ツールスロット内のツールの存在を示すように構成される。
一実施形態では、制御システムは、ツールラック上の各センサからデータを受信し、任意の時点で、所与のツールがツールラック内のそのスロットに位置しているかどうかを判定することができる。
さらに別の実施形態では、ツール取り付け部は複数の溝部をさらに含み、複数の溝部は、ツールプレート上のツールスロットに空間的に対応する。
溝部により、ツールはツールラックに摺動し、ロバストで時宜を得てツールラックから取り出されることが可能になる。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、エンドエフェクタの遠位端部に重量センサをさらに含み、重量センサは、取り付けられたツールの重量及びその荷重(例えば、1つまたは複数の物体)を測定するように構成される。
重量センサにより、制御システムはツールの有無、それによって運ばれる物体の数を検出することが可能になってもよい。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは電気回路をさらに含み、電気回路は、エンドエフェクタに取り付けられたツールの存在を示すように構成される。一実施形態では、電気回路はツールワイヤである。
ツールワイヤは、ツールが取り付けられているかどうかを制御システムに伝えるために、ツールがエンドエフェクタに取り付けられているときにツールと接触するように構成され得る。一実施形態では、ツールの存在は電気的に(例えば、ワイヤインピーダンス、電流強度、電圧などの変化を検出することによって)決定される。
一実施形態では、ツールワイヤは、ツールから、パススルーエンドエフェクタチューブを通って、その基部またはそのフレームなどのロボットアームの近位部品まで送られ、そこでは情報がデータリンクを介して制御システムに伝えられる。
いくつかの実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、複数の入力及び出力コンポーネントをさらに含み、少なくとも1つの出力コンポーネントは、物体タイプに対応し、複数の入力及び出力コンポーネントは、ソートスタンド、トート、レセプタクルスタンド、ビン、トートコンベヤ、物体コンベヤ、プットウォール、無人搬送車(AGV)、及びシェルフからなる群から選択される。
物体はタイプによってクラス分類されることができる。物体のタイプには、それらの形状(円形物体と細長い物体など)、作られている材料(プラスチック製物体と金属製物体など)、色、または種別(果物と野菜、リンゴとオレンジなど)が含まれてもよい。一実施形態では、同じバーコードまたは同じ宛先(例えば、出荷先住所、オフィスまたはプラント内の宛先部門など)を有する物体は、同じ物体タイプに属する。一実施形態では、同じ注文に属する物体(例えば、それらは同じ注文番号を有する)は、同じ物体タイプに属する。一実施形態では、様々な出力コンポーネント(例えば、ソートスタンド内のビン)のそれぞれは、別個の物体タイプと関連付けられる。
いくつかの実施形態では、ロボットアーム及びツール取り付け部は、貫通孔をさらに含む。いくつかの実施形態では、貫通孔は、取り付けられたツールとそれに対応するソースポンプとの間で真空または圧縮空気を送る。いくつかの実施形態では、貫通孔は、機械的パススルーを含む。いくつかの実施形態では、貫通孔は、電気的パススルーを含む。さらなる実施形態では、ロボットアーム及びツール取り付け部は、複数の貫通孔を含み、それぞれが前述のタイプのいずれであってもよい。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、第一ホースをさらに含み、ロボットアーム取り付け部の貫通孔は、第一ホースの遠位端部に連結される。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、圧力センサをさらに含み、圧力センサは、第一ホース上に位置している。圧力センサからのデータ(例えば、圧力読み取り値)は、取り付けられたツールまたはピッキングされた物体の有無を示し得る。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、ソースポンプをさらに含み、ソースポンプは、第一ホースの近位端部に連結され、ソースポンプは、真空ポンプ及び圧縮空気ポンプからなる群から選択される。
単一ソースポンプを使用して動作するシステムでは、第一ホースは、図1A及び図1Bに表されるホース124であり、ツールをソースポンプに直接連結する。「連結する」という用語は、空気、真空、または圧力の流動が可能であることを示す。
別の実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、バルブ及び1つ以上の第二ホースをさらに含み、バルブは、第一ホースの近位端部を、大気及び1つ以上の第二ホースからなる群から選択される1つのバルブ出力に連結する。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、1つ以上のソースポンプをさらに含み、1つ以上の第二ホースのうちの少なくとも1つは、バルブ出力を1つ以上のソースポンプのうちの1つに連結し、複数のツールのうちの少なくとも1つのツールは、1つ以上のソースポンプのうちの1つに対応し、1つ以上のソースポンプのうちの1つのソースポンプは、真空ポンプ及び圧縮空気ポンプからなる群から選択される。
2つ以上のソースポンプ(1つの真空ポンプと1つの圧縮空気ポンプなど)を使用して動作するシステムでは、ポンプ間の切り替え、またはツールの大気への連結(つまり、すべてのポンプからの連結解除)のためにバルブが必要である。この場合、第一ホースは、図1A及び図1Bに示されるホース124の遠位区間である。さらに、バルブを各ソースポンプに連結するには、第二ホースが必要である。第二ホースは、バルブを各ソースポンプに連結する、図1A及び図1Bに示されるホース124の近位区間を表す。
一実施形態では、各ソースポンプは、それを作動させるためのポンプスイッチを有し、ポンプ選択スイッチは、データリンクまたは他の任意の形式の制御シグナリング(例えば、電気的なオン/オフ信号)を介して必要なポンプスイッチを作動させるために制御システムによって使用される。
他の実施形態では、流体ポンプは、ツールを制御するために使用される。この場合、貫通孔、ホース、圧力センサ、及びバルブは、流体で動作するように構成される。
一実施形態では、ビジョンシステムは、ビジョンプロセッサ、複数のビジョン通信インタフェース、ならびにカメラ、バーコードリーダ、深度センサ、赤外線センサ、ライトカーテンシステム、及びLIDARからなる群から選択される1つ以上のビジョンコンポーネントを含み、ビジョンシステムの少なくとも1つのコンポーネントはデータリンクを介してビジョンプロセッサに接続され、ビジョンプロセッサはデータリンクを介して制御システムに接続される。
一実施形態では、ピックアンドプレイスロボットシステムは、光源をさらに含み、光源は、複数の光強度を発光するように構成される。
一実施形態では、制御システムは、モーションコントローラを介してロボットアームの運動を制御する。一実施形態では、モーションコントローラは、バルブも制御する。
一実施形態では、圧力センサ、重量センサ、ツールワイヤ、ビジョンシステムセンサ、ツールセンサ、または通信インタフェースを有する任意の他のコンポーネントからのデータは、一定の時間間隔で制御システムに伝送される(すなわち、データプッシュ)。別の実施形態では、そのようなデータは、制御システムからの要求時にのみ伝送される(すなわち、データプル)。
一実施形態では、ツールワイヤは、電気信号を介して、エンドエフェクタに取り付けられたツールの存在に関する情報を連続して即時に制御システムに提供するように構成される。
軟質ピッキングツールの構造及びコンポーネント
図2Aは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステムの文脈における例示的な軟質ピッキングツール206を示す。100などのロボットシステムでは、軟質ピッキングツール206が選択され、エンドエフェクタ202に取り付けられる。いくつかの実施形態では、アタッチメントは、エンドエフェクタ202の遠位端部にある。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、例えば自動か手動かいずれかのツール交換機構を使用して、容易にスワップイン及びスワップアウトできるという点で、エンドエフェクタ202に対してモジュール式である。すなわち、取り付けはツール交換装置204によって行われる。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、エンドエフェクタ202に直接取り付けられる。いくつかの実施形態では、いくつかの異なるツールは片手に一体化される。
図2Bは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100の例示的なエンドエフェクタ202に取り付けられた例示的な軟質ピッキングツール206を示し、エンドエフェクタ202の垂直方向コンプライアンスシステム、ツール交換装置204、及び軟質ピッキングツール206を示す。ロボットシステム100が軟質ピッキングツール206を使用して荷重をピックアップすると、垂直方向コンプライアンスシステム202及びツール交換装置204を横断する真空または流体チャンネルを介して、正または負の圧力が軟質ピッキングツール206に加えられる。圧力が加えられ、軟質ピッキングツール206の本体内に位置している流体(例えば、空気)を保持するキャビティが変形すると、本体の遠位端部に位置している複数の硬質指部に力が加えられる。その後の複数の硬質指部の運動は、軟質ピッキングツール206の開閉につながる。
いくつかの実施形態では、キャビティは、1つ以上の壁部によって形成される。いくつかの実施形態では、壁部の少なくともいくつかは軟質であり、すなわち、それらの壁部は、キャビティ内の圧力に応答して変形し、その場合、キャビティは、軟質壁部キャビティである。いくつかのそれらのような軟質壁部キャビティでは、1つ以上の壁部が硬質であり得、すなわち、それらの壁部は、キャビティ内の圧力に応答して変形を全くまたはほとんど受けない。いくつかの実施形態では、キャビティと硬質指部との間の一体化は、キャビティ及び硬質指部の少なくとも一部を含む一体型として本体を成形することによって達成される。いくつかのそれらのような実施形態では、本体に含まれるキャビティの部分は、硬質指部に隣接する軟質壁部を含む。他の実施形態では、一体化は、コンポーネントを一体型として合わせて3Dプリントすることによって達成される。他の実施形態では、一体化は、ラッチ、ねじ、クリップ、及び穴などの標準的な手段を介してコンポーネントを機械的に取り付けることによって達成される。軟質壁部キャビティ及び硬質指部の少なくとも一部を一体型本体内で合わせて一体化することは、いくつかの利点を提示する。第一に、これにより、別個の添着した指部に基づいているピッキングツールと比較して、フットプリントを減少させることが可能になる。第二に、これにより、ピッキングツールの幅を狭く保つことが可能になるため、大きい把持力または拡開力を与えながら、物理的に小型のデバイスを達成することが可能になる。第三に、本体は、ロボットシステム100の迅速かつ反復的な操作を必要とする動的用途において向上したロバスト性を示す。一体型設計により、リンク機構、可動空気圧用シール(一般的な空気圧シリンダに見られる)、及びその他の可動部品が不要になる。これにより、メンテナンスの必要性がなくなり、コンポーネントの不具合の尤度が低下する。部品点数が少なく、構造が単純なため、生産コスト及び組み立てコストが低減する。
図3Aは、本発明の一実施形態による、様々なコンポーネントを示す、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100の例示的なエンドエフェクタに取り付けられた例示的な軟質ピッキングツール206の側面図を示す。軟質ピッキングツール206は、軟質壁部キャビティの少なくとも一部と、本体314の遠位端部に位置している複数の硬質指部318とを含む、一体型部品で作られた本体314に基づいている。キャビティ壁部に対する指部318の剛性により、軟質ピッキングツール206が荷重(例えば、物体)に十分な力を加えることが可能になる。軟質ピッキングツール206の本体314内の軟質壁部キャビティは、真空または流体(例えば、空気)のポンピングを介したキャビティ内部の圧力の変更によって変形するように構成される。いくつかの実施形態では、図6に示されるように、キャビティの変形により、静止位置から軟質ピッキングツール206のメディアル軸に向かう硬質指部318の運動が生じると、ピッキングツール206の把持運動が引き起こされる。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティの変形により、静止位置から、軟質ピッキングツール206のメディアル軸から離れる指部318の運動が生じると、ピッキングツール206の拡開運動が引き起こされる。いくつかの実施形態では、同じ軟質ピッキングツール206は、キャビティに加えられた別個の圧力レベルに応答して、拡開または把持運動または位置を示し得る。
いくつかの実施形態では、ピッキングツール206の本体314は、ゴムを用いて成形される。他の実施形態では、他の軟質材料が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、本体314は、可撓性ポリウレタンゴムから作られる。いくつかの実施形態では、本体314は、可撓性シリコーンゴムから作られる。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティの一部及び硬質指部318を同じ材料から作られた1つの部品に成形する。他の実施形態では、軟質壁部キャビティの一部はゴムを使用して成形されるが、硬質指部318はそれを使用して成形されない。キャビティ壁部とは異なり、指部318は、軟質ピッキングツール206に圧力を加えても変形しないため、硬質である。これは、図5A及び図5Bの文脈で後述されるように、本体314の設計及び軟質壁部キャビティの範囲に関連している。特に、いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティは指部318に延入しない。
いくつかの実施形態では、指部318は、把持された物体上でのトラクションを増加させるための追加の特徴を備えて設計される。例えば、指部318の表面は鋸歯状であってもよい。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、硬質指部318のうちの1つ以上の遠位端部に埋め込まれている1つ以上の指先部316をさらに含む。いくつかの実施形態では、指先部316は、指部318よりも硬い。いくつかの実施形態では、指先部316は、指部318よりも軟らかい。いくつかの実施形態では、指先部316はプラスチックまたは金属で作られる。いくつかの実施形態では、指先部316は適所に鋳造される。他の実施形態では、指先部316は、それらの対応する指部から係脱可能である。いくつかの実施形態では、指先部316は、他の指先部316と交換可能である。他の実施形態では、それらは、ねじを介して指部318に取り付けられる。いくつかの実施形態では、指先部316は、等方性ポリマーから作られる。いくつかの実施形態では、指先部316は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)またはナイロンから作られる。いくつかの実施形態では、指先部316は、アルミニウム、POMプラスチック、またはステンレス鋼で作られる。ピッキング操作中に変形がほとんどまたは全くない任意の材料を使用することができる。指先部316は、それらのグリップを改善するために鋸歯状であり得る。鋸歯は、把持のためにメディアル軸に向けて、拡開のためにメディアル軸から離れて、またはその両方で配向され得る。(図3Bは種々の動作軸を示す)。
指先部316は、軟質ピッキングツール206のピッキング及び操作能力を拡張する。例えば、指先部316は、指部318が物体間または壁部に隣接する物体の狭い空間に入り込むことを可能にする。それらにより、指部318は、本来であれば必要とされるよりも少ない力を用いて脆弱な物体(例えば、果物)を把持することが可能になる。この特徴により、より正確で敏捷なピッキングが可能になるため、雑然とした環境での把持、特に吸引に基づいたアプローチでは標的物体をピックアップすることができない場合の把持が可能になる。
軟質ピッキングツール206の本体314の軟質壁部により、軟質ピッキングツール206は、損傷を受けることなく、その指部318に加えられる高圧に耐えることが可能になる。さらに、摘んだ物体の滑りまたは押しつぶしを回避する。全体として、軟質本体314及び指先部316の組み合わせは、軟質ピッキングツール206が扱うことができる物体の範囲を拡大する。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、埋め込み型取り付けリング312及びアダプタプレート310をさらに含み、埋め込み型取り付けリング312は、図3Aに示されるように、本体314とアダプタプレート310との両方に取り付けられる。いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312及びアダプタプレート310は、単一のコンポーネントである。アダプタプレート310は、軟質壁部キャビティの壁部が取り付けリング312及びアダプタプレート310を含むように、軟質壁部キャビティの近位端部をシールする。いくつかの実施形態では、取り付けリング312及びアダプタプレート310は、本体314によって寄与される軟質壁部キャビティの壁部よりも硬い。いくつかの実施形態では、アダプタプレート310は、キャビティとの間の真空または流体のポンピングを可能にするアダプタプレート内側チャンネルを含む。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206はツール交換装置204の下部部品308をさらに含み、この下部部品は、アダプタプレート310に取り付けられ、ツール交換装置204の上部部品306を介してロボットシステム100に連結する。ツール交換装置の上部部品306及び下部部品308により、ロボットシステムは、1つのツールから別のツールに簡単かつ迅速に切り替えることが可能になる。いくつかの実施形態では、ツール交換装置204の一方または両方の部品306、308は、キャビティとの間の真空または流体のポンピングを可能にするツール交換装置内側チャンネルを含む。ツール交換装置内側チャンネルは、アダプタプレート内側チャンネルとアライメントされる。いくつかの実施形態では、ツール交換装置の上部306は、チューブクランプ304を介して真空チューブ302にさらに連結される。
いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312は、本体314と軟質ピッキングツール206の硬質コンポーネントとの間の取り付けコンポーネントである。いくつかの実施形態では、それは、図3Aに示されるように、ピッキングツール206に圧力を加えない場合、軟質壁部キャビティの形状を静止位置に支持する。いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312は、プラスチックまたは金属から作られる。いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312は、等方性ポリマーから作られる。いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)またはナイロンから作られる。いくつかの実施形態では、埋め込み型取り付けリング312は、アルミニウム、POMプラスチック、またはステンレス鋼で作られる。プラスチック材料は、軽量で、通常(射出成形、3Dプリントなどによって)大量に製造するのが簡単である。
いくつかの実施形態では、アダプタプレート310は、埋め込み型取り付けリング312よりも硬く、エンドエフェクタ202の近位端部に位置した標準シャフトコンポーネントと、広範囲の本体314または埋め込み型取り付けリング形状312を普遍的に連結することができる。いくつかの実施形態では、アダプタプレート310はナイロンから作られる。他の実施形態では、他の硬質材料をアダプタプレート310に使用してもよい。
いくつかの実施形態では、本体314は、耐久性、可撓性、及び成形能力を提示する可撓性ポリウレタンゴムまたはシリコーンゴムで作られる。いくつかの実施形態では、ツール交換装置204(下半分308)は、ABS、POM、またはナイロンから作れられる。いくつかの実施形態では、埋め込み型リング312、指先部316、アダプタプレート310、及びツール交換装置204(上半分306)は、アルミニウム、ステンレス鋼、ABS、POM、またはナイロンから作れられる。アルミニウム及びステンレス鋼は耐食性である。記載されている材料は、高い耐久性、衝撃強度、及び耐摩耗性(特に指先部に有用)を有する。さらに、材料は軽量で、プラスチックが最も軽く、アルミニウムがステンレス鋼よりも軽い。
図3Bは、本発明の一実施形態による、様々なコンポーネントを示す、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100の例示的なエンドエフェクタ202に取り付けられた例示的な軟質ピッキングツール206の等角図300を示す。特に、図3Bは、本発明の一実施形態による、ツールエフェクタの近位端部から遠位端部までの様々なコンポーネントの相対位置を示す。ツールエフェクタの近位端部(図3Bの頂部)では、図3Bは、真空チューブ302、チューブクランプ304、及びツール交換装置204の上半分306を示す。ツール交換装置204の上半分306は、ツール交換装置の下半分308を介して軟質ピッキングツール206に連結する。図3Bは、本発明の一実施形態によるツール交換装置204の残りの部品を示す。これらには、ツールエフェクタの近位端部から遠位端部まで、ツール交換装置204の下半分308、取り付けねじ320を使用して埋め込み型取り付けリング312に添着されたアダプタプレート310、ゴム製ピッキングツール本体314、及び埋め込み型指先部316が含まれる。
さらに、図3Bは、本発明の一実施形態による、Xとラベル付けされたフロンタル(または回転)軸、Yとラベル付けされたラテラル軸、Zとラベル付けされたメディアル軸(真空/流体チューブの軸)に対する軟質ピッキングツール206の位置決めを示す。図3Bでは、2つの硬質指部318は、軟質ピッキングツールのメディアル軸に垂直なラテラル軸に沿って成形され、2つの硬質指部318の運動は、軟質ピッキングツールのラテラル軸とメディアル軸との両方に垂直なフロンタル軸(または回転軸)を中心とした回転である。
軟質ピッキングツール206が2指より多い指部を含み得るが、2指設計は、広範囲の力が各指部によって加えられることを可能にしながら、ピッキングツールが小さいフットプリントを維持することを可能にする。フットプリントの大きいグリッパには、標的物体の周囲の物体を変形させるまたは損傷させるリスクがある。対照的に、フットプリントが小さいことにより、ピッキングツール206の幅を狭く保つことが可能になるため、潜在的に大きい把持力を与えながら、物理的に小型のデバイスを達成することが可能になる。全体として、一体型2指設計により、他の設計と比較して、より少ない数の指部でより広い範囲の力を加えることが可能になる。さらに、指先部と結合される場合、全体的な設計により、グリップがよくなり、より狭い空間へのアクセスが向上する。これらの要因により、不規則な形状及びサイズの物体だけでなく、パッケージが緩い物体(箱入りではない物体など)のピッキングが容易になる。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、単一の指部を含む。このようなツールを使用して、例えば、一般的な物体操作のために物体を押してもよく、もしくは押し付けてもよく、または不規則な形状の物体に適合させてもよい。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206における指部の数及び空間配置は、特定の形状の物体を把持するように構成される。特定の結果を達成するために指部の数及び空間配置を変えることは、当業者には明らかであろう。
図4Aは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100用の例示的な軟質ピッキングツール206の様々なコンポーネントの側面図400を示し、軟質ピッキングツールの本体314は透明であるように示されている。図4Aは、ツール交換装置204の下半分308、アダプタプレート310、埋め込み型取り付けリング312、ゴム製ピッキングツール本体314、及び埋め込み型指先部316を示す。
図4Bは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100用の例示的な軟質ピッキングツール206の様々なコンポーネントの側断面図420を示す。特に、図4Bは、ツール交換装置204の下半分308及びアダプタプレート310を横断する真空チャンネル402の断面図420を描き、軟質ピッキングツール206の本体314内の真空キャビティ404の断面だけでなく、アダプタプレート310をツール交換装置204の下半分308に取り付けるために使用される取り付けねじ320の断面も描いている。
図5Aは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100用の例示的な軟質ピッキングツール206の様々なコンポーネントの側断面図500を示す。これらの様々なコンポーネントには、アダプタプレート310、埋め込み型取り付けリング312、ゴム製ピッキングツール本体314、及び埋め込み型指先部316が含まれる。
図5Bは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100用の例示的な軟質ピッキングツール206の様々なコンポーネントの等角断面図520を示す。これらの様々なコンポーネントには、アダプタプレート310、埋め込み型取り付けリング312、ゴム製ピッキングツール本体314、及び埋め込み型指先部316が含まれる。
図5A及び図5Bは、一実施形態による、軟質壁部真空キャビティ404の境界を示す。指部318を除いて、真空キャビティ404の本体の上部部品への制限により、指部318は、キャビティ404の壁部よりも厚くなることが可能になることで、キャビティ404の壁部と比較してそれらの相対的な剛性がもたらされることが可能になる。
図4A、図4B、図5A、及び図5Bは、2指の硬質指部318を含む軟質ツールピッキングツール206の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールの本体314、埋め込み型取り付けリング312、及びアダプタプレート310は、ラテラル軸に沿うよりもフロンタル軸に沿って狭くなる。これにより、軟質壁部キャビティ404の形状は、図4A、4B、5A、及び5Bに示されるように、側方に細長くなることが可能になる。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404は、球形状または半球形状をとる。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404は、非球形状(例えば、放物面形状、円筒形状、卵形状、楕円面形状)をとる。略円筒形状をとる、軟質壁部キャビティ404を図5Bに示す。加えて、軟質ピッキングツールの基部の側方に細長い形状(すなわち、キャビティ404を収容する本体314の近位部品、埋め込み型取り付けリング312、及びアダプタプレート310)は、フロンタル軸に沿った基部の収縮を可能にするため、ツールをあまり複雑にしないことが可能になる。例えば、これにより、ツールは密着した状態での把持用途では、コンテナの壁部に当たることを防ぐことが可能になる。
いくつかの実施形態では、フロンタル軸とラテラル軸との間の本体314の形状における非対称性により、軟質ピッキングツールに圧力を加える場合、硬質指部318の閉方向での軟質壁部キャビティ404の変形が多くなる。
いくつかの実施形態では、真空チューブ302を介して本体314に負の圧力(真空)が加えられると、軟質壁部キャビティ404が内向きに圧潰することで、ツールを閉じる方向の(すなわち、メディアル軸に向かう)力が指部318に加えられるため、グリッパの指部318が引き合わされる。真空チューブを介してツール本体314に正の圧力が加えられると、軟質壁部キャビティ404が外向きに膨張することで、ツールを開く方向の(すなわち、メディアル軸から離れる)力が指部318に加えられるため、グリッパの指部318が引き離される。他の実施形態では、圧力の効果は逆になり、正の圧力がツール本体314に加えられると、軟質壁部キャビティ404が内向きに圧潰することで、ツールを閉じる方向での力が指部318に加えられ、そして負の圧力(真空)が本体314に加えられると、軟質壁部キャビティ404が外向きに膨張することで、ツールを開く方向での力が指部318に加えられる。
いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404の圧潰または膨張は、軟質壁部の表面周囲の略均一運動である。他の実施形態では、軟質壁部キャビティ404の圧潰または膨張は、軟質壁部キャビティ404の形状に応じた、軟質壁部の表面周囲の不均一運動である。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404は、球形状または半球形状をとる。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404は、非球形状(例えば、放物面形状、円筒形状、卵形状、楕円面形状)をとり、雑然とした中での把持用途のために軟質ピッキングツールの全体的なフットプリントを減少させるのに役立つ。側方に細長い設計は、前述のように密着した中での把持にも有益である。いくつかの実施形態では、軟質壁部キャビティ404は非対称である。例えば、キャビティ404は、2つの側方向のうちの1つに沿って厚くなる壁部を有し得ると、指部318の運動が非対称になり得ることにより、軟質ピッキングツール206に加えられる所与の圧力レベルに応答して、異なる加えられた力レベルまたは位置(例えば、開口角)が硬質指部318によって示される。
いくつかの実施形態では、本体314は、硬質指部318が加えられた所与の圧力レベルに対して同一ではないように、または非同一に応答するように設計される。形状、サイズ、または圧力に対する応答の非対称性(例えば、異なる開口角)は、特定の形状の物体(例えば、本)の摘みを容易にし得る。さらに、いくつかの実施形態では、1つ以上の硬質指部318の遠位端部に位置している指先部316は、異なる形状を有してもよく、または異なる材料で作られてもよい。例えば、幅の広い指部または指先部316は、小さい物体群を同時に摘むことにより適している場合がある。例えば、1つのより幅広い指部及び/または指先部316の使用は、摘み動作の一部として側方のすくい及び持ち上げを容易にし得る。当業者には、様々な指部構成及び指先部形式の設計を通じて、広範囲の特殊な軟質ピッキングツールが可能であることは明らかである。
図6は、本発明の一実施形態による、例示的な指部の開位置及び閉位置を含む、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム100用の例示的な軟質ピッキングツール206の様々なコンポーネントの側断面図600を示す。この実施形態では、圧力が軟質ピッキングツール206に加えられると、指部318の静止位置からメディアル軸604に向かう運動が引き起こされることで、軟質ピッキングツール206の把持運動が生じる。図6では、特定の圧力レベルが軟質ピッキングツール206に加えられると、指部318の1つがその開口角602を角度Θに減少させ、開口角602は、指部318と軟質ピッキングツールのメディアル軸604との間に形成される角度である。いくつかの実施形態では、各指部318は、開口角602が変化するにつれて、各指部がキャビティ404よりも少ない変形を受けるように十分に硬い。いくつかの実施形態では、各指部318は、開口角602が変化するにつれて、各指部が変形を受けないように十分に硬い。いくつかの実施形態では、指部318は、キャビティ404内の変形が十分に高い場合、互いに接触する。これは、指先部316、または指部318に沿った他の箇所で起こり得る。他の実施形態では、指部318は、キャビティ404がどれほど変形していても、互いに接触することは決してない。いくつかの実施形態では、指部318は、少なくともそれらが互いに、または物体と物理的に接触するようになった後まで変形しない。
いくつかの実施形態では、したがって、軟質ピッキングツールは、加えられた様々な圧力レベルに反応する(例えば、異なる圧力レベルの結果、異なる力レベルになる)。較正後、軟質ピッキングツール206に対する所望の力は、加えられた圧力を適切に調整することによって達成され得る。その結果、本発明のいくつかの実施形態によれば、複数の圧力レベルが軟質壁部キャビティ404の内部に加えられると、対応する複数の力レベルが複数の硬質指部318のそれぞれによって物体に加えられ得、または複数の硬質指部318がそれぞれの対応する複数の位置になり得る。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、外部バルブを含み得、この外部バルブをユーザまたは自動システムが開閉すると、軟質壁部キャビティ404の内側で特定の圧力レベルが維持され得るため、特定の指部の位置または力を維持するために軟質ピッキングツール206に圧力を加え続ける必要がなくなり得る。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールは、比例空気弁を含み得、この比例空気弁により、特定のレベルの圧力を軟質ピッキングツール206に加えることが可能になると、一貫して、対応するレベルの力が硬質指部318によって加えられ得、または硬質指部318が対応する位置(例えば、開口角)になり得る。いくつかの実施形態では、比例空気弁は真空圧を制御する。これらの実施形態では、比例空気弁はアナログ電圧信号によってI/Oコントローラを介して制御され、圧力はI/Oコントローラ及びアナログ圧力センサを介して監視される。
いくつかの実施形態では、静止位置からの複数の硬質指部318の運動は、図6に示されるように、軟質ピッキングツール206のメディアル軸604に向かう方向でのみ生じる把持運動、メディアル軸604から離れる方向でのみ生じる拡開運動(図6には図示せず)、またはメディアル軸604に対する把持運動及び拡開運動の両方の組み合わせであってもよい。したがって、キャビティが開いている物体(例えば、カップ)、または凹状構造体もしくは部分を有する物体(例えば、リング、円錐形、フック)は、拡開運動の適用によって摘まれてもよく、または移動してもよい。これらのような実施形態では、指先部316は、メディアル軸604から離れた指部318の表面に含まれてもよい。これは、メディアル軸604に向かい指部318の表面に含まれる指先部316の代わりであってもよく、または指先部316に加えてもよい。このような方法で物体を摘むまたは移動させることは、雑然とした環境で占有する空間を少なくする必要がある場合、物体の外面を把持することが困難である場合、及びロボットアームが物体を別のロボットアームに引き渡している、または外面から把持するために使用する場合に有利である。また拡開は、ロボットアームによって、物体を互いから離す、壁から離す、または他の障害物から離すために使用されてもよい。
図7A及び図7Bは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの正面図700及び720ならびに例示的な寸法を示す。図7Cは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの上面図740及び例示的な寸法を示す。特に、図7Cに示されるように、フロンタル軸及びラテラル軸に沿ったキャビティのサイズは同じではない。この非対称性により、軟質ピッキングツールに圧力を加える場合、硬質指部318の閉方向での軟質壁部キャビティ404の変形が多くなる。描かれた実施形態が例示的なものであるため、他の実施形態も当業者には容易に明らかであろう。
図7Dは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々なコンポーネントの分解図760を示す。
図8A、図8B、及び図8Cは、本発明の様々な実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の例示的な軟質ピッキングツールの様々な写真に基づいた画像800、820、及び840を示す。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、1つ以上のセンサを含み、これは、1つ以上の硬質指部の位置、軟質ピッキングツールに対する物体の位置、または1つ以上の硬質指部によって加えられる力レベルを決定するように構成されたセンサシステムの一部である。1つ以上のセンサは、圧力センサ、力覚センサ、近接覚センサ、電流センサ、磁界センサ、またはビジュアルセンサ(例えば、カメラ)であり得る。
いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツール206は、真空背圧または他の手段を使用して、硬質指部が荷重を握ったかどうかを判定するフィードバック機構を含むロボットシステム100の一部である。いくつかの実施形態では、フィードバック機構は、握りがどの程度強力であるかを決定する。これらのような目的のために、複数の視覚センサ、触覚センサ、または圧力センサを使用し得る。例えば、フィードバック機構は、RGBカメラを含み得、RGBカメラをグリッパに向けて、グリッパが荷重を握ったかどうかを視覚的に検出し得る。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、様々なタイプの物体をしっかりと握るための把持圧力の範囲に関する情報を含み得る。例えば、脆弱な物体は、許容可能な把持圧力の閾値が低い場合があり、それを上回ると把持ツールが物体を損傷させる、または破損する。重い物体は、許容可能な把持圧力の閾値が高い場合があり、それを下回ると把持ツールが物体を把持することができない。いくつかの実施形態では、フィードバック機構について訓練された人工知能(AI)システムは、ダブルピッキングまたは弱い把持などの異常な挙動を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、機械学習モジュールは、硬質指部のうちの1つ以上の位置、軟質ピッキングツールに対する物体の位置、または硬質指部のうちの1つ以上によって加えられる力レベルを決定する。いくつかの実施形態では、軟質ピッキングツールに伝えられる圧力は、所定の圧力の範囲内で物体を把持すること、または物体と接触させることなどの特定の目標を達成するために、決定された情報に応答して調整される。
いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、2つ以上の軟質ピッキングツールを含むことができ、複数の軟質ピッキングツールは、協調して動作し得る。このような配置は、例えば、単一の軟質ピッキングツールでは達成することが不可能または困難な長い物体を安定性及び力で把持する(人間が両手で長い物品を握ることに相当)ために使用され得る。また複数の軟質ピッキングツールの配置は、特定の形状を有する物体を把持するように構成されることもできる。いくつかの実施形態では、これらのような組み合わされたツールは、同じエンドエフェクタを共有するが、別個の本体を有する。ツールのアダプタプレートの近位端部に位置している空気弁コネクタは、各軟質ピッキングツールに印加される総圧の一定割合(例えば、常に同じ力を加えるように構成された2つの同一の軟質ピッキングツールの場合には50%)を印加するように構成されることができる。同じエンドエフェクタを共有するツールはまた、1つのツール交換装置を共有してもよい(すなわち、空気弁は図3A及び図3Bのアダプタプレートとツール交換装置との間に位置している)。この構成では、このように組み合わされたツール群は、ロボットシステム100によって同じツールであると見なされる。
別の実施形態では、空気弁コネクタは、ツールの上部ツール交換装置の近位端部に位置している。この構成では、このように組み合わされた各ツールは、ロボットシステム100によって別個のツールであると見なされる。さらに他の実施形態では、別個の真空チューブは、同じロボットアーム上に位置している軟質ピッキングツールのそれぞれに使用され得る。
作動中の軟質ピッキングツール
図9Aは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールを開くための例示的なフロー図900を示す。フロー図900は、ステップ902では、軟質ピッキングツールに正の圧力または負の圧力を加えることから始まる。ステップ904では、一体型部品から作られた軟質ピッキングツールの本体の軟質壁部キャビティは、正の圧力または負の圧力に応じて変形する。ステップ906では、軟質壁部キャビティの変形に応じて、軟質ピッキングツールの本体の複数の硬質指部に力が加えられる。ステップ908では、複数の硬質指部の運動により、軟質ピッキングツールが開く。
図9Bは、本発明の一実施形態による、ピック、ソート、及びプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールを閉じるための例示的なフロー図920を示す。フロー図920は、ステップ910では、軟質ピッキングツールに正の圧力または負の圧力を加えることから始まる。ステップ912では、一体型部品から作られた軟質ピッキングツールの本体の軟質壁部キャビティは、正の圧力または負の圧力に応じて変形する。ステップ914では、軟質壁部キャビティの変形に応じて、軟質ピッキングツールの本体の複数の硬質指部に力が加えられる。ステップ916では、複数の指部の運動により、軟質ピッキングツールが閉じる。
複数の軟質ピッキングツールに対する運動の組み合わせを示すフロー図は、当業者には明らかであろう。
システムアーキテクチャ例
本開示の例示的な実施形態は、1つ以上のサーバ(マネジメントコンピューティングエンティティ)、1つ以上のネットワーク、及び1つ以上のクライアント(ユーザコンピューティングエンティティ)を含み得る。例えば、サーバデバイスは、ピックアンドプレイスロボットシステムを遠隔位置から遠隔制御するために使用され得、クライアントデバイスは、ロボットシステムの動作を遠隔監視するために使用され得る。同様に、ロボットシステムの様々なコンピューティングコンポーネントは、本明細書で説明されるサーバかクライアントデバイスアーキテクチャかいずれかを使用して実装され得る。これらのコンポーネント、エンティティ、デバイス、及びシステムのそれぞれ(本明細書では互換的に使用される類似の用語)は、例えば同一または異なる有線または無線ネットワークを介して互いに、直接的または間接的に通信し得る。さらに、図10及び図11は、様々なシステムエンティティを別個のスタンドアロンエンティティとして示しているが、様々な実施形態は、この特定のアーキテクチャに限定されない。
マネジメントコンピューティングエンティティ例
図10は、本開示の一実施形態による、サーバ(マネジメントコンピューティングエンティティ1002)のブロック図1000を提供する。一般に、本明細書で使用されるコンピューティングエンティティ、コンピュータ、エンティティ、デバイス、システムという用語、及び/または類似の言葉は、交換可能に、例えば、1つ以上のコンピュータ、コンピューティングエンティティ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、タブレット、ファブレット、ノートブック、ラップトップ、分散システム、ゲーム機、ウォッチ、グラス、iBeacon、近接ビーコン、キーフォブ、無線周波数識別(RFID)タグ、イヤーピース、スキャナ、テレビ、ドングル、カメラ、リストバンド、ウェアラブルアイテム/デバイス、キオスク、入力端末、サーバまたはサーバネットワーク、ブレード、ゲートウェイ、スイッチ、処理デバイス、処理エンティティ、セットトップボックス、リレー、ルータ、ネットワークアクセスポイント、基地局など、及び/または本明細書に記載される機能、操作、及び/またはプロセスを実行するように適合されたデバイスまたはエンティティの任意の組み合わせを指すことができる。それらのような機能、操作、及び/またはプロセスは、例えば、送信、受信、操作、処理、表示、格納、決定、作成/生成、監視、評価、及び/または比較(本明細書では互換的に使用される同様の用語)を含み得る。一実施形態では、これらの機能、操作、及び/またはプロセスは、データ、コンテンツ、及び/または情報(本明細書では互換的に使用される同様の用語)に実行されることができる。
示されているように、一実施形態では、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、送信、受信、操作、処理、表示、格納、及び/または同様のことができるデータ、コンテンツ、及び/または情報(本明細書では互換的に使用される同様の用語)を通信することなどによって、様々なコンピューティングエンティティと通信するための1つ以上の通信インタフェース1010も含み得る。
図10に示されるように、一実施形態では、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、例えば、バスを介してマネジメントコンピューティングエンティティ1002内の他の素子と通信する1つ以上の処理素子1004(プロセッサ及び/または処理回路とも呼ばれる、本明細書では互換的に使用される同様の用語)を含んでもよく、またはそれらと通信してもよい。理解されるように、処理素子1004は、いくつかの異なる方法で具現化され得る。例えば、処理素子1004は、1つ以上のコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッシングエンティティ、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、マイクロコントローラ、及び/またはコントローラとして具現化され得る。さらに、処理素子1004は、1つ以上の他の処理デバイスまたは回路として具現化されてもよい。回路という用語は、ハードウェアの実施形態全体、またはハードウェアとコンピュータプログラム製品との組み合わせを指す場合がある。したがって、処理素子1004は、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、ハードウェアアクセラレータ、他の回路、及び/または同様のものとして具現化され得る。したがって理解されるように、処理素子1004は、特定の用途のために構成されてもよく、または揮発性もしくは不揮発性媒体に格納された命令を実行する、もしくはその他の方法で処理素子1004にアクセス可能であるように構成されてもよい。そのように、ハードウェアもしくはコンピュータプログラム製品によって、またはそれらの組み合わせによって構成されるかどうかにかかわらず、処理素子1004は、それに応じて構成される場合、本開示の実施形態によるステップまたは操作を実行することができてもよい。
一実施形態では、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、不揮発性媒体(不揮発性ストレージ、メモリ、メモリストレージ、及び/またはメモリ回路とも呼ばれる、本明細書では互換的に使用される同様の用語)をさらに含んでもよく、または不揮発性媒体と通信してもよい。一実施形態では、不揮発性ストレージまたはメモリは1つ以上の不揮発性ストレージまたはメモリ媒体1006を含み得、それらは、ハードディスク、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、MMC、SDメモリカード、メモリスティック、CBRAM、PRAM、FeRAM、NVRAM、MRAM、RRAM、SONOS、FJG RAM、Millipedeメモリ、レーストラックメモリ、及び/または同様のものを含んでもよいが、それらに限定されない。認識されるように、不揮発性ストレージまたはメモリ媒体は、データベース、データベースインスタンス、データベース管理システム、データ、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイル済みコード、インタプリタしたコード、マシンコード、実行可能命令、及び/または同様のものを格納してもよい。データベース、データベースインスタンス、及び/またはデータベース管理システムという用語(本明細書では互換的に使用される同様の用語)は、階層データベースモデル、ネットワークモデル、リレーショナルモデル、エンティティ関係モデル、オブジェクトモデル、ドキュメントモデル、セマンティックモデル、グラフモデル、及び/または同様のものなど、1つ以上のデータベースモデルを使用してコンピュータ可読記憶媒体に格納される記録またはデータのコレクションを指し得る。
一実施形態では、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、揮発性媒体(揮発性ストレージ、メモリ、メモリストレージ、メモリ及び/または回路とも呼ばれる、本明細書では互換的に使用される同様の用語)をさらに含んでもよく、またはそれと通信してもよい。一実施形態では、揮発性ストレージまたはメモリは、RAM、DRAM、SRAM、FPM DRAM、EDO DRAM、SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、RDRAM、TTRAM、T-RAM、Z-RAM、RIMM、DIMM、SIMM、VRAM、キャッシュメモリ、レジスタメモリ、及び/または同様のものを含むがこれらに限定されない、1つ以上の揮発性ストレージまたはメモリ媒体1008を含むこともできる。認識されるように、揮発性ストレージまたはメモリ媒体は、データベース、データベースインスタンス、データベース管理システム、データ、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイル済みコード、インタプリタしたコード、マシンコード、実行可能命令、及び/または処理素子1004などによって実行される同様のもののうちの少なくとも部分を格納するために使用されてもよい。したがって、データベース、データベースインスタンス、データベース管理システム、データ、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイル済みコード、インタプリタしたコード、マシンコード、実行可能命令、及び/または同様のものは、処理素子1004及びオペレーティングシステムの支援を受けてマネジメントコンピューティングエンティティ1002の操作の特定の態様を制御するために使用されてもよい。
示されているように、一実施形態では、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、送信、受信、操作、処理、表示、格納などができるデータ、コンテンツ、及び/または情報(本明細書では互換的に使用される同様の用語)を通信することなどによって、様々なコンピューティングエンティティと通信するための1つ以上の通信インタフェース1010も含み得る。このような通信は、ファイバ分散データインタフェース(FDDI)、デジタル加入者線(DSL)、イーサネット、非同期転送モード(ATM)、フレームリレー、データオーバーケーブルサービスインタフェース仕様(DOCSIS)、または他の任意の有線伝送プロトコルなどの有線データ伝送プロトコルを使用して実行され得る。同様に、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、例えば、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、CDMA2000 1X(1xRTT)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、進化したユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)、エボリューションデータ最適化(EVDO)、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、IEEE802.11(Wi-Fi)、Wi-Fiダイレクト、802.16(WiMAX)、ウルトラワイドバンド(UWB)、赤外線(IR)プロトコル、近距離無線通信(NFC)プロトコル、Wibree、Bluetoothプロトコル、ワイヤレスユニバーサルシリアルバス(USB)プロトコル、及び/またはその他の任意のワイヤレスプロトコルなど、様々なプロトコルのいずれかを使用して無線外部通信ネットワークを介して通信するように構成され得る。
示されていないが、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、キーボード入力、マウス入力、タッチスクリーン/ディスプレイ入力、モーション入力、ムーブメント入力、オーディオ入力、ポインティングデバイス入力、ジョイスティック入力、キーパッド入力、及び/または同様のものなど、1つ以上の入力素子を含んでもよく、またはそれらと通信してもよい。マネジメントコンピューティングエンティティ1002はまた、オーディオ出力、ビデオ出力、スクリーン/ディスプレイ出力、モーション出力、ムーブメント出力、及び/または同様のものなど、1つ以上の出力素子(図示せず)を含んでもよく、またはそれらと通信してもよい。
理解されるように、マネジメントコンピューティングエンティティ1002のコンポーネントのうちの1つ以上は、分散システム内など、他のマネジメントコンピューティングエンティティ1002のコンポーネントからリモートに位置していてもよい。さらに、コンポーネントのうちの1つ以上を組み合わせてもよく、本明細書に記載される機能を実行する追加のコンポーネントがマネジメントコンピューティングエンティティ1002に含まれてもよい。したがって、マネジメントコンピューティングエンティティ1002は、様々なニーズ及び状況に対応するように適合されることができる。認識されるように、これらのアーキテクチャ及び記述は、例示的な目的のためにのみ提供され、様々な実施形態を限定するものではない。
ユーザコンピューティングエンティティ例
ユーザは、個人、会社、組織、エンティティ、組織内の部門、組織及び/または個人の代表者、及び/または同様のものであってもよい。図11は、本開示の実施形態と併せて使用されることができるクライアント(ユーザコンピューティングエンティティ)1102の例示的な概略図1100を提供する。一般に、本明細書で使用されるデバイス、システム、コンピューティングエンティティ、エンティティという用語、及び/または同様の言葉は、交換可能に、例えば、1つ以上のコンピュータ、コンピューティングエンティティ、デスクトップ、携帯電話、タブレット、ファブレット、ノートブック、ラップトップ、分散システム、ゲーム機、ウォッチ、グラス、キーフォブ、無線周波数識別(RFID)タグ、イヤーピース、スキャナ、カメラ、リストバンド、キオスク、入力端末、サーバまたはサーバネットワーク、ブレード、ゲートウェイ、スイッチ、処理デバイス、処理エンティティ、セットトップボックス、リレー、ルータ、ネットワークアクセスポイント、基地局など、及び/または本明細書に記載される機能、操作、及び/またはプロセスを実行するように適合されたデバイスまたはエンティティの任意の組み合わせを指すことができる。ユーザコンピューティングエンティティ1102は、様々な当事者らによって操作されることができる。図11に示されるように、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、アンテナ1110、送信器1104(例えば、ラジオ)、受信器1106(例えば、ラジオ)、ならびにそれぞれ送信器1104及び受信器1106に信号を提供し、それらから信号を受信する処理素子1108(例えば、CPLD、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッシングエンティティ、ASIP、マイクロコントローラ、及び/またはコントローラ)を含むことができる。
送信器1104及び受信器1106に提供される信号、及びそれらから受信する信号は、それぞれ適用可能な無線システムのエアインタフェース規格に従ったシグナリング情報を含み得る。これに関して、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、1つ以上のエアインタフェース規格、通信プロトコル、変調タイプ、及びアクセスタイプで動作することができてもよい。さらに特に、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、マネジメントコンピューティングエンティティ1002に関して上述のもののような、いくつかの無線通信規格及びプロトコルのいずれかに従って動作し得る。特定の実施形態では、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、UMTS、CDMA2000、1xRTT、WCDMA、TD-SCDMA、LTE、E-UTRAN、EVDO、HSPA、HSDPA、Wi-Fi、Wi-Fiダイレクト、WiMAX、UWB、IR、NFC、Bluetooth、USB、及び/または同様のものなど、複数の無線通信規格及びプロトコルに従って動作し得る。同様に、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、ネットワークインタフェース1116を介して、マネジメントコンピューティングエンティティ1002に関して上述のもののような、複数の有線通信規格及びプロトコルに従って動作し得る。
これらの通信規格及びプロトコルを介して、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、非構造化補助サービスデータ(USSD)、ショートメッセージサービス(SMS)、マルチメディアメッセージングサービス(MMS)、デュアルトーン多重周波数シグナリング(DTMF)、及び/または加入者識別モジュールダイヤラ(SIMダイヤラ)などの概念を使用して、様々な他のエンティティと通信することができる。ユーザコンピューティングエンティティ1102はまた、例えば、そのファームウェア、ソフトウェア(例えば、実行可能命令、アプリケーション、プログラムモジュールを含む)、及びオペレーティングシステムに対する変更、アドオン、及び更新をダウンロードすることもできる。
一実施形態によれば、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、本明細書で使用されるロケーションを決定する態様、デバイス、モジュール、機能、及び/または同様の言葉を交換可能に含むことができる。例えば、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、例えば、緯度、経度、高度、ジオコード、コース、方向、方位、速度、協定世界時(UTC)、日付、及び/または様々な他の情報/データを取得するように適合されたロケーションモジュールなど、屋外測位態様を含み得る。一実施形態では、ロケーションモジュールは、ビュー内の衛星の数及びそれら衛星の相対位置を識別することによって、エフェメリスデータとしても知られることもあるデータを取得することができる。衛星は、地球低軌道(LEO)衛星システム、DOD(Department of Defense)衛星システム、European Union Galileo測位システム、中国北斗ナビゲーションシステム、インド地域航法衛星システム、及び/または同様のものを含む、様々な異なる衛星であり得る。代替に、ロケーション情報は、セルラータワー、Wi-Fiアクセスポイント、及び/または同様のものを含む、様々な他のシステムに関連して、ユーザコンピューティングエンティティ1102の位置を三角測量することによって決定されることができる。同様に、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、例えば、緯度、経度、高度、ジオコード、コース、方向、方位、速度、時間、日付、及び/または様々な他の情報/データを取得するように適合されたロケーションモジュールなど、屋内測位態様を含み得る。屋内システムの中には、RFIDタグ、屋内ビーコンまたは伝送器、Wi-Fiアクセスポイント、セルラータワー、近くのコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、ラップトップ)及び/または同様のものを含む、様々な位置またはロケーション技術を使用するものがあり得る。例えば、それらのような技術には、iBeacon、Gimbal近接ビーコン、Bluetooth低エネルギー(BLE)伝送器、NFC伝送器、及び/または同様のものが含まれる場合がある。これらの屋内測位態様は、インチまたはセンチメートル以内の誰かまたは何かのロケーションを決定するために、様々な設定で使用されることができる。
ユーザコンピューティングエンティティ1102はまたユーザインタフェース(処理素子1108に結合されたディスプレイ1112及び/またはユーザ入力インタフェース(処理素子1108に結合された)を含むことができる)を含んでもよい。例えば、ユーザインタフェースは、本明細書では互換的に使用されているユーザアプリケーション、ブラウザ、ユーザインタフェース、及び/または類似の言葉であり得、これらは、本明細書に記載されるように、マネジメントコンピューティングエンティティ1002とインタラクトするために、及び/またはそれからの情報を表示させるために、ユーザコンピューティングエンティティ1102上で実行してもよく、及び/またはそれを介してアクセス可能であってもよい。ユーザ入力インタフェースは、キーパッド1114(ハードまたはソフト)、タッチディスプレイ1112、ボイス/スピーチもしくはモーションインタフェース、または他の入力デバイスなど、ユーザコンピューティングエンティティ1102がデータを受信することを可能にする、いくつかのデバイスまたはインタフェースのいずれかを含むことができる。キーパッド1114を含む実施形態では、キーパッド1114は、従来の数値(0~9)及び関連するキー(#、)、ならびにユーザコンピューティングエンティティ1102を操作するために使用される他のキーを含む(または表示させる)ことができ、英数字キーのフルセットを提供するためにアクティブ化され得る、アルファベットキーのフルセットまたはキーのセットを含み得る。入力を提供することに加えて、ユーザ入力インタフェースは、例えば、スクリーンセーバ及び/またはスリープモードなどの特定の機能をアクティブ化する、または非アクティブ化するために使用されることができる。
ユーザコンピューティングエンティティ1102は、揮発性ストレージまたはメモリ1118及び/または不揮発性ストレージまたはメモリ1120を含むこともでき、これらは埋め込まれることができる、及び/または取り外し可能であってもよい。例えば、不揮発性メモリは、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、MMC、SDメモリカード、メモリスティック、CBRAM、PRAM、FeRAM、NVRAM、MRAM、RRAM、SONOS、FJG RAM、Millipedeメモリ、レーストラックメモリ、及び/または同様のものであってもよい。揮発性メモリは、RAM、DRAM、SRAM、FPM DRAM、EDO DRAM、SDRAM、DDR SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、RDRAM、TTRAM、T-RAM、Z-RAM、RIMM、DIMM、SIMM、VRAM、キャッシュメモリ、レジスタメモリ、及び/または同様のものであってもよい。揮発性及び不揮発性ストレージまたはメモリは、データベース、データベースインスタンス、データベース管理システム、データ、アプリケーション、プログラム、プログラムモジュール、スクリプト、ソースコード、オブジェクトコード、バイトコード、コンパイル済みコード、インタプリタしたコード、マシンコード、実行可能命令、及び/またはユーザコンピューティングエンティティ1102の機能を実装するための同様のものを格納することができる。示されているように、これはユーザアプリケーションを含み得、このユーザアプリケーションは、エンティティ上に常駐している、またはマネジメントコンピューティングエンティティ1002及び/または様々な他のコンピューティングエンティティと通信するためのブラウザもしくは他のユーザインタフェースを介してアクセス可能である。
別の実施形態では、ユーザコンピューティングエンティティ1102は、上記でより詳細に説明されているように、マネジメントコンピューティングエンティティ1002のものと同一または同様である1つ以上のコンポーネントまたは機能を含み得る。認識されるように、これらのアーキテクチャ及び記述は、例示的な目的のためにのみ提供され、様々な実施形態を限定するものではない。
本発明は、クライアントサーバ環境で実装されてもよい。図12は、本発明の一実施形態をクライアントサーバ環境で実装するための例示的なシステムアーキテクチャ1200を示す。クライアント側のユーザデバイス1202は、スマートフォン1204、ラップトップ1206、デスクトップPC1208、タブレット1210、または他のデバイスを含み得る。これらのようなユーザデバイス1202は、インターネットなどの何らかのネットワーク接続1212を介してシステムサーバ1214のサービスにアクセスする。
結論
当業者には、ユースケース、構造、設計図、及びフロー図が他の順序または組み合わせで実行され得るが、本発明の発明概念は、本発明のより広い範囲から逸脱することなく残ることが知られている。すべての実施形態は一意であってもよく、方法/ステップは、本発明の方法を実施するために、短くされるか長くされるかいずれかであっても、他のアクティビティと重複しても、延期されても、遅延されても、時間間隙後に継続されてもよい。
本発明は、特定の例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明のより広い範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることが明らかであろう。従って、本明細書及び図面は、限定する意味ではなくて例示的な意味とみなされる。また、当業者には、上述の実施形態が、教示されている単数の説明のどれよりも広い範囲を有し得る単一のより広範な発明の具体例であることも明らかであろう。本発明の範囲から逸脱することなく、説明において多くの変更がなされ得る。

Claims (22)

  1. ピックアンドプレイスロボットシステム用の軟質ピッキングツールであって、
    一体型部品で作られた本体であって、
    前記本体の遠位端部に位置する複数の硬質指部、及び
    軟質壁部キャビティ内の正または負の圧力の印加によって変形すると、静止位置から、前記軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かうまたは前記メディアル軸から離れる前記複数の硬質指部の運動が生じるように構成された前記軟質壁部キャビティの一部、
    を含む、前記本体と、
    1つ以上の埋め込み型指先部であって、前記複数の硬質指部のうちの少なくとも1つがその遠位端部に埋め込まれた埋め込み型指先部を備える、前記1つ以上の埋め込み型指先部と、
    を含む、前記軟質ピッキングツール。
  2. 前記軟質壁部キャビティの近位端部をシールするアダプタプレートであって、アダプタプレート内側チャンネルを含む、前記アダプタプレートと、
    前記本体を前記アダプタプレートに取り付ける埋め込み型取り付けリングと、
    をさらに含む、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  3. 前記アダプタプレートに取り付けられたツール交換装置の下部部品をさらに含み、
    前記ツール交換装置の前記下部部品は、前記ツール交換装置の上部部品を介して前記ピックアンドプレイスロボットシステムに連結し、
    前記ツール交換装置の前記下部部品は、前記アダプタプレート内側チャンネルとアライメントされたツール交換装置内側チャンネルを含む、請求項2に記載の軟質ピッキングツール。
  4. 前記複数の硬質指部は、2つの硬質指部のセットであり、
    前記2つの硬質指部は、前記軟質ピッキングツールの前記メディアル軸に垂直なラテラル軸に沿って配置され、
    前記2つの硬質指部の前記運動は、前記軟質ピッキングツールの前記ラテラル軸と前記メディアル軸との両方に垂直なフロンタル軸を中心とした回転である、請求項3に記載の軟質ピッキングツール。
  5. 前記本体、前記埋め込み型取り付けリング、及び前記アダプタプレートは、前記ラテラル軸よりも前記フロンタル軸に沿って狭くなる、請求項4に記載の軟質ピッキングツール。
  6. 前記複数の硬質指部内の硬質指部の数及び空間配置は、特定の形状の物体を把持するように構成される、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  7. 前記軟質壁部キャビティは半球状である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  8. 前記軟質壁部キャビティは放物面状である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  9. 前記軟質壁部キャビティは楕円面状である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  10. 前記1つ以上の埋め込み型指先部は係脱可能である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  11. 前記複数の硬質指部のそれぞれは、前記軟質壁部キャビティ内側に印加されるいかなる圧力レベルでも、前記複数の硬質指部の別の硬質指部に触れないように構成される、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  12. 前記複数の硬質指部の1つは、前記軟質壁部キャビティ内側に印加されるある圧力レベルで、前記複数の硬質指部の別の硬質指部に触れるように構成される、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  13. 前記軟質壁部キャビティ内側に印加される複数の圧力レベルは、前記複数の硬質指部のそれぞれによって物体に加えられる複数の対応する力レベルをもたらす、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  14. 前記静止位置からの前記複数の硬質指部の前記運動は、前記軟質ピッキングツールの前記メディアル軸に向かう方向にのみ生じる把持運動である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  15. 前記静止位置からの前記複数の硬質指部の前記運動は、前記軟質ピッキングツールの前記メディアル軸から離れる方向にのみ生じる拡開運動である、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  16. 前記軟質壁部キャビティ内側の圧力レベルを維持するように構成される外部バルブをさらに含む、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  17. 前記複数の硬質指部のうちの1つ以上の位置、前記軟質ピッキングツールに対する物体の位置、及び前記軟質ピッキングツールの前記複数の硬質指部のうちの1つ以上によって加えられる力レベルからなる群から選択される情報を決定するためのセンサをさらに含む、請求項1に記載の軟質ピッキングツール。
  18. 前記センサは、圧力センサ、力覚センサ、近接覚センサ、電流センサ、及びカメラからなる群から選択される、請求項17に記載の軟質ピッキングツール。
  19. 前記軟質ピッキングツールに伝えられた圧力は、前記センサから決定された前記情報に応答して調整され、前記軟質ピッキングツールの前記複数の硬質指部のうちの1つ以上によって所定の力の範囲内で加えられた力レベルを維持する、請求項17に記載の軟質ピッキングツール。
  20. 前記所定の力の範囲は物体を損傷させることなく前記物体を把持することに対応する、請求項19に記載の軟質ピッキングツール。
  21. 前記複数の硬質指部のうちの1つ以上の位置、前記軟質ピッキングツールに対する物体の位置、及び前記複数の硬質指部のうちの1つ以上によって加えられる力レベルからなる群から選択される情報を決定するための機械学習モジュールをさらに含む、請求項17に記載の軟質ピッキングツール。
  22. 軟質ピッキングツールを含むピックアンドプレイスロボットシステムであって、
    前記軟質ピッキングツールは、
    一体型部品で作られた本体であって、
    前記本体の遠位端部に位置する複数の硬質指部、及び
    軟質壁部キャビティ内の正または負の圧力の印加によって変形すると、静止位置から、前記軟質ピッキングツールのメディアル軸に向かうまたは前記メディアル軸から離れる前記複数の硬質指部の運動が生じるように構成された前記軟質壁部キャビティの一部、
    を含む、前記本体と、
    1つ以上の埋め込み型指先部であって、前記複数の硬質指部のうちの少なくとも1つがその遠位端部に埋め込まれた埋め込み型指先部を備える、前記1つ以上の埋め込み型指先部と、
    を含む、
    前記ピックアンドプレイスロボットシステム。

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