JP2024509641A - 干渉無線ネットワークと共存する無線ネットワークにおけるデータルーティング - Google Patents

干渉無線ネットワークと共存する無線ネットワークにおけるデータルーティング Download PDF

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Abstract

マルチホップネットワークを形成するためのノードデバイスが提供される。ノードデバイスは、共存する干渉ネットワークからの干渉を回避するように構成され、宛先指向の有向非巡回グラフ(DODAG)情報オブジェクトメッセージ(DIOメッセージ)に関するデータを受信および送信するように構成されたトランシーバと、被干渉ノードカウント(IC)、シングルレートリンクカウント(SLC)、マルチレートリンクカウント(MLC)、ホップカウント(HP)、経路通信レイテンシ(PCL)、および干渉効率およびマルチレートサポートルーティングプログラムCoM-RPLを含むコンピュータ実行可能プログラムを格納するように構成されたメモリと、コンピュータ実行可能プログラムのステップを実行するように構成されたプロセッサとを備える。ステップは、受信したDIOメッセージが新たなDODAGを示すのかまたは既存のDODAGを示すのかを判断することを含む。この場合、判断するステップにおける判断結果が、新たなDODAGを示しマルチホップネットワークの経路上にシングルレートリンクおよび被干渉ノードがない場合、ノードデバイスはDODAGネットワークに参加し、プロセッサはDIOメッセージの送信元をデフォルト親として選択し、それ自体のランクを計算し、そのランク、IC、SLC、TRM、HP、PCLでDIOメッセージを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされたDIOメッセージを送信する。

Description

本発明は、概して無線通信ネットワークにおけるデータルーティング方法またはシステムに関し、特に干渉無線ネットワークと共存する無線通信ネットワークに関する。
モノのインターネット(IoT)およびマシン・ツー・マシン(M2M)アプリケーションが急速に成長している。広範囲にわたる無線通信技術が多様なアプリケーションを提供するために開発された。IEEE802.11ahおよびIEEE802.15.4gは、IoTアプリケーションのために開発された、一般的に参照される2つの規格である。802.11ahおよび802.15.4gはどちらも屋外IoTアプリケーションのためのサブ1GHz(S1G)帯域で動作するように設計されているが、802.15.4gは2.4GHz帯域でも動作することができる。同じ場所に設置された802.11ahおよび802.15.4gネットワークが重複する周波数帯域上で動作する場合、あるネットワークは別のネットワークに対する干渉ネットワークになる。問題は、これらのネットワークは通信できないので、一方のネットワークがもう1つのネットワークの存在を知らないことである。異種の無線技術の出現に伴い、異なる通信技術を使用するネットワーク間の干渉は、データパケットのルーティングにおいて対処しなければならない重要な問題になる。
低電力および損失ネットワークのためのルーティングプロトコル(RPL:Routing Protocol for Low-power and lossy networks)のような既存のルーティングプロトコルは、干渉を考慮することなく無線ネットワークにおいてデータをルーティングするように設計されている、すなわち、ネットワークは、他の無線ネットワークが設置されていない場所に配置される。この場合、すべてのデバイスが同じ通信技術を使用する。その結果、近隣のデバイスは、たとえそれらのリソースおよび能力が異なっていても、たとえば、一部のデバイスの電源がバッテリで他のデバイスの電源が商用電源の場合や、一部のデバイスのメモリがより大きく他のデバイスのメモリがより小さい場合であっても、互いに通信することができる。そのようなネットワークにおいてデータをルーティングすることの利点は、近隣のデバイスが、最高の性能を実現するように調整できることであり、たとえば、デバイスは、「送信要求(Request To Send)」/「送信許可(Clear To Send)」(RTS/CTS)メカニズムを使用して、データの衝突を少なくすることができる。
しかしながら、共存する無線ネットワークの場合、異なる通信技術を使用する同じ場所に設置された少なくとも2つの無線ネットワークが存在する。これらのネットワークが重複する周波数帯域を使用する場合、これらのネットワークは共存し互いに干渉することになる。異なる通信技術を使用するので、あるネットワーク内のデバイスは、別のネットワーク内のデバイスと通信することができない。その結果、あるネットワーク内のRTSパケットを別のネットワーク内では読み取ることができないので、これらのネットワークはRTS/CTSメカニズムを使用することができない。したがって、共存する無線ネットワークにおいてデータをルーティングすることは、より一層困難である。従来のルーティングプロトコルは、大量のデータ損失および/または長いデータ遅延を引き起こす可能性がある非効率的なルーティング経路選択が原因で、他の無線ネットワークと共存する無線ネットワークでは十分に機能しないことがある。大量のデータ損失および長いデータレイテンシは、セキュリティおよび監視のような用途では許容できない。
図2Aは、従来のルーティングプロトコルが大量のデータ損失を伴うルーティング経路を選択し、結果として信頼性の低いネットワークをもたらす例を示す。1つのマルチホップ無線ネットワーク、たとえば802.15.4gネットワークは、シンクノードS、データノードA、B、CおよびDからなる。干渉ネットワーク、たとえば802.11ahネットワークは、ノードEおよびFからなる。ノードDがシンクSへのルーティング経路を選択する場合、経路D→B→Sは経路D→C→A→Sよりも短いので、従来のルーティングプロトコルはD→C→A→Sの代わりにD→B→Sを選択する。しかしながら、この場合、ノードEとFとの間の通信リンクがノードBとシンクSとの間の通信リンク3に干渉するような干渉ネットワークが存在する。EおよびFの通信が重い場合、802.11ahノードのような干渉ノードは、802.15.4gノードのような無線ノードよりも、チャネルアクセス競合という点でより一層攻撃的であるため、ノードBがシンクSにデータを送信することはほぼ不可能である。結果として、ノードDは、代わりにより長い経路D→C→A→Sを選択しなければならない。
加えて、マルチレートデバイスが出現している。マルチレートデバイスは、異なる送信レート、たとえば100kbpsおよび200kbpsで、データを送信することができる。より低い送信レートを使用すると、通信範囲が長くなり、結果としてルーティング経路が短くなる。より高い送信レートを使用すると、通信範囲が短くなり、結果として経路が長くなる。しかしながら、より短くより低い送信レートの経路は、より長くより高い送信レートの経路よりも、データ配信のレイテンシがより長くなる可能性がある。時間が重要な用途の場合、長いレイテンシは許容できない。従来のルーティングプロトコルはマルチレート機能を考慮に入れていない。その結果、選択された経路がより多くの遅延を引き起こす可能性がある。
図3は、従来のルーティングプロトコルがより長い遅延ルーティング経路を選択する例を示す。このネットワークは、シンクノードS、データノードX、Y、ZおよびWからなる。データノードWがシンクSへのルーティング経路を選択する場合、経路W→Z→Sは経路W→Y→X→Sよりも短いので、従来のルーティングプロトコルはW→Y→X→Sの代わりにW→Z→Sを選択する。しかしながら、この場合、経路W→Z→Sは、各リンク間の送信レートが100kbpsである、送信レートがより低い経路である。この送信レートがより低い経路は、ノードWからシンクSに100バイトのデータを配信するのに0.016秒を要する。他方、経路W→Y→X→Sは、各リンク間の送信レートが200kbpsである、送信レートがより高い経路である。この送信レートがより高い経路は、ノードWからシンクSに100バイトのデータを配信するのにわずか0.012秒しか必要としない。したがって、ノードWは、代わりにより長い経路W→Y→X→Sを選択しなければならない。
よって、干渉ネットワークとネットワークデバイスのマルチレート機能との両方を考慮する新たなルーティング方法を提供することが望ましい。
本発明のいくつかの実施形態は、少なくとも1つのデータノードがシンクノードと直接通信できないマルチホップ無線ネットワークではルーティングが必要である、という認識に基づいている。本発明のいくつかの実施形態に従うと、マルチホップ無線ネットワークは、干渉ネットワークと呼ばれる複数の他の無線ネットワークと共存することができる。干渉ネットワークは、シングルホップネットワーク、すなわちスターネットワーク、またはマルチホップネットワークの可能性がある。
本発明の各種実施形態の1つの目的は、異なる通信技術を使用する他の干渉無線ネットワークと共存するマルチホップ無線ネットワークにおいてデータを効率的にルーティングする方法を提供することである。場合によっては、ネットワークは、少なくとも1つのシンクノードと、シングルレートノード(SRN:single-rate node)およびマルチレートノード(MRN:multi-rate node)を含むデータノードとを有する。各ノードはノードデバイスと呼ばれることがある。
本発明のいくつかの実施形態に従い、マルチホップネットワークを形成するためのノードデバイスが提供される。マルチホップネットワークは、共存する干渉ネットワークからの干渉を回避するように構成される。この場合、ノードデバイスは、宛先指向の有向非巡回グラフ(DODAG:Destination Oriented Directed Acyclic Graph)情報オブジェクトメッセージ(DIOメッセージ)に関するデータを受信および送信するように構成されたトランシーバと、被干渉ノードカウント(IC:interfered-node count)と、シングルレートリンクカウント(SLC:single-rate link count)と、マルチレートリンクカウント(MLC:multi-rate link count)と、ホップカウント(HP:hop count)と、経路通信レイテンシ(PCL:path communication latency)と、干渉効率およびマルチレートサポートルーティングプログラムCoM-RPLとを含むコンピュータ実行可能プログラムを格納するように構成されたメモリと、コンピュータ実行可能プログラムのステップを実行するように構成されたプロセッサとを備え、ステップは、受信したDIOメッセージが新たなDODAGを示すのか、または既存のDODAGを示すのかを、判断するステップを含み、判断するステップにおける判断結果が、新たなDODAGを示し、マルチホップネットワークの経路上にシングルレートリンクおよび被干渉ノードがない場合、ノードデバイスはDODAGネットワークに参加し、プロセッサは、DIOメッセージの送信元をデフォルト親として選択し、それ自体のランクを計算し、そのランク、IC、SLC、TRM、HP、PCLでDIOメッセージを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされたDIOメッセージを送信し、経路がシングルレートノードまたは/および被干渉ノードを含む場合、プロセッサは、DIOメッセージの送信元を親として選択し、より適切な経路を待つためにDIO待機タイマを起動し、タイマが終了すると、ノードデバイスは、ネットワークに参加し、通信経路レイテンシ(CPL:communication path latency)が最小のデフォルト親を選択し、更新されたDIOメッセージを送信する。
さらに、いくつかの実施形態は、プロセッサに以下のステップを実行させることが可能なコンピュータ実行可能プログラムとして提供される、コンピュータによる実行が可能な方法を提供することができ、上記ステップは、受信されたDIOメッセージが新たなDODAGを示すのか、または既存のDODAGを示すのかを判断するステップを含み、判断するステップにおける判断結果が、新たなDODAGを示し、マルチホップネットワークの経路上にシングルレートリンクおよび被干渉ノードがない場合、ノードデバイスはDODAGネットワークに参加し、プロセッサはDIOメッセージの送信元をデフォルト親として選択し、それ自体のランクを計算し、そのランク、IC、SLC、TRM、HP、PCLでDIOメッセージを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされたDIOメッセージを送信し、経路がシングルレートノードまたは/および被干渉ノードを含む場合、プロセッサは、DIOメッセージの送信元を親として選択し、より適切な経路を待つためにDIO待機タイマを起動し、タイマが終了すると、ノードデバイスは、ネットワークに参加し、通信経路レイテンシ(CPL)が最小のデフォルト親を選択し、更新されたDIOメッセージを送信する。
いくつかの実施形態の別の目的は、少なくとも1つのデータノードが、データノードとシンクノードとの間でパケットを中継する少なくとも1つの中間データノードを通して、シンクノードとの間でパケットを交換する、マルチホップ方式で、パケットを送信するための、低レイテンシルーティングメカニズムを提供することである。これに加えてまたはこれに代えて、本発明のいくつかの実施形態の目的は、ネットワークデバイスが干渉の重大度を測定するための、分散型干渉推定方法を提供することである。
本発明のいくつかの実施形態は、干渉の緩和を、能動方式と受動方式という2つのカテゴリに分けることができる、という認識に基づいている。デバイスは、能動方式を使用すると、その送信を能動的に制御して他のネットワークとの干渉を低減し、たとえば搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)は能動的干渉軽減方法である。デバイスは、受動方式を使用すると、他のネットワークからの干渉を検出したときに受動的に反応する。IEEE802.11規格ファミリーおよびIEEE802.15.4規格ファミリーは、CSMA/CA方法を使用する。そのため、共存する無線ネットワークに対しては、受動的干渉緩和方法を開発する必要がある。
本発明のいくつかの実施形態は、干渉の緩和を、協調方式と分散方式とに分けることができる、という認識に基づいている。しかしながら、異なる通信技術を使用するデバイスは互いに通信することができないので、干渉するネットワーク間の協調を利用することはできない。たとえば、802.15.4gデバイスは802.11ahデバイスと通信することができない。結果として、あるデバイスは他のネットワーク内のデバイスがいつ送信するかわからないので、協調干渉緩和方式は当てはまらない。したがって、共存する無線ネットワークに対しては分散干渉緩和方式を開発する必要がある。
よって、本発明のいくつかの実施形態は、共存する無線ネットワークのための分散型受動干渉緩和方法を提供し、この場合、分散型受動干渉メトリックが、干渉の重大度を測定して、近隣ノードが被干渉度の高いノードを中継ノードとして選択しないようにするために、提供される。
これに加えてまたはこれに代えて、いくつかの実施形態は、特定のデータノードからシンクノードへのデータパケットの干渉効率の良いルーティングが、より干渉度がより低いルーティング経路を介していなければならない、という認識に基づいている。たとえば、いくつかの実施形態は、被干渉ノードの数がより少ないルーティング経路に沿ってデータパケットを送信するための方法/デバイス/システムを提供する。さらに、一実施形態は、干渉効率の良いルーティング経路の場所を特定するために干渉重大度メトリックを決定する方法/システムを提供する。干渉重大度メトリックは、干渉エネルギ検出、被干渉チャネルアクセス障害、および被干渉チャネル占有のうちの、1つまたは組み合わせを含み得る。
本発明のいくつかの実施形態は、マルチレートデバイスが無線ネットワーク内に存在し得る、という認識に基づいている。送信レートが高いリンクは、送信レートが低いリンクよりも、データパケットを送信するのに要する時間が短い。しかしながら、送信レートが低いリンクの通信範囲は、送信レートが高いリンクの通信範囲よりも長い。いくつかの実施形態は、総レイテンシを最小にするルーティング経路を決定することができる方法/システムを提供する。
これに加えてまたはこれに代えて、いくつかの実施形態は、データ配信の総レイテンシを最小にするために、被干渉ノードの数、シングルレートノードの数、およびマルチレートノードの数のうちの1つまたは組み合わせに基づいてルーティング経路を決定することができる、方法/デバイス/システムを提供する。
加えて、本発明は、CoM-RPLと呼ばれる、共存およびマルチレートに対応可能な低電力および損失ネットワークのためのルーティングプロトコル(RPL)を提供する。
ここに開示される実施形態を、添付の図面を参照しながらさらに説明する。示されている図面は、必ずしも正しい縮尺ではなく、代わりに、ここに開示される実施形態の原理の説明において一般的に強調が加えられる。
干渉ネットワークと共存するマルチホップ無線ネットワークからなるシステムを示す概略図である。 従来のルーティングプロトコルが干渉ネットワークを無視し、そのためパケット損失率が高いルーティング経路を選択する例を示す図である。 シングルレートネットワークにおけるDIO情報更新およびデフォルト親選択の例を示す図である。 従来のルーティングプロトコルがマルチレート機能を無視し、そのためレイテンシがより長いルーティング経路を選択する例を示す図である。 干渉ネットワークがない場合の経路通信レイテンシ計算を示す図である。 干渉ネットワークがある場合の経路通信レイテンシ計算を示す図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、ルーティング経路発見のブロック図を示す。 本発明の実施形態に係る、干渉無線ネットワークと共存する無線ネットワークのアプリケーションシナリオを示す図である。 本発明の実施形態に係る、無線デバイスにおける本発明の実装形態を示す図である。 本発明の実施形態に係る、マルチホップ無線通信システムからなるスマートメータネットワークを示す概略図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、少なくともBLEnDerとWi-SUN FANとBLEnDerおよびWi-SUN FANのハイブリッドとを含む通信システムからなる通信ネットワークを示す概略図である。
上記図面はここに開示されている実施形態を説明しているが、明細書で述べるように、他の実施形態も意図されている。本開示は、限定のためではなく代表として、説明のための実施形態を提示する。当業者は、本開示の実施形態の原理の範囲および精神に含まれる、多数の他の変形例および実施形態を考案することができる。
以下、本発明の各種実施形態を図面を参照しながら説明する。図面は正しい縮尺で描かれておらず、図面全体を通して同様の構造または機能の要素は同様の参照番号で示されていることに、注意されたい。また、図面は、本発明の具体的な実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも注意されたい。これらは、本発明を余すところなく説明することまたは本発明の範囲を限定することを意図している訳ではない。加えて、本発明の特定の実施形態に関連して記載される態様は、必ずしもその実施形態に限定される訳ではなく、本発明の任意の他の実施形態において実施することができる。
図1は、干渉ネットワークと共存するマルチホップ無線ネットワークからなるシステムを示す。図1は、干渉ネットワーク、たとえば802.11ahネットワークと共存するマルチホップ無線ネットワーク、たとえば802.15.4gネットワークの一例を説明する概略図を示す。この図において、円は、シンクノードS100、シングルレートノード(SRN)110およびマルチレートノード(MRN)120を含む、マルチホップ無線ネットワークにおけるノードを表す。ノードは無線メッシュネットワークを形成し、データパケットの一般的な流れはデータノード(シングルレートノードまたはマルチレートノード)からシンクノードSまでであるが、制御メッセージはいずれの方向にも送ることができる。シングルレートノードは、シングル送信レートと呼ばれる1つの送信レートのみで送信する。シングルレートノードは、通信リンク150を使用して別のシングルレートノードまたはマルチレートノードまたはシンクノードSと通信する。しかしながら、マルチレートノードは、複数の送信レートで送信することができる。マルチレートノードは、シングルレートノードによって使用されるシングル送信レートに加えて、通常はシングル送信レートよりも高い他の送信レートを使用して送信することもできる。マルチレートノードは、通信リンク150を使用してシングルレートノードと通信する。マルチレートノードは、通信リンク160を使用して別のマルチレートノードまたはシンクノードSと通信する。シンクノードはマルチレートノードとみなされる。図1は、マルチホップ無線ネットワークに加えて、干渉ネットワークも含む。正方形は、干渉ネットワーク、たとえば802.11ahネットワークにおけるノードを表す。干渉ネットワークは、干渉ネットワークシンクノード(S)130および干渉ネットワークデータノード140を含む。干渉ネットワーク内のデータノード140およびシンクノード130は、通信リンク170を使用して通信する。
図1には示されていないが、マルチホップ無線ネットワークは2つ以上のシンクノードを含んでいてもよく、干渉ネットワークはマルチホップネットワークであってもよい。
マルチホップ無線ネットワークにおいて、データパケットは、シンクノードとデータノードとの間で、データノードとシンクノードとの間でパケットを中継する少なくとも1つの中間データノードを介してシンクノードとパケットを交換する少なくとも1つのデータノードが存在するように、マルチホップ方式でやり取りされる。言い換えると、データ収集がマルチホップ方式で行われる。干渉ネットワークとマルチレートノードとが存在するので、干渉の重大度およびマルチレートノードの可用性を考慮することにより、任意のシンクノードと直接通信することができないノードからデータパケットを効率的にルーティングするための、ルーティング方法が提供されなければならない。
分散型干渉重大度推定
以下、本発明の各種実施形態を図面を参照しながら説明する。図面は正しい縮尺で描かれておらず、図面全体を通して同様の構造または機能の要素は同様の参照番号で示されていることに、注意されたい。また、図面は、本発明の具体的な実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも注意されたい。これらは、本発明を余すところなく説明することまたは本発明の範囲を限定することを意図している訳ではない。加えて、本発明の特定の実施形態に関連して記載される態様は、必ずしもその実施形態に限定される訳ではなく、本発明の任意の他の実施形態において実施することができる。
マルチホップ無線ネットワークおよび干渉ネットワークにおけるノードの配置次第で、一部のノードの近隣には干渉ノードがなく他のノードの近隣には干渉ノードがある場合がある。したがって、干渉測定は各ノードによって分散方式で行われなければならない。
異なる無線ネットワーク内のノードは互いに通信することができない。そのため、マルチホップネットワークと干渉ネットワークとを協調させることはできない。その結果、干渉ネットワーク内のノードは協調して干渉を減じることができない。さらに、CSMA/CAのような能動方式は、特にスマートメータネットワークのような大規模無線ネットワークにおいて、必要とされる干渉緩和性能を提供しない。したがって、マルチホップ無線ネットワーク内のノードは、受動干渉低減を実行する必要があり、このことは、受動干渉測定方法が必要であることを示す。
干渉エネルギ検出率(IEDR:interfering energy detection ratio)は、干渉の重大度を測定するためにマルチホップ無線ネットワーク内のノードによって使用され得るメトリックである。マルチホップ無線ネットワーク内のノードは、エネルギ検出メカニズムを使用して、そのエネルギ検出(ED:energy detection)しきい値以上の信号エネルギレベルを検出することができる。期間T内におけるノードによるそのような検出の総数EDとする。マルチホップ無線内のノードは、そのキャリア検知メカニズムを用いて、検出された信号が、マルチホップ無線ネットワーク内の別のノードによって送信された信号であるか否かを判断することができる。別のノードによって送信された信号でなければ、この信号は、干渉信号か衝突された信号のいずれかである。この信号は干渉信号とみなされる。期間T内で検出された干渉信号の数をEDiとすると、干渉エネルギ検出率(IEDR)は以下のように定義することができる。
Figure 2024509641000002
被干渉チャネルアクセス失敗率(ICAFR:interfered channel access failure rate)は、干渉の重大度を測定するためにマルチホップ無線ネットワーク内のノードによって使用されるメトリックにもなり得る。IEEE802.11およびIEEE802.15.4のようないくつかの無線技術は、チャネルアクセスのために搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)を使用する。CSMA/CAメカニズムは、チャネルアクセス失敗と呼ばれる特徴を提供する。合計Ntx回の送信の試みに対してマルチホップ無線ネットワーク内のノードによって観測されたチャネルアクセス失敗の総数を、Ncafとする。Ncafは、Ncaf=N+Nに分解することができ、Nは、干渉ネットワーク送信によって引き起こされたチャネルアクセス失敗の数であり、Nは、マルチホップ無線ネットワーク送信によって引き起こされチャネル失敗の数である。マルチホップ無線ネットワーク内のノード(ノードデバイス)は、その搬送波感知メカニズムを使用することによってNを計算することができる。したがって、被干渉チャネルアクセス失敗率(ICAFR)は以下のように定義することができる。
Figure 2024509641000003
被干渉チャネル占有率(ICOR:interfered channel occupancy ratio)は、マルチホップ無線ネットワーク内のノードが干渉の重大度を測定するために使用することができる、もう1つのメトリックである。マルチホップ無線ネットワーク内のノードは、期間Tの間チャネルを継続して検知することによってチャネルビジー時間Tを推定することができる。ノードが期間T内に送信または受信も行う場合、その送信時間および受信時間はビジー時間とみなされ、そのターンアラウンド時間はアイドル時間とみなされる。さらに、マルチホップ無線ネットワーク内のノードは、搬送波感知を通してマルチホップ無線ネットワーク送信によって消費されるチャネルビジー時間Tを求めることができる。言い換えると、Tは、干渉ネットワークによって使用される時間およびマルチホップネットワークによって使用される時間である可能性がある、総ビジー時間である。さらに、Tは、マルチホップネットワークのみによって使用される時間である。したがって、被干渉チャネル占有率(ICOR)は以下のように定義することができる。
Figure 2024509641000004
マルチホップ無線ネットワーク内のノードが干渉の重大度を測定するために使用できる他の受動干渉測定方法が存在し得る。
0≦ED<EDなので、0≦IEDR≦1であり、0≦N≦Ncaf≦Ntxなので、0≦ICAFR<1であり、0≦T≦T≦Tなので、0≦ICOR≦1であることが、わかる。IEDR、ICAFRおよびICORの場合、値0は干渉なしを示し、値1はマルチホップ無線ネットワーク内の観測ノードの近隣が送信できないように最も高い干渉を示す。
新たなルーティングメトリック
無線ネットワークにおいてデータパケットをルーティングするための、従来のルーティングメトリックがあり、これらの従来のルーティングメトリックは、2つのカテゴリ、すなわち、ノード状態メトリック、たとえばホップカウントおよびノードエネルギーレベルと、リンクメトリック、たとえばリンク品質および予想送信カウント(ETX:expected transmission count)とに、分けることができる。これらの従来のルーティングメトリックは、他の無線ネットワークと共存せずシングルレートノードのみを含む無線ネットワークにおいて、データパケットをルーティングするために設計される。図2Aは、干渉ネットワークの存在下でホップカウントが十分に機能しないことを示し、図3は、マルチレートノードの存在下でホップカウントが十分に機能しないことを示す。そのため、干渉およびマルチレート送信を考慮に入れるために、新たなルーティングメトリックを提供する必要がある。
干渉重大度(IS:interference severity)は、提供される、あるメトリックである。ISは、IEDR、ICAFRおよびICORのうちの1つまたは組み合わせを使用して定義することができる。以下は定義のうちの1つである。
Figure 2024509641000005

式中、xは、IEDR、ICAFRおよびICORのうちの1つの可能性がある。0≦x≦1なので、IS≧1であることがわかる。干渉なし、すなわちx=0の場合、IS=1である。xが1、すなわち最大の干渉に近づくと、ISは無限大になる。
しきい値ISthを、他の干渉無線ネットワークと共存するマルチホップ無線ネットワークに対して定義することができる。マルチホップ無線ネットワーク内のノードはISを計算する。IS≧ISthである場合、このノードは被干渉ノードとみなされる。IS<ISthである場合、このノードは非被干渉ノードとみなされる。
ルーティング経路を発見する場合、被干渉ノードカウント(IC)は、ルーティング経路上の被干渉ノードの数を計算するためのメトリックである。より小さなICを有するルーティング経路は、より少ない被干渉ノードからなり、より大きなICを有するルーティング経路は、より多くの被干渉ノードからなる。ルーティング経路発見プロセス中、ICはシンクノードによって0に設定される。データノードは、その計算したIS≧ISthである場合、ICを1だけ増加させる。
送信レートモード(TRM:transmission rate mode)は、ノードが使用できる送信レートの数を示すメトリックである。TRM=1はシングルレートノードを示し、TRM=2は2レートノードを示し、TRM=3は3レートノードを示し、以下同様である。一般性を失うことなく、シングルレートノードは最低送信レートを使用してデータを送信し、2レートノードは最低送信レートまたは最低送信レートよりも高いレートを使用してデータを送信し、3レートノードは2レートノードによって使用されるレートまたはより高いレートのいずれかを使用してデータを送信することなどを、仮定することができる。したがって、ネットワーク内のノードは、シングルレートノード、2レートノード、3レートノードなどに分けることができる。本発明は、本発明の概念を説明するために、2クラスのノード、すなわちシングルレートノードおよびマルチレートノードを使用し、この場合のマルチレートノードは、2レートノード、3レートノードなどを含む。3クラスの場合、4クラスの場合なども同様に機能する。
シングルレートリンクカウント(SLC)は、ルーティング経路上のシングルレートリンクの数を計算するためのメトリックである。より小さなSLCを有するルーティング経路は、より少ないシングルレートノードからなり、より大きなSLCを有するルーティング経路は、より多くのシングルレートノードからなる。しかしながら、SLCは、ルーティング経路上のシングルレートノードの数を表していない。シンクノードはマルチレートノードとみなされる。シンクノードにおいて、SLCは0に設定される。ルート発見プロセス中に、ノードは、それがシングルレートノードであるか、またはその次のホップノード(親)がシングルレートノードである場合、SLCを1だけ増加させる。
マルチレートリンクカウント(MLC)は、ルーティング経路上のマルチレートリンクの数を計算するためのメトリックである。より小さなMLCを有するルーティング経路は、より少ないマルチレートノードからなり、より大きなMLCを有するルーティング経路は、より多くのマルチレートノードからなる。同様に、MLCは、ルーティング経路上のマルチレートノードの数を表していない。シンクノードにおいて、MLCは0に設定される。ルート発見プロセス中、ノードは、それがマルチレートノードであり、その次のホップノード(親)もマルチレートノードである場合、MLCを1だけ増加させる。
各ホップはシングルレートリンクまたはマルチレートリンクのいずれかであるため、ルーティング経路の場合、ホップカウント=SLC+MLCであることがわかる。
経路通信レイテンシ(PCL)は、経路上の通信レイテンシを計算するためのメトリックである。干渉がないと仮定すると、パケットは、ルーティング経路上の各リンクにおいて再送信を必要としない。
図4Aは、マルチレートノードをサポートするマルチホップ無線ネットワークにおけるルーティング経路の通信待ち時間を計算する方法を示す。データノードNからシンクノードSへのルーティング経路の場合、m個の中継ノードN、N、…、Nm-1、およびNがある。R、R、…、Rm-1,Rをそれぞれリンク送信レートとする。ノードNからシンクSにDビットデータを送る際のPCLは以下のように計算される。
Figure 2024509641000006
しかしながら、干渉無線ネットワークの存在下では、パケット再送信およびパック損失が生じる。したがって、PCLは長くなる。図4Bは、マルチレートノードと干渉ネットワークの両方を有するマルチホップ無線ネットワークにおけるルーティング経路の通信レイテンシを計算する方法を示す。IS、IS、…、ISを、それぞれノードN、N、…、Nmにおける干渉重大度と仮定する。この場合、ノードNからシンクSにDビットデータを送る際のPCLは以下のように計算される。
Figure 2024509641000007
IS≧1(i=0,1,…,m)であることから、(6)のPCLは(5)のPCLよりも大きいことがわかる。ルート発見プロセス中に、ノードは、その干渉重大度およびリンク送信レートに基づいて、そのリンク通信レイテンシをPCLに加える。
RPLの概要
IoTアプリケーションのためのスケーラブルなルーティングプロトコルを設計するために、インターネット技術特別調査委員会(IETF:Internet Engineering Task Force)は、低電力および損失ネットワークのためのルーティングプロトコル(RPL)を開発した。RPLは、ネットワーク内のノードを有向非巡回グラフ(DAG)として組織し、DAGを1つ以上の宛先指向DAG(DODAG)に分ける。データシンクごとに1つのDODAGがある。DODAGのトポロジを構築しノードからデータシンクへの上方ルートを構築するために、データシンクは、DODAGのルートとして作用し、DODAG情報オブジェクト(DIO)メッセージを近隣ノードにブロードキャストする。DIOメッセージは、DODAGを構築するための情報を含む。たとえば、RPLInstancelD、DODAGIDおよびDODAGVersionNumberという3つのパラメータが、DODAGバージョンを識別するために封入される。
ノードのランクは、DODAGのルートを基準とした場合の、他のノードに対するノードの個々の位置を定義する。データシンクの近隣のノードは、DIOメッセージを受信し、ノードがDODAGに参加すると決定したときにそれらのランクを決定し、更新されたDIOメッセージを近隣ノードに送信する。ノードのランクはDIOメッセージに含まれる。DIOメッセージは、すべてのノードがDODAGに加わるまで、DODAGトポロジが波面方式で構築されるように、すべての方向に伝搬される。RPLは、宛先通知オブジェクト(DAO:Destination Advertisement Object)メッセージを使用して、データシンクから他の宛先への下り方向のルートを構築する。DAOメッセージは、ノードからそれらの親またはルートへと上り方向に送信される。DODAG情報要請(DIS:DODAG Information Solicitation (DIS) message)メッセージは、RPLノードにDIOを要請するため、すなわち、新たなルートを発見するために使用される。
信頼できるルーティングを実現するために、RPLは、ノードが、データパケット転送のための次のホップを決定するためにDODAG構造を使用して複数の親を持つことを可能にする。親の1つは好ましい(デフォルトの)親として選択され、他はバックアップ親として選択される。好ましい親は、パケット転送のためのデフォルトの次のホップとして使用される。好ましい親が利用できない場合、バックアップ親を使用することができる。RPLは、ノードがランクを決定し親を選択するのを支援するために、目的関数(OF:Objective Function)を使用する。
マルチレートノードを有するマルチホップ無線ネットワークにおけるDIOメッセージブロードキャスト
マルチレートノードを考慮しない従来のRPLとは異なり、本発明は、DIOメッセージを送信する新たな方法を提供する。
干渉およびマルチレートノードを考慮するために、ホップカウントおよびランク等の従来のDIOパラメータに加えて、新たなパラメータIC、TRM、SLC、およびPCLがDIOメッセージにおいて送られる必要がある。ICおよびSLCは、親のないノードが、DIOメッセージを受信したときにデフォルト親を選択するために使用し、TRMはSLCを更新するために使用され、PCLは、複数のDIOを受信したノードがデフォルト親を選択するために使用する。ISは、DIOにおいて送られる必要はなく、ISthは、ICを更新するために使用される。
経路発見は、マルチレートノードの存在により、より複雑になる。マルチレートノードは、異なる送信レートを使用してパケットを送信することができる。すべての近隣ノードがそのDIOメッセージを受信することを確実にするために、マルチレートノードは、すべての送信レートを使用してDIOメッセージを送信する必要があり、たとえば、2レートノードは、ルート発見メッセージを2回を送信する必要があり、1回は送信レートがより低く、1回は送信レートがより高い。より低い送信レートを使用して送信されるDIOは、通信範囲がより長いので、多くの近隣ノードによって受信される可能性があり、より高い送信レートを使用して送信されるDIOは、通信範囲がより短いので、より少ない近隣ノードによって受信される可能性がある。したがって、構築されるルーティングトポロジ、すなわちDODAGは、単一の送信レートを使用して構築される従来のルーティングトポロジとは異なる。
ルートが発見されると、ノードは、次のホップノード(親)のTRMがわかっているので、データパケットを送信するのに適切なレートを選択することができる。
干渉無線ネットワークおよびマルチレートノードを有するマルチホップ無線ネットワークにおけるネットワークトポロジ構築
既存のルーティングプロトコルは、シングルレートノードとマルチレートノードの両方を含み他の無線ネットワークと共存する無線ネットワークのために設計されていない。新たなルーティング方法が導入されなければならない。
たとえばRPLについて、RPLは、マルチレートノードをサポートせず、干渉する無線ネットワークを考慮しない。干渉軽減およびマルチレートノードをサポートするために、RPLによって定義される従来のルーティングメトリックに加えて、新たなメトリックPCL、IC、TRMおよびSLCがDIOメッセージにおいて送られなければならない。これらのメトリックを用いて、親を選択しランクを計算するための、すなわち、ネットワークトポロジDODAGを構築するための基準として、多くの方法を使用することができる。マルチレートノードをサポートする干渉効率の良いルーティング方法は、以下の段落において提供される。
RPLは、DIOメッセージ伝搬を使用して上りルーティング経路を発見する。DIOメッセージはシンクノードによって発信される。DIO伝搬中、各ノードは、1つのデフォルト親と、複数のバックアップ親が利用可能であれば複数のバックアップ親とを選択する。
図5は、本発明のいくつかの実施形態に係る、ルーティング経路発見のブロック図を示す。
この図は、RPLを、新たに導入された干渉効率の良いルーティングメトリックおよびマルチレートサポートルーティングメトリックをサポートする、提供されたルーティング経路発見方法とともに示す。
マルチホップ無線ネットワークに含まれるノードに配置されたネットワークデバイスまたはセンサは、ノードのランクを計算するように構成される。
ステップ500において、マルチホップ無線ネットワーク内のノードがDIOメッセージを受信すると、ステップ505において、ノードは、このDIOメッセージが新たなDODAGのためのものかまたは既存のDODAGのためのものかを確認する。
DIOメッセージが(既存のDODAGではなく)新たなDODAGのためのものである場合、ノードは、ステップ510において、このノードが新たなDODAGに参加するか否かを判断する。ノードが新たなDODAGに参加しない場合、ステップ515において、DIOメッセージは破棄される。ノードが新たなDODAGに参加すると判断する場合、ステップ520においてDIOメッセージが処理される。ステップ525においてICおよびSLCの両方がゼロである場合(経路は被干渉ノードおよびシングルレートノードを含まない)、ノードは、ステップ530においてDIO送信元をそのデフォルト親として選択し、式(9)を使用してそのランクを計算し、マイランク、ICなどを用いてDIOメッセージを更新し、ステップ535においてDAO送信をスケジューリングし、ステップ540においてDIOメッセージのブロードキャストを開始する。ノードがマルチレートノードである場合、DIOメッセージは複数回ブロードキャストされる。ICまたは/およびSLCのいずれかがゼロでない場合、ノードはステップ545でDIO送信元を親として選択するが、ノードはランクを計算しない。代わりに、ノードは、より好ましいDIOを待つためにステップ550でタイマを起動する。待機期間中、ノードはDIOメッセージの受信を継続し、DIOメッセージを処理し、その親セットを更新する。ステップ595で待機タイマが満了すると、ノードは、式(8)を使用して親セットから1つの親をデフォルト親として選択し、ステップ598で式(9)に基づいてそのランクを計算し、DIOメッセージを更新し、ステップ535でDAO送信をスケジューリングし、ステップ540でDIOメッセージ送信を開始する。
ノードによって受信されたDIOメッセージが既存のDODAGからのものである場合、それは、ノードが少なくとも1つの親を既に選択していることを示す。したがって、ノードは、ステップ555において、DODAGに参加しているか否かを確認する。yesの場合(ランクが計算される)、ノードは、ステップ558において、マイランクがDIO送信元のランクより大きければ、計算されたランクを確認する。noの場合(マイランクはDIO送信元のランク以下)、ステップ515において、受信されたDIOは破棄される。yesの場合(マイランクはDIO送信元のランクよりも大きい)、ノードは、ステップ560において、十分な親が選択されるか否かを確認する。noの場合(十分な親が選択されていない)、ノードは、ステップ565において、DIO送信元をその親セットに追加する。yesの場合(十分な親が選択されている)、ノードは、ステップ570において、このDIOがより適切なルーティング経路を含むのであれば、親のうちの1つを置き換えることによって、その親セットを更新する。ステップ555でランクが計算されない場合、およびステップ575でこのDIOメッセージのICとSLCの両方がゼロに等しい場合、ノードはステップ580でDIO送信元をデフォルト親として設定し、ノードはステップ585でDIO待ちタイマをキャンセルする。ノードは、式(9)を使用してそのランクを計算し、ステップ590において既存の親のうちの1つを置き換えることによって親セットを更新し、DIOメッセージを更新し、ノードは、ステップ535においてDAO送信をさらにスケジューリングし、ステップ540においてDIO送信のブロードキャストを開始する。ノードがマルチレートノードの場合、DIOメッセージは複数回ブロードキャストされる。DIOメッセージのIC>0または/およびSLC>0の場合(ステップ575でNo)、ノードは、ステップ560で十分な親が選択されるか否かを確認する。確認結果が、十分な親が選択されないことを示す場合、ノードは、ステップ565において、DIO送信元をその親セットに追加する。ステップ560における確認結果が、十分な親が選択されることを示す場合、ノードは、ステップ570において、DIO送信元がより適切なルーティング経路を提供するのであれば、既存の親をDIO送信元と置き換えることによって、その親を更新する。
ステップ570において親セットを更新するためには、ある経路が別の経路よりも優れていると判断するための基準を定義する必要がある。ある経路が別の経路よりも優れていることを定義するさまざまな方法がある。他のメトリックが類似する場合、より短い通信レイテンシを有する経路は、より長い通信レイテンシを有する経路よりも優れていると考えられる。他のメトリックが類似する場合、より小さなICを有する経路は、より大きなICを有する経路よりも優れていると考えられる。他のメトリックが類似している場合、より小さなSLCを有する経路は、より大きなSLCを有する経路よりも優れていると考えられる。他のメトリックが類似する場合、より大きなMLCを有する経路は、より小さなMLCを有する経路よりも優れていると考えられる。
DIOタイマが満了すると、ノードは経路通信レイテンシ(PCL)に基づいてデフォルト親を選択する。ノードがK個の親P(k=1,2,…,K)を選択したと仮定する。各親Pについて、PCLは以下によって与えられる。
Figure 2024509641000008
ノードは、最小PCLを有する親をデフォルト親として選択する、すなわち、デフォルト親Pは以下を満たす。
Figure 2024509641000009
ネットワークトポロジ構築プロセスにおいて、Dは各ホップで同じであり、したがって、典型的には1に設定することができることに注意されたい。PCL更新は、PCL=0を設定するシンクノードから始まる。更新は、ルーティング経路に沿って伝搬する。ノードがそのデフォルト親を選択すると、リンク送信レートRが決定される。したがって、ノードは、式(4)を使用してそのISを計算し、そのデフォルト親から受信したPCLにIS*D/Rを加算する、すなわち、PCL=PCL+IS*D/Rである。更新されたPCLは、その後、DIOメッセージにおいて送信される。
図2Bは、シンクノードSがIC=0、TRM=1、SLC=0、PCL=0、HP(ホップカウント)=0、Rank=1などを設定する、シングルレートネットワークのためのPCL更新の一例を示す。ノードAは、シンクノードSからDIOメッセージを受信すると、ネットワークに参加し、しきい値ISth=10未満であるそのIS=5を計算し、したがって、ノードAは被干渉ノードではない。その結果、ノードAは、IC=IC+0=0、TRM=1、SLC=SLC+1=1、PCL=PCL+D/R=5ms、HP=HP+1=1、Rank=2などを設定する。同様に、ノードCは、ノードAからDIOを受信すると、ネットワークに参加し、しきい値ISth=10未満であるそのIS=2を計算し、したがって、ノードCは被干渉ノードではない。その結果、ノードCは、IC=IC+0=0、TRM=1、SLC=SLC+1=2、PCL=PCL+D/R=7ms、HP=HP+1=2、Rank=3などを設定する。他方、ノードBも、シンクノードSからDIOメッセージを受信すると、ネットワークに参加し、そのISを計算するが、この場合、干渉するネットワークは、データ送信が大量であるノードEおよびノードFを有する。したがって、ノードは、しきい値ISth=10よりも大きい、高いIS=100を有し、したがって、ノードBは、被干渉ノードである。その結果、ノードBは、IC=IC+1=1、TRM=1、SLC=SLC+1=1、PCL=PCL+D/R=100ms、HP=HP+1=1、Rank=2などを設定する。
ノードDは、ノードCおよびノードBからDIOメッセージを受信すると、PCL=7およびPCL=100であることがわかる。したがって、ノードDは、デフォルト親の偶数経路D→C→A→Sが経路D→B→Sよりも長いので、ノードCを選択する。TRMおよびSLCなどの他のパラメータをタイブレークに使用することができる。
従来のおよび新たなルーティングメトリックでは、ノードのランクを計算する多くの方法がある。以下は、4つの新たなメトリックを従来のランク計算に組み込むランク計算方法である。
Figure 2024509641000010

式中、RDはデフォルト親のランクであり、RIは従来のRPLルーティングメトリックおよびオブジェクト関数を使用することによって計算されるランク増加であり、CIC、CSLC、CMLC、およびCTRMは、それぞれIC、SLC、MLC、およびTRMの重要性を反映する係数である。これらの係数は、ノードが、より適切なデフォルト経路を発見する場合に、より小さなランクを有するように選択されなければならない。そうでなければノードはより大きなランクを有する。
提供されるルーティング経路発見メカニズムと従来のRPLルーティング経路発見との間には重要な差異がある。1)DIOメッセージ送信:従来のRPLにおいて、シンクノードを含むノードは、単一の送信レートを用いてDIOメッセージを送信し、各DIOメッセージは1回のみ送信される。しかしながら、マルチレートノードは、異なる送信レートを使用する近隣ノードがDIOメッセージを受信できることを確実にするために、各DIOメッセージを複数回送信する必要がある。2)近隣ノード:従来のRPLにおいて、シンクノードを含むノードには1つの近隣ノードしかない。しかしながら、マルチレートノードは、複数の異なる送信レートに対応する複数の異なる近隣ノードを有し、たとえば、より送信レートはより大きな近隣ノードに対応し、より高い送信レートはより小さな近隣ノードに対応する。3)干渉回避:従来のRPLは、他の無線ネットワークからの干渉を考慮していない。ますます多くの無線技術がIoTアプリケーションのために開発されているので、干渉はルーティング技術によって考慮されなければならない。提供されるルーティング方法は、他の無線ネットワークからの干渉を考慮する。ルーティング経路発見において、ノードは、シンクノードへのそのルーティング経路内に干渉度が高いノードを有することを回避するように構成される。新たな機能性が追加された場合、本発明の共存およびマルチレート対応RPLは、CoM-RPLと呼ばれる。
本発明の上述の実施形態は、非常に数多くのやり方のうちのいずれかのやり方で適用され得るものである。たとえば、図6は、マルチホップ無線ネットワークがスマートメータネットワークであり干渉するネットワークがWi-Fiネットワークであるユースケースシナリオを示す。スマートメータネットワークのシンクノードSは、有線または無線接続を介してクラウド610に接続する。電力会社などのスマートメータネットワークのクライアント650は、クラウドを介してスマートメータネットワークに接続して、近隣の電力使用量を監視する。
本開示の上述の実施形態は、非常に多くのやり方のうちのいずれかのやり方で実現し得るものである。たとえば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェアまたはその組み合わせを用いて実現し得るものである。ソフトウェアで実現する場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータに設けられていても複数のコンピュータに分散されていてもよい、任意の好適なプロセッサまたはプロセッサの集合体によって実行されてもよい。そのようなプロセッサは、1つ以上のプロセッサが集積回路構成要素内にある集積回路として実現されてもよい。とはいえ、プロセッサは、回路を用いて任意の適切なフォーマットで実現されてもよい。図7は、シングルレートノード100およびマルチレートノード120の両方において本発明を実現することができる実装形態の一例を示す。実装形態700は、トランシーバ710と、センサ720と、プロセッサ730と、IEDR/ICAFR/ICORプログラム741、IC/TRM/SLC/MLC/PCLプログラム742、および、最も重要には本発明の共存およびマルチレートRPL(CoM-RPL)743を格納する、メモリモジュール740とを含む、ノードデバイス700であってもよい。場合によっては、各ノードデバイス700がスマートメータであってもよく、複数のノードデバイス700のネットワークはスマートメータネットワークと呼ばれることがある。
図8は、本発明の実施形態に係る、マルチホップ無線通信システムからなるスマートメータネットワーク800を示す概略図である。スマートメータの各々は、トランシーバ710と、センサ720と、プロセッサ730と、IEDR/ICAFR/ICORプログラム741、IC/TRM/SLC/MLC/PCLプログラム742、および、最も重要には本発明の共存およびマルチレートRPL(CoM-RPL)743を格納する、メモリモジュール740とを含み得るものであり、よって、各スマートメータは、ガス、電力、水道メータデータを、または、ガス、電力、水道メータデータの任意の組み合わせを収集することができる。スマートメータのセンサの各々は、ネットワーク内のセンサを遠隔制御するように構成される。収集されたデータ(ガス、電力、水道メータデータ、または、ガス、電力、水道メータデータの任意の組み合わせ)は、ヘッドエンドシステム86(HES:head end system)およびデータコンセントレータユニット(DCU:data concentrator unit)85を介してメータデータ管理システム87(MDMS:meter data management system)に提供される。スマートメータネットワーク800は、無線通信ネットワークであってもよく、または無線通信ネットワークと有線通信ネットワークとの組み合わせであってもよい。
例として、ビッドリエゾン・エネルギディスパッチャ(BLEnDer:Bid Liaison and Energy Dispatcher)が、マルチホップ無線通信システムに使用されるパッケージソフトウェアとして提供され、これは、電力産業の設備をサポートしより効率的な動作のためのスマートメータを実現するために、三菱電機によって開発されたものである。
さらに、ブレンダインテリジェント通信(ICE:BLEnDer Intelligent Communication)バッテリ駆動無線通信端末を、ガスおよび水道メータデータを収集しネットワーク内のセンサを遠隔制御するノード(ノードデバイス)を含むセンサネットワーク内で使用することができる。端末は、設備およびインフラストラクチャのオペレータのメンテナンス作業においてより高い効率を実現するために、自動的に読み取られ、遠隔で監視および制御されるスマートメータである。これまでに行われた各種試験は、端末が現場で安定して動作し通信することを実証している。
ブレンダインテリジェント通信エッジ(ICE)端末は、各種通信方法を通じてスマートメータを管理し制御するブレンダHE(BLEnDer HE)(ヘッドエンド)ソフトウェア(プログラム)、および、無線マルチホップ通信を利用するブレンダメッシュ(BLEnDer MESH)ソフトウェア(プログラム)と協働して、低コストで広範囲のスマートメータ通信網を実現することができる。この場合、メモリモジュール740は、スマートメータを制御するように構成されたBLEnDer HEソフトウェアと、無線マルチホップ通信を利用して広範囲スマートメータ通信ネットワークを実現するように構成されたBLEnDer MESHソフトウェアとを格納するように構成される。
本発明のいくつかの実施形態は、2024年に開始されると予想される第2世代スマートメータシステムに適用することができる。いくつかの実施形態は、シングルレートノード(SRN)およびマルチレートノード(MRN)からなる2つの異なる通信ネットワークを混合するための解決策を提供することができる。本発明の実施形態に従うと、通信ネットワークに混在する少なくとも2つの異なる通信システムを扱うことが可能となる。混合環境は、2つの通信方法をサポートするネットワーク内のいくつかの中継ノードであってもよい。例として、データコンセントレータユニット(DCU)は、いずれかの通信方法をサポートすることができ、DCUは両方の通信方法をサポートすることができ、よって、通信ネットワーク間の干渉を実質的に低減することができる。
場合によっては、混合通信ネットワークは、2つのシステム、たとえば、通信システムAおよび通信システムBにグループ化されてもよい。
例として、通信システムAおよび通信システムBは、以下のようにグループ化することができる。
通信システムA:
Bid Liaison and Energy Dispatcher(BLEnDer)MESHシステム;
802.15.4g FSK SRN/MRN
拡張IETF RPL
通信システムB:
新たなシステムWi-SUN FANシステム
802.15.4g FSK SRNまたはMRN
802.15.4g 直交周波数分割多重(OFDM)
IETF RPL(低電力および損失ネットワークのためのルーティングプロトコル)
MRN:マルチレートノード
FSK:周波数シフトキーイング
IETF:インターネット技術特別調査委員会
RPL:低電力および損失ネットワークのためのルーティングプロトコル
この場合、リンクメトリックの計算は、通信システムAと通信システムBとの間で異なり得る。
図9は、本発明のいくつかの実施形態に係る、少なくともBLEnDer、Wi-SUN FAN、ならびにBLEnDerおよびWi-SUN FANのハイブリッドを含む通信システムからなる通信ネットワーク900を示す概略図である。2つの通信システムの相互運用性は、B(BLEnDer)、W(Wi-SUN FAN)、B/W(BLEnDerとWi-SUN FANのハイブリッド)の間で実現することができる。
B/Wは、BとWの両方を接続し、ランク計算、リンクメトリックなどに基づいて適切なルートにより日付を扱うことができる。必要に応じて、B/Wは、低ノードデータをBからW(またはWからB)に変換する。各ノードは、「B」および「W」が同じIEEE802.15.4g(FSK)モードを使用するとき、「B/W」ノードから2つのタイプのDIOを受信し得るにもかかわらず、(DIOのような)RPLメッセージを識別しなければならない。
また、本発明の実施形態は、方法として実施されてもよく、その一例が提供されている。この方法の一部として実行される動作の順序は任意の適切なやり方で決められてもよい。したがって、実施形態は、例示されている順序と異なる順序で動作が実行されるように構成されてもよく、これは、いくつかの動作を、例示されている実施形態では一連の動作として示されるが、同時に実行することを含み得る。
請求項において、ある請求項の要素を修飾する「第1」、「第2」のような順序を表す用語は、それ自体が、請求項のある要素の、別の要素に対する優位、先行、もしくは順序、または、方法の動作を実行する時間的順序を内包している訳ではなく、単に、請求項の要素を区別するために、(順序を表す用語が使用されていない場合に)特定の名称を有する請求項のある要素を同じ名称を有する別の要素と区別するためのラベルとして使用されているにすぎない。
本発明を好ましい実施形態の例を用いて説明してきたが、本発明の精神および範囲の中でその他各種の適合および修正を行い得ることが理解されるはずである。
したがって、添付の請求項の目的は、本発明の真の精神および範囲に含まれるそのような変形および修正のすべてをカバーすることである。

Claims (21)

  1. 共存する干渉ネットワークからの干渉を回避するように構成されたマルチホップネットワークを形成するためのノードデバイスであって、前記ノードデバイスは、
    宛先指向の有向非巡回グラフ(DODAG)情報オブジェクトメッセージ(DIOメッセージ)に関するデータを受信および送信するように構成されたトランシーバと、
    被干渉ノードカウント(IC)と、シングルレートリンクカウント(SLC)と、マルチレートリンクカウント(MLC)と、ホップカウント(HP)と、経路通信レイテンシ(PCL)と、干渉効率およびマルチレートサポートルーティングプログラムCoM-RPLとを含むコンピュータ実行可能プログラムを格納するように構成されたメモリと、
    前記コンピュータ実行可能プログラムのステップを実行するように構成されたプロセッサとを備え、前記ステップは、
    受信した前記DIOメッセージが新たなDODAGを示すのか、または既存のDODAGを示すのかを、判断するステップを含み、
    前記判断するステップにおける判断結果が、前記新たなDODAGを示し、マルチホップネットワークの経路上にシングルレートリンクおよび被干渉ノードがない場合、前記ノードデバイスはDODAGネットワークに参加し、前記プロセッサは、前記DIOメッセージの送信元をデフォルト親として選択し、それ自体のランクを計算し、そのランク、IC、SLC、TRM、HP、PCLでDIOメッセージを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされたDIOメッセージを送信し、前記経路がシングルレートノードまたは/および被干渉ノードを含む場合、前記プロセッサは、前記DIOメッセージの送信元を親として選択し、より適切な経路を待つためにDIO待機タイマを起動し、タイマが終了すると、前記ノードデバイスは、ネットワークに参加し、通信経路レイテンシ(CPL)が最小のデフォルト親を選択し、更新されたDIOメッセージを送信する、ノードデバイス。
  2. 新たなDODAGに対するDIOメッセージの処理は、DODAGの参加についての判断と、ノードデバイスのランク、SLC、ICおよびPCLの計算とを含み、既存のDODAGに対するDIOの処理は、ノードデバイスのSLC、IC、およびPCLのランクを計算することと、ランクを比較することと、ノードデバイスのPARENT_SET_SIZE親までを決定することとを含み、
    PARENT_SET_SIZEのデフォルト値は3であり、前記ランクは、
    Figure 2024509641000011

    を使用して計算され、式中、Rはデフォルト親のランクであり、Rは従来のRPLルーティングメトリックおよびオブジェクト関数を使用することによって計算されるランク増加であり、CIC、CSLC、CMLC、およびCTRMは、それぞれIC、SLC、MLC、およびTRMの重要度を反映する係数である、請求項1に記載のノードデバイス。
  3. 前記判断結果が前記新たなDODAGを示し、前記経路がシングルレートノードまたは/および被干渉ノードを含む場合、前記プロセッサは、DIO待機タイマを起動し、デフォルト親を選択し、DIOメッセージを送信するようにスケジューリングする、請求項1に記載のノードデバイス。
  4. 前記判断結果が前記既存のDODAGを示し、前記ノードデバイスがDODAGに参加しておりそのランクがDIO送信元のランクよりも大きくかつ前記ノードデバイスが十分な親を有していない場合、前記プロセッサは、前記送信元を親セットに追加し、前記ノードデバイスがDODAGに参加しておりそのランクがDIO送信元のランクよりも大きくかつ前記ノードデバイスが十分な親を有している場合、前記ノードデバイスは、前記DIOメッセージの送信元がより適切なルーティング経路を提供するのであれば、既存の親を前記DIOメッセージの送信元で置き換えることによって前記親セットを更新する、請求項1に記載のノードデバイス。
  5. 前記判断結果が前記既存のDODAGを示し、前記ノードデバイスがDODAGに参加しており、前記ノードデバイスのランクが前記DIO送信元のランクよりも大きくない場合、前記プロセッサは前記DIOメッセージを破棄する、請求項1に記載のノードデバイス。
  6. 前記判断結果が前記既存のDODAGを示し、前記ノードデバイスがDODAGに参加しておらず、SLC=0およびIC=0である場合、前記プロセッサは、前記送信元をデフォルト親として設定し、前記ノードデバイスのランクを計算し、親セットを更新し、前記DIOを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされたDIOメッセージを送信する、請求項1に記載のノードデバイス。
  7. 前記判断結果が前記既存のDODAGを示し、前記ノードデバイスがDODAGに参加しておらず、SLC=0およびIC=0が充足されない場合、前記ノードが十分な親を有しているか否かについてもう1つの判断が行われる、請求項1に記載のノードデバイス。
  8. 前記もう1つの判断の結果が、前記ノードデバイスが十分な親を有していないことを示す場合、前記プロセッサは、前記送信元を前記親セットに追加し、そうでなく、前記ノードデバイスが十分な親を有している場合、前記プロセッサは、前記DIOメッセージの送信元がより適切なルーティング経路を提供するのであれば、既存の親を前記DIOメッセージの送信元と置き換えることによって前記親セットを更新する、請求項7に記載のノードデバイス。
  9. 被干渉ノードカウント(IS)が、干渉エネルギ検出率(IEDR)、被干渉チャネルアクセス失敗率(ICAFR)、および被干渉チャネル占有率(ICOR)のうちの、1つまたは組み合わせによって計算され、
    Figure 2024509641000012

    であり、式中、xは、IEDR、ICAFRおよびICORのうちの1つまたは組み合わせを用いて計算された数である、請求項1に記載のノードデバイス。
  10. 前記マルチホップネットワークは、シンクノードと直接通信することができず前記ノードデバイスと前記シンクノードとの間でパケットを中継する少なくとも1つの中間ノードデバイスを通して前記シンクノードとパケットを交換する、少なくとも1つのノードデバイスを含む、請求項1に記載のノードデバイス。
  11. 前記マルチホップネットワークは、少なくとも1つのシンクノード、少なくとも1つのシングルレートノード(SRN)、少なくとも1つのマルチレートノード(MRN)、または、前記少なくとも1つのシンクノード、前記少なくとも1つのシングルレートノード、および前記少なくとも1つのマルチレートノードの組み合わせを含む、請求項1に記載のノードデバイス。
  12. 前記ノードデバイスは、信号エネルギレベルを測定するように構成されたエネルギ検出器をさらに備える、請求項1に記載のノードデバイス。
  13. 前記プロセッサは、前記マルチホップネットワーク内のノードデバイスによって検出された信号送信の総数(ED)と、前記マルチホップネットワークとは異なる干渉ネットワークから送信される干渉信号送信の総数(ED)との間の比に基づいて定義された干渉エネルギ検出率(IEDR)
    Figure 2024509641000013

    を使用して、干渉の重大度を求める、請求項12に記載のノードデバイス。
  14. 前記プロセッサは、被干渉チャネルアクセス失敗率(ICAFR)に基づいて干渉の重大度を求める、請求項1に記載のノードデバイス。
  15. ICARRが、マルチホップネットワーク内のノードデバイスによる送信試行の総数(Ntx)と、マルチホップネットワーク内の前記ノードデバイスによってカウントされるチャネルアクセス失敗の総数(Ncaf)と、マルチホップネットワーク送信によって引き起こされるチャネル障害の数(N)とに基づいて計算される、
    Figure 2024509641000014

    請求項14に記載のノードデバイス。
  16. 前記ノードデバイスは、データ送信、データ受信、またはデータ送信とデータ受信との組み合わせに関して、期間Tの間のチャネルビジー期間Tを測定するように構成されたチャネルステータス検知機能をさらに備える、請求項1に記載のノードデバイス。
  17. 前記プロセッサは、前記ビジー期間Tと、期間Tにわたってマルチホップネットワークによって消費されるチャネルビジー時間Tとを使用した、被干渉チャネル占有率(ICOR)
    Figure 2024509641000015

    に基づいて、干渉の重大度を求める、請求項16に記載のノードデバイス。
  18. 前記プロセッサは、IEDR、ICAFR、およびICORのうちの1つまたは組み合わせを使用して、干渉重大度(IS)を
    Figure 2024509641000016

    として求め、式中、xは、IEDR、ICAFR、およびICORのうちの1つであり得る、請求項1に記載のノードデバイス。
  19. 前記トランシーバは、送信レートモード(TRM)に基づき少なくとも1つの無線ネットワークを介して通信するように構成される、請求項1に記載のノードデバイス。
  20. 前記コンピュータ実行可能プログラムは、スマートメータを制御するように構成されたビッドリエゾン・エネルギディスパッチャ(BLEnDer)ヘッドエンドプログラムと、前記マルチホップネットワークにおいて無線マルチホップ通信を利用するように構成されたブレンダメッシュプログラムとを含む、請求項1に記載のノードデバイス。
  21. 命令を格納する非一時的なコンピュータ実行可能媒体であって、前記命令は、プロセッサに、
    受信されたDIOメッセージが新たなDODAGを示すのか、または既存のDODAGを示すのかを判断するステップを実行させ、
    前記判断するステップにおける判断結果が、前記新たなDODAGを示し、ルーティング経路が被干渉ノードおよびシングルレートノードを含まない場合、前記プロセッサは、DIOメッセージの送信元をデフォルト親として選択し、ノードデバイスのランクを計算し、前記DIOメッセージを更新し、送信レートモードに基づいて、スケジューリングされた前記DIOメッセージを送信し、マルチレートノードは前記DIOメッセージを複数回送信し、
    前記判断結果が既存のDODAGを示す場合、前記プロセッサは、前記DIOメッセージの送信元によって提供されるルーティング経路が被干渉ノードおよびシングルレートノードを含まないのであれば、DODAGに参加し、または、前記プロセッサは、前記ルーティング経路が被干渉ノードまたは/およびシングルレートノードを含むのであれば、または前記ノードデバイスが既にDODAGに参加しているのであれば、親セットを更新する、非一時的なコンピュータ実行可能媒体。
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