JP2024509495A - イオンpbs治療最適化の方法、この方法を実行するためのコンピュータプログラム製品及びコンピュータシステム - Google Patents

イオンpbs治療最適化の方法、この方法を実行するためのコンピュータプログラム製品及びコンピュータシステム Download PDF

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Abstract

イオン放射線療法で用いるため、選択されたスポットのセットを提供するコンピュータベースの方法が提案される。この方法は、ボリューム内で複数の位置を規定するステップであって、各位置は可能なブラッグピーク位置に対応し、複数の位置はボリュームの適用範囲を提供するように規定される、ステップと、各位置で、少なくとも1つのビーム方向に対して、レイトレースを実行して、その位置にブラッグピークを置くビームの潜在的スポットの特徴を決定するステップと、各位置で、特徴に基づいて、潜在的スポットのうちどれも選択しないか又は1つ以上を選択し、1つ以上の選択したスポットを選択されたスポットのセットに含めるステップと、を含む。選択されたスポットのセットは治療計画で用いることができる。本発明は、この方法を実行するためのコンピュータプログラム製品及びコンピュータシステムにも関する。【選択図】図1

Description

[001] 本発明は、イオンベースの放射線治療のための治療計画最適化を調製するコンピュータベースの方法に関する。また、本発明は、そのような最適化のためのコンピュータプログラム製品及びそのような最適化を実行するように構成されたコンピュータに関する。
[002] イオンベースの放射線治療は、患者に光子又は重イオンを照射することを含む。これは多くの場合、ペンシルビームスキャン(PBS:Pencil Beam Scanning)治療の形態で実行され、様々なビーム方向から1つ以上のビームの形態の放射線を患者に送達することを含む。各ビームは、ビームと実質的に同じ方向に送出される複数のスポットを含み、各スポットはその位置、方向、重量、及びエネルギによって規定される。スポット重量はスポットに含まれる粒子の数を示し、エネルギは粒子が患者内で進行する距離を決定する。従って、方向及びエネルギは、このスポットのブラッグピークが患者内のどこに位置付けられるか、すなわち、そのエネルギの大部分がどこに堆積されるかを決定する。
[003] 1つのビームは、最大で数千、又は数百万にも及ぶ多数のスポットを含み、最大で50のエネルギ層を含み得る。各スポットの方向は磁石の使用によって調整することができるので、ビームは患者の広いエリアをカバーする。各ビームが有する方向は、ガントリーの位置と角度に依存し、また、診療台及びこの診療台に横たわる患者の位置と向きに依存する。
[004] イオンベースの放射線療法計画の重要部分は、治療計画で使用され得る候補スポットの最初のセットを提供することである。均一なターゲット適用範囲(coverage)を保証するため、スポット及びエネルギ層の双方は相互に充分に近接していなければならない。同時に、多数のスポットを用いることに伴う欠点も存在する。従来、各ビームがブラッグピークでターゲットをカバーするように、スポットは最適化及びセットアップの前に選択される。イオンアーク治療(ion arc treatment)のような複数のビームを伴う治療では特に、この結果として多数のスポットが同じ位置にブラッグピークを有することになる。このため、最適化において初期線量計算時間が長くなり、また最適化時間も長くなる。
[005] 本発明の目的は、良好なターゲット適用範囲と許容可能な計算及び最適化時間の双方を与える選択されたスポットのセットを与え、それにより治療計画最適化を容易にすることである。
[006] 本発明は、患者のボリューム(volume)に放射線療法を行うことに適したイオンビーム放射線治療計画の最適化において使用するため、選択されたスポットのセットを提供するコンピュータベースの方法に関する。放射線治療計画は1つ以上のビーム方向を含む。この方法は、
a.ボリューム内で複数の位置を規定するステップであって、各位置は可能なブラッグピーク位置に対応し、複数の位置はボリュームの適用範囲を提供するように規定される、ステップと、
b.各位置で、少なくとも1つのビーム方向に対して、レイトレースを実行して、その位置にブラッグピークを置くビームの潜在的スポットの特徴を決定し、潜在的スポットのセットを決定するステップと、
c.各位置で、潜在的スポットのうちどれも選択しないか又は1つ以上を選択し、1つ以上の選択したスポットを選択されたスポットのセットに含めるステップと、
を含む。
[007] 放射線治療計画で用いられるスポットを選択するこの方法は、考えられる最善の手法でスポットがターゲットをカバーすることを保証しながら、別のスポットの近くに位置するスポットを排除するか又は組み合わせることによってスポット数を減らし、スポットを生成するために可能な限り最善のビーム方向を選択する。このようにして、ブラッグピークが同じ位置又はほぼ同じ位置にある複数のスポットを有する冗長性を低減することができる。
[008] 好適な実施形態では、これらの位置はブラッグピーク位置として規定され、各レイトレースはレイトレースに沿った放射線深さを計算するように実行され、対応するスポットのエネルギと位置を決定するステップが実行される。この場合、1つ以上のスポットを選択するステップは、各スポットが所望の位置にブラッグピークを有するように、ビーム方向のうち1つ以上にわたってスポットを分布させることを含む。
[009] これらの位置は、ボリュームをボリューム内のサブボリュームに離散化することによって規定され得る。レイトレーシングは、各サブボリュームの投影を決定するように実行される。1つ以上のスポットを選択するステップは、投影されたサブボリュームをビーム方向のうち1つ以上にわたって分布させることと、ビーム方向ごとに投影されたサブボリュームからスポットを選択することと、を含む。各サブボリュームは、1つだけの線量格子ボクセル又は複数の線量格子ボクセルとすることができる。また、各サブボリュームはボクセルよりも小さく、例えばボクセルの一部としてもよい。
[010] 上記のステップcにおける選択は、
-1つ以上のビーム方向にわたるスポットの分布、
-エネルギ層内のスポットの分布、
-ターゲット交差長、
-レイトレースに沿った均質性指数又は不均質性指数、
-エネルギ配列、
-ビーム内の選択されたスポットの数、
-シナリオベースのロバストな最適化における、1つのシナリオに対して生成されたスポットの異なるシナリオにおける寄与、これは計画のロバスト性に影響を与える、
-高い線エネルギ付与値及び/又はターゲットボリューム内の生物学的効果比等、他の関連する量の分布、
のうち少なくとも1つを考慮して実行され得る。
[011] ステップcにおける選択は、各スポットの特徴に基づき、潜在的スポットの各々で規定された良好尺度(goodness measure)に基づいて実行され得る。良好尺度は、例えば上記のリスト及び/又は以下のうち少なくとも1つに基づいて、任意の適切な手法で決定され得る。
-特定のブラッグピーク位置に対応する選択されたスポットの数、
-1つのビーム内の選択されたスポットの数、
-ターゲットの境界に対する選択されたスポットの位置。これは、ターゲットの遠位境界又は側面境界とすることができるが、近位境界であってもよい。
[012] 方法は、少なくとも1つのビームセクタを規定することを含み、各ビームセクタは、ビームのサブセットを形成する隣接したビーム方向のセットを包含することができる。これは特にアーク療法に関連するが、離散的な非回転ビームにも適用することができ、例えば、各ビームセクタ内のスポット数を指定して均一な分布を保証すること、又は、患者のリスク臓器と過度に干渉する特定のビームセクタを回避するよう決定することによって、より精密なスポット選択の制御を可能とする。また、上記のステップcにおける選択は、隣接したビーム方向のセットにおける潜在的スポットの数に対して実行され得る。
[013] 方法は、ビームのセット内の第1のビーム方向について、又はビームのサブセットのうち1つにおいて、第1のエネルギを識別し、識別したエネルギに対する第1のビーム方向のエネルギ層を生成し、所定のパターンに従ってエネルギを変動させながら以降のエネルギ層を生成し、特定のブラッグピークに対応するスポットをそれらのエネルギに応じてこれらの層に分布させることを含み得る。このように、計画はエネルギ層のシーケンスを含み、これによって患者に対する全送達時間を短縮することができる。一般に、各エネルギ層変化はある程度の時間を要するので、エネルギ層変化の数を減らすと送達時間が短縮される。また、エネルギの増大は低減よりも長い時間を要するので、可能な限り、高エネルギ層で開始して徐々にエネルギを低減させることが有利である。
[014] これに加えて又はこの代わりに、方法は、ビームのセット又は各セクタにおいてエネルギ層の数を限定するステップを含み得る。これは、計画におけるエネルギ層の最大数を決定すること、及び/又はエネルギ層間に所定の分離を設定することによって達成できる。エネルギ層の数を限定すると、計画の計算時間が短縮し、また、患者に対する送達時間が短縮する。
[015] また、本発明は、イオンビーム放射線治療計画を最適化するためのコンピュータベースの方法に関する。この方法は、本文書で検討される実施形態のいずれか1つに従った方法を実行することにより、最適化で使用するため選択されたスポットのセットを提供することを含む。上記で概説したように選択されたスポットのセットを用いることで、適切かつロバストな計画及び短時間で患者へ送達することができる計画の高速な計算が可能となる。
[016] また、本発明は、好ましくは非一時的記憶媒体上の、コンピュータ可読コード手段を含むコンピュータプログラム製品に関する。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータのプロセッサで実行された場合、本発明のいずれか1つの実施形態に従った方法をコンピュータに実行させる。また、本発明は、プロセッサ及びプログラムメモリを含むコンピュータに関する。プログラムメモリは、プロセッサにおいて実行されるように構成された上記のようなコンピュータプログラム製品を保持する。
[017] スポット選択アルゴリズムは、イオンビーム治療の最適化の前にスポットをセットアップするため使用され得る。これは任意のタイプのイオンビーム治療計画で使用され得るが、特に、イオンアーク治療のように多数のビームが使用される状況に有用である。
一例として、添付図面を参照して、以下で本発明を更に詳しく説明する。
治療される患者のターゲットに対するビーム、スポット、及びブラッグピークの関係を概略的に示す。 ターゲットにおけるブラッグピークの場所を単純化した例を示す。 2つのビームからのスポットがどのようにターゲット内の同一のブラッグピークに寄与し得るかを示す。 本発明に従った方法の実施形態のフローチャートである。 本発明に従った方法の別の実施形態のフローチャートである。 ビーム方向の複数のセグメントへの分割を示す。
[018] 治療計画におけるスポット配置の関連性を説明するため、図1から図3はイオンビーム放射線治療及び治療計画の様々な態様を示す。以下の検討では、イオンの例として光子が使用される。
[019] 図1は、イオン放射線療法で治療されるターゲット11の断面を概略的に示す。図1に、矢印13で示される1つのビーム方向からの1つの光子ビーム12が示されている。ビームは、ペンシルビーム14と呼ばれる複数の小さく細いビーム成分を含む。説明のため、図1には1つのみのビーム12と1つのペンシルビーム14が図示されている。当技術分野では既知のように、光子の代わりに別のタイプのイオンを用いることも可能である。
[020] スポットは、アイソセンタ面(isocenter plane)上のペンシルビームの2D表現である。各スポットは、重量を含む公称パラメータの周辺の分布によって規定され、また、公称エネルギ、公称位置、及び、ビーム方向13とほぼ同じである公称方向の周辺の分布によって規定される。重量は、スポット内に存在するイオンの数を決定する。周知のように、イオンはエネルギの大部分を経路端部の近くで、ブラッグピーク15として知られる小さいボリューム内に堆積する。スポットの位置、方向、及びエネルギは、スポットが終端する場所、従ってブラッグピークの位置を決定し、これにより、スポットのエネルギの大部分が堆積される場所を特定の精度で制御することが可能となる。理解されるように、ブラッグピーク15の位置は、適切なエネルギによって任意のビーム角度から到達することができる。従って、異なる角度からの2つ以上のスポットがターゲット内の同一位置の線量に寄与することが可能である。周知のように、患者の幾何学的形状及びスポットが横断する組織の密度もブラッグピークの位置に影響を及ぼすので、ターゲットをカバーするようにスポットを分散させる場合はこれを考慮に入れなければならない。
[021] 図2は、同一エネルギを有する全てのブラッグピークが同一の深さに位置するものとして図示されている単純化した例で、エネルギ層の概念を示す。この例は、スポットが横断するボリュームが均質である場合にのみ当てはまる。現実的な状況では、ブラッグピークの幾何学的な深さはスポットが横断する組織の密度に依存するので、同一エネルギ層内のスポットのブラッグピークは様々な幾何学的深さに位置する。a)は、ターゲット21が複数のエネルギ層に分割されていることを示す。説明のため、2つのそのような層22、23のみが図示されているが、ターゲットボリューム全体にわたるブラッグピークを可能とするためには、ターゲット全体を相互に適切な距離にあるエネルギ層でカバーしなければならない。b)及びc)では、それぞれエネルギ層22及び23に対して与えられたアイソセンタ面におけるスポット位置24が図示されている。本発明のため、意図されたブラッグピーク位置24の代わりに、ターゲットボリュームを小さいサブボリュームに分割し、これらのサブボリュームを、例えば1つ以上の線量格子ボクセルによって又は線量格子ボクセルの一部によって表してもよい。
[022] 図3は、患者の体内のターゲット33と共に患者31の断面を示す。ターゲット33は、意図されたブラッグピーク位置34で満たされている。この例では、2つのビーム角度35及び36が図示され、各ビーム角度に対して2つのスポット35’、35’’及び36’、36’’がそれぞれ図示されている。図から分かるように、各角度からの1つのスポット、すなわちスポット35’及び36’は、同一の意図されたブラッグピーク位置37に位置付けられたブラッグピークを有し、双方ともこの位置の線量に寄与する。同様に、各角度からの1つのスポット、すなわちスポット35’’及び36’’は、別の意図されたブラッグピーク位置38に位置付けられたブラッグピークを有し、双方ともこの位置の線量に寄与する。これと同じことが、他の意図されたブラッグピーク位置34の各々にも当てはまる。理解されるように、任意のビーム方向から同一の位置に到達できるので、より多くのビーム方向が存在する場合、より多くのスポットが同一の位置34、37、38にエネルギを堆積することができる。これは特に、360度の1回転をカバーするビーム方向を含み得るアーク療法に当てはまる。方向が2度ずつ離れている典型的な例では、1回転するために180のビーム方向が存在することになる。回転中の連続的な送達の場合、スポット選択ステップでより多くの方向に、例えば1度又は0.5度間隔にアークを離散化する必要があり得る。意図されたブラッグピーク位置の代わりに、ターゲットボリュームを小さいサブボリュームに分割すること、例えば1つ又は少数のボクセルのサイズに分割することも可能である。
[023] 本発明は、意図されたブラッグピーク位置又はサブボリュームに寄与するスポットを有する1又は複数のビーム方向の選択を可能とする。
[024] 図4は、治療計画に適したスポットのセットを決定し、任意選択的にそのスポットのセットを治療計画で使用するための、本発明に従った方法の第1の可能な実施例を示す。方法に対する入力データS41は、ターゲットボリュームを含むと共にターゲットボリューム周囲の組織及び器官も含み得る患者に関する情報を含む。また、以降のレイトレーシングのための入力データは、この方法の結果に基づいて行うことが意図される治療計画の種類に関する情報も含み、この情報には、ビームの数、利用可能なビーム方向、及び、治療がアーク療法治療を伴うか否かが含まれる。
[025] 第1の方法ステップS42では、ターゲットボリューム内で多数のブラッグピークを規定する。これの目的は好ましくは、ターゲットボリュームをブラッグピークで満たすことである。つまり、ブラッグピーク間の距離を充分に小さくして、スポット重量を変動させることにより適切かつロバストな線量分布を確実に達成可能としなければならない。
[026] ステップS42で決定された各ブラッグピーク位置に対して、以下のステップS43~S45のシーケンスを実行する。
[027] ステップS43では、多数のレイトレース手順を実行する。各ブラッグピーク位置に対して、1つ以上のレイトレース手順を各利用可能ビーム方向で実行して、対応するスポット位置及びエネルギを決定する。スポットのエネルギは放射線深さから計算され、放射線深さは、その位置までの幾何学的距離及びこの距離に沿ってスポットが横断する組織の密度に依存する。これに基づき、S44では、利用可能ビーム内の可能なスポットを識別する。決定ステップS45では、別のブラッグピーク位置に対して手順を繰り返すか否かを判定する。繰り返す場合、手順は別のブラッグピーク位置のためにステップS43に戻る。もうブラッグピーク位置が含まれていない場合、ステップS46で、可能なスポットの中から計画で使用するスポットを選択する。
[028] ステップS46からの出力S47は、可能なスポットの中から選択された選択スポットのセットである。この候補スポットのセットは、この後、任意選択的なステップS48で示されるように治療計画で使用することができる。
[029] 各選択スポットについて、その初期重量を設定することができる。最も単純な例では、例えば1のような同一のデフォルト重量を全てのスポットに使用できるが、異なるスポットに異なる重量を設定して最適化の結果に近い初期重量を生成し、必要な反復の数を減らすことで、最適化プロセスを高速化することも可能である。
[030] 図5は、治療計画に適したスポットのセットを決定し、任意選択的にそのスポットのセットを治療計画で使用するための、本発明に従った方法の第1の可能な実施例を示す。入力データS51は上記のS41と同じである。
[031] 第1の方法ステップS52では、ターゲットボリューム内で多数のサブボリュームを規定する。好ましくは、これらのサブボリュームはターゲットボリュームを完全に満たす。各サブボリュームはボクセル又は他の適切な小さいボリュームとすることができ、サブボリュームのサイズは、1つのブラッグピークを保持し、ターゲットボリューム内でのブラッグピークの適切な分布を保証するのに適切なものでなければならない。あるいは、サブボリュームは2つ以上のブラッグピークを保持するような寸法に設定してもよく、又は、ブラッグピーク間の距離がサブボリュームのサイズよりも大きい場合はサブボリュームがブラッグピークを含まなくてもよい。
[032] ステップS52で決定された各サブボリュームに対して、以下のステップS53~S55のシーケンスを実行する。
[033] ステップS53では、各利用可能ビーム方向でレイトレースを実行して、対象のビーム方向でサブボリュームの投影を決定し、これにより各ビーム方向で可能なサブボリューム投影を得る。サブボリュームの投影ではエネルギ及び位置によって各投影が規定される。特定のビーム方向におけるボクセルの2次元投影をビクセル(bixel)と呼ぶ。決定ステップS55では、別のサブボリュームに対して手順を繰り返すか否かを判定する。繰り返す場合、手順は別のサブボリュームのためにステップS53に戻る。繰り返さない場合、ステップS56で、各サブボリュームの計画に使用されるサブボリューム投影を、対象のサブボリュームの可能なサブボリューム投影の中から選択し、これらのサブボリューム投影に基づいてスポットのセットを決定する。
[034] ステップS56からの出力S57は、選択されたスポットのセットである。この選択されたスポットのセットは、この後、任意選択的なステップS58で示されるように治療計画で使用され得る。
[035] ある特定のブラッグピーク又はサブボリューム投影に対するスポットの選択は、以下のうち1つ以上を含む任意の適切な判断基準に従って実行することができる。
-特定のブラッグピーク位置を有するスポットの数。同一の又はほぼ同一のブラッグピーク位置を有するスポットの数を制限することは、計画の品質を維持しながらスポットの数を制限する実現可能な方法である。アーク療法では、1アーク当たりの又は1セクタ当たりのスポット数を制限することができる。
-1つ以上のビーム方向にわたるスポットの分布。均一な分布が望ましい場合がある。あるいは、患者のセットアップ、患者の解剖学的構造に不確定要素が存在する場合、ブラッグピーク位置の変化が最小限に抑えられる方向からのスポットを選択することにより、ロバスト性を増大することが望ましい場合がある。リスク臓器又は回避領域を横断するスポットは排除することができる。
-良好な計画ロバスト性又は短い送達時間を達成する目的の、幾何学的尺度に基づくエネルギ層内のスポットの分布。
-ターゲット交差長。多くの場合、ブラッグピークだけでなくプラトーからも線量がターゲットに堆積するように、ターゲット内で長い距離を進むスポットを選択することが有利であり得る。
-レイトレースに沿った均質性又は不均質性の指数。これは計画のロバスト性に影響を及ぼすからである。
均質性指数又は不均質性指数は、スポット中心軸に沿った密度及び隣接するレイトレース間の密度の変化の測度である。トレースに沿った質量密度の大きな変動、及び隣接するレイトレースと比較した場合の密度の大きな変動は、大きい不均質指数(又は小さい均質指数)を与える。スポットの経路が組織密度に関して不均質である場合、患者の位置又は向きの小さい変化が、特定方向からの特定エネルギを有するスポットのブラッグピークの位置に大きく影響を及ぼし得る。
-エネルギ層の配列。エネルギ層の送達順序は、送達時間を短縮するように計画され得る。ビームのエネルギ層の変化には時間がかかるので、そのような変化の数はできる限り制限しなければならない。また、多くのタイプの機器では、低エネルギ層への変化に必要な時間は、高エネルギ層への変化に必要な時間よりも大幅に短い。従って、多くの場合、高エネルギ層で開始して、ほとんどの変化が低エネルギ層への変化を含むようにすることが適切である。
-候補スポットと同じエネルギレベル及び同じビーム方向に割り当てることができる他のスポットの数。通常、ターゲットボリュームの形状は、その遠位及び近位のエッジの近くの投影が小さい面積を有するので、ブラッグピークをほとんど含まず、従って潜在的スポットもほとんど含まないことを意味する。ビームが1つのみ又は少数の候補スポットしか含まない場合、他のスポットが同じエネルギ範囲内に該当し得る別のビーム方向のスポットを選択することが適切であり得る。スポットの割り当てはエネルギに制限を加えるので、スポットの選択は、スポットの可能な選択肢を過度に制限するエネルギを選択することにつながる可能性がある。この結果、与えられたビーム方向に対してスポットは1つだけとなり得るが、スポットに別のビーム方向が割り当てられた場合、他のスポットが同じエネルギ範囲内に該当していた可能性がある。実際には、これらのブラッグピークのスポットを、これらのブラッグピークがより大きいブラッグピークグループ内に含まれる異なる方向からのビームに含めることが有利であり得る。目標は、ビーム方向のセット及び1方向当たり複数のエネルギが与えられると仮定して、各ブラッグピークを何度も選択することであるので、利用可能ビーム方向及びエネルギを過度に制限しない手法でスポットを選択したい場合がある。
[036] 複数のビーム方向にわたるスポットの均一な分布は、多数のビームセクタを規定することによって達成され得る。各ビームセクタは隣接したビーム方向のセットを含み、全てのビーム方向が、例えば30度、60度、又は他の任意の適切な範囲のような特定の角度間隔内にあるようになっている。これにより、各ビームセクタ内に1つの候補スポットを確実に位置付けて、ビーム方向のセット全体にわたってそれらを分散させることができる。また、ビーム方向のビームセクタへの分割を用いると、各ビームセクタで第1のビーム方向に適用される第1のエネルギ層を可能な限り高くすることにより、エネルギ層の変化ができるだけ高レベルから低レベルへ生じることを保証できる。このようにして、高レベルへの変化が限られた数であることを保証する。
[037] 上述のことに加えて、スポット位置の小さい変化が後に作成される計画の大きい変化を引き起こさないスポットを選択することが適切であり得る。これにより、作成される計画は、位置及び/又はスポットが横断する水等価厚さに影響を及ぼす組織密度に関する未知のファクタに対してロバストになる。例えば、ターゲットボリュームのエッジに近いブラッグピークでは、このブラッグピークがターゲットの遠位エッジに近いスポットは不適切である場合がある。ボリュームを通って遠位エッジの方へ第1の方向に進むスポットのブラッグピークは、例えばボリュームの位置がわずかに変化した場合、又は水等価厚さがわずかに異なる場合、結局はボリュームの外部になり、スポットが想定よりも少し遠くまで進む可能性がある。これにより、ブラッグピークがリスク臓器内に位置付けられる恐れがある。このようなリスクは、ブラッグピークの近くの組織に密度勾配が存在する場合にも生じる。これは、位置の変化がブラッグピーク位置の大きな幾何学的変化を招き得ることを意味する。このような場合、第1の方向に対して例えば90度のような角度にあるビーム方向からのスポットを選択することが適切である。
[038] 物理的深さ線量分布に基づくブラッグピーク位置に加えて、他の分布の閾値に対応してレイトレースに沿った追加のポイント及び/又は間隔を計算することができる。これらには、例えば、特定の値よりも大きい線量加重平均線エネルギ付与(LET:dose-weighted Linear Energy Transfer)及び/又は生物学的効果比(RBE:Relative Biological Effectiveness)が含まれ得る。また、これは、例えば物理的線量及びLETの双方が閾値よりも大きい間隔のように、複数の分布の組み合わせから計算してもよい。
[039] これらの追加のポイント及び間隔は、スポット選択において考慮することができる。例えば、対応する高いLETが回避領域内にあるスポットの選択を回避するか、又は逆に、例えばターゲットの中央部のようなROI内部の高いLET領域を有するスポットを意図的に選択することができる。
[040] 上記の判断基準及び/又は他の判断基準に従って最も適切なスポットを選択するため、各潜在的スポットで良好尺度を規定し決定することができる。良好尺度は、判断基準のうち1つのみ又は判断基準のうち2つ以上の組み合わせに基づくことができる。
[041] また、本発明に従った方法の実施形態をシナリオベースのロバスト性と組み合わせることも可能である。この場合、患者の位置と向き、組織密度、及びインターフラクショナル(interfractional)とイントラフラクショナル(intrafractional)の双方の患者解剖学的構造の変化等、未知のファクタに関する様々なシナリオを規定して、これらのファクタの異なる組み合わせを仮定した場合に充分な計画品質を提供する候補スポットのセットを保証する。
[042] アーク送達の場合、エネルギ層は実際にはガントリーの回転中に送達され得る。これは、エネルギ層が1つの角度でなく、ある角度範囲にわたって送達され得ることを意味する。典型的に、この角度間隔は1度~2度である。従って、送達角度に関するロバスト性を考慮に入れることが有利であり得る。
[043] また、ロバスト性を増大するため、エネルギ層の各々とそれらのスポット位置の各々について、検討される全てのセットアップエラー組み合わせに対して各スポット位置を達成するためにどのような追加スポット位置が必要であるかを計算し、各方向と各ブラッグピークについて各公称スポット位置の周囲にスポットのクラウドを生成することができる。また、1つ以上のリップルフィルタを用いて、各ブラッグピークをビーム方向の長い距離にわたって広げて、ターゲットをカバーするために必要なスポットの数を減らすることも可能である。このようなリップルフィルタの使用自体は当技術分野において既知である。
[044] 有利には、エネルギ層の分布は結果として得られる治療計画の送達時間に影響を及ぼすので、これについて考慮しなければならない。いくつかの一般的なタイプの送達機械では、計画の送達中の1つのエネルギ層から別のエネルギ層への変化は時間がかかるので、そのような多数の変化を伴う計画の送達は長い時間を要することになる。特に、高エネルギ層への変化は数秒を要し得るのに対し、低エネルギ層への変化はより短い時間で、典型的には約1秒で実行され得る。時間を節約するため、エネルギ層をビーム角と同時に変化させ得るようにスポットを計画することも有利である。
[045] 更に、エネルギ層の順序は送達時間を短縮するように選択することができる。例えば、適用される最も高いエネルギの層は、送達される第1のビーム又は選択されたビームシーケンス内の第1のビームのスポットに割り当てられ、これ以降の各ビームでエネルギは低減する。全てのビームでエネルギが一貫して低減するようにスポットを計画することは適切でない場合があるが、スポットは、エネルギ層変化の数を減らすように、特に、高エネルギ層への変化の数を限定するように選択され得る。ここでの例はエネルギを徐々に低減することが最も適切であると仮定しているが、任意の適切なエネルギ層分布をこのように実現すればよいことは理解されよう。
[046] 図6は一実施形態の単純化した例である。図3と同様に、ターゲット62を含む患者61の断面が示されている。この例では、ビームのセットが複数のビームセクタ64に分割され、これらは図6ではライン65で区切られている。各ビームセクタ64は、1つ以上の隣接したビーム66を含む角度間隔をカバーする。これは、以下で検討するように様々な目的のために実行され得る。例えば、これらのセクタを用いて、特定のブラッグピークをカバーする異なるセクタ内のスポットを選択することにより、そのブラッグピークを異なる方向からのスポットによって確実にカバーすることができる。各セクタ内で1つもしくは指定された数のスポットを選択するか、又は、隣接している場合もあるし隣接していない場合もある複数の異なるセクタから指定された数のスポットを選択することができる。多くの場合、ブラッグピークが異なる方向からカバーされることを保証するため、隣接していないセクタ又はビームのスポットを選択することが有利である。これにより、結果として得られる計画のロバスト性が増大する。
[047] また、これらのセクタを用いて、計画全体のための適切なエネルギ層分布を保証するため、適切なエネルギ層シーケンスを促進することができる。上述したように、多くのタイプの機器では、計画の送達中の1つのエネルギ層から別のエネルギ層への変化は時間がかかるので、そのような多数の変化を伴う計画の送達は長い時間を要することになる。特に、高エネルギ層への変化は数秒を要し得るのに対し、低エネルギ層への変化はより短い時間で、典型的には約1秒で実行され得る。時間を節約するため、エネルギ層をビーム角と同時に変化させ得るようにスポットを計画することも有利である。例えば、適用される最も高いエネルギの層はセクタ内の第1のビームのスポットに割り当てられ、セクタ内のこれ以降の各ビームでエネルギは低減する。次のセクタに到達した場合、最も高いエネルギ層に第1のビームを再び用いることができる。ここでの例はエネルギを徐々に低減することが最も適切であると仮定しているが、セクタ内で任意の適切なエネルギ層分布をこのように実現すればよいことは理解されよう。
[048] また、特定のセクタ内のビームの使用を避けることも可能である。その理由としては、例えば、これらのビームが患者のリスク臓器に影響を及ぼす危険性があるからである。
[049] 各ビームセクタの角度間隔は、任意の適切な判断基準セットに従って選択され得る。例えば、全てのセクタにわたって最大エネルギと最小エネルギとの最大平均差を生じるセクタのセットを選択することができる。エネルギ低減は概ね増大よりも速いので、回転中のエネルギをコンスタントに低減させる可能性を高めるため、これを使用することが有利であり得る。
[050] また、セクタのセットは、ターゲットの最も遠位の部分の深さがビーム方向によってどのくらい変動するかに基づくことができる。最も遠位のエッジまでの距離がビーム方向と共に過度に大きくなる場合、ビーム方向によるエネルギの単調な変化を発生させると同時に全てのブラッグピークを含ませることは実現可能でない場合がある。これにより、いくつかのビーム方向は同一セクタ内に存在することが実現不可能となる場合があるので、セクタのセットアップの際にこれが考慮され得る。
[051] また、セクタのセットは、水等価ターゲット厚さがビーム方向によってどのくらい変動するかを考慮に入れて選択することができる。このような変動が意味するのは、水等価ターゲット厚さの小さい方向からのスポットのエネルギ層がターゲットボリューム内で占める部分が、水等価ターゲット厚さの大きい方向からのエネルギ層よりも大きいということである。ビームの方向からターゲット全体をカバーするためビームで必要なエネルギ層の数を最小限に抑えるようにセクタを選択することが有利であり得る。
[052] リスク臓器すなわちOARに送達される線量を回避又は限定するため、OAR範囲マージンを使用し、例えば、ビームがリスク臓器を通過するか又はリスク臓器の前の範囲マージン内で停止することにより、許容不可能なスポットの選択を禁止することができる。これを達成するための1つの手法は、各ブラッグピーク及びビーム方向について、全ての像に対して上記の規定による最も近位の許容不可能な位置までの水等価深さを計算することであり得る。次いでこの深さを候補スポット自体の深さと比較することができる。別の手法は、可能なスポット位置の空間を離散化し、これらの各々について、また各ビーム方向と各像について、上記の規定による最も近位の許容不可能な位置までの水等価深さを計算することであり得る。次いで、候補スポットの深さと上記のように計算した最大許容可能値を比較することにより、候補スポットをフィルタリングすることができる。いずれの場合も、このスポット無効化は選択したスポットにも適用しなければならない。それらは、前述のようにセットアップエラーを考慮する際に導入される新しいスポット位置を含むからである。
[053] 実際的な理由のため、エネルギ層を生成する場合、エネルギ層の数が妥当なレベルに維持されることを保証しなければならない。これを達成するには、最大エネルギと最小エネルギとの間の分離と組み合わせて、エネルギ層の最大数を設定すればよい。あるいは、許容エネルギ層間の分離を、WETとして表される所定のエネルギステップによって規定し、生成される各エネルギ層を最も近い許容エネルギ層に調整することができる。

Claims (13)

  1. 患者のボリュームに放射線療法を行うことに適したイオンビーム放射線治療計画の最適化において使用するため、選択されたスポットのセットを提供するコンピュータベースの方法であって、前記放射線治療計画は1つ以上のビーム方向を含み、
    a.前記ボリューム内で複数の位置を規定するステップであって、各位置は可能なブラッグピーク位置に対応し、前記複数の位置は前記ボリュームの適用範囲を提供するように規定される、ステップと、
    b.各位置で、少なくとも1つのビーム方向に対して、レイトレースを実行して、前記位置にブラッグピークを置くビームの潜在的スポットの特徴を決定し、潜在的スポットのセットを決定するステップと、
    c.各位置で、前記潜在的スポットのうちどれも選択しないか又は1つ以上を選択し、前記1つ以上の選択したスポットを前記選択されたスポットのセットに含めるステップと、
    を含む方法。
  2. 前記位置はブラッグピーク位置として規定され、各レイトレースは前記レイトレースに沿った放射線深さを計算するように実行され、対応するスポットのエネルギと位置を決定するステップが実行され、1つ以上のスポットを選択する前記ステップは、前記ビーム方向のうち1つ以上にわたって前記スポットを分布させることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記位置は前記ボリュームを前記ボリューム内のサブボリュームに離散化することによって規定され、前記レイトレーシングは各サブボリュームの投影を決定するように実行され、1つ以上のスポットを選択する前記ステップは、前記投影されたサブボリュームを前記ビーム方向のうち1つ以上にわたって分布させることと、ビーム方向ごとに前記投影されたサブボリュームから前記スポットを選択することと、を含む、請求項1に記載の方法。
  4. ステップcにおける前記選択は、
    -前記1つ以上のビーム方向にわたるスポットの分布、
    -エネルギ層内のスポットの分布、
    -ターゲット交差長、
    -各レイトレースに沿った均質性指数又は不均質性指数、
    -エネルギ層の配列、
    -前記ビーム内の選択されたスポットの数、
    -シナリオベースのロバストな最適化における、1つのシナリオに対して生成されたスポットの異なるシナリオにおける寄与、
    -高い線エネルギ付与値及び/又はターゲットボリューム内の生物学的効果比の分布、
    のうち少なくとも1つを考慮して実行される、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の方法。
  5. ステップcにおける前記選択は、各スポットの前記特徴に基づき、前記潜在的スポットの各々で規定された良好尺度に基づいて実行される、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記良好尺度は、
    -請求項4の判断基準のいずれか、
    -特定のブラッグピーク位置に対応する選択されたスポットの数、
    -1つのビーム内の選択されたスポットの数、
    -前記ターゲットの境界に対する前記選択されたスポットの位置、
    のうち少なくとも1つに基づいて決定される、請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも1つのビームセクタを規定することを含み、各ビームセクタは、前記ビームのサブセットを形成する隣接したビーム方向のセットを包含する、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の方法。
  8. ステップcにおける前記選択は、隣接したビーム方向の前記セットにおける潜在的スポットの数に対して実行される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ビームのセットにおける第1のビーム方向について、又は前記ビームの前記サブセットのうち1つにおいて、第1のエネルギを識別し、前記識別したエネルギに対する前記第1のビーム方向のエネルギ層を生成し、所定のパターンに従ってエネルギを変動させながら以降のエネルギ層を生成し、特定のブラッグピークに対応する前記スポットをそれらのエネルギに応じて前記層に分布させることを含む、請求項1から8のうちいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記計画におけるエネルギ層の最大数を決定すること及び/又は前記エネルギ層間に所定の分離を設定することにより、前記ビームのセット又は各セクタにおいてエネルギ層の数を限定するステップを含む、請求項1から9のうちいずれか一項に記載の方法。
  11. イオンビーム放射線治療計画を最適化するためのコンピュータベースの方法であって、請求項1から10のうちいずれか一項に記載の方法を実行することにより、前記最適化で使用するため選択されたスポットのセットを提供することを含む、方法。
  12. 好ましくは非一時的記憶媒体上の、コンピュータ可読コード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータのプロセッサで実行された場合に請求項1から11のうちいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる、コンピュータプログラム製品。
  13. プロセッサ及びプログラムメモリを含むコンピュータであって、前記プログラムメモリは、前記プロセッサにおいて実行されるように構成された請求項12に記載のコンピュータプログラム製品を保持する、コンピュータ。
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