JP2024509485A - 電池セルの検出装置 - Google Patents

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Abstract

電池セル(10)の検出装置(20)であって、検出台(21)と、加熱デバイス(22)と、検出デバイス(23)と、を備え、検出台(21)には電池セル(10)を収容するための収容キャビティ(21a)が設けられ、加熱デバイス(22)は収容キャビティ(21a)内に設置され且つ電池セル(10)を加熱し、検出デバイス(23)は収容キャビティ(21a)と連通し、且つ電池セル(10)の電解液が漏れているか否かを判断するために収容キャビティ(21a)内のガスの成分を検出する。検出装置は、電池セル(10)を収容キャビティ(21a)内に配置し、且つ加熱デバイス(22)を用いて収容キャビティ(21a)内の電池セル(10)を加熱することで、電解液の漏れが存在する電池セル(10)内の電解液の気化を加速し且つ収容キャビティ(21a)内に放出させ、電池セル(10)自体の構造及び性能に影響を与えない前提で、電池セル(10)内の電解液が漏れているか否かを迅速且つ効率的に検出し、電池セル(10)の安全性を保証する。【選択図】図2

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、2021年10月13日に出願された、出願番号202122468097.7、名称「電池セルの検出装置」の中国特許出願の優先権を主張し、該出願のすべての内容を参照により本明細書に組み込むものとする。
本願は検出技術分野に関し、特に電池セルの検出装置に関する。
電池セルは携帯電話、ノートパソコン、バッテリーカー、電気自動車、電動航空機、電動船舶、電動玩具自動車、電動玩具船舶、電動玩具航空機及び電動工具等の電力消費装置に広く用いられる。電池セルはカドミウムニッケル電池セル、水素ニッケル電池セル、リチウムイオン電池セル及び二次アルカリ亜鉛マンガン電池セル等を含むことができる。
電池技術の発展において、電池セルの性能を向上させる以外に、安全上の問題も無視できない課題である。電池セルの安全上の問題を保証できない場合、該電池セルを使用することはできない。従って、電池セルの安全性をどのように保証するかは、電池技術における早急に解決すべき技術的課題である。しかし電池セルの使用過程には、電解液が漏れることにより生じる電池セルの安全上の問題が存在する。従って、電池セル製品に電解液の漏れが発生しないことをどのように保証するかは、電池安全技術において早急に解決すべき技術的課題である。
本願は、電池セル中の電解液が漏れているか否かを検出して、電池セルの安全性を保証することができる電池セルの検出装置を提供する。
本願は、電池セルを収容するための収容キャビティが設けられる検出台と、収容キャビティ内に設置され且つ電池セルを加熱する加熱デバイスと、収容キャビティと連通し且つ電池セルの電解液が漏れているか否かを判断するために収容キャビティ内のガスの成分を検出する検出デバイスと、を備える電池セルの検出装置を提供する。
本願の実施例が提供する電池セルの検出装置は、電池セルが収容キャビティ内に配置されるように設置し、且つ加熱デバイスを用いて収容キャビティ内の電池セルを加熱することで、電解液の漏れが存在する電池セル内の電解液の気化を加速し且つ収容キャビティ内に放出させ、電池セル自体の構造及び性能に影響を与えない前提で、電池セル内の電解液が漏れているか否かを迅速且つ効率的に検出し、電池セルの安全性を保証する。
いくつかの実施例において、検出装置は、加熱デバイスに電気的に接続されて、収容キャビティ内の温度を制御して予め設定された温度に維持する温度制御ユニットをさらに含む。これにより、加熱デバイスは加熱温度をリアルタイムに調整しやすく、収容キャビティ内の温度を予め設定された温度に維持することを保証する。
いくつかの実施例において、予め設定された温度は60℃~100℃である。電池セル内の電解液の化学的安定性を保証する前提で、電池セルの電解液の放出をできるだけ加速する。
いくつかの実施例において、検出台は載置台及びカバーを含み、カバーは載置台を覆うように設けられて収容キャビティを形成し、カバーは収容キャビティと外部環境とを連通する連通口、及びガス流出口を有し、検出デバイスは、ガス流出口と連通する取り込み口を有する。収容キャビティ内のガスをガス流出口を介して検出装置に流入させ検出を行う過程において、収容キャビティ内の空気圧が低下し、連通口を設置することにより外界の空気を収容キャビティ内に入れることができ、外界の空気は収容キャビティ内の電解液の成分に影響を与えず、且つ収容キャビティ内の空気圧が低くなりすぎることを防止して、電池セル、特にソフトパック電池セルが膨張変形する現象の発生を回避することができる。
いくつかの実施例において、検出装置は、連通口と連通し且つ収容キャビティ内の空気圧を制御して予め設定された空気圧に維持する空気圧制御ユニットをさらに含む。収容キャビティ内の空気圧を予め設定された空気圧に維持することで、収容キャビティ内のガスが検出装置に入ることを保証し、収容キャビティ内のガスを検出しやすい。
いくつかの実施例において、空気圧制御ユニットは、連通口と連通し、且つ収容キャビティに空気を入れる送気装置と、送気装置と電気的に接続され、収容キャビティ内の空気圧情報を検出し、且つ収容キャビティ内の空気圧情報を送気装置にフィードバックする空気圧検出装置と、を含む。これにより収容キャビティに一定の空気圧を維持させることができ、収容キャビティ内のガスがガス流出口を介して検出装置に入ることを保証する。
いくつかの実施例において、載置台はベース及びベースに設置される治具を含み、カバーはベースを覆うように設けられて収容キャビティを形成し、治具は電池セルを挟持する。これにより電池セルを収容キャビティ内に配置しやすく、検出終了後に収容キャビティ内から電池セルを取り出すことも簡単であり、生産タクトタイムを効果的に向上させ、検出装置の利用率を向上させる。
いくつかの実施例において、検出デバイスは互いに電気的に接続された検出ユニット及び処理ユニットを含み、検出ユニットは収容キャビティと連通し、且つ収容キャビティ内のガスの成分を検出し、処理ユニットは検出ユニットの検出結果に対してデータ処理を行う。このように構成することで、検出デバイスに電池セルの電解液が漏れているか否かを判断する機能を備えさせることができ、作業者の操作をより容易にする。
いくつかの実施例において、検出ユニットはガスクロマトグラフを含む。ガスクロマトグラフは大部分の種類のエステル類物質を検出することができ、且つガスクロマトグラフは高感度、高効率、高選択性を有し、分析速度が速く、必要なサンプル量が少ない等の利点を有する。
いくつかの実施例において、検出装置は、収容キャビティ及び検出デバイスと連通し、収容キャビティ内のガスを検出デバイスに送り込む排気装置をさらに含む。これにより、ガス流が収容キャビティから流出することを保証し、電池セルから漏れた電解液の成分が検出装置に流出しやすい。
本願の実施例が提供する電池セルの検出装置は、電池セルが収容キャビティ内に配置されるように設置し、且つ加熱デバイスを用いて収容キャビティ内の電池セルを加熱することで、電解液の漏れが存在する電池セル内の電解液の気化を加速し且つ収容キャビティ内に放出させ、電池セル自体の構造及び性能に影響を与えない前提で、電池セル内の電解液が漏れているか否かを迅速且つ効率的に検出し、電池セルの安全性を保証する。
本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するめに、以下に本願の実施例に必要な図面を簡単に説明し、理解すべきことは、以下に示された図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、図面に基づいて他の図面をさらに取得することができる。
本願の実施例に開示される検出装置が検出する電池セルの構造概略図である。 本願の一実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願の別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のまた別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のさらに別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のさらに別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のさらに別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のさらに別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。 本願のさらに別の実施例に開示される検出装置の構造概略図である。
図面において、図面は実際の比率に従って描かれたものではない。
10 電池セル
11 包装パック
12 電極リード線、
20 検出装置
21 検出台
21a 収容キャビティ
211 載置台
2111 ベース
2112 治具
212 カバー
212a 連通口
212b ガス流出口
22 加熱デバイス
23 検出デバイス
23a 取り込み口
231 検出ユニット
232 処理ユニット
24 温度制御ユニット
25 空気圧制御ユニット
251 送気装置
252 空気圧検出装置
26 排気装置
261 排気制御弁
以下に図面及び実施例を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は本願の原理を例示的に説明するために用いられるが、本願の範囲を限定するものではなく、本願は記載された実施例に限定されない。
本願の記載において説明すべきことは、別途説明されない限り、「複数」は、2つ以上という意味であり、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」等の用語が指示する方位又は位置関係は、本願の説明を容易にして、説明を簡略化するものであるに過ぎず、対象の装置や素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成され及び操作されるべきであることを示す又は暗示するものではなく、従って本願を限定するものと理解すべきではない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、説明する目的で用いられるものに過ぎず、相対的な重要性を示す又は暗示するものと理解すべきではない。「垂直」は、厳密な意味での垂直ではなく、誤差の許容範囲内にあるものである。「平行」は、厳密な意味での平行ではなく、誤差の許容範囲内にあるものである。
以下の説明に出現する方位表現はいずれも図に示す方向であり、本願の具体的な構造を限定するものではない。本願の記載においてさらに説明すべきことは、別途明確に規定及び限定されない限り、「取り付ける」、「つながっている」、「接続」という用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体接続であってもよい。直接つながっていてもよく、中間媒体を介して間接的につながっていてもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
本願において、電池セルはリチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池等を含むことができ、本願の実施例はこれに限定されない。電池セルは円筒、扁平体、直方体、又は他の形状等であってもよく、本願の実施例はこれにも限定されない。電池セルは一般的にパッケージの方式により円筒形電池セル、角形電池セル及びソフトパック電池セルの3種類に分けられ、本願の実施例はこれにも限定されない。
電池セルはエネルギー密度が高く、出力密度が高く、サイクル回数が多く、貯蔵時間が長い等の利点を有し、電池セルが使用される電力消費装置において一般的に応用されている。例えば、電力消費装置は車両、携帯電話、携帯機器、ノートパソコン、船舶、宇宙機、電動玩具、電動工具などであってもよい。車両はガソリン自動車、天然ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は純粋な電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車等であってもよい。宇宙機は航空機、ロケット、スペースシャトル及びスペースシップ等を含む。電動玩具はゲーム機、電動自動車玩具、電動船舶玩具及び電動航空機玩具等の固定式又は移動式の電動玩具を含む。電動工具は電動ドリル、電動グラインダ、電動レンチ、電動ドライバ、電動ハンマ、電動インパクトドライバ、コンクリートバイブレータ及び電動カンナ等の金属切削電動工具、研磨電動工具、組立電動工具及び鉄道用電動工具を含む。発明者らは、電池セルの使用中に電解液が漏れるという問題を発見した後、電池セルの構造と使用環境、及び電池セルの組み立てプロセスに対する分析と研究を行った。発明者らは、電池セルの出荷前の生産過程において、電池セルから漏れているか否かの検出が、往々にして人手による目視検査の方式で行われ、人手による目視検査は生産効率が低いだけでなく、目視できる電池セルの漏れの問題だけしか検出できず、目に見えない電池セルの液漏れの問題を手作業で識別することができないため、液漏れのリスクが存在する電池セルが市場に流入し、安全上の一定のリスクをもたらしていることに気付いた。
発明者らが発見した上記課題に基づき、発明者らは電池セルの検出方式を改良し、本願の実施例に記載の技術的解決手段は電池セルの検出装置に適用される。
図1に示すように、電池セル10は、包装パック11と、包装パック11内に収容された電極アセンブリと、電極アセンブリに接続され且つ包装パック11の外部に突出した電極リード線12と、を含む。
包装パック11の内部には、電極アセンブリ及び電解液を収容するための収納キャビティが形成されている。包装パック11の形状は、電極アセンブリの具体的な形状に応じて決定することができる。
包装パック11は第1包装フィルム及び第2包装フィルムを含み、第1包装フィルム及び第2包装フィルムは上下に配置され、電極アセンブリは第1包装フィルムと第2包装フィルムとの間に設置される。第1包装フィルムと第2包装フィルムとは、別体であってもよいし、一体であってもよい。例えば、第1包装フィルム及び第2包装フィルムは、1枚の包装フィルム(例えばアルミラミネートフィルム、スチールラミネートフィルム等)を二つ折りにしたものである。
第1包装フィルム及び第2包装フィルムはいずれも多層構造である。例えば、第1包装フィルム及び第2包装フィルムはいずれも保護層、金属層及びヒートシール層を含み、保護層及びヒートシール層は、金属層の両側にそれぞれ設置される。具体的には、金属層の電極アセンブリと対向する面に接着剤を介してヒートシール層を設置し、金属層の電極アセンブリとは反対側の面に接着剤を介して保護層を設置することができる。
好ましくは、保護層の材質はナイロン又はポリエチレンテレフタレートであってもよく、金属層の材質はアルミニウム箔又はスチール箔であってもよく、ヒートシール層の材質はポリプロピレンであってもよい。
第1包装フィルムと第2包装フィルムは、電極アセンブリの外側で接続され且つ封止領域を形成する。例えば、ホットプレスによって、第1包装フィルムのヒートシール層が第2包装フィルムのヒートシール層に溶着され、且つ封止領域を形成する。
図2~図9はそれぞれ本願の実施例に係る異なる検出装置20を示す。
本願の実施例に係る電池セルの検出装置20によれば、図2に示すように、電池セルの検出装置20は、検出台21と、加熱デバイス22と、検出デバイス23と、を含む。検出台21には電池セル10を収容するための収容キャビティ21aが設けられ、加熱デバイス22は収容キャビティ21a内に設置され且つ電池セル10を加熱することに用いられる。検出デバイス23は収容キャビティ21aと連通し、且つ電池セル10の電解液が漏れているか否かを判断するために収容キャビティ21a内のガスの成分を検出することに用いられる。
具体的には、電池セル10からの漏れがない場合、収容キャビティ21a内のガスはごく少量の電解液成分だけを含む可能性がある。電池セル10から電解液が一旦漏れ出すと、収容キャビティ21a内の電解液の成分が指数関数的に増加する。このため、検出デバイス23は、電池セル10から電解液が漏れているか否かに関わらず、収容キャビティ21a内のガス中の電解液成分を検出する可能性があるが、その差は桁違いである。
なお、電池セル10の電解液が漏れているか否かを判断する過程は、検出デバイス23自体で完了させてもよく、又は検出デバイス23は収容キャビティ21a内のガスの成分を検出するためだけに設置され、手動又は他の機器で電解液が漏れている現象が存在するか否かを判断してもよい。
例示的に、検出デバイス23自体に電解液が漏れているか否かを判定するハードウェアが集積され、例えば検出デバイス23が収容キャビティ内のガス中の電解液の含有量が予め設定された含有量を超えたことを検出した場合、警報を発し、即ち検出デバイス23自体が、電池セル10の電解液が漏れているか否かを判定する能力を有する。
検出装置20による検出の結果、電池セル10に電解液の漏れの問題が存在しない場合、電池セル10を次の工程に送り又は次の操作を行うことができる。電池セル10に漏れが発生したことが検出された場合、該電池セル10は次の工程に進むことができず、廃棄処理又は再加工を行う。
加熱デバイス22は、収容キャビティ21a内の電池セル10を加熱することができれば、収容キャビティ21aの内部に設置されてもよく、収容キャビティ21aの外部に設置されてもよい。加熱デバイス22を設置して電池セル10を加熱することで、電池セル10に電解液の漏れが存在する場合、電池セル10の電解液の成分の気化を加速し且つ収容キャビティ21a内に放出させることができ、検出デバイス23が収容キャビティ21a内のガス中の電解液成分を迅速に検出することに役立つ。
検出台21は、電池セル10を収容可能な収容キャビティ21aを有していれば、その構造や形態は限定されない。収容キャビティ21aは密閉されていてもよく、外部と連通していてもよい。収容キャビティ21a内には、1つの電池セル10のみが収容されてもよく、複数の電池セル10が同時に収容されてもよい。収容キャビティ21a内に複数の電池セル10を収容することができる実施例では、検出装置20により電池セル10の漏れの問題が検出されない場合、電池セル10を次の工程に送るか又は次の操作を行うことができる。電池セル10に電解液の漏れが存在する状況が検出されると、手作業による検出の方式であってもよく、本願が提供する検出装置20の方式をそのまま用いてもよいが、電解液の漏れが存在する電池セル10を見つけるまで、複数の電池セル10を分けて検出を行う必要がある。
本願の実施例が提供する電池セルの検出装置20は、電池セル10が収容キャビティ21a内に配置されるように設置し、且つ加熱デバイス22を用いて収容キャビティ21a内の電池セル10を加熱することで、電解液の漏れが存在する電池セル10内の電解液の気化を加速し且つ収容キャビティ21a内に放出させ、電池セル10自体の構造及び性能に影響を与えない前提で、電池セル10内の電解液が漏れているか否かを迅速且つ効率的に検出し、電池セル10の安全性を保証する。
いくつかの実施例において、図3に示すように、検出装置20は、加熱デバイス22に電気的に接続されて、収容キャビティ21a内の温度を制御して予め設定された温度に維持する温度制御ユニット24をさらに含む。
なお、電解液の漏れの問題が存在する電池セル10内の電解液を迅速に放出させるために、加熱デバイス22によって電池セル10をより高い温度まで加熱する必要があるが、高すぎる温度は電池セル10内の電解液の性質を変化させ、電池セル10の後続の正常な使用に影響を及ぼす。したがって、温度制御ユニット24を設けることにより、電池セル10が適切な温度に維持されるようにする必要がある。
具体的には、温度制御ユニット24は収容キャビティ21a内の環境温度をリアルタイムに監視し、収容キャビティ21a内の環境温度が高すぎる又は低すぎることを検出すると、加熱デバイス22に制御信号を送信し、加熱デバイス22が加熱温度をリアルタイムに調整できるようにして、収容キャビティ21a内の温度が予め設定された温度に維持されることを保証する。
予め設定された温度の具体的な数値範囲は、電池セル10の具体的な種類及び電池セル10内の電解液の具体的な成分に基づいて具体的に設定する必要があり、これにより電池セル10の性能の安定性を保証する前提で、電池セル10の電解液の放出をできるだけ加速させることができる。
いくつかの実施例において、予め設定された温度は60℃~100℃である。
具体的には、いくつかの例において、予め設定された温度は60℃~100℃のうちのいずれか1つの連続した範囲であってもよく、例えば60℃~80℃、70℃~90℃、60℃~70℃又は70℃~100℃等である。即ち予め設定された温度に1つの上限値及び下限値が存在してもよく、収容キャビティ21a内の温度が上限値を超えるか又は下限値を下回る場合、温度制御ユニット24は制御信号を加熱デバイス22に送信し、加熱デバイス22が電池セル10に対する加熱温度をリアルタイムに調整しやすくする。
他の例において、予め設定された温度は60℃~100℃のうちの任意の数値であり、例えば予め設定された温度は60℃、70℃、80℃、90℃又は100℃であり、この場合、温度制御ユニット24を設置して予め設定された温度に温度差値を与えることができ、収容キャビティ21a内の温度が予め設定された温度の許容誤差を超えるか又はそれより低くなると、温度制御ユニット24は制御信号を加熱デバイス22に送信し、加熱デバイス22が電池セル10に対する加熱温度をリアルタイムに調整しやすくする。
予め設定された温度を60℃~100℃に設定し、電池セル10の電解液の化学的安定性を保証する前提で、電池セル10に電解液をできるだけ迅速に放出させる。
いくつかの実施例において、図4に示すように、検出台21は載置台211及びカバー212を含み、カバー212は載置台211を覆うように設けられて収容キャビティ21aを形成し、カバー212は連通口212a及びガス流出口212bを有し、連通口212aは収容キャビティ21aと外部環境とを連通することに用いられる。検出デバイス23は、ガス流出口212bと連通する取り込み口23aを有する。
具体的には、検出対象の電池セル10は載置台211に配置され且つ収容キャビティ21a内に位置する。検出装置20は収容キャビティ21aの外部に位置し、ガス流出口212bを介して収容キャビティ21aと連通する。収容キャビティ21a内のガスをガス流出口212bを介して検出装置20に流入させ検出を行う過程において、収容キャビティ21a内の空気圧が低下し、連通口212aを設置することにより外界の空気を収容キャビティ21a内に入れることができ、外界の空気は収容キャビティ21a内の電解液の成分に影響を与えず、且つ収容キャビティ21a内の空気圧が低くなりすぎることを防止して、電池セル10、特にソフトパック電池セル10が膨張変形する現象の発生を回避することができる。
いくつかの実施例において、図5に示すように、検出装置20は、連通口212aと連通し且つ収容キャビティ21a内の空気圧を制御して予め設定された空気圧に維持する空気圧制御ユニット25をさらに含む。
具体的には、空気圧制御ユニット25は収容キャビティ21a内の空気圧を検出することができ、収容キャビティ21a内の空気圧が予め設定された空気圧より低くなると、連通口212aを介して検出装置20内に空気を入れる。なお、収容キャビティ21a内の空気圧を予め設定された空気圧に維持することで、収容キャビティ21a内のガスが検出デバイス23に入ることを保証し、収容キャビティ21a内のガスを検出しやすい。
いくつかの実施例において、図6に示すように、空気圧制御ユニット25は、連通口212aと連通し、且つ収容キャビティ21aに空気を入れる送気装置251と、送気装置251と電気的に接続され、収容キャビティ21a内の空気圧情報を検出し、且つ収容キャビティ21a内の空気圧情報を送気装置251にフィードバックする空気圧検出装置25223と、を含む。
具体的には、空気圧検出装置252は収容キャビティ21a内の空気圧情報をリアルタイムにモニタリングし且つ送気装置251にフィードバックすることができ、収容キャビティ21a内の空気圧が予め設定された空気圧より低くなると、送気装置251は収容キャビティ21a内により多くの空気を入れて収容キャビティ21aの空気圧を一定に維持し、収容キャビティ21a内のガスがガス流出口212bを介して検出デバイス23に入ることを保証する。例示的に、送気装置251は収容キャビティ21a内に乾燥及び濾過処理された後の乾燥した清浄な空気を入れて、収容キャビティ21a内に入力されたガスが電池セル10を腐食させる可能性を低下させる。
電池セル10は収容キャビティ21a内に直接配置してもよく、特定の治具2112によって挟持した後に収容キャビティ21a内に配置してもよい。
いくつかの実施例において、図7に示すように、載置台211はベース2111及びベース2111に設置される治具2112を含み、カバー212はベース2111を覆うように設けられて収容キャビティ21aを形成し、治具2112は電池セル10を挟持することに用いられる。
なお、電池セル10が治具2112に挟持されるように設置することで、電池セル10を収容キャビティ21a内に配置しやすく、また検出終了後に収容キャビティ21a内から電池セル10を取り出すことも簡単であり、生産タクトタイムを効果的に向上させ、検出装置20の利用率を向上させる。
いくつかの実施例において、図8に示すように、検出デバイス23は互いに電気的に接続された検出ユニット231及び処理ユニット232を含み、検出ユニット231は収容キャビティ21aと連通し、且つ収容キャビティ21a内のガスの成分を検出することに用いられ、処理ユニット232は検出ユニット231の検出結果に対してデータ処理を行うことに用いられる。
具体的には、検出ユニット231は検出した収容キャビティ21a内のガスの成分及び各成分の含有量を処理ユニット232に送信し、処理ユニット232は収容キャビティ21a内のガスの成分及び各成分の含有量について、収容キャビティ21a内に電解液の成分が含まれているか否かを判定し、且つ電解液の成分の含有量に基づいて電池セル10の電解液が漏れているか否かを判断する。
検出デバイス23は検出ユニット231及び処理ユニット232を含むように設置されるので、検出デバイス23に電池セル10の電解液が漏れているか否かを判断する機能を備えさせることができ、作業者の操作をより容易にする。
なお、電池セル10の電解液中の成分は複数あり、検出ユニット231は電解液中の特定の成分のみを検出するようにしてもよく、電解液中の複数の成分を検出するようにしてもよい。
いくつかの実施例において、検出ユニット231はガスクロマトグラフを含む。
なお、大部分の電池セル10の電気分解された成分はそのほとんどが炭酸エチレン等のエステル類物質であり、ガスクロマトグラフは大部分の種類のエステル類物質を検出することができるので、ほとんどの電池セル10の検出に用いることができ、電池セルの検出装置20の汎用性を向上させる。また、ガスクロマトグラフは高感度、高効率、高選択性を有し、分析速度が速く、必要なサンプル量が少ない等の利点を有する。
なお、収容キャビティ21a内の空気圧を増大させる方式によって、収容キャビティ21a内のガスを検出デバイス23に流出させてもよく、検出デバイス23に負圧を印加する方式によって、収容キャビティ21a内のガスを検出デバイス23内に流出させてもよい。
いくつかの実施例において、図9に示すように、検出装置20は、収容キャビティ21a及び検出デバイス23と連通し、収容キャビティ21a内のガスを検出デバイス23に送り込む排気装置26をさらに含む。
具体的には、排気装置26はガス流出口212bと連通し、負圧を生成する方式により、収容キャビティ21a内を低真空状態に維持し、それによりガス流が収容キャビティ21aから流出することを保証し、電池セル10から漏れた電解液の成分が検出デバイス23に流出しやすい。
いくつかの実施例において、排気装置26は排気制御弁261を含み、排気制御弁261により排気装置26の開閉、及び排気装置26から排出されたガス流の流速を制御することで、収容キャビティ21a内のガスをより正確に検出しやすくする。
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲を逸脱することなく、種々の改良を行い、その構成要素を等価物に置換することができ、特に、各実施例で言及した各技術的特徴は、構造的な矛盾がない限り、いずれも任意の方法で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲に含まれる全ての技術的解決手段を含む。
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲を逸脱することなく、種々の改良を行い、その構成要素を等価物に置換することができる。特に、各実施例で言及した各技術的特徴は、構造的な矛盾がない限り、いずれも任意の方法で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲に含まれる全ての技術的解決手段を含む。
包装パック11の内部には、電極アセンブリ及び電解液を収容するための収キャビティが形成されている。包装パック11の形状は、電極アセンブリの具体的な形状に応じて決定することができる。
いくつかの実施例において、図6に示すように、空気圧制御ユニット25は、連通口212aと連通し、且つ収容キャビティ21aに空気を入れる送気装置251と、送気装置251と電気的に接続され、収容キャビティ21a内の空気圧情報を検出し、且つ収容キャビティ21a内の空気圧情報を送気装置251にフィードバックする空気圧検出装置252と、を含む。

Claims (10)

  1. 電池セル(10)を収容するための収容キャビティ(21a)が設けられる検出台(21)と、
    前記収容キャビティ(21a)内に設置され且つ前記電池セルを加熱する加熱デバイス(22)と、
    前記収容キャビティ(21a)と連通し、且つ前記電池セル(10)の電解液が漏れているか否かを判断するために前記収容キャビティ(21a)内のガスの成分を検出する検出デバイス(23)と、を備える電池セルの検出装置(20)。
  2. 前記加熱デバイス(22)に電気的に接続されて、前記収容キャビティ(21a)内の温度を制御して予め設定された温度に維持する温度制御ユニット(24)をさらに含む、請求項1に記載の検出装置(20)。
  3. 前記予め設定された温度は60℃~100℃である、請求項2に記載の検出装置(20)。
  4. 前記検出台(21)は載置台(211)及びカバー(212)を含み、前記カバー(212)は前記載置台(211)を覆うように設けられて前記収容キャビティ(21a)を形成し、前記カバー(212)は前記収容キャビティ(21a)と外部環境とを連通する連通口(212a)と、ガス流出口(212b)とを有し、
    前記検出デバイス(23)は前記ガス流出口(212b)と連通する取り込み口(23a)を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の検出装置(20)。
  5. 前記連通口(212a)と連通し且つ前記収容キャビティ(21a)内の空気圧を制御して予め設定された空気圧に維持する空気圧制御ユニット(25)をさらに含む、請求項4に記載の検出装置(20)。
  6. 前記空気圧制御ユニット(25)は、
    前記連通口(212a)と連通し、且つ前記収容キャビティ(21a)に空気を入れる送気装置(251)と、
    前記送気装置(251)と電気的に接続され、前記収容キャビティ(21a)内の空気圧情報を検出し、且つ収容キャビティ(21a)内の空気圧情報を前記送気装置(251)にフィードバックする空気圧検出装置(252)と、を含む、請求項5に記載の検出装置(20)。
  7. 前記載置台(211)は、ベース(2111)及びベース(2111)に設置される治具(2112)を含み、前記カバー(212)は前記ベース(2111)を覆うように設けられて前記収容キャビティ(21a)を形成し、前記治具(2112)は前記電池セル(10)を挟持する、請求項4~6のいずれか一項に記載の検出装置(20)。
  8. 前記検出デバイス(23)は、互いに電気的に接続された検出ユニット(231)及び処理ユニット(232)を含み、前記検出ユニット(231)は前記収容キャビティ(21a)と連通し、且つ前記収容キャビティ(21a)内のガスの成分を検出し、前記処理ユニット(232)は前記検出ユニット(231)の検出結果に対してデータ処理を行う、請求項1~7のいずれか一項に記載の検出装置(20)。
  9. 前記検出ユニット(231)はガスクロマトグラフを含む、請求項8に記載の検出装置(20)。
  10. 前記収容キャビティ(21a)及び前記検出デバイス(23)と連通し、前記収容キャビティ(21a)内のガスを前記検出デバイス(23)に送り込む排気装置(26)をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の検出装置(20)。
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