JP2024507782A - 機械的強度または寿命に影響を与えることのないプラズマ均一性のためのcシュラウド改良 - Google Patents

機械的強度または寿命に影響を与えることのないプラズマ均一性のためのcシュラウド改良 Download PDF

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Abstract

【解決手段】プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングは、上部水平部、垂直部、および下部水平部を含む。上部水平部は、閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部は、閉じ込めリングの下部内半径と外半径との間に延び、下部内半径に延びる伸長部を備える。下部水平部の上面は、下部内半径に向かって下がる角度を提供する。垂直部は、閉じ込めリングの外半径と内側半径との間に配置される。垂直部は、閉じ込めリングの上部水平部を下部水平部に接続する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体処理モジュールにおいて用いられる閉じ込めリングに関する。
半導体処理では、集積回路を規定するフィーチャを形成するために、基板には様々な動作が施される。例えば、堆積動作について、基板は処理チャンバ内に受け入れられ、形成されるフィーチャの種類に応じて特定種類の反応ガスがチャンバに供給され、高周波電力が印加されてプラズマが生成される。基板は、静電チャックなどの下部電極に規定された基板支持体上に受け取られる。シャワーヘッドなどの上部電極は、処理チャンバに特定種類の反応ガスを提供するために用いられる。高周波電力は、対応する整合ネットワークを通じて反応ガスに印加されて、基板表面上にイオンを選択的に堆積させるために用いられるプラズマが生成され、微細フィーチャが形成される。反応ガスは、微粒子やガスなどの副生成物を生成する。それらは、基板表面上に形成された微細フィーチャの完全性を維持するために、プラズマチャンバから迅速に除去される必要がある。
生成されたプラズマを処理領域内に閉じ込めるために、一組の閉じ込めリングが処理領域を囲むように規定される。さらに、歩留まりを向上させ、プラズマの大部分が処理のために受け入れられた基板上方にあることを確実にするために、プラズマ領域を取り囲む閉じ込めリングは、基板が処理のため受け入れられたときに、基板上方の領域だけでなくエッジリングの上方、および、エッジリングに隣接して配置された外側閉じ込めリング上方の領域も覆うように、処理領域を拡大するように構成されてよい。一組の閉じ込めリングは、プラズマを処理領域内に閉じ込めるように機能するだけでなく、チャンバ壁を含む処理チャンバの内部構造を保護するようにも機能する。
基板表面上に形成されるフィーチャの完全性は、処理領域内の均一なプラズマ密度に依存する。プラズマ均一性は、閉じ込めリング(例えば、Cシュラウド)の形状を調節して処理領域の体積を増加させることによって調整できる。しかし、閉じ込めリングの体積を増加させるために閉じ込めリングの形状または構造を変更することは、例えば、処理チャンバ内で用いられるハードウェア(処理チャンバスペーサプレート、接合ハードウェアなど)への大幅な変更を必要とするかもしれない。あるいは、閉じ込めリングの構造への変更は、閉じ込めリングの機械的強度の損失または寿命の短縮をもたらす可能性がある。
本発明の実施形態は、このような状況で生じた。
本発明の様々な実施形態は、プラズマをプラズマ領域内に閉じ込めるためにプラズマ処理チャンバで用いられる閉じ込めリングの構造を規定する。閉じ込めリングは、外半径と上部内半径との間に延びる上部水平部と、外半径と下部内半径との間に延びる下部水平部と、上部水平部の底面と外半径に規定された下部水平部の上面との間に延びる垂直部とを備えるように規定される。閉じ込めリングの下部水平部の上面は、下部内半径に向かって下がる上面に沿って設けられた角度で規定された傾斜によって規定される。傾斜は、下部水平部に厚差をもたらし、閉じ込めリングの内側半径付近の下部水平部の厚さは、下部内半径における下部水平部の厚さよりも大きい。いくつかの実施形態では、下部水平部の底面は平坦になるように規定される。あるいは、上面の傾斜の規定に加えて、第2の傾斜が下部水平部の底面に沿って規定される。第2の傾斜は、下部内半径に向かって下がる底部に沿って提供される第2の角度によって形成される。底部における第2の傾斜は、閉じ込めリングに用いられる付加材料を追加することにより規定されてよい。いくつかの実施形態では、下部水平部の底面に沿った第2の傾斜の形成は、下部内半径における下部水平部の厚さに等しい内側半径付近の下部水平部の厚さをもたらす。別の実施形態では、下部水平部の底面に沿った第2の傾斜の形成は、下部内半径付近の下部水平部の厚さとは異なる内側半径付近の下部水平部の厚さをもたらしてよい。下部水平部に傾斜形状を備えることによる閉じ込めリングの形状の改良は、プラズマ処理チャンバの他のハードウェア部品の再設計を必要とせずにプラズマ領域内のプラズマ均一性を調整するのに役立つ。さらに、下部水平部に行われた改良(例えば、下部水平部の上面および底面の両方に沿って傾斜面を規定すること)は、消耗品である閉じ込めリングの機械的強度または寿命に悪影響を及ぼすことを回避する。
下部水平部は、その長さに沿って規定された複数のスロットを備える。各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで径方向に、および、下部水平部の上面と底面との間に垂直に延びるように規定される。複数のスロットは、プラズマ領域内の最適なプラズマ密閉を確実にしながら、プラズマ領域で発生した副生成物および中性ガスを除去するのに用いられる。いくつかの実施形態では、各スロットは平行のスロット形状を備えるように規定されてよく、そこでは、内径に規定された内スロット半径は外径に規定された外スロット半径に等しい。別の実施形態では、下部水平部に傾斜形状を備えることに加えて、複数のスロットはテーパ状のスロット形状を用いて規定される。スロットは、プラズマに常に曝されることでその長さに沿って異なる摩耗を受けるため、テーパ状のスロット形状が有益である。テーパ状スロット形状は、閉じ込めリングの使用寿命を向上させながら、スロット間の限られた空間を最適に扱うことに役立つ。
例えば、スロットの摩耗は、外径よりも内径において大きい。この不均等な摩耗は、スロットの外径に対する内径付近のプラズマ体積の差異に起因する可能性がある。摩耗が限界寸法に達したときは、プラズマの非密閉が生じないことを確実にするため、閉じ込めリングは交換される必要がある。テーパ状スロット形状は、閉じ込めリングの寿命を延ばしながら不均等な摩耗に対処するのに役立つ。テーパ状スロット形状は、内径に狭い端部および外径に広い端部を規定することにより、スロット周りの領域を効率的に利用する。テーパ形状は、スロットの狭い端部がスロットの広い端部とほぼ同時に限界寸法に近付くことを可能にし、その結果、寿命の末期に全スロット長さが限界密閉寸法に達する。テーパ状スロット形状は、スロット周りの領域、特に外径における領域を効率的に利用することで、プラズマ領域内の最適なプラズマ密閉を維持しながら閉じ込めリングの使用寿命を延ばす。その結果、プラズマ処理チャンバにおいて閉じ込めリングが用いられうる処理サイクル数が増えるため、消耗品の閉じ込めリングに関連する費用は減少する。そのため、閉じ込めリングの本来の平均余命は、閉じ込めリング構造への改良(すなわち、テーパ状スロット形状および傾斜した下部水平部を含む)によって、プラズマ処理チャンバの他のハードウェア部品の再設計を必要とせずに維持される(すなわち、閉じ込めリングの寿命は損なわれない)。
一実施形態では、プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングが開示される。閉じ込めリングは、上部水平部、下部水平部、および垂直部を備える。上部水平部は、閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部は、閉じ込めリングの下部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部の上面は、下部内半径に向かって下がる角度を提供し、その角度は上面に沿って傾斜を規定する。下部水平部は、下部内半径に沿って下向きに延びる伸長部を含む。垂直部は、閉じ込めリングの外半径と内側半径との間に配置される。垂直部は、閉じ込めリングの上部水平部を下部水平部に接続する。
一実施形態では、内側半径付近の下部水平部の第1の厚さが下部内半径における下部水平部の第2の厚さよりも大きくなるように、下部水平部の底面は平坦である。
一実施形態では、第1の厚さは、第2の厚さよりも約10%~約40%大きい。
一実施形態では、角度は、下部水平部の上面に沿って傾斜を規定する。傾斜は、水平のx軸から測定して約0.20°~約1°になるように規定される。
一実施形態では、下部水平部の底面は、下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供する。第2の角度は、第2の傾斜を規定する。下部水平部の底面に規定された第2の傾斜の第2の角度は、内側半径付近の下部水平部の第1の厚さが下部内半径に規定された下部水平部の第2の厚さに等しくなるように、下部水平部の上面に規定された傾斜の角度に等しい。
一実施形態では、内側半径付近で上部水平部の底面と下部水平部の上面との間に規定された第1の高さは、閉じ込めリングの下部内半径において上部水平部の底面と下部水平部の上面との間に規定された第2の高さよりも小さい。
一実施形態では、下部水平部、上部水平部、および垂直部は、プラズマ処理チャンバで発生したプラズマを閉じ込めるように構成されたC字形構造体を規定するように一体的に接続される。
一実施形態では、下部水平部は複数のスロットを備える。複数のスロットの各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延びる。各スロットの内径におけるスロット内半径は、外径におけるスロット外半径に等しい。
一実施形態では、スロットの内径は、下部内半径によって規定されたリング内径よりも大きく、スロットの外径は、閉じ込めリングの外径によって規定されたリング外径よりも小さい。
一実施形態では、下部水平部は複数のスロットを備える。複数のスロットの各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延びる。各スロットの内径における内スロット半径は、外径における外スロット半径よりも小さい。
一実施形態では、各スロットの内スロット半径と外スロット半径との差は、各スロットが外径から内径に向かって先細りするようにスロットテーパを規定する。スロットテーパに影響を与える内スロット半径および外スロット半径は、スロットの対応する内径および外径における摩耗率の逆数になるようにサイズ決めされる。内スロット半径:外スロット半径の比率は、約1:1.1~約1:1.5である。
一実施形態では、上部内半径は、閉じ込めリングの下部内半径よりも大きい。
一実施形態では、下部水平部に規定された伸長部は、下部内半径において垂直下向きに延びる。
一実施形態では、下部水平部に規定された伸長部は、角度付き上部および垂直底部によって規定される。角度付き上部は、下部内半径において下部水平部の上面に規定された下向き傾斜点で下がる第3の角度を提供し、垂直底部は、角度付き上部の底部から下向きに延びるように規定される。
一実施形態では、上部水平部の上面は複数の穴を備える。複数の穴の各穴は、閉じ込めリングをプラズマ処理チャンバの上部電極に結合するために上部電極の底面に規定された固定手段の一部を受け入れるように構成される。
一実施形態では、下部水平部の伸長部は、プラズマ処理チャンバの下部電極の上面に規定された高周波ガスケットに載るように構成される。
別の実施形態では、プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングが開示される。閉じ込めリングは、上部水平部、下部水平部、および垂直部を備える。上部水平部は、閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部は、閉じ込めリングの下部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部の上面は、上面に沿って第1の傾斜を規定するように、下部内半径に向かって下がる第1の角度を提供する。下部水平部の底面は、底面に沿って第2の傾斜を規定するように、下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供する。下部水平部は、下部内半径に沿って下に延びる伸長部を含む。垂直部は、閉じ込めリングの外半径と内側半径との間に配置される。垂直部は、閉じ込めリングの上部水平部を下部水平部に接続する。
一実施形態では、第1の傾斜の第1の角度は、第2の傾斜の第2の角度に等しい。
一実施形態では、内側半径付近の下部水平部の第1の厚さは、下部内半径における下部水平部の第2の厚さに等しい。内側半径付近で上部水平部の底面と下部水平部の上面との間に規定された第1の高さは、下部内半径において上部水平部の底面と下部水平部の上面との間に規定された第2の高さよりも小さい。
一実施形態では、下部水平部は複数のスロットを備える。複数のスロットの各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延びる。各スロットの内径における内スロット半径は、各スロットの外径における外スロット半径に等しい。各スロットの内径は、下部内半径によって規定された閉じ込めリングのリング内径よりも大きく、スロットの外径は、外半径によって規定された閉じ込めリングのリング外径よりも小さい。
一実施形態では、下部水平部は複数のスロットを備える。複数のスロットの各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延びる。内径における各スロットの内スロット半径は、外径における外スロット半径よりも小さい。
さらに別の実施形態では、プラズマを内部に閉じ込めるためのプラズマ処理チャンバが開示される。プラズマ処理チャンバは、基板を支持するための下部電極と、下部電極の上方に配置された上部電極とを備える。プラズマ処理チャンバは、下部電極と上部電極との間に配置された閉じ込めリングを備える。閉じ込めリングは、上部水平部、下部水平部、および垂直部を備える。上部水平部は、閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部は、閉じ込めリングの下部内半径と外半径との間に延びる。下部水平部の上面は、下部内半径に向かって下がる角度を提供する。その角度は、上面に沿って傾斜を規定する。下部水平部は、下部内半径に沿って下に延びる伸長部を有する。垂直部は、閉じ込めリングの外半径と内側半径との間に配置される。垂直部は、閉じ込めリングの上部水平部および下部水平部を接続する。
一実施形態では、下部水平部の底面は、下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供する。第2の角度は、底面に沿って第2の傾斜を規定する。底面に沿って規定された第2の傾斜の第2の角度は、下部水平部の上面に規定された傾斜の角度に等しい。
一実施形態では、下部水平部は複数のスロットを備える。複数のスロットの各スロットは、下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延びるように構成される。内径における各スロットの内スロット半径は、外径における各スロットの外スロット半径よりも小さい。
一実施形態では、各スロットの内径は、閉じ込めリングの下部内半径によって規定されたリング内径よりも大きく、スロットの外径は、閉じ込めリングの外半径によって規定されたリング外径よりも小さい。
一実施形態では、上部内半径は、閉じ込めリングの下部内半径よりも大きい。
一実施形態では、閉じ込めリングの下部水平部、垂直部、および上部水平部は、プラズマ処理チャンバに規定されたプラズマ領域にプラズマを閉じ込めるために、切れ目のないC字形構造を規定する。閉じ込めリングは、シリコン、ポリシリコン、炭化シリコン、炭化ホウ素、セラミック、およびアルミニウムの1つから作られる。
一実施形態では、伸長部は、閉じ込めリングの下部水平部、垂直部、および上部水平部と一体化している。伸長部は、下部水平部の底面の垂直方向下方に延びるように構成される。
一実施形態では、上部電極は電気的に接地され、下部電極は対応する整合ネットワークを介して高周波電源に接続される。
一実施形態による、下部水平部の上面に沿って規定されたテーパ形状を有する閉じ込めリングが用いられるプラズマ処理チャンバの一部の拡大垂直断面図。
一実施形態による、下部水平部の上面に沿って規定されたテーパ形状を有する例示的な閉じ込めリング。
閉じ込めリングの下部水平部の上面および底面の両方に規定されたテーパ形状を備える、図2Aに示す閉じ込めリングの別の実施形態。
伸長部の上部が直線形状を有する、図2Aに示す閉じ込めリングの別の実施形態。
一実施形態による、(基板が存在するときの)基板表面の半径にわたる酸化物ブランケットエッチング速度に対応するプラズマ密度変化の代表的グラフ。
一実施形態による、下部水平部の上面に沿ってテーパ形状を有し、下部水平部に沿って規定された平行のスロット形状を備える複数のスロットを有する閉じ込めリングの一部の拡大図。
閉じ込めリングの下部水平部の上面および底面に沿ってテーパ形状を有し、下部水平部に沿って規定されたテーパ形状の複数のスロットを有する、図4Aに示す閉じ込めリングの別の実施形態。
一実施形態による、閉じ込めリングの下部水平部に沿って規定されたテーパ形状のスロットの拡大図。
一実施形態による、開始時のテーパ状スロット形状、および、閉じ込めリングの寿命末期の摩耗スロット形状の拡大図。
一実施形態による閉じ込めリングの上面斜視図。
本明細書に記載の様々な実施形態では、プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングは、プラズマ処理チャンバに規定されたプラズマ領域内の最適なプラズマ密閉を確実にしながら、閉じ込めリングの使用寿命を向上させるように構成される。プラズマ処理チャンバで用いられる閉じ込めリングは、上部水平部、垂直部、および下部水平部を備える。上部水平部は外半径から上部内半径に延びるように規定され、上部水平部の上面および底面は平坦になるように規定される。下部水平部は、外半径から下部内半径に延びるように規定される。垂直部は、閉じ込めリングの外半径と内側半径との間に配置され、閉じ込めリングの上部水平部を下部水平部に接続する。下部水平部の上面は、下部内半径に向かって下に傾斜する傾斜を規定するようにテーパ形状を備える。上面に規定された傾斜は、内側半径および下部内半径付近で閉じ込めリングの下部水平部の厚さに差異をもたらす。加えて、傾斜は、内側半径付近および下部内半径において上部水平部の底部と下部水平部の上部との間に規定されたギャップの高さに差異をもたらす。高さの差異は、プラズマ領域、特に閉じ込めリングで覆われた領域(例えば、基板がプラズマ処理チャンバ内に存在するときの基板の縁部領域上方、および、基板を囲むエッジリング上方の領域)で発生したプラズマの体積の増加をもたらす。
閉じ込めリング内のギャップの増加は、プラズマ均一性に良い影響を与える。プラズマ均一性は、プラズマ領域内の体積増加によるプラズマ拡散の変化に起因してよい。よって、プラズマ均一性は、プラズマ処理チャンバの他のハードウェア部品の再設計を必要とせずにプラズマをプラズマ領域に閉じ込めるのに用いられる閉じ込めリングの形状を変更することにより調整できる。閉じ込めリングの従来の設計を変更するための既存方法は、ハードウェアへの大幅な変更を必要とする、または、閉じ込めリングの機械的強度の損失、およびその結果として寿命の損失をもたらす。
プラズマ体積を増加させるために、閉じ込めリングに選択的変更が行われる(例えば、閉じ込めリングの下部水平部に沿った傾斜を含む)。閉じ込めリング構造に行われた変更は、閉じ込めリングの全体構造から実質的に外れないため、プラズマ処理チャンバ内の他のハードウェア部品(例えば、チャンバスペーサプレート、接合ハードウェアなど)への改良を必要としない。いくつかの実施形態では、閉じ込めリングの機械的強度および全体寿命を向上させるために、傾斜を備えることによるさらなる改善が下部水平部の底面に行われてよい。傾斜は、下部内半径に向かって下がる角度を提供するように、底部の長さに沿って閉じ込めリングの追加材料を加えることにより底面に規定されてよい。底面の追加材料は、下部水平部において傾斜を維持し続けながら下部水平部の長さに沿って全厚均一性を提供するように、下部水平部の厚さを増加させるように構成される。
下部水平部は、プラズマ領域内のプラズマ密閉を保護しながらプラズマ領域から副生成物を効率的に除去するための複数のスロットを備える。スロットは、プラズマ領域からの副生成物排出のための導管を提供するように、下部水平部に沿って内径から外径に縦方向に、また、下部水平部の上面と底面との間で深さ方向に延びるように規定される。いくつかの実施形態では、スロットは、長さに沿って平行なスロット形状を備えるように規定されてよく、内径における内スロット半径は、外径における外スロット半径と同じである。別の実施形態では、スロットは、内径では狭く外径では広くなるようにテーパ状のスロット形状を備えるように規定されてよい。外径における広い側は広い外スロット半径を有し、内径における狭い側は狭い内スロット半径を有する。各スロットの、内径における内スロット半径および外径における外スロット半径は、対応する内径および外径における摩耗率の逆数になるようにサイズ決めされる。内径の狭いスロットで開始することで、プラズマ非密閉の限界寸法に達する前に、内径においてより多くの摩耗が生じることができる。使用寿命の末期に、内径の小内スロット半径は内径の高摩耗率を相殺し、広い外スロット半径は外径の低摩耗率を相殺することにより、スロットの長さに沿った直線スロット形状がもたらされる。内スロット半径と外スロット半径との差は、各スロットが全スロット長さに沿って同時に密閉限度に達することをもたらす。テーパ状スロットは、狭い側に沿っていくらかの開口領域をもたらしてよい。狭い側に沿った開口領域を補償するために、全スロット数は増加されてよい。全スロット数の増加は、テーパ状スロットの狭い側に沿った予測される摩耗量を考慮する。
下部水平部の長さに沿った傾斜形状、および、下部水平部の長さに沿って規定された複数のスロットのテーパ状スロット形状を有する改良された閉じ込めリング構造は、(a)プラズマ均一性の全体的な向上、(b)副生成物の効率的な除去、および(c)閉じ込めリングの寿命の全体的な向上をもたらす。前記の利点は、プラズマ処理チャンバ内の他のハードウェア部品(例えば、チャンバスペーサプレート、接合ハードウェアなど)の再設計を必要とせずに実現される。本発明の前記要約に対し、様々な図を参照して以下に特定の実施形態が説明される。
図1は、一実施形態において、プラズマを閉じ込めるための閉じ込めリングを用いるプラズマ処理チャンバ100の一部の簡易ブロック図を表す。一実施形態では、プラズマ処理チャンバ100は、高周波(RF)電力をプラズマ処理チャンバ100に提供するための下部電極104と、プラズマ処理チャンバ100内でプラズマを生成するために処理ガスを提供するための上部電極102とを備える、容量結合プラズマ(CCP)処理チャンバ(または単に、以下、「プラズマ処理チャンバ」と呼ばれる)であってよい。下部電極104は、対応する整合ネットワーク107を介してRF電源106に接続される。RF電源106の第1の端部は整合ネットワーク107に接続され、RF電源106の第2の端部は電気的に接地される。RF電源106は、1つ以上のRF発電機(図示せず)を備えてよい。
一実施形態では、下部電極104の上面は、基板110が処理のために受け取られる基板支持面を規定する。エッジリング112は、基板110が処理のために受け取られたときに基板110を取り囲むように、下部電極104の基板支持面に隣接して規定される。エッジリング112の上面は、基板が下部電極104の基板支持面上に支持されたときに基板110の上面と同一平面になるように規定される。エッジリング112は、プラズマ処理チャンバ100内に発生するプラズマのための処理領域(プラズマ領域108)を拡大して、基板の端部を越える領域からエッジリング112の外縁を覆う広範囲の処理領域よりも拡大するように構成される。エッジリング112の外縁に隣接して1つ以上の誘電体リング120が配置される。RF電源106は、整合ネットワーク107を介して下部電極の底部に接続され、プラズマ処理チャンバ100にRF電力を提供する。接地リング122は、1つ以上の誘電体リング120の一部の下方に隣接して配置され、下部電極104を囲むように構成される。支持構造体118は、下部電極104の接地リング122の一部を囲むように配置される。RFガスケット116は、支持構造体118の上面に配置される。いくつかの実施形態では、RFガスケット116は、支持構造体118の上面に規定された流路内に配置されてよい。支持構造体118は、水晶素子、または、プラズマ処理チャンバ100で用いるのに適した他の絶縁材で作られてよい。
一実施形態では、上部電極102は、1つ以上の処理ガス源(図示せず)に接続された1つ以上の入口(図示せず)、および、下部電極104に対面する上部電極102の底面に分散された複数の出口を備えるシャワーヘッドであってよい。複数の出口は、処理ガスを1つ以上の処理ガス源から、上部電極102と下部電極104との間に規定されたプラズマ処理領域(または、単に「プラズマ領域」と呼ばれる)108に供給するように構成される。上部電極102は、複数の電極で構成されてよい。図1は、そのような一実施形態であって、上部電極102が、中央に配置された内側上部電極102aと、内側上部電極102aに隣接して囲むように配置された外側電極102bとを含む一実施形態を示す。この実施形態では、上部電極102は電気的に接地されて、プラズマ処理チャンバ100aに供給されるRF電力の接地への帰路が提供される。外側電極102bは、底面に沿って配置された複数の固定手段(図示せず)を備える。固定手段は、上部電極102を閉じ込めリング140に結合するために用いられる。
閉じ込めリング構造体(または単に、以下、「閉じ込めリング」と呼ばれる)140は、上部電極102と下部電極104との間に配置される。閉じ込めリング140は、チャンバ内で発生したプラズマが十分に封じ込められる密閉チャンバ空間を規定する。密閉チャンバ空間は、プラズマ領域108を規定する。閉じ込めリング140はC字形構造体で、C字形の開口部は、処理チャンバ100の上部電極102と下部電極104との間に規定されたプラズマ領域108の内側に向く。閉じ込めリング140の形状およびプラズマを領域に閉じ込める機能から、閉じ込めリングは「Cシュラウド」と呼ばれてもよい。閉じ込めリング140は、プラズマ処理チャンバ100の広範囲のプラズマ領域108にプラズマを閉じ込めるのに用いられる。閉じ込めリング140は、その上部において上部電極102の一部である外側電極102bに結合されるように構成される。閉じ込めリング140は上部電極102の一部であり、閉じ込めリング140の底部は、下部電極104の支持構造体118の上面に載るように構成される。RFガスケット116は、プラズマ処理チャンバ100が処理に従事するときに上部電極102と下部電極104との強力な結合を提供するように、支持構造体118の上面に設けられる。RFガスケット116は、上部電極102と下部電極104との間が空気結合されることを確実にする。一実施形態では、支持構造体118は、少なくとも基板支持面、エッジリング112、1つ以上の誘電体リング120、および接地リング122を備える下部電極104の領域を囲むように構成される。
図1のプラズマ処理チャンバは特定の部品のみを備えるように示されているが、実際には、プラズマ処理チャンバは基板処理に必要な複数の追加部品を備えることに注意されたい。さらに、図1に示す様々な構成要素は、それらの異なる特徴を識別するために、正しい縮尺で描かれなくてよい、および/または誇張されてよい。
概して、閉じ込めリング140は、上部水平部141、垂直部142、および下部水平部143を備える。上部水平部141は第1の長さで延び、プラズマ領域108に面する底面141aと、プラズマ領域108の反対側に面する上面141bとによって規定される。閉じ込めリング140を上部電極102に結合するときに外側電極102bの底面に規定された固定手段を受け入れるために、上面141b全体に複数の穴が分散されている。一実施形態では、上部水平部141の底面141aおよび上面141bは、実質的に平坦(すなわち、水平)である。別の実施形態では、上部水平部141の内端において、第1の段差148aが上部水平部141の上面141bに規定される。第1の段差は、外側電極102bを受け入れるのに用いられ、閉じ込めリング140を外側電極102bに結合するときに閉じ込めリング140の確実な接合を提供するために用いられてよい。この実施形態では、上部水平部141の底面141aは、実質的に平坦である。さらに別の実施形態では、第1の段差148aは上部水平部141の上面141bに規定され、第2の段差148bが上部水平部141の内端において上部水平部141の底面141aに規定される。この実施形態では、第1の段差148aおよび第2の段差148bは、いずれも高さが延びている。別の実施形態では、第1の段差148aは第1の高さ分延び、第2の段差148bは第2の高さ分延びてよい。別の実施形態では、上部水平部141の底面141aは、上部水平部に沿って傾斜を規定するように上部内半径151に向かって上がる角度を提供する。一例では、上部水平部の底面の傾斜角度は、0°よりも大きく1°よりも小さくなるように規定されてよいが、他の傾斜範囲が想定されてもよい。
垂直部142は、プラズマ領域108に面する内側面142aと、プラズマ領域108の反対側に面し、処理チャンバ100の壁の内側に向かって面する外側面142bとを備える。一実施形態では、垂直部142の内側面142aおよび外側面142bは垂直である。図1は、そのような垂直部142の内側面142aおよび外側面142bが垂直な一例を示す。別の実施形態では、垂直部142の内側面142aは湾曲し、垂直部142の外側面142bは垂直である。さらに別の実施形態では、垂直部142の内側面142aおよび外側面142bは、いずれも湾曲する。
下部水平部143は第2の長さで延び、プラズマ領域108に面する上面143aと、プラズマ領域108の反対側に面する底面143bとによって規定される。下部水平部143の上面143aは、下部水平部143の内端に向かって垂直部から下り傾斜となる。下部水平部143の傾斜は、上部水平部141と下部水平部143との間に規定されたギャップの高さに変化を生じさせる。いくつかの実施形態では、垂直部142付近で上部水平部141と下部水平部143との間に規定された第1の高さ「h1」は、下部水平部143の内縁付近で上部水平部141と下部水平部143との間に規定された第2の高さ「h2」よりも小さい。また、下部水平部143は、下部水平部143の内縁に配置され、下部水平部143の底面143bから下に延びる伸長部144を備える。図1に示す一実施形態では、伸長部144は真っ直ぐの内側面を備える。
一実施形態では、上部水平部141、垂直部142、および下部水平部143は、C字形構造体を規定するように一体的に接続されてよい。別の実施形態では、上部水平部141、垂直部142、および下部水平部143は、3つの別個の要素であり、上部水平部141の底面が垂直部142の上部に載って、垂直部142の上面に結合されるように構成されてよい。垂直部142の底面は、下部水平部143の上部に載って下部水平部143の上面143aに結合されるように構成される。上部水平部141、垂直部142、および下部水平部は共に、プラズマ処理チャンバ100で発生したプラズマをプラズマ領域108に閉じ込めるためのC字形構造体を形成する。
図2Aは、一実施形態においてプラズマ処理チャンバ100で用いられる閉じ込めリング140の拡大断面図を表す。図2Aの図は、閉じ込めリング140の様々な基準点を特定する。上記のように、閉じ込めリング140はC字形構造体であり、上部水平部141、垂直部142、下部水平部143、および伸長部144を備える。上部水平部141は、閉じ込めリング140の外半径150と上部内半径151との間に延び、底面141aおよび上面141bを備える。上部水平部141の底面141aおよび上面141bは、上部内半径151に段差を備えてよい、または備えなくてよい。底面141aはプラズマ領域108に面し、上面141bはプラズマ領域108の反対側に面する。上部水平部141の上面141bは、円形状配向で均一に分散され、外側電極102bの底面に沿って配置された対応する固定手段と位置が合うように規定された複数の留め具穴(または、単に「穴」と呼ばれる)(図示せず)を備える。外側電極102bの固定手段および外側電極102bの上面141bの留め具穴は、閉じ込めリング140を上部電極102に結合させるように規定される。
閉じ込めリング140の垂直部142は、閉じ込めリングの外半径150と内側半径153との間に配置される。垂直部142は、プラズマ領域108の内側に面する内面142aと、プラズマ領域108の反対側に面する外面142bとを備える。垂直部142の内面142aおよび外面142bのいずれかまたは両方は、垂直であってよい、または湾曲してよい。垂直部は、プラズマが閉じ込められるギャップを規定する高さで、上部水平部141と下部水平部143との間に延びる。いくつかの実施形態では、垂直部142は、C字形構造体を規定するように上部水平部141を下部水平部143に結合させる。
下部水平部143は、閉じ込めリング140の外半径150と下部内半径152との間に延びる。一実施形態では、閉じ込めリング140の下部内半径152は、閉じ込めリング140の上部内半径151よりも小さい。下部水平部は、上面143aおよび底面143bを備える。下部水平部143の上面143aは、下部内半径152に向かって下がる角度を提供するように規定されるが、下部水平部143の底面143bは平坦になるように規定される。この角度は、下部水平部143の上面143aに沿って傾斜を規定する。一実施形態では、傾斜は、閉じ込めリングの内側半径153付近で始まり、下部内半径152に向かって延びる。傾斜を伴う上面143aおよび平坦形状の底面143bは、下部水平部143の長さに沿って厚さの変化をもたらす。例えば、上面143aに沿った傾斜により、下部水平部143が閉じ込めリング140の内側半径153付近で第1の厚さ「T1」を有し、閉じ込めリング140の下部内半径152付近で第2の厚さ「T2」を有する(T1>T2)。一実施形態では、第1の厚さT1は、第2の厚さT2よりも約10%から約40%大きくなるように規定される。さらに、厚さの変化は、上部水平部141の底面141aと下部水平部143の上面143aとの間に規定されたプラズマ領域108を規定するギャップの高さに変化を生じさせる。例えば、傾斜は、閉じ込めリング140の内側半径付近に規定された第1の高さ「h1」と、下部内半径152付近に規定された第2の高さ「h2」をもたらし、第1の高さh1は、第2の高さh2よりも小さい。
一実施形態では、水平なx軸に対する下部水平部143の傾斜によって規定された勾配角度147は、約0.20°~約1°になるように規定されてよい。前記の傾斜角度の範囲は単なる例として提供され、限定的とみなされるべきでない。その結果、いくつかの実施形態では、傾斜角度はその範囲よりも大きくまたは小さくなることが想定され、そのような角度の増加または減少は、プラズマ処理チャンバ100の内径、実施される処理の種類、プラズマを生成するのに用いられる処理ガスの種類、発生した後に除去される副生成物および中性ガス種の種類、プラズマ処理チャンバのアクセス開口部などに基づいてよい。一実施形態では、閉じ込めリングはシリコン製である。他の実施形態では、閉じ込めリングは、ポリシリコン、炭化シリコン、炭化ホウ素、セラミック、アルミニウム、または、プラズマ領域108の処理条件に耐えうる他の材料で作られてよい。
下部水平部143は、下部内半径152に規定された伸長部144’を備える。図2Aに示す実施形態では、伸長部144’は、角度付き上部144aおよび垂直底部144bを含む。この伸長部144の構成は図1で用いられた構成とは異なり、図1の伸長部144が真っ直ぐな内面を備えるのに対して、図2Aの伸長部144’はその上部に勾配部を備える。下向き勾配点149に規定された角度付き上部144aは、一定角度で傾斜し、下向き勾配点149は、上面143aと下部内半径152の内面との交点に規定される。角度付き上部144aの勾配角度は、約0°~約10°であってよい。前記の範囲は例として提供され、限定的または包括的とみなされるべきでない。垂直底部144bは、角度付き上部144aの下方に配置され、下部水平部143の底面143bを越える高さで垂直方向下に延びる。伸長部144’は、下部水平部143に連続性をもたらす。垂直底部144bは、下部電極104に規定される支持構造体118の上面に配置されたRFガスケット116に載るように構成される。
図2Bは、一実施形態における、図2Aに示した閉じ込めリング140の構成の変形例を表す。図2Bの閉じ込めリング140’は、閉じ込めリング140の下部水平部143の上面143aに規定された傾斜に加えて、下部水平部143の底面143bに沿って規定された第2の傾斜を備える。図2Aおよび図2Bの両方に共通の閉じ込めリング140の様々な構成要素は、同じ参照番号を用いて表され、機能も同様である。下部水平部143の底面143bは、下部内半径152に向かって下がる第2の角度を提供して、下部水平部143の底面143bに沿って第2の傾斜を規定する。図2Aの実施形態の傾斜と同様に、第2の傾斜は閉じ込めリングの内側半径153付近で始まり、下部内半径152に向かって延びる。一実施形態では、下部水平部143の底面143bに沿って規定された第2の傾斜の第2の角度は、下部水平部143の上面143aに沿って規定された傾斜角度に等しい。例えば、第2の傾斜は、約0.20°~約1°になるように規定される。この実施形態では、下部水平部143の厚さは、下部水平部143の長さに沿って均一である。
別の実施形態では、底面143bに沿って規定された第2の傾斜の第2の角度は、上面143aに沿って規定された傾斜と異なってよい。例えば、第2の傾斜の第2の角度は、上面143aに沿った傾斜角度よりも大きく、下部水平部143の長さに沿った厚さに変化をもたらしてよい。この実施形態では、内側半径153付近の厚さT1は、下部内半径152付近の厚さT2よりも小さくてよい。この実施形態は、下部水平部143の長さに沿って厚さが変化する、図2Aに示した実施形態の変形例である。例えば、内側半径153付近の厚さT1は、下部内半径152付近の厚さT2よりも小さいが、図2Aの実施形態では、内側半径153付近の厚さT1は、下部内半径152付近の厚さT2よりも大きい。これは、プラズマ領域108におけるプラズマへの曝露により、下部内半径152において予測されるさらなる摩耗を考慮するためであってよい。
図2Cは、図2Aに示した閉じ込めリング140の別の実施形態を表す。この実施形態では、伸長部144は、上部144a’および垂直底部144bによって規定される。上部144a’は、図2Aに示した角度付き上部ではなく、下部内半径152に配置された内面に沿って直線形状を備えることが示されている。図2Cに示す実施形態では、上部144a’は、下部内半径152で下がって下部水平部143の底面143bまで延び、垂直底部144bは、上部144a’の伸長部である。垂直底部144bは、閉じ込めリング140の下部水平部143の底面143bの下方に延びる。
図2A~2Cに示す実施形態は、上面143aに沿って規定された、ならびに上面143aおよび底面143bの両方に沿って規定された傾斜を伴う閉じ込めリング140の垂直断面図を示す。図2Aおよび図2Bの断面図は、閉じ込めリング140の下部水平部143の長さに沿って規定されたスロット145も示している。閉じ込めリング140は、閉じ込めリング140の下部水平部143に沿って均一に分散された複数のスロットを備え、各スロットは、内径と外径との間で長さ方向に、また下部水平部の上面143aと底面143bとの間で深さ方向に延びる。スロット形状についての詳細は、図4Aおよび図4Bを参照して説明される。下部水平部143に沿って規定された複数のスロット145は、プラズマをプラズマ領域に最適に閉じ込めながらプラズマ領域から副生成物を排出させるための導管を提供する。
図3は、一実施形態における、下部水平部143に規定された傾斜形状を有する閉じ込めリングが用いられたときの、基板の半径にわたるプラズマ密度の変化によるエッチング速度の変化を特定するグラフを表す。グラフは、様々な実施形態で説明されたような傾斜形状を有する閉じ込めリングを用いて処理された基板の表面における酸化物ブランケットエッチング速度を示す。ブランケットエッチング速度は、基板表面上方のプラズマ密度の適正な程度を示す。グラフ線301は、傾斜のない閉じ込めリングが用いられたときの基板表面上のエッチング速度の変化を示し、グラフ線302は、下部水平部143に沿って規定された傾斜を有する閉じ込めリングが用いられたときの基板表面上のエッチング速度の変化を示す。グラフ線301に伴って表されたエッチング速度は、線304によって規定された縁部領域に至るまで、基板の長さに沿ってより多くの変化を示す。エッチング速度の変化は、枠303で分かるように、グラフ線301において150mm基板の約70mm~約135mmの半径についてより顕著である。例えば、エッチング速度は、半径の中間点(すなわち、最大約70mm)まで基板表面に沿って緩やかな減少を示し、その後、基板の縁部領域まで大幅に増加し始める。その一方で、グラフ線302は、縁部領域まで基板表面の長さに沿ってエッチング速度のより緩やかな減少を示す。グラフ線302で示されたエッチング速度の緩やかな減少は、閉じ込めリング140の上部水平部と下部水平部との間に規定されたギャップの増加がもたらした、増加したプラズマ体積におけるプラズマ拡散の変化によるものと想定される。
一実施形態では、下部水平部に沿った傾斜量は、第1の高さ「h1」および第2の高さ「h2」(すなわち、ウエハ側水平部141と下部水平部143との間に規定されたギャップ)を約+2mm~約+8mmだけ増加させるように規定されてよい。ブランケットエッチング速度に対するそのような増加の影響は、特に枠303で囲まれた領域内のグラフ線302で示されている。例として、下部水平部143の上面143aに沿って規定された約0.55°~約0.60°の傾斜は、約0.60mm~約0.65mmの第1の高さ「h1」と第2の高さ「h2」との差をもたらす。一実施形態では、上部内半径151は、約203mm(約8インチ)~約218.5mm(約8.6インチ)になるように規定される。一実施形態では、下部内半径152は、約177mm(約7インチ)~約198.5mm(約7.8インチ)になるように規定される。一実施形態では、内側半径153は、約248mm(約9.8インチ)~約262mm(約10.3インチ)になるように規定される。一実施形態では、外半径は、約254mm(約10インチ)~約267mm(約10.5インチ)になるように規定される。一実施形態では、スロット145の長さは、約48mm(約1.9インチ)~約61mm(約2.4インチ)になるように規定される。一実施形態では、下部水平部143aの深さ(すなわち、厚さT1)は、約6mm(約0.25インチ)~約8.4mm(約0.33インチ)になるように規定される。一実施形態では、下部水平部143aに規定された傾斜は、第1の高さh1が約29mm(約1.18インチ)~約31mm(約1.22インチ)、および、第2の高さが約31mm(約1.22インチ)~約32mm(約1.24インチ)になる。一実施形態では、下部水平部143aの傾斜による厚さT2は、約5.8mm(約0.23インチ)~約7.2mm(約0.28インチ)になるように規定されてよい。閉じ込めリングの様々な構成要素についての前記範囲は単なる例として提供され、限定的とみなされるべきでない。様々な構成要素についての他の範囲または前記範囲への調整は、プラズマ処理チャンバ100の内径、実施される処理の種類、プラズマを生成するのに用いられる処理ガスの種類、発生した後に除去される副生成物および中性ガス種の種類、プラズマ処理チャンバのアクセス開口部、プラズマ処理チャンバのハードウェア部品の形状などに基づいて想定されてよい。
図4Aおよび図4Bは、いくつかの例示的な実施形態における、閉じ込めリング140の下部水平部143の長さに沿って規定された複数のスロットを有する閉じ込めリングの変形例を表す。下部水平部143の長さに沿った複数のスロット145は、基板110の処理中にプラズマ領域108内で形成された副生成物を効率的に除去するために用いられる。図4Aに示す例示的な実施形態では、複数のスロットの各スロット145は、下部水平部143の内径(ID)145aと外径(OD)145bとの間で半径方向に延びることが示されている。スロット145のID145aは、下部水平部143のリング内径(IRD)よりも大きく、IRDは、下部水平部143の下部内半径152によって規定される。スロット145のOD145bは、スロット145のID145aよりも大きいが、閉じ込めリング140のリング外径(ORD)よりも小さくなるように規定され、ORDは、閉じ込めリング140の外半径150によって規定される。つまり、スロット145は、下部水平部143の幅「w」(すなわち、w=ORD-IRD)よりも小さい長さ「l」(すなわち、l=OD-ID)で延びる。各スロット145は、平行なスロット形状を用いて規定され、スロット145の内径(ID)145aにおける内スロット半径(ISR)145cは、スロット145の外径(OD)145bにおける外スロット半径(OSR)145dに等しい。平行スロット形状を有する各スロット145は、下部水平部143の上面143aと底面143bとの間に延びるように規定される。
図4Bは、閉じ込めリング140’’の下部水平部143の表面に沿って規定されたスロット145’の別の実施形態を表す。この実施形態では、スロット145’は、図4Aにおいてスロット145を規定するのに用いられた平行スロット形状ではなく、テーパ状スロット形状を用いて規定される。図4Aと同様に、各スロット145’は、内径(ID)145aから外径(OD)145bに延びる。ID145aは下部水平部143のIRDよりも小さく、IRDは下部内半径152によって規定される。OD145bは、IRDよりも大きいが閉じ込めリング140’’のORDよりも小さく、ORDは外半径150によって規定される。この実施形態では、複数のスロット145’の各々は、スロットテーパを備えるようにテーパ状のスロット形状を用いて規定される。スロットテーパは、スロット145’のID145aにおいて狭い内スロット半径(ISR)145c’を規定し、スロット145’のOD145bにおいて広い外スロット半径(OSR)145d’を規定することにより形成される。ISR145c’およびOSR145d’の変化により、各スロット145’が内径ID145aでは狭く、外径OD145bでは広くなる。内径ID145aの狭いISRを補償するため、一実施形態では、副生成物および中性ガス種がプラズマ領域108から逃れるのに十分な領域を提供するように、スロット145’の長さ「l」は増加されてよい。別の実施形態では、スロット145’の数は、ID145aの狭いISR145c’を補償するために増加されてよく、スロット145’の増加数は、スロット145’の摩耗に対応する。
各スロット145’のISR145c’およびOSR145d’は、スロット145’の対応する内径および外径(ID145aおよびOD145b)における摩耗率の逆数になるようにサイズ決めされる。スロット145’の長さに沿った摩耗は、スロット145’の長さに沿った異なる部分のプラズマに対する曝露量により不均等であり、内径におけるスロット145’の領域は、外径におけるスロット145’の領域よりも多く摩耗される。ID145aにおいてスロットを狭くすることは、プラズマがスロットを通じて脱出したときに限界幅に達する発現を相殺することにより、閉じ込めリングの寿命を延ばすだろう。それと同時に、スロットのOD145bを大きくすることで、ID145aが狭いことによるガスコンダクタンスの損失が確実になくなる。テーパ状スロット形状は、ID145aにおけるスロット145’の摩耗が、OD145bにおけるスロット145’の摩耗とほぼ同時に限界寸法に達することを可能にする。ISRおよびOSRの大きさは、テーパ状スロット形状でもプラズマ領域108からの副生成物および中性ガス種の除去を可能にするように規定される。スロットを規定するのに用いられるテーパ形状は、閉じ込めリング140’の使用寿命を延ばす。
図4Aに示すスロット145および図4Bに示すスロット145’は、正しい縮尺で描かれておらず、閉じ込めリング140および140’の下部水平部143の長さに沿ってスロットを規定するために用いられるスロット形状を表すために誇張されている。閉じ込めリング140が、下部水平部143の長さに沿って角度付き上面143aおよび角度付き底面143bを備えるいくつかの実施形態では、底面を上面に平行に維持するために、底面の角度は上面の角度に等しくなるように規定される。この構成は、閉じ込めリング140の機械的強度を向上させ、それにより使用寿命を向上させるのに役立つ。使用寿命のさらなる向上は、閉じ込めリング140の下部水平部143に沿ってスロットを規定するためにテーパ状のスロット形状を用いることにより想定されてよい。傾斜した下部水平部143と共にスロット145を規定するために用いられるテーパ状スロット形状は、スロットの長さに沿ったスロットの摩耗がほぼ同時に限界寸法に達することを確実にしながら基板表面全体の最適なエッチング速度を提供するために、プラズマ領域108における最適なプラズマ密度の維持をもたらす。
図5Aは、一実施形態における、プラズマ処理チャンバで用いられる閉じ込めリング140の下部水平部143に沿ってスロット145’を規定するために用いられるテーパ状スロット形状の例を表す。図5Aはまた、平行スロット形状を用いて規定されたスロット145に対する、テーパ状スロット形状を用いて規定されたスロット145’のスロット形状の変化も示す。テーパ状スロット形状を有するスロット145’は赤色の線で示され、平行スロット形状を有するスロット145は灰色の線で示されている。前記のように、スロット145’は、下部水平部143の水平面に沿って内径(ID)145aと外径(OD)145bとの間に延びるように規定され、スロット145’のID145aは、下部水平部143の下部内半径152によって規定されたリング内径(IRD)よりも大きく、スロット145’のOD145bは、ID145aよりも大きいが外半径150によって規定された閉じ込めリングのリング外径(ORD)よりも小さい。スロット145’(図5Aにおいて赤い線で図示)は、外スロット半径(OSR)145d’によって規定された外径(OD)において広いスロット幅を有し、内スロット半径(ISR)145c’によって規定された内径(ID)において狭いスロット幅を有する(すなわち、ISR145c’<OSR145d’)。スロットはスロット長さに沿って異なって摩耗するため、閉じ込めリング140の交換が必要になったときに、テーパ状スロット145’が全体としてほぼ同時に限界寸法に達することができるように、スロット145’のテーパ形状は、スロットの摩耗のために外径よりも内径においてより多くの領域を提供する。これは、平行スロット形状を用いて規定されるスロット145(図5Aにおいて灰色の線で図示)とは異なる。平行スロット形状のスロット145は、その長さに沿って均一なスロット幅で規定される。すなわち、ISR145cによって規定されたスロット145のID145aにおける内スロット幅は、OSR145dによって規定されたOD145bにおける外スロット幅に等しい。平行スロット形状は、スロット145の長さに沿って不均等な摩耗を生じさせ、閉じ込めリング140全体の交換が必要となるだろう。
よって、閉じ込めリング140の機械的強度がその使用寿命を通して損なわれないことを確実にしながら、閉じ込めリングの早過ぎる交換を防ぎ、その使用寿命を引き延ばすために、閉じ込めリング140は、上面143aおよび底面143bの両方に沿って規定された傾斜を有する下部水平部143と、テーパ状スロット形状を有するスロット145’とを備えるように構成されてよい。下部水平部143の底面143bに傾斜を加えることで、特に、底面143bに規定された傾斜が上面143aに規定された傾斜に等しいときに底面が角度付き上面に平行に保たれ、閉じ込めリングの機械的強度が向上する。下部水平部143の上面143aに沿った傾斜および平行スロット形状のスロット145を規定すること、または、下部水平部143の上面143aに沿った傾斜およびテーパ状スロット形状のスロット145’を規定することなどの閉じ込めリング140の構成の変更は、基板表面の長さにわたるプラズマ密度を向上させることが想定されてもよい。
図5Bは、一実施形態における、テーパ状スロット形状で規定されたスロット145’の例示的な摩耗形状を表す。スロット145’の開始形状は太い赤線で中央に示されており、ID145aにおけるISR145cは、OD145bにおけるOSR145dよりも小さい。閉じ込めリング145’が処理動作中にプラズマ領域108からのプラズマに曝されるにつれて、スロット145’の長さに沿った領域は不均等な摩耗を示し、内径(ID)145a付近の領域は外径(OD)145b周辺の領域よりも多くの摩耗を示す。スロット145’の内径付近の狭い端部における摩耗率は高く、スロット145’の外径付近の広い端部における摩耗率は低いため、広い端部付近の領域は、狭い端部付近の領域よりも遅く限界寸法限度に達する。よって、スロット145’の広い端部は、限界寸法限度に達する前に狭い端部と同じ処理動作量に耐えることができ、それにより閉じ込めリング140’の使用寿命が延びる。図5Bは、テーパ状スロット145’を囲む細長い角丸長方形としてテーパ状スロット145’の寿命末期の形状を示し、テーパ状スロットの長さに沿った領域の摩耗は、プラズマの非密閉事象の発生を避けるために閉じ込めリングを交換する必要になるのとほぼ同時に限界寸法に達する。閉じ込めリングの下部水平部143に沿ってスロット145’を規定するためにテーパ状スロット形状を用いることに関する詳細は、全てが本明細書において参照により援用される、2020年10月30日出願の「Wear Compensating Confinement Ring」と題した、共有で同時係属中の国際特許出願第PCT/US20/053894号を参照することができる。
いくつかの実施形態では、外径OD145bの広いスロット寸法、および内径ID145aの狭いスロット寸法によって規定されたスロットテーパは、摩耗率の逆数になるようにサイズ決めされる。スロットテーパを摩耗率の関数としてサイズ決めすることにより、内径ID145aにおける高摩耗率は外径OD145bにおける低摩耗率で相殺され、それにより寿命末期にほぼ直線のスロット形状となる。全スロット長さに沿ったスロット幅は、ほぼ同時に密閉限度(すなわち、限界寸法)に達する。テーパ形状は、外径の領域をより有効に活用する。内径におけるスロットの寸法減少による下部水平部の開口領域を補償するために、追加スロットが規定されてよい。追加スロットの数は、各スロットが狭い端部および広い端部で限界寸法に達するのに必要な摩耗空間量を考慮することにより規定されてよい。テーパ状スロット形状は、非密閉限度に達する前にスロットが耐えられる摩耗量を拡大し、長い使用寿命および消耗品コストの改善をもたらす。
図6は、プラズマをプラズマ領域108に閉じ込めるためにプラズマ処理チャンバ100で用いられる閉じ込めリング140の上面斜視図を表す。閉じ込めリング140は、下部電極、エッジリング112、および1つ以上の誘電体リング120において規定された基板支持面上に受け取られる基板110の上方に広がるプラズマ領域108にプラズマを閉じ込めるため、プラズマ領域108の周囲に沿って配置されるように構成されたC字形構造体である。閉じ込めリング140は、交換可能な消耗部品である。閉じ込めリングの上面は、円形配向で均一に配置された複数の留め具穴146を備え、留め具穴146は、上部電極102の外側電極102bの底面に沿って規定された固定手段に位置合わせしてそれらを受け入れるように構成される。図4に示した閉じ込めリング140は、その下部水平部143の上面143aに沿って規定された角度付き傾斜を示す。閉じ込めリング140がさらなる処理動作に耐えうるように、下部水平部143の底面143bに沿ってさらなる傾斜が規定されて、基板の長さに沿ったプラズマ密度および閉じ込めリングの機械的強度が向上されてよい。下部水平部143は、平行スロット形状あるいはテーパ状スロット形状のスロットを備えてもよい。テーパ状スロット形状は、外径よりも内径付近に摩耗用の追加領域を提供して閉じ込めリングの使用寿命を向上させる点で、平行スロット形状に対してさらなる利点を提供する。
様々な実施形態において説明された閉じ込めリングの利点は、他のハードウェア部品(例えば、チャンバスペーサプレート、接合ハードウェアなど)に悪影響を与えずに、または、閉じ込めリングの機械的強度もしくは使用寿命に悪影響を与えずに、プラズマ均一性を向上させることを含む。プラズマ均一性は、閉じ込めリングの強度または本来の平均余命に影響を与えずに閉じ込めリングの形状を改良することにより調整される。これにより、閉じ込めリングは下部水平部およびスロットの長さに沿った限界寸法限度に達する前により多くの処理動作に耐えうるため、消耗閉じ込めリングのコストが改善される。他の利点は、本明細書に記載の様々な実施形態を検討する当業者によって想定されるだろう。

Claims (28)

  1. プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングであって、
    前記閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる上部水平部と、
    前記閉じ込めリングの下部内半径と前記外半径との間に延びる下部水平部であって、前記下部水平部の上面は、前記下部内半径に向かって下がる角度を提供し、前記下部水平部は、前記下部内半径に延びる伸長部を有する、下部水平部と、
    前記閉じ込めリングの前記外半径と内側半径との間に配置された垂直部であって、前記閉じ込めリングの前記上部水平部を前記下部水平部に接続する垂直部と、
    を備える、閉じ込めリング。
  2. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記内側半径付近の前記下部水平部の第1の厚さが、前記下部内半径における前記下部水平部の第2の厚さよりも大きくなるように、前記下部水平部の底面は平坦である、閉じ込めリング。
  3. 請求項2に記載の閉じ込めリングであって、
    前記第1の厚さは、前記第2の厚さよりも約10%から約40%大きい、閉じ込めリング。
  4. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記角度は、前記下部水平部の前記上面に沿って傾斜を規定し、前記傾斜は、水平のx軸から測定して約0.20°~約1°である、閉じ込めリング。
  5. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部の底面は、前記下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供し、前記第2の角度は、前記下部水平部の前記底面に沿って第2の傾斜を規定し、前記底面に沿った前記第2の傾斜の前記第2の角度は、前記下部水平部の前記上面に沿った前記傾斜の前記角度に等しく、前記内側半径付近に規定された前記下部水平部の第1の厚さは、前記下部内半径に規定された前記下部水平部の第2の厚さに等しい、閉じ込めリング。
  6. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記内側半径付近で前記上部水平部の底面と前記下部水平部の前記上面との間に規定された第1の高さは、前記閉じ込めリングの前記下部内半径において前記上部水平部の前記底面と前記下部水平部の前記上面との間に規定された第2の高さよりも小さい、閉じ込めリング。
  7. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部、前記垂直部、および前記上部水平部は、C字形構造体を規定するように一体的に接続されている、閉じ込めリング。
  8. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部は、さらに、複数のスロットを含み、各スロットは、前記下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延び、前記内径における各スロットの内スロット半径は、前記外径における各スロットの外スロット半径に等しい、閉じ込めリング。
  9. 請求項8に記載の閉じ込めリングであって、
    前記スロットの前記内径は、前記下部内半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング内径よりも大きく、前記スロットの前記外径は、前記外半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング外径よりも小さい、閉じ込めリング。
  10. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部は、さらに、複数のスロットを含み、各スロットは、前記下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延び、前記内径における各スロットの内スロット半径は、前記外径における各スロットの外スロット半径よりも小さい、閉じ込めリング。
  11. 請求項10に記載の閉じ込めリングであって、
    各スロットの前記内スロット半径と前記外スロット半径との差は、スロットテーパを規定し、各スロットは、前記外径から前記内径に向かって先細りし、前記スロットテーパに影響を与える前記内スロット半径および前記外スロット半径は、前記スロットの前記対応する内径および前記外径における摩耗率の逆数になるように規定され、
    前記内スロット半径:前記外スロット半径の比率は、約1:1.1~1:1.5である、閉じ込めリング。
  12. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記上部内半径は、前記下部内半径よりも大きい、閉じ込めリング。
  13. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記伸長部は、前記下部内半径において垂直方向下向きに延びる、閉じ込めリング。
  14. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記伸長部は、角度付き上部および垂直底部を含み、前記角度付き上部は、前記下部水平部の前記下部内半径において前記上面に規定された下向き傾斜点で下がる第3の角度を提供し、前記垂直底部は、前記角度付き上部の底部から下向きに延びるように規定されている、閉じ込めリング。
  15. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記上部水平部の上面は、複数の穴を含み、前記複数の穴の各穴は、前記閉じ込めリングを前記プラズマ処理チャンバの前記上部電極に結合させるために、前記上部電極の底面に規定された固定手段の一部を受け入れるように構成されている、閉じ込めリング。
  16. 請求項1に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部の前記伸長部は、前記プラズマ処理チャンバの下部電極の上面に規定された高周波ガスケットに載るように構成されている、閉じ込めリング。
  17. プラズマ処理チャンバで用いるための閉じ込めリングであって、
    前記閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる上部水平部と、
    前記閉じ込めリングの下部内半径と前記外半径との間に延びる下部水平部であって、前記下部水平部の上面は、前記上面に沿って第1の傾斜を規定するように前記下部内半径に向かって下がる第1の角度を提供し、前記下部水平部の底面は、前記底面に沿って第2の傾斜を規定するように前記下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供し、前記下部水平部は、前記下部内半径に沿って下に延びる伸長部を有し、前記伸長部は、前記下部水平部の前記底面の下方に延びる、下部水平部と、
    前記閉じ込めリングの前記外半径と内側半径との間に配置された垂直部であって、前記閉じ込めリングの前記上部水平部を前記下部水平部に接続する垂直部と、
    を備える、閉じ込めリング。
  18. 請求項17に記載の閉じ込めリングであって、
    前記第1の傾斜の第1の角度は、前記第2の傾斜の前記第2の角度に等しい、閉じ込めリング。
  19. 請求項17に記載の閉じ込めリングであって、
    前記内側半径付近の前記下部水平部の第1の厚さは、前記下部内半径における前記下部水平部の第2の厚さに等しく、
    前記内側半径付近で前記上部水平部の前記底面と前記下部水平部の前記上面との間に規定された第1の高さは、前記下部内半径において前記上部水平部の前記底面と前記下部水平部の前記上面との間に規定された第2の高さよりも小さい、閉じ込めリング。
  20. 請求項17に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部は、さらに、複数のスロットを含み、各スロットは、前記下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延び、前記内径における各スロットの内スロット半径は、前記外径における各スロットの外スロット半径に等しく、
    各スロットの前記内径は、前記下部内半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング内径よりも大きく、各スロットの前記外径は、前記外半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング外径よりも小さい、閉じ込めリング。
  21. 請求項17に記載の閉じ込めリングであって、
    前記下部水平部は、さらに、複数のスロットを含み、各スロットは、前記下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延び、前記内径における各スロットの内スロット半径は、前記外径における各スロットの外スロット半径よりも小さい、閉じ込めリング。
  22. 基板を支持するための下部電極と、前記下部電極の上方に配置された上部電極とを含む、プラズマを内部に閉じ込めるためのプラズマ処理チャンバであって、
    前記下部電極と前記上部電極との間に配置された閉じ込めリングであって、
    前記閉じ込めリングの上部内半径と外半径との間に延びる上部水平部と、
    前記閉じ込めリングの下部内半径と前記外半径との間に延びる下部水平部であって、前記下部水平部の上面は、前記下部内半径に向かって下がる角度を提供し、前記角度は、前記上面に沿って傾斜を規定し、前記下部水平部は、前記下部内半径に沿って下に延びる伸長部を有する、下部水平部と、
    前記閉じ込めリングの前記外半径と内側半径との間に配置された垂直部であって、前記閉じ込めリングの前記上部水平部を前記下部水平部に接続する垂直部と、
    を備える閉じ込めリングを備える、プラズマ処理チャンバ。
  23. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記下部水平部の底面は、前記下部内半径に向かって下がる第2の角度を提供し、前記第2の角度は、前記底面に沿って第2の傾斜を規定し、前記底面に沿った前記第2の傾斜の前記第2の角度は、前記下部水平部の前記上面に沿った前記傾斜の前記角度に等しい、プラズマ処理チャンバ。
  24. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記下部水平部は、さらに、前記下部水平部に沿って配置された複数のスロットを含み、各スロットは、前記下部水平部に沿って内径から外径まで半径方向に延び、前記内径における各スロットの内スロット半径は、前記外径における各スロットの外スロット半径よりも小さく、
    前記内径は、前記下部内半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング内径よりも大きく、前記外径は、前記外半径によって規定された前記閉じ込めリングのリング外径よりも小さい、プラズマ処理チャンバ。
  25. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記上部内半径は、前記閉じ込めリングの前記下部内半径よりも大きい、プラズマ処理チャンバ。
  26. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記下部水平部、前記上部水平部、および前記垂直部によって規定された前記閉じ込めリングは、前記プラズマ処理チャンバ内で発生したプラズマをプラズマ領域に閉じ込めるための連続したC字形構造体を規定し、前記閉じ込めリングは、シリコン、ポリシリコン、炭化シリコン、炭化ホウ素、セラミック、およびアルミニウムの1つから作られる、プラズマ処理チャンバ。
  27. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記伸長部は、前記閉じ込めリングの前記下部水平部、前記垂直部、および前記上部水平部と一体化されており、前記下部水平部の底面の下方に垂直に延びるように構成されている、プラズマ処理チャンバ。
  28. 請求項22に記載のプラズマ処理チャンバであって、
    前記上部電極は電気的に接地され、前記下部電極は、対応する整合ネットワークを介して高周波電源に接続されている、プラズマ処理チャンバ。
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