JP2024507775A - 乳がんの診断のためのバイオマーカー - Google Patents

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Abstract

本発明の実施形態は、疾患、例えば、乳がんの診断にバイオマーカーを使用するシステム及び方法を含む。血液、血漿又は唾液中の1種以上のmRNAの発現の変化に基づいて、乳がんについて、患者をスクリーニングすることができる。実施形態は、乳がんに罹患した個体から健常な個体をスクリーニング又は識別するためのバイオマーカーとして使用するための26種の特定のmRNAを含む。mRNAのうちの2種以上のレベルを使用して、乳がんの早期スクリーニングのためのバイオマーカーフィンガープリントを作成することができる。実施形態は、乳がんに罹患した対象から、健康な対象をスクリーニングするためのキットも含む。【選択図】なし

Description

本発明は、バイオマーカーを使用する疾患の診断に関し、より具体的には、1種以上の特定のmRNAの発現の変化に基づいて、乳がんを診断するシステム及び方法に関する。
乳がんは、乳房組織から発生するがんである。世界的に、乳がんは女性のがんの主要な種類であり、全ての症例の25%を占めている。2018年には、200万人の新規症例と627,000人の死亡が発生した。乳がんを発症する危険因子としては、女性であること、肥満、身体運動の欠如、アルコール依存症、閉経期のホルモン補充療法、電離放射線、最初の月経が早い年齢であること、人生の後半に子供を持つこと又はまったく子供を持たないこと、高齢、乳がんの既往歴、及び乳がんの家族歴が含まれる。症例の約5~10%は、とりわけBRCA1及びBRCA2を含む、ヒトの親から遺伝した遺伝的素因の結果である。
乳がんは、最も一般的には、乳房組織の他の部分とは異なるように感じるしこりとして現れる。80%以上の症例は、ヒトが指先でそのようなしこりを検出したときに発見される。しかしながら、最も早期の乳がんは、マンモグラムによって検出される。脇の下にあるリンパ節に見られるしこりは、乳がんを示す場合もある。
乳がんは、乳房の様々な部分で始まる可能性がある。乳房は、小葉、管、及び結合組織の3つの主要な部分で構成されている。小葉は、乳を産生する腺である。管は、乳首に乳を運ぶチューブである。結合組織(繊維組織と脂肪組織からなる)は、全てを囲み、一緒に保持する。ほとんどの乳がんは、管又は小葉から始まる。乳がんは、最も一般的には、乳房組織の他の部分とは異なるように感じるしこりとして現れる。乳がんは、血管及びリンパ管を介して、乳房の外側に広がる可能性がある。乳がんが体の他の部位に広がると、転移したと言われる。
乳がんの診断は、疑わしい組織の生検を採取することによって確認できる。診断がなされると、更なる検査は、がんが乳房を超えて広がっているかどうか、及びどの治療法が最も効果的である可能性が高いかを判定できる。乳がんの転帰は、がんの種類、疾患の程度、及び人の年齢によって異なる。英国及び米国の5年生存率は、80~90%である。発展途上国では、5年生存率は低い。
がんと診断された患者において、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、及び標的療法を含む、いくつかの治療が使用できる。手術の種類は、乳房温存手術から乳腺切除術まで様々である。乳房の再建は、手術時又は将来に行われる可能性がある。がんが身体の他の部分に広がっている患者では、治療は主に生活の質及び快適性の向上を目的とする。
乳がんの早期発見は、効果的な治療に不可欠である。米国がん協会によると、乳がんが早期に検出され、局所化された段階にある場合、5年相対生存率は99%である。早期発見の従来の方法としては、毎月の乳房自己検査、定期的な臨床乳房検査及びマンモグラムが含まれる。しかしながら、早期検出の方法には限界がある。
現在、乳がんは、一般的にマンモグラムによって検出される。多くの国の機関は乳がん検診を推奨している。平均的な女性の場合、米国予防医療特別委員会及び米国内科学会は、50~74歳の女性に2年ごとのマンモグラフィを推奨し、欧州評議会は、ほとんどのプログラムで50~69歳に2年の頻度でマンモグラフィを推奨し、欧州委員会は、45~75歳に2~3年ごとにマンモグラフィを推奨し、カナダでは、50~74歳に2~3年の頻度でスクリーニングを推奨している。検出後、乳がんの診断は、乳がんが疑われる組織の生検を採取することによって確認される。診断がなされると、がんが乳房を超えて広がっているか否か、及びどの治療的療法が最も効果的である可能性が高いかを判定するために更なる検査が行われる。
症状のない健康な女性における早期乳がんの検出のためのスクリーニングツールとしてのマンモグラフィの使用は、議論の的である。診断ミス、過剰治療、放射線被曝の有害作用。乳がんスクリーニングの利点と害とのバランスは、議論の的になる。2013年のコクランレビューでは、女性の大部分が偽陽性の検査結果を示したので、マンモグラフィスクリーニングが有害であるかどうかは不明であることが判明した。
バイオマーカーは、非侵襲的かつ費用対効果の高い手段であり、特に疾患検出、予後、監視及び治療的層別化(therapeutic stratification)の分野において、がん患者の臨床管理を支援する。血清学的バイオマーカーが早期検出に有用であるためには、血清中のその存在は、健康な個人及び良性疾患を有する人において、比較的低くなければならない。バイオマーカーは、腫瘍又はその微小環境によって産生され、血液循環に入り、血清レベルの上昇を引き起こさなければならない。血液循環への参入を促進するメカニズムには、分泌又は放出、血管新生、浸潤、及び組織構造の破壊が含まれる。バイオマーカーは、血清レベルの変化がその組織の疾患(例えば、がん)に直接起因できるように、好ましくは組織特異的であるべきである。
例えば、血清PSAは、50歳以上の男性の前立腺がんスクリーニングに一般的に使用されるが、その使用は、前立腺がんと同様に、良性疾患においても血清中で上昇するため、論争の的となっている。それにもかかわらず、PSAは、現在利用可能な最も有用な血清学的マーカーのうちの1種に相当する。PSAは、健康な男性の前立腺組織のみで強く発現し、血清中の低レベルは、様々な解剖学的障壁を介した正常な拡散によって、確立される。これらの解剖学的障壁は、前立腺がんの発症時に破壊され、増加した量のPSAが循環に入ることを可能にする。
他の一般的な血清学的バイオマーカーとしては、胃腸がんに対するがん胎児性抗原(CEA)及び炭水化物抗原19.9(CA19.9)、CEA、CYFRA21-1(サイトケラチン19断片)、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、組織ポリペプチド抗原(TPA)、プロガストリン放出ペプチド(pro-GRP)、及び肺がんに対するSCC抗原、卵巣がんに対するCA125、及び前立腺がんに対する前立腺特異的抗原(PSA、KLK3としても知られる)が挙げられる。しかしながら、これらのバイオマーカーには限界があり、概して、早期がん検出に適した適切な感度及び特異性が欠けている。更に、乳がんを検出するために利用可能なバイオマーカーは存在しない。
乳がんを正確に検出することには限界があるので、疾患の進行を研究し、薬物/療法を開発することは困難である。更に、医薬品開発者が臨床試験のために患者を適切に募集することは困難である。更に、患者は、その侵襲性及びリスクのために、乳房生検を受けることを一般的に嫌う。したがって、正確で手頃な価格の非侵襲的乳がん検査の必要性が存在する。
がん、特に乳がんを検出する改善された診断アッセイ及び方法の必要性が存在する。従来の診断アッセイは、多くの場合、単一のバイオマーカーに依存し、がん又は腫瘍進行の存在の検出において信頼性が低い。したがって、これらの制限を克服する代替的分子マーカーの同定の必要性が存在する。
以下の要約は、開示される実施形態に固有の革新的ないくつか特徴の理解を手助けするために提供され、完全な説明を意図するものではない。本明細書に開示される実施形態の様々な態様は、全明細書、特許請求の範囲、及び要約書を全体として考慮すれば、完全に理解できる。
実施形態は、乳がん及びその進行の検出及び診断のシステム及び方法を含む。
実施形態は、乳がんを検出するために、一組の末梢診断バイオマーカーを含む。実施形態は、乳がんを検出するためのmRNAバイオマーカーを含む。実施形態は、乳がんの進行の早い段階で乳がんを検出するためのmRNAバイオマーカーも含む。
追加の実施形態は、乳がんの種類を識別するためのmRNAバイオマーカーを含む。実施形態は、乳がんの異なる遺伝的形態を識別するためのmRNAバイオマーカーを含む。乳がんは、例えば、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん及び化生性がんであり得る。
実施形態は、乳がんと健康な乳房とを識別するためのmRNAバイオマーカーを含む。実施形態はまた、乳がんと健康な乳房とを識別するための核酸、タンパク質及び/又はペプチド(例えば、表1で同定されるような)の使用も含む。
実施形態は、患者における乳がんの進行を監視するためのmRNAバイオマーカーを含む。実施形態は、乳がんを患う患者を治療するための1種以上の療法及び/又は薬物の中から選択する際の助言を提供するためのmRNAバイオマーカーを含む。
実施形態は、乳がんに罹患している患者のための好ましい治療を決定するシステム及び方法を含む。実施形態は、乳腺切除術などの外科的治療に対して、患者が好意的に応答する可能性を決定するシステム及び方法も含む。
実施形態は、1種以上のアルゴリズムを使用して、1種以上のmRNAバイオマーカーのレベルに基づいて乳がんを診断する方法を含む。
実施形態は、1種以上のアルゴリズムを使用して、1種以上のmRNAバイオマーカーのレベルに基づいて乳がんを診断する方法を含む。
実施形態は、1種以上のアルゴリズムを使用して、1種以上のタンパク質バイオマーカーのレベルに基づいて乳がんを診断する方法も含む。
実施形態は、1種以上のバイオマーカーを使用して、乳がんのステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4及びステージ5を識別する方法を含む。
本明細書に開示される方法及びアッセイは、生体試料中の1種以上のバイオマーカーの量の検査を対象とし、そのようなバイオマーカーのその量の決定は、乳がんの存在を予測するか又は示す。開示された方法及びアッセイは、患者を治療するために適切又は有効な治療法を評価するのに有用なデータ及び情報を得るため、便利で、効率的で、潜在的に費用対効果の高い手段を提供する。
評価されることが望ましい任意のバイオマーカーを検出するための方法は、所望の核酸の存在及び/又は発現を調べるプロトコルを含む。哺乳動物からの組織又は細胞試料は、例えば、ノーザン、ドットブロット、又はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析、アレイハイブリダイゼーション、RNase保護アッセイ、又はDNAマイクロアレイスナップショットを含む市販のDNA SNPチップマイクロアレイを使用して、遺伝子マーカーmRNA又はDNAについて便利にアッセイできる。例えば、定量的PCRアッセイ等のリアルタイムPCR(RT-PCR)アッセイは、当技術分野で周知である。
より具体的には、実施形態は、発現レベルが変化した特定の遺伝子/mRNAに基づいて、乳がんを検出する方法を含む。出願人は、乳がんに罹患した個体から健康な個体を識別するためのバイオマーカーとして使用できる26種の特定のmRNAを同定した。バイオマーカーの使用は、非侵襲的であり、かつ潜在的に従来の方法よりも感度が高い。乳がんの種類としては、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんが挙げられる。実施形態は、予後の方法、患者を監視する方法、及び異なる種類の乳がんを区別する方法も含む。予後に基づいて、適切な治療計画を考案できる。
実施形態は、バイオマーカーとしての以下の遺伝子(又はmRNA)のうちの1種以上の使用も含む:SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及びPTGS2。
実施形態は、がんを検出するか又はがん(乳がんなど)を患う対象の予後を判定する方法であって、a)対象の血漿からの試験試料中の少なくとも1種のmRNAの発現レベルを測定するステップと、b)試験試料中のmRNAの発現レベルを基準試料中のレベルと比較するステップと、c)試験試料中のmRNAの発現の変化に基づいて、がんを検出するか又はがんの予後を判定するステップと、を含む。この方法は、乳がんの異なるステージ(ステージ0~5に対応する)を識別できる。方法は、検出/予後に基づいて、がんを治療するステップを含むこともできる。一般的な治療としては、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法及び/又は免疫療法が挙げられる。
実施形態は、がん(乳がんなど)を検出するか又はがんを患う対象の予後を判定する方法であって、a)対象の血漿からの試験試料中の少なくとも1種のmRNAの発現レベルを測定するステップと、b)試験試料中のmRNAの発現レベルを、基準試料中のレベルと比較するステップと、c)試験試料中のmRNAの発現の変化に基づいて、がんを検出するか又はがんの予後を判定するステップと、を含む方法も含む。この方法は、検出/予後に基づいて、がんを治療するステップを含み得る。この方法は、唾液を含む他の体液とともに、使用できる。
実施形態は、がんを検出するか又はがんを患う試験対象(乳がんなど)の予後を判定する方法であって、a)がんを患う対象からの血漿試料中の2種以上のmRNAの発現レベルを測定するステップと、b)健康な対象からの血漿試料中の同じmRNAの発現レベルを測定するステップと、c)がんを患う対象からの血漿試料中のmRNAの発現レベルを、健康な対象からの血漿試料中のレベルと比較するステップと、d)がんを患う対象からの血漿試料中の発現レベルが変化したmRNAを同定するステップと、e)発現レベルが変化したmRNAからバイオマーカーフィンガープリントを作成するステップと、f)試験対象の血漿中のmRNAのレベルを、バイオマーカーフィンガープリント中のレベルと比較することによって、試験対象におけるがんを診断するか又はその予後を判定することとを含む、方法も含む。方法は、検出/予後に基づいて、がんを治療するステップも含み得る。
実施形態は、がんを診断するか又はがんを患う試験対象の予後を判定する方法であって、a)がんを患う対象からの血液から得られた唾液中の2種以上のmRNAの発現レベルを測定するステップと、b)健康な対象からの血液から得られた唾液中の2種以上のmRNAの発現レベルを測定するステップと、c)がんを患う対象から得られた唾液中の2種以上のmRNAの発現レベルを、健康な対象から得られた血漿試料中のレベルと比較するステップと、d)がんを患う対象からの血液から得られた唾液中の発現レベルが変化したmRNAを同定するステップと、e)発現レベルが変化したmRNAからバイオマーカーフィンガープリントを作成するステップと、f)試験対象の血漿中からのmRNAのレベルをバイオマーカーフィンガープリント中のmRNAのレベルと比較することによって、試験対象におけるがんを診断するか又はその予後を判定するステップと、を含む、方法も含む。この方法は、検出/予後に基づいて、がんを治療するステップを含み得る。
実施形態は、乳がんを診断するため、又は腫瘍の存在を検出するための診断キットも含む。このキットは、患者の血漿又は唾液中の乳がん腫瘍細胞の存在を検出できる。このキットは、複数の核酸分子を含むことができ、各核酸分子は、mRNA配列をコードする。この核酸分子は、試験対象からの血漿又は唾液試料中の1種以上のmRNAの発現レベルの変動を同定する。1種以上のmRNAの発現レベルは、腫瘍又は乳がんの存在を示す核酸発現フィンガープリントを表すことができる。
実施形態は、乳がんを示す1種以上の哺乳動物標的細胞を同定するための方法であって、a)試験対象から血漿を収集するステップと、b)mRNA配列をコードする少なくとも1種の核酸分子バイオマーカーを、血漿の一部にハイブリダイゼーションするステップと、c)mRNA発現を定量化するステップと、d)mRNA配列をコードする複数の核酸分子の発現レベルを決定するステップと、e)1種以上の対照細胞における複数の核酸分子の発現レベルを決定するステップと、f)ステップ(d)及び(e)で得られたそれぞれの発現レベルを比較することによって、標的細胞及び対照細胞において差別的に発現される1種以上の核酸分子を複数の核酸分子から同定するステップと、を含む、方法も含む。この方法は、検出/予後に基づいてがんを治療するステップを含み得る。差別的に発現される核酸分子は、乳がんの存在を示す核酸発現バイオマーカーフィンガープリントを、一緒になって、表すことができる。
定義
本明細書における「一実施形態/態様」又は「実施形態/態様」への言及は、実施形態/態様に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、本開示の少なくとも1個の実施形態/態様に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所における「一実施形態/態様において」又は「別の実施形態/態様において」という語句の使用は、必ずしも全てが同じ実施形態/態様を指すわけではなく、別個の又は代替の実施形態/態様が他の実施形態/態様と相互に排他的であるわけでもない。更に、いくつかの実施形態/態様によって示され得、他の実施形態/態様によって示され得ない様々な特徴が記載される。同様に、他の実施形態/態様ではなく、いくつかの実施形態/態様のための要件であり得る様々な要件が説明される。実施形態及び態様は、特定の例では互換的に使用できる。
本明細書で使用される用語は、本開示の文脈内で、及び各用語が使用される特定の文脈において、一般に、当該技術分野における、それらの通常の意味を有する。本開示を説明するために使用される特定の用語は、本開示の説明に関して実践者に追加のガイダンスを提供するために、以下又は本明細書の他の場所で説明される。同じことを複数の方法で言うことができることを理解するであろう。
したがって、択一的文言及び同義語は、本明細書で論じられる用語のうちのいずれか1種以上に対して使用され得る。また、用語が本明細書で詳述又は議論されているかどうかには、特別な意義は置かれない。特定の用語の同義語が提供されている。1種以上の同義語の列挙は、他の同義語の使用を排除しない。本明細書で説明される任意の用語の例を含む本明細書内の任意の場所での例の使用は、例示にすぎず、本開示又は任意の例示的な用語の範囲及び意味を更に限定することを意図するものではない。同様に、本開示は、本明細書に示される様々な実施形態に限定されない。
本開示の範囲を更に限定する意図はないが、本開示の実施形態による器具、装置、方法、及びそれらの関連する結果の例を以下に示す。主題又は副題は、読者の便宜のために例で使用されてもよく、これは決して本開示の範囲を制限するものではないことに留意されたい。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示が関連する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合は、定義を含む本文書が優先する。
該当する場合、本明細書及び添付の特許請求の範囲において本明細書で使用される「約」又は「一般的に」という用語は、別段の指示がない限り、+/-20%の余裕を意味する。また、該当する場合、本明細書及び添付の特許請求の範囲において本明細書で使用される「実質的に」という用語は、別段の指示がない限り、+/-10%の余裕を意味する。参照される範囲を適用できるように、上記の用語の全ての使用が定量化可能ではないことを理解されたい。
「アルゴリズム」という用語は、手順を実行するための特定の命令セット又は明確に定義された命令の明確なリストを指し、通常、良好に定義された一連の連続した状態を経て進行し、最終的に終了状態で終了する。
「バイオマーカー」という用語は、一般に、DNA、RNA、タンパク質、炭水化物、又は糖脂質ベースの分子マーカーを指し、対象の試料中のその発現又は存在は、標準的な方法(又は本明細書に開示される方法)によって検出することができ、がんを患う哺乳動物の対象の有効な応答性又は感受性を予測又は予後する。バイオマーカーは、試験試料中に存在してもよいが、対照試料中には存在せず、試験試料中に存在しなくてもよいが、対照試料中に存在してもよいし、又はバイオマーカーの量は、試験試料と対照試料との間で異なってもよい。例えば、評価された遺伝的バイオマーカー(例えば、特定の突然変異及び/又はSNP)は、そのような試料中に存在し得るが、対照試料中には存在し得ない、又はある特定のバイオマーカーは、試料中に血清反応陽性であるが、対照試料中には血清反応陰性である。また、任意選択的に、そのようなバイオマーカーの発現は、対照試料について観察された発現よりも高いと判定され得る。「マーカー」及び「バイオマーカー」という用語は、本明細書では互換的に使用される。
本明細書で使用される場合、「追加の生物医学的情報」は、乳がんリスクと関連する、本明細書に記載のバイオマーカーのうちのいずれかを使用することを除く、個体の1種以上の評価を指す。「追加の生物医学的情報」としては、個体の物理的記述子、CT画像によって観察された肺結節の物理的記述子、個体の身長及び/又は体重、個体の性別、個体の民族性、喫煙歴、職業歴、既知の発がん物質への曝露(例えば、アスベスト、ラドンガス、化学物質、火災からの煙、及び大気汚染のうちのいずれかへの曝露、これには、工業/工場又は自動車/海洋/航空機の排出物などの静止又は移動源からの排出が含まれ得る)、受動喫煙への曝露、乳がん(又は他のがん)の家族歴、肺結節の存在、結節のサイズ、結節の位置、結節の形態(例えば、CT画像によって観察されたようなもの、すりガラス陰影(GGO)、固体、非固体)、結節のエッジ特性(例えば、滑らか、分葉状、鋭く滑らか、針骨状、浸潤性)などを含む。追加の生物医学的情報は、当技術分野で知られている日常的な技術を使用して個人から得ることができ、例えば、日常的な患者問診票や健康歴問診票などを使用して個人自身から、又は開業医などから得ることができる。代替的に、追加の生物医学的情報は、CTイメージング(例えば、低用量CTイメージング)及びX線を含む日常的なメージング技術から得ることができる。任意の追加の生物医学的情報の評価と組み合わせてバイオマーカーレベルを試験することは、例えば、バイオマーカー試験単独と比較して、又は追加の生物医学的情報の任意の特定の項目を評価すること単独(例えば、CT画像法単独)と比較して、乳がんを検出(又は他の乳がん関連用途)するための感受性、特異性、及び/又はAUCを改善し得る。
「曲線下面積」又は「AUC」という用語は、受信者動作特性(ROC)曲線の曲線下面積を指し、これらの両方は当該技術分野で周知である。AUC尺度は、完全なデータ範囲にわたって分類の精度を比較するのに有用である。より大きなAUCを有する分類は、対象となる2種の群(例えば、乳がん試料及び正常又は対照試料)の間で未知数を正しく分類するより大きな能力を有する。ROC曲線は、2種の集団(例えば、乳がんを患う症例及び乳がんを有さない対照)の識別における特定の特徴(例えば、本明細書に記載されるバイオマーカーのいずれか及び/又は追加の生物医学的情報のいずれかの項目)の性能を描くのに有用である。通常、集団全体にわたる特徴データ(例えば、症例及び対照)は、単一の特徴の値に基づいて昇順にソートされる。次に、その特徴の各値について、データの真陽性率と偽陽性率が計算される。真陽性率は、その特徴の値を上回る症例数をカウントし、次に症例の総数で除算することによって決定される。偽陽性率は、その特徴の値を上回る対照の数をカウントし、次に対照の総数で除算することによって決定される。この定義は、対照と比較して症例で特徴が上昇するシナリオを指すが、この定義は、対照と比較して症例で特徴が低いシナリオにも適用される(このようなシナリオでは、その特徴の値未満の試料がカウントされる)。ROC曲線は、単一の特徴についてだけでなく、他の単一の出力についても生成することができ、例えば、2種以上の特徴の組み合わせを数学的に組み合わせて(例えば、加算、減算、乗算など)、単一の合計値を提供することができ、この単一の合計値をROC曲線に描画できる。加えて、組み合わせが単一の出力値を導出する複数の特徴の任意の組み合わせを、ROC曲線に描画できる。特徴のこれらの組み合わせは、試験を含み得る。ROC曲線は、試験の偽陽性率(1-特異性)に対する試験の真陽性率(感度)を描いたものである。
本明細書で使用される場合、バイオマーカー値に関して「検出すること」又は「決定すること」は、バイオマーカー値に対応するシグナルを観察及び記録するために必要な器具と、そのシグナルを生成するために必要な材料との両方の使用を含む。様々な実施形態では、バイオマーカー値は、蛍光、化学発光、表面プラズモン共鳴、表面弾性波、質量分析、赤外線分光法、ラマン分光法、原子間力顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡法、電気化学検出方法、核磁気共鳴、量子ドットなどを含む任意の好適な方法を使用して、検出される。
「予後」という用語は、疾患の予測又は可能性の高い転帰を指す。本明細書で使用される場合、それは、疾患が治療若しくは緩和努力に応答するか否か、及び/又は疾患が進行する可能性を含む、乳がんの可能性のある転帰を指す。
用語「フィンガープリント」、「疾患フィンガープリント」、又は「バイオマーカーシグニチャ」は、疾患を患う対象においてレベルが上昇又は低下した複数のバイオマーカー又はバイオマーカーのパターンを指す。フィンガープリントは、疾患を患う対象を健康な対象と比較することによって生成することができ、疾患のスクリーニング/診断に使用できる。
「miRNA」又は「microRNA」、「miRNAバイオマーカー」、又は「MicroRNA」という用語は、がんを含む疾患の血清診断バイオマーカーとして使用できる小さな内因性RNA分子を指す。
「メッセンジャーRNA」又は「mRNA」という用語は、遺伝子の遺伝子配列に対応し、タンパク質を合成する過程でリボソームによって読み取られるRNAの一本鎖分子を指す。本明細書で使用される場合、mRNAはまた、「miRNA」及び低分子干渉RNA (siRNA)を含み得る。
「調節されていない」mRNAは、一般に、所与の治療又は状態に応答してmRNAの発現レベルの増加を指す。「下方調節される」mRNAは、一般に、所与の治療又は状態に応答してmRNAの発現のレベルの「低下」を指す。いくつかの状況において、mRNAレベルは、所与の治療又は状態に応答して変化しないままであり得る。患者試料からのmRNAは、「調節されない」(すなわち、mRNAのレベルを増加させることができる)ことができる。代わりに、mRNAを「下方調節」できる(すなわち、mRNAレベルを低下させることができる)。
「調節されていない」mRNAは、一般に、所与の治療又は状態に応答してmRNAの発現レベルの増加を指す。「下方調節される」mRNAは、一般に、所与の治療又は状態に応答するmRNAの発現のレベルの「低下」を指す。いくつかの状況において、mRNAレベルは、所与の治療又は状態に応答して変化しないままであり得る。患者試料からのmRNAは、「調節されない」され得、すなわち、mRNAのレベルは、例えば、比較対照mRNAレベル又は参照レベルの約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約90%、約100%、約200%、約300%、約500%、約1,000%、約5,000%以上に増加され得る。代りに、mRNAは「下方調節」され得、すなわち、mRNAレベルは、例えば、比較対照mRNAレベル又は参照レベルの約99%、約95%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約5%、約2%、約1%以下に低下され得る。
同様に、患者試料からのポリペプチド、タンパク質、又はペプチドのレベルは、対照又は参照レベルと比較して増加し得る。この増加は、比較対照タンパク質レベル又は参照レベルの約5%、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約90%、約100%、約200%、約300%、約500%、約1,000%、約5,000%以上とし得る。代わりに、タンパク質バイオマーカーのレベルを低下させ得る。この減少は、例えば、比較対照タンパク質レベル又は参照レベルの約99%、約95%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約5%、約2%、約1%以下のレベルで存在し得る。
「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、本明細書において互換的に使用され、アミノ酸残基のポリマーを指す。この用語は、1種以上のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の人工化学模倣物であるアミノ酸ポリマー、及び天然アミノ酸ポリマー及び非天然アミノ酸ポリマーに適用される。ポリペプチドを得る(例えば、産生、単離、精製、合成、及び組換え的に製造する)ための方法は、当業者に周知である。患者試料からのポリペプチド、タンパク質、又はペプチドのレベルは、対照又は参照レベルと比較して増加し得る。あるいは、タンパク質バイオマーカーのレベルを低下させ得る。
「アミノ酸」という用語は、天然に存在するアミノ酸及び合成アミノ酸、並びに天然に存在するアミノ酸と同様に機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体を指す。天然に存在するアミノ酸は、遺伝暗号によってコードされるもの、並びに後で修飾されるそれらのアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、ガンマ-カルボキシグルタミン酸塩、及びO-ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然に存在するアミノ酸、すなわち、水素、カルボキシル基、アミノ基、及びR基に結合する炭素と同じ基本化学構造を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムを指す。そのような類似体は、改変されたR基(例えば、ノルロイシン)又は改変されたペプチド骨格を有するが、天然に存在するアミノ酸と同じ基本化学構造を保持する、アミノ酸模倣物は、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然に存在するアミノ酸と同様に機能する化学化合物を指す。
アミノ酸は、本明細書において、IUPAC-IUB生化学命名委員会によって推奨される、それらの一般的に知られている3文字の記号又は1文字の記号のいずれかによって示され得る。ヌクレオチドは、同様に、それらの一般的に許容される単一文字コードによって示され得る。
「医薬品」という用語は、乳がんなどのがん、又はがんの徴候若しくは症状若しくは副作用を治療するための活性薬物を指す。
「血漿」又は「血漿」という用語は、細胞及びタンパク質を体全体に運ぶ血液の液体部分を指す。血球がチューブの底に落ちるまで、抗凝固剤を含有する新鮮な血液を収容したチューブを遠心分離機で回転することによって、血漿を血液から分離できる。
「PCR」又は「ポリメラーゼ連鎖反応」という用語は、特定のDNA断片の多くのコピーを作成するために使用される一般的な方法を指す。この技術の変形を使用して、試料中の1種以上のmRNAの存在及び量を決定できる。例えば、加水分解プローブに基づくステムループ定量逆転写PCR(RT-qPCR)アッセイを行って、患者及び対照からの血清試料中の選択されたmRNAの濃度を確認及び/又は定量化し得る。
「試料」という用語は、個体、体液、体組織、細胞株、組織培養物、又は他の供給源から得られた生体試料を指す。体液は、例えば、リンパ液、血清、新鮮な全血、末梢血単核細胞、凍結全血、血漿(新鮮又は凍結を含む)、尿、唾液、精液、滑液及び脊髄液である。試料は、滑膜組織、皮膚、毛包、骨髄も含む。哺乳類から組織生検及び体液を得るための方法は、当技術分野で周知である。
「対象」又は「患者」という用語は、治療が望まれる、任意の単一の動物、より好ましくは哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウサギ、動物園の動物、ウシ、ブタ、ヒツジ、及び非ヒト霊長類などの非ヒト動物を含む)を指す。最も好ましくは、本明細書の患者はヒトである。
「核酸プローブ」又は「オリゴヌクレオチドプローブ」という用語は、本明細書に示されるmRNAバイオマーカー等の相補的配列の標的核酸に、1種以上のタイプの化学結合を介して、通常は相補的塩基対合を介して、通常は水素結合の形成を介して、結合できる核酸を指す。本明細書で使用される場合、プローブは、天然(例えば、A、G、C、又はT)又は修飾塩基(7-デアザグアノシン、イノシン等)を含み得る。加えて、プローブ内の塩基は、ハイブリダイゼーションを妨げない限り、ホスホジエステル結合以外の結合によって連結され得る。当業者は、プローブが、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに応じて、プローブ配列との完全な相補性を欠く標的配列に結合し得ることが理解されるであろう。プローブは、好ましくは、同位体、例えば、発色団、発光団、色原体で直接標識される、又はストレプトアビジン複合体が後で結合し得るビオチンで間接的に標識される。プローブの存在又は不在をアッセイすることによって、目的の標的mRNAバイオマーカーの存在又は不在を検出できる。
「プローブid」、「プローブセット識別子」、又は「AffymetrixプローブセットID」という用語は、アレイ上の発現配列を表すために選択されたプローブ対のセットを指す識別子を指す。(_at=全てのプローブが1つの既知の転写物にヒットする。_a=セット内の全てのプローブが同じ遺伝子からの代替転写物にヒットする。_s=セット内の全てのプローブが異なる遺伝子からの転写物にヒットする。_x=いくつかのプローブが異なる遺伝子からの転写物にヒットする)。
本明細書で使用される他の技術用語は、様々な技術辞書によって例示されるように、それらが使用される技術分野におけるそれらの通常の意味を有する。これらの非限定的な例で説明される特定の値及び構成は、変化させることができ、単に少なくとも1つの実施形態を例示するために引用されるのであって、その範囲を限定することを意図するものではない。
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は例示的及び説明的であり、特許請求の範囲に記載の主題技術の更なる説明を提供することが意図されていることを理解されたい。主題の技術の追加の特徴及び利点は、以下の説明に記載されており、部分的には、説明から明らかになるか、又は主題の技術の実践によって学ぶことができる。主題技術の利点は、本明細書の書面による説明及び特許請求の範囲で特に指摘された構造によって、実現及び達成される。
乳がんを診断する従来の方法は、必ずしも信頼性が高くなく、腫瘍生検などの侵襲的処置を伴う。現在、乳がんは一般的にマンモグラムによって検出され、乳がんの診断時に乳がんが疑われる組織の生検を受けることによって確認される。
最近の研究は、唾液及び循環血液中のmRNAの存在、並びに様々な疾患の診断におけるバイオマーカーとしての使用の可能性を実証している。具体的には、乳がんなどのがんの早期発見のためのバイオマーカーとして使用が提案されている。
出願人は、乳がんを患う対象におけるmRNA発現プロファイリングを認識している。特定のmRNAは、非悪性乳房組織と比較して悪性組織で異常に発現する。更に、mRNA発現は、悪性形質転換及び進行に関与する細胞プロセスへの洞察を提供できる。したがって、mRNA発現レベルは、乳がんの予後にも使用できる。具体的には、この技術は、治療の有効性を予測及び/又は予知するための診断方法を提供する。
本発明は、乳がんが、高い感度及び特異性を伴って、特定のmRNA発現プロファイルに基づいて、確実に同定され得るという発見に基づいている。バイオマーカーの発現は、通常、mRNAの上方制御されたレベルと下方制御されたレベルの両方を含む。mRNA発現バイオマーカーの分析は、病気の対象及び健康な対象におけるmRNA発現パターンを分析することによって、「フィンガープリント」を作成することを可能にする。その後、個々のmRNA発現レベルを、疾患の早期段階における乳がんの検出に使用できる。バイオマーカーは、乳がんの異なるサブタイプを互いに識別し、乳がんの進行を監視するためにも使用できる。追加の実施形態は、乳がんの異なるステージ(ステージ0~5に対応する)を区別するためのmRNAバイオマーカーを含む。更なる実施形態は、乳がんの種類を識別するためのmRNAバイオマーカーを含む。実施形態は、乳がんの異なる遺伝的形態を識別するためのmRNAバイオマーカーを含む。別の実施形態では、同定されたmRNAから転写されたタンパク質をバイオマーカーとして使用する。
乳がんの早期診断は、介入及び/又は治療を可能にし、乳がん細胞の他の組織及び臓器への転移を含む、更なる損傷を回避する。例えば、本明細書に記載のバイオマーカーを測定及び分析して、患者が、がん組織のない健康な乳房を有するか、又は乳がんを患っているか、乳がんの早期診断を含んで判定することができる。乳がんを診断する従来の方法は、乳房に触れてしこりを識別するか、又はマンモグラムを使用してがん性しこりを識別することに依存する。乳がんの早期段階は無症候性であることが多いため、これらの方法は、治療が最大の効果を有する可能性がある段階で乳がんに罹患している患者を同定するのに、効果的でない可能性がある。乳がんの早期、正確かつ信頼性の高い検出は、研究者や薬物開発者が臨床試験のために患者を募集し、開発を通じてその医薬品をサポートし、承認後の医薬品をサポートするために、利用できる。
開示されるバイオマーカーは、乳がんの進行を監視するためにも使用できる。例えば、本明細書に記載のバイオマーカーは、乳がんのステージを特定するために測定及び分析できる。乳がんは、次の5つのステージのうちの1つであり得る:ステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4。可能であれば、疾患の進行を遅らせる(又は逆転させる)ための努力が行われ得る。従来の方法は、これらの状態を識別し、進行を監視するための信頼性及び感度を欠いている。
実施形態は、異なるサブタイプの乳がんを発症する素因を示す、又は有する細胞の迅速かつ信頼性の高い同定及び/又は治療のための、一組の診断マーカー又は分子フィンガープリントを含む。実施形態は、発現レベルが変化した特定のmRNAに基づいて、がんを診断する方法を更に含む。個々のmRNAを監視できるが、本発明は、健康な個体を疾患に罹患した個体からスクリーニング又は識別するためのバイオマーカーとして、特定の価値を有する26種のmRNAを含む。特に関心のあるmRNA(表1に詳述)としては、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及びPTGS2が挙げられる。
実施形態は、乳がんを検出するための末梢診断バイオマーカーの初期セットを同定し、唾液及び末梢血を含む、追加のデータセット上でこれらのバイオマーカーを検証する方法を含む。この方法は、以下のステップによって実装できる:
a)乳がん生検が陽性であることが確認された患者と、乳がん生検が陰性であることが確認された患者とを識別するための二項分類を作成するステップと、
b)診断精度を最大化するバイオマーカーの第1の最小セットを同定するステップと、
c)前記第1の最小セットを脇に置き、残りのバイオマーカーを用いて分析を繰り返して、次の最小セットを決定するステップと、
d)診断精度の著しい低下を観察するまで、上記のステップを繰り返すステップ。
方法及び材料は、乳がん等のがんについて対象(例えば、ヒト患者)を評価するために、使用できる。例えば、実施形態は、識別可能なマーカーを使用して、臨床医が乳がん疾患の活動性を評価すること、治療の応答の可能性及び転帰を評価すること、長期的な疾患転帰を予測することを支援するための材料及び方法を含む。更に、乳がんを患う対象は、対象からの血漿又は唾液中の特定の診断指標の存在に基づいて、診断できる。したがって、この技術は、マーカーの1種以上の組み合わせに基づいて、乳がんの診断を可能にする。
乳がんの重症度は、5つのステージのうちの1つ内にあると説明できる。ステージ0は、がん前状態又はマーカー状態であり、一般に、非浸潤性乳管がん(DCIS)又は非浸潤性小葉がん(LCIS)のいずれかに関連する。ステージ1~3腫瘍及び/又はがん細胞は、乳房又は局所リンパ節内に見出される。個体がステージ4の乳がんと診断された場合、これは、乳がんが「転移性」がんになり、がん細胞が患者の他の組織及び/又は器官に広がっていることを意味する。ステージ4の乳がんと診断された患者は、がん細胞が、そのがんが位置する乳房及びその乳房の近位に位置するリンパ節を超えて広がっているため、ステージ0~3で診断された患者よりも良好な予後を有していない。
複数のmRNAバイオマーカーを、対象から採取した単一の血清又は唾液試料から使用できる。いくつかの実施形態によれば、複数のバイオマーカーが、患者から採取された異なる試料から、評価及び測定される。いくつかの実施形態によれば、主題の技術は、がん治療又は療法の応答性を予測、診断、又は監視するためのキットに使用され、キットは、患者からの試料中のマーカーレベルを測定するように較正される。
いくつかの実施形態によれば、バイオマーカーの量は、例えば、バイオマーカータンパク質又はその断片と特異的に結合する試薬(例えば、抗体、抗体の断片、又は抗体誘導体)を使用することによって、決定できる。発現レベルは、プロテオミクス、フローサイトメトリー、免疫細胞化学、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、多チャネル酵素結合免疫吸着アッセイ、及びそれらのバリエーションなどの当技術分野で一般的な方法を使用して、決定できる。生体試料中のバイオマーカーの発現レベルは、cDNA、mRNA又はヘテロ核RNA(hnRNA)であり得るバイオマーカー遺伝子によってコードされる、転写されたバイオマーカーポリヌクレオチド又はその断片の発現レベルを検出することによって、決定することもできる。検出のステップは、転写されたバイオマーカーポリヌクレオチドを増幅することを含むことができ、定量的逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応の方法を使用できる。バイオマーカーの発現レベルは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、転写されたバイオマーカーポリヌクレオチド又はその断片とアニールするプローブによって、試料中の転写バイオマーカーポリヌクレオチド又はその断片の存在を検出することによって、評価できる。
本明細書では、本方法を実施するための組成物及びキットも提供される。例えば、いくつかの実施形態において、1種以上のマーカーに特異的な試薬(例えば、プライマー、プローブ)は、単独で、又はセット(例えば、複数のマーカーを増幅するためのプライマー対のセット)で提供される。検出アッセイを行うための追加の試薬(例えば、QuARTS、PCR、シーケンシング、亜硫酸水素塩、又は他のアッセイを行うための酵素、緩衝液、陽性及び陰性対照)も提供され得る。いくつかの実施形態において、方法を実施するために必要、十分、又は有用な1種以上の試薬を含むキットが提供される。また、試薬を含有する反応混合物も提供される。反応混合物を完成させるために、互いに及び/又は試験試料に加えられ得る複数の試薬を含有するマスターミックス試薬セットが、更に提供される。
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される技術は、本明細書において記載される方法によって提供されるような一連の算術演算又は論理演算を実行するように設計された、プログラム可能な機械に関連付けられる。例えば、技術のいくつかの実施形態は、コンピュータソフトウェア及び/又はコンピュータハードウェアに関連付けられる(例えば、実装される)。一態様において、本技術は、メモリの形態と、算術演算及び論理演算を実行するための要素と、データを読み取り、操作し、記憶するための一連の命令(例えば、本明細書に提供される方法)を実行するための処理要素(例えば、マイクロプロセッサ)と、を含むコンピュータに関する。したがって、特定の実施形態は、1種以上のコンピュータシステム又は他の処理システムに格納される、又はそれを介して転送されるデータを含むプロセスを採用する。本明細書に開示の実施形態は、これらの動作を実行するための装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特別に構成され得る、又はコンピュータに格納されたコンピュータプログラム及び/又はデータ構造によって選択的に活性化される又は再構成される汎用コンピュータ(又はコンピュータのグループ)であり得る。いくつかの実施形態において、プロセッサのグループは、列挙される分析動作のいくつか又は全てを協働的に(例えば、ネットワーク又はクラウドコンピューティングを介して)及び/又は並行して実行する。
いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサは、がんに関連する1種以上のmRNA又はmiRNA(本明細書ではhsa-miR又はhas-miRと標識される)の存在を決定し、標準曲線を生成し、アッセイ又はマーカーの特異性及び/又は感度を決定し、ROC曲線を計算し、配列解析を行う、システムの一部であり、これら全ては、本明細書に記載されている、又は当該技術分野で既知である。
いくつかの実施形態において、マイクロプロセッサは、がんに関連する1種以上のmRNAの濃度などの量を決定し、標準曲線を生成し、アッセイ又はマーカーの特異性及び/又は感度を決定し、ROC曲線を計算し、配列解析を行う、システムの一部であり、これら全ては、本明細書に記載されている、又は当該技術分野で既知である。1種以上のmRNAの量は、モル又はミリモル当たりに測定される存在量によって決定できる。mRNAの量は、蛍光、光学シグナルを使用する他の測定、又はmRNAのレベルを測定するための当業者に既知の他の測定によって、決定できる。
いくつかの実施形態において、マイクロプロセッサ又はコンピュータは、アルゴリズムを使用して、mRNA又は複数のmRNAの量を測定する。アルゴリズムは、マーカー測定値又はマーカー測定値の数学的変換の間の数学的相互作用を含み得る。数学的相互作用及び/又は数学的変換は、線形、非線形、不連続、又は離散的な方法で提示され得る。
いくつかの実施形態において、ソフトウェア又はハードウェア要素は、複数のアッセイの結果を受信し、複数のアッセイの結果に基づいてがんリスクを示す単一の値の結果をユーザに報告することを決定する。関連する実施形態は、本明細書に開示されるような複数のアッセイからの結果の数学的組み合わせ(例えば、加重組み合わせ、線形組み合わせ)に基づいて危険因子を計算する。
いくつかの実施形態は、記憶媒体及びメモリ要素を含む。メモリ要素(例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリ)は、命令(例えば、本明細書に提供されるプロセスの実施形態)及び/又はデータ(例えば、メチル化測定値、配列、及びそれに関連付けられた統計的記述などの処理対象)を格納する際に使用される。いくつかの実施形態は、CPU、グラフィックスカード、及びユーザインターフェース(例えば、ディスプレイなどの出力デバイス及びキーボードなどの入力デバイスを含む)のうちの1つ又は複数を含むシステムにも関する。
技術に関連するプログラム可能な機械は、従来の既存の技術及び開発中又はまだ開発されていない技術(例えば、量子コンピュータ、化学コンピュータ、DNAコンピュータ、光学コンピュータ、スピントロニクスベースのコンピュータなど)を含む。
いくつかの実施形態において、技術は、データを伝送するために、有線(例えば、金属ケーブル、光ファイバー)又は無線伝送媒体を含む。例えば、いくつかの実施形態は、ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、アドホックネットワーク、インターネット等)を介したデータ伝送に関する。いくつかの実施形態において、プログラマブルマシンは、ピアとしてそのようなネットワーク上に存在し、いくつかの実施形態において、プログラマブルマシンは、クライアント/サーバ関係を有する。
いくつかの実施形態において、データは、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリスティック、光学媒体、フロッピーディスク等のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶される。
いくつかの実施形態において、本明細書において提供される技術は、本明細書において説明される方法を実行するために、協調して動作する複数のプログラム可能なデバイスに関連付けられる。例えば、いくつかの実施形態において、複数のコンピュータ(例えば、ネットワークによって接続されている)は、イーサネット、光ファイバ、又は無線ネットワーク技術などの従来のネットワークインタフェースによってネットワーク(プライベート、パブリック、又はインターネット)に接続された完全なコンピュータ(オンボードCPU、ストレージ、電源、ネットワークインタフェースなどを備える)に依存する、例えば、クラスタコンピューティング又はグリッドコンピューティング又はいくつかの他の分散コンピュータアーキテクチャの実装において、データを収集及び処理するために、並列して動作し得る。
例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータを提供する。実施形態は、プロセッサに結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。そのようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、ASIC、ステートマシン、又は他のプロセッサを含み得、いくつかのコンピュータプロセッサのうちの任意のものであり得、例えば、カリフォルニア州サンタクララのIntel Corporation及びイリノイ州シャンバーグのMotorola Corporationのプロセッサなどであり得る。そのようなプロセッサは、プロセッサによって実行されると、本明細書に記載されるステップをプロセッサに実行させる命令を格納する媒体、例えば、コンピュータ可読媒体を含む、又はそれらと通信し得る。
コンピュータ可読媒体の実施形態としては、プロセッサにコンピュータ可読命令を提供できる電子、光学、磁気、若しくは他の記憶装置又は伝送デバイスが挙げられる。好適な媒体の他の例としては、フロッピーディスク、CD-ROM、DVD、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成されたプロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが命令を読み取ることができる任意の他の媒体が挙げられるが、これらに限定されない。また、様々な他の形態のコンピュータ可読媒体は、命令をコンピュータに伝送又は搬送し得、ルータ、プライベートネットワーク若しくはパブリックネットワーク、又は有線及び無線の両方の他の伝送デバイス又はチャネルを含む。命令は、例えば、C、C++、C#、Visual Basic、Java、Python、Perl、及びJavaScriptを含む任意の適切なコンピュータプログラミング言語からのコードを含み得る。
コンピュータは、いくつかの実施形態において、ネットワークに接続される。コンピュータは、マウス、CD-ROM、DVD、キーボード、ディスプレイ、又は他の入出力デバイスなどのいくつかの外部又は内部デバイスも含み得る。コンピュータの例は、パーソナルコンピュータ、デジタルアシスタント、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、移動電話、スマートフォン、ページャー、デジタルタブレット、ラップトップコンピュータ、インターネット家電、及びプロセッサに基づく他のデバイスである。一般に、本明細書に提供される技術の態様に関連するコンピュータは、本明細書に提供される技術を含む1個又は複数個のプログラムをサポートでき、Microsoft Windows、Linux、UNIX、Mac OS Xなどの任意のオペレーティングシステム上で動作する、任意のタイプのプロセッサベースのプラットフォームであり得る。いくつかの実施形態は、他のアプリケーションプログラム(例えば、アプリケーション)を実行するパーソナルコンピュータを含む。アプリケーションは、メモリに含めることができ、例えば、ワープロアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセンジャーアプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、インターネットブラウザアプリケーション、カレンダー/オーガナイザアプリケーション、及びクライアントデバイスによって実行できる任意の他のアプリケーションが挙げられる。
技術に関連付けられるように、本明細書に記載される全ての要素、コンピュータ、及びシステムは、論理的又は仮想的であってもよい。
また、実施形態は、搬送波に具現化されたコンピュータ信号並びに伝送媒体を介して伝播された信号(例えば、電気的及び光学的)として達成され得ることが想定される。したがって、上述の様々なタイプの情報は、データ構造などの構造でフォーマットされ、伝送媒体を介して電気信号として伝送される、又はコンピュータ可読媒体に格納され得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、乳がんの進行を予測するためのシステムを提供する。乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性導管がん、炎症性乳がん、及び転移性乳がんのうちの1種以上であり得る。一実施形態において、乳がんを同定し、個体において乳がんを予測することができ、そのシステムは、個体から採取した生体試料からの核酸、タンパク質、ペプチド又は他の分子の発現レベルを決定するように構成された装置と、(a)前述の個体から採取した生体試料からのシグニチャ遺伝子の集合体の発現レベルを受信することであって、シグニチャ遺伝子の集合体が表1に示される配列から選択される少なくとも2種の遺伝子を含む、操作を実行するように設計又は構成されたハードウェア論理と、を含む。
患者の診断に関連する情報として、年齢、民族性、腫瘍の局在、併存疾患に関連する関連する過去の病歴、他の腫瘍学的病歴、がんの家族歴、身体検査所見、放射線学的所見、生検日、生検結果、実施された手術の種類(恥骨後式前立腺全摘除術又は会陰式前立腺全摘除術)、ネオアジュバント療法(すなわち、化学療法、ホルモン)、補助放射線療法又は救済放射線療法、ホルモン療法、局所対遠位疾患再発及び生存転帰が挙げられるが、これらに限定されない。これらの臨床変数は、様々な実施形態において、予測モデルに含まれ得る。
バイオマーカー又はバイオマーカーパネルが選択されると、乳がんに罹患し得る個体を診断するための方法が選択される。一実施形態において、バイオマーカー又はバイオマーカーパネルが選択され、乳がんに罹患し得る個体を診断するための方法であって、以下のステップのうちの1種以上を含み得る:1)生体試料を収集又は他の方法で取得するステップと、2)分析方法を実行して、生体試料中のパネル内のバイオマーカー又は複数のバイオマーカーを検出及び測定するステップと、3)バイオマーカー値を収集するために使用される方法に必要な任意のデータ正規化又は標準化を実行するステップと、4)バイオマーカースコアを計算するステップと、5)バイオマーカースコアを組み合わせて総診断スコアを取得するステップと、6)個体の診断スコアを報告するステップとを含む。この診断方法は、核酸、タンパク質、ペプチド又は他の生体分子から収集されたデータを分析するために、コンピュータ及びソフトウェアプログラムを使用して実施できる。このアプローチにおいて、診断スコアは、疾患の存在又は不在の指標である予め設定された閾値と比較される全てのマーカー計算の合計から決定される単一の数であり得る。又は、診断スコアは、それぞれがバイオマーカー値を表す一連のバーであり得、応答のパターンは、疾患の存在又は不在の決定のために予め設定されたパターンと比較され得る。
DNAとRNAの両方について、核酸は、唾液、血漿又は血液試料から単離できる。DNA又はRNAは、細胞外である、又は血漿又は血液試料中の細胞から抽出できる。DNA又はRNAは、乳房内の固形腫瘍を含む腫瘍を含む細胞生検からも抽出することもできる。
タンパク質又はペプチド、又は他の生体分子については、そのようなものを唾液、血漿、又は血液試料から単離できる。タンパク質又はペプチド又は他の生体分子は、細胞外である、又は唾液、血漿又は血液試料中の細胞から抽出できる。タンパク質又はペプチド又は他の生体分子は、乳房内の固形腫瘍を含む腫瘍を含む細胞生検からも抽出できる。
また、本明細書に列挙される構造、材料、及び動作の多くは、機能を実行するための手段又は機能を実行するためのステップとして列挙され得ることに留意されたい。したがって、そのような言語は、参照により組み込まれる事項を含む、本明細書及びその均等物内に開示されるそのような全ての構造、材料、又は行為をカバーする権利があることを理解されたい。
乳がんバイオマーカー分析システムは、データ収集、処理、分析、報告及び/又は診断等のデータ分析を完了するための機能及び操作を提供できる。例えば、一実施形態において、コンピュータシステムは、バイオマーカーに関連する情報を受信し、格納し、検索し、分析し、報告し得るコンピュータプログラムを実行できる。コンピュータプログラムは、生データを処理し、補足データを生成するための処理モジュール、及び乳がん状態及び/又は診断を生成するために生データ及び補足データを分析するための分析モジュールなど、様々な機能又は動作を実行する複数のモジュールを含み得る。乳がんの状態を診断することは、疾患に対する個体の状態に関する追加の生物医学的情報を含む任意の他の情報を生成又は収集すること、更なる検査が望ましいかどうかを同定すること、又はそうでなければ個体の健康状態を評価することを含み得る。
乳がんバイオマーカー分析システムは、データ収集、処理、分析、報告及び/又は診断等のデータ分析を完了するための機能及び操作を提供できる。例えば、一実施形態において、コンピュータシステムは、乳がんバイオマーカーに関連する情報を受信し、格納し、検索し、分析し、報告し得るコンピュータプログラムを実行できる。コンピュータプログラムは、生データを処理し、補足データを生成するための処理モジュール、及び乳がん状態及び/又は診断を生成するための生データ及び補足データを分析するための分析モジュールなど、様々な機能又は動作を実行する複数のモジュールを含み得る。乳がん状態を診断することは、疾患に対する個体の状態に関する追加の生物医学的情報を含む任意の他の情報を生成又は収集すること、更なる検査が望ましいかどうかを特定すること、又はそうでなければ個体の健康状態を評価することを含み得る。
本明細書で使用される場合、「コンピュータプログラム製品」は、任意の性質の物理媒体(例えば、電子的に、磁気的に、光学的に又はその他で書かれた)に含有され、コンピュータ又は他の自動化されたデータ処理システムとともに使用され得る、自然言語又はプログラミング言語ステートメントの形態の組織化された命令セットを指す。そのようなプログラミング言語ステートメントは、コンピュータ又はデータ処理システムによって実行されると、コンピュータ又はデータ処理システムをステートメントの特定の内容に従って動作させる。コンピュータプログラム製品としては、コンピュータ可読媒体に埋め込まれたソースコード及びオブジェクトコード内のプログラム及び/又はテスト又はデータライブラリが含まれるが、これらに限定されない。更に、コンピュータシステム又はデータ処理装置デバイスが事前に選択された方法で動作することを可能にするコンピュータプログラム製品は、元のソースコード、アセンブリコード、オブジェクトコード、マシン言語、前述のもの及びいずれか及び全ての均等物の暗号化された又は圧縮されたバージョンを含むが、これらに限定されない、いくつかの形態で提供され得る。
一実施形態において、乳がんの可能性を示すためのコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピューティングデバイス又はシステムのプロセッサによって実行可能なプログラムコードを具体化するコンピュータ可読媒体を含み、プログラムコードは、個体から生体試料に帰属するデータを取得するコードであって、表1に示されるバイオマーカーの群から選択される生体試料中の少なくともN個のバイオマーカーのうちの1種にそれぞれ対応するバイオマーカー値を含むコードと、バイオマーカー値の関数として個体の乳がん状態を示す分類方法を実行するコードとを含む。
更に別の実施形態において、乳がんの可能性を示すためのコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピューティングデバイス又はシステムのプロセッサによって実行可能なプログラムコードを具体化するコンピュータ可読媒体を含み、プログラムコードは、個体から生体試料に起因するデータを取得するコードであって、データは、表1に提供されるバイオマーカーの群から選択される生体試料中のバイオマーカーに対応するバイオマーカー値を含むコードと、バイオマーカー値の関数として個体の乳がん状態を示す分類方法を実行するコードとを含む。
キット(すなわち、診断キット)は、タンパク質、ペプチド又は他の生体分子を含む、乳がん、循環細胞又は血漿中に存在する循環細胞の残部から単離された核酸、タンパク質、ペプチド又は他の生体分子をアッセイすることに基づいて、対象の血漿試料から、遺伝子内のmRNA又は変異の量を決定するための試薬を含み得る。核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、及び/又は人工核酸類似体を含む人工核酸であり得る。mRNAとともに、他のRNAとしては、非コード型RNA(ncRNA)、転移RNA(tRNA)、メッセンジャー型RNA(mRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、piwiRNA(piRNA)、低分子核内RNA(snoRNA)、低分子核内(snRNA)、細胞外RNA(exRNA)、及びリボソームRNA(rRNA)が挙げられる。
開示された方法及びアッセイは、患者を治療するための適切又は有効な治療法を評価するのに有用なデータ及び情報を得るための便利で、効率的で、潜在的に費用対効果の高い手段を提供する。このキットは、評価されるタンパク質、ペプチド、他の生体分子、又はRNA若しくはDNAかどうかにかかわらず、バイオマーカーを検出するための従来の方法を使用することができ、試料中の所望の核酸、例えばSNPの存在及び/又は発現を調べるプロトコルを含む。哺乳類からの組織又は細胞試料は、ノーザン、ドットブロット、又はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析、アレイハイブリダイゼーション、RNaseプロテクションアッセイ、又はDNA SNPチップマイクロアレイを使用して、又は例えば、DNAマイクロアレイスナップショットを含む市販のDNA SNPチップマイクロアレイを使用して、一実施例においてmRNA又はDNAを含む、遺伝子マーカーRNAについて好都合にアッセイできる。例えば、定量的PCRアッセイ等のリアルタイムPCR(RT-PCR)アッセイは、当技術分野で周知である。
PCRに使用されるプローブは、例えば、放射性同位体、蛍光化合物、生体発光化合物、化学発光化合物、金属キレート剤、又は酵素等の検出可能なマーカーで標識できる。そのようなプローブ及びプライマーは、DNA、RNA中の突然変異の存在及び一実施形態において試料中のmRNAを検出するために、並びにmRNAを発現する細胞を検出するための手段として使用できる。当業者によって理解されるように、非常に多くの異なるプライマー及びプローブを、既知の配列に基づいて調製し、効果的に使用して、mRNAの増幅、クローン作成、及び/又は存在及び/若しくはレベルの決定を行うことができる。
変異が存在するかどうかを判定するための他のDNA検査としては、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)が挙げられる。FISHを使用することにより、細胞、組織、乳房組織を含む組織、腫瘍を含む組織、更には乳房腫瘍を含む組織において、突然変異を検出できる。
他の方法としては、DNA又はRNA内の変異を検査又は検出するプロトコルが挙げられる。これらの他の方法は、マイクロアレイ技術によって、組織又は細胞試料中のmRNAを検査又は検出するプロトコルを含む。一実施形態を含む、核酸マイクロアレイ、試験及び対照RNAを使用して、試験及び対照組織試料からのmRNA試料を逆転写及び標識して、cDNAプローブを生成する。次いで、プローブを、固体支持体上に固定化された核酸のアレイにハイブリダイゼーションする。アレイは、アレイの各メンバーのシーケンス及び位置が既知となるように構成される。例えば、特定の疾患状態で発現する可能性を有する遺伝子の選択物は、固体支持体上に配列できる。標識されたプローブと特定のアレイメンバーとのハイブリダイゼーションは、プローブの由来となる試料がその遺伝子を発現することを示す。疾患組織の遺伝子発現変異分析は、貴重な情報を提供できる。マイクロアレイ技術は、核酸ハイブリダイゼーション技術及びコンピューティング技術を利用して、単一の実験で何千もの遺伝子のmRNA発現プロファイルを評価する。
バイオマーカーは、健康な対象と乳がんを患う対象とを比較するときに、それらの発現パターンが異なるため、がん診断に特に有用である。バイオマーカーの発現は、通常、mRNAの上方制御されたレベルと下方制御されたレベルの両方を含む。一実施形態において、本明細書に記載のバイオマーカーは、患者が乳がんを患っている、又は乳がんを患っていないを判定できる。一実施形態において、各々は、乳がん(例えば、非浸潤性乳管がん、浸潤性導管がん、炎症性乳がん又は転移性乳がん)の形態である。
以下のバイオマーカーは、一実施形態において、遺伝子の領域に関連する1種以上の突然変異、SNP又は1種以上の染色体上の1種以上の突然変異を含むDNA中で検出できる。以下のバイオマーカーは、一実施形態において、miRNA、tRNA、mRNA又は他の形態のRNAを含む、RNAにおいて検出することもできる。
バイオマーカーとしてのmRNA
表1は、乳がんを検出するためのmRNAバイオマーカーのリストを含む。
RT-PCR又は別のPCRに基づく方法のほかに、バイオマーカーのレベルを決定する方法としては、プロテオミクス技術、及び個別化された遺伝子プロファイルが挙げられる。個別化された遺伝子プロファイルを使用して、分子レベルでの患者応答に基づいて、RAを治療できる。本明細書の特化マイクロアレイ(例えば、オリゴヌクレオチドマイクロアレイ又はcDNAマイクロアレイ)は、1種以上の抗体に対する感受性又は耐性のいずれかと相関する発現プロファイルを有する1種以上のバイオマーカーを含み得る。単一のバイオマーカーは乳がんの証拠を提供できるが、本明細書に記載される方法において複数のバイオマーカーが使用される場合、信頼性及び精度は改善される。
バイオマーカーとしてmRNAを使用する乳がん診断の方法
発現されたmRNAの検出及び定量化は、当業者に知られている標準的な技法を使用できる。例えば、体液試料又は組織試料中、又は乳房生検試料又は同定された乳房組織試料中の特定のmRNAの発現又は量は、免疫組織化学(IHC)法、免疫蛍光(IF)法、RNAインサイチュハイブリダイゼーション、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RTPCR)、特に定量的リアルタイムRT-PCR(qRT-PCR)、又はこれらの方法の組み合わせによって決定される。特定のmRNAのレベル(発現)を決定するための他の方法としては、MALDI-MS(表面強化レーザー脱着/イオン化質量分析(SELDI-MS)、特に表面強化親和性捕捉(SEAC)、表面強化ニーズ脱着(SEND)又は表面強化フォトラベル付着放出(SEPAR)を含む、抗体試験(免疫沈降、ウェスタンブロッティング、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(RIA)、解離強化ランタニドフルオロ免疫アッセイ(DELFIA)、シンチレーション近接アッセイ(SPA)、及び定量核酸試験、特にマーカー(KRT23)mRNAの検出及び定量のためのmRNAの試料のPCR、LCR及びRT-PCR、が、挙げられる。
好ましくは、バイオマーカーであるタンパク質の量又は発現されたmRNAの差は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、165%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、300%、325%、350%、375%、又は400%である。好ましくは、バイオマーカーであるタンパク質の量又は発現されたmRNAの差は、より好ましくは、少なくとも50%、又は75%若しくは100%まで高くてもよい。より好ましくは、この発現レベル又はタンパク質の量の差は、少なくとも200%、すなわち、2倍、少なくとも500%、すなわち、5倍、又は少なくとも1000%、すなわち、10倍である。本発明に従うバイオマーカーの発現レベルは、健康な正常な乳房試料よりも乳がん細胞試料において低い又は高い発現を示し、乳がん細胞試料において少なくとも5%、10%、又は20%、より好ましくは少なくとも50%、又は75%若しくは100%であってよく、すなわち、2倍高くてもよく、好ましくは少なくとも10倍高い。所与の検出方法においてバイオマーカーレベルが増加するかどうかは、その所与の検出方法による多数の疾患試料の分析によって確立できる。次いで、これは、例えば、上記の%の差又は倍率の変化によって、「増加した」状態を決定できる適切なレベルを形成できる。バイオマーカーの発現のレベルの変化は、乳がんを示し得る。いくつかの場合において、健康な試料ではバイオマーカーの発現は検出されない。そのような場合において、通常の試験システムによる任意の検出は、本出願の意味において既に「増加した」レベルである。
バイオマーカーのうちの1種以上は、がんを診断する方法又は乳がんを患う試験対象の予後を判定する方法において使用できる。このようにして、1種のバイオマーカー又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを、乳がんを診断するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定する方法において使用できる。このようにして、少なくとも1種のバイオマーカー、又は少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを、がんを診断するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定する方法で使用できる。
このようにして、ただ1種のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを、乳がんを診断するか又はがんを患う試験対象の予後を判定する方法で使用できる。このようにして、約1種のバイオマーカー、又は約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを、乳がんを診断するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定する方法で使用できる。
第1のステップにおいて、DNA及び/又はRNA(例えば、mRNA)を含む1種以上の核酸の発現レベルを、健康な対象試料からの及びがんを患う対象からの唾液、血漿、血液又は組織試料中で測定する。一実施形態において、1種のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせの発現レベルを使用して、患者の後続の診断のためのフットプリント又はシグニチャを生成できる。一実施形態において、少なくとも1種のバイオマーカー、又は少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせの発現レベルを使用して、患者の後続の診断のためのフットプリント又はシグニチャを生成できる。
一実施形態において、1種以下のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26個以下のバイオマーカーの組み合わせの発現レベルを使用して、患者の後続の診断のためのフットプリント又はシグニチャを生成できる。一実施形態において、約1種のバイオマーカー、又は約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、又は26種のバイオマーカーの組み合せの発現レベルを使用して、患者の後続の診断のためのフットプリント又はシグニチャを生成できる。
次に、DNA及び/又はRNA(例えば、mRNA)を含む同じ核酸の発現レベルを、健康な対象からの唾液、血漿、血液又は組織試料中で測定する。これは対照として使用される。その後、健康な患者からの試料を、がんを患う対象からの血漿試料中の発現レベルが変化したmRNAを同定することと比較できる。バイオマーカーフィンガープリント又はシグニチャは、発現レベルが変化したmRNAから作成できる。これは、試験対象の血漿からのmRNAのレベルを比較することによって、試験対象におけるがんを診断するか又はその予後を判定するために使用できる。従来からある統計分析を使用して、例えば、信頼レベルを決定できる。
以下の非限定的な実施例は、現在企図されている代表的な実施形態のより完全な理解を容易にするために、例示的な目的のためにのみ提供される。これらの実施例は、製剤の構成要素が組み合わされ得る全ての可能な文脈の単なる部分集合であることが意図されている。したがって、これらの実施例は、製剤の成分の種類及び量並びに/又はその方法並びにその使用に関するものを含む、本明細書に記載される実施形態のいずれかを限定するものと解釈されるべきではない。
予測モデル
対象技術のいくつかの実施形態によれば、少量のマーカー(4つ以下)の組み合わせは、乳がんに関連する研究のデータセットに基づいて、高精度で応答を区別することが決定されている。マーカーは、以下に記載されるように、データセットに対して検証されている。
実施例1
バイオマーカーの発見
GSE27567データセット-末梢血からの血清
公表されたデータセットを使用して、乳がんの存在を予測又は示すバイオマーカーを発見した。この研究には、乳がん生検陽性の患者72人と、乳がん生検陰性の患者68人が含まれていた。合計で、末梢血単核細胞から54,613種のmRNAバイオマーカーを測定した。患者データを、訓練群、選択群、及び試料外試験群(2種の診断クラスの割合を維持する)の3つの下位群にわたって等しく無作為化した。
本研究は、出願人の数学的進化モデリングプラットフォームを使用して、全ての54,613種の変数を検討した(例えば、米国特許第9,845,505号を参照されたい)。発表された研究は、LaBreche HG,et.al,“Integrating factor analysis and a transgenic mouse model to reveal a peripheral blood predictor of breast tumors,”BMC Med Genomics.2011Jul22;4:61.doi:10.1186/1755-8794-4-61PMID:21781289;PMCID:PMC3178481として引用される。データセット及びAffymetrix Human Genome U133 Plus 2.0アレイは、ncbiウェブサイト(NCBI>GEO>付加表示;プラットフォームGPL570及びプラットフォームGSE27567)で見つけることができる。
17個のバイオマーカーを以下のように特定した:(1)SLC8A1、(2)RP11-452L6.1、(3)HINT3、(4)PRORSD1P、(5)PRDX6、(6)GABRB2、(7)EPS8、(8)SH3RF1、(9)GB_ACC AA814006、(10)仮説的タンパク質LOC284058、(11)ZNF160、(12)SLC25A45、(13)DST、(14)MTAP、(15)GB_AccAK024901、(16)TFB1M及び(17)SPRED1。マーカーのセットを検証するために、出願人は、乳がん患者の遺伝子発現マーカーの4つの追加のデータセットを得た。これらのデータセットは、次の実施例で考察される。
実施例2
バイオマーカーの検証
GSE20266データセット-唾液
公開されたデータセットを使用して、乳がんの存在を予測又は示すバイオマーカーの有効性を検証した。この研究には、乳がん生検陽性の患者10人と、乳がん生検陰性の患者10人が含まれていた。合計で、末梢血単核細胞から54,613種のmRNAバイオマーカーを測定した。患者データを、訓練群、選択群、及び試料外試験群(2種の診断クラスの割合を維持する)の3つの下位群にわたって等しく無作為化した。
上記のように、本研究では、申請者の数学的進化モデリングプラットフォームを使用して54,613種の変数を検討した。発表された研究は、LaBreche HG,et.al,“Integrating factor analysis and a transgenic mouse model to reveal a peripheral blood predictor of breast tumors,”BMC Med Genomics.2011Jul22;4:61.doi:10.1186/1755-8794-4-61.PMID:21781289;PMCID:PMC3178481.として引用される。データセット及びAffymetrix Human Genome U133 Plus 2.0アレイは、ncbiウェブサイト(NCBI>GEO>付加表示;プラットフォームGPL570及び>プラットフォームGSE27567)で見つけることができる。
実施例3
バイオマーカーの検証
GSE47860データセット、オンタリオ州カナダコホート-血液
第2の公開されたデータセットを使用して、乳がんの存在を予測又は示すバイオマーカーの有効性を検証した。この研究には、乳がん生検陽性の患者21人と、乳がん生検陰性の患者15人が含まれていた。合計で、末梢血単核細胞から54,613種のmRNAバイオマーカーを測定した。訓練群、選択群、及び試料外試験群(2つの診断クラスの割合を維持)の3つの下位群にわたって、患者を均等に無作為化する。
上記のように、研究は、末梢血単核細胞から得られた38,079個のmRNAバイオマーカーを考慮した。発表された研究は、Piccolo SR,et.al,“Integrative analyses reveal signaling pathways underlying familial breast cancer susceptibility,”Mol Syst Biol.2016Mar10;12(3):860として引用されている。doi:10.15252/msb.20156506.PMID:26969729;PMCID:PMC4812528として引用される。データセット及びAffymetrix Human Genome U133 Plus2.0アレイは、ncbiウェブサイト(NCBI>GEO>付加表示;プラットフォームGSE47860及びプラットフォームGPL12729)で見つけることができる。
実施例4
バイオマーカーの検証
GSE47860データセット、ユタ州コホート[1}-{2]血液
第3の公開されたデータセットを使用して、乳がんの存在を予測又は示すバイオマーカーの有効性を検証した。この研究には、乳がん生検陽性の患者61人と、乳がん生検陰性の患者63人が含まれていた。合計で、末梢血単核細胞から54,613種のmRNAバイオマーカーを測定した。訓練群、選択群、及び試料外試験群(2つの診断クラスの割合を維持)の3つの下位群にわたって、患者を均等に無作為化する。
上記のように、研究は、末梢血単核細胞から得られた38,079個のmRNAバイオマーカーを考慮した。発表された研究は、Piccolo SR,et.al,“Integrative analyses reveal signaling pathways underlying familial breast cancer susceptibility,”Mol Syst Biol.2016Mar10;12(3):860.doi:10.15252/msb.20156506.PMID:26969729;PMCID:PMC4812528として引用される。データセット及びAffymetrix Human Genome U133 Plus2.0アレイは、ncbiウェブサイト(NCBI>GEO>付加表示;プラットフォームGSE47860及びプラットフォームGPL17279)で見つけることができる。
実施例5
バイオマーカーの検証
GSE47861データセット、オンタリオ州コホート-血液
第4の公開されたデータセットを使用して、乳がんの存在を予測又は示すバイオマーカーの有効性を検証した。この研究には、15人の乳がん生検陽性の患者と、22人の乳がん生検陰性の患者が含まれていた。合計で、末梢血単核細胞から54,613種のmRNAバイオマーカーを測定した。訓練群、選択群、及び試料外試験群(2つの診断クラスの割合を維持)の3つの下位群にわたって、患者を均等にランダム化する。
上記のように、研究は、末梢血単核細胞から得られた38,079個のmRNAバイオマーカーを考慮した。発表された研究は、Piccolo SR,et.al,“Integrative analyses reveal signaling pathways underlying familial breast cancer susceptibility,”Mol Syst Biol.2016Mar10;12(3):860.doi:10.15252/msb.20156506.PMID:26969729;PMCID:PMC4812528として引用される。データセット及びAffymetrix Human Genome U133 Plus2.0アレイは、ncbiウェブサイト(NCBI>GEO>付加表示;プラットフォームGSE47860及びプラットフォームGPL17279)で見つけることができる。
発見及び検証研究の結果を表2に要約する。陽性及び陰性予測値(それぞれPPV及びNPV)は、それぞれ、真陽性及び真陰性結果である統計及び診断検査における陽性及び陰性結果の比率である。
実施例6
追加のバイオマーカーの発見
GSE27567データセット-末梢血からの血清
出願人は、第2の発見研究を実施することによって、追加のマーカーを追求した。同じ発見及び検証データセットを、以下のアプローチを使用して、上記のように使用した:
1)元の17個のバイオマーカーを無視し、残りの54,596個の遺伝子発現プローブを考慮するように発現を構成する;
2)乳がん生検が陽性であることが確認された患者と、乳がん生検が陰性であることが確認された患者とを識別するための二項分類を作成する;
3)診断精度を最大化するバイオマーカーの第1の最小セットを特定する;
4)第1の最小セットを脇に置き、残りのバイオマーカーで分析を繰り返して、次の最小セットを決定する;
5)診断精度の著しい低下を観察するまで繰り返す。
バイオマーカーの2個のセット(すなわち、グループ1及びグループ2)を得て、これらを上記のように検証した。グループ1バイオマーカーを以下のように特定した:(18)CAV1、(19)MUC1、(20)NAP1L3、(21)MDH1B、(22)TMEM125、(23)PDE9A。グループ2バイオマーカーを以下のように特定した:(24)TSHZ2、(25)LAMB4及び(26)PTGS2。発見及び検証研究の結果を表3に要約する。
実施例7
バイオマーカーを使用する乳がんの早期発見
乳がん患者の発症前診断は、疾患の病態生理学のより良い理解のためだけでなく、早期治療及び緩和努力を提供するためにも、大きな価値があるであろう。この実施例において、患者は、乳房内のしこりを同定するために手を使用した手動操作によって同定できない早期乳がんを患っている。患者は、乳がんの可能性について医師による評価を希望する50歳の女性である。患者は境界性肥満であり、アルコール乱用及び高血圧の病歴がある。患者はまた、乳がんの家族歴を有する。これらの危険因子のために、医師はマンモグラムを指示する。
結果又はマンモグラムは、いくつかの不規則な細胞増殖よる、同定可能なしこりは検出されないようにみえた。次いで、患者を、表1のバイオマーカーを使用してスクリーニングする。患者は、バイオマーカー分析のための試料(例えば、血液、血漿、尿又は唾液)を提供する。結果は、患者が乳がんの初期段階を有することを示す。これらの結果に基づいて、患者は、更なる評価及び可能な治療療法のために、専門家に紹介される。医師は、乳がんが進行しないことを確実にするために、定期的(すなわち、四半期ごと、半年ごと、又は年次)検査も推奨する。
実施例8
バイオマーカーを使用した乳房内のしこりの同定後の乳がんの検出
この実施例において、患者は左乳房の異常なしこりを特定した後に医師に行く。彼女の医師は彼女にマンモグラフィを受けるように指示し、彼女はそれを行い、そして、彼女の左の乳房にしこりが見られる。
この実施例において、乳がんの診断の確認が望まれる。この目的のために、医師は、患者の乳房内の疑わしい腫瘍部位から生検を採取するように指示する。生検試料の採取後、表1で同定される17個のバイオマーカーのうちの1種以上を使用して、本明細書に記載されるバイオマーカー試験を行って、乳がんの存在を確認し、乳がんの進行を判定する。患者は、バイオマーカー解析のための試料を提供する。具体的には、検査は、良性がんから転移性がんへの進行を判定する。この検査はまた、乳がんの種類及び乳がんの遺伝的種類も同定する。
検査は、患者が乳がんを患うことを示す。最初の実施例と同様に、患者は更なる評価のために専門家に紹介され、次に、専門家は、使用される治療過程及び治療法、並びに治療プロトコルを決定する。医師は、乳がんが進行しないことを確実にするために、定期的(すなわち、四半期ごと、半年ごと、又は年次)検査も推奨する。
実施例9
バイオマーカー(無症候性)を使用する乳がんの検出
この実施例において、患者は乳がんの症状を有していないが、既知の遺伝的危険因子のために評価を受ける。医師の手とマンモグラムを使用した乳房の手動操作は、乳がん腫瘍を示さない。しかしながら、患者は乳房の痛みを訴える。
医師は、乳がんを検出/乳がんの予後を判定するために、本明細書(表1)に記載のバイオマーカー試験の試験を請求する。患者は、バイオマーカー解析のための試料を提供する。この試験は、早期乳がんの存在を示すバイオマーカーレベルを医師に提供する。第1の例と同様に、患者は、更なる評価のために専門家に紹介され、治療選択肢について議論される。
乳がんの進行に基づいて、専門医は治療計画を考案できる。腫瘍の増殖を除去、縮小、又は遅延するために、医療処置が必要であり得る。通常、治療は、乳がんの種類及びそのステージに基づく。患者の全体的な健康状態、閉経状況、個人的な好みなどの他の要因。一般的な治療には、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法、免疫療法が含まれる。薬物(すなわち、全身療法)は、乳がんを治療するために投与できる。一般的な標的薬物としては、トラスツズマブ(HERCEPTIN(商標))、ペルツズマブ(PERJETA(商標))、又はアベマシクリブ(VERZENIO(商標))が挙げられる。乳がんの治療の最も一般的な形態は、手術である。これには、腫瘍とその周辺の縁を除去することが含まれる。外科的選択肢には、腫瘍摘出手術、乳腺部分切除術、根治的乳房切除術、及び再建術が含まれ得る。
この実施例において、専門医は、ホルモン療法(すなわち、TAMOXIFEN(商標)、アロマターゼ阻害剤)及び疑わしい組織の生検の組み合わせを提案する。医師は、乳がんが進行しないことを確実にするために、定期的(すなわち、四半期ごとの)検査も推奨する。
実施例10
バイオマーカー(無症候性、遺伝的危険因子)を使用する乳がんの検出
この実施例において、患者は乳がんの症状を有していないが、既知の遺伝的危険因子のために評価を受ける。医師の手とマンモグラフィを使用して乳房を手動で操作すると、医師が乳がん腫瘍であると疑うしこりが見つかる。医師はまた、乳がんが転移したことを疑っている。
医師は、患者から血液試料を収集し、(循環乳がん細胞の存在によって判定されるように)乳がんが転移したかどうかを判定するため、表1に特定されるバイオマーカーのうちの1種以上の使用を指示する。この検査は、がんが転移したことを示唆する血液中の乳がん細胞を有する患者を診断するためのバイオマーカーレベルを医師に提供する。検査は、乳がんの種類及び乳がんの遺伝的種類も同定する。最初の実施例と同様に、患者は更なる評価及び治療の選択肢について議論するために、専門家に紹介される。
この実施例において、専門家は、手術と標的薬物療法の組み合わせを提案する。医師は、がんの進行を監視するために、定期的な(すなわち、四半期ごとの)検査も推奨する。
実施例11
バイオマーカー(無症候性、遺伝的危険因子)を使用した乳がんの検出
この実施例において、患者は乳がんの症状を有していないが、既知の遺伝的危険因子のために評価を受ける。医師の手とマンモグラムを使用した乳房の手動操作は、乳がん腫瘍を示さない。しかしながら、患者は乳房の痛みを訴える。
医師は、腫瘍が位置する患者の組織の生検を有する。医師は、表1に見出されるバイオマーカーの部分集合を使用して、乳がんの存在を判定するように命令する。結果を確認するために、医師は、第1の試験で使用されていない残りのバイオマーカーを用いて、第2の試験を指示する。患者は、バイオマーカー解析のための試料を提供する。この検査は、乳がんを患う患者を診断し、第2の検査で結果を確認するのに十分なバイオマーカーレベルを医師に示す。第1の実施例と同様に、次いで、患者は、更なる評価及び治療選択肢について議論するために、専門家に紹介される。
実施例12
乳がんの迅速スクリーニングのための診断キット
次の作業例は、上記の構成に基づいている。本発明の実施形態は、乳がんを診断するための診断キットにまとめることができる。このキットは、試験対象からの血漿中の乳がんのバイオマーカーを有する1種以上の標的細胞を同定できる。
キットは、各核酸分子がmRNA配列をコードするような核酸分子の集合を含み得る。核酸分子を使用して、試験対象からの血漿試料中の1種以上のmRNAの発現レベルの変動を特定できる。mRNAの発現レベルは、がんの存在を示すフィンガープリントを有する試験試料の比較/分析に使用できる。
ある特定の実施形態において、本開示は、乳がんを診断するためのキットを提供する。キットは、本明細書に開示される1種のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを含み得る。当業者は、バイオマーカーの数が本開示の性質から逸脱することなく変化し得ること、したがってバイオマーカーの他の組み合わせも本開示に包含されることを理解するであろう。当業者は、乳がんに罹患している患者の症状に基づいて、どの1種のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカー組み合わせを使用するかを知っている。
特定の実施形態では、キットは、本明細書に開示される1種のバイオマーカー、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26種のバイオマーカーの組み合わせを含む。ある特定の実施形態において、キットは、乳がんを診断するためのものである。キットは、任意選択的に、使用説明書を更に含み得る。キットは、上述のバイオマーカーを保管するチューブ、アプリケーター、バイアル、又は他の保管容器及び/又はバイオマーカーのうちの1種以上を収容するバイアルを、更に任意選択的に含む(例えば、含む、本質的にからなる、からなる)ことができる。一実施形態において、各バイオマーカーは、それ自体のチューブ、アプリケーター、バイアル又は保管容器内にある、又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25若しくは26種のバイオマーカーは、チューブ、アプリケーター、バイアル又は保管容器内にある。
キットは、種類にかかわらず、一般に、1種のバイオマーカー又は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、若しくは26個のバイオマーカーの組み合わせが配置され、好ましくは、適切に等分される1個又は複数個の容器を含む。キットの成分は、水性媒体又は凍結乾燥形態のいずれかで包装され得る。
実施例13
乳がん患者のスクリーニング
56歳の女性喫煙者は、乳がんの家族歴を医師に提示するが、乳房に顕著なしこりや身体的兆候はない。医師は血液の試料を採取し、乳がんの検査のために検査室に送る。血液試料を調製し、血漿を得る。次いで、血漿を試験して、乳がんに関連するバイオマーカーの存在を特定する。検査室は、その試験において以下のバイオマーカーのうちの1種以上を使用する:SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4及び/又はPTGS2。検査の後、検査室は、乳がんを検査するために使用された1種以上のバイオマーカーが、がんの存在を示すことを判定する。検査室は、検査結果を医師に送る。その後、医師への訪問時に、患者に結果が通知される。患者は徹底的に検査され(マンモグラムを含む)、医師は生検のために疑わしい組織の試料を採取する。
最後に、本明細書の態様は特定の実施形態を参照することによって強調されるが、当業者は、これらの開示された実施形態が本明細書に開示された主題の原理の例示にすぎないことを容易に理解するであろう。したがって、開示された主題は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコル、及び/又は試薬などには決して限定されないことが理解されるべきである。したがって、本明細書の趣旨から逸脱することなく、本明細書の教示に従って、開示された主題に対する種々の改良又は変更又は代替の構成を行い得る。最後に、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、本発明は、示され、説明された厳密なものに限定されない。
本発明を実施するための発明者に知られている最良のモードを含む、本発明の特定の実施形態が本明細書に記載される。もちろん、これらの記載された実施形態の変形は、前述の説明を読めば、当業者に明らかになるであろう。本発明者は、当業者がそのような変形を適切に採用することを期待しており、本発明者は、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法によって許可されるように、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載された主題の全ての改良及び均等物を含む。更に、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形例における上記実施形態の任意の組み合わせは、本発明に包含される。
本発明の代替的な実施形態、要素、又はステップのグループ化は、限定として解釈されるべきではない。各グループメンバーは、個別に、又は本明細書に開示される他のグループメンバーと任意の組み合わせで言及され、特許請求されてもよい。利便性及び/又は特許性の理由から、グループの1種以上のメンバーがグループに含まれてもよく、又はグループから削除されてもよいことが予期される。任意のそのような包含又は削除が起こると、本明細書は、改良されたようにグループを含有すると見なされ、したがって、添付の特許請求の範囲で使用される全てのマーカッシュ群の書面による説明を満たす。
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特徴、項目、量、パラメータ、特性、用語などを表す全ての数字は、全ての例で「約」という用語によって修飾されるものと理解されるべきである。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、そのように修飾された特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は用語が、記載された特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は用語の値の上下プラスマイナス10パーセントの範囲を包含することを意味する。したがって、それとは反対に示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、変化し得る近似値である。少なくとも、及び特許請求の範囲への均等物論の適用を限定する試みとしてではなく、各数値表示は、少なくとも報告された有効桁数に照らして、及び通常の四捨五入技術を適用することによって解釈されるべきである。本発明の広範な範囲を示す数値範囲及び値は近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に記載された数値範囲及び値は、可能な限り正確に報告される。しかしながら、任意の数値範囲又は値は、本質的に、それぞれの試験測定で見出される標準偏差に必然的に起因する特定の誤差を含有する。本明細書における値の数値範囲の列挙は、単に、範囲内にある各別個の数値を個別に参照する簡略化された方法としての役割を果たすことが意図される。本明細書に別段の指示がない限り、数値範囲の各個々の値は、本明細書に個別に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。

Claims (46)

  1. 乳がんを検出するか又は乳がんを患う対象の予後を判定する方法であって、
    a)前記対象からの試験試料中の少なくとも1種のmRNAの発現レベルを測定するステップと、
    b)コンピュータによって、前記試験試料中の前記少なくとも1種のmRNAの前記発現レベルを受信するステップと、
    c)前記試験試料中の前記少なくとも1種のmRNAの前記発現レベルを、同じ少なくとも1種のmRNAについての基準試料中のレベルと比較するステップと、
    d)a)で測定した前記試験試料及びc)で測定した前記基準試料中の前記少なくとも1種のmRNAの前記発現レベルを比較した結果を受信するステップと、
    e)前記基準試料と比較した前記試験試料中の最小mRNAの発現の変化に基づいて、乳がんを検出するか又は乳がんの前記予後を判定するステップと、を含む、方法。
  2. 前記乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記治療は、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法、及び免疫療法のうちの1種以上である、請求項2に記載の方法。
  4. 乳がんのステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4及びステージ5を識別するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記試験試料は、血液試料又は唾液試料である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1種のmRNAは、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及びPTGS2のうちの1種以上として同定される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記方法は、前記乳がんの検出又は予後を確認するために、繰り返される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1種のmRNAは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、又は26種のmRNAバイオマーカーからなる、請求項1に記載の方法。
  10. 乳がんを検出するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定する方法であって、
    a)乳がんを患う対象からの試料中の2種以上のmRNAの発現レベルを測定するステップと、
    b)健康な対象からの試料中の前記2種以上のmRNAの発現レベルを測定するステップと、
    c)コンピュータを使用して、前記乳がんを患う対象からの前記試料中の前記2種以上のmRNAの前記発現レベルを、前記健康な対象からの前記試料中の前記レベルと比較するステップと、
    d)前記乳がんを患う対象からの血漿試料中の発現レベルが変化したmRNAを同定するステップと、
    e)前記発現レベルが変化したmRNAからバイオマーカーフィンガープリントを作成するステップと、
    f)試験対象のmRNAのレベルを前記バイオマーカーフィンガープリント内のmRNAのレベルと比較した結果を示すスコアを得ることによって、前記試験対象における乳がんを診断するか又はその予後を判定するステップと、を含む、方法。
  11. 乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記治療は、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法、及び免疫療法のうちの1種以上である、請求項11に記載の方法。
  13. 乳がんのステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4、及びステージ5を識別するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記乳がんを患う対象からの試料及び健康な対象からの試料は、血液試料又は唾液試料である、請求項10に記載の方法。
  15. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項10に記載の方法。
  16. 前記2種以上のmRNAは、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及び/又はPTGS2からなる群のうちの遺伝子から同定される、請求項10に記載の方法。
  17. 前記2種以上のmRNAは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、又は26種のmRNAバイオマーカーからなる、請求項10に記載の方法。
  18. 前記方法は、前記乳がんの検出又は予後を確認するための第2のバイオマーカーフットプリントを作成するために、繰り返される、請求項10に記載の方法。
  19. 乳がんを検出するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定するための診断キットであって、
    前記キットは、複数の核酸分子を含み、各核酸分子は、mRNA配列をコードし、
    前記複数の核酸分子は、試験対象からの試料中の1種以上のmRNAの発現レベルの変動を同定し、
    少なくとも前記複数の核酸分子は、複数の基準試料核酸分子を含み、
    前記1種以上のmRNAの発現レベルは、乳がんの存在を示す核酸発現フィンガープリントを表し、
    前記キットは、乳がんを検出するか又は乳がんを患う試験対象の予後を判定するために、前記試験対象からの前記試料からmRNA発現を示す1個以上の標的細胞を同定する、診断キット。
  20. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項19に記載の診断キット。
  21. 前記1種以上のmRNAは、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及びPTGS2からなる群からの遺伝子として同定される、請求項19に記載の診断キット。
  22. 前記試験試料は、血液試料又は唾液試料である、請求項19に記載の診断キット。
  23. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項19に記載の診断キット。
  24. 前記1種以上のmRNAは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、又は26種のバイオマーカーからなる、請求項19に記載の診断キット。
  25. 患者において乳がんを示す1個以上の標的細胞を同定するための方法であって、
    (a)前記患者から患者試料を収集するステップと、
    (b)mRNA配列をコードする1種以上の核酸分子バイオマーカーを前記患者試料の一部にハイブリダイゼーションするステップと、
    (c)コンピュータを使用して、1種以上のmRNAの発現レベルを定量化するステップと、
    (d)前記1種以上のmRNAの前記発現レベルを、対照試料中の発現レベルと比較するステップと、
    (e)前記1種以上のmRNAの発現レベルの変化を蓄積するステップと、
    (f)前記1種以上のmRNAの前記発現レベルの変化に基づいて、前記患者が乳がんを患っているか否かを判定するかつ/又は前記乳がんの予後を判定するステップと、を含む、方法。
  26. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記複数の核酸分子は、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及び/又はPTGS2からなる遺伝子から同定される、請求項25に記載の方法。
  28. 前記1種以上のmRNAは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又は26種のバイオマーカーからなる、請求項25に記載の方法。
  29. 前記乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
  30. 前記治療は、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法、及び免疫療法のうちの1種以上である、請求項29に記載の方法。
  31. 乳がんのステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4、及びステージ5を識別するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
  32. 前記患者試料は、血液試料又は唾液試料である、請求項25に記載の方法。
  33. 前記方法は、前記乳がんの検出又は予後を確認するために、繰り返される、請求項25に記載の方法。
  34. 乳がんを診断するか又は乳がんを患う対象の予後を判定する方法であって、
    a)前記対象の血漿からの試験試料中の少なくとも1種の核酸、タンパク質、又はペプチドの発現レベルを測定するステップと、
    b)前記測定a)の結果をコンピュータによって受信するステップと、
    c)前記試験試料中の前記少なくとも1種の核酸、タンパク質又はペプチドの前記発現レベルを、同じ少なくとも1種の核酸、タンパク質又はペプチドについての基準試料測定におけるレベルと比較するステップと、
    d)a)で測定した前記試験試料及びc)で測定した前記基準試料中の前記少なくとも1種の核酸、タンパク質又はペプチドの前記発現レベルを比較した結果を受信するステップと、
    e)コンピュータで決定されるように、前記基準試料と比較した前記試験試料中の最小の1種の核酸、タンパク質又はペプチドの発現の変化に基づいて、乳がんを診断するか又はその予後を判定するステップと、を含む、方法。
  35. 前記少なくとも1種の核酸、タンパク質、又はペプチドは、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、及び/又はPTGS2からなる遺伝子から同定される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項34に記載の方法。
  37. 乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項34に記載の方法。
  38. 前記治療は、手術、放射線、化学療法、ホルモン療法、標的薬物療法、及び免疫療法のうちの1種以上である、請求項37に記載の方法。
  39. 乳がんのステージ0、ステージ1、ステージ2、ステージ3、ステージ4、及びステージ5を識別するステップを更に含む、請求項34に記載の方法。
  40. 前記試験試料は、血液試料又は唾液試料である、請求項34に記載の方法。
  41. 対象が乳がんを患っている確率を評価し、乳がんを診断し、及び/又は乳がんの進行を監視する方法であって、 (a)SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4、PTGS2からなる遺伝子から選択される1種以上のmRNAバイオマーカーの量を測定するステップと、 (b)測定された前記量を対照と比較し、対照と比較した前記1種以上のmRNAバイオマーカーの量の増加を検出するステップと、(c)対照と比較した前記1種以上のmRNAバイオマーカーの増加が検出されたときに、乳がんを患っている又は患っている可能性が増加したとして前記対象を同定するステップと、を含む、方法。
  42. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項41に記載の方法。
  43. 乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項41に記載の方法。
  44. 乳がんを診断するか又は乳がんを患う対象の予後を判定する方法であって、
    a)前記対象からの試験試料中の少なくとも1種のmRNA又はmiRNAの発現レベルを測定するステップと、
    b)コンピュータで、前記発現レベルを受信するステップと、
    c)前記試験試料中の前記発現レベルを、同じ少なくとも1種のmRNA又はmiRNAについての1種以上の基準試料中のレベルと比較するステップと、
    d)a)で測定した前記試験試料及びc)で測定した前記基準試料中の前記少なくとも1種のmRNA又はmiRNAの前記発現レベルを比較した結果を受信するステップと、
    e)前記試験試料中の前記少なくとも1種のmRNA又はmiRNAの発現の変化に基づいて、前記患者が乳がんを患っているか否かを判定するかつ/又は前記乳がんの前記予後を判定するステップと、を含み、
    前記少なくとも1種のmRNA又はmiRNAは、SLC8A1、RP11-452L6.1、HINT3、PRORSD1P、PRDX6、GABRB2、EPS8、SH3RF1、GB_ACC AA814006、仮説的タンパク質LOC284058、ZNF160、SLC25A45、DST、MTAP、GB_Acc AK024901、TFB1M、SPRED1、CAV1、MUC1、NAP1L3、MDH1B、TMEM125、PDE9A、TSHZ2、LAMB4及びPTGS2からなる遺伝子から同定される、方法。
  45. 乳がんの検出又は予後に基づいて、前記対象を治療するステップを更に含む、請求項44に記載の方法。
  46. 前記乳がんは、非浸潤性乳管がん、侵襲性非浸潤性小葉がん、管状/篩状がん、粘液(膠様)がん、髄様がん、乳頭がん、及び化生性がんのうちの1種以上である、請求項44に記載の方法。

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