JP2024506166A - グリッド接続されたコンバータのための一元制御ストラテジ - Google Patents

グリッド接続されたコンバータのための一元制御ストラテジ Download PDF

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Abstract

本願では、自動的に、グリッドに合わせたモード、グリッド安定化モード、及び、グリッド形成モードにおける動作を可能にする、グリッド接続されたコンバータ用の普遍的制御(UniCon)スキームが提供される。コンバータは、グリッドや、接続された電源及び負荷に関する情報を必要としない。コンバータは、それ自体が動作する地点を局所測定に基づいて設定可能である。コンバータは、通常直面する定常状態、過渡現象、及び、故障状態に亘る広い範囲において動作可能である。UniConは、グリッドに対するコンバータ用の普遍的制御ストラテジを実現し、グリッド接続モードにおける給電、及び、アイランドモード又はマイクログリッドモードにおける自動的な負荷シェアリングを含む、異なるモードでの動作を可能にする。過渡条件下では、コンバータは、慣性のサポートを提供し、減衰を改善して擾乱を安定化及び低減する。システム上の多数のコンバータは、詳細なシステム知識又は高速調整のための低遅延の通信を必要とせず、低速調整及びシステムレベルの最適化のための通信が利用可能である場合は、これを使用する。【選択図】図16A

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2021年2月9日付で出願された米国仮出願第63/147,630号に基づく優先権を主張するものであり、その全体を、それが以下に完全に示されているものとして、参照により本明細書に援用する。
(技術分野)
本発明は、概して、パワーエレクトロニクス及びその制御に関する。より詳細に言えば、本発明は、グリッド接続されたコンバータの一元制御のための装置及び方法に関する。
グリッドは、完全に同期発電機を動力源とするシステムから、分散型エネルギー資源から給電されるコンバータが多く導入されているシステムに、急速に移行している。コンバータの導入度が低いレベルでは、堅固なグリッドを想定し、コンバータを、グリッドに合わせたストラテジで制御することが妥当である。コンバータの導入が増えるにつれて、同じコンバータを、グリッド接続モードで時々動作させ、それ以外はグリッドアイランドモードで動作させる必要があるので、コンバータが動作モードを変える必要がある場合に制御が困難になる。さらに、コンバータは、特に、移行状態や故障状態において、発電機とはきわめて異なる動作を行うため、これら2つの別々のモードにおいて制御ストラテジを大きく変更することが求められる場合が多い。また、これら2つのモードを区別することは容易でない場合がある。リアルタイムでの制御及び調整のための通信は、原則的には、この問題を軽減する一助となり得るが、低遅延の通信及び正確なシステム知識を必要とする(これは、地理的に分散し絶えず変化するシステムでは極めて困難である)。
インバータベースの資源(IBR)の導入度が高い場合に起こり得る主な問題の例には、慣性の不足、コンバータインターアクション、システム安定性の低減、及び、起こり得る連鎖ミスの増加が含まれる。コンバータの制御は、多くの場合、共振、電流制限動作につながる過渡過負荷、システムの残りの部分での制御不能に対処しなければならなかった。主な故障及びネットワークの変更は、回路の切断又は振動運動を引き起こし得るシステムの過渡現象を生じさせる可能性があり、保護システムにとって問題となり得る。最終的に、制御対象のコンバータの、それが接続されるシステムに対する大きさが分からない可能性がある。これが分からないということは、多くの場合当該システムの知識に基づく、システム動作ではなくコンバータ動作を最適化することに焦点を当てた標準的な技術を用いたコンバータコントローラの設計にとって問題となる。
本明細書では、グリッド接続されたコンバータにとっての普遍的制御(UniCon)スキームが提供される。UniConスキームの一目的は、コンバータが現在の同期発電機に支配されたグリッドから、インバータベースの資源(IBR)に支配されたグリッドに移行可能なように、コンバータを制御することである。
幾つかの実施形態では、UniConスキームは、自動的に、グリッドに合わせたモード、グリッド安定化モード、及び、グリッド形成モードにおける動作を可能にする。幾つかの実施形態では、コンバータは、グリッドや、接続された電源及び負荷に関する情報を必要とせず、それ自体が動作する地点を局所測定に基づいて設定可能である。幾つかの実施形態では、コンバータは、通常直面する定常状態、過渡現象、及び、故障状態に亘る広い範囲において動作可能である。幾つかの実施形態では、コンバータ制御ストラテジは、同期発電機と、グリッドに接続された、グリッドに合わせたコンバータや、グリッド形成コンバータとの組み合わせと共に動作可能であり、堅固若しくは脆弱なグリッド、又はマイクログリッドと共に動作可能である。幾つかの実施形態では、コンバータの制御は、多くの(数百個の)コンバータがグリッドに接続されており、全てのコンバータが協働してシステム目的を満たそうとしているという想定に基づいている。幾つかの実施形態では、UniConは、グリッド上のコンバータのための普遍的制御ストラテジを実現し、グリッド接続モードにおける給電、及び、アイランドモード又はマイクログリッドモードにおける自動的な負荷シェアリングを含む、異なるモードでの動作を可能にする。幾つかの実施形態では、過渡条件下において、コンバータは、慣性のサポートを提供し、減衰を改善して擾乱を安定化及び低減する。幾つかの実施形態では、システム上の多数のコンバータは、詳細なシステム知識又は高速調整のための低遅延の通信を必要とせず、低速調整及びシステムレベルの最適化のための通信が利用可能である場合は、これを使用する。提案される制御ストラテジは、幾つかの異なる要素を有している。所望の全体システムレベルの動作を実現するためには、これらの要素の全てが一体化された状態で機能する必要がある。
一実施形態では、コンバータコントローラは、コンバータを、グリッド形成モードにおいて、コンバータ端子電圧の周波数の測定値に頼ることなく制御するように構成されている。
コンバータコントローラは、コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期させるように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、又はマイクログリッド、又はグリッドを含むネットワークから接続解除された後のアイランドモードにおいて制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、コンバータを、異なる周波数及び位相を有するがグリッド形成コンバータの定格を超えない、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、高い周波数変化率の条件でコンバータを制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、発電/負荷が変化する状態でコンバータを制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、過渡現象の間に有効電力及び無効電力を動的に管理するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、コンバータの基準電圧波形の基準電圧位相をコンバータの端子電圧波形の端子電圧位相に、端子電圧位相の位相跳躍に応じて同期するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、コンバータを含むマイクログリッドをブラックスタートさせるように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、広範に変動する短絡比及び/又はX/R(リアクタンス/抵抗)比において、有効及び無効電力シェアリングを管理するように構成されていてもよい。コンバータコントローラは、第1のグリッド形成コンバータを制御して、第1のグリッド形成コンバータを、第2のグリッド形成コンバータに同期させるように構成されていてもよい。
他の一実施形態では、コンバータコントローラは、位相跳躍モジュールと、適応慣性モジュールと、仮想インピーダンスモジュールとを含むことが可能である。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを制御して、グリッド形成コンバータをマイクログリッド及び/又はグリッドに同期するように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、コンバータの端子電圧波形が、突然コンバータの基準電圧波形との同期から外れた時に、コンバータの基準電圧位相を設定するように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、基準電圧位相を端子電圧波形の位相に、ゼロ慣性応答によって設定するように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、基準電圧波形の電圧振幅を変更させずに、基準電圧波形を端子電圧波形に同期するように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、基準電圧位相を非線形に調節するように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、基準電圧波形及び端子電圧波形が同期して互いに逆方向に移動することを回避するために、基準電圧位相を反対側の象限に跳躍させるように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、1)端子電圧波形と基準電圧波形との間の電圧差が電圧閾値よりも高いこと、又は、2)コンバータのフィルタインダクタを流れる電流が電流閾値よりも大きいこと、に応じて使用されることが可能である。
位相跳躍モジュールは、a)位相角跳躍を、基準電圧波形と端子電圧波形との間の電圧差(E-V)、コンバータのフィルタインダクタを流れる電流、及び、端子電圧波形に少なくとも部分的に基づき判定すると共に、b)位相角跳躍、及び基準電圧波形の角周波数とサンプリング時間との積が、基準電圧位相に加えられるように基準電圧位相を設定するように構成されていることが可能である。
位相角跳躍は、電圧差の関数(f)、(すなわちf(E-V))に対して比例していてもよい。関数(f)は、定数、線形関数、又は、非線関数に対して比例していてもよい。関数(f)は、双曲正接(tanh(E-V))を含んでいてもよい。
適応慣性モジュールを含む周波数ループは、出力位相角(θ(t))を提供するように構成されていることが可能である。位相角跳躍は、θjumpに等しく、ここで、
Figure 2024506166000002
である。
位相跳躍モジュールは、位相跳躍モジュールが取り外されるまで、ステップa)~ステップb)を繰り返すように構成されていてもよい。
位相跳躍モジュールは、1)電圧差が電圧閾値よりも低くなり、フィルタインダクタを流れる電流が電流閾値よりも低くなること、又は2)基準電圧位相の調節が所定回数行われること、又は3)位相跳躍モジュールを使用してから所定時間が経過すること、又は4)ステップa)~ステップb)が所定回数行われることのうちのいずれかに応じて、取り外されることが可能である。
コンバータコントローラは、コンバータの基準電力を設定するように構成されたドループ制御モジュールをさらに含んでいてもよい。
ドループ制御モジュールは、コンバータの基準電力を、コンバータの有効電力と周波数との間の逆相関に少なくとも部分的に基づいて設定するように構成されていてもよい。
ドループ制御モジュールは、適応慣性モジュールとのフィードバックループ内にあることが可能である。
ドループ制御モジュールの出力と端子電力との間の差が、適応慣性モジュールへの入力として提供されてもよい。
適応慣性モジュールの出力と基準電圧波形の基準角周波数との和が、ドループ制御モジュールへの入力として提供されてもよい。
適応慣性モジュールは、コンバータの慣性定数を、コンバータの端子電力とコンバータの基準電力との間の電力差に少なくとも部分的に基づいて設定するように構成されていてもよい。
適応慣性モジュールは、端子電圧波形の周波数を測定する必要なしに、基準電圧波形の内部周波数及び位相を端子電圧波形の端子周波数及び位相に同期するように構成されていてもよい。
適応慣性モジュールは、慣性定数を、1)前記コンバータの測定された電力、及び/又は、2)前記基準電力と前記測定された電力との間の差、及び/又は、3)前記端子電圧波形の端子電圧振幅、だけに基づいて設定するように構成されていてもよい。適応慣性モジュールは、単に、上述の3つの測定基準のうちのいずれか1つ、上述の3つの測定基準のうちのいずれか2つの組み合わせ、又は、上述の3つの測定基準のうちの3つ全て、に基づいて慣性定数を設定するように構成されていてもよい。
慣性定数は、電力差の非線関数に少なくとも部分的に基づいていてもよい。
慣性定数は、電力差の多項式関数に少なくとも部分的に基づいていてもよい。
コンバータの減衰係数は、電力差に少なくとも部分的に基づいていてもよい。
減衰係数は、電力差の非線関数に少なくとも部分的に基づいていてもよい。
コンバータの減衰係数は、前記慣性定数の逆平方根に比例していてもよい。
仮想インピーダンスモジュールは、コンバータの実効出力インピーダンスを動的に変動させることが可能である。
仮想インピーダンスモジュールは、電流の上昇に応じてインピーダンスを増加させるように構成された仮想インピーダンスを含んでいてもよい。
仮想インピーダンスは、電流の上昇に応じて、非線関数を用いて抵抗を増大させるように構成された仮想抵抗器を含んでいてもよい。
仮想インピーダンスモジュールは、一定の仮想インダクタをさらに含んでいてもよい。
仮想インピーダンスは、仮想抵抗器及び仮想インダクタを含んでいてもよい。仮想インダクタのインダクタンス、及び、前記仮想抵抗器の抵抗は、それぞれ、電流が積分器を用いて上昇することに応じて、上昇するように構成されていてもよい。
適応慣性モジュールを含む周波数ループは、出力周波数を提供するように構成されていてもよい。出力周波数は、前記端子電圧が所定の期間だけ所定の値よりも低くなると、フリーズモードにおいて一定に維持されることが可能である。出力周波数は、前記端子電圧が所定の期間だけ所定の値よりも高くなると、前記フリーズモードから外れることが可能である。
他の一実施形態では、コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを、グリッド形成コンバータの端子電圧波形の周波数の測定値に頼ることなく制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期させるように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、又はマイクログリッド、又はグリッドから接続解除された後のアイランドモードにおいて制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを、異なる周波数及び位相を有するが前記グリッド形成コンバータの定格を超えない、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、高い周波数変化率の条件で、グリッド形成コンバータを制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、発電/負荷が変化する状態で、グリッド形成コンバータを制御するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、過渡現象の間に有効電力及び無効電力を動的に管理するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータの基準電圧波形の基準電圧位相を、グリッド形成コンバータの端子電圧波形の端子電圧位相に、端子電圧位相の位相跳躍に応じて同期するように構成されていてもよい。
コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを含むマイクログリッドをブラックスタートさせるように構成されていてもよい。
本発明の上記の態様及びさらなる態様を、以下の説明及び添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図面では、同様の符号は、様々な図における同様の構造素子や特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、むしろ本発明の原理を図解することが強調されている。図面は、本発明に係る装置の1つ又は複数の実装態様を、例示的にのみ示すものであって、決して限定するためのものではない。
図1は、本発明の態様に係る、コンバータの制御の構造を示すフロー図である。
図2は、本発明の態様に係る、一例としてのグリッドのモデルを示す電気回路図である。
図3は、本発明の態様に係る、UniConストラテジの一実施形態を示すブロック図である。
図4Aは、電流ループに基づく従来の方法における、相互接続後の電圧フェーザの動きを示す概念図である。
図4Bは、本発明の態様のUniConスキームに係る、相互接続後の電圧フェーザの動きを示す概念図である。
図5Aは、コンバータ及びグリッドの電圧が同一であるが位相が異なる場合の、過渡現象を低減するための単純な位相跳躍を示す概念図である。
図5Bは、コンバータ及びグリッドの電圧が同一であるが位相が異なる場合に過渡現象を低減するための、位相跳躍とそれに続く象限跳躍とを示す概念図である。
図6は、それぞれ、本発明の態様に係るグリッド形成コンバータによって電源供給される2つのグリッドのモデルを示す電気回路図である。
図7Aは、本発明の態様に係る位相跳躍アルゴリズムを始動させるために作動されるアルゴリズムのフローチャートである。
図7Bは、本発明の態様に係る図7Aに示されるアルゴリズムによって呼び出される位相跳躍アルゴリズムのフローチャートである。
図8Aは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、第1のコンバータ負荷電圧のプロットである。 図8Bは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、第2のコンバータの負荷電圧のプロットである。 図8Cは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、第1のコンバータの電流のプロットである。 図8Dは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、第2のコンバータの電流のプロットである。 図8Eは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、コンバータの内部電圧のプロットである。 図8Fは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、コンバータの出力電力のプロットである。 図8Gは、2つのコンバータを接続する場合のシミュレーション結果を示す図であり、本発明の態様に係るコンバータの周波数のプロットである。
図9Aは、本発明の態様に係る、非線形の慣性定数(J)のプロットである。
図9Bは、本発明の態様に係る、非線形の減衰係数(D)のプロットである。
図10Aは、本発明の態様に係る、一例としてのグリッドのモデルを示す電気回路図である。
図10Bは、本発明の態様に係る、UniConストラテジの一実施形態を示すブロック図である。
図11Aは、UniConスキームの一実施形態のための適応慣性スキームのシミュレーション結果を示しており、適応ゲイン及び定ゲインのプロットである。 図11Bは、UniConスキームの一実施形態のための適応慣性スキームのシミュレーション結果を示しており、本発明の態様に係る変数D及びJのプロットである。
図12は、本発明の態様に係る、電流に応じた仮想抵抗変化のプロットである。
図13Aは、本発明の態様に係る4コンバータシステムのシミュレーション結果を示している。 図13Bは、本発明の態様に係る4コンバータシステムのシミュレーション結果を示している。
図14Aは、4コンバータシステムのシミュレーション結果を示しており、負荷ステップ/グリッド接続中の変動する慣性を示している。 図14Bは、4コンバータシステムのシミュレーション結果を示しており、本発明の態様に係るUniConからの慣性を支援する場合としない場合の、グリッド周波数応答を示している。
図15Aは、本発明の態様に係る象限跳躍を必要としない、位相跳躍アルゴリズムを開始するために作動されるアルゴリズムのフローチャートである。
図15Bは、本発明の態様に係る象限跳躍を必要としない、図15Aに示されるアルゴリズムによって呼び出される位相跳躍アルゴリズムのフローチャートである。
図15Cは、図15Bに示される位相跳躍アルゴリズムによって呼び出されるフローチャートが、本発明の態様に係る位相跳躍アルゴリズムのループを所定回数繰り返して通った後に基準電圧位相がほぼπで維持される場合に、位相跳躍アルゴリズムによってチェックされる変数を設定することを示している。
図16Aは、本発明の態様に係るUniConストラテジの他の一実施形態を示すブロック図である。
図16B及び図16Cは、本発明の態様に係る、図16Aに示されるUniConストラテジの異なる2つの実装態様を示すブロック図である。 図16B及び図16Cは、本発明の態様に係る、図16Aに示されるUniConストラテジの異なる2つの実装態様を示すブロック図である。
図17は、本発明の態様に係る、図18A~図18C及び図19A~図19Cに示されるような実験的動作、及び、図20A~図20Eに示されるような実験的試験において実証される、一例としてのグリッドのモードを示す電気回路図である。
図18Aは、本発明の態様に係る、図17に示される3つのコンバータのシステムの、分離された動作、それに続く相互接続された動作、それに続く分離された動作の間の、実験的動作の電力、電圧、及び、電流のプロットである。
図18Bは、図18Aに示されるような、分離された動作から相互接続された動作への切り替えの間の、当該3つのコンバータのシステムの電力、電圧、及び、電流の拡大図である。
図18Cは、図18Aに示されるような、相互接続された動作から分離された動作への切り替えの間の、当該3つのコンバータのシステムの電力、電圧、及び、電流の拡大図である。
図19Aは、本発明の態様に係る、図17に示される3つのコンバータのシステムの実験的動作のための、アイランド化された動作、それに続くグリッド接続された動作、それに続くアイランド化された動作の間に、電力、電圧、及び、電流のプロットを含む。
図19Bは、図19Aに示されるようなアイランド化された動作からグリッド接続された動作への切り替えの間の、当該3つのコンバータのシステムの電力、電圧、及び、電流の拡大図である。
図19Cは、図19Aに示されるような、グリッド接続された動作からアイランド化された動作への切り替えの間の、当該3つのコンバータのシステムの電力、電圧、及び、電流の拡大図である。
図20Aは、本発明の態様に係る、故障状態中の、図17に示される3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流を含む実験データのプロットである。
図20Bは、図20Aにおいて検査されたシナリオに対応する各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力及び周波数のプロットである。
図20Cは、図20Aに示されるような、故障が始まった時点における、3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
図20Dは、図20Aに示されるような、フォルトライドスルー中の3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
図20Eは、図20Aに示されるような、故障が解消された時点での3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
ここで使用されるように、「パワーエレクトロニックコンバータ」という用語は、定格が数ミリワット~数千キロワットである様々な機能(逆変換、整流等)を実施するために使用される様々な種類のパワーエレクトロニックコンバータを含むことが意図されている。それ以外では、「パワーエレクトロニックコンバータ」という用語は、当業者によって理解されるような明確かつ通常の意味を有するものとして理解される。
ここで使用されるように、何らかの数字や範囲のための「約」又は「およそ」という用語は、成分の一部又は全体が、ここに記載されるようなその意図される目的のために機能することを可能にする好適な許容差を示す。より詳細には、「約」又は「およそ」は、記載される値の±20%の値の範囲を指し得る。例えば、「約90%」とは、71%~99%の値の範囲を指し得る。
ここで使用されるように、「構成要素」、「モジュール」、「システム」、「サーバ」、「プロセッサ」、「メモリ」等という用語は、1つ又は複数のコンピュータ関連ユニットを含むことが意図されており、コンピュータ関連ユニットの例は、限定されるものではないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は、実行中のソフトウェアを含む。例えば、1つの構成要素は、限定されるものではないが、プロセッサ上で作動しているプロセス、対象物、実行ファイル、実行の脈絡、プログラム、及び/又は、コンピュータであり得る。例として、コンピューティングデバイス上で作動しているアプリケーション、および、コンピューティングデバイスの両方が、1つの構成要素であってもよい。1つ又は複数の構成要素は、プロセス及び/又は実行の脈絡内で存在していることが可能であり、1つの構成要素は、1つのコンピュータ上にローカライズされていてもよいし、及び/又は、2つ以上のコンピュータ間に分散されていてもよい。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造が格納された様々なコンピュータ読み取り可能媒体から実行可能である。構成要素は、ローカル及び/又はリモートプロセスによって、例えば、ローカルシステム、分散システムにおいて、及び/又は、インターネットといったネットワークを介して、別の構成要素と相互作用する1つの構成要素からのデータといった、1つ又は複数のデータパケットを有する信号に従って通信できる。コンピュータ読み取り可能媒体は、非一時的な媒体であり得る。非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体は、限定されるものではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的に消去可能かつプログラム可能なROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は、他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、又は、他の光学式記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又は、他の磁気記憶装置、又は、コンピュータ読み取り可能な命令及び/又はデータを格納するために使用可能な他の有形の物理的媒体を含む。
ここで使用されるように、「コンピューティングシステム」という用語は、スタンドアロン型マシーン又は装置、及び/又は、マシーン、構成要素、モジュール、システム、サーバ、プロセッサ、メモリ、検知器、ユーザインターフェース、コンピューティングデバイスインターフェース、ネットワークインターフェース、ハードウェアエレメント、ソフトウェアエレメント、ファームウェアエレメント、及び、他のコンピュータ関連ユニットの組み合わせを含むことが意図されている。一例として、コンピューティングシステムは、1つ又は複数の汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、プロセッサ、携帯用電子機器、携帯用電子医療機器、不動又は準不動の電子医療機器、又は、他の電子データ処理装置を含み得るが、これらに限定されない。
ここで使用されるように、「非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体」という用語は、限定されるものではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的に消去可能かつプログラム可能なROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は、他のメモリ技術、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光学式記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又は、他の磁気記憶装置、又は、コンピュータ読み取り可能な情報を格納するために使用可能な他の有形の物理的媒体を含む。
本特許出願において参照により援用される文献は、以下の場合を除き、本願の不可欠な部分であると考えられるべきである。すなわち、用語がこれらの援用される文献において、本明細書において明確又は暗示的になされた定義と矛盾して定義される範囲では、本明細における定義だけを考慮すべきである。
開示される技術の様々な要素を構成するものとして以下に記載される構成要素、ステップ、及び、材料は、説明のためであることが意図されており、限定のためではない。ここに記載される構成要素、ステップ、及び、材料と同一又は類似の機能を実施することになる多くの好適な構成要素、ステップ、及び、材料は、開示される技術の範囲内に含まれることが意図される。ここに記載されていないこのような他の構成要素、ステップ、及び、材料には、開示される技術の開発後に開発された類似の構成要素又はステップが含まれ得るが、これに限定されない。
ここでは、グリッドに接続されて動作するように構成されたパワーエレクトロニクスコンバータ(「コンバータ」)用の普遍的かつ一元的制御(UniCon)ストラテジが提供される。
図1は、コンバータ制御構造100の構造を示すフロー図である。ユーティリティ/オーナーコマンド102が、例えば、トランザクティブ制御、予測、及び/又は、エネルギー管理を行うことが可能な上位制御層104に提供される。上位制御層104は、例えば、ドループ設定、グリッド同期、有効電力給電、及び/又は、無効電力給電といったデータ及び/又はコマンドを、中位制御層106に提供可能である。中位制御層106は、例えば、慣性サポート、有効又は無効電力の動的管理、ブラックスタートマイクログリッド制御、過渡現象の管理、及び/又は、新たな設定点へ迅速に定着させることを提供可能である。中位制御層106は、データ及び/又はコマンドを下位制御層108に提供可能である。下位制御層108は、例えば、内部電流ループ、内部電圧ループ、及び/又は、変調を制御可能である。下位制御層108は、切替信号110を、コンバータの電子機器に提供可能である。
幾つかの実施形態では、中位制御層106において、コンバータコントローラが実装されていることが可能である。幾つかの実施形態では、コンバータのリアルタイムでの制御は、完全に、コンバータが協働すること及びコンバータが経験し得る広域にわたる定常状態、過渡現象、及び、故障状態に対処することを可能にするルールと、局所測定とに基づいていることが可能である。
図2は、UniConストラテジの技術要件の例を示すための、一例としてのグリッド200のモデルの電気回路図である。グリッド接続モード又はグリッドアイランドモードにおいて(つまり、スイッチ208を開閉することによって)それぞれ動作し得る第1のマイクログリッド220及び第2のマイクログリッド240を備える2MW配電フィーダ202が示されている。マイクログリッド220、240は、それぞれ、2つのコンバータベースの分散型エネルギー資源(DER)221、222、243、344に接続されている。これらの各DERは、各マイクログリッド220、240がグリッド接続モード、グリッドアイランドモード、及び、マイクログリッドクラスターモードで機能することを可能にする。DER221、222、243、344は、例えば、太陽光発電(PV)及びストレージに基づいていることが可能である。
主グリッド202自体は、短絡比(SCR)が20、及び慣性定数(H)が6秒の同期発電機を動力源としている。さらに、部分的に定格化されたバックアップ発電機が設けられていてもよい。このシステムは、地理的に分散されており(回復力のあるコミュニティ)、低速通信を行うと想定される。低速通信は、時々遮断されるが、グリッド及びマイクログリッドは、できる限り準最適に機能し続ける必要がある。送信フィード202が喪失した時に(つまり、スイッチ204が開いた時に)、マイクログリッド220、240毎に、かつ、配電フィーダスイッチ206の接続のために、ボトムアップブラックスタートが可能でなければならない。最終的に、一般的な情報はネットワーク及びソース/負荷上で利用可能であるが、リアルタイムでの正確な情報は想定できない。
これは、典型的には現実の回復力のあるフィーダの問題であり、コンバータ及びマイクログリッドを制御する従来の手法に対する多くの課題を提示している。グリッド接続されると、DER221、222、243、244は、給電モードで動作し、PVからのエネルギー伝達を最大化するように動作し、エネルギー貯蔵資源の使用を最適化し、Volt/VARサポート又は周波数調整サービスを用いたグリッドに対する支援を提供する。予定された接続解除又はグリッド側の故障によって生じる接続解除の場合は、マイクログリッド220、240は動作を継続し、典型的には電力-周波数ドループ特性を用いて、発電によって負荷のバランスを取る。マイクログリッドモードにおける動作は、予備のガス発電機により、又は、予備のガス発電機無しに、及び、PVにより、又は、PV無しに起こることが可能であり、2つの個別のマイクログリッド又は集合としてのマイクログリッドとして起こることが可能である。しかしながらこれら厄介なケースのうちの多くは、特に、コンバータ間での通信が存在せず、システムの知識が乏しく、制御が局所測定と一連の共通ルールとに基づく場合に、大きな問題を引き起こす。厄介なケースには、主に、以下が含まれる。
・高い周波数変化率(ROCOF)の条件下でのグリッドに対する慣性のサポート
・コンバータを、動作するグリッドに最小の過渡で接続する場合
・動作中のマイクログリッドをグリッドに、最小の過渡で接続する場合
・2つのマイクログリッドを互いに最小の過渡で相互接続する場合
・発電/負荷の変化の後に最小の過渡で、システムをP-F曲線に迅速に定着させる場合
・特に過渡現象中の(Qは定常状態においても)P及びQの動的管理
・故障後又は他の条件を引き起こす位相跳躍の管理
・マイクログリッドをブラックスタートさせ、ボトムアップマイクログリッドクラスターを形成する場合
・マイクログリッド/グリッドを、主な過渡現象無しに、異なる周波数及び位相において相互接続する場合
ここでは、大規模擾乱の場合の高速での位相跳躍、過渡下の動的仮想インピーダンス、非線形に変動する慣性実装態様、及び、これらの部分結合の要素を用いて、上述の困難な課題のうちの幾つか又は全てを含む定常状態及び過渡現象の要件を管理する単一の制御ストラテジを実現する、コントローラの模範的な実施形態が提示される。幾つかの実施形態では、コンバータが反作用する瞬間的な主要パラメータとしてグリッド電圧を使用する。
UniConの主な目的は、送電に接続された高電圧源コンバータ(VSC)からマイクログリッド及びマイクログリッドクラスターまでの広範囲のコンバータトポロジ及びシステム/ネットワーク用途に亘って適用可能となることである。幾つかの実施形態では、UniConストラテジの一目的は、ベンダーについて、並びに、内部電圧/電流及び保護ループ(つまり下位制御層108)の実装態様についてこだわらなくてもよいようにすることである。幾つかの実施形態では、UniCon制御のほとんどは、典型的なコンバータ内部ループよりも低速であり、不変性を実現することを目的としている。幾つかの実施形態では、UniConストラテジの一目的は、グリッドに接続されたコンバータの全ての種類、定格、及び、ブランドについて相互運用性を生成することにある。幾つかの実施形態では、UniConストラテジの一目的は、グリッドに接続されたコンバータのさらなる導入を容易にすることにある。
図3は、UniConストラテジの一実施形態の実装態様300を示すブロック図であり、ここで、UniConストラテジは、位相跳躍モジュール320、適応慣性モジュール310、及び、仮想インピーダンスモジュール330を含む。一実施形態のUniConストラテジ1600のブロック図が、図16Aに示されている。位相跳躍モジュール320は、コンバータとグリッド、マイクログリッド、及び/又は、グリッド形成コンバータ(GFC)との相互接続に応じて、高速で電圧位相同期を達成するように構成されていることが可能である。幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320は、位相角跳躍θjumpを測定可能であり、これによって、電力コンバータの端子電圧波形と電力コンバータの基準電圧波形との同期が突然解除されると、電力コンバータの基準電圧位相θREFを設定することができる。適応慣性モジュール310は、電力コンバータの慣性定数を設定して、コンバータ周波数をグリッド、マイクログリッド、及び/又は、GFCに同期するように構成されていることが可能である。幾つかの実施形態では、適応慣性モジュールは、コンバータの慣性定数を、電力コンバータの端子電力とコンバータの基準電力との間の電力差に少なくとも部分的に基づいて、設定するように構成されていることが可能である。仮想インピーダンスモジュール330は、フォルトライドスルーモードにおいて、電力コンバータの電流を制限するように構成されていることが可能である。幾つかの実施形態では、仮想インピーダンスモジュールは、動的に、電力コンバータの実効出力インピーダンスを変動させることが可能である。
UniConストラテジは、ドループ制御モジュール301をさらに含むことが可能である。幾つかの実施形態では、ドループ制御モジュール301は、当業者が理解するように、有効電力と周波数との間の逆相関又は他の好適なドループ制御ストラテジを利用可能である。
ドループ制御モジュール301は、コンバータ用の基準電力を設定可能である。基準電力(コンバータの内部)と実際の電力(コンバータの出力、端子電力、Pmeas)との間の誤差を、加算関数302によって算出し、適応慣性モジュール310の非線形の積分器314、316に供給する。適応慣性モジュール310は、非線形の減衰器312も有する。非線形の積分器314、316及び非線形の減衰器312の出力は、周波数(角周波数)であり、コンバータの公称角周波数(ω)と合計される。その後、周波数ループ340の出力された角周波数(ω(t))は、積分器303を通過して、コンバータの基準電圧波形の位相角(θ)を生成する。位相跳躍モジュール320の位相跳躍アルゴリズムは、コンバータ内部電圧(E)の位相に直接影響し、周波数ループ340をスキップし、これによって、結果的にゼロ慣性応答となる。仮想インピーダンスモジュール330は、有効電力制御と無効電力制御との間の分離を可能にする。仮想インピーダンスモジュール330はまた、間接的に無効電力制御を可能にする。仮想インピーダンスモジュール330は、コンバータ内部電圧基準を変更して、シリーズR及びシリーズLをエミュレートする。(位相跳躍モジュール320及び周波数ループ340によって判定される)基準電圧位相θREFは、(仮想インピーダンスモジュール330によって変更された)公称電圧振幅と共に、コンバータの基準電圧波形を形成する。コンバータ基準電圧波形の周波数は、ドリフトして、適応慣性モジュールによって調節されるような端子電圧波形と同期することが可能になる。この制御ブロックの最終的な結果は、基準電圧波形であり、下位制御モジュール308内のコンバータ切り替えアルゴリズムに供給可能である。幾つかの実施形態では、下位制御モジュール308は、図1に示される下位制御モジュール108に類似した機能を有する。
マイクログリッド用の同期プロセスは、非常に難しい場合があり、従来のストラテジでは、通常、時間のかかる正確な調整を必要とする。一ストラテジでは、同期プロセスを、コンバータの初期電力がゼロでありグリッド接続の後にランプアップすると仮定することによって開始する。例えば、仮想インピーダンスは、指数関数的に変更され、電流は同期中に有効に制御される。別の例では、電流がランプアップする前にコンバータの同期を可能にする切り替えベースの技術を使用する。しかしながら、多くの場合、マイクログリッドが使用可能であり、同期の目的でシステムを停止することはできない。別のストラテジは、シームレスな移行に、グリッド電圧の完全な知識を必要とする。個々のユニットをシステムに接続するために同期を行うことは可能であるが(グリッド電圧が利用可能であり検知され得るため)、地理的に分散したマイクログリッドでは、多くのコンバータは、グリッド電圧にアクセスを有しておらず、これまで、完全に分散された状態でマイクログリッドのシームレスな接続を可能にする、監視アルゴリズムとは無関係な方法は提供されていなかった。幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320がこのような特徴を提供する。幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320は、単独のコンバータの性能を強化し、これらを「プラグアンドプレイ」装置にすることができる。幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320は、「フラクタルグリッド」の概念を可能にすることができる。「フラクタルグリッド」とは、故障の除去後の主要な過渡及び早急な回復の間に、グリッドを小さなセクションに分割可能であることを意味する。
UniConストラテジの一実施形態では、同期プロセスを2つの部分、すなわち、電圧/電流過渡を制限するための初期位相同期、及び、その後の周波数同期において、実現可能である。位相同期は、位相跳躍モジュール320によって促進され得る。周波数同期は、適応慣性モジュール310によって促進され得る。
幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320は、高速で電圧位相同期を行い、グリッド相互接続での最小電流過渡を実現するように構成されていることが可能である。
幾つかの実施形態では、位相跳躍モジュール320は、コンバータの内部電圧波形の電圧角度を直接制御して、電流を効果的に制限し、ゼロ慣性応答によりシステムをグリッドと同じ位相に移動させるように構成された位相跳躍アルゴリズムを含む。このような機能は、典型的には電流を制限するアルゴリズムに基づき電流ループの飽和や維持される過渡現象を導き得る既存のストラテジでは不可能である。
図4A及び図4Bは、それぞれ、グリッドへの接続部における電流過渡を最小化するための電圧位相の移動の概念図を含み、図4Aは従来のストラテジを示し、図4BはUniConストラテジの一態様を示す。図4Aに示されるように、従来の手法は、コンバータの電圧振幅(Vc)を、グリッド電圧(Vg)と同一にすることに基づく。図示されるように、コンバータは、初期電圧振幅402にあり、コンバータ電圧は、図中の新たな位置406に移動して、コンバータからの電流を制限する。しかしながら、新たな位置406では、基準電圧波形は、グリッド/端子電圧波形の位相と不一致の状態を維持する。この手法は、相互接続中の電流スパイクを最小化するが、コンバータがその大きさ及び位相をグリッドと同一にしようとするので、過渡現象はしばらく持続する。逆に、図4Bに示されるUniConストラテジによって利用される手法は、コンバータ電圧の位相を変更し、これによって、瞬時電流スパイクを低減するだけでなく位相同期の後の過渡現象も最小化する。コンバータ電圧の位置402は、グリッド電圧の位置404と同じ位相角を有する新たな位置408に、角度410で移動した。従来の手法(図4A)では、コンバータは方向を変更しない(常に時計回り)。ここに示す特定の実施形態の手法(図4B)では、コンバータは、VcとVgとの間の差に基づいて方向を反転させることができる。幾つかの実施形態では、振動を回避するために位相を指数関数的(非線形)に変更させる。
図5A及び図5Bは、それぞれ、象限跳躍を含む一連の電圧位相の移動を示す概念図を含む。図5Aは、図4Bに示される手法により、コンバータ電圧及びグリッド電圧が逆方向に半分になったシナリオを示している。このシナリオでは、Vcは、第1の位置502から角度510で、Vgの位置504と同じ大きさにある第2の位置508に移動する。このシナリオでは、Vc及びVgは、同じ位相のものではないので、過渡現象が増えることになる。この問題を解決するために、電圧位相がその補足値に跳躍して電流を制御するという、象限跳躍の概念が導入される。図5Bは、Vcが、第2の位置508から、反対側の象限における補足値である第3の位置512に移動して、Vgの位置504に収束することを示している。
幾つかの実施形態では、UniConストラテジは、位相跳躍の必要性を検出して、位相変化のための正しい方向、各時間ステップにおける位相変化の大きさ、及び、象限跳躍のための必要性をピッキングすることが可能である。
図4B、図5A、及び、図5Bは、2つの可能なシナリオだけを示している。UniConストラテジは、図4B、図5A、及び図5Bに示されるストラテジに従い、基準電圧位相を端子電圧位相に同期するように構成されていることが可能である。
図6は、いずれもGFCによって動力が提供される2つのグリッドのモデル、すなわち、基本的な2GFCシステムの電気回路図であり、GFCのうちの一方の観点からのUniConストラテジの態様を示すものである。このモデルの第2のGFCも、1つのグリッドを表していてもよい。GFCは、図1に示されるような中位制御層106における、図3に示されるUniConストラテジ300を含むことが可能である。
図7Aは、図7Bに示される位相跳躍アルゴリズム720を始動させるために作動されるアルゴリズム700のフローチャートである。このフローチャートは、図6に示されるGFCのうちの、他のGFCと通信しない一方によって実行され得るアルゴリズムを示している。図解のために、図7A及び図7BにおけるVL1、VL2、IL1、IL2、Vt1、及びVt2の下付き文字「1」及び「2」は省略した。
ブロック702では、アルゴリズム制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)をゼロに設定可能である。
ブロック704において、インダクタ電流(I)又はインダクタ電圧(V)が閾値(VL,th,IL,th)、例えば1.5pu、を超えると、アルゴリズム700がアクティブにされることが可能であり、アルゴリズム700はブロック706に進むが、そうでない場合にはブロック704を繰り返す。幾つかの実施形態では、アルゴリズム700は、ノイズ除去のために、ブロック706に進む前に遅延を含んでいてもよい。例えば、アルゴリズム700は、ブロック704において、一旦閾値に達するとアルゴリズムをブロック706に進めるカウンターを含んでいてもよい。
ブロック706において、アルゴリズム制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)を1つインクリメントする。
ブロック708において、アルゴリズム制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)の値が1であるならば、アルゴリズム700はブロック710に進み、それ以外は、アルゴリズムはブロック714に進む。
ブロック710において、インダクタ電圧極性変数(V_pol)をインダクタ電圧(V)の極性と等しくなるように設定する。代替的に、ブロック710、716は省いてもよい。
ブロック712において、コンバータ内部電圧フェーザ(θ)の象限、すなわち、基準位相角を決定する。内部電圧フェーザ(θ)が第2又は第3の象限にある場合、フェーザ(θ)は、第1又は第4の象限において、その補足値まで跳躍することになる。
ブロック720において、位相跳躍アルゴリズム720を始動させる。
図7Bは、図7Aに示されるアルゴリズム700によって呼び出される位相跳躍アルゴリズム720のフローチャートである。位相跳躍アルゴリズム720は、インダクタ電圧(V)又はインダクタ電流(I)の大きさを低減するために、基準電圧位相(θREF)が最適軌道で変更されるようにすることが可能である。
ブロック722において、カウンターをゼロに設定する。
ブロック724において、角度調節である位相角跳躍(θjump)は、インダクタ電圧(V)、インダクタ電流(I)、及び出力電圧(V)の関数に基づいて算出される。この軌道を算出するための例示的な2つの手法を、限定されない例として提示する。
手法1:この手法の目的は、|(E-V)|を最小化し、|I|<Imaxに限定することである。この手法では、独立変数がインダクタ電圧である(tanh(x)のような)多項式関数を使って位相を導出する。コンバータの基本方程式を考慮する:
Figure 2024506166000003
ここで、Vは端子電圧であり、Eはコンバータ内部電圧の大きさであり、Lはフィルタインダクタンスであり、iはインダクタ電流であり、θ(t)は周波数ループ340によって生成された角度であり、θjump(t)は位相跳躍モジュール320からの入力である。θjump(t)を以下のように定義することにより、E及びVが、高速かつ円滑に収束する。
Figure 2024506166000004
手法2:この手法の目的は、|I|を最小化し、|(E-V)|<Δに限定することである。この手法では、状態フィードバック制御を適用して、以下に説明するように、電流を制限する。ここでも、式(1)のコンバータの基本方程式を考慮する。u(t)が
Figure 2024506166000005
のように定義されると、システムのダイナミクスは、以下のようになる。
Figure 2024506166000006
これは、基準電圧位相を制御することによって電流を効果的に制御できることを意味している。
ブロック726において、角度調節(θjump)が第1又は第4の象限内にある場合、角度調節(θjump)は、負の値に設定されることになる。
ブロック728において、基準電圧位相(θREF)を、その以前の値、角周波数×サンプリング時間(Δt)、及び、角度調節(θjump)の合計に設定する。
ブロック730において、インダクタ電流(I)及びインダクタ電圧(V)をそのそれぞれの閾値(VL,th,IL,th)と比較する。両方の値がそれぞれの閾値未満である場合、位相跳躍アルゴリズム720は、ブロック731に進み、カウンターはインクリメントされる。なお、位相跳躍アルゴリズム720のループは、基準電圧位相θREFを、V及びIを減少させる方向に移動させるように構成されている。例えばV=0である極めて深刻な故障が存在する場合、基準電圧位相θREFは、ゼロまで減少し、Vをゼロに近い値にする。その後、730の条件は満たされ、位相跳躍アルゴリズム720は集計を開始する。
ブロック731において、カウンターをインクリメントさせる。
ブロック732において、カウンターを、カウンター閾値(counter_set)と比較する。カウンターがカウンター閾値よりも大きい場合、位相跳躍アルゴリズム720はブロック734に進み、位相跳躍アルゴリズム720は終了する。カウンターがカウンター閾値よりも小さい場合、位相跳躍アルゴリズム720は、ブロック724に進み、そのループを繰り返す。
図7Aのメインアルゴリズム700に戻る。一旦、位相跳躍アルゴリズム720がブロック734において終了すると、メインアルゴリズム700はブロック704に進む。
ブロック704において、インダクタ電流(I)又はインダクタ電圧(V)のいずれかが、それらの各閾値(VL,th,IL,th)よりも大きい場合、メインアルゴリズム700はブロック706に進む。なお、ブロック704の条件は、位相跳躍アルゴリズム720が終了すると、最初はNOである。しかしながら、ループは動作し続ける。位相跳躍アルゴリズム720による基準電圧位相への変化が、基準電圧波形を端子電圧波形に同期させない場合、電流及び/又は電圧(I及び/又はV)が再びすぐに上昇し、ブロック704の条件は、YESになる。Ph_j_ctr値は、ループが複数回数実行され、電流及び/又は電圧(I及び/又はV)の上昇が起こる確度を上昇させるように予め定められている。
ブロック706において、制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)を1つインクリメントさせ、2回目にループを通る際には2となる。
ブロック708では、制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)は2回目にループを通る際に1ではないので、アルゴリズム700はブロック714に進む。
ブロック714では、制御カウンター変数(Phase_j_ctrl)が2であるので、本方法はブロック716に進み、そうでなければ、本方法700はブロック740に進む。
ブロック716において、インダクタ電圧極性変数(V_pol)を、インダクタ電圧(V)の極性と比較する。これらが同じである場合、本方法700は、ブロック718に進み、そうでなければ、本方法はブロック740に進む。代替的に、ブロック710、716は省いてもよい。
ブロック718において、コンバータ内部電圧フェーザ(θ)の象限、基準位相角を判定する。基準電圧位相(θ)が、第1又は第4の象限内にある場合、基準電圧位相(θ)は、第2又は第3の象限のその補足値に跳躍することになる。そして、本方法は、図7Bに示されるように位相跳躍アルゴリズム720に進む。
ブロック740において、仮想インピーダンスモジュール330を使うフォルトライドスルーアルゴリズムが開始される。したがって、フォルトライドスルーアルゴリズムは、メインアルゴリズム700の2つより多くのループが完了すると、開始される。任意選択によるブロック710、716を含む実施形態では、フォルトライドスルーアルゴリズムは、第2のループ中に、メインアルゴリズム700の第1のループと第2のループとの間でVの極性が変更される際に開始されることが可能である。
この手順は、2つ以上のマイクログリッドを円滑に再接続することを導く。それにもかかわらず、他方が堅固なグリッドであるか、故障により電流が急峻に上昇する場合には、過渡現象を抑制するためにさらなるステップが必要となる。最初の場合では(ブロック708においてPh_j_ctr==1)、特定の条件下で、つまり、グリッド電圧が第2又は第3の象限である場合(ブロック712)、電圧/電流は限界を超えることがあり、位相跳躍アルゴリズム720が2回目(ブロック714においてPh_j_ctr==2であり、720に進む)に作動されることになる。今回は、位相は、グリッド電圧ベクトルがある第2/第3の象限に跳躍する(ブロック718)。再び、3回目(Ph_j_ctr==3)に電流が上昇すると、同期過渡ではなく、故障状況であることを意味する。したがって、フォルトライドスルーアルゴリズム(ブロック740)が作動されることになる。
一旦、電流及び電圧が制御されると、メインアルゴリズム700は終了し、周波数ループ制御340(図3)が、基準電圧位相(θREF)の制御を再び行う。この時、両側(例えば、図6のEinv1及びEinv2)の角度は同じであるが、周波数値は異なる。異なる周波数値による過渡現象を最小化して、これらを円滑に収束させるために、適応慣性モジュール310の適応慣性スキームを利用する。
図8A~図8Gは、2つのコンバータ接続のためのシミュレーション結果を示している。位相跳躍モジュール320のアルゴリズム700の機能性を実証するために、図6に示される2コンバータシステムを、MATLAB Simulinkにおいてシミュレートする。図8Aは、第1のコンバータの負荷電圧のプロットである。図8Bは、第2のコンバータの負荷電圧のプロットである。図8Cは、第1のコンバータの電流のプロットである。図8Dは、第2のコンバータの電流のプロットである。図8Eは、コンバータの内部電圧のプロットである。図8Fは、コンバータの出力電力のプロットである。図8Gは、コンバータの周波数のプロットである。
各コンバータは、その自身の局所負荷に給電し、t=1.485sにおいて、スイッチが閉鎖される。第1のコンバータ(120V,30A)の定格は、第2のコンバータ(120A,15a)の定格の2倍大きい。図8A~図8Eに示されるように、接続時に、1つのコンバータはそのピークが正であるが、他方のコンバータはそのピークが負であり、したがって、インダクタにおける電圧は最大、つまり2puである。この場合、コンバータ2の寸法はより小さいので、その閾値により早く到達し、したがって、跳躍して過渡現象を最小化する。図8A及び図8Bは、負荷における電圧が、サイクルの1/8の間の高周波過渡を通り、その後安定した状態で維持されることを実証するものである。図8C及び図8Dは、両コンバータの電流がそれらのピーク定格内であることを実証するものである。一旦、位相跳躍が位相跳躍モジュール320によって完了すると、周波数ループ340は、周波数の調節を開始し、図8F及び図8Gに示されるように、パワーシェアリングがドループ曲線の後に続く。この結果によって、電圧及び電流の過渡現象を制限しつつ、2つのGFCを相互接続可能であることが完全に実証される。
幾つかの実施形態では、同期プロセスは、2つの部分を有していることが可能である。すなわち、位相跳躍モジュール320によって調節される電圧/電流過渡を制限するための初期位相同期、及び、その後の、適応慣性モジュール314、316及び非線形の減衰モジュール312を含む周波数ループ340によって調節される周波数同期である。位相跳躍モジュール320による第1の部分の調節は、先に開示した通りである。適応慣性モジュール314及び非線形の減衰モジュール312を含む周波数ループ340による第2の部分については、以下に開示する。
現在の技術水準のグリッドを形成する技術は、大抵、同期発電機(SG)の動作を真似るように設計されており、仮想同期発電機(VSG)と呼ばれる。しかしながら、VSGは、SGから、過渡現象中の振動反応といった同じ欠点を受け継いでいる。仮想の慣性モーメントに大きな値を選択すると、より良い慣性のサポートが得られ、ROCOFを有効に制限できるが、その反対に、振動及び低速応答となる。他方で、Jに低い値を選択すると、過渡応答は速くなるが、オーバーシュートが大きくなり、ROCOFの許容範囲が侵害される。
この問題を回避するために、周波数最下点を効果的に制御して振動を減衰する「可変慣性」も提案されている。一例では、バンバン制御スキームを用いて、Δω及びdω/dtの値に基づき慣性定数を変更する。問題は、これらの値の測定は、簡単でないことである。dω/dtを測定することは、導関数によって増幅された雑音の抑制を必要とし、その一方で、Δωを測定することは、グリッド側の周波数の知識を必要とする。これは、特に過渡現象中は難しい。また、アルゴリズムは、システムの軌道が所望の設定点を通過するようにし、その後、最適でない応答を改善する動作を行う。
最近、この原理は、D及びJを同時に変更すること、又は、連続的に変化するJを導入することにより改善されている。後者は、dω/dt測定の必要性を排除することによって制御スキームを改善するものであるが、その欠点は、グリッド周波数が一定で60Hzであると考えられる点である。これは、グリッド接続された動作にとって起こりそうなことであるが、周波数が極めて頻繁に変更される分離されたマイクログリッドの場合、これは正確な想定ではない。幾つかの実験の結果、グリッド周波数が公称値以外に変更されると、応答は極めて低速になることが実証された。UniConストラテジの幾つかの実施形態の一目的は、システム応答に基づいてゲインを動的に変動させる非線形の適応慣性スキームを導入することによってVSGの動作をさらに改善することにある。グリッド周波数の測定は必要なく、システムは、応答を減衰して、グリッド周波数に関係なく、新たな動作点に最適に移動することが可能である。
大きな慣性定数(J)は、余分な振動を作成し、小さなJは、大きな周波数最下点を導く。これらの問題を回避するために、UniConストラテジは、周波数が新たな設定点(任意の数であってよい)から遠く離れた場合に、システムを高速にすることが可能であり、システムが新たな設定点に近づくにつれて、徐々に応答速度を低下させることが可能である。これは、Jに非線形の曲線を選択することによって実現可能であり、数値は、誤差に基づき円滑に変化する。さらに、減衰係数(D)は、非線形であり得る。多項式関数は、この特性を有する良好な候補である。
図9Aは、UniConストラテジ300の可変慣性モジュール314に好適な非線形の慣性定数(J)の一例である。幾つかの実施形態では、慣性定数(J)は多項式関数を含む。追加的又は代替的に、適応慣性は、コンバータが過負荷にならないようにするために、2つの変数、つまりPrated及びΔPの関数であり得る。
図9Bは、非線形の減衰係数(D)の一例である。仮想同期発電機のモデルをRC回路によって作成することが可能である。ここでは、C及びRの値は、J及びDに比例している。この場合スイング方程式は、仮想Cと回路の誘導成分との間で生じる共振に相当する。RLC回路では、周波数用の決定的な減衰応答を有するために、仮想Rは、
Figure 2024506166000007
に比例している必要がある。したがって、Dは
Figure 2024506166000008
であるように選択される。ここで、J自体は、図9Aに応じて変動する。これら2つの非線形の変数ゲインは、システムが過渡現象中の減衰応答を実証することを支援する。
図10Aは、図10Bに示されるUniConストラテジの一実施形態の実装態様1000の動作を示すために使用される、一例としてのグリッドのモデルの電気回路図である。
図10Bは、UniConストラテジの一実施形態の実装態様1000のブロック図であり、位相跳躍モジュール320及び仮想インピーダンスモジュール330は省略されている。実装態様1000は、図3に示される対応する構成要素及びモジュール301、302、303、304、308、310、312、314、316に類似して構成された、構成要素及びモジュール1001、1002、1003、1004、1008、1010、1012、1014、1016を含む。ドループ制御モジュール1001を採用して、初期の高速過渡の後に、システムを新たな定常動作点に移動させる。
可変慣性スキームの有効性を確認するために、図10Aに示されるシステム及び図10Bに示される制御スキームを、MATLAB Simulinkにおいてシミュレートする。シナリオは以下の通りである。すなわち、t=1sにおいて、グリッド周波数におけるステップチェンジが起こり、60Hzから60.3Hzに周波数が跳躍する。その後、t=2sにおいて、グリッド周波数が公称値に戻る。このシナリオの一実施例は、2つ以上のグリッド形成コンバータが故障によって分離され、故障除去後に、これらを同期させて再び接続する必要がある場合である。このようなシナリオでは、グリッド形成コンバータ間の周波数ドリフトが起こり、周波数ステップチェンジをその端子上で効果的に観察することが可能である。
図11Aは、小さなゲイン1103、大きなゲイン1102、及び、適応慣性1101の結果を示している。視認できるように、可変慣性スキームは、減衰応答を示している。ここで、この動きは、誤差が大きい場合は高速であるが、設定点に近づくにつれて低速になる。
図11Bは、応答に基づき慣性及び減衰ゲインがどのように変化するかを示している。非線形に変動する慣性のため、システムのステップ応答特性は、一定のゲインの場合よりも優れている。なぜなら、一定のゲインは、一定のゲインを使用する際に設計者がしなければならない妥協と折り合わないからである。
コンバータの制御の別の重要な要素は、十分な電流を供給することにより、故障を乗り越えて、グリッドを支持する能力である。これを実現するために、変動する仮想抵抗器334が使用される。この方法は、コンバータが飽和モードに入ることを回避し、その線形の範囲内で動作することを支援する。システムに高速の過渡現象が存在する場合、UniCon300は、位相跳躍モジュール320を使用することによりこれを最初に管理しようとする。数回試みても成功しなかった場合、アルゴリズム700は、これを故障状態であると検出し、仮想抵抗器334を増加させて電流を制限するフォルトライドスルーアルゴリズム740を作動させる。一旦電圧が通常の値に戻ると、仮想抵抗器334は、再びその公称値に減少する。定常状態にある仮想インダクタ332は、初期の過渡現象の間に、より良好なパワーシェアリングのためにPとQとを分離させる。仮想インダクタは、過渡現象中に、システムが安定した正弦曲線の電流を注入することを可能にするように変化し得る。
仮想抵抗器は、2つの項、すなわちRinst及びRfltから成る。Rinstは、急速に変化して瞬時電流を制限し、そのため半導体スイッチが保護される。Rfltは、積分器に基づき仮想インダクタと共に変化し、コンバータが、故障の間に安定した電流を注入することを可能にする。
図12は、一実施形態における、電流に応じて変化する仮想抵抗器の第1の項Rinstのプロットである。
第2の項Rfltは、仮想インダクタと同じ速度で変化して、コンバータが、故障の間に安定した電流を注入することを可能にする。二乗平均平方根(RMS)電流が閾値を超えると、仮想抵抗器及びインダクタは、以下に示される式5~式7に基づき、変化する。
Figure 2024506166000009
Figure 2024506166000010
Figure 2024506166000011
図2に戻り、現実世界のシナリオにおいてUniConストラテジの性能をより良好に確認するために、図示される、4つのコンバータ221、222、243、244を含むシステムは、MATLAB Simulinkにおいて作成されている。図3に示されるUniConシステム300が、メインコントローラとして実施される。シミュレーションは、図2に示されるパラメータを使用している。
図13A及び図13Bは、シミュレーション結果を示している。図13Aは、4つのコンバータ221、222、243、244のそれぞれの電力、電流、出力電圧、及び周波数を示している。図13Bは、コンバータ221、222、243、244の内部電圧を示している。
t=0sにおいて、全てのコンバータがランプアップし始めると共に局所負荷を給電し始める。第1及び第2のコンバータ221、222が第1のマイクログリッド220を形成し、第2のマイクログリッド240は、第3及び第4のコンバータ243、244を含む。
t=1.2sにおいて、2つのマイクログリッド220、240が共にスイッチ208に接続されて、より大きなマイクログリッドを形成する。なお、いずれのコンバータ221、222、243、244も、マイクログリッド220、240の起こり得る相互接続に関する事前情報を有していない。
t=2.5sにおいて、負荷が段階的にシステムに加えられる。
t=4.5sにおいて、故障が発生し、システムは、故障が解消されるt=4.8sまでフォルトライドスルー状態になる。
次に、システムは、仮想抵抗器を減少させることを開始し、電圧を回復させてコンバータを再び適応慣性によって同期する。
最終的に、マイクログリッドを、t=7sにおいてグリッドに接続させる。
シミュレーション結果は、システムが、全ての過渡現象を管理でき、動作の異なるモード間を円滑に移動可能であることを示している。
図14Aは、慣性定数J及び減衰係数Dが、2つの事例のシナリオ(負荷変更及びグリッド接続)の間に、t=2.5s及びt=7sにおいて周波数応答を減衰するためにどのように変化するかを示している。
図14Bは、他の一シナリオにおける、グリッド周波数応答を示しており、ここでは、大きなコンバータをグリッドとしてシミュレートし、UniConで制御されたコンバータを追加して、これを慣性応答によって支持する。第2のコンバータがその慣性定数を変動させることによって周波数最下点を改善することが可能であるだけでなく、当該応答を減衰してグリッドに生じる振動を除去することも可能であることが観察される。まとめると、シミュレーション結果は、様々なシナリオにおけるUniConの有効性を実証するものである。
図15Aは、図15Bに示される位相跳躍アルゴリズム1520を開始するために作動されるアルゴリズム1500のフローチャートであり、位相跳躍アルゴリズム1520は、基準電圧位相ステータスチェックアルゴリズム1550を利用する。フローチャート1500は、図6に示されるGFCのうちに1つが、他のGFCと通信せずに実行可能なアルゴリズムを示している。図解のために、図15A~図15CにおけるVL1、VL2、IL1、IL2、Vt1、及びVt2の下付き文字「1」及び「2」は省略した。
図15A~図15Cは、象限位相跳躍を必要とせず、図7A及び図7Bに示されるアルゴリズム700に対する代替案として使用可能な位相跳躍を実現するアルゴリズムを表している。
図15Aにおいて、ブロック1502、1504、1506、1508、1540は、図7Aに示されるメインアルゴリズム700の対応するブロック702、704、706、708、740と同様に構成されていることが可能である。メインアルゴリズム1500は、図15Aに示される。図15Aに示されるメインアルゴリズム1500は、図7Aに示されるメインアルゴリズム700の電圧極性の設定および確認ブロック710、716、及び、象限跳躍ブロック712、718を有していない。なお、極性の設定および確認ブロック710、716は、図7に示されるメインアルゴリズム700の任意選択の特徴である。
図15Bは、図15Aに示されるメインアルゴリズム1500によって呼び出される位相跳躍アルゴリズム1520を示している。図15Bでは、ブロック1522、1524、1528、1530、1531、1532、1534は、図7Bに示される対応するブロック722、724、730、731、732、734と同様に構成されていることが可能である。図15Bに示される位相跳躍アルゴリズム1520は、図7Bに示される位相跳躍アルゴリズム720の位相跳躍ブロック726に対応するブロックを有していない。図15Bに示される位相跳躍アルゴリズム1520は、図7Bの位相跳躍アルゴリズム720における対応するブロックを有していないブロック1536、1550、1538、1539を含む。
ブロック1536において、dθREF/dtを測定および保存する。ブロック1536は、インクリメントカウンターブロック1531に続けて実行される。
ブロック1550において、θREFステータスチェックアルゴリズム1550を呼び出す。ステータスチェックアルゴリズム1550は、ブロック1530がYESの場合(つまり、V及びIがその各閾値未満である場合)に位相跳躍アルゴリズム1520のループの度に呼び出される。θREFが、θREFステータスチェックアルゴリズム1550へのいくつかのコールによってπに近くなった場合、θREFステータスチェックアルゴリズム1550が、ステータスチェック「Stuck_status」を1に設定する。
図15Cは、θREFステータスチェックアルゴリズム1550のフロー図を示す図である。
ブロック1552において、絶対値|θREF-π|が閾値εよりも小さい場合、カウンター「stuck_ctr」をインクリメントする。
ブロック1554において、カウンター「stuck_ctr」が、所定の数「stuck_set」よりも大きい場合、ステータスチェック「Stuck_status」変数を1に設定する。
ブロック1556において、θREFステータスチェックアルゴリズム1550が終了し、図15Bに示される位相跳躍アルゴリズム1520は、ブロック1532に進む。ブロック1532の条件がYESの場合、ループが終了して、位相跳躍アルゴリズム1520は、ブロック1538に進む。
ブロック1538において、ブロック1536において得られたdθREF/dtの最新の測定がゼロよりも小さい場合、θjumpは、π-θjumpに設定され、θREFを次の象限に跳躍させることになる。
ブロック1539において、「Stuck_status」が(図15Cのブロック1554によって設定された)1である場合、θREFがゼロに設定される。したがって、ブロック1538において象限跳躍が生じたかどうかに関係なく、θREFが、θREFステータスチェックアルゴリズム1550へのコールの数「stuck_set」の後、πに近い値で維持されると、θREFは、ブロック1539において、ゼロに設定される。
図16Aは、UniConストラテジ1600の他の一実施形態のブロック図である。図16B及び図16Cは、UniConストラテジ1600の異なる2つの実装態様のブロック図である。UniConストラテジ1600は、真ん中の層において実施されていることが可能であり、図16B及び図16Cに示される様々な異なる実装態様に追加可能である。これは、図16Bに示されるような電流コントローラを有さない制御技術、及び、図16Cに示されるような電流コントローラのような追加的な制御ループを有する制御技術を含む。
図17は、図18A~図18C、及び、図19A~図19Cに示されるような実験により検査されると共に図20A~図20Eに示されるような実験で検査された、一例としてのグリッドのモデルの電気回路図である。一例としてのグリッドは、3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3を含む。一例としてのグリッドは、第1及び第2のコンバータIBR1、IBR2を含む第1のマイクログリッド(マイクログリッド1)、並びに、第3のインバータIBR3を含む第2のマイクログリッド(マイクログリッド2)を含む。コンバータIBR1、IBR2、IBR3は互いに通信しない。図18A~図18Cは、2つのマイクログリッド間で通信せずに、2つのマイクログリッドがシームレスに相互接続すること及び接続解除することを示している。図19A~図19Cは、3つのコンバータを含むマイクログリッドのシームレスなグリッド接続及びグリッド接続解除を示している。図20A~図20Eは、故障中の、コンバータの円滑かつ安定した動作を示している。
図18Aは、3つのコンバータのシステムの、分離された動作中、それに続く相互接続された動作、それに続く分離された動作の間の、電力、電圧、及び、電流のプロットである。グリッド接続スイッチは、開放した状態を維持するが、マイクログリッド相互接続ブレーカは、図17において、閉鎖された後に開放される。
図18Bは、3つのコンバータのシステムの、図18Aに示されるような分離された動作から相互接続された動作への切り替え中の電力、電圧、及び、電流の拡大図である。分離された動作中には、2つのマイクログリッドが、互いに分離され、相互接続された動作に接続される。分離された動作では、第1のマイクログリッドの電圧波形V1は、第2のマイクログリッドの電圧波形V2と位相が一致していない。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電流I1、I2、I3が図示されている。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力P1、P2、P3が図示されている。
図18Cは、3つのコンバータのシステムの、図18Aに示されるような相互接続された動作から分離された動作への切り替え中の電力、電圧、及び、電流の拡大図である。相互接続された動作の間、2つのマイクログリッドが互いに接続され、分離された動作中に互いに分離されるように切り替えられる。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電流I1、I2、I3が示されている。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力P1、P2、P3が示されている。
図19Aは、3つのコンバータのシステムの、アイランド化された動作、それに続くグリッド接続された動作、そして、それに続くアイランド化された動作の間の電力、電圧、及び、電流のプロットを含む。グリッド接続の切り替えは、閉鎖された状態を維持し、その後開放されるが、マイクログリッド相互接続ブレーカは、図17において、閉鎖された状態を維持する。
図19Bは、3つのコンバータのシステムの、図19Aに示されるような、アイランド化された動作からグリッド接続された動作への切り替えの間の電力、電圧、及び、電流の拡大図である。アイランド化された動作の間、2つのマイクログリッドが互いに接続され、グリッド接続スイッチが開放される。グリッド接続スイッチは閉鎖されて、グリッド接続された動作において、2つのマイクログリッドをグリッドに接続させる。アイランド化された動作において、マイクログリッドの電圧波形uGVは、グリッドの電圧波形GVと位相が一致していない。約1サイクルに亘って、マイクログリッドuVG位相跳躍の電圧波形は、グリッド電圧波形GVと同期する。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電流I1、I2、I3が示されている。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力P1、P2、P3が示されている。
図19Cは、図19Aに示されるような、グリッド接続された動作からアイランド化された動作への切り替えの間の、3つのコンバータのシステムの電力、電圧、及び、電流の拡大図である。グリッド接続された動作の間、2つのマイクログリッドがグリッドに接続され、その後、アイランド化された動作において、グリッド接続されたスイッチが開放されて、マイクログリッドをグリッドから分離させる。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電流I1、I2、I3が示されている。3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力P1、P2、P3が示されている。グリッド及びマイクログリッドの電圧波形uGV、GVが示されている。
図20Aは、第3のコンバータIBR3が、第1及び第2のマイクログリッド間の接続によって第1のコンバータIBR1に接続されている間に第1のコンバータIBR1と第2のコンバータIBR2との間で故障が起こった場合の故障状態中に、グリッドから分離された3つのコンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流を含む実験データのプロットである。この故障が始まると、システムは、故障を乗り越えて、故障が解消される。適応される仮想インピーダンスが、適応慣性スキームと共に、故障中のインバータの円滑かつ安定した動作を可能にする。
図20Bは、図20Aにおいて検査されたシナリオに対応する各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電力及び周波数のプロットである。
図20Cは、図20Aに示されるように、故障が開始した時の3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
図20Dは、図20Aに示されるように、フォルトライドスルー中の3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
図20Eは、図20Aに示されるように、故障が解消された時の、3つの各コンバータIBR1、IBR2、IBR3の電圧及び電流のプロットである。
ここでは、GFCの適応慣性スキームが開示される。これは、コンバータがグリッド又は別のコンバータにシームレスに接続し、負荷擾乱を最小の電圧/電流過渡及び減衰された周波数応答で取り扱うことを可能にし得る。ここで、適応慣性は、GFCが、その動作を必要に応じてかつ局所情報にのみ基づき、ゼロ慣性システムから高度慣性システムに適用させる能力に相当する。この適応慣性動作を実現するために、UniConストラテジは、2つのストラテジを含む。すなわち、第1のストラテジは、相互接続の直後にグリッド/コンバータとの電圧位相同期を実現することによって電圧/電流過渡を制限する高速の位相跳躍ストラテジ(図7A及び図7B)を含み、第2のストラテジは、非線形の(積分器)慣性と、グリッド/コンバータへの相互接続又は負荷の変化後に減衰された周波数応答を実現する非線形の減衰スキームとに基づく非線形のコントローラ(図9)を含む。
ここでは、制御スキームにより、グリッド形成コンバータを制御する能力も開示されている。この能力は、p-ωドループ制御、非線形の積分器(慣性)及び非線形の減衰、高速の位相変化ブロック、及び、仮想インピーダンスブロックを含む。
提案されるスキームの実現可能性は、シミュレーション及び実験結果によって実証された。
幾つかの実施形態では、UniConストラテジは、好ましくは広範なコンバータ構成に一体化可能なハードウェア(例えば、チップセット)において実施可能である。幾つかの実施形態では、UniConストラテジは、好ましくは広範なコンバータ構成に適用可能なソフトウェア又はファームウェアにおいて実施可能である。幾つかの実施形態は、UniConストラテジを実施するコンバータを含む。
ここに開示される実施形態及び特許請求の範囲は、その用途において、本明細書に記載されると共に図面に示される構成要素の構造及び配置の詳細に限定されないことは理解されよう。むしろ、本明細書及び図面は、想定される実施形態の例を提供するものである。ここに開示される実施形態及び特許請求の範囲はさらに、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施及び実行することが可能である。また、ここで使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、特許請求の範囲を制限するものと見なされるものではないことは理解されよう。ここに開示される実施形態は、ここに開示されるどのUniConストラテジの特定事項にも限定されない。具体的には、一実施形態は、個別のモジュール、その構成要素、又はそれに関連付けられる方法を含むことが可能である。当業者であれば理解できるように、開示される実施形態の両立できる特徴は、組み合わせ可能である。当業者であれば理解できるように、ここに開示される実施形態の特徴は、ここに開示されていない特徴と組み合わせ可能である。
したがって、当業者であれば、本願及び特許請求の範囲がその根拠とする原理を、本願に記載される実施形態及び特許請求の範囲の幾つかの目的を実行するために、他の構造、方法、及び、システムの設計の根拠として、容易に使用できることは、明らかであろう。したがって、特許請求の範囲が、このような等価の構造を含むものと見なされることが重要である。
さらに、要約の目的は、米国特許商標庁及び公衆(特に、特許及び法律用語や文章に親しみの無い当業者を含む)が、一読して、本願の技術開示の本質及び原理を、迅速に判定することを可能にすることである。要約は、本願の特許請求の範囲を規定することを意味するものでも、特許請求の範囲の適用範囲を多少なりとも限定することを意味するものでもない。代わりに、開示される技術が添付の特許請求の範囲によって規定されることが意図される。

Claims (44)

  1. コンバータを、グリッド形成モードにおいて、コンバータ端子電圧の周波数の測定値に頼ることなく制御するように構成されたコンバータコントローラ。
  2. 前記コンバータコントローラは、前記コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期させるように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  3. 前記コンバータコントローラは、前記コンバータを、別のグリッド形成コンバータ、又はマイクログリッド、又はグリッドを含むネットワークから接続解除された後のアイランドモードにおいて制御するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  4. 前記コンバータコントローラは、前記コンバータを、異なる周波数及び位相を有するが前記グリッド形成コンバータの定格を超えない、別のグリッド形成コンバータ、マイクログリッド、及び/又は、グリッドに同期するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  5. 前記コンバータコントローラは、高い周波数変化率の条件で前記コンバータを制御するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  6. 前記コンバータコントローラは、発電/負荷が変化する状態で前記コンバータを制御するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  7. 前記コンバータコントローラは、過渡現象の間に有効電力及び無効電力を動的に管理するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  8. 前記コンバータコントローラは、前記コンバータの基準電圧波形の基準電圧位相を前記コンバータの端子電圧波形の端子電圧位相に、前記端子電圧位相の位相跳躍に応じて同期するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  9. 前記コンバータコントローラは、前記コンバータを含むマイクログリッドをブラックスタートさせるように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  10. 前記コンバータコントローラは、広範に変動する短絡比及び/又はX/R(リアクタンス/抵抗)比において、有効及び無効電力シェアリングを管理するように構成されている、請求項1に記載のコンバータコントローラ。
  11. コンバータを制御するように構成されたコンバータコントローラであって、
    前記コンバータの基準電圧位相を、ゼロ慣性で、前記コンバータの端子電圧波形に同期して設定するように構成された位相跳躍モジュールと、
    前記コンバータの慣性定数を、前記コンバータの端子電力と前記コンバータの基準電力との間の電力差に少なくとも部分的に基づいて設定するように構成された適応慣性モジュールと、
    前記コンバータの実効出力インピーダンスを動的に変動させる仮想インピーダンスモジュールと、を含むコンバータコントローラ。
  12. 前記コンバータコントローラは、グリッド形成コンバータを制御して、前記グリッド形成コンバータをマイクログリッド及び/又はグリッドに同期するように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  13. 前記位相跳躍モジュールは、前記基準電圧位相を前記端子電圧波形の位相に、ゼロ慣性応答によって設定するように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  14. 前記位相跳躍モジュールは、
    前記端子電圧波形と前記基準電圧波形との間の電圧差が電圧閾値よりも高いこと、又は、
    前記コンバータのフィルタインダクタを流れる電流が電流閾値よりも大きいこと、に応じて使用される、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  15. 前記位相跳躍モジュールは、前記基準電圧波形の電圧振幅を変更させずに、前記基準電圧波形を前記端子電圧波形に同期させるように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  16. 前記位相跳躍モジュールは、前記基準電圧位相を非線形に調節するように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  17. 前記位相跳躍モジュールは、前記基準電圧波形及び前記端子電圧波形が同期して互いに逆方向に移動することを回避するために、前記基準電圧位相を反対側の象限に跳躍させるように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  18. 前記位相跳躍モジュールは、
    a)位相角跳躍を、前記基準電圧波形と前記端子電圧波形との間の電圧差(E-V)、及び/又は、前記コンバータのフィルタインダクタを流れる電流、及び/又は、前記端子電圧波形の端子電圧に、少なくとも部分的に基づき判定すると共に、
    b)前記位相角跳躍、及び前記基準電圧波形の角周波数とサンプリング時間との積が、前記基準電圧位相に加えられるように前記基準電圧位相を設定する、ように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  19. 前記位相角跳躍は、前記電圧差の関数(f)、(すなわちf(E-V))に対して比例しており、前記関数(f)は、定数、線形関数、又は、非線関数に対して比例している、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  20. 前記関数(f)は、双曲正接(tanh(E-V))を含む、請求項19に記載のコンバータコントローラ。
  21. 前記適応慣性モジュールを含む周波数ループは、出力位相角(θ(t))を提供するように構成されており、
    前記位相角跳躍は、
    Figure 2024506166000012
    に等しい、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  22. 前記位相跳躍モジュールは、前記位相跳躍モジュールが取り外されるまで、ステップa)~ステップb)を繰り返すように構成されている、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  23. 端子電圧角度の導関数が測定され、前記導関数を用いて、反対側の象限への跳躍が必要か否かを判定する、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  24. 端子電圧角度を常に観察し、前記端子電圧角度が所定の設定時間でpiに近づくと、前記端子電圧角度をゼロに設定する、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  25. 前記位相跳躍モジュールは、
    前記電圧差が電圧閾値よりも低くなる、及び/又は、誘導性インピーダンスを流れる電流が電流閾値よりも低くなること、又は、
    前記基準電圧位相の調節が所定回数行われること、又は、
    前記位相跳躍モジュールを使用してから所定時間が経過すること、又は、
    ステップa)~ステップb)が所定回数行われること、のうちのいずれかに応じて取り外される、請求項18に記載のコンバータコントローラ。
  26. 前記コンバータの基準電力を設定するように構成されたドループ制御モジュールをさらに含む、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  27. 前記ドループ制御モジュールは、前記コンバータの基準電力を、前記コンバータの有効電力と周波数との間の逆相関に少なくとも部分的に基づいて設定するように構成されている、請求項26に記載のコンバータコントローラ。
  28. 前記ドループ制御モジュールは、前記適応慣性モジュールとのフィードバックループ内にある、請求項26に記載のコンバータコントローラ。
  29. 前記ドループ制御モジュールの出力と端子電力との間の差が、前記適応慣性モジュールへの入力として提供される、請求項26に記載のコンバータコントローラ。
  30. 前記適応慣性モジュールの出力と前記基準電圧波形の基準角周波数との和が、前記ドループ制御モジュールへの入力として提供される、請求項26に記載のコンバータコントローラ。
  31. 前記適応慣性モジュールは、前記端子電圧波形の周波数を測定する必要なしに、前記基準電圧波形の内部周波数及び位相を前記端子電圧波形の端子周波数及び位相に同期するように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  32. 前記適応慣性モジュールは、前記慣性定数を、
    1)前記コンバータの測定された電力、及び/又は、
    2)前記基準電力と前記測定された電力との間の差、及び/又は、
    3)前記端子電圧波形の端子電圧振幅、だけに基づいて設定するように構成されている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  33. 前記慣性定数は、前記電力差の非線関数に少なくとも部分的に基づいている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  34. 前記慣性定数は、前記電力差の多項式関数に少なくとも部分的に基づいている、請求項33に記載のコンバータコントローラ。
  35. 前記コンバータの減衰係数は、前記電力差に少なくとも部分的に基づいている、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  36. 前記減衰係数は、前記電力差の非線関数に少なくとも部分的に基づいている、請求項35に記載のコンバータコントローラ。
  37. 前記コンバータの減衰係数は、前記慣性定数の逆平方根に比例する、請求項35に記載のコンバータコントローラ。
  38. 前記仮想インピーダンスモジュールは、電流の上昇に応じてインピーダンスを増加させるように構成された仮想インピーダンスを含む、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  39. 前記仮想インピーダンスは、非線関数を用いて前記抵抗を変動させて、前記フィルタインダクタを流れる前記瞬時電流を、所定の閾値以下に制限するように構成された仮想抵抗器成分を含む、請求項38に記載のコンバータコントローラ。
  40. 前記仮想インピーダンスモジュールは、一定の仮想インダクタをさらに含む、請求項39に記載のコンバータコントローラ。
  41. 前記仮想インピーダンスは、仮想抵抗器及び仮想インダクタを含み、
    前記仮想インダクタのインダクタンス、及び、前記仮想抵抗器の抵抗は、それぞれ、電流が積分器を用いて所定の閾値よりも大きくなることに応じて上昇するように構成されている、請求項38に記載のコンバータコントローラ。
  42. 前記仮想インダクタのインダクタンス、及び、前記仮想抵抗器の抵抗は、それぞれ、電流が積分器を用いて所定の閾値よりも小さくなることに応じて低下するように構成されている、請求項38に記載のコンバータコントローラ。
  43. 前記適応慣性モジュールを含む周波数ループは、出力周波数を提供するように構成されており、
    前記出力周波数は、前記端子電圧が所定の期間だけ所定の値よりも低くなると、フリーズモードにおいて一定に維持される、請求項11に記載のコンバータコントローラ。
  44. 前記出力周波数は、前記端子電圧が所定の期間だけ所定の値よりも高くなると、前記フリーズモードから外れる、請求項43に記載のコンバータコントローラ。
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