JP2024505699A - クロマトグラフィーカラム用支持固定具 - Google Patents

Abstract

液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラム用の支持固定具は、フレーム及び蓋を含む。フレームは、基部と基部から上方に延びるカラムスタンドとを有する。フレームはまた、基部とカラムスタンドの上部との間を垂直方向に延びる穴を含む。蓋は、カラムスタンドの上部に移動可能に取り付けられ、フレーム内の穴と軸方向において位置合わせされた開口部を有する。蓋は、穴の中にクロマトグラフィーカラムが挿入できるように構成された開位置と、穴の中にクロマトグラフィーカラムを固定するように構成された閉位置との間で移動可能である。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第６３／１４７，１１６号（２０２１年２月８日に出願）に対する優先権を主張する。この先願の開示は、本出願の開示の一部とみなされ、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。

本開示は、実験室において液体ハンドラーによって使用されるクロマトグラフィーカラムを保持するためのスタンド及びラックなどのクロマトグラフィーカラム支持体に関する。

液体ハンドリングまたはピペッティングロボットは、微小規模の生物学的プロセス開発用などにクロマトグラフィーカラムを実行または操作するために広く使用される。液体ハンドリングロボットは、プロセスエラーのリスクを軽減するために、クロマトグラフィーカラムの操作におけるタスクを自動化する。全般的に、液体ハンドリングロボットは、液体をピペットでクロマトグラフィーカラムの組の中に移して、サンプルをカラムの下方で回収できるようにする。クロマトグラフィーカラムは通常、ウェルプレートの上方で支持されたアレイプレート内に保持される。ウェルプレートは、ウェルプレートの上方で吊り下げられたカラムからサンプルを収集するために使用される。

ピペッティングタスクの実行中、ピペッティング先端部または針は反復的にクロマトグラフィーカラム内に挿入され、そこから取り出される。クロマトグラフィーカラムがピペッティング先端部と位置合わせされていない場合、ピペッティング先端部の挿入によってエラーが発生する可能性がある。また、ピペッティング先端部をクロマトグラフィーカラムから取り出すときに、機械的エラーが発生して、カラムがアレイプレートから外れるかまたはアレイプレート内でカラムの位置がずれるなどの可能性がある。より具体的には、先端部がカラムの上端から引き出されることに抵抗する摩擦力が、カラムをアレイプレート内に保持する摩擦または他の力よりも大きい可能性があり、カラムがアレイプレートから瞬間的にまたは完全に外れる可能性がある。これらのエラーは先端部及びカラムに損傷を与える可能性があり、回収したサンプルを台無しにする場合がある。

カラムの位置がずれるかまたはカラムが外れるエラーを避けるために、液体ハンドリングロボットをプログラムして、ユーザプロンプトを表示し、問題があるかそうでなければそのようなエラーが発生する傾向がある操作ステップの前後で、人間オペレータからの確認を待つようにする場合がある。ロボットが実行するタスクに対して人間が介入及び監視すると、作業時間中に液体ハンドリングロボットがこれらのタスクを実行する必要があるなどによって、ロボットシステムの効率が大幅に減り、人間の作業時間外にロボットが動作することができなくなる。

本開示によって、液体ハンドリングまたはピペッティングロボットによって使用または操作されるクロマトグラフィーカラム用支持固定具が提供され、またそのような支持固定具を有する関連する自動液体ハンドリングシステムも提供される。支持固定具は、迅速な生物学的プロセスの開発用に使用されるプレパックされたクロマトグラフィーマイクロカラムなどの一連のクロマトグラフィーカラムと嵌合するようにデザインされている。支持固定具は、液体ハンドリングロボットのワークステーションなどのステーション構造体に対してクロマトグラフィーカラムを確実に保持するため、クロマトグラフィーカラムは、ロボットによって操作される先端部との正確な位置合わせを維持する。いくつかの例では、支持固定具は、クロマトグラフィーカラムを確実な位置合わせされた方法で嵌合するようにロックする嵌合特徴部を含み、これにより、クロマトグラフィーカラムから先端部が引き出されるときに、クロマトグラフィーカラムが支持固定具から嵌合解除されることが防がれる。嵌合特徴部は、工具または他の装置を使用せずに、実験技術者がクロマトグラフィーカラムを迅速に嵌合解除して取り出せるようにするスナップフィット接続部であってもよい。さらに、支持固定具のいくつかの例は、加圧クロマトグラフィーカラムから漏れるかまたは絞り出される可能性がある廃液及び／またはロボット駆動される先端部によって分注される過剰な液体を収集するための排水特徴部を組み込むことができる。

本開示の一態様によれば、液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラム用の支持固定具は、フレーム及び蓋を含む。フレームは、基部と基部から上方に延びるカラムスタンドとを有する。フレームはまた、基部とカラムスタンドの上部との間を垂直方向に延びる穴を含む。蓋は、カラムスタンドの上部に移動可能に取り付けられて、蓋が、穴の中にクロマトグラフィーカラムが挿入できるように構成された開位置と、穴の中にクロマトグラフィーカラムを固定するように構成された閉位置との間を移動できるようになっている。閉位置では、蓋内の開口部はフレーム内の穴と軸方向において位置合わせされていて、たとえばピペッティング用先端部または針を受け取るように構成されている。

本開示の実施態様は、以下の随意の特徴部のうちの１つ以上を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、カラムスタンドの上部は、穴のうちの少なくとも１つに隣接する周囲面を含み、周囲面は、穴に挿入されたクロマトグラフィーカラムのカラーを支持するように構成されている。また、いくつかの実施態様では、フレームは、穴に挿入されたクロマトグラフィーカラムの底部を支持するために、穴の下部部分内に突出する座部を含む。いくつかの例では、穴は、周囲面と穴の下部部分に配置された座部との間を延びる連続内面を有する。いくつかの実施態様では、穴は、列内の少なくとも８つの穴など、カラムスタンドにわたって一列に配置された穴の組として設けられる。

いくつかの例では、フレームは、ウェルプレートの上方で支持固定具を吊り下げるブリッジスタンド上のロッキング機構と嵌合するなど、支持固定具を作業台に取り付けるための取り付け特徴部を有する。たとえば、フレームの基部は、ブリッジスタンド上のロッキング機構と嵌合する水平スロットを含んでいてもよい。

さらなる実施態様では、蓋は、開口部のうちの少なくとも１つを囲む下面を含み、蓋が閉位置にある状態で、下面は、対応する穴内のクロマトグラフィーカラムのカラーと接触するように構成されている。また、いくつかの例では、蓋は、カラムスタンドの上部とのヒンジ接続部において旋回可能に結合され、開位置と閉位置との間で旋回するように構成されている。蓋はまた、蓋が閉位置に移動したときにカラムスタンドにスナップフィットする嵌合特徴部を含んでいてもよい。

また、いくつかの例では、穴はそれぞれ、フレームの基部内に底部孔を有する。底部孔は、クロマトグラフィーカラム内の液体が底部孔を通って、支持固定具の下方に配置されたウェルプレートなどの収集プレート内に分注されるように構成されている。また底部孔はそれぞれ、クロマトグラフィーカラムの先端部を受け取るように構成されていてもよい。いくつかの実施態様では、穴はそれぞれ、カラムスタンド内に拡大された上部部分を有し、拡大された上部部分は、挿入されたクロマトグラフィーカラムの上部に配置されたラベルまたは印との干渉を防ぐように構成されている。いくつかの例では、穴のサイズは、体積が２００μｌまたは６００μｌのクロマトグラフィーカラムを収容するように設定されている。

さらなる例では、フレームは、基部から上方に延びてその上部で終わる第２のカラムスタンドを含む。第２のカラムスタンドは、基部と第２のカラムスタンドの上部との間を垂直方向に延びる第２の組の穴を含む。いくつかの例では、第２の組の穴のサイズは、体積が２００μｌまたは６００μｌなどの、第１の組の穴とは異なるサイズのクロマトグラフィーカラムを支持するように設定されている。いくつかの実施態様では、第２の蓋が、第２のカラムスタンドの上部に移動可能に取り付けられている。第２の蓋は、第２の組の穴と軸方向において位置合わせされた開口部を有する。

さらなる実施態様では、フレームは、２つの別個のカラムスタンドの間など、カラムスタンドに隣接して配置される排水リザーバである。いくつかの例では、蓋は、開口部から排水リザーバに向かって下降する傾斜面を有し、その結果、穴内のクロマトグラフィーカラムのうちの１つの最上部開口部から漏れた液体が、傾斜面を下降して排水リザーバに入る。また、いくつかの例では、カラムスタンドの上部は、同様に廃液を排水リザーバに導くために穴から排水リザーバに向かって延びるチャネルを有する。

本開示の別の態様によれば、自動液体ハンドリングシステムは、作業台を備えたステーション構造体を有する。ウェルプレートが作業台に支持され、液体ハンドリングロボットは、作業台の上方で吊り下げられたアームを含み、アームは、液体を分注するように構成された先端部の組を有する。液体ハンドリングロボットはまた、作業台に対するアームの動きを制御するように構成されたコントローラを含む。支持固定具が、ウェルプレートの上方の位置において作業台に対して固定される。支持固定具は、旋回可能に接続された２つの部片と、支持固定具内を延びる円筒空洞であって、クロマトグラフィーカラムを作業台に対して垂直方向に保持するように構成された円筒空洞とを含む。支持固定具の２つの部片が開位置へと互いに旋回した状態で、円筒空洞は、クロマトグラフィーカラムの挿入または取り出し用に露出される。支持固定具の２つの部片が閉位置へと互いに旋回した状態で、支持固定具の上部がクロマトグラフィーカラムのカラーと嵌合して、クロマトグラフィーカラムを支持固定具内に固定する。支持固定具が閉位置にある状態で、コントローラは、先端部の組を支持固定具の上方の位置まで移動させ、支持固定具内に保持されたクロマトグラフィーカラム内に延び、所望の量の液体をクロマトグラフィーカラム内に分注して、クロマトグラフィーカラムが液体をウェルプレート内に送るようにし、支持固定具からクロマトグラフィーカラムを嵌合解除することなく、クロマトグラフィーカラムから先端部の組を引き出すように構成されている。

さらに別の態様によれば、液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラム用の支持固定具は、互いに旋回可能に接続された第１の部片及び第２の部片を含む。支持固定具はまた、支持固定具内を延びる円筒空洞であって、クロマトグラフィーカラムを液体ハンドリングロボットに対して垂直方向に保持するように構成された円筒空洞を含む。支持固定具の２つの部片が開位置へと互いに旋回した状態で、円筒空洞は、クロマトグラフィーカラムの挿入または取り出し用に露出される。支持固定具の２つの部片が閉位置へと互いに旋回した状態で、支持固定具の上部がクロマトグラフィーカラムのカラーと嵌合して、クロマトグラフィーカラムを支持固定具内に固定する。

これらの態様は、以下の随意の特徴部のうちの１つ以上を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、２つの部片は閉位置において互いにスナップフィットする。いくつかの例では、支持固定具の２つの部片は、接続面であって、垂直方向に配向され、円筒空洞の長さに沿って横断する接続面に沿って取り付けられる。他の例では、支持固定具の第１の部片はフレームを含み、支持固定具の第２の部片は蓋を含む。フレームは、基部と、基部から上方に延びるカラムスタンドとを有していてもよく、カラムスタンドは円筒空洞を含む。蓋は、カラムスタンドの上部に旋回可能に取り付けられていてもよく、蓋は、円筒空洞と軸方向において位置合わせされた開口部を含んでいてもよい。さらに、蓋が閉位置にある状態で、蓋の下面は、円筒空洞内のクロマトグラフィーカラムのカラーと接触してもよい。

いくつかの実施態様では、フレームは、円筒空洞の下部部分内に突出する座部であって、クロマトグラフィーカラムの底部をそこで支持するための座部を含む。また、いくつかの例では、カラムスタンドの上部は、円筒空洞に隣接する周囲面を含み、周囲面は、クロマトグラフィーカラムのカラーを支持するように構成されている。いくつかの例では、円筒空洞はそれぞれ、周囲面と座部との間を延びる連続内面を有する。

さらなる実施態様では、支持固定具の第１の部片は、フレームであって、基部と、第１の基部から上方に延びるカラムスタンドと、第１のカラムスタンドから間隔を置いて第２の基部から上方に延びるカラムスタンドと、を有するフレームを含む。いくつかの例では、２つのカラムスタンドは、異なるサイズのクロマトグラフィーカラムを支持するようにサイズ設定された異なる組の円筒空洞を有していてもよい。フレームはまた、２つのカラムスタンドの間に配置された排水リザーバを含んでいてもよい。

この態様は、以下の随意の特徴部のうちの１つ以上を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、支持固定具の第１の部片は、基部と基部から上方に延びるカラムスタンドとを有するフレームを含み、カラムスタンドは全般的に、円筒空洞を収容する。そのような例では、支持固定具の第２の部片は、カラムスタンドの上部に旋回可能に取り付けられた蓋を含み、蓋は、円筒空洞と軸方向において位置合わせされた開口部を有する。

本開示の１つ以上の実施態様の詳細は、添付図面及び以下の説明において述べる。これらの態様及び実施態様、ならびに前述したものの他の組み合わせは、主題を実施し得る種々の方法を示し、そのすべては、特許請求の範囲に記載される対象の範囲内であることが意図されている。他の態様、特徴、及び利点は、説明及び図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかである。

自動液体ハンドリングシステムの典型的なステーションの斜視図である。 １図の領域Ａに示す自動液体ハンドリングシステムの領域の拡大斜視図である。 液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラムを支持するためのブリッジスタンドの例の斜視図である。 液体ハンドリングロボットによって動作されているクロマトグラフィーカラムの例の斜視図である。 ブリッジスタンドに取り付けられた支持固定具の例の上方斜視図である。 図４に示すブリッジスタンドに取り付けられた支持固定具の他の上方斜視図である。 ブリッジスタンドから取り出した図４の支持固定具の上方斜視図であり、蓋が閉位置にある状態を示す図である。 図６の支持固定具の上方斜視図であり、蓋が開位置にある状態示す図である。 蓋が開いた状態で１つのカラムスタンドに挿入されたクロマトグラフィーカラムを示す図６の支持固定具の上方斜視図である。 図８の支持固定具の部分の上方斜視図であり、蓋が開いた状態のカラムスタンドを示す図である。 図９Ａに示す支持固定具の部分の上方斜視図であり、蓋が閉じた状態を示す図である。 図６の支持固定具の平面図であり、蓋が開いた状態で１つのカラムスタンドに挿入された代表的なクロマトグラフィーカラムを示す図である。 図６の支持固定具の断面図であり、蓋が閉じた状態でカラムスタンドに挿入されたクロマトグラフィーカラムを示す図である。 図１１の支持固定具の他の断面図である。 ウェルプレートの上方で吊り下げられたアレイプレートによって支持された支持固定具の別の例の上方斜視図である。 図１３の支持固定具の拡大斜視図であり、支持固定具内に保持されたクロマトグラフィーカラムを示す図である。

種々の図面における同様の参照記号は同様の構成要素を示す。

次に、図面及びそこに示される例示的な実施例を参照して、自動液体ハンドリングシステム１００（図１）は、クロマトグラフィーカラムを利用または操作して、迅速な微小規模の生物学的プロセス開発のためのマイクロカラムなどのクロマトグラフィー実験を行う。自動液体ハンドリングシステム１００は、作業台１０４を提供するステーション構造体１０２を含む、作業台１０４は、本開示の目的上、全般的に、実験機器及び装置を支持するための作業面を指す。したがって、作業台１０４は、ステーション構造体の一体化された表面またはプラットフォームであってもよいし、または実験テーブル、カウンタートップ、もしくは他の表面であって全般的にステーション構造体によって用いられるものであってもよい。図１及び１Ａの例に示すように、作業台１０４は、容器及び他の実験器具、たとえば、マイクロプレート、ウェルプレート、チューブなどを支持するように構成されている。また、作業台は、振とう器、インキュベータなどの、システム１００に統合される他の装置を含んでいてもよい。たとえば、図３に示すように、ウェルプレート１０５が、クロマトグラフィーカラム１２の下方で作業台１０４によって支持され、カラム１２からサンプルを収集する。

自動液体ハンドリングシステム１００のステーション構造体１０２は、異なる種類の実験室試験、容量、及び要求に適応するために、種々のサイズ及びデザインを有していてもよい。図１に示すように、ステーション構造体１０２は、作業台１０４を囲み、透明カバー１０７を支持するフレームを含む。透明カバー１０７は、ホコリ及び汚染物質が、作業台１０４ならびに作業台１０４上に存在する装置及び実験器具と干渉するのを防ぐ。透明カバー１０７は、動作中の負傷を防ぐための安全バリアとしても機能する。透明カバー１０７またはその前方部は、システムの動作前に実験を準備するためにユーザが作業台１０４にアクセスできるように、空気圧シリンダなどの助けによって上げ下げしてもよい。

液体ハンドリングシステム１００はまた、クロマトグラフィーカラム１２の動作におけるタスクを自動化する液体ハンドリングロボット１０６を含む。図１に示すような液体ハンドリングロボット１０６は、流体を吸引及び分注するための手段を有する液体ハンドリング（ＬｉＨａ）アーム１０８などの、少なくとも１つのマニピュレータを備えたガントリロボットを含んでいてもよい。さらなる実施態様では、ロボットアーム１０８は、多関節ロボットアームアセンブリなどの種々の異なる構造体及びメカニズムによって支持及び操作してもよい。図１及び３に示すように、液体ハンドリングロボット１０６のアーム１０８は吊り下げられて、作業台１０４に対して及び作業台１０４上を移動するように動作可能である。また、アーム１０８は、液体を吸引及び分注するように構成された先端部の組１０９を含む。液体ハンドリングロボット１０６は、作業台に対するアーム１０８の動きを制御し、先端部１０９の独立した動作または同時の動作を制御するようにプログラムされるかまたは他の方法で動作されるコントローラを含む。

さらに図１及び３に示すように、８つの別個の先端部１０９が、アーム１０８の下部にテーパーナットによって取り付けられ、先端部１０９がアーム１０８に固定されている。先端部１０９のそれぞれは、アーム１０８から作業台１０４に向かって垂直下方に延びる細長いチューブを含む。先端部１０９の遠位端は、テーパーが付いていてもよく、または他の方法で、本明細書に図示され記載されるクロマトグラフィーカラム１２などの液体容器または実験器具内に挿入されるように構成されていてもよい。さらなる実施態様では、ロボットアームは、１、８、１６、４８、６４、９６、または３８４の先端部などのより多くのまたは少数の先端部１０９を有していてもよく、先端部１０９は、種々の他の方法でアーム１０８に取り付けてもよい。

図２及び３に示すように、クロマトグラフィーカラム１２は、ブリッジスタンド１０３によって支持されるアレイプレート１０１内に単純に配置される。ブリッジスタンド１０３の下方に、プレートキャリア１８０がシャトル１８２上に取り付けられている。シャトル１８２は、コレクションまたはウェルプレート１０５内のカラムからサンプルを収集するために、プレートの長手軸に沿って水平方向に移動することができる。具体的には、シャトル１８２はウェルプレート１０５を移動させて、プレート１０５の列に沿ってカラム１２から分注された液体の一部を収集する。図３に示すように、液体ハンドリングロボット１０６は、液体をクロマトグラフィーカラム１２内にピペットで移すかまたは他の方法で分注し、カラムは液体サンプルを下方に分注して、液体サンプルはカラムの下方でウェルプレート１０５内に収集される。支持固定具１０は、液体ハンドリングロボットのワークステーションなどのステーション構造体に対してクロマトグラフィーカラムを確実に保持するため、クロマトグラフィーカラムは、ロボットによって操作される先端部との正確な位置合わせを維持する。

自動液体ハンドリングシステムにおいてクロマトグラフィーカラム１２を支持するためにアレイプレート１０１（図２及び３）を直接用いることによって生じるエラー及び他の問題点（たとえば、カラム１２と先端部１０９との位置合わせ不良）を解決するために、クロマトグラフィーカラム１２を、図４～１４の例に示すように、また本明細書でさらに開示するように、支持固定具１０、１１０によって固定する。支持固定具１０、１１０は、図４及び５に示すブリッジスタンド１０３など、ウェルプレート１０５の上方の位置で作業台１０４に対して固定される。図６に示すように、支持固定具１０、１１０は全般的に、互いに旋回可能に接続された第１の部片１４、１１４と第２の部片２２ａ、２２ｂ、１２２とを含む。支持固定具１０、１１０はまた、クロマトグラフィーカラム１２を作業台１０４に対して垂直方向に固定して完全に収容するために支持固定具１０、１１０内を延びる円筒空洞２０を含む。支持固定具１０、１１０の第１の部片１４、１１４及び第２の部片２２ａ、２２ｂ、１２２が開位置２６へと互いに旋回した状態で、図７及び９Ａに示すように、円筒空洞２０は、クロマトグラフィーカラム１２の挿入または取り出し用に露出される。さらに、支持固定具１０、１１０の第１の部片１４、１１４及び第２の部片２２ａ、２２ｂ、１２２が閉位置２８へと互いに旋回した状態で、図６及び９Ｂに示すように、クロマトグラフィーカラム１２は、支持固定具内に固定される。

次に、図４～１２を参照して、支持固定具１０は、フレーム１４と、フレーム１４に取り外し可能に取り付けられた２つの蓋２２ａ、２２ｂとを有し、閉位置２８（図６）に嵌合されたときにクロマトグラフィーカラム１２を支持固定具１０内に固定して収容し、嵌合解除されるかまたは他の方法で取り外されて開位置２６（図７）にあるときに、クロマトグラフィーカラム１２の挿入及び取り出しを可能にする。フレーム１４は、基部１７と、基部１７から上方に延びる少なくとも１つのカラムスタンド１６ａ、１６ｂとを含む。カラムスタンドまたはスタンド１６ａ、１６ｂは、図４～１２に示すように、射出成形または３Ｄ印刷プロセス（たとえば、熱溶解フィラメント製造など）などによって、固定具１０の基部１７とともに単一部片として一体に形成してもよい。また、カラムスタンドまたはスタンド１６ａ、１６ｂは、締結具及び／または接着剤を用いるなどの固定方法で、他の方法で基部１７に取り付けて、支持固定具１０のフレーム１４に、システムの動作中にステーション構造体１０２に対してクロマトグラフィーカラム１２を固定する剛性の支持構造体を提供してもよいことも理解される。

図６及び７に示すように、フレーム１４は、フレーム１４の対向する長手方向の端部から上方に一体に延びる２つのカラムスタンド１６ａ、１６ｂを有する。フレーム１４の長手方向の寸法は、ウェルプレート１０５の長手方向の寸法と、シャトル１８２及び対応するトラック上でのその長手方向の動き（図３）に概ね対応するように参照される。カラムスタンド１６ａ、１６ｂはそれぞれ、クロマトグラフィーカラム１２を収容するように寸法取りされた穴または円筒空洞２０を含む。円筒空洞２０は、図７に示すように、８つの空洞の列など、個々のカラムスタンド１６ａ、１６ｂにわたって横方向に一列に配置された円筒空洞２０ａ、２０ｂの組にグループ化され得る。蓋２２ａ、２２ｂは、カラムスタンド１６ａ、１６ｂの上部に旋回可能に取り付けられ、それぞれ、開口部２４ａ、２４ｂであって、個々の蓋２２ａ、２２ｂの厚さを通って延び、円筒空洞２０と位置合わせされる開口部２４ａ、２４ｂを含む。これにより、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８にあるときに、液体ハンドリングロボット１０６の先端部１０９が、円筒空洞２０内に保持されたクロマトグラフィーカラム１２にアクセスすることができる。開口部２４ａ、２４ｂは、図６に示すように、円筒空洞２０と軸方向において位置合わせされた円形の孔である。また、蓋２２ａ、２２ｂ内の開口部２４ａ、２４ｂは異なる形状であってもよいし、単一の孔またはスロットとして相互接続してもよいことが考えられる。

さらに図３～５に示すように、支持固定具１０のフレーム１４は、作業台１０４においてシャトル上に取り付けられたプレートキャリアによって支持されるウェルプレート１０５の上方で支持固定具１０を吊り下げるブリッジスタンド１０３に取り付けられる。支持固定具１０をブリッジスタンド１０３に固定するために、フレーム１４は、支持固定具を作業台に取り付けるための取り付け特徴部を有していてもよい。図４～７に示すように、フレーム１４の基部１７は、図４に示すように、ブリッジスタンド１０３上のロッキング機構１８４と嵌合するように構成された取り付け特徴部５９を有する。取り付け特徴部５９は、基部１７の底面から上方に延びるＴ字形スロットであって、ブリッジスタンド１０３上のロッキング機構１８４と嵌合する水平部分を含むＴ字形スロットを含む。

図６及び７に示すように、カラムスタンド１６ａ、１６ｂは、対応するサイズのクロマトグラフィーカラム１２をそれぞれ収容するように異なるサイズである。具体的には、図９Ａ、９Ｂ、及び１１に示すように、一方のカラムスタンド１６ａは基部１７から垂直方向に、他方のカラムスタンド１６ｂよりも大きな高さまで延びている。したがって、より高いカラムスタンド１６ａは、他方のカラムスタンド１６ｂよりも大きい（すなわち、長い）クロマトグラフィーカラム１２ａの組に対してサイズ設定された円筒空洞２０ａの組を有し、他方のカラムスタンド１６ｂは、より小さい（すなわち、短い）クロマトグラフィーカラム１２ｂの組に対する対応する、より浅い円筒空洞２０ｂの組を有する。他の例では、空洞２０ａ、２０ｂは、異なる直径を有するクロマトグラフィーカラム１２を収容するために、異なる直径を有していてもよい。さらに図１１に示すように、カラムスタンド１６ａ及び円筒空洞２０ａのサイズは、体積が６００μｌのクロマトグラフィーカラム１２ａを保持するように設定され、カラムスタンド１６ｂ及び円筒空洞２０ｂのサイズは、体積が２００μｌのクロマトグラフィーカラム１２ｂを保持するように設定される。さらなる例では、カラムスタンド１６ａ、１６ｂは、同じサイズ設定のクロマトグラフィーカラムを保持するようにサイズ設定されていてもよく、異なるサイズのカラムは種々の異なる体積であってもよいことが考えられる。

図７に示すように、蓋２２ａ、２２ｂは、支持固定具１０の対向する長手方向の端部において、蓋２２ａ、２２ｂの外縁とカラムスタンド１６ａ、１６ｂの上縁部との間のヒンジ接続部５０を中心にして開位置２６に旋回される。ヒンジ接続部５０は、蓋２２ａ、２２ｂが開位置２６（図７）と閉位置２８（図６）との間を旋回できるように構成されている。図７に示すように、蓋２２ａ、２２ｂは、実験技術者がクロマトグラフィーカラムを挿入するかまたは取り出すときに、フレームに接続されたままで互いに干渉しないように、開位置２６に向かって移動するときに互いから離れるように旋回する。このようなヒンジ留め接続部は、蓋２２ａ、２２ｂ内の開口部２４ａ、２４ｂと円筒空洞２０ａ、２０ｂとの正確な位置合わせを維持するのに役立ち、同時に、実験技術者がクロマトグラフィーカラム１２をロード及びアンロードできる効率を下げる可能性がある組み立てまたは他のタスクを必要としない。さらに、ヒンジ接続部５０は、図６～８に示すようなリビングヒンジまたはスナップフィットヒンジ接続部など、フレーム１４と蓋２２ａ、２２ｂとの間に一体に形成してもよいし、またはピン及びバレルヒンジなどの他のタイプのヒンジであってもよい。また、さらなる例におけるヒンジ接続部は、蓋２２ａ、２２ｂの交互の側に配置してもよいし、または蓋２２ａ、２２ｂを完全に取り出し可能にするために、スナップフィット接続部などの解放可能な嵌合接続部と置き換えてもよいことが考えられる。

さらに図６～１１に示すように、蓋２２ａ、２２ｂはまた、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８に移動したときにカラムスタンド１６ａ、１６ｂに取り外し可能に嵌合するロッキング要素５２を含んでいてもよい。またカラムスタンド１６ａ、１６ｂの上部は、蓋２２ａ、２２ｂ上のロッキング要素５２と嵌合する対応する嵌合要素５４を含んでいてもよい。例示した例では、ロッキング要素５２と嵌合要素５４は協同してスナップフィットインターフェースを提供する。ロッキング要素５２と嵌合要素５４との間のスナップフィット接続は、蓋２２ａ、２２ｂを閉位置２８に保持して、クロマトグラフィーカラム１２が蓋２２ａ、２２ｂを引っ張って開くのを防ぐように構成されている。このように開くのは、たとえば、液体ハンドリングシステム１００の動作中にクロマトグラフィーカラム１２の最上部開口部３８（図８）から上方に引き出される先端部１０９の摩擦力が原因である。

図９Ａ、９Ｂ、及び１０に示すように、ロッキング要素５２は、蓋２２ａ、２２ｂの内縁に配置され、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８にあるときに下方に突出するタブ部材５６を有する。タブ部材５６はそれぞれ、カラムスタンド１６ａ、１６ｂの内縁から長手方向に突出する嵌合要素５４の下縁部をカンチレバー方式で受け取るかまたはそれにスナップフィットするようにデザインされた留め具５８を含む。タブ部材５６は、蓋２２ａ、２２ｂとの接続界面などに、タブ部材５６の弾力的柔軟性を可能にするのに役立つ狭窄部分６０（図１１）を含んでいてもよい。閉位置２８では、タブ部材５６は、嵌合要素５４を越えて下方に延びて、ユーザの指へのアクセスを与えるタブ部材の遠位部分６２で終わって、ユーザがタブ部材５６を手動で引っ張り、嵌合されたカラムスタンド１６ａ、１６ｂから離して、それらとのスナップフィット接続を解除するときに、タブ部材５６が弾性的に曲がることができるようにしている。タブ部材５６はまた、ユーザのタブ部材５６との嵌合を助けるために使用される、リブ５７などの摩擦特徴部を含んでいてもよい。さらに、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８に向かって旋回したときに、タブ部材５６の遠位部分６２が湾曲するかまたは角度をなすことで、蓋２２ａ、２２ｂへの下向きの力によってタブ部材５６が嵌合要素５４を過ぎて曲がって、留め具５８が嵌合要素５４にスナップフィットしてもよい。

それに加えてまたはその代わりに、ロッキング要素５２及び／または嵌合要素５４は、スライド可能なロックインターフェースを提供するように構成してもよい。それによって、ロッキング要素５２及び／または嵌合要素５４のうちの少なくとも１つが、フレーム１４の横方向に沿って並進して、選択的に嵌合し及び嵌合を外す。たとえば、ロッキング要素５２を、嵌合要素５４から横方向にずれている（すなわち、長手方向の寸法に沿って位置合わせされていない）第１のロック解除位置に移動させて、蓋２２ａ、２２ｂが開位置２６から閉位置２８へ移動するときに、ロッキング要素５２が嵌合要素５４の横を通るように位置決めしてもよい。蓋が閉位置２８にある状態で、ロッキング要素５２を、第１のロック解除位置から第２のロック位置へ横方向に沿って並進させる。ロック位置では、留め具５８が嵌合要素５４の真下に位置決めされて、嵌合要素５４が狭窄部分６０に隣接して受け取られる。蓋２２ａ、２２ｂをロック解除するには、ロッキング要素５２を横方向に沿って第１のロック解除位置に戻して、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８から開位置２６まで移動するときにロッキング要素５２が嵌合要素５４の横を通れるようにする。またスライド式の長いインターフェースの他の例を用いて、蓋２２ａ、２２ｂ閉位置２８に固定してもよい。たとえばスライド式のピンなどである。

また図１１及び１２に示すように、蓋２２ａ、２２ｂが閉位置２８にある状態で、蓋２２ａの下面６３が、円筒空洞２０ａ、２０ｂ内のクロマトグラフィーカラム１２のカラー４４と接触する。同様に、カラムスタンド１６ａ、１６ｂの上部は、たとえば図９Ａに示すように、円筒空洞２０ａ、２０ｂの上端に隣接する周囲面６４を含む。周囲面６４は、クロマトグラフィーカラム１２のカラー４４の下面を支持してもよい。さらにまたは代替的に、クロマトグラフィーカラム１２は、円筒空洞２０ａ、２０ｂの下部部分内に半径方向に突出するフレーム１４の基部１７の座部６６によって支持して、そこに挿入されたクロマトグラフィーカラム１２の底部３２を支持してもよい。穴または円筒空洞２０ａ、２０ｂは、周囲面６４と座部６６との間を延びる連続内面６８を有していてもよい。

さらに図１１及び１２に示すように、円筒空洞２０ａ、２０ｂはそれぞれ、フレーム１４の基部１７内に底部孔７０を有し、これはたとえば座部６６によって囲まれて示されている。底部孔７０は、クロマトグラフィーカラム１２内の液体が支持固定具を通って、支持固定具１０の下方に配置されたウェルプレート内に分注されるように構成されている。クロマトグラフィーカラム１２の先端部分は、円筒空洞２０ａ、２０ｂ内に挿入されるときに、底部孔７０を通って延びてもよい。図１１及び１２に示す円筒空洞２０ａ、２０ｂはそれぞれ、挿入されたクロマトグラフィーカラム１２の上部に配置されたラベルまたは印との干渉を防ぐように構成された拡大された上部部分７１も有する。

液体ハンドリングシステム１００の動作中に、液体が、クロマトグラフィーカラム１２の最上部開口部３８から漏れるか、または他の方法で先端部１０９から漏れるかもしくは滴る場合がある。フレーム１４は、そのような廃液を収集するための排水リザーバ３４を含んでいてもよい。再び図６～１０を参照して、排水リザーバ３４は、カラムスタンド１６ａ、１６ｂに隣接してその間に配置される。排水リザーバ３４は、低盆地表面を囲む長手方向の封じ込め障壁を含むため、低盆地表面上に蓄積された液体は排水リザーバ３４から漏れ出ない。排水リザーバ３４は、たとえば図４及び５に示すように、収集した流体を廃棄物トレイ１８８に分注するように構成された、排水リザーバ３４の最下部分に配置された開口部などのドレインを含んでいてもよい。

流体を排水リザーバ３４に導くために、蓋２２ａ、２２ｂは、開口部２４ａ、２４ｂから及びその周辺で排水リザーバ３４に向かって下降する傾斜面３６（図９Ｂ）を含み、その結果、円筒空洞２０ａ、２０ｂ内のクロマトグラフィーカラム１２のうちの１つの最上部開口部３８から漏れる液体は、傾斜面３６を流れて排水リザーバ３４に向かい、そこに入る。図９Ｂに示す蓋２２ａの傾斜面３６は、実質的に平面であり、ヒンジ接続部５０の付近の外縁３７ａから内縁３７ｂまで延びる。また、カラムスタンド１６ａ、１６ｂの周囲面６４（図９Ａ、９Ｂ、及び１０）は、閉位置２８（図９Ｂ）にある蓋２２ａ、２２ｂの下面と少なくとも部分的に接続する。さらに図９Ａに示すように、チャネル４０が周囲面６４に配置され、円筒空洞２０ａ、２０ｂから排水リザーバ３４に向かって延びてそこに入り、チャネル４０は、流体を排水リザーバ３４に向けてその中に導くように構成されている。蓋２２ａ、２２ｂの下面はまた、たとえば図９Ｂ及び１０に示すように、上部周囲面６４内のチャネル４０と相互接続する対応するチャネル４１を含んでいてもよい。

蓋２２ａ、２２ｂが閉位置にある状態で支持固定具１０がクロマトグラフィーカラム１２を収容したときに、コントローラは、先端部の組１０９を支持固定具１０の上方の位置まで移動させ、支持固定具１０内に保持されたクロマトグラフィーカラム１２内に延び、所望の量の液体をクロマトグラフィーカラム１２内に分注して、クロマトグラフィーカラム１２がウェルプレート１０５内に液体を送るようにし、支持固定具からクロマトグラフィーカラムを嵌合解除することなく、クロマトグラフィーカラムから先端部の組を引き出すように構成されている。

液体ハンドリングロボット１０６のコントローラは、データ処理ハードウェアと、データ処理ハードウェアと通信するメモリハードウェアとを利用してもよい。メモリハードウェアは、データ処理ハードウェア上で実行されるとデータ処理ハードウェアにコントローラの動作を行わせる命令を記憶する。いくつかの実施態様では、ロボットアーム１０８は、適切なファームウェアを実行するオンボード組み込みコントローラに接続される。このユニットはマシンコマンドを処理することができる。液体ハンドリングスクリプトは、クライアント（ＰＣ）アプリケーションで記述され、そこでマシンコマンドに変換される。それによって、コントローラは、作業台１０４に対するアーム１０８及び関連する先端部１０９の動きを制御するように構成され、コントローラは、アーム１０８を支持固定具の上方の位置まで移動させるように構成される。アーム１０８がこの上昇位置にある状態で、コントローラは液体ハンドリングロボット１０６を制御して、支持固定具１０内に保持されたクロマトグラフィーカラム１２内に先端部１０９を挿入し、カラム内に液体を分注し、そして支持固定具１０内に保持されたクロマトグラフィーカラム１２から上方に先端部１０９を上げることができる。支持固定具１０は、作業台１０４に対してクロマトグラフィーカラム１２を保持する。

次に図１３及び１４を参照して、互いに旋回可能に接続された第１の部片１１４と第２の部片１２２とを有する支持固定具１１０を示す。支持固定具１１０はまた、円筒空洞１２０であって、支持固定具１１０内を延び、クロマトグラフィーカラム１２を作業台１０４に対して垂直方向に固定して完全に収容する円筒空洞１２０を含む。支持固定具１１０の２つの部片１１４、１２２は、接続面であって、垂直方向に配向され、円筒空洞１２０の長さに沿って横断する接続面に沿って取り付けられる。支持固定具１１０の２つの部片１１４、１２２は、開位置まで互いに旋回して、クロマトグラフィーカラム１２の挿入または取り出し用に円筒空洞１２０を露出する。さらに、支持固定具１１０の２つの部片１１４、１２２は、たとえば図１３に示すように、閉位置１２８まで互いに旋回して、クロマトグラフィーカラム１２を支持固定具１１０内に固定する。支持固定具１０及び関連する液体ハンドリングシステム１００と同様の支持固定具１１０及び関連する液体ハンドリングシステムの特徴部については、再び詳細に説明することはせず、同様の参照番号を使用して、１００だけ増加させて、これらの同様の特徴部を特定する。

本開示の目的上、用語「結合される」（その形態のすべて、結合する、結合している、結合される等において）は全般的に、２つのコンポーネントを直接または間接的に互いに接合することを意味する。そのような接合は、本質的に固定されていてもよいし、本質的に移動可能であってもよく、２つのコンポーネント及び任意のさらなる中間部材が互いにまたは２つのコンポーネントと単一の単体ボディとして一体に形成されることによって達成されてもよく、特に明記しない限り、本質的に永続的であってもよいし、本質的に取り除き可能または取り外し可能であってもよい。

本開示の目的上、用語「上」、「下」、「右」、「左」、「後」、「前」、「垂直」、「水平」、及びそれらの派生語は、図１に示す方向に関連るものとする。しかし、明らかにそれとは反対に指定されない限り、種々の代替的な方向が提供され得ることを理解されたい。また、添付図面に例示され、本明細書に記載された具体的な装置及びプロセスは、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の考え方の単なる典型的な実施形態であることを理解されたい。したがって、本明細書で開示した実施形態に関する具体的な寸法及び他の物理特性は、特許請求の範囲に明示的に別段の記載がない限り、限定であると考えるべきではない。

いくつかの実施態様について説明してきた。それにもかかわらず、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変更を施してもよいことが理解される。したがって、他の実施態様は以下の特許請求の範囲内である。

Claims (38)

1. 液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラム用の支持固定具であって、前記支持固定具は、
   フレームであって、前記フレームの基部から上方に延びて上部で終わる少なくとも１つのカラムスタンドを有し、前記少なくとも１つのカラムスタンドは、前記基部と前記少なくとも１つのカラムスタンドの前記上部との間を垂直方向に延びる複数の穴を含む，前記フレームと、
   前記少なくとも１つのカラムスタンドの前記上部に移動可能に取り付けられた蓋と、を含み、
   前記蓋は、前記複数の穴の中にクロマトグラフィーカラムが挿入できるように構成された開位置と、前記複数の穴の中に前記クロマトグラフィーカラムを固定するように構成された閉位置との間を移動可能であり、
   前記蓋は、前記蓋が前記閉位置にある状態で前記複数の穴と軸方向において位置合わせされた複数の開口部を含む、前記支持固定具。
2. 前記フレームはさらに、前記複数の穴に挿入された前記クロマトグラフィーカラムの底部を支持するために前記複数の穴の下部部分内に突出する座部を含む、請求項１に記載の支持固定具。
3. 前記複数の穴は、前記少なくとも１つのカラムスタンドにわたって一列に配置された第１の組の穴を含む、請求項１に記載の支持固定具。
4. 前記フレームは、前記基部から上方に延びて上部で終わる第２のカラムスタンドを含み、前記第２のカラムスタンドは、前記基部と前記第２のカラムスタンドの前記上部との間を垂直方向に延びる第２の組の穴を含み、前記第２の組の穴のサイズは、前記第１の組の穴とは異なるサイズのクロマトグラフィーカラムを支持するように設定されている、請求項３に記載の支持固定具。
5. 前記第２のカラムスタンドの前記上部に移動可能に取り付けられた第２の蓋をさらに含み、前記第２の蓋は、前記第２の蓋が閉位置にある状態で前記第２の組の穴と軸方向において位置合わせされた複数の開口部を有する、請求項４に記載の支持固定具。
6. 前記フレームは、前記少なくとも１つのカラムスタンドに隣接して配置された排水リザーバを含み、前記蓋は、前記複数の穴内の前記クロマトグラフィーカラムのうちの１つの最上部開口部から漏れる液体を保持するために、前記複数の開口部から前記排水リザーバに向かって下降する傾斜面を含む、請求項１に記載の支持固定具。
7. 前記少なくとも１つのカラムスタンドの前記上部は、前記複数の穴から前記排水リザーバに向かって延びるチャネルを含む、請求項６に記載の支持固定具。
8. 前記フレームは、前記排水リザーバの前記少なくとも１つのカラムスタンドとは反対側に配置された第２のカラムスタンドを含む、請求項６に記載の支持固定具。
9. 前記少なくとも１つのカラムスタンドの前記上部は、前記複数の穴のうちの少なくとも１つの穴に隣接する周囲面を含み、前記周囲面は、前記複数の穴内に挿入された前記クロマトグラフィーカラムのうちの少なくとも１つのカラーを支持するように構成されている、請求項１に記載の支持固定具。
10. 前記複数の穴のうちの前記少なくとも１つの穴が、前記周囲面と前記少なくとも１つの穴の下部部分に配置された座部との間を延びる連続内面を含む、請求項９に記載の支持固定具。
11. 前記蓋は、前記複数の開口部のうちの少なくとも１つを囲む下面を含み、前記蓋が前記閉位置にある状態で、前記下面は、前記複数の穴内の前記クロマトグラフィーカラムのうちの少なくとも１つの前記カラーと接触するように構成されている、請求項９に記載の支持固定具。
12. 前記蓋は、前記少なくとも１つのカラムスタンドの前記上部とのヒンジ接続部において旋回可能に結合され、前記開位置と前記閉位置との間で旋回するように構成されている、請求項１に記載の支持固定具。
13. 前記蓋は、前記蓋が前記閉位置に移動されたときに前記少なくとも１つのカラムスタンドにスナップフィットする嵌合特徴部を含む、請求項１に記載の支持固定具。
14. 前記複数の穴は少なくとも８つの穴を含む、請求項１に記載の支持固定具。
15. 前記複数の穴のサイズは、体積が２００μｌまたは６００μｌのクロマトグラフィーカラムを収容するように設定されている、請求項１に記載の支持固定具。
16. 前記複数の穴はそれぞれ、前記フレームの前記基部内に底部孔を含み、前記底部孔は、前記クロマトグラフィーカラム内の液体が前記底部孔を通って、前記支持固定具の下方に配置されたウェルプレート内に分注されるように構成され、前記底部孔はそれぞれ、クロマトグラフィーカラムの先端部を受け取るように構成されている、請求項１に記載の支持固定具。
17. 前記複数の穴はそれぞれ、前記少なくとも１つのカラムスタンド内に拡大された上部部分を含み、前記拡大された上部部分は、前記挿入されたクロマトグラフィーカラムの上部に配置されたラベルまたは印との干渉を防ぐように構成されている、請求項１に記載の支持固定具。
18. 前記フレームは、前記支持固定具を作業台に取り付けるための取り付け特徴部を含む、請求項１に記載の支持固定具。
19. 自動液体ハンドリングシステムであって、
    作業台を有するステーション構造体と、
    前記作業台に支持されたウェルプレートと、
    液体ハンドリングロボットであって、前記作業台の上方で吊り下げられたアームと、前記作業台に対する前記アームの動きを制御するように構成されたコントローラとを含み、前記アームは、液体を分注するように構成された先端部の組を含む、前記液体ハンドリングロボットと、
    前記ウェルプレートの上方の場所で前記作業台に固定された支持固定具であって、前記支持固定具は、
    互いに旋回可能に接続された第１の部片及び第２の部片と、
    前記支持固定具内を延びる複数の円筒空洞であって、クロマトグラフィーカラムを前記作業台に対して垂直方向に保持するように構成された、前記複数の円筒空洞と、を含み、
    前記支持固定具の前記第１及び第２の部片が開位置へと互いに旋回した状態で、前記円筒空洞は、前記クロマトグラフィーカラムの挿入または取り出し用に露出され、
    前記支持固定具の前記第１及び第２の部片が閉位置へと互いに旋回した状態で、前記支持固定具の上部が前記クロマトグラフィーカラムそれぞれのカラーと嵌合して、前記クロマトグラフィーカラムを前記支持固定具内に固定し、
    前記支持固定具が前記閉位置にある状態で、前記コントローラは、前記先端部の組を前記支持固定具の上方の位置まで移動させ、前記支持固定具内に保持された前記クロマトグラフィーカラム内に延び、所望の量の液体を前記クロマトグラフィーカラム内に分注して、前記クロマトグラフィーカラムが前記ウェルプレート内に液体を送るようにし、前記支持固定具から前記クロマトグラフィーカラムを嵌合解除することなく、前記クロマトグラフィーカラムから前記先端部の組を引き出すように構成されている、前記支持固定具と、
    を含む前記自動液体ハンドリングシステム。
20. 前記第１及び第２の部片は前記閉位置において互いにスナップフィットする、請求項１９に記載の自動液体ハンドリングシステム。
21. 前記支持固定具の前記第１の部片は、基部と前記基部から上方に延びるカラムスタンドとを有するフレームを含み、前記カラムスタンドは前記複数の円筒空洞を含む、請求項１９に記載の自動液体ハンドリングシステム。
22. 前記支持固定具の前記第２の部片は、前記カラムスタンドの前記上部に旋回可能に取り付けられた蓋を含み、前記蓋は、前記複数の円筒空洞と軸方向において位置合わせされた複数の開口部を有する、請求項２１に記載の自動液体ハンドリングシステム。
23. 前記フレームはさらに、前記複数の円筒空洞の下部部分内に突出する座部であって、前記クロマトグラフィーカラムの底部をそこで支持するための前記座部を含む、請求項２１に記載の自動液体ハンドリングシステム。
24. 前記カラムスタンドの前記上部は、前記複数の円筒空洞に隣接する周囲面を含み、前記周囲面は、前記クロマトグラフィーカラムのカラーを支持するように構成されている、請求項２１に記載の自動液体ハンドリングシステム。
25. 前記複数の円筒空洞はそれぞれ、前記周囲面と前記複数の円筒空洞の下部部分に配置された座部との間を延びる連続内面を含む、請求項２４に記載の自動液体ハンドリングシステム。
26. 前記蓋が前記閉位置にある状態で、前記蓋の下面は、前記複数の円筒空洞内の前記クロマトグラフィーカラムのカラーと接触するように構成されている、請求項２２に記載の自動液体ハンドリングシステム。
27. 前記支持固定具の前記第１の部片は、フレームであって、基部と、前記基部から上方に延びる第１のカラムスタンドと、前記第１のカラムスタンドから間隔を置いて前記基部から上方に延びる第２のカラムスタンドと、を有する前記フレームを含む、請求項１９に記載の自動液体ハンドリングシステム。
28. 前記第２のカラムスタンドは、前記基部と前記第２のカラムスタンドの前記上部との間を垂直方向に延びる第１の組の穴を含み、前記第２のカラムスタンドは、前記基部と前記第２のカラムスタンドの前記上部との間を垂直方向に延びる第２の組の穴を含み、前記第２の組の穴のサイズは、前記第１の組の穴とは異なるサイズのクロマトグラフィーカラムを支持するように設定されている、請求項２７に記載の自動液体ハンドリングシステム。
29. 前記フレームは、前記第１及び第２のカラムスタンド間に配置された排水リザーバを含む、請求項２８に記載の自動液体ハンドリングシステム。
30. 液体ハンドリングロボットによって操作されるクロマトグラフィーカラム用の支持固定具であって、前記支持固定具は、
    互いに旋回可能に接続された第１の部片及び第２の部片と、
    前記支持固定具内を延びる複数の円筒空洞であって、前記クロマトグラフィーカラムを前記液体ハンドリングロボットの作業台に対して垂直方向に保持するように構成された、前記複数の円筒空洞と、を含み、
    前記支持固定具の前記第１及び前記第２の部片が開位置へと互いに旋回した状態で、前記円筒空洞は、前記クロマトグラフィーカラムの挿入または取り出し用に露出され、
    前記支持固定具の前記第１及び前記第２の部片が閉位置へと互いに旋回した状態で、前記支持固定具の上部が前記クロマトグラフィーカラムのカラーと嵌合して、前記クロマトグラフィーカラムを前記支持固定具内に固定する、前記支持固定具。
31. 前記支持固定具の前記第１の部片は、基部と前記基部から上方に延びるカラムスタンドとを有するフレームを含み、前記カラムスタンドは前記複数の円筒空洞を含む、請求項３０に記載の支持固定具。
32. 前記支持固定具の前記第２の部片は、前記カラムスタンドの前記上部に旋回可能に取り付けられた蓋を含み、前記蓋は、前記複数の円筒空洞と軸方向において位置合わせされた複数の開口部を有する、請求項３１に記載の支持固定具。
33. 前記蓋は、前記蓋が前記閉位置に移動されたときに前記カラムスタンドにスナップフィットする嵌合特徴部を含む、請求項３２に記載の支持固定具。
34. 前記複数の円筒空洞のサイズは、体積が２００μｌまたは６００μｌのクロマトグラフィーカラムを収容するように設定されている、請求項３３に記載の支持固定具。
35. 前記複数の円筒空洞はそれぞれ、前記フレームの前記基部内に底部孔を含み、前記底部孔は、前記クロマトグラフィーカラム内の液体が前記底部孔を通って、前記支持固定具の下方に配置されたウェルプレート内に分注されるように構成されている、請求項３４に記載の支持固定具。
36. 前記複数の円筒空洞はそれぞれ、前記クロマトグラフィーカラムの上部に配置されたラベルまたは印との干渉を防ぐように構成された拡大された上部部分を含む、請求項３５に記載の支持固定具。
37. 前記フレームは、前記支持固定具を作業台に取り付けるための取り付け特徴部を含む、請求項３５に記載の支持固定具。
38. 前記支持固定具の前記第１及び前記第２の部片は、接続面であって、垂直方向に配向され、前記複数の円筒空洞の高さに沿って横断する前記接続面に沿って取り付けられる、請求項３０に記載の支持固定具。