JP2024505252A - Pten不活性化突然変異を有する患者における癌の治療 - Google Patents

Pten不活性化突然変異を有する患者における癌の治療 Download PDF

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Abstract

被験体にtrans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む、PTEN遺伝子に不活性化突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法。

Description

本発明は、PTEN遺伝子に不活性化突然変異を有する癌性腫瘍の治療に関する。
PTEN(ホスファターゼテンシンホモログ)は、重要な成長促進シグナル伝達経路の1つであるPI3K/AKT/mTORカスケードに対抗する遍在的に発現されるホスファターゼをコードする。PTEN不活性化突然変異は良性異常増殖、悪性腫瘍、並びに代謝性障害及び神経発達障害を含む様々な表現型を引き起こす可能性がある。PTENの機能不全は、生殖細胞突然変異(遺伝性)及び体細胞突然変異(後天性)に起因し得る。体細胞PTEN突然変異は、突然変異が生じた腫瘍組織に影響を及ぼす可能性があるが、生殖細胞PTEN突然変異は、影響を受ける可能性がある腫瘍組織に関して制限されない。
よく見られるPTEN関連遺伝性病態は、多発性過誤腫、並びに乳癌、甲状腺癌及び他の癌の生涯リスクの増加を特徴とする常染色体優性多系統障害であるカウデン症候群(CS)である。他の臨床表現型は脳、子宮、結腸及び粘膜皮膚組織等の複数の器官系に影響を与える。CSは極めて稀な疾患であり、有病率は200000人に1人と推定される。
PTEN不活性化突然変異は、乳癌(推定生涯リスク85%)、甲状腺癌(35%)、腎細胞癌(34%)、子宮内膜癌(28%)、大腸癌(9%)及び黒色腫(6%)の生涯リスクの上昇を伴う。さらに、生殖細胞PTEN突然変異を有する個体は、米国における一般集団と比較して二次性原発性悪性新生物を発症するリスクが7倍高い。
不活性化PTEN突然変異を有する患者における癌性腫瘍の治療は、非特許文献1及び非特許文献2に論考されている。他のPTEN関連遺伝病態としては、バナヤン-ライリー-ルバルカバ症候群(BRRS)、PTEN関連プロテウス症候群(PS)、プロテウス様症候群(PS様)が挙げられる。
出願人は研究及び調査を行い、生殖細胞PTEN不活性化突然変異を有する個体における癌を効果的に治療する方法を提供する。
出願人は研究及び調査を行い、体細胞PTEN不活性化突然変異を有する個体における癌を効果的に治療する方法を提供する。
Xing et al. Breast Cancer Research (2019) 21:78 Kingston et al. JCO Precision Oncol. 2019; 3:1-7
本発明の一態様は、被験体に化合物trans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩を投与することによって、PTEN遺伝子に生殖細胞不活性化突然変異又は体細胞不活性化突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法を提供することである。この下記式(1)を有する化合物を化合物(1)と称する:
Figure 2024505252000001
治療することができる癌としては、乳癌、甲状腺癌、腎細胞癌、子宮内膜癌、大腸癌、及び黒色腫、及び膠芽腫(脳腫瘍)に加え、PTEN遺伝子の不活性化突然変異を有する他の癌が挙げられる。
本開示の一実施の形態は、以下の項を提供する。
項1.癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法であって、
癌性腫瘍が不活性化PTEN突然変異を示すかを決定することと、
不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体に、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与することと、
を含む、方法。
項2.不活性化PTEN突然変異が体細胞突然変異である、項1の方法。
項3.投与が少なくとも21日間にわたって毎日である、項1の方法。
項4.投与が1週間のうち連続4日間にわたり、続いて3日間の休薬期間を設ける、項1の方法。
項5.投与を少なくとも21日間の合計期間にわたって繰り返す、項4の方法。
項6.癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法であって、
被験体が、生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有するかを決定することと、
生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有する被験体に、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与することと、
を含む、方法。
項7.投与が少なくとも21日間にわたって毎日である、項6の方法。
項8.投与が連続4日間にわたり、続いて3日間の休薬期間を設ける、項6の方法。
項9.連続4日間の投与に続く3日間の休薬期間を少なくとも21日間の合計期間にわたって繰り返す、項8の方法。
項10.不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療するための化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を含む抗癌性腫瘍剤。
項11.不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩。
項12.不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体に投与するために使用される抗癌性腫瘍剤の製造への化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
化合物(1)は米国特許第8,772,283号、同第9,375,434号、同第10,155,990号及び同第10,323,044号に記載されており、これらの内容は、その全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
本願において、「投与スケジュール」という用語は、薬物治療における薬物のタイプ、量、期間、手順等が時系列で示され、各薬物の投与量、投与方法、投与順序、投与日等が示された計画である。薬物投与の開始前に投与指定日が決定される。一連の投与スケジュールを「コース」とし、コースを繰り返すことによって投与を継続する。薬物投与及び指定の休止を1コースとして繰り返す投与スケジュールを2コース(1コースの過程を2回繰り返す投与スケジュール)、3コース(3回繰り返す投与スケジュール)等として示す。
本願において、「投与」は薬物を投与することを示し、「休止」という用語は、薬物を投与しないことを示す。「投与日」という用語は、投与を行う日であり、投与を行わない日は「休止日」である。本願において使用される「規定の休止」又は「規定の休止期間」という用語は、薬物が所定の投与スケジュールで投与されないことを示すか、又はその期間を示す。
治療される癌は、PTEN遺伝子が1つ以上の不活性化突然変異を有する癌である。治療することができる癌としては、頭頸部癌(例えば口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、唾液腺癌、甲状腺癌)、消化管癌(例えば食道癌、胃癌、十二指腸癌、肝癌、胆道癌(例えば胆嚢/胆管癌)、膵癌、大腸癌(例えば結腸癌、直腸癌))、肺癌(例えば非小細胞肺癌、小細胞肺癌、中皮腫)、乳癌、腎細胞癌、生殖器癌(例えば卵巣癌、子宮癌(例えば子宮頸癌、子宮内膜癌))、泌尿器癌(例えば腎癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍)、造血器腫瘍(例えば白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫)、骨/軟部組織腫瘍、皮膚癌(例えば黒色腫、非黒色腫皮膚癌)及び脳腫瘍(例えば膠芽腫)、好ましくは頭頸部癌、乳癌、腎細胞癌、生殖器癌、消化管癌、皮膚癌、脳腫瘍、より好ましくは乳癌、甲状腺癌、腎細胞癌、子宮内膜癌、大腸癌、黒色腫及び膠芽腫が挙げられる。不活性化突然変異は、生殖細胞突然変異又は体細胞突然変異であり得る。腫瘍に由来するサンプルをPTEN不活性化突然変異についてジェノタイピングすることにより、癌が体細胞突然変異を有するかを決定することができる。PTEN変異は、DNA、RNA若しくはタンパク質でのその喪失(標的喪失)及び/又は不活性化突然変異に起因する機能喪失(遺伝子/タンパク質は存在するが、変異している)であり得る。生殖細胞変異は、体細胞変異についてのDNA、RNA若しくはタンパク質レベルでの分子プロファイリング法により、又は家族歴から決定することができる。治療される癌は通常、固形癌である。
PTEN遺伝子の1つ以上の不活性化突然変異を有する癌性腫瘍を有する被験体は、約1mg/日、約4mg/日、約16mg/日、約32mg/日、約44mg/日及び160mg/日の用量レベルの化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩で治療することができる。投与レベルは、約1mg/日~約160mg/日、約4mg/日~約160mg/日、約4mg/日~約44mg/日及び約16mg/日~約32mg/日等の範囲内で変化させることができる。投与は毎日であっても又は間欠的であってもよい。約8mg/日及び12mg/日QD並びに16mg/日及び20mg/日の用量が間欠投与に好ましい。1日用量は分割用量で投与してもよい。間欠的である場合、スケジュールは1週間のうち4日間の投与及び3日間の休止(休薬期間)とすることができる。連続又は間欠を問わず、投与は21日サイクルで継続される。サイクルは、被験体に応じて休薬期間を設けずに、又は休薬期間を設けて繰り返すことができる。薬物に対する被験体の応答に応じて他のスケジュールが可能である。通常、より高い用量が間欠的に与えられ、約24mgまでの用量は通常、毎日与えられる。被験体には低用量から開始し、その後、最大用量に達するか、又は被験体が有害事象を経験するかのいずれかまで用量を漸増させることができ、その時点で漸増を中止し、有害事象が経験されなかったか、又は治療の中止を要するほど重篤でなかった以前の用量まで薬物投与量を低減する。連続レジメンに典型的な投与量は、8mg/日~24mg/日、好ましくは8mg/日、12mg/日、16mg/日、20mg/日又は24mg/日であり得るが、治療に対する被験体の応答及び有害事象の有無に応じて、より高用量又は低用量を用いてもよい。より好ましくは、連続レジメンの投与量は、8mg/日、12mg/日、16mg/日又は20mg/日、より好ましくは12mg/日、16mg/日又は20mg/日、より好ましくは16mg/日又は20mg/日である。間欠スケジュールの典型的な投与量は、8mg/日~32mg/日、好ましくは16mg/日、20mg/日、24mg/日、28mg/日又は32mg/日である。より好ましくは、間欠スケジュールの投与量は、16mg/日、20mg/日、24mg/日又は28mg/日、より好ましくは20mg/日、24mg/日又は28mg/日、より好ましくは24mg/日である。投与量は、被験体の応答及び有害事象の有無に応じて所望により調節することができる。用量の忍容性が良好である場合、用量を増加させてもよい。間欠投与は、1サイクルを構成する21日間にわたって継続することができ、所望によりサイクルを繰り返してもよい。
本願で使用される場合、「有害事象」は、薬物を投与した患者において生じる任意の好ましくない又は意図せぬ病気又はその症状を指す。薬物との因果関係があるか否かは重要でない。
化合物(1)は、身体から速やかに排出されず、体内に蓄積され得るため、間欠投与が可能である。1週間のうち4日間投与及び3日間休止のサイクルが、かかるサイクルの1つであり、5日間投与及び2日間休止、又は3日間投与及び4日間休止、又は6日間投与及び1日休止、又は6日間投与及び1日休止等、より多くの日数の投与が可能であるか、又はより多くの日数の休止を必要とする薬物動態を有する患者に対応するようにサイクルを修正することができる。4日間投与及び3日間休止のレジメン又は修正レジメンは、21日間のサイクル又はより長いサイクルにわたって繰り返すことができる。例えば、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩は、21日間の期間中に以下の4日間:1日目~4日目、8日目~11日目及び15日目~18日目のそれぞれに連続投与し、5日目~7日目、12日目~14日目及び19日目~21日目に指定の休止を設けることができる。かかる間欠投与は、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1つ以上の作用物質と組み合わせて投与する併用療法にも適用可能である。
生殖細胞PTEN突然変異における生涯発癌リスクは、成人だけでなく、小児患者においても高い。前向き年齢調整癌罹患率研究では、生殖細胞PTEN突然変異を有する368人の患者を採用し、その27%(98人の患者)が小児患者(18歳未満)であった。この研究から、生殖細胞PTEN突然変異を有する小児患者において黒色腫及び甲状腺癌の発癌リスクが高いことが示され、癌サーベイランスとして診断から年1回の甲状腺超音波検査及び皮膚検査が推奨される。Tan, Clin Cancer Res. 2012;18(2):400-407を参照されたい。小児及び青年被験体では、成人と比較して体重が少ないことを考慮するために、投与量及び投与スケジュールの両方を所望に応じて調整することが望ましい場合がある。用量調整は、低用量から開始して用量を滴定した後、有害事象により、より高い投与量が除外され、用量の低下が必要となり得るか、又は目標用量が達成されるまで用量漸増を行うことによって達成することができる。
治療を開始する前に、被験体がPTEN遺伝子の1つ以上の生殖細胞突然変異又は体細胞突然変異のいずれかを有するかについての決定を行う。生殖細胞突然変異は、PTEN遺伝子の突然変異を伴う癌の家族歴から、被験体をジェノタイピングするか、又は被験体がPTEN遺伝子の生殖細胞突然変異を有するか、若しくは有する可能性があると既に決定されている場合に、被験体から採取された血液若しくは腫瘍サンプルを含む患者に由来する任意の組織サンプルをPTEN突然変異について分析することによって決定することができる。体細胞突然変異は、1つ以上のPTEN不活性化突然変異について腫瘍サンプルを分析することによって決定される。被験体が生殖細胞突然変異又は体細胞突然変異のいずれかを有する場合、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩による治療が適切である。
本願における悪性腫瘍の「治療」は、腫瘍を外科的に切除した後に腫瘍の再発を予防するために行われる術後補助化学療法、及び腫瘍を外科的に切除するための外科手術の前の術前補助化学療法を含む。治療には、疾患の治癒若しくは寛解を目的とした治療、又は疾患の進行の抑制若しくは軽減、若しくは症状の緩和を目的とした治療が含まれる。治療には、外科的処置の前若しくは後の薬物の投与、又は放射線療法の最中若しくは後に行われる薬物の投与、又は外科手術等の他の治療により患者が癌を有しなくなった場合の患者において腫瘍の再発を予防するためのアジュバント療法としての薬物の投与が含まれる。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療するための化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を含む抗癌性腫瘍剤を提供する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療するための化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を含む医薬を提供する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療するための化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体への投与に使用される抗癌性腫瘍剤を製造するための化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。好ましくは、投与は、遊離塩基として8mg/日、12mg/日、16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の投与を含み、この実施形態において、癌性腫瘍は頭頸部癌、乳癌、腎細胞癌、生殖器癌、消化管癌、皮膚癌、脳腫瘍を含む。より好ましくは、投与は、遊離塩基として1日1回の16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の投与を含み、この実施形態において、癌性腫瘍は、より好ましくは乳癌、甲状腺癌、腎細胞癌、子宮内膜癌、大腸癌、黒色腫及び膠芽腫を含む。さらに好ましくは、この実施形態において、被験体は生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有する。
本開示の一実施形態は、不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、この実施形態において、被験体に少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。好ましくは、投与は、遊離塩基として16mg/日、20mg/日、24mg/日又は28mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の投与を含み、この実施形態において、癌性腫瘍は頭頸部癌、乳癌、腎細胞癌、生殖器癌、消化管癌、皮膚癌、脳腫瘍を含む。より好ましくは、投与は、遊離塩基として24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の投与を含み、この実施形態において、癌性腫瘍は、より好ましくは乳癌、甲状腺癌、腎細胞癌、子宮内膜癌、大腸癌、黒色腫及び膠芽腫を含む。さらに好ましくは、この実施形態において、被験体は生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有する。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、癌性腫瘍は、より好ましくは乳癌、甲状腺癌、腎細胞癌、子宮内膜癌、大腸癌、黒色腫及び膠芽腫を含む。より好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。さらに好ましくは、この実施形態において、16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日投与する。またさらに好ましくは、この実施形態において、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を24mg/日で1週間のうち4日間投与する。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す乳癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって遊離塩基として24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す甲状腺癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。さらに好ましくは、この実施形態において、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって遊離塩基として20mg/日で1日1回投与する。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す腎細胞癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す子宮内膜癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す大腸癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す黒色腫を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、生殖細胞PTEN突然変異を示す黒色腫を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を毎日又は1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設けることが更に含まれる。より好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与する。またより好ましくは、この実施形態において、少なくとも21日間にわたって24mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を1週間のうち連続4日間投与し、続いて3日間の休薬期間を設ける。
本開示の一実施形態は、PIK3CA突然変異を有することを示す乳癌を有する被験体の治療に使用される化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を提供し、被験体に化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。好ましくは、この実施形態において、遊離塩基として16mg/日又は20mg/日の化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって毎日投与することを更に含む。より好ましくは、この実施形態において、化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩を少なくとも21日間にわたって遊離塩基として20mg/日で毎日投与する。
化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩は、治療の目的に応じて様々な剤形で使用することができる。剤形としては、経口剤(錠剤、コーティング錠、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤等)、注射剤、坐剤、貼付剤、軟膏剤等を例示することができる。化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩の場合、経口製剤が好ましい。これらの製剤は、薬学的に許容可能な担体等を用いて望ましい配合方法により配合することができる。
薬学的に許容可能な担体の例としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、溶解助剤、懸濁化剤、等張剤、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、着色剤、着香料(flavoring agents, flavoring agents)等の様々な汎用作用物質が挙げられる。
賦形剤の例としては、ラクトース、スクロース、D-マンニトール、グルコース、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶性セルロース及び無水ケイ酸が挙げられる。
結合剤の例としては、水、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、単シロップ、液状グルコース、液体α-デンプン、液体ゼラチン、D-マンニトール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム及びポリビニルピロリドンが挙げられる。
崩壊剤の例としては、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、寒天末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド及びラクトースが挙げられる。
滑沢剤の例としては、精製タルク、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ホウ砂及びポリエチレングリコールが挙げられる。
着色剤の例としては、酸化チタン及び酸化鉄が挙げられる。
甘味料/着香料の例としては、スクロース、野生のオレンジの果皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
所望により、腸溶コーティング又は効果の持続性を高めるコーティングを経口製剤に望ましい方法によって施すことができる。かかるコーティング剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール及びTween 80(登録商標)が挙げられる。
化合物(1)又はその薬学的に許容可能な塩は、米国特許第9,375,434号(その開示が引用することにより本明細書の一部をなす)に記載されているような1つ以上の他の抗腫瘍剤と組み合わせることができる。これらには、ドキソルビシン又はエピルビシン等の抗腫瘍抗生物質;シクロホスファミド又はニムスチン等のアルキル化剤;シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン等の白金系作用物質;5-フルオロウラシル(5-FU)、チピラシル/トリフルリジン(Lonsurf)テガフール/ギメラシル/オテラシルカリウム(すなわち、テガフール、ギメラシル及びオテラシルカリウムの配合剤)(TS-1、一般名「テガフール、ギメラシル及びオテラシルカリウムの配合剤」(製品名:「ティーエスワン」))、テガフール/ウラシル(テガフール及びウラシルの配合剤)(UFT、一般名「テガフール及びウラシルの配合剤」(製品名:「ユーエフティ」))、カペシタビン、ドキシフルリジン、5-フルオロ-2’-デオキシウリジン(FdUrd)、ゲムシタビン又はシタラビン等のピリミジン系代謝拮抗剤;フルダラビン、クラドリビン又はネララビン等のプリン酸系代謝拮抗剤;ペメトレキセド又はメトトレキサート等の葉酸代謝拮抗剤;パクリタキセル(製品名:「タキソール」、「アブラキサン」等)、ドセタキセル、イリノテカン又はビンクリスチン等の植物性アルカロイド抗腫瘍剤;ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、エベロリムス、テムシロリムス、セルメチニブ、トラメチニブ、ソラフェニブ、アファチニブ、レゴラフェニブ、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、ボルテゾミブ又はカルフィルゾミブ等の低分子量分子標的薬;トラスツズマブ(herceptin)、セツキシマブ、ベバシズマブ、パニツムマブ、ベルツズマブ又はリツキシマブ等の抗体分子標的薬;メトホルミン、デキサメタゾン、サリドマイド及びレナリドミドが含まれる。特に、他の抗腫瘍剤はパクリタキセル、カルボプラチン、ラパチニブ、イリノテカン、ドキソルビシン、エベロリムス、ボルテゾミブ、エルロチニブ、トラスツズマブ(herceptin)、メトホルミン、ドセタキセル、テガフール、ギメラシル及びオテラシルカリウムの配合剤、トラスツズマブ、ラパマイシン類似体、Lonsurf並びにフチバチニブの1つ以上であり得る。
本願において使用される場合、「組合せ」、「組み合わせた」、「と組み合わせて」という用語又はその変形は、2つ以上の化合物/薬物の組合せの使用を伴う療法を定義することを意図している。この用語は、同じ全体的な投与スケジュールの一部として投与される化合物/薬物を指すことがある。2つ以上の化合物/薬物のそれぞれの投与量は異なっていてもよい。化合物/薬物は、同時に又は異なる時点で投与することができる。化合物/薬物は、同じ医薬製剤中(すなわち、一緒に)又は異なる医薬製剤中(すなわち、別々に)のいずれかで連続して(例えば前又は後)又は同時に投与することができる。同じ医薬製剤中で同時にとは、単一の製剤としてであり、異なる医薬製剤中で同時にとは、別々の製剤としてである。
化合物(1)は、粉末X線回折スペクトルにおいて7.7°、9.5°、10.3°、12.3°、14.5°、15.6°、16.3°、17.8°、18.3°、19.3°、20.9°、22.8°、24.2°、25.7°、26.8°、27.7°、29.0°及び30.1°から選択される少なくとも5つの回折角(20±0.2°)のX線回折パターンを有する結晶形で存在し得る。結晶形は、回折角(20±0.2°)7.7°、9.5°、10.3°、12.3°、14.5°、15.6°、16.3°、17.8°、18.3°、19.3°、20.9°、22.8°、24.2°、25.7°、26.8°、27.7°、29.0°及び30.1°にピークを有するのが好ましい。これらの基準のいずれかを満たす結晶は、40℃で6ヶ月間にわたって貯蔵した場合に良好な安定性を示し、これは室温で24ヶ月の貯蔵寿命を示している。この結晶形を調製する方法は、米国特許第10,323,044号(その内容全体が引用することにより本明細書の一部をなす)に記載されている。
PTENの突然変異を有する患者に、16mgの化合物(1)の1日1回の経口投与によって化合物(1)を投与する。この用量の忍容性が良好である場合、4mgずつ24mgの1日用量まで漸増させることができる。投与は毎日継続する。代替的には、患者に4mgずつ増加させ24mg/日から32mg/日までを1週間のうち4日間経口投与し、続いて3日間の休薬期間を設けてもよく、これを21日間にわたって繰り返して1サイクルとすることができる。PIK3CA突然変異を有する子宮内膜癌を有する1人の患者及び卵巣明細胞癌を有する3人の患者において客観的奏効が認められた。21日間の薬物サイクルを所望により繰り返すことができる。
以下の実施例では、錠剤形態の化合物1を異なる腫瘍型の患者に経口投与した第2相臨床試験の結果を報告する。本試験では、化合物1を21日サイクルにわたって16mg/日又は20mg/日の用量で1日1回投与し、これを所望により繰り返した。また、1サイクルにつき21日間の4日間投与及び3日間休止のスケジュールで化合物を間欠投与した。サイクルを所望により繰り返し、試験における有害事象を特定する。
進行癌を有する患者における化合物1(最大20mg QD及び24mgの間欠投与)の安全性プロファイルは、一般的に許容可能であり、臨床的に管理可能であった。治療した15人の患者のうち、最も顕著な治療関連AEは発疹及び斑点状丘疹であり、62.5%の患者に観察された。他の頻繁に報告された治療関連AEとしては、疲労(37.5%)、高血糖(31.3%)、掻痒(25.0%)、口腔粘膜炎(18.8%)、食欲減退(18.8%)、下痢(18.8%)及び嘔気(12.5%)が挙げられる。合計8人の患者(50%)がグレード3以上の少なくとも1つの治療関連事象を経験した。最も頻繁に報告されたこの種の事象は、発疹及び斑点状丘疹であった(25.0%)。他の一般に報告されたグレード3以上の治療関連AEは、高血糖(12.5%)、口腔粘膜炎(12.5%)及び好中球数減少(12.5%)であった。
略号
サイクル=21日
治療した15人の患者のうち、PID 100-006、PID 200-005、PID 100-009及びPID 200-007の4人が腫瘍の縮小を有し、患者100-006は、標的病変(リンパ節)において完全奏効を示した。報告された縮小率は、患者100-006で50%超、患者100-009で約10%及び患者200-007で約5%である。
この21日サイクルを患者が疾患進行を有するか、又は許容し得ない毒性を経験するかのいずれかまで繰り返す。
明らかに、上記の教示に鑑みて、本発明の多数の修正及び変形が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲の範囲内で、本明細書に具体的に記載される以外の形で本発明が実施され得ることが理解されよう。

Claims (13)

  1. 癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法であって、
    前記癌性腫瘍が不活性化PTEN突然変異を示すかを決定することと、
    前記不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体に、trans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩を投与することと、
    を含む、方法。
  2. 前記不活性化PTEN突然変異が体細胞突然変異である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記投与が少なくとも21日間にわたって毎日である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記投与が1週間のうち連続4日間と、続く3日間の休薬期間である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記投与が少なくとも21日間の合計期間にわたって繰り返される、請求項4に記載の方法。
  6. 癌性腫瘍を有する被験体を治療する方法であって、
    前記被験体が、生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有するかを決定することと、
    前記生殖細胞不活性化突然変異を有するPTEN遺伝子を有する被験体に、trans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩を投与することと、
    を含む、方法。
  7. 前記投与が少なくとも21日間にわたって毎日である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記投与が連続4日間と続く3日間の休薬期間である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記連続4日間の投与と続く3日間の休薬期間が少なくとも21日間の合計期間にわたって繰り返される、請求項8に記載の方法。
  10. 不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体を治療するためのtrans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩を含む抗癌性腫瘍剤。
  11. 不活性化PTEN突然変異を示す癌性腫瘍を有する被験体の治療に使用される、trans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又はその薬学的に許容可能な塩。
  12. 投与されるtrans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又は薬学的に許容可能な塩の用量が治療有効量である、請求項1に記載の方法。
  13. 投与されるtrans-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニルシクロブタノール又は薬学的に許容可能な塩の量が、遊離塩基として約1mg/日~160mg/日である、請求項12に記載の方法。
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