用語
以下は、本開示で使用されている用語の解説である。
メモリ媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイスまたは記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「記憶媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、またはテープデバイスなどのインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどのコンピュータシステムメモリまたはランダムアクセスメモリ、フラッシュ、ハードドライブなどの磁気媒体、または光学ストレージなどの不揮発性メモリ;レジスタ、または他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。メモリ媒体は、他のタイプの非一時的メモリも含んでもよく、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムに配置されてもよく、またはインターネットなどのネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムに配置されてもよい。後者の事例では、第2のコンピュータシステムは、実行するために、プログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「メモリ媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上のメモリ媒体を含んでもよい。メモリ媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
キャリア媒体-上記のようなメモリ媒体、並びにバス、ネットワークなどの物理的伝送媒体、および/または電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を伝達する他の物理的伝送媒体。
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを有する、様々なハードウェアデバイスを含む。例として、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ(Field Programmable Object Array、FPOA)、および複合PLD(Complex PLD、CPLD)が挙げられる。プログラム可能機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせ論理またはルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置またはプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能論理」と称され得る。
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、携帯情報端末(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、またはその他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせ、を含む様々な種類のコンピューティングまたは処理システムのうちの任意のもの。一般に、用語「コンピュータシステム」は、メモリ媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(またはデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
ユーザ機器(User Equipment、UE)(または、「UEデバイス」)-モバイルまたはポータブルであり、無線通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステムまたはデバイスのうちの任意のもの。UEデバイスの例としては、携帯電話若しくはスマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)、Android(商標)ベースの電話)、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップ、着用可能なデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、データ記憶デバイス、または他のハンドヘルドデバイスなどが挙げられる。一般に、用語「UE」または「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ無線通信が可能である任意の電子、コンピューティングおよび/または電気通信デバイス(またはデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
無線デバイス-無線通信を実行する様々な種類のコンピュータシステムまたはデバイスのうちの任意のもの。無線デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であることができ、またはある場所に定置若しくは固定されてもよい。UEは、無線デバイスの一例である。
通信デバイス-通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステムまたはデバイスのうちの任意のものであり、通信は、有線または無線であり得る。通信デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であってもよく、または特定の場所に定置若しくは固定されてもよい。無線デバイスは、通信デバイスの一例である。UEは、通信デバイスの別の例である。
基地局-用語「基地局」は、その通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定場所に設置され、無線電話システムまたは無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
ネットワーク側デバイス-通信を実行する、特に、ダウンリンク送信に関連する無線デバイスへのダウンリンク通信など、無線デバイスとの無線通信を実行する、様々なタイプのコンピュータシステムまたはデバイスのいずれか。ネットワーク側デバイスは、ポータブル(またはモバイル)であることができ、またはある場所に定置若しくは固定されてもよい。基地局は、ネットワーク側デバイスの一例である。
処理要素(またはプロセッサ)-ユーザ機器またはセルラーネットワークデバイスなどのデバイスにおいて機能を実行することが可能である様々な要素または要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサおよび関連付けられたメモリ、個々のプロセッサコアの部分または回路、プロセッサコア全体、個々のプロセッサ、プロセッサアレイ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)などの回路、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素、および上記のものの様々な組み合わせのうちのいずれかを含んでもよい。
チャネル-送信側(送信機)から受信機に情報を伝達するために使用される媒体。用語「チャネル」の特性は、異なる無線プロトコルに従って異なり得るため、本明細書に使用される場合、用語「チャネル」は、この用語が関連して使用されるデバイスのタイプの規格に一致するように使用されると見なされることに留意されたい。いくつかの規格では、チャネル幅は、(例えば、デバイス能力、帯域条件などに依存して)可変であり得る。例えば、LTEは、1.4MHz~20MHzのスケーラブルなチャネル帯域幅をサポートしてもよい。対照的に、WLANのチャネルは、22MHz幅を有することができ、Bluetoothのチャネルは、1Mhz幅を有することができる。他のプロトコルおよび規格は、異なるチャネルの定義を含み得る。さらに、いくつかの規格は、複数のタイプのチャネル、例えば、アップリンク若しくはダウンリンクのための異なるチャネル、および/または、データ、制御情報などの異なる使用のための異なるチャネルを定義および使用することができる。
帯域-用語「帯域」は、帯域の通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、チャネルがある目的で使用されるか、または同じ目的のために取って置かれたスペクトルの部分(例えば、無線周波数スペクトル)を含む。
自動的に-ユーザ入力がアクションまたは動作を直接指定または実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)またはデバイス(例えば、回路、プログラム可能ハードウェア要素、ASICなど)によって実行されるアクションまたは動作を指す。したがって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行されるまたは指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始され得るが、「自動的に」実行される後続のアクションは、ユーザによって指定されない。すなわち、実行される各アクションをユーザが指定する「手動」で実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供することによって(例えば、情報をタイピングすること、チェックボックスを選択すること、ラジオボタン(radio selections)を選択することなどによって)電子フォームを記入することは、コンピュータシステムがユーザアクションに応じてフォームを更新しなければならないが、フォームを手動で記入することと見なされる。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、ここで、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)は、フォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしにフォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定するのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
おおよそ-ほとんど正確または精密である値を指す。例えば、おおよそは、精密な(または所望の)値の1~10パーセント以内の値を指し得る。しかしながら、実際の閾値(または許容差)は、用途に依存し得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、「おおよそ」は、ある指定されたまたは所望の値の0.1%以内を意味し得、他の各種実施形態では、閾値は、所望に応じて、または特定の用途による必要に応じて、例えば、2%、3%、5%などであり得る。
同時-タスク、プロセス、またはプログラムが少なくとも部分的に重畳して実行される、並列の実行(execution or performance)を指す。例えば、同時実行は、タスクがそれぞれの計算要素で並列に(少なくとも部分的に)実行される「強い」若しくは厳密な並列を使用して実行され得、または、タスクがインターリーブ式で、例えば、実行スレッドの時分割多重化によって実行される「弱い並列」を使用して実行され得る。
ように構成されている-様々な構成要素が、タスクまたはタスク群を実行する「ように構成されている」と説明され得る。このようなコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスクまたは複数のタスクを実行する「構造を有していること」を一般に意味する広範な記述である。したがって、構成要素は、構成要素がタスクを現在実行していないときでも、このタスクを実行するように構成されていてもよい(例えば、導電体のセットは、2つのモジュールが接続されていないときでも、モジュールを別のモジュールに電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスクまたは複数のタスクを実行する「回路を有していること」を一般に意味する構造の広範な記述であってもよい。したがって、構成要素は、構成要素が現在オンでないときでも、タスクを実行するように構成されていてもよい。一般に、「ように構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含み得る。
本明細書の記載では、便宜上、タスクまたは複数のタスクを実行するとして様々な構成要素を説明することができる。そのような説明は、語句「ように構成されている」を含むように解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成されている構成要素の記載は、この構成要素について米国特許法第112条(f)の解釈を実施しないことが、明示的に意図されている。
図1および図2-通信システム
図1は、いくつかの実施形態に係る、簡略化した例示的な無線通信システムを示す。図1のシステムは、可能なシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、様々なシステムのうちのいずれかにおいて所望に応じて実装されてもよいことに留意されたい。
図に示すように、例示的な無線通信システムは、1つ以上のユーザデバイス106A、106Bなどから106Nまでと、伝送媒体を介して通信する基地局102Aを含む。ユーザデバイスの各々は、本明細書では、「ユーザ機器」(UE)と称され得る。したがって、ユーザデバイス106は、UEまたはUEデバイスと称される。
基地局(BS)102Aは、無線基地局装置(Base Transceiver Station、BTS)またはセルサイト(「セルラー基地局」)であってもよく、UE 106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含み得る。
基地局の通信領域(または、カバレッジ領域)は、「セル」と称され得る。基地局102AとUE106は、GSM、(例えば、WCDMA、またはTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G新無線(5G New Radio、5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの、無線通信技術または電気通信規格とも称される様々な無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)のいずれかを使用して、伝達媒体を介して通信するように構成され得る。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装されている場合、それは、代わりに、「eNodeB」または「eNB」と称され得ることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」または「gNB」と称され得ることに留意されたい。
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中でもとりわけ、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)などの電気通信ネットワーク、および/またはインターネット)と通信するように装備されていてもよい。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、および/または、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることができる。特に、セルラー基地局102Aは、音声、SMS、および/またはデータサービスなどの様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
基地局102A、および同一のまたは異なるセルラー通信規格に従って動作する(基地局102B~102Nなどの)他の類似の基地局は、セルのネットワークとして提供されてもよく、セルのネットワークは、連続するか、またはほぼ連続する重畳サービスを、地理的エリアにわたって、1つ以上のセルラー通信規格を介して、UE106A~106Nおよび類似のデバイスに提供することができる。
したがって、図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~106Nに対して「サービングセル」として機能することができ、各UE106はまた、信号を、「隣接セル」と称され得る(基地局102B~102Nおよび/または任意の他の基地局によって提供され得る)1つ以上の他のセルから(可能な場合、それらの通信範囲内で)受信することが可能である。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、および/またはユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、および/またはサービスエリアサイズの様々な他の粒度のいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、図1に示す基地局102A~102Bは、マクロセルであってもよく、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
いくつかの実施形態では、基地局102Aは、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、または「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、従来の進化型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワークおよび/またはNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続され得る。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移および受信点(Transition and Reception Point、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。例えば、基地局102Aおよび1つ以上の他の基地局102は、UE106が、複数の基地局(および/または同じ基地局によって提供される複数のTRP)から送信を受信し得るように、接続送信をサポートすることが可能であり得る。
UE106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であり得ることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラー通信プロトコル(例えば、GSM、(例えば、WCDMAまたはTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)UMTS、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワーキング(例えば、Wi-Fi)および/またはピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成され得る。UE106はまた、あるいは代替的に、所望であれば、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS、例えばGPSまたはGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えばATSC-M/H)、および/または任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。(3つ以上の無線通信規格を含む)無線通信規格の他の組み合わせもまた、可能である。
図2は、いくつかの実施形態に係る、基地局102と通信するユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示す。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートウォッチ若しくは他のウェアラブルデバイスなどのセルラー通信能力を有するデバイス、または実質上あらゆる種類の無線デバイス、であってもよい。
UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されているプロセッサ(処理要素)を含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかを実行することができる。代替としてまたは加えて、UE 106は、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、集積回路、および/または本明細書に記載の方法の実施形態のいずれか、若しくは本明細書に記載の方法の実施形態のうちのいずれかの任意の部分を(例えば、個々にまたは組み合わせて)実行するように構成されている様々な他の可能なハードウェア構成要素のうちのいずれかなどのプログラム可能ハードウェア要素を含んでもよい。
UE106は、1つ以上の無線通信プロトコルまたは技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。いくつかの実施形態では、UE106は、例えば、少なくともいくつかの共有無線コンポーネントを使用してNRまたはLTEを使用して通信するように構成され得る。更なる可能性として、UE106は、単一の共有無線機を使用して、CDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)またはLTEを用いて、および/または、単一の共有無線機を使用して、GSM若しくはLTEのいずれかを用いて、通信するように構成することができる。共用無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに接続してもよく、または(例えば、MIMOについて)複数のアンテナに接続してもよい。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)アナログRF信号処理回路、または(例えば、デジタル変調および他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含み得る。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信および送信チェーンを実行してもよい。例えば、UE106は、上記の技術などの複数の無線通信技術間で、受信および/または送信チェーンの1つ以上の部分を共用し得る。
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106がそれで通信するように構成されている無線通信プロトコルのそれぞれについて、(例えば、別個のアンテナおよび他の無線機構成要素を含む)別個の送信および/または受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコル間で共用される1つ以上の無線機、および単一の無線通信プロトコルによってのみ使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE若しくは5G NRのいずれか(または様々な可能性の中で、LTE若しくは1xRTTのいずれか、またはLTE若しくはGSMのいずれか)を使用して通信するための共用無線機、並びにWi-FiおよびBluetoothの各々を使用して通信するための別個の無線機を含み得る。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
図3は、いくつかの実施形態に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化されたブロック図を示す。図3の通信デバイスのブロック図は、可能な通信デバイスの単なる一例であることに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(User Equipment、UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線ステーション、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、またはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、および/またはデバイスの組み合わせであってもよい。図に示すように、通信デバイス106は、コア機能を行うように構成された構成要素のセット300を含んでもよい。例えば、構成要素のこのセットは、様々な目的のための部分を含み得るシステムオンチップ(System On Chip、SOC)として実装されてもよい。代替として、構成要素のこのセット300は、様々な目的での別個の構成要素または構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素のセット300は、通信デバイス106の様々な他の回路に(例えば、直接または間接的に通信可能に)接続されてもよい。
例えば、通信デバイス106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリ、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、マイクロフォン、カメラ、キーボードなどの入力デバイス、スピーカなどの出力デバイスなどに接続するための)コネクタI/F320などの入出力インタフェース、通信デバイス106と一体化されてもよくまたは外部にあってもよいディスプレイ360、並びに、(例えば、LTE、LTE-A、NR、UMTS、GSM、CDMA2000、Bluetooth、Wi-Fi、NFC、GPSなど用の)無線通信回路330を含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネットのためのネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含み得る。
無線通信回路330は、図に示すように、アンテナ(単数または複数)335などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接または間接的に)接続することができる。無線通信回路330は、セルラー通信回路および/または近距離から中距離の無線通信回路を含んでもよく、例えば、多重入出力(Multiple-Input Multiple Output、MIMO)構成における複数の空間ストリームを受信および/または送信するための複数の受信チェーンおよび/または複数の送信チェーンを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、以下でさらに説明するように、セルラー通信回路330は、複数のRAT用の(専用のプロセッサおよび/または無線機を含むか、および/またはそれらに(例えば通信可能に直接若しくは間接的に)接続されている)1つ以上の受信チェーン(例えば、LTE用の第1の受信チェーン、および5G NR用の第2の受信チェーン)を含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、セルラー通信回路330は、特定のRATに専用の無線機間で切り替えられ得る単一の送信チェーンを含んでもよい。例えば第1の無線機は、例えばLTEのような第1のRAT専用であり、第2の無線機と共有される専用の受信チェーンおよび送信チェーンと通信状態にあってもよい。第2の無線機は、第2のRAT、例えば5G NR専用であり得、専用受信チェーンおよび共有送信チェーンと通信状態にあってもよい。
通信デバイス106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含む、および/または1つ以上のユーザインタフェース要素との使用のために構成され得る。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離キーボードであってもよく、またはタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、および/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/または情報をユーザに提供することおよび/またはユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
通信デバイス106は、1つ以上のUICC(単数または複数)(Universal Integrated Circuit Card、ユニバーサル集積回路カード(単数または複数))カード345などの、SIM(Subscriber Identity Module、加入者識別モジュール)機能を含む1つ以上のスマートカード345をさらに含んでもよい。
図に示すように、SOC300は、通信デバイス106のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数または複数)302と、グラフィック処理を行って、表示信号をディスプレイ360に提供し得る表示回路304と、を含んでもよい。プロセッサ(単数または複数)302は、メモリ管理ユニット(memory management unit、MMU)340に連結してもよく、MMU340は、プロセッサ(単数または複数)302からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)内の位置に変換し、並びに/または表示回路304、無線通信回路330、コネクタI/F320、および/若しくはディスプレイ360などの、その他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。MMU340は、メモリ保護およびページテーブル変換またはセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数または複数)302の一部分として含まれていてもよい。
上記のように、通信デバイス106は、無線および/または有線通信回路を使用して通信するように構成され得る。本明細書に記載するように、通信デバイス106は、本明細書に記載される様々な特徴および技法のいずれかを実行するためのハードウェアおよびソフトウェア構成要素を含んでもよい。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴のうちの一部または全部を実行するように構成され得る。代替として(または加えて)、プロセッサ302は、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)などのプログラム可能ハードウェア要素として、またはASIC(特定用途向け集積回路)として構成され得る。代替として(または加えて)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、330、340、345、350、360のうちの1つ以上と共同して、本明細書に記載の特徴の一部分または全てを実行するように構成されてもよい。
加えて、本明細書に記載されているように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。したがって、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含み得る。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数または複数)302の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
さらに、本明細書に記載するように、無線通信回路330は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。換言すれば、無線通信回路330に1つ以上の処理要素を含めることができる。よって、無線通信回路330は、無線通信回路330の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線通信回路330の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
図4-基地局のブロック図
図4は、いくつかの実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。図4の基地局は、可能な基地局の単なる一例に過ぎないことに留意されたい。図示するように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行し得るプロセッサ(単数または複数)404を含む。プロセッサ(単数または複数)404はまた、メモリ管理ユニット(MMU)440に接続されていてもよく、このユニットは、プロセッサ(単数または複数)404からアドレスを受信して、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460および読み出し専用メモリ(ROM)450)内の位置、または他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されていてもよい。
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話網に接続し、UEデバイス106などの複数のデバイスに、上記図1および図2に説明するような電話網へのアクセスを提供するように構成されていてもよい。
ネットワークポート470(若しくは追加のネットワークポート)はまた、または代替として、例えば、セルラサービスプロバイダのコアネットワークのセルラネットワークに接続するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービスおよび/または他のサービスを、UEデバイス106などの複数のデバイスに提供し得る。いくつかの事例では、ネットワークポート470はコアネットワークを介して電話網に接続してもよく、かつ/または、コアネットワークが電話網を提供してもよい(例えば、セルラサービスプロバイダのサービス対象である他のUEデバイス間に)。
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、または「gNB」であってもよい。このような実施形態では、基地局102は、従来型進化型パケットコア(EPC)ネットワークおよび/またはNRコア(NRC)ネットワークに接続されてもよい。加えて、基地局102は、5G NRセルと見なされてもよく、1つ以上の遷移および受信ポイント(TRP)を含んでもよい。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434は、無線送受信機として動作するように構成されてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するようにさらに構成されてもよい。アンテナ434は、通信チェーン432を介して無線機430と通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、またはその両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない様々な無線通信規格を介して通信するように構成され得る。
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。場合によっては、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にすることができる。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに5G NRに従って通信を実行するための5G NR無線機を含んでもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局および5G NR基地局の両方として動作することが可能であってもよい。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含んでもよく、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NRおよびLTE、5G NRおよびWi-Fi、LTEおよびWi-Fi、LTEおよびUMTS、LTEおよびCDMA2000、UMTSおよびGSMなど)のうちのいずれかに従って通信を実行することが可能である。
本明細書に以下にさらに説明するように、BS102は、本明細書に記載の特徴を実装する、またはそれらの実装をサポートするためのハードウェアおよびソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法のうちの一部または全部を実装するまたはこれらの実装をサポートするように構成され得る。あるいは、プロセッサ404は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、またはASIC(特定用途向け集積回路)として、またはそれらの組み合わせとして構成されていてもよい。代替として(または加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴のうちの一部または全てを実行するまたはこれらの実行をサポートするように構成され得る。
加えて、本明細書に記載するように、プロセッサ(単数または複数)404は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。したがって、プロセッサ(単数または複数)404は、プロセッサ(単数または複数)404の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数または複数)404の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
さらに、本明細書に記載するように、無線機430は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。したがって、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
図5-セルラー通信回路のブロック図
図5は、いくつかの実施形態に係る、セルラー通信回路の例示的な簡略化されたブロック図を示す。図5のセルラー通信回路のブロック図は、考え得るセルラー通信回路の単なる1実施例に過ぎないことに留意されたい。別個のアンテナを用いてアップリンク活動を実行するために異なるRATのための十分な数のアンテナを含むか、若しくはそれに接続された回路、または、例えば、複数のRAT間で共用され得る、より少ない数のアンテナを含むか、若しくはそれに接続された回路などの他の回路もあり得る。いくつかの実施形態によれば、セルラー通信回路330は、上記の通信デバイス106などの通信デバイスに含まれ得る。上記のように、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線基地局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、ノートブック、若しくはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、および/またはデバイスの組み合わせであってもよい。
セルラー通信回路330は、図に示すように、アンテナ335a~bおよび336などの1つ以上のアンテナに(例えば通信可能に、直接または間接的に)接続してもよい。いくつかの実施形態では、セルラー通信回路330は、複数のRAT用の(専用のプロセッサおよび/または無線機を含むか、および/または専用のプロセッサおよび/または無線機に、例えば、通信可能に直接若しくは間接的に接続されている)専用受信チェーン(例えば、LTE用の第1の受信チェーン、および5G NR用の第2の受信チェーン)を含んでもよい。例えば図5に示すように、セルラー通信回路330は、第1のモデム510および第2のモデム520を含んでもよい。第1のモデム510は、第1のRAT、例えば、LTEまたはLTE-Aなどに従って通信するように構成されていてもよく、第2のモデム520は、第2のRAT、例えば、5G NRなどに従って通信するように構成されていてもよい。
図に示すように、第1のモデム510は、1つ以上のプロセッサ512およびプロセッサ512と通信状態にあるメモリ516を含んでもよい。モデム510は、無線周波数(Radio Frequency、RF)フロントエンド530と通信してもよい。RFフロントエンド530は、無線信号を送信および受信するための回路を含んでもよい。例えば、RFフロントエンド530は、受信回路(receive circuitry、RX)532および送信回路(transmit circuitry、TX)534を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路532は、アンテナ335aを介して無線信号を受信するための回路を含み得るダウンリンク(downlink、DL)フロントエンド550と通信してもよい。
同様に、第2のモデム520は、1つ以上のプロセッサ522およびプロセッサ522と通信状態にあるメモリ526を含んでもよい。モデム520は、RFフロントエンド540と通信してもよい。RFフロントエンド540は、無線信号を送信および受信するための回路を含むことができる。例えば、RFフロントエンド540は、受信回路542および送信回路544を含み得る。いくつかの実施形態では、受信回路542は、アンテナ335bを介して無線信号を受信するための回路を含み得るDLフロントエンド560と通信してもよい。
いくつかの実施形態では、スイッチ570は、送信回路534をアップリンク(uplink、UL)フロントエンド572に接続し得る。加えて、スイッチ570は、送信回路544をULフロントエンド572に接続し得る。ULフロントエンド572は、アンテナ336を介して無線信号を送信するための回路を含み得る。よって、セルラー通信回路330が第1のRATに従って送信すべき(例えば第1のモデム510を介してサポートされる)命令を受信すると、スイッチ570は第1の状態に切り替えられてもよく、この状態では、第1のモデム510が第1のRATに従って(例えば送信回路534およびULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)信号を送信できるようになる。同様に、セルラー通信回路330が第2のRATに従って送信すべき(例えば第2のモデム520を介してサポートされる)命令を受信すると、スイッチ570は第2の状態に切り替えられてもよく、この状態では、第2のモデム520が第2のRATに従って(例えば送信回路544およびULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)信号を送信できるようになる。
本明細書に記載するように、第1のモデム510および/または第2のモデム520は、本明細書に記載の様々な特徴および技法を実行するためのハードウェアおよびソフトウェア構成要素のいずれかを含んでもよい。プロセッサ512、522は、例えば、メモリ媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴の一部分または全てを実行するように構成されていてもよい。代わりに(または、加えて)、プロセッサ512、522は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、またはASIC(特定用途向け集積回路)として構成されていてもよい。代わりに(または、加えて)、プロセッサ512、522は、他の構成要素530、532、534、540、542、544、550、570、572、335、および336のうちの1つ以上と共に、本明細書に記載の特徴の一部分または全てを実行するように構成されていてもよい。
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ512、522は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、プロセッサ512、522は、プロセッサ512、522の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ512、522の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、セルラー通信回路330は、1つの送信/受信チェーンのみを含んでもよい。例えばセルラー通信回路330は、モデム520、RFフロントエンド540、DLフロントエンド560、および/またはアンテナ335bを含まなくてもよい。別の例として、セルラー通信回路330は、モデム510、RFフロントエンド530、DLフロントエンド550、および/またはアンテナ335aを含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、セルラー通信回路330はまた、スイッチ570を含まなくてもよく、RFフロントエンド530またはRFフロントエンド540は、例えば、ULフロントエンド572と、例えば、直接、通信してもよい。
図6~図8は、マルチTRP送信のためのダウンリンク制御を示す。
新しいセルラー通信技術は、カバレッジを増加させるために、様々な要求および使用事例の範囲をより良く満たすために、並びに様々な他の理由のために、継続的に開発中である。現在開発中の1つの技法は、複数のTRPがダウンリンクデータを無線デバイスに送信することができる送信をスケジューリングすることを含んでもよい。そのような開発の一部として、そのような技法をサポートすることができるダウンリンク制御フレームワークを提供することが有用であろう。
NR Rel-16 MIMO拡張は、マルチDCIベースのマルチTRP動作を導入し、異なるTRP(例えば、最大2つのTRP)から単一の無線デバイスへのダウンリンク送信を実行することができ、ダウンリンク送信は、ダウンリンク制御情報(DCI)送信およびダウンリンクデータ送信を含むことができ、UEは、ダウンリンク制御情報を復号し、次いで、TRPから送信されたデータを取得し、処理することができる。
CORESETPoolIndexは、DCIを異なるTRPと論理的に関連付けるために導入され得る。各CORESET(制御リソースセット)について、CORESETPoolIndexは、0または1のいずれかであるように構成され得る。CORESETPoolIndexがCORESETに対して構成されない場合、それは0であると仮定される。CORESETは、周波数領域におけるリソースブロックと時間領域におけるOFDMシンボルとを含む物理リソースのセットに属する。CORESETの意味は当該技術分野でよく知られており、以下では詳細に説明しない。
異なるCORESETPoolIndexを有する異なるCORESETからのDCIは、対応するデータコンテンツをスケジューリングすることができる。例えば、データコンテンツは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を介して送信することができ、したがって、簡単のためにPDSCHとして示すことができる。特に、DCIは、部分的にまたは完全に重複するPDSCH、順不同(OOO)PDSCH受信、OOO PDSCH HARQ-ACKフィードバック、OOO PUSCH送信などをスケジューリングすることができる。
BWP(帯域幅部分)当たりのCORESETの最大総数は3から5に増加させることができ、BWP当たりのCORESETPoolIndex当たりの最大CORESETは依然として3である。セル当たりの最大BWPは4であり、各BWPは異なる帯域幅で構成され得るので、セル当たりのCORESETの最大総数は12から16に増加され得る。そのようなCORESETは、それぞれのTRPからのダウンリンクDCI送信のために使用することができる。
マルチDCIベースのマルチTRP動作のサポートが従来のUEにとって困難であり得ることを考慮すると、CA(キャリアアグリゲーション)アーキテクチャを利用してマルチDCIベースのマルチTRPをサポートすることができ、各TRP、すなわちCORESETPoolIndexによって示されるTRPは、異なるCC(コンポーネントキャリア)にマッピングされ、その結果、TRPからのダウンリンク送信は、対応するCCに向けられる。
しかしながら、現在のHARQプロセス設計は、CAアーキテクチャを困難にし得る特定の制限を課す。より具体的には、現在のHARQプロセス設計では、異なるTRP(CORESETPoolIndex)が同じHARQプロセスをスケジューリングすることができるが、これは、特に、再送信が異なるTRP(COESETPoolIndex)からスケジューリングされるときに、UEがHARQプロセスを取り扱うための課題をもたらす。
より具体的には、HARQプロセスにおけるPDSCH(TB、送信ブロック)は、CORESETPoolIndexを有するDCIによってスケジューリングされ得るが、同じHARQプロセスにおける同じPDSCH(TB)は、異なるCORESETPoolIndexを有するDCIによって再送信されるようにスケジューリングされ得る場合が存在し得る。図6に示すように、TRP1およびTRP2は、同じHARQプロセス3をスケジューリングし、UEは、CC1を介してTRP1からダウンリンクDCIおよびPDSCH送信を受信し、CC2においてTRP2からダウンリンクDCIおよびPDSCH送信を受信する。このような場合、HARQのための同じPDSCHは、互いに比較的独立している2つの異なるCCに配置され、異なるCCにおける2つのPDSCHを組み合わせるなどの処理は、処理性能を劣化させるか、またはUE実装複雑度を増加させ得る。
したがって、本開示は、マルチDCIマルチTRPをより適切かつ効率的にサポートするためにHARQプロセスを取り扱う解決策を提案し、この解決策は、CAアーキテクチャに特に適しており、そのようなCAアーキテクチャは一例に過ぎず、UEが複数のTRPからダウンリンク送信を受信するために別個のリソースを利用する限り、UEは、マルチDCIマルチTRP動作をサポートするための任意の他の適切なアーキテクチャを採用することができることに留意されたい。例えば、UEは、任意の適切なスケールでリソースを採用し、異なるTRPに対して異なるリソースを構成し得る。
本開示によれば、ダウンリンクHARQ送信は、特に、HARQプロセスとTRPとの間のマッピングに基づいて構成され得る。特に、ダウンリンク制御情報は、HARQプロセスとTRPとの間の様々なマッピング関係を示す情報を含むことができ、任意選択で、ダウンリンクHARQ送信を介して再送信されるデータは、それに応じて構成し得る。
よって、図7および8は、少なくともいくつかの実施形態に係る、そのような解決策の一例を示す信号フロー図である。図7の方法の態様は、本明細書の様々な図に示すUE 106などの無線デバイスによって、および/または、より一般に、中でもとりわけ、所望に応じて、上記の図に示すコンピュータ回路、システム、デバイス、要素、若しくは構成要素のいずれかと共に、実装され得る。例えばそのようなデバイスのプロセッサ(および/または他のハードウェア)は、図に示す方法要素および/または他の方法要素の任意の組み合わせをデバイスに実行させるように構成され得る。図7におけるそのような動作はまた、ダウンリンクDCIおよびデータがサードパーティによって生成され、基地局を介して無線デバイスに転送され、サードパーティが通信システムにおける任意の適切なデバイスであり得る場合、ネットワークデバイス、例えば、本明細書の様々な図に示されるBS 102などの基地局によって実装され得ることに留意されたい。
各種実施形態では、図に示す方法の要素のうちのいくつかは、同時に実行されてもよく、図に示す順序とは異なる順序で実行されてもよく、他の方法要素によって置換されてもよく、または省略されてもよい。必要に応じて、追加の要素もまた実行することができる。
図示するように、図7の方法は、以下のように動作し得る。702において、無線デバイスは、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報DCI送信を受信し得る。特に、DCIは、HARQプロセスとTRPとの間の様々なマッピング関係のうちのいずれかを示す情報を含んでもよい。DCIは、ネットワーク側デバイス、システム内の制御デバイス、TRPなど、任意の適切な当事者によって設定/構成され得る。任意選択で、ダウンリンク送信を介したPDSCHなどのデータは、それに応じて構成され得、具体的には、データは、マッピング関係の情報に従って構成し得る。704において、無線デバイスは、ダウンリンク制御情報送信に従って複数のTRPからダウンリンクHARQ送信を受信し得る。これは、DCIにおいて提供されるおよび/またはDCIに基づいて決定される様々なパラメータおよび構成情報に従って、複数のダウンリンク送信の各々を受信および復号することを含んでもよい。
DCIは、様々な可能なフォーマットのいずれかで提供され得る。少なくともいくつかの実施形態によれば、無線デバイスは、複数の可能なフォーマットのうちのどれがDCIを提供するために使用されているかの指示を受信し得る。例えば、そのような情報は、様々な他の可能性の中でもとりわけ、無線デバイスがシステム情報ブロードキャストにおいて設置された基地局によってブロードキャストされ得る。
1つの可能なフォーマットとして、DCIは、複数のダウンリンクデータストリームのためのスケジューリング情報を含むセルラ基地局からの単一のDCI送信として提供され得る。いくつかの実施形態によれば、セルラ基地局は、ダウンリンク送信がスケジューリングされる複数のTRPの全てを提供してもよく、またはダウンリンク送信がスケジューリングされる複数のTRPのサブセットのみを提供してもよいが、ダウンリンク送信がスケジューリングされるTRPのうちの1つ以上は、1つ以上の他のセルラ基地局によって提供されることができる。
マルチTRP送信をスケジューリングするために単一のDCI送信が使用される場合、DCIは、各ダウンリンクデータストリームについて完全に別個の/独立したスケジューリング情報を含んでもよく、またはダウンリンクデータストリームに共通のいくつかのスケジューリング情報と、各ダウンリンクデータストリームについて別個の/独立したいくつかのスケジューリング情報とを含み、例えば、スケジューリング情報をより効率的に通信し得る。
少なくともいくつかの事例では、DCIは、ダウンリンク送信のための周波数領域リソース割り当てを決定するために無線デバイスによって使用され得る情報を含んでもよい。例えば、1つの可能性として、DCIは、無線デバイスがダウンリンク送信の各々のための周波数領域リソース割り当ての指示に少なくとも部分的に基づいてダウンリンク送信の各々のための周波数領域リソース割り当てを決定することが可能であり得るように、ダウンリンク送信の各々のための周波数領域リソース割り当ての指示を含んでもよい。別の可能性として、DCIは、ダウンリンク送信の全てのための周波数リソースを構成する周波数領域リソース割り当てインジケータを含んでもよい。例えば、周波数領域リソース割り当てインジケータは、ダウンリンク送信の各々のためのリソースブロックインデックスに関連する任意の適切な情報を含むことができ、その結果、無線デバイスは、周波数領域リソース割り当てのための開始および終了インデックスなどのリソースブロックインデックスに基づく計算などによって、情報に基づいてダウンリンク送信の各々のための周波数領域リソース割り当てを決定することができる。
いくつかの実施形態によれば、DCIは、ダウンリンク送信の各々のための変調およびコーディング方式(MCS)および冗長バージョン(RV)を決定するために無線デバイスによって使用され得る情報を含んでもよい。例えば、1つの可能性として、DCIは、無線デバイスがダウンリンク送信の各々のためのMCSおよびRVの指示に少なくとも部分的に基づいてダウンリンク送信の各々のためのMCSおよびRVを決定することが可能であり得るように、ダウンリンク送信の各々のためのMCSおよびRVの指示を含んでもよい。当然ながら、DCIは、ダウンリンク送信の各々についてMSCおよびRVを決定するために利用可能な任意の他の適切な情報を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク送信は、周波数分割多重化技法を使用して複数のTRPによって提供される物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)ブロックを含んでもよく、例えば、異なるPDSCHブロックは各々、ある数のリソースブロック(RB)を含んでもよい異なる周波数リソース割り当てを有するようにする。
したがって、図7の方法は、少なくともいくつかの実施形態によれば、無線デバイスへのマルチTRPダウンリンク通信をスケジューリングおよび実行するために、複数のTRPおよび無線デバイスによって使用され得る。
図8は、ネットワーク側デバイス、例えば、本明細書の様々な図に示すBS 102などの基地局によって、および/または、より一般に、中でもとりわけ、所望に応じて、上記の図に示すコンピュータ回路、システム、デバイス、要素、若しくは構成要素のいずれかと共に、実装され得る。例えばそのようなデバイスのプロセッサ(および/または他のハードウェア)は、図に示す方法要素および/または他の方法要素の任意の組み合わせをデバイスに実行させるように構成され得る。
図示するように、図8の方法は、以下のように動作し得る。802において、ネットワーク側デバイスは、複数の送受信ポイント(TRP)から無線デバイスへのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)送信を提供し得る。特に、DCIは、HARQプロセスとTRPとの間の様々なマッピング関係のいずれかを示す情報を含んでもよく、上記で説明したような他の適切な情報をさらに有してもよく、任意選択で、ダウンリンク送信を介したPDSCHなどのデータは、それに応じて構成され得る。このようなDCIおよびデータは、ネットワーク側デバイスによって構成/設定され得るか、または他の適切なデバイスから受信され得ることに留意されたい。804において、ネットワーク側デバイスは、ダウンリンク制御情報に従って少なくとも1つのダウンリンクHARQ送信を無線デバイスに提供し得る。
したがって、図8の方法は、少なくともいくつかの実施形態によれば、無線デバイスへのマルチTRPダウンリンク通信をスケジューリングし、実行するために、複数のTRPおよび基地局などのネットワーク側デバイスによって使用され得る。
図9~図11は、必要に応じて、図7および図8の方法と共に使用され得る更なる態様を示す。しかしながら、図9~図11に示され、かつ図9~図11に関して説明された例示的な詳細は、全体として本開示を限定することを意図するものではなく、本明細書で以下に提供される詳細に対する多数の変形形態および代替形態が可能であり、本開示の範囲内であると見なされるべきであることに留意されたい。
図9は、いくつかの実施形態に係る、2つの送受信ポイント(TRP)が2つのデータストリームを無線デバイスにスケジューリングする例示的なシナリオを示す。そのようなマルチTRP動作は、1つの可能性として、非コヒーレント接続送信(NCJT)通信を含んでもよい。他の形態のマルチTRP動作も可能である。そのようなマルチTRP動作をスケジューリングするためのシグナリングフレームワークを提供するための様々なオプションがあり得る。1つの可能性として、単一のダウンリンク制御情報(DCI)通信が、異なるTRPからのUEのための異なる物理ダウンリンク制御チャネル(PDSCH)ブロックをスケジューリングするために使用され得る。異なるPDSCHブロックは、1つの可能性として、周波数分割多重化方式を使用して提供され得る。別の可能性として、PDSCHブロックの場合、対応するDCIは、ブロックをスケジューリングするために利用されることができ、他のブロックをスケジューリングするための他のDCIとは別個であり得る。更なる可能性として、異なるTRPからの異なるPDSCHブロックをUEに提供するための空間領域多重化(SDM)ベースの手法が使用され得る。そのようなシナリオでは、異なる復調基準信号(DMRS)ポートが異なるTRPに対応し得る場合があり得る。
以下、本開示のいくつかの実施形態について説明する。
本開示のいくつかの実施形態によれば、ダウンリンクHARQ送信、特にDCIおよび任意選択でPDSCHデータは、マルチTRPをより適切にサポートするように様々な方法で構成し得る。特に、ダウンリンク送信におけるDCIは、異なるTRPからのHARQプロセスを同じインジケータによってスケジューリングすることができるか否か、同じインジケータによってスケジューリングされた異なるTRPからのHARQプロセスの条件付き再送信が許可され得るか否か、および他の適切な戦略いずれかの設定に従って構成され得、任意選択で、それに応じてPDSCHデータは、構成され得る。
本出願のいくつかの実施形態によれば、DCIは、そのような設定を反映する情報を含むことができ、情報は、任意の方式で提示されることができ、例えば、HARQプロセスとTRPとの間のマッピング関係によって提示されることができる。例えば、HARQプロセスは、HARQプロセスIDなどのHARQプロセスインジケータによって示されてもよく、TRPは、例としてCORESETPoolIndexなどのTRPインジケータによって示されてもよく、その結果、HARQプロセスとTRPとの間のマッピング関係は、HARQプロセスインジケータとTRPインジケータとの間のマッピング関係によって表されてもよい。DCIは、そのような戦略を反映するために任意の他の適切な情報を含むように構成され得る。
本開示のいくつかの実施形態によれば、マルチTRPから無線デバイスへのダウンリンクHARQ送信は、異なるTRPからのHARQプロセスが同じインジケータによってスケジューリングされ得ないように構成され得る。このような解決策では、無線デバイスが異なるCCから同じHARQインジケータを有するHARQプロセスに対応するデータを取得して組み合わせることを回避することができ、性能劣化を軽減することができる。
そのような解決策は、HARQプロセスパーティションと称され得、このために、ネットワーク側デバイスは、DCI(より正確にはCORESET)とTRP(CORESETPoolIndex)との間のマッピングが静的に構成されるように、RRC構成メッセージを無線デバイスに送信することができる。追加または任意選択で、DCIは、異なるTRPからのHARQプロセスが互いに異なることを示す情報を含むことができる。例えば、ダウンリンク制御情報送信は、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスが互いに異なるHARQプロセスインジケータを割り当てられるようにマッピング関係が構成される各HARQプロセスについて、HARQプロセスインジケータおよびTRPインジケータを有してもよい。すなわち、TRPからの各HARQプロセスは、別の異なるTRPからの任意のHARQプロセスのHARQプロセスインジケータと異なるHARQプロセスインジケータを有する。このような場合にはダウンリンクHARQ送信において送信されるPDSCHデータは、通常通りに構成され得る。
いくつかの実施形態によれば、そのようなマッピング関係は、固定的に構成され得、例えば、動作中に不変であり得る。例えば、現在、各CCについて、UEは、16個のHARQプロセスをサポートするように命令され、2つのTRPについて、8個のHARQプロセスが、以下のように、異なるインジケータを用いて各TRPに割り当てられる。
CORESETPoolIndex=0を有するTRPの場合、
割り当てられたHARQプロセスID={0,1,2,3,4,5,6,7}であり、
別のTRP CORESETPoolIndex=1の場合、
割り当てられたHARQプロセスID={8,9,10,11,12,13,14,15}である。
いくつかの実施形態によれば、そのようなマッピング関係は、半静的に構成し得、例えば、そのようなマッピング関係は、HARQプロセスをサポートする無線デバイスの能力に基づいて構成し得る。
例えば、UEが32個のHARQプロセスをサポートすることができ、2つのTRPが存在する場合、HARQプロセスIDが特定のCORESETPoolIndexに半静的に構成されるとき、マルチDCIマルチTRP動作で構成されるCCにおいて、TRPを示す各CORESETPoolIndexに対して、ネットワーク側デバイスは最大16個の異なるHARQプロセスのみをスケジューリングすることができ、異なるCORESETPoolIndexは同じHARQプロセスをスケジューリングすることができない。当然ながら、32個のHARQプロセスは例示的なものに過ぎず、他の数のHARQプロセスが構成/設定され得る。
本開示のいくつかの実施形態によれば、UEがCORESETPoolIndexからHARQプロセスIDへのマッピングの上記の静的または半静的構成を必要とするか否かは、DCIにおいてそのような構成を実装するために、ネットワーク側デバイスまたは任意の適切なサードパーティデバイスなどによって、通信システムによって事前に取得され得る。代替または追加として、UEが上記の静的または半静的構成を必要とするか否かは、HARQプロセスダウンリンク送信が最初に設定されるとき、またはマルチTRP動作が構成されるときに、無線デバイスによって報告され得る。そのような報告された情報は、ビット、フィールド、コマンド、信号など、様々な方式で提示され得る。例えば、UEは、UEがビットなどにおいて半静的構成を必要とするか否か、その能力を報告し、したがって、別のビットなどにおいて、マルチDCIマルチTRP CCごとに32個のHARQプロセスのサポートを報告する。
本開示のいくつかの実施形態によれば、異なるTRPからのHARQプロセスが同じインジケータによってスケジューリングされ得る場合であっても、同じHARQインジケータを有する異なるTRPからのHARQプロセスのダウンリンク送信は、条件付きでしか、すなわち、いくつかの制限/制約の下で、またはいくつかの特定の考慮事項に基づいてしか実装され得ない。制限/制約または考慮事項は、PDSCHデータを取得および処理する無線デバイスの能力、または異なるTRPからの同じHARQプロセスからのPDSCHデータを処理するときの無線デバイスの性能要件、または異なるTRPからのHARQプロセスが同じインジケータによってスケジューリングされ得る場合によって悪影響を受け得る他の能力/性能に関係し得る。
本開示のいくつかの実施形態によれば、マルチTRPから無線デバイスへのダウンリンクHARQ送信のためのDCIは、同じインジケータを有するHARQプロセスがいくつかの条件下で異なるTRPからスケジューリングされ得ることを示す情報を含むものとして構成され得る。このような場合、DCIは、HARQプロセスとTRPとの間のマッピング関係を示す情報、および任意選択で条件を示す他の情報を含んでもよく、および/またはダウンリンクHARQプロセスを介して送信されるデータは、それに応じて条件に基づいて設定することができる。
本開示のいくつかの実施形態によれば、マルチTRPからのダウンリンクHARQプロセスは、同じHARQプロセスの再送信が異なるTRPからスケジューリングされることができないように構成され得、すなわち、同じHARQインジケータを有する異なるTRPからのHARQプロセスは再送信を実行することができず、例えば、同じHARQインジケータを有する異なるTRPからのHARQプロセスに対して、新しいデータコンテンツ(新しい送信)のみがスケジューリングされることができる。いくつかの実施形態によれば、同じHARQプロセスの再送信を示すDCIは、異なるTRPからスケジューリングすることができない。
本開示のいくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータ、TRPインジケータ、および各HARQプロセスのための再送信データインジケータを有してもよく、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセスインジケータに対応するHARQプロセスのための再送信データインジケータは、HARQプロセスによって再送信されるデータが互いに異なることを示す。同様に、ネットワーク側デバイスは、異なるTRPからの同じHARQプロセスIDを使用してHARQプロセスの再送信をスケジューリングすることができない。そして、このような場合に、ダウンリンクHARQ送信において送信されるPDSCHデータは、通常通りに構成され得る。
一例では、新しいデータインジケータ(NDI)は、再送信データインジケータの一例であり得、同じHARQインジケータをもつ異なるTRPのためのHARQプロセスは、スケジューリングされることが望まれる場合、異なるNDIを有することになる。NDIが前のNDIと同じである場合、これは再送信を意味し、許可されない。NDIが前のNDIと異なる(トグルする)場合、それは新しい送信であり、それは許可される。NDIは、任意の適切なデータまたはシンボルとして設定することができる。例えば、NDIは0または1のいずれかである。例えば、マルチDCIマルチTRPの場合、同じスケジューリングされたCCにおいて、同じHARQプロセスの再送信を異なるCORESETPoolIndex(TRP)からスケジューリングすることができない。マルチDCIマルチTRPが構成されるとき、CORESETPoolIndexiを有するDCIがHARQプロセスIDを有するPDSCH受信をスケジューリングするとき、異なるCORESETPoolIndexjを有するDCIは、同じHARQプロセスID(NDI(新しいデータインジケータ)、フィールドをトグルしない)を有する同じPDSCHの再送信をスケジューリングすることができない。一例が図10に示されている。
別の例では、DCI内の再送信データインジケータは、データが同一であるか否かを示すことができ、データが同一である場合であっても、対応するDCIおよびPDSCHが依然としてスケジューリングされることができ、このような場合、無線デバイスはDCIを受信することができ、再送信データインジケータがデータが変更されていないことを示すことを識別したとき、すなわち、同じHARQインジケータを有する異なるTRPのためのHARQプロセスが同じデータを再送信したとき、そのようなDCIおよびその対応するPDSCHは破棄される。
本開示のいくつかの実施形態によれば、制限/制約/考慮事項は、異なるTRPからの同じHARQプロセスからの再送信を受信するときに無線デバイスが受け入れることができるデータに関係し得る。特に、異なるTRPが同じHARQプロセスの再送信をスケジューリングすることができる場合、HARQプロセスを介して再送信されるデータは、それに応じて構成/制限されるべきであり、特に、データは、サイズ閾値以下のサイズで構成されるべきである。一例では、サイズ閾値は、データを処理するときに無線デバイスの性能/効率が著しく劣化することがないデータサイズであり得るか、または劣化が許容限界内である。すなわち、閾値は、起こり得る性能/効率の影響/劣化を考慮して設定することができ、無線デバイスが異なるTRPから同じHARQプロセスを介して再送信されたデータを受信して処理する場合、性能/効率が多少劣化しても、それは受け入れられ、そのような制限がない場合よりも依然として良好である。当然ながら、サイズ閾値は、他の考慮事項に基づいて設定することができる。
本開示のいくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータと、各HARQプロセスのためのTRPインジケータと、を含んでもよく、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、無線デバイスは、特定の閾値よりも小さいサイズを有する、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されたデータを取得するようにさらに構成され得る。
いくつかの実施形態によれば、特定の閾値は、固定的に事前設定されるか、または同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得る異なるTRPからのHARQプロセスについて無線デバイスが処理することが可能な最大ペイロードサイズに基づいて設定される。閾値は、ネットワーク側デバイスまたはシステム内の任意の他のデバイスにおいて設定され得るか、または無線デバイスによって設定および報告され得る。
例えば、異なるTRP(CORESETPoolIndex)が同じHARQプロセスの再送信をスケジューリングすることができる場合、この場合にUEが期待される最大TBサイズ(MCS)が導入/構成されるものとし、最大TB(MCS)は、本明細書内の固定値として符号化することができ、または最大TB(MCS)は、UE能力として示すことができる。最大TBサイズは、事前の実験に基づいて決定することができ、または任意の他の適切な方式で決定することができる。一例では、最大TBサイズは、システムによって事前に取得することができ、または最大TBサイズ自体若しくはその対応するインデックスなどの最大TBサイズに関する情報は、マルチTRP HARQダウンリンク送信の前に再送信データを制限するために利用されるように、マルチTRP動作の前に無線デバイスによって報告することができる。別の例では、再送信されたデータは、マルチTRP HARQダウンリンク送信中に通常のままであり得、データを受信するとき、無線デバイスは、処理のために最大TBサイズをもつデータの一部分を選択的に利用することができる。
いくつかの実施形態によれば、制限/制約/考慮事項は、異なるTRPから同じHARQプロセスを介して再送信されたデータを処理するときに無線デバイスが満たす必要がある性能要件に関連し得る。特に、異なるTRPが同じHARQプロセスの再送信をスケジューリングすることができる場合、HARQプロセスを介して再送信されるデータはそれに応じて構成/制限され、無線デバイスが異なるTRPからの同じHARQプロセスから再送信されたデータを受信して処理するとき、性能要件を依然として満たすことができる。一例では、性能要件は、最小性能要件、最悪許容性能などのいずれかであり得る。
いくつかの実施形態によれば、異なるTRPからの同じHARQプロセスを介した再送信がスケジューリングされ得る場合、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータおよび各HARQプロセスのためのTRPインジケータを有することができ、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、無線デバイスは、異なるTRPからのHARQプロセスが同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得ることがサポートされるときに無線デバイスが満たす必要がある最小性能要件に基づいて構成された、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されたデータを取得するようにさらに構成され得る。
いくつかの実施形態によれば、最小性能要件は、様々な方法で適切に設定することができる。一実施形態では、最小性能要件を無効として設定することができ、すなわち、最小性能要件は設定されず、したがって、データを変更せずに送信することができる。別の実施形態では、最小性能要件は、再送信されたデータを処理する無線デバイスの方式に基づいて設定され得る。例えば、方式は、無線デバイスが異なるTRPの同じプロセスからのデータを組み合わせる方式、または無線デバイスが異なるTRPの同じプロセスからの最新のデータのみを処理する方式を含んでもよい。
一例では、マルチDCIマルチTRP関連のUE復調性能要件について、以下のオプションがある。
オプション1:同じTB(HARQプロセス)の再送信が異なるCORESETPoolIndexからスケジューリングされるとき、UE最小性能要件はない。
オプション2:UE最小性能要件は、同じTB(HARQプロセス)の再送信が異なるCORESETPoolIndexからスケジューリングされるときの選択的コーミングのみに基づく。
オプション2:UE最小性能要件は、同じTB(HARQプロセス)の再送信が異なるCORESETPoolIndexからスケジューリングされるとき、同じCORESETPoolIndexによってスケジューリングされた再送信間の組み合わせのみに基づく。
最小性能要件は、事前の実験に基づいて決定され得るか、または任意の他の適切な方式で決定され得、データサイズ、データタイプなどの様々な方式で提示され得る。最小性能要件に関連する情報は、マルチTRP HARQダウンリンク送信の前に再送信されるデータを制限するために利用されるように、マルチTRP動作の前にシステムによって事前に取得されるか、または無線デバイスによって報告され得る。別の例では、再送信されたデータは、マルチTRP HARQダウンリンク送信中に通常のままであり得、データを受信するとき、無線デバイスは、最小性能要件に基づいて選択されたデータの一部分を選択的に利用することができる。
本開示のいくつかの実施形態によれば、HARQダウンリンク送信は、送信のためのRV構成など、データプロセスが複雑な処理を回避することができるか否かを示すことができる特定の情報によって、再送信されるデータを制限/制約することができる。一例では、RV構成は、合成プロセスなどの複雑な処理を回避することができるデータを残し、再送信するために利用され得る。例えば、自己復号可能であるなど、複雑な処理を回避することができるデータ、およびその対応するRVのみを残して再送信することができ、他のRVおよび対応するデータは再送信されない。別の例では、RV構成は、無線デバイスがRV構成情報に従ってデータを選択的に処理することができるように、どのデータが複雑な処理を回避することができるかを示すことができる。
いくつかの実施形態によれば、DCIは、再送信されたデータが、自己復号可能であり得るなど、複雑な処理を回避することができることを示す情報を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、各HARQプロセスのための、HARQプロセッサインジケータ、TRPインジケータ、および冗長バージョン(RV)構成情報を含んでもよく、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセッサインジケータに対応するHARQプロセスのRV構成情報は、HARQプロセスによって再送信され、RVによって示されるデータが自己復号可能であることを示し、無線デバイスは、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信され、RVによって示されるデータを取得し、データを自己復号化するようにさらに構成され得る。自己復号は、無線デバイスが、他のTRPからのHARQプロセスを組み合わせることなく、1つのTRP中のHARQプロセスに基づいてデータを復号するためのものである。
例えば、冗長バージョン(RV)構成の場合、同じTB(HARQプロセス)の再送信が異なるCORESETPoolIndexからスケジューリングされるとき、UEは、自己復号可能である、すなわち、異なるCORESETPoolIndexからの同じTBの異なる再送信を組み合わせることのないRVを用いて構成され得ることが期待される。
いくつかの実施形態によれば、同じインジケータによってスケジューリングされた異なるTRPからのHARQプロセスの条件付き再送信が許可され得るか否かに関する情報は、システムにおいて事前設定され得るか、またはマルチTRP動作の前にUEによって報告され得る。特に、再送信データインジケータ、データ閾値、性能要件、RV構成に関する情報などの制約条件に関する情報は、事前に事前設定されてもよく、または無線デバイスによって報告され得る。情報は、ビット、フィールド、コマンド、信号などの様々な方法で報告することができる。
例えば、そのような制限送信は、マルチDCIマルチTRP動作が構成されるときに常に必要とされるか、またはそのような制限は、UEの要件/要求に従って設定され得る。すなわち、マルチDCIマルチTRP動作が設定され、端末がこのような制限を要請/要求する場合、このような制限を設定することができる。そのようなUE要件/要求は、様々な方法でネットワーク側デバイスに通知することができる。一実施形態において、UEは、新たに導入されたコマンド、新たに導入されたUE能力などの新しいコマンド/命令/信号/情報を介してその要件を報告することができる。別の実施形態では、UEは、既存のコマンド/命令/信号/情報を介して、例えば、それらの異なる値を介して、その要件を報告することができ、または、それらの既存の値に、条件付きHARQ再送信のサポートを示す新しい意味を与えることができる。
例えば、HARQ再送制限が必要であるか否かは、以下のオプションを有することができる。
オプション1:これは、マルチDCIマルチTRP動作が構成されるときに常に必要とされる。
オプション2:これは、新たに導入されたUE能力に基づいており、UEは、HARQ再送制限を必要とすることを報告する。
オプション3:既存のUE能力報告を条件とする。一例として、FG16-2a-2として、UEは、UEが順不同DL動作をサポートするか否かを報告する。UEがUEサポートFG16-2a-2を示す場合、UEはHARQ再送制限を必要とする。他の可能な候補FG、例えば、重複PDSCHのためのFG16-2a-1、FG16-2a-2、別個または共同CRSレートマッチングのためのFG16-2a-5など、他の既存のUE能力報告が可能である。
いくつかの実施形態によれば、異なるTRPからのHARQ送信に関連する解決策を利用して、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクシステム情報(SI)送信をスケジューリングすることができる。ダウンリンクシステム情報(SI)送信のスケジューリングは、例えば、マルチTRP動作の前の初期化中に、異なるTRPからのHARQ送信のスケジューリングと組み合わせることができ、あるいは、ダウンリンクシステム情報(SI)送信のスケジューリングを独立して適用することができることに留意されたい。
いくつかの実施形態によれば、システム情報は、システム情報ブロック(SIB)の数を含み、システム情報送信のためのDCIは、システム情報ブロックとTRPとの間のマッピング関係を示す情報を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、システム情報送信のためのDCIは、全てのシステム情報ブロックが同じTRPによって送信されることを示す情報を含んでもよく、例えば、そのような情報は、全てが同じTRPインジケータにマッピングされる全てのシステム情報ブロックのIDなど、同じTRPにマッピングする全てのシステム情報部分によって提示され得る。いくつかの実施形態によれば、システム情報送信のためのDCIは、異なるTRPによって送信され得るシステム情報ブロックの数を示す情報を含むことができ、同じTRPからのシステム情報ブロックは、同じシステム情報送信ウィンドウ内に含まれるものとし、例えば、DCIは、互いに対応するシステム情報ブロックIDおよびTRPインジケータを含んでもよく、異なるTRPインジケータからのシステム情報ブロックIDは、同じシステム情報ウィンドウに対応することができず、システム情報ウィンドウは、同じTRPインジケータからのシステム情報ブロックIDにのみ対応する。
以下では、マルチTRP動作におけるシステム情報(SI)受信に関連する一例について説明する。システム情報(SIB)受信関連探索空間およびCORESET構成は、SIB1受信およびSIB1受信以外のSIBを含んでもよい。SIB1受信は、searchSpaceZero(CORESETPoolIndex 0のみ)、pdcch-ConfigSIB1(CORESETPoolIndex 0のみ)、およびsearchSpaceSIB1(これは、CORESETPoolIndex 0またはCORESETPoolIndex 1のいずれかを伴うCORESETを用いて構成され得る)を含んでもよく、またはそれに関連してもよい、タイプ0-PDCCH CSS(共通探索空間)に関連または対応し得る。SIB1受信以外のSIBは、タイプ0 A-PDCCH CSS(共通探索空間)に関連または対応してもよく、これは、searchSpaceOtherSystemInformation(これは、CORESETPoolIndex 0またはCORESETPoolIndex 1のいずれかを伴うCORESETを用いて構成され得る)を含んでもよく、またはそれに関連してもよい。UEは、SI受信のために1つのHARQプロセスを維持することのみが必要とされる。
マルチDCIマルチTRP動作CCにおいて、UEが以下、
PDCCH-ConfigCommonによって設定されるタイプ0-PDCCH CSSのためのsearchSpaceSIB1、
PDCCH-ConfigCommonによって設定されるタイプ0 A-PDCCH CSSのためのsearchSpaceOtherSystemInformation、の両方で構成される。
以下の解決策を採用することができ、いずれか一方を両方に採用することができる。
解決策1:UEは、同じCORESETPoolIndexがsearchSpaceSIB1とsearchSpaceOtherSystemInformationの両方に対して構成され得ることが期待される。
解決策2:異なるCORESETPoolIndexがsearchSpaceSIB1およびsearchSpaceOtherSystemInformationのために構成されるとき、UEは、同じSIウィンドウ方式における任意の他のSIBにおいてSIB1が構成されることを期待されず、緩和性能要件に関係し得る。
本開示のいくつかの実施形態によれば、マルチTRP動作においてダウンリンクHARQプロセスを介して送信されるデータによって占有されるレイヤは、UEの能力、例えば、UEがサポートし、そこからデータを受信することができるレイヤの最大数に基づいて構成し得る。したがって、マルチTRP動作では、設定されたレイヤにのみデータを配置した後、ダウンリンクHARQプロセスを介して送信することができる。例えば、データは、最大でも最大数のサポートレイヤに配置することができる。代替的に、データは通常通りに送信されてもよく、データがレイヤの最大数を超える場合、UEは、データを破棄したり、レイヤの最大数に含まれるデータを選択的に取得または利用したりしてもよい。
いくつかの実施形態によれば、サポートレイヤの最大数は、様々な方法で決定することができる。一実施形態では、レイヤの最大数は、時間領域において重複する全てのスケジューリングされたデータにわたるレイヤの合計であり得る。一実施形態では、サポートレイヤの最大数は、時間領域において重複する全てのスケジューリングされたデータにわたるレイヤの最大数であり得る。
いくつかの実施形態によれば、レイヤの最大数に関連するそのようなUEの能力は、ネットワーク側デバイスによって事前に取得され得るか、またはマルチTRPの前などに無線デバイスによって報告され得る。一例では、UEはレイヤの最大数を報告することができる。別の例では、UEは、レイヤの最大数の決定方式を報告することができ、次いで、ネットワーク側デバイスは、それ自体でレイヤの最大数を決定し、それをダウンリンク送信のために利用することができる。
例えば、UEが最大MIMOレイヤを報告するとき、UEは、マルチDCIベースのマルチTRPスケジューリングに対して、BCごとの帯域ごとのCC(FSPC)をサポートすることができ、3つのオプションがある。
オプション1:MIMOレイヤの数は、任意のシンボルにおいて、時間領域において重複する全てのスケジューリングされたPDSCHにわたるPDSCHレイヤの総数としてカウントされる。
オプション2:MIMOレイヤの数は、任意のシンボルにおいて、時間領域において重複する全てのスケジューリングされたPDSCHにわたるPDSCHレイヤの最大数としてカウントされる。
この2つの動作は、図11に示す通りである。
更なる例示的な実施形態が以下に提供される。
実施形態のあるセットは、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナに接続された少なくとも1つの無線機と、少なくとも1つの無線機に接続されたプロセッサと、を有する無線デバイスを含んでもよく、無線デバイスは、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を受信し、ダウンリンク制御情報送信に従って複数のTRPからダウンリンクHARQ送信を受信するように構成される。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータと、各HARQプロセスのためのTRPインジケータと、を有し、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスは、互いに異なるHARQプロセスインジケータを割り当てられる。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータと、TRPインジケータと、各HARQプロセスのための再送信データインジケータとを有し、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセッサインジケータに対応するHARQプロセスのための再送信データインジケータは、HARQプロセスによって再送信されるデータが互いに異なることを示す。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータと、各HARQプロセスのためのTRPインジケータと、を有し、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、無線デバイスは、特定の閾値よりも小さいサイズを有する、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されたデータを取得するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態によれば、特定の閾値は、固定的に事前設定されるか、または同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得る異なるTRPからのHARQプロセスについて無線デバイスが処理することが可能な最大ペイロードサイズに基づいて設定される。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセスインジケータおよび各HARQプロセスのためのTRPインジケータを有し、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、無線デバイスは、異なるTRPからのHARQプロセスが同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得ることがサポートされるときに無線デバイスが満たす必要がある最小性能要件に基づいて構成された、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されたデータを取得するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、HARQプロセッサインジケータと、TRPインジケータと、各HARQプロセスのための冗長バージョン(RV)構成情報とを含み、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセッサインジケータに対応するHARQプロセスのためのRV構成情報は、HARQプロセスによって再送信されRVによって示されるデータが自己復号可能であることを示し、無線デバイスは、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されRVによって示されるデータを取得し、データを自己復号化するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態によれば、ダウンリンク制御情報送信は、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクシステム情報(SI)送信をさらにスケジューリングする。
いくつかの実施形態によれば、システム情報は、システム情報部分の数を含み、ダウンリンク制御情報は、システム情報部分の数が同じTRPによって送信されることを示すか、またはダウンリンク制御情報は、システム情報部分の数が異なるTRPによって送信され、同じTRPからのシステム情報部分が同じシステム情報送信ウィンドウに含まれることを示す。
実施形態の別のセットは、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナに接続された少なくとも1つの無線機と、少なくとも1つの無線機に接続されたプロセッサとを有するネットワーク側デバイスを含んでもよく、ネットワーク側デバイスは、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を無線デバイスに提供し、ダウンリンク制御情報に従って少なくとも1つのダウンリンクHARQ送信を無線デバイスに提供するように構成される。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、異なるTRPからのHARQプロセスが同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得ることがサポートされるか否か、または同じHARQプロセスインジケータに対応する異なるTRPからのHARQプロセスの再送信が特定の制限下で実行され得ることがサポートされるか否かに基づいて、ダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、異なるTRPからのHARQプロセスが同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされることができないという条件下で、ダウンリンク制御情報送信が各HARQプロセスのためのHARQプロセスインジケータおよびTRPインジケータを有するように、ダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成され、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスは、互いに異なるHARQプロセスインジケータを割り当てられる。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、同じHARQプロセスインジケータに対応する異なるTRPからのHARQプロセスの再送信が特定の制限下で実行され得るという条件下で、ダウンリンク制御情報送信が、HARQプロセスインジケータ、TRPインジケータ、および各HARQプロセスのための再送信データインジケータを有するように、ダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成され、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセッサインジケータに対応するHARQプロセスのための再送信データインジケータは、HARQプロセスによって再送信されるデータが互いに異なることを示す。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、同じHARQプロセスインジケータに対応する異なるTRPからのHARQプロセスの再送信が特定の制限下で実行され得るという条件下で、ダウンリンク制御情報送信が、HARQプロセスインジケータおよび各HARQプロセスのためのTRPインジケータを有するようにダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成され、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、ダウンリンクHARQ送信において、特定の閾値よりも小さいサイズを有する異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されるデータを提供する。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、同じHARQプロセスインジケータに対応する異なるTRPからのHARQプロセスの再送信が特定の制限下で実行され得るという条件下で、ダウンリンク制御情報送信がHARQプロセスインジケータおよび各HARQプロセスのためのTRPインジケータを有するようにダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成され、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスのうちの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、ダウンリンクHARQ送信において、異なるTRPからのHARQプロセスが同じHARQプロセスインジケータによってスケジューリングされ得ることがサポートされるときに、無線デバイスが満たす必要がある最小性能要件に基づいて構成される、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されるデータを提供する。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、同じHARQプロセスインジケータに対応する異なるTRPからのHARQプロセスの再送信が特定の制限下で実行され得るという条件下で、ダウンリンク制御情報送信が、各HARQプロセスのための、HARQプロセッサインジケータ、TRPインジケータ、および冗長バージョン(RV)構成情報を含むようにダウンリンク制御情報送信を構成するようにさらに構成される、異なるTRPインジケータに対応するHARQプロセスの少なくともいくつかは、それに割り当てられた同じHARQプロセスインジケータを有し、異なるTRPインジケータおよび同じHARQプロセッサインジケータに対応するHARQプロセスのRV構成情報は、HARQプロセスによって再送信され、RVによって示されるデータが自己復号可能であることを示し、ダウンリンクHARQ送信において、異なるTRPインジケータおよび同じHARQインジケータに対応するHARQプロセスによって再送信されるデータをRVに従って提供する。
いくつかの実施形態によれば、ネットワーク側デバイスは、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクシステム情報(SI)送信をさらにスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を無線デバイスに提供し、ダウンリンク制御情報に従って少なくとも1つのダウンリンクSI送信を無線デバイスに提供するようにさらに構成される。
いくつかの実施形態によれば、システム情報は、いくつかのシステム情報部分を含み、ネットワーク側デバイスは、システム情報部分の数が同じTRPによって送信されることを示すダウンリンク制御情報送信を構成するか、またはシステム情報部分の数が異なるTRPによって送信され、同じTRPからのシステム情報部分が同じシステム情報送信ウィンドウに含まれることを示すダウンリンク制御情報を構成するようにさらに構成される。
実施形態のさらに別のセットは、無線デバイスに、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を受信させ、ダウンリンク制御情報送信に従って複数のTRPからダウンリンクHARQ送信を受信するように構成されるプロセッサを有する装置を含み得る。
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、無線デバイスに、前述の実施形態/例のいずれかの一部または全部を実装させることができる。
実施形態のさらに別のセットは、ネットワーク側デバイスに、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を無線デバイスに提供させ、ダウンリンク制御情報に従って、少なくとも1つのダウンリンクHARQ送信を無線デバイスに提供させるように構成されたプロセッサを有する装置を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、プロセッサは、ネットワーク側デバイスに、前述の実施形態/例のいずれかの一部または全部を実装させることができる。
実施形態のさらに別のセットは、複数の送受信ポイント(TRP)からのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を受信することと、ダウンリンク制御情報送信に従って、複数のTRPからダウンリンクHARQ送信を受信することと、を含む、無線デバイスのための方法を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、本方法は、前述の実施形態/例のいずれかの一部または全部を実装するために、無線デバイスによってさらに実行され得る。
さらに別のセットの実施形態は、複数の送受信ポイント(TRP)から無線デバイスへのダウンリンクハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を少なくともスケジューリングするダウンリンク制御情報送信を提供することと、ダウンリンク制御情報に従って無線デバイスへの少なくとも1つのダウンリンクHARQ送信を提供することと、を含む、ネットワーク側デバイスのための方法を含んでもよい。
いくつかの実施形態によれば、本方法は、ネットワーク側デバイスによってさらに実行されて、前述の実施形態/例のいずれかの一部または全部を実装することができる。
別の例示的な実施形態は、アンテナと、アンテナに接続された無線機と、無線機に動作可能に接続された処理要素と、を有するデバイスを含むことができ、このデバイスは、前述の実施例の任意のまたは全ての部分を実装するように構成されている。
さらに別の例示的な実施形態は、デバイスによって、前述の実施例のいずれかまたは全ての部分を実行することを含む方法を含んでもよい。
実施形態の更なる例示的なセットは、デバイスで実行された際に、デバイスに、前述の実施例のいずれかの任意のまたは全ての部分を実装させるプログラム命令を含む、非一時的コンピュータアクセス可能記憶媒体を含むことができる。
また更なる例示的な実施形態は、プロセッサと、実行されたときに、デバイスに前述の実施例のいずれかの一部または全部を実装させるプログラム命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体と、を有するデバイスを含んでもよい。
また更なる例示的な実施形態は、前述の実施例のうちのいずれかの任意の部分または全ての部分を実行するための命令を有するコンピュータプログラム製品を含んでもよい。
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界または政府の要件を満たすまたは超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシおよびプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されないまたは許可されていないアクセスまたは使用のリスクを最小限に抑えるように管理および取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
本開示の実施形態は、任意の様々な形態のいずれかで実現されてもよい。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実施される方法、コンピュータ可読メモリ媒体、またはコンピュータシステムとして実現することができる。他の実施形態は、ASICなどの1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現されてもよい。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体は、非一時的コンピュータ可読メモリ媒体がプログラム命令および/またはデータを格納するように構成されてもよく、プログラム命令は、コンピュータシステムによって実行された場合、コンピュータシステムに、方法、例えば、本明細書に記載の方法実施形態のうちのいずれか、または本明細書に記載の方法実施形態の任意の組み合わせ、または本明細書に記載の方法実施形態のうちのいずれかの任意のサブセット、またはこのようなサブセットの任意の組み合わせを実行させる。
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE106またはBS102)は、プロセッサ(またはプロセッサのセット)および記憶媒体を含むように構成してもよい。ここで、記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、記憶媒体からプログラム命令を読み込み、実行するように構成されている。プログラム命令は、本明細書に記載された種々の方法の実施形態の任意のもの(または、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、または、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれかの任意のサブセット、または、このようなサブセットの任意の組み合わせ)を実施するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれかにおいて実現されてもよい。
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態および修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態および修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。