JP2024503041A - ステンシルプリンタ内のステンシルを交換及び洗浄するシステム及び方法 - Google Patents

Abstract

ステンシルプリンタ内のステンシルを取り除いて洗浄するシステム及び方法は、可動カートの支援を受けて使用済みのステンシルをステンシルプリンタから取り除くことと、使用済みのステンシルを可動カートによって洗浄ステーションへ輸送することと、使用済みのステンシルを可動カートから取り除くことと、使用済みのステンシルを洗浄ステーションへ送達することと、ステンシルを洗浄することと、洗浄したステンシルを洗浄ステーションから取り除くことと、将来の使用のために洗浄したステンシルを可動カートへ送達することとを含む。【選択図】図８

Description

関連出願の相互参照
本願は、「ＳＹＳＴＥＭ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ ＦＯＲ ＲＥＰＬＡＣＩＮＧ ＡＮＤ ＣＬＥＡＮＩＮＧ Ａ ＳＴＥＮＣＩＬ ＩＮ Ａ ＳＴＥＮＣＩＬ ＰＲＩＮＴＥＲ」と題する、２０２１年１月１２日に出願された同時係属中の米国仮特許出願第６３／１３６，４０３号の米国特許法第１１９条（ｅ）項に基づく利益を主張し、この米国仮特許出願は、あらゆる目的で、引用することによりその全体が本開示の一部をなす。

開示の背景
１．発明の分野
本願は、包括的には、粘性材料、例えばはんだペーストを電子基板、例えばプリント回路基板（ＰＣＢ）上に印刷するステンシルプリンタ及び関連する方法に関し、より具体的には、ステンシルプリンタ内のステンシルを交換及び洗浄するシステム及び方法に関する。

２．関連技術の説明
表面実装プリント回路基板を製造する際に、ステンシルプリンタを用いて、回路基板上にはんだペーストを印刷することができる。通常、その上にはんだペーストが堆積されることになる、パッド又は何らかの他の導電性表面のパターンを有する回路基板がステンシルプリンタの中に自動的に送り込まれ、回路基板上にはんだペーストを印刷する前に、回路基板上の１つ以上の小穴又はマーク（「フィデューシャル（ｆｉｄｕｃｉａｌｓ：基準部）」として知られる）を用いて、回路基板をステンシルプリンタのステンシル又はスクリーンと適切に位置合わせする。幾つかのシステムでは、視覚システムを具現する光学位置合わせシステムを用いて、回路基板をステンシルと位置合わせする。

上記プリンタにおいて、回路基板がステンシルと適切に位置合わせされると、回路基板はステンシルまで上昇されて、はんだペーストがステンシルに吐出される。ワイパブレード（すなわちスクイージ）がステンシルを横断して、ステンシルの孔を通して回路基板にはんだペーストを押し出す。スクイージがステンシルを横切るように移動する際、はんだペーストはブレードの前方において伸び広がる傾向がある。これにより、望ましくははんだペーストの混合及び剪断が生じ、スクリーンすなわちステンシルの孔を満たすのを容易にするのに所望の粘度が得られる。はんだペーストは、通常、標準的なカートリッジからステンシルに吐出される。その後、ステンシルは回路基板から切り離され、回路基板とはんだペーストとの間の接着によって、材料の大部分が回路基板上に留まる。ステンシルの表面上に残される材料は、更なる回路基板が印刷される前に、洗浄プロセスにおいて取り除かれる。

回路基板を印刷する際の別のプロセスは、はんだペーストが回路基板の表面上に堆積された後に、回路基板を検査することを伴う。回路基板を検査することは、清浄な電気的接続を形成できると判断するのに重要である。はんだペーストが多すぎると短絡が生じる可能性があり、一方、適切な位置においてはんだペーストが少なすぎると、電気的接触が妨げられる可能性がある。一般に、視覚検査システムを更に利用して、回路基板上のはんだペーストの２次元又は３次元の検査を提供する。

現代のステンシルプリンタには、ルーティン動作を行うために、手作業による介入が必要となる。例えば、切替中において、作業者は、ステンシルの変更、はんだペーストカートリッジの交換、スクイージブレードの交換、及び支持ツールの交換等、多くの手作業によるタスクを行わなければならない。これらのタスクのそれぞれにおいて、作業者は手作業でタスクを行う必要がある。例えば、大多数のステンシルプリンタにおいて、作業者は、ステンシルをロック解除し、ステンシルを取り除き、交換ステンシルを適切に挿入し、交換ステンシルを適所にロックしなければならない。切替動作は３０分程かかり得て、その間、ステンシルプリンタは動作しておらず、ＰＣＢ作製ラインが稼働しないという結果となり得る。

開示の概要
本開示の１つの態様は、ステンシルプリンタ内のステンシルを取り除いて洗浄する方法に関する。１つの実施の形態において、本方法は、可動カートの支援を受けて使用済みのステンシルをステンシルプリンタから取り除くことと、使用済みのステンシルを可動カートによって洗浄ステーションへ輸送することと、使用済みのステンシルを可動カートから取り除くことと、使用済みのステンシルを洗浄ステーションへ送達することと、ステンシルを洗浄することと、洗浄したステンシルを洗浄ステーションから取り除くことと、将来の使用のために洗浄したステンシルを可動カートへ送達することとを含む。

本方法の実施の形態は、本方法を人間の介入を必要とすることなく行うことを更に含むことができる。本方法は、少なくとも２つのステンシルプリンタに対して行うことができる。可動カートは、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイを含む、他の部品を輸送するように構成することができる。可動カートは、ステンシルプリンタ及び洗浄ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されたインタフェースを含むことができる。可動カートは、ステンシルプリンタ及び洗浄ステーションに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内で受けられ、少なくとも１つの送達デバイスを完全にドッキングする前に可動カートをステンシルプリンタ及び洗浄ステーションとそれぞれ位置合わせする少なくとも１つのピンを含むことができる。本方法は、部品の画像を取得し、所定の識別マークに基づいて部品が正しい部品であるかどうかを照合することによって部品を識別することを更に含むことができる。

本開示の別の態様は、ステンシルプリンタ内のステンシルを取り除いて洗浄するシステムに関する。１つの実施の形態において、本システムは、取り除き可能なステンシルを有するステンシルプリンタと、洗浄ステーションと、可動カートであって、使用済みのステンシルをステンシルプリンタから取り除き、使用済みのステンシルカートを洗浄ステーションへ輸送し、使用済みのステンシルを可動カートから取り除き、使用済みのステンシルを洗浄ステーションへ送達し、洗浄したステンシルを洗浄ステーションから取り除き、将来の使用のために洗浄したステンシルを可動カートへ送達するように構成された、可動カートとを備える。

本システムの実施の形態は、余分なはんだペーストを支持するように構成されたペーストパンを更に備えることができる。本システムは、少なくとも１つの追加のステンシルプリンタを更に備えることができる。可動カートは、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイを含む、他の部品を輸送するように構成することができる。可動カートは、ステンシルプリンタと関連付けられたドッキングステーション及び洗浄ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されたインタフェースを含むことができる。可動カートは、ステンシルプリンタと関連付けられた少なくとも１つのガイド部及び洗浄ステーションと関連付けられた少なくとも１つのガイド部内で受けられ、可動カートを完全にドッキングする前に可動カートをステンシルプリンタ及び洗浄ステーションとそれぞれ位置合わせする少なくとも１つのピンを含むことができる。可動カートは、部品の画像を取得し、所定の識別マークに基づいて部品が正しい部品であるかどうかを照合することによって部品を識別する撮像装置を含むことができる。

本開示の更に別の態様は、はんだペーストをステンシルプリンタから回収する方法に関する。１つの実施の形態において、本方法は、可動カートの支援を受けて余分なはんだペーストをステンシルプリンタから取り除くこと、余分なはんだペーストを可動カートによってはんだペースト回収ステーションへ輸送すること、余分なはんだペーストを可動カートから取り除くこと、余分なはんだペーストをはんだペースト回収ステーションへ送達すること、将来の使用のために余分なはんだペーストを貯蔵することを含む。

本方法の実施の形態は、余分なはんだペーストをペーストパン内に収容することを更に含むことができる。可動カートは、ステンシルプリンタ及びはんだペースト回収ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されたインタフェースを含むことができる。可動カートは、ステンシルプリンタ及びはんだペースト回収ステーションと関連付けられた少なくとも１つのガイド部内で受けられ、少なくとも１つの送達デバイスを完全にドッキングする前に可動カートをステンシルプリンタ及びはんだペースト回収ステーションとそれぞれ位置合わせする少なくとも１つのピンを含むことができる。本方法は、部品の画像を取得し、所定の識別マークに基づいて部品が正しい部品であるかどうかを照合することによって部品を識別することを更に含むことができる。

本開示の別の態様は、はんだペーストをステンシルプリンタから回収するシステムに関する。１つの実施の形態において、本システムは、ステンシルプリンタと、はんだペースト回収ステーションと、可動カートであって、余分なはんだペーストをステンシルプリンタから取り除き、余分なはんだペーストをはんだペースト回収ステーションへ輸送し、余分なはんだペーストを可動カートから取り除き、余分なはんだペーストをはんだペースト回収ステーションへ送達するように構成された、可動カートとを備える。

本システムの実施の形態は、余分なはんだペーストをペーストパン内に収容することを更に含むことができる。本システムは、少なくとも１つの追加のステンシルプリンタを更に備えることができる。可動カートは、ステンシルと、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイとを含む、他の部品を輸送するように構成することができる。可動カートは、ステンシルプリンタと関連付けられたドッキングステーション及びはんだペースト回収ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されたインタフェースを含むことができる。可動カートは、ステンシルプリンタと関連付けられた少なくとも１つのガイド部及びはんだペースト回収ステーションと関連付けられた少なくとも１つのガイド部内で受けられ、可動カートを完全にドッキングする前に可動カートをステンシルプリンタ及びはんだペースト回収ステーションとそれぞれ位置合わせする少なくとも１つのピンを含むことができる。可動カートは、部品の画像を取得し、所定の識別マークに基づいて部品が正しい部品であるかどうかを照合することによって部品を識別する撮像装置を含むことができる。

図面の簡単な説明
添付図面は、縮尺どおりに描かれることを意図されていない。図面では、種々の図に示されている同一又は略同一の各構成部材は同様の符号によって表される。明確であるために、全ての図面において全ての構成部材が符号を付けられていない場合がある。

ステンシルプリンタの前面図である。 ステンシルプリンタの前面斜視図である。 図２に示されているステンシルプリンタの上面図であって、一部を取り除いた状態を示す図である。 ステンシルプリンタ内のステンシルを交換する方法を示す図である。 本開示の実施形態に係る可動カートの概略図であって、可動カートがステンシルプリンタに近接した状態を示す図である。 ステンシルプリンタへステンシルを送達するように及びステンシルプリンタからステンシルを受け取るように構成された可動カートの概略図である。 ステンシルプリンタへ部品を送達するように及びステンシルプリンタから部品を受け取るように構成された可動カートの概略図である。 ステンシルプリンタに隣接して位置決めされた本開示の実施形態の可動カートの斜視図である。 ステンシルクリーナに隣接して位置決めされた可動カートの斜視図である。 ステンシルフリッパがステンシルクリーナに概して統合された状態を示す、可動カート及びステンシルクリーナの斜視図である。 ステンシルフリッパがステンシルクリーナの前に配置された状態を示す、可動カート及びステンシルクリーナの斜視図である。 ロボットアームがステンシルクリーナに隣接して配置された状態を示す、可動カート及びステンシルクリーナの斜視図である。 互いに積み重ねられたステンシルの斜視図である。 スクイージブレードの斜視図である。 ツールの斜視図である。 はんだペーストをステンシルプリンタから回収する方法を示す図である。 ペーストパンを含むはんだペースト回収システムの斜視図である。

開示の詳細な説明
本開示は包括的には、表面実装技術（ＳＭＴ）プロセスラインにおいて利用され、アセンブリ材料（例えば、はんだペースト、導電性インク又は封入材料）を基板（ｓｕｂｓｔｒａｔｅ）（例えば、本開示において、「電子基板」、「回路基板」、「板（ｂｏａｒｄ）」、「ＰＣＢ」、「ＰＣＢ基板」、「基板」、又は「ＰＣＢ板」と称する）上に塗布するか、又は検査、再加工又は基板上への電子構成要素の載置のような他の動作を実行するように構成された、材料塗布機械（本開示において、「ステンシルプリンタ」、「スクリーンプリンタ」、「印刷機」、又は「プリンタ」と称する）及び他の機器に関する。具体的には、本開示の実施形態は、プリント回路基板を作製するために使用されるステンシルプリンタを参照しながら以下に説明される。

例示のためだけであり、普遍性を限定するものではないが、ここで、添付の図面を参照しながら本開示が詳細に説明される。本開示は、その応用形態に関して、以下の説明に記載されるか、又は図面に示される構成の細部及び構成要素の配置には限定されない。本開示において記載される原理は、他の実施形態でも使用可能であり、種々の方法において実践又は実行することができる。また、本開示において用いられる言い回し及び用語は、説明することを目的としており、限定するものと見なされるべきではない。本開示において単数のものとして参照されるシステム及び方法の例、実施形態、構成要素、要素又は動作に対する任意の参照は、複数のものを含む実施形態も包含することができ、本開示における任意の実施形態、構成要素、要素又は動作に対する複数のものとしての任意の参照は、単数のもののみを含む実施形態も包含することができる。単数形又は複数形における参照は、ここに開示されるシステム又は方法、それらの構成要素、動作又は要素を限定することを意図されていない。本開示において「～を含む」、「～を備える」、「～を有する」、「～を含有する」、「～を伴う」及びそれらの変形の用語を使用することは、その前に列挙される物品と、その均等物及び追加の物品とを包含することを意味する。「又は／若しくは」に対する参照は、「又は／若しくは」を用いて説明される任意の用語が、この説明される用語の単一のもの、２つ以上、及び全てのもののうちの任意のものを示すことができるような包括的なものと解釈することができる。加えて、本書類と、引用することにより本開示の一部をなす書類との間で用語の使用法が一貫しない場合、本開示の一部をなす文献における用語の使用法は、本書類の使用法に対する補足であり、非一貫性が矛盾をきたすものである場合、本書類における用語の使用法が有効である。

例示を目的として、以下、本開示の実施形態について、はんだペースト等のアセンブリ材料を回路基板上に印刷するために使用されるステンシルプリンタを参照しながら説明する。しかしながら、当業者であれば、本開示の実施形態は回路基板上にはんだペーストを印刷するステンシルプリンタに限らず、糊及び封止材料等の他の粘着性のアセンブリ材料の吐出を必要とする他の用途において使用できることを理解するであろう。例えば、チップスケールパッケージ用のアンダーフィルとして使用されるエポキシを印刷するために装置を使用することができる。さらに、本開示の実施形態に係るステンシルプリンタは、回路基板上にアセンブリ材料を印刷するものに限らず、半導体ウエハ等の様々な基板上に他の材料を印刷するために使用されるものを含む。また、スクリーン及びステンシルの用語は、本開示においては、基板に印刷されるパターンを規定するプリンタ内のデバイスを説明するために区別なく使用することができる。或る特定の実施形態において、ステンシルプリンタは、マサチューセッツ州ホプキントンのＩＴＷ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ａｓｓｅｍｂｌｙ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔにより提供されるＭｏｍｅｎｔｕｍ（登録商標）又はＥｄｉｓｏｎ（登録商標）シリーズのステンシルプリンタプラットフォームを含むことができる。例示的なステンシルプリンタは、概して図１において５で指定されている。この実施形態において、ステンシルプリンタ５は、マサチューセッツ州ホプキントンのＩＴＷ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ａｓｓｅｍｂｌｙ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔにより提供されるＭｏｍｅｎｔｕｍ（登録商標）シリーズのステンシルプリンタプラットフォームである。

図２を参照すると、本開示の実施形態に係るステンシルプリンタが概して１０で示されている。示されているように、ステンシルプリンタ１０は、ステンシルプリンタの構成部品を支持するフレーム１２を有する。ステンシルプリンタの構成部品は、一部として、コントローラ１４と、ディスプレイ１６と、ステンシル１８と、プリントヘッド又はプリントヘッドアセンブリとを含むことができる。プリントヘッド又はプリントヘッドアセンブリは、概して２０で示されており、以下でより詳細に説明する方法ではんだペーストを塗布するように構成される。

図２に示され、以下で説明するように、ステンシル及びプリントヘッドアセンブリは、適宜、フレーム１２に連結することができる、又は別様に接続することができる。１つの実施形態において、プリントヘッドアセンブリ２０は、プリントヘッドアセンブリガントリ２２上に搭載することができ、プリントヘッドアセンブリガントリ２２は、フレーム１２上に搭載することができる。プリントヘッドアセンブリガントリ２２により、プリントヘッドアセンブリ２０は、コントローラ１４の制御下においてｙ軸方向に移動することが可能となるとともに、ステンシル１８と係合することでプリントヘッドアセンブリに圧力を加えることが可能となる。或る特定の実施形態において、プリントヘッドアセンブリ２０は、ステンシル１８の上方に載置することができるとともに、ｚ軸方向に降下してステンシルに接触及び封止係合することができる。

ステンシルプリンタ１０は、プリント回路基板（本開示においては「プリント配線基板」、「基板」、又は「電子基板」と称する場合がある）をステンシルプリンタ内の印刷位置へ輸送する、レール（図示せず）を有するコンベヤシステムも有することができる。レールは、本開示においては「トラクタフィード機構」と称する場合がある。トラクタフィード機構は、本開示において「プリントネスト」と称する場合があるステンシルプリンタの作業領域へ回路基板を送り込む、積み込む、又は別様に送達するとともに、プリントネストから回路基板を積み下ろすように構成される。

加えて図３を参照すると、ステンシルプリンタ１０は、回路基板２９（破線で示されている）を支持する支持アセンブリ２８を有する。支持アセンブリ２８は、印刷動作時に回路基板が安定するように、回路基板を上昇させ、固定する。或る特定の実施形態において、基板支持アセンブリ２８は、特定の基板支持システム、例えば、堅固な支持体、複数のピン、又は柔軟なツール等を更に有することができ、基板支持システムは、回路基板が印刷位置にあるときに回路基板の下方に位置決めされる。基板支持システムは、一部が、回路基板の内部領域を支持して、印刷動作時の回路基板の曲げ又は反りを防止するのに使用することができる。

１つの実施形態において、プリントヘッドアセンブリ２０は、印刷動作時にはんだペーストをプリントヘッドアセンブリに提供する、ディスペンサ、例えば、はんだペーストカートリッジ等の供給源からはんだペーストを受け取るように構成することができる。カートリッジの代わりに、はんだペーストを供給する他の方法を利用してもよい。例えば、はんだペーストは、ブレード間において又は外部の供給源から手作業で堆積させることができる。加えて、或る特定の実施形態において、コントローラ１４は、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎによって提供されるＭｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）オペレーティングシステム等の適したオペレーティングシステムを有するパーソナルコンピュータを使用し、特定用途向けソフトウェアを用いてステンシルプリンタ１０の動作を制御するように構成することができる。コントローラ１４は、回路基板を作製する生産ラインを制御するために使用されるマスターコントローラとネットワーク接続することができる。

１つの構成において、ステンシルプリンタ１０は以下のように動作する。回路基板２９は、コンベヤレールを使用してステンシルプリンタ１０内へ積み込まれる。支持アセンブリ２８は、印刷位置へ回路基板２９を上昇させ、固定する。そして、プリントヘッドアセンブリ２０は、プリントヘッドアセンブリのブレードがステンシル１８に対して所望の圧力で接触するまでｚ軸方向に降下される。そして、プリントヘッドアセンブリ２０は、プリントヘッドアセンブリガントリ２２によって、ステンシル１８を横切ってｙ軸方向に移動される。プリントヘッドアセンブリ２０は、ステンシル１８内の孔を通じて回路基板２９上にはんだペーストを堆積させる。プリントヘッドアセンブリが孔を横切ってステンシル１８を完全に横断すると、プリントヘッドアセンブリはステンシルから持ち上げられ、回路基板２９はコンベヤレール上へ戻るように降下させられる。回路基板２９は、ステンシルプリンタ１０から解放及び輸送され、これにより、第２の回路基板をステンシルプリンタ内へ積み込むことができる。第２の回路基板２９上に印刷するために、プリントヘッドアセンブリはｚ軸方向に降下させられてステンシルと接触し、第１の回路基板に使用された方向とは逆方向にステンシル１８を横切って移動させられる。

印刷前に回路基板２９に対してステンシル１８を位置合わせする、及び印刷後に回路基板を検査する目的のために、撮像システム３０を設けることができる。１つの実施形態において、撮像システム３０は、ステンシル１８と回路基板が支持される支持アセンブリ２８との間に配設することができる。撮像システム３０は、撮像システムを移動させるために撮像ガントリ３２に連結される。１つの実施形態において、撮像ガントリ３２は、フレーム１２に連結することができ、フレーム１２の側方レール間を延在する梁を有し、ｙ軸方向における回路基板２９の上方で撮像システム３０に前後移動をモータらす。撮像ガントリ３２は、撮像システム３０を収容するキャリッジデバイスを更に有することができ、ｘ軸方向における梁の長さに沿って移動するように構成される。撮像システム３０を移動させるために使用される撮像ガントリ３２の構造は、はんだペースト印刷の技術において既知である。回路基板又はステンシルの予め定められた領域の画像をそれぞれ撮影するためにステンシル１８の下方であって回路基板２９の上方の任意の位置に撮像システム３０が位置することができるような配置となっている。

はんだペーストを回路基板に対して１回以上塗布した後、余分なはんだペーストがステンシル１８の底に蓄積し得て、概して３４で示されるステンシルワイパセンブリがステンシルの下方を移動して余分なはんだペーストを取り除くことができる。他の実施形態において、ステンシル１８は、ステンシルワイパセンブリの上方を移動してもよい。

上述のように、ステンシルプリンタは、或る特定の部品の交換及び／又は補充動作を行うために、手作業による介入が必要となる。例えば、典型的なステンシルは、或る特定の期間後、例えば、４時間後に交換が必要となる。また、ステンシルは、別個の生産運転（ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ ｒｕｎｓ）のために交換が必要となる。加えて、温度制御されたはんだペーストをステンシルプリンタに供給するはんだペーストカートリッジは、時間の経過に伴い、例えば、４時間以内に交換が必要となる。別個の生産運転には、異なるはんだペースト材料が必要となり得る。定期的な交換を必要とする別の部品は、使用時に摩耗するスクイージブレードである。そして最後に、印刷位置において基板を支持するために使用されるツールは、１つの生産品から別の生産品へ変更するときに交換される。

図４を参照すると、ステンシルを交換する方法が概して４０で指定されている。ステンシルは、はんだペーストをプリント回路基板上に印刷するために使用される。ステンシルは、多くの場合、ステンレス鋼又はニッケルから作製される。示されているように、新しい生産運転のために、又は既設のステンシルの摩耗により、４１において新しいステンシルの要求が行われると、４２において清浄なステンシルがステンシル貯蔵室から取り出され、４３において、「プリンタ１」、「プリンタ２」、及び「プリンタ３」として識別された幾つかのステンシルプリンタのうちの１つへ輸送される。ステンシルプリンタは、プリント回路基板を作製するために使用される単一の生産ラインの一部、又は幾つかの生産ラインの一部とすることができる。ステンシルプリンタの数は様々であり得る。生産ラインにおいて、「清浄でない」又は使用済みのステンシルはステンシルプリンタから取り除かれ又は取り外され、「清浄な」又は新しいステンシルは、ステンシルプリンタ内へ挿入され、使用のために固定される。清浄でないステンシルは、４４において、ステンシルを洗浄して再利用の準備をするステンシル洗浄ステーション４５へ輸送される。洗浄されると、ステンシルは、４６において、ステンシルを同じ又は異なる生産運転時に再利用する準備ができている清浄なステンシル貯蔵室４２へ戻るように輸送される。

１つの実施形態において、トレイ上に配置されたステンシル及び／又は部品を交換する方法は、新しい生産運転のために、又は既設のステンシルの摩耗により、トレイ上の新しいステンシル及び／又は部品の要求が行われると、清浄なステンシル及び／又は部品が可動カート上に提供されることを含むことができる。生産ラインにおいて、「清浄でない」又は使用済みのステンシル及び／又は部品はステンシルプリンタから取り除かれ、「清浄な」又は新しいステンシル及び／又は部品は、可動カートからステンシルプリンタ内へ挿入され、使用のために固定される。清浄でないステンシル及び／又は部品は、ステンシル及び／又は部品を洗浄して再利用の準備をする洗浄ステーションへ輸送される。洗浄されると、ステンシル及び／又は部品は、ステンシル及び／又は部品を同じ又は異なる生産運転時に再利用することができる、ステンシルプリンタ又は貯蔵室へ戻るように輸送することができる。

本開示の実施形態は、ステンシルプリンタの切替プロセスを自動化するとともに、図４を参照して説明した方法のうちの１つ以上を実施するように構成された送達システムに関する。１つの実施形態において、送達システムは、ステンシルプリンタに係合し、交換用及び補充用の部品及び材料をステンシルプリンタに対して供給する及び受け取るように構成された可動カートを有する。例えば、ステンシルプリンタは、可動カートを受けるように構成されたドッキングステーションを有することができる。ドッキングステーションは、可動カートがステンシルプリンタと通信できるようにするインタフェースを有することができる。単一の可動カートは、切替ステンシル及び／又は交換ステンシルを有するように構成することができる。切替時において、例えば、ステンシルプリンタは、異なる物品を生産するように再構成しなければならない。したがって、新しいステンシルをステンシルプリンタ内に利用し、異なる製品を生産することができる。

本開示において説明する切替プロセスは、各部品を交換及び／補充するように構成された単一の可動カートによって実現することができる。他の実施形態において、２つ以上の可動カートを設けることができる。例えば、ステンシルの切替のために、可動カートは、所定数のステンシルを支持するように構成される。可動カート及び／又はステンシルプリンタは、ステンシルを識別し、ステンシルを貯蔵し、ステンシルをステンシルプリンタへ及びステンシルプリンタから輸送し、ステンシルを検査し、ステンシルプリンタとインタフェース接続するように構成することができる。可動カートは、ステンシル等の使用済み部品をステンシルプリンタから取り除くように構成することもできる。

本開示の実施形態は、ステンシルプリンタのための補充プロセスを自動化するように構成された送達システムに更に関する。１つの実施形態において、送達システムは、ステンシルプリンタに係合し、交換用及び補充用の部品及び材料をステンシルプリンタに対して供給する及び受け取るように構成された可動カートを有する。例えば、ステンシルプリンタは、可動カートを受けるように構成されたドッキングステーションを有することができる。ドッキングステーションは、可動カートがステンシルプリンタと通信できるようにするインタフェースを有することができる。単一の可動カートは、切替ステンシル及び交換ステンシルを有するように構成することができる。

本開示において説明する補充プロセスは、補充可能な部品を補充するように構成された単一の可動カートによって実現することができる。他の実施形態において、２つ以上の可動カートを設けることができる。例えば、ステンシルの補充のために、可動カートは、幾つかの交換はんだペーストカートリッジを支持するように構成される。可動カート及び／又はステンシルプリンタは、交換はんだペーストカートリッジを識別し、カートリッジを貯蔵し、カートリッジをステンシルプリンタへ及びステンシルプリンタから輸送し、カートリッジを検査し、ステンシルプリンタとインタフェース接続するように構成することができる。

図５を参照すると、１つの実施形態において、概して８０で示されている可動カートは、交換及び／又は補充部品を支持するように構成されたフレーム又はハウジング８２を有する。示されているように、フレーム８２は、概して矩形であり、それぞれ８４で示されているホイール又はキャスタ上で支持される。１つの実施形態において、可動カート８０は、作業者が可動カートのハウジング８２を押すことによって手作業で移動されるように構成される。この実施形態において、可動カート８０は、プッシュバー又はハンドルを有して構成することができる。別の実施形態において、可動カート８０は、可動カート、ステンシルプリンタ１０、生産ライン、及び／又は何らかの他の専用の制御と関連付けられる遠隔制御又は自動化された制御によって自動的に移動されるように構成される。この実施形態において、可動カート８０は、適したモータ及びドライブトレインによって駆動されるホイールを含むことができ、可動カート、ステンシルプリンタ１０、生産ライン、及び／又は何らかの他の専用の制御と関連付けられた制御は、可動カートを制御するように構成される。可動カート８０は、可動カートを貯蔵室から例えばステンシルプリンタへ案内するために、１つ以上のセンサ及び／又は視覚システム、例えばカメラを更に有することができる。

可動カート８０は、それぞれが８６で示される１つ以上の棚を有し、１つ以上の棚は、ステンシルプリンタ１０のための部品を貯蔵するように構成される。例えば、棚８６は、新しい及び使用済みのステンシル、及び／又は他の部品、例えば、新しい及び消費済み／使用済みのペーストカートリッジ、新しい及び使用済みのスクイージブレード、並びに新しい及び使用済みのツールを支持するように特定的に設計することができる。１つ以上の棚８６は、ステンシルプリンタ１０との動作に適した高さを実現するために、ハウジング８２内で鉛直に移動するように構成することができる。幾つかの棚８６は、ステンシルプリンタ１０内における使用の準備ができた清浄な又は新しい部品を支持する「清浄な棚」として指定することができる。幾つかの棚８６は、ステンシルプリンタ１０から取り出される使用済みの部品を支持する「清浄でない棚」として指定することができる。棚８６は、様々な部品を受け取るために、互いに特定の距離だけ間隔を空けることができる。例えば、棚８６は、ステンシルのフレーム厚さに適応するために、約９．５ｍｍから約１４０ｍｍ（３／８インチから１１／２インチ）だけ間隔を空けることができる。

なお、棚が水平に向けられたものとして図示されているが、棚は、鉛直面においてステンシルが棚スロット内へ挿入される及び棚スロットから取り除かれる鉛直の向きで配置することができることを理解すべきである。

可動カート８０は、部品を可動カートからステンシルプリンタ１０へ、及びステンシルプリンタから可動カートへ輸送するために使用される１つ以上のデバイスを有して構成することができる。例えば、デバイスは、可動カートからの部品、例えばステンシルの取り除き及び挿入を支援するグリッパ又は輸送アームを含むことができる。

可動カート８０は、ステンシルプリンタ１０上に設けられたドッキングステーション内でドッキングするように設計されたインタフェースを有して構成することができる。図５に示されている１つの実施形態において、可動カート８０は、ステンシルプリンタ１０のドッキングステーション１１２内で機械インタフェース及び電気通信インタフェースの両方からドッキングするように構成されたインタフェース１１０を有する。特定の実施形態において、可動カート８０は、ステンシルプリンタ１０の固有の機械インタフェースに接続する固有の機械インタフェースを有して構成することができる。固有の機械インタフェースは、幾何学的特徴を含むことができる。図６に示されている別の実施形態において、可動カート８０は、それぞれが１１４で示されるピンを有して構成することができ、ピンは、それぞれが１１６で示される、ステンシルプリンタ１０に関連付けられたガイド部内で受けられ、可動カートを完全にドッキングする前に、可動カートがステンシルプリンタに対して位置合わせされる。電気／磁気ガイド部、視覚ガイド部、センサ、ラッチ等、他のタイプのガイド部を使用することができる。可動カート８０は、ステンシルプリンタ１０のドッキングステーション内でドッキングすると、ステンシルプリンタと物理的に係合することができる、又はステンシルプリンタから間隔を空けることができる。

図６を参照すると、可動カート８０は、ステンシルプリンタ１０内において、それぞれが１８で示されるステンシルを交換するのに特に適したものとすることができる。棚８６は、ステンシルプリンタ１０の内外へ往復するステンシル１８を支持するように構成される。棚８６は、所望の高度を実現するために鉛直方向に移動するように構成することができる。可動カート８０と関連付けられたデバイスは、ステンシルが所望の高度に置かれると、可動カートからステンシル１８をステンシルプリンタ１０の内外へ移動させるように構成することができる。ステンシル１８の移動は、可動カート８０、ステンシルプリンタ１０、及び／又は生産ラインと関連付けられたコントローラの制御下において自動的に実現することができる。

図７を参照すると、１つの実施形態において、可動カート８０は、１２２で示される適切なモータ及びドライブトレインによって駆動されるホイール８４と、可動カートの移動を制御するように構成された遠隔コントローラ１２４等のコントローラとを有する。可動カート８０は、モータ及びドライブトレイン１２２を介して可動カートの移動のために給電する、電源１２６、例えばバッテリを更に有する。

図８及び図９を参照すると、概して２００で示されている本開示の実施形態の可動カートは、概して２０５で示されているステンシルプリンタ（図８）からステンシルを取り除いて交換し、概して２１０で示されている洗浄ステーション（図９）へステンシルを送達するように構成される。１つの実施形態において、洗浄ステーション２１０はステンシル洗浄ステーションであるが、洗浄ステーションは、トレイ内に支持された任意の数のスクイージブレード及びツール等の部品を洗浄するように構成することができる。上述のように、ステンシルは、はんだペーストをプリント回路基板上に印刷するために使用される。ステンシルは、多くの場合、ステンレス鋼又はニッケルから作製される。新しい生産運転のために、又は既設のステンシルの摩耗により、新しいステンシルの要求が必要となると、清浄なステンシルが可動カート２００によってステンシルプリンタ２０５へ輸送される。「清浄でない」又は使用済みのステンシルは、ステンシルプリンタ２０５から取り除かれ、「清浄な」又は新しいステンシルは、ステンシルプリンタ内へ挿入され、使用のために固定される。清浄でないステンシルは、ステンシルプリンタ２０５から取り除かれ、新しいステンシルがステンシルプリンタ内で交換される。これらの機能は、可動カート２００によって行うことができる。図９に示されているように、清浄でないステンシルは、ステンシルを洗浄して再利用の準備をする洗浄ステーション２１０へ輸送される。可動カート２００はこの機能も行うことできる。洗浄されると、ステンシルは、可動カート２００によって、ステンシルを同じ又は異なる生産運転時に再利用する準備ができている、ステンシルプリンタ２０５又はステンシル貯蔵室へ戻るように輸送することができる。

ステンシルプリンタ１０と同様に、ステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０は、それぞれ、可動カート２００を受けるように構成されたドッキングステーションを含むように構成することができる。ドッキングステーションは、可動カート２００がステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０と通信できるようにするインタフェースを有することができる。可動カート８０を参照して上述したように、可動カート２０５は、ステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０上に設けられたドッキングステーション内でドッキングするように設計された、接合インタフェースを有して構成することができる。この構成は、可動カート２００がステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０のドッキングステーション内で機械インタフェース及び電気通信インタフェースの両方からドッキングするように構成されるようになっている。可動カート２００は、ステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０の固有の機械インタフェースと接合する固有の機械インタフェースを有して構成することができる。固有の機械インタフェースは、幾何学的特徴を含むことができる。可動カート８０と同様に、可動カート２００は、ステンシルプリンタ２０５及び洗浄ステーション２１０と関連付けられたガイド部内で受けられ、可動カートをステンシルプリンタ及び洗浄ステーションと位置合わせして可動カートを完全にドッキングすることが可能なピンを有して構成することができる。電気／磁気ガイド部、視覚ガイド部、センサ、ラッチ等の他のタイプのガイド部を使用することができる。可動カート２００は、ステンシルプリンタ２０５のドッキングステーション及び／又は洗浄ステーション２１０のドッキングステーション内でドッキングすると、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションと物理的に係合することができる、又はステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーション２１０から間隔を空けることができる。

洗浄ステーション２１０内でドッキングすると、可動カート２００は、使用済みの単一のステンシル又は複数のステンシルを洗浄のために洗浄ステーションへ送達するように構成される。洗浄されると、可動カート２００は、洗浄された単数又は複数のステンシルを将来の使用のために受け取る。

図１０を参照すると、洗浄ステーション２１０は、洗浄ステーション内に統合されたステンシルフリッパ２２０を含むように構成することができる。１つの実施形態において、可動カート２００は、水平構成又は鉛直構成においてステンシルを受け取り、貯蔵し、輸送するように構成される。ステンシルフリッパ２２０は、洗浄ステーション２１０内のステンシルを所望の向きに向けるように構成される。

幾つかの実施形態において、可動カート２００は、スクイージ、ツール、ペーストパン等他の部品を水平位置等の所望の位置でクリーナ内に貯蔵するように構成されたトレイを受け取るように構成される。

幾つかの実施形態において、ステンシルの両側を洗浄するために、統合されたステンシルフリッパ２２０が設けられる。

幾つかの実施形態において、洗浄ステーション２１０は、スクイージブレード、ツール、及びペーストパンを支持するトレイを操作して全体の洗浄を確実にする、特殊なエンドエフェクタを有して構成することができる。

図１１を参照すると、洗浄ステーション２１０は、洗浄ステーションの前に設けられたステンシルフリッパ２１０を含むように構成することができる。１つの実施形態において、可動カート２００は、水平構成でステンシルを受け取り、貯蔵し、輸送するように構成される。ステンシルフリッパ２２０は、洗浄ステーション２１０内のステンシルを鉛直の向き等の所望の向きに向けるように構成される。

幾つかの実施形態において、可動カート２００が洗浄ステーション２１０に接近するにつれ、ステンシルフリッパ２２０がステンシルを水平位置から鉛直に回転させる。洗浄は、水平位置において洗浄ステーション２１０内で行われる。

幾つかの実施形態において、洗浄ステーション２１０は、スクイージブレード、ツール、及びペーストパンを操作して全体の洗浄を確実にする、特殊なエンドエフェクタを有して構成することができる。

図１２を参照すると、可動カート２００が洗浄ステーション２１０に接近するにつれ、ロボットアーム２３０は、洗浄のために、ステンシルを可動カートから洗浄ステーションへ、水平の向き又は鉛直の向きのいずれかで移動させる。１つの実施形態において、ロボットアームは、「ＡＵＴＯＭＡＴＥＤ ＰＲＩＮＴＥＲ ＲＯＢＯＴＩＣ ＡＲＭ」と題する、２０２０年６月１０日に出願された米国特許出願１６／８９７，４９３号に開示されているロボットアームと同様に構成される。この米国特許出願は、引用することによって本開示の一部をなし、本開示の譲受人であるＩｌｌｉｎｏｉｓ Ｔｏｏｌ Ｗｏｒｋｓ Ｉｎｃ．が所有している。

幾つかの実施形態において、トレイによって支持された部品は、ステンシルと同じ方法で洗浄される。ロボットアーム２３０は、ツール及びスクイージブレードをトレイから取り除き、それらを別個に洗浄ステーション２１０内に配置する。

幾つかの実施形態において、洗浄ステーション２１０は、スクイージブレード、ツール、及びペーストパンを操作して全体の洗浄を確実にする、特殊なエンドエフェクタをロボットアーム２３０上に含むように構成することができる。

幾つかの実施形態において、洗浄ステーションは、ミズーリ州キャンデントン所在のＩＴＷ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ａｓｓｅｍｂｌｙ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔによって提供される、Ａｑｕａｓｔｏｒｍ（登録商標）シリーズの洗浄プラットフォームである。

幾つかの実施形態において、ステンシルと、スクイージブレード及び／又はツールを伴うツールトレイとは、自動的に装填され、洗浄システム２１０内で吹付けが行われる。

幾つかの実施形態において、洗浄ステーション２１０は、洗浄ステーション２１０又は可動カート２００内に装填された製品を完全に洗浄して乾燥させるように構成される。

幾つかの実施形態において、可動カート２００は、下記のようにはんだペーストをステンシルから回収するように構成することができる。

図１３は、可動カート２００上に貯蔵することができるとともにステンシルプリンタ２０５と洗浄ステーション２１０との間で移動させることができる、それぞれ２４０で示されているステンシル等の例示的な部品を示している。

図１４は、可動カート２００上に貯蔵することができるとともにステンシルプリンタ２０５と洗浄ステーション２１０との間で移動させることができる、それぞれ２５０で示されているスクイージブレード等の例示的な部品を示している。

図１５は、可動カート２００上に貯蔵することができるとともにステンシルプリンタ２０５と洗浄ステーション２１０との間で移動させることができる、ツール２６０等の例示的な部品を示している。

幾つかの実施形態において、可動カート２００は、はんだペースト回収又は再生システムの一部として構成することができる。はんだペースト再生システムは、本開示においてペースト受け部又は受け部と称する場合もあるペーストパンを含むことができる。１つの実施形態において、ペーストパンは、平坦な底壁と、後壁と、２つの側壁とを含む。ペーストパン内に収容されたはんだペーストは、ステンシルプリンタ２０５から取り除かれ、将来の使用のために保存される。はんだペーストを回収したペーストパンは、ステンシルプリンタ２０５から出て可動カート２００上へ移動されるように構成される。可動カート２００上に置かれると、はんだペーストを回収したペーストパンは、ペーストパンを受け取るとともに回収のためにはんだペーストをペーストパンから取り除くように構成された、回収ステーションへ輸送される。

図１６を参照すると、１つの実施形態において、はんだペーストをステンシルプリンタから回収する方法が、概して３００で示されている。交換される予定となっている、３０２で示されているステンシル上の余分なはんだペーストは、有用である。現在、余分なはんだペーストは、手作業によりステンシルから取り除かれ又は除去され、将来の使用のために貯蔵される。余分なはんだペーストの回収を自動化するシステムは、「ＳＯＬＤＥＲ ＰＡＳＴＥ ＢＥＡＤ ＲＥＣＯＶＥＲＹ ＳＹＳＴＥＭ ＡＮＤ ＭＥＴＨＯＤ」と題する、２０２０年６月１０日に出願された米国特許出願１６／８９７，５２６号に見出すことができる。この米国特許出願は、引用することによって本開示の一部をなし、本開示の譲受人であるＩｌｌｉｎｏｉｓ Ｔｏｏｌ Ｗｏｒｋｓ Ｉｎｃ．が所有している。ステンシルプリンタ２０５等のステンシルプリンタから回収されたはんだペーストは、トレイ上に堆積される。図示されているように、可動カート２００等の可動カートは、３０４において、図１６中で「プリンタ１」、「プリンタ２」、及び「プリンタ３」として識別された幾つかのステンシルプリンタのうちの１つへ輸送される。ステンシルプリンタは、プリント回路基板を作製するために使用される単一の生産ラインの一部、又は幾つかの生産ラインの一部とすることができる。ステンシルプリンタの数は様々であり得る。可動カートは、上記の方法で、指定のステンシルプリンタへドッキングされる。ドッキングすると、（トレイ上の）回収されたはんだペーストは、ステンシルプリンタから取り除かれ、可動カートへ移送される。（トレイ上の）回収されたはんだペーストは、３０６において、可動カートによってはんだペースト回収ステーション３０８へ輸送される。はんだペーストは、将来の使用のために保管することができる。回収されたはんだペーストは、３１０において、可動カートへ戻るように輸送することができ、そこでプロセスが改めて開始される。

図１７を参照すると、余分なはんだペーストを回収するシステムが、概して４００で示されている。図示されているように、システム４００は、本質的にステンシル上に残された余分なはんだペーストを収容するトレイとしての役割を果たすペーストパン４１０を含む。

幾つかの実施形態において、ペーストパン４１０は、例えば、内部でペーストパンを洗浄するＥＶＴクリーナを通して処理される。ペーストパン４１０は、完全なはんだペーストビード又は以前の移送の残りを有し得て、上記のステンシルの洗浄と同様に洗浄される。

幾つかの実施形態において、はんだペースト再生システム及び関連する方法は、コントローラの制御下において行うことができる。具体的には、コントローラは、はんだ再生プロセスをいつ行うかについて知るように構成することができる。

幾つかの実施形態において、ステンシルプリンタは、ペーストパンをステンシルプリンタ内へ移動させる、又はステンシルプリンタから出て可動カートへ移動させるように構成することができる。１つの実施形態において、ステンシルプリンタ１０のプリントヘッドアセンブリ２０等のプリントヘッドアセンブリは、ペーストパンをはんだペースト再生ステーションへ移動及び往復輸送するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、コントローラを有し、コントローラは、コントローラによって得られた動作パラメータに基づいて可動カートの動作を制御するように適合される。コントローラは、ステンシルプリンタのコントローラ及び洗浄ステーションのコントローラ及び／又は生産ラインと関連付けられたコントローラと通信するように構成することができる。複数の可動カートを有する１つの実施形態において、コントローラは、コントローラエリアネットワーク（ＣＡＮ）バス又は他のタイプのネットワークを介して互いに通信する、各可動カート内に設けられた複数のコントローラを具現することができる。他の実施形態において、可動カートのコントローラの動作を制御するためにマスターコントローラを設けることができる。各可動カートには、コントローラに動作可能に連結されるディスプレイを設けることができる。ディスプレイは、限定はしないが、清浄なステンシル及び使用済みのステンシル又はトレイ上に提供された部品の数等、可動カートの動作パラメータを表示するように適合される。このような情報を取得するために、適したモニターを設けることができる。代替的に、又は前述の実施形態に加えて、ステンシルプリンタ及び洗浄ステーション内に設けられたディスプレイ及び／又は生産ラインと関連付けられたディスプレイ上に動作パラメータを表示させてもよい。

他の実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタ及び洗浄ステーションのコントローラ、及び／又は生産ラインと関連付けられたコントローラによって制御することができる。コントローラは、１つ以上の可動カート専用のコントローラとすることができる。

幾つかの実施形態において、可動カート上の部品についての材料識別は、部品を操作するデバイスと、部品をスキャン及び識別するスキャナとを含むことができる。１つの実施形態において、部品を識別するバーコードを提供することができる。例えば、バーコードは、ＵＰＣコード用の１Ｄスキャナ、ＱＲＣコード用の２Ｄスキャナ、部品上に貼り付けられた印刷ラベル、又は部品上にエッチングされたレーザエッチングラベルを含むことができる。別の実施形態において、部品を識別するＲＦＩＤシステムを適用することができる。例えば、ＲＦＩＤシステムは、部品に貼り付けられるＲＦＩＤタグと、可動カートと関連付けられたＲＦＩＤリーダとを含むことができる。ＲＦＩＤシステムを用いることにより、リーダと部品との間の見通し線（ｌｉｎｅ－ｏｆ－ｓｉｔｅ）が不要となる。また、可動カート内における全ての部品を識別するためのスキャンが不要となる。別の実施形態において、部品を識別する撮像又は視覚システムを適用することができる。視覚システムは、ステンシルプリンタ１０と関連付けられた撮像システム３０と同様の撮像システムであり得て、ステンシルプリンタ上、ステンシルプリンタ外、又は可動カート上で関連付けることができる。

幾つかの実施形態において、可動カート上にストックされた部品を追跡するためにデータベースが設けられる。１つの実施形態において、データベースは、オープンアプリケーション（Ａｐｐ）アーキテクチャを含むことができるとともに、データをステンシルプリンタにプッシュするように構成することができる。可動カートは、ステンシルプリンタと通信してステンシルプリンタ及び／又は生産ラインに対してデータをプッシュ／プルする、又は生産ラインと直接的に通信するように構成することができる。データベースは、ジョブ情報又は材料情報を含むことができる。データベースは、生産ライン、ステンシルプリンタ、又はこれら両方と関連付けられた製造実行システム（ＭＥＳ）と更に通信することができる。ＭＥＳシステムは、生産運転にどの材料が必要かを知るように構成することができる。可動カートは、ステンシルプリンタへの部品の送達を調整するためにＭＥＳシステムと通信するように構成することができる。

データベースは、識別情報、例えばバーコード番号に基づいて部品についての情報を取り出すように更に構成することができる。１つの実施形態において、可動カートから来る材料を受け入れるようにステンシルプリンタ、洗浄ステーション、及び／又は可動カートがプログラムされる中央管理システムを設けることができる。可動カートは、可動カート上の材料を識別するためにデータベースを更新し、可動カート及び／又はステンシルプリンタと関連付けられたデータベースにネットワークから情報をロードするようにプログラムされ、情報は更にＭＥＳシステムに関連付けられる。

データベースは、使用量及び消費量等の追加の情報を記憶するように更に構成することができる。データベースは、情報をローカル又はリモートに記憶するように構成することができるとともに、１つ以上の生産運転と関連付けられたデータを記憶するように構成することができる。例えば、データベースは、限定はしないが、ステンシル及び／又はトレイの追跡可能性を含むデータを取得及び記憶するように構成することができる。

データベースは、交換／補充が必要な場合に予測データを共有するように構成することができる。例えば、ステンシル及び／又はトレイに関する情報の記憶に対し、データベースは、１つ以上の動作を行うように構成することができる。データベースは、ステンシル及び／又はトレイについて等、他の変更可能／消費可能な部品について予測データを共有するように構成することができる。

データベースは、ロット追跡可能性と関連付けられたデータを記憶するように構成することができる。加えて、これらの部品がステンシルプリンタに挿入される際に位置合わせ、向き、方向、前後、上下が確実に正しくなるように基板のＲＦＩＤ若しくは機械的キーイング又はステンシルのステンシルフレームが設けられる。この情報は、部品が倉庫から輸送される前、及び／又は部品がステンシルプリンタに設置される前に、正しい向き及び／又は嵌め合いを照合するために使用することができる。低コストなリーダによりこの機能を実行することができる。

再び図７を参照すると、１つの実施形態において、遠隔コントローラ１２４は、クラウド１３２又はＩＳＰを介してデータベース１３０と通信して上記の機能を提供するように構成することができる。別の実施形態において、データベース１３０は、ステンシルプリンタ、洗浄ステーション、若しくは可動カートのコンピューター制御システム、又は生産ラインの一部とすることができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、材料を貯蔵するように構成することができる。可動カートは、材料がどこから来るのか及び材料がどこへ行くのかについて適応する柔軟性を有するように構成することができる。加えて、可動カートは、特定の材料が可動カート上のどこに位置するのかを識別するように構成することができる。或る特定の実施形態において、場所は、自動的な送達又は手作業による送達に関わらず、リモート、ローカル、可動カート上、及び／又はステンシルプリンタ上である。

幾つかの実施形態において、可動カートは、在庫管理を実行するように構成することができる。具体的には、可動カートは、材料がどこに位置するのか、材料がどれくらい使用されるのか、材料がどのように使用されるのか、材料がいつ使用されるのかを識別し、材料及び材料についての情報を顧客在庫管理システムと関連付け、基板当たり又は基板のロット当たりに消費される材料のタイプを追跡するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、可動カート上に貯蔵される部品を整理するように構成することができる。上述のように、１つの実施形態において、限定されないが、ステンシル及び／又はトレイを含む複数の資源を貯蔵、輸送、及び送達するために、１つの可動カートを設けることができる。別の実施形態において、可動カートは、単一の資源又は部品を貯蔵し、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションに輸送、及び送達するように構成することができる。例えば、可動カートは、複数のステンシル及び／又はトレイを貯蔵するように構成することができる。可動カートは、複数の生産ラインに供するように構成することができる。別の実施形態において、可動カートは、１つのステンシルプリンタに供するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、部品を可動カートからステンシルプリンタへ、及びステンシルプリンタから可動カートへ輸送するように構成することができるとともに、可動カートとステンシルプリンタとの間の高度差を計算に入れることが可能なように構成することができる。輸送は、自動化することができる、又は手作業とすることができる。１つの実施形態において、可動カートは、可動カートと関連付けられた無人搬送車（ＡＶＧ）技術によって移動させることができる、又はリモート制御することができる。別の実施形態において、可動カートは、自律的に移動するように構成することができる。別の実施形態において、可動カートは、手作業で移動されるように構成することができる。更に他の実施形態において、可動カートは、可動カート上に貯蔵される部品を自動的に及び／又は手作業により移動するように構成することができる。例えば、可動カートは、部品を自動で移動させるように構成することができるとともに、部品が手作業で移動される事前に計画された活動の中断に備えることができる。

幾つかの実施形態において、可動カートの輸送機能の実行と関連付けられたタイミングは、シフト変更、例えば、作業員のシフト、予定された保守、オンデマンドの活動、例えば、レシピ変更、及び前兆となる事象（ジャストインタイム交換）を計算に入れるようにプログラムすることができる。タイミングは、１つ以上の可動カートを用いた複数ラインバランス制御要件を満たすとともに、生産ライン上におけるリアルタイムのオンデマンド材料供給の需要を満たすようにプログラムすることができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、検査を実行するように構成される。例えば、可動カートは、ステンシル及び／又はトレイを含む、カート上及びカート外の部品に対して検査することができる。１つの実施形態において、可動カートと関連付けられた視覚システムは、部品の画像を得るように構成することができる。コントローラと連動した視覚システムは、清浄さ、損傷、摩耗、及び識別情報読取可能性、例えば、バーコードラベルが摩耗しているか、清浄でないか、又は破れているかを検査するように構成することができる。視覚システムは、任意のタイプの２Ｄ、３Ｄ、又はカラーカメラを具現することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、機械インタフェース及び電気通信インタフェースの両方からステンシルプリンタとインタフェース接続するように構成される。１つの実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタの固有の機械インタフェース及び洗浄ステーションの固有の機械インタフェースと接合する固有の機械インタフェースを有して構成することができる。固有の機械インタフェースは、幾何学的特徴とすることができる。別の実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタと関連付けられたガイド部内で受けられ、可動カートを完全にドッキングする前に可動カートをステンシルプリンタと位置合わせするピンを有して構成することができる。同様に、洗浄ステーションは、可動カートを洗浄ステーションと位置合わせするガイド部を含むことができる。ピン及びガイド部は逆とすることができ、ピンをステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーション上に設け、ガイド部を可動カート内に設けることができる。電気／磁気ガイド部、視覚ガイド部、センサ、ラッチ等の他のタイプのガイド部を使用することができる。

幾つかの実施形態において、インタフェース及びドッキングステーションは、可動カートをステンシルプリンタ及び洗浄ステーションに対して適所に維持するクランプシステムを有して構成することができる。例えば、磁気クランプシステムを利用することができる。

幾つかの実施形態において、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションは、複数のドッキングステーション、例えば、５つのドッキングステーションを有して構成することができる。ドッキングステーションは、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションの前部、又はステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションの後部に設けることができる。

可動カート及び／又はステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションは、可動カートがステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションに対してドッキングできる及びインタフェース接続できるかどうかを照合するように構成することができる。１つの実施形態において、照合は、可動カートが適切な位置にあってステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションとインタフェース接続する準備ができているかどうかを確認するために提供することができる。この照合プロセスにより、正しい材料が可動カート上にあるかどうか、及び可動カート材料情報をＭＥＳシステムから受け取ることができるか又はローカルで識別できるかどうかを更に判定することができる。正しくない場合、可動カートは、誤った又は損傷した材料が可動カート上にある場合に警報を起動する及び／又は作業者に警告するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、可動カートがステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションにドッキングされると可動カート上へ及び可動カート外へ部品を移動させる作動デバイス又はアクチュエータを有して構成することができる。アクチュエータの実施形態は、可動カート、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーションに適用することができる。別の実施形態において、部品は、可動カートに対して手作業で積み込む及び積み下ろすことができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、生産ラインとインタフェース接続するように構成することができる。この実施形態によれば、生産ラインの作業者は、ステンシルプリンタ及び／又は洗浄ステーション上における可動カートの正しい場所を確認するとともに受け入れを知らせることができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、オープンプラットフォームを介してステンシルプリンタ、洗浄ステーション、生産ライン、及び／又は生産ライン内における選択されたマシンと通信するように構成することができる。通信システムは、有線システム、無線システム（共通ネットワーク、メッシュ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｗｉ－Ｆｉ、Ｚｉｇｂｅｅ（登録商標）、ＷＡＮ、Ｎｏｄｅｓ、Ｌｉ－Ｆｉ等を介して）、有線及び無線システムの組み合わせ、並びに赤外線（ＩＲ）システムを含むことができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、専用の電源を有して構成することができる。１つの実施形態において、可動カートは、可動カート内に設けられた自動化された構成部品、例えば、可動カートの内外へステンシル及び／又はトレイを移動させるために使用される機構に給電するように構成されたバッテリを有する。他の実施形態において、可動カートは、無停電電源装置を有して構成することができる。電源は、「ドッキング」されている間に作動を支持するように構成することができる（ドッキングされているときはステンシルプリンタからの高電圧、ドッキング解除されたときは別様に低電圧）。電源は、自律動作のために再充電する、例えば、ステンシルプリンタによって提供される電力からバッテリを再充電するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタとともに機能するように構成することができる。例えば、可動カートは、部品を移送する前に、例えば「ステンシル＃１２３４を私にください」といった、ステンシルプリンタ１０とのハンドシェーク機能を提供するように構成することができる。可動カート及びステンシルプリンタは、通信プロトコル及び／又は何が消費可能かについてのライブラリリファレンスを有して構成することができる。可動カートは、可動カートが正しい部品を有しているかどうかを判定するように構成することができる。ハンドシェーク機能は、例えば、「ここにステンシル＃１２３４があります」といった、部品の正しい移送を確実にする、及び／又は例えば「私はステンシル＃１２３４を有しています」といった、部品の後続の移送を確実にするように構成することができる。１つの実施形態において、モバイルデバイスは、可動カート内の部品をスキャン及び識別するとともに、例えば、部品が使用の準備ができているかどうか、洗浄が必要であるかどうか等を判定するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、可動カート内の部品の扱い及び取り出しと関連付けられたエラーに対処するように構成することができる。例えば、可動カートは、一当事者による不完全なアクション、部品の不完全な移送、例えば、引っかかった又は詰まった部品、移送の落下、例えば、「私はステンシル＃１２３４をあなたに渡しました、持っていませんか？」、及び手作業による介入又はマニュアルオーバーライド、例えば、「ここで、助けましょう」を検知するように構成することができる。１つの実施形態において、可動カートと関連付けられたコントローラは、静電放電制御、データ回復及び／又は保護を実行するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、より高い能力を有して構成することができる。全ての機器を正しい高さにインデックス化することに加えて、可動カートは、取り付けのために全ての機器をマシンガントリに対して押し入れ／押し出しする必要が生じ得る。

幾つかの実施形態において、ステンシルプリンタの既設のマシンガントリ、レール、及びプリントヘッドは、部品を内外へ往復させるように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタ、生産ライン、及び生産ラインと関連付けられた倉庫と通信するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、電気／空気インタフェースを有して構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、場所、温度、及び他のデータを含め、例えばステンシル及び／又はトレイ等、可動カート上における新しい及び使用済の消耗品を追跡するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、生産運転の継続期間にわたってステンシル及び／又はトレイ上の部品を貯蔵及び供給するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、バーコードリーダ又はＲＦＩＤリーダ等の適したスキャンデバイスを用いて全ての消耗品をスキャンするように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、消耗品を適切に位置させるインデックス機構を有して構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、可動カートに問題がある場合に可動カートをステンシルプリンタ１０から接続解除するバイパススイッチを有して構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、手作業又は無人輸送車（ＡＧＶ）によって移動されるように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、ステンシルプリンタとドッキング及びインタフェース接続するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、複数のステンシルプリンタに供するように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、１つの消耗部品、例えば、ステンシル、又は複数の消耗／切替部品専用となるように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、リモートステーションにおいて洗浄される消耗品を輸送して渡すように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、倉庫と関連付けられた貯蔵室において補充されるように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、能動的又は受動的に環境制御されるように構成することができる。

幾つかの実施形態において、可動カートは、スマートフォン統合可能なアプリケーション（Ａｐｐ）によって制御されるように構成することができる。

本開示において使用される場合、「自動化された」又は「完全に自動化された」切替は、人間の介入なしに部品を交換又は補充することを説明している。

本開示において使用される場合、「部分的に自動化された」切替は、幾分かの又は限定された人間の介入により部品を交換又は補充することを説明している。

本開示において使用される場合、「輸送（ｔｒａｎｓｐｏｒｔ）」又は「輸送する（ｔｒａｎｓｐｏｒｔｉｎｇ）」は、手作業又はマシンを用いて部品を１つの位置から別の位置へ移動させることを説明している。

本開示において使用される場合、「設置（ｉｎｓｔａｌｌ）」又は「設置する（ｉｎｓｔａｌｌｉｎｇ）」は、使用の準備ができた位置に部品を載置するプロセスを説明している。

上述のように、可動カートは、ステンシルプリンタ内において他の部品を交換するために利用することができる。例えば、ステンシルワイパセンブリは、可動カートによって自動的に交換することができる紙及び溶媒等の消耗品を含む。

本開示において開示されているコンセプトは、ディスペンサ、ピックアンドプレイスマシン、リフロー炉、ウェーブはんだ付け機、選択的はんだ付け機、検査ステーション、及び洗浄ステーションを含む、電子基板を作製するために使用される他のタイプの機器に利用してもよい。例えば、ペーストカートリッジの交換に向けられたコンセプトは、粘性材料を吐出するために使用されるディスペンサに利用することができる。別の例において、ツールの交換に向けられたコンセプトは、ディスペンサ、及び電子部品を電子基板に搭載するために使用されるピックアンドプレイスマシンに利用することができる。別の例において、部品の交換に向けられたコンセプトは、ウェーブはんだ付け機及び選択的はんだ付け機内におけるはんだの交換、及び洗浄ステーション内における製品の洗浄に利用することができる。

このように、少なくとも１つの実施形態の幾つかの態様を記載したが、様々な変形、変更、及び改良が当業者には容易に想到されることが理解される。そのような変形、変更、及び改良は、本開示の一部であることが意図されるとともに、本開示の範囲内にあることが意図される。したがって、前述の記載及び図面は単に例としてのものである。

Claims (26)

1. ステンシルプリンタ内のステンシルを取り除いて洗浄する方法であって、
   可動カートの支援を受けて使用済みのステンシルをステンシルプリンタから取り除くことと、
   前記使用済みのステンシルを前記可動カートによって洗浄ステーションへ輸送することと、
   前記使用済みのステンシルを前記可動カートから取り除くことと、
   前記使用済みのステンシルを前記洗浄ステーションへ送達することと、
   前記ステンシルを洗浄することと、
   洗浄したステンシルを前記洗浄ステーションから取り除くことと、
   将来の使用のために前記洗浄したステンシルを前記可動カートへ送達することと、
   を含む、方法。
2. 前記方法は、人間の介入を必要とすることなく行われる、請求項１に記載の方法。
3. 前記方法は、少なくとも２つのステンシルプリンタに対して行われる、請求項１に記載の方法。
4. 前記可動カートは、他の部品を輸送するように構成されており、前記他の部品には、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイが含まれる、請求項１に記載の方法。
5. 前記可動カートは、インタフェースを含んでおり、前記インタフェースは、前記ステンシルプリンタ及び前記洗浄ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されている、請求項４に記載の方法。
6. 前記可動カートは、少なくとも１つのピンを含んでおり、前記少なくとも１つのピンは、前記少なくとも１つの送達デバイスを完全にドッキングする前に、前記可動カートを前記ステンシルプリンタ及び前記洗浄ステーションとそれぞれ位置合わせするために、前記ステンシルプリンタ及び前記洗浄ステーションに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内に受け取られる、請求項４に記載の方法。
7. 部品の画像を取得して所定の識別マークに基づき前記部品が正しい部品であるかを照合することにより前記部品を識別することを更に含む、請求項１に記載の方法。
8. ステンシルプリンタ内のステンシルを取り除いて洗浄するシステムであって、
   取り除き可能なステンシルを有するステンシルプリンタと、
   洗浄ステーションと、
   可動カートであって、
   使用済みのステンシルをステンシルプリンタから取り除き、
   前記使用済みのステンシルカートを前記洗浄ステーションへ輸送し、
   前記使用済みのステンシルを前記可動カートから取り除き、
   前記使用済みのステンシルを前記洗浄ステーションへ送達し、
   洗浄したステンシルを前記洗浄ステーションから取り除き、
   将来の使用のために前記洗浄したステンシルを前記可動カートへ送達する
   ように構成された可動カートと、
   を備える、システム。
9. 前記システムは、余分なはんだペーストを支持するように構成されたペーストパンを更に備える、請求項８に記載のシステム。
10. 少なくとも１つの追加のステンシルプリンタを更に備える、請求項８に記載のシステム。
11. 前記可動カートは、他の部品を輸送するように構成され、前記他の部品には、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイが含まれる、請求項８に記載のシステム。
12. 前記可動カートは、インタフェースを含み、前記インタフェースは、前記ステンシルプリンタと関連付けられたドッキングステーション及び前記洗浄ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されている、請求項８に記載のシステム。
13. 前記可動カートは、少なくとも１つのピンを含んでおり、前記少なくとも１つのピンは、前記可動カートを完全にドッキングする前に、前記可動カートを前記ステンシルプリンタ及び前記洗浄ステーションとそれぞれ位置合わせするために、前記ステンシルプリンタに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内及び前記洗浄ステーションに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内に受け取られている、請求項８に記載のシステム。
14. 前記可動カートは、部品の画像を取得して所定の識別マークに基づき前記部品が正しい部品であるかを照合することにより前記部品を識別する撮像装置を含む、請求項８に記載のシステム。
15. はんだペーストをステンシルプリンタから回収する方法であって、
    可動カートの支援を受けて余分なはんだペーストをステンシルプリンタから取り除くことと、
    前記余分なはんだペーストを前記可動カートによってはんだペースト回収ステーションへ輸送することと、
    前記余分なはんだペーストを前記可動カートから取り除くことと、
    前記余分なはんだペーストを前記はんだペースト回収ステーションへ送達することと、
    将来の使用のために前記余分なはんだペーストを貯蔵することと、
    を含む、方法。
16. 前記余分なはんだペーストは、ペーストパン内に収容される、請求項１５に記載の方法。
17. 前記可動カートは、インタフェースを含んでおり、前記インタフェースは、前記ステンシルプリンタ及び前記はんだペースト回収ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されている、請求項１５に記載の方法。
18. 前記可動カートは、前記ステンシルプリンタ及び前記はんだペースト回収ステーションと関連付けられた少なくとも１つのガイド部内で受けられ、前記少なくとも１つの送達デバイスを完全にドッキングする前に前記可動カートを前記ステンシルプリンタ及びはんだペースト回収ステーションとそれぞれ位置合わせする少なくとも１つのピンを含む、請求項１５に記載の方法。
    前記可動カートは、少なくとも１つのピンを含んでおり、前記少なくとも１つのピンは、前記少なくとも１つの送達デバイスを完全にドッキングする前に、前記可動カートを前記ステンシルプリンタ及び前記はんだペースト回収ステーションとそれぞれ位置合わせするために、前記ステンシルプリンタ及び前記はんだペースト回収ステーションに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内に受け取られる、請求項１５に記載の方法。
19. 部品の画像を取得して所定の識別マークに基づき前記部品が正しい部品であるかを照合することにより前記部品を識別することを更に含む、請求項１５に記載の方法。
20. はんだペーストをステンシルプリンタから回収するシステムであって、
    ステンシルプリンタと、
    はんだペースト回収ステーションと、
    可動カートであって、
    余分なはんだペーストを前記ステンシルプリンタから取り除き、
    前記余分なはんだペーストを前記はんだペースト回収ステーションへ輸送し、
    前記余分なはんだペーストを前記可動カートから取り除き、
    前記余分なはんだペーストを前記はんだペースト回収ステーションへ送達する
    ように構成された可動カートと、
    を備える、システム。
21. 前記余分なはんだペーストは、ペーストパン内に収容されている、請求項２０に記載のシステム。
22. 少なくとも１つの追加のステンシルプリンタを更に含む、請求項２０に記載のシステム。
23. 前記可動カートは、他の部品を輸送するように構成され、前記他の部品には、ステンシルと、スクイージブレード及びツールを支持するように構成されたトレイと、が含まれる、請求項２０に記載のシステム。
24. 前記可動カートは、インタフェースを含み、前記インタフェースは、前記ステンシルプリンタと関連付けられたドッキングステーション及び前記はんだペースト回収ステーションと関連付けられたドッキングステーションと相互作用するように構成されている、請求項２０に記載のシステム。
25. 前記可動カートは、少なくとも１つのピンを含んでおり、前記少なくとも１つのピンは、前記可動カートを完全にドッキングする前に、前記可動カートを前記ステンシルプリンタ及び前記はんだペースト回収ステーションとそれぞれ位置合わせするために、前記ステンシルプリンタに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内及び前記はんだペースト回収ステーションに関連付けられた少なくとも１つのガイド部内に受け取られている、請求項２０に記載のシステム。
26. 前記可動カートは、部品の画像を取得して所定の識別マークに基づき前記部品が正しい部品であるかを照合することにより前記部品を識別する撮像装置を含む、請求項２０に記載のシステム。

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