JP2024500342A - 新規デバイス - Google Patents

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Abstract

本開示は、異なるタイプのブリッスルフィラメントを特定の配置で備える改良型の歯ブラシブリッスル構成を有する、歯ブラシヘッド及び歯ブラシを提供する。第1のブリッスル(6)を備える第1のタフト(5)及び第2のブリッスル(8)を備える第2のタフト(7)を備える、歯ブラシヘッドが開示されており、第2のタフト(7)は、ブリッスル面(3)において遠位端(3A)に最も近い最外部及び近位端(3B)に最も近い最外部、並びに/又はブリッスル面(3)において幅方向の両端(3C、3D)に最も近い最外部に位置決めされており、第2のブリッスル(8)は、分岐端部(21)に分岐するステム(19)を有し、分岐端部(21)は化学的にテーパー加工されている。前記歯ブラシヘッドを備える歯ブラシも提供される。その歯ブラシは、優れたブラッシング性能、つまり、歯肉及び歯肉縁下マージンからのプラーク除去を実現し、隣接空隙中に到達する。それらの歯ブラシを製造する方法も開示される。【選択図】図4

Description

本発明は、歯ブラシに関し、詳細には、歯ブラシヘッドのブリッスル構成に関する。特に、本発明は、異なるタイプのブリッスルを特定の配置で備える、改良型の歯ブラシブリッスル構成に関する。
歯ブラシは口腔衛生のための確立されたデバイスである。歯ブラシを使用して、歯の間及び歯の上の残留物を除去するために及び歯表面のデンタルプラークを除去するために歯を清掃する。デンタルプラークは、虫歯や、歯肉炎及び歯周病、例えば歯周炎など、歯周の問題の主な原因の一つである。
手動歯ブラシは手の動作によって動かす必要がある。電動歯ブラシは、回転振動又は往復振動などの自動のブリッスル(bristle)運動を行う。半電動歯ブラシも存在し、半電動歯ブラシは、手動歯ブラシのように設計されているが、歯ブラシヘッドの振動のための手段を具備する。
歯ブラシヘッドは、硬い単一構造のブリッスル又は軟らかい単一構造のブリッスルなど、単一構造のブリッスルを備えることができる。他の歯ブラシヘッドは、テーパー加工されたブリッスルを備えることができる。硬いブリッスルは、歯表面の、特に露出された歯表面の効率的な清掃にとって好ましい。しかし、硬いブリッスルは、歯肉に優しくはなく、歯肉に刺激又は損傷を引き起こす可能性さえある。さらに、硬いブリッスルは、歯間の隣接空隙及び他の到達が難しい歯表面に貫入しない。軟らかい単一構造のブリッスルは、歯肉により優しいが、やはり、到達が難しい表面の十分な清掃及びプラーク除去を実現しない。テーパー加工ブリッスルは、到達が難しい歯表面への良好な貫入を実現する。しかし、それらの可撓性によって、テーパー加工ブリッスルによるブラッシング圧力が限定される。その結果、十分な清掃及びプラーク除去を実現するために、より長いブラッシング時間が必要とされることがある。
特定のタイプのブリッスル、及びそれらのブリッスルを備える歯ブラシが、米国特許出願公開第2015/257525(AA)号に開示されている。歯ブラシのブリッスル及びそのブリッスルを用いた歯ブラシを製造する方法が開示されており、そのブリッスルはコア-シース二重構造を有する。コア及びシースは、二つの別々のポリマー樹脂から作製される。シースのポリマー樹脂は、テーパー加工溶液における溶解率がコアのポリマー樹脂よりも高い。ブリッスルをテーパー加工溶液に浸漬すると、シースの樹脂はコアの樹脂よりも迅速に溶解してコアを露出し、その結果、分岐端部ブリッスルが化学的にテーパー加工される。それらのブリッスルを歯ブラシヘッドに埋め込むことによって、ブリッスルを備えた歯ブラシが生産される。米国特許出願公開第2015/257525(AA)号に開示されているような分岐端部ブリッスル、及び分岐端部ブリッスルを用いて作られる歯ブラシは、迅速かつ効果的な歯の清掃にとって理想的ではない。薄い分岐端部は、ブラッシング力の下で曲げられるか又は折られる場合がある。その結果、十分な清掃及びプラーク除去を実現するために、より長くブラッシングすることが必要となる可能性がある。概して、様々なタイプのブリッスル材料及び構成が知られている。各タイプのブリッスルは、特定の利点を有するが、欠点もある。本発明者は、特に露出した歯表面の効果的かつ迅速な歯の清掃と、歯肉に対する優しさとを両立させるブリッスル構成を有する歯ブラシを求めている。歯ブラシは、隣接空隙及び歯肉縁下マージンへの良好な貫入も提供して、到達が難しい領域にある、歯周症状の原因となるプラークを除去するべきである。歯ブラシは、歯の隣接面、及び歯肉マージンの近くの歯表面、及び歯肉縁下の歯表面における良好なプラーク除去も実現するべきである。歯ブラシは、歯肉への刺激のリスクが低くあるべきである。歯ブラシは、歯肉炎及び歯周病、例えば歯周炎など、歯周症状を予防するのに特に適しているべきである。歯ブラシは、さらなる悪化及び疾患の進行を予防し、歯肉の回復を支援するために、歯周症状が既に存在する状況にも特に適しているべきである。
定義
「テーパー加工ブリッスル」又は「テーパー加工フィラメント」という用語は、歯ブラシブリッスル分野の用語であり、「先細のブリッスル」又は「針形状のブリッスル」と同義である。
ブリッスルの長さは、別段の指示がない限り、ブリッスルがブリッスル面から延びる位置から測定される。
本開示は、ヘッド-ハンドル長手方向及び長手方向に垂直な幅方向を画定するようにハンドルに接続されているか又は接続可能である、歯ブラシヘッドであって、ヘッドはブリッスル面を有し、そのブリッスル面は、ハンドルからより遠い遠位端及びハンドルにより近い近位端を有し、幅方向の両端を有し、ブリッスル面からタフト状ブリッスルが延び、タフト状ブリッスルは、第1のブリッスルを備える第1のタフト及び第2のブリッスルを備える第2のタフトを備え、第1のブリッスルは、円形断面を有する、テーパー加工されておらず端部が丸いブリッスルであり、第2のタフトは、ブリッスル面において遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部、並びに/又はブリッスル面において幅方向の両端に最も近い最外部に位置決めされており、第2のブリッスルは、分岐端部に分岐するステムを有し、分岐端部は化学的にテーパー加工されている、歯ブラシヘッドを提供する。
本開示はさらに、ヘッド-ハンドル長手方向及び長手方向に垂直な幅方向を画定するようにハンドルに接続されているか又は接続可能である、歯ブラシヘッドであって、ヘッドはブリッスル面を有し、そのブリッスル面は、ハンドルからより遠い遠位端及びハンドルにより近い近位端を有し、幅方向の両端を有し、ブリッスル面からタフト状ブリッスルが延び、タフト状ブリッスルは、第1のブリッスルを備える第1のタフト及び第2のブリッスルを備える第2のタフトを備え、第2のタフトは、ブリッスル面において遠位端に最も近い最外部若しくは近位端に最も近い最外部、又はブリッスル面において幅方向の両端に最も近い最外部、或いはそれらの組み合わせに位置決めされており、第2のブリッスルは、分岐端部に分岐するステムを有し、分岐端部は、化学的にテーパー加工されている、歯ブラシヘッドを提供する。
一実施形態において、第2のタフトは第2のブリッスルだけから構成される。
一実施形態において、第2のタフトは、ブリッスル面において幅方向の両端に最も近い最外部に位置決めされている。
一実施形態において、第2のタフトは、ブリッスル面においてヘッド-ハンドル長手方向に関して軸対称になるように位置決めされている。
一実施形態において、第2のブリッスルの長さは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第2のブリッスルすべてについて一様である。
一実施形態において、第2のブリッスルの長さは、ブリッスル面における他のどのブリッスルの長さよりも長い。
一実施形態において、第2のブリッスルのステムは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第2のブリッスルの長さの約80%から約70%にわたって延びる。
一実施形態において、第2のブリッスルは、第1及び第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、最も長い第1のブリッスルよりも約1.5mmから約2.5mm長く、分岐端部は、長さが約2.5mmから約3.5mmであり、分岐端部の長さは、第1のブリッスルのステムが分岐端部に分岐する点から分岐端部の先端部まで測定される。
一実施形態において、第2のブリッスルのステムは2から20本の分岐端部に分岐する。
一実施形態において、第2のブリッスルのステムは、2から8本の分岐端部に分岐する。
一実施形態において、第2のフィラメントのステムは、直径が5ミルから8ミルの円形断面を有する。
一実施形態において、第1のブリッスルは直径が5ミルから8ミルである。
一実施形態において、ブリッスル面には第1のタフト及び第2のタフトだけが存在し、第1のタフトは、ブリッスル面において、遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部、並びに幅方向の両端から内側の中央に位置決めされている。
一実施形態において、第1のブリッスルの長さは、第1のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口において一様ではなく、遠位端の最も近くに位置決めされている第1のブリッスルの長さと、近位端の最も近くに位置決めされている第1のブリッスルの長さとは同じである。
本明細書に開示されているような歯ブラシヘッドを備える歯ブラシも提供される。
本明細書に記載されている歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯肉炎の治療方法も提供される。本明細書に記載されている歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯周病、例えば歯周炎の治療方法も提供される。本明細書に記載されている歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯の隣接面及び歯肉線の近くの歯表面のプラークを減らす方法も提供される。
a)単一構造のブリッスルである第1のブリッスルを備える第1のタフトを用意するステップと、
b)化学的にテーパー加工された分岐端部を備える第2のブリッスルを備える第2のタフトを用意するステップと、
c)歯ブラシヘッドのブリッスル面において、遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部、並びに幅方向の両端から内側の中央で、第1のタフトを歯ブラシヘッドに固定するステップと、
d)歯ブラシヘッドのヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口になるように第1のタフトを切断するステップと、
e)単一構造であり端部が丸い第1のブリッスルを提供するように第1のタフトのブリッスルを研磨するステップと、
f)ブリッスル面において幅方向の両端に最も近い最外部で第2のタフトを歯ブラシヘッドに固定するステップと
をこの順序で含み、
歯ブラシヘッドに第2のタフトを固定した後に、第2のブリッスルの長さ(l1)は、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第1のタフトのどのブリッスルの長さよりも長い、歯ブラシを製造する方法も提供される。
詳細な説明
定義
「テーパー加工ブリッスル」又は「テーパー加工フィラメント」という用語は、歯ブラシブリッスルの用語であり、「先細のブリッスル」又は「針形状のブリッスル」と同義である。
ブリッスルの長さは、別段の指示がない限り、ブリッスルがブリッスル面から延びる位置から測定される。
好ましくは、ブリッスル面は平坦である。タフトにまとめられるブリッスルは、ブリッスル面からブリッスル方向に突出する。ブリッスル方向は、すべてのタフト状ブリッスルに対して一様とすることができるか、又は異なるタフトに対しては異なるようにすることができる。ブリッスル方向がすべてのタフト状ブリッスルに対して一様であることが好ましい。ブリッスル方向はブリッスル面に垂直とすることができる。代替的に、ブリッスル方向は、タフト状ブリッスルのいくつか又はすべてに関して、ヘッド-ハンドル長手方向又は幅方向に対して傾斜することもできる。好ましくは、第1のタフトのブリッスル方向は、ブリッスル面に垂直である。好ましくは、第2のタフトのブリッスル方向はブリッスル面に垂直である。すべての第1及び第2のタフトのブリッスル方向がブリッスル面に垂直であることが最も好ましい。平坦なブリッスル面を有する実施形態において、すべての第1及び第2のタフトがブリッスル面から、ヘッド-ハンドル長手方向及び幅方向に垂直なブリッスル方向に延びることが最も好ましい。他のタイプのタフトを備える実施形態において、第1及び第2のタフトに加えて、歯ブラシヘッド上のすべてのタフトがブリッスル面からブリッスル面に垂直なブリッスル方向に延びることが好ましい。
本開示の教示は、一定の数のタフトを有する歯ブラシヘッドに限定されない。本教示は、当業者によって様々なサイズの歯ブラシヘッド、その結果、様々な数のタフトに変更できる。いくつかの実施形態では、歯ブラシヘッドには20から38本のタフトが存在する。より幅広の歯ブラシヘッドを提供することが好ましい場合は、典型的には、30から26本の、例えば33本のタフトが存在する。より小さい歯ブラシヘッドを提供することが好ましい場合は、典型的には、22から28本、例えば25本のタフトが存在する。
第1及び第2のタフトに対して付加的なタイプのタフトが存在できる。ただし、歯ブラシヘッドには第1及び第2のタフトだけが存在することが好ましい。第1のタフトと第2のタフトとは、異なるタイプのブリッスルを備える。したがって、第1のタフトは第2のタフトから区別できる。第1のタフトは第1のブリッスルを備える。第2のタフトは第2のブリッスルを備える。第1のブリッスル及び第2のブリッスルは、二つの異なるタイプのブリッスルである。言い換えれば、第1のブリッスルは、第2のブリッスルと同じタイプのブリッスルではない。
タフトは、当技術分野で公知の方法で歯ブラシヘッドに固定することができる。ブリッスル及び歯ブラシヘッドの材料に応じて、ブリッスル又はタフト状ブリッスルをブリッスル面に取り付ける多数の技術が知られている。例えば、ポリマープラスチックフィラメントを切断し、u字に折り曲げて端部が2重になったブリッスルにして、それらをまとめて小型の金属アンカーで束ねてタフトを形成することができる。アンカーは、歯ブラシヘッドのブリッスル面においてタフトのために設けられたくぼみにプレス嵌めできる。くぼみはタフト穴と称されることが多い。歯ブラシヘッドは、ブリッスル面において前記タフト穴が予期されるようにして熱可塑性エラストマーから射出成形できる。歯ブラシヘッドの熱可塑性エラストマーの弾性によって、それらのアンカーを、したがってタフト状ブリッスルをブリッスル面に固定する。好ましくは、第1及び第2のタフトは、金属アンカー技術を用いて歯ブラシヘッドに埋め込まれる。小型の金属アンカーは、個々のブリッスルをタフト中に束ねるために使用される。次いで、それらの金属アンカーは、ブリッスル面のタフト穴に挿入される。歯ブラシヘッドはプラスチック材料から作製される。歯ブラシヘッドのプラスチック材料の弾性によって、金属アンカーを適位置に保持する。ただし、本明細書に開示されている特定の有益なブリッスル配置はどのタフト形成及び/又は埋め込み方法にも限定されないことが強調される。本明細書に開示されているブリッスル配置は、どのタフト形成及び/又は埋め込み方法でも実現できる。例えば、別の周知のプロセスにおいて、歯ブラシヘッドが成型されることになる型キャビティ中にタフト状ブリッスルの端部が延びるようにその端部を支持でき、その端部の周りに溶融プラスチック材料を流体状態で射出でき、そうすることで、射出されたプラスチック材料が硬化するときに端部が歯ブラシヘッドにしっかりと埋め込まれる。
第1のタフトは、歯をブラッシングする間に、より露出された歯の表面に到達するように歯ブラシヘッドに位置する。第1のタフトは、歯ブラシヘッドにおいて幅方向の両端間の中央に位置する。第1のタフトは、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った軸に直接的に若しくはその近くに位置することができるか、又は前記軸の左及び右に位置することができる。好ましくは、第1のタフトは、ブリッスル面において、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った軸に対して軸対称に配置されている。先に説明したように、本発明の教示は、特定の数のタフトを有する特定のサイズの歯ブラシに限定されない。ただし、好ましい実施形態では、第1のタフトは10から20本存在できる。より好ましくは、第1のタフトは12から18本存在できる。総数で33本のタフトを有する実施形態において、好ましくは第1のタフトは17本存在する。総数で25本のタフトを有する実施形態において、好ましくは、第1のタフトは13本存在する。第1のタフトは、典型的には直径が約1mmから約2mmの、概して円形の断面を有することができる。
第1のタフトは第1のブリッスルを備える。第1のタフトは、付加的に、他のブリッスルを備えることができる。ただし、第1のタフトは全体が第1のブリッスルから作製されることが好ましい。第1のブリッスルは、一様で端部が丸いブリッスルである。第1のブリッスルは、主としてポリマープラスチック材料製のフィラメントから作製される。歯ブラシブリッスルのための多くの異なるタイプのフィラメントが知られている。第1のブリッスルは、単一のポリマー材料フィラメント、典型的には、ブリッスル材料のタイネックスなどのポリアミド(例えば、ナイロン6.12などのナイロン)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリエチレンテレフタラート(PET)製とすることができる。好ましくは、第1のブリッスルは、ナイロンフィラメントから作製される。ナイロンブリッスルは、優れたブラッシング性能を提供する。第1のブリッスルは、概して、一様の円形断面のものであり、テーパー加工されておらず端部が丸く、すなわち、ブリッスル面から離れている方のそれらの端部は、歯茎などの口の軟部組織への損傷を予防するために丸い。第1のブリッスルは、典型的には、直径が約5ミル(0.13mm)から約8ミル(0.2mm)である。直径が約6ミル(0.15mm)から約7ミル(0.18mm)であることが最も好ましい。その強度は、ブリッスルの良好な弾力性を提供し、歯肉に対して優しくさせる。同時に、その強度はやはり、満足な清掃及びプラーク除去を保証する。本明細書に記載されている歯ブラシヘッド及び歯ブラシは、第1のブリッスルの第1のタフトによって、特に露出された表面又は到達が簡単な歯表面の良好な清掃を実現する。したがって、一実施形態において、第1のブリッスルは、直径が約5ミル(0.13mm)から約8ミル(0.2mm)の、一様で端部が丸いナイロンブリッスルである。
第1のタフトはすべてが同じ長さとすることができる。第1のタフトが一様でない長さを有することが好ましい。好ましくは、第1のタフトは、ヘッド-ハンドル長手方向に沿って凹形の切り口になるように切断されている。したがって、第1のタフトの第1のブリッスルの端部は、歯ブラシヘッドの遠位端と近位端との間で起伏するブリッスルプロフィルを形成する。一実施形態において、第1のブリッスルの長さは、第1のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口において一様でなく、遠位端の最も近くに位置決めされている第1のブリッスルの長さと、近位端の最も近くに位置決めされている第1のブリッスルの長さとは同じである。最も長い第1のブリッスルの長さは約8mmから約12mmとすることができる。最も短い第1のブリッスルの長さは約10mmから約6mmとすることができる。好ましくは、最も長い第1のブリッスルは長さが約9mmから約11mmであり、最も短い第1のブリッスルは、最も長い第1のブリッスルよりも約2mm短い。一実施形態において、第1のブリッスルの長さは、第1のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口において約2mm異なる。最も長い第1のブリッスルは、歯ブラシヘッドの遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部に位置決めされている。第1のブリッスルの凹形の切り口は、第1のブリッスルと歯表面との間の良好な接触を保証する。これは、より良好なブラッシング性能を提供する。本明細書に開示されている歯ブラシにおいて、第1のブリッスルは、露出されている歯表面の良好なブラッシング性能及び簡単にアクセス可能な領域の十分な清掃を提供する。一方で、第2のブリッスルは、アクセスしにくい領域、すなわち、歯肉線及び歯肉縁下マージンの良好な到達を実現する。
ヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口の第1のブリッスルを提供することによって、第1のブリッスルは、ブラッシングする間により長い時間、歯表面と直接的に接触状態にある。凹形の切り口は、歯列の自然な湾曲形状と似ている。その結果、第1のブリッスルは、特別なブラッシング技術がなくても、ブラッシングする間により長い時間歯表面と接触状態にある。したがって、良好な表面清掃効果を実現できる。重要なことに、この清掃効果は、より硬いブリッスルを必要とせずに実現できる。当技術分野では、露出された歯表面のより良好な清掃効果を実現するために、通常は、より硬いタイプのブリッスルが選択される。しかし、硬いブリッスルは、先に背景技術の段落で論じたように、歯肉への刺激を引き起こす可能性がある。その課題は、先に説明したように、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口に第1のブリッスルを設けることによって克服される。したがって、より軟らかい第1のブリッスルを使用して、より軟らかくより歯肉に優しい歯ブラシを提供できる。
好ましい実施形態では、第2のタフトは4から20本存在できる。より好ましくは、第2のタフトは10から18本存在できる。総数で33本のタフトを有する実施形態において、好ましくは、第2のタフトは16本存在できる。総数で25本のタフトを有する実施形態において、好ましくは、第2のタフトは12本存在できる。第2のタフトは、歯をブラッシングする間に歯肉マージン及び歯肉縁下マージンに到達できるように歯ブラシヘッドに位置する。そうすることで、第2のブリッスルは、第1のタフトの第1のブリッスルの清掃効果を補完する、歯の歯肉マージン及び歯肉縁下領域の優れた清掃を実現する。好ましい実施形態において、第2のタフトは、幅方向の両端に最も近い最外部に位置決めされている。一実施形態において、第2のタフトは、近位端及び遠位端に最も近い最外部に位置決めされている。さらに別の好ましい実施形態において、第2のタフトは、幅方向の両端に最も近い最外部並びに近位端及び遠位端に最も近い最外部に、言い換えれば、ブリッスル面の周囲に位置決めされている。一実施形態において、第2のタフトは歯ブラシヘッドの縁部に位置決めされている。ブリッスル面の外側縁部に位置決めすることによって、第2のタフトの第2のブリッスルは、歯肉マージン及び歯の隣接空隙への優れた到達を実現する。好ましくは、一実施形態において、第2のタフトは、ブリッスル面において、ヘッド-ハンドル長手方向に沿った軸に対して軸対称に配置されている。好ましくは、第2のタフトは、歯ブラシヘッドの幅方向の両端と境を接する二つの線の第2のタフトになるように配置されている。第2のタフトは、典型的には直径が約1mmから約2mmの、概して円形の断面を有することができる。
第2のタフトは第2のブリッスルを備える。第2のタフトは、付加的に、他のブリッスルを備えることができる。ただし、第2のタフトは全体が第2のブリッスルから作製されることが好ましい。第2のブリッスルは分岐端部を有する。分岐端部は、化学的にテーパー加工されている。したがって、第2のブリッスルは、分岐端部がテーパー加工されたブリッスルと称することができる。薄いブリッスルは、歯間の隣接空隙への貫入及び歯肉縁下マージンへの貫入のため有益であるが、薄い単一構造のブリッスルは、製造、タフト形成、及び耐久性の制約によってその厚さの下限を有する。それに対して、分岐端部ブリッスルは、望ましくは薄い自由端を有しながら、良好なタフト形成及び耐久性のために適切に厚いステムを有することができる。分岐端部は、可撓性であり軟らかく、そのことは、敏感な歯肉にとって又は歯周条件にとって望ましい。ブリッスルの化学的なテーパー加工は、垂れ下がること、ふぞろいの分岐、及び摩耗を防止する。化学的なテーパー加工によって、非常に微細な薄い端部を設けることができ、これは他の技術では実現できない。好ましくは、第2のブリッスルは、分岐端部にするためのステムの分岐加工及びテーパー加工を実現するように化学処理される。好ましくは、化学的な分岐加工は、複合フィラメントの化学処理によって実現され、複合フィラメントに使用されるポリマーは、テーパー加工溶液における特異な溶解率を有する。テーパー加工溶液は酸又はレーキとすることができる。化学的な分岐加工は、ブレードを用いた切断加工又は打出加工などの機械的なフィラメント分岐加工技術よりも好ましい。機械的に分岐加工されたブリッスルは、ふぞろいの端部、垂れ下がった端部、微細プラスチック粒子の摩耗及び摩滅、並びに微生物成長のリスクを伴う粗いブリッスル面を有するおそれがある。さらに、こうした化学的な分岐加工技術は、1回のみの製造ステップで分岐加工及びテーパー加工されたブリッスルを生産する。一実施形態において、第2のブリッスルは、化学的に分岐された、化学的にテーパー加工された、分岐端部ブリッスルである。
第2のブリッスルは、分岐端部に分岐するステムを有する。ステムは、2から20本の分岐端部に分岐することができる。好ましくは、ステムは2から8本の分岐端部に分岐する。ステムが4本の分岐端部に分岐することが最も好ましい。好ましい実施形態では、ステムは強度が約5ミル(0.13mm)から約8ミル(0.2mm)である。より好ましくは、ステムは強度が約7ミル(0.18mm)から約8ミル(0.2mm)である。分岐端部は、化学的にテーパー加工されている。
一実施形態において、第2のブリッスルのステムは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第2のブリッスルの長さ(l1)の99%から50%にわたって延びる。一実施形態において、第2のブリッスルのステムは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第2のブリッスルの長さの60%から80%にわたって延びる。一実施形態において、第2のブリッスルのステムは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第2のブリッスルの長さの約75%にわたって延びる。一実施形態において、第2のブリッスルは、それらの長さの約20%から約30%が分岐され、その長さは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定される。一実施形態において、第2のブリッスルは、それらの長さの約25%が分岐され、その第2のブリッスルの長さは、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定される。
一実施形態において、分岐端部は長さが約2.5mmから約3.5mmである。一実施形態において、分岐端部は長さが約2.7mmから約3.2mmである。一実施形態において、分岐端部は長さが約3mmである。分岐端部の長さは、第1のブリッスルのステムが分岐端部に分岐する点から分岐端部の先端部又は先端まで測定される。記載されている第2のブリッスルの構造は、非常に微細な分岐端部を設け、それらの分岐端部は、歯肉線及び歯肉縁下マージンなど、到達が難しい歯領域への到達が優れている。化学的にテーパー加工された分岐端部は、狭い領域への到達又は貫入が良好である。分岐端部の長さ及び厚さによって、折れ曲がることも過度の摩耗もなく、第2のブリッスルが可撓性になり、したがって歯肉に優しくなる。第1のブリッスルの第1のタフトの特徴と組み合わせることで、柔軟性と清掃有効性との間のバランスが見出される。
第2のブリッスルは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)から作製できる。分岐端部は、テーパー加工を実現するために化学処理される。したがって、好ましくは、第2のブリッスルは、ほぼ同じ形状、厚さ、及びテーパー加工の分岐端部を有する。言い換えれば、好ましくは、第2のブリッスルは、一様に形成されたテーパー加工分岐端部を有する。分岐端部の一様性は、すべての分岐端部が同じ弾力性のものであり、したがって、一様のブラッシング抵抗を有するので、歯ブラシの清掃有効性に対して付加的な良い影響を有する。そのことは、すべての分岐端部が一様に摩耗するので、やはり好ましい。分岐端部は、好ましくは、平滑な表面を有する。そのことは、分岐端部の表面のへこみ及び凹凸が細菌の培養地になり得るため好ましい。さらに、凹凸は、微細プラスチック粒子の破損及び流出を引き起こすことがあり、その粒子は飲み込まれる可能性があるか又は最終的に排水に入る可能性がある。したがって、本明細書で開示されている歯ブラシは、マイクロプラスチック粒子の流出を減らす。例えば、第2のブリッスルは、ビービーシー(BBC)(ベストブリッスルカンパニーリミテッド(Best Bristle Company Co.,Ltd.)、210、Daedeok-daero 1448beon-gil、Dadeok-gu、Dajeon 34324、South Korea)から購入できる。
第2のブリッスルから作製されたタフトは、歯肉及び歯茎に非常に優しい。さらに、それらは、隣接空隙及び歯肉縁下領域において非常に良好な貫入及びプラーク除去を実現する。第2のタフトは一様でない長さを有することができる。ただし、第2のタフトは長さが一様であることが好ましい。第2のタフトは第1のタフトよりも長いことが好ましい。好ましくは、第2のタフトは、ブリッスル面において最も長い。このような構成において、第2のブリッスルの分岐端部は、ブリッスル面における他のいずれのブリッスルも越えて突き出す。第2のブリッスルの長さは約10mmから約14mmとすることができる。好ましくは、第2のブリッスルは長さが約11mmから約13mmである。好ましくは、第2のブリッスルは、最も長い第1のブリッスルよりも約1.5mmから約2.5mm長い。そうすることで、第1のブリッスルがよりアクセス可能な又はより露出された歯表面と接触状態にある間に、第2のブリッスルは歯間の隣接空隙及び歯肉線に到達できる。一実施形態において、第2のブリッスルは、第1及び第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、最も長い第1のブリッスルよりも約1.5mmから約2.5mm長く、分岐端部は長さが約2.5mmから約3.5mmであり、分岐端部の長さは、第1のブリッスルのステムが分岐端部に分岐する点から分岐端部の先端部まで測定される。したがって、第2のブリッスルは、第1のブリッスルを越えた長さにおいて分岐するだけでなく、第1のブリッスルと重なった位置の長さにおいても分岐する。そうすることで、第2のブリッスルの分岐端部のより良好な到達を実現できる。ブラッシングするときに、第1のブリッスルは、簡単にアクセス可能な歯表面と接触状態にでき、第1のブリッスルよりも長い第2のブリッスルは、曲がって歯肉マージンに到達する。分岐端部は、第1のブリッスルと第2のブリッスルとの長さの差よりも長いときには、より軟らかく、より可撓性がある。そのことは、歯肉線及び歯肉縁下マージンへのより良好な到達、したがって清掃を可能にし、同時により歯肉に優しい到達を可能にする。
開示されている特定の配置及び歯ブラシヘッドにおける第1のタフトと第2のタフトとの組み合わせによって、ブラッシング性能と柔軟性又は優しさとの間の最適なバランスが実現される。付加的に、記載されているように第1及び第2のタフトの長さを調節することによって、隣接空隙及び歯肉線への最適な到達が実現される。このことは、歯周症状の主要原因であるプラークがそれらの歯表面領域に特に発生しやすいため、特に有用である。したがって、本明細書で開示されている歯ブラシは、歯周病及び歯周症状を予防及び/又は治療するのに特に適切である。
歯ブラシヘッドはさらに、任意選択で、舌クリーナーを具備できる。舌クリーナーは、歯ブラシヘッドのうちのブリッスル面の反対側の面に実現でき、射出成形によって熱可塑性エラストマーから作製できる。舌から細菌を除去する際に舌クリーナーは効率的であるため、本発明のブリッスル配置と組み合わせることが特に適切である。舌クリーナーをさらに備える、本明細書で開示されている歯ブラシヘッドは、歯肉の問題及び歯周病を予防及び緩和するために特に適切である。
歯ブラシヘッドはさらに、任意選択で、衝撃保護具を具備できる。衝撃保護具は、歯ブラシヘッドの外面の各部分をカバーでき、強くブラッシングしたときに起きる可能性がある歯及び歯肉に対する歯ブラシヘッドの衝撃があればそれを緩衝できる。それに加えて、歯ブラシヘッドに軟らかく快適な口当たりを与える。衝撃保護具は、射出成形によって熱可塑性エラストマーから作製できる。好ましくは、衝撃保護具は、歯ブラシヘッドの横の縁をカバーする。任意選択で、舌クリーナーなしの実施形態において、衝撃保護具は、歯ブラシヘッドのうちのブリッスル面の反対側の表面もカバーする。このような衝撃保護具を備える実施形態において、歯肉を損傷させるリスクはさらに低下され、そうすることで、本明細書で開示されているブリッスル配置との組み合わせにとってそれらの実施形態が特に適切になる。
歯ブラシ
本開示の歯ブラシヘッドは、手動歯ブラシ、すなわちユーザーの歯と接触状態にある歯ブラシが手の動作だけによって動かされる歯ブラシのヘッド、又はハンドルに位置する、電気式の、例えば電池式のモーターによってヘッドが動かされる、電動歯ブラシのヘッドとすることができる。電動歯ブラシの場合は、本発明の歯ブラシヘッドは、歯ブラシ分野で周知の手段、例えば、駆動モーターの動作下でバスタイプの運動をするように歯ブラシヘッドを動かすように適合された手段によって、駆動モーターを収容する歯ブラシハンドルに恒久的に接続されているか又は交換可能なように接続可能にすることができる。
本開示はさらに、本明細書で開示されているような歯ブラシヘッドを備える歯ブラシを提供する。歯ブラシヘッドは、ハンドルに接続されているか又は接続可能にすることができる。ハンドルは、人間工学的な把持部分を有することができる。人間工学的な把持部分は、歯ブラシを片手で掴んで保持することを容易にし、ブラッシングしている間に口の中で歯ブラシヘッドのブラッシングの動きをガイドする。ハンドルと歯ブラシヘッドとの間の接続部分は、ネック又はネック領域と称されることが多い。本明細書に記載されている歯ブラシは、任意選択で、過度なブラッシング力を低減させるようにハンドル器具を備えることができる。このようなハンドル器具の一例として、ネック領域の可撓性リンクがある。ハンドル器具は、ユーザーが歯に加える可能性がある過度の圧力を、ハンドル器具を曲げることによって緩和することができる。そうすることで、過度のブラッシング力による歯肉損傷のリスクが低減される。可撓性リンクは、ヘッドとネック領域との間の可撓性の程度を上げる。このような可撓性リンクは、ネック領域と一体の薄い部分を備えることが適切であり、その薄い部分は、長手方向においてネック領域のすぐ隣の部分に対して又は長手方向においてネック領域及び歯ブラシヘッドのすぐ隣の部分に対して、横断方向及び/又は幅方向に薄くなっている。代替的に、可撓性のリンクは、ネック領域と歯ブラシヘッドとの間に位置することができる。
可撓性リンクは、ネック領域及び歯ブラシヘッドと一体の部分を備えることが適切であり、その部分は、長手方向においてネック領域及び歯ブラシヘッドのすぐ隣の部分に対して横断方向及び/又は幅方向に薄くなっている。
好ましくは、薄い部分は、長手方向に延びるプラスチック材料製の背骨の形態であり、長手方向の寸法が約1mmから約2mmであり、幅方向の寸法が約2mmから約3mmであり、横断方向の寸法が約1.5mmから約2.5mmである。このような背骨の長手方向を通る断面は、円形又は長円形であることが適切である。好ましい実施形態において、このような背骨は、横断方向及び幅方向に向いた表面がすべて熱可塑性エラストマー材料によって囲まれており、その材料は、球の形状を有することが適切であり、球の直径は約6mmから約7mmが適切である。可撓性リンクのそれらの実施形態は、ボールジョイントと称することができる。
方法
製造方法
本明細書で開示されている歯ブラシの製造方法は、
a)単一構造のブリッスルである第1のブリッスルを備える第1のタフトを用意するステップと、
b)化学的にテーパー加工された分岐端部を備える第2のブリッスルを備える第2のタフトを用意するステップと、
c)歯ブラシヘッドのブリッスル面において、遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部、並びに幅方向の両端から内側の中央で、第1のタフトを歯ブラシヘッドに固定するステップと、
d)歯ブラシヘッドのヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口になるように第1のタフトを切断するステップと、
e)単一構造であり端部が丸い第1のブリッスルを提供するように第1のタフトのブリッスルを研磨するステップと、
f)ブリッスル面において幅方向の両端に最も近い最外部で第2のタフトを歯ブラシヘッドに固定するステップと
をこの順序で含み、
歯ブラシヘッドに第2のタフトを固定した後に、第2のブリッスルの長さ(l1)は、第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定して、第1のタフトのどのブリッスルの長さよりも長い。
一実施形態において、本方法は、長さの約20%から約30%が分岐される第2のブリッスルを備える第2のタフトを用意するステップを含み、その長さは、歯ブラシヘッドを固定した後に第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定される。
一実施形態において、本方法は、第2のブリッスルを備える第2のタフトを用意するステップを含み、第2のブリッスルは、最も長い第1のブリッスルよりも約1.5mmから約2.5mm長く、ブリッスルの長さは、第1及び第2のブリッスルがブリッスル面から突出する位置から測定され、第2のブリッスルの分岐端部は、長さが約2.5mmから約3.5mmであり、分岐端部の長さは、第1のブリッスルのステムが分岐端部に分岐する点から分岐端部の先端部まで測定される。
記載されている方法は、同じ歯ブラシヘッドに、端部が分岐したテーパー加工ブリッスル及び所望の切り口を有する単一構造のブリッスルを両方とも備える歯ブラシの経済的な製造を可能にする。以前より公知の方法は、通常は機械的な分岐加工のステップを必要とするため、より煩雑であり限定的である。機械的な分岐加工は、先に第2のブリッスルの段落で説明したように結果として生じるふぞろいの分岐のせいであまり望ましくない。付加的に、機械的な分岐加工ステップの間は、第2のブリッスルを単一構造のブリッスルからセパレーターで分離する必要がある。さらに、機械的に分岐加工されたブリッスルは、後からテーパー加工できない。また、先に使用された方法では、両方のタイプのブリッスルを歯ブラシヘッドに固定した後に分岐加工が行われていたため、分岐端部の長さは、分岐されたブリッスルと単一構造のブリッスルとの間の高さの差に限定されていた。
本明細書に記載されている歯ブラシで歯をブラッシングすることはプラークを減らす。先に説明したように、本明細書に記載されている歯ブラシヘッド及び歯ブラシは、到達が難しい歯表面の特に良好なプラーク除去を実現する。特に、歯の隣接面のプラーク及び歯の歯肉線の近くの面のプラークを除去できる。したがって、本明細書に記載するような歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯の隣接面及び歯肉線の近くの歯表面のプラークを減らす方法が提供される。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている歯ブラシを用いて1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている手動歯ブラシを用いた回転ブラッシング運動によって1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。
本明細書に記載するような歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯周症状を予防する方法も提供される。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている歯ブラシを用いて1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている手動歯ブラシを用いた回転ブラッシング運動によって1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。
歯周症状の悪化及び疾患の進行の予防方法、並びに歯肉の回復を支援する方法も提供される。歯周症状には、例えば、歯肉炎及び歯周病、例えば歯周炎が含まれる。
プラークが、特に歯肉線の近くのプラークが歯肉炎及び歯周炎などの歯周病を引き起こしかつ/又は悪化させることがあるため、本開示はそれらの症状の治療方法も提供する。したがって、本明細書に記載されている歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む歯肉炎の治療方法が開示される。本明細書に記載されている歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯周病、例えば歯周炎の治療方法も開示される。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている歯ブラシを用いて1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。いくつかの実施形態において、本方法は、本明細書に記載されている手動歯ブラシを用いた回転ブラッシング運動によって1日2回歯をブラッシングすることを含むことができる。
ここで、添付の図面を参照しながら単なる例として本発明を説明する。
本開示の歯ブラシヘッドの上面図。 図1の歯ブラシヘッドの垂直断面図であり、断面はヘッド-ハンドル長手方向に沿っている。 図1の歯ブラシヘッドを備える歯ブラシの側面図。 図1の歯ブラシヘッド及びネックの上面斜視図。 ブリッスル面から延びる第1のブリッスルを示す図。 ブリッスル面から延びる第2のブリッスルを示す図。
図1は、本開示の歯ブラシヘッド(1)の上面図を示す。歯ブラシヘッド(1)は、輪郭が卵形のプレートであり、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に長さ約23mm、幅方向(W-W)に幅約10mmである。歯ブラシヘッド(1)は、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って図1の左から、鋭利でない丸い端部を有し、次いで、卵形に広がり、最後に、やはり丸い端部で終端する。その端部は歯ブラシネックにシームレスに合体する。両方の部分、すなわち、ヘッド及びネックが、ポリプロピレンから1回の成型プロセスで製造される。ネックは、(図3を見ると分かるように)それ自体がハンドル(2)にシームレスに合体でき、やはりポリプロピレン製である。歯ブラシヘッド(1)は、ブリッスル面(3)とも称される上面と、ブリッスル面(3)の反対側の底面とを有する(底面は図に示されていない)。ブリッスル面(3)は平坦な水平面である。ブリッスル面(3)には、タフト穴とも称される窪みが33か所存在し、その窪みにタフト状ブリッスルが埋め込まれる。タフトは、歯ブラシの技術分野で公知の金属アンカー技術を用いて埋め込まれる。タフト穴は直径が約1.7mmである。ブリッスル面(3)は、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って、ハンドルからより遠く歯ブラシヘッドの丸い端部に近い、遠位端(3A)と、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って、ハンドル(2)により近く、近位端(3A)の反対側の歯ブラシヘッド(1)の端部にあり、歯ブラシネックに最も近い、近位端(3B)と、幅方向の両端(3C、3D)とを有し、右側(3C)は、上から見たときにブリッスル面の右縁に沿っており、左側(3D)は、上から見たときにブラシ面の左縁に沿っている。歯ブラシヘッド(1)は、異なる二つのタイプのタフト、第1のタフト(5)及び第2のタフト(7)を備える。第1のタフト(5)は、第1のブリッスル(6)から作製される。第1のブリッスル(6)は、端部が丸い単一構造のブリッスルである。図1において、第1のタフト(5)は、空白の円で示されている。第1のブリッスル(6)は、直径約6ミルのナイロンフィラメントから作製される。第1のタフト(5)は、タフト穴を満たしたときに、直径が約1.7mmである。第1のタフト(5)は、図2に詳細に説明するように、凹形の切り口になるように切断されると、ブリッスル面(3)から約8mmから約10mm延びる。第1のタフト(5)は、ブリッスル面(3)の幅方向の両端(3C、3D)間の歯ブラシ面(3)の中央、ブリッスル面(3)の遠位端(3A)、及び近位端(3B)に位置する。第2のタフト(7)は、第2のブリッスル(8)から作製され、第2のブリッスル(8)は、端部が分岐された、化学的にテーパー加工されたブリッスルである。図1において、第2のタフト(7)は、真ん中に点のある円で示されている。第2のブリッスル(8)は、ポリブチレンテレフタレートのフィラメントから作製される。第2のブリッスル(8)は、図6の説明でより詳細に記載される。第2のタフト(7)は、直径が第1のタフト(5)と同じである。第2のタフト(7)はブリッスル面から約12mm延びる。第2のタフト(7)は、ブリッスル面(3)の縁部に位置する。具体的には、第2のタフト(7)は、ブリッスル面(3)において、幅方向の両端(3C、3D)に最も近い最外部に位置決めされている。図に示されている実施形態において、第1のタフト(5)は第1のブリッスル(6)だけから構成され、第2のタフト(7)は第2のブリッスル(8)だけから構成される。図に示されている実施形態において、第1及び第2のタフト(5、7)のほかにはタフトが存在しない。
図2は、図1の歯ブラシヘッド(1)の垂直断面図を示し、断面は、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って幅方向の両端(3C、3D)間の中央を通る。歯ブラシヘッドの本体は斜線を引いて示されている。この図を見ると分かるように、第1のタフト(5)は、切断線に沿って位置決めされている。図2において、第1のタフト(5)は、面取りされた自由端を有する棒として示されている。これは単純化した図であり、実際には、第1のタフト(5)はモノリシックではなく、先に説明したように第1のブリッスル(6)から成ることを理解されたい。第1のタフト(5)の面取りされた自由端は、凹形の切り口になるように切断されていることを示す。第1のタフト(5)の最も長いブリッスルは、遠位端(3A)及び近位端(3B)に最も近い最外部に位置し、長さl2が約10mmである。第1のタフト(5)の最も短いブリッスルは、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って中央に位置し、長さl3が約8mmである。図2において、第2のタフト(7)は、大部分が第1のタフト(5)の背後に隠れており、第2のタフト(7)の端部だけが第1のタフト(5)の背後から上に突き出している。第2のタフト(7)の端部は、先のとがった先端として図2に示されている。そのことは、図が単純化されているため、第2のタフト(7)がモノリシックであることを意味せず、又は先のとがったプロフィルになるように切断されたタフトであることを意味しないことを理解されたい。実際に、先に説明したように、第2のタフト(7)は第2のブリッスル(8)からできているタフトであり、それらはすべて長さl1が同じである。第2のタフトの長さ(l1)は、l2よりも長く、l3よりも長い。第1及び第2のタフトはすべて、ブリッスル面からブリッスル面(3)に垂直なブリッスル方向に、すなわち、ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)及び幅方向の両端(3C、3D)間の幅方向に垂直なブリッスル方向に延びる。
図3は、図1の歯ブラシヘッドを備える歯ブラシの側面図を示す。図2にあるように、第1のタフト(5)は面取りされた棒として示されており、第2のタフト(7)は先細の棒として示されている。この図では、第2のタフト(7)はすべて長さ(l1)が同じであり、第1のタフト(5)はヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿って凹形の切り口になるように切断されていることと、第2のタフト(7)はすべての第1のタフト(5)よりも長く、したがって、第1のタフト(5)の最も長いブリッスルさえも越えて突き出すことが分かる。図3に示されている実施形態において、歯ブラシヘッド(2)は二つの材料、すなわち、ポリプロピレン及び熱可塑性エラストマーから作製されている。熱可塑性エラストマーは、歯ブラシヘッドの底面並びに遠位端及び側面をカバーする衝撃保護要素(16)を作り出すために使用される。衝撃保護要素(16)はこの図3にだけ示されている。熱可塑性エラストマーから作製されるため、強くブラッシングしたときに起きる可能性がある歯及び歯肉に対する歯ブラシの衝突を緩衝し、歯ブラシヘッドに軟らかく快適な口当たりを与える。図3において、歯ブラシヘッド(1)が歯ブラシハンドル(2)と一体成型されることも示されている。ヘッド(1)とハンドル(2)との間には、ネック(14)が形成されている。ハンドル(2)は、ハンドル-ネック角(α)を形成するようにヘッド(1)及びネック(14)の軸と相対している。ハンドル-ネック角(α)は約7°である。ハンドル(2)がネック(14)と合体する位置に、レッジ(17)が形成されている。レッジ(17)は把持を改善するための人間工学的な補助具である。通常、ユーザーは片手でハンドル(2)を保持し、人差し指のうちの親指を向く面がこのレッジ(17)に着座するようになる。ブラッシングするときは、これが、適切なブラッシング圧力の構築を助け、ハンドル(2)の良好な把持を提供する。また、ネック(14)には、ボールジョイント(15)が形成されている。ボールジョイント(15)は、過剰なブラッシング圧力による歯又は歯茎への損傷のリスクを軽減する。
図4は、図1の歯ブラシヘッドを備える、歯ブラシヘッド及びネックの上面斜視図を示す。図4において、第1のタフト(5)は、面取りされた鋭利でない端部を有する柱体として概略的に示されており、第2のタフト(7)は、先のとがった端部を有する柱体として示されている。図は、第1及び第2のタフト(5、7)がブリッスル面(3)から特定の長さだけ延びて、それらの自由端によってブリッスルプロフィルを形成する状態を示す。歯ブラシヘッドのブリッスルプロフィルは平坦ではなく、l3とl2との間で起伏する第1のタフト(5)の凹形の切り口と、第2のタフトの長さl1と、ブリッスル面(3)上での第1及び第2のタフト(5、7)の特定の配置とによって、一様ではない。ボールジョイント(15)が球体であり、ネック(14)に巻き付いていることも分かる。ボールジョイントは、熱可塑性エラストマーから作製されており、ネック(14)の狭められた部分を囲む。
図5は、ブリッスル面(3)から延びる個々の第1のブリッスル(6)を示す。第1のブリッスル(6)は、単一構造であり端部が丸いブリッスルである。第1のタフト(5)は、全体がその第1のブリッスル(6)から作製される。第1のブリッスル(6)は、厚さ約6ミルの、単一構造のナイロンフィラメントから作製されている。第1のブリッスル(6)は、当技術分野で公知のそれらのフィラメントから作製され、第1のタフト(5)は、それらの第1のブリッスル(6)から作製され、当技術分野で公知の金属アンカー技術を用いてブリッスル面(3)に埋め込まれる。
図6は、ブリッスル面(3)から延びる第2のブリッスル(8)を示す。第2のブリッスル(8)は、化学的にテーパー加工された、端部が分岐されたブリッスルである。第2のタフト(7)は、全体が第2のブリッスル(8)から作製されている。ブリッスル面(3)におけるタフト形成及び埋め込みは、当技術分野で公知の金属アンカー技術を用いて行われる。第2のブリッスル(8)は、主にポリブチレンテレフタレートを含む複合フィラメントから作製される。第2のブリッスル(8)は、4本の分岐端部(21)に分岐するステム(19)を有する。分岐端部(21)はそれぞれ、1点に向かって化学的にテーパー加工されている。第2のブリッスル(8)の長さは、第2のブリッスル(8)がブリッスル面(3)から延びる点から測定して、約12mmである。ステム(19)は直径が約7ミルである。ステム(19)が4本の分岐端部(21)に分かれるため、分岐端部(21)は直径が、最も幅広い点で、すなわち、それらがステム(19)から出現する位置で、ステム(19)の厚さの約4分の1、したがって約1.75ミルである。分岐端部(21)は、そこから、細く先のとがった端部に向かってテーパー加工されている。すべての分岐端部(21)は長さが等しい。したがって、第2のブリッスル(8)は、その結果、第2のタフト(7)はすべて、長さが同じ約12mmである。
[実施例]
例示したようなブリッスル配置を有する歯ブラシヘッドを備える本開示の手動歯ブラシを、プラーク除去有効性(実施例1)及び歯肉マージンクリーニング(実施例2)の観点から評価した。
[実施例1]
試験は、臨床的に実装されている、ヒトの歯をモデルに備えるブラッシングロボット試験であった。歯1本につき30分野を分析する自動式面積測定プラーク評価法(automated planimetrical plaque assessment)を用いて、プラーク除去の有効性を評価した。したがって、ヒトの歯のモデルに人工プラークを付着させ、定められたロボットブラッシングを解剖学的位置で行い、各歯表面の予め定められた30か所の領域からの付着物の減少を、自動の光学的方法を用いて評価した。歯の「高リスク」領域、つまり、歯根表面又は歯根領域、歯根表面のすぐ上かつ歯肉線の近くの領域、特に隣接領域に特に重点を置いた。それらの領域は、デンタルプラークを除去しにくく、歯周病の予防及び軽減に最も関連がある。図3に記載されている本発明による歯ブラシを、端部が丸い直径6ミルのナイロンブリッスルを備えた、ハンドル器具のない対照歯ブラシと比較した。対照歯ブラシのヘッドのサイズ、形状、及び33本のタフトを有するタフト穴の配置は、本発明の歯ブラシと同様であった。ブラッシングは、弱いブラッシング力に相当する2.5Nのブラッシング力で行った。横ブラッシング、回転ブラッシング、及び縦ブラッシング運動という3回の試験を行い、各運動をそれぞれ7回繰り返した。
実験によって、本発明の歯ブラシが測定した30か所の全領域において、三つのブラッシング運動すべてで対照歯ブラシよりも高いプラーク除去の合計割合を実現することが示された。「高リスク」領域、すなわち、歯根表面及び歯肉線の近くの歯根表面のすぐ上の領域を個別に見ても、同じことが見出された。歯肉線の近くの領域からのプラーク除去の差は、舌側よりも頬側でより顕著であった。したがって、本発明のブリッスル構成を有する歯ブラシは、すべてのリスク領域におけるプラークコントロールに最適であり、う蝕及び歯肉炎の予防に貢献する。
[実施例2]
実施例2の場合は、人工プラークでカバーした感圧基板を用いて、臼歯形状の周りの歯肉マージンにおけるプラークを除去する歯ブラシブリッスルの能力を査定した。このようなプラーク除去プロセスは、当技術分野で歯肉マージン清掃(GMC: Gingival Margin Cleaning)と称される。模擬臼歯上に位置決めされた模擬歯肉を自己硬化性デンタルアクリル樹脂から作って用意した。マージンの解剖学的構造は歯科の典型的ガイドラインを用いて作製した。アクリル樹脂歯肉と模擬歯との間の隙間は0.2mmであった。人工プラーク感圧基板を模擬歯肉下及び臼歯形状の歯の周りに載置し、そこにブラッシングの開始前に15秒間、室温の水道水を補給した。ブラッシング中はブラシヘッド及びプラーク基板に絶えず水を噴霧した。ブラッシング技術は横ブラッシング運動とした。試験した歯ブラシを歯肉マージンの乳頭と位置合わせした。ブラッシング装置は、ブリッスルを歯表面に対して90°で載置して1秒当たり2ストロークで15秒間、ストローク長15mm、ブラッシング荷重250gでブラッシングするように設定した。歯肉マージン清掃(GMC)では、模擬歯肉マージンの接合部において除去された人工プラーク付着物の長さを記録した。読取値を3倍の倍率でmm単位で測定した。ブリッスルの完全性に関して各ブラッシングサイクルの完了前及び完了後に試験した歯ブラシを視覚検査した。試験した製品について記述統計(平均及び標準偏差)を計算した。分散分析(ANOVA)により、歯ブラシ間の平均GMC値に少なくとも一つの有意な差が示された。一対比較に関する事後テューキー検定は、有意水準0.05を用いて平均GMCの特定の有意差を認識した。実験によって、図3に記載されているような本発明による歯ブラシが、実施例1の対照歯ブラシ(平均:3.25、SD:1.97)よりも有意に高いGMC値(平均:7.15mm、SD:2.96)を実現したことが示された。

Claims (19)

  1. ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)及び前記長手方向(L-L)に垂直な幅方向(W-W)を画定するようにハンドル(2)に接続されているか又は接続可能である、歯ブラシヘッド(1)であって、前記ヘッド(1)はブリッスル面(3)を有し、前記ブリッスル面(3)は、前記ハンドル(2)からより遠い遠位端(3A)及び前記ハンドル(2)により近い近位端(3B)を有し、幅方向の両端(3C、3D)を有し、前記ブリッスル面(3)からタフト状ブリッスルが延び、前記タフト状ブリッスルは、第1のブリッスル(6)を備える第1のタフト(5)及び第2のブリッスル(8)を備える第2のタフト(7)を備え、前記第1のブリッスル(6)は、円形断面を有する、テーパー加工されておらず端部が丸いブリッスルであり、前記第2のタフト(7)は、前記ブリッスル面(3)において前記遠位端(3A)に最も近い最外部及び前記近位端(3B)に最も近い最外部、並びに/又は前記ブリッスル面(3)において前記幅方向の両端(3C、3D)に最も近い最外部に位置決めされており、前記第2のブリッスル(8)は、分岐端部(21)に分岐するステム(19)を有し、前記分岐端部(21)は化学的にテーパー加工されている、歯ブラシヘッド(1)。
  2. 前記第2のタフト(7)は第2のブリッスル(8)だけから構成される、請求項1に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  3. 前記第2のタフト(7)は、前記ブリッスル面(3)において前記幅方向の両端(3C、3D)に最も近い最外部に位置決めされている、請求項1又は2に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  4. 前記第2のタフト(7)は、前記ブリッスル面(3)において前記ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に関して軸対称になるように位置決めされている、請求項3に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  5. 前記第2のブリッスル(8)の長さ(l1)は、前記第2のブリッスル(8)が前記ブリッスル面(3)から突出する位置から測定して、第2のブリッスル(8)すべてについて一様である、請求項1~4のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  6. 前記第2のブリッスル(8)の前記長さ(l1)は、前記ブリッスル面(3)における他のどのブリッスルの長さ(l2、l3)よりも長い、請求項5に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  7. 前記第2のブリッスル(8)の前記ステム(19)は、前記第2のブリッスル(8)が前記ブリッスル面(3)から突出する位置から測定して、前記第2のブリッスル(8)の前記長さ(l1)の約70%から約80%にわたって延びる、請求項1~6のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  8. 前記第2のブリッスルは、前記第1及び第2のブリッスルが前記ブリッスル面から突出する位置から測定して、最も長い第1のブリッスルよりも約1.5mmから約2.5mm長く、前記分岐端部は、長さが約2.5mmから約3.5mmであり、前記分岐端部の長さは、前記第1のブリッスルの前記ステムが分岐端部に分岐する点から前記分岐端部の先端部まで測定される、請求項1~7のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  9. 前記第2のブリッスル(8)の前記ステム(19)は、2から20本の分岐端部(21)に分岐する、請求項1~8のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  10. 前記第2のブリッスル(8)の前記ステム(19)は、2から8本の分岐端部(21)に分岐する、請求項9に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  11. 前記第2のフィラメント(8)の前記ステム(19)は、直径が5ミルから8ミルの円形断面を有する、請求項1~10のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  12. 前記第1のブリッスル(6)は直径が5ミルから8ミルである、請求項1~11のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  13. 前記ブリッスル面(3)には、第1のタフト(5)及び第2のタフト(7)だけが存在し、前記第1のタフト(5)は、前記ブリッスル面(3)において、前記遠位端(3A)に最も近い最外部及び前記近位端(3B)に最も近い最外部、並びに前記幅方向の両端(3C、3D)から内側の中央に位置決めされている、請求項1~12のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)。
  14. 前記第1のブリッスル(6)の長さは、前記第1のブリッスル(6)が前記ブリッスル面(3)から突出する位置から測定して前記ヘッド-ハンドル長手方向(L-L)に沿った凹形の切り口において一様でなく、前記遠位端(3A)の最も近くに位置決めされている前記第1のブリッスル(6)の長さ(l2)と、前記近位端(3B)の最も近くに位置決めされている前記第1のブリッスル(6)の長さ(l2)とは同じである、請求項13に記載の歯ブラシヘッド(1)。
  15. 請求項1~14のいずれかに記載の歯ブラシヘッド(1)を備える、歯ブラシ。
  16. 請求項15に記載の歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯肉炎の治療方法。
  17. 請求項16に記載の歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯周病、例えば歯周炎の治療方法。
  18. 請求項15に記載の歯ブラシを用いて歯をブラッシングすることを含む、歯の隣接面及び歯肉線の近くの歯表面のプラークを減らす方法。
  19. a)単一構造のブリッスルである第1のブリッスルを備える第1のタフトを用意するステップと、
    b)化学的にテーパー加工された分岐端部を備える第2のブリッスルを備える第2のタフトを用意するステップと、
    c)歯ブラシヘッドのブリッスル面において、遠位端に最も近い最外部及び近位端に最も近い最外部、並びに幅方向の両端から内側の中央で、前記第1のタフトを前記歯ブラシヘッドに固定するステップと、
    d)前記歯ブラシヘッドのヘッド-ハンドル長手方向に沿った凹形の切り口になるように前記第1のタフトを切断するステップと、
    e)単一構造であり端部が丸い第1のブリッスルを提供するように前記第1のタフトの前記ブリッスルを研磨するステップと、
    f)前記ブリッスル面において前記幅方向の両端に最も近い最外部で前記第2のタフトを前記歯ブラシヘッドに固定するステップと、
    をこの順序で含み、
    前記歯ブラシヘッドに前記第2のタフトを固定した後に、前記第2のブリッスルの長さ(l1)は、前記第2のブリッスルが前記ブリッスル面から突出する位置から測定して、前記第1のタフトのどの前記ブリッスルの長さよりも長い、歯ブラシを製造する方法。
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