JP2024123523A - 被加工物の加工方法 - Google Patents

被加工物の加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024123523A
JP2024123523A JP2023031010A JP2023031010A JP2024123523A JP 2024123523 A JP2024123523 A JP 2024123523A JP 2023031010 A JP2023031010 A JP 2023031010A JP 2023031010 A JP2023031010 A JP 2023031010A JP 2024123523 A JP2024123523 A JP 2024123523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
workpiece
thermocompression
thermo
thermocompression sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023031010A
Other languages
English (en)
Inventor
正寛 小林
成規 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Corp filed Critical Disco Corp
Priority to JP2023031010A priority Critical patent/JP2024123523A/ja
Publication of JP2024123523A publication Critical patent/JP2024123523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

【課題】切削の際のデバイス表面の汚染を抑制するとともに高温プロセスを低減することができる被加工物の加工方法を提供すること。【解決手段】被加工物の加工方法は、被加工物の裏面に支持部材を配設する支持部材配設ステップ1と、被加工物の表面に熱圧着シートを敷設し加熱して熱圧着するシート配設ステップ2と、支持部材配設ステップ1およびシート配設ステップ2の後に、熱圧着シートとともに被加工物を分割予定ラインに沿って個々のチップに分割する分割ステップ3と、個々のチップに対応して分割された熱圧着シートの被加工物とは反対側の面と熱圧着シート剥離部材の熱圧着シートに対向する面と、のいずれか一方または両方に、紫外線を照射した状態で、熱圧着シートに熱圧着シート剥離部材を固定する固定ステップ4と、熱圧着シート剥離部材を個々のチップに対応して分割された熱圧着シートともに被加工物から剥離する剥離ステップ5と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物の加工方法に関する。
IC(Integrated Circuit)やLSI(Large Scale Integration)等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成された板状のウェーハ、あるいはCSP(Chip Size Package)が分割予定ラインによって区画され表面に形成されたCSP基板は、切削ブレードを備えたダイシング装置やレーザー加工装置等によって個々のチップに分割され、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
ダイシング装置によって、ウェーハまたはCSP基板の分割予定ラインに沿って切削すると、切削屑がウェーハまたはCSP基板の表面に付着してデバイスまたはCSPを汚染する。同様に、レーザー加工装置によってウェーハまたはCSP基板の分割予定ラインにレーザー光線を照射してアブレーション加工を施すと、デブリが飛散して、デバイスまたはCSPを汚染する。これらの汚染からデバイスの表面を守るべく、ウェーハまたはCSP基板の表面に樹脂シートを配設して、切削屑や、デブリによる汚染からデバイスまたはCSPの表面を守ることが提案されている(特許文献1)。
特開2020-077812号公報
しかしながら、特許文献1の手法では個々に分割した樹脂シートを一体化させるために高温の過熱が必要となるため、ウェーハに形成されたデバイスに、はんだ等による配線層等が形成されていると、高温での加熱による影響でデバイス不良へと繋がってしまう可能性がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、切削の際のデバイス表面の汚染を抑制するとともに高温プロセスを低減することができる被加工物の加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の被加工物の加工方法は、板状の被加工物を分割予定ラインに沿って個々のチップに分割する被加工物の加工方法であって、被加工物の裏面に支持部材を配設する支持部材配設ステップと、該被加工物の表面に熱圧着シートを敷設し加熱して熱圧着するシート配設ステップと、該支持部材配設ステップおよび該シート配設ステップの後に、該分割予定ラインに分割手段を位置付け、該熱圧着シートとともに該被加工物を該分割予定ラインに沿って個々のチップに分割する分割ステップと、該分割ステップの後に、個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートの該被加工物とは反対側の面に熱圧着シート剥離部材を固定する固定ステップと、該固定ステップの後に、該熱圧着シート剥離部材を個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートともに該被加工物から剥離する剥離ステップと、を含み、該固定ステップでは、個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートの該熱圧着シート剥離部材に対向する面と該熱圧着シート剥離部材の該熱圧着シートに対向する面と、のいずれか一方または両方に、紫外線を照射した状態で、該熱圧着シートに該熱圧着シート剥離部材を固定することを特徴とする。
本発明は、切削の際のデバイス表面の汚染を抑制するとともに高温プロセスを低減することができる。
図1は、実施形態に係る被加工物の加工方法の加工対象である被加工物の一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る被加工物の加工方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示す支持部材配設ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図4は、図2に示すシート配設ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図5は、図2に示す分割ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図6は、図2に示す固定ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図7は、図2に示す固定ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図8は、図2に示す固定ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図9は、図2に示す固定ステップの後の状態を一部断面で示す側面図である。 図10は、図2に示す剥離ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図11は、図2に示す剥離ステップの後の状態を一部断面で示す側面図である。 図12は、変形例に係る固定ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。 図13は、変形例に係る固定ステップの一状態を一部断面で示す側面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態〕
まず、本発明の実施形態に係る被加工物10の加工方法を図面に基づいて説明する。被加工物10の加工方法は、板状の被加工物10を加工するため方法である。図1は、実施形態に係る被加工物10の加工方法の加工対象である被加工物10の一例を示す斜視図である。
被加工物10は、例えば、シリコン(Si)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ヒ化ガリウム(GaAs)またはその他の半導体材料を基板11とする円板状の半導体ウェーハ、光デバイスウェーハ等のウェーハである。あるいは、被加工物10は、サファイア(Al)、ガラス、石英等の材料を基板11とする円板状のウェーハである。ガラスは、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、等を含む。なお、被加工物10は、円板状に限定されず、樹脂パッケージ基板や金属基板等その他の板状であってもよい。
被加工物10は、例えば、基板11の表面12に格子状に設定される複数の分割予定ライン13と、分割予定ライン13によって区画された各領域に形成されるデバイス14と、を有する。デバイス14は、例えば、ICまたはLSI等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等である。なお、デバイス14が形成された表面12と反対側に位置する面を裏面15と称する。
図2は、実施形態に係る被加工物10の加工方法の流れを示すフローチャートである。図2に示すように、実施形態の被加工物10の加工方法は、支持部材配設ステップ1と、シート配設ステップ2と、分割ステップ3と、固定ステップ4と、剥離ステップ5と、を含む。
(支持部材配設ステップ1)
図3は、図2に示す支持部材配設ステップ1の一状態を一部断面で示す側面図である。支持部材配設ステップ1は、被加工物10の裏面15に支持部材20を配設するステップである。
支持部材20は、被加工物10のハンドリング性を高めるための部材であり、実施形態において、フレーム21に貼着されたダイシングテープ22である。フレーム21は、金属または樹脂で形成され、被加工物10の外径より大きな開口を有する環状の板部材である。ダイシングテープ22は、フレーム21の開口を覆うようにフレーム21の裏面側に貼着される。
ダイシングテープ22は、例えば、可撓性および伸縮性を有する合成樹脂で構成された基材層と、基材層に積層されかつ可撓性、伸縮性および粘着性を有する合成樹脂で構成された糊層と、を含んで構成される。基材層は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン(PO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、カプトン等を含む。糊層は、例えば、アクリル系粘着剤を含む。また、ダイシングテープ22は、粘着性を有する糊層等を含まず、熱可塑性を有する合成樹脂から構成されるシートであってもよい。
支持部材配設ステップ1において、被加工物10は、フレーム21の開口の所定の位置に位置決めされ、裏面15側がダイシングテープ22に貼着することによって、フレーム21およびダイシングテープ22からなる支持部材20に固定される。図3に示す例では、フレーム21に貼着した後のダイシングテープ22に被加工物10を貼着する様子を示しているが、フレーム21の開口に被加工物10を位置決めし、フレーム21の裏面および被加工物10の裏面15の高さを合わせた状態で、フレーム21および被加工物10に一体でダイシングテープ22を貼着してもよい。
(シート配設ステップ2)
図4は、図2に示すシート配設ステップ2の一状態を一部断面で示す側面図である。シート配設ステップ2は、被加工物10の表面12に熱圧着シート30を敷設し加熱して熱圧着するステップである。シート配設ステップ2は、支持部材配設ステップ1の前に実施しても後に実施してもよい。
熱圧着シート30は、可撓性、柔軟性、および熱可塑性樹脂を有し、粘着性を有する糊層等を含まず、また、紫外線により硬化しない合成樹脂で構成される。すなわち、熱圧着シート30は、紫外線硬化樹脂を含まない。なお、紫外線硬化樹脂を含まないとは、紫外線硬化樹脂成分が周知の検出手段による検出限界未満しか含まないことを指す。
熱圧着シート30を構成する樹脂は、一種類の合成樹脂成分で構成されてもよく、二種類以上の合成樹脂成分が混合されて構成されたものでもよい。熱圧着シート30を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリオレフィン系シート、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリスチレンシートが好ましい。熱圧着シート30は、被加工物10の全面を平面方向に覆うサイズおよび形状に形成されていればよく、被加工物10の平面形状と同じサイズおよび形状のシート状に形成されていてもよい。
シート配設ステップ2では、例えば、ホットテーブルと、ホットプレスまたはホットローラと、によって、熱圧着シート30を加熱して被加工物10の表面12に熱圧着する。ホットテーブルは、内部に熱源を有し、保持面を加熱可能である。ホットプレスは、内部に熱源を有し、押圧面を加熱可能である。ホットローラは、内部に熱源を有し、転動面を加熱可能である。
シート配設ステップ2では、被加工物10の裏面15側を、支持部材20のダイシングテープ22を介して加熱したホットテーブルで保持する。次に、熱圧着シート30を被加工物10の表面12側に敷設する。次に、加熱したホットプレスまたはホットローラで熱圧着シート30を被加工物10の表面12側に押圧する。熱圧着シート30は、加熱されることによって軟化し、デバイス14による凹凸を吸収して、表面12側に密着する。なお、熱圧着シート30は、例えば、80℃で5分程度加熱されることが好ましい。
支持部材配設ステップ1より前にシート配設ステップ2を実施する場合、シート配設ステップ2では、例えば、真空吸引によって、熱圧着シート30を被加工物10の表面12側に密着させてもよい。具体的には、まず、密閉状態のチャンバ内の加熱したホットテーブルに、被加工物10の裏面15側を載置する。次に、被加工物10の表面12側に、被加工物10の外径より大径の熱圧着シート30を載置して、チャンバ内の空間を熱圧着シート30で区切る。
次に、チャンバ内を吸引して、熱圧着シート30の上面側の空間および下面側の空間のいずれにも負圧を生じさせる。次に、熱圧着シート30の上面側の空間を大気開放し、上下の空間に差圧を生じさせることで、熱圧着シート30を被加工物10の表面12側に吸引して密着させる。この際、チャンバ内を加熱流体で加熱してもよい。被加工物10の外径より大径の熱圧着シート30を熱圧着させた後は、被加工物10の外周縁に沿って、熱圧着シート30を切断する。
(分割ステップ3)
図5は、図2に示す分割ステップ3の一状態を一部断面で示す側面図である。分割ステップ3は、支持部材配設ステップ1およびシート配設ステップ2の後に実施される。分割ステップ3は、分割予定ライン13に分割手段41を位置付け、熱圧着シート30とともに被加工物10を分割予定ライン13に沿って個々のチップに分割するステップである。
分割手段41は、実施形態において、切削装置に搭載される切削ユニット40が有する切削ブレードである。図5に示す例において、切削ブレードは、略リング形状を有する極薄の切削砥石である、いわゆるハブブレードであり、軸部材のスピンドルに装着される円環状の円形基台と、円形基台の外周縁に配設される所定厚みの円環状の切り刃とを備える。
分割ステップ3では、まず、支持部材20および熱圧着シート30を配設した被加工物10の裏面15側を、支持部材20のダイシングテープ22を介してチャックテーブル90の保持面91で保持する。次に、支持部材20のフレーム21の外周縁を、チャックテーブル90の周囲に複数配置されたクランプ部材92で挟持する。次に、保持面91に真空吸引経路を介して接続する真空吸引源によって負圧を作動させて、保持面91上に載置された被加工物10を吸引保持する。
分割ステップ3では、次に、不図示の移動ユニットによってチャックテーブル90を所定の加工位置まで移動させる。次に、不図示の撮像ユニットで被加工物10を撮像することによって、被加工物10に設定された分割予定ライン13を検出する。分割予定ライン13が検出されたら、チャックテーブル90を鉛直な軸心回りに回転させ、被加工物10の分割予定ライン13が沿う方向と、切削ユニット40の加工送り方向とを一致させるとともに、分割手段41(切削ブレード)を加工開始位置に位置付けるアライメントを遂行する。
分割ステップ3では、次に、チャックテーブル90を加工送り方向に移動させながら、分割手段41を、熱圧着シート30側からダイシングテープ22に到達するまで被加工物10に切り込ませる。これにより、被加工物10は、熱圧着シート30とともに、分割予定ライン13に沿って、個々のチップに分割される。この際、個々のチップに分割された被加工物10のそれぞれの表面12には、熱圧着シート30が接着された状態である。
なお、分割ステップ3は、切削加工に限定されず、レーザービームによるアブレーション加工であってもよい。この場合、分割手段は、被加工物10に対して吸収性を有する波長のレーザービームである。
(固定ステップ4)
図6、図7および図8は、図2に示す固定ステップ4の一状態を一部断面で示す側面図である。図9は、図2に示す固定ステップ4の後の状態を一部断面で示す側面図である。固定ステップ4は、分割ステップ3の後に実施される。固定ステップ4は、個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30の被加工物10とは反対側の面31に、紫外線50を照射した状態で、熱圧着シート30に熱圧着シート剥離部材60を固定するステップである。
実施形態の固定ステップ4では、分割ステップ3で被加工物10を保持したチャックテーブル90に、加工済みの被加工物10を保持したまま、紫外線50の照射と、熱圧着シート剥離部材60の固定と、を実施する。なお、切削装置のチャックテーブルと紫外線照射装置のチャックテーブルとが別個である場合は、切削装置のチャックテーブルから紫外線照射装置のチャックテーブルまで、支持部材20に固定した状態で被加工物10を搬送し、ダイシングテープ22を介して裏面15側を保持させる。
実施形態の固定ステップ4では、まず、被加工物10の表面12側、より詳しくは、個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30の被加工物10とは反対側の面31に対向する位置に、紫外線照射装置の照射器51を配置させる。なお、照射器51は、図6に示す例に限定されず、複数配置されてもよい。また、チャックテーブル90と照射器51とが相対的に移動可能であってもよい。また、照射器51は、被加工物10の一端から他端に向かって走査する略直方形状のものであってもよいし、被加工物10の全面の上方を覆うものであってもよい。
固定ステップ4では、次に、熱圧着シート30の面31の全面に亘って、照射器51から紫外線50を照射する。固定ステップ4では、例えば、2段階に分けて紫外線50を照射する。最初に照射する紫外線50は、熱圧着シート30の被加工物10とは反対側の面31(上面)の合成樹脂成分の化学結合(共有結合)を分割する波長の紫外線であって、例えば、波長が184.9nmの紫外線である。この紫外線50を照射することにより、空気中の酸素分子が分解されて酸素原子が発生し、発生した酸素原子が酸素分子と結合してオゾンが生成される。また、熱圧着シート30の面31の合成樹脂成分の、例えば、C-H間の化学結合(共有結合)を分解して、熱圧着シート30の面31を化学的に不安定な状態とする。
次に照射する紫外線50は、オゾンを分解して励起状態の活性酸素を生成する波長の紫外線であって、例えば、波長が253.7nmの紫外線である。この紫外線50を照射することにより、オゾンを分解して励起状態の活性酸素を生成し、生成した活性酸素が、化学的に不安定化した熱圧着シート30の面31と結合し、熱圧着シート30の面31においてOH基、CHO基、COOH基等の官能基を形成する。すなわち、熱圧着シート30の面31は、OH基、CHO基、COOH基等の官能基を有し、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61に対して密着力の高い状態に改質される。
次に、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61側を、密着力が高い状態に改質された熱圧着シート30の面31に貼着する。熱圧着シート剥離部材60は、例えば、可撓性および伸縮性を有する合成樹脂で構成された基材層と、基材層に積層されかつ可撓性、伸縮性および粘着性を有する合成樹脂で構成された糊層と、を含んで構成される。基材層は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン(PO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、カプトン等を含む。糊層は、例えば、アクリル系粘着剤を含む。熱圧着シート剥離部材60が糊層を含む場合、貼着面61は、糊層側の面である。また、熱圧着シート剥離部材60は、粘着性を有する糊層等を含まず、熱可塑性を有する合成樹脂から構成されるシートであってもよい。
固定ステップ4では、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61側を、密着力が高い状態に改質された熱圧着シート30の面31に貼着するとともに、例えば、押圧ローラ70を、貼着面61とは反対側の面で転動させて、貼着面61と熱圧着シート30の面31とを強く密着させる。熱圧着シート剥離部材60が糊層を有しない場合、例えば、押圧ローラ70が熱源を有し、加熱しながら貼着面61と熱圧着シート30の面31とを強く密着させてもよい。
(剥離ステップ5)
図10は、図2に示す剥離ステップ5の一状態を一部断面で示す側面図である。図11は、図2に示す剥離ステップ5の後の状態を一部断面で示す側面図である。剥離ステップ5は、固定ステップ4の後に実施される。剥離ステップ5は、熱圧着シート剥離部材60を個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30ともに被加工物10から剥離するステップである。
剥離ステップ5では、例えば、不図示の剥離ユニットを用いて熱圧着シート剥離部材60を被加工物10から剥離させる。不図示の剥離ユニットは、例えば、熱圧着シート剥離部材60の外周縁に剥離起点を形成する剥離起点形成機構と、熱圧着シート剥離部材60を両面から熱圧着シート剥離部材60を両面から挟持する剥離機構と、を有する。
剥離起点形成機構は、例えば、熱圧着シート剥離部材60の外周縁に接触するスポンジ(発砲弾性樹脂)やシリコーンゴム(弾性樹脂)等の剥離部材と、剥離部材を移動させる移動機構と、を有する。剥離機構は、形成された剥離起点の熱圧着シート剥離部材60の外周縁を両面側から挟持し、剥離起点とは反対側に向かって斜め上方に引っ張ることで(図10参照)、熱圧着シート剥離部材60をチャックテーブル90に固定された被加工物10から剥離させる。
この際、紫外線50の照射により、被加工物10と熱圧着シート30との接合強度より、熱圧着シート30と熱圧着シート剥離部材60との接合強度の方が強くなっている。このため、図11に示すように、個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30は、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61に貼着した状態で、熱圧着シート剥離部材60とともに被加工物10から剥離される。
〔変形例〕
次に、本発明の変形例に係る被加工物10の加工方法を図面に基づいて説明する。変形例の被加工物10の加工方法では、固定ステップ4の手順が実施形態の固定ステップ4の手順と異なる。
図12および図13は、変形例に係る固定ステップ4の一状態を一部断面で示す側面図である。変形例の固定ステップ4は、熱圧着シート剥離部材60の熱圧着シート30に対向する面(貼着面61)に、紫外線50を照射した状態で、個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30に熱圧着シート剥離部材60を固定するステップである。
すなわち、実施形態では、熱圧着シート30の被加工物10とは反対側の面31に紫外線50を照射して密着力の高い状態に改質させたが、変形例では、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61に紫外線50を照射して密着力の高い状態に改質させる。以降の手順は、実施形態と同様である。
なお、固定ステップ4において、実施形態では、熱圧着シート30の熱圧着シート剥離部材60に対向する面31に紫外線50を照射し、変形例では、熱圧着シート剥離部材60の貼着面61に紫外線50を照射したが、面31および貼着面61の両方に紫外線50を照射した状態で、熱圧着シート30に熱圧着シート剥離部材60を固定してもよい。
以上説明したように、実施形態および変形例の被加工物10の加工方法では、個々のチップに対応して分割された熱圧着シート30の上面(被加工物10とは反対側の面31)に熱圧着シート剥離部材60を固定した後に、熱圧着シート剥離部材60を個々に分割された熱圧着シート30とともに剥離する。
ここで、熱圧着シート30と被加工物10との固定力が高いため、熱圧着シート30および熱圧着シート剥離部材60の互いに接合する面の少なくともいずれかに紫外線50を照射しておくことで、熱圧着シート剥離部材60と熱圧着シート30との密着力を増強させる。これにより、熱圧着シート剥離部材60を被加工物10から剥離する際に、熱圧着シート30を被加工物10から剥離させることができる。したがって、切削の際のデバイス14表面の汚染を抑制するとともに高温プロセスを低減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
10 被加工物
12 表面
15 裏面
20 支持部材
30 熱圧着シート
31 面
40 切削ユニット
41 分割手段
50 紫外線
60 熱圧着シート剥離部材
61 貼着面

Claims (1)

  1. 板状の被加工物を分割予定ラインに沿って個々のチップに分割する被加工物の加工方法であって、
    被加工物の裏面に支持部材を配設する支持部材配設ステップと、
    該被加工物の表面に熱圧着シートを敷設し加熱して熱圧着するシート配設ステップと、
    該支持部材配設ステップおよび該シート配設ステップの後に、該分割予定ラインに分割手段を位置付け、該熱圧着シートとともに該被加工物を該分割予定ラインに沿って個々のチップに分割する分割ステップと、
    該分割ステップの後に、個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートの該被加工物とは反対側の面に熱圧着シート剥離部材を固定する固定ステップと、
    該固定ステップの後に、該熱圧着シート剥離部材を個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートともに該被加工物から剥離する剥離ステップと、
    を含み、
    該固定ステップでは、
    個々のチップに対応して分割された該熱圧着シートの該熱圧着シート剥離部材に対向する面と該熱圧着シート剥離部材の該熱圧着シートに対向する面と、のいずれか一方または両方に、紫外線を照射した状態で、該熱圧着シートに該熱圧着シート剥離部材を固定する
    ことを特徴とする被加工物の加工方法。
JP2023031010A 2023-03-01 2023-03-01 被加工物の加工方法 Pending JP2024123523A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023031010A JP2024123523A (ja) 2023-03-01 2023-03-01 被加工物の加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023031010A JP2024123523A (ja) 2023-03-01 2023-03-01 被加工物の加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024123523A true JP2024123523A (ja) 2024-09-12

Family

ID=92676157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023031010A Pending JP2024123523A (ja) 2023-03-01 2023-03-01 被加工物の加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024123523A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW202007742A (zh) 晶圓加工方法
TWI829950B (zh) 保護構件形成方法及保護構件形成裝置
US20190189497A1 (en) Workpiece processing method
TWI708310B (zh) 支持體分離方法、及基板處理方法
JP6782617B2 (ja) 被加工物の固定方法、及び被加工物の加工方法
TWI840505B (zh) 晶圓的加工方法
TWI703670B (zh) 支撐體分離裝置及支撐體分離方法
US11823941B2 (en) Method of processing a substrate
JP2024123523A (ja) 被加工物の加工方法
TWI722206B (zh) 支撐體分離裝置、及支撐體分離方法
TWI844615B (zh) 晶圓的加工方法
CN110880454B (zh) 晶片的加工方法
JP6616457B2 (ja) チップの接合方法及びチップの接合装置
US12094751B2 (en) Method of processing a substrate
US11865634B2 (en) Processing method of workpiece
JP7275208B2 (ja) 基板加工方法
JP7479117B2 (ja) ウェーハの加工方法
JP2024106774A (ja) 保護シート配設方法および保護シート
JP2024101249A (ja) 被加工物の加工方法
TW202324519A (zh) 被加工物之加工方法及雷射加工裝置
JP2024150271A (ja) 被加工物の処理方法
TW201730952A (zh) 支持體分離裝置及支持體分離方法
JP2024141947A (ja) 被加工物の加工方法
TW202326844A (zh) 晶圓的加工方法
TW201503253A (zh) 晶圓之加工方法