JP2024122622A - ガイドワイヤ操作時に送液可能な医療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ガイドワイヤの抜き差しをすることなく、より簡便に、より効率的に、造影剤や薬液などの剤を目的部位に送達することができる医療機器を提供する。【解決手段】ガイドワイヤ4が挿通可能である第1管状体1と、剤が送液可能である第2管状体2との2つの管状体を長軸方向に備え、第1管状体と第2管状体とを連通させる連通孔3をさらに備える、生体管内の目的部位に剤を送達するための医療機器A。【選択図】図2

Description

本発明は、生体管内の目的部位に剤を送達するための医療機器に関する。
従来から、血管や尿管等の生体管において、狭窄などの病変が生じた場合には、その治療にカテーテルが用いられてきた。例えば、血管等において、塞栓療法や造影剤、薬液等の注入のためには、細径のマイクロカテーテルが用いられてきた。マイクロカテーテルなどのカテーテルを使用する際には、カテーテルを患部にたどり着かせるために、しばしばガイドワイヤが使用される。しかしながら、ガイドワイヤの使用に際して、例えば、マイクロカテーテルを操作して遠位部の血管を造影するときには、造影剤の投与のためにマイクロカテーテル内のガイドワイヤを引き抜く必要があるため操作が煩雑となるなどの課題
が生じていた。
したがって、ガイドワイヤを用いたマイクロカテーテルの操作の利便性を向上させるために、種々のカテーテルが開発されてきた。このような例として、第1ルーメンが形成される内管と、内管の一部を覆って内管の外周面との間に第2ルーメンが形成されるカテーテル組立体(特許文献1)、中空率が50~80%の合成樹脂製モノフィラメントを基本構造とした、自己ガイド型カテーテル(特許文献2)、および近位溶液管腔およびガイドワイヤ管腔を有する遠位先端部を有するマイクロカテーテル(特許文献3)などが挙げられる。
特開2019-187771号公報 特開平6-277294号公報 特表2014-517725号公報
しかしながら、上記課題はいまだ十分に解決されていない。したがって、本発明は、ガイドワイヤの抜き差しをすることなく、より簡便に、より効率的に、造影剤や薬液などの剤を目的部位に送達することができる医療機器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を進める中で、ガイドワイヤを挿通する管状体と、剤を送液する管状体との間に連通孔を設けることで、より効率的に剤を目的部位に送達できることを初めて見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を続けた結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下に関する。
[1]生体管内の目的部位に剤を送達するための医療機器であって、
長軸方向に2つの管状体を備え、
第1管状体は、ガイドワイヤが挿通可能であり、
第2管状体は、剤が送液可能であり、
および第1管状体と第2管状体とを連通させる連通孔をさらに備える、
前記医療機器。
[2]第1管状体および第2管状体が略同軸上に配置されている、[1]に記載の医療機器。
[3]第1管状体および第2管状体が略並行に配置されている、[1]に記載の医療機器。
[4]連通孔が、ガイドワイヤによって開閉可能であるように構成されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載の医療機器。
[5]第1管状体の先端部が、第2管状体の先端部より突出するように構成されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載の医療機器。
[6]第1管状体が、第2管状体に対して摺動可能であるように構成されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載の医療機器。
[7]第1管状体が、その側面に剤を吐出する吐出口をさらに備える、[1]~[3]のいずれか1つに記載の医療機器。
[8]吐出口が、ガイドワイヤによって開閉可能であるように構成される、[7]に記載の医療機器。
以上、本発明によれば、簡便な機構により剤を送達する経路や方向を容易に切り替えることができるため、簡単な作業で、目的部位により効率的に剤を送達することができる。それによって、剤を送達する操作時間も短縮されることになり、剤を送達される対象の負担も軽減することができる。
また、本発明によれば、剤を管状体の周囲多方向に容易に送達することができる。さらに本発明によれば、剤をカテーテル基端からカテーテル先端に送達する際に、送達のための液圧によりガイドワイヤを移動させることなく、効率的に剤を送達することができる。
図1は、本発明の第1実施態様に係る医療機器を示す概念図である。 図2は、本発明の第1実施態様に係る医療機器の使用例を示す模式図である。図中の矢印は、医療機器の使用時の剤の流れを表す。 図3は、本発明の第2実施態様に係る医療機器の使用例を示す模式図である。図中の矢印は、医療機器の使用時の剤の流れを表す。
本発明は一側面において、ガイドワイヤが挿通可能である第1管状体と、剤が送液可能である第2管状体との2つの管状体を長軸方向に備え、第1管状体と第2管状体とを連通させる連通孔をさらに備える、生体管内の目的部位に剤を送達するための医療機器に関する。
なお、本開示において、本発明の医療機器を操作する作業者側を基端側、剤を投与する目的部位側を先端側と称する。また、本発明の医療機器において長軸方向とは、本発明の医療機器の基端側から先端側へ、または先端側から基端側へと向かう方向を指す。本発明の医療機器において短軸方向とは、長軸方向に対して垂直である方向、すなわち、本発明の医療機器を長軸方向に垂直に断面を描いたとき、その中心から外縁に、または外縁から中心に向かう方向をいう。
本発明において、生体管とは、生体内に存在する任意の管状の組織をいう。生体管として、これに限定されるものではないが、血管、胃腸管、尿管などが挙げられる。好ましくは、本発明における生体管は、血管である。より好ましくは、本発明における生体管は、遠位部の血管である。
本発明において、剤とは、本発明の医療機器を通して体外から生体管へと送達される任意の剤をいう。剤として、これに限定されるものではないが、薬剤(例として、血栓溶解薬、塞栓材、抗がん剤)、造影剤、放射線ビーズ、コイルなどが挙げられ剤を生理食塩水で希釈したものも含まれる。好ましくは、本発明における剤は、液状の剤である。より好ましくは、本発明における剤は、造影剤である。
一態様において、本発明は、遠位の血管にある目的部位に、造影剤を送達するための医療機器に関する。
本発明において、目的部位とは、生体管内の病変部位または病変を有すると疑われる部位など、対象において剤を送達すべき部位をいう。本発明において、目的部位は、例えば、遠位部の血管内にある。本発明において、対象は、任意の生物個体、好ましくは動物、より好ましくは哺乳動物、さらに好ましくはヒト個体を指す。
本発明において、ガイドワイヤは、本発明の医療機器を生体管内でガイドするためのものであり、任意の既知のものを使用することができる。ガイドワイヤは、本発明の医療機器が生体管内に挿入されたときに体外から容易にその位置を特定できるものであることが好ましく、例えば、X線不透過材料で構成される。
本発明において、管状体とは、その基端側から先端側へ向けてガイドワイヤを挿通する、または剤を送液することができる中空の構造を有する長尺の部材をいう。管状体の形状は、中空である長尺の部材であれば、特に限定されるものではなく、その断面が円形、半円形、多角形であってもよい。ガイドワイヤの挿通のしやすさ、医療機器の短軸方向の大きさを最小限とするために、好ましくはその断面は円形である。
本発明の管状体は、本発明の医療機器の長軸方向に備わっている。すなわち、第1管状体と第2管状体とは、本発明の医療機器の基端側から先端側へ向かう方向で、略並行に、または略同軸上に配置されている。一態様において、第1管状体の断面および第2管状体の断面が共に半円形をしており、それらを、平面を形成している側を合わせるようにして略並行に配置し、全体として円形の断面となるように構成してもよい。
第1管状体と第2管状体とが略同軸上に配置されるとき、第2管状体の先端部は開口したままでもよいが、第2管状体の先端部と第1管状体の側面との間が、剤を送達するための1以上の孔を有する壁によってふさがれていてもよい。
一態様において、第1管状体と第2管状体は、略同軸上に配置される。かかる態様において、剤は、第1管状体の外側と第2管状体の内側の間の空間を流れる。かかる態様における管状体の径は、特に限定されるものではないが、ガイドワイヤの挿通のしやすさおよび操作性、または剤の送液のしやすさの観点から、第1管状体の内径は、0.33mm~0.62mm、好ましくは0.41mm~0.59mmであり、第2管状体の内径は、0.37mm~2.19mm、好ましくは0.51mm~0.88mmである。
一態様において、第1管状体と第2管状体は、略並行に配置される。かかる態様における管状体の径は、特に限定されるものではないが、ガイドワイヤの挿通のしやすさおよび操作性、または剤の送液のしやすさの観点から、第1管状体の内径は、0.33mm~0.62mm、好ましくは0.41mm~0.59mmであり、第2管状体の内径は、0.11mm~0.62mm、好ましくは0.11mm~0.60mmである。かかる態様において、第1管状体と第2管状体とは、好ましくは、その側面の少なくとも一部が接触しており、より好ましくは第2管状体先端が第1管状体側面と接触している。
第1管状体と第2管状体とは、同じ長さであっても異なる長さであってもよい。一態様において、本発明の医療機器の先端側において、第1管状体の先端部は、第2管状体の先端部よりも突出している。例えば、第1管状体の先端部は、第2管状体の先端部よりも0mm超~150mm突出している。好ましくは、第1管状体の先端部は、第2管状体の先端部よりも0mm超~50mm突出している。一態様において、第1管状体の先端部は、第2管状体の先端部よりも、120mm以上突出している。一態様において、第1管状体は、第2管状体に対して摺動可能であるように構成されている。かかる態様において、第1管状体の先端部が、第2管状体より突出する長さは可変である。
管状体の材料としては、特に限定されず、各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。このような材料としては、例えば、金属、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン共重合体(SEPS)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ナイロンなどのポリアミド樹脂及びポリアミドエラストマー、ポリエチレンテレフタラート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂及びポリエステルエラストマー、ウレタンエラストマー、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の医療機器は、第1管状体と第2管状体とを連通される連通孔をさらに備える。これにより、第2管状体に注入した剤を、連通孔を介して第1管状体に通すことができる。連通孔は、第1管状体および/または第2管状体の基端側にあっても、先端側にあってもよく、または基端側および先端側の両方にあってもよい。連通孔の構造としては、剤が第1管状体と第2管状体とを連通すれば特に限定されず、例えば、第1管状体と第2管状体とが略並行して配置され、その側面が接触しているとき、または第1管状体と第2管状体とが同軸上に配置されるとき、連通孔は、第1管状体または第1管状体と第2管状体とに空いた孔もしくはスリットであってもよい。
連通孔の大きさは、特に限定されるものではないが、かかる連通孔を通る液圧により、第1管状体に挿通されるガイドワイヤがずれないように調整されることが好ましい。このような液圧は、作業者の操作によって適宜変更されるものではあるが、例えば、連通孔の大きさは、その直径が0.33mm~0.62mm、好ましくは0.41mm~0.59mmである。
本発明の連通孔は、開閉可能であるように構成することができる。これにより、本発明の医療機器は、剤の送達に第2管状体のみを用いるか、第1管状体および第2管状体両方を用いるかを選択することができ、剤の送達量や送達位置、液が流出する方向などを制御することができるようになる。連通孔の開閉は、作業者の操作によって機械的になされてもよいが、例えば、連通孔が、第1管状体にガイドワイヤが挿通されたとき、ガイドワイヤによってふさがれるように構成されていてもよい。このような場合に、連通孔は、ガイドワイヤを第1管状体の内部を前進、後退させることによって開閉することができる。一態様において、連通孔は、第1管状体の基端側にあり、ガイドワイヤをかかる連通孔よりも基端側まで引き抜くことによって、剤の送達を、第2管状体の先端側から第1管状体の先端側へと切り替えることができる。
一態様において、第1管状体は、その側面に剤を吐出する1以上の吐出孔をさらに含むことができる。すなわち、本発明の医療機器は、連通孔を通り、第2管状体から第1管状体に流れた剤を、第1管状体の吐出孔からも吐出することができる。
吐出孔もまた、連通孔と同様に開閉可能であるように構成することができる。これにより、本発明の医療機器は、剤を、第1管状体の先端側からのみならず吐出孔からも流出することが可能となり、剤の送達量や送達位置、剤が流出する方向などをより詳細に制御することができるようになる。吐出孔の開閉は、作業者の操作によって機械的になされてもよいが、例えば、吐出孔が、第1管状体にガイドワイヤが挿通されたとき、ガイドワイヤによってふさがれるように構成されていてもよい。このような場合に、吐出孔は、ガイドワイヤを第1管状体の内部を前進、後退させることによって開閉することができる。吐出孔の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、その直径が0.33mm~0.62mm、好ましくは0.41mm~0.59mmである。
以下、本発明の好適な実施形態に係る医療機器Aについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態の概念図を示す。図2は、医療機器Aの使用例を示す模式図である。なお、本開示における各図において、説明を容易とするために、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は実際の大きさを示すものではない。
図1に示されるように、本発明の第1実施態様に係る医療機器Aは、ガイドワイヤが挿通可能である第1管状体1と剤が送液可能である第2管状体2とを含む。なお、図1において、第1管状体1のうち第2管状体2に隠れている部分を点線で示す。第1管状体1と第2管状体2とは、医療機器Aにおいて、長軸方向に備わっており、これらは略同軸上に二重の管状体のようにして配置されている。医療機器Aはさらに、第1管状体1と第2管状体2との間に、連通孔3を有する。
医療機器Aは、基端側に、第1管状体1および第2管状体2と接続したYコネクタなどのガイドワイヤ挿入ポートおよび剤の挿入ポートを備えた弁体ケース5を有するよう構成することができる。このような弁体ケース5を通して、作業者は、第1管状体2にガイドワイヤ4を挿通することや、またそれとは別に弁体ケース5にシリンジなどの注入器を接続して、第2管状体2に剤を注入することができる。弁体ケース5は、その内部に、ゴム栓などの弁体6を備えることができる。弁体6を備えることにより、挿通したガイドワイヤ4が容易に動かないよう固定すること、および/または連通孔3から第1管状体1に流れ込んだ剤の基端側への逆流を防ぐことができる。
医療機器Aが、このような弁体ケース5を有する場合に連通孔3は、第1管状体1と第2管状体2とを直接的に連通させるのではなく、第1管状体1と弁体ケース5および弁体ケース5と第2管状体2とを連通させるよう構成することもできる。この場合において、弁体ケース5と第1管状体1との連通を、ガイドワイヤ4が第1管状体1内に挿通されているときには、ガイドワイヤ4が栓となって第1管状体1の先端側まで剤が送達されず、ガイドワイヤ4の先端を弁体ケース5内まで動かすことによって、はじめて第1管状体1に剤が送達されるように構成することができる。また、弁体ケース5は、連通孔3に加えて、またはそれに替えて、切り替えバルブ、スリット円盤などのような機械的な流路切替機構を備えることができ、それによって、剤が第2管状体2のみを通るか、第1管状体1および第2管状体2の両方を通るかを制御することもできる。
医療機器Aを使用する際は、まず医療機器Aの先端側を体外から生体管内に挿入する。次いで、第1管状体1の基端側から先端側へとガイドワイヤ4を挿通し、第1管状体1の先端部から表出したガイドワイヤ4によって、医療機器Aを生体管内でガイドする。ガイドワイヤ4によって、医療機器Aの先端側が目的部位にたどり着くと、第2管状体2の基端側から剤を注入する。
このとき、図2aに示されるように、連通孔3は、第1管状体1に挿通されるガイドワイヤ4によって、閉鎖されている。このように連通孔3が閉鎖している場合、剤は、第2管状体2の先端側からのみ流出する。図2aに示されるように、第2管状体2の先端部は、剤を送達するための孔を有する壁部によってふさがれており、かかる孔を通して剤は、目的部位に送達される。かかる孔は、壁部に傾斜をもたせて、複数個所備えるよう構成することができる。それによって、一度の剤の注入によって多方向に同時に剤を送達することができる。また図2bに示すように、ガイドワイヤ4を基端側に動かすことによって、連通孔3は開放される。これによって、第2管状体2に注入された剤は、第2管状体2の先端側からのみでなく、第1管状体1の先端側からも流出することができるようになる。ここで、第1管状体1に連通孔3が複数存在するとき、作業者は、ガイドワイヤ4の位置を調節することにより、どの連通孔3が閉鎖して、どの連通孔3が開放されるかを調節することができる。これによって、作業者は、第1管状体1を通る剤の量を調節することができる。
図1に示されるように、医療機器Aは、第1管状体1の側面に1以上の吐出孔7をさらに備えることができる。吐出孔7もまた、第1管状体1に挿通されるガイドワイヤ4によって、開閉することができる。すなわち、ガイドワイヤ4によって吐出孔7がふさがれているとき、ガイドワイヤ4を基端側に動かすことによって、吐出孔7を開放することができる。これによって、第1管状体1に流れた剤が、第1管状体1の先端側のみならず、吐出孔7からも流出できるようになる。ここで第1管状体1に吐出孔7が複数存在するとき、作業者は、ガイドワイヤ4の位置を調節することにより、どの吐出孔7が閉鎖して、どの吐出孔7が開放されるかを調節することができる。これによって、作業者は、剤を送達する位置、方向などを容易に調節することができる。また、目的部位の剤が十分に送達されていない場所について、医療機器A自体を動かすことなく、ガイドワイヤ4の位置のみ調節することで、かかる場所に剤を送達することができる。
図2aに示されるように、医療機器Aは、第1管状体1をその先端部が第2管状体2先端部より突出するように構成することができる。これによって、医療機器Aの先端部分の径を小さくできるため、生体管(例として、血管)が、細いあるいは、狭窄していたり、閉塞していたりする場合(例として、慢性完全閉塞)であっても、容易に狭窄部位や閉塞部位にガイドワイヤ4を通し、剤を目的部位に送達することができる。さらに、第1管状体1を第2管状体2に対して摺動させて、第2管状体2の先端部から第1管状体1が突出している部分を伸長させることによって、様々な長さの狭窄部位、閉塞部位にも対応できる。弁体6や弁体ケース5が、摺動後の第1管状体1の第2管状体2に対する位置を固定するように構成されてもよい。また、狭窄部位や閉塞部位の長さが大きいことが判明している場合には、第1管状体1の第2管状体2の先端部から突出する長さを予め狭窄部位、閉塞部位の長さに合わせて大きくして固定しておくこともできる。
次いで、医療機器Aの変形例である医療機器Bについて説明する。図3は、医療機器Bの使用例を示す模式図である。
医療機器Bにおいては、第1管状体1と第2管状体2は、略並行に配置されている。それ以外については、医療機器Bは、医療機器Aと同じ構成を有する。
使用についても、医療機器Bは、医療機器Aと同様に用いることができる。しかしながら、第1管状体1と第2管状体2とが略並行に配置されているために、医療機器Bにおいては、吐出孔7は、第1管状体1の第2管状体2とは逆側のみに備わっている。したがって、多方向に同時に剤を送達できる医療機器Aに対して、医療機器Bは、特定方向に集中して剤を送達することができる。これは、生体管(例として、血管)の片側のみに病変が存在する、または片側のみに造影したい血管網があることが判明している場合に有効である。
本発明の医療機器の使用は、以下のステップによって順次行うことができる。
(1)医療機器AまたはBを提供する。
(2)医療機器AまたはBの先端側を生体管内に挿入する。
(3)第1管状体1にガイドワイヤ4を挿通する。
(4)第1管状体1の先端部からガイドワイヤ4を表出させ、それによって医療機器AまたはBの先端部を目的部位までガイドする。
(5)第2管状体2へと剤を注入する。
上記の手順において、(5)のステップの前に、第1管状体1、第2管状体2において必要な連通孔3および/または吐出孔7が開くように、ガイドワイヤ4の位置を調節するステップや、第1管状体1を摺動させてその先端部をさらに進ませるステップをさらに含んでもよい。また、これらのステップとステップ(5)またはステップ(4)およびステップ(5)とは、目的部位の全体にわたって剤が送達されるまで繰り替えされてもよい。例えば、剤が造影剤であり、目的部位が遠位の血管にある場合には、目的部位の末梢血管まで明確に造影するまで、上記ステップを繰り返してもよい。
以上、本発明によれば、簡便な機構により剤を送達する経路や方向を容易に切り替えることができるため、簡単な作業で、目的部位により効率的に剤を送達することができる。それによって、剤を送達する操作時間も短縮されることになり、剤を送達される対象の負担も軽減することができる。
また、本発明によれば、剤を管状体の周囲多方向に容易に送達することができる。さらに本発明によれば、剤をカテーテル基端からカテーテル先端に送達する際に、送達のための液圧によりガイドワイヤを移動させることなく、効率的に剤を送達することができる。
A、B 医療機器
1 第1管状体
2 第2管状体
3 連通孔
4 ガイドワイヤ
5 弁体ケース
6 弁体
7 吐出孔

Claims (8)

  1. 生体管内の目的部位に剤を送達するための医療機器であって、
    長軸方向に2つの管状体を備え、
    第1管状体は、ガイドワイヤが挿通可能であり、
    第2管状体は、剤が送液可能であり、
    および第1管状体と第2管状体とを連通させる連通孔をさらに備える、
    前記医療機器。
  2. 第1管状体および第2管状体が略同軸上に配置されている、請求項1に記載の医療機器。
  3. 第1管状体および第2管状体が略並行に配置されている、請求項1に記載の医療機器。
  4. 連通孔が、ガイドワイヤによって開閉可能であるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療機器。
  5. 第1管状体の先端部が、第2管状体の先端部より突出するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療機器。
  6. 第1管状体が、第2管状体に対して摺動可能であるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療機器。
  7. 第1管状体が、その側面に剤を吐出する吐出口をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療機器。
  8. 吐出口が、ガイドワイヤによって開閉可能であるように構成される、請求項7に記載の医療機器。
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