JP2024100423A - ガス容器管理システム、搬送用台車及びガス容器管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理すること。【解決手段】ガス容器を搬送する搬送用台車と、搬送用台車が搬送するガス容器に関する情報を読み取る読取装置と、搬送用台車がガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の搬送用台車の位置情報を取得する位置情報取得装置と、読取装置で読み取られたガス容器に関する情報に対応付けて、位置情報取得装置で取得された搬送用台車の位置情報を管理する制御装置と、を備えるガス容器管理システム。【選択図】図1
Description
本発明は、ガス容器管理システム、搬送用台車及びガス容器管理方法に関する。
高圧ガス容器は、高圧ガス保安法によって、貯蔵所における貯蔵量や入出庫管理記録が義務付けられている。従来のガス容器管理システムでは、高圧ガス容器毎にRFID(Radio Frequency Identification)タグやバーコードシート等の記録媒体を取り付け、シリンダーキャビネット毎にRF(Radio Frequency)を設けることで、シリンダーキャビネット内に収められた極小範囲内の高圧ガス容器情報を正確に読み取り、同時に高圧ガス容器の位置情報管理も行い、各貯蔵所における貯蔵量等を算出する技術が提案されている。
工業ガス業界では、既に高圧ガス容器にRFタグを取付ける規格はあるが、主に物流的な課題を解決するために採用されたものであり、容器管理業務を省力化する上述のガス容器管理システムとは異なる。上述のガス容器管理システムのターゲットは、主として半導体工場であり、可燃性、毒性を有する高圧ガスを大量に扱う関係上、シリンダーキャビネットを導入していることが一般的である。しかし、一般的な高圧ガスの利用者は、高圧ガス容器をシリンダーキャビネットではなく単なる架台に固定して使用していることが多い。そのため、上述したシリンダーキャビネットという閉鎖的な空間における利用を前提とした上述のガス容器管理システムの容器情報の読取及び位置情報管理システムをそのまま導入することができない。
各架台をシリンダーキャビネットと置換することは、価格・数量・容積等を考慮すると非現実的であり、汎用的な読取・位置情報管理手法が求められている。RFIDタグに関しては、開放的な空間で使用することも可能であり、架台や出入口にRFアンテナ取り付けて、RFIDタグの取付けられた高圧ガス容器の読取や位置情報を管理することは容易に想起される。しかし、読取可能範囲・価格・数量等を考慮すると、複数の階層、建物に点在する架台やサイズの異なる出入口を網羅することは非現実的である。その他の位置情報管理技術を用いる場合にも、高圧ガス容器自体の位置情報を直接的に記録するアイデアに基づいている限り、この問題(読取可能範囲・価格・数量等)は同様に立ちふさがる。
従って、依然として一般的な高圧ガスの利用者は、部署や建物等の単位で個別に貯蔵量や入出庫管理記録を行っており、それらの情報を統合して各貯蔵所における貯蔵量等をリアルタイムに把握することは困難な状態にある。この状態は、保安・法令順守の観点からも望ましくない。そこで、一般的な高圧ガスの利用者であっても、リアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理ができる技術が求められている。
上記事情に鑑み、本発明は、シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理することができる技術の提供を目的としている。
本発明の態様1は、ガス容器を搬送する搬送用台車と、前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取る読取装置と、前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得する位置情報取得装置と、前記読取装置で読み取られた前記ガス容器に関する情報に対応付けて、前記位置情報取得装置で取得された前記搬送用台車の位置情報を管理する制御装置と、を備えるガス容器管理システムである。
本発明の態様2は、態様1のガス容器管理システムにおいて、前記位置情報取得装置は、前記搬送用台車に前記ガス容器が積載されたことを契機に前記搬送用台車の位置情報の取得を開始し、前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先となった場所に到着したことを契機に前記搬送用台車の位置情報の取得を終了する。
本発明の態様3は、態様1又は態様2のガス容器管理システムにおいて、前記位置情報取得装置は、前記移動経路において、少なくとも前記搬送用台車に前記ガス容器が積載された場所の位置情報と、前記ガス容器の搬送先となった場所の位置情報とを取得する。
本発明の態様4は、態様3のガス容器管理システムにおいて、前記位置情報取得装置は、さらに、前記ガス容器が積載された場所から前記ガス容器の搬送先となった場所までの間において前記搬送用台車の位置情報を周期的に取得する。
本発明の態様5は、態様1から態様4のいずれかの1つのガス容器管理システムにおいて、前記制御装置は、さらに、前記ガス容器が設置される建屋を表す建屋情報と、前記ガス容器に関する情報とを対応付けて管理し、前記搬送先には、前記ガス容器が設置される複数の建屋が含まれ、前記制御装置は、前記ガス容器に関する情報で特定されるガス容器に基づいて、建屋毎の貯蔵量を算出する算出部を備える。
本発明の態様6は、態様5のガス容器管理システムにおいて、前記算出部は、複数の建屋のうち、同一の建屋とみなすことができる同一グループの建屋においては同一グループ内の貯蔵量を合算して貯蔵量を算出する。
本発明の態様7は、態様5又は太洋のガス容器管理システムにおいて、各建屋は、規定で定められている貯蔵所の区分に分類され、建屋毎の貯蔵量が、分類された前記貯蔵所の区分で定められている貯蔵量の上限を超える場合に通知を行う通知部をさらに備える。
本発明の態様8は、ガス容器を搬送する搬送用台車であって、前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取る読取装置と、前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得する位置情報取得装置と、前記読取装置で読み取られた前記ガス容器に関する情報に対応付けて、前記位置情報取得装置で取得された前記搬送用台車の位置情報を管理装置に送信する制御装置と、を備える搬送用台車である。
本発明の態様9は、搬送用台車においてガス容器を搬送し、前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取り、前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得し、読み取った前記ガス容器に関する情報に対応付けて、取得した前記搬送用台車の位置情報を管理するガス容器管理方法である。
本発明により、シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(概要)
本発明におけるガス容器管理システムでは、従来のようにガス容器自体の位置情報を直接的に記録するのではなく、ガス容器を搬送する際に使用する搬送用台車の移動経路を記録する。これにより、ガス容器が最終的に貯蔵されている場所を把握可能とし、間接・疑似的にガス容器の位置情報が管理可能になる。このように、シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理が可能になる。以下、上記処理を実現するための具体的な構成について説明する。
(概要)
本発明におけるガス容器管理システムでは、従来のようにガス容器自体の位置情報を直接的に記録するのではなく、ガス容器を搬送する際に使用する搬送用台車の移動経路を記録する。これにより、ガス容器が最終的に貯蔵されている場所を把握可能とし、間接・疑似的にガス容器の位置情報が管理可能になる。このように、シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理が可能になる。以下、上記処理を実現するための具体的な構成について説明する。
(詳細)
図1は、本発明におけるガス容器管理システム100の構成例を示す図である。ガス容器管理システム100は、重量物であるガス容器Bの管理を行うシステムとして、半導体製造等に用いられる高圧ガスが充填されたガス容器Bが貯蔵される施設に適用したものである。ここで施設とは、ガス容器Bを利用するために貯蔵する複数の建屋を有する工場や、ガス容器Bを他の工場に供給するために貯蔵する複数の建屋を有する工場等である。
図1は、本発明におけるガス容器管理システム100の構成例を示す図である。ガス容器管理システム100は、重量物であるガス容器Bの管理を行うシステムとして、半導体製造等に用いられる高圧ガスが充填されたガス容器Bが貯蔵される施設に適用したものである。ここで施設とは、ガス容器Bを利用するために貯蔵する複数の建屋を有する工場や、ガス容器Bを他の工場に供給するために貯蔵する複数の建屋を有する工場等である。
ガス容器管理システム100は、ガス容器Bを搬送するための1以上の搬送用台車1(図1では、単に「台車」と記載)と、1以上の通信端末2と、1以上の管理サーバ3とを備える。図1では、ガス容器Bの搬送先として、4つの建屋BL1~BL4及びガス容器置場SPを示している。建屋BL1~BL4は、高圧ガスの関連法規によって規定されている貯蔵所であり、例えば第一種貯蔵所、第二種貯蔵所、その他の貯蔵所である。なお、高圧ガスの関連法規では、端部間の距離が30m以内である建屋は同一の建屋とみなすことができることが規定されている。以下の説明では、建屋BL2及びBL3の距離が30m以内であり、同一の建屋であるものとして説明する。なお、ガス容器Bの搬送先は、2つ以上であればよい。
搬送用台車1は、ガス容器Bの搬送を行うための台車である。搬送用台車1は、通信端末2を取り付ける機能を備え、取り付けた通信端末2により位置情報を測定する。これにより、搬送用台車1は、ガス容器Bが載置されたタイミングから搬送用台車1が搬送先に侵入するまでの間の期間に位置情報を取得する。例えば、搬送用台車1は、ガス容器Bが載置されたタイミングから搬送用台車1が搬送先に侵入するまでの間で、周期的に位置情報を取得してもよいし、ガス容器Bが載置されたタイミングと搬送用台車1が搬送先に侵入したタイミングのように予め定められたタイミングで位置情報を取得してもよい。予め定められたタイミングで位置情報を取得することにより、周期的に位置情報を取得するよりも消費電力を抑制することができる。
通信端末2は、搬送用台車1によりガス容器Bを搬送する従業員が所持する端末である。通信端末2は、少なくとも位置情報を取得する機能を備え、位置情報を取得する。通信端末2は、取得した位置情報を管理サーバ3に送信する。この際、通信端末2は、ガス容器Bを識別するための情報を位置情報に対応付けて管理サーバ3に送信する。通信端末2は、位置情報を取得する度に位置情報を管理サーバ3に送信してもよいし、複数の位置情報をまとめて管理サーバ3に送信してもよい。通信端末2は、例えばタブレット端末、スマートフォン及び携帯電話等の持ち歩き可能な情報処理装置を用いて構成される。
管理サーバ3は、ガス容器管理システム100を管理する装置である。管理サーバ3は、通信端末2から送信される位置情報に基づいて、施設内に貯蔵されている複数のガス容器Bの位置情報及び同一グループの建屋内の貯蔵量等を管理する。管理サーバ3は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を用いて構成される。
次に、図1を用いてガス容器管理システム100の概要を具体的に説明する。図1に示すように、搬送用台車1が、ガス容器置場SPから1つのガス容器B(例えば、ガス容器B1)を保持した状態で建屋BL4までの経路R1を移動した場合、搬送用台車1は、通信端末2により経路R1の移動時に位置情報を取得し、取得した位置情報を管理サーバ3に送信する。搬送用台車1が建屋BL4に到着すると、ガス容器B1は建屋BL4に降ろされて所定の貯蔵場所に保存される。これにより、管理サーバ3は、位置情報によりガス容器B1が建屋BL4に貯蔵されていることを管理できる。次に、搬送用台車1が、建屋BL4から1つのガス容器B(例えば、ガス容器B2)を保持した状態で建屋BL1までの経路R2を移動した場合、搬送用台車1は、通信端末2により経路R2の移動時に位置情報を取得し、取得した位置情報を管理サーバ3に送信する。搬送用台車1が建屋BL1に到着すると、ガス容器B2は建屋BL1に降ろされて所定の貯蔵場所に保存される。これにより、管理サーバ3は、位置情報によりガス容器B2が建屋BL4に貯蔵されていることを管理できる。本願発明におけるガス容器管理システム100では、上述したように搬送用台車1の位置情報により、ガス容器Bが貯蔵されている場所を管理する。
図2は、実施形態における搬送用台車1と、搬送用台車1で搬送されるガス容器Bの構成例を示す図である。
図2に示すように、ガス容器Bには、ガス容器Bの詳細な情報を含む容器情報、又は、ガス容器Bを識別するための固有情報のいずれかが記録された記録媒体5が貼付される。なお、記録媒体5は、貼付ではなく、ガス容器Bに取り付けられてもよい。記録媒体5は、例えばバーコード、QRコード(登録商標)、カメレオンコード(登録商標)等のコードや、RF-IDタグ(UHF(Ultra High Frequency)タグ、NFC(Near Field Communication)タグ)、Bluetooth(登録商標)タグ、GPS(Global Positioning System)タグ等のタグである。記録媒体5は、後述するリーダーライター15で読取り易い位置に取り付けられる。記録媒体5は、ガス容器B返却後に容器情報の記録もしくは容器固有番号を抹消する等して再利用してもよい。
図2に示すように、ガス容器Bには、ガス容器Bの詳細な情報を含む容器情報、又は、ガス容器Bを識別するための固有情報のいずれかが記録された記録媒体5が貼付される。なお、記録媒体5は、貼付ではなく、ガス容器Bに取り付けられてもよい。記録媒体5は、例えばバーコード、QRコード(登録商標)、カメレオンコード(登録商標)等のコードや、RF-IDタグ(UHF(Ultra High Frequency)タグ、NFC(Near Field Communication)タグ)、Bluetooth(登録商標)タグ、GPS(Global Positioning System)タグ等のタグである。記録媒体5は、後述するリーダーライター15で読取り易い位置に取り付けられる。記録媒体5は、ガス容器B返却後に容器情報の記録もしくは容器固有番号を抹消する等して再利用してもよい。
搬送用台車1は、ガス容器Bを載置する載置部11が設けられた車体12と、車体12を走行自在に支持する複数(本実施形態では4つ)の車輪13と、取付部14とを有している。なお、搬送用台車1は、AGV(Automated Guided Vehicle)と呼ばれる無人搬送車であってもよい。AGVは、自動運転によりガス容器Bの搬送を行う。取付部14には、通信端末2と、リーダーライター15とが取り付けられる。
リーダーライター15は、ガス容器Bに取り付けられた記録媒体5に対して書き込みや読み取りが可能な書込読取装置である。リーダーライター15は、記録媒体5を認識して読取可能な位置に設けられることが好ましい。リーダーライター15は、取付部14に取り付けられなくてもよい。例えば、リーダーライター15は、ユーザが携帯していてもよい。リーダーライター15は、外部の装置との通信機能(例えば、有線又は無線のいずれでもよい)をさらに備え、記録媒体5から読み取った情報を外部の装置に送信する。さらに、リーダーライター15は、記録媒体5に対して書き込むべき情報を外部の装置から受信する。リーダーライター15は、ユーザの操作に応じて、受信した書き込むべき情報を記録媒体5に書き込む。ここで、書き込むべき情報とは、例えば容器情報又は容器固有番号である。なお、リーダーライター15は、OCR(Optical Character Recognition)を活用して、ガス容器Bに予め刻印されている情報やラベル等を読み取るように構成されてもよい。リーダーライター15は、読取装置の一態様である。
図3は、実施形態における通信端末2の構成例を示す図である。通信端末2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、操作部24と、表示部25とを備える。
通信部21は、他の装置との間で通信を行う。例えば、通信部21は、リーダーライター15又は管理サーバ3との間で通信する。
記憶部22には、位置情報データ221が記憶される。位置情報データ221は、通信端末2により取得された位置情報を表す。位置情報データ221は、時系列で記憶される。記憶部22は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。
制御部23は、通信端末2全体を制御する。制御部23は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部23は、プログラムを実行することによって、位置取得制御部231、位置情報取得部232、通信制御部233及び表示制御部234の機能を実現する。
位置取得制御部231、位置情報取得部232、通信制御部233及び表示制御部234のうち一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read only memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
位置取得制御部231、位置情報取得部232、通信制御部233及び表示制御部234の機能の一部は、予め通信端末2に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが通信端末2にインストールされることで実現されてもよい。
位置取得制御部231は、位置情報取得部232による位置情報の取得及び終了のタイミングを制御する。具体的には、位置取得制御部231は、管理サーバ3から位置情報の取得指示がなされたタイミングで、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を開始させ、管理サーバ3から位置情報の終了指示がなされたタイミングで位置情報取得部232に対して位置情報の取得を終了させる。位置情報の取得の契機になるのは、ガス容器Bが搬送用台車1へ積載されたタイミングである。位置情報の取得の終了の契機になるのは、搬送用台車1が建屋へ侵入したタイミングである。
位置取得制御部231は、位置情報取得部232による位置情報測定時に受信される信号の受信信号強度を算出し、算出した受信信号強度が閾値未満である場合に、搬送用台車1が建屋へ侵入したと検知してもよい。なお、搬送用台車1の建屋への侵入を検知する方法は、他の方法であってもよい。例えば、位置取得制御部231は、位置情報取得部232が位置情報を取得する度に、信号の受信信号強度を算出し、算出した受信信号強度の減衰量が閾値以上である場合に、搬送用台車1が建屋へ侵入したと検知してもよいし、位置情報測定時に受信される信号以外の信号で上記判定を行ってもよい。
位置情報取得部232は、位置取得制御部231の制御に従って位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部232は、位置取得制御部231から位置情報の取得指示がなされると、取得指示がなされたタイミングで位置情報の取得を開始する。位置情報取得部232は、位置取得制御部231から位置情報の取得終了指示がなされると、取得終了指示がなされタイミングで位置情報の取得を終了する。なお、位置情報取得部232は、位置情報の取得指示なされたタイミングから位置情報の取得終了指示がなされるまでタイミングまでの間に、周期的に位置情報を取得してもよいし、位置情報の取得指示なされたタイミングと位置情報の取得終了指示がなされたタイミングに位置情報を取得してもよい。位置情報取得部232は、位置情報取得装置の一態様である。
位置情報取得部232は、位置情報を取得することができればどのような方法で位置情報を取得してもよい。例えば、位置情報取得部232は、GNSS(Global Navigation Satellite System)により位置情報を取得してもよいし、RTK(Real Time Kinematic)により位置情報を取得してもよいし、SLAS(Sub-meter Level Augmentation Service)により位置情報を取得してもよいし、CLAS(Centimeter Level Augmentation Service)により位置情報を取得してもよい。
通信制御部233は、通信部21の動作を制御する。
表示制御部234は、表示部25の表示を制御する。例えば、表示制御部234は、記憶部22に記憶されている各種情報を用いて、表示部25の表示を制御する。
操作部24は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、タッチパネル、ボタン等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部24は、ユーザの指示を管理サーバ3に入力する際にユーザによって操作される。例えば、操作部24は、画面の切替指示等を受け付ける。
表示部25は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示装置である。表示部25は、各種情報を表示する。表示部25は、画像表示装置を通信端末2に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部25は、情報を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
図4は、実施形態における管理サーバ3の構成例を示す図である。管理サーバ3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、操作部34と、表示部35とを備える。
通信部31は、他の装置との間で通信を行う。例えば、通信部31は、通信端末2との間で通信を行う。
記憶部32には、容器テーブル321、容器移動履歴テーブル322及び建屋テーブル323が記憶される。容器テーブル321は、ガス容器Bに関する情報が登録されたテーブルである。容器移動履歴テーブル322は、ガス容器Bの移動履歴に関する情報が登録されテーブルである。建屋テーブル323は、ガス容器Bの貯蔵対象となる建屋に関する情報が登録されたテーブルである。記憶部32は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。
制御部33は、管理サーバ3全体を制御する。制御部33は、CPU等のプロセッサやメモリを用いて構成される。制御部33は、プログラムを実行することによって、データ管理部332、算出部333、通信制御部334及び表示制御部335の機能を実現する。
データ管理部332、算出部333、通信制御部334及び表示制御部335のうち一部または全部は、ASICやPLD、FPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記憶媒体である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
データ管理部332、算出部333、通信制御部334及び表示制御部335の機能の一部は、予め管理サーバ3に搭載されている必要はなく、追加のアプリケーションプログラムが管理サーバ3にインストールされることで実現されてもよい。
データ管理部332は、通信端末2から得られる各種情報に基づいて、記憶部32に記憶される各テーブルを管理する。例えば、データ管理部332は、位置情報が取得される度に、取得した位置情報に基づいて容器テーブル321及び容器移動履歴テーブル322の情報を更新する。
算出部333は、各建屋に貯蔵されているガス容器Bに基づいて、建屋毎の貯蔵量を算出する。この際、算出部333は、ガス種とガス充填量とに基づいて、ガス種毎に貯蔵量を算出する。すなわち、算出部333は、建屋毎に、貯蔵されている高圧ガスを、高圧ガスの関連法規によって規定されている第一種ガス、第二種ガスに分類し、第一種ガス、第二種ガス毎に貯蔵量を算出する。なお、算出部333は、同一グループとみなす建屋(例えば、建屋BL2及びBL3)については合算して貯蔵量を算出する。
通信制御部334は、通信部31の動作を制御する。
表示制御部335は、表示部35の表示を制御する。例えば、表示制御部335は、ユーザから移動履歴の表示指示が操作部34を介して入力されると、入力された表示指示に応じて、指定されたガス容器Bの移動履歴を表示部35に表示させる。
図5は、実施形態における容器テーブル321の一例を示す図である。容器テーブル321は、容器に関する情報を表すレコードを複数有する。容器テーブル321が有するレコードには、容器情報及び位置情報が対応付けられて登録されている。容器情報は、ガス容器B本体の具体的な情報を含む。位置情報は、ガス容器Bの貯蔵場所に関する情報を含む。図5に示す容器テーブル321の各レコードは、容器情報として容器固有番号、容器所有者番号、容器番号、ガス種/品名、初期充填量、ガス分類、充填日、ロットNo.及び品質保証期限/容器返却推奨期限の各値を有し、位置情報として貯蔵場所、移動日及び移動履歴の各値を有する。
容器固有番号は、ガス容器Bの個体を識別するための情報を表す。容器固有番号は、例えば容器製造業者の識別情報と、容器番号とに基づいて生成される識別情報である。容器所有者番号は、ガス容器Bを所有(管理)している人物を識別するための情報を表す。容器番号は、ガス容器Bに割り当てられた番号を表す。ガス種/品名は、ガス容器Bに充填されている高圧ガスの種類を表す情報、又は、ガス容器Bに充填されている高圧ガスの商品名を表す。初期充填量は、初期状態でガス容器Bに充填されている高圧ガスの量を表す。初期状態とは、ガス供給会社から供給されてから利用されていない状態を表す。ガス分類は、高圧ガスの関連法規によって規定されている高圧ガスの分類を表す。例えば、ガス分類には、第一種、第二種等がある。高圧ガスの利用者は、ガス区分ごとの総貯蔵量に応じて、行政庁への届出や貯蔵許可の申請を行う必要がある。充填日は、ガス容器Bに充填が行われた日付を表す。充填日には、例えば最新の充填日が登録される。ロットNo.は、ガス容器Bが製造された場所を識別するための情報を表す。
貯蔵場所は、ガス容器Bが現時点で保存されている場所を表す。移動日は、ガス容器Bが搬送用台車1によって搬送された日付を表す。すなわち、移動日は、搬送用台車1によって位置情報が取得された日付を表す。移動履歴は、ガス容器Bの移動した地点の履歴を表示したい場合に選択される項目である。移動履歴が選択されると、選択されたガス容器Bの位置情報の履歴を地図上にプロットした状態で表示部35の画面上に表示させることができる。
図6は、実施形態における容器移動履歴テーブル322の一例を示す図である。容器移動履歴テーブル322は、ガス容器Bの移動履歴に関する情報を表すレコードを複数有する。容器移動履歴テーブル322が有するレコードは、容器搬送関連情報として、容器固有番号、移動日、担当者、台車情報、座標及び時刻の各値を有する。
容器固有番号は、ガス容器Bの個体を識別するための情報を表す。移動日は、搬送用台車1によって位置情報が取得された日付を表す。担当者は、ガス容器Bの移動を行った人物を表す。台車情報は、ガス容器Bの搬送に利用した搬送用台車1を識別するための情報を表す。台車情報は、搬送用台車1を識別することができる情報であればどのような情報であってもよい。例えば、搬送用台車1毎に予め番号が割り当てられている場合、その割り当てられた番号を台車情報としてもよい。座標は、ガス容器Bの搬送に伴い取得された位置情報を表す。時刻は、位置情報が取得された時刻を表す。
図7は、実施形態における建屋テーブル323の一例を示す図である。建屋テーブル323は、建屋に関する情報を表すレコードを複数有する。建屋テーブル323が有するレコードには、建屋情報及び容器情報が対応付けられて登録されている。建屋情報は、建屋の具体的な情報を含む。容器情報は、ガス容器B本体の具体的な情報を含む。図7に示す建屋テーブル323の各レコードは、建屋情報として建屋名称、建屋識別情報、建屋座標情報、建屋グループID、法定貯蔵所区分、法定貯蔵量及び現在の貯蔵量の各値を有し、容器情報として容器固有番号、初期充填量、ガス分類の各値を有する。
建屋名称は、建屋の名称を表す。建屋名称は、例えば“A棟”,“B棟”,“C棟”,“D棟”,“ガス容器置き場”等である。建屋識別情報は、建屋を識別するための情報を表す。建屋座標情報は、建屋が設置されている場所の位置を示す情報を表す。建屋座標情報として、例えば搬送用台車1が建屋に侵入する場所の位置情報であってもよい。これにより、搬送用台車1の位置情報と建屋座標情報とを比較することで、搬送用台車1の建屋への侵入を検知することができる。例えば搬送用台車1の位置情報と建屋座標情報とが一致した場合には、搬送用台車1が建屋へ侵入したと判断することができる。一方、搬送用台車1の位置情報と建屋座標情報とが一致しない場合には、搬送用台車1が建屋へ侵入していないと判断することができる。このような構成により、外乱による誤判定を抑制することができる。
建屋グループIDは、高圧ガスの総貯蔵量の算出において、同一建屋とみなされる建屋の集合を識別するための情報を表す。一般的に高圧ガスの総貯蔵量は、建屋毎に算出されるが、端部間の距離が30m以内である建屋は同一の建屋であるとして算出される。これは、高圧ガスの関連法規によって規定されているものである。法定貯蔵所区分は、高圧ガスの関連法規によって規定されている貯蔵所の区分を表す。法定貯蔵所区分には、例えば行政機関の許可が必要となる第一種貯蔵所、行政機関への届け出が必要となる第二種貯蔵所、手続きが不要なその他の貯蔵所等がある。法定貯蔵量は、高圧ガスの関連法規によって規定されている建屋グループID毎の貯蔵量の上限を表す。現在の貯蔵量は、建屋グループID毎に貯蔵されている高圧ガスの量を表す。
図8は、ガス容器管理システム100における記録媒体5の取り付け処理の流れを示すシーケンス図である。
ユーザは、管理サーバ3の操作部34を操作して、新たに管理対象とするガス容器Bの容器情報を登録する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、容器固有番号、容器所有者番号、容器番号、ガス種/品名、初期充填量、ガス分類、充填日、ロットNo.及び品質保証期限/容器返却推奨期限を容器情報として登録する。なお、容器情報として上記の全てを必ずしも登録する必要はなく、初期登録時には少なくとも容器固有番号、ガス種/品名、初期充填量が登録されていればよい。このようにして、管理サーバ3は、容器情報と容器固有番号とを紐づける。
ユーザは、管理サーバ3の操作部34を操作して、新たに管理対象とするガス容器Bの容器情報を登録する(ステップS101)。具体的には、ユーザは、容器固有番号、容器所有者番号、容器番号、ガス種/品名、初期充填量、ガス分類、充填日、ロットNo.及び品質保証期限/容器返却推奨期限を容器情報として登録する。なお、容器情報として上記の全てを必ずしも登録する必要はなく、初期登録時には少なくとも容器固有番号、ガス種/品名、初期充填量が登録されていればよい。このようにして、管理サーバ3は、容器情報と容器固有番号とを紐づける。
データ管理部332は、ユーザによって登録された容器情報を容器テーブル321に登録する。具体的には、データ管理部332は、容器テーブル321に新たなレコードを作成し、ユーザによって登録された容器情報を、作成したレコードに登録する。同様に、データ管理部332は、ユーザによって登録された容器情報のうち容器固有番号を容器移動履歴テーブル322に登録する。具体的には、データ管理部332は、容器移動履歴テーブル322に新たなレコードを作成し、ユーザによって登録された容器固有番号を、作成したレコードに登録する。
通信制御部334は、データ管理部332による登録が完了すると、容器固有番号を通信端末2に通知する(ステップS102)。新たに管理対象とするガス容器Bが複数ある場合も想定されるため、通信制御部334は、容器固有番号以外の容器情報(例えば、容器番号、ガス種/品名等)を通信端末2に通知してもよい。これにより、新たに管理対象とするガス容器Bが複数ある場合であっても、容器番号を参照して、対象となるガス容器Bを特定することができる。
通信制御部334が容器固有番号を通知する通知先は、ステップS101の処理で登録した容器情報に含まれる容器所有者番号で特定される従業者の通信端末2であってもよいし、ユーザが指定した従業者の通信端末2であってもよい。通信端末2の通信部21は、管理サーバ3から送信された容器固有番号を受信する(ステップS103)。
表示制御部234は、受信された容器固有番号を表示部25に表示する(ステップS104)。なお、容器固有番号以外の容器情報が管理サーバ3から通信端末2に通知されている場合、表示制御部234は通知された容器固有番号以外の容器情報も表示部25に表示してもよい。通信端末2は、ユーザの操作に応じて、容器固有番号をリーダーライター15に通知する(ステップS105)。リーダーライター15は、ユーザの操作に応じて、通信端末2から通知された容器固有番号を記録媒体5に書きこむ(ステップS106)。ユーザは、容器固有番号が書き込まれた記録媒体5を、対象となるガス容器Bに貼付する(ステップS107)。この作業が全ての管理対象のガス容器Bに行われることにより、個々のガス容器Bを管理することができる。
図9及び図10は、ガス容器管理システム100におけるガス容器Bの移動履歴記録処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図9及び図10の処理では、リーダーライター15が読取モードで動作するものとする。
ユーザは、ガス容器Bを搬送用台車1に積載する(ステップS201)。搬送用台車1にガス容器Bが積載されると、搬送用台車1の取付部14に取り付けられているリーダーライター15はガス容器Bに取り付けられた記録媒体5から容器固有番号を読み取ることができる。これにより、ガス容器Bの積載が検知される(ステップS202)。
ユーザは、ガス容器Bを搬送用台車1に積載する(ステップS201)。搬送用台車1にガス容器Bが積載されると、搬送用台車1の取付部14に取り付けられているリーダーライター15はガス容器Bに取り付けられた記録媒体5から容器固有番号を読み取ることができる。これにより、ガス容器Bの積載が検知される(ステップS202)。
リーダーライター15は、容器固有番号を読み取ると、読み取った容器固有番号を含む積載検知通知を通信端末2に送信する(ステップS203)。積載検知通知は、搬送用台車1にガス容器Bが積載されたことを報告するための通知である。通信端末2は、リーダーライター15から積載検知通知を受信すると、受信した積載検知通知を管理サーバ3に送信する(ステップS204)。管理サーバ3の通信部31は、通信端末2から送信された積載検知通知を受信する。データ管理部332は、受信された積載検知通知に含まれる容器固有番号で識別されるガス容器Bの積載日時を記録する(ステップS205)。
具体的には、データ管理部332は、記憶部32に記憶されている容器テーブル321及び容器移動履歴テーブル322を読み出す。次にデータ管理部332は、読み出した容器テーブル321の容器固有番号の項目を参照し、取得された容器固有番号に該当するレコードを選択する。データ管理部332は、選択したレコードの移動日の項目に、容器固有番号を取得した日時を登録する。同様に、データ管理部332は、読み出した容器移動履歴テーブル322の容器固有番号の項目を参照し、取得された容器固有番号に該当するレコードを選択する。データ管理部332は、選択したレコードの移動日の項目に、容器固有番号を取得した日時を登録する。
データ管理部332による日時の記録が完了すると、通信制御部334は位置情報記録開始指示を生成し、生成した位置情報記録開始指示を、通信部31を介して通信端末2に送信する(ステップS206)。通信端末2の通信部21は、管理サーバ3から送信された位置情報記録開始指示を受信する。位置取得制御部231は、位置情報記録開始指示が受信されると、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を開始させる。位置情報取得部232は、位置取得制御部231の制御に従って位置情報を取得する(ステップS207)。位置情報取得部232は、取得した位置情報と、位置情報を取得した時刻を表す時刻情報とを容器固有番号に対応付けて記憶部22に位置情報データ221として保存する。
位置情報記録開始指示が受信された搬送用台車1の位置は、ガス容器Bの搬送を開始する位置である。例えば、ガス容器Bがガス容器置場SPにある場合、位置情報記録開始指示が受信された搬送用台車1の位置はガス容器置場SPとなる。位置情報取得部232は、取得した位置情報と時刻情報に容器固有番号を対応付けて通信制御部233に出力する。通信制御部233は、通信部21を制御して、位置情報、時刻情報及び容器固有番号を含む位置情報通知を管理サーバ3に送信する(ステップS208)。位置情報通知は、位置情報を報告するための通知である。管理サーバ3の通信部31は、通信端末2から送信された位置情報通知を受信する。データ管理部332は、受信された位置情報通知に基づいて、搬送中のガス容器Bの移動履歴を記録する(ステップS209)。
具体的には、データ管理部332は、記憶部32に記憶されている容器移動履歴テーブル322を読み出す。次にデータ管理部332は、読み出した容器移動履歴テーブル322の容器固有番号の項目を参照し、取得された位置情報通知に含まれる容器固有番号に該当するレコードを選択する。この際、データ管理部332は、位置情報通知に含まれる容器固有番号に該当するレコードであって、移動日がステップS205の処理で登録した移動日と一致するレコードを選択する。データ管理部332は、選択したレコードの座標の項目に、取得された位置情報を登録する。さらに、データ管理部332は、位置情報を登録した座標の項目に対応付けられている時刻の項目に、位置情報が取得された時刻情報を登録する。
ユーザは、搬送用台車1を移動させることでガス容器Bを搬送する(ステップS210)。ガス容器Bが搬送先まで搬送されている間にも、位置情報取得部232は、周期的に位置情報を取得する(ステップS211)。そして、通信端末2は、位置情報を取得する度に、取得した位置情報、時刻情報及び容器固有番号を含む位置情報通知を管理サーバ3に送信する。その後、管理サーバ3において、ステップS209と同様の処理が行われる。例えば、管理サーバ3のデータ管理部332では、2回目に取得された位置情報、時刻情報及び容器固有番号を、先ほど登録した座標の項目及び時刻の項目の2番目に登録する。このように、データ管理部332は、同日に取得された位置情報及び時刻情報を時系列順に登録する。これにより、ガス容器Bの搬送開始地点から搬送終了地点までの移動経路の履歴を記録することができる。
ユーザは、搬送用台車1を移動させることで管理サーバ3に登録された搬送先となる建屋に侵入したとする(ステップS211)。通信端末2の位置取得制御部231は、搬送用台車1の建屋への侵入を検知する(ステップS212)。位置取得制御部231は、搬送用台車1の建屋への侵入を検知すると、侵入検知通知を管理サーバ3に送信する(ステップS213)。侵入検知通知は、搬送用台車1が建屋へ侵入したことを報告するための通知である。管理サーバ3の通信部31は、通信端末2から送信された侵入検知通知を受信する。データ管理部332は、受信された侵入検知通知に含まれる位置情報に基づいて搬送先の建屋情報を記録する(ステップS214)。
具体的には、データ管理部332は、記憶部32に記憶されている建屋テーブル323を読み出す。次にデータ管理部332は、読み出した建屋テーブル323の建屋座標情報の項目を参照し、取得された位置情報と一致するレコードを選択する。データ管理部332は、選択したレコードの容器固有番号の項目に、取得した容器固有番号を登録する。例えば、取得された位置情報が“A棟”の建屋座標情報と一致する場合、データ管理部332は“A棟”の情報が登録されているレコードの容器固有番号の項目に、取得した容器固有番号を登録する。これにより、どの建屋にどのガス容器Bが貯蔵されているのかを管理することができる。なお、この時点では、容器固有番号が登録された容器情報の項目には、初期充填量及びガス分類の情報が登録されていない。そこで、データ管理部332は、容器テーブル321を参照し、容器固有番号で特定されるガス容器Bの初期充填量及びガス分類の情報を取得して建屋テーブル323に登録すればよい。
さらに、データ管理部332は、位置情報で特定されたガス容器Bの貯蔵場所の建屋の情報を容器テーブル321の貯蔵場所の項目に登録する。これにより、搬送されたガス容器Bがどの建屋に貯蔵されているのかを管理することができる。データ管理部332によるガス容器Bの搬送先の建屋情報の記録が完了すると、通信制御部334は位置情報記録終了指示を生成し、生成した位置情報記録終了指示を、通信部31を介して通信端末2に送信する(ステップS215)。通信端末2の通信部21は、管理サーバ3から送信された位置情報記録終了指示を受信する。位置取得制御部231は、位置情報記録終了指示が受信されると、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を終了させる。位置情報取得部232は、位置取得制御部231の制御に従って位置情報の取得を終了する(ステップS216)。建屋へ侵入した搬送用台車1に積載されているガス容器Bは、所定の貯蔵場所で荷降ろしされる(ステップS217)。
図11は、実施形態における管理サーバ3における各建屋の貯蔵量の算出処理の流れを示すフローチャートである。図11の処理は、予め定められたタイミングで実行されてもよいし、ユーザからの指示に応じて実行されてもよい。
算出部333は、建屋テーブル323に基づいて、建屋毎の貯蔵量を算出する(ステップS301)。具体的には、算出部333は、建屋テーブル323を参照して、建屋グループIDが同一の建屋に貯蔵されているガス容器Bの初期充填量の情報を取得する。算出部333は、取得した初期充填量の情報を合算することで建屋毎の貯蔵量を算出する。算出部333は、建屋毎に算出した貯蔵量を現在の貯蔵量として建屋テーブル323に登録する。
算出部333は、建屋テーブル323に基づいて、建屋毎の貯蔵量を算出する(ステップS301)。具体的には、算出部333は、建屋テーブル323を参照して、建屋グループIDが同一の建屋に貯蔵されているガス容器Bの初期充填量の情報を取得する。算出部333は、取得した初期充填量の情報を合算することで建屋毎の貯蔵量を算出する。算出部333は、建屋毎に算出した貯蔵量を現在の貯蔵量として建屋テーブル323に登録する。
通知部336は、算出部333により算出された建屋毎の貯蔵量に基づいて、通知条件が満たされたか否かを判定する(ステップS302)。通知条件は、ガス容器Bの貯蔵量に関する通知を行うための条件であり、例えば現在の貯蔵量が、法定貯蔵量を超えていることである。通知部336は、通知条件が満たされた建屋がある場合(ステップS303-YES)、その旨を含む通知を行う(ステップS303)。例えば、通知部336は、管理サーバ3においてアラームとして通知を行ってもよいし、通信端末2に対してアラームとして通知してもよい。一方、通知部336は、通知条件が満たされた建屋がない場合(ステップS303-NO)、図11の処理を終了する。
以上のように構成されたガス容器管理システム100では、ガス容器Bを搬送する搬送用台車1と、搬送用台車1が搬送するガス容器Bに関する情報(容器情報又は容器固有情報)を読み取るリーダーライター15と、搬送用台車1がガス容器Bの搬送先に到着するまでの移動経路上の搬送用台車1の位置情報を取得する位置情報取得部232と、リーダーライター15で読み取られたガス容器Bに関する情報に対応付けて、位置情報取得部232で取得された搬送用台車1の位置情報を管理する管理サーバ3を備える。このように、搬送用台車1がガス容器Bの搬送先に到着するまでの移動経路上の位置情報をガス容器Bに関する情報に対応付けて管理するため、ガス容器Bの最終的な保存場所だけでなく、どこからどこへ搬送されたのかも含めてリアルタイムに管理することができる。このように、リアルタイムに敷地内の高圧ガス貯蔵量等を把握可能になる。そのため、シリンダーキャビネットのような閉鎖的な空間ではなく、開放的な空間(例えば、一般的な高圧ガスの利用環境)でリアルタイムに高圧ガス容器の入出庫管理することが可能になる。
さらに、ガス容器管理システム100では、位置情報取得部232は、搬送用台車1にガス容器Bが積載されたことを契機に搬送用台車1の位置情報の取得を開始し、搬送用台車1がガス容器Bの搬送先となった場所に到着したことを契機に搬送用台車1の位置情報の取得を終了する。これにより、どの場所に設置されていたガス容器Bがどの場所に搬送されたのかを容易に管理することができる。搬送用台車1がガス容器Bの搬送先となった場所に到着したことを契機に搬送用台車1の位置情報の取得を終了するため、位置情報の取得に要する消費電力を削減することができる。
さらに、ガス容器管理システム100では、位置情報取得部232は、搬送用台車1の移動経路において、少なくとも搬送用台車1にガス容器Bが積載された場所の位置情報と、ガス容器Bの搬送先となった場所の位置情報とを取得する。移動経路上において位置情報を常時取得すると、消費電力が高くなってしまう。一方で、ガス容器Bを管理するためには、どの場所からどの場所にガス容器Bが搬送されたのかを把握できれば移動経路上において位置情報を常時取得しなくてもよい。このような構成により、消費電力を削減することができる。
さらに、ガス容器管理システム100では、自動的にガス容器Bの搬送先の位置情報が保存されるため、ガス容器Bの管理における管理者の負担が軽減され、副次的に保安向上の効果も見込まれる。
さらに、一般的な事業所で考えると、数量的にはガス容器B≫搬送用台車1になることが想定される。そのため、直接的でなく間接・疑似的に搬送用台車1を介してガス容器Bの位置情報を管理することで、大幅に読取・位置情報管理システムの導入・運用費用を削減することができる。
<変形例1>
上述した実施形態では、1台の通信端末2で、リーダーライター15とのやり取り及び位置情報の取得を行っていた。これに対して、複数台の通信端末2を備え、リーダーライター15とやり取りする第1の通信端末2と、位置情報を取得する第2の通信端末2とのように機能を分散するように構成されてもよい。
上述した実施形態では、1台の通信端末2で、リーダーライター15とのやり取り及び位置情報の取得を行っていた。これに対して、複数台の通信端末2を備え、リーダーライター15とやり取りする第1の通信端末2と、位置情報を取得する第2の通信端末2とのように機能を分散するように構成されてもよい。
<変形例2>
通信端末2は、建屋テーブル323を備えるように構成されてもよい。このように構成される場合、位置取得制御部231は、位置情報取得部232により取得された位置情報と、建屋テーブル323に登録されている建屋座標情報とに基づいて、建屋への侵入を検知してもよい。具体的には、位置取得制御部231は、位置情報取得部232により取得された位置情報が、建屋テーブル323に登録されているいずれかの建屋座標情報と一致する場合、搬送用台車1が建屋へ侵入したと検知する。なお、位置取得制御部231は、受信信号強度が閾値未満になった場合に取得された位置情報と、建屋テーブル323に登録されている建屋座標情報とに基づいて、建屋への侵入を検知してもよい。これにより、建屋への侵入以外の原因で信号強度が減衰した場合、位置情報と建屋座標情報とが一致しないため、外乱による誤判定を避けることができる。なお、建屋座標情報は、建屋の位置を点として指定するものに限られず、建屋が占める領域を指定するものであってもよい。また、建屋座標情報は、位置情報を取得する手段の誤差分だけ、実際に建屋が占める領域よりも広い領域を指定してもよい。
通信端末2は、建屋テーブル323を備えるように構成されてもよい。このように構成される場合、位置取得制御部231は、位置情報取得部232により取得された位置情報と、建屋テーブル323に登録されている建屋座標情報とに基づいて、建屋への侵入を検知してもよい。具体的には、位置取得制御部231は、位置情報取得部232により取得された位置情報が、建屋テーブル323に登録されているいずれかの建屋座標情報と一致する場合、搬送用台車1が建屋へ侵入したと検知する。なお、位置取得制御部231は、受信信号強度が閾値未満になった場合に取得された位置情報と、建屋テーブル323に登録されている建屋座標情報とに基づいて、建屋への侵入を検知してもよい。これにより、建屋への侵入以外の原因で信号強度が減衰した場合、位置情報と建屋座標情報とが一致しないため、外乱による誤判定を避けることができる。なお、建屋座標情報は、建屋の位置を点として指定するものに限られず、建屋が占める領域を指定するものであってもよい。また、建屋座標情報は、位置情報を取得する手段の誤差分だけ、実際に建屋が占める領域よりも広い領域を指定してもよい。
<変形例3>
ガス容器置場SPへのガス容器Bの一時返却(再度、使用する可能性有り)時、もしくは、残ガス容器置場への運搬時は上述した方法と逆の要領で搬送用台車1の移動経路を記録すればよい。すなわち、管理サーバ3は、建屋からガス容器置場SP、又は、建屋から残ガス容器置場へ向かう移動経路を記録するように構成されてもよい。この際、管理サーバ3は、建屋における滞留時間から、第1の期間(例えば、半日程度)であれば一時返却、第1の期間よりも長い期間である第2の期間(例えば、1週間以上)であれば残ガス容器として自動判別してもよい。ただし、代替的に手動で一時返却か、残ガス容器かを判別してもよい。本質的に自動判別するために、残量測定用圧力センサを搬送用台車1の下部に取り付けてもよい。
ガス容器置場SPへのガス容器Bの一時返却(再度、使用する可能性有り)時、もしくは、残ガス容器置場への運搬時は上述した方法と逆の要領で搬送用台車1の移動経路を記録すればよい。すなわち、管理サーバ3は、建屋からガス容器置場SP、又は、建屋から残ガス容器置場へ向かう移動経路を記録するように構成されてもよい。この際、管理サーバ3は、建屋における滞留時間から、第1の期間(例えば、半日程度)であれば一時返却、第1の期間よりも長い期間である第2の期間(例えば、1週間以上)であれば残ガス容器として自動判別してもよい。ただし、代替的に手動で一時返却か、残ガス容器かを判別してもよい。本質的に自動判別するために、残量測定用圧力センサを搬送用台車1の下部に取り付けてもよい。
<変形例4>
上述した実施形態では、搬送用台車1が1本のガス容器Bを搬送する構成を示した。搬送用台車1は、複数のガス容器Bを搬送するように構成されてもよい。例えば、搬送用台車1が、3本のガス容器Bを搬送する場合、3本のガス容器Bそれぞれの移動経路を区別する必要がある。この場合においても上述した実施形態に記載の処理と同様の処理を行えばよい。以下、詳細に説明する。リーダーライター15は、3本のガス容器Bそれぞれに貼付されている記録媒体5から容器情報又は容器固有番号を取得する。搬送用台車1が、上述した構成と同様に、3本のガス容器Bを搬送している間、通信端末2は位置情報を取得する。上述した実施形態では、通信端末2は、ガス容器Bが1本であったため、ガス容器Bが搬送先となる建屋に到着したことを契機に搬送用台車1の位置情報の取得を終了していた。これに対して、搬送用台車1は、複数のガス容器Bを搬送する場合には、通信端末2は、容器情報又は容器固有情報が取得されている間は、位置情報の取得を終了しないように構成される。なお、通信端末2は、手動で位置情報の取得を終了するように構成されてもよい。3本のガス容器Bそれぞれの容器固有番号に対応付けて位置情報の履歴が記録されているため、ある建屋で1本のガス容器B1が荷降ろしされた場合、荷降ろしされたガス容器B1については、荷降ろしされた後は位置情報が登録されない。これは、リーダーライター15において容器情報又は容器固有番号が取得されないためである。そこで、搬送用台車1が、複数のガス容器Bを搬送する場合には、建屋に侵入されたことが検知された後、リーダーライター15は再度、各ガス容器Bそれぞれに貼付されている記録媒体5から容器情報又は容器固有番号を取得すればよい。これにより、ある建屋で荷降ろしされたガス容器Bについては今後位置情報の更新が行われなくなる。そのため、複数のガス容器Bを搬送する場合であってもガス容器Bの位置情報が管理可能になる。
上述した実施形態では、搬送用台車1が1本のガス容器Bを搬送する構成を示した。搬送用台車1は、複数のガス容器Bを搬送するように構成されてもよい。例えば、搬送用台車1が、3本のガス容器Bを搬送する場合、3本のガス容器Bそれぞれの移動経路を区別する必要がある。この場合においても上述した実施形態に記載の処理と同様の処理を行えばよい。以下、詳細に説明する。リーダーライター15は、3本のガス容器Bそれぞれに貼付されている記録媒体5から容器情報又は容器固有番号を取得する。搬送用台車1が、上述した構成と同様に、3本のガス容器Bを搬送している間、通信端末2は位置情報を取得する。上述した実施形態では、通信端末2は、ガス容器Bが1本であったため、ガス容器Bが搬送先となる建屋に到着したことを契機に搬送用台車1の位置情報の取得を終了していた。これに対して、搬送用台車1は、複数のガス容器Bを搬送する場合には、通信端末2は、容器情報又は容器固有情報が取得されている間は、位置情報の取得を終了しないように構成される。なお、通信端末2は、手動で位置情報の取得を終了するように構成されてもよい。3本のガス容器Bそれぞれの容器固有番号に対応付けて位置情報の履歴が記録されているため、ある建屋で1本のガス容器B1が荷降ろしされた場合、荷降ろしされたガス容器B1については、荷降ろしされた後は位置情報が登録されない。これは、リーダーライター15において容器情報又は容器固有番号が取得されないためである。そこで、搬送用台車1が、複数のガス容器Bを搬送する場合には、建屋に侵入されたことが検知された後、リーダーライター15は再度、各ガス容器Bそれぞれに貼付されている記録媒体5から容器情報又は容器固有番号を取得すればよい。これにより、ある建屋で荷降ろしされたガス容器Bについては今後位置情報の更新が行われなくなる。そのため、複数のガス容器Bを搬送する場合であってもガス容器Bの位置情報が管理可能になる。
<変形例5>
搬送用台車1に取り付けられる各機器(例えば、通信端末2やリーダーライター15)の充電が必要な場合も想定される。そこで、搬送用台車1の保管場所(典型的には容器置場)に充電スタンドが設けられてもよい。
搬送用台車1に取り付けられる各機器(例えば、通信端末2やリーダーライター15)の充電が必要な場合も想定される。そこで、搬送用台車1の保管場所(典型的には容器置場)に充電スタンドが設けられてもよい。
<変形例6>
搬送用台車1は、ガス容器Bの搬送用台車1への積載及び搬送用台車1からガス容器Bの荷下ろしを検知する検知機器をさらに備えてもよい。検知機器は、例えば感圧センサ、NFC(Near Field Communication)リーダー等である。感圧センサは、搬送用台車1への積載に伴う圧力を検出できればどのような方式のセンサであってもよい。検知機器として感圧センサが用いられる場合、感圧センサは載置部11に備えられる。感圧センサは、ガス容器Bの搬送用台車1への積載に伴い、圧力がかかったことを示す検出結果を通信端末2に通知する。一方、感圧センサは、搬送用台車1からガス容器Bが降ろされたことに伴い、圧力がなくなったことを示す検出結果を通信端末2に通知する。通信端末2の位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果に応じて、ガス容器Bの搬送用台車1への積載を検出してガス容器Bの搬送用台車1への積載を検知したタイミングで位置情報取得部232による位置情報の取得タイミングを制御する。例えば、位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果が、圧力がかかったことを示す場合、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を開始させる。一方、位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果が、圧力がなくなったことを示す場合、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を終了させる。
搬送用台車1は、ガス容器Bの搬送用台車1への積載及び搬送用台車1からガス容器Bの荷下ろしを検知する検知機器をさらに備えてもよい。検知機器は、例えば感圧センサ、NFC(Near Field Communication)リーダー等である。感圧センサは、搬送用台車1への積載に伴う圧力を検出できればどのような方式のセンサであってもよい。検知機器として感圧センサが用いられる場合、感圧センサは載置部11に備えられる。感圧センサは、ガス容器Bの搬送用台車1への積載に伴い、圧力がかかったことを示す検出結果を通信端末2に通知する。一方、感圧センサは、搬送用台車1からガス容器Bが降ろされたことに伴い、圧力がなくなったことを示す検出結果を通信端末2に通知する。通信端末2の位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果に応じて、ガス容器Bの搬送用台車1への積載を検出してガス容器Bの搬送用台車1への積載を検知したタイミングで位置情報取得部232による位置情報の取得タイミングを制御する。例えば、位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果が、圧力がかかったことを示す場合、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を開始させる。一方、位置取得制御部231は、感圧センサから通知された検出結果が、圧力がなくなったことを示す場合、位置情報取得部232に対して位置情報の取得を終了させる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…搬送用台車, 2…通信端末, 3…管理サーバ, 5…記録媒体, 15…リーダーライター, 21、31…通信部, 22、32…記憶部, 23、33…制御部, 24、34…操作部, 25、35…表示部, 231…位置取得制御部, 232…位置情報取得部, 233、334…通信制御部, 234、335…表示制御部, 332…データ管理部, 333…算出部, 336…通知部
Claims (9)
- ガス容器を搬送する搬送用台車と、
前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取る読取装置と、
前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
前記読取装置で読み取られた前記ガス容器に関する情報に対応付けて、前記位置情報取得装置で取得された前記搬送用台車の位置情報を管理する制御装置と、
を備えるガス容器管理システム。 - 前記位置情報取得装置は、
前記搬送用台車に前記ガス容器が積載されたことを契機に前記搬送用台車の位置情報の取得を開始し、前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先となった場所に到着したことを契機に前記搬送用台車の位置情報の取得を終了する、
請求項1に記載のガス容器管理システム。 - 前記位置情報取得装置は、
前記移動経路において、少なくとも前記搬送用台車に前記ガス容器が積載された場所の位置情報と、前記ガス容器の搬送先となった場所の位置情報とを取得する、
請求項1又は2に記載のガス容器管理システム。 - 前記位置情報取得装置は、さらに、
前記ガス容器が積載された場所から前記ガス容器の搬送先となった場所までの間において前記搬送用台車の位置情報を周期的に取得する、
請求項3に記載のガス容器管理システム。 - 前記制御装置は、さらに、前記ガス容器が設置される建屋を表す建屋情報と、前記ガス容器に関する情報とを対応付けて管理し、
前記搬送先には、前記ガス容器が設置される複数の建屋が含まれ、
前記制御装置は、前記ガス容器に関する情報で特定されるガス容器に基づいて、建屋毎の貯蔵量を算出する算出部を備える、
請求項1又は2に記載のガス容器管理システム。 - 前記算出部は、
複数の建屋のうち、同一の建屋とみなすことができる同一グループの建屋においては同一グループ内の貯蔵量を合算して貯蔵量を算出する、
請求項5に記載のガス容器管理システム。 - 各建屋は、規定で定められている貯蔵所の区分に分類され、
建屋毎の貯蔵量が、分類された前記貯蔵所の区分で定められている貯蔵量の上限を超える場合に通知を行う通知部をさらに備える、
請求項5に記載のガス容器管理システム。 - ガス容器を搬送する搬送用台車であって、
前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取る読取装置と、
前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得する位置情報取得装置と、
前記読取装置で読み取られた前記ガス容器に関する情報に対応付けて、前記位置情報取得装置で取得された前記搬送用台車の位置情報を管理装置に送信する制御装置と、
を備える搬送用台車。 - 搬送用台車においてガス容器を搬送し、
前記搬送用台車が搬送する前記ガス容器に関する情報を読み取り、
前記搬送用台車が前記ガス容器の搬送先に到着するまでの移動経路上の前記搬送用台車の位置情報を取得し、
読み取った前記ガス容器に関する情報に対応付けて、取得した前記搬送用台車の位置情報を管理するガス容器管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023004418A JP2024100423A (ja) | 2023-01-16 | 2023-01-16 | ガス容器管理システム、搬送用台車及びガス容器管理方法 |
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Family Applications (1)
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JP2023004418A Pending JP2024100423A (ja) | 2023-01-16 | 2023-01-16 | ガス容器管理システム、搬送用台車及びガス容器管理方法 |
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JP (1) | JP2024100423A (ja) |
-
2023
- 2023-01-16 JP JP2023004418A patent/JP2024100423A/ja active Pending
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