JP2024095802A - カルベジロール分散系の非経口徐放送達 - Google Patents

カルベジロール分散系の非経口徐放送達 Download PDF

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ヴェラ イワノワ,
薫 前田
ワン ワン,
ドンウェイ グオ,
ジンジュン ホァン,
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アセンディア ファーマシューティカルズ,エルエルシー
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Abstract

【課題】カルベジロールの非経口剤形を提供する。
【解決手段】IV注入、注射又は皮下経路によるカルベジロール非経口徐放系が開示される。リポソーム、生物分解性マイクロ粒子又はナノ粒子及び高分子マイクロ粒子又はナノ粒子のようなカルベジロール分散系の調製が、本発明で示された。リポソーム中に封入されたカルベジロールを含有する組成物は、静脈内投与の後に遊離溶液より高い生物学的利用能及び低いクレアランス速度を示した。緩衝溶液中におけるそれらのリポソームのインビトロ放出は、48時間にわたる薬物の長時間放出を示し、対応して、インビボ動物データは、リポソーム材料中に封入されたカルベジロールの非経口投与が、徐放PKプロファイルを有することを示す。
【選択図】なし

Description

本出願は、2017年6月13日に提出された米国実用新案出願第15/621844号及び2016年6月13日に提出された米国特許仮出願第62/349390号の優先権を主張し、その両方の内容は、出典表示により本明細書に完全に援用される。
本発明の実施態様は、高血圧、心不全及び左心室機能障害を有する患者を効率的に管理するための、カルベジロールの非経口投与のためのカルベジロール長時間作用型分散系の使用に関する。
高血圧緊急症では、患者は、脳、腎臓又は心臓血管系に損傷をもたらす可能性のある血圧上昇を経験する。これらの標的臓器に対する損傷により、致命的となりうる心筋虚血、高血圧性脳症、脳浮腫、腎不全が生じることが多い。急激な発症のための、IV注入に典型的に使用される第一選択薬は、ニトロプルシド、フェノルドパム、ニカルジピン、ラベタロールを含む。これらの薬物は、血圧低下作用を速やかに発現する可能性があり、これは患者において低血圧症をもたらすおそれがあるであろう。ニトロプルシドのような硝酸塩は、一部の患者ではシアン化物毒性を生じうる酸化窒素及びシアン化物に急速に分解される。
カルベジロールは、非選択性の原因である2つの活性鏡像異性体を有する非選択性β及びαアドレナリン受容体遮断薬である。作用の一次機構は、筋細胞上のβ-遮断薬受容体を阻害し、心臓の収縮性を低下させ、従って脈拍を低下させることである。作用の別の機構は、血管拡張を引き起こすα-受容体を遮断することによる。最近、カルベジロールは、一日二回の即時放出の経口錠剤及び一日一回の経口の制御放出のカプセル剤でのみ入手可能である。市場で入手可能なカルベジロールの非経口剤形はない。カルベジロールの経口投与は、経口剤形が、GI管での吸収プロセスのため薬物発現における遅延を通常に有するので、救急治療条件下の患者にとって課題を潜在的に生じるであろうし、経口投与によるカルベジロールは広範な初回通過代謝を受け、僅か25%-35%の経口生物利用性を生じる。さらに、経口剤形からのカルベジロールに付随する副作用が、それらの薬を服用する患者で頻繁に報告されている。従って、インビボで急激な発現及びその上徐放特徴を伴うカルベジロールの非経口製剤は、急性心臓血管事象を有する入院患者の管理のために望ましい。
米国特許出願第2002/0169199号A1には、直ぐに使用することができるカルベジロール注射用溶液が開示されているが、しかし、溶液形態のIV注射及びカルベジロールを可溶化するために使用される有機溶媒から生じる高いCmaxのため、より高インシデント率が予想される。
米国特許第8367112号B2には、カルベジロールのナノ粒子(2000nm未満の直径を有する)が開示され、それは、溶解速度及び生物利用性の改善のために、カルベジロール粒子の表面に吸着した表面安定化剤により安定化される。しかし、非経口経路による徐放でのそれの使用は、開示されていなかった。
本発明の実施態様は、インビトロ又はインビボでのカルベジロール放出が延長された且つインビボで遊離カルベジロール溶液より長い滞留時間を有する、それらに限定されないがリポソーム、生物分解性マイクロ/ナノ粒子、ミセル及び高分子マイクロ/ナノ粒子などを含む、カルベジロールの非経口薬物送達系の製剤化を対象とする。
本発明の実施態様の1つでは、徐放のための非経口薬物送達組成物であって、非選択性β-アドレナリン受容体遮断薬、α-アドレナリン受容体遮断薬又はα-βアドレナリン受容体遮断薬を含み、アドレナリン受容体遮断薬が、マイクロ粒子又はナノ粒子の内側に封入されている、非経口薬物送達組成物が提供される。
実施態様の一側面では、提供される組成物の非選択性β-、α-又はα-βアドレナリン受容体遮断薬は、カルベジロール又はその代謝産物である。
実施態様の別の側面では、提供される組成物は、リポソーム製剤である。
実施態様のさらに別の側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子は、生物分解性である。
実施態様のさらに別の側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子は、ポリマー粒子である。
本発明の別の実施態様では、(i)リポソーム製剤が、0.001から10%パーセント(m/m)のカルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含有し、(ii)リポソーム製剤が、直径0.02ミクロンから0.9ミクロンのサイズ範囲であり、且つ(iii)リポソーム製剤が、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現する、組成物が提供される。
実施態様の一側面では、投薬前に供される組成物のリポソーム製剤が、約0.01から90モルパーセントの間のリン脂質(複数可)、0.01から70モルパーセントのコレステロール、及び約0.01から90モルパーセントの間の負荷電リン脂質を含む。
リポソーム平均直径のZ平均が、500nm未満、好ましくは300nm未満、さらに好ましくは200nm未満、又はさらにいっそう好ましくは100nm未満である、請求項5に記載の組成物。
実施態様の別の側面で、提供される組成物のリポソームは、最小2時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出、好ましくは、最小6時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出を示す。
本発明のさらに別の実施態様では、(i)生物分解性製剤が、0.001から30.0パーセント(m/m)のカルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含有し、(ii)マイクロ粒子又はナノ粒子が、直径0.02から20ミクロンのサイズ範囲であり、且つ(iii)生物分解性製剤が、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現する、組成物が提供される。
実施態様の一側面では、提供される組成物の生物分解性製剤は、約0.001%から30%m/mのカルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含み、マイクロ粒子又はナノ粒子での薬物負荷は、0.1%から90%、好ましくは1%から50%、及びさらに好ましくは10%から30%(m/m)の範囲である。
実施態様の別の側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子の平均直径のZ平均は、20ミクロン未満、好ましくは1000nm未満、さらに好ましくは500nm未満、さらにより好ましくは300nm未満、さらにいっそう好ましくは200nm未満、又はさらにより好ましくは100nm未満である。
実施態様のさらに別の側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子は、最小2時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出、好ましくは最小6時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出を示す。
本発明のさらに別の実施態様では、(i)高分子マイクロ粒子又はナノ粒子懸濁物が、0.001%から50%(m/m)カルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含有し、(ii)高分子マイクロ粒子又はナノ粒子が、直径0.02ミクロンから50ミクロンのサイズ範囲であり、且つ(iii)高分子マイクロ粒子又はナノ粒子は、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現する、組成物が提供される。
実施態様の一側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子は、0.001から50%m/mのカルベジロールを含有し、カルベジロール対ポリマー(複数可)の重量比は、1:1から1:100、好ましくは1:20から1:1000、及びさらに好ましくは1:10から1:100である。
実施態様の別の側面では、提供される組成物のマイクロ粒子又はナノ粒子の平均直径のZ平均は、50ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満、さらに好ましくは1ミクロン未満、さらにより好ましくは500nm未満、さらにいっそう好ましくは300nm未満、さらにより好ましくは200nm未満、又はさらによりいっそう好ましくは100nm未満である。
本発明のさらに別の実施態様では、カルベジロールの徐放のための非経口薬物送達系に使用するための薬学的組成物であって、投与されるべき組成物が、その他の点では安定であるヒト又は動物において中程度から重度のうっ血性心不全(CHF)、心臓発作に続く左室不全(LVD)を治療するための、及び救急及び集中治療下にあるか、又は経口剤形を飲み込むことができないヒト又は動物の高血圧を治療するための、薬学的組成物が提供される。
本発明の目的の1つは、受動的負荷及び能動的負荷方法を使用することによりリポソーム中に封入されたカルベジロール(又は薬理学的に許容されるその類似体、誘導体若しくはその塩)を含有する組成物を提供することである。本出願に開示される結果により示される通り、カルベジロールは、それらの非経口送達系に効率的に封入されうる。動物研究は、それらの製剤が、静脈内投与により付与される遊離カルベジロール形態と比較した場合に、注射用送達系のための効率的な薬物負荷が効率的であり且つ薬物放出が持続的であることを示した。
能動的負荷方法により調製されるカルベジロールのリポソーム製剤のインビトロ溶解プロファイルを示すグラフである。 凍結-解凍の前後での、実施例8及び9から得られるカルベジロールのリポソーム製剤のインビトロ溶解プロファイルを示すグラフである。 単回iv投与に続くラットでのカルベジロールの平均時間-血漿中濃度プロファイルを示すグラフである(片対数スケール)。 様々な型のポリマーのplgaナノ粒子の粒度分布を示すグラフである。 実施例14の高分子マイクロ粒子のマイクロ粒度分布を示すグラフである。
定義
マイクロ粒子は、1ミクロンから1000ミクロンのサイズ範囲を有する、顕微鏡的な粒子である。
ナノ粒子は、<1ミクロンから1ナノメートルのサイズ範囲を有する、ナノスケールの粒子である。
リポソーム
リポソームは、少なくとも1つの脂質二重層を有する球体のベシクルであり、それは、マイクロ粒子又はナノ粒子のカテゴリーに入る。リポソームは、生物学的膜を崩壊させることにより調製することができる(超音波処理によるような)。リポソームは、最も頻繁には、リン脂質、特にホスファチジルコリンから構成されるが、それらが、脂質二重層構造に適合性がある限り卵ホスファチジルエタノールアミンのような他の脂質も含みうる。薬物と他の材料との脂質複合体化も、本発明でのリポソームと見なされる。リポソーム設計は、不健康な組織に結合するための表面リガンドを使用してもよい。薬物は、親水性又は疎水性領域のいずれかで、又はその両方でリポソームに組み込まれてもよい。主要な型のリポソームは、多重層ベシクル(MLV、いくつかの層状相の脂質二重層を有する)、小型の単層リポソームベシクル(SUV、1つの脂質二重層を有する)、大型の単層ベシクル(LUV)及びコキレート(cochleate)ベシクルである。より望ましくない形態は、1個のベシクルが、一又は複数の小型ベシクルを含有する多胞体リポソームである。
リポソームは、IV及び注射により投与できるコロイド状のナノ担体である。リポソームは、優れた物理的安定性、制御放出、親水性及び疎水性薬物の封入、大きな表面積、及び部位特異的標的化を有するそれらの有利な特性のため、治療剤を安全に送達する上で大いに期待できる。ドキソルビシンのリポソーム製剤は、その代替的製剤と比較した場合に、癌患者により高い安全性をすでに有する。
リポソームの調製
A.非選択的アドレナリン受容体遮断薬
アドレナリン受容体遮断薬は、少なくとも、β-アドレナリン受容体遮断薬、α-アドレナリン受容体遮断薬又はα-βアドレナリン受容体遮断薬に分類されうる。中でも、β-アドレナリン受容体遮断薬であり、その薬は、患者の心臓での仕事量を減少させ、患者の血管を開き、心臓に、ゆっくりと少ない力で鼓動させることを引き起こす。β-アドレナリン受容体遮断薬は、アセブトロール(Sectral)、アテノロール(Tenormin)及びその他を含む。経口で投与されるβ-アドレナリン受容体は、アセブトロール(Sectral)、アテノロール(Tenormin)、ビソプロロール(Zebeta)、メトプロロール(Lopressor,Toprol-XL)、ナドロール(Corgard)、ネビボロール(Bystolic)、プロプラノロール(Inderal LA,InnoPran XL)を含む。
α-アドレナリン受容体遮断薬は、血管への神経インパルスを減少させ、血管を狭める天然の化学物質の影響を減少させる薬である。α-アドレナリン受容体遮断薬は、ドキサゾシン(Cardura)、プラゾシン(Minipress)及びその他を含む。
α-βアドレナリン受容体遮断薬は、血管への神経インパルスを減少させることに加えて、心拍を低下させて、血管を通して汲み上げられなければならない血液の量を減少させる薬である。α-βアドレナリン受容体遮断薬は、カルベジロール(Coreg)及びラベタロール(Trandate)を含む。
カルベジロール
本発明の組成物の1つを調製する上で使用される薬物、カルベジロール(±)-[3-(9H-カルバゾール-4-イルオキシ)-2-ヒドロキシプロピル][2-(2-エトキシフェノキシ)エチル]アミンは、7.8のpKを有する2つの活性な鏡像異性体を有する非選択性β及びα-アドレナリン受容体遮断薬である。カルベジロールは、水溶性が乏しく、有意な初回通過代謝を受ける。投与の代替経路は、最適な治療効果のための薬物送達系を開発するための主要な推進力であった。
カルベジロールは、3つの活性な代謝産物を有する。カルベジロールと比較して、これらの代謝産物は、親化合物の血管拡張作用の僅か10分の1しか示さない。しかし、4’ヒドロキシフェニル代謝産物は、親化合物よりβ遮断で約13倍より強力である。代謝産物デスメチルカルベジロールは、β-アドレナリン受容体拮抗薬として、カルベジロールよりおよそ2.5倍より強力であり、4-ヒドロキシフェニル-カルベジロールは、およそ13倍より強力であり、5-ヒドロキシフェニル-カルベジロールは、カルベジロール自体としておよそ2分の1程度強力であるHoffman(2001)、Teneroら(2000)。
リポソームは、IV及び注射により投与されうるコロイド状ナノ担体である。リポソームは、優れた物理的安定性、制御放出、親水性及び疎水性薬物の封入、大きな表面積及び部位特異的標的化を有するそれらの有利な特性のため、安全に治療剤を送達する上で大いに期待できる。ドキソルビシンのリポソーム製剤は、それの代替的製剤と比較した場合に、癌患者により高い安全性をすでに有する。カルベジロールは、穏やかに塩基性の疎水性薬物であり、従って、非経口で送達することが困難になる。これは、最適に製剤化された薬物送達系を要請する。リポソームは、それらのナノサイズのため、注射用の剤形で容易に使用することができる。さらに、リポソームは、薬物の放出が持続的であることができる。それらは、生理学的に十分に容認されている生物分解性リン脂質から作製される。
カルベジロール対リポソーム材料の比(g/g)は、9.9:0.1から0.01:10、好ましくは1:1から0.1:10、さらに好ましくは1:2から0.1:10、さらにより好ましくは01:3から0.1:10、さらにいっそう好ましくは1:4から0.1:10の範囲であってもよい。
B.脂質成分
リポソームは、それぞれ、ホスファチジルコリン(PC)及びホスファチジルグリセロール(PG)のような中性及び陰性のリン脂質、並びにコレステロールのようなステロールを一般に含む標準ベシクル形成脂質から調製される。脂質の選択は、(a)インビトロ及びインビボでの薬物放出速度、(b)薬物封入効率及び(c)リポソーム毒性の考慮により導かれる。下の研究から、組み合わされた又はコレステロールのようなステロールを含まない中性及び陰性のリン脂質が、これらの4つの主要因子におけるそれらの影響を決定するために探索されたことが分かるであろう。負荷電リン脂質の添加で、リポソームからのインビボカルベジロール放出が、中性のリン脂質のみを有するリポソームより高かった。インビトロ放出から、リポソームが、リン脂質のみを含有し、コレステロールを含有しない場合に、リポソームからのカルベジロール放出が遅くなったことが分かるであろう。
リン脂質のモルパーセントの範囲は、0.01%から100%、好ましくは10から90%、さらに好ましくは20から80%、さらにより好ましくは30から70%、及びさらにいっそう好ましくは40から60%であってもよい。コレステロールのモルパーセントは、00.0%から100%、好ましくは10から90%、さらに好ましくは20から80%、いっそう好ましくは30から70%、及びさらにいっそう好ましくは40から60%の範囲であってもよい。薬物捕捉効率及び薬物滞留は、リポソームが、中性及び/又は陰性のリン脂質のいずれかで50から55モルパーセントのリン脂質、及び40から45モルパーセントのコレステロールを含有する場合に優れていた。これらの脂質成分で、インビボ毒性が観察されるものはなかった。
C.リポソームの調製
一実施態様では、カルベジロール及びベシクル形成脂質を、有機溶媒、エタノールに溶解し、それを水性媒体に注入した。多重層ベシクルを、加工して、約0.2ミクロンの単層ベシクルを形成した。作製されたベシクルは、0.01から10mg/mL、好ましくは約0.1から1mg/mLの範囲であるカルベジロール濃度を含有した。乾燥された脂質又は脂質/カルベジロールを再構成するのに使用される水性媒体は、生理学的に適合性のある生理食塩水又は緩衝溶液である。
一実施態様では、薄膜水和方法、能動的負荷方法及び受動的負荷方法が、本明細書に示されるリポソームを調製するために使用された。一方法では、カルベジロールを伴うか、又は伴わないベシクル形成脂質を、有機溶媒に溶解し、乾燥して薄膜を作製する。その後、フィルムを、水性媒体に再構成して、リポソームを形成する。一実施態様では、ベシクル形成脂質を、有機溶媒に溶解し、その後、溶媒を除去して、脂質膜を作製する。フィルムを、水性媒体に再構成して、多重層ベシクルを形成し、その後、押出によるか、又は高圧均質化によるかのいずれかで加工する。その後、単層ベシクルは、カルベジロールで負荷される。これは、約0.01から10mg/mL、好ましくは0.1から1mg/mL、最も好ましくは約0.3から0.5mg/mLのカルベジロール濃度を有するベシクルを作製する。
D.リポソーム分粒
リポソーム懸濁物を分粒して、約1ミクロン未満、好ましくは約0.02から0.6ミクロンの間、最も好ましくは0.05から0.2ミクロンの間のサイズ範囲で、ベシクルの選択的サイズ分布を達成しうる。分粒は、大型のリポソームを押し出すために、及び定義されたサイズ範囲を生じるために行われる。リポソームのサイズ及びサイズ不均質を減少するのに利用可能な多数の方法がある。実施例1及び2で示される通りミニ押出装置を使用することにより、結果として得られる単層ベシクルは、サイズで0.1ミクロン未満である。小孔ポリカーボネート膜を通したリポソームの押出プロセスは、約0.1から1ミクロンのリポソームサイズ範囲を達成できる。ベシクルを分粒するために使用することができるポリカーボネート膜として利用可能な多数の小孔サイズがある。均質化、超音波処理又は顕微溶液化は、多重層ベシクルを小さな単層ベシクルに分粒する他の方法である。一実施態様で、多重層ベシクルは、典型的には0.1から0.5ミクロンの範囲である選択されたリポソームサイズが観察されるまで、標準エマルジョンホモジナイザー多重サイクルを通して循環される。
E.遊離薬物の除去
懸濁物の総水性相に存在する薬物である遊離薬物は、リポソームに封入されるもの対遊離薬物の比を増大させるために除去されうる。実施例2で記載される調製条件下で、例えば、生理食塩水での透析による遊離カルベジロールの除去の後、リポソームは、総懸濁物中の約85%から86%の間のカルベジロールを組み込んでいた。
生物分解性マイクロ/ナノ粒子
生物分解性マイクロ/ナノ粒子は、薬物及び生物分解性ポリマー(複数可)を含むミクロンからナノサイズの粒子であり、その薬物は、生物分解性ポリマー(複数可)のマトリックスに分散されている。本発明の粒子の平均直径のZ平均は、100ミクロンから100nm未満、好ましくは50ミクロンから10ミクロン、さらに好ましくは10から2ミクロン、さらにより好ましくは2ミクロンから500nm、いっそう好ましくは500から100nm及び最も好ましくは100nm未満の範囲である。生物分解性ポリマーは、その意図される目的の後に崩壊し、気体(CO、N)、水、バイオマス及びヒトの身体の内側の無機塩のような天然の副産物を生じる、特定の型のポリマーである。分子量は、500から>100,000ダルトンの範囲であってよい。これらのポリマーは、天然及び合成での両方で作製されることが見出され、おもにエステル、アミド及びエーテル官能基からなる。それらの特性及び分解機構は、それらの正確な構造により決定される。これらのポリマーは、縮合反応、開環重合及び金属触媒によりしばしば合成される。
生物分解性ポリマーは、それに限定されないが、以下のものを含む。それは、アグロポリマーは、ジャガイモ又は木質で見られるデンプンのような多糖、及び動物基材の乳清又は植物由来のグルテンのようなタンパク質を含む。多糖が、グリコシド結合からなり、それは、糖のヘミアセタールを取り、水の喪失を介してそれをアルコールに結合させる。タンパク質は、アミノ酸から作られ、種々の官能基を含有する。これらのアミノ酸は、縮合反応を通して再度一緒になって、ペプチド結合を形成し、アミド官能基からなる。バイオポリエステルの例は、ポリヒドロキシ酪酸及びポリ乳酸を含む。ポリエステルは、合成の生物分解性ポリマーでの研究及び工業的焦点の両方を際立たせる一方で、他のクラスのポリマーも、興味深い。ポリ無水物は、薬物送達において活発な研究領域である。これは、ポリ無水物が、表面からのみ分解するため、それらが担持する薬物を一定速度で放出することができるためである。ポリ無水物は、縮合、脱塩化水素化、脱水カップリング及びROPを含む、他のポリマーの合成でも使用される多様な方法を介して作製できる。ポリウレタン及びポリ(エステルアミド)は、生体材料で使用される。ポリウレタンは、それらの生体適合性、耐久性、復元力のために当初使用されたが、それらの生物分解性について最近になって調査されつつある。ポリウレタンは、ジイソシアネート、ジオール及びポリマー鎖延長剤を使用して典型的に合成される。
好ましい生物分解性ポリマーは、ポリエステルポリマー、特にポリ(乳酸グリコール酸)(PLGA)及びポリ乳酸(PLA)及びそれらの誘導体である。ポリ(乳酸グリコール酸)(PLGA)は、生物分解性の生体適合性ポリマーの脂肪族ポリエステルファミリーの構成要素である。PLGAは、ポリ乳酸(PLA)及びポリグリコール酸(PGA)の共重合体である。ポリ乳酸は、D又はL形態として典型的に記載される不斉α-炭素を含有する。PLGAは、一般に、D-及びL-乳酸形態が、等しい比であるポリD,L-乳酸グリコール酸についての頭字語である。PLGAは、体内で加水分解を受けて、当初のモノマー、乳酸及びグリコール酸(下の構造を参照されたい)を生じる。これら2つのモノマーは、通常の生理学的条件下で体内の種々の代謝経路の副産物である。
PLGAは、ヒトで使用するためのFDAからのそれの承認以来ずっと薬物送達用途のための好評な選択であった。特に、PLGAは、商用使用で、及び研究で小型分子薬物、タンパク質及び他のマクロ分子の制御送達のためのデバイスの開発について広範に研究されてきた。さらに、所望の薬物放出プロファイルを達成するために、ポリマー分子量、ラクチド対グリコリドの比、界面活性剤、表面特性及び薬物濃度などの関連のパラメーターを制御することにより、ポリマー-薬物マトリックスの物理特性を改質することが可能である。さらにPLGAで封入された薬物の循環時間をさらに強化し、その生物学的利用能を改善するために、種々の型のPL(G)Aのポリエチレングリコール(PEG)とのブロック共重合体が、開発された。ジブロック(PLGA-PEG)型では、PEG鎖は、外部の水性相にそれら自体を配置し、従って封入される種を囲む。このPEG冠は、バリヤーとして作用し、立体及び水和反発により外来分子との相互作用を減少させ、強化された保管安定性を付与する。
疎水性及び親水性薬物は、乳化-拡散、溶媒エマルジョン-蒸発、界面沈着及びナノ沈降法を介してPLGA粒子中に封入されうる。特に、油-水(単一)エマルジョン法は、疎水性化合物を封入するのに非常に評判が良い。簡潔には、薬物を、有機相中のポリマーに溶解させ、その後、系を安定化するために界面活性剤と混合された水性相で乳化される。ポリ(ビニルアルコール)、ポロクサマー、ビタミン-E TPGSなどの種々の乳化剤が試験された。強力な超音波噴出が、小さなポリマー-薬物液滴の形成を促進する。その後、得られたエマルジョンを、大量の水性相に添加し、数時間撹拌し、溶媒を蒸発させる。その後、乾燥したナノ粒子を洗浄し、遠心分離を介して収集する。PLGAは、水性環境での加水分解を介してゆっくりと分解して、封入された剤の制御放出を調節する。
高分子マイクロ/ナノ粒子
高分子マイクロ/ナノ粒子は、ポリマー(複数可)及び/又は他の材料の層(複数可)で被覆されたミクロンからナノサイズの薬物粒子を指す。ポリマーは、大型分子又はマクロ分子であり、多くの反復サブユニットから構成される。分子量は、500から>100,000ダルトンの範囲であってもよい。生物分解性マイクロ/ナノ粒子区分で定義される生物分解性ポリマーは、本発明で使用するのに好ましい。本発明のポリマー粒子の平均直径のZ平均は、100ミクロンから100nm未満、好ましくは50ミクロンから10ミクロン、さらに好ましくは10ミクロンから2ミクロン、さらにより好ましくは2ミクロンから500nm、さらにいっそう好ましくは500nmから100nm、最も好ましくは100nm未満の範囲である。薬物が、ポリマー材料により被覆されている生物分解性ポリマーナノ粒子は、非常に効率的な薬物送達系であると考えられる。ポリマーで封入された薬物の遊離は、総表面積、又は粒径又は被覆材料により注意深く制御できることや、標的部位での薬物濃度は、治療濃度域内に維持されることが強調されるにちがいない。生物分解性ポリマーは、制御放出及び徐放の薬物送達系、並びに治療用デバイスの開発についての理想的な生体材料と考えられる。本発明は、製剤注射性及び安定性を改善するために使用されうる注射用ポリマー組成物に関する。本発明のナノ製剤の注目すべき特徴は、治療効率増強、及び持続的な薬物放出に向けることである。本発明のさらなる特徴は、毒性の減少及び患者コンプライアンスの改善である。一日二回の即時放出錠剤で、及び一日一回の制御放出カプセル剤での市販で入手可能なカルベジロールと比較して、SC、IM、IV又はボーラス注入のような非経口経路によるナノ/マイクロ粒子製剤は、徐放剤形を使用することにより一日一回の投薬、週一回、月に一回又は2-6ヶ月に一回の投薬で、経口経路を非経口経路に潜在的に変換できるであろうが、それは、患者コンプライアンスを促進し、副作用及び毒性を減少させる徴候を示す。
高分子マイクロ/ナノ粒子製剤での薬物濃度は、0.01から500mg/ml、好ましくは、0.1から300mg/mL、さらに好ましくは1から100mg/ml、最も好ましくは1から50mg/mlの範囲である。
以下の非限定的な実施例は、本発明をさらに例示するために提供される。
実施例1 (リポソーム-受動的負荷)
材料
カルベジロールは、Kinfon Pharma(Shanghai、China)から得られ、卵PC(L-α-ホスファチジルコリン)は、Lipoid(Newark、NJ)から得られ、コレステロールは、Avanti Lipids(Birmingham、AL)から得られ、DMPC(1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン)、DMPG(1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-(1’-rac-グリセロール)及びDSPE(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[アミノ(ポリエチレングリコール)-2000](アンモニウム塩)は、NOF America(White Plains、NY)から得られた。リン脂質は、それらが容易に入手可能である場合にこれらの実験で使用されたことに留意すべきである。類似の組成物を生じる可能性がある他の化学物質も、使用されうる。リポソームのカルベジロールの一次粒径は、非経口投与については、約100nmであった。
調製手順
最初に、カルベジロールをメタノールに溶解し、その後脂質及び薬物をクロロホルムに溶解することにより、リポソームのカルベジロールを合成した。リン脂質DMPC、DMPG、DSPEを、(85:10:5)のモル比で使用した。簡潔には、薬物を伴うか又は伴わない脂質を、4mlのクロロホルムに溶解させた。その後、20分間、丸底試験管で、室温で、窒素ガスの流れの下に溶媒蒸発が行われた。その次に、薄膜が、丸底試験管の底で作製され、完全な溶媒蒸発のため真空デシケーター中に一夜保存した。その後、カルベジロールを伴うか又は伴わない各薄膜製剤を、pH7.4及び37℃で、PBS中に再懸濁させた。それを、5分間渦撹拌し、30分間、37℃で再水和させた。この段階まで作製されたリポソームは、多量の単層ベシクル(LUV)及び多重層ベシクル(MLV)である。その次に、EmulsiFlex-C5高圧ホモジナイザーAvestin,Inc.(Ottawa、ON、Canada)を使用して、その多量のリポソームのカルベジロール及び空のリポソームを、200nm及び100nmポリカーボネート膜を通して徐々に押し出した。最終的に、リポソームのカルベジロールに、滅菌のために0.22μmシリンジフィルターを通過させた。
実施例2 (リポソーム-受動的負荷)
別の脂質製剤では、脂質を、その製剤の10%エタノールに溶解させた。脂質モル濃度は、DMPC:コレステロール:DSPE(F1)については50:45:5及びEPC:コレステロール(F2)については、55:45であった。簡潔には、脂質エタノール溶液を、60℃に加熱した。その後、エタノール溶液を、生理食塩水(0.9%NaCl)水性媒体に注入した。さらに、これらのリポソームの製剤を、10サイクルを通して12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用することにより高せん断にかけた。リポソーム製剤を、滅菌のために0.22μmのPTFEフィルターを通してろ過した。受動的負荷技術では、リポソームは、非封入カルベジロールからさらに分離されなければならない。リポソーム製剤を、0.9%生理食塩水で透析した。プロセスの前に形成されるリポソーム製剤は、およそ1μmの大型サイズを示すが、しかし、サイズは、予備選択された膜での押出の後減少される。リポソーム1は、同じサイズ及び狭い多分散性指数を示し、リン脂質の2つの異なる製剤を有するリポソームのカルベジロールの均質な分散物を示した(表1)。最終平均リポソームのカルベジロールサイズは、およそ75-150nm範囲で観察される。
薬物負荷(DL)許容量及び封入効率(EE)は、Amicon(登録商標)Ultra50K膜を使用して、非結合カルベジロールを含有する水性相からリポソームを分離することにより測定された。上清中の遊離カルベジロールの量をアッセイした。薬物負荷/アッセイは、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)により分析し、紫外線(UV)吸光度により検出した。カルベジロール封入効率は、以下の通りに計算された。


両方の製剤は、約80-90%の捕捉効率を有し、得られた薬物負荷は、0.4-0.8mg/mlであった。
本明細書に記載されるリポソームはまた、そのファミリーの他の脂質を含むこともできるし、又はそのファミリーの他の脂質により調製することもできる。従って、脂肪酸ジエステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン及びスフィンゴミエリンの天然に生じる及び半合成のリン脂質が使用されうる。使用されることが好ましい類似の脂質の例は、ジミリストイル-ホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイル-ホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイル-ホスファチジルコリン(DSPC)、1-パルミトイル-2-ミリストイル-ホスファチジルコリン(MPPC)、ジアラキドイルホスファチジルグリセロール(DAPG)及びそのアルカリ金属塩、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)及びそのアルカリ金属塩、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)及びそのアルカリ金属塩、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)である。それは、改質リン脂質も含むのに対して、親水性頭部基は、エタノールアミン頭部基が、300から5000ダルトンの間の分子量の種々の長さのPEG部分に結合されるDSPE-PEGでのような別の親水性基、ポリエチレングリコール(PEG)に結合される。
実施例3 (リポソーム-能動的負荷)
内側にカルベジロールを負荷するために使用される別の方法は、リポソーム二重層にわたりpH勾配を作り出すことによった。最初に、脂質を、蒸発されるクロロホルム溶媒に可溶化させた。薄膜を、120mM硫酸アンモニウム緩衝液で再水和した。緩衝液を利用して、内部の水性の化学条件を確立した。代替の加熱及び渦撹拌、次いでミニ押出装置を使用した押出で、単層リポソームのベシクルを作製した。空のリポソームを、pH勾配を作り出すために外部緩衝生理食塩水中で透析した。カルベジロールを、0.1NのNaOHで可溶化させ、外部媒体に添加し、次いで、60℃で1時間のインキュベーションを行った。
実施例4 (能動的負荷リポソーム製剤についての遊離薬物測定)
75.0mgのDMPC、31.3mgのコレステロール及び28.4mgのDSPEを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、pH3.6の0.1Mクエン酸緩衝液に注入した。脂質溶液の最終体積は、10mLであった。多重層ベシクル(MLV)分散物を、12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルで加工した。リポソームが単層になったら、リポソームを、1時間、周囲条件で、100RPMで、0.9%w/v生理食塩水溶液中で透析した。透析については、15,000の分子量カットオフを有するSpectra/Por(登録商標)6膜を利用した。37℃に加熱した同じ生理食塩水溶液に、10.3mgのカルベジロールを溶解させ、リポソームを、カルベジロール溶液中でさらに1時間透析した。その後、リポソームを、24時間、新たな0.9%w/v生理食塩水溶液で透析して、全ての未封入の遊離カルベジロールを除去した。カルベジロールを含有するリポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、0.0054mg/mLであった。
(b)遊離カルベジロールを除去した後、総カルベジロールは、0.053mg/mLであった。
実施例5 (リポソーム-能動的負荷法)
85.5mgのEPC、35.4mgのコレステロールを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、pH3.6の0.1Mのクエン酸緩衝液に注入した。脂質溶液の最終体積は、10mLであった。多重層ベシクル(MLV)分散物を、10,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルで加工した。リポソームが単層になれば、リポソームを、4時間、周囲条件で、350RPMで25mMのHEPES生理食塩水溶液で透析した。透析のために、15,000の分子量カットオフを有するSpectra/Por(登録商標)6膜を利用した。同じHEPES生理食塩水溶液に、60.1mgのカルベジロールを溶解し、リポソームを、カルベジロール溶液で透析した。透析に続いて、リポソーム製剤を、0.22μmのPTFEフィルターを通してろ過した。リポソーム製剤のインビトロ溶解を行った。2mLのリポソーム懸濁物を、15,000の分子量カットオフを有するSpectra/Por(登録商標)6膜に配置した。リポソーム含有膜を、0.05%w/vのツイーン80を含有する200mLのpH6.5の0.05Mリン酸ナトリウム溶液に配置した。溶解媒体を、100RPMの一定撹拌下で、37℃に維持した。サンプルを、0.25、0.5、0.75、1、2、3、4、5、24及び48時間に回収した。溶解結果は、図1に表される。リポソームは、48時間の期間にわたるカルベジロール放出を示し、48時間で80%超のカルベジロール放出に達する。記載されるカルベジロール含有リポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、ろ過前に0.48mg/mLであった。
(b)ろ過後、総カルベジロールは、0.47mg/mLであった。
(c)サイズ分布は、0.05から0.3ミクロンの間であった。
実施例6 (製剤1についての凍結解凍)
75.4mgのDMPC、31.4mgのコレステロール、28.6mgのDSPE及び10.4mgのカルベジロールを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、室温で、0.9%w/v生理食塩水溶液に注入した。最終のMLVは、合計10mLの体積中に1mg/mLでカルベジロールを含有した。MLV分散物を、12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルでさらに加工した。分粒されたリポソームを、0.22μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターを通したろ過により滅菌した。滅菌したリポソームを、4℃及び-20℃でガラス製バイアルに保存した。カルベジロール含有リポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の54%より多かった。
(b)サイズ分布は、0.04から0.9ミクロンの間にあった(動的レーザー光散乱技術により測定された)。
(c)-20℃での3日の保存の後の解凍リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の56%より多かった。
(d)解凍リポソームのサイズ分布は、0.09から0.5ミクロンの間であった。
実施例7 (製剤2についての凍結解凍)
86.6mgのEPC及び35.5mgのコレステロール及び10mgのカルベジロールを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、室温で、0.9%w/v生理食塩水溶液に注入した。最終の多重層ベシクル(MLV)は、合計10mLの体積中に1mg/mLでカルベジロールを含有した。MLV分散物を、12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルでさらに加工した。分粒されたリポソームを、0.22μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターを通したろ過により滅菌した。滅菌したリポソームを、4℃及び-20℃でガラス製バイアルに保存した。カルベジロール含有リポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の68%より多かった。
(b)サイズ分布は、0.09から0.5ミクロンの間であった。
(c)-20℃での3日の保存の後の解凍リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の68%より多かった。
(d)解凍リポソームのサイズ分布は、0.08から0.6ミクロンの間であった。
実施例8 (PK研究製剤1)
172.8mgのEPC及び71.7mgのコレステロール及び20.1mgのカルベジロールを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、室温で、0.9%w/v生理食塩水溶液に注入した。最終の多重層ベシクル(MLV)は、合計20mLの体積中に1mg/mLでカルベジロールを含有した。MLV分散物を、12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルでさらに加工した。分粒されたリポソームを、0.22μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターを通したろ過により滅菌した。滅菌したリポソームを、4℃及び-20℃でガラス製バイアルに保存した。カルベジロール含有リポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の52%より多かった。
(b)サイズ分布は、0.06から0.5ミクロンの間にあった。
(c)-20℃での1日の保存の後の解凍リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の52%より多かった。
(d)解凍リポソームのサイズ分布は、0.07から0.6ミクロンの間であった。
実施例9 (PK製剤2)
225.7mgのDMPC、91.9mgのコレステロール、86.6mgのDSPE及び29.4mgのカルベジロールを含有するベシクル形成脂質のエタノール溶液を、60℃の水浴で調製した。脂質溶液を、室温で、0.9%w/v生理食塩水溶液に注入した。最終のMLVは、合計30mLの体積中に1mg/mLでカルベジロールを含有した。MLV分散物を、12,000PSIで高圧ホモジナイザーを使用して、10サイクルでさらに加工した。分粒されたリポソームを、0.22μmポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターを通したろ過により滅菌した。滅菌したリポソームを、4℃及び-20℃でガラス製バイアルに保存した。カルベジロール含有リポソームは、以下の特徴を有していた:
(a)リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の32%より多かった。
(b)サイズ分布は、0.02から0.5ミクロンの間にあった(動的レーザー光散乱技術により測定された)。
(c)-20℃での3日の保存の後の解凍リポソーム中の総カルベジロールは、薬物の当初の量の30%より多かった。
(d)解凍リポソームのサイズ分布は、0.07から0.4ミクロンの間であった。
実施例10 (実施例8及び9のインビトロ溶解)
実施例8及び9に記載されるリポソームを使用して、インビトロ溶解研究を行った。1mLのリポソーム懸濁物を、15,000の分子量カットオフを有するSpectra/Por(登録商標)6膜に配置した。リポソーム含有膜を、0.05%w/vツイーン80を含有する400mLのpH6.5の0.05Mリン酸ナトリウム溶液に配置した。溶解媒体を、100RPMの一定撹拌下で、37℃に維持した。サンプルを、15、30、45、60、120、180、240及び300分に回収した。溶解結果は、図2に表される。実施例8で調製された解凍リポソームで観察されたカルベジロール放出の速度が僅かに増大したことを別にすれば、リポソームは、6時間の期間にわたり類似のカルベジロール放出を示す。
実施例11 (PK研究)
カルベジロールリポソーム及び遊離カルベジロール溶液の単回注入
カルベジロールリポソームを、実施例8及び9でのように、0.52及び0.32mg/mLの最終のカルベジロール濃度に調製した。遊離カルベジロールを、20%w/w水性PEG400溶液中で、0.46mg/mlの最終濃度に調製した。9匹は挿管され、6匹は非挿管の、15匹の雄Sprague-Dawley(登録商標)ラットを、3群に分けた。各群は、2.5mg/kg体重用量のカルベジロールリポソーム又は遊離カルベジロールのいずれかを受けた。第1の群は、実施例8で記載される解凍リポソームを受け、第2の群は、実施例9で記載される解凍リポソームを受け、第3の群は、遊離カルベジロール溶液を受けた。治療薬を、静脈内で投与した。実験中に、ラットは、バイタルについて一日二回、及び投薬後必要とされる場合、及び断続的に調査し、血圧、脈拍及び体温を含むバイタルを、非挿管の動物から記録した。主要バイタルサインを、投薬投与前、及び投薬投与後の複数の時点で監視した。短期の順応期間後に、非侵襲尾部カフ系を使用して血圧及び脈拍を測定した。血液サンプル(各々およそ300-325μL)を、各時点で挿管したラットから、K2EDTAを含有する管に収集した。4℃での遠心分離に続いて、血漿を収集し、-80℃で保存した。血液採取時点は、以下の通りであった。それは、(PRE)前、及び投薬投与後およそ0.25、0.5、1、2、3、8、10及び24時間である。サンプルを、内頸静脈カニューレを介して収集した。有害反応で、表3-5で示される通りの研究を通して観察されるものはなかった。ラットでのカルベジロールの平均時間血漿中濃度プロファイル(mean-time plasma concentration profile)が、図3に示される場合、両方のカルベジロールリポソームは、投与の24時間後に血漿でのカルベジロールの存在を示すのに対して、遊離カルベジロール溶液は、カルベジロールがその投薬が投与された3時間後に排除されていることが示された。表2に示される通り、リポソーム中のカルベジロールのCmax、AUC及び半減期は、溶液中の遊離カルベジロールのCmax、AUC及び半減期と比較して高かった。



本発明は、以下の実施態様で記載されてきた。それにもかかわらず、本発明に記載される変形形態及びいくつかの変更形態は、本発明の範囲から逸脱することなく戻されていてもよい。
実施例12 (PLGA生物分解性ナノ粒子)
この実施例では、単一エマルジョン法が、様々な型のPL(G)Aに基づいたポリマーを封入したカルベジロールナノ粒子を調製するために使用された(下の表を参照されたい)。簡潔には、カルベジロールを、25mg/mL保存溶液としてジクロロメタン(DCM)に溶解する。PLGA/PLA/PLA-PEGは、DCM中の同じ濃度で調製される。10:1比でのポリマー対APIを、徹底した渦撹拌により油(有機)相を調製するように最適化する。2%ポリ(ビニルアルコール)、PVA(Mw9,000-10,000、80%加水分解)を、界面活性剤を有する水相として選択した。ポロクサマー188、ポロクサマー407、ビタミンE-TPGS、臭化ジドデシルジメチルアンモニウム(DMAB)、カプリル酸ナトリウム、ツイーン20、ツイーン80、PEGなどのような他の型の界面活性剤も使用されうる。表面修飾の例として、発明者らは、試験管中でのPEGの水相への添加も例示する。ナノ粒子エマルジョンを作製するために、ポリマー/カルベジロール溶液を、少量の水相(油:水相比は、1:7である)に滴下添加する一方で、水相は、高渦撹拌の状態にある。全ポリマー溶液が添加された後、形成されたエマルジョンを、さらに20秒間十分に渦撹拌する。その混合物を、超音波装置(Fisher
Scientific Sonic Dismembrator Model500)に即時に移す。エマルジョンを、氷水に浸漬し、7分間超音波処理する(65%振幅、20秒オン、8秒オフ)。ナノ粒径を、MalvernのゼータサイザーナノZS(Nano-ZS zeta sizer)を使用して定期的に調査する。その後、エマルジョンを、撹拌中のバルク水相(2%PVA)溶液に注ぎ、少なくとも3時間、室温で撹拌する(600rpm)。ナノ粒子収集のために、乾燥したナノ粒子を、固定角ローター(fixed-angle rotor)で30分間、14,000×gで遠心分離した。その上清を廃棄し、ナ
ノ粒子を、ddHOで洗浄した。このプロセスを三回反復する。その後、濃縮されたナノ粒子懸濁物をAmicon(登録商標)Ultra Centrifugalフィルター(50kDカットオフ)に添加し、14,000×gで10分間遠心分離して、遊離薬物を除去する。精製されたナノ粒子は、新たに使用され、数週間まで4℃で保存されるか又はショ糖を用いた溶解及び冷凍の保護の後に凍結乾燥されうる(10-30%)。HPLCを使用して、薬物負荷を試験する。
実施例13 (高分子マイクロ/ナノ粒子)
組成物の製剤
処方は、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール4000(PEG4000)、二塩基性リン酸ナトリウム及び一塩基性リン酸ナトリウムを含有する製剤を供する。
製剤調製
ポリソルベート80を、混合により注射用の水に溶解させた。溶液を、滅菌0.2μmのフィルターを通して滅菌ステンレス鋼容器へのろ過により滅菌した。滅菌グレードのカルベジロールを、溶液に分散させ、均質になるまで混合した。必要とされる粒径に達するまで、懸濁物を、研磨媒体として0.5mm滅菌ガラスビーズを使用してPlanetary Mill PULVERISETTE5中で無菌的に破砕した。懸濁物を、100μmのフィルターを通して滅菌ステンレス鋼容器に無菌的にろ過した。PEG4000、二塩基性リン酸ナトリウム及び一塩基性リン酸ナトリウムを含む全ての他の添加剤を、注射用の水に添加し、溶解するまで十分に混合した。その後、その溶液を、滅菌0.2μmのフィルターを通過させることにより滅菌し、先の懸濁物に無菌的に移した。均質になるまで懸濁物を十分に混合し、滅菌シリンジに無菌的に充填した。
本明細書に記載される製剤は、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリオキシル35ひまし油(Cremophor EL)、ポリオキシル40水素化ひまし油(Cremophor RH40)、ポリオキシル60水素化ひまし油(Cremophor RH60)、モノオレイン酸ソルビタン(Span20)、d-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸エステル(TPGS)のような他の界面活性剤で予備破砕されていてもよい。注射用溶液を調製するために、PEG300カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen767)、PEG400カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol)、PEG300オレイン酸グリセリド(Labrafil M-1944CS)、ステアリン酸ポリオキシル8(PEG400
monosterate)、ステアリン酸ポリオキシル40(PEG1750 monosterate)、PEG3350、PEG8000、ポロクサマー124、ポロクサマー237、ポロクサマー338及びポロクサマー407を含む、使用することができる、いくつかの他の好ましい添加剤がある。
実施例14 (高分子マイクロ/ナノ粒子)
実施例13から得られる手順を使用して、以下のマイクロ粒子を得て、粒度分布は、図5で示された。
実施例15 (高分子マイクロ/ナノ粒子)
組成物の製剤
下の処方は、ポリソルベート80、ポロクサマー188、マンニトール、二塩基性リン酸ナトリウム及び一塩基性リン酸ナトリウムを含有する製剤を供する。
製剤調製
ポリソルベート80を、混合により注射用の水に溶解させ、ポロクサマー188を添加し、均質になるまで混合した。溶液を、滅菌0.2μmフィルターを通して滅菌ステンレス鋼容器へのろ過により滅菌した。滅菌グレードのカルベジロールを溶液に分散させ、混合した。必要とされる粒径に達するまで、懸濁物を、LV1マイクロフルイダイザーの高せん断流体プロセッサーを使用して無菌的に破砕した。
マンニトール、二塩基性リン酸ナトリウム及び一塩基性リン酸ナトリウムを含む全ての他の添加剤を、注射用の水に添加し、溶解するまで十分に混合した。その後、溶液を、滅菌0.2μmフィルターを通過させることにより滅菌し、先の懸濁物に無菌的に移した。均質になるまで、懸濁物を、十分に混合し、滅菌シリンジに無菌的に充填した。
実施態様の一側面では、リポソーム平均直径のZ平均が、500nm未満、好ましくは300nm未満、さらに好ましくは200nm未満、又はさらにいっそう好ましくは100nm未満である

Claims (12)

  1. 徐放のための非経口薬物送達組成物であって、
    リポソームを形成するマイクロ粒子又はナノ粒子の内側に封入されているカルベジロールを含み、前記リポソームが直径0.05ミクロンから0.3ミクロンのサイズ範囲であり、前記リポソームが、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現し、前記リポソームが、最小2時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出と、最小6時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出とを示し、前記カルベジロール対前記リポソームを構成する材料の比は、9.9:0.1から0.01:10である、組成物。
  2. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、生物分解性である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、ポリマー粒子である、請求項1に記載の組成物。
  4. 投薬前の前記リポソームが、約0.01から90モルパーセントの間のリン脂質(複数可)、0.01から70モルパーセントのコレステロール、及び約0.01から90モルパーセントの間の負荷電リン脂質を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. リポソーム平均直径のZ平均が、500nm未満、好ましくは300nm未満、さらに好ましくは200nm未満、又はさらにいっそう好ましくは100nm未満である、請求項1に記載の組成物。
  6. (i)生物分解性の前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、0.001から30.0パーセント(m/m)の前記カルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含有し、(ii)前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、直径0.02から20ミクロンのサイズ範囲であり、且つ(iii)生物分解性の前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現する、請求項2に記載の組成物。
  7. 生物分解性の前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、約0.001%から30%m/mの前記カルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含み、生物分解性の前記マイクロ粒子又はナノ粒子での薬物負荷が、0.1%から90%、好ましくは1%から50%、及びさらに好ましくは10%から30%(m/m)の範囲である、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子の平均直径のZ平均が、20ミクロン未満、好ましくは1000nm未満、さらに好ましくは500nm未満、さらにより好ましくは300nm未満、さらにいっそう好ましくは200nm未満、又はさらにより好ましくは100nm未満である、請求項6に記載の組成物。
  9. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、最小2時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出、好ましくは最小6時間の間に総薬物の80%のインビトロ放出を示す、請求項6に記載の組成物。
  10. (i)ポリマーである前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、0.001%から50%(m/m)の前記カルベジロール又は薬理学的に許容されるその塩を含有し、(ii)ポリマーである前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、直径0.02ミクロンから50ミクロンのサイズ範囲であり、且つ(iii)ポリマーである前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、非経口で投与される遊離カルベジロール溶液と比較した場合に、インビボでより長いカルベジロール滞留時間を実現する、請求項3に記載の組成物。
  11. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子が、0.001から50%m/mの前記カルベジロールを含有し、前記カルベジロール対ポリマーである前記マイクロ粒子又はナノ粒子の重量比が、1:1から1:100、好ましくは1:20から1:1000、及びさらに好ましくは1:10から1:100である、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記マイクロ粒子又はナノ粒子の平均直径のZ平均が、50ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満、さらに好ましくは1ミクロン未満、さらにより好ましくは500nm未満、さらにいっそう好ましくは300nm未満、さらにより好ましくは200nm未満、又はさらによりいっそう好ましくは100nm未満である、請求項10に記載の組成物。
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