JP2024095686A - 仮想オブジェクトにより規定される患者の標的部位に対して外科手術を行うシステムおよび方法 - Google Patents

仮想オブジェクトにより規定される患者の標的部位に対して外科手術を行うシステムおよび方法

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JP2024095686A
JP2024095686A JP2024042173A JP2024042173A JP2024095686A JP 2024095686 A JP2024095686 A JP 2024095686A JP 2024042173 A JP2024042173 A JP 2024042173A JP 2024042173 A JP2024042173 A JP 2024042173A JP 2024095686 A JP2024095686 A JP 2024095686A
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マラコウスキー,ドナルド・ダブリュー
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ストライカー・コーポレイション
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Abstract

【課題】仮想オブジェクトによって規定される標的部位に対して外科手術を行うシステムおよび方法に関する。
【解決手段】外科手術用ナビゲーションシステムは、患者に取り付けられるように構成された患者トラッカを備えている。ローカライザは、患者トラッカと協働して、標的部位に関連するローカライザデータを外科手術中に生成する。外科手術用ナビゲーションシステムはまた、標的部位と標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するビジョン装置も備えている。ローカライザおよびビジョン装置と通信を行うナビゲーションコンピュータは、ローカライザデータと画像データとに基づいて、標的部位の外側の避けるべき領域を特定するように構成されている。
【選択図】図4

Description

[関連出願]
本出願は2015年12月31日に出願した米国特許仮出願第62/273,543号

優先権の利益を主張するものであり、そのすべての開示内容は参照することにより本明細
書の一部をなすものとする。
[発明の分野]
本開示は、一般的に、仮想オブジェクトにより規定される患者の標的部位に対して外科
手術を行うシステムおよび方法に関する。
ナビゲーションシステムは、ユーザが対象物の位置を正確に特定することを支援するも
のである。例えば、ナビゲーションシステムは、工業用途や、航空宇宙用途、医療用途で
使用されている。医療分野においては、ナビゲーションシステムは、外科医が患者の標的
部位に対して外科器具を正確に配置するのを支援する。通常、標的部位は、組織除去など
の何らかの形の治療を必要としている部位である。場合によっては、標的部位は、3Dモ
デルなどの仮想オブジェクトを使用してナビゲーションシステムにおいて規定される。そ
の場合、外科手術中に仮想オブジェクトの表現形をユーザに表示することにより、標的部
位に対する器具の治療端の位置をユーザが視覚的に捉えるのを支援することができる。例
えば、標的部位が患者の骨に関連する部位であってもよく、仮想オブジェクトが器具の治
療端によって除去すべき骨の体積を規定してもよい。
従来のナビゲーションシステムでは、複数のトラッカと協働するローカライザを使用し
て、例えば除去すべき骨の体積などの、器具や標的部位に関連する位置データ、向きデー
タまたはその両方のデータが提供されている。通常、ローカライザは、トラッカを視野に
収めるように配置される。各トラッカは、器具や患者と一緒に動くように器具や患者に対
して固定される。患者に取り付けられるトラッカは、治療中の骨に対して取り付けられる
が、骨が硬質であるため、標的部位に対するトラッカの固定的な関係が維持される。そし
て、器具と患者に対してそれぞれ別個のトラッカを使用することによって、器具の治療端
が標的部位の内部に留まるように、治療端を正確に配置することが可能となる。
標的部位は、外科手術中に避けるべき軟組織などの繊細な生体的構造に隣接して位置す
ることが多い。繊細な生体的構造は、弾力性や柔軟性を有しているためにトラッカからず
れてしまう場合があるため、従来のトラッカを用いて追跡することが難しい。同様に、開
創器などのツールも標的部位の近くに配置されることが多く、これらも外科手術中に避け
るべきものである。開創器などのツールは、患者の治療に使用する器具と同じ方法で追跡
することができるが、開創器などのツール用にトラッカを追加すれば、特に、ナビゲーシ
ョンシステムの追跡対象のオブジェクトの数が増えてしまうなどのため、ナビゲーション
システムのコストや複雑性の大幅な増大につながりかねない。したがって、現行の外科処
置では、標的部位の近くにあるかもしれない繊細な生体的構造や、追跡対象ではないツー
ルは、ユーザの責任において避けなければならない場合があり、従ってユーザはそれらを
避けるために多大な注意を払わなければならなかった。
従って、本技術分野においては、外科手術中に避けるべき繊細な生体的構造、他の構造
物、あるいはその両方の識別に対処するナビゲーションシステムおよび方法が必要とされ
ている。
一実施形態では、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に対して外科手術を行
うための外科手術用ナビゲーションシステムが提供される。外科手術用ナビゲーションシ
ステムは、患者に取り付けられる患者トラッカを備えている。ローカライザは、患者トラ
ッカと協働して、標的部位に関連するローカライザデータを外科手術中に生成する。外科
手術用ナビゲーションシステムはまた、標的部位と標的部位の周囲の各面とに関連する画
像データを生成するビジョン装置も備えている。ローカライザおよびビジョン装置と通信
を行うナビゲーションコンピュータは、ローカライザデータと画像データとに基づいて、
標的部位の外側の避けるべき領域を特定するように構成されている。
他の実施形態では、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に対して外科手術を
行うためのロボット外科手術システムが提供される。ロボット外科手術システムは、ロボ
ット装置を備えている。ロボット装置には、標的部位を治療するためのエンドエフェクタ
が接続されている。ロボット外科手術システムはまた、患者に取り付けられる患者トラッ
カも備えている。ローカライザは、患者トラッカと協働して、標的部位に関連するローカ
ライザデータを外科手術中に生成する。ロボット外科手術システムは、標的部位と標的部
位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するビジョン装置も備えている。ローカラ
イザおよびビジョン装置と通信を行うナビゲーションコンピュータは、ローカライザデー
タと画像データとに基づいて、標的部位の外側にある、外科手術中に避けるべき領域を特
定するように構成されている。ナビゲーションコンピュータは、ロボット装置が、避ける
べき領域を避けながら、標的部位に対してエンドエフェクタを移動させるように動作可能
となるようにロボット装置と通信を行う。
他の実施形態では、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に対して外科手術を
行う方法が提供される。本方法は、患者トラッカが患者に取り付けられている状態で、標
的部位に関連するローカライザデータを生成するステップを含んでいる。標的部位と標的
部位の周囲の各面とに関連する画像データも生成される。また、本方法は、ローカライザ
データと画像データとに基づいて、標的部位の外側にある、外科手術中に避けるべき領域
を特定するステップをさらに含んでいる。
上述のシステムおよび方法によって、いくつかの利点が得られる。例えば、ローカライ
ザを用いてローカライザデータを撮像し、ビジョン装置を用いて画像データを撮像するこ
とにより、ナビゲーションコンピュータは、標的部位の外側に位置する避けるべき領域を
特定することができる。よって、いくつかの実施形態では、上述のシステムおよび方法に
よって、他のシステムや方法では追跡が難しかった繊細な生体的構造や、トラッカが別途
取り付けられてはいない、標的部位の近くに配置されている他のツールを避けて、外科器
具を正確な場所に置くことができる。
本発明の利点は、以下の詳細な説明を添付の図面と関連させて考察することにより、よ
りよく理解され、容易に理解されるであろう。
ローカライザとビジョン装置とを備えるロボット外科手術システムの斜視図である。 ロボット外科手術システムを制御するための制御システムの模式図である。 ロボット外科手術システムで使用される複数の座標系の斜視図である。 ビジョン装置からの画像データと、ローカライザからのローカライザデータとを組み合わせて、避けるべき領域を規定する仮想オブジェクトを生成することを説明する図である。 患者を治療する方法によって実行されるステップのフローチャートである。
図1には、患者22を治療するためのシステム20が示されている。図1では、システ
ム20が、医療施設の手術室などの外科環境にある状態を示している。図示の実施形態に
おいて、システム20は、機械加工ステーション24と、案内ステーション26とを備え
ている。案内ステーション26は、手術室内の様々なオブジェクト(対象物)の動きを追
跡するように設定されている。そのようなオブジェクトとしては、例えば、外科器具30
や、患者の大腿骨F、患者の脛骨Tなどが挙げられる。案内ステーション26は、それら
の相対的な位置および向きをユーザに表示する目的のため、そして場合によっては、標的
部位に対する外科器具30の動きを制御または制限する目的のために、これらのオブジェ
クトを追跡する。図1では、外科器具30を機械加工ステーション24の一部として示し
ている。しかしながら、他の実施形態では、ユーザが外科器具30を手に持って移動させ
る。
外科器具30による治療の対象である標的部位は、仮想オブジェクトによって規定され
る。図示の実施形態では、大腿骨Fに関連する大腿骨標的部位TSが示されている。もち
ろん、脛骨Tの標的部位などの他のいくつかの標的部位も可能であり、それぞれの標的部
位が、各標的部位に固有の別個の仮想オブジェクトによって規定される。標的部位を表す
仮想オブジェクトは、ユーザによって術前に設定されてもよく、治療対象の物質の体積や
、外科器具30の軌道、外科器具30で切断する平面、穿孔する穴、などを規定するよう
に自動的に生成されてもよく、あるいはその両方を用いて設定されてもよい。図示の実施
形態では、仮想オブジェクトVB(図4を参照)は、大腿骨Fから除去すべき物質の体積
を規定する。場合によっては、仮想オブジェクトは、術中すなわち外科処置の最中に設定
されたり、再設定されたりする。なお、以下では、整形外科処置に関連して説明を行って
いるが、本明細書に記載のシステムおよび方法は、任意の種類の外科処置にも同様に適し
ていることを理解されたい。
案内ステーション26は、ナビゲーションコンピュータ34を収容するナビゲーション
カートアセンブリ32を備えている。ナビゲーションインターフェースは、ナビゲーショ
ンコンピュータ34と動作可能に通信を行う。ナビゲーションインターフェースは、滅菌
環境の外に設置するように適合された第1のディスプレイ36と、滅菌環境の中に位置す
るように適合された第2のディスプレイ38とを備えている。ディスプレイ36,38は
、ナビゲーションカートアセンブリ32に調整可能に取り付けられている。キーボードや
マウスなどの第1の入力装置40や第2の入力装置42を使用して、ナビゲーションコン
ピュータ34に情報を入力するか、あるいは、ナビゲーションコンピュータ34の何らか
の特性に対して他の選択や制御を行うことができる。なお、入力装置としては、タッチス
クリーン(図示せず)や音声駆動などの他の入力装置も考えられる。
ローカライザ44は、ナビゲーションコンピュータ34と通信を行う。図示の実施形態
では、ローカライザ44は光学ローカライザであり、ローカライザカメラユニット46を
備えている。ローカライザカメラユニット46は、1つ以上の光学位置センサ50を収容
する外部ケーシング48を有している。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの光学
センサ50が使用され、好ましくは、3つ、4つまたはそれ以上の光学センサ50が使用
される。光学センサ50は、3つの別体の電荷結合素子(CCD)であってもよい。一実
施形態では、3つの1次元CCDが使用される。他の実施形態では、それぞれが1つまた
は2つ以上の別体のCCDを有する、複数の別体のローカライザカメラユニットを、手術
室内の各所に配置することもできることを理解されたい。CCDによって赤外線信号が検
出される。さらに、ローカライザ44が異なるモダリティを採用していてもよく、電磁ロ
ーカライザや、RFローカライザ、超音波ローカライザ、あるいはオブジェクトを追跡す
ることができる他の従来のローカライザであってもよい。
ローカライザカメラユニット46は調整可能なアームに取り付けられ、後述するトラッ
カを光学センサ50の(理想的には障害物がない)視野に収められるように光学センサ5
0が位置決めされる。いくつかの実施形態では、ローカライザカメラユニット46は、回
転ジョイントを中心に回転することによって、少なくとも1つの自由度で調整可能とされ
ている。他の実施形態では、ローカライザカメラユニット46は、約2つ以上の自由度で
調整可能とされている。
ローカライザカメラユニット46は、光学センサ50と通信して光学センサ50から信
号を受信するローカライザカメラコントローラ52を備えている。ローカライザカメラコ
ントローラ52は、有線接続または無線接続(図示せず)のいずれかを介してナビゲーシ
ョンコンピュータ34と通信を行う。そのような接続の1つとして、高速通信およびアイ
ソクロナスリアルタイムデータ転送用のシリアルバスインターフェース規格であるIEE
E1394インターフェースを挙げることができる。接続には、企業独自のプロトコルを
使用することもできる。他の実施形態では、光学センサ50は、ナビゲーションコンピュ
ータ34と直接通信を行う。
オブジェクトを追跡する目的のため、位置や向きの信号、データ、あるいはその両方が
、ナビゲーションコンピュータ34に送信される。ナビゲーションカートアセンブリ32
、ディスプレイ36,38、およびローカライザカメラユニット46は、2010年5月
25日に「Surgery System(外科手術システム)」の名称で発行されているMalackowski
他による米国特許第7725162号明細書に記載されているものと同様のものであって
もよい。なお、同文献は、参照することによって本明細書の一部をなすものとする。
ナビゲーションコンピュータ34は、いずれも本明細書に記載の機能を実行するために
必要な、ディスプレイ36,38と、中央処理装置(CPU)などのプロセッサ62と、
メモリ(図示せず)と、記憶装置(図示せず)とを有している。ナビゲーションコンピュ
ータ34には、以下に説明するようなソフトウェアがロードされる。このソフトウェアは
、ローカライザカメラユニット46から受信した信号を、追跡中のオブジェクトの位置お
よび向きを表すローカライザデータに変換するものである。
案内ステーション26は、複数の追跡装置(本明細書では「トラッカ」とも呼ぶ)54
,56,58と協働して動作することができる。図示の実施形態では、1つのトラッカ5
4が患者の大腿骨Fにしっかりと貼り付けられ、別のトラッカ56が患者の脛骨Tにしっ
かりと貼り付けられている。すなわち、トラッカ54,56は、それぞれ骨の各部にしっ
かりと貼り付けられている。トラッカ54,56は、米国特許第7725162号明細書
に示される方法で、大腿骨Fおよび脛骨Tに取り付けることができる。なお、同文献は、
参照することによって本明細書の一部をなすものとする。また、トラッカ54,56を、
2014年1月16日に「navigation Systems and Methods for Indicating and Reduci
ng Line-of-Sight Errors(視線誤差を表示・低減するためのナビゲーションシステムお
よび方法)」の名称で出願されている米国特許出願公開第2014/0200621号に
示されているトラッカと同様に取り付けることもできる。同文献も、参照することによっ
て本明細書の一部をなすものとする。さらに別の実施形態では、トラッカ54,56を他
の生体構造に取り付けることもできる。
器具トラッカ58は、外科器具30にしっかりと取り付けられる。器具トラッカ58は
、製造時に外科器具30に内蔵してもよく、あるいは外科処置の準備の際に外科器具30
に別途取り付けてもよい。器具トラッカ58が追跡する外科器具30の治療端は、回転バ
ー(回転切削器)や電気アブレーション装置などであってもよい。
トラッカ54,56,58は、内蔵電池で駆動することができるほか、ナビゲーション
コンピュータ34を介して給電を受けるリードを有することもできる。なお、ナビゲーシ
ョンコンピュータ34は、ローカライザカメラユニット46と同様に、外部電力で給電さ
れるのが好ましい。
図示の実施形態では、外科器具30は、機械加工ステーション24のマニピュレータ6
6に取り付けられている。マニピュレータ66は、ロボット装置またはロボットアームと
も呼ばれるものである。そのような装置は、「Surgical Manipulator Capable of Contro
lling a Surgical Instrument in Multiple Modes(複数のモードで外科器具を制御可能
な外科マニピュレータ)」の名称で発行されている米国特許第9119655号明細書に
示されている。同文献の開示内容は、参照することによって本明細書の一部をなすものと
する。なお、他の実施形態では、外科器具30は、その位置、向き、またはその両方をロ
ボットによって制約されるのではなく、手動操作されることを理解されたい。外科器具3
0は、医療処置や外科処置を行うのに有用な任意の外科器具(ツールとも呼ぶ)であって
もよい。外科器具30は、切削器具、電気外科器具、超音波器具、リーマ、インパクタ、
矢状鋸などの器具であってもよい。いくつかの実施形態では、複数の外科器具を使用して
患者の治療が行われ、それぞれがローカライザ44によって個別に追跡される。
トラッカ54,56,58からの光信号は、ローカライザ44の光学センサ50によっ
て受信される。図示の実施形態では、トラッカ54,56,58は能動トラッカである。
この実施形態では、各トラッカ54,56,58は、光学センサ50に光信号を送信する
少なくとも3つの能動追跡素子(能動追跡マーカ)を有している。例えば、能動マーカは
、赤外線などの光を送信する発光ダイオード(LED)60であってもよい。光学センサ
50は、好ましくは100Hz以上、より好ましくは300Hz以上、最も好ましくは5
00Hz以上のサンプリングレートを有する。いくつかの実施形態では、光学センサ50
は、8000Hzのサンプリングレートを有する。サンプリングレートは、LED60か
ら順次発信される光信号を光学センサ50が受信する速度である。いくつかの実施形態で
は、LED60からの光信号は、各トラッカ54,56,58に対して異なる速度で発信
される。
ここで図2を参照して、各LED60はトラッカコントローラ61に接続されている。
トラッカコントローラ61は、対応するトラッカ54,56,58のハウジングに配置さ
れて、ナビゲーションコンピュータ34との間でデータを送受信するものである。一実施
形態では、トラッカコントローラ61は、ナビゲーションコンピュータ34との有線接続
を介して数メガバイト/秒程度でデータを送信する。他の実施形態では、無線接続を用い
ることもできる。これらの実施形態では、ナビゲーションコンピュータ34は、送受信機
(図示せず)を有して、トラッカコントローラからのデータを受信する。
他の実施形態では、トラッカ54,56,58は、ローカライザカメラユニット46か
らの光を反射する反射器などの受動マーカ(図示せず)を有していてもよい。反射された
光は、光学センサ50によって受信される。なお、能動構成あるいは受動構成については
、当該技術分野において公知である。
いくつかの実施形態では、2015年4月14日に「Navigation System Including Op
tical and Non-Optical Sensors(光学センサと非光学センサとを備えるナビゲーション
システム)」の名称で発行されているWuによる米国特許第9008757号明細書に示
されているトラッカなどのように、トラッカ54,56,58は、ジャイロセンサと加速
度センサとをさらに備えている。なお、同文献は、参照することによって本明細書の一部
をなすものとする。
ナビゲーションコンピュータ34は、ナビゲーションプロセッサ62を備えている。ナ
ビゲーションプロセッサ62は、ナビゲーションコンピュータ34の動作を制御するため
の1つ以上のプロセッサを備えうることを理解されたい。これらのプロセッサは、任意の
種類のマイクロプロセッサまたはマルチプロセッサシステムであってもよい。いずれの実
施形態においても、「プロセッサ」という用語によって、実施形態の範囲を1つのプロセ
ッサに限定することは意図していない。
ローカライザカメラユニット46は、トラッカ54,56,58のLED60から光学
信号を受信し、ローカライザ44に対するトラッカ54,56,58のLED60の位置
に関する信号をナビゲーションプロセッサ62に出力する。受信した光学信号(いくつか
の実施形態では、これに加えて非光学信号)に基づいて、ナビゲーションプロセッサ62
は、三角測量法などの公知の手法によって、ローカライザ44に対するトラッカ54,5
6,58の相対的な位置および向きを示すデータを生成する。いくつかの実施形態では、
このデータは、ローカライザカメラコントローラ52によって生成され、ナビゲーション
コンピュータ34に送信される。
外科処置が開始される前に、ナビゲーションプロセッサ62には、追加のデータがロー
ドされる。ナビゲーションプロセッサ62は、トラッカ54,56,58の位置および向
きと、事前にロードされたデータとに基づいて、大腿骨標的部位TSなどの、外科器具3
0の治療端を当てるべき標的部位に対する治療端の位置(例えば、外科バーの重心など)
や、外科器具30の向きを決定する。いくつかの実施形態では、ナビゲーションプロセッ
サ62がこれらのデータをマニピュレータコントローラ64に転送する。これに対し、マ
ニピュレータコントローラ64は、これらのデータを使用して、「Surgical Manipulator
Capable of Controlling a Surgical Instrument in Multiple Modes(複数のモードで
外科器具を制御可能な外科マニピュレータ)」の名称で発行されている米国特許第911
9655号明細書に記載されているように、マニピュレータ66を制御することができる
。なお、同文献の開示内容は、参照することによって本明細書の一部をなすものとする。
一実施形態では、マニピュレータ66は、外科医が設定した仮想オブジェクトに対して制
御される。本明細書に記載の実施形態では、仮想オブジェクトVBは、外科器具30で除
去すべき大腿骨Fの物質の体積を規定するものである。従って、仮想オブジェクトVBに
よって、外科器具30の治療端(すなわち、外科器具の治療端に関連する別の仮想オブジ
ェクト)がその内部に留まるべき仮想境界が得られる。
ナビゲーションプロセッサ62はまた、治療端の標的部位に対する相対位置を示す画像
信号を生成する。これらの画像信号は、ディスプレイ36,38に印加される。これらの
信号に基づいてディスプレイ36,38は、外科医やスタッフが、治療端の標的部位に対
する相対位置を仮想的に見ることを可能にする複数の画像を生成する。多くの場合、ある
時点における1つの標的部位に対する治療端の位置が、複数の画像で示される。例えば、
大腿骨Fと脛骨Tの両方を治療する外科処置の場合、大腿骨Fからの物質除去を行ってい
る間は、大腿骨標的部位TSと、大腿骨標的部位TSに対する外科器具30の治療端の相
対位置とを視覚的に表すことができる。同様に、ユーザが大腿骨Fからの物質の除去を終
えて、脛骨Tからの物質除去ができる状態になると、ディスプレイ36,38は、外科器
具30の治療端の、脛骨Tに関連する標的部位に対する位置のみを示すことができる。
ここで図3を参照して、オブジェクトの追跡は、主に、ローカライザ座標系LCLZを
参照して行われる。ローカライザ座標系LCLZは、原点と向き(x軸、y軸およびz軸
の集合)とを有している。処置中の目標の1つに、ローカライザ座標系LCLZを既知の
位置に保つことが挙げられる。ローカライザカメラユニット46に取り付けた加速度セン
サ(図示せず)を使用して、外科手術の担当者が不注意でローカライザカメラユニット4
6にぶつかってしまった場合に起こり得るような、ローカライザ座標系LCLZの突発的
な動きや予想外の動きを追跡することができる。
ローカライザ座標系LCLZとは別に、トラッカ54,56,58および追跡対象のオ
ブジェクトもまた、それぞれ固有の座標系を有する。例えば、トラッカ54,56,58
は、それぞれ、骨トラッカ座標系BTRK1、骨トラッカ座標系BTRK2、および器具
トラッカ座標系TLTRを有している。
図示の実施形態では、案内ステーション26は、骨にしっかりと取り付けられた骨トラ
ッカ54,56の位置を監視することによって、患者の大腿骨Fと脛骨Tの位置を監視す
る。大腿骨の座標系はFBONE、脛骨座標系はTBONEであり、それぞれ、骨トラッ
カ54,56がしっかりと取り付けられている骨の座標系である。
処置が開始される前に、大腿骨Fと脛骨Tの(あるいは他の実施形態の場合、他の組織
または構造の)術前画像などの、対象の生体構造の術前画像が生成される。これらの画像
は、患者の生体構造のMRIスキャン、放射線スキャン、又はコンピュータ断層撮影(C
T)スキャンによるものであってもよい。これらの画像を使用して、大腿骨Fおよび脛骨
Tの仮想モデル、外科器具30による治療の対象となる他の生体構造の仮想モデル、ある
いはそれら全ての仮想モデルなどの対象の生体構造の仮想モデルが構築される。多くの場
合、仮想モデルは、治療中の生体構造の全体あるいは治療対象の生体構造の少なくとも一
部を表すデータと、標的部位を規定する仮想オブジェクトを表すデータとを含む3Dモデ
ルである。図示の実施形態では、大腿骨の仮想モデルVMは、大腿骨Fの一部と仮想オブ
ジェクトVBとを表すモデルデータを含む3Dモデルである(図4を参照)。仮想オブジ
ェクトVBは、標的部位TSと、外科処置中に大腿骨Fから除去すべき物質の体積とを規
定している。仮想オブジェクトは、仮想モデル内で規定することができ、メッシュ面や、
CSG(constructive solid geometry)モデル、ボクセルで表現できるほか、他の仮想
オブジェクト表現技法を用いて表現することもできる。
術前画像、仮想モデル、あるいはそのすべては、当技術分野において公知の方法を用い
て、大腿骨座標系FBONEと脛骨座標系TBONEとにマッピングされる。これらの術
前画像、仮想モデル、あるいはそのすべては、大腿骨座標系FBONEと脛骨座標系TB
ONEに対して固定される。術前画像を撮る代わりに、運動学的な検討や骨の追跡などの
方法によって手術室で治療計画を立案することもできる。また、同様の方法を用いて上述
の3D仮想モデルを生成することもできる。
本明細書に記載の処置においては、その初期段階において、骨トラッカ54,56が患
者の骨にしっかりと貼り付けられる。座標系FBONEと座標系TBONEの姿勢(位置
および向き)は、それぞれ座標系BTRK1と座標系BTRK2とにマッピングされる。
一実施形態では、固有のトラッカPT(図1を参照)を有する、参照することによって本
明細書の一部をなすMalackowski他による米国特許第7725162号明細書に開示され
ているようなポインタ器具P(図1を参照)を使用して、大腿骨座標系FBONEと脛骨
座標系TBONEとを、骨トラッカ座標系BTRK1,BTRK2にそれぞれ登録する。
これらの骨とそのトラッカ54,56との間に固定的な関係を確立させると、大腿骨座標
系FBONEにおける大腿骨Fの位置および向きは骨トラッカ座標系BTRK1に、脛骨
座標系TBONEにおける脛骨Tの位置および向きは骨トラッカ座標系BTRK2にそれ
ぞれ変換され、ローカライザカメラユニット46は、トラッカ54,56を追跡すること
によって、大腿骨Fや脛骨Tを追跡することができる。姿勢を記述したこれらのデータは
、マニピュレータコントローラ64およびナビゲーションプロセッサ62と一体のメモリ
に格納される。
外科器具30の治療端(エネルギーアプリケータの遠位端とも呼ぶ)は、固有の座標系
EAPPを有している。例えば、座標系EAPPの原点が、外科切削バーの重心を表して
もよい。処置が開始される前に、座標系EAPPの姿勢は、器具トラッカ座標系TLTR
の姿勢に対して固定される。これにより、これらの座標系EAPP,TLTRの互いに対
して相対的な姿勢が特定される。これらの姿勢を記述したデータは、マニピュレータコン
トローラ64およびナビゲーションプロセッサ62と一体のメモリに格納される。
ここで図2を参照して、ローカライズエンジン100は、ナビゲーションコンピュータ
34の一部とみなすことができるソフトウェアモジュールである。ローカライズエンジン
100のコンポーネントは、ナビゲーションプロセッサ62上で実行される。ローカライ
ズエンジン100は、マニピュレータコントローラ64、ナビゲーションプロセッサ62
、またはこれら両方の上で実行されてもよい。
ローカライズエンジン100は、ローカライザカメラコントローラ52からの光学ベー
スの信号と、いくつかの実施形態では、トラッカコントローラ(図示せず)からの非光学
ベースの信号とを入力として受信する。これらの信号に基づいて、ローカライズエンジン
100は、ローカライザ座標系LCLZにおける骨トラッカ座標系BTRK1,BTRK
2の姿勢を特定する。また、ローカライズエンジン100は、器具トラッカ58について
も同様の信号を受信し、これらの信号に基づいて、ローカライザ座標系LCLZにおける
器具トラッカ座標系TLTRの姿勢を特定する。
ローカライズエンジン100は、トラッカ54,56,58の姿勢を表す信号を座標変
換器102に転送する。座標変換器102は、ナビゲーションプロセッサ62上で動作す
るソフトウェアモジュールである。座標変換器102は、術前画像と骨トラッカ54,5
6の関係、患者の各仮想モデルと骨トラッカ54,56の関係、あるいはこれらの関係を
すべて規定したデータを参照する。座標変換器102はまた、器具トラッカ58に対する
外科器具30の治療端の姿勢を示すデータを格納する。仮想オブジェクトと各仮想モデル
とが分かれている場合には、座標変換器102は仮想オブジェクトを規定するデータも参
照する。
処置の最中、座標変換器102は、トラッカ54,56,58のローカライザ44に対
する相対的な姿勢を示すデータを受信する。これらのデータと事前にロードされたデータ
とに基づいて、座標変換器102は、座標系EAPPと骨座標系FBONE,TBONE
のローカライザ座標系LCLZに対する相対的な位置および向きを示すデータを生成する
その結果、座標変換器102は、外科器具30の治療端を当てている標的部位に対する
治療端の位置および向きを示すデータを生成する。これらのデータを表す画像信号は、デ
ィスプレイ36,38に転送され、外科医およびスタッフがこの情報を見ることが可能と
なる。特定の実施形態では、これらのデータを表す他の信号をマニピュレータコントロー
ラ64に転送して、マニピュレータ66を案内して、外科器具30がそれに応じた動きを
するように案内することができる。従って、このデータは、外科器具30の治療端の仮想
位置を示すものでもあり、上述の仮想モデルおよび仮想オブジェクトとは別個の仮想オブ
ジェクトとしてモデリングすることもできる。
ここで図1を再び参照して、案内ステーション26はビジョン装置72をさらに備えて
いる。図示の実施形態では、ビジョン装置は、ローカライザカメラユニット46に取り付
けられている。他の実施形態では、ビジョン装置72は、ローカライザカメラユニット4
6が取り付けられている調整可能なアームとは別体の調整可能なアームに取り付けられ、
ローカライザカメラユニット46と離間して配置することができる。ビジョン装置72は
、好ましくは、障害物がない視野に標的部位を収めるように配置される。ビジョン装置7
2は、ナビゲーションコンピュータ34と動作可能に通信を行うビジョンコントローラ7
3を有している。ビジョン装置72は、リアルタイムに3D画像を撮像することができる
撮像装置またはデジタル撮像装置とも呼ばれるものである。適切なビジョン装置の一例と
しては、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)から市販されているKinect SDKや
、これに類似するKinectモデルが挙げられる。他の実施形態では、ビジョン装置7
2は、レーザアレイまたはステレオカメラシステムを備えることができる。
ビジョン装置72は、1つ以上の画像センサ78,79を支持する外部ハウジング76
を有している。画像センサの1つは、奥行き画像を識別するために使用される奥行き画像
センサ78であってもよい。他の画像センサは、カラー画像を生成するために使用される
カラー画像センサ79であってもよい。画像センサ78,79はいずれも、CMOSセン
サまたは他の適切なセンサの形態をとることができる。さらに、光を生成、発信して、奥
行き画像センサ78の視野内の各面に反射させるための光源80が、ハウジング76内に
支持されている。
センサ78,79および光源80は、ビジョンコントローラ73と通信して、ビジョン
座標系VIS(図3を参照)に対する視野内の各面の距離を特定する。一実施形態では、
光源80が赤外線を発信し、ビジョンコントローラ73が、赤外線が視野内の各面に反射
されて奥行き画像センサ78に戻るまでに要する時間を特定する。この処理を複数回繰り
返すことにより、ビジョン装置72からビジョン装置72の視野内の各面までの距離を特
定し、点群(point cloud)202を生成することができる(図4を参照)。
ナビゲーションコンピュータ34は、ビジョンコントローラ73と通信して、点群20
2を表す信号、データ、またはその両方を受信する。ナビゲーションコンピュータ34に
は、画像生成モジュールを含んでいる画像ソフトウェアがロードされ、該画像ソフトウェ
アがナビゲーションプロセッサ62によって実行されることにより、ビジョン装置72の
視野に基づいた点群202が生成される。点群202は、ビジョン座標系VIS上に生成
される。点群202は、ビジョン装置72の視野内の各面に対応する、ビジョン座標系V
IS内の画像データ点の集合である。これらの画像データ点は、xyz座標によって規定
される。点群202は、画像データファイルとして保存(格納)することができる。
なお、ローカライザカメラユニット46にビジョン装置72を内蔵することにより、画
像センサ78,79の光学センサ50に対する位置や、光学センサ50の画像センサ78
,79に対する位置が既知のものとなり、固定化されるため、ビジョン座標系VISのロ
ーカライザ座標系LCLZへの登録が容易になることを理解されたい。製造時にビジョン
装置72をローカライザ44に対して較正して、ビジョン装置72がローカライザ44と
同一の座標系に対するデータを生成するように設定することができるため、座標変換器1
02によって、ビジョン座標系VISをローカライザ座標系LCLZに変換する必要がな
くなる。
ビジョン装置72がローカライザカメラユニット46とは別体に設けられるなどの他の
実施形態においては、ビジョン装置72が、ハウジング76に固く取り付けられたトラッ
カ(図示せず)を有していてもよく、これによりビジョン座標系VISとローカライザ座
標系LCLZとの間に確固たる関係を構築することができる。例えば、座標変換器102
に、該トラッカの座標系とビジョン座標系VISとの間の関係を規定するデータを予めロ
ードしておき、座標変換器102は、このデータを使用し、ローカライザ座標系LCLZ
内の該トラッカの位置に基づいて、ビジョン座標系VISをローカライザ座標系LCLZ
に変換することができる。
ここで図4を参照して、ビジョン装置72は、ビジョン装置72の視野内にある標的部
位および標的部位の周囲の各面の画像を収集する。図示の実施形態では、ビジョン装置7
2は、ビジョン装置72の視野内にある標的部位TSおよび標的部位TSの周囲の各面の
画像を収集する。ナビゲーションコンピュータ34は、ビジョンコントローラ73と協働
して、標的部位TSと標的部位TSの周囲の各面とに関連する画像データを規定する、標
的部位TSおよび標的部位TSの周囲の各面の点群202を生成する。
画像データが生成されると同時に、ローカライザデータも生成される。ナビゲーション
コンピュータ34は、ローカライザ44と協働して、ローカライザ座標系LCLZにおけ
る標的部位を規定する仮想モデルおよび仮想オブジェクトの位置および向きを特定する。
図示の実施形態では、ナビゲーションコンピュータ34は、ローカライザ44と協働して
、ローカライザ座標系LCLZにおける、大腿骨Fの仮想モデルVMの位置および向きお
よび仮想オブジェクトVBの位置および向きを特定する。このローカライザデータは、仮
想モデルVMおよび仮想オブジェクトVBを規定するモデルデータを含んでいる。場合に
よっては、モデルデータには、仮想モデルVMに関連する点群の形態のデータ点と、仮想
オブジェクトVBに関連する別の点群の形態のデータ点とが含まれる。
さらに図4を参照して、ナビゲーションプロセッサ62はデータマージモジュール10
1(図1を参照)を実行する。データマージモジュール101は、(ローカライザデータ
と画像データとが共通の座標系上に配置されるか、あるいは共通の座標系に変換されるか
すると直ちに)これらローカライザデータと画像データとをマージしてマージデータを生
成するソフトウェアモジュールである。このマージデータは、標的部位TSの外側にある
、外科手術中に避けるべき領域Rを規定する第2の仮想オブジェクトVRを表す。図4で
は、このようなデータのマージを矢印で示している。図示の実施形態では、第2の仮想オ
ブジェクトVRを表すマージデータは、(1)標的部位TSの外側にある、外科器具30
が避けるべき骨に関連するデータ点204と、(2)標的部位TSの外側にある、外科器
具30が避けるべき露出した軟組織に関連するデータ点206と、(3)外科器具30が
避けるべき開創器に関連するデータ点208と、(4)標的部位TSの外側にある患者の
皮膚に関連するデータ点210とを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態においては、図4に示す例のように、マージデータは、点群202
内のデータポイントのうち、ローカライザデータと画像データとのマージ後に仮想オブジ
ェクトVBの外側に座標が位置しているすべてのデータポイントを含んでいる。場合によ
っては、軟組織や他の繊細な生体的構造が少なくとも部分的に標的部位TSにかかってい
る場合など、外科器具30の治療端が標的部位TSに到達するまでの経路が、完全に開か
れた状態にはなっていない場合がある。そのような場合には、標的部位TSの外側の目に
見える全ての面を第2の仮想オブジェクトVRの一部として規定することは、特に有利で
あり得る。これにより、標的部位TSの外側に位置するすべての繊細な生体的構造や器具
などを、外科器具30が避けることが可能になるためである。
第2の仮想オブジェクトVRを表して、避けるべき領域Rを規定するマージデータは、
ナビゲーションプロセッサ62によって処理されて、その表現形がディスプレイ38,3
9上に表示され、ユーザに示される。これによりユーザは、領域Rに対する外科器具30
の位置および向きを視覚的に捉えることができる。場合によっては、避けるべき領域Rを
仮想的に規定するデータ点を、メッシュ面や、CSGモデル、ボクセル、あるいは様々な
仮想オブジェクト表現技法を用いて表現した他の種類の仮想オブジェクトなどに変換する
こともできる。さらに、ナビゲーションプロセッサ62が、第2の仮想オブジェクトVR
のサイズ、従って領域Rの範囲を自動で限定して、標的部位TSから所定の距離までとな
るようにすることができる。あるいは、ユーザが、第2仮想オブジェクトVRの外周を規
定するなどの方法で、第2仮想オブジェクトVRを手動で修正することもできる。
なお、領域Rにおいて第2の仮想オブジェクトVRによって規定される組織の中には弾
力性や柔軟性を有するものがあり、そのような弾力性や柔軟性が原因で、外科処置の間に
、第2の仮想オブジェクトVRの(例えば、サイズ、形状、位置などの)構成が変化する
場合がある。さらに、開創器を調節したり、ビジョン装置72の視野の中に追加のツール
や機器を入れたり出したりすることによっても、領域Rは変化し得る。つまり、避けるべ
き領域Rは動的な性質を有しており、絶えず変化する可能性があるが、本明細書に記載の
ナビゲーション技法を用いれば、第2の仮想オブジェクトVRが、新たな画像データおよ
びローカライザデータのデータセットで(例えば所定の頻度で)絶えず更新されるため、
外科手術中に避けるべき領域Rに変化があったとしても、ユーザは領域Rを避けることで
きる。
また、この避けるべき領域Rを規定する第2の仮想オブジェクトVRを、マニピュレー
タコントローラ64に送信して、外科器具30の治療端の侵入が阻止される「飛行禁止(
no-fly)」ゾーンとして扱うこともできる。これにより、マニピュレータ66が自
律モードで動作する場合に、マニピュレータ66は、領域Rを避けるように外科器具30
の位置決めを制御して、標的部位TSの近くに位置する、軟組織や骨などの温存すべき繊
細な生体的構造や、開創器や吸引チューブなどのツールなどを避けることができる。
ここで図5を参照すると、避けるべき領域Rを特定する方法の一実施形態が示されてい
る。ステップ300では、外科医または他の医療従事者が、患者の外科手術計画を立案す
る。外科手術計画は、行うべき外科処置や施すべき治療を規定するものである。多くの場
合、この外科手術計画は、MRIスキャンまたはCTスキャンによる撮像画像などの術前
画像を患者の生体的構造の3D仮想モデルVMに変換したものに基づいて立案される。さ
らに、外科処置の間に治療すべき標的部位TSを規定する仮想オブジェクトVBも生成さ
れ、外科手術計画の一部として3D仮想モデルVMと関連付けられる。
ステップ302では、仮想モデルVMと、除去すべき骨の目標体積などの、標的部位T
Sにおいて治療を施すべき物質の目標体積を規定した仮想オブジェクトVBとに関連する
データが、ナビゲーションコンピュータ34に転送されて、ナビゲーションコンピュータ
34に格納される。
そして、ステップ304では、ローカライザデータが生成される。ローカライザデータ
は、ローカライザ座標系LCLZにおける仮想モデルVMと仮想オブジェクトVBの位置
および向きに関連するデータを含んでいる。ナビゲーション中の各時間ステップごとに、
対応するローカライザデータおよび画像データが得られるように、ステップ306では、
同時に画像データも生成される。この画像データは、標的部位TSの各面や標的部位TS
以外の部分の各面を含む、ビジョン装置72の視野内にある各面の位置および向きを構成
する点群202を含むものである。
ステップ308では、ナビゲーションコンピュータ34のデータマージモジュール10
1は、ローカライザデータおよび画像データを評価する。具体的には、データマージモジ
ュール101は、(例えば、点群202などの)画像データに由来するデータ点を、(例
えば、仮想オブジェクトVBのデータ点などの)ローカライザデータに由来するデータ点
とマージする。そして、ステップ310では、データマージモジュール101は、画像デ
ータに由来するデータ点のうち、仮想オブジェクトVBの外側にあるすべてのデータ点を
識別する。識別されたこの残余データセットによって、避けるべき領域Rが生成され、領
域Rは、外科器具30が避けるべき第2の仮想オブジェクトVRとしてナビゲーションコ
ンピュータ34内のメモリに保存される。ステップ312では、ユーザは外科器具30を
手動またはロボットで操作して、領域Rを避けながら目標体積の組織を標的部位から除去
する。これらのステップ304~312は、例えば、標的部位TSから全ての組織が除去
されるまでなど、外科処置が完了するまで、ナビゲーション中の各処理時間ステップごと
に繰り返される。これにより、本方法は、外科処置の間に生じる領域Rの変化に対応する
ことができる。
なお、他の実施形態として、本明細書に記載の、ローカライザデータと画像データとを
マージするシステムおよび方法を用いることにより、領域Rのような避けるべき領域を規
定する仮想オブジェクト以外の、他の種類の仮想オブジェクトも同様に生成できることを
理解されたい。例えば、ローカライザデータと画像データとをマージして、除去すべき物
質の体積、外科器具30の所望の軌道などの、標的部位を規定する仮想オブジェクトを生
成することもできる。また、他の目的のために、画像データとローカライザデータとをマ
ージすることも可能である。
当業者であれば理解するように、本実施形態の各態様は、コンピュータ可読プログラム
コードが埋め込まれた1つ以上のコンピュータ可読媒体という形で実施されるコンピュー
タプログラム製品の形態をとることができる。本明細書に記載の方法を実行するための命
令またはコードを含むコンピュータソフトウェアは、(例えば、ROM、固定メモリ、着
脱式メモリなどの)関連メモリデバイスの1つ以上に格納しておき、利用準備が整えば、
(例えばRAMに)一部または全体をロードして、CPUが実行してもよい。そのような
ソフトウェアとしては、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを挙げ
ることができるが、これらに限定されない。
以上、いくつかの実施形態について説明してきたが、本明細書の実施形態は、本発明を
包括的に説明することを意図したものではなく、また本発明を特定の形態に限定すること
を意図したものでもない。上述の記載において使用した用語は、限定的なものではなく記
述的なものであることを意図している。また、上述の教示に基づいて多くの変更及び変形
が可能であり、上述において具体的に記載したものとは異なる方法によって本発明を実施
することも可能である。
以上、いくつかの実施形態について説明してきたが、本明細書の実施形態は、本発明を包括的に説明することを意図したものではなく、また本発明を特定の形態に限定することを意図したものでもない。上述の記載において使用した用語は、限定的なものではなく記述的なものであることを意図している。また、上述の教示に基づいて多くの変更及び変形が可能であり、上述において具体的に記載したものとは異なる方法によって本発明を実施することも可能である。
なお、本願の出願当初の開示事項を維持するために、本願の出願当初の請求項1~15の記載内容を以下に追加する。
(請求項1)
外科手術用ナビゲーションシステムであって、
患者に取り付けられるように構成されたトラッカと、
前記トラッカと協働して、前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に関連するローカライザデータを生成するように構成されたローカライザと、
前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するように構成されたビジョン装置と、
前記ローカライザおよび前記ビジョン装置に接続されているナビゲーションコンピュータであって、前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定するナビゲーションコンピュータと
を備えてなる、外科手術用ナビゲーションシステム。
(請求項2)
前記ナビゲーションコンピュータが、前記ローカライザデータおよび前記画像データを分析することによって、前記避けるべき領域を特定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
(請求項3)
前記ナビゲーションコンピュータが、前記避けるべき領域を規定する第2の仮想オブジェクトを生成するように構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
(請求項4)
前記ナビゲーションコンピュータが、前記ローカライザデータと前記画像データとを共通の座標系上で組み合わせるように構成された座標変換モジュールを有している、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
(請求項5)
前記ナビゲーションコンピュータが、前記共通の座標系上の前記画像データおよび前記ローカライザデータを評価し、前記画像データと前記ローカライザデータとをマージしてマージデータを生成することによって前記避けるべき領域を特定するように構成されているデータマージモジュールを有している、請求項4に記載のシステム。
(請求項6)
前記ナビゲーションコンピュータが、前記マージデータの少なくとも一部を選択して、前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面を表す前記避けるべき領域を規定するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
(請求項7)
前記ビジョン装置が生成する前記画像データが、前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面のうちの少なくとも一部の3次元マップを含んでいる、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
(請求項8)
前記3次元マップが、点群、範囲マップ、平面、線および単点のうちの1つ以上を含んでいる、請求項7に記載のシステム。
(請求項9)
ロボット外科手術システムであって、
ロボット装置と、
前記ロボット装置に接続されたエンドエフェクタと、
患者に取り付けられるように構成されたトラッカと、
前記トラッカと協働して、前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に関連するローカライザデータを生成するように構成されたローカライザと、
前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するように構成されたビジョン装置と、
前記ローカライザおよび前記ビジョン装置に接続されているナビゲーションコンピュータであって、前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定するように構成されたナビゲーションコンピュータと
を備えてなり、
前記ロボット装置が、前記避けるべき領域を避けながら、前記標的部位に対して前記エンドエフェクタを移動させるように動作可能となるように、前記ナビゲーションコンピュータが前記ロボット装置に接続されている、ロボット外科手術システム。
(請求項10)
患者に取り付けられたトラッカと、ローカライザと、ビジョン装置と、ナビゲーションコンピュータとを備えている外科手術用システムを操作する方法であって、
前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に関連するローカライザデータを生成し、
前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成し、
前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定する
ことを含んでなる、外科手術用システムを操作する方法。
(請求項11)
前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定するステップが、前記避けるべき領域を規定する第2の仮想オブジェクトを生成することを含んでいる、請求項10に記載の方法。
(請求項12)
前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定するステップが、前記ローカライザデータと前記画像データとを共通の座標系上で組み合わせることを含んでいる、請求項10または11に記載の方法。
(請求項13)
前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定することが、
前記共通の座標系上の前記ローカライザデータおよび前記画像データを評価し、
前記画像データと前記ローカライザデータとをマージしてマージデータを生成し、
前記マージデータの少なくとも一部を選択して、前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面を表す前記避けるべき領域を規定する
ことを含んでいる、請求項12に記載の方法。
(請求項14)
前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避けるべき領域を特定することが、前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面のうちの少なくとも一部の3次元マップを生成することを含んでいる、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
(請求項15)
前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面のうちの少なくとも一部の3次元マップを生成することが、点群、範囲マップ、平面、線および単点のうちの1つ以上を生成することを含んでいる、請求項14に記載の方法。

Claims (15)

  1. 外科手術用ナビゲーションシステムであって、
    患者に取り付けられるように構成されたトラッカと、
    前記トラッカと協働して、前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位
    に関連するローカライザデータを生成するように構成されたローカライザと、
    前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するように構
    成されたビジョン装置と、
    前記ローカライザおよび前記ビジョン装置に接続されているナビゲーションコンピュー
    タであって、前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外
    側の避けるべき領域を特定するナビゲーションコンピュータと
    を備えてなる、外科手術用ナビゲーションシステム。
  2. 前記ナビゲーションコンピュータが、前記ローカライザデータおよび前記画像データを
    分析することによって、前記避けるべき領域を特定するように構成されている、請求項1
    に記載のシステム。
  3. 前記ナビゲーションコンピュータが、前記避けるべき領域を規定する第2の仮想オブジ
    ェクトを生成するように構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記ナビゲーションコンピュータが、前記ローカライザデータと前記画像データとを共
    通の座標系上で組み合わせるように構成された座標変換モジュールを有している、請求項
    1~3のいずれか1項に記載のシステム。
  5. 前記ナビゲーションコンピュータが、前記共通の座標系上の前記画像データおよび前記
    ローカライザデータを評価し、前記画像データと前記ローカライザデータとをマージして
    マージデータを生成することによって前記避けるべき領域を特定するように構成されてい
    るデータマージモジュールを有している、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記ナビゲーションコンピュータが、前記マージデータの少なくとも一部を選択して、
    前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面を表す前記避けるべき領域を規定
    するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記ビジョン装置が生成する前記画像データが、前記標的部位の外側にある、前記標的
    部位の周囲の各面のうちの少なくとも一部の3次元マップを含んでいる、請求項1~6の
    いずれか1項に記載のシステム。
  8. 前記3次元マップが、点群、範囲マップ、平面、線および単点のうちの1つ以上を含ん
    でいる、請求項7に記載のシステム。
  9. ロボット外科手術システムであって、
    ロボット装置と、
    前記ロボット装置に接続されたエンドエフェクタと、
    患者に取り付けられるように構成されたトラッカと、
    前記トラッカと協働して、前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位
    に関連するローカライザデータを生成するように構成されたローカライザと、
    前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成するように構
    成されたビジョン装置と、
    前記ローカライザおよび前記ビジョン装置に接続されているナビゲーションコンピュー
    タであって、前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外
    側の避けるべき領域を特定するように構成されたナビゲーションコンピュータと
    を備えてなり、
    前記ロボット装置が、前記避けるべき領域を避けながら、前記標的部位に対して前記エ
    ンドエフェクタを移動させるように動作可能となるように、前記ナビゲーションコンピュ
    ータが前記ロボット装置に接続されている、ロボット外科手術システム。
  10. 患者に取り付けられたトラッカと、ローカライザと、ビジョン装置と、ナビゲーション
    コンピュータとを備えている外科手術用システムを操作する方法であって、
    前記患者の、仮想オブジェクトによって規定された標的部位に関連するローカライザデ
    ータを生成し、
    前記標的部位と前記標的部位の周囲の各面とに関連する画像データを生成し、
    前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避ける
    べき領域を特定する
    ことを含んでなる、外科手術用システムを操作する方法。
  11. 前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避ける
    べき領域を特定するステップが、前記避けるべき領域を規定する第2の仮想オブジェクト
    を生成することを含んでいる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避ける
    べき領域を特定するステップが、前記ローカライザデータと前記画像データとを共通の座
    標系上で組み合わせることを含んでいる、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避ける
    べき領域を特定することが、
    前記共通の座標系上の前記ローカライザデータおよび前記画像データを評価し、
    前記画像データと前記ローカライザデータとをマージしてマージデータを生成し、
    前記マージデータの少なくとも一部を選択して、前記標的部位の外側にある、前記標的
    部位の周囲の各面を表す前記避けるべき領域を規定する
    ことを含んでいる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ローカライザデータと前記画像データとに基づいて、前記標的部位の外側の避ける
    べき領域を特定することが、前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面のう
    ちの少なくとも一部の3次元マップを生成することを含んでいる、請求項10~13のい
    ずれか1項に記載の方法。
  15. 前記標的部位の外側にある、前記標的部位の周囲の各面のうちの少なくとも一部の3次
    元マップを生成することが、点群、範囲マップ、平面、線および単点のうちの1つ以上を
    生成することを含んでいる、請求項14に記載の方法。
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