JP2024085487A - 栽培支援装置、栽培支援方法及びプログラム - Google Patents

栽培支援装置、栽培支援方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2024085487000001
【課題】作物の生育状態及び作物に対する作業に関する情報の時系列データを共有化し、作物の生育状態と作物に対する作業との関係性を把握する。
【解決手段】作物の栽培を支援する栽培支援装置は、作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データ、作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データ、及び、作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得し、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析し、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成し、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、栽培を支援する栽培支援装置、栽培支援方法及びプログラムに関する。
例えば、特許文献1には、生育対象の生物の生育条件と、生育条件に従って生育された生物の含有成分との相関を導出することが可能な生育分析システム、生育分析方法及び生育分析プログラムに関する技術が記載されている。
特許第6848998号公報
従来、栽培作業の熟練者は勘やコツといった自身の経験に基づいて栽培を行ってきたため、栽培作業に関する情報は熟練者の頭の中に蓄積されていた。そのため、熟練者は日々行う作業の良し悪しを振り返る機会がなく、行った作業が最適でないことも起こり得る。また、栽培作業に関する情報が熟練者の頭の中にある場合、栽培作業に関する情報を他の人と共有化することが困難である。特許文献1に開示の技術は、生育対象の生物の生育条件と、生育条件に従って生育された生物の含有成分との相関を導出するものであるが、改善の余地がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、作物の生育状態及び作物に対する作業に関する情報の時系列データを共有化し、作物の生育状態と作物に対する作業との関係性を把握することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の一観点に係る栽培支援装置は、作物の栽培を支援する栽培支援装置であって、前記作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得する生育情報取得部と、前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得する作業情報取得部と、前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得する環境情報取得部と、前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析する分析部と、前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する関係性情報作成部と、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力する出力部と、を備える、栽培支援装置である。
栽培支援装置によれば、複数の生育情報の時系列データ及び複数の作業情報の時系列データを取得し、出力することで、複数の生育情報の時系列データ及び複数の作業情報の時系列データを共有化することが可能となる。ユーザーは、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を確認することで、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を把握することができる。
本発明の一観点に係る栽培支援装置は、前記因果関係の分析結果に基づいて、前記作物
に対する前記作業に関する作業マニュアルを作成するマニュアル作成部を備えてもよい。これにより、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係の分析結果に基づいて、作物に対する作業に関する作業マニュアルを作成することが可能となる。
本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記マニュアル作成部は、前記作業マニュアルに基づいて、前記作物に対する前記作業を指示するための指示情報を作成し、前記出力部は、前記指示情報を出力してもよい。ユーザーは、指示情報を確認し、指示情報に基づいて、作物に対する作業を実行することが可能となる。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記出力部は、前記複数の環境情報の時系列データを出力してもよい。ユーザーは、前記複数の環境情報の時系列データを把握することができる。
本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記生育情報取得部は、対象物を撮像する撮像装置によって撮像された画像データ、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データ、及び、前記作物の生育状態を計測するセンサから出力された計測データのうちの少なくとも一つに基づいて、前記複数の生育情報の時系列データを取得してもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記作業情報取得部は、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データに基づいて、前記複数の作業情報の時系列データを取得してもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記環境情報取得部は、前記環境情報を計測するセンサから出力される計測データ、及び、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データのうちの少なくとも一つに基づいて、前記環境情報の時系列データを取得してもよい。
本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記出力部は、表示部であり、前記表示部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を表示してもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記関係性情報は、前記複数の生育情報のうちの第1生育情報と前記複数の作業情報のうちの第1作業情報との間の関係性を示す第1関係性情報、及び、前記複数の生育情報のうちの第2生育情報と前記複数の作業情報のうちの第2作業情報との間の関係性を示す第2関係性情報、を含み、前記第1生育情報と前記第1作業情報との間の第1因果関係、及び、前記第2生育情報と前記第2作業情報との間の第2因果関係、の強弱に応じて、前記第1関係性情報の表示態様と前記第2関係性情報の表示態様とが異なるように前記第1関係性情報及び前記第2関係性情報が前記表示部に表示されてもよい。ユーザーは、第1関係性情報の表示態様と第2関係性情報の表示態様とが異なっていることを視認することで、第1因果関係及び第2因果関係の強弱を把握することができる。
本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記関係性情報は、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとを繋ぐ少なくとも一つの線又は矢印を有する第1付加情報と、前記少なくとも一つの線又は矢印によって繋がれた前記複数の生育情報の少なくとも一つ及び前記複数の作業情報の少なくとも一つに付加された第2付加情報と、を含んでもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記関係性情報作成部は、前記複数の生育情報の時系列データの少なくとも一つの前記生育情報が選択された場合、前記因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの前記生育情報と前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す前記関係性情報を作成し、前記関係性情報作成部は、前記複数の作業情報の時系列データの少なくとも一つの前記作業情報が選択された場合、前記因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの前記作業情報と前記複数の生育情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す前記関係性情報を作成してもよい。
本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記出力部は、通信部であり、前記通信部は、通信ネットワークを介して、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業
情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力してもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記出力部は、音声部であり、前記音声部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報に関する音声を出力してもよい。本発明の一観点に係る栽培支援装置において、前記出力部は、印字部であり、前記印字部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を記録媒体に印字してもよい。
本発明の一観点に係る栽培支援方法は、コンピュータが、作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップと、前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップと、前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップと、前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップと、前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップと、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力ステップと、を実行する栽培支援方法である。
本発明の一観点に係るプログラムは、コンピュータに、作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップと、前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップと、前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップと、前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップと、前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップと、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力するステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、作物の生育状態及び作物に対する作業に関する情報の時系列データを共有化し、作物の生育状態と作物に対する作業との関係性を把握することが可能な技術を提供することができる。
図1は、栽培支援装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、栽培支援装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、栽培支援システムの構成を示す模式図である。 図4は、画像解析処理の一例を示す図である。 図5は、画像解析処理の一例を示す図である。 図6は、属性情報の一例を示す図である。 図7は、測定データの一例を示す図である。 図8は、因果関係を分析する方法としてベイジアンネットワークを用いた場合の一例を示す模式図である。 図9は、測定データの一例を示す図である。 図10は、因果関係を分析する方法としてベイジアンネットワークを用いた場合の一例を示す模式図である。 図11は、測定データの一例を示す図である。 図12は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報の一例を示す図である。 図13は、散布図の一例を示す図である。 図14Aは、作物の栄養成長度の一例を示す図である。図14Bは、指示情報の一例を示す図である。
以下、適用例及び実施形態について図を参照しながら説明する。以下に示す適用例及び実施形態は、本願の一態様であり、本願の権利範囲を限定するものではない。
<適用例>
本発明は例えば、図1に示す栽培支援装置10に適用することができる。図1は、栽培支援装置10の機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、栽培支援装置10は、生育情報取得部101、作業情報取得部102、環境情報取得部103、記憶部104、分析部105、関係性情報作成部106、マニュアル作成部107、出力部108、表示部109、表示制御部110及び入力部111を備えるように構成されている。栽培支援装置10は、図1に示す各機能部によって、入力された情報に応じて作業者の栽培作業を支援するための情報を出力する。図1に示す栽培支援装置10の構成要素の全てが必須というわけではなく、適宜、栽培支援装置10の構成要素の追加又は削除がなされてもよい。また、図1に示す栽培支援装置10の構成要素の一部(例えば、記憶部104)は、専用サーバやクラウドなどのインターネット上の装置を利用してもよい。
生育情報取得部101は、作物の生育状態(発育状態)に関する複数の生育情報の時系列データを取得する。作物の生育状態は、例えば、茎の高さ、茎の太さ、葉の数、葉の大きさ、葉の品質、花の数、花の大きさ、花の品質、実の数、実の大きさ、実の品質、株の高さ、蕾の数、蕾の大きさなどであるが、これらに限定されない。生育情報には、LA(Leaf Area)、LAI(Leaf Area Index)及び収穫量なども含まれる。LAは、葉面積であり、LAIは、葉面積指数である。複数の生育情報の時系列データは、作物の同一種類の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データ、及び、作物の複数種類の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを含む。
作業情報取得部102は、作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得する。作物に対する作業には、例えば、葉欠き、芽欠き、摘芯、摘花、潅水、追肥、誘引、農薬散布、収穫などが含まれるが、これらに限定されない。複数の作業情報の時系列データは、作物に対する同一種類の作業に関する複数の作業情報の時系列データ、及び、作物に対する複数種類の作業に関する複数の作業情報の時系列データを含む。環境情報取得部103は、作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得する。環境情報には、温度情報、湿度情報、日射量情報等が含まれるが、これらに限定されない。記憶部104は、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとを記憶する。
分析部105は、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとに基づいて、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析する。関係性情報作成部106は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する。
マニュアル作成部107は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、作物に対する作業に関する作業マニュアルを作成する。作業マニュアルは、例えば、作物に対して行う作業の種類、作業のタイミング、作業手順などに関する情報を含む。作業マニュアルは、栽培に関する栽培マニュアルを含んでもよい。また、マニュアル作成部107は、作業マニュアルに基づいて、作物に対する作業を指示するための指示情報を作成する。
出力部108は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力する。出力部108の出力は、表示出力、音声出力、通信出力及び印字出力のうちの少なくとも一つを含む。出力部108は、複数の環境情報の時系列データを出力する。また、出力部108は、マニュアル作成部107によって作成された指示情報を出力する。出力部108は、複数の環境情報の時系列データを出力する。表示部109は、出力部108の表示出力に応じて、所定のデータを表示する。表示部109は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を表示する。表示部109は、複数の環境情報の時系列データを表示する。表示部109は、マニュアル作成部107によって作成された指示情報を表示する。表示制御部110は、表示部109の表示を制御する。入力部111は、ユーザーからの各種の入力及び選択を受け付ける。ユーザーは、例えば、作物を栽培する栽培者であるが、特に限定されない。栽培者には、作物の栽培に関する熟練者、非熟練者などが含まれる。出力部108及び表示部109が一体であってもよい。出力部108が表示部109の機能の一部及び全部を有してもよい。表示部109が出力部108の機能の一部及び全部を有してもよい。
<処理の流れ>
次に、図2を参照して、栽培支援装置10によって行われる処理の一例について説明する。図2は、栽培支援装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
生育情報取得部101は、複数の生育情報の時系列データを取得する(ステップS11)。作業情報取得部102は、複数の作業情報の時系列データを取得する(ステップS12)。環境情報取得部103は、複数の環境情報の時系列データを取得する(ステップS13)。記憶部104は、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとを記憶する(ステップS14)。
分析部105は、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとに基づいて、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析する(ステップS15)。分析部105は、変数間の依存関係を確率モデルによって分析する方法、例えばベイジアンネットワークを用いて、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析してもよい。関係性情報作成部106は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する(ステップS16)。出力部108は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力する(ステップS17)。ステップS17において、表示部109は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を表示してもよい。
栽培支援装置10は、複数の生育情報の時系列データ及び複数の作業情報の時系列データを取得し、出力することで、作物の生育状態及び作物に対する作業に関する情報の時系列データを共有化することが可能である。栽培支援装置10は、複数の生育情報の時系列データ及び複数の作業情報の時系列データを表示することで、作物の生育状態及び作物に対する作業に関する情報の時系列データを可視化することが可能である。栽培支援装置10が、複数の生育情報の時系列データを表示することで、ユーザーは、生育情報の変化を時系列で視認することができる。栽培支援装置10が、複数の作業情報の時系列データを表示することで、ユーザーは、作業情報の変化を時系列で視認することができる。また、栽培支援装置10は、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析し、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力することで、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を共有化することが可能である。栽培支援装置10は、複数の環境情報の時系列データを取得し、出力することで、複数の環境情報の時系列データを共有化することが可能である。
ユーザーは、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を把握する。これにより、ユーザーは、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を把握することができる。例えば、作物の実の数及び摘花作業が時系列で出力され、かつ、所定の作物の実の数と所定の摘花作業との間の関係性を示す関係性情報が出力される場合、ユーザーは、所定の作物の実の数と所定の摘花作業との間の関係性を把握することができる。このように、ユーザーは、作物の生育状態と作物に対する作業との関係性を把握することが可能となる。すなわち、ある時点の生育情報(例えば実の数)は、それより時間的に過去のいずれの作業情報や環境情報に影響された結果、その生育情報になったのか、を把握可能になる。また、所定の時点におけるある作業や環境はそれより時間的に将来の生育情報(例えば実の数)にどう影響するかの推測が可能になる。したがって、ユーザーは、自身の作業内容の振り返りができる。また、非熟練者であっても、作物の現状の生育状態に対してどのような対処をすれば、作物がどのくらい成長するかを推測することができる。
<実施形態>
次に、実施形態に係る栽培支援システム1及び栽培支援装置10について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<システム構成>
図1及び図3を参照して、本実施形態に係る栽培支援システム1の全体構成について説明する。図3は、栽培支援システム1の構成を示す模式図である。栽培支援システム1は、栽培支援装置10と、撮像装置11と、センサ12、13と、端末装置14とを含む。
栽培支援装置10は、汎用のコンピュータによって構成してもよい。栽培支援装置10は、制御装置、入力装置、出力装置、記憶装置及び通信装置(通信出力装置)などを備えている。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどである。出力装置は、表示出力装置、音声出力装置及び印字出力装置を含む。表示出力装置は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。音声出力装置は、例えば、スピーカーなどである。印字出力装置は、例えば、プリンタなどである。記憶装置は、例えば、メモリ、ハードディスクドライブなどである。通信装置は、例えば、LANインターフェースボード、無線通信回路などである。通信装置は、外部装置に対して通信出力を行う。また、栽培支援装置10の形態は、特に制限はなく、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、情報処理端末、スマートフォンなどの様々な態様であってもよい。
表示部109(表示出力装置)は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を表示する。出力部108が音声出力装置(音声部)として機能する場合、出力部108は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報に関する音声を出力する。出力部108は、音声の強弱、音声の高低、音声の抑揚等を変更して、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報に関する音声を出力してよい。出力部108が印字出力装置(印字部)として機能する場合、出力部108は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を記録媒体に印字する。出力部108は、表示部109の表示態様と同様の態様で、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を記録媒体に印字してもよい。記録媒体は、例えば、紙、布、プラスチックなどであるが、これらに限定されない。出力部108が通信装置(通信部)として機能する場合、出力部108は、通信ネットワークを介して、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力する。複数の生育情報の
時系列データ及び複数の作業情報の時系列データに対して関係性情報としての関係性フラグが付加されてもよい。出力部108は、通信ネットワークを介して、関係性フラグが付加された複数の生育情報の時系列データ、及び、関係性フラグが付加された複数の作業情報の時系列データを出力してもよい。
制御装置は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサと、メモリなどの記憶媒体とを含むコンピュータである。メモリには、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などが含まれる。制御装置は、記憶媒体に記憶されたプログラムなどの実行により、周辺機器の制御を行うことで所定の目的に合致した機能を提供する。制御装置は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、F
PGA(Field-Programmable Gate Array)、数値演算プロセッサなどにより構成されて
もよい。また、制御装置は、単一のチップ上に上記プロセッサや記憶媒体を集積させて構成されたSoC(System on a Chip)であってもよい。
撮像装置11は、対象物を撮像して撮像画像を生成するカメラである。撮像装置11は、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCC
D(Charge Coupled Device)等の撮像素子とを有する。撮像装置11は、所定の場所に
おける対象物の少なくとも一部を静止画又は動画等の映像によって撮像し、撮像画像を生成する。撮像装置11によって生成された撮像画像は、2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。撮像装置11は、定点カメラであってもよいし、モバイルロボットやドローン等の移動体に設けられたカメラであってもよい。撮像装置11によって生成された撮像画像は、画像データとして栽培支援装置10に送られる。
センサ12は、作物の生育状態を計測するための計測機器である。センサ12によって計測された作物の生育状態の計測データは栽培支援装置10に送られる。センサ12は、時間毎又は日毎の作物の生育状態の計測データを栽培支援装置10に送る。栽培支援装置10は、時間毎又は日毎の作物の生育状態の計測データを、時間毎又は日毎の作物の生育に関する生育情報として取得する。
センサ13は、作物の周囲の環境における物理量を計測するための計測機器である。物理量は、例えば、気温、湿度、日射量、CO濃度などであるが、これらに限定されない。センサ13によって計測された物理量データ(計測データ)は、栽培支援装置10に送られる。センサ13は、時間毎又は日毎の物理量データを栽培支援装置10に送る。栽培支援装置10は、時間毎又は日毎の物理量データを、作物の周囲の環境情報として取得する。
端末装置14は、作物を栽培する栽培者からデータの入力を受け付け、入力されたデータを栽培支援装置10に送る。端末装置14は、栽培支援装置10との間で通信を行う情報処理装置である。端末装置14は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット又はスマートフォンである。栽培者は、作物の生育状態を計測し、時間毎又は日毎の作物の生育状態を端末装置14に入力してもよい。端末装置14は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の作物の生育状態を、時間毎又は日毎の生育情報として栽培支援装置10に送る。栽培者は、実の収量を計測し、時間毎又は日毎の実の収量を端末装置14に入力してもよい。端末装置14は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の実の収量を、時間毎又は日毎の生育情報として栽培支援装置10に送る。栽培者は、実の品質を計測し、時間毎又は日毎の実の品質を端末装置14に入力してもよい。端末装置14は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の実の品質を、時間毎又は日毎の生育情報として栽培支援装置10に送る。実の品質は、例えば、実の甘さ、実の大きさ、実の形状などであるが、これらに限定されない。
栽培者は、時間毎又は日毎の作物の生育状態、実の収量及び実の品質を栽培支援装置10に入力してもよい。栽培支援装置10は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の作物の生育状態、実の収量及び実の品質を、時間毎又は日毎の生育情報として取得する。
栽培者は、計測機器を用いて作物の周囲の環境における物理量を計測し、時間毎又は日毎の物理量データを端末装置14に入力してもよい。端末装置14は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の物理量データを、環境情報として栽培支援装置10に送る。栽培者は、時間毎又は日毎の物理量データを栽培支援装置10に入力してもよい。栽培支援装置10は、栽培者によって入力された時間毎又は日毎の物理量データを、時間毎又は日毎の環境情報として取得する。
栽培者は、時間毎又は日毎の作業情報を端末装置14に入力してもよい。端末装置14は、時間毎又は日毎の作業情報を栽培支援装置10に送る。栽培者は、時間毎又は日毎の作業情報を栽培支援装置10に入力してもよい。
生育情報取得部101は、撮像装置11によって撮像された画像データ、栽培者によって入力された入力データ、及び、センサ12から出力された計測データの少なくとも一つに基づいて、複数の生育情報の時系列データを取得する。生育情報取得部101は、撮像装置11から時間毎又は日毎の作物の画像データを取得し、時間毎又は日毎の作物の画像データに基づいて、複数の生育情報の時系列データを取得してもよい。
図4は、生育情報取得部101が行う画像解析処理の一例を示す図である。図4には、撮像装置11がミニトマトを撮像することによって作成された複数の画像データが示されている。1段目の複数の画像データについては、ミニトマトの1段目の花房を撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。2段目の複数の画像データについては、ミニトマトの2段目の花房を撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。3段目の複数の画像データについては、ミニトマトの3段目の花房を撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。
図4には、ミニトマトの1段目の花房を撮像することによって作成された複数の画像データに基づいた画像解析処理の一例が示されている。図4に示すグラフにおいて、縦軸は花の比率(%)、果実の比率(%)及び収穫果実の比率(%)を表しており、横軸は、ミニトマトを撮像した月日を表している。生育情報取得部101は、所定のアルゴリズムに従って、複数の画像データのそれぞれを画像解析し、各画像データに含まれる花の画像、果実の画像及び収穫果実の画像に基づいて、花の比率、果実の比率及び収穫果実の比率を算出する。生育情報取得部101は、花の比率、果実の比率及び収穫果実の比率の少なくとも一つに基づいて、複数の生育情報の時系列データを取得する。
図5は、生育情報取得部101が行う画像解析処理の一例を示す図である。図5には、撮像装置11がイチゴを撮像することによって作成された複数の画像データが示されている。第1エリアの複数の画像データについては、第1エリアで栽培されているイチゴを撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。第2エリアの複数の画像データについては、第2エリアで栽培されているイチゴを撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。第3エリアの複数の画像データについては、第3エリアで栽培されているイチゴを撮像することによって作成された画像データが時系列に並んでいる。
図5には、第3エリアで栽培されているイチゴを撮像することによって作成された複数の画像データに基づいた画像解析処理の一例が示されている。図5に示すグラフにおいて
、縦軸はLA(m)及びLAIを表し、横軸はイチゴを撮像した月日を表している。図5に示すグラフには、イチゴを撮像した月日に対応するLA及びLAIがプロットされている。図5に示すグラフにおいて、点線はLAの変化を示し、実線はLAIの変化を示している。生育情報取得部101は、所定のアルゴリズムに従って、複数の画像データのそれぞれを画像解析し、各画像データに含まれる葉の画像に基づいてLA及びLAIを算出する。生育情報取得部101は、算出したLA及びLAIのうちの少なくとも一方に基づいて、複数の生育情報の時系列データを取得する。
作業情報取得部102は、ユーザーによって入力されたデータに基づいて、作業情報の時系列データを取得する。環境情報取得部103は、センサ13から出力される計測データ、及び、ユーザーによって入力された入力データの少なくとも一つに基づいて、複数の環境情報の時系列データを取得する。
記憶部104は、各種のデータが記憶されるメモリ(例えば、ハードディスク又はフラッシュメモリ)と、各種のデータをメモリに記憶するコントローラとを有する。コントローラとは異なる他の制御部が、記憶部104のメモリに各種のデータを記憶してもよい。記憶部104は、作物の属性情報と、測定データとを記憶する。
作物の属性情報は、例えば、管理ID、栽培する作物の種類、作物の栽培時期、作物の栽培場所などであるが、これらに限定されない。図6は、属性情報の一例を示す図である。図6に示す属性情報は、「ID」、「種類」、「時期」を含む。図6に示す「ID」は、栽培する作物の管理IDである。図6に示す「種類」は、栽培する作物の種類である。図6に示す「時期」は、作物の栽培時期である。図6に示すように、記憶部104は、1行目、2行目、3行目の「ID」として「12344」、「12345」、「12346」を記憶し、1行目、2行目、3行目の「種類」として「ミニトマト」を記憶する。図6の属性情報の1行目、2行目、3行目のように、「ID」が異なるが、「種類」が同じである場合、栽培する作物の種類は同じであるが、各作物は別個に栽培されていることを意味する。
記憶部104は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ、及び、複数の環境情報の時系列データを、測定データとして記憶する。記憶部104は、測定データをデータベース形式で記憶してもよい。図7は、データベース形式で記憶部104に記憶された測定データの一例を示す図である。図7では、属性情報と、測定データとが記憶部104に記憶されている。
図7に示すように、記憶部104は、測定データを時系列で記憶する。図7に示すように、上の行から下の行に向かって、管理ID:12345についての複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ、及び、複数の環境情報の時系列データが並んでいる。図7では、記憶部104には、年月日毎の生育情報、年月日毎の作業情報、及び、年月日毎の環境情報が記憶されている。図7に示す例に限定されず、記憶部104は、更に、時刻毎の生育情報、時刻毎の作業情報、及び、時刻毎の環境情報を記憶してもよい。このように、記憶部104は、各時間単位の生育情報、各時間単位の作業情報、及び、各時間単位の環境情報を記憶してもよい。
図7に示す「摘花」は、作物に対する作業であり、作業情報の一例である。図7に示す「温度」は、作物の周囲の温度(℃)であり、環境情報の一例である。図7に示す「日射量」は、作物の周囲の日射量(kWh/m)であり、環境情報の一例である。図7に示す「高さ」は、作物の高さ(cm)であり、生育情報の一例である。図7に示す「実の数」は、作物の実の数であり、生育情報の一例である。
分析部105は、生育情報と、作業情報と、環境情報とに基づいて、生育情報、作業情報及び環境情報の因果関係を分析する。また、分析部105は、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとに基づいて、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析する。分析部105は、時間遅れを考慮しない分析と、時間遅れを考慮した分析とが可能である。
まず、時間遅れを考慮しない分析について説明する。分析部105は、記憶部104に記憶された測定データを用いて、グラフ構造により測定データの関係をモデリングする。分析部105は、所定のアルゴリズムに従って、生育情報と、作業情報と、環境情報とに基づいて、生育情報、作業情報及び環境情報の因果関係を分析する。所定のアルゴリズムは、変数間の依存関係を確率モデルによって分析する方法、例えば、ベイジアンネットワークを利用して構成されてもよい。ベイジアンネットワークは、複数の確率変数間の因果関係を有向非巡回グラフ構造で表現すると共に、各確率変数間の因果関係を条件付確率で表現するグラフィカルモデリングの1つである。所定のアルゴリズムは、ベイジアンネットワークに限定されず、ニューラルネットワーク(NN)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)等の他のアルゴリズムであってもよい。
図8は、因果関係を分析する方法としてベイジアンネットワークを用いた場合の一例を示す模式図である。図8では、各指標(摘花、温度、日射量、高さ、実の数)をノードとし、関係がある二つのノード間がリンク(エッジ又は枝)によって接続されている。図8では、ノード間を接続するリンクを矢印で示している。図8に示すように、摘花、温度及び高さの影響を受けることで、実の数が決定されることが分かる。ノードはシステム設計者などの人が用意して、どのノードとどのノードに因果関係があるかは条件付き確率分布を計算することで算出し、強い関係を有するノード間をリンク接続する。また、ノード間の関係を示すリンクは事前知識による関係の有無によりリンクの有無を人が設定することができる。例えば、実の数に関係ありそうなノードとして摘花、温度、日射量、高さ、その他のX、Y、Zがあり、因果関係の確率計算をした結果、図8のようなリンク状態になる。
次に、時間遅れを考慮した分析について説明する。分析部105は、記憶部104に記憶された測定データ(時系列データ)を用いて、グラフ構造により測定データ(時系列データ)の関係をモデリングする。分析部105は、所定のアルゴリズムに従って、複数の生育情報の時系列データと、複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとに基づいて、複数の生育情報、複数の作業情報及び複数の環境情報の因果関係を分析する。
図9は、データベース形式で記憶部104に記憶された測定データの一例を示す図である。図9では、属性情報と、測定データとが記憶部104に記憶されている。図9に示すように、記憶部104は、測定データを時系列で記憶する。図9に示すように、上の行から下の行に向かって、管理ID:12345についての複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ、及び、複数の環境情報の時系列データが並んでいる。図9では、記憶部104には、年月日毎の生育情報、年月日毎の作業情報、及び、年月日毎の環境情報が記憶されている。図9に示す例に限定されず、記憶部104は、更に、時刻毎の生育情報、時刻毎の作業情報、及び、時刻毎の環境情報を記憶してもよい。このように、記憶部104は、各時間単位の生育情報、各時間単位の作業情報、及び、各時間単位の環境情報を記憶してもよい。
図10は、因果関係を分析する方法としてベイジアンネットワークを用いた場合の一例を示す模式図である。図10では、各指標(摘花、温度、日射量、高さ、実の数)をノードとし、関係がある二つのノード間がリンク(エッジ又は枝)によって接続されている。
図10では、ノード間を接続するリンクを矢印で示している。図10に示すように、当日の摘花、1日前の温度、当日の日射量の影響を受けることで、当日の高さが決定されることが分かる。また、図10に示すように、当日の摘花、2日前の摘花、当日の高さ、1日前の実の数の影響を受けることで、当日の実の数が決定されることが分かる。
記憶部104には、現在進行形で取得している測定データに加えて、過去に取得した測定データも記憶されている。分析部105は、属性情報を参照し、栽培しているデータに類似するデータを記憶部104から取得して分析に加えることで、より多くのデータを用いた分析を行うことが可能となる。これにより、まだ取得していない未来を見据えたデータを用いた分析もできるようになる。
分析部105によって行われる分析処理の一例について説明する。例えば、分析部105は、図6に示す属性情報を参照し、属性情報に含まれる種類、時期が一致するIDを記憶部104から抽出する。図6では、ID:12344における種類、時期と、ID:12345における種類、時期とが一致しているので、分析部105は、ID:12344及びID:12345を記憶部104から抽出する。図11は、データベース形式で記憶部104に記憶された測定データの一例を示す図である。図11では、属性情報と、測定データとが記憶部104に記憶されている。図11に示すように、記憶部104は、測定データを時系列で記憶する。
図11では、ID:12344によって特定される作物は、2020年に収穫が終わった作物であり、ID:12344によって特定される作物は、2021年に栽培中の作物である。図11では、ID:12345によって特定される作物に関する6月24日までの測定データが記憶部104に記憶されており、ID:12345によって特定される作物に関する6月25日以降の測定データは、記憶部104に記憶されていない。この場合、分析部105は、ID:12344によって特定される作物に関する測定データと、ID:12345によって特定される作物に関する測定データとを用いることで、ID:12345によって特定される作物の6月25日以降の成長についての分析を行うことができる。このように、分析部105は、栽培中の作物の測定データと、過去に栽培された作物の測定データとに基づいて、栽培中の作物の測定データの因果関係を分析することができる。
関係性情報作成部106は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、複数の生育情報の少なくとも一つと複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する。出力部108は、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を出力する。表示部109は、表示制御部110の制御にしたがって、複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報を表示する。出力部108は、複数の環境情報の時系列データを出力する。表示部109は、表示制御部110の制御にしたがって、複数の環境情報の時系列データを表示する。
図12は、表示部109に表示される複数の生育情報の時系列データ、複数の作業情報の時系列データ及び関係性情報の一例を示す図である。図12では、累積収量、週次収量及び生殖成長度が生育情報として表示され、摘花作業及び灌水作業が作業情報として表示されている。したがって、図12では、複数の累積収量の時系列データ、複数の週次収量の時系列データ、複数の生殖成長度の時系列データ、複数の摘花作業の時系列データ、及び、複数の灌水作業の時系列データが表示されている。累積収量は、栽培中の作物の実の収量を累積した量である。週次収量は、栽培中の作物の実の週毎の収量である。生殖成長度は、花、蕾、実等の成長状態を示す度合いである。図12に示す例に限定されず、複数の栄養成長度の時系列データが表示されてもよいし、施肥作業などの他の作業を含む複数
の作業の時系列データが複数の作業情報の時系列データとして表示されてもよい。栄養成長度は、幹、枝、茎、葉等の成長状態を示す度合いである。複数の環境情報の時系列データが表示されてもよい。
図12に示すように、栽培者Aに関する累積収量、週次収量、生殖成長度、摘花作業及び灌水作業が時系列で表示され、栽培者Bに関する累積収量、週次収量、生殖成長度、摘花作業及び灌水作業が時系列で表示されている。栽培者A及び栽培者Bは、同時期に互いに近い場所で同一種類の作目を栽培している。図12に示す累積収量のグラフは、縦軸が収量(kg/m)を表し、横軸が時間を表している。図12に示す週次収量のグラフは、縦軸が収量(kg/m)を表し、横軸が時間を表している。図12に示す生殖成長度のグラフは、縦軸が生殖成長度を表し、横軸が時間を表している。
図12では、8週目の摘花作業と、17週目の生殖成長度と、23週目の週次収量と、28週目の累積収量とが因果関係を有している。この因果関係は、前記因果分析によって要素とリンクがわかるので、摘花→生殖成長度→収量と影響の連鎖がわかっており、それを時系列情報で追うとそれぞれ8週目、17週目、23週目、28週目という連鎖が示される。図12では、8週目の摘花作業、17週目の生殖成長度、23週目の週次収量、及び、28週目の累積収量に対して点線の楕円が付加表示され、かつ、複数の点線の楕円を繋ぐ複数の矢印が表示されている。複数の点線の楕円及び複数の矢印は、関係性情報の一例である。矢印に替えて、実線又は破線を用いてもよい。8週目の摘花作業に対して関係性情報が付加されることで、8週目の摘花作業が強調表示されている。17週目の生殖成長度に対して関係性情報が付加されることで、17週目の生殖成長度が強調表示されている。23週目の週次収量に対して関係性情報が付加されることで、23週目の週次収量が強調表示されている。28週目の累積収量に対して関係性情報が付加されることで、28週目の累積収量が強調表示されている。ユーザーは、関係性情報を視認することで、8週目の摘花作業と、17週目の生殖成長度と、23週目の週次収量と、28週目の累積収量とが因果関係を有していることを把握することができる。
上記のように、関係性情報が、第1付加情報としての矢印及び第2付加情報としての点線の楕円を含んでいる。第1付加情報は、実線、破線及び矢印の少なくとも一つを含んでもよい。第2付加情報は、図形、色、文字、数字、記号、文字列及び数字列の少なくとも一つを含んでもよい。図形は、例えば、正円、楕円、星、三角形以上の多角形などであるが、これらに限定されない。例えば、図12において、8週目の摘花作業、17週目の生殖成長度、23週目の週次収量及び28週目の累積収量を赤色でハイライト表示し、他の箇所を黒色で表示してもよい。
図12に示すように、栽培者Aは8週目に摘花作業を行っていないが、栽培者Bは8週目に摘花作業を行っている。図12に示すように、17週目の栽培者Bに関する生殖成長度が、17週目の栽培者Aに関する生殖成長度を上回っており、17週目以降において、栽培者Aに関する生殖成長度と栽培者Bに関する生殖成長度との関係が逆転している。図12に示すように、23週目の栽培者Bに関する週次収量が、23週目の栽培者Aに関する週次収量を上回っており、23週目以降において、栽培者Aに関する週次収量と栽培者Bに関する週次収量との関係が逆転している。図12に示すように、28週目の栽培者Bに関する累積収量が、28週目の栽培者Aに関する累積収量を上回っており、28週目において、栽培者Aに関する累積収量と栽培者Bに関する累積収量との関係が逆転している。すなわち、8週目の摘花作業が、17週目の生殖成長度の増加、23週目の週次収量の増加、及び、28週目の累積収量の増加のそれぞれと因果関係を有している。例えば、ユーザーは、28週目において栽培者Aに関する累積収量と栽培者Bに関する累積収量との関係が逆転していることを視認することで、8週目の摘花作業の要否を判断することができる。
図12における摘花作業及び灌水作業が、累積収量、週次収量及び生殖成長度の少なくとも一つと因果関係を有する場合、摘花作業及び灌水作業に対して関係性情報が付加されてもよい。摘花作業及び灌水作業のそれぞれの因果関係の強さが異なる場合、摘花作業及び灌水作業のそれぞれに対して異なる関係性情報を付加してもよい。例えば、摘花作業が灌水作業よりも強い因果関係を有する場合、摘花作業に対して太い線の楕円や矢印を付加し、灌水作業に対して細い線の楕円や矢印を付加してもよい。このように、複数の生育情報の少なくとも一つと因果関係を有する複数の作業情報のうち、強い因果関係を有する作業情報に付加する図形と弱い因果関係を有する作業情報に付加する図形とが異なってもよい。ユーザーは、摘花作業及び灌水作業のそれぞれに対して異なる関係性情報が付加されていることを視認することで、因果関係の強弱を把握することができる。すなわち、ユーザーは、摘花作業に対して付加された関係性情報の表示態様と、灌水作業に対し付加された関係性情報の表示態様とが異なっていることを視認することで、因果関係の強弱を把握することができる。
関係性情報は、複数の生育情報のうちの第1生育情報と複数の作業情報のうちの第1作業情報との間の関係性を示す第1関係性情報、及び、複数の生育情報のうちの第2生育情報と複数の作業情報のうちの第2作業情報との間の関係性を示す第2関係性情報、を含んでもよい。この場合、第1生育情報と第1作業情報との間の第1因果関係、及び、第2生育情報と第2作業情報との間の第2因果関係、の強弱に応じて、第1関係性情報の表示態様と第2関係性情報の表示態様とが異なるように第1関係性情報及び第2関係性情報が表示部109に表示される。更に、関係性情報は、複数の生育情報のうちの第3生育情報と複数の作業情報のうちの第3作業情報との間の関係性を示す第3関係性情報を含んでもよい。この場合、第1因果関係、第2因果関係、及び、第3生育情報と第3作業情報との間の第3因果関係、の強弱に応じて、第1関係性情報の表示態様、第2関係性情報の表示態様及び第3関係性情報の表示態様がそれぞれ異なるように第1関係性情報、第2関係性情報及び第3関係性情報が表示部109に表示される。
複数の累積収量の時系列データのうちの所定の累積収量が選択された場合の処理について説明する。ユーザーは、出力部108から出力された複数の累積収量の時系列データのうちの所定の累積収量を選択してもよい。ユーザーは、表示部109に表示された複数の累積収量の時系列データのうちの所定の累積収量を選択してもよい。入力部111は、ユーザーからの選択を受け付ける。複数の累積収量の時系列データのうち、選択された累積収量に関係性情報が付加される。複数の週次収量の時系列データのうち、選択された累積収量と関係性を有する週次収量に関係性情報が付加される。複数の生殖成長度の時系列データのうち、選択された累積収量と関係性を有する生殖成長度に関係性情報が付加される。複数の摘花作業の時系列データのうち、選択された累積収量と関係性を有する摘花作業に関係性情報が付加される。関係性情報作成部106は、複数の累積収量の時系列データのうちの所定の累積収量が選択された場合、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、選択された所定の累積収量と、所定の週次収量と、所定の生殖成長度と、所定の摘花作業との間の関係性を示す関係性情報を作成する。所定の累積収量が選択された場合、所定の週次収量は、複数の週次収量の時系列データのうち、選択された所定の累積収量と因果関係を有する週次収量である。所定の累積収量が選択された場合、所定の生殖成長度は、複数の生殖成長度の時系列データのうち、選択された所定の累積収量と因果関係を有する生殖成長度である。所定の累積収量が選択された場合、所定の摘花作業は、複数の摘花作業の時系列データのうち、選択された所定の累積収量と因果関係を有する摘花作業である。なお、週次収量の時系列データのうちの所定の週次収量が選択された場合、及び、生殖成長度の時系列データのうちの所定の生殖成長度が選択された場合、についても上記と同様である。
複数の摘花作業の時系列データのうちの所定の摘花作業が選択された場合の処理について説明する。ユーザーは、出力部108から出力された複数の摘花作業の時系列データのうちの所定の摘花作業を選択してもよい。ユーザーは、表示部109に表示された複数の摘花作業の時系列データのうちの所定の摘花作業を選択してもよい。入力部111は、ユーザーからの選択を受け付ける。複数の摘花作業の時系列データのうち、選択された摘花作業に関係性情報が付加される。複数の累積収量の時系列データのうち、選択された摘花作業と関係性を有する累積収量に関係性情報が付加される。複数の週次収量の時系列データのうち、選択された摘花作業と関係性を有する週次収量に関係性情報が付加される。複数の生殖成長度の時系列データのうち、選択された摘花作業と関係性を有する生殖成長度に関係性情報が付加される。関係性情報作成部106は、複数の摘花作業の時系列データのうちの所定の摘花作業が選択された場合、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、選択された所定の摘花作業と、所定の累積収量と、所定の週次収量と、所定の生殖成長度との間の関係性を示す関係性情報を作成する。所定の摘花作業が選択された場合、所定の累積収量は、複数の累積収量の時系列データのうち、選択された所定の摘花作業と因果関係を有する週次収量である。所定の摘花作業が選択された場合、所定の週次収量は、複数の週次収量の時系列データのうち、選択された所定の摘花作業と因果関係を有する週次収量である。所定の摘花作業が選択された場合、所定の生殖成長度は、複数の生殖成長度の時系列データのうち、選択された所定の摘花作業と因果関係を有する生殖成長度である。
ユーザーは、出力部108によって出力された複数の生育情報の時系列データの少なくとも一つを選択してもよい。また、ユーザーは、表示部109に表示された複数の生育情報の時系列データの少なくとも一つを選択してもよい。これらの場合、関係性情報作成部106は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの生育情報と複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成してもよい。ユーザーは、出力部108によって出力された複数の作業情報の時系列データの少なくとも一つを選択してもよい。また、ユーザーは、表示部109に表示された複数の作業情報の時系列データの少なくとも一つを選択してもよい。これらの場合、関係性情報作成部106は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの作業情報と複数の生育情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成してもよい。関係性情報作成部106は、複数の関係性情報を作成してもよく、出力部108は、複数の関係性情報を出力してもよい。表示部109は、複数の関係性情報を表示してもよい。
図12に示す表示例では、関係性情報として、複数の点線の楕円及び複数の矢印が表示されているが、関係性情報は、これらの図形情報に限定されない。関係性情報は、線、図形、文字、数字、記号、文字列及び数字列のうちの少なくとも一つを含んでもよい。関係性情報は、色情報を含んでもよい。
図13は、散布図の一例を示す図である。図13において、縦軸は、作物に対する追肥作業における追肥量(g/m)を表し、横軸は、追肥作業後の作物の栄養成長度を表す。図13では、追肥量に対応する栄養成長度がプロットされている。栽培支援システム1により、栽培中の作物についての各種のデータが収集され、因果分析が行われることで、図13に示すデータが出力部108によって出力される。表示部109は、図13に示すデータを表示してもよい。例えば、ユーザーは、図13に示すデータ(散布図)を確認することで、作物に対する追肥作業において、追肥量と栄養成長度との関係を把握することができる。
また、図13に示すように、点線の楕円を付加することで、追肥量及び栄養成長度の標準範囲を示してもよい。例えば、図13に示す散布図が熟練者によって栽培される作物に
関するデータである場合、非熟練者は、図13に示す散布図を確認することで、作物に対してどの程度の追肥量で追肥作業を行えば、作物の栄養成長度が変化するかを把握することができる。
図13に示す散布図は、作物に対する追肥作業における追肥量と、追肥作業後の作物の栄養成長度との関係を示す散布図である。図13に示す散布図は、作物の栄養成長度と、作物の栄養成長度に応じて行われた追肥量との関係を示す散布図であってもよい。この場合、図13において、縦軸は、作物に対する追肥作業における追肥量(g/m)を表し、横軸は、追肥作業前の作物の栄養成長度を表す。すなわち、栄養成長度に対応する追肥量がプロットされる。例えば、図13に示す散布図が熟練者によって栽培される作物に関するデータである場合、非熟練者は、図13に示す散布図を確認することで、作物の栄養成長度に応じた適切な追肥量を把握することができる。
マニュアル作成部107は、分析部105による因果関係の分析結果に基づいて、作物に対する作業に関する作業マニュアルを作成する。図14A及び図14Bを参照して、作業マニュアルの作成処理について説明する。ここでは、栽培者Bに関する生育情報及び作業情報に基づいて、作業マニュアルを作成する処理について説明する。分析部105は、栽培者Bに関する複数の生育情報の時系列データと、栽培者Bに関する複数の作業情報の時系列データと、複数の環境情報の時系列データとに基づいて、栽培者Bに関する生育情報、栽培者Bに関する作業情報及び環境情報の因果関係を分析する。マニュアル作成部107は、栽培者Bに関する生育情報、栽培者Bに関する作業情報及び環境情報の因果関係の分析結果に基づいて、作業マニュアルを作成する。
マニュアル作成部107は、作業マニュアルに基づいて、作物に対する作業を指示するための指示情報を作成する。作物に対する作業を指示するための指示情報は、例えば、作物に対する作業(例えば、灌水作業)を所定のタイミングで行うことを指示する情報であるが、この情報に限定されない。出力部108は、作物に対する作業を指示するための指示情報を出力する。表示部109は、作物に対する作業を指示するための指示情報を表示する。ユーザーは、出力部108から出力された指示情報又は表示部109に表示された指示情報を確認し、指示情報に基づいて、作物に対する作業(例えば、灌水作業)を実行する。作物に対する作業を所定のタイミングで行うことを指示する情報が出力部108から出力されている場合、ユーザーは、所定のタイミングで栽培中の作物に対して作業を行うことができる。作物に対する作業を所定のタイミングで行うことを指示する情報が表示部109に表示されている場合、ユーザーは、所定のタイミングで栽培中の作物に対して作業を行うことができる。例えば、栽培者Bに関する生育情報及び作業情報に基づいて、作業マニュアルが作成されている場合、ユーザーは、熟練者によって行われた作業タイミングと同じタイミングで栽培中の作物に対して作業を行うことができる。これにより、作物に対して必要な作業を適切なタイミングで行うことが可能となる。また、作物に対して適切でないタイミングで作業を行うことを回避することができる。作業マニュアルは、作物に対する作業を指示するための指示情報を含んでもよい。出力部108は、作業マニュアルを出力してもよい。表示部109は、作業マニュアルを表示してもよい。マニュアル作成部107によって作成された作業マニュアルを用いて、従前のマニュアルを改善することも可能である。
図14Aは、作物の栄養成長度の一例を示す図である。図14Bは、指示情報の一例を示す図である。図14Aの縦軸は、作物の栄養成長度の相対的な大きさを表し、図14Aの横軸は、時間を表す。図14Bでは、指示情報には、灌水作業を行うタイミングに関するタイミング情報と、施肥作業を行うタイミングに関するタイミング情報とが含まれている。ユーザーは、出力部108から出力されたタイミング情報を確認する、又は、表示部109に表示されたタイミング情報を視認する。ユーザーは、タイミングT5、T8、T
12及びT17で灌水作業を実行し、タイミングT5で施肥作業を実行する。図14Aに示すように、タイミングT6において、作物の栄養成長度の相対的な大きさが閾値未満である。タイミングT8で灌水作業及び施肥作業が実行され、タイミングT12で灌水作業が実行されることで、図14Aに示すように、タイミングT15以降において、作物の栄養成長度の相対的な大きさが閾値以上である。このように、作物に対する作業を適切なタイミングで実行することで、作物の栄養成長度が向上する。
本発明は、上記説明した各構成、各手段、各機能の少なくとも一部を有する栽培支援システムとして捉えてもよい。本発明は、上記説明した各処理の少なくとも一部を含む栽培支援方法として捉えてもよい。本発明は、コンピュータが上記で説明した各処理を実行する方法として捉えてもよい。本発明は、コンピュータに上記で説明した各処理を実行させるためのプログラムとして捉えてもよく、プログラムを、ネットワークを通じて、又は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体等からコンピュータに提供してもよい。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
情報処理装置その他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記何れかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、ブルーレイディスク、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
<付記1>
作物の栽培を支援する栽培支援装置(10)であって、
前記作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得する生育情報取得部(101)と、
前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得する作業情報取得部(102)と、
前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得する環境情報取得部(103)と、
前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析する分析部(105)と、
前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する関係性情報作成部(106)と、
前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力する出力部(108)と、
を備える栽培支援装置(10)。
<付記2>
コンピュータが、
作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップ(S11)
と、
前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップ(S12)と、
前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップ(S13)と、
前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップ(S15)と、
前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップ(S16)と、
前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力するステップ(S17)と、
を実行する栽培支援方法。
<付記3>
コンピュータに、
作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップ(S11)と、
前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップ(S12)と、
前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップ(S13)と、
前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップ(S15)と、
前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップ(S16)と、
前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力するステップ(S17)と、
を実行させるためのプログラム。
1 栽培支援システム
10 栽培支援装置
11 撮像装置
12、13 センサ
14 端末装置
101 生育情報取得部
102 作業情報取得部
103 環境情報取得部
104 記憶部
105 分析部
106 関係性情報作成部
107 マニュアル作成部
108 出力部
109 表示部
110 表示制御部
111 入力部

Claims (16)

  1. 作物の栽培を支援する栽培支援装置であって、
    前記作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得する生育情報取得部と、
    前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得する作業情報取得部と、
    前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得する環境情報取得部と、
    前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析する分析部と、
    前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成する関係性情報作成部と、
    前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力する出力部と、
    を備える栽培支援装置。
  2. 前記因果関係の分析結果に基づいて、前記作物に対する前記作業に関する作業マニュアルを作成するマニュアル作成部を備える、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  3. 前記マニュアル作成部は、前記作業マニュアルに基づいて、前記作物に対する前記作業を指示するための指示情報を作成し、
    前記出力部は、前記指示情報を出力する、
    請求項2に記載の栽培支援装置。
  4. 前記出力部は、前記複数の環境情報の時系列データを出力する、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  5. 前記生育情報取得部は、対象物を撮像する撮像装置によって撮像された画像データ、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データ、及び、前記作物の生育状態を計測するセンサから出力された計測データのうちの少なくとも一つに基づいて、前記複数の生育情報の時系列データを取得する、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  6. 前記作業情報取得部は、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データに基づいて、前記複数の作業情報の時系列データを取得する、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  7. 前記環境情報取得部は、前記環境情報を計測するセンサから出力される計測データ、及び、前記作物を栽培する栽培者によって入力された入力データのうちの少なくとも一つに基づいて、前記環境情報の時系列データを取得する、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  8. 前記出力部は、表示部であり、
    前記表示部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を表示する、
    請求項1に記載の栽培支援装置。
  9. 前記関係性情報は、前記複数の生育情報のうちの第1生育情報と前記複数の作業情報のうちの第1作業情報との間の関係性を示す第1関係性情報、及び、前記複数の生育情報のうちの第2生育情報と前記複数の作業情報のうちの第2作業情報との間の関係性を示す第2関係性情報、を含み、
    前記第1生育情報と前記第1作業情報との間の第1因果関係、及び、前記第2生育情報と前記第2作業情報との間の第2因果関係、の強弱に応じて、前記第1関係性情報の表示態様と前記第2関係性情報の表示態様とが異なるように前記第1関係性情報及び前記第2関係性情報が前記表示部に表示される、
    請求項8に記載の栽培支援装置。
  10. 前記関係性情報は、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとを繋ぐ少なくとも一つの線又は矢印を有する第1付加情報と、前記少なくとも一つの線又は矢印によって繋がれた前記複数の生育情報の少なくとも一つ及び前記複数の作業情報の少なくとも一つに付加された第2付加情報と、を含む、
    請求項8に記載の栽培支援装置。
  11. 前記関係性情報作成部は、前記複数の生育情報の時系列データの少なくとも一つの前記生育情報が選択された場合、前記因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの前記生育情報と前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す前記関係性情報を作成し、
    前記関係性情報作成部は、前記複数の作業情報の時系列データの少なくとも一つの前記作業情報が選択された場合、前記因果関係の分析結果に基づいて、選択された少なくとも一つの前記作業情報と前記複数の生育情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す前記関係性情報を作成する、
    請求項8から10の何れか一項に記載の栽培支援装置。
  12. 前記出力部は、通信部であり、
    前記通信部は、通信ネットワークを介して、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力する、
    請求項1に記載の支援装置。
  13. 前記出力部は、音声部であり、
    前記音声部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報に関する音声を出力する、
    請求項1に記載の支援装置。
  14. 前記出力部は、印字部であり、
    前記印字部は、前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を記録媒体に印字する、
    請求項1に記載の支援装置。
  15. コンピュータが、
    作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップと、
    前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップと、
    前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップと、
    前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップと、
    前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数
    の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップと、
    前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力するステップと、
    を実行する栽培支援方法。
  16. コンピュータに、
    作物の生育状態に関する複数の生育情報の時系列データを取得するステップと、
    前記作物に対する作業に関する複数の作業情報の時系列データを取得するステップと、
    前記作物の周囲の環境に関する複数の環境情報の時系列データを取得するステップと、
    前記複数の生育情報の時系列データと、前記複数の作業情報の時系列データと、前記複数の環境情報の時系列データとに基づいて、前記複数の生育情報、前記複数の作業情報及び前記複数の環境情報の因果関係を分析するステップと、
    前記因果関係の分析結果に基づいて、前記複数の生育情報の少なくとも一つと前記複数の作業情報の少なくとも一つとの間の関係性を示す関係性情報を作成するステップと、
    前記複数の生育情報の時系列データ、前記複数の作業情報の時系列データ及び前記関係性情報を出力するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2022200003A 2022-12-15 栽培支援装置、栽培支援方法及びプログラム Pending JP2024085487A (ja)

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