JP2024084792A - 複合材料の製造方法 - Google Patents

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俊 坂口
皓亮 角田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

Figure 2024084792000001
【課題】アニーリング型最適化マシンに解かせた配合の最適解を指定して複合材料を製造する方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム1において、情報処理装置は、配合に応じた複合材料の特性を定式化した目的関数及び配合の制約の条件の入力を受け付ける入力受付部と、制約条件式を満たし特性が最適となる配合の最適解をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成するデータ作成部と、を含み、配合の制約条件は、複合材料を構成する物質群毎に、物質群に含まれる物質を複合材料に混合する混合数に関する条件及び物質の量に関する条件が含まれており、制約条件式は、混合数に関する条件及び物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、配合の最適解として算出されないように定式化されている情報処理装置が作成したイジングモデルをアニーリング型最適化マシンに解かせた配合の最適解を指定して複合材料を製造する。
【選択図】図4

Description

本開示は、複合材料の製造方法に関する。
従来、イジングモデル又はQUBO(Quadratic Unconstrained Binary Optimization;制約なし二次形式二値最適化)を用いた焼き鈍し法による基底状態探索を実行することにより、組み合わせが膨大な場合でもペロブスカイト型結晶構造におけるAサイト、Bサイト、及びアニオンサイトの安定な組合せを高速に計算する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2021-033768号公報
例えば、最適な特性を持つ複合材料の組成の探索など、様々な配合の組み合わせの中から最適な組み合わせを選択する最適解探索問題が存在する。アニーリング型最適化マシンはイジングモデルで定式化した最適解探索問題を解くことができる。
また、最適な特性を持つ複合材料の組成の探索など、様々な配合の組み合わせの中から最適な組み合わせを選択する場合は、配合の制約の条件が課せられることが多い。例えば目標とする複合材料が複数の物質群から構成されている場合は、物質群ごとに混合数に関する条件及び物質の量に関する条件が、配合の制約の条件として課せられる。イジングモデルでは、配合の制約の条件を制約条件として課すことができる。
イジングモデルにおいて制約条件(ペナルティ関数)は、配合の制約の条件を満たしていない配合の組み合わせが最適な組み合わせとして選択されないように働きかける役割を有している。しかしながら、制約条件はイジング型の数式(制約項)で表現する必要があるが、配合の制約の条件を制約項で表現することは容易でなかった。
本開示は、アニーリング型最適化マシンに解かせた配合の最適解を指定して複合材料を製造する複合材料の製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、以下に示す構成を備える。
[1] 配合の制約の条件がある複合材料の最適解探索問題をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルの作成を支援する情報処理装置であって、
前記配合に応じた前記複合材料の特性を定式化した目的関数、及び前記配合の制約の条件の入力を受け付けるように構成された入力受付部と、
前記配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ前記特性が最適となる前記配合の最適解を前記アニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成するように構成されたデータ作成部と、
を有し、
前記配合の制約の条件は、前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、が含まれており、
前記制約条件式は、
前記混合数に関する条件、及び前記物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
を特徴とする情報処理装置。
[2] 前記配合の制約の条件は、前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料への混合が必須であるか否かを示す条件、が更に含まれており、
前記制約条件式は、
前記複合材料への混合が必須であるという条件が満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
を特徴とする[1]記載の情報処理装置。
[3] 前記複合材料に混合する物質は、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件が連続数で設定されている場合に、物質iの量rが、下記の式(1)でビット表記されていると共に、前記物質iが前記複合材料に含まれているか否かがビット表記されており、
Figure 2024084792000002

前記ni,jは、物質iの配合のバイナリー表示の「0」又は「1」の数字であり、
前記Cjは、物質iの配合のバイナリー表示の係数であり、
前記mは、2mi-1・C<Mi,MAXとなる最大の自然数であり、
前記Cは、混合する物質の最小単位の量であり、
前記Mi,MAXは、物質iの量rの最大量である
[1]又は[2]記載の情報処理装置。
[4] 前記複合材料に混合する物質は、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件が離散数で設定されている場合に、物質iの量rがビット表記されていると共に、前記物質iが前記複合材料に含まれているか否かがビット表記されている
[3]記載の情報処理装置。
[5] 前記制約条件式は、前記物質群kごとに、以下の式(2)及び式(3)を満たす条件、が含まれており、
Figure 2024084792000003

前記物質群Kに含まれる物質の物質番号iは、L+1~L+Nであり、
前記Nは、前記物質群Kに含まれる物質の数であり、
前記混合数は、Kk,MIN種以上Kk,MAX種以下であり、
前記Lは、
Figure 2024084792000004

であり、
前記ni,0は、物質iが前記複合材料に含まれている場合に「0」となり、物質iが前記複合材料に含まれていない場合に「1」となる補助変数である
[3]又は[4]記載の情報処理装置。
[6] 前記制約条件式は、前記物質iごとに、以下の式(5)及び式(6)を満たす条件、が含まれており、
Figure 2024084792000005

前記ni,0は、物質iが前記複合材料に含まれている場合に「0」となり、物質iが前記複合材料に含まれていない場合に「1」となる補助変数であり、
前記mは、前記複合材料に混合する物質iの量rに関する条件が連続数で設定されている場合、2mi-1・C<Mi,MAXとなる最大の自然数であり、
前記Cは、混合する物質の最小単位の量であり、
前記複合材料に混合する物質iの量rに関する条件が離散数で設定されている場合、前記mは、前記離散数の個数である
[3]乃至[5]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[7] 前記制約条件式は、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件が連続数で設定されている場合に、前記物質iごとに、以下の式(7)及び式(8)を満たす条件、が含まれており、
Figure 2024084792000006

前記Mi,MINは、物質iの量rの最小量であり、
前記ni,0は、物質iが前記複合材料に含まれている場合に「0」となり、物質iが前記複合材料に含まれていない場合に「1」となる補助変数である
[3]乃至[6]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[8] 前記制約条件式は、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件が離散数で設定されている場合に、前記物質iごとに、以下の式(9)を満たす条件、が含まれており、
Figure 2024084792000007

前記mは、前記離散数の個数である
[3]乃至[7]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[9] 前記制約条件式は、前記複合材料への混合が必須である物質iごとに、物質iが前記複合材料に含まれている場合に「0」となり、物質iが前記複合材料に含まれていない場合に「1」となる補助変数が「0」を満たす条件、が含まれる
[3]乃至[8]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[10] 前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料への混合が必須であるか否かを示す条件により複数のタイプに分類し、前記タイプに応じた前記制約条件式を定義する
[1]乃至[9]の何れか一項に記載の情報処理装置。
[11] アニーリング型最適化マシンと、配合の制約の条件がある複合材料の最適解探索問題をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルの作成を支援する情報処理装置と、を有する情報処理システムであって、
前記配合に応じた前記複合材料の特性を定式化した目的関数、及び前記配合の制約の条件の入力を受け付けるように構成された入力受付部と、
前記配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ前記特性が最適となる前記配合の最適解を前記アニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成するように構成されたデータ作成部と、
前記イジングモデルを用いて、前記配合の最適解を算出するように構成された最適解算出部と、
前記配合の最適解を表示するように構成された表示部と、
を有し、
前記配合の制約の条件は、前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、が含まれており、
前記制約条件式は、
前記混合数に関する条件、及び前記物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
を特徴とする情報処理システム。
[12] 配合の制約の条件がある複合材料の最適解探索問題をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルの作成を支援する情報処理装置に、
前記配合に応じた前記複合材料の特性を定式化した目的関数、及び前記配合の制約の条件の入力を受け付ける手順、
前記配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ前記特性が最適となる前記配合の最適解を前記アニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成する手順、
を実行させ、
前記配合の制約の条件は、前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、が含まれており、
前記制約条件式は、
前記混合数に関する条件、及び前記物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
を特徴とするプログラム。
[13] 配合の制約の条件がある複合材料の最適解探索問題をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルの作成を支援する情報処理装置のイジングモデル作成支援方法であって、
前記配合に応じた前記複合材料の特性を定式化した目的関数、及び前記配合の制約の条件の入力を受け付け、
前記配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ前記特性が最適となる前記配合の最適解を前記アニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成する、処理を行い、
前記配合の制約の条件は、前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、が含まれており、
前記制約条件式は、
前記混合数に関する条件、及び前記物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
を特徴とするイジングモデル作成支援方法。
本開示によれば、アニーリング型最適化マシンに解かせた配合の最適解を指定して複合材料を製造する複合材料の製造方法を提供できる。
本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。 本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。 配合の制約の条件の一例の説明図である。 本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。 分類した物質のタイプについて説明する一例の図である。 分類した物質のタイプについて説明する一例の図である。 「Type1」及び「Type3」の物質のビット表記の一例について説明する図である。 「Type1」の「物質1」のビット表記の具体例について説明する図である。 「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記の一例について説明する図である。 「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記の一例について説明する図である。 複合材料の組成のビット表記の一例について説明する図である。 本実施形態に係る情報処理システムの処理手順の一例を示したフローチャートである。
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<システム構成>
図1は本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1に示した情報処理システム1は、アニーリング型最適化マシン10、及び情報処理装置12を有する構成である。アニーリング型最適化マシン10及び情報処理装置12はローカルエリアネットワーク(LAN)又はインターネットなどの通信ネットワーク18を介してデータ通信可能に接続されている。
アニーリング型最適化マシン10は、イジングモデルを用いて最適解探索問題(最適化問題)を解く装置の一例である。最適化問題とは、制約条件を満たす解の中で目的関数を最小化又は最大化する解を求める問題である。最適化問題では、求めたい解を決定変数で表現する。目的関数は、最小化又は最大化する値が、決定変数を用いて表現された関数である。制約条件は、満たさなければならない要件を決定変数で表現した関係式である。
また、組み合わせ最適化問題は、組み合わせ的な構造を持つ最適化問題である。組み合わせ最適化問題は、制約条件を満たす決定変数の組み合わせの中で、目的関数を最小化又は最大化する決定変数の組み合わせを求める問題である。
アニーリング型最適化マシン10は、量子アニーリング方式の量子コンピュータで実現してもよいし、量子アニーリング方式をFPGA(Field Programmable Gate Array)又はGPU(Graphics Processing Unit)等のデジタル回路で実現したイジングマシン(アニーリングマシン)で実現してもよい。アニーリング型最適化マシン10は、例えばイジングマシンの一例であるデジタルアニーラ(登録商標)で実現してもよい。
アニーリング型最適化マシン10は、イジングモデルに帰着させた最適化問題を、そのイジングモデルの収束動作により解く。なお、イジングモデルは、QUBOを用いて表現することもできる。イジングモデルのエネルギー関数と、QUBOのコスト関数とは、変数変換により等価である。
イジングモデルは磁性体の振る舞いを表す統計力学上のモデルである。イジングモデルは磁性体のスピン間の相互作用によりエネルギー(ハミルトニアン)が最小となるようにスピンの状態が更新され、最終的にエネルギーが最小となるという性質がある。アニーリング型最適化マシン10は、最適化問題をイジングモデルに帰着させ、エネルギーが最小となる状態を求めることにより、その状態を最適化問題の最適解として解く。
情報処理装置12は、PC、タブレット端末、又はスマートフォンなどのユーザが操作する装置である。情報処理装置12は、最適化問題をアニーリング型最適化マシン10に解かせたいユーザに対し、その最適化問題をアニーリング型最適化マシン10に解かせるためのイジングモデルの作成を後述のように支援する。
また、情報処理装置12は、最適化問題を解かせるためにアニーリング型最適化マシン10に入力するアニーリング型最適化マシン10用の入力情報を、ユーザの操作に基づいて作成する。アニーリング型最適化マシン10に入力する入力情報には、後述するように作成したイジング型で書かれた目的関数及び制約条件等が含まれている。
ユーザは、アニーリング型最適化マシン10用の入力情報を、アニーリング型最適化マシン10に投入することで、イジングモデルに帰着させた最適化問題を、アニーリング型最適化マシン10に解かせることができる。
このように、情報処理装置12はユーザに対し、最適化問題をアニーリング型最適化マシン10に解かせるためのイジングモデルの作成を支援する。また、情報処理装置12はアニーリング型最適化マシン10が解いた最適化問題の最適解を受信し、その最適解を表示装置に表示するなど、ユーザが確認できるように出力する。
なお、図1の情報処理システム1は一例であって、通信ネットワーク18を介して情報処理装置12と接続されたユーザ端末(図示せず)から、ユーザが情報処理装置12にアクセスして利用する形態であってもよい。
また、アニーリング型最適化マシン10はクラウドコンピューティングのサービスとして実現してもよい。例えばアニーリング型最適化マシン10は、通信ネットワーク18経由でAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を呼び出すことにより利用可能であってもよい。
さらに、アニーリング型最適化マシン10はクラウドコンピューティングのサービスとして実現されたものに限定されず、オンプレミスにより実現されてもよいし、他社が運用するものであってもよい。アニーリング型最適化マシン10は、複数台のコンピュータにより実現してもよい。
また、ユーザが情報処理装置12にアクセスして利用する形態では、情報処理装置12をクラウドコンピューティングのサービスとして実現してもよいし、オンプレミスにより実現されてもよいし、他社が運用するものであってもよいし、複数台のコンピュータにより実現してもよい。図1の情報処理システム1は、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。
<ハードウェア構成>
図1の情報処理装置12は、例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータ500により実現する。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。図2のコンピュータ500は、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507、及びHDD508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は接続して利用する形態であってもよい。
入力装置501は、ユーザが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は、画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイ、音声や音などの音データを出力するスピーカ等で構成されている。通信I/F507はコンピュータ500がデータ通信を行うためのインタフェースである。
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSDなど)を利用するものであってもよい。
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。本実施形態に係る情報処理装置12は、後述するような各種機能を実現できる。なお、アニーリング型最適化マシン10のハードウェア構成については説明を省略する。
<最適化問題として解く課題例>
以下では、配合の制約の条件がある複合材料の組成の中で、最適な特性を持つ複合材料の組成を組み合わせ最適化問題として解く例を説明する。
例えば本実施形態では図3に示すような配合の制約の条件を利用する。図3は配合の制約の条件の一例の説明図である。複合材料は、複数の物質群から構成される。図3は複合材料が「物質群1」及び「物質群2」から構成されている例を示している。図3は複合材料を構成する物質群ごとに配合の制約の条件が存在する例を示している。
図3の配合の制約の条件は、混合数、連続/離散、及び量を、項目として有する。混合数は、物質群に含まれる物質を複合材料に混合する混合数に関する条件であって、最小混合数及び最大混合数が設定されている。連続/離散は、複合材料に混合する物質の量に関する条件であって、複合材料に混合する物質の量が連続数であるか離散数であるかが設定されている。
量は、複合材料に混合する物質の量に関する条件であって、複合材料に混合する物質の量が設定されている。複合材料に混合する物質の量が連続数である場合、量には最小量及び最大量が設定される。複合材料に混合する物質の量が離散数である場合、量には、その物質の量が設定される。
例えば図3の配合の制約の条件は「物質群1」に5種類の「物質1」~「物質5」が含まれており、5種類の「物質1」~「物質5」から1種類以上3種類以下の物質を複合材料に混合することを示している。また、図3の配合の制約の条件は「物質群2」に3種類の「物質6」~「物質8」が含まれており、3種類の「物質6」~「物質8」から0種類以上2種類以下の物質を複合材料に混合することを示している。
本実施形態では、図3の配合の制約の条件を満たし、かつ複合材料の特性が最適となる物質の配合を最適解として解くことを課題とする。
<機能構成>
本実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。図4は本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。なお、図4の構成図は、本実施形態の説明に不要な部分について適宜省略している。
図4に示したアニーリング型最適化マシン10は呼出受付部20及び最適解算出部22を有する。情報処理装置12は、入力受付部30、変換部32、データ作成部34、表示部36、物質情報記憶部50、及び制約条件式情報記憶部52を有する。
入力受付部30は、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェースである。入力受付部30は、アニーリング型最適化マシン10に組み合わせ最適化問題を解かせる為に必要な情報の入力をユーザから受け付ける。例えば入力受付部30は、物質の配合に応じた複合材料の特性を定式化した目的関数の入力を受け付ける。
目的関数は、物質の配合に応じた複合材料の特性を定式化した関数であって、値が小さくなるほど、ユーザが得たい特性となるように作成されている。例えばユーザが得たい特性とは、高い性能や安いコスト等である。また、例えば入力受付部30は、例えば図3に示したような配合の制約の条件の入力を受け付ける。
変換部32は、配合の制約の条件を制約条件式に変換する。制約条件式は、配合の制約の条件を定式化したイジング型の数式である。制約条件式は、配合の制約の条件を満たしている場合に「0」となり、配合の制約の条件を満たしていない場合に大きな値となるように定式化されている。
例えば制約条件式は、複合材料を構成する物質群ごとに、物質群に含まれる物質を複合材料に混合する混合数に関する条件及び複合材料に混合する物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされていない場合に、大きな値となるように定式化されている。
以下の式(10)に示す等式型の制約及び式(11)に示す不等式型の制約は、イジング型の数式で表現できる。
Figure 2024084792000008

データ作成部34は、目的関数及び制約条件式からアニーリング型最適化マシン10に解かせるための例えば以下の式(12)のようなイジングモデルEを作成する。
E=E+E…(12)
はイジング型で書かれた目的関数である。Eはイジング型で書かれた制約条件式となる。Eは配合の制約の条件の数に応じた数となり、イジングモデルEに1つ以上の項(制約項)として含まれる。
また、E及びEはイジング型の数式であるので、以下の式(13)に示すようにQUBO型で表記できる。
Figure 2024084792000009

データ作成部34は、上記の式(12)からアニーリング型最適化マシン10が利用可能なデータ形式の入力情報を作成し、アニーリング型最適化マシン10に送信する。表示部36は、アニーリング型最適化マシン10から受信した最適解を表示装置502に表示して、ユーザに確認させる。表示装置502に表示される最適解は、ユーザが分かりやすい例えば複合材料の組成の情報として表示される。
物質情報記憶部50は、物質群に含まれる物質の特性(性能及びコストなど)を記憶している。例えば複合材料の特性は、複合材料に混合する物質の特性に配合比を乗じた値の合計値により表すことができる。制約条件式情報記憶部52は、後述するように分類された物質のタイプ(Type)に応じて定義された制約条件式の情報を記憶している。
アニーリング型最適化マシン10の呼出受付部20は、情報処理装置12からの呼び出しを受け付け、上記の式(12)から作成されたアニーリング型最適化マシン10用の入力情報を情報処理装置12から受信する。
最適解算出部22は呼出受付部20が受信した入力情報に基づき、イジングモデルEを最小にする{x}を得る。イジングモデルEを最小にする{x}を得ることはEで表現した配合の制約の条件を満たし、かつEで表現した目的関数が最小となる複合材料の組成を得ることと同義である。
最適解算出部22は配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ複合材料の特性が最適となる物質の配合を最適解として算出できる。呼出受付部20は最適解算出部22が算出した最適解を情報処理装置12に送信する。
なお、図4の構成図は一例である。本実施形態に係る情報処理システム1は様々な構成を考えることができる。また、本実施形態では、入力受付部30が配合の制約の条件の入力を受け付ける例を説明したが、定式化された制約条件式の入力を受け付けてもよい。
<物質のタイプ>
複合材料を構成する物質群に含まれる物質のタイプは、例えば図5に示すように分類して定義できる。図5は、分類した物質のタイプについて説明する一例の図である。図5に示したように、本実施形態では、量が連続的に決まっている「Type1」の物質と量が離散的に決まっている「Type2」の物質とに分類する。
また、複合材料を構成する物質群に含まれる物質のタイプは、例えば図6に示すように分類して定義することもできる。図6は、分類した物質のタイプについて説明する一例の図である。図6に示したように、本実施形態では、混合/非混合の可能性があり、且つ量が連続的に決まっている「Type1」の物質と、混合/非混合の可能性があり、且つ量が離散的に決まっている「Type2」の物質と、混合が必須であり、且つ量が連続的に決まっている「Type3」の物質と、混合が必須であり、且つ量が離散的に決まっている「Type4」の物質と、に分類する。
<物質のビット表記>
また、それぞれの物質の量を表現するための以下のようなビット表記は、配合の制約の条件をイジングモデルで表現するために必要となる。例えば「Type1」及び「Type3」の物質のビット表記は、図7に示すようなビット表記となる。
図7は「Type1」及び「Type3」の物質のビット表記の一例について説明する図である。「Type1」及び「Type3」の物質は、式(14)で物質iの量rがビット表記されると共に、物質iの補助変数ni0により物質iが複合材料に含まれているか否かがビット表記されている。
Figure 2024084792000010

ijは物質iの配合のバイナリー表示の「0」又は「1」の数字である。Cは物質iの配合のバイナリー表示におけるビットnijの係数である。Cが混合する物質の最小単位の量であるとき、mは2mi-1・C<Mi,MAXとなる最大の自然数である。Mi,MAXは物質iの量rの最大量である。Mi,MINは物質iの量rの最小量である。
補助変数ni0は物質iの量rが0でない(物質iが複合材料に含まれている)場合に「0」となり、物質iの量rが0である(物質iが複合材料に含まれていない)場合に「1」となる。
例えば有効数字が小数点以下1桁であり、量が「2~10」の「Type1」の物質のビット表記は、図8に示すようになる。図8は「Type1」の「物質1」のビット表記の具体例について説明する図である。
「物質1」の最大量Mi,MAXが「10」である。したがって、C<Mi,MAXとなる最大の自然数であるmは「7」となる。「物質1」用に確保する必要のあるビット数は補助変数ni0を表す補助ビットを加えて、計8ビットになる。
例えば「物質1」の量が「4.2」の場合、補助ビットの値は「物質1」が複合材料に含まれているために「0」となる。「物質1」の量を表す為の「j=1~7」のビットの値は、「0.2」の量を表す「j=2」のビット、「0.8」の量を表す「j=4」のビット、及び「3.2」の量を表す「j=6」のビットが「1」となる。
また、例えば「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記は、図9に示すようなビット表記となる。図9は「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記の一例について説明する図である。「Type2」及び「Type4」の物質は、物質iの量rが式(15)でビット表記されると共に、物質iの補助変数ni0により物質iが複合材料に含まれているか否かがビット表記されている。
Figure 2024084792000011

物質の量が「Mi,1、Mi,2、…、Mi,L」の離散値である場合に、物質iの量rがMi,Lを表すビットよりビット表記されると共に、物質iの補助変数ni0により物質iが複合材料に含まれているか否かがビット表記されている。
また、例えば「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記は、図10に示すビット表記としてもよい。図10は「Type2」及び「Type4」の物質のビット表記の一例について説明する図である。図10のビット表記は、物質iの量rが量を表す複数のビットよりビット表記される。以下では、「Type2」及び「Type4」の物質iの量を図9のビット表記で表す例を説明する。
それぞれの物質の量を表現するための上記のビット表記を利用することで、複合材料の組成は、図11に示すようにビット表記できる。図11は複合材料の組成のビット表記の一例について説明する図である。
図11は複合材料を構成する「物質群1」に5種類の「物質1」~「物質5」が含まれている例を示している。「物質1」「物質2」及び「物質5」は「Type1」又は「Type3」の物質の例である。「物質3」及び「物質4」は「Type2」又は「Type4」の物質の例である。
「物質1」~「物質5」用に確保する必要があるビット数は、前述したように、物質のタイプ、及び物質の量によって決まる。例えばn1jは「物質1」の量を表すビット表記である。例えば量の最小単位が0.1であり、「物質1」の最大量が「30」である場合、「物質1」の量はn11~n19によりビット表記できる。
2jは「物質2」の量を表すビット表記である。n3jは「物質3」の量を表すビット表記である。例えば量の離散数が「3」「5」及び「10」の3個である「物質3」の量はn31~n33によりビット表記できる。n4jは「物質4」の量を表すビット表記である。n5jは「物質5」の量を表すビット表記である。
アニーリング型最適化マシン10で利用する場合、ビット表記は式(13)に示した一次元のベクトル表記{x}を利用できる。複合材料を構成する全ての物質群に含まれる物質のビット表記を繋げることで、複合材料の組成を式(13)に示した一次元のベクトル表記{x}で表すことができる。
<制約条件>
本実施形態では、複数の物質群から構成されている複合材料の組成の中で、複合材料の特性が最適となる物質の配合を組み合わせ最適化問題として解く場合に、以下のような制約条件を課している。
《制約条件1》
本実施形態では、複合材料を構成する物質群kごとに、式(16)及び式(17)に示した制約条件を課す。
Figure 2024084792000012

まず、物質番号iを、全ての物質に対して通し番号として付すとする。物質群Kに含まれる物質の種類の数がNで表され、上記式(18)で表されるLを規定したとき、物質群Kに含まれる物質の物質番号iは、i=L+1~L+Nで表される。
そのうえで、物質群から複合材料に混合する物質の数において、例えば式(16)及び式(17)が規定される。
式(16)及び式(17)において、Kk,MINは物質群Kから複合材料に混合する物質iの種類の最小数である。Kk,MAXは物質群Kから複合材料に混合する物質iの種類の最大数である。例えば図5の配合の制約の条件の場合、物質群2から複合材料に混合する物質iの種類の数であり、「C2,MIN=0」及び「C2,MAX=2」となる。
式(16)及び式(17)の左辺の補助変数ni0は、物質群Kに含まれる物質iが複合材料に混合するか(ni0=0)又は混合しないか(ni0=1)を表す。したがって、Nの数から式(16)又は式(17)の左辺の数を減算することで、物質群Kから複合材料に混合する物質iの数を得ることができる。
式(16)の不等式型の制約は、物質群Kから複合材料に混合する物質iの数が、配合の制約の条件に含まれる「混合数がKk,MIN種以上」を満たしているか否かを判定するための制約条件となる。また、式(17)の不等式型の制約は、物質群Kから複合材料に混合する物質iの数が、配合の制約の条件に含まれる「混合数がKk,MAX種以下」を満たしているか否かを判定するための制約条件となる。
なお、複合材料を構成する物質群Kごとに、式(16)及び式(17)に示した制約条件が課されるため、物質群Kが4個あれば、4×2=8個の制約条件が課される。制約条件1は、混合数の制約条件となる。
《制約条件2》
本実施形態では、物質iごとに式(19)及び式(20)に示した制約条件を課す。
Figure 2024084792000013

「Type1」又は「Type3」の物質iの場合、式(19)及び式(20)に含まれるmは、例えばバイナリー表現では、Cが混合する物質の最小単位の量であるとき、2mi-1・C<Mi,MAXとなる最大の自然数である。「Type2」又は「Type4」の物質iの場合、式(19)及び式(20)に含まれるmは、物質iの量rを示す離散数の個数である。したがって、m+1は補助変数ni0を表す補助ビットを加えた物質i用に確保したビット数を示している。
式(19)の不等式型の制約は、左辺の補助変数ni0が「1」の場合に、左辺の第2項が「0」であることを判定し、左辺の補助変数ni0が「0」の場合に、左辺の第2項が「0~m」であることを判定するための制約条件である。
式(20)の不等式型の制約は、左辺の補助変数ni0が「0」の場合に、左辺の第2項が「0」でないことを判定するための制約条件である。
なお、物質iごとに、式(19)及び式(20)に示した制約条件が課されるため、物質iが20個あれば、20×2=40個の制約条件が課される。制約条件2は、補助変数ni0の制約条件となる。
《制約条件3》
本実施形態では、「Type1」又は「Type3」の物質iごとに式(21)及び式(22)に示した制約条件を課す。
Figure 2024084792000014

例えば式(21)及び式(22)において、Mi,MINは、物質iの量rの最小量である。Mi,MAXは、物質iの量rの最大量である。式(21)及び式(22)の左辺の第2項は、上記の式(14)に示したように、物質iの量rである。
式(21)の不等式型の制約は、物質iの量rが物質iの量rの最大量Mi,MAX以下であることを判定するための制約条件である。また、式(22)の不等式型の制約は、物質iの量rが物質iの量rの最小量Mi,MIN以上であることを判定するための制約条件である。
なお、式(21)及び式(22)の左辺の第1項は、式(22)において、左辺の補助変数ni0が「1」且つ左辺の第2項が「0」の場合に、Mi,MIN以上となることを満たすために含まれている。
例えば量の最小単位が0.1であり、量が「2~10」の「Type1」の物質iの場合は「M1,MIN=2」「M1,MAX=10」「m=7」となる。制約条件3は「Type1」又は「Type3」の物質iの量の制約条件となる。
《制約条件4》
本実施形態では、「Type2」又は「Type4」の物質iごとに式(23)に示した制約条件を課す。
Figure 2024084792000015

式(23)において、mは、物質iの量を表す離散数の個数である。例えば物質iの量の離散数が「Mi,1=5」及び「Mi,2=12」の場合は「L=2」となる。制約条件4は「Type2」又は「Type4」の物質iの量を表したビット表記の制約条件となる。
《制約条件5》
本実施形態では、「Type3」又は「Type4」の物質iの複合材料への混合が必須である。したがって、本実施形態では「Type3」又は「Type4」の物質iごとに式(21)に示した制約条件を課す。
補助変数ni0=0…(24)
補助変数ni0は複合材料に含まれている場合に「0」となる。したがって、制約条件5は「Type3」又は「Type4」の物質iが必須であることの制約条件となる。
「Type4」の物質のビット表記として前述した図9に示すビット表記を用いる場合、「Type4」の物質に対しては、制約条件5は制約条件2と同じ制約を課しており、制約条件4及び5を課せば制約条件2を課さなくともよい。
また、「Type4」の物質のビット表記として前述した図10に示すビット表記を用いる場合、上述した制約条件4の例は適当ではなく、制約条件2及び5を課せばよい。
<処理>
図12は本実施形態に係る情報処理システムの処理手順の一例を示したフローチャートである。
ステップS100において、情報処理装置12はアニーリング型最適化マシン10に組み合わせ最適化問題を解かせる為に必要な情報の入力をユーザから受け付ける。例えば情報処理装置12は、物質の配合に応じた複合材料の特性を定式化した目的関数の入力を受け付ける。また、情報処理装置12は配合の制約の条件の入力を受け付ける。
配合の制約の条件の入力は、前述した物質iの「Type1」~「Type4」の選択をユーザから受け付けたあと、そのタイプ(Type)の物質iの配合の制約の条件の入力を受け付けるようにしてもよい。また、情報処理装置12は入力を受け付けた物質iの配合の制約の条件から、物質iの「Type1」~「Type4」を判定するようにしてもよい。
ステップS102において、情報処理装置12はステップS100で入力を受け付けた配合の制約の条件を制約条件式に変換する。情報処理装置12は制約条件式情報記憶部52に記憶されている物質iのタイプ(Type)に応じて定義された制約条件式の情報に基づき、配合の制約の条件を制約条件式に変換する。なお、配合の制約の条件を制約条件式に変換する処理は、ユーザが行ってもよい。
ステップS104において、情報処理装置12は目的関数及び制約条件式からアニーリング型最適化マシン10に解かせるためのイジングモデルを作成する。
ステップS106において、情報処理装置12は作成したイジングモデルからアニーリング型最適化マシン10が利用可能なデータ形式の入力情報を作成し、アニーリング型最適化マシン10に送信する。アニーリング型最適化マシン10が利用可能なデータ形式の入力情報には、目的関数及び制約条件式の内容が含まれている。アニーリング型最適化マシン10用の入力情報は、例えばアニーリング型最適化マシン10に送信する電子ファイルである。
ステップS108において、情報処理装置12はアニーリング型最適化マシン10用の入力情報をアニーリング型最適化マシン10に送信する。アニーリング型最適化マシン10は、受信した入力情報に従い、制約条件(配合の制約の条件)を満たす解の中から最適解(複合材料の特性が最適となる物質の配合)を算出する。
ステップS110において、アニーリング型最適化マシン10は算出した最適解を表す情報を情報処理装置12に送信する。情報処理装置12はアニーリング型最適化マシン10から受信した最適解を表す情報(ビット情報)をユーザが分かりやすい複合材料の物質の配合等の情報に変換して出力する。例えば情報処理装置12は、最適解の複合材料の組成(物質名)と、その物質の量とを表示する。
本実施形態において最適解として探索した複合材料の組成は、混合する物質、及び物質の量を指定することで複合材料を生成する、例えばアルミ合金製造装置などの複合材料生成装置の制御などに利用できる。また、本実施形態は、複合材料の例として、半導体材料の配合組成の探索に利用することもできる。半導体材料としては、レジスト材、接着剤、粘着剤、封止材等を挙げることができ、複数の樹脂、添加剤及び/又はフィラーを含んで構成される複合材料である。
以上、本実施形態に係る情報処理システム1によれば、配合の制約の条件がある複合材料の最適化問題をアニーリング型最適化マシン10に解かせるためのイジングモデルの作成を支援できる。
以上、本実施形態について説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で様々な変形が可能である。本願は、日本特許庁に2022年7月22日に出願された基礎出願2022―117503号の優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
1 情報処理システム
10 アニーリング型最適化マシン
12 情報処理装置
18 通信ネットワーク
20 呼出受付部
22 最適解算出部
30 入力受付部
32 変換部
34 データ作成部
36 表示部
50 物質情報記憶部
52 制約条件式情報記憶部

Claims (3)

  1. 配合の制約の条件がある複合材料の最適解探索問題をアニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルの作成を支援する情報処理装置であって、
    前記配合に応じた前記複合材料の特性を定式化した目的関数、及び前記配合の制約の条件の入力を受け付けるように構成された入力受付部と、
    前記配合の制約の条件を定式化した制約条件式を満たし、且つ前記特性が最適となる前記配合の最適解を前記アニーリング型最適化マシンに解かせるためのイジングモデルを作成するように構成されたデータ作成部と、
    を有し、
    前記配合の制約の条件は、前記複合材料を構成する物質群ごとに、前記物質群に含まれる物質を前記複合材料に混合する混合数に関する条件、及び前記物質群に含まれる物質ごとに、前記複合材料に混合する物質の量に関する条件、が含まれており、
    前記制約条件式は、
    前記混合数に関する条件、及び前記物質の量に関する条件の少なくとも一つが満たされない場合に、前記配合の最適解として算出されないように定式化されていること
    を特徴とする情報処理装置が作成したイジングモデルを前記アニーリング型最適化マシンに解かせた前記配合の最適解を指定して複合材料を製造する複合材料の製造方法。
  2. 前記複合材料は、アルミ合金又は半導体材料である
    請求項1記載の複合材料の製造方法。
  3. 前記半導体材料は、レジスト材、接着剤、粘着剤、又は封止材であり、複数の樹脂、添加剤及び/又はフィラーを含んで構成される複合材料である
    請求項2記載の複合材料の製造方法。
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