JP2024084279A - 画像形成装置および画像形成装置におけるトナー補給制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置におけるトナー補給制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子写真方式により画像データに基づく画像を画像記録媒体に形成する画像形成装置において、常に適切な量のトナーを現像手段に補給する。【解決手段】 本発明に係る画像形成装置(10)によれば、画像データに基づいて必要トナー量Qyが算出され、この必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1分のトナーがトナー補給装置37から現像装置50へ補給されるとともに、当該必要トナー量Qyのうちの残りの第2補給量Q2分のトナーがトナー濃度センサ524によるトナー濃度検出値Sdに基づいて補給される。さらに、画像形成装置(10)が所定のしきい値時間(Ts)以上にわたって継続して使用されずに放置された場合は、その直後に画像形成処理が開始されてから特定時間(Tb)が経過するまでの間は、第2補給量(Q2)分のトナー補給が不実行とされる。【選択図】 図2

Description

本開示は、画像形成装置および画像形成装置におけるトナー補給制御方法に関し、特に、電子写真方式により画像データに基づく画像を画像記録媒体に形成する、画像形成装置および画像形成装置におけるトナー補給制御方法に関する。
この種の技術の一例が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された技術によれば、画像データの画像ピクセル数に基づいて、必要なトナー供給量が決定され、この決定されたトナー供給量に基づいて、現像器の現像剤収容室へトナーが供給される。さらに、トナー濃度計測用のトナーパッチが転写体に転写されるとともに、この転写体に転写されたトナーパッチのトナー濃度が濃度検知手段によって計測され、この濃度検知手段によって計測されたトナー濃度に基づいて、トナー供給量が補正される。なお、トナーパッチは、決められたタイミングで転写体に転写される。
特開2010-72305号公報
前述したように、特許文献1に開示された技術では、トナーパッチが決められたタイミングで転写体に転写される。すなわち、トナーパッチは、頻繁に転写される訳ではなく、したがって、トナー供給量の補正もまた、頻繁に行われる訳ではない。要するに、トナー補給量が適切でない場合がある。
そこで、本開示は、常に適切な量のトナーを補給することができる、新規な画像形成装置および画像形成装置におけるトナー補給制御方法を提供することを、目的とする。
この目的を達成するために、本開示は、画像形成装置に係る第1の開示、および、画像形成装置におけるトナー補給制御方法に係る第2の開示を含む。
このうちの画像形成装置に係る第1の開示は、現像手段、トナー濃度検出手段、トナー補給手段、必要トナー量算出手段、第1補給制御手段および第2補給制御手段を備える。現像手段は、トナーを含む現像剤が収容される収容部を有する。そして、現像手段は、画像データに基づいて像担持体に形成された潜像をトナーにより現像する。トナー濃度検出手段は、現像手段の収容部内の現像剤に含まれているトナーの濃度を検出する。トナー補給手段は、トナーが収容されたトナー容器を有し、当該トナー容器内のトナーを現像手段の収容部へ補給する。必要トナー量算出手段は、画像データに基づいて、厳密には当該画像データに含まれるピクセルデータに基づいて、現像に必要なトナーの量である必要トナー量を算出する。第1補給制御手段は、必要トナー量のうちの第1補給量分のトナーを現像手段の収容部へ補給するよう、トナー補給手段を制御する。第2補給制御手段は、必要トナー量のうちの第1補給量が差し引かれた第2補給量分のトナーを、トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値に基づいて、現像手段の収容部へ補給するよう、トナー補給手段を制御する。厳密に言えば、第2補給制御手段は、第1補給制御手段によるトナー補給手段の制御により第1補給量分のトナーが現像手段の収容部へ補給された後、トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値が所定の基準値と等価になるように、トナー補給手段を制御する。その結果、第2補給量分のトナーが現像手段の収容部へ補給される。
なお、第1補給量は、第2補給量よりも大きい。
また、第2補給制御手段は、画像形成装置が使用されずに継続して放置された時間である放置時間が所定のしきい値時間以上である場合に、現像手段による現像が開始されてから所定の特定時間が経過するまでの間、トナー補給手段による第2補給量分のトナーの現像手段の収容部への補給を不実行としてもよい。
この場合、第1補正手段が、さらに備えられてもよい。第1補正手段は、トナー濃度検出値の変動量に基づいて、特定時間における第1補給量を補正する。
これに代えて、第2補正手段が、備えられてもよい。第2補正手段は、前述の放置時間が所定のしきい値時間以上である場合に、現像手段による現像が開始されてから所定の特定時間が経過するまでの間、当該現像手段による現像が開始された時点を基点とする経過時間と、所定の環境要素と、を含む複数の第1パラメータの一部または全部に基づいて、第2補給量を補正する。
ここで言う特定時間は、放置時間と、所定の環境要素と、を含む複数の第2パラメータの一部または全部に応じた時間に設定されてもよい。
あるいは、トナー濃度検出値の変動量が所定の変動しきい値以下となった時点が、特定時間の終点とされてもよい。
さらに、第3補正手段が、備えられてもよい。第3補正手段は、印字率が比較的に低い低印字率状態が連続した場合に、当該低印字率状態の連続時間に基づいて、第1補給量を補正する。ここで言う低印字率状態とは、印字率が所定の印字率しきい値以下である状態を言い、たとえば必要トナー量が所定の補給量しきい値以下である状態を言う。
加えて、第1補給量は、自動濃度調整機能の有無に応じた値に設定されてもよい。自動濃度調整機能とは、一定の画像データに対してトナーの消費量が一定となるように、現像手段を含む所定の画像形成要素の駆動パラメータを調整する機能であり、「プロセスコントロール」と呼ばれることがある。
本開示のうちの画像形成装置におけるトナー補給制御方法に係る第2の開示は、必要トナー量出ステップ、第1補給制御ステップおよび第2補給制御ステップを含む。ここで、画像形成装置は、現像手段、トナー濃度検出手段およびトナー補給手段を備える。現像手段は、トナーを含む現像剤が収容される収容部を有する。そして、現像手段は、画像データに基づいて像担持体に形成された潜像をトナーにより現像する。トナー濃度検出手段は、現像手段の収容部内の現像剤に含まれているトナーの濃度を検出する。トナー補給手段は、トナーが収容されたトナー容器を有し、当該トナー容器内のトナーを現像手段の収容部へ補給する。その上で、必要トナー量算出ステップでは、画像データに基づいて、厳密には当該画像データに含まれるピクセルデータに基づいて、現像に必要なトナーの量である必要トナー量を算出する。第1補給制御ステップでは、必要トナー量のうちの第1補給量分のトナーを現像手段の収容部へ補給するよう、トナー補給手段を制御する。第2補給制御ステップでは、必要トナー量のうちの第1補給量が差し引かれた第2補給量分のトナーを、トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値に基づいて、現像手段の収容部へ補給するよう、トナー補給手段を制御する。厳密に言えば、第2補給制御ステップでは、第1補給制御ステップによるトナー補給手段の制御により第1補給量分のトナーが現像手段の収容部へ補給された後、トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値が所定の基準値と等価になるように、トナー補給手段を制御する。その結果、第2補給量分のトナーが現像手段の収容部へ補給される。
本開示によれば、常に適切な量のトナーを補給することができる。
図1は、本開示の第1実施例に係る画像形成装置の内部の構成を概略的に示す図である。 図2は、第1実施例における画像形成部の一部の構成を模式的に示す図である。 図3は、図2におけるA-A端面を示す図である。 図4は、第1実施例における現像装置のトナー収容部に収容されているトナーの濃度とトナー濃度センサによるトナー濃度検出値との関係を示す図である。 図5は、第1実施例における印字率と必要トナー量と必要トナー補給時間との関係を示す図である。 図6は、第1実施例に係る画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図である。 図7は、第1実施例における放置時間管理タスクの流れを示すフロー図である。 図8は、第1実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図9は、第1実施例における印刷制御タスクの残りの部分の流れを示すフロー図である。 図10は、本開示の第2実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図11は、本開示の第3実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図12は、本開示の第4実施例における第2補給量補正テーブルの構成を概念的に示す図である。 図13は、第4実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図14は、本開示の第5実施例における第1補給量補正テーブルの構成を概念的に示す図である。 図15は、第5実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図16は、第5実施例における印刷制御タスクの別の部分の流れを示すフロー図である。 図17は、本開示の第6実施例における低印字率連続時テーブルの構成を概念的に示す図である。 図18は、第6実施例における印刷制御タスクの一部の流れを示すフロー図である。 図19は、本開示の第7実施例における低印字率連続時テーブルの構成を概念的に示す図である。
[第1実施例]
本開示の第1実施例について、図1に示される画像形成装置10を例に挙げて説明する。
本第1実施例に係る画像形成装置10は、コピー機能、プリンタ機能、イメージスキャナ機能、ファクス機能などの複数の機能を有する、いわゆる複合機(MFP)である。なお、図1は、使用可能な状態に設置された画像形成装置10の内部の構成を当該画像形成装置10の前方側から見た図である。すなわち、図1における上下方向は、画像形成装置10の上下方向に対応する。そして、図1における左右方向は、画像形成装置10の左右方向に対応する。さらに、図1の紙面の手前側は、画像形成装置10の前方に対応する。そして、図1の紙面の奥側は、画像形成装置10の後方に対応する。
この画像形成装置10の上部には、画像読取手段としての画像読取部12が設けられる。画像読取部12は、不図示の原稿の画像を読み取って、当該原稿の画像に応じた2次元の読取画像データを出力する、画像読取処理を担う。このため、画像読取部12は、原稿が載置される原稿台14を有する。原稿台14は、概略矩形平板状のガラスなどの透明部材により形成され、その両主面を水平方向に沿わせるように設けられる。そして、原稿台14の下方に、画像読取ユニット16が設けられる。詳しい説明は省略するが、画像読取ユニット16は、光源、ミラー、レンズ、ラインセンサなどを有し、原稿台14の上面に画像形成装置10の前後方向に沿って延伸する直線状の画像読取位置Prを有する。さらに、原稿台14の下方には、画像読取ユニット16の画像読取位置Prを画像形成装置10の左右方向に沿って移動(走査)させるための不図示の駆動機構が設けられる。すなわち、原稿台14に原稿が載置された状態で、画像読取ユニット16の画像読取位置Prが駆動機構により移動されることで、当該原稿の画像が読み取られ、いわゆる固定読み方式により読み取られる。なお、画像形成装置10の前後方向は、主走査方向と呼ばれる。そして、画像形成装置10の左右方向は、副走査方向と呼ばれる。
また、原稿台14の上方には、当該原稿台14に載置された原稿を押さえるための原稿押さえカバーを兼ねる自動原稿送り装置(ADF)18が設けられる。自動原稿送り装置18は、原稿台14の上面を外部に露出させる状態と、当該原稿台14の上面を覆う状態と、に遷移可能に設けられる。このため、自動原稿送り装置18は、不図示のヒンジなどの適当な可動支持部材を介して画像形成装置10の本体(筐体)に結合される。なお、図1は、自動原稿送り装置18が原稿台14の上面を覆った状態を示す。また、自動原稿送り装置18は、図1に示される如く原稿台14の上面を覆った状態にあるときに、それ本来の機能を発揮する。
自動原稿送り装置18は、原稿載置トレイ20を有する。この原稿載置トレイ20には、原稿が、厳密にはシート状の原稿が、載置可能であり、とりわけ複数枚の原稿が積層状に載置可能である。詳しい説明は省略するが、自動原稿送り装置18は、原稿載置トレイ20に載置された原稿を1枚単位で(1枚ずつ)取り込み、当該自動原稿送り装置18内の原稿搬送路22を搬送させる。その途中で、原稿は、画像読取位置Prを通過し、厳密には固定された状態にある画像読取位置Prを通過する。これにより、原稿の画像が読み取られ、いわゆる流し読み方式で読み取られる。その後、原稿は、原稿排出トレイ24に排出される。
画像読取部12の下方には、画像形成手段としての画像形成部26が設けられる。この画像形成部26は、不図示のシート状の画像記録媒体、たとえば用紙に、前述の読取画像データなどの適宜の画像データに基づく画像を形成する画像形成処理、つまり印刷を、担う。この印刷は、公知の電子写真方式により行われる。また、画像形成部26は、カラーの印刷を行うために、タンデム方式を採用する。
具体的には、画像形成部26は、互いに異なる複数の色、たとえばイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックという4つの色の、不図示の単色トナー像を個別に形成するための4つの単色トナー像形成手段としてのプロセスユニット(「画像形成ステーション」と呼ばれることもある。)28,28,…を有する。併せて、画像形成部26は、各プロセスユニット28,28,…による単色トナー像の形成に必要な露光を行う露光手段としての露光装置30を有する。さらに、画像形成部26は、各プロセスユニット28,28,…により形成された各単色トナー像を後述する中間転写ベルト32上に順次転写し、当該中間転写ベルト32上に転写されたトナー像を用紙に転写するための転写手段としての転写ユニット34を有する。加えて、画像形成部26は、用紙に転写されたトナー像を当該用紙に定着させるための定着手段としての定着装置36を有する。さらに加えて、画像形成部26は、各プロセスユニット28,28,…の後述する各現像装置50,50,…に不図示のトナーを個別に補給するための4つのトナー補給装置37,37,…を有する。また、画像形成部26は、公知のプロセスコントロール用のセンサとして用いられる、トナー像濃度検出手段としての画像センサ38を有する。
転写ユニット34は、中間転写ベルト(「1次転写ベルト」と呼ばれることもある。)32、中間転写ベルト32を回転させる駆動ローラ39、および、当該駆動ローラ39とともに中間転写ベルト32を張架する従動ローラ40を有する。さらに、転写ユニット34は、中間転写ベルト32の内側における各プロセスユニット28,28,…と対応する位置に設けられた4つの中間転写ローラ(「1次転写ローラ」と呼ばれることもある。)42,42,…、転写部材としての転写ローラ(「2次転写ローラ」と呼ばれることもある。)44などを有する。
中間転写ベルト32は、駆動ローラ39および従動ローラ40によって張架される。駆動ローラ39は、不図示の中間転写ベルト用駆動手段としてのモータからの駆動力を受けて回転し、たとえば図1において反時計回りに回転する。これに伴い、中間転写ベルト32が同じ方向へ回転(周回移動)するとともに、従動ローラ40もまた同じ方向へ回転する。中間転写ベルト32における駆動ローラ39と従動ローラ40との間の領域のうちの下側の領域32aは、水平方向に沿って張架されており、この水平方向に沿って張架された領域32aと対向するように、各プロセスユニット28,28,…が配置される。この中間転写ベルト32における各プロセスユニット28,28…が配置された領域32aは、中間転写領域と呼ばれる。この中間転写領域32aにおいては、中間転写ベルト32は、画像形成装置10の左側から右側へ向かって移動し、つまり副走査方向に沿って移動する。
なお、中間転写ベルト32は、可撓性を持つ無端帯状体であり、カーボンブラックなどの導電性材料が適宜に配合された合成樹脂(たとえばポリイミドあるいはポリカーボネート)製である。また、詳しい説明は省略するが、従動ローラ40は、中間転写ベルト32に適宜の張力を付与することにより、当該中間転写ベルト32の弛みを防止する機能を兼ね備える。
各プロセスユニット28,28,…は、中間転写ベルト32の中間転写領域32aの下方において、当該中間転写領域32aにおける中間転写ベルト32の移動方向に沿って、つまり副走査方向に沿って、一定の間隔を置いて設けられる。前述したように、これら各プロセスユニット28,28,…は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックという4つの色の単色トナー像を中間転写ベルト32上に個別に形成する。なお、図1を含む各図からは分からないが、各プロセスユニット28,28,…は、中間転写領域32aにおける中間転写ベルト32の移動方向の上流側から下流側へ向かって(図1における左側から右側へ向かって)、イエロー用、マゼンタ用、シアン用およびブラック用の順番で設けられる。ただし、この順番は、一例であり、これに限定されない。また、各プロセスユニット28,28,…は、互いに異なる色の単色トナー像を中間転写ベルト32に形成する以外は、互いに同じ構造である。
それぞれのプロセスユニット28は、感光体ドラム46、帯電装置48、現像装置50、クリーニング装置52、不図示の除電装置などを有する。
感光体ドラム46は、後述する静電潜像および単色トナー像を担持する像担持体であり、アルミニウムなどの導電性材料により形成された円筒状の基体を有する。この基体の表面(外周面)には、感光層が形成される。そして、感光体ドラム46は、中間転写領域32aにおいて、基体の表面を中間転写ベルト32の外側面に当接させるように設けられ、この状態で、不図示のドラム用駆動手段としてのモータからの駆動力を受けて回転し、たとえば図1において時計回りに回転する。なお、感光体ドラム46は、中間転写ベルト32の移動速度に合わせた速度で回転し、厳密には基体の周速度が中間転写ベルト32の移動速度よりも僅かに、たとえば0.1%~0.3%ほど、低い速度で回転する。これは、感光体ドラム46の表面に後述する如く形成された単色トナー像が中間転写ベルト32の外側面に転写され易くするためであり、換言すれば当該単色トナー像が感光体ドラム46の表面から中間転写ベルト32の外側面に適切に転写されない現象、とりわけ文字の中抜け現象を、防止するためである。
帯電装置48は、感光体ドラム46の表面を所定の電位に帯電する、帯電手段である。この帯電装置48によって所定の電位に帯電された感光体ドラム46の表面は、前述の露光装置30により露光される。露光装置30は、各プロセスユニット28,28,…の並びの下方に設けられ、それぞれのプロセスユニット28の感光体ドラム46の表面を、その下方から露光し、つまり印刷に供される画像データに応じた態様の光を当該感光体ドラム46の表面に照射する。これにより、感光体ドラム46の表面に、印刷に供される画像データに応じた態様の静電潜像が形成される。なお、露光装置30は、たとえば光源としての不図示のレーザダイオードや、偏向手段としてのポリゴンミラーなどを有するレーザスキャニングユニットであるが、これに代えて、光源としてのLEDが並べられたLEDアレイを有するLEDユニットが、当該露光装置30として採用されてもよい。
現像装置50は、感光体ドラム46の表面に形成された静電潜像を現像する、現像手段である。すなわち、現像装置50は、後述する如くトナーを撹拌することによって、当該トナーを帯電させ、この帯電されたトナーを感光体ドラム46上の静電潜像に付着させることで、当該静電潜像を単色トナー像に顕像化する、現像を行う。
この現像装置50による現像によって顕像化された単色トナー像は、感光体ドラム46の表面と中間転写ベルト32の外側面との当接位置において、当該感光体ドラム46の表面から中間転写ベルト32の外側面に転写され、いわゆる中間転写(1次転写)される。そのために、中間転写ベルト32を挟んで感光体ドラム46と対向するように、中間転写ローラ42が設けられる。中間転写ローラ42は、自身の表面(外周面)を中間転写ベルト32の内側面に当接させるように設けられ、当該中間転写ベルト32が回転することによる駆動力を受けて回転し、つまり図1において反時計回りに回転する。そして、中間転写ローラ42に不図示の中間転写電源から所定の中間転写電圧が印加されることで、感光体ドラム46の表面と中間転写ベルト32の外側面との間に転写電界が形成される。この転写電界の作用によって、感光体ドラム46上の単色トナー像が中間転写ベルト32上に転写される。
このような要領により、中間転写ベルト32上にイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックという4つの色の単色トナー像が個別に形成される。そして、これら4つの色の単色トナー像が互いに重なり合うことで、中間転写ベルト32上にカラーのトナー像が形成される。
中間転写ベルト32上に形成された(カラーの)トナー像は、当該中間転写ベルト32と転写ローラ44との当接部分である転写ニップ部Ntにおいて、用紙に転写される。具体的には、転写ローラ44は、中間転写ベルト32を挟んで駆動ローラ39と対向する位置において、当該駆動ローラ39との間で中間転写ベルト32を押圧するように設けられる。そして、転写ローラ44は、中間転写ベルト32が回転することによる駆動力を受けて回転し、つまり図1において時計回りに回転する。その上で、不図示の転写バイアス電源から駆動ローラ39へトナーの帯電極性と同極性の転写バイアス電流が印加される。これにより、中間転写ベルト32と転写ローラ44との間に、つまり転写ニップ部Ntに、転写電界が形成される。この状態で、転写ニップ部Ntを用紙が通過すると、中間転写ベルト32上のトナー像が当該用紙上に転写される。
クリーニング装置52は、感光体ドラム46上から中間転写ベルト32上に単色トナー像が転写された後の当該感光体ドラム46上の残留トナーを除去する、クリーニング手段である。そして、不図示の除電装置は、クリーニング装置52による残留トナー除去後の感光体ドラム46上の静電気を除去する、除電手段である。この除電手段による静電気の除去後、前述の帯電装置48による帯電以降の工程が繰り返される。
定着装置36は、後述する用紙搬送路54に沿って搬送される用紙の搬送方向における転写ニップ部Ntよりも下流側に設けられる。前述したように、定着装置36は、用紙上のトナー像を当該用紙に定着させ、詳しくはトナー像を加熱して溶融し、さらには押圧することにより、当該トナー像を用紙に定着させる。そのために、定着装置36は、加熱ベルト56、加熱ローラ58、定着ローラ60、加圧ローラ62などを有する。
加熱ベルト56は、可撓性を持つ無端帯状体であり、熱伝導性の高い合成樹脂製(たとえばポリイミドあるいはポリカーボネート)製である。この加熱ベルト56は、加熱ローラ58および定着ローラ60によって張架される。加熱ローラ58は、熱伝導性の高い円筒状の基体(熱伝導層)を有し、その内部に熱源が設けられる。熱源は、ハロゲンランプなどのランプヒータであり、不図示のヒータ加熱用電源からの加熱用電力の供給を受けて加熱される。定着ローラ60は、円柱状のローラ部材であり、芯金と、芯金を覆う弾性層と、を有する。すなわち、加熱ローラ58および定着ローラ60は、互いに平行を成した状態で延伸するとともに、加熱ベルト56に内接する。そして、定着ローラ60は、不図示の加熱ベルト用駆動手段としてのモータからの駆動力を受けて回転し、たとえば図1において反時計回りに回転する。これに伴い、加熱ベルト56が定着ローラ60と同じ方向へ回転(周回移動)し、加熱ローラ58もまた定着ローラ60と同じ方向へ回転する。
加圧ローラ62は、円柱状のローラ部材であり、芯金と、芯金を覆う弾性層と、弾性層を覆う離型層と、を有する。そして、加圧ローラ62は、加熱ベルト56を挟んで定着ローラ60と対向する位置において、当該定着ローラ60との間で加熱ベルト56を押圧するように設けられる。すなわち、加圧ローラ62は、定着ローラ60の回転軸方向に沿って延伸するように、換言すれば加熱ベルト56の回転軸方向に沿って延伸するように、設けられる。この加圧ローラ62は、加熱ベルト56が回転することによる駆動力を受けて回転し、つまり図1において時計回りに回転する。この加圧ローラ62による加熱ベルト56の押圧部分である定着ニップ部Nfは、後述する用紙搬送路54中に位置する。この定着ニップ部Nfを用紙が通過することにより、当該用紙上のトナー像が加熱されて溶融し、さらには押圧されて、当該用紙に定着される。
なお、図示を含む詳しい説明は省略するが、定着装置36は、加熱ベルト56の表面温度(定着温度)を検出するための温度センサを有する。この温度センサによる検出結果に基づいて、前述の熱源による加熱ローラ58の加熱温度が制御され、ひいては加熱ベルト56の表面温度が制御される。温度センサとしては、たとえばサーミスタが用いられるが、これに限らない。また、定着装置36として、加熱ベルト56が設けられずに、定着ローラ60が加熱ローラ58を兼ねるとともに、当該定着ローラ60と加圧ローラ62との直接的な当接部分が定着ニップ部Nfとされる構成のものが、採用されてもよい。
それぞれのトナー補給装置37は、自身に対応する現像装置50にトナーを補給する。このトナー補給装置37については、後で詳しく説明するが、当該トナー補給装置37には、トナーカートリッジ63が装着される。トナーカートリッジ63は、トナー補給装置37の不図示の装着部に着脱可能であり、自身のトナーの消費度合に応じて適宜に交換される。
画像センサ38は、前述したように、公知のプロセスコントロール用のセンサとして用いられる、トナー像濃度検出手段であり、たとえば反射型の光電センサである。プロセスコントロールは、一定の画像データに対してトナーの消費量が一定となるように、それぞれのプロセスユニット28の適宜の要素の駆動パラメータを調整する、たとえば帯電装置48に印加される帯電バイアス電圧および現像装置50に供給される現像バイアス電圧を調整する、自動濃度調整機能である。このプロセスコントロールによる調整が行われる際に、それぞれのプロセスユニット28により中間転写ベルト32上にテスト用のトナー像(パッチ)が形成される。このテスト用のトナー像の濃度を検出するために、画像センサ38が用いられる。それゆえに、画像センサ38は、中間転写ベルト32の回転方向における中間転写領域32aの下流側端部に近い位置の下方において、自身の不図示の発光部および受光部を上方へ向けた状態で、つまり当該発光部および受光部を中間転写ベルト32の外側面へ向けるように、設けられる。なお、プロセスコントロールについては、前述の如く公知であるので、これ以上の詳しい説明は省略する。また、画像センサ38は、各プロセスユニット28,28,…により中間転写ベルト32上に形成される各単色トナー像の位置ずれを是正するためのレジスト調整用のセンサとしても用いられるが、当該レジスト調整についても、公知であるので、その詳しい説明は省略する。
さらに、画像形成部26の下方に、換言すれば画像形成装置10内の下部に、給紙手段としての給紙部64が設けられる。給紙部64は、給紙カセット66を有し、この給紙カセット66には、複数枚の用紙が積層状に収容可能である。併せて、給紙部64は、ピックアップローラ68を有する。そして、給紙部64は、給紙カセット66に収容された用紙をピックアップローラ68により1枚単位で取り出し、次に説明する用紙搬送路54へ供給する。
用紙搬送路54は、給紙部64から転写ニップ部Ntおよび定着ニップ部Nfを介して排紙トレイ70への排紙口72へ至るように設けられる。そして、用紙搬送路54の適宜の位置には、給紙部64から排紙口72へ向けて当該用紙搬送路54に沿って用紙を搬送させるための複数の搬送ローラ(厳密にはローラ対)74,74,…が設けられる。なお、各搬送ローラ74,74,…のうち、用紙搬送路54における用紙の搬送方向の転写ニップ部Ntよりも上流側であって、当該転写ニップ部Ntに最も近い位置に設けられた搬送ローラ74aは、用紙が転写ニップ部Ntを通過するタイミングを計るためのレジストローラ(「ペーパストップローラ」と呼ばれることもある。)である。また、各搬送ローラ74,74,…のうち、用紙搬送路54における用紙の搬送方向の最下流側に設けられた、つまり排紙口72の近傍に設けられた、搬送ローラ74bは、当該排紙口72を介して排紙トレイ70へ用紙を排出するための排紙ローラである。なお、排紙トレイ70は、画像読取部12と画像形成部26との間に設けられ、いわゆる胴内空間に設けられるが、これに限定されない。
加えて、画像形成装置10内には、両面印刷用の搬送路76が設けられる。この両面印刷用の搬送路76は、一旦、定着ニップ部Nfを通過した用紙を、つまり印刷された後の用紙を、取り込んで、改めて当該用紙を印刷に供するための搬送路である。すなわち、両面印刷用の搬送路76に取り込まれた用紙は、当該搬送路76を経由して改めて用紙搬送路54に供給され、詳しくはレジストローラ74aの上流側に供給される。これにより、レジストローラ74aの上流側に供給される用紙は、その表裏が反転された状態となる。そして、この表裏が反転された用紙に対して印刷が行われ、いわゆる両面印刷が実現される。この両面印刷用の搬送路76の適宜の位置にも搬送ローラ78が設けられる。
また、画像形成装置10の右側面には、手差しトレイ80が設けられる。この手差しトレイ80には、複数枚の用紙が積層状に載置可能である。給紙部64は、この手差しトレイ80が用紙の供給元として指定された場合は、当該手差しトレイ80から用紙を1枚単位で用紙搬送路54へ供給する。
さらにまた、給紙部64は、不図示のオプションの給紙カセットを有する場合がある。このオプションの給紙カセットは、給紙カセット66の下方に設けられる。そして、給紙部64は、オプションの給紙カセットが用紙の供給元として指定された場合は、当該オプションの給紙カセットから用紙を1枚単位で用紙搬送路54へ供給する。なお、オプションの給紙カセットからの用紙を用紙搬送路54へ供給するためのオプション用搬送ローラ82が適宜の位置に設けられる。
さて、現像装置50に注目すると、当該現像装置50は、図2に示されるように、第1室502および第2室504という2つの空間から成るトナー収容部を有する。これら第1室502および第2室504は、現像装置50の筐体506によって形成される。
図2におけるA-A端面を示す図3を併せて参照して、第1室502および第2室504は、互いに平行を成して延伸する細長い空間である。これら第1室502および第2室504は、仕切り壁508によって互いに仕切られるとともに、それぞれの端部近傍に設けられた2つの連通部510および512を介して互いに連通する。第1室502には、第1搬送スクリュ514が設けられ、第2室504bには、第2搬送スクリュ516が設けられる。そして、第1室502および第2室504には、トナーを含む不図示の現像剤が収容される。現像剤は、トナーの他にキャリアを含む2成分系の現像剤である。なお、トナーは、非磁性体であり、キャリアは、磁性体である。
第1搬送スクリュ514および第2搬送スクリュ516は、不図示の現像用駆動手段としてのモータからの駆動力を受けて回転し、厳密には不図示の駆動力伝達手段としての適当なギアを介して当該駆動力を受けて回転する。これにより、第1室502および第2室504に収容されている現像剤が、図3に二点鎖線の矢印518で示されるように、当該第1室502および第2室504間を2つの連通部510および512を介して巡回するように搬送される。その際、現像剤は、つまり当該現像剤に含まれるトナーおよびキャリアは、撹拌されて、その摩擦により帯電する。
このようにして帯電した現像剤は、第2室504の上方に設けられた現像ローラ520内の不図示の磁石による磁力により当該現像ローラ520の表面に吸着される。現像ローラ520は、自身の表面を感光体ドラム46の表面に近接させた状態で設けられ、前述の現像用駆動手段としてのモータからの駆動力を受けて回転する。この現像ローラ520が回転することに伴って、当該現像ローラ520の表面の現像剤が感光体ドラム46の表面の近傍にまで運ばれる。すると、現像ローラ520の表面の現像剤のうちのトナーのみが、感光体ドラム46の表面の静電潜像に付着して、当該静電潜像がトナー像に顕像化され、つまり現像が行われる。このとき、現像ローラ520には、不図示の現像バイアス電源から前述の現像バイアス電圧が印加される。その後、現像ローラ520の表面の現像剤は、当該現像ローラ520が回転することに伴って、さらに第2室504へ向けて運ばれ、当該第2室504へ戻される。第2室504に戻された現像剤は、改めて当該第2室504および第1室502間を搬送されながら撹拌される。
トナーカートリッジ63は、供給スクリュ372を有し、この供給スクリュ372がトナー補給装置37によって回転駆動されることで、トナーカートリッジ63内のトナーが現像装置50の第1室502へ補給される。なお、図2および図3には示されないが、トナー補給装置37は、供給スクリュ372を回転させるためのトナー供給用駆動手段としてのトナー供給モータ374(図6参照)を有する。トナーの補給量は、供給スクリュ372の回転時間、つまりトナー補給装置37(トナー供給モータ374)の駆動条件を変更することで制御することができる。トナーカートリッジ63から現像装置50の第1室502までには、適当なトナー補給路376が設けられる。このトナー補給路376を介して第1室502に補給されるトナーは、図2に示されるように、当該第1室502の上方から補給され、詳しくは図3に示されるように、第1室502における一方の(画像形成装置10の後方側にある)挿通部512の近傍に補給される。
第1室502の下方には、当該第1室502内の現像剤に含まれるトナーの濃度(キャリアに対するトナーの質量比)T/Dを検出するためのトナー濃度検出手段の一例としてのトナー濃度センサ524が設けられる(図2)。このトナー濃度センサ524は、いわゆる透磁率センサであり、現像剤の透磁率を測定することにより、当該現像剤に含まれるキャリアのかさ密度を検出し、ひいてはトナー濃度T/Dを検出する。なお、トナー濃度センサ524は、図3に示されるように、画像形成装置10の前後方向において、第1室502の中央部よりも少し当該画像形成装置10の前方側に設けられるが、これに限らない。画像形成装置10の前後方向におけるトナー濃度センサ524の位置は、トナー補給路376を介しての第1室502へのトナーの補給部分から離れた位置であれば、特に制限されない。また、トナー濃度センサ524は、第2室504の下方に設けられてもよい。
トナー濃度センサ524は、トナー濃度T/Dに応じて、たとえば0V~3.3Vの電圧のアナログ信号であるトナー濃度検出信号Saを出力する。このトナー濃度検出信号Saは、8bitのデジタル信号に変換され、つまり0~255のデジタル値であるトナー濃度検出値Sdに変換される。トナー濃度検出値Sdは、トナー濃度T/Dが7%である標準現像剤が第1室502および第2室504に収容された状態にあるときに、トナー濃度検出値Sdが所定の基準値Sda(たとえば128)と等価になるように調整される。トナー濃度検出値Sdは、現像装置50内のトナーの量が変化すると、図4に太実線Xで示されるように変化するが、トナー濃度T/Dが7%であるときに、所定の基準値Sdaと等価となることが分かっているので、当該トナー濃度検出値Sdから現像装置50内のトナー濃度T/Dを判定することができる。
図4における太実線Xは、温度θが25℃、湿度ρが50%という環境下でのトナー濃度T/Dとトナー濃度検出値Sdとの関係を示す。この太実線Xから、トナー濃度T/Dとトナー濃度検出値Sdとは、互いに反比例の関係にあることがわかる。たとえば、トナー濃度T/Dが高いほど、つまり現像剤中のトナーの量が多いほど、現像剤中のキャリア密度が低くなるので(低密度)、トナー濃度検出値Sdは低下する。また、トナー濃度T/Dが低いほど、現像剤中のキャリア濃度が高くなるので(高密度)、トナー濃度検出値Sdは上昇する。なお、太実線Xの勾配は、予め実験により分かっている。
後述する制御部100は、現像装置50内のトナー濃度T/Dがたとえば基準値Sdaと等価になるように、トナー補給装置37を制御する。ここで、画像が形成されることによりトナーが消費されて、現像装置50内のトナーの量が少なくなると、トナー濃度検出値Sdは、基準値Sdaよりも大きくなる(トナー濃度T/Dが適正値である7%よりも低くなる)ので、制御部100は、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaと等価になるように、トナー補給装置37を制御する。一方、トナー濃度検出値Sdがaの基準値Sd値より小さい(トナー濃度T/Dが適正値である7%よりも高い)場合は、制御部100は、非画像形成時に強制的に現像を行うなどして、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaと等価になるように、制御する。
以上のように、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdに基づいてトナー補給装置37を制御することによって、現像装置50内のトナー濃度T/Dを常に一定とすることがきる。ここで、7%というトナー濃度T/Dを適正値としている理由は、トナー濃度T/Dが7%のときに、本第1実施例の画像形成措置10で使用しているトナーを安定して現像および転写できる帯電量に帯電させ易い(制御し易い)ためである。このトナー濃度T/Dの適正値は、使用するトナーの仕様に応じて適宜に設定すればよい。
ここで、トナー濃度T/Dとトナー濃度検出値Sdとの関係は、周囲環境によって変わり、とりわけ温度θおよび湿度ρによって変わる。たとえば、温度θおよび湿度ρが上がると、トナーの帯電量が低下して、トナー濃度検出値Sdが本来の値よりも高くなる。したがって、温度θおよび湿度ρが比較的に高い(いわゆる高温高湿)の環境下では、トナー濃度T/Dとトナー濃度検出値Sdとの関係が、図4に太い一点鎖線Yで示されるような関係となり、つまり実際のトナー濃度T/Dに対してトナー濃度検出値Sdが高めとなる。これとは反対に、温度θおよび湿度ρが下がると、トナーの帯電量が増大して、トナー濃度検出値Sdが本来の値よりも低くなる。したがって、温度θおよび湿度ρが比較的に低い(いわゆる低温低湿)の環境下では、トナー濃度T/Dとトナー濃度検出値Sdとの関係が、図4に太い二点鎖線Zで示されるような関係となり、つまり実際のトナー濃度T/Dに対してトナー濃度検出値Sdが低めとなる。
以上のような環境変化に対しては、画像形成装置10に環境センサを設け、環境センサによる検出結果に基づいて、判定基準としての基準値Sda(すなわち閾値)を変更する制御が一般的に行われる。しかし、画像形成装置10が長期間にわたって使用されずに放置され、トナーの帯電量が低下した場合などは、トナー濃度検出値Sdが実際のトナー濃度T/Dを表す値よりも大きくなる(言わばだまされる)ため、画像形成装置10は、トナーが不足していると判断して、トナーを過剰に補給してしまい、その結果、トナーの帯電量がさらに下がって、「かぶり」などの画像不良を発生させる虞がある。また、トナー濃度センサ524は、トナーの補給部分(位置)から離れた位置に設ける必要があるため、たとえば印字率Rxが100%の画像が大量に形成されて、現像装置50内のトナー濃度が短時間で少なくなった場合に、検知が遅れ十分トナーを補給できない虞がある。
次に、本第1実施例における現像装置50へのトナー補給要領について説明する。
図2に白抜きの矢印378で示されるように、画像形成時にトナーカートリッジ63から現像装置50の第1室502に補給すべきトナーの量である必要トナー量Qyは、基本的には、図2に別の白抜きの矢印522で示されるトナーの消費量Qxと等価にする必要がある。しかし、トナーの消費量Qxを直接的に測定することはできない。そこで、本第1実施例では、印刷に供される画像データに基づいて、つまり当該画像データに含まれるピクセルデータ、より厳密には当該ピクセルデータから求められる印字率Rxに基づいて、トナーの消費量Qxを推定し、この推定されたトナーの消費量Qxを、補給に必要な必要トナー量Qyとする。
図5は、印字率Rxと必要トナー量Qyの関係を示した図であり、A4サイズの用紙に対して印字率Rxが100%、つまり実際に用紙の全面が一様濃度となるようにするために、用紙上に付着させなければならないトナーの量を基準(100%)とし、それぞれの各印字率Rxごとに比例計算で求めた必要トナー量Qyを示している。なお、本第1実施例では、印字率Rxが100%時の必要トナー量Qyは、0.370gである。この0.370gという値は実測値、つまり本第1実施例の画像形成装置10に使用するトナーの仕様等に応じて決まる値であって、一例値である。また、この値は、実際に使用するトナー、現像装置、転写装置などの仕様によって変化するため、実際に使用する仕様に適した値に適宜設定すればよい。
図5を参照して、印字率Rxと必要トナー量Qyとの関係について説明する。印字率Rxが100%(いわゆるベタ画像)である場合の必要トナー量Qyを、実測値に基づいて0.370gとすることは、前述した通りである。各印字率Rxにおける必要トナー量Qyは、印字率Rxが100%時の必要トナー量Qyである0.370gに印字率Rxを掛けることで算出できる。たとえば、印字率Rxが20%時の必要トナー量Qyは、0.074g(=0.370g×0.2)となり、印字率Rxが5%時の必要トナー量Qyは、0.019g(=0.37g×0.05)となる。以上のように、印字率Rxが100%以外であるときの必要トナー量は、印字率Rxが100%時の必要トナー量Qyを基準に比例計算によって算出することができる。
また、図5には、必要トナー量Qyを補給するために必要な時間である必要トナー補給時間Ty(=Qy/Vq)、すなわちトナー補給装置37の駆動時間も、示している。ここで、Vqは、トナー補給装置37によるトナー補給速度である。
本第1実施例では、1秒あたりのトナー補給速度Vqが0.3g/sのトナー補給装置37を使用している。この0.3g/sというトナー補給速度Vqも一例であり、使用するトナーの補給装置37の性能に応じて適宜設定すればよい。
必要トナー補給時間Tyは、必要トナー量Qyをトナー補給速度Vqで除すことで算出できる。例えば、必要トナー量Qyが0.019g(印字率Rxが5%)の場合は、0.063s(=0.019g/0.3g/s)であり、必要トナー量Qyが0.074g(印字率Rxが20%)の場合は、0.247s(=0.074g/0.3g/s)、必要トナー量Qyが0.370g(印字率Rxが100%)の場合は、1.233s(=0.370g/0.3g/s)となる。
ここで、本第1実施例の画像形成装置10は、横向きのA4サイズの用紙(つまり長手方向が主走査方向に沿うように設定されたA4サイズの用紙)について、毎分45枚(45CPM)という印刷速度を有する。そのため、横向きのA4サイズの用紙に画像を形成するのに要する時間は、紙間時間を含めて、1.33s(=60s/45)となり、印字率Rxが100%時の必要トナー補給時間Ty(=1.233s)よりも長い。つまり、本第1実施例におけるトナー補給装置37は、印字率Rxが100%の画像を形成しても、用紙が通紙される時間内に十分トナーを補給できる能力を有する。
以上のように、印字率Rxに基づいて必要トナー量Qyが算出されるが、トナーの帯電量や流動性あるいは現像条件などによっては、印字率Rxが100%時のトナーの消費量Qxが予め実験によって求められた値(この場合は1.233g)より少なくなったり、多くなったりする。そのため、印字率Rxに基づいて算出される必要トナー量Qyと同量(100%)のトナーを補給してしまうと、状況によっては過剰にトナーを補給してしまい、「かぶり」などの画像不良が発生する可能性がある。
そこで、本第1実施例では、印字率Rxに基づいて必要トナー量Qyを算出して、この必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1分のトナーを補給する。そして、必要トナー量Qyのうちの残りの、つまり必要トナー量Qyから第1補給量Q1を差し引いた、第2補給量Q2分のトナーについては、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdに基づいて補給し、詳しくはトナー濃度検出値Sdが前述の基準値Sdaと等価になるようにトナーを補給することで、結果的に、当該第2補給量Q2分のトナーを補給する。ここで、第1補給量Q1は、第2補給量Q1よりも大きい値に設定される。
より詳しくは、第1補給量Q1は、必要トナー量Qyの95%に相当する量に設定され、当該必要トナー量Qyの残りの5%に相当する量分が、第2補給量Qyとなる。このように、印字率Rxに基づいて求められた必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1(本第1実施例では必要トナー量Qyの95%相当量)分のトナーを補給しつつ、当該必要トナー量Qyのうちの残りの(言わば不足分である)第2補給量Q2(本第1実施例では必要トナー量Qyの5%相当量)分のトナーについては、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdに基づいて補給する。このような制御を行うことで、画像形成時に消費されるトナー量に対して、トナーを過剰補給することなく、適切なタイミングで適切な量のトナーを補給することができるようになる。すなわち、画像データに基づく第1補給量Q1分のトナーと、トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2分のトナーとを、必要トナー量Qyに対して所定の比率Q1:Q2(本第1実施例では95%:5%)でそれぞれ補給することにより、画像形成時に実際に消費されるトナー量に対して精度良いトナー補給が行える。
第1補給量Q1は、次の式1により求められる。この式1におけるα1は、第1補給量算出調整係数であり、ここでは、α1=0.95(95%)である。なお、必要トナー量Qyは、印字率Rxによって変化するが、第1補給量算出係数α1の値は一定である。
《式1》
Q1=Qy×α1
経験(実験)から、必要トナー量Qyには、±5%という誤差が含まれるため、必要トナー量Qyと同量(100%)のトナーを補給すると、過剰補給となるケースがあり得るので、必要トナー量Qyに当該誤差(の最大値)を差し引いた95%という比率を掛けた値を第1補給量Q1としている。しかし、これに限定されるものではなく、想定される誤差以上に設定されていればよい。
そして、トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2は、次の式2によって表される。なお前述したように、第2補給量Q2分のトナーについては、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdが基準値Sdaと等価になるように補給されることで、結果的に(理想的には)、当該第2補給量Q2分のトナーが補給されることになる。
《式2》
Q2=Qy×(1-α1)
前述したが、現像装置50(第1室502および第2室504)内の現像剤のトナー濃度T/Dが適正値(7%)よりも低い場合、つまりトナーが不足した状態にある場合は、最終的に用紙に形成される画像(出力画像)の濃度が不足する、という不都合が生ずる。一方、現像装置50内の現像剤のトナー濃度T/Dが適正値よりも高い場合、つまりトナーが過剰な状態にある場合は、当該トナーの帯電量が不足して、不本意なトナーが用紙に付着するかぶり現象が引き起こされたり、不本意な箇所へトナーが飛散したりするなどの、不都合が生ずる。これらの不都合を回避するために、画像形成中は、現像装置50内のトナー濃度T/Dが適正値(7%)を大きく超えないようにトナーを現像装置50に供給することが重要であり、必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1分のトナーについては、画像データ(印字率Rx)に基づいて算出された適正補給量Qzを補給し、当該必要トナー量Qyのうちの残りの第2補給量Q2分のトナーについては、濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdに基づいて補給することで、適切な量のトナーを現像装置50へ供給できるようになる。
さらに、画像形成装置10が使用されずに放置された場合は、トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2は、誤差が大きくなる傾向がある。理由は前述したように、トナーの帯電量が低くなり、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdが大きめになる(トナー濃度T/Dが実際より低めに検出される)ため、トナー濃度検出値Sdを信じてトナーを補給すると、トナーが過剰に補給される虞がある。
そのため、制御部100は、画像形成装置10の状態、詳しくは前回の画像形成処理が終了した時点から新たな画像形成処理の実行を指示する印刷ジョブを受け付けた時点までの時間である放置時間Taを確認し、この放置時間Taが所定のしきい値時間Ts以上である場合には、新たな画像形成処理が開始されてから特定時間Tbが経過するまでの間は、第2補給量Q2分のトナー補給については、不実行とされる。すなわち、特定時間Tbの間は、第1補給量Q1分のトナーのみが、言わば必要最小限の量のトナーのみが、現像装置50へ補給される。これにより、画像形成装置10が長時間にわたって放置された直後に、不適切(不正確)なトナー濃度検出値Sdに基づくトナー補給が行われることによる影響が回避される。ここで言うしきい値時間Tsは、たとえば6時間である。そして、特定時間Tbは、たとえば6分間である。
次に、本第1実施例における実際の制御例を説明するが、その前に画像形成装置10の電気的な構成について説明する。図6は、画像形成装置10の電気的な構成を示すブロック図である。この図6に示されるように、画像形成装置10は、制御部100を有する。そして、制御部100に、バス102を介して、画像読取部12、自動原稿送り装置18、画像形成部26および給紙部64が接続される。併せて、制御部100には、バス102を介して、操作ユニット104、補助記憶部106、通信部108、環境監視部110などが接続される。なお、画像形成装置10は、これら以外にも、種々の要素を備えるが、ここでは、本開示の本旨に直接的に関係しない要素についての図示および説明を省略する。また、画像読取部12、自動原稿送り装置18、画像形成部26および給紙部64については、前述した通りある。特に、画像形成部26は、トナー供給モータ374およびトナー濃度センサ524を有する。
制御部100は、画像形成装置10全体の制御を司る、制御手段の一例である。このため、制御部100は、制御実行手段としてのコンピュータ、たとえばCPU100a、を有する。併せて、制御部100は、CPU100aが直接的にアクセス可能な主記憶手段としての主記憶部100bを有する。主記憶部100bは、たとえば不図示のROMおよびRAMを含む。このうちのROMには、CPU100aの動作を制御するための制御プログラム(ファームウェア)が記憶される。そして、RAMは、CPU100aが制御プログラムに従う処理を実行する際の作業領域およびバッファ領域を構成する。
補助記憶部106は、補助記憶手段の一例である。すなわち、補助記憶部106には、前述の読取画像データなどの種々のデータが適宜に記憶される。この補助記憶部106は、たとえば不図示のハードディスクドライブを有する。併せて、補助記憶部106は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリを有する場合がある。
通信部108は、通信手段の一例である。すなわち、通信部108は、不図示のLAN回線を介しての双方向の通信処理を担う。なお、通信部108は、LAN回線と有線により接続されてもよいし、無線により接続されてもよい。また、通信部108は、不図示の公衆交換電話網を介しての双方向の通信処理をも担う。
環境監視部110は、画像形成装置10が設置された環境を監視する監視手段の一例である。この環境監視部110は、環境センサの1つとしての温度検出部110a、および、別の環境センサとしての湿度検出部110bを有する。温度検出部110aは、画像形成装置10の内部または外部の適宜の箇所の温度を検出する。そして、湿度検出部110bは、画像形成装置10の内部または外部の適宜の箇所の湿度を検出する。これら温度検出部110aによる温度検出箇所、および、湿度検出部110bによる湿度検出箇所は、互いに離れた箇所であってもよいし、互いに近い箇所であってもよいし、それぞれ複数の箇所であってもよい。
操作ユニット104は、不図示のタッチパネル付きのディスプレイを有する。タッチパネル付きのディスプレイは、不図示のユーザによる操作を受付可能な操作受付手段の一例としてのタッチパネルと、各種の情報を表示する表示手段の一例としてのディスプレイと、が一体的に組み合わされた構成品である。また、操作ユニット104は、タッチパネル付きのディスプレイの他に、不図示のLEDなどの適宜の発光手段、および、不図示の押しボタンなどの適宜のハードウェアスイッチを有する。
以上で説明した電気的な構成を、本第1実施例の画像形成装置10は有する。
前述したように、本第1実施例によれば、画像データ(印字率Rx)に基づいて必要トナー量Qyが算出され、この必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1分のトナーが補給されるとともに、当該必要トナー量Qyのうちの残りの第2補給量Q2分のトナーがトナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sd基づいて補給される。言い換えれば、画像データに基づく第1補給量Q1と、トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2とが、所定の比率Q1:Q2となるよう設定され、これら第1補給量Q1と第2補給量Q2との合算量のトナーが現像装置50へ補給される。ただし、画像形成装置10が所定のしきい値時間Ts以上にわたって継続して使用されていない状態であって、その直後に画像形成処理が開始され特定時間Tbが経過するまでの間は、第2補給量Q2分のトナー補給については、不実行とされる。
このような要領によるトナー補給を実現するために、制御部100は、厳密にはCPU100aは、主記憶部100bに記憶された制御プログラムに含まれる放置時間管理プログラムに従って、放置時間管理タスクを実行する。この放置時間管理タスクの流れを、図7に示す。なお、放置時間管理タスクは、印刷ジョブが受け付けられて、この印刷ジョブに基づく全ての印刷が終了したときに、実行される。ここで言う印刷ジョブには、プリンタ機能における印刷ジョブのみならず、コピー機能およびファクス機能(ファクス受信機能)における印刷ジョブが含まれる。
この放置時間管理タスクによれば、CPU100aは、ステップS1において、放置時間Taをカウントするための不図示のカウンタをリセットするとともに、当該カウンタによる放置時間Taのカウント動作をスタートさせる。ここで言うカウンタは、CPU100aによって構成されるソフトウェアカウンタであるが、当該CPU100aとは別に設けられるハードウェアカウンタであってもよい。このステップS1の実行をもって、CPU100aは、放置時間管理タスクを終了する。
併せて、CPU100aは、制御プログラムに含まれる印刷制御プログラムに従って、印刷制御タスクを実行する。この印刷制御タスクの流れを、図8および図9に示す。なお、印刷制御タスクは、印刷ジョブが受け付けられたときに、これに応答して実行される。
この印刷制御タスクによれば、CPU100aは、まず、ステップS11において、放置時間Taを確認する。この放置時間Taは、前述の放置時間管理タスクにより管理され、つまり当該放置時間Taをカウントするためのカウンタによりカウントされる。そして、CPU100aは、処理をステップS13へ進める。
ステップS13において、CPU100aは、現像装置50の累積駆動時間Txをカウントするための不図示のカウンタをリセットするとともに、当該カウンタによる現像累積駆動時間Txのカウント動作をスタートさせる。ここで言うカウンタもまた、CPU100aによって構成されるソフトウェアカウンタであるが、当該CPU100aとは別に設けられるハードウェアカウンタであってもよい。そして、CPU100aは、処理をステップS15へ進める。
ステップS15において、CPU100aは、原稿の順番を表す変数nに、その初期値である1という値を設定する。そして、CPU100aは、処理をステップS1へ進める。
ステップS17において、CPU100aは、印刷ジョブに含まれる画像データのうちのn枚目の原稿の画像データを展開(解析)する。そして、CPU100aは、処理をステップS19へ進める。
ステップS19において、CPU100aは、ステップS17で展開されたn枚目の原稿の画像データに基づいて、厳密には当該画像データに含まれるピクセルデータに基づいて、より厳密には当該ピクセルデータから求められる印字率Rxに基づいて、必要トナー量Qyを算出する。そして、CPU100aは、処理をステップS21へ進める。
ステップS21において、CPU100aは、ステップS11で確認された放置時間Taと、前述のしきい値時間Tsとを、比較する。ここで、放置時間Taがしきい値時間Tsよりも短い場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置されていない場合は、CPU100aは、処理をステップS23へ進める。一方、放置時間Taがしきい値時間Ts以上である場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された場合は、CPU100aは、処理を後述するステップS29へ進める。
ステップS23において、CPU100aは、F1というフラグが0であるかどうかを判定する。このF1というフラグは、特定時間Tbが経過したかどうかを表す指標であり、言わば特定時間経過フラグである。たとえば、特定時間経過フラグF1が0である場合、当該特定時間経過フラグF1は、特定時間Tbが経過していないことを表す。そして、特定時間経過フラグF1が1である場合、当該特定時間経過フラグF1は、特定時間Tbが経過したことを表す。なお、印刷制御タスクが実行されるときに、特定時間経過フラグF1には、その初期値としての0が設定される。
このステップS23において、特定時間経過フラグF1が0である場合、つまり特定時間Tbが経過していない場合、CPU100aは、処理をステップS25へ進める。一方、特定時間経過フラグF1が1である場合、つまり特定時間Tbが経過した場合は、CPU100aは、処理を後述するステップS27へ進める。
ステップS25において、CPU100aは、特定時間経過フラグF1に1を設定する。そして、CPU100aは、処理をステップS27へ進める。
ステップS27において、CPU100aは、n枚目の原稿についての印刷を行う。ここでは、説明の便宜上、1枚の原稿についての印刷枚数が1枚であることを前提とする。そして、CPU100aは、処理を後述するステップS31へ進める。
また、CPU100aは、前述のステップS21からステップS29へ処理を進めた場合、当該ステップS29において、現像累積駆動時間Txと前述の特定時間Tbとを比較する。ここで、現像累積駆動時間Txが特定時間Tbよりも短い場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された直後から当該特定時間Tbがまだ経過していない場合は、CPU100aは、処理をステップS27へ進める。一方、現像累積駆動時間Txが特定時間Tb以上である場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された直後から当該特定時間Tbが経過した場合は、CPU100aは、処理を前述のステップS23へ進める。
ステップS31において、CPU100aは、前述の式1に基づいて、第1補給量Q1を算出する。そして、CPU100aは、処理をステップS33へ進める。
ステップS33において、CPU100aは、特定時間経過フラグF1が1であるかどうかを判定する。ここで、特定時間経過フラグF1が1である場合、つまり特定時間Tbが経過した場合、CPU100aは、処理をステップS35へ進める。一方、特定時間経過フラグF1が0である場合、つまり特定時間Tbが経過していない場合は、CPU100aは、処理を後述するステップS39へ進める。
ステップS35において、CPU100aは、前述のステップS31で算出された第1補給量Q1分のトナーを現像装置50へ補給し、厳密にはそうするようにトナー供給モータ374を制御する。そして、CPU100aは、処理をステップS37へ進める。
ステップS37において、CPU100aは、前述の式2によって表される、つまり必要トナー量Qyから第1補給量Q1が差し引かれた、第2補給量Q2分のトナーを現像装置50へ補給する。厳密に言えば、CPU100aは、トナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdが基準値Sdaと等価になるようにトナー供給モータ374を制御し、その結果、第2補給量Q2分のトナーが現像装置50へ補給される。このステップS37の実行後、CPU100aは、処理を後述するステップS41へ進める。
これに対して、CPU100aは、前述のステップS33からステップS39へ処理を進めた場合、当該ステップS39において、ステップS35と同様の要領により、第1補給量Q1分のトナーを現像装置50へ補給し、厳密にはそうするようにトナー供給モータ374を制御する。そして、CPU100aは、処理をステップS41へ進める。すなわち、CPU100aは、特定時間Tbが経過していない場合は、ステップS39を実行することにより、第1補給量Q1分のトナーを現像装置50へ補給するものの、ステップS37と同様の処理は実行せず、つまり第2補給量Q2分のトナーの現像装置50への補給は実行せず、処理をステップS41へ進める。
ステップS41において、CPU100aは、全ての原稿についての印刷が終了したかどうかを判定する。ここで、全ての原稿についての印刷が終了した場合、CPU100aは、印刷制御タスクを終了する。一方、全ての原稿についての印刷がまだ終了していない場合は、CPU100aは、処理をステップS43へ進める。
ステップS43において、CPU100aは、原稿の順番を表す変数nの値をインクリメントする。そして、CPU100aは、処理をステップS17へ戻す。
なお前述したように、ここでは、1枚の原稿についての印刷枚数が1枚であることを前提とし、ゆえに、1枚の用紙に印刷が行われるたびに、トナー補給装置37から現像装置50へトナーが補給される。これに代えて、2枚以上の所定枚数の用紙に印刷が行われるたびに、トナー補給装置37から現像装置50へトナーが補給されるように、構成されてもよい。
以上のように、本第1実施例によれば、画像データ(印字率Rx)に基づいて必要トナー量Qyが算出され、この必要トナー量Qyのうちの第1補給量Q1分のトナーが補給されるとともに、当該必要トナー量Qyのうちの残りの第2補給量Q2分のトナーがトナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdに基づいて補給される。言い換えれば、画像データに基づく第1補給量Q1と、トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2とが、所定の比率Q1:Q2となるように設定され、これら第1補給量Q1と第2補給量Q2との合算量のトナーが現像装置50へ補給される。ただし、画像形成装置10が所定のしきい値時間Ts以上にわたって継続して使用されていない状態であって、その直後に画像形成処理が開始されてから特定時間Tbが経過するまでの間は、トナー濃度検出値Sdが不適切(不正確)であるため、この不適切なトナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2分のトナー補給については、不実行とされる。これにより、常に適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
本第1実施例において、とりわけ印刷制御タスクのステップS19を実行するCPU100aは、つまり必要トナーQyを算出するCPU100aは、本開示に係る必要トナー量算出手段の一例である。そして、印刷制御タスクのステップS35を実行するCPU100aは、つまり第1補給量Q1分のトナーを現像装置50へ補給するようにトナー供給モータ374を制御するCPU100aは、本開示に係る第1補給制御手段の一例である。さらに、印刷制御タスクのステップS37を実行するCPU100aは、つまり第2補給量Q2分のトナーを現像装置50へ供給するように、厳密にはトナー濃度センサ524のトナー濃度検出値Sdが基準値Sdaと等価になるように、トナー供給モータ374を制御するCPU100aは、本開示に係る第2補給制御手段の一例である。
[第2実施例]
次に、本開示の第2実施例について、説明する。
本第2実施例においては、放置時間Ta(の長さ)に基づいて、特定時間Tbが設定(変更)される。たとえば、放置時間Taが6時間以上かつ12時間未満である場合、特定時間Tbは3分間に設定され、放置時間Taが12時間以上である場合、特定時間Tbは6分間に設定される。このように、放置時間Taの長さによって特定時間Tbの長さを設定する点が、第1実施例と異なる。そのため、この放置時間Taに応じて特定時間Tbを設定する処理について、ここでは詳しく説明する。
本第2実施例においては、印刷制御タスクのステップS11とステップS13との間に、図10に示されるステップS51が設けられる。すなわち、CPU100aは、ステップS11において、放置時間Taを確認した後、処理をステップS51へ進める。そして、CPU100aは、ステップS51において、ステップS11で確認された放置時間Taに基づいて、特定時間Tbを設定する。その上で、CPU100aは、処理をステップS13へ進める。
なお、本第2実施例では、放置時間Taの長さに応じて特定時間Tbを設定したが、別の例として、放置時間Taに代えて、温度検出部110aにより検出される温度θに基づいて、特定時間を設定してもよい。たとえば、温度θが10℃未満である場合、特定時間Tbを2分間に設定し、温度θが10℃以上かつ50℃未満である場合、特定時間Tbを4分間に設定し、温度θが50℃以上である場合、特定時間Tbを6分間に設定してもよい。
また、湿度検出部110bにより検出される湿度ρに基づいて、特定時間Tbを設定してもよい。たとえば、湿度ρが30%未満である場合、特定時間Tbを2分間に設定し、湿度ρが30%以上かつ60%未満である場合、特定時間Tbを4分間に設定し、湿度ρが60%以上である場合、特定時間Tbを6分間に設定してもよい。
加えて、放置時間Taと温度θとの組合せ、あるいは、放置時間Taと湿度ρとの組合せ、さらには、温度θと湿度ρとの組合せに基づいて、特定時間Tbを設定してもよい。さらに加えて、放置時間Taと温度θと湿度ρとの組合せに基づいて、特定時間Tbを設定してもよいし、それ以外のパラメータに基づいて、特定時間Tbを設定してもよい。
このように、本第2実施例によれば、制御部100は、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータ(第2パラメータ)の一部または全部に基づいて、特定時間Tbを設定する。これにより、より適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
[第3実施例]
次に、本開示の第3実施例について、説明する。
本第3実施例では、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdが、厳密には当該変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|が、所定の変動しきい値D以下となった時点を、特定時間Tbの終点とする。言い換えれば、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|が所定の変動しきい値D以下となった時点で、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なして、それまで停止していた第2補給量Q2分のトナー補給を開始する。この点で、本第3実施例は、前述の第1実施例および第2実施例と異なる。
ここで言うトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdとは、n枚目の画像形成中のトナー濃度検出値Sdを含む直近のm枚(つまりn-(m-1)枚目~n枚目の)分のトナー濃度検出値Sdの平均値(移動平均値)Sdbと、当該トナー濃度検出値Sdの基準値Sda(たとえばデジタル値の128)との差であり、次の式3によって求められる。また、mの値としては、たとえば3~5が適当である。そして、変動しきい値Dは、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したかどうかの判断基準となる値であり、たとえばデジタル値として3である。
《式3》
ΔSd=Sdb-Sda
このような本第3実施例においては、印刷制御タスクのステップS13が当該印刷制御タスクから排除される。その上で、ステップS29に代えて、図11に示されるステップS61~ステップS65が設けられる。
すなわち、制御部100のCPU100aは、前述のステップS21において、放置時間Taがしきい値時間Tsよりも長い場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された場合、処理をステップS61へ進める。そして、CPU100aは、ステップS61において、特定時間経過フラグF1が0であるかどうかを判定する。ここで特定時間経過フラグF1が0である場合、つまり特定時間Tbが経過していない場合、CPU100aは、処理をステップS63へ進める。一方、特定時間経過フラグF1が1である場合、つまり特定時間Tbが経過した場合は、CPU100aは、処理を前述のステップS27へ進める。
ステップS63において、CPU100aは、前述の式3に基づいて、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdを算出する。そして、CPU100aは、処理をステップS65へ進める。
ステップS65において、CPU100aは、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|と変動しきい値Dとを比較する。ここで、変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|が変動しきい値D以下である場合、つまりトナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる場合、CPU100aは、処理を前述のステップS25へ進める。一方、変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|が変動しきい値Dよりも大きい場合、つまりトナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なすことができない場合は、CPU100aは、処理を前述のステップS27へ進める。
このように、本第3実施例によれば、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる時点が、特定時間Tbの終点とされる。したがってたとえば、画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された直後であっても、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定しているときには、第2補給量Q2分のトナー補給が行われ、ゆえに、より適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
なお、本第3実施例においては、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|が変動しきい値D以下である場合に、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされたが、これとは別の要領により、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したかどうかが判断されてもよい。たとえば、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdの算出式である式3において、直近のm枚分のトナー濃度検出値Sdの平均値Sdbに代えて、現在のトナー濃度検出値Sdが適用されてもよい。すなわち、現在のトナー濃度検出値Sdと基準値Sdaとの差(=Sd-Sda)が当該トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdとされ、この変動量ΔSdの絶対値|ΔSd|と変動しきい値Dとの比較に基づいて、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したかどうかが判断されてもよい。あるいは、トナー濃度検出値Sdが、基準値Sdを中心とする所定の範囲内にあるときに、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされてもよい。ここで言う所定の範囲としては、基準値Sd±3程度が適当である。
[第4実施例]
次に、本開示の第4実施例について、説明する。
前述の第1実施例では、特定時間Tbにおいて第2補給量Q2分のトナー補給が不実行とされたが、本第4実施例では、特定時間Tbにおいて現像累積駆動時間Txおよび湿度ρに応じて第2補給量Q2が適宜に補正され、詳しくは第2補給量Q2に第2補給量補正係数β2が乗ぜられることで、補正後第2補給量Q2’が算出され、この補正後第2補給量Q2’分のトナーが補給される。そのために、条件判定用として、図12に示される第2補給量補正テーブル200が設けられる。この第2補給量補正テーブル200は、印刷制御プログラムに組み込まれる。併せて、補正後第2補給量Q2’が次の式4に基づいて算出される。
《式4》
Q2’=Q2×β2
すなわち、湿度ρが比較的に高い低湿環境にある場合は、現像累積駆動時間Txが3分間よりも短い時間帯は、第2補給量補正係数β2として30%という値が適用された式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’が算出される。そして、現像累積駆動時間Txが3分間以上の時間帯は、第2補給量補正係数β2として60%という値が適用された式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’が算出される。要するに、低湿環境にある場合は、トナー濃度検出値Sdが比較的に正確であり、また、現像累積駆動時間Txが長いほど、当該トナー濃度検出値Sdが正確であることから、これに応じて、第2補給量Q2が適宜に補正され、その補正後第2補給量Q2’分のトナーが補給される。なお、低湿環境とは、たとえば湿度ρが30%未満の環境である。
また、湿度ρが標準的である場合は、現像累積駆動時間Txが3分間よりも短い時間帯は、第2補給量補正係数β2として20%という値が適用された式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’が算出される。そして、現像累積駆動時間Txが3分間以上の時間帯は、第2補給量補正係数β2として40%という値が適用された式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’が算出される。要するに、湿度ρが標準的である場合は、前述の低湿環境にある場合ほどではないものの、トナー濃度検出値Sdが比較的に正確であり、また、現像累積駆動時間Txが長いほど、当該トナー濃度検出値Sdの誤差が正確であることから、これに応じて、第2補給量Q2が適宜に補正され、その補正後第2補給量Q2’分のトナーが補給される。なお、標準的な湿度ρとは、たとえば30%以上かつ60%未満の湿度ρである。
さらに、湿度ρが比較的に高い高湿環境にある場合は、現像累積駆動時間Txが3分間よりも短い時間帯であっても、当該現像累積駆動時間Txが3分間以上の時間帯であっても、第2補給量補正係数β2として0%という値が適用された式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’が算出され、つまり補正後第2補給量Q2’が0となる。要するに、高湿環境にある場合は、トナー濃度検出値Sdが不正確であることから、この不正確なトナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2分のトナー補給が不実行とされる。なお、高湿環境とは、湿度ρが60%以上の環境である。
本第4実施例における補正後第2補給量Q2’分のトナー補給は、次のような要領により実現される。
すなわち、本第4実施例における現像装置50内に収容される現像剤の基準量は、たとえば200gである(この値は、画像形成装置10の機種によって変わる)。この200gという基準量の現像剤に対して、トナー濃度センサ524は、たとえばそのトナー濃度検出値Sdが15変化すると、トナー濃度T/Dが1%変化するような特性を有する。このことから、トナー濃度検出値Sdが1増えると、トナー量が0.13g(=200g×0.01/15)だけ減ったものと推測し得るので、当該トナー濃度検出値Sd(の変化)を基に、第2補給量Q2分のトナーが補給されたかどうかを判定することができ、換言すれば補正後第2補給量Q2’分のトナーが補給されたかどうかを判定することができる。
ただし、第2補給量Q2は、必要トナー量Qyの5%に相当する量であり、印字率Rxが100%の場合でも、0.018g(=0.370g×0.05:図5参照)であり、この値は、前述のトナー濃度検出値Sdが1増えたときのトナー量(0.13g)よりも小さい。このため、1枚分の画像形成処理が行われるだけでは、トナー濃度検出値Sdを基に、第2補給量Q2分のトナーが補給されたかどうかを判定することはできず、したがって当然に、補正後第2補給量Q2’分のトナーが補給されたかどうかを判定することもできない。
そこで、本第4実施例では、複数枚の画像形成処理が行われることによって、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaよりも所定値Sxだけ大きい値になるまでは、当該トナー濃度検出値Sdに基づくトナー補給は行わず、つまり補正後第2補給量Q2’分のトナー補給は行わない。具体的にはたとえば、所定値Sxを10として、トナー濃度検出値Sdが基準値Sda(たとえば128)よりも当該所定値Sxだけ大きい値(たとえば138)になるまでは、当該トナー濃度検出値Sdに基づくトナー補給は行わない。そしてたとえば、補正後第2補給量Q2’が第2補給量Q2の30%に相当する値である場合は、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaよりも所定値Sxだけ大きい値になった時点で、(第1補給量Q1分のトナー補給とは別に)トナー補給を開始して、当該トナー濃度検出値Sdが所定値Sxの30%に相当する値(つまり3)だけ低下した(つまり135となった)時点で、トナー補給を停止する。これにより、第2補給量Q2の30%の値に相当する補正後第2補給量Q2’分のトナー補給が行われることになる。またたとえば、補正後第2補給量Q2’が第2補給量Q2の60%である場合も同様に、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaよりも所定値Sxだけ大きい値になった時点で、(第1補給量Q1分のトナー補給とは別に)トナー補給を開始して、当該トナー濃度検出値Sdが所定値Sxの60%に相当する値(つまり6)だけ低下した(つまり132となった)時点で、トナー補給を停止する。これにより、第2補給量Q2の60%の値に相当する補正後第2補給量Q2’分のトナー補給が行われることになる。
本第4実施例では、このような要領により、補正後第2補給量Q2’分のトナー補給が実現される。
本第4実施例においては、印刷制御タスクのステップS39とステップS41との間に、図13に示されるステップS81~ステップS91が設けられる。すなわち、CPU100aは、ステップS39において、第1補給量Q1分のトナーを現像装置50へ補給した後、処理をステップS81へ進める。そして、CPU100aは、ステップS81において、トナー濃度検出値Sdと、基準値Sdaに前述の所定値Sxを加算した値(Sda+Sx)とを、比較する。ここで、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaに所定値Sxを加算した値以上である場合、つまりトナー濃度検出値Sdが基準値Sdaよりも所定値Sxだけ大きい値に到達した場合、CPU100aは、処理をステップS83へ進める。一方、トナー濃度検出値Sdが基準値Sdaに所定値Sxを加算した値よりも小さい場合、つまりトナー濃度検出値Sdが基準値Sdaよりも所定値Sxだけ大きい値に到達していない場合は、CPU100aは、処理を前述のステップS41へ進める。
ステップS83において、CPU100aは、環境情報を確認し、ここでは、湿度ρを確認する。そして、CPU100aは、処理をステップS85へ進める。
ステップS85において、CPU100aは、前述(図12)の第2補給量補正テーブル200を参照して、現時点での現像累積駆動時間Txと、ステップS83で確認した湿度ρと、に応じた第2補給量補正係数β2を特定する。そして、CPU100aは、処理をステップS87へ進める。
ステップS87において、CPU100aは、前述の式4に基づいて、補正後第2補給量Q2’を算出し、つまり第2補給量Q2を補正する。そして、CPU100aは、処理をステップS89へ進める。
ステップS89において、CPU100aは、ステップS87で算出された補正後第2補給量Q2’が0(ゼロ)でないかどうかを判定する。ここで、補正後第2補給量Q2’が0でない場合、CPU100aは、処理をステップS91へ進める。一方、補正後第2補給量Q2’が0である場合は、CPU100aは、処理をステップS41へ進める。
ステップS91において、CPU100aは、補正後第2補給量Q2’分のトナーを現像装置50へ補給する。この補正後第2補給量Q2’分のトナー補給要領については、前述した通りである。このステップS91の実行後、CPU100aは、処理をステップS41へ進める。
このように、本第4実施例によれば、特定時間Tbにおける第2補給量Q2が補正後第2補給量Q2’として現像累積駆動時間Txおよび湿度ρに応じて適宜に補正される。したがって、特定時間Tbにおいて、より適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
なお、本第4実施例において、印刷制御タスクのステップS83~ステップS87を実行するCPU100aは、本開示に係る第2補正手段の一例である。
また、図12に示される第2補給量補正テーブル200の内容は、一例であり、これに限定されない。
さらに、本第4実施例においては、湿度ρに代えて、もしくは、当該湿度ρに加えて、温度θやその他の適宜のパラメータが、第2補給量補正係数β2の特設定に適用されてもよい。すなわち、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータ(第1パラメータ)の一部または全部に基づいて、第2補給量補正係数β2が特定され、ひいては補正後第2補給量Q2’が算出されてもよい。
加えて、本第4実施例においても、第2実施例と同様に、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータの一部または全部に基づいて、特定時間Tbが設定されてもよい。あるいは、第3実施例と同様に、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる時点が、特定時間Tbの終点とされてもよい。
[第5実施例]
次に、本開示の第5実施例について、説明する。
本第5実施例においては、特定時間Tbにおける第1補給量Q1がトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じて適宜に補正される。つまり、前述の式3で求められたトナー濃度検出値Sdの変動量に応じて、第1補給量Q1が補正される。詳しくは、次の式5のように、第1補給量Q1にβ1という第1補給量補正係数を乗じた値を補正後第1補給量Q1’として算出し、この補正後第1補給量Q1のトナー量を現像装置50に供給するように制御される。ここで第1補給量補正係数β1は、図14に示される第1補給量補正テーブル300の如く、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じて決められた変数である。
《式5》
Q1’=Q1×β1
ここで、図15に示される第1補給量補正係数β1について、詳しく説明する。トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdがマイナスである場合には、とりわけ当該変動量ΔSdが小さいほど、現像剤に含まれるトナーが過剰であるものと推測される。したがって、式5に基づいて、第1補給量Q1が小さくなるように、当該第1補給量Q1が適宜に補正され、つまり100%よりも小さい値の第1補給量補正係数β1が第1補給量Q1に乗ぜられる。
これに対して、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdがプラスである場合は、とりわけ当該変動量ΔSdが大きいほど、現像剤に含まれるトナーが不足しているものと推測される。したがって、式5に基づいて、第1補給量Q1が大きくなるように、当該第1補給量Q1が適宜に補正され、つまり100%よりも大きい値の第1補給量補正係数β1が第1補給量Q1に乗ぜられる。
なお、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdが0または0に近い値である場合は、たとえば0~3という範囲内である場合は、当該トナー濃度検出値Sdが比較的に安定しているものと推測される。この場合は、第1補給量補正係数β1として100%という値が第1補給量Q1に乗ぜられ、つまり式5に基づく補正後第1補給量Q1’は第1補給量Q1と等価になり、換言すれば第1補給量Q1は補正されない。
このような本第5実施例においては、印刷制御タスクのステップS29のYESの場合とステップS27との間に、図15に示されるステップS101~ステップS105が設けられる。
すなわち、CPU100aは、ステップS29において、現像累積駆動時間Txが特定時間Tbよりも短い場合、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された直後から当該特定時間Tbがまだ経過していない場合、処理をステップS101へ進める。そして、CPU100aは、ステップS101において、前述の式3に基づいて、トナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdを算出した後、処理をステップS103へ進める。
ステップS103において、CPU100aは、第1補給量補正テーブル300を参照して、ステップS101で算出されたトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じた第1補給量補正係数β1を特定する。そして、CPU100aは、処理をステップS105へ進める。
ステップS105において、CPU100aは、前述の式5に基づいて、補正後第1補給量Q1’を算出し、つまり第1補給量Q1を補正する。そして、CPU100aは、処理をステップS27へ進める。
併せて、本第5実施例においては、印刷制御タスクのステップS39に代えて、図16に示されるステップS111が設けられる。
すなわち、CPU100aは、ステップS33において、特定時間経過フラグF1が0である場合、つまり特定時間Tbが経過していない場合は、処理をステップS111へ進める。そして、CPU100aは、ステップS111において、前述のステップS105で算出された補正後第1補給量Q1’分のトナーを現像装置50へ補給する。そして、CPU100aは、処理をステップS41へ進める。
このように、本第5実施例によれば、特定時間Tbにおける第1補給量Q1がトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じて適宜に補正される。これにより、特定時間Tbにおいて、さらに適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
なお、本第5実施例において、印刷制御タスクのステップS101~ステップS105を実行するCPU100aは、本開示に係る第1補正手段の一例である。
また、本第5実施例においても、第2実施例と同様に、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータの一部または全部に基づいて、特定時間Tbが設定されてもよい。あるいは、第3実施例と同様に、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる時点が、特定時間Tbの終点とされてもよい。
[第6実施例]
次に、本開示の第6実施例について、説明する。
本第6実施例においては、印字率Rxが比較的に低い、いわゆる低印字率の状態が連続する場合に、当該低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、第1補給量Q1が適宜に補正され、詳しくは前述の第1補給量算出係数α1が適宜に設定される。そのために、図17に示される低印字率連続時テーブル400が設けられる。この低印字率連続時テーブル400は、印刷制御プログラムに組み込まれる。
すなわち、低印字率状態が連続すると、現像装置50(第1室502および第2室504)内の現像剤の流動性が低下して、当該現像剤に含まれるキャリアのかさ密度が低くなる。その結果、トナー濃度検出値Sdが本来の値よりも小さくなり、当該トナー濃度検出値Sdに基づく第2補給量Q2が抑制されてしまう。これにより、実際のトナー濃度T/Dが低下し、ひいては用紙に形成される画像の濃度が低下する虞がある。
この不都合を回避するために、低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、第1補給量Q1が適宜に補正され、詳しくは当該低印字率状態の連続時間Tzが長いほど、第1補正量算出係数α1が大きめの値に設定され、これにより、第1補給量Q1が大きくなるように補正される。これに伴い、第2補正量Q2も適宜に補正され、詳しくは低印字率状態の連続時間Tzが長いほど、当該第2補正量Q2が小さくなるように補正される。言い換えれば、低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、必要トナー量Qyに対する第1補給量Q1と第2補給量Q2との比率Q1:Q2が適宜に補正される。
たとえば、低印字率状態の連続時間Tzが15分間未満である場合は、第1補正量算出係数α1として、95%という言わば当該第1補正量算出係数α1の標準値が設定される。これにより、第1補給量Q1は、必要トナー量Qyの95%に相当する値となり、第2補給量Q2は、必要トナー量Qyの5%に相当する値となる。言い換えれば、必要トナー量Qyに対する第1補給量Q1と第2補給量Q2との比率Q1:Q2が、95%:5%になる。
そして、低印字率状態の連続時間Tzが15分間以上かつ30分間未満である場合は、第1補正量算出係数α1として、当該第1補正量算出係数α1の標準値(95%)よりも少し大きい96%という値が設定される。これにより、第1補給量Q1は、必要トナー量Qyの96%に相当する値となり、第2補給量Q2は、必要トナー量Qyの4%に相当する値となる。言い換えれば、必要トナー量Qyに対する第1補給量Q1と第2補給量Q2との比率Q1:Q2が、96%:4%になる。
さらに、低印字率状態の連続時間Tzが30分間以上である場合は、第1補正量算出係数α1として、当該第1補正量算出係数α1の標準値(95%)よりもさらに大きい97%という値が設定される。これにより、第1補給量Q1は、必要トナー量Qyの96%に相当する値となり、第2補給量Q2は、必要トナー量Qyの3%に相当する値となる。言い換えれば、必要トナー量Qyに対する第1補給量Q1と第2補給量Q2との比率Q1:Q2が、97%:3%になる。
なお、低印字率状態であるかどうかは、たとえば必要トナー量Qyと所定の補給量しきい値Qsとの比較に基づいて判定される。具体的には、必要トナー量Qyが補給量しきい値Qs以下である場合に、低印字率状態であるものと判定される。そして、必要トナー量Qyが補給量しきい値Qsよりも大きい場合に、低印字率状態ではないものと判定される。補給量しきい値Qsは、たとえば0.011gである。この0.011gという値は、これをA4サイズの用紙に対する印字率Rxに換算すると、3%に相当する。この補給量しきい値Qsの値は、一例であり、これに限らない。また、印字率Rxと所定の印字率しきい値Rsとの比較に基づいて、低印字率状態であるかどうかの判定が行われてもよい。
このような本第6実施例においては、印刷制御タスクのステップS23の直前に、図18に示されるステップS121~ステップS135が設けられる。
すなわち、CPU100aは、前述のステップS21において、放置時間Taがしきい値時間Tsよりも短い場合に、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置されていない場合に、処理をステップS121へ進める。あるいは、CPU100aは、前述のステップS29において、現像累積駆動時間Txが特定時間Tb以上である場合に、つまり画像形成装置10がしきい値時間Ts以上にわたって放置された直後から当該特定時間Tbが経過した場合に、処理をステップS121へ進める。
ステップS121において、CPU100aは、必要トナー補給量Qyと所定の補給量しきい値Qsとを比較する。ここで、必要トナー量Qyが補給量しきい値Qs以下である場合、つまり低印字率状態にある場合、CPU100aは、処理をステップS123へ進める。一方、必要トナー量Qyが補給量しきい値Qsよりも大きい場合、つまり低印字率状態ではない場合、CPU100aは、処理を後述するステップS131へ進める。
ステップS123において、CPU100aは、F3というフラグが0であるかどうかを判定する。このフラグF3は、これまでの状態が低印字率状態であったかどうかを表す指標であり、言わば低印字率フラグである。たとえば、低印字率フラグF3が0である場合、当該低印字率フラグF3は、これまでの状態が低印字率状態ではなかったことを表す。そして、低印字率フラグF3が1である場合、当該低印字率フラグF3は、これまでの状態が低印字率状態であったことを表す。なお、印刷制御タスクが実行されるときに、低印字率フラグF3には、その初期値としての0が設定される。
このステップS123において、低印字率フラグF3が0である場合、つまりこれまでの状態が低印字率状態でなかった場合、CPU100aは、処理をステップS125へ進める。一方、低印字率フラグF3が1である場合、つまりこれまでの状態が低印字率状態であった場合は、CPU100aは、処理を後述するステップS129へ進める。
ステップS125において、CPU100aは、低印字率状態の連続時間Tzをカウントするための不図示のカウンタをリセットするとともに、当該カウンタによる低印字率状態の連続時間Tzのカウント動作をスタートさせる。ここで言うカウンタは、CPU100aによって構成されるソフトウェアカウンタであるが、当該CPU100aとは別に設けられるハードウェアカウンタであってもよい。そして、CPU100aは、処理をステップS127へ進める。
ステップS127において、CPU100aは、低印字率フラグF3に1を設定する。そして、CPU100aは、処理をステップS129へ進める。
ステップS129において、CPU100aは、低印字率連続時テーブル400を参照して、今現在の低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、第1補正量算出係数α1を設定(選定)する。そして、CPU100aは、処理を前述のステップS23へ進める。
これに対して、CPU100aは、前述のステップS121からステップS131へ処理を進めた場合、当該ステップS131において、低印字率フラグF3が0であるかどうかを判定する。ここで、低印字率フラグF3が0である場合、つまりこれまでの状態が低印字率状態でなかった場合、CPU100aは、処理をステップS133へ進める。一方、低印字率フラグF3が1である場合、つまりこれまでの状態が低印字率状態であった場合は、CPU100aは、処理を後述するステップS135へ進める。
ステップS133において、CPU100aは、第1補正量算出係数α1に標準値としての95%という値を設定する。そして、CPU100aは、処理を前述のステップS23へ進める。
これに対して、CPU100aは、ステップS131からステップS135へ処理を進めた場合、当該ステップS135において、低印字率フラグF3に0を設定する。そして、CPU100aは、処理をステップS133へ進める。
このように、本第6実施例によれば、低印字率状態が連続する場合に、当該低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、第1補給量Q1が適宜に補正され、これに伴い、第2補正量Q2も適宜に補正される。したがって、低印字率状態が連続する場合であっても、常に適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
なお、本第6実施例において、印刷制御タスクのステップS129を実行するCPU100aは、本開示に係る第3補正手段の一例である。
また、本第6実施例においても、第2実施例と同様に、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータの一部または全部に基づいて、特定時間Tbが設定されてもよい。あるいは、第3実施例と同様に、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる時点が、特定時間Tbの終点とされてもよい。さらに、第4実施例と同様に、特定時間Tbにおける第2補給量Q2が現像累積駆動時間Txおよび湿度ρに応じて適宜に補正されてもよい。加えて、第5実施例と同様に、特定時間Tbにおける第1補給量Q1がトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じて適宜に補正されてもよい。
[第7実施例]
次に、本開示の第7実施例について、説明する。
本第7実施例は、前述のプロセスコントロールが設けられていない場合を前提とする。この場合は、プロセスコントロールが設けられている場合に比べて、必要トナー量Qyに含まれる誤差が大きく、たとえば±20%程度であるものと推定される。したがって、本第7実施例においては、第1補給量算出係数α1の標準値が80%とされる。その結果、第1補給量Q1は、必要トナー量Qyの80%に相当する値となり、第2補給量Q2は、必要トナー量Qyの20%に相当する値となる。これにより、プロセスコントロールが設けられていない場合であっても、常に適切な量のトナーが現像装置50へ補給される。
すなわち、第7実施例によれば、プロセスコントロールが設けられていない場合に、適切に対応することができる。
なお、本第7実施例においても、第2実施例と同様に、放置時間Taと温度θと放置時間Taとを含む複数のパラメータの一部または全部に基づいて、特定時間Tbが設定されてもよい。あるいは、第3実施例と同様に、トナー濃度検出値Sdが比較的に安定したものと見なされる時点が、特定時間Tbの終点とされてもよい。さらに、第4実施例と同様に、特定時間Tbにおける第2補給量Q2が現像累積駆動時間Txおよび湿度ρに応じて適宜に補正されてもよい。加えて、第5実施例と同様に、特定時間Tbにおける第1補給量Q1がトナー濃度検出値Sdの変動量ΔSdに応じて適宜に制御されてもよい。
また、本第7実施例においても、本第6実施例と同様に、低印字率状態が連続する場合に、当該低印字率状態の連続時間Tzに基づいて、第1補給量Q1が適宜に補正されてもよい。ただし、この場合は、図19に示される低印字率連続時テーブル400が用いられる。
[その他の適用例]
以上の各実施例は、本発明の具体例であり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。これら各実施例以外の局面にも、本開示を適用することができる。
たとえば、各実施例においては、トナー補給装置37から現像装置50へトナーが補給される構成を例に挙げて説明したが、これに限らず、トナーとキャリアとを含む現像剤が当該現像装置50へ供給される構成にも、本開示を適用することができる。
また、各実施例においては、タンデム方式のカラーの画像形成部26を採用する画像形成装置10を例に挙げたが、ロータリ方式のカラーの画像形成部を採用する画像形成装置にも、本開示を適用することができる。さらに、モノクロの画像形成装置にも、本開示を適用することができる。
加えて、各実施例における画像形成装置10は、複合機であるが、プリンタ専用機やコピー専用機、ファクス専用機などの当該複合機以外の画像形成装置にも、本開示を適用することができる。
そして、本開示は、画像形成装置という装置の形態に限らず、画像形成装置におけるトナー補給制御方法という方法の形態によっても、提供することができる。
10 … 画像形成装置
26 … 画像形成部
37 … トナー補給装置
46 … 感光体ドラム
50 … 現像装置
63 … トナーカートリッジ
100 … 制御部
100a … CPU
100b … 主記憶部
110 … 環境監視部
110a … 温度検出部
110b … 湿度検出部
372 … 供給スクリュ
374 … トナー供給モータ
502 … 第1室
504 … 第2室
524 … トナー濃度センサ
Q1 … 第1補給量
Q2 … 第2補給量
Qz … 適正補給量

Claims (10)

  1. トナーを含む現像剤が収容される収容部を有し、画像データに基づいて像担持体に形成された潜像を当該トナーにより現像する現像手段、
    前記収容部内の前記現像剤に含まれている前記トナーの濃度を検出するトナー濃度検出手段、
    前記トナーが収容されたトナー容器を有し、当該トナー容器内の当該トナーを前記収容部へ補給するトナー補給手段、
    前記画像データに基づいて前記現像に必要な前記トナーの量である必要トナー量を算出する必要トナー量算出手段、
    前記必要トナー量のうちの第1補給量分の前記トナーを前記収容部へ補給するよう前記トナー補給手段を制御する第1補給制御手段、および、
    前記必要トナー量のうちの前記第1補給量が差し引かれた第2補給量分の前記トナーを前記トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値に基づいて前記収容部へ補給するよう前記トナー補給手段を制御する第2補給制御手段を備える、画像形成装置。
  2. 前記第1補給量は、前記第2補給量よりも大きい、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2補給制御手段は、前記画像形成装置が使用されずに継続して放置された時間である放置時間が所定のしきい値時間以上である場合に、前記現像が開始されてから所定の特定時間が経過するまでの間、前記トナー補給手段による前記第2補給量分の前記トナーの前記収容部への補給を不実行とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー濃度検出値の変動量に基づいて前記特定時間における前記第1補給量を補正する第1補正手段をさらに備える、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置が使用されずに継続して放置された時間である放置時間が所定のしきい値時間以上である場合に、前記現像が開始されてから所定の特定時間が経過するまでの間、当該現像が開始された時点を基点とする経過時間と所定の環境要素とを含む複数の第1パラメータの一部または全部に基づいて前記第2補給量を補正する第2補正手段をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記放置時間と所定の環境要素とを含む複数の第2パラメータの一部または全部に応じた前記特定時間が設定される、請求項3から5までのいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記トナー濃度検出値の変動量が所定の変動しきい値以下となった時点が前記特定時間の終点とされる、請求項3から5までのいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 低印字率状態が連続した場合に、当該低印字率状態の連続時間に基づいて前記第1補給量を補正する第3補正手段をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1補給量は、一定の前記画像データに対して前記トナーの消費量が一定となるように前記現像手段を含む所定の画像形成要素の駆動パラメータを調整する自動濃度調整機能の有無に応じた値に設定される、請求項1に記載の画像形成装置。
  10. トナーを含む現像剤が収容される収容部を有し、画像データに基づいて像担持体に形成された潜像を当該トナーにより現像する現像手段、
    前記収容部内の前記現像剤に含まれている前記トナーの濃度を検出するトナー濃度検出手段、および、
    前記トナーが収容されたトナー容器を有し、当該トナー容器内の当該トナーを前記収容部へ補給するトナー補給手段を備える画像形成装置におけるトナー補給制御方法であって、
    前記画像データに基づいて前記現像に必要な前記トナーの量である必要トナー量を算出する必要トナー量算出ステップ、
    前記必要トナー量のうちの第1補給量分の前記トナーを前記収容部へ補給するよう前記トナー補給手段を制御する第1補給制御ステップ、および、
    前記必要トナー量のうちの前記第1補給量が差し引かれた第2補給量分の前記トナーを前記トナー濃度検出手段によるトナー濃度検出値に基づいて前記収容部へ補給するよう前記トナー補給手段を制御する第2補給制御ステップを含む、トナー補給制御方法。
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