JP2024083794A - 電源制御装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024083794000001
【課題】減電状態からの復帰時における出力電圧のオーバシュート等を抑制する。
【解決手段】スイッチング制御回路を含むスイッチング電源装置は入力電圧を降圧して出力電圧を生成する。出力電圧に応じた帰還電圧と対比電圧との誤差に応じて制御信号を生成し、制御信号に基づき出力段をスイッチング駆動する。スイッチング制御回路は、所定の基準電圧を対比電圧として用いて制御信号を生成する基本制御、又は、基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧(VSS)を対比電圧として用いて制御信号を生成するソフトスタート制御を実行する。ソフトスタート制御を経て基本制御を実行開始した後、減電状態の検出を経て減電状態が解消されたとき、再度、ソフトスタート制御を経てから基本制御を実行する。
【選択図】図4

Description

本開示は、電源制御装置に関する。
入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源装置において、出力段のスイッチングを制御する電源制御装置が使用される。
特開2020-89043号公報
基本的には入力電圧は一定電圧値を有し、このとき、電源制御装置は出力電圧を所望電圧にて安定化させることができる。但し、入力電圧が一時的に低下する減電状態が発生することもある。入力電圧の一時的な低下を経て入力電圧が元の電圧レベルに復帰したとき、出力電圧にオーバシュート又はリンギングが発生することがある。出力電圧におけるオーバシュート又はリンギングは、出力電圧を受けて駆動する負荷に悪影響を与え得る。
本開示は、減電状態からの復帰時における出力電圧のオーバシュート又はリンギングの抑制に寄与する電源制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る電源制御装置は、入力電圧を降圧して出力電圧を生成するスイッチング電源装置の出力段を制御する電源制御装置であって、前記出力電圧に応じた帰還電圧を対比電圧と比較し、前記帰還電圧及び前記対比電圧間の誤差に応じて制御信号を生成するよう構成されたスイッチング制御回路と、前記制御信号に基づき前記出力段をスイッチング駆動するよう構成されたドライバと、を備え、前記スイッチング制御回路は、所定の基準電圧を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成する基本制御、又は、前記基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成するソフトスタート制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記電源制御装置に対する前記入力電圧の投入後、前記ソフトスタート制御を行い、前記ソフトスタート制御にて前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧を超えると前記基本制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記入力電圧が減電状態にあるかを検出する減電検出回路を有し、前記スイッチング制御回路は、前記ソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、再度、前記ソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行する。
本開示によれば、減電状態からの復帰時における出力電圧のオーバシュート又はリンギングの抑制に寄与する電源制御装置を提供することが可能となる。
図1は、本開示の実施形態に係るスイッチング電源装置の全体構成図である。 図2は、本開示の実施形態に係り、スイッチング制御回路にて実行される基本制御のタイミングチャートである。 図3は、参考動作のタイミングチャートである。 図4は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、スイッチング電源装置における動作のタイミングチャートである。 図5は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、減電状態の検出/解消に関わる説明図である。 図6は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、減電状態の検出/解消に関わる説明図である。 図7は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、電源制御装置に設けておくことのできる平滑化回路の構成図である。 図8は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、ソフトスタート回路の構成図である。 図9は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、ソフトスタート回路の動作説明図である。 図10は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、第1のソフトスタート制御が行われるときのソフトスタート回路の状態を示す図である。 図11は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、第1のソフトスタート制御が行われるときのソフトスタート電圧の変化を示す図である。 図12は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、第2のソフトスタート制御が行われるときのソフトスタート回路の状態を示す図である。 図13は、本開示の実施形態に属する第1実施例に係り、第2のソフトスタート制御が行われるときのソフトスタート電圧の変化を示す図である。 図14は、本開示の実施形態に属する第2実施例に係り、ソフトスタート回路の構成図である。 図15は、本開示の実施形態に属する第2実施例に係り、スイッチング電源装置における動作のタイミングチャートである。 図16は、本開示の実施形態に属する第2実施例に係り、ソフトスタート回路の状態遷移図である。 図17は、本開示の実施形態に属する第3実施例に係り、ソフトスタート回路の構成図である。
以下、本開示の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、機能部、回路、素子又は部品等の名称を省略又は略記することがある。例えば、後述の“VSS”によって参照されるソフトスタート電圧は(図1参照)、ソフトスタート電圧VSSと表記されることもあるし、電圧VSSと略記されることもあり得るが、それらは全て同じものを指す。
まず、本開示の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明を設ける。グランドとは、基準となる0V(ゼロボルト)の電位を有する基準導電部を指す又は0Vの電位そのものを指す。基準導電部は金属等の導体を用いて形成されて良い。0Vの電位をグランド電位と称することもある。本開示の実施形態において、特に基準を設けずに示される電圧はグランドから見た電位を表す。
レベルとは電位のレベルを指し、任意の注目した信号又は電圧についてハイレベルはローレベルよりも高い電位を有する。任意の注目した信号又は電圧において、ローレベルからハイレベルへの切り替わりをアップエッジと称する。アップエッジをライジングエッジに読み替えて良い。任意の注目した信号又は電圧において、ハイレベルからローレベルへの切り替わりをダウンエッジと称する。ダウンエッジをフォーリングエッジに読み替えて良い。
MOSFETを含むFET(電界効果トランジスタ)として構成された任意のトランジスタについて、オン状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が導通している状態を指し、オフ状態とは、当該トランジスタのドレイン及びソース間が非導通となっている状態(遮断状態)を指す。FETに分類されないトランジスタについても同様である。MOSFETは、特に記述無き限り、エンハンスメント型のMOSFETであると解される。MOSFETは“metal-oxide-semiconductor field-effect transistor”の略称である。また、特に記述なき限り、任意のMOSFETにおいて、バックゲートはソースに短絡されていると考えて良い。
任意のスイッチを1以上のFET(電界効果トランジスタ)にて構成することができ、或るスイッチがオン状態のときには当該スイッチの両端間が導通する一方で或るスイッチがオフ状態のときには当該スイッチの両端間が非導通となる。
以下、任意のトランジスタ又はスイッチについて、オン状態、オフ状態を、単に、オン、オフと表現することもある。また、任意のトランジスタ又はスイッチについて、トランジスタ又はスイッチがオン状態となっている期間をオン期間と称し、トランジスタ又はスイッチがオフ状態となっている期間をオフ期間と称する。ハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる任意の信号について、当該信号のレベルがハイレベルとなる期間をハイレベル期間と称し、当該信号のレベルがローレベルとなる期間をローレベル期間と称する。ハイレベル又はローレベルの電圧レベルをとる任意の電圧についても同様である。
任意の回路素子、配線(ライン)、ノードなど、回路を形成する複数の部位間についての接続とは、特に記述なき限り、電気的な接続を指すと解して良い。
対比されるべき任意の2つの電圧V1及びV2について、“V1>V2”は電圧V1が電圧V2よりも高いことを表し、“V1<V2”は電圧V1が電圧V2よりも低いことを表す。電圧以外の物理量を含む他の式についても同様である。
図1は本開示の実施形態に係るスイッチング電源装置1の全体構成図である。図1のスイッチング電源装置1は、電源制御装置10と、電源制御装置10に対して外付け接続される複数のディスクリート部品と、を備える。スイッチング電源装置1に設けられる複数のディスクリート部品には、コイルL1、コンデンサC0及びコンデンサC1と、帰還抵抗R1及びR2とが含まれる。
電源制御装置10は、半導体基板上に形成された半導体集積回路を有する半導体チップと、半導体チップを収容する筐体(パッケージ)と、筐体から電源制御装置10の外部に対して露出する複数の外部端子と、を備えた電子部品である。半導体チップを樹脂にて構成された筐体(パッケージ)内に封入することで電源制御装置10が形成される。図1では、電源制御装置10に設けられる複数の外部端子の一部として、入力端子IN、スイッチ端子SW、グランド端子GND、帰還端子FB及び出力監視端子OMのみが示されているが、他の外部端子(例えばイネーブル端子、パワーグッド端子及びブート端子)も電源制御装置10に設けられ得る。
入力端子INに加わる電圧を入力電圧VINと称する。電圧源VSはグランドに接続され、グランド電位を基準に自身の出力端子から正の電圧を出力する。電圧源VSの出力電圧の一時的な変動を除けば、電圧源VSの出力電圧は正の直流電圧値を有する。電圧源VSの出力端子と入力端子INとの間にスイッチSWINが設けられる。コンデンサC0は入力コンデンサであり、入力端子INとグランドとの間に設けられる。スイッチSWINがオフであるとき、電圧源VSの出力端子と入力端子INとの間は遮断され、電圧源VSの出力電圧は入力端子INに印加されない。スイッチSWINがオンであるとき、電圧源VSの出力電圧が入力電圧VINとして入力端子INに加わる。以下では、特に記述無き限り、スイッSWINがオンに維持されることを想定する。
スイッチング電源装置1は、入力端子INに印加される入力電圧VINを降圧することで所望の出力電圧VOUTを生成する降圧型のスイッチング電源装置(DC/DCコンバータ)である。出力端子OUTに出力電圧VOUTが生じる。即ち、出力端子OUTは出力電圧VOUTの印加端(出力電圧VOUTが加わる端子)である。出力電圧VOUTは出力端子OUTに接続された負荷LDに供給される。尚、出力端子OUTを介して負荷LDに供給される電流を出力電流IOUTと称する。出力電流IOUTを負荷電流と称することもできる。
入力電圧VIN及び出力電圧VOUTは正の直流電圧であって、出力電圧VOUTは入力電圧VINよりも低い。但し、入力電圧VINは一時的に変動することがあり、出力電圧VOUTも入力電圧VINの変動に連動して一時的に変動することがある。また、スイッチング電源装置1の起動時において出力電圧VOUTは0Vから所定の目標電圧VTGに向けて上昇し、その上昇過程においては、出力電圧VOUTは直流電圧ではない。
スイッチ端子SWと出力端子OUTとの間にコイルL1が直列に介在する。即ち、コイルL1の一端はスイッチ端子SWに接続され、コイルL1の他端は出力端子OUTに接続される。コンデンサC1は出力コンデンサであり、出力端子OUTはコンデンサC1を介してグランドに接続される。更に、出力端子OUTは帰還抵抗R1の一端に接続され、帰還抵抗R1の他端は帰還抵抗R2を介してグランドに接続される。帰還抵抗R1及びR2間の接続ノードに帰還電圧VFBが生じる。帰還抵抗R1及びR2間の接続ノードが帰還端子FBに接続され、これによって帰還電圧VFBが帰還端子FBに入力される。グランド端子GNDはグランドに接続される。グランド端子GNDは基準電位端子として機能する。グランド電位を有する各導体を含むグランドが基準電位端子として機能すると解しても良い。出力監視端子OMは出力端子OUTに接続され、故に出力監視端子OMには出力電圧VOUTが加わる。尚、コイルL1に流れる電流をコイル電流Iと称する。スイッチ端子SWから出力端子OUTに向かう向きのコイル電流Iは正の極性を有し、それと逆向きのコイル電流Iは負の極性を有する。
電源制御装置10の内部構成について説明する。電源制御装置10は、出力段MMと、エラーアンプ11と、位相補償回路12と、スロープ電圧生成回路13と、リセット信号生成回路14と、セット信号生成回路15と、ロジック回路16と、ドライバ17と、逆流検出回路18と、対比電圧供給回路19と、減電検出回路20と、を備える。電源制御装置10はドライバ17を用いて出力段MMの状態を制御するスイッチング制御回路SWCを備える。スイッチング制御回路SWCは符号11~16及び18~20にて参照される各部位を有する。
出力段MMは、Nチャネル型のMOSFETとして構成されたトランジスタMH及びMLを備える。トランジスタMH及びMLは、入力端子INとグランド端子GND(換言すればグランド)との間に直列接続された一対のスイッチング素子であり、それらがスイッチング駆動されることで入力電圧VINがスイッチングされてスイッチ端子SWに矩形波状のスイッチ電圧VSWが現れる。トランジスタMHはトランジスタMLよりも高電位側に設けられる。具体的には、トランジスタMHのドレインは入力電圧VINの印加端である入力端子INに接続されて、入力電圧VINの供給を受ける。トランジスタMHのソース及びトランジスタMLのドレインはスイッチノードNDSWに共通接続される。スイッチノードNDSWはスイッチ端子SWに接続される。トランジスタMLのソースはグランド端子GNDに接続される(従ってグランドに接続される)。
トランジスタMHは出力素子(出力トランジスタ)として機能し、トランジスタMLは整流素子(同期整流トランジスタ)として機能する。コイルL1及びコンデンサC1は、スイッチ端子SWに現れる矩形波状のスイッチ電圧VSWを整流及び平滑化して出力電圧VOUTを生成する整流平滑回路を構成する。帰還抵抗R1及びR2は出力電圧VOUTを分圧することで出力電圧VOUTに応じた帰還電圧VFBを生成する帰還電圧生成回路を構成する。
トランジスタMH、MLのゲートには、駆動信号として夫々ゲート信号GH、GLが供給され、トランジスタMH及びMLはゲート信号GH及びGLに応じてオン、オフされる。ゲート信号GHがハイレベルであるとき、トランジスタMHはオン状態となり、ゲート信号GHがローレベルであるとき、トランジスタMHはオフ状態となる。同様に、ゲート信号GLがハイレベルであるとき、トランジスタMLはオン状態となり、ゲート信号GLがローレベルであるとき、トランジスタMLはオフ状態となる。基本的には、トランジスタMH及びMLが交互にオン、オフされるが、トランジスタMH及びMLが共にオフ状態に維持されることもある。トランジスタMH及びMLが同時にオン状態とされることは無い。尚、出力素子(MH)及び整流素子(ML)の内、少なくとも一方は電源制御装置10の外部に設けられていても良い。
トランジスタMHのオン期間においてトランジスタMHに流れる電流(トランジスタMHのドレイン電流)はコイルL1を通じて流れるので、コイル電流Iに相当する。トランジスタMLのオン期間においてトランジスタMLに流れる電流(トランジスタMLのドレイン電流)はコイルL1を通じて流れるので、コイル電流Iに相当する。
電源制御装置10は、帰還電圧VFBに基づきゲート信号GH及びGLのレベル制御を通じてトランジスタMH及びMLの夫々のオン/オフ状態を制御し、これによって出力端子OUTに所望の出力電圧VOUTを発生させる。
尚、特に図示しないが、電源制御装置10には入力電圧VINに基づき内部電源電圧を生成する内部電源回路が設けられている。電源制御装置10内の各回路は入力電圧VIN又は内部電源電圧を元に駆動する。特に図示されないことがあるが、電源制御装置10の各回路はグランドに接続される。また、ゲート信号GLはグランド電位を基準とする信号であるのに対し、ゲート信号GHはスイッチ端子SWの電位を基準とする信号である。ローレベルのゲート信号GHはスイッチ端子SWの電位を有し、ハイレベルのゲート信号GHはスイッチ端子SWの電位から見て所定電圧だけ高い。ここにおける所定電圧はトランジスタMHのゲート閾電圧よりも大きい。周知のブートストラップ回路(不図示)を用いて、ゲート信号GHを生成するための昇圧電源を生成できる。トランジスタMHをPチャネル型のMOSFETにて構成しても良い。
また変形として、スイッチング電源装置1においてダイオード整流方式が採用されても良い。この場合、トランジスタMLの代わりに、グランド端子GNDに接続されたアノード及びスイッチノードNDSWに接続されたカソードを有する同期整流ダイオードがスイッチング電源装置1に設けられる。
エラーアンプ11は、電流出力型のトランスコンダクタンスアンプである。エラーアンプ11は、反転入力端子、第1非反転入力端子、第2非反転入力端子及び出力端子を備える。エラーアンプ11の反転入力端子は帰還端子FBに接続されて帰還電圧VFBを受ける。エラーアンプ11の第1非反転入力端子、第2非反転入力端子には、夫々、ソフトスタート電圧VSS、基準電圧VREFが供給される。電圧VSS及びVREFは対比電圧供給回路19からエラーアンプ11に供給される。エラーアンプ11の出力端子は配線WR11に接続される。
エラーアンプ11は、第1及び第2非反転入力端子に供給されるソフトスタート電圧VSS及び基準電圧VREFの内、より低い方の電圧を対比電圧として用いて、帰還電圧VFBと比較する。ここにおける対比電圧を記号“V11(+)”にて表す。“VSS<VREF”であれば“V11(+)=VSS”であり、“VSS>VREF”であれば“V11(+)=VREF”である。“VSS=VREF”であれば“V11(+)=VSS=VREF”である。基準電圧VREFは所定の正の直流電圧にて固定される一方、ソフトスタート電圧VSSは特定の期間において基準電圧VREFより低い電圧から基準電圧VREFより高い電圧に向けて徐々に上昇する(詳細は後述)。
エラーアンプ11は、帰還電圧VFB及び対比電圧V11(+)間の差分に応じた電流信号I11を自身の出力端子から出力することで、帰還電圧VFB及び対比電圧V11(+)間の差分に応じた誤差電圧VCMPを配線WR11に発生させる。電流信号I11による電荷は配線WR11に対して入出力される。具体的には、エラーアンプ11は、帰還電圧VFBが対比電圧V11(+)よりも低いときには配線WR11の電位が上がるようエラーアンプ11から配線WR11に向けて電流信号I11による電流を出力し、帰還電圧VFBが対比電圧V11(+)よりも高いときには配線WR11の電位が下がるよう配線WR11からエラーアンプ11に向けて電流信号I11による電流を引き込む。帰還電圧VFB及び対比電圧V11(+)間の差分の絶対値が増大するにつれて、電流信号I11による電流の大きさも増大する。
位相補償回路12は、配線WR11とグランドとの間に設けられ、電流信号I11の入力を受けて誤差電圧VCMPの位相を補償する。位相補償回路12は抵抗12a及びコンデンサ12bの直列回路を有する。具体的には抵抗12aの一端が配線WR11に接続され、抵抗12aの他端はコンデンサ12bの一端に接続され、コンデンサ12bの他端はグランドに接続される。抵抗12aの抵抗値及びコンデンサ12bの静電容量値を適切に設定することにより誤差電圧VCMPの位相を補償して出力帰還ループの発振を防ぐことができる。
スロープ電圧生成回路13はスロープ電圧VSLPを生成及び出力する。スロープ電圧VSLPは、コイル電流Iの値を示す情報(以下、コイルL1の電流情報と称する)を有する。具体的には、回路13は、トランジスタMHのオン期間においてトランジスタMHに流れる電流(従ってコイル電流I)に比例するセンス電圧と、トランジスタMHのオン期間において0Vから徐々に増加するランプ電圧を生成する。回路13は、トランジスタMHのオン期間においてセンス電圧にランプ電圧を加算して得られる電圧(即ちセンス電圧とランプ電圧の和)をスロープ電圧VSLPとして生成する。ランプ電圧の加算により、電流モード制御にて生じ得るサブハーモニック発振を抑制することができる。
尚、センス電圧がコイルL1の電流情報を有する限り、センス電圧の生成方法は任意である。例えば、トランジスタMLのオン期間においてトランジスタMLに流れる電流(従ってコイル電流I)を検出することでセンス電圧を生成するようにしても良い。或いは、コイル電流Iを電流センサにて直接検出することでセンス電圧を生成するようにしても良い。スロープ電圧VSLPはトランジスタMHのオン期間においてのみ有意に機能し、トランジスタMHのオフ期間においてスロープ電圧VSLPは0Vであるとする。
リセット信号生成回路14は、配線WR11における誤差電圧VCMPとスロープ電圧生成回路13からのスロープ電圧VSLPとに基づき、信号RSTを生成及び出力する。信号RST及び後述の信号SETはハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる二値信号である。信号SETはセット信号として機能し、信号RSTはリセット信号として機能する。回路14はリセットコンパレータ14aを有し、リセットコンパレータ14aの非反転入力端子、反転入力端子に、夫々、スロープ電圧VSLP、誤差電圧VCMPが供給される。
図2に信号RSTを含む幾つかの信号の波形を示す。リセットコンパレータ14aはスロープ電圧VSLP及び誤差電圧VCMPを比較して、比較結果に基づく信号RSTを生成及び出力する。リセットコンパレータ14aは、“VCMP>VSLP”であるときにローレベルの信号RSTを出力し、“VCMP<VSLP”であるときにハイレベルの信号RSTを出力し、“VCMP=VSLP”であるときにハイレベル又はローレベルの信号RSTを出力する。
トランジスタMHのオン期間においてスロープ電圧VSLPが単調に上昇する。スロープ電圧VSLPの上昇過程において“VCMP>VSLP”の状態から“VCMP<VSLP” の状態に切り替わったときに、リセットコンパレータ14aは信号RSTにアップエッジを発生させる。信号RSTのアップエッジを契機にトランジスタMHのオフ期間に移行してスロープ電圧VSLPは0Vに戻るため、信号RSTのハイレベル期間は微小である。電源制御装置10に対する電力投入直後など、特別な状態を除き“VCMP>0”である。
セット信号生成回路15は、所定の周波数fPWMを有する信号SETを生成及び出力する。信号SETは周波数fPWMにてパルスが生じる信号である。即ち、信号SETの周期ごとに微小時間だけハイレベルとなるパルスが信号SETに生じる。信号SETの1周期の長さは周波数fPWMの逆数である。周波数fPWMの逆数の間隔で信号SETにアップエッジが生じる。以下、周波数fPWMの逆数をPWM周期と称する。
ロジック回路16は、信号SET及び信号RSTに基づき制御信号SH及びSLを生成及び出力する。制御信号SH及びSLは夫々にハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる二値信号である。図2に示す如く、ロジック回路16は、信号SETのアップエッジを契機に制御信号SHにアップエッジを生じさせ且つ制御信号SLにダウンエッジを生じさせる。ロジック回路16は、信号RSTのアップエッジを契機に制御信号SHにダウンエッジを生じさせ且つ制御信号SLにアップエッジを生じさせる。
但し、信号RSTのアップエッジを契機に制御信号SLにアップエッジを生じさせた後、ハイレベルの逆流検出信号ZXOUTがロジック回路16に入力された場合、ロジック回路16は、信号SETの次のアップエッジを待たずに制御信号SLにダウンエッジを生じさせる。
ドライバ17は、トランジスタMH及びMLの各ゲート、スイッチノードNDSW並びにグランドに接続される。ドライバ17は、制御信号SH及びSLに応じたゲート信号GH及びGLを夫々トランジスタMH及びMLのゲートに供給することで、トランジスタMH及びMLを個別にオン又はオフとする。ドライバ17は、制御信号SHがハイレベルであるときにはゲート信号GHをハイレベルに設定することでトランジスタMHをオンとし、制御信号SHがローレベルであるときにはゲート信号GHをローレベルに設定することでトランジスタMHをオフとする。ドライバ17は、制御信号SLがハイレベルであるときにはゲート信号GLをハイレベルに設定することでトランジスタMLをオンとし、制御信号SLがローレベルであるときにはゲート信号GLをローレベルに設定することでトランジスタMLをオフとする。ロジック回路16は信号SH及びSLの双方を同時にハイレベルに設定することは無い。故に、トランジスタMHのオン期間では常にトランジスタMLがオフであり、トランジスタMLのオン期間では常にトランジスタMHがオフである。
逆流検出回路18は、トランジスタMLのオン期間中にスイッチ電圧VSWをグランド電位と比較することにより、逆流電流の有無を検出して、その検出結果を示す逆流検出信号ZXOUTを生成する。逆流検出信号ZXOUTはロジック回路16に供給される。逆流電流とは、スイッチノードNDSWからトランジスタMLを介してグランドに流れ込む電流であり、負のコイル電流Iに相当する。逆流検出信号ZXOUTのレベルは、スイッチ電圧VSWがグランドの電位よりも低いときにローレベルとなり、スイッチ電圧VSWがグランドの電位よりも高いときにハイレベルとなる。つまり、逆流検出信号ZXOUTのレベルは、コイル電流IがグランドからトランジスタMLを介してコイルL1に向けて流れているときにローレベルとなり、コイル電流IがコイルL1からトランジスタMLを介しグランドに逆流しているときにハイレベルとなる。逆流電流が検知されたときにトランジスタMLをオンからオフに切り替えて逆流電流を遮断することで、軽負荷時の効率を向上させることができる。以下では、特に必要なき限り、信号ZXOUTがローレベルに維持されているものとする。
対比電圧供給回路19は、基準電圧源19a、ソフトスタート回路であるSS回路19bと、有する。基準電圧源19aは基準電圧VREFを生成及び出力する。基準電圧VREFは固定された所定の正の直流電圧値を有する。SS回路19bはソフトスタート電圧である電圧VSSを生成及び出力する。電圧VSSの特性については後に詳説される。回路19にて生成された電圧VREF及びVSSがエラーアンプ11に供給される。
減電検出回路20は、入力電圧VINが減電状態にあるかを検出し、その検出結果を示す減電検出信号である信号DROP_DETを生成する。信号DROP_DETは対比電圧供給回路19に供給される。信号DROP_DETはハイレベル又はローレベルの信号レベルをとる二値信号である。ハイレベルの信号DROP_DETは入力電圧VINが減電状態にあることを指し示す。ローレベルの信号DROP_DETは入力電圧VINが減電状態にないことを指し示す。減電状態の意義は後述の説明から明らかとなる。減電検出回路20は、例えば、出力監視端子OMに加わる出力電圧VOUTと入力端子INに加わる入力電圧VINとに基づき、入力電圧VINが減電状態にあるかを検出できる。
スイッチング制御回路SWCはPWM制御により出力段MMをスイッチング駆動することができる。PWMはパルス幅変調(Pulse Width Modulation)の略称である。図2はスイッチング制御回路SWCにて行うことのできる基本制御のタイミングチャートである。基本制御は、電流連続モードにて行われるPWM制御であって且つ“V11(+)=VREF”であるときに行われるPWM制御である。基本制御では、トランジスタMH及びMLが交互にオン、オフとされるスイッチング動作が周期的に行われ、スイッチング動作の周期(スイッチング周期)はPWM周期と一致する。電流連続モードでは、スイッチ端子SWから出力端子OUTに向けて常にコイル電流Iが流れる。出力電流IOUTが十分に大きな電流値に維持されるとき、電流連続モードによる基本制御が継続実行される。
基本制御において制御信号SH及びSLは周波数fPWMを有するパルス幅変調信号である。基本制御において、トランジスタMH及びMLが周波数fPWMにてスイッチング駆動され、結果、スイッチ電圧VSWは周波数fPWMを有する。周波数fPWMはスイッチング周波数と称される。基本制御において、各周期における制御信号SHのハイレベル期間の長さ(即ちトランジスタMHのオン期間)が調整されることで、出力電圧VOUTが目標電圧VTGにて安定化する。目標電圧VTGは出力電圧VOUT及び帰還電圧VFB間の比と基準電圧VREFとで定まり、“VTG=(VOUT/VFB)×VREF”で表される。出力電圧VOUT及び帰還電圧VFB間の比は帰還電圧生成回路(R1、R2)による出力電圧VOUTの分圧比に等しい。
出力電流IOUTの増大は出力電圧VOUTの低下につながり、目標電圧VTGから見て出力電圧VOUTの低下は誤差電圧VCMPの上昇をもたらす。出力電流IOUTの低下は出力電圧VOUTの上昇につながり、目標電圧VTGから見て出力電圧VOUTの上昇は誤差電圧VCMPの低下をもたらす。誤差電圧VCMPの上昇に応答してオンデューティが増加するよう且つ誤差電圧VCMPの低下に応答してオンデューティが低下するよう、リセット信号生成回路14は誤差電圧VCMP及びスロープ電圧VSLPに基づき信号RSTを生成する。オンデューティは、トランジスタMHのオン期間の長さとトランジスタMHのオフ期間の長さとの和に対する、トランジスタMHのオン期間の長さの比を表す。
基本制御においてロジック回路16はオンデューティに上限デューティを設け、オンデューティが上限デューティを超えないよう制御信号(SH、SL)を生成する。従って例えば、スイッチング周波数fPWMが1MHz(メガヘルツ)であって且つ上限デューティが95%である場合において、制御信号SHにアップエッジを生じさせてから0.95マイクロ秒経過しても信号RSTにアップエッジが生じないとき、ロジック回路16は、信号RSTに依らず、即時、制御信号SHにダウンエッジを且つ制御信号SLにアップエッジを生じさせる。
“V11(+)=VSS”であるときにも、基本制御と同様のPWM制御が実行される。但し、“V11(+)=VSS”であるときには、出力電圧VOUTが暫定目標電圧VTG_SSに追従するよう(電圧VOUT及びVTG_SS間の誤差を減ずるよう)トランジスタMH及びMLが周波数fPWMにてスイッチング駆動される。暫定目標電圧VTG_SSは出力電圧VOUT及び帰還電圧VFB間の比とソフトスタート電圧VSSとで定まり、“VTG_SS=(VOUT/VFB)×VSS”で表される。以下、“V11(+)=VSS”であるときに、スイッチング制御回路SWCにて実行されるPWM制御を、ソフトスタート制御と称する。ソフトスタート電圧VSSは基準電圧VREFより低い電圧から徐々に上昇するため、ソフトスタート制御においては、徐々に上昇する暫定目標電圧VTG_SSに追従するよう出力電圧VOUTが徐々に上昇してゆく。
ところで、基本制御において、出力電圧VOUTを目標電圧VTGにて安定化させるためには、入力電圧VINが目標電圧VTGよりも相応の電圧以上高い必要がある。基本的に、電圧源VSは“VOUT=VTG”を維持するのに十分に高い標準電圧を出力する。しかしながら、電圧源VSの出力電圧は一時的に低下することがある。具体的には例えば、電圧源VSが自動車等の車両に搭載されたバッテリであるとき、コールドクランクの際に、電圧源VSの出力電圧は上記標準電圧から一時的に大きく低下する(例えば12Vから3Vに低下する)。
上述の減電状態は、電圧源VSの出力電圧が上記標準電圧から大きく低下するときに至る状態である。基本制御の実行中に減電状態が発生したとき、特に例えば入力電圧VINが目標電圧VTGよりも低くなったとき、出力電圧VOUTは目標電圧VTGより低下する。入力電圧VINが減電状態にあるとは、換言すれば、電源制御装置10が減電状態にあることを指す。以下、入力電圧VINの減電状態又は電源制御装置10の減電状態を、単に減電状態と称する。
図3を参照して参考動作を説明する。参考動作は電源制御装置10にて実行される動作とは異なる仮想の動作である。図3において、波形601、602、604は、夫々、参考動作に係る入力電圧VIN、出力電圧VOUT、ソフトスタート電圧VSSの波形である。入力電圧VINが0Vから目標電圧VTGよりも十分に高い電圧に上昇した後、ソフトスタート電圧VSSが0Vから基準電圧VREFよりも高い電圧に向けて徐々に上昇してゆく。ソフトスタート電圧VSSが基準電圧VREFに達するまでソフトスタート制御が実行され、ソフトスタート制御の実行期間にて出力電圧VOUTが0Vから目標電圧VTGに向けて徐々に上昇してゆく。参考動作では、ソフトスタート電圧VSSが基準電圧VREFを超えた後、基本制御のみが継続実行される。
図3の参考動作では、基本制御の実行期間において減電状態が発生して一時的に入力電圧VINが目標電圧VTGを下回る。参考動作において“VTG>VIN”であるとき、エラーアンプ11の作用により誤差電圧VCMPが、誤差電圧VCMPの取り得る最大電圧にまで上昇して当該最大電圧にて維持される。結果、オンデューティが概ね上限デューティに固定される状況に至る。その後、減電状態が解消される(入力電圧VINが目標電圧VTGよりも十分に高い電圧に戻る)。参考動作では、減電状態の解消直後において誤差電圧VCMPが上記最大電圧近辺にあり、結果、上限デューティに近いオンデューティにて出力段MMがスイッチング駆動される。入力電圧VINが目標電圧VTGよりも十分に高い電圧に戻った状況において、上限デューティに近いオンデューティは過大であるため、出力電圧VOUTが目標電圧VTGを超えて上昇するオーバシュートが発生する。この後、参考動作では、出力電圧VOUTが目標電圧VTGを中心に上下動するリンギングを経て目標電圧VTGに収束してゆく。
上述のようなオーバシュート及びリンギングは負荷LDにとって許容されないこともあり、負荷LDの誤動作を招き得る又は負荷LDにダメージを与え得る。本実施形態に係る電源制御装置10は、減電状態から復帰時における出力電圧VOUTのオーバシュート及びリンギングを抑制する機能を持つ。
以下、複数の実施例の中で、スイッチング電源装置1及び電源制御装置10に関わる幾つかの具体的な動作例、構成例、応用技術、変形技術等を説明する。本実施形態にて上述した事項は、特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、以下の各実施例に適用される(但し、図3の参考動作に関わる事項を除く)。各実施例において、上述の事項と矛盾する事項がある場合には、各実施例での記載が優先されて良い。また矛盾無き限り、以下に示す複数の実施例の内、任意の実施例に記載した事項を、他の任意の実施例に適用することもできる(即ち複数の実施例の内の任意の2以上の実施例を組み合わせることも可能である)。
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。図4に第1実施例に係る動作のタイミングチャートを示す。図4において、波形611、612、613、614は、夫々、第1実施例に係る入力電圧VIN、出力電圧VOUT、信号DROP_DET(減電検出信号)、ソフトスタート電圧VSSの波形である。時間の経過につれて、時刻t1、t2、t3、t4、t5、t6、t7、t8、t9、t10、t11、t12が、この順番で順次訪れるものとする。
時刻t1において電源制御装置10に対し、電圧源VSの出力電圧に相当する入力電圧VINが投入される。具体的には、時刻t1において入力電圧VINが0Vから目標電圧VTGよりも十分に高い電圧VENFに上昇する。実際には、或る程度の時間をかけて入力電圧VINが0Vから電圧VENFへと上昇するが、ここでは当該上昇が時刻t1にて発生すると考える。時刻t1から電源制御装置10内で入力電圧VINに基づき所定の初期シーケンス動作が行われる。初期シーケンス動作において信号DROP_DETのレベルは初期レベルであるローレベルに設定される。
当該初期シーケンス動作が完了すると、時刻t2にてSS回路19bはソフトスタート電圧VSSの上昇を開始させる。時刻t2においてソフトスタート電圧VSSは所定の初期電圧VINT1を有し、初期電圧VINT1から上昇を開始する。ここにおける初期電圧VINT1は0Vである。但し、初期電圧VINT1は基準電圧VREF及び後述の初期電圧VINT2よりも低い限り、0Vと相違していても良い。
尚、時刻t2まではゲート信号GH及びGLが共にローレベルで固定されている。時刻t2においてエラーアンプ11が起動して誤差電圧VCMPの生成動作を開始し、時刻t2から出力段MMのスイッチング駆動が開始される。誤差電圧VCMPは時刻t2にて0Vであり、時刻t2より帰還電圧VFBと対比電圧V11(+)との差分に応じて上昇を開始する。時刻t2及び時刻t2より後において、エラーアンプ11の第2非反転入力端子への入力電圧は基準電圧VREFに固定される。
SS回路19bは時刻t2から時刻t4にかけてソフトスタート電圧VSSを一定の上昇率で単調に上昇(増加)させる。但し、時刻t2及びt4間における電圧VSSの上昇率は一定でなくても良い。時刻t3にて“VSS=VREF”であり、時刻t4にて“VSS=VSSEND”である。ここで、電圧VSSENDは基準電圧VREFよりも高い所定電圧であり、例えば、基準電圧VREFの1.1倍である。SS回路19bはソフトスタート電圧VSSの上昇過程においてソフトスタート電圧VSSが電圧VSSENDに達すると、ソフトスタート電圧VSSを急峻に電圧VREGに向けて上昇させる。このため、時刻t4からソフトスタート電圧VSSは急峻に電圧VSSENDから電圧VREGに向けて上昇する。時刻t5よりも前にソフトスタート電圧VSSが電圧VREGに達する。ソフトスタート電圧VSSが電圧VREGに達すると、以後、時刻t9に至るまで“VSS=VREG”である。電圧VREGは入力電圧VINに基づき電源制御装置10内で生成される内部電源電圧の1つである。ソフトスタート電圧VSSに関連する電圧の上下関係をまとめると、“VINT1<VINT2<VREF<VSSEND<VREG”である。
時刻t2から時刻t3までの期間PSS1においてソフトスタート制御が行われる。期間PSS1において出力電圧VOUTが目標電圧VTGに向けて徐々に上昇してゆく。時刻t3にて又は時刻t3の近辺の時刻にて出力電圧VOUTが目標電圧VTGに達し、以後は、入力電圧VINが上記の電圧VENF近辺に維持されている限り、出力電圧VOUTは目標電圧VTGにて安定化する。時刻t3以降に実行される、出力電圧VOUTの目標電圧VTGでの安定化を目指した制御は、基本制御である。図4の動作例では、時刻t3から時刻t9までの期間PB1において基本制御が実行される。
図4の動作例では、時刻t5から時刻t7にかけて入力電圧VINが電圧VENFから目標電圧VTGより低い正の電圧へと単調に低下する。時刻t7及びt8間において入力電圧VINが目標電圧VTGより低い正の電圧に維持される。その後、時刻t8から時刻t10にかけて入力電圧VINが目標電圧VTGより低い正の電圧から電圧VENFへと単調に上昇する。以後、“VIN=VENF”が維持される。
時刻t5及びt7間において入力電圧VINの低下に伴い、出力電圧VOUTが目標電圧VTGより低下し、時刻t7以降も、時刻t11近辺に至るまで“VOUT<VTG”の状態が継続する。図4の動作例において、減電検出回路20は、時刻t5及びt10間における入力電圧VINの低下に基づき時刻t6及びt9間で信号DROP_DETをハイレベルに設定する。即ち、図4の動作例において、信号DROP_DETは時刻t6に至るまではローレベルを有し、時刻t6及びt9間でハイレベルを有し、時刻t9より後においてローレベルを有する。これは、減電検出回路20により、時刻t6にて減電状態が検出され(入力電圧VIN及び電源制御装置10が減電状態にあると検出され)、その後、時刻t9直前まで減電状態が継続していると検出され、且つ、時刻t9にて減電状態が解消したと検出されることを意味する。
スイッチング制御回路SWCは、基本制御を実行しているときにおいて信号DROP_DETのダウンエッジが発生したとき、信号DROP_DETのダウンエッジを契機に、実行するPWM制御を基本制御からソフトスタート制御に切り替える。従って、図4の動作例では、時刻t2及びt3間で1回目のソフトスタート制御が実行され、時刻t9から2回目のソフトスタート制御が実行されることになる。基本制御からソフトスタート制御への切り替えは、電圧VREGまで高まっていたソフトスタート電圧VSSを基準電圧VREF未満に低下させてから、再度徐々に上昇させることで実現される。
具体的には、時刻t9においてSS回路19bはソフトスタート電圧VSSを電圧VREGから初期電圧VINT2にまで低下させた後、初期電圧VINT2から上昇を開始させる。初期電圧VINT2は基準電圧VREFよりも低いが初期電圧VINT1よりも高い。本実施例において、初期電圧VINT2は基準電圧VREFのk倍の電圧値を有する所定電圧であり、kは“0<k<1”を満たす。例えば “k=0.9”又は“k=0.8”である。SS回路19bは時刻t9から時刻t12にかけてソフトスタート電圧VSSを一定の上昇率で単調に上昇(増加)させる。但し、時刻t9及びt12間における電圧VSSの上昇率は一定でなくても良い。
図4の動作例では、時刻t11にて“VSS=VREF”であり、時刻t12にて“VSS=VSSEND”である。SS回路19bはソフトスタート電圧VSSの上昇過程においてソフトスタート電圧VSSが電圧VSSENDに達すると、ソフトスタート電圧VSSを急峻に電圧VREGに向けて上昇させる。このため、時刻t12からソフトスタート電圧VSSは急峻に電圧VSSENDから電圧VREGに向けて上昇する。以後、3回目のソフトスタート制御が行われない限り、“VSS=VREG”で維持される。
時刻t9から時刻t11までの期間PSS2において2回目のソフトスタート制御が行われる。期間PSS2において出力電圧VOUTが目標電圧VTGに向けて徐々に上昇してゆく。時刻t11にて又は時刻t11の近辺の時刻にて出力電圧VOUTが目標電圧VTGに達し、以後は、入力電圧VINが上記の電圧VENF近辺に維持されている限り、出力電圧VOUTは目標電圧VTGにて安定化する。時刻t11以降に実行される、出力電圧VOUTの目標電圧VTGでの安定化を目指した制御は、基本制御である。図4の動作例では、時刻t11以降の期間PB2において基本制御が実行される。
本実施例によれば、上述の如く、減電状態からの復帰時にソフトスタート制御が行われる。このため、図3の参考動作で見られたような出力電圧VOUTのオーバシュート及びリンギングが抑制される。結果、負荷LDの保護が図られる、又は、オーバシュート又はリンギングから負荷LDを保護するための対策回路(不図示)を省略又は簡素化できる。
尚、電源制御装置10にはUVLO回路(不図示)が設けられている。UVLO回路は入力電圧VINを所定の電圧VUVLOと比較し、電圧VIN及びVUVLOの比較結果を示す信号を出力する。入力電圧VINが電圧VUVLOを超えて上昇することでスイッチング制御回路SWCが起動する。その後、“VIN<VUVLO”となるとUVLO回路はリセット信号をスイッチング制御回路SWCに出力し、リセット信号を受けたスイッチング制御回路SWCは、トランジスタMH及びMLをオフとする制御を含む終了シーケンスを経て動作停止状態に至る。図4の動作例において、時刻t5及びt10間における入力電圧VINの低下は“VIN<VUVLO”の成立に至らない電圧低下であり、故に、時刻t1の後、入力電圧VINは常に電圧VUVLOより高いものとする。仮に、時刻t5及びt10間において“VIN<VUVLO”が成立したならば、終了シーケンスを経て時刻t1より前の状態に戻ると解せば良い。
減源状態は、入力電圧VINの低下を通じて入力電圧VIN及び出力電圧VOUT間の比が所定の減電判定条件を満たす状態に相当する。従って、減電検出回路20は、入力電圧VIN及び出力電圧VOUT間の比を示す電圧比情報に基づき入力電圧VINが減電状態にあるかを検出できる。
具体的には、減電検出回路20は、入力電圧VINの低下を通じて入力電圧VIN及び出力電圧VOUT間の比が所定の減電判定条件を満たすとき、入力電圧VINが減電状態にあると判断及び検出し、その後、入力電圧VINの上昇を通じて入力電圧VIN及び出力電圧VOUT間の比が所定の減電解消条件を満たすとき、減電状態が解消したと判断及び検出する。減電検出回路20は、入力電圧VINが減電状態にあると検出したとき、信号DROP_DETのレベルをハイレベルに設定し、その後、減電状態が解消したと検出したとき、信号DROP_DETのレベルをローレベルに設定する。
減電判定条件及び減電解消条件の成否を判定するために参照する電圧比情報として、比RT1又は比RT2を使用できる。比RT1は出力電圧VOUTに対する入力電圧VINの比である。即ち “RT1=VIN/VOUT”である。比RT2は入力電圧VINに対する出力電圧VOUTの比である。即ち “RT2=VOUT/VIN”である。
図5を参照し、比RT1を用いて各条件の成否判定を行う方法である第1判定方法を説明する。“VIN=VENF”の状態を起点に入力電圧VINの低下が発生すると、比RT1が減少する。故に、信号DROP_DETがローレベルである状態を起点にして考えると、第1判定方法に係る減電検出回路20は、比RT1を所定の閾値TH1と比較し、“RT1<TH1”が満たされると減電判定条件が成立したと判断(検出)して信号DROP_DETにアップエッジを発生させる。その後、第1判定方法に係る減電検出回路20は、比RT1を所定の閾値(TH1+ΔHYS1)と比較し、“RT1>TH1+ΔHYS1”が満たされると減電解消条件が成立したと判断(検出)して信号DROP_DETにダウンエッジを発生させる。
閾値TH1は1に近いが1より大きな値(例えば1.1又は1.2)を有する。ΔHYS1はヒステリシス幅であり、正の微小値(例えば0.02)を有する。但し、“ΔHYS1=0”とすることも可能であり、“ΔHYS1=0”でれば、上記の閾値(TH1+ΔHYS1)は閾値TH1そのものである。
図6を参照し、比RT2を用いて各条件の成否判定を行う方法である第2判定方法を説明する。“VIN=VENF”の状態を起点に入力電圧VINの低下が発生すると、比RT2が増加する。故に、信号DROP_DETがローレベルである状態を起点にして考えると、第2判定方法に係る減電検出回路20は、比RT2を所定の閾値TH2と比較し、“RT2>TH2”が満たされると減電判定条件が成立したと判断(検出)して信号DROP_DETにアップエッジを発生させる。その後、第2判定方法に係る減電検出回路20は、比RT2を所定の閾値(TH2-ΔHYS2)と比較し、“RT2<TH2-ΔHYS2”が満たされると減電解消条件が成立したと判断(検出)して信号DROP_DETにダウンエッジを発生させる。
閾値TH2は1に近いが1より小さな正の値(例えば0.8又は0.9)を有する。ΔHYS2はヒステリシス幅であり、正の微小値(例えば0.02)を有する。但し、“ΔHYS2=0”とすることも可能であり、“ΔHYS2=0”でれば、上記の閾値(TH2-ΔHYS2)は閾値TH2そのものである。
図1に示す電源制御装置10には入力端子INに加えて出力監視端子OMが設けられている。このため、減電検出回路20は、入力端子IN及び出力監視端子OMへの各印加電圧に基づき、電圧比情報を取得できる。
但し、出力監視端子OMが電源制御装置10に設けられないこともあり、その場合にあっては、減電検出回路20は、スイッチ電圧VSWを平滑化することで出力電圧VOUTを推定し、出力電圧VOUTの推定結果と入力端子INへの印加電圧とに基づき電圧比情報を取得して良い。
例えば、図7に示す平滑化回路30を電源制御装置10に設けておいて良い。平滑化回路30は減電検出回路20内又は減電検出回路20外に設けられる。平滑化回路30は抵抗とコンデンサによるRCローパスフィルタを複数段有する多段ローパスフィルタである。平滑化回路30に設けられるRCローパスフィルタの段数は任意である。図7の平滑化回路30は抵抗R31~R33及びコンデンサC31~C33を有する。抵抗R31の一端がスイッチノードNDSWに接続されてスイッチ電圧VSWを受ける。抵抗R31の他端は抵抗R32の一端に接続されると共にコンデンサC31を介してグランドに接続される。抵抗R32の他端は抵抗R33の一端に接続されると共にコンデンサC32を介してグランドに接続される。抵抗R33の他端はノード34に接続されると共にコンデンサC33を介してグランドに接続される。スイッチ電圧VSWを平滑化(換言すれば平均化)して得られる電圧VOUT’がノード34に生じる。電圧VOUT’の値は出力電圧VOUTの推定値であり、誤差を無視すれば出力電圧VOUTの値と等しい。故に、減電検出回路20は電圧VOUT’を出力電圧VOUTとみなして、入力電圧VINが減電状態にあるかの検出を行うことができる。
図4の動作例において、期間PSS1にて実行されるソフトスタート制御を第1のソフトスタート制御と称することができ、期間PSS2にて実行されるソフトスタート制御を第2のソフトスタート制御と称することができる。そして、上述の説明から明らかなよう、スイッチング制御回路SWCは、第1のソフトスタート制御を経て基本制御(時刻t3からの基本制御)を実行開始した後、時刻t6での減電状態の検出を経て時刻t9にて減電状態が解消されたとき、第2のソフトスタート制御を経てから基本制御(時刻t11からの基本制御)を実行する。この際、スイッチング制御回路SWCは、第1のソフトスタート制御においてソフトスタート電圧VSSを初期電圧VINT1から時間経過とともに徐々に上昇させる一方、第2のソフトスタート制御においてソフトスタート電圧VSSを初期電圧VINT2から時間経過とともに徐々に上昇させる。
スイッチング制御回路SWCは、第1のソフトスタート制御におけるソフトスタート電圧VSSと第2のソフトスタート制御におけるソフトスタート電圧VSSを、共通のソフトスタート回路であるSS回路19bを用いて、生成する。このため、第2のソフトスタート制御を行うための専用回路は不要であり、回路規模の増大が抑制される。
図8にSS回路19bの例であるSS回路100の構成を示す。SS回路100は、積分回路を含むチャージポンプ回路110と、出力回路130と、クロック供給回路150と、SS制御回路170と、を有する。
チャージポンプ回路110は、オペアンプ111、スイッチ112~115、コンデンサ116~118、オペアンプ119及び電圧設定回路120を備える。コンデンサ118及びオペアンプ119により積分回路が形成される。回路120も積分回路の構成要素に含まれると解しても良い。出力回路130は、電流源131並びにスイッチ132及び133を備える。スイッチ112~115並びに132及び133を任意の種類のスイッチング素子(例えばMOSFET)にて形成できる。
オペアンプ111の非反転入力端子に正の直流電圧である電圧VBGが供給される。オペアンプ111の反転入力端子及び出力端子は短絡される。このため、オペアンプ111の出力端子から電圧VBGが低インピーダンスで出力される。オペアンプ111の出力端子はスイッチ112の第1端に接続される。スイッチ112の第2端、スイッチ113の第1端、コンデンサ116の第1端及びコンデンサ117の第1端はノード121にて共通接続される。スイッチ113の第2端及びコンデンサ116の第2端はグランドに接続される。コンデンサ117の第2端、スイッチ114の第1端及びスイッチ115の第1端はノード122にて共通接続される。スイッチ114の第2端はグランドに接続される。スイッチ115の第2端はノード123に接続される。ノード123はオペアンプ119の反転入力端子に接続される。
コンデンサ118はオペアンプ119の出力端子及び反転入力端子間に設けられる。即ち、コンデンサ118の第1端、第2端は、夫々、オペアンプ119の出力端子、反転入力端子に接続される。電圧設定回路120は、オペアンプ119の非反転入力端子に初期電圧VINT1及びVINT2の何れか一方を択一的に供給する。オペアンプ119の出力端子に生じる電圧を電圧VCPと称する。
電流源131は電圧VREGの印加端とスイッチ133の第1端との間に設けられる。オペアンプ119の出力端子はスイッチ132の第1端に接続される。スイッチ132の第2端及びスイッチ133の第2端はノード134に接続される。ノード134に加わる電圧がソフトスタート電圧VSSである。電流源131はスイッチ133がオンであるときに限り、ノード134の電位を上昇させる定電流を電圧VREGの印加端からノード134に向けて供給する。但し、ノード134の電位上昇の上限は電圧VREGである。
クロック供給回路150は所定周波数を有した矩形波信号であるクロック信号CLKに基づき、必要なタイミングにおいて制御信号φ1及びφ2を生成してチャージポンプ回路110に供給する。制御信号φ1はクロック信号CLKに同期した矩形波信号である。クロック信号CLKを分周することで制御信号φ1が生成されても良い。制御信号φ2は制御信号φ1の反転信号である。制御信号φ1及びφ2は夫々に“1”又は“0”の値を持つ。制御信号φ1が“1”の値を持つとき制御信号φ2は“0”の値を持ち、制御信号φ1が“0”の値を持つとき制御信号φ2は“1”の値を持つ。スイッチ112及び114は制御信号φ1に基づきオン/オフする。スイッチ112及び114は、制御信号φ1が“1”の値を有するときにオンとなり、制御信号φ1が“0”の値を有するときにオフとなる。スイッチ113及び115は制御信号φ2に基づきオン/オフする。スイッチ113及び115は、制御信号φ2が“1”の値を有するときにオンとなり、制御信号φ2が“0”の値を有するときにオフとなる。
SS制御回路170によりチャージポンプ回路110の状態(電圧設定回路120の状態を含む)が制御されると共に、出力回路130の状態(スイッチ132及び133の状態を含む)が制御される。また、それらの制御のために、SS制御回路170はノード134に接続されて電圧VSSの供給を受ける。SS制御回路170はクロック供給回路150の状態制御を更に行い得る。
クロック供給回路150からチャージポンプ回路110に対して制御信号φ1及びφ2が供給されることでチャージポンプ回路110が動作する。チャージポンプ回路110が動作する期間(以下、チャージポンプ動作期間と称する)において、制御信号φ1及びφ2に基づき、チャージポンプ回路110の状態は第1スイッチ状態と第2スイッチ状態とで交互に切り替わる。第1スイッチ状態では(φ1,φ2)=(1,0)であり、第2スイッチ状態では(φ1,φ2)=(0,1)である。故に、図9を参照し、第1スイッチ状態ではスイッチ112及び114がオンであって且つスイッチ113及び115がオフであり、第2スイッチ状態ではスイッチ112及び114がオフであって且つスイッチ113及び115がオンである。尚、図9では例として、スイッチ132がオン、スイッチ133がオフであって、且つ、オペアンプ119の非反転入力端子に初期電圧VINT1が供給される状況が想定されている。
ソフトスタート制御の開始時点からソフトスタート電圧VSSが電圧VSSENDに達するまでの期間がチャージポンプ動作期間である。ソフトスタート制御が実行されるごとにチャージポンプ動作期間が設定される。このため、第1のソフトスタート制御に関しては時刻t2から時刻t4までがチャージポンプ動作期間であり、第2のソフトスタート制御に関しては時刻t9から時刻t12までがチャージポンプ動作期間である。チャージポンプ動作期間ごとにコンデンサ118の蓄積電荷はリセットされる。即ち、時刻t2におけるコンデンサ118の両端間電圧は0Vであり、時刻t9におけるコンデンサ118の両端間電圧も0Vである。
図10に示す如く、SS制御回路170は、第1のソフトスタート制御の実行期間においてオペアンプ119の非反転入力端子に対し初期電圧VINT1が供給されるよう電圧設定回路120を制御する。更に、SS制御回路170は、第1のソフトスタート制御の実行開始時点では図10に示す如くスイッチ132をオン且つスイッチ133をオフに設定する。その後、電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達した時点で、スイッチ132をオフ且つスイッチ133をオンに切り替える。SS制御回路170は、第1のソフトスタート制御の実行開始後、電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達するまで、オペアンプ119の非反転入力端子に対して初期電圧VINT1が供給され続けるよう電圧設定回路120を制御する。
従って、時刻t2にてチャージポンプ回路110の動作が開始されると、図11に示す如く、積分回路を含むチャージポンプ回路110の作用により、時刻t2から時刻t4にかけて電圧VCP(従って電圧VSS)が初期電圧VINT1から電圧VSSENDに向けて単調に上昇してゆく。電圧VCPの上昇過程で電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達すると、スイッチ132がオフ且つスイッチ133がオンに切り替えられることで、電流源131の作用によりノード134の電位(従って電圧VSS)が急峻に電圧VREGまで上昇する(図4参照)。
図12に示す如く、SS制御回路170は、第2のソフトスタート制御の実行期間においてオペアンプ119の非反転入力端子に対し初期電圧VINT2が供給されるよう電圧設定回路120を制御する。更に、SS制御回路170は、第2のソフトスタート制御の実行開始時点では図12に示す如くスイッチ132をオン且つスイッチ133をオフに設定する。その後、電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達した時点で、スイッチ132をオフ且つスイッチ133をオンに切り替える。SS制御回路170は、第2のソフトスタート制御の実行開始後、電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達するまで、オペアンプ119の非反転入力端子に対して初期電圧VINT2が供給され続けるよう電圧設定回路120を制御する。
従って、時刻t9にてチャージポンプ回路110の動作が開始されると、図13に示す如く、積分回路を含むチャージポンプ回路110の作用により、時刻t9から時刻t12にかけて電圧VCP(従って電圧VSS)が初期電圧VINT2から電圧VSSENDに向けて単調に上昇してゆく。電圧VCPの上昇過程で電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達すると、スイッチ132がオフ且つスイッチ133がオンに切り替えられることで、電流源131の作用によりノード134の電位(従って電圧VSS)が急峻に電圧VREGまで上昇する(図4参照)。
このように、SS回路100は、ソフトスタート電圧VSSを出力する積分回路(118及び119)を有し、第1のソフトスタート制御では初期電圧VINT1を積分回路に入力した状態で積分回路を動作させることによりソフトスタート電圧VSSを初期電圧VINT1から時間経過とともに徐々に上昇させ、第2のソフトスタート制御では初期電圧VINT2を積分回路に入力した状態で積分回路を動作させることによりソフトスタート電圧VSSを初期電圧VINT2から時間経過とともに徐々に上昇させる。
また、初期電圧VINT2が基準電圧VREFを元に設定されると上述したが、SS回路19b(例えばSS回路100)は、減電状態の検出後であって且つ第2のソフトスタート制御を行う前の帰還電圧VFB(以下、参照帰還電圧VFB_REFと称する)に基づき、初期電圧VINT2を設定しても良い。
第2のソフトスタート制御は信号DROP_DETのダウンエッジを契機に開始されるが、SS回路19b(例えばSS回路100)は、信号DROP_DETのダウンエッジが生じたタイミングにおける帰還電圧VFBを参照帰還電圧VFB_REFとして取得して保持し(サンプリングして保持し)、参照帰還電圧VFB_REFを初期電圧VINT2に設定する。その後に、信号DROP_DETのダウンエッジを契機とする第2のソフトスタート制御が開始されるようにしても良い。この際、第2のソフトスタート制御の実行開始後、電圧VCP(従って電圧VSS)が電圧VSSENDに達するまで、オペアンプ119の非反転入力端子への供給電圧は参照帰還電圧VFB_REFにて維持される。参照帰還電圧VFB_REFは第2のソフトスタート制御が開始される直前の出力電圧VOUTの情報を有しているため、“VINT2=VFB_REF”とすることで、出力電圧VOUTの低下状況に適合した適正なソフトスタート制御(オーバシュート等を起こしにくいソフトスタート制御)を行うことができる。
時刻t12より後において、時刻t5及びt10間における入力電圧VINの変動と同様の変動が入力電圧VINに再び生じた場合には、時刻t6及びt12間における上述の動作と同様の動作が実行される。以降も同様である。
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。第2実施例では第1実施例における動作を内部信号の状態も含めて説明する。第1実施例の記載は矛盾なき限り、第2実施例に適用される。図14は第2実施例に係るSS回路100の構成を示す図である。図14のSS回路100は図8のSS回路100と同一のものであるが、図14では幾つかの内部信号が明示されている。図15は第2実施例に係る動作のタイミングチャートである。図15のタイミングチャートは図4のタイミングチャートに対して波形621~626を追加したものである。図15の波形611~614は図4のそれらと同じものである。図15において、波形621、622、623、624、625、626は、夫々、第2実施例に係る信号EN、CLKSTOP、SS_CNT、SSEND、INT_SET、PLUPの波形である。
SS制御回路170は、出力回路130に対して信号PLUPを供給し、クロック供給回路150に対して信号CLKSTOPを供給し、チャージポンプ回路170に対して信号EN及びINT_SETを供給する。信号SS_CNT及びSSENDはSS制御回路170内の信号であり、図14では示されていない。信号EN、CLKSTOP、SS_CNT、SSEND、INT_SET及びPLUPは、夫々に、ハイレベル又はローレベルをとる二値信号であり、それらの信号のレベルは、時刻t1から時刻t2に至るまでに実行される初期シーケンス動作にて初期レベルに設定される。
信号ENの初期レベルはローレベルである。チャージポンプ回路110は信号ENのハイレベル期間においてのみ動作し、信号ENのローレベル期間では停止する。
信号CLKSTOPの初期レベルはハイレベルである。クロック信号回路150は信号CLKSTOPのローレベル期間においてのみクロック信号CLKに同期した制御信号φ1及びφ2の生成及び出力を行う。信号CLKSTOPのハイレベル期間では制御信号φ1及びφ2がチャージポンプ回路110に供給されず、このとき、スイッチ115がオフで固定されることでノード123はハイインピーダンス状態となる。
信号SS_CNTの初期レベルはローレベルである。信号SS_CNTは“VSS>VSSEND”の成立時にハイレベルを有し、“VSS>VSSEND”の不成立時にローレベルを有する。尚、ここにおける不等号“>”は“≧”であっても良い。
信号SSENDの初期レベルはローレベルである。信号SSENDがローレベルを有するときにおいて信号SS_CNTにアップエッジが生じると、SS制御回路170は信号SSENDのレベルをハイレベルに設定し、以後、信号SSENDのレベルをハイレベルに維持する。
信号INT_SETの初期レベルはローレベルである。SS制御回路170は、信号DROP_DETのアップエッジを契機に信号INT_SETにアップエッジを生じさせ、その後、信号SS_CNTのアップエッジを契機に信号INT_SETにダウンエッジを生じさせる。電圧設定回路120は、信号INT_SETのローレベル期間においてオペアンプ119の非反転入力端子に初期電圧VINT1を供給し、信号INT_SETのハイレベル期間においてオペアンプ119の非反転入力端子に初期電圧VINT2を供給する。
信号PLUPの初期レベルはハイレベルである(但しローレベルであっても良い)。信号PLUPのローレベル期間においてスイッチ132がオン且つスイッチ133がオフに設定される。信号PLUPのハイレベル期間においてスイッチ132がオフ且つスイッチ133がオンに設定される。尚、時刻t2に至るまでは電流源131の動作が停止しており、電圧VSSが初期レベルである0Vに固定されているものとする。
上述の初期シーケンス動作が完了すると、時刻t2にてSS制御回路170は、信号ENにアップエッジを発生させ且つ信号CLKSTOP及びPLUPにダウンエッジを発生させる。これにより、時刻t2からチャージポンプ回路110の動作が開始する。時刻t2において信号INT_SETはローレベルを有するため、時刻t2より電圧VCPが初期電圧VINT1から上昇し、信号PLUPがローレベルに維持される期間において電圧VCPが電圧VSSとして出力される。
時刻t4にて電圧VSSが電圧VSSENDに達することで、SS制御回路170は信号SS_CNTにアップエッジを発生させる。また、時刻t4における信号SS_CNTのアップエッジを契機に、SS制御回路170は、信号ENにダウンエッジを発生させ、且つ、信号CLKSTOP、SSEND及びPLUPにアップエッジを発生させる。このため、時刻t4にてチャージポンプ回路110の動作が停止する一方で、電流源131の作用により時刻t4にて電圧VSSが電圧VREGに向けて上昇を開始し、その後、速やかに電圧VREGに達する。
時刻t6にて信号DROP_DETのアップエッジを契機に、SS制御回路170は信号SS及びINT_SETにアップエッジを発生させる。信号INT_SETのアップエッジにより、オペアンプ110の非反転入力端子に供給される電圧が、時刻t6にて初期電圧VINT1から初期電圧VINT2に切り替わる。
時刻t9にて信号DROP_DETのダウンエッジを契機に、SS制御回路170は信号CLKSTOP及びPLUPにダウンエッジを発生させる。このため、時刻t9からチャージポンプ回路110の動作が再び開始される。時刻t9において信号INT_SETはハイレベルを有するため、時刻t9にて電圧VCPが初期電圧VINT2から上昇を開始し、信号PLUPがローレベルに維持される期間において電圧VCPが電圧VSSとして出力される。また、時刻t9を境に電圧VSSが電圧VREGから初期電圧VINT2へと急峻に低下することに伴い、信号SS_CNTにダウンエッジが生じる。
時刻t12にて電圧VSSが電圧VSSENDに達することで、SS制御回路170は信号SS_CNTにアップエッジを発生させる。SS制御回路170は信号INT_SETがハイレベルであるときに信号SS_CNTにアップエッジが発生すると、信号SS_CNTのアップエッジを契機に信号INT_SETにダウンエッジを発生させる(但し、信号INT_SETをハイレベルに維持させても構わない)。また、時刻t12における信号SS_CNTのアップエッジを契機に、SS制御回路170は、信号ENにダウンエッジを発生させ、且つ、信号CLKSTOP及びPLUPにアップエッジを発生させる。このため、時刻t12にてチャージポンプ回路110の動作が停止する一方で、電流源131の作用により時刻t12にて電圧VSSが電圧VREGに向けて上昇を開始し、その後、速やかに電圧VREGに達する。
図16に第2実施例に係るSS回路100の状態遷移図を示す。SS回路100の状態は状態ST1~ST5の何れかとなる。まず、初期シーケンス動作の実行中においてSS回路100は状態ST1にある。状態ST1はシャットダウン状態に相当し、状態ST1においてチャージポンプ回路110内の各種のバイアス回路は動作停止状態にある。コンデンサ118に電荷が蓄積されている場合、状態ST1においてコンデンサ118の蓄積電荷が所定経路(図示せず)を通じて放電され、コンデンサ118の両端間電圧は0Vに設定される。信号ENにアップエッジが生じることで状態ST1から状態ST2に遷移する。状態ST2において、チャージポンプ回路110内の各種のバイアス回路が起動し、以後、状態ST3~ST5では、それらのバイアス回路は継続動作する。
状態ST2にてバイアス回路が起動した後、信号INT_SET及びSSENDの内、少なくとも一方がローレベルであれば、状態ST3に遷移し、信号INT_SET及びSSENDが共にハイレベルであれば、状態ST4に遷移する。状態ST3ではオペアンプ119の非反転入力端子への供給電圧が初期電圧VINT1に設定された後、状態ST5に遷移する。状態ST4ではオペアンプ119の非反転入力端子への供給電圧が初期電圧VINT2に設定された後、状態ST5に遷移する。状態ST1~ST3では信号CLKSTOPがハイレベルに維持されており、状態ST3又はST4から状態ST5に遷移する過程で信号CLKSTOPがローレベルに切り替わる。
状態ST5においてチャージポンプ回路110による動作が行われる。即ち、SS回路100が状態ST5にある期間がチャージポンプ動作期間である。また信号PLUPは、状態ST1~ST4においてハイレベルを有し、状態ST5においてローレベルを有する。故に、状態ST3を経てから状態ST5に至る場合には、状態ST5にて電圧VSSが初期電圧VINT1から徐々に上昇してゆく。状態ST4を経てから状態ST5に至る場合には、状態ST5にて電圧VSSが初期電圧VINT2から徐々に上昇してゆく。状態ST5に至った後、信号SS_CNTがローレベルである限り、SS回路100の状態は状態ST5に維持される。信号SS_CNTにアップエッジが生じるとSS回路100の状態は状態ST5から状態ST1に遷移し、状態ST5から状態ST1への遷移過程において信号ENにダウンエッジが生じる。
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。図4を参照して説明したソフトスタート電圧VSSの変化特性、又は、それに類似した変化特性が得られる限り、SS回路19bの構成は任意である。
例えば、図17に示すSS回路200を図1のSS回路19bとして用いても良い。SS回路200はコンデンサ201、電流源202、電圧設定回路203及びスイッチ204~スイッチ206を備える。コンデンサ201の第1端はノード207に接続される。電圧設定回路203はコンデンサ201の第2端に対し初期電圧VINT1及びVINT2の何れかを択一的に供給する。電流源202は電圧VREGの印加端とスイッチ204の第1端との間に設けられる。スイッチ204の第2端はノード207に接続される。スイッチ205はコンデンサ201に並列接続される。スイッチ206の第1端はノード207に接続され、スイッチ206の第2端はグランドに接続される。SS回路200においてノード207に加わる電圧がソフトスタート電圧VSSである。電流源202はスイッチ204がオンであるときに限り、ノード207の電位を上昇させる定電流を電圧VREGの印加端からノード207に向けて供給する。但し、ノード207の電位上昇の上限は電圧VREGである。特に図示しないが、回路203並びにスイッチ204~206の各状態を制御する制御回路がSS回路200に内包される。
図4のタイミングチャートの例において、図17のSS回路200がSS回路19bとして用いられることを想定し、SS回路200の動作を説明する。時刻t1から時刻t2までは、スイッチ204がオフ且つスイッチ205及び206がオンとされ、回路203はコンデンサ201の第2端を開放状態とする。このため、時刻t1から時刻t2までは“VSS=0”であり、コンデンサ201の両端間電圧は0Vである。スイッチ206は時刻t2にてオンからオフに切り替わり、以後、オフに維持される。
時刻t2から時刻t9までスイッチ204がオン且つスイッチ205がオフとされる。また、時刻t2から時刻t9までにおいて電圧設定回路203は初期電圧VINT1をコンデンサ201の第2端に供給する。そうすると、時刻t2より電流源202からの定電流にてコンデンサ201が充電されてゆくことで、ソフトスタート電圧VSSが初期電圧VINT1より徐々に上昇してゆく。時刻t4にてソフトスタート電圧VSSが電圧VSSENDに達し、その後も、電圧VREGに達するまでソフトスタート電圧VSSが徐々に上昇してゆく。
時刻t9における信号DROP_DETのダウンエッジに応答してスイッチ204がオフとされ且つスイッチ205がオンとされる。スイッチ205のオンによりコンデンサ201の両端間電圧は0Vに戻る。信号DROP_DETのダウンエッジを応答してスイッチ205がオンとされる時間は微小であり、速やかにスイッチ204がオン且つスイッチ205がオフに戻される。そうすると、実質的に時刻t9から再び電流源202からの定電流によるコンデンサ201の充電が開始される。但し、信号DROP_DETのダウンエッジに応答して電圧設定回路203はコンデンサ201の第2端に供給する電圧を初期電圧VINT1から初期電圧VINT2に切り替える。このため、実質的に時刻t9より電流源202からの定電流にてコンデンサ201が充電されてゆくことで、ソフトスタート電圧VSSが初期電圧VINT2より徐々に上昇してゆく。時刻t12にてソフトスタート電圧VSSが電圧VSSENDに達し、その後も、電圧VREGに達するまでソフトスタート電圧VSSが徐々に上昇してゆく。
<<第4実施例>>
第4実施例を説明する。第4実施例では、上述した事項に対する補足事項又は変形技術等を説明する。
スイッチング電源装置1及び電源制御装置10の構成は、ソフトスタート機能(入力電圧VINの供給開始から出力電圧VOUTを目標電圧VTGに向けて徐々に上昇させる機能)を有する構成であれば任意である。図1の構成では、コイル電流Iを参照した電流モード制御にて出力段MMがスイッチング駆動されているが、本開示において電流モード制御の採用/不採用は任意である(従って出力段MMのスイッチング駆動はコイル電流Iに基づくものでなくても良い)。
任意の信号又は電圧に関して、上述の主旨を損なわない形で、それらのハイレベルとローレベルの関係は上述したものの逆とされ得る。
各実施形態に示されたFET(電界効果トランジスタ)のチャネルの種類は例示である。上述の主旨を損なわない形で、任意のFETのチャネルの種類はPチャネル型及びNチャネル型間で変更され得る。
不都合が生じない限り、上述の任意のトランジスタは、任意の種類のトランジスタであって良い。例えば、MOSFETとして上述された任意のトランジスタを、不都合が生じない限り、接合型FET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)又はバイポーラトランジスタに置き換えることも可能である。任意のトランジスタは第1電極、第2電極及び制御電極を有する。FETにおいては、第1及び第2電極の内の一方がドレインで他方がソースであり且つ制御電極がゲートである。IGBTにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がゲートである。IGBTに属さないバイポーラトランジスタにおいては、第1及び第2電極の内の一方がコレクタで他方がエミッタであり且つ制御電極がベースである。
本開示の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本開示の実施形態の例であって、本開示ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
<<付記>>
上述の実施形態にて具体的構成例が示された本開示について付記を設ける。
本開示の一側面に係る電源制御装置は、入力電圧(VIN)を降圧して出力電圧(VOUT)を生成するスイッチング電源装置(1)の出力段(MM)を制御する電源制御装置(10)であって、前記出力電圧に応じた帰還電圧(VFB)を対比電圧と比較し、前記帰還電圧及び前記対比電圧間の誤差に応じて制御信号を生成するよう構成されたスイッチング制御回路(SWC)と、前記制御信号に基づき前記出力段をスイッチング駆動するよう構成されたドライバ(17)と、を備え、前記スイッチング制御回路は、所定の基準電圧(VREF)を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成する基本制御、又は、前記基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧(VSS)を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成するソフトスタート制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記電源制御装置に対する前記入力電圧の投入後、前記ソフトスタート制御を行い、前記ソフトスタート制御にて前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧を超えると前記基本制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記入力電圧が減電状態にあるかを検出する減電検出回路(20)を有し、前記スイッチング制御回路は、前記ソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、再度、前記ソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行する構成(第1の構成)である。
これにより、減電状態からの復帰時における出力電圧のオーバシュート又はリンギングを抑制することができる。
上記第1の構成に係る電源制御装置において、 前記減電状態は、前記入力電圧の低下を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が所定の減電判定条件を満たす状態に相当し、前記減電検出回路は、前記入力電圧及び前記出力電圧間の比を示す電圧比情報に基づき前記入力電圧が前記減電状態にあるかを検出する構成(第2の構成)であっても良い。
上記第2の構成に係る電源制御装置において、前記減電検出回路は、前記入力電圧の低下を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が前記減電判定条件を満たすとき、前記入力電圧が前記減電状態にあると検出し、その後、前記入力電圧の上昇を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が所定の減電解消条件を満たすとき、前記減電状態が解消したと検出する構成(第3の構成)であっても良い。
上記第3の構成に係る電源制御装置において、前記出力電圧に対する前記入力電圧の比(VIN/VOUT)が1より大きな閾値(TH1)を下回るとき、前記減電判定条件が満たされ、その後、前記出力電圧に対する前記入力電圧の比(VIN/VOUT)が前記閾値又は前記閾値より大きな他の閾値(TH1+ΔHYS1)を上回るとき、前記減電解消条件が満たされる構成(第4の構成)であっても良い。
上記第3の構成に係る電源制御装置において、前記入力電圧に対する前記出力電圧の比(VOUT/VIN)が1より小さな閾値(TH2)を上回るとき、前記減電判定条件が満たされ、その後、前記入力電圧に対する前記出力電圧の比(VOUT/VIN)が前記閾値又は前記閾値より小さな他の閾値(TH2-ΔHYS2)を下回るとき、前記減電解消条件が満たされる構成(第5の構成)であっても良い。
上記第2~第5の構成の何れかに係る電源制御装置において、前記入力電圧が加わる端子(IN)及び前記出力電圧が加わる端子(OM)を備え、前記減電検出回路は、前記入力電圧が加わる端子及び前記出力電圧が加わる端子への各印加電圧に基づき前記電圧比情報を取得する構成(第6の構成)であっても良い。
上記第2~第5の構成の何れかに係る電源制御装置において、前記入力電圧が加わる端子(IN)を備え、前記出力段は、前記入力電圧が加わる端子とスイッチノード(NDSW)との間に設けられた出力素子(MH)と、前記スイッチノードと基準電位を有する基準電位端子との間に設けられた整流素子(ML)を有し、前記減電検出回路は、前記スイッチング駆動により前記スイッチノードに生じる電圧(VSW)を平滑化することで前記出力電圧を推定し、推定結果と前記入力電圧が加わる端子への印加電圧とに基づき前記電圧比情報を取得する構成(第7の構成)であっても良い。
上記第1~第7の構成の何れかに係る電源制御装置において、前記スイッチング制御回路は、第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、第2のソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を所定の第1初期電圧(VINT1)から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧より高く且つ前記基準電圧より低い所定の第2初期電圧(VINT2)から徐々に上昇させる構成(第8の構成)であっても良い。
上記第8の構成に係る電源制御装置において、前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧と前記第2のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧を、共通のソフトスタート回路(19b)を用いて生成する構成(第9の構成)であっても良い。
これにより、第2のソフトスタート制御のための専用回路を設ける必要が無い。
上記第9の構成に係る電源制御装置において、前記ソフトスタート回路(19b、100)は、前記ソフトスタート電圧を出力する積分回路(118、119)を有し、前記第1のソフトスタート制御では前記第1初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御では前記第2初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第2初期電圧から徐々に上昇させる構成(第10の構成)であっても良い。
上記第1~第7の構成の何れかに係る電源制御装置において、前記スイッチング制御回路は、第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、第2のソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行し、前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を所定の第1初期電圧(VINT1)から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧と異なる第2初期電圧(VINT2)から徐々に上昇させ、前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、前記減電状態の検出後であって且つ前記前記第2のソフトスタート制御を行う前の前記帰還電圧(VFB_REF)に基づき、前記第2初期電圧を設定する構成(第11の構成)であっても良い。
上記第11の構成に係る電源制御装置において、前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧と前記第2のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧を、共通のソフトスタート回路(19b)を用いて生成する構成(第12の構成)であっても良い。
これにより、第2のソフトスタート制御のための専用回路を設ける必要が無い。
上記第12の構成に係る電源制御装置において、前記ソフトスタート回路(19b、100)は、前記ソフトスタート電圧を出力する積分回路(118、119)を有し、前記第1のソフトスタート制御では前記第1初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御では前記第2初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第2初期電圧から徐々に上昇させる構成(第13の構成)であっても良い。
上記第1~第13の構成の何れかに係る電源制御装置において、前記出力段は、前記入力電圧が加わる端子とスイッチノードとの間に設けられた出力素子(MH)と、前記スイッチノードと基準電位を有する基準電位端子との間に設けられた整流素子(ML)を有し、前記スイッチング駆動により前記スイッチノードに生じる電圧(VSW)がコイル(L1)及びコンデンサ(C1)を用いて整流及び平滑化されることで前記出力電圧が生成される構成(第14の構成)であっても良い。
1 スイッチング電源装置
10 電源制御装置
11 エラーアンプ
12 位相補償回路
13 スロープ電圧生成回路
14 リセット信号生成回路
14a リセットコンパレータ
15 セット信号生成回路
16 ロジック回路
17 ドライバ
18 逆流検出回路
19 対比電圧供給回路
19a 基準電圧源
19b SS回路
20 減電検出回路
30 平滑化回路
R31~R33、12a 抵抗
C31~C33、12b コンデンサ
SWC スイッチング制御回路
MM 出力段
MH、ML トランジスタ
VS 電圧源
SWIN スイッチ
L1 コイル
C0、C1 コンデンサ
R1、R2 帰還抵抗
LD 負荷
IN 入力端子
GND グランド端子
FB 帰還端子
SW スイッチ端子
OM 出力監視端子
OUT 出力端子
IN 入力電圧
OUT 出力電圧
OUT 出力電流
コイル電流
FB 帰還電圧
REF 基準電圧
SS ソフトスタート電圧
11(+) 対比電圧
CMP 誤差電圧
SLP スロープ電圧
SW スイッチ電圧
RST、SET 信号
SH、SL 制御信号
GH、GL ゲート信号
100 SS回路
110 チャージポンプ回路
111、119 オペアンプ
112~115 スイッチ
116~118 コンデンサ
120 電圧設定回路
130 出力回路
131 電流源
132、132 スイッチ
150 クロック供給回路
170 SS制御回路
INT1、VINT2 初期電圧
BG、VCP、VREG 電圧
DROP_DET 減電検出信号
EN、CLKSTOP、SS_CNT、SSEND、INT_SET、PLUP 信号
200 SS回路
201 コンデンサ
203 電圧設定回路
204~206 スイッチ

Claims (14)

  1. 入力電圧を降圧して出力電圧を生成するスイッチング電源装置の出力段を制御する電源制御装置であって、
    前記出力電圧に応じた帰還電圧を対比電圧と比較し、前記帰還電圧及び前記対比電圧間の誤差に応じて制御信号を生成するよう構成されたスイッチング制御回路と、
    前記制御信号に基づき前記出力段をスイッチング駆動するよう構成されたドライバと、を備え、
    前記スイッチング制御回路は、所定の基準電圧を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成する基本制御、又は、前記基準電圧よりも低い初期電圧から徐々に上昇するソフトスタート電圧を前記対比電圧として用いて前記制御信号を生成するソフトスタート制御を実行し、
    前記スイッチング制御回路は、前記電源制御装置に対する前記入力電圧の投入後、前記ソフトスタート制御を行い、前記ソフトスタート制御にて前記ソフトスタート電圧が前記基準電圧を超えると前記基本制御を実行し、
    前記スイッチング制御回路は、前記入力電圧が減電状態にあるかを検出する減電検出回路を有し、
    前記スイッチング制御回路は、前記ソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、再度、前記ソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行する
    、電源制御装置。
  2. 前記減電状態は、前記入力電圧の低下を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が所定の減電判定条件を満たす状態に相当し、
    前記減電検出回路は、前記入力電圧及び前記出力電圧間の比を示す電圧比情報に基づき前記入力電圧が前記減電状態にあるかを検出する
    、請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記減電検出回路は、前記入力電圧の低下を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が前記減電判定条件を満たすとき、前記入力電圧が前記減電状態にあると検出し、その後、前記入力電圧の上昇を通じて前記入力電圧及び前記出力電圧間の比が所定の減電解消条件を満たすとき、前記減電状態が解消したと検出する
    、請求項2に記載の電源制御装置。
  4. 前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が1より大きな閾値を下回るとき、前記減電判定条件が満たされ、その後、前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が前記閾値又は前記閾値より大きな他の閾値を上回るとき、前記減電解消条件が満たされる
    、請求項3に記載の電源制御装置。
  5. 前記入力電圧に対する前記出力電圧の比が1より小さな閾値を上回るとき、前記減電判定条件が満たされ、その後、前記入力電圧に対する前記出力電圧の比が前記閾値又は前記閾値より小さな他の閾値を下回るとき、前記減電解消条件が満たされる
    、請求項3に記載の電源制御装置。
  6. 前記入力電圧が加わる端子及び前記出力電圧が加わる端子を備え、
    前記減電検出回路は、前記入力電圧が加わる端子及び前記出力電圧が加わる端子への各印加電圧に基づき前記電圧比情報を取得する
    、請求項2に記載の電源制御装置。
  7. 前記入力電圧が加わる端子を備え、
    前記出力段は、前記入力電圧が加わる端子とスイッチノードとの間に設けられた出力素子と、前記スイッチノードと基準電位を有する基準電位端子との間に設けられた整流素子を有し、
    前記減電検出回路は、前記スイッチング駆動により前記スイッチノードに生じる電圧を平滑化することで前記出力電圧を推定し、推定結果と前記入力電圧が加わる端子への印加電圧とに基づき前記電圧比情報を取得する
    、請求項2に記載の電源制御装置。
  8. 前記スイッチング制御回路は、第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、第2のソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行し、
    前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を所定の第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧より高く且つ前記基準電圧より低い所定の第2初期電圧から徐々に上昇させる
    、請求項1~7の何れかに記載の電源制御装置。
  9. 前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧と前記第2のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧を、共通のソフトスタート回路を用いて生成する
    、請求項8に記載の電源制御装置。
  10. 前記ソフトスタート回路は、前記ソフトスタート電圧を出力する積分回路を有し、前記第1のソフトスタート制御では前記第1初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御では前記第2初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第2初期電圧から徐々に上昇させる
    、請求項9に記載の電源制御装置。
  11. 前記スイッチング制御回路は、第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、第2のソフトスタート制御を経てから前記基本制御を実行し、
    前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を所定の第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御において前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧と異なる第2初期電圧から徐々に上昇させ、
    前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御を経て前記基本制御を実行開始した後、前記減電状態の検出を経て前記減電状態が解消されたとき、前記減電状態の検出後であって且つ前記前記第2のソフトスタート制御を行う前の前記帰還電圧に基づき、前記第2初期電圧を設定する
    、請求項1~7の何れかに記載の電源制御装置。
  12. 前記スイッチング制御回路は、前記第1のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧と前記第2のソフトスタート制御における前記ソフトスタート電圧を、共通のソフトスタート回路を用いて生成する
    、請求項11に記載の電源制御装置。
  13. 前記ソフトスタート回路は、前記ソフトスタート電圧を出力する積分回路を有し、前記第1のソフトスタート制御では前記第1初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第1初期電圧から徐々に上昇させ、前記第2のソフトスタート制御では前記第2初期電圧を前記積分回路に入力した状態で前記積分回路を動作させることにより前記ソフトスタート電圧を前記第2初期電圧から徐々に上昇させる
    、請求項12に記載の電源制御装置。
  14. 前記出力段は、前記入力電圧が加わる端子とスイッチノードとの間に設けられた出力素子と、前記スイッチノードと基準電位を有する基準電位端子との間に設けられた整流素子を有し、
    前記スイッチング駆動により前記スイッチノードに生じる電圧がコイル及びコンデンサを用いて整流及び平滑化されることで前記出力電圧が生成される
    、請求項1~6の何れかに記載の電源制御装置。
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