JP2024083681A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技の興趣を向上させること。【解決手段】パチンコ遊技機PY1は、先読み判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出)と、通常演出とは異なる特殊演出(森背景画像G70を表示可能なチャンスゾーンへの設定)を複数変動にわたって実行可能な第2先示唆演出(チャンスゾーン演出)とを実行可能である。パチンコ遊技機PY1は、遊技者によるチャンスゾーン終了操作に基づいて、特殊演出(チャンスゾーンの設定)を終了させることが可能である。【選択図】図42
Description
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来より、遊技機の一例であるパチンコ遊技機として、例えば下記特許文献1に記載されているように、大当たりであるかを判定し、その判定結果に基づいて、演出用の保留表示の表示態様を通常の白色から特殊な青色や赤色などに変化させる演出を行って、遊技者に大当たり当選を期待させる遊技機が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載されているような演出の実行手法は現在ではよく見かけるものとなっており、遊技者に興趣を提供するためには改良の余地がある。
本発明の遊技機は、
遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定を行う第1判定手段と、
前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定を行う第2判定手段と、
演出を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出とを実行可能であり、
前記第2先示唆演出として、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行可能であり、
遊技者による操作に基づいて、前記特殊演出を終了させることが可能であることを特徴とする遊技機である。
遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定を行う第1判定手段と、
前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定を行う第2判定手段と、
演出を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出とを実行可能であり、
前記第2先示唆演出として、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行可能であり、
遊技者による操作に基づいて、前記特殊演出を終了させることが可能であることを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、演出を通じて遊技の興趣を向上可能である。
以下、本発明の遊技機の実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
1.遊技機の構造
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1について説明する。最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1~図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。なお本明細書では、パチンコ遊技機PY1に関して、まず従来から一般的な構成について説明し、その後で特徴的な構成(特徴部)について説明する形をとる。このため、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項よりも前に説明した構成について、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項以降でも説明することがあるが、この場合には、パチンコ遊技機PY1は、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項以降で説明した内容で構成されているものとする。
第1実施形態のパチンコ遊技機PY1について説明する。最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1~図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。なお本明細書では、パチンコ遊技機PY1に関して、まず従来から一般的な構成について説明し、その後で特徴的な構成(特徴部)について説明する形をとる。このため、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項よりも前に説明した構成について、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項以降でも説明することがあるが、この場合には、パチンコ遊技機PY1は、「7.パチンコ遊技機PY1の特徴部」の項以降で説明した内容で構成されているものとする。
図1に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、後述する遊技盤ユニットYUが取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aにヒンジ2Bを介して回転自在に支持される前枠23mと、を備える。前枠23mは遊技盤取付枠2Aに対して開閉が可能である。前枠23mには、透明板23tが取り付けられている。前枠23mが閉じられているとき、遊技盤取付枠2Aに取り付けられた遊技盤1と透明板23tとは対面する。よって、パチンコ遊技機PY1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機PY1の前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1に形成された遊技領域6を視認することができる。透明板23tは、透明なガラス板や透明な合成樹脂板等を用いることができる。透明板23tは、パチンコ遊技機PY1の前方から遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置72が発射ソレノイドに駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠23mの前面の下部中央には、前方に向けて大きく突出した下部装飾体36が設けられている。下部装飾体36の上面には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための上皿34が形成されている。また、下部装飾体36の正面の下部中央には、上皿34に収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための下皿35が設けられている。
下部装飾体36の上面の上皿34より前方側には、下方に押下操作可能な第1入力装置(以下「通常ボタン」)40が設けられている。また、前枠23mの表面の右縁部から前方に突出して形成されている右部装飾体32において、下方に押下操作可能な第2入力装置(以下「特殊ボタン」)41が設けられている。通常ボタン40は、振動可能に構成されている。すなわち、通常ボタン40には、当該通常ボタン40を振動させるための振動機構が内蔵されており、この振動機構に含まれる振動用モータが駆動されると、遊技者が目視でもわかる程度に通常ボタン40がブルブルと振動するようになっている。なお、通常ボタン40を振動させるための振動機構については公知の構成を適宜採用することができる。通常ボタン40は、操作部の一例であり、振動体の一例でもある。
また、前枠23mの表面の上部から前方に突出して形成されている上部装飾体31の底面に、音を出力可能なスピーカ52が設けられている。スピーカ52は、左側に配置された左スピーカ52Lと、右側に配置された右スピーカ52Rと、からなる。また、前枠23mの右縁部と、下部装飾体36における正面の下皿35の左側および右側とに、発光可能な枠ランプ53が設けられている。さらに、前枠23mの左縁部および右縁部の上側には、遊技興趣を高めることを目的とする演出装置としての可動式の枠可動装置58が取り付けられている。枠可動装置58は、左側に配置された左枠可動装置58Lと、右側に配置された右枠可動装置58Rと、で構成される。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、主に図2~図5を用いて説明する。遊技盤ユニットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面側に取り付けられた演出用ユニット1Uと、を有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。開口部1Aに沿って、遊技球が流下可能な遊技領域6を区画するための略リング状の内側壁部1Bが前方に突出して形成されている。また、内側壁部1Bの外側にも、遊技領域6を区画するための略リング状の外側壁部1Cが前方に突出して形成されている。
遊技盤1の前面には、内側壁部1B、外側壁部1Cなどで囲まれた遊技領域6が形成されている。すなわち、遊技盤1の前面が、内側壁部1Bおよび外側壁部1Cによって、遊技領域6とそれ以外の領域とに仕切られている。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機PY1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多数の遊技くぎ(図示なし)が突設されている。遊技くぎは、遊技領域6に進入して遊技領域6を流下する遊技球を、後述する第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、ゲート13、第1大入賞口14、および、第2大入賞口15などに適度に誘導する経路を構成している。なお、第1始動口11や第2始動口12といった始動口を入球口と称し、第1大入賞口14や第2大入賞口15といった大入賞口を特別入賞口あるいは特定の入賞口と称し、ゲートを通過口あるいは通過領域と称することができるものとする。
遊技領域6の中央付近には、開口部1Aの周縁を装飾するセンター枠(センター装飾体)61が設けられている。センター枠61には、後述する第1始動口11へ遊技球を誘導可能なステージや、ステージへ遊技球を誘導可能なワープが設けられている。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1始動口11が形成された第1始動入賞装置11Dと、第2始動口12への入球を可能または不可能にさせる第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)12Dと、が設けられている。
第1始動入賞装置11Dは不動である。そのため、第1始動口11は、遊技球の入球し易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球の第1始動口11への入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」ともいう)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口11へ入賞すると、所定個数(本形態では4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー12Dは、作動可能な電チュー開閉部材12kを備えている。電チュー開閉部材12kは、通常は(通常状態では)、第2始動口12への遊技球の入球が不可能な閉鎖位置にある。そして、特別状態になると、第2始動口12への遊技球の入球が可能な開放位置に移動する。このように、電チュー開閉部材12kが開放位置に移動することを第2始動口12または電チュー12Dの「開状態」ともいい、開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12への入球が可能となる。一方、電チュー開閉部材12kが閉鎖位置にあることを第2始動口12または電チュー12Dの「閉状態」ともいう。また、第2始動口12または電チュー12Dが「開状態」になることを「電チュー12Dが開放する」ともいい、電チュー12Dが「閉状態」になることを「電チュー12Dが閉鎖する」ともいう。
遊技球の第2始動口12への入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」ともいう)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口12へ入賞すると、所定個数(本形態では4個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、遊技領域6には、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導ステージ12gが設けられている。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な一般入賞口(普通入賞口)10が設けられている。遊技球が一般入賞口10へ入賞すると、所定個数(本形態では3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。遊技球のゲート13の通過は、普通図柄(以下、「普図」という)の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定:以下、「普図抽選」という)および普図の可変表示の契機となっている。補助遊技が実行されることによって電チュー12Dを開放する。すなわち、補助遊技は、電チュー12Dの開放を伴う遊技である。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第1大入賞口14が形成された第1大入賞装置14D(以下、「通常AT14D」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とに作動可能な通常AT開閉部材14kを備える。通常AT開閉部材14kの作動により第1大入賞口14が開閉する。通常AT開閉部材14kは、通常では第1大入賞口14を塞ぐ閉状態になっており、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することは不可能である。通常AT開閉部材14kが開状態に作動すると、遊技球が第1大入賞口14の中に入球することが可能になる。このように、通常AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口14への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口14へ入賞すると、所定個数(本形態では15個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な第2大入賞口15が形成された第2大入賞装置15D(以下、「VAT15D」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置15Dは、作動可能なVAT開閉部材15kを備えている。VAT開閉部材15kは、通常では第2大入賞口15を塞いでいる。VAT開閉部材15kは開状態をとることができる。VAT開閉部材15kが開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口15への入球が可能となる。一方、VAT開閉部材15kが第2大入賞口15を塞いでいる状態を「閉状態」ともいう。このように、VAT開閉部材15kの作動によって第2大入賞口15が開閉する。遊技球が第2大入賞口15へ入賞すると、所定個数(本形態では15個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図3を用いて、第2大入賞装置15Dについて詳細に説明する。第2大入賞装置15Dの内部には、第2大入賞口15に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ15aが設けられている。
第2大入賞口センサ15aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域16と非特定領域17とが設けられている。第2大入賞口センサ15aを通過した遊技球は、振分装置16Dによって、特定領域16か非特定領域17かに振り分けられる。振分装置16Dは、略矩形状の平板からなる振分部材16kと、振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sとを備えている。振分部材16kは、振分ソレノイド16sの駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
振分ソレノイド16sが通電されていないとき、振分部材16kは特定領域16への遊技球の通過を妨げる第1状態(通過阻止状態:図3(A)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の左端よりやや右側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆う状態)にある。振分部材16kが第1状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過した後、特定領域16を通過することは不可能であり、非特定領域17を通過する。この第2大入賞口15から非特定領域17まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
一方、振分ソレノイド16sが通電されているとき、振分部材16kは遊技球の特定領域16の通過(進入)を許容する第2状態(通過許容状態:図3(B)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の右端よりやや左側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆わず、特定領域16の直上が開放している状態)にある。振分部材16kが第2状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過したあと特定領域16を通過容易である。この第2大入賞口15から特定領域16まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
なお、基本的に、振分部材16kは第1状態で保持されている。すなわち、第1状態が、振分部材16kの通常の状態であるといえる。そして、所定のラウンド遊技(例えば16R)においてのみ、振分ソレノイド16sが通電され、第2状態に変化することができる。なお、振分部材16kの作動態様は適宜変更可能である。
特定領域16と非特定領域17には、各領域16,17を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ16a、非特定領域センサ17aが設けられている。
なお、第1大入賞装置14Dおよび第2大入賞装置15Dは、遊技に支障をきたさない範囲で、一方だけを設けるようにすることが可能である。また、遊技性に応じて、第1大入賞装置14Dのような、特定領域や振分装置のない大入賞装置を2つ設ける構成とすることが可能である。また、第1大入賞装置14Dと第2大入賞装置15Dとが設けられているものの、遊技性に応じて、第1大入賞装置14Dだけを利用することとしたり、第2大入賞装置15Dだけを利用することとしたりすることが可能である。なお、第1大入賞装置14Dだけを利用する構成とした場合には、第2大入賞装置15Dに関する処理は行われないものとし、第2大入賞装置15Dだけを利用する構成とした場合には、第1大入賞装置14Dに関する処理は行われないものとする。
また、図2に示すように、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられている。また、遊技盤1には、発光可能な盤ランプ54が設けられている。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域6A(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6B(第2遊技領域)と、に分けることができる。遊技球が左遊技領域6Aを流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域6Bを流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機PY1において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、多数の遊技くぎなどによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口12と、一般入賞口10と、ゲート13と、第1大入賞口14と、第2大入賞口15と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13の通過や、第2始動口12、一般入賞口10、第1大入賞口14、または、第2大入賞口15への入賞を狙うことができる。
なお、何れの入賞口(第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、第1大入賞口14、および第2大入賞口15)にも入球しなかった遊技球は、アウト口19へ誘導されて排出される。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
また、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の下方の左隣(遊技領域6以外の部分)には表示器類8が配置されている。図4に示すように、表示器類8には、特図1を可変表示する特図1表示器81a、特図2を可変表示する特図2表示器81b、及び、普図を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、表示器類8には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器81aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器83a、および後述する特図2保留数(U2:特図2表示器81bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図あるいは特別図柄といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器81aおよび特図2表示器81bを総称して特図表示器81という。さらに、特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bを総称して特図保留表示器83という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、大入賞口(第1大入賞口14及び第2大入賞口15)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、大当たり遊技が行われている遊技状態を大当たり遊技状態という。大当たり遊技状態は、遊技者に有利な特別遊技状態の一例である。
特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成され、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器81は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器81は、「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の可変表示がなされる。特図の可変表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、特図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(判定情報の一例)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口11への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口12への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部105aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限(本形態では4個)が設定されている。特図1保留数や特図2保留数の上限は適宜変更可能であり、上限を「無し」としてもよい。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器83に表示される。特図1保留表示器83aと特図2保留表示器83bのそれぞれは、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示することが可能である。
また、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される普図(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普図)は、普図抽選によって複数種類の普図の中から選択された一つの普図である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図(所定の停止態様の普図すなわち当たり図柄)である場合には、第2始動口12(電チュー12D)を開放させる補助遊技が行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普図抽選の結果に応じた普図を表示する。普図抽選の結果が当たりである場合には、普図表示器82は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普図抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の可変表示が行われる。普図の可変表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行うための普通図柄乱数(判定情報の一例)が取得されることがある。この乱数は、普図の可変表示または補助遊技が実行されていないことを条件に、後述の普図保留記憶部106に記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限(本形態では4個)が設定されている。普図保留数の上限は適宜変更可能であり、上限を「無し」としてもよい。なお、以下において、遊技球がゲート13を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。また、本形態では、普図保留数を表示する普図保留表示器を設けていないが、普図保留表示器を表示器類8に加えてもよい。普図保留表示器としては、例えば特図保留表示器83と同様の構成のものを採用することが可能である。
次に、図5を用いて、遊技盤1の背面に取り付けられた演出用ユニット1Uについて説明する。演出用ユニット1Uは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。演出用ユニット1Uには、画像表示装置50、第1盤可動装置(以下「盤上可動装置」)55、第2盤可動装置(以下「盤下可動装置」)56が搭載されている。
画像表示装置50は、所定の画面サイズの3D液晶ディスプレイで構成され、3D画像を表示可能な表示部(表示画面)50aを具備する。なお、画像表示装置50は、画像を表示することが可能であれば、複数枚の液晶ディスプレイで構成されるものや、EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成されるもの等、他の表示装置であってもよい。
盤上可動装置55は、表示部50aに沿って移動可能に構成され、装飾が施された盤上可動体55kを具備する。盤下可動装置56は、表示部50aに沿って移動可能に構成され、装飾が施された盤下可動体56kを具備する。
図5(A)は、盤上可動体55kおよび盤下可動体56kが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている様子を概略化して表している。盤上可動装置55の駆動源が駆動すると、盤上可動体55kは下向きに移動(下降)し、盤下可動装置56の駆動源が駆動すると、盤下可動体56kは上向きに移動(上昇)する。このとき、画像表示装置50は下降した盤上可動体55kまたは上昇した盤下可動体56kに覆われ、画像表示装置50は視認困難となる。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
2.遊技機の電気的構成
次に、図6~図7に基づいて、パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6~図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、操作演出、大当たり遊技演出など)や客待ち演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部(メイン制御部)と位置づけることができる。また、サブ制御基板120を、後述する画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部(サブ制御部)と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、および、可動装置55,56,58等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
次に、図6~図7に基づいて、パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図6~図7に示すように、パチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、操作演出、大当たり遊技演出など)や客待ち演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部(メイン制御部)と位置づけることができる。また、サブ制御基板120を、後述する画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部(サブ制御部)と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、および、可動装置55,56,58等)を用いた各種の演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板100、サブ制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、押下操作可能なRAMクリアスイッチ191が設けられている。RAMクリアスイッチ191(特定操作手段)は、電源投入時に、後述する遊技制御用マイコン101の遊技用RAM104に記憶されている遊技情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留の数や大当たりの当否判定結果などの情報)を、遊技用CPU102にクリア(以下「RAMクリア」と呼ぶ)させるためのものである。図8に示すように、RAMクリアスイッチ191は、本パチンコ遊技機PY1の裏側に配置された電源基板190上に設けられている。そのため、前扉23を開閉可能な遊技場の従業員等でなければ、RAMクリアスイッチ191を操作することはできない。即ち、RAMクリアスイッチ191は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。RAMクリアスイッチ191が押下操作されると、RAMクリアスイッチ191がONであることを示す検出信号が遊技制御用マイコン101に入力される。なお本形態では、RAMクリアスイッチ191が電源基板190上に設けられているが、RAMクリアスイッチ191の配置箇所は適宜変更可能であり、例えば主制御基板100上や専用の基板上に設けられていても良い。
電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ193が接続されている。電源スイッチ193のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を主制御基板100に設けたり、サブ制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けたりしてもよい。
図6に示すように、主制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、および遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
また遊技用RAM104には、前述した特図保留記憶部105や普図保留記憶部106などが設けられている。また遊技用RAM104には、非消去記憶部107が設けられていて、非消去記憶部107には、総賞球数記憶部107a、総発射球数記憶部107b、差玉数記憶部107cが設けられている。非消去記憶部107では、RAMクリアが実行されても、遊技用CPU102が記憶内容を消去しないようになっている。
遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総賞球数をカウントしていて、カウントされた総賞球数の情報は、総賞球数記憶部107aに記憶される。総賞球数は、全ての遊技状態(通常遊技状態、大当たり遊技状態、高確高ベース状態、低確高ベース状態など)において遊技者が獲得する(遊技者に払い出される)賞球数のことである。また遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総発射球数をカウントしていて、カウントされた総発射球数の情報は、総発射球数記憶部107bに記憶される。総発射球数は、全ての遊技状態において、遊技者が発射した発射球数のことである。そして遊技制御用マイコン101は、電源が投入されてから随時、総賞球数から総発射球数を減算した差玉数を演算していて、演算された差玉数の情報は、差玉数記憶部107cに記憶される。遊技制御用マイコン101は、差玉数(特定計測数の一例)が基準数(例えば「80000」)以上となったことを条件に、遊技を実行不能にする。この機能を、過賞球防止機能と言う。過賞球防止機能は、最大差玉数(最大持ち球、MY等ということもある)が予め定められた基準数となることに応じて作動させてもよい。最大差玉数は、計測された差玉数の最低値である最低差玉数と、最低差玉数が計測された後における差玉数のピーク(最高値)との差である。この場合、最大差玉数が特定計測数に相当する。
また主制御基板100には、7セグ表示器300と、設定キーシリンダ180と、特別リセットスイッチ181(特別操作手段)と、が設けられている(図8参照)。7セグ表示器300は、図9に示すように、所謂4連7セグであり、合計で32個の点灯(発光)する部分を備えている。具体的に、7セグ表示器300は、左から右に向かって順番に、第1表示領域310と第2表示領域320と第3表示領域330と第4表示領域340とを備えている。そして4つの表示領域310、320、330、340は、それぞれ「0」~「9」までの数字を表すことができるように、8個の点灯部分(LED素子)LB1~LB8、LB9~LB16、LB17~LB24、LB25~LB32を有している。7セグ表示器300の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
設定キーシリンダ180は、大当たり判定確率に対応する設定値を設定する際に、操作手段として機能するものである。この設定キーシリンダ180の内部は、設定キー(図示省略)が挿入された状態で、初期位置と回転位置との間で回転操作される。よって、本パチンコ遊技機PY1では、設定キーシリンダ180を回転位置へ回転操作しておき、RAMクリアスイッチ191を押下操作しながら、電源を投入することで、設定値を設定可能な設定モードに移行することができる。そして、この設定モードにおいて、設定値を「1」に設定することができる。しかしながら、本パチンコ遊技機PY1では、設定値が1種類である「1」しか設けられていない。従って、設定値を「1」から変更できないようになっている。なお、設定モードに設定されているときに、設定キーシリンダ180を回転位置から待機位置へ回転操作すると、設定モードが終了して、RAMクリアが実行される。
また主制御基板100には、押下操作可能な特別リセットスイッチ181が設けられている。図8に示すように、特別リセットスイッチ181は、本パチンコ遊技機PY1の裏側に配置された主制御基板100上に設けられている。そのため、前扉23を開閉可能な遊技場の従業員等でなければ、特別リセットスイッチ181を操作することはできない。即ち、特別リセットスイッチ181は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。特別リセットスイッチ181の機能については、後に詳述する。また、主制御基板100には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118が実装されている。
また、主制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類MSやアクチュエータ類MAが接続されている。そのため、主制御基板100には、各種センサ類MSが出力した信号が入力する。また、主制御基板100は、各種アクチュエータ類MAに信号を出力する。
主制御基板100に接続されている各種センサ類MSには、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、一般入賞口センサ10a、ゲートセンサ13a、第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、特定領域センサ16a、および、非特定領域センサ17aが含まれている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ12aは、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10毎に設けられている。ゲートセンサ13aは、ゲート13に設けられており、ゲート13を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ14aは、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ15aは、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ16aは、特定領域16を通過(特定領域16に進入)した遊技球を検知する。非特定領域センサ17aは、非特定領域17を通過(非特定領域17に進入)した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。
また図6では図示を省略しているが、各種センサ類MSには、遊技領域6を流下する全ての遊技球(総発射球数)を検知する排出口センサが含まれている。ここで、遊技領域6の外部へ流下した遊技球は、遊技盤取付枠2Aの下部に設けられている排出経路(図示省略)を通って、本パチンコ遊技機PY1の外部に排出される。そのため、排出口センサは、排出経路内に設けられている。また各種センサ類MSには、不正な磁気を検知する磁気センサが含まれている。磁気センサは、遊技者が磁石等を用いて遊技球を不正に各種入賞口10、11、12、14、15へ入賞させる際に生じる磁気を検知するものである。上記した各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。
また各種センサ類MSには、前扉23の外枠22に対する開放を検知する前扉開放センサと、前枠23mの遊技盤取付枠2Aに対する開放を検知する前枠センサと、が含まれている。前扉開放センサは、前扉23の開放を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。前枠センサは、前枠23mの開放を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。なお、主制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
また、主制御基板100に接続されている各種アクチュエータ類MAには、電チューソレノイド12s、第1大入賞口ソレノイド14s、第2大入賞口ソレノイド15sおよび振分ソレノイド16sが含まれている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する。第1大入賞口ソレノイド14sは、第1大入賞装置14Dの通常AT開閉部材14kを駆動する。第2大入賞口ソレノイド15sは、第2大入賞装置15DのVAT開閉部材15kを駆動する。振分ソレノイド16sは、振分装置16Dの振分部材16kを駆動する。
なお、主制御基板100に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに主制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また主制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。なお、発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のための賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
また、発射装置72には、遊技者などの人のハンドル72k(図1参照)への接触を検知可能なタッチスイッチ72aが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチ72aが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、検知信号を払出制御基板170に出力する。また、発射装置72には、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ72bが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームつまみ72bが検出したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PY1においては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また払出制御基板170は、外部端子板160に接続されている。つまり、外部端子板160は、払出制御基板170を介して、主制御基板100に接続されている。外部端子板160は、主制御基板100から送信される外端信号を、パチンコ遊技機PY1の外部に設けられている外部ユニットGU(データカウンタ、ホールコンピュータなど)に送信するものである。外端信号に含まれる情報には、例えば、大当たりに当選したかを示す情報、遊技状態の情報、エラーや不正(異常)を示す情報が含まれる。なお、外部端子板160は、外端信号をパラレル通信によって外部ユニットGUに送信しているが、外端信号を非同期シリアル通信(共通の非同期シリアル通信ポート)で送信するようにしても良い。また、主制御基板100を払出制御基板170を介して外部端子板160に接続したが、主制御基板100を払出制御基板170以外の基板(例えば中継基板)を介して外部端子板160に接続したり、主制御基板100と外部端子板160とを直接接続したりするようにしても良い。
また主制御基板100は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板120に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。サブ制御基板120は、主制御基板100から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板100による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板100とサブ制御基板120との接続は、主制御基板100からサブ制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板100とサブ制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、サブ制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、主制御基板100による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、および演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122が含まれている。
また、演出用ROM123には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および、10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板120には、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138、およびRTC(Real Time Clock)139が実装されている。RTC139は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC139は、パチンコ遊技機PY1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板190が備えるバックアップ電源回路192から供給される電力によって動作する。このため、RTC139は、パチンコ遊技機PY1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC139に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。サブ制御基板120の演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板120と画像制御基板140との接続は、サブ制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御基板140からサブ制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板140は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM145、CGROM145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM146、及び、VDP(Video Display Processor)144を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声、楽曲、効果音等を出力する。
スピーカ52から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ52を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類、駆動源となる各種アクチュエータ類SA、各種ランプ類SLが接続されている。サブ制御基板120には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、サブ制御基板120は、各種アクチュエータ類SAに信号を出力する。また、サブ制御基板120は、主制御基板100から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路151を介して各種ランプ類SLの点灯制御を行う。
サブ制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、通常ボタン検出スイッチ40aおよび特殊ボタン検出スイッチ41aが含まれている。通常ボタン検出スイッチ40aは、通常ボタン40が押下操作されたことを検出する。特殊ボタン検出スイッチ41aは、特殊ボタン41が押下操作されたことを検出する。各検出スイッチ40a,41aは、検出内容に応じた信号をサブ制御基板120に出力する。なお、サブ制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種アクチュエータ類SAには、盤上可動装置55を駆動する盤上駆動モータ55m、盤下可動装置56を駆動する盤下駆動モータ56m、枠可動装置58を駆動する枠駆動モータ58m等が含まれている。演出制御用マイコン121は、これらのモータを駆動して、各可動装置に所定の動作を行わせることが可能である。詳細には演出制御用マイコン121は、各可動装置の動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路151を介して、各可動装置の動作を制御する。またサブ制御基板120には、通常ボタン40を振動させるための振動用モータ(不図示)も接続されているものとする。なお、サブ制御基板120に接続されるアクチュエータの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種ランプ類SLには、枠ランプ53、盤ランプ54等が含まれている。演出制御用マイコン121は、各ランプを発光させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路151を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、各ランプの点灯制御、および、各可動装置の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、サブ制御基板120に接続されるランプの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について、図10~図17を用いて説明する。なお、図10~図17に示す各テーブルは、本項目の説明のための一般的なものであり、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明においてこれらとは別のテーブルを示した場合、パチンコ遊技機PY1ではそのテーブルが用いられているものとする。但し、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示さない構成については、この項目で示したテーブルが用いられているものとし、また、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示した構成についても、この項目で示したテーブルに変更することが可能であるとする。
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について、図10~図17を用いて説明する。なお、図10~図17に示す各テーブルは、本項目の説明のための一般的なものであり、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明においてこれらとは別のテーブルを示した場合、パチンコ遊技機PY1ではそのテーブルが用いられているものとする。但し、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示さない構成については、この項目で示したテーブルが用いられているものとし、また、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示した構成についても、この項目で示したテーブルに変更することが可能であるとする。
3-1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、遊技球がゲート13を通過することを「普図始動条件の成立」という。
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、遊技球がゲート13を通過することを「普図始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(普図抽選、普図の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図始動条件の成立により、普図関係乱数を取得する。取得する普図関係乱数には、図10(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数である。乱数を判定情報とも言う。乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3-1-1.当たり判定
当たり判定は、図11(A)に示すような当たり判定テーブルに従って、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、がある。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに従って判定することにより、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。なお、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。また、当たり判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
当たり判定は、図11(A)に示すような当たり判定テーブルに従って、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、がある。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに従って判定することにより、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。なお、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。また、当たり判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
3-1-2.普図変動
普図変動パターン判定は、図11(B)に示すような普図変動パターン判定テーブルに従って、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定は、図11(B)に示すような普図変動パターン判定テーブルに従って、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。なお、普図変動パターン判定テーブルを遊技状態毎に分けなくてもよい。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PY1は、非時短状態においてと時短状態においてとで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定する。この判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。また、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変表示が行われる。
3-1-3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。
補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー12Dが開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図11(C)に示すような補助遊技制御テーブルに従って補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。各補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。なお、これらの各要素における開放回数や開放時間については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間を異ならせている。例えば、非時短状態における補助遊技では、第1の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な時間(例えば0.08秒))だけ電チュー12Dを開放する。以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。また、時短状態における補助遊技では、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが容易な時間(例えば3.0秒))だけ電チュー12Dを開放する。以下において、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。なお、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間が同じであってもよい。
3-2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
なお、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図10(B)に示すように、特別図柄乱数(大当たり乱数)、大当たり図柄種別乱数(当たり図柄種別乱数)、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定(当たり図柄種別判定)を行うための乱数である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数である。乱数を判定情報とも言う。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3-2-1.大当たり判定
大当たり判定は、図12(A)に示すような大当たり判定テーブルに従って、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態、詳細には、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)とがある。
大当たり判定は、図12(A)に示すような大当たり判定テーブルに従って、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態、詳細には、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)とがある。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。パチンコ遊技機PY1は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに従って判定することにより、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図12(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。また、大当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。また、小当たりに当選可能に構成した場合、大当たり判定の結果に、小当たり当選を含めることができる。
3-2-2.大当たり図柄種別判定(当たり図柄種別判定)
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図12(B)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルに従って大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素が対応付けられている。
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図12(B)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルに従って大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素が対応付けられている。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定の起因となる入賞(当該大当たり図柄種別判定を発生させた入賞)が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
大当たり図柄には複数種類の種別があり、各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数(当たり図柄種別乱数)の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに従って判定することにより、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。なお、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
例えば、図12(B)に示すように、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Aが50%、大当たり図柄Bが50%にし、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Cが100%にすることが可能である。このように、第1始動口11に遊技球が入賞して行われる特図1抽選と、第2始動口12に遊技球が入賞して行われる特図2抽選とで、大当たり図柄種別の振分率を異ならせることが可能である。また、小当たりに当選可能に構成した場合、小当たり当選時に小当たり図柄の種別の判定を行う構成とすることができる。当たり図柄種別判定には、大当たり図柄の種別の判定と、小当たり図柄の種別の判定とが含まれる。小当たり図柄の種別の判定も、大当たり図柄の種別の判定と同様、当たり図柄種別乱数を用いて行われるものとする。
3-2-3.リーチ判定
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図12(C)に示すようなリーチ判定テーブルに従って、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図12(C)に示すようなリーチ判定テーブルに従って、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)とがある。なお、リーチ判定テーブルを遊技状態毎に分けなくてもよい。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに従って判定することにより、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させるか否か)を判定する。図12(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブルとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値の数が異なっている。なお、リーチ有りと判定される確率については、適宜に変更することが可能である。以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われる「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3-2-4.特図変動パターン判定
特図変動パターン判定は、図13~図14に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定であり、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも行われる。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報が含まれている。特図変動パターンに含ませる識別情報は、適宜に変更することが可能である。また、特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定は、図13~図14に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定であり、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも行われる。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報が含まれている。特図変動パターンに含ませる識別情報は、適宜に変更することが可能である。また、特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定の起因となる入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図13)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図14)とがある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、特別図柄の種別(特図1/特図2)に応じて分けなくてもよい。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)とがある。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)とがある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けられている。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび非時短用特図2変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。同様に、時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、大当たり判定結果やリーチ判定結果に応じて分けなくてもよい。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。例えば、特図1保留数(U1)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、がある。また、各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図2保留数(U2)が0~2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3~4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、がある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、特図保留数に応じて分けなくてもよい。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の可変表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特図抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンには、図13~図14の表の右から2番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローが関連付けられている。なお、特図変動パターンに特図変動演出の演出フローを関連付けなくてもよい。
また、図13~図14の表の一番右の欄に示すように、特図変動パターンを、特図(大当たり判定結果)および特図変動演出の演出内容などに関連付けた名称で呼ぶことがある。例えば、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」と言い、ハズレに係る特図変動パターンのことを「ハズレ変動」と言う。そして、大当たり変動の中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SP大当たり変動」と言い、Lリーチが行われる特図変動パターンのことを「L大当たり変動」と言い、Nリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「N大当たり変動」と言い、リーチが成立するとすぐにゾロ目が揃う特図変動パターンのことを「即大当たり変動」と言う。一方、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPハズレ変動」と言い、リーチの一種であるLリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lハズレ変動」と言い、リーチの一種であるNリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nハズレ変動」と言い、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンのことを「通常ハズレ変動」と言う。通常ハズレ変動には、変動時間が互いに異なる3種類の変動(通常Aハズレ変動、通常Bハズレ変動、通常Cハズレ変動)がある。また、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンであって「通常ハズレ変動」に比べて変動時間が短い特図変動パターンを「短縮ハズレ変動」と言う。短縮ハズレ変動には、変動時間が異なる2種類の変動(短縮Aハズレ変動、短縮Bハズレ変動)がある。なお、SP大当たりとSPハズレ変動とを総称する場合、SP変動あるいはSPリーチ変動と言う。
3-2-5.先読み判定
パチンコ遊技機PY1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図15に示すような先読み判定テーブルに従って先読み判定を行う。先読み判定は、大当たり判定よりも前に(具体的には例えば始動口への入賞時に)行われる。先読み判定には、例えば、特別図柄乱数が大当たり判定で大当たりと判定されるか否かの判定、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの判定、特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの判定、などがある。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、先読み判定テーブルには、第1始動口11に入賞した場合の先読み判定テーブル(第1先読み判定テーブル)と、第2始動口12に入賞した場合の先読み判定テーブル(第2先読み判定テーブル)と、がある。第1始動口11は特図1の抽選の契機となる始動口であるため、第1先読み判定テーブルを特図1先読み判定テーブルと言うこともできる。また、第2始動口12は特図2の抽選の契機となる始動口であるため、第2先読み判定テーブルを特図2先読み判定テーブルと言うこともできる。なお、先読み判定テーブルを、始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に応じて分けなくてもよい。また、始動入賞とは、始動口への入賞のことである。
パチンコ遊技機PY1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図15に示すような先読み判定テーブルに従って先読み判定を行う。先読み判定は、大当たり判定よりも前に(具体的には例えば始動口への入賞時に)行われる。先読み判定には、例えば、特別図柄乱数が大当たり判定で大当たりと判定されるか否かの判定、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの判定、特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの判定、などがある。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、先読み判定テーブルには、第1始動口11に入賞した場合の先読み判定テーブル(第1先読み判定テーブル)と、第2始動口12に入賞した場合の先読み判定テーブル(第2先読み判定テーブル)と、がある。第1始動口11は特図1の抽選の契機となる始動口であるため、第1先読み判定テーブルを特図1先読み判定テーブルと言うこともできる。また、第2始動口12は特図2の抽選の契機となる始動口であるため、第2先読み判定テーブルを特図2先読み判定テーブルと言うこともできる。なお、先読み判定テーブルを、始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に応じて分けなくてもよい。また、始動入賞とは、始動口への入賞のことである。
また、先読み判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(非時短用先読み判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(時短用先読み判定テーブル)と、がある。
つまり、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、非時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、がある。なお、先読み判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。また、先読み判定にどのような判定を含ませるかは適宜に変更可能である。
3-3.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口14あるいは第2大入賞口15)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDを設けないようにすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口14あるいは第2大入賞口15)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDを設けないようにすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口14、第2大入賞口15)の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間あるいはインターバル時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後、図16に示すような大当たり遊技制御テーブルに従って大当たり遊技を制御する。
図16に示すように、大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技毎(例えば大当たり遊技A~C毎)に大当たり遊技構成要素が格納されている。各大当たり遊技では、1Rから15Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、が行われる。そして、16R(最終ラウンド)では、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、が行われる。また、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口センサ14a,15aによって検出されると、大入賞口14,15の最大開放時間が経過する前であっても、ラウンド遊技を終了させる。
なお、図16に示す大当たり遊技Aは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄A(図12(B)参照)である場合に実行され、大当たり遊技Bは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄Bである場合に実行され、大当たり遊技Cは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄Cである場合に実行される構成とすることが可能である。
また、各大当たり遊技構成要素における回数や時間については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり遊技を、第1大入賞口14および第2大入賞口15の両方を用いて行うことも一方だけを用いて行うことも可能である。第1大入賞口14だけを用いる大当たり遊技しか行わない構成、あるいは、第2大入賞口15だけを用いる大当たり遊技しか行わない構成とする場合には、用いない方の大入賞口を備えない構成としてもよい。また、実行可能な大当たり遊技の種類は、複数種類であってもよいし、1種類であってもよい。
ここで、特定領域16について詳細に説明する。特定領域16は、振分部材16kによって、入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態とをとるので、振分部材16kの作動態様は、特定領域16の開閉態様ということができる。以下において、振分部材16kの作動態様のことを「特定領域16の開閉態様」ともいう。また、特定領域16が開状態にあることを「V開放」ともいい、特定領域16が閉状態にあることを「V閉鎖」ともいう。
振分部材16kは一定の作動態様で制御される(つまり、特定領域16は一定の開閉態様で制御される)。例えば、第2大入賞口15の開放が開始してから15秒間、振分ソレノイド16sが通電され、振分部材16kが第2状態(図3(B))に制御される。よって、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことが容易である。一方、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、振分部材16kの一定の作動態様(特定領域16の一定の開閉態様)と、大当たり遊技における第2大入賞口15の開閉態様との組み合わせで、大当たり遊技において遊技球を特定領域16に進入させることの困難性(容易性)を設定することが可能である。なお、振分部材16kの作動態様は適宜に変更可能である。後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別の作動態様を示した場合、パチンコ遊技機PY1ではその作動態様が採用されているものとする。
なお、大当たり遊技中に、遊技球の特定領域16への通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たりを、「Vロング大当たり」といい、遊技球の特定領域16の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たりを、「Vショート大当たり」という。
3-4.遊技状態
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY1は、図17に示すように、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」、「高確率高ベース遊技状態」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。なお、「低確率低ベース遊技状態」を「低確低ベース状態」と、「低確率高ベース遊技状態」を「低確高ベース状態」と、「高確率低ベース遊技状態」を「高確低ベース状態」と、「高確率高ベース遊技状態」を「高確高ベース状態」と、それぞれ略称することがある。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー12Dの開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては、非時短状態と時短状態とがある。
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY1は、図17に示すように、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」、「高確率高ベース遊技状態」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。なお、「低確率低ベース遊技状態」を「低確低ベース状態」と、「低確率高ベース遊技状態」を「低確高ベース状態」と、「高確率低ベース遊技状態」を「高確低ベース状態」と、「高確率高ベース遊技状態」を「高確高ベース状態」と、それぞれ略称することがある。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー12Dの開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては、非時短状態と時短状態とがある。
通常確率状態は、「低確率低ベース遊技状態」または「低確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常の確率である状態である。高確率状態は、「高確率低ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率より高い高確率である状態である。従って、高確率状態は通常確率状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには通常確率状態が設定される。そして、大当たりに当選することによって通常確率状態から高確率状態に切り替えることが可能になる。例えば、大当たり遊技において遊技球が特定領域16を通過することによって高確率状態に切り替えることが可能である。また、大当たり図柄の種別によって高確率状態に切り替えることも可能である。高確率状態に切り替える契機をV通過とするか、大当たり図柄の種別とするかは、実現したい遊技性に応じて予め定められているものとする。高確率状態では、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、高確率状態から通常確率状態に切り替えることが可能である。
非時短状態は、「低確率低ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」または「大当たり遊技状態」において設定される。時短状態は、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、非時短状態に比べて、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い遊技状態である。例えば、時短状態においては、非時短状態における電チュー12Dの開放時間(例えば0.08秒)よりも長い開放時間(例えば3.0秒)となる。また、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルに従って、特図変動パターン判定が行われる(図13~図14参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、普図変動時間が短くなり易くなっている。例えば、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(30秒)よりも短い普図変動時間(5秒)が決定される(図11(B))。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多い。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、当たり判定で当たりと判定され易くなっている。例えば、時短状態では、非時短状態で当たりと判定される確率(例えば6600/65536)よりも高い確率(例えば59936/65536)で当たりと判定される(図11(A))。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおいて当たり判定で当たりと判定される回数が多い。
このように時短状態では、非時短状態に比して、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞し易くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。従って、時短状態は非時短状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには非時短状態が設定される。そして、例えば、大当たりに当選することによって時短状態が設定可能になる。時短状態では、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、時短状態から非時短状態に変更することが可能である。
なお、時短状態では、非時短状態に比して、当たりに当選し易く、普図変動時間が短くなり易く、且つ、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い。つまり、普図に係る遊技について3つの点で、遊技者に有利に設定されている。しかし、この遊技者に有利に設定されている点はこれらの中の一部であってもよい。また、時短状態における特図変動パターン判定テーブルが、非時短状態におけるものよりも、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択され易いものでなくてもよい。
なお、パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態が設定される「低確率低ベース遊技状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」ともいう。なお、「大当たり遊技状態」では、普図抽選(普図に関する当たり判定)は行われるが特図抽選(大当たり判定)は行われないため、大当たり遊技の開始に伴って、非時短状態が設定される。また、遊技状態については、前述した遊技状態の全てを用いることも一部だけを用いることも可能である。また、本明細書で説明している各種の遊技状態については、「第n遊技状態」(nは1以上の整数)の形式で任意に表現できるものとする。また、低確率低ベース遊技状態(低確低ベース状態)を低確非時短状態、低確率高ベース遊技状態(低確高ベース状態)を低確時短状態、高確率低ベース遊技状態(高確低ベース状態)を高確非時短状態、高確率高ベース遊技状態(高確高ベース状態)を高確時短状態と呼ぶことができるものとする。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な演出について、図18~図24を用いて説明する。
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な演出について、図18~図24を用いて説明する。
4-1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モードと、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図18(A―1)に示すように、表示部50aにおいてパチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに通常ボタン40が操作されると、図18(A―2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定、実行される演出の頻度設定などがある。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図18(B―1)に示すように、表示部50aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼間通常用背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図18(B―2)に示すように、表示部50aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方通常用背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図18(B―3)に示すように、表示部50aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜間通常用背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1~第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示部50aにおいて、昼間通常用背景画像G102、夕方通常用背景画像G103および夜間通常用背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、高確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。確変演出モードでは、例えば、図18(B―4)に示すように、表示部50aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G105)が表示される。さらに、確変演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の確変前段演出モードと、リーチが成立した後の確変後段演出モードと、がある。確変前段演出モードでは、表示部50aにおいて、確変用背景画像G105が表示されるが、確変後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、通常確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードでは、例えば、図18(B―5)に示すように、表示部50aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G106)が表示される。さらに、時短演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短前段演出モードと、リーチが成立した後の時短後段演出モードと、がある。時短前段演出モードでは、表示部50aにおいて、時短用背景画像G106が表示されるが、時短後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図18(C―1)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図18(C―2)に示すように、表示部50aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図18(C―3)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。
なお、演出モードの種類については、適宜に変更または追加することが可能である。
4-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出(報知演出の一例)では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出(報知演出の一例)では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、通常ボタン40、特殊ボタン41などの様々な演出装置を用いた他の演出を行うことが可能である。この場合、演出図柄の停止表示後も、他の演出を継続して行うことが可能である。
4-2-1.演出図柄表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図19(A)に示すように、表示部50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3を設けることが可能である。左演出図柄領域50b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
画像表示装置50の表示部50aには、図19(A)に示すように、表示部50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3を設けることが可能である。左演出図柄領域50b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図19(A)に示すように、表示部50aの上端部の左端(左上隅)の一区画に、小図柄領域50cを設けることが可能である。小図柄領域50cは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。
なお、図19(A)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは二点鎖線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。また、各領域の範囲は適宜に変更可能である。また、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3)だけでなく、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も、演出用に表示部50aに表示される図柄であるため、「演出図柄」の一例である。
4-2-2.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図19(A)に示すように、表示部50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図19(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示が開始される。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「通常ハズレ変動」の場合には、図19(C―1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが異なる停止態様で仮停止してから、図19(D)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」などのリーチ有りの特図変動パターンの場合には、図19(C―2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同じ停止態様で仮停止して、リーチが成立する。詳細には、まず左演出図柄EZ1がある図柄(例えば5図柄)で停止し、続いて右演出図柄EZ3が左演出図柄EZ1と同じ図柄(5図柄)で停止して、リーチが成立する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示は継続して行われ、特図変動パターンに応じたリーチ演出が行われる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序や停止態様は、適宜に変更することが可能である。
4-2-3.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、通常変動においてリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチでは、図20(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持され、図20(B)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速していく。そして、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「Nハズレ変動」の場合には、図20(C―1)に示すように、ハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「N大当たり変動」の場合には、図20(C-2)に示すように、大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄EZ2が徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
また、ハズレを示唆する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止態様に関して、リーチが成立しない場合のバラケ目を「非リーチバラケ目」や「非リーチハズレ目」と称し、リーチが成立する場合のバラケ目を「リーチバラケ目」や「リーチハズレ目」と称する。非リーチバラケ目を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・3・1」や「5・8・6」等)、および、リーチバラケ目を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・1・2」や「5・4・5」等)は、演出制御用マイコン121によって選択される。また、大当たりを示唆する停止態様(ゾロ目)を構成する各演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の組み合わせをどのようにするか(例えば「2・2・2」や「7・7・7」等)は、当選した大当たり図柄の種別に基づいて、演出制御用マイコン121によって選択される。
4-2-4.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、大当たり判定の結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
SPリーチでは、Nリーチの後に、例えば、図21(A)に示すように、表示部50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、表示部50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。その後、図21(B)に示すように、SPリーチ専用演出(例えばバトル演出)が行われる。そして、SPリーチ専用演出の最終局面を迎えると、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SP大当たり変動」の場合には、図21(C―1)に示すように、表示部50aに、大当たりを示唆する演出(例えば、主人公キャラクタ(味方キャラクタの一人)がバトルに勝利して仁王立ちしている表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示唆する停止態様(所謂ゾロ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も大当たりを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。一方、特図の可変表示の特図変動パターンが、例えば「SPハズレ変動」の場合には、図21(C―2)に示すように、ハズレを示唆する演出(例えば、敵キャラクタがバトルに勝利して仁王立ちしている表示)が行われるとともに、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がハズレを示唆する停止態様(所謂バラケ目)で停止表示する。このとき、小図柄KZ1,KZ2,KZ3もハズレを示唆する停止態様で一斉に停止表示する。なお、SPリーチの演出内容は、適宜に変更または追加することが可能である。
ここで、各リーチに対する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止される可能性(大当たり期待度)について詳細に説明する。各リーチに対する大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチで終わる変動の実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には10%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には50%として、SPリーチに発展する変動の実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には4%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には50%とすれば、SPリーチの大当たり期待度を、Nリーチの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。また、SPリーチとしてSPリーチAとSPリーチBとを実行可能にし、SPリーチAの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には30%として、SPリーチBの実行確率を、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合には2%とし、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合には20%とすれば、SPリーチAの大当たり期待度を、SPリーチBの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。このように、大当たり判定の結果に応じた実行確率を適宜に設定することで、大当たり期待度を設定することが可能である。
4-2-5.Lリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にLリーチを行うことが可能である。Lリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性が、SPリーチよりは低いがNリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、Lリーチのリーチ演出の実行時間は、SPリーチのリーチ演出の演出時間よりも短い(図13および図14)。よって、Lリーチのリーチ演出では、例えば、SPリーチのリーチ演出よりも短い動画が表示部50aに表示される。なお、Lリーチのリーチ演出の内容は適宜変更可能である。また、Lリーチのリーチ演出の後にSPリーチのリーチ演出が発展的に実行される特図変動パターンを設けてもよい。
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にLリーチを行うことが可能である。Lリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性が、SPリーチよりは低いがNリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、Lリーチのリーチ演出の実行時間は、SPリーチのリーチ演出の演出時間よりも短い(図13および図14)。よって、Lリーチのリーチ演出では、例えば、SPリーチのリーチ演出よりも短い動画が表示部50aに表示される。なお、Lリーチのリーチ演出の内容は適宜変更可能である。また、Lリーチのリーチ演出の後にSPリーチのリーチ演出が発展的に実行される特図変動パターンを設けてもよい。
4-3.保留アイコン表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図22(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域50dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域50dは、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、特図1保留数が『1』の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。
画像表示装置50の表示部50aには、図22(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域50dを設けることが可能である。保留アイコン表示領域50dは、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、特図1保留数が『1』の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。
また、保留アイコン表示領域50dの近傍に、図22(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eを設けることが可能である。当該アイコン表示領域50eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じ当該アイコンTA(当該保留アイコンTAとも言う)を表示することが可能である。なお、当該アイコンTAとして、保留アイコンHAと異なるアイコンを表示することがあってもよい。
なお、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域50dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。また、保留アイコン表示領域50dを設けるが当該アイコン表示領域50eを設けない構成としたり、両者を設けない構成としたりすることも可能である。
4-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
保留演出では、特図1保留数が『0』のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図変動演出が開始され、例えば、図22(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示される。そして、特図変動演出中に更に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図22(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出が終了し、新たな特図変動演出が開始されると、図22(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に表示されていた保留アイコンHAが、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示され、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に表示されていた保留アイコンHAが、第1表示領域50d1に移動して表示され、特図1保留数が『1』であることが遊技者に報知される。
4-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、入力装置(通常ボタン40、特殊ボタン41)等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,58、入力装置(通常ボタン40、特殊ボタン41)等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
4-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、可動装置55,56,58を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、可動装置55,56,58を作動させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、可動装置55,56,58を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、可動装置55,56,58を作動させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
可動体演出では、例えば、NリーチからSPリーチに発展する際に、図23(A)に示すように、盤上可動装置55および盤下可動装置56が作動し、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、表示部50a上に重なるように移動して、SPリーチに発展することが示唆される。このとき、表示部50aの盤上可動体55kおよび盤下可動体56kと重なっていないスペースにはエフェクト画像が表示される。その後、図23(B)に示すように、盤上可動体55kと盤下可動体56kとが、通常の待機状態(初期位置)に戻ってSPリーチに発展する。この可動体演出は、発展演出の一例である。なお、可動体演出については、SPリーチへの発展示唆に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。また、可動体演出において作動させる可動装置は、適宜変更可能である。また、演出が発展しない場合(例えばNハズレ変動の場合)に、所謂ガセ演出として、可動体演出を行うようにすることも可能である。可動体演出を、可動体駆動演出とも言う。
4-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40や特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、遊技者に通常ボタン40や特殊ボタン41を操作させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40や特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、遊技者に通常ボタン40や特殊ボタン41を操作させる演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
操作演出では、例えば、SPリーチにおいて、入力装置(特殊ボタン41)の押下操作が有効な期間(操作有効期間)が発生し、この操作有効期間の発生に伴って、図24(A)に示すように、特殊ボタン41の操作を促す演出(操作促進演出)が行われる。操作促進演出において、表示部50aに、操作促進画像G30が表示される。操作促進画像G30は、特殊ボタン41を模した画像(特殊ボタン画像G31)と、特殊ボタン41の操作方法(すなわち、押下操作)を表す画像(操作方法指示画像G32)と、操作有効期間の残り時間を表す画像(有効期間画像G33)と、を含む。なお、有効期間画像G33は、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。その後、操作有効期間において特殊ボタン41が押下操作されることに応じて、または、操作有効期間において特殊ボタン41が操作されることなく操作有効期間が経過した後、図24(B)に示すように、盤上可動装置55が作動し、盤上可動体55kが表示部50a上に重なるように移動して、大当たり期待度が示唆される。なお、操作演出については、盤上可動装置55の作動に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、特殊ボタン41や通常ボタン40といった操作手段(操作部)の操作を促す操作促進演出を、操作指示演出とも言う。
4-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆するための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆するための演出として機能する。
先読み演出では、例えば、特図1保留に対する先読み判定の結果が「大当たり」の場合、図22(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに通常は「〇」で表示される保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。また、先読み判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。このように、保留アイコンHAや当該アイコンTAを通常態様(本形態では「〇」、通常表示態様ともいう)ではなく特殊態様(本形態では例えば「☆」、特殊表示態様ともいう)で表示する先読み演出を、保留変化演出あるいは保留表示変化演出と言う。また、保留アイコンHAや当該アイコンTAを総称して、保留表示あるいは所定のアイコンと言う。本形態では、保留表示として、保留アイコンHAと当該アイコンTAとを表示するが、保留アイコンHAだけを表示し当該アイコンTAを表示しない構成としてもよい。また、保留変化演出において特殊態様の保留表示を行うタイミングは、その保留表示の契機となる始動入賞の発生時であってもよいし、その保留表示のシフト表示時(保留アイコンHAの表示領域を変更したとき)であってもよいし、その保留表示に対応する特図変動(いわゆる当該変動)の実行中(当該アイコンTAとして表示しているとき)であってもよい。また、保留表示の特殊態様には複数の種類があってもよい。
なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、先読み演出は、保留アイコンHAの表示態様の変化に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。保留変化演出以外の先読み演出としては、例えば、所謂連続予告などが挙げられる。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
次に図25~図26に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
次に図25~図26に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
[1.主制御メイン処理]
主制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、遊技用ROM103から図25に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
主制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、遊技用ROM103から図25に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
また電源投入時処理(S001)では、遊技制御用マイコン101は、RAMクリアスイッチ191への押下操作に基づく信号を入力すると、RAMクリアを実行する。RAMクリアが実行されると、遊技用RAM104に記憶されている遊技情報(例えば高確率状態などの遊技状態の情報、特図保留の数や大当たりの当否判定結果などの情報)が消去される。これにより、遊技状態は通常遊技状態(低確低ベース状態、低確非時短状態)に設定される。但し、RAMクリアが実行されても、総賞球数記憶部107aに記憶されている総賞球数の情報、総発射球数記憶部107bに記憶されている総発射球数の情報、差玉数記憶部107cに記憶されている差玉数の情報は、クリアされない。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10(A)および図10(B)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[2.メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図26に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず入力処理(S102)を実行する。入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図26に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず入力処理(S102)を実行する。入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図25の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10(A)および図10(B)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S107)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
特別動作処理(S107)に次いで、振分装置16Dを制御するための振分装置制御処理(S108)を行う。なお、振分装置16Dを作動させるのは、第2大入賞装置15Dを用いた特別遊技を行う場合である。但し、振分装置16Dを、電源投入から常に一定動作で作動させてもよい。
次に、遊技制御用マイコン101は、出力処理(S112)を実行する。出力処理(S112)では、上記の各処理において主制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
その後、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S113)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S113)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S113)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、各入賞口への遊技球の入賞に応じて、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。つまり、払出制御基板170は、賞球要求信号に基づいて、賞球を払い出す。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理を繰り返し実行し(図25参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。
[2-1.センサ検出処理]
センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理、排出口センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理、排出口センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
一般入賞口センサ処理では、一般入賞口センサ10aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じて、一般入賞口センサ用コマンドを生成する。
ゲートセンサ処理では、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、普通図柄乱数カウンタのカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶する。なお、普図保留記憶部106に普通図柄乱数が所定数(例えば4個)記憶されている場合には、新たに取得された普通図柄乱数は記憶されない。また、当該処理の結果に応じて、ゲートセンサ用コマンドを生成する。
第2始動口センサ処理では、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図2関係乱数を取得し、取得した特図2関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図2保留記憶部105bに記憶する。特図2保留記憶部105bは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図2関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図2関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得された特図2関係乱数は記憶されない。また、取得した特図2関係乱数と第2先読み判定テーブルとを用いて第2先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)を表す特図2保留数コマンドおよび第2先読み判定の結果を表す第2始動入賞コマンドを含む第2始動口センサ用コマンドを生成する。
第1始動口センサ処理では、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図1関係乱数を取得し、取得した特図1関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図1保留記憶部105aに記憶する。特図1保留記憶部105aは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図1関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図1関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得した特図1関係乱数は記憶されない。また、取得した特図1関係乱数と第1先読み判定テーブルとを用いて第1先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)を表す特図1保留数コマンドおよび第1先読み判定の結果を表す第1始動入賞コマンドを含む第1始動口センサ用コマンドを生成する。
第1大入賞口センサ処理では、第1大入賞口センサ14aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第1大入賞口センサ用コマンドを生成する。
第2大入賞口センサ処理では、第2大入賞口センサ15aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第2大入賞口センサ用コマンドを生成する。
特定領域センサ処理では、特定領域センサ16aによって遊技球が検出されたか否か判定する。また、当該処理の結果に応じて、特定領域センサ用コマンドを生成する。
排出口センサ処理では、排出口センサによって遊技球が検出されたか否か判定する。
[2-2.普通動作処理]
普通動作処理(S105)では、普通図柄待機処理、普通図柄変動処理、普通図柄確定処理、補助遊技制御処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通動作処理(S105)では、普通図柄待機処理、普通図柄変動処理、普通図柄確定処理、補助遊技制御処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄待機処理は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理では、普図保留記憶部106に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。また、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定する。そして、当たり判定および普図変動パターンの結果に関する情報を含む普図変動開始コマンドを生成する。それから、決定した普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間に基づいて、普図の可変表示を普図表示器82に開始させる。
普通図柄変動処理は、普図の可変表示中に行われる処理である。普通図柄変動処理では、実行中の普図の可変表示が開始してから普図変動時間が経過することに応じて、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行う。そして、普図の可変表示の終了を示す普図変動停止コマンドを生成する。
普通図柄確定処理は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過することに応じて、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄が停止表示していれば、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させ、補助遊技の開始を示す補助遊技開始コマンドを生成する。
補助遊技制御処理は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。また、当該処理の結果に応じて、補助遊技制御用コマンドを生成する。
[2-3.特別動作処理]
特別動作処理(S107)では、特別図柄待機処理、特別図柄変動処理、特別図柄確定処理、大当たり遊技制御処理、遊技状態設定処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
特別動作処理(S107)では、特別図柄待機処理、特別図柄変動処理、特別図柄確定処理、大当たり遊技制御処理、遊技状態設定処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[2-3-1.特別図柄待機処理]
特別図柄待機処理は、大当たり遊技状態ではなく、特図の可変表示が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数に基づいて、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理を行うとともに、特図2保留記憶部シフト処理を行う。また、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数に基づいて、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理を行うとともに、特図1保留記憶部シフト処理を行う。
特別図柄待機処理は、大当たり遊技状態ではなく、特図の可変表示が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数に基づいて、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理を行うとともに、特図2保留記憶部シフト処理を行う。また、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数に基づいて、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理を行うとともに、特図1保留記憶部シフト処理を行う。
特図2判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルとを用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図2関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と、特図2大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。なお、ハズレの種別を複数設け、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレ図柄の種別を判定するようにしてもよい。この場合、図柄指定コマンドにはハズレ図柄の種別を示す情報を含ませるとよい。
特図2変動パターン判定処理は、特図2判定処理の後に行われる処理である。特図2変動パターン判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図2変動パターン判定テーブルとを用いて、特図2変動パターンを判定する。大当たり判定の結果がハズレであった場合の特図2変動パターン判定処理では、リーチ判定がなされ、そのリーチ判定の結果に応じて、特図2変動パターンが判定される。なお、特図2変動パターンの判定は、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)にも関連付けられている。そして、判定された特図2変動パターンを表す特図2変動開始コマンドを生成する。特図2変動開始コマンドには、特図2であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の可変表示を開始させる。
特図2保留記憶部シフト処理は、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図2保留記憶部シフト処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されていた特図2関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図2関係乱数を特図2保留記憶部105bからクリアする。このようにして、特図2関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図2保留数を表す特図2保留数コマンドを生成する。
特図1判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルとを用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図1関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と、特図1大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。なお、ハズレの種別を複数設け、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレ図柄の種別を判定するようにしてもよい。この場合、図柄指定コマンドにはハズレ図柄の種別を示す情報を含ませるとよい。
特図1変動パターン判定処理は、特図1判定処理の後に行われる処理である。特図1変動パターン判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図1変動パターン判定テーブルとを用いて、特図1変動パターンを判定する。大当たり判定の結果がハズレであった場合の特図1変動パターン判定処理では、リーチ判定がなされ、そのリーチ判定の結果に応じて、特図1変動パターンが判定される。なお、特図1変動パターンの判定は、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)にも関連付けられている。そして、判定された特図1変動パターンを表す特図1変動開始コマンドを生成する。特図1変動開始コマンドには、特図1であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の可変表示を開始させる。
特図1保留記憶部シフト処理は、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図1保留記憶部シフト処理では、特図1保留記憶部105aに記憶されていた特図1関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアする。このようにして、特図1関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図1保留数を表す特図1保留数コマンドを生成する。
なお、特図2保留数および特図1保留数の何れも存在する場合、特図2判定処理が優先して行われ、特図2の可変表示と特図1の可変表示とが並行して行われないようになっている。つまり、遊技制御用マイコン101は、特図2保留がある場合には、特図1保留があっても特図1判定処理を行うことはない。なお、特図2の可変表示と特図1の可変表示とが入賞順に行われるように構成したり、同時に行われるように構成したりしてもよい。
[2-3-2.特別図柄変動処理]
特別図柄変動処理は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理では、特図変動時間が経過することに応じて、特図表示器81に、特図の可変表示を終了させるとともに、大当たり判定の結果に応じた特図を停止表示させる。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たりを示す大当たり図柄を停止表示させ、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを示すハズレ図柄を停止表示させる。そして、特図の可変表示の終了を示す特図変動停止コマンドを生成する。
特別図柄変動処理は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理では、特図変動時間が経過することに応じて、特図表示器81に、特図の可変表示を終了させるとともに、大当たり判定の結果に応じた特図を停止表示させる。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たりを示す大当たり図柄を停止表示させ、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを示すハズレ図柄を停止表示させる。そして、特図の可変表示の終了を示す特図変動停止コマンドを生成する。
[2-3-3.特別図柄確定処理]
特別図柄確定処理は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理では、現在停止表示している特図が大当たり図柄である場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ高確率状態を終了させる場合には、通常確率状態を設定する。そして、通常確率状態への移行を示す高確率終了コマンドを生成する。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ時短状態を終了させる場合には、非時短状態を設定する。そして、非時短状態への移行を示す時短終了コマンドを生成する。なお、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ特図2保留数および特図1保留数が「0」の場合には、パチンコ遊技機PY1が待機状態であることを示す客待ちコマンドを生成する。
特別図柄確定処理は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理では、現在停止表示している特図が大当たり図柄である場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ高確率状態を終了させる場合には、通常確率状態を設定する。そして、通常確率状態への移行を示す高確率終了コマンドを生成する。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ時短状態を終了させる場合には、非時短状態を設定する。そして、非時短状態への移行を示す時短終了コマンドを生成する。なお、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ特図2保留数および特図1保留数が「0」の場合には、パチンコ遊技機PY1が待機状態であることを示す客待ちコマンドを生成する。
[2-3-4.大当たり遊技制御処理]
大当たり遊技制御処理は、大当たり遊技状態において行われる処理である。大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技制御テーブルに従って、大当たり遊技を行う。大当たり遊技状態への移行後、オープニング時間または閉鎖時間の経過に応じて、各ラウンド遊技を開始する。そして、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技コマンドを生成する。また、最終のラウンド遊技を終了させることに応じて、エンディングを開始する。そして、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。
大当たり遊技制御処理は、大当たり遊技状態において行われる処理である。大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技制御テーブルに従って、大当たり遊技を行う。大当たり遊技状態への移行後、オープニング時間または閉鎖時間の経過に応じて、各ラウンド遊技を開始する。そして、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技コマンドを生成する。また、最終のラウンド遊技を終了させることに応じて、エンディングを開始する。そして、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。
[2-3-5.遊技状態設定処理]
遊技状態設定処理は、大当たり遊技状態が終了する際に行われる処理である。遊技状態設定処理では、通常確率状態から高確率状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に高確率状態を設定する。高確率状態の継続期間を制限する場合には、高確率状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく高確率状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、高確率状態の設定を示す高確率設定コマンドを生成する。また、非時短状態から時短状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に時短状態を設定する。時短状態の継続期間を制限する場合には、時短状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく時短状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、時短状態の設定を示す時短設定コマンドを生成する。
遊技状態設定処理は、大当たり遊技状態が終了する際に行われる処理である。遊技状態設定処理では、通常確率状態から高確率状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に高確率状態を設定する。高確率状態の継続期間を制限する場合には、高確率状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく高確率状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、高確率状態の設定を示す高確率設定コマンドを生成する。また、非時短状態から時短状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に時短状態を設定する。時短状態の継続期間を制限する場合には、時短状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく時短状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、時短状態の設定を示す時短設定コマンドを生成する。
なお、遊技制御用マイコン101が各処理において生成するコマンドは、適宜に追加または変更することが可能である。
6.演出制御用マイコン121による演出の制御
次に、図27~図29に基づいて演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン121による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
次に、図27~図29に基づいて演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン121による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
[1.サブ制御メイン処理]
サブ制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図27に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
サブ制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図27に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示部50aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53、および盤ランプ54を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、可動装置55,56,58を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(特図変動演出、保留演出、操作演出、先読み演出、その他の予告演出、大当たり遊技演出、客待ち演出、演出モードの制御など)が実現される。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002~ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は主制御基板100の出力処理(S112)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[2.1msタイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図28に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図28に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、通常ボタン検出スイッチ40aや特殊ボタン検出スイッチ41aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ53、および盤ランプ54などのランプを発光させるべく、発光データをランプ制御回路151に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53、および盤ランプ54などを所定の発光態様で発光させる。可動装置制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで可動装置55,56,58などの可動装置を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、可動装置55,56,58などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[3.10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図29に示すように、受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図29に示すように、受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
受信コマンド解析処理では、受信割り込み処理(S4010)によって演出用RAM124の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、通常ボタン40や特殊ボタン41といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ52からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路161への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
ここで、演出制御用マイコン121が遊技制御用マイコン101からコマンドを受信した場合の処理の一例を説明する。演出制御用マイコン121が受信するコマンドは、特図変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)とする。演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S4201)において、特図変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。例えば、特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンがSP変動(SP大当たり変動やSPハズレ変動)である場合、SPリーチを行うサブ変動パターンを選択し、そのサブ変動パターンに対応する変動演出開始コマンドを出力バッファにセットする。その後、各処理(コマンド送信処理(S4004)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、音声制御処理(S4203)など)が実行されることで、選択したサブ変動パターンに対応する特図変動演出が実現される。なお、このような演出の実現に関する処理の流れは、大当たり遊技演出や客待ち演出、先読み演出、所謂当該変動に伴う予告演出などの他の演出についても基本的には同じである。
7.パチンコ遊技機PY1の特徴部
以下、パチンコ遊技機PY1の特徴部を詳細に説明する。
以下、パチンコ遊技機PY1の特徴部を詳細に説明する。
まず、パチンコ遊技機PY1における遊技盤1について図30に基づいて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図30に示す遊技盤1を備えているものとする。なお、図30の説明において、上記した図2の遊技盤1の構成と同じ役割を発揮する構成については、上記と同様の符号を付し、説明を省略するものとする。図30に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技領域6における左遊技領域6Aに第1ゲート28を有し、右遊技領域6Bに第2ゲート29を有している。第1ゲート28の内部には、第1ゲート28を通過した遊技球を検知する第1ゲートセンサ(不図示)が設けられ、第2ゲート29の内部には、第2ゲート29を通過した遊技球を検知する第2ゲートセンサ(不図示)が設けられている。第1ゲート28に遊技球が通過した場合(第1ゲートセンサが遊技球を検知した場合)も、第2ゲート29に遊技球が通過した場合(第2ゲートセンサが遊技球を検知した場合)も、遊技制御用マイコン101は、普通図柄の抽選(普通図柄乱数の取得および判定)を行う。すなわち、第1ゲート28および第2ゲート29は共に、普通図柄の抽選の実行契機となる通過領域である。
また本形態では、左遊技領域6Aを通過した遊技球であっても、右遊技領域6Bを通過した遊技球であっても、第2始動口12への入賞が可能となるよう電チュー12Dが第1流路R1と第2流路R2の合流部に配されている。このため、時短状態において右打ちを行っているときだけでなく、非時短状態において左打ちを行っているときであっても、第2始動口12へ遊技球が入賞することがある。なお本形態では、非時短状態であっても普通図柄の抽選の結果が当たりとなることがあり(図11(A)参照)、この場合には、普通図柄が30秒の変動表示を経て当たり図柄で停止表示され(図11(B)参照)、電チュー12Dが0.08秒にわたって開放される(図11(C)参照)。よって、非時短状態において左打ちにて遊技をしているときであっても、遊技球が第1ゲート28を通過した場合には、電チュー12Dが開放されて第2始動口12への入賞が発生し得る。そして、パチンコ遊技機PY1は、第1始動口11への入賞に基づく特図1保留と、第2始動口12への入賞に基づく特図2保留とがある場合、特図1保留の消化(特図1保留に基づく当否判定と特図変動)よりも、特図2保留の消化(特図2保留に基づく当否判定と特図変動)を優先して行うように構成されている。
次に、パチンコ遊技機PY1における表示部50aの表示内容について図31に基づいて説明する。パチンコ遊技機PY1は、非時短状態である場合、図31に示すように、例えば昼間通常用背景画像G102(以下「通常背景」と称することがある)を表示しつつ、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3を表示部50aに表示可能である。またパチンコ遊技機PY1は、非時短状態である場合、第1始動口11への入賞に基づく特図1保留に対応する保留アイコン(特図1保留アイコンHA1という)を、特図1保留アイコン表示領域HR1に表示可能であるとともに、第2始動口12への入賞に基づく特図2保留に対応する保留アイコン(特図2保留アイコンHA2という)を、特図2保留アイコン表示領域HR2に表示可能である。また、パチンコ遊技機PY1は、変動演出を実行中の入賞に対応する当該アイコンTAを、当該アイコン表示領域TRに表示可能である。なお、特図1保留アイコン表示領域HR1および特図2保留アイコン表示領域HR2はそれぞれ、1個目の特図保留に対応する保留アイコンHAを表示する表示領域、2個目の特図保留に対応する保留アイコンHAを表示する表示領域、3個目の特図保留に対応する保留アイコンHAを表示する表示領域、4個目の特図保留に対応する保留アイコンHAを表示する表示領域の4つの表示領域(つまり特図保留の上限数に応じた数の表示領域)を有している。よって、特図1保留アイコンHA1および特図2保留アイコンHA2はそれぞれ、最大で4つ表示されることがある。
パチンコ遊技機PY1は、第1始動口11への入賞が発生した場合、及び、第2始動口12への入賞が発生した場合には、先読み判定の結果に基づく先読み演出として、保留表示変化演出およびチャンスゾーン演出を実行可能である。なお、先読み演出の実行契機となった入賞に対応する特図保留をターゲット保留という。
保留表示変化演出は、保留表示(保留アイコンHAや当該アイコンTA)の表示態様を、通常表示態様とは異なる特殊表示態様で表示する演出である。本形態では保留表示は円形状のアイコンであり、図32に示すように、保留表示の表示態様には、白色でアイコンが表示される通常表示態様と、白色で点滅しているようにアイコンが表示される第1特殊表示態様と、青色でアイコンが表示される第2特殊表示態様と、赤色でアイコンが表示される第3特殊表示態様とがある。なお、保留表示の各表示態様には、保留表示態様データとして異なる値が割り振られており、演出制御用マイコン121は、この保留表示態様データの値に基づいて、表示部50aに保留表示を表示する。また、表示態様毎の大当たり期待度の関係が、通常表示態様(白色)<第1特殊表示態様(白点滅)<第2特殊表示態様(青色)<第3特殊表示態様(赤色)となるように、演出制御用マイコン121は、保留表示変化演出の抽選を行う。なお、保留表示変化演出は、第1先示唆演出、第1予告演出の一例である。また、青色の表示態様(第2特殊表示態様)は第1態様の一例であり、赤色の表示態様(第3特殊表示態様)は第2態様の一例である。
図33は、非時短状態における保留表示変化演出の抽選テーブルであり、図34は、保留変化シナリオの抽選テーブルである。演出制御用マイコン121は、非時短状態において遊技制御用マイコン101から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド、第2始動入賞コマンド、図15参照)を受信した場合、図33に示すテーブルに基づいて、保留表示の最終表示態様を決定し、図34に示すテーブルに基づいて、保留変化シナリオを決定する。なお、保留変化シナリオとは、保留表示の表示態様の遷移を定めたシナリオである。
保留表示変化演出の抽選では、図33に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「大当たり」である場合、保留表示の最終表示態様として、「白色」の表示態様(通常表示態様)を10%の割合で選択し、「白点滅」の表示態様(第1特殊表示態様)を15%の割合で選択し、「青色」の表示態様(第2特殊表示態様)を30%の割合で選択し、「赤色」の表示態様(第3特殊表示態様)を45%の割合で選択する。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「SPリーチハズレ」(つまりSPリーチが行われるハズレ)である場合、保留表示の最終表示態様として、「白色」の表示態様(通常表示態様)を20%の割合で選択し、「白点滅」の表示態様(第1特殊表示態様)を25%の割合で選択し、「青色」の表示態様(第2特殊表示態様)を40%の割合で選択し、「赤色」の表示態様(第3特殊表示態様)を15%の割合で選択する。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「Lリーチハズレ」(つまりLリーチが行われるハズレ)である場合、あるいは「Nリーチハズレ」(つまりNリーチで終了するハズレ)である場合、保留表示の最終表示態様として、「白色」の表示態様(通常表示態様)を50%の割合で選択し、「白点滅」の表示態様(第1特殊表示態様)を30%の割合で選択し、「青色」の表示態様(第2特殊表示態様)を15%の割合で選択し、「赤色」の表示態様(第3特殊表示態様)を5%の割合で選択する。
なお本形態では、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「通常ハズレ」(つまりリーチが成立しないハズレ)である場合、保留表示の表示態様を変化させることはなく、必ず通常表示態様の保留表示を表示する。
このように本形態では、図33に示す振分率で保留表示の最終表示態様を決定するため、保留表示の表示態様毎の大当たり期待度は、通常表示態様(白色)<第1特殊表示態様(白点滅)<第2特殊表示態様(青色)<第3特殊表示態様(赤色)の順に高くなっている。また、先読み判定結果がSPリーチハズレである場合には、先読み判定結果がLリーチハズレやNリーチハズレである場合に比べて、青色や赤色の表示態様が選択され易く、白色や白点滅の表示態様は選択され難い。よって、青色や赤色の表示態様は、SPリーチまで発展する変動演出が実行されることに期待させる演出としても機能する。なお、図33に示す振分率は一例であり、保留表示変化演出の機能に支障がない範囲で適宜変更可能である。このことは、他の演出の実行抽選においても同様である。
演出制御用マイコン121は、図33に示す抽選テーブルに基づいて保留表示の最終表示態様を決定した後、図34に示す抽選テーブルに基づいて、保留変化シナリオを決定する。保留変化シナリオの抽選では、図34に示すように、演出制御用マイコン121は、保留表示の最終表示態様が「赤色」である場合、この抽選の契機である特図保留が4個目の保留として発生したものであれば、「No.011」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.012」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が3個目の保留として発生したものであれば、「No.013」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.014」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が2個目の保留として発生したものであれば、「No.015」の保留変化シナリオを100%の割合で選択し、この抽選の契機である特図保留が1個目の保留として発生したものであれば、「No.016」の保留変化シナリオを100%の割合で選択する。
なお、「保留変化シナリオNo.」に応じた保留表示の変化態様は、図34に示す通りである。具体的に保留表示の表示態様の遷移例を1つ説明すれば、例えば「No.012」の保留変化シナリオが選択された場合、演出制御用マイコン121は、保留表示変化演出の実行契機となったターゲット保留が4個目の特図保留(保留4)および3個目の特図保留(保留3)である間は、このターゲット保留に対応する保留表示として、白点滅(第1特殊表示態様)の保留表示を表示し、ターゲット保留が2個目の特図保留(保留2)になったときに(ターゲット保留に対応する保留表示が3個目に応じた表示領域から2個目に応じた表示領域にシフト表示されたときに)、青色(第2特殊表示態様)の保留表示に変化させ、更に、ターゲット保留が1個目の特図保留(保留1)になったときに(ターゲット保留に対応する保留表示が2個目に応じた表示領域から1個目に応じた表示領域にシフト表示されたときに)、赤色(第1特殊表示態様)の保留表示に変化させる。そして、ターゲット保留に基づく変動(当該変動)中も、赤色(第1特殊表示態様)の保留表示を当該アイコンTAとして表示する。このように保留表示の表示態様が「赤色」まで変化した場合には、このターゲット保留に基づく変動の大当たり期待度が高いことを遊技者に認識させ、遊技者の期待感を高めることが可能である。
また、演出制御用マイコン121は、保留表示の最終表示態様が「緑色」である場合、この抽選の契機である特図保留が4個目の保留として発生したものであれば、「No.021」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.022」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が3個目の保留として発生したものであれば、「No.023」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.024」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が2個目の保留として発生したものであれば、「No.025」の保留変化シナリオを100%の割合で選択し、この抽選の契機である特図保留が1個目の保留として発生したものであれば、「No.026」の保留変化シナリオを100%の割合で選択する。
また、演出制御用マイコン121は、保留表示の最終表示態様が「白点滅」である場合、この抽選の契機である特図保留が4個目の保留として発生したものであれば、「No.031」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.032」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が3個目の保留として発生したものであれば、「No.033」の保留変化シナリオを50%の割合で選択し、「No.034」の保留変化シナリオを50%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が2個目の保留として発生したものであれば、「No.035」の保留変化シナリオを100%の割合で選択し、この抽選の契機である特図保留が1個目の保留として発生したものであれば、「No.036」の保留変化シナリオを100%の割合で選択する。
なお、「No.022」や「No.024」の保留変化シナリオと、「No.012」や「No.014」の保留変化シナリオとを比較すれば、ターゲット保留が2個目の特図保留であるときまでは保留表示の表示態様は共通している。よって、ターゲット保留が3個目の特図保留であるときまでは保留表示の表示態様が「白点滅」で、ターゲット保留が2個目の特図保留であるときの保留表示の表示態様が「青色」である場合には、ターゲット保留が1個目の特図保留になったときに保留表示の表示態様がどう変化するのかに遊技者は注目することとなる。
また、「No.031」や「No.033」の保留変化シナリオと、「No.022」や「No.024」、「No.012」、「No.014」の保留変化シナリオとを比較すれば、ターゲット保留が3個目の特図保留であるときまでは保留表示の表示態様は共通している。よって、ターゲット保留が3個目の特図保留であるときまでは保留表示の表示態様が「白点滅」である場合には、ターゲット保留が2個目の特図保留になったときに保留表示の表示態様がどう変化するのかに遊技者は注目することとなる。
また、演出制御用マイコン121は、保留表示の最終表示態様が「白色」である場合、この抽選の契機である特図保留が4個目の保留として発生したものであるときには、先読み判定の結果が「大当たり」であれば、「No.041」の保留変化シナリオを70%の割合で選択し、「No.042」の保留変化シナリオを30%の割合で選択する一方、先読み判定の結果が「リーチハズレ」(SPリーチハズレ、Lリーチハズレ、Nリーチハズレの何れか)であれば、「No.041」の保留変化シナリオを98%の割合で選択し、「No.042」の保留変化シナリオを2%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が3個目の保留として発生したものであるときには、先読み判定の結果が「大当たり」であれば、「No.043」の保留変化シナリオを70%の割合で選択し、「No.044」の保留変化シナリオを30%の割合で選択する一方、先読み判定の結果が「リーチハズレ」であれば、「No.043」の保留変化シナリオを98%の割合で選択し、「No.044」の保留変化シナリオを2%の割合で選択する。また、この抽選の契機である特図保留が2個目の保留として発生したものであるときには、先読み判定の結果が「大当たり」であっても「リーチハズレ」であっても、「No.045」の保留変化シナリオを100%の割合で選択し、この抽選の契機である特図保留が1個目の保留として発生したものであるときには、先読み判定の結果が「大当たり」であっても「リーチハズレ」であっても、「No.046」の保留変化シナリオを100%の割合で選択する。
ここで、「No.041」、「No.043」、「No.045」、及び「No.046」の保留変化シナリオは、保留表示の表示位置が4個目の特図保留(保留4)に対応する位置から1個目の特図保留(保留1)に対応する位置のいずれであっても白色(通常表示態様)の保留表示を表示し、保留表示の表示位置が当該変動に対応する位置になっても白色(通常表示態様)の保留表示のまま変化させないシナリオである。これに対して、「No.042」及び「No.044」の保留変化シナリオは、保留表示の最終表示態様は「白色」(通常表示態様)であるものの、始動入賞に際して表示される保留表示から、2個目の特図保留(保留2)に対応する保留表示までは、特殊表示態様の保留表示が表示されるという特徴的な保留変化シナリオである。
詳細には、「No.042」や「No.044」の保留変化シナリオが選択された場合、演出制御用マイコン121は、保留表示変化演出の実行契機となったターゲット保留が3個目の特図保留(保留3)であるまでの間は、このターゲット保留に対応する保留表示として、白点滅(第1特殊表示態様)の保留表示を表示し、ターゲット保留が2個目の特図保留(保留2)になったときに(ターゲット保留に対応する保留表示が3個目に応じた表示領域から2個目に応じた表示領域にシフト表示されたときに)、青色(第2特殊表示態様)の保留表示に変化させる。そして、ターゲット保留が1個目の特図保留(保留1)になったときに(ターゲット保留に対応する保留表示が2個目に応じた表示領域から1個目に応じた表示領域にシフト表示されたときに)、白色(通常表示態様)の保留表示に変化させ、ターゲット保留に基づく変動(当該変動)中も、白色(通常表示態様)の保留表示を当該アイコンTAとして表示する。つまり、「No.042」や「No.044」の保留変化シナリオが選択された場合、演出制御用マイコン121は、保留2に対応する表示位置から保留1に対応する表示位置へ保留表示をシフト表示するのに際して、保留表示の表示態様を特殊表示態様から通常表示態様に戻す「保変中止演出」を実行する。この保変中止演出があることにより、たとえ特殊表示態様の保留表示が表示されていてもいずれ通常表示態様に戻ってしまうかもしれないという緊張感を遊技者に与えることができる。その結果本形態では、単調な遊技となるのが防止され、遊技興趣の向上が見込める。なお、保変中止演出は、保留表示の表示態様を大当たり期待度が高いものから低いものへと降格させる演出とも言える。保変中止演出は、保留表示の表示態様が大当たり期待度が高いものから低いものへと変わることはないと思って遊技している遊技者に対しては、大きな驚きを与える演出となる。
上述したように、保変中止演出を伴う「No.042」や「No.044」の保留変化シナリオの振分率は、先読み判定の結果が「大当たり」である場合と「リーチハズレ」(SPリーチハズレ、Lリーチハズレ、Nリーチの何れか)である場合とで異なっている。具体的には、保留表示変化演出の抽選で保留表示の最終表示態様を「白色」に決定された特図保留が保留4として生じた場合、先読み判定の結果が「大当たり」であれば、保変中止演出を伴う「No.042」を30%の割合で選択し、保留表示の表示態様が一切変化しない「No.041」を70%の割合で選択する一方、先読み判定の結果が「リーチハズレ」であれば、保変中止演出を伴う「No.042」を2%の割合で選択し、保留表示の表示態様が一切変化しない「No.041」を98%の割合で選択する。また同様に、保留表示変化演出の抽選で保留表示の最終表示態様を「白色」に決定された特図保留が保留3として生じた場合も、先読み判定の結果が「大当たり」であれば、保変中止演出を伴う「No.044」を30%の割合で選択し、保留表示の表示態様が一切変化しない「No.043」を70%の割合で選択する一方、先読み判定の結果が「リーチハズレ」であれば、保変中止演出を伴う「No.044」を2%の割合で選択し、保留表示の表示態様が一切変化しない「No.043」を98%の割合で選択する。つまり、始動入賞により4個目あるいは3個目の特図保留が発生し、その始動入賞に係る先読み判定の結果が「大当たり」であって保留表示の最終表示態様が「白色」に決定された場合には、ある程度(実施形態では30%)の割合で保変中止演出が実行されるが、始動入賞により4個目あるいは3個目の特図保留が発生し、その始動入賞に係る先読み判定の結果が「リーチハズレ」であって保留表示の最終表示態様が「白色」に決定された場合には、ほとんど保変中止演出が実行されることがないようになっている。よって本形態では、保変中止演出は、特殊表示態様で保留表示を表示する保留表示変化演出が終了して、通常表示態様で保留表示が表示されるようになる演出であるものの、実は大当たり期待度が高い演出となっている。但し、遊技中に保変中止演出が発生する確率は、保留表示の各表示態様の中で大当たり期待度の最も低い表示態様が白色(通常表示態様)であることを変えてしまうほどではないものとする。
また、保変中止演出を伴う「No.042」や「No.044」の保留変化シナリオと、「No.012」や「No.014」の保留変化シナリオとを比較すれば、ターゲット保留が2個目の特図保留であるときまでは保留表示の表示態様は共通しており、ターゲット保留が1個目の特図保留になったときに保留表示の表示態様が、「青色」(第2特殊表示態様)から「白色」(通常表示態様)に戻ってしまうのか「青色」(第2特殊表示態様)から「赤色」(第3特殊表示態様)に昇格するのかが異なっている。よって、「No.042」や「No.044」の保留変化シナリオの保留表示変化演出は、「No.012」や「No.014」の保留変化シナリオの保留表示変化演出を途中で終了させる演出と言うことができる。
次に、チャンスゾーン演出の抽選について説明する。チャンスゾーン演出は、チャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留よりも前の特図保留に基づく特図変動(あるいは変動演出)から、ターゲット保留に基づく特図変動(あるいは変動演出)までの複数の変動にわたって実行され得る演出であって、表示部50aに表示する背景画像を、昼間通常用背景画像G102等の通常背景から、これとは異なるチャンス背景(本形態では森を表現した「森背景画像G70」、図37(B)参照)に変化させる演出である。森背景画像G70が表示される演出モード(チャンスゾーン演出が実行されている演出モード)を、チャンスゾーンと言う。チャンスゾーン演出は、演出モードをチャンスゾーンに制御する演出でもある。なお、チャンスゾーン演出は、第2先示唆演出、第2予告演出の一例である。また、森背景画像G70(チャンス背景)を表示可能なチャンスゾーンへの設定は特殊演出の一例であり、昼間通常用背景画像G102等の通常背景を表示可能な通常演出モードへの設定は、通常演出の一例である。
図35は、非時短状態におけるチャンスゾーン演出の抽選テーブルである。演出制御用マイコン121は、非時短状態において遊技制御用マイコン101から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド、第2始動入賞コマンド、図15参照)を受信した場合、図35に示すテーブルに基づいて、チャンスゾーン演出を実行するか否かを決定する。なお、チャンスゾーン演出の抽選は、保留表示変化演出の抽選の後で行われる。
図35に示すように、チャンスゾーン演出を実行するか否かは、上述した保変中止演出の実行の有無、及び、保留表示の最終表示態様に紐づけられて抽選される。具体的には、保留表示変化演出の抽選では、図35に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「大当たり」であって保変中止演出の実行が予定されている場合、99%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、1%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。これに対して、先読み判定結果が「大当たり」であって保変中止演出の実行が予定されていない場合、保留表示の最終表示態様が「白色」の表示態様(通常表示態様)であれば、60%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、40%の割合でチャンスゾーン演出を実行せず、保留表示の最終表示態様が特殊表示態様(「白点滅」、「青色」、又は「赤色」の表示態様)であれば、チャンスゾーン演出を実行することはない。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「SPリーチハズレ」であって保変中止演出の実行が予定されている場合、25%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、75%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。これに対して、先読み判定結果が「SPリーチハズレ」であって保変中止演出の実行が予定されていない場合、保留表示の最終表示態様が「白色」の表示態様(通常表示態様)であれば、15%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、85%の割合でチャンスゾーン演出を実行せず、保留表示の最終表示態様が特殊表示態様(「白点滅」、「青色」、又は「赤色」の表示態様)であれば、チャンスゾーン演出を実行することはない。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「Lリーチハズレ」あるいは「Nリーチハズレ」であって保変中止演出の実行が予定されている場合、15%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、85%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。これに対して、先読み判定結果が「Lリーチハズレ」あるいは「Nリーチハズレ」であって保変中止演出の実行が予定されていない場合、保留表示の最終表示態様が「白色」の表示態様(通常表示態様)であれば、2%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、98%の割合でチャンスゾーン演出を実行せず、保留表示の最終表示態様が特殊表示態様(「白点滅」、「青色」、又は「赤色」の表示態様)であれば、チャンスゾーン演出を実行することはない。
なお本形態では、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した始動入賞コマンドが示す先読み判定結果が「通常ハズレ」(つまりリーチが成立しないハズレ)である場合、チャンスゾーン演出を実行することはない。
このように本形態では、保変中止演出の実行が予定されている場合には、先読み判定の結果が「大当たり」であればチャンスゾーン演出がほぼ実行されるように構成されているのに対して、先読み判定の結果が「大当たり」でなければ(「SPリーチハズレ」や「Lリーチハズレ」、「Nリーチハズレ」であれば)、チャンスゾーン演出があまり実行されることがないように構成されている。また、保変中止演出の実行が予定されていない場合であって保留表示の最終表示態様が「白色」である場合のチャンスゾーン演出の実行確率は、先読み判定の結果が何れの場合でも、保変中止演出の実行が予定されている場合よりも低いものの、先読み判定の結果が「大当たり」であればチャンスゾーン演出が実行され易く、大当たりでなければチャンスゾーン演出が実行され難いという傾向は変わらない。よって、チャンスゾーン演出は、遊技者に対して当該演出のターゲット保留に基づく変動の大当たり期待度が高いことを示唆する演出として機能する。
なお本形態では、チャンスゾーン演出は、最終表示態様が赤色である保留表示変化演出よりも大当たり期待度の高い演出として実行されるものとする。よって、チャンスゾーン演出が実行された場合には、赤色の保留表示が表示された場合よりも、遊技者は大当たり当選に強く期待することになる。
また、図35の備考欄に示すように、保変中止演出が実行されない場合のチャンスゾーン演出の実行タイミングは、チャンスゾーン演出の実行契機であるターゲット保留の初回のシフト時である。つまり、ターゲット保留の発生後に初めて保留表示をシフト表示するときである。これに対して、保変中止演出が実行される場合のチャンスゾーン演出の実行タイミングは、保変中止演出の実行直後である。よって、チャンスゾーン演出の実行により、保変中止演出によって大当たり期待度が低くなったと落胆している遊技者に対して、やっぱり大当たり当選に期待がもてるかもという嬉しい喜びを持たせることが可能となっている。
ここで、パチンコ遊技機PY1は、演出モードをチャンスゾーンに制御している場合(つまりチャンスゾーン演出の実行中)、チャンスゾーン専用SPリーチ(特定演出の一例)を実行可能である。チャンスゾーン専用SPリーチは、チャンスゾーンに制御していないときには実行することがないSPリーチである。図36は、非時短状態におけるSPリーチの抽選テーブルである。非時短状態においては図36に示すように演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した特図変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド、特図2変動開始コマンド、図13及び図14参照)が示す特図変動パターンが「SP大当たり変動」である場合、チャンスゾーン演出の非実行中(つまり表示部50aに昼間通常用背景画像G102等の通常背景が表示されているとき)であれば、チャンスゾーン専用SPリーチを選択することはなく、チャンスゾーン演出の実行中でも非実行中でも実行され得る共通SPリーチを100%の割合で選択する。これに対して、チャンスゾーン演出の実行中(つまり表示部50aにチャンス背景(森背景画像G70)が表示されているとき)であれば、チャンスゾーン専用SPリーチを50%の割合で選択し、共通SPリーチを50%の割合で選択する。
また、演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から受信した特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「SPハズレ変動」である場合、チャンスゾーン演出の非実行中(通常背景の表示中)であれば、チャンスゾーン専用SPリーチを選択することはなく、共通SPリーチを100%の割合で選択する。これに対して、チャンスゾーン演出の実行中(つまりチャンス背景(森背景画像G70)の表示中)であれば、チャンスゾーン専用SPリーチを2%の割合で選択し、共通SPリーチを98%の割合で選択する。
このように本形態では、チャンスゾーンに設定しているときの変動がSP大当たり変動であれば、チャンスゾーン専用SPリーチが実行される割合は50%とそれなりに高いが、SPハズレ変動であれば、チャンスゾーン専用SPリーチが実行される割合は2%と極めて低い。よって、チャンスゾーン専用SPリーチは、共通SPリーチよりも大当たり期待度が高い演出として機能する。
次に、チャンスゾーン演出、チャンスゾーン専用SPリーチ、及び、共通SPリーチの演出内容を具体的に説明する。図37は、チャンスゾーン演出の具体例を示す図である。図37(A)は、昼間通常用背景画像G102(通常背景)が表示部50aに表示されている中で当該アイコンTAに対応する変動演出が終了した場面(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3が確定的に停止表示された場面)を示している。この場面では、特図1保留アイコンHA1は4個表示されており(特図1保留が4個貯まっており)、このうちの4個目の特図1保留の発生時の先読み抽選でチャンスゾーン演出の実行が決定されているものとする。すなわち、4個目の特図1保留がチャンスゾーン演出のターゲット保留であるものとする。なお、ターゲット保留に対応する保留アイコンHAの表示態様は通常表示態様(白色)である。
図37(A)に示す状態から次の変動表示が開始される場合、図37(B)に示すように、各特図1保留アイコンHA1は1つ隣り(1つ先)の表示領域にシフト表示される。つまり、1個目の特図1保留アイコンHA1は当該アイコンTAとして表示され、2個目から4個目の特図1保留アイコンHA1は1個目から3個目の特図1保留アイコンHA1として表示される。演出制御用マイコン121は、このターゲット保留に対応する保留アイコンHAの初回のシフト表示に際して、チャンスゾーン演出を実行する。具体的には、表示部50aに表示している背景画像を昼間通常用背景画像G102から、森背景画像G70に変更するとともに、「CHANCEゾーン」の文字画像を含むゾーン突入画像G72を表示部50aの上下左右の中央に表示する。ゾーン突入画像G72は、チャンスゾーン演出が開始されたこと(チャンスゾーンに移行したこと)を示唆する表示として機能する。
そして演出制御用マイコン121は、図37(C)に示すように、ゾーン突入画像G72を所定時間(本形態では3秒)表示したあと非表示とするとともに、表示部50aの上部に「CHANCE ゾーン」の文字を含む帯画像G74を表示し、また、表示部50aの右下部にゾーン終了選択画像G76を表示する。帯画像G74は、現在の演出モードがチャンスゾーンであることを示すための画像である。また、ゾーン終了選択画像G76は、チャンスゾーンを終了させて通常演出モード(通常背景が表示される演出モード)に戻すためのチャンスゾーン終了操作(以下単に「ゾーン終了操作」とも言う)が可能であることを示す画像である。つまり本形態では、チャンスゾーンに設定されている場合、遊技者が任意にチャンスゾーンを終了させて、通常演出モード(通常背景が表示されるモード)に戻すことが可能となっている。この点については、後に詳述する。
図38~図40は、チャンスゾーン専用SPリーチの具体例を示す図である。図38(A)は、チャンスゾーンに設定されている中で(森背景画像G70(チャンス背景)等が表示部50aに表示されている中で)、チャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留に基づく変動演出が開始された場面を示している。つまり、図38(A)に示す当該アイコンTAは、チャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留に係る保留表示である。なお、ターゲット保留に対応する保留アイコンHAの表示態様は通常表示態様(白色)である。また演出制御用マイコン121は、このターゲット保留に基づく変動演出において、チャンスゾーン専用SPリーチを実行すると決定しているものとする。
チャンスゾーン専用SPリーチは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると、リーチが成立する過程を見せることなく直ぐに開始されるSPリーチである。すなわち、SP大当たり変動の変動時間のほぼ全てを使って実行されるSPリーチである。このようなSPリーチを、直SPリーチと言うものとする。本形態では、演出制御用マイコン121は、チャンスゾーン専用SPリーチとして、主人公キャラクタ(騎士)と特定の敵キャラクタ(馬をモチーフとした馬キャラクタ)とがバトルを行うバトルリーチを実行する。このチャンスゾーン専用SPリーチの演出内容は、前段部とこれに続く後段部とに大別できる。チャンスゾーン専用SPリーチの前段部は、主人公キャラクタが敵キャラクタと戦えるような騎士になるまでの成長過程を演出内容とする(図38)。これに対して、チャンスゾーン専用SPリーチの後段部は、成長した主人公キャラクタと特定の敵キャラクタ(馬キャラクタ)とのバトルシーンを演出内容とする(図39、図40)。つまり、チャンスゾーン専用SPリーチは、遊技者が主人公キャラクタについて深く理解できるような演出内容になっている。
具体的には、チャンスゾーン専用SPリーチを伴う変動演出では、図38(A)(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると直ぐに、黒色のベタ塗り背景に白抜きの文字で「直SP」と表示される。これにより、SPリーチが開始されたことが遊技者に示される。なお、「直SP」の文字表示に際して、演出制御用マイコン121は、左演出図柄EZ1及び右演出図柄EZ3を共に7図柄で表示する。これによっても遊技者は、演出図柄がリーチになっていることから、開始された演出がリーチ演出であると認識することが可能である。このようにチャンスゾーン専用SPリーチを伴う変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになる過程を全く見せることなく、変動演出の開始と共に、SPリーチの開始を示唆する画像(直SPの文字画像)およびリーチ状態の演出図柄を突然表示する(図38(B))。
続いて演出制御用マイコン121は、森背景画像G70を表示している画面に戻すとともに、森の中で主人公キャラクタが成長していく過程を表示する。すなわち、まず森の中で幼児の主人公キャラクタが剣のおもちゃに興味をもっているシーンを表示し(図38(C))、その後、少し成長した主人公キャラクタが剣のおもちゃで得意げに遊んでいるシーンを表示する(図38(D))。そして、青年に成長した主人公キャラクタが森の中で剣術の稽古に打ち込むシーンを表示し(図38(E)(F))、その後、主人公キャラクタが更に成長して立派な騎士となったシーンを表示する(図38(G)(H))。このような図38(B)~(H)に示す一連の演出がチャンスゾーン専用SPリーチの前段部である。なお本形態では、森背景画像G70の表示中、その森に住む妖精を表現したミニキャラ(果物をモチーフとした果物キャラクタ)の画像G78を適宜表示する(図38(A)、(C)~(H)参照)。このミニキャラの画像G78の表示により、主人公キャラクタが育った森が特殊な森であることが表現されている。
チャンスゾーン専用SPリーチの前段部が終了すると、演出制御用マイコン121は続けてチャンスゾーン専用SPリーチの後段部を開始する。チャンスゾーン専用SPリーチの後段部ではまず、主人公キャラクタと特定の敵キャラクタ(馬キャラクタ)とのバトルが森の中で開始されることを示す画像が表示される(図39(A))。その後、主人公キャラクタと特定の敵キャラクタ(馬キャラクタ)とのバトルシーンが表示される。バトルシーンとしては、森の中で主人公キャラクタが技を繰り出すシーンが表示されたり(図39(B))、森の中で特定の敵キャラクタ(馬キャラクタ)が技を繰り出すシーンが表示されたりする(図39(C))。なお、この馬キャラクタは、背景画像として表示されている森の主とする。つまり、チャンスゾーン専用SPリーチの演出内容は、前段部も後段部も、チャンスゾーン演出の内容(森背景画像G70の表示)に関連した内容になっている。
チャンスゾーン専用SPリーチの後段部では最終的に、森背景画像G70を背景として主人公キャラクタと馬キャラクタとがせめぎ合うシーンが表示され(図40(A))、当落分岐(成否分岐)を迎える。当落分岐では、森の中で主人公キャラクタと馬キャラクタとがせめぎ合うシーンに重ねて、通常ボタン40の操作を促す操作演出が行われる(図40(B))。この操作演出の操作有効期間内に遊技者が通常ボタン40を操作した場合、若しくは、通常ボタン40が操作されることなく操作有効期間が経過した場合には、大当たり変動に基づくチャンスゾーン専用SPリーチであれば、森の中で主人公キャラクタが勝利しているシーンを示す勝利演出(成功演出、成功態様)が表示される(図40(C))。そして、勝利演出に続いて、森背景画像G70が表示されたまま演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がゾロ目(大当たり当選を示す停止態様)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3がゾロ目で停止表示される(図40(D))。一方、ハズレ変動に基づくチャンスゾーン専用SPリーチであれば、森の中で主人公キャラクタが敗北しているシーンを示す敗北演出(失敗演出、失敗態様)が表示される(図40(E))。そして、敗北演出に続いて、森背景画像G70が表示されたまま演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレ目(ハズレを示す停止態様)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3がハズレ目で停止表示される(図40(F))。
このように本形態では、図38(B)~(H)に示す前段部と図39および図40に示す後段部とからなるチャンスゾーン専用SPリーチが、チャンスゾーンに設定されているときに限って実行されることがある。そして、このSPリーチは、変動演出の開始時点から始まる直SPリーチとなっているため、単にバトルシーンを行うだけのSPリーチがNリーチを経て行われ得るだけの遊技機に比べて、SPリーチの開始タイミングの意外性や、SPリーチの演出内容の充実度合いの面で、高い興趣を提供することが可能である。
なおチャンスゾーン専用SPリーチが開始された後は、チャンスゾーンの設定中であっても、帯画像G74およびゾーン終了選択画像G76は非表示とされる(図38~図40)。帯画像G74が非表示とされるのは、演出が煩雑となるのを防止するためである。また、ゾーン終了選択画像G76が非表示とされるのは、後述するように、チャンスゾーン専用SPリーチが開始された後はゾーン終了操作が不可能となるためである。
図41は、共通SPリーチの具体例を示す図である。共通SPリーチは、変動演出において演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになったあとNリーチを経て実行されるSPリーチであり(図19、図20参照)、通常演出モード(通常背景が表示部50aに表示されている演出モード)に設定されていても、チャンスゾーン(森背景画像G70(チャンス背景)が表示部50aに表示されている演出モード)に設定されていても、実行されることがあるSPリーチである。
本形態では、共通SPリーチとして、主人公キャラクタ(騎士)が所定の敵キャラクタ(チャンスゾーン専用SPリーチで登場する馬キャラクタを除く敵キャラクタ)とバトルを行うバトル演出が行われる。共通SPリーチにおける敵キャラクタは、森背景画像G70と関連しないキャラクタである。
具体的には、共通SPリーチではまず、主人公キャラクタと所定の敵キャラクタとのバトルが森以外の場所で開始されることを示す画像が表示される(図41(A))。続いて、主人公キャラクタと所定の敵キャラクタとのバトルシーンが表示される。バトルシーンとしては、主人公キャラクタが所定の敵キャラクタに対して攻撃をしかけるシーン等が表示され(図41(B))、当落分岐(成否分岐)を迎える。そして、実行中の共通SPリーチが大当たり変動に基づくものであれば、主人公キャラクタが勝利したことを示す勝利演出(成功演出、成功態様)が、勝利用の背景画像に重ねて表示される(図41(C))。そして、この勝利演出に続いて、背景画像がSPリーチの実行前のものに原則的には戻され(この例では昼間通常用背景画像G102に戻され)、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がゾロ目(大当たり当選を示す停止態様)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3がゾロ目で停止表示される(図41(D))。
一方、ハズレ変動に基づく共通SPリーチであれば、主人公キャラクタが敗北したことを示す敗北演出(失敗演出、失敗態様)が、敗北用の背景画像に重ねて表示される(図41(E))。そして、この敗北演出に続いて、背景画像がSPリーチの実行前のものに原則的には戻され(この例では昼間通常用背景画像G102に戻され)、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレ目(ハズレを示す停止態様)で確定的に停止表示されるとともに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3がハズレ目で停止表示される(図41(F))。
次に、図42~図44に基づいて、チャンスゾーン終了操作について説明する。本形態では、チャンスゾーンに設定されている場合、所定の終了操作不可能期間を除いて、操作部(通常ボタン40および上下左右のセレクトキー(不図示))を用いたチャンスゾーン終了操作を行うことによって、遊技者がチャンスゾーンを終了させることが可能となっている。チャンスゾーンの演出内容よりも通常演出モード(昼間通常用背景画像G102等の通常背景が表示されているときの演出内容)の方が好みに合うという遊技者に配慮した機能である。つまり遊技者は、チャンスゾーンに設定されてもその演出モードのまま何変動か必ず遊技を続けなくてはいけないわけではなく、自分の好みに応じてチャンスゾーンを終了させて通常演出モードに戻すことができるようになっている。なお図示を省略するが、パチンコ遊技機PY1は、上下左右の4つの方向キーからなるセレクトキーを通常ボタン40の近傍に有しているものとする。セレクトキーに関する構成は、公知の構成を適宜採用すればよい。なお、チャンスゾーン終了操作が行われることは、所定の終了条件の一例である。
図42及び図43は、チャンスゾーン演出とSPリーチとチャンスゾーン終了操作の関係を示すタイミングチャートである。図42は、チャンスゾーン演出の実行契機となるターゲット保留が保留4として発生したあと、そのターゲット保留が保留3→保留2→保留1→当該変動と進行して行く場合であって、ターゲット保留に基づく変動ではチャンスゾーン専用SPリーチが実行される場合を示している。この場合、ターゲット保留が保留3にシフトしたときにチャンスゾーン演出の実行が開始され、そのターゲット保留に基づく変動が終了する際にチャンスゾーン演出の実行が終了する(図42(A))。また、ターゲット保留に基づく変動の開始と共に、チャンスゾーン専用SPリーチが実行され、ターゲット保留に基づく変動の終了と共に、チャンスゾーン専用SPリーチが終了する(図42(B))。この場合、チャンスゾーン終了操作が可能な期間は、チャンスゾーン演出が開始されたときからチャンスゾーン専用SPリーチが開始されるまでの期間となり、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中は、チャンスゾーン終了操作が不可能な終了操作不可能期間となる(図42(C))。
このようにしているのは、チャンスゾーン専用SPリーチの演出内容は、チャンスゾーンにおいて表示される森背景画像G70に関連しているためである。つまり、チャンスゾーン専用SPリーチが開始された場合には、既に森背景画像G70に関連した演出が実行されていることになり、この演出を途中で止めることは好ましくないため、チャンスゾーン終了操作を不可能としている。
図43は、チャンスゾーン演出の実行契機となるターゲット保留が保留4として発生したあと、そのターゲット保留が保留3→保留2→保留1→当該変動と進行して行く場合であって、ターゲット保留に基づく変動では共通SPリーチが実行される場合を示している。この場合、ターゲット保留が保留3にシフトしたときにチャンスゾーン演出の実行が開始され、そのターゲット保留に基づく変動が終了する際にチャンスゾーン演出の実行が終了する(図43(A))。また、ターゲット保留に基づく変動では、通常変動およびNリーチが行われた後に共通SPリーチが開始され、ターゲット保留に基づく変動終了の少し前に(演出モードに応じた背景画像を表示して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を確定的に停止表示するための時間分前に)、共通SPリーチが終了する(図43(B))。この場合、チャンスゾーン終了操作が可能な期間は、チャンスゾーン演出が開始されたときから共通SPリーチが終了するまでの期間となる(図43(C))。つまり、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中とは異なり、共通SPリーチの実行中は、チャンスゾーン終了操作が可能な終了操作可能期間となる。
これは、共通SPリーチの演出内容が、チャンスゾーンにおいて表示される森背景画像G70に関連していないためである。つまり、共通SPリーチの開始後にチャンスゾーン終了操作が行われても、演出内容に矛盾は生じない。よって本形態では、共通SPリーチの実行中であっても、チャンスゾーン終了操作を可能としている。
図44は、チャンスゾーン演出が実行された後、このチャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留に基づく変動において共通SPリーチが実行される場合の具体例を示している。図44(A)に示すように、ターゲット保留に係る保留表示としては通常表示態様の当該アイコンTAが表示されており、背景画像としては森背景画像G70が表示部50aに表示されている。また、「チャンスゾーン」に設定されていることを示唆する帯画像G74や、チャンスゾーン終了操作が可能であることを示すゾーン終了選択画像G76も表示部50aに表示されている。
このように森背景画像G70、帯画像G74、及び、ゾーン終了選択画像G76が表示されている中で、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチに至り(図44(B))、その後、共通SPリーチが開始される。共通SPリーチが開始されると、森背景画像G70は非表示となり、森ではない場面を示す共通SPリーチ用の背景画像(不図示)が表示され、帯画像G74も非表示とされるが、ゾーン終了選択画像G76は表示され続ける(図44(C))。つまり、共通SPリーチの実行中も、チャンスゾーン終了操作が可能である。チャンスゾーン終了操作が行われることなく共通SPリーチが終了した場合、図44(D)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の確定的な停止表示は、共通SPリーチの実行前と同じ森背景画像G70を背景画像として行われる。
これに対して、共通SPリーチの実行中にチャンスゾーン終了操作が行われて(図44(E))、共通SPリーチが終了した場合、図44(F)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の確定的な停止表示は、昼間通常用背景画像G102(通常背景)を背景画像として行われる。
ここで、チャンスゾーン終了操作について説明する。チャンスゾーン終了操作は、ゾーン終了選択画像G76に表示されている選択用カーソルをデフォルトのNOの位置(図44(C)参照)からYESの位置(図44(D)参照)へセレクトキー(上方向キー、下方向キー)の操作によって移動させ、通常ボタン40の操作によって決定(確定)させる操作である。なお本形態では、ゾーン終了選択画像G76には、チャンスゾーンを終了させるか否かを問う「ゾーン終了?」の文字画像、その問いに答える形での選択肢の画像(NOの画像、YESの画像)、上方向キーや下方向キーで選択用カーソルが移動できることを示す上方向キーおよび下方向キーの画像が含まれている。チャンスゾーン終了操作の方法は適宜変更可能であり、チャンスゾーン終了操作の方法に応じてゾーン終了選択画像G76の表示内容は適宜変更可能である。
次に、上述した保留表示変化演出の抽選、チャンスゾーン演出の抽選、及び、SPリーチの抽選の結果に基づいて実行される複合的な演出の実行例について図45に基づいて説明する。図45は、保留表示変化演出又はチャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留が、保留4→保留3→保留2→保留1→当該変動(ターゲット保留に基づく変動)と進行していく場合における保留表示、背景画像、リーチ演出の各演出要素の状態の遷移を示す表である。なお、図45に示す各演出実行例のターゲット保留は、SP変動(SP大当たり変動、SPハズレ変動)に係る特図保留であるとする。
図45に示す「演出実行例1」は、4個目の特図保留の発生時に、最終表示態様を赤色とする保留変化シナリオNo.012(図34参照)の保留表示変化演出の実行が決定され、チャンスゾーン演出を実行しないことに決定され、ターゲット保留に基づく変動の開始時に共通SPリーチを実行することに決定された場合の例である。この「演出実行例1」では、ターゲット保留の発生時に白点滅の保留アイコンHAを表示し、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留3の位置から保留2の位置にシフトした際に青色の保留アイコンHAに変化させ、更に、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留2の位置から保留1の位置にシフトした際に赤色の保留アイコンHAに変化させる。そして、当該変動に係る保留表示としても赤色の当該アイコンTAを表示する。この間、背景画像としては、昼間通常用背景画像G102といった通常背景を表示し続ける。ターゲット保留に基づく変動演出では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにした後、共通SPリーチに発展させる。この演出実行例1によれば、遊技者は、ターゲット保留の発生時に白点滅の保留アイコンHAが表示され、ターゲット保留が保留2になったときに青色の保留アイコンHAが表示されることで徐々に大当たり当選への期待感を高めていき、最終的に赤色の保留アイコンHAまで変化することで大当たり当選への期待感を更に高める。なお本形態では、SPリーチ中は当該アイコンTA及び保留アイコンHAを表示しないものとするが、SPリーチ中も当該アイコンTA及び保留アイコンHAを表示し続ける構成としてもよい。
ここで、図46は、演出実行例1におけるターゲット保留の発生からターゲット保留に基づく変動演出が開始されるまでの間の表示部50aを示す図である。図46(A)(B)に示すように、昼間通常用背景画像G102(通常背景)が表示されている中で4個目の特図1保留に対応する保留表示として白点滅(第1特殊表示態様)の特図1保留アイコンHA1が表示され、図46(C)に示すように、ターゲット保留が保留3であるときも、白点滅(第1特殊表示態様)の特図1保留アイコンHA1が表示される。そして、図46(D)に示すように、ターゲット保留に係る保留表示が保留3から保留2にシフト表示される際に、ターゲット保留に対応する特図1保留アイコンHA1の表示態様は青色(第2特殊表示態様)に変化し、更に、図46(E)に示すように、ターゲット保留に係る保留表示が保留2から保留1にシフト表示される際に、ターゲット保留に対応する特図1保留アイコンHA1の表示態様は赤色(第3特殊表示態様)に変化する。ターゲット保留に基づく変動が開始されると、図46(F)に示すように、ターゲット保留に係る保留表示として赤色の当該アイコンTAが表示される。なお、このターゲット保留に基づく変動では、図41に示した共通SPリーチが実行される。
図45に示す「演出実行例2」は、4個目の特図保留の発生時に、保留表示の表示態様を白色のまま変化させない保留変化シナリオNo.041(図34参照)が決定され、チャンスゾーン演出を実行することに決定され、チャンスゾーン演出中にチャンスゾーン終了操作が行われることがなく、ターゲット保留に基づく変動の開始時に共通SPリーチを実行することに決定された場合の例である。この「演出実行例2」では、ターゲット保留の発生時に白色の保留アイコンHAを表示し、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留3の位置から保留1の位置にある間も、当該アイコンTAとなってからも、白色の表示態様のまま変化させない。一方、背景画像については、ターゲット保留が3個目の特図保留(保留3)になったときに通常背景から森背景画像G70(チャンス背景)に変化させる。森背景画像G70は、当該変動において共通SPリーチが実行されるまで表示される。この演出実行例2によれば、遊技者は、ターゲット保留が保留3になったときにチャンスゾーン演出が実行されることで大当たり当選に対する期待感を高める(図37参照)。
図45に示す「演出実行例3」は、4個目の特図保留の発生時に、保留表示の表示態様を白色のまま変化させない保留変化シナリオNo.041(図34参照)が決定され、チャンスゾーン演出を実行することに決定され、チャンスゾーン演出中にチャンスゾーン終了操作が行われることがなく、ターゲット保留に基づく変動の開始時にチャンスゾーン専用SPリーチを実行することに決定された場合の例である。この「演出実行例3」では、ターゲット保留の発生時に白色の保留アイコンHAを表示し、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留3の位置から保留1の位置にある間も、当該アイコンTAとなってからも、白色の表示態様のまま変化させない。一方、背景画像については、ターゲット保留が3個目の特図保留(保留3)になったときに通常背景から森背景画像G70(チャンス背景)に変化させる。森背景画像G70は、当該変動の終了まで表示される。当該変動では、変動開始に応じてチャンスゾーン専用SPリーチが実行される。この演出実行例3によれば、遊技者は、ターゲット保留が保留3になったときにチャンスゾーン演出が実行されることで大当たり当選に対する期待感を高め(図37参照)、ターゲット保留に基づく変動においてチャンスゾーン専用SPリーチが実行されることで大当たり当選に対する期待感を更に高める(図38~図40参照)。
図45に示す「演出実行例4」は、4個目の特図保留の発生時に、保留表示の表示態様を白色のまま変化させない保留変化シナリオNo.041(図34参照)が決定され、チャンスゾーン演出を実行することに決定され、ターゲット保留が2個目の特図保留(保留2)であるときにチャンスゾーン終了操作が行われ、ターゲット保留に基づく変動の開始時に共通SPリーチを実行することに決定された場合の例である。この「演出実行例4」では、ターゲット保留の発生時に白色の保留アイコンHAを表示し、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留3の位置から保留1の位置にある間も、当該アイコンTAとなってからも、白色の表示態様のまま変化させない。一方、背景画像については、ターゲット保留が3個目の特図保留(保留3)になったときに通常背景から森背景画像G70(チャンス背景)に変化させる。但し、ターゲット保留が保留2であるときにチャンスゾーン終了操作が行われているため、ターゲット保留が1個目(保留1)になったときに森背景画像G70(チャンス背景)から通常背景に戻す。つまり本形態では、ターゲット保留が保留3から保留1までの間にゾーン終了操作が行われた場合には、次の変動の開始時に通常背景に戻す。なお、ターゲット保留に基づく変動開始後であって共通SPリーチの終了前にゾーン終了操作が行われた場合には、ターゲット保留に基づく変動における共通SPリーチの終了後の背景画像を通常背景に戻す(図44(E)(F)参照)。
演出実行例4において森背景画像G70から戻された通常背景は、ターゲット保留に基づく変動において、共通SPリーチが実行されるまで表示される。この演出実行例4によれば、遊技者は、ターゲット保留が保留3になったときにチャンスゾーン演出が実行されることで大当たり当選に対する期待感を高めることができ、且つ、好みではないチャンスゾーンを終了させて通常演出モードでターゲット保留に基づく変動を楽しむことが可能である。この点に関して、本形態ではチャンスゾーン専用SPリーチは大当たり期待度が極めて高い演出となっているため(図36)、このような大当たり期待度の設定の演出を好まない遊技者にとっては、チャンスゾーン終了操作を行うことでターゲット保留に基づく変動のSPリーチとしてチャンスゾーン専用SPリーチが選択される可能性をなくすことができ、共通SPリーチにて大当たり当選か否かの結果を待つ楽しみを得ることが可能である。
図45に示す「演出実行例5」は、4個目の特図保留の発生時に、保変中止演出を伴って最終表示態様が白色となる保留変化シナリオNo.042(図34参照)が決定され、チャンスゾーン演出を実行することに決定され、チャンスゾーン演出中にチャンスゾーン終了操作が行われることがなく、ターゲット保留に基づく変動の開始時にチャンスゾーン専用SPリーチを実行することに決定された場合の例である。この「演出実行例5」では、ターゲット保留の発生時に白点滅(第1特殊表示態様)の保留アイコンHAを表示し、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留3の位置から保留2の位置にシフトした際に青色(第2特殊表示態様)の保留アイコンHAに変化させる。ここまでは、上述の演出実行例1と同じである。このため遊技者は、ターゲット保留の発生時に白点滅の保留アイコンHAが表示され、ターゲット保留が保留2になったときに青色の保留アイコンHAが表示されることで徐々に大当たり当選への期待感を高めていく。
ところがこの演出実行例5では、ターゲット保留に係る保留アイコンHAが保留2の位置から保留1の位置にシフトした際に白色(通常表示態様)の保留アイコンHAに変化させる。つまり、保留表示の表示態様を特殊表示態様から通常表示態様に戻して、保留表示変化演出を終了させる(保変中止演出を実行する)。以降、ターゲット保留に基づく変動が終了するまで保留表示の表示態様は白色(通常表示態様)のままである。
また、背景画像としては、ターゲット保留が保留4から保留2にあるまでの間は昼間通常用背景画像G102といった通常背景を表示しているが、ターゲット保留が保留1となり、保変中止演出が実行されると、その後まもなくして通常背景から森背景画像G70(チャンス背景)に変更する。つまり演出実行例5では、保変中止演出が実行された後、チャンスゾーン演出が実行される。このため遊技者は、一旦は、保変中止演出によって青色だった保留表示がそれよりも大当たり期待度の低い白色へと変化することにより、斬新であると驚きを感じつつも、落胆することになるが、その後まもなくしてチャンスゾーン演出が行われることにより、再び大当たり当選に対して期待を持ち始める。つまり本形態によれば、遊技者の感情を揺さぶる斬新な内容の演出が実行され得る。
森背景画像G70は、ターゲット保留に基づく変動の終了まで表示される。ターゲット保留に基づく変動では、変動開始に応じてチャンスゾーン専用SPリーチが実行される。このチャンスゾーン専用SPリーチの実行により、遊戯者は、保変中止演出が実行されたものの、やっぱり大当たりに当選しているのではないかと大当たり当選に対して強く期待することとなる。
ここで、演出実行例5におけるターゲット保留の発生からターゲット保留に基づく変動演出が開始されるまでの具体的な演出は、図46(A)~(D)及び図47に示す流れとなる。すなわち、図46(A)(B)に示すように、昼間通常用背景画像G102(通常背景)が表示されている中で4個目の特図1保留に対応する保留表示として白点滅(第1特殊表示態様)の特図1保留アイコンHA1が表示され、図46(C)に示すように、ターゲット保留が保留3であるときも、白点滅(第1特殊表示態様)の特図1保留アイコンHA1が表示される。そして、図46(D)に示すように、ターゲット保留に係る保留表示が保留3から保留2にシフト表示される際に、ターゲット保留に対応する特図1保留アイコンHA1の表示態様は青色(第2特殊表示態様)に変化する。ここまでは上述した演出実行例1と同じである。
しかし、ターゲット保留に係る保留表示が保留2から保留1にシフト表示される際に、図47(A)に示すように、ターゲット保留に対応する特図1保留アイコンHA1の表示態様は白色(通常表示態様)に変化する。つまり保変中止演出が実行される。この際、ターゲット保留に係る白色の特図1保留アイコンHA1の上方には、「保変中止!」の文字が記載された吹き出しの画像G80が表示される。この吹き出しの画像G80は、保留表示変化演出が中止されたことを示唆する画像である。この吹き出しの画像G80は所定時間(本形態では2秒)で非表示とされ、続いて、まだターゲット保留の1つ前の変動が行われている中で、図47(B)に示すように、背景画像が森背景画像G70に変更されるとともに、ゾーン突入画像G72が表示される。つまり、チャンスゾーン演出が実行される。そして、森背景画像G70が表示されている中で、ターゲット保留に基づく変動演出が開始され(図47(C)参照)、この変動演出ではチャンスゾーン専用SPリーチが行われることとなる(図38~図40参照)。
なお、図45に示す演出実行例1の保留表示の表示態様の遷移の形式(図46(A)~(F)に示す形式)は、保留表示変化演出の第1形式の一例である。また、図45に示す演出実行例5の保留表示の表示態様の遷移の形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)は、第2形式の一例である。
次に、図48~図50に基づいて、先読み演出の禁則について説明する。本形態のパチンコ遊技機PY1は、上述したように、非時短状態において左打ちをしているときに第1始動口11への入賞も第2始動口12への入賞も生じるものである(図30参照)。よって、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合(特図1保留と特図2保留とが同時に生じた場合)に、何れか一方の入賞だけが生じたときと同じように保留表示変化演出の抽選およびチャンスゾーン演出の抽選を実行してしまうと、種々の先読み演出が混在してしまい、遊技者がどの変動に期待をもってよいのか認識し難くなってしまうおそれがある。そこで本形態では、図48に示すように、保留表示変化演出の抽選およびチャンスゾーン演出の抽選が行われるようにしている。
具体的には、第1始動口11への入賞が生じ第2始動口12への入賞が生じていない場合、演出制御用マイコン121は、発生した特図1保留に基づいて保留表示変化演出の抽選(図33、図34)を行い、更にチャンスゾーン演出の抽選(図35)も行う(図48に示すタイミングt1参照)。また、第2始動口12への入賞が生じ第1始動口11への入賞が生じていない場合、演出制御用マイコン121は、発生した特図2保留に基づいて保留表示変化演出の抽選を行い、更にチャンスゾーン演出の抽選も行う(図48に示すタイミングt2参照)。これに対して、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合、演出制御用マイコン121は、発生した特図1保留に基づく先読み演出については、保留表示変化演出の抽選を行わずチャンスゾーン演出の抽選だけを行う。一方、発生した特図2保留に基づく先読み演出については、保留表示変化演出の抽選を行って更にチャンスゾーン演出の抽選を行う(図48に示すタイミングt3参照)。なおこの場合の第1始動口11への入賞に基づくチャンスゾーン演出の抽選は、図35に示した「保変中止演出」が無しで「保留表示の最終表示態様」が白色のテーブルに従ってチャンスゾーン演出の実行の有無を決定する。
図49は、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合(特図1保留と特図2保留とが同時に生じた場合)の保留表示変化演出の実行例を示す図である。図49(A)は、昼間通常用背景画像G102を表示している中で、特図1保留が2つ溜まっており特図2保留が1つも溜まっていない状況を示している。このような状況において、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生したとする。この場合、第1始動口11への入賞に基づく保留表示の表示態様は、保留表示変化演出の抽選を経ることなく、白色の表示態様に決定される。一方、第2始動口12への入賞に基づく保留表示の表示態様は、保留表示変化演出の抽選により決定される。この例では、第2始動口12への入賞に基づく保留表示の表示態様として、入賞時の保留表示から赤色の保留アイコンHAを表示することが決定されたとする。
この場合、図49(B)に示すように、3つ目の特図1保留に係る保留表示として白色の特図1保留アイコンHA1が表示され、1つ目の特図2保留に係る保留表示として赤色の特図2保留アイコンHA2が表示される。本形態では特図2の変動が特図1の変動に優先して実行される。よって、次の変動は、赤色の特図2保留アイコンHA2に係る変動となる。そのため遊技者は、赤色の保留表示に係る変動にだけ注目して大当たり当選に期待することができる。もし仮に、3つ目の特図1保留に係る保留表示としても赤色の特図1保留アイコンHA1が表示されていたとすると、遊技者は、先に実行される赤色の特図2保留アイコンHA2に係る変動に大当たり当選への期待感を集中させて遊技を楽しむことができないことが懸念される。本形態では、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合(特図1保留と特図2保留とが同時に生じた場合)には、発生した特図1保留に基づいて保留表示変化演出が実行されることがないようにしているため、上記懸念を解消することが可能である。
なお本形態では、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合でなければ、何れか一方の始動口に係る特殊表示態様の保留表示を表示しているときに、他方の始動口に係る特殊表示態様の保留表示を表示することは可能である。この場合には、発生順に演出の意味を1つずつ受け止めることで演出内容に困惑するおそれが少ないと考えられるためである。
なお、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に生じた場合でも、チャンスゾーン演出の抽選は両入賞に対してそれぞれ行われる。本形態では、保変中止演出を実行しない場合、特図2保留をターゲット保留とするチャンスゾーン演出は特図2保留の初めのシフト時に行われ、特図1保留をターゲット保留とするチャンスゾーン演出は特図1保留の初めのシフト時に行われる。よって、新たに生じた特図2保留に基づくチャンスゾーン演出の抽選と特図1保留に基づくチャンスゾーン演出の抽選との両方でチャンスゾーン演出を実行すると決定した場合であっても、特図2保留に基づくチャンスゾーン演出の実行が先に終了し、その後で特図1保留に基づくチャンスゾーン演出の実行が開始されるため、遊技者が演出内容に困惑し、遊技興趣が低下してしまう恐れはないと考えられるからである。
8.実施形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、先読み演出として、段階的に進行可能な保留表示変化演出(図46)と、チャンスゾーン演出(図37)とを実行可能であり、保留表示変化演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがある。従って、保留表示が特殊態様(白点滅や青色)で表示されても通常表示態様(白色)に戻るかもしれないという緊張感が生じて、興趣向上が見込める。
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、先読み演出として、段階的に進行可能な保留表示変化演出(図46)と、チャンスゾーン演出(図37)とを実行可能であり、保留表示変化演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがある。従って、保留表示が特殊態様(白点滅や青色)で表示されても通常表示態様(白色)に戻るかもしれないという緊張感が生じて、興趣向上が見込める。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、保変中止演出を伴う第2形式で保留表示変化演出が行われたときでも、通常表示態様(白色)の保留表示に戻った後に、チャンスゾーン演出が実行されることがあるため(図47、図35)、大当たり当選に対する期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、第1始動口11への入球と第2始動口12への入球が同時に起きても、保留表示変化演出は第2始動口12への入球に基づくものしか実行されないため(図48,図49)、演出が煩雑になるのが防止され、興趣低下を防ぐことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、保留表示の表示態様(保留表示変化演出の演出態様)が大当たり期待度の高い赤色(第3特殊態様)であるよりも赤色でない方が、保留表示変化演出の後にチャンスゾーン演出が実行される割合が高くなっているため(図34、図35)、白点滅(第1特殊表示態様)や青色(第2特殊表示態様)で保留表示が表示されたときでも、大当たり当選に対する期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、保留表示変化演出が第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行されたときよりも、その途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行されたときの方が、保留表示変化演出の後にチャンスゾーン演出が実行される割合が高くなっているとも言える(図34、図35)。よって、保留表示変化演出が第1形式の途中で終了してしまう場合でも、チャンスゾーン演出の実行に期待が持てるようになっており、遊技興趣の向上が見込める。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、保留表示変化演出の後のチャンスゾーン演出に応じたチャンスゾーン専用SPリーチが、変動演出(特図抽選の結果を報知する報知演出)に伴って実行され得るため(図36、図38~図40)、チャンスゾーン中の変動演出の興趣を好適に向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、遊技者がチャンスゾーン終了操作を行うことでチャンスゾーンを任意に終了させ得る構成としているところ、このチャンスゾーン終了操作は、チャンスゾーン専用SPリーチの非実行中のみ可能であるため(図42、図43)、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中は当該演出に遊技者の意識を集中させることができ、チャンスゾーン及びチャンスゾーン専用SPリーチの興趣低下を抑制可能である。
9.変更例
以下、パチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成しても良い。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
以下、パチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成しても良い。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合に保変中止演出を伴う保留変化シナリオ(図34に示すNo.42やNo.44)が選択され得る構成とした。これに対して、第2実施形態のパチンコ遊技機では、保変中止演出を伴う保留変化シナリオを持たない構成としている。すなわち、図50に示すように、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合には、4個目から1個目までの何れの特図保留に係る保留表示であっても白色(通常表示態様)の保留アイコンHAを表示し、また当該アイコンTAとしても白色(通常表示態様)のものを表示する構成としている。つまり、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合には、保留表示変化演出が全く行われない構成としている。なお、保留表示の最終表示態様は、第1実施形態と同様に図33に示したテーブルに基づいて決定されるものとする。
上述した第1実施形態では、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合に保変中止演出を伴う保留変化シナリオ(図34に示すNo.42やNo.44)が選択され得る構成とした。これに対して、第2実施形態のパチンコ遊技機では、保変中止演出を伴う保留変化シナリオを持たない構成としている。すなわち、図50に示すように、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合には、4個目から1個目までの何れの特図保留に係る保留表示であっても白色(通常表示態様)の保留アイコンHAを表示し、また当該アイコンTAとしても白色(通常表示態様)のものを表示する構成としている。つまり、保留表示の最終表示態様を白色(通常表示態様)に決定した場合には、保留表示変化演出が全く行われない構成としている。なお、保留表示の最終表示態様は、第1実施形態と同様に図33に示したテーブルに基づいて決定されるものとする。
そして第2実施形態のパチンコ遊技機では、保留変化表示演出の抽選に続くチャンスゾーン演出の抽選は、図51に示すテーブルに基づいて行われる。具体的には、図51に示すように、演出制御用マイコン121は、先読み判定の結果が大当たりである場合、保留表示の最終表示態様が「白色」であれば、65%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、35%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「白点滅」であれば、60%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、40%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「青色」であれば、55%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、45%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「赤色」であれば、50%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、50%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。
また演出制御用マイコン121は、先読み判定の結果がSPリーチハズレである場合、保留表示の最終表示態様が「白色」であれば、15%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、85%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「白点滅」であれば、12%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、88%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「青色」であれば、9%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、91%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「赤色」であれば、6%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、94%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。
また演出制御用マイコン121は、先読み判定の結果がLリーチハズレあるいはNリーチハズレである場合、保留表示の最終表示態様が「白色」であれば、4%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、96%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「白点滅」であれば、3%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、97%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「青色」であれば、2%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、98%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。また、保留表示の最終表示態様が「赤色」であれば、1%の割合でチャンスゾーン演出を実行し、99%の割合でチャンスゾーン演出を実行しない。
なお、チャンスゾーン演出を実行すると決定した場合には、いずれの場合も、チャンスゾーン演出の実行契機となったターゲット保留の初回のシフト時に、チャンスゾーン演出の実行を開始する。
このように第2実施形態では、チャンスゾーン演出は、先読み判定結果が大当たりである場合の方が、ハズレ(SPリーチハズレ、Lリーチハズレ、Nリーチハズレ)である場合に比べて、実行され易くなっている。また。チャンスゾーン演出は、先読み判定結果が大当たり、SPリーチハズレ、Lリーチハズレ、Nリーチハズレの何れであっても、保留表示の最終表示態様が大当たり期待度の最も低い「白色」である場合が最も実行され易く、保留表示の最終表示態様が次に大当たり期待度の低い「白点滅」である場合が次に実行され易く、保留表示の最終表示態様がその次に大当たり期待度の低い「青色」である場合がその次に実行され易く、保留表示の最終表示態様が大当たり期待度の最も高い「赤色」である場合が最も実行され難くなっている。つまり本形態では、保留表示の表示態様が大当たり期待度の低いものであるほど、大当たり期待度の高いチャンスゾーン演出が実行され易くなっている。よって、保留表示の表示態様が比較的大当たり期待度の低いものである場合でも、チャンスゾーン演出の実行に期待できることで、落胆の程度が抑えられ、遊技興趣の向上が見込める。
なお第2実施形態では、保留変化シナリオの中に、入賞時の保留表示を通常表示態様としつつ保留表示変化演出のターゲット保留が当該変動に至るまでの間に特殊表示態様に変化させるシナリオ(図50に示すNo.32やNo.34のシナリオ)を含む構成としたが、特殊表示態様で表示することがある場合には必ず入賞時から何れかの特殊表示態様で表示する構成としてもよい。このことは、上述した第1実施形態でも同様である。なお、このような構成では、保留表示変化演出の実行タイミング(入賞時)の方が、チャンスゾーン演出の実行タイミング(特図保留のシフト時)よりも早い(ターゲット保留の発生を基準にした実行タイミングが早い)と言える。
また第2実施形態では、保留表示の最終表示態様の種類に基づいてチャンスゾーン演出の実行割合を異ならせることで、大当たり期待度の低い表示態様の方が高い表示態様よりもチャンスゾーンに設定され易い構成を実現した。これに対して、チャンスゾーンの設定タイミング(チャンスゾーン演出の実行タイミング)を、「入賞時」、「ターゲット保留が保留3のとき」、「ターゲット保留が保留2のとき」、「ターゲット保留が保留1のとき」、及び「ターゲット保留に基づく変動時」の中から抽選で選択する構成とし、この抽選においては、保留変化シナリオの抽選結果も参照して、ターゲット保留に係る保留表示の表示態様が大当たり期待度の低い表示態様であるタイミングほど、先読み判定結果が大当たりであるときに選択され易く、ハズレであるときに選択され難い構成とすることで、大当たり期待度の低い表示態様の方が高い表示態様よりもチャンスゾーンに設定され易い構成を実現してもよい。大当たり当選への期待感が小さいときに行われるチャンスゾーン演出(高期待度の予告演出)の方が、すでに大きく期待している中で行われるチャンスゾーン演出よりも、遊技者に高揚感を強く感じさせることができるからである。なおこのように構成した場合、保留表示の最終表示態様が赤色である保留表示変化演出が、保留表示の最終表示態様が青色や白点滅である保留表示変化演出よりも、チャンスゾーンに設定され易い構成となっていてもよい。
<他の変更例>
上記形態(第1実施形態、第2実施形態)において示した保留変化シナリオの種類や保留表示の表示態様の種類は一例であり、遊技に支障をきたさない範囲で、適宜変更可能である。
上記形態(第1実施形態、第2実施形態)において示した保留変化シナリオの種類や保留表示の表示態様の種類は一例であり、遊技に支障をきたさない範囲で、適宜変更可能である。
上記形態では、チャンスゾーン中のゾーン終了操作は、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中に行うことができず、チャンスゾーン専用SPリーチの非実行中に行うことができる構成とした(図42,図43)。言い換えれば、チャンスゾーンにおけるチャンスゾーン専用SPリーチの実行中よりも、チャンスゾーンにおけるチャンスゾーン専用SPリーチの非実行中の方が、ゾーン終了操作によってチャンスゾーンを終了させ易い構成とした。これに対して、チャンスゾーン中のゾーン終了操作が、チャンスゾーン専用SPリーチ中に限り実行可能な構成としてもよい。具体的には例えば、直SPリーチであるチャンスゾーン専用SPリーチにおける前段部の実行期間のみゾーン終了操作を受け付ける構成とし、この期間中にゾーン終了操作がなされた場合には、チャンスゾーン専用SPリーチにおける後段部に代えて、この後段部と同じ演出時間の別のSPリーチ(例えば上記形態における共通SPリーチ)を実行する構成としてもよい。このように構成した場合でも、チャンスゾーン専用SPリーチの前段部の演出内容(主人公キャラクタが騎士に成長する過程)と、これに続く別のSPリーチの演出内容(主人公キャラクタと敵キャラクタとのバトル)との繋がりは破綻しない。そしてこのような構成によれば、チャンスゾーン専用SPリーチの前段部の演出は見たいものの、バトルシーンとしてはチャンスゾーン専用SPリーチの敵キャラクタとは違う敵キャラクタとのバトルを見たいという遊技者のニーズを満たすことが可能となり、チャンスゾーン及びチャンスゾーン専用SPリーチの興趣の低下を防止できる。なおこのような構成は、チャンスゾーンにおけるチャンスゾーン専用SPリーチの実行中の方が、チャンスゾーンにおけるチャンスゾーン専用SPリーチの非実行中よりも、ゾーン終了操作によってチャンスゾーンを終了させ易い構成(チャンスゾーンの終了条件が成立し易い構成)と言える。
また上記形態では、ゾーン終了操作に基づいてチャンスゾーンを終了可能な構成(チャンスゾーンの終了条件をソーン終了操作が行われることとする構成)としたが、右打ちによって通過可能な第2ゲート29への遊技球の通過に基づいてチャンスゾーンを終了可能な構成(チャンスゾーンの終了条件を第2ゲート29への遊技球の通過とする構成)としてもよい。なお、第2ゲート29への遊技球の通過によってチャンスゾーンを終了させることができる期間は、例えば、上記形態においてゾーン終了操作が可能な期間と同じ期間に設定することが可能である。
また上記形態において、チャンスゾーン終了操作が可能な期間が抽選に基づいて設けられる構成としてもよい。この場合、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中は、チャンスゾーン専用SPリーチの非実行中に比べて、チャンスゾーン終了操作の可能期間が設定され難く構成してもよいし、チャンスゾーン専用SPリーチの実行中は、チャンスゾーン専用SPリーチの非実行中に比べて、チャンスゾーン終了操作の可能期間が設定され易く構成してもよい。チャンスゾーン終了操作が可能な期間の設定抽選は所定の周期(例えば20秒毎など)で行う構成とすることができる。
また上記形態では、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生した場合に、第1始動口11への入賞に基づいて保留表示変化演出が実行されることはないがチャンスゾーン演出は実行されることがある構成とした。これに対して、第1始動口11への入賞に基づいて保留表示変化演出もチャンスゾーン演出も実行されることがない構成としてもよい
また上記形態では、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生した場合に、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出の抽選を一切行わない構成としたが、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出の抽選を行った上で、保変中止演出を伴う保留変化シナリオを選択したときにだけ、この保留変化シナリオの保留表示変化演出を行わない構成としてもよい。この保留変化シナリオを選択した場合には、他の保留変化シナリオを選択した場合よりも、保変中止演出という斬新な演出を伴う分、演出が煩雑になり易いからである。
また逆に、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出の抽選を行った上で、保変中止演出を伴う保留変化シナリオを選択したときだけは、この保留変化シナリオの保留表示変化演出を行い、他の保留変化シナリオを選択したときには保留表示変化演出を行わない構成としてもよい。保変中止演出を伴う保留変化シナリオは斬新な演出であるため、このような特別な演出に限っては禁則処理を行わないことで、遊技興趣の低下を抑制できるからである。
また、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生した場合であっても、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出の抽選を行うこととし、最終表示態様が「白点滅」や「青色」の保留表示変化演出を行うことを決定した場合には、その保留表示変化演出を行うが、最終表示態様が「赤色」の保留表示変化演出を行うことを決定した場合には、その保留表示変化演出を行わない構成としてもよい。このような構成では、特図1保留アイコンHA1にも特図2保留アイコンHA2にも赤色の保留表示が含まれる状況を回避でき、大当たり期待度の高い1つの演出に遊技者の意識を集中させて、遊技興趣を高めることができるからである。また逆に、最終表示態様が「白点滅」や「青色」の保留表示変化演出を行うことを決定した場合には、その保留表示変化演出を行わないが、最終表示態様が「赤色」の保留表示変化演出を行うことを決定した場合には、その保留表示変化演出を行う構成としてもよい。このような構成では、大当たり期待度の高い「赤色」の保留表示変化演出の実行機会を損なうことがないため、遊技興趣の低下を抑制できるからである。
また上記形態では、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生した場合には、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出の実行が制限される構成としたが、この構成による効果を必要としない場合には、このような制限が全くない構成としてもよい。
また上記形態では、特図2判定処理が特図1判定処理よりも優先的に行われる(特図2の変動表示が特図1の変動表示よりも優先的に行われる)構成としたが、特図1判定処理が特図2判定処理よりも優先的に行われる(特図1の変動表示が特図2の変動表示よりも優先的に行われる)構成としてもよい。この場合、特図1抽選を特図2抽選よりも有利な大当たりに当選し易い抽選にするとよい。またこの場合、第1始動口11への入賞と第2始動口12への入賞とが同時に発生したときには、第1始動口11への入賞に基づく保留表示変化演出やチャンスゾーン演出は何れも実行され得るが、第2始動口12への入賞に基づいては保留表示変化演出が実行されることはなくチャンスゾーン演出だけが実行され得る構成とするとよい。
また上記形態では、チャンスゾーン演出を先読み演出(先読み判定に基づいて複数変動にわたって行われ得る演出であって、大当たり当選に期待させる予告演出)として実行したが、チャンスゾーン演出を先読み演出としてではなく、当該変動時予告(変動開始時の抽選に基づいてその変動でのみ行われる演出であって、大当たり当選に期待させる予告演出)として実行する構成としてもよい。この場合、チャンスゾーンの設定は、特図変動開始コマンドに基づいて1変動に限って行われる。また、チャンスゾーンに設定する変動でチャンスゾーン専用SPリーチを実行する場合には、チャンスゾーンの設定を示唆する演出(図37(B))を実行した直後に、チャンスゾーン専用SPリーチ(図38(B)~(H)、図39、図40)を実行すればよい。
また上記形態では、保変中止演出を伴う保留変化シナリオとして、保留表示の表示態様が青色(第2特殊表示態様)から直ぐに白色(通常表示態様)に戻るシナリオだけを持つ構成としたが、このシナリオに加えて、又は、このシナリオに代えて、青色(第2特殊表示態様)の保留表示が一旦、白点滅(第1特殊表示態様)の保留表示に1ランクだけ下がり、その後に、白色(通常表示態様)の保留表示に戻る(保留表示変化演出を終了する)というシナリオを持つ構成としてもよい。
また上記形態において、各抽選の選択割合は遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記形態において振分率0%(実行されることがない構成)としている演出について、その演出の役割が阻害されなければ、わずかな確率(例えば1%程度など)で実行し得る構成としてもよい。
また上記形態において、保変中止演出が行われた場合のみチャンスゾーン専用SPリーチが行われ得る構成としてもよい。
また上記形態では、保留表示変化演出やチャンスゾーン演出が非時短状態中に行われることとしたが、これらの演出が行われる遊技状態は、非時短状態に限定されるものではない。また上記形態では、昼間通常用背景画像G102などの通常背景が表示される通常演出モードに設定することが「通常演出」に相当することとしたが、保留表示変化演出やチャンスゾーン演出が高確率状態や時短状態に行われる構成とした場合には、確変用背景画像G105が表示される確変演出モードに設定することや、時短用背景画像G106が表示される時短演出モードに設定することが通常演出に相当することになる。
また上記形態では、赤色(第3特殊表示態様)の保留表示の大当たり期待度よりも、チャンスゾーン演出の大当たり期待度の方が高い構成としたが、両者の大当たり期待度は、同じであってもよいし、上記形態と逆であってもよい。
また上記形態において、各演出の演出内容は、その演出の機能を阻害しない範囲で適宜変更可能である。
また上記形態では、保留表示(保留アイコンHA、当該アイコンTA)の表示態様が段階的に遷移し得る保留表示変化演出と、演出モードをチャンスゾーンに設定するチャンスゾーン演出とを、先読み判定に基づく先読み演出として複数変動にわたって実行可能な構成とし、保留表示変化演出が第1先示唆演出や第1予告演出に相当し、チャンスゾーン演出が第2先示唆演出や第2予告演出に相当することとしたが、第1先示唆演出や第1予告演出の演出の種類は、保留表示変化演出以外であってもよく、第2先示唆演出や第2予告演出の演出の種類は、チャンスゾーン演出以外であってもよい。例えば、背景画像などの所定の画像を段階的に遷移させていく画像変化演出と、実行予定の演出の種類を示唆する示唆アイコンを表示するストック演出とを、先読み判定に基づく先読み演出として複数変動にわたって実行可能な構成としてもよい。この場合、画像変化演出が第1先示唆演出や第1予告演出に相当し、ストック演出が第2先示唆演出や第2予告演出に相当する。なお、画像変化演出としては例えば、大当たり期待度の関係が「第1の特殊背景<第2の特殊背景<第3の特殊背景」である各種の特殊背景(通常背景とは異なる背景)を、ターゲット保留の発生からターゲット保留に基づく変動終了までの間に、第1の特殊背景→第2の特殊背景→第3の特殊背景と順次変化させていく背景変化演出を実行すればよい。また、ストック演出としては例えば、ターゲット保留に基づく変動で特殊ボタン41を操作させる特殊操作演出が発生することを示唆する示唆アイコンをターゲット保留に基づく変動が開始される前から表示部50aに表示する演出を実行すればよい。なお、ストック演出の大当たり期待度は、第3の特殊背景が表示されることの大当たり期待度よりも高くするとよい。また、背景変化演出には第2の特殊背景が表示された後で通常背景に戻るパターン(形式)があってもよく、このパターンが実行される場合には、特殊背景から通常背景に戻った後で、これ以外のパターンで背景変化演出が実行される場合よりも高い確率でストック演出が実行されるように構成するとよい。なお、上記ストック演出により実行を示唆される特殊操作演出は、特定演出の一例である。また、ストック演出により実行を示唆される演出の種類は、適宜変更可能である。
また、上記のような画像変化演出を実行可能に構成した場合、画像変化演出を「先読み演出」としてではなく、「当該変動時予告」として実行する構成としてもよい。また、上記のようなストック演出を実行可能に構成した場合、ストック演出を「先読み演出」としてではなく、「当該変動時予告」として実行する構成としてもよい。
また上記形態では、遊技球の入球し易さが変化しない第1始動口11(固定始動口)と、遊技球の入球し易さが変化可能な第2始動口12(可変始動口、電チュー12Dに係る始動口)とを設けたが、いずれか一方のみを設けてもよい。
また上記形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用したが、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。また、本発明をパチンコ遊技機に適用する場合、遊技機のゲーム性は遊技に支障をきたさない範囲で適宜変更可能である。すなわち本発明は、遊技に支障をきたさなければ、いわゆる図柄確変機(当選した図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機)、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)、いわゆる確変ループタイプの遊技機(一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機)、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)、いわゆる1種2種混合機やハネモノタイプの遊技機などに、適宜採用することが可能である。また本発明を、下皿35等の構成を有さず遊技機内に封入された遊技球が循環するタイプの遊技機(所謂封入式遊技機、循環式遊技機、管理遊技機、スマートパチンコ)に適用してもよい。
また上記形態では、特図可変表示に略同調して小図柄KZ1,KZ2,KZ3の可変表示が行われるが、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のように3つの図柄で構成させるのではなく、2つなど3つ以外の図柄で構成させてもよい。例えば、特図1と特図2とで分けた2つの図柄を設けても良い。また、特図1と特図2とで共通の1つの図柄を設けても良い。そして、これらの場合、画像表示装置50の表示部50aで表示し、サブ制御基板120にその制御を行わせても良い。また、遊技盤1の遊技領域6以外の領域において、図柄を表示するLED装置を設けても良い。この場合、そのLED装置の制御を主制御基板100またはサブ制御基板120に行わせても良い。
また上記形態では、遊技の進行に係る基本的な制御を主制御基板100が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御をサブ制御基板120が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っているが、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板140を、その一つの基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
なお、「遊技者に有利な状態(有利遊技状態、有利状態、又は、特別遊技状態)」と言う場合、全ての大当たり遊技状態がこれに該当する構成でなくてもよい。例えば、その後に高確率状態に制御される予定の大当たり遊技状態が「遊技者に有利な状態」に該当する構成としたり、実質10R等の相対的に多くの賞球を獲得可能な大当たり遊技状態が「遊技者に有利な状態」に該当する構成としたりしてもよい。また、「遊技者に有利な状態」は、大当たり遊技状態のことではなく、小当たり遊技状態(小当たり遊技を実行している状態)のことであってもよく、また、高確率状態や高ベース状態(時短状態)のことであってもよい。2種大当たりを搭載している遊技機では、小当たり遊技状態と当該小当たり遊技状態における特定領域16への遊技球の通過に基づく大当たり遊技状態との一連の遊技状態を、遊技者に有利な状態としてもよい。また、「遊技者に有利な状態」を高確率状態や高ベース状態(時短状態)のこととする場合には、「遊技者に有利な状態」になることに期待させる種々の演出は、特別図柄の変動表示中の演出に限らず、大当たり遊技中の演出など、他のタイミングで行われる演出であってもよい。
10.実施形態及びその変更例に示されている発明
上記した実施形態及びその変更例には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施形態等における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。なお、手段Aは、以下の手段A1~A3の総称である。また手段Bは、以下の手段B1~B2の総称である。また手段Cは、以下の手段C1~C3の総称である。また手段Dは、以下の手段D1~D2の総称である。また手段Eは、以下の手段E1~E2の総称である。
上記した実施形態及びその変更例には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施形態等における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。なお、手段Aは、以下の手段A1~A3の総称である。また手段Bは、以下の手段B1~B2の総称である。また手段Cは、以下の手段C1~C3の総称である。また手段Dは、以下の手段D1~D2の総称である。また手段Eは、以下の手段E1~E2の総称である。
手段A1:
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記入球があった場合、前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあることを特徴とする遊技機。
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記入球があった場合、前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1形式の途中で終了する第2形式の第1先示唆演出があることで緊張感が生じて、興趣向上が見込める。
手段A2:
手段A1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第2形式の前記第1先示唆演出が実行されるときには、当該第1先示唆演出が実行された後、前記第2先示唆演出を実行可能である(図47、図35)ことを特徴とする遊技機。
手段A1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第2形式の前記第1先示唆演出が実行されるときには、当該第1先示唆演出が実行された後、前記第2先示唆演出を実行可能である(図47、図35)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1形式の途中で終了する第2形式で第1先示唆演出が行われたときでも、第1先示唆演出の実行後に、第2先示唆演出が実行されることがあるため、期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
手段A3:
手段A1又は手段A2に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
手段A1又は手段A2に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1入球口への入球と第2入球口への入球が同時に起きても、第1先示唆演出は第2入球口への入球に基づくものしか実行されないため、演出が煩雑になるのが防止され、興趣低下を防ぐことが可能である。
手段B1:
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)になることに期待させる予告演出(保留表示変化演出、チャンスゾーン演出)を実行可能であり、
前記予告演出の実行形式には、第1予告演出(保留表示変化演出)を実行する第1形式と、前記第1予告演出よりも前記有利状態になる期待度が高い第2予告演出(チャンスゾーン演出)を実行する第2形式と、前記第1予告演出を実行した後で前記第2予告演出を実行する第3形式とがあり、
前記第1予告演出(保留表示変化演出)の演出態様には、第1態様(青色)と、前記第1態様よりも前記有利状態になる期待度が高い第2態様(赤色)とがあり、
前記第1予告演出の演出態様が前記第2態様でない方が前記第2態様であるよりも、前記第3形式(図45に示す演出実行例5)の実行割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)になることに期待させる予告演出(保留表示変化演出、チャンスゾーン演出)を実行可能であり、
前記予告演出の実行形式には、第1予告演出(保留表示変化演出)を実行する第1形式と、前記第1予告演出よりも前記有利状態になる期待度が高い第2予告演出(チャンスゾーン演出)を実行する第2形式と、前記第1予告演出を実行した後で前記第2予告演出を実行する第3形式とがあり、
前記第1予告演出(保留表示変化演出)の演出態様には、第1態様(青色)と、前記第1態様よりも前記有利状態になる期待度が高い第2態様(赤色)とがあり、
前記第1予告演出の演出態様が前記第2態様でない方が前記第2態様であるよりも、前記第3形式(図45に示す演出実行例5)の実行割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1予告演出の演出態様が有利状態になる期待度の高い第2態様であるよりも第2態様でない方が、第1予告演出の実行後に第2予告演出が実行される割合が高くなっているため、第2態様ではなく第1態様で第1予告演出が実行されたときでも、期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
手段B2:
手段B1に記載の遊技機であって、
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、前記有利状態にするかの判定を行い、当該判定の結果に基づいて前記予告演出を実行可能であり、
前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記判定に基づく前記第1予告演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記判定に基づく前記第1予告演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
手段B1に記載の遊技機であって、
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、前記有利状態にするかの判定を行い、当該判定の結果に基づいて前記予告演出を実行可能であり、
前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記判定に基づく前記第1予告演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記判定に基づく前記第1予告演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1入球口への入球と第2入球口への入球が同時に起きても、第1予告演出は第2入球口への入球に基づくものしか実行されないため、演出が煩雑になるのが防止され、興趣低下を防ぐことが可能である。
手段C1:
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記入球があった場合、前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあり、
前記第2形式の方が前記第1形式よりも、前記第1先示唆演出が実行された後で前記第2先示唆演出が実行される割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
第1入球口(第1始動口11)または前記第1入球口とは異なる第2入球口(第2始動口12)への入球に基づいて、遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記入球があった場合、前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあり、
前記第2形式の方が前記第1形式よりも、前記第1先示唆演出が実行された後で前記第2先示唆演出が実行される割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、段階的に進行可能な第1先示唆演出が第1形式の途中で終了する第2形式で実行された場合には、第1形式で実行されたときよりも、第1先示唆演出の実行後に第2先示唆演出が実行される割合が高いため、第1先示唆演出が第1形式の途中で終了してしまう場合でも、第2先示唆演出の実行に期待が持てるようになっており、遊技興趣の向上が見込める。
手段C2:
手段C1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
手段C1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記第1入球口への入球と前記第2入球口への入球とが同時に生じた場合、前記第1入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行せず、前記第2入球口への入球に係る前記第2判定に基づく前記第1先示唆演出を実行可能である(図48,図49)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1入球口への入球と第2入球口への入球が同時に起きても、第1先示唆演出は第2入球口への入球に基づくものしか実行されないため、演出が煩雑になるのが防止され、興趣低下を防ぐことが可能である。
手段C3:
手段C1又は手段C2に記載の遊技機であって、
前記第1先示唆演出が実行された後で前記第2先示唆演出が実行された場合、当該第2先示唆演出(チャンスゾーン演出)の実行に応じた特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図38~図40)を、前記第1判定の結果を報知する報知演出(変動演出)に伴って実行可能であることを特徴とする遊技機。
手段C1又は手段C2に記載の遊技機であって、
前記第1先示唆演出が実行された後で前記第2先示唆演出が実行された場合、当該第2先示唆演出(チャンスゾーン演出)の実行に応じた特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図38~図40)を、前記第1判定の結果を報知する報知演出(変動演出)に伴って実行可能であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1先示唆演出の実行後の第2先示唆演出に応じた特定演出が、第1判定の結果を報知する報知演出に伴って実行されるため、第2先示唆演出が実行されたときの報知演出中の興趣が特定演出により好適に向上される。
手段D1:
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第2先示唆演出として、通常演出(昼間通常用背景画像G102等の通常背景を表示可能な通常演出モードへの設定)とは異なる特殊演出(森背景画像G70(チャンス背景)を表示可能なチャンスゾーンへの設定)を複数変動にわたって実行可能であり、
前記特殊演出の実行中に、前記通常演出では実行されない特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図36)を実行可能であり、
所定の終了条件(ゾーン終了操作が行われること)の成立に基づいて前記特殊演出を終了させるものであり、
前記所定の終了条件の成立し易さは、前記特定演出が実行されていないときと前記特定演出が実行されているときとで異なる(図42、図43)ことを特徴とする遊技機。
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)にするか否かの第1判定(大当たり判定)を行う第1判定手段(遊技制御用マイコン101による大当たり判定に係る処理)と、
前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定(先読み判定)を行う第2判定手段(遊技制御用マイコン101による先読み判定に係る処理)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン121)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出(保留表示変化演出、図46)と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出(チャンスゾーン演出、図37)とを実行可能であり、
前記第2先示唆演出として、通常演出(昼間通常用背景画像G102等の通常背景を表示可能な通常演出モードへの設定)とは異なる特殊演出(森背景画像G70(チャンス背景)を表示可能なチャンスゾーンへの設定)を複数変動にわたって実行可能であり、
前記特殊演出の実行中に、前記通常演出では実行されない特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図36)を実行可能であり、
所定の終了条件(ゾーン終了操作が行われること)の成立に基づいて前記特殊演出を終了させるものであり、
前記所定の終了条件の成立し易さは、前記特定演出が実行されていないときと前記特定演出が実行されているときとで異なる(図42、図43)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、段階的に進行可能な第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出として、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行しているときに、通常演出では実行されない特定演出が実行されるため、第2先示唆演出の興趣を向上可能であるうえ、特定演出が実行されているときと実行されていないときとで特殊演出(第2先示唆演出)の終了条件の成立し易さが異なるため、特殊演出及び特定演出の興趣が低下しないように、特殊演出及び特定演出を行うことが可能となる。
手段D2:
手段D1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあり、
前記第2形式の前記第1先示唆演出が実行されるときには、当該第1先示唆演出が実行された後、前記第2先示唆演出を実行可能である(図47、図35)ことを特徴とする遊技機。
手段D1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記第1先示唆演出を、第1形式(図46(A)~(F)に示す形式)で実行するときと、前記第1形式の途中で終了する第2形式(図46(A)~(D)及び図47に示す形式)で実行するときとがあり、
前記第2形式の前記第1先示唆演出が実行されるときには、当該第1先示唆演出が実行された後、前記第2先示唆演出を実行可能である(図47、図35)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1形式の途中で終了する第2形式の第1先示唆演出があることで緊張感が生じて、興趣向上が見込めるうえ、第1形式の途中で終了する第2形式で第1先示唆演出が行われたときでも、第1先示唆演出の実行後に、第2先示唆演出(特殊演出)が実行されることがあるため、期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
手段E1:
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)になることに期待させる予告演出(保留表示変化演出、チャンスゾーン演出)を実行可能であり、
前記予告演出の実行形式には、第1予告演出(保留表示変化演出)を実行する第1形式と、前記第1予告演出よりも前記有利状態になる期待度が高い第2予告演出を実行する第2形式(チャンスゾーン演出)と、前記第1予告演出を実行した後で前記第2予告演出を実行する第3形式とがあり、
前記第2予告演出として、通常演出(昼間通常用背景画像G102等の通常背景を表示可能な通常演出モードへの設定)とは異なる特殊演出(森背景画像G70(チャンス背景)を表示可能なチャンスゾーンへの設定)を複数変動にわたって実行可能であり、
前記特殊演出の実行中に、前記通常演出では実行されない特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図36)を実行可能であり、
所定の終了条件(ゾーン終了操作が行われること)の成立に基づいて前記特殊演出を終了させるものであり、
前記所定の終了条件の成立し易さは、前記特定演出が実行されていないときと前記特定演出が実行されているときとで異なる(図42、図43)ことを特徴とする遊技機。
遊技者に有利な有利状態(大当たり遊技状態)になることに期待させる予告演出(保留表示変化演出、チャンスゾーン演出)を実行可能であり、
前記予告演出の実行形式には、第1予告演出(保留表示変化演出)を実行する第1形式と、前記第1予告演出よりも前記有利状態になる期待度が高い第2予告演出を実行する第2形式(チャンスゾーン演出)と、前記第1予告演出を実行した後で前記第2予告演出を実行する第3形式とがあり、
前記第2予告演出として、通常演出(昼間通常用背景画像G102等の通常背景を表示可能な通常演出モードへの設定)とは異なる特殊演出(森背景画像G70(チャンス背景)を表示可能なチャンスゾーンへの設定)を複数変動にわたって実行可能であり、
前記特殊演出の実行中に、前記通常演出では実行されない特定演出(チャンスゾーン専用SPリーチ、図36)を実行可能であり、
所定の終了条件(ゾーン終了操作が行われること)の成立に基づいて前記特殊演出を終了させるものであり、
前記所定の終了条件の成立し易さは、前記特定演出が実行されていないときと前記特定演出が実行されているときとで異なる(図42、図43)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1予告演出よりも有利状態になる期待度が高い第2予告演出として、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行しているときに、通常演出では実行されない特定演出が実行されるため、第2予告演出の興趣を向上可能であるうえ、特定演出が実行されているときと実行されていないときとで特殊演出(第2予告演出)の終了条件の成立し易さが異なるため、特殊演出及び特定演出の興趣が低下しないように、特殊演出及び特定演出を行うことが可能となる。
手段E2:
手段E1に記載の遊技機であって、
前記第1予告演出(保留表示変化演出)の演出態様には、第1態様(青色)と、前記第1態様よりも前記有利状態になる期待度が高い第2態様(赤色)とがあり、
前記第1予告演出の演出態様が前記第2態様でない方が前記第2態様であるよりも、前記第3形式(図45に示す演出実行例5)の実行割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
手段E1に記載の遊技機であって、
前記第1予告演出(保留表示変化演出)の演出態様には、第1態様(青色)と、前記第1態様よりも前記有利状態になる期待度が高い第2態様(赤色)とがあり、
前記第1予告演出の演出態様が前記第2態様でない方が前記第2態様であるよりも、前記第3形式(図45に示す演出実行例5)の実行割合が高い(図34、図35)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1予告演出の演出態様が有利状態になる期待度の高い第2態様であるよりも第2態様でない方が、第1予告演出の実行後に第2予告演出(特殊演出)が実行される割合が高くなっているため、第2態様ではなく第1態様で第1予告演出が実行されたときでも、期待感を持続させることが可能であり、興趣向上が見込める。
ところで従来より、遊技機の一例であるパチンコ遊技機として、例えば特開2016-112132号公報に記載されているように、大当たりであるかを判定し、その判定結果に基づいて、演出用の保留表示の表示態様を通常の白色から特殊な青色や赤色などに変化させる演出を行って、遊技者に大当たり当選を期待させる遊技機が知られている。しかしながら、特開2016-112132号公報に記載されているような演出の実行手法は現在ではよく見かけるものとなっており、遊技者に興趣を提供するためには改良の余地がある。
上記した手段Aは、特開2016-112132号公報に記載の遊技機に対して、「遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定よりも前に行われる有利状態になるかの第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出とを実行可能であり、第1先示唆演出を、第1形式で実行するときと、第1形式の途中で終了する第2形式で実行するときとがある」という点で相違している。
また上記した手段Bは、特開2016-112132号公報に記載の遊技機に対して、「遊技者に有利な有利状態になることに期待させる予告演出の実行形式には、第1予告演出を実行する第1形式と、第1予告演出よりも有利状態になる期待度が高い第2予告演出を実行する第2形式と、第1予告演出を実行した後で第2予告演出を実行する第3形式とがあり、第1予告演出の演出態様が、第1態様よりも有利状態になる期待度が高い第2態様でない方が第2態様であるよりも、第3形式の実行割合が高い」という点で相違している。
また上記した手段Cは、特開2016-112132号公報に記載の遊技機に対して、「遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定よりも前に行われる有利状態になるかの第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出とを実行可能であり、第1先示唆演出を第1形式の途中で終了する第2形式で実行したときの方が第1形式で実行したときよりも、第1先示唆演出が実行された後で第2先示唆演出が実行される割合が高い」という点で相違している。
また上記した手段Dは、特開2016-112132号公報に記載の遊技機に対して、「遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定よりも前に行われる有利状態になるかの第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行可能な第2先示唆演出とを実行可能であり、特殊演出の実行中に通常演出では実行されない特定演出を実行可能であり、所定の終了条件の成立に基づいて特殊演出を終了させるものであり、所定の終了条件の成立し易さは特定演出が実行されていないときと特定演出が実行されているときとで異なる」という点で相違している。
また上記した手段Eは、特開2016-112132号公報に記載の遊技機に対して、「遊技者に有利な有利状態になることに期待させる予告演出の実行形式には、第1予告演出を実行する第1形式と、第1予告演出よりも有利状態になる期待度が高い第2予告演出を実行する第2形式と、第1予告演出を実行した後で第2予告演出を実行する第3形式とがあり、第2予告演出として通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行可能であり、特殊演出の実行中に通常演出では実行されない特定演出を実行可能であり、所定の終了条件の成立に基づいて特殊演出を終了させるものであり、所定の終了条件の成立し易さは特定演出が実行されていないときと特定演出が実行されているときとで異なる」という点で相違している。
手段A~Eの各発明は、上記各相違点により、「演出を通じて遊技の興趣を向上させる」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
PY1…パチンコ遊技機
11…第1始動口(第1入球口)
12…第2始動口(第2入球口)
50…画像表示装置
50a…表示部
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン
G70…森背景画像
G102…昼間通常用背景画像
HA…保留アイコン
TA…当該アイコン
11…第1始動口(第1入球口)
12…第2始動口(第2入球口)
50…画像表示装置
50a…表示部
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン
G70…森背景画像
G102…昼間通常用背景画像
HA…保留アイコン
TA…当該アイコン
Claims (1)
- 遊技者に有利な有利状態にするか否かの第1判定を行う第1判定手段と、
前記第1判定よりも前に、前記有利状態になるかの第2判定を行う第2判定手段と、
演出を制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第2判定の結果に基づいて、段階的に進行可能な第1先示唆演出と、前記第1先示唆演出とは異なる第2先示唆演出とを実行可能であり、
前記第2先示唆演出として、通常演出とは異なる特殊演出を複数変動にわたって実行可能であり、
遊技者による操作に基づいて、前記特殊演出を終了させることが可能であることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022197615A JP2024083681A (ja) | 2022-12-12 | 2022-12-12 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022197615A JP2024083681A (ja) | 2022-12-12 | 2022-12-12 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024083681A true JP2024083681A (ja) | 2024-06-24 |
Family
ID=91586520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022197615A Pending JP2024083681A (ja) | 2022-12-12 | 2022-12-12 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024083681A (ja) |
-
2022
- 2022-12-12 JP JP2022197615A patent/JP2024083681A/ja active Pending
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