JP2024078343A - 通信制御方法、基地局、及びユーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイマの最適化を図ることが可能な通信制御方法、基地局、及びユーザ装置を提供する。【解決手段】一態様に係る通信制御方法は、移動通信システムにおける通信制御方法である。前記通信制御方法は、基地局が、複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知するステップを有する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。【選択図】図25

Description

本発明は、通信制御方法、基地局、及びユーザ装置に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)(登録商標。以下同じ。)において、衛星を用いた衛星バックホールシナリオについての検討が行われている。衛星バックホールシナリオでは、RAN(Radio Access Network)ノードとCN(Core Network)ノードとの間において、衛星を介した衛星バックホール回線が用いられる。衛星バックホール回線が用いられることで、例えば、災害が発生した場合に、衛星バックホール回線を用いて通信を継続させることが可能となる。なお、衛星バックホール回線により、ユーザ装置(UE: User Equipment)とCNノードとの間の伝送遅延が、2msから140msの範囲になることが想定されている。
また、3GPPでは、衛星バックホール回線について、様々なユースケースについての検討も行われている。このようなユースケースとして、例えば、複数台の衛星が用いられるユースケース、複数種類の衛星により複数の経路が形成されるユースケース、又は、衛星バックホール回線と地上バックホール回線とがハイブリッドで用いられるユースケースなどがある。
一方、UEからCNノード(例えばAMF)へ送信されるNAS(Non-Access Stratum)メッセージに対しては、タイマが用いられる。このようなタイマとして、例えば、T3510、T3517、T3580、T3581、及びT3582などがある。例えば、UEでは、NASメッセージを送信するときにタイマのカウントを開始し、当該タイマが満了(又はタイムアウト)すると、NASメッセージを再送したりすることが行われる。なお、3GPPでは、当該タイマに関して、衛星バックホール回線を考慮して、ワーストケースで最大5倍の伝送遅延をサポートすべきことが提案されている。
3GPP TR 23.737 V17.2.0 (2021-03) S2-2103832、3GPP TSG SA2 Meeting #145-e、May 2021
しかしながら、NASメッセージの送信に用いられるタイマは、ワーストケースを考慮したとしても、1台の衛星で構成される衛星バックホール回線を想定している。そのため、NASメッセージの送信に用いられるタイマは、衛星バックホール回線での様々なユースケースに対応したものとはなっていない。
そこで、本開示は、タイマの最適化を図ることが可能な通信制御方法、基地局、及びユーザ装置を提供することを目的とする。
一態様に係る通信制御方法は、移動通信システムにおける通信制御方法である。前記通信制御方法は、基地局が、複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知するステップを有する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
また、一態様に係る基地局は、複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知する送信部を有する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
更に、一態様に係る通信制御方法は、移動通信システムにおける通信制御方法である。前記通信制御方法は、ユーザ装置が、第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信するステップを有する。また、前記通信制御方法は、ユーザ装置が、第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置から受信するステップを有する。更に、前記通信制御方法は、ユーザ装置が、第1NASメッセージを送信後、第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定するステップを有する。更に、前記通信制御方法は、ユーザ装置が、時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更するステップを有する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局と前記コアネットワーク装置との間に存在する。
更に、一態様に係るユーザ装置は、第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信する送信部を有する。また、前記ユーザ装置は、NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置から受信する受信部を有する。更に、前記ユーザ装置は、第1NASメッセージを送信後、第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定する制御部を有する。制御部は、当該時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。また、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に形成されている。
本開示によれば、タイマの最適化を図ることが可能な通信制御方法、基地局、及びユーザ装置を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る移動通信システムの構成例を示す図である。 図2は、第1実施形態に係るUE(ユーザ装置)の構成例を示す図である。 図3は、第1実施形態に係るgNB(基地局)の構成例を示す図である。 図4は、第1実施形態に係るAMFの構成例を示す図である。 図5は、第1実施形態に係る衛星の構成例を表す図である。 図6は、第1実施形態に係るユーザプレーンのプロトコルスタックの構成例を表す図である。 図7は、第1実施形態に係る制御プレーンのプロトコルスタックの構成例を表す図である。 図8は、第1実施例の第1動作例のおけるシーケンス例を表す図である。 図9は、第1実施例の第1動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図10は、第1実施例の第2動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図11は、第1実施例の第2動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図12は、第1実施例の第3動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図13は、第1実施例の第3動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図14は、第1実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図15(A)及び図15(B)は、第1実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図16は、第2実施例の第1動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図17は、第2実施例の第1動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図18は、第2実施例の第2動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図19は、第2実施例の第2動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図20は、第2実施例の第3動作例におけるシーケンス例を表す図である。 図21は、第2実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図22は、第2実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図23は、第2実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。 図24は、第2実施形態に係る動作例を表す図である。 図25は、第2実施形態に係る第1動作例のシーケンス例を表す図である。 図26は、第2実施形態に係る第2動作例のシーケンス例を表す図である。 図27は、第2実施形態に係る第3動作例のシーケンス例を表す図である。 図28は、第3実施形態に係る動作例を表す図である。 図29は、第3実施形態に係る動作例を表す図である。 図30は、第3実施形態に係るUEにおける動作例を表す図である。 図31は、第3実施形態に係る他の動作例1のシーケンス例を表す図である。 図32は、第3実施形態に係る他の動作例2のシーケンス例を表す図である。 図33(A)及び図33(B)は、第1実施形態に係る伝送遅延の例を表す図である。 図34は、第1実施形態に係るT3510の利用例を表す図である。
[第1実施形態]
図33(A)及び図33(B)は、第1実施形態に係る伝送遅延の例を表す図である。
上述したように、3PPでは、衛星バックホール回線が用いられた場合のUEとCNノードとの間の伝送遅延として、2msから140msの範囲を想定している。しかし、当該伝送遅延は、1台の衛星から構成される衛星バックホール回線であることが前提となっている。
また、上述したように、衛星バックホール回線においては、様々なユースケースが想定されており、複数台の衛星を介したり、複数の経路を介したりするケースが存在する。このような場合、伝送遅延が、想定される範囲(2msから140ms)よりも長くなったり、衛星の移動などに応じて動的に変化したりする場合がある。
NASメッセージで用いられるタイマ(例えば、T3510、T3517、T3580、T3581、T3582)は、衛星バックホール回線を考慮したとしても、基本的には固定値である。そのため、当該タイマは、伝送遅延が所定値以上大きくなったり、動的に変化したりする場合に、適切に対応することができない場合がある。T3510を例にして以下説明する。
図34は、第1実施形態に係るT3510の利用例を表す図である。図34では、衛星バックホール回線による伝送遅延が「2s」であり、T3510のタイマ値(又は満了値)として、デフォルト値である「15s」が設定されている場合の例を表している。なお、図34では、RANとしてgNB、CNとしてAMFを夫々例にして説明する。
T3510は、初期登録(Initial registration)用の登録(registration)プロシージャで用いられるタイマである。UEは、NASメッセージである登録要求(RegistrationRequest)メッセージをAMFへ送信して登録プロシージャを開始すると、T3510のカウントを開始する。UEは、登録要求メッセージに対する登録許可(RegistrationAccept)メッセージを受信するか、又は登録拒否(RegistrationReject)メッセージを受信すると、T3510の当該カウントを停止する。UEは、登録許可メッセージまたは登録拒否メッセージを受信することなく、カウント値がタイマ値に達すると(すなわち、T3510が満了(又はタイムアウト)すると)、登録要求メッセージを再送する。
図34に示すように、衛星バックホール回線における伝送遅延が往復4sあり、識別要求(IdentityRequest)プロシージャ、認証(Authentication)プロシージャ、及びセキュリティ(Security)プロシージャが行われると、UEが、登録要求メッセージを送信後、登録許可メッセージを受信するまで「16s」かかる場合がある。この場合、UEは、登録要求メッセージを再送する。以降、UEは、登録要求メッセージを再送する毎にT3510のカウントを開始するものの、T3510の満了前に、登録許可メッセージを受信することがなく、再度、登録要求メッセージを再送することを繰り返す。そのため、登録プロシージャが永遠に終了しないことになる。
そこで、第1実施形態では、T3510を含むタイマの最適化を図ることを目的としている。
そのため、第1実施形態では、第1に、コアネットワーク装置(例えばAMF)が、複数の衛星を含む衛星バックホール回線における遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。第2に、コアネットワーク装置が、衛星バックホール回線及び基地局(例えばgNB)を介して、変更後のタイマ値をユーザ装置(例えばUE)へ送信する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
このように、AMFでは、衛星バックホール回線における遅延時間に基づいてNASタイマ値を変更し、UEへ送信するようにしている。そのため、UEでは、衛星バックホール回線における遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を延長させることが可能となる。従って、例えば、UEでは、登録要求メッセージの応答メッセージである登録許可メッセージを、T3510の満了前に受信することが可能となる。しかも、衛星バックホール回線による遅延が動的に変化する場合でも、NASタイマのタイマ値を変化に応じた値にすることも可能である。よって、NASタイマの最適化を図ることが可能となる。これにより、第1実施形態では、NASタイマのタイマ値を延長させない場合と比較して、応答メッセージを受信できる可能性を高めることが可能となる。
以下、第1実施形態について具体的に説明する。最初に、第1実施形態に係る移動通信システムの構成例について説明する。
(移動通信システムの構成)
図1は、第1実施形態に係る移動通信システムの構成を表す図である。移動通信システム1は、3GPP規格の第5世代システム(5GS:5th Generation System)に準拠する。以下において、5GSを例に挙げて説明するが、移動通信システムにはLTE(Long Term Evolution)システムが少なくとも部分的に適用されてもよいし、第6世代(6G)システムが少なくとも部分的に適用されてもよい。図1に示す移動通信システム1は、5Gシステムであってもよい。
移動通信システム1は、ユーザ装置(UE:User Equipment)100と、(R)AN(以下では、「RAN」と表記する場合がある。)200と、アクセスモビリティ装置(AMF:Access and Mobility Management Function)300とを有する。また、移動通信システム1は、ユーザプレーン装置(UPF:User Plane Function)400と、データネットワーク(DN:Data Network)500と、セッション管理装置(SMF:Session Management Function)600と、ネットワーク装置(NF:Network Function)700とを有する。
AMF300と、UPF400と、SMF600と、NF700とは、コアネットワーク(CN)と呼ばれるネットワークに接続されたコアネットワーク装置の一例である。一方、RAN200は、コアネットワークと接続された無線アクセスネットワーク装置であり、UE100に対して無線通信を提供する。以下では、RAN200として、gNB(基地局)を例にして説明する。
UE100は、移動可能な無線通信装置である。UE100は、ユーザにより利用される装置であればどのような装置であっても構わないが、例えば、UE100は、携帯電話端末(スマートフォンを含む)やタブレット端末、ノートPC、通信モジュール(通信カード又はチップセットを含む)、センサ若しくはセンサに設けられる装置、車両若しくは車両に設けられる装置(Vehicle UE)、飛行体若しくは飛行体に設けられる装置(Aerial UE、又はUAV(Unmanned Aerial Vehicle))である。
gNB200は、基地局間インタフェースであるXnインタフェースを介して相互に接続される。gNB200は、1又は複数のセルを管理する。gNB200は、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。gNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、単に「データ」という)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として用いられる。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能又はリソースを示す用語としても用いられる。1つのセルは1つのキャリア周波数(以下、単に「周波数」と呼ぶ)に属する。
なお、gNB200がLTEのコアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)に接続することもできる。LTEの基地局(eNB:evolved Node B)が5Gのネットワークに接続することもできる。LTEの基地局とgNB200とが基地局間インタフェースを介して接続されることもできる。
AMF300は、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う。AMF300は、N1インタフェース上のNASメッセージを用いてUE100と通信することが可能である。また、AMF300は、N2インタフェース上のN2メッセージを用いてgNB200と通信することが可能である。AMF300は、このような通信を行うことで、UE100に対するモビリティ管理、及びUE100に対する位置管理などを行う。
UPF400は、N3インタフェースを介してgNB200と接続し、N6インタフェースを介してDN500と接続する。UPF400は、gNB200又はDN500から受信したパケットデータをバッファリングしたり、パケットデータをルーティングし転送したりするなど、ユーザデータに対する処理を行う。また、UPF400は、トラフィック利用の報告を行うこともできる。更に、UPF400は、UE100との間で設定されたPDUセッションのアンカーポイント(終点)として機能する。具体的には、UPF400は、ユーザプレーンのQoSハンドリングを行うことができる。UPF400は、SMF600の制御により処理を行う。
DN500は、移動通信システム1外部のネットワークである。DN500は、インターネットサービスなど、各種サービスをUE100へ提供できる。
SMF600は、セッションの確立、セッションの修正、及びセッションの解放など、セッションに関する管理を行う機能ブロックである。SMF600は、N4インタフェースを介してUPF400と接続する。SMF600は、UPF400を制御して、ユーザプレーン機能の選択と制御とを行う。また、SMF600は、UPF400に対してトラフィック制御を設定し、UPF400におけるトラフィックを適切な送信先へルーティングする。なお、SMF600とAMF300とは、コアネットワークを介して互いに接続される。
NF700は、コアネットワークに接続されたネットワーク装置(又はネットワークエンティティ)である。AMF300及びSMF600は、NF700の一部であってもよい。NF700の例として、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション装置(AF:Application Function)、及び、他のネットワーク装置からデータを収集して分析情報を提供するネットワークデータ分析装置(NWDAF:Network Data Analytics Function)などがある。
図1に示すように、gNB200とコアネットワーク装置との間には、複数の衛星800を含む衛星バックホール回線が存在する。具体的には、N1インタフェース、N2インタフェース、及びN3インタフェースは、衛星バックホール回線上に存在する。すなわち、第1実施形態に係る移動通信システム1では、複数の衛星800を介して、gNB200とコアネットワーク装置とが接続される構成となっている。
次に、移動通信システム1に含まれる各装置の構成例について説明する。
(UEの構成例)
最初に、UE100の構成例について説明する。
図2は、第1実施形態に係るUE100(ユーザ装置)の構成例を表す図である。UE100は、受信部110、送信部120、及び制御部130を備える。受信部110及び送信部120は、gNB200との無線通信を行う無線通信部を構成する。
受信部110は、制御部130の制御下で各種の受信を行う。受信部110は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号。例えば、RRCメッセージ又はNASメッセージなどのメッセージ。)に変換して制御部130に出力する。
送信部120は、制御部130の制御下で各種の送信を行う。送信部120は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部130が出力するベースバンド信号(送信信号。例えば、RRCメッセージ又はNASメッセージなどのメッセージ。)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
制御部130は、UE100における各種の制御及び処理を行う。このような処理は、後述の各レイヤの処理を含む。制御部130は、少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPU(Central Processing Unit)とを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。なお、後述するUE100における処理又は動作は、制御部130により行われてもよい。
(gNBの構成例)
次に、gNB200の構成例について説明する。
図3は、第1実施形態に係るgNB200(基地局)の構成を表す図である。gNB200は、送信部210、受信部220、制御部230、及びネットワーク通信部250を備える。送信部210及び受信部220は、UE100との無線通信を行う無線通信部を構成する。ネットワーク通信部250は、AMF300との通信を行うネットワーク通信部を構成する。
送信部210は、制御部230の制御下で各種の送信を行う。送信部210は、アンテナ及び送信機を含む。送信機は、制御部230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。
受信部220は、制御部230の制御下で各種の受信を行う。受信部220は、アンテナ及び受信機を含む。受信機は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換して制御部230に出力する。
制御部230は、gNB200における各種の制御及び処理を行う。このような処理は、後述の各レイヤの処理を含む。制御部230は、少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサと、CPUとを含んでもよい。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。なお、後述するgNB200における処理又は動作は、制御部230により行われてもよい。
ネットワーク通信部250は、基地局-コアネットワーク間インタフェースであるNGインタフェースを介して、UPF400及びAMF300と接続される。具体的には、ネットワーク通信部250は、衛星バックホール回線を介して、N2インタフェースによりAMF300と接続される。また、ネットワーク通信部250は、衛星バックホール回線を介して、N3インタフェースによりUPF400と接続される。ネットワーク通信部250では、衛星との通信を行うため、アンテナ、送信機、及び受信機を有してもよい。この場合、ネットワーク通信部250では、送信機及びアンテナを利用して、メッセージを無線信号に変換して衛星へ送信し、受信機及びアンテナを利用して、衛星から送信された無線信号をベースバンド帯域の受信信号(又は各種メッセージ)を受信するようにしてもよい。ネットワーク通信部250も制御部230の制御下で、各種処理が行われてもよい。
なお、gNB200は、CU(Central Unit)とDU(Distributed Unit)とで構成され(すなわち、機能分割され)、両ユニット間がフロントホールインターフェイスであるF1インタフェースで接続されてもよい。
(AMFの構成例)
次に、AMF300の構成例について説明する。
図4は、第1実施形態に係るAMF300の構成例を表す図である。図4に示すように、AMF300は、受信部310と、送信部320と、制御部330とを有する。
受信部310は、制御部330の制御の下で各種の受信を行う。受信部310は、衛星バックホール回線を介して、gNB200から送信されたメッセージ(例えばN2メッセージ)を受信する。受信部310は、アンテナ及び受信機を含んでもよい。受信機は、アンテナで受信した、衛星からの無線信号をベースバンド信号へ変換することで、gNB200から送信されたメッセージを受信する。受信部310は、受信したN2メッセージを制御部330へ出力する。
送信部320は、制御部330の制御の下で各種の送信を行う。送信部320は、制御部330から受け取ったメッセージ(例えばN2メッセージ)を、衛星バックホール回線を介してgNB200へ送信する。送信部320は、アンテナ及び送信機を含んでもよい。送信機は、制御部330から受けとったメッセージを無線信号へ変換し、アンテナから当該無線信号を送信することで、衛星バックホール回線を介して、当該メッセージをgNB200へ送信する。
制御部330は、AMF300における各種の制御及び処理を行う。例えば、制御部330は、衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、当該遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。制御部330は、当該タイマ値を含むNASメッセージを生成し、当該NASメッセージを含むN2メッセージを送信部320へ出力する。制御部330は、少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、CPUを含んでもよい。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。なお、後述するAMF300における処理又は動作は、制御部330により行われてもよい。
(衛星の構成例)
図5は、衛星800の構成例を表す図である。図5に示すように、衛星800は、受信部810と、送信部820と、制御部830とを有する。
受信部810は、制御部830の制御の下で各種の受信を行う。受信部810は、衛星バックホール回線を介して、gNB200又は他の衛星から送信されたメッセージ(例えばN2メッセージ)を受信する。受信部810は、アンテナ及び受信機を含んでもよい。受信機は、アンテナで受信した無線信号をベースバンド信号へ変換することで、メッセージを受信してもよい。受信部810は、受信したメッセージを制御部330へ出力する。
送信部820は、制御部830の制御の下で各種の送信を行う。送信部820は、制御部830から受け取ったメッセージ(例えばN2メッセージ)を、衛星バックホール回線を介して、gNB200又は他の衛星へ送信する。送信部820は、アンテナ及び送信機を含んでもよい。送信機は、制御部330から受け取ったメッセージを無線信号へ変換し、アンテナから当該無線信号を、gNB200又は他の衛星へ送信してもよい。
制御部830は、衛星800における各種の制御及び処理を行う。制御部830は、少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に用いられる情報を記憶する。プロセッサは、CPUを含んでもよい。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行う。なお、後述する衛星800における処理又は動作は、制御部830により行われてもよい。
(ユーザプレーンのプロトコルスタック)
図6は、データを取り扱うユーザプレーンのプロトコルスタックの構成を表す図である。ユーザプレーンのプロトコルは、UE100とgNB200との間の無線インタフェースプロトコルと、gNB200とUPF400との間の有線インタフェースプロトコルとを含む。
ユーザプレーンの無線インタフェースプロトコルは、物理(PHY)レイヤと、MAC(Medium Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、SDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤとを有する。
PHYレイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100のPHYレイヤとgNB200のPHYレイヤとの間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。なお、UE100のPHYレイヤは、gNB200から物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)上で送信される下りリンク制御情報(DCI)を受信する。具体的には、UE100は、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を用いてPDCCHのブラインド復号を行い、復号に成功したDCIを自UE宛てのDCIとして取得する。gNB200から送信されるDCIには、RNTIによってスクランブルされたCRCパリティビットが付加されている。
MACレイヤは、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセスプロシージャ等を行う。UE100のMACレイヤとgNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。gNB200のMACレイヤはスケジューラを含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLCレイヤは、MACレイヤ及びPHYレイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとgNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化等を行う。
SDAPレイヤは、コアネットワークがQoS制御を行う単位であるIPフローとAS(Access Stratum)がQoS制御を行う単位である無線ベアラとのマッピングを行う。なお、RANがEPCに接続される場合は、SDAPが無くてもよい。
ユーザプレーンの有線インタフェースプロトコルは、L1(Layer 1)と、L2(Layer 2)と、IP(Internet Protocol)レイヤと、UDP(User Datagram Protocol)レイヤと、GTP-U(GPRS Tunneling Protocol for User Plane)とを有する。
L1レイヤは、ユーザプレーンの無線インタフェースプロトコルにおけるPHYレイヤに対応する。また、L2レイヤは、ユーザプレーンの無線インタフェースプロトコルにおけるMACレイヤを含む。L2レイヤはデータリンクレイヤとも呼ばれる。
IPレイヤは、インターネットレイヤに相当する。gNB200のIPレイヤとUPF400のIPレイヤとの間では、IPアドレスを用いてIPパケットが送受信される。
UDPレイヤは、トランスポートレイヤに相当する。gNB200のUDPレイヤと、UPF400のUDPとの間では、通信相手の応答を待つことなくUDPパケットの送信が可能である。
GTP-Uレイヤは、GPRS(General Packet Radio Service)トンネリングプロトコルを用いて、ユーザプレーンPDU(Protocol Data Unit)を送受信するレイヤである。gNB200のGTP-Uレイヤと、UPF400のGTP-Uレイヤとの間では、GTP-Uパケットが送受信される。GPRSトンネルは、トンネルエンドポイント識別子(TEID:Tunnel Endpoint Identifier)により識別される。
(制御プレーンのプロトコルスタック)
図7は、シグナリング(制御信号)を取り扱う制御プレーンの無線インタフェースのプロトコルスタックの構成を表す図である。
制御プレーンの無線インタフェースのプロトコルスタックは、図7に示したSDAPレイヤに代えて、RRC(Radio Resource Control)レイヤ及びNAS(Non-Access Stratum)を有する。
UE100のRRCレイヤとgNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のためのRRCシグナリングが伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとgNB200のRRCとの間にコネクション(RRCコネクション)がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態にある。UE100のRRCとgNB200のRRCとの間にコネクション(RRCコネクション)がない場合、UE100はRRCアイドル状態にある。UE100のRRCとgNB200のRRCとの間のコネクションがサスペンドされている場合、UE100はRRCインアクティブ状態にある。
RRCレイヤよりも上位に位置するNASは、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。UE100のNASとAMF300のNASとの間では、NASシグナリングが伝送される。なお、UE100は、無線インタフェースのプロトコル以外にアプリケーションレイヤ等を有する。また、NASよりも下位のレイヤをAS(Access Stratum)と呼ぶ。
(第1実施形態に係る通信制御方法)
次に、第1実施形態の通信制御方法について説明する。以下では、通信制御方法として、具体的な動作例を説明する。最初に、第1実施例として、UE100のネットワークへの初回接続時における動作例を説明する。次に、第2実施例として、UE100のネットワークへの2回目以降の接続時における動作例を説明する。
なお、以下において、RANとしてgNB200、コアネットワーク装置としてAMF300を夫々例にして説明する。また、NASメッセージの送信の際に用いられるタイマを、NASタイマと称する場合がある。NASタイマの例としては、T3510、T3517、T3580、T3581、及びT3582などがある。
(第1実施例)
第1実施例では、更に、3つの動作例について説明する。
(A1)第1動作例:送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
(A2)第2動作例:衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
(A3)第3動作例:遅延測定N2メッセージを利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
以下、順番に説明する。
(A1)第1動作例
最初に、第1動作例について説明する。第1動作例では、UE100がネットワークへ初回接続を行う際に、AMF300において、送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、当該遅延時間に基づいてNASタイマ(ここではT3510)のタイマ値を変更する例について説明する。
具体的には、第1に、基地局(例えばgNB200)が、送信時刻情報を含むN2メッセージを、複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置(例えばAMF300)へ送信する。第2に、コアネットワーク装置が、送信時刻情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。第3に、コアネットワーク装置が、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。
これにより、例えば、AMF300において、衛星バックホール回線の遅延時間に基づくNASタイマのタイマ値に変更することが可能となるため、NASタイマの適正化を図ることが可能となる。
図8は、第1実施例の第1動作例におけるシーケンス例を表す図である。図8の動作が開始される前に、T3510のタイマ値(又は満了値)として、「15s」(デフォルト値)が設定されているものとする。
図8に示すように、ステップS10において、UE100は、NASメッセージである登録要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、当該登録要求メッセージを含むRRCメッセージ(例えば、RRC設定完了(RRCSetupComplete)メッセージ)をgNB200へ送信する。UE100は、当該登録要求メッセージを送信するときに、T3510のカウントを開始する。
ステップS11において、gNB200は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信したことに応じて、当該登録要求メッセージを含むN2メッセージ(例えば、初期UE(InitialUE)メッセージ)をAMF300へ送信する。このとき、gNB200は、送信時刻情報を情報要素(IE)として含む当該N2メッセージを、衛星バックホール回線を介してAMF300へ送信する。送信時刻情報は、当該N2メッセージを送信した時刻を表す。当該N2メッセージには、送信時刻情報及び登録要求メッセージが含まれることになる。当該N2メッセージは、複数の衛星を介して(すなわち、衛星バックホール回線を介して)、AMF300へ送信される。
ステップS12において、AMF300は、当該N2メッセージを受信したことに応じて、NASタイマの変更処理を行う。
図9は、第1実施例の第1動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図9に示す処理では、図8に示す処理と一部重複する処理があるが、重複する処理はその都度説明する。NASタイマの変更処理は、AMF300の制御部330で行われてもよい。
図9に示すように、AMF300は、NASタイマの変更処理を開始すると(ステップS20)、ステップS21において、受信したN2メッセージに送信時刻情報が含まれるか否かを判定する。ステップS21において、N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合(ステップS21でYes)、処理はステップS22(図8のステップS12)へ移行する。一方、ステップS21において、N2メッセージに送信時刻情報が含まれない場合(ステップS21でNo)、処理はステップS27へ移行する。
ステップS22(図8のステップS12)において、AMF300は、送信時刻情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。AMF300は、送信時刻情報を含むN2メッセージの受信時刻と、当該送信時刻情報により表された送信時刻とに基づいて、その時間差を計算することで、衛星バックホール回線の遅延時間を算出してもよい。
ステップS23において、AMF300は、当該遅延時間が閾値(例えば第1閾値)以上か否かを判定する。ステップS23において、当該遅延時間が閾値以上の場合(ステップS23でYes)、処理はステップS24(図8のステップS13)へ移行する。一方、ステップS23において、当該遅延時間が閾値未満の場合(ステップS23でNo)、処理はステップS27へ移行する。
ステップS24(図8のステップS13)において、AMF300は、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。例えば、AMF300は、ステップS22で算出した遅延時間の2倍(すなわち、衛星バックホール回線の往復分)をT3510のデフォルト値(又は満了値)に加算した値を、T3510のタイマ値に変更する。例えば、AMF300は、遅延時間が「2.5s」の場合、往復分の「5s」を、T3510のデフォルト値「15s」に加算した値「20s」を、T3510のタイマ値とする。
ステップS25(図8のステップS14)において、AMF300は、変更後のタイマ値を含むNASメッセージを、UE100へ送信する。具体的には、AMF300の送信部320が、変更後のタイマ値を情報要素(IE)として含むNASメッセージをUE100へ送信する。
なお、図8のステップS14に示すように、当該NASメッセージは、登録要求メッセージに対応するメッセージであればよい。登録要求メッセージに対応するメッセージは、登録要求メッセージの送信後、AMF300からUE100へ最初に送信されるNASメッセージであってもよい。具体的には、当該NASメッセージは、登録要求メッセージの応答メッセージである登録許可(RegistrationAccept)メッセージでもよいし、登録拒否メッセージ(RegistrationReject)メッセージでもよい。或いは、当該NASメッセージは、AMF300がUE100へ、暗号化された加入者識別子(SUCI:Subscription Concealed Identifier)を要求する識別要求(IdentityRequest)メッセージでもよい。或いは当該NASメッセージは、認証プロシージャを開始することを要求する認証要求(AuthenticationRequest)メッセージでもよい。或いは、当該メッセージは、UE100の認証後、UE100との間で暗号化アルゴリズムを決定するために用いられるセキュリティモードコマンド(SecurityModeCommand)メッセージであってもよい。AMF300は、当該NASメッセージ(登録許可メッセージ、登録拒否メッセージ、識別要求メッセージ、認証要求メッセージ、又はセキュリティモードコマンドメッセージ)にタイマ値を含めて送信することになる。
なお、AMF300は、当該NASメッセージを含むN2メッセージをgNB200へ送信する。gNB200は、N2メッセージから当該NASメッセージを取り出し、当該NASメッセージを含むRRCメッセージをUE100へ送信する。gNB200では、NASタイマの変更後のタイマ値をAMF300から受信し、当該タイマ値をUE100へ送信することになる。これにより、変更後のタイマ値を含む当該NASメッセージが、AMF300からE100へ送信される。
図9に戻り、ステップS26において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
一方、ステップS27において、AMF300は、変更後のタイマ値を含めることなく、NASメッセージをUE100へ送信する。そして、ステップS26において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。AMF300は、受信したN2メッセージに、送信時刻情報が含まれていなかったり(ステップS21でNo)、送信時刻情報が含まれていても、遅延時間が閾値未満であったりする場合(ステップS23でNo)、遅延時間を算出することはなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージを送信することになる。
以降、ステップS15において、UE100は、T3510のタイマ値を変更し、変更後のタイマ値までカウントを行うことになる。図8の例では、T3510のタイマ値が、「15s」から「20s」に変更される。
このように、第1動作例では、AMF300が送信時刻情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、遅延時間に基づいて、T3510のタイマ値を変更している。そのため、UE100では、当該回線の伝送遅延が所定値以上大きくなったり、動的に変化したりする場合であっても、登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信することが可能である。例えば、図8の例では、UE100は、変更後のタイマ値を含む識別要求メッセージを受信することでT3510のタイマ値を延長させ、その間に、登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信することも可能となる。
(A2)第2動作例
次に、第2動作例について説明する。
第2動作例では、UE100がネットワークへ初回接続を行う際に、AMF300において、衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、当該遅延時間に基づいてNASタイマ(ここではT3510)のタイマ値を変更する例について説明する。
具体的には、第1に、基地局(例えばgNB200)が、衛星情報を含むN2メッセージを、複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置(例えばAMF300)へ送信する。第2に、コアネットワーク装置が、衛星情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。第3に、コアネットワーク装置が、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。
これにより、例えば、AMF300では、衛星バックホール回線の遅延時間に基づくNASタイマのタイマ値に変更することが可能となるため、NASタイマの適正化を図ることが可能となる。
図10は、第1実施例の第2動作例におけるシーケンス例を表す図である。図10の動作開始前において、T3510のタイマ値が「15s」(デフォルト値)に設定されているものとする。
図10に示すように、ステップS30において、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージをgNB200へ送信する。UE100は、登録要求メッセージを送信するときに、T3510のカウントを開始する。
ステップS31において、gNB200は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信したことに応じて、当該登録要求メッセージを含むN2メッセージをAMF300へ送信する。第2動作例では、gNB200は、衛星情報を新たな情報要素(IE)として含む当該N2メッセージをAMF300へ送信する。衛星情報は、例えば、衛星の種別及び衛星の個数を含む。
第1に、各衛星800は、当該N2メッセージを受信する毎に、自身の衛星の種別を衛星情報として当該N2メッセージに書き込む(ステップS32及びステップS33)。衛星の種別は、衛星の高度の応じた種別(低軌道(LEO:Low Earth Orbit)、中軌道(MEO:Middle Earth Orbit)、又は静止軌道(GEO:Geostationary Earth Orbit))でもよい。衛星の種別は、メーカー毎の種別でもよいし、製造年月日に基づく種別でもよい。
第2に、各衛星800は、当該N2メッセージを受信する毎に、衛星の個数を「1つ」インクリメントする(ステップS32及びステップS33)。各衛星800は、衛星の種別毎に衛星の個数をインクリメントしてもよい(例えば、「LEO:3」など)。
ステップS34において、AMF300は、NASタイマの変更処理を行う。
図11は、第1実施例の第2動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図11に示す処理では、図10に示す処理と一部重複する処理があるが、重複する処理についてはその都度説明する。
図11に示すように、ステップS40において、AMF300は、NASタイマの変更処理を開始すると、ステップS41において、受信したN2メッセージに衛星情報が含まれているか否かを判定する。ステップS41において、N2メッセージに衛星情報が含まれる場合(ステップS41でYes)、処理はステップS42(図10のステップS34)へ移行する。一方、N2メッセージに衛星情報が含まれない場合(ステップS41でNo)、処理はステップS46へ移行する。
ステップS42(図10のステップS34)において、AMF300は、衛星情報に基づいて、衛星バックホールの遅延時間を算出する。例えば、AMF300は、衛星の種別がLEOの場合、1台あたりの遅延時間が「1s」、衛星の種別がMEOの場合、1台あたりの遅延時間が「2s」、衛星の種別がGEOの場合、1台あたりの遅延時間が「3s」など、衛星の種類ごとに衛星1台分の遅延時間をメモリなどに保持している。例えば、衛星情報として、衛星の種別が「LEO」で、衛星の個数が「6」である情報が含まれる場合、AMF300は、衛星の種別及び衛星の個数に基づいて、「1s」×「6」=「6s」などと、遅延時間を算出する。
ステップS43(図10のステップS35)において、AMF300は、遅延時間に基づいて、T3510のタイマ値を変更する。AMF300は、T3510のタイマ値のデフォルト値「15s」に、遅延時間「6s」を加算した値「21s」を、変更後のタイマ値としてもよい。
ステップS44(図10のステップS36)において、AMF300は、変更後のタイマ値を含むNASメッセージをUE100へ送信する。図10に示すように、第1動作例と同様に、当該NASメッセージは、登録許可メッセージでもよいし、登録拒否メッセージでもよいし、識別要求メッセージでもよいし、認証要求メッセージでもよい。或いは、当該NASメッセージは、セキュリティコマンドメッセージでもよい。UE100は、NASタイマのタイマ値を変更する(図10のステップS37)。
図11に戻り、ステップS45において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
一方、ステップS46において、AMF300は、変更後のタイマを含むことなくNASメッセージをUE100へ送信する。そして、ステップS45において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
このように、第2動作例では、AMF300が衛星情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、遅延時間に基づいて、T3510のタイマ値を変更している。そのため、UE100では、当該回線の伝送遅延が所定値以上大きくなったり、動的に変化したりする場合であっても、T3510のタイマ値も変化に対応する値となるため、登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信することが可能となる。なお、衛星情報は、衛星の種別及び衛星の個数のいずれか一方を含む情報でもよく、遅延時間は、衛星の種別及び衛星の個数のいずれか一方に基づいて算出されてもよい。
(A3)第3動作例
次に、第3動作例について説明する。
第3動作例では、遅延測定N2メッセージを利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する例について説明する。
第1動作例では、既存のN2メッセージ(例えば初期UEメッセージ)を利用して送信時刻情報を送信する例について説明した。また、第2動作例では、既存のN2メッセージ(例えば初期UEメッセージ)を利用して衛星情報を送信する例について説明した。第3動作例では、新規のN2メッセージである遅延測定N2メッセージを利用して、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかが送信される例である。つまり、遅延測定N2メッセージには、情報要素(IE)として、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかが含まれる。AMF300では、送信時刻情報を利用して第1動作例と同様に遅延時間を測定することができ、衛星情報を利用して第2動作例と同様に遅延時間を測定することができる。
図12及び図13は、第1実施例の第3動作例におけるシーケンス例を表す図である。
図12に示すように、ステップS51において、gNB200は、遅延測定N2メッセージを、衛星バックホール回線を介して、AMF300へ送信することができる。当該遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、当該送信時刻情報は、遅延測定N2メッセージの送信時刻が送信時刻情報となる。また、当該遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、各衛星800は、第2動作例と同様に、衛星情報として、衛星の種別及び衛星の個数を当該遅延測定N2メッセージに書き込む。
なお、gNB200は、AMF300から受信した遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて(ステップS50)、当該遅延測定N2メッセージをAMF300へ送信してもよい。遅延測定要求N2メッセージは、遅延測定N2メッセージの送信を要求する新規N2メッセージである。
また、ステップS53において、AMF300は、遅延測定N2メッセージを、衛星バックホール回線を介して、gNB200へ送信することができる。遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、AMF300が遅延測定N2メッセージを送信する時刻が送信時刻情報となる。また、各衛星800は、当該遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、第2動作例と同様に、衛星情報として、衛星の種別及び衛星の個数を当該遅延測定N2メッセージに書き込む。
なお、AMF300も、遅延測定要求N2メッセージをgNB200から受信したことに応じて(ステップS52)、当該遅延測定N2メッセージをgNB200へ送信してもよい。
ステップS51とステップS53とにより、AMF300とgNB200とにおいて、送信時刻情報及び衛星情報を取得することができる。なお、第3動作例では、AMF300において遅延時間の算出が行われるため、ステップS52及びステップS53はなくてもよい。
ステップS54において、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信し、T3510のカウントを開始する。
ステップS55において、AMF300は、登録要求メッセージを受信する。以降、AMF300は、NASタイマの変更処理を行う。
図14乃至図15(B)は、第1実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図14乃至図15(B)において、図12に示す処理と一部重複している部分はその都度説明する。
図14に示すように、ステップS70において、AMF300は、NASタイマの変更処理を開始する。
ステップS71において、AMF300は、受信した遅延測定N2メッセージ(ステップS51)において、送信時刻情報が含まれるか否かを判定する。遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合(ステップS71でYes)、処理はステップS72(図12のステップS56)へ移行する。一方、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれない場合(ステップS71でNo)、処理は、図15(B)のステップS82へ移行する。
ステップS72(図12のステップS56)において、AMF300は、送信時刻情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間(例えば第1遅延時間)を算出する。遅延時間の算出方法は、第1動作例と同一でもよい。
ステップS73において、AMF300は、受信した遅延測定N2メッセージ(ステップS51)において、衛星情報が含まれるか否かを判定する。遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合(ステップS73でYes)、処理はステップS74(図12のステップS57)へ移行する。一方、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれない場合(ステップS73でNo)、処理は、ステップS78へ移行する。
ステップS74(図12のステップS57)において、AMF300は、衛星情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間(例えば第2遅延時間)を算出する。遅延時間の算出方法は、第2動作例と同一でもよい。
ステップS75(図12のステップS58)において、AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間(ステップS72)と、衛星情報から算出した遅延時間(ステップS74)とのうち、長い方の遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。長い方の遅延時間を利用することで、NASタイマのタイマ値を延長させる時間も長くすることができ、タイマ値を延長させない場合と比較して、UE100において登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信する可能性を高めることが可能となる。タイマ値の変更方法は、第1動作例又は第2動作例と同一でもよい。
ステップS76(図13のステップS59)において、AMF300は、変更後のタイマ値を情報要素(IE)として含むNASメッセージを、UE100へ送信する。この場合、図13に示すように、当該NASメッセージは、第1動作例と同様に、登録許可メッセージでもよいし、登録拒否メッセージでもよいし、識別要求メッセージでもよいし、認証要求メッセージでもよい。或いは、当該NASメッセージは、セキュリティコマンドメッセージでもよい。gNB200では、当該NASメッセージを含むN2メッセージをAMF300から受信したことに応じで、当該NASメッセージを含むRRCメッセージをUE100へ送信する。
図14に戻り、ステップS77において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
一方、ステップS78において、AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間が閾値(例えば第1閾値)以上か否かを判定する。ステップS78において、遅延時間が閾値以上の場合(ステップS78でYes)、処理はステップS79(図12のステップS58)へ移行する。一方、ステップS78(図12のステップS58)において、遅延時間が閾値未満の場合(ステップS78でNo)、処理は、図15(A)のステップS81へ移行する。
ステップS79(図12のステップS58)において、AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間に基づいてNASタイマのタイマ値を変更する。AMF300は、遅延測定N2メッセージに、衛星情報が含まれないものの(ステップS73でNo)、送信時刻情報が含まれている場合において(ステップS71でYes)、当該送信時刻情報が閾値以上の場合(ステップS78でYes)、NASタイマのタイマ値を、送信時刻情報から算出した遅延時間に基づいて変更するようにしている。タイマ値の変更方法は、第1動作例と同一でもよい。
ステップS80(図13のステップS59)において、AMF300は、変更後のタイマ値を含むNASメッセージをUE100へ送信する。そして、ステップS77において、AMF300はNASタイマの変更処理を終了する。
一方、図15(A)に示すように、ステップS81において、AMF300は、変更後のタイマ情報を含まないNASメッセージをUE100へ送信する。この場合、AMF300は、測定遅延N2メッセージには衛星情報が含まれないものの(ステップS73でNo)、送信時刻情報が含まれる(ステップS71でYes)場合において、送信時刻情報から算出した衛星バックホール回線の遅延時間が閾値未満であったため(ステップS78でNo)、NASタイマを変更することなく、処理を終了している。
一方、図15(B)に示すように、ステップS82において、受信した遅延測定N2メッセージ(ステップS51)に衛星情報が含まれるか否かを判定する。ステップS82において、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合(ステップS82でYes)、処理はステップS83へ移行する。一方、ステップS82において、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれない場合(ステップS82でNo)、処理はステップS86へ移行する。
ステップS83において、AMF300は、衛星情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。AMF300は、遅延測定N2メッセージに、送信時刻情報が含まれないものの(ステップS71でNo)、衛星情報が含まれる場合(ステップS81でYes)、当該衛星情報に基づいて、遅延時間を算出している。遅延時間の算出方法は第2動作例と同一でもよい。
以降は、第2動作例と同様に、AMF300は、遅延時間に基づいてNASタイマのタイマ値を変更し(ステップS84)、変更後のタイマ値を含むNASメッセージをUE100へ送信する(ステップS85)。そして、図14に戻り、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
一方、図15(A)のステップS86において、AMF300は、NASタイマのタイマ値を変更することなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージをUE100へ送信する。AMF300では、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれず(ステップS71でNo)、衛星情報も含まれないため(ステップS82でNo)、NASタイマのタイマ値を変更することなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージを送信している。そして、図14に戻り、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する(ステップS77)。
図13に示すように、UE100では、T3510の変更後のタイマ値を受信することで、T3510のタイマ値を、デフォルト値の「15s」から「20s」へ変更することになる(ステップS60)。
(第2実施例)
次に、第1実施形態に係る第2実施例について説明する。
第1実施例では、UE100のネットワークへの初回接続時における動作例について説明した。第2実施例では、UE100のネットワークへの2回目以降の接続時における動作例について説明する。
第2実施例では、NASタイマとして、T3517が用いられる場合の動作例、すなわち、NASメッセージとして、UE100がサービス要求(ServiceRequest)メッセージを送信する場合の動作例を説明する。サービス要求メッセージは、UE100とAMF300との間でN1接続が確立されていない状態において、UE100からN1接続を確立するために送信されるNASメッセージである。サービス要求メッセージにより、UE100とAMF300との間では、サービス要求プロシージャが開始される。サービス要求プロシージャが開始後、AMF300は、UE100からのサービス要求メッセージに応じて、サービスの要求を許可するサービス許可(ServiceAccept)メッセージをUE100へ送信するか、又は、サービスの要求を拒否するサービス拒否(ServiceReject)メッセージをUE100へ送信する。
T3517は、サービス要求メッセージを送信するときにカウントが開始され、サービス許可メッセージを受信するか又はサービス拒否メッセージを受信するとカウントを停止する。ただし、UE100において、サービス許可メッセージまたはサービス拒否メッセージを受信する前に、T3517のカウント値がタイマ値(又は満了値)に達する(すなわち、T3517が満了すると)、UE100は、サービス要求プロシージャを取りやめる(abort)。
第2実施例では、第1実施例と同様に、衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて、T3517のタイマ値を変更(又は延長)させる。これにより、第2実施例においても、当該遅延時間が所定時間以上となった場合であっても、T3517のタイマ値をデフォルト値よりも延長させることが可能となる。したがって、UE100において、T3517のタイマ値を延長しない場合と比較して、サービス許可メッセージ又はサービス拒否メッセージを受信する可能性を高めることが可能となる。よって、タイマの最適化を図ることが可能となる。
第2実施例では、第1動作例と同様に、3つの動作例について説明する。
(B1)第1動作例:送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
(B2)第2動作例:衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
(B3)第3動作例:遅延測定N2メッセージを利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する
以下、順番に説明する。ただし、第2実施例では第1実施例と重複する部分もあるため、第1実施例との相違点を中心に説明する。
(B1)第1動作例
最初に、第2実施例における第1動作例について説明する。第1動作例は、送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間の算出が行われる例である。
図16は、第2実施例の第1動作例におけるシーケンス例を表す図である。なお、図16に示す動作例が開始される前では、T3517のタイマ値としてデフォルト値「15s」が設定されているものとする。
ステップS90において、UE100は、サービス要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、サービス要求メッセージを含むRRCメッセージをgNB200へ送信する。
ステップS91において、gNB200は、当該RRCメッセージを受信したことに応じて、サービス要求メッセージを含むN2メッセージ(例えば初期UEメッセージ)を、衛星バックホール回線を介してAMF300へ送信する。当該N2メッセージには、送信時刻情報が含まれる。送信時刻情報は、gNB200が当該N2メッセージを送信した時刻を表す。
AMF300は、N2メッセージを受信したことに応じて、NASタイマの変更処理を行う。
図17は、第2実施例の第1動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図17に示す処理では、図16に示す処理と一部重複する処理があるが重複する処理についてはその都度説明する。
図17に示すように、AMF300は、処理を開始すると(ステップS100)、受信したN2メッセージに送信時刻情報が含まれるか否かを判定する(ステップS101)。
AMF300は、N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合(ステップS101でYes)、送信時刻情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する(ステップS102(図16のステップS92))。遅延時間の算出方法は、第1実施例の第1動作例と同一でもよい。
ステップS103(図16のステップS93)において、AMF300は、算出した遅延時間が、前回に算出した遅延時間よりも一定時間(又は一定値)以上変化したか否かを判定する。ステップS103において、算出した遅延時間が一定時間以上変化した場合(ステップS103でYes)、処理は、ステップS104(図16のステップS93)へ移行する。一方、ステップS103において、算出した遅延時間が一定時間以上変化しなかった場合(ステップS103でNo)、処理は、ステップS107へ移行する。
このように、AMF300では、算出した遅延時間が一定時間以上変化した場合(ステップS103でYes)、算出した遅延時間に基づいて、T3517のタイマ値を変更する。すなわち、AMF300では、前回算出した遅延時間に対して、衛星800の移動などにより、衛星バックホール回線の遅延時間が一定時間以上変化したことを確認すると、新たに算出した遅延時間(ステップS102)を利用して、T3517のタイマ値を変更するようにする。これにより、NASタイマのタイマ値を動的に変更することが可能となる。
ステップS105(図16のステップS94)において、AMF300は、変更後のタイマ値を含むNASメッセージをUE100へ送信する。
そして、ステップS106において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
一方、ステップS107において、AMF300は、NASタイマの変更を行うことはなく、変更後のタイマ情報を含まないNASメッセージをUE100へ送信する。すなわち、AMF300では、前回算出した遅延時間に対して、今回算出した遅延時間が変化しない場合、T3517のタイマ値を変更することなく、前回変更したT3517のタイマ値(又は変更しなかった場合はデフォルト値)をそのままUE100に利用させるようにしている。
そして、ステップS106において、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する。
なお、図16に示すように、AMF300からUE100へ送信されるNASメッセージは、サービス許可メッセージ又はサービス拒否メッセージのいずれかである。変更後のタイマ値は、サービス許可メッセージ又はサービス拒否メッセージに含まれる。
UE100は、変更後のタイマ値を受信すると、T3517のタイマ値を、デフォルト値の「15s」から「20s」へ変更する(ステップS95)。
(B2)第2動作例
次に、第2実施例における第2動作例について説明する。
第2動作例は、衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間の算出が行われる例である。
図18は、第2実施例の第2動作例におけるシーケンス例を表す図である。図18に示す例においても、T3517のタイマ値としてデフォルト値「15s」が設定されているものとする。
図18に示すように、ステップS110において、UE100は、サービス要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、サービス要求メッセージを含むRRCメッセージをgNB200へ送信する。
ステップS111において、gNB200は、当該RRCメッセージを受信したことに応じて、サービス要求メッセージを含むN2メッセージ(例えば初期UEメッセージ)を、衛星バックホール回線を介してAMF300へ送信する。当該N2メッセージには、衛星情報が含まれる。衛星情報には、第1実施例の第2動作例と同様に、衛星の種別及び衛星の個数が含まれてもよい。各衛星800も、第1実施例の第2動作例と同様に、自身の衛星の種別と、インクリメントした衛星の個数とを、衛星情報として、当該N2メッセージに書き込む(ステップS112及びステップS113)。
AMF300は、N2メッセージを受信したことに応じて、NASタイマの変更処理を行う。
図19は、第2実施例の第2動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図19に示す処理も、図18に示す処理と一部重複する処理があるが、重複する処理はその都度説明する。
図19に示すように、AMF300は、処理を開始すると(ステップS120)、受信したN2メッセージに衛星情報が含まれるか否かを判定する(ステップS121)。
AMF300は、衛星情報が含まれている場合(ステップS121でYes)、ステップS122において、当該衛星情報が前回の衛星情報から変化したか否かを判定する。具体的には、AMF300は、今回取得した衛星情報と、前回取得した衛星情報とが異なるか否かを判定する。AMF300は、今回取得した衛星の種別と前回取得した衛星の種別とが異なるか否かを判定するとともに、今回取得した衛星の個数と前回取得した衛星の個数とが異なるか否かを判定してもよい。
AMF300は、今回取得した衛星情報(ステップS121)が前回取得した衛星情報から変化した場合(ステップS121でYes)、当該衛星情報に基づいて衛星バックホールの遅延時間を算出する(ステップS123(図18のステップS114))。遅延時間の算出方法は、第1実施例の第2動作例と同一でもよい。以降の処理(ステップS124(図18のステップS114)からステップS126)は、第1実施例の第2動作例と同一である。
図18に示すように、UE100は、変更後のタイマ値を受信すると、T3517のタイマ値をデフォルト値「15s」から「20s」に変更する(ステップS117)。
図19に戻り、一方、AMF300は、今回取得した衛星情報(ステップS121)が前回取得した衛星情報から変化しなかった場合(ステップS121でNo)、NASタイマのタイマ値を変更することなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージをUE100へ送信する。また、AMF300は、受信したN2メッセージに衛星情報が含まれない場合(ステップS121でNo)も、NASタイマのタイマ値を変更することなく、当該NASメッセージをUE100へ送信する。そして、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する(ステップS126)。
(B3)第3動作例
次に、第2実施例における第3動作例について説明する。第3動作例は、第1実施例の第3動作例と同様に、遅延測定N2メッセージを利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する例である。
図20は、第2実施例の第3動作例におけるシーケンス例を表す図である。
ステップS131及びステップS133に示すように、遅延測定N2メッセージの内容は、第1実施例の第3動作例と同様である。また、ステップS130及びステップS132に示すように、遅延測定N2メッセージは、遅延測定要求N2メッセージの受信に応じて送信されてもよいことも、第1実施例の第3動作例と同様である。遅延測定N2メッセージに、送信時刻情報が含まれる場合、gNB200又はAMF300は、遅延測定N2メッセージを送信する時刻を送信時刻情報とする。また、遅延測定N2メッセージに、衛星情報が含まれる場合、経路上の各衛星800は、衛星の種類及び衛星の個数を、衛星情報として当該遅延測定N2メッセージに書き込む。
第2実施例の第3動作例が、第1実施例の第3動作例と異なるのは、UE100が送信するNASメッセージが、サービス要求メッセージとなっていることである。
すなわち、ステップS134において、UE100は、サービス要求メッセージをAMF300へ送信し、T3517のカウントを開始する。
ステップS135において、gNB200は、サービス要求メッセージを含むRRCメッセージを受信すると、当該RRCメッセージを含むN2メッセージ(例えば初期UEメッセージ)をAMF300へ送信する。
AMF300は、サービス要求メッセージを受信したことに応じて、NASタイマの変更処理を行う。
図21乃至図23は、第2実施例の第3動作例におけるNASタイマの変更処理の例を表す図である。図21乃至図23に示す処理では、図20に示す処理と一部重複する処理があるが、重複する処理はその都度説明する。
図21に示すように、AMF300は、処理を開始すると(ステップS150)、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれるか否かを判定する(ステップS151)。遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合(ステップS151でYes)、処理はステップS152へ移行する。一方、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれない場合(ステップS151でNo)、処理は、図23のステップS171へ移行する。
ステップS152(図20のステップS136)において、AMF300は、送信時刻情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。遅延時間の算出は、第1実施例の第1動作例と同一でもよい。
ステップS153において、AMF300は、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれているか否かを判定する。遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合(ステップS153でYes)、処理はステップS154へ移行する。一方、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれない場合(ステップS153でNo)、処理は、図22のステップS165へ移行する。
ステップS154において、AMF300は、当該衛星情報が、前回の衛星情報から変化したか否かを判定する。当該衛星情報が、前回の衛星情報から変化した場合(ステップS154でYes)、処理はステップS155(図20のステップS137)へ移行する。一方、当該衛星情報が、前回の衛星情報から変化しなかった場合(ステップS154でNo)、処理は、図22のステップS165へ移行する。
ステップS155(図20のステップS137)において、AMF300は、当該衛星情報に基づいて衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。遅延時間の算出方法は、第1実施例の第2動作例と同一でもよい。
ステップS156において、AMF300は、送信時刻から算出した衛星バックホールの遅延時間(ステップS152)が一定値以上変化したか否かを判定する。遅延時間が一定値以上変化した場合(ステップS156でYes)、処理はステップS157(図20のステップS138)へ移行する。一方、遅延時間が一定値以上変化しなかった場合(ステップS156でNo)、処理はステップS161へ移行する。
ステップS157(図20のステップS138)において、AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間(ステップS152)と、衛星情報から算出した遅延時間(ステップS155)とのうち、長い遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。すなわち、AMF300では、遅延測定N2メッセージに、送信時刻情報が含まれ(ステップS151でYes)、送信時刻情報に基づいて算出した遅延時間(ステップS152)が一定値以上変化した場合(ステップS156でYes)の当該遅延時間と、遅延測定N2メッセージに含まれる衛星情報(ステップS153でYes)から算出した遅延時間とを、比較している。そして、AMF300は、両者のうち、長い遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更している。タイマ値の変更方法は、第1実施例の第3動作例と同一でもよい。以降の処理(ステップS158(図20のステップS139)とステップS159)は、第1実施例の第3動作例と同一である。
一方、ステップS161において、AMF300は、衛星情報の遅延時間に基づいて、T3517のタイマ値を変更する。この場合、AMF300は、送信時刻情報が遅延測定N2メッセージに含まれるものの(ステップS151でYes)、送信時刻情報に基づいて計算した遅延時間(ステップS152)が一定値以上変化しなかったため(ステップS156でNo)、衛星情報から算出した遅延時間を利用して、タイマ値を変更している。以降の処理(ステップS162(図20のステップS139)とステップS159)は、第1実施例の第3動作例と同一である。
一方、図22に示すように、ステップS165において、AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間が一定値以上変化したか否かを判定する(ステップS165)。ステップS165では、遅延測定N2メッセージに、衛星情報が含まれていないものの(ステップS153でNo)、送信時刻情報が含まれているため(ステップS153)、送信時刻情報から算出した遅延時間(ステップS152)が変化しているか否かを判定している。或いは、ステップS165では、遅延測定N2メッセージに、衛星情報が含まれているものの(ステップS153でYes)、前回の衛星情報と変化しない場合(ステップS154でNo)に、送信時刻情報から算出した遅延時間(ステップS152)が変化しているか否かを判定している。本ステップS165における判定自体は、ステップS156の場合と同一である。
AMF300は、送信時刻情報から算出した遅延時間が一定値以上変化した場合(ステップS165でYes)、当該遅延時間に基づいて、T3517のタイマ値を変更する(ステップS166(図20のステップS138))。タイマ値の変更は、第1実施例の第1動作例と同一でもよい。以降の処理(ステップS167(図20のステップS139)とステップS159)は、第1実施例の第3動作例を同一である。
一方、AMF300は、送信時刻情報が一定値以上変化していなかった場合(ステップS165でNo)、NASタイマのタイマ値を変更することはなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージを送信する(ステップS168)。そして、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する(ステップS159)。
一方、図23に示すように、ステップS171において、AMF300は、衛星情報が含まれるか否かを判定する。AMF300は、衛星情報が含まれる場合(ステップS171でYes)、当該衛星情報が前回取得した衛星情報から変化したか否かを判定する(ステップS172)。判定自体は、第2実施例の第2動作例と同一でもよい。
AMF300は、当該衛星情報が前回取得した衛星情報から変化した場合(ステップS172でYes)、当該衛星情報に基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する(ステップS173(図20のステップS137))。すなわち、AMF300では、測定遅延N2メッセージに、送信時刻情報が含まれないものの(ステップS151でNo)、衛星情報が含まれており(ステップS171でYes)、かつ、当該衛星情報が前回の衛星情報から変化した場合(ステップS172でYes)、当該衛星情報に基づいて、遅延時間を算出している。
以降の処理(ステップS174(図20のステップS138)と、ステップS175(図20のステップS139)とステップS159)は、第2実施例の第2動作例と同一である。
一方、AMF300は、衛星情報が含まれない場合(ステップS171でNo)、又は、衛星情報が遅延測定N2メッセージに含まれる場合であっても当該衛星情報が前回の衛星情報から変化していない場合(ステップS172でNo)、T3517のタイマ値を変更することなく、変更後のタイマ値を含まないNASメッセージをUE100へ送信する(ステップS176)。そして、AMF300は、NASタイマの変更処理を終了する(図21のステップS159)。
UE100は、変更後のタイマ値を受信した場合、T3517のタイマ値を、デフォルト値「15s」から「20s」へ変更する(図20のステップS140)。
(第2実施例の他の動作例)
第2実施例では、NASタイマの例として、T3517を例にして説明したが、NASタイマの例はこれに限定されない。例えば、NASタイマは、T3580、T3581、又はT3582であってもよい。
例えば、T3580は、PDUセッション確立要求(PDUSessionEstablishmentRequest)メッセージの送信に際に用いられるNASタイマである。UE100では、PDUセッション確立要求メッセージを送信するときに、T3580のカウントを開始する。そして、UE100は、T3580のタイマ値が満了するまでに、PDUセッション確立許可(PDUSessionEstablishmentAccept)メッセージを受信するか、PDUセッション確立拒否(PDUSessionEstablishmentReject)メッセージを受信することができなかった場合、PDUセッション確立要求メッセージを再送する。この場合、AMF300は、PDUセッション確立許可メッセージ又はPDUセッション確立拒否メッセージに、変更後のタイマ値を含めて、UE100へ送信すればよい。第2実施例で説明したN2メッセージ又はRRCメッセージには、PDUセッション確立許可メッセージ又はPDUセッション確立拒否メッセージが含まれることになる。
また、例えば、T3581は、PDUセッション更新要求(PDUSessionModificationRequest)メッセージにおいて用いられるNASタイマである。UE100は、PDUセッション更新要求メッセージを送信するときに、T3581のカウントを開始する。そして、UE100は、T3581のタイマ値が満了するまでに、PDUセッション更新コマンド(PDUSessionModificationCommand)メッセージを受信するか、PDUセッション更新拒否(PDUSessionModificationReject)メッセージを受信することができなかった場合、PDUセッション更新要求メッセージを再送する。この場合、AMF300は、PDUセッション更新コマンドメッセージ又はPDUセッション更新拒否メッセージに、変更後のタイマ値を含めて、UE100へ送信すればよい。第2実施例で説明したN2メッセージ又はRRCメッセージには、PDUセッション更新コマンドメッセージ又はPDUセッション更新拒否メッセージが含まれることになる。
更に、例えば、T3582は、PDUセッション開放要求(PDUSessionReleaseRequest)メッセージにおいて用いられるNASタイマである。UE100は、PDUセッション開放要求メッセージを送信するときに、T3582のカウントを開始する。そして、UE100は、T3582のタイマ値が満了するまでに、PDUセッション開放コマンド(PDUSessionReleaseCommand)メッセージを受信するか、PDUセッション開放拒否(PDUSessionReleaseReject)メッセージを受信できなかった場合、PDUセッション開放要求メッセージを再送する。この場合、AMF300は、PDUセッション開放コマンドメッセージ又はPDUセッション開放拒否メッセージに、変更後のタイマ値を含めて、UE100へ送信すればよい。第2実施例で説明したN2メッセージ又はRRCメッセージには、PDUセッション開放コマンドメッセージ又はPDUセッション開放拒否メッセージが含まれる。
(第1実施形態の他の動作例)
第1実施形態では、NASタイマとして、T3510、T3517、T3580、T3581、又はT3582を例にして説明したが、これらに限定されない。NASタイマは、例えば、3GPP TS 24.501の「10.2 Timers of 5GS mobility management」及び「10.3 Timers of 5GS session management」に記載されているNASタイマであればどのようなものでもよい。これらのNASタイマは、NASメッセージの送信の際に用いられるタイマとなっている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
例えば、以下のようなケースを想定する。すなわち、UE100が登録要求(RegistrationRequest)メッセージをAMF300へ送信する。その後、UE100は、当該登録要求メッセージの応答メッセージである登録許可(RegistrationAccept)メッセージをAMF300から受信する。当該登録要求メッセージに、NASタイマの変更後のタイマ値が含まれる。
図24は、第2実施形態に係る動作例を表す図である。図24に示すように、UE100が、登録要求メッセージを送信後、T3510のタイマ値として「15s」が設定されている。UE100が、登録要求メッセージの送信後、「15s」経過後に、変更後のタイマ値を含む登録許可メッセージを受信すると、T3510が既に満了することになる。そのため、UE100は登録要求メッセージを再送する。この場合、UE100は、登録要求メッセージを再送後、当該登録許可メッセージを受信しても、不正なメッセージとして処理する。この場合、変更後のタイマ値も反映されない。
図24では、T3510の例を示しているが、T3517など、その他のNASタイマについても、同様に、変更後のタイマ値がUE100へ最初に送信される際に、NASタイマの満了によって、変更後のタイマ値が反映されない場合がある。そのため、NASタイマの最適化を図ることができない場合がある。
そこで、第2実施形態においても、タイマの最適化を図ることを目的としている。
そのため、第2実施形態では、gNB200が、変更後のタイマ値を報知するようにしている。具体的には、基地局(例えばgNB200)が、複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置(例えばAMF300)との間に存在する。
第2実施形態では、変更後のタイマ値がgNB200から報知される。これにより、UE100では、変更後のタイマ値をNASタイマに反映させることで、AMF300からNASメッセージを利用して送信された変更後のタイマ値を取得することが可能となる。
例えば、UE100では、gNB200から報知された変更後のタイマ値を一時的なタイマ値(例えば変更後のタイマ値を含むNASメッセージを受信するためのタイマ値)として利用し、AMF300からNASメッセージを利用して受信した変更後のタイマ値を正式なタイマ値として利用することも可能である。よって、移動通信システム1では、タイマの最適化を図ることが可能となる。
第2実施形態では、以下の3つの動作例について説明する。
(C1)第1動作例:gNB200が遅延時間を算出してNASタイマのタイマ値を変更する
(C2)第2動作例:AMF300が遅延時間を算出してNASタイマのタイマ値を変更する
(C3)第3動作例:UE100が時間差を測定してNASタイマのタイマ値を変更する
(C1)第1動作例
最初に、第1動作例について説明する。第1動作例は、gNB200が衛星バックホール回線の遅延時間を測定し、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する例である。gNB200は、遅延時間の測定に、第1実施形態で説明した遅延測定N2メッセージを利用する。当該遅延測定N2メッセージに含まれる情報は、第1実施形態と同様に、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかである。
図25は、第2実施形態に係る第1動作例のシーケンス例を表す図である。
図25に示すように、ステップS200において、gNB200は、遅延測定要求N2メッセージを、衛星バックホール回線を介して、AMF300へ送信してもよい。遅延測定要求N2メッセージも、第1実施形態と同様に、遅延測定N2メッセージの送信を要求するN2メッセージを表している。
ステップS201において、AMF300は、遅延測定N2メッセージを、衛星バックホール回線を介してgNB200へ送信する。AMF300は、遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、当該遅延測定N2メッセージを送信してもよい。遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、送信時刻情報は、AMF300が当該遅延測定N2メッセージを送信したときの時刻を表す。また、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、第1実施形態と同様に、経路上の各衛星800は、当該衛星測定N2メッセージを受信する毎に、衛星の種別及び衛星の個数を衛星情報に書き込む。
ステップS202において、gNB200は、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。遅延時間の算出は、第1実施形態と同一でもよい。
ステップS203において、gNB200は、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。遅延時間の算出は、第1実施形態と同一でもよい。このように、gNB200では、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。
ステップS204において、gNB200は、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。図25の例では、gNB200は、T3510のタイマ値を、デフォルト値の「15s」から「20s」へ変更する。タイマ値の変更方法も、第1実施形態と同様に、gNB200が、送信時刻情報からの遅延時間と、衛星情報からの遅延時間との2つの遅延時間を算出した場合、長い方の遅延時間に基づいて、タイマ値を変更してもよい。タイマ値の変更自体も、第1実施形態と同一でもよい。
このように、gNB200は、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出し、算出した遅延時間に基づいて、タイマ値を変更している。
ステップS205において、gNB200は、変更後のタイマ値を含む遅延通知N2メッセージを、AMF300へ送信する。遅延通知N2メッセージは、変更後のタイマ値を情報要素(IE)として含む新規なN2メッセージである。
ステップS206において、gNB200は、変更後のタイマ値を含むシステム情報(SIB:System Information Block)を報知する。例えば、gNB200の送信部210が当該SIBを報知する。このように、第2実施形態では、変更後のタイマ値を新たな情報要素(IE)として含むSIBが報知される。或いは、変更後のタイマ値を含む新規なSIBが報知されてもよい。或いは、変更後のタイマ値を新たな情報要素(IE)として含むマスタ情報(MIB:Master Information Block)が報知されてもよい。gNB200は、衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知している。なお、ステップS205とステップS206との順番は逆でもよい。
ステップS207において、UE100は、変更後のタイマ値を含むシステム情報を受信し、NASタイマのタイマ値を変更(又は更新)する。図25の例では、UE100は、T3510のタイマ値を「15s」から「20s」へ変更する。
ステップS208において、UE100は、要録要求メッセージをAMF300へ送信し、T3510のカウントを開始する。この場合、T3510のタイマ値は、変更後の「20s」となっている。
ステップS209において、AMF300は、UE100から送信された登録要求メッセージを受信する。
ステップS210において、AMF300は、変更後のタイマ値を含むNASメッセージを、UE100へ送信する。変更後のタイマ値は、gNB200から受信した遅延通知N2メッセージに含まれるタイマ値であってもよいし、第1実施形態と同様に、送信時刻情報又は衛星情報を含むN2メッセージ(ステップS209)を利用して算出した変更後のタイマ値であってもよい。AMF300がUE100へ送信する当該NASメッセージは、第1実施形態と同様に、登録許可メッセージでもよいし、登録拒否メッセージでもよいし、識別要求メッセージでもよいし、認証要求メッセージでもよい。UE100は、T3510のカウント値が変更後のタイマ値となる前に、変更後のタイマ値を含むNASメッセージを受信することができる。
(C2)第2動作例
次に、第2動作例について説明する。第2動作例は、AMF300が遅延時間を算出してNASタイマのタイマ値を変更する例である。AMF300は、遅延時間の測定に、第2実施形態に係る第1動作例と同様に、遅延測定N2メッセージを利用する。遅延測定N2メッセージに含まれる情報も、第2実施形態に係る第1動作例と同様に、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかである。
図26は、第2実施形態に係る第2動作例のシーケンス例を表す図である。
図26に示すように、ステップS220において、AMF300は、遅延測定要求N2メッセージを、衛星バックホール回線を介してgNB200へ送信してもよい。
ステップS221において、gNB200は、遅延測定N2メッセージを、衛星バックホール回線を介してAMF300へ送信する。gNB200は、AMF300から遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、当該遅延測定N2メッセージをAMF300へ送信してもよい。遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、送信時刻情報は、gNB200が当該遅延測定N2メッセージを送信したときの時刻を表す。また、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、第1実施形態と同様に、経路上の各衛星800は、当該衛星測定N2メッセージを受信する毎に、衛星の種別及び衛星の個数を衛星情報に書き込む。
ステップS222において、AMF300は、遅延測定N2メッセージに送信時刻情報が含まれる場合、送信時刻情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。
ステップS223において、AMF300は、遅延測定N2メッセージに衛星情報が含まれる場合、衛星情報を利用して、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。このように、AMF300は、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、衛星バックホール回線の遅延時間を算出する。
ステップS224において、AMF300は、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。タイマ値の変更方法も、第1実施形態と同様に、AMF300は、送信時刻情報からの遅延時間と、衛星情報からの遅延時間との2つの遅延時間を算出した場合、長い方の遅延時間に基づいて、タイマ値を変更してもよい。タイマ値の変更自体も、第1実施形態と同一でもよい。
ステップS225において、AMF300は、変更後のタイマ値を含む遅延通知N2メッセージを、gNB200へ送信する。
ステップS226において、gNB200は、変更後のタイマ値を含むシステム情報(SIB:System Information Block)を報知する。gNB200は、遅延通知N2メッセージに含まれる変更後のタイマ値を、システム情報に含めて報知する。第2実施形態の第1動作例と同様に、変更後のタイマ値を新たな情報要素(IE)として含むSIBが報知されてもよいし、変更後のタイマ値を含む新規なSIBが報知されてもよいし、変更後のタイマ値を新たな情報要素(IE)として含むMIBが報知されてもよい。
ステップS227において、UE100は、変更後のタイマ値を含むシステム情報を受信し、NASタイマ(ここでは、T3510)を変更(又は更新)する。
ステップS228において、UE100は、要録要求メッセージをAMF300へ送信し、T3510のカウントを開始する。この場合、T3510のタイマ値は、変更後の「20s」となっている。
ステップS229において、AMF300は、UE100から送信された登録要求メッセージを受信する。
ステップS230において、AMF300は、変更後のタイマ値(ステップS224)を含むNASメッセージを、UE100へ送信する。変更後のタイマ値は、gNB200へ送信した遅延通知N2メッセージに含まれるタイマ値であってもよいし、第1実施形態と同様に、送信時刻情報又は衛星情報を含むN2メッセージ(ステップS229)を利用して算出した変更後のタイマ値であってもよい。AMF300がUE100へ送信する当該NASメッセージは、第1実施形態と同様に、登録許可メッセージでもよいし、登録拒否メッセージでもよいし、識別要求メッセージでもよいし、認証要求メッセージでもよい。
(C3)第3動作例
次に、第3動作例について説明する。第3動作例は、UE100が、NASメッセージをAMF300へ送信し、AMF300から当該NASメッセージに対応するNASメッセージを受信したときの時間差に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する例である。
具体的には、第1に、ユーザ装置(例えばUE100)が、第1NASメッセージ(例えば登録要求メッセージ)を、複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置(例えばMAF300)へ送信する。第2に、ユーザ装置が、第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージ(例えば識別要求メッセージ)を、衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置から受信する。第3に、ユーザ装置が、第1NASメッセージを送信後、第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定する。第4に、ユーザ装置が、当該時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
このように、例えば、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信後、当該登録要求メッセージに対応する識別要求メッセージをAMF300から受信するまでの時間に基づいて、T3510のタイマ値を変更する。変更後のタイマ値は、衛星バックホール回線の伝送遅延も考慮されている。そのため、UE100では、登録許可メッセージを受信することが可能となり、当該登録許可メッセージに含まれる変更後のタイマ値を受信することが可能となる。よって、第3動作例においても、第1実施形態と同様に、タイマの最適化を図ることが可能となる。
図27は、第2実施形態に係る第3動作例のシーケンス例を表す図である。
図27に示すように、ステップS240において、UE100は、登録要求メッセージ(例えば第1NASメッセージ)をAMF300へ送信する。
ステップS241において、UE100は、T3510のカウントを開始するとともに、登録要求メッセージに対応するNASメッセージを受信するまでの時間の測定を開始する。対応するNASメッセージは、図27の例では、識別要求メッセージ(例えば第2NASメッセージ)である。
すなわち、ステップS242において、AMF300は、識別要求メッセージをUE100へ送信する。UE100では、登録要求メッセージを送信後、識別要求メッセージを受信するまでの時間(又は時間差)を測定する。当該測定は制御部130において行われてもよい。
ステップS243において、UE100は、当該時間に基づいて、NASタイマ(ここではT3510)のタイマ値を変更する。例えば、当該時間が「5s」の場合、UE100は、当該タイマ値をデフォルト値の「15s」から「20s」へ変更する。当該変更も制御部130において行われてもよい。
ステップS244において、識別要求プロシージャが行われ、ステップS245において、認証プロシージャが行われ、ステップS246において、セキュリティモードプロシージャが行われる。
ステップS247において、AMF300は、登録許可メッセージをUE100へ送信する。UE100では、T3510のタイマが「15s」から「20s」へ変更されているため、登録要求メッセージを再送することなく、AMF300から送信された登録許可メッセージを受信することができる。
なお、登録許可メッセージには、NASタイマの変更後のタイマ値が含まれる。タイマ値の変更は、第1実施形態と同様に、送信時刻情報又は衛星情報から算出された遅延時間に基づいて変更されてもよい。
(第2実施形態の他の例)
第2実施形態では、NASタイマの例として、T3510を例にして説明したが、NASタイマはこれに限定されない。NASタイマとして、例えば、第1実施形態と同様に、T3517、T3580、T3581、又はT3582などでもよい。すなわち、例えば、3GPP TS 24.501の「10.2 Timers of 5GS mobility management」及び「10.3 Timers of 5GS session management」に記載されているNASタイマであればどのようなものでもよい。これらのNASタイマは、NASメッセージの送信の際に用いられるタイマとなっている。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態の第3動作例では、UE100が登録要求メッセージを送信後、識別要求メッセージを受信するまでの時間を測定し、当該時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更する例について説明した。
しかしながら、識別要求メッセージについて再送が行われる場合がある。
図28は、再送が行われる場合の動作例を表す図である。AMF300では、識別要求メッセージを送信後、所定時間内に、UE100から識別応答(IdentityResponse)メッセージを受信できないとき、識別要求メッセージを再送する。所定時間は、T3570のタイマ値である。図28の例では、T3570のタイマ値は「3s」となっている。図28に示す例では、識別要求メッセージを2回再送し、UE100では、2回目の再送で、識別要求メッセージを受信している。
このような状況において、登録要求メッセージの送信から識別要求メッセージの受信まで、「14s」経過したとすると、UE100は、NASタイマ(図28ではT3510)のタイマ値を、デフォルト値の「15s」から「14s」を加算した「29s」へ変更することになる。
このとき、UE100において、「29s」経過する前までに、変更後のタイマ値を含む登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信できればよいが、識別要求メッセージについて再送が発生していることから、登録許可メッセージについても再送が発生する可能性がある。登録許可メッセージの再送が予想される状況で、T3510のタイマ値を「29s」まで延長させて、登録許可メッセージの受信を待つのは、登録プロシージャ全体が「29s」まで延長されることになり、必ずしも適切ではない。UE100では、T3510のタイマ値を「29s」延長させたにも関わらず、登録許可メッセージの受信ができない場合、「29s」後に登録要求メッセージを再送することになるからである。この場合、「29s」を短くした方が望ましい。
そこで、第3実施形態では、NASメッセージについて再送が発生した場合、NASタイマのタイマ値を延長させないようにする。具体的には、第1に、ユーザ装置(例えばUE100)が、基地局(例えばgNB200)と複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線とを介してコアネットワーク装置(例えばAMF300)に対して第1NASメッセージ(例えば登録要求メッセージ)を送信する。第2に、コアネットワーク装置が、第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージ(例えば識別要求メッセージ)を再送したとき、ユーザ装置はNASタイマのタイマ値を延長しないと判断する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
このように、NASメッセージの再送が発生するとき、UE100では、NASタイマのタイマ値を延長しないようにしている。そのため、例えば、図28において、UE100は、T3510のタイマ値を「14s」延長させることなく、「15s」のままとなり、登録要求メッセージ送信後、「15s」経過したときに、登録要求メッセージを再送することができる。従って、T3510のタイマ値を「14s」延長させる場合と比較して、登録プロシージャの処理を早めることが可能となる。また、NASタイマのタイマ値を必要以上に長く延長させないようにすることで、NASタイマの適正化を図ることも可能となる。
(第3実施形態に係る動作例)
次に、第3実施形態に係る動作例について説明する。
図29は、第3実施形態に係る動作例を表す図である。図29では、NASタイマの例として、T3510を例にして説明する。
図29に示すように、ステップS300において、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージをgNB200へ送信し、gNB200は、当該登録要求メッセージを含むN2メッセージを、衛星バックホール回線を介してAMF300へ送信する(ステップS301)。
ステップS302において、AMF300は、識別要求メッセージをUE100へ送信する。具体的には、AMF300は、識別要求メッセージを含むN2メッセージを、衛星バックホール回線を介してgNB200へ送信し、gNB200は、識別要求メッセージを含むRRCメッセージをUE100へ送信する。このとき、gNB200とUE100との間の無線区間の無線状態は、一定状態以下となっている。そのため、UE100は、当該識別要求メッセージを受信することができない。従って、UE100は、当該識別要求メッセージの応答メッセージである識別応答メッセージを送信することもできない。AMF300では、当該識別要求メッセージを送信したときにT3570のカウントを開始し、カウント値がタイマ値(図29の例では「3s」)になっても(すなわち、T3570が満了)、識別応答メッセージを受信できない場合、識別要求メッセージを再送する。図29の例では、AMF300は、識別要求メッセージを2回再送し、UE100は、再送2回目の識別要求メッセージを受信する。
ステップS303において、UE100は、無線区間の無線状態を判定する。そして、UE100は、無線状態を表す指標が無線状態閾値未満のとき、識別要求メッセージの再送が発生していると判定し、T3510のタイマ値を延長しないようにする。
そのため、UE100は、ステップS307において、登録要求メッセージを送信後(ステップS300)、「15s」経過したときに、登録許可メッセージ(又は登録拒否メッセージ)を受信していないときは、登録要求メッセージを再送することができる。
なお、図29の例では、登録要求メッセージの再送前に、識別要求プロシージャ(ステップS304)と、認証プロシージャ(ステップS305)と、セキュリティモードプロシージャ(ステップS306)とが行われる。
図30は、第3実施形態に係るUE100における動作例を表す図である。図30に示す処理は、図29に示す処理と一部重複しているが、重複する処理はその都度説明する。
図30に示すように、UE100は、ステップS310において、処理を開始すると、ステップS311(図29のステップS300)において、NASメッセージ(図29の例では登録要求メッセージ)をAMF300へ送信する。
ステップS312において、UE100は、対応するNASメッセージ(図29の例では識別要求メッセージ)を受信する。
ステップS313において、UE100は、無線区間の無線状態を表す指標が無線状態閾値以上か否かを判定する。無線状態を表す指標は、公知のものでよく、無線信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)でもよいし、信号対雑音比(SNR:Signal-to-Noise Ratio)でもよいし、参照信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)でもよい。
UE100は、無線状態を表す指標が無線状態閾値以上のとき(ステップS313でYes)、遅延時間を算出し、NASタイマのタイマ値を延長する(ステップS314)。遅延時間の算出方法は、第2実施形態の第3動作例と同一でもよい。そして、UE100は、一連の処理を終了する(ステップS315)。
一方、UE100は、無線状態を表す指標が無線状態閾値未満のとき(ステップS313でNo)、NASメッセージの再送が発生していると判定して、NASタイマのタイマ値を延長させることなく、設定時のままの状態にしておく(図29のステップS303)。そして、UE100は、一連の処理を終了する(ステップS315)。
(第3実施形態の他の動作例1)
次に、第3実施形態に係る他の動作例1について説明する。他の動作例1では、第3実施形態との相違点を中心に説明する。
他の動作例1は、UE100が、NASメッセージの再送回数に基づいて、遅延時間を算出し、遅延時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を延長させる例である。
具体的には、第1に、ユーザ装置(例えばUE100)が、基地局(例えばgNB200)と複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線とを介してコアネットワーク装置(例えばAMF300)に対して第1NASメッセージ(例えば登録要求メッセージ)を送信する。第2に、ユーザ装置が、第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージ(例えば識別要求メッセージ)の再送回数に基づいて、NASタイマの延長後のタイマ値を算出する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
このように、他の動作例1では、UE100が再送回数から、NASタイマのタイマ値を算出しているため、再送が行われなかった場合のNASタイマのタイマ値を算出することができる。従って、再送が発生することで、必要以上にNASタイマのタイマ値が長くなる事態を防止させることができる。これにより、NASタイマのタイマ値の適正化を図ることも可能となる。
図31は、第3実施形態に係る他の動作例1のシーケンス例を表す図である。
図31に示すように、ステップS320及びステップS321において、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信する。
ステップS322において、AMF300は、登録要求メッセージに対応する識別要求メッセージをUE100へ送信する。このとき、第3実施形態と同様に、無線区間の無線状態が一定状態以下となっているため、識別要求メッセージ(又は、当該識別要求メッセージを含むRRCメッセージ)の再送が発生している。gNB200は、当該識別要求メッセージの再送回数をカウントする。gNB200は、識別要求メッセージを含むN2メッセージ(例えばDLNASTransferメッセージ)を受信したことに応じて、当該識別要求メッセージと当該識別要求メッセージの再送回数とを含むRRCメッセージを送信する。当該RRCメッセージには、新たな情報要素(IE)として、再送回数が含まれる。
図31の例では、gNB200が、当該識別要求メッセージ(又は当該RRCメッセージ)の再送が「2回」行われ、2回目の再送のときの当該識別要求メッセージがUE100において受信される。
ステップS323において、UE100は、再送回数に基づいて、NASタイマの延長後のタイマ値を算出する。例えば、UE100は、以下のようにしてタイマ値を算出する。
すなわち、UE100において、登録要求メッセージの送信(ステップS320)から識別要求メッセージの受信(ステップS322)まで、「14s」経過したとする。また、UE100は、AMF300において、T3570のタイマ値(すなわち、識別要求メッセージ送信後、識別要求メッセージの再送が行われるまでの時間)が「3s」であることを把握しているものとする。このような前提で、UE100は、当該RRCメッセージに含まれる再送回数が「2」であることから、AMF300において、登録要求メッセージの受信(ステップS321)から、識別要求メッセージの2回目の再送が行われるまでの時間を、「6s」(=「3s」×「2」回)であると把握する。そして、UE100は、再送が行われなかった場合において、登録要求メッセージの送信(ステップS320)から識別要求メッセージの受信までにかかる時間として、「8s」=「14s」-「6s」を算出する。当該登録要求メッセージの送信から、識別要求メッセージの受信までの間、4つのメッセージ(登録要求メッセージを含むRRCメッセージ(ステップS320)と、登録要求メッセージを含むN2メッセージ(ステップS321)と、識別要求メッセージを含むN2メッセージと、識別要求メッセージを含むRRCメッセージ)が送信される。そのため、UE100は、1メッセージあたり、「2s」の伝送遅延が発生していると判定する。UE100は、衛星バックホール回線についても「2s」の伝送遅延が発生していると判定する。よって、UE100は、衛星バックホール回線において、往復で「4s」の遅延が発生していると判定する。そして、UE100は、「4s」を現在のタイマ値に加算し、NASタイマの延長後のタイマ値として「19s」を算出する。UE100は、T3510のタイマ値を「19s」に設定する。なお、タイマ値の算出は、UE100の制御部130において行われてもよい。
ステップS324において、識別要求プロシージャが行われ、ステップS325において、認証プロシージャが行われ、ステップS326において、セキュリティモードプロシージャが行われる。
ステップS327において、UE100は、T3510のカウント値が「15s」となっても、登録要求メッセージを再送しない。
ステップS328において、UE100は、T3510のカウント値がタイマ値「19s」になったため、登録要求メッセージを再送する。
(第3実施形態の他の動作例2)
次に、第3実施形態に係る他の動作例2について説明する。他の動作例2も、第3実施形態との相違点を中心に説明する。
他の動作例2では、gNB200が、NASタイマの延長時間を算出する例について説明する。具体的には、第1に、基地局(例えばgNB200)が、複数の衛星(例えば衛星800)を含む衛星バックホール回線の遅延時間を測定する。第2に、基地局が、遅延時間に基づいて、NASタイマの延長時間を算出する。第3に、基地局が、延長時間をユーザ装置へ送信する。ここで、衛星バックホール回線は、基地局とコアネットワーク装置との間に存在する。
このように、他の動作例2では、NASメッセージの再送が発生している場合でも、gNB200が、衛星バックホール回線の遅延時間から、NASタイマの延長時間を決定している。このため、NASタイマの延長時間が必要以上に長くなることがなくなり、第3実施形態と同様に、NASタイマの適正化を図ることが可能となる。
図32は、第3実施形態に係る他の動作例2のシーケンス例を表す図である。
図32に示すように、ステップS330において、UE100は、登録要求メッセージをAMF300へ送信する。具体的には、UE100は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを、gNB200へ送信し、gNB200は、当該登録要求メッセージを含むN2メッセージをAMF300へ送信する(ステップS331)。
このとき、gNB200は、当該登録要求メッセージを含むN2メッセージを送信すると、衛星バックホール回線の遅延時間の測定を開始する。
ステップS332において、AMF300は、識別要求メッセージをUE100へ送信する。具体的には、AMF300は、当該識別要求メッセージを含むN2メッセージをgNB200へ送信する。gNB200では、当該N2メッセージを受信するまでの時間(例えば、「4s」)を、遅延時間として測定する。そして、gNB200は、当該識別要求メッセージと遅延時間とを含むRRCメッセージをUE100へ送信する。当該RRCメッセージには、遅延時間が新たな情報要素(IE)として追加される。図32の例では、その後、再送が「2回」行われて、UE100において、当該RRCメッセージを受信することになる。
ステップS333において、UE100は、遅延時間に基づいて、NASタイマ(ここでは、T3510)のタイマ値を延長する。具体的には、UE100は、NASタイマのタイマ値を、遅延時間分、延長させる。図32の例では、UE100は、T3510のタイマ値を「4s」延長させ、タイマ値を「19s」に設定する。
その後、識別要求プロシージャ(ステップS334)と、認証プロシージャ(ステップS335)と、セキュリティモードプロシージャ(ステップS336)とが行われる。
ステップS337において、UE100は、T3510のカウント値が「15s」となっても、登録要求メッセージを再送しない。
ステップS338において、UE100は、T3510のカウント値がタイマ値「19s」になったため、登録要求メッセージを再送する。
(第3実施形態の他の動作例3)
第3実施形態では、NASタイマの例として、T3510を例にして説明したが、NASタイマはこれに限定されない。NASタイマとして、例えば、第1実施形態と同様に、T3517、T3580、T3581、又はT3582などでもよい。すなわち、例えば、3GPP TS 24.501の「10.2 Timers of 5GS mobility management」及び「10.3 Timers of 5GS session management」に記載されているNASタイマであればどのようなものでもよい。これらのNASタイマは、NASメッセージの送信の際に用いられるタイマとなっている。
[その他の実施形態]
UE100、gNB200、又はUPF400が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。また、UE100、gNB200、又はAMF300が行う各処理を実行する回路を集積化し、UE100、gNB200、又はAMF300の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。また、矛盾しない範囲で、各実施形態、各動作、各処理、及び各ステップの全部又は一部を組み合わせることも可能である。
(付記)
(付記1)
移動通信システムにおける通信制御方法であって、
基地局が、複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知するステップ、を有し、
前記衛星バックホール回線は、前記基地局とコアネットワーク装置との間に存在する
通信制御方法。
(付記2)
前記コアネットワーク装置が、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかを含む遅延測定N2メッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記基地局へ送信するステップと、
前記基地局が、前記送信時刻情報及び前記衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、前記衛星バックホール回線の前記遅延時間を算出するステップと、
前記基地局が、前記遅延時間に基づいて、前記NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を更に有する
付記1記載の通信制御方法。
(付記3)
前記基地局が、変更後のタイマ値を含む遅延通知N2メッセージをコアネットワーク装置へ送信するステップ、を更に有する
付記1又は付記2に記載の通信制御方法。
(付記4)
前記遅延測定N2メッセージを送信するステップは、前記コアネットワーク装置が、前記基地局から遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、前記遅延測定N2メッセージを送信するステップを含む
付記1乃至付記3のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記5)
前記基地局が、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかを含む遅延測定N2メッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置へ送信するステップと、
前記コアネットワーク装置が、前記送信時刻情報及び前記衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、前記衛星バックホール回線の前記遅延時間を算出するステップと、
前記コアネットワーク装置が、前記遅延時間に基づいて、前記NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を更に有する
付記1乃至付記4のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記6)
前記コアネットワーク装置が、変更後の前記タイマ値を含む変更通知N2メッセージを前記基地局へ送信するステップ、を更に有する
付記1乃至付記5のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記7)
前記遅延測定N2メッセージを送信するステップは、前記基地局が、前記コアネットワーク装置から遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、前記遅延測定N2メッセージを送信するステップを含む
付記1乃至付記6のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記8)
前記送信時刻情報は、前記遅延測定N2メッセージが送信された時刻を表す
付記1乃至付記7のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記9)
前記衛星情報は、前記衛星の種別及び前記衛星の個数の少なくともいずれかを表す
付記1乃至付記3のいずれかに記載の通信制御方法。
(付記10)
複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知する送信部、を有し、
前記衛星バックホール回線は、前記基地局とコアネットワーク装置との間に存在する
基地局。
(付記11)
移動通信システムにおける通信制御方法であって、
ユーザ装置が、第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信するステップと、
前記ユーザ装置が、前記第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置から受信するステップと、
前記ユーザ装置が、前記第1NASメッセージを送信後、前記第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定するステップと、
前記ユーザ装置が、前記時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を有し、
前記衛星バックホール回線は、基地局と前記コアネットワーク装置との間に存在する
通信制御方法。
(付記12)
第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信する送信部と、
前記NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置から受信する受信部と、
前記第1NASメッセージを送信後、前記第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更し、
前記衛星バックホール回線は、基地局と前記コアネットワーク装置との間に形成されている
ユーザ装置。
1 :移動通信システム 100 :UE
110 :受信部 120 :送信部
130 :制御部 200 :gNB(RAN)
210 :送信部 220 :受信部
230 :制御部 250 :ネットワーク通信部
300 :AMF 310 :受信部
320 :送信部 330 :制御部

Claims (12)

  1. 移動通信システムにおける通信制御方法であって、
    基地局が、複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知するステップ、を有し、
    前記衛星バックホール回線は、前記基地局とコアネットワーク装置との間に存在する
    通信制御方法。
  2. 前記コアネットワーク装置が、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかを含む遅延測定N2メッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記基地局へ送信するステップと、
    前記基地局が、前記送信時刻情報及び前記衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、前記衛星バックホール回線の前記遅延時間を算出するステップと、
    前記基地局が、前記遅延時間に基づいて、前記NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を更に有する
    請求項1記載の通信制御方法。
  3. 前記基地局が、変更後のタイマ値を含む遅延通知N2メッセージをコアネットワーク装置へ送信するステップ、を更に有する
    請求項2記載の通信制御方法。
  4. 前記遅延測定N2メッセージを送信するステップは、前記コアネットワーク装置が、前記基地局から遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、前記遅延測定N2メッセージを送信するステップを含む
    請求項2記載の通信制御方法。
  5. 前記基地局が、送信時刻情報及び衛星情報の少なくともいずれかを含む遅延測定N2メッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置へ送信するステップと、
    前記コアネットワーク装置が、前記送信時刻情報及び前記衛星情報の少なくともいずれかに基づいて、前記衛星バックホール回線の前記遅延時間を算出するステップと、
    前記コアネットワーク装置が、前記遅延時間に基づいて、前記NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を更に有する
    請求項1記載の通信制御方法。
  6. 前記コアネットワーク装置が、変更後の前記タイマ値を含む変更通知N2メッセージを前記基地局へ送信するステップ、を更に有する
    請求項5記載の通信制御方法。
  7. 前記遅延測定N2メッセージを送信するステップは、前記基地局が、前記コアネットワーク装置から遅延測定要求N2メッセージを受信したことに応じて、前記遅延測定N2メッセージを送信するステップを含む
    請求項5記載の通信制御方法。
  8. 前記送信時刻情報は、前記遅延測定N2メッセージが送信された時刻を表す
    請求項2又は請求項5に記載の通信制御方法。
  9. 前記衛星情報は、前記衛星の種別及び前記衛星の個数の少なくともいずれかを表す
    請求項2又は請求項5に記載の通信制御方法。
  10. 複数の衛星を含む衛星バックホール回線の遅延時間に基づいて変更された、NASタイマのタイマ値を報知する送信部、を有し、
    前記衛星バックホール回線は、前記基地局とコアネットワーク装置との間に存在する
    基地局。
  11. 移動通信システムにおける通信制御方法であって、
    ユーザ装置が、第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信するステップと、
    前記ユーザ装置が、前記第1NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置から受信するステップと、
    前記ユーザ装置が、前記第1NASメッセージを送信後、前記第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定するステップと、
    前記ユーザ装置が、前記時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更するステップと、を有し、
    前記衛星バックホール回線は、基地局と前記コアネットワーク装置との間に存在する
    通信制御方法。
  12. 第1NASメッセージを、複数の衛星を含む衛星バックホール回線を介してコアネットワーク装置へ送信する送信部と、
    前記NASメッセージに対応する第2NASメッセージを、前記衛星バックホール回線を介して前記コアネットワーク装置から受信する受信部と、
    前記第1NASメッセージを送信後、前記第2NASメッセージを受信するまでの時間を測定する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記時間に基づいて、NASタイマのタイマ値を変更し、
    前記衛星バックホール回線は、基地局と前記コアネットワーク装置との間に形成されている
    ユーザ装置。
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