JP2024072559A - 演算装置、計画立案支援方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】不確実性を考慮した運用計画の作成時間を短縮することが可能な演算装置を提供する。【解決手段】シナリオ案生成部33は、不確実性を確率で表現したリスク分布21に基づいて、複数のシナリオ案を生成する。基準計画案生成部34は、確定的なパラメータの値の範囲を示す計画案定義域22に基づいて、基準計画案を生成する。近似評価部35は、近似評価器27を用いて、シナリオ案及び基準計画案を組み合わせた運用計画案を評価した近似評価結果を取得する。シナリオ案集約部36は、近似評価結果に基づいて、シナリオ案を複数のシナリオグループに集約する。代表シナリオ選択部37は、近似評価結果に基づいて、シナリオグループごとに、当該シナリオグループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する。【選択図】図2
Description
本開示は、演算装置、計画立案支援方法及びプログラムに関する。
サプライ・チェーン・マネジメント(supply chain management:SCM)又は電力系統などの高い信頼性の確保が必要な複雑系システムの運用では、将来の不確実性をリスクとして考慮した運用計画の立案が必要である。不確実性は、将来の挙動を確率値又は確率分布で表現したパラメータを用いて表すことができる。しかしながら、このような確率的な挙動を示すパラメータを直接使用した運用計画の立案は非常に難しく、適用範囲が限られるという問題がある。このため、不確実性を表す方法としては、一般的に、発生し得る挙動のそれぞれを変動パターンとして示すパラメータの集合を用いて、不確実性を表す方法が採用されている。この場合、パラメータの変動パターンは、リスクシナリオと呼ばれる。リスクシナリオは確定的な値を有するため、運用計画の立案に適用することができる。しかしながら、不確実性を正確に評価するためには、不確実性に応じた十分多くのリスクシナリオを作成して評価する必要がある。
特許文献1には、複数種類の不確実性のそれぞれに対応する複数種類の単一リスクシナリオのそれぞれについて、最適な変動パターンを選択する最適化計算を行い、それらの最適化の結果に基づいて、全ての単一リスクシナリオからサブシナリオセットを選択し、そのサブシナリオセットを使用して、全体の最適化を行う技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、単一リスクシナリオの最適化計算を十分に高速に実行できることを前提として、各単一シナリオの最適化計算が行われている。そのため、単一シナリオの最適化計算に係る時間が長い複雑系システムなどには、特許文献1に記載の技術を適用することが難しいという問題がある。
本開示の目的は、不確実性を考慮した運用計画の作成時間を短縮することが可能な演算装置、計画立案支援方法及びプログラムを提供することである。
本開示の一態様に従う演算装置は、立案対象に対する運用計画の立案を支援する演算装置であって、前記立案対象に対する不確実性関する不確実性パラメータの値を確率で表現した不確実性情報に基づいて、前記不確実性パラメータの取り得る値を示す複数のシナリオ案を生成するシナリオ案生成部と、前記立案対象に関する前記不確実性パラメータを除く確定的パラメータの値の範囲を示す定義域情報に基づいて、前記確定的パラメータの取り得る値を示す複数の基準計画案を生成する基準計画案生成部と、前記シナリオ案と前記基準計画案との組み合わせである運用計画案を評価する厳密評価器にて複数の学習用の前記運用計画案を評価した厳密評価結果を学習した近似評価器を用いて、複数の評価用の前記運用計画案を評価した近似評価結果を取得する近似評価部と、前記近似評価結果に基づいて、前記シナリオ案を複数のグループに集約する集約部と、前記近似評価結果に基づいて、前記グループごとに、当該グループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する選択部と、を有する。
本発明によれば、不確実性を考慮した運用計画の作成時間を短縮することが可能になる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本開示の各実施形態に係る演算装置が適用可能な事例(立案対象)であるアプリケーションを説明するための図である。図1では、アプリケーションごとに、立案する運用計画の内容である計画内容、計画を立案する際に考慮する不確実性、及び、不確実性に対応するリスクシナリオが示されている。
図1のレコード100のアプリケーションは「サプライチェーンにおける在庫管理」である。この場合、顧客又は店舗における需要をできるだけ少ない運用コスト(在庫金額)で満たすように、サプライチェーン内の各倉庫における商品別及び期間別の在庫数の計画である在庫配置計画が立案される。その際、顧客又は店舗から倉庫に要求される需要量は、在庫配置計画を立案する時点では一意に決定されていないため、不確実性となる。この場合、発生し得る需要量のパターンがリスクシナリオとなる。
図1のレコード101のアプリケーションは「送配電網制御」である。この場合、各期間及び各地域における電力需要に対して、火力発電所、原子力発電所、風力発電所及び太陽光発電所など各発電所の発電能力が釣り合うように、各期間及び各設備における発電量及び送電量に関する送配電網運用計画が立案される。その際、天候又は風速などによる発電量の変化、自然災害又は経年劣化などに起因する設備故障による送電可能量の変化などが不確実性となる。この場合、不確実性によって変化する各設備及び各期間における設備稼働状態がリスクパターンとなる。
図1のレコード102のアプリケーションは「生産管理」である。この場合、目標生産数に対して、各期間に各商品をどの設備でいくつ生産するかを示す計画が立案される。その際、生産された製品に含まれる不良品の量、つまり歩留まりが不確実性となる。この場合、不良品数がリスクシナリオとなる。
なお、図1で示したアプリケーションは単なる一例であり、本開示に係る演算装置は他のアプリケーションに対しても適用可能である。以下では、図1のレコード100に示した「サプライチェーンにおける在庫管理」を例に挙げて本開示の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
以下、図2~図15を参照しながら本開示の第1の実施形態について説明する。
以下、図2~図15を参照しながら本開示の第1の実施形態について説明する。
図2は、本実施形態における演算装置の構成を示す構成図である。図2に示す演算装置1は、中央演算装置であるCPU(Central Processing Unit)11、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)12、不揮発性の記憶装置である記憶部13、及び高速な読み書きが可能な記憶装置であるメモリ14を備える。CPU11がROM12に格納されるプログラム(コンピュータプログラム)をメモリ14に展開して実行することで後述する演算を行う。
演算装置1は、CPU11、ROM12及びメモリ14の組み合わせの代わりに、書き換え可能な論理回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array)や特定用途向け集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)により後述する機能を実現してもよい。また、演算装置1は、CPU11、ROM12及びメモリ14の組み合わせの代わりに、異なる構成の組み合わせ、例えばCPU11、ROM12及び記憶部13とFPGAの組み合わせにより実現されてもよい。
記憶部13は、リスク分布21と、計画案定義域22と、シナリオ生成条件23と、KPI(Key Performance Indicator)指定情報24と、学習データ25と、近似評価器情報26と、近似評価器27とを格納する。
リスク分布21は、不確実性に関するパラメータである不確実性パラメータの値を確率で表現した不確実性情報である。計画案定義域22は、不確実性パラメータとは異なる、確定的な値を有する確定的パラメータの値の範囲を示す定義域情報である。シナリオ生成条件23は、不確実性パラメータの実現例(取り得る値)を示すシナリオ(リスクシナリオ)などを生成するための生成条件である。KPI指定情報24は、運用計画案を評価するための評価指標である評価KPIを指定する指標指定情報である。学習データ25は、運用計画案を近似的に評価する近似評価モデルである近似評価器27を生成するためのデータである。近似評価器情報26は、近似評価器27を規定する情報である。なお、近似評価器27は、図2に便宜的に示しているが、その主要な構成は近似評価器情報26である。
また、演算装置1は、機能的な構成として、厳密評価部31と、近似評価器生成部32と、シナリオ案生成部33と、基準計画案生成部34と、近似評価部35と、シナリオ案集約部36と、代表シナリオ選択部37とを備える。これらの機能な構成は、上述したように、例えば、CPU11がROM12に格納されるプログラムをメモリ14に展開して実行することで実現されるので、図2では便宜的にメモリ14の内部に記載されている。
厳密評価部31は、リスク分布21及び計画案定義域22に基づく学習用の運用計画案を評価することで、近似評価器27を生成するための学習データ25を生成する厳密評価器である。近似評価器生成部32は、厳密評価部31にて生成された学習データ25を用いて、近似評価器27を生成する。シナリオ案生成部33は、リスク分布21及びシナリオ生成条件23に基づいて、不確実性パラメータの実現例(取り得る値)を示すシナリオ案を生成する。基準計画案生成部34は、計画案定義域22及びシナリオ生成条件23に基づいて、確定的パラメータの実現例を示す基準計画案を生成する。運用計画案は、シナリオ案と基準計画案との組み合わせで構成される。
近似評価部35は、シナリオ案及び基準計画案を組み合わせた運用計画案を近似的に評価する。シナリオ案集約部36は、近似評価部35の評価結果である近似評価結果に基づいて、シナリオ案を、複数のシナリオグループに集約する。代表シナリオ選択部37は、近似評価部35の評価結果である近似評価結果に基づいて、各シナリオグループに含まれるシナリオ案のいずれかを、それらのシナリオ案の代表となる代表シナリオとして選択する。
なお、演算装置1には、非一時的にコンピュータプログラム又はデータを記憶する記録媒体2が通信可能に接続されてもよい。記録媒体2は、記憶部13及びメモリ14に記憶されたコンピュータプログラム及びデータの少なくとも一部を格納させることができる。
図3は、リスク分布21の一例を示す図である。図3に示すリスク分布21は、フィールド211~214を含む。フィールド211は、不確実性パラメータであるリスク要素を格納する。リスク要素は、例えば、各商品の各期間における需要の予測である。フィールド212及び213は、リスク要素の取り得る値の範囲である発生範囲を格納する。具体的には、フィールド212は、発生範囲の下限値である数値下限を格納し、フィールド213は、発生範囲の上限値である数値上限を格納する。フィールド214は、発生範囲の需要が発生する確率である発生確率を格納する。
なお、図3で示したリスク分布21は、単なる一例であり、他の形式で記述されてもよい。例えば、リスク分布21は、リスク要素ごとに、そのリスク要素の値が従う確率分布の種類と、その確率分布を規定する規定値とを示してもよい。例えば、リスク要素の確率分布が正規分布で表現できる場合、確率分布の種類は「正規分布」、確率分布の規定値は「平均値」及び「標準偏差」を示す。なお、リスク分布21の値は、過去の統計情報に基づいて設定されてもよいし、演算装置1のユーザにて設定されてもよい。
図4は、計画案定義域22の一例を示す図である。図4に示す計画案定義域22は、フィールド221~223を含む。フィールド221は、確定的パラメータである計画要素を格納する。計画要素は、例えば、各倉庫での各商品の各期間における在庫量の予測である。フィールド222及び223は、計画要素の取り得る値の範囲である定義域を格納する。具体的には、フィールド222は、定義域の下限値である数値下限を格納し、フィールド223は、定義域の上限値である数値上限を格納する。定義域は、過去の値の統計情報に基づいて設定されてもよいし、ユーザにて設定されてもよい。
図5は、シナリオ生成条件23の一例を示す図である。図5に示すシナリオ生成条件23は、シナリオ案生成部33で生成する評価用のシナリオ案の数であるシナリオ案数N、基準計画案生成部34で生成する評価用の基準計画案の数である基準計画数M、及び、シナリオ案集約部36で生成されるシナリオグループの数であるシナリオ集約数Kなどを示す。
図6は、KPI指定情報24の一例を示す図である。図6に示すKPI指定情報24は、フィールド241及び242を含む。フィールド241は、評価KPIの種類を格納する。図6の例では、評価KPIとしてコスト、CO2量及び残業時間が示されているが、評価KPIはこれらの例に限らない。フィールド242は、評価KPIの重要度を示す重み値である評価重みを格納する。例えば、CO2量にコストより2倍大きな評価重みを設定した場合、シナリオ生成において、CO2量の1単位の変動とコストの2単位の変動とが等価に扱われ、CO2量の変化を重視したシナリオ生成を行うことができる。
図7は、学習データ25の一例を示す図である。学習データ25には、予めデータが格納されてもよいし、近似評価器27を生成する近似評価器生成処理の開始時点では空でもよい。また、学習データ25は、運用計画の実現例である複数のサンプルデータ(以下、単にサンプルと呼ぶこともある)を含む。各サンプルは、厳密評価部31に入力される入力データと厳密評価部31から出力される出力データとを含む複数のデータを含む。入力データは、学習用の運用計画案であり、出力データは運用計画案を評価した評価KPIである。
具体的には、学習データは、フィールド251~254を含む。フィールド251は、サンプルを識別するための識別情報であるサンプルIDを格納する。フィールド252は、サンプルに含まれるデータの属性であるデータ属性を格納する。データ属性は、厳密評価部31に入力される入力データである「入力」と、厳密評価部31から出力される出力データである「出力」のいずれかを示す。フィールド253は、サンプルに含まれるデータを識別するための識別情報であるデータ名を格納する。フィールド254は、サンプルに含まれるデータの値であるデータ値を格納する。なお、同一のサンプルIDを有するサンプルにおいて、データ属性が「入力」のデータは、同一のタイミングで厳密評価部31に入力される。
図8は、近似評価器情報26の一例を示す図である。図8に示す近似評価器情報26は、フィールド261及び262を含む。フィールド261は、近似評価器情報26を構成する内部パラメータを識別するための識別情報である内部パラメータIDを格納する。フィールド262は、内部パラメータの値を格納する。
近似評価器27は、近似評価器情報26と、不図示の近似評価器27の構造に関する情報とを組み合わせることで構成される。例えば、近似評価器27は、ニューラルネットワークであり、そのニューラルネットワークの構造に関する情報と、ニューラルネットワークで使用されるパラメータを内部パラメータとして示す近似評価器情報26とを組み合わせることで構成される。また、近似評価器27は、多項式であり、その多項式の構造(数式の形)に関する情報と、多項式の係数を内部パラメータとして示す近似評価器情報26とを組み合わせることで構成されてもよい。
図9は、演算装置1による全体処理を説明するためのフローチャートである。
全体処理におけるステップS41では、近似評価器生成部32は、厳密評価部31を用いて学習データ25を生成し、その学習データを用いて近似評価器27を生成する近似評価器生成処理(図10参照)を実行する。この近似評価器生成処理は、例えば、演算装置1がリスク分布21を取得する前に予め実行されてもよい。
なお、厳密評価部31は、運用計画案に対して、厳密な評価モデルを用いて演算コストが高い高精度な評価を行う。厳密評価部31は、例えば、シミュレータである。一方、近似評価器27は、運用計画案に対して、厳密評価部31と比べて演算コストが低い簡易な評価を行う。演算コストは、例えば、計算量、計算時間、及び、計算に要する演算資源の量の少なくとも1つなどを示す。近似評価器27は、シミュレータによる評価を近似的に行うニューラルネットワークのような機械学習モデルにて実現されてもよいし、厳密評価部31よりも抽象的なシミュレーションモデルでもよいし、単純な数式などでもよい。
ステップS42では、シナリオ案生成部33は、リスク分布21とシナリオ生成条件23とに基づいて、複数(ここでは、N個)のシナリオ案を生成する(ステップS42)。例えば、シナリオ案生成部33は、シナリオ生成条件23が示すシナリオ案数回(N回)、リスク分布21の各リスク要素の値をシナリオ案の値であるシナリオ要素値としてランダムサンプリングすることで、N個のシナリオ案を生成する。なお、シナリオ案は、例えば、SCMにおける需要シナリオであり、シナリオ要素値は、ある商品のある時期の需要数である。なお、不確実性を正確に評価するためには、比較的多くのシナリオ案が生成されることが好ましい。
ステップS43では、基準計画案生成部34は、計画案定義域22とシナリオ生成条件23とに基づいて、複数(ここでは、M個)の基準計画案を生成する。例えば、基準計画案生成部34は、シナリオ生成条件23が示す基準計画数回(M回)、計画案定義域22の計画要素の値を基準計画案の値である基準計画要素としてランダムサンプリングすることで、M個の基準計画案を生成する。基準計画案は、例えば、在庫配置計画であり、基準計画要素値は、ある倉庫における商品のある時期における在庫数である。なお、高リスクなシナリオを正確に選出するには、比較的多くの基準計画案を生成することが好ましい。
ステップS44では、近似評価部35は、ステップS42で生成したN個のシナリオ案と、ステップS43で生成したM個の基準計画案とを組合せた複数の運用計画案を入力データとして生成し、その入力データを近似評価器27に入力して、運用計画案の評価KPIを近似的に算出した近似評価結果を取得する(ステップS44)。入力データの作成方法としては、例えば、全てのシナリオ案と全ての基準計画案を組みわせて、M×N個の入力データを作成する方法でもよいし、ユーザにて選択された数のシナリオ案及び基準計画案の組み合わて入力データを作成する方法などでもよい。
なお、上述したように比較的多くのシナリオ案と基準計画案とを組合せて入力データを生成するため、入力データの数は非常に多くなる。例えば、評価KPIが3種類、基準計画案が1万通り、シナリオ案が1万通り存在する場合、近似評価部35は評価KPIを算出する演算を3億回行うこととなる。この場合、全ての入力データを厳密評価部31を用いて評価すると、膨大な演算コストが必要となる。仮に演算コストの制限がなければ、厳密評価部31を用いてもよいが、実際には演算コストの制限があるため、非常に小さな演算コストでの評価が可能な近似評価器27を用いることで、現実的な演算コストで、大量の運用計画案の評価が可能となる。
ステップS45では、シナリオ案集約部36は、近似評価部35の近似評価結果とシナリオ生成条件23とに基づいて、N個のシナリオ案を、複数(ここでは、K個)のシナリオグループに集約する。シナリオグループの数であるシナリオ集約数Kは、シナリオ案数Nよりも十分少ない。
例えば、シナリオ案iと基準計画案jを組合せた入力データを近似評価器27に入力して得られたh番目の評価KPIに対する近似評価結果をy_hijとする。また、h番目の評価KPIの評価重みをw_hとし、評価KPIがH種類定義されているとする。このとき、シナリオ案iの評価KPIに対する影響度を示すリスク特徴量V_iを、V_i={w_h×y_hij}={w_1×y_1i1,w_1×y_1i2,…,w_1×y_1iM,w_2×y_2i1,w_2×y_2i2,…,w_H×y_HiM}と定義すると、シナリオ案集約部36は、各シナリオ案1~Nのリスク特徴量V_1~V_Nを取得することができる。リスク特徴量は、不確実性(リスク)の特徴を表し、リスク特徴量が類似するシナリオ案同士は、「基準計画案に対するリスクの傾向が類似している」ことを示す。シナリオ案集約部36は、各シナリオ案1~Nのリスク特徴量V_1~V_Nと、シナリオ生成条件23に基づいて、N個のシナリオ案をK個のシナリオグループに集約する集約処理を実行する。集約処理は、例えば、K-Means法、主成分分析法又はt-SNE法などのクラスタリング手法を用いて実現できる。
また、以下の方法でシナリオ案が集約されてもよい。つまり、シナリオ案集約部36は、評価KPIの種類ごとにリスク特徴量を分け、h番目の評価KPIについてのシナリオ案iのリスク特徴量を、V_hi={y_hi1,y_hi2,…,y_hiM}と定義する。そして、シナリオ案集約部36は、これらのリスク特徴量V_h1~V_hNとシナリオ生成条件23とに基づいて、評価KPIごとに、N個のシナリオ案をK個のシナリオグループに集約する。このとき、h番目の評価KPIにおけるシナリオ案iが所属するシナリオグループを2進数表現G_hiで表す。2進数表現G_hiは、h番目の評価KPIにおけるシナリオ案iが所属するシナリオグループがZ番目の場合、Z番目の値が1、他の値が0となる。例えば、シナリオグループの数が4、Zが2の場合、2進数表現G_hiは{0,1,0,0}となる。シナリオ案集約部36は、全ての評価KPIに対するシナリオiのリスク特徴量を量G_i={w_1×G_1i,w_2×G_2i,…,w_H×G_Hi}として算出し、このリスク特徴量に基づいて、N個のシナリオ案をK個のシナリオグループに集約する。
ステップS46では、代表シナリオ選択部37は、近似評価部35の近似評価結果に基づいて、シナリオグループごとに、そのシナリオグループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する。ここでは、代表シナリオ選択部37は、K個のシナリオグループのそれぞれから代表シナリオを1つ選択することで、K個の代表シナリオを選択する。
例えば、代表シナリオ選択部37は、シナリオグループごとに、そのシナリオグループに所属している各シナリオ案のリスク特徴量に基づいて、代表シナリオを選択する。具体的には、代表シナリオ選択部37は、各シナリオグループについて、そのシナリオグループに所属するシナリオ案の中から、シナリオ特徴量が最大のシナリオ案を、そのシナリオグループ内で最高リスクのシナリオ案として、代表シナリオに選択する。最高リスクのシナリオ案とは、運用計画案又は基準計画案に対して影響度が最も高いシナリオ案である。また、代表シナリオ選択部37は、各シナリオグループについて、そのシナリオグループに所属するシナリオ案間の距離を算出し、全てのシナリオ案から等距離にある中心点から最も近いシナリオ案を代表シナリオとして選択してもよい。シナリオ案の距離は、例えば、コサイン類似度又はユークリッド距離などである。
ステップS47では、代表シナリオ選択部37は、選択したK個の代表シナリオを含む出力情報を出力して、処理を終了する。
なお、以上説明した全体処理は単なる一例であって、この例に限定されるものではない。例えば、ステップS43では、シナリオ案生成部33は、ステップS42にて生成された各シナリオ案について、近似評価結果が最良となる(つまり、最も高くなる)計画要素の値を任意の探索アルゴリズムを用いて探索し、その探索結果を基準計画案として生成してもよい。この方法で生成された基準計画案は、各シナリオ案に対して最も影響度が低い基準計画案となるため、最終的な運用計画に近くなり、リスク評価の精度を向上させることが可能となる。
また、例えば、ステップS42の処理とステップS43の処理が行われる順番は逆でも
よい。この場合、ステップS42において、シナリオ案生成部33は、ステップS43にて生成された各基準計画案について近似評価結果が最悪となる(つまり、最も低くなる)リスク要素の値を任意の探索アルゴリズムを用いて探索し、その探索結果をシナリオ案として生成してもよい。この方法で生成されたシナリオ案は、各基準計画案に対して最も影響度が高いシナリオ案となるため、リスク評価の精度を向上させることが可能となる。
よい。この場合、ステップS42において、シナリオ案生成部33は、ステップS43にて生成された各基準計画案について近似評価結果が最悪となる(つまり、最も低くなる)リスク要素の値を任意の探索アルゴリズムを用いて探索し、その探索結果をシナリオ案として生成してもよい。この方法で生成されたシナリオ案は、各基準計画案に対して最も影響度が高いシナリオ案となるため、リスク評価の精度を向上させることが可能となる。
以上の処理により数多くのシナリオから特徴的な代表シナリオを選択することが可能となるため、従来のように非常に多くのシナリオ案を評価しなくても、代表シナリオ群を評価することで、多様かつ高リスクな不確実性を評価した運用計画の立案が可能となる。したがって、不確実性を考慮した運用計画の作成時間を短縮することが可能になる。特に本実施形態で選択されたK個の代表シナリオは、M個のシナリオ案から評価KPIに対する影響度の観点から、その傾向が類似したシナリオ案を除外し、最も特徴的かつ互いに異なるシナリオ案を厳選したものである。このため、不確実性を考慮した運用計画の作成時間を短縮すると共に、生成する運用計画の不確実性に対する頑強さ(ロバスト性)も向上させることが可能となる。
図10は、図9のステップS41の近似評価器生成処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS411では、近似評価器生成部32は、学習データを生成するための学習用の複数のシナリオ案である学習用シナリオ案を生成する。例えば、近似評価器生成部32は、学習用シナリオ案を、リスク分布21からランダムサンプリングすることで生成してもよいし、過去のリスク分布からランダムサンプリングすることで生成してもよいし、過去のリスク発生履歴から生成してもよい。
ステップS412では、近似評価器生成部32は、学習データを生成するための学習用の複数の基準計画案である学習用基準計画案を生成する。例えば、近似評価器生成部32は、計画案定義域22からランダムサンプリングすることで生成してもよいし、過去の運用計画案から生成してもよい。
ステップS413では、近似評価器生成部32は、学習用シナリオ案と学習用基準計画案とを組み合わせた学習用の運用計画案ごとに、その学習用の運用計画案を厳密評価部31に入力し、厳密評価部31からの出力を学習用の運用計画案に対する評価KPIとして取得する。このとき、厳密評価部31を使用するため、学習用シナリオ案及び学習用運用計画案は、近似評価器27で評価する評価用のシナリオ案及び基準計画案よりも少ないことが好ましい。例えば、評価KPIが3種類定義され、学習用シナリオ案が1000通りあり、学習用基準計画案が1000通りある場合、厳密評価部31は、評価KPIを算出する演算を300万回行うこととなる。
ステップS414では、近似評価器生成部32は、学習用運用計画案ごとに、その学習用運用計画案と学習用運用計画案に対する評価KPIを1組のサンプルデータとして生成して学習データ25に追加する。この場合、上記の例では、学習データの数は100万となる。
ステップS415では、近似評価器生成部32は、ステップS414にて生成した学習データ25に基づいて、近似評価器27を生成する。このように近似評価器27が生成されるため、近似評価器27を事前に用意しなくてもよくなる。また、基準計画案をx、シナリオ案をs、評価KPIをyとすると、近似評価器27は、次の式1における関数fに相当する。
y≒f(x,s)…(式1)
y≒f(x,s)…(式1)
図11及び図12は、演算装置1の出力情報の一例を示す図である。
図11は、出力情報であるシナリオ生成結果の一例を示す図である。図11に示すシナリオ生成結果50は、フィールド501~504を含む。フィールド501は、シナリオグループ(シナリオGr.)を識別するためのシナリオグループIDを格納する。フィールド502は、シナリオグループの代表シナリオを識別するためのシナリオIDである代表シナリオIDを格納する。フィールド503は、代表シナリオに含まれるシナリオ要素を識別するためのシナリオ要素IDを格納する。フィールド504は、シナリオ要素の値であるシナリオ要素値を格納する。
図12は、出力情報であるシナリオ集約結果の一例を示す図である。図12に示すシナリオ集約結果51は、フィールド511~516を含む。フィールド511は、シナリオグループを識別するためのシナリオグループIDを格納する。フィールド512は、シナリオグループに含まれるシナリオ案を識別するためのシナリオIDを格納する。フィールド513は、基準計画案を識別するための基準計画案IDを格納する。フィールド514は、評価KPIを識別する評価KPIIDを格納する。フィールド515は、フィールド512に格納されたシナリオIDのシナリオ案とフィールド513に格納された基準計画案IDの基準計画案の組み合わせである運用計画案に対するリスク特徴量を格納する。フィールド516は、当該運用計画案に対する厳密評価結果(厳密評価値)が存在する場合、その厳密評価結果を格納する。厳密評価結果は、厳密評価部31にて算出された評価KPIである。
図13~図15は、出力情報に基づく表示画面の一例を示す図である。
図13は、シナリオ案集約部36及び代表シナリオ選択部37の処理結果を表示するためのシナリオ集約結果表示画面の一例を示す図である。図13に示すシナリオ集約結果表示画面60は、シナリオグループごとに、その代表シナリオの近似評価結果、シナリオグループに属するシナリオの近似評価結果の分布、代表シナリオの厳密評価結果などを示す。
図14は、シナリオ案の間の関係を直感的に把握するためのシナリオ分布表示画面の一例を示す図である。図14に示すのシナリオ分布表示画面61は、各シナリオ案の距離関係を保ったまま、各シナリオ案を平面上に描画することで表現している。シナリオ分布表示画面61では、同じシナリオグループに含まれるシナリオ案が同じ記号(例えば、円、四角及び三角など)で示され、さらに各シナリオグループの代表シナリオが示されている。なお、このような平面上への描画方法には、例えば、主成分分析又はt-SNEなどの次元削減手法が用いられる。
図15は、シナリオ案の重みを設定するためのシナリオ重み設定画面の一例を示す図である。図15に示すシナリオ重み設定画面62は、シナリオ重みを設定するための設定部621と、設定したシナリオ重みにて代表シナリオの選択を実行させるための実行ボタン622とを含む。設定部621は、シナリオ案のシナリオIDごとに、そのシナリオ案が所属するシナリオグループのシナリオグループIDと、現在のシナリオ重みと、変更後のシナリオ重みとを示す。
シナリオ重みは、例えば、代表シナリオ選択部37にて代表シナリオを選択するために使用される。例えば、代表シナリオ選択部37は、代表シナリオを選択する際に、シナリオ間の距離として、シナリオ重みに基づく距離(例えば、重み付けユークリッド距離など)を算出する。この場合、シナリオ重みが大きいシナリオ案が代表シナリオとして選択されやすくなる。
(変形例1)
上述した第1の実施形態では、演算装置1は1つのハードウエア装置として説明した。しかしながら、演算装置1は複数のハードウエア装置から構成されてもよいし、各機能が異なるコンピュータによて実現されてもよい。この場合、演算装置1の機能はネットワークを介して互いに接続され、かつ、物理的に離れた場所に存在する複数のハードウエアにより実現されてもよい。
上述した第1の実施形態では、演算装置1は1つのハードウエア装置として説明した。しかしながら、演算装置1は複数のハードウエア装置から構成されてもよいし、各機能が異なるコンピュータによて実現されてもよい。この場合、演算装置1の機能はネットワークを介して互いに接続され、かつ、物理的に離れた場所に存在する複数のハードウエアにより実現されてもよい。
(第2の実施形態)
以下、図16~図17参照しながら本開示の第2の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態は、主にユーザが指定したシナリオ案を入力可能な点で第1の実施形態と異なる。
以下、図16~図17参照しながら本開示の第2の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態は、主にユーザが指定したシナリオ案を入力可能な点で第1の実施形態と異なる。
図16は、第2の実施形態における演算装置1Aの構成を示す構成図である。図16に示す演算装置1Aは、図2に示した第1の実施形態の演算装置1の構成に加えて、記憶部13がユーザ指定シナリオ情報70をさらに格納する点で異なる。
ユーザ指定シナリオ情報70は、シナリオ案生成部33にて生成されるシナリオ案の少なくとも一部を指定する指定情報である。ユーザ指定シナリオ情報70にてN‘個のシナリオ案が指定された場合、シナリオ案生成部33は、ユーザ指定シナリオ情報70にて指定されたN’個のシナリオをシナリオ案として登録し、さらに残りのN-N’個のシナリオ案をリスク分布21に基づいて生成する。
図17は、ユーザ指定シナリオ情報70の一例を示す図である。図17に示すユーザ指定シナリオ情報70は、フィールド701~703を含む。フィールド701は、ユーザにて指定されたシナリオである指定シナリオを識別するためのシナリオIDを格納する。フィールド702は、指定シナリオに含まれるシナリオ要素を識別するためのシナリオ要素IDを格納する。フィールド703は、シナリオ要素の値であるシナリオ要素値を格納する。
以上説明したように本実施形態によれば、シナリオ案生成部33は、ユーザから指定されたシナリオ案を含む所定個(N個)のシナリオ案を生成する。したがって、重要なシナリオ案などを考慮することが可能となるため、不確実性に対する頑強さをより向上させることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、図18~図20を参照しながら本開示の第3の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態は、主に、演算処理中に、厳密評価部31の評価結果を用いて、近似評価部35内の近似評価器27を逐次更新することで、近似評価器27の精度を向上させる点で第1の実施形態と異なる。
以下、図18~図20を参照しながら本開示の第3の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態は、主に、演算処理中に、厳密評価部31の評価結果を用いて、近似評価部35内の近似評価器27を逐次更新することで、近似評価器27の精度を向上させる点で第1の実施形態と異なる。
図18は、第2の実施形態における演算装置1Bの構成を示す構成図である。図18に示す演算装置1Bは、図2に示した第1の実施形態の演算装置1の構成に加えて、記憶部13に近似誤差評価条件81をさらに格納し、また、機能的な構成として近似誤差評価部82及び近似評価器更新部83をさらに備える。
近似誤差評価条件81は、厳密評価結果と近似評価結果との誤差である近似誤差を評価するための評価条件を示す。
図19は、近似誤差評価条件81の一例を示す図である。図19に示す近似誤差評価条件81は、評価条件として、計算時間上限Tと許容近似誤差幅εとを含む。計算時間上限Tは、代表シナリオの選択に係る処理時間の許容上限値である。許容近似誤差幅εは、近似誤差の許容値である。
近似誤差評価部82は、代表シナリオ選択部37にて選択された代表シナリオと、基準計画案生成部34にて生成された基準計画案のいずれかとを組み合わせた確認用の運用計画案の厳密評価結果と近似評価結果との誤差である近似誤差を評価する誤差評価部である。近似評価器更新部83は、近似誤差評価部82の評価結果に基づいて、近似評価器27を更新する更新部である。
図20は、演算装置1Bによる全体処理を説明するためのフローチャートである。
先ず、第1の実施形態の全体処理におけるステップS41~S46の処理(図9参照)が実行され、その後、ステップS71の処理が実行される。
ステップS71は、厳密評価部31は、ステップS46にて生成された代表シナリオiと、任意の基準計画案jとを組み合わせた確認用の運用計画案を評価した評価KPIを厳密評価結果として算出する。ここで、h番目の評価KPIについての厳密評価結果をY_hijと定義する。このとき、厳密評価部31の演算は、代表シナリオiと基準計画案のいずれか1以上との組み合わせについて実施されればよい。つまり、厳密評価部31の演算は、代表シナリオiと全ての基準計画案との組合せについて実施されてもよいし、代表シナリオiと一部の基準計画案との組み合わせについて実施されてもよい。
ステップS72では、近似誤差評価部72は、各評価KPIについて、ステップS71にて計算された厳密評価結果Y_hijと、ステップS44にて計算された近似評価結果y_hijとの近似誤差を評価し、その近似誤差が近似誤差評価条件81を満たしているかを判断する。
近似誤差eは、例えば、平均絶対誤差率である。この場合、近似誤差eは、以下の式2で定義される。
e=ΣE[|Y_hij-y_hij|]…(式2)
ここで、|x|はxの絶対値を表し、E[x]はxの平均値を表す。この場合、許容近似誤差幅εは、近似誤差e(平均絶対誤差率)の上限値である近似誤差上限値を示す。また、近似誤差評価部72は、近似誤差eが近似誤差上限値よりも小さいか否かと、この時点までの計算時間(ステップS41又はS42の処理が実行されてから現時点までの時間)が計算時間上限Tよりも大きいか否かとを判断する。
e=ΣE[|Y_hij-y_hij|]…(式2)
ここで、|x|はxの絶対値を表し、E[x]はxの平均値を表す。この場合、許容近似誤差幅εは、近似誤差e(平均絶対誤差率)の上限値である近似誤差上限値を示す。また、近似誤差評価部72は、近似誤差eが近似誤差上限値よりも小さいか否かと、この時点までの計算時間(ステップS41又はS42の処理が実行されてから現時点までの時間)が計算時間上限Tよりも大きいか否かとを判断する。
近似誤差評価部72は、近似誤差eの合計値が近似誤差上限値よりも小さい場合、又は、計算時間tが計算時間上限Tよりも大きい場合、近似誤差評価条件81を満たすと判断して、図9で説明したステップS47の処理に進む。また、近似誤差評価部72は、近似誤差eの合計値が近似誤差上限値以上の場合、及び、計算時間tが計算時間上限T未満の場合、ステップS73の処理に進む。
ステップS73では、近似評価器更新部63は、ステップS71で計算した評価用の運用計画案の厳密評価結果Y_hijとその評価用の運用計画案との組み合わせをサンプルとして学習データ25に追加する。そして、近似評価器更新部63は、その学習データを用いて近似評価器27を更新し、ステップS42の処理に戻る。
この更新処理は、例えば、追加されたサンプルを含む学習データ25全体を用いてステップS41で説明した近似評価器生成処理と同様な処理が再度実行されることで実現されてもよい。また、更新処理は、処理の高速化のために、追加されたサンプルとそれに類似するサンプルのみを用いて行われてもよい。また、更新処理は、近似評価器27の一部のパラメータのみを更新可能として、学習データ25を用いて行われてもよい。
以上説明したように本実施形態によれば、近似誤差が大きい場合、厳密評価結果を用いて近似評価器27を更新することが可能となるため、近似誤差が小さくなるように近似評価器27を更新することが可能となる。したがって、近似評価器27による評価性能を向上させることが可能となる。
なお、上述した各実施形態及び変形例において、機能ブロックの構成は単なる一例である。別々の機能ブロックとして示したいくつかの機能構成を一体に構成してもよいし、1つの機能ブロック図で表した構成を2以上の機能に分割してもよい。また各機能ブロックが有する機能の一部を他の機能ブロックが備える構成としてもよい。
また、上述した各実施形態及び変形例において、プログラムはROM12に格納されるとしたが、プログラムは記憶部13に格納されていてもよい。また、演算装置1が不図示の入出力インタフェースを備え、必要なときに入出力インタフェースと演算装置1が利用可能な媒体を介して、他の装置からプログラムが読み込まれてもよい。ここで媒体とは、例えば入出力インタフェースに着脱可能な記憶媒体、又は通信媒体、すなわち有線、無線、光などのネットワーク、又は当該ネットワークを伝搬する搬送波やディジタル信号、を指す。また、プログラムにより実現される機能の一部又は全部がハードウエア回路やFPGAにより実現されてもよい。
上述した各実施形態及び変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上記では、種々の実施形態及び変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる
1、1A、1B:演算装置 11:CPU 12:ROM 13:記憶部 14:メモリ 21:リスク分布 22:計画案定義域 23:シナリオ生成条件 24:KPI指定情報 25:学習データ 26:近似評価器情報 27:近似評価器 31:厳密評価部 32:近似評価器生成部 33:シナリオ案生成部 34:基準計画案生成部 35:近似評価部 36:シナリオ案集約部 37:代表シナリオ選択部 50:シナリオ生成結果 51:シナリオ集約結果 60:シナリオ集約結果表示画面 61:シナリオ分布表示画面 62:シナリオ重み設定画面 63:近似評価器更新部 70:ユーザ指定シナリオ情報 72:近似誤差評価部 81:近似誤差評価条件 82:近似誤差評価部 83:近似評価器更新部
Claims (10)
- 立案対象に対する運用計画の立案を支援する演算装置であって、
前記立案対象に対する不確実性に関する不確実性パラメータの値を確率で表現した不確実性情報に基づいて、前記不確実性パラメータの取り得る値を示す複数のシナリオ案を生成するシナリオ案生成部と、
前記不確実性パラメータとは異なる前記立案対象に関する確定的パラメータの値の範囲を示す定義域情報に基づいて、前記確定的パラメータの取り得る値を示す複数の基準計画案を生成する基準計画案生成部と、
前記シナリオ案と前記基準計画案との組み合わせである運用計画案を評価する厳密評価器にて複数の学習用の前記運用計画案を評価した厳密評価結果を学習した近似評価器を用いて、複数の評価用の前記運用計画案を評価した近似評価結果を取得する近似評価部と、
前記近似評価結果に基づいて、前記シナリオ案を複数のグループに集約する集約部と、
前記近似評価結果に基づいて、前記グループごとに、当該グループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する選択部と、を有する演算装置。 - 学習用の前記シナリオ案及び学習用の前記基準計画案の組み合わせを前記学習用の運用計画案として前記厳密評価器に評価させて、前記近似評価器を生成する近似評価器生成部をさらに有する、請求項1に記載の演算装置。
- 前記集約部は、前記近似評価結果に基づいて、前記シナリオ案ごとに、当該シナリオ案の前記近似評価結果に対する影響度を算出し、当該影響度に基づいて、前記シナリオ案を複数のグループに集約する、請求項1に記載の演算装置。
- 前記選択部は、前記グループごとに、当該グループに所属しているシナリオ案の影響度に基づいて、前記代表シナリオを選択する、請求項3に記載の演算装置。
- 前記シナリオ案生成部は、複数の前記基準計画案のそれぞれについて、前記近似評価結果が最も低くなる前記不確実性パラメータの値を探索し、当該探索結果を前記シナリオ案として生成する、請求項1に記載の演算装置。
- 前記基準計画案生成部は、複数の前記シナリオ案のそれぞれについて、前記近似評価結果が最も高くなる前記確定的パラメータの値を探索し、当該探索結果を前記基準計画案として生成する、請求項1に記載の演算装置。
- 前記シナリオ案生成部は、ユーザから指定されたシナリオ案を含む所定個のシナリオ案を生成する、請求項1に記載の演算装置。
- 前記代表シナリオと前記基準計画案のいずれかとを組み合わせた確認用の運用計画案の前記厳密評価結果と前記近似評価結果との誤差を評価する誤差評価部と、
前記誤差評価部の評価結果に基づいて、前記近似評価器を更新する更新部とを有する、請求項1に記載の演算装置。 - 立案対象に対する運用計画の立案を支援する演算装置による計画立案支援方法であって、
前記立案対象に対する不確実性関する不確実性パラメータの値を確率で表現した不確実性情報に基づいて、前記不確実性パラメータの取り得る値を示す複数のシナリオ案を生成し、
前記不確実性パラメータとは異なる前記立案対象に関する確定的パラメータの値の範囲を示す定義域情報に基づいて、前記確定的パラメータの取り得る値を示す複数の基準計画案を生成する基準計画案生成し、
前記シナリオ案と前記基準計画案との組み合わせである運用計画案を評価する厳密評価器にて複数の学習用の前記運用計画案を評価した厳密評価結果を学習した近似評価器を用いて、複数の評価用の前記運用計画案を評価した近似評価結果を取得し、
前記近似評価結果に基づいて、前記シナリオ案を複数のグループに集約し、
前記近似評価結果に基づいて、前記グループごとに、当該グループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する、計画立案支援方法。 - 立案対象に対する運用計画の立案を支援するコンピュータに、
前記立案対象に対する不確実性関する不確実性パラメータの値を確率で表現した不確実性情報に基づいて、前記不確実性パラメータの取り得る値を示す複数のシナリオ案を生成するシナリオ案生成部と、
前記不確実性パラメータとは異なる前記立案対象に関する確定的パラメータの値の範囲を示す定義域情報に基づいて、前記確定的パラメータの取り得る値を示す複数の基準計画案を生成する基準計画案生成部と、
前記シナリオ案と前記基準計画案との組み合わせである運用計画案を評価する厳密評価器にて複数の学習用の前記運用計画案を評価した厳密評価結果を学習した近似評価器を用いて、複数の評価用の前記運用計画案を評価した近似評価結果を取得する近似評価部と、
前記近似評価結果に基づいて、前記シナリオ案を複数のグループに集約する集約部と、
前記近似評価結果に基づいて、前記グループごとに、当該グループに所属しているシナリオ案のいずれかを代表シナリオとして選択する選択部と、を実現させるためのプログラム。
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