JP2024072092A - 半導体モジュール及び半導体装置 - Google Patents

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佳典 小田
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Abstract

【課題】配線板の導体パターンと端子とを接合材で接合する際に接合材と端子との接合面積を十分に確保でき、かつ接合材の濡れ広がりを抑制することができるようにする。【解決手段】半導体モジュール(2)は、配線板(5)と、接合材(S4)により配線板の導体パターン(504)と接合される端子(8C)とを備え、端子は、下面が導体パターンと向かい合う第1の部位(800)と、導体パターンから遠ざかる方向に延伸する第2の部位(850)と、前記第1の部位と前記第2の部位とを接続する接続部位(890)と、を含み、端子の第1の部位は、下面(812)から上面(811)まで貫通する溝(802)又は貫通穴(830)によって分岐されることで、各々が前記接続部位側の端部(810)から反対側の端部(801)に向かって延伸する複数の歯部(820、821)を有し、接合材の一部が、第1の部位の隣接する歯部の間に進入している。【選択図】図5

Description

本発明は、インバータ装置等に用いられる半導体モジュール及び半導体装置に関する。
インバータ装置等の電力変換装置には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)等の半導体素子を搭載した回路板を有する半導体装置を備えるものがある。回路板は、絶縁基板の表面に導体パターンが設けられた配線板と、配線板上に配置される半導体素子等の回路部品とを含む。
この種の半導体装置には、はんだ等の接合材により、配線板の導体パターン上に側面視でL字形の端子が接合されているものがある。それらの半導体装置においては、配線板の導体パターンの端部まで接合材が濡れ広がることにより、接合工程の冷却時に、配線板の導体パターン及び接合材と、配線板の絶縁基板との線膨張係数の差に起因する応力が接合材と絶縁基板との界面に集中することにより絶縁基板にクラックが発生する。
上述したクラックの発生を抑制する方法の1つとして、例えば、特許文献1には、接合部と立ち上がり部とを有し、接合部が絶縁回路基板に接合されている電極端子を、接合部の幅が立ち上がり部の幅よりも大きい形状にした半導体装置が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、導体パターンに対して硬ろう材を介して接合した電極端子が、導体パターンにおける単位面積当たりの熱容量よりも大きい単位面積当たりの熱容量を有するようにした半導体装置が記載されている。
また、例えば、特許文献3には、ケースに固定される固定部と、ケース内において配線基板にはんだにより接合された平面部とを有する電極端子が、平面部の上面に凹部が設けられ、平面部の下面から凹部の底面に達する貫通孔が設けられており、はんだが貫通孔内と凹部と底面上にも延在するようにした半導体装置が記載されている。
また、例えば、特許文献4には、先端部が複数の並行した突片として叉状にされており、突片とはんだ付けされる基盤回路面との間に間隔を生じさせる段差が形成されたはんだ付け端子が記載されている。
また、例えば、特許文献5には、外装樹脂ケースにインサート成形した端子フレームの終端からケース内方に引き出したインナリード脚片を回路ブロックの基板上にはんだ付けした半導体装置が記載されている。
また、例えば、特許文献6には、一端が信号パッドにはんだ層を介して接合された信号端子に、他端側からはんだ層に隣接する凹部が設けられており、凹部の底面に信号端子の長手方向に沿って溝が形成されている半導体装置が記載されている。
特開2015-201505号公報 国際公開第2017/208941号 特開2015-90965号公報 特開昭60-236467号公報 特開平10-173126号公報 特開2020-113582号公報
上述した技術では、接合材により導体パターンと端子とを接合する工程における冷却時等に配線板の絶縁基板に生じるクラックを抑制することができる。しかしながら、はんだ等の接合材と端子との接合面積を十分に確保され、かつ溶融した接合材の濡れ広がりを抑制するように接合することが難しい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、配線板の導体パターンと端子とを接合材で接合する際に接合材と端子との接合面積を十分に確保でき、かつ接合材の濡れ広がりを抑制することを目的の1つとする。
本発明の一態様の半導体モジュールは、絶縁基板上に導体パターンが配置された配線板と、接合材により前記導体パターンと接合される端子とを備え、前記端子は、下面が前記導体パターンと向かい合う第1の部位と、前記導体パターンから遠ざかる方向に延伸する第2の部位と、前記第1の部位と前記第2の部位とを接続する接続部位と、を含み、前記端子の前記第1の部位は、前記下面から前記下面とは反対側の上面まで貫通する溝又は貫通穴によって分岐されることで、各々が前記接続部位の端部から反対側の端部に向かって延伸する複数の歯部を有し、前記接合材の一部が、前記第1の部位の隣接する歯部の間に進入している。
本発明によれば、配線板の導体パターンと端子とを接合材で接合する際に接合材と端子との接合面積を十分に確保でき、かつ接合材の濡れ広がりを抑制することができる。
一実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す上面図である。 図1の半導体装置のA-A’線断面図である。 一実施の形態に係る半導体モジュールを適用することができるインバータ装置の構成例を説明する等価回路図である。 図1の領域Rを拡大して示す部分上面図である。 図4のB-B’線断面図である。 本実施の形態に係る端子の部位の定義を説明する部分側面図である。 端子における第1の部位の形状の第1の変形例を説明する部分上面図である。 端子における第1の部位の形状の第2の変形例を説明する部分上面図である。 端子における第1の部位の形状の第3の変形例を説明する部分上面図である。 端子における第1の部位の形状の第4の変形例を説明する部分上面図である。 端子における第1の部位の形状の第5の変形例を説明する部分上面図である。 図11のC-C’線断面図である。 図11及び図12に例示した端子の形成方法の例を説明する部分上面図である。 端子における第1の部位の形状の第6の変形例を説明する部分断面図である。 端子における第1の部位の形状の第7の変形例を説明する部分断面図である。 端子を接合する接合材の濡れ広がりを抑制する別の例を説明する部分上面図である。 図16のD-D’線断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、参照する各図におけるX、Y、Zの各軸は、例示する半導体装置等における平面や方向を定義する目的で示されており、X、Y、Zの各軸は互いに直交し、右手系を成している。以下の説明では、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、Z方向を上下方向と呼ぶことがある。また、X軸及びY軸を含む面をXY面と呼び、Y軸及びZ軸を含む面をYZ面と呼び、Z軸及びX軸を含む面をZX面と呼ぶことがある。これらの方向(前後左右上下方向)や面は、説明の便宜上用いる文言であり、半導体装置の取付姿勢によっては、XYZ方向のそれぞれとの対応関係が変わることがある。例えば、半導体装置の放熱面側(冷却器側)を下面側とし、その反対側を上面側と呼ぶことにする。また、本明細書において、平面視は、半導体装置等の上面又は下面(XY面)をZ方向からみた場合を意味する。また、各図における縦横比や各部材同士の大小関係は、あくまで模式的に表されており、実際に製造される半導体装置等における関係とは必ずしも一致しない。説明の便宜上、各部材同士の大小関係を誇張して表現している場合も想定される。
また、以下の説明で例示する半導体装置は、例えば、産業用又は車載用モータのインバータ装置等の電力変換装置に適用されるものである。このため、以下の説明では、既知の半導体装置と同一の、又は類似した構成、機能、及び動作等についての詳細な説明を省略する。
図1は、一実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す上面図である。図2は、図1の半導体装置のA-A’線断面図である。図1では、ケース内に充填される封止材を省略している。また、図2では、ケース内に充填される封止材の断面を示すハッチングを省略している。
図1及び図2に例示したように、本実施の形態に係る半導体装置1は、冷却器3の上面に半導体モジュール2を配置して構成される。なお、半導体モジュール2に対して、冷却器3は任意の構成である。
冷却器3は、半導体モジュール2の熱を外部に放出するものであり、全体として直方体形状を有している。特に図示はしないが、冷却器3は、平板状の基部の下面側に複数のフィンを設け、これらのフィンをウォータジャケットに収容して構成される。なお、冷却器3の形状及び構成は、これに限らず適宜変更が可能である。
半導体モジュール2は、ベース4、配線板5、半導体素子6A~6D、ケース7、端子8A~8E、接合材S1~S3、ボンディングワイヤ9A~9D、並びに封止材10を含む。図1には、説明を簡単にするために、単一の半導体モジュール2のみを例示している。本実施の形態に係る半導体装置1は、図1に例示した半導体モジュール2を複数有するものであってもよい。例えば、半導体装置1が三相インバータ回路を構成するものである場合、半導体装置1は、図3を参照して後述するように、各々が図1に例示した半導体モジュール2であるU相、V相、W相のインバータ回路を有する。
ベース4は、半導体素子6A~6D等が実装された配線板5を載置する基板であり、例えば、銅板やアルミニウム板等の金属板である。配線板5は、絶縁基板501と、絶縁基板501の上面に設けられた導体パターン502~506と、絶縁基板501の下面に設けられた導体パターン507とを含む。配線板5は、例えば、DCB(Direct Copper Bonding)基板やAMB(Active Metal Brazing)基板であり得る。配線板5は、積層基板と呼ばれてもよい。配線板5は、絶縁基板501の下面に設けられた導体パターン507をベース4と向かい合わせにし、はんだ等の接合材S1により導体パターン507をベース4と接合してベース4上に載置される。金属板からなるベース4は、半導体素子6A~6Dで発生し配線板5を介して伝達された熱を、冷却器3に伝導させる。この種のベース4は、放熱板、放熱層と呼ばれてもよい。放熱板であるベース4は、例えば、サーマルグリスやサーマルコンパウンドなどの熱伝導材を介して冷却器3の上面に配置されてもよい。また、半導体装置1は、ベース4を省略し、配線板5の導体パターン507を冷却器3に接続する構成としてもよい。
絶縁基板501は、特定の基板に限定されない。絶縁基板501は、例えば、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)、酸化アルミニウム(Al)と酸化ジルコニウム(ZrO)等のセラミックス材料によって形成されたセラミックス基板であってよい。絶縁基板501は、例えば、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂を成形した基板、ガラス繊維等の基材に絶縁樹脂を含侵させた基板、平板状の金属コアの表面を絶縁樹脂でコーティングした基板等であってもよい。
絶縁基板501の上面に設けられた導体パターン502~506は、配線部材として用いられる導電部材であり、例えば、銅やアルミニウム等の金属板によって形成される。絶縁基板501の上面に設けられた導体パターン502~506は、導体層、導体板、又は配線パターンと呼ばれてもよい。以下の説明では、導体パターン502~506を区別する場合には、それぞれを、第1の導体パターン502、第2の導体パターン503、第3の導体パターン504、第4の導体パターン505、第5の導体パターン506と記載する。
第1の導体パターン502は、半導体素子6Aの下面の電極(図示せず)と接合材S2により接合され、半導体素子6Bの下面の電極(図示せず)と接合材S3により接合されている。接合材S2及びS3は、はんだ等の周知の接合材である。半導体素子6Aは、例えば、スイッチング素子であり、半導体素子6Bは、例えば、ダイオード素子である。半導体素子6Aの上面には、図示しない主電極及び制御電極が設けられている。半導体素子6Aの上面の主電極は、ボンディングワイヤ9Aにより、第2の導体パターン503、及び半導体素子6Bの上面の電極(図示せず)と電気的に接続される。図1には4本のボンディングワイヤ9Aが示されているが、ボンディングワイヤ9Aの数はこれに限定されない。半導体素子6Aの上面の制御電極は、ゲート電極であり、ボンディングワイヤ9Bにより、第3の導体パターン504と電気的に接続される。
第1の導体パターン502上の半導体素子6A及び6Bは、図3を参照して後述するインバータ装置11の電気回路(インバータ回路)における上アーム1103を構成する。第1の導体パターン502における半導体素子6A及び6Bが実装された領域の外側にはパッド部P1が設けられており、パッド部P1には、端子8Aがはんだ等の接合材により接続されている。端子8Aは、第1の導体パターン502を介して、上アーム1103のコレクタ電極を外部の電源正電位点(P端子)に接続する導電部品であり、主端子と呼ばれてもよい。また、半導体素子6Aの上面の制御電極(ゲート電極)と電気的に接続される第3の導体パターン504は、ボンディングワイヤ9Bの一端が接続された領域とは異なる領域にパッド部P3が設けられており、パッド部P3には、端子8Cがはんだ等の接合材により接続されている。端子8Cは、上アーム1103のゲート電極を外部のゲート信号入力端に接続する導電部品であり、補助端子と呼ばれてもよい。端子8Cは、例えば、図3を参照して後述するインバータ装置11の制御部1102に接続される。
第2の導体パターン503は、半導体素子6Cの下面の電極と接合材により接合され、半導体素子6Dの下面の電極と接合材により接合されている。半導体素子6Cは、例えば、スイッチング素子であり、半導体素子6Dは、例えば、ダイオード素子である。半導体素子6Cの上面には、図示しない主電極及び制御電極が設けられている。半導体素子6Cの上面の主電極は、ボンディングワイヤ9Cにより、第4の導体パターン505、及び半導体素子6Dの上面の電極(図示せず)と電気的に接続される。図2には4本のボンディングワイヤ9Cが示されているが、ボンディングワイヤ9Cの数はこれに限定されない。半導体素子6Cの上面の制御電極は、ゲート電極であり、ボンディングワイヤ9Dにより、第5の導体パターン506と電気的に接続される。
第2の導体パターン503上の半導体素子6C及び6Dは、図3を参照して後述するインバータ装置11の電気回路(インバータ回路)における下アーム1104を構成する。第2の導体パターン503における半導体素子6C及び6Dが実装された領域の外側にはパッド部P2が設けられており、パッド部P2には、端子8Bがはんだ等の接合材により接続されている。端子8Bは、第2の導体パターン503を介して下アーム1104のコレクタ電極を、及び第1の導体パターン502を介して上アーム1103のエミッタ電極を、図3を参照して後述するインバータ装置11の出力端(OUT端子)に接続する導電部品であり、主端子と呼ばれてもよい。また、半導体素子6Cの上面の制御電極(ゲート電極)と電気的に接続される第5の導体パターン506は、ボンディングワイヤ9Dの一端が接続された領域とは異なる領域にパッド部P5が設けられており、パッド部P5には、端子8Eがはんだ等の接合材により接続されている。端子8Eは、下アーム1104のゲート電極を外部のゲート信号入力端に接続する導電部品であり、補助端子と呼ばれてもよい。端子8Eは、例えば、図3を参照して後述するインバータ装置11の制御部1102に接続される。
第4の導体パターン505は、上述のように、ボンディングワイヤ9Cにより、下アーム1104を構成する半導体素子6Cの上面の主電極及び半導体素子6Dの上面の電極と接続される。第4の導体パターン505は、ボンディングワイヤ9Cの一端が接続された領域とは異なる領域にパッド部P4が設けられており、パッド部P4には、端子8Dがはんだ等の接合材により接続されている。端子8Dは、第4の導体パターン505を介して、下アーム1104のエミッタ電極を外部の電源正電位点(N端子)に接続する導電部品であり、主端子と呼ばれてもよい。
絶縁基板501の下面に設けられた導体パターン507は、配線板5に搭載された半導体素子6A~6Dで発生した熱をベース4に伝導させる放熱部材として用いられる導電部材である。このような導体パターン507は、例えば、銅やアルミニウム等の金属板によって形成される。絶縁基板501の下面に設けられた、放熱部材として機能する導体パターン507は、放熱層、放熱板、又は放熱パターンと呼ばれてもよい。
半導体素子6A~6Dを実装した配線板5を載置したベース4は、配線板5を載置した面を上向きにしてケース7の下面に取り付けられる。ケース7は、上面及び下面が開口した四角管形状の絶縁部材であり、ベース4に載置された配線板5、及び配線板5上の半導体素子6A~6D等は、ケース7の絶縁部材における中空部に収容される。ケース7は、配線板5の導体パターンに設けられた上述のパッド部P1~P5のそれぞれと、又は各パッド部P1~P5に接続された端子8A~8Eのそれぞれと、電気的に接続される外部端子が絶縁部材と一体的に形成されていてもよい。
上述したスイッチング素子である半導体素子6A、6Cは、例えば、SiC(Silicon carbide)、IGBT、パワーMOSFET、BJT(Bipolar Junction Transistor)等で構成されてよい。また、上述したダイオード素子である半導体素子6B、6Dは、例えば、FWD(Free Wheeling Diode)、SBD(Schottky Barrier Diode)、JBS(Junction Barrier Schottky)ダイオード、MPS(Merged PN Schottky)ダイオード、PNダイオード等で構成されてよく、その形成基板はSi(Silicon)でもよく、SiCでもよい。
上アーム1103のスイッチング素子とダイオード素子は上述した別個の半導体素子6Aと6Bの組み合わせに限定されず、同様に、下アーム1104のスイッチング素子とダイオード素子は上述した別個の半導体素子6Cと6Dの組み合わせに限定されない。上アーム1103のスイッチング素子とダイオード素子、及び下アーム1104のスイッチング素子とダイオード素子は、それぞれ、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子とFWD(Free Wheeling Diode)素子の機能を一体化したRC(Reverse Conducting)-IGBT素子で構成されてもよい。また、SiC-MOS(Silicon Carbide-MOS)素子とSiC-FWD(SiC-Free Wheeling Diode)素子の機能を一体化したRC(Reverse Conducting)-SiC-MOS素子で構成されてもよい。更に、半導体素子として逆バイアスに対して十分な耐圧を有するRB(Reverse Blocking)-IGBT等を用いてもよい。半導体素子の形状、配置数、配置箇所等は適宜変更が可能である。配線板5の上面側に設けられる配線部材としての導体パターンのレイアウトは、搭載される半導体素子の種類、形状、配置する数、配置箇所等に応じて変更される。
スイッチング素子がIGBT素子の場合、上述のように、半導体素子6A、6Cの下面側の主電極はコレクタ電極と呼ばれ、上面側の主電極はエミッタ電極と呼ばれる。スイッチング素子がMOSFET素子の場合、半導体素子6A、6Cの下面側の主電極はドレイン電極と呼ばれてもよく、上面側の主電極はソース電極と呼ばれてもよい。また、半導体素子6A、6Cの上面に設けられる制御電極は、ゲート電極と、補助電極とを含んでもよい。例えば、補助電極は、上面側の主電極と電気的に接続され、ゲート電位に対する基準電位となる補助エミッタ電極あるいは補助ソース電極であってよい。また、補助電極は、半導体モジュール2を有するインバータ装置11等に含まれることがある温度センス部と電気的に接続され、半導体素子6A、6Cの温度を測定する温度センス電極であってよい。半導体素子6A、6Cの上面に形成されたこれらの電極(主電極、並びにゲート電極及び補助電極を含む制御電極)は、総じて上面電極と呼ばれてもよい。
上述した端子8A~8Eは、それぞれ、銅板等の金属板をL字型に折り曲げて形成したものであり、リード、リードフレーム、金属配線板と呼ばれてもよい。端子8A~8Eは、上述したように、導体パターンのパッド部P1~P5にはんだ等の接合材によりそれぞれ接続される。
ケース7の中空部に収容された半導体素子6A~6D、端子8A~8E、ボンディングワイヤ9A~9D等は、封止材10により封止される。封止材10は、単一の絶縁材料であってもよいし、組成(特性)が異なる複数種類の絶縁材料の組み合わせであってもよい。例えば、封止材10は、半導体素子6A~6D、端子8A~8E等の表面をコーティングするポリアミド等からなるコーティング層と、ケース7の中空部に充填されるエポキシ樹脂やシリコーンゲル等の充填材との組み合わせであってもよい。また、ケース7の上面には、図2には示していない、ケース7の開口端を覆う蓋部材や第2の冷却器が設けられてもよい。
図3は、一実施の形態に係る半導体モジュールを適用することができるインバータ装置の構成例を説明する等価回路図である。
図3には、電圧形の三相インバータ装置11における回路構成の一例を示している。三相インバータ装置11は、変換回路として動作する3つの半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)と、平滑コンデンサ1101と、制御部1102とを含む。半導体モジュール2(U)は、直流を交流に変換し、U相の交流として出力する。半導体モジュール2(V)は、直流を交流に変換し、V相の交流として出力する。半導体モジュール2(W)は、直流を交流に変換し、W相の交流として出力する。本明細書では三相交流における3つの相をU相、V相、W相と呼ぶが、他の呼び方であってもよい。
三相インバータ装置11は、3つの半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)と、平滑コンデンサ1101とが並列に接続されている。図3に等価回路で例示した、3つの半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)の各々の回路構成は、図1及び図2を参照して上述した1つの半導体モジュール2の回路構成と対応する。図3に例示した三相インバータ装置11では、3つの半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)が、例えば、図1におけるY方向に沿って配置されている。
三相インバータ装置11は、直流電源12の正極を接続する第1の入力端IN(P)と、直流電源12の負極を接続する第2の入力端IN(N)と、三相交流を出力する出力端OUT(U)、OUT(V)、OUT(W)とを有する。
半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)の各々は、上アーム1103の半導体素子6Aのコレクタ電極が、端子8Aを介して第1の入力端IN(P)に接続される。また、半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)の各々は、下アーム1104の半導体素子6Cのエミッタ電極が、端子8Dを介して第2の入力端IN(N)に接続される。
半導体モジュール2(U)における上アーム1103の半導体素子6Aのエミッタ電極と下アーム1104の半導体素子6Cのコレクタ電極は、端子8Bを介して、三相交流におけるU相の交流を出力する出力端OUT(U)に接続される。半導体モジュール2(V)における上アーム1103の半導体素子6Aのエミッタ電極と下アーム1104の半導体素子6Cのコレクタ電極は、端子8Bを介して、三相交流におけるV相の交流を出力する出力端OUT(V)に接続される。半導体モジュール2(W)における上アーム1103の半導体素子6Aのエミッタ電極と下アーム1104の半導体素子6Cのコレクタ電極は、端子8Bを介して、三相交流におけるW相の交流を出力する出力端OUT(W)に接続される。各半導体モジュール2(U)、2(V)、及び2(W)が出力する交流は、制御部1102から端子8Cを介して上アーム1103の半導体素子6Aのゲートに印加する制御信号、及び端子8Eを介して下アーム1104の半導体素子6Cのゲートに印加する制御信号により、位相が互いに120度ずつずれるように制御される。インバータ装置11の出力端OUT(U)、OUT(V)、OUT(W)には、交流で動作する負荷(例えば、交流モータ)13が接続される。
なお、本実施の形態の半導体モジュール2を含むインバータ装置11の回路構成は、図3に例示した回路構成に限定されない。また、本実施の形態の半導体モジュール2を含むインバータ装置11の動作も特定の動作に限定されない。
更に、図3を参照して上述したインバータ装置11は、本実施の形態に係る半導体モジュール2が適用される半導体装置の例示に過ぎない。
図4は、図1の領域Rを拡大して示す部分上面図である。図5は、図4のB-B’線断面図である。図6は、本実施の形態に係る端子の部位の定義を説明する部分側面図である。なお、図5には、配線板5の一部分と、配線板上の端子8Cと、接合材S4のみを示している。また、図6には、図4に例示した端子8CをY方向負側から見た側面図を示している。
図4及び図5に例示したように、本実施の形態の半導体モジュール2における第3の導体パターン504のパッド部P3には、端子8Cがはんだ等の接合材S4により接続される。端子8Cは、上述したインバータ装置11における上アーム1103のゲート電極であり得る、半導体素子6Aの上面の制御電極を、外部のゲート信号入力端(例えば、制御部1102)に接続する導電部品である。
本実施の形態に係る端子8Cは、図6に例示したように、銅板等の金属板をL字形に折り曲げたものである。以下の説明では、端子8Cのうちの、図6における点線の四角で囲まれた折り曲げ部位890から第1の方向(X方向正側)に延伸している部位を第1の部位800とし、折り曲げ部位890から第2の方向(Z方向正側)に延伸している部位を第2の部位850とする。端子8Cの折り曲げ部位890は、第1の部位800と第2の部位850とが接続する接続部位890と言い換えることができる。図4に示した端子8cにおける接続部位890は、第2の部位850の下方に、第2の部位850と重なって存在する。図4及びその他の図面における符号「850(890)」は、第2の部位850と、第2の部位850の下方の第2の部位850と重なっている接続部位890とを示す。
端子8Cは、第1の部位800の延伸方向が導体パターン504の上面に沿った方向になり、第2の部位850の延伸方向が導体パターン504の上面から離間する上方向になる向きで、導体パターン504の上面に接続される。
端子8Cの第1の部位800は、下面812から上面811まで貫通する溝802によって分岐された第1の歯部820と第2の歯部821とを有する二股形状になっている。第1の歯部820及び第2の歯部821は、第1の部位800における、溝802の延伸方向(-X方向)での溝802の最奥部805と対応する位置(接続部位890側の端部)810から反対側の端部801に向かって延伸する。第1の部位800における接続部位890側の端部810は、接続部位890からの延伸方向での端部のうちの、接続部位890に近いほうの端部であり、接続部位890と第1の部位800との境界であってもよい。第1の歯部820及び第2の歯部821は、接続部位890側の端部810に沿ったY方向(言い換えると、第1の部位800の上面811と第2の部位850の第1の面851との境界に沿った方向)と直交する方向に延伸している。
第1の部位800における第1の歯部820及び第2の歯部821の幅W1と、第1の歯部820と第2の歯部821との間隙Gとの関係は、特定の値の組み合わせに限定されない。また、端部801からの溝802の深さD1と、第1の部位800の延伸方向(X方向)の寸法L1(言い換えると、第2の部位850における第1の部位800の上面811と接続する面851から端部801までの距離)との関係は、特定の値の組み合わせに限定されない。溝802の深さD1と、第1の部位800の延伸方向(X方向)の寸法L1との関係は、L1>D1であってもよいし、L1=D1であってもよい。また、溝802の深さD1と、第1の部位800の延伸方向(X方向)の寸法L1との関係は、例えば、D1>L1であって、平面視での溝802の最奥部805の位置が、第2の部位850における第1の面851の位置と第2の面852の位置との間になってもよい。第2の部位850における第1の面851は、上述のように、第1の部位800の上面811と接続する面(図6参照)であり、第2の部位850における第2の面852は、第1の面851の反対側の面である。第2の部位850の第2の面852は、接続部位890の表面891、892を介して第1の部位800の下面812と接続する。以下の説明では、第2の部位850の第2の面852を、第2の部位850の背面852とも記載する。図4及びその他の図面における符号「852(892)」は、第2の部位850の背面852と、背面852の下方(-Z方向)に位置する接続部位890の表面892とを示す。図6では、接続部位890の表面891が第1の部位800の下面812をXY平面内で延伸した平面で表され、接続部位890の表面892が第2の部位850の背面852をYZ平面内で延伸した平面で表されている。第1の部位800の下面812と第2の部位850の背面852とを接続する接続部位890の表面は、曲面状であってもよい。
更に、第1の部位800における第1の歯部820及び第2の歯部821の厚さ(図5におけるZ方向の寸法)と、第1の歯部820と第2の歯部821との間隙Gとの関係は、特定の値の組み合わせに限定されない。ただし、第1の歯部820と第2の歯部821との間隙Gは、図5に例示したように、溝802の壁面である第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804を伝って溝802内に進入した接合材S4の部分における導体パターン504からの高さH1及びH2が、第1の歯部820の外側壁面806及び第2の歯部821の外側壁面807を伝って形成されるフィレット部の高さH3よりも高くなるようにすることが好ましい。溝802内に進入した接合材S4の部分における導体パターン504からの高さH1及びH2は、それぞれ、溝802の壁面の位置での高さであり得る最上端までの高さ、及び溝802の壁面から離間した位置での高さであり得る最下端までの高さである。
このように、はんだ等の接合材S4により導体パターン504に接合する端子8Cにおける第1の部位800に下面から上面まで貫通する溝802を設けることにより、溶融させた接合材S4の一部が第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804に沿って上昇し、溝802内に進入する。このため、溶融させた接合材S4が導体パターン504におけるパッド部P3(端子8Cを接続する領域)の外側に濡れ広がり導体パターン504における上面の端に到達することを抑制することができる。そのため、溶融させた接合材S4を冷却する際に、接合材S4及び導体パターン504と、絶縁基板501と、の界面に応力が集中することより、絶縁基板501にクラックが発生することを防げる。
また、溝802が形成された端子8Cを接合材S4により導体パターン504に接合した場合、溝802内で、第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804等と接合材S4とが接触することにより、端子8Cと接合材S4との接合面積が増大する。そのため、端子8Cと接合材S4との接合信頼性を低下させることなく、絶縁基板501のクラックの発生を防ぐことができる。
第1の部位800に上述した溝802を設けた端子8Cは、周知の方法により形成することができる。例えば、端子8Cの形成に用いる平板状の金属板に、打ち抜き加工により、第1の部位800と第2の部位850とを接続する接続部位890が折り曲げられていない平坦な端子8Cを形成するときに、第1の部位800に溝802を形成することができる。
図4及び図5を参照して上述した溝802は、端子8Cと接合材S4との接合信頼性を低下させることなく、絶縁基板501のクラックの発生を防ぐことを可能にする形状の一例に過ぎない。端子8Cにおける第1の部位800の形状は、他の形状であってもよい。
図7は、端子における第1の部位の形状の第1の変形例を説明する部分上面図である。図8は、端子における第1の部位の形状の第2の変形例を説明する部分上面図である。図9は、端子における第1の部位の形状の第3の変形例を説明する部分上面図である。図10は、端子における第1の部位の形状の第4の変形例を説明する部分上面図である。図7~図10の各図は、図1の領域Rを拡大した図に相当し得る。
図7に例示した端子8Cは、第1の部位800に、下面から上面まで貫通する貫通穴830が形成されている。言い換えると、図7に例示した端子8Cの第1の部位800は、図4及び図5を参照して上述した第1の歯部820と第2の歯部821とが、第1の部位800の延伸方向で接続部位890側の端部810とは反対側の端部801において接続されており、平面視で環状になっている。このような貫通穴830を形成した場合も、溶融した接合材S4の一部が、環状の第1の部位800における内周面831に沿って上昇して貫通穴830内に進入する。従って、第1の部位800に貫通穴830を形成した場合にも、端子8Cと接合材S4との接合信頼性を低下させることなく、絶縁基板501のクラックの発生を防ぐことができる。なお、第1の部位800の貫通穴830は、平面視での開口端の一部が第2の部位850と重なるように形成されていてもよい。また、第1の部位800に形成する貫通穴830の開口端の形状は、図7に例示した矩形に限らず、他の形状(例えば、図10を参照して後述するような六角形)であってもよい。また、第1の部位800に形成する貫通穴は、図7に例示したような1つの貫通穴830に限らず、2つ以上の貫通穴であってもよい。
図8に例示した端子8Cは、第1の部位800に形成する溝802の壁面に、第1の部位800の外側壁面側に変位した凹形状の部位を設けている。具体的には、互いに向かい合う第1の歯部820の壁面803と第2の歯部821の壁面804のそれぞれに、平面視で矩形状の凹部803a、804aと半円状の凹部803b、804bとを設けている。このようにすることで、第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804のそれぞれを伝って上昇した接合材S4と端子8Cとの接合面積をより増加させることができ、接合信頼性の低下をより一層抑制することができる。なお、第1の歯部820の壁面803と第2の歯部821の壁面804のそれぞれに設ける凹形状は、図8に例示したような矩形状の凹部と半円状の凹部との組み合わせに限定されない。第1の歯部820の壁面803と第2の歯部821の壁面804のそれぞれに設ける凹形状は、矩形状の凹部と半円状の凹部のいずれか一方のみが、1つ又は複数設けられていてもよい。また、互いに向かい合う第1の歯部820の壁面803と第2の歯部821の壁面804は、単一の平面ではない他の形状であってもよく、例えば、平面視で鋸歯状(三角波状)、正弦波状になっていてもよい。
図9に例示した端子8Cは、第1の部位800に設ける第1の歯部820と第2の歯部821とを、接続部位890側の端部810から遠ざかるにつれて、間隙が広くなるように成形している。言い換えると、図9に例示した端子8Cの第1の部位800に形成した溝802は、平面視で、最奥部805(接続部位890)に近づくにつれて先細りとなるテーパ状になっている。X方向に対する第1の歯部820の延伸方向の角度θ、及び図示していない第2の歯部821の延伸方向の角度は、特定の角度に限定されない。
図10に例示した端子8Cは、図7を参照して上述した端子8Cの形状の特徴と、図9を参照して上述した端子8Cの形状の特徴とを組み合わせたものと言える。図10に例示した端子8Cにおける第1の部位800に設けられた下面から上面まで貫通する貫通穴830は、平面視で六角形の開口端を有する。言い換えると、第1の部位800における第1の歯部820と第2の歯部821とは、接続部位890側の端部810から遠ざかるにつれて間隙が広くなる第1の区間と、第1の区間よりも接続部位890側の端部810から遠方に位置し、接続部位890側の端部810から遠ざかるにつれて間隙が狭くなる第2の区間とを有する。第1の区間における第1の歯部820及び第2の歯部821の延伸方向とX方向との角度θ1の絶対値は、第2の区間における第1の歯部820及び第2の歯部821の延伸方向とX方向との角度θ2の絶対値と、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図4、図7~図10に例示した端子8Cは、第1の部位800に形成する溝802又は貫通穴830が、第1の部位800における接続部位890側の端部810と、接続部位890側の端部810とは反対側の端部801との間に形成されている。しかしながら、溝802や貫通穴830の平面視での形状は、このような形状に限定されない。
図11は、端子における第1の部位の形状の第5の変形例を説明する部分上面図である。図12は、図11のC-C’線断面図である。図13は、図11及び図12に例示した端子の形成方法の例を説明する部分上面図である。
図11及び図12に例示した端子8Cは、第1の部位800に形成した溝802が接続部位890を通り、第2の部位850まで延伸している。言い換えると、第1の部位800における第1の歯部820及び第2の歯部821は、第2の部位850に位置する溝802の最奥部805と対応する接続部位890側の端部810から延伸した部位の一部である。更に別の言い方をすると、第1の部位800を第1の歯部820と第2の歯部821とに分岐させる溝802は、第1の部位800における接続部位890との境界とは反対側の端部801から、接続部位890における第2の部位850の背面852と接続する表面892まで延伸している。溝802により接続部位890も2つに分離することで、例えば、端子8Cと接合材S4との接合面積が更に増加し、端子8Cと接合材S4との接合信頼性を低下させることなく、絶縁基板501のクラックの発生を防ぐことができる。
図11及び図12に例示した端子8Cもまた、周知の方法により形成することができる。例えば、端子8Cの形成に用いる平板状の金属板に、打ち抜き加工により、第1の部位800と第2の部位850との接続部位890が折り曲げられていない平坦な端子8C’を形成するときに、図13に例示したように、第1の部位800に溝802を形成する。このとき、溝802の最奥部805の位置は、溝802の進入口である端部801からの距離が、折り曲げ位置840で折り曲げたときに接続部位(折り曲げ部位)890になる範囲よりも遠方になるようにする。その後、例えば、第1の部位800の端部801と、溝802の最奥部805との間となる折り曲げ位置840で平坦な端子8C’をL字型に折り曲げることで、第1の部位800及び接続部位890が溝802により第1の歯部820と第2の歯部821とに分離された端子8Cが得られる。
また、図5に例示した端子8Cの第1の部位800は、溝802の壁面である、互いに向かい合う第1の歯部820の内側壁面803と第2の歯部821の内側壁面804とが平行になっている。言い換えると、図5に例示した端子8Cの第1の部位800は、第1の部位800の厚さ方向(Z方向)で見た第1の歯部820と第2の歯部821との間隙Gが下端から上端まで均一になっている。しかしながら、第1の部位800の厚さ方向で見た間隙Gの値は、このような均一な関係に限定されない。
図14は、端子における第1の部位の形状の第6の変形例を説明する部分断面図である。図15は、端子における第1の部位の形状の第7の変形例を説明する部分断面図である。図14及び図15の部分断面図は、図4のB-B’線断面図に相当する。
図14に例示した端子8Cの第1の歯部820と第2の歯部821とは、第1の部位800の厚さ方向で見た間隙Gが導体パターン504から遠ざかるにつれて狭くなる(先細りになる)ように、各歯部の延伸方向を回転軸として互いに反対方向に回転させて(捩じって)いる。このような端子8Cにおいても、図14に例示したように、溶融した接合材S4が第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804に沿って上昇して溝802内に進入する。そのため、溶融した接合材S4が導体パターン504の上面で濡れ広がり、導体パターン504の上面の端に到達することを抑制することができる。
第1の歯部820及び第2の歯部821の回転角度(捩じり角度)の絶対値は、特定の角度に限定されないが、図14に例示したように、第1の歯部820及び第2の歯部821の上端が所定の距離だけ離間し、接合材S4の一部が第1の歯部820及び第2の歯部821の上面まで到達するような値にすることが好ましい。このようにすることで、端子8Cと接合材S4との接合面積を可能な限り大きくすることができる。また、互いに向かい合う第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804の上端の位置(間隙Gが最も狭くなる位置)よりも更に上方まで接合材S4が進行すると、その進行した部分が返し構造となる。そのため、例えば、第1の部位800に導体パターン504から遠ざかる方向(Z方向正側)の外力が印加された場合の第1の部位800と接合材S4との界面での剥離を生じにくくすることができる。
図15に例示した端子8Cの第1の歯部820と第2の歯部821とは、第1の部位800の厚さ方向で見た間隙Gが導体パターン504に近づくにつれて狭くなる(先細りになる)ように、各歯部の延伸方向を回転軸として互いに反対方向に回転させて(捩じって)いる。このような端子8Cにおいても、図15に例示したように、溶融した接合材S4が第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804に沿って上昇して溝802内に進入する。そのため、溶融した接合材S4が導体パターン504の上面で濡れ広がり、導体パターン504の上面の端に到達することを抑制することができる。
第1の歯部820及び第2の歯部821の回転角度(捩じり角度)の絶対値は、特定の角度に限定されない。図15に例示した第1の歯部820及び第2の歯部821の向きでは、間隙が最も狭くなる第1の歯部820の壁面803及び第2の歯部821の壁面804の下端の位置よりも上方に進行して返し構造となる接合材S4の量が多くなる。そのため、例えば、第1の部位800に導体パターン504から遠ざかる方向(Z方向正側)の外力が印加された場合の第1の部位800と接合材S4との界面での剥離を更に生じにくくすることができる。
なお、図14及び図15に例示した端子8Cは、例えば、図5に例示したような第1の歯部820の壁面803と第2の歯部821の壁面804とが平行な端子8Cを打ち抜き加工により形成した後、第1の歯部820及び第2の歯部821を、延伸方向を回転軸として金型等により回転させる(捩じる)ことで形成することができる。第1の歯部820及び第2の歯部821を図14に例示したような断面八の字形に回転させる(捩じる)場合、上端側の間隙が狭くなるように回転させてもよいし、下端側の間隙が広くなるように回転させてもよい。同様に、第1の歯部820及び第2の歯部821を図15に例示したような断面逆八の字形に回転させる(捩じる)場合、下端側の間隙が狭くなるように回転させてもよいし、上端側の間隙が広くなるように回転させてもよい。また、第1の歯部820及び第2の歯部821は、回転させる(捩じる)加工をする代わりに、例えば、下面及び上面が導体パターン504の上面に対して略平行になる(すなわち、断面が平行四辺形状になる)ように変形させてもよい。
上述した実施の形態では、上アーム1103のゲート電極である半導体素子6Aの上面の制御電極を、外部のゲート信号入力端に接続する端子8Cを例に挙げたが、上述した第1の部位800の形状は、他の端子8A,8B、8D、8Eにも適用可能である。また、第1の部位800は、例えば、複数の溝802により3つ以上の歯部に分岐させてもよい。また、上述した端子8A~8Eは、例えば、図6を参照して上述した第2の部位850における第1の部位800と接続する接続部位890側の端部とは異なる位置に、更に別の折り曲げ部位があってもよい。例えば、図6、図12に示した端子8Cは、それらの図では省略されている第2の部位850の上方の部位が、Z方向とは異なる方向に延伸する第3の部位(図示せず)と接続していてもよいし、第2の部位850自体が折り曲げられていてもよい。更に、図3を参照して上述したインバータ装置11のように複数の半導体モジュール2を備える半導体装置では、各半導体モジュール2の共通の端子(例えば、端子8A、8B、8D)が単一の導体板に複数の端子として形成されていてもよい。
更に、第1の導体パターン502に接続する端子8A、第2の導体パターン503に接続する端子8B、及び第4の導体パターン505に接続する端子8Dのように、スイッチング素子である半導体素子6A、6Cの主電極と電気的に接続される主端子は、端子8Cを例に挙げて上述した方法とは異なる方法で、接合材の濡れ広がりを抑制してもよい。
図16は、端子を接合する接合材の濡れ広がりを抑制する別の例を説明する部分上面図である。図17は、図16のD-D’線断面図である。図16には、説明を簡単にするために、図4及び図5を参照して上述した端子8Cが接合された導体パターン504と、主端子として機能する端子8F及び図示しない半導体素子の主電極と接続された導体パターン508とを示している。言い換えると、図16は、図1に例示した半導体モジュール2の一部分を拡大して示した図ではない。
端子8Fを導体パターン508に接合するための接合材S5は、一般に、端子8Cを導体パターン504に接合するための接合材S4と同じ組成のものであり、端子8Fと端子8Cとは、単一の工程で導体パターンに接続される。このため、端子8Fを導体パターン508に接合するための接合材S5も、溶融させることにより導体パターン508の上面で濡れ広がる。従って、導体パターン508における端子8Fを接続するパッド部の位置が、導体パターン508の上面の端部に近い場合、溶融して濡れ広がった接合材S5が導体パターン508の上面の端部に到達してしまうことがある。
接合材S5の濡れ広がりを抑制する方法の1つは、端子8Fを、上述した端子8Cと同様の形状にすることである。しかしながら、主端子である端子8Fは、補助端子である端子8Cと比べて厚さがあり、上述したような接合面積を増加させるための溝802を形成することが難しい場合がある。
主端子である端子8Fに接合面積を増加させるための溝802を形成することが難しい場合、図16及び図17に例示したように、導体パターン508の上面に、端子8Fの第1の部位800における壁面に沿ってボンディングワイヤ9Eを配置する。このボンディングワイヤ9Eは、端子8Fの第1の部位800における壁面に沿った部分が導体パターン508の上面に接触するか、又は近接するように配置する。このようなボンディングワイヤ9Eを配置することにより、溶融して濡れ広がる接合材S5はボンディングワイヤ9Eでせき止められ、濡れ広がりが抑制される。
以上、本実施の形態及び変形例を説明したが、他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらに、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
以下、上記の実施の形態における特徴点を整理する。
上記実施の形態に係る半導体モジュールは、絶縁基板上に導体パターンが配置された配線板と、接合材により前記導体パターンと接合される端子とを備え、前記端子は、下面が前記導体パターンと向かい合う第1の部位と、前記導体パターンから遠ざかる方向に延伸する第2の部位と、前記第1の部位と前記第2の部位とを接続する接続部位と、を含み、前記端子の前記第1の部位は、前記下面から前記下面とは反対側の上面まで貫通する溝又は貫通穴によって分岐されることで、各々が前記接続部位側の端部から反対側の端部に向かって延伸する複数の歯部を有し、前記接合材の一部が、前記第1の部位の隣接する歯部の間に進入している。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記第1の部位は、前記接続部位側の端部から、前記反対側の端部まで延伸する前記溝によって分岐させた第1の歯部と第2の歯部とを有する。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記第1の部位の前記複数の歯部は、前記接続部位側の端部からの延伸方向が2通り以上である。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記第1の部位における隣接する2つの歯部は、前記第1の部位における前記接続部位側の端部から遠ざかるにつれて前記2つの歯部の間隙が広くなる第1の区間と、遠ざかるにつれて前記2つの歯部の間隙が狭くなる第2の区間とを有する。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記第1の部位の前記複数の歯部のうちの隣接する2つの歯部の互いに向かい合う壁面が、単一の平面ではない。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記端子における前記第1の部位は、前記接続部位から前記導体パターンの上面に沿った方向に延伸しており、前記溝は、前記接続部位を2つに分離し、かつ最奥部が前記接続部位と前記第2の部位との境界を越えて前記第2の部位に延伸している。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記第1の部位における隣接する2つの歯部は、前記下面から前記上面に向かうにつれて間隙が変化する。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記隣接する2つの歯部は、前記下面から前記上面に向かうにつれて間隙が狭くなる。
上記実施の形態に係る半導体モジュールにおいて、前記接合材は、前記第1の部位における隣接する2つの歯部の間に進入した部分の前記導体パターンから上端までの高さが、前記第1の部位の外周側面における前記導体パターンから上端までの高さよりも高い。
上記実施の形態に係る半導体モジュールが、前記接合材とは別個の接合材により、前記絶縁基板上に配置された前記導体パターンとは別の導体パターンと接続される、前記端子とは別の端子と、前記別の導体パターン上に、前記別の端子の外周側面に沿って延伸するように配置された導電ワイヤとを更に備え、前記別の端子と前記別の導体パターンとを接合する前記接合材は、前記導電ワイヤにより前記別の導体パターン上での濡れ広がりが抑制される。
上記実施の形態に係る半導体装置は、上記実施の態様に係る半導体モジュールと、前記半導体モジュールに接続された冷却器と、を備える。
以上説明したように、本発明は、配線板の導体パターンと端子とを接合材で接合する際に接合材と端子との接合面積を十分に確保でき、かつ接合材の濡れ広がりを抑制することができるという効果を有し、特に、産業用又は電装用のインバータ装置に有用である。
1 半導体装置
2 半導体モジュール
3 冷却器
4 ベース
5 配線板
501 絶縁基板
502~508 導体パターン
6A、6B、6C、6D 半導体素子
7 ケース
8A、8B、8C、8D、8E 端子
800 第1の部位
801 端部
802 溝
803、804、806、807 壁面
805 最奥部
810 (接続部位側の)端部
811 上面
812 下面
820、821 歯部
850 第2の部位
851 第1の面
852 第2の面(背面)
890 接続部位(折り曲げ部位)
9A、9B、9C、9D、9E ボンディングワイヤ
10 封止材
11 インバータ装置
1101 平滑コンデンサ
1102 制御部
1103 上アーム
1104 下アーム
IN(P)、IN(N) 入力端
OUT(U)、OUT(V)、OUT(W) 出力端
12 直流電源
13 負荷
S1、S2、S3、S4、S5 接合材

Claims (11)

  1. 絶縁基板上に導体パターンが配置された配線板と、
    接合材により前記導体パターンと接合される端子とを備え、
    前記端子は、下面が前記導体パターンと向かい合う第1の部位と、前記導体パターンから遠ざかる方向に延伸する第2の部位と、前記第1の部位と前記第2の部位とを接続する接続部位と、を含み、
    前記端子の前記第1の部位は、前記下面から前記下面とは反対側の上面まで貫通する溝又は貫通穴によって分岐されることで、各々が前記接続部位側の端部から反対側の端部に向かって延伸する複数の歯部を有し、
    前記接合材の一部が、前記第1の部位の隣接する歯部の間に進入している
    半導体モジュール。
  2. 前記第1の部位は、前記接続部位側の端部から、前記反対側の端部まで延伸する前記溝によって分岐させた第1の歯部と第2の歯部とを有する
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  3. 前記第1の部位の前記複数の歯部は、前記接続部位側の端部からの延伸方向が2通り以上である
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  4. 前記第1の部位における隣接する2つの歯部は、前記第1の部位における前記接続部位側の端部から遠ざかるにつれて前記2つの歯部の間隙が広くなる第1の区間と、遠ざかるにつれて前記2つの歯部の間隙が狭くなる第2の区間とを有する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体モジュール。
  5. 前記第1の部位の前記複数の歯部のうちの隣接する2つの歯部の互いに向かい合う壁面が、単一の平面ではない
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  6. 前記端子における前記第1の部位は、前記接続部位から前記導体パターンの上面に沿った方向に延伸しており、
    前記溝は、前記接続部位を2つに分離し、かつ最奥部が前記接続部位と前記第2の部位との境界を越えて前記第2の部位に延伸している
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  7. 前記第1の部位における隣接する2つの歯部は、前記下面から前記上面に向かうにつれて間隙が変化する
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  8. 前記隣接する2つの歯部は、前記下面から前記上面に向かうにつれて間隙が狭くなる
    請求項7に記載の半導体モジュール。
  9. 前記接合材は、前記第1の部位における隣接する2つの歯部の間に進入した部分の前記導体パターンから上端までの高さが、前記第1の部位の外周側面における前記導体パターンから上端までの高さよりも高い
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  10. 前記接合材とは別個の接合材により、前記絶縁基板上に配置された前記導体パターンとは別の導体パターンと接続される、前記端子とは別の端子と、
    前記別の導体パターン上に、前記別の端子の外周側面に沿って延伸するように配置された導電ワイヤとを更に備え、
    前記別の端子と前記別の導体パターンとを接合する前記接合材は、前記導電ワイヤにより前記別の導体パターン上での濡れ広がりが抑制される
    請求項1に記載の半導体モジュール。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の半導体モジュールと、前記半導体モジュールに接続された冷却器と、を備える半導体装置。
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