JP2024072070A - ロボット装置、教示装置、および、教示システム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明による実施形態は、ロボット装置、教示装置、および、教示システムに関する。
教示操作では、通常、オペレータは、ロボットのアームの先端位置および姿勢を想像し、想像した先端位置および姿勢になるようにティーチングペンダント等の教示装置を操作してロボットを移動させる。しかし、この作業は、熟練を要し、また、煩雑である。
教示をより容易にすることができるロボット装置、教示装置、および、教示システムを提供することを目的とする。
本実施形態によるロボット装置は、ロボットと、ロボットの動作実行指令に基づいて、ロボットの動作を制御するロボット制御装置と、空間の1点を指し示すことが可能な位置指示部を有する指示棒と、位置指示部を撮像する視覚センサと、動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能な操作部と、を備え、動作実行指令は、視覚センサの撮像結果に基づいて生成される位置指示部の指示座標に応じた位置に、ロボットのアームの先端を移動させる動作を、ロボットに実行させる指令である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態によるロボット装置1の構成の一例を示すブロック図である。
図1は、第1実施形態によるロボット装置1の構成の一例を示すブロック図である。
ロボット装置1は、ロボット10と、教示システム20と、ロボット制御装置30と、を備える。
ロボット10は、アームを有する。ロボット10のアームは、例えば、多関節のアームである。ロボット10は、例えば、双腕ヒト型ロボット等の産業用ロボットである。
教示システム20は、ロボット10の教示を行う。教示システム20は、教示装置21と、視覚センサ22と、を有する。
教示装置21は、指示棒211と、操作部212と、を有する。
指示棒211は、ロボット10を誘導する位置を指示する。尚、指示棒211の詳細については、図2を参照して、後で説明する。
操作部212は、例えば、ロボット10の動作実行指令を生成する。動作実行指令は、視覚センサ22の撮像結果に基づいて生成される指示棒211の位置指示部2111(図2を参照)の指示座標に応じた位置に、ロボット10のアームの先端を移動させる動作を、ロボット10に実行させる指令である。
また、操作部212は、動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能である。操作部212は、設定された動作条件を含む動作実行指令をロボット制御装置30の動作制御部33に送る。尚、操作部212は、動作条件をロボット制御装置30の動作制御部33に送り、動作実行指令が動作制御部33により生成されてもよい。また、操作部212の詳細については、図3を参照して、後で説明する。
指示棒211および操作部212は、作業者の両手で使用される。すなわち、作業者は、一方の手で指示棒211を使用し、他方の手で操作部212を使用する。
視覚センサ22は、指示棒211の位置指示部2111(図2を参照)を撮像し、指示棒211で指し示された位置の座標(指示座標C1)を取得する。視覚センサ22は、指示座標C1を計算部32に送る。また、尚、座標の取得の詳細については、図4を参照して、後で説明する。
ロボット制御装置30は、ロボット10の動作実行指令に基づいて、ロボット10の動作を制御する。ロボット制御装置30は、取得部31と、計算部32と、動作制御部33と、記憶制御部34と、判定部35と、を有する。
取得部31は、ロボット10のアームの先端の座標(アーム座標)C10を取得する。取得部31は、アームの先端の座標を計算部32に送る。
計算部32は、アームの先端のアーム座標C10と、指示座標C1と、の間の誘導ベクトルVを計算する(図5を参照)。
動作制御部33は、誘導ベクトルVに従った経路でアームの先端が指示座標C1に応じた位置に移動するように、動作実行指令に基づいてロボット10の動作を制御する。
記憶制御部34は、指示座標C1を記憶部(図示せず)に記憶する。記憶部は、ロボット制御装置30内に設けられるが、ロボット制御装置30外に設けられていてもよい。
判定部(第1判定部)35は、指示座標C1がロボット10の可動範囲内であるか否かを判定する。判定部(第2判定部)35は、指示座標C1が記憶部に記憶されているか否かを判定する。
次に、指示棒211の構成について説明する。
図2は、第1実施形態による指示棒211の構成の一例を示す斜視図である。尚、指示棒211の形状等は、図2に示す例に限定されない。
指示棒211は、位置指示部2111と、スイッチ群2112と、表示部群2113と、を有する。
位置指示部2111は、空間の1点を指し示すことが可能である。図2に示す例では、位置指示部2111は、指示棒211の先端に設けられた座標指示球である。位置指示部2111は、視覚センサ22で認識可能であればよく、例えば、光る光点、または、特殊な形状等を有していてもよい。
スイッチ群2112は、複数のスイッチを有する。複数のスイッチは、例えば、イネーブルスイッチ、MOVEボタン、誘導方向切換スイッチ、および、座標入力/解除スイッチ等を含む。
MOVEボタンは、操作部212により設定された動作条件を含む動作実行指令を生成させる動作指示スイッチである。すなわち、MOVEボタンが押されることによって、操作部212で設定された操作条件に従ってロボット10が動作する。
誘導方向切換スイッチは、誘導方向の+/-を切り換える(図5を参照)。
座標入力/解除スイッチは、指示座標C1の3次元データの記憶/消去を実行する。
表示部群2113は、複数の表示部を有する。複数の表示部は、例えば、判定結果表示部、誘導状態表示部、速度/インチング距離表示部、および、ジョグ/インチング表示部等を含む。
判定結果表示部は、判定部35の判定結果を表示する。尚、ロボット装置1には、判定結果を判定結果表示部に表示させる表示制御部(図示せず)が設けられる。判定結果は、例えば、指示座標C1がロボット10の可動範囲内であるか否かの判定結果、および、指示座標C1が記憶部に記憶されているか否かの判定結果等を含む。判定結果表示部による表示は、例えば、LED(Light-Emitting Diode)の点灯、または、文字出力等により行われる。
誘導状態表示部は、指示座標C1のデータの有無、誘導軸(例えば、誘導ベクトルV、XYZ軸およびABC軸)の種類、および、姿勢等を表示する。誘導ベクトルVの誘導は、誘導ベクトルVに沿った誘導である。XYZ軸の誘導は、ロボット10が持つ座標系(X、Y、Z)を指定する誘導である。ABC軸の誘導は、XYZ軸に対する回転(A、B、C)を指定する誘導である。A軸は、X軸周りの回転を示す。B軸は、Y軸周りの回転を示す。C軸は、Z軸周りの回転を示す。
速度/インチング距離表示部は、速度またはインチング距離の程度(Small/Middle/Large)を表示する。
ジョグ/インチング表示部は、ロボット10の動作がジョグ(連続移動)およびインチング(間欠移動)いずれであるかを表示する。
次に、操作部212の構成について説明する。
図3は、第1実施形態による操作部212の構成の一例を示す斜視図である。尚、操作部212の形状等は、図3に示す例に限定されない。
操作部212は、非常停止ボタン2121と、スイッチ群2122と、を有する。
非常停止ボタン2121は、動作中のロボット10を非常停止させるボタンである。
スイッチ群2122は、スイッチSW1~SW4を有する。スイッチSW1~SW4は、指示座標取得スイッチ、誘導切換スイッチ、速度/距離切換スイッチ、ジョグ/インチング切換スイッチ、ハンド信号切換スイッチ、教示ボタン等を含む。
指示座標取得スイッチは、視覚センサ22に位置指示部2111を撮像させる。座標取得スイッチは、指示棒211に設けられてもよいが、操作部212に設けられることが好ましい。もし、指示座標取得スイッチが指示棒211に設けられる場合、座標取得スイッチの操作時に、位置指示部2111の位置がずれてしまう可能性がある。座標取得スイッチが、指示棒211に設けられず、例えば、操作部212に設けられることにより、より高い位置精度でロボット10(アームの先端)を誘導することができる。
誘導切換スイッチは、誘導軸(例えば、誘導ベクトルV、XYZ軸およびABC軸)の種類および姿勢を切り換える。
速度/距離切換スイッチは、速度またはインチング距離の程度(Small/Middle/Large)を切り替える。
ジョグ/インチング切換スイッチは、ロボット10の動作をジョグ(連続移動)およびインチング(間欠移動)いずれかに切り替える。
ハンド信号切換スイッチは、例えば、アームに取り付けられたハンドを操作するための信号の切換制御を行う。
教示ボタンは、教示点のデータを書き込む。
尚、操作部212にも、表示部が設けられていてもよい。
次に、視覚センサ22について説明する。
図4は、第1実施形態による視覚センサ22の撮像の一例を示す図である。
視覚センサ22は、位置指示部2111を撮像する。図4に示す位置指示部2111は、撮像範囲221内に位置する。
また、視覚センサ22は、位置指示部2111の撮像結果に基づいて、位置指示部2111により示された位置の指示座標C1を取得する。指示座標C1は、例えば、3次元座標である。図4に示す3次元座標は、ロボット10が持つ座標系(XYZ軸)である。尚、視覚センサ22は撮像結果をロボット制御装置30に送り、ロボット制御装置30が3次元座標の取得を行ってもよい。
尚、図4に示す例では、視覚センサ22がロボット10に設けられている例を示す。視覚センサ22は、例えば、ロボット10に設けられた、3Dカメラモジュールである。ロボット10が人型ロボットである場合、視覚センサ22は、例えば、ヘッドギアに設けられる。尚、視覚センサ22は、例えば、ロボット10およびワークWの周囲全体を俯瞰することができるように、作業台の上方(例えば、天井)に設けられてもよい。
次に、ロボット10の誘導について説明する。
図5は、第1実施形態によるアームの先端のアーム座標C10と位置指示部2111との間の誘導ベクトルVの一例を示す図である。尚、図5では、ロボット10は省略されている。
アームの先端のアーム座標C10は、例えば、アームのツールフランジの中心座標である。
誘導ベクトルVは、アームの先端のアーム座標C10から指示座標C1までを結ぶベクトルである。計算部32は、アーム座標C10および指示座標C1に基づいて、誘導ベクトルVを計算する。
アームの先端は、誘導ベクトルVに従った経路で、すなわち、アーム座標C10と指示座標C1とを結ぶ略直線に沿って、アーム座標C10から指示座標C1に移動する。尚、図5に示す例では、アーム座標C10から指示座標C1への誘導方向は、+方向である。指示座標C1からアーム座標C10への誘導方向は、-方向である。
次に、障害物OBがある場合のロボット10の誘導について説明する。
図6は、第1実施形態によるロボット10の誘導の一例を示す図である。
図6に示すように、障害物OBが存在すると、視覚センサ22で撮像することができない遮蔽領域221aが存在する場合がある。尚、障害物OBは、例えば、双腕ロボットの腕等であってもよい。
誘導ベクトルVに従った経路は、視覚センサ22で撮像されない位置を含む。視覚センサ22で撮像されない位置は、例えば、視覚センサ22の撮像範囲221が障害物OBにより遮られた遮蔽領域221aの位置である。
操作スイッチ(MOVEボタン)は、アームの先端の移動中に、視覚センサ22で撮像されない位置にアームの先端を停止させることが可能なように、動作実行指令を生成させる。MOVEボタンは、例えば、ホールドトゥラン(hold-to-run)の機能を有する。例えば、作業者がMOVEボタンを押し続けている間にアームの先端が移動する。作業者がMOVEボタンを離すと、アームの先端の移動が停止する。尚、MOVEボタンによる動作制御は、ホールドトゥランに限られない。例えば、作業者がMOVEボタンを押す毎に、アームの先端の移動と停止とが切り替わってもよい。この場合、アームの先端は、作業者がMOVEボタンを押し続けていない間も移動する。
座標Caは、アーム座標C10と指示座標C1との間の座標であり、かつ、遮蔽領域221a内の座標である。座標Caは障害物OBで遮られているため、指示棒211を用いて座標Caを直接指示することはできない。
そこで、アーム座標C10から座標Caを結ぶ直線の延長線上に位置する指示座標C1を指示し、誘導ベクトルVの経路の途中でアームの先端の誘導を停止させることにより、アームの先端を座標Caに移動させることができる。これにより、座標Caまたはその近傍において教示を行うことができる。
尚、視覚センサ22で撮像されない位置は、視覚センサ22の撮像範囲221から離れた位置であってもよい。延長ベクトルVeは、誘導ベクトルVを延長したベクトルである。延長ベクトルVeに沿ってアームの先端を誘導することによって、アームの先端を、撮像範囲221の範囲外の目的の位置に誘導することができる。すなわち、動作実行指令における、指示座標C1に応じた位置は、指示座標C1を通り過ぎた位置を含む。尚、アームの先端は、延長ベクトルVeに沿って、ロボット10の可動範囲の範囲内で移動することができる。
また、操作部212による姿勢の切換が行われなければ、ロボット10は、現状の姿勢のまま、アームの先端が指示座標C1に移動するように動作する。
次に、ロボット10の教示方法について説明する。
図7は、第1実施形態によるロボット装置1の動作の一例を示すフロー図である。
まず、作業者は、アームの先端を誘導させたい位置に指示棒211の先端を指し示す(S10)。尚、図6の座標Caおよび延長ベクトルVeを参照して説明したように、作業者は、アームの先端と、アームの先端を誘導させたい位置と、を結ぶ略直線上で、視覚センサ22により撮像可能な位置を指し示してもよい。
その後、作業者は、指示座標取得スイッチを押す。これにより、視覚センサ22による位置指示部2111の撮像が行われる。この結果、指示座標C1の3次元座標の取得することができる。
その後、判定部35は、取得した指示座標C1がロボットの可動範囲内であるか否かを判定する。表示制御部は、表示部群2113の判定結果表示部に、判定結果を表示させる。
次に、作業者は、3次元座標入力/解除ボタンを押す。これにより、記憶制御部34は、アームの先端を誘導させたい位置(指示座標C1)を記憶部に記憶させる(S20)。
その後、計算部53は、アーム座標C10および指示座標C1に基づいて、誘導ベクトルVを計算する。
次に、作業者は、誘導条件に関するボタン(スイッチ群2122)を押して、誘導条件を決定する(S30)。誘導条件は、例えば、誘導方向、方向:プラス/マイナス、速度/距離、ジョグ/インチング等を含む。
次に、作業者は、MOVEボタンを押す。これにより、設定された誘導条件に従って、アームの先端が誘導ベクトルVに沿って動き始める(S40)。アームの先端は、例えば、略直線軌道で移動する。
指示座標C1がロボット10の可動範囲内である場合、アームの先端は、指示座標C1に到達して停止する。指示座標C1がロボット10の可動範囲外である場合、ロボット10の各軸に設定されている動作限界に、いずれかの軸のアームの先端の座標が到達すると、ロボット10は動作を停止する。アームの先端を誘導したい位置が視覚センサ22で撮像できない場合、作業者は、撮像範囲221内で位置を指示し、任意の位置でMOVEボタンを離してロボット10を停止させる。
もし、アームの先端が目的の誘導位置に到達しない場合、誘導方向をマイナスにしてアームの先端の位置を元に戻す、アームの姿勢を変更して試す、および、記憶している3次元座標を消去して、新たな誘導位置を記憶させる、等を行う。
アームの先端が誘導位置に到達した後、作業者は、ツールフランジ面の向きを変更する(S50)。ツールフランジ面の向きは、例えば、誘導方法をXYZ軸誘導からABC軸誘導に変更してアームを動かすことにより行われる。
アームの先端が目的の所定位置に到達、または、その近傍まで到達した後、作業者は、記憶部に記憶されている3次元座標を消去させる(S60)。
微調整が必要な場合、作業者は、微調整を行う(S70)。微調整は、例えば、XYZ軸、ABC軸、および、姿勢を変更して行われる。
次に、作業者は、教示ボタンを押して、ロボット制御装置30に教示点を記憶させる(S80)。これにより、ロボット10の教示が終了する。
以上のように、第1実施形態によれば、指示棒211は、位置指示部2111を有する。視覚センサ22は、位置指示部2111を撮像する。操作部212は、動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能である。
指示棒211を用いることにより、空間上においてロボット10を移動させたい位置またはその近傍を直感的に指示することができる。これにより、教示をより容易にすることができる。また、通常、ロボット10の軸数が増えるほど、移動させたい位置まで移動させるための動きを考えることが難しくなる。指示棒211を用いることにより、移動させたい位置までの工程を考えなくて済むため、ロボット10に習熟度していない作業者でも、より容易にロボット10を動かすことができる。また、指示棒211を用いたアームの先端の誘導後は、微調整すればよく、作業者の負担を減らすことができる。
また、判定部35は、指示座標C1が可動範囲内であるか否かを判定する。表示部群2113の判定結果表示部は、判定結果を判定結果表示部に表示する。通常、アームの先端を動かしたい位置がロボット10の可動範囲内であるかを判断することは難しい。これに対して、第1実施形態では、指示座標C1を取得した時点で、指示座標C1が可動範囲内であるかどうかが表示されるため、ロボット10に習熟していない作業者でも分かりやすい。
また、動作制御部33は、誘導ベクトルVに従った経路でアームの先端を移動させる。通常、指示した位置がロボット10の動作範囲外であった場合、ロボット10を動かすことができず、動かしたい位置に近づけることもできない。これに対して、第1実施形態では、アームの先端の座標がロボット10の動作限界に到達しない限り、動かしたい位置に動かすことができる。これにより、アームの先端を動かしたい位置に到達させるために、どのような方法をとればいいのかが分かりやすい。
また、計算部32は、誘導ベクトルVを演算する。動作実行指令は、MOVEボタンにより生成される。作業者は、任意の位置でMOVEボタンを操作して、誘導ベクトルVに従ったアームの先端の移動を停止させることができる。これにより、視覚センサ22であるカメラ等に写らない位置にアームの先端を誘導することができる。この結果、教示をより容易にすることができる。
また、ロボット10の操作に関するスイッチ類の多くは、指示棒211ではなく、例えば、操作部212に設けられている。これにより、教示をさらに容易にすることができる。
尚、第1実施形態では、MOVEボタンは、指示棒211に設けられる。しかし、指示棒211に設けられるMOVEボタン等は、操作部212に設けられてもよい。
また、指示棒211または操作部212に、例えば、ティーチングペンダントまたはタブレット等の表示操作機器が有線または無線により接続されてもよい。スイッチ群2112、2122のうちの全部または一部のスイッチによる操作は、ティーチングペンダントまたはタブレットで行われてもよい。表示部群2113のうちの全部または一部の表示部による表示は、ティーチングペンダントまたはタブレットで行われてもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態によるロボット装置1の誘導の一例を示す図である。第2実施形態は、誘導の中継点が指示される点で、第1実施形態とは異なっている。
図8は、第2実施形態によるロボット装置1の誘導の一例を示す図である。第2実施形態は、誘導の中継点が指示される点で、第1実施形態とは異なっている。
作業者は、指示棒211により、複数の位置を指示する。これにより、複数の指示座標C1、C2が取得される。
記憶制御部34は、複数の指示座標C1、C2を記憶部に記憶させる。また、複数の指示座標C1、C2は、例えば、アームの先端を移動させる順番とともに、記憶部に記憶される。
計算部32は、誘導ベクトルVに含まれる、第1誘導ベクトルV1、および、第2誘導ベクトルV2を計算する。第1誘導ベクトルV1は、アームの先端のアーム座標C10と、指示座標C1と、の間のベクトルである。第2誘導ベクトルV2は、2つの指示座標C1、C2間のベクトルである。
動作制御部33は、第1誘導ベクトルV1および第2誘導ベクトルV2に従った経路でアームの先端が複数の指示座標C1、C2に応じた位置に移動するように、動作実行指令に基づいてロボット10の動作を制御する。これにより、アーム座標C10から最後の指示座標(図8に示す例では、指示座標C2)までの経路を、略円弧状またはジグザグ等に変化させることができる。この結果、例えば、障害物OBを迂回するようにアームを移動させることができる。
尚、図6を参照して説明したように、第2誘導ベクトルV2を延長した延長ベクトルV2eに沿って、アームの先端を誘導してもよい。これにより、アームの先端を、撮像範囲221の範囲外の目的の位置に誘導することができる。
また、図8に示す例では、2つの指示座標C1、C2が指示されているが、3つ以上の指示座標が指示されてもよい。
第2実施形態のように、誘導の中継点が指示されてもよい。第2実施形態によるロボット装置1は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態によるロボット装置1、教示装置21、および、教示システム20の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、ロボット装置1、教示装置21、および、教示システム20の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。また、ロボット装置1、教示装置21、および、教示システム20の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 ロボット装置、10 ロボット、20 教示システム、21 教示装置、211 指示棒、2111 位置指示部、2112 スイッチ群、212 操作部、2122 スイッチ群、22 視覚センサ、221 撮像範囲、221a 遮蔽領域、30 ロボット制御装置、31 取得部、32 計算部、33 動作制御部、34 記憶制御部、35 判定部、C10 アーム座標、C1 指示座標、C2 指示座標、Ca 座標、OB 障害物、V 誘導ベクトル、V1 第1誘導ベクトル、V2 第2誘導ベクトル
Claims (17)
- ロボットと、
前記ロボットの動作実行指令に基づいて、前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置と、
空間の1点を指し示すことが可能な位置指示部を有する指示棒と、
前記位置指示部を撮像する視覚センサと、
前記動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能な操作部と、
を備え、
前記動作実行指令は、前記視覚センサの撮像結果に基づいて生成される前記位置指示部の指示座標に応じた位置に、前記ロボットのアームの先端を移動させる動作を、前記ロボットに実行させる指令である、ロボット装置。 - 前記ロボット制御装置は、
前記アームの先端の座標を取得する取得部と、
前記アームの先端の座標と、前記指示座標と、の間のベクトルを計算する計算部と、
前記ベクトルに従った経路で前記アームの先端が前記指示座標に応じた位置に移動するように、前記動作実行指令に基づいて前記ロボットの動作を制御する動作制御部と、
を有する、請求項1に記載のロボット装置。 - 前記ベクトルに従った経路は、前記視覚センサで撮像されない位置を含む、請求項2に記載のロボット装置。
- 前記視覚センサで撮像されない位置は、前記視覚センサの撮像範囲が障害物により遮られた領域の位置、または、前記視覚センサの撮像範囲から離れた位置である、請求項3に記載のロボット装置。
- 複数の前記指示座標を記憶部に記憶させる記憶制御部をさらに備え、
前記計算部は、前記ベクトルに含まれる、前記アームの先端の座標と前記指示座標との間の第1ベクトル、および、2つの指示座標間の第2ベクトルを計算し、
前記動作制御部は、前記第1ベクトルおよび前記第2ベクトルに従った経路で前記アームの先端が複数の前記指示座標に応じた位置に移動するように、前記動作実行指令に基づいて前記ロボットの動作を制御する、請求項2に記載のロボット装置。 - 前記操作部により設定された前記動作条件を含む前記動作実行指令を生成させる操作スイッチをさらに備える、請求項1に記載のロボット装置。
- 前記操作スイッチは、前記アームの先端の移動中に、前記視覚センサで撮像されない位置に前記アームの先端を停止させることが可能なように、前記動作実行指令を生成させる、請求項6に記載のロボット装置。
- 前記視覚センサで撮像されない位置は、前記視覚センサの撮像範囲が障害物により遮られた領域の位置、または、前記視覚センサの撮像範囲から離れた位置である、請求項7に記載のロボット装置。
- 前記指示座標に応じた位置は、前記指示座標を通り過ぎた位置を含む、請求項1に記載のロボット装置。
- 前記視覚センサに前記位置指示部を撮像させる指示座標取得スイッチをさらに備える、請求項1に記載のロボット装置。
- 前記指示座標取得スイッチは、前記操作部に設けられる、請求項10に記載のロボット装置。
- 前記指示座標が前記ロボットの可動範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部の判定結果を判定結果表示部に表示させる第1表示制御部と、
をさらに備える、請求項1に記載のロボット装置。 - 前記指示座標が記憶部に記憶されているか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部の判定結果を判定表示部に表示させる第2表示制御部と、
をさらに備える、請求項1に記載のロボット装置。 - 前記動作条件は、前記アームの先端の移動の方向、動作させる前記ロボットの軸の種類、並びに、前記ロボットの姿勢の少なくとも1つを含む、請求項1に記載のロボット装置。
- 前記指示棒は、作業者の一方の手で使用され、
前記操作部は、作業者の他方の手で使用される、請求項1に記載のロボット装置。 - 空間の1点を指し示すことが可能な位置指示部を有する指示棒と、
ロボットの動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能な操作部と、
を備え、
前記動作実行指令は、前記位置指示部を撮像する視覚センサの撮像結果に基づいて生成される前記位置指示部の指示座標に応じた位置に、前記ロボットのアームの先端を移動させる動作を、前記ロボットに実行させる指令である、教示装置。 - 空間の1点を指し示すことが可能な位置指示部を有する指示棒と、
前記位置指示部を撮像する視覚センサと、
ロボットの動作実行指令に含まれる動作条件を設定可能な操作部と、
を備え、
前記動作実行指令は、前記視覚センサの撮像結果に基づいて生成される前記位置指示部の指示座標に応じた位置に、前記ロボットのアームの先端を移動させる動作を、前記ロボットに実行させる指令である、教示システム。
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