JP2024069413A - 遊技機 - Google Patents

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JP2024069413A JP2024038377A JP2024038377A JP2024069413A JP 2024069413 A JP2024069413 A JP 2024069413A JP 2024038377 A JP2024038377 A JP 2024038377A JP 2024038377 A JP2024038377 A JP 2024038377A JP 2024069413 A JP2024069413 A JP 2024069413A
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Abstract

【課題】演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取る。【解決手段】第1重複期間では、第2演出画像よりも第1演出画像のほうが上位レイヤーになるように演出画像が表示される。第2重複期間では、第1演出画像よりも第2演出画像のほうが上位レイヤーになるように演出画像が表示される。そして、第1演出画像に関する第1演出音と、第2演出画像に関する第2演出音をスピーカ54a~54dから出力可能である。そして、第1重複期間では、第1演出音が出力されず、第2演出音が出力される。一方で、第2重複期間では、第2演出音が出力されず、第1演出音が出力される。【選択図】図56

Description

本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
従来、遊技機として、遊技価値である遊技球を遊技領域に発射し、入賞口などの入賞領
域に遊技球が入賞すると賞球が遊技者に払い出され、さらに、識別情報を変動表示の結果
に応じて遊技状態を変更可能な遊技機(例えば、パチンコ機)が知られている。
また、遊技価値を用いて1ゲームに対して賭数を設定した後に遊技開始操作を行うと識
別情報の変動表示が開始され、変動表示の開始後に停止操作を行うと識別情報の変動表示
が停止し、このときに導出された表示結果にもとづいて入賞が発生可能であり、入賞の種
類に応じて遊技状態を変更可能な遊技機(例えば、スロットマシン)が知られている。
そのような遊技機において、演出を実行可能な遊技機が知られている。例えば、特許文
献1には、ステップアップ演出における演出ステップが特定段階に達した場合に、保留表
示画像(第1演出画像)よりも高い優先度で演出画像(第2演出画像)を表示することに
より、保留表示部に表示されている保留表示画像を非表示にすることが記載されている。
また、特許文献2には、当該保留(第1演出画像)と重なり、同時並行で表示するボタン
操作指示演出(第2演出画像)を設けることが記載されている。そして、ボタン操作指示
演出は、ボタン操作不能状態の前半では保留よりも下位に表示するが、ボタン操作可能状
態の後半では保留よりも上位にすることが記載されている。
特許第6280461号公報 特開2020-32291号公報
しかし、特許文献1~2の遊技機は、第1演出画像と第2演出画像の表示期間が重複する場合に各演出画像の視認性と演出音の音量の大きさのバランスが欠けるおそれがある。また、演出効果を高めたいという恒久の課題がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、演出効果を高めることができる遊技機を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取ることができる遊技機を提供することにある。
上記第1の目的を達成するため、本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、画像を表示可能な画像表示手段を備え、前記画像は、第1画像と、前記第1画像を強調する第2画像とを含み、前記第1画像と前記第2画像は、重畳するように表示させることが可能であり、前記第1画像と前記第2画像は、表示態様を変化させることが可能であり、前記第1画像の表示態様を拡大及び縮小するように変化させるときの変化の基準点を第1基準点とし、前記第2画像の表示態様を放射状に広がるように変化させるときの変化の基準点を第2基準点とすると、前記第1基準点と前記第2基準点は、位置が同じようになっており、前記第1画像と前記第2画像を重畳して表示させる際、前記第2画像が前記第1画像よりも先に表示され、その後、前記第1基準点を中心に前記第1画像の表示態様が拡大し、かつ、前記第1基準点と同じ位置である前記第2基準点を中心に前記第2画像の表示態様が放射状に広がり、前記第1画像は、前記第2画像が消えた後も所定時間継続して表示される。よって、演出効果を高めることができる。また、前記第1画像は、前記第2画像が消えた後、前記所定時間の間に表示態様が縮小するよう変化しても良い。
また、上記第2の目的を達成するため、本発明は、演出画像を表示可能な遊技機において、演出音を出力可能な音出力手段を備え、前記演出画像は、第1演出画像と第2演出画像とを含み、前記第1演出画像の表示期間と前記第2演出画像の表示期間の少なくとも一部が重複する重複期間があり、前記重複期間は、前記第2演出画像よりも前記第1演出画像の表示が優先される第1重複期間と、前記第1演出画像よりも前記第2演出画像の表示が優先される第2重複期間とを含み、前記演出音は、前記第2演出画像に関する特定演出音を含み、前記音出力手段は、前記第2重複期間で前記特定演出音の出力を制限し、前記第1重複期間で前記特定演出音を出力し、前記演出画像は、前記第1演出画像および前記第2演出画像とは異なる第3演出画像と第4演出画像とをさらに含み、前記第3演出画像の表示態様と前記第4演出画像の表示態様とを変化させることが可能であり、前記第3演出画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置と前記第4演出画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置とが設定されており、前記第3演出画像と前記第4演出画像とを重畳して表示するとともに前記第3演出画像と前記第4演出画像との表示態様を変化させるときに、前記第3演出画像の表示態様の変化の基準位置と前記第4演出画像の表示態様の変化の基準位置とが同じようになっており、前記第3演出画像の表示態様の変化の基準位置は、前記第3演出画像の縦幅と横幅で規定される範囲内に存在しており、かつ、前記第3演出画像は、当該基準位置を基準として拡大または縮小すること可能であり、前記第4演出画像の表示態様の変化の基準位置は、前記第4演出画像の縦幅と横幅で規定される範囲内に存在しており、かつ、前記第4演出画像は、当該基準位置を基準として拡大または縮縮小することが可能である。よって、演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取ることが可能になり、演出をわかりやすくすることができる。
また、前記第2重複期間では前記第1演出画像の表示領域のほうが前記第2演出画像の
表示領域よりも大きい。よって、各演出画像を好適なタイミングで優先して表示すること
が可能になるため、複数の演出画像の視認性を確保することができる。
また、前記演出音は、前記第1演出画像に関する特別演出音を含み、前記音出力手段は
、前記第2重複期間で前記特別演出音を出力する。よって、演出画像の優先度と演出音の
音量の大きさのバランスを取ることが可能になり、演出をわかりやすくすることができる
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤ユニットを単独で示す正面図である。 遊技盤ユニットの一部を拡大して示す正面図である。 パチンコ機に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(1/2)である。 リセットスタート処理の手順例を示すフローチャート(2/2)である。 電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。 割込管理処理の手順例を示すフローチャートである。 スイッチ入力イベント処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄記憶更新処理の手順例を示すフローチャートである。 取得時演出判定処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄遊技処理の手順例を示すフローチャートである。 第2特別図柄遊技処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成例を示す図である。 第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成例を示す図である。 第1特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄大当り時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄小当り時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄小当り時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄小当り時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 第1特別図柄小当り時変動パターン選択テーブル(低確率非時間短縮状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。 第2特別図柄小当り時変動パターン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。 内部抽選の抽選対象を示す説明図である。 回数切りカウンタ値管理処理の構成例を示すフローチャートである。 特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理の手順例を示すフローチャートである。 第1特別図柄及び第2特別図柄の変動例を示す説明図である。 特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。 表示出力管理処理の構成例を示すフローチャートである。 大当り時可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。 大当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。 大当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。 小当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。 小当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。 演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。 演出図柄の変動例を示す説明図である。 大当り時のリーチ演出の演出画像の表示タイミング及び演出音の出力タイミングの一例についての説明図である。 第1演出画像と第2演出画像の表示の優先度についての説明図である。 大当り時の演出例を示す説明図である。 大当り時の演出例を示す説明図である。 大当り時の演出例を示す説明図である。 大当り時の演出例を示す説明図である。 大当り時の演出例を示す説明図である。 エフェクト画像の拡大中心と図柄の拡大中心とが同一であることを示す説明図である。 各図柄の拡大中心が同一であることを示す説明図である。 図柄の中心とエフェクト画像の拡大中心とが同一であることを示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。ま
た、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用
いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊
技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値
を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者
が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2
を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
[全体構成]
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4及び内枠アセ
ンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も
前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内
枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット
2が配置されている。
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この
外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用
いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に
相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いら
れている。
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体
扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、
これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機
構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内
側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外
枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図
1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が
閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともに一体扉ユニット4及び
内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例
えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると
、統一錠ユニット9が作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能
な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)
と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一
体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニ
ット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者
が盤面内での球詰まり等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放
すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。
遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持
されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内
枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形
状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付
けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透
明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏
側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領
域8a(盤面、遊技盤)が形成されており、この遊技領域8aは窓4aを通じて前面側か
ら遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と
盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており
、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技
球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受皿ユ
ニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上
皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチ
ンコ機1はカードユニットに接続する機種であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球と
は別に裏側の払出装置ユニット172から受皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払
い出される。
受皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には
、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないカードユニットに有
価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を
遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば
125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(
図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、カードユニットに投入され
ている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作するこ
とで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではカード
ユニットに接続する遊技機を例に挙げているが、パチンコ機1は現金機(カードユニット
に接続しない遊技機)であってもよい。
受皿ユニット6の右下部には、ハンドルユニット16が設置されている。遊技者はこの
ハンドルユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域
8a(図3参照)に向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。
発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しな
い外バンドに案内されて遊技領域8a内に放り込まれる。遊技領域8a内には多数の障害
釘や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車
により誘導・案内されながら遊技領域8a内を流下する。なお、遊技領域8a内(盤面、
遊技盤)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
[枠前面の構成]
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素としてレンズユニット47及び右上電飾ユニ
ット49が設置されている。このうちレンズユニット47にはランプ46が組み込まれて
おり、右上電飾ユニット49には右側のランプ50が組み込まれている。
上述した各種ランプ46,50は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階
調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4にはそれぞれ
スピーカ54a~54dが組み込まれている。これらスピーカ54a~54dは、効果音
やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出ボタン45が設置されて
いる。遊技者は、この演出ボタン45を押し込み操作することで演出内容(例えば液晶表
示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表
示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演
出等)を発生させたりすることができる。
さらに、演出ボタン45の周囲には、演出ボタン45を取り囲むようにジョグダイアル
45aが設置されている(操作入力受付手段、回転型セレクター)。遊技者は、このジョ
グダイアル45aを回転させることで、例えば液晶表示器42に表示される演出内容を変
化させることができる。
[裏側の構成]
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制
御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セ
ット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている
。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種
の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(
電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置され
ている。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符
号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側
)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる
。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケース
に導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を
前面側の受皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示
装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160から
は、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例え
ば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子
機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V
)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである
。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、
パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
[遊技盤ユニットの構成]
図3は、遊技盤ユニット8を単独で示す正面図である。遊技盤ユニット8は、ベースと
なる遊技盤8bを備えており、この遊技盤8bの前面側に遊技領域8aが形成されている
。遊技盤8bは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブ
リ7に固定された状態で、遊技盤8bの前面はガラスユニットに平行となる。遊技盤8b
の前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に上記の遊技領域
8aが形成されている。
遊技領域8a内には、その中央位置に比較的大型の演出ユニット40が配置されており
、この演出ユニット40を中心として遊技領域8aが左側部分、右側部分及び下部分に大
きく分かれている。遊技領域8aの左側部分は、通常遊技状態(低確率非時間短縮状態)
で使用される第1遊技領域(左打ち領域)であり、遊技領域8aの右側部分は、有利遊技
状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態、高
確率非短縮状態等)で使用される第2遊技領域(右打ち領域、特定の領域)である。遊技
球は、第2遊技領域へ遊技球を案内する案内通路18(発射レールや遊技領域の天井部、
誘導部など)によって第2遊技領域に導かれる。また、遊技領域8a内には、始動ゲート
20、普通入賞口22,24、第1始動入賞口26、第2始動入賞口27、可変始動入賞
装置28、大当り用可変入賞装置29、小当り用可変入賞装置30等が分布して設置され
ている。始動ゲート20は、案内通路18から右打ち領域へ導かれた遊技球を主対象にし
て通過させることで作動抽選(普通図柄抽選)の抽選契機を発生させる。なお、本実施形
態では、上流側から下流側にかけて、第2始動入賞口27、大当り用可変入賞装置29、
可変始動入賞装置28、小当り用可変入賞装置30の順に配置されている。
このうち、第1始動入賞口26は、遊技領域8aの下部分の中央に配置されている。作
動口19、始動ゲート20、第2始動入賞口27、可変始動入賞装置28、大当り用可変
入賞装置29、小当り用可変入賞装置30は、遊技領域8aの右側部分に配置されている
。普通入賞口22,24は遊技領域8aの左側部分に配置されている。
遊技領域の最上部には、遊技領域の上部に向かって発射された遊技球を右打ち領域に導
くための入口(例えば演出ユニット40の上部に形成された一列の通路の入口)と出口を
有する区画に基づく案内通路18が形成されている。
遊技領域8a内に発射された遊技球は、その流下の過程で第1始動入賞口26、第2始
動入賞口27、作動口19、普通入賞口22,24に入球したり、始動ゲート20を通過
したり、作動時の可変始動入賞装置28や開放動作時の大当り用可変入賞装置29、開放
動作時の小当り用可変入賞装置30に入球したりする。
そして、始動ゲート20を通過した遊技球は続けて遊技領域8a内を流下するが、第1
始動入賞口26、第2始動入賞口27、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、
大当り用可変入賞装置29、小当り用可変入賞装置30、作動口19に入球した遊技球は
遊技板(遊技盤ユニット8を構成する合板材、透明板等)に形成された貫通孔を通じて遊
技盤ユニット8の裏側へ回収される。
ここで、本実施形態では、遊技領域8a(盤面)の構成上、第1始動入賞口26や普通
入賞口22,24に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の左側部分の領域(左打
ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「左打ち」を実行する)必要がある。
一方、第2始動入賞口27、可変始動入賞装置28、大当り用可変入賞装置29、小当
り用可変入賞装置30に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の右側部分の領域(
右打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「右打ち」を実行する)必要がある。
本実施形態において、上記の可変始動入賞装置28は、所定の作動条件が満たされた場
合(普通図柄が当りの態様で所定の停止表示時間にわたり停止表示された場合)に作動す
る。可変始動入賞装置28は板状の開閉部材28aを備えている。開閉部材28aは、例
えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向に往
復移動可能である。常態では、開閉部材28aは、遊技盤8bの盤面から遊技者側に突出
している。このとき遊技球は開閉部材28aの上面を転動するため、可変始動入賞装置2
8内に遊技球を流入させることができない。そして、可変始動入賞装置28が作動すると
、開閉部材28aが盤面の内部に引き込まれ、可変始動入賞装置28内への遊技球の流入
が可能になる。可変始動入賞装置28内に遊技球が流入すると、可変始動入賞装置28内
に設けられた第2始動入賞口28bへ遊技球を入球させることが可能になる。
大当り用可変入賞装置29は、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が大当りの態様
で停止表示された場合)に作動する。大当り用可変入賞装置29は、可変始動入賞装置2
8の上流側に配置されている。
大当り用可変入賞装置29は、板状の開閉部材29aを備えている。開閉部材29aは
、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向
に往復移動可能である。常態では、開閉部材29aは、遊技盤8bの盤面から遊技者側に
突出している。このとき遊技球は開閉部材29aの上面を転動するため、大当り用可変入
賞装置29内に遊技球を流入させることができない。そして、大当り用可変入賞装置29
が作動すると、開閉部材29aが盤面の内部に引き込まれ、大当り用可変入賞装置29内
への遊技球の流入が可能になる。大当り用可変入賞装置29内に遊技球が流入すると、大
当り用可変入賞装置29内に設けられた上大入賞口29bへ遊技球を入球させることが可
能になる。大当り用可変入賞装置29(上大入賞口29b)内には、V入賞口が設けられ
ている。V入賞口に遊技球が入球すると確変状態(高確率状態)に制御される。なお、以
下、上大入賞口29bを単に大入賞口と称することがある。
小当り用可変入賞装置30は、規定の条件が満たされた場合(特別図柄が小当りの態様
で停止表示された場合)に作動する。小当り用可変入賞装置30は、大当り用可変入賞装
置29の下流側に配置されている。
小当り用可変入賞装置30は、板状の開閉部材30aを備えている。開閉部材30aは
、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に対して前後方向
に往復移動可能である。常態では、開閉部材30aは、遊技盤8bの盤面から遊技者側に
突出している。このとき遊技球は開閉部材30aの上面を転動するため、小当り用可変入
賞装置30内に遊技球を流入させることができない。そして、小当り用可変入賞装置30
が作動すると、開閉部材30aが盤面の内部に引き込まれ、小当り用可変入賞装置30内
への遊技球の流入が可能になる。小当り用可変入賞装置30内に遊技球が流入すると、小
当り用可変入賞装置30内に設けられた下大入賞口30bへ遊技球を入球させることが可
能になる。なお、以下、下大入賞口30bを単に大入賞口と称することがある。
なお、各入賞口に遊技球が入球(進入)することを「入賞」ともいう。特に、始動入賞
口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤ユニット8には、その中央位置から右側部分にかけて上記の演出ユニット40が
設置されている。演出ユニット40は、その上縁部40aが遊技球の流下方向を変化させ
る案内部材として機能する他、その内側に各種の装飾部品40bを備えている。装飾部品
40bはその立体的な造形により遊技盤ユニット8の装飾性を高めるとともに、例えば内
蔵された発光器(LED等)により透過光を発することで、演出的な動作をすることがで
きる。また、演出ユニット40の内側には液晶表示器42(画像表示器)が設置されてお
り、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が
表示される。このように遊技盤ユニット8は、その盤面の構成や演出ユニット40の装飾
性に基づいて、遊技者にパチンコ機1の特徴を印象付けている。また、本実施形態のよう
に遊技盤8bが透明樹脂板(例えばアクリル板)である場合、前面側だけでなく遊技盤8
bの背後に配置された各種の装飾体(可動体や発光体を含む)による装飾性を付加するこ
とができる。
例えば、液晶表示器42の画面上では、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動
表示と同期して、特別図柄とは異なる複数種類の演出図柄(数字などを示す図柄など)の
変動表示が行われる。ここでは、第1特別図柄の変動表示又は第2特別図柄の変動表示に
同期して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア42L、42C、42Rにお
いて演出図柄が変動表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。
また、例えば、液晶表示器42の画面上には、実行が保留されている変動表示に対応す
る保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特別図柄の変
動表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域42aと、第2特別図柄の
可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域42bとが設けられてい
る。
なお、保留されている変動表示の数は保留記憶数ともいう。第1特別図柄に対応する保
留記憶数を第1保留記憶数、第2特別図柄に対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともい
う。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
その他に演出ユニット40の内部には、演出用の可動体40cとともに駆動源(例えば
モータ、ソレノイド等)が付属している。演出用の可動体40cは、液晶表示器42によ
る画像を用いた演出や発光器による演出に加えて、有形物の動作を伴う演出を実行するこ
とができる。これら可動体40cを用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別
の訴求力を発揮することができる。
遊技領域8aの左側縁部には球案内通路41aが形成されており、その下縁部には転動
ステージ41bが形成されている。球案内通路41aは遊技領域8a内にて左斜め上方に
開口しており、遊技領域8a内を流下する遊技球が無作為に球案内通路41a内に流入す
ると、その内部を通過して転動ステージ41b上に放出される。転動ステージ41bの上
面は滑らかな湾曲面を有しており、ここでは遊技球が左右方向に転動自在である。
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、各種入賞口に入球(入賞
)しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収され
る。また、普通入賞口22,24や第1始動入賞口26、第2始動入賞口27,28b、
大当り用可変入賞装置29、小当り用可変入賞装置30、作動口19に入球した遊技球も
含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収さ
れる。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏
側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
図4は、遊技盤ユニット8の一部を拡大して示す正面図である。すなわち遊技盤ユニッ
ト8には、例えば窓4a内の左下位置に普通図柄表示装置33及び普通図柄作動記憶ラン
プ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35及
び遊技状態表示装置38が設けられている。
このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて
普通図柄を変動表示し、そしてランプの点灯又は消灯により普通図柄を停止表示する。普
通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の
組み合わせによって0~4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに消灯さ
せた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1
個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのラ
ンプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そ
して2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合
である。なお、ここでは2つのランプ(LED)を使用することとしているが、4つのラ
ンプ(LED)を使用して普通図柄作動記憶ランプ33aを構成してもよい。この場合、
点灯するランプの個数で作動記憶数を表示することができる。
普通図柄作動記憶ランプ33aは、上記の始動ゲート20を遊技球が通過すると、その
都度、作動抽選の契機となる通過が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示
態様へと変化していき(最大4個まで)、その通過を契機として普通図柄の変動が開始さ
れるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお、本実施形態では、普通図
柄作動記憶ランプ33aが未点灯(記憶数が0個)の場合、普通図柄が既に変動開始可能
な状態(停止表示時)で始動ゲート20を遊技球が通過しても表示態様は変化しない。す
なわち、普通図柄作動記憶ランプ33aの表示態様によって表される記憶数(最大4個)
は、その時点で未だ普通図柄の変動が開始されていない通過の回数を表している。
また、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35は、例えばそれぞれ7
セグメントLED(ドット付き)により、対応する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動
状態と停止状態とを表示することができる。具体的には、第1始動入賞口26に遊技球が
入賞した場合は第1特別図柄の変動表示が行われ、第2始動入賞口27,28bに遊技球
が入賞した場合は第2特別図柄の変動表示が行われる。なお、第1特別図柄表示装置34
や第2特別図柄表示装置35は、複数のドットLEDを幾何学的(例えば円形状)に配列
した形態であってもよい。
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、
例えばそれぞれ2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせで構成される
表示態様により、それぞれ0~4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに
消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記
憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1
つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示
し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といっ
た具合である。
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、第1始動入賞口26に遊技球が入球するごとに
、第1始動入賞口26に遊技球が入球したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態
様へと変化していき(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始され
るごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。
また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、第2始動入賞口27,28bに遊技球が
入球するごとに、第2始動入賞口27,28bに遊技球が入球したことを記憶する意味で
1個ずつ増加後の表示態様へと変化し(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄
の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化する。
なお、本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)
の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で第1始動入賞口26に
遊技球が入球しても表示態様は変化しない。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが
未点灯(記憶数が0個)の場合、第2特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)
で第2始動入賞口27,28bに遊技球が入球しても表示態様は変化しない。すなわち、
各特別図柄作動記憶ランプ34a,35aの表示態様により表される記憶数(最大4個)
は、その時点で未だ第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始されていない入球の回数
を表している。
また、遊技状態表示装置38には、例えば大当り種別表示ランプ38a,38b、確率
変動状態表示ランプ38d、時短状態表示ランプ38e、発射位置指定ランプ38fにそ
れぞれ対応するLEDが含まれている。なお、本実施形態では、上述した普通図柄表示装
置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示
装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び
遊技状態表示装置38が1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に
取り付けられている。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示す
ることである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示
、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などが
ある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表
示される。後述の演出図柄の変動では、複数種類の演出図柄がスクロール表示又は更新表
示されたり、1以上の演出図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある
図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図
柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示につ
いても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
[遊技の進行の概略]
パチンコ機1の遊技状態には、通常状態(低確率非時間短縮状態)と、通常状態よりも
大当りになりやすく、かつ小当りになりやすい小当りラッシュ(高確率非時間短縮状態)
と、通常状態と大当りの確率は同一であるが通常状態及び小当りラッシュよりも特別図柄
の変動効率が向上する時短状態(低確率時間短縮状態)と、通常状態よりも大当りになり
やすく、かつ通常状態及び小当りラッシュよりも特別図柄の変動効率が向上する確変状態
(高確率時間短縮状態)とがある。以下、時間短縮状態を時短状態と称することがある。
通常状態(低確率非時間短縮状態)は、パチンコ機1の初期設定状態(例えばシステム
リセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)
と同一に制御される状態である。通常状態(低確率非時間短縮状態)では、遊技者は遊技
領域8aの左方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる左打ち)を行う。そのため、通常状
態では、主として第1始動入賞口26に遊技球が入賞し、主として第1特別図柄の変動表
示が実行される。通常状態において、通常大当りが発生すると、その大当り遊技の終了後
に時短状態(低確率時間短縮状態)に移行し、確変大当りが発生すると、その大当り遊技
の終了後に確変状態(高確率時間短縮状態)に移行する。
時短状態(低確率時間短縮状態)では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射
操作(いわゆる右打ち)を行い、主として第2始動入賞口27や第2始動入賞口28bに
遊技球が入賞し、第2特別図柄の変動表示が実行される。時短状態では、普図図柄の変動
表示で「普図当り」となる確率を非時短状態よりも向上させるとともに、普図図柄の変動
表示で「普図当り」となったときの可変始動入賞装置28の開放期間を非時短状態よりも
長くすることにより、可変始動入賞装置28に遊技球が進入しやすくなる。また、時短状
態では、第2始動入賞口27や第2始動入賞口28bに遊技球が入賞して小当りが発生す
る場合があるが、上流側の可変始動入賞装置28の開放時間が長く、殆どの遊技球が可変
始動入賞装置28に入賞してしまう。そのため、小当り遊技中に下流側の小当り用可変入
賞装置30に遊技球が入賞するケースも極めて少なく、時短状態において小当り遊技によ
り得られる賞球は少ない。
確変状態(高確率時間短縮状態)では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射
操作(いわゆる右打ち)を行い、主として第2始動入賞口27や第2始動入賞口28bに
遊技球が入賞し、第2特別図柄の変動表示が実行される。確変状態は高確率状態であるた
め、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる。また、確変状態は、時
短状態であることから遊技球の大半が可変始動入賞装置28に入賞する。また、確変状態
では、第2始動入賞口27や第2始動入賞口28bに遊技球が入賞して小当りが発生する
場合があるが、上流側の可変始動入賞装置28の開放時間が長く、殆どの遊技球が可変始
動入賞装置28に入賞してしまう。そのため、小当り遊技中に下流側の小当り用可変入賞
装置30に遊技球が入賞するケースも極めて少なく、確変状態において小当り遊技により
得られる賞球は少ない。
小当りラッシュでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる右
打ち)を行い、主として第2始動入賞口27に遊技球が入賞し、第2特別図柄の変動表示
が実行される。小当りラッシュでは、非時短状態に制御されることから、普図当り確率が
低下するとともに可変始動入賞装置28の開放時間も短くなり、第2始動入賞口28bへ
の遊技球の入賞頻度が低下する。そのため、小当りラッシュでは、第2始動入賞口27に
遊技球が入賞して小当りが発生すると、下流側の小当り用可変入賞装置30に遊技球が入
賞しやすくなる。また、第2特別図柄の変動表示では小当り確率が高くなるとともに、第
2特別図柄の変動時間が通常状態よりも短い。
確変状態や小当りラッシュ、時短状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行された
こと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、所定の終了条件が成立するま
で継続する。所定回数の特別図柄の変動表示が実行されたことが終了条件となるものを、
回数切り(回数切り確変等)ともいう。
パチンコ機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域8aの左方
を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ機1が備える
ハンドルユニット16への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、第1始動入
賞口26に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置34による第1特別図柄の変動表
示が開始される。なお、通常状態においても第2始動入賞口27や第2始動入賞口28b
に遊技球を入賞させることはできるが、通常状態では第2特別図柄の変動時間が10分程
度と極めて長くなっている。よって、通常は、遊技者は左打ち操作を行う。
なお、特別図柄の変動表示の実行中の期間、大当り遊技状態、小当り遊技状態に制御さ
れている期間に、遊技球が始動入賞口へ入賞した場合(始動入賞が発生したが当該始動入
賞に基づく特別図柄の変動表示を直ちに実行できない場合)には、当該入賞に基づく特別
図柄の変動表示は所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特別図柄の変動表示において大当り図柄が停止表示されれば、「大当り」となる。
また、はずれ図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。
第1特別図柄の変動表示での表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有
利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、大当り用可変入賞装置29により形成される上大入賞口29bが
所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイ
ミングと、上大入賞口29bに進入した遊技球の数が所定個数(例えば10個)に達する
までのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は
、1ラウンドにおいて上大入賞口29bを開放することができる上限期間であり、以下、
開放上限期間ともいう。このように上大入賞口29bが開放状態となる1のサイクルをラ
ウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(
7回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を上大入賞口29bに進入させることで
、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態であ
る。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者に
とって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(
ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高
確率状態)、小当りラッシュ、時短状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り
種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や
、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよ
い。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態や時短状態に制御
されることがある。大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態や時短状態に制御されると
、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチ
ンコ機1が備えるハンドルユニット16への遊技者による回転操作により、右打ち操作を
行い、遊技球が始動ゲート20を通過すると、普通図柄表示装置33による普通図柄の変
動表示が開始される。なお、前回の普通図柄の変動表示の実行中の期間等に遊技球が始動
ゲート20を通過した場合(遊技球が始動ゲート20を通過したが当該通過に基づく普通
図柄の変動表示を直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普通図柄の変動表示
は所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普通図柄の変動表示では、普図当り図柄が停止表示されれば、普通図柄の表示結果
が「普図当り」となる。その一方、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停
止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、
可変始動入賞装置28を所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口2
8bが開放状態になる)。
可変始動入賞装置28に形成された第2始動入賞口28bに遊技球が進入すると、第2
特別図柄表示装置35による第2特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄の変動表示において、大当り図柄が停止表示されれば、「大当り」となり
、大当り図柄とは異なる小当り図柄が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当
り図柄や小当り図柄とは異なるはずれ図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。
第2特別図柄の変動表示での表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有
利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特別図柄の変動表示での表示結果
が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、小当り用可変入賞装置30により形成される下大入賞口30bが
所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイ
ミングと、下大入賞口30bに進入した遊技球の数が所定個数(例えば10個)に達する
までのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。小当り遊技状態
では、1ラウンドのみ実行可能となっている。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特別図柄の変動表示の表
示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。
なお、本実施形態では、確変状態に制御された場合には、確変状態の時短状態が終了す
ると小当りラッシュに移行する。そして、確変状態の時短状態での図柄の変動回数(以下
、時短回数とも称する)は100回に設定される。一方、本実施形態では、確変状態にお
いて、図柄の変動表示結果として所定のはずれ図柄(以下、時短開始はずれ図柄と称する
)が停止すると、複数種類の時短回数(本例では、100回、50回、10回)のうちか
らいずれが決定され、新たに決定された時短回数が再設定される。よって、再設定された
時短回数が残りの時短回数よりも小さい場合には小当りラッシュへ移行するまでの期間が
短縮され、再設定された時短回数が残りの時短回数よりも大きい場合には小当りラッシュ
へ移行するまでの期間が延長される。そして、時短状態よりも小当りラッシュのほうが遊
技球の獲得個数が増加しやすい。このため、遊技者は小当りラッシュに移行するまでの期
間が短縮されることを期待して遊技を行うことになる。なお、小当りラッシュは大当りが
発生するまで継続する。なお、本実施形態において、通常状態での大当り確率は1/29
9、確変状態での大当り確率は1/29、時短開始はずれ図柄の導出確率(換言すると、
時短開始はずれの当選確率)は1/100に設定されている。
なお、時短状態では、(1)普図当り確率を高める制御と、(2)普通図柄の変動時間
を短縮する制御と、(3)第2始動入賞口の開放時間を長くする制御と、(4)特別図柄
の変動時間を短縮する制御とが行われ得るのであるが、それら(1)~(4)の全ての制
御を行ってもよいし、(1)~(4)のうちの一部の制御を行わなくてもよい。例えば、
大当り経由の時短状態と、時短開始はずれ経由の時短状態とで、(1)~(4)のうちの
いずれの制御を行うかが異なっていてもよいし、同じであってもよい。
[演出の進行など]
パチンコ機1では、遊技の進行に応じて種々の演出が実行される。当該演出は、画像表
示器42に各種の演出画像を表示することによって行われる。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示器42に設けられた「左」、「中
」、「右」の演出図柄表示エリア42L、42C、42Rでは、第1特別図柄の変動表示
又は第2特別図柄の変動表示が開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始さ
れる。第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示において表示結果(確定特別図
柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、演出図柄の変動表示の表示結果となる
確定演出図柄(3つの演出図柄の組合せ)も停止表示される。
演出図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示の
態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示器42の
画面上にて停止表示された演出図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未
だ停止表示されていない演出図柄については変動表示が継続している態様などのことであ
る。なお、以下、リーチ態様をリーチ状態と称することもある。
また、演出図柄の変動表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実
行される。パチンコ機1では、演出態様に応じて表示結果(特別図柄の変動表示の表示結
果や演出図柄の変動表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期
待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例
えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、
がある。
特別図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となるときには、画像表示器42の画面上
において、演出図柄の変動表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確
定演出図柄が導出される(演出図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となる)。例えば
、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア42L、42C、42Rにおける所定の
有効ライン上に同一の演出図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数
の演出図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変
状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の演出図柄(
例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の演出図
柄を確変図柄、偶数の演出図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。
特別図柄の変動表示の表示結果が「小当り」となるときには、画像表示器42の画面上
において、演出図柄の変動表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確
定演出図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(演出図柄の変動表示の表示結果
が「小当り」となる)。例えば、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア42L、
42C、42Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する演出図柄が停止表示
される。
特別図柄の変動表示の表示結果が「はずれ」となる場合には、演出図柄の変動表示の態
様がリーチ態様とならずに、演出図柄の変動表示の表示結果として、非リーチ組合せの確
定演出図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(演出図柄の変動表示の
表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる
場合には、演出図柄の変動表示の態様がリーチ態様となった後に、演出図柄の変動表示の
表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)
の確定演出図柄が停止表示される(演出図柄の変動表示の表示結果が「リーチはずれ」と
なる)こともある。
パチンコ機1が実行可能な演出には、保留表示や変動表示中表示を表示することも含ま
れる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が演出図柄の
変動表示中に実行される。予告演出には、実行中の変動表示における大当り信頼度を予告
する予告演出や、実行前の変動表示(実行が保留されている変動表示)における大当り信
頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、変動表示対応表示(保留
表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行される
ようにしてもよい。
また、画像表示器42において、演出図柄の変動表示中に演出図柄を一旦仮停止させた
後に変動表示を再開させることで、1回の変動表示を擬似的に複数回の変動表示のように
見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り
中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを
示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知
する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り
遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確
状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が
小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにして
もよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後と
で共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないよう
にしてもよい。
また、例えば特別図柄の変動表示等が実行されていないときには、画像表示器42にデ
モ(デモンストレーション)画像が表示される。
[制御上の構成]
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。図5は、パチンコ機1に装
備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢と
なる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に
、パチンコ機1における遊技の進行を制御する機能を有している。なお、主制御装置70
は、主制御基板ユニット170に内蔵されている。
また、主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路
基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレ
ジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIと
して構成されている。また、主制御装置70には、乱数発生器75やサンプリング回路7
7が装備されている。このうち乱数発生器75は、特別図柄抽選の大当り判定用や普通図
柄抽選の当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0~65535)を発生
させるものであり、ここで発生された乱数は、サンプリング回路77を通じて主制御CP
U72に入力される。その他にも主制御装置70には、入出力(I/O)ポート79や図
示しないクロック発生回路、カウンタ/タイマ回路(CTC)等の周辺ICが装備されて
おり、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお、回路基板
上(又は内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンと
して形成されている。
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一
体的に設けられている。また、遊技盤ユニット8には、第1始動入賞口26に対応する第
1始動入賞口スイッチ80、第2始動入賞口27及び第2始動入賞口28bに対応する第
2始動入賞口スイッチ82a,82b、大当り用可変入賞装置29及び小当り用可変入賞
装置30に対応する第1,第2カウントスイッチ84a,84b、上大入賞口29b内の
V入賞口に対応するV入賞検出スイッチ85が設けられている。
第1始動入賞口スイッチ80は第1始動入賞口26への遊技球の入球を検出し、第2始
動入賞口スイッチ82aは第2始動入賞口27への遊技球の入球を検出し、第2始動入賞
口スイッチ82bは第2始動入賞口28bへの遊技球の入球を検出するためのものである
。第1始動入賞口スイッチ80や第2始動入賞口スイッチ82a,82bによって遊技球
が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として
払い出される。
また、第1カウントスイッチ84aは、大当り用可変入賞装置29(上大入賞口29b
)への遊技球の入球を検出し、その数をカウントするためのものである。第2カウントス
イッチ84bは、小当り用可変入賞装置30(下大入賞口30b)への遊技球の入球を検
出し、その数をカウントするためのものである。第1,第2カウントスイッチ84a,8
4bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば1
0個)の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞検出スイッチ85は、大当り用可変入賞装置29(上大入賞口29b)へ入球し
た遊技球がV入賞口に入球したことを検出するためのものである。
同様に遊技盤ユニット8には、普通入賞口22への遊技球の入球を検出する第1入賞口
スイッチ86と、普通入賞口24への遊技球の入球を検出する第2入賞口スイッチ81と
が設けられている。第1入賞口スイッチ86や第2入賞口スイッチ81によって遊技球が
検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(6個)の遊技球が賞球として払
い出される。
これらスイッチ類の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU
72に入力される。なお、遊技盤ユニット8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ7
8、第1,第2カウントスイッチ84a,84b、V入賞検出スイッチ85、第1入賞口
スイッチ86、第2入賞口スイッチ81からの入賞検出信号は、パネル中継端子板87を
経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するため
の配線パターンや接続端子等が設けられている。
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装
置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄
作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に
基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれ
ら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aに対する制御信号
を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35
,38及びランプ33a,34a,35aは、上述したように1枚の統合表示基板89に
実装された状態で遊技盤ユニット8に設置されており、この統合表示基板89にはパネル
中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
また、遊技盤ユニット8には、可変始動入賞装置28に対応する普通電動役物ソレノイ
ド88、大当り用可変入賞装置29に対応する上大入賞口ソレノイド89、小当り用可変
入賞装置30に対応する下大入賞口ソレノイド90が設けられている。これらソレノイド
88~90は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ可
変始動入賞装置28、大当り用可変入賞装置29、小当り用可変入賞装置30を開閉動作
(作動)させる。なお、これらソレノイド88~90についてもパネル中継端子板87を
中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
その他に一体扉ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また、内
枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。一体扉ユニット4が単独
で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御C
PU72)に入力され、また、外枠ユニット2から内枠アセンブリ7が開放されると、プ
ラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され
る。主制御CPU72は、これら接点信号から一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開
放状態を検出することができる。なお、主制御CPU72は、一体扉ユニット4や内枠ア
センブリ7の開放状態を検出すると、外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている。この払出制御装置92
(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出
制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備され
ており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、R
AM98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(
払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置
ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお
、主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、外部情報信号として賞球情報信号を生
成する。
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばス
テッピングモータ、払出手段)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出
装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100
は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モー
タ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出さ
せる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って受皿ユニット6
に送られる。
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている
他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モ
ータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ10
6からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また、賞球ケースの上流位置で球
切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に
入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92
(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受
信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
また、パチンコ機1には、例えば下皿6cの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位
置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は流
路ユニット173を通じて上皿6bに放出されるが、上皿6bが遊技球で満杯になると、
それ以上に払い出された遊技球は上述したように下皿6cへ流れ込む。さらに、下皿6c
が遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出
信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御C
PU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を
一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記
憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発
生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
また、パチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が
設置されている。また、受皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている
。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111は上述
した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソ
レノイド110及び球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送
りソレノイド111は、受皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース
内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また、発射ソレノイド110は、発射位置に
送り出された遊技球を打撃し、上述したように遊技領域8aに向けて遊技球を1個ずつ連
続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお、遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度
の間隔(1分間で100個以内)である。
一方、パチンコ機1の表側に位置するハンドルユニット16には、発射レバーボリュー
ム112、タッチセンサ114及び発射停止スイッチ116が設けられている。このうち
発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストロー
ク)に比例したアナログ信号を生成する。また、タッチセンサ114は、静電容量の変化
から遊技者の身体がハンドルユニット16(発射ハンドル)に触れていることを検出し、
その検出信号を出力する。そして、発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発
射停止信号(接点信号)を生成する。
受皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム1
12やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板1
18を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動
信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者
が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナロ
グ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づい
て発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打
ち出す強さが調整されるものとなっている。なお、発射制御基板108の駆動回路は、タ
ッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイ
ッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する
。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されて
おり、この遊技球等貸出装置接続端子板120にカードユニットが接続されていない場合
、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
また、受皿ユニット6には度数表示基板122及び貸出及び返却スイッチ基板123が
内蔵されている。このうち度数表示基板122には、度数表示部の表示器(3桁分の7セ
グメントLED)が設けられている。また、貸出及び返却スイッチ基板123には球貸ボ
タン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、
球貸ボタン10又は返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出及び返却スイッ
チ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してカードユニットに送信さ
れる。また、カードユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出
装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122
上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を
数値表示する。また、カードユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投
入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は
表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
また、パチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュ
ータ)を備えている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴
う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御C
PU126を実装した回路基板(複合サブ制御基板)が装備されている。演出制御CPU
126には、図示しないCPUコアとともにメインメモリとしてROM128やRAM1
30等の半導体メモリが内蔵されている。なお、演出制御装置124は、パチンコ機1の
裏側で裏カバーユニット178に覆われる位置に設けられている。
また、演出制御装置124には、図示しない入出力ドライバや各種の周辺ICが装備さ
れている他、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134が装備されている。演出制御C
PU126は、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドに基づいて演出の制御
を行い、ランプ駆動回路132や音響駆動回路134に指令を与えて各種ランプ46,5
0や盤面ランプ53を発光させたり、スピーカ54a~54dから実際に効果音や音声等
を出力させたりする処理を行う。
演出制御装置124と主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して
相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置
124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお、通信用ハーネスに
は、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種コマンドのバス幅に
応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバIC(I/O)のハード構
成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
ランプ駆動回路132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFE
T等のスイッチング素子を備えており、このランプ駆動回路132は、LEDを含む各種
ランプに印加する駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)して、その発光・点滅
等の動作を管理する。なお、各種ランプには、ランプ46,48,52の他に、遊技盤ユ
ニット8に設置された装飾・演出用の盤面ランプ53が含まれる。盤面ランプ53は演出
ユニットに内蔵されるLEDや、可変始動入賞装置28、大当り用可変入賞装置29、小
当り用可変入賞装置30等に内蔵されるLEDに相当するものである。
また、音響駆動回路134は、例えば図示しないサウンドROMや音響制御IC、アン
プ等を内蔵したサウンドジェネレータであり、この音響駆動回路134は、スピーカ54
a~54dを駆動して音響出力を行う。
本実施形態では一体扉ユニット4の内面にガラス枠電飾基板136が設置されており、
ランプ駆動回路132や音響駆動回路134からの駆動信号はガラス枠電飾基板136を
経由して各種ランプ46,50やスピーカ54a~54dに印加されている。また、ガラ
ス枠電飾基板136には、演出ボタン45が接続されており、遊技者が演出ボタン45を
操作すると、その接点信号がガラス枠電飾基板136を通じて演出制御装置124に入力
される。さらに、ガラス枠電飾基板136には、ジョグダイアル45aが接続されており
、遊技者がジョグダイアル45aを回転させると、その回転信号がガラス枠電飾基板13
6を通じて演出制御装置124に入力される。なお、ここではガラス枠電飾基板136に
演出ボタン45及びジョグダイアル45aを接続した例を挙げているが、受皿電飾基板を
設置する場合、演出ボタン45及びジョグダイアル45aは受皿電飾基板に接続されてい
てもよい。
その他、遊技盤ユニット8にはパネル電飾基板138が設置されており、このパネル電
飾基板138には盤面ランプ53の他に可動体モータ57が接続されている。可動体モー
タ57は、例えば図示しないリンク機構を介して可動体40cを駆動する。ランプ駆動回
路132からの駆動信号は、パネル電飾基板138を経由して盤面ランプ53及び可動体
モータ57にそれぞれ印加される。
液晶表示器42は遊技盤ユニット8の裏側に設置されており、遊技盤ユニット8に形成
された略矩形の開口を通じてその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤ユニッ
ト8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液
晶表示器42のバックライト(例えば冷陰極管)に印加される交流電源を生成している。
さらに、遊技盤ユニット8の裏側には演出表示制御装置144が設置されており、液晶表
示器42による表示動作は、演出表示制御装置144により制御されている。演出表示制
御装置144には、汎用の中央演算処理装置である表示制御CPU146とともに、表示
プロセッサであるVDP152を実装した回路基板(演出表示制御基板)が装備されてい
る。このうち表示制御CPU146は、図示しないCPUコアとともにROM148、R
AM150等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、VDP15
2は、図示しないプロセッサコアとともに画像ROM154やVRAM156等の半導体
メモリを集積したLSIとして構成されている。なお、VRAM156は、その記憶領域
の一部をフレームバッファとして利用することができる。
演出制御CPU126のROM128には、演出の制御に関する基本的なプログラムが
格納されており、演出制御CPU126は、このプログラムに沿って演出の制御を実行す
る。演出の制御には、上述したように各種ランプ46,50,53等やスピーカ54a~
54dを用いた演出の制御が含まれる他、液晶表示器42を用いた画像表示による演出の
制御が含まれる。演出制御CPU126は、表示制御CPU146に対して演出に関する
基本的な情報(例えば演出番号)を送信し、これを受け取った表示制御CPU146は、
基本的な情報に基づいて具体的に演出用の画像を表示する制御を行う。
表示制御CPU146は、VDP152に対してさらに詳細な制御信号を出力する。こ
れを受け取ったVDP152は、制御信号に基づいて画像ROM154にアクセスし、そ
こから必要な画像データを読み出してVRAM156に転送する。さらに、VDP152
は、VRAM156上で画像データを1フレーム(単位時間あたりの静止画像)ごとにフ
レームバッファに展開し、ここでバッファされた画像データに基づき液晶表示器42の各
画素(フルカラー画素)を個別に駆動する。
その他、内枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162(電源制御手段)が装備
されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード
164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要
な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット
162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、
インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御
基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してカ
ードユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5
V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また、
上述したように電源制御ユニット162は、アース線166を通じて島設備にアース(接
地)されている。
外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CP
U72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板
160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)及
び払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1
の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される
信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、こ
こでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのま
ま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
以上がパチンコ機1の制御に関する構成例である。続いて、主制御装置70の主制御C
PU72により実行される制御上の処理について説明する。
[リセットスタート(メイン)処理]
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御CPU72はリセットスタート処理を開始
する。リセットスタート処理は、前回の電源遮断時に保存されたバックアップ情報を元に
遊技状態を復旧(いわゆる復電)したり、逆にバックアップ情報をクリアしたりすること
で、パチンコ機1の初期状態を整えるための処理である。また、リセットスタート処理は
、初期状態の調整後にパチンコ機1の安定した遊技動作を保証するためのメイン処理(メ
イン制御プログラム)として位置付けられる。
図6及び図7は、リセットスタート処理の手順例を示すフローチャートである。以下、
主制御CPU72が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS101:主制御CPU72は、先ずスタックポインタにスタック領域の先頭
アドレスをセットする。
ステップS102:続いて主制御CPU72は、ベクタ方式の割込モード(モード2)
を設定し、デフォルトであるRST方式の割込モード(モード0)を修正する。これによ
り、以後、主制御CPU72は任意のアドレス(ただし最下位ビットは0)を割込ベクタ
として参照し、指定の割込ハンドラを実行することができる。
ステップS103:主制御CPU72は、ここでリセット時待機処理を実行する。この
処理は、リセットスタート(例えば電源投入)時にある程度の待機時間(例えば数千ms
程度)を確保しておき、その間に主電源断検出信号のチェックを行うためのものである。
具体的には、主制御CPU72は待機時間分のループカウンタをセットすると、ループカ
ウンタの値をデクリメントしながら主電源断検出信号の入力ポートをビットチェックする
。主電源断検出信号は、例えば周辺デバイスである電源監視ICから入力される。そして
、ループカウンタが0になる前に主電源断検出信号の入力を確認すると、主制御CPU7
2は先頭から処理を再開する。これにより、例えば図示しない主電源スイッチの投入と切
断の操作が短時間(1~2秒程度)内に繰り返し行われた場合のシステム保護を図ること
ができる。
ステップS104:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域に対するアクセ
スを許可する。具体的には、ワーク領域のRAMプロテクト設定値をリセット(00H)
する。これにより、以後はRAM76のワーク領域に対するアクセスが許可された状態と
なる。
ステップS105:また、主制御CPU72、割り込みマスクを設定するためにマスク
レジスタの初期設定を行う。具体的には、CTC割り込みを有効にする値をマスクレジス
タに格納する。
ステップS106:主制御CPU72は、先に退避しておいたRAMクリアスイッチか
らの入力信号を参照し、RAMクリアスイッチが操作(スイッチON)されたか否かを確
認する。RAMクリアスイッチが操作されていなければ(No)、次にステップS107
を実行する。
ステップS107:次に主制御CPU72は、RAM76にバックアップ情報が保存さ
れているか否か、つまり、バックアップ有効判定フラグがセットされているか否かを確認
する。前回の電源遮断処理でバックアップが正常に終了し、バックアップ有効判定フラグ
(例えば「A55AH」)がセットされていれば(Yes)、次に主制御CPU72はス
テップS108を実行する。
ステップS108:主制御CPU72は、RAM76のバックアップ情報についてサム
チェックを実行する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のワーク領域(使用禁
止領域及びスタック領域を含むユーザワーク領域)のうち、バックアップ有効判定フラグ
及びサムチェックバッファを除く全ての領域をサムチェックする。サムチェックの結果が
正常であれば(Yes)、次に主制御CPU72はステップS109を実行する。
ステップS109:主制御CPU72は、バックアップ有効判定フラグをリセット(例
えば「0000H」)する。
ステップS110:また、主制御CPU72は、前回の電源断発生直前に送信待ちであ
ったコマンドをクリアする。
ステップS111:次に主制御CPU72は、演出制御復帰処理を実行する。この処理
では、主制御CPU72は演出制御装置124に対し、復帰用のコマンド(例えば機種指
定コマンド、特別図柄確率状態指定コマンド、特図先判定演出コマンド、作動記憶数増加
時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、回数切りカウンタ残数コマンド、特別
遊技状態指定コマンド等)を送信する。これを受けて演出制御装置124は、前回の電源
遮断時に実行中であった演出状態(例えば、内部確率状態、演出図柄の表示態様、作動記
憶数の演出表示態様、音響出力内容、各種ランプの発光状態等)を復帰させることができ
る。
ステップS112:主制御CPU72は、状態復帰処理を実行する。この処理では、主
制御CPU72はバックアップ情報を元にRAM76のワーク領域に各種の値をセットし
、前回の電源遮断時に実行中であった遊技状態(例えば、特別図柄の表示態様、内部確率
状態、作動記憶内容、各種フラグ状態、乱数更新状態等)を復帰させる。また、主制御C
PU72は、バックアップされていたPCレジスタの値を復旧する。
一方、電源投入時にRAMクリアスイッチが操作されていた場合(ステップS106:
Yes)や、バックアップ有効判定フラグがセットされていなかった場合(ステップS1
07:No)、あるいは、バックアップ情報が正常でなかった場合(ステップS108:
No)、主制御CPU72はステップS113に移行する。
ステップS113:主制御CPU72は、RAM76の使用禁止領域以外の記憶内容を
クリアする。これにより、RAM76のワーク領域及びスタックエリアは全て初期化され
、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。
ステップS114:また、主制御CPU72は、RAM76の初期設定を行う。
ステップS115:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では
、主制御CPU72が初期設定後に演出制御装置124に送信するべきコマンド(演出制
御に必要なコマンド)を出力する。
ステップS116:主制御CPU72は、払出制御出力処理を実行する。この処理では
、主制御CPU72は払出制御装置92に対して、賞球の払い出しを開始するための指示
コマンドを出力する。
ステップS117:主制御CPU72は、CTC初期設定処理を実行し、周辺デバイス
であるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。この処理では、主制御CPU
72は割込ベクタレジスタを設定し、また、CTCに割り込みカウント値(例えば4ms
)を設定する。これにより、次にCTC割り込みが発生すると、主制御CPU72はバッ
クアップされていたPCレジスタのプログラムアドレスから処理を続行することができる
リセットスタート処理において以上の手順を実行すると、主制御CPU72は図7に示
されるメインループに移行する(接続記号A→A)。
ステップS118,ステップS119:主制御CPU72は割込を禁止した上で、電源
断発生チェック処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は主電源断検出信号の
入力ポートをビットチェックし、電源遮断の発生(駆動電圧の低下)を監視する。電源遮
断が発生すると、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88や上大入賞口ソレノイ
ド89、下入賞口ソレノイド90等に対応する出力ポートバッファをクリアすると、RA
M76のワーク領域のうちバックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く
全体の内容をバックアップし、サムチェックバッファにサム結果値を保存する。そして、
主制御CPU72はバックアップ有効判定フラグ領域に有効値(例えば「A55AH」)
を格納し、RAM76のアクセスを禁止して処理を停止(NOP)する。一方、電源遮断
が発生しなければ、主制御CPU72は次にステップS120を実行する。なお、このよ
うな電源断発生時の処理をマスク不能割込(NMI)処理としてCPUに実行させている
公知のプログラミング例もある。
ステップS120:主制御CPU72は、初期値更新乱数更新処理を実行する。この処
理では、主制御CPU72は、各種のソフトウェア乱数の初期値を更新(変更)するため
の乱数をインクリメントする。本実施形態では、大当り決定乱数(ハードウェア乱数)、
及び普通図柄に対応する当り決定乱数(ハードウェア乱数)を除く各種の乱数(例えば、
大当り図柄乱数、リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)をプログラム上で発生させ
ている。これらソフトウェア乱数は、別の割込処理(図9中のステップS201)で所定
範囲内のループカウンタにより更新されているが、この処理において乱数値が1巡するご
とにループカウンタの初期値(全ての乱数が対象でなくてもよい)を変更している。初期
値更新用乱数は、この初期値をランダムに変更するために用いられており、ステップS1
20では、その初期値更新用乱数の更新を行っている。なお、ステップS118で割込を
禁止した後にステップS120を実行しているのは、別の割込管理処理(図9中のステッ
プS202)でも同様の処理を実行するため、これとの重複(競合)を防止するためであ
る。なお、本実施形態において大当り決定乱数及び当り決定乱数は乱数発生器75により
発生されるハードウェア乱数であり、その更新周期はタイマ割込周期(例えば数ms)よ
りもさらに高速(例えば数μs)であるため、大当り決定乱数及び当り決定乱数の初期値
を更新する必要はない。
ステップS121,ステップS122:主制御CPU72は割込を許可し、その他乱数
更新処理を実行する。この処理で更新される乱数は、ソフトウェア乱数のうち当選種類(
当り種別)の判定に関わらない乱数(リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)である
。この処理は、メインループの実行中にタイマ割込が発生し、主制御CPU72が別の割
込管理処理(図9)を実行した場合の残り時間で行われる。なお、割込管理処理の内容に
ついては後述する。
[電源断発生チェック処理]
図8は、電源断発生チェック処理の手順例を具体的に示すフローチャートである。
ステップS130:ここでは先ず、主制御CPU72は、電源断発生チェックのための
条件を設定する。このチェック条件は、例えば主電源断検出信号が継続して出力されてい
ることを確認するためのオンカウンタ値として設定することができる。
ステップS132:次に主制御CPU72は、主電源断検出スイッチ入力用ポートをリ
ードし、主電源断検出信号が出力されているか否かを確認(特定のビットをチェック)す
る。特に図示していないが、主電源断検出スイッチは例えば主制御装置70に実装されて
おり、この主電源断検出スイッチは、電源制御ユニット162から供給される駆動電圧を
監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に主電源断検出信号を出力する。なお
、主電源断検出スイッチは電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。主制御CP
U72は、現時点で主電源断検出信号が出力されていないことを確認すると(No)、こ
の処理を抜けてリセットスタート処理に復帰する。一方、主電源断検出信号が出力されて
いることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS134に進む。
ステップS134:主制御CPU72は、上述したチェック条件を満たすか否かを確認
する。具体的には、先のステップS130で設定したオンカウンタ値を例えば1減算し、
その結果が0になったか否かを確認する。現時点で未だオンカウンタ値が0でなければ(
No)、主制御CPU72はステップS132に戻って主電源断検出スイッチ入力用ポー
トを改めて確認する。そして、ステップS134からステップS132へのループを繰り
返してチェック条件が満たされると(ステップS134:Yes)、主制御CPU72は
次にステップS136に進む。
ステップS136:主制御CPU72は、普通電動役物ソレノイド88や上大入賞口ソ
レノイド89、下入賞口ソレノイド90に対応する出力ポートに加え、試験信号端子やコ
マンド制御信号に対応する出力ポートバッファをクリアする。
ステップS138,ステップS140:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク
領域のうち、バックアップ有効判定フラグ及びサムチェックバッファを除く全体の内容を
1バイト単位で加算し、全領域について加算を完了するまで繰り返す。
ステップS142:全領域についてサムの算出が完了すると(ステップS140:Ye
s)、主制御CPU72はサムチェックバッファにサム結果値を保存する。
ステップS144:次に主制御CPU72は、バックアップ有効判定フラグ領域に有効
値を格納する。
ステップS146:また、主制御CPU72は、RAM76のプロテクト値にアクセス
禁止を表す「01H」を格納し、RAM76のワーク領域(使用禁止領域及びスタック領
域を含む)に対するアクセスを禁止する。
ステップS148:そして、主制御CPU72は待機ループに入り、主電源断の遮断に
備えて他の処理を全て停止する。主電源断の発生後は、図示しないバックアップ電源回路
(例えば主制御装置70に実装された容量素子を含む回路)からバックアップ用電力が供
給されるため、RAM76の記憶内容は主電源断後も消失することなく保持される。なお
、バックアップ用電源回路は、例えば電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。
以上の処理を通じて、バックアップ対象(サム加算対象)となるRAM76のワーク領
域に記憶されていた情報は、全て主電源断の後もRAM76に記憶として保持されること
になる。また、保持されていた記憶は、先のリセットスタート処理(図6)でチェックサ
ムの正常を確認した上で、電源断時のバックアップ情報として復元される。
[割込管理処理(タイマ割込処理)]
次に、割込管理処理(タイマ割込処理)について説明する。図9は、割込管理処理の手
順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、カウンタ/タイマ回路からの割
込要求信号に基づき、所定時間(例えば数ms)ごとに割込管理処理を実行する。以下、
各手順を追って説明する。
ステップS200:先ず主制御CPU72は、メインループの実行中に使用していたレ
ジスタ(アキュムレータAとフラグレジスタF、汎用レジスタB~Lの各ペア)の値をR
AM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後のレジスタ(A~L)には、割込管
理処理の中で別の値を書き込むことができる。
ステップS201:次に主制御CPU72は、抽選乱数更新処理を実行する。この処理
では、主制御CPU72は抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する
。各カウンタの値は、RAM76のカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定
の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数等が含まれる。
ステップS202:主制御CPU72は、ここでも初期値更新乱数更新処理を実行する
。処理の内容は、先に述べたものと同じである。
ステップS203:主制御CPU72は、入力処理を実行する。この処理では、主制御
CPU72は入出力(I/O)ポート79から各種スイッチ信号を入力する。具体的には
、ゲートスイッチ78からの通過検出信号や、第1始動入賞口スイッチ80、第2始動入
賞口スイッチ82a,82b、第1,第2カウントスイッチ84a,84b、第1入賞口
スイッチ86、第2入賞口スイッチ81からの入賞検出信号の入力状態(ON/OFF)
をリードする。
ステップS204:次に主制御CPU72は、スイッチ入力イベント処理を実行する。
この処理では、先の入力処理で入力したスイッチ信号のうち、ゲートスイッチ78、第1
始動入賞口スイッチ80、第2始動入賞口スイッチ82a,82bからの入賞検出信号に
基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じて、さらに別
の処理を実行する。なお、スイッチ入力イベント処理の具体的な内容については、さらに
別のフローチャートを用いて後述する。
本実施形態では、第1始動入賞口スイッチ80又はから入賞検出信号(ON)が入力さ
れると、主制御CPU72はそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に対応した内部抽選
の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。また、ゲートスイッチ78から通
過検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72は普通図柄に対応した抽選契機と
なる事象が発生したと判定する。いずれかの事象が発生したと判定すると、主制御CPU
72は、それぞれの発生事象に応じた処理を実行する。なお、第1始動入賞口スイッチ8
0又は第2始動入賞口スイッチ82a,82bから入賞検出信号が入力された場合に実行
される処理については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS205,ステップS206:主制御CPU72は、割込管理処理中において
特別図柄遊技処理及び普通図柄遊技処理を実行する。これら処理は、パチンコ機1におけ
る遊技を具体的に進行させるためのものである。このうち特別図柄遊技処理(ステップS
205)では、主制御CPU72は先に述べた第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する
内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35
による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて大当り用可変入賞装置2
9及び小当り用可変入賞装置30の作動を制御したりする。なお、特別図柄遊技処理の詳
細については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
また、普通図柄遊技処理(ステップS206)では、主制御CPU72は先に述べた普
通図柄表示装置33による変動表示や停止表示を制御したり、その表示結果に応じて可変
始動入賞装置28の作動を制御したりする。例えば、主制御CPU72は先のスイッチ入
力イベント処理(ステップS204)の中で始動ゲート20の通過を契機として取得した
乱数(普通図柄当り決定乱数)を記憶しておき、この普通図柄遊技処理の中で記憶から乱
数値を読み出し、所定の当り範囲内に該当するか否かの判定を行う。乱数値が当り範囲内
に該当する場合、普通図柄表示装置33により普通図柄を変動表示させて所定の当り態様
で普通図柄の停止表示を行った後、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88を励
磁して可変始動入賞装置28を作動させる。一方、乱数値が当り範囲外であれば、主制御
CPU72は、変動表示の後にはずれの態様で普通図柄の停止表示を行う。
ステップS207:次に主制御CPU72は、賞球払出処理を実行する。この処理では
、先の入力処理(ステップS203)において各種スイッチ80,81,82a,82b
,84a,84b,85,86から入力された入賞検出信号に基づき、払出制御装置92
に対して賞球個数を指示する賞球指示コマンドを出力する。
また、主制御CPU72は、賞球払出処理において、演出制御装置124に対して賞球
個数の内容を伝達する賞球内容コマンドを出力する。大当り用可変入賞装置29又は小当
り用可変入賞装置30に対応する第1,第2カウントスイッチ84a,84bから入賞検
出信号が入力された場合、第1利益(遊技球15個分)に対応する賞球内容コマンドを生
成する。また、普通入賞口22,24に対応する第1入賞口スイッチ86、第2入賞口ス
イッチ81から入賞検出信号が入力された場合、第2利益(遊技球4個分)に対応する賞
球内容コマンドを生成する。賞球内容コマンドは、演出制御出力処理(図9中ステップS
212)において演出制御装置124に送信される。
第1特別図柄の始動口の賞球数及び第2特別図柄の始動口の賞球数は、それぞれ1個以
上の規定数に設定されている。また、第1特別図柄の始動口と第2特別図柄の始動口とで
は、賞球数を異ならせてもよい。さらに、特別図柄の当選確率や、総獲得遊技球数の期待
値(初当りから時間短縮状態が終了するまでの一連の期間に得られる平均出球数)に基づ
いて、最低賞球数を設定してもよい。さらにまた、特別図柄の当選確率、総獲得遊技球数
の期待値、大入賞口の開放回数、大入賞口の開放時間、大入賞口の最大入賞数、大入賞口
の賞球数が所定の条件を満たした場合、1回の大当りによる獲得遊技球数が最大の獲得遊
技球数の1/4未満となる大当りを設定してもよい。
ステップS208:次に主制御CPU72は、外部情報処理を実行する。この処理では
、主制御CPU72は外部端子板160を通じて遊技場のホールコンピュータに対して外
部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報
等)をポート出力要求バッファに格納する。
なお、本実施形態では、各種の外部情報信号のうち、例えば大当り情報として「大当り
1」~「大当り5」を外部に出力することで、パチンコ機1に接続された外部の電子機器
(データ表示器やホールコンピュータ)に対して多様な大当り情報を提供することができ
る(外部情報信号出力手段)。すなわち、大当り情報を複数の「大当り1」~「大当り5
」に分けて出力することで、これらの組み合わせから大当りの種別(当選種類)を図示し
ないホールコンピュータで集計・管理したり、内部的な確率状態(低確率状態又は高確率
状態)や図柄変動時間の短縮状態の変化を認識したり、非当選以外であっても「大当り」
に分類されない小当り(条件装置が作動しない当り)の発生を集計・管理したりすること
が可能となる。また、大当り情報に基づき、例えば図示しないデータ表示装置によりパチ
ンコ機1の台ごとに過去数営業日以内の大当り発生回数を計数及び表示したり、台ごとに
現在大当り中であるか否かを認識したり、あるいは台ごとに現在図柄変動時間の短縮状態
であるか否かを認識したりすることができる。この外部情報処理において、主制御CPU
72は「大当り1」~「大当り5」のそれぞれの出力状態(ON又はOFFのセット)を
詳細に制御する。
ステップS209:また、主制御CPU72は、試験信号処理を実行する。この処理で
は、主制御CPU72が自己の内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技
管理状態、大当り中、確率変動機能作動中、時間短縮機能作動中)を表す各種の試験信号
を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば主
制御装置70の外部で主制御CPU72の内部状態を試験することができる。
ステップS210:次に主制御CPU72は、表示出力管理処理を実行する。この処理
では、主制御CPU72は普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1
特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a
、第2特別図柄作動記憶ランプ35a、遊技状態表示装置38等の点灯状態を制御する。
具体的には、先の特別図柄遊技処理(ステップS205)や普通図柄遊技処理(ステップ
S206)においてポート出力要求バッファに格納されている駆動信号をポート出力する
。なお、駆動信号は、各LEDに対して印加するバイトデータとしてポート出力要求バッ
ファに格納されている。これにより、各LEDが所定の表示態様(図柄の変動表示や停止
表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等を行う態様)で駆動されることになる。
ステップS211:また、主制御CPU72は、出力管理処理を実行する。この処理で
は、主制御CPU72は先の外部情報処理(ステップS208)でポート出力要求バッフ
ァに格納された外部情報信号(バイトデータ)をポート出力する。また、主制御CPU7
2は、ポート出力要求バッファに格納されている普通電動役物ソレノイド88、上大入賞
口ソレノイド89及び下入賞口ソレノイド90の各駆動信号、試験信号等を合わせてポー
ト出力する。
ステップS212:主制御CPU72は、演出制御出力処理を実行する。この処理では
、コマンドバッファ内に主制御CPU72が演出制御装置124に送信するべきコマンド
(演出制御に必要なコマンド)があるか否かを確認し、未送信コマンドがある場合は出力
対象のコマンドをポート出力する。
ステップS213:そして、主制御CPU72は、今回のCTC割込で格納したポート
出力要求バッファをクリアする。
なお、本実施形態では、ステップS205~ステップS212の処理(遊技制御プログ
ラムモジュール)をタイマ割込処理として実行する例を挙げているが、これら処理をCP
Uのメインループ中に組み込んで実行している公知のプログラミング例もある。
ステップS214:以上の処理を終えると、主制御CPU72は割込終了を指定する値
(01H)を割込プログラムカウンタ内に格納し、CTC割込を終了する。
ステップS215,ステップS216:そして、主制御CPU72は、退避しておいた
レジスタ(A~L)の値を復帰し、次回のCTC割込を許可する。この後、主制御CPU
72は、メインループ(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する
[スイッチ入力イベント処理]
図10は、スイッチ入力イベント処理(図9中のステップS204)の手順例を示すフ
ローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS10:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する第1始動入賞口スイッ
チ80から入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認する。この入賞検
出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS12に進
んで第1特別図柄記憶更新処理を実行する。具体的な処理の内容については、別のフロー
チャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、
主制御CPU72はステップS14に進む。
ステップS14:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する第2始動入賞口ス
イッチ82a,82bから入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認す
る。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステ
ップS16に進んで第2特別図柄記憶更新処理を実行する。ここでも同様に、具体的な処
理の内容については別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の
入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS18に進む。
ステップS18:主制御CPU72は、大当り用可変入賞装置29の上大入賞口29b
に対応するカウントスイッチ84aから入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。こ
の入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS
20に進んで上大入賞口カウント処理を実行する。上大入賞口カウント処理では、主制御
CPU72は大当り遊技中に1ラウンドごとの大当り用可変入賞装置29への入賞球数を
カウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72は
ステップS21aに進む。
ステップS21a:主制御CPU72は、小当り用可変入賞装置30の下大入賞口30
bに対応するカウントスイッチ84bから入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。
この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップ
S21bに進んで下大入賞口カウント処理を実行する。下大入賞口カウント処理では、主
制御CPU72は大当り遊技中に小当り用可変入賞装置30への入賞球数をカウントする
。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS2
2に進む。
ステップS22:主制御CPU72は、普通図柄に対応するゲートスイッチ78から通
過検出信号が入力されたか否かを確認する。この通過検出信号の入力が確認された場合(
Yes)、主制御CPU72は次のステップS24に進んで普通図柄記憶更新処理を実行
する。普通図柄記憶更新処理では、主制御CPU72は現在の普通図柄作動記憶数が上限
数(例えば4個)未満であるか否かを確認し、上限数に達していなければ、普通図柄当り
乱数を取得する。また、主制御CPU72は、普通図柄作動記憶数を1インクリメントす
る。そして、主制御CPU72は、取得した普通図柄当り乱数値をRAM76の乱数記憶
領域に記憶させる。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU7
2は、主制御CPU72は割込管理処理(図9)に復帰する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は割込管理処理(図9)に復帰する。
[第1特別図柄記憶更新処理]
図11は、第1特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS12)の手順例を示すフ
ローチャートである。以下、第1特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明す
る。
ステップS30:ここでは先ず、主制御CPU72は第1特別図柄作動記憶数カウンタ
の値を参照し、作動記憶数(本実施形態では、保留記憶数と称することもある)が最大値
(例えば4とする)未満であるか否かを確認する。作動記憶数カウンタは、RAM76の
乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表す
ものである。ここで、RAM76の乱数記憶領域は、第1特別図柄及び第2特別図柄で共
通して使用する8つのセクション(例えば各2バイト)に分けられており、各セクション
には大当り決定乱数及び大当り図柄乱数を1個ずつセット(組)で記憶可能である。この
とき、第1特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が最大値に達していれば(No)
、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、作動記憶
数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS3
1に進む。
ステップS31:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数を1つ加算する。第1
特別図柄作動記憶数カウンタは、例えばRAM76の作動記憶数領域に記憶されており、
主制御CPU72はその値をインクリメント(+1)する。ここで加算されたカウンタの
値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップS210)で第1特別図柄作動記憶ラ
ンプ34aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS32:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発
生器75から第1特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する。乱数値の取得は、乱
数発生器75のピンアドレスを指定して行う。主制御CPU72が8ビット処理の場合、
アドレスの指定は上位及び下位で1バイトずつ2回に分けて行われる。主制御CPU72
は、指定したアドレスから大当り決定乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応
する大当り決定乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS33:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域
から第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。この乱数値の取得もまた、大
当り図柄乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行う。主制御CPU72は、指定したア
ドレスから大当り図柄乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り図柄
乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS34:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域か
ら、第1特別図柄の変動条件に関する乱数値として、リーチ判定乱数及び変動パターン決
定乱数を順番に取得する。これら乱数値の取得も同様に、変動用乱数カウンタ領域のアド
レスを指定して行われる。そして、主制御CPU72は、指定したアドレスからリーチ判
定乱数及び変動パターン決定乱数をそれぞれ取得すると、これらを転送先のアドレスにセ
ーブする。
ステップS35:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、
リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第1特別図柄に対応する乱数記憶領域
に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる。複数のセクショ
ンには順番(例えば第1~第4)が設定されており、現段階で第1~第4の全てのセクシ
ョンが空きであれば、第1セクションから順に各乱数が記憶される。あるいは、第1セク
ションが既に埋まっており、その他の第2~第4セクションが空きであれば、第2セクシ
ョンから順に各乱数が記憶されていく。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(Fi
rst In First Out)形式である。
ステップS36:次に主制御CPU72は、現在の特別遊技管理ステータス(遊技状態
)が大当り中であるか否かを確認する。大当り中以外であれば(No)、主制御CPU7
2は次以降のステップS37,S38を実行する。大当り中であれば(Yes)、主制御
CPU72はステップS37,S38をスキップしてステップS38aに進む。本実施形
態においてこの判断を行っているのは、大当り中に発生した入球については先読みによる
演出を行わないためである。
ステップS37:大当り中以外の場合(ステップS36:No)、主制御CPU72は
第1特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する。この処理は、先のステップS32
~S34でそれぞれ取得した第1特別図柄の大当り決定乱数及び大当り図柄乱数に基づい
て、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し、それによって演出内容を判定(いわ
ゆる「先読み」)するためのものである。なお、具体的な処理の内容については別のフロ
ーチャートを参照しながらさらに後述する。
ステップS38:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は、第1
特別図柄に関して特図先判定演出コマンド(先読み情報)の上位バイト分(例えば「B8
H」)をセットする。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第1特別図柄に関する
特図先判定演出用」であることを記述したものである。なお、特図先判定演出コマンドの
下位バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS37)においてセットされている
ので、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが
生成されることになる。
ステップS38a:次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して作動記憶数増加時
演出コマンドをセットする。具体的には、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例
えば「BBH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」~「04H」)を下位
バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。このとき下位バイトについては
、デフォルトで第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による
結果(変化情報)」であることを表している。つまり、下位バイトが「01H」であれば
、それは前回までの作動記憶数「00H」から1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「
01H」となったことを表している。同様に、下位バイトが「02H」~「04H」であ
れば、それは前回までの作動記憶数「01H」~「03H」からそれぞれ1つ増加した結
果、今回の作動記憶数が「02H」~「04H」となったことを表している。なお、先行
値「BBH」は、今回の演出コマンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであ
ることを表す値である。
ステップS39:そして、主制御CPU72は、第1特別図柄に関して演出コマンド出
力設定処理を実行する。この処理は、先のステップS38で生成した特図先判定演出コマ
ンドや、ステップS38aで生成した作動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御
コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである。
そして、以上の処理を終えると、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図1
0)に復帰する。
[第2特別図柄記憶更新処理]
次に図12は、第2特別図柄記憶更新処理(図10中のステップS16)の手順例を示
すフローチャートである。以下、第2特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説
明する。
ステップS40:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し
、作動記憶数が最大値未満であるか否かを確認する。第2特別図柄作動記憶数カウンタに
ついても上記と同様に、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大
当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。このとき第2特別図柄作動記憶数カウ
ンタの値が最大値(例えば4とする)に達していれば(No)、主制御CPU72はスイ
ッチ入力イベント処理(図10)に復帰する。一方、未だ第2特別図柄作動記憶数カウン
タの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS41以降に
進む。
ステップS41:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数を1つ加算(第2特別
図柄作動記憶数カウンタの値をインクリメント)する。先のステップS31(図11)と
同様に、ここで加算されたカウンタの値に基づき、表示出力管理処理(図9中のステップ
S210)で第2特別図柄作動記憶ランプ35aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS42:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数発
生器75から第2特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第2抽選要素取得手
段、抽選要素取得手段)。乱数値を取得する手法は、先に説明したステップS32(図1
1)と同様である。
ステップS43:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域
から第2特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する(抽選要素取得手段)。乱数値
を取得する方法は、先に説明したステップS33(図11)と同様である。
ステップS44:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域か
ら、第2特別図柄の変動条件に関するリーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数を順番に
取得する(変動パターン決定要素取得手段、抽選要素取得手段)。これら乱数値の取得も
また、先に説明したステップS34(図11)と同様に行われる。
ステップS45:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、
リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第2特別図柄に対応する乱数記憶領域
に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段、抽選
要素記憶手段)。記憶の手法は、先に説明したステップS35(図11)と同様である。
ステップS45a:次に主制御CPU72は、現在の遊技管理ステータス(遊技状態)
が大当り中であるか否かを確認する。そして、大当り中以外であれば(No)、主制御C
PU72は次以降のステップS46,S47を実行する。逆に大当り中であれば(Yes
)、主制御CPU72はステップS46,S47をスキップしてステップS48に進む。
本実施形態においてこの判断を行っているのは、同じく大当り中に発生した入球について
は先読みによる演出を行わないためである。
ステップS46:大当り中以外である場合(ステップS45a:No)、次に主制御C
PU72は、第2特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する(先読み処理実行手段
)。この処理は、先のステップS42~S44でそれぞれ取得した第2特別図柄の大当り
決定乱数及び大当り図柄乱数に基づいて、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し
、それによって演出内容を判定するためのものである。なお、具体的な処理の内容は後述
する。
ステップS47:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は特図先
判定演出コマンドの上位バイト分(例えば「B9H」)をセットする(先読み処理実行手
段)。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第2特別図柄に関する特図先判定演出
用」であることを記述したものである。ここでも同様に、特図先判定演出コマンドの下位
バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS46)においてセットされているので
、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが生成
されることになる。
ステップS48:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して作動記憶数増加時演
出コマンドをセットする。ここでは、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば
「BCH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」~「04H」)を下位バイ
トに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。第2特別図柄についても同様に、デ
フォルトで下位バイトの第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増
加による結果(変化情報)」であることを表すことができる。なお、先行値「BCH」は
、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値
である。
ステップS49:そして、主制御CPU72は、第2特別図柄に関して演出コマンド出
力設定処理を実行する。これにより、第2特別図柄に関して特図先判定演出コマンドや作
動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド等を演出制御装置124に対し
て送信する準備が行われる。
そして、以上の手順を終えると、主制御CPU72はスイッチ入力イベント処理(図1
0)に復帰する。
[取得時演出判定処理]
図13は、取得時演出判定処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU7
2は、先の第1特別図柄記憶更新処理及び第2特別図柄記憶更新処理(図11中のステッ
プS37,図12中のステップS46)においてこの取得時演出判定処理を実行する。上
述したように、この処理は第1特別図柄(第1始動入賞口26への入球時)、第2特別図
柄(第2始動入賞口27、可変始動入賞装置28への入球時)のそれぞれについて実行さ
れる。したがって以下の説明は、第1特別図柄に関する処理に該当する場合と、第2特別
図柄に関する処理に該当する場合とがある。以下、各手順に沿って処理の内容を説明する
ステップS50:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンド(先判定情報)の下位
バイト分(例えば「00H」)をセットする。なお、ここでセットしたバイトデータはコ
マンドの標準値(はずれ時)を表すものとなる。
ステップS52:次に主制御CPU72は、先判定用乱数値として大当り決定乱数をロ
ードする。ここでロードする乱数は、先の第1特別図柄記憶更新処理(図11中のステッ
プS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12中のステップS45)でRAM76に
記憶されているものである。
ステップS54:そして、主制御CPU72は、ロードした乱数が当り値の範囲外(こ
こでは下限値以下)であるか否かを判定す。具体的には、主制御CPU72は比較値(下
限値)をAレジスタにセットし、この比較値からロードした乱数値を減算する。なお、比
較値(下限値)は、パチンコ機1における内部抽選の当選確率に応じて予め規定されてい
る。次に主制御CPU72は、例えばフラグレジスタの値から演算結果が0又は正の値で
あるか否かを判別する。その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)
、主制御CPU72はステップS80に進む。
ステップS80:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン情報事前判定処理を
実行する(変動パターン先判定手段、先読み処理実行手段)。この処理では、主制御CP
U72は、はずれ時の変動時間について変動パターン先判定コマンド(先読み情報)を生
成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、特に「時間短縮機能」の作
動時における変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映される。
例えば、現在の状態が「時間短縮機能」の作動時であれば、主制御CPU72はロードし
たリーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対
応するものであるか否かを判断する。その結果、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮
変動時間)」に対応するものである場合、主制御CPU72は「時短中非短縮変動時間」
に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。なお、リーチ変動の場合はさらに、
リーチモード乱数から「リーチグループ(リーチの種類)」をも判断し、その結果から変
動パターン先判定コマンドを生成することとしてもよい。一方、変動時間が「はずれリー
チ変動(非短縮変動時間)」に対応するものでない場合、主制御CPU72は「時短中短
縮変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。あるいは、現在の状態
が「時間短縮機能」の非作動時(低確率状態)であれば、主制御CPU72はロードした
リーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものである
か否かを判断する。その結果、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものであ
る場合、主制御CPU72は「通常はずれリーチ変動時間」に対応する変動パターン先判
定コマンドを生成する。一方、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものでな
い場合、主制御CPU72は「通常はずれ変動時間」に対応する変動パターン先判定コマ
ンドを生成する。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、演出コマンド
出力設定処理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。なお、この処
理において、主制御CPU72は、小当り時の変動パターンについて、上述したはずれ時
の処理と同様に変動パターン先判定コマンドを生成してもよい。
以上の手順を実行すると、主制御CPU72はステップS82の判定結果管理処理を実
行した後に取得時演出判定処理を終了し、呼び出し元の第1特別図柄記憶更新処理(図1
1)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12)に復帰する。一方、先のステップS54の
判断において、ロードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(ステップS5
4:No)、主制御CPU72は次にステップS56に進む。
ステップS56:主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグがセット
されているか否かを確認する。先判定結果による確率状態予定フラグは、未だ変動は開始
されていないが、これまで記憶されている大当り決定乱数の中に当選値がある場合にセッ
トされるものである。具体的には、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値が
あった場合、これと組になる大当り図柄乱数が「確変図柄」に該当するものであれば、確
率状態予定フラグに例えば「A0H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よ
りも後に取得された大当り決定乱数の事前判定(先読み判定)に際して、高確率状態にな
ることを予定として設定するためのフラグ値を表すものである。一方、これまでに記憶さ
れている大当り決定乱数に当選値があった場合であって、これと組になる大当り図柄乱数
が「非確変(通常)図柄」に該当するものであれば、確率状態予定フラグに例えば「01
H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よりも後に取得された大当り決定乱
数の事前判定(先読み判定)に際して、通常(低)確率状態になることを予定として設定
するためのフラグ値を表すものである。なお、これまでに記憶されている大当り決定乱数
に当選値が未だ存在しなければ、フラグ値はリセット(00H)されている。また、確率
状態予定フラグの値は、例えばRAM76のフラグ領域に格納されている。なお、ここで
は「確率状態予定フラグ」を用いて厳密に事前の当り判定を行う例を挙げているが、単純
に現在の確率状態に基づいて事前の当り判定を行う場合、このステップS56と以降のス
テップS58,ステップS60,ステップS62,ステップS76等を省略してもよい。
主制御CPU72は、未だ確率状態予定フラグがセットされていなければ(ステップS
56:No)、次にステップS66を実行する。
ステップS66:この場合、主制御CPU72は次に低確率時(通常時)用比較値をA
レジスタにセットする。なお、低確率時用比較値もまた、パチンコ機1における低確率時
の当選確率に応じて予め規定されている。
ステップS68:次に主制御CPU72は、「現在の確率状態フラグ」をロードする。
この確率状態フラグは、現在の内部状態が高確率(確変中)であるか否かを表すものであ
り、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものである。現在の確率状態が高確率(
確変中)であれば、状態フラグとして値「01H」がセットされており、低確率(通常中
)であれば、状態フラグの値はリセットされている(「00H」)。
ステップS70:そして、主制御CPU72は、ロードした現在の特別図柄確率状態フ
ラグが高確率を表すものでない(≠01H)か否かを確認し、その結果、高確率を表すも
のであれば(No)、次にステップS64を実行する。
ステップS64:主制御CPU72は、高確率時用比較値をセットする。これにより、
先のステップS66でセットされた低確率時用比較値が書き換えられることになる。なお
、高確率時用比較値は、パチンコ機1における高確率時の当選確率に応じて予め規定され
ている。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが未だセットされていない場合であ
って、現在の内部状態が高確率の場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステ
ップS72を実行することになる。これに対し、先のステップS70で現在の確率状態フ
ラグが高確率を表すものでないことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステ
ップS64をスキップして次のステップS72を実行する。
ステップS72:主制御CPU72は、先のステップS52でロードした乱数が当り値
の範囲外であるか否かを判定する(抽選結果先判定手段)。すなわち、主制御CPU72
は状態別でセットした比較値から大当り決定乱数値を減算する。そして、主制御CPU7
2は、同様にフラグレジスタの値から演算結果が負の値(<0)であるか否かを判別し、
その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)、主制御CPU72は、
はずれ時変動パターン情報事前判定処理(ステップS80)を実行する。これに対し、ロ
ードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(No)、主制御CPU72は次
にステップS74に進む。
ステップS74:主制御CPU72は、大当り図柄種別判定処理を実行する。この処理
は、大当り決定乱数と組になっている大当り図柄乱数に基づいて、そのときの大当り種別
(当選種類)を判定するためのものである。例えば、主制御CPU72は先の第1特別図
柄記憶更新処理(図11中のステップS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図12中
のステップS45)で記憶した図柄別の大当り図柄乱数をロードすると、ステップS54
と同様に比較値を用いた演算を実行し、その結果から大当り種別として「非確変図柄(通
常図柄)」又は「確変図柄」のいずれに該当するかを判別する。主制御CPU72は、こ
のときの判別結果を特別図柄先判定値として記憶し、次のステップS76に進む。
ステップS76:そして、主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグ
の値をセットする。具体的には、先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値が「非
確変図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態予定フラグに値「01H」をセット
する。一方、特別図柄先判定値が「確変図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態
予定フラグに値「A0H」をセットする。これにより、次回以降の処理ではステップS5
6において「フラグセット済み」と判定されることになる。
ステップS78:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンドの下位バイトとして、
先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値をセットする。特別図柄先判定値は、例
えば「非確変図柄」に該当する場合は「01H」がセットされ、「確変図柄」に該当する
場合は「A0H」がセットされる。いずれにしても、ここで下位バイト分のデータをセッ
トすることにより、先のステップS50でセットした標準の下位バイトデータ「00H」
が書き換えられることになる。
ステップS79:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン情報事前判定処理を
実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り時の変動時間について、変動パター
ン先判定コマンドを生成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、例え
ば大当り時のリーチ変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映さ
れる。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、演出コマンド出力設定処
理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。
以上は、先判定結果による確率状態予定フラグがセットされる前(内部初当り前)にお
ける手順である。これに対し、先のステップS76を経て確率状態予定フラグがセットさ
れた場合、以下の手順が実行される。ただし、現在の確率状態だけで事前の当り判定を行
う場合、以下のステップS56,ステップS58,ステップS60,ステップS62、及
びステップS76を実行する必要はない。
ステップS56:主制御CPU72は、既に確率状態予定フラグに値がセットされてい
ることを確認すると(Yes)、次にステップS58を実行する。
ステップS58:主制御CPU72は、先ず低確率時(通常時)用比較値をAレジスタ
にセットする。
ステップS60:次に主制御CPU72は、「確率状態予定フラグ」をロードする。確
率状態予定フラグは、直前の先判定結果に基づきそれ以降の先判定において確率状態を予
定的に設定するためのものであり、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものであ
る。直前の先判定結果に基づく確率状態が高確率(確変)に移行する予定であれば、確率
状態予定フラグの値として「A0H」がセットされており、逆に直前の先判定結果に基づ
く確率状態が低確率(通常)に戻る予定であれば、確率状態予定フラグの値として「01
H」がセットされている。
ステップS62:そして、主制御CPU72は、ロードした確率状態予定フラグが高確
率の予定を表すものでない(≠01H)か否かを確認し、その結果、高確率の予定を表す
ものであれば(No)、次にステップS64を実行し、高確率時用比較値をセットする。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが既にセットされており、その値が
高確率を予定するものである場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステップ
S72以降を実行することになる。これに対し、先のステップS62で確率状態予定フラ
グが高確率の予定を表すものでなく、通常(低)確率の予定を表すものであることを確認
した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS64をスキップして次のステップS
72以降を実行する。これにより本実施形態では、先判定結果に基づくその後の内部状態
の変化(通常確率状態→高確率状態、高確率状態→通常確率状態)を考慮した上で、事前
の大当り判定を行うことができる。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は第1特別図柄記憶更新処理(図11)又は
第2特別図柄記憶更新処理(図12)に復帰する。
[第1特別図柄及び第2特別図柄の並行変動]
次に、第1特別図柄遊技処理及び第2特別図柄遊技処理の詳細について説明する。本実
施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄について、それぞれに対応する内部抽選を別
個に実行することで、第1特別図柄表示装置34による第1特別図柄の変動表示と第2特
別図柄表示装置35による第2特別図柄の変動表示とを並行して行うことが可能である。
このため、本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれについて、主制御
CPU72による制御上で第1特別図柄遊技処理及び第2特別図柄遊技処理を別個に(1
割り込み周期に1回ずつ)実行することとしている。
[第1特別図柄遊技処理]
図14は、第1特別図柄遊技処理の手順例を示すフローチャートである。
第1特別図柄遊技処理は、はじめに内部状態フラグが「大役開始(大当り遊技中)」で
あるか否かを確認する手順(ステップS1000a)を有している。
ステップS1000a:主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する遊技状態(内部
状態)が「大役開始(大当り遊技中)」であるか否かを確認する。この確認は、第2特別
図柄に関してこれまでに行われた処理の進行状況(第2特別図柄遊技管理ステータスの値
)に基づいて行うことができる。本実施形態においてこの確認を行っているのは、他方の
第2特別図柄に関して大当り遊技中である場合、第1特別図柄に関する遊技を進行させな
いこととしているからである。
現時点で、特に第2特別図柄に関して大当り遊技中(第2特別図柄遊技管理ステータス
が大当り中の値)でなければ(No)、主制御CPU72は次のステップS1000bの
処理を実行する。
また、第1特別図柄遊技処理は、RAM76に記憶されている変動時間計測一時停止中
フラグがONであり、かつ、遊技状態が小当り中であるか否かを確認する手順(ステップ
S1000b)を有している。なお、変動時間計測一時停止中フラグがONである場合は
変動時間の計測が一時停止中であることを意味しており、変動時間計測一時停止中フラグ
がOFFである場合は変動時間の計測が一時停止中でないことを意味している。
ステップS1000b:主制御CPU72は、RAM76に記憶されている変動時間計
測一時停止中フラグがONであり、かつ、遊技状態が小当り中であるか否かを確認する。
本実施形態においてこの確認を行っているのは、他方の第2特別図柄に関して小当り遊技
中であり、かつ、第1図柄が変動中である場合、第1特別図柄の変動時間の計測を一時停
止させることとしているからである。
現時点で、変動時間計測一時停止中フラグがONでない、又は、変動時間計測一時停止
中フラグがONであったとしても遊技状態が小当り中でなければ(No)、主制御CPU
72は次のステップS1000以降の処理を実行する。ステップS1000~ステップS
6000は、それぞれ第1特別図柄遊技処理の根幹となるプログラムモジュールである。
主制御CPU72はこれら根幹となるステップS1000~ステップS6000の処理を
通じて、第1特別図柄に対応する遊技の進行状況を具体的に制御することができる。
一方、変動時間計測一時停止中フラグがONであり、かつ、小当り遊技中である場合(
Yes)、主制御CPU72はステップS7000の処理を実行する。
第1特別図柄遊技処理の根幹部分には、実行選択処理(ステップS1000)、特別図
柄変動前処理(ステップS2000)、特別図柄変動中処理(ステップS3000)、特
別図柄停止表示中処理(ステップS4000)、大当り時可変入賞装置管理処理(ステッ
プS5000)、小当り時可変入賞装置管理処理(ステップS6000)のサブルーチン
(プログラムモジュール)群が含まれている。ここでは先ず、各処理に沿って第1特別図
柄遊技処理の根幹部分に関して基本的な流れを説明する。
ステップS1000b1:主制御CPU72は、特別遊技特別図柄判別フラグ更新処理
を実行する。主制御CPU72は、この処理において、第1特別図柄及び第2特別図柄の
うちいずれの特別図柄を処理の対象とするかについての処理対象図柄を決定する処理を実
行する。ここで、特別遊技特別図柄判別フラグとは、処理対象図柄を特定するフラグであ
り、RAM76に記憶されている。具体的には、主制御CPU72は、特別遊技特別図柄
判別フラグの値に第1特別図柄に対応する値(例えば「0」)を設定する処理を実行する
ステップS1000:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処
理(ステップS2000~ステップS6000のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテ
ーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラム
アドレスをジャンプ先のアドレスとし、戻り先のアドレスとして第1特別図柄遊技処理の
末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状
況(第1特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ第1特別図柄が変
動表示を開始していない状況であれば(第1特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主
制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2000)を選
択する。また、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(第1特別図柄遊技管理ステー
タス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステッ
プS3000)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(第1特別図柄遊技管
理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4
000)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを
「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、
「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選
択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが
一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/
リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を
一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2000:特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は第1特別図柄の変
動表示を開始するための条件を整える作業を行う。具体的には、ここで大当り判定(第1
抽選実行手段、抽選実行手段)や変動パターンの決定を行い、大当りの場合はあわせて当
選種別の判定を行う。また、当選種別の判定に伴い、主制御CPU72は「時間短縮状態
」及び「高確率状態」に関する回数切りカウンタを設定したりする。なお、具体的な処理
の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS3000:特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウ
ントしつつ、第1特別図柄表示装置34の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントL
EDの各セグメント及びドット(0番~7番)に対してON又はOFFの駆動信号(1バ
イトデータ)を出力する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによっ
て第1特別図柄の変動表示が行われる。
また、この処理ではスキップ機能を作動させるか否かの判定処理も行われ、先の大当り
判定において、例えば、第1特別図柄が大当りの変動中であり、かつ、第2特別図柄が非
当選に該当した場合、第2特別図柄に対してスキップ機能が作動される。このスキップ機
能の作動により、第2特別図柄の非当選の変動を強制的に終了させる処理が行われる。な
お、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS4000:特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第1特別図柄
表示装置34の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメント及
びドットに対してON又はOFFの駆動信号を出力するが、駆動信号のパターンは一定で
あり、これにより第1特別図柄の停止表示が行われる。なお、具体的な処理の内容は、別
のフローチャートを用いて後述する。
ステップS5000:大当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理
において大当りの態様で第1特別図柄が停止表示された場合に選択される。そして、大当
りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態(遊技者にとって
有利な特別遊技状態)に移行する契機が発生する。第1特別図柄に関して大当り遊技中は
、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が大当り時可変入賞装置
管理処理にセットされ、第1特別図柄の変動表示は行われない。大当り時可変入賞装置管
理処理においては、上大入賞口ソレノイド89が一定時間(例えば29秒間又は10個の
入賞をカウントするまで)、予め設定された連続作動回数にわたって励磁され、これによ
り大当り用可変入賞装置29が決まったパターンで開閉動作する(特別電動役物の連続作
動)。この間に大当り用可変入賞装置29に対して遊技球を集中的に入賞させることで、
遊技者には、まとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。
なお、このように大当り時に大当り用可変入賞装置29が開閉動作することを「ラウンド
」と称し、例えば、連続作動回数が全部で7回あれば、これを「7ラウンド」と総称する
主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラ
ウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分
の大当り用可変入賞装置29の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1
インクリメントする。ラウンド数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76の
カウント領域に記憶されている。また、主制御CPU72は、ラウンド数カウンタの値を
表すラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、演出制御出力処理において
演出制御装置124に送信される。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達
すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで第1特別図柄に関して大当り遊技(大役
)を終了する。
そして、大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態フラグ(確変フラグ、
時短フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態(高確率状態、時間短縮状態)を変化さ
せる。「高確率状態」では確率変動機能が作動し、内部抽選での当選確率が通常よりも例
えば10倍程度に高くなる。また、「時間短縮状態」では変動時間短縮機能が作動し、普
通図柄の作動抽選が高確率になり、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに可変始動入
賞装置28の開放時間が延長されて開放回数が増加する(いわゆる電チューサポートが行
われる)。なお、「高確率状態」及び「時間短縮状態」については、制御上でいずれか一
方だけに移行する場合もあれば、これら両方に合わせて移行する場合もある。
本実施形態において、「時間短縮状態」とは、変動時間短縮機能が作動することにより
、普通図柄又は特別図柄の変動時間が短縮され、普通図柄の作動抽選の当選確率が高確率
になり、可変始動入賞装置28の開放時間が延長される状態(開放延長機能作動)を意味
している。
また、「非時間短縮状態」とは、変動時間短縮機能が非作動となることにより、普通図
柄又は特別図柄の変動時間が短縮されず、普通図柄の作動抽選の当選確率が低確率になり
、可変始動入賞装置28の開放時間が延長されない状態(開放延長機能非作動)を意味し
ている。
ステップS6000:小当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理
において小当りの態様で第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合に選択され
る。第1特別図柄又は第2特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、それまでの通常
状態から小当り遊技状態に移行する契機が発生する。小当り遊技中は、先の実行選択処理
(ステップS1000)においてジャンプ先が小当り時可変入賞装置管理処理にセットさ
れ、特別図柄の変動表示は行われない。小当り遊技では小当り用可変入賞装置30が所定
の開放時間で所定回数にわたり開閉動作する。
ステップS7000:変動時間計測一時停止中処理は、第1特別図柄の変動を停止させ
ずに維持する処理である。主制御CPU72は、第2特別図柄に関して小当り遊技中であ
り、かつ、第1特別図柄が変動中である場合に、第1特別図柄表示装置34の駆動制御を
行う。第1特別図柄表示装置34の駆動制御としては、7セグメントLEDの各セグメン
ト及びドット(0番~7番)に対してON又はOFFの駆動信号(1バイトデータ)を出
力する処理を実行し、これによって第1特別図柄が停止されない状態が維持される。なお
、第1特別図柄の変動時間の計測を一時的に停止した場合、小当り遊技の終了後には、変
動時間の計測が再開される。なお、主制御CPU72は、第2特別図柄に関して小当り遊
技中であると判断しても、第1特別図柄が変動中でない場合には、変動時間計測一時停止
中処理を実行しない。また、変動時間の計測は、一時停止ではなく、強制終了であっても
よい。
[第2特別図柄遊技処理]
図15は、第2特別図柄遊技処理の手順例を示すフローチャートである。
第2特別図柄遊技処理は、はじめに他方の第1特別図柄に関して大当り中であるか否か
を確認する手順(ステップS1900a)を有している。
ステップS1900a:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する遊技状態が「大
当り遊技中」であるか否かを確認する。この確認もまた、上記のように第1特別図柄遊技
管理ステータスの値に基づいて行うことができる。なお、この判定には「小当り遊技中」
であるか否かの判定を加えてもよい。
現時点で、第1特別図柄に関して大当り遊技中(第1特別図柄遊技管理ステータスが大
当り中の値)でなければ(No)、主制御CPU72は次のステップS1900a1以降
の処理を実行する。ステップS1900a1~ステップS6900は、それぞれ第2特別
図柄遊技処理の根幹となるプログラムモジュールである。主制御CPU72はこれら根幹
となるステップS1900a1~ステップS6900の処理を通じて、第2特別図柄に対
応する遊技の進行状況を具体的に制御することができる。
先の第1特別図柄遊技処理において説明したように、第2特別図柄遊技処理の根幹部分
についても、特別遊技特別図柄判別フラグ更新処理(ステップS1900a1)、実行選
択処理(ステップS1900)、特別図柄変動前処理(ステップS2900)、特別図柄
変動中処理(ステップS3900)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4900)、
大当り時可変入賞装置管理処理(ステップS5900)、小当り時可変入賞装置管理処理
(ステップS6900)のサブルーチン(プログラムモジュール)群が含まれている。な
お、第1特別図柄遊技処理と同様の内容は、説明を適宜省略する。
ステップS1900a1:主制御CPU72は、特別遊技特別図柄判別フラグ更新処理
を実行する。主制御CPU72は、この処理において、第1特別図柄及び第2特別図柄の
うちいずれの特別図柄を処理の対象とするかについての処理対象図柄を決定する処理を実
行する。具体的には、主制御CPU72は、特別遊技特別図柄判別フラグの値に第2特別
図柄に対応する値(例えば「1」)を設定する処理を実行する。
ステップS1900:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処
理(ステップS2900~ステップS6900のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテ
ーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラム
アドレスをジャンプ先のアドレスとし、戻り先のアドレスとして第2特別図柄遊技処理の
末尾をスタックポインタにセットする。
ここでも同様に、いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行わ
れた処理の進行状況(第2特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ
第2特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(第2特別図柄遊技管理ステータ
ス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップ
S2900)を選択する。また、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(第2特別図
柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変
動中処理(ステップS3900)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(第
2特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処
理(ステップS4900)を選択する。
ステップS2900:第2特別図柄遊技処理における特別図柄変動前処理では、主制御
CPU72は第2特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う(第2抽
選実行手段、抽選実行手段)。
ステップS3900:また、特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマ
をカウントしつつ、第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。
ステップS4900:第2特別図柄遊技処理における特別図柄停止表示中処理では、主
制御CPU72は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグ
メントLEDの各セグメント及びドットに対してON又はOFFの駆動信号を出力し、こ
れにより第2特別図柄の停止表示が行われる。
ステップS5900:大当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理
において大当りの態様で第2特別図柄が停止表示された場合に選択される。ここでも同様
に、当選種類に応じた態様で第2特別図柄の停止表示態様が決定される。また、主制御C
PU72は、大当り時可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数
と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の大当り
用可変入賞装置29の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリ
メントする。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU
72はそのラウンド限りで第2特別図柄に関して大当り遊技(大役)を終了する。
そして、第2特別図柄に関して大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は遊技状態
フラグ(確変フラグ、時短フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態を変化させる。
ステップS6900:小当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理
において小当りの態様で第2特別図柄が停止表示された場合に選択される(特殊遊技実行
手段)。例えば、第2特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態
から小当り遊技状態に移行する契機が発生する。小当り遊技中は、先の実行選択処理(ス
テップS1000)においてジャンプ先が小当り時可変入賞装置管理処理にセットされ、
特別図柄の変動表示は行われない。小当り遊技では小当り用可変入賞装置30が所定の開
放時間で所定回数にわたり開閉動作する。
[特別図柄変動前処理]
図16は、特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。なお、以下に挙
げる特別図柄変動前処理の内容は、第1特別図柄遊技処理(図14)及び第2特別図柄遊
技処理(図15)において共通とすることができる。ただし、以下の手順を第1特別図柄
遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理に適用
する場合は制御の対象を第2特別図柄とすることとする。以下、各手順に沿って説明する
ステップS2090:先ず主制御CPU72は、RAM76に記憶されている変動時間
計測一時停止中フラグがONであるか否かを確認する処理を実行する。
変動時間計測一時停止中フラグがONであると判断した場合(Yes)、主制御CPU
72は、ステップS2092を実行する。
ステップS2092:主制御CPU72は、停止図柄読出処理を実行する。この処理に
おいて、RAM76に退避している停止図柄の情報を読み出す。そして、読み出した停止
図柄の情報に基づいて、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34によるはずれ時
の停止図柄番号データをセットする。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に
送信するための停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(はずれ時)を生成する。これら
コマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2094:主制御CPU72は、残変動時間読出処理を実行する。この処理
において、RAM76に退避している変動タイマの値(残りの変動時間の値)を読み出す
。そして、主制御CPU72は、読み出した変動タイマの値を変動タイマにセットすると
ともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。
ステップS2096:次に主制御CPU72は、特別図柄再変動開始処理を実行する。
この処理では、主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特別図柄の再変動開始フ
ラグをセットする。そして、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する再変動
開始コマンドを生成する。この再変動開始コマンドは、演出制御出力処理において演出制
御装置124に送信される。
ステップS2098:主制御CPU72は、RAM76に記憶されている変動時間計測
一時停止中フラグをOFFにする処理を実行する。これにより、変動時間の計測が一時停
止中であるという状況が解除されることになる。
そして、以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS
3000又はステップS3900)を次のジャンプ先に設定し、特別図柄遊技処理に復帰
する。
一方、先のステップS2090にて、変動時間計測一時停止中フラグがONであること
を確認できない場合(No)、主制御CPU72は、次にステップS2100を実行する
ステップS2100:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄作動記憶数(第1特別
図柄作動記憶数又は第2特別図柄作動記憶数)が残存しているか(0より大であるか)否
かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている作動記憶数カウンタの値を参照
して行うことができる。対象図柄の作動記憶数が0であった場合(No)、主制御CPU
72はステップS2150に進む。
ステップS2150:主制御CPU72は、他方の特別図柄作動記憶数が0であるか否
かを確認する。すなわち、制御の対象が第1特別図柄であれば、第2特別図柄作動記憶数
が0であるか否かを確認し、制御の対象が第2特別図柄であれば、第1特別図柄作動記憶
数が0であるか否かを確認する。この確認もまた、特別図柄作動記憶数カウンタの値を参
照して行うことができる。そして、他方の特別図柄作動記憶数が0であった場合(Yes
)、主制御CPU72はステップS2500のデモ設定処理を実行する。
ステップS2500:この処理では、主制御CPU72は、いずれの始動入賞口にも所
定の時間入賞がなかったかを確認し、所定の時間入賞がなかったことを確認した場合、デ
モ演出用コマンドを生成する。デモ演出用コマンドは、演出制御出力処理において演出制
御装置124に出力される。デモ設定処理を実行すると、主制御CPU72は第1特別図
柄遊技処理(図14)又は第2特別図柄遊技処理(図15)に復帰する。なお、復帰時は
、各特別図柄遊技処理の末尾アドレスに復帰する(以降も同様)。
一方、他方の特別図柄作動記憶数が0でなかった場合(ステップS2150:No)、
主制御CPU72はデモ設定処理を実行することなく第1特別図柄遊技処理(図14)又
は第2特別図柄遊技処理(図15)に復帰する。
これに対し、制御対象の特別図柄作動記憶数カウンタの値が0より大きければ(ステッ
プS2100:Yes)、主制御CPU72は次にステップS2160を実行する。
ステップS2160:主制御CPU72は、他方の特別図柄に関して、大当りフラグ又
は小当りフラグに値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグ又は
小当りフラグは、内部抽選により大当り又は小当りに該当した際にセットされるフラグで
あり、大当り遊技の終了又は小当り遊技の終了の際にリセットされる。したがって、この
処理における確認は、他方の特別図柄に関する内部抽選の結果が大当り又は小当りに当選
しているか否かの確認である。なお、他方の特別図柄の変動表示が実行されていない場合
は、大当りフラグ又は小当りフラグがセットされていないため、確認の結果は必然的にN
oとなる。また、ここでは、判定内容を「大当り又は小当り」としているが、「大当り」
のみ又は「小当り」のみとしてもよい。
この処理において、他方の特別図柄に関する大当りフラグ又は小当りフラグに値(01
H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2202を
実行する。これに対して、他方の特別図柄に関する大当りフラグ又は小当りフラグに値(
01H)がセットされていない場合、すなわち、値が「00H」である場合(No)、主
制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2200:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する
。この処理では、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域に記憶されている抽選用
乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数)のうち、制御対象の特別図柄に対応する方を読
み出す。このとき2つ以上のセクションに乱数が記憶されていれば、主制御CPU72は
先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ
前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に
保存される。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用
される。また、この処理において、主制御CPU72はRAM76に記憶されている作動
記憶数カウンタ(第1特別図柄又は第2特別図柄のうち制御対象となる方)の値を1つ減
算し、減算後の値を「変動開始時作動記憶数」に設定する。これにより、上記の表示出力
管理処理の中で第1特別図柄作動記憶ランプ34a又は第2特別図柄作動記憶ランプ35
aのうち、制御対象となる方について記憶数の表示態様が変化(1減少)する。ここまで
の手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2300を実行する。
ステップS2300:主制御CPU72は、大当り判定処理(内部抽選)を実行する。
この処理では、主制御CPU72は、先ず大当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出
した乱数値(大当り決定乱数値)が含まれるか否かを判断する。このとき設定される大当
り値の範囲は、低確率状態と高確率状態とで異なり、高確率状態では低確率状態よりも大
当り値の範囲が約10倍程度に拡大される。そして、このとき読み出した乱数値が大当り
値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は大当りフラグに「01H」をセットす
る。このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、遊技中に抽選契機が発
生すると、現在設定されている設定値に対応する当選確率で特別図柄抽選(所定の抽選)
を実行することができる(抽選実行手段)。
ステップS2302:主制御CPU72は、小当り判定処理(内部抽選)を実行する。
上記の大当りフラグをセットしない場合、主制御CPU72は、次に小当り値の範囲を
設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。
ここでいう「小当り」は、非当選(はずれ)以外であるが、「大当り」とは異なる性質の
ものである。すなわち、「大当り」は上記の「高確率状態」又は「時間短縮状態」に移行
させる契機(遊技の節目)を発生させるものであるが、「小当り」はそのような契機を発
生しない。ただし「小当り」は、「大当り」と同様に小当り用可変入賞装置30を作動さ
せる条件を満たすものとして位置付けられている。読み出した乱数値が小当り値の範囲内
に含まれていれば、主制御CPU72は小当りフラグに「01H」をセットする。なお、
第1特別図柄抽選や第2特別図柄抽選の小当りの当選確率を「略1/1」とし、大当りに
該当しない限り、略小当りに該当することにしてもよく、第1特別図柄抽選や第2特別図
柄抽選の小当りの当選確率を「1/2~1/4程度」とし、大当りに該当しなければ、小
当り又ははずれに該当するようにしてもよい。
なお、本実施形態では非当選以外に該当する当り範囲として、大当り値と小当り値の範
囲が予めプログラム上で規定されているが(非当選以外規定手段)、予め状態別の大当り
判定テーブル、小当り判定テーブルをそれぞれROM74に書き込んでおき、これを読み
出して乱数値と対比しながら大当り判定を行ってもよい。
ステップS2202:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する
。この処理では、先のステップS2200と同様の処理が行われるため、説明は省略する
。主制御CPU72は次にステップS2404を実行する。
一方、小当り判定処理が終了すると(ステップS2302)、主制御CPU72は次に
ステップS2400を実行する。
ステップS2400:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で大当りフラグに値(
01H)がセットされたか否かを判断する。大当りフラグに値(01H)がセットされて
いなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2402に進み、大当りフラグ
に値(01H)がセットされていれば(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2
410を実行する。
ステップS2402:主制御CPU72は、先の小当り判定処理で小当りフラグに値(
01H)がセットされたか否かを判断する。小当りフラグに値(01H)がセットされて
いなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2404に進む。なお、主制御
CPU72は大当りフラグと小当りフラグとを別々に用意せずに、共通当りフラグの値に
よって大当り(例えば01Hを設定)又は小当り(例えば0AHを設定)を判別してもよ
い。
ステップS2404:主制御CPU72は、はずれ時停止図柄決定処理を実行する。こ
の処理では、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置
35によるはずれ時の停止図柄番号データをセットする。また、主制御CPU72は、演
出制御装置124に送信するための停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(はずれ時)
を生成する。これらコマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信さ
れる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35に7セ
グメントLEDを用いているため、例えば、はずれ時の停止図柄の表示態様を常に1つの
セグメント(中央のバー「-」)の点灯表示だけにしておき、停止図柄番号データを1つ
の値(例えば64H)に固定することができる。この場合、プログラム上で使用する記憶
容量を削減し、主制御CPU72の処理負荷を軽減して処理速度を向上することができる
。なお、はずれ時の停止図柄の表示態様を1つのセグメントの点灯表示だけにするのでは
なく、時短ハズレの図柄や単なるハズレの図柄と識別可能とするようにしてもよい。
ステップS2405:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン決定処理を実行
する。この処理では、主制御CPU72は、制御の対象となる特別図柄について、はずれ
時の変動パターン番号を決定する(変動パターン決定手段)。変動パターン番号は、制御
対象の特別図柄の変動表示の種類(パターン)を区別したり、変動表示にかかる変動時間
に対応したりするものである。変動パターンには、非リーチ変動、リーチ変動、スーパー
リーチ変動等といった様々な変動パターンが含まれている(大当り時や小当り時も同様)
。なお、選択された特別図柄の変動パターンに関する情報は、変動パターンコマンドとし
て演出制御装置に送信される。
ここで、はずれ時の変動時間は、上記の「高確率状態」や「時間短縮状態」であるか否
かによって異なってくるため、この処理において主制御CPU72は、遊技状態フラグを
ロードし、現在の状態が「高確率状態」や「時間短縮状態」であるか否かを確認する。例
えば「時間短縮状態」であれば、はずれ時の変動時間は短縮された時間(例えば4~12
秒程度)に設定される。
また、「時間短縮状態」でなくとも、リーチ変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時
間は例えばステップS2200で設定した「変動表示開始時作動記憶数(0個~3個)」
に基づいて短縮される場合がある。ただし、特殊変動パターンが選択される場合、記憶数
によって変動時間は変化しない。はずれ時の図柄の停止表示時間は変動パターンに関わら
ず一定(例えば0.5秒程度)である。主制御CPU72は、決定した変動時間(はずれ
時)の値を変動タイマにセットするとともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表
示タイマにセットする。
本実施形態では、第1特別図柄による内部抽選の結果、非当選に該当した場合、演出上
で例えば「リーチ演出」を発生させてはずれとしたり、「リーチ演出」を発生させずには
ずれとしたりする制御を行うこととしている。そして、「はずれ時変動パターン選択テー
ブル」には、予め複数種類の演出、例えば「非リーチ演出」、「リーチ演出」に対応した
変動パターンが規定されており、非当選に該当した場合は、その中からいずれかの変動パ
ターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリ
ーチ演出、スーパーリーチ演出、ストーリーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含
まれる。
[第1特別図柄はずれ時変動パターン選択テーブルの例]
図17は、図16のステップS2405で使用する第1特別図柄はずれ時変動パターン
選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率非時間短縮状態でのはずれ時(
非当選に該当した場合)に使用するテーブルである。また、この選択テーブルは、例えば
その先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつ
セットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「1
01」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,
「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン
番号」の「1」~「8」が割り当てられている。
変動パターン番号「1」~「5」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パタ
ーンに対応しており、変動パターン番号「6」~「8」は、リーチ後にはずれとなる変動
パターンに対応している。なお、変動パターン選択テーブルは、変動開始時作動記憶数に
応じて異なるテーブル内容としてもよい(以下、同様)。
ここで、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンでは、設定される変動時間の長さ
が大きく異なっている。すなわち、「非リーチ変動パターン」は基本的に短い変動時間(
例えば作動記憶数に応じて3.0秒~12.0秒程度)に対応するものであるのに対し、
「リーチ変動パターン」はその倍以上の長い変動時間(例えば30秒~150秒程度)に
対応するものである。
変動パターンは、擬似連続予告演出が実行される変動パターンである場合もある(以下
の変動パターン選択テーブルでも同様)。擬似連続予告演出とは、1回の特別図柄の変動
中に、演出図柄が擬似的に1回又は複数回変動する演出である。
ここで、擬似1の変動(擬似1:1回目の擬似的な変動)とは、演出図柄の擬似的な変
動が1回実行される変動であり、擬似2の変動(擬似2:2回目の擬似的な変動)とは、
演出図柄の擬似的な変動が2回実行される変動である。また、擬似3の変動(擬似3:3
回目の擬似的な変動)とは、演出図柄の擬似的な変動が3回実行される変動であり、擬似
4の変動(擬似4:4回目の擬似的な変動)とは、演出図柄の擬似的な変動が4回実行さ
れる変動である。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パター
ン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、そ
の比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そ
のときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101
」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「2
01」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU7
2は対応する変動パターン番号として「2」を選択する。
図18は、図16のステップS2405で使用する第1特別図柄はずれ時変動パターン
選択テーブル(低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率時間短縮状態又は高確率時間短
縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン
規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」
、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比
較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「2
21」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており
、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「21」~「28」が割り当て
られている。
変動パターン番号「21」~「25」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動
パターンに対応しており、変動パターン番号「26」~「28」は、リーチ後にはずれと
なる変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「22」を選択する。
図19は、図16のステップS2405で使用する第1特別図柄はずれ時変動パターン
選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄における高確率非時間短縮状態でのはずれ時(非当
選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選
択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」を
それぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの
段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「2
41」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に
対して「変動パターン番号」の「41」~「48」が割り当てられている。
変動パターン番号「41」~「48」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動
パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「42」を選択する。
図20は、図16のステップS2405で使用する第2特別図柄はずれ時変動パターン
選択テーブル(低確率非時間短縮・低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)を示す図
である。
この選択テーブルは、第2特別図柄抽選における低確率非時間短縮、低確率時間短縮状
態又は高確率時間短縮状態でのはずれ時に使用するテーブルである(変動パターン規定手
段)。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は規定時間(例えば数分~10
分程度の時間))を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パ
ターン(非リーチはずれ変動パターン51)を選択するテーブル構成としている(変動時
間規定手段)。
なお、すべて同一の変動パターンにするのではなく、ハズレの種別によって変動パター
ンを振り分けるようにしてもよい。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「51」を選択する。
図21は、図16のステップS2405で使用する第2特別図柄はずれ時変動パターン
選択テーブル(高確率非時間短縮状態)である。
この選択テーブルは、高確率非時間短縮状態における第2特別図柄でのはずれ時に使用
するテーブルである。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば0.5~10.0秒程
度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リ
ーチ小当り変動パターン52)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「52」を選択する。
[図16:特別図柄変動前処理を参照]
以上のステップS2404,ステップS2405は、大当り判定結果がはずれ時(非当
選の場合)の制御手順であるが、判定結果が大当り(ステップS2400:Yes)又は
小当り(ステップS2402:Yes)の場合、主制御CPU72は以下の手順を実行す
る。先ず、大当りの場合について説明する。
ステップS2410:主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理を実行する(当
選種類決定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、特別図
柄別(第1特別図柄又は第2特別図柄)に今回の当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号
)を決定する。大当り図柄乱数値と当選図柄の種類との関係は、予め特別図柄判定データ
テーブルで規定されている(当選種類規定手段)。このため主制御CPU72は、大当り
時停止図柄決定処理において大当り時停止図柄選択テーブルを参照し、その記憶内容から
大当り図柄乱数に基づいて当選図柄の種類を決定することができる。
[大当り時の当選図柄]
本実施形態では大当り時に選択的に決定される当選図柄として、大きく分けて4種類が
用意されている。4種類の内訳は、「7ラウンド通常図柄」、「7ラウンド確変図柄」、
「2ラウンド通常図柄」、「2ラウンド確変図柄」、である。
なお、本実施形態では、「7ラウンド通常図柄」が選択された大当りを7ラウンド通常
大当りと称することがある(7R通常大当り、7R通常と略すこともある)。そして、図
16のステップS2300の大当り判定処理(内部抽選)で大当りであると判定され、「
7ラウンド通常図柄」が選択されることを7R通常大当りに当選、あるいは、7R通常に
当選と称することがある。
また、「7ラウンド確変図柄」が選択された大当りを7ラウンド確変大当りと称するこ
とがある(7R確変大当り、7R確変と略すこともある)。そして、図16のステップS
2300の大当り判定処理(内部抽選)で大当りであると判定され、「7ラウンド確変図
柄」が選択されることを7R確変大当りに当選、あるいは、7R確変に当選と称すること
がある。
また、「2ラウンド通常図柄」が選択された大当りを2ラウンド通常大当りと称する(
2R通常大当り、2R通常と略すこともある)。そして、図16のステップS2300の
大当り判定処理(内部抽選)で大当りであると判定され、「2ラウンド通常図柄」が選択
されることを2R通常大当りに当選、あるいは、2R通常に当選と称することがある。ま
た、「2ラウンド確変図柄」が選択された大当りを2ラウンド確変大当りと称する(2R
確変大当り、2R確変と略すこともある)。
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、それぞれに対応する内部
抽選の大当り時に選択される当選図柄の選択比率が異なっている。このため主制御CPU
72は、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであるか、第2特別図柄に対
応するものであるかによって選択する当選図柄を区別している。
[第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル]
図22は、図16のステップS2410で用いられる第1特別図柄大当り時停止図柄選
択テーブルの構成例を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第1特
別図柄に対応する場合、この第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルを参照して当選
図柄の種類を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル中、左カラムには当選図柄別の振分値が示
されており、各振分値「40」,「60」は分母を100とした場合の割合に相当する。
また、左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「7ラウンド通常図柄」、「7ラ
ウンド確変図柄」が示されている。すなわち、第1特別図柄に対応する大当り時には、「
7ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の40(=40%)であり、「7ラウ
ンド確変図柄」が選択される割合はそれぞれ100分の60(=60%)である。各振分
値の大きさは、大当り図柄乱数を用いた当選図柄別の選択比率に相当する。
いずれにしても、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、主制御CPU7
2は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テー
ブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。また、第1特別図柄大当り時停
止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマ
ンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例
えばMODE値-EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのM
ODE値「B1H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄の大当り時に選択されたものであ
ることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」~「02H」は、それ
ぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大
当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「7ラウンド通常図柄
」が選択された場合、当選時の停止図柄コマンドは「B1H01H」で記述されることに
なる。
以上のように、主制御CPU72は第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当
選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマン
ドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、
主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第1特別図柄についての大当り時停止
図柄番号を決定する。
[時短回数]
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右から2番目のカラムには、大当り遊技
の終了後に付与される時短回数(時間短縮回数)の値が示されている。本実施形態では、
「7ラウンド通常図柄」に該当した場合、時短回数として153回が設定される。一方、
「7ラウンド確変図柄」に該当した場合、時短回数として100回が設定される(時短回
数が設定されない)。
[確変回数]
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右カラムには、大当り遊技の終了後に付
与される確変回数(確率変動回数、ST回数)の値が示されている。本実施形態では、「
7ラウンド通常図柄」に該当した場合、確変回数として0回が設定される(確変回数が設
定されない)。一方、「7ラウンド確変図柄」に該当した場合、確変回数として1000
0回が設定される。
[第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル]
図23は、図16のステップS2410で用いられる第2特別図柄大当り時停止図柄選
択テーブルの構成例を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第2特
別図柄に対応する場合、この第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルを参照して当選
図柄の種類を決定する。
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにおいても、その左カラムには当選図柄別
の振分値が示されており、各振分値「20」,「80」は分母を100とした場合の割合
に相当する。同様に左から2番目のカラムには、振分値に対応する「2ラウンド通常図柄
」、「2ラウンド確変図柄」が示されている。すなわち、第2特別図柄に対応する大当り
時においては、「2ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の20(=20%)
であり、「2ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の80(=80%)である
今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱
数に基づいて選択抽選を行い、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選
択比率で当選図柄を選択的に決定する。同様に第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブ
ルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例
えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記の
MODE値-EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMOD
E値「B2H」は、今回の当選図柄が第2特別図柄の大当り時に選択されたものであるこ
とを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」~「02H」は、それぞれ
選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当り
の結果が第2特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「2ラウンド通常図柄」が
選択された場合、停止図柄コマンドは「B2H01H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当
選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマン
ドは、例えば上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。また、
主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての大当り時停止
図柄番号を決定する。なお、主制御CPU72は、小当り時にも、大当り時と同様に停止
図柄コマンドを生成する。
[時短回数]
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右から2番目のカラムには、大当り遊技
の終了後に付与される時短回数(時間短縮回数)の値が示されている。本実施形態では、
「2ラウンド通常図柄」に該当した場合、時短回数として153回が設定される。一方、
「2ラウンド確変図柄」に該当した場合、時短回数として100回が設定される(時短回
数が設定されない)。
[確変回数]
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右カラムには、大当り遊技の終了後に付
与される確変回数(確率変動回数、ST回数)の値が示されている。本実施形態では、「
2ラウンド通常図柄」に該当した場合、確変回数として0回が設定される(確変回数が設
定されない)。一方、「2ラウンド確変図柄」に該当した場合、確変回数として1000
0回が設定される。
なお、本実施形態では、時間短縮状態では第2特別図柄によって遊技を進行することに
なる。また、第2特別図柄抽選では、略1/1の確率で小当りに当選する。このため、大
当り遊技後の変動回数と小当り回数とは、概ね1対1で対応する。
[図16:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2412:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン決定処理を実行
する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パタ
ーン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止
表示時間)を決定する。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマ
にセットするとともに、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。一般的に
大当りリーチ変動の場合、はずれ時よりも長い変動時間が決定される。
本実施形態では、内部抽選の結果、7ラウンド通常大当り、7ラウンド確変大当り、2
ラウンド通常大当り、2ラウンド確変大当りに該当した場合、演出上で例えば「リーチ演
出」を発生させて大当りとする制御を行っている。そして、「大当り時変動パターン選択
テーブル」には、複数種類の「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、
7ラウンド通常大当り、7ラウンド確変大当り、2ラウンド通常大当り、2ラウンド確変
大当りに該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。
また、変動時間短縮機能が作動している状態での当選時には、長い変動時間を有する変動
パターンを選択せずに、短い変動時間を有する変動パターン(リーチ演出を行わない変動
パターン)を選択してもよい。
[大当り時変動パターン選択テーブルの例]
図24は、図16のステップS2412で用いられる第1特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率非時間短縮状態での当選時に使
用するテーブルである(変動パターン規定手段)。なお、本実施形態では、7ラウンド通
常大当り、7ラウンド確変大当り、2ラウンド通常大当り、2ラウンド確変大当りで変動
パターンを区別していないが、それぞれの大当りで専用の変動パターン選択テーブルを用
いてもよい(以下、同様)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順
番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構
造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「
211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が
設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「61」~「6
8」が割り当てられている。
変動パターン番号「61」~「68」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変
動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「62」を選択する。
図25は、図16のステップS2412で用いられる第2特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)
の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第2特別図柄抽選における低確率非時間短縮状態での当選時に使
用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばそ
の先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセ
ットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「10
1」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「
255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番
号」の「71」~「78」が割り当てられている。
変動パターン番号「71」~「78」は、いずれもリーチ演出が行われずに当りとなる
変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「72」を選択する。
図26は、図16のステップS2412で用いられる第1特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率時間短縮状態又は高確率時間短
縮状態での当選時に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択
テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそ
れぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段
階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「24
1」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対
して「変動パターン番号」の「81」~「88」が割り当てられている。
変動パターン番号「81」~「88」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変
動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「82」を選択する。
図27は、図16のステップS2412で用いられる第2特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第2特別図柄抽選における低確率時間短縮状態又は高確率時間短
縮状態での当選時に使用するテーブルである。また、この選択テーブルは、例えばその先
頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセット
にして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」
,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「25
5(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」
の「91」~「98」が割り当てられている。
変動パターン番号「91」~「98」は、いずれもリーチ演出が行われずに当りとなる
変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が
「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を
超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場
合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号とし
て「92」を選択する。
図28は、図16のステップS2412で用いられる第1特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における高確率非時間短縮状態での当選時に使
用するテーブルである。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば0.5~10.0秒程
度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リ
ーチ当り変動パターン101)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「101」を選択する。
図29は、図16のステップS2412で用いられる第2特別図柄大当り時変動パター
ン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第2特別図柄抽選における高確率非時間短縮状態での当選時に使
用するテーブルである(変動パターン規定手段)。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば0.5~10.0秒程
度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リ
ーチ当り変動パターン102)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「102」を選択する。
[図16:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2414:次に主制御CPU72は、大当り時その他設定処理を実行する。
この処理では、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄
番号)が「7ラウンド確変図柄」、「2ラウンド確変図柄」である場合、主制御CPU7
2は、RAM76のフラグ領域に格納されている遊技状態フラグとしての確変フラグに値
(01H)をセットする。
また、この処理では、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停
止図柄番号)が「7ラウンド通常図柄」、「2ラウンド確変図柄」である場合、主制御C
PU72はRAM76のフラグ領域に格納されている遊技状態フラグとしての時短フラグ
に値(01H)をセットする(時間短縮状態移行手段、変動時間短縮機能作動手段)。
また、ステップS2414の処理において、主制御CPU72は大当り時停止図柄番号
に基づいて第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(大
当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、上記の停止図柄コマン
ド(大当り時)とともに抽選結果コマンド(大当り時)を生成する。これら停止図柄コマ
ンド及び抽選結果コマンドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信
される。
次に、小当り時の処理について説明する。
ステップS2407:主制御CPU72は、小当り時停止図柄決定処理を実行する。こ
の処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、小当り時の当選図柄の種類(
小当り時停止図柄番号)を決定する。ここでも同様に、大当り図柄乱数値と小当り時の当
選図柄の種類との関係が予め小当り時特別図柄選択テーブルで規定されている。なお、本
実施形態では、主制御CPU72の負荷を軽減するために大当り図柄乱数を用いて小当り
時の当選図柄を決定しているが、別途専用の乱数を用いてもよい。
[小当り時の当選図柄]
なお、本実施形態では、小当り時の当選図柄は「1回開放小当り図柄」の1種類だけで
あるが、これ以外に例えば「2回開放小当り図柄」や「3回開放小当り図柄」等の別の種
類を用意してもよい。
ステップS2408:次に主制御CPU72は、小当り時変動パターン決定処理を実行
する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パタ
ーン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止
表示時間)を決定する(変動パターン選択手段)。また、主制御CPU72は、決定した
変動時間の値を変動タイマにセットし、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセット
する。なお、本実施形態では小当りの場合にリーチ変動パターンを選択することもできる
し、はずれ通常変動時と同等の変動パターンを選択することもできる。
[第1特別図柄小当り時変動パターン選択テーブルの例]
図30は、図16のステップS2408で用いられる第1特別図柄小当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率非時間短縮状態での小当り時に
使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えば
その先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつ
セットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「1
01」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,
「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン
番号」の「211」~「218」が割り当てられている。
変動パターン番号「211」~「215」は、リーチ演出が行われずに、小当りとなる
変動パターンに対応しており、変動パターン番号「216」~「218」は、リーチ後に
小当りとなる変動パターンに対応している。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パター
ン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、そ
の比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そ
のときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101
」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「2
01」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU7
2は対応する変動パターン番号として「212」を選択する。
図31は、図16のステップS2408で用いられる第1特別図柄小当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄抽選における低確率時間短縮状態又は高確率時間短
縮状態での小当り時に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選
択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」を
それぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの
段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「2
41」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に
対して「変動パターン番号」の「221」~「228」が割り当てられている。
変動パターン番号「221」~「225」は、リーチ演出が行われずに、小当りとなる
変動パターンに対応しており、変動パターン番号「226」~「228」は、リーチ後に
小当りとなる変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「222」を選択する。
図32は、図16のステップS2408で用いられる第1特別図柄小当り時変動パター
ン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、第1特別図柄における高確率非時間短縮状態での小当り時に使用
するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその
先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセッ
トにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101
」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「2
55(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号
」の「241」~「248」が割り当てられている。
変動パターン番号「241」~「248」は、リーチ演出が行われずに、小当りとなる
変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テ
ーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値
に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの
変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較
すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と
乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応
する変動パターン番号として「242」を選択する。
図33は、図16のステップS2408で用いられる第2特別図柄小当り時変動パター
ン選択テーブル(低確率非時間短縮・低確率時間短縮状態・高確率時間短縮状態)を示す
図である。
この選択テーブルは、第2特別図柄抽選における低確率非時間短縮、低確率時間短縮状
態又は高確率時間短縮状態での小当り時に使用するテーブルである(変動パターン規定手
段)。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は規定時間(例えば数分~10
分程度の時間))を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パ
ターン(非リーチ小当り変動パターン201)を選択するテーブル構成としている(変動
時間規定手段)。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「201」を選択する。
図34は、図16のステップS2408で用いられる第2特別図柄小当り時変動パター
ン選択テーブル(高確率非時間短縮状態)である。
この選択テーブルは、高確率非時間短縮状態における第2特別図柄での小当り時に使用
するテーブルである(変動パターン規定手段)。
本テーブルでは、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば0.5~10.0秒程
度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リ
ーチ小当り変動パターン202)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であ
っても、変動パターン番号として「202」を選択する。
[図16:特別図柄変動前処理を参照]
ステップS2409:次に主制御CPU72は、小当り時その他設定処理を実行する。
この処理では、主制御CPU72は小当り時停止図柄番号に基づき、第1特別図柄表示装
置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(小当り図柄)の表示態様を決定す
る。合わせて主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する停止図柄コマンド及び
抽選結果コマンド(小当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマン
ドもまた、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2415:次に主制御CPU72は、特別図柄変動開始処理を実行する。こ
の処理では、主制御CPU72は変動パターン番号(はずれ時/当り時)に基づいて変動
パターンデータを選択する。合わせて主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特
別図柄の変動開始フラグをセットする。そして、主制御CPU72は、演出制御装置12
4に送信する変動開始コマンドを生成する。この変動開始コマンドもまた、上記の演出制
御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2416:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値管理処理を実行する。
この処理において、主制御CPU72は、回数切りカウンタ値の値を更新する処理を実行
する。なお、処理の詳細は後述する。また、このような処理は、特別図柄停止表示中処理
の中で実行してもよい。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS3000
又はステップS3900)を次のジャンプ先に設定し、特別図柄遊技処理に復帰する。
[図14、図15:特別図柄変動中処理]
特別図柄変動中処理(ステップS3000又はステップS3900)では、主制御CP
U72は上記のようにしてセットされた変動タイマの値をレジスタからタイマカウンタに
ロードし、その後、時間の経過(クロックパルスのカウント数又は割込カウンタの値)に
応じてタイマカウンタの値をデクリメントする。そして、主制御CPU72は、タイマカ
ウンタの値を参照しつつ、その値が0になるまで制御の対象となる特別図柄(第1特別図
柄又は第2特別図柄)の変動表示を制御する。そして、タイマカウンタの値が0になると
、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000又はステップS49
00)を次のジャンプ先に設定する。
また、この処理ではスキップ機能を作動させるか否かの判定処理も行われ、先の特別図
柄変動前処理の大当り判定又は小当り判定において、一方の特別図柄がはずれの変動中で
あり、かつ、他方の特別図柄が大当り又は小当りに該当したと判断された場合に、一方の
特別図柄に対してスキップ機能が作動される。このスキップ機能の作動により一方の特別
図柄の変動表示が強制的に終了する。
[図14、図15:特別図柄停止表示中処理]
特別図柄停止表示中処理(ステップS4000又はステップS4900)では、主制御
CPU72は停止図柄決定処理(図16中のステップS2092,ステップS2404,
ステップS2407,ステップS2410)で決定した停止図柄に基づいて特別図柄の停
止表示を制御する。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する図柄停止
コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装
置124に送信される。特別図柄停止表示中処理の中で停止図柄を所定時間にわたり表示
させると、主制御CPU72は図柄変動中フラグを消去する。
ここで、上記の大当り判定処理(ステップS2300)と小当り判定処理(ステップS
2302)の実行条件について簡単に説明する。
[内部抽選対応表]
図35は、内部抽選の対応表を示す図である。
内部抽選の対応表には、該当する特別図柄が内部抽選の大当り抽選(大当り判定処理)
や小当り抽選(小当り判定処理)を実行する際に、他方の特別図柄の状態に基づいて、実
行するか否かが決定されることが表されている。
他方の特別図柄が「大当り変動中(大当りフラグが01Hである際の変動表示中)」で
ある場合、当該特別図柄の内部抽選においては、大当り抽選及び小当り抽選は実行されな
い。したがって、当該特別図柄の内部抽選における結果は、「はずれ」が該当することに
なる。
また、同様に、他方の特別図柄が「小当り変動中(小当りフラグが01Hである際の変
動表示中)」である場合、当該特別図柄の内部抽選においては、大当り抽選及び小当り抽
選は実行しないようにしてもよい。この場合、当該特別図柄の内部抽選における結果は、
「はずれ」に該当することになる。なお、「小当り変動中(小当りフラグが01Hである
際の変動表示中)」である場合は、大当り抽選及び小当り抽選を実行する方式を採用して
もよい。
一方、他方の特別図柄が「はずれ変動中(大当りフラグや小当りフラグが00Hである
際の変動表示中)」である場合、当該特別図柄の内部抽選においては、大当り抽選が先ず
は実行され、そこで大当りに該当しなければ小当り抽選が実行される。したがって、当該
特別図柄の内部抽選における結果は、「大当り」、「小当り」又は「はずれ」のいずれか
に該当することになる。なお、はずれ変動中には、変動待ち中や停止表示が含まれる。
このように、一方の特別図柄が「大当り変動中」(又は「小当り変動中」)である場合
、他方の特別図柄においては大当り抽選又は小当り抽選が実行されないことになり、結果
として、大当り遊技や小当り遊技は実行されない。すなわち、一方の特別図柄が「大当り
変動中」(又は「小当り変動中」)である場合、他方の特別図柄については、実質的に大
当り又は小当りの無抽選状態となる。
[回数切りカウンタ値管理処理]
図36は、回数切りカウンタ値管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、
手順例に従って説明する。
ステップS2420:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をロードする処理を実
行する。「回数切りカウンタ値」は、「高確率状態」や「時間短縮状態」においてそれぞ
れのカウンタ値がRAM76の確変カウント領域、時短カウント領域にセットされている
。本実施形態では、「高確率非時間短縮状態」に移行させる場合、高確率状態に関する回
数切りカウンタは所定の数値(例えば10000回)に設定されるが、時間短縮状態に関
する回数切りカウンタは設定されない。また、「低確率時間短縮状態」に移行させる場合
、高確率状態に関する回数切りカウンタは設定されず、時間短縮状態に関する回数切りカ
ウンタは所定の数値(例えば100回)に設定される。さらに、「高確率時間短縮状態」
に移行させる場合、高確率状態に関する回数切りカウンタは所定の数値(例えば1000
0回)に設定され、時間短縮状態に関する回数切りカウンタも所定の数値(例えば100
00回)に設定される。
ステップS2422:主制御CPU72は、ロードしたカウンタ値が0であるか否かを
確認する。このとき、既に回数切りカウンタ値が0であれば(Yes)、主制御CPU7
2は特別図柄遊技処理に復帰する。一方、回数切りカウンタ値が0でなかった場合(No
)、回数切りカウンタ値コマンド(時短回数指定コマンド、特殊回数指定コマンド、ST
回数指定コマンド等)を生成してから、主制御CPU72は次にステップS2424を実
行する。
ステップS2424:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をデクリメント(1減
算)する。
ステップS2426:そして、主制御CPU72は、その減算結果が0であるか否かを
判断する。減算の結果、回数切りカウンタの値が0である場合(Yes)、主制御CPU
72はステップS2428を実行する。これに対し、回数切りカウンタの値が0でない場
合(No)、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図16)に復帰する。
ステップS2428:主制御CPU72は、回数切り機能作動時のフラグをリセットす
る処理を実行する。本実施形態では、「高確率非時間短縮状態」に移行される場合、高確
率状態に関する回数切りカウンタが所定の数値(例えば10000回)に設定されるため
、この場合にリセットされるのは、確変フラグだけである。また、「低確率時間短縮状態
」に移行される場合、時間短縮状態に関する回数切りカウンタが所定の数値(例えば10
0回)に設定されるため、この場合にリセットされるのは、時短フラグだけである。なお
、「高確率時間短縮状態」に移行される場合、時間短縮状態に関する回数切りカウンタが
所定の数値(例えば10000回)に設定され、高確率状態に関する回数切りカウンタも
所定の数値(例えば10000回)に設定されるため、この場合にリセットされるのは、
確変フラグ及び時短フラグであるが、当選の結果が得られずに特別図柄が10000回変
動する状況が発生する確率は極めて低い。
そして、以上の処理を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図16)に
復帰する。なお、回数切りカウンタ値管理処理は、変動停止時に実行されるようにしても
よい。
[特別図柄記憶エリアシフト処理]
図37は、上記の特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである
。特別図柄記憶エリアシフト処理の内容は、第1特別図柄の処理と第2特別図柄の処理と
において共通とすることができる。ただし、以下の手順を第1特別図柄に適用する場合は
制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄に適用する場合は制御の対象を第2特別図
柄とすることとする。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2210:先ず主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に対応するRAM
76の乱数記憶領域をシフトする。なお、具体的な処理の内容については、先の特別図柄
変動前処理において既に述べた通りである。
ステップS2212:また、主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について作動記
憶カウンタの値を減算する。例えば、制御対象の特別図柄が第1特別図柄であれば、主制
御CPU72は第1特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(-1)し、制御対
象の特別図柄が第2特別図柄であれば、主制御CPU72は第2特別図柄に対応する作動
記憶カウンタの値を減算(-1)する。
ステップS2214:次に主制御CPU72は、減算後の作動記憶カウンタの値から、
制御対象の特別図柄について「変動開始時作動記憶数」を設定する。
ステップS2216:また、主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に関して作動記
憶数減少時演出コマンドをセットする。ここでセットされる演出コマンドもまた、1ワー
ド長のコマンドとして生成されるが、その構成は上述した「作動記憶数増加時演出コマン
ド」と対照的である。すなわち、作動記憶数減少時演出コマンドは、コマンド種別を表す
上位バイトの先行値(例えば「BBH」)に対して、減少後の作動記憶数を表す下位バイ
トの値(例えば「00H」~「03H」)を付加するとともに、下位バイトの値について
は、「消費に伴う作動記憶数の減少」を意味する加算値(例えば「10H」)をさらに付
加(論理和)したものである。したがって下位バイトについては、加算値「10H」を論
理和することでその第2の位が「1」となり、この値によって「作動記憶数の減少による
結果(変化情報)」であることを表したものとなる。すなわち、コマンドの下位バイトが
「13H」であれば、それは前回までの作動記憶数「4」(コマンド表記は「14H」)
が1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「3」(コマンド表記は「13H」)となった
ことを表している。同様に、下位バイトが「12H」~「10H」であれば、それは前回
までの作動記憶数「3」~「1」(コマンド表記は「13H」~「11H」)がそれぞれ
1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「2」~「0」(コマンド表記は「12H」~「
10H」)となったことを表している。なお、上記の先行値「BBH」は、今回の演出コ
マンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。制御対
象が第2特別図柄であれば、先行値は第2特別図柄についての作動記憶数コマンドである
ことを表す値(例えば「BCH」)となる。
ステップS2218:そして主制御CPU72は、演出コマンド出力処理を実行する。
この処理は、先のステップS2216でセットした制御対象となる特別図柄についての作
動記憶数減少時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(
記憶数通知手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図16)に復帰する
図38は、特別図柄変動中処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に
沿って説明する。以下に挙げる特別図柄変動中処理の内容は、第1特別図柄遊技処理(図
14)及び第2特別図柄遊技処理(図15)において共通とすることができる。すなわち
、以下の手順を第1特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、
第2特別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とする。
ステップS3100:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について変動タイマの
値を減算(割込周期に対応する値をデクリメント)する。
ステップS3200:そして主制御CPU72は、今回減算した変動タイマの値に基づ
き、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、変動タイマの値が0以下で
なければ、主制御CPU72は未だ変動表示時間が終了していないと判断する(No)。
この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込周期においても実行
選択処理(図14中のステップS1000又は図15中のステップS1900)からジャ
ンプして特別図柄変動表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、変動タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は変動表示時間が終
了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS3300を
実行する。
ステップS3300:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄に関して、大当りフラ
グに値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグに値(01H)が
セットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS3400を実行す
る。一方、大当りフラグに値(01H)がセットされていない場合(No)、主制御CP
U72は次にステップS3600を実行する。
ステップS3400:主制御CPU72は、他方の特別図柄が変動表示中であるか否か
を確認する。この確認処理は、対象の特別図柄の大当り時の変動表示が終了することに伴
い、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作動させる(他方のはずれ変動を強制的に終
了させる)必要があるか否かを確認するために実行される。そして、他方の特別図柄が変
動表示中であることを確認した場合(Yes)、他方の特別図柄に対してスキップ機能を
作動させる必要があるとして、主制御CPU72は次にステップS3500を実行する。
一方、他方の特別図柄が変動表示中であることを確認できない場合(No)、他方の特別
図柄は変動表示されておらず、スキップ機能を作動させる必要がないため、主制御CPU
72は次にステップS3600を実行する。
ステップS3500:主制御CPU72は、他方の特別図柄に対してスキップ機能を作
動させる処理を実行する。すなわち、主制御CPU72は、他方の特別図柄に関する変動
表示を終了させる処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、他方の特別図柄に
関する変動タイマの値に0をセットする。
ステップS3600:主制御CPU72は、特別図柄変動終了処理を実行する。この処
理では、制御対象の特別図柄の変動表示が終了することに伴い、RAM76のフラグ領域
に特別図柄の図柄停止表示中フラグに値(01H)をセットする。また、主制御CPU7
2は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000又はステップS4900)を次のジャ
ンプ先に設定する。以上の手順を終えると、第1特別図柄遊技処理(図14)又は第2特
別図柄遊技処理(図15)に復帰する。
ここで、本実施形態の遊技機の大当り抽選確率と小当り抽選確率は、以下のように設定
されている。
例えば、遊技状態が通常状態(特別図柄抽選の当選確率が低確率状態)である際の大当
り確率は319分の1程度に設定されている。また、遊技状態が有利状態(特別図柄抽選
の当選確率が高確率状態)である際の大当り確率は100分の1程度に設定されている。
また、小当り確率については、第1特別図柄では抽選の対象となっておらず、第2特別図
柄では略1/1に設定されている。
[スキップ機能及び変動時間計測一時停止機能]
以下、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35において変動表示を途
中で強制的に停止させるスキップ機能と、第1特別図柄表示装置34の変動時間の計測を
一時的に停止させる機能について具体的に説明する。
図39は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の変化を示すタイミングチャート
である。
このうち図39中(A)は、「スキップ機能及び変動時間計測一時停止機能未作動例」
を示しており、第2特別図柄が大当り時の変動表示中に、第1特別図柄がはずれに対応す
る変動表示を開始した場合に、スキップ機能及び変動時間計測一時停止機能が作動しない
際の各変動表示の変化を示すタイミングチャートである。
また、図39中(B)は、「変動時間計測一時停止機能作動例」を示しており、第2特
別図柄が小当り時の変動表示中に、第1特別図柄がはずれに対応する変動表示を開始した
場合に、変動時間計測一時停止機能が作動する際の各変動表示の変化を示すタイミングチ
ャートである。
さらに、図39中(C)は、「スキップ機能作動例」を示しており、第2特別図柄がは
ずれ時の変動表示中に、第1特別図柄が大当りに対応する変動表示を開始した場合に、ス
キップ機能が作動する各際の各変動表示の変化を示すタイミングチャートである。これら
(A)~(C)のタイミングチャートを例に挙げてスキップ機能及び変動時間計測一時停
止機能について説明する。
[図39中(A):各機能未作動例]
時刻t0におけるそれぞれの特別図柄の状態は、第1特別図柄については変動待ち状態
であり、第2特別図柄については大当り時の変動表示中であることを表している。
そして、時刻t1において、第1特別図柄に対応する始動入賞口に遊技球が入賞したこ
とを契機に、第1特別図柄に関する内部抽選が実行され、その内部抽選の結果に基づいて
第1特別図柄表示装置34において変動表示が開始される。ここで、第2特別図柄が大当
り時の変動表示中であることから、第1特別図柄に関する内部抽選では大当り抽選及び小
当り抽選は行われない。したがって、内部抽選の結果ははずれが該当することとなる。図
示の例では、第1特別図柄に関する内部抽選の結果としてはずれ(非当選)が選択され、
第1特別図柄に関する変動時間がt1~t2間に設定され、変動表示が時刻t2に終了さ
れる設定が行われている。具体的には、時刻t1~t2までの時間が第1特別図柄に関す
る変動タイマにセットされる。変動タイマは変動表示を実行することができる時間を表し
ており、変動表示を実行した時間だけ変動タイマから減算され、変動タイマが0になった
時点で変動表示が終了する。
次に、時刻t2において、第1特別図柄に関する変動タイマが0になったことから、第
1特別図柄に関する変動表示が終了し、はずれに対応する態様で第1特別図柄が停止表示
する。なお、停止表示した第1特別図柄に関する内部抽選の結果は、非当選であるため、
ここでは第2特別図柄に対してスキップ機能が作動しない。したがって、第2特別図柄に
関する変動表示は続行される。すなわち、第2特別図柄(大当り時)に関する変動タイマ
は置き換えられることはない。
以上のように、本実施形態では、一方の特別図柄において大当り時(小当り時でもよい
)の変動表示中に、他方の特別図柄に関する始動入賞口に遊技球が入賞したとしても、他
方の特別図柄に関する内部抽選のうち大当り抽選は実行していない。すなわち、一方の特
別図柄が大当り時の変動表示中である場合、他方の特別図柄については無抽選状態となる
[図39中(B):変動時間計測一時停止機能作動例]
時刻t0におけるそれぞれの特別図柄の状態は、第1特別図柄については変動待ち状態
であり、第2特別図柄については小当り時の変動表示中であることを表している。
そして、時刻t1において、第1特別図柄に対応する始動入賞口に遊技球が入賞したこ
とを契機に、第1特別図柄に関する内部抽選が実行され、その内部抽選の結果に基づいて
第1特別図柄表示装置34において変動表示が開始される。ここで、第2特別図柄が小当
り時の変動表示中であることから、第1特別図柄に関する内部抽選では大当り抽選又は小
当り抽選は実行されない。したがって、内部抽選の結果ははずれが該当することとなる。
図示の例では、第1特別図柄に関する内部抽選の結果としてはずれが選択され、第1特別
図柄に関する変動時間がt1~t2間に設定され、変動表示が時刻t2に終了される設定
が行われている。具体的には、時刻t1~t2までの時間が第1特別図柄に関する変動タ
イマにセットされる。変動タイマは変動表示を実行することができる時間を表しており、
変動表示を実行した時間だけ変動タイマから減算され、変動タイマが0になった時点で変
動表示が終了する。
ただし、ここでは、時刻t1~t2の間の時刻である時刻txにて、第2特別図柄の小
当り時の変動が終了したものとする。そうすると、時刻tx以降に第2特別図柄に関する
小当り遊技が実行される。ここでは、仮に、時刻txから時刻t2まで小当り遊技が実行
されたものとする。そうすると、変動時間計測一時停止機能が作動し、第1特別図柄の変
動時間の計測が一時停止される。そして、時刻t2にて小当り遊技が終了したことを契機
として、残りの変動時間の計測が再開される。
以上のように、本実施形態では、一方の特別図柄において小当り時の変動表示中に、他
方の特別図柄に関する始動入賞口に遊技球が入賞したとしても、他方の特別図柄に関する
内部抽選のうち大当り抽選及び小当り抽選は実行されない。そして、一方の特別図柄によ
る小当り遊技が開始されると、他方の特別図柄の変動時間の計測は一時停止され、その後
小当り遊技が終了した後に他方の特別図柄の変動時間の計測が再開される。なお、小当り
変動中には、小当り抽選や大当り抽選を行ってもよい。
[図39中(C):スキップ機能作動例]
時刻t0におけるそれぞれの特別図柄の状態は、第1特別図柄については変動待ち状態
であり、第2特別図柄についてははずれ時の変動表示中であることを表している。
そして、時刻t1において、第1特別図柄に対応する始動入賞口に遊技球が入賞したこ
とを契機に、第1特別図柄に関する内部抽選が実行され、その内部抽選の結果に基づいて
第1特別図柄表示装置34において変動表示が開始される。ここで、第2特別図柄がはず
れ時の変動表示中であることから、第1特別図柄に関する内部抽選では大当り抽選が先ず
実行され、大当りに該当しなかった場合に小当り抽選が行われる。すなわち、第1特別図
柄については大当り抽選実行可能な状態であることを表している。したがって、内部抽選
の結果は大当り、小当り又ははずれが該当することとなる。なお、第1特別図柄抽選で小
当りが選択されない場合は、大当り又ははずれが該当する。図示の例では、第1特別図柄
に関する内部抽選の結果として大当りが選択され、第1特別図柄に関する変動時間がt1
~t2間に設定され、変動表示が時刻t2に終了される設定が行われている。具体的には
、時刻t1~t2までの時間が第1特別図柄に関する変動タイマにセットされる。変動タ
イマは変動表示を実行することができる時間を表しており、変動表示を実行した時間だけ
変動タイマから減算され、変動タイマが0になった時点で変動表示が終了する。
次に、時刻t2において、第1特別図柄に関する変動タイマが0になったことから、第
1特別図柄に関する変動表示が終了し、大当りに対応する態様で第1特別図柄が停止表示
する。なお、停止表示した第1特別図柄に関する内部抽選の結果が大当りであり、さらに
、第2特別図柄に関する変動表示が実行中であることから、スキップ機能が作動する。そ
して、このスキップ機能の作動により、第2特別図柄に関するはずれ時又は小当り時の変
動表示は終了される。具体的には、第2特別図柄に関する変動タイマが0に置き換えられ
る。したがって、設定されていた変動時間はスキップされることになる。なお、スキップ
された第2特別図柄に関するはずれ時の変動表示は、図37中(B)の動作例とは異なり
、再度実行されることはない。
以上のように、本実施形態では、一方の特別図柄においてはずれ時の変動表示中に、他
方の特別図柄に関する始動入賞口に遊技球が入賞すると、他方の特別図柄に関する内部抽
選では大当り抽選又は小当り抽選が実行される。すなわち、一方の特別図柄が大当り時又
は小当り時の変動表示中ではない場合、他方の特別図柄については大当り抽選又は小当り
抽選が可能な状態であることを表している。例えば、上記のように第2特別図柄にはずれ
時の変動表示中や第2特別図柄が変動待ち状態である際に、第1特別図柄に対応する始動
入賞口に遊技球が入賞すると、第1特別図柄に関する内部抽選のうち先ず大当り抽選が実
行され、次に小当り抽選が実行される。また、一方の特別図柄(第2特別図柄)に関する
はずれ時又は小当り時の変動表示中に、他方の特別図柄(第1特別図柄)に関する大当り
時の変動表示が開始され変動時間経過後に終了した場合、その一方の特別図柄(第2特別
図柄)の変動表示はスキップされることとなり、強制的に変動表示を終了させることがで
きる。
[特別図柄停止表示中処理]
次に図40は、特別図柄停止表示中処理(図14中のステップS4000又は図15中
のステップS4900)の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説
明する。以下に挙げる特別図柄停止表示中処理の内容もまた、第1特別図柄遊技処理及び
第2特別図柄遊技処理において共通とすることができる。すなわち、以下の手順を第1特
別図柄遊技処理に適用する場合は制御の対象を第1特別図柄とし、第2特別図柄遊技処理
に適用する場合は制御の対象を第2特別図柄とする。
ステップS4100:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について停止図柄表示
タイマの値を減算(割込周期分だけデクリメント)する。
ステップS4200:そして、主制御CPU72は、今回減算した停止図柄表示タイマ
の値に基づき、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、停止図柄表示タ
イマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ停止表示時間が終了していないと
判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰し、次の割込
周期においても実行選択処理(図14中のステップS1000c又は図15中のステップ
S1900b)からジャンプして特別図柄停止表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、停止図柄表示タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は停止表示
時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS4
250を実行する。
ステップS4250:主制御CPU72は、図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コ
マンドを生成する。図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コマンドは、上記の演出制御
出力処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、ここで
図柄変動中フラグを消去する。なお、「停止表示時間終了コマンド」とは、特別図柄の停
止表示時間が終了(経過)したことを示すコマンドである。
ステップS4300:主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされ
ているか否かを確認する。大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes
)、主制御CPU72は次にステップS4350を実行する。
[当選時]
ステップS4350:主制御CPU72は、制御対象の特別図柄についてジャンプテー
ブルのジャンプ先を「大当り時可変入賞装置管理処理」に設定する。なお、主制御CPU
72は、本処理にて各種機能を非作動に設定する処理を実行する。具体的には、確率変動
機能を非作動とし、変動時間短縮機能を非作動とする。これにより、特別遊技(大役)が
開始される前には、低確率非時間短縮状態に移行されることになる。
ステップS4400:そして、主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「
大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、大当り図柄の種
類に応じて連続作動回数ステータスの値をセットする。例えば、大当り図柄の種類が「7
ラウンド通常図柄」又は「7ラウンド確変図柄」である場合、連続作動回数ステータスに
は「7ラウンド」に対応する値がセットされる。また、大当り図柄の種類が「2ラウンド
通常図柄」又は「2ラウンド確変図柄」である場合、連続作動回数ステータスには「2ラ
ウンド」を表す値がセットされる。また、主制御CPU72は、制御対象の特別図柄につ
いて大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、上記の演
出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4500:そして、主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する
。連続作動回数コマンドは、先の大当り時停止図柄決定処理(図16中のステップS24
10)で決定された大当り図柄の種類(停止図柄番号)に基づいて生成することができる
。例えば、大当り図柄の種類が「7ラウンド通常図柄」又は「7ラウンド確変図柄」であ
る場合、連続作動回数コマンドは「7ラウンド」を表す値として生成される。また、大当
り図柄の種類が「2ラウンド通常図柄」又は「2ラウンド確変図柄」である場合、連続作
動回数コマンドは「2ラウンド」を表す値として生成される。生成された連続作動回数コ
マンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置124に送信される。大当り時
に以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄遊技処理に復帰する。
[非当選時]
これに対し、非当選時の場合は以下の手順が実行される。
ステップS4600:主制御CPU72は、ステップS4300において大当りフラグ
の値(01H)がセットされているか否かを判断する。すなわち主制御CPU72は、ス
テップS4300において大当りフラグの値(01H)がセットされていないと判断した
場合(No)、次にステップS4600を実行する。
そして、小当りフラグの値(01H)もセットされておらず、単純にはずれである場合
(No)、主制御CPU72は次にステップS4602を実行する。
ステップS4602:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先アドレスと
して特別図柄変動前処理のアドレスをセットする。そして、制御CPU72は、特別図柄
遊技処理(図14又は図15)に復帰する。
そしてステップS4612の処理を終えると、主制御CPU72は、特別図柄遊技処理
(図14又は図15)に復帰する。
ステップS4603:また、主制御CPU72は、小当りフラグの値(01H)がセッ
トされていることを確認した場合(ステップS4600:Yes)、主制御CPU72は
、他方の特別図柄が変動表示中であるか否かを確認する。この確認処理は、対象の特別図
柄の小当り時の変動表示が終了することに伴い、他方の特別図柄に対して変動時間計測一
時停止機能を作動させる必要があるか否かを確認するために実行される。
そして、他方の特別図柄が変動表示中であることを確認した場合(Yes)、他方の特
別図柄に対して変動時間計測一時停止機能を作動させる必要があるとして、主制御CPU
72は次にステップS4604a及びステップS4604bを実行する。一方、他方の特
別図柄が変動表示中であることを確認できない場合(No)、他方の特別図柄は変動表示
されておらず、変動時間計測一時停止機能を作動させる必要がないとして、主制御CPU
72は次にステップS4605を実行する。
ステップS4604a:主制御CPU72は、他方の特別図柄に対して変動時間計測一
時停止機能を作動させる処理、すなわち、他方の特別図柄の変動情報を退避する処理を実
行する。具体的には、主制御CPU72は、第1特別図柄の変動時間の計測を一時的に停
止するために、現時点の変動タイマの値(残りの変動時間の値)及び停止図柄の情報をR
AM76に退避する処理を実行する。
ステップS4604b:主制御CPU72は、RAM76に記憶されている変動時間計
測一時停止中フラグをONにする処理を実行する。これにより、変動時間の計測が一時停
止中であるという状況となる。
ステップS4605:主制御CPU72はジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとし
て小当り時可変入賞装置管理処理のアドレスをセットする。
ステップS4606:そして、主制御CPU72は、制御対象の特別図柄について制御
上の内部状態フラグとして「小当り開始(小当り遊技中)」をセットする。また、主制御
CPU72は、制御対象の特別図柄について小当り遊技中を表す状態コマンドを生成する
。小当り遊技中を表す状態コマンドは、上記の演出制御出力処理において演出制御装置1
24に送信される。
[表示出力管理処理]
図41は、割込管理処理の中で実行される表示出力管理処理(図10中のステップS2
10)の構成例を示すフローチャートである。表示出力管理処理は、特別図柄表示設定処
理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、状態表示設
定処理(ステップS1220)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、連続作
動回数表示設定処理(ステップS1240)のサブルーチン群を含む構成である。
このうち特別図柄表示設定処理(ステップS1200)と普通図柄表示設定処理(ステ
ップS1210)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、については、既に述
べたように第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、普通図柄表示装置3
3、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図
柄作動記憶ランプ35aの各LEDに対して印加する駆動信号を生成及び出力する処理で
ある。
状態表示設定処理(ステップS1220)及び連続作動回数表示設定処理(ステップS
1240)については、遊技状態表示装置38の各LEDに対して印加する駆動信号を生
成及び出力する処理である。先ず状態表示設定処理では、主制御CPU72は、確変フラ
グ又は時短フラグの値に応じてそれぞれ確率変動状態表示ランプ38d、時短状態表示ラ
ンプ38eの点灯を制御する。例えば、パチンコ機1の電源投入時において確変フラグに
値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は確率変動状態表示ランプ38d
に対応するLEDに対して点灯信号を出力する。なお、確率変動状態表示ランプ38dは
、特別図柄に関する大当り遊技が開始されるまで、もしくは、特別図柄の変動表示が規定
回数行われた後に確率変動機能がOFFにされるまで点灯しつづけ、その後非表示に(消
灯)切り替えられる。一方、時短フラグに値(01H)がセットされていれば、特に電源
投入時であるか否かに関わらず、主制御CPU72は時短状態表示ランプ38eに対応す
るLEDに対して点灯信号を出力する。さらに、主制御CPU72は、特別遊技管理ステ
ータスに応じて発射位置指定ランプ38fの点灯を制御する。この場合、主制御CPU7
2は、遊技の進行状況(特別遊技管理ステータス等の値や内部状態)に応じて遊技球の発
射方向を決定する(発射方向決定手段)。例えば、遊技状態が左打ち遊技状態(低確率非
時間短縮状態である場合)には、主制御CPU72は、第1遊技領域(左打ち領域)に遊
技球を発射すべきであると決定する。これに対して、遊技状態が右打ち遊技状態(低確率
時間短縮状態、高確率時間短縮状態、高確率非時間短縮状態である場合、大当り遊技状態
又は小当り遊技状態である場合)には、主制御CPU72は、第2遊技領域(右打ち領域
)に遊技球を発射すべきであると決定する。そして、主制御CPU72は、遊技状態が右
打ち遊技状態であると判断した場合、発射位置指定ランプ38fに対応するLEDに対し
て点灯信号を出力する。なお、この処理において、主制御CPU72は、発射位置指定コ
マンドを生成する処理を実行する。発射位置指定コマンドには、遊技状態が左打ち遊技状
態であるか、遊技状態が右打ち遊技状態であるかを識別する情報が含まれている。生成さ
れた発射位置指定コマンドは、演出制御装置に送信される。
また、主制御CPU72は、連続作動回数表示設定処理において大当り種別表示ランプ
38a,38bの点灯を制御する。具体的には、主制御CPU72は上記の連続作動回数
ステータスの値に基づき、大当り種別表示ランプ38a,38bのいずれかに対する点灯
信号を出力する。このとき点灯信号を出力する対象となるのは、連続作動回数ステータス
の値で指定された大当り図柄に対応するいずれかの表示ランプ38a,38bである。例
えば、連続作動回数ステータスの値が「2ラウンド」を指定するものであれば、主制御C
PU72は「2ラウンド(2R)」を表すランプ38bに対して点灯信号を出力する。ま
た、連続作動回数ステータスの値が「7ラウンド」を指定するものであれば、主制御CP
U72は「7ラウンド(7R)」を表すランプ38aに対して点灯信号を出力する。
[大当り時可変入賞装置管理処理]
次に、大当り時可変入賞装置管理処理の詳細について説明する。図42は、大当り時可
変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。大当り時可変入賞装置管理処
理は、大当り時遊技プロセス選択処理(ステップS5100)、大当り時大入賞口開放パ
ターン設定処理(ステップS5200)、大当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS5
300)、大当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)、大当り時終了処理(ステ
ップS5500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS5100:大当り時遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次
に実行するべき処理(ステップS5200~ステップS5500のいずれか)のジャンプ
先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処
理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレス
として大当り時可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの
処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって
異なる。例えば、未だ大当り用可変入賞装置29の作動(開閉動作)を開始していない状
況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大当り時大入賞口開放パターン設
定処理(ステップS5200)を選択する。一方、既に大当り時大入賞口開放パターン設
定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大当り時大入賞口開
閉動作処理(ステップS5300)を選択し、大当り時大入賞口開閉動作処理まで完了し
ていれば、次のジャンプ先として大当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)を選
択する。また、設定された連続作動回数(ラウンド数)にわたって大当り時大入賞口開閉
動作処理及び大当り時大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次
のジャンプ先として大当り時終了処理(ステップS5500)を選択する。以下、それぞ
れの処理についてさらに詳しく説明する。
主制御CPU72は、大当り遊技中である場合、演出制御装置124に対して、大当り
遊技中であることを示す大当り遊技中コマンド送信することができる。
[大当り時大入賞口開放パターン設定処理]
図43は、大当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートであ
る。この処理は、大当り時に大当り用可変入賞装置29を開閉動作する回数や各開放の時
間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5204:主制御CPU72は、図柄別開放パターン選択処理を実行する。
この処理では、主制御CPU72は今回の該当する当選図柄に応じて大入賞口の開放パタ
ーン(ラウンドごとの開放回数及び各開放の時間)やラウンド間のインターバル時間、1
ラウンド中のカウント数(最大入賞回数)を選択する。
ステップS5206:主制御CPU72は、先の大当り時停止図柄決定処理(図16中
のステップS2410)で選択した大当り時の当選図柄に基づき、今回の大当り遊技にお
ける実行ラウンド数を設定する。具体的には、当選図柄として大分類の「7ラウンド通常
図柄」又は「7ラウンド確変図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド
数を7回に設定する。また、当選図柄として「2ラウンド通常図柄」又は「2ラウンド確
変図柄」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を2回に設定する。ここ
で設定した実行ラウンド数は、プログラム上で対応する値(7回であれば「6」、2回で
あれば「1」)として、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5208:次に主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大
入賞口開放パターン作動パターンに基づいて大当り時開放タイマを設定する。ここで設定
したタイマの値は、大当り用可変入賞装置29の開放時間となる。なお、大当り時開放タ
イマの値として20.0~29.0秒程度の時間が設定されていれば、その開放時間は1
回の開放中に大入賞口への入球が容易に発生する充分な時間(例えば発射制御基板セット
174により遊技球が10個以上発射される時間、好ましくは6秒以上)となる。一方、
大当り時開放タイマの値として0.1秒が設定されていれば、その開放時間は1回の開放
中に大入賞口への入球が不能ではなくとも、ほとんど発生しない(困難となる)短時間(
例えば1秒より短い時間、好ましくは発射制御基板セット174による遊技球の発射間隔
よりも短い時間)となる。
ステップS5210:そして、主制御CPU72は、先のステップS5204で設定し
た大入賞口開放パターンに基づいて大当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定
したタイマの値は、大当り中のラウンド間での待機時間となる。
ステップS5212:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大
当り時大入賞口開閉動作処理に設定し、大当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰
する。
[大当り時大入賞口開閉動作処理]
図44は、大当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この
処理は、大当り時に大当り用可変入賞装置29の開閉動作を制御するためのものである。
以下、手順に沿って説明する。
ステップS5301:主制御CPU72は、大入賞口インターバルタイマがカウントダ
ウン中であるか否かを確認する。具体的には、以下のステップS5314で設定する大入
賞口インターバルタイマが既に動作中であるか否かを確認することにより、大入賞口イン
ターバルタイマがカウントダウン中であるか否かを確認することができる。
その結果、大入賞口インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認した場合
(Yes)、主制御CPU72はステップS5314を実行する。一方、大入賞口インタ
ーバルタイマがカウントダウン中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU
72はステップS5302を実行する。
ステップS5302:主制御CPU72は、上大入賞口29bを開放させる。具体的に
は、大当り中の可変入賞装置の動作パターンに基づいて、上大入賞口ソレノイド89に対
して印加する駆動信号を出力する。これにより、大当り用可変入賞装置29が作動して閉
鎖状態から開放状態に移行する。
ステップS5303:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行
する。この処理では、先の大当り時大入賞口開放パターン設定処理(図48中のステップ
S5208)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS5306:続いて主制御CPU72は、大入賞口開放時間が終了したか否か
を確認する。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否か
を確認し、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72
は次にステップS5308を実行する。
ステップS5308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処
理では、開放時間内に大当り用可変入賞装置29(開放中の上大入賞口29b)に入賞し
た遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内にカウント
スイッチ84aから入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメン
トする。
ステップS5310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)
未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(大当り中の1ラウ
ンド)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウ
ント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は大当り時可変入賞装
置管理処理(図40)に復帰する。そして、次に大当り時可変入賞装置管理処理を実行す
ると、現段階ではジャンプ先が大当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主
制御CPU72は上記のステップS5301~ステップS5310の手順を繰り返し実行
する。
上記のステップS5306で大入賞口開放時間が終了したと判断するか(Yes)、も
しくはステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主
制御CPU72は次にステップS5312を実行する。
ステップS5312:主制御CPU72は、上大入賞口29bを閉鎖させる。具体的に
は、上大入賞口ソレノイド89に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより、
大当り用可変入賞装置29が開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップS5314:次に主制御CPU72は、インターバルタイマカウントダウン処
理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の大当り時大入賞口開放パターン
設定処理(図48中のステップS5210)で設定した大当り時インターバルタイマのカ
ウントダウンを実行する。なお、大当り時インターバルタイマには、大当り中のラウンド
間での待機時間に基づいた値が設定されている。
ステップS5315:主制御CPU72は、大入賞口インターバル時間が終了したか否
かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の大入賞口インターバルタイマの値が
0以下であるか否かを確認し、未だ大入賞口インターバルタイマの値が0以下になってい
なければ(No)、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理(図40)の末尾
アドレスに復帰する。そして、次回の呼び出しで大当り時大入賞口開閉動作処理が実行さ
れると、先頭のステップS5301からジャンプして直にステップS5314を実行する
。一方、カウントダウン処理後の大入賞口インターバルタイマの値が0以下になったこと
を確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS5318を実行する。
ステップS5318:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントす
る。なお、開放回数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域
に記憶されている。
ステップS5320:主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値
が現ラウンド内で設定した回数に達しているか否かを確認する。ここで、「現ラウンド内
で設定した回数」を判断しているのは、例えば「大当り中の1ラウンド内で大当り用可変
入賞装置29を複数回にわたり開放動作させる」という開放パターンに対応するためであ
る。例えば、6ラウンド目でこのような開放パターンを採用する場合、1ラウンド目から
5ラウンド目までは、「現ラウンド内で設定した回数」は、各ラウンドで1回ずつに設定
されている。したがって、1ラウンド目から5ラウンド目では1回の開閉動作でカウンタ
値が設定した回数に達するため(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322
に進むことになる。
一方、6ラウンド目において1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採
用している場合、1回の開放終了時に未だカウンタ値が設定した回数に達していないこと
になる(No)。この場合、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理に復帰す
ると、現段階ではジャンプ先が大当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、上
記のステップS5301~ステップS5320までの手順を繰り返し実行する。その結果
、ステップS5318で開放回数カウンタのインクリメントが進み、そして、カウンタ値
が設定した回数に達すると(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進
むことになる。
ステップS5322:主制御CPU72は次のジャンプ先を大当り時大入賞口閉鎖処理
に設定し、大当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰する。そして、次に大当り時
可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大当り時大入賞口閉鎖処理
を実行する。
[大当り時大入賞口閉鎖処理]
図45は、大当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この大当
り時大入賞口閉鎖処理は、大当り用可変入賞装置29の作動を継続したり、その作動を終
了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5402:主制御CPU72は、上記のラウンド数カウンタをインクリメン
トする。これにより、例えば1ラウンド目が終了し、2ラウンド目に向かう段階でラウン
ド数カウンタの値は「1」となっている。
ステップS5404:主制御CPU72は、インクリメント後のラウンド数カウンタの
値が設定した実行ラウンド数に達しているか否かを確認する。具体的には、主制御CPU
72はインクリメント後のラウンド数カウンタの値(1~15)を参照し、その値が設定
した実行ラウンド数(1減算後の1~15)未満であれば(No)、次にステップS54
05を実行する。
ステップS5405:主制御CPU72は、現在のラウンド数カウンタの値からラウン
ド数コマンドを生成する。このコマンドは、上記のように演出制御出力処理において演出
制御装置124に送信されるものである。演出制御装置124は、受信したラウンド数コ
マンドに基づいて現在のラウンド数を確認することができる。
ステップS5406:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大当り時大入賞口開閉動
作処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、
大当り時可変入賞装置管理処理(図40)に復帰する。
主制御CPU72が次に大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、大当り時遊技プ
ロセス選択処理(図40中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先
である大当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大当り時大入賞口開閉動作処
理の実行後は大当り時大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大当り時
大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5402~ステップS5408を繰り返し
実行する。これにより、実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数(2回又は7回)に
達するまでの間、大当り用可変入賞装置29の開閉動作が連続して実行される。
実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数に達した場合(ステップS5404:Ye
s)、主制御CPU72は次にステップS5410を実行する。
ステップS5410,ステップS5412:この場合、主制御CPU72はラウンド数
カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を大当り時終了処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、
大当り時可変入賞装置管理処理(図40)に復帰する。これにより、次に主制御CPU7
2が大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は大当り時終了処理が選択される
ことになる。
[大当り時終了処理]
図46は、大当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。この大当り時終了
処理は、大当り時の大当り用可変入賞装置29の作動を終了する際の条件を整えるための
ものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5501:主制御CPU72は、大当り時終了時間タイマカウントダウン処
理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り時終了時間タイマに初期値を設
定し、その後、時間の経過に伴って(本モジュールの呼び出しごとに)タイマをカウント
ダウンする。
ステップS5502:次に主制御CPU72は、大当り時終了時間が経過したか否かを
確認する。具体的には、大当り時終了時間タイマの値が未だ0になっていなければ、主制
御CPU72は大当り時終了時間が経過していないと判断する(No)。この場合、主制
御CPU72は本モジュールを終了して大当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰
する。
この後、時間の経過に伴って大当り時終了時間タイマの値が0になると、主制御CPU
72は大当り時終了時間が経過したと判断し(Yes)、ステップS5503以降を実行
する。
ステップS5503,ステップS5504:主制御CPU72は大当りフラグをリセッ
ト(00H)する。これにより、主制御CPU72の制御処理上で大当り遊技状態は終了
する。また、主制御CPU72は、ここで内部状態フラグから「大当り中」を消去し、制
御処理上で内部状態としての大役終了を宣言する。なお、主制御CPU72は連続作動回
数ステータスの値をリセットする。
ステップS5506:次に主制御CPU72は、確変フラグに値(01H)がセットさ
れているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他
設定処理(図16中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5508:確変フラグに値がセットされている場合(ステップS5506:
Yes)、主制御CPU72は確変回数(例えば10000回)を設定する。設定した確
変回数の値は、例えばRAM76の確変カウンタ領域に格納されて上記の回数切りカウン
タ値となる。ここで設定した確変回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動(内部抽選)
を高確率状態で行う上限回数となる。本実施形態では、高確率状態に実質的な上限を設け
ていないため、確変回数が0回まで減算される確率は低い。なお、確変フラグの値がセッ
トされていなければ(ステップS5506:No)、主制御CPU72はステップS55
08を実行しない。
ステップS5510:次に主制御CPU72は、時短フラグに値(01H)がセットさ
れているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他
設定処理(図16中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、時短フラグに値がセットされている場合(ステップS5
510:Yes)、主制御CPU72は時短回数(例えば100回又は10000回)を
設定する。設定した時短回数の値は、上記のようにRAM76の時短カウント領域に格納
される。ここで設定した時短回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動時間を短縮化する
上限回数となる。なお、時短フラグの値がセットされていなければ(ステップS5510
:No)、主制御CPU72はステップS5512を実行しない。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、時短フラグがONである
場合(7ラウンド通常図柄、2ラウンド確変図柄に該当した場合、所定の移行条件が満た
されると)、遊技に関して所定の条件(電チューサポートが行われていない状態)が適用
される非時間短縮状態(通常状態、非入賞容易状態)と比較して有利な条件(電チューサ
ポートが行われている状態)が適用される時間短縮状態(有利状態、入賞容易状態)に移
行させることができる(有利状態移行手段)。
ステップS5520:次に主制御CPU72は、小当りラッシュフラグに値(01H)
がセットされているか否かを確認する。このフラグは、先の回数切りカウンタ値管理処理
(図36中のステップS2427d)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、小当りラッシュフラグに値がセットされている場合(ス
テップS5520:Yes)、主制御CPU72は小当りラッシュフラグの値をクリアす
る。
ステップS5514:そして、主制御CPU72は、各種のフラグに基づいて状態指定
コマンドを生成する。具体的には、大当りフラグのリセット又は大役終了に伴い、遊技状
態として「通常中」を表す状態指定コマンドを生成する。また、確変フラグがセットされ
ていれば、内部状態として「高確率中」を表す状態指定コマンドを生成し、時短フラグが
セットされていれば、内部状態として「時間短縮中」を表す状態指定コマンドを生成する
。これら状態指定コマンドは、演出制御出力処理において演出制御装置124に送信され
る。
ステップS5516:以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を大当り
時大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS5518:そして、主制御CPU72は、特別図柄遊技処理の中の実行選択
処理(図14中のステップS1000c,図15中のステップS1900b)でのジャン
プ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は大当
り時可変入賞装置管理処理(図42)に復帰する。
[小当り時可変入賞装置管理処理]
次に、小当り時可変入賞装置管理処理の詳細について説明する。図47は、小当り時可
変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。小当り時可変入賞装置管理処
理は、小当り時遊技プロセス選択処理(ステップS6100)、小当り時大入賞口開放パ
ターン設定処理(ステップS6200)、小当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS6
300)、小当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS6400)、小当り時終了処理(ステ
ップS6500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS6100:小当り時遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次
に実行するべき処理(ステップS6200~ステップS6500のいずれか)のジャンプ
先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処
理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレス
として小当り時可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの
処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって
異なる。例えば、未だ小当り用可変入賞装置30の作動(開閉動作)を開始していない状
況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として小当り時大入賞口開放パターン設
定処理(ステップS6200)を選択する。一方、既に小当り時大入賞口開放パターン設
定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として小当り時大入賞口開
閉動作処理(ステップS6300)を選択し、小当り時大入賞口開閉動作処理まで完了し
ていれば、次のジャンプ先として小当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS6400)を選
択する。また、設定された連続作動回数にわたって小当り時大入賞口開閉動作処理及び小
当り時大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先と
して小当り時終了処理(ステップS6500)を選択する。以下、それぞれの処理につい
てさらに詳しく説明する。
[小当り時大入賞口開放パターン設定処理]
図48は、小当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートであ
る。この処理は、小当り時に小当り用可変入賞装置30を開閉動作する回数や各開放の時
間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS6212:主制御CPU72は、「小当り時開放パターン」を設定する。本
実施形態では、当選図柄に応じた「小当り時開放パターン」を設定する。例えば、1回開
放が選択された場合、「0.6秒開放」の開放パターンが設定され、2回開放パターンが
選択された場合、1回目と2回目とでそれぞれ「0.8秒開放」の開放パターンが設定さ
れる。なお、「小当り」については「ラウンド」という概念がないことから、「開放パタ
ーン」についても「1回目の開放」、「2回目の開放」といった表記となる。
ステップS6214:主制御CPU72は、先のステップS6212で設定した大入賞
口開放パターンに基づき、大入賞口の開放回数を設定する。ここで設定した開放回数は、
例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS6216:次に主制御CPU72は、小当り時開放タイマを設定する。ここ
で設定したタイマの値は、小当り用可変入賞装置30を作動する際の1回あたりの開放時
間となる。
ステップS6218:主制御CPU72は、小当り時インターバルタイマを設定する。
ここで設定したタイマの値は、小当り時に小当り用可変入賞装置30を複数回にわたり開
閉動作させる際の1回ごとの待機時間となるが、このタイマ値は、開閉部材30aの上面
に遊技球が隙間なく並ぶ程度の時間(例えば、2秒程度)に設定される。
ステップS6220:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を小
当り時大入賞口開閉動作処理に設定し、小当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰
する。そして、主制御CPU72は、次に小当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS6
300)を実行する。
主制御CPU72は、小当り遊技中である場合、演出制御装置124に対して、小当り
遊技中であることを示す小当り遊技中コマンド送信することができる。
[小当り時大入賞口開閉動作処理]
図49は、小当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この
処理は、小当り時に小当り用可変入賞装置30の開閉動作を制御するためのものである。
以下、手順に沿って説明する。
ステップS6301:主制御CPU72は、インターバルタイマがカウントダウン中で
あるか否かを確認する。具体的には、以下のステップS6314で設定するインターバル
タイマが既に動作中であるか否かを確認することにより、インターバルタイマがカウント
ダウン中であるか否かを確認することができる。
その結果、インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認した場合(Yes
)、主制御CPU72はステップS6314を実行する。一方、インターバルタイマがカ
ウントダウン中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS
6302を実行する。
ステップS6302:主制御CPU72は、下大入賞口30bを開放させる。具体的に
は、第2大入賞口ソレノイド97に対して印加する駆動信号を出力する。これにより、小
当り用可変入賞装置30が作動して閉鎖状態から開放状態に移行する。
ステップS6304:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行
する。この処理では、先の小当り時大入賞口開放パターン設定処理(図52中のステップ
S6216)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS6306:続いて主制御CPU72は、開放時間が終了したか否かを確認す
る。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否かを確認し
、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は次にス
テップS6308を実行する。
ステップS6308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処
理では、開放時間内に小当り用可変入賞装置30(開放中の下大入賞口30b)に入賞し
た遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内に第2カウ
ントスイッチ85から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメ
ントする。
ステップS6310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)
未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(小当り時の開放1
回)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウン
ト数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は小当り時可変入賞装置
管理処理(図47)に復帰する。そして、次に小当り時可変入賞装置管理処理を実行する
と、現段階ではジャンプ先が小当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制
御CPU72は上記のステップS6301~ステップS6310の手順を繰り返し実行す
る。
上記のステップS6306で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはス
テップS6310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CP
U72は次にステップS6312を実行する。
ステップS6312:主制御CPU72は、下大入賞口30bを閉鎖させる。具体的に
は、第2大入賞口ソレノイド97に印加していた駆動信号の出力を停止する。これにより
、小当り用可変入賞装置30が開放状態から閉鎖状態に復帰する。
ステップS6314:次に主制御CPU72は、インターバルタイマカウントダウン処
理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の小当り時大入賞口開放パターン
設定処理(図48中のステップS6218)で設定したインターバルタイマのカウントダ
ウンを実行する。なお、小当り時インターバルタイマには、小当り時に小当り用可変入賞
装置30を複数回にわたり開閉動作させる際の1回ごとの待機時間に基づいた値が設定さ
れている。
ステップS6315:主制御CPU72は、インターバル時間が終了したか否かを確認
する。具体的には、カウントダウン処理後のインターバルタイマの値が0以下であるか否
かを確認し、未だインターバルタイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御
CPU72は小当り時可変入賞装置管理処理(図47)の末尾アドレスに復帰する。そし
て、次回の呼び出しで小当り時大入賞口開閉動作処理が実行されると、先頭のステップS
6301からジャンプして直にステップS6314を実行する。一方、カウントダウン処
理後のインターバルタイマの値が0以下になったことを確認した場合(Yes)、主制御
CPU72はステップS6316を実行する。
ステップS6316:主制御CPU72は次のジャンプ先を小当り時大入賞口閉鎖処理
に設定し、小当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰する。そして、次に小当り時
可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に小当り時大入賞口閉鎖処理
を実行する。
[小当り時大入賞口閉鎖処理]
図50は、小当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この小当
り時大入賞口閉鎖処理は、小当り用可変入賞装置30の作動を継続したり、その作動を終
了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS6412:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントす
る。
ステップS6414:次に主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタ
の値が設定した開放回数に達したか否かを確認する。開放回数は、先の小当り時大入賞口
開放パターン設定処理(図52中のステップS6214)で設定したものである。未だ開
放回数カウンタの値が設定した開放回数に達していなければ(No)、主制御CPU72
はステップS6416を実行する。
ステップS6416:主制御CPU72は、次のジャンプ先を小当り時大入賞口開閉動
作処理に設定する。
ステップS6430:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、
小当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、小当り時遊技プロセス選
択処理(図47中のステップS6100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である小
当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、小当り時大入賞口開閉動作処理の実行
後に、主制御CPU72は再び小当り時大入賞口閉鎖処理を実行し、実際の開放回数が設
定した開放回数(例えば1回や複数回等)に達するまでの間、小当り用可変入賞装置30
の開閉動作が繰り返し実行される。
小当り時の実際の開放回数が設定した開放回数に達した場合(ステップS6414:Y
es)、主制御CPU72は次にステップS6418を実行する。
ステップS6418,ステップS6420:この場合、主制御CPU72は開放回数カ
ウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を小当り時終了処理に設定する。
ステップS6430:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、
小当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰する。これにより、次に主制御CPU7
2が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は小当り時終了処理が選択されることにな
る。
[小当り時終了処理]
図51は、小当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。この小当り時終了
処理は、小当り時の小当り用可変入賞装置30の作動を終了する際の条件を整えるための
ものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS6502:主制御CPU72は、小当り時終了時間タイマカウントダウン処
理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時終了時間タイマに初期値を設
定し、その後、時間の経過に伴って(本モジュールの呼び出しごとに)タイマをカウント
ダウンする。
ステップS6504:次に主制御CPU72は、小当り時終了時間が経過したか否かを
確認する。具体的には、小当り時終了時間タイマの値が未だ0になっていなければ、主制
御CPU72は小当り時終了時間が経過していないと判断する(No)。この場合、主制
御CPU72は本モジュールを終了して小当り時可変入賞装置管理処理(図47)に復帰
する。
この後、時間の経過に伴って小当り時終了時間タイマの値が0になると、主制御CPU
72は小当り時終了時間が経過したと判断し(Yes)、ステップS6506以降を実行
する。
ステップS6506,ステップS6508:主制御CPU72は小当りフラグの値をリ
セット(00H)し、また、内部状態フラグから「小当り遊技中」を消去して小当り遊技
を終了させる。なお、小当りの場合、特に内部的な条件装置は作動しないため、このよう
な手順は単にフラグの消去を目的としたものである。
ステップS6510:以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を小当り
時大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS6512:そして、主制御CPU72は、特別図柄遊技処理の中の実行選択
処理(図14中のステップS1000c,図15中のステップS1900b)でのジャン
プ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は小当
り時可変入賞装置管理処理に復帰する。
[演出制御処理]
図52は、演出制御CPU126により実行される演出制御処理の手順例を示すフロー
チャートである。この演出制御処理は、例えば図示しないリセットスタート(メイン)処
理とは別にタイマ割込処理(割込管理処理)の中で実行される。演出制御CPU126は
、リセットスタート処理の実行中に所定の割込周期(例えば数十μs~数ms周期)でタ
イマ割込を発生させ、タイマ割込処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド受信処理(ステップS400)、作動記憶演出管理処理(ス
テップS401)、演出図柄管理処理(ステップS402)、演出モード管理処理(ステ
ップS403)、表示出力処理(ステップS404)、ランプ駆動処理(ステップS40
6)、音響駆動処理(ステップS408)、演出乱数更新処理(ステップS410)及び
その他の処理(ステップS412)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に
沿って演出制御処理の基本的な流れを説明する。
ステップS400:コマンド受信処理において、演出制御CPU126は主制御CPU
72から送信される演出用のコマンドを受信する。また、演出制御CPU126は受信し
たコマンドを解析し、それらを種類別にRAM130のコマンドバッファ領域に保存する
。なお、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドには、例えば特図先判定演出
コマンド、作動記憶数増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、始動口入賞
音制御コマンド、デモ演出用コマンド、抽選結果コマンド、変動パターンコマンド、変動
開始コマンド、停止図柄コマンド、状態指定コマンド、ラウンド数コマンド、回数切りカ
ウンタ値コマンド、変動パターン先判定コマンド、停止表示時間終了コマンド、発射位置
指定コマンド、払い出し中コマンド、大当り遊技中コマンド、小当り遊技中コマンド、賞
球内容コマンド、設定関連終了指定コマンド等がある。
ステップS401:作動記憶演出管理処理では、演出制御CPU126は、作動記憶数
増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド等を参照しながら、記憶マーカ等を
用いた記憶表示演出の実行を制御する。
ステップS402:演出図柄管理処理では、演出制御CPU126は内部抽選の結果に
基づいて演出図柄や第4図柄を用いた変動表示演出や停止表示演出の内容を制御したり、
大当り用可変入賞装置29又は小当り用可変入賞装置30の開閉動作時の演出内容を制御
したりする(演出実行手段)。また、この処理において、演出制御CPU126は各種予
告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出等)の演出パターンを選択する。
ステップS403:演出モード管理処理では、演出制御CPU126は、大当り終了後
や図柄の変動表示の終了後に図55に示す遊技状態の遷移に応じて演出モードを移行させ
る制御を行う。
なお、演出モードとは、例えば、ストーリー、キャラクター、背景などが統一された基
本演出態様を示すものである。そして、各演出モードでは基本演出態様が変化することな
く演出の態様が変化する。
ステップS404:表示出力処理では、演出制御CPU126は演出表示制御装置14
4(表示制御CPU146)に対して演出内容の基本的な制御情報(例えば、第1特別図
柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数、作動記憶演出パターン番号、先読み予告演出
パターン番号、変動演出パターン番号、変動時予告演出番号、背景パターン番号等)を指
示する。これにより、演出表示制御装置144(表示制御CPU146及びVDP152
)は指示された演出内容に基づいて液晶表示器42による表示動作を制御する(演出実行
手段)。
ステップS406:ランプ駆動処理では、演出制御CPU126はランプ駆動回路13
2に対して制御信号を出力する。これを受けてランプ駆動回路132は、制御信号に基づ
いて各種ランプ46~52や盤面ランプ53等を駆動(点灯又は消灯、点滅、輝度階調変
化等)する。
ステップS408:次の音響駆動処理では、演出制御CPU126は音響駆動回路13
4に対して演出内容(例えば変動表示演出中やリーチ演出中、モード移行演出中、大当り
演出中のBGM、音声データ等)を指示する。これにより、スピーカ54,55,56か
ら演出内容に応じた音が出力される。
ステップS410:演出乱数更新処理では、演出制御CPU126はRAM130のカ
ウンタ領域において各種の演出乱数を更新する。演出乱数には、例えば予告選択に用いら
れる乱数や通常の背景チェンジ抽選(演出抽選)に用いられる乱数等がある。
ステップS412:その他の処理では、例えば演出制御CPU126は可動体40fの
駆動用ICに対して制御信号を出力する。可動体40fは可動体モータ57を駆動源とし
て動作し、液晶表示器42による画像の表示と同期して、又は単独で演出を行う。
[演出図柄管理処理]
図53は、演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。演出図柄管理処理
は、実行選択処理(ステップS500)、演出図柄変動前処理(ステップS502)、演
出図柄変動中処理(ステップS504)、演出図柄停止表示中処理(ステップS506)
及び可変入賞装置作動時処理(ステップS508)のサブルーチン群を含む構成である。
以下、各処理に沿って演出図柄管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS500:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき
処理(ステップS502~ステップS508のいずれか)のジャンプ先を選択する。例え
ば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先の
アドレスとし、また、戻り先のアドレスとして演出図柄管理処理の末尾を「ジャンプテー
ブル」にセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行
われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ変動表示演出を開始していない状況
であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動前処理(ステップ
S502)を選択する。一方、既に演出図柄変動前処理が完了していれば、演出制御CP
U126は次のジャンプ先として演出図柄変動中処理(ステップS504)を選択し、演
出図柄変動中処理まで完了していれば、次のジャンプ先として演出図柄停止表示中処理(
ステップS506)を選択する。また、可変入賞装置作動時処理(ステップS508)は
、主制御CPU72において大当り時可変入賞装置管理処理が選択された場合や小当り時
可変入賞装置管理処理が選択された場合にジャンプ先として選択される。この場合、ステ
ップS502~ステップS506は実行されない。
ステップS502:演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用い
た変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。また、この処理において、演
出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン等)に応じてリー
チ演出の内容を選択したり、予告演出についての演出パターン(先読み予告演出パターン
以外のリーチ発生前予告パターン、リーチ発生後予告パターン等)を選択したりする。そ
の他にも演出制御CPU126は、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態である場合のデモ
演出の制御も行う。
また、本処理において、演出制御CPU126は、小当りに当選した場合の変動表示演
出の内容を決定(選択)する。小当りに当選した場合の変動表示演出の内容は、小当りに
当選したことを秘匿するために、はずれ演出と同様の演出等とすることができる。
ステップS504:演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じて演
出表示制御装置144(表示制御CPU146)に指示する制御情報を生成する。例えば
、演出図柄を用いた変動表示演出を実行中に演出ボタン45を用いた演出を行う場合、遊
技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結
果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報を表示制御CPU146に対して指示する
ステップS506:演出図柄停止表示中処理では、演出制御CPU126は内部抽選の
結果に応じた態様で演出図柄や動画像を用いた停止表示演出の内容を制御する。すなわち
、演出制御CPU126は演出表示制御装置144(表示制御CPU146)に対して変
動表示演出の終了と停止表示演出の実行を指示する。これを受けて演出表示制御装置14
4(表示制御CPU146)は、実際に液晶表示器42の表示画面内でそれまで実行して
いた変動表示演出を終了させ、停止表示演出を実行する。これにより、特別図柄の停止表
示に略同期して停止表示演出が実行され、遊技者に対して内部抽選の結果を演出的に教示
(開示、告知、報知等)することができる。
ステップS508:可変入賞装置作動時処理では、演出制御CPU126は小当り中又
は大当り中の演出内容を制御する。この処理において、演出制御CPU126は各種の条
件(例えば当選種類)に応じて大役中演出の内容を選択する。例えば16ラウンド確変大
当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、16ラ
ウンド確変大当りの大役中演出パターンを選択し、これを演出表示制御装置144(表示
制御CPU146)に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大役
中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくこ
とになる。
[演出図柄変動前処理]
図54は、演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に
沿って説明する。
ステップS600:演出制御CPU126は、主制御CPU72からデモ演出用コマン
ドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコ
マンドバッファ領域にアクセスし、デモ演出用コマンドが保存されているか否かを確認す
る。その結果、デモ演出用コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演
出制御CPU126はステップS602を実行する。
ステップS602:演出制御CPU126は、デモ選択処理を実行する。この処理では
、演出制御CPU126はデモ演出パターンを選択する。デモ演出パターンは、パチンコ
機1がいわゆる客待ち状態であることを表す演出の内容を規定したものである。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理の末尾のアドレスに
復帰する。そして演出制御CPU126はそのまま演出制御処理に復帰し、続く表示出力
処理(図52中のステップS404)、ランプ駆動処理(図52中のステップS406)
においてデモ演出パターンに基づいてデモ演出の内容を制御する。
一方、ステップS600においてデモ演出用コマンドが保存されていないことを確認す
ると(No)、演出制御CPU126は次にステップS604を実行する。
ステップS604:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか
否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ
領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。そ
の結果、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、
演出制御CPU126はステップS612を実行する。逆に、非当選時の抽選結果コマン
ドが保存されていないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS
606を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に
変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、
今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動又ははずれリーチ変動に該当していれば、
今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンド
が非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することがで
きる。
ステップS606:抽選結果コマンドが非当選(はずれ)以外であれば(ステップS6
04:No)、次に演出制御CPU126は、今回の変動が大当りであるか否かを確認す
る。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセ
スし、大当り時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、大当
り時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CP
U126はステップS610を実行する。逆に、大当り時の抽選結果コマンドが保存され
ていないことを確認した場合(No)、残るは小当り時の抽選結果コマンドだけであるの
で、この場合、演出制御CPU126はステップS608を実行する。なお、今回の変動
が大当りであるか否かの確認もまた、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づい
て行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドが大当り変動に該当し
ていれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。また、今回の停止図柄コ
マンドが大当り図柄に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができ
る。
ステップS608:演出制御CPU126は、小当り時変動演出パターン選択処理を実
行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パタ
ーンコマンド(例えば、「C0H00H」~「D0H7FH」)に基づいて、そのときの
演出パターン番号を決定する。演出パターン番号は、変動パターンコマンドに対応して予
め用意されており、演出制御CPU126は図示しない演出パターン選択テーブルを参照
して、そのときの変動パターンコマンドに対応した演出パターン番号を選択することがで
きる。なお、演出パターン番号は、変動パターンコマンドと対になって用意されていても
よく、1つの変動パターンコマンドに対して複数のものが用意されていてもよい。
また、演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブ
ルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(
変動時間やリーチの種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様等を決定する。なお
、ここで決定される演出図柄の種類は、全て「小当り時の図柄の組み合わせ」に該当する
ものとなっている。
上述したように、小当り時の演出は、はずれ時の演出と同様の演出としてもよいし、小
当り当選を明確に開示する内容の小当り時専用の演出としてもよい。
以上の手順は「小当り」に該当した場合であるが、大当りに該当した場合、演出制御C
PU126はステップS606で「大当り」であることを確認する(Yes)。この場合
、演出制御CPU126はステップS610を実行する。
ステップS610:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実
行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パタ
ーンコマンド(例えば、「E0H00H」~「F0H7FH」)に基づいて、そのときの
演出パターン番号を決定する。大当り時演出パターン選択処理の中では、さらに大当り時
停止図柄別に処理を分岐させてもよい。なお、変動パターンが擬似連続予告演出に対応す
る変動パターンである場合、演出制御CPU126は、変動表示演出の実行中に、擬似連
続予告演出を実行する演出パターンを選択する処理を実行する(はずれ時も同様である)
。擬似連続予告演出において、演出図柄を仮停止して再変動させる場合、中演出図柄に擬
似連図柄を停止させることができる。
また、非当選時の場合は以下の手順が実行される。すなわち、演出制御CPU126は
ステップS604ではずれであることを確認すると(Yes)、次にステップS612を
実行する。
ステップS612:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実
行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パタ
ーンコマンド(例えば、「A0H00H」~「A6H7FH」)に基づいて、はずれ時の
演出パターン番号を決定する。はずれ時の演出パターン番号は、「はずれ通常変動」や「
時短はずれ変動」、「はずれリーチ変動」等に分類されており、さらに「はずれリーチ変
動」には細かいリーチ変動パターンが規定されている。なお、演出制御CPU126がい
ずれの演出パターン番号を選択するかは、主制御CPU72から送信された変動パターン
コマンドによって決まる。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テ
ーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュー
ル(変動時間やリーチ発生の有無、リーチ発生の場合はリーチ種類とリーチ発生タイミン
グ)、停止表示の態様(例えば「7」-「2」-「4」等)を決定する。
以上のステップS608,ステップS610,ステップS612のいずれかの処理を実
行すると、演出制御CPU126は次にステップS614を実行する。
ステップS614:演出制御CPU126は、予告選択処理を実行する(予告演出実行
手段)。この処理では、演出制御CPU126は今回の変動表示演出中に実行するべき予
告演出の内容を抽選によって選択する。予告演出の内容は、例えば内部抽選の結果(当選
又は非当選)や現在の内部状態(通常状態、高確率状態、時間短縮状態)に基づいて決定
される。上記のように予告演出は、変動表示演出中にリーチ状態が発生する可能性を遊技
者に予告したり、最終的に大当りになる可能性があることを予告したりするものである。
したがって、非当選時には予告演出の選択比率は低く設定されているが、当選時には遊技
者の期待感を高めるため、予告演出の選択比率は比較的高く設定されている。
このように、演出制御CPU126は、予告演出を実行するか否かの抽選に当選した場
合(規定の演出実行条件が満たされた場合)、変動表示演出(所定の演出)の実行中に当
選の態様で演出図柄が停止表示されることを示唆する(所定の演出の成功の可否を示唆す
る、所定の演出に関する)予告演出を実行する。
また、演出制御CPU126は、この予告選択処理において予告演出を実行すると決定
した場合には、変動表示中のいずれのタイミングで予告演出を開始するのかを決定する処
理を実行する。なお、予告演出には、変動表示中に実行される各種の予告演出(ステップ
アップ予告演出、会話予告演出、カットイン予告演出、群予告演出、役物落下演出、次回
予告演出、タイトル色変更演出)だけでなく、擬似連続予告演出や先読み予告演出、記憶
マーカ変化予告演出等も含まれる。
ステップS616:演出制御CPU126は、モード演出管理処理を実行する。この処
理において、演出制御CPU126は、滞在モードに応じた背景画像を選択する処理を実
行する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に
復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図53中のステップS504)に
おいて、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び停止表示演出が
実行されるとともに、各種予告演出パターンに基づいて予告演出が実行される。
[演出図柄の変動表示の具体例]
次に、液晶表示器42で行われる演出図柄の変動表示について具体的に説明する。パチ
ンコ機1において大当りの内部抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変
動パターン(変動時間)を決定し、第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われ
る。ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄そのものは7セグメントLEDに
よる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、
演出図柄等を用いた変動表示演出を実行している。
通常モードで用いられる演出図柄には、例えば左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の
3つが含まれており、これらは液晶表示器42の画面上で左・中・右に並んで表示される
。各演出図柄は、例えば数字の「1」~「9」を表したものとなっている。ここで、左演
出図柄、中演出図柄、及び右演出図柄は、いずれも数字が「9」~「1」の降順に並んだ
図柄列を構成している。このような図柄列は、画面上の左領域・中領域・右領域でそれぞ
れ縦方向に流れる(スクロールする)ようにして変動表示される。
図55は、特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図で
ある。なお、ここでは非当選(はずれ)時の特別図柄の変動について、演出図柄を用いて
行われる変動表示演出と停止表示演出(結果表示演出)の一例を表している。この変動表
示演出は、特別図柄(ここでは第1特別図柄とするが、第2特別図柄でもよい。)が変動
表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に
該当する。また、停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽
選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。ここでは先ず、制御処理の具体
的な内容を説明する前に、本実施形態で採用されている変動1回ごとの変動表示演出と停
止表示演出の基本的な流れについて説明する。
[変動表示前]
図55中(a):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない
状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄の列が大きく表示されている。こ
のとき第1特別図柄又は第2特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された
状態にある。
また、液晶表示器42の画面下部の変動前表示領域X1には、第1特別図柄及び第2特
別図柄それぞれの作動記憶数(換言すると、保留記憶数)を表すマーカ(図中に参照符号
M1,M2を付す)が表示されている。これらマーカM1,M2は、それぞれの表示個数
が第1特別図柄、第2特別図柄の作動記憶数(第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2
特別図柄作動記憶ランプ35aの表示数)を表しており、遊技中の作動記憶数の変化に連
動して表示個数も増減する。
また、マーカM1,M2は、視覚的な判別を容易にするため第1特別図柄に対応するマ
ーカM1が例えば円(○)の図形で表示され、第2特別図柄に対応するマーカM2が例え
ばハートの図形で表示されている。図示の例では、マーカM1が4つとも点灯表示される
ことで第1特別図柄の作動記憶数が4個であることを表し、マーカM2が全て非表示(破
線で示す)となっていることで第2特別図柄の作動記憶数が0個であることを表している
また、演出図柄の変動表示中、例えば液晶表示器42の画面右上には第4図柄(図中に
参照符号Z1,Z2を付す)が表示されている。この第4図柄Z1,Z2は、左・中・右
演出図柄に続く「第4の演出図柄」であり、演出図柄の変動表示中はこれに同期して変動
表示されている。なお、第4図柄Z1,Z2は、単純なマーク(例えば「□」の図形)に
色彩を付しただけのものであり、例えばその表示色を変化させることで変動表示を表現す
ることができる。第4図柄Z1は、第1特別図柄に対応しており、第4図柄Z2は、第2
特別図柄に対応している。
また、第4図柄Z1,Z2については、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停
止表示されている。これは、停止表示演出が正しく行われており、パチンコ機1が正常に
動作しているということを客観的に明らかにするためのものである。したがって、「はず
れ」ではなく、実際に内部抽選の結果が例えば「15ラウンド大当り」であれば、それら
に対応する態様(例えば赤表示色等)で第4図柄Z1,Z2は停止表示される。なお、第
4図柄Z1,Z2は、液晶画面に表示するのではなく、盤面に配置されたLEDで表示し
てもよい。
図55中(b):例えば第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画
面上で3本の図柄列がスクロール変動することで変動表示演出が開始される(演出実行手
段)。すなわち、第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面内で左
演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして
変動表示演出が開始される。また、マーカM1,M2は、変動開始前は、液晶表示器42
の下方部分における帯状部分の変動前表示領域X1に表示されているが、変動開始後は、
液晶表示器42の左下部分に表示されている台座画像による変動中表示領域X2に移動し
て、特別図柄(演出図柄)の変動が停止表示されるまで表示され続ける(当該変動中記憶
表示演出)。なお、図中、演出図柄の変動表示は単に下向きの矢印で示されている。また
、変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、この
とき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示さ
れている。
また、演出図柄の変動表示中、液晶表示器42の画面右上では第4図柄Z1が変動表示
されており、第4図柄Z1は、その表示色を変化させることで変動表示を表現している。
図55中(c):例えば、ある程度の時間(変動時間の半分程度)が経過すると、最初
に左演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の左側位置に数字の「8」を表す演出
図柄が停止したことを表している。なお、ここでは背景画像の図示を省略している(これ
以降も同様)。
ここで、先の図55中(b)に示されているように、変動開始に伴って第1特別図柄の
作動記憶数が1個分減少するため、それに連動してマーカM1の表示個数が1個分減少さ
れている。例えば、それまでに作動記憶数が4個あったとすると、マーカM1において最
も以前(古い)の記憶数表示が1個だけ変動中表示領域X2に移動され、内部抽選によっ
て消費される演出が合わせて行われる。これにより、第1特別図柄に関して作動記憶数が
消費されたということを演出上でも遊技者に教示することができる。
そして、図55中(c)の例においては、記憶順で先頭にあったマーカM1が変動中表
示領域X2に移動することにより、変動前表示領域X1での表示が残り3個になったため
、画面上に残った3つのマーカM1がそれぞれ1個分ずつ一方向(ここでは左方向)へず
れていく演出が行われている。これにより、作動記憶数の変化の前後関係を正確に演出上
で表現するとともに、遊技者に対して「作動記憶が消費されて1つ減った」ということや
「作動記憶が消費されて特別図柄が変動中である」ということを直感的に分かりやすく教
示することができる。
図55中(d):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が変動を停止する。この例
では、画面の中側位置に数字の「3」を表す演出図柄が停止したことを表している。この
時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通
常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。なお、ここではす
べりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一
旦は数字の「7」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が1図柄分すべって数字の「8」
を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、
一旦は数字の「9」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が逆向きに1図柄分すべって数
字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するパターンもある。ま
た、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が一旦停止した後、
画面上にキャラクターが出現して右演出図柄列を再変動させると、数字の「8」を表す演
出図柄が停止してリーチに発展するといったパターンもある。
図55中(e):第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。
今回の内部抽選の結果が非当選であって、第1特別図柄が非当選(はずれ)の態様で停止
表示される場合、演出図柄も同様に非当選(はずれ)の態様で停止表示演出が行われる。
すなわち、図示の例では、画面の中段位置に数字の「1」を表す演出図柄が停止したこと
を表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「8」-「1」-「3」のはずれ目で
あるため、今回の変動は通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。こ
のとき、第4図柄Z1は、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停止表示される。
また、停止表示演出が行われると、変動中表示領域X2に移動して表示を継続していた
マーカM1も非表示となる。したがって、遊技者に対して「特別図柄の変動が終了した」
ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
以上は、1回の変動ごとに演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(非
当選時)の一例である。このような演出を通じて、遊技者に当選に対する期待感を抱かせ
るとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
また、上述した例は非当選時についてのものであるが、大当り(当選)時には変動表示
演出中にリーチ演出が実行された後、停止表示演出において演出図柄が大当りの態様(例
えば、「7」-「7」-「7」など、同一の数字が揃う態様)で停止表示される。このと
き演出図柄の停止表示態様は、基本的には主制御CPU72によって内部的に選択された
当選図柄(第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の停止表示態様)に
対応させて選択される。また、小当り(当選)時には停止表示演出において演出図柄が小
当りの態様(例えば、「1」-「3」-「5」など、一定の法則で小当りを連想させる態
様)で停止表示される。また、時短開始はずれや時短終了はずれについても演出図柄がそ
れぞれに対応した態様(例えば、「2」-「4」-「6」など、一定の法則で小当りを連
想させる態様)で停止表示される。
[演出画像の表示タイミング及び演出音の出力タイミング]
次に、本実施形態において、大当り時のリーチ演出の演出画像の表示タイミングの一例
について図56を用いて説明する。図56では、大当り時に選択されるリーチ演出のうち
、特定のリーチ演出が実行される場合の例について説明する。
図56に示すように、特定のリーチ演出が選択されると、液晶表示器42から第1演出
画像と第2演出画像とが表示される。そして、第1演出画像の表示期間と第2演出画像の
表示期間が重複する重複期間が設けられている。そして、重複期間は前半部(第1重複期
間)と後半部(第2重複期間)とに区切られている。
第1重複期間では、第2演出画像よりも第1演出画像のほうが上位レイヤーになるよう
に演出画像が表示される。これにより、第1重複期間では、第2演出画像よりも第1演出
画像の表示が優先される。また、第1重複期間では、第1演出画像の表示領域よりも第2
演出画像の表示領域が大きくなっている。
第2重複期間では、第1演出画像よりも第2演出画像のほうが上位レイヤーになるよう
に演出画像が表示される。これにより、第2重複期間では、第1演出画像よりも第2演出
画像の表示が優先される。また、第2重複期間では、第2演出画像の表示領域よりも第1
演出画像の表示領域が大きくなっている。
これに伴い、第1演出画像の表示領域は第1重複期間よりも第2重複期間のほうが大き
くなり、第2演出画像の表示領域は第1重複期間よりも第2重複期間のほうが小さくなる
また、本実施形態では、第1演出画像に関する第1演出音と、第2演出画像に関する第
2演出音をスピーカ54a~54dから出力可能である。そして、第1重複期間では、第
1演出音が出力されず、第2演出音が出力される。一方で、第2重複期間では、第2演出
音が出力されず、第1演出音が出力される。
本実施形態では、以上のようなタイミングで第1演出画像と第2演出画像の表示の優先
度を設定し、また、第1演出画像や第2演出画像の表示領域の大きさを変化させることに
より、各演出画像を好適なタイミングで優先して表示することが可能になるため、第1演
出画像と第2演出画像を同時期に表示したときの各画像の視認性を確保することができる
また、演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取ることが可能になり、
演出をわかりやすくすることができる。
なお、図56の例では、第2重複期間で第2演出音を出力しないことにより第2演出音
の出力を制限する構成としているが、出力の制限の態様を異なる態様とすることが可能で
ある。例えば、第2演出音の音量を第1演出音よりも小さくする、第2演出音の出力信号
を出力し続けるがボリュームのみを絞る、第1演出音を出力しているときは第2演出音を
出力しないことにより出力を制限することが可能である。第1重複期間における第1演出
音の出力の制限についても同様の構成とすることが可能である。
[大当り時の演出例]
次に、図57~図62を用いて、大当り時の演出の具体例について説明する。演出制御
CPU126は、図54のステップS610の大当り時変動演出パターン選択処理におい
て演出データをセットし、セットした演出データに基づいて図53中のステップS504
の演出図柄変動中処理において演出を実行する。
なお、図57(a)→図57(b)→図57(c)→図57(d)→図58(e)→図
58(f)→図58(g)→図58(h)→図59(i)→図59(j)→図59(k)
→図59(l)→図60(m)→図60(n)→図60(o)→図60(p)→図61(
q)→図61(r)→図61(s)→図61(t)→図62(u)→図62(v)→図6
2(w)→図62(x)の順に液晶表示器42の画面が遷移する場合を示している。
図57(a)に示すように、演出図柄の変動前の状態では、液晶表示器42の演出図柄
表示エリア42Lにおいて演出図柄500L(以下、左図柄500L)、演出図柄表示エ
リア42Cにおいて演出図柄500C(以下、中図柄500C)、演出図柄表示エリア4
2Rにおいて演出図柄500R(以下、右図柄500R)が表示されている。また、前述
したように、第4図柄が表示されるとともに、保留記憶がある場合はマーカM1,M2が
表示される。
図57(b)に示すように、保留記憶が消化され、左図柄500L、中図柄500C、
右図柄500Rの変動表示が開始されたとする。
図57(c)、図57(d)に示すように、左図柄500Lと右図柄500Rがリーチ
態様で停止し、リーチ状態が発生したとする。本例では、数字の「7」の演出図柄でリー
チ状態が発生した例を示している。このとき、リーチ状態が発生したことを示す「リーチ
!!」という文字が表示される。なお、中図柄500Cは変動している状態である。
図58(e)に示すように、リーチ状態が発生すると、一旦、各演出図柄500L,5
00C,500Rが消去される。このとき、各演出図柄500L,500C,500Rを
半透明にしてもよい。そして、第1演出画像502の表示が開始される。本例では、第1
演出画像502として、普通の表情をした複数の顔が表示される。
次に、図58(f)に示すように、第1演出画像502が手前側に向かって迫ってくる
ような様子が表示される。
そして、図58(g)に示すように、第1演出画像502の態様が変化する。本例では
、第1演出画像502として表示している複数の顔が普通の表示から笑顔に表情に変化す
る。
次に、図58(h)に示すように、第2演出画像504よりも第1演出画像502の表
示が優先される第1重複期間に移行する。第1重複期間では、第1演出画像502の下位
レイヤーに第2演出画像504が表示され、第1演出画像502の背後で第2演出画像5
04が表示される。また、第2演出画像504は、第1段階(第1表示期間)と第2段階
(第2表示期間)とを含むが、第1重複期間では、まず、第1段階の第2演出画像504
が表示される。本例では、第1段階の第2演出画像として、複数のハートが表示される。
さらに、第1重複期間では、第1演出画像502の表示領域よりも第2演出画像504の
表示領域が大きくなっている。また、第1重複期間では、第1演出画像502に関する第
1演出音が出力されず、第2演出画像504に関する第2演出音がスピーカ54a~54
dから出力される。
そして、図59(i)に示すように、第1演出画像502の下位レイヤーで第1段階の
第2演出画像504の表示が継続される。そして、第2演出画像504が第1段階から第
2段階の第2演出画像504に変化し始める。本例では、第2段階の第2演出画像504
で表示される女性が出現し始める。このときも、第1演出画像502の表示領域よりも第
2演出画像504の表示領域が大きく、また、第1演出音が出力されず、第2演出音がス
ピーカ54a~54dから出力される。
次に、図59(j)に示すように、第2段階の第2演出画像504に変化して、ハート
が消去されるとともに図59(i)で出現した女性が「チャンス!」というセリフを発し
、大当りになることを示唆する。このときも、第1演出画像502の表示領域よりも第2
演出画像504の表示領域が大きく、また、第1演出音が出力されず、第2演出音がスピ
ーカ54a~54dから出力される。よって、女性のセリフがスピーカ54a~54dか
ら出力される。
そして、図59(k)に示すように、第1演出画像502よりも第2演出画像504の
表示が優先される第2重複期間に移行する。第2重複期間では、第2演出画像504の下
位レイヤーに第1演出画像502が表示され、第2演出画像504の背後で第1演出画像
502が表示される。さらに、第2重複期間では、第2演出画像504の表示領域よりも
第1演出画像502の表示領域が大きくなっている。また、第2重複期間では、第2演出
音が出力されず、第1演出音がスピーカ54a~54dから出力される。
そして、図59(l)に示すように、第2段階の第2演出画像504の下位レイヤーで
第1演出画像502の表示が継続される。このとき、第1演出画像502は第2演出画像
504の背後で動いている。このときも、第2演出画像504の表示領域よりも第1演出
画像502の表示領域が大きく、また、第2演出音が出力されず、第1演出音がスピーカ
54a~54dから出力される。
次に、図60(m)に示すように、演出図柄500L,500C,500Rの変動表示
を行う変動画面に復帰する。このとき、左図柄500Lと右図柄500Rは停止した状態
で縮小表示され、中図柄500Cがスローダウンした状態で変動表示される。
そして、図60(n)に示すように、中図柄500Cの変動中に図柄が停止することを
示唆するとともに停止する図柄を強調するエフェクト画像506が出現する。
次に、図60(o)に示すように、中図柄500Cが拡大表示された状態で仮停止する
。本例では、数字の「5」の演出図柄が仮停止した例を示している。中図柄500Cが仮
停止すると中図柄500Cは揺動した状態で中央の位置に留まる。また、中図柄500C
が仮停止したときに、中図柄500Cの下位レイヤーでエフェクト画像506が表示され
る。これにより、中図柄500Cとエフェクト画像506が重畳して表示される。さらに
、エフェクト画像506が拡大し始める。
そして、図60(p)に示すように、仮停止している中図柄500Cと重畳しているエ
フェクト画像506が拡大表示される。
次に、図61(q)に示すように、仮停止した中図柄500Cが完全停止しない場合は
、再度中図柄500Cの変動表示が開始されるとともにエフェクト画像506が出現する
そして、図61(r)に示すように、中図柄500Cが拡大表示された状態で仮停止す
る。本例では、数字の「6」の演出図柄が仮停止した例を示している。中図柄500Cが
仮停止すると中図柄500Cは揺動した状態で中央の位置に留まる。また、中図柄500
Cが仮停止したときに、中図柄500Cの下位レイヤーでエフェクト画像506が表示さ
れる。これにより、中図柄500Cとエフェクト画像506が重畳して表示される。さら
に、エフェクト画像506が拡大し始める。
そして、図61(s)に示すように、仮停止している中図柄500Cと重畳しているエ
フェクト画像506が拡大表示される。
次に、図61(t)に示すように、仮停止した中図柄500Cが完全停止しない場合は
、再度中図柄500Cの変動表示が開始されるとともにエフェクト画像506が出現する
次に、図62(u)に示すように、中図柄500Cが拡大表示された状態で仮停止する
。本例では、数字の「7」の演出図柄が仮停止した例を示している。中図柄500Cが仮
停止すると中図柄500Cは揺動した状態で中央の位置に留まる。また、中図柄500C
が仮停止したときに、中図柄500Cの下位レイヤーでエフェクト画像506が表示され
る。これにより、中図柄500Cとエフェクト画像506が重畳して表示される。さらに
、エフェクト画像506が拡大し始める。
そして、図62(v)に示すように、仮停止している中図柄500Cと重畳しているエ
フェクト画像506が拡大表示される。
次に、図62(w)に示すように、仮停止した中図柄500Cが完全停止する場合は、
中図柄500Cを拡大表示したままでエフェクト画像506が消去される。
そして、図62(x)に示すように、縮小していた左図柄500Lと右図柄500Rが
元の大きさに拡大されるとともに、拡大していた中図柄500Cが元の大きさに縮小され
、各演出図柄500L,500C,500Rが同一の大きさで揃った状態になる。本例で
は、演出図柄「7」が揃い、大当りとなる。
なお、中図柄500Cの拡大表示開始のタイミングは、エフェクト画像506の表示開
始のタイミングよりも早くてもよいし、遅くてもよい。
また、中図柄500Cの拡大表示完了のタイミングは、エフェクト画像506の表示終
了のタイミングよりも早くてもよいし、遅くてもよい。
さらに、中図柄500Cとエフェクト画像506は同時期に表示されている期間があっ
てもよいし、同時期に表示されている期間がなくてもよい。
[演出図柄とエフェクト画像の表示位置]
次に、図57~図62で示す演出例における演出図柄の表示位置とエフェクト画像の表
示位置について図63及び図64を用いて説明する。なお、図63及び図64では、図示
の内容が明確になるように演出図柄を白抜きにして説明する。
図63に示すように、中図柄500Cが拡大表示されるとき(例えば、図62(u)の
状態のとき)の拡大の基準位置として拡大中心C1が中図柄500Cの内側に設定されて
いる。また、エフェクト画像506が拡大表示されるとき(例えば、図62(v)の状態
のとき)の拡大の基準位置として拡大中心C2がエフェクト画像506の内側に設定され
ている。そして、本実施形態では、中図柄500Cとエフェクト画像506が重畳表示さ
れるにあたって、中図柄500Cの拡大中心C1とエフェクト画像506の拡大中心C2
とが同一の位置になっている。これにより、中図柄500Cとエフェクト画像506の遠
近感を好適な態様で表示することができる。なお、拡大中心C1と拡大中心C2とは、完
全に同一の位置でなく、略同一の位置にしてもよい。
なお、本実施形態では、中図柄500Cが揺動したときの基準位置(換言すると、揺動
の中心)もエフェクト画像506の拡大の基準位置と同一の位置である。さらに、中図柄
500Cが揺動したときの中心は他の中図柄500Cが揺動したときの中心と同一の位置
である。この場合も、同一の位置でなく、略同一の位置にしてもよい。
また、図64に示すように、前述したように、中図柄500Cの1つである演出図柄「
7」が拡大表示されるとき(例えば、図62(u)の状態のとき)の拡大の基準位置(換
言すると、アンカーポイント)として拡大中心C1が中図柄500Cの内側に設定されて
いる。また、中図柄500Cの1つである演出図柄「6」が拡大表示されるとき(例えば
、図61(r)の状態のとき)の拡大の基準位置として拡大中心C3が中図柄500Cの
内側に設定されている。そして、本実施形態では、演出図柄「7」が拡大表示されるとき
の拡大中心C1と演出図柄「6」が拡大表示されるときの拡大中心C3とが同一の位置に
なっている。そして、本実施形態では、演出図柄として「1」~「9」が変動表示される
が、演出図柄「6」と「7」に限らず、各々の演出図柄の拡大中心同士が同一の位置にな
っている。これにより、中図柄500C同士の遠近感を好適な態様で表示することができ
る。なお、拡大中心C1と拡大中心C3とは、完全に同一の位置でなく、略同一の位置に
してもよい。
なお、本演出例では、中図柄500Cの拡大表示後にエフェクト画像506を拡大する
例を挙げているが、エフェクト画像506を拡大表示した後に中図柄500Cを拡大表示
するように構成することも可能である。
また、演出図柄を、変動時間の経過にしたがって拡大表示や縮小表示する場合(例えば
、図柄の仮停止時や停止時)は、演出図柄が拡大表示されるときの基準位置と演出図柄が
縮小表示するときの基準位置とが同じようになるように構成することが可能である。
[変形例]
次に、上記実施形態の変形例について説明するが、本変形例では上記実施形態と異なる
部分について詳述し、その他の部分は説明を省略する。
上記実施形態では、中図柄500Cとエフェクト画像506の両方が拡大する例を挙げ
たが、リーチ演出を実行するときに、中図柄500Cの表示態様は変化せずにエフェクト
画像506のみが拡大するように構成することも可能である。
このように構成する場合において、図65に示すように、中図柄500Cの縦幅Yの中
央を通る線と横幅Xの中央を通る線とが交差する中心を中心C4とする。また、エフェク
ト画像506の内側に設定された拡大の基準位置(換言すると、アンカーポイント)を拡
大中心C5とする。そして、中図柄500Cと中心とエフェクト画像506の拡大中心C
5とを同一の位置にする。これにより、上記実施形態と同様に中図柄500Cとエフェク
ト画像506の遠近感を好適な態様で表示することができる。なお、中心C4と拡大中心
C5とは、完全に同一の位置でなく、略同一の位置にしてもよい。
本変形例では、重畳部として中図柄500Cを例に挙げたが、例えば、左図柄500L
、右図柄500Rなど、重畳部は他の演出図柄でもよく、また、演出図柄以外の画像、可
動体、役物にしてもよい。例えば、可動体を重畳部とした場合には、可動体を液晶表示器
42の前方に移動させるとともに、液晶表示器42で可動体を強調するエフェクト画像を
表示するように構成し、可動体の中心とエフェクト画像の拡大の基準位置(換言すると、
アンカーポイント)とが同一の位置となるように構成してもよい。この場合に可動体が液
晶表示器42の前方で回転あるいは揺動する場合は回転中心や揺動中心を画像の中心とエ
フェクト画像の変化の基準位置を同一の位置にすればよい。
本変形例では、特殊画像としてエフェクト画像506を例に挙げたが、例えば、放射状
に光が広がる放射画像など、特殊画像は変化の基準位置が特定できれば本変形例と異なる
画像にしてもよい。
そして、特殊画像として、上記実施形態以外の例として、例えば、アイテム画像、文字
画像、ウインドウ予告画像、保留予告画像、演出ボタン45の操作を促進する促進演出画
像などを挙げることができる。そして、これらの画像が拡大、縮小、揺動、回転するなど
表示態様が変化したときの変化の基準位置が重畳部の中心と同一の位置になるようにすれ
ばよい。
本変形例では、第2画像の表示態様が変化する例として、エフェクト画像506が拡大
する例について説明したが、拡大表示に限らず、例えば、光が放射状に広がる放射表示、
縮小表示、揺動表示、回転表示など、拡大表示以外の態様で表示態様が変化してもよい。
本変形例では、リーチ演出を実行するときに特殊画像の表示態様の変化の基準位置と重
畳部の基準位置とが同一となる例を挙げたが、特殊画像の表示態様の変化があれば、リー
チ演出以外の演出を実行するときに本発明を適用してもよい。
[本記実施形態の効果]
(A1) 演出画像を表示可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)において、
演出音を出力可能な音出力手段(本例では、スピーカ54a~54d)を備え、
前記演出画像は、第1演出画像と第2演出画像とを含み、
前記第1演出画像の表示期間と前記第2演出画像の表示期間の少なくとも一部が重複す
る重複期間があり(本例では、図56、図58(h)~図59(l))、
前記重複期間は、前記第2演出画像よりも前記第1演出画像の表示が優先される第1重
複期間(本例では、図56、図58(h)~図59(j))と、前記第1演出画像よりも
前記第2演出画像の表示が優先される第2重複期間(本例では、図56、図59(k)~
図59(l))とを含み、
前記演出音は、前記第2演出画像に関する特定演出音(本例では、第2演出音)を含み

前記音出力手段は、前記第2重複期間で前記特定演出音の出力を制限し、前記第1重複
期間で前記特定演出音を出力する(本例では、図56、図59(k)~図59(l))。
よって、演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取ることが可能になり
、演出をわかりやすくすることができる。
(A2)前記第2重複期間では前記第1演出画像の表示領域のほうが前記第2演出画像
の表示領域よりも大きい(本例では、図56、図59(k)~図59(l))。
よって、各演出画像を好適なタイミングで優先して表示することが可能になるため、複
数の演出画像の視認性を確保することができる。
(A3)前記演出音は、前記第1演出画像に関する特別演出音(本例では、第1演出音
)を含み、前記音出力手段は、前記第2重複期間で前記特別演出音を出力する(本例では
、図56、図59(k)~図59(l))。
よって、演出画像の優先度と演出音の音量の大きさのバランスを取ることが可能になり
、演出をわかりやすくすることができる。
上記実施形態では、第1演出画像と第2演出画像の優先度を異ならせる方法とし、レイ
ヤーを異ならせる例を挙げたが、例えば、一方を通常の表示とし、他方を透明又は半透明
とする、あるいは、一方を大きく表示し、他方を小さく表示するなど、上記実施形態と異
なる態様で表示の優先度を異ならせてもよい。
上記実施形態では、第2演出画像よりも第1演出画像の表示が優先される第1重複期間
の後に第1演出画像よりも第2演出画像の表示が優先される第2重複期間に移行させる例
を挙げて説明したが、第2重複期間の後に第1重複期間に移行させてもよいし、第1重複
期間と第2重複期間を交互に移行させることにより、少なくともいずれか一方の重複期間
に複数回移行させてもよい。
上記実施形態では、第1演出画像の表示領域が第1重複期間よりも第2重複期間のほう
が大きくなる例を挙げたが、第2重複期間では常に第1演出画像の表示領域が大きくなる
ように構成してもよいし、第1演出画像の表示領域が大きくなっている期間が第1重複期
間よりも第2重複期間のほうが長くなるように構成してもよい。
例えば、第1重複期間において、液晶表示器42の画面全体に対する1秒毎の第1演出
画像の表示割合を、5%→5%→20%→70%→2%と変化させることにより、5秒間
の平均で約20%の領域を占める画像を表示するように構成する一方で、第2重複期間に
おいて、液晶表示器42の画面全体に対する1秒毎の第1演出画像の表示割合を、40%
→5%→50%→70%→75%と変化させることにより、5秒間の平均で約48%の領
域を占める画像を表示するように構成することが可能である。
上記実施形態では、第2演出画像の表示領域が第1重複期間よりも第2重複期間のほう
が小さくなる例を挙げたが、第2重複期間では常に第2演出画像の表示領域が小さくなる
ように構成してもよいし、第2演出画像の表示領域が小さくなっている期間が第1重複期
間よりも第2重複期間のほうが長くなるように構成してもよい。
例えば、第1重複期間において、液晶表示器42の画面全体に対する1秒毎の第1演出
画像の表示割合を、40%→5%→50%→70%→75%と変化させることにより、5
秒間の平均で約48%の領域を占める画像を表示するように構成する一方で、第2重複期
間において、液晶表示器42の画面全体に対する1秒毎の第1演出画像の表示割合を、5
%→5%→20%→70%→2%と変化させることにより、5秒間の平均で約20%の領
域を占める画像を表示するように構成することが可能である。
上記実施形態では、第1重複期間において第1演出音を出力せずに第2演出音を出力す
る構成としたが、第1重複期間において、第1演出音及び第2演出音を出力するとともに
第2演出音の音量を第1演出音の音量よりも大きくする、第1演出音及び第2演出音を出
力するとともに第2演出音の出力中は第1演出音を出力しない構成としてもよい。このよ
うな構成とすることにより、第2演出画像よりも第1演出画像の表示を優先しながらも第
2演出音を明瞭に聞くことができるので、第2演出画像の表示による演出効果が低下する
ことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
上記実施形態では、第2重複期間において第2演出音を出力せずに第1演出音を出力す
る構成としたが、第2重複期間において、第1演出音及び第2演出音を出力するとともに
第1演出音の音量を第2演出音の音量よりも大きくする、第1演出音及び第2演出音を出
力するとともに第1演出音の出力中は第2演出音を出力しない構成としてもよい。このよ
うな構成とすることにより、第1演出画像よりも第2演出画像の表示を優先しながらも第
1演出音を明瞭に聞くことができるので、第1演出画像の表示による演出効果が低下する
ことを防止でき、遊技の興趣を高めることができる。
上記実施形態では、第2重複期間が終了したときに第1演出画像と第2演出画像の表示
を終了する構成としたが、第2重複期間が終了したときに第1演出画像のみ表示を継続す
る、あるいは、第2重複期間が終了したときに第2演出画像のみ表示を継続する構成とし
てもよい。
上記実施形態では、大当り期待度に応じた第1演出画像を表示する構成としなかったが
、大当り期待度に応じて第1演出画像の表示態様を変化させる構成としてもよい。例えば
、第1演出画像を大当り期待度に応じて段階的に発展する構成とすることが可能である(
大当り期待度順に黄<緑<赤<虹と第1演出画像が段階的に変化するなど)。このように
構成した場合に、第1重複期間と第2重複期間とで異なる段階の第1演出画像を表示する
ように構成してもよい。そして、第1演出画像を第2重複期間の終了後も継続して表示さ
せることにより、第2重複期間においてどの段階のパターンであったか改めて確認するこ
とができる。第2重複期間後から第1演出画像の表示が継続する時間は、特別図柄の確定
表示の時間よりも長くすることが好ましい。これにより、遊技者は第1演出画像がいずれ
の段階であるかを確実に確認することができる。
なお、「確定表示の時間」とは、当選した特別図柄を液晶表示器42における演出図柄
、ミニ図柄(小図柄)、第4図柄で停止表示させる時間であり、本遊技機の例では、当選
図柄の種類や当選時の遊技状態に関わらず0.5秒間に定めている。
また、「確定表示の時間」は、当選した特別図柄の種類や当選時の遊技状態によって異
ならせてもよいが、少なくとも一番短い確定表示の時間よりも、第2重複期間後の第1演
出画像の表示時間の方が長い時間となるように設定することが好ましい。
なお、これらの構成について、第2演出画像についても同様に適用することが可能であ
る。
(B1) 遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)であって、
画像を表示可能な画像表示手段(本例では、液晶表示器42)と、
前記画像は特殊画像(本例では、エフェクト画像506)を含み、
前記特殊画像と重畳可能な重畳部(本例では、中図柄500C)をさらに備え、
前記特殊画像の表示態様を変化(本例では、拡大表示)させることが可能であり(本例
では、図60(p)、図61(s)、図62(v))、
前記特殊画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置が設定されており(本例で
は、図65のC5)、
前記特殊画像を前記重畳部と重畳するように表示するとともに前記特殊画像の表示態様
を変化させるときに、前記特殊画像の表示態様の変化の基準位置と、前記重畳部の基準位
置(本例では、図65のC4)とが同じようになっている(本例では、図65)。
上記実施形態では、重畳部として中図柄500Cを例に挙げるとともに、特殊画像とし
てエフェクト画像506を例に挙げ、エフェクト画像506を中図柄500Cの下位レイ
ヤーに表示する例、すなわち特殊画像を重畳部の下位レイヤーに表示する例を挙げたが、
この例に限らず、特殊画像を重畳部の上位レイヤーに表示する、あるいは、特殊画像を重
畳部の上位レイヤー及び下位レイヤーの両方に表示してもよい。
上記実施形態では、特殊画像の変化の基準位置(すなわち、アンカーポイント)を特殊
画像の内側に設定する例を挙げたが、特殊画像の外側に変化の基準位置を設定してもよい
(B2)遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、パチンコ機1)であって、
画像を表示可能な画像表示手段(本例では、液晶表示器42)を備え、
前記画像は、第1画像(本例では、中図柄500C)と第2画像(本例では、エフェク
ト画像506)とを含み、
前記第1画像と前記第2画像とを重畳して表示することが可能であり(本例では、図6
0(o)、図61(r)、図62(u))、
前記第1画像の表示態様と前記第2画像の表示態様とを変化(本例では、拡大表示)さ
せることが可能であり(本例では、図60(o)(p)、図61(r)(s)、図62(
u)(v))、
前記第1画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置(本例では、図63のC1
)と前記第2画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置(本例では、図63のC
2)とが設定されており、
前記第1画像と前記第2画像とを重畳して表示するとともに前記第1画像と前記第2画
像との表示態様を変化させるときに、前記第1画像の表示態様の変化の基準位置と前記第
2画像の表示態様の変化の基準位置とが同じようになっている(本例では、図63)。
(B3)前記第1画像は複数種類の識別情報であり、
前記画像表示手段は、前記識別情報の可変表示を行うことが可能であり、
前記識別情報の可変表示を行っているときに、前記複数種類の識別情報の各々の表示態
様を変化させることが可能であり、
前記複数種類の識別情報の各々の表示態様が変化するときの変化の基準位置が同じよう
になっている(本例では、図64)。
上記実施形態では、第1画像として中図柄500Cを例に挙げるとともに、第2画像と
してエフェクト画像506を例に挙げ、エフェクト画像506を中図柄500Cの下位レ
イヤーに表示する例、すなわち第2画像を第1画像の下位レイヤーに表示する例を挙げた
が、この例に限らず、第2画像を第1画像の上位レイヤーに表示する、あるいは、第2画
像を第1画像の上位レイヤー及び下位レイヤーの両方に表示してもよい。
上記実施形態では、第1画像及び第2画像の変化の基準位置(すなわち、アンカーポイ
ント)を第1画像及び第2画像の内側に設定する例を挙げたが、第1画像及び第2画像の
外側に変化の基準位置を設定してもよい。
なお、第1画像と第2画像の表示タイミングは適宜に設定することが可能であるが、例
えば、第2画像は、第1画像よりも先に表示が開始されるものであり、第1画像よりも後
まで表示されるものであるように構成する、あるいは、第1画像は、第2画像よりも先に
表示が開始されるものであり、第2画像よりも後まで表示されるものであるように構成す
ることが可能である。
上記実施形態では、第1画像として中図柄500Cを例に挙げたが、例えば、左図柄5
00L、右図柄500Rなど、第1画像は他の演出図柄でもよく、また、演出図柄でなく
てもよく、第1画像は、表示態様の変化の基準位置が特定できれば上記実施形態と異なる
画像にしてもよい。
上記実施形態では、第2画像としてエフェクト画像506を例に挙げたが、例えば、放
射状に光が広がる放射画像など、第2画像は変化の基準位置が特定できれば上記実施形態
と異なる画像にしてもよい。
そして、第1画像や第2画像として、上記実施形態以外の例として、例えば、アイテム
画像、文字画像、ウインドウ予告画像、保留予告画像、演出ボタン45の操作を促進する
促進演出画像などを挙げることができる。そして、これらの画像が拡大、縮小、揺動、回
転するなど表示態様が変化したときの変化の基準位置が他の画像の変化の基準位置と同一
の位置となるようにすればよい。なお、文字の変化の基準位置(換言すると、中心)とは
、一文字の場合はその中心、複数の文字からなる文章(フレーズ)である場合は複数の文
字の中心(5文字からなる横書きの文章である場合は左右から3文字目の真ん中の文字を
中心とするなど)を例として挙げることができる。
上記実施形態では、第1画像の表示態様が変化する例として、中図柄500Cが拡大表
示される例について説明したが、拡大表示に限らず、例えば、縮小表示、揺動表示、回転
表示など、拡大表示以外の態様で表示態様が変化してもよい。
上記実施形態では、第2画像の表示態様が変化する例として、エフェクト画像506が
拡大する例について説明したが、拡大表示に限らず、例えば、光が放射状に広がる放射表
示、縮小表示、揺動表示、回転表示など、拡大表示以外の態様で表示態様が変化してもよ
い。
上記実施形態では、リーチ演出を実行するときに第1画像の表示態様の変化の基準位置
と第2画像の表示態様の変化の基準位置とが同一となる例を挙げたが、第1画像の表示態
様の変化や第2画像の表示態様の変化があれば、リーチ演出以外の演出を実行するときに
本発明を適用してもよい。
上記実施形態及び上記変形例において、演出図柄のレイヤーに変化をつけなかったが、
例えば、リーチ状態が発生する前の通常の変動状態では中図柄500Cは左図柄500L
及び右図柄500Rよりも下位レイヤーであるが、リーチ演出を実行するときには、中図
柄500Cは左図柄500L及び右図柄500Rよりも上位レイヤーになるようにしても
よい。
上記実施形態及び上記変形例において、演出図柄のレイヤーに変化をつけなかったが、
例えば、拡大表示が終了した図柄の上位レイヤーに次に拡大表示する図柄を表示するなど
、同一例の演出図柄同士でレイヤーに変化をつけてもよい。
上記実施形態及び上記変形例において、演出図柄は個別に拡大表示されるように構成し
たが、例えば、拡大表示が終了した図柄に重畳するように次に拡大表示する図柄を拡大表
示するなど、変動表示する演出図柄同士を重畳させてもよい。
上記実施形態及び変形例において、放射型に配置したLEDを設け、この放射型のLE
Dの発光の放射の基準位置(換言すると、中心)と、液晶表示器42で表示態様を変化さ
せる画像の変化の基準位置とが同一の位置となるようにしてもよい。
以上、上記実施形態及び変形例を図面により説明してきたが、本発明はこの上記実施形
態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっ
ても本発明に含まれることは言うまでもない。
[スロットマシンについて]
上記実施形態及び変形例では、遊技球を用いるパチンコ機に本発明を適用する例につい
て説明したが、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数を設定し、スター
トレバーの操作によりリールを回転させ、回転するリールをストップボタンによる停止操
作により停止させ、リールが停止したときの図柄の種類や図柄の組み合わせにより入賞が
発生可能なスロットマシンに適用してもよい。
スロットマシンに本発明を適用する場合は、上記実施形態で挙げた画像の他に、例えば
、AT(アシストタイム)において停止操作の態様(操作順序や操作タイミングなど)を
ナビ画像の表示により報知する例を挙げることができる。具体的には、例えば、ストップ
ボタンが複数設けられたスロットマシンにおいて、停止順を数字で示すナビ画像(「1」
「2」「3」など)を表示する。また、各ナビ画像を強調するエフェクト画像を表示する
。そして、停止操作の順序が早いほどナビ画像及びエフェクト画像を大きく表示し、停止
操作が行われるたびにナビ画像及びエフェクト画像の大きさを変化させる。そして、ナビ
画像及びエフェクト画像の大きさを変化させるときに、ナビ画像の変化の基準位置とエフ
ェクト画像の変化の基準位置とが同一の位置となるようにする。これにより、各画像の遠
近感を好適に表示することができる。
すなわち、遊技機をスロットマシンとした場合には、本発明は以下のような発明となり
、また、本実施形態と以下のような対応関係になる。
各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄)を変動表示可能な可変表示部(
例えば、リール)を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示
を停止することで表示結果を導出し、表示結果に応じて入賞が発生可能な遊技機(例えば
、スロットマシン)であって、
画像を表示可能な画像表示手段(例えば、液晶表示器)を備え、
前記画像は、第1画像(例えば、ナビ画像)と第2画像(例えば、ナビ画像を強調する
エフェクト画像)とを含み、
前記第1画像と前記第2画像とを重畳して表示することが可能であり、
前記第1画像の表示態様と前記第2画像の表示態様とを変化させることが可能であり、
前記第1画像の表示態様を変化させるときの変化の基準位置と前記第2画像の表示態様
を変化させるときの変化の基準位置とが設定されており、
前記第1画像と前記第2画像とを重畳して表示するとともに前記第1画像と前記第2画
像との表示態様を変化させるときに、前記第1画像の表示態様の変化の基準位置と前記第
2画像の表示態様の変化の基準位置とが同じようになっていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、前記可変表示部を停止させる操作手段(例えば、ストップボタン)を備
え、前記第1画像は前記操作手段の操作態様を特定可能な画像であることが好ましい。
1 パチンコ機
8 遊技盤ユニット
8a 遊技領域
20 始動ゲート
28 可変始動入賞装置
33 普通図柄表示装置
33a 普通図柄作動記憶ランプ
34 第1特別図柄表示装置
35 第2特別図柄表示装置
34a 第1特別図柄作動記憶ランプ
35a 第2特別図柄作動記憶ランプ
38 遊技状態表示装置
42 液晶表示器
45 演出ボタン
70 主制御装置
72 主制御CPU
74 ROM
76 RAM
124 演出制御装置
126 演出制御CPU

Claims (2)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    画像を表示可能な画像表示手段を備え、
    前記画像は、第1画像と、前記第1画像を強調する第2画像とを含み、
    前記第1画像と前記第2画像は、重畳するように表示させることが可能であり、
    前記第1画像と前記第2画像は、表示態様を変化させることが可能であり、
    前記第1画像の表示態様を拡大及び縮小するように変化させるときの変化の基準点を第1基準点とし、
    前記第2画像の表示態様を放射状に広がるように変化させるときの変化の基準点を第2基準点とすると、
    前記第1基準点と前記第2基準点は、位置が同じようになっており、
    前記第1画像と前記第2画像を重畳して表示させる際、前記第2画像が前記第1画像よりも先に表示され、
    その後、前記第1基準点を中心に前記第1画像の表示態様が拡大し、かつ、前記第1基準点と同じ位置である前記第2基準点を中心に前記第2画像の表示態様が放射状に広がり、
    前記第1画像は、前記第2画像が消えた後も所定時間継続して表示される、遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記第1画像は、前記第2画像が消えた後、前記所定時間の間に表示態様が縮小するよう変化する、遊技機。

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