JP2024068887A - 出力調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナから放射する電波の出力を箱体が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整する。【解決手段】箱体に検知用のRFIDタグが取り付けられて箱体が閉じられた状態にて、アンテナから放射する電波の出力を最小なものとして前記アンテナから電波を放射し、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていき、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が閉じられた状態であるかどうかを判断するための出力に設定する。【選択図】図10

Description

本発明は、箱体に取り付けられたアンテナから電波を放射することで箱体に取り付けられた検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるかどうかによって、箱体が開けられたかどうかを判断するシステムにおいてアンテナから放射する電波の出力を調整する出力調整方法に関する。
近年、非接触状態にて情報の書き込みや読み取りが可能なRFIDタグが様々な用途に利用されている。例えば、商品等の物品にRFIDタグを添付し、このRFIDタグに対して情報を書き込んだり読み取ったりすることで、物品を管理する技術が知られている。このようにRFIDタグを用いて物品を管理する場合、複数のRFIDタグに対して一括で情報を書き込んだり読み取ったりすることができることで、物品の管理等にかかる業務の効率化を図ることができる。
特許文献1には、商品にRFIDタグを付しておき、このRFIDタグから商品情報を読み取ることで決済を行う技術が開示されている。具体的には、RFIDタグが付された商品を筐体の開口部から収容室に収容し、RFIDタグから情報を読み取って決済を行う。その場合、収容室の外部に存在するRFIDタグから誤って情報を読み取ることがないように、筐体を電波を反射する材料や電波を吸収する材料から構成するとともに、筐体の開口部を塞ぐ蓋体を有している。
このように、RFIDタグが付された物品を筐体内に収容し、RFIDタグから情報を読み取って物品を管理するものにおいては、RFIDタグが付された物品を、いわゆるトンネルリーダを通過させて管理するものよりも、小型で簡易的な構成とすることができる。
また、特許文献2,3には、RFIDタグを用いた物品管理システムにおいて、所定のエリア内に配置されたRFIDタグのみから情報を読み取ることができるようにRFIDリーダーの出力を調整する技術が開示されている。
特許第6200442号公報 特開2011-60042号公報 特許第7007408号公報
上述したように、RFIDタグが付された物品を筐体内に収容し、RFIDタグから情報を読み取って物品を管理する場合、電波を反射する材料や電波を吸収する材料から構成された筐体の開口部を蓋体で塞ぐことにより、外部に存在するRFIDタグから誤って情報を読み取ることを回避できる。ところが、そのように蓋体を有するものであっても、RFIDタグに対して情報を書き込んだり読み取ったりしている最中に蓋体が開けられてしまうと、外部に存在するRFIDタグから誤って情報を読み取ってしまう虞が生じてしまう。また、物品に添付されたRFIDタグから情報を読み取って物品を管理している最中に蓋体が開けられてしまうと、新たな物品が筐体内に収容されてしまい、筐体内に収容された物品を正確に管理することができなくなってしまう。
ここで、特許文献1に開示されたものにおいては、蓋体の開状態または閉状態を検出する開閉センサを有している。しかしながら、物品を管理するために物品に付されたRFIDタグから情報を読み取る仕組みとは別に開閉センサを設けることになる。そのため、開閉センサと処理装置との接続等、開閉センサによる検出結果を取り込むための仕組みを新たに構築しなければならず、その分の手間やコストが新たにかかってしまうという問題点がある。
また、特許文献2に開示されたものにおいては、所定のエリア内に配置されたRFIDタグのみから情報を読み取ることができるようにRFIDリーダーの出力を調整するだけである。そのため、例え所定のエリアの内部と外部との境界に蓋体や扉等が設けられたとしても、これらが開けられて読み取り対象外のものが所定のエリア内に持ち込まれた場合、所定のエリアに持ち込まれた読み取り対象外からも情報が読み取られてしまう。
また、物品に添付されたRFIDタグから情報を読み取ることで物品を管理するシステムでなくても、近年ではRFIDタグを用いた様々なシステムが運用されていることから、RFIDタグから情報を読み取る仕組みを用いて箱体が開けられた旨を正確に検知できるようにすることが好ましい。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、アンテナから電波を放射することで検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるかどうかによって箱体が開けられたかどうかを判断するシステムにおいて、アンテナから放射する電波の出力を、箱体が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整する出力調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
物品が収容される収容領域を具備する収容部と前記収容領域を覆う被覆部とを有し、前記収容領域に対する物品の収容または取り出しが可能となる第1の状態と、前記収容領域が前記被覆部によって覆われることで前記収容領域に対する物品の収容または取り出しが不可能となる第2の状態とに変位可能な箱体に、アンテナが取り付けられるとともに、前記第1の状態における前記アンテナとの距離が、前記第2の状態における前記アンテナとの距離よりも長くなる前記箱体内の領域に検知用のRFIDタグが取り付けられ、読取手段にて前記アンテナから電波を放射することで前記検知用のRFIDタグから当該アンテナを介して情報を読み取ることができるかどうかによって、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するシステムにおいて前記アンテナから放射する電波の出力を調整する出力調整方法であって、
前記箱体に前記検知用のRFIDタグが取り付けられ、前記箱体が前記第2の状態にて、前記読取手段が、前記アンテナから放射する電波の出力を、当該読取手段にて設定可能な最小なものとして前記アンテナから電波を放射する処理と、
前記読取手段が、前記アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、前記アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていく処理と、
前記読取手段が、前記アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定する処理と、を有する。
上記のように構成された本発明においては、物品が収容される収容領域を具備する収容部と収容領域を覆う被覆部とを有し、収容領域に対する物品の収容または取り出しが可能となる第1の状態と、収容領域が被覆部によって覆われることで収容領域に対する物品の収容または取り出しが不可能となる第2の状態とに変位可能な箱体に、アンテナが取り付けられるとともに、第1の状態におけるアンテナとの距離が、第2の状態におけるアンテナとの距離よりも長くなる箱体内の領域に検知用のRFIDタグが取り付けられており、読取手段にてアンテナから電波を放射することで検知用のRFIDタグからアンテナを介して情報を読み取ることができるかどうかによって、箱体が第2の状態であるかどうかが判断される。ここで、第2の状態であるかどうかを判断するためにアンテナから放射される電波の出力が大きすぎると、収容領域に対する物品の収容または取り出しが可能となる第1の状態においても検知用のRFIDタグからアンテナを介して情報が読み取られてしまったりすることで、箱体が第2の状態であるかどうかを正確に判断できなくなる虞がある。一方、第2の状態であるかどうかを判断するためにアンテナから放射される電波の出力が小さすぎると、第2の状態であってもアンテナから放射された電波を検知用のRFIDタグが受信することができず、箱体が第2の状態であるかどうかを判断することができない。また、上述したように、箱体が開けられたかどうかを判断するために、アンテナから電波を放射して検知用のRFIDタグからアンテナを介して情報を読み取るものにおいては、検知用のRFIDタグの箱体への取り付け位置によっては、アンテナから放射された電波を検知用のRFIDタグが受信できる電波の出力が異なるものとなる。また、検知用のRFIDタグや読取手段及び検知用のアンテナの個体差によっても、アンテナから放射された電波を検知用のRFIDタグが受信できる電波の出力が異なるものとなる場合がある。
そこで、箱体に検知用のRFIDタグが取り付けられ、箱体が第2の状態において、まず、アンテナから放射する電波の出力を読取手段にて設定可能な最小なものとしてアンテナから電波を放射し、その後、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていく。そして、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定する。
このように、箱体に検知用のRFIDタグが取り付けられた状態において箱体を第2の状態としてアンテナから電波を放射し、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定する。それにより、検知用のRFIDタグの箱体への取り付け位置や、検知用のRFIDタグや読取手段及び検知用のアンテナの個体差に応じて、アンテナから放射する電波の出力が、箱体が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整される。
また、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合に、読取手段が、複数のアンテナのうち少なくとも1つのアンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定すれば、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合において、検知用のRFIDタグから情報を読み取るためにアンテナから放射される電波の出力が必要以上に大きくなることが回避される。
また、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合に、読取手段が、複数のアンテナのそれぞれについて、アンテナから放射する電波の出力を、読取手段にて設定可能な最小としてアンテナから電波を放射し、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていき、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力が最も小さなアンテナを、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するために電波を放射するアンテナに設定すれば、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合であっても、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するために電波を放射するアンテナが1つに特定され、それにより、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取る際のアンテナの特性による読み取り精度のばらつきがなくなり、アンテナを介しての検知用のRFIDタグからの情報の読み取りの安定性が見込まれる。
本発明によれば、箱体に検知用のRFIDタグが取り付けられた状態において箱体を第2の状態としてアンテナから電波を放射し、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定することにより、検知用のRFIDタグの箱体への取り付け位置や、検知用のRFIDタグや読取手段及び検知用のアンテナの個体差に応じて、アンテナから放射する電波の出力を、箱体が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整できる。
また、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合に、読取手段が、複数のアンテナのうち少なくとも1つのアンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定するものにおいては、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合において、検知用のRFIDタグから情報を読み取るためにアンテナから放射される電波の出力が必要以上に大きくなることを回避できる。
また、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合に、読取手段が、複数のアンテナのそれぞれについて、アンテナから放射する電波の出力を、読取手段にて設定可能な最小としてアンテナから電波を放射し、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていき、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力が最も小さなアンテナを、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するために電波を放射するアンテナに設定するものにおいては、アンテナが箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられている場合であっても、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するために電波を放射するアンテナが1つに特定され、それにより、アンテナを介して検知用のRFIDタグから情報を読み取る際のアンテナの特性による読み取り精度のばらつきがなくなり、アンテナを介しての検知用のRFIDタグからの情報の読み取りの安定性が見込まれる。
本発明の出力調整方法が適用される物品管理システムの実施の一形態を示す図である。 図1に示したRFIDタグの構成を示す図であり、(a)は積層状態を示す図、(b)はインレットの表面の構成を示す図、(c)はインレットの裏面の構成を示す図である。 図1に示したRFIDリーダーの構成を示すブロック図である。 図1に示した管理用パソコンの構成を示すブロック図である。 図1に示した物品管理システムにおいて蓋体に取り付けられたRFIDタグと収容部の側板に取り付けられたアンテナとの距離を説明するための図である。 図1に示した物品管理システムにて箱体に収容されて管理対象となる物品について説明するための図である。 図6に示した箱体に収容される物品に添付されたRFIDタグの構成を示す図であり、(a)は積層状態を示す図、(b)はインレットの表面の構成を示す図である。 図1に示した物品管理システムにて物品を管理する際の処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示した物品管理システムにて物品読取モード中に開閉検知モードを実行する場合の処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示した物品管理システムにてアンテナから放射される電波の出力を調整する処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図1に示した物品管理システムにてアンテナから放射される電波の出力を調整する処理の他の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の出力調整方法が適用される物品管理システムの他の実施の形態に係る箱体の外観斜視図である。 図12に示した箱体における、ガイドに取り付けられたRFIDタグと、引き出し収容体の天板に取り付けられたアンテナとの距離を説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〈物品管理システムの構成〉
図1は、本発明の出力調整方法が適用される物品管理システムの実施の一形態を示す図である。
本形態は図1に示すように、箱体10と、箱体10に取り付けられたRFIDタグ20及びアンテナ30a~30dと、RFIDリーダー40と、管理用パソコン50とを有している。
箱体10は、収容部11と蓋体15とを有している。
収容部11は、長方形の底板13と、底板13の4つの辺にそれぞれ起立して設けられた側板12a~12dとを有し、これら底板13と側板12a~12dとで囲まれた領域が、物品が収容される収容領域14となる。側板12a~12dのそれぞれには、収容部11の内側となる面にアンテナ30a~30dが取り付けられている。
蓋体15は、本願発明にて被覆部となるものである。蓋体15は、側板12cの底板13とは反対側の端辺に蝶番等によって回動自在に取り付けられており、側板12cに対して回動することで収容領域14を開閉自在に覆う。蓋体15には、蓋体15が収容領域14を覆った場合に収容部11側となる面にRFIDタグ20が取り付けられている。これにより、RFIDタグ20は、箱体10内の領域に取り付けられている。
収容部11及び蓋体15は、電波を反射する材料または電波を吸収する材料から構成されており、例えば、金属から構成されている。または、収容部11及び蓋体15が、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料で囲まれた構成としてもよい。
このように構成された箱体10は、蓋体15によって収容領域14が覆われていない状態では収容領域14に物品を収容したり収容領域14に収容された物品を取り出したりすることができる第1の状態となる。また、箱体10は、蓋体15によって収容領域14が覆われた状態では収容領域14に物品を収容したり収容領域14に収容された物品を取り出したりすることができない第2の状態となる。そして、箱体10は、蓋体15を回動させることで、第1の状態と第2の状態とが変位可能となっている。
RFIDリーダー40は、本願発明にて読取手段となるものである。RFIDリーダー40は、収容部11の側板12a~12dに取り付けられたアンテナ30a~30dとケーブルを介して電気的に接続されており、アンテナ30a~30dから電波を放射することで、箱体10内に存在するRFIDタグからアンテナ30a~30dを介して情報を読み取る。RFIDリーダー40は、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力として、第1の値と第2の値とが予め設定されており、これら第1の値と第2の値とを切り替え可能に構成されている。第1の値としては、箱体10内に存在する全てのRFIDタグからアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値が設定されている。第2の値としては、収容領域14が蓋体15によって覆われることで箱体10が第2の状態となった場合のみにて、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値が設定されている。
管理用パソコン50は、RFIDリーダー40とケーブルを介して電気的に接続されており、箱体10内に存在するRFIDタグからアンテナ30a~30dを介してRFIDリーダー40によって情報を読み取ることで、箱体10に収容された物品を管理するとともに、収容部11の収容領域14が蓋体15で覆われているかどうかを判断する。
〈RFIDタグ20の構成〉
図2は、図1に示したRFIDタグ20の構成を示す図であり、(a)は積層状態を示す図、(b)はインレット24の表面の構成を示す図、(c)はインレット24の裏面の構成を示す図である。なお、図2に示すRFIDタグ20の構成はあくまでも一例であり、RFIDリーダー40にて情報の読み取りが可能なものであれば、その他の構成でもよい。
図1に示したRFIDタグ20は、収容部11の収容領域14が蓋体15で覆われているかどうかを検知するためのものであって、本願発明にて検知用のRFIDタグとなるものである。図1に示したRFIDタグ20は図2に示すように、帯状形状のインレット24の表裏に粘着層27a,27bがそれぞれ積層され、インレット24の表面には、粘着層27aを介して表面シート25が貼着されて構成されており、いわゆる金属対応タグと呼ばれるものである。
インレット24は、ベース基材23と、2つのアンテナ22と、ICチップ21と、金属層26とを有している。
ベース基材23は、例えばフィルム等の非導電性材料から構成されている。
2つのアンテナ22は、ベース基材23の一方の面に、2つの二等辺三角形の導体が空隙を介して並ぶようにして形成されている。なお、アンテナ22の形状としてはこれに限らず、2つの帯状の導体が空隙を介して直線上に並んだものや、1つの導体から構成されたもの等、様々なものが考えられる。
ICチップ21は、2つのアンテナ端子(不図示)が設けられており、アンテナ端子が設けられた面が搭載面となって、ベース基材23のアンテナ22が形成された面に搭載され、異方性導電ペースト(不図示)によって固定されている。ICチップ21の2つのアンテナ端子は2つのアンテナ22にそれぞれ接続されており、異方性導電ペーストによって、アンテナ端子とアンテナ22とが導通している。ICチップ21は、アンテナ22を介した非接触通信によって得た電力によって動作し、ICチップ21内に予めエンコードされた情報となる固有のIDを、アンテナ22を介して非接触送信する。
金属層26は、ベース基材23のアンテナ22が形成された面とは反対側の面に、平面視にてアンテナ22を覆うように積層されている。
上記のように構成されたRFIDタグ20は、粘着層27bによって図1に示すように、蓋体15に貼着される。蓋体15は上述したように、電波を反射する材料または電波を吸収する材料から構成されている。しかしながら、蓋体15の貼着されるRFIDタグ20は、ベース基材23のアンテナ22が形成された面とは反対側の面に、平面視にてアンテナ22を覆うように金属層26が積層されていることで、アンテナ22を介した非接触通信における通信距離が短くなってしまうことが抑制される。
〈RFIDリーダー40の構成〉
図3は、図1に示したRFIDリーダー40の構成を示すブロック図である。
図1に示したRFIDリーダー40は図3に示すように、共用器41と、タグデータ送信処理部42と、デジタル信号変換部43と、通信部44と、送信レベル調整部45と、RF送信部46と、RF受信部47と、タグデータ受信処理部48とを有している。
共用器41は、RF送信部46から出力された信号を、アンテナ30a~30dを介して電波信号として送信するとともに、アンテナ30a~30dにて受信された電波信号をRF受信部47に出力する。
タグデータ送信処理部42は、ポーリングにおいてRFIDタグを検知するための信号を出力し、また、RFIDタグから非接触通信にて情報を読み取るための信号を出力する。
デジタル信号変換部43は、タグデータ送信処理部42から出力された信号をアナログ信号に変換して送信レベル調整部45に出力する。また、デジタル信号変換部43は、RF受信部47にて受信された信号をデジタル信号に変換してタグデータ受信処理部48に出力する。
通信部44は、管理用パソコン50との間にて情報を送受信する。
送信レベル調整部45は、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換された信号についてRF送信部46を介したアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルを調整することで切り替える。送信レベル調整部45は、このアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルの切り替えを、通信部44にて管理用パソコン50から出力された命令に従って行う。また、送信レベル調整部45は、後述する開閉検知モードにてRF送信部46を介してアンテナ30a~30dから放射される電波の出力を調整、設定する。
RF送信部46は、送信レベル調整部45にて電波の放射出力レベルが調整された信号を搬送波に乗せて共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信する。
RF受信部47は、RF送信部46から送信された信号に対するRFIDタグからの応答信号をアンテナ30a~30d及び共用器41を介して受信する。
タグデータ受信処理部48は、デジタル信号変換部43にてデジタル信号に変換された信号を、RFIDタグから読み取った情報として通信部44を介して管理用パソコン50に送信する。
〈管理用パソコン50の構成〉
図4は、図1に示した管理用パソコン50の構成を示すブロック図である。なお、図4においては、管理用パソコン50の構成のうち本発明に直接関係しない構成の図示及びその説明を省略している。
図1に示した管理用パソコン50は図4に示すように、通信部51と、送信レベル切替部52と、読み取り制御部56と、開閉状態判断部53と、物品管理部54と、出力部55とを有している。
通信部51は、RFIDリーダー40との間にて情報を送受信する。
送信レベル切替部52は、RFIDリーダー40にてアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を切り替えるための命令をRFIDリーダー40に送信することで、RFIDリーダー40にてアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を切り替える。送信レベル切替部52は、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を切り替えるための命令を読み取り制御部56及び通信部51を介してRFIDリーダー40に送信する。
読み取り制御部56は、RFIDタグから情報を読み取るための命令をRFIDリーダー40に通信部51を介して送信する。また、読み取り制御部56は、RFIDリーダー40にてRFIDタグから読み取られた情報を通信部51を介して受信する。また、RFIDリーダー40にてアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を切り替えるための命令が送信レベル切替部52から出力された場合は、読み取り制御部56は、この命令を、RFIDタグから情報を読み取るための命令に含めて、RFIDリーダー40に通信部51を介して送信する。
開閉状態判断部53は、読み取り制御部56にて通信部51を介してRFIDリーダー40から受信した情報に基づいて、箱体10の収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを判断する。
物品管理部54は、読み取り制御部56にて通信部51を介してRFIDリーダー40から受信した情報に基づいて、箱体10に収容される物品を管理する。例えば、物品管理部54は、箱体10の収容される物品に関するデータが登録されたデータベースを有し、このデータベースに登録された情報と、通信部51を介してRFIDリーダー40から受信した情報とを照合することで、箱体10に収容される物品を管理する。
出力部55は、ディスプレイ等から構成され、開閉状態判断部53における判断結果や、物品管理部54による物品の管理状態を表示出力する。
なお、本形態においては管理用パソコン50を例に挙げて説明するが、上述した構成を有するものとしては、携帯型端末等も含め、RFIDリーダー40の制御が可能なコンピュータ等の制御装置であればよい。また、上述した管理用パソコン50の構成をRFIDリーダー40に搭載したものとしてもよい。
〈物品管理システムにおける処理〉
以下に、上記のように構成された物品管理システムにて物品を管理する際の処理について説明する。
まず、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20と、収容部11の側板12a~12dに取り付けられたアンテナ30a~30dとの距離について説明する。
図5は、図1に示した物品管理システムにおいて、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20と、収容部11の側板12aに取り付けられたアンテナ30aとの距離を説明するための図である。
図1に示した物品管理システムにおいては、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われている状態では、図5(a)に示すように、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20と、収容部11の側板12aに取り付けられたアンテナ30aとの距離は、第1の距離D1となっている。この状態では、上述したように、収容領域14に物品を収容したり収容領域14に収容された物品を取り出したりすることができない。
一方、蓋体15が開かれることで、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態となると、図5(b)に示すように、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20と、収容部11の側板12aに取り付けられたアンテナ30aとの距離は、第1の距離D1よりも長い第2の距離D2となる。この状態では、上述したように、収容領域14に物品を収容したり収容領域14に収容された物品を取り出したりすることができるようになる。
また、収容部11の側板12b~12dにそれぞれ取り付けられたアンテナ30b~30dについても、同様に、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態におけるRFIDタグ20との距離が、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われている状態におけるRFIDタグ20との距離よりも長いものとなっている。
このように、RFIDタグ20は、蓋体15が収容領域14を覆った場合に収容部11側となる面、すなわち、箱体10内の領域のうち、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態におけるアンテナ30a~30dとの距離が、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態におけるアンテナ30a~30dとの距離よりも長くなる領域に取り付けられている。
そのため、箱体10の収容部11の側板12a~12dにそれぞれ取り付けられたアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値とすれば、RFIDリーダー40においてアンテナ30a~30dを介してRFIDタグ20から情報が読み取られるかどうかによって、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを判断することができる。
次に、箱体10に収容されて管理対象となる物品について説明する。
図6は、図1に示した物品管理システムにて箱体10に収容されて管理対象となる物品について説明するための図であり、物品が収容領域14に収容された状態を底板13とは反対側から見た図である。
図6に示すように、図1に示した物品管理システムにおける箱体10には、物品71が収容された折り畳み式コンテナ72が収容部11の収容領域14に収容される。収容部11の収容領域14に収容された折り畳み式コンテナ72内の物品71のそれぞれには、管理用のRFIDタグ60が貼り付けられることで添付されている。RFIDタグ60には、固有のIDが書き込まれており、管理用パソコン50の物品管理部54において、この固有のIDとその固有のIDを有するRFIDタグ60が添付された物品に関する情報とが対応づけて管理されている。なお、折り畳み式コンテナ72は、電波を反射したり吸収したりする材料から構成されておらず、それにより、RFIDリーダー40は、折り畳み式コンテナ72に収容された物品71に貼り付けられたRFIDタグ60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取ることができる。
図7は、図6に示した箱体10に収容される物品71に添付されたRFIDタグ60の構成を示す図であり、(a)は積層状態を示す図、(b)はインレット64の表面の構成を示す図である。なお、図7に示すRFIDタグ60の構成はあくまでも一例であり、RFIDリーダー40にて情報の読み取りが可能なものであれば、その他の構成でもよい。
図6に示した箱体10に収容される物品71に添付されたRFIDタグ60は、箱体10に収容される物品71を管理するためのものである。RFIDタグ60は図7に示すように、帯状形状のインレット64の表裏に粘着層67a,67bがそれぞれ積層され、インレット64の表面には、粘着層67aを介して表面シート65が貼着されて構成されている。
インレット64は、ベース基材63と、2つのアンテナ62と、ICチップ61とを有している。
ベース基材63は、例えばフィルム等の非導電性材料から構成されている。
2つのアンテナ62は、ベース基材63の一方の面に、2つの二等辺三角形の導体が空隙を介して並ぶようにして形成されている。アンテナ62は、上記のような形状を有することで、RFIDタグ20と同一の周波数で共振する。
ICチップ61は、2つのアンテナ端子(不図示)が設けられており、アンテナ端子が設けられた面が搭載面となって、ベース基材63のアンテナ62が形成された面に搭載され、異方性導電ペースト(不図示)によって固定されている。ICチップ61の2つのアンテナ端子は2つのアンテナ62にそれぞれ接続されており、異方性導電ペーストによって、アンテナ端子とアンテナ62とが導通している。ICチップ61は、アンテナ62を介した非接触通信によって得た電力によって動作し、RFIDタグ20と同一のプロトコルによって、ICチップ61内に記憶された情報となる固有のIDを、アンテナ62を介して非接触送信する。
本形態の物品管理システムにおいては、上記のように構成されたRFIDタグ60を図6に示したように物品71に添付した状態で物品71を箱体10に収容し、RFIDタグ60から情報を読み取ることで、物品71を管理することになる。
図8は、図1に示した物品管理システムにて物品を管理する際の処理を説明するためのフローチャートである。なお、RFIDリーダー40におけるRFIDタグ20,60からの情報の読み取りに先立って実行されるポーリング処理についての説明は省略する。
図1に示した物品管理システムにて物品を管理する場合はまず、管理用パソコン50において動作モードが開閉検知モードに設定される。
開閉検知モードにおいては、まず、送信レベル切替部52において、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を第2の値とするための命令が出力される。第2の値とは上述したように、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値(低出力)である。
そして、読み取り制御部56において、RFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取るための命令に、送信レベル切替部52から出力された命令が含められ、通信部51を介してRFIDリーダー40に送信される。
RFIDリーダー40においては、読み取り制御部56から通信部51を介して送信されてきた命令が通信部44を介して受信されると、受信された命令に従って、RFIDタグ20から情報を読み取るための信号がタグデータ送信処理部42から出力され、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換される。この際、RFIDタグ20から読み取る情報は、RFIDタグ20に記憶された固有のIDとなるが、RFIDタグ20と物品71に添付されたRFIDタグ60とで、区別可能なIDをエンコードしておくことで、RFIDリーダー40にてアンテナ30a~30dを介して読み取った情報が、RFIDタグ20から読み取った情報であるのか物品71に添付されたRFIDタグ60から読み取った情報であるのかを容易に判断することができる。例えば、RFIDタグ20には、先頭が"FFFF"のコードで始まるIDをエンコードし、物品71に添付されたRFIDタグ60には、先頭が"AAAA"の共通のコードで始まり、それ以下がRFIDタグ60毎に固有のコードからなるIDをエンコードしておくことが考えられる。
また、送信レベル調整部45において、送信レベル切替部52から出力され、読み取り制御部56から通信部51を介して送信されてきて通信部44を介して受信した命令に従って、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換された信号のアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルが調整される。具体的には、アンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、箱体10内に存在する全てのRFIDタグからアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる第1の値と、収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにて、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる第2の値とのうち、第2の値に設定される。
その後、送信レベル調整部45にて電波の放射出力レベルが調整された信号がRF送信部46にて搬送波に乗せられ、共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信され、これにより、開閉検知モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理が実行される(ステップS1)。
このRF送信部46から共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信された信号がRFIDタグ20にて受信されると、RFIDタグ20から固有のIDが応答信号としてRFIDリーダー40に送信される。この際、上述したように、先頭が"FFFF"のコードで始まるIDをRFIDタグ20にエンコードし、物品71に添付されたRFIDタグ60に、先頭が"AAAA"のコードで始まるIDをエンコードするというように、RFIDタグ20から読み取られる情報が、RFIDタグ60から読み取られる情報と区別可能なコードを含むものにおいては、RFIDリーダー40にてRFIDタグ20から情報を読み取るために読み取り制御部56から通信部51を介して送信される命令に、先頭が"FFFF"のコードで始まるIDのみを送信する命令を含めておくことが考えられる。それにより、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値とした状態で、IDによってフィルタリングをかけて、RFIDタグ20,60のうちRFIDタグ20のみからIDを送信させ、RFIDタグ20から送信されてきたIDを判別することができる。
RFIDタグ20は、図5を用いて説明したように、箱体10内の領域のうち、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態におけるアンテナ30a~30dとの距離が、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態におけるアンテナ30a~30dとの距離よりも長くなる領域に取り付けられている。そして、アンテナ30a~30dからは、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる出力で電波が放射されている。そのため、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われている場合にのみ、RFIDタグ20から固有のIDが応答信号としてRFIDリーダー40に送信されることになる。また、RFIDタグ20は、上述したように、ベース基材23のアンテナ22が形成された面とは反対側の面に、平面視にてアンテナ22を覆うように金属層26が積層されていることで、金属からなる蓋体15に取り付けられた場合でも、アンテナ22を介した非接触通信における通信距離が短くなってしまうことが抑制される。
RFIDタグ20から応答信号としてRFIDリーダー40に送信されたRFIDタグ20の固有のIDが、アンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信されると、デジタル信号変換部43にてデジタル信号に変換され、その後、タグデータ受信処理部48において、デジタル信号に変換されたRFIDタグ20の固有のIDが判別されて通信部44を介して管理用パソコン50に送信される。
RFIDリーダー40から送信されたRFIDタグ20の固有のIDが管理用パソコン50の通信部51を介して読み取り制御部56にて受信されると、開閉状態判断部53において、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていると判断される。
一方、管理用パソコン50においては、ステップS1にて開閉検知モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理が開始された後、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信されるまで、開閉検知モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理が引き続き実行される(ステップS2)。
そして、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信され、さらにRFIDタグ20の固有のIDがRFIDリーダー40から送信されて管理用パソコン50にて受信されるまでは、管理用パソコン50においては、開閉状態判断部53にて収容領域14が蓋体15によって覆われていないと判断される。その場合、箱体10に収容された物品71に添付されたRFIDタグ60から情報を読み取る物品読取モードに移行しない。
RFIDリーダー40から送信されたRFIDタグ20の固有のIDが通信部51を介して読み取り制御部56にて受信され、開閉状態判断部53において、収容領域14が蓋体15によって覆われていると判断されると、管理用パソコン50において動作モードが物品読取モードに切り替えられる。
物品読取モードにおいては、まず、送信レベル切替部52において、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を第1の値とするための命令が出力される。第1の値とは上述したように、箱体10内に存在する全てのRFIDタグ20,60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値(高出力)である。
そして、読み取り制御部56において、RFIDタグ20,60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取るための命令に、送信レベル切替部52から出力された命令が含められ、通信部51を介してRFIDリーダー40に送信される。
RFIDリーダー40においては、読み取り制御部56から通信部51を介して送信されてきた命令が通信部44を介して受信されると、受信された命令に従って、RFIDタグ20,60から情報を読み取るための信号がタグデータ送信処理部42から出力され、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換される。
また、送信レベル調整部45において、送信レベル切替部52から出力され、読み取り制御部56から通信部51を介して送信されてきて通信部44を介して受信した命令に従って、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換された信号のアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルが調整される。具体的には、アンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、箱体10内に存在する全てのRFIDタグからアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる第1の値と、収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにて、蓋体15に取り付けられたRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる第2の値とのうち、第1の値に設定される。
その後、送信レベル調整部45にて電波の放射出力レベルが調整された信号がRF送信部46にて搬送波に乗せられ、共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信され、これにより、物品読取モードでのRFIDタグ60からの情報の読み取り処理が実行される(ステップS3)。このように、アンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、箱体10内に存在する全てのRFIDタグ20,60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値に設定された状態で、RFIDタグ60からの情報の読み取り処理が実行されることにより、収容部11に収容された物品71に添付された全てのRFIDタグ60から読み落としなく情報を読み取ることができる。
このRF送信部46から共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信された信号がRFIDタグ20,60にて受信されると、RFIDタグ20,60から固有のIDが応答信号としてRFIDリーダー40に送信される。この際、上述したように、先頭が"FFFF"のコードで始まるIDをRFIDタグ20にエンコードし、物品71に添付されたRFIDタグ60に、先頭が"AAAA"のコードで始まるIDをエンコードしている場合、RFIDリーダー40にてRFIDタグ60から情報を読み取るために読み取り制御部56から通信部51を介して送信される命令に、先頭が"AAAA"のコードで始まるIDのみを送信する命令を含めておくことが考えられる。それにより、IDによってフィルタリングをかけてRFIDタグ20,60のうちRFIDタグ60のみからIDを送信させることができる。
RFIDタグ60から応答信号としてRFIDリーダー40に送信されたRFIDタグ60の固有のIDが、アンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信されると、デジタル信号変換部43にてデジタル信号に変換され、その後、タグデータ受信処理部48において、デジタル信号に変換されたRFIDタグ60の固有のIDが通信部44を介して管理用パソコン50に送信される。
RFIDリーダー40から送信されたRFIDタグ60の固有のIDが管理用パソコン50の通信部51を介して読み取り制御部56にて受信されると、物品管理部54において、データベースに登録された情報と、通信部51を介して読み取り制御部56にて受信した情報とが照合されることで、箱体10に収容された物品71が管理されることになる。物品71の管理状態は、物品管理部54において出力部55を介して表示出力することが考えられる。
管理用パソコン50においては、物品読取モードにおける処理を開始してから、箱体10に収容された物品71について1回の読み取り処理として設定された時間が経過すると(ステップS4)、再度、開閉検知モードに移行し、上記同様の開閉検知モードでの読み取り処理を実行する(ステップS5)。
そして、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信されないことで管理用パソコン50の読み取り制御部56においても受信されない場合(ステップS6)、管理用パソコン50の開閉状態判断部53において、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていないと判断され、出力部55を介して警報となるエラーが出力される(ステップS7)。なお、出力部55を介しての警報の出力としては、ブザー音を出力したり、ランプを点灯させたりする他、画面上にエラーメッセージを表示させたりすること等が考えられる。
一方、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信され、さらにRFIDタグ20の固有のIDがRFIDリーダー40から送信されて管理用パソコン50の読み取り制御部56にて受信された場合、一定の待機時間経過後(ステップS8)、再度、開閉状態判断部53において、RFIDタグ20の固有のIDが読み取り制御部56にて受信されているかによって収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかが判断され(ステップS9)、収容領域14が蓋体15によって覆われていないと判断された場合は、箱体10に収容された物品71について1回の読み取り処理を終了し、次の物品についての読み取り処理を行う。これは、物品71に添付されたRFIDタグ60からIDが読み取られた後に、蓋体15を開けて収容領域14から物品71が取り出されたと判断するための処理である。そのため、ステップS8における待機時間は、蓋体15を開けて収容領域14から物品71を取り出すために要する時間が設定される。
このように、本形態においては、管理用のRFIDタグ60が添付された物品71が収容される箱体10内に検知用のRFIDタグ20を取り付け、管理対象となる物品71に添付された管理用のRFIDタグ60から情報を読み取るRFIDリーダー40のアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにて検知用のRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる第2の値に切り替え可能としている。そして、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が第2の値である場合に検知用のRFIDタグ20から情報が読み取られるかどうかによって箱体10が開けられたことを検知する。これにより、RFIDタグ60が添付された物品71を箱体10内に収容してRFIDタグ60から情報を読み取ることで物品71を管理する場合に、箱体10が開けられた旨をRFIDタグから情報を読み取る仕組みを用いて検知することができる。
ここで、上述した一連の処理においては、物品読取モードが開始されてから終了するまで開閉検知モードが実行されない。そのため、物品読取モードが開始されてから終了するまでの間に、蓋体15が開けられて収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態となった場合、その旨を報知することができない。
図9は、図1に示した物品管理システムにて物品読取モード中に開閉検知モードを実行する場合の処理を説明するためのフローチャートである。
本処理においては、上述したステップS3における物品読取モードでのRFIDタグ60からの情報の読取期間中に、所定の間隔で、上述したステップS5における開閉検知モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理を実行する。例えば、上述したステップS4にて判断される物品読取モードの実行時間を1秒間とした場合、ステップS3における物品読取モードでのRFIDタグ60からの情報の読取期間中に、例えば、0.1秒間隔で上述したステップS5における開閉検知モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理を実行する。
その場合、上述したステップS3において物品読取モードにてRFIDタグ60からの情報の読み取りを実行している最中に(ステップS11)、0.1秒間隔によるタイミングになると(ステップS12)、上述したステップS5と同様に、管理用パソコン50の送信レベル切替部52から出力される。そして、読み取り制御部56から送信された命令に含まれたアンテナ30a~30dからの出力レベルに関する命令に従って、RFIDリーダー40の送信レベル調整部45においてアンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、箱体10の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値に設定される。
これにより、RFIDリーダー40におけるRFIDタグ20,60からの情報の読み取りモードが、物品読取モードから開閉検知モードに移行し、RFIDタグ20からの情報の読み取りが行われる(ステップS13)。その際、上記同様に、RFIDリーダー40にてアンテナ30a~30dを介してRFIDタグ20のみから情報を読み取るために、IDを用いたフィルタリングをかけてもよい。
そして、上述したステップS6における処理と同様に、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信されないことで管理用パソコン50の読み取り制御部56においても受信されない場合(ステップS14)、管理用パソコン50の開閉状態判断部53において、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていないと判断され、出力部55を介して警報となるエラーが出力される(ステップS15)。
一方、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30d及び共用器41を介してRF受信部47にて受信され、さらにRFIDタグ20の固有のIDがRFIDリーダー40から送信されて管理用パソコン50の読み取り制御部56にて受信された場合は、管理用パソコン50の開閉状態判断部53において、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていると判断される。そして、ステップS11の処理に戻り、読み取り制御部56から送信された命令に含まれたアンテナ30a~30dからの出力レベルに関する命令に従って、RFIDリーダー40の送信レベル調整部45においてアンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、箱体10内に存在する全てのRFIDタグ20,60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値に設定され、物品読取モードにてRFIDタグ60からの情報の読み取りが引き続き実行される。
このように、本処理においては、物品読取モードにてRFIDタグ60からの情報の読取期間中に、送信レベル切替部52においてアンテナ30a~30dから放射する電波の出力を切り替えて開閉検知モードとする。そして、検知用のRFIDタグ20から情報が読み取られた場合、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を、箱体10内に存在する全てのRFIDタグ20,60からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値に戻して物品読取モードにてRFIDタグ60からの情報の読み取りを引き続き実行し、開閉検知モードにおいて検知用のRFIDタグ20から情報が読み取られなかった場合、開閉状態判断部53にて出力部55からエラーを出力する。これにより、物品71に添付されたRFIDタグ60からの情報の読取期間中に箱体10が開けられて収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態となってもその旨を報知することができる。
〈開閉検知モードにおける出力調整方法〉
上述した開閉検知モードにおけるアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルは、RFIDリーダー40にて予め設定されており、管理用パソコン50から送信されてきた命令に従って、収容部11の収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取り可能となる値に切り替えられている。
ここで、箱体10が開けられたかどうかを判断するために、アンテナ30a~30dから電波を放射して検知用のRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報を読み取るものにおいては、検知用のRFIDタグ20の箱体10への取り付け位置によっては、アンテナ30a~30dから放射された電波を検知用のRFIDタグ20が受信できる電波の出力が異なるものとなる。また、検知用のRFIDタグ20やRFIDリーダー40及びアンテナ30a~30dの個体差によっても、アンテナ30a~30dから放射された電波を検知用のRFIDタグ20が受信できる電波の出力が異なるものとなる場合がある。そのため、開閉検知モードにおいては、アンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、収容領域14が蓋体15によって覆われた状態のみにてRFIDタグ20にて電波が受信される値に設定されているところ、アンテナ30a~30dから放射される電波の出力が、それに対して大きすぎたり小さすぎたりする虞が生じる。RFIDタグ20にて受信できる電波の出力に対してアンテナ30a~30dから放射される電波の出力が大きすぎると、収容領域14が蓋体15によって覆われていない状態においても検知用のRFIDタグ20からアンテナ30a~30dを介して情報が読み取られてしまったりすることで、収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを正確に判断できなくなる虞がある。一方、RFIDタグ20にて受信できる電波の出力に対してアンテナ30a~30dから放射される電波の出力が小さすぎると、収容領域14が蓋体15によって覆われている場合であっても、アンテナ30a~30dから放射された電波を検知用のRFIDタグ20が受信することができず、収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを判断することができない。
そこで、以下の処理を行うことでアンテナ30a~30dから放射される電波の出力を調整する。
図10は、図1に示した物品管理システムにてアンテナ30a~30dから放射される電波の出力を調整する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図1に示した物品管理システムにおいて、アンテナ30a~30dにRFIDリーダー40をケーブルを介して接続するとともに(ステップS21)、箱体10の任意の位置にRFIDタグ20を取り付ける(ステップS22)。
そして、蓋体15を閉めることで蓋体15によって収容部11の収容領域14を覆った状態とし(ステップS23)、その状態において、RFIDリーダー40を出力調整モードに設定するとまず、RFIDリーダー40の送信レベル調整部45において、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が、RFIDリーダー40にて設定可能な最小の値に設定される(ステップS24)。
次に、RFIDタグ20から情報を送信させる送信要求の信号がタグデータ送信処理部42から出力され、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換される。ここで、送信要求の信号は、例えば、RFIDタグ20からRFIDタグ20の固有のIDを送信する等といった応答信号をRFIDタグ20から送信する旨の命令である。
その後、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換され、送信レベル調整部45にて電波の放射出力レベルが最小の値に設定された送信要求の信号がRF送信部46にて搬送波に乗せられ、共用器41及びアンテナ30a~30dを介して送信され、これにより、出力調整モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理が実行される(ステップS25)。
RFIDリーダー40においては、RFIDタグ20からの応答信号が受信されない場合、すなわち、RFIDリーダー40においてアンテナ30a~30dのいずれを介しても、RFIDタグ20の固有のIDが読み取れない場合は(ステップS26)、送信レベル調整部45において、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が、例えば、10dB等、RFIDリーダー40にて予め設定された値だけ大きな値に設定される(ステップS27)。そして、ステップS25における処理に移行し、RFIDタグ20からの情報の読み取り処理が実行される。
一方、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30dのいずれかを介してRFIDリーダー40にて受信された場合、すなわち、RFIDリーダー40においてアンテナ30a~30dのいずれかを介して、RFIDタグ20の固有のIDが読み取れた場合は(ステップS26)、送信レベル調整部45において、開閉検知モードにおけるアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルが、送信レベル調整部45にて現在設定されている値に設定される(ステップS28)。
なお、図10のフローチャートには示していないが、ステップS26において、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が最小の値に設定された初期段階でRFIDタグ20の固有IDが読み取れた場合には、ステップS22に戻り、RFIDタグ20をアンテナ30a~30dから遠ざける位置に取り付け直し、ステップS23から処理を再開するものとする。これは、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が最小の値である場合に、外部のRFIDタグから情報を読み取れない状態にするためである。なおこの場合、アンテナ30a~30dをRFIDタグ20から遠ざける位置に再配置してもよい。
そして、RFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30a~30dのいずれかを介してRFIDリーダー40にて受信されるまで、ステップS25~S27の処理が繰り返し行われる。
なお、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が、RFIDリーダー40にて設定可能な最大の値に設定された場合でもRFIDタグ20の固有のIDが読み取られない場合は、RFIDタグ20をアンテナ30a~30dに近づける位置に取り付け直し、上述した一連の処理を再度実施する。またこの場合でも、アンテナ30a~30dをRFIDタグ20に近づける位置に再配置してもよい。
このように、本形態においては、箱体10に検知用のRFIDタグ20が取り付けられて収容領域14が蓋体15で覆われた状態においてアンテナ30a~30dから電波を放射し、アンテナ30a~30dを介して検知用のRFIDタグ20から情報を読み取ることができた際の最小の出力を、収容領域14が蓋体15で覆われた状態であるかどうかを判断するための出力に設定している。これにより、検知用のRFIDタグ20の箱体10への取り付け位置や、検知用のRFIDタグ20やRFIDリーダー40及びアンテナ30a~30dの個体差に応じて、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が、箱体10が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整される。
また、本形態においては、箱体10に取り付けられたアンテナ30a~30dのいずれかを介してRFIDタグ20の固有のIDが読みとられた場合に、その際にアンテナ30a~30dから放射されている電波の出力を、開閉検知モードにおけるアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルとして設定している。これにより、箱体10の互いに異なる領域に複数のアンテナ30a~30dが取り付けられている場合において、検知用のRFIDタグ20から情報を読み取るためにアンテナ30a~30dから放射される電波の出力が必要以上に大きくなることを回避できる。
図10に示したフローチャートを用いて説明した処理においては、箱体10に取り付けられたアンテナ30a~30dのいずれかを介してRFIDタグ20の固有のIDが読みとられた場合に、その際にアンテナ30a~30dから放射されている電波の出力を、開閉検知モードにおけるアンテナ30a~30dからの電波の放射出力レベルとしている。箱体10に複数のアンテナ30a~30dが取り付けられている場合において、開閉検知モードにて使用するアンテナをそのうちの1つに特定することもできる。
図11は、図1に示した物品管理システムにてアンテナ30a~30dから放射される電波の出力を調整する処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
図1に示した物品管理システムにおいて、アンテナ30a~30dにRFIDリーダー40をケーブルを介して接続するとともに(ステップS31)、箱体10の任意の位置にRFIDタグ20を取り付ける(ステップS32)。
そして、蓋体15を閉めることで蓋体15によって収容部11の収容領域14を覆った状態とし(ステップS33)、その状態においてまずRFIDリーダー40の送信レベル調整部45おいて、RFIDリーダー40に接続されているアンテナ30a~30dのうち1つのアンテナ30aが選択される(ステップS34)。
次に、RFIDリーダー40の送信レベル調整部45において、選択されたアンテナ30aから放射する電波の出力が、RFIDリーダー40にて設定可能な最小の値に設定される(ステップS35)。
次に、RFIDタグ20から情報を送信させる送信要求の信号がタグデータ送信処理部42から出力され、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換される。ここで、送信要求の信号は、例えば、RFIDタグ20からRFIDタグ20の固有のIDを送信する等といった応答信号をRFIDタグ20から送信する旨の命令である。
その後、デジタル信号変換部43にてアナログ信号に変換され、送信レベル調整部45にて電波の放射出力レベルが最小の値に設定された送信要求の信号がRF送信部46にて搬送波に乗せられ、共用器41及び選択されたアンテナ30aを介して送信され、これにより、出力調整モードでのRFIDタグ20からの情報の読み取り処理が実行される(ステップS36)。
RFIDリーダー40においては、RFIDタグ20からの応答信号が受信されない場合、すなわち、RFIDリーダー40において選択されたアンテナ30aを介して、RFIDタグ20の固有のIDが読み取れない場合は(ステップS37)、送信レベル調整部45において、アンテナ30aから放射する電波の出力が、例えば、10dB等、RFIDリーダー40にて予め設定された値だけ大きな値に設定される(ステップS38)。そして、ステップS36における処理に移行し、RFIDタグ20からの情報の読み取り処理が実行される。
一方、RFIDタグ20からの応答信号となるRFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30aを介してRFIDリーダー40にて受信された場合、すなわち、RFIDリーダー40においてアンテナ30aを介して、RFIDタグ20の固有のIDが読み取れた場合は(ステップS37)、送信レベル調整部45において、その際の電波の出力と、電波を出力したアンテナ30aを特定可能な情報とが対応づけて記録される(ステップS39)。なお、RFIDリーダー40においては、接続されたアンテナ30a~30dをID等の情報を用いて認識しているため、このID等の情報に電波の出力を対応づけて記録する。
そして、RFIDタグ20からの応答信号となるRFIDタグ20の固有のIDがアンテナ30aを介してRFIDリーダー40にて受信されるまで、ステップS36~S38の処理が繰り返し行われる。
箱体10に取り付けられた全てのアンテナ30a~30dについてステップS35~S39までの処理を行うことで開閉検知モードにおける電波の出力の調整に係る検証が完了していなければ(ステップS40)、送信レベル調整部45おいて他のアンテナに切り替え(ステップS41)、検証を行う。
箱体10に取り付けられた全てのアンテナ30a~30dについてステップS35~S39までの処理を行うことで開閉検知モードにおける電波の出力の調整に係る検証が完了した場合、送信レベル調整部45において、アンテナ30a~30dのうち、記録された電力が最小のアンテナが、開閉検知モードにてRFIDタグ20に電波を放射するアンテナに設定されるとともに、開閉検知モードにおける電波の放射出力レベルが、そのアンテナに対応づけて記録された値に設定される(ステップS42)。
このように、図11のフローチャートにて示した処理においては、箱体10の互いに異なる領域に複数のアンテナ30a~30dに取り付けられている場合に、そのうちの1つのアンテナを、収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを判断するために電波を放射するアンテナに設定している。その設定の方法は、箱体10に取り付けられたアンテナ30a~30dのそれぞれについて、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を、RFIDリーダー40にて設定可能な最小とし、アンテナ30a~30dを介して検知用のRFIDタグ20から情報を読み取ることができるまで、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力を段階的に大きくしていく。そして、アンテナ30a~30dを介して検知用のRFIDタグ20から情報を読み取ることができた際の最小の出力が最も小さなアンテナを、収容領域14が蓋体15によって覆われているかどうかを判断するために電波を放射するアンテナに設定する。これにより、箱体10の互いに異なる領域に複数のアンテナ30a~30dに取り付けられている場合であっても、アンテナを介して検知用のRFIDタグ20から情報を読み取る際のアンテナの特性による読み取り精度のばらつきがなくなり、アンテナを介しての検知用のRFIDタグ20からの情報の読み取りの安定性が見込まれる。
なお、アンテナ30a~30dのそれぞれについて、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が最小の値に設定された初期段階でRFIDタグ20の固有IDが読み取れた場合や、アンテナ30a~30dから放射する電波の出力が、RFIDリーダー40にて設定可能な最大の値に設定された場合でもRFIDタグ20の固有のIDが読み取られない場合は、上述した処理と同様に、RFIDタグ20とアンテナ30a~30dとの距離が変わるように、RFIDタグ20またはアンテナ30a~30dの位置を変更することになる。
(他の実施の形態)
図12は、本発明の出力調整方法が適用される物品管理システムの他の実施の形態に係る箱体の外観斜視図であり、引き出し180が引き出し収容体190から引き出された状態を示す。
図12に示すように、本形態における箱体110は、直方体の形状からなり、引き出し180と引き出し収容体190とを有している。
引き出し180は、本願発明にて収容部となるものである。引き出し180は、図6に示したようにRFIDタグが添付された物品を収容可能とするものであって、底板182と、側板181と、ガイド183a~183c,184a~184cとを有し、これら底板182と側板181とガイド183a~183c,184a~184cとで囲まれた領域が、物品が収容される収容領域186なる。
底板182は、長方形の形状を有し、樹脂等の絶縁性材料から構成されており、RFIDタグが添付された物品が載置される。
側板181は、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料から構成され、底板182の4つの端辺のうち、引き出し180を引き出し収容体190から引き出す際の手前側となる端辺に取り付けられている。側板181には、箱体110の外側となる面に取っ手185が取り付けられており、この取っ手185を引っ張ることで引き出し180を引き出し収容体190から引き出すことができる。なお、側板181は、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料から構成されているのではなく、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料で覆われていてもよい。
ガイド183a~183cは、底板182の側板181が取り付けられた端辺以外の3つの端辺上に、その端辺に沿って延びて設けられている。ガイド184a~184cは、ガイド183a~183cの上方にてガイド183a~183cと所定の間隔を隔ててガイド183a~183cと並行して設けられている。ガイド184aには、ガイド184cと対向する面、すなわち、収容領域186側の面に検知用のRFIDタグ120が取り付けられている。これにより、RFIDタグ120は、箱体110内の領域に取り付けられている。
引き出し収容体190は、本願発明にて被覆部となるものである。引き出し収容体190は、長方形の底板192と、底板192の3つの辺にそれぞれ起立して設けられた側板193a~193cと、底板192に対向し、側板193a~193cの底板192と当接する端辺とは反対側の端辺に当接した天板191とを有し、側板193a~193cが設けられていない面が開口している。引き出し収容体190は、開口した面から引き出し180を収容可能に構成されている。これら底板192、側板193a~193c及び天板191はそれぞれ、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料から構成されている。なお、これら底板192、側板193a~193c及び天板191は、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料から構成されているのではなく、電波を反射する材料もしくは電波を吸収する材料で覆われていてもよい。
3つの側板193a~193cのうち互いに対向する2つの側板193a,193cにはそれぞれ、箱体110の内側となる面にレール194a,194bが取り付けられている。レール194a,194bは、引き出し180の引き出し収容体190からの引き出し方向に延びており、引き出し180のガイド184a,184cと係合することで、引き出し180を引き出し収容体190に対して出し入れ可能とする。
天板191及び側板193b,193cのそれぞれには、箱体110の内壁面となる内側の面にアンテナ130a~130cが取り付けられている。
このように構成された箱体110は、引き出し180が引き出し収容体190から引き出された状態では、収容領域186が引き出し収容体190によって覆われておらず、収容領域186に物品を収容したり収容領域186に収容された物品を取り出したりすることができる第1の状態となる。また、箱体110は、引き出し180が引き出し収容体190から引き出されていない状態では、収容領域186が引き出し収容体190によって覆われていることで、収容領域186に物品を収容したり収容領域186に収容された物品を取り出したりすることができない第2の状態となる。そして、箱体110は、引き出し180を引き出し収容体190に収容したりすることで、第1の状態と第2の状態とが変位可能となっている。
図13は、図12に示した箱体110における、ガイド184aに取り付けられたRFIDタグ120と、引き出し収容体190の天板191に取り付けられたアンテナ130aとの距離を説明するための図である。
図12に示した箱体110においては、引き出し180が引き出し収容体190に収容されていることで、引き出し180の収容領域186が引き出し収容体190によって覆われている状態では、図13(a)に示すように、ガイド184aに取り付けられたRFIDタグ120と、引き出し収容体190の天板191に取り付けられたアンテナ130aとの距離は、第1の距離D1となっている。
一方、引き出し180が引き出し収容体190から引き出されることで、引き出し180の収容領域186が引き出し収容体190によって覆われていない状態になると、図13(b)に示すように、ガイド184aに取り付けられたRFIDタグ120と、引き出し収容体190の天板191に取り付けられたアンテナ130aとの距離は、第1の距離D1よりも長い第2の距離D2となる。
また、引き出し収容体190の側板193b,193cにそれぞれ取り付けられたアンテナ130b,130cについても、同様に、引き出し180が引き出し収容体190から引き出されることで引き出し180の収容領域186が引き出し収容体190によって覆われていない状態におけるRFIDタグ120との距離が、引き出し180が引き出し収容体190に収容されていることで引き出し180の収容領域186が引き出し収容体190によって覆われている状態におけるRFIDタグ120との距離よりも長いものとなっている。
このように、RFIDタグ120は、引き出し180が引き出し収容体190から引き出されることで収容領域186が引き出し収容体190によって覆われていない状態におけるアンテナ130a~130cとの距離が、引き出し180が引き出し収容体190に収容されていることで収容領域186が引き出し収容体190によって覆われている状態におけるアンテナ130a~130cとの距離よりも長くなる領域に取り付けられている。
そのため、本形態においても、アンテナ130a~130cから放射する電波の出力を、引き出し180が引き出し収容体190に収容されていることで収容領域186が引き出し収容体190によって覆われている状態のみにてRFIDタグ120からアンテナ130a~130cを介して情報を読み取り可能となる値とすることが考えられる。それにより、アンテナ130a~130cを介してRFIDタグ120から情報が読み取られるかどうかによって、引き出し180が引き出し収容体190に収容され、収容領域186が引き出し収容体190によって覆われているかどうかを判断することができる。そしてその際に、アンテナ130a~130cから放射される電力について、図10または図11に示したフローチャートを用いて説明した処理を用いて調整することで、検知用のRFIDタグ120の箱体110への取り付け位置や、検知用のRFIDタグ120やRFIDリーダー及びアンテナ130a~130cの個体差に応じて、アンテナ130a~130cから放射する電波の出力を、箱体110が開けられた旨を正確に検知することができる出力に調整できる。
なお、上述した出力調整方法は、物品が収容される収容領域を具備する収容部と収容領域を覆う被覆部とを有し、収容領域に対する物品の収容または取り出しが可能となる第1の状態と、収容領域が被覆部によって覆われることで収容領域に対する物品の収容または取り出しが不可能となる第2の状態とに変位可能な箱体に、アンテナが取り付けられるとともに、第1の状態におけるアンテナとの距離が、第2の状態におけるアンテナとの距離よりも長くなる箱体内の領域に検知用のRFIDタグが取り付けられ、アンテナから電波を放射することで検知用のRFIDタグからアンテナを介して情報を読み取ることができるかどうかによって、箱体が第2の状態であるかどうかを判断するシステムであれば、図1に示した物品管理システム以外のシステムにも用いることができる。その場合、検知用のRFIDタグの取り付け位置は、上述した出力調整方法において設定された電波の出力が、箱体の収容領域に物品を収容した状態と収容していない状態とで同一となるような位置とすることが好ましい。
10,110 箱体
11 収容部
12a~12d,181,193a~193c 側板
13,182,192 底板
14,186 収容領域
15 蓋体
20,60,120 RFIDタグ
21,61 ICチップ
22,30a~30d,62,130a~130c アンテナ
23,63 ベース基材
24,64 インレット
25,65 表面シート
26 金属層
27a,27b,67a,67b 粘着層
40 RFIDリーダー
41 共用器
42 タグデータ送信処理部
43 デジタル信号変換部
44,51 通信部
45 送信レベル調整部
46 RF送信部
47 RF受信部
48 タグデータ受信処理部
50 管理用パソコン
52 送信レベル切替部
53 開閉状態判断部
54 物品管理部
55 出力部
56 読み取り制御部
71 物品
72 折り畳み式コンテナ
180 引き出し
183a~183c,184a~184c ガイド
185 取っ手
190 引き出し収容体
191 天板
194a,194b レール

Claims (3)

  1. 物品が収容される収容領域を具備する収容部と前記収容領域を覆う被覆部とを有し、前記収容領域に対する物品の収容または取り出しが可能となる第1の状態と、前記収容領域が前記被覆部によって覆われることで前記収容領域に対する物品の収容または取り出しが不可能となる第2の状態とに変位可能な箱体に、アンテナが取り付けられるとともに、前記第1の状態における前記アンテナとの距離が、前記第2の状態における前記アンテナとの距離よりも長くなる前記箱体内の領域に検知用のRFIDタグが取り付けられ、読取手段にて前記アンテナから電波を放射することで前記検知用のRFIDタグから当該アンテナを介して情報を読み取ることができるかどうかによって、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するシステムにおいて前記アンテナから放射する電波の出力を調整する出力調整方法であって、
    前記箱体に前記検知用のRFIDタグが取り付けられ、前記箱体が前記第2の状態にて、前記読取手段が、前記アンテナから放射する電波の出力を、当該読取手段にて設定可能な最小なものとして前記アンテナから電波を放射する処理と、
    前記読取手段が、前記アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、前記アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていく処理と、
    前記読取手段が、前記アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定する処理と、を有する、出力調整方法。
  2. 請求項1に記載の出力調整方法において、
    前記アンテナは前記箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられており、
    前記読取手段は、前記複数のアンテナのうち少なくとも1つのアンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力を、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するための出力に設定する、出力調整方法。
  3. 請求項1に記載の出力調整方法において、
    前記アンテナは前記箱体の互いに異なる領域に複数取り付けられており、
    前記読取手段は、前記複数のアンテナのそれぞれについて、当該アンテナから放射する電波の出力を、当該読取手段にて設定可能な最小として前記アンテナから電波を放射し、当該アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができるまで、当該アンテナから放射する電波の出力を段階的に大きくしていき、当該アンテナを介して前記検知用のRFIDタグから情報を読み取ることができた際の最小の出力が最も小さなアンテナを、前記箱体が前記第2の状態であるかどうかを判断するために電波を放射するアンテナに設定する、出力調整方法。
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