JP2024068003A - 結紮装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大腸憩室や食道静脈瘤を治療するための結紮装置において、結紮装置と内視鏡の固定力に優れた結紮装置を提供することを目的とする。【解決手段】結紮装置は、筒形状のハウジングと、筒形状のハウジングの端部に配設されている、膨張収縮可能で且つ内視鏡の挿通が可能な環形状の固定部材であって、固定部材が膨張することによって内視鏡を保持する固定部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、大腸憩室や食道静脈瘤の治療に用いられる結紮装置に関する。
従来から、大腸憩室や食道静脈瘤の治療に用いられる結紮装置が知られている(特許文献1、2)。結紮装置は、一般的に、筒状部材の内側に内視鏡が配置された状態で使用される。
特開2019-118805号公報 特開2009-82536号公報
結紮装置は、手技中に筒状部材の内側から内視鏡が外れることがあった。特許文献2には、筒状部材の内周の一部に設けられたバルーンを拡張することで内視鏡を固定する技術が開示されている。しかしながら、先行技術によってもなお、結紮装置と内視鏡の固定力を向上させるという点で改善の余地があった。
本発明は、大腸憩室や食道静脈瘤を治療するための結紮装置において、結紮装置と内視鏡の固定力に優れた結紮装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、結紮装置であって、筒形状のハウジングと、筒形状のハウジングの端部に配設されている、膨張収縮可能で且つ内視鏡の挿通が可能な環形状の固定部材であって、固定部材が膨張することによって内視鏡を保持する固定部材と、を備える。
本構成によれば、環形状の固定部材は、膨張時に内視鏡の外周面を全周方向から押圧することで、結紮装置と内視鏡を固定することができる。これにより、結紮装置と内視鏡の固定力を向上させることができる。
(2)上記形態の結紮装置において、ハウジングは、内視鏡が配置される貫通孔と、貫通孔の両端部にそれぞれ設けられた開口部と、を有し、固定部材は、先端側の端部がハウジングの後端側の開口部の縁に沿って固定されており、膨張することによって、固定部材の外周部が膨出し、外周部が膨出した状態の固定部材の最大外径は、ハウジングの最大外径よりも大きくてもよい。
本構成によれば、固定部材の膨張時の最大外径はハウジングの最大外径よりも大きく、固定部材の外周部はハウジングよりも外側に突出する形態となる。これにより、固定部材の外周部を大腸や食道の内壁に当接させ、体内で結紮装置の位置を固定することができる。
(3)上記形態の結紮装置において、固定部材は、筒形状を有する筒状部材と、筒状部材の内周部に形成され、筒状部材の内周部との間に流体が流入することによって筒状部材の内側に膨張する内側膨張部と、筒状部材の外周部に形成され、筒状部材の外周部との間に流体が流入することによって筒状部材の外側に向かって膨張する外側膨張部と、を備えてもよい。
本構成によれば、内側膨張部と外側膨張部とがそれぞれ独立して設けられていることから、内側膨張部の膨張する一方で外側膨張部を収縮した状態に保つことができる、これにより、内視鏡に結紮装置を取り付ける場合において、外側膨張部の膨張により結紮装置の外径が増大せず、内視鏡の体内への挿入を容易にできる。
第1実施形態の結紮装置の全体構成および内視鏡の一部構成を例示した説明図である。 第1実施形態の結紮装置および内視鏡の縦断面を例示した説明図である。 第1実施形態の結紮装置および内視鏡のA-A断面を例示した説明図である。 固定部材の膨張前の状態の縦断面を例示した説明図である。 固定部材の膨張後の状態の縦断面を例示した説明図である。 第2実施形態の結紮装置および内視鏡の縦断面を例示した説明図である。 第3実施形態の結紮装置および内視鏡の縦断面を例示した説明図である。 第4実施形態の結紮装置および内視鏡の縦断面を例示した説明図である。 比較例の結紮装置および内視鏡の縦断面を例示した説明図である。 比較例の結紮装置および内視鏡のZ-Z断面を例示した説明図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の結紮装置1Aの全体構成および内視鏡100の一部構成を例示した説明図である。図2は、結紮装置1Aおよび内視鏡100の縦断面を例示した説明図である。図3は、結紮装置1Aおよび内視鏡100のA-A断面を例示した説明図である。図4は、固定部材50Aの膨張前の状態の縦断面を例示した説明図である。図5は、固定部材50Aの膨張後の状態の縦断面を例示した説明図である。図1から図5で示されている結紮装置1Aや内視鏡100の各構成部材の大きさは例示であり、実際とは異なる尺度で表されている場合がある。以下では、結紮装置1Aや内視鏡100の各構成部材の、先端側に位置する端部を「先端」と記載し、「先端」を含み先端から後端側に向かって中途まで延びる部位を「先端部」と記載する。同様に、各構成部材の、後端側に位置する端部を「後端」と記載し、「後端」を含み後端から先端側に向かって中途まで延びる部位を「後端部」と記載する。
結紮装置1Aは、大腸憩室や食道静脈瘤の治療などに用いられる医療機器である。図2に示すように、結紮装置1Aは、ハウジング2、固定部材50A、離脱操作部60、および膨張操作部70を有している。ハウジング2は、内筒10、外筒20、第1結紮リング30、第2結紮リング31、およびスライダ40を有している。
内筒10は、貫通孔11を有する筒状の部材であり、貫通孔11には内視鏡100が挿通される。貫通孔11は内筒10を貫通するように設けられ、内視鏡100の外径よりも大きな直径を有する。内筒10は先端方向に面する先端側開口部12と、後端方向に面する後端側開口部13を有する。ここで開口部とは、貫通孔11と外部空間との境界の部分(開口)を形成する内筒10の端部を示している。開口部には、内筒10の軸方向に面する内筒10の端面だけではなく、端面に連続する内筒10の外周面の一部および内周面14の一部が含まれる。内筒10の先端部は先端側に向かって外径が小さくなるテーパ形状である。
内筒10の材料としては、特に限定されないが、例えば、金属材料、樹脂材料、セラミックス材料を用いることができる。金属材料の代表例としては、ステンレス鋼、チタン、およびニッケルチタン合金が挙げられる。樹脂材料の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。セラミックス材料の例としては、ガラスやファインセラミックスが挙げられる。
外筒20は、内筒10の外周を覆う筒状の部材であり、内筒10に固定されている。内筒10の外周と外筒20の内周との間には隙間が設けられている。
外筒20の材料としては、特に限定されないが、例えば、金属材料、樹脂材料、セラミックス材料を用いることができる。金属材料の代表例としては、ステンレス鋼、チタン、およびニッケルチタン合金が挙げられる。樹脂材料の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。セラミックス材料の例としては、ガラスやファインセラミックスが挙げられる。
第1結紮リング30は、内筒10の外周と外筒20の内周の隙間に設けられた環状の部材である。第2結紮リング31は、内筒10の外周と外筒20の内周の隙間であって、第1結紮リング30よりも後端側に設けられた環状の部材である。第1結紮リング30および第2結紮リング31は、第1結紮リング30および第2結紮リング31の製造時の内径よりも内径が大きく拡張された状態で内筒10に固定されている。そのため、第1結紮リング30および第2結紮リング31がハウジング2から離脱したときは、第1結紮リング30および第2結紮リング31は元の形状に戻ろうとすることにより内径が縮む。これにより、第1結紮リング30および第2結紮リング31の内部に挟まれた治療部を圧迫することができる。
第1結紮リング30および第2結紮リング31の材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、合成ゴム又は熱可塑性エラストマー等の弾性材料を用いることができる。合成ゴムの例としては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。また、熱可塑性エラストマーの例としては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられる。
スライダ40は、内筒10の外周と外筒20の内周の間に設けられる筒状の部材である。スライダ40はハウジング2の軸方向に移動可能なように設けられており、スライダ40が初期位置から先端側に移動することで、第1結紮リング30および第2結紮リング31が先端側に押し出される。スライダ40の先端は、第1結紮リング30と第2結紮リング31の間に設けられているため、スライダ40が移動すると、まずスライダ40の先端に押された第1結紮リング30がハウジング2から離脱する。その後さらにスライダ40が先端側に移動すると、第2結紮リング31がハウジング2から離脱する。
スライダ40の材料としては、特に限定されないが、例えば、金属材料、樹脂材料、セラミックス材料を用いることができる。金属材料の代表例としては、ステンレス鋼、チタン、およびニッケルチタン合金が挙げられる。樹脂材料の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。セラミックス材料の例としては、ガラスやファインセラミックスが挙げられる。
固定部材50Aは、内筒10の貫通孔11の内側に固定された環形状の部材であり、外周部53Aと、内周部(内側膨張部)52Aとを有している。固定部材50Aには、外周部53Aと内周部(内側膨張部)52Aに囲まれた内側に第1空間51Aが形成されている。固定部材50Aは、浮き輪に似て径方向に膨張収縮可能に構成されている。後述するように、固定部材50Aは、径方向外側に向かっての膨出が規制されているため、径方向内側に向かって膨出する。このことから、内周部52Aは、「内側膨張部」と呼ぶことができる。固定部材50Aの内側膨張部52Aの内側には、内視鏡100が挿通されており、固定部材50Aが径方向内側に膨出することによって内視鏡100を保持する。固定部材50Aの具体的な構成は後述する。
固定部材50Aの材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等を用いることができる。
離脱操作部60は、第1結紮リング30および第2結紮リング31の離脱を操作するための機構であり、チューブ61と、コネクタ62と、図示しないシリンジ等の流体供給装置を有している。離脱操作部60はチューブ61を介してハウジング2に接続されている。離脱操作部60は体外に配置され、医師等の結紮装置1Aの使用者によって操作される。コネクタ62は図示しない流体供給装置に接続されており、流体供給装置から流入される空気等の離脱用流体はチューブ61を介してスライダ40の後端側に設けられた気密空間に流入する。離脱用流体の流入量を調整することでスライダ40を先端側に移動し、第1結紮リング30および第2結紮リング31をハウジング2から離脱させることができる。
膨張操作部70は、内側膨張部52Aを膨張収縮させるための機構であり、チューブ71と、コネクタ72と、図示しないインデフレーター等の流体供給装置を有している。膨張操作部70は、チューブ71を介して固定部材50Aに接続されている。膨張操作部70は体外に配置され、医師等の結紮装置1Aの使用者によって操作される。コネクタ72は図示しない流体供給装置に接続されており、流体供給装置から流入される造影剤や生理食塩水等の膨張用流体Fはチューブ71を介して固定部材50Aの第1空間51Aに流入する。第1空間51Aに流入する膨張用流体Fの流量を調整することで、内側膨張部52Aの膨張量を操作することができる。また、内側膨張部52Aの膨張状態は、第1空間51Aから膨張操作部70への膨張用流体Fの逆流を防ぐことにより維持することができる。例えば、膨張操作部70に逆流防止弁、または活栓を設けることで膨張用流体Fの逆流を防ぐことができる。または、チューブ71を外側から締め付けて流路を遮断するためのクリップを使用することで膨張用流体Fの逆流を防ぐことができる。また、これらの手段を組み合わせてもよい。
ここでは、固定部材50Aの詳細について説明する。図4は、固定部材50Aを膨張させる前の状態を示した説明図であり、図5は、固定部材50Aを膨張させた後の状態を示した説明図である。固定部材50Aは、外周部53Aの周方向全体が内筒10の貫通孔11の表面、すなわち、内筒10の内周面14に固定されている。ここでは、固定部材50Aは内筒10の貫通孔11の最も基端側に位置しているが、固定部材50Aは貫通孔11の中央付近に位置していてもよいし、先端側に位置していてもよい。内側膨張部52Aは、樹脂の薄膜により形成され、膨張操作部70から供給される膨張用流体Fが第1空間51Aに流入することによって、第1空間51Aの体積が増加し、内側膨張部52Aが膨張する。膨張した内側膨張部52Aの膨張面は貫通孔11に挿通された内視鏡100の外周面101に当接する。固定部材50Aが環形状であることにより、内視鏡100の外周面101を内側膨張部52Aが全周方向から均一な力で押圧する。これにより、結紮装置1Aと内視鏡100の固定力を向上することができる。さらに、結紮装置1Aの中心軸と内視鏡100の中心軸がより近い状態で、結紮装置1Aと内視鏡100を固定することができる。また、内側膨張部52Aの膨張面が内視鏡100の外周面101の全周に沿って当接することで、貫通孔11の内部と、ハウジング2の外部空間とを隔てている。つまり、内側膨張部52Aの膨張面が貫通孔11と外部空間とを隔てる仕切りの役割をしている。これにより、結紮装置1Aと内視鏡100を固定した状態において、内筒10の後端側の開口から体液200などが貫通孔11に流入する可能性を低減することができる。また、治療部を内視鏡100により負圧で吸引する場合には、貫通孔11の先端側が治療部により塞がれ、後端側が内側膨張部52Aにより塞がれることで、貫通孔11内の気密性が高く保つことができ効率よく吸引することができる。また、第1空間51Aから膨張用流体Fを排出することで内側膨張部52Aを収縮することが可能である。これにより、治療後に内側膨張部52Aを収縮させて内視鏡100を結紮装置1Aから容易に取り外すことが可能である。
結紮装置1Aの使用方法について説明する。まず、結紮装置1Aは、内視鏡100の先端部に固定部材50Aによって取り付けられる。具体的には、内視鏡100を貫通孔11に挿通した状態で、膨張操作部70から膨張用流体Fを供給して内側膨張部52Aを膨張させる。内側膨張部52Aの膨張面が内視鏡100を押圧した状態で、活栓などにより膨張用流体の逆流を防ぎ結紮装置1Aと内視鏡100が固定される。次に、内視鏡100を大腸や食道の治療部まで挿入する。結紮装置1Aの先端部を治療部に近づけた状態で内視鏡100の吸引操作により内筒10の貫通孔11に治療部を引き込む。治療部が貫通孔11に引き込まれた状態で離脱用流体を離脱操作部60からハウジング2に供給してスライダ40を先端側に移動させ、第1結紮リング30をハウジング2から離脱させる。離脱した第1結紮リング30が元の形状に収縮しようとすることで治療部が結紮される。
以上説明した本実施形態の結紮装置1Aによれば、環形状の固定部材50Aは、膨張時に内視鏡100の外周面101を全周方向から押圧することで、結紮装置1Aと内視鏡100を固定することができる。内視鏡100の外周面101を全周方向から均等な力で押圧して固定することにより、結紮装置1Aと内視鏡100の固定力を向上させることができ、内視鏡100が結紮装置1Aから抜けてしまうことを抑制することができる。また、結紮装置1Aの中心軸と内視鏡100の中心軸がより近い状態で結紮装置1Aと内視鏡100を固定することができる。これにより、内視鏡100の進行方向と結紮装置1Aの進行方向がほぼ同一であるため結紮装置1Aの操作性が向上する。また、貫通孔11に対して内視鏡100が略平行に固定されることにより、内視鏡100の先端部に取り付けられた、先端方向を映し出すカメラによって得られる内視鏡視野に結紮装置1Aが映り込む範囲が小さく、大きな視野角を得ることができる。これにより、医師等の結紮装置1Aの使用者が体内の状態を効率よく観察することができる。また、内側膨張部52Aの膨張面によって貫通孔11の内部とハウジング2の外部空間とを隔てていることにより、内筒10の後端側開口22から体液200などが貫通孔11に流入する可能性を低減することができる。さらに、治療部を負圧で吸引する場合には、貫通孔11の先端側が治療部により塞がれ、後端側が内側膨張部52Aにより塞がれることで、貫通孔11内の気密性が高く保つことができ効率よく吸引することができる。治療後においては、内側膨張部52Aを収縮させることで内視鏡100を容易に取り外すことが可能である。これにより、結紮装置1Aを内視鏡100から取り外す際に結紮装置1Aや内視鏡100が破損してしまう可能性を低減することができる。
図9は、比較例の結紮装置1Zおよび内視鏡100の縦断面を例示した説明図である。図10は、比較例の結紮装置1Zおよび内視鏡100のZ-Z断面を例示した説明図である。
例えば、図9および図10に記載された比較例の結紮装置1Zは、内筒10の内周の一部に設けられた環形状ではない固定部材50Zを有している。固定部材50Zは、図9に示すように内筒10の周方向の一部に設けられ、内側に突出するように膨張する。このような比較例の結紮装置1Zにおいては、内周部52Zと内視鏡100の外周面101との接触面積が小さく、さらに内筒10の内周面14と内視鏡100の外周面101との間に隙間Gが生じてしまうことで、結紮装置1Zと内視鏡100の固定力が小さくなる。また、例えば図9に示すように結紮装置1Zに対して内視鏡100が傾いた状態で結紮装置1Zと内視鏡100が固定されると、内視鏡視野に結紮装置1Zが映り込む範囲が大きく、体内の観察を効率よく行うことが困難となる。また、貫通孔11の気密性を保つことができないため、貫通孔11に貫通孔11の後端側の隙間Gから体液200などが流入する可能性があり、治療部の吸引効率が低下する。
<第2実施形態>
図6は第2実施形態の結紮装置1Bおよび内視鏡100の縦断面を例示した説明図である。結紮装置1Bは、第1実施形態の結紮装置1Aと比較して固定部材50Bの位置が異なる。結紮装置1Bのうち、結紮装置1Aと共通する構成については説明を省略する。
固定部材50Bは、第1空間51B、内側膨張部52B、外周部53B、および先端部54Bを有している。先端部54Bは、固定部材50Bの軸方向に沿った一方の端部であり、環形状を有している。固定部材50Bの先端部54Bの周方向全体は、内筒10の後端側開口部13に沿って接続されている。第1空間51Bが膨張用流体Fにより満たされると内側膨張部52Bは内側に向かって膨張し、内視鏡100の外周面101に当接する。一方で、固定部材50Bの外周部53Bは外側方向に膨張せず、固定部材50Bの外径は内側膨張部52Bの膨張時においても略一定に保たれる。
以上説明した結紮装置1Bによっても第1実施形態の結紮装置1Aと同様の効果を発揮することができる。また、固定部材50Bは内筒10の外部に設けられているため、内筒10の内径が固定部材50Bによって狭くならず、内筒10の内径を広く保つことができる。内筒10の内径が広いことでより大きなサイズの内視鏡100に結紮装置1Bを取り付けることができる。さらに、固定部材50Bを大きく膨張させることで小さなサイズの内視鏡100に結紮装置1Bを取り付けることが可能である。これらによって、より多くのサイズの内視鏡100に結紮装置1Bを取り付けることができる。
<第3実施形態>
図7は第3実施形態の結紮装置1Cおよび内視鏡100の縦断面を例示した説明図である。結紮装置1Cは、第1実施形態の結紮装置1Aと比較して固定部材50Cの位置と形状が異なる。結紮装置1Cのうち、結紮装置1Aと共通する構成については説明を省略する。
固定部材50Cは、第1空間51C、内側膨張部52C、先端部54C、および外側膨張部55Cを有している。先端部54Cは、固定部材50Cの軸方向に沿った一方の端部であり、環形状を有している。固定部材50Cの先端部54Cの周方向全体は、内筒10の後端側開口部13に沿って接続されている。第1空間51Cが膨張用流体Fにより満たされると内側膨張部52Cは内側に向かって膨張し、内視鏡100の外周面101に当接する。一方で、内側膨張部52Cの膨張と同時に外側膨張部55Cは外側に向かって膨張する。外側膨張部55Cの外周面は膨張時にハウジング2の外周よりも径方向外側に突出する形状となる。ここでは、部材が膨張することで部材の表面が任意の方向に突出することを膨出とも呼ぶ。外側膨張部55Cが膨出することにより、外側膨張部55Cの膨出時の最大外径はハウジング2の最大外径よりも大きくなる。
以上説明した結紮装置1Cによっても第1実施形態の結紮装置1Aと同様の効果を発揮することができる。また、径方向外側に向かって膨張する外側膨張部55Cは、大腸や食道の内壁に当接することで、体内における結紮装置1Cの位置を固定することができる。医師等の結紮装置1Cの使用者は、治療部近傍で結紮装置1Cの位置を固定した状態で治療を進めることができるため、治療中に結紮装置1Cが治療部から外れてしまうことを抑制することができる。また、例えば大腸憩室が大腸のひだ状の内壁により覆われ、または内壁と内壁の間に埋もれている場合に、外側膨張部55Cを膨張させることで憩室の周囲にある内壁を引っ掛け、または押し広げることで内壁を治療域外に押し退けることができる。これによって治療部の特定が容易になり、また治療中に内壁が治療を阻害することを抑制することができる。
<第4実施形態>
図8は第4実施形態の結紮装置1Dおよび内視鏡100の縦断面を例示した説明図である。結紮装置1Dは、第1実施形態の結紮装置1Dと比較して固定部材50Dの位置と形状が異なる。結紮装置1Dのうち、結紮装置1Aと共通する構成については説明を省略する。
固定部材50Dは、第1空間51D、内側膨張部52D、先端部54D、外側膨張部55D、第2空間56D、および隔壁57Dを有している。先端部54Dは、固定部材50Dの軸方向に沿った一方の端部であり、環形状を有している。固定部材50Dの先端部54Dの周方向全体は、内筒10の後端側開口部13に沿って接続されている。隔壁57Dは、樹脂で形成された筒状の部材であり、固定部材50Dの内側の2つの内部空間を区画している。隔壁57Dの内周部には内側膨張部52Dが形成される。隔壁57Dの内周部と内側膨張部52Dの間に形成された第1空間51Dに膨張用流体Fが流入することによって内側膨張部52Dは内側に向かって膨張する。膨張した内側膨張部52Dは、内視鏡100の外周面101に当接する。一方で、隔壁57Dの外周部には外側膨張部55Dが形成される。隔壁57Dの外周部と外側膨張部55Dの間に形成された第2空間56Dに膨張用流体Fが流入することによって外側膨張部55Dは外側に向かって膨張する。外側膨張部55Dは、ハウジング2のうちで最も外径が大きい部分である外筒20の外周面よりも外側に膨張することが可能である。つまり、外側膨張部55Dの膨張時の最大外径はハウジング2の最大外径よりも大きい。
上述のように、隔壁57Dは、固定部材50Dの内部に設けられた第1空間51Dおよび第2空間56Dを隔てる筒形状の部材である。隔壁57Dにより第1空間51Dと第2空間56Dは互いに独立した空間として形成されており、第1空間51Dに流入する膨張用流体Fが第2空間56Dに流入することはなく、また第2空間56Dに流入する膨張用流体Fが第1空間51Dに流入することはない。隔壁57Dは、膨張用流体Fが各空間に流入した場合においても形状が変化する量が小さく、隔壁57Dの外径は略一定に保たれる。第1空間51Dに流入する膨張用流体Fと第2空間56Dに流入する膨張用流体Fを、別々に流入、排出させることによって、内側膨張部52Dと外側膨張部55Dを異なるタイミングで拡縮させることができる。例えば、第1空間51Dに膨張操作部70を接続し、第2空間56Dに膨張操作部70とは別に構成された、膨張用流体Fを流出入可能な機構に接続することで、第1空間51Dに流入する膨張用流体Fと第2空間56Dに流入する膨張用流体Fをそれぞれ独立して操作することができる。例えば、図8における第2空間56Dに接続されたチューブ81に膨張操作部70とは別の操作部を接続してもよい。
以上説明した結紮装置1Dによっても第1実施形態の結紮装置1Aと同様の効果を発揮することができる。また、結紮装置1Dにおいては内側膨張部52Dと外側膨張部55Dを異なるタイミングで拡縮可能である。このため、例えば内視鏡100に結紮装置1Dを内側膨張部52Dの膨張により固定したときに、外側膨張部55Dを収縮した状態に維持することができる。これにより、内視鏡100の体内への挿入を外側膨張部55Dが阻害するおそれがない。また、外側に向かって膨張する外側膨張部55Dは、大腸や食道の内壁に当接することで、体内における結紮装置1Dの位置を固定することができる。医師等の結紮装置1Dの使用者は、治療部近傍で結紮装置1Dの位置を固定した状態で治療を進めることができるため、治療中に結紮装置1Dが治療部から外れてしまうことを抑制することができる。また、例えば大腸憩室が大腸のひだ状の内壁により覆われ、または内壁と内壁の間に埋もれている場合に、外側膨張部55Dを膨張させることで憩室の周囲にある内壁を引っ掛け、または押し広げることで内壁を治療域外に押し退けることができる。これによって治療部の特定が容易になり、また治療中に内壁が治療を阻害することを抑制することができる。
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
<変形例1>
内側膨張部(52A、52B、52C、52D)および外側膨張部(55C、55D)は、縦断面において半球状に膨張しているが、半球状に膨張しなくてもよい。例えば、縦断面において正方形、長方形、または台形などの形状に膨張してもよい。
<変形例2>
結紮装置(1A、1B、1C、1D)を構成する各種部材は実施態様に応じて変形が可能である。例えば、内筒10と外筒20は別々の部材ではなく、一体的に形成されてもよい。または、スライダ40により第1結紮リング30および第2結紮リング31を離脱させる構成ではなく、ハウジング2に流入される流体の圧力そのものにより第1結紮リング30および第2結紮リング31を直接押し出す構成でもよい。または、第2結紮リング31を設けなくてもよい。結紮装置(1A、1B、1C、1D)は、以上例示した各構成に限定されず種々の変形が可能である。
<変形例3>
離脱操作部60と膨張操作部70を一つの操作部として構成してもよい。この場合は、活栓などを用いることで、離脱用流体の流入と膨張用流体Fの流入を独立して行うことができる。また、チューブ61とチューブ71を別々の部材ではなく、複数のルーメンを有する一つのチューブとして構成してもよい。例えば、マルチルーメンチューブの一方のルーメンに離脱用流体を流入し、他方のルーメンに膨張用流体Fを流入させてもよい。この場合においても、活栓などを用いて離脱用流体の流入と膨張用流体Fの流入を独立して行うことができる。
<変形例4>
固定部材50Aは、固定部材50Aの外周部(53A、53B)と内筒10の内周面14が接合されている形態に限らず、例えば、固定部材(50A、50B)が外周部(53A、53B)を有さず、内側膨張部52Aの端部のみが内筒10の内周面14に接合されている形態でもよい。
<変形例5>
固定部材50Aの外周部53Aは、内筒10の内周面14に接合されているものとしたが、後端側開口部13に接合されていてもよい。また、内筒10の内周面14と後端側開口部13の両方に接合されていてもよい。また、固定部材50Aの外周部53Aは、その全体が内筒10の内周面14に接合されているものとしたが、外周部53Aの周方向全体が内筒10の内周面14に接合されていれば、外周部53Aの一部分だけが接合されていてもよい。
<変形例6>
固定部材50Bの先端部54Bは、後端側開口部13に沿って接合されているものとしたが、内筒10の内周面14に接合されてもよい。また、内筒10の内周面14と後端側開口部13に沿った端部の両方に接合されていてもよい。また、固定部材50Bの先端部54Bは、その全体が後端側開口部13に沿って接合されているものとしたが、先端部54Bの周方向全体が後端側開口部13に沿って接合されていれば、先端部54Bの一部分だけが接合されていてもよい。
1A、1B、1C、1D…結紮装置
2…ハウジング
10…内筒
11…貫通孔
12…先端側開口部
13…後端側開口部
14…内周面
20…外筒
30…第1結紮リング
31…第2結紮リング
40…スライダ
50A、50B、50C、50D…固定部材
51A、51B、51C、51D…第1空間
52A、52B、52C、52D…内側膨張部
53A、53B…外周部
54B、54C、54D…先端部
55C、55D…外側膨張部
56D…第2空間
57D…隔壁
60…離脱操作部
61…チューブ
70…膨張操作部
71…チューブ
81…チューブ

Claims (3)

  1. 結紮装置であって、
    筒形状のハウジングと、
    前記筒形状のハウジングの端部に配設されている、膨張収縮可能で且つ内視鏡の挿通が可能な環形状の固定部材であって、前記固定部材が膨張することによって前記内視鏡を保持する前記固定部材と、を備える、結紮装置。
  2. 請求項1に記載の結紮装置であって、
    前記ハウジングは、前記内視鏡が配置される貫通孔と、
    前記貫通孔の両端部にそれぞれ設けられた開口部と、を有し、
    前記固定部材は、先端側の端部が前記ハウジングの後端側の前記開口部の縁に沿って固定されており、膨張することによって、前記固定部材の外周部が膨出し、
    前記外周部が膨出した状態の前記固定部材の最大外径は、前記ハウジングの最大外径よりも大きい、結紮装置。
  3. 請求項2に記載の結紮装置であって、
    前記固定部材は、
    筒形状を有する筒状部材と、
    前記筒状部材の内周部に形成され、前記筒状部材の内周部との間に流体が流入することによって前記筒状部材の内側に膨張する内側膨張部と、
    前記筒状部材の外周部に形成され、前記筒状部材の外周部との間に流体が流入することによって前記筒状部材の外側に向かって膨張する外側膨張部と、を備える、結紮装置。
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