JP2024066114A - 無線センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電装置が寿命に達する前に部品交換の推奨をユーサに通知できるようにして、保守性を向上した無線センサ装置を提供する。【解決手段】複数種類の発電装置12を有する環境発電部10から供給される電力を蓄電する複数の蓄電装置20の蓄電量を監視する蓄電量監視部30と、蓄電装置20が設置された周辺状態情報を検出するセンサ50と、センサの検出出力を無線通信で送信する無線通信処理部80と、蓄電量監視部30による監視結果に基づき蓄電装置20の内の1つを選択してセンサ50、無線通信処理部80を含む各部に電力供給制御を行う電力供給制御部40とを備え、電力供給制御部40は、蓄電量監視部30から出力されるアラート信号および蓄電完了信号の各通知回数に基づいて蓄電装置20の充放電の使用回数を集計する使用回数集計部41と、その集計結果に基づいて蓄電装置20の寿命分析を行う寿命分析部48とを備える。【選択図】図1
Description
本願は、無線センサ装置に関するものである。
従来の無線センサ装置には、熱、太陽光等の発電用の環境エネルギが互いに異なる複数種類の発電装置を有する環境発電部を備えるとともに、個々の発電装置が発電した電力をそれぞれ蓄電する複数の蓄電装置と、これらの蓄電装置の蓄電量を監視し、その監視結果に基づいて複数の蓄電装置の内から1つの蓄電装置を選択し、選択した蓄電装置に対して、周辺状態情報を検出するセンサ、およびセンサで検出された周辺状態情報を無線通信により送信する無線通信処理部へ電力を供給する電力供給部を備えたものが提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
しかしながら、従来の無線センサ装置は、蓄電装置の使用回数を集計して寿命分析を行う手段が設けられていなかった。そのため、周囲環境の条件、あるいは経年変化により蓄電装置の部品が劣化し、これに伴い蓄電装置の性能劣化が促進されても、寿命に達した部品の交換時期を予測するのが難しいという課題がある。
本願は、前記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、蓄電装置の寿命が近いことを予測することができ、寿命に至る前に交換を推奨することができる無線センサ装置を提供することを目的とする。
本願に開示される無線センサ装置は、
発電用の環境エネルギが互いに異なる複数種類の発電装置を有する環境発電部と、
前記発電装置の種類別に個別に対応して前記発電装置が発電した電力をそれぞれ蓄電する複数の蓄電装置と、
複数の前記蓄電装置のそれぞれの蓄電量を監視する蓄電量監視部と、
前記蓄電装置が設置された環境の状態を示す周辺状態情報を検出する少なくとも1つのセンサと、
前記センサが検出した前記周辺状態情報を無線通信により上位システムに向けて送信する無線通信処理部と、
前記蓄電量監視部による前記蓄電量の監視結果に基づいて前記蓄電装置の内の1つの蓄電装置を選択し、その選択した前記蓄電装置から前記蓄電量監視部、前記センサ、および前記無線通信処理部を含む各部に対する電力供給制御を行う電力供給制御部と、
を備え、
前記電力供給制御部は、
前記蓄電量監視部から前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された閾値以下まで低下した際に出力されるアラート信号の通知回数、および前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された最大値に達した際に出力される蓄電完了信号の通知回数に基づいて前記蓄電装置の充放電の使用回数を集計する使用回数集計部と、
前記使用回数集計部の集計結果に基づいて前記蓄電装置の寿命分析を行う寿命分析部と、
を備えるものである。
発電用の環境エネルギが互いに異なる複数種類の発電装置を有する環境発電部と、
前記発電装置の種類別に個別に対応して前記発電装置が発電した電力をそれぞれ蓄電する複数の蓄電装置と、
複数の前記蓄電装置のそれぞれの蓄電量を監視する蓄電量監視部と、
前記蓄電装置が設置された環境の状態を示す周辺状態情報を検出する少なくとも1つのセンサと、
前記センサが検出した前記周辺状態情報を無線通信により上位システムに向けて送信する無線通信処理部と、
前記蓄電量監視部による前記蓄電量の監視結果に基づいて前記蓄電装置の内の1つの蓄電装置を選択し、その選択した前記蓄電装置から前記蓄電量監視部、前記センサ、および前記無線通信処理部を含む各部に対する電力供給制御を行う電力供給制御部と、
を備え、
前記電力供給制御部は、
前記蓄電量監視部から前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された閾値以下まで低下した際に出力されるアラート信号の通知回数、および前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された最大値に達した際に出力される蓄電完了信号の通知回数に基づいて前記蓄電装置の充放電の使用回数を集計する使用回数集計部と、
前記使用回数集計部の集計結果に基づいて前記蓄電装置の寿命分析を行う寿命分析部と、
を備えるものである。
本願に開示される無線センサ装置によれば、蓄電装置の寿命が近いことを予測することができ、寿命に至る前に交換を推奨することができる。
以下、本願の無線センサ装置の実施の形態について図を参照して説明する。なお、以下に示す変形例を含む実施の形態はあくまで一例であり、これらの実施の形態に本願は限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本願の実施の形態1に係る無線センサ装置の全体構成を示すブロック図である。
この実施の形態1に係る無線センサ装置1は、環境発電部10、複数の蓄電装置20A~20N、蓄電量監視部30、電力供給制御部40、センサ50、マイクロプロセッサ60、メモリ70、無線通信処理部80、無線通信・電波強度監視部90、アンテナ部100、およびDIP(Dual Inline Package)スイッチ110を備えている。
そして、後述するように、環境発電部10において設置環境で得られる複数種類の環境エネルギを用いて動作に必要な電力を自己発電し、また無線通信処理部80により設置環境の状態を示す周辺状態情報を無線通信によりユーザが利用する図外の上位システムに向けて自動送信する。
図1は、本願の実施の形態1に係る無線センサ装置の全体構成を示すブロック図である。
この実施の形態1に係る無線センサ装置1は、環境発電部10、複数の蓄電装置20A~20N、蓄電量監視部30、電力供給制御部40、センサ50、マイクロプロセッサ60、メモリ70、無線通信処理部80、無線通信・電波強度監視部90、アンテナ部100、およびDIP(Dual Inline Package)スイッチ110を備えている。
そして、後述するように、環境発電部10において設置環境で得られる複数種類の環境エネルギを用いて動作に必要な電力を自己発電し、また無線通信処理部80により設置環境の状態を示す周辺状態情報を無線通信によりユーザが利用する図外の上位システムに向けて自動送信する。
上記の環境発電部10は、発電に用いる環境エネルギの種類別に、複数の発電装置12A~12Nを備えている。例えば発電装置12Aは、熱を電力に変換する熱発電装置である。発電装置12Bは、振動を電力に変換する振動発電装置である。発電装置12Cは、太陽光を電力に変換する太陽光発電装置である。環境発電部10を構成する発電装置の種類、つまり発電に用いる環境エネルギの種類、およびその数は、特に限定されない。以降、特に限定する必要がない場合、環境発電部10を構成する発電装置は「発電装置12」と表記する。
複数の蓄電装置20A~20Nは、複数の発電装置12に対して個別に用意されている。これにより、蓄電装置20Aは、発電装置12Aが発電した電力の蓄電に用いられる。同様に、蓄電装置20Bは発電装置12Bが発電した電力の蓄電用、蓄電装置20Cは発電装置12Cが発電した電力の蓄電用、蓄電装置20Nは発電装置12Nが発電した電力の蓄電用である。以降、特に限定する必要がない場合、蓄電装置は「蓄電装置20」と表記する。
蓄電量監視部30は、各々の蓄電装置20の蓄電量を監視する。各々の蓄電装置20の蓄電量を個別に検出するために、蓄電装置20に対して個別に検出部32A~32Nが設けられている。ここでも特に限定する必要がない場合、検出部は「検出部32」と表記する。
電力供給制御部40は、蓄電量監視部30が備える検出部32の検出結果を参照し、各々の蓄電装置20の内でこの無線センサ装置1に対して電力を供給する蓄電装置20を選択し、選択した蓄電装置からの電力供給を可能にする蓄電装置制御信号を出力する。なお、蓄電装置20を選択する選択制御の内容は、DIPスイッチ110により変更可能である。
また、各検出部32A~32Nは、蓄電装置20の蓄電圧レベルによって、後述するアラート信号と蓄電完了信号を出力する。これら信号は、電力供給制御部40の内部の使用回数集計部41に取り込まれ、それらの信号の通知回数の集計結果に基づいて次段の寿命分析部48が蓄電装置20の劣化度合いを分析する。
また、各検出部32A~32Nは、蓄電装置20の蓄電圧レベルによって、後述するアラート信号と蓄電完了信号を出力する。これら信号は、電力供給制御部40の内部の使用回数集計部41に取り込まれ、それらの信号の通知回数の集計結果に基づいて次段の寿命分析部48が蓄電装置20の劣化度合いを分析する。
センサ50は、蓄電装置20が設置された環境の状態を示す周辺状態情報(例えば、温度、湿度、振動等)の検出を行うものである。検出する周辺状態情報の種類は、ここでは特に限定されない。また、センサ50は、複数個が同時に存在していてもよい。つまり、センサ50は、1つ以上であればよく、ここでは便宜的に、センサ50は1つのみと想定している。
マイクロプロセッサ60は、センサ50が検出した周辺状態情報を処理する。メモリ70は、周辺状態情報の保存等に用いられる。マイクロプロセッサ60は、センサ50から入力した周辺状態情報を無線通信処理部80に出力して送信を指示する。これにより、無線通信処理部80は、RF可変アンプ82により周辺状態情報を送信するための無線周波数の送信信号を生成し、アンテナ部100を介して、無線通信によりユーザが利用する図外の上位システムに向けて自動送信する。
無線通信・電波強度監視部90は、アンテナ部100により受信される電波の強度を監視する。すなわち、無線通信・電波強度監視部90は、アンテナ部100が上位システムに向けて送信する送信信号の電波強度を検出し、電波強度の検出結果を示すRFアラート信号を電力供給制御部40に出力する。
上述したように、電力供給制御部40により選択された蓄電装置20からは、蓄電量監視部30、電力供給制御部40、マイクロプロセッサ60、センサ50、無線通信処理部80、無線通信・電波強度監視部90、およびメモリ70に対してそれぞれ電力が供給される。その電力供給により、無線センサ装置1全体が動作する。
図2は、蓄電量監視部30の構成の一例を示すブロック図である。
蓄電量監視部30は、前述のように、蓄電装置20A~20Nに個別に対応して設けられた検出部32A~32Nを備える。
蓄電量監視部30は、前述のように、蓄電装置20A~20Nに個別に対応して設けられた検出部32A~32Nを備える。
各々の検出部32A~32Nにおける符合33A~33Nは、それぞれ蓄電装置20A~20Nの正極側を表している。
ここで、いま一つの検出部32Aに着目した場合、この検出部32Aは、2つの抵抗R1A、R2Aを直列に接続した分圧回路34Aと、2つの抵抗R3A、R4Aを直列に接続した分圧回路35A、および抵抗R1A、R2A間、抵抗R3A、R4A間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Aを備え、各々の分圧回路34A、35Aは、蓄電装置20Aの正極33Aとグラウンドとの間に接続される。
ここに、上記の電圧監視IC36Aは、抵抗R1A、R2Aの間のノードの電圧Vd1、および抵抗R3A、R4Aの間のノードの電圧Vd2をそれぞれサンプリングして電圧検出値として入力し、これらの入力した電圧検出値Vd1、Vd2を予め設定された閾値Vth、Vmax(Vth<Vmax)と比較する。その比較の結果、電圧検出値Vd1が閾値Vth以下となった場合(Vd1≦Vth)には、抵抗R1A、R2A間の比較結果をアラート信号として、また、電圧検出値Vd2が閾値Vmaxに到達した場合(Vd2=Vmax)には、抵抗R3A、R4A間の比較結果を蓄電完了信号として、それぞれ電力供給制御部40に出力する。その際に、アラート信号および蓄電完了信号は、いずれもインアクティブからアクティブにする。このように、アラート信号は、蓄電装置20の蓄電量が予め設定された閾値Vth以下まで低下した際に出力される。また、蓄電完了信号は、蓄電装置20の蓄電量が予め設定された最大値Vmaxに達した際に出力される。
なお、前記では、一つの検出部32Aに着目した場合の構成、および出力信号処理について説明したが、他の検出部32B~32Nについても同様であり、検出部32Aと同じ構成、同じ出力信号処理が行われる。
すなわち、検出部32Bは、2つの抵抗R1B、R2Bを直列に接続した分圧回路34Bと、2つの抵抗R3B、R4Bを直列に接続した分圧回路35B、および抵抗R1B、R2B間、抵抗R3B、R4B間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Bを備え、各々の分圧回路34B、35Bは、蓄電装置20Bの正極33Bとグラウンドとの間に接続される。そして、前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
さらに、検出部32Cは、2つの抵抗R1C、R2Cを直列に接続した分圧回路34Cと、2つの抵抗R3C、R4Cを直列に接続した分圧回路35C、および抵抗R1C、R2C間、抵抗R3C、R4C間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Cを備え、各々の分圧回路34C、35Cは、蓄電装置20Cの正極33Cとグラウンドとの間に接続される。そして、前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
また、さらに、検出部32Nは、2つの抵抗R1N、R2Nを直列に接続した分圧回路34Nと、2つの抵抗R3N、R4Nを直列に接続した分圧回路35N、および抵抗R1N、R2N間、抵抗R3N、R4N間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Nを備え、各々の分圧回路34N、35Nは、蓄電装置20Nの正極33Nとグラウンドとの間に接続される。そして前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
ここで、いま一つの検出部32Aに着目した場合、この検出部32Aは、2つの抵抗R1A、R2Aを直列に接続した分圧回路34Aと、2つの抵抗R3A、R4Aを直列に接続した分圧回路35A、および抵抗R1A、R2A間、抵抗R3A、R4A間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Aを備え、各々の分圧回路34A、35Aは、蓄電装置20Aの正極33Aとグラウンドとの間に接続される。
ここに、上記の電圧監視IC36Aは、抵抗R1A、R2Aの間のノードの電圧Vd1、および抵抗R3A、R4Aの間のノードの電圧Vd2をそれぞれサンプリングして電圧検出値として入力し、これらの入力した電圧検出値Vd1、Vd2を予め設定された閾値Vth、Vmax(Vth<Vmax)と比較する。その比較の結果、電圧検出値Vd1が閾値Vth以下となった場合(Vd1≦Vth)には、抵抗R1A、R2A間の比較結果をアラート信号として、また、電圧検出値Vd2が閾値Vmaxに到達した場合(Vd2=Vmax)には、抵抗R3A、R4A間の比較結果を蓄電完了信号として、それぞれ電力供給制御部40に出力する。その際に、アラート信号および蓄電完了信号は、いずれもインアクティブからアクティブにする。このように、アラート信号は、蓄電装置20の蓄電量が予め設定された閾値Vth以下まで低下した際に出力される。また、蓄電完了信号は、蓄電装置20の蓄電量が予め設定された最大値Vmaxに達した際に出力される。
なお、前記では、一つの検出部32Aに着目した場合の構成、および出力信号処理について説明したが、他の検出部32B~32Nについても同様であり、検出部32Aと同じ構成、同じ出力信号処理が行われる。
すなわち、検出部32Bは、2つの抵抗R1B、R2Bを直列に接続した分圧回路34Bと、2つの抵抗R3B、R4Bを直列に接続した分圧回路35B、および抵抗R1B、R2B間、抵抗R3B、R4B間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Bを備え、各々の分圧回路34B、35Bは、蓄電装置20Bの正極33Bとグラウンドとの間に接続される。そして、前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
さらに、検出部32Cは、2つの抵抗R1C、R2Cを直列に接続した分圧回路34Cと、2つの抵抗R3C、R4Cを直列に接続した分圧回路35C、および抵抗R1C、R2C間、抵抗R3C、R4C間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Cを備え、各々の分圧回路34C、35Cは、蓄電装置20Cの正極33Cとグラウンドとの間に接続される。そして、前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
また、さらに、検出部32Nは、2つの抵抗R1N、R2Nを直列に接続した分圧回路34Nと、2つの抵抗R3N、R4Nを直列に接続した分圧回路35N、および抵抗R1N、R2N間、抵抗R3N、R4N間のノードの電圧値を設定値と比較する電圧監視IC(Integrated Circuit)36Nを備え、各々の分圧回路34N、35Nは、蓄電装置20Nの正極33Nとグラウンドとの間に接続される。そして前記と同様に、アラート信号および蓄電完了信号を出力する。
図3は、蓄電量監視部30の電圧監視IC36Aにおける信号処理内容を示す説明図である。
図3において、Vmaxは蓄電装置20の最大電圧値を示しており、蓄電完了時に蓄電完了信号をインアクティブからアクティブに変化させる閾値である。また、Vthは、蓄電装置20の放電後の蓄電量の限界値を示しており、この値を下回った場合にはアラート信号をインアクティブからアクティブに変化させる閾値である。
図3において、Vmaxは蓄電装置20の最大電圧値を示しており、蓄電完了時に蓄電完了信号をインアクティブからアクティブに変化させる閾値である。また、Vthは、蓄電装置20の放電後の蓄電量の限界値を示しており、この値を下回った場合にはアラート信号をインアクティブからアクティブに変化させる閾値である。
この実施の形態1では、蓄電装置20の電圧検出値Vd1、Vd2がVth~Vmaxの間にある状況を正常時と、電圧検出値Vd1がVth以下となっている状況を異常時と、また電圧検出値Vd2がVmaxに到達した場合を蓄電完了時とする。その際、蓄電装置20の電圧値がVth以下となった状況では、電圧監視IC36(36A、36B、36C、36N)はアラート信号をインアクティブからアクティブに変化させ、Vmaxとなった状況では、蓄電完了信号をインアクティブからアクティブに変化させる。そして、蓄電量監視部30が備える各々の検出部32A~32Nが出力するアラート信号、あるいは蓄電完了信号は、電力供給制御部40に入力される。
図4は、電力供給制御部40に設けられた使用回数集計部41のレジスタ内容を示す説明図である。
蓄電量監視部30の各々の検出部32A~32Nから出力されるアラート信号の通知回数Ex、および蓄電完了信号の通知回数Eyは、電力供給制御部40の使用回数集計部41に設けられたレジスタ43,44それぞれ集計される。すなわち、アラート信号の通知回数Exはアラート信号・通知レジスタ43に、蓄電完了信号の通知回数Eyは蓄電完了信号・通知レジスタ44にそれぞれ集計される。
蓄電量監視部30の各々の検出部32A~32Nから出力されるアラート信号の通知回数Ex、および蓄電完了信号の通知回数Eyは、電力供給制御部40の使用回数集計部41に設けられたレジスタ43,44それぞれ集計される。すなわち、アラート信号の通知回数Exはアラート信号・通知レジスタ43に、蓄電完了信号の通知回数Eyは蓄電完了信号・通知レジスタ44にそれぞれ集計される。
次いで、使用回数集計部41は、各蓄電装置20A~20Nについて、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出する。すなわち、Ez=Ex-Eyを算出する。そして、この蓄放電サイクル回数Ezは、蓄放電・統計レジスタ45に登録される。また、蓄放電・統計レジスタ45には、蓄電装置20の蓄放電サイクルの推奨回数Ereが予め閾値として設定されている。この場合の推奨回数Ereは、蓄電装置20の交換タイミングを決める値である。
図5は、電力供給制御部40が備える使用回数集計部41、および寿命分析部48の処理内容を示すフローチャートである。なお、以下で符合Sは処理ステップを意味する。
使用回数集計部41は、蓄電量監視部30の検出部32からの蓄電完了信号の通知を待ち(ステップS11)、蓄電完了信号が通知されると、上述のように、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出する(ステップS12)。そして、寿命分析部48は、蓄放電サイクル回数Ezがカウントアップされた場合には(ステップS13)、寿命分析部48は、蓄放電・統計レジスタ45の蓄放電サイクル回数Ezの統計情報に基づいて、蓄放電サイクル回数Ezと推奨回数(閾値)Ereと比較し(ステップS14)、蓄放電サイクル回数Ezが推奨回数(閾値)Ereを超えた場合(Ez≧Ere)、電力供給制御部40は、アンテナ部100を経由して上位システムにその旨を通知し、蓄電装置20が交換タイミングに至ったことをユーサに知らせる(ステップS15)。
使用回数集計部41は、蓄電量監視部30の検出部32からの蓄電完了信号の通知を待ち(ステップS11)、蓄電完了信号が通知されると、上述のように、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出する(ステップS12)。そして、寿命分析部48は、蓄放電サイクル回数Ezがカウントアップされた場合には(ステップS13)、寿命分析部48は、蓄放電・統計レジスタ45の蓄放電サイクル回数Ezの統計情報に基づいて、蓄放電サイクル回数Ezと推奨回数(閾値)Ereと比較し(ステップS14)、蓄放電サイクル回数Ezが推奨回数(閾値)Ereを超えた場合(Ez≧Ere)、電力供給制御部40は、アンテナ部100を経由して上位システムにその旨を通知し、蓄電装置20が交換タイミングに至ったことをユーサに知らせる(ステップS15)。
さらに、電力供給制御部40は、各検出部32から入力したアラート信号と蓄電完了信号を参照し、複数の蓄電装置20の内で電力を供給させる蓄電装置20を選択する。複数の蓄電装置20の内の1つから電力を供給するために、各々の蓄電装置20には、例えば電力供給を制御するための図示しないスイッチング素子が搭載されている。それにより、電力供給制御部40は、各蓄電装置20の内の1つに搭載されたスイッチング素子に蓄電装置制御信号を出力してオンする。これにより、スイッチング素子がオンされた蓄電装置20から、無線センサ装置1の蓄電量監視部30、電力供給制御部40、センサ50、および無線通信処理部80を含む各部に電力が供給される。
この実施の形態1では、蓄電装置20の内で蓄電量が正常なものと異常なものとが混在する場合、正常な蓄電装置20を優先して電力を供給する。しかし、蓄電量が正常な蓄電装置20は、複数個が同時に存在する場合がある。このことから、この実施の形態1では、蓄電装置20の間に優先度を予め設定し、設定された優先度に従って蓄電量が正常な蓄電装置20の内で選択すべき蓄電装置20を選択するようにしている。また、蓄電量が正常な蓄電装置20が一つも存在しない場合には、蓄電量が異常な蓄電装置20の内から選択すべき蓄電装置20を優先度に従って選択するようにしている。
そのため、ここでは、DIPスイッチ110を用いて蓄電装置20の優先度の設定を行えるようにしており、例えば、蓄電装置20A→蓄電装置20B→蓄電装置20C→・・・→蓄電装置20Nの順に優先度が設定されている。
このような優先度の設定により、全ての蓄電装置20が正常の場合、つまり全てのアラート信号がインアクティブであった場合、電力供給制御部40は、蓄電装置20Aを選択し、蓄電装置20Aから電力を供給させる。蓄電装置20Bのみが異常であった場合、つまり検出部32Bから出力されるアラート信号のみがアクティブであった場合も、電力供給制御部40は蓄電装置20Aを選択する。
蓄電装置20Aのみが異常であった場合、つまり検出部32Aから出力されるアラート信号のみがアクティブであった場合、電力供給制御部40は蓄電装置20Bを選択する。また、蓄電装置20A、および20Cが異常であった場合、つまり検出部32A、および32Cから出力されるアラート信号がアクティブであった場合も、電力供給制御部40は蓄電装置20Bを選択する。蓄電装置20Cのみが正常であった場合、つまり検出部32Cから出力されるアラート信号のみがインアクティブであった場合、電力供給制御部40は蓄電装置20Cを選択する。
以上のように、この実施の形態1において、電力供給制御部40は、蓄電装置20の状態が正常か否かを選別し、正常な蓄電装置20を優先し、同じ正常な状態の蓄電装置20の間では設定された優先度に従って蓄電装置20を選択して電力を供給させる。そのため、無線センサ装置1を構成する各部には、より高い電圧の電力を供給することができる。より高い電圧の電力の供給により、総発電量が無線センサ装置1の動作に必要な電力量より小さい状況下でも、無線センサ装置1の誤動作を抑制することができる。これにより、無線センサ装置1をより安定的に動作させることができる。また、上位システム(ユーサ)に対して蓄電装置20の寿命が近いことを事前に報知することができるので、寿命に至る前に交換を推奨することができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、蓄電量監視部30を構成する各検出部32A~32Nは、蓄電量が正常か否かの検出結果をアラート信号と蓄電完了信号により電力供給制御部40に通知するようにしている。
これに対し、この実施の形態2では、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120を新たに設けるとともに、使用回数集計部41に蓄電時間・統計レジスタ46を追加し、これによって、寿命分析部48で蓄電装置20の経時変化による劣化度合いを分析できるようにしている。
以下、ここでは、上記実施の形態1とは異なる構成部分に着目して説明を行う。なお、その他、実施の形態1と対応する構成部分については、実施の形態1と同じ参照符合を付して詳しい説明は省略する。
上記の実施の形態1では、蓄電量監視部30を構成する各検出部32A~32Nは、蓄電量が正常か否かの検出結果をアラート信号と蓄電完了信号により電力供給制御部40に通知するようにしている。
これに対し、この実施の形態2では、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120を新たに設けるとともに、使用回数集計部41に蓄電時間・統計レジスタ46を追加し、これによって、寿命分析部48で蓄電装置20の経時変化による劣化度合いを分析できるようにしている。
以下、ここでは、上記実施の形態1とは異なる構成部分に着目して説明を行う。なお、その他、実施の形態1と対応する構成部分については、実施の形態1と同じ参照符合を付して詳しい説明は省略する。
図6は、本願の実施の形態2に係る無線センサ装置の全体構成を示すブロック図である。
この実施の形態2では、実施の形態1の構成に加えて、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120が追加されており、このリアルタイムクロック120からの時間情報を電力供給制御部40に通知する構成となっている。この場合、電力供給制御部40の使用回数集計部41において、蓄電量監視部30から与えられるアラート信号および蓄電完了信号について、その各通知回数Ex、Eyを集計するととともに、それらのアラート信号および蓄電完了信号が通知された際に、それらの各信号に対応付けてリアルタイムクロック120から与えられる時間情報(通知時刻)Tx、Tyを、アラート信号・通知レジスタ43と蓄電完了信号・通知レジスタ44にそれぞれ記録する。
この実施の形態2では、実施の形態1の構成に加えて、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120が追加されており、このリアルタイムクロック120からの時間情報を電力供給制御部40に通知する構成となっている。この場合、電力供給制御部40の使用回数集計部41において、蓄電量監視部30から与えられるアラート信号および蓄電完了信号について、その各通知回数Ex、Eyを集計するととともに、それらのアラート信号および蓄電完了信号が通知された際に、それらの各信号に対応付けてリアルタイムクロック120から与えられる時間情報(通知時刻)Tx、Tyを、アラート信号・通知レジスタ43と蓄電完了信号・通知レジスタ44にそれぞれ記録する。
この実施の形態2の使用回数集計部41における詳細を、図7に基づいて説明する。
電力供給制御部40の使用回数集計部41のアラート信号・通知レジスタ43には、アラート信号が入力されるたびに、その通知回数Exが集計されるとともに、アラート信号が入力された際の通知時刻Txが対応付けて記憶される。また、蓄電完了信号・通知レジスタ44には、蓄電完了信号が入力されるたびに、その通知回数Eyが集計されるとともに、蓄電完了信号が入力された際の通知時刻Tyが対応付けて記憶される。
次いで、使用回数集計部41は、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出して蓄電完了信号・通知レジスタ44に登録する。そして、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出し、この蓄放電サイクル回数Ezを蓄放電・統計レジスタ45に登録する。この点は、実施の形態1と同じである。
さらに、この実施の形態2では、蓄電完了信号・通知レジスタ44に記録された蓄電完了信号の最新の通知時刻Tyと、アラート信号・通知レジスタ43に記録されたアラート信号・通知時刻の最新の通知時刻Txとの差分Tz(=Ty-Tx)を求め、この値Tzを蓄電装置20の放電状態から蓄電完了までに要した時間(すなわち、蓄電時間)として算出する。
次に、この算出した蓄電時間Tzが、予め設定した基準時間(例えば3時間以内、12時間以内、3日以上など)に達するまでの発生回数G1、G2、G3をカウントする。そして、そのカウント値G1、G2、G3を各々の蓄電装置20に対応付け、かつ、基準時間ごとに分類して、蓄電時間・統計レジスタ46に登録する。ここに、基準時間は、蓄電装置20が放電状態から充電完了までに要する蓄電時間が正常か否かの判断基準となる時間である。
電力供給制御部40の使用回数集計部41のアラート信号・通知レジスタ43には、アラート信号が入力されるたびに、その通知回数Exが集計されるとともに、アラート信号が入力された際の通知時刻Txが対応付けて記憶される。また、蓄電完了信号・通知レジスタ44には、蓄電完了信号が入力されるたびに、その通知回数Eyが集計されるとともに、蓄電完了信号が入力された際の通知時刻Tyが対応付けて記憶される。
次いで、使用回数集計部41は、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出して蓄電完了信号・通知レジスタ44に登録する。そして、アラート信号・通知レジスタ43のアラート信号の通知回数Exと、蓄電完了信号・通知レジスタ44の蓄電完了信号の通知回数Eyとの差分から、蓄放電サイクル回数Ezを算出し、この蓄放電サイクル回数Ezを蓄放電・統計レジスタ45に登録する。この点は、実施の形態1と同じである。
さらに、この実施の形態2では、蓄電完了信号・通知レジスタ44に記録された蓄電完了信号の最新の通知時刻Tyと、アラート信号・通知レジスタ43に記録されたアラート信号・通知時刻の最新の通知時刻Txとの差分Tz(=Ty-Tx)を求め、この値Tzを蓄電装置20の放電状態から蓄電完了までに要した時間(すなわち、蓄電時間)として算出する。
次に、この算出した蓄電時間Tzが、予め設定した基準時間(例えば3時間以内、12時間以内、3日以上など)に達するまでの発生回数G1、G2、G3をカウントする。そして、そのカウント値G1、G2、G3を各々の蓄電装置20に対応付け、かつ、基準時間ごとに分類して、蓄電時間・統計レジスタ46に登録する。ここに、基準時間は、蓄電装置20が放電状態から充電完了までに要する蓄電時間が正常か否かの判断基準となる時間である。
次に、この実施の形態2の寿命分析部48の処置内容を、図9のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。
寿命分析部48は、実施の形態1と同様、蓄放電・統計レジスタ45に登録された蓄放電サイクル回数Ezの統計情報に基づく分析処理を行うが(ステップS11~S14)、さらに、これに加えて、蓄放電サイクル回数が閾値(推奨回数)Ereを超えていない場合には(ステップS13でNOの場合)、引き続いて、寿命分析部48は、同図の破線で囲んだ処理、すなわち蓄電時間・統計レジスタ46に登録されたカウント値G1、G2、G3の分析を行う。
すなわち、寿命分析部48には、図8に示すように、蓄電装置20の蓄電時間が予め設定した基準時間(例えば3時間以内、12時間以内、3日以上など)に達するまでの発生回数の判断の目安となる閾値(例えば、3日以上の場合はGa、3時間以内の場合はGb)が予め設定されている。
そこで、寿命分析部48は、蓄電時間・統計レジスタ46に登録されたカウント値G1、G2、G3について、蓄電装置20の蓄電時間が3日以上要するカウント値G3が閾値Ga以上の場合(ステップS22)には、蓄電装置20が異常であると判断して上位システムに通知する(ステップS23)。また、蓄電装置20の蓄電時間が3時間以内として発生するカウント値G1が閾値Gb以上の場合(ステップS24)も蓄電装置20が異常であると判断して上位システムに通知する(ステップS23)。
蓄電装置20の蓄電時間が3日以上要するカウント値G3が閾値Ga未満、かつ蓄電時間が3時間以内として発生するカウント値G1が閾値Gb未満の場合は、蓄電装置20は正常なものと判定し、初期ステート(蓄電完了信号通知待ち)状態に戻る処置となる(ステップS25)。
なお、上位システムに通知するための閾値Ga、Gbは、電力供給制御部40のプログラムを変更することで変更可能である。
寿命分析部48は、実施の形態1と同様、蓄放電・統計レジスタ45に登録された蓄放電サイクル回数Ezの統計情報に基づく分析処理を行うが(ステップS11~S14)、さらに、これに加えて、蓄放電サイクル回数が閾値(推奨回数)Ereを超えていない場合には(ステップS13でNOの場合)、引き続いて、寿命分析部48は、同図の破線で囲んだ処理、すなわち蓄電時間・統計レジスタ46に登録されたカウント値G1、G2、G3の分析を行う。
すなわち、寿命分析部48には、図8に示すように、蓄電装置20の蓄電時間が予め設定した基準時間(例えば3時間以内、12時間以内、3日以上など)に達するまでの発生回数の判断の目安となる閾値(例えば、3日以上の場合はGa、3時間以内の場合はGb)が予め設定されている。
そこで、寿命分析部48は、蓄電時間・統計レジスタ46に登録されたカウント値G1、G2、G3について、蓄電装置20の蓄電時間が3日以上要するカウント値G3が閾値Ga以上の場合(ステップS22)には、蓄電装置20が異常であると判断して上位システムに通知する(ステップS23)。また、蓄電装置20の蓄電時間が3時間以内として発生するカウント値G1が閾値Gb以上の場合(ステップS24)も蓄電装置20が異常であると判断して上位システムに通知する(ステップS23)。
蓄電装置20の蓄電時間が3日以上要するカウント値G3が閾値Ga未満、かつ蓄電時間が3時間以内として発生するカウント値G1が閾値Gb未満の場合は、蓄電装置20は正常なものと判定し、初期ステート(蓄電完了信号通知待ち)状態に戻る処置となる(ステップS25)。
なお、上位システムに通知するための閾値Ga、Gbは、電力供給制御部40のプログラムを変更することで変更可能である。
以上のように、この実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、蓄電回数が多くなるほど蓄電装置20は劣化してくることを考慮し、寿命分析部48において、蓄電時間・統計レジスタ46に登録されたカウント値の分析を行うことで、蓄電装置20の経時変化による劣化度合いを把握することができる。また、異常が起こる前に蓄電装置20の交換が可能となり、安定して無線センサ装置の動作が可能となる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1、2では、蓄電装置20の寿命について分析する機能を説明した。これに対して、この実施の形態3では、実施の形態2の構成に加えて、センサ50の寿命について分析する機能を新たに追加したものである。以下、ここでは、上記実施の形態2とは異なる構成部分に着目して説明を行う。
上記の実施の形態1、2では、蓄電装置20の寿命について分析する機能を説明した。これに対して、この実施の形態3では、実施の形態2の構成に加えて、センサ50の寿命について分析する機能を新たに追加したものである。以下、ここでは、上記実施の形態2とは異なる構成部分に着目して説明を行う。
各種のセンサ50には、その使用可能な時間(寿命)が存在する。例えば、温度センサは、設置される温度、雰囲気の状態で寿命は大きく変わるが、熱電対が寿命に近づくと正常な温度を示さなくなり、最終的には断線する。したがって、正確な周辺環境の温度情報を検出するためには、定期的な交換などのメンテナンスが必要である。なお、ここでは温度センサ(例えば熱電対)50を例にとって説明するが、それ以外のセンサであっても適用可能である。
図10は、本願の実施の形態3に係る無線センサ装置の全体構成を示すブロック図である。
この実施の形態3では、実施の形態2と同様に、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120を設けるとともに、温度センサ50の異常または故障を監視するために、電力供給制御部40にセンサ監視部49を新たに追加している。その他、実施の形態2と対応する構成部分については、実施の形態2と同じ参照符合を付して詳しい説明は省略する。
この実施の形態3では、実施の形態2と同様に、現在時刻を計時するリアルタイムクロック120を設けるとともに、温度センサ50の異常または故障を監視するために、電力供給制御部40にセンサ監視部49を新たに追加している。その他、実施の形態2と対応する構成部分については、実施の形態2と同じ参照符合を付して詳しい説明は省略する。
図11は、センサ監視部49の処理内容の詳細を示すフローチャートである。
センサ監視部49には、温度センサ50から入力される検出データに関して、正常状態と判断するデータ範囲と、正常状態のデータ範囲外(異常)であると判断するデータ範囲とが予め設定される(ステップS31)。
センサ監視部49には、温度センサ50から入力される検出データに関して、正常状態と判断するデータ範囲と、正常状態のデータ範囲外(異常)であると判断するデータ範囲とが予め設定される(ステップS31)。
さらに、センサ監視部49には、温度センサ50の使用可能時間に関して、「アラート時間」、および「推奨交換時間」の2段階の閾値が予め設定されている(ステップS32)。この「アラート時間」と「推奨交換時間」の2段階の閾値については、温度センサ50の最初の検出データの入力(使用開始)の時間から推奨交換時間を加算した時間を「推奨交換時間」の閾値とし、推奨交換時間の90%の時間を「アラート時間」の閾値として設定される(ステップS32)。なお、温度センサ50が熱電対の場合、温度検出範囲に対応しては様々なものがあるため、正常状態と判断するデータ範囲は、DIPスイッチ110などにより設定値は変更可能とする。
センサ監視部49は、温度センサ50の検出信号(熱電対の場合は電圧信号)を入力し、アナログデータからデジタルデータに変換して取り込む(ステップS33)。このデジタル化された検出データについて、正常状態のデータ範囲から外れている場合は、温度センサ50の異常状態(熱電対の場合は断線が発生した)と判断し(ステップS34)、温度センサ50の交換を行うようにアンテナ部100を経由して上位システムに通知する(ステップS35)。
センサ監視部49は、検出データが正常状態と判断するデータ範囲内であれば、引き続いて、リアルタイムクロック120からの時間情報を入力する。そして、温度センサ50から検出データが入力された際のリアルタイムクロック120からの時間情報から現在に至るまでの経過時間から、前述の「アラート時間」、および「推奨交換時間」のそれぞれの閾値を超えていないかどうかを判断する(ステップS36、ステップS37)。その際、上記閾値のいずれかを越えている場合には、温度センサ50の交換を行うように上位システムに通知する(ステップS35)。なお、いずれの閾値も越えていなければ、ステップS33に戻り、再度、温度センサ50からの検出データを取り込む。
以上のように、この実施の形態3では、実施の形態1および2の効果に加えて、センサ監視部49を設けてセンサ50の故障の有無、および寿命について監視するようにしているので、センサ50が故障したとき、および故障する前に定期的な交換などのメンテナンスを行うことができ、常に正確な温度などの周辺環境情報を検出することが可能となる。
なお、本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、一つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるものではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも一つの構成要素を変形する場合、追加する場合、または省略する場合、さらには、少なくとも一つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれものとする。
1 無線センサ装置、10 環境発電部、12(12A~12N) 発電装置、
20(20A~20N) 蓄電装置、30 蓄電量監視部、
32(32A~32N) 検出部、40 電力供給制御部、41 使用回数集計部、
43 アラート信号・通知レジスタ、44 蓄電完了信号・通知レジスタ、
45 蓄放電・統計レジスタ、46 蓄電時間・統計レジスタ、48 寿命分析部、
49 センサ監視部、50 センサ(温度センサ)、80 無線通信処理部、
100 アンテナ部、110 DIPスイッチ、120 リアルタイムクロック。
20(20A~20N) 蓄電装置、30 蓄電量監視部、
32(32A~32N) 検出部、40 電力供給制御部、41 使用回数集計部、
43 アラート信号・通知レジスタ、44 蓄電完了信号・通知レジスタ、
45 蓄放電・統計レジスタ、46 蓄電時間・統計レジスタ、48 寿命分析部、
49 センサ監視部、50 センサ(温度センサ)、80 無線通信処理部、
100 アンテナ部、110 DIPスイッチ、120 リアルタイムクロック。
Claims (3)
- 発電用の環境エネルギが互いに異なる複数種類の発電装置を有する環境発電部と、
前記発電装置の種類別に個別に対応して前記発電装置が発電した電力をそれぞれ蓄電する複数の蓄電装置と、
複数の前記蓄電装置のそれぞれの蓄電量を監視する蓄電量監視部と、
前記蓄電装置が設置された環境の状態を示す周辺状態情報を検出する少なくとも1つのセンサと、
前記センサが検出した前記周辺状態情報を無線通信により上位システムに向けて送信する無線通信処理部と、
前記蓄電量監視部による前記蓄電量の監視結果に基づいて前記蓄電装置の内の1つの蓄電装置を選択し、その選択した前記蓄電装置から前記蓄電量監視部、前記センサ、および前記無線通信処理部を含む各部に対する電力供給制御を行う電力供給制御部と、
を備え、
前記電力供給制御部は、
前記蓄電量監視部から前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された閾値以下まで低下した際に出力されるアラート信号の通知回数、および前記蓄電装置の蓄電量が予め設定された最大値に達した際に出力される蓄電完了信号の通知回数に基づいて前記蓄電装置の充放電の使用回数を集計する使用回数集計部と、
前記使用回数集計部の集計結果に基づいて前記蓄電装置の寿命分析を行う寿命分析部と、
を備える無線センサ装置。 - 現在時刻を計時するリアルタイムクロックが設けられるとともに、
前記寿命分析部は、前記リアルタイムクロックによる時刻情報、および前記蓄電量監視部による前記アラート信号と前記蓄電完了信号に基づいて、前記蓄電完了信号の通知時刻と前記アラート信号の通知時刻との差分から前記蓄電装置の蓄電に要する蓄電時間を算出し、前記蓄電時間の統計情報から各蓄電時間に対して予め設定された閾値に到達した場合には、前記無線通信処理部により前記上位システムに通知する、請求項1に記載の無線センサ装置。 - 現在時刻を計時するリアルタイムクロックが設けられるとともに、
前記センサの検出出力および前記リアルタイムクロックによる計時により、前記センサの使用時間を測定し、その使用時間の統計情報に基づいて前記センサの使用時間が予め設定された閾値に到達したか否かを判断するセンサ監視部を備え、
前記センサ監視部が前記センサの使用時間が予め設定された閾値に達したと判断した場合には、この判断に応じて前記無線通信処理部により前記上位システムに通知する、請求項1または請求項2に記載の無線センサ装置。
Priority Applications (1)
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