JP2024065949A - 遊技機 - Google Patents

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JP2024065949A JP2022175081A JP2022175081A JP2024065949A JP 2024065949 A JP2024065949 A JP 2024065949A JP 2022175081 A JP2022175081 A JP 2022175081A JP 2022175081 A JP2022175081 A JP 2022175081A JP 2024065949 A JP2024065949 A JP 2024065949A
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雅也 田中
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株式会社ソフイア
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させる。【解決手段】ゲームに関連する演出を制御可能な演出制御手段を備える遊技機において、演出を実行可能な第1演出手段と第2演出手段を備え、前記第1演出手段は、動作可能な可動手段に設けられ、 前記第2演出手段は、音を出力可能な音出力手段であり、前記演出制御手段は、前記第1演出手段を所定態様にするタイミングで、前記第2演出手段の態様を切り替え可能である。【選択図】図70

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、音や光を発生する演出手段によって演出を実行する遊技機が存在している(例えば、特許文献1)。
特開2014-230866公報
しかしながら、従来の遊技機において、遊技の興趣を向上させる余地があった。
そこで、本発明は、遊技の興趣を向上させることを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、ゲームに関連する演出を制御可能な演出制御手段を備える遊技機において、演出を実行可能な第1演出手段と第2演出手段を備え、前記第1演出手段は、動作可能な可動手段に設けられ、前記第2演出手段は、音を出力可能な音出力手段であり、前記演出制御手段は、前記第1演出手段を所定態様にするタイミングで、前記第2演出手段の態様を切り替え可能である。
本発明の一形態によれば、遊技の興趣を向上できる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その1)である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その2)である。 メイン処理の手順を示すフローチャート(その3)である。 遊技用マイコンのRAMの構成を示す図である。 安全装置情報初期化処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示編集処理の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特定領域スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 時短終了判定処理の手順を示すフローチャートである。 時短終了設定処理の手順を示すフローチャートである。 演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 サポ作動設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理の手順を示すフローチャートである。 小当り開放中処理の手順を示すフローチャートである。 小当り動作移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り残存球処理の手順を示すフローチャートである。 小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理の手順を示すフローチャートである。 小当り(+V入賞大当り)の場合に時短の有無(即ち普電サポートの有無)の変化の様子を示すタイムチャートである。 直撃大当り(小当りを経由しない大当り)の場合に時短の有無(即ち普電サポートの有無)の変化の様子を示すタイムチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 安全装置関連処理の手順を示すフローチャートである。 領域外統合処理の手順を示すフローチャートである。 試験信号出力処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示装置制御処理の手順を示すフローチャートである。 差玉確認処理の手順を示すフローチャートである。 安全装置作動監視処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 安全装置の状態に応じた演出系の装置の態様などを示すテーブルである。 第2実施形態において演出部の状態遷移を示す状態遷移図である(その1)。 第2実施形態において演出部の状態遷移を示す状態遷移図である(その2)。 第2実施形態において演出部の状態遷移を示す状態遷移図である(その3)。 第2実施形態において演出部の状態遷移を示す状態遷移図である(その4)。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が同期する例(同期の例1-1、1-2)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が同期する例(同期の例2)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が同期する例(同期の例3)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が同期する例(同期の例4)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が非同期である例(非同期の例1-1、1-2)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が非同期である例(非同期の例2)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が非同期である例(非同期の例3)を示すタイムチャートである。 第2実施形態おいて複数の演出部の態様変化が非同期である例(非同期の例4)を示すタイムチャートである。 第2実施形態において個々の演出部(発光役物、発光体)の色変化を例示する図である。 第2実施形態において複数の演出部(発光役物、発光体)の全体に亘る色変化を例示する図である。 第2実施形態において可動体の態様変化や画像表示の態様変化を例示する図である。 第2実施形態において表示装置の前方に設けられる導光板の態様変化を例示する図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明にお
ける前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジ16を介して開閉回動自在に取り付
けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15(前枠ユニ
ット)によって構成されている。また、開閉枠は、その左端側がヒンジに取り付けられる
軸着端側になっており、その右端側が回動によって開放される開放端側になっている。な
お、枠11と前面枠12は、外枠ユニット17を構成する。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を
覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊
技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機
能する。なお、カバーガラス14は、透明部材の一例として示すものであり、カバーガラ
ス14の代わりにプラスチック製のカバーを使用してよい。ガラス枠15は、透明部材を
保持する透明部材保持枠として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例
えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスするこ
とができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで
、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアク
セスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されてい
る。
ガラス枠15の上部中央及び右側部と左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装
飾装置18a,18b,18cが配設されている。装飾装置18a,18b,18cは、
内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う演出装置で
ある。これら装飾装置18a,18b,18cの内部に配設される照明部材は、枠装飾装
置18(図4参照)の一部を構成している。
装飾装置18aは、ガラス枠15(或いは開閉枠)の上部で、遊技機10の左右方向に
延設されるとともに、斜め上の前方に向かって突出するトップユニットである。装飾装置
18aは、機種名などの種々の表示を有する略平坦な前面部456を有する。装飾装置1
8aは、本実施形態では固定され動作しないが、遊技者への圧迫感を低減するように、引
っ込んだ初期位置(通常位置)から必要な場合のみ前方や上方や斜めの動作位置へ突出動
作したり、前後方向や上下方向に移動動作してもよい。なお、装飾装置18a(ここでは
トップユニット)が動作(移動)する場合に、初期位置から動作位置へ動作可能な枠演出
装置(可動役物)となる。
装飾装置18bは、ガラス枠15の右側で上下方向に延設されるとともに、前方に向か
って突出する突出演出ユニット(前枠発光ユニット)である。装飾装置18cは、ガラス
枠15の左側で、上下方向に延設されるとともに、前方に向かって突出する突出演出ユニ
ット(前枠発光ユニット)である。装飾装置18b,18cは、遊技機10の中央側(内
側)へ遊技者に向けて光を照射するとともに、複数の開口から遊技機10の外側に光が漏
れる。
ガラス枠15の右上角部分及び左上角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設され
る。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが
設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の左下角部分及び前面枠12の右下
角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警
報音、報知音等を発するものである。なお、左右の上スピーカ19aは、各々、右側と左
側のスピーカ飾り部材470で覆われている。
ガラス枠15の下部には、遊技球(遊技媒体)を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニ
ット20が取り付けられている。上皿21は、上部で開口した箱状に形成されている。上
皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置に供給される。
上皿ユニット20は、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者から
の入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置2
2と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25、十字キースイッチ450、及び、音量調整用ボタン
スイッチ451a,451bを含む操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユ
ニット20の上部中央とその左側に設けられている。演出ボタン25は、操作パネル49
0に包囲されるように、操作パネル490の開口内に配置される。操作パネル490は、
表面への金属メッキや全体を金属製にすることなどによって光を反射可能であり、例えば
シルバー(銀色)の金属光沢を有する。演出ボタン25が発光すると、周囲の操作パネル
490で演出ボタン25からの光が反射され、演出ボタン25の発光演出が効果的になる
演出ボタン25は、内蔵されている演出ボタンスイッチ25aと、表面に設けられてい
るタッチパネル25bを含んでよい。
音量調整用ボタンスイッチ451a,451bは、上皿ユニット20の操作パネル49
0の上部左側に設けられ、スピーカ19(上スピーカ19aや下スピーカ19b)の音量
を増減(+-)して調整する。十字キースイッチ450(十字キーSW)は、上皿ユニッ
ト20の操作パネル490の上部左側で音量調整用ボタンスイッチ451a,451bに
隣接して設けられ、例えば、演出用LEDの輝度を調整する。十字キースイッチ450は
、方向キースイッチとも呼ばれてよく、前後左右などに配置された複数(例えば4つ)の
スイッチからなる一般的なものでよい。例えば、客待ち中及び/又は遊技中(ゲーム中)
などの所定の状態で、音量調整用ボタンスイッチ451a,451bが押下げ操作されて
スピーカ19の音量が調整可能であってよく、十字キースイッチ450の前又は後のスイ
ッチが押下げ操作されて演出用LED等の光量(明るさ、輝度)が調整可能であってよい
。なお、音量調整用ボタンスイッチ451a,451bを設けずに、十字キースイッチ4
50の左又は右のスイッチが押下げ操作されてスピーカ19の音量が調整可能であってよ
い。
遊技者が演出操作装置(特に演出ボタン25)を操作することによって、表示装置41
(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出
を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応
する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。な
お、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合に
は、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作す
ることによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊
技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別
な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別
結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(
特別遊技状態)、小当り遊技状態(小当り状態)である。このように遊技機10は、特別
結果の発生確率が異なる遊技状態を複数備え、遊技制御装置100(遊技状態選択手段、
設定手段)は、当該複数の遊技状態の中から一の遊技状態を選択(設定)して現在の遊技
状態とすることができる。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ルー
プタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ
、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等が
ある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが
発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニ
ット20の操作パネル490の上部右側に設けられている。球貸操作装置は、残高表示部
490aと、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、を備えている。残高表示部490a
は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。球貸ボタン27は遊技球を
借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するよ
うに配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に
遊技者が操作するボタンである。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演
出等を行う装置であって、上皿ユニット20に設けられている。装飾装置22の内部に配
設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット20等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部
には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯
留可能な下皿23等を備える下皿ユニット29とが設けられている。下皿ユニット29と
上皿ユニット20は、形状的に適合しており上下方向に重ねて並べて配置される。上皿ユ
ニット20の上皿操作部435を操作することによって、上皿21の遊技球は下皿23へ
と流下させることができる。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に
配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は
上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から
発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くな
るように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域32に遊技球を発射する勢(速
度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢
の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側にお
いて遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流
下させる右打ちが含まれる。
下皿ユニット29の下皿23は、上皿ユニット20に対して所定の間隔をあけて、上皿
ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通す
る球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有してい
る。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿2
3に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
また、前面枠12の裏側には、各種装置に電力を供給する電源装置400、島設備に設
置された補給装置(図示省略)から補給される遊技球を貯留する上部タンク448、上部
タンク448から流下してきた遊技球を上皿21に払い出す払出装置(払出ユニット)な
どが配置される。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機
10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体3
0aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30a
の前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、
ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行
うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車
や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えなが
ら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンター
ケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部
の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)
としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを
備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能と
なるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず
、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変
動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される
。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エ
ンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40
の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した
遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステー
ジ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、
ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞
しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部
演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40d
は、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲー
ト)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を
通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられ
ている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図
変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35(一般入賞領域)が配
置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置さ
れている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞
口スイッチ(SW)35a~35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与
する始動入賞口(始動口1、第1始動入賞領域)36が設けられる。センターケース40
の右側の遊技領域32において、普図始動ゲート34の下方には第2始動入賞口(始動口
2、第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37(普通電動役物、普電)が設けら
れる。普通変動入賞装置37は、前方へ回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換
する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球
が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は
普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行さ
れる。なお、始動入賞口36には、左打ち時に遊技球が入賞し易くなり、普通変動入賞装
置37には、右打ち時に遊技球が入賞し易くなる。
可動部材37bは、いわゆるベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果
が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して動作
して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利
な入賞容易状態)に変化する。可動部材37bは、開状態(入賞容易状態)でなければ、
遊技球が普通変動入賞装置37に流入し難い閉状態(入賞非容易状態、入賞困難状態)と
なる。なお、本実施形態において、始動入賞口36は、普通変動入賞装置37と異なり、
可動部材(開閉部材)を有さず、常時、開放状態(開状態)であるが、可動部材(開閉部
材)を有する構成も可能である。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御
装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確
率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、特別な遊
技を行わない通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長く
したりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させ
る。なお、確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポー
ト状態)が発生する。
始動入賞口36の右方の遊技領域32には、下大入賞口ソレノイド38b(図3参照)
によって前方から奥側に引っ込むことで下大入賞口(下大入賞領域)を開放する開閉扉3
8cを有する第1特別変動入賞装置38(特別電動役物)が設けられている。第1特別変
動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者に
とって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な遊技状態)に変換し、下大
入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(例えば、賞
球や大当り終了後の時短回数/確変回数)を付与するようになっている。なお、下大入賞
口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として下大入賞口スイッチ3
8a(カウントスイッチ)が配設されている。なお、第1特別変動入賞装置38には、右
打ち時に遊技球が入賞し易くなる。
普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、上大入賞口ソレノイド39b(図3
参照)によって上端側が右側に倒れる方向に回動することで上大入賞口(上大入賞領域)
を開放する開閉扉39cを有する第2特別変動入賞装置39が設けられている。第2特別
変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者
にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し
、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(例えば
、賞球や大当り終了後の時短回数/確変回数)を付与するようになっている。なお、大入
賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として上大入賞口スイッチ
39a(カウントスイッチ)(図3参照)が配設されている。なお、第2特別変動入賞装
置39には、右打ち時に遊技球が入賞し易くなる。また、下大入賞口スイッチ38aと上
大入賞口スイッチ39aを総称して、大入賞口スイッチ43と呼ぶ。
第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域86(いわゆるV入賞口)が設けられ
ている。小当りによって開閉扉39cが開放された後に特定領域86(V入賞口、V入賞
領域)に遊技球が入球した場合に大当りが確定する。特定領域86は、小当り中にのみ、
長時間開放されるなどして遊技球が容易に通過できるようにしてよい。なお、遊技制御装
置100は、特定領域86への遊技球の通過(V入賞)をセンサ(後述の特定領域スイッ
チ72)等を介して検知でき、V入賞を検知すると小当り終了後に大当り状態(V入賞大
当り状態)に移行することを確定するとともに、後述の演出制御装置300にV入賞があ
ったことを示す情報(特定領域通過コマンド等)を送信する。そして、演出制御装置30
0は、V入賞を表示装置41などにおいて報知できる。
即ち、本実施形態では、遊技機10は、いわゆる1種2種混合機(1+2種機)である
。本実施形態では、小当りで第2特別変動入賞装置39が開放されることによって、第2
特別変動入賞装置39内の特定領域86(V入賞口)に遊技球がV入賞して、大当りが発
生する。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置38
、39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した
入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、下方の遊技領
域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられてい
る。また、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞
装置38、39やその近傍には、遊技球が入賞した場合などに発光可能なLED(後述の
盤装飾装置46の一部)が配設されている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲ
ーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行す
る一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、LEDランプ(発光部、発
光部材)から構成されて現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51~60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表
示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表
示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普
図表示器、ランプD8、D10、D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報
知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56
)と、を有している。特図1保留表示器54はランプD11、D12により構成される。
特図2保留表示器55は、ランプD13、D14により構成される。普図保留表示器56
は、ランプD15、D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時
)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD7)、
時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊
技状態表示器、ランプD17)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状
態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態
表示部、ランプD9)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数
、ラウンド数上限値)を表示するラウンド表示部60(ランプD3-D6)が設けられて
いる。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば
、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお
、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、
複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示
器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環
点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数
のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよ
い。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を
繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器5
1、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
ランプ表示装置80は、図柄(後述の第四特別図柄、第4図柄)として点灯表示と消灯
表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1,2(LED)と、各特図変
動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部3-6(LED)を有する。な
お、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。
ランプ表示部1,2は、変動表示として所定の点滅周期(例えば200msec(ミリ
秒))で点滅する。即ち、ランプ表示部1,2の消灯と点灯の切り替えは、点滅周期の2
分の1(例えば、100msec)の期間で行われる。一括表示装置50の特図1表示器
51、特図2表示器52、普図表示器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置1
00で計測されるのに対して、ランプ表示装置80のランプ表示部1,2の変動時間は演
出制御装置300(後述)で計測される。
ランプ表示部3,4(特図1保留LED1、特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯
状態、点滅状態の組合せによって、特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に
、ランプ表示部5,6(特図2保留LED1、特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯
状態、点滅状態の組合せによって、特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。ランプ
表示部3-6は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合
(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの
詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出され
ることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置さ
れた障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲー
ト34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装
置38、39に入賞又は入球するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30b
へ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普
通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した
入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲート
スイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過する
と、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の
判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われて
おり当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当り
となって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲ
ート34を通過すると、普図始動記憶数(普図保留数)が上限数未満ならば当該記憶数が
加算(+1)される。
普図始動記憶(普図保留)には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り
判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該
普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるよ
うになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当り
を示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示する
ことで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は
消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示
器53に表示される普通図柄(普図)が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、
普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時
間(例えば3秒間×2回)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入
賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイ
ッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、
所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特
図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各
変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記
憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分
)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報
知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置4
1の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶(特図1始動記
憶、特図1保留)に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。ま
た、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶(特図
2始動記憶、特図2保留)に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行
する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特
図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別
図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。
また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例え
ば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行
される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特
別図柄(識別情報、飾り特図)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特
別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄
を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装
置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに
、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置
80のランプ表示部1,2において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第
四特別図柄(第4図柄)が変動する。ランプ表示部1,2の変動表示は、開始から所定時
間後に、はずれの場合は「消灯」、大当りもしくは小当りの場合は「点灯」で停止する。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなさ
れた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲーム
の結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(
特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例え
ば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置38、39は、大入賞口ソレノイド(38b、39b)(
図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開
状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置38、39に備えられた大入賞口が所定
の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲
得することができるという特典が付与される。
第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングで
なされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が小当り値である場合)には、特図変動表示ゲ
ームの結果として表示図柄により特定結果態様(小当り結果態様)が導出され、小当り状
態となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は小当り結果態様となる。なお、本
実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用されるが、小当り値(小当り判定値
)は、大当り値(大当り判定値)と異なる。
このとき、特別変動入賞装置38、39は、大入賞口ソレノイド38b、39b(図3
参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間だけ閉状態から開状態に変換される。
なお、大入賞口の全開放時間は、小当り状態(小当り遊技状態)の方が大当り状態(特別
遊技状態)よりも短いため、小当り状態では大当り状態よりも遊技者が獲得可能な遊技価
値(獲得球数)が少ない。なお、小当り状態と大当り状態では両方とも大入賞口が開放状
態となるが、大当り状態を第1特別遊技状態と呼び、小当り状態を第2特別遊技状態と呼
んでもよい。なお、簡単のため、本実施形態では、小当り状態で特別変動入賞装置39(
上大入賞口)のみが開状態に変換され、大当り状態(小当り中のV入賞による大当り状態
も含む)で特別変動入賞装置38(下大入賞口)のみが開状態に変換される構成を説明す
る。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わな
い特定結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停
止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生
して特別電動役物としての特別変動入賞装置38、39を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされることを意味する。また、条件装置が作動するとは、特定領域86
への遊技球の通過(V入賞)があったことを意味してもよい。条件装置が作動しないとは
、例えば単に小当り抽選に当選した場合のように上述の特定のフラグがセットされないこ
とを意味する。ただし、本実施形態で後述するように、小当り状態中にV入賞があった場
合には条件装置が作動することになる。なお、「条件装置」は、上記のようなソフトウェ
ア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオン
オフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、
その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野に
おいては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様の意味を有する用
語として使用している。
具体的には、大当りの場合は、大当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置
が開放されるのに対して、小当りの場合は、小当りフラグが設定されることにより特別変
動入賞装置が開放される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよい
し同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないよ
うに設定される。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して
実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶
があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが
実行される(特図2保留優先消化、特図2優先変動)。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし
、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲ
ーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されない
ようにしてよい。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しな
い場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口
スイッチ35a、カウントスイッチ(38a、39a)には、磁気検出用のコイルを備え
該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の
磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10の
ガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に
設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点
を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置10
0(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基
板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を
有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバな
どを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続す
るデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CP
U)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み
、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有
する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモ
ータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5
Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコ
ンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧
を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン11
1の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停
電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリ
セット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、
バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御
装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び
遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置
400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部43
0を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが
保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停
電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投
入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。RAM
初期化スイッチ112が押下げられてオン操作されると初期化スイッチ信号が生成され、
これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRA
Mに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけでは
ないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100(主基板)は、設定キースイッチ93を備える。設定キース
イッチ93は、操作者の回転操作等によってオンすることによって遊技条件(遊技)に関
する設定に応じた確率設定値(設定値)を変更可能な状態にする。なお、RAM初期化ス
イッチ112は、操作者の操作に応じて確率設定値を変更可能な設定値変更スイッチとし
ても使用可能である。本実施形態では、確率設定値は、大当り確率や小当り確率などの当
選確率を設定するための設定値であるが、確率以外の他の遊技条件(演出など)も確率設
定値に応じて変更可能である。例えば、確率設定値が大きいほど、当選確率を大きくして
よい。設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技条件に関する設定(
確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42、設定手段)を構成する。な
お、RAM初期化スイッチ112ではなく、他のスイッチが、設定値変更スイッチを兼用
してもよいし、専用に独自の設定値変更スイッチを設けてもよい。
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技機10内部の遊技制御装
置100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作で
きない位置(アクセスできない位置)に配置される。即ち、一般の遊技者は、設定キース
イッチ93とRAM初期化スイッチ112にアクセスして操作することができない。
後述するように、遊技機10の電源投入(停電復旧、復電)の際に、遊技機10は、設
定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112のオン/オフ状態に応じて、確率設定
値を変更可能(設定可能)な設定可変状態(設定変更状態、設定可能状態、設定変更モー
ド)、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)などの各種状態に、移行
することができる。
本実施形態において、確率設定値は、例えば6段階で規定され、確率設定値1(設定1
)、確率設定値2(設定2)、確率設定値3(設定3)、確率設定値4(設定4)、確率
設定値5(設定5)、確率設定値6(設定6)がある。一般的に、設定1が遊技者に最も
不利な設定であり、設定6が遊技者に最も有利な設定である。設定1,2が低設定であり
、設定3,4が中間の設定(中間設定)であり、設定5,6が高設定である。
確率設定変更処理では、操作者によってRAM初期化スイッチ112が押下操作される
度に、作業用設定値領域の作業用設定値(設定)が、設定値0(設定1、確率設定値1)
→設定値1(設定2、確率設定値2)→設定値2(設定3、確率設定値3)→設定値3(
設定4、確率設定値4)→設定値4(設定5、確率設定値5)→設定値5(設定6、確率
設定値6)→設定値0(設定1)→設定値1(設定2)→・・・のように変更される。こ
のように、RAM初期化スイッチ112は、設定値変更スイッチとしても機能する。なお
、説明の都合上、設定変更状態(設定変更モード)中に、作業用設定値0~5をそれぞれ
確率設定値1~6に対応して設けるが、作業用設定値と確率設定値は同じ数値範囲(即ち
0~5又は1~6)に揃えて同じものとして取り扱ってもよい(作業用設定値と確率設定
値を同じ数値にする)。
なお、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作ではなく、設定キー
スイッチ93を所定の位置に回転操作して確率設定値を変更する構成としてもよい。また
、確率設定値は6段階に限られない。そして、選択されている0~5の作業用設定値に対
応する表示用確率設定値が、例えば4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグ
メント型)の表示器である性能表示装置152等に表示される。また、遊技機の前面(例
えば一括表示装置50)に、表示用確率設定値など設定値に関する情報(例えば確率設定
値1~6を読み取れる表示)を表示してもよい。また、遊技機の前面(例えば一括表示装
置50)に、設定可変状態中や設定確認状態中だけでなく、遊技制御実行中(後述のゲー
ム処理の実行中)にも、表示用確率設定値など設定値に関する情報を表示してもよい。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶する。RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの
作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用されるもので、遊技に関する情報(遊
技情報)が記憶され、停電が発生しても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段
となる。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換
え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1~3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の
変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテー
ブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前
半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パター
ン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示
領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で
特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし
特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変
動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導
出される可能性が異なる(期待度(期待)が異なる)リーチ演出の系統(種類)として、
ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リー
チ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定され
ている。なお、大当りの期待度(期待、期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペ
シャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高く
なるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果
態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっ
ている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(
はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が
発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態
である。
なお、演出(予告)の期待度(期待)は、その演出が選択された場合に大当りになる確
率を示唆し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき
)のその演出の選択率などに基づいて算出することができる。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数
や、大当り図柄(大当りの停止図柄)、小当り図柄(小当りの停止図柄)、時短図柄(サ
ポ当り図柄、サポ当りの停止図柄)を決定するための特図図柄乱数、特図変動表示ゲーム
での変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時
間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発
振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定
周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミ
ングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111b
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当
りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確
率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブル
の中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU11
1aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動
パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情
報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。
また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出
ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波
センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入
賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)内の始
動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38
、39の大入賞口スイッチ43(下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a
)に接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7V
のような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェース
チップ(近接I/F)121が設けられている。
さらに、インタフェースチップ(近接I/F)121は、特定領域スイッチ72、残存
球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74に接続される。特定領域スイッチ72
は、特定領域86(V入賞口)への遊技球の通過(V入賞)を検出する。残存球排出口ス
イッチ73は、特別変動入賞装置38、39からの遊技球を排出する残存球排出口を通過
した遊技球を検出する。アウト球検出スイッチ74は、遊技領域に発射されて遊技を終え
た全ての遊技球(即ち、入賞口又はアウト口30bを通過した全ての遊技球)を検出する
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124、又は、第
4入力ポート126に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込
まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッ
チ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ43の検
出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッ
チの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ
73、又は、アウト球検出スイッチ74の検出信号は第4入力ポート126に入力される
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス
枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた前面枠開放検出スイッチ
64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ6
5からの信号が入力される。
また、第2入力ポート123は、設定キースイッチ93からの設定キースイッチ信号を
取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッ
チ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力される
ように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポー
ト124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポ
ート123、第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビ
ジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れ
スイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に
設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、RAM初期化スイッチ1
12からの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する
第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊
技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される
信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を
検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコ
マンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバ
ス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチか
らの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部から
の信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技
用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部13
0の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中
継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図
示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成する
ようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123
,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によ
って出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセ
ットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊
技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃
棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッ
ファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御
装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力され
る始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さず
に中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に
供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情
報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号とし
てデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給され
る。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放さ
せるソレノイド(普電ソレノイド)37c、第1特別変動入賞装置38を開放させる下大
入賞口ソレノイド38b(大入賞口ソレノイド1)、第2特別変動入賞装置39を開放さ
せる上大入賞口ソレノイド39b(大入賞口ソレノイド2)、レバーを動作させ特定領域
86を開放させるレバーソレノイド86bの開閉データを出力するための第2出力ポート
134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード
端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート
135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/
オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、性能表示装置152に表示する内容に応じてLEDのアノー
ド端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第6出力ポー
ト141、性能表示装置152のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオ
ン/オフデータを出力するための第7出力ポート142が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71
に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォト
リレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理
装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装
置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミ
ットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37
cや大入賞口ソレノイド38b、39bなどの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信
号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力
される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第
2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き
込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポ
ート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力
する第4ドライバ138dが設けられている。
さらに、出力部130には、第6出力ポート141から出力される性能表示装置152
の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する性能表示用セグメントドラ
イバ150a、第7出力ポート142から出力される性能表示装置152の電流引き込み
側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する性能表示用デジットドライバ150bが
設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため
、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50
のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジッ
ト線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜
くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りデジット線を介して電流を引き抜くことで、一括表示装置50においてダイナミック駆
動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。12Vを出力する性能表
示用セグメントドライバ150aによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電
流を流し込み、接地電位を出力する性能表示用デジットドライバ150bによりカソード
端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、性能表示装置152においてダイナ
ミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を
外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを
与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、
第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板では
なく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
本実施形態では、性能表示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(ドットDp
を含めると8セグメント型)の表示器(LEDランプ)からなり、性能表示用ドライバ1
50a、150bはLEDドライバであるが、これに限られるものではない。
性能表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、
他の場所に設けられてもよい。例えば、性能表示装置152は、表示用確率設定値や役物
比率や出玉率や排出球数を表示可能である。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)
であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数
との合計である。排出球数は、アウト球検出スイッチ74の信号などをカウント(計数)
することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、始動入賞口
36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動口2
)、及び、特別変動入賞装置38、39(大入賞口)が含まれる。
出玉率は、排出球数(或は遊技領域32に導入された発射球数)に対する賞球数の合計
の比率(割合)であり、(獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。即ち、出
玉率は、排出球数100個当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞
口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口
に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物
比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた
賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、或は、大
入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の
割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
さらに、遊技制御装置100は、安全装置の機能も有する。安全装置とは、セーフ球数
と排出球数に基づく作動条件(所定条件)の成立によって、遊技として特図変動表示ゲー
ム、普図変動表示ゲーム、及び、ラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)等が実行
できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発生可能な遊技停止手段(打ち
止め手段)である。遊技停止状態では、新たな特図変動表示ゲームと新たな普図変動表示
ゲームは開始できない。安全装置によって、不正によってセーフ球数が異常に多いなどの
場合に適切に不正対策をすることができ、また、遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制
できる可能性がある。のめり込みが抑制されると遊技者は安心して遊技ができる。
本実施形態において、安全装置は、遊技制御装置100でソフトウェア(プログラム)
によって実現される機能であり、コンプリート機能(又はエンディング機能、打ち止め機
能)とも呼ばれる。もちろん、安全装置は、電気回路や回路基板などのハードウェアとし
て設けられてもよい。
また、本実施形態において、安全装置の作動条件は、(1)セーフ球数と排出球数との
差を示す差玉数が差玉基準値(所定値)に達しており、且つ、(2)大当り中でも小当り
中でもないことである。差玉数は、セーフ球数から排出球数を減算したものである(差玉
数=セーフ球数-排出球数)。このように、安全装置の作動条件は、2段階の条件(1)
(2)からなる。なお、条件(1)に関する差玉数は、本実施形態で主に記載するように
、簡単には、電源投入時をゼロとして電源投入時から現在までのセーフ球数と排出球数と
の差でよい。しかし、条件(1)に関する差玉数は、差玉数の最低値の時点から現在まで
の所定期間における差玉数、即ち、最低値を基準とした差玉数(最低値から増加した差玉
数の増加幅)でよく、1日の営業における差玉数の最大増加幅(いわゆるMY)に対応す
るものでよい。また、作動条件は他のものでもよく、例えば、条件(1)は、セーフ球数
が所定値に達することとする構成も可能である。また、条件(2)は、特別変動入賞装置
が作動していないこと、或いは、大入賞口が開放状態でないこととする構成も可能である
本実施形態において、セーフ球数は、所定期間(例えば電源投入から現在までの期間)
に払い出されることが決定された賞球の合計数(獲得球数、出玉)である。賞球(遊技球
)の払い出しのエラーがあると、払い出されることが決定された賞球の合計数は、払出装
置を介して上皿21に実際に払い出された賞球の合計数に等しくならないが、実際に払い
出された賞球の合計数を検出スイッチ等で計測してセーフ球数としてもよい。また、排出
球数(アウト球数)は、所定期間において遊技領域32から排出された遊技球の数で、ア
ウト球検出スイッチ74からの信号をカウントして計数可能である。
なお、排出球数の代わりに遊技領域32に発射され導入された発射球の数である発射球
数を用いてもよく、差玉数は、セーフ球数-発射球数としてよい。遊技球の発射球数と排
出球数を総称して使用数と呼んでよい(差玉数=セーフ球数-使用数)。発射球数からは
、球発射装置で発射されたが遊技領域32に届かなかったファール球は除かれ、差玉数は
球発射装置で遊技球が1個発射されると-1減算され、ファール球が1個生じると+1加
算されることになる。発射球数を計数するための検出スイッチ(検出センサ)を、遊技領
域32への遊技球の入口、即ち、遊技盤30における発射された遊技球の案内通路の上端
近傍に設けてもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4
は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えてい
る。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領
域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFe
RAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段を
なすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン
311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接
続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析
し、表示内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314
への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理
などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信す
るインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F3
31を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数
コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号
(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5
Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するた
め、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤3
0(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41
における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体
制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置8
0が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は
、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお
、ガラス枠15に設けられているモータ等(トップユニットを動かすモータ等)の枠演出
装置(例えばトップユニット)を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネ
ル25b、十字キースイッチ450、音量調整用ボタンスイッチ451a,451b、盤
演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイ
ッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能を
有し、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御
用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で
動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを
生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-
DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置1
00の遊技用マイコン111のCPU111aは、普図始動ゲート34に備えられたゲー
トスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽
出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れ
を判定する。
そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に
特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装
置37の可動部材37bを所定時間(例えば、3秒間×2回)前述のように開放する制御
を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行
う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表
示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の
入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲーム
の大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図
1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出
信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当
り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動
表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動
表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出
力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示
した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が
、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装
置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置
41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出
制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、ス
ピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すな
わち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制
御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの
場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別
遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、
例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放さ
せ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開
放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの
条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウ
ンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技
)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合
に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲ
ームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様
を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能である。高確率状態(確変状態)は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である
。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲーム
の結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲ
ームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能である。時短状態にお
いては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行っ
てよく、特別な遊技を行わない通常遊技状態よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置3
7の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。なお、
潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サ
ポートを実行する。
なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常よ
り短縮され得るようにし、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動
入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数
(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態において
は、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率、普図当り確率)を通常動作状
態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態
変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、特別な遊技
を行わない通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当
たりの特図変動表示ゲームの実行回数が当該通常遊技状態よりも増加可能であり、特図変
動表示ゲームの実行間隔も短縮可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時
短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放
しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様
と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2
開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立
して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させるこ
とも可能である。
〔電源投入時の移行状態〕
前述のように、電源投入時のRAM初期化スイッチ112及び設定キースイッチ93の
オンオフ状態によって、4つの状態(モード)へ移行する。
電源投入時に、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ93とがオンにされて
いる場合には、確率設定値(設定値)を変更可能(設定可能)な設定可変状態(設定変更
状態、設定可能状態、設定変更モード)に移行する(図5BのA1030-A1039と
図14参照)。
次に、電源投入時に、設定キースイッチ93がオンにされているがRAM初期化スイッ
チ112がオフの場合には、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に
移行する(図5BのA1034-A1039と図14参照)。
また、電源投入時に、設定キースイッチ93がオフであるがRAM初期化スイッチ11
2がオンにされている場合には、RAM初期化状態(RAMクリアモード)に移行し、R
AM初期化処理(RAMクリア処理)が実行されて、RAM111cが初期化される(図
5BのA1045-A1047参照)。
電源投入時に、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112とがオフである場
合には、通常復電状態(通常復電モード)に移行し、単に復電されるだけの状態になる。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A、図5B、図5
Cに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ
割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A、図5B、図5Cは、遊技制御装置100
によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入される
ことで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて
、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込み
を禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退
避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理
を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所
定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば
、RAMのアドレスが0000h~01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして
00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設
定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少な
くとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、球発射装置から
の遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、設定キ
ースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込む(A1006)。即ち、
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112からの信号を読み込む。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源
ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置1
00からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出
制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3
秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上が
って従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコ
マンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避する
ことができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊
技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置3
00等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象
とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる
。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のR
AM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止す
ることができる。
なお、待機時間の開始前に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態
を読み込むことで、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作を確実に
検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッ
チ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ
93とRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定
キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しか
し、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても
、電源投入時に行った設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作が受け
付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の
計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA
1010)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力
されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込むなどして、停電が発生
しているか否か判定する(A1008)。停電が発生している場合に(A1008の結果
が「Y」)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、停電が発生していない場合には(A1008の結果が「N」)
、電源投入ディレイタイマを-1更新し(A1009)、タイマの値が0であるか否かを
判定する(A1010)。タイマの値が0でない場合(A1010の結果が「N」)、す
なわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の処理に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電
が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができ
る。
一方、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1010の結果が「Y」
)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可
能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1011)、全出力ポートに
オフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1012)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載され
ているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に
使用)を設定する(A1013)。
次に、遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタ
イマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer C
ircuit)回路を起動する(A1014)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内
のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113か
らの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCP
U111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路
に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
続いて、遊技制御装置100は、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRA
M異常フラグをセットする(A1015)。ここでは、一旦、異常前提のフラグを所定の
レジスタにセットしておく。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チ
ェックデータであるか否かを判定する(A1016)。そして、正常であれば(A101
6の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデー
タであるか否かを判定する(A1017)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1017の結
果が「Y」)、RWM内の所定領域(例えば領域内ワーク領域)のチェックサムを算出す
るチェックサム算出処理を実行し(A1018)、算出されたチェックサムと電源断時の
チェックサムが一致するか否かを判定する(A1019)。チェックサムが一致する場合
には(A1019の結果が「Y」)、RAMは正常であり、RAMの異常を示すRAM異
常フラグをクリアする(A1020)。その後、ステップA1021の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと
判定された場合(A1016の結果が「N」、又は、A1017の結果が「N」)、チェ
ックサムが一致しない場合には(A1019の結果が「N」)、RAM異常フラグをクリ
アすることなく、ステップA1021の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112
の両スイッチがオンであるか否かを判定する(A1021)。遊技制御装置100は、両
スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、設定可変状態(設定変更モ
ード)に移行し、ステップA1030-A1040の確率設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少な
くとも一方がオフである場合に(A1021の結果が「N」)、RAM(ここではRAM
111c)の異常を示すRAM異常フラグがセットされているか否か判定する(A102
2)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1022の結果が「N」)、確
率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A1023)。確率設定変更
中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、ステップA103
4-A1040の確率設定確認中(設定確認状態中、設定確認モード中)の処理、ステッ
プA1044-A1047のRAM初期化処理(RAMクリア処理)、又は、ステップA
1044、A1048-A1051の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行する
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1023
の結果が「Y」)、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に異常があったことを報
知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する(A1024)
。メイン異常エラー報知のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技制御装置10
0の異常があったことを報知する。
続いて、遊技制御装置100は、遊技停止時の7セグ表示データ(「E1」のエラー表
示のデータ)を性能表示装置152で表示するために性能表示装置152のドライバ15
0a、150bに出力する(A1025)。そして、外部装置(遊技場内部管理装置(ホ
ールコンピュータ)や情報収集端末など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオ
ンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当りに関する
情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の
信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返
して待機し、再度、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ1
12の両方のオン操作)をして電源が投入されるのを待つ。なお、ステップA1025と
A1026の処理を繰り返して待機している間、割込みは禁止されたままであり(A10
01)、特図ゲーム処理や普図ゲーム処理を実行可能なタイマ割込み処理(図9)が実行
できないため、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、ラウンド遊技等)は実
行できない。
このように、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112
の両方のオン操作)を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされている場
合に異常があったとして、A1024-A1026の処理を実行する。例えば、確率設定
変更中(設定変更が完了する前)に電源がオフして再起動した場合などに、設定変更の操
作を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされることがある。
一方、遊技制御装置100は、RAM異常フラグがセットされている場合も(A102
2の結果が「Y」)、遊技制御装置100(メイン基板)に異常があったことを報知する
メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信し(A1024)、遊技停
止時の7セグ表示データ(「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152のドラ
イバ150a、150bに出力し(A1025)、外部装置にRAM異常を知らせるため
に、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお
、前述と同様に、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信
号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。
その後、停電が発生しているか否かを判定し(A1027)、停電が発生していない場
合に(A1027の結果が「N」)、ステップA1025とA1026の処理を繰り返し
て待機する。一方、停電が発生していると判定した際に(A1027の結果が「Y」)、
全出力ポートにオフデータを出力し(A1028)、RAMやEEPROM等の読出し書
込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを禁止する(A1029)。その後
、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両ス
イッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、確率設定変更中(設定可変状
態中)の処理を開始して、まず、RAM異常フラグがセットされているか否かを判定する
(A1030)。RAM異常フラグがセットされている場合に(A1030の結果が「Y
」)、確率設定値が正しいものであるか不明であるため、RAM111cの確率設定値領
域に記憶されている確率設定値をクリアし初期値(例えば最低設定値「1」)にしてから
(A1031)、確率設定変更中であることを示す確率設定変更中フラグをセットする(
A1032)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1030の結果が「N
」)、確率設定値をクリアせずに、確率設定変更中フラグをセットする(A1032)。
次に、確率設定変更中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1
033)、ステップA1037の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受
信した演出制御装置300は、確率設定変更中であることを表示装置41などにおいて報
知する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少な
くとも一方がオフであり(A1021の結果が「N」)、RAM異常フラグがセットされ
ておらず(A1022の結果が「N」)、且つ、確率設定変更中フラグがセットされてい
ない場合に(A1023の結果が「N」)、設定キースイッチ93がオンであるか否かを
判定する(A1034)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1034の結果
が「Y」)、RAM初期化スイッチ112はオフということになり、確率設定確認中(設
定確認状態中)の処理が開始して、確率設定確認中であることを示す確率設定確認中フラ
グをセットする(A1035)。そして、確率設定確認中のコマンドを演出制御装置30
0(演出制御基板)に送信し(A1036)、ステップA1037の処理に移行する。な
お、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中である
ことを表示装置41などにおいて報知する。
ステップA1033又はステップA1036の後に、遊技制御装置100は、確率設定
変更中と確率設定確認中の共通の処理として、ステップA1037からA1043の処理
を実行する。
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中と確率設定確認中においてセキュリティ
信号を出力するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128ms(所定時間)をセ
ーブする(A1037)。なお、セキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ
信号の出力は、後述の確率設定変更/確認処理(図14)において実行されるが、確率設
定変更又は確率設定確認が早期に終了した場合には、残りのセキュリティ信号制御タイマ
のカウントとセキュリティ信号の出力は、外部情報編集処理(A1318)で実行される
。確率設定変更中と確率設定確認中において、少なくとも50msは、セキュリティ信号
は出力される。
次に、遊技制御装置100は、割込みを許可する(A1038)。これにより、タイマ
割込み処理(図9)が実行可能となる。そして、設定キースイッチ93がオフであるか否
かを判定する(A1039)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1039の
結果が「N」)、停電が発生しているか否かを判定する(A1040)。停電が発生して
いない場合に(A1040の結果が「N」)、ステップA1039の処理に戻る。一方、
停電が発生している場合に(A1040の結果が「Y」)、ステップA1063-A10
69の停電発生時の処理を実行する。
このように、設定キースイッチ93がオンであり、停電が発生していない限り、確率設
定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、又は、確率設定値を
確認可能な設定確認状態(設定確認モード)が継続される。
一方、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1039
の結果が「Y」)、割込みを禁止し(A1041)、報知終了のコマンドを演出制御装置
300(演出制御基板)に送信する(A1042)。なお、報知終了のコマンドを受信し
た演出制御装置300は、確率設定確認中であることの報知又は確率設定変更中であるこ
との報知を終了する。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否か、即ち
、これまで確率設定変更中であったか否かを判定する(A1043)。確率設定変更中フ
ラグがセットされている場合に(A1043の結果が「Y」)、即ち、これまで確率設定
変更中であった場合に、ステップA1045-A1047のRAM初期化処理(後述)を
実行する。一方、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1043の結果
が「N」)、即ち、これまで確率設定確認中であった場合に、ステップA1048以降の
電源投入時(電源復旧時)の通常の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1034の結果
が「N」)、RAM初期化スイッチ112がオンであるか否かを判定する(A1044)
。RAM初期化スイッチ112がオンである場合に(A1044の結果が「Y」)、RA
M111cにおいて、確率設定値を記憶するための確率設定値領域以外のRAM領域を0
クリアする(A1045)。即ち、確率設定値領域で記憶されている確率設定値を除いて
、RAM111cに記憶された遊技情報は0クリアされる。ここで、前述の確率設定変更
中フラグもここでクリアされる。また、所定時間周期内(ここではタイマ割込みの1割込
み内)において獲得した賞球の数(合計)である獲得遊技球数を格納する獲得遊技球数領
域も0クリアされる。そして、安全装置(前述)が作動中であるか否かを示す安全装置作
動中フラグを格納する安全装置作動中フラグ領域も0クリアされ(安全装置作動中フラグ
=0)、安全装置の作動が解除される。なお、ステップA1045において、設定変更を
伴うRAMクリア(A1043の結果が「Y」の場合)と、設定変更を伴わないRAMク
リア(A1044の結果が「Y」の場合)の何れの場合でも、安全装置作動中フラグ領域
を0クリアすることによって安全装置の作動が解除されるが、安全装置の作動が解除され
るのは片方の場合に限定してもよい。即ち、ステップA1045のRAMクリア時に、安
全装置作動中フラグ領域を0クリアしない場合があってよい。
また、ここでは、確率設定値領域の他に、スタック領域や未使用領域をクリアしない構
成や、性能情報やその表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域(領域外ワーク
領域の一部)とスタック領域(領域外スタック領域)をクリアしなくてよい。なお、性能
情報は、入賞により得られた賞球数に基づいて導出されるもので、例えば、出玉率、ベー
ス値(通常遊技状態における出玉率)、役物比率、排出球数などである。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(A1046)。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300(演出制御
基板)に送信し(A1047)、ステップA1052の処理に移行する。なお、ステップ
A1045で0クリアされない領域は、初期化すべき領域から除かれる。
一方、遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112がオフである場合に(A1
044の結果が「N」)、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112が両方と
もオフであるため、通常の電源投入時(停電からの電源復旧時)の処理を開始し、停電復
旧処理として初期化すべき領域に停電復旧時(復電時)の初期値をセーブする(A104
8)。ここでの初期化すべき領域は、領域内ワーク領域(図6)の停電検査領域1、停電
検査領域2、チェックサム領域を含む。その他、通常の電源投入時にエラーは全て再監視
になるため、初期化すべき領域は、領域内ワーク領域と領域外ワーク領域(図6)のいず
れでもエラー又はエラー監視に関する領域(エラーに関する試験信号出力データの領域な
ど)を含む。また、前述の確率設定確認中フラグもここでクリア(初期化)される。ステ
ップA1048で初期化すべき領域は、必要に応じて追加してよい。なお、RAM初期化
時とは異なり、通常の電源投入時には、領域内ワーク領域(図6)の安全装置作動中フラ
グ領域は、安全装置の作動が解除されないように、クリア(初期化)されず値が維持され
る。
また、領域外ワーク領域の安全装置に関する安全装置関連ワーク領域(後述の安全装置
カウンタ領域、安全装置作動情報領域、旧作動情報領域)は、ステップA1048では初
期化されないが、後述の安全装置情報初期化処理(A1053)で初期化される。なお、
安全装置カウンタ領域の安全装置カウンタ値(差玉数に関する情報)が初期化されること
によって、差玉数に関して安全装置の作動(遊技停止状態の発生)までの余地(差玉数の
許容範囲、差玉数の限度)を大きくできる。領域外ワーク領域の性能表示用ワーク領域も
ステップA1048では初期化されないが、後述のように性能表示編集処理(A1059
)で初期化されることがある。
また、RAM初期化のない通常の電源投入時(停電からの電源復旧時)のステップA1
048において、電源投入後又は大当り終了後に確変状態以外の状態で特図変動表示ゲー
ムが実行された実行回数を示す天井カウンタ値が格納される天井カウンタ領域(後述)も
、遊技者に不利益にならないようにクリア(初期化)されず値が維持されてよい。後述の
ように天井カウンタ値が天井回数になると時短状態になるが(図34B)、天井カウンタ
値がクリア(初期化)されないことによって、時短状態の発生までの(天井回数までの)
残りのゲーム回数は電源投入によって変わらず、遊技者は不利益を受けない。
なお、この実行回数(即ち天井カウンタ値)又は天井までの残りのゲーム回数(天井回
数-実行回数)が、変動回数表示によって表示装置41に表示される場合、演出制御装置
300は、通常の電源投入時に、変動回数表示と天井カウンタ領域の天井カウンタ値の整
合を取ってよいし、整合を取らずに変動回数表示を初期値0にして表示してよい。なお、
整合を取らない場合には、変動回数表示は、天井カウンタ値を反映しない値を表示するこ
とになる。
同様に、ステップA1048において、遊技場側(遊技店側)の不利益にならないよう
に、時短状態における特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲー
ム)の残りの実行回数に対応する時間短縮変動回数1(後述)が格納される時間短縮変動
回数1領域と、時短状態における特図2変動表示ゲームの残りの実行回数に対応する時間
短縮変動回数2(後述)が格納される時間短縮変動回数2領域もクリア(初期化)されず
値が維持されてよい。また、回数切りタイプ(ST)の確変状態が存在する機種では、遊
技場側の不利益にならないように、確変状態における特図変動表示ゲーム(特図1変動表
示ゲームと特図2変動表示ゲーム)の残りの実行回数に対応する高確率変動回数が格納さ
れる高確率変動回数領域(STカウンタ)もクリア(初期化)されず値が維持されてよい
。また、連続して発生する大当りの回数(後述の連チャンの回数でもよい)に制限(リミ
ット)が設けられる機種では、遊技場側の不利益にならないように、連続して発生した大
当りの回数が格納される大当り回数領域もクリア(初期化)されず値が維持されてよい。
次に、後述の特図ゲーム処理等を合理的に実行するために用意されている処理番号に対
応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A104
9)、ステップA1050の処理に移行する。
なお、ステップA1047の処理で送信されるRAM初期化時のコマンド及びステップ
A1049の処理で送信される停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定
コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コ
マンド、確率の状態(高確率状態又は低確率状態)や時短状態の有無を示す確率情報コマ
ンド、所定の演出モードで特図変動表示ゲームが実行された回数を示す演出回数情報コマ
ンド、電源投入されたこと示す停電復旧コマンドが含まれる。
さらに、RAM初期化時のコマンド及び停電復旧時のコマンドには、遊技機10の確率
設定値(設定値)の情報である設定値情報(設定情報)を示す設定値情報コマンド(確率
設定値情報コマンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一
度だけ設定値情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御
装置300は自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコマ
ンド)も含まれる。RAM初期化のコマンドを受信した演出制御装置300は、例えば、
表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾装置46等のLEDとスピーカの音でRAM
初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行う。また、停電復旧時のコマンドには、表示
装置41の画面の表示内容を指定する画面指定のコマンドが含まれる。なお、画面指定の
コマンドは、特図1,2について共に普段処理中では(変動中でも当り中でもないとき)
、客待ちデモコマンドであり、それ以外なら復旧画面コマンドでよい。また、停電復旧時
のコマンドには、前述のように変動回数表示と天井カウンタ値の整合を取るために、天井
カウンタ値を示すコマンドが含まれてよい。
次に、安全装置が作動中であるか否か判定する(A1050)。例えば、安全装置作動
中フラグとして、安全装置が作動中であることを示す「1」が、安全装置作動中フラグ領
域にセーブされている場合に安全装置が作動中であると判定できる(安全装置作動中フラ
グ=1)。そして、安全装置が作動中である場合に(A1050の結果が「Y」)、安全
装置が作動中であることを示す安全装置作動中のコマンドを演出制御装置300(演出制
御基板)に送信し(A1051)、ステップA1052の処理に移行する。安全装置が作
動中でない場合に(A1050の結果が「N」)、そのままステップA1052の処理に
移行する。
そして、フラグレジスタの情報(値)を領域内スタック領域に退避(PUSH)し(A
1052)、安全装置に関連する安全装置情報(後述の安全装置カウンタ値、安全装置作
動情報、旧作動情報など)を初期化する安全装置情報初期化処理を実行する(A1053
)。その後、フラグレジスタの情報を復帰(POP)する(A1054)。なお、RAM
異常による遊技停止時(A1025-A1026)を除いて、電源投入すると無条件に安
全装置情報(安全装置カウンタ値など)を初期化(クリア)するようにしたが、カウント
継続スイッチを設けて、カウント継続スイッチを押しながら電源投入すると安全装置情報
を初期化(クリア)しなくてよい。
なお、後述のように、安全装置情報初期化処理に移行する際に、スタックポインタを遊
技制御に関連する領域内スタック領域から安全装置情報や性能情報や性能表示(性能情報
の表示)に関連する領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用のスタックポ
インタをRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグレジスタのフ
ラグ(特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップA1052において事前
にフラグレジスタの情報を退避しておく。フラグレジスタは、8ビットの各ビットが0又
は1の値をとるフラグになっている。なお、フラグレジスタについては、特開2013-
233299号公報や特開2018-94101号公報等に開示されたものが使用できる
次に、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1055)。具体的に
は、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動
させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱
数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数のビット転置パターンの設定も行われ
る。なお、本実施形態において、乱数生成回路は、ハードウェアのみで更新される乱数と
して、大当り乱数、特図図柄乱数、普図の当り乱数、及び、変動パターン乱数1~3を生
成する。これら乱数は、動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される
所謂「高速カウンタ」でよい。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を
、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として
格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の
規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット
転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパ
ターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても
よい。
次に、遊技制御装置100は、割込みを禁止し(A1056)、遊技停止中であるか否
かを判定する(A1057)。安全装置が作動した場合(安全装置作動中フラグ=1の場
合)や、遊技(特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームやラウンド遊技等)を停止する
必要のある強エラー2(後述)が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A1057の結果が「N」)、フラ
グレジスタの情報(値)を領域内スタック領域に退避(PUSH)して(A1058)、
ベース値(出玉率)などの性能情報を計算する性能表示編集処理を実行する(A1059
)。ここで、性能情報(役物比率や出玉率など)を計算してよい。また、性能情報やその
表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域(領域外ワーク領域の一部)に異常が
ある場合に、これをクリアしてもよい。その後、フラグレジスタの情報を復帰(POP)
して(A1060)、割込みを許可する(A1061)。エラーが全く発生していない場
合の他に、強エラー2以外のエラーである弱エラー(後述)又は強エラー1(後述)が発
生している場合も、遊技停止中でなく、性能表示編集処理等を含めてステップA1058
-A1060の処理が実行される。なお、弱エラー又は強エラー1が発生している場合に
、ステップA1058-A1060の処理を実行しない構成も可能である。
なお、後述のように、性能表示編集処理に移行する際に、スタックポインタを遊技制御
に関連する領域内スタック領域から安全装置情報や性能情報や性能表示(性能情報の表示
)に関連する領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用のスタックポインタ
をRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグレジスタのフラグ(
特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップA1058において事前にフラ
グレジスタの情報を退避しておく。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A1057の結果が「Y」)
、性能表示編集処理等を実行することなく、割込みを許可する(A1061)。即ち、安
全装置が作動した場合や強エラー2が発生している場合に、性能表示編集処理(特に、性
能表示編集処理中のベース値算出処理)が実行されないため、ベース値などの性能情報が
新たに計算されず変化しない。なお、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、性能表
示編集処理等を実行する構成も可能である。また、割込みの許可により、タイマ割込み処
理(図9)が実行可能となる。
本実施形態において、エラーは、弱エラー、強エラー1、強エラー2の3つに区分けさ
れる。なお、エラー/不正系のコマンドを受信した演出制御装置300は、エラー/不正
設定処理(B1316)で、弱エラー、強エラー1、強エラー2に対応した異なる強さの
エラー報知を設定して実行できる。
例えば、演出制御装置300は、スピーカからのエラーの報知音の音量、又は、エラー
報知のために発光するLED(盤装飾装置46又は枠装飾装置18の演出用LED)の輝
度(明るさ)を、弱エラー<強エラー1≦強エラー2の順に大きくしてもよい。なお、強
エラー1と強エラー2のスピーカの音量又はLEDの輝度を同じにしてもよい。また、演
出制御装置300は、弱エラーの発生した場合に、報知音の音量をホール・遊技者設定モ
ード処理(B0011)で調整した音量(最大の音量以下)にし、強エラー1と強エラー
2の発生した場合に、報知音の音量を最大の音量にしてよい。
弱エラーは、払出前の遊技球の不足に対応してシュート球切れスイッチ信号が発生する
ようなシュート球切れエラーと、下皿23が満杯になったことに対応してオーバーフロー
スイッチ信号が発生するようなオーバーフローエラーを含む。弱エラーでは、外部情報信
号は外部情報端子71に出力されない(図51A参照)。また、弱エラーに、スイッチ異
常エラーや、払出異常を示すステータス信号が発生する払出異常エラーを含めてもよい。
強エラー1は、枠開放に関する枠開放エラーであり、ガラス枠開放エラーと本体枠開放
エラー(前面枠開放エラー)を含む。強エラー1では、外部情報信号として扉・枠開放信
号(A9305)が外部情報端子71に出力される(図51A参照)。
強エラー2は、不正に関係する不正系エラーであり遊技停止とすることが好ましく、磁
石不正、盤電波不正、枠電波不正、振動不正、異常排出エラー、V通過エラー、大入賞口
不正、普電不正を含む。強エラー2では、外部情報信号としてセキュリティ信号(A93
22)が外部情報端子71に出力される(図51A参照)。また、強エラー2に残存球エ
ラーを含めてもよい。強エラー2が発生している場合に、遊技(特図変動表示ゲームと普
図変動表示ゲームやラウンド遊技等)は停止され、遊技停止中であると判定できる(A1
057)。また、強エラー2が発生している場合に、安全装置が作動した場合と同じく、
遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、及び、ラウンド遊技(大当り中や
小当り中での遊技)等が実行できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発
生可能である。
遊技制御装置100は、ステップA1061の後に、停電が発生しているか否かを判定
する(A1062)。停電が発生していない場合に(A1062の結果が「N」)、ステ
ップA1056の処理に戻る。これにより、停電が発生するまで、ステップA1056-
A1062のループ処理が繰り返される。そして、停電が発生するまでは、遊技停止にな
らない限り、即ち、安全装置が作動したり強エラー2が発生しない限り、性能表示編集処
理(A1059)においてベース値などの性能情報が繰り返し計算できる。
なお、ループ処理の繰り返しの周期は、タイマ割込みの割込み周期(所定時間周期、例
えば4msec)よりもかなり短いため、割込み周期の間に何度も性能表示編集処理が実
行される。従って、遊技球の入賞や排出球数の変化(アウト口30bに対する遊技球の入
球)等があると、すぐにベース値などの性能情報が変化可能である。
停電が発生した場合に(A1062の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、停電発
生時の処理を開始し、一旦割込みを禁止し(A1063)、全出力ポートにオフデータを
出力する(A1064)。その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセ
ーブし(A1065)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(
A1066)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出
処理を実行し(A1067)、さらに、算出したチェックサムをチェックサム領域にセー
ブする(A1068)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A106
9)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェ
ックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバッ
クアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のように、メイン処理について説明したが、例えばステップA1056-A106
2の処理中に設定キースイッチとRAM初期化スイッチがオンにされた場合に、ステップ
A1021と同様の判定処理を行って、ステップA1032と同様に確率設定変更中フラ
グをセットさせることで、遊技機10が起動している間に何度でも設定可変状態(設定変
更モード)に切り替え可能にしてもよい。
〔RAM領域の構成例〕
図6は、遊技用マイコン111のRAM111cの構成(アドレス空間におけるメモリ
マップ)を示す図である。図6のように、RAM111cの先頭アドレスから領域内ワー
ク領域、未使用領域、領域内スタック領域、未使用領域、領域外ワーク領域、未使用領域
、領域外スタック領域がアドレス空間において順に配置される。領域内ワーク領域と領域
内スタック領域(遊技制御用スタック領域、領域内用スタック領域)の間の未使用領域と
、領域外ワーク領域と領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の間の未使用領域は
なくてもよい。
RAMの領域内ワーク領域(遊技制御用ワーク領域、第1領域)は、領域内プログラム
で読み書きされ、領域外プログラムで読まれる遊技制御用の作業領域である。領域内ワー
ク領域は、確率設定値領域、試験信号出力データ領域(エラーに関する試験信号出力デー
タの領域を含む)、乱数領域、スイッチ制御領域、セグメント領域、停電検査領域1、停
電検査領域2、チェックサム領域などの他に、安全装置が作動中であるか否か(作動した
か否か)を示す安全装置作動中フラグ領域や、タイマ割込みの1割込み(例えば4mse
c)内で賞球として獲得した獲得遊技球数を格納する獲得遊技球数領域などを含む。
RAMの領域外ワーク領域(第2領域)は、領域外プログラムで読み書きされ、領域内
プログラムで読まれる領域である。領域外ワーク領域は、差玉数に対応する安全装置カウ
ンタ値(差玉数+初期値)を格納する安全装置カウンタ領域、安全装置の状態に対応する
安全装置作動情報を格納する安全装置作動情報領域、旧作動情報を格納する旧作動情報領
域を含み、安全装置に関連する安全装置情報を記憶可能である。安全装置カウンタ領域(
3バイトサイズ)は、基本的には領域内プログラムでは読まれないが、安全装置カウンタ
値又は差玉数の情報を差玉コマンドで演出制御装置300に送信する場合には、領域内プ
ログラムで読まれて参照されることもある。本実施形態において、安全装置カウンタ値は
、差玉数に比例して、差玉数に所定の初期値(10万)を加えた値である(安全装置カウ
ンタ値=差玉数+10万)。しかし、安全装置カウンタ値は、差玉数に対応付けられ差玉
数を示唆するものであればこれに限られない。なお、領域外ワーク領域を領域内ワーク領
域から分離することによって、プログラムの開発効率を向上できる他、これら領域の初期
化も区別して行い易くなる。
さらに、領域外ワーク領域は、性能情報や性能表示に関連する性能表示用ワーク領域を
含み、性能情報や性能表示に関連する情報などを記憶可能である。その他、領域外ワーク
領域は、試験信号に関連する情報や、エラー監視に関連する情報を記憶してよい。なお、
領域外ワーク領域において、安全装置情報に関連する安全装置関連ワーク領域(安全装置
カウンタ領域、安全装置作動情報領域、旧作動情報領域を含む)と、性能情報や性能表示
に関連する性能表示用ワーク領域を、明確に区分けして配置してもよいし、混在させても
よい。
そして、領域外スタック領域は、性能情報や性能表示に関する処理を行う時と、安全装
置に関する処理を行う時とで共用される。また、領域外スタック領域は、試験信号に関す
る処理、エラー監視に関する処理を行う時にも使用される。
なお、領域内プログラム(領域内処理のプログラム)と領域外プログラム(領域外処理
のプログラム)は、この順に、ROM111bのアドレス空間内で先頭アドレス側から配
置され、領域内プログラムの領域と領域外プログラムの領域の間に未使用領域を挟んで配
置されて区別される。ROMの領域内プログラムは、遊技制御用プログラムや遊技制御用
データ等からなり、メイン処理(図5A-図5C)に対応するメインプログラムと、後述
のタイマ割込み処理に対応する割込み処理プログラムを含む。遊技制御用プログラムの領
域と遊技制御用データの領域(データエリア)の間には、未使用領域を挟んでよい。メイ
ンプログラム又は割込み処理プログラムのサブルーチンは、基本的に領域内プログラムと
なる(特に記載がない場合に領域内プログラムとなる)が、例外的に領域外プログラムと
なることもある。ROMの領域外プログラムは、安全装置情報初期化処理に対応する安全
装置情報初期化プログラム、性能表示編集処理に相当する性能表示編集処理プログラム、
後述の領域外統合処理に対応する領域外統合処理プログラムを含む。
〔安全装置情報初期化処理〕
次に、メイン処理における安全装置情報初期化処理(A1053)の詳細について説明
する。図7は、安全装置情報初期化処理の手順を示すフローチャートである。安全装置情
報初期化処理では、安全装置カウンタ領域、安全装置作動情報領域、旧作動情報領域を初
期化又はクリアし、安全装置カウンタ値、安全装置作動情報、旧作動情報などの安全装置
情報を初期値(初期情報)にする。なお、安全装置作動情報は、現在の状態を示す情報で
あり、旧作動情報は前回(主に1割込み前)の状態を示す。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポイン
タ保存領域にセーブし(A1101)、スタックポインタに領域外スタック領域(領域外
用スタック領域)の値として、領域外スタック領域の先頭を示すアドレス値を設定する(
A1102)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック
領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(P
USH)する(A1103)。退避するレジスタは、保護すべきレジスタ(安全装置情報
初期化処理内で使用されるレジスタ)のみでよいし、全ての汎用レジスタを退避してもよ
い。全ての汎用レジスタを退避するには、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に
対して退避(PUSH)する。
続いて、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ領域に初期値(10万)をセーブし
、安全装置カウンタ値が初期値となる(A1104)。大当りが発生しない場合など差玉
数が0から減少する場合に、安全装置カウンタ値(=差玉数+初期値)は初期値より小さ
くなることもあるため、初期値は0より大きく設定されているが10万以外の数値でもよ
い。なお、このように、停電復旧時(電源投入時)に、安全装置カウンタ値は遊技者に不
利益にならないように初期化(クリア)されるが、特図変動表示ゲームが確変状態以外で
実行された回数を示す天井カウンタ値は、RAM初期化スイッチ112がオンでない限り
、停電復旧時に初期化(クリア)されなくてよい。安全装置カウンタ値(差玉数に関する
情報)が初期化(クリア)されると、差玉数に関して安全装置の作動(遊技停止状態の発
生)までの余地(差玉数の許容範囲、差玉数の限度)を大きくでき遊技者の利益となる。
一方、前述のように停電復旧時(電源投入時)に天井カウンタ値がクリア(初期化)され
ないことによって、時短状態の発生までの(天井回数までの)残りのゲーム回数は電源投
入によって変わらず、遊技者の利益となる。そして、安全装置作動情報領域に安全装置の
未作動状態(通常状態)に対応する安全装置未作動情報(値0)を安全装置作動情報とし
てセーブする(A1105)。さらに、旧作動情報領域に安全装置未作動情報(値0)を
旧作動情報としてセーブする(A1106)。
次に、遊技制御装置100は、退避したレジスタを復帰し(A1107)、スタックポ
インタ保存領域からロードしてスタックポインタを設定し(A1108)、安全装置情報
初期化処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域内スタック領域のアドレスを
示すことになる。
上記の安全装置情報初期化処理において、レジスタを使用せずRAMに直接情報を書き
込む場合には、レジスタを退避/復帰しない。この場合に、レジスタのRAMへの退避も
行わないのでスタックポインタ関連の処理(A1101,A1102,A1103,A1
107,A1108)も不要となる。また、安全装置情報初期化処理前後のフラグレジス
タの退避/復帰(A1052,A1054)も不要になる。
なお、本実施形態において、安全装置カウンタ値が0~189999(安全装置カウン
タ=0~189999)の場合に、安全装置作動情報は、安全装置が未作動(通常)であ
る未作動状態(作動予告状態や作動警告状態や作動状態でない通常状態)に対応する安全
装置未作動情報(値0)となる。安全装置カウンタ値が190000~194999(安
全装置カウンタ=190000~194999)の場合に、安全装置作動情報は、安全装
置の作動を予告する作動予告状態に対応する安全装置作動予告情報(値1)となる。
また、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値である195000(安全装置カウンタ=
195000)に到達しても遊技停止できる状態になっていない場合に、安全装置作動情
報は、安全装置の作動を警告する作動警告状態に対応する安全装置作動警告情報(値2)
となる。この場合は、差玉数(=セーフ球数-排出球数)が差玉基準値95000に達し
ても、大当り中又は小当り中であるため、前述の条件(1)は成立したが条件(2)が不
成立で安全装置の作動条件が成立していない場合に相当する。
さらに、安全装置カウンタ値が195000(安全装置カウンタ=195000)に到
達して遊技停止中である場合に、安全装置作動情報は、安全装置が作動中である作動状態
(作動中状態)に対応する安全装置作動中情報(値3)となる。この場合は、差玉数が差
玉基準値95000に達して、且つ、大当り中でも小当り中でもないため前述の条件(1
)(2)の両方が成立することによって、安全装置の作動条件が成立した場合に相当する
〔性能表示編集処理〕
次に、メイン処理における性能表示編集処理(A1059)の詳細について説明する。
図8は、性能表示編集処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポイン
タ保存領域にセーブし(A1201)、スタックポインタに領域外スタック領域の値とし
て、領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の先頭を示すアドレス値を設定する(
A1202)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック
領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に対してレ
ジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(PUSH)する(A1203)。ここ
で、汎用レジスタ全部を退避することが好適である。そして、領域外ワーク領域のうち性
能表示用ワーク領域の正当性を判定する正当性判定を実行し、正当でなく異常である場合
に、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)を実行する(A1204)。
正当性判定では、性能表示用ワーク領域に格納される値が設計上あり得ない値であった
り設計値から外れる場合(所定範囲外の場合)に、正当でないと判定できる。例えば、性
能表示用ワーク領域の初期化が済んだことを示す性能表示用RAM初期化済みフラグに特
定の値(例えば5Ah)が格納されているか否かを判定し、ベース値算出等に用いる除算
処理の進行を管理する番号が所定範囲内であるかを判定し、スイッチカウンタの値が監視
されるスイッチの数以下の範囲内であるかを判定し、現在の表示期間を示す表示期間管理
番号が期間数の範囲内(0~3)であるかを判定し、現在の集計区間を示す集計区間番号
が区間数の範囲内(0~4)であるかを判定する。このように、正当性判定では、データ
テーブルに対してポインタとして使用する領域の値に対して所定範囲内にあるかの判定を
行うのが好適である。これにより、範囲外の値を取得することによってプログラムが暴走
するのを事前に防ぐことができる。また、性能表示編集処理毎に、正当性判定を行ってい
るので効果的である。
なお、性能表示編集処理が実行される度に正当性判定が実行されるため、性能表示用ワ
ーク領域が正当でない場合に、すぐにその初期化が実行でき、異常な性能表示(異常なベ
ース値等の表示)が極力防止できる。
また、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)は、スタックポインタ保存
領域を保護するよう、スタックポインタ保存領域以外を初期化の対象とする。なお、本実
施形態において領域外スタック領域は初期化しないが、初期化するようにしてもよい。領
域外スタック領域を初期化する場合でも、領域外スタック領域に退避したレジスタの値は
保護して初期化しない。性能表示用ワーク領域の初期化は、領域内ワーク領域(遊技制御
用ワーク領域)と領域内スタック領域(遊技制御用スタック領域)の初期化とは区別され
て実行されるため、領域内ワーク領域と領域内スタック領域には影響を与えない。
続いて、遊技制御装置100は、ベース値(出玉率)の計算の元になるデータ(通常ア
ウト球数や通常賞球数など)を集計する集計区間の切替えタイミングであるか否かを判定
する(A1205)。電源投入からの総アウト球数(総排出球数、総アウト数)に対して
集計区間が設けられ、総アウト球数が複数の所定個数に達するごとに(例えば60000
増えるごとに)集計区間が切り替えられる。
例えば、集計区間の切替えタイミングは、電源投入からの総アウト球数が所定個数とし
ての300個、60300個、120300個、180300個・・・になるタイミング
である。即ち、集計区間の幅は最初の第1集計区間を除いて基本的に60000であり、
第1集計区間=0~300個、第2集計区間=300~60300個、第3集計区間=6
0300~120300個、第4集計区間=120300~180300個、第5集計区
間=180300~240300個・・・となる。第1~5集計区間を示す集計区間番号
はそれぞれ0~4であり、第6集計区間以降に対して集計区間番号は4に維持される。な
お、現在の集計区間番号は、性能表示用ワーク領域に記憶される。
遊技制御装置100は、集計区間の切替えタイミングである場合に(A1205の結果
が「Y」)、集計区間の切替え設定をする(A1206)。集計区間の切替え設定では、
総アウト球数(総アウト数)をカウントする総アウトカウンタ、各集計区間内におけるア
ウト球数(排出球数)である通常アウト球数(通常アウト数)をカウントする通常アウト
カウンタ、及び、各集計区間内における全賞球数(獲得球数)である通常賞球数をカウン
トする通常賞球数カウンタをクリアしたり、各集計区間の最終ベース値(又は最新ベース
値)を隣の集計区間のベース値格納領域にシフト(移動)したりする。
遊技制御装置100は、集計区間の切替えタイミングでない場合に(A1205の結果
が「N」)、監視対象の入力ポートにスイッチの入力があるか否かを判定する(A120
7)。本実施形態において、監視対象の入力ポートは、第3入力ポート124と第4入力
ポート126である(図3参照)。
ここでは、監視対象の入力ポートごとに性能表示用ワーク領域にコピーしたスイッチ立
ち上がりエッジの情報(図55のステップA9603でコピーされる)をチェックする。
監視対象の入力ポートごとに、コピーしたスイッチ立ち上がりエッジの情報を記憶する8
ビットの領域がある。全ての監視対象の入力ポートに関してスイッチ立ち上がりエッジの
情報が全て0である場合に入力がないと判定でき、それ以外の場合に入力があると判定で
きる。なお、スイッチ立ち上がりエッジの情報として、コピー時にマスクされない限り、
入力処理(A1303)において新たな入力(検出)があったスイッチに対応するビット
が1に設定され、新たな入力のないスイッチに対応するビットが0に設定されている。
遊技制御装置100は、監視対象の入力ポートにスイッチの入力がある場合に(A12
07の結果が「Y」)、スイッチカウンタに対応するスイッチ(対象スイッチ)の入力を
チェックして入力情報を取得する(A1208)。ここでの対象スイッチは、第1特別変
動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口ス
イッチ39a、第1始動入賞口36の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普
通変動入賞装置)の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a(
左入賞口スイッチ、右入賞口スイッチ)、アウト球検出スイッチ74、など、遊技球の検
出によってベース値(又は出玉率)を変化させ得るものである。
続いて、遊技制御装置100は、対象スイッチの有効期間であるか否かを判定する(A
1209)。なお、大入賞口不正や普電不正が発生して、大入賞口や第2始動入賞口37
への入賞が無効な場合、即ち大入賞口スイッチ38a、39aや始動口2スイッチ37a
が有効でない場合がある。また、第1始動入賞口36やアウト球検出スイッチ74など常
時有効なスイッチもある。
遊技制御装置100は、対象スイッチの有効期間である場合に(A1209の結果が「
Y」)、スイッチカウンタに対応する対象スイッチに入力があるか否かを判定する(A1
210)。対象スイッチの有効期間でない場合に(A1209の結果が「N」)又は対象
スイッチに入力がない場合に(A1210の結果が「N」)、ステップA1218の処理
に移行する。
遊技制御装置100は、対象スイッチに入力がある場合に(A1210の結果が「Y」
)、対象スイッチに対応するビットの入力情報(1ビット)をクリアし(A1211)、
通常ベース状態中であるか否かを判定する(A1212)。通常ベース状態(低ベース状
態)は、ベース値を算出且つ更新できる期間であり、本実施形態において通常遊技状態で
ある。
遊技制御装置100は、通常ベース状態中(通常遊技状態中)である場合に(A121
2の結果が「Y」)、対象スイッチが賞球の付与されるスイッチであれば、対象スイッチ
に対応する賞球数を加算することによって、集計区間内における全賞球数である通常賞球
数を更新する(A1213)。続いて、対象スイッチがアウト球検出スイッチ74である
場合に1を加算することによって、集計区間内におけるアウト球数である通常アウト球数
(通常アウト数、通常排出球数)を更新する(A1214)。次に、対象スイッチがアウ
ト球検出スイッチ74である場合に1を加算することによって、総アウト球数(総アウト
数、総排出球数)を更新する(A1215)。
なお、本実施形態において、アウト球検出スイッチ74は、遊技領域32から排出され
た全ての遊技球(即ち、入賞口又はアウト口30bを通過した全ての遊技球)を検出する
。アウト口30bに入球した遊技球だけでなく、入賞口(第1始動入賞口36、第2始動
入賞口37、大入賞口、又は、一般入賞口35)に入球した遊技球は、図示しない通路等
を介してアウト球検出スイッチ74に導かれて検出される。
遊技制御装置100は、通常遊技状態である通常ベース状態中でない場合に(A121
2の結果が「N」)、通常賞球数も通常アウト球数も更新することなく、総アウト球数だ
けを更新する(A1215)。従って、通常ベース状態でない高ベース状態(第2の遊技
状態、時短状態、確変状態又は特別遊技状態)において、通常賞球数も通常アウト球数も
更新されず、通常賞球数と通常アウト球数から算出されるベース値(通常賞球数÷通常ア
ウト球数)は、更新されず変化がない。なお、ステップA1212の通常ベース状態に関
する判定処理をなくして、ベース値を全ての遊技状態における出玉率として更新可能(変
化可能)とする構成も可能である。
次に、遊技制御装置100は、次回の性能表示編集処理で対象スイッチを次のものに変
更するために、スイッチカウンタを+1更新する(A1216)。なお、メイン処理にお
けるループ処理によって性能表示編集処理は、タイマ割込みの割込み周期(所定時間周期
、例えば4msec)よりもかなり短い時間間隔で実行される(例えば、数μsec)。
このため、割込み周期の間に、性能表示編集処理は繰り返し実行され、スイッチカウンタ
(例えば0から7)は、監視対象の入力ポートごとに全スイッチのビット(例えばビット
0からビット7)を網羅する。また、スイッチカウンタは最終の値(例えば7)の後に0
に更新されて、次の監視対象の入力ポートに関してスイッチの入力がチェック開始される
。例えば、最初に第3入力ポート124に関してスイッチの入力がチェックされた後に、
次に第4入力ポート126に関してスイッチの入力がチェックされる。
一方、遊技制御装置100は、全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力がない場
合に(A1207の結果が「N」)、ベース値を算出するためのベース値算出処理(所定
処理)を実行する(A1217)。なお、監視対象の入力ポートにスイッチの入力が最初
からない場合がある。他方、一部又は全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力が最
初にあったとしても、全ての監視対象の入力ポートに関してスイッチの入力がチェックさ
れた後は、入力があった対象スイッチの入力情報はクリアされている(A1211)ので
、全ての監視対象の入力ポートにスイッチの入力がない状態となる。
ベース値算出処理において、ベース値は、通常アウト球数に対する通常賞球数の比率で
あり、通常賞球数÷通常アウト球数で算出される。従って、始動入賞口(始動入賞口36
、普通変動入賞装置37)、大入賞口、又は、一般入賞口35に入球があった場合に、第
1段階として、賞球が付与される入賞口のスイッチ35a、36a、37a、38a、3
9aの入力(検出)によって通常賞球数が更新され変化してベース値が変化し、且つ、第
2段階としてアウト球検出スイッチ74の入力(検出)によって通常アウト球数が更新さ
れ変化してベース値が変化する。即ち、入賞口へ1個の遊技球が入球すると、2段階でベ
ース値が変化することになる(影響を受けることになる)。遊技盤30に開口するアウト
口30bに入球があった場合に、アウト球検出スイッチ74の入力(検出)によって通常
アウト球数が更新され変化して、ベース値も変化する。一方で、普図始動ゲート34に入
球があった場合には、通常賞球数も通常アウト球数もその入球自体によっては更新されず
変化しないため、ベース値も変化せずに維持される。普図始動ゲート34に入球があって
も、賞球が付与されないため通常賞球数は更新されない。
ベース値は、変化の有無にかかわらず、出力処理のステップA1619-A1625の
処理によって、性能表示装置152に性能表示として出力されることになる。ただし、安
全装置が作動して遊技停止中である場合や、強エラー2が発生して遊技停止中である場合
に、性能表示装置152は、オフデータが出力されて消灯する。
なお、特殊な例として、ベース値のリアルタイム値(bL.)を表示するリアルタイム
値表示期間でのみ、ベース値の算出を実行してよく、この特殊な例では、リアルタイム値
表示期間が到来するまで通常賞球数と通常アウト球数は更新されるが、ベース値は算出さ
れず変化しない。
遊技制御装置100は、ステップA1216又はA1217の後、退避したレジスタを
復帰し(A1218)、スタックポインタ保存領域からロードしてスタックポインタを設
定し(A1219)、性能表示編集処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域
内スタック領域のアドレスを示すことになる。
なお、図8において、ステップA1217の処理を、ステップA1214の直後に実施
して、監視対象の入力ポートの全てのスイッチの入力チェックを待たずに、通常賞球数又
は通常アウト球数が更新された直後にベース値算出処理を行うような構成も可能である。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図9は、タイマ割込み処理(割込み処理プ
ログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレ
ータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力され
ることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ
割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバ
ンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アド
レスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処
理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で
使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると
、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、
すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。次に、確
率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグに基づいて、確率設定変更中又は確率設定確
認中であるか否かを判定する(A1304)。確率設定変更中又は確率設定確認中である
場合に(A1304の結果が「Y」)、確率設定値を変更又は確認するための確率設定変
更/確認処理を実行する(A1305)。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(A130
4の結果が「N」)、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(例えば
大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御やLEDの駆動制御(発光制
御)などを行うための出力処理を実行する(A1306)。なお、メイン処理におけるス
テップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われるこ
とで発射許可の信号が出力でき、発射許可信号を許可状態に設定可能である。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンド(払出
コマンドなど)を払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行する(A1
307)。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ
35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの
監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処
理を実行する(A1308)。
次に、遊技制御装置100は、遊技停止中であるか否かを判定する(A1309)。安
全装置が作動した場合(安全装置作動中フラグ=1の場合)や、遊技を停止する必要のあ
る強エラー2が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A1309の結果が「N」)、特図
ゲーム処理(A1310)、普図ゲーム処理(A1311)、セグメントLED編集処理
(A1312)を実行する。その後、ステップA1313以降の処理を実行する。なお、
エラーが全く発生していない場合の他に、弱エラーと強エラー1が発生している場合にも
、特図ゲーム処理(A1310)、普図ゲーム処理(A1311)、セグメントLED編
集処理(A1312)を実行する。
セグメントLED編集処理では、一括表示装置50を構成する複数のセグメントLED
の一部(記憶表示部やラウンド表示部等:LEDランプD3-D7、D11-D17)の
駆動に関する設定等が実行される。なお、一括表示装置50の他の一部(変動表示部:L
EDランプD1、D2、D8、D10、D18)の駆動に関する設定等は、図柄変動制御
処理(A2621、A2623、A7615)で実行される。一括表示装置50の別の他
の一部(確率状態表示部:LEDランプD9)の駆動に関する設定等は、停電復旧処理(
A1048)などで実行される。
遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A1309の結果が「Y」)、特図
ゲーム処理(A1310)、普図ゲーム処理(A1311)、セグメントLED編集処理
(A1312)を実行することなく、ステップA1313以降の処理に移行する。このよ
うに安全装置が作動した場合や、強エラー2が発生して遊技停止中である場合に、特図ゲ
ーム処理(A1310)と普図ゲーム処理(A1311)が実行されないため、特図保留
数(A2906、A4611)と普図保留数は変化しない。一方、弱エラーや強エラー1
が発生して場合に、遊技停止中でなく、特図ゲーム処理(A1310)と普図ゲーム処理
(A1311)が実行されるため、特図保留数(A2906、A4611)と普図保留数
は+1更新(保留発生時)や-1更新(保留消化時)によって変化可能である。
なお、弱エラーと強エラー1と強エラー2などのエラーの種類に応じて、特図ゲーム処
理(A1310)、普図ゲーム処理(A1311)、セグメントLED編集処理(A13
12)のうちいずれか一部を実行してその他を実行しない構成も可能である。例えば、強
エラー2が発生した場合に、セグメントLED編集処理だけは実行するなどしてよい。
さらに、遊技制御装置100は、安全装置の状態に対応する安全装置作動情報を演出コ
マンドとして演出制御装置300に送信したり、安全装置作動中フラグを設定できる安全
装置関連処理を実行する(A1313)。そして、磁気センサスイッチ61からの検出信
号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1314
)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを
判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1315)。
その後、遊技制御装置100は、振動センサ65からの入力に基づいて振動による不正
を監視する振動不正監視処理を実行する(A1316)。次に、大入賞口からの異常排出
を監視する異常排出監視処理を実行する(A1317)。異常排出監視処理では、特別変
動入賞装置39における大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッチ72(V入賞口スイ
ッチ)、残存球排出口スイッチ73からの入力に基づいて、特別変動入賞装置39の異常
排出を監視し、異常排出が発生した場合に異常排出発生中フラグが設定される。なお、特
別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aを通過した遊技球は、特定領域スイッチ7
2(V入賞口スイッチ)又は残存球排出口スイッチ73を通過して排出される。
次に、遊技制御装置100は、各種外部装置に出力する信号を出力バッファにセットす
る外部情報編集処理を実行する(A1318)。そして、ステップA1309等と同じく
、遊技停止中であるか否かを判定する(A1319)。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A1319の結果が「N」)、フラ
グレジスタを領域内スタック領域に退避し(A1320)、安全装置カウンタ値の更新(
差玉数の算出)や性能表示装置152の表示制御などを行う領域外統合処理を実行する(
A1321)。その後、フラグレジスタを復帰して(A1322)、タイマ割込み処理を
終了する。安全装置が作動しておらず且つ強エラー2が発生していない場合に、遊技停止
中でなく、領域外統合処理等を含めてステップA1320-A1322の処理が実行され
る。
なお、後述のように、領域外統合処理に移行する際に、スタックポインタを遊技制御に
関連する領域内スタック領域から領域外スタック領域に切り替える。その際、遊技制御用
のスタックポインタをRAM111cのスタックポインタ保存領域に保存する時にフラグ
レジスタのフラグ(特にゼロフラグ)が変化する可能性があるため、ステップA1320
において事前にフラグレジスタを退避しておく。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A1319の結果が「Y」)
、領域外統合処理等を実行することなく、タイマ割込み処理を終了する。即ち、安全装置
が作動した場合(安全装置作動中フラグ=1の場合)や強エラー2が発生している場合に
、領域外統合処理が実行されないため、安全装置カウンタ値は更新されないしベース値な
どの性能表示の表示内容は更新されない。これにより、遊技停止中の不要な制御を省略で
きる。
なお、上記と異なり、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、特図ゲーム処理(A
1310)、普図ゲーム処理(A1311)、セグメントLED編集処理(A1312)
を実行する構成も可能である。また、強エラー2が発生しても、領域外統合処理等を実行
する構成も可能である。
また、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指
定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集
処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処
理を行ってもよい。
〔出力処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9)における出力処理(A1306)の詳細について説明
する。図10は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出
力する出力ポート135(セグメント出力ポート)(図3参照)にオフデータを出力して
出力ポート135をリセットする(A1601)。続いて、全ソレノイド(大入賞口ソレ
ノイド38b、39b、レバーソレノイド86b、普電ソレノイド37c)に対するオフ
の出力データをセットする(A1602)。そして、ステップA1309等と同じく、遊
技停止中であるか否かを判定する(A1603)。安全装置が作動した場合(安全装置作
動中フラグ=1の場合)や、遊技を停止する必要のある強エラー2が発生している場合に
、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A1603の結果が「N」)、大入
賞口ソレノイド38b、39b、レバーソレノイド86b、普電ソレノイド37cのデー
タを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成する(A1604)。
そして、ソレノイド出力ポート134にデータを出力する(A1605)。遊技停止中で
ある場合に(A1603の結果が「Y」)、何もせず、ステップA1605の処理に移行
して、ソレノイド出力ポート134にオフデータ(A1602)を出力する。これにより
、遊技停止状態である場合に、全ソレノイドの動作が停止し、大入賞口、特定領域86、
普通変動入賞装置37等が閉鎖して閉状態となる。このように遊技停止状態において大入
賞口が閉鎖されてラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)が実行できない。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキ
ャンするためのデジットカウンタの値を0~3の範囲で+1更新する(1だけ加算するが
3の次は0に更新される)(A1606)。さらに、デジットカウンタの値に対応するL
EDのデジット線へのデジット出力データを取得する(A1607)。そして、取得した
デジット出力データと外部情報データを合成し(A1608)、合成したデータをデジッ
ト出力・外部情報出力ポート136に出力する(A1609)。
次に、遊技制御装置100は、セグメント線へのセグメント出力データとしてオフデー
タをセットする(A1610)。そして、発射禁止の出力データをセットする(A161
1)。さらに、ステップA1603等と同じく、遊技停止中であるか否かを判定する(A
1612)。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A1612の結果が「N」)、デジ
ットカウンタの値に対応するRAM111c内のセグメント領域からセグメント線へのセ
グメント出力データをロードし(A1613)、発射許可の出力データをセットし(A1
614)、ロードしたセグメント出力データをセグメント出力用の出力ポート135に出
力する(A1615)。なお、このセグメント領域は、領域内ワーク領域(遊技制御用ワ
ーク領域)に含まれてよい。
このように、遊技停止中でない場合に、デジットカウンタの値が0~3の範囲で+1更
新される度に、新たなデジット線が選択されて、このデジット線が接続する桁の8本のセ
グメント線にセグメント出力データが出力される。桁0~桁3(デジット0~3)が順次
選択されて、一括表示装置50に対するダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯制御)
が実現される。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A1612の結果が「Y」)
、ステップA1613とA1614の処理をすることなく、オフデータ(A1610)を
セグメント出力用の出力ポート135に出力する(A1615)。これにより、安全装置
が作動した場合(安全装置作動中フラグ=1の場合)や強エラー2が発生している場合の
遊技停止状態において、一括表示装置50は消灯する。これにより、遊技停止状態におい
て特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが実行できない。そして、一括表示装置50
を見た遊技者は、遊技停止中であることや、安全装置が作動したこと又は強エラー2(不
正系エラー)が発生したことを認識できる。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力する外部情報データをロード
して合成し(A1616)、さらに、合成した外部情報データと発射許可または発射禁止
の出力データを合成し(A1617)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信
号出力ポート137に出力する(A1618)。なお、ここで、遊技停止中でない場合に
発射許可の出力データになり(A1614)、遊技停止中である場合に発射禁止(発射停
止)の出力データになる(A1611)。これにより、安全装置が作動した場合や強エラ
ー2が発生している場合の遊技停止状態において、球発射装置からの遊技球の発射が禁止
されるようになっている一方で、遊技停止状態でなければ、球発射装置からの遊技球の発
射が許可されるようになっている。なお、遊技停止状態でも、球発射装置からの遊技球の
発射を許可して、発射禁止(発射停止)しない構成も可能である。
次に、遊技制御装置100は、性能表示装置(LED)152のセグメントのデータを
出力する出力ポート141(セグメント出力ポート2)にオフデータを出力して出力ポー
ト141をリセットする(A1619)。次に、性能表示装置152のデジット線を順次
スキャンするためのデジットカウンタ2の値を0~3の範囲で+1更新する(1だけ加算
するが3の次は0に更新される)(A1620)。さらに、デジットカウンタ2の値に対
応するLEDのデジット線へのデジット出力データを取得する(A1621)。そして、
取得したデジット出力データを出力ポート142(デジット出力ポート2)に出力する(
A1622)。
次に、遊技制御装置100は、ステップA1603等と同じく、遊技停止中であるか否
かを判定する(A1623)。遊技停止中でない場合に(A1623の結果が「N」)、
デジットカウンタ2の値に対応するRAM111c内の性能表示装置セグメント領域から
セグメント出力データをロードする(A1624)。性能表示装置セグメント領域は、性
能情報やその表示(性能表示)に関連する性能表示用ワーク領域に含まれる。そして、ロ
ードしたセグメント出力データを性能表示装置152用の出力ポート141(セグメント
出力ポート2)に出力し(A1625)、その後、出力処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A1623の結果が「Y」)
、ステップA1624とA1625の処理を実行することなく、出力処理を終了する。従
って、安全装置が作動して遊技停止中である場合(安全装置作動中フラグ=1の場合)や
強エラー2が発生して遊技停止中である場合に、性能表示装置セグメント領域のセグメン
ト出力データを出力ポート141に出力できないため、ステップA1619のオフデータ
がそのまま性能表示装置152用の出力ポート141に出力される。そして、この場合に
、デジットカウンタ2の値が0~3の範囲で一巡すると、性能表示装置152は、全LE
Dが強制的に消灯して非表示になり、性能表示装置152を見た遊技場の責任者や係員は
、遊技停止中であることや安全装置が作動したこと又は強エラー2(不正系エラー)が発
生したことを認識できる。
また、強エラー2が発生しても、遊技停止とせず、ステップA1624とA1625の
処理等を実行する構成も可能である。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9)における入賞口スイッチ/状態監視処理(A1308
)の詳細について説明する。図11は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる獲得遊技球数領域を0クリ
アする(A2001)。これにより、獲得遊技球数領域は、1割込み内(所定時間周期内
)に獲得した賞球の数(合計)である獲得遊技球数を格納する領域となる。なお、獲得遊
技球数は、1割込み内でのセーフ球数の増加に等しい。そして、上大入賞口(特別変動入
賞装置39)内の上大入賞口スイッチ39aに対応する入賞口監視テーブル1を準備する
(A2002)。そして、上大入賞口が開いていないにもかかわらず上大入賞口に不正な
入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(
A2003)。
その後、遊技制御装置100は、下大入賞口(特別変動入賞装置38)内の下大入賞口
スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備する(A2004)。そして、下
大入賞口が開いていないにもかかわらず下大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとと
もに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2005)。
そして、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37aに
対応する入賞口監視テーブルを準備する(A2006)。そして、不正入賞を監視すると
ともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2007)。続いて、常
時入賞可能で不正監視が不要な入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A20
08)。常時入賞可能な入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36aや一般入賞口35等
である。
次に、遊技制御装置100は、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(
A2009)。そして、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイ
ッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタ
を更新する(A2010)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を
設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2011)。そして、エラーが
発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2012)
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャ
ンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異
常検知信号に基づく状態(スイッチ異常エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウン
タの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく
状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2であ
る場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設
定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状
態(払出異常エラー)の監視が設定される。このように、遊技機状態監視テーブル1では
、弱エラーが監視される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設
定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2013)。そして、エラーが発
生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2014)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャ
ンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく
状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場
合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面
枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は
枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの
値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する
(A2015)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2015
の結果が「N」)、ステップA2017の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2
015の結果が「Y」)、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出
ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジ
ー信号チェック処理を実行し(A2016)、ステップA2017の処理に移行する。
なお、ステップA2016の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウン
タの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されるこ
ととなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA201
6の処理が行われることとなる。
次に、遊技制御装置100は、不適切なタイミングで特定領域スイッチ72を遊技球が
通過したか否かを監視するV通過タイミング監視処理を実行する(A2017)。V通過
タイミング監視処理では、不適切なタイミングで特定領域スイッチ72の検出信号が発生
した場合にV通過エラーとする。
続いて、遊技制御装置100は、特定領域スイッチ72に遊技球が残っていないかを監
視する残存球監視処理を実行し(A2018)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了す
る。
なお、入賞口スイッチ/状態監視処理におけるV通過タイミング監視処理と残存球監視
処理は、本実施形態のようないわゆる1種2種混合機(1+2種機)に必要であり、通常
の1種パチンコ機では不要となることもある。
入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2012、A2014などにて実行
される遊技機状態チェック処理では、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブル
を取得し、チェック対象の信号がオフの場合には、対象の状態オフコマンドを取得し、演
出コマンドとして演出制御装置300に送信する。遊技機状態チェック処理では、チェッ
ク対象の信号がオンの場合には、対象の状態オンコマンドを取得し、演出コマンドとして
演出制御装置300に送信する。
状態オンコマンドがエラー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を
開始させる。演出制御装置300にエラー報知を開始させる状態オンコマンドとして、シ
ュート球切れエラーやオーバーフローエラーや払出異常エラーなどの遊技球の払い出しに
関する払い出しエラー(弱エラーに含まれる)に対応するコマンドがあり、また、ガラス
枠開放エラーや本体枠開放エラーなどの枠開放エラー(強エラー1に含まれる)に対応す
るコマンドや、枠電波不正のエラー(強エラー2に含まれる)に対応するコマンドがある
〔不正&入賞監視処理〕
図12は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処
理は、図11に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2003、A2
005、A2007にて実行される。
不正&入賞監視処理は、特別変動入賞装置38内の下大入賞口スイッチ38a、特別変
動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37内の入賞口スイッチ
(始動口2スイッチ37a)に対して行われる処理である。第2始動入賞口(普通変動入
賞装置37)や大入賞口(特別変動入賞装置38、39)については、無理やり開閉部材
を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不
正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグ
をチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。
例えば、不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが本来遊技球を検出しない
期間であり、例えば入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ38aである場合に特別変動入
賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「
Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入
賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更
新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には
(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後
の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する
(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した
際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過
ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためで
あり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(A2105の結果が「
N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、
判定個数以上の場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数
に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms
)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを演出コマンドとして準備し(
A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)
。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N
」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定
を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳
細については、後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)
、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可され
ない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報
知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマ
が0でなければ-1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定され
ている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが普通変動入賞装置37内の入
賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)である場合は許可される。また、一つの特別変
動入賞装置(大入賞口)内に2つ入賞口スイッチがある場合に、報知タイマの更新は、エ
ラー監視対象の入賞口スイッチが一方である場合は許可され、エラー監視対象の入賞口ス
イッチが他方の場合は許可されない。これにより、一つの特別変動入賞装置についての不
正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60
000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A211
5)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしてい
ない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(
A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしてい
た場合は、対象の不正解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A2116)、不正フ
ラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0
になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結
果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合
には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマ
の値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の
不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象
の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一
致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、
準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結
果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、
演出コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了す
る。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信さ
れ、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知
の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図13は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウン
タ更新処理は、図11に示した入賞口スイッチ/状態監視処理のステップA2009や図
12に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、遊技停止中であるか否かを判定する(A2201)。安
全装置が作動した場合(安全装置作動中フラグ=1の場合)や、遊技を停止する必要のあ
る強エラー2が発生している場合に、遊技停止中であると判定できる。
遊技制御装置100は、遊技停止中でない場合に(A2201の結果が「N」)、入賞
口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2202)、対象の入賞
口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2203)。入賞口監視テーブルのうちの
入賞テーブルには、監視する入賞口スイッチ毎に、賞球数、入賞数カウンタ領域1のアド
レス、入賞数カウンタ領域2のアドレスなどが定義されている。入力がない場合には(A
2203の結果が「N」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(A22
15)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2216)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A220
3の結果が「Y」)、獲得遊技球数領域から獲得遊技球数をロードし(A2204)、対
象の入賞口スイッチに対応する賞球数を獲得遊技球数に加算し(A2205)、加算後の
値を獲得遊技球数領域にセーブする(A2206)。これにより、獲得遊技球数領域に記
憶される獲得遊技球数が入賞口スイッチごとに更新されていき、獲得遊技球数は、最終的
に1割込み内に獲得した賞球の数(合計)になる。
なお、獲得遊技球数領域は、領域内ワーク領域にあり、入賞数カウンタ更新処理のプロ
グラム(領域内プログラムの一部)で書き込まれ、後述の差玉確認処理のプログラム(領
域外プログラムの一部)では読み出すだけとなる。なお、全ての入賞口スイッチに同時に
入力したとしても賞球の合計値は255(1バイト)に満たないため、獲得遊技球数に対
して上限のチェックは行わない。
次に、遊技制御装置100は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A220
7)、ロードした値を+1更新する(A2208)。さらに、更新された値によってオー
バーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。入賞数カウンタ領域1は、2バ
イト(0~65535)のサイズである。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2209の結果
が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2210)。ステップ
A2210の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結
果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2211)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2212)、更新した
値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2213)。オーバーフロー
が発生しない場合には(A2213の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域
2にセーブする(A2214)。入賞数カウンタ領域2は、1バイト(0~255)のサ
イズである。
遊技制御装置100は、ステップA2214の処理の終了後、又は、オーバーフローが
発生した場合には(A2213の結果が「Y」)、テーブルアドレスを次レコードのアド
レスに更新する(A2215)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する
(A2216)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2216の結
果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2203
の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2216の結果が「Y」
)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。これにより、全スイッチの監視が終了するまで
、ステップA2203-A2216の処理が繰り返されて、1割込み内で獲得した賞球の
数(合計)である獲得遊技球数が得られるとともに、1割込み内での各入賞口(各入賞領
域)への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶される
こととなる。
遊技制御装置100は、遊技停止中である場合に(A2201の結果が「Y」)、何も
せず、入賞数カウンタ更新処理を終了する。これにより、遊技停止状態において、入賞口
スイッチでの遊技球の検出が無効になり、獲得遊技球数は更新されず、入賞数カウンタ領
域1及び2が更新されないため入賞の情報が記憶されず賞球も得られない(払い出されな
い)。なお、遊技停止状態になる前に(即ち、入賞口スイッチでの遊技球の検出が有効で
あるときに)記憶された入賞の情報に基づく賞球の払い出しは、遊技停止状態でも継続す
る。
なお、入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示す
るための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンド
を未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウ
ンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定
数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用
いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデー
タが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記
憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例
えば、1個賞球、6個賞球、15個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞
口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっ
ている。つまり、入賞口への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされてい
る。なお、入賞数カウンタ領域1(2バイト)は入賞数カウンタ領域2(1バイト)より
も広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。こ
れは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマン
ドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多く
の未送信データが蓄積される可能性があるためである。
〔確率設定変更/確認処理〕
次に、タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(A1305)の詳細につい
て説明する。図14は、確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。確
率設定変更/確認処理では、確率設定値が変更又は確認できる。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値が正常範囲内であるか否かを判定する(A2
401)。ここでの確率設定値は、RAM111cの領域内ワーク領域に含まれる確率設
定値領域に記憶されている。
遊技制御装置100は、確率設定値が正常範囲内である場合に(A2401の結果が「
Y」)、確率設定値に対応する確率設定値表示データを設定して(A2402)、性能表
示装置152にドライバ150a、150bを介して出力する(A2404)。確率設定
値が正常範囲内でない場合に(A2401の結果が「N」)、確率設定値表示データとし
て消灯データを設定して(A2403)、性能表示装置152にドライバ150a、15
0bを介して出力する(A2404)。
ここで、確率設定値表示データは、性能表示装置152で表示される表示用確率設定値
のデータであり、確率設定値表示データ領域に記憶されている。なお、遊技場の責任者や
係員などホール関係者等の混乱を防止するため、確率設定値が異なっても同じ大当り確率
(及び小当り確率)であれば、表示用確率設定値を大当り確率(及び小当り確率)に対応
付けて同じにしてよい。即ち、同じ表示用確率設定値は、同じ大当り確率(及び小当り確
率)を意味してよい。
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ-1更新す
る(A2405)。セキュリティ信号制御タイマは、ステップA1037で設定された1
28ms(所定時間)である。続いて、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュ
ータ)など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71
に出力する(A2406)。なお、ここで、大当り信号など外部情報端子71への他の信
号はオフ状態に維持される。
その後、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判
定する(A2407)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A2407
の結果が「N」)、即ち、確率設定確認中である場合に、何もせずに確率設定変更/確認
処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A2407
の結果が「Y」)、即ち、確率設定変更中である場合に、電源投入後の最初のタイマ割込
み処理であるか否かを判定する(A2408)。電源投入後の最初のタイマ割込み処理で
ある場合に(A2408の結果が「Y」)、確率設定変更/確認処理を終了する。これは
、RAM初期化スイッチ112を押しっぱなしだった場合に、意図せずに確率設定値の更
新がされる事態を防止するためである。
遊技制御装置100は、電源投入後の最初のタイマ割込み処理でない場合に(A240
8の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112の入力があるか否かを判定する(A2
409)。RAM初期化スイッチの入力がない場合に(A2409の結果が「N」)、確
率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112の入力がある場合に(A2409
の結果が「Y」)、作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)の作業用設定値
を取り得る範囲内で+1更新するとともに、作業用設定値に対応して確率設定値領域の確
率設定値を+1更新する(A2410)。これにより、RAM初期化スイッチ112が操
作される度に、確率設定値領域の確率設定値が1ずつ更新される。その後、確率設定変更
/確認処理を終了する。なお、設定変更モードに入ったときに作業用設定値を格納する作
業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)に、確率設定値領域から読み出した確
率設定値に対応する値(確率設定値から1減算した値)が格納されてよい。なお、作業用
設定値5(確率設定値6)のときに+1更新される場合は、作業用設定値0(確率設定値
1)に戻ることができる。したがって、確率設定値1~6は、何度も繰り返し+1更新し
て切り替えることができる。また、作業用設定値の取り得る範囲は、複数の確率設定値が
存在する多段階設定の場合は例えば0~1や0~5などであるが、一段階設定の場合は0
のみである。多段階設定の場合に、RAM初期化スイッチ112が操作される度に作業用
設定値と確率設定値が異なる値に更新されるが、一段階設定の場合は更新されても同じ値
のままである(同じ値に更新される)。
また、確率設定値が+1更新される毎や、設定可変状態等への遊技状態の切り替えがあ
った場合に、演出制御装置300に設定値を知らせるコマンド(設定値情報コマンド)を
送信してもよい。また、同様に、確率設定値が+1更新される毎や、設定可変状態等への
遊技状態の切り替えがあった場合に、試験信号を外部の試射試験装置に出力可能にしても
よい。なお、これらの送信や出力は、遊技制御装置100にメイン異常等の異常がある場
合には中止することが好ましい。その他、確変状態、時短状態や大当り状態などの遊技状
態の切り替えがあった場合や特図変動表示ゲームの開始時に、演出制御装置300に設定
値を知らせるコマンド(設定値情報コマンド)を送信してもよいし、試験信号を外部の試
射試験装置に出力可能にしてもよい。
なお、上記では、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、作業用設定値の更新
に対応して確率設定値領域の確率設定値を直接更新するようにしたが、RAM111cの
作業用設定値領域に設定変更中の確率設定値(作業用設定値)を記憶するようにし、設定
キースイッチ93がオフになり設定変更作業が完了したときに(A1039の結果が「Y
」)、作業用設定値領域の作業用設定値に対応する値をはじめて確率設定値領域に格納す
るようにしてもよい。このようにすれば、設定変更中に停電が発生した場合(A1040
の結果が「Y」)に、遊技制御や演出制御等に使用される確率設定値(確率設定値領域に
記憶される確率設定値)が意図しない値で変更される事態を防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1310)の詳細について
説明する。図15は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処
理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動
表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視
処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞
すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの
開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、
始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。
大入賞口スイッチ監視処理では、大入賞口スイッチ43(下大入賞口スイッチ38a、上
大入賞口スイッチ39a)での遊技球の検出を監視する。
続いて、特定領域86(V入賞口)への遊技球の入賞(入球)を監視する特定領域スイ
ッチ監視処理を実行する(A2603)。なお、特定領域スイッチ監視処理の詳細につい
ては後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1
だけ減算する)(A2604)。特図ゲーム処理タイマは、-1更新によって、タイマ割
込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム
処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否
かを判定する(A2605)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2605の結果
が「N」)、ステップA2620の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2605の結果が「
Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲー
ム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブ
ルをレジスタに設定する(A2606)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを
用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2607)。
続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に
応じたゲーム分岐処理を実行する(A2608)。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の
設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する
(A2609)。なお、特図普段処理の詳細については後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「1」の場合には、
特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特
図変動中処理を実行する(A2610)。例えば、特図変動中処理では、特別図柄の停止
を示す図柄停止コマンドや停止図柄パターンに対応する停止表示時間など必要な情報を設
定して、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブ
する。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「2」の場合には、
大当り状態又は小当り状態に移行するために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を
実行する(A2611)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの結果が大
当りであれば、大当りファンファーレコマンドや大当りファンファーレ時間など必要な情
報を設定して、処理番号「7」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動
表示ゲームの結果が小当りであれば、小当りファンファーレコマンドや小当りファンファ
ーレ時間など必要な情報を設定して、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号「3」
を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果がはずれであ
れば、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「3」の場合には、
小当りファンファーレ中処理を実行する(A2612)。例えば、小当りファンファーレ
中処理では、小当り開放中処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域に
セーブし、小当りによる大入賞口の開放時間(小当り開放時間)を特図ゲーム処理タイマ
領域にセーブし、上大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブしたりする
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「4」の場合には、
小当り開放中処理を実行する(A2613)。例えば、小当り開放中処理では、小当り残
存球処理時間(例えば0.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、小当り残存球
処理に係る処理番号「5」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブしたりする。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「5」の場合には、
小当り残存球処理を実行する(A2614)。例えば、小当り残存球処理では、小当り終
了処理に係る処理番号「6」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブし、小当りエンデ
ィング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブしたりする。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「6」の場合には、
小当り終了処理を実行する(A2615)。例えば、小当り終了処理では、遊技球が特定
領域86(いわゆるV入賞口)を通過した場合に、大当りファンファーレコマンドや大当
りファンファーレ時間など必要な情報を設定して、ファンファーレ/インターバル中処理
に係る処理番号「7」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブし、遊技球が特定領域8
6を通過していない場合に、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理
番号領域にセーブしたりする。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「7」の場合には、
大入賞口の開放時間の設定や開放回数(ラウンド数)の更新、大入賞口開放中処理を行う
ために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2
616)。例えば、ファンファーレ/インターバル中処理では、実行するラウンド遊技の
ラウンドに対応するラウンドコマンドや大入賞口の開放時間など必要な情報を設定して、
大入賞口開放中処理に係る処理番号「8」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「8」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラ
ウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うため
に必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2617)。例えば、大
入賞口開放中処理では、インターバルコマンドやエンディングコマンドなど必要な情報を
設定して、大入賞口残存球処理に係る処理番号「9」を設定し特図ゲーム処理番号領域に
セーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「9」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間
を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存
球処理を実行する(A2618)。例えば、大入賞口残存球処理では、最終ラウンドでな
ければインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ファンファーレ/イン
ターバル中処理に係る処理番号「7」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。最
終ラウンドであればエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終
了処理に係る処理番号「10」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2608にてゲーム処理番号が「10」の場合には
、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(
A2619)。例えば、大当り終了処理では、大当り状態終了後の普電サポート状態(時
短状態)など必要な情報の設定を行い、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図
ゲーム処理番号領域にセーブする。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器
51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2620)、特図
1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2621)。そして、特図2表示器
52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2622)、特図
2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2623)。次に、小当り中にレバ
ーソレノイド86bを開放するようにレバーソレノイド86bの開放動作を制御するレバ
ーソレノイド制御処理(A2624)を実行して、特図ゲーム処理を終了する。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について
説明する。図16は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36
への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(
A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始
動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、右打ちする遊技状態で
あるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、右打ちする遊技状態でないと判定した場合(A2704の結果
が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、右打ちする遊技状態であ
る場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準
備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。演出コマンド
設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制
御装置300に送信されることになる。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状
態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定
処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちの方が入賞し易く、普通
変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図
始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよ
りも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場
合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(
警告)を右打ち指示表示によって表示装置41等で実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定す
るテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2
708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口
への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(
A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果
が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわ
ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを
判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」
)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が
「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37へ
の不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中である
と判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態で
のみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や
不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を
不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生
判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した
後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッ
チ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結
果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2
始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(A2702、A2710
)の詳細について説明する。図17は、ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャート
である。
遊技制御装置100は、まず、始動口入賞がないことを示す始動口入賞なし情報を設定
する(A2801)。次に、対象のスイッチに入力があった否かを判定し(A2802)
、対象のスイッチに入力がなかった場合(A2802の結果が「N」)、ハード乱数取得
処理を終了する。なお、対象のスイッチは、ステップA2702のハード乱数取得処理で
は、始動口1スイッチ36aであり、ステップA2710のハード乱数取得処理では、始
動口2スイッチ37aである。
遊技制御装置100は、対象のスイッチに入力があった場合(A2802の結果が「Y
」)、乱数ラッチレジスタステータス(乱数ラッチレジスタの状態)を読み込み、対象の
乱数ラッチレジスタにラッチデータあるか否かを判定する(A2803、A2804)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータない場合(A2804の結果が「N」)、ハー
ド乱数取得処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータある場合(A280
4の結果が「Y」)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロード
して準備し(A2805)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された特図図柄乱数
をロードして準備し(A2806)、始動口入賞があることを示す始動口入賞あり情報を
設定する(A2807)。なお、準備した大当り乱数は、特図始動口スイッチ共通処理で
使用される。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A
2715)の詳細について説明する。図18は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示
すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始
動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理
である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理
装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロード
した値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する
(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、
更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA
2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結
果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力
回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした
値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数が
オーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限
値(ここでは4)未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値
未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了す
る。また、更新対象の特図保留数が上限値未満(ここでは4)である場合(A2905の
結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新
して(A2906)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱
数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当
り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、ステップA2
806にて準備した特図図柄乱数を、RWMの特図図柄乱数格納領域にセーブする(A2
910)。
なお、特図図柄乱数は、後述の特図1停止図柄設定処理と特図2停止図柄設定処理にお
いて、小当り時の停止図柄番号、サポ当り時の停止図柄番号、又は大当り時の停止図柄番
号と、これら停止図柄番号に対応する小当り停止図柄パターン、サポ当り停止図柄パター
ン、又は大当り停止図柄パターンを決定するために用いられる。
本実施形態において、RWMの乱数格納領域を小さくするため、1つの乱数(共通乱数
)としての特図図柄乱数を共用して、小当り図柄(小当り時の停止図柄番号、小当り停止
図柄パターン)、サポ当り図柄(サポ当り時の停止図柄番号、サポ当り停止図柄パターン
)、大当り図柄(大当り時の停止図柄番号、大当り停止図柄パターン)の振り分けを行う
。即ち、小当り図柄を決定する場合に、特図図柄乱数の範囲を区分して各小当り図柄に割
り当てたり、サポ当り図柄を決定する場合に、特図図柄乱数の範囲を区分して各サポ当り
図柄に割り当てたり、大当り図柄を決定する場合に、特図図柄乱数の範囲を区分して各大
当り図柄に割り当てたりする。ここで、各区分は重ならないようにする。なお、共用する
特図図柄乱数に代えて、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数、時短図柄(サポ
当り図柄、サポ当りの停止図柄)を決定するためのサポ当り図柄乱数、大当りの図柄を決
定するための大当り図柄乱数を、各々、独立に設けてもよい。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パタ
ーン乱数格納領域にセーブして(A2911)、変動表示ゲームの結果(遊技結果)を事
前に判定可能な特図保留情報判定処理(事前判定処理、先読み処理)を実行する(A29
12)。特図保留情報判定処理では、セーブした大当り乱数や特図図柄乱数などに基づく
停止図柄情報(大当り停止図柄、小当り停止図柄、時短停止図柄、はずれ停止図柄)に対
応する先読み停止図柄コマンドや、セーブした変動パターン乱数1から3に基づく前半変
動番号(リーチ前変動の番号)及び後半変動番号(リーチ後変動の番号)に対応する先読
み変動パターンコマンドを演出コマンドとして設定する。そして、監視対象の始動口スイ
ッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A
2913)、演出コマンド設定処理(A2914)を実行して、特図始動口スイッチ共通
処理を終了する。このように、遊技制御装置100は、始動記憶に基づく変動表示ゲーム
が実行されるよりも前に当該変動表示ゲームの結果を事前に判定可能な事前判定手段を構
成する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装
置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、
始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球
の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値
を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(A2912)の詳細に
ついて説明する。図19は、特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミン
グより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定等を行う先読み(事前判定)処理
である。
遊技制御装置100は、まず、今回の特図保留情報判定処理の事前判定が特図2保留に
関する判定であるか否かを判定する(A3001)。ステップA2707にて始動入賞口
36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルが準備されていれば、特図1保留
に関する判定である。ステップA2714にて第2始動入賞口(始動口2、普通変動入賞
装置37)による保留の情報を設定するテーブルが準備されていれば、特図2保留に関す
る判定である。
遊技制御装置100は、特図1保留に関する判定である場合に(A3001の結果が「
N」)、大当り中であるか否かを判定する(A3002)。大当り中でない場合に(A3
002の結果が「N」)、普電サポート中であるか否かを判定する(A3003)。
遊技制御装置100は、大当り中である場合(A3002の結果が「Y」)又は普電サ
ポート中である場合(A3003の結果が「Y」)、特図保留情報判定処理を終了する。
これによって、大当り中又は普電サポート中に、特図1保留に関する先読み(事前判定)
は実行されない。
遊技制御装置100は、特図2保留に関する判定である場合(A3001の結果が「Y
」)又は普電サポート中でない場合(A3003の結果が「N」)、ステップA3004
以降の処理を開始し、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当り
であるかを判定する大当り判定処理を実行する(A3004)。これによって、通常遊技
状態や小当り状態など大当り中でも普電サポート中でもない状態で、特図1保留に関する
先読み(事前判定)は実行できる。また、特図2保留に関する先読み(事前判定)は遊技
状態によらず実行できる。
遊技制御装置100は、判定結果が大当りである場合に(A3005の結果が「Y」)
、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄チェックテーブルを設定し(A3006)
、大当り図柄チェックテーブルから準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得
して(A3007)、ステップA3015の処理に移行する。
遊技制御装置100は、判定結果が大当りでない場合に(A3005の結果が「N」)
、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるかを判定する小当り
判定処理を実行する(A3008)。そして、判定結果が小当りである場合(A3009
の結果が「Y」)には、小当り図柄チェックテーブルを設定し(A3010)、小当り図
柄チェックテーブルから準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(A3
007)、ステップA3015の処理に移行する。
遊技制御装置100は、判定結果が小当りでない場合(A3009の結果が「N」)、
大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かによりサポ当り(時短図柄の当り、時短
当り)であるかを判定するサポ当り判定処理を実行する(A3011)。そして、判定結
果がサポ当りである場合(A3012の結果が「Y」)には、サポ当り図柄チェックテー
ブルを設定し(A3013)、サポ当り図柄チェックテーブルから準備した特図図柄乱数
に対応する停止図柄情報を取得して(A3007)、ステップA3015の処理に移行す
る。
遊技制御装置100は、判定結果がサポ当りでない場合(A3012の結果が「N」)
、はずれの停止図柄情報を設定して(A3014)、ステップA3015の処理に移行す
る。
次に、遊技制御装置100は、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読
み停止図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A3015)、演出コマンド設定処理
を実行する(A3016)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図
情報を設定する特図情報設定処理を行い(A3017)、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3018)。
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パタ
ーンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動
パターンコマンドを演出コマンドとして準備して(A3019)、演出コマンド設定処理
を行い(A3020)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA3017に
おける特図情報設定処理、ステップA3018における変動パターン設定処理は、特図普
段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。演出コマンド設定
処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制御装
置300に送信されることになる。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先
読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報
を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これ
により、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定
結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミング
より前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示され
る飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミン
グより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例え
ば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶
された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく
、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
なお、上記において、大当り判定処理、小当り判定処理、サポ当り判定処理は、タイマ
割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理、小当り判定処理、サポ当り
判定処理に共通する処理である。大当り乱数が、大当り判定値、小当り判定値、又は、サ
ポ当り判定値に一致する場合に、それぞれ、大当り、小当り、又は、サポ当りであると判
定される。例えば、当り判定値は、下限判定値以上かつ上限判定値以下の連続する複数の
値であり、当り確率は、(上限判定値-下限判定値+1)/(大当り乱数の範囲)でよい
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果が同時に大当り、小当り、サポ当りの2つ
以上になることを避けるべく、大当り判定値の範囲、小当り判定値の範囲、サポ当り判定
値の範囲は互いに重ならない。なお、本実施形態において、独自に小当り乱数やサポ当り
乱数を設けることはせず、小当り判定やサポ当り判定にも大当り乱数を利用するが、独自
の小当り乱数やサポ当り乱数を設ける構成も可能である。
大当り確率、小当り確率、サポ当り確率は、低確率状態(確変状態以外の通常確率状態
)と高確率状態(確変状態)とで異なってよいし、確率設定値に応じて異なってよい。な
お、確率設定値が異なっても、大当り確率、小当り確率、又は、サポ当り確率を同一にす
る構成も可能である。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A2602)の詳細につい
て説明する。図20は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図ゲーム処理番号の値が「8」であるか、すなわち大
入賞口開放中処理中であるか否かを判定する(A3101)。大入賞口開放中処理中であ
る場合(A3101の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、大
入賞口開放中処理中でない場合(A3101の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値
が「9」であるか、すなわち大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3102
)。
遊技制御装置100は、大入賞口残存球処理中である場合(A3102の結果が「Y」
)、ステップA3105の処理に移行する。また、大入賞口残存球処理中でない場合(A
3102の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「4」であるか、すなわち小当り
開放中処理中であるか否かを判定する(A3103)。小当り開放中処理中である場合(
A3103の結果が「Y」)、ステップA3105の処理に移行する。また、小当り中開
放処理中でない場合(A3103の結果が「N」)、特図ゲーム処理番号の値が「5」で
あるか、すなわち小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3104)。特図ゲー
ム処理タイマが0になるまで特図ゲーム処理番号は次に移行しないため、このように特図
ゲーム処理番号によって遊技の進行状態をチェックすることができる。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中でない場合(A3104の結果が「N」)
、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、小当り残存球処理中である場合(A31
04の結果が「Y」)は、ステップA3105の処理に移行する。そして、大入賞口スイ
ッチ43(下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39a)に入力があるか否か
を判定する(A3105)。
遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ43に入力がある場合(A3105の結果が
「Y」)、大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備して(A3106)、演
出コマンド設定処理(A3107)を実行する。そして、大入賞口残存球処理中であるか
否かを判定する(A3108)。大入賞口残存球処理中である場合(A3108の結果が
「Y」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、大入賞口残存球処理中でない場合(A3
108の結果が「N」)、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3109)。
遊技制御装置100は、小当り残存球処理中である場合(A3109の結果が「Y」)
は、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り残存球処理中でない場合(A3109の
結果が「N」)、大入賞口カウント数を+1更新し(A3110)、大入賞口カウント数
が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば10)以上となったか否かを判定
する(A3111)。
遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(A31
11の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント
数が上限値以上となった場合(A3111の結果が「Y」)、特図ゲーム処理タイマ領域
を0クリアする(A3112)。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了す
ることとなる。続いて、小当り開放中処理中であるかを判定する(A3113)。
遊技制御装置100は、小当り開放中処理中でない場合(A3113の結果が「N」)
、大入賞口スイッチ監視処理を終了し、小当り開放中処理中である場合(A3113の結
果が「Y」)、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(A3
114)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。なお、本実施形態では、1回の小当り
に関して小当り開放中に複数回大入賞口が開放されることがあるため、ここで大入賞口制
御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブする。仮に1回の大当りに関して大当
り開放中に複数回大入賞口が開放される構成であれば、同様に、大当り開放中処理中であ
る場合に大入賞口制御ポインタ領域に大当り開放動作終了の値をセーブしてよい。
〔特定領域スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(A2603)の詳細につい
て説明する。図21は、特定領域スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当り中であるか否かを判定する(A3201)。例え
ば、特図ゲーム処理番号が「3」「4」「5」であれば、小当り中であると判定できる。
小当り中である場合に(A3201の結果が「Y」)、特定領域通過済みであるか否かを
判定する(A3202)。特定領域通過情報領域に正常通過情報又は異常通過情報がセー
ブされていれば、特定領域通過済みであると判定できる。
遊技制御装置100は、特定領域通過済みでない場合に(A3202の結果が「N」)
、特定領域スイッチ72に入力があるか否かを判定する(A3203)。特定領域スイッ
チ72に入力がある場合に(A3203の結果が「Y」)、即ち、特定領域86への入賞
(V入賞)があった場合に、特定領域通過コマンドを演出コマンドとして準備し(A32
04)、演出コマンド設定処理を行う(A3205)。さらに、ここで、遊技球が特定領
域を通過したことを示す特定領域通過フラグを特定領域通過領域にセットしてもよい。
一方、遊技制御装置100は、小当り中でない場合(A3201の結果が「N」)、特
定領域通過済みである場合(A3202の結果が「Y」)、又は、特定領域スイッチ72
に入力がない場合に(A3203の結果が「N」)、何もせずに特定領域スイッチ監視処
理を終了する。
次に、遊技制御装置100は、イレギュラーなV入賞であるか否かを判定する(A32
06)。本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果が小当り(特図1小当り)で
ある場合や、通常遊技状態において残保留以外の保留に係る特図2変動表示ゲームの結果
が小当り(特図2小当り)である場合、イレギュラーなV入賞となる。即ち、本実施形態
において、特定遊技状態(時短状態)において特図2小当りが発生する場合や、残保留に
係る特図2変動表示ゲームで特図2小当りが発生する場合に、正常なV入賞となる。
遊技制御装置100は、イレギュラーなV入賞でない場合、即ち正常なV入賞である場
合(A3206の結果が「N」)、特定領域通過情報領域に正常通過情報をセーブし(A
3207)、イレギュラーなV入賞である場合(A3206の結果が「Y」)、特定領域
通過情報領域に異常通過情報をセーブする(A3208)。そして、ラウンド数上限値テ
ーブルを設定する(A3209)。
次に、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(例
えば、3、10)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A3210)
。ラウンド数上限値は、ラウンド数の上限値であり最終ラウンドのラウンド数に対応する
。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMの
ラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A3211)。
続いて、遊技制御装置100は、大当りの開始に関する信号をRWMの外部情報出力デ
ータ領域にセーブする(A3212)。例えば、大当りの開始に関する信号は、大当り1
信号のオンデータ(大当り、特図2の小当りでオン)、大当り2信号のオンデータ(大当
り、特図2の小当り、時短状態、特図2残保留消化期間でオン)、大当り3信号のオンデ
ータ(大当り、特図2の小当りでオン)である。なお、大当りの開始に関する信号(大当
り1信号、大当り2信号、大当り3信号等のオンオフ)は、機種により定義されてよい。
そして、大当りの開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオン、役物連続
作動装置作動中信号をオン、条件装置作動領域1有効信号をオフ、役物連続作動装置作動
領域1有効信号をオフ)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A3213)
次に、遊技制御装置100は、時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域
にセーブし(A3214)、普図ゲームモードフラグ領域に普図サポなしフラグをセーブ
し(A3215)、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A3216)、特図ゲームモー
ドフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A3217)。そして、停電
復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド
領域に確率情報コマンド(特図低確率&時短なし)をセーブする(A3218)。
続いて、遊技制御装置100は、時短状態における特図変動表示ゲームの残りの実行回
数に対応する時間短縮変動回数1領域をクリアし(A3219)、時短状態における特図
2変動表示ゲームの残りの実行回数に対応する時間短縮変動回数2領域をクリアする(A
3220)。そして、確変状態以外の状態で特図変動表示ゲームが実行された実行回数を
示す天井カウンタ領域をクリアし(A3221)、天井時短発動フラグが格納される天井
時短発動フラグ領域をクリアし(A3222)、天井到達済みフラグが格納される天井到
達済みフラグ領域をクリアする(A3223)。
さらに、遊技制御装置100は、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし
(A3224)、演出残り回転数領域をクリアし(A3225)、次モード移行情報領域
に更新なしコードをセーブし(A3226)、通常ベース状態判定領域に通常ベース状態
以外情報をセーブし(A3227)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。このように
して、大当り状態が開始する前に、大当り状態中の演出モード1が設定される。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2609)の詳細について説明する。
図22は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口の残存球カウンタが0であるか否かを判定する
(A3301)。大入賞口の残存球カウンタが0でない場合に(A3301の結果が「N
」)、特図変動表示ゲームを開始せずステップA3314の処理に移行する。
遊技制御装置100は、大入賞口の残存球カウンタが0である場合に(A3301の結
果が「Y」)、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A330
2)。特図2保留数が0である場合(A3302の結果が「Y」)、特図1保留数(第1
始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3306)。そして、特図1保留数が0で
ある場合(A3306の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(
A3310)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3310の結果が「N」)は、客待
ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(A3311)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(
A3312)、演出コマンド設定処理を行い(A3313)、ステップA3314の処理
に移行する。一方、ステップA3310にて、客待ちデモが開始済みである場合(A33
10の結果が「Y」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3314
)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A3315)、変動図柄判別フラ
グ領域をクリアする(A3316)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監
視期間中フラグをセーブして(A3317)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3302の結果が「N
」)、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を
演出コマンドとして準備して(A3303)、演出コマンド設定処理を実行する(A33
04)。なお、ここでの飾り特図保留数コマンドは、後に特図2変動表示ゲームの開始に
よって特図2保留数が1だけ減少することを考慮して、現時点での特図2保留数から1だ
け減算した値に対応する情報を含んでよい。或いは、特図2変動表示ゲームの開始によっ
て演出制御装置300が管理する特図2保留数を1だけ減少する場合には、ここでの飾り
特図保留数コマンドは、現時点での特図2保留数に対応する情報を含んでよい。その後、
特図2変動開始処理を実行し(A3305)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3306の結果が「N
」)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を
演出コマンドとして準備して(A3307)、演出コマンド設定処理を実行する(A33
08)。なお、ここでの飾り特図保留数コマンドは、後に特図1変動表示ゲームの開始に
よって特図1保留数が1だけ減少することを考慮して、現時点での特図1保留数から1だ
け減算した値に対応する情報を含んでよい。或いは、特図1変動表示ゲームの開始によっ
て演出制御装置300が管理する特図1保留数を1だけ減少する場合には、ここでの飾り
特図保留数コマンドは、現時点での特図1保留数に対応する情報を含んでよい。その後、
特図1変動開始処理を実行し(A3309)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで
、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3305)が実行されること
となる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される
こととなる(特図2保留優先消化)。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段
(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動
表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手
段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3309)の詳細について説明す
る。図23は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始
処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す
特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動
表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り
情報を設定するなどの処理を行う大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大
当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関する特図1停止図柄(図柄情
報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設
定処理では、はずれ時、サポ当り時、小当り時、又は大当り時の停止図柄番号と、この停
止図柄番号に対応するはずれ停止図柄パターン、サポ当り停止図柄パターン、小当り停止
図柄パターン、又は大当り停止図柄パターンをセーブする。サポ当り時、小当り時、又は
大当り時の停止図柄番号は、各々、特図図柄乱数に対応して決定される。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図
情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する
種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情
報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パ
ターン(変動パターン番号)を振り分けによって設定する変動パターン設定処理を実行す
る(A3406)。本実施形態において、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始か
らリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから
特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなる。変動パタ
ーン設定処理によって、前半変動パターンに対応する前半変動番号と後半変動パターンに
対応する後半変動番号が取得され、それぞれ前半変動番号領域と後半変動番号領域にセー
ブされる。なお、前半変動パターンと後半変動パターンを区別しない構成も可能である。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動
開始情報設定処理を実行する(A3407)。変動開始情報設定処理では、変動パターン
(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセー
ブする。そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)
を演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を行う。また、変動開始情報設定
処理では、これから開始する特図変動表示ゲームの特図種別(特図1又は特図2)に係る
特図保留数を-1更新する(1だけ減少する)。
次に、遊技制御装置100は、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(
A3408)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3409)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3410)、特
図1の変動開始に関する信号(特別図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域
にセーブする(A3411)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセー
ブし(A3412)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の
点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3413)。続いて
、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3414)、特図1変動
開始処理を終了する。
なお、本実施形態において、確率状態(低確率/高確率)や時短状態の有無(時短あり
/なし)は変動パターンの振り分けに直接影響せず、遊技制御装置100が管理している
演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特
図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定
されるようになっている。なお、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行
状況などに基づいて直接的に変動の振り分けを行ってもよい。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3305)の詳細について説明す
る。図24は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始
処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図23に示した特図1変動
開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)
を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3501)。続いて、特図
2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や
大当り情報を設定するなどの処理を行う大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502
)。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームに関する特図2停止図柄(図柄情
報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パタ
ーンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する
(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情
報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブ
ルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを振り分けによ
って設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。そして、特図2変動表示
ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行する(A3507)。
次に、遊技制御装置100は、処理番号として特図変動中処理に係る「1」を設定し(
A3508)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A3509)。
そして、遊技制御装置100は、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A3510)、特
図2の変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域
にセーブする(A3511)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセー
ブし(A3512)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の
点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(A3513)。続いて
、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば0)をセーブし(A3514)、特図2変動
開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細につ
いて説明する。図25は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域、サポ当りフ
ラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3601)。次に、RWMの特図1大当り乱数
格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3602)、当該特図
1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3603)。なお、保留数1用
とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(
乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致す
るか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3604
)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合
(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当り
フラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処
理を終了する。
一方、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りでない場合(A3605の結
果が「N」)、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りで
あるか否かを判定する小当り判定処理を実行する(A3608)。なお、本実施形態では
、小当りの判定にも大当り乱数値が使用される。小当り判定処理(A3607)の判定結
果が小当りである場合(A3708の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情
報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(A3709)、
大当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、小当り判定処理(A3607)の判定結果が小当りでない場合(A3608の結
果が「N」)、取得した大当り乱数値に基づいて、特図変動表示ゲームがサポ当りである
か否かを判定するサポ当り判定処理を実行し(A3610)、判定の結果はサポ当りであ
るか否か判断する(A3611)。なお、本実施形態では、サポ当りの判定にも大当り乱
数値が使用される。ここで、特図変動表示ゲームのサポ当り(時短当り)とは、次回の特
図変動表示ゲームから時短状態に突入する時短結果(特定結果)のことである。この時短
結果に対応して、特図変動表示ゲームの停止結果として時短図柄を特図表示器(第1特図
変動表示部51又は第2特図変動表示部52)と表示装置41に表示できる。
遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームがサポ当りである場合(A3611の結果
が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ1領域にサ
ポ当り情報を上書きしてセーブし(A3612)、大当りフラグ1設定処理を終了する。
一方、特図変動表示ゲームがサポ当りでない場合(A3611の結果が「N」)、サポ当
りフラグ1領域にサポ当り情報をセーブすることなく、大当りフラグ1設定処理を終了す
る。
このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小
当り」、「サポ当り(時短当り)」、及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
特図変動表示ゲームの結果がサポ当り結果(時短結果)の場合に、特図1停止図柄設定
処理(A3403)又は特図2停止図柄設定処理(A3503)において、停止図柄(停
止図柄番号、停止図柄パターン)として時短図柄(時短図柄番号、時短図柄パターン)が
設定され、次回の特図変動表示ゲームから時短状態に突入する。即ち、この場合には、大
当りを経由せずに突然に時短状態になる(突然時短)。また、この場合に、特図表示器に
時短図柄が表示されるとともに、時短図柄に対応する飾り特図コマンドが演出制御装置3
00に送信され、表示装置41において、演出制御装置300によって飾り停止図柄とし
ても時短図柄(飾り時短図柄)が表示される。
表示装置41に表示される時短図柄としては、例えば、左図柄と中図柄のみが揃った「
1,1,3」などがある。時短図柄は、予め決めておけば制約はないが、数字が順番に並
んだ「1,2,3」や左図柄と右図柄のみが揃った「1,3,1」など規則性があるもの
が、遊技者が覚えやすく好ましい。時短図柄を複数用意しておき、時短状態が継続する特
図変動表示ゲームの回数(時短回数)が時短図柄ごとに定められてもよい。
ランプ表示装置80のランプ表示部1,2は、時短結果(時短図柄)の場合に、大当り
結果又は小当り結果の場合と異なって、第四特別図柄(第4図柄)として特定の態様で発
光する。例えば、ランプ表示部1,2は、大当り結果又は小当り結果の場合に、赤色など
の暖色系の色で発光してよく、時短結果(時短図柄)の場合に、緑色や青色などの中性色
系や寒色系の色(即ち暖色系以外の色)で発光してよい。また、はずれの場合に消灯状態
となる。従って、停止図柄として時短図柄が表示される場合に、大当りが発生したと遊技
者が誤認することが防止できるとともに、時短に当選したことを遊技者は把握しやすくな
る。
なお、大当り状態終了後に実行される特図変動表示ゲームの回数(確変状態での回数を
除く)が所定回数(いわゆる天井回数、時短天井)に到達した場合に、サポ当りに当選し
なくても時短状態(遊タイム)に突入する。このとき、特図変動表示ゲームの結果がはず
れであればランプ表示部1,2は消灯状態とし、小当り又は大当りであれば暖色系の色で
発光する。なお、このとき、小当り又は大当りでなければ、時短状態に突入することを遊
技者が認識しやすくするため、ランプ表示部1,2は寒色系の色で第4図柄として発光し
てもよい。所定回数(天井回数)は、例えば、500回や800回である。この場合に、
特図表示器や表示装置41において停止図柄としてはずれ図柄(時短図柄でもよい)又は
小当り図柄(V入賞のない小当りであれば)が表示され、次回の特図変動表示ゲームから
時短状態に突入する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細につ
いて説明する。図26は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域にはずれ情報
をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)
から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(
保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(
ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域
である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り
であるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。遊技制御装置100
は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が
「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り
情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、
大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N
」)、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否
かを判定する小当り判定処理を実行する(A3707)。
遊技制御装置100は、小当り判定処理(A3707)の判定結果が小当りである場合
(A3708の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした小当り
フラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(A3709)、大当りフラグ2設定処
理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームが小当りでない場合(A3708の
結果が「N」)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
このように、本実施形態では、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り
」、及び「はずれ」のうちの何れかとなるが、オプションで、大当りフラグ1設定処理と
同様に、特図2変動表示ゲームの結果として「サポ当り(時短当り)」を設ける構成も可
能である。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3403)の詳細につ
いて説明する。図27は、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図
柄乱数をロードする(A4001)。そして、大当りフラグ1は大当りであるか否か、即
ち、大当りフラグ1領域に大当り情報がセーブされているか判定する(A4002)。大
当りフラグ1が大当りである場合(A4002の結果が「Y」)、次に、特図1大当り図
柄テーブルを設定し(A4003)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を
取得してRWMの特図1停止図柄番号領域にセーブする(A4004)。この処理により
特別結果の種類として特図1の大当り図柄が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(A40
05)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセ
ーブする(A4006)。停止図柄パターンに基づいて、表示装置41での停止図柄を設
定できる。そして、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、RWMの特
図1ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4007)。これらの情報は、特別遊技
状態の実行態様を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、
時間短縮判定データ領域にセーブする(A4008)。時間短縮判定データは、大当り終
了後の時短状態の有無(時短あり又は時短なし)や時短回数の情報を含む。続いて、停止
図柄パターン(或は停止図柄番号)及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブ
する(A4009)。その後、ステップA4023の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4002の結果
が「N」)、小当りフラグ1は小当りであるか否かを判定する(A4010)。小当りフ
ラグ1は小当りである場合に(A4010の結果が「Y」)、特図1小当り図柄テーブル
を設定する(A4011)。そして、特図1小当り図柄テーブルを参照して、ロードした
特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(
A4012)。この処理により特別結果の種類として特図1の小当り図柄が選択される。
続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセ
ーブする(A4013)。その後、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセ
ーブする(A4014)。その後、ステップA4023の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、小当りフラグ1が小当りでない場合(A4010の結果
が「N」)、サポ当りフラグ1はサポ当りであるか否かを判定する(A4015)。サポ
当りフラグ1はサポ当りである場合に(A4015の結果が「Y」)、特図1サポ当り図
柄テーブルを設定する(A4016)。そして、特図1サポ当り図柄テーブルを参照して
、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域に
セーブする(A4017)。この処理により特別結果の種類として特図1のサポ当り図柄
が選択される。続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パ
ターン領域にセーブする(A4018)。その後、停止図柄番号に対応する時間短縮判定
データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブし(A4019)、停止図柄パターン
に対応する演出モード移行情報をセーブする(A4020)。その後、ステップA402
3の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4002の結果
が「N」)、小当りフラグ1が小当りでない場合(A4010の結果が「N」)、且つ、
サポ当りフラグ1はサポ当りでない場合に(A4015の結果が「N」)、はずれ時の停
止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(A4021)、はずれ停止図柄パター
ンを停止図柄パターン領域にセーブする(A4022)。その後、ステップA4023の
処理に移行する。
遊技制御装置100は、ステップA4009、A4014、A4020、A4022の
後、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(A4023)、演出コマン
ドとして飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブする(A4024)。以上の
処理により、特図1変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、演出コマンド設定処理を実行する(A4025)。こ
れにより、飾り特図コマンドは、演出制御装置300に送信される。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力デー
タ領域にセーブし(A4026)、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリ
アする(A4027)。その後、特図1停止図柄設定処理を終了する。なお、前述の図柄
変動制御処理によって、停止図柄番号(或いは停止図柄パターン)に対応した停止図柄(
大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、はずれ図柄など)の停止表示が、特図1表示器51
で実行される。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3503)の詳細につ
いて説明する。図28は、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図
柄乱数をロードする(A4101)。そして、大当りフラグ2は大当りであるか否か、即
ち、大当りフラグ2領域に大当り情報がセーブされているか判定する(A4102)。大
当りフラグ2が大当りである場合(A4102の結果が「Y」)、次に、特図2大当り図
柄テーブルを設定し(A4103)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を
取得してRWMの特図2停止図柄番号領域にセーブする(A4104)。この処理により
特別結果の種類として特図2の大当り図柄が選択される。なお、特図2大当り図柄テーブ
ルが特図1大当り図柄テーブルと異なれば、特図1と特図2の大当り図柄の振り分けが異
なる。
その後、遊技制御装置100は、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(A41
05)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセ
ーブする(A4106)。停止図柄パターンに基づいて、表示装置41での停止図柄を設
定できる。そして、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、RWMの特
図2ラウンド数上限値情報領域にセーブする(A4107)。これらの情報は、特別遊技
状態の実行態様を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、
時間短縮判定データ領域にセーブする(A4108)。時間短縮判定データは、大当り終
了後の時短状態の有無(時短あり又は時短なし)や時短回数の情報を含む。続いて、停止
図柄パターン(或は停止図柄番号)及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブ
する(A4109)。その後、ステップA4117の処理に移行する。
遊技制御装置100は、大当りフラグ2は大当りでない場合(A4102の結果が「N
」)、小当りフラグ2は小当りであるか否かを判定する(A4110)。小当りフラグ2
が小当りである場合に(A4110の結果が「Y」)、特図2小当り図柄テーブルを設定
する(A4111)。そして、特図2小当り図柄テーブルを参照して、ロードした特図図
柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(A41
12)。この処理により特別結果の種類として特図2の小当り図柄が選択される。なお、
特図2小当り図柄テーブルが特図1小当り図柄テーブルと異なれば、特図1と特図2の小
当り図柄の振り分けが異なる。続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得
し、停止図柄パターン領域にセーブし(A4113)、停止図柄パターンに対応する演出
モード移行情報をセーブし(A4114)、ステップA4117の処理に移行する。
遊技制御装置100は、大当りフラグ2が大当りでなく(A4102の結果が「N」)
、且つ、小当りフラグ2は小当りでない場合に(A4110の結果が「N」)、はずれ時
の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(A4115)、はずれ停止図柄パ
ターンを停止図柄パターン領域にセーブする(A4116)。その後、ステップA411
7の処理に移行する。
遊技制御装置100は、ステップA4109、A4114、A4116の後、停止図柄
パターンに対応する飾り特図コマンドを準備し(A4117)、演出コマンドとして飾り
特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブする(A4118)。以上の処理により、
特図2変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、演出コマンド設定処理を実行する(A4119)。飾
り特図コマンドは、演出制御装置300に送信される。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力デー
タ領域にセーブし(A4120)、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリ
アする(A4121)。その後、特図2停止図柄設定処理を終了する。なお、前述の図柄
変動制御処理によって、停止図柄番号(或いは停止図柄パターン)に対応した停止図柄(
大当り図柄、小当り図柄、時短図柄、はずれ図柄など)の停止表示が、特図2表示器52
で実行される。
このように、遊技制御装置100が、第1始動入賞口36での遊技球の検出に基づいて
変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲームを実行し、普通変動入賞装置37での遊技球
の検出に基づいて変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム
実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による
判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A
3407、A3507)の詳細について説明する。図29は、変動開始情報設定処理の手
順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1~3の乱数格納領域をクリア
する(A4601)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4602)、前半変動
番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4603)。さらに、後半変動時間値テー
ブルを設定し(A4604)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4
605)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A460
6)、加算値(全変動時間値)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4607)
。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4608)、
後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(
A4609)、演出コマンド設定処理を行う(A4610)。次に、開始する変動の図柄
(特図1又は特図2)を示す変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を-1更新して(
A4611)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4
612)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4613)、シフト後の空き領域をクリ
アして(A4614)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値
の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づ
いて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パ
ターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基
づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設
定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数
)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コ
マンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ
、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動
コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めること
ができる。
〔特図変動中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図変動中処理(A2610)の詳細について説明する
。図30は、特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動図柄判別フラグ(特図1変動フラグ又は特図2変動
フラグ)に対応する図柄停止コマンド(特図1図柄停止コマンド又は特図2図柄停止コマ
ンド)を演出コマンドとして準備し(A4701)、演出コマンド設定処理を実行する(
A4702)。変動図柄判別フラグは、開始する変動の図柄(特図1又は特図2)を示し
、開始した特図変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームであるか特図2変動表示ゲームで
あるかを判別する。図柄停止コマンドを受信した演出制御装置300は、対応する飾り特
図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム又は飾り特図2変動表示ゲーム)を停止す
る。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンを示す停止図柄パターン番号に対応す
る停止表示時間(表示時間)を設定して(A4703)、設定した停止表示時間を特図ゲ
ーム処理タイマ領域にセーブする(A4704)。本実施形態の場合、停止図柄パターン
がはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、小当り図柄パターン、サポ当り図柄パター
ンである場合に、停止表示時間として共通に600msecを設定する。停止表示時間が
共通であるため制御が簡単になり、遊技制御用プログラムのプログラム容量が削減できる
その後、遊技制御装置100は、演出モードがサポモードB中(時短モード#1B中)
であるか否かを判定する(A4705)。サポモードB中でない場合に(A4705の結
果が「N」)、即ち、サポモードB以外の演出モード(時短モード以外も含む)である場
合に、時短の終了を判定する時短終了判定処理を実行し(A4706)、ステップA47
07の処理に移行する。演出モードがサポモードB中である場合に(A4705の結果が
「Y」)、時短の終了を判定する時短終了判定処理を実行することなく、ステップA47
07の処理に移行する。
従って、サポモードB中では、特図変動中処理の実行時、即ち、特図変動表示ゲームの
変動終了の際(停止図柄の表示開始直前又は表示開始の際)に、時短の終了(即ち普電サ
ポートの終了)が設定されることはない。しかし、サポモードB以外の演出モード中では
、特図変動中処理の実行時に時短の終了(普電サポートの終了)が設定される可能性があ
る。なお、後述のように、サポモードB以外の演出モードとして、普電サポートのあるサ
ポモードA(時短モード#1A)、時短モード#3、時短モード#4や、普電サポートの
ないサポなしモードとしての通常モード、残保留消化モードなどがある。
なお、サポモードA(時短モード#1A)、サポモードB(時短モード#1B)、時短
モード#3、時短モード#4は、時短回数が互いに異なる時短状態となる。時短状態(特
定遊技状態)には、大当りに起因して大当り直後に発生する時短状態(a時短)である特
定遊技状態A、大当りに起因せずに天井回数到達によって発生する時短状態(天井時短、
b時短)である特定遊技状態B、大当りに起因せずに時短図柄の停止表示(サポ当り)に
よって発生する時短状態(突然時短、c時短)である特定遊技状態Cが含まれる。
特定遊技状態Aにおいて、時短回数が7回(m1)である場合と、7回より大きい20
0回(m2)である場合の異なる時短状態がある。時短回数=200の時短状態の演出モ
ードを時短モード#1A(サポモードA)とし、時短回数=7の時短状態の演出モードを
時短モード#1B(サポモードB)とする。特定遊技状態Bは、時短回数がm3(ここで
は251回)の時短状態である。特定遊技状態Cは、時短回数がm4の時短状態である。
特定遊技状態Cの時短回数m4は、時短図柄の種類によって30回又は10回になる。特
定遊技状態Bの演出モードは時短モード#3であり、特定遊技状態Cの演出モードは時短
モード#4である。
通常遊技状態において、遊技制御装置100は、大当り確率を低確率とし(特図低確率
)、普電サポートのない状態(電サポ無し状態)とする。また、通常遊技状態において、
演出モードは通常モードである。残保留消化モードは、特定遊技状態(時短状態)の終了
後に発生可能な遊技状態に対応し、特図低確率且つ電サポ無し状態のため通常遊技状態に
含めてよい。残保留消化モードにおいて、時短状態中の普図当りによって開放される普通
変動入賞装置37(普電)への入賞によって生じる残保留が消化され、主変動表示ゲーム
として特図2変動表示ゲームが実行される。
なお、ステップA4705で、サポモードB中であり且つ特図2小当りであるか否かを
判定して、サポモードB以外の演出モードであるか又は特図2小当りでない場合にのみ、
時短終了判定処理を実行してもよい。このようにすると、サポモードB以外の演出モード
であるか又は特図2小当りでない場合に、特図変動中処理の実行時、即ち、特図変動表示
ゲームの変動終了の際に、時短の終了(普電サポートの終了)が設定可能となる。
次いで、遊技制御装置100は、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(A4
707)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A4708)。
次に、遊技制御装置100は、特図1の変動終了に関する信号(特別図柄1変動中信号
をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A4709)、さらに、特図2の変動終
了に関する信号(特別図柄2変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする
(A4710)。
続いて、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信
号を外部情報端子に出力する際に使用する図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ
初期値(例えば256msec)をセーブする(A4711)。
その後、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制
御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フ
ラグ領域にセーブする(A4712)。さらに、特図2表示器52における特図2変動表
示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図
2変動制御フラグ領域にセーブし(A4713)、特図変動中処理移行設定処理を終了す
る。
〔時短終了判定処理〕
次に、特図変動中処理における時短終了判定処理(A4706)の詳細について説明す
る。図31は、時短終了判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、サポモード
B中でない場合に特図変動中処理において時短終了判定処理が実行されるが、後述のよう
に、サポモードB中の場合には特図表示中処理において時短終了判定処理(A5137)
が実行される。
遊技制御装置100は、まず、普電サポート中(時短状態中)であるか否か判定する(
A4801)。普電サポート中でない場合(A4801の結果が「N」)、時短終了設定
処理を実行することなく演出モード情報チェック処理を実行する(A4809)。普電サ
ポート中である場合(A4801の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲームの変動である
か否か判定する(A4802)。特図1変動表示ゲームの変動である場合(A4802の
結果が「Y」)、ステップA4806の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動である場合(A4802の結果が
「N」)、特図2変動表示ゲームが小当り結果(特図2小当り)であるか否かを判定する
(A4803)。小当りフラグ2が小当りであれば小当り結果であると判定できる。特図
2変動表示ゲームが小当り結果である場合に(A4803の結果が「Y」)、時短の終了
を設定する時短終了設定処理を実行する(A4808)。
従って、サポモードB以外の時短モードの場合に、特図2小当りであれば、特図変動中
処理の実行時に、即ち、特図2変動表示ゲームの変動が終了(停止)する際に、時短の終
了(普電サポートの終了)が設定されることになる(図49A参照)。なお、後述のよう
に、サポモードBの時短モードの場合に、特図2小当りであれば、特図表示中処理の実行
時に、即ち、小当り図柄の停止表示終了の際(停止表示時間の終了の際、小当りファンフ
ァーレ直前又は小当りファンファーレの開始の際)に、時短の終了(普電サポートの終了
)が設定されることになる(図49A参照)。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが小当り結果でない場合に(A4803
の結果が「N」)、時間短縮変動回数2を-1更新(1だけ減少)して(A4804)、
時間短縮変動回数2が0であるか否か判定する(A4805)。時間短縮変動回数2が0
である場合(A4805の結果が「Y」)、時短の終了を設定する時短終了設定処理を実
行する(A4808)。時間短縮変動回数2は、後述の時短回数の残り回数に相当する。
遊技制御装置100は、時間短縮変動回数2が0でない場合(A4805の結果が「N
」)、時間短縮変動回数1を-1更新(1だけ減少)して(A4806)、時間短縮変動
回数1が0であるか否か判定する(A4807)。時間短縮変動回数1が0でない場合(
A4807の結果が「N」)、ステップA4809の処理に移行する。一方、時間短縮変
動回数1が0である場合(A4807の結果が「Y」)、時短の終了を設定する時短終了
設定処理を実行する(A4808)。その後、後述の演出モード情報チェック処理を実行
する(A4809)。時間短縮変動回数1は、後述の合計時短回数の残り回数に相当する
このように、特図2変動表示ゲームが小当り結果(特図2小当り)である場合に、時短
(時短モード、時短状態)が終了し普電サポートも終了する。なお、特図1変動表示ゲー
ムが小当り結果(特図1小当り)である場合には、時間短縮変動回数1が0になる特殊な
場合を除いて、時短終了判定処理では時短が終了しない(A4802の結果が「Y」)が
、小当り中のV入賞時に時短が終了する(特定領域スイッチ監視処理のA3215、A3
217)。後述のように、特図1小当りではV入賞が発生し難いため、基本的には、特図
1小当りでは時短は終了しない(小当り状態中も時短が継続する)が、特図2小当りでは
時短が終了することになる。なお、特図1小当りの場合に、時短終了判定処理において時
短が終了する構成も可能である。
また、時短(時短モード、時短状態)の開始から特図2変動表示ゲームが第1所定回数
だけ実行された場合に、時間短縮変動回数2が0になって、時短が終了し普電サポートも
終了する。ここで、第1所定回数は、時間短縮変動回数2の初期値としての時短回数(例
えば7回、30回、200回等)である。
また、時短の開始から特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲ
ーム)が第2所定回数だけ実行された場合に、時間短縮変動回数1が0になって、時短が
終了し普電サポートも終了する。ここで、第2所定回数は、時間短縮変動回数1の初期値
としての合計時短回数であって、時短終了までに実行される特図1変動表示ゲームと特図
2変動表示ゲームの合計回数であり、第1所定回数に4を加算した値(例えば11回、3
4回、204回等)である。
まとめると、時短終了判定処理において、時短の終了が設定される時短終了条件は、時
間短縮変動回数1或いは時間短縮変動回数2が0になること、又は、特図2変動表示ゲー
ムが小当り結果であること(特図2小当り)である。
なお、時短中の特図1変動表示ゲームの小当り結果(特図1小当り)では、小当り中に
V入賞があれば時短の終了が設定されるが、小当り中にV入賞がなければ時短の終了を設
定せず小当り後に時短での変動表示ゲームが再開する。また、特図1変動表示ゲーム又は
特図2変動表示ゲームが直撃大当り(即ちV入賞によるものではない大当り)である場合
は、大当り図柄の停止表示終了の際(即ち、停止表示時間の終了の際、大当りファンファ
ーレ直前又は大当りファンファーレの開始の際)に時短の終了が設定される(図35、図
49B参照)。
なお、時間短縮変動回数1又は時間短縮変動回数2が0になって時短が終了となる特図
変動表示ゲーム(先の特図変動表示ゲーム)がちょうど天井回数に達した場合や時短図柄
で停止した場合に次回の特図変動表示ゲームから新たに時短が開始することがある。しか
し、サポモードB以外の演出モードでは、特図変動表示ゲームの変動が終了(停止)する
際に、時短が一旦終了したことが明確になる。加えて、サポモードB以外の演出モードで
は、外部情報(大当り2信号など)や試験信号(変動時間短縮状態信号など)の出力が、
停止結果(停止図柄)の停止表示時間の分だけオフ状態となることにより、時短が再開し
た場合に、外部情報や試験信号の出力のオン状態が、明確に識別できる。
〔時短終了設定処理〕
次に、特図変動中処理における時短終了設定処理(A4808)の詳細について説明す
る。図32は、時短終了設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短終了に関する信号をRWMの外部情報出力データ領
域にセーブする(A4901)。ここで、時短終了に関する信号は、大当り2信号のオフ
データである。これにより、時短終了に関する信号が外部情報として外部情報端子71を
介して外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。
なお、通常遊技状態において、普電サポートがないため、基本的に普通変動入賞装置3
7への入賞はなく第2始動記憶は発生しない。このため、時短終了の時点で第2始動記憶
(特図2始動記憶、特図2保留)が残保留として残っている場合に、大当り2信号のオン
データの出力を継続し(このようにしても不都合が生じない)、最後の残保留に係る特図
変動表示ゲームの変動表示が停止するときに、大当り2信号のオフデータ(時短終了に関
する信号)を外部装置に出力する。
次に、遊技制御装置100は、時短終了に関する信号をRWMの試験信号出力データ領
域にセーブする(A4902)。これにより、時短終了に関する信号が、試験信号として
試射試験装置に出力される。ここでの時短終了に関する信号は、例えば、特別図柄1変動
時間短縮状態信号のオフデータ、特別図柄2変動時間短縮状態信号のオフデータ、普通電
動役物1開放延長状態信号のオフデータである。そして、RWMの遊技状態表示番号領域
に時短なしの番号をセーブし(A4903)、RWMの普図ゲームモードフラグ領域に普
図サポなしフラグをセーブし(A4904)、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特
図低確率&時短なしフラグをセーブする(A4905)。以上により時短状態(普電サポ
ート状態)が終了する。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1が格納されるRWMの時間短縮変
動回数1領域をクリアし(A4906)、時間短縮変動回数2が格納されるRWMの時間
短縮変動回数2領域をクリアする(A4907)。そして、左打ち指示に関する信号をR
WMの試験信号出力データ領域にセーブし(A4908)、RWMの遊技状態表示番号2
領域に左打ち状態中の番号をセーブする(A4909)。
その後、RWMの通常ベース状態判定領域に通常ベース状態情報をセーブする(A49
10)。ここで、通常ベース状態情報は、ベース値(通常遊技状態における出玉率)を算
出する期間である通常遊技状態を示す値である。その後、時短終了設定処理を終了する。
このように、時短終了設定処理が実行されることで、時短状態(特図低確率且つ普電サ
ポートありの状態)から適切に通常遊技状態(特図低確率且つ普電サポートなしの状態)
へ移行させることができる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、特図変動中処理における演出モード情報チェック処理(A4809)の詳細につ
いて説明する。図33は、演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートであ
る。
遊技制御装置100は、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるか否かを判定
する(A5001)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(A5001の結果
が「Y」)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動
表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば次回の大
当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、遊技制御装置100は、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(A50
01の結果が「N」)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数で
ある演出残り回転数を-1更新し(A5002)、演出残り回転数が0となったか否かを
判定する(A5003)。ここで、演出残り回転数は、今回実行したのが主となる特図変
動表示ゲームである場合にのみ、-1更新されるが、主ではない変動表示ゲームである場
合も-1更新される構成も可能である。
遊技状態等に応じて、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち一方の変動
表示ゲームが、主となる変動表示ゲームとして定められている。例えば、主となる変動表
示ゲーム(主変動表示ゲーム)は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち
頻繁に実行される方であり、主ではない変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)は、特図1
変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち頻繁には実行されない方である。なお、遊
技制御装置100及び/又は演出制御装置300は、遊技状態等に応じて、主となる変動
表示ゲームを示す情報(特図1又は特図2)を記憶してもよい。
演出残り回転数が0となっていない場合(A5003の結果が「N」)には、演出モー
ド情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が0となった場合(A5003の
結果が「Y」)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを移行する場合は、演
出モード情報アドレステーブルを設定し(A5004)、次モード移行情報に対応するテ
ーブルのアドレスを取得する(A5005)。
そして、遊技制御装置100は、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RW
M内の演出モード番号領域にセーブして(A5006)、移行する演出モードの演出残り
回転数(初期値)を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(A5007)
、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域に
セーブする(A5008)。
なお、時短状態の終了(時間短縮変動回数1又は2=0)によって演出モードを移行す
る場合には、移行する演出モードの演出残り回転数(初期値)を規定の残保留数(例えば
4)に設定してよい。残保留数とは、時短状態終了後に消化される特図2保留(残保留)
の数であり、時短終了後の特図2変動回数である。残保留は、時短状態中の普図当りによ
って開放される普通変動入賞装置37への入賞によって生じる。このようにして、残保留
(特図2保留、特図2始動記憶)の消化中に対応する演出モードとして残保留消化モード
を設定できる。
その後、遊技制御装置100は、新たに設定された演出モード番号に対応する確率情報
コマンド(確率状態の情報と時短の有無の情報と演出モードの情報を含む)を演出コマン
ドとして準備し(A5009)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領
域の値と一致するか否かを判定する(A5010)。準備した確率情報コマンドが停電復
旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(A5010の結果が「Y」)、すなわち確率
情報コマンドが変化していない場合には、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合
(A5010の結果が「N」)には、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマン
ド領域にセーブして(A5011)、確率情報コマンドを演出コマンドとして設定する演
出コマンド設定処理を実行する(A5012)。
次いで、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出
コマンドとして準備して(A5013)、演出コマンド設定処理を実行する(A5014
)。これにより、演出制御装置300は、演出残り回転数を取得できる。次に、時間短縮
変動回数2に対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備して(A50
15)、演出コマンド設定処理(A5016)を実行する。これにより、演出制御装置3
00は、時間短縮変動回数2を取得できる。なお、遊技制御装置100は、同様に、時間
短縮変動回数1も演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行してよい。
次いで、遊技制御装置100は、ステップA5006で新たな演出モード番号が取得さ
れた場合に、新たな演出モードは左打ちするモードであるか否かを判定し(A5017)
、左打ちするモードでない場合(A5017の結果が「N」)には、演出モード情報チェ
ック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(A5017の結果が「Y」)
には、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(A5018)、演出コマン
ド設定処理を実行して(A5019)、演出モード情報チェック処理を終了する。
なお、上記において、さらに、演出残り回転数が0であるか否かの判定結果(A500
3)によらず、更新された演出残り回転数(A5002)に対応する演出回転数コマンド
と更新された時間短縮変動回数1,2(A4804、A4806)に対応する時間短縮変
動回数コマンドも演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行してもよい
〔特図表示中処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図表示中処理(A2611)の詳細について説明する
。図34は、特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。図34Aは、特図表示
中処理の前半部分を示し、図34Bは、特図表示中処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、サポ当りフラグ1とサポ当りフラグ2をロードして(A
5101)、RWMのサポ当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ2領域をクリアする(A
5102)。続いて、小当りフラグ1と小当りフラグ2をロードして(A5103)、R
WMの小当りフラグ1領域及び小当りフラグ2領域をクリアする(A5104)。続いて
、大当りフラグ1と大当りフラグ2をロードして(A5105)、RWMの大当りフラグ
1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(A5106)。
そして、遊技制御装置100は、ロードされた大当りフラグ2が大当りか否かを判定し
て(A5107)、大当りである場合(A5107の結果が「Y」)、第2特図変動表示
ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号
をオン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をオン)をRWMの試
験信号出力データ領域にセーブして(A5110)、特図ゲームモードフラグをロードし
、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5111)。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない場合(
A5107の結果が「N」)、ロードされた大当りフラグ1が大当りか否かを判定して(
A5108)、大当りである場合(A5108の結果が「Y」)、第1特図変動表示ゲー
ムの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をオ
ン、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をオン)をRWMの試験信
号出力データ領域にセーブし(A5109)、特図ゲームモードフラグをロードし、ロー
ドしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5111)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値テーブルを設定し(A5112)、
ラウンド数上限値テーブルに基づいて、ラウンド数上限値情報(A4007、A4107
)に対応するラウンド数上限値(例えば、3、10)を取得し、RWMのラウンド数上限
値領域にセーブする(A5113)。ラウンド数上限値情報は、特図1停止図柄設定処理
又は特図2停止図柄設定処理で取得され、大当りの停止図柄番号に対応する。このため、
ラウンド数上限値は、大当り図柄(大当りの停止図柄番号)に応じて異なることになる。
続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラ
ウンドLEDポインタ領域にセーブする(A5114)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWM
の飾り特図コマンド領域からロードし、演出コマンドとして準備して(A5115)、演
出コマンド設定処理を実行する(A5116)。その後、特図変動表示ゲームにて当り結
果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とするとともに時短なし(普電サポートなし
)とする情報に係る確率情報コマンドを演出コマンドとして準備して(A5117)、演
出コマンド設定処理を実行する(A5118)。続けて、ラウンド数上限値に対応するフ
ァンファーレコマンドを演出コマンドとして準備して(A5119)、演出コマンド設定
処理を実行する(A5120)。
次に、遊技制御装置100は、大当りの開始に関する信号をRWMの外部情報出力デー
タ領域にセーブする(A5121)。本実施形態では、大当り1信号は、大当り又は特図
2の小当りの開始時にオンし、大当り又は特図2の小当りの終了時にオフする。大当り2
信号は、大当り又は特図2の小当りの開始時にオンし、大当り後に時短状態にならなけれ
ば大当り又は特図2の小当りの終了時にオフする。さらに、大当り2信号は、時短の開始
時にオンし残保留消化モードの終了時(最後の残保留に係る変動表示ゲームの停止時)に
オフする。大当り3信号は、大当り又は特図2の小当りの開始時にオンし、大当り又は特
図2の小当りの終了時にオフする。なお、大当りの開始に関する信号(大当り1信号、大
当り2信号、大当り3信号等のオンオフ)は、機種により定義されてよい。
その後、遊技制御装置100は、停止図柄パターンと演出モードに対応する大当りファ
ンファーレ時間を設定して(A5119)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲ
ーム処理タイマ領域にセーブする(A5123)。
そして、遊技制御装置100は、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5124)、
大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(A5125)。
その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(A5126)、
特図表示中処理を終了する。
遊技制御装置100は、大当りフラグ1,2が大当りでない場合に(A5107とA5
108の結果が「N」)、特図変動表示ゲームの実行された回数が天井回数(時短天井)
に到達したことを示す天井到達済みフラグがあるか否か判定する(A5127)。天井到
達済みフラグがない場合に(A5127の結果が「N」)、RWMの天井カウンタ領域の
天井カウンタ値を+1更新(1だけ増加)する(A5128)。そして、確変状態以外の
状態で特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを含む)の実
行された回数を示す天井カウンタ値が天井回数に到達したか否かを判定する(A5129
)。例えば、天井回数は、500回や800回である。天井回数に到達した場合(A51
29の結果が「Y」)、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグと、天井回数
に到達したことを示す天井到達済みフラグをセット(オン)する(A5130)。また、
本実施形態では確変状態が存在しないが、確変状態が存在する機種では、特図高確率中(
確変状態中)でない場合に限り、ステップA5128における天井カウンタ値の+1更新
処理を実行する。その後、小当りフラグ2が小当りか否かを判定する(A5131)。
なお、天井到達済みフラグは、大当りが発生するとクリアされるが、大当りが発生しな
い限りクリアされない。従って、一旦天井回数に到達した後、大当りしないまま時短回数
が終了してしまうと、天井到達済みフラグがセット(オン)されたままであるため、以降
、天井時短は発生しないことになるし、天井カウンタ値も更新されない。
一方、遊技制御装置100は、天井到達済みフラグがある場合(A5127の結果が「
Y」)、天井回数に到達していない場合(A5129の結果が「N」)、小当りフラグ2
が小当りか否かを判定する(A5131)。
遊技制御装置100は、小当りフラグ2は小当りである場合に(A5131の結果が「
Y」)、特図2小当りの開始に関する信号(特別図柄2小当り信号をオン)を試験信号出
力データ領域にセーブし(A5134)、特図ゲームモードフラグ領域の値をロードし、
特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(A5135)。
遊技制御装置100は、小当りフラグ2は小当りでない場合に(A5131の結果が「
Y」)、小当りフラグ1が小当りか否かを判定する(A5132)。小当りフラグ1は小
当りである場合に(A5132の結果が「Y」)、特図1小当りの開始に関する信号(特
別図柄1小当り信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5133)、特図
ゲームモードフラグ領域の値をロードし、特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする
(A5135)。
次に、遊技制御装置100は、演出モードがサポモードB中(時短モード#1B中)で
あるか否かを判定する(A5136)。サポモードB中である場合に(A5136の結果
が「Y」)、即ち、サポモードB中に小当り結果となる場合に、時短の終了を判定する時
短終了判定処理(A5137)を実行し、ステップA5138の処理に移行する。サポモ
ードB中でない場合に(A5136の結果が「N」)、即ち、サポモードB以外の演出モ
ードで小当り結果となる場合に、時短終了判定処理を実行することなく、ステップA51
38の処理に移行する。
従って、サポモードB中で特図2変動表示ゲームが小当り(特図2小当り)となる場合
は、特図表示中処理の実行時に、即ち、小当り図柄の停止表示終了の際(停止表示時間の
終了の際、小当りファンファーレ直前又は小当りファンファーレの開始の際)に、時短の
終了(普電サポートの終了)が設定されることになる(図49A参照)。なお、サポモー
ドB中でも特図1変動表示ゲームが小当り(特図1小当り)となる場合には、時短終了判
定処理(A5137)では時短が終了しないことがある(A4802の結果が「Y」)が
、少なくとも小当り中のV入賞時には時短が終了する(特定領域スイッチ監視処理のA3
215、A3217)。なお、特図1小当りの場合に、時短終了判定処理において時短(
普電サポート)が必ず終了する構成も可能である。
また、前述のように、サポモードB以外の演出モード中(例えばサポモードA中)で特
図2小当りとなる場合では、特図変動中処理の実行時に、即ち、特図2変動表示ゲームの
変動が終了する際に、時短の終了が設定されることになる(図49A参照)。
このように、時短の終了する終了タイミングは、サポモードBと、サポモードB以外の
時短モードと、で異なっており、サポモードBでサポモードB以外よりも遅くなる。
次に、遊技制御装置100は、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドを演出コマ
ンドとしてロードし、準備し(A5138)、演出コマンド設定処理を実行する(A51
39)。そして、小当りファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A514
0)、演出コマンド設定処理を実行する(A5141)。その後、小当りファンファーレ
中処理移行設定処理を実行して(A5142)、特図表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、小当りフラグ1と小当りフラグ2のいずれもが小当りで
ない場合、即ち、はずれの場合に(A5131とA5132の結果が「N」)、演出モー
ドがサポモードB中(時短モード#1B中)であるか否かを判定する(A5143)。サ
ポモードB中である場合に(A5143の結果が「Y」)、即ち、サポモードB中にはず
れの場合に、時短の終了を判定する時短終了判定処理(A5144)を実行し、ステップ
A5145の処理に移行する。サポモードB中でない場合に(A5143の結果が「N」
)、即ちサポモードB以外ではずれの場合に、時短終了判定処理を実行することなく、ス
テップA5145の処理に移行する。
従って、サポモードB中で特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームがはずれと
なる場合は、時短終了判定処理において時間短縮変動回数1,2に関する時短終了条件が
成立すれば、特図表示中処理の実行時に、即ち、はずれ図柄の停止表示終了の際(停止表
示時間の終了の際)に、時短の終了(普電サポートの終了)が設定される。
次に、遊技制御装置100は、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグがあ
るか否かを判定する(A5145)。天井時短発動フラグがある場合(A5145の結果
が「Y」)、天井時短回数(天井時短による時短回数)となる初期値を時間短縮変動回数
1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(A5146)。天井時短の場合の時間短
縮変動回数1と時間短縮変動回数2の初期値(例えば255回と251回)は、ここでセ
ーブされることになる。続いて、天井時短による時短状態を発生するためにサポ作動設定
処理を実行し(A5150)、特図普段処理移行設定処理を実行し(A5151)、特図
表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理では、特図普段処理に係る処理番号「
0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグがない場合
(A5145の結果が「N」)、サポ当りフラグ2はサポ当りであるか否かを判定する(
A5147)。そして、サポ当りフラグ2はサポ当りでない場合(A5147の結果が「
N」)、サポ当りフラグ1はサポ当りであるか否かを判定する(A5148)。
遊技制御装置100は、サポ当りフラグ1とサポ当りフラグ2のいずれかがサポ当りで
ある場合(A5147又はA5148の結果が「Y」)、時間短縮判定データに対応する
初期値を時間短縮変動回数1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(A5149)
。サポ当り結果(突然時短)の場合の時間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2の初期値
(例えば34回と30回、或いは、14回と10回)は、ここでセーブされることになる
。続いて、時短図柄による時短状態(突然時短)を発生するためにサポ作動設定処理を実
行し(A5150)、特図普段処理移行設定処理を実行し(A5151)、特図表示中処
理を終了する。
なお、時間短縮判定データは、特図1停止図柄設定処理(A3403)や特図2停止図
柄設定処理(A3503)において、停止図柄番号に対応して設定されるため、サポ当り
結果の場合の初期値(即ち時短回数と合計時短回数)は、特図図柄乱数による抽選で決定
されることになる。
遊技制御装置100は、サポ当りフラグ1とサポ当りフラグ2の両方がサポ当りでない
場合(A5147とA5148の結果が「N」)、時短を設定するサポ作動設定処理を実
行せずに、特図普段処理移行設定処理を実行し(A5151)、特図表示中処理を終了す
る。
以上のように、特図表示中処理において、天井時短と突然時短に関して、時短回数(即
ち、時間短縮変動回数の初期値)の設定など、時短の設定が実行される。なお、大当りに
よる時短、即ち、大当り状態の終了から開始する時短に関しては、大当り終了処理におい
て、時短回数の設定など、時短の設定が実行される。
なお、特図表示中処理は、停止表示時間(A4704)が設定された特図ゲーム処理タ
イマが0になったときに実行されるため(A2605、A2611)、特図変動表示ゲー
ムの停止結果(停止図柄)の表示が終了する際に実行されることになる。従って、特図変
動表示ゲームの停止結果の表示が終了するとき(次の特図変動表示ゲームが開始するなら
開始するときに略等しい)に、時間短縮変動回数(A5146、A5149)が設定され
、天井時短と突然時短による時短状態が開始する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(
A5126)の詳細について説明する。図35は、ファンファーレ/インターバル中処理
移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号で
ある「7」を設定し(A5301)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(
A5302)。
次に、遊技制御装置100は、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間
短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通電動役物1開放延長
状態信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5303)。なお、例えば
、時短状態中(普電サポート状態中)でも普電開放時間しか変化しない構成では、普通図
柄1変動時間短縮状態信号及び普通図柄1高確率状態信号は常時オフされている。その後
、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(A5
304)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(A5305)、普図ゲ
ームモードフラグ領域に普図サポなしフラグをセーブする(A5306)。
そして、遊技制御装置100は、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5307)、
特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5308)
。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時
送信コマンド領域に確率情報コマンド(特図低確率&時短なし)をセーブする(A530
9)。以上により時短状態(普電サポート状態)が終了する。
次に、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1領域をクリアし(A5310)、時
間短縮変動回数2領域をクリアし(A5311)、天井カウンタ領域をクリアし(A53
12)、天井時短発動フラグ領域をクリアし(A5313)、天井到達済みフラグ領域を
クリアする(A5314)。
その後、遊技制御装置100は、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし
(A5315)、演出残り回転数領域をクリアして(A5316)、次モード移行情報領
域に更新なしコードをセーブする(A5317)。そして、右打ち指示に関する信号(例
えば、発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5318)
、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番
号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(A5319)、通常ベース状態判定領域に
通常ベース状態以外情報をセーブし(A5320)、ファンファーレ/インターバル中処
理移行設定処理1を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
次に、特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理(A5134
)の詳細について説明する。図36は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理の手順
を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「
3」を設定して(A5401)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(
A5402)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターンに対応する小当りファンファーレ時間
(例えば特図1小当りで4000msec、特図2小当りで1000msec)を特図ゲ
ーム処理タイマ領域にセーブする(A5403)。次に、特図2小当りであるか否かを判
定する(A5404)。特図2小当りである場合に(A5404の結果が「Y」)、小当
り遊技の開始に関する信号(例えば、大当り1信号のオンデータ、大当り2信号のオンデ
ータ、大当り3信号のオンデータ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A5405)
、ステップA5406の処理に移行し、特図2小当りでない場合に(A5404の結果が
「N」)、何もせずにステップA5406の処理に移行する。
次いで、遊技制御装置100は、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン
)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5406)、右打ち中の表示LED(第1遊
技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号を
セーブして(A5407)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔サポ作動設定処理〕
次に、特図表示中処理におけるサポ作動設定処理(A5150)の詳細について説明す
る。図37は、サポ作動設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセー
ブする(A5501)。これにより、天井回数到達による天井時短と時短図柄(サポ当り
)による突然時短の開始時に、時短開始に関する信号が外部情報として外部情報端子71
ひいては外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。ここで、時短開始に関する
信号は、大当り2信号と大当り4信号のオンデータである。このように、天井時短(特定
遊技状態B)と突然時短(特定遊技状態C)の開始時には、大当り4信号が特別に外部情
報として送信される。なお、後述のように大当りに伴う時短(特定遊技状態A、サポモー
ドA,B)の開始時には、大当り4信号は外部情報として送信されないため、外部装置で
時短状態の種類(大当りに伴う時短とそれ以外の時短)を区別可能となる利点がある。
次に、遊技制御装置100は、時短開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセー
ブする(A5502)。これにより、天井時短と突然時短の開始時に、時短開始に関する
信号が試験信号として試射試験装置に出力される。ここでの時短開始に関する信号は、例
えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号のオンデータ、特別図柄2変動時間短縮状態信号
のオンデータ、普通電動役物1開放延長状態信号のオンデータである。そして、遊技状態
表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(A5503)、普図ゲームモードフラグ領域
に普図サポありフラグをセーブし(A5504)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低
確率&時短ありフラグを合成する(A5505)。続いて、右打ち指示に関する信号を試
験信号出力データ領域にセーブし(A5506)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態
中の番号をセーブする(A5507)。
その後、遊技制御装置100は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(A550
8)、特図1停止図柄設定処理(A3403)又は特図2停止図柄設定処理(A3503
)などで設定した演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得し(A550
9)、演出モードの演出モード番号(演出モードの番号)をテーブルに基づいて取得して
セーブする(A5510)。これにより、天井時短と突然時短の開始時に移行する演出モ
ードが選択できる。
次に、遊技制御装置100は、演出モードの演出残り回転数(初期値)をテーブルに基
づいて取得してセーブする(A5511)。例えば、演出残り回転数(初期値)は、時短
回数(時間短縮変動回数1又は時間短縮変動回数2の初期値)である。これにより、例え
ば、時短が終了するまで同一の演出モードが継続できる。
続いて、遊技制御装置100は、天井時短中又は突然時短中の演出モードの次のモード
への移行の情報である次モード移行情報をテーブルに基づいて取得してセーブする(A5
512)。そして、特図ゲームモードフラグと今回新たに設定された演出モード番号に対
応する確率情報コマンドを演出コマンドとして準備し(A5513)、準備した確率情報
コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブし(A5514)、確率情報コマンドを
演出コマンドとして設定する演出コマンド設定処理を実行する(A5515)。ここで、
確率情報コマンドには、確率状態、時短(普電サポート)の有無、演出モードの情報が含
まれる。
次に、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コ
マンドとして準備し(A5516)、演出コマンド設定処理を実行する(A5517)。
そして、時間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2(ここでは初期値である時短回数と合
計時短回数)のそれぞれに対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備
し(A5518)、演出コマンド設定処理を実行する(A5519)。
その後、遊技制御装置100は、時間短縮判定データ領域をクリアし(A5520)、
演出モード移行情報領域をクリアし(A5521)、通常ベース状態判定領域に通常ベー
ス状態以外情報をセーブし(A5522)、サポ作動設定処理を終了する。また、ここで
、天井時短が発動したため天井時短発動フラグが格納される天井時短発動フラグ領域をク
リアしてもよい。
〔特図普段処理移行設定処理〕
次に、特図表示中処理における特図普段処理移行設定処理(A5151)の詳細につい
て説明する。図38は、特図普段処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A
5601)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5602)。その
後、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(A5603)、大入賞口不正監視期間フラグ領
域に不正監視期間中フラグをセーブし(A5604)、特図普段処理移行設定処理を終了
する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(A2612)の詳細につ
いて説明する。図39は、小当りファンファーレ中処理の手順を示すフローチャートであ
る。
遊技制御装置100は、まず、処理番号として小当り開放中処理に係る「4」を設定し
て(A5801)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5802)
次いで、遊技制御装置100は、小当り停止図柄パターンに対応して、小当り遊技にお
ける大入賞口の開放時間である小当り開放時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする
(A5803)。そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り停止図柄パターンに対応す
る小当り動作初期値をセーブする(A5804)。本実施形態において、特図1の小当り
停止図柄パターンと特図2の小当り停止図柄パターンが異なるため、小当り開放時間と小
当り動作初期値は、少なくとも、特図1小当りと特図2小当りとで異なる。また、小当り
動作初期値は、特図1小当りで38であり、特図2小当りで0となる。従って、小当りに
よる大入賞口の開放パターンが特図1小当りと特図2小当りで異なることになる。
次に、遊技制御装置100は、小当り動作の開始に関する信号(例えば、特別電動役物
1作動中信号をオン、条件装置作動領域1有効信号をオン、役物連続作動装置作動領域1
有効信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5805)。次いで、特別
大入賞口(ここでは変動入賞装置39の開閉扉39c)を開放するために、大入賞口ソレ
ノイド(ここでは大入賞口ソレノイド39b)をオンさせるためのオンデータを大入賞口
ソレノイド出力データ領域にセーブする(A5806)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領
域の情報をクリアし(A5807)、レバーソレノイド動作初期値をレバーソレノイド制
御ポインタ領域にセーブする(A5808)。なお、大入賞口の開放パターンによらず、
レバーソレノイド86bのオン/オフ動作、即ち、特定領域86の開放/閉塞の動作は一
定である。
次に、遊技制御装置100は、特定領域通過情報領域をクリアし(A5809)、大入
賞口不正入賞数領域をクリアし(A5810)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正
監視期間外フラグをセーブし(A5811)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り開放中処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り開放中処理(A2613)の詳細について説明す
る。図40は、小当り開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値(ここで
は38)以上であるか否かを判定する(A5901)。本実施形態では、特図1小当りに
関して、小当り動作終了値と小当り動作初期値が同じ値(38)であるため、1回の小当
りによって小当り開放時間(A5803)で大入賞口が1回だけ開放する開放パターンと
なる。特図2小当りに関して、小当り動作終了値(38)が小当り動作初期値(0)より
も大きいため、1回の小当りによって大入賞口が複数回開放する開放パターンとなる。こ
のように、小当りによる大入賞口の開放パターンが特図1小当りと特図2小当りで異なる
ことになる。
そして、1回の大入賞口開放となる特図1小当りではV入賞が発生し難いが、複数回の
大入賞口開放となる特図2小当りではV入賞が発生し易い。このため、基本的に、V入賞
が発生し難い特図1小当りでは時短は終了せず、V入賞が発生し易い特図2小当りで時短
は終了することになる。
遊技制御装置100は、小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値未満である場合
(A5901の結果が「N」)、小当り動作移行設定処理を実行して(A5902)、小
当り中制御ポインタを+1更新し(A5903)、小当り中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、小当り中制御ポインタの値が小当り動作終了値以上であ
る場合(A5901の結果が「Y」)には、処理番号として小当り残存球処理に係る「5
」を設定し(A5904)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A5
905)。次いで、小当り残存球処理時間(例えば0.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領
域にセーブし(A5906)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブ
して(A5907)、小当り開放中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、小当り開放中処理における小当り動作移行設定処理(A5902)の詳細につい
て説明する。図41は、小当り動作移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタ(小当り中制御ポインタ)に応じて分岐処
理を実行する(A6101)。制御ポインタが0の場合は、制御ポインタに対応するウェ
イト時間1(例えば2860msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A61
02)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(A6103)、
小当り動作移行設定処理を終了する。
遊技制御装置100は、制御ポインタが奇数の場合は、制御ポインタに対応する大入賞
口開放時間(例えば48msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6104
)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブして(A6105)、小当
り動作移行設定処理を終了する。
遊技制御装置100は、制御ポインタ(小当り中制御ポインタ)に応じて分岐処理を実
行する(A6101)。制御ポインタが偶数(0を含めない)の場合は、制御ポインタに
対応するウェイト時間2(例えば424msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブ
し(A6106)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(A6
107)、小当り動作移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り残存球処理(A2614)の詳細について説明す
る。図42は、小当り残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、残存球カウンタが0であるか否かを判定する(A630
1)。残存球カウンタが0でない場合に(A6301の結果が「N」)、何もせず小当り
残存球処理を終了する。残存球カウンタが0である場合に(A6301の結果が「Y」)
、V異常入賞フラグがセットされているか否かを判定する(A6302)。特定領域通過
情報領域に異常通過情報があれば、V異常入賞フラグがセットされていることになる。V
異常入賞フラグがセットされている場合に(A6302の結果が「Y」)、イレギュラー
発生フラグをイレギュラー大当りフラグ領域にセーブし(A6303)、ステップA63
04の処理に移行し、V異常入賞フラグがセットされていない場合に(A6302の結果
が「N」)、何もせずにステップA6304の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、小当り停止図柄パターンに対応する小当りエンディング
コマンドを演出コマンドとして準備し(A6304)、演出コマンド設定処理を実行する
(A6305)。本実施形態において、特図1の小当り停止図柄パターンと特図2の小当
り停止図柄パターンが異なるため、小当りエンディングコマンドひいては小当りのエンデ
ィング演出は、少なくとも、特図1小当りと特図2小当りとで異なってよい。そして、処
理番号として小当り終了処理にかかる「6」を設定して(A6306)、当該処理番号を
特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6307)。
次に、遊技制御装置100は、小当りエンディング時間(例えば1.1秒)を特図ゲー
ム処理タイマ領域にセーブして(A6308)、小当り動作の終了に関する信号(例えば
、特別電動役物1作動中信号をオフ、条件装置作動領域1有効信号をオフ、役物連続作動
装置作動領域1有効信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6309)
。次いで、大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(A6310)、小当り中制御ポイ
ンタ領域の情報をクリアする(A6311)。
続いて、遊技制御装置100は、レバーソレノイド制御ポインタ領域に更新なしコード
をセーブし(A6312)、レバーソレノイド制御タイマ領域をクリアする(A6313
)。これによって、レバーソレノイド86bのオン/オフ動作、即ち、特定領域86の開
放/閉塞の動作を終了して、特定領域86は閉塞状態に維持される。そして、大入賞口不
正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6314)、小当り残存球
処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、特図ゲーム処理における小当り終了処理(A2615)の詳細について説明する
。図43は、小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特定領域通過フラグが特定領域通過領域にセットされて
いるか否かを判定する(A6401)。V入賞があった場合に、特定領域通過フラグがセ
ットされている。V入賞によって特定領域通過フラグがセットされている場合に(A64
01の結果が「Y」)、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして演出コマンドと
して準備し(A6402)、演出コマンド設定処理を実行する(A6403)。
次に、遊技制御装置100は、確率情報コマンド(特図低確率&時短なし)を演出コマ
ンドとして準備し(A6404)、演出コマンド設定処理を実行する(A6405)。そ
して、ファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A6406)、演出コマン
ド設定処理を実行する(A6407)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理に
係る処理番号として「7」を設定し(A6408)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号
をセーブする(A6409)。
続いて、遊技制御装置100は、小当り経由の大当りについての大当りファンファーレ
時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6410)。大当りファンファーレ時
間は、例えば100msecであるが、小当り図柄や演出モードに対応させて異ならせて
もよい。なお、小当り経由の大当りとは、小当り中のV入賞による大当り(V入賞大当り
)である。
次に、遊技制御装置100は、ラウンド数を1に設定するためラウンド数領域に1をセ
ーブする(A6411)。これによって、小当りのラウンド(大入賞口の開放)が1ラウ
ンド目と扱われるため、小当り後の大当り(V入賞大当り)のラウンドは2ラウンド目か
ら開始する。即ち、小当りから大当りへ継続して大入賞口の開放をラウンドとして数える
。そして、特定領域通過情報領域をクリアし(A6412)、小当りの終了に関する信号
(例えば、特別図柄1小当り信号をオフ、特別図柄2小当り信号をオフ)を試験信号出力
データ領域にセーブする(A6424)。
遊技制御装置100は、V入賞がなく特定領域通過フラグがセットされていない場合に
(A6401の結果が「N」)、天井時短が発生することを示す天井時短発動フラグがあ
るか否かを判定する(A6413)。天井時短発動フラグがない場合(A6413の結果
が「N」)、何もせずステップA6416の処理に移行する。天井時短発動フラグがある
場合(A6413の結果が「Y」)、天井時短回数(天井時短による時短回数)となる初
期値を時間短縮変動回数1領域と時間短縮変動回数2領域にセーブする(A6414)。
小当りの変動表示ゲームで天井回数に到達してV入賞しない場合に、天井時短の場合の時
間短縮変動回数1と時間短縮変動回数2の初期値(例えば255回と251回)は、ここ
でセーブされることになる。続いて、天井時短による時短状態を発生するためにサポ作動
設定処理を実行する(A6415)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域のフラグに基づいて、特図
時短中(時短状態中)であるかを否か判定する(A6416)。特図ゲームモードフラグ
領域のフラグが特図低確率&時短ありフラグであれば、特図時短中であると判定できる。
特図時短中である場合(A6416の結果が「Y」)には、ステップA6419の処理に
移行する。また、特図時短中でない場合(A6416の結果が「N」)、左打ち指示に関
する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(
A6417)、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊
技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(A6418)、ステップA6
419の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して
(A6419)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6420)。
その後、演出モード移行情報領域をクリアし(A6421)、小当りの終了に関する信号
(例えば、大当り1信号をオフ、大当り3信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセー
ブして(A6422)、特図ゲームモードフラグ退避領域をクリアする(A6423)。
そして、小当りの終了に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をオフ、特別図柄2
小当り信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6424)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A6425)、変
動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(A6426)、小当り終了処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(A2616)の
詳細について説明する。図44は、ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフ
ローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、残存球カウンタが0であるか否かを判定する(A650
1)。残存球カウンタが0でない場合に(A6501の結果が「N」)、ファンファーレ
/インターバル中処理を終了する。なお、残存球カウンタが0でない場合は、処理番号は
「7」のまま特図ゲーム処理タイマが変更されず0に維持されるので、次のタイマ割込み
でもファンファーレ/インターバル中処理が実行されることになる。
遊技制御装置100は、残存球カウンタが0である場合に(A6501の結果が「Y」
)、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(A6502)、特別遊技状態(大当り状態
)のラウンド数に対応するラウンドコマンドを演出コマンドとして準備して(A6503
)、演出コマンド設定処理(A6504)を行う。
その後、遊技制御装置100は、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「8」に設定
し(A6505)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6506)。そ
して、大入賞口開放時間(例えば25秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6
507)、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオン
)を試験信号出力データ領域にセーブして(A6508)、大入賞口への入賞数である大
入賞口カウント数をクリアする(A6509)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ
領域にオンデータをセーブして(A6510)、大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A
6511)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A6
512)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(A2617)の詳細について説明
する。図45は、本実施形態の大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRW
Mのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウン
ドであるかを判定する(A6601)。そして、最終ラウンドでない場合(A6601の
結果が「N」)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを演出コマンド
として準備して(A6602)、演出コマンド設定処理を実行する(A6603)。
遊技制御装置100は、最終ラウンドである場合(A6601の結果が「Y」)、時間
短縮判定データに対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備し(A6
604)、演出コマンド設定処理を実行する(A6605)。そして、特別遊技状態の終
了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを演出コ
マンドとして準備して(A6606)、演出コマンド設定処理を実行する(A6607)
その後、処理番号を大入賞口残存球処理に係る「9」に設定し(A6608)、処理番
号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6609)。続いて、残存球処理時間(例
えば900msec)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6610)、その後大
入賞口ソレノイドをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域に
セーブし(A6611)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(A2618)の詳細について説明
する。図46は、大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、残存球カウンタが0であるか否かを判定する(A680
1)。残存球カウンタが0でない場合に(A6801の結果が「N」)、大入賞口残存球
処理を終了する。
遊技制御装置100は、残存球カウンタが0である場合に(A6801の結果が「Y」
)、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域の
ラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(A6
802)。
そして、遊技制御装置100は、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンド
でない場合(A6802の結果が「N」)、インターバル時間(例えば100msec)
を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6803)。そして、ファンファーレ/イ
ンターバル中処理に係る処理番号である「7」を設定し(A6804)、特図ゲーム処理
番号領域に処理番号をセーブする(A6805)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置)の開放終了に関する信号
(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A
6806)、大入賞口残存球処理を終了する。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(A6802の
結果が「Y」)、停止図柄パターンと演出モードに対応するエンディング時間を設定し(
A6807)、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6808
)。そして、大当り終了処理に係る処理番号として「10」を設定し(A6809)、処
理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6810)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口(特別変動入賞装置)の開放終了に関する信
号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする
(A6811)。次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報を
クリアし(A6812)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報を
クリアし(A6813)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限
値領域の情報をクリアし(A6814)、ラウンド数上限値情報領域をクリアし(A68
15)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A681
6)、大入賞口残存球処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、特図ゲーム処理における大当り終了処理(A2619)の詳細について説明する
。図47は、大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り終了設定処理を実行し(A6901)、演出モー
ド情報アドレステーブルを設定し(A6902)、特図1停止図柄設定処理又は特図2停
止図柄設定処理で設定した演出モード移行情報(A4009、A4014、A4109、
A4114)に対応するテーブルのアドレスを取得し(A6903)、大当り状態の終了
後に設定される演出モードの演出モード番号(演出モードの番号)を取得してセーブする
(A6904)。これにより、大当り終了後に移行する演出モードが選択できる。
次に、遊技制御装置100は、大当り終了後に設定される演出モードの演出残り回転数
(初期値)を取得してセーブする(A6905)。例えば、演出残り回転数(初期値)は
、時短回数(時間短縮変動回数初期値)などであり、大当り終了後に、時短が終了するま
で同一の演出モードが継続できる。
続いて、遊技制御装置100は、大当り状態終了直後に設定される演出モードの次のモ
ードへの移行の情報である次モード移行情報を取得してセーブする(A6906)。そし
て、今回新たに設定された演出モード番号などに対応する確率情報コマンドを演出コマン
ドとして準備し(A6907)、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領
域にセーブし(A6908)、確率情報コマンドを演出コマンドとして設定する演出コマ
ンド設定処理を実行する(A6909)。ここで、確率情報コマンドには、大当り状態の
終了後における確率状態、時短(普電サポート)の有無、演出モードの情報が含まれる。
次に、遊技制御装置100は、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを演出コ
マンドとして準備し(A6910)、演出コマンド設定処理を実行する(A6911)。
そして、時間短縮変動回数2(ここでは初期値である時短回数、例えば、7回、200回
)に対応する時間短縮変動回数コマンドを演出コマンドとして準備し(A6912)、演
出コマンド設定処理を実行する(A6913)。
その後、遊技制御装置100は、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(
A6914)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(A6915)。
その後、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号を
オフ、大当り3信号をオフ、大当り4信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブし
て(A6916)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をオフ、役
物連続作動装置作動中信号をオフ、特別図柄1当り信号をオフ、特別図柄2当り信号をオ
フ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6917)。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(A691
8)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(
A6919)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(A6920)。そして、特
定領域通過情報領域(イレギュラー情報領域)をクリアし(A6921)、特図ゲームモ
ードフラグ退避領域の情報をクリアし(A6922)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理〕
次に、大当り終了処理における大当り終了設定処理(A6901)の詳細について説明
する。図48は、大当り終了設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、停止図柄パターンが図柄種別1であるか否かを判定する
(A7001)。本実施形態では、図柄種別1は、3R通常大当りCの大当り図柄と、3
R通常小当りAの小当り図柄であるが、これに限られるものではない。なお、3Rとは、
ラウンド数上限値が3であることを示す。3R通常小当りは、1ラウンド目が小当りのラ
ウンド(大入賞口の開放)であり、2,3ラウンド目がV入賞大当りのラウンドである。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別1である場合に(A7001の結
果が「Y」)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報に基づいて、当たった時の遊技状
態は時短あり中(即ち普電サポートあり中)であるか否かを判定する(A7002)。な
お、当たった時とは、特図変動表示ゲームの変動が終了した後に小当り図柄又は大当り図
柄が停止表示されているとき(例えば、特図表示中処理の実行時、停止表示時間の終了の
際、小当り又は大当りのファンファーレ直前)である。小当り又は大当りの場合に情報が
セーブされる特図ゲームモードフラグ退避領域(A5111、A5135)に特図低確率
&時短ありフラグが格納されている場合に、当たった時の遊技状態は時短あり中であると
判定でき、特図低確率&時短なしフラグが格納されている場合に、当たった時の遊技状態
は時短なし中であると判定できる。
なお、前述のようにサポモードBで当り(小当り又は大当り)となった場合では、当り
図柄が停止表示されている当たった時の遊技状態は時短あり中(普電サポートあり中)で
ある(図49A、図49B参照)。しかし、サポモードB以外の時短モードで当りとなっ
た場合では、当りの特図変動表示ゲームの変動が終了する際に時短の終了が設定されてい
れば、当たった時の遊技状態は時短あり中でなく時短なし中である(図49A参照)。な
お、本実施形態では、サポモードB以外の時短モードにおいて、特図2変動表示ゲームが
当たった時に時短なし中であるが、特図1変動表示ゲームが当たった時には時短あり中で
ある。また、当然ながら、通常遊技状態(通常モード、残保留消化モード)で当たった時
の遊技状態も時短なし中である。
遊技制御装置100は、図柄種別1の停止図柄パターンで当たった時(当り停止表示中
)に時短なし中である場合に(A7002の結果が「N」)、普図ゲームモードフラグ領
域に普図サポなしフラグをセーブし(A7003)、特図ゲームモードフラグ領域に特図
低確率&時短なしフラグをセーブし(A7004)、時間短縮変動回数1領域と時間短縮
変動回数2領域をクリアし(A7005)、通常ベース状態判定領域に通常ベース状態情
報をセーブする(A7006)。
このようにして、図柄種別1の停止図柄パターンで当たった時に時短なし中であれば、
大当り終了後の遊技状態は、時短状態(普電サポート状態、時短モード)でなく、通常遊
技状態(通常モード)となる。なお、大当り終了後とは、V入賞によるものではない直撃
大当りの終了後だけでなく、小当り中にV入賞大当りが発生した場合の大当り終了後も含
む。
一方、図柄種別1の停止図柄パターンで当たった時(当り停止表示中)に時短あり中で
ある場合に(A7002の結果が「Y」)、ステップA7016以降の処理を実行する。
これによって、図柄種別1の停止図柄パターンで当たった時に時短あり中である場合に、
大当り終了後の遊技状態は、後述のように、時間短縮変動回数1の初期値(合計時短回数
)が11回であり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が7回である時短状態(時
短モード#1B(サポモードB))となる。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別1でない場合に(A7001の結
果が「N」)、停止図柄パターンが図柄種別2であるか否かを判定する(A7007)。
本実施形態では、図柄種別2は、3R通常大当りA、3R通常大当りB、10R通常大当
りBの大当り図柄、及び、10R通常小当りBの小当り図柄であるが、これに限られるも
のではない。なお、3R,10Rとは、各々、ラウンド数上限値が3,10であることを
示す。10R通常小当りは、1ラウンド目が小当りのラウンド(大入賞口の開放)であり
、2-10ラウンド目がV入賞大当りのラウンドである。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別2である場合に(A7007の結
果が「Y」)、ステップA7016以降の処理を実行する。これによって、停止図柄パタ
ーンが図柄種別2である場合は必ず、大当り終了後の遊技状態は、時間短縮変動回数1の
初期値(合計時短回数)が11回であり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が7
回である時短状態となる。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別2でない場合に(A7007の結
果が「N」)、停止図柄パターンが図柄種別4であるか否かを判定する(A7008)。
本実施形態では、図柄種別4は、10R通常大当りAと10R通常大当りCの大当り図柄
であるが、これに限られるものではない。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別4でない場合に(A7008の結
果が「N」)、即ち、停止図柄パターンが図柄種別3(図柄種別1,2,4以外)である
場合に、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報に基づいて、当たった時の遊技状態は時
短あり中であるか否かを判定する(A7009)。ステップA7009は、ステップA7
002の同じ内容の処理である。本実施形態では、図柄種別3は、10R通常小当りAの
小当り図柄であるが、これに限られるものではない。
遊技制御装置100は、図柄種別3の停止図柄パターンで当たった時(当り停止表示中
)に時短あり中である場合に(A7009の結果が「Y」)、時短の開始に関する信号を
外部情報として外部情報出力データ領域にセーブする(A7011)。なお、時短の開始
に関する信号は、大当り2信号のオンデータと大当り3信号のオンデータであるが、大当
り2信号は大当り中からオンされているので継続する形となる。
次に、遊技制御装置100は、時短の開始に関する信号(特別図柄1変動時間短縮状態
信号をオン、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオン、普通電動役物1開放延長状態信号
をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A7012)。そして、普図ゲームモ
ードフラグ領域に普図サポありフラグをセーブし(A7013)、特図ゲームモードフラ
グ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(A7014)。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1領域に204をセーブし、時間短
縮変動回数2領域に200をセーブし(A7015)、大当り終了設定処理を終了する。
これによって、図柄種別3の停止図柄パターンで当たった時に時短あり中である場合に、
大当り終了後の遊技状態は、時間短縮変動回数1の初期値(合計時短回数)が204回で
あり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が200回である時短状態(時短モード
#1A(サポモードA))となる。特に、本実施形態では、サポモードBで特定の小当り
(図柄種別3:10R通常小当りA)が発生した場合に、大当り終了後に大きな時短回数
200回が得られることになる。
遊技制御装置100は、図柄種別3の停止図柄パターンで当たった時(当り停止表示中
)に時短なし中である場合に(A7009の結果が「N」)、時短の開始に関する信号を
外部情報として外部情報出力データ領域にセーブする(A7016)。なお、ここでの時
短の開始に関する信号には、大当り3信号のオンデータはなく、大当り2信号のオンデー
タだけであるが、大当り2信号は大当り中からオンされているので継続する形となる。
このように、大当り3信号のオンデータは、大当り終了後に時短回数7回の時短状態(
時短モード#1B(サポモードB))となる場合に外部装置に送信されないが(A701
6)、大当り終了後に時短回数200回の時短状態(時短モード#1A(サポモードA)
)となる場合に外部装置に送信されることになる(A7011)。従って、大当り終了後
の時短回数に応じて、時短状態開始の際(大当り終了の際)に外部装置に送信される外部
情報信号が異なっているため、外部装置で大当り終了後の時短状態の種類を区別可能とな
る利点がある。
続いて、遊技制御装置100は、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域に
セーブし(A7017)、普図ゲームモードフラグ領域に普図サポありフラグをセーブし
(A7018)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブす
る(A7019)。
続いて、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数1領域に11、時間短縮変動回数2
領域に7をセーブし(A7020)、大当り終了設定処理を終了する。これによって、図
柄種別3(10R通常小当りA)の停止図柄パターンで当たった時に時短なし中である場
合に、大当り終了後の遊技状態は、時間短縮変動回数1の初期値(合計時短回数)が11
回であり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が7回である時短状態(時短モード
#1B(サポモードB))となる。
遊技制御装置100は、停止図柄パターンが図柄種別4である場合に(A7008の結
果が「Y」)、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報に基づいて、当たった時の遊技状
態は時短あり中であるか否かを判定する(A7010)。本実施形態では、図柄種別4は
、10R通常大当りAと10R通常大当りCの大当り図柄であるが、これに限られるもの
ではない。
遊技制御装置100は、図柄種別4の停止図柄パターンで当たった時(当りの停止表示
中)に時短なし中である場合に(A7010の結果が「N」)、ステップA7011以降
の処理を実行する。これによって、図柄種別4の停止図柄パターンで当たった時に時短な
し中である場合に、大当り終了後の遊技状態は、時間短縮変動回数1の初期値(合計時短
回数)が204回であり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が200回である時
短状態(時短モード#1A(サポモードA))となる。特に、本実施形態では、通常遊技
状態での特定の大当り(図柄種別4)が発生した場合に、大当り終了後に大きな時短回数
200回が得られることになる。
遊技制御装置100は、図柄種別4の停止図柄パターンで当たった時(当り停止表示中
)に時短あり中である場合に(A7010の結果が「Y」)、ステップA7016以降の
処理を実行する。これによって、図柄種別4の停止図柄パターンで当たった時に時短あり
中である場合に、大当り終了後の遊技状態は、時間短縮変動回数1の初期値(合計時短回
数)が11回であり、時間短縮変動回数2の初期値(時短回数)が7回である時短状態(
時短モード#1B(サポモードB))となる。
以上の大当り終了設定処理によって、停止図柄パターンの図柄種別と、当たった時(当
りの停止表示中)の時短の有無と、に応じて、大当り終了後の遊技状態の種類(通常遊技
状態、数種類の時短状態など)が決定されることになる。
〔タイムチャート(時短の有無)〕
図49Aと図49Bは、以上の特図ゲーム処理による時短の有無(即ち普電サポートの
有無)の変化の様子を示すタイムチャートである。図49Aは、小当り(+V入賞大当り
)で時短の有無がどのように変化するかを示し、図49Bは、直撃大当り(小当りを経由
しない大当り)で時短の有無がどのように変化するかを示す。
図49Aのように、特図ゲーム処理によって、サポモードB以外の時短モード(特にサ
ポモードA)の場合に、小当り結果となる特図変動表示ゲームの変動(小当り変動)が終
了(停止)する時に、時短の終了が設定され、普電サポート有り(サポ有)の状態から普
電サポート無し(サポ無)の状態に変化する。一方、サポモードBの場合に、小当り図柄
の停止表示終了の際(停止表示時間の終了の際、小当りファンファーレ直前又は小当りフ
ァンファーレの開始の際)に、時短の終了が設定され、普電サポート有り(サポ有)の状
態から普電サポート無し(サポ無)の状態に変化する。
即ち、時短の終了タイミングは、サポモードB以外の時短モードよりもサポモードBで
遅くなる。このような時短の終了タイミングの違いにより、同じ当り図柄(例えば図柄種
別3:10R通常小当りA)で当たった場合でも、当りの直前に滞在していた時短モード
(即ち当りの変動表示中の時短モード)がサポモードBであるかサポモードB以外である
かによって、当り状態終了後に移行する時短モード(時短回数の異なる遊技状態)を異な
らせることができる。従って、ゲーム性の幅が広がったり遊技のバリエーションが富んだ
りして、遊技の興趣が向上する。なお、このような時短の終了タイミングの違いを演出制
御装置300が演出の設定などにも利用して、遊技の興趣が向上させることもできる。
なお、図49Aは、小当り結果となる特図2変動表示ゲームの変動(特図2小当り変動
)の場合を示す。小当り結果となる特図1変動表示ゲームの変動(特図1小当り変動)の
場合には、特図1の小当り状態中に例外的にV入賞があれば(前述のように基本的にV入
賞は発生しない)、V入賞時に時短の終了を設定してよく、V入賞がなければ時短の終了
を設定しなくてよい。なお、特図1小当り変動の場合にも、図49Aのように、特図2小
当り変動の場合と同じように、サポモード(時短モード)に応じて時短の終了を設定して
よい。
なお、別の構成として、サポモードB以外の時短モード、及び、サポモードBの両方に
ついて、図49Aから時短終了の設定タイミングを遅らせてもよい。例えば、サポモード
B以外の時短モードについて、小当り図柄の表示終了の際(小当りファンファーレ直前)
に時短の終了を設定し、サポモードBについて、小当り状態中や小当り状態の終了時(小
当りエンディング終了時)に時短の終了を設定してよい。或いは、別の構成として、時短
終了の設定タイミングを、図49Aとは逆にして、サポモードB以外の時短モードよりも
サポモードBで早くしてもよい。
図49Bのように、特図ゲーム処理によって、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示
ゲームのいずれかの結果が直撃大当り(V入賞によるものではない大当り)となる場合に
は、時短の終了タイミングはサポモード(時短モード)や特図種別(特図1又は特図2)
によらない。サポモードBでの小当りと同様に、直撃大当りの場合には、停止図柄(大当
り図柄)の停止表示終了の際(停止表示時間の終了の際、大当りのファンファーレ直前又
は大当りのファンファーレの開始の際)に、時短の終了が設定され、普電サポート有り(
サポ有)の状態から普電サポート無し(サポ無)の状態に変化する。
なお、図49Bと異なって、時短の終了タイミングを図49Aと同様に、サポモード(
時短モード)によって異ならせてもよく、この場合にもゲーム性の幅が広がったり遊技の
バリエーションが富んだりして、遊技の興趣が向上する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1311)の詳細について説明す
る。図50は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では
、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、
普図の表示の設定、普通変動入賞装置37(普通電動役物、普電)の開閉制御等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイ
ッチ監視処理を実行する(A7601)。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入
賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1
だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されて
いる。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを
判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果
が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普
図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐
テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づ
いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そ
して、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応
じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の
設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する
(A7608)。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合
には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する
(A7609)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲー
ム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時
間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合
には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、普電開放時間の設定や、普図当り中処
理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A7610)。例
えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果が当りの場合に、普図当り中処理
に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセ
ーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として
「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合
は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を
行う普図当り中処理を実行する(A7611)。例えば、普図当り中処理では、所定回数
だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合
は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する
(A7612)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲ
ーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エン
ディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合
は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処
理を実行する(A7613)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するため
の普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通
図柄(普図)の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム
処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604
の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以
降の処理を実行する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1318)の詳細について説明
する。図51Aと図51Bは、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。図
51Aは外部情報編集処理の前半部分を示し、図51Bは外部情報編集処理の後半部分を
示す。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(A1307)、入賞口スイッチ/
状態監視処理(A1308)、磁石不正監視処理(A1314)、盤電波不正監視処理(
A1315)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置
や、試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(
A9301)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A9301の結果が「N」)、
本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A9302)
。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A9302の結果が「N」)、扉・枠開放信号
のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9303)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A9301の結果が
「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A9302の結果が「Y」)、
扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A9305)、遊技
機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A9306)。
遊技制御装置100は、ステップA9303、A9306の後、セキュリティ信号のオ
フデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A9304)。そして、セキュリティ
信号制御タイマが0でなければ-1更新し(A9307)、セキュリティ信号制御タイマ
が0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A9308)。セキュリティ
信号制御タイマの初期値は、初期化スイッチ(設定値変更スイッチ102)の操作等によ
りRAMに記憶されたデータが初期化されたときなどに、所定時間(例えば256mse
c)が設定される(メイン処理のA1046)。そして、セキュリティ信号制御タイマは
RAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A9308の結
果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A
9309)、ステップA9310の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの
初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A9308の結
果が「Y」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A9310)。なお、磁気セ
ンサスイッチ61からの検出信号があった場合に、磁石不正が発生中であると判定できる
。磁石不正が発生中でない場合(A9310の結果が「N」)、さらに、盤電波不正が発
生中であるか否かを判定する(A9311)。なお、電波センサ62から検出信号があっ
た場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A9311の結果が「N」)
、さらに、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A9312)。枠電波不正信号
があった場合に、枠電波不正が発生中であると判定できる。枠電波不正が発生中でない場
合(A9312の結果が「N」)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する
(A9313)。なお、入賞口スイッチ/状態監視処理によって大入賞口に関しての不正
入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中である
と判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(A9313の結果が「N」)、さらに
、普電不正発生中であるか否かを判定する(A9314)。なお、入賞口スイッチ/状態
監視処理によって普通変動入賞装置37の第2始動入賞口に関しての不正入賞発生フラグ
が不正フラグ領域にセーブされている場合、普電不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A9314の結果が「N」)、振
動不正が発生中であるか否か判定する(A9315)。なお、振動センサ65から検出信
号があった場合に、振動不正が発生中であると判定できる。振動不正が発生中でない場合
(A9315の結果が「N」)、異常排出エラーが発生中であるか否か判定する(A93
16)。なお、異常排出監視処理(A1317)によって異常排出発生中フラグが設定さ
れた場合に、異常排出エラーが発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、異常排出エラーが発生中でない場合(A9316の結果が「N
」)、V通過エラーが発生中であるか否か判定する(A9317)。不適切なタイミング
で特定領域スイッチ72の検出信号が発生した場合に、V通過エラーが発生中であると判
定できる。V通過エラーが発生中でない場合(A9317の結果が「N」)、残存球に関
するエラーである残存球エラーが発生中であるか否か判定する(A9318)。残存球エ
ラーが発生中でない場合(A9318の結果が「N」)、安全装置作動中フラグに基づい
て安全装置が作動中であるか否か判定する(A9319)。安全装置が作動中でない場合
(A9319の結果が「N」)、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(
A9320)。
遊技制御装置100は、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーが発生中で
ない場合(A9320の結果が「N」)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号
出力データ領域にセーブする(A9321)。スイッチ異常エラーが発生中である場合(
A9320の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ
領域にセーブする(A9323)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A9310の結果が「Y
」)、盤電波不正が発生中である場合(A9311の結果が「Y」)、枠電波不正が発生
中である場合(A9312の結果が「Y」)、大入賞口不正が発生中である場合(A93
13の結果が「Y」)、普電不正発生中である場合(A9314の結果が「Y」)、振動
不正が発生中である場合(A9315の結果が「Y」)、異常排出エラーが発生中である
場合(A9316の結果が「Y」)、V通過エラーが発生中である場合(A9317の結
果が「Y」)、残存球エラーが発生中である場合(A9318の結果が「Y」)、安全装
置が作動中である場合(A9319の結果が「Y」)、セキュリティ信号のオンデータを
外部情報出力データ領域にセーブし(A9322)、遊技機エラー状態信号のオンデータ
を試験信号出力データ領域にセーブする(A9323)。セキュリティ信号のオンデータ
の設定によって、セキュリティ信号が外部情報として外部情報端子71を介して外部装置
(ホールコンピュータなど)に出力される。なお、本実施形態では、安全装置作動中フラ
グ=1の場合に安全装置が作動中である。
このように、安全装置が作動中である場合に(A9319の結果が「Y」)、セキュリ
ティ信号がオン状態になりホールコンピュータなどの外部装置に出力され(A9322)
、遊技場の責任者や係員などが安全装置が作動中であることを認識できる。なお、安全装
置が作動中に継続的にセキュリティ信号を外部装置に出力する構成の他に、安全装置が作
動した際に1パルス(例:256ms)だけセキュリティ信号を外部装置に出力する構成
も可能である。また、セキュリティ信号の代わりに又はセキュリティ信号と併用して、安
全装置専用に外部情報を設けて、安全装置が作動中に専用の外部情報を外部装置に出力し
てもよい。
また、安全装置が作動中である場合(A9319の結果が「Y」)、遊技機エラー状態
信号のオンデータが試験信号出力データ領域にセーブされ、遊技機エラー状態信号が試験
信号として試射試験装置へ出力される。なお、安全装置が作動中であることに対応する試
験信号(遊技機エラー状態信号)を出力しない構成も可能である。また、遊技機エラー状
態信号とは別の試験信号を試射試験装置へ出力してもよい。
遊技制御装置100は、ステップA9321、A9323の後、始動口の入賞信号を編
集する始動口信号編集処理を実行する(A9324)。続いて、払出予定の賞球数に関す
る情報を設定するメイン賞球信号編集処理を実行し(A9325)、特図変動表示ゲーム
の停止図柄が確定する際に生成される図柄確定回数信号を外部装置に出力する図柄確定回
数信号編集処理を実行する(A9326)し、外部情報編集処理を終了する。
〔安全装置関連処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9)における安全装置関連処理(A1313)の詳細につ
いて説明する。図52は、安全装置関連処理の手順を示すフローチャートである。安全装
置関連処理は、領域内処理であり前述の領域内プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる安全装置作動中フラグ領域
の安全装置作動中フラグに基づいて安全装置が作動中であるか否かを判定する(A940
1)。安全装置作動中フラグ=1であれば安全装置が作動中であると判断できる。安全装
置が作動中である場合に(A9401の結果が「Y」)、安全装置関連処理を終了する。
遊技制御装置100は、安全装置が作動中でない場合に(A9401の結果が「N」)
、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域から安全装置作動情報をロードし(
A9402)、安全装置作動情報が旧作動情報領域の値であるか否かを判定する(A94
03)。安全装置作動情報が旧作動情報領域の値である場合に(A9403の結果が「Y
」)、安全装置作動情報に変化がないため、演出コマンドを設定(送信)せずに、ステッ
プA9409の処理に移行する。
遊技制御装置100は、安全装置作動情報が旧作動情報領域の値でない場合に(A94
03の結果が「N」)、安全装置作動情報に変化があるため、演出コマンドを設定(送信
)できるよう、安全装置作動情報とコマンドを対応付けた安全装置作動関連コマンドテー
ブルを設定し(A9404)、安全装置作動情報に対応するコマンド(ACTION部)
を取得する(A9405)。そして、コマンド定義なしであるか否かを判定する(A94
06)。安全装置作動関連コマンドテーブルにおいて、安全装置未作動情報(値0)に対
応するコマンドが定義されていないため(コマンドがないため)、安全装置作動情報が安
全装置未作動情報(値0)である場合に、コマンド定義なしと判定できる。コマンド定義
なしの場合に(A9406の結果が「Y」)、演出コマンドを設定(送信)せずに、ステ
ップA9409の処理に移行する。
遊技制御装置100は、コマンド定義ありの場合に(A9406の結果が「N」)、安
全装置作動関連コマンド(MODE部)を演出コマンドとして準備する(A9407)。
安全装置作動情報が安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安
全装置作動中情報(値3)である場合に、コマンド定義ありと判定できる。そして、演出
コマンドを設定(送信)する演出コマンド設定処理を実行する(A9408)。なお、演
出コマンドは、MODE部及びACTION部からなる。なお、安全装置作動関連コマン
ドテーブルにおいて、安全装置未作動情報(値0)に対応するコマンドを定義して、ステ
ップA9406の判定を省略し、安全装置未作動情報(値0)に対しても安全装置作動関
連コマンドを設定(送信)できるようにしてよい。
次に、遊技制御装置100は、安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)である
か否かを判定する(A9409)。安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)でな
い場合に(A9409の結果が「N」)、そのまま安全装置関連処理を終了する。一方、
安全装置作動情報が安全装置作動中情報(値3)である場合に(A9409の結果が「Y
」)、安全装置作動中フラグ領域に安全装置が作動中であることを示す「1」を安全装置
作動中フラグとしてセーブし(A9410)、その後安全装置関連処理を終了する。なお
、前回のタイマ割込み処理においてステップA9804(後述)にて安全装置作動中情報
(値3)がセーブされた場合に、次回のタイマ割込み処理においてステップA9409の
結果が「Y」となる。
以上のようにして、安全装置作動情報が変化して安全装置作動予告情報(値1)、安全
装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)となった際に、安全装置作動関
連コマンドが安全装置作動情報を一部(ACTION部)に含んだ形で、演出制御装置3
00に送信される。安全装置作動関連コマンドは、ACTION部が安全装置作動予告情
報(値1)、安全装置作動警告情報(値2)、安全装置作動中情報(値3)の場合に、そ
れぞれ、作動予告状態に対応する作動予告コマンド、作動警告状態に対応する作動警告コ
マンド、作動状態に対応する作動中コマンドになる。
演出制御装置300が、作動予告コマンドを受信することによって、安全装置の作動予
告状態で作動予告表示(例えば「まもなく打ち止めです」の文字)を表示装置41に表示
できる。従って、遊技者に遊技停止状態になる可能性があることを事前に報知して、遊技
者に遊技を終了させることを促し、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。
また、不正を行っている者には驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。
演出制御装置300が、作動警告コマンドを受信することによって、安全装置の作動警
告状態で作動警告表示(例えば「当り終了後に打ち止めとなります」の文字)を表示装置
41に表示できる。従って、遊技者に小当り又は大当りの終了後に遊技停止状態になるこ
とを事前に報知して、連チャンが止まるなど不利益を受けることを遊技者に警告すること
ができる。なお、連チャン(連荘)とは、例えば通常モード(又は通常遊技状態)を経な
いで、大当りが連続的に発生することである。また、作動警告状態によって、不正を行っ
ている者には驚きを与えて、不正を止めることを促すことができる。
演出制御装置300が、作動中コマンドを受信することによって、安全装置の作動状態
(作動中状態)で、作動中表示513(例えば「打ち止め中」の文字)を表示装置41に
表示できる。従って、新たな遊技者(客)が遊技機10を使用することを防止でき、不正
を行っている者がいれば不正行為を止めさせることもできる。
なお、安全装置作動情報が変化せず0,1,2,3に維持される場合(0→0、1→1
、2→2、3→3の無変化の場合)に、安全装置作動関連コマンドは演出制御装置300
に送信されない。安全装置カウンタ値が190000~194999になった後に190
000未満となって安全装置作動情報が1から0に変化したとき(1→0の変化時)にも
、安全装置作動関連コマンドはコマンド定義なしで送信されない。なお、安全装置作動情
報が2から1に或いは3から2に変化すること(2→1、3→2の変化)は、後述の差玉
確認処理や安全装置作動監視処理によって除かれている。
安全装置作動情報が0から1に変化したとき(0→1の変化時)に、安全装置作動関連
コマンドのうち作動予告コマンドが演出制御装置300に送信される。安全装置作動情報
が1から2に変化したとき(1→2の変化時)に、安全装置作動関連コマンドのうち作動
警告コマンドが演出制御装置300に送信される。安全装置作動情報が2から3に変化し
たとき(2→3の変化時)に、安全装置作動関連コマンドのうち作動中コマンドが演出制
御装置300に送信される。なお、安全装置作動情報が2から3に変化した場合は、直後
の1回だけ、ステップA9403の結果が「Y」となりステップA9404-A9410
を通り作動中コマンドが送信され、安全装置作動中フラグ=1となるため安全装置が作動
中になり(A9401の結果が「Y」)、以降のタイマ割込み処理ではステップA940
4-A9410を通らず安全装置作動関連コマンドは送信されない。
なお、安全装置作動情報が1から3に直接的に変化すること自体(1→3の変化自体)
は、後述の差玉確認処理や安全装置作動監視処理によって除かれているが、安全装置作動
情報が瞬時に1→2→3と変化することはある(2は瞬間値になり後述のように作動警告
状態は発生しない)。この1→2→3の変化は、大当り中でも小当り中でもない場合に安
全装置カウンタ値が195000に達して作動予告状態から作動状態に移行したことに対
応する。そして、安全装置の作動予告状態から作動状態に移行したことに対応して、作動
中コマンドが安全装置作動関連コマンドとして演出制御装置300に送信される(A94
05、A9407)。
〔領域外統合処理〕
次に、タイマ割込み処理(図9)における領域外統合処理(A1321)の詳細につい
て説明する。図53は、領域外統合処理の手順を示すフローチャートである。領域外統合
処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタを領域外ワーク領域のスタックポイン
タ保存領域にセーブし(A9501)、スタックポインタに領域外スタック領域の値とし
て、領域外スタック領域(領域外用スタック領域)の先頭を示すアドレス値を設定する(
A9502)。これにより、使用するスタックを示すスタックポインタを領域内スタック
領域から領域外スタック領域に切り替える。
次に、遊技制御装置100は、レジスタバンク0とレジスタバンク1の両方に対してレ
ジスタの情報(値)を領域外スタック領域に退避(PUSH)する(A9503)。ここ
で、汎用レジスタ全部を退避することが好適である。その後、試験信号を出力するための
試験信号出力処理を実行する(A9504)。そして、性能表示装置152の表示制御等
を行う性能表示装置制御処理を実行する(A9505)。続いて、差玉数(安全装置カウ
ンタ値)を更新して差玉数(安全装置カウンタ値)に対応して安全装置作動情報を設定す
る差玉確認処理(A9506)を実行する。次に、安全装置の作動を監視する安全装置作
動監視処理を実行する(A9507)。
その後、遊技制御装置100は、退避したレジスタを復帰し(A9508)、スタック
ポインタ保存領域からロードしてスタックポインタを設定し(A9509)、性能表示編
集処理を終了する。設定したスタックポインタは、領域内スタック領域のアドレスを示す
ことになる。
〔試験信号出力処理〕
次に、領域外統合処理(図53)における試験信号出力処理(A9504)の詳細につ
いて説明する。図54は、試験信号出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の
試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子
出力ポート1に合成したデータを出力する(A10101)。その後、試射試験装置への
試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードし
て合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A10
102)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の
試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子
出力ポート3へ合成したデータを出力する(A10103)。さらに、試射試験装置の試
験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして
合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A101
04)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポ
ート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に
合成したデータを出力する(A10105)。
試験信号出力処理は、領域外処理に対応する領域外プログラムの一部である試験信号出
力処理プログラムとして実行される。一方、出力処理(図10)は、領域内処理に対応す
る領域内プログラムの一部である出力処理プログラムとして実行される。なお、ステップ
A10101-A10105の処理において、試験端子出力ポート1-5に出力するデー
タは、RAMの領域内ワーク領域から読み出される(ロードされる)。
〔性能表示装置制御処理〕
次に、領域外統合処理(図53)における性能表示装置制御処理(A9505)の詳細
について説明する。図55は、性能表示装置制御処理の手順を示すフローチャートである
。性能表示装置制御処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行
される。
遊技制御装置100は、まず、性能表示用ワーク領域の正当性を判定する正当性判定を
実行し、正当でなく異常な場合に、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)
を実行する(A9601)。ステップA9601の処理は、図8のステップA1204の
処理と同様である。
なお、性能表示装置制御処理が実行される度に正当性判定が実行されるため、性能表示
用ワーク領域が正当でない場合に、すぐにその初期化が実行でき、異常な性能表示(異常
なベース値等の表示)が極力防止できる。
また、性能表示用ワーク領域の初期化(初期値設定も含む)は、スタックポインタ保存
領域を保護するよう、スタックポインタ保存領域以外を初期化の対象とする。なお、本実
施形態において領域外スタック領域は初期化しないが、初期化するようにしてもよい。領
域外スタック領域を初期化する場合でも、領域外スタック領域に退避したレジスタの値は
保護して初期化しない。性能表示用ワーク領域の初期化は、領域内ワーク領域(遊技制御
用ワーク領域)と領域内スタック領域(遊技制御用スタック領域)の初期化とは区別され
て実行されるため、領域内ワーク領域と領域内スタック領域には影響を与えない。
続いて、遊技制御装置100は、初期表示タイマ更新処理を実行する(A9602)。
初期表示タイマ更新処理において、性能表示開始時(電源投入後)に約5秒間だけ性能表
示装置152の各桁の表示器のLEDを全て点滅する全点滅制御(初期表示制御)するた
めのタイマの更新を行う。
次に、遊技制御装置100は、ベース値の算出の対象となる入力ポートのスイッチ立ち
上がりエッジ情報を性能表示ワーク領域にコピーする(A9603)。スイッチ立ち上が
りエッジ情報は、入力処理で取得されて領域内ワーク領域(特にスイッチ制御領域)に記
憶されている(A1303)。前述のとおり、本実施形態において、ベース値算出の対象
となる入力ポート(監視対象の入力ポート)は、第3入力ポート124と第4入力ポート
126である。コピーしたスイッチ立ち上がりエッジ情報は、性能表示編集処理(図8)
で使用される。
なお、遊技球を検出しても直接的に通常賞球数又は通常アウト球数を変化させず、ベー
ス値の算出の対象とならないスイッチの立ち上がりエッジ情報(ビット)はクリアした状
態でコピーする(マスクする)。例えば、ゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72
や残存球排出口スイッチ73などの情報はクリアした状態でコピーする。これにより、性
能表示編集処理において、これらスイッチに関する処理(少なくともA1211のクリア
処理)が省略できる。
なお、通常アウト球数は、仮に、入賞口のスイッチ35a、36a、37a、38a、
39a、ゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72や残存球排出口スイッチ73での
入力(遊技球検出)自体によって更新されてしまうと、遊技領域32から排出された全て
の遊技球を検出するアウト球検出スイッチ74と重複して余分に更新され、ベース値が誤
った値に算出されてしまう。また、通常賞球数は、仮に、入賞口のスイッチと重複して遊
技球が通過可能なゲートスイッチ34aや特定領域スイッチ72や残存球排出口スイッチ
73での入力(遊技球検出)自体によって更新されてしまうと、入賞口のスイッチと重複
して余分に更新され、ベース値が誤った値に算出されてしまう。
次に、遊技制御装置100は、性能表示装置表示処理を実行する(A9604)。性能
表示装置表示処理では、表示期間の種類や、その他各種条件に合わせ、性能表示装置15
2に表示するベース値に対応するセグメント出力データ(ベース値に関する表示データや
点灯パターンデータ)を設定する。例えば、表示期間として、リアルタイム値表示期間B
L、1回前表示期間B1、2回前表示期間B2、3回前表示期間B3を設けて、それぞれ
の表示期間において、ベース値の計測中のリアルタイム値、1回前の集計区間、2回前の
集計区間、3回前の集計区間で計測したベース値に対応するセグメント出力データを設定
してよい。
次に、遊技制御装置100は、表示期間の期間切替えのためのタイマの更新を行うとと
もに、表示期間の切替えタイミングであるか否かを判定する(A9605)。表示期間の
切替えタイミングである場合に(A9605の結果が「Y」)、表示期間の切替え設定を
実行し(A9606)、性能表示装置制御処理を終了する。遊技制御装置100は、表示
期間の切替えタイミングでない場合に(A9605の結果が「N」)、表示期間の切替え
設定を実行せずに、性能表示装置制御処理を終了する。
表示期間の切替え設定では、BL→B1→B2→B3→BL→・・・のように、表示期
間の情報の切り替え設定を行う。また、期間切替えのためのタイマの初期値(例えば所定
期間5秒に相当する初期値)を設定する。
〔差玉確認処理〕
次に、領域外統合処理(図53)における差玉確認処理(A9506)の詳細について
説明する。図56は、差玉確認処理の手順を示すフローチャートである。差玉確認処理は
、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行される。差玉確認処理では
、差玉数を示唆する安全装置カウンタ値(差玉数+10万)を更新し、安全装置の状態を
示唆する安全装置作動情報を更新する。
遊技制御装置100は、まず、領域内ワーク領域に含まれる安全装置作動中フラグ領域
の安全装置作動中フラグに基づいて安全装置が作動中であるか否かを判定する(A970
1)。安全装置が作動中である場合に(A9701の結果が「Y」)、直ちに差玉確認処
理を終了して、安全装置カウンタ値と安全装置作動情報の更新は行われない。なお、本実
施形態では、領域外プログラムに含まれる領域外統合処理プログラム(安全装置に関する
プログラム)が遊技停止中に実行されない構成を有し、安全装置が作動して遊技停止状態
になっている場合には、差玉確認処理を含む領域外統合処理は実行されないため(A13
19の結果が「Y」)、ステップA9701の処理は無くてもよい。なお、ステップA9
701の処理が無い場合に、安全装置作動中フラグ領域は領域内プログラムで読み書きさ
れ、領域外プログラムで読まれない領域(アクセスされない領域)となる。
遊技制御装置100は、安全装置が作動中でない場合に(A9701の結果が「N」)
、領域外ワーク領域に含まれる旧作動情報領域の旧作動情報が2以上(旧作動情報領域≧
2)であるか否かを判定する(A9702)。旧作動情報が2以上である場合に(A97
02の結果が「Y」)、差玉確認処理を終了して、安全装置カウンタ値と安全装置作動情
報の更新は行われない。
遊技制御装置100は、旧作動情報が2未満である場合に(A9702の結果が「N」
)、第4入力ポート126に関するスイッチ制御領域(領域内ワーク領域)のスイッチ立
ち上がりエッジ情報に基づいてアウト球検出スイッチ74に入力があるか否かを判定する
(A9703)。アウト球検出スイッチ74に入力がある場合に(A9703の結果が「
Y」)、安全装置カウンタ値が0であるか否かを判定する(A9704)。安全装置カウ
ンタ値が0でない場合に(A9704の結果が「N」)、安全装置カウンタ領域の値であ
る安全装置カウンタ値を-1更新する(1だけ減少する)(A9705)。従って、アウ
ト球検出スイッチ74への入力で排出球数が1だけ増加することに対応して、差玉数(=
セーフ球数-排出球数)ひいては安全装置カウンタ値(=差玉数+10万)が1だけ減少
して更新されることになる。次に、領域内ワーク領域に含まれる獲得遊技球数領域から獲
得遊技球数をロードする(A9706)。
遊技制御装置100は、アウト球検出スイッチ74に入力がない場合に(A9703の
結果が「N」)、又は、安全装置カウンタ値が0である場合に(A9704の結果が「Y
」)、安全装置カウンタ値を-1更新することなく維持して、獲得遊技球数をロードする
(A9706)。
次に、遊技制御装置100は、領域外ワーク領域に含まれる安全装置カウンタ領域の安
全装置カウンタ値をロードし(A9707)、安全装置カウンタ値に獲得遊技球数を加算
する(A9708)。獲得遊技球数は、1割込み内に獲得した賞球の数(合計)、即ち、
1割込み内でのセーフ球数の増加であるため、ステップA9708において、差玉数(=
セーフ球数-排出球数)ひいては安全装置カウンタ値(=差玉数+10万)が獲得遊技球
数の分だけ増加して更新されることになる。
続いて、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000
)以上であるか否か(安全装置カウンタ≧195000であるか否か)を判定する(A9
709)。安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000)以上である場合に(A
9709の結果が「Y」)、安全装置カウンタ値を上限値(195000のカウンタ基準
値)まで戻すように安全装置カウンタ値に上限値(195000)をセットし(A971
0)、加算後の値として上限値を安全装置カウンタ領域にセーブする(A9711)。な
お、安全装置カウンタ値はステップA9708において上限値を超えて195000+α
になることもある。ここで、αは、獲得遊技球数(1割込み内で獲得)の最大値未満であ
り、例えば、全ての入賞口スイッチに同時に入力があった場合の賞球の合計値よりも小さ
い。
一方、安全装置カウンタ値がカウンタ基準値(195000)未満である場合に(A9
709の結果が「N」)、上限値に制限する必要がないため、ステップA9708の加算
処理による加算後の値をそのまま安全装置カウンタ領域にセーブする(A9711)。こ
のようにして、安全装置カウンタ領域の安全装置カウンタ値が、加算後の値(上限値に制
限されたものも含む)に更新される。
なお、安全装置カウンタ値を上限値19500に制限することによって、安全装置カウ
ンタ領域の範囲(バイト数又はビット数)が明確になり、遊技制御用プログラムの開発に
都合がよい。
次に、遊技制御装置100は、安全装置カウンタ値に対応する作動情報番号(ここでは
0~2)を設定する(A9712)。0~189999の安全装置カウンタ値、1900
00~194999の安全装置カウンタ値、195000の安全装置カウンタ値のそれぞ
れに対応して、作動情報番号は、安全装置の未作動状態(通常状態)を示す「0」、作動
予告状態を示す「1」、作動警告状態を示す「2」に設定される。なお、作動情報番号は
、安全装置が作動中である作動状態を示す「3」には設定されない。ここで、前述のよう
に条件(1)に関する差玉数を、最低値を基準とした差玉数(最低値の時点から現在まで
の所定期間における差玉数)とする場合には、ステップA9709において、現在の安全
装置カウンタ値から、現在までの最低の安全装置カウンタ値を減算した値が、差玉基準値
95000以上であるか否かを判定し、差玉基準値95000以上であればステップA9
710で差玉数を95000に設定してよい。そして、ステップA9712において、最
低値を基準として0~89999の差玉数、90000~94999の差玉数、9500
0の差玉数のそれぞれに対応して、作動情報番号は、安全装置の未作動状態(通常状態)
を示す「0」、作動予告状態を示す「1」、作動警告状態を示す「2」に設定されてよい
。また、上述の最低の安全装置カウンタ値は、領域外ワーク領域の最低値領域に保存され
、現在の安全装置カウンタ値が保存された最低の安全装置カウンタ値よりも小さくなる度
に、最低の安全装置カウンタ値は現在の安全装置カウンタ値に更新されてよい。なお、作
動情報番号が「2」となると、後述のように、即時、又は、大当りや小当りの終了後に遊
技停止状態になってしまう。このように、条件(1)に関する差玉数を最低値を基準とし
た差玉数とする場合、現時点での差玉数が差玉基準値95000以上であれば遊技停止状
態が発生可能になるため、条件(1)に関する差玉数を、1日の営業における差玉数の最
大増加幅(いわゆるMY)としたのと同等になる。
続いて、遊技制御装置100は、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域か
ら現在の安全装置作動情報をロードして、旧作動情報領域にセーブする(A9713)。
そして、旧作動情報が2で且つ作動情報番号が1(旧作動情報=2且つ作動情報番号=1
)であるか否かを判定する(A9714)。旧作動情報=2且つ作動情報番号=1である
場合(A9714の結果が「Y」)、作動情報番号を安全装置作動情報領域にセーブする
ことなく安全装置作動情報「2」(ロードした値)を維持して、差玉確認処理を終了する
。これにより、安全装置作動情報が「2」から「1」に変化することが防止される(2→
1の変化の防止)。そして、次回のタイマ割込み以降の差玉確認処理は、旧作動情報が2
であるため(A9702の結果が「Y」)、すぐに終了して、安全装置カウンタ値と安全
装置作動情報の更新は行われず、安全装置作動情報「2」が維持される。
一方、遊技制御装置100は、旧作動情報が2でないか又は作動情報番号が1でない場
合に(A9714の結果が「N」:旧作動情報≠2又は作動情報番号≠1の場合)、作動
情報番号を安全装置作動情報領域にセーブして、安全装置作動情報領域を更新する(A9
715)。その後、差玉確認処理を終了する。なお、安全装置作動情報領域に作動警告状
態を示す「2」がセーブされても、大当り中でも小当り中でもない場合には、後の安全装
置作動監視処理において瞬時に安全装置の作動状態を示す「3」が安全装置作動情報領域
にセーブされて、作動警告状態は発生しない。
このようにして、差玉確認処理において、0~189999の安全装置カウンタ値、1
90000~194999の安全装置カウンタ値、195000の安全装置カウンタ値の
それぞれに対応して、安全装置作動情報は、安全装置の未作動状態(通常状態)を示す「
0」(安全装置未作動情報)、作動予告状態を示す「1」(安全装置作動予告情報)、作
動警告状態を示す「2」(安全装置作動警告情報)に設定される。
安全装置作動情報の旧情報(A9713の旧作動情報)から更新後の新情報(A971
5)への変化パターン(維持パターン含む)は、0→0、0→1、1→0、1→1、1→
2、2→2のいずれかになり、前述のとおり、2→1の変化は防止されている(A971
4)。
なお、遊技制御装置100は、更新された安全装置カウンタ値(A9711)を示す差
玉コマンド、或いは、更新された差玉数(=安全装置カウンタ値-10万)を示す差玉コ
マンドを、演出制御装置300(サブ基板)に送信し、演出制御装置300は表示装置4
1等に安全装置カウンタ値或いは差玉数を表示させてもよい。その場合、差玉確認処理に
おいて、旧作動情報領域の旧作動情報が2(安全装置作動警告情報)でも(A9702)
、安全装置カウンタ値の更新を行うようにするとともに、ステップA9709とA971
0の処理を省略して、安全装置カウンタ値を上限値19500に制限しないようにする。
ただし、195000以上の安全装置カウンタ値に対応して、安全装置作動情報は、作動
警告状態を示す「2」(安全装置作動警告情報)に設定されるようにする。
以上、差玉確認処理について説明したが、差玉確認処理のステップA9706は、払い
出された遊技媒体の数又は払い出されることが決定された遊技媒体の数である払出数(付
与された遊技価値の量又は付与されることが決定された遊技価値の量)を計数可能な第1
計数手段を構成する。差玉確認処理のステップA9703-A9705は、使用された遊
技媒体の数である使用数(例えば発射球数又は排出球数)を計数可能な第2計数手段を構
成する。差玉確認処理のステップA9708は、払出数と使用数とに基づいた演算値(例
えば安全装置カウンタ値又は差玉数)を演算可能な演算手段を構成する。
〔安全装置作動監視処理〕
次に、領域外統合処理(図53)における安全装置作動監視処理(A9507)の詳細
について説明する。図57は、安全装置作動監視処理の手順を示すフローチャートである
。安全装置作動監視処理は、領域外処理であり前述の領域外プログラムの一部として実行
される。
遊技制御装置100は、まず、安全装置作動情報が2以上(安全装置作動情報≧2)で
あるか否かを判定する(A9801)。安全装置作動情報が2以上である場合に(A98
01の結果が「Y」)、即ち、安全装置作動警告情報(値2)又は安全装置作動中情報(
値3)が設定されている場合に、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(A98
02)。ここで、大当り中又は小当り中であるか否かは、例えば、特図ゲーム処理番号に
基づいて判定できる。特図ゲーム処理番号は、領域内ワーク領域の特図ゲーム処理番号領
域に記憶される。
例えば、大当りファンファーレの特図ゲーム処理番号から大当りエンディングのゲーム
処理番号なら、大当り中と判定できる。本実施形態では、特図ゲーム処理番号が7から1
0なら大当り中と判定できる。また、例えば、小当りファンファーレのゲーム処理番号か
ら小当りのエンディングのゲーム処理番号なら、小当り中と判定できる。本実施形態では
、特図ゲーム処理番号が3から6なら小当り中と判定できる。なお、小当り図柄が導出さ
れた時点や小当りファンファーレ終了時点から小当り中と判定してもよいし、大当り図柄
が導出された時点や大当りファンファーレ終了時点から大当り中と判定してもよい。小当
り中のV入賞によって大当りが発生する場合では、V入賞があった時点から大当り中と判
定してもよい。
遊技制御装置100は、小当り中でも大当り中でもない場合に(A9802の結果が「
N」)、領域外ワーク領域に含まれる安全装置作動情報領域から現在の安全装置作動情報
をロードして、旧作動情報領域にセーブする(A9803)。そして、安全装置作動情報
領域に安全装置作動中情報(値3)をセーブして、安全装置作動情報領域を更新する(A
9804)。
一方、安全装置作動情報が2より小さい「0」又は「1」の場合に(A9801の結果
が「N」)、或いは、大当り中又は小当り中である場合に(A9802の結果が「Y」)
、安全装置作動監視処理をすぐに終了して、実質的に安全装置作動監視処理では何もしな
い。
以上のように、安全装置作動警告情報(値2)が設定されており安全装置の作動を警告
する作動警告状態(条件(1)が成立し、条件(2)は未成立)において、大当り又は小
当りが終了することによって小当り中でも大当り中でもなくなったら(条件(2)が成立
したら)、安全装置作動情報を安全装置作動中情報(値3)に設定する(安全装置作動情
報の2→3の変化)(A9804)。これによって、安全装置作動中フラグを「1」にし
て(安全装置関連処理のA9410)、安全装置が作動した作動状態(打ち止め状態)、
即ち、遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、及び、ラウンド遊技等が実
行できない遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)を発生できることになる。この
ように、安全装置作動中フラグは、安全装置作動情報領域(領域外ワーク領域の一部)の
安全装置作動情報に基づいて設定可能である。そして、「1」の安全装置作動中フラグは
、作動条件(所定条件)の成立に基づいて安全装置が作動したこと(作動中であること)
や遊技不可状態の発生を示すことになる。なお、「1」の安全装置作動中フラグに基づい
て、ステップA1309、A1603、A1612、A2201等の結果が「Y」となり
、遊技停止状態が発生する。
安全装置が作動して遊技ができなくなることによって、差玉数やセーフ球数が大きい場
合などに不正対策を適切に行うことができ、また、差玉数やセーフ球数を抑制することに
よって遊技者の遊技に対するのめり込みも抑制できる可能性がある。
なお、195000の安全装置カウンタ値に達して安全装置作動警告情報(値2)が設
定されていても(差玉確認処理のA9712、A9715)、大当り中でも小当り中でも
ない場合には(A9802の結果が「N」)、安全装置作動情報が瞬時に安全装置作動警
告情報(値2)から安全装置作動中情報(値3)に切り替わることになる(A9804)
。即ち、この場合には、作動警告コマンドが演出制御装置300に送信される前に、安全
装置作動情報領域の安全装置作動警告情報(値2)が安全装置作動中情報(値3)で上書
きされ消去されてしまう。従って、大当り中でも小当り中でもない場合に、安全装置カウ
ンタ値が195000に達すると、安全装置の作動を警告する作動警告状態は発生せず、
直後から安全装置が作動して遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)が発生する。
なお、これは前述のように安全装置作動情報が瞬時に1→2→3と変化することに相当す
るが(2は瞬間値になり作動警告状態は発生しない)、安全装置の作動を予告する作動予
告状態から安全装置が作動中である作動状態に移行したことに対応して、作動中コマンド
が安全装置作動関連コマンドとして演出制御装置300に送信される(A9405、A9
407)。
また、安全装置作動警告情報(値3)が設定されており、安全装置が既に作動して遊技
停止状態になっている場合には、領域外統合処理は実行されないため(A1319の結果
が「Y」)、安全装置作動情報を安全装置作動中情報(値3)に維持し、遊技停止状態を
継続する。
なお、本実施形態では、小当り中においてV入賞の前後のいずれでも、195000の
安全装置カウンタ値に到達して安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、V入賞に
よる大当りの終了後に、ステップA9804で安全装置作動中情報(値3)を設定して遊
技停止状態にする(大当りは発生する)。しかし、他の例として、小当り中においてV入
賞の前に安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、小当り終了直後に安全装置作動
中情報(値3)を設定して遊技停止状態にし(大当りは発生せず)、小当り中においてV
入賞の後に安全装置作動警告情報(値2)が設定されたら、V入賞による大当り終了後に
安全装置作動中情報(値3)を設定して遊技停止状態にしてよい(大当りは発生する)。
また、さらなる他の例として、小当り中においてV入賞の前後のいずれで安全装置作動警
告情報(値2)が設定されても、小当り終了直後に、安全装置作動中情報(値3)を設定
して遊技停止状態にしてよい(大当りは発生しない)。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を
説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図58
は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示
すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイ
コン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行す
る処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されて
いる。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(
B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B
0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置1
00から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し
(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期
化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドッグタイマ)をクリアする(B0
008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311
が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされな
い場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、RTC(リアルタイムクロック)338から時刻の情
報を読み込むRTC読込処理を実行する(B0009)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば2時間おき)でRTC338から時刻の情報
を読み込む構成としてもよく、ステップB0009へ処理が移行する度に時刻の情報を読
み込む必要はない。演出制御装置300への電源投入(即ち遊技機10への電源投入)の
際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位置を
変えて、例えばステップB0003とB0004の間で実行してもよい)。演出制御装置
300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定し、
所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけRT
C338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマ(計時手段)をRTC338の
時刻に合わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、時刻用タイマを使用
して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時刻を読み込む処
理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンス
イッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出
内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、
遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶(表示装置41等)の輝度、音
量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011
)。操作としては、十字キースイッチ450、音量調整用ボタンスイッチ451a,45
1b、演出ボタン25、遊技機裏面の音量調節スイッチ335などの操作部の操作がある
。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出
をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制
御処理を実行する(B0012)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象
となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出
ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時又は遊技停止時(打ち止め時)などに
、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報が2次元コードであるQRコード(登録商標
)として表示装置41に表示される。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設
定モード処理や安全装置系処理(作動中コマンド受信時)において、QRコード(登録商
標)を表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実
行し(B0013)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する
受信コマンドチェック処理を実行する(B0014)。なお、受信コマンドチェック処理
の詳細については、図59にて後述する。
続いて、演出制御装置300は、表示装置41で表示される客待ちデモの内容を編集し
て制御する客待ちデモ編集処理を実行し(B0015)、客待ち中の遊技機10の節電状
態を制御する節電制御処理を実行する(B0016)。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容
に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバ
ッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0017)。このとき設定され
る描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が
描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することが
できる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了
設定を実行する(B0018)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B
0019)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0019の結果が「N」)、フレ
ーム切替タイミングになるまでB0019の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングで
ある場合は(B0019の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0
020)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム
周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り
替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御
処理を実行する(B0021)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装
置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0022)。装飾制御処理では、例えば
、LED等の装飾装置の輝度制御(発光制御)を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される可動役物(電動役
物)などの演出装置(盤演出装置44、枠演出装置等)を制御する可動体制御処理を実行
する(B0023)。可動体制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設
定する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0023の処理を終えると、B0008の処
理に戻る。以降、B0008からB0023までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図59を参照して、上述したメイン処理(図58)における受信コマンドチェッ
ク処理(B0014)の詳細について説明する。図59は、演出制御装置300によって
実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェック
するためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受
信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定
する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100か
ら受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドが
ないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装
置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド
受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103
)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B11
04)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコ
マンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新
たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更
新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32
個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス
0~31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信
したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマン
ド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応
する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分の
コマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場
合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返
す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信
コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ
領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分の
コマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマン
ド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーさ
れると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように
、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コ
マンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y
」)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を
解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理
の詳細については、次の図60にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを
更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受
信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していな
い場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰
り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y」)、受信コマンドチェック
処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図60を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図59)における受信
コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図60は、演出制御装置30
0によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイ
トをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100か
ら演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びA
CTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類
を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はM
ODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B12
02)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド
仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲
である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲である
か否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を
示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)で
あるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203
の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否か
を判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定
される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せ
である場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統
に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンなどを指令す
るコマンドであり、例えば変動コマンドがある。そして、MODE部が変動系コマンドを
表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206
)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B12
05の結果が「N」)、次に、MODE部が当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B
1207)。なお、当り系コマンドは、大当り中や小当り中の演出に関する動作(ファン
ファーレ画面やラウンド画面の表示など)などを指令するコマンドであり、例えば、ファ
ンファーレ画面等を指令するためのファンファーレコマンド、ラウンド画面等を指令する
ためのラウンドコマンド、インターバル画面等を指令するためのインターバルコマンド、
エンディング画面等を指令するためのエンディングコマンドなどである。そして、MOD
E部が当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、当り系コマンド処
理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が当り系コマンドを表していない場合には(B12
07の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B
1209)。なお、図柄系コマンドには、例えば、停止図柄パターンに対応する飾り特図
コマンドがある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結
果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終
了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B12
09の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B
1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が
「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了す
る。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B12
11の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1213)。先読み図柄系コマンドには、例えば、先読み停止図柄コマンドがある
。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y
」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了
する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(
B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを
判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、例えば、先読み変動パターンコマ
ンドがある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の
結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析
処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合
には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ
使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。ま
た、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が
正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するAC
TION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解
析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図61を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における単発系コ
マンド処理(B1212)の詳細について説明する。図61は、演出制御装置300によ
って実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表
すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合
には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B
1302)、単発系コマンド処理を終了する。例えば、機種指定コマンドには、機種コー
ドが含まれる。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1
301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判
定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(
B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行
し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には
(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧系コマンドを表すか否かを
判定する(B1305)。例えば、停電復旧系コマンドとして、停電復旧コマンドと復旧
画面コマンドがある。そして、MODE部が停電復旧系コマンドを表す場合には(B13
05の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧系コマンドを表していない場合には(B
1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定
する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B13
07の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処
理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B
1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否か
を判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合
には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、
単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合に
は(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す
か否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表
す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B131
2)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合に
は(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを
判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1
313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処
理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1
313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを
判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コ
マンド、不正解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンド、磁石不正報知コマン
ド(磁気エラーコマンド)、盤電波不正報知コマンド(盤電波エラーコマンド)がある。
不正発生コマンドとして、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口ス
イッチ35a、大入賞口スイッチ43の信号に基づく不正入賞の発生を示すコマンドがあ
る。不正解除コマンドは、不正の解除を示すコマンドである。入賞口スイッチ/状態監視
処理(A1308)において、不正入賞の発生と不正の解除が監視されて、不正発生コマ
ンドと不正解除コマンドが送信され得る。状態オンコマンドとして、シュート球切れスイ
ッチ信号の発生(シュート球切れエラー)や、オーバーフロースイッチ信号の発生(オー
バーフローエラー)や、払出異常ステータス信号の発生(払出異常エラー)や、ガラス枠
開放検出スイッチ63からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、前面枠開放検出スイ
ッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エラー、前面枠開放
エラー)を示すコマンドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの不発生を示す。磁
気センサスイッチ61からの検出(磁石不正)があった場合に、磁石不正監視処理(A1
314)において磁石不正報知コマンドが送信される。電波センサ62からの検出(電波
不正)があった場合に、電波不正監視処理(A1315)において盤電波不正報知コマン
ドが送信される。
そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が
「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(
B1316)、単発系コマンド処理を終了する。エラー/不正設定処理では、例えば、エ
ラーや不正の報知音を発生させたり、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDなど遊技
機10に設けられた演出用LEDを所定態様で発光させたり、表示装置41等でエラー表
示をするよう設定する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合に
は(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表
すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンド
を表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1
318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合
には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がアウト球数を示すアウト球数コ
マンドを表すか否かを判定する(B1319)。そして、MODE部がアウト球数コマン
ドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、アウト球数受信時処理を実行し(B1
320)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(B
1319の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウント
コマンドなど)を表すか否かを判定する(B1321)。そして、MODE部が大入賞口
スイッチのカウントのコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、カウント
情報設定処理を実行し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B
1321の結果が「N」)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド
)を表すか否かを判定する(B1323)。設定値情報コマンドは、図5BのステップA
1049の停電復旧時のコマンド及びステップA1047の処理で送信されるRAM初期
化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(
B1323の結果が「Y」)、設定値受信時処理を実行し(B1324)、単発系コマン
ド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に
記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(B
1323の結果が「N」)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する
(B1325)。設定変更系のコマンドとして、例えば、確率設定変更中のコマンド(A
1033)がある。そして、MODE部が設定変更系のコマンドを表す場合には(B13
25の結果が「Y」)、設定変更系情報設定処理を実行し(B1326)、単発系コマン
ド処理を終了する。設定変更系情報設定処理では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し
、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定変更中のコマンドを受信した場
合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に設定変更中であること報知する設定変更中
表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(
B1325の結果が「N」)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定す
る(B1327)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定確認中のコマンド(
A1036)がある。そして、MODE部が設定確認系のコマンドを表す場合には(B1
327の結果が「Y」)、設定確認系情報設定処理を実行し(B1328)、単発系コマ
ンド処理を終了する。設定確認系情報設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶
し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定確認中のコマンドを受信した
場合に、設定確認系情報設定処理では、遊技者に設定確認中であること報知する設定確認
中表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定確認系のコマンドを表していない場合には(
B1327の結果が「N」)、MODE部が安全装置関連系のコマンドを表すか否かを判
定する(B1329)。安全装置関連系のコマンドとして、例えば、安全装置作動関連コ
マンド(A9407)がある。安全装置カウンタ値や差玉数などの差玉情報を含む差玉コ
マンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される場合には、安全装置関
連系のコマンドにこの差玉コマンドを含めてよい。そして、MODE部が安全装置関連系
のコマンドを表す場合には(B1329の結果が「Y」)、安全装置に関連する安全装置
系処理を実行し(B1330)、単発系コマンド処理を終了する。安全装置系処理では、
安全装置関連系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。
安全装置系処理では、コマンドに対応する処理として、安全装置関連系のコマンドに含
まれる情報を表示装置41に表示できる。例えば、安全装置関連系のコマンドとして安全
装置作動関連コマンドを受信した場合に、安全装置作動関連コマンドのACTION部に
含まれる安全装置作動情報(安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値
2)、安全装置作動中情報(値3))に対応した安全装置関連表示(作動予告表示511
、作動警告表示512、作動中表示513)を表示装置41に表示する。また、例えば、
安全装置関連系のコマンドとして差玉コマンドを受信した場合に、差玉数を表示装置41
に表示する。
差玉数(=安全装置カウンタ値-10万)の表示は、受信した差玉コマンドに対応させ
て全範囲の値(例えば、0~10万または-10万~+10万)を表示装置41に表示す
るようにしてもよいし、所定の範囲の値(例えば、作動予告状態以降の9万~10万)だ
けを表示するようにしてもよい。この所定の範囲の場合だけ差玉数が表示されると、差玉
数が重要なときのみ表示されて遊技者の注目を引くことができるし、差玉数が重要でない
ときは差玉数を非表示にして表示装置41を見やすくできる。所定の範囲として、作動予
告状態に対応する範囲(9万以上9万5千未満)、作動警告状態と作動状態に対応する範
囲(9万5千以上)、作動予告状態と作動警告状態と作動状態の全てに対応する範囲(9
万以上)、作動予告状態に入る直前又は直後の値以上(例えば8万9千以上、9万1千以
上)などがある。また、差玉数そのものを表示するようにしてもよいし、安全装置の作動
(打ち止め)までの残りの遊技球数(遊技媒体数)の形で間接的に差玉数を表示するよう
にしてもよい。さらに、差玉数の代わりに、安全装置カウンタ値を表示してもよく、安全
装置カウンタ値が、所定の範囲(例えば、作動予告状態以降の19万以上)の場合に、表
示装置41に表示されるようにしてもよい。
なお、差玉コマンドは、1の単位で変化する差玉数に対応して通知(送受信)されてよ
い。例えば、差玉コマンドが示す差玉数は、0~10万の間又は-10万~+10万の間
で、実際の差玉数と同じく1つずつに変化可能である。安全装置カウンタ値ひいては差玉
数が更新される度(A9711)に、差玉コマンドが送信されてよい。
また、差玉コマンドは、所定の単位で変化する差玉数に対応して通知(送受信)されて
よい。例えば、差玉コマンドが示す差玉数は、1000の単位で変化可能であり、0(=
実際の差玉数0~999)、1000(=実際の差玉数1000~1999)、2000
(=実際の差玉数2000~2999)、・・・、10万(=実際の差玉数10万)であ
ってよい。なお、この場合に、差玉コマンドの送信の機会を減らすために、安全装置カウ
ンタ値ひいては差玉数が1000単位で更新される度(A9711)に、差玉コマンドが
送信されてもよい。また、差玉コマンドが示す差玉数は、マイナス側の値があってもよい
演出制御装置300は、MODE部が安全装置関連系のコマンドを表していない場合に
は(B1329の結果が「N」)、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定
する(B1331)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1図柄停止コマンド
(飾り特図1停止コマンド)と特図2図柄停止コマンド(飾り特図2停止コマンド)があ
る。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1331の結果が「Y
」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否
かを判定する(B1332)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1332の結果が「Y」)
、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1333)、全図柄が停
止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1334)、単発系コマンド処理を
終了する。B1334の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定してい
るが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り
中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1331の結果が「N
」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1332の結果が「N」)
には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
その他、演出制御装置300は、図61には記載されていないコマンドに対する処理を
単発系コマンド処理において実行してよい。例えば、演出制御装置300は、時間短縮変
動回数コマンド、演出回転数コマンド、打ち方指示報知コマンド(左打ち指示報知コマン
ド、右打ち指示報知コマンド)、特定領域通過コマンドなどを遊技制御装置100から受
信して、当該コマンドに対応する処理を行ってよい。演出制御装置300は、時間短縮変
動回数コマンド(時間短縮変動回数)などから時短状態における残りの変動回数を取得で
き、演出回転数コマンドなどから各演出モードの演出残り回転数を取得でき、時短状態に
おける残りの変動回数や各演出モードの演出残り回転数などに基づいて演出を設定できる
。演出制御装置300は、打ち方指示報知コマンド(左打ち指示報知コマンド又は右打ち
指示報知コマンド)に応じて、打ち方を指示(示唆)する打ち方指示表示(左打ち指示表
示又は右打ち指示表示)を表示装置41などにおいて表示(報知)できる。演出制御装置
300は、特定領域通過コマンドに応じて、V入賞を表示装置41などにおいて報知(表
示)できる。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図62を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における先読み図
柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図62は、演出制御装置30
0によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報で
あるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマン
ドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合
(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特
図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結
果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマン
ドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応
する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンド
の受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B160
4)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため
、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信さ
れるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図63を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における先読み変
動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図63は、演出制御装置30
0によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)
の受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信
待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中で
あると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が
「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中で
ある場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリア
する(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)
の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変
動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(
B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変
動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT
部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)
。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、A
CT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とA
CT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コ
マンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセー
ブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B170
9)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710
)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する
前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になけれ
ば長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる
。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに
扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンド
MODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対
応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、
仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置30
0がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、
ノーマルリーチ-1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。
従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に
変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担
を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果
が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B171
0の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B
1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマ
ンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を
実行する(B1712)。先読み演出(先読み予告演出)としては、例えば、連続予告演
出(チャンス目先読み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続い
て、最新保留の先読み演出(保留変化予告等)が発生するか否かを判定する(B1713
)。最新保留の先読み演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先
読み演出に対応するポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み演出(保留変化予告等)が直ちに開始す
る演出であるか否か判定する(B1715)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出
である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定
する(B1716)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715
の結果が「N」)、保留シフトの際(保留表示の移動の際、保留数減少の際)などの先読
み演出(即ち直ちに開始しない先読み演出)に対応する表示を設定、保存する(B171
7)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。なお、先読み演出は、変動表示ゲ
ームの結果(遊技結果)を示唆する情報を当該変動表示ゲームが停止する前に予告するこ
とで大当り期待度(特別結果となる期待度(期待))を報知する演出になるが、設定され
た確率設定値(1~6)を示唆する情報を報知するようにしてもよい。すなわち、演出制
御装置300は、大当り期待度や確率設定値に基づいて先読み対象の保留表示(アイコン
)を変化させるように先読み演出を行うことができる。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み演出が発生しない場合(B1713の
結果が「N」)、そのまま、先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図64を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における図柄系コ
マンド処理(B1210)の詳細について説明する。図64は、演出制御装置300によ
って実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図コマンド)のMODE部に
対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そ
して、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図
柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特
図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別
を設定する。
なお、前述のように、本実施形態において、図柄種別は、図柄種別1(3R通常大当り
Cの大当り図柄と3R通常小当りAの小当り図柄)、図柄種別2(3R通常大当りA、3
R通常大当りB、10R通常大当りBの大当り図柄、及び、10R通常小当りBの小当り
図柄、図柄種別3(10R通常小当りAの小当り図柄)、図柄種別4(10R通常大当り
Aと10R通常大当りCの大当り図柄)などがある。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図65を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における変動系コ
マンド処理(B1206)の詳細について説明する。図65は、演出制御装置300によ
って実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1
又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である
場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定
でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの
組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを
判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに
大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうこ
とである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)
、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の
結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1
904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B19
05)。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B
1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ-1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図66を参照して、前述した変動系コマンド処理(図65)における変動演出設
定処理(B1905)の詳細について説明する。図66は、演出制御装置300によって
実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にな
らない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変
動である場合(B2001の結果が「Y」)、演出ポイントのポイント数、機種コード、
特図種別、演出モード、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステ
ーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種
別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003
)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応
するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の
結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コ
ード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グ
ループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のM
ODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得
する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前
)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、演出ポイントのポイント数、機
種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する後半予告振
分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応
する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リ
ーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コ
マンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。
なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決
定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾
り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合
にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B2013)、予告演出の
表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別(特図1又は特図2)に対応する保留
減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図1又は飾り特図2に対応する保留
表示が減る表示(保留シフトの表示)が設定される(B2015)。続いて、スピーカの
音声による演出態様(音出力態様)を定める音声番号、装飾装置の発光による演出態様を
定める装飾番号を設定する(B2016)。装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18
)は、複数の装飾用発光部(装飾LED等)を有し、装飾番号で定められる発光態様(各
LEDの色や発光タイミング等)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を演出内容だけでなく設定情報(設定値)に基づいて設定す
ることも可能である。このようにすると、遊技者は、装飾装置の発光態様、即ち、装飾用
発光部(LED)の発光態様から遊技機10の設定情報(設定値)を推測することを楽し
める。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B
2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄
(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、
第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1
,2(LED)で表示されてもよいし、表示装置41の表示画面上で実行されてもよい。
〔当り系コマンド処理〕
次に、図67を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図60)における当り系コ
マンド処理(B1208)の詳細について説明する。図67は、演出制御装置300によ
って実行される当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレ
を表すか否かを判定する(B2101)。当り系コマンドのMODE部がファンファーレ
を表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドが大当り又は小当りの
ファンファーレコマンドである場合、ファンファーレ演出を設定するためのファンファー
レ演出設定処理を実行する(B2102)。また、大当り又は小当りのファンファーレコ
マンドに対応して、打ち方指示(左打ち指示又は右打ち指示)の表示を表示装置41など
において表示(報知)してよい。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラ
ウンド数上限値の情報が含まれてよい。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態
)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2103)、当り系コマンド処
理を終了する。なお、ラウンド数の上限値であり最終ラウンドのラウンド数に対応するラ
ウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)か
ら判定される図柄種別からも得ることができる場合もある。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さ
ない場合には(B2101の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを
表すか否かを判定する(B2104)。MODE部がラウンドを表す場合(B2104の
結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがラウンドコマンド又は小当り開放中コマンドで
ある場合、演出制御装置300は、ラウンド演出を設定するためのラウンド演出設定処理
を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中
を設定し(B2105、B2106)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2104の結
果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表
すか否かを判定する(B2107)。MODE部がインターバルを表す場合(B2107
の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御
装置300は、インターバル演出を設定するためのインターバル演出設定処理を実行し、
現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定
し(B2108、B2109)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2107
の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディング
を表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がエンディングを表す場合(B21
10の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドが大当り又は小当りのエンディングコマン
ドである場合、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング
演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグ
にエンディング中を設定し(B2111、B2112)、当り系コマンド処理を終了する
なお、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2
110の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、当り系コ
マンド処理を終了する。以上のように、大当り演出又は小当り演出は、ファンファーレ演
出、ラウンド演出、インターバル演出、エンディング演出などから構成されることになる
が、小当り演出では、ファンファーレ演出、ラウンド演出、インターバル演出、エンディ
ング演出のうちの一部の演出がなくてもよい。
〔安全装置の状態等に応じた演出系の装置の態様〕
図68は、安全装置の状態に応じた演出系の装置の態様などを示すテーブルである。図
68のように、安全装置の状態又は安全装置カウンタ値(ひいては差玉数)に応じて、演
出系の装置の態様が変化する。
前述したとおり、0~189999の安全装置カウンタ値(-100000~8999
9の差玉数)に対応して安全装置の状態は未作動状態(作動予告状態や作動警告状態や作
動状態でない通常状態)になる。190000~194999の安全装置カウンタ値(9
0000~94999の差玉数)に対応して安全装置の状態は、安全装置の作動を予告す
る作動予告状態になる。195000の安全装置カウンタ値(95000の差玉数に到達
)に対応して、安全装置の作動を警告する作動警告状態又は安全装置が作動中である作動
状態(作動中状態)になる。
なお、195000の安全装置カウンタ値で、安全装置は、大当り中又は小当り中の場
合に作動警告状態になり、大当り中でも小当り中でもない場合に作動状態になる。従って
、大当り又は小当りが発生する前に、安全装置が作動状態になると、直後から遊技停止状
態(遊技不可状態、遊技禁止状態)が発生し、作動警告状態は発生しないことになる。
一方、作動警告状態は、大当り中又は小当り中に安全装置カウンタ値が195000に
達すると発生可能である。このため、大当り又は小当りが終了することによって大当り中
でも小当り中でもなくなると、安全装置は作動警告状態から作動状態(作動中状態)に移
行する。
0~194999の安全装置カウンタ値(-100000~94999の差玉数)の安
全装置の未作動状態又は作動予告状態において、遊技機の状態(遊技状態)は、遊技中又
は客待ち中(客待ち状態)である。また、195000の安全装置カウンタ値(9500
0の差玉数に到達)では、遊技機の状態は、安全装置の作動警告状態において小当り中又
は大当り中であるが、安全装置の作動状態において遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁
止状態)である。なお、強エラー2が発生している場合においても、同じ遊技停止状態が
発生可能である。
遊技停止状態において、遊技として特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム、及び、
ラウンド遊技(大当り中や小当り中での遊技)等を実行できない。このようにするため、
前述のとおり、遊技停止状態において、入賞口スイッチでの遊技球の検出が無効となって
入賞口(入賞)は無効になり(A2201で「Y」)、大入賞口、特定領域86、普通変
動入賞装置37等が閉鎖するようソレノイドは停止して(A1602とA1603で「Y
」)、球発射装置からの遊技球の発射が停止(禁止)され発射停止となり(A1611と
A1612で「Y」)、一括表示装置50は消灯する(A1610とA1612の結果が
「Y」)。遊技停止状態において、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームが継続でき
なくなるだけでなく、新たな特図変動表示ゲームや新たな普図変動表示ゲームは開始でき
ないことになる。なお、安全装置の作動した遊技停止状態において、発射停止としない構
成も可能である(強エラー2に起因して発生した遊技停止状態においても、発射停止とし
なくてもよい)。また、遊技停止状態において、前述のとおり、払出コマンド送信処理(
A1307)は停止されず、遊技停止状態となる前に発生した入賞による賞球の払い出し
は継続される。
遊技停止状態において、ホールコンピュータなどの外部装置に外部情報信号として出力
されるセキュリティ信号が発生し(A9322)、遊技機エラー状態信号のオンデータと
して試射試験装置へ出力される試験信号が発生する(A9323)。なお、安全装置の作
動した遊技停止状態において、試験信号(遊技機エラー状態信号)を発生しない構成も可
能である(強エラー2に起因して発生した遊技停止状態においても、試験信号を発生しな
くてもよい)。
安全装置の未作動状態において、表示装置41は、基本的に安全装置に関連する安全装
置関連表示は表示しないが、例外的に、客待ち中などにおいて、特定機種表示541(例
えば「コンプリート機能搭載」の文字)などによって、安全装置付きの機種であることを
表示してよい。特定機種表示541を見た遊技者は、遊技機10が安全装置(コンプリー
ト機能)を有することを認識できる。
安全装置の作動予告状態において、表示装置41は、安全装置関連表示(又は安全装置
作動情報表示)として作動予告表示511(例えば「まもなく打ち止めです」の文字)を
表示する。作動予告表示511を効果的に表示するために、作動予告表示511の表示態
様は、客待ち中や変動表示中(特図変動表示ゲームの実行中)などの遊技状態に応じて変
化してよい。なお、作動予告状態の開始時において、演出制御装置300は、安全装置作
動関連コマンドとして作動予告状態に対応する作動予告コマンドを受信しているため、表
示装置41で作動予告表示511が可能となる(B1330の安全装置系処理)。
作動予告表示511によって遊技者に遊技をできなく可能性を事前に報知して、遊技者
に遊技を終了させることを促し、遊技者が意図せず不利益を受けることを防止できる。ま
た、作動予告表示511によって、不正を行っている者には驚きを与えて、不正を止める
ことを促すことができる。作動予告表示511の表示態様を遊技状態(例えば客待ち中、
変動表示中)に応じて異ならせて、適切に予告表示を行うことができる。
小当り中や大当り中の安全装置の作動警告状態において、表示装置41は、安全装置関
連表示として作動警告表示512(例えば「当り終了後に打ち止めとなります」の文字)
を表示する。なお、作動警告状態の開始時において、演出制御装置300は、安全装置作
動関連コマンドとして作動警告状態に対応する作動警告コマンドを受信しているため、表
示装置41で作動警告表示512が可能となる(B1330の安全装置系処理)。
安全装置の作動状態(小当り中や大当り中でない)、即ち遊技停止状態において、表示
装置41は、安全装置関連表示として作動中表示513(例えば「打ち止め中」の文字)
を表示する。なお、作動状態の開始時において、演出制御装置300は、安全装置作動関
連コマンドとして作動状態に対応する作動中コマンドを受信しているため、表示装置41
で作動中表示513が可能となる(B1330の安全装置系処理)。
なお、演出制御装置300は、安全装置の作動を予告する作動予告表示511、安全装
置の作動を警告する作動警告表示512、安全装置の作動中であることを示す作動中表示
513を表示装置41等(表示手段)に表示可能な表示制御手段を構成する。
なお、表示装置41は、安全装置が作動した遊技停止状態においても、エラー表示を表
示可能である。例えば、遊技停止状態においても払い出しは継続されるため、遊技球(遊
技媒体)の払い出しに関する払い出しエラー(弱エラー)が発生することがあるが、表示
装置41は、エラー表示によって払い出しエラーを報知可能である。なお、強エラー2が
発生している場合にも遊技が停止し遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止状態)となる
が、強エラー2による遊技停止状態において、表示装置41は、ホール関係者や遊技者に
エラー発生を認識させるためエラー表示によって払い出しエラーを報知可能としてもよい
し、強エラー2と混同しないよう払い出しエラーを報知不可としてもよい。
遊技停止状態において、未作動状態や作動予告状態や作動警告状態とは異なり、一括表
示装置50と性能表示装置152の発光部(LED)は全て消灯する(全消灯)。なお、
遊技停止状態において、一括表示装置50と性能表示装置152の発光部(LED)は全
て点灯してもよい(全点灯)。遊技停止状態において、球貸ボタン27は有効のままであ
り、遊技球を借りる場合に遊技者が操作すると、払出装置から遊技球が上皿21に払い出
されてよい。
遊技停止状態において、作動中コマンドを受信した演出制御装置300は、枠装飾装置
18や盤装飾装置46のLEDなど遊技機10に設けられた演出用LEDを、全て消灯す
るか(全消灯)又は全て点灯する(全点灯)。ただし、エラーの発生中は、一部または全
ての演出用LEDが赤色で点灯してもよい。また、遊技停止状態において、演出制御装置
300は、スピーカ19からの音声出力を停止して無音としてよい。
また、遊技停止状態において、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理
(B0011)を実行せず、操作部への操作があった場合でも演出用LEDや液晶(表示
装置41等)の輝度やスピーカ19の音量を調整不可にして、既定(デフォルト)の輝度
や音量にしてよい。なお、例えば、既定の輝度はゼロ又は所定値でよく(全消灯又は全点
灯)、既定の音量はゼロ(無音)でよい。また、ホール・遊技者設定モード処理(調整処
理)では、遊技場の責任者や遊技者の操作部(十字キースイッチ450、音量調整用ボタ
ンスイッチ451a,451b、遊技機裏面の音量調節スイッチ335等)への操作に応
じて遊技機10の音量調整や輝度調整などの各種調整を実行可能である。このように、遊
技停止状態において、遊技者等の操作があった場合でも音量調整や輝度調整などの各種調
整が実行されないため、遊技者等は遊技停止状態であることを認識し易くなるし、また、
既定の輝度や既定の音量が小さければ遊技停止状態において節電できる。
別の構成では、遊技停止状態において、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モ
ード処理(B0011)を実行しても、操作部の操作に対応する操作信号を受け付けない
ようにして(無視する又は無効にして)、遊技場の責任者や遊技者の操作部への操作があ
った場合でも既定の輝度や既定の音量にしてよい。この構成の場合に、遊技者が操作可能
な第1操作部(十字キースイッチ450、音量調整用ボタンスイッチ451a,451b
)に対応する操作信号を受け付けないようにする(無視する又は無効にする)一方で、遊
技場の責任者や係員などホール関係者が操作可能な第2操作部(音量調節スイッチ335
)に対応する操作信号を受け付けてよい。そして、遊技者の第1操作部への操作があった
場合に既定の輝度や既定の音量にして、ホール関係者の第2操作部への操作があった場合
には、第2操作部への操作に応じて遊技機10の音量調整や輝度調整を実行してもよい。
なお、第2操作部(音量調節スイッチ335)は、遊技機裏面の演出制御装置300上に
設けられており、ホール関係者は操作可能であるが、遊技者は操作不可能である。
演出制御装置300は、可動役物(可動部材、電動役物、可動体、盤演出装置44、枠
演出装置)の動作中に遊技停止状態が開始した場合(安全装置が作動した場合)に、可動
役物が初期位置以外の動作位置に位置していれば、可動役物を動作位置から初期位置に戻
すよう移動させてよい。これにより、遊技の実行のできない遊技不可状態で可動部材が動
作位置に維持されることを防止できるため、可動部材が故障しているなど不必要な誤解を
招くことを防止できる。可動役物(可動部材)が動作位置から初期位置に戻る戻り動作を
している間に、可動役物の演出用LEDは点灯状態(動作状態)であっても消灯状態(初
期状態)であってもよい。なお、前述のように、遊技停止状態において、遊技機10に設
けられた演出用LEDは、全て消灯するか(全消灯)又は全て点灯する(全点灯)ため、
可動役物が初期位置に戻った後、可動役物の演出用LEDは、他のLEDに合わせて消灯
するか又は点灯する。
逆に、演出制御装置300は、可動役物(可動部材、電動役物、可動体、盤演出装置4
4、枠演出装置)の動作中に遊技停止状態が開始した場合(安全装置が作動した場合)に
、可動役物が初期位置以外の動作位置に位置していれば、可動役物を動作位置から初期位
置に戻さず、動作位置に維持してもよい。この場合に、可動役物が止まって維持される動
作位置は、遊技停止状態の開始時の動作位置、タイムラグ等によって遊技停止状態の開始
時から可動役物が若干移動した別の動作位置、又は、遊技停止状態の開始時の動作位置と
異なる適切な別の動作位置などでよい。なお、前述のように、遊技停止状態において、遊
技機10に設けられた演出用LEDは、全て消灯するか(全消灯)又は全て点灯する(全
点灯)ため、可動役物は動作位置に位置して停止したままで、可動役物の演出用LEDは
、他のLEDに合わせて消灯するか又は点灯していてよい。
このように、遊技停止状態の開始後(安全装置の作動後)、可動役物が初期位置に戻ら
ず所定の動作位置に止まっていれば、不自然なため遊技機10が普通の状態(遊技ができ
る状態、遊技可能状態)でないことを遊技者に強調できる。例えば、可動役物として盤演
出装置44(上部演出ユニット40cなど)が表示装置41の表示画面の前側(前方)な
どの不自然な位置のまま遊技停止状態となっていると、遊技者は違和感を覚え、遊技機1
0が普通の状態でないことを認識し易くなる。
可動役物が遊技盤30に設けられている盤演出装置44である場合に、可動役物の初期
位置は、例えば、可動役物が表示装置41の前側(前方)から外れた位置であり、可動役
物の動作位置は、例えば、可動役物が表示装置41の前側で表示装置41に重なるような
位置である。また、この場合の初期位置は、遊技盤本体30aのセンターケース部分の裏
面側(後側)の収容スペースで可動役物が前側(遊技者側)から視認し難い位置(遊技盤
本体30aのセンターケース部分に可動役物の一部が覆われるような位置)などでもよい
。また、可動役物がガラス枠15(或いは開閉枠)に設けられている枠演出装置(例えば
トップユニットなどの装飾装置18a)である場合、可動役物の初期位置は、例えば、ガ
ラス枠15(或いは開閉枠)内部の収容スペースで可動役物が前側から視認し難い位置(
ガラス枠15内に引っ込んで可動役物の一部がガラス枠15に覆われるような位置)であ
り、可動役物の動作位置は、例えば、可動役物が初期位置よりも前方や上方や斜めに突出
した位置である。
なお、強エラー2が発生している場合にも、安全装置が作動した場合と同様に遊技停止
状態が発生するが、可動役物の動作中にこの遊技停止状態が開始した場合に、可動役物が
初期位置以外の動作位置に位置していれば、演出制御装置300は、可動役物を動作位置
から初期位置に戻すよう移動させてよいし、初期位置に戻さずに動作位置に維持してもよ
い。可動役物を初期位置に戻せば、可動部材が故障しているなど不必要な誤解を招くこと
を防止できる。可動役物を初期位置に戻さなければ、不自然なため、遊技機10にエラー
が発生していることを遊技者が認識し易くなる。
また、他の例として、遊技停止状態において、特図ゲーム処理タイマや役物ゲーム処理
タイマや普図ゲーム処理タイマなどの各種ゲーム処理タイマは停止するが、一括表示装置
50は消灯せずに、遊技停止状態になったときの表示を継続してよい。さらに、一括表示
装置50は、遊技停止状態の開始時において変動表示中であれば、この変動表示が終了し
てから消灯してもよい。これにより、一括表示装置50で、突然に変動表示が終了するこ
とを防止できる。また、遊技停止状態において、性能表示装置152は、表示を継続して
もよい。
なお、遊技機10の電源が遮断(オフ)して再度電源投入(オン)すると、安全装置情
報初期化処理によって安全装置カウンタ領域や安全装置作動情報領域などが初期化され(
A1104-A1106)、安全装置作動予告情報(値1)、安全装置作動警告情報(値
2)、安全装置作動中情報(値3)などの安全装置作動情報が消去されるため、表示装置
41において安全装置関連表示(作動予告表示511、作動警告表示512、作動中表示
513等)は消去されて非表示になってよい。安全装置の作動中に遊技機10の電源が遮
断(オフ)した後にRAM初期化スイッチ112がオンの状態で再度電源投入(オン)す
ると、安全装置作動中フラグ領域も0クリアされ(A1045)、遊技機10は遊技停止
状態から遊技できる状態に復帰する。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態に係る遊技機10は、ゲームの進行を制御可能な遊技制御手段(例えば遊
技制御装置100)を備え、ゲームの結果が特別結果(例えば小当り又は大当り)となる
場合に、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば小当り状態又は大当り状態)を発生可能で
ある。遊技制御手段は、特別遊技状態とは異なる複数種類の特定遊技状態(例えば時短状
態、普電サポート状態)を発生可能であり、特定遊技状態におけるゲームが特別結果とな
る場合に、特定遊技状態の種類(例えばサポモードA,B)に応じたタイミングで、特定
遊技状態の終了を設定可能である。
このような遊技機10では、特定遊技状態の種類で異なる特定遊技状態の終了タイミン
グを遊技状態の選択の判断に使用するなどして、ゲーム性の幅を広げたり遊技のバリエー
ションを豊富にして、遊技の興趣が向上できる。例えば、特定遊技状態(例えば時短状態
、普電サポート状態)におけるゲームの特別結果(例えば小当り図柄)が同じ種類(例え
ば10R通常小当りA)であっても、特別遊技状態(例えば小当り状態又は大当り状態)
後の遊技状態(例えばサポモードA,B)を、特定遊技状態の種類で異なる特定遊技状態
の終了タイミングに基づいて選択することができ、ゲーム性の幅が広がったり遊技のバリ
エーションが富んだりする。
[第2実施形態]
図69から図81を参照して、第2実施形態について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実施形態と同
じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。第2
実施形態は、遊技機10における演出部(演出手段)の態様変化や動作に関するものであ
る。
〔状態遷移〕
図69A-図69Dは、第2実施形態に係る演出部の状態遷移(態様変化)を示す状態
遷移図である。特に、演出部の発光、表示、音出力、動き、位置等の状態の遷移を示す。
なお、ここでは、図1と図2の遊技機10の一部を模式的且つ概略的に示している。
演出部は、遊技中に大当りの期待度を報知する報知演出等の演出を行うことができる。
また、演出部は、所定条件が成立する場合に、遊技機10の状態を報知する状態報知も行
うことができる。状態報知として、遊技機10のエラーの報知や、RAM初期化(RAM
クリア)の報知、停電復旧の報知、安全装置の作動中の報知などがある。
図69A-図69Dにおいて、演出部は、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、
上部演出ユニット40c、側部演出ユニット40d、表示装置41、スピーカ19a,1
9bであるが、装飾装置18a、導光板721(図81)、ランプ表示装置80、各入賞
口に設けられる入賞口LED(盤装飾装置46の演出用LED)等を含めてよい。
枠装飾装置18の一部として、装飾装置18b,18cと演出ボタン25は、それぞれ
に設けられた複数のLED(発光部、発光手段、発光ダイオード)によって発光可能な発
光役物(発光体)である。盤装飾装置46の一部として、上部演出ユニット40cと側部
演出ユニット40dは、それぞれに設けられた複数のLEDによって発光可能な発光役物
(発光体)である。本実施形態において、各LEDは、三原色(赤緑青:RGB)の発光
素子を備えたフルカラーLED(フルカラー発光ダイオード)である。
スピーカ19a,19bは、効果音やBGM(バックグラウンドミュージック、楽曲)
などの音を出力可能(発生可能)である。表示装置41は、各種の画像や表示を表示可能
である。また、上部演出ユニット40cは、盤演出装置44の一部として、表示装置41
の前方(遊技者側)において、上下方向内で昇降動作又は下降動作をすることができる。
なお、図69A-図69Dにおいて、発光と音の周期が異なり非同期である場合には、
発光の様子をハッチングで示し、発光と音の周期が同じで同期する場合には、発光の様子
を格子状の模様で示す。
図69Aの(ア)は、電源投入直後の遊技機10の状態を示す。ここでは電源投入時に
RAM初期化スイッチ112がオンにされているため、RAM初期化状態に移行し、RA
M111cが初期化(クリア)される(図5BのA1045-A1047参照)。なお、
電源投入時にRAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ93の両方がオンにされて
いる場合には、設定可変状態(設定可能状態、設定変更モード)の終了後に、同様にRA
M111cが初期化(クリア)される。
演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンド(A1047)の受信によってRA
M初期化設定処理(B1304)を実行する。この結果、RAM初期化の報知が実行され
、表示装置41は文字表示「RAMクリア」(或いは「RAMクリア中」)を表示する。
また、RAM初期化の報知として、ガラス枠15に設けられた装飾装置18b,18c
と演出ボタン25の各LED、及び、遊技盤30に設けられた演出ユニット40c,40
dの各LEDは、赤色等の単色で同じ周期で周期的に消灯から発光への態様変化を繰り返
して点滅する。ガラス枠15のLEDの発光(又は消灯)と遊技盤30のLEDの発光(
又は消灯)は、周期が同じであり同期する。なお、一部の演出部のLEDが点滅し、他の
演出部のLEDは消灯してもよい。さらに、RAM初期化の報知として、スピーカ19a
,19bは、効果音(例えば「ピー」「RAMクリアです」「初期化しました」)を周期
的に出力して、非出力から出力への態様変化を繰り返す。ハッチングで示すように、LE
Dの点滅は、スピーカ19a,19bの効果音の出力/非出力と周期が異なり非同期であ
る(図74(a)等も参照)。
(ア)に示すRAM初期化の報知は、所定期間の間継続する。所定期間は、予め決まっ
た長さの期間(例えば30秒間)でもよいし、RAM初期化の報知の開始から枠開放エラ
ーが解除されるまで(枠開放エラーの状態オフコマンドの受信まで)の期間でもよい。な
お、RAM初期化スイッチ112は前面枠12が開放されなければ操作できないため、(
ア)の状態において、前面枠12(本体枠)が開放されて本体枠開放エラー(前面枠開放
エラー)が発生している。
次に、(イ)では、RAM初期化の報知が継続して行われるとともに、動作可能な可動
体(可動役物、可動手段)である演出ユニット40cが、盤演出装置44の一部として初
期動作(初期化動作)を行っている。なお、演出ユニット40cが初期動作する以外は、
(イ)と(ア)の状態は同じである。具体的には、演出ユニット40cは、(ア)の初期
位置から下降動作をして、表示装置41の前方の所定位置(動作位置)に移動して、所定
位置の周りで振動する。
なお、上記の(ア)(イ)において、電源投入時に設定キースイッチ93がオンにされ
ているがRAM初期化スイッチ112がオフの場合には、表示装置41は、設定確認状態
(設定確認モード)に移行し、設定確認中であること報知する設定確認中表示「設定確認
中」を、「RAMクリア」の代わりに表示してよい(LEDの発光と効果音の態様は同じ
でよい)。また、上記の(ア)(イ)において、設定キースイッチ93とRAM初期化ス
イッチ112とがオフである場合には、通常復電状態(通常復電モード、停電復旧状態、
復電状態)に移行し、表示装置41は、停電復旧を報知する停電復旧表示「停電復旧」(
又は「停電復旧中」)を、「RAMクリア」の代わりに表示してよい(LEDの発光と効
果音の態様は同じでよい)。なお、設定確認中の報知や停電復旧の報知において、LED
の発光色や周期など点滅態様と効果音の種類や周期などの音態様は、区別を付けるために
(ア)のRAM初期化の報知と異なってよい。
次に、(ウ)では、(ア)の状態になってから前述の所定期間が経過して客待ち状態と
なり、表示装置41は動画等の客待ちデモを表示している。なお、(ア)(イ)でも、表
示装置41は客待ちデモを表示するとともに、文字表示「RAMクリア」を客待ちデモに
重ねて表示してもよい。
また、(ウ)では、表示装置41での客待ちデモとともに、ガラス枠15に設けられた
装飾装置18b,18cと演出ボタン25のLED、及び、遊技盤30に設けられた演出
ユニット40c,40dのLEDは、周期的に変化する態様で発光する(点滅してもよい
)。RAM初期化の報知の状態から客待ち状態に移行したことを視認できるよう、LED
は、(ア)(イ)のRAM初期化の報知と異なる態様で発光又は点滅する。例えば、LE
Dは、単色でなく虹色等の発光態様で発光してもよいし、(ア)(イ)とは異なる周期で
発光態様が変化したり点滅してよい。なお、ガラス枠15のLEDの発光(又は消灯)と
遊技盤30のLEDの発光(又は消灯)は、逆ハッチングで示すように周期が異なり非同
期であるが、周期が同じで同期してもよい。
なお、客待ち状態で、節電制御処理(B0016)によって、(イ)の状態からスピー
カ19a,19bの効果音は徐々に減少してよいが、ハッチング又は逆ハッチングで示す
ように、LED発光の態様変化の周期は、スピーカ19a,19bの効果音と周期が異な
り非同期である。
次に、(エ)は、遊技として特図変動表示ゲームが開始して客待ち状態が終了し、その
後に数回目或いは数十回目の特図変動表示ゲームが実行されている状況を示す。
表示装置41の表示画面において、飾り特別図柄(大図柄)として、左図柄611a、
右図柄611b、及び、中図柄611cを変動表示することができる。左図柄611a、
右図柄611b、中図柄611cの変動表示は、各々、変動表示領域610において、左
の変動表示領域610A、右の変動表示領域610B、中央の変動表示領域610Cに表
示される。本実施形態では、左図柄611a、右図柄611b、及び、中図柄611cは
、縦スクロールで変動表示される。
変動表示ゲーム実行前の第1始動記憶(特図1始動記憶)を第1保留表示として表示す
る第1保留表示部630a(待機領域)において、丸印の表示態様で保留表示682a(
第1保留表示)が2つ表示される。また、保留消化領域640では、実行中の特図1変動
表示ゲームに係る変動中保留(この特図変動表示ゲームの実行権利となっていた始動記憶
)を示す変動中保留表示682bが丸印の表示態様で表示されている。なお、台座で保留
消化領域640を示してよい。なお、変動表示ゲーム実行前の第2始動記憶(特図2始動
記憶)を第2保留表示(第2始動記憶表示)として表示する第2保留表示部630bには
、ここでは何も表示されていない。
(エ)では、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c,
40dの各LEDは、一例として消灯した状態であるが、ランダムに発光したり、表示装
置41の表示画面の演出に応じて所定の発光態様で発光してもよい。スピーカ19a,1
9bは、一例として無音の状態であるが、表示画面の演出に応じて効果音を出力してもよ
い。LEDが発光し効果音が出力される場合でも、ここでの発光態様と音態様の変化は、
周期が異なり非同期である。
次に、(オ)では、始動入賞口36への遊技球の入賞によって新たに第1始動記憶が発
生し、第1保留表示部630aにおいて、新たな保留表示682a(3つ目)が表示され
る。始動入賞口36への遊技球の入賞時に、始動入賞口36又はその周囲に設けられた入
賞口LEDが短い期間だけ発光してよい。
新たな保留表示682aは、保留変化予告の演出として表示態様が変化可能であること
を報知するために、非表示から表示への態様変化を周期的に繰り返して点滅している。ま
た、同時に演出ユニット40cの各LEDは、周期的に変化する態様で発光する(点滅し
てもよい)。なお、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40
dのLEDは、消灯状態でよい。
演出ユニット40cにおけるLED発光の態様変化の周期は保留表示682aの点滅周
期と異なり、LEDの発光と保留表示682aの点滅は非同期である。これにより、演出
制御装置300は、保留表示682aの表示と演出ユニット40dのLEDの発光の制御
について制約を少なくして簡単にできる。逆に、LED発光の態様変化周期を保留表示6
82aの点滅周期と同じにして、目立つ演出にして遊技の興趣を向上してよい。
次に、(カ)では、操作演出の実行が開始される。操作演出は、操作に関連する演出で
あり、遊技者の演出ボタン25に対する操作を促す操作促進演出(操作前演出)、及び、
遊技者の操作に対応する操作対応演出(操作後演出)が含まれる。
(カ)では、操作促進演出として、演出ボタン25の複数のLEDが周期的に消灯から
発光への態様変化を繰り返して点滅し、スピーカ19a,19bから操作要求音(例えば
「ピー」)が周期的に出力(発生)され、非出力から出力への態様変化を繰り返す。なお
、演出ユニット40cの各LEDも演出ボタン25と同じく点滅し、装飾装置18b,1
8c、及び、演出ユニット40dのLEDは消灯状態である。演出ボタン25と演出ユニ
ット40cは、同じ態様(例えば単色の赤色、青色、白色)で点滅してよいし、異なる態
様で点滅してもよい。
また、演出ボタン25を模したボタン画像701(操作促進画像、操作促進表示)が、
周期的に非表示から表示への態様変化を繰り返して点滅して表示装置41の表示画面に表
示される。ここで、ボタン画像701とともに、操作可能時間を表すゲージ(操作促進画
像、操作促進表示)が表示画面に表示されてもよい。
また、表示画面の保留表示682aは、(オ)と同じ態様で点滅しているが、演出ボタ
ン25のLEDやボタン画像701とともに点滅することで、演出ボタン25の操作によ
って保留表示682aの表示態様が変化することを遊技者に期待させる。
操作要求音の出力/非出力、ボタン画像701の点滅、及び、演出ボタン25のLED
の点滅は、周期が同じであり同期する。このような同期演出よって、遊技者の演出ボタン
25に対する操作を強く促すことができる。なお、制約を少なくして制御を簡単にできる
ため、これらの周期と保留表示682aの点滅周期は異なってよいし(非同期演出)、遊
技の興趣向上のためにこれらの周期と保留表示682aの点滅周期は同じでもよい(同期
演出)。
次に、図69Bの(キ)では、演出ボタン25が押下げ操作されたことによって、操作
に対応する操作対応演出として保留変化予告が実行されて、保留表示682aの表示態様
が変化する。具体的には、保留表示682aの色が、大当りの期待度が低い白色等から大
当りの期待度が高い赤色に変化する。なお、表示態様の変化として、保留表示682aの
形状が変化してもよい。ここで、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出
ユニット40c,40dの各LEDは、消灯した状態となり、操作演出が終了したことを
示してよい。
なお、保留変化予告は、遊技制御装置100(事前判定手段)の判定結果としての先読
み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)と先読み変動系コマンド(先読み変動パタ
ーンコマンド)とに基づいて、演出制御装置300が表示装置41において保留表示(始
動記憶表示)の表示態様を変化させる演出である。前述のとおり、遊技制御装置100は
、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが実行されるよりも前に当該始動記憶に関する特
図変動表示ゲームの結果を事前判定可能である。なお、本実施形態において、保留変化予
告の演出は、特図変動表示ゲームの実行前の始動記憶を示す保留表示682aに対して実
行されるが、特図変動表示ゲームの実行中の始動記憶(変動中保留)を示す変動中保留表
示682bに対して実行されてもよい。
その後、(ク)では、特図変動表示ゲームの実行中にエラーが発生する。ここで、エラ
ーは、第1実施形態で説明したシュート球切れエラー等の弱エラー、或いは、ガラス枠開
放エラー等の強エラー1であるが、不正系エラーである強エラー2であってもよい。なお
、強エラー2の場合には、第1実施形態と同様に遊技停止状態(遊技不可状態、遊技禁止
状態)となる構成も可能である。
表示装置41の表示画面において、エラーの報知として、エラー表示(例えば「エラー
発生です」)が文字で表示されている。エラー表示は、エラーの種類や内容に応じて異な
ってよい。また、エラーの報知として、(ア)のRAM初期化の報知と同様に、装飾装置
18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c,40dの各LEDは、赤
色等の単色で同じ周期で周期的に消灯から発光への態様変化を繰り返して点滅する。ただ
し、エラーの報知において、発光色や周期など点滅の態様は、区別を付けるために(ア)
のRAM初期化の報知と異なってよい。なお、一部の演出部のLEDが点滅し、他の演出
部のLEDは消灯してもよい。さらに、エラーの報知として、(ア)のRAM初期化の報
知と同様に、スピーカ19a,19bは、効果音(ここでは単一の効果音「ピー」、複数
種類の効果音でも可)を周期的に出力して、非出力から出力への態様変化を繰り返す。た
だし、エラーの報知において、効果音の種類や周期などの音態様は、区別を付けるために
(ア)のRAM初期化の報知と異なってよい。ハッチングで示すように、LEDの点滅は
、スピーカ19a,19bの効果音の出力/非出力と周期が異なり非同期である(図74
(a)等も参照)。
次に、(ケ)では、エラーが解消し、表示画面の保留表示682aを除いて(エ)と同
じ状態になる。
そして、(コ)では、表示画面の飾り特別図柄がリーチ状態となる。左右の変動表示領
域610A,610Bで左図柄611aと右図柄611bが仮停止(例えば揺れ変動)す
る。リーチ演出として、文字「リーチ」が表示画面に表示されたり、スピーカ19から音
声「リーチ」が発生されてよい。
次に、(サ)では、(コ)のNリーチの状態からSPリーチに発展する。ここで、左図
柄611aと右図柄611bは、縮小されるとともに各々左上隅と右上隅に移動する。S
Pリーチ演出として、表示画面の中央ではムービー(動画)が大きく表示される。また、
ここで、表示画面においてタイマ予告演出が開始され、枠で囲まれたタイマ表示部703
(タイマ表示領域)において、当落報知演出(後述)までのタイマの残り時間値が例えば
1:00と表示される。なお、タイマの残り時間値の数字等は、タイマ表示部703の枠
内の背景色(例えば白や青)とは異なる色(例えば黒)で表示される。タイマ予告演出は
大当りの期待度(期待)を報知し、タイマ予告演出が実行される場合にはされない場合よ
りも大当りの期待度が高い。また、大当りの期待度に応じてタイマの残り時間値を変化さ
せてもよい。タイマ予告演出によって遊技の興趣が向上できる。
その後、(シ)では、(サ)の状態からタイマの残り時間値が所定値以下(例えば0:
10)となる。そして、タイマ表示部703の枠内の背景色が周期的に通常色(例えば白
や青)から所定色(例えば赤)への態様変化を繰り返して点滅するようになる。例えば、
点滅周期がタイマの0:02の値に対応する場合、タイマ表示部703の背景色は、タイ
マの残り時間値が0:10,0:08,0:06,0:04,0:02,0:00で所定
色(例えば赤)になり、0:09,0:07,0:05,0:03,0:01で通常色(
例えば白や青)になる。なお、タイマ表示部703全体が周期的に非表示から表示への態
様変化を繰り返すことによって点滅してもよい。
また、装飾装置18b,18c、及び、演出ユニット40c,40dの各LEDが周期
的に消灯から発光への態様変化を繰り返して点滅し、スピーカ19a,19bから効果音
(例えば「ピー」)が周期的に出力(発生)され、非出力から出力への態様変化を繰り返
す。各LEDは、例えば単色(赤色、青色、白色など)で点滅する。装飾装置18b,1
8c、及び、演出ユニット40c,40dのLEDの点滅、効果音の出力/非出力、及び
、タイマ表示部703の点滅は、周期が同じであり同期する。このように複数の演出部(
演出手段)の態様変化を同期させて揃える同期演出によって、遊技者に驚きを与えたり注
目を引いたりして、遊技の興趣を向上できる。
なお、ガラス枠15又は遊技盤30に設けられた発光役物(発光体)のうち演出ボタン
25のLEDの点滅は、効果音の出力/非出力、及び、タイマ表示部703の点滅と非同
期である(非同期演出)。ここで、演出ボタン25の点滅は、周期的でなくランダムでも
よい。なお、遊技の興趣を向上するために、大当りの期待度が低いほど(又は高いほど)
、ガラス枠15又は遊技盤30に設けられた発光役物のうち非同期の発光役物を多くして
よい。また、特定の発光役物内部の一部の領域のLEDの点滅を効果音の出力/非出力、
及び、タイマ表示部703の点滅と同期させ、他の領域のLEDの点滅を非同期にするこ
ともできる。この場合には、遊技の興趣を向上するために、大当りの期待度が低いほど(
又は高いほど)、特定の発光役物内部の非同期の領域を多くしてよい。
その後、図69Cの(ス)では、(シ)の状態からタイマの残り時間値がゼロ(0:0
0)となり、タイマ予告演出が終了する。
そして、(セ)では、タイマ予告演出の終了直後に当落報知演出が実行される。当落報
知演出は、特図変動表示ゲームの終了直前(即ち特別図柄の停止表示直前)に実行される
もので、大当りの期待度を報知可能な報知演出の一例である。なお、この当落報知演出は
、非常に高い大当りの期待度(例えば90%)を示す大当り確定演出でもよい。
当落報知演出において、可動役物である演出ユニット40cは、(ス)の初期位置から
下降動作をして、表示装置41の前方の所定位置(動作位置)に移動して、所定の周期に
て所定位置の周りで振動するような振動動作を行う。さらに、表示装置41の表示画面に
おいて、エフェクト705(又は図形のキャラクタ)が、周期的に表示態様が変化するよ
うに表示される(図80(a)(b)参照)。エフェクト705の表示態様変化として、
大きさが拡大縮小によって変化するが、形状や色や模様が変化してもよい。また、表示画
面において、花のキャラクタ707が、周期的に表示態様が変化するように表示される(
図80(a)(b)参照)。ここでは、花のキャラクタ707の表示態様変化として、成
長するように形状が変化するが、色や模様やサイズが変化してもよい。
また、当落報知演出において、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出
ユニット40c,40dの各LEDが周期的に発光態様の変化を繰り返して虹色で発光す
る(図70(b)と図78(c)参照)。また、スピーカ19a,19bから3種類の効
果音(例えば「ピー」「ブー」「キュイン」)が順に出力(発生)され、音態様の変化を
周期的に繰り返す(図70(b)参照)。
装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c,40dのLE
Dの発光態様変化、スピーカ19a,19bからの効果音の音態様変化、表示画面での所
定画像(エフェクト705やキャラクタ707)の表示態様変化、上部演出ユニット40
cの振動動作による位置態様変化は、周期が同じであり同期する。このように当落報知演
出は同期演出となり、複数の演出部の態様変化を同期させて揃えることにより、遊技者に
驚きを与えたり注目を引いたりして、遊技の興趣を向上できる。
なお、当落報知演出において、上記の発光態様変化、音態様変化、表示態様変化、位置
態様変化の周期を同じにせずに非同期演出とすることもできるが、同期演出と非同期演出
の選択率(振り分け)を大当りの場合とはずれの場合で異ならせて、同期演出と非同期演
出の選択によって大当りの期待度を報知してもよい。例えば、同期演出の大当りの期待度
を高くし、非同期演出の大当りの期待度を低くして、遊技者が同期演出に期待するように
して遊技の興趣を向上させてよい。
また、当落報知演出において、発光態様変化、音態様変化、表示態様変化、位置態様変
化のうち周期を同じにするものが多くなるほど(又は少なくなるほど)大当りの期待度が
高くなるようにして、遊技の興趣を向上させてよい。
次に、(ソ)では、数字3の左図柄611aと右図柄611bが、(セ)から拡大され
上下方向内の中央で大きく表示され、仮停止の状態で上下方向に揺れ変動(振動)してい
る。また、中図柄611cが、上下方向内の中央で左図柄611aと右図柄611bと同
じ大きさで表示され、数字2、3、4の複数の図柄を同じ位置で順番に切り換えながら薄
く表示する切り換え変動を行っている。このような切り換え変動は、はずれの場合より大
当りの場合に高い確率(選択率)で出現して、大当りの期待度を報知可能な報知演出とな
る。遊技者は数字3の図柄が停止すれば大当りとなることを期待でき、遊技の興趣が向上
する。また、切り換え変動と揺れ変動(振動)が同時に実行されているため、斬新な演出
となり、遊技の興趣が向上できる。(ソ)では、装飾装置18b,18c、演出ボタン2
5、及び、演出ユニット40c,40dのLEDの発光とスピーカ19a,19bからの
効果音については、(セ)と同じである。
中図柄611cの切り換えと、左図柄611aと右図柄611bの揺れ変動(振動)は
、周期が同じであり同期するとともに、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び
、演出ユニット40c,40dのLEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bからの
効果音の音態様変化とも周期が同じであり同期する。このような同期演出によって、複数
の演出部(演出手段)の態様変化を同期させて揃えることにより、遊技者に驚きを与えた
り注目を引いたりして、遊技の興趣を向上できる。なお、中図柄611cの切り換えと、
左図柄611aと右図柄611bの揺れ変動(振動)は、周期を異ならせて非同期演出に
してもよい。同期演出の大当りの期待度を高くし、非同期演出の大当りの期待度を低くし
て、遊技者が同期演出に期待するようにして遊技の興趣を向上させてよい。
次に、(タ)において、(ソ)の状態から中図柄611cの切り換え変動が終了して中
図柄611cは数字3の図柄となり、左図柄611a、右図柄611b、及び、中図柄6
11cが仮停止の状態で上下方向に同期して揺れ変動(振動)している。3つの飾り特別
図柄の揺れ変動は、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40
c,40dのLEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bからの効果音の音態様変化
と周期が同じであり同期するか、周期が異なり非同期となる。
続いて、(チ)では、3つの飾り特別図柄は完全に停止して、大当りの停止図柄(大当
り結果)として停止表示されている。
そして、(ツ)では、大当りファンファーレを経て大当りのラウンド演出が1ラウンド
目から開始する。大当り状態で、スピーカ19a,19bは、BGMなどの音を出力(発
生)している。装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c,
40dの各LEDは、表示装置41でのラウンド演出に対応して所定の発光態様で発光す
る。所定の発光態様は、周期的な発光態様の変化を含んでよいが、BGMとは同期しない
(非同期演出)。
その後、図69Dの(テ)では、ラウンド演出の実行中に(ク)と同様にエラーが発生
する。ここで、エラーは、第1実施形態で説明したシュート球切れエラー等の弱エラー、
或いは、ガラス枠開放エラー等の強エラー1であるが、不正系エラーである強エラー2で
あってもよい。ただし、強エラー2の場合には、第1実施形態と同様に遊技停止状態とな
る構成も可能である。
表示装置41の表示画面において、エラーの報知として、エラー表示(例えば「エラー
発生です」)が文字で表示されている。また、エラーの報知として、(ク)のエラーの報
知と同様に、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c,4
0dの各LEDは、赤色等の単色で同じ周期で周期的に消灯から発光への態様変化を繰り
返して点滅する。ただし、(テ)と(ク)でエラーの種類が異なる場合に、(テ)のエラ
ーの報知において、発光色や周期など点滅の態様は、区別を付けるために(ク)のエラー
の報知と異なってよい。
また、(テ)と(ク)でエラーの区分(弱エラー,強エラー1,強エラー2などの分類
)又はエラーの種類(オーバーフローエラー,シュート球切れエラー,ガラス枠開放エラ
ー,本体枠開放エラー,盤電波不正、枠電波不正などの具体的な内容)が異なる場合に、
(テ)のエラーの報知において、効果音の種類や周期などの音態様は、区別を付けるため
に(ク)のエラーの報知と異なってよいし、制御を簡単にするため同じでもよい。(テ)
と(ク)で、エラーの区分や種類が同じ場合には、制御を簡単にするため音態様は同じで
よいし、区別を付けるために異なってもよい。例えば、エラーの報知として、(ク)のエ
ラーの報知と異なって、スピーカ19a,19bは、2種類の効果音(例えば「ピー」「
エラーです」)を周期的に出力して、非出力から出力への態様変化を繰り返す。ただし、
ハッチングで示すように、LEDの点滅は、スピーカ19a,19bの効果音の出力/非
出力と周期が異なり非同期である(図74(b)等も参照)。
その後、(ト)では、エラーが解消した後、4ラウンド目の大当りのラウンド演出が(
ツ)と同様に実行されている。
そして、(ナ)では、10ラウンド目の大当りのラウンド演出が(ツ)と同様に実行さ
れている。ここで、前述の安全装置カウンタ値が、90000の差玉数に対応する190
000に到達して、安全装置は作動予告状態となり、表示画面に作動予告表示511(例
えば「まもなく打ち止めです」の文字)が表示される(図68等参照)。
その後、(ニ)では、4連チャン目の大当りのラウンド演出が(ツ)と同様に実行され
ている。ここで、前述の安全装置カウンタ値が、95000の差玉数に対応する1950
00に到達して、安全装置は作動警告状態となり、表示画面に作動警告表示512(例え
ば「当り終了後に打ち止めとなります」の文字)が表示される(図68等参照)。
そして、(ヌ)では、大当りのエンディング演出が実行されている。表示画面の表示以
外は(ツ)と同様でよい。また、ここでBGMは無しでもよい。
そして、(ネ)では、大当り状態の終了に伴って、安全装置は作動状態(作動中状態)
となり、遊技機10は遊技停止状態になる。そして、安全装置の作動中であることを報知
する作動中表示513(例えば「打ち止め中」の文字)が表示画面に表示される(図68
等参照)。
ここで、作動中表示513以外に安全装置の作動中の報知として、(ア)のRAM初期
化の報知や(ク)(テ)のエラーの報知と同様に、装飾装置18b,18c、演出ボタン
25、及び、演出ユニット40c,40dの各LEDは、赤色等の単色で同じ周期で周期
的に消灯から発光への態様変化を繰り返して点滅する。ただし、安全装置の作動中の報知
において、発光色や周期など点滅の態様は、区別を付けるために(ア)のRAM初期化の
報知や(ク)(テ)のエラーの報知と異なってよい。なお、一部の演出部のLEDが点滅
し、他の演出部のLEDは消灯してもよい。さらに、安全装置の作動中の報知として、(
ア)のRAM初期化の報知や(ク)(テ)のエラーの報知と同様に、スピーカ19a,1
9bは、効果音(例えば「ピー」)を周期的に出力して、非出力から出力への態様変化を
繰り返す。ただし、安全装置の作動中の報知において、効果音の種類や周期などの音態様
は、区別を付けるために(ア)のRAM初期化の報知や(ク)(テ)のエラーの報知と異
なってよい。ハッチングで示すように、LEDの点滅は、スピーカ19a,19bの効果
音の出力/非出力と周期が異なり非同期である(図74(a)等も参照)。なお、第1実
施形態と同様に、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、及び、演出ユニット40c
,40dのLED(枠装飾装置18や盤装飾装置46のLED)を、点滅ではなく、全て
消灯するか又は全て点灯してもよい。
なお、(ネ)の安全装置の作動中(遊技停止状態)において、スピーカ19a,19b
の効果音がずっと継続すると、安全装置作動中の遊技機10の周囲の遊技者が不快である
。従って、スピーカ19a,19bは、安全装置の作動後の所定期間(例えば10秒)だ
け効果音又は音声(例えば「コンプリート機能作動中」「遊技終了です」)を出力し、所
定期間経過後は基本的に消音してよい。一方、演出部の各LEDの点滅は、安全装置の作
動中において常時実行され、安全装置が作動中であることを報知している。
ただし、所定期間経過後であっても、操作ハンドル24又は演出ボタン25への操作が
あった場合に、再度、スピーカ19a,19bは効果音又は音声を所定期間(例えば10
秒)だけ出力し、安全装置が作動中であることを操作者に報知してよい。これにより、安
全装置が作動中の遊技機10で遊技を行おうとする行為が防止される。例えば、安全装置
の作動中に操作者が操作ハンドル24に触れてタッチスイッチ信号が遊技制御装置100
に入力された場合に、演出制御装置300は、遊技制御装置100からコマンドを受信し
て、スピーカ19a,19bに効果音又は音声を出力するように制御する(B1330の
安全装置系処理)。また、例えば、安全装置の作動中に演出ボタン25の操作信号を検出
した場合に、演出制御装置300は、スピーカ19a,19bに効果音又は音声を出力す
るように制御する(B1330の安全装置系処理)。
また、表示装置41を搭載しない遊技機(変動表示ゲームが複数のドラムリールで行わ
れるドラム機など)では、作動中表示513を表示できないため、代わりに、安全装置が
作動中であることを報知可能なLED報知ランプ(複数のLEDからなる表示装置)を搭
載してもよい。なお、LED報知ランプは目立たないため、表示装置41を搭載しない遊
技機では、上記のような所定期間及び再度の音声出力(例えば「コンプリート機能作動中
」「遊技終了です」の出力)が効果的である。
以上で演出部の状態遷移について説明したが、本実施形態において、LEDの発光と非
発光の繰り返し(点滅)、表示画面での表示と非表示の繰り返し(点滅)、効果音の出力
と非出力の繰り返しは、各々、LEDの異なる複数の発光色(例えば赤緑)の繰り返し(
切り替え)、表示画面での異なる複数の表示色(例えば赤青)の繰り返し(切り替え)、
異なる複数種類の効果音(例えば「ピー」「ブー」)の繰り返し(切り替え)に置き換え
られてもよい。また、単色での発光を複数色での発光(図78,図79)に置き換えても
よいし、逆に複数色での発光を単色での発光に置き換えてもよい。単一種類の効果音を複
数種類の効果音に置き換えてもよいし、逆に複数種類の効果音を単一種類の効果音に置き
換えてもよい。
〔同期の例〕
次に、図70-図73の態様変化パターンのタイムチャートを参照して、複数の演出部
の周期的な態様変化(動作)が同期する具体例を説明する。このような同期の状態は、同
期演出として、実行中の特図変動表示ゲームが大当りとなる期待度を報知する演出として
発生してよいし、この期待度を報知する他の特定の報知演出(当落報知演出、タイマ予告
演出、擬似連続演出など)と共に或いは特定の報知演出の一環として発生してよい(図6
9B(シ)、図69C(セ)(ソ)など)。また、同期の状態は、同期演出として、始動
記憶(保留)に係る特図変動表示ゲームが大当りとなる期待度を報知する特定の先読み演
出(保留変化予告など)と共に或いは特定の先読み演出の一環として発生してもよい(図
69A(カ)など)。また、複数の演出部の同期の状態は、客待ち状態で発生してもよい
が、遊技開始前の復電の際やRAM初期化の際には発生せず、さらに、遊技開始後でもエ
ラーの発生の際や安全装置の作動中(遊技停止中)には発生しない。
図70は、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、上部演出ユニット40c、側部
演出ユニット40dなどの演出部のフルカラーLEDの発光態様の変化が、効果音の態様
変化と同期する例(同期の例1-1、1-2)を示すタイムチャートである。発光態様の
変化は画像表示の態様変化や可動体の態様変化とも同期してもよい。なお、演出制御装置
300は、LEDの発光態様の変化を変動演出設定処理(図66)や装飾制御処理(B0
022)などによって実行し、スピーカ19a,19bの効果音の態様変化を変動演出設
定処理(図66)やサウンド制御処理(B0021)などによって実行する。フルカラー
LEDとして、ランプ表示装置80のLEDや入賞口LEDなど、演出制御装置300に
よって制御される他のLEDを含めてよい。
(a)の同期の例1-1において、フルカラーLEDの3原色の発光素子R,G,Bは
、順番に通電されてオン状態になって、それぞれ赤、緑、青で発光する。いずれの発光素
子も周期Taでオンする。一つのLED全体の発光態様では、赤→緑→青の発光色変化を
1周期として周期Taで態様変化する。
スピーカ19a,19bは、態様α,β,γをそれぞれ有する3種類の効果音(例えば
「ピー」「ブー」「キュイン」)を、LEDの赤、緑、青の発光に合わせて順に発生する
。3種類の効果音の音声データは、演出制御装置300の音声ROM327に記憶されて
いる。態様αの効果音(効果音α)、態様βの効果音(効果音β)、態様γの効果音(効
果音γ)は、各々、周期Taで周期的に出力される。スピーカ19a,19bの音態様は
、α→β→γの効果音変化を1周期として周期Taで態様変化することになる。
LEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、周期Taで同期して
同期演出が実行される。LEDが赤色になるタイミングで、音態様はγからαに変化する
。LEDが緑色になるタイミングで、音態様はαからβに変化する。LEDが青色になる
タイミングで、音態様はβからγに変化する。このようにLEDが特定の態様(特定の発
光色)になるタイミングで、音の態様が切り替わるため、発光と音に一体的な関連性が出
て(音嵌め)、遊技の興趣が向上する。また、LEDが特定の態様(特定の発光色)にな
る周期的なタイミングに同期して、音の態様が切り替わるため、さらに発光と音に一体的
な関連性が出て、遊技の興趣が向上する。なお、音態様変化は、発光態様変化に同期して
いると遊技者が認識できる範囲で、発光態様変化から位相が多少ずれてもよい。
(a)の同期演出は、例えば、図69Cの(ソ)(セ)のような状況で実行されてよい
。なお、(a)において、一又は二の発光素子の発光を省略してもよいし、一又は二の効
果音の出力を省略してもよい。LEDの発光素子G,Bを消灯したままにして効果音β,
γの出力をなくせば、図69Aの(カ)と図69Bの(シ)のようなLEDの単色(赤色
)での点滅と効果音α(例えば「ピー」)の出力と非出力の周期的な繰り返しによる同期
演出になる。
(b)の同期の例1-2において、フルカラーLEDの3原色の発光素子R,G,Bは
、順番に通電されてオン状態になる。最初を除いていずれの発光素子も周期Tbでオンす
る。(a)と異なり、発光素子間でオン期間(発光期間)に重なりがあるために、一つの
LED全体では、赤、黄、緑、シアン、青、マゼンタの虹色で発光する。一つのLED全
体の発光態様では、赤→黄→緑→シアン→青→マゼンタの発光色変化を1周期として周期
Tbで態様変化する。
スピーカ19a,19bは、態様α,β,γをそれぞれ有する3種類の効果音(例えば
「ピー」「ブー」「キュイン」)を、LEDの赤と黄、緑とシアン、青とマゼンタの発光
に合わせて順に発生する。態様αの効果音(効果音α)、態様βの効果音(効果音β)、
態様γの効果音(効果音γ)は、各々、周期Tbで周期的に出力される。スピーカ19a
,19bの音態様は、α→β→γの効果音変化を1周期として周期Tbで態様変化するこ
とになる。
LEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、周期Tbで同期して
同期演出が実行される。LEDが赤色になるタイミングで、音態様はγからαに変化する
。LEDが緑色になるタイミングで、音態様はαからβに変化する。LEDが青色になる
タイミングで、音態様はβからγに変化する。このようにLEDが特定の色態様になった
ときに、音の態様が切り替わるため、発光と音に一体的な関連性が出て(音嵌め)、遊技
の興趣が向上する。また、LEDが特定の態様(特定の発光色)になる周期的なタイミン
グに同期して、音の態様が切り替わるため、さらに発光と音に一体的な関連性が出て、遊
技の興趣が向上する。
なお、LEDとスピーカの動作が開始する初期において、実線の制御では同期していな
いが、点線の制御では初期から同期する。また、(b)の同期演出は、例えば、図69C
の(ソ)(セ)のような状況で実行されてよい。
(a)(b)において、効果音の代わりに又は効果音と共に、表示装置41の画像表示
の態様変化(図69C(セ)、図80参照)、及び/又は、可動体(可動役物、可動手段
)の動作の態様変化(図69C(セ)、図80参照)をLEDの発光態様変化に同期させ
てもよい。なお、演出制御装置300は、表示装置41の画像表示の態様変化を変動演出
設定処理(図66)や演出表示編集処理(B0017)などによって実行し、可動体の態
様変化を変動演出設定処理(図66)や可動体制御処理(B0023)などによって実行
する。
図71は、発光体としての導光板721の発光態様の変化が、効果音の態様変化と同期
する例(同期の例2)を示す。なお、導光板721(図81参照)は、センターケース4
0に取り付けられ、表示装置41の前方で表示装置41とカバーガラス14との間に設け
られるが、発光しない限り透明であり遊技者が前方から表示装置41を視認することを妨
げない。導光板721は、外周に配設されるLEDから照射される光を前方に反射する反
射部を有する。導光板721は、単色のLEDからの照射によって単色(例えば赤)で発
光してもよいし、フルカラーLEDからの照射によって多色(例えば赤、緑、青)で発光
してもよい。導光板721の発光態様の変化は画像表示の態様変化や可動体の態様変化と
同期してもよい。
なお、演出制御装置300は、導光板721のこのような発光態様(即ち、導光板72
1を照射するLEDの発光態様)の変化を変動演出設定処理(図66)や装飾制御処理(
B0022)などによって実行する。
図71では、導光板721は、赤色等の単色で周期的に消灯から発光への態様変化を繰
り返して点滅する。導光板721は、発光状態と消灯状態の期間を1周期として周期Tc
で態様変化する。スピーカ19a,19bは、態様αの効果音(効果音α、例えば「ピー
」)を、導光板721の発光に合わせて順に発生する。効果音αは、周期Tcで周期的に
出力される。スピーカ19a,19bの音態様は、出力状態と非出力状態の期間を1周期
として周期Tcで態様変化することになる。
導光板721の発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、周期Tcで同
期して同期演出が実行される。導光板721が発光するタイミングで、音態様は非出力か
ら出力に変化する。このように導光板721が発光するタイミングで、音の態様が切り替
わるため、発光と音に一体的な関連性が出て(音嵌め)、遊技の興趣が向上する。また、
導光板721が特定の態様(発光)になる周期的なタイミングに同期して、音の態様が切
り替わるため、さらに発光と音に一体的な関連性が出て、遊技の興趣が向上する。
図71において、効果音の代わりに又は効果音と共に、表示装置41の画像表示の態様
変化(図69C(セ)、図80参照)、及び/又は、可動体(可動役物)の動作の態様変
化(図69C(セ)、図80参照)を導光板721の発光態様変化に同期させてもよい。
図72は、効果音の態様変化が画像表示の態様変化や可動体の態様変化と同期する例(
同期の例3)を示す。スピーカ19a,19bは、2種類の効果音α,β(例えば「ピー
」「ブー」)を順に発生する。効果音αと効果音βは、各々、周期Tdで周期的に出力さ
れる。スピーカ19a,19bの音態様は、α→消音→β→消音の遷移を1周期として周
期Tdで態様変化することになる。
表示装置41の画像表示は、周期Tdで位置の態様や大きさの態様が変化する。例えば
、画像表示としての飾り特別図柄やキャラクタ(例えば人物や生物などを模した画像や図
形画像)が、周期Tdで上下に振動して位置が変化したり、画像表示としてのエフェクト
(例えば図形状或いは模様状の発光部分)やキャラクタの大きさ(サイズ)が、周期Td
で拡大縮小して変化する(図80参照)。画像表示は文字でもよい。画像表示は、効果音
αの発生に合わせて最下位置又は最小サイズとなり、効果音βの発生に合わせて最上位置
又は最大サイズとなる。画像表示の変化は、図72の三角波状ではなく、正弦波状など他
の変化でもよい。
可動体は、周期Tdで位置の態様が変化する。例えば、可動体としての上部演出ユニッ
ト40cが、周期Tdで上下に振動して位置が変化する。可動体は、効果音αの発生に合
わせて最下位置となり、効果音βの発生に合わせて最上位置となる。可動体の位置変化は
、図72の三角波状ではなく、正弦波状など他の変化でもよい。
スピーカ19a,19bの音態様変化と画像表示や可動体の態様変化は、周期Tdで同
期して同期演出が実行される。効果音αが発生するタイミングで、画像表示や可動体は下
降(又は縮小)から上昇(又は拡大)に変化する。効果音βが発生するタイミングで、画
像表示や可動体は上昇(又は拡大)から下降(又は縮小)に変化する。このようにスピー
カ19a,19bが特定の音態様になったときに、画像表示や可動体の態様が切り替わる
ため、音と画像表示や可動体に一体的な関連性が出て(音嵌め)、遊技の興趣が向上する
。また、スピーカ19a,19bが特定の音態様になる周期的なタイミングに同期して、
画像表示や可動体の態様が切り替わるため、さらに音と画像表示や可動体に一体的な関連
性が出て、遊技の興趣が向上する。なお、画像表示や可動体の態様変化は、音態様変化に
同期していると遊技者が認識できる範囲で、音態様変化から位相が多少ずれてもよい。
図73は、画像表示の態様変化が可動体の態様変化と同期する例(同期の例4)を示す
。画像表示と可動体の態様変化のパターン自体は図72と同様である。表示装置41の画
像表示は、周期Teで位置の態様や大きさの態様が変化する。可動体(例えば上部演出ユ
ニット40c)は、周期Teで位置の態様が変化する。
画像表示の態様変化が可動体の態様変化は、周期Teで同期して同期演出が実行される
。画像表示は下降(又は縮小)から上昇(又は拡大)に変化するタイミングで、可動体は
下降から上昇に変化する。このように画像表示が特定の表示態様になったときに、可動体
の態様が切り替わるため、画像表示と可動体に一体的な関連性が出て、遊技の興趣が向上
する。また、画像表示が特定の表示態様(例えば最下位置や最上位置)になる周期的なタ
イミングに同期して、可動体の態様が切り替わるため、さらに画像表示と可動体に一体的
な関連性が出て、遊技の興趣が向上する。なお、画像表示の態様変化は、可動体の態様変
化に同期していると遊技者が認識できる範囲で、可動体の態様変化から位相が多少ずれて
もよい。
〔非同期の例〕
次に、図74-図77の態様変化パターンのタイムチャートを参照して、複数の演出部
(演出手段)の周期的な態様変化(動作)が非同期になる具体例を説明する。非同期の状
態は、遊技開始前の復電の際やRAM初期化の際に発生可能であり、さらに、遊技開始後
のエラーの発生の際や安全装置の作動中(遊技停止中)に発生可能である。また、非同期
の状態は、前述の特定の報知演出(前述の当落報知演出やタイマ予告演出など)や、前述
の特定の先読み演出(前述の保留変化予告など)とは異なる演出と共に発生してよいし、
客待ち状態で発生してもよい。
図74は、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、上部演出ユニット40c、側部
演出ユニット40dなどの演出部のフルカラーLEDの発光態様の変化が、効果音の態様
変化と同期しない例(非同期の例1-1、1-2)を示す。発光態様の変化は、画像表示
の態様変化や可動体の態様変化とも同期しなくてよい。なお、演出制御装置300は、L
EDの発光態様の変化、スピーカ19a,19bの効果音の態様変化、表示装置41の画
像表示の態様変化、可動体の態様変化等を、RAM初期化設定処理(B1304)、停電
復旧設定処理(B1306)、エラー/不正設定処理(B1316)、安全装置系処理(
B1330)、変動演出設定処理(図66)、演出表示編集処理(B0017)、サウン
ド制御処理(B0021)、装飾制御処理(B0022)、可動体制御処理(B0023
)などによって実行する。
(a)の非同期の例1-1において、フルカラーLEDの発光素子Rのみが、周期Ta
1で周期的にオン状態になって、赤のみで点滅する。LED全体の発光態様では、連続す
る赤発光状態と消灯状態の期間を1周期として周期Ta1で態様変化する。スピーカ19
a,19bは、態様αの効果音(例えば「ピー」)を周期Ta2で周期的に出力する。ス
ピーカ19a,19bの音態様は、態様αと無音状態を1周期として周期Ta2で態様変
化することになる。
LEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、周期Ta1と周期T
a2で異なっており同期しない。発光態様変化と音態様変化が周期的であったとしても、
非同期であるため同期演出等と区別でき、復電、RAM初期化(RAMクリア)、エラー
の発生、安全装置の作動等についての報知(演出でない各種報知)を認識し易い形で実行
できる。なお、LEDの発光と音の発生が開始する最初のみ、LEDが赤色になるタイミ
ングで音態様は無音から態様αに変化する。
(b)の非同期の例1-2において、フルカラーLEDの発光素子Rのみが、周期Tb
1で周期的にオン状態になって、赤のみで点滅する。LED全体の発光態様では、連続す
る赤発光状態と消灯状態の期間を1周期として周期Tb1で態様変化する。
スピーカ19a,19bは、態様αの効果音(例えば「ピー」)を所定間隔をあけて断
続的に2回出力した後、態様γの効果音(例えば「エラーです」)を1回出力することを
、周期Tb2で周期的に繰り返す。態様αの1回目の効果音、態様αの2回目の効果音、
及び、態様γの効果音(個々の効果音)の出力周期も周期Tb2となる。スピーカ19a
,19bの音態様は、α→無音→α→γの遷移を1周期として周期Tb2で態様変化する
ことになる。
LEDの発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、各々、周期Tb1と
周期Tb2で異なっており同期しない。発光態様変化と音態様変化が周期的であったとし
ても、非同期であるため同期演出等と区別でき、復電、RAM初期化(RAMクリア)、
エラーの発生、安全装置の作動等についての報知(演出でない各種報知)を認識し易い形
で実行できる。なお、LEDの発光と音の発生が開始する最初のみ、LEDが赤色になる
タイミングで音態様は無音から態様αに変化する。
なお、図74の非同期の場合に、図70の同期の場合において使用される複数の発光態
様(ここでは、青緑青、又は、赤黄緑シアン青マゼンタ)のうち一つの発光態様(ここで
は単色の赤)が出現するため、同期の場合とさらに区別でき、演出でない各種報知を認識
し易い形で実行できる。また、非同期の場合に使用される発光態様は、同期の場合におい
て使用される何れかの発光態様と同じになるため、発光態様を増やすことなく非同期の発
光ができ、演出制御装置300のプログラムが簡単になるとともにプログラム容量が少な
くなる。なお、非同期の場合に、同期の場合において使用される複数の発光態様のうち2
以上の発光態様が出現してもよい。
同様に、図74の非同期の場合に、図70の同期の場合において使用される複数の音態
様(ここでは、αβγ)のうち二つの音態様(ここでは態様αγ)が出現するため、同期
の場合とさらに区別でき、復電、RAM初期化(RAMクリア)、演出でない各種報知を
認識し易い形で実行できる。また、非同期の場合に使用される音態様は、同期の場合にお
いて使用される何れかの音態様と同じになるため、音態様を増やすことなく非同期の音出
力ができ、演出制御装置300のプログラムが簡単になるとともにプログラム容量が少な
くなる。なお、非同期の場合に、同期の場合において使用される複数の音態様のうち一つ
の音態様が出現してもよい。
また、非同期の場合が同期の場合とさらに区別し易くなるよう、非同期の場合にLED
が所定態様(赤色)になる周期Ta1,Tb1(発光態様変化の周期)は、同期の場合の
対応する態様変化パターンの周期Ta,Tbと異なってよい(周期Ta,Tbより長くて
も短くてもよい)。また、同様に、非同期の場合に効果音、画像表示、又は、可動体が所
定態様になる周期Ta2,Tb2は、同期の場合の対応する態様変化パターンの周期Ta
,Tbと異なってよい(周期Ta,Tbより長くても短くてもよい)。このようにして、
復電、RAM初期化(RAMクリア)、エラーの発生、安全装置の作動等についての各種
報知を認識し易い形で実行できる。
なお、発光態様又は音態様の種類や数、或いは、周期の長さで同期演出等と区別できる
場合には、図74と異なり、演出でない各種報知において、LEDの発光態様変化とスピ
ーカ19a,19bの音態様変化を、周期を同じにして同期させてもよい。
図75は、発光体としての導光板721の発光態様の変化が、効果音の態様変化と同期
しない例(非同期の例2)を示す。このような非同期の状態は、電源投入(復電)の際に
導光板721が初期動作(初期化動作)する場合に発生してよいし、前述の特定の報知演
出や前述の特定の先読み演出とは異なる演出と共に発生してよいし、又、客待ち状態で発
生してもよい。なお、導光板721の初期動作は、図69A(イ)の可動体(可動役物)
の初期動作と共に実行されてよい。なお、演出制御装置300は、導光板721のこのよ
うな発光態様(即ち、導光板721を照射するLEDの発光態様)の変化を停電復旧設定
処理(B1306)、変動演出設定処理(図66)、装飾制御処理(B0022)などに
よって実行する。
図75では、導光板721は、赤色等の単色で周期的に消灯から発光への態様変化を繰
り返して点滅する。導光板721は、発光状態と消灯状態の期間を1周期として周期Tc
1で態様変化する。スピーカ19a,19bは、態様αの効果音(効果音α、例えば「ピ
ー」)を、周期Tc2で周期的に出力する。スピーカ19a,19bの音態様は、出力状
態と非出力状態の期間を1周期として周期Tc2で態様変化することになる。
導光板721の発光態様変化とスピーカ19a,19bの音態様変化は、周期Tc1と
周期Tc2で異なっており同期しない。導光板721の発光態様変化とスピーカ19a,
19bの音態様変化が周期的であったとしても、非同期であるため同期演出等と区別でき
、導光板721の初期動作を認識し易い形で実行できる。なお、導光板721の発光と音
の発生が開始する最初のみ、LEDが発光するタイミングで音態様は無音から態様αに変
化する。
図75において、効果音の代わりに又は効果音と共に、表示装置41の画像表示の態様
変化、及び/又は、可動体(可動役物)の動作の態様変化も、導光板721の発光態様変
化に非同期となってよい。
非同期の場合が同期の場合とより区別できるよう、非同期の場合に導光板721が所定
態様(発光状態)になる周期Tc1は、同期の場合の周期Tcと異なってよい(周期Tc
より長くても短くてもよい)。また、同様に、非同期の場合に画像表示、又は、可動体が
所定態様になる周期Tc2は、同期の場合の周期Tcと異なってよい(周期Tcより長く
ても短くてもよい)。
図76は、効果音の態様変化が画像表示の態様変化や可動体の態様変化と同期しない例
(非同期の例3)を示す。スピーカ19a,19bは、1種類の効果音α(例えば「ピー
」)を、周期Td1で周期的に出力する。スピーカ19a,19bの音態様は、α→消音
の遷移を1周期として周期Td1で態様変化することになる。
表示装置41の画像表示は、周期Td2で位置の態様や大きさの態様が変化する。可動
体は、周期Td2で位置の態様が変化する。これら態様変化のパターン自体は図72の同
期の例3と同様でよい。
スピーカ19a,19bの音態様変化と画像表示の態様変化は、周期Td1と周期Td
2で異なっており同期しない。また、このような非同期の状態は、電源投入(復電)の際
やRAM初期化の際に発生してよいし、前述の特定の報知演出や前述の特定の先読み演出
とは異なる演出と共に発生してよいし、又、客待ち状態で発生してもよい。
図77は、画像表示の態様変化が可動体の態様変化と同期しない例(非同期の例4)を
示す。画像表示と可動体の態様変化のパターン自体は図73と同様である。表示装置41
の画像表示は、周期Te1で位置の態様や大きさの態様が変化する。可動体(例えば上部
演出ユニット40c)は、周期Te2で位置の態様が変化する。
画像表示の態様変化が可動体の態様変化は、周期Te1と周期Te2で異なっており同
期しない。また、このような非同期の状態は、電源投入(復電)の際に可動体(可動役物
)が初期動作(初期化動作)する場合に発生してよいし、前述の特定の報知演出や前述の
特定の先読み演出とは異なる演出と共に発生してよいし、又、客待ち状態で発生してもよ
い。
以上、非同期の例を説明したが、非同期の例2,3,4においても、非同期の場合が同
期の場合とさらに区別し易くなるよう、非同期の場合に効果音、導光板721、画像表示
、又は、可動体が所定態様になる周期Ta2,Tb2,Tc1,Tc2,Td1,Td2
,Te1,Te2は、同期の場合の対応する態様変化パターンの周期Ta,Tb,Tc,
Td,Teと異なってよい(長くても短くてもよい)。
なお、同期演出と非同期演出の選択率(振り分け)を大当りの場合とはずれの場合で異
ならせて、同期演出とするか非同期演出とするか(演出部の態様変化を同期されるか非同
期にするか)によって、大当りの期待度を報知してよい。はずれの場合よりも大当りの場
合に同期演出の選択率を高くして(非同期演出の選択率を低くして)、同期演出の大当り
の期待度を高くし、非同期演出の大当りの期待度を低くして、遊技者が同期演出に期待す
るようにして遊技の興趣を向上させてよい。逆に、同期演出の大当りの期待度を低くし、
非同期演出の大当りの期待度を高くして、遊技者の意表を突いて遊技の興趣を向上させて
よい。
〔演出部での色変化の例〕
図78は、それぞれ複数のLEDを有する装飾装置18b,18c、演出ボタン25、
上部演出ユニット40c、側部演出ユニット40dなどの発光可能な個々の演出部(発光
役物、発光体)の色変化を例示する図である。なお、ここでは、一例として装飾装置18
bを取り上げて説明するが、装飾装置18c、演出ボタン25、上部演出ユニット40c
、側部演出ユニット40dなどの他の発光可能な演出部についても、装飾装置18bと同
様である。
(a)では、装飾装置18bの複数のLEDが全て同一の色で発光し、装飾装置18b
の全体で一様な発光色となっている。装飾装置18bは、例えば図70(a)のように、
赤→緑→青の順に発光することを周期的に繰り返す。態様変化パターンの位相は装飾装置
18bの全体で同じになっている。
(b)では、装飾装置18bの複数のLEDが、配置される3つの領域ごとに異なる色
で発光し、装飾装置18bの領域ごとに異なる発光色となっている。装飾装置18bの各
LEDは、例えば図70(a)のように、赤→緑→青の順に発光することを周期的に繰り
返すが、領域ごとに態様変化パターンの位相が異なる(例えば120度異なる)。例えば
、装飾装置18bの上部の領域、中央の領域、下部の領域は、各々、赤、緑、青で発光し
た後に、緑、青、赤で発光し、次に、青、赤、緑で発光し、再度、赤、緑、青で発光する
(c)では、装飾装置18bの複数のLEDが、配置される6つの領域ごとに異なる色
で発光し、装飾装置18bの領域ごとに異なる発光色となっている。このため、一つの演
出部としての装飾装置18bは、全体的に虹色に発光する。装飾装置18bの各LEDは
、例えば図70(b)のように、赤→黄→緑→シアン→青→マゼンタの順に虹色で発光す
ることを周期的に繰り返すが、領域ごとに態様変化パターンの位相が異なる(例えば60
度異なる)。例えば、装飾装置18bの上部から6つの領域は、最初に各々赤、黄、緑、
シアン、青、マゼンタで発光した後に、下の領域色が上の領域に移動していき、マゼンタ
、赤、黄、緑、シアン、青で発光した後に最初の状態に戻る。
なお、装飾装置18bの複数のLEDを(c)よりも多い領域(例えば18の領域)ご
とに異なる色で発光させるとともに、フルカラーLEDの発光色を増やして色の境界をぼ
かして連続的に発光色が位置に関して変化するようにしてもよい。
図79は、装飾装置18b,18c、演出ボタン25、上部演出ユニット40c、側部
演出ユニット40dなど発光可能な複数の演出部(発光役物、発光体)に関して全体の色
変化を例示する図である。
(a)では、複数の演出部が全て同一の色で発光し、遊技機10の全体で一様な発光色
となっている。複数の演出部は、全て、例えば図70(a)のように、赤→緑→青の順に
発光することを周期的に繰り返す。態様変化パターンの位相は装飾装置18bの全体で同
じになっている。
(b)では、複数の演出部が、4つの領域ごとに対応する色で発光し、領域ごとに異な
る発光色となり得る。各演出部は、例えば図70(a)のように、赤→緑→青の順に発光
することを周期的に繰り返すが、領域ごとに態様変化パターンの位相が異なる(例えば1
20度異なる)。例えば、遊技機10の左右の領域、中央の領域、中央と左右の間の領域
の演出部は、各々、赤、緑、青で発光した後に、緑、青、赤で発光し、次に、青、赤、緑
で発光する。
なお、複数の演出部を(c)よりも多い領域(例えば6の領域)ごとに異なる色(赤、
黄、緑、シアン、青、マゼンタ)で発光させるとともに、フルカラーLEDの発光色を増
やして色の境界をぼかして連続的に発光色が位置に関して変化するようにしてもよい。ま
た、図79の色変化に図78の個々の演出部内での色変化を組み合わせて、より細かく複
雑で面白みのある色変化としてもよい。
〔画像表示と可動体の態様変化の例〕
図80は、可動体の態様変化や表示装置41での画像表示の態様変化を例示する図であ
る。可動体(可動役物)の態様変化として、上部演出ユニット40cの振動動作を示す。
画像表示の態様変化として、エフェクト705の大きさ(サイズ)の変化と、花のキャラ
クタ707の形態の変化と、飾り特別図柄の位置の変化を示す。(a)(b)は、例えば
図69C(セ)の演出に対応し、(c)は、例えば図69C(ソ)の演出に対応する。
(a)では、上部演出ユニット40cは断続的に移動(動作)する。例えば、上部演出
ユニット40cは、図70(a)に対応して、最下位置(態様α)→中間位置(態様β)
→最上位置(態様γ)の順に移動することを周期的に繰り返して振動動作する。各位置に
おいて所定の停止時間(図70(a)のパルス幅に相当する時間)だけ停止し、各位置間
の移動は停止時間に比較して瞬間的に素早く行われる。なお、上部演出ユニット40cが
、振動(移動)、回転、部品の開拡などの種々の態様で動作する構成も可能である。この
構成では、図70(a)の態様α,β,γを、それぞれ振動(移動)、回転、部品の開拡
に対応させてもよい。
上部演出ユニット40cの態様変化は、図70(a)のように、LEDの発光態様変化
と効果音の音態様変化と、周期が同じで同期してよい。上部演出ユニット40cは、LE
Dの赤発光と態様αの効果音(例えば「ピー」)に合わせて最下位置(態様α)をとり、
LEDの緑発光と態様βの効果音(例えば「ブー」)に合わせて中間位置(態様β)をと
り、LEDの青発光と態様γの効果音(例えば「キュイン」)に合わせて最上位置(態様
γ)をとる。
また、エフェクト705の大きさとキャラクタ707の形態は、断続的に変化する。例
えば、エフェクト705は、図70(a)に対応して、最小サイズ(態様α)→中間サイ
ズ(態様β)→最大サイズ(態様γ)の順に変化することを周期的に繰り返す。各サイズ
は、所定の時間(図70(a)のパルス幅に相当する時間)だけ維持され、各サイズ間の
遷移は、画像を切り換えるだけのため瞬時に行われる。キャラクタ707は、例えば図7
0(a)に対応して、芽の状態(態様α)→成長中の状態(態様β)→成長完了の状態(
態様γ)の順に変化することを周期的に繰り返す。各状態は、所定の時間(図70(a)
のパルス幅に相当する時間)だけ維持され、各状態間の遷移は、画像を切り換えるだけの
ため瞬時に行われる。態様α,β,γの3種類の画像データが、演出制御装置300の画
像ROM325に記憶されていてよい。
エフェクト705やキャラクタ707等の画像表示の態様変化は、図70(a)のよう
に、LEDの発光態様変化と効果音の音態様変化と、周期が同じで同期してよい。画像表
示は、LEDの赤発光と態様αの効果音(例えば「ピー」)に合わせて態様αをとり、L
EDの緑発光と態様βの効果音(例えば「ブー」)に合わせて態様βをとり、LEDの青
発光と態様γの効果音(例えば「キュイン」)に合わせて態様γをとる。
(b)では、上部演出ユニット40cは連続的に移動(動作)する。例えば、上部演出
ユニット40cは、図72に対応して、中心位置→最下位置→中心位置→最上位置の順に
移動することを周期的に繰り返して振動動作する。連続的な振動動作は、三角波状ではな
く、正弦波状でもよい。上部演出ユニット40cの態様変化は、効果音の音態様変化(図
72)やLEDの発光態様変化と、周期が同じで同期してよい。上部演出ユニット40c
は、態様αの効果音(例えば「ピー」)に合わせて最下位置をとり、態様βの効果音(例
えば「ブー」)に合わせて最上位置をとる。
また、エフェクト705の大きさとキャラクタ707の形態も、連続的に変化する。例
えば、エフェクト705は、図72に対応して、中間サイズ→最小サイズ→中間サイズ→
最大サイズの順に変化することを周期的に繰り返す。キャラクタ707は、形態b(成長
中の状態)→形態a(芽の状態)→形態b(成長中の状態)→形態c(成長完了の状態)
の順に変化することを周期的に繰り返す。エフェクト705とキャラクタ707の連続的
な変化に対応する一つの動画データが、演出制御装置300の画像ROM325に記憶さ
れていてよい。
エフェクト705やキャラクタ707等の画像表示の態様変化は、図72のように、効
果音の音態様変化(LEDの発光態様変化でもよい)と、周期が同じで同期してよい。画
像表示は、態様αの効果音(例えば「ピー」)に合わせて最小サイズ又は形態aをとり、
態様βの効果音(例えば「ブー」)に合わせて最大サイズ又は形態cをとる。
(c)では、飾り特別図柄のうち左図柄611aと右図柄611bは、仮停止の状態で
上下方向に連続的に揺れ変動(振動)している。例えば、左図柄611aと右図柄611
bは、図72の下図に対応して、中心位置→最下位置→中心位置→最上位置の順に移動す
ることを周期的に繰り返して連続的に振動動作する。なお、(c)の左中右の図は、位相
が0度、120度、240度に対応する。
飾り特別図柄のうち中図柄611cは、数字2の図柄、数字3の図柄、数字4の図柄が
同じ位置で順番に切り換わるような切り換え変動を行っている。中図柄611cは、図7
0(a)に対応して、数字2の図柄(図柄態様α)→数字3の図柄(図柄態様β)→数字
4の図柄(図柄態様γ)の順に変化することを周期的に繰り返す。各図柄態様において所
定の停止時間(図70(a)のパルス幅に相当する時間)だけ停止し、各図柄態様間の遷
移は、画像を切り換えるだけのため瞬時に行われる。図柄態様α,β,γに対応する3種
類の画像データが、演出制御装置300の画像ROM325に記憶されている。なお、他
の数字1、数字5から9の図柄に対応する画像データも、演出制御装置300の画像RO
M325に記憶されている。
中図柄611cの切り換え変動における図柄態様の変化は、図70(a)のように、L
EDの発光態様変化や効果音の音態様変化と、周期が同じで同期してよい。図柄態様は、
LEDの赤発光と態様αの効果音(例えば「ピー」)に合わせて図柄態様αをとり、LE
Dの緑発光と態様βの効果音(例えば「ブー」)に合わせて図柄態様βをとり、LEDの
青発光と態様γの効果音(例えば「キュイン」)に合わせて図柄態様γをとる。
〔導光板の態様変化の例〕
図81は、表示装置41とカバーガラス14との間に設けられる導光板721の態様変
化を例示する図である。
(a)では、導光板721は、図71に対応して発光状態(態様α)→消灯状態の順に
変化することを周期的に繰り返す。発光状態は、所定の継続時間(図71のパルス幅に相
当する時間)だけ継続し、発光状態と消灯状態間の遷移は、導光板721に光を入射する
LEDの発光と消灯を切り換えるだけのため瞬時に行われる。導光板721において、特
定の部分であるリング状部分723が単色(例えば赤)で発光する。特定の部分は、発光
したときにキャラクタや模様が視認されるような複雑な形状の領域でもよい。
導光板721の発光態様変化は、図71のように、効果音の音態様変化と周期が同じで
同期して、大当りの期待度が高い同期演出が実行されてよい。導光板721は、態様αの
効果音(例えば「ピー」)に合わせて発光する。なお、導光板721の発光状態と態様α
の効果音の継続時間は、図71では異なるが、同じにすると、さらに発光と音に一体的な
関連性が出て(音嵌め)、遊技の興趣が向上する。なお、導光板721の発光態様変化は
、図75のように、効果音の音態様変化と周期を異ならせて非同期演出にしてよいが、大
当りの期待度が低くなる。
(b)では、導光板721は、図70(a)に対応して赤→緑→青の順に発光すること
を周期的に繰り返す。(b)でも、(a)と同様に、導光板721の発光演出は、大当り
の期待度の高い同期演出としてもよいし、大当りの期待度の低い非同期演出としてもよい
。赤緑青の各発光状態は、所定の継続時間(図70(a)のパルス幅に相当する時間)だ
け継続し、各発光状態の遷移は、導光板721に光を入射するLEDの発光色を切り換え
るだけのため瞬時に行われる。導光板721において、特定の部分であるリング状部分7
23が赤→緑→青の順に発光する。
図81において、導光板721の周期的な発光は、大当りの期待度を報知する所定の報
知演出としての擬似連続演出と共に実行され、特に擬似連図柄の表示と共に(擬似連図柄
の表示される期間中に)実行される。これにより、表示装置41での擬似連続演出に面白
みが増し、遊技の興趣が向上できる。
導光板721の発光が出現する場合に、出現しない場合よりも大当りの期待度が高くな
る。導光板721の発光は、擬似変動の回数(擬似連図柄の表示回数)が多いほど、大当
りの期待度が高いため、出現頻度が高くなるようにしてよい。
なお、擬似連続演出では、表示装置41での1回の特図変動表示ゲームにおいて、飾り
特別図柄(識別情報)を変動及び仮停止させる擬似変動を所定回数行う。演出制御装置3
00は、擬似連続演出の一環として、飾り特別図柄の仮停止の際に、飾り特別図柄の一種
として擬似連続演出(次の擬似変動)を示唆する擬似連図柄を表示装置41において表示
する。ここでは、擬似連図柄は、文字「NEXT」を含む図柄である。
導光板721のリング状部分723の後方で、リング状部分723に囲まれるように表
示装置41の擬似連図柄が視認できるため、遊技者が擬似連図柄に注目し易くなり、遊技
の興趣が向上する。なお、リング状部分723の発光は、一部が擬似連図柄と重なるよう
に視認されてよい。このように、導光板721の発光と表示装置41の表示によって協調
的な演出が行われ、遊技の興趣が向上する。
[第2実施形態の作用・効果]
第2実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(例えば変動表示ゲーム)に関連する演出を
制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備える。遊技機10は、演出を実行可
能な第1演出手段と第2演出手段を備える(例えば、複数のLED、スピーカ19a,1
9b、表示装置41、可動体を備える)。演出制御手段は、第1演出手段を所定態様(例
えばLEDの赤発光)にするタイミングで、第2演出手段(例えばスピーカ19a,19
b、表示装置41、可動体)の態様を切り替え可能である。例えば、演出制御手段は、L
EDの発光色を赤にするタイミングで、スピーカからの効果音がγからαに切り替えたり
、可動体の動作態様を切り替えたり(停止と移動の間の切り替えも含む)、画像表示の態
様を切り替えたりする(非表示と表示の間の切り替えも含む)。
このような遊技機10では、第1演出手段の態様変化と第2演出手段の態様変化の間に
一体的な関連性が出て、遊技の興趣を向上できる。
また、第2実施形態において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出手段
を所定態様(例えばLEDの赤発光)にする周期的なタイミングに同期して、第2演出手
段(例えばスピーカ19a,19b、表示装置41、可動体)の態様を切り替え可能であ
る。一方、所定条件が成立する場合(例えばエラーの発生の際、RAM初期化の際、復電
の際、安全装置の作動の際)に、第1演出手段を所定態様にする周期的なタイミングに同
期せずに、第2演出手段の態様を切り替える。
従って、同期によって、さらに第1演出手段の態様変化と第2演出手段の態様変化の間
に一体的な関連性が出て、遊技の興趣を向上できる。一方、所定条件が成立する場合に、
第1演出手段の態様変化と第2演出手段の態様変化を非同期とすることによって、所定条
件の成立(例えばエラーの発生、RAM初期化、復電、安全装置の作動)に関する報知を
行える。
また、第2実施形態において、所定条件が成立する場合(例えばエラーの発生の際、R
AM初期化の際、復電の際、安全装置の作動の際)と所定条件が成立しない場合(報知演
出の際)とで、第1演出手段を所定態様にする周期が異なる(例えば周期Ta,Tbと周
期Ta1,Tb1のように異なる)。
従って、所定条件が成立して、第1演出手段の態様変化と第2演出手段の態様変化を非
同期とする場合と、所定条件が成立しない場合(報知演出の際)とを、区別し易くなる。
また、第2実施形態において、演出制御手段は、所定条件が成立しない場合に、周期的
に第1演出手段を複数の所定態様(例えばLEDの赤発光、緑発光、青発光)にすること
が可能であり、所定条件が成立する場合に、周期的に第1演出手段を複数の所定態様のう
ちの少なくとも一つの態様(例えばLEDの赤発光)にする。或いは、演出制御手段は、
所定条件が成立しない場合に、周期的に第2演出手段を複数の態様(例えばスピーカの効
果音α,β,γ)にすることが可能であり、所定条件が成立する場合に、周期的に前記第
2演出手段を前記複数の態様のうちの少なくとも一つの態様(例えばスピーカの効果音α
,γ)にする。
従って、所定条件が成立する場合に、態様を増やすことなく所定条件の成立に関する報
知を周期的に行え(例えばエラーの報知、RAM初期化の報知、復電の報知、安全装置の
作動の報知)、演出制御手段(演出制御装置300)のプログラムが簡単になるとともに
プログラム容量が少なくなる。また、所定条件が成立する場合と所定条件が成立する場合
とを区別できる。
また、第2実施形態において、第1演出手段は発光可能な発光手段(例えばLED、導
光板)であり、第2演出手段は音を出力可能な音出力手段(例えばスピーカ)である。演
出制御手段は、発光手段の発光に同期して音出力手段の音出力を制御可能である。演出制
御手段は、所定条件が成立する場合に、発光手段の発光に同期せずに音出力手段の音出力
を制御する。
従って、所定条件が成立しない場合に、発光と音を同期させて一体的な関連性が出して
、遊技の興趣を向上できる。一方、所定条件が成立する場合に、発光と音を非同期とする
ことによって、所定条件の成立(例えばエラーの発生、RAM初期化、復電、安全装置の
作動)に関する報知を行える。
また、第2実施形態において遊技機10は、ゲーム(例えば変動表示ゲーム)に関連す
る演出を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備える。遊技機10は、演出
を実行可能な第1演出手段(例えば複数のLED)と第2演出手段(例えば、スピーカ1
9a,19b、表示装置41)を備える。第1演出手段(例えば複数のLED)は、動作
可能な可動手段(可動体、可動役物、例えば上部演出ユニット40c)に設けられる。演
出制御手段は、第1演出手段を所定態様(例えばLEDの赤発光)にするタイミングで、
第2演出手段(例えばスピーカ19a,19b、表示装置41)の態様を切り替え可能で
ある。
このような遊技機10では、動作可能な可動手段(可動体、可動役物)に設けられた第
1演出手段の態様変化と、第2演出手段の態様変化とが関連付けられるとともに、可動手
段が例えば大当りの期待度を報知するために当落報知演出として動作する際に、可動手段
の動作とこれらの態様変化も関連付けることが可能になるため、遊技の興趣を向上できる
また、第2実施形態において、遊技機10は、ゲーム(例えば変動表示ゲーム)に関連
する演出を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備える。遊技機10は、演
出を実行可能な第1演出手段(例えば複数のLED)と第2演出手段(例えば、スピーカ
19a,19b、表示装置41)を備える。第1演出手段(例えば複数のLED)は、操
作可能な操作手段(例えば演出ボタン25)に設けられる。演出制御手段は、第1演出手
段を所定態様(例えばLEDの赤発光)にするタイミングで、第2演出手段(例えばスピ
ーカ19a,19b、表示装置41)の態様を切り替え可能である。
このような遊技機10では、操作可能な操作手段(例えば演出ボタン25)に設けられ
た第1演出手段の態様変化と、第2演出手段の態様変化とが関連付けられるとともに、こ
れらの関連付けられた態様変化によって、操作手段の操作を遊技者に促すことが可能にな
るため、遊技の興趣を向上できる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲
内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれること
が明白である。例えば、時短状態を確変状態に置き換えることも可能である。例えば、遊
技制御装置が実行している処理の一部を演出制御装置が実行することもできるし、逆に演
出制御装置が実行している処理の一部を遊技制御装置が実行することもできる。例えば、
複数の実施形態や複数の変形例を種々に組合せることも可能である。また、例えば、本発
明をパチンコ機だけでなく他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもで
きる。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び
内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態をスロットマシンに適用する場合において、遊技に使用する遊
技媒体は、遊技球に代えてメダル(コイン)になり、賞球数はメダルの払い出し枚数に代
えられる。遊技媒体の使用数は、スロットマシンに投入した投入メダルの枚数である投入
メダル数となる。そして、スロットマシンでは、性能情報としての出玉率(ベース)は、
スロットマシンへのメダルの投入枚数に対する払い出し枚数の比率(%)となり、役物比
率は、所定期間に払い出したメダルの枚数のうち、各種ボーナスにより払い出した枚数の
比率(%)となる。
10 遊技機
18 枠装飾装置
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
34 普図始動ゲート
36 第1始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
38 第1特別変動入賞装置
39 第2特別変動入賞装置
40 センターケース
40c 上部演出ユニット
40d 側部演出ユニット
41 表示装置
50 一括表示装置(LED)
86 特定領域(V入賞口)
100 遊技制御装置(主基板)
200 払出制御装置
300 演出制御装置(サブ基板)
721 導光板

Claims (1)

  1. ゲームに関連する演出を制御可能な演出制御手段を備える遊技機において、
    演出を実行可能な第1演出手段と第2演出手段を備え、
    前記第1演出手段は、動作可能な可動手段に設けられ、
    前記第2演出手段は、音を出力可能な音出力手段であり、
    前記演出制御手段は、
    前記第1演出手段を所定態様にするタイミングで、前記第2演出手段の態様を切り替え可能であることを特徴とする遊技機。
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