JP2024065358A - 感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温時及び高温時の弾性率が高く、パッケージ製造工程における封止工程でかかる温度や圧力に対する耐性に優れた硬化物の得られる感光性樹脂組成物を提供すること。【解決手段】芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)、下記式(1)又は(2)TIFF2024065358000006.tif30117(式中Xは、CR17R18を表し、R1乃至R18はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す)で表される脂環式エポキシ樹脂(B)、並びに光カチオン重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物、及びその硬化物。【選択図】なし

Description

本発明は、MEMS(微小電子機械システム)部品、マイクロマシン部品、マイクロ流体部品、μ-TAS(微小全分析システム)部品、インクジェットプリンター部品、マイクロ反応器部品、導電性層、LIGA部品、微小射出成形及び熱エンボス向け型及びスタンプ、微細印刷用途向けスクリーン又はステンシル、MEMSパッケージ部品、半導体パッケージ部品、BioMEMS及びバイオフォトニックデバイス、並びにプリント配線板の製作において有用な解像度に優れた感光性樹脂組成物に関する。本発明は更に、高温での弾性率が高く、かつ各種基板への密着性に優れた該感光性樹脂組成物の硬化物に関する。
フォトリソグラフィー加工可能なレジストは、最近半導体やMEMS・マイクロマシンアプリケーションに広範に用いられている。このようなアプリケーションでは、フォトリソグラフィー加工は基板上でパターニング露光し、ついで、現像液で現像することで露光領域もしくは非露光領域を選択的に除去することで達成される。フォトリソグラフィー加工可能なレジスト(フォトレジスト)にはポジ又はネガタイプがあり、露光部が現像液に溶解するのがポジタイプであり、同じく不溶となるものがネガタイプである。先端のエレクトロパッケージアプリケーションやMEMSアプリケーションでは均一なスピンコーティング膜の形成能だけではなく、高アスペクト比、厚膜におけるストレートな側壁形状、基板への高密着性等が要求される。ここで、アスペクト比とは、レジスト膜厚/パターン線幅により算出され、フォトリソグラフィーの性能を示す重要な特性である。
このようなフォトレジストとしては、多官能ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名 EPON SU-8レジン、レゾリューション・パフォーマンス・プロダクツ製)及びダウケミカル製 CYRACURE UVI-6974のような光カチオン重合開始剤(この光カチオン重合開始剤は芳香族スルホニウムヘキサフルオロアンチモネートのプロピレンカーボネート溶液からなる)を含むネガタイプの化学増幅型フォトレジスト組成物が知られている。該フォトレジスト組成物は350乃至450nmの波長域に非常に低い光吸収を持つことから、厚膜フォトリソグラフィー加工可能なフォトレジスト組成物として知られている。このフォトレジスト組成物を種々の基板上にスピンコートもしくはカーテンコート等の手法で塗布し、ついでベーキングにより溶剤を揮発させることで、100μmもしくはそれ以上の厚みの固体フォトレジスト層を形成することができる。さらにコンタクト露光、プロキシミティ露光又はプロジェクション露光等の各種露光方法により、フォトマスクを通してこの固体フォトレジスト層に近紫外光を照射することでフォトリソグラフィー加工を施すことができる。続いて、現像液中に浸漬し、非露光領域を溶解させることで、基板上に高解像なフォトマスクのネガイメージを形成することができる。
フォトレジストの硬化物を半導体パッケージ等の部品として用いる場合、例えばフォトレジストの硬化物を他の部品と一括で樹脂封止する工程が半導体パッケージの製造に含まれる場合には、該硬化物には樹脂封止の際にも形状を維持できるための高い弾性率が要求されている。特に近年、デバイスの小型化や軽量化に伴い、半導体パッケージについても小型化や薄膜化の要求が高まっていることから、レジスト硬化膜にはより高い弾性率が要求されている。
特許文献1には、トリアジン環を有する特定構造の化合物と、特定構造の多官能エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物が開示されている。この文献の実施例には、該感光性樹脂組成物の硬化物が高温の弾性率やシリコンウエハ以外の基板に対する密着強度が高いことが記載されている。しかし、弾性率への要求が高まっていることから、当該特許記載の内容では不十分であり、更なる高弾性化の必要があった。
特許第7085791号
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、弾性率が高く、パッケージ製造工程における封止工程でかかる温度や圧力に対する耐性に優れた硬化物を得られる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意、検討を重ねた結果、芳香族環と三つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂、特定構造の脂環式エポキシ樹脂及び光カチオン重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成するに至った。
本発明は以下の諸態様に関する。
[1]芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)、下記式(1)又は(2)
Figure 2024065358000001
(式中Xは、CR17R18を表し、R乃至R18はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す)
で表される脂環式エポキシ樹脂(B)、及び光カチオン重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物。
[2]脂環式エポキシ樹脂(B)の含有量が、芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)に対して10質量%以上100質量%未満である前項[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3]R乃至R18が水素原子である前項[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[4]芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)の軟化点が50℃以上である前項[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[5]前項[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなるドライフィルムレジスト。
[6]前項[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物は、弾性率が高く、パッケージ製造工程における封止時にかかる温度や圧力の耐性に優れる。そのため、この感光性樹脂組成物は、MEMS部品、マイクロマシン部品及び半導体パッケージ部品等に好適に用いられる。
以下に、本発明について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)、上記式(1)又は(2)
で表される脂環式エポキシ樹脂(B)、及び光カチオン重合開始剤(C)を含有する。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する、官能エポキシ樹脂(A)(以下、単に「(A)成分」と記載する)は、1分子中に芳香族環と、3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではない。芳香環と3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有することにより、感光性樹脂組成物の耐熱性と弾性率が向上する。
(A)成分としては、例えばフェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック類と、エピクロロヒドリン及びメチルエピクロロヒドリンのようなハロヒドリン類とを反応させて得られるノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。
この様な(A)成分の具体例としては、KM-N-LCL、EOCN-102S、EOCN-103S、EOCN-104S、EOCN-1020、EOCN-4400H、EPPN-201、EPPN-501、EPPN-502、XD-1000、BREN-S、NC-3000H、NC-7000L、NC-6000H、GTR-1800(いずれも商品名、日本化薬株式会社製)等が挙げられる。(A)成分は、本発明の感光性樹脂組成物において単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物における(A)成分の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分(溶剤以外の成分)中に20乃至90質量%が好ましく、40乃至80質量%がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(A)成分の軟化点は、感光性樹脂組成物中に含まれる樹脂成分の軟化点が低いと、感光性樹脂組成物を用いて形成した樹脂層(やドライフィルムレジスト)の表面にタック(べたつき)が発生してフォトマスクのスティッキングが起きやすくなることから、50乃至120℃が好ましく、60乃至110℃がより好ましい。尚、本発明における軟化点とは、JIS K7234の環球法に準拠した方法で測定した値である。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(A)成分のエポキシ当量は100乃至500g/eq.が好ましく、200乃至350g/eq.がより好ましい。尚、本発明におけるエポキシ当量とは、JIS K7236に準拠した方法で測定した値である。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記式(1)又は式(2)で表される特定構造の脂環式エポキシ樹脂(B)(以下、単に「(B)成分」と記載する)を含有する。
式(1)及び式(2)中のXは、CR17R18を表し、R乃至R18はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。R乃至R18はそれぞれ水素原子又はアルキル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
(B)成分の好ましい具体例としては、例えばドデカヒドロ2,6-メタノ-2H-オキシレノ[3’,4’]シクロペンタ[1’,2’:6,7]ナフト[2,3-b]オキシレン(製品名:DE-102(ENEOS株式会社)、R乃至R18が水素原子である式(1)で表される脂環式エポキシ樹脂)、ドデカヒドロ2,6:3,5-ジメタノ-2H-オキシレノ[3‘,4’]シクロペンタ[1’,2’:6,7]ナフト[2,3-b]オキシレン(DE-103(ENEOS株式会社)、R乃至R14、R17及びR18が水素原子である式(2)で表される脂環式エポキシ樹脂)が挙げられる。
(B)成分は、本発明の感光性樹脂組成物において単独で用いても良く2種以上を併用してもよく、式(1)で表される脂環式エポキシ樹脂と式(2)で表される脂環式エポキシ樹脂を併用しても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物における(B)成分の含有量は、(A)成分に対して通常1乃至100質量%、好ましくは5乃至100質量%、より好ましくは15乃至100質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(C)光カチオン重合開始剤(以下、単に「(C)成分」と記載する)を含有する。
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(C)成分は、紫外線、遠紫外線、KrFやArFなどのエキシマレーザー、X線および電子線などの放射線の照射を受けてカチオンを発生し、該カチオンがエポキシ樹脂等のカチオン重合性化合物の重合反応を開始しうる化合物である。(C)成分は、従来公知の光カチオン重合開始剤であれば特に限定されないが、代表的なものとしては、例えば芳香族ヨードニウム錯塩や芳香族スルホニウム錯塩が挙げられる。
芳香族ヨードニウム錯塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4-ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(ローディア社製、商品名 ロードシルPI2074)、ジ(4-ターシャリブチル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタニド(BASF社製、商品名 CGI BBI-C1)等が挙げられる。
芳香族スルホニウム錯塩の具体例としては、4-チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(サンアプロ社製、商品名 CPI-101A)、チオフェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート(サンアプロ社製、商品名 CPI-210S)、4-{4-(2-クロロベンゾイル)フェニルチオ}フェニルビス(4-フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(ADEKA社製、商品名 SP-172)、4-チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを含有する芳香族スルホニウムヘキサフルオロアンチモネートの混合物(ACETO Corporate USA製、商品名 CPI-6976)及びトリフェニルスルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタニド(BASF社製、商品名 CGI TPS-C1)、トリス[4-(4-アセチルフェニル)スルホニルフェニル]スルホニウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(BASF社製、商品名 GSID 26-1)、トリス[4-(4-アセチルフェニル)スルホニルフェニル]スルホニウムテトラキス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)ボレート(BASF社製、商品名 イルガキュアPAG290)等が挙げられる。
これらの(C)成分のうち、本発明では感光画像形成工程において、垂直矩形加工性が高く、熱安定性が高い、芳香族スルホニウム錯塩が好ましく、4-{4-(2-クロロベンゾイル)フェニルチオ}フェニルビス(4-フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを含有する芳香族スルホニウムヘキサフルオロアンチモネートの混合物、又はトリス[4-(4-アセチルフェニル)スルホニルフェニル]スルホニウムテトラキス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)ボレートがより好ましい。
(C)成分は、本発明の感光性樹脂組成物において単独で用いてもよく2種以上を併用しても用いてもよい。(C)成分は光を吸収する作用を持っている為、厚膜(例えば50μm以上)の場合に(C)成分を多量に(例えば15質量%を超える量で)使用したときには、硬化させる際の光を深部へ充分に透過させることが難しくなる傾向がある一方で、少量(例えば3質量%未満の量で)使用したときには充分な硬化速度を得ることが容易でない。薄膜の場合には、(C)成分の少量(例えば1質量%以上)の添加で充分な性能を発揮する。逆に、薄膜の場合に、(C)成分を多量に使用したときには、深部への光の透過に関しては問題ないが、高価な開始剤を必要以上の量で使用することになるため、経済的ではない。これらの点から、本発明の感光性樹脂組成物における(C)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計質量に対して、通常0.1乃至10質量%、好ましくは0.5乃至5質量%である。また、別の態様において、本発明の感光性樹脂組成物における(C)成分の配合割合は、(A)成分と(B)成分の合計質量に対して、0.1乃至5質量%、または0.5乃至10質量%であってよい。但し、(C)成分の、波長300乃至380nmにおけるモル吸光係数が高い場合は、感光性樹脂組成物を用いる際の膜厚に応じて適切な配合量に調整する必要がある。
本発明の感光性樹脂組成物には、(A)成分と(B)成分以外のエポキシ化合物(D)(以下、単に「(D)成分」と記載する)を併用してもよい。(D)成分としては、例えば、2官能以下の芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物(例えば、ビスフェノールA型グリシジルエーテル、ビスフェノールF型グリシジルエーテル等);2官能以下の脂環式グリシジルエーテル系エポキシ化合物(例えば、水添ビスフェノールA型グリシジルエーテル、水添ビスフェノールF型グリシジルエーテル等)、脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、エポキシ変性シロキサン化合物等を挙げることができる。(D)成分は単独で用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、本発明の感光性樹脂組成物の反応性や硬化膜の物性を改善する目的で使用される。(D)成分は液状のものが多く、液状の(D)成分を感光性樹脂組成物の固形分中に20質量%よりも多く配合すると、感光性樹脂組成物を用いて形成した樹脂層(やドライフィルムレジスト)の表面にタック(べたつき)が発生してフォトマスクのスティッキングが起きやすくなる。また(D)成分を過剰に添加すると感光性樹脂組成物の硬化物の弾性率が低下することが考えられることから、(D)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計質量に対して10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、組成物の粘度を下げ、感光性樹脂組成物の各種基板等への塗工性を向上させるために、溶剤を添加してもよい。溶剤としては、インキ、塗料等に通常用いられる有機溶剤であって、感光性樹脂組成物の各構成成分を溶解可能なものは特に制限なく用いることができる。
溶剤の具体例としては、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノン等のケトン類、トルエン、キシレン及びテトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチエーテルアセテート及びγ-ブチロラクトン等のエステル類、メタノール、エタノール、セロソルブ及びメチルセロソルブ等のアルコール類、オクタン及びデカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ及びソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。これら溶剤は、単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物における溶剤の含有量は、感光性樹脂組成物中に95質量%以下が好ましく、10乃至90質量%がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、基板に対する組成物の密着性を向上させる目的で、混和性のある密着性付与剤を使用してもよい。密着性付与剤としては、シランカップリング剤又はチタンカップリング剤などのカップリング剤を用いることができる。好ましくはシランカップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤としては、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これら密着性付与剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
過剰に添加された密着性付与剤は、感光性樹脂組成物が硬化した後も未反応のまま硬化物中に残存して硬化物の諸物性に悪影響を与えることがある。基材によっては、少量でも効果を発揮することから、物性低下を生じない範囲内での使用が適当である。密着性付与剤の使用割合は、感光性樹脂組成物中に15質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
本発明の感光性樹脂組成物には、紫外線を吸収し、吸収した光エネルギーを光カチオン重合開始剤に供与する役割を果たす増感剤を併用してもよい。
増感剤としては、例えばチオキサントン類、9位と10位にアルコキシ基を有するアントラセン化合物(9,10-ジアルコキシアントラセン誘導体)が好ましい。前記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1乃至4のアルコキシ基が挙げられる。9,10-ジアルコキシアントラセン誘導体は、さらに置換基を有していても良い。置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1乃至4のアルキル基やスルホン酸アルキルエステル基、カルボン酸アルキルエステル基等が挙げられる。スルホン酸アルキルエステル基やカルボン酸アルキルエステルにおけるアルキルとしては、例えばメチル、エチル、プロピル等の炭素数1乃至4のアルキルが挙げられる。これらの置換基の置換位置は2位が好ましい。
チオキサントン類の具体例としては、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン及び2-イソプロピルチオキサントン等が挙げられ、2,4-ジエチルチオキサントン(商品名 カヤキュアーDETX-S、日本化薬株式会社製)又は2-イソプロピルチオキサントンが好ましい。
9,10-ジアルコキシアントラセン誘導体としては、例えば9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、9,10-ジプロポキシアントラセン、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジメトキシ-2-エチルアントラセン、9,10-ジエトキシ-2-エチルアントラセン、9,10-ジプロポキシ-2-エチルアントラセン、9,10-ジメトキシ-2-クロロアントラセン、9,10-ジメトキシアントラセン-2-スルホン酸メチルエステル、9,10-ジエトキシアントラセン-2-スルホン酸メチルエステル、9,10-ジメトキシアントラセン-2-カルボン酸メチルエステル等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。2,4-ジエチルチオキサントン及び、9,10-ジメトキシ-2-エチルアントラセンの使用が最も好ましい。増感剤成分は、少量で効果を発揮する為、その使用割合は、(C)成分に対し30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、(C)成分に由来するイオンによる悪影響を低減する必要がある場合には、トリスメトキシアルミニウム、トリスエトキシアルミニウム、トリスイソプロポキシアルミニウム、イソプロポキシジエトキシアルミニウム及びトリスブトキシアルミニウム等のアルコキシアルミニウム、トリスフェノキシアルミニウム及びトリスパラメチルフェノキシアルミニウム等のフェノキシアルミニウム、トリスアセトキシアルミニウム、トリスステアラトアルミニウム、トリスブチラトアルミニウム、トリスプロピオナトアルミニウム、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリストリフルオロアセチルアセナトアルミニウム、トリスエチルアセトアセタトアルミニウム、ジアセチルアセトナトジピバロイルメタナトアルミニウム及びジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム等の有機アルミニウム化合物などのイオンキャッチャーを添加してもよい。これらのイオンキャッチャーは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、本発明の感光性樹脂組成物の全固形分(溶剤を除く全ての成分)に対して10質量%以下であってよい。
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに保管安定性の向上や、光カチオン重合開始剤から発生する酸の拡散防止を目的としてクエンチャーを使用しても良い。クエンチャーとしては例えば、有機アミン系化合物(第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類)、有機リン系化合物(トリフェニルフォスフィン(TPP:北興化学株式会社製)、トリフェニルフォスフィンオキサイド(TPPO:北興化学株式会社製)などが挙げられる。
これらのクエンチャーは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、成分(C)に対して0.01%乃至1%が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに表面張力を低下させ塗膜性を向上させる目的で、レベリング剤を使用しても良い。レベリング剤としては例えば、フッ素系レベリング剤(フタージェント100、300、251、222F、710FL、601AD:ネオス株式会社製)や、シリコーン系レベリング剤(ディスパロン711EF、1761、LS-001、LS-460:楠本化成株式会社)、アクリル系レベリング剤(ディスパロン1970、230、LF-1980:楠本化成株式会社)が挙げられる。
これらのレベリング剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、本発明の感光性樹脂組成物の全固形分(溶剤を除く全ての成分)に対して0.01%乃至1%が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、更に必要に応じて、熱可塑性樹脂、着色剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤等の各種添加剤を添加することができる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリカーボネート等が挙げられる。
着色剤としては、例えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アイオジン・グリーン、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等が挙げられる。増粘剤としては、例えばオルベン、ベントン、モンモリロナイト等が挙げられる。消泡剤としては、例えばシリコーン系、フッ素系および高分子系等の消泡剤が挙げられる。これらの添加剤等を使用する場合、その使用量は本発明の感光性樹脂組成物中に、例えば、それぞれ30質量%以下が一応の目安である。この量は、使用目的に応じ適宜増減し得る。
本発明の感光性樹脂組成物には、例えば硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機充填剤を添加することができる。無機充填剤の添加量は、本発明の感光性組成物中に60質量%以下であってよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分である(A)成分、(B)成分及び(C)成分と、必要に応じて溶剤や各種の添加剤等を配合した後、通常の方法で混合、攪拌するだけで調製可能である。必要に応じディゾルバー、ホモジナイザー又は3本ロールミルなどの分散機を用いて分散、混合させてもよい。また、混合した後で、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過を施してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、好ましくは溶剤を添加した溶液の状態で用いられる。溶剤に溶解した本発明の感光性樹脂組成物を使用するには、最初に、例えばシリコン、アルミニウム、銅等の金属基板、リチウムタンタレート、ガラス、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド等のセラミック基板、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート等の基板上に、スピンコーターを用いて本発明の感光性樹脂組成物を0.1乃至1000μmの厚みで塗布することができる。次いで、60乃至130℃で5乃至60分間程度の加熱条件で溶剤を除去して感光性樹脂組成物層を形成した後、プリベークを施してから、所定のパターンを有するマスクを載置して紫外線を照射することができる。次いで、50乃至130℃で1乃至50分間程度の条件で加熱処理(露光後ベーク)を行った後、未露光部分に対して現像液を用いて室温乃至50℃で1乃至180分間程度の条件で現像処理を行ってパターンを形成することができる。最後に130乃至230℃の条件で加熱処理(ハードベーク処理)をすることで、諸特性を満足する硬化物を得ることができる。これらの処理条件は、限定されるものではなく、典型的な一例である。現像液としては、例えばγ-ブチロラクトン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤、あるいは、前記有機溶剤と水の混合液等を用いることができる。現像にはパドル型、スプレー型、シャワー型等の現像装置を用いてもよい。必要に応じて超音波照射を行ってもよい。なお、本発明の感光性樹脂組成物を使用するにあたり好ましい金属基板としては、アルミニウムが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、ベースフィルム上にロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター等を用いて該組成物を塗布した後、45乃至100℃に設定した乾燥炉で乾燥し、所定量の溶剤を除去することにより、また、必要に応じてカバーフィルム等を積層することによりドライフィルムレジストとすることができる。この際、ベースフィルム上のレジストの厚みは、2乃至100μmに調整することができる。ベースフィルム及びカバーフィルムとしては、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、TAC、ポリイミド等のフィルムが使用される。これらフィルムは必要に応じてシリコーン系離型処理剤や非シリコーン系離型処理剤等により離型処理されたフィルムを用いてもよい。このドライフィルムレジストを使用するには、例えばカバーフィルムをはがして、ハンドロール又はラミネーター等により、温度40乃至100℃、圧力0.05乃至2MPaで基板に転写し、前記溶剤に溶解した感光性樹脂組成物と同様に露光、露光後ベーク、現像、加熱処理をすればよい。
前述のように感光性樹脂組成物をドライフィルムとして供給すれば、支持体上への塗布、および乾燥の工程を省略することが可能である。それによって、より簡便に本発明の感光性樹脂組成物を用いた硬化物パターンの形成が可能となる。
MEMSパッケージ及び半導体パッケージとして用いる場合は、本発明の感光性樹脂組成物でMEMS又は半導体デバイスを被覆、又はMEMS又は半導体デバイスに対して中空構造を作製することにより使用できる。MEMS及び半導体パッケージの基板としては種々の形状のシリコンウエハ上に、スパッタリング又は蒸着によりアルミニウム、金、銅、クロム、チタン等の金属薄膜を10乃至5000Åの膜厚で成膜し、エッチング法等によりその金属を微細加工した基板等が用いられる。場合によっては、さらに無機の保護膜としてシリコンオキサイドやシリコンナイトライドが10乃至10000Åの膜厚で成膜されることもある。次いで基板上に、MEMS又は半導体デバイスを作製又は設置し、このデバイスを外気から遮断するために、被覆又は中空構造を作製する必要がある。本発明の感光性樹脂組成物で被覆する場合は、前記の方法で行なうことができる。また、中空構造を作製する場合は、基板上へ前記の方法で隔壁を形成させ、その上にさらに、前記の方法でドライフィルムをラミネート及び隔壁上の蓋となるようにパターニングを行なうことで、中空パッケージ構造を作製することができる。また、作製後、必要に応じて130乃至200℃で10乃至120分間、加熱処理をすることで諸特性を満足するMEMSパッケージ部品及び半導体パッケージ部品が得られる。
なお、「パッケージ」とは、基板、配線、素子等の安定性を保つため、外気の気体、液体の浸入を遮断するために用いられる封止方法、あるいはその製造物である。本明細書において言及される「パッケージ」とは、MEMSのような駆動部があるものや、SAWデバイス等の振動子をパッケージするための中空パッケージや、半導体基板、プリント配線版、配線等の劣化を防ぐために行う表面保護や、樹脂封止等を表す。さらに、本明細書において言及される「ウエハーレベルパッケージ」とは、ウエハーの状態で保護膜、端子、配線加工、パッケージまで行い、その後チップへ切り出すパッケージ工法、あるいはその製造物のことを表す。
本発明の感光性樹脂組成物は、高い弾性率を発現する。従って、この感光性樹脂組成物は、例えば、MEMS(微小電子機械システム)部品、マイクロマシン部品、マイクロ流体部品、μ-TAS(微小全分析システム)部品、インクジェットプリンター部品、マイクロ反応器部品、導電性層、LIGA部品、微小射出成形及び熱エンボス向け型及びスタンプ、微細印刷用途向けスクリーン又はステンシル、MEMSパッケージ部品、半導体パッケージ部品、BioMEMS及びバイオフォトニックデバイス、並びに、プリント配線板の製作等に利用される。中でも特に、MEMSパッケージ部品及び半導体パッケージ部品において有用である。
以下、本発明を実施例により説明する。これらの実施例は本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、本発明の範囲は以下に示す例に限定されるものではない。
実施例1乃至11、比較例1乃至8(感光性樹脂組成物の調製)
表1乃至3に記載の配合量(単位は質量部)に従い、必須成分である(A)乃至(C)成分およびその他の任意成分を、攪拌機付きフラスコで60℃、2時間攪拌混合して本発明及び比較用の感光性樹脂組成物を得た。
(ドライフィルムレジストの作製)
これらの感光性樹脂組成物溶液を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ベースフィルム、藤森工業株式会社製)上にコーターで均一に塗布し、温風対流乾燥機により80℃で2分間及び100℃で2分間乾燥した後、乾燥塗膜面上にカバーフィルム(離型処理された厚さ38μmのPETフィルム、三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製)の離型処理面を貼り合わせて、感光性樹脂組成物層の厚さが20μmの積層体(ドライフィルムレジスト)を得た。
(硬化物の耐熱性評価)
上記で得られたドライフィルムレジストに、露光部が4mm×90mmとなるマスクパターンを介して、150乃至1,000mJ/cmの照射量で露光を行った(i線露光装置、マスクアライナー:ウシオ電機社製)。その後、ホットプレートを用いて95℃で5乃至15分間加熱を行い、PGMEA(プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート)で6分間現像を行うことで硬化物を作製した。DMA測定装置(TAインスツルメント社製 RSA-G2)を用いて、引張モード、1Hz、Ramp rate 3℃/secの条件で、前記で得られた硬化物の50℃および175℃での弾性率を測定した。結果を下記表1乃至3に示した。
Figure 2024065358000002
Figure 2024065358000003
Figure 2024065358000004
尚、表1及び2における(A-1)乃至(G)はそれぞれ以下のとおりである。
(A-1):ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(商品名:KM-N-LCL、日本化薬株式会社製軟化点85℃、エポキシ当量:210g/eq.)
(A-2):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:EOCN-104S、日本化薬株式会社製、軟化点90℃、エポキシ当量220g/eq.)
(A-3):商品名 XD-1000 日本化薬株式会社製、軟化点74℃)
(A-4):商品名 NC-7000L 日本化薬株式会社製、軟化点85℃)
(A-5):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:NC-6300H、日本化薬株式会社製、軟化点65℃、エポキシ当量210g/eq.、)
(A-6):トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂(商品名:EPPN-502、日本化薬株式会社製、軟化点65℃、エポキシ当量170g/eq.)
(A-7):テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂 商品名 GTR-1800 日本化薬株式会社製、軟化点170℃、エポキシ当量:170g/eq.)
(B-1):脂環式エポキシ樹脂(商品名:DE-102、ENEOS株式会社製、軟化点:86℃、エポキシ当量107g/eq.)
(B-2):脂環式エポキシ樹脂(商品名:DE-103、ENEOS株式会社製、軟化点:136℃、エポキシ当量117g/eq.)
(C-1):トリス[4-(4-アセチルフェニル)スルホニルフェニル]スルホニウムテトラキス(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)ボレイト(商品名 Irgcure290、BASF社製)
(D-1):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:YD-012、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製)
(D-2):ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商品名:JER-4004P、三菱ケミカル株式会社製)
(D-3):アントラセン型エポキシ樹脂(商品名:YX-8800、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製)
(D-4):脂肪族エポキシ樹脂(商品名:EHPE-3150、ダイセル株式会社製)
(D-5):脂環式エポキシ樹脂(商品名:セロキサイド2021P、ダイセル株式会社製)
(D-6):脂環式エポキシ樹脂(商品名:THI-DE、ENEOS株式会社製)
(E):商品名 フタージェント222F、株式会社ネオス製
(F):商品名 TPPO、北興化学株式会社製
(G):商品名 2-ブタノン、純正化学株式会社製
表1の結果から、本発明の感光性樹脂組成物(実施例1乃至11)は比較例1乃至8の感光性樹脂組成物に比べて50℃および175℃での弾性率が高いことは明らかである。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物は、高温時の弾性率が高いことから、特にSAW/BAWフィルタなどのポリマーキャッピングにおけるモールディング時のキャビティ形成に有利である。その結果として、最終的な製品をより薄くすることが可能であり、デザインの自由度を広がることが期待できる。


Claims (6)

  1. 芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)、下記式(1)又は(2)
    Figure 2024065358000005
    (式中Xは、CR17R18を表し、R乃至R18はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す)
    で表される脂環式エポキシ樹脂(B)、及び光カチオン重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物。
  2. 脂環式エポキシ樹脂(B)の含有量が、芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)に対して10質量%以上100質量%未満である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 乃至R18が水素原子である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 芳香族環と3つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂(A)の軟化点が50℃以上である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなるドライフィルムレジスト。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物の硬化物。







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