JP2024063449A - 密閉式燃料タンクシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】給油時の燃料飛散のリスクを抑制しつつキャニスタの小容量化を図る。【解決手段】密閉式燃料タンクシステム1は、燃料FLを貯留するタンク2と、タンク2への燃料投入口である給油口61と、給油口61を収容する収容部81を開閉するリッド8と、タンク2で発生する蒸発燃料FVを吸着するキャニスタ3と、タンク2及びキャニスタ3を接続する通路4上に介装されて、開閉することでタンク2及びキャニスタ3の間の連通状態を切り替える密閉弁5と、リッド8を開放するために操作される操作部11と、タンク2への給油の有無を検出する検出手段10Aと、操作部11及び検出手段10Aの情報に基づいて、密閉弁5の開閉を制御する制御手段10Cと、を備える。制御手段10Cは、操作部11が操作された場合に密閉弁5を開放し、検出手段10Aにより給油ありと検出された場合に密閉弁5を閉じる。【選択図】図1

Description

本件は、密閉式の燃料タンクを備えた密閉式燃料タンクシステムに関する。
従来、燃料タンク(以下、単に「タンク」とよぶ)とタンク内で発生した蒸発燃料を吸着するキャニスタとを繋ぐ通路を密閉弁で閉塞することで、タンクを密閉する密閉式燃料タンクシステムが知られている。当該システムでは、例えば制御装置により密閉弁の開閉が制御されることで、タンクの内圧が適切に維持される。例えば、特許文献1には、車両のイグニッションオフ後にリッドスイッチが操作されると、タンクの内圧に応じて密閉弁を開閉することで、給油ノズルからの給油ができない状態(給油不可状態)となることを抑制する密閉式燃料タンクシステムが開示されている。
特開2006-188993号公報
ところで、特許文献1のシステムでは、リッドスイッチの操作後、密閉弁の開閉が単純にタンクの内圧に応じて制御される。すなわち、タンク内圧が高い場合は密閉弁が開き蒸発燃料がキャニスタに流れ込むことから、蒸発燃料を十分に吸着できる容量をキャニスタに持たせる必要がある。すなわち、キャニスタの容量を大きく確保する必要がある。また、単に密閉弁が開いている時間を短くすると、タンクの内圧が大気圧よりも高くなってしまい、給油口から燃料が吹き返すおそれ(燃料飛散のリスク)がある。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、給油時の燃料飛散のリスクを抑制しつつキャニスタの小容量化を図ることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
開示の密閉式燃料タンクシステムは、以下に開示する態様又は適用例として実現でき、上記の課題の少なくとも一部を解決する。
ここで開示する密閉式燃料タンクシステムは、燃料を貯留するタンクと、前記タンクへの燃料投入口である給油口と、前記給油口を収容する収容部を開閉するリッドと、前記タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記タンク及び前記キャニスタを接続する通路上に介装されて、開閉することで前記タンク及び前記キャニスタの間の連通状態を切り替える密閉弁と、前記リッドを開放するために操作される操作部と、前記タンクへの給油の有無を検出する検出手段と、前記操作部及び前記検出手段の情報に基づいて、前記密閉弁の開閉を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記操作部が操作された場合に前記密閉弁を開放し、前記検出手段により給油ありと検出された場合に前記密閉弁を閉じる。
開示の密閉式燃料タンクシステムによれば、給油時の燃料飛散のリスクを抑制しつつキャニスタの小容量化を図ることができる。
実施形態に係る密閉式燃料タンクシステムを示す構成図である。 図1の制御装置で実施される制御を説明するためのフローチャート例である。 図2のフローチャートの内圧維持制御を説明するためのフローチャート例である。
図面を参照して、実施形態としての密閉式燃料タンクシステムについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
図1は、本実施形態に係る密閉式燃料タンクシステム1(以下、「システム1」ともよぶ)の構成図である。システム1は、例えば、図示しない車両に搭載されるシステムであって、タンク2,キャニスタ3,通路4,密閉弁5及び制御装置10を備える。
タンク2は、燃料FLを貯留する筐体である。タンク2の内部には、燃料配管を介して図示しないエンジンの燃料噴射弁に燃料FLを供給する燃料ポンプ21と、燃料ゲージユニット22とが設けられている。燃料ゲージユニット22は、タンク2内の燃料FLの液面位置Lを検知するものであり、燃料FLの液面に浮かぶフロートの位置に応じて変化する抵抗値(センダ抵抗値)から液面位置Lを算出する。燃料ゲージユニット22で検知された液面位置Lは、制御装置10に送られる。
キャニスタ3は、タンク2内で発生した蒸発燃料FVを吸着剤に吸着させる装置である。キャニスタ3のケーシングには、活性炭等の周知の吸着剤が収容される。キャニスタ3は、タンク2内の蒸発燃料FVを含んだ気体を外気へ放出してタンク2の内圧Pを低下させる際に、蒸発燃料FVを吸着して外気への多量な蒸発燃料FVの放出を抑制する。また、キャニスタ3で吸着された蒸発燃料FVは、パージパイプを介してエンジンの吸気側に導入される。
通路4は、タンク2とキャニスタ3との間を繋ぐ流路を形成する配管である。通路4の一端は、タンク2内において蒸発燃料FVが滞留する部分、すなわち、タンク2の上部に接続され、この上部空間に開口する。通路4の他端は、キャニスタ3に接続される。
密閉弁5は、例えば、通路4の中間部に介装されて、開閉することでタンク2及びキャニスタ3の間を連通、遮断し、この間の連通状態を切り替える。すなわち、密閉弁5は、通路4を閉塞することでタンク2を密閉状態とし、通路4を開放することでタンク2を非密閉状態とする。なお、通路4には、密閉弁5を迂回する迂回路と、迂回通路に介装される安全弁42とが設けられてよい。安全弁42は、密閉弁5が故障した場合にタンク2の内圧Pを低下させるものであり、例えば所定の圧力で開放される圧力弁である。
密閉弁5は、基本的には閉弁状態であり、通路4を閉塞した状態を保ち、タンク2の密閉状態を維持するように機能する。また、密閉弁5は、後述する操作部11が操作された場合に開弁して通路4を開放し、タンク2を非密閉状態に切り替える。これにより、タンク2の内圧Pを低下させ、後述する給油口61からの燃料が吹き返しを抑制する。密閉弁5の開閉は、制御装置10により制御される。
システム1は、さらに、給油口61,リッド8及び操作部11を備える。給油口61は、タンク2への燃料投入口であり、例えばフィラーパイプ6(給油管)に形成される。フィラーパイプ6は、タンク2に燃料FLを導入するための配管である。フィラーパイプ6の一端は、タンク2に配設され、フィラーパイプ6の他端は、タンク2の外側、例えば車体側面に大気開放されるように配設されて、給油口61を形成する。給油口61は、通常、封鎖蓋であるフィラーキャップ62によって閉じられていて、操作部11の操作後に手動でフィラーキャップ62が外されることで大気開放され、給油ノズルが挿入される。
リッド8は、給油口61が収容される収容部81を閉鎖する扉であり、車体外面に設けられる。リッド8は、操作部11が操作されると、制御装置10により制御されるアクチュエータ82によってロックが開放され開扉可能とされる。なお、ロックが開放された際にバネ等によりリッド8が自動で開扉されるようにしてもよい。本願では、ロックが開放され開扉可能となった状態も含め、リッド8が「開扉された」、又は「開放された」と表現する。また、アクチュエータ82は、給油完了後にリッド8が閉扉されると、リッド8が閉扉されたことを示す信号を制御装置10に伝達してよい。
操作部11は、リッド8を開放するために操作される部分である。具体的には、操作部11は、タンク2への給油に先だって手動操作されるものであり、例えば、車両の図示しない運転席に設けられるスイッチ等である。操作部11の操作によりアクチュエータ82が制御されリッド8が開扉される。
システム1には、さらに、タンク2の内圧Pを測定(検知)する圧力センサ12(圧力検知部)が設けられている。本実施形態のシステム1には、測定レンジの異なる二つの圧力センサ12A,12Bが設けられる。第一圧力センサ12Aは、第二圧力センサ12Bよりも測定レンジが狭く、且つ測定精度が高いセンサであり、例えば、タンク2の上部に配置される。第二圧力センサ12Bは、例えば、通路4の一端と密閉弁5との間に配置される。なお、タンク2の内圧Pを検知する圧力検知部は圧力センサ12(12A,12B)に限られない。
制御装置10は、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成された電子制御装置であり、車両のネットワーク網の通信ラインに接続されている。制御装置10の入力側には、上述の操作部11,圧力センサ12,燃料ゲージユニット22が接続される。制御装置10の出力側には、密閉弁5及びアクチュエータ82が接続される。
[2.制御概要]
制御装置10は、上述の通り、操作部11が操作された場合に密閉弁5を開放する。また、制御装置10は、給油ありと検出された場合に、密閉弁5を閉塞する。以下、前者の制御を圧抜き制御とよび、後者の制御を密閉制御とよぶ。圧抜き制御は、操作部11が操作されると密閉弁5を開放し、開放状態を維持することでタンク2の内圧Pを低下させる制御である。また、密閉制御は、給油ありと検出されると密閉弁5を閉塞状態とする制御である。なお、密閉制御では、給油ありと検出されたタイミングで密閉弁5が開放されていれば閉塞し、もともと密閉弁5が閉塞している場合はその状態を維持する。
本実施形態において、給油の有無は、燃料ゲージユニット22で検知された液面位置Lに基づいて検出される。当該検出は、例えば、液面位置Lの変化の有無や液面位置Lの変化度合い(変化速度)に基づき可能である。例えば、制御装置10は、所定時間内に燃料ゲージユニット22から伝達された液面位置Lの変化があれば「給油あり」と検出し、液面位置Lの変化がなければ「給油なし」と検出する。所定時間は、例えば、給油による液面位置Lの変化がわかる程度の時間であって、例えば、タンク2の容量や一般的な給油ノズルから供給される燃料量に応じて設定される。なお、本願における「給油あり」とは、給油が開始されている状態のみならず、近々給油が開始される状態も含む。すなわち、フィラーキャップ62が取り外されていることを把握できればよい。
さらに、本実施形態の制御装置10は、上述の圧抜き制御及び密閉制御に加えて、リッド開放制御と内圧維持制御とを実施する。リッド開放制御は、圧抜き制御により内圧Pが第一閾値P1未満となったら開始される制御であり、密閉弁5を閉塞するとともにリッド8を開放する制御である。リッド開放制御は、リッド8が開いたら終了となる。ここで、第一閾値P1とは、フィラーキャップ62により閉塞された給油口61の開放時に燃料FLの吹き返しが起こらない圧力値であって、実験や解析により求められる。
内圧維持制御は、タンク2の内圧Pに応じて密閉弁5を開閉する制御である。具体的には、制御装置10は、内圧維持制御として、タンク2の内圧Pが第一閾値P1以上となった場合に密閉弁5を開放し、タンク2の内圧Pが第二閾値P2未満となった場合に密閉弁5を閉塞する。ここで、第二閾値P2とは、第一閾値P1よりも低い値であって、密閉弁5の開閉が頻繁に繰り返されないように設定される。
本実施形態において、内圧維持制御は、リッド開放制御の実施後から給油ありと検出されるまで実施される。これにより、例えば、リッド8が開放されてから、なかなか給油が開始されない場合(リッド8の開放から給油開始までに時間があく場合)に内圧Pが上昇しても、内圧Pに応じて、閉じていた密閉弁5が再び開放されるため、上昇した内圧Pを低下させることができる。また、本実施形態において、内圧維持制御は、給油が完了してからリッド8が閉扉されるまでの間にも実施される。
[3.制御構成]
制御装置10には、上述の制御を実施するための要素として、検出部10A(検出手段),内圧取得部10B及び制御部10C(制御手段)が設けられる。これらの要素は、制御装置10の機能を便宜的に分類して示したものである。これらの各要素は電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよいし、あるいはこれらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。
検出部10Aは、給油の有無を検出するものである。本実施形態において、検出部10Aは、上述の通り、燃料ゲージユニット22から伝達される液面位置Lに基づき給油の有無を検出する。検出部10Aは、検出した給油の有無を示す信号を、制御部10Cに伝達する。なお、本実施形態の検出部10Aは、センダ抵抗値から液面位置Lを検知し、液面位置Lの変化に基づき給油の有無を検出するため、液面位置Lが満タン付近(タンク2の限界液面位置Lmax付近)である場合は液面位置Lの変化が検出できない場合がある。すなわち、液面位置Lの変化が検出できない場合でも給油が行われていることもあるが、本実施形態では、液面位置Lの変化が検出できなくなった時点で給油なし(給油終了)と判断する。
内圧取得部10Bは、タンク2の内圧Pを取得するものである。本実施形態において、内圧取得部10Bは、二つの圧力センサ12A,12Bのそれぞれで測定された値の一方を内圧Pとして取得する。内圧取得部10Bは、主として、第一圧力センサ12Aで測定された値を内圧Pとして取得する。また、第一圧力センサ12Aで測定された値が測定レンジの上限値を示す場合(第一圧力センサ12Aの飽和時)に、第二圧力センサ12Bで測定された値を内圧Pとして取得する。内圧取得部10Bは、取得した内圧Pを制御部10Cに伝達する。
制御部10Cは、操作部11から受信した情報、及び、検出部10Aと内圧取得部10Bとのそれぞれから伝達された情報に基づき、密閉弁5及びアクチュエータ82を制御する。
具体的には、制御部10Cは、操作部11が操作されたことを示す信号を受信した場合に、上述の圧抜き制御を開始する。すなわち、密閉弁5を開放することで内圧Pを下げる。また、本実施形態の制御部10Cは、圧抜き制御中に、内圧取得部10Bから伝達された内圧Pが第一閾値P1未満となったら圧抜き制御を終了し、続けて上述のリッド開放制御を開始する。すなわち、内圧P<第一閾値P1となった時点で、密閉弁5を閉塞するとともにリッド8を開放するようにアクチュエータ82を制御する。
本実施形態の制御部10Cは、リッド開放制御後に上述の内圧維持制御を開始し、検出部10Aから給油ありを示す信号が伝達されるまで、内圧維持制御を実施する。具体的に、制御部10Cは、内圧取得部10Bから伝達された内圧Pが第一閾値P1以上となったら密閉弁5を開放する。また、制御部10Cは、内圧Pが第二閾値P2未満となったら、開放した密閉弁5を再び閉塞する。
本実施形態の制御部10Cは、内圧維持制御の実施中に、検出部10Aから給油ありを示す信号が伝達されたら、内圧維持制御から上述の密閉制御に切り替えて、密閉弁5を閉塞状態とする。なお、密閉制御時はフィラーキャップ62が外れていると考えることができるため、厳密にはタンク2を密閉してはいないが、本実施形態では密閉弁5が閉塞されている状態を「密閉」と定義する。また、制御部10Cは、密閉制御の開始後、検出部10Aから給油なしを示す信号が伝達されると、上述の内圧維持制御を再開する。当該内圧維持制御は、リッド8が閉扉されるまで実施される。
[4.フローチャート]
図2は、制御装置10で実施される制御を説明するためのフローチャート例であり、図3は、図2のフローチャートで実施される内圧維持制御を説明するためのフローチャート例である。図2のフローチャートは、操作部11が操作されたときに開始され、リッド8が閉鎖されたら終了する。なお、図2及び図3のフローチャート内において、フラグFは、内圧維持制御による密閉弁5の開放の有無を識別するためのフラグであり、開放ありではF=1,開放なしではF=0であり、初期値を0(密閉弁5の開放なしであるもの)とする。
ステップS1では、上述の圧抜き制御として密閉弁5が開放される。続くステップS2では、内圧Pが第一閾値P1未満となるまで、内圧Pが第一閾値P1未満となったか否かの判定が繰り返される。内圧Pが第一閾値P1未満となると、ステップS3に進む。そして、上述のリッド開放制御として、ステップS3で密閉弁5が閉塞されて、ステップS4でリッド8が開放(開扉)される。なお、ステップS3とステップS4は同時に行われてもよいし、順番を入れ替えてもよい。
続くステップS5では、その後に続くステップS6で給油ありと判定されるまで、内圧維持制御として、図3のステップS21~S27の処理が実施される。
詳述すると、ステップS21では、フラグFが0であるか否かが判定される。フラグFは、初期状態で0に設定されているため、ステップS21でフラグFが0であると判定され、ステップS22に進む。ステップS22では、内圧Pが第一閾値P1以上であるか否かが判定される。内圧Pが第一閾値P1以上ではないと判定されると、図3のフローを終了し、図2のステップS6に進む。
そして、図2のステップS6で給油なしと判定されると、図3のステップS21に戻る。その後、ステップS6で給油ありと判定されるか、あるいは、ステップS22で内圧Pが第一閾値P1以上であると判定されるまで、図2のステップS6,図3のステップS21及びステップS22の処理が繰り返される。
一方で、図2のステップS6で給油ありと判定される前に内圧Pが上昇して、ステップS22で内圧Pが第一閾値P1以上であると判定されると、ステップS23に進む。ステップS23では、フラグFが1に設定される。続くステップS24で密閉弁5が開放され、これにより、給油開始前に上昇してしまった内圧Pが下げられる。そして、図3のフローを終了して、図2のステップS6に進む。
さらに、図2のステップS6で給油なしと判定されると、図3のステップS21に戻る。このとき、フラグFは前回の処理で1に設定されているため、ステップS21でフラグFが0ではないと判定されて、ステップS25に進む。ステップS25では、内圧Pが第二閾値P2未満であるか否かが判定される。
ステップS25で内圧Pが第二閾値P2未満ではないと判定されれば、図3のフローを終了し、図2のステップS6に進む。その後、ステップS6で給油ありと判定されるか、あるいは、ステップS25で内圧Pが第二閾値P2未満であると判定されるまで、図2のステップS6と図3のステップS21及びステップS25との処理が繰り返される。
図2のステップS6で給油ありと判定される前に内圧Pが減少して、ステップS25で内圧Pが第二閾値P2未満であると判定されると、ステップS26に進む。ステップS26では、フラグFが0に設定される。続くステップS27で密閉弁5が閉塞され、タンク2内の蒸発燃料FVがキャニスタ3側へ流れることを防ぐ。そして、図3のフローを終了し、図2のステップS6に進む。
この状態で、引き続き図2のステップS6で給油なしと判定されると、図3のフローのステップS21に戻る。このとき、フラグFは前回の処理で0に設定されているため、ステップS22に進み、図2のステップS6で給油ありと判定されるまで、上述の処理(内圧維持制御)が繰り返される。
つまり、ステップS5では、その後に続くステップS6で給油ありと判定されるまで、以下の四つの処理のいずれか一つが内圧Pに応じて適宜実施される。
・密閉弁5の閉塞状態を維持する処理
(ステップS21のYesルート及びステップS22のNoルートを経る処理)
・密閉弁5の閉塞状態を開放状態に切り替える処理
(ステップS21のYesルート及びステップS22のYesルートを経て、
ステップS23,S24を経る処理)
・密閉弁5の開放状態を維持する処理
(ステップS21のNoルート及びステップS25のNoルートを経る処理)
・密閉弁5の開放状態を閉塞状態に切り替える処理
(ステップS21のNoルート及びステップS25のYesルートを経て、
ステップS26,S27を経る処理)
一方で、ステップS6において、給油ありと判定されると、ステップS7に進み、フラグFが0にリセットされて内圧維持制御が終了する。続くステップS8では、上述の密閉制御として、密閉弁5が閉塞される。そして、続くステップS9では、給油なしと判定されるまで、給油なしとなったか否かの判定が繰り返される。
ステップS9において、給油なしと判定されると、ステップS10に進み、その後に続くステップS11でリッド閉扉(閉鎖)と判定されるまで、内圧維持制御として、上述の図3のステップS21~S27の処理が実施される。つまり、ステップS11でリッド閉扉と判定されるまで、上述した四つの処理のいずれか一つが内圧Pに応じて適宜実施される。
そして、ステップS11でリッド閉扉と判定されると、ステップS12でフラグFが0にリセットされて内圧維持制御が終了し、ステップS13で密閉弁5が閉塞されて、このフローを終了する。
[5.作用,効果]
(1)上述のシステム1では、制御部10Cが、操作部11が操作された場合に密閉弁5を開放し、検出部10Aにより給油ありと検出された場合に密閉弁5を閉じる。このように、操作部11が操作されたときに密閉弁5を開放することで内圧Pを下げることができるため、フィラーキャップ62の開放時における燃料飛散のリスクを抑制できる。さらに、給油ありと検出された場合に密閉弁5が閉じられることで、操作部11の操作後に蒸発燃料FVをキャニスタ3に吸着させる機会を低減できる。よって、キャニスタ3の容量を小さくすることができる。なお、給油中の蒸発燃料FVは、給油口61を介して大気に放出される。よって、上述のシステム1によれば、給油時の燃料飛散のリスクを抑制しつつキャニスタ3の小容量化を図ることができる。
(2)上述のシステム1では、制御部10Cが、操作部11の操作後から検出部10Aにより給油ありと検出されるまでの間は、内圧Pに応じて密閉弁5を開閉制御する内圧維持制御を実施する。これにより、操作部11の操作後から給油ありと検出されるまでの間にも、密閉弁5が閉塞され得るため、蒸発燃料FVをキャニスタ3に吸着させる機会を低減できる。加えて、リッド8が開放されてから、なかなか給油が開始されずに内圧Pが上昇した場合に、密閉弁5が適宜開放されることで、上昇した内圧Pを低下させられるため、フィラーキャップ62の開放時における燃料飛散のリスクを抑制できる。
(3)さらに、上述のシステム1では、制御部10Cが、操作部11の操作後、内圧Pが第一閾値P1未満となったら、密閉弁5を閉じるとともにリッド8を開放するリッド開放制御を実施する。これにより、密閉弁5が閉塞される機会をさらに設けることができるとともに、タンク2の内圧Pが第一閾値P1未満となるまでは、フィラーキャップ62の開放を物理的に禁止できるため、給油時の燃料飛散のリスクをより抑制できる。
(4)上述のシステム1では、検出部10Aが、燃料ゲージユニット22で検知された液面位置Lにより給油の有無を検出する。燃料ゲージユニット22は、タンク2内の燃料量を測定するために既存の燃料タンクシステムにも設けられる。このため、燃料ゲージユニット22で検知された値を用いて給油の有無を検出することで、システム構築に係るコストを抑制できる。
(5)ところで、上述のシステム1では、給油完了からリッド閉扉までの間にも内圧維持制御を実施する。給油完了は液面位置Lにより検出するが、液面位置Lがタンク2の限界液面位置Lmax付近である場合は、液面位置Lの変化がわかりにくく、液面位置Lにより給油完了を正しく検出することが難しい。これに対し、上述のシステム1では、制御部10Cが、液面位置Lの変化がみられなくなったら、給油完了(給油なし)と暫定的に判断して、内圧Pに応じて密閉弁5を開閉制御する内圧維持制御を実施する。これにより、密閉制御の実施後、液面位置Lの変化がみられなくなったあとも内圧Pを適切に制御できるため、例えば、給油完了間際の燃料飛散のリスクも抑制できる。
[6.その他]
上述のシステム1の構成及び制御装置10で実施される制御は一例である。システム1の検出部10Aによる給油の有無の検出方法は、上述のものに限らない。例えば、上述のシステム1に、タンク2の重量を検出する重量計が設けられてもよい。この場合、検出部10Aは、タンク2の重量の変化(増加)を検知することで給油の有無を検出してもよい。タンク2の重量変化から給油の有無を検出することで、給油完了間際でも給油の有無の検出を継続できるため、より適切に密閉弁5の開閉を制御できる。
また、上述のシステム1に、給油口61に給油ノズルが挿入されたことを検知するセンサが設けられてもよい。この場合、検出部10Aは、給油口61に給油ノズルが挿入されたことを検知することで給油の有無を検出してよい。給油口61に給油ノズルが挿入されているときには、給油口61はすでに開放されている。言い換えれば、給油口61に給油ノズルが挿入されているときには、給油口61を介して蒸発燃料FVを大気に放出できる状態となる。このため、給油ノズルの挿入の有無から給油の有無を検知することで、より適切に密閉弁5の開閉を制御できる。
さらに、上述のシステム1に、フィラーキャップ62の取外しを検知するセンサが設けられてもよい。この場合、検出部10Aは、フィラーキャップ62の取外しを検知することで給油の有無を検出してよい。フィラーキャップ62の取外しから給油の有無を検知することで、より適切に密閉弁5の開閉を制御できる。
なお、検出部10Aは、上述の検出方法のすべてを採用して給油の有無を検出してもよく、上述の検出方法のいずれか一つまたは複数を組み合わせて採用して給油の有無を検出してもよい。検出部10Aが液面位置Lから給油の有無を検知しない場合には、上述の液面位置Lの変化がなくなった後の内圧維持制御は省略されてよい。
また、上述のシステム1において、給油開始前のリッド開放制御及び内圧維持制御は省略されてもよい。この場合、制御部10Cは、給油ありの信号を受信したタイミングで圧抜き制御から密閉制御に切り替えればよい。上述のシステム1において、検出手段は、制御装置10の機能要素の一部(検出部10A)として構成されていたが、検出手段は、制御装置10とは別体の装置として実装されてもよい。
[7.付記]
上記の実施例や変形例に関して、以下の付記を開示する。
[付記1]
燃料を貯留するタンクと、
前記タンクへの燃料投入口である給油口と、
前記給油口を収容する収容部を開閉するリッドと、
前記タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
前記タンク及び前記キャニスタを接続する通路上に介装されて、開閉することで前記タンク及び前記キャニスタの間の連通状態を切り替える密閉弁と、
前記リッドを開放するために操作される操作部と、
前記タンクへの給油の有無を検出する検出手段と、
前記操作部及び前記検出手段の情報に基づいて、前記密閉弁の開閉を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記操作部が操作された場合に前記密閉弁を開放し、前記検出手段により給油ありと検出された場合に前記密閉弁を閉じる
ことを特徴とする、密閉式燃料タンクシステム。
[付記2]
前記タンクの内圧を検知する圧力検知部を備え、
前記制御手段は、前記操作部が操作された場合に前記密閉弁を開放し、前記密閉弁が開放されてから前記検出手段により給油ありと検出されるまでの間は、前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御し、前記検出手段により給油ありと検出されると前記密閉弁を閉じる
ことを特徴とする、付記1に記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記3]
前記制御手段は、前記内圧が所定の第一閾値未満となったら、前記操作部の操作時に開放した前記密閉弁を閉じるとともに前記リッドを開放し、その後前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御する
ことを特徴とする、付記2に記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記4]
前記検出手段は、前記タンク内の液面位置を検知することで前記給油の有無を検出する
ことを特徴とする、付記1~3のいずれか一つに記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記5]
前記タンクの内圧を検知する圧力検知部を備え、
前記制御手段は、前記液面位置の変化がみられなくなったら、前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御する
ことを特徴とする、付記4に記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記6]
前記検出手段は、前記タンクの重量を検知することで前記給油の有無を検出する
ことを特徴とする、付記1~5のいずれか一つに記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記7]
前記検出手段は、前記給油口に給油ノズルが挿入されたことを検知することで前記給油の有無を検出する
ことを特徴とする、付記1~6のいずれか一つに記載の密閉式燃料タンクシステム。
[付記8]
前記給油口を閉塞するフィラーキャップを備え、
前記検出手段は、前記フィラーキャップの取外しを検知することで前記給油の有無を検出する
ことを特徴とする、付記1~7のいずれか一つに記載の密閉式燃料タンクシステム。
1 システム(密閉式燃料タンクシステム)
2 タンク
3 キャニスタ
4 通路
5 密閉弁
8 リッド
10 制御装置
10A 検出部(検出手段)
10C 制御部(制御手段)
11 操作部
12 圧力センサ(圧力検知部)
12A 第一圧力センサ(圧力検知部)
12B 第二圧力センサ(圧力検知部)
61 給油口
62 フィラーキャップ
81 収容部
FL 燃料
FV 蒸発燃料
L 液面位置
P 内圧
P1 第一閾値
P2 第二閾値

Claims (5)

  1. 燃料を貯留するタンクと、
    前記タンクへの燃料投入口である給油口と、
    前記給油口を収容する収容部を開閉するリッドと、
    前記タンクで発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
    前記タンク及び前記キャニスタを接続する通路上に介装されて、開閉することで前記タンク及び前記キャニスタの間の連通状態を切り替える密閉弁と、
    前記リッドを開放するために操作される操作部と、
    前記タンクへの給油の有無を検出する検出手段と、
    前記操作部及び前記検出手段の情報に基づいて、前記密閉弁の開閉を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記操作部が操作された場合に前記密閉弁を開放し、前記検出手段により給油ありと検出された場合に前記密閉弁を閉じる
    ことを特徴とする、密閉式燃料タンクシステム。
  2. 前記タンクの内圧を検知する圧力検知部を備え、
    前記制御手段は、前記操作部が操作された場合に前記密閉弁を開放し、前記密閉弁が開放されてから前記検出手段により給油ありと検出されるまでの間は、前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御し、前記検出手段により給油ありと検出されると前記密閉弁を閉じる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の密閉式燃料タンクシステム。
  3. 前記制御手段は、前記内圧が所定の第一閾値未満となったら、前記操作部の操作時に開放した前記密閉弁を閉じるとともに前記リッドを開放し、その後前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の密閉式燃料タンクシステム。
  4. 前記検出手段は、前記タンク内の液面位置を検知することで前記給油の有無を検出する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の密閉式燃料タンクシステム。
  5. 前記タンクの内圧を検知する圧力検知部を備え、
    前記制御手段は、前記液面位置の変化がみられなくなったら、前記内圧に応じて前記密閉弁を開閉制御する
    ことを特徴とする、請求項4に記載の密閉式燃料タンクシステム。
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