JP2024062573A - 遊技機 - Google Patents

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貴晶 橋本
秀城 伊東
康晃 安藤
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株式会社サンセイアールアンドディ
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Abstract

【課題】演出によって遊技者の期待感を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ遊技機1は、遊技制御用マイコン61が、時短遊技状態中に実行する変動演出(の特図変動パターン)として、ボタン演出(ボタンリーチ演出やボタン抽選演出)を含む変動演出(特定変動表示)と、このようなボタン演出を含む変動表示よりも変動時間が短い変動演出(短縮変動表示)とを決定可能であり、演出制御用マイコン101は、ボタン演出が実行されることを示唆する前兆演出としてのボタン連続予告を、複数回の連続する変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用して実行させる。【選択図】図44A

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
遊技機としては例えば、遊技球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機が知られている。このパチンコ遊技機は、機内部に配置されている遊技盤の前面側に遊技領域が形成されており、その遊技領域を機前方から視認できるように構成されている。遊技領域には複数種類の入球口が点在している。このため、遊技者のハンドル操作等によって遊技領域に打ち出された遊技球が当該遊技領域を流下する過程で、複数のうち何れかの入球口に入球したり、或いは入球せず遊技領域の下端まで流下してアウト口から排出されたりする。そして、遊技球が入球口に入球した場合、その入球口の種類に応じた賞球が遊技者に向けて付与される。すなわち、パチンコ遊技機で遊技を行う場合、遊技球が入球口に入球することに応じて利益を得ることができる(例えば、特許文献1)。
特開2015-13042号公報
近年ではパチンコ遊技機において遊技者に有利な結果(例えば大当たり等)が生じるか否か等に関する多種多様な演出が行われている。しかしながら、単に演出の種類を増やしたとしても、遊技者が各演出にどの程度期待して良いのか分らない等、遊技者を混乱させる結果となっている虞がある。
本発明は、従来における問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技者の期待感を高め得る演出を実行可能な遊技機を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、遊技に基づいて入球情報を取得し、該入球情報に基づいて判定を実行すると共に、該判定が特定結果になったことに応じて遊技者に有利な状態を生起させる遊技制御手段と、前記遊技制御手段の指示に基づいて演出に関する制御を実行する演出制御手段と、前記演出制御手段の制御に基づいて図柄の変動表示を実行する演出表示手段と、を備え、前記演出表示手段での前記変動表示の最終的な表示態様によって前記判定の結果を報知する遊技機であって、前記遊技制御手段は、所定の遊技状態中に実行する前記変動表示として、特定演出を含む特定変動表示と、該特定変動よりも変動時間が短い短縮変動表示とを決定可能であり、前記演出制御手段は、前記特定演出が実行されることを示唆する前兆演出を、複数回の連続する前記短縮変動表示の各期間を利用して実行させることを特徴とする。
これによれば、所定の遊技状態において、特定演出が実行されることを示唆する前兆演出を行うことにより、遊技者は、特定演出が行われることを前兆演出によって事前に把握することができ、混乱を防ぐことができる。また前兆演出は、複数回の連続する短縮変動表示の時間を利用して実行するので、所定の遊技状態中に前兆演出の時間を充分確保することができる。従って、前兆演出で示唆される特定演出に対する期待感を向上させることができる。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、演出によって遊技者の期待感を高め得る。
実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 (a)は、図1における遊技領域のうち右下領域の拡大図であり、(b)は、図1における表示画面上に設けられる集合表示部の拡大図である。 主制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 サブ制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 当否判定テーブルの説明図である。 (a)は、第1特図用の大当たり種別判定テーブルの説明図であり、(b)は、第2特図用の大当たり種別判定テーブルの説明図である。 小当たり種別判定テーブルの説明図である。 リーチ判定テーブルの説明図である。 (a)は、第1特図用の特図変動パターン選択テーブルの説明図、(b)は、第2特図用の特図変動パターン選択テーブルの説明図である。 普通図柄当否判定テーブルの説明図である。 普図当たり種別判定テーブルの説明図である。 普図変動パターン選択テーブルの説明図である。 メイン側主制御処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 図柄用センサ検出処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 普図条件確認処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図大当たり判定処理のフローチャートである。 特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図18の続きのフローチャートである。 特別図柄関連処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(1種大当たり、V当たり)のフローチャートである。 特別電動役物処理(小当たり)のフローチャートである。 サブ側主制御処理のフローチャートである。 1msタイマ割込処理のフローチャートである。 10msタイマ割込処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出制御処理のフローチャートである。 遊技状態及び演出モードに関する説明図である。 (a)は、ハズレの特図変動パターンに対応するリーチ連続発生演出の大まかな流れを示す説明図であり、(b)は、当たりの特図変動パターンに対応するリーチ連続発生演出の大まかな流れを示す説明図である。 リーチ連続発生演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、最初に回転リールが1つ表示された状態、(b)は、回転リールが2つに増加した状態、(c)は、回転リールが3つに増加した状態、(d)は、上段の回転リールに対応してリーチ図柄が表示された状態、(e)は、上段の回転リールの中央にリーチAを示すリーチパネルが表示された状態、(f)は、上段に加えて中段の回転リールに対応してリーチ図柄が表示された状態、(g)は、中段の回転リールの中央にリーチBを示すリーチパネルが表示された状態、(h)は、上段及び中段に加えて下段の回転リールに対応してリーチ図柄が表示された状態、を夫々示している。 リーチ連続発生演出に関する表示画面での表示例のうち図31A(h)に続く流れを時系列に沿って示してあり、(a)は、下段の回転リールの中央にリーチBを示すリーチパネルが表示された状態、(b)は、上段の回転リールにおけるリーチ図柄とその間のリーチパネルが拡大表示された状態、(c)は、上段の回転リールで示した種類のリーチ演出(リーチA)が開始された状態、(d)は、中段の回転リールにおけるリーチ図柄とその間のリーチパネルが拡大表示された状態、(e)は、中段の回転リールで示した種類のリーチ演出(リーチB)が開始された状態、(f)は、下段の回転リールにおけるリーチ図柄とその間のリーチパネルが拡大表示された状態、(g)は、下段の回転リールで示した種類のリーチ演出(リーチC)が開始された状態、(h)は、下段の回転リールで示した種類のリーチ演出(リーチC)の結果としての図柄組み合わせが表示された状態、を夫々示している。 上段・中段・下段の各回転リール(リーチパネル)がリーチ演出の種類を示している状態であり、(a)は、3つのリーチ演出の種類がリーチC、リーチC、リーチCの実行順に対応する並びで表示されている状態、(b)は、3つのリーチ演出の種類がリーチB、リーチB、リーチAの実行順に対応する並びで表示されている状態、(c)は、3つのリーチ演出の種類がリーチB、リーチA、リーチAの実行順に対応する並びで表示されている状態、(d)は、3つのリーチ演出の種類がリーチB、リーチA、リーチBの実行順に対応する並びで表示されている状態、(e)は、3つのリーチ演出の種類がリーチB、リーチC、リーチAの実行順に対応する並びで表示されている状態、(f)は、(b)~(d)で同種のリーチ演出の種類を示すリーチパネルに表示されるマークの拡大図、(g)は、(a)で同種のリーチ演出の種類を示すリーチパネルに表示されるマークの拡大図、を夫々示している。 リーチ連続発生演出における大まかな変動演出パターン(リーチ順期待度)を決定するための第1演出テーブルの内容に関する説明図である。 リーチ連続発生演出における細かな変動演出パターン(リーチ順)を決定するための第2演出テーブルの内容に関する説明図である。 扉演出の演出内容に関し、(a)は、単発扉予告が発生する変動演出の流れを示しており、(b)は、疑似2回SPリーチ演出を含む変動演出の流れを示しており、(c)は、疑似3回SPリーチ演出を含む変動演出の流れを示しており、(d)は、疑似4回SPリーチ演出を含む変動演出の流れを示している。 疑似3回SPリーチD演出を含む変動演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、疑似変動の1回目で、演出図柄の高速変動状態においてリーチ演出の入口となる扉を発見したことに関する文字情報を表示した状態、(b)は、(a)の高速変動状態において、文字情報に対応する扉画像を表示した状態、(c)は、疑似変動の1回目が終了して確定表示されている演出図柄の図柄組み合わせに対し、扉画像が重なって表示されている状態、(d)は、疑似変動の2回目で、終了した1回目の疑似変動で表示した扉画像を継続的に表示している状態、(e)は、疑似変動の2回目が終了して確定表示されている演出図柄の図柄組み合わせに対し、扉画像が重なって表示されている状態、(f)は、疑似変動の3回目で、終了した1・2回目の疑似変動で表示した扉画像を継続的に表示している状態、(g)は、疑似変動の3回目の途中でリーチ図柄が表示された時に、変動中の中演出図柄に対して扉画像が重なって表示されている状態、(h)は、扉画像が扉の開放を示す表示となってリーチ演出が開始される状態、を夫々示している。 図28のS214に示す第1の先読み関連処理のフローチャートである。 (a)は、第1の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告と、第1の図柄変化SPリーチ演出パターンによる図柄変化SPリーチ演出とを実行する変動演出の大まかな流れを示す説明図であり、(b)は、第2の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告と、第2の図柄変化SPリーチ演出パターンによる図柄変化SPリーチ演出とを実行する変動演出の大まかな流れを示す説明図であり、(c)は、第3の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告と、第3の図柄変化SPリーチ演出パターンによる図柄変化SPリーチ演出とを実行する変動演出の大まかな流れを示す説明図である。 図38(a)に示す変動演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、1回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が発生して浮遊していることを示す状態、(b)は、1回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1浮遊図柄が接着したことを示す状態、(c)は、2回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が浮遊していることを示す状態、(d)は、2回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1浮遊図柄が接着したことを示す状態、(e)は、3回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が浮遊していることを示す状態、(f)は、3回目の変動演出における演出図柄の仮停止表示状態で左右の演出図柄がリーチ図柄を形成し、この状態で中演出図柄に第1浮遊図柄が接着したことを示す状態、(g)は、(f)の状態で中演出図柄に接着した第1浮遊図柄がその接着先である中演出図柄に対して光線を照射して別の中演出図柄に変化させようとしていることを示す状態、(h)は、(g)の状態後に左右中の各演出図柄が同じ図柄となる組み合わせで確定表示された状態、を夫々示している。 図38(b)に示す変動演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、1回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が発生して浮遊していることを示す状態、(b)は、1回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1浮遊図柄が接着したことを示す状態、(c)は、2回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が浮遊し、かつ第2浮遊図柄が発生して浮遊していることを示す状態、(d)は、2回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1・第2浮遊図柄が接着したことを示す状態、(e)は、3回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1・第2浮遊図柄が浮遊していることを示す状態、(f)は、3回目の変動演出における演出図柄の仮停止表示状態で左右の演出図柄がリーチ図柄を形成し、この状態で中演出図柄に第1・第2浮遊図柄が接着したことを示す状態、(g)は、(f)の状態で中演出図柄に接着した第1・第2浮遊図柄がその接着先である中演出図柄に対して光線を照射して別の中演出図柄に変化させようとしていることを示す状態、(h)は、(g)の状態後に左右中の各演出図柄が同じ図柄となる組み合わせで確定表示された状態、を夫々示している。 図38(c)に示す変動演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、1回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が発生して浮遊していることを示す状態、(b)は、1回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1浮遊図柄が接着したことを示す状態、(c)は、2回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1浮遊図柄が浮遊し、かつ第2浮遊図柄が発生して浮遊していることを示す状態、(d)は、2回目の変動演出における演出図柄の確定表示の状態で中演出図柄に第1・第2浮遊図柄が接着したことを示す状態、(e)は、3回目の変動演出における演出図柄の高速変動状態で第1・第2浮遊図柄が浮遊していることを示す状態、(f)は、3回目の変動演出における演出図柄の仮停止表示状態で中演出図柄に第1・第2浮遊図柄が接着したことを示す状態、(g)は、(f)の状態で中演出図柄に接着した第1・第2浮遊図柄が左右の演出図柄に対して光線を照射して別の左・右演出図柄に変化させようとしていることを示す状態、(h)は、(g)の状態後に左右中の各演出図柄が同じ図柄となる組み合わせで確定表示された状態、を夫々示している。 図28のS216に示す第2の先読み関連処理のフローチャートである。 (a)は、前兆演出としてのボタン連続予告と、その示唆対象である特定演出としてのボタンリーチ演出とが実行される4回の変動演出における大まかな流れを示す説明図であり、(b)は、前兆演出としてのボタン連続予告と、その示唆対象である特定演出としてのボタン抽選演出とが実行される4回の変動演出における大まかな流れを示す説明図である。 ボタン連続予告及びボタンリーチ演出を実行する4回の変動演出に関する表示画面での表示例を時系列に沿って示してあり、(a)は、1回目の変動演出(短縮変動表示)において演出図柄が変動開始する状態、(b)は、1回目の変動演出の高速変動期間中にボタン画像を表示した状態、(c)は、1回目の変動演出の終了時に図柄組み合わせを表示した状態、(d)は、2回目の変動演出(短縮変動表示)において演出図柄が変動開始する状態、(e)は、2回目の変動演出の高速変動期間中にボタン画像を表示した状態、(f)は、2回目の変動演出の終了時に図柄組み合わせを表示した状態、(g)は、3回目の変動演出(短縮変動表示)において演出図柄が変動開始する状態、(h)は、3回目の変動演出の高速変動期間中にボタン画像を表示した状態、を夫々示している。 ボタン連続予告及びボタンリーチ演出を実行する4回の変動演出に関する表示画面での表示例のうち図44A(h)に続く流れを時系列に沿って示してあり、(a)は、3回目の変動演出の終了時に図柄組み合わせを表示した状態、(b)は、4回目の変動演出(短縮変動表示)において演出図柄が変動開始する状態、(c)は、4回目の変動演出においてボタンリーチ演出によるボタン画像や操作促進画像や残り時間表示画像等を表示する状態、(d)は、4回目の変動演出におけるボタンリーチ演出での検出有効期間中に演出ボタンが押下操作された場合の表示状態、(e)は、4回目の変動演出における変動時間が経過して図柄組み合わせが確定表示された状態、を夫々示している。
本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。以下の説明では、本発明の実施形態に係る遊技機として、遊技球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機を例に挙げる。なお、パチンコ遊技機の各部について方向や位置関係を説明する場合は、このパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た状態での「左」「右」及び「上」「下」を基準とする。また、遊技者から見て近い側(手前側)を「前」とし、遠い側(奥側)を「後」とする。
[パチンコ遊技機1の主要構成]
実施形態のパチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技機枠を備える。遊技機枠は、後述する遊技盤2を保持する内枠16と、この内枠16の前面を覆う扉状の前面枠18とを少なくとも含むように構成され、矩形枠状の外枠Wを介して遊技店内の設置島(図示せず)に設置される。前面枠18は、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bと、トップランプ23cとを備え、これらで囲まれる内側に窓18aが形成されている。この窓18aは、遊技盤2の盤面(前面)に形成される遊技領域3を視認可能とする開口であり、この窓18aを塞ぐように透明なガラス板が設けられるが、図1では省略している。また、前面枠18の左右の上端部(トップランプ23cを挟む左右両側)に、音楽、効果音及び報知音等の音を演出内容に応じて出力する音出力手段としてのスピーカ8が夫々設けられている。
前面枠18は、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを構成する両側部が透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、更に発光色を変化させる。
また、トップランプ23cは、内部(図示せず)にLEDおよび回転リフレクタを有する回転灯を構成している。LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容や報知内容に応じて点灯または点滅し、更に発光色を変化させる。回転リフレクタは、可動体モータ23d(図4)の駆動に応じてLEDの周囲で回転し、LEDの光の反射方向を変化させる。
また、前面枠18の下部には、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25とが設けられている。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図3)及び賞球払出装置400(図3)から払出された遊技球を貯留する、又は発射装置90(図3)に供給する遊技球を貯留するためのものである。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図3)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、発射装置90(打撃槌)による遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。
前面枠18のうち打球供給皿24の上面に、演出ボタン5が設けられている。この演出ボタン5は、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が片手で押下操作可能であるが、当該遊技者が片手のみでハンドル4と同時に操作することが不可能な位置に設けられている。また、演出ボタン5は、遊技者が片手のみで後述する演出レバー6と同時に操作することが不可能な位置に設けられている。演出ボタン5にはバネ等の弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン5に対する押下操作状態が解除された際に、この弾性部材の復元力によって演出ボタン5が押下操作前の状態に復帰するようになっている。この演出ボタン5には、演出ボタン5に対する押下操作を検出する演出ボタン検出スイッチ5a(図4)と、演出ボタン5を振動させる演出ボタン振動モータ5b(図4)と、演出ボタン5を発光させる演出ボタンランプ5c(図4)とが内蔵されている。演出ボタン振動モータ5bは、例えば演出ボタン5の押下操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタン振動モータ5bの作動によって演出ボタン5を振動させたり、演出ボタンランプ5c(本実施形態ではLED)の発光によって透光性材料からなる演出ボタン5の表面を点灯または点滅させたりすることで、例えば演出ボタン5の操作が有効な期間であることを報知したり、大当たりの期待度を高めたりする演出が行われる。演出ボタン5の押下操作が有効な期間に遊技者が演出ボタン5を押下操作すると、その操作が演出ボタン検出スイッチ5aによって検出され、これを契機として演出内容に変化を付与する。以下、演出ボタン5の操作を契機として演出内容に変化を付与する演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方(下側の左端寄り)に、演出レバー6が設けられている。この演出レバー6は、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が片手で把持して操作可能であるが、当該遊技者が片手のみでハンドル4や演出ボタン5と同時に操作することが不可能な位置に設けられている。具体的には、演出レバー6は、把持した手で奥側へ押し込むように操作(押込操作)できる他、左右に回転させるように操作(回転操作)することも可能に構成されている。また、演出レバー6には、演出レバー6の押込操作を検出する演出レバー押込検出スイッチ6a(図4)と、演出レバー6の右回転操作や左回転操作を検出する演出レバー回転検出スイッチ6b(図4)と、演出レバー6を振動させる演出レバー振動モータ6c(図4)とが設けられている。本実施形態では、演出レバー振動モータ6cの作動によって演出レバー6を振動させることで、例えば演出レバー6の操作が有効な期間であることを報知したり、大当たりの期待度を高めたりする演出が行われる。演出レバー6の操作が有効な期間に遊技者が演出レバー6を押込操作または回転操作すると、その操作が演出レバー押込検出スイッチ6aや演出レバー回転検出スイッチ6bによって検出され、これを契機として演出内容に変化を付与する。以下、演出レバー6の操作を契機として演出内容に変化を付与する演出のことをレバー演出という。
[遊技盤2の構成]
遊技盤2は、その盤面(前面)が遊技者の顔と略正対する位置となるように内枠16に保持されている。この遊技盤2は、前面枠18の前述したガラス板により前方から覆われているが、その盤面は、ガラス板(窓18a)を介して遊技者側(前方)から透視可能と
なっている。なお、図1では、遊技盤2の盤面の外周側(正面視で窓18aよりも外側にある範囲)が確認できないが、遊技球が流下(転動)する領域である遊技領域3を内周側に区画形成する環状の遊技領域形成手段(レール部材17等)が配置されている。なお、遊技盤2の盤面左側部ではレール部材17が左右2列となっており、その内側を発射装置90(図3)による発射球が上昇移動して遊技領域3に至るようになっている。この場合に発射球は、レール部材17の前述した左右2列の部分のうち図1で確認できない左側の部分に案内されて遊技領域3の上部領域に到達する。
また、図示省略するが、遊技盤2の盤面のうち遊技領域3の範囲には複数の遊技釘が打ち込まれている。このため、遊技領域3を流下する遊技球は遊技釘に接触してその挙動が変化する。遊技球は、遊技領域3を流下する過程で後述する入球口10a,11a,12a,14a,15aに入球するか、または入球せず遊技領域3を下端まで流下してアウト口19から遊技領域3外(内枠16側)へと排出される。アウト口19は遊技領域3に少なくとも一つ設けられており、複数ある場合はその一つが遊技領域3の下端に位置している。
ここで、遊技盤2の盤面の中央側に、大型のセンター装飾体20が配置されて、レール部材17等の遊技領域形成手段から内側に離間している。このセンター装飾体20は環状あるいは枠状であり、遊技盤2の略中央に形成されている大型の開口(図示せず)の縁に沿って取り付けられている。そして、遊技盤2の背後に位置する演出表示装置7(演出表示手段)の画面(前面、例えば液晶パネル)の略全体が、センター装飾体20の内側開口を通じて盤面前側に露出し、パチンコ遊技機1の正面視では、センター装飾体20が演出表示装置7の画面の周囲を装飾するように位置している。センター装飾体20は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
なお、遊技盤2には、前述したセンター装飾体20内を含む複数箇所に発光手段(LED)が設けられており、その発光により遊技盤2を装飾するように構成されている。このように遊技盤2に設けられる装飾用の発光手段のことを、以下では「盤ランプ2a」と称することとする(図4)。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、更に発光色を変化させる。
センター装飾体20は、遊技盤2の盤面より前側に環状(枠状)に突出しているので、遊技領域3を流下する遊技球がセンター装飾体20の内周側(画面の前方空間)に移動することが防止される。そしてこのセンター装飾体20により、遊技領域3がその上部で左右に分岐するように区画されている。すなわち、遊技領域3は、センター装飾体20の左側を流下する遊技球の経路である左遊技領域(第1の球流下領域)3Lと、センター装飾体20の右側を流下する遊技球の経路である右遊技領域(第2の球流下領域)3Rとを含む領域である。
センター装飾体20の上部中央に、時間表示部20yが設けられている。この時間表示部20yは、後述するストックタイムの時間(第2特図の変動時間)の経過を表示する表示部であるが、詳しくは後述する。
遊技盤2には、その厚み方向に貫通する装着口(図示せず)が複数形成されており、その各装着口に対応して、第1始動入賞装置10と、一般入賞部材11と、第2始動入賞装置12と、ゲート13と、第1大入賞装置14と、第2大入賞装置15とが配置されている。これらの構成は、遊技領域3を流下する遊技球が入球可能な入球口10a,11a,12a,13,14a,15aを有している。以下の説明では、遊技球の入球に対して賞球を
付与可能な入球口として定められているものを「入賞口」と称することがある。なお、入賞口への遊技球の入球のことを「入賞」と表現してもよい。また、入球口(入賞口)の一種である「始動口」(または「契機口」)とは、遊技球の入球が後述する特別図柄の変動表示の契機となる入賞口のことである。この始動口への遊技球の入球のことを「始動入球
(始動入賞)」と表現することができる。
第1始動入賞装置10は、センター装飾体20の下方領域の中央部に、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。この第1始動入賞装置10は、第1始動口10a及び第1始動口センサ10bを有する入賞装置(入賞部)である。第1始動口10aは、遊技領域3内で上方に向けて開口している。第1始動口センサ10b(図3)は、第1始動口10aに入球(始動入球)した遊技球を検出するセンサ(検出手段)であり、第1始動口10aに入球した遊技球を遊技盤2の後面側に導く入賞球通路(図示せず)の途中に配置されている。第1始動入賞装置10は、第1始動口10aを常に入球可能な状態に維持するように構成されており、第1始動口10aへの入球し易さや開口寸法を変化させるような部材は備えていない。
一般入賞部材11は、センター装飾体20の下方領域のうち左寄りの位置に、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。この一般入賞部材11は、一般入賞口11a及び一般入賞口センサ11bを有する入賞装置(入賞部)である。一般入賞口11aは、遊技領域3内で上方に向けて開口している。一般入賞口センサ11b(図3)は、一般入賞口11aに入球した遊技球を検出するセンサ(検出手段)であり、一般入賞口11aに入球した遊技球を遊技盤2の後面側に導く入賞球通路(図示せず)の途中に配置されている。一般入賞部材11は、一般入賞口11aを常に入球可能な状態に維持するように構成されており、一般入賞口11aへの入球し易さや開口寸法を変化させるような部材は備えていない。
図2には、遊技領域3の右下部(右遊技領域3Rの下半部)を拡大して示してある。
この図2に示すように、ゲート13(作動口)は、センター装飾体20の右方領域に、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。このゲート13には、通過する遊技球を検出するゲートセンサ13a(図3)が配置されている。なお、ゲート13は、遊技球が上下方向(上から下)に通過(入球)可能に構成されており、遊技球を遊技領域3外(遊技盤2の後面側)に導くような通路構造を有していない。
第2始動入賞装置12は、図1及び図2に示すように、センター装飾体20の右下方に配置されている。この第2始動入賞装置12は、第2始動口12a、普通作動部材12b、第2始動口センサ12c(図2、図3)及び普電ソレノイド12d(図3)を有する入賞装置(入賞部)であり、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。第2始動口12aは、遊技領域3内で左上方に向けて開口している。第2始動口センサ12cは、第2始動口12aに入球(始動入球)した遊技球を検出するセンサ(検出手段)であり、第2始動口12aに続く入賞球通路(入球した遊技球を遊技盤2の後面側に導く球通路)の途中に配置されている。普通作動部材12bは、傾斜面状の上面を有する板状部材であり、後側の入球阻止姿勢(第1姿勢)と前側の入球許容姿勢(第2姿勢)との間で前後にスライド可能に構成されている。普電ソレノイド12dは、普通作動部材12bと連結されており、消磁状態(非作動状態)において普通作動部材12bを入球阻止姿勢に維持すると共に、励磁状態(作動状態)において普通作動部材12bを入球許容状態に維持する。そして、入球阻止姿勢の普通作動部材12bは、遊技盤2の盤面よりも後側に位置して上方(ゲート13側)からの遊技球を受けることなく下方へ通過させることで第2始動口12aへの遊技球の入球(始動入球)を阻止する。一方で、入球許容姿勢の普通作動部材12bは、遊技盤2の盤面よりも前側に位置して上方(ゲート13側)からの遊技球を受け、上面を傾斜に沿って転動させる状態となることで第2始動口12aへの入球(始動入球)を許容する。すなわち、第2始動入賞装置12に設けられる第2始動口12aは、遊技球の入球し易さが姿勢に応じて変動する入賞口(可変入球口、可変始動口)である。
この第2始動口12aについて、実際には開口寸法が変化しているわけではないが、以
下の説明では便宜上、普通作動部材12bが入球阻止姿勢となっていて遊技球が入球し得ない状態を「閉鎖状態」と表現し、当該閉鎖状態に変化することを「閉鎖する」と表現することがある。また、普通作動部材12bが入球許容姿勢となっていて遊技球が入球し得る状態を「開放状態」と表現し、当該開放状態に変化することを「開放する」と表現することがある。
第1大入賞装置14は、図1及び図2に示すように、センター装飾体20の右下方領域(第2始動入賞装置12に対して下方)に、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。この第1大入賞装置14は、第1大入賞口14a(特別入賞口、特別入球口)、第1特別作動部材14b、第1大入賞口センサ14c(図3)及び第1特電ソレノイド14d(図3)を有する入賞装置(入賞部)である。第1大入賞口14aは、遊技領域3内で上方に向けて開口している。第1大入賞口センサ14cは、第1大入賞口14aに入球した遊技球を検出するセンサ(検出手段)であり、第1大入賞口14aに入球した遊技球を遊技盤2の後面側に導く入賞球通路(図示せず)の途中に配置されている。第1特別作動部材14bは、傾斜面状の上面を有する板状部材であり、前側の入球阻止姿勢(第1姿勢)と後側の入球許容姿勢(第2姿勢)との間で前後にスライド可能に構成されている。第1特電ソレノイド14dは、第1特別作動部材14bと連結されており、消磁状態(非作動状態)において第1特別作動部材14bを入球阻止姿勢に維持すると共に、励磁状態(作動状態)において第1特別作動部材14bを入球許容状態に維持する。そして、入球阻止姿勢の第1特別作動部材14bは、遊技盤2の盤面よりも前側に位置して第1大入賞口14aを閉鎖することで第1大入賞口14aへの遊技球の入球を阻止し、遊技球を傾斜上の上面によって下流側(左下方)へと流下させる。一方で、入球許容姿勢の第1特別作動部材14bは、遊技盤2の盤面よりも後側に位置して第1大入賞口14aを開放し、第1大入賞口14aへの遊技球の入球を許容する。すなわち、第1大入賞装置14に設けられる第1大入賞口14aは、その開口寸法が変動する(遊技球の入球し易さが姿勢に応じて変動する)入賞口(可変入球口)である。
この第1大入賞口14aについて、以下の説明では、第1特別作動部材14bが入球阻止姿勢となっていて遊技球が入球し得ない状態を「閉鎖状態」と表現し、当該閉鎖状態に変化することを「閉鎖する」と表現することがある。また、第1特別作動部材14bが入球許容姿勢となっていて遊技球が入球し得る状態を「開放状態」と表現し、当該開放状態に変化することを「開放する」と表現することがある。
第2大入賞装置15は、図1及び図2に示すように、センター装飾体20の右下方領域(第1大入賞装置14に対して左下方)に、センター装飾体20の下方領域のうち右寄りの位置に、遊技盤2の盤面から前側(ガラス板側)に突出するように設けられている。この第2大入賞装置15は、第2大入賞口15a(特別入賞口、特別入球口)、第2特別作動部材15b、第2大入賞口センサ15c(図2、図3)及び第2特電ソレノイド15d(図3)を有する入賞装置(入賞部)である。第2大入賞口15aは、遊技領域3内で上方に向けて開口している。第2大入賞口センサ15cは、第2大入賞口15aに入球した遊技球を検出するセンサ(検出手段)であり、第2大入賞口15aに入球した遊技球を遊技盤2の後面側に導く入賞球通路(図示せず)の途中に配置されている。第2特別作動部材15bは、傾斜面状の上面を有する板状部材であり、前側の入球阻止姿勢(第1姿勢)と後側の入球許容姿勢(第2姿勢)との間で前後にスライド可能に構成されている。第2特電ソレノイド15dは、第2特別作動部材15bと連結されており、消磁状態(非作動状態)において第2特別作動部材15bを入球阻止姿勢に維持すると共に、励磁状態(作動状態)において第2特別作動部材15bを入球許容状態に維持する。そして、入球阻止姿勢の第2特別作動部材15bは、遊技盤2の盤面よりも前側に位置して第2大入賞口15aを閉鎖することで第2大入賞口15aへの遊技球の入球を阻止し、遊技球を傾斜上の上面によって下流側(左下方)へと流下させる。一方で、入球許容姿勢の第2特別作動部材15bは、遊技盤2の盤面よりも後側に位置して第2大入賞口15aを開放し、第2大
入賞口15aへの遊技球の入球を許容する。すなわち、第2大入賞装置15に設けられる第2大入賞口15aは、その開口寸法が変動する(遊技球の入球し易さが姿勢に応じて変動する)入賞口(可変入球口)である。
この第2大入賞口15aについて、以下の説明では、第2特別作動部材15bが入球阻止姿勢となっていて遊技球が入球し得ない状態を「閉鎖状態」と表現し、当該閉鎖状態に変化することを「閉鎖する」と表現することがある。また、第2特別作動部材15bが入球許容姿勢となっていて遊技球が入球し得る状態を「開放状態」と表現し、当該開放状態に変化することを「開放する」と表現することがある。
また、第2大入賞装置15の内部には、第2大入賞口15aに入球した遊技球が通過(入球)可能な特定領域及び非特定領域が形成されており、第2大入賞口15aに入球した遊技球は特定領域または非特定領域を介して遊技盤2の後面側に排出されるようになっている。そして、第2大入賞装置15には、特定領域を通過(入球)する遊技球を検出する特定領域センサ55a(図2、図3)と、非特定領域を通過(入球)する遊技球を検出する非特定領域センサ55b(図2、図3)とが設けられている。なお、第2大入賞装置15の内部の前述した入賞球通路は、特定領域センサ55aが配置された(特定領域を形成する)通路部分と、非特定領域センサ55bが配置された(非特定領域を形成する)通路部分とが下流側で接続され、その接続部分によって、特定領域を通過した遊技球と非特定領域を通過した遊技球とが合流する構成となっている。そして接続部分に、前述した第2大入賞口センサ15cが配置されている。
また、第2大入賞装置15の内部に振分部材56(図2)が設けられており、この振分部材56が振分部材ソレノイド55c(図3)のプランジャに連結されている。そして、振分部材ソレノイド55cの励磁・消磁の変化に応じて振分部材56が前後方向に進退するように構成されている。すなわち、振分部材56は、振分部材ソレノイド55cが消磁状態の時に前側の進出位置に位置して特定領域を塞ぐことで、第2大入賞口15aに入球した遊技球が非特定領域に誘導し、この非特定領域を通過する遊技球を非特定領域センサ55bによって検出するようになっている。また、振分部材56は、振分部材ソレノイド55cを励磁状態とすることで作動し、当該作動時に後側の退避位置に位置して特定領域を開放することで、第2大入賞口15aに入球した遊技球が特定領域を通過するのを許容し、この特定領域を通過する遊技球を特定領域センサ55aによって検出するようになっている。本実施形態では、後述の小当たり状態中の特定領域への遊技球の通過が、後述のV当たり状態への移行(後述の2種大当たり状態への発展)の契機となっている。
ところで、パチンコ遊技機1は、前述したハンドル4の操作に応じて遊技球の発射強度を調節することが可能であるので、発射強度の調節によって遊技球を左遊技領域3Lと右遊技領域3Rとに打ち分けることができる。本実施形態では、前述の盤面構成により、左遊技領域3Lに向かって発射(以下「左打ち」という)した遊技球が、左遊技領域3Lに設けられる入球口(第1始動口10a、一般入賞口11a)に入球する可能性がある。一方、右遊技領域3Rに向かって発射(以下「右打ち」という)した遊技球は、右遊技領域3Rに設けられる入球口(ゲート13、第2始動口12a、第1大入賞口14a、第2大入賞口15a)に入球する可能性がある。
[表示器類50の構成]
図1に示すように、遊技盤2の右下端部(遊技領域3の右下方)に、各種の遊技情報を表示する遊技情報表示手段である表示器類50が設けられている。この表示器類50は、図3に示すように、第1特別図柄(第1特図または特図1ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51(特別図柄表示手段)と、第2特別図柄(第2特図または特図2ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52(特別図柄表示手段)と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53(普通図柄表示手段)とを備える。更に、表示器類50は、第1特別図柄表示器51での第1特図の作動保留の記憶数を表示する第
1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52での第2特図の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特図及び第2特図に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄または特図という。また、第1特別図柄表示器51及び第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
普通図柄表示器53は、例えば2個のLEDから構成されている。点灯したLED及び消灯したLEDが普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート13(ゲートセンサ13a)を通過すると、所定の入球口(本実施形態では第2始動口12a)を開放するか否かの判定(普図当たり判定)が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普図当たり判定(作動入球判定とも称する)の結果に対応する普通図柄を停止表示(確定表示)する。普通図柄表示器53が停止表示(確定表示)した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、第2始動入賞装置12の普通作動部材12bが入球許容姿勢となることで、第2始動口12aが開放して普図当たり状態(後述する補助遊技)が発生する。なお、本実施形態では、普図当たり判定が当たりの場合の普通図柄として2種類(有利当たり図柄、不利当たり図柄)が設けられており、当たりの普通図柄の種類毎に、普通作動部材12bが入球許容姿勢となる時間として異なる時間が対応付けられている。
各特別図柄表示器51,52は、それぞれ複数のLEDにより構成されている。各特別図柄表示器51,52を構成する各LEDは、それぞれ所定の点灯パターンにて点灯し、点灯しているLED及び消灯しているLEDの組み合わせが特別図柄を表しており、点灯するLED及び消灯しているLEDの組み合わせが変化している状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が停止表示(確定表示)されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。なお、特別図柄には、特図当たり判定(内部判定、大当たり判定、当否判定、始動入球判定等とも称する)が大当たりの判定結果となったことを示す大当たり図柄と、特図当たり判定(内部判定、小当たり判定、当否判定、始動入球判定等とも称する)が小当たりの判定結果となったことを示す小当たり図柄と、特図当たり判定がハズレの判定結果となったことを示すハズレ図柄とがある。なお、小当たりについては後述する。
遊技球が第1始動口10aに入球すると、特図当たり判定が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特図を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特図の変動表示を開始してから所定の変動時間の経過後に、特図当たり判定の結果に対応する第1特図を停止表示(確定表示)する。第1特別図柄表示器51での新たな第1特図の変動表示の開始が禁止されているとき(第1特別図柄表示器51が第1特図を変動表示しているときや、大当たり遊技状態が発生しているとき)に、遊技球が第1始動口10aに入球した場合は、その入球を契機とする第1特別図柄表示器51での第1特図の変動表示が保留(作動保留)され、その作動保留の数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口12aに入球すると、特図当たり判定が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特図を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特図の変動表示を開始してから所定の変動時間の経過後に、特図当たり判定の結果に対応する第2特図を停止表示(確定表示)する。第2特別図柄表示器52での新たな第2特図の変動表示の開始が禁止されているとき(第2特別図柄表示器52が第2特図を変動表示しているときや、大当たり遊技状態が発生しているとき)に、遊技球が第2始動口12aに入球した場合は、その入球を契機とする第2特別図柄表示器52での第2特図の変動表示が保留(作動保留)され、その作動保留の数が第2特図保留表示器52aによって表示さ
れる。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数及び第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を停止表示(確定表示)するまでを1回の特図変動(または特別図柄の1回の変動)という。また、特図変動の実行によって特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留の消化という。パチンコ遊技機1では、特別図柄表示器の作動保留がその発生タイミングの時系列順に特別図柄の変動表示に用いられ、特図保留数が消化される。但し、第2特図保留数の消化が第1特図保留数の消化に優先して実行される(第2特図の変動表示が第1特図の変動表示よりも優先的に実行される)。なお、特別図柄表示器において特別図柄の変動表示が終了してから特図保留数の消化によって次の特別図柄の変動表示が開始されるまでの間に、所定の変動インターバル(特別図柄の停止時間)が設けられている。
[演出表示装置7の表示領域]
次に、演出表示装置7について説明する。演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像等の動画像及び静止画像を表示可能である。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を変動表示する。この演出図柄の変動表示のことを、以下の記載では「変動演出」と称して説明することがある。演出図柄は、算用数字(例えば、1~10)を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタ等、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。演出表示装置7が演出図柄を変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄7Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄7Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄7Rがそれぞれ変動表示される。なお、本実施形態では、左演出図柄7L、右演出図柄7R、中演出図柄7Cの夫々を、特別図柄に対応する図柄として表示する場合(通常の遊技状態中)と、普通図柄に対応する図柄として表示する場合(有利な遊技状態中)とがある。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域及び右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
各演出図柄の変動態様としては例えば、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する態様、つまり、縦方向にスクロールする態様がある。なお、他の変動態様として、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される切替方式等を用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。例えば、背景画像は、テレビドラマや映画等の動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像等である。演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置等を用いることもできる。
なお、本実施形態では、演出表示装置7として、遊技者が特殊な眼鏡等を付けずに(裸眼で)視認可能な立体視画像(裸眼立体視画像、3D画像、立体画像)を表示することのできる表示装置(パララックスバリヤ方式)を採用している。この演出表示装置7は、左右両眼の示唆を利用して画像が表示画面よりも手前側に浮き出ているように見せることができる。より具体的には、演出表示装置7は、そのバックライトの前面側に配置された画像表示液晶層の前方に視差バリヤ液晶層が配置されている。この視差バリヤ液晶層は、画像表示液晶層に表示される画像を遮蔽する縞状の遮蔽部と、画像を遮蔽しない透過部とを交互に形成することが可能であり、この視差バリヤ液晶層での遮蔽部及び透過部の位置に対応させて右目用画像及び左目用画像を表示する(立体視画像を表示する)ことで、表示画面全体の画像または所定の画像が、透過部を通じて立体的に視認されることになる。なお、視差バリヤ液晶層は、全体を透過部として視差バリヤを全く機能させない状態とする
ことも可能である。
演出表示装置7の演出図柄表示領域では、変動演出の結果として、左演出図柄7L、右演出図柄7R、中演出図柄7Cの夫々を停止させることで図柄組み合わせが表示される。ここで、通常の遊技状態では、第1特図用の特図当たり判定の結果に基づいて変動演出が実行され、最終的に、その第1特図用の特図当たり判定の結果に対応する図柄組み合わせが表示される。一方、有利な遊技状態では、普図当たり判定の結果に基づいて変動演出が実行され、最終的に、その普図当たり判定の結果に対応する図柄組み合わせが表示されるようになっている。すなわち、通常の遊技状態では、変動演出の結果により、大当たり遊技状態が生起するか否か(第1特図用の特図当たり判定の結果)が示される。これに対して、有利な遊技状態では、変動演出の結果により、第2始動口12aに遊技球が入球可能な状態(有利な補助遊技)になるか否かが示される。なお、通常の遊技状態において、第1特図用の特図当たり判定による当たり(大当たり)の結果に対応する図柄組み合わせとして、左演出図柄7L、右演出図柄7R、中演出図柄7Cが全て同じ特定の図柄組み合わせである大当たり図柄が表示される。同様に、有利な遊技状態において、普図当たり判定による当たりの結果に対応する図柄組み合わせとして、左演出図柄7L、右演出図柄7R、中演出図柄7Cが全て同じ特定の図柄組み合わせである大当たり図柄が表示される。
また、変動演出中、左演出図柄7L及び右演出図柄7Rを同じ演出図柄(すなわち、大当たり図柄の一部を構成するリーチ図柄)として表示(仮停止表示、滞留表示)しつつ、中演出図柄7Cの変動(切替表示)を継続するリーチ状態が生じることがある。リーチ状態では、大当たりになることを期待させる期待演出としてのリーチ演出が実行される。リーチ演出を含んだ変動演出では基本的に、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rの各図柄群が高速でスクロール(切替表示)する変動状態(高速変動状態)から、左演出図柄7L、右演出図柄7Rの順で各図柄群の変動速度が低下し、左演出図柄7Lと右演出図柄7Rとで同じ演出図柄(リーチ図柄)が仮停止表示されて、中演出図柄7Cが変動を継続する状態で、リーチ演出が開始される。そして、リーチ演出の終了に合わせて中演出図柄7Cが仮停止表示され、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rによる図柄組み合わせが確定表示される。
なお、本実施形態では、演出表示装置7の表示画面の下縁部に演出保留表示領域7Bが設けられている。この演出保留表示領域7Bは、通常の遊技状態(非時短遊技状態)には第1特図の作動保留数に応じた作動保留数が表示され、有利な遊技状態(時短遊技状態)には普通図柄の作動保留数に応じた作動保留数が表示される。
また、パチンコ遊技機1では、変動演出の結果(演出図柄の停止表示)による特図当たり判定の結果の報知に加えて、その変動演出の結果を示唆したりその結果表示までの過程を盛り上げたりする演出等を行う。このような演出は、演出表示装置7に表示される画像、スピーカ8から出力される音、遊技盤2や前面枠18のランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23a、右サイドランプ23b、トップランプ23c)の点灯等を複合的に用いて行われる。すなわち、パチンコ遊技機1に設けられる演出表示装置7、スピーカ8、ランプ2a,23a,23b,23cは、演出を実行する演出実行手段として機能する。
なお、演出表示装置7、スピーカ8、ランプ2a,23a,23b,23cは、パチンコ
遊技機1に生じた異常状態を報知するための異常報知手段としても機能する。
ここで、本実施形態では、演出表示装置7の表示画面の右上角部の表示領域として、集合表示部20xが設けられている(図1参照)。この集合表示部20xは、複数種類の規則図柄(後述)等に関する情報を表示する表示部である。以下、集合表示部20xでの表示について説明する。
[集合表示部20x]
集合表示部20xは、複数種類の図柄等に関する情報を表示する表示部であり、演出表示装置7の表示画面の一部の表示領域として、すなわち画像を表示可能な画像表示部として構成される(センター装飾体20の一部に、LED等を利用した発光表示部として設けてもよい)。この集合表示部20xは、複数の表示領域を有している(図2(b)参照)。具体的には、集合表示部20xは、第1規則図柄(後述)を表示する第1規則図柄表示領域211と、第2規則図柄(後述)を表示する第2規則図柄表示領域212と、第3規則図柄(後述)を表示する第3規則図柄表示領域213とを有している。また、集合表示部20xは、第1規則図柄の作動保留数を表示する第1規則保留表示領域211aと、第2規則図柄の作動保留数を表示する第2規則保留表示領域212aと、第3規則図柄の作動保留数を表示する第3規則保留表示領域213aとを有している。なお、図1,図2(b)、図31A以降の図面では、集合表示部20xの表示に関し、画像表示によるランプの消灯を無色で示すと共に、点灯を有色で示している。
第1規則図柄表示領域211は、前述した第1特別図柄表示器51と同様、第1始動口10aへの遊技球の入球を契機として実行される(第1特図用の)特図当たり判定(始動入球判定)の結果を表示する表示領域である。但し、第1特別図柄表示器51では停止表示(確定表示)する第1特図の種別に応じて特図当たり判定の判定結果(大当たり、ハズレ)を示すのに対し、第1規則図柄表示領域211では、第1特図よりも種類の多い図柄(以下「第1規則図柄」と称する)によって特図当たり判定の判定結果(大当たり、ハズレ)を示すようになっている。
第1規則図柄表示領域211は、第1特別図柄表示器51での第1特図の変動表示の開始タイミング及び終了タイミングと同期させて第1規則図柄の変動表示を開始及び終了する。第1特図が大当たり図柄として停止表示(確定表示)する場合は、第1規則図柄も大当たりを示す図柄で停止表示(確定表示)する。また、第1特図がハズレ図柄として停止表示(確定表示)する場合は、第1規則図柄もハズレを示す図柄で停止表示(確定表示)する。ここで、第1規則図柄は、左・中・右の3つの図柄の組み合わせからなり、これらの図柄は、第1特図用の特図当たり判定に基づく変動演出における前述した左演出図柄7L、右演出図柄7R、中演出図柄7Cの各状態に夫々同期して変動(スクロール)状態・仮停止状態・確定停止状態に切り替わるように表示制御される。なお、第1特図用の特図当たり判定に基づく変動演出のリーチ演出中は、演出図柄がリーチ演出の邪魔にならないように非表示或いは縮小表示になる場合でも、第1規則図柄はリーチ状態を示す表示を維持する(左右の第1規則図柄が停止状態で表示され、中央の第1規則図柄がスクロール状態で表示される)。
第1特別図柄表示器51での第1特図の変動表示に作動保留が生じた場合は、第1規則図柄表示領域211での第1規則図柄の変動表示の作動も保留される。すなわち、第1特図の変動表示の作動保留数(第1特図保留表示器51aに表示される第1特図保留数)と、第1規則図柄の作動保留数とは一致する。そしてこの第1規則図柄の作動保留数が、第1規則保留表示領域211aに表示される。なお、第1規則保留表示領域211aでは、画像表示による4つのランプの点灯・消灯によって第1規則図柄の作動保留数(0~4)を示すことができる。従って遊技者は、第1規則保留表示領域211aに表示される第1規則図柄の作動保留数により、第1特図保留数を知ることができる。
第2規則図柄表示領域212は、前述した第2特別図柄表示器52と同様、第2始動口12aへの遊技球の入球を契機として実行される(第2特図用の)特図当たり判定(始動入球判定)の結果を表示する表示領域である。この第2特別図柄表示器52では、停止表示(確定表示)する第2特図の種別に応じて特図当たり判定の判定結果(大当たり、非大当たり(小当たり))を示すのに対応して当該特図当たり判定の判定結果(大当たり、小当たり)を示すようになっている。第2規則図柄表示領域212は、第2特別図柄表示器5
2での第2特図の変動表示の開始タイミング及び終了タイミングと同期させて第2規則図柄の変動表示を開始及び終了する。第2特図が大当たり図柄として停止表示(確定表示)する場合は、第2規則図柄も大当たりを示す図柄で停止表示(確定表示)する。また、第2特図が小当たり図柄として停止表示(確定表示)する場合は、第2規則図柄も小当たりを示す図柄で停止表示(確定表示)する。なお、第2規則図柄は例えば、第2特図の大当たり図柄に対応して、整数「1」を示す図柄が設けられており、第2特図の小当たり図柄に対応して、整数「2」を示す図柄が設けられている。従って遊技者は、第2規則図柄表示領域212に表示される第2規則図柄の種類により、第2特図が大当たり図柄及び小当たり図柄のどちらで表示されたかを知ることができる。
第2特別図柄表示器52での第2特図の変動表示に作動保留が生じた場合は、第2規則図柄表示領域212での第2規則図柄の変動表示の作動も保留される。すなわち、第2特図の変動表示の作動保留数(第2特図保留表示器52aに表示される第2特図保留数)と、第2規則図柄の作動保留数とは一致する。そしてこの第2規則図柄の作動保留数が、第2規則保留表示領域212aに表示される。なお、第2規則保留表示領域212aでは、画像表示によるランプによって第2規則図柄の作動保留数(0~4)を示すことができる。例えばこの場合、消灯、点灯、点滅の3態様で表示可能なランプを2つ表示するようにし、各ランプの態様の組み合わせによって0~4の5種類の作動保留数を表示することが可能である。従って遊技者は、第2規則保留表示領域212aに表示される第2規則図柄の作動保留数により、第2特図保留数を知ることができる。
第3規則図柄表示領域213は、前述した普通図柄表示器53と同様、ゲート13への遊技球の通過(入球)を契機として実行される普図当たり判定(作動入球判定)の結果を表示する表示領域である。但し、普通図柄表示器53では停止表示する普通図柄の種別に応じて普図当たり判定の判定結果(当たり、ハズレ)を示すのに対し、第3規則図柄表示領域213では、普通図柄と異なる態様の図柄(以下「第3規則図柄」と称する)によって普図当たり判定の判定結果(当たり、ハズレ)を示すようになっている。第3規則図柄表示領域213は、普通図柄表示器53での普通図柄の変動表示の開始タイミング及び終了タイミングと同期させて第3規則図柄の変動表示を開始及び終了する。普通図柄が普図当たりに対応する図柄として停止表示する場合は、第3規則図柄も普図当たりを示す図柄で停止表示する。また、普通図柄がハズレを示す図柄として停止表示する場合は、第3規則図柄もハズレを示す図柄で停止表示する。なお、後述するが、普図当たり判定の当たりは、第2始動口12aへの入球が容易とならない遊技者にとって不利な当たりと、第2始動口12aへの入球が容易となる遊技者にとって有利な当たりとがある。ここで、具体的な第3規則図柄として、「0」から「2」までの整数を示す3種類の図柄が設けられており、このうち「0」がハズレを示す図柄となっていると共に、「1」が不利な当たりを示す図柄となっており、また「2」が有利な当たりを示す図柄となっている。従って遊技者は、第3規則図柄表示領域213に表示される第3規則図柄の種類により、普通図柄が有利な当たりを示す図柄で表示されたか否かを知ることができる。
普通図柄表示器53での普通図柄の変動表示に作動保留が生じた場合は、第3規則図柄表示領域213での第3規則図柄の変動表示の作動も保留される。すなわち、普通図柄の変動表示の作動保留数(普図保留表示器53aに表示される普図保留数)と、第3規則図柄の作動保留数とは一致する。そしてこの第3規則図柄の作動保留数が、第3規則保留表示領域213aに表示される。なお、第3規則保留表示領域213aでは、画像表示によるランプによって第3規則図柄の作動保留数(0~4)を示すことができる。例えばこの場合、消灯、点灯の2態様で表示可能なランプを4つ表示するようにし、点灯態様のランプの数に応じて0~4の5種類の作動保留数を表示することが可能である。従って遊技者は、第3規則保留表示領域213aに表示される第3規則図柄の作動保留数により、普図保留数を知ることができる。
[パチンコ遊技機1の主な電気的構成]
次に、図3及び図4を参照し、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60と、電源基板70と、払出制御基板73と、発射制御回路75と、音声制御基板78と、ランプ制御基板79と、貸球払出装置80と、発射装置90と、サブ制御基板100と、画像制御基板200とを備えている。
図3に示すように、主制御基板60には、遊技に関する統括的な制御を実行する遊技制御手段としての遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、小当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図当たり種別乱数、普図変動パターン乱数等、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。CPU62は、入球の検出、特図当たり判定(大当たり判定、小当たり判定、大当たり種別判定、小当たり種別判定等を含む)、普図当たり判定(普通図柄の種別判定を含む)、各種乱数の更新等を実行する(入球口への遊技球の入球を契機として判定を行う判定手段として機能する)。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、当否判定テーブルT1、大当たり種別判定テーブルT2,T3、小当たり種別判定
テーブルT4、リーチ判定テーブルT5、特図変動パターン選択テーブルT7,T8、普
図当たり種別判定テーブルT10等の各種のテーブルが記憶されている。RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリ等として使用される。
また、RAM64には、第1特図保留記憶部64a(第1保留記憶手段)と、第2特図保留記憶部64b(第2保留記憶手段)と、普図保留記憶部64cとが設けられている。
第1特図保留記憶部64aは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口10aに入球したことに起因して遊技制御用マイコン61(情報取得手段)が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、小当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数等の値(始動入球情報または始動入賞情報と称する)が記憶される。例えば第1特別図柄表示器51が第1特図を変動表示しているときに遊技球が第1始動口10aに入球すると、その入球に基づく第1特図の変動表示の実行はその時点では待機状態とされる。この場合、当該入球を契機として取得された始動入球情報が第1特図保留記憶部64aに記憶され、その後に変動開始が可能となった時に、その始動入球情報に基づく第1特図の変動表示が開始される。すなわち、第1始動口10aへの入球を契機として始動入球情報が取得されたタイミングで特図変動表示を開始できない場合、その始動入球情報に基づく第1特図の変動表示の実行は、変動開始条件(始動条件)が成立するまで保留(作動保留)される。
第2特図保留記憶部64bは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口12aに入球したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、小当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数等の値(始動入球情報)が記憶される。例えば第2特別図柄表示器52が第2特図を変動表示しているときに遊技球が第2始動口12aに入球すると、その入球に基づく第2特図の変動表示の実行はその時点では待機状態とされる。この場合、当該入球を契機として取得された始動入球情報が第2特図保留記憶部64bに記憶され、その後に変動開始が可能となった時に、その始動入球情報に基づく第2特図の変動表示が開始される。すなわち、第2始動口12aへの入球を契機として始動入球情報が取得されたタイミングで特図変動表示を開始できない場合、その始動入球情報に基づく第2特図の変動表示の実行は、変動開始条件(始動条件)が成立するまで保留(作動保留)される。
大当たり乱数等の始動入球情報は、作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため例えば、第1特図保留記憶部64aにおいて始動入球情報が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている始動入球情報が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている始動入球情報が時間的に最も古い情報である。また例えば、第2特図保留記憶部64bにおいて始動入球情報が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている始動入球情報が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている始動入球情報が時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている始動入球情報は、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。例えば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数等は第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている始動入球情報に基づく特図当たり判定等の判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示の開始タイミングが到来した際(変動表示の始動条件が成立した際)に実行される。
なお、パチンコ遊技機1では、前述したように第2特図保留数の消化が第1特図保留数の消化に優先して実行される。つまり、第1特図保留数と第2特図保留数とが何れも複数存在する場合、先ず第2特図保留数が順に消化され、次に第1特図保留数が順に消化される。例えば、第1特図保留記憶部64aの第1記憶領域と、第2特図保留記憶部64bの第1記憶領域とに始動入球情報が記憶されている状態で、特図の変動表示の開始タイミングが到来した場合は、第2特図保留記憶部64bの第1記憶領域に記憶されている始動入球情報が実行エリア(実行対象領域)にシフトし、この始動入球情報に基づく特図当たり判定等の判定が実行される。一方でこの時、第1特図保留記憶部64aでは第1記憶領域の始動入球情報はシフトされず、その後に第2特図保留数が0の状態での特図の変動表示の開始タイミング到来時になると実行エリア(実行対象領域)にシフトして、この始動入球情報に基づく特図当たり判定等の判定が実行される。
普図保留記憶部64cは、遊技球がゲート13を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)等の作動入球情報が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート13を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。パチンコ遊技機1では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。普通当たり乱数等の作動入球情報は、作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に普図保留記憶部64cの第1記憶領域から順番に記憶される。このため、作動入球情報が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている作動入球情報が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている作動入球情報が時間的に最も古い情報である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。すなわち、RAMクリアスイッチ66は、パチンコ遊技機1の後側から押下可能となっている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64及びサブ制御基板100のRAM120を初期化する。
また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。更に、主制御基板60には、中継基板74を介して、第1始動口センサ10bと、一般入賞口センサ11
bと、第2始動口センサ12cと、第1大入賞口センサ14cと、第2大入賞口センサ15cと、ゲートセンサ13aと、特定領域センサ55aと、非特定領域センサ55bとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ10bは、第1始動口10aに入球した遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ11bは、一般入賞口11aに入球した遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ12cは、第2始動口12aに入球した遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。第1大入賞口センサ14cは、第1大入賞口14aに入球した遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。第2大入賞口センサ15cは、第2大入賞口15aに入球した遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ13aは、ゲート13に入球した(通過している)遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。遊技球が前述の各センサ10b,11b,12c,14c,15c,13aのうちゲートセン
サ13a以外のセンサによって検出されると、センサ毎に予め定めた個数の賞球の払出条件がそれぞれ成立する。
ここで、本実施形態では、第1始動口センサ10bによる1回の検出(第1始動口10aへの入球1個)に対する賞球が「3個」と定められており、第2始動口センサ12cによる1回の検出(第2始動口12aへの入球1個)に対する賞球が「1個」と定められており、第1大入賞口センサ14cによる1回の検出(第1大入賞口14aへの入球1個)に対する賞球が「10個」と定められており、第2大入賞口センサ15cによる1回の検出(第2大入賞口15aへの入球1個)に対する賞球が「1個」と定められており、一般入賞口センサ11bによる1回の検出(一般入賞口11aへの入球1個)に対する賞球が「10個」と定められている。
また、特定領域センサ55aは、第2大入賞装置15内部の特定領域を通過する遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。同様に、非特定領域センサ55bは、第2大入賞装置15内部の非特定領域を通過する遊技球を検出して検出信号を主制御基板60へ出力する。
また、主制御基板60には、中継基板74を介して、普電ソレノイド12dと、第1特電ソレノイド14dと、第2特電ソレノイド15dと、振分部材ソレノイド55cとが電気的に接続されている。普電ソレノイド12dは、主制御基板60の制御に基づいて励磁され、普通作動部材12bを入球阻止姿勢から入球許容姿勢へと変更する。第1特電ソレノイド14dは、主制御基板60の制御に基づいて励磁され、第1特別作動部材14bを入球阻止姿勢から入球許容姿勢へと変更する。第2特電ソレノイド15dは、主制御基板60の制御に基づいて励磁され、第2特別作動部材15bを入球阻止姿勢から入球許容姿勢へと変更する。振分部材ソレノイド55cは、主制御基板60の制御に基づいて第2入賞装置12の内部の振分部材56を駆動する。
主制御基板60には、払出制御基板73を介してカードユニット76と、貸球払出装置80と、賞球払出装置400(賞球付与手段)とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込み等を行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最
小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4aの回転量に応じて、打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60及び払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサ及びソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64等に対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図4)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図4に示すように、サブ制御基板100には、演出に関する制御を実行する演出制御手段としての演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123と、普図保留演出記憶部125とが設けられている。
第1特図保留演出記憶部121は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力(送信)される第1始動入賞コマンドが示す始動入球情報(乱数値等)を記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口10aに入球したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した始動入球情報(大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数等の値)を含むコマン
ドである。
一方、第2特図保留演出記憶部122は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力(送信)される第2始動入賞コマンドが示す始動入球情報(乱数値等)を記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口12aに入球したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した始動入球情報(大当たり乱数、大当たり種別乱数、小当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数等の値)を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンドが示す始動入球情報(乱数値等)を記憶する。入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板等との間でデータの送信または受信を行う。
演出制御用マイコン101のRAM120にはこの他、演出履歴記憶部126が設けられている。この演出履歴記憶部126には、変動演出中に実行されるリーチ演出の履歴が記憶される。本実施形態では演出履歴記憶部126に、パチンコ遊技機1の電源がONされてからOFFされるまでの間でかつ非時短遊技状態の間に実行されることが決定されたリーチ演出の種類を、最大1回分記憶する。なお、1回の変動演出中に複数回のリーチ演出が実行されることがある(後述するリーチ連続発生演出)が、この場合は最後に実行されるリーチ演出の種類が履歴として演出履歴記憶部126に記憶されることになる。
普図保留演出記憶部125は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力(送信)される作動入球コマンドが示す作動入球情報(乱数値等)を記憶する。作動入球コマンドは、遊技球がゲート13を通過(入球)したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した作動入球情報(普図当たり乱数、普図当たり種別乱数、普図変動パターン乱数等の値)を含むコマンドである。
また、サブ制御基板100には、リアルタイムクロック(RTC)124が実装されている。RTC124は、現在(現時点)の日時(日付及び時刻)を計測するものである。RTC124は、例えば、外部の電源装置からパチンコ遊技機1へ電力が供給されているときには、その電力によって動作し、外部の電源装置から電力が供給されていないときには、電源基板70が備えるバックアップ電源回路71から供給される電力によって動作する。このため、RTC124は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときや、RAM120の記憶内容がクリアされたときでも、現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC124へ電力を供給するバックアップ電源回路をサブ制御基板100に設けてもよい。パチンコ遊技機1では、RTC124による計時の結果に基づいて特別な演出を実行することが可能となっている。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、VDP201(Video Display Processor)と、画像制御用CPU202と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、及び予告画像等の演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する(演出を制御する演出制御手段として機能する)。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプ
レイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読み出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して盤ランプ2a、演出ボタンランプ5c、左サイドランプ23a、右サイドランプ23b、トップランプ23cおよび可動体モータ23dが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。また、演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて、トップランプ23c内の回転リフレクタの動作態様を決める回転動作パターンデータを作成し、その回転動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した回転動作パターンデータに従って可動体モータ23dの駆動制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音等の音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読み出し、その読み出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ5aと、演出レバー押込検出スイッチ6aと、演出レバー回転検出スイッチ6bと、演出ボタン振動モータ5bと、演出レバー振動モータ6cとが電気的に接続されている。
演出ボタン検出スイッチ5aは、演出ボタン5が押下操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。また、演出レバー押込検出スイッチ6aは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。更に、演出レバー回転検出スイッチ6bは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。これに対し、演出制御用マイコン101は、演出の一種であるボタン演出の期間中、演出ボタン検出スイッチ5aから入力した信号に基づいて、ボタン演出の演出内容に変化を付与する。また、演出制御用マイコン101は、演出の一種であるレバー演出(遊技者に押込操作や回転操作を促すレバー演出)の期間中、演出レバー押込検出スイッチ6aや演出レバー回転検出スイッチ6bから入力した信号に基づいて、レバー演出の演出内容に変化を付与する。
演出ボタン振動モータ5bは、演出ボタン5を振動させる部材であり、演出ボタン5の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6cは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ5bの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6cの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン5を振動させる演出タイミングになったとき
に、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読み出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ5bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6cを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。
(大当たり遊技状態、小当たり状態)
本実施形態のパチンコ遊技機1は、従来において1種パチンコ機および2種パチンコ機と呼ばれていた各遊技機の遊技性を組み合わせた、いわゆる1種2種混合機と呼ばれる機種である。ここで、1種パチンコ機の遊技性とは、始動口への入球を契機とする特図当たり判定の大当たり判定(大当たり抽選)で当選となった場合に大当たり遊技状態を生じさせるものであり、2種パチンコ機の遊技性は、始動口への入球を契機とする特図当たり判定の小当たり判定(小当たり抽選)で当選となった場合に大入賞口を開放し、その開放中に入球した遊技球が当該大入賞口内部の特定領域を通過したことを契機として大当たり遊技状態へと発展させるものである。1種2種混合機である本実施形態のパチンコ遊技機1では、始動口への入球を契機とする特図当たり判定において大当りに当選した場合に大当たり遊技状態(以下「1種大当たり状態」ということがある)を生じさせる。また、始動口への入球を契機とする特図当たり判定において、大当たり判定がハズレかつ小当たり判定が当たりの結果となった場合(小当たりに当選した場合)には、大入賞口を開放する小当たり状態を生じさせ、この小当たり状態中に大入賞口に入球した遊技球が特定領域に入球した場合に限り、大当たり遊技状態(以下「2種大当たり状態」ということがある)へと発展させる。なお、2種大当たり状態は、前述の如く小当たり状態から発展するものであるので、小当たり状態を1ラウンドとみなし、特定領域への入球後に生じる開放(V当たり状態)については2ラウンド以降のラウンドとして計数する。すなわち、小当たり状態とその後のV当たり状態とによって2種大当たり状態が構成される。これに対し、V当たり状態のみを大当り遊技状態と捉えることも可能である。
本実施形態では、特図当たり判定による大当たりの判定結果に基づく大当たり遊技状態(1種大当たり状態)の他、小当たり状態やV当たり状態(2種大当たり状態の2ラウンド以降)が生起する可能性がある。1種大当たり状態やV当たり状態では、第1大入賞口14aへの遊技球の入球を狙うことができる一方、小当たり状態では第2大入賞口15aの何れかへの遊技球の入球を狙うことができる。そして、小当たり状態中に第2大入賞口15aに入球した遊技球が特定領域を通過した場合に、第1大入賞口14aを開放するV当たり状態を生起させる(2種大当たり状態へと発展させる)ようになっている。
大当たり遊技状態は、オープニング期間、複数回のラウンド(遊技球の入球を狙うことのできる入球可能期間)が生じる連続作動期間、エンディング期間の順に状態が変化する。ラウンド中は、第1特電ソレノイド14dを駆動することにより第1特別作動部材14bを作動させて、第1大入賞口14aを開放する。ここで、2種大当たり状態の1ラウンド(小当たり状態)を除いた大当たり遊技状態の各ラウンドは、第1大入賞口14aに入球した遊技球の個数が予め定めた上限個数(例えば10球)に達するか、所定の開放時間(例えば30秒)が経過するかの何れか早い方のラウンド終了条件が成立することに応じて終了する。なお、大当たり遊技状態では、ラウンドとラウンドの間にインターバル時間(ラウンドインターバル)が設定されており、少なくともこのインターバル時間には第1大入賞口14aが閉鎖状態を維持するように設定(第1特電ソレノイド14dが非作動に制御)される。第1大入賞口14aへの入球1個に対する賞球が10個と定められているので、大当たり遊技状態(1種大当たり状態、V当たり状態)中、第1大入賞口14aへ
の入球に対する賞球によって遊技者の持ち球が大幅に増加する。
一方で、小当たり状態は、それ以外のラウンドよりも短い時間(例えば1.8秒)だけ第2大入賞口15aが開放する(入球可能期間とする)か、第2大入賞口15aに入球した遊技球の個数が予め定めた上限個数(10球以下の所定個数)に達するかの何れか早い方のラウンド終了条件(基本的には開放時間の経過)が成立することに応じて終了する。なお、第2大入賞口15aへの入球1個に対する賞球は1個と定められているので、小当たり状態中、第2大入賞口15aへの入球に対する賞球によって遊技者の持ち球が増加することはない。
ここで、本実施形態では、全ての小当たり状態を、振分部材56(振分部材ソレノイド55c)を作動する期間中に第2大入賞口15aが開放し、第2大入賞口15aに入球した遊技球が特定領域を通過できる小当たり状態(有利小当たり状態)として生起する。これに対し、遊技球が特定領域を通過する有利小当たり状態と非特定領域を通過する(特定領域を通過しない)不利小当たり状態とを生起可能としてもよい。この場合の不利小当たり状態は、振分部材56の作動期間と第2大入賞口15aの開放期間とを異ならせることで実現し得る。
(時短遊技状態、非時短遊技状態)
以下、一般的な時短遊技状態の各機能(特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の変動短縮機能、第2始動口12aの開放時間延長機能、第2始動口12aの開放回数増加機能)について説明する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、以下に説明する機能のうち、普通図柄の変動時間短縮機能と、第2始動口12aの開放時間延長機能とを有し、これらの機能を作動させることによって、非時短遊技状態(通常遊技状態、入球非容易状態)とは異なる時短遊技状態(入球容易状態)を生起させる。
普通図柄表示器53での表示(普通図柄)の確率変動機能が作動する遊技状態を時短遊技状態とし、当該機能が作動しない遊技状態を非時短遊技状態とすることができる。この普通図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して普図当たり判定の当たり確率が向上する。その結果、普通図柄の確率変動機能が作動する状態では、普通作動部材12bが作動して第2始動口12aが開放する頻度を高めることが可能である。
但し、本実施形態のパチンコ遊技機1(遊技制御用マイコン61)は、普通図柄の確率変動機能を有しない。これに対し、当該機能を有することとしてもよい。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄表示器51及び第2特別図柄表示器52での各表示(特別図柄)についての確率変動機能(特図当たり判定の当たり確率を向上させる機能)も備わっておらず、通常(低確率状態)よりも大当たり確率が高い遊技状態(所謂「確変遊技状態」)は存在しない。これに対し、特別図柄の確率変動機能を作動させる確変遊技状態を生起可能としてもよい。なおこの場合、確変遊技状態は時短遊技状態と同時に生起させてもよい。
特別図柄の変動時間短縮機能が作動する遊技状態を時短遊技状態とし、当該機能が作動しない遊技状態を非時短遊技状態とすることができる。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して特別図柄の変動時間として短い変動時間が選択され易くなる。その結果、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する状態では、例えば特図変動表示の結果が導出される頻度を高めることができ、大当たり遊技状態等が生起するまでの遊技時間を短縮することが可能である。また、特図保留の消化ペースが早いことで始動口への有効な入球(特図保留)が発生し易くなるため、スムーズな遊技進行を実現可能である。
但し、本実施形態のパチンコ遊技機1(遊技制御用マイコン61)は、特別図柄の変動時間短縮機能を有しない。これに対し、当該機能を有することとしてもよい。
また、普通図柄の変動時間短縮機能が作動する遊技状態を時短遊技状態とし、当該機能が作動しない遊技状態を非時短遊技状態とすることができる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動時間が短くなる。本実施形態のパチンコ遊技機1は当該機能を有しており、普通図柄の変動時間は、変動時間短縮機能が作動していない状態では30秒(30000ms)、変動時間短縮機能が作動している状
態では0.1秒(100ms)となるように設定されている。これに対し、普通図柄の変動時間
短縮機能を有しないようにしてもよい。
更に、第2始動口12aについての開放時間延長機能及び開放回数増加機能の少なくとも何れかが作動する遊技状態を時短遊技状態とし、当該機能が作動しない遊技状態を非時短遊技状態とすることができる。普通図柄が予め定めた普通図柄で停止表示(確定表示)された場合に、現在の遊技状態に応じた作動パターンにて第2始動口12aを開閉させる補助遊技が行われる。この補助遊技における第2始動口12aの開放時間が、開放時間延長機能によって非時短遊技状態の場合よりも長くなる。また、この補助遊技における第2始動口12aの開放回数が、開放回数増加機能によって非時短遊技状態の場合よりも多くなる。従って、開放時間延長機能や開放回数増加機能が作動する状況下では、第2始動口12aへの遊技球の入球頻度が高められる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たり(又は小当たり)を狙うことができる。
前述した特別図柄や普通図柄の変動時間短縮機能と、第2始動口12aの開放時間延長機能及び開放回数増加機能とは、第2始動口12aへの遊技球の入球頻度を高めるためのサポート機能である。これらのうち特に、普通作動部材12bの動作(普電ソレノイド12dの駆動)に関する開放時間延長機能及び開放回数増加機能について、その少なくとも1つの機能を作動させる制御のことを、「電サポ制御」ということがある。
本実施形態のパチンコ遊技機1(遊技制御用マイコン61)は、上記機能のうち、普通図柄の変動時間短縮機能と、第2始動口12aの開放時間延長機能とを作動可能であり、遊技状態として、これら2つの機能が共に作動しない非時短遊技状態と、これら2つの機能が共に作動する時短遊技状態とを生起させ得るようになっている(複数種類の状態を生起させる生起手段として機能する)。但し、時短遊技状態は、少なくとも1つの機能を作動させる状態であればよく、例えば、上記2つの機能に加えてまたは少なくとも1つの機能に替えて、普通図柄の確率変動機能を作動する遊技状態としてもよい。
なお、本実施形態における「時短遊技状態」は、(開放時間延長機能による)電サポ制御がなされる状態であり、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、「高ベース状態(有利遊技状態)」と言い換えることができる。一方で「非時短遊技状態」は、前述した高ベース状態に対して「低ベース状態(通常遊技状態)」と言い換えることができる。
ここで、パチンコ遊技機1における時短遊技状態の付与条件としては例えば、予め定められた大当たり図柄(特別図柄)を決定したことに基づく大当たり遊技状態(1種大当たり状態)が終了すること、予め定められた小当たり図柄(特別図柄)を決定した場合の小当たり状態で遊技球が特定領域を通過したことに基づく大当たり遊技状態(2種大当たり状態)が終了すること、予め定められた時短図柄(特別図柄)を決定した際の特図当たり判定の結果に基づく特図変動表示が終了すること、等を設定することができる。本実施形態では、大当たり図柄や小当たり状態の決定に基づく大当たり遊技状態(1種大当たり状態、2種大当たり状態)の終了後に時短遊技状態が付与されることがある他、時短図柄の決定に基づいて時短遊技状態が付与されることがある。
また、パチンコ遊技機1における時短遊技状態の終了条件としては例えば、予め定められた回数の特図変動表示が実行されること、予め定められた回数の普図変動表示が実行されること、予め定められた回数の特図変動表示(または予め定められた回数の普図変動表
示)が実行されるまでの間に大当たりが決定されて対応する特図変動表示が終了(大当たり遊技状態が開始)すること、予め定められた回数の特図変動表示(または予め定められた回数の普図変動表示)が実行されるまでの間に予め定められた回数目の小当たりが決定されて対応する特図変動表示が終了(小当たり状態が開始)すること、予め定められた回数の特図変動表示(普図変動表示)が実行されるまでの間に予め定められた小当たり図柄(特別図柄)が決定されて対応する特図変動表示が終了(小当たり状態が開始)すること、等を設定することができる。本実施形態では、予め定められた回数の特図変動表示が実行されることに応じて時短遊技状態が終了することがある他、予め定められた回数の普図変動表示が実行されることに応じて時短遊技状態が終了することがある。
[主な判定テーブル]
次に、パチンコ遊技機1の遊技制御用マイコン61が参照する主な判定テーブルについて説明する。
(当否判定テーブルT1)
図5に示す当否判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン61が特図当たり判定(大当たり判定、小当たり判定)を実行する際に参照するテーブルである。当否判定テーブルT1は、特図当たり判定の種類(第1特図・第2特図のどちらに対応するか)と、大当たり乱数値とを対応付けて構成されている。大当たり乱数値は、大当たり乱数カウンタが発生させる値である。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数値が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。パチンコ遊技機1の大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の値をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数値を発生させ得る。
当否判定テーブルT1には、第1特図の特図当たり判定用の大当たり乱数値(0~65535)が、大当たり・ハズレの各判定結果に割り振られている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数値が0~327の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~327以外(328~65535)であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。
また、当否判定テーブルT1には、第2特図の特図当たり判定用の大当たり乱数値(0~65535)が、大当たり・小当たりの各判定結果に割り振られている。遊技制御用マイコン61は、取得した大当たり乱数値が0~327の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~327以外(328~65535)であった場合は、小当たりと判定する。つまり、大当たりではない値(ハズレ)の全てが、小当たりに割り振られている。すなわち、第1特図の当たり判定と第2特図の当たり判定とでは、大当たりと判定される確率は変わらないが、大当たりではないと判定された場合、第2特図の判定では小当たりと判定されることがあり、その当選確率は大当たりに比べて高い。また、本実施形態では、第1特図の当たり判定で小当たりと判定されることがないため、第2特図の判定では、第1特図の当たり判定に比して小当たりと判定される確率が非常に高い。
(大当たり種別判定テーブルT2,T3)
図6(a)および図6(b)に示す大当たり種別判定テーブルT2,T3は、特図当たり判
定において、大当たり判定で大当たりと判定され、その大当たりの種別判定を遊技制御用マイコン61が実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルは、大当たり種別(大当たり図柄種別)毎に所定個数の大当たり種別乱数値を対応付けて構成されている。大当たり種別乱数値は、大当たり種別乱数カウンタが発生させる値である。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記
憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数値が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において大当たり種別乱数カウンタは、0~99の計100個の大当たり種別乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の大当たり種別乱数値を発生させ得る。
ここで、特別図柄のうち第1特図として、大当たりしたこと(大当たり遊技状態が生起すること)を示す2種類の大当たり図柄1-1,1-2と、大当たりや小当たりではない
ことを示す少なくとも1種類のハズレ図柄とが設定されている。なお、第1特図については、小当たりしたこと(小当たり状態が生起すること)を示す小当たり図柄は設定されていない。第1特図の特図当たり判定で大当たりと判定した場合は、図6(a)に示す大当たり種別判定テーブルT2に基づいて、大当たり図柄(大当たり種別)が決定され、この大当たり図柄の決定により、大当たり遊技状態の種類やその後の遊技状態の種類が決定される。なお、各大当たり遊技状態では、各ラウンドでの第1大入賞口14aの開放時間の上限が30秒に設定されている。
第1特図の特図当たり判定が大当たりの判定結果で、第1特図の大当たり種別を決定する際、大当たり種別乱数値が0~49の範囲内の値であれば(50パーセント)、大当たり図柄として「大当たり図柄1-1」が決定され、大当たり遊技状態の種類(ラウンド数)として、3ラウンド大当たりが決定され、大当たり遊技状態後の遊技状態を時短1とすることが決定される。この場合の時短遊技状態(時短1)は、大当たり遊技状態の生起が決定されるか、特図変動表示が10回実行されるか、または、普図変動表示が50回実行されることに応じて終了する。
一方で、第1特図の特図当たり判定が大当たりの判定結果で、第1特図の大当たり種別を決定する際、大当たり種別乱数値が50~99の範囲内の値であれば(50パーセント)、大当たり図柄として「大当たり図柄1-2」が決定され、大当たり遊技状態の種類(ラウンド数)として、3ラウンド大当たりが決定され、大当たり遊技状態後の遊技状態を時短2とすることが決定される。この場合の時短遊技状態(時短2)は、大当たり遊技状態の生起が決定されるか、特図変動表示が10回実行されるか、または、普図変動表示が100回実行されることに応じて終了する。
また、特別図柄のうち第2特図としては、大当たりしたこと(大当たり遊技状態が生起すること)を示す1種類の大当たり図柄2-1と、小当たりしたこと(小当たり状態が生起すること)を示す2種類の小当たり図柄a,bとが設定されている。なお、第2特図に
ついては、大当たりや小当たりではないハズレを示すハズレ図柄は設定されていない。すなわち、第2特図については第1特図と異なり、小当たり図柄が設定されていると共に、ハズレ図柄が設定されていない。
第2特図の特図当たり判定で大当たりと判定した場合は、図6(b)に示す大当たり種別判定テーブルT2に基づいて、大当たり図柄(大当たり種別)が決定され、この大当たり図柄の決定により、大当たり遊技状態の種類やその後の遊技状態の種類が決定される。なお、大当たり遊技状態では、各ラウンドでの第1大入賞口14aの開放時間の上限が30秒に設定されている。本実施形態では、第2特図の特図当たり判定が大当たりの判定結果である場合に、大当たり種別乱数値が0~99の範囲内のどの値でも(100パーセント)、大当たり図柄として「大当たり図柄2-1」が決定され、大当たり遊技状態の種類(ラウンド数)として、10ラウンド大当たりが決定され、大当たり遊技状態後の遊技状態を時短2とすることが決定される。この場合の時短遊技状態(時短2)は、前述の通り、大当たり遊技状態の生起が決定されるか、特図変動表示が10回実行されるか、または、普図変動表示が100回実行されることに応じて終了する。
(小当たり種別判定テーブル)
図7に示す小当たり種別判定テーブルT4は、第2特図用の特図当たり判定において、小当たり判定が小当たりと判定され、その小当たりの種別判定を遊技制御用マイコン61が実行する際に参照するテーブルである。小当たり種別判定テーブルT4は、小当たり種別(小当たり図柄種別)毎に所定個数の小当たり種別乱数値を対応付けて構成されている。小当たり種別乱数値は、小当たり種別乱数カウンタが発生する値である。小当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、小当たり種別乱数カウンタが動作して小当たり種別乱数値を発生させる。小当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において小当たり種別乱数カウンタは、0~99の計100個の値をカウントする。つまり、0~99の計100個の小当たり種別乱数値を発生させ得る。本実施形態では前述のように、小当たり図柄として「小当たり図柄a」及び「小当たり図柄b」の2種類が設定されている。
本実施形態では、遊技制御用マイコン61による小当たり種別(小当たり図柄)の決定により、小当たり状態で遊技球が特定領域を通過した場合に生起する大当たり遊技状態(2種大当たり状態)のラウンド数が異なっている。具体的には、時短遊技状態中の特図当たり判定(小当たり判定)で小当たりの判定結果となり、かつ特別図柄が小当たり図柄aに決定された場合には、大当たり遊技状態(2種大当たり状態)として3ラウンド大当たりが設定されている。一方で、時短遊技状態中の特図当たり判定(小当たり判定)で小当たりの判定結果となり、かつ特別図柄が小当たり図柄bに決定された場合には、大当たり遊技状態(2種大当たり状態)として10ラウンド大当たりが設定されている。
なお、小当たり状態では、小当たり図柄の種類に関わらず、第2大入賞口15aが所定時間(1.8秒)開放して、振分部材56が作動し、第2大入賞口15aに入球した遊技球が特定領域に誘導される。遊技球が特定領域を通過すると、これを契機に小当たり状態から2種大当たり状態(大当たり遊技状態)に発展(V当たり状態に移行)する。この2種大当たり状態の各ラウンド(2ラウンド以降のV当たり状態)では、第1大入賞口14aが開放する。この開放時間の上限は、1種大当たり状態と同様に30秒に設定されている。
遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかに関わらず、第2特図の特図当たり判定において小当たりの判定結果が導出された場合、小当たり種別乱数値が0~49の範囲内であれば(50パーセント)、小当たり図柄として小当たり図柄aが決定される。また、小当たり種別乱数値が50~99の範囲内であれば(50パーセント)、小当たり図柄として小当たり図柄bが決定される。
小当たり状態から大当たり遊技状態(V当たり状態)へと発展(移行)した場合に、その大当たり遊技状態(V当たり状態)の終了後に時短2が生起するが、この時短2の終了条件は前述の通りである。すなわち、大当たり遊技状態の生起が決定されるか、特図変動表示が10回実行されるか、または、普図変動表示が100回実行されることに応じて終了する。
(リーチ判定テーブル)
図8に示すリーチ判定テーブルT5は、遊技制御用マイコン61による第1特図の変動表示に対応する特図変動パターンの決定に関し、リーチ(ハズレリーチ)が出現する特図変動パターン(ハズレリーチ変動パターン)とするか否かを決定する際に参照するテーブルである。リーチ判定テーブルT5は、リーチ乱数カウンタが発生させるリーチ乱数値と遊技状態とを対応付けて構成されている。本実施形態においてリーチ乱数カウンタは、0~255の計256個の値をカウントする。すなわち、リーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数値を発生させ得る。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数値を発生
させる。
なお、リーチとは、演出表示装置7において変動表示される複数の演出図柄群(左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7R)のうち、特図当たり判定の結果を示す演出図柄の組み合わせのうち残り1つの演出図柄に対応する演出図柄群が停止表示(仮停止表示、停留表示)していない状態であって、その停止表示していない演出図柄が停止表示された時に、大当たりか否か等を示す演出図柄の組み合わせが構成されることになる。例えば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄7Lとして「7」が停止表示されていると共に、右演出図柄表示領域において右演出図柄7Rとして「7」が停止表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄7Cが停止表示(仮停止表示、停留表示)されていない状態(スクロール表示や切替表示がされている状態)は、リーチの状態である。
また、前述した「停止表示(仮停止表示、停留表示)」は、演出図柄が表示領域内に留まりつつも静止していない表示状態であり、演出図柄が揺れている状態の他、拡大と縮小を繰り返す状態等が概念的に含まれる。これに対し、演出図柄の「確定表示」は、停止表示された演出図柄の組み合わせを静止させて表示する状態であり、その変動表示が終了したことを示す。
図8に示すように、第1特図の特図当たり判定が非時短遊技状態で行われてハズレの判定結果となった場合において、リーチ乱数値が0~27の範囲であれば、リーチ有り(すなわちハズレリーチ変動パターンとすること)を決定し、それ以外であれば、リーチ無し(すなわちリーチが出現しない通常変動パターンとすること)を決定する。なお、本実施形態では、時短遊技状態において普通図柄の変動表示に対応させて演出を行うため、特別図柄に関するリーチ判定は行われない。
(特図変動パターン選択テーブル)
図9(a)に示す特図変動パターン選択テーブルT7は、遊技制御用マイコン61が第1特図の変動表示に関する特図変動パターンを決定する際に参照するテーブルである。また、図9(b)に示す特図変動パターン選択テーブルT8は、遊技制御用マイコン61が第2特図の変動表示に関する特図変動パターンを決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルT7,T8には、大当たり乱数値、小当たり乱数値及びリーチ
乱数値等の乱数値(大当たり判定、小当たり判定、リーチ判定の判定結果)と、変動パターン乱数値と、その特図当たり判定時の遊技状態や特図保留数と、の関係で、特図変動パターンの種類が振り分けられている。なお、特図変動パターンは、特図変動表示の変動時間や、変動演出の内容(変動演出パターン)等の情報を含んでいる。なお、特図変動パターン選択テーブルT7,T8に示す変動演出パターンは、特図変動パターンに対応して決
定される変動演出の大まかな種類(演出内容)であり、参考のために記載してある。
変動パターン乱数値は、変動パターン乱数カウンタが発生する値である。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数値を発生させる。変動パターン乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において変動パターン乱数カウンタは、0~255の計256個の値をカウントする。つまり、0~255の計256個の変動パターン乱数値を発生させ得る。なお、図9(a)及び図9(b)の特図変動パターン選択テーブルT7,T8中における「変動パターン乱数値」の項目には、各特図
変動パターンに対応する乱数値の範囲の他、括弧内に乱数値の合計数を示している。
図9(a)に示すように、第1特図の特図当たり判定が非時短遊技状態で行われてハズレの判定結果となった場合であり、リーチ判定でリーチ無ハズレとなった場合には、左演出
図柄7L及び右演出図柄7Rを異なる演出図柄で停止する演出内容を含んだパターン(非リーチパターン)が選択される。この場合に、特図保留数が0~2個であれば、変動時間が10秒(10,000ms)の特図変動パターンPh1が選択され、特図保留数が3,4個であ
れば、変動時間が5秒(5,000ms)の特図変動パターンPh2が選択される。特図変動パ
ターンPh1に対応する変動演出パターンには、通常ハズレ変動の演出内容が対応付けられている。特図変動パターンPh2に対応する変動演出パターンには、短縮ハズレ変動の演出内容が対応付けられている。
また、第1特図の特図当たり判定が非時短遊技状態で行われてハズレの判定結果となった場合であり、かつリーチ判定でリーチ有ハズレとなった場合には、変動パターン乱数値が0~17の範囲内であれば特図変動パターンPh3が選択され、変動パターン乱数値が18~81の範囲内であれば特図変動パターンPh4が選択され、変動パターン乱数値が82~113の範囲内であれば特図変動パターンPh5が選択され、変動パターン乱数値が114~145の範囲内であれば特図変動パターンPh6が選択され、変動パターン乱数値が146~161の範囲内であれば特図変動パターンPh7が選択され、変動パターン乱数値が162~177の範囲内であれば特図変動パターンPh8が選択され、変動パターン乱数値が178~191の範囲内であれば特図変動パターンPh9が選択され、変動パターン乱数値が192~255の範囲内であれば特図変動パターンPh10が選択される。特図変動パターンPh3の変動時間は12秒(12,000ms)であり、特図変動パターンPh4の変動時間は30秒(30,000ms)であり、特図変動パターンPh5の変動時間は60秒(60,000ms)であり、特図変動パターンPh6の変動時間は20秒(20,000ms)であり、特図変動パターンPh7の変動時間は56秒(56,000ms)であり、特図変動パターンPh8の変動時間は67秒(67,000ms)であり、特図変動パターンPh9の変動時間は78秒(78,000ms)であり、特図変動パターンPh10の変動時間は95秒(95,000ms)である。特図変動パターンPh3~Ph10に対応する変動演出パターンは、左演出図柄7L及び右演出図柄7Rを同じ演出図柄で仮停止表示した状態で、大当たりになることを期待させるリーチ演出を行うが、結果的にハズレを示す態様で終了する演出内容(ハズレリーチ)である。具体的には、特図変動パターンPh3が、ハズレノーマルリーチに対応しており、特図変動パターンPh4が、ハズレSPリーチA,B,Cに対応しており、特図変動パターンPh5が、ハズレSP発展リーチA,B,Cに対応しており、特図変動パターンPh6が、ハズレ図柄変化SPリーチに対応しており、特図変動パターンPh7が、ハズレ疑似2回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPh8が、ハズレ疑似3回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPh9が、ハズレ疑似4回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPh10が、ハズレリーチ連続発生演出に対応している。なお、各ハズレリーチの内容については後述する。
更に、第1特図の特図当たり判定が非時短遊技状態で行われて大当たりの判定結果となった場合には、変動パターン乱数値が0~1の範囲内であれば特図変動パターンPa4が選択され、変動パターン乱数値が2~73の範囲内であれば特図変動パターンPa5が選択され、変動パターン乱数値が74~89の範囲内であれば特図変動パターンPa6が選択され、変動パターン乱数値が90~121の範囲内であれば特図変動パターンPa7が選択され、変動パターン乱数値が122~153の範囲内であれば特図変動パターンPa8が選択され、変動パターン乱数値が154~191の範囲内であれば特図変動パターンPa9が選択され、変動パターン乱数値が192~255の範囲内であれば特図変動パターンPa10が選択される。特図変動パターンPa4の変動時間は31秒(31,000ms)であり、特図変動パターンPa5の変動時間は61秒(61,000ms)であり、特図変動パターンPa6の変動時間は21秒(21,000ms)であり、特図変動パターンPa7の変動時間は57秒(57,000ms)であり、特図変動パターンPa8の変動時間は68秒(68,000ms)であり、特図変動パターンPa9の変動時間は79秒(79,000ms)であり、特図変動パターンPa10の変動時間は96秒(96,000ms)である。特図変動パターンPa4~Pa10
に対応する変動演出パターンは、左演出図柄7L及び右演出図柄7Rを同じ演出図柄で仮停止表示した状態で、大当たりになることを期待させるリーチ演出を行い、結果的に大当たりを示す態様で終了する演出内容(当たりリーチ)である。具体的には、特図変動パターンPa4が、当たりSPリーチA,B,Cに対応しており、特図変動パターンPa5が、当たりSP発展リーチA,B,Cに対応しており、特図変動パターンPa6が、当たり図柄変化SPリーチに対応しており、特図変動パターンPa7が、当たり疑似2回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPa8が、当たり疑似3回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPa9が、当たり疑似4回SPリーチDに対応しており、特図変動パターンPa10が、当たりリーチ連続発生演出に対応している。なお、各当たりリーチの内容については後述する。
一方で、第1特図の特図当たり判定が時短遊技状態で行われてハズレの判定結果となった場合には、特図保留数に関係なく、変動パターン乱数値が0~255の範囲内のどの値であっても、特図変動パターンPh11が選択される。また、第1特図の特図当たり判定が時短遊技状態で行われて大当たりの判定結果となった場合も同様に、特図保留数に関係なく、変動パターン乱数値が0~255の範囲内のどの値であっても、特図変動パターンPa11が選択される。すなわち、時短遊技状態で行われた第1特図の特図当たり判定に基づいて特図変動パターンを決定する場合は、非常に短い特図変動パターンPh11,P
a11を決定する。これらの場合に、第1特図用の特図当たり判定に基づく変動演出は行われず、集合表示部20xに設けられる第1規則図柄表示領域211でのみ、第1特別図柄表示器51での0.1秒(100ms)の特図変動表示に合わせた第1規則図柄の変動表示が
実行される。
図9(b)に示すように、第2特図の特図当たり判定が非時短遊技状態で行われて、大当たりの判定結果又は小当たりの判定結果となった場合には、特図保留数に関係なく、変動パターン乱数値が0~255の範囲内のどの値であっても、特図変動パターンPa12が選択される。なお、本実施形態では、特図変動パターンPa12の変動時間は、1.5秒(1500ms)に設定されている。但し、時短遊技状態の終了条件が成立した時点で第2特図保留が存在していることは基本的になく、非時短遊技状態で特図変動パターンPa12が選択される可能性は低い。
本実施形態では、時短遊技状態中に第2特図の特図当たり判定が行われる場合には必ず大当たりまたは小当たりの判定結果となる。すなわち、時短遊技状態中に第2始動口12aへの入球が可能となることが確定した時点(普図当たり判定が後述する有利な当たりの判定結果となった時点)で、遊技者の利益獲得が概ね確定する。従って、この際に、演出表示装置7において左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rを同じ演出図柄で停止表示し、3つの演出図柄によるぞろ目を表示して変動演出を終了させる。そして、第2始動口12aへの遊技球の入球が可能となる期間に、実際に第2始動口12aへの遊技球が生じた場合は、その入球を契機とする第2特図用の特図当たり判定に基づいて行われる特図変動表示の期間に、特別な変動演出として、ストックタイムの時間を確保するための演出を行うか、または短時間のみの演出(直当たり演出)を行う。なお、ストックタイムの場合は、遊技球をゲート13に通過させて更なる第2始動口12aへの入球(第2特図保留の発生)を狙うことが可能となる。なお、ストックタイム中や直当たり演出中には、第2特図用の特図当たり判定に基づく変動演出は行われず、集合表示部20xに設けられる第2規則図柄表示領域212でのみ、第2特別図柄表示器52での特図変動表示に合わせた第2規則図柄の変動表示が実行される。
ここで、時短遊技状態中は、第2特図の特図当たり判定が行われる場合に必ず大当たり又は小当たりの判定結果となり、変動パターン乱数値に応じて特図変動パターンPa12,Pa13の何れかが選択される。この場合に、第2特図保留数が「0」の場合には、変
動パターン乱数値が0~191の範囲内であれば、直当たり演出に対応する特図変動パタ
ーンP11,P14が選択され、変動パターン乱数値が192~255の範囲内であれば
、ストックタイムに対応する特図変動パターンPa13が選択される。これに対し、第2特図保留数が「1」~「4」の何れかの場合には、変動パターン乱数値が0~255の範囲内のどの値であっても、ストックタイムに対応する特図変動パターンPa13が選択される。
(普通図柄当否判定テーブル)
図10に示す普通図柄当否判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン61が普図当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。普通図柄当否判定テーブルT9は、普図当たり乱数値と普図当たり判定の判定結果とを対応付けて構成されている。普図当たり乱数値は、普図当たり乱数カウンタが発生させる値である。普図当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、普図当たり乱数カウンタが動作して普図当たり乱数値が発生する。普図当たり乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。パチンコ遊技機1の普図当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の値をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の普図当たり乱数値を発生させ得る。
普通図柄当否判定テーブルT9には、普図当たり判定用の当たり乱数値として、0~891の値が設定されている。遊技制御用マイコン61は、普図当たり乱数カウンタから取得した普図当たり乱数値が0~891の範囲内の値であった場合は普図当たりと判定し、892~65535の範囲内の値であった場合は、普図当たりではない、つまり、ハズレと判定する。
(普図当たり種別判定テーブル)
図11Aに示す普図当たり種別判定テーブルT10は、遊技制御用マイコン61が普通作動部材12bの作動パターンを決定する際に参照するテーブルである。普図当たり種別判定テーブルT10には、普通図柄の当たり図柄毎に普図当たり種別乱数値が振り分けられ、各当たり図柄には、その判定時における遊技状態(非時短遊技状態、時短1、時短2)との関係で、普通作動部材12bの作動パターン(普図作動パターン)が対応付けられている。なお、普通作動部材12bの作動パターンは、第2始動口12aの開放時間(普通作動部材12bの作動時間)の情報を含んでいる。
普図当たり種別乱数値は、普図当たり種別乱数カウンタが発生する値である。普図当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、普図当たり種別乱数カウンタが動作して普図当たり種別乱数値を発生させる。普図当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において普図当たり種別乱数カウンタは、0~232の計233個の値をカウントする。つまり、0~232の計233個の普図当たり種別乱数値を発生させ得る。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、普通作動部材12bの作動パターンとして、第1普図作動パターンFS1及び第2普図作動パターンFS2の2種類が設定されている。このうち第1普図作動パターンFS1は、普電ソレノイド12dを0.07秒(70ms)だけ励磁状態とする(普通作動部材12bを作動して第2始動口12aを開放する)作動パターンである。この場合に、入球許容姿勢となった普通作動部材12bの上に遊技球が乗ったとしても、直ちに入球阻止姿勢に復帰するため第2始動口12aには達しない。これに対し、第2普図作動パターンFS2は、普電ソレノイド12dを2.7秒(2700ms)にわたって励磁状態とする作動パターンである。従って、入球許容姿勢となった普通作動部材12bの上に乗った遊技球が第2始動口12aまで転動して入球する可能性があ
る。
図11Aに示すように、普図当たり判定が当たりの判定結果となった場合に、普図当たり種別乱数値が0~154の範囲内の値であれば、普通図柄の当たり図柄として図柄hz1が決定され、普図当たり種別乱数値が155~232の範囲内の値であれば、普通図柄の当たり図柄として図柄hz2が決定される。その普図当たり判定が行われた時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普通図柄の当たり図柄が図柄hz1及び図柄hz2の何れであっても、普通作動部材12bの作動パターンとして、第1普図作動パターンFS1が決定される。これに対し、普図当たり判定が行われた時点の遊技状態が時短1である場合には、普通図柄の当たり図柄が図柄hz1であれば普通作動部材12bの作動パターンとして第1普図作動パターンFS1が決定され、図柄hz2であれば普通作動部材12bの作動パターンとして第2普図作動パターンFS2が決定される。一方、普図当たり判定が行われた時点の遊技状態が時短2である場合には、普通図柄の当たり図柄が図柄hz1及び図柄hz2の何れであっても、普通作動部材12bの作動パターンとして、第2普図作動パターンFS2が決定される。
以上のように、遊技制御用マイコン61は、非時短遊技状態と時短1と時短2とで異なる決定確率により普通作動部材12bの複数種類の作動パターンを決定する。ここで、遊技制御用マイコン61が時短遊技状態(時短1及び時短2)において非時短遊技状態よりも高い確率で第2始動口12aの開放時間が長い作動パターン(第2普図作動パターンFS2)を決定するように制御することが、前述した(開放時間延長機能による)電サポ制御に相当する。
また、遊技制御用マイコン61は、時短2において時短1よりも高い確率で第2始動口12aの開放時間が長い作動パターン(第2普図作動パターンFS2)を決定する。
(普図変動パターン選択テーブルT11)
図11Bに示す普図変動パターン選択テーブルT11は、遊技制御用マイコン61が普通図柄の変動表示に関する変動パターン(普図変動パターン)を決定する際に参照するテーブルである。
ここで、本実施形態では、時短遊技状態中、特別図柄(第2特図)の変動が開始されるまでは、演出表示装置7の表示画面に表示される変動演出を、普図変動表示(普図当たり判定の結果)に対応させて行う。一方で、非時短遊技状態で行われた普図当たり判定については、普図変動パターンを決定するものの、演出表示装置7での変動演出には反映されない。
普図変動パターン乱数値は、普図変動パターン乱数カウンタが発生する値である。普図変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、普図変動パターン乱数カウンタが動作して普図変動パターン乱数値を発生させる。普図変動パターン乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において普図変動パターン乱数カウンタは、0~99の計100個の値をカウントする。つまり、0~99の計100個の普図変動パターン乱数値を発生させ得る。
遊技制御用マイコン61は、非時短遊技状態中の普図当たり判定が当たりの判定結果となり、普図変動パターン乱数値が0~49の範囲内である場合には、変動時間が111秒(111000ms)の普図変動パターンFP1を決定し、50~255の範囲内である場合には、変動時間が92秒(92000ms)の普図変動パターンFP2を決定する。また、遊技制御
用マイコン61は、非時短遊技状態中の普図当たり判定がハズレの判定結果となり、普図変動パターン乱数値が0~49の範囲内である場合には、変動時間が111秒(111000ms)の普図変動パターンFP3を決定し、50~255の範囲内である場合には、変動時間
が92秒(92000ms)の普図変動パターンFP4を決定する。
なお、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP1~4の何れかを決定した場合(非時短遊技状態)、演出制御用マイコン101はその普図変動パターンに基づく演出表示装置7での変動演出を実行させない。
ここで、遊技制御用マイコン61は、時短遊技状態中の場合、その時短遊技状態が後述する2種類の時短遊技状態(時短1、時短2)の何れであるかにより、普図変動パターン乱数値に基づいて普図変動パターン選択テーブルT11を参照して普図変動パターンを決定する際の条件が異なっている。
具体的には、時短1中、遊技制御用マイコン61は、普図当たり判定が当たりの判定結果となり、かつ普通図柄の当たり図柄として図柄hz2が決定された時(普通作動部材12bの作動パターンとして第2普図作動パターンFS2が決定された時)には、すなわち、遊技球が第2始動口12aに入球可能な状態を生じさせる場合には、普図変動パターン乱数値が0~255の何れの値であっても、変動時間が3.5秒(3500ms)の普図変動パターンFP5を決定する。これに対し、普図当たり判定がハズレの判定結果となった時と、普図当たり判定が当たりの判定結果となり、かつ普通図柄の当たり図柄として図柄hz1が決定された時(普通作動部材12bの作動パターンとして第1普図作動パターンFS1が決定された時)とには、すなわち、遊技球が第2始動口12aに入球可能な状態を生じさせない場合は、普図変動パターン乱数値が0~219の範囲内であれば、変動時間が1.0秒(1000ms)の普図変動パターンFP6を決定し、220~255の範囲内であれば、変動時間が3.5秒(3500ms)の普図変動パターンFP7を決定する。
一方、時短2中は、普図当たり判定が当たりの判定結果となった時(すなわち、遊技球が第2始動口12aに入球可能な状態を生じさせる場合であって、普通図柄の当たり図柄として図柄hz1または図柄hz2が決定されており、普通作動部材12bの作動パターンとして第1普図作動パターンFS1または第2普図作動パターンFS2が決定されている)には、普図変動パターン乱数値が0~255の何れの値であっても、変動時間が2.5秒(2500ms)の普図変動パターンFP8を決定する。これに対し、普図当たり判定がハズレの判定結果となった時(すなわち、遊技球が第2始動口12aに入球可能な状態を生じさせない場合であって、普通図柄のハズレ図柄が決定されている)には、普図変動パターン乱数値が0~219の範囲内であれば、変動時間が1.0秒(1000ms)の普図変動パターンFP6を決定し、220~255の範囲内であれば、変動時間が2.5秒(2500ms)の普図変動パターンFP9を決定する。
なお、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP5を決定した場合(時短1)、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7での変動演出の演出内容(演出パターン)として「当たりボタンリーチ」を決定する。また、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP6を決定した場合(時短1または時短2)、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7での変動演出の演出内容(演出パターン)として「短縮ハズレ変動」を決定する。更に、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP7を決定した場合(時短1)、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7での変動演出の演出内容(演出パターン)として「ハズレボタンリーチ」を決定する。また、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP8を決定した場合(時短2)、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7での変動演出の演出内容(演出パターン)として「当たりボタン抽選」を決定する。更に、遊技制御用マイコン61が普図変動パターンFP9を決定した場合(時短2)、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7での変動演出の演出内容(演出パターン)として「ハズレボタン演出」を決定する。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、図12を参照し、メイン側主制御処理の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がONされると、ROM63からメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセ
ット等を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、小当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普図当たり乱数値、普図当たり種別乱数値及び普図変動パターン乱数値を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタIC等から成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は例えば、4ms周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4ms周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、図13を参照し、メイン側タイマ割込処理(S5)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等をサブ制御基板100や払出制御基板73等に出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ10b、第2始動口センサ12c、ゲートセンサ13a、第1大入賞口センサ14c、第2大入賞口センサ15c、特定領域センサ55a、非特定領域センサ55b、一般入賞口センサ11b等)が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図12のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述するセンサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄関連処理(S18)を順に実行し、次にその他の処理(S19)を実行して、メイン側タイマ割込処理を終了する。その他の処理(S19)は、パチンコ遊技機1に異常状態が生じているかを判定する異常判定処理等である。例えば異常判定処理としては、不正入球を検出する不正入球検出処理、不正な磁気を検出する磁気検出処理、前面枠18や内枠の開放を検出する扉開放処理、不正な電波を検出する電波検出処理、衝撃(振動)を検出する衝撃検出処理等がある。また、その他の処理では、第1特図保留数に基づいて第1特図保留表示器51aをその数を示す表示態様に制御したり、第2特図保留数に基づいて第2特図保留表示器52aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理のS2~S4の処理が繰り返し実行され、割込パルスが入力されると(約4ms後)、再びメイン側タイマ割込処理(S5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割込処理(S5)にてRAM64の出力バッファにセットされたコマンド等が所定の基板へ出力される。
(図柄用センサ検出処理)
次に、図14を参照し、図柄用センサ検出処理(S15)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート13を通過したか否かを判定する(S30)。遊技球がゲート13を通過したことはゲートセンサ13aによって検出される。遊技球がゲート13を通過したと判定した場合(S30:Yes)、遊技制御用マイコン61は、ゲート通過処理を実行する(S31)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための普図当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
S31の終了後、又は遊技球がゲート13を通過していないと判定した場合(S30:No)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第2始動口12aに入球したか否かを判定する(S32)。遊技球が第2始動口12aに入球したことは第2始動口センサ12cによって検出される。遊技球が第2始動口12aに入球していない場合(S32:No)、S38に進むが、遊技球が第2始動口12aに入球したと判定した場合(S32:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が上限値である「4」に達しているか否か判定する(S33)。第2特図保留数U2が上限値である「4」に達している場合(S33:Yes)、S38に進むが、第2特図保留数U2が「4」に達していない場合(S33:No)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2に1を加算する(S34)。これにより、第2特図の変動保留条件が成立する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S35)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、小当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64bのうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に格納する。例えば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S36)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S35において取得した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口12aに入球したことを示すデータ、S35において取得した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S36において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S37)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を
実行する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口10aに入球したか否かを判定する(S38)。遊技球が第1始動口10aに入球したことは第1始動口センサ10bによって検出される。遊技球が第1始動口10aに入球していない場合(S38:No)、センサ検出処理を終了するが、第1始動口10aに入球したと判定した場合(S38:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S39)。第1特図保留数U1が「4」に達している場合(S39:Yes)、センサ検出処理を終了するが、第1特図保留数U1が「4」に達していない場合(S39:No)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1に1を加算する(S40)。これにより、第1特図の変動保留条件が成立する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S41)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64aのうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。例えば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S42)。この第1始動入賞コマンド作成処理では、S41で第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口10aに入球したことを示すデータ、S41で第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S42で作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S43)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
(普通動作処理)
次に、図15A及び図15Bを参照し、普通動作処理(S16)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、補助遊技中(普通作動部材12bの作動中)であるか否かを判定し(S50)、補助遊技中ではないと判定した場合は(S50:No)普通図柄の停止表示(確定表示)中か否かを判定する(S51)。ここで、遊技制御用マイコン61は、普通図柄の停止表示中ではないと判定した場合は(S51:No)、普通図柄の変動表示中か否かを判定し(S52)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合は(S52:No)、普通図柄の保留数Vが「0」であるか否かを判定する(S53)。ここで、遊技制御用マイコン61は、普通図柄の保留数Vが「0」であると判定した場合は(S53:Yes)、普通動作処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S53において普通図柄の保留数Vが「0」ではないと判定した場合は(S53:No)、普図当たり判定処理を行う(S54-1)。この普図当たり判定処理(S54-1)では、取得した普図当たり乱数値と普通図柄当否判定テーブルT9との関係に基づいて普図当たり判定を行い、普図当たりか否か判定する。そして、この普図当たり判定が当たりの判定結果の場合、普図当たり種別乱数値と普図当たり種別判定テーブルT10との関係に基づいて普図決定処理(普図当たり種別決定処理を含む)を行い、普図当たり判定の結果(決定した普通図柄)に応じた普図停止図柄データをRAM64の所定の記憶領域にセットする(S54-2)。つまり、普図決定処理(S54-2)では、「ハズレ」であれば「普通ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば、当たりの普通当たり図柄(普通図柄hz1または普通図柄hz2)を決定し、その決定した普通図柄に応じたデータをセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、取得した普図変動パターン乱数値と、普図変動パターン選択テーブルT11との関係に基づいて、普図変動時間(普図変動パターン)決定処理を行う(S54-3)。普図変動時間決定処理(S54-3)では、前述のように、遊技状態(非時短遊技状態、時短1、時短2)と、普図当たり判定の結果(当たりまたはハズレ)と、普通図柄の当たり図柄(図柄hz1、図柄hz2)と、普図変動パターン乱数値の値との関係により、普図変動パターンFP1~FP9の何れかを選択する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄保留数Vを1減算し(S54-4)、普図保留記憶部64cにおける各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部64cにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S54-5)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン61は、S54-3において選択した普図変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S54-6)。なお、これに伴い、サブ制御基板100に普通図柄の変動開始と、その変動表示の結果(停止表示する普通図柄の種類)とを知らせるため、普図変動開始コマンドをセットする。この普図変動開始コマンドには、S54-1、S54-2及びS54-3において決定した普図当たり判定の当否、停止図柄及び普図変動時間が含まれている。
また、遊技制御用マイコン61は、S52において、普通図柄の変動表示中であると判定した場合は(S52:Yes)、普通図柄の変動時間が終了したか否か判定し(S55-1)、終了していないと判定した場合は(S55-1:No)、普通動作処理を終える。一方、終了したと判定した場合は(S55-1:Yes)、普通図柄の変動表示を、普図当たり判定や普図当たり種別判定の結果に応じた表示結果(普通当たり図柄または普通ハズレ図柄)で停止させる(S55-2)。そして、サブ制御基板100に普通図柄の変動停止を知らせるための普図変動停止コマンド(普図用の変動停止コマンド)をセットするとともに(S55-3)、普通図柄の停止時間をセットし(S55-4)、普通動作処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S51において、普通図柄の停止表示中であると判定した場合は(S51:Yes)、S56において普通図柄の停止時間が終了したか否か判定し、終了していないと判定した場合は(S56:No)、普通動作処理を終える。一方、終了していると判定した場合は(S56:Yes)、普図条件確認処理を実行する(S57)。この普図条件確認処理は、時短遊技状態中における普図変動表示の終了タイミングで実行される処理であり、時短遊技状態中の普図変動表示の実行回数をカウントし、普図変動回数による時短遊技状態の終了条件が成立したか否かを確認する処理である。
ここで一旦、図15Bを参照し、普図条件確認処理(図15AのS57)について説明する。遊技制御用マイコン61は、先ず、時短フラグがONであるか否かを判定し(S57-1)、時短フラグがOFF、すなわち非時短遊技状態である場合は(S57-1:No)、普通条件確認処理を終了する。これに対し、時短フラグがON、すなわち時短遊技状態中である場合は(S57-1:Yes)、大当たり遊技状態の終了時の遊技状態管理処理(図21、後述)で設定された普図変動数カウンタの値を1減算する(S57-2)。続いて、遊技制御用マイコン61は、普図変動数カウンタの値が0になったか否か、すなわち普図変動回数による時短遊技状態の終了条件が成立したか否かを判定する(S57-3)。そして、普図変動数カウンタの値が0と判定した場合には(S57-3:Yes)、時短フラグをOFFとし(S57-4)、S57-5に移行する。これに対し、普図変動数カウンタの値が1以上と判定した場合は(S57-3:No)、時短フラグをONに維持したまま、S57-5に移行する。
そして、遊技制御用マイコン61は、S57-5において、現在の遊技状態(非時短遊技状態、時短1または時短2)の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、普図条件確認処理を終了する。
なお、本実施形態において、遊技状態指定コマンドは、遊技状態の情報として、非時短遊技状態、時短遊技状態、大当たり遊技状態(1種大当たり状態、V当たり状態)、小当たり状態、の何れかを含んでいる。S57-5(普通図柄の変動表示の終了時点から所定の停止時間が経過した時点)でセットされ得る遊技状態指定コマンドは基本的に、非時短遊技状態、時短1または時短2の何れかの遊技状態の情報を含むコマンドである。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力される。
図15Aに戻り、遊技制御用マイコン61は、普図条件確認処理(S57)の終了後、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否か、つまり、当たりか否かを判定し(S58-1)、当たりではないと判定した場合(S58-1:No)、普通動作処理を終える。一方、当たりと判定した場合は(S58-1:Yes)、時短遊技状態であるか否かを判定し(S58-2)、時短遊技状態であると判定した場合は(S58-2:Yes)、普通作動パターン決定処理(時短)を実行する(S58-3)。これに対し、当たりと判定し(S58-1:Yes)かつ非時短遊技状態であると判定した場合(S58-2:No)、普通作動パターン決定処理(非時短)を実行する(S58-4)。
ここで、S58-3の普通作動パターン決定処理(時短)では、遊技制御用マイコン61は、普通作動部材12bの普通作動パターンを、前述した普図当たり種別判定テーブルT10(図11A)における「時短1」及び「時短2」のうち現在の時短遊技状態に対応する側の項目に基づいて決定する。そして、続くS58-5において作動パターンをセットし、補助遊技(普通作動部材12bの作動)を開始させる。これにより、普図当たり判定が当たりの判定結果となった場合、時短1中であれば第2始動口12aが0.07秒(70ms)または2.7秒(2700ms)開放され、時短2中であれば第2始動口12aが2.7秒(2700ms)開放される。そして、普通動作処理を終了する。
これに対し、S58-4の普通作動パターン決定処理(非時短)では、普通作動部材12bの普通作動パターンを、前述した普図当たり種別判定テーブルT10(図11A)における「非時短」の項目に基づいて決定する。そして、続くS58-5において作動パターンをセットし、補助遊技(普通作動部材12bの作動)を開始させる。これにより、非時短遊技状態中に普図当たり判定が当たりの判定結果となった場合、第2始動口12aが0.07秒(70ms)開放される。そして、普通動作処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、前述したS50において補助遊技中(普通作動部材12bの作動中)であると判定した場合は(S50:Yes)、補助遊技の終了条件(普通作動部材12bの作動終了条件)が満足されたか否かを判定する(S59-1)。ここで、作動終了条件とは、S58-3またはS58-4においてセットされた作動パターン毎の作動時間が終了したという作動時間終了条件、あるいは、第2始動口12aへの入球数が規定の入球数に達したという規定入球数条件である。
遊技制御用マイコン61は、作動終了条件が満足されていないと判定した場合は(S59-1:No)、普通動作処理を終える。一方、満足されたと判定した場合は(S59-1:Yes)、補助遊技(普通作動部材12bの作動)を終了させ(S59-2)、普通動作処理を終了する。
(特別図柄待機処理)
次に、図16を参照し、特別図柄待機処理(S17)について説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間および停止時間の何れかを計測中であるか否かを判定し(S60)、計測中であれば(S60:Yes)、特別図柄待機処理を
終了する。一方で、特別図柄の変動時間および停止時間の何れも計測していなければ(S60:No)、S61に進む。遊技制御用マイコン61は、S61において、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定する。そして、「0」ではないと判定した場合(S61:No)、すなわち、第2特図の変動表示についての始動条件が成立した場合に、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図当たり判定処理(S62)及び第2特図変動パターン選択処理(S63)を実行する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2から「1」を減算し(S64)、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に記憶されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり読み出される側に1つずつシフトする(S65)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図変動開始処理を実行する(S66)。この第2特図変動開始処理では、特図変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、第2特別図柄表示器52において第2特図の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする特図変動開始コマンドには、後述する第2特図当たり判定処理(図17)においてセットされた特図停止図柄のデータや第2特図変動パターン選択処理(図18及び図19)においてセットされた第2特図変動パターンのデータが含まれている。S66の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、前述したS61において、第2特図保留数U2が「0」であると判定した場合(S61:Yes)、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定する(S67)。「0」ではないと判定した場合(S67:No)、すなわち、第1特図の変動表示についての始動条件が成立した場合に、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図当たり判定処理(S68)及び第1特図変動パターン選択処理(S69)を実行する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U2から「1」を減算し(S70)、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S71)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図変動開始処理を実行する(S72)。この第1特図変動開始処理では、特図変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、第1特別図柄表示器51において第1特図の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする特図変動開始コマンドには、後述する第1特図当たり判定処理(図17)においてセットされた特図停止図柄のデータや第1特図変動パターン選択処理(図18及び図19)においてセットされた第1特図変動パターンのデータが含まれている。S72の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。
一方、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合(S67:Yes)、遊技制御用マイコン61は、待機状態中か否かを判定する(S73)。待機状態は、大当たり遊技状態中でなく、特別図柄の変動中ではなく、かつ特図保留数が零である状態を指す。より詳しくは、待機状態は、前述の条件に加え、特別図柄(又は演出図柄)の停止表示(確定表示)後に、図柄が停止した状態が一定時間以上経過したことを契機に生起する状態である。ここで、待機状態中と判定した場合(S73:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。一方、待機状態中ではないと判定した場合(S73:No)、遊技制御用マイコン61は、待機画面設定処理を実行する(S74)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間を計測し、この待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。その後、遊技制御用マイコン61は特別図柄待機処理を終了する。
このように、本実施形態では、第1特図の変動表示は第2特図保留数U2が「0」の場合(S61:Yes)に限って行われる。つまり、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
(特図当たり判定処理)
次に、図17を参照し、第2特図当たり判定処理(S61)及び第1特図当たり判定処
理(S67)について説明する。なお、第2特図当たり判定処理と第1特図当たり判定処理とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数を読み出し(S80)、当否判定テーブル(この例では当否判定テーブルT1)を参照する(S81)。続いて、遊技制御用マイコン61は、当否判定テーブルT1の大当たりに対応する乱数値(判定値)の範囲を参照し、S80で読み出した大当たり乱数値と同じ乱数値が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S82)。
大当たりと判定した場合(S82:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONにする(S83)。その後、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、複数の大当たりの種別が設定された大当たり種別判定テーブル(この例では大当たり種別判定テーブルT2,T3)を参照し、大当たりの種別を判定する(S84)。大当たり
の種別によって、特図の大当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、最大ラウンド数及び大当たり演出図柄等が異なる。また、大当たりの種類によって時短遊技状態中の特図変動表示の上限回数についても決定される。その後、遊技制御用マイコン61は、S84で判定した大当たりの種別に応じた特図の大当たり図柄を停止表示(確定表示)するための特図停止図柄データをRAM64に設けた特図バッファにセットし(S88)、本処理を終了する。
一方、大当たりと判定しなかった場合(S82:No)、遊技制御用マイコン61は、当否判定テーブルT1の小当たりに対応する乱数値の範囲を参照し、S80で読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、すなわち小当たりか否かの判定を行う(S85)。前述したように、第1特図の抽選では小当たりに当選せず、第2特図の抽選で小当たりに当選する場合がある。小当たりと判定した場合(S85:Yes)、遊技制御用マイコン61は、小当たりと判定したことを示す小当たりフラグをONにする(S86)。その後、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている小当たり種別乱数を読み出し、複数の小当たりの種別が設定された小当たり種別判定テーブルT4を参照し、小当たりの種別を判定する(S87)。小当たりの種別によって、特図の小当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、小当たり演出図柄等が異なる。また、小当たりの種類によって、特定領域の通過による大当たり遊技状態の有無、時短遊技状態の継続、時短遊技状態の終了等についても決定される。その後、遊技制御用マイコン61は、S87で判定した小当たりの種別に応じた特図の小当たり図柄を停止表示(確定表示)するための特図停止図柄データをRAM64に設けた特図バッファにセットし(S88)、本処理を終了する。
一方、小当たりと判定しなかった場合(S85:No)、すなわちハズレと判定した場合には、遊技制御用マイコン61は、特図のハズレ図柄を停止表示(確定表示)するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし(S88)、本処理を終了する。
(特図変動パターン選択処理)
次に、図18及び図19を参照し、第2特図変動パターン選択処理(S62)及び第1特図変動パターン選択処理(S68)について説明する。なお、第2特図変動パターン選択処理と第1特図変動パターン選択処理とを共通の処理としてまとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、時短遊技状態であることを示す時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S90)。時短フラグがOFFであると判定した場合(S90:Yes)、遊技制御用マイコン61は、S91に移行する。時短フラグがOFFではないと判
定した場合(S90:No)、遊技制御用マイコン61は、S99に移行する。
S91,S99に移行した遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか
否かを判定する。大当たりフラグがONであると判定した場合(S91,S99:Yes
)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルT7,T8のうち特別図
柄の種類に応じたテーブルを参照して大当たり用の特図変動パターンを選択する(S92,S100)。例えば、非時短遊技状態である場合、特図変動パターン選択テーブルT7
を参照して大当たり用の特図変動パターンを選択する(S92)。また、時短遊技状態である場合は、特図変動パターン選択テーブルT8を参照して大当たり用の特図変動パターンを選択する(S100)。特図変動パターンを選択した遊技制御用マイコン61は、その後、S98に移行する。
また、大当たりフラグがONではないと判定した場合(S91,S99:No)、遊技
制御用マイコン61は、小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S93,S10
1)。小当たりフラグがONであると判定した場合(S93,S101:Yes)、遊技
制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルT7,T8のうち特別図柄の種類
に応じたテーブルを参照して特図変動パターンを選択する(S94,S102)。前述し
たように本実施形態では、第1特図の抽選で小当たりに当選せず、第2特図の抽選で小当たりに当選する場合がある。第2特図の抽選で小当たりに当選した場合、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルT8を参照して、小当たり用の特図変動パターンを選択する。その後、遊技制御用マイコン61は、S98に移行する。
一方で、小当たりフラグがOFFであると判定した場合(S93,S101:No)、
遊技制御用マイコン61は、S95,S103に移行する。ここで、時短遊技状態中の場合(S103)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルT7,T8
のうち特別図柄の種類に応じたテーブルを参照して、ハズレの特図変動パターンを選択し、S98に移行する(S98)。なお、本実施形態では、第1特図の抽選でハズレになることがある一方、第2特図の抽選ではハズレになることがない(大当たり又は小当たりの何れかのみ)。
遊技制御用マイコン61は、S95において、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されているリーチ乱数値を取得し、その取得したリーチ乱数値が「リーチ有り」に対応する値であるか否かを判定する。遊技制御用マイコン61は、取得したリーチ乱数値が、リーチ判定テーブルT5の「リーチ有り」に対応する値の中に存在するならば、特図変動パターン選択テーブルT7,T8のうち特別図柄の種類に応じたテーブルを参照して、「リー
チ有ハズレ」の特図変動パターンを選択する(S96)。特図変動パターンを選択した遊技制御用マイコン61は、その後、S98に移行する。
一方、取得したリーチ乱数値が、リーチ判定テーブルT5の「リーチ有り」に対応しない値の中に存在する場合は、「リーチ無ハズレ」の特図変動パターンを選択する(S97)。そして、S98に移行する。
S92,S94,S96,S97,S100,S102,S103の終了後、S98に移行した遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64に設けた特図変動パターンバッファにセットし、特図変動パターン選択処理を終了する。S98で特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS66,S72でセットされる特図変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)により、サブ制御基板100へ出力される。
(特別図柄関連処理)
次に、図20を参照し、特別図柄関連処理(S18)について説明する。
遊技制御用マイコン61は先ず、特別図柄(第1特図、第2特図)の変動時間(S98でセットした特図変動パターンに応じた時間)の計測の終了タイミングであるか否かを判定する(S110)。そして、変動時間の終了タイミングであると判定した場合(S110:Yes)、遊技制御用マイコン61は、S88でセットした特図停止図柄データに応じた特別図柄の停止図柄を表示(特別図柄の変動表示を確定表示)する(S111-1)と共に、特図変動停止コマンド(特図用の変動停止コマンド)をRAM64に設けた出力バッファにセットする(S111-2)。また、特別図柄の停止時間の計測を開始する(S111-3)。そして、遊技制御用マイコン61は、S111-3の終了後、特別図柄関連処理を終了する。
一方で、遊技制御用マイコン61は、前述したS110において特別図柄の変動時間の終了タイミングではないと判定した場合(S110:No)、前述したS111-3において開始した特別図柄の停止時間の計測の終了タイミングであるか否かを判定する(S112)。停止時間の終了タイミングであると判定した場合(S112:Yes)、遊技制御用マイコン61は、後述する遊技状態管理処理を実行する(S113)。その後、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか否かを判定し(S114-1)、ONであると判定した場合(S114-1:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S114-2)。この遊技状態リセット処理では、時短フラグがONであるか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。
遊技制御用マイコン61は、前述したS112において特別図柄の停止時間の終了タイミングではないと判定した場合(S112:No)、遊技状態が大当たり遊技状態(1種大当たり状態またはV当たり状態)であるか否かを判定する(S115-1)。なお、遊技制御用マイコン61は例えば、大当たりフラグがONであり、かつ特別図柄の変動時間および停止時間の何れも計測していない場合に、大当たり遊技状態であると判定する。そしてこのS115-1において大当たり遊技状態であると判定した場合には(S115-1:Yes)、1種大当たり状態またはV当たり状態(2種大当たり状態の2ラウンド以降)に関する特別電動役物処理(後述)を実行する(S115-2)。そして、S115-2の終了後、特別図柄関連処理を終了する。
一方で、遊技制御用マイコン61は、前述したS115-1において大当たり遊技状態ではないと判定した場合(S115-1:No)、前述したS115-2を経由することなくS116-1に進み、遊技状態が小当たり状態であるか否かを判定する。なお、遊技制御用マイコン61は例えば、小当たりフラグがONであり、かつ特別図柄の変動時間および停止時間の何れも計測していない場合に、小当たり状態であると判定する。そしてこのS116-1において小当たり状態であると判定した場合には(S116-1:Yes)、小当たり状態に関する特別電動役物処理(後述)を実行する(S116-2)。そして、S116-2の終了後、特別図柄関連処理を終了する。
(遊技状態管理処理)
次に、図21を参照し、遊技状態管理処理(S113)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、時短遊技状態であるか否かを判定すべく、時短フラグがONであるか否かを判定する(S113-1)。時短フラグがOFFであると判定した場合(S113-1:No)、遊技制御用マイコン61は、後述するS113-7へと移行する。一方、時短フラグがONであると判定した場合(S113-1:Yes)、遊技制御用マイコン61は、時短遊技状態中の特図変動表示(第1特図、第2特図)の変動回数を計数するための特図変動数カウンタの値を1減算する(S113-2)。その後、遊技制御用マイコン61は、1減算後の特図変動数カウンタの値が「0」になったか否かを判定
する(S113-3)。そして、遊技制御用マイコン61は、1減算後の特図変動数カウンタの値が「0」になったと判定した場合(S113-3:Yes)に、時短フラグをOFFにし(S113-4)、現在の遊技状態(非時短遊技状態)の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S113-5)、遊技状態管理処理を終了する。一方で、遊技制御用マイコン61は、前述したS113-3において1減算後の特図変動数カウンタの値が「0」ではないと判定した場合(S113-3:No)、時短フラグをOFFにすることなく、現在の遊技状態(時短1または時短2)の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットして(S113-5)、遊技状態管理処理を終了する。
なお、本実施形態において、遊技状態指定コマンドは、遊技状態の情報として、非時短遊技状態、時短遊技状態、大当たり遊技状態(1種大当たり状態、V当たり状態)、小当たり状態、の何れかを含んでいる。S113-5(特別図柄の変動表示の終了時点から所定の停止時間が経過した時点)でセットされ得る遊技状態指定コマンドは、非時短遊技状態、時短1、時短2、大当たり遊技状態(1種大当たり状態)、小当たり状態の何れかである。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力される。特図変動数カウンタの値は、特図変動が消化される度に1減算され、特図変動数カウンタの値が「0」になると、今回の図柄変動の終了を以て時短遊技状態が終了する。なお、本実施形態では、時短遊技状態の終了条件として、特図変動回数による終了条件の他に、普図変動回数による終了条件も設定されている。すなわち、時短遊技状態中、特図変動回数が終了条件となる回数(10回)に達するか、または普図変動回数が終了条件となる回数(50回または100回)に達した場合に、時短遊技状態が終了する。
(特別電動役物処理(1種大当たり状態、V当たり状態))
次に、図22を参照し、1種大当たり状態またはV当たり状態に関する特別電動役物処理(S115-2)の内容について説明する。遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示中および停止表示中の何れでもなく、かつ大当たりフラグがONとなっている期間に、図22に示す特別電動役物処理を実行する。
遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理(1種大当たり状態、V当たり状態)において、大当たりオープニング設定(S117-1)、大当たりラウンド設定(S117-2)、大当たりエンディング設定(S117-3)等を実行する。遊技制御用マイコン61は、大当たりオープニング設定(S117-1)において、大当たり遊技状態(1種大当たり状態)のオープニング期間(大当たりオープニング)の開始タイミングや終了タイミングを示すコマンド(オープニングコマンド(大当たり開始コマンド)、オープニング終了コマンド)を、RAM64の出力バッファにセットする処理等を行う。また、遊技制御用マイコン61は、大当たりラウンド設定(S117-2)において、大当たり遊技状態(1種大当たり状態、V当たり状態)のラウンド期間(ラウンド演出)の開始タイミングや終了タイミングを示すコマンド(ラウンド開始コマンド(開放コマンド)、ラウンド終了コマンド(閉鎖コマンド))を、RAM64の出力バッファにセットする処理等を行う。更に、遊技制御用マイコン61は、大当たりエンディング設定(S117-3)において、大当たり遊技状態(1種大当たり状態、V当たり状態)のエンディング期間(大当たりエンディング)の開始タイミングや終了タイミングを示すコマンド(エンディングコマンド、エンディング終了コマンド(大当たり終了コマンド))を、RAM64の出力バッファにセットする処理等を行う。
なお、遊技制御用マイコン61は、前述した大当たりオープニング設定や大当たりエンディング設定において、大当たりオープニングや大当たりエンディングの実行時間を所定のタイマにセットし、計測する。また、前述の大当たりラウンド設定において遊技制御用
マイコン61は、大当たり遊技状態の種類に応じた作動パターンで第1大入賞口14aを開閉させる。そして、ラウンド遊技中、第1大入賞口14aに上限個数の遊技球が入球するか、あるいは所定時間が経過すると、遊技制御用マイコン61は第1大入賞口14aを閉状態としてラウンド遊技を終了する。遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技状態の種別毎に定められたラウンド回数分、第1大入賞口14aを開閉する。また、遊技制御用マイコン61は、ラウンド遊技を開始させる度に特別電役作動有効カウンタの値を1減算し、特別電役作動有効カウンタの値が「0」となった場合のラウンド遊技の終了後に、大当たりエンディング設定においてエンディングコマンドをRAM64の出力バッファにセットし、出力する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技状態の終了タイミング(大当たりエンディングの終了タイミング)であるか否かを判定する(S117-4)。そして、大当たり遊技状態の終了タイミングではないと判定した場合(S117-4:No)、特別電動役物処理(1種大当たり状態、V当たり状態)を終了する。一方で、遊技制御用マイコン61は、S117-4において大当たり遊技状態の終了タイミングであると判定した場合(S117-4:Yes)、S117-5~S117-8の処理を実行する。ここで、遊技制御用マイコン61は、S117-5において大当たりフラグをOFFにし、続くS117-6において時短フラグをONにして、更にS117-7において、時短遊技状態中の特図変動回数を計数するための特図変動数カウンタの値を10回にセットすると共に、時短遊技状態中の普図変動回数を計数するための普図変動数カウンタの値を50回(時短1の場合)または100回(時短2の場合)にセットする。そしてS117-8において、遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、特別電動役物処理(1種大当たり状態、V当たり状態)を終了する。
そして、遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理(1種大当たり状態、V当たり状態)の終了により、特別図柄関連処理を終了する。
(特別電動役物処理(小当たり状態))
次に、図23を参照し、小当たり状態に関する特別電動役物処理(S116-2)について説明する。遊技制御用マイコン61は、小当たり当選に基づいて第2大入賞口15aを開放させるために、図23に示す特別電動役物処理(小当たり)を実行する。なお、本実施形態における特別電動役物処理(小当たり状態)は第2特図に関連して実行されるため、第2特図を前提として説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理(小当たり状態)において、小当たりオープニング設定(S119-1)、小当たり開放設定(S119-2)、振分部材設定(S119-3)等を実行する。
遊技制御用マイコン61は、小当たりオープニング設定(S119-1)において、小当たり状態のオープニング期間(小当たりオープニング)の開始タイミングや終了タイミングを示すコマンド(オープニングコマンド(小当たり開始コマンド)、オープニング終了コマンド)を、RAM64の出力バッファにセットする処理等を行う。小当たりオープニングとは、小当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、小当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。小当たりオープニング設定では、小当たりオープニングの実行時間を所定のタイマにセットし、計測する。
また、遊技制御用マイコン61は、小当たり開放設定(S119-2)において、既に決定されている第2特別作動部材15bの作動開始タイミング(または小当たり状態の開始タイミング)や第2特別作動部材15bの作動終了タイミング(または小当たり状態の終了タイミング)に合わせて、第2特電ソレノイド15dを駆動制御する。また、決定した作動開始タイミング・作動終了タイミングを示すコマンド(開放コマンド、閉鎖コマン
ド)を、RAM64の出力バッファにセットする処理等を行う。
更に、遊技制御用マイコン61は、振分部材設定(S119-3)において、振分部材56の作動開始タイミング・作動終了タイミングとして小当たり状態の種類に関わらず共通のタイミングを決定し(例えば、小当たり状態の開始時点を作動開始タイミングとして決定すると共に、その作動開始から1.8秒経過時点を作動終了タイミングと決定し)、その決定した作動開始タイミング・作動終了タイミングに合わせて第2特電ソレノイド15dを駆動制御する。
その後、遊技制御用マイコン61は、遊技球が特定領域を通過したか否かを判定する(S119-4)。特定領域を遊技球が通過したことは、特定領域センサ55aによって検出される。遊技球が特定領域を通過したと判定した場合(S119-4:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグをONにする(S119-5)。そして次に、遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドとして、V当たり状態とすることを示す情報を含む遊技状態指定コマンドを、RAM64の出力バッファにセットする(S119-6)。なお、この遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力される。これにより、パチンコ遊技機1では、第2大入賞口15aの開放中に遊技球が特定領域を通過した場合も、特図当たり判定で大当たりと判定された場合と同じように小当たり遊技状態を2種大当たり状態に発展させる(V当たり状態を開始させる)ための制御が実行可能となる。
S119-4が否定判定の場合(S119-4:No)またはS119-6の終了後、遊技制御用マイコン61は、S119-7に移行する。このS119-7において遊技制御用マイコン61は、小当たり当選に基づく第2大入賞口15aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。小当たり当選に基づく第2大入賞口15aの閉鎖条件は、第2大入賞口15aが開状態となってから上限個数の遊技球が入賞するか、あるいは当選した小当たりに応じた開放パターンに定められた開放時間が経過することである。そして、第2大入賞口15aの閉鎖条件が成立したと判定した場合(S119-7:Yes)、遊技制御用マイコン61は、小当たりフラグをOFFにし(S119-8)、特別電動役物処理(小当たり遊技状態)を終了する。一方、第2大入賞口15aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合は(S119-7:No)、S119-8を経由することなく、特別電動役物処理(小当たり遊技状態)を終了する。
以上のように、遊技制御用マイコン61は、第1始動口10aや第2始動口12aへの遊技球の入球を契機として、大当たり遊技状態や小当たり状態(第1大入賞口14aや第2大入賞口15aの入球可能期間)を生起させるか否かを決定可能な特図当たり判定(判定)を実行する「判定手段(第1の判定手段)」として機能している。なお、遊技制御用マイコン61(判定手段)は、時短遊技状態(入球容易状態)中の第2始動口12a(可変始動口)への遊技球の入球を契機として実行する特図当たり判定が必ず大当たり遊技状態や小当たり状態(入球可能期間)を生起させる結果となるように設定されている。
また、遊技制御用マイコン61は、ゲート13(作動口)への遊技球の通過(入球)を契機として、始動口の一種であって遊技球の入球可否が変化する形態の第2始動口12a(可変始動口)を遊技球が入球可能な長時間(2.7秒)の開放状態(特定状態)とするか否かを決定可能な普図当たり判定(作動入球判定)を実行する「判定手段(第2の判定手段)」として機能している。
また、遊技制御用マイコン61は、第2始動口12aにおける長時間(2.7秒)の開放状態(特定状態)が非時短遊技状態(通常遊技状態)よりも生じ易い時短遊技状態(入球容易状態)を生起する「生起手段」として機能している。なお、遊技制御用マイコン61(生起手段)は、時短遊技状態の終了条件としての普通図柄の変動表示回数が相違する複数種類の入球容易状態(時短1及び時短2)を生起可能である。また、遊技制御用マイ
コン61(生起手段)は、第2始動口12aにおける長時間(2.7秒)の開放状態(特定状態)が生起するように普通作動部材12bを作動させること(普通図柄の有利当たりへの当選)の決定確率が相違する複数種類の入球容易状態(時短1及び時短2)を生起可能である。
[演出制御用マイコン101の主な処理]
次に、演出制御用マイコン101(図4)が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(サブ側主制御処理)
先ず、図24を参照し、サブ側主制御処理について説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S160)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer
Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ
等のリセット等を行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120の内容が正常であるか否かを判定し(S161)、否定判定した場合(S161:No)、RAM120を初期化し(S162)、S163に進む。また、S161において肯定判定した場合(S161:Yes)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化しないでS163に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S161:No)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化するが、停電等で電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S161:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等の値はリセットされる。また、このS160~S162は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S163)、乱数更新処理を実行する(S164)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S165)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78及びランプ制御基板79等に送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S166)。以降、S163~S166を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S167)、1msタイマ割込処理(S168)及び10msタイマ割込処理(S169)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、受信割込処理(S167)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。例えば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングではないと判定した場合、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。一方、受信するタイミングであると判定した場合、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込
処理(S168,S169)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、図25を参照し、1msタイマ割込処理(S168)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1ms周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S170)。この入力処理では、演出制御用マイコン101が、演出レバー押込検出スイッチ6a、演出レバー回転検出スイッチ6b、及び演出ボタン検出スイッチ5aからの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S171)。この出力処理では、後述する変動演出制御処理においてRAM120の出力バッファにセットされる変動演出開始コマンドを画像制御基板200に出力する。また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(S183)等で作成したランプデータをランプ制御基板79に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体モータ23dを駆動させるために、駆動データ(可動体モータ23dを駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体モータ23dを所定の動作パターンで駆動させる。また、演出表示装置7の表示に合わせてスピーカ8から音声を出力させるために、後述する10msタイマ割込処理における音声制御処理(S184)等で作成した音声データを音声制御基板78に出力する。つまり、音声データに従ってスピーカ8から音声を出力させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、S171において変動演出開始コマンド(特図変動開始コマンドまたは普図変動開始コマンド)を出力したか否かを判定する(S172)。変動演出開始コマンドは、遊技制御用マイコン61から変動開始コマンドを入力した際に、画像制御基板200に向けて出力するコマンドである。なお、非時短遊技状態中は、特図変動開始コマンドの入力に伴って特図変動演出開始コマンドを画像制御基板200に向けて出力し、時短遊技状態中は、普図変動開始コマンドの入力に伴って普図変動演出開始コマンドを画像制御基板200に向けて出力する。ここで、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドを出力したと判定した場合(S172:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S173)。続いて、演出制御用マイコン101は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S174)。S174の終了後、又は変動演出開始コマンドを出力していないと判定した場合(S172:No)、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。
(10msタイマ割込処理)
次に、図26を参照し、10msタイマ割込処理(S169)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10ms周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図27)を実行し(S180)、スイッチ状態取得処理を実行する(S181)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(S170)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出等の表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S182)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S183)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ラン
プ(盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23b等)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理等を行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S184)。この音声制御処理では、音声データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声データの音声制御基板78への出力、音声演出の時間管理等を行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S185)、本処理を終了する。
その他の処理(S185)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数等を更新する等の処理を実行する。また、その他の処理(S185)では、遊技者に対して右打ちを促す右打ち演出を行うための右打ち演出処理や、遊技制御用マイコン61からの各種のコマンドの受信(S180)に応じて特定される遊技の状況に合わせて演出モード(後述)を設定するための演出モード設定処理等を実行する。
更に、その他の処理(S185)では、
(受信コマンド解析処理)
次に、図27を参照し、受信コマンド解析処理(S330)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S190-1)、受信したと判定した場合(S190-1:Yes)、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S190-2)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(非時短遊技状態、時短遊技状態、1種大当たり状態、小当たり状態、V当たり状態の何れであるか)を示す情報などが含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、現時点で設定されている遊技状態を特定し、その遊技状態を示す遊技状態フラグを「1」にセットし、それ以外の遊技状態フラグを「0」にセットする。また、演出制御用マイコン101は、後述する変動演出終了処理(S196-2、特図変動停止コマンドの受信時)において計測を開始した(左中右の演出図柄7L,7C,7Rの)停止時間の計測を終了する。
演出制御用マイコン101は、S190-2の処理の終了後、または、S190-1において遊技状態指定コマンドを受信していないと判定した場合に(S190-1:No)、S191-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンド)を受信したか否かを判定し(S191-1)、受信したと判定した場合は(S191-1:Yes)、S191-2に進み、第1特図保留演出記憶部121または第2特図保留演出記憶部122に、S191-1で受信した始動入賞コマンドに含まれる始動入球情報を記憶する(記憶を更新する)。また、後述する集合表示部20xの表示(第1特図保留数または第2特図保留数に対応する保留数の表示)を更新する。
演出制御用マイコン101は、S191-2の処理の終了後、または、S191-1において始動入賞コマンドを受信していないと判定した場合に(S191-1:No)、S192-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から作動入球コマンド(普図当たり判定の判定結果等の情報)を受信したか否かを判定し(S192-1)、受信したと判定した場合は(S192-1:Yes)、S192-2に進み、普図保留演出記憶部125に、S192-1で受信した作動入球コマンドに含まれる作動入球情報を記憶する(記憶を更新する)。また、後述する集合表示部20xの表示(普図保留数に対応する保留数の表示
)を更新する。
演出制御用マイコン101は、S192-2の処理の終了後、または、S192-1において作動入球コマンドを受信していないと判定した場合に(S192-1:No)、S193-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S193-1)、受信したと判定した場合は(S193-1:Yes)、オープニング演出選択処理を実行する(S193-2)。このオープニング演出選択処理では、オープニングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技状態のオープニングで実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出パターンが対応付けて設定されたオープニング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出パターンを選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
演出制御用マイコン101は、S193-2の処理の終了後、または、S193-1においてオープニングコマンドを受信していないと判定した場合に(S193-1:No)、S194-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定する(S194-1)。この処理においてラウンド指定コマンドを受信したと判定した場合は(S194-1:Yes)、ラウンド演出選択処理を実行する(S194-2)。ラウンド演出選択処理では、大当たり遊技状態の各ラウンドにおいて実行するラウンド演出の種類を選択すると共に、選択したラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
演出制御用マイコン101は、S194-2の処理の終了後、または、S194-1においてラウンド指定コマンドを受信していないと判定した場合に(S194-1:No)、S195-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S195-1)、受信したと判定した場合は(S195-1:Yes)、エンディング演出選択処理を実行する(S195-2)。このエンディング演出選択処理では、エンディングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技状態のエンディングで実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、エンディングコマンド毎にエンディング演出パターンが対応付けて設定されたエンディング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したエンディングコマンドと対応付けられているエンディング演出パターンを選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
演出制御用マイコン101は、S195-2の処理の終了後、または、S195-1においてエンディングコマンドを受信していないと判定した場合に(S195-1:No)、S196-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から(特図)変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S196-1)、受信したと判定した場合は(S196-1:Yes)、S196-2に進み、第1特図保留演出記憶部121または第2特図保留演出記憶部122における記憶内容を当該変動用演出記憶部123にシフトするなどの処理を行うと共に、後述する集合表示部20xの表示(第1特図保留数または第2特図保留数に対応する保留数の表示や、第1特図または第2特図に対応する規則図柄の表示)を更新する。
演出制御用マイコン101は、S196-2の処理の終了後、または、S196-1に
おいて変動開始コマンドを受信していないと判定した場合に(S196-1:No)、S197-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S197-1)、受信したと判定した場合は(S197-1:Yes)、S197-2に進み、後述する集合表示部20xの表示(第1特図または第2特図に対応する規則図柄の表示)を更新する。
演出制御用マイコン101は、S197-2の処理の終了後、または、S197-1において特図変動停止コマンドを受信していないと判定した場合に(S197-1:No)、S198-1へ進む。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から普図変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S198-1)、受信したと判定した場合は(S198-1:Yes)、S198-2に進み、普図保留演出記憶部125における記憶内容をシフトするなどの処理を行うと共に、後述する集合表示部20xの表示(普図保留数に対応する保留数の表示や、普図に対応する規則図柄の表示)を更新する。
演出制御用マイコン101は、S198-2の処理の終了後、または、S198-1において普図変動開始コマンドを受信していないと判定した場合に(S198-1:No)、S199へ進む。
ここで、演出制御用マイコン101は、S199において、演出表示装置7の表示画面で実行される変動演出に関する変動演出制御処理を実行する。この変動演出制御処理については後述する。そして、演出制御用マイコン101は、上記のコマンド以外のコマンドの受信に関する処理を行って(S197)、受信コマンド解析処理を終える。
(変動演出制御処理)
次に、図28を参照し、変動演出制御処理(S199)について説明する。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、演出制御用マイコン101の制御により、非時短遊技状態中は演出表示装置7での変動演出が第1特図用の特図当たり判定の結果に基づいて実行され、時短遊技状態(時短1、時短2)中は演出表示装置7での変動演出が普図当たり判定の結果に基づいて実行されるようになっている。このため、演出制御用マイコン101は、変動演出制御処理において、時短フラグの状態に応じて異なる処理を実行する。具体的には先ず、時短フラグがOFFであるか否かを判定する(S211)。そして、時短フラグがOFFの場合、すなわち非時短遊技状態であれば(S211:Yes)、S212-1に移行して、第1特図の変動開始コマンドを前述したS196-1で受信したか否かを判定する。そして、このS212-1が否定判定(S212-1:No)であれば、後述するS213に移行する。一方、S212-1が肯定判定(S212-1:Yes)であれば、受信した特図変動開始コマンドが示す特図変動パターンPh1~Ph10,Pa1~Pa10に基づいて、非時短遊技状態中に実行する演出図柄の
変動演出についての変動演出パターンを決定し(S212-2)、RAM120の出力バッファに特図変動演出開始コマンドをセットすると共に、変動演出の制御を開始する(S212-3)。
続いて、演出制御用マイコン101は、非時短遊技状態中に実行されるリーチ演出の履歴に関する演出履歴更新処理を実行する(S212-4)。この演出履歴更新処理では、前述したS212-2で決定した変動演出パターンがノーマルリーチ以外のリーチ演出を含む変動演出パターンであった場合に、その変動演出パターンにより実行されるリーチ演出の種類を、最も新たに実行が決定されたリーチ演出の種類として、RAM120の演出履歴記憶部126に記憶する。この演出履歴記憶部126の記憶内容(最も新たに実行が決定されたリーチ演出の種類)は、演出制御用マイコン101が後述するリーチ連続発生
演出に関する変動演出パターンを決定する際に参照される。
続いて、演出制御用マイコン101は、非時短遊技状態中に開始する変動演出で実行可能な各種の予告演出について、当該時点で開始する変動演出中に実行するか否かを決定するための予告演出可否判定処理を実行する(S212-5)。この予告演出可否判定処理では、例えば、予告演出の一種としての「単発扉予告」を実行するか否かを、所定の予告演出乱数の値に基づいて決定する。なお、単発扉予告の演出の流れについては後述する。
演出制御用マイコン101は、S212-5の処理の終了後、または前述したS212-1が否定判定の場合に、S213に移行し、第1始動入賞コマンドを前述したS191-1で受信したか否かを判定する。そして、このS213が肯定判定(S213:Yes)であれば、後述する第1の先読み演出関連処理を実行する(S214)。一方で、S213が否定判定(S213:No)であれば、本処理(変動演出制御処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、前述したS211の処理において時短フラグがONと判定した場合、すなわち時短遊技状態であれば(S211:No)、S215-1に移行して、普図変動開始コマンドを前述したS198-1で受信したか否かを判定する。そして、このS215-1が否定判定(S215-1:No)であれば、後述するS216に移行する。一方、S215-1が肯定判定(S215-1:Yes)であれば、受信した普図変動開始コマンドが示す普図変動パターンFP5~FP7に基づいて、時短遊技状態中に実行する演出図柄の変動演出についての変動演出パターンを決定し(S215-2)、RAM120の出力バッファに普図変動演出開始コマンドをセットすると共に、変動演出の制御を開始する(S215-3)。
演出制御用マイコン101は、S215-3の処理の終了後、または前述したS215-1が否定判定の場合に、S216に移行し、作動入球コマンドを前述したS192-1で受信したか否かを判定する。そして、このS216が肯定判定(S216:Yes)であれば、後述する第2の先読み演出関連処理を実行する(S217)。一方で、S216が否定判定(S216:No)であれば、本処理(変動演出制御処理)を終了する。
[遊技の流れと演出モード]
ここで、図29等を参照し、遊技内容(遊技状態)と演出内容(演出モード)との関係について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技制御用マイコン61からのコマンドに基づいて演出制御用マイコン101が遊技の状況(例えば遊技状態の変化等)を特定し、その状況の変化に合わせて複数種類の演出モードの何れかを設定するように演出制御用マイコン101が制御を行う。各演出モードは、互いに演出内容や演出の実行頻度が異なっており、その演出モードの違いを遊技者が識別することができる。そして、演出モードが遊技の状況の変化に応じて変化することにより、遊技者はその遊技の状況の変化(遊技者にとっての有利度の変化)を認識することができる。すなわち、演出モードを変化させることに応じて、遊技者の期待感にメリハリを設けたり、または遊技者による遊技内容の理解を補助したりすることができる。各演出モードでは例えば、演出表示装置7の画面上の表示情報(背景画像や演出図柄、文字によるメッセージ等)の表示態様や、スピーカ8から出力される音声(BGM)の態様や、盤ランプ2a等の発光手段の発光態様を、互いに異ならせている。
前述した演出モードとして、「通常モード」及び「CZ(チャンスゾーン)モード」の2種類が主に設けられている(大当たり遊技状態に対応して設定される演出モードについては説明を省略する)。「通常モード」は、非時短遊技状態に対応して設定される演出モ
ードである。「CZモード」は、時短遊技状態に対応して設定される演出モードである。
遊技状態の種類について簡単に触れると、パチンコ遊技機1(遊技制御用マイコン61)は、図29に示すように、非時短遊技状態、時短遊技状態及び大当たり遊技状態を生起可能であり、このうち時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも遊技球を第2始動口12aに入球させ易く、遊技者が右遊技領域3Rを狙って遊技球を発射することが遊技操作方法として適した遊技状態である一方、非時短遊技状態は、遊技者が左遊技領域3Lを狙って遊技球を発射することが遊技操作方法として適した遊技状態である。非時短遊技状態及び時短遊技状態の相互間での第2始動口12aに対する遊技球の入球させ易さは、各遊技状態で選択する普通作動部材12bの作動パターンの違いに応じて相違する(図11A)。なお、時短遊技状態として、選択する普通作動部材12bの作動パターンの違いに応じて2種類(時短1、時短2)が設けられている。本実施形態では、共通の演出モード「CZモード」とするが、各時短遊技状態では第2始動口12aに遊技球が入球する可能性が異なるので、時短2を時短1よりも遊技者に有利な演出モードに設定してもよい。
また、パチンコ遊技機1(遊技制御用マイコン61)は、大当たり遊技状態として、1種大当たり状態と2種大当たり状態とを生起可能である。これらの大当たり遊技状態は、第1大入賞装置14及び第2大入賞装置15が右遊技領域3Rに存在していることから、右遊技領域3Rを狙って遊技球を発射することが遊技操作方法として適した遊技状態である。1種大当たり状態は、特図当たり判定(大当たり判定)による大当たりの判定結果に対応して生起する大当たり遊技状態である。これに対し、2種大当たり状態は、特図当たり判定(小当たり判定)による小当たりの判定結果に対応して生起する小当たり状態と、この小当たり状態で遊技球が特定領域を通過した場合に生起するV当たり状態とからなる大当たり遊技状態である。本実施形態では、第2特図用の特図当たり判定でのみ、小当たりの判定結果が導出される。ここで、本実施形態では小当たり状態が、小当たりの判定結果が導出された場合に決定される小当たり図柄の種類に関わらず、特定領域への遊技球の通過が可能な状態で第2大入賞口15aを開放する状態として生起することとなる。
ところで、パチンコ遊技機1の電源投入に伴ってRAM64の初期化を行う場合には、遊技制御用マイコン61によって非時短遊技状態が設定される。また遊技者は基本的に、自身にとって不利な非時短遊技状態で遊技を終了し、次の遊技者が非時短遊技状態から遊技を開始することになる。従って、遊技者が遊技を開始する際の遊技状態は、基本的には非時短遊技状態となる。この非時短遊技状態では、演出制御用マイコン101によって「通常モード」が設定される。「通常モード」では、第2始動口12aへの入球が困難であり、また遊技者が左遊技領域3Lに遊技球を打ち込んで(左打ちで)遊技を行うため、左遊技領域3Lに設けられている第1始動口10aへの遊技球の入球を契機として第1特図用の特図当たり判定が実行される。一方、右遊技領域3Rに設けられている第2始動口12aへの入球は基本的に生じない。第1特図用の特図当たり判定では、大当たりの判定結果となる可能性がある一方で、小当たりの判定結果となることはない。従って「通常モード」中は、1種大当たり状態の発生を期待して遊技者が遊技を行うことになる。
遊技制御用マイコン61は、非時短遊技状態(「通常モード」)中に遊技球が第1始動口10aに入球したことを契機として、第1特図用の特図当たり判定を実行する。「通常モード」は、第1特図用の特図当たり判定の結果に基づく各特図変動表示に対応させて演出図柄の変動演出を実行する演出モードとなっている。図29に示すように、非時短遊技状態中の第1特図用の特図当たり判定(大当たり判定)が大当たりの判定結果(大当たり当選)になると、その大当たりの判定結果に対応する特図変動表示(大当たり変動)の終了後に、遊技制御用マイコン61が大当たり遊技状態(具体的には、1種大当たり状態、3ラウンド大当たり)を生起させ、その終了後に遊技状態を時短遊技状態(「CZモード」)に移行させる。「CZモード」は、普図当たり判定(普通図柄の決定を含む)の結果
に基づく各普図変動表示に対応させて演出図柄の変動演出を実行する演出モードとなっている。なお、「CZモード」での変動演出は、ハズレまたは不利な当たり(第2始動口12aを短時間だけ入球可能とする当たり)が決定された場合は、変動演出が大当たり以外の図柄組み合わせを確定表示して終了し、有利な当たり(第2始動口12aを長時間入球可能とする当たり)が決定された場合は、変動演出が大当たりの図柄組み合わせを確定表示して終了する。すなわち、「CZモード」中の変動演出で大当たりの図柄組み合わせが表示された時点で、大当たり遊技状態が生起することは決定していないが、その後に第2始動口12aが入球可能となって遊技球が入球すると第2特図用の特図当たり判定で大当たり又は小当たりが決定することになるため、結果的には大当たり遊技状態の生起が決定されることになる。
演出制御用マイコン101は、時短遊技状態中(「CZモード」中)に実行する普図当たり判定が当たりの場合、決定される普通図柄に応じた作動時間(70ms又は2700ms)にわたって普電ソレノイド12dを駆動して普通作動部材12bを入球許容姿勢とし、第2始動口12aを開放する。この際に遊技球が第2始動口12aに入球すると、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターンにより定められる1.5秒(1500ms)または150秒(150000ms)の変動時間の経過後に、第2特図の変動表示(大当たり変動または小当たり変動)を終了して、大当たり遊技状態(1種大当たり状態)または小当たり状態(2種大当たり状態)を生起させる。ここで、演出制御用マイコン101は、第2特図の変動表示(大当たり変動または小当たり変動)の変動時間が1.5秒の場合には、変動演出の結果を祝福するような演出(直当たり演出)を短時間で行う。一方、第2特図の変動表示(大当たり変動または小当たり変動)の変動時間が150秒の場合には、第2特図保留数の増加を狙って遊技を行うことができる期間(以下「ストックタイム」と称する)を報知する演出を制御する。このストックタイムでは、「7」のぞろ目による大当たり演出図柄を、第2特図保留数に応じた数だけ表示画面に表示させる。
演出制御用マイコン101は、前述した直当たり演出またはストックタイムの後、「CZモード」を終了して大当たり遊技状態に合わせた演出を行い、この大当たり遊技状態の終了後(時短1または時短2)に再び「CZモード」に復帰させる。
また、演出制御用マイコン101は、時短遊技状態において大当たり以外の終了条件が成立した場合、遊技状態が非時短遊技状態に移行するのに伴って演出モードを「通常モード」に復帰させる。なお、時短1の場合の大当たり以外の終了条件は、普通変動回数が50回に達すること及び特図変動回数が10回に達することであり、時短2の場合の大当たり以外の終了条件は、普通変動回数が100回に達すること及び特図変動回数が10回に達することである。
(リーチ連続発生演出)
ここで、演出表示装置7の表示画面で実行されるリーチ連続発生演出について、図30、図31A、図31B、図32、図33、図34を参照しながら説明する。
リーチ連続発生演出は、1回の変動演出中に複数回のリーチ演出を連続的に行う演出となっている。そして、複数回のリーチ演出が実行される前に、その実行予定の各リーチ演出の種類を表示し、その表示した複数のリーチ演出の種類の相互関係に応じて、そのリーチ連続発生演出が行われる変動演出の最終的な表示態様(大当たりかハズレか)に対する期待度を変化させる演出となっている。より具体的には、複数回分のリーチ演出の中に同種のリーチ演出が存在することをその実行前に示した時に、その同種のリーチ演出が多ければ多い程、大当たりの期待度が高まるように設定されている。また、同種のリーチ演出の連続数が多ければ多い程、大当たりの期待度が高まるように設定されている。このようにリーチ連続発生演出は、複数のリーチ演出の種類を示した後、その示した複数のリーチ
演出が実行されるため、1回のリーチ連続発生演出中に同種のリーチ演出が複数回行われ得る。これに対し、同じ演出を繰り返すことで遊技者の退屈感を招くこと等が懸念される場合は、実行予定の2回以上のリーチ演出として同種のリーチ演出を示した後、その種類のリーチ演出を1回に省略して行うようにしてもよいし、その2回以上のリーチ演出の時間で演出内容を変更し、徐々に遊技者の期待感を高めるように演出内容を設定してもよい。
遊技制御用マイコン61は、非時短遊技状態中の第1始動口10aへの入球を契機として第1特図用の特図当たり判定を実行し、特図変動パターンを決定する。その後、始動条件の成立に基づいて、特図変動パターンの種別を含む特図変動開始コマンドを演出制御用マイコン101に向けて送信する。演出制御用マイコン101は、受信した特図変動開始コマンドから特図変動パターンを特定し、この特定した特図変動パターンが特図変動パターンPh10または特図変動パターンPa10であった場合、リーチ連続発生演出に関する変動演出パターンを決定する。例えば、ハズレの特図変動パターンPh10に基づいて実行される変動演出は、図30(a)に示すように、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rの各図柄群の高速変動状態から、3回分のリーチ演出を決定する抽選演出を行うためのリーチ抽選演出期間に移行し、その後、抽選演出の結果として表示された3回分のリーチ演出を実行するためのリーチ実行演出期間に移行する。そして、3回目のリーチ演出の終了と共にハズレの図柄組み合わせが確定表示されることにより、当該変動演出が終了する。また、当たりの特図変動パターンPa10に基づいて実行される変動演出は、図30(b)に示すように、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rの各図柄群の高速変動状態から、3回分のリーチ演出を決定する抽選演出を行うためのリーチ抽選演出期間に移行し、その後、抽選演出の結果として表示された3回分のリーチ演出を実行するためのリーチ実行演出期間に移行する。そして、3回目のリーチ演出の終了と共に大当たりの図柄組み合わせが確定表示されることにより、当該変動演出が終了する。
なお、本実施形態では、リーチ連続発生演出がハズレの特図変動パターンPh10及び当たりの特図変動パターンPa10のどちらに基づいて行われる場合にも、その変動演出中に必ず3回のリーチ演出が行われるように設定されている。すなわち、当たりの特図変動パターンPa10に基づいてリーチ連続発生演出が行われる場合、1回目及び2回目のリーチ演出がハズレとなり、最後(3回目)のリーチ演出が当たりで終了するようになっている。従って、当たりの特図変動パターンPa10に基づいてリーチ連続発生演出を含む変動演出が実行される場合も、基本的には、ハズレの特図変動パターンPh10に基づく場合(図31A及び図31Bを参照)と同じ流れで表示内容が変化する(但し、最終的に確定表示される図柄組み合わせは異なる)。これに対し、1回目または2回目のリーチ演出が当たりとなってリーチ連続発生演出が終了するパターンを設けるようにしてもよい。
図31A(a)~図31A(h)は、リーチ連続発生演出におけるリーチ抽選演出期間についての表示例であり、図31B(a)~図31B(h)は、リーチ連続発生演出におけるリーチ実行演出期間についての表示例であり、図32(a)~図32(g)は、図31A及び図31Bとは異なるリーチ演出が実行される場合の表示例(図31B(a)に対応するタイミングでの表示例)である。なお、表示画面を簡略形状(組形状)で示し、演出保留表示領域7Bでの作動保留数の表示等は省略している。表示画面右上の集合表示部20xは、第1特図用の特図当たり判定に基づく変動演出中であることに対応して第1規則図柄の変動表示が行われている(詳細な説明は省略する)。
リーチ連続発生演出を含む変動演出では、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rの各図柄群の高速変動状態から、上下方向に延びる軸を中心に回転する1個の回転リールGZ1を表示する状態へと表示画面が切り替わり(図31A(a)参照)、これによ
りリーチ連続発生演出が開始される。図31A(a)に示すように、最初に表示する回転リールGZ1は1個であるが、その直後に同軸で回転する回転リールGZ1が追加されて回転リールGZ1が2個に増加し(図31A(b)参照)、更に回転リールGZ1が3個に増加する(図31A(c)参照)。各回転リールGZ1の外周面には、リーチ演出の種類を示す領域(以下「リーチパネル」と称する)が周回方向に複数並べられている。各回転リールGZ1は、高速で回転していることを示す状態で表示された後、その回転を停止するように表示されることで、複数種類のうち何れかのリーチパネルが正面位置に表示され、そのリーチパネルが示すリーチ演出の種類が決定されたことが示される。このように回転リールGZ1は、実行するリーチの種類を抽選する抽選演出を行う物体(抽選領域)を表す画像(領域表示)として、リーチ連続発生演出中に表示される。本実施形態では、各回転リールGZ1の外周面に3枚のリーチパネルが設けられており、各リーチパネルにリーチ演出の種類として「リーチA」、「リーチB」及び「リーチC」が記載されている。なお、他の種類のリーチ演出についてはリーチ連続発生演出で行われないように設定されている。
なお、図31A、図31B及び図32で示すリーチパネルの態様は、単にリーチ演出の名称を文字で示している。しかし、実際のリーチパネルには、各リーチ演出の名称に加えて(または各リーチ演出の名称の代わりに)各リーチ演出を象徴するようなキャラクタ等の画像が表示されることで、リーチ演出の種類を示すものとなっている。
図31A(b)及び図31A(c)に示すように、3つの回転リールGZ1は、軸の位置を合わせて上下方向に一列で(上下3段で)並ぶように表示される。回転リールGZ1が3個まで増加し、3段重ねで表示された時点(図31A(c)参照)で、各回転リールGZ1は同じ方向への高速回転状態を維持している。そして、図31A(d)に示すように、上段の回転リールGZ1の手前側に重なるようにリーチ図柄が表示され、続いて図31A(e)に示すように、上段の回転リールGZ1の回転速度が低下して、1枚のリーチパネルが
リーチ図柄の間に停止表示される。この図31A(e)では、リーチ図柄として共通の数
字を示す2つの「1」画像の間に、リーチ演出の種類として「リーチA」が記載されたリーチパネルが表示されることで、「リーチA」のリーチ演出が行われることが示されている。
次に、図31A(f)に示すように、中段の回転リールGZ1の手前側に重なるようにリーチ図柄が表示され、続いて図31A(g)に示すように、中段の回転リールGZ1の回転
速度が低下して、1枚のリーチパネルがリーチ図柄の間に停止表示される。この図31A(g)では、リーチ図柄として共通の数字を示す2つの「2」画像の間に、リーチ演出の
種類として「リーチB」が記載されたリーチパネルが表示されることで、「リーチB」のリーチ演出が行われることが示されている。
そして次に、図31A(h)に示すように、下段の回転リールGZ1の手前側に重なるようにリーチ図柄が表示され、続いて図31B(a)に示すように、下段の回転リールGZ
1の回転速度が低下して、1枚のリーチパネルがリーチ図柄の間に停止表示される。この図31B(a)では、リーチ図柄として共通の数字を示す2つの「3」画像の間に、リーチ演出の種類として「リーチC」が記載されたリーチパネルが表示されることで、「リーチC」のリーチ演出が行われることが示されている。
このように、各回転リールGZ1が停止すると、各回転リールGZ1の中央にはリーチ図柄に挟まれたリーチパネルが位置し、各回転リールGZ1のリーチパネルが上下方向に並んだ状態となる。そして、図31B(a)では、上段の回転リールGZ1による抽選演
出で「リーチA」が決定され、中段の回転リールGZ1による抽選演出で「リーチB」が決定され、下段の回転リールGZ1による抽選演出で「リーチC」が決定された場合であるため、上から、「リーチA」のリーチパネル、「リーチB」のリーチパネル、「リーチ
C」のリーチパネル、の順に並んで表示されている。リーチ連続発生演出はこの表示状態で、リーチ抽選演出期間からリーチ実行演出期間へと移行する。
なお、この図31B(a)での表示状態は、以後に実行されるリーチ演出の実行順序を
示しており、上段の回転リールGZ1の中央に停止したリーチパネルが最初に実行されるリーチ演出、中段の回転リールGZ1の中央に停止したリーチパネルが2番目に実行されるのリーチ演出、下段の回転リールGZ1の中央に停止したリーチパネルが3番目に実行されるリーチ演出に夫々対応している。すなわち、図31B(a)に示す表示例の場合、
最初に「リーチA」のリーチ演出が実行され、次に「リーチB」のリーチ演出が実行され、最後に「リーチC」のリーチ演出が実行されることを示唆している。
リーチ実行演出期間には、前述のように3段の回転リールGZ1(リーチパネル)にリーチ演出の種類を実行順序に従って表示した後、図31B(b)に示すように、上段の回転リールGZ1をクローズアップしてリーチパネルの表示内容を強調し、その表示内容に対応するリーチ演出(「リーチA」)へと移行する(図31B(c)参照)。その後、リーチ演出が終了するのと同時に、中演出図柄7Cが左演出図柄7L及び右演出図柄7R(リーチ図柄)とは異なる数字で仮停止表示され(図示省略)、このリーチ演出(「リーチA」)がハズレで終了したことが報知される。
次に、図31B(d)に示すように、中段の回転リールGZ1をクローズアップしてリーチパネルの表示内容を強調し、その表示内容に対応するリーチ演出(「リーチB」)へと移行する(図31B(e)参照)。その後、リーチ演出が終了するのと同時に、中演出図柄7Cが左演出図柄7L及び右演出図柄7R(リーチ図柄)とは異なる数字で仮停止表示され(図示省略)、このリーチ演出(「リーチB」)がハズレで終了したことが報知される。
そして、最後に、図31B(f)に示すように、下段の回転リールGZ1をクローズアップしてリーチパネルの表示内容を強調し、その表示内容に対応するリーチ演出(「リーチC」)へと移行する(図31B(g)参照)。その後、リーチ演出が終了するのと同時に、図31B(h)に示すように中演出図柄7Cが左演出図柄7L及び右演出図柄7R(リーチ図柄)とは異なる数字で仮停止表示され、このリーチ演出(「リーチC」)がハズレで終了したことが報知される。
ここで、前述した図31A及び図31Bの表示内容では、上段・中段・下段の各回転リールGZ1で相互に異なるリーチ演出の種類が表示される例について説明をしたが、本実施形態では、複数の回転リールGZ1で表示するリーチ演出の種類が同じになるパターンが設けられており、また、合計3回のリーチ演出が実行される順番も様々なパターンが設けられている。
例えば、図32(a)は、3段の回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されるリーチ演出の種類が、上段から順に、「リーチC」、「リーチC」、「リーチC」となった場合の表示内容である。この場合に、上段、中段、下段の各回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されているリーチ演出の種類が同一となっている。また、図32(b)は、3段の回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されるリーチ演出の種類が、上段から順に、「リーチB」、「リーチB」、「リーチA」となった場合の表示内容である。この場合に、上段及び中段の各回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されているリーチ演出の種類が同一となっている。また、図32(c)は、3段の回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されるリーチ演出の種類が、上段から順に、「リーチB」、「リーチA」、「リーチA」となった場合の表示内容である。この場合に、中段及び下段の各回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されているリーチ演出の種類が同一となっている。また、図32(
d)は、3段の回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されるリーチ演出の種類が、上
段から順に、「リーチB」、「リーチA」、「リーチB」となった場合の表示内容である。この場合に、上段及び下段の各回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されているリ
ーチ演出の種類が同一となっている。
この他、図32(e)は、3段の回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されるリーチ演出の種類が、上段から順に、「リーチB」、「リーチC」、「リーチA」となった場合の表示内容である。この場合に、各回転リールGZ1(リーチパネル)に表示されているリーチ演出の種類が相互に異なっている。但し、図31B(a)に示す場合とはリーチ演出の種類の並び順(実行順序)が異なっている。
演出制御用マイコン101は、当たりの特図変動パターンPa10が決定された場合及びハズレの特図変動パターンPh10の何れかが決定された場合に、リーチ連続発生演出を含む変動演出の演出態様(変動演出パターン)を複数種類のうちから決定し、決定した変動演出パターンに対応するリーチ連続発生演出を演出表示装置7に実行させる。この場合に演出制御用マイコン101が決定可能な変動演出パターンとして、実行する3回のリーチ演出の種類の組み合わせが異なる複数種類が設定されている。本実施形態では、リーチ連続発生演出のリーチ抽選演出期間に同種のリーチ演出が多く表示される程、そのリーチ連続発生演出を実行した変動演出の最終的な表示態様が大当たりの図柄組み合わせとなり易く、また、同種のリーチ演出の連続数が多い程、そのリーチ連続発生演出を実行した変動演出の最終的な表示態様が大当たりの図柄組み合わせとなり易い設定とされている。すなわち、図32(a)~図32(e)の各表示内容を含むリーチ連続発生演出の相互関係では、同種のリーチ演出が2回実行されることを示す図32(b)、図32(c)及び図32(
d)の表示内容を含むリーチ連続発生演出に対する大当たり期待度が、同種のリーチ演出
が実行されないことを示す図32(e)の表示内容を含むリーチ連続発生演出に対する大当たり期待度よりも高く、かつ、同種のリーチ演出が3回実行されることを示す図32(a)の表示内容を含むリーチ連続発生演出に対する大当たり期待度よりも低くなるように、変動演出パターンの決定確率が設定されている。また、同種のリーチ演出が存在するが連続して実行されないことを示す図32(d)の表示内容を含むリーチ連続発生演出よりも、同種のリーチ演出が2連続で実行されることを示す図32(b)や図32(c)の表示内容を含むリーチ連続発生演出の方が、大当たり期待度が高く、同種のリーチ演出が3連続で実行されることを示す図32(a)の表示内容を含むリーチ連続発生演出では更に大当たり期待度が高くなるように、変動演出パターンの決定確率が設定されている。
また、演出制御用マイコン101(または画像制御用CPU202)は、リーチ連続発生演出において、2以上の回転リールGZ1で中央に停止したリーチパネルに表示されているリーチ演出の種類が互いに共通していることを明示化する制御を実行可能に構成されている。例えば、図32(b)の表示例のように上段及び中段の回転リールGZ1に共通のリーチ演出の種類を表示する場合(1・2回目に実行するリーチ演出が共通であることを示唆する場合)は、その共通のリーチ演出を表示するリーチパネルに、「おなじリーチ」の文字を含む共通のマーク(図32(f)参照)を追加表示することで、上段及び中段の回転リールGZ1に示されたリーチ演出の種類が共通することが明示化される。また、図32(c)の表示例のように中段及び下段の回転リールGZ1に共通のリーチ演出の種類を表示する場合(2・3回目に実行するリーチ演出が共通であることを示唆する場合)は、その共通のリーチ演出を表示するリーチパネルに前述した共通のマーク(図32(f)参照)を追加表示することで、中段及び下段の回転リールGZ1に示されたリーチ演出の種類が共通することが明示化される。更に、図32(d)の表示例のように上段及び下段の回転リールGZ1に共通のリーチ演出の種類を表示する場合(1・3回目に実行するリーチ演出が共通であることを示唆する場合)は、その共通のリーチ演出を表示するリーチパネルに前述した共通のマーク(図32(f)参照)を追加表示することで、上段及び下段の回転リールGZ1に示されたリーチ演出の種類が共通することが明示化される。
更にまた、図32(a)の表示例のように上段、中段及び下段の全ての回転リールGZ1に共通のリーチ演出の種類を表示する場合(1~3回目に実行するリーチ演出が共通であ
ることを示唆する場合)は、その共通のリーチ演出を表示するリーチパネルに、「全て」及び「おなじリーチ」の文字を含む共通のマーク(図32(g)参照)を追加表示することで、上段、中段、下段の全ての回転リールGZ1に示されたリーチ演出の種類が共通すること(全て同じリーチであること)が明示化される。
このように、リーチ連続発生演出では、共通するリーチ演出の表示に対応して共通のマーク(図32(f)または図32(g)参照)を付加することで、共通のリーチ演出が行われることや、どのようなタイミングで共通のリーチ演出が行われるか等を認識し易くなっている。
ここで、演出制御用マイコン101がリーチ連続発生演出の具体的な演出内容(変動演出パターン)を決定するために実行する処理について説明する。前段でも触れたが、リーチ連続発生演出は、実行される(または実行前に示唆する)3回のリーチ演出の種類の組み合わせにより、変動演出の最終的な表示態様が大当たりの図柄組み合わせになることへの期待度、すなわち、第1特図用の特図当たり判定が特定結果となったこと(大当たり遊技状態が生起すること)に対する期待度を異ならせるように設定されている。このために、本実施形態では、演出制御用マイコン101が受信した特図変動開始コマンドが当たりの特図変動パターンPa10を示す場合に、RAM120に記憶されている変動演出パターン乱数値と、図33に示す第1演出テーブルTaE1との関係に基づいて、リーチ連続発生演出を含む変動演出の大まかな分類であるリーチ順期待度を決定し、その決定したリーチ順期待度と、図34に示す第2演出テーブルTaE2との関係に基づいて、具体的な3回分のリーチ演出の組み合わせを決定する。また、演出制御用マイコン101が受信した特図変動開始コマンドがハズレの特図変動パターンPh10を示す場合も同様に、RAM120に記憶されている変動演出パターン乱数値と、図33に示す第1演出テーブルTaE1とに基づいて、リーチ連続発生演出を含む変動演出の大まかな分類であるリーチ順期待度を決定し、その決定したリーチ順期待度と、図34に示す第2演出テーブルTaE2との関係に基づいて、具体的な3回分のリーチ演出の組み合わせを決定する。
図33に示すように、第1演出テーブルTaE1には、演出制御用マイコン101が受信した特図変動開始コマンドがハズレの特図変動パターンPh10を示す場合に決定可能なリーチ順期待度の分類としてのLv.1~6(6種類)が、変動演出パターン乱数値と対応付けられている。具体的には、変動演出パターン乱数値が0~91の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.1」が選択され、変動演出パターン乱数値が92~155の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.2」が選択され、変動演出パターン乱数値が156~213の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.3」が選択され、変動演出パターン乱数値が214~245の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.4」が選択され、変動演出パターン乱数値が246~253の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.5」が選択され、変動演出パターン乱数値が254~255の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.6」が選択されるように設定されている。なお、リーチ順期待度の分類の最高レベル(Lv.7)は、ハズレの特図変動パターンPh10に対応して決定されることはない。
また、第1演出テーブルTaE1には、演出制御用マイコン101が受信した特図変動開始コマンドが当たりの特図変動パターンPa10を示す場合に決定可能なリーチ順期待度の分類としてのLv.2~7(6種類)が、変動演出パターン乱数値と対応付けられている。具体的には、変動演出パターン乱数値が0~41の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.2」が選択され、変動演出パターン乱数値が42~83の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.3」が選択され、変動演出パターン乱数値が84~126の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.4」が選択され、変動演出パターン乱数値が127~169の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.5」が選択され、変
動演出パターン乱数値が170~212の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.6」が選択され、変動演出パターン乱数値が213~255の範囲内であればリーチ順期待度の分類「Lv.7」が選択されるように設定されている。なお、リーチ順期待度の分類の最低レベル(Lv.1)は、当たりの特図変動パターンPa10に対応して決定されることはない。
前述のように、リーチ連続発生演出では、3回のリーチ演出を連続的に実行し、そのうち2回または3回のリーチ演出が同種となり得る。このため、3回分のリーチ演出についての種類の組み合わせは27通りである。そして、この27通りのリーチ演出の組み合わせを、7種類のリーチ順期待度(図33、Lv.1~7)に分類し、そのレベルが高い分類である程(Lv.7に近い分類である程)、同種のリーチ演出を多く含む組み合わせ(かつ、同種のリーチ演出の連続数が多い組み合わせ)となるように設定されている。
図34に示す第2演出テーブルTaE2では、左端側に「前回のリーチ演出」という項目の記載欄を設けてあり、その右側に「3回分のリーチ演出の組み合わせ」という項目の記載欄を設けてある。なお、「3回分のリーチ演出の組み合わせ」の各欄に記載されている3つのアルファベットの組み合わせは、左側のアルファベット(A~Cの何れか)が1回目のリーチ演出の種類(リーチA~Cの何れか)を示しており、中央のアルファベット(A~Cの何れか)が2回目のリーチ演出の種類(リーチA~Cの何れか)を示しており、右側のアルファベット(A~Cの何れか)が3回目のリーチ演出の種類(リーチA~Cの何れか)を示している。また、「前回のリーチ演出」とは、前述した演出履歴記憶部126(図4を参照)に記憶(図28のS212-4を参照)されるリーチ演出の種類のことであり、リーチ連続発生演出を含む変動演出の演出態様(変動演出パターン)を決定する時点において、その直前までの(実行済みの)変動演出で行われたリーチ演出のうち直近のリーチ演出の種類である。すなわち、リーチ連続発生演出では、その変動演出中の3回のリーチ演出の組み合わせ(相互関係)のみならず、実行済みの(直近の)リーチ演出の種類とリーチ連続発生演出で実行するリーチ演出との関係によっても大当たり期待度を示唆する演出となる。
例えば、第2演出テーブルTaE2には、演出履歴記憶部126に記憶されている「前回のリーチ演出」の種類が「リーチA」である場合の「3回分のリーチ演出の組み合わせ」の種類として、27通りの組み合わせが「Lv.1」から「Lv.7」までの各分類に振り分けられて設定されている。より具体的には、最も期待度の高い「Lv.7」の分類として、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出が何れも同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が3回であり、かつその1~3回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と同種である組み合わせ(前回分を含めA・A・A・Aの組み合わせ)が振り分けられている。また、2番目に期待度の高い「Lv.6」の分類として、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出が何れも同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が3回であり、かつその1~3回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と相違する組み合わせ(前回分を含め「A・B・B・B」または「A・C・C・C」の組み合わせ)が振り分けられている。また、3番目に期待度の高い「Lv.5」の分類として、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出のうち1・2回目が同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が2回であり、かつその1・2回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と同種である組み合わせ(前回分を含め「A・A・A・B」または「A・A・A・C」の組み合わせ)が振り分けられている。
また、4番目に期待度の高い「Lv.4」の分類としては、2パターンが振り分けられており、その2パターンのうち一方のパターンは、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出のうち2・3回目が同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が2回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と同種である組み合
わせ(前回分を含め「A・A・B・B」または「A・A・C・C」の組み合わせ)となっている。また、他方のパターンは、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出のうち1・3回目が同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が0回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と同種である組み合わせ(前回分を含め「A・A・B・A」または「A・A・C・A」の組み合わせ)となっている。更に、5番目に期待度の高い「Lv.3」の分類として、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出のうち1・2回目または2・3回目が同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が2回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と相違する組み合わせ(前回分を含め「A・B・A・A」、「A・B・B・A」、「A・B・B・C」、「A・B・C・C」、「A・C・A・A」、「A・C・B・B」、「A・C・C・A」または「A・C・C・B」の組み合わせ)が振り分けられている。
また、6番目に期待度の高い(2番目に期待度の低い)「Lv.2」の分類としては、2パターンが振り分けられており、その2パターンのうち一方のパターンは、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出のうち1・3回目が同種であり、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が0回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と相違する組み合わせ(前回分を含め「A・B・A・B」、「A・B・C・B」、「A・C・A・C」または「A・C・B・C」の組み合わせ)となっている。また、他方のパターンは、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出の中に同種のリーチ演出が存在せず、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が0回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と同種である組み合わせ(前回分を含め「A・A・B・C」または「A・A・C・B」の組み合わせ)となっている。更に、7番目に期待度の高い(最も期待度の低い)「Lv.1」の分類として、リーチ連続発生演出で実行される3回のリーチ演出の中に同種のリーチ演出が存在せず、全3回の中での同種のリーチ演出の連続数が0回であり、かつその1回目のリーチ演出が「前回のリーチ演出」と相違する組み合わせ(前回分を含め「A・B・A・C」、「A・B・C・A」、「A・C・A・B」または「A・C・B・A」の組み合わせ)が振り分けられている。
この他、第2演出テーブルTaE2には、演出履歴記憶部126に記憶されている「前回のリーチ演出」の種類が「リーチB」である場合、「リーチC」である場合、他のリーチ演出(例えば、図柄変化SPリーチや疑似SPリーチD)である場合の各々について、合計で27通りの「3回分のリーチ演出の組み合わせ」の種類が「Lv.1」から「Lv.7」までの各分類に振り分けられて設定されている。これらについての振り分けは、前述したケース(「前回のリーチ演出」の種類が「リーチA」である場合)と同様であるので、説明を省略する。
すなわち、リーチ連続発生演出を含む変動演出に関する演出内容(変動演出パターン)の決定確率は、リーチ連続発生演出で実行する(または、実行前に種類を表示する)3回のリーチ演出の組み合わせ(相互関係)では、同種のリーチ演出を多く含む組み合わせである程、また同種のリーチ演出の連続数が多い組み合わせである程、その変動演出の最終的な表示態様への期待度(大当たり期待度)が高くなるように設定されている。
また、実行済みのリーチ演出のうち前回の(直近の)リーチ演出の種類とリーチ連続発生演出で実行するリーチ演出との関係では、リーチ連続発生演出で1回目に実行するリーチ演出の種類が、前回の(実行済みの直近の)リーチ演出の種類と同種の場合に、各リーチ演出が相違する場合と比較して、そのリーチ連続発生演出を含む変動演出の最終的な表示態様への期待度(大当たり期待度)が高くなると共に、その前回のリーチ演出とリーチ連続発生演出での1回目のリーチ演出とを含む同種のリーチ演出の連続数が多ければ多い程、そのリーチ連続発生演出を含む変動演出の最終的な表示態様への期待度(大当たり期待度)が高くなるように設定されている。
(単発扉予告、疑似連続変動演出)
次に、演出表示装置7の表示画面で実行される扉演出(単発扉予告、疑似連続変動演出)について、図35、図36を参照しながら説明する。
本実施形態における扉演出は、(リーチ演出の入口としての)「扉」(図36に示す扉画像GZ2)を探し当てることができるか否かの演出を含み、リーチの発生を期待させる(すなわち、大当たりの期待度を高める)演出である。この扉演出としては、「単発扉予告」と「疑似連続変動演出」とがある。これらのうち、単発扉予告の演出内容は、「扉」を探すがその「扉」を最後まで発見できず(リーチ演出に発展せず)に終了するものとなっている。これに対し、疑似連続変動演出は、「扉」を探し当て、その「扉」を開放してリーチ演出に発展するもので、「扉」を探している時点から「扉」が開放する時点までの間に、少なくとも1回の演出図柄の仮停止・再始動が生じる(すなわち複数回の疑似変動を行う)ものとなっている。
図35(a)は、単発扉予告を含む変動演出が行われる場合の演出内容の流れを示しており、左端が変動開始時、右端が変動終了時となっている。なお、単発扉予告を行うか否かの予告演出可否判定処理(図28のS212-5)は、演出制御用マイコン101によって受信される特図変動開始コマンドが通常ハズレの変動演出パターンに対応する特図変動パターンPh1を示すコマンドであった場合(特図変動パターンPh1決定時)に実行される。この図35(a)に示すように、単発扉予告に当選した場合は、変動開始から変動終了までの間に、「扉」を探す演出が実行され、結果的に「扉」を発見できずに演出が終了する。すなわち、単発扉予告が行われる場合、リーチには発展しない。
図35(b)、図35(c)及び図35(d)は、疑似連続変動演出を含む変動演出が行われる場合の演出内容の流れを示しており、左端が変動開始時、右端が変動終了時となっている。疑似連続変動演出を含む変動演出は、演出制御用マイコン101によって受信される特図変動開始コマンドがハズレリーチを含む変動演出パターンPh7~9または当たりの変動演出パターンPa7~9の何れかを示すコマンドであった場合(変動演出パターンPh7~9決定時または変動演出パターンPa7~9決定時)に実行される。なお、ハズレの特図変動パターンPh7及び当たりの特図変動パターンPa7の何れかの決定時は、図35(b)に示すように、合計2回の演出図柄の疑似変動を実行し、2回目の疑似変動でリーチ演出(具体的にはリーチD)に発展するように演出が行われる(疑似2回SPリーチD演出とも称する)。また、ハズレの特図変動パターンPh8及び当たりの特図変動パターンPa8の何れかの決定時は、図35(c)に示すように、合計3回の演出図柄の疑似変動を実行し、3回目の疑似変動でリーチ演出(具体的にはリーチD)に発展するように演出が行われる(疑似3回SPリーチD演出とも称する)。更に、ハズレの特図変動パターンPh9及び当たりの特図変動パターンPa9の何れかの決定時は、図35(d)に示すように、合計4回の演出図柄の疑似変動を実行し、4回目の疑似変動でリーチ演出(具体的にはリーチD)に発展するように演出が行われる(疑似4回SPリーチD演出とも称する)。図35(b)、図35(c)及び図35(d)に示すように、疑似連続変動演出(疑似2~4回SPリーチD演出)に当選した場合は、変動開始から変動終了までの間に、「扉」を探す演出が実行され、「扉」が発見されて1回目の疑似変動が終了する。そして、所定のインターバル(例えば1000ms)の後、2回目の疑似変動が開始される。「扉」は、発見されてから最後の疑似変動の開始後まで継続して(すなわち疑似変動間のインターバルを含む期間において継続して)表示され、その最後の疑似変動において「扉」が開放される。そして、この「扉」を入口としてリーチ演出の画面に入り込むような演出手法によって、リーチ演出(リーチD)に移行する。
図36(a)~図36(h)は、疑似連続変動演出の一種である疑似3回SPリーチD演出を含む変動演出の表示例である。なお、表示画面を簡略形状(組形状)で示し、演出保留
表示領域7Bでの作動保留数の表示等は省略している。表示画面右上の集合表示部20xは、第1特図用の特図当たり判定に基づく変動演出中であることに対応して第1規則図柄の変動表示が行われている(詳細な説明は省略する)。
疑似3回SPリーチD演出を含む変動演出では、先ず、1回目の疑似変動(高速変動状態)において「扉」を探す演出が開始された後、図36(a)に示すように、「扉を発見!」という文字情報が表示され、その直後に、発見した「扉」に相当する示唆画像としての扉画像GZ2が表示される(図36(b)参照)。この扉画像GZ2は、高速変動状態である演出図柄(例えば中演出図柄7Cの図柄群)の少なくとも一部の手前側に表示される。すなわち、演出図柄による高速変動状態が扉画像GZ2によって遮蔽される。そして、演出図柄の変動速度が低下し、1回目の疑似変動が終了する。この時には、図36(c)に示すように、左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7Rの各々が仮停止表示された状態となっているが、扉画像GZ2がその仮停止表示された演出図柄の少なくとも一部を遮蔽した状態が維持される。そして、扉画像GZ2を表示したまま、疑似変動間のインターバルが経過し、図36(d)に示すように2回目の疑似変動が開始される。この2回目の疑似変動も、1回目の疑似変動と同様に、扉画像GZ2の表示を維持したまま仮停止状態となって終了し(図36(e)参照)、更にインターバルを経過して3回目の疑似変動が開始される(図36(f)参照)。そしてこの3回目の疑似変動において、図36(g)に示すように左演出図柄7L及び右演出図柄7Rが互いに同じ数字によるリーチ図柄で仮停止表示され、これと略同時に扉画像GZ2が開放状態を示す表示態様となって(図36(h))リーチ演出(リーチD)が開始される。なお、リーチDの具体的な演出内容については説明を省略する。
このように、疑似連続変動演出では、演出図柄による複数回の疑似変動を実行する演出表示装置7の表示画面上に、リーチ演出に発展することへの期待感を高めるための示唆画像の一種としての扉画像GZ2を表示する。扉画像GZ2は、複数回の疑似変動に跨る期間中に継続して表示される(疑似変動間のインターバルにも継続的に表示する)ことで、複数回の疑似変動が共通する演出の一部として実行されていることを遊技者に確実に認識させることが可能である。また、扉画像GZ2は、表示画面に表示される演出図柄の少なくとも一部を遮蔽するように表示されることで、演出図柄を注視する傾向にある遊技者の目線を扉画像GZ2に集めることが可能である。特に、疑似変動の終了によって仮停止表示されている演出図柄の少なくとも一部を遮蔽するように扉画像GZ2が表示されることで、確実に扉画像GZ2に注目を集めることが可能となっている。
(浮遊図柄予告、図柄変化SPリーチ演出)
次に、演出表示装置7の表示画面で実行される浮遊図柄予告及び図柄変化SPリーチ演出について、図37、図38、図39、図40,図41を参照しながら説明する。
本実施形態における浮遊図柄予告(特定示唆演出)は、演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C、右演出図柄7R)とは別の図柄(画像)である浮遊図柄FZ1,FZ2(
図39~図41を参照)を用いることで、演出図柄に注目を集めつつリーチの発生を期待させる(すなわち、大当たりの期待度を高める)演出である。浮遊図柄FZ1,FZ2(
付帯表示体)は、演出表示装置7の表示画面内を浮遊して所定の演出図柄(本実施形態では中演出図柄7C)に接着(付帯)するように表示される。特に、浮遊図柄予告において所定の演出図柄(中演出図柄7C)に対する浮遊図柄FZ1,FZ2の接着数(付帯態様
)を変化させることで、遊技者の期待感を高めることが可能である(後述する第2・第3の浮遊図柄予告パターン)。また、浮遊図柄予告において所定の演出図柄(中演出図柄7C)に接着する浮遊図柄FZ1,FZ2の形状や大きさ(所定の演出図柄の遮蔽度、すな
わち付帯態様)を変化させ、遊技者の期待感を高めることが可能である(後述する第3の浮遊図柄予告パターン)。
また、図柄変化SPリーチ演出は、浮遊図柄予告に続けて行われるリーチ演出であり、浮遊図柄の接着先(付帯対象)となっている中演出図柄7Cの種類(数字)を変化させることで、左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rによる図柄組み合わせが大当たりを示す特定の図柄組み合わせになることを遊技者に期待させる演出となっている。
更に、本実施形態では前述のように、演出表示装置7として裸眼立体視画像を表示可能な画像表示装置を採用しており、浮遊図柄予告によって浮遊図柄FZ1,FZ2の表示を
開始してからその表示を終了するまで、浮遊図柄FZ1,FZ2を立体視画像(3D画像
、立体画像)として表示する。一方でこの時、演出図柄や背景画像等は非立体視画像としての表示を維持することで、浮遊図柄FZ1,FZ2を表示画面上から遊技者側(手前側
)に浮き出させるように強調して表示することが可能である。
浮遊図柄予告は、複数回の演出図柄の変動演出が行われる期間に跨って浮遊図柄を表示させる演出となっている。すなわち、演出制御用マイコン101は、RAM120の第1特図保留演出記憶部121の記憶内容(第1始動口10aへの入球を契機として取得された始動入球情報)に基づく先読み演出(特定示唆演出)として、浮遊図柄予告の実行を制御する。
演出制御用マイコン101は、図37に示す第1の先読み関連処理(図28の変動演出関連処理におけるS214)において、先ず、RAM120に設定される第1予告フラグがOFFであるか否か(浮遊図柄予告の非実行中であるか否か)を判定し、OFFであれば(S214-1:Yes)、S214-2に進む。すなわち、浮遊図柄予告の実行期間中には、新たな浮遊図柄予告の実行決定を回避する。一方、S214-1が否定判定であれば(S214-1:No)、後述するS214-11へと進む。
演出制御用マイコン101は、S214-2において、前述した受信コマンド解析処理(図27)のS191-1で遊技制御用マイコン61からの第1始動入賞コマンドを受信したか否か(第1始動口10aへの入球タイミングか否か)を判定し、この判定が肯定判定(S214-2:Yes)であれば、続くS214-3に進む。一方、S214-2が否定判定であれば(S214-2:No)本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。
S214-3では、受信した第1始動入賞コマンドに基づいて第1特図保留演出記憶部121に記憶された最新の始動入球情報を確認し、特図変動パターンの情報が、ハズレの特図変動パターンPh6(図柄変化SPリーチ演出を含む演出内容に対応)であるか否かを判定する。
演出制御用マイコン101は、S214-3で確認した特図変動パターンがハズレの特図変動パターンPh6に対応する場合(S214-3:Yes)、S214-4に進み、演出内容が相違する複数種類の浮遊図柄予告パターン(図38~図41を参照)のうちから今回の浮遊図柄予告パターンを決定するパターン抽選を実行する。そして、第1特図保留演出記憶部121に記憶される各始動入球情報に基づいて、現時点から図柄変化SPリーチ演出が開始される時点までの演出時間を算出する。また、演出時間(作動保留数)及びパターン抽選の結果により、今回の浮遊図柄予告の予告態様を決定する。なお、パターン抽選は、後述する第1~第3の浮遊図柄予告パターンのうち、第3の浮遊図柄予告パターンに基づいて実行される浮遊図柄予告に対する期待度が最も高くなり、第1の浮遊図柄予告パターンに基づいて実行される浮遊図柄予告に対する期待度が最も低くなるように設定されているが、詳細な説明は省略する。
このS214-4の処理が終了すると、演出制御用マイコン101は、続くS214-5で、予告態様(S214-4で決定した内容)に対応する予告演出開始コマンドを、画像制御基板200(画像制御用CPU202)に送信するコマンドとして、RAM120の出力バッファにセットする。また、続くS214-6において、前述した第1予告フラ
グをONとし、浮遊図柄予告に関して演出制御用マイコン101が行うべき制御を実行する。そして、本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。
一方で、演出制御用マイコン101は、S214-3で確認した特図変動パターンがハズレの特図変動パターンPh6に対応しない場合(S214-3:No)、S214-7に進み、前述した受信コマンド解析処理(図27)のS191-1で受信した第1始動入賞コマンドに基づいて第1特図保留演出記憶部121に記憶された最新の始動入球情報が示す特図変動パターンの情報が、当たりの特図変動パターンPa6(図柄変化SPリーチ演出を含む演出内容に対応)であるか否かを判定する。そして、S214-7で確認した特図変動パターンが当たりの特図変動パターンPa6に対応する場合(S214-7:Yes)、S215-8に進む。一方、S214-7で確認した特図変動パターンが当たりの特図変動パターンPa6に対応しない場合(S214-7:No)、本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。
S214-8では、演出内容が相違する複数種類の浮遊図柄予告パターン(図38~図41を参照)のうちから今回の浮遊図柄予告パターンを決定するパターン抽選を実行する。そして、第1特図保留演出記憶部121に記憶される各始動入球情報に基づいて、現時点から図柄変化SPリーチ演出が開始される時点までの演出時間を算出する。また、演出時間(作動保留数)及びパターン抽選の結果により、今回の浮遊図柄予告の予告態様を決定する。なお、パターン抽選は、は、後述する第1~第3の浮遊図柄予告パターンのうち、第3の浮遊図柄予告パターンに基づいて実行される浮遊図柄予告に対する期待度が最も高くなり、第1の浮遊図柄予告パターンに基づいて実行される浮遊図柄予告に対する期待度が最も低くなるように設定されているが、詳細な説明は省略する。
このS214-8の処理が終了すると、演出制御用マイコン101は、続くS214-9で、予告態様(S214-8で決定した内容)に対応する予告演出開始コマンドを、画像制御基板200(画像制御用CPU202)に送信するコマンドとして、RAM120の出力バッファにセットする。また、続くS214-10において、前述した第1予告フラグをONとし、浮遊図柄予告に関して演出制御用マイコン101が行うべき制御を実行する。そして、本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、前述したS214-1が否定判定の場合、すなわち第1予告フラグがON(浮遊図柄予告の実行中)である場合に、S214-11に進み、リーチの開始時点(すなわち浮遊図柄予告の終了時点)であるか否かを判定する。このS214-11においてリーチ開始時点と判定した場合は(S214-11:Yes)、S214-12に進み、前述した第1予告フラグをOFFにして、本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。また、S214-11においてリーチ開始時点ではないと判定した場合は(S214-11:No)、前述した第1予告フラグをONに維持したまま本処理(第1の先読み関連処理)を終了する。
本実施形態では、浮遊図柄予告の演出内容として、3種類(第1~第3の浮遊図柄予告パターン)が設けられていると共に、図柄変化SPリーチ演出を含む変動演出の演出内容(変動演出パターン)として、3種類(第1~第3の図柄変化SPリーチ演出パターン)が設けられている。演出制御用マイコン101が浮遊図柄予告の演出内容として第1の浮遊図柄予告パターンを決定した場合には、その浮遊図柄予告を行う最後の変動演出の変動演出パターンを決定する処理(図28に示す変動演出制御処理のS212-2)において、第1の図柄変化SPリーチ演出パターンが選択される。また、演出制御用マイコン101が浮遊図柄予告の演出内容として第2の浮遊図柄予告パターンを決定した場合には、その浮遊図柄予告を行う最後の変動演出の変動演出パターンを決定する処理(図28に示す変動演出制御処理のS212-2)において、第2の図柄変化SPリーチ演出パターンが選択される。更に、演出制御用マイコン101が浮遊図柄予告の演出内容として第3の浮遊図柄予告パターンを決定した場合には、その浮遊図柄予告を行う最後の変動演出の変動
演出パターンを決定する処理(図28に示す変動演出制御処理のS212-2)において、第3の図柄変化SPリーチ演出パターンが選択される。
ここで、図38(a)及び図39(a)~図39(h)は、3回の変動演出に跨って行われる浮遊図柄予告の演出内容として第1の浮遊図柄予告パターンが決定され、これに対応して最後の変動演出の変動演出パターンとして第1の図柄変化SPリーチ演出パターンが決定された場合における演出の流れ及び表示例を示したものである。なお、図38(a)に示すように、第1の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告は、複数回の変動演出に跨る演出として実行可能であり、第1特図保留演出記憶部121の第1~第4記憶領域に始動入球情報が記憶されていない状態で発生した第1始動口10aへの入球を契機としては実行されない(この場合のリーチ演出としてはノーマルリーチ演出が決定される)。
図38(a)に示すように、第1の浮遊図柄予告パターンに基づく浮遊図柄予告が行われる場合、1回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始された後、その高速変動状態において第1浮遊図柄FZ1が表示画面上に表示される(図39(a)参照)。この場合に、第1浮遊図柄FZ1は、表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊するが、高速変動状態で変動表示される演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)に対して手前側に重なるように(演出図柄よりも手前側のレイヤに)表示される。
また、第1浮遊図柄FZ1は、表示画面上に表示されている間は常に、立体視画像として表示される。なお、中演出図柄7Cに対する接着時にのみ立体視画像として表示することも可能である。
そして、図38(a)に示すように、左演出図柄7L、右演出図柄7Rの順に変動速度が低下して仮停止表示された後、続いて中演出図柄7Cの変動速度が低下して仮停止表示される時に、第1浮遊図柄FZ1が仮停止状態の中演出図柄7C(図39(b)における数字「3」)の前面に接着するように表示される。この状態で第1浮遊図柄FZ1は、立体視画像の表示を維持しつつ中演出図柄7Cの一部を遮蔽するようにして中演出図柄7Cの前面に重なっている。そして、第1浮遊図柄FZ1は、次に変動演出が開始されるまで継続的に、中演出図柄7Cに対する接着状態で表示される。すなわち、浮遊図柄FZ1,FZ
2は、演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)が確定表示状態とされている間(図39(b)参照)、立体視画像として中演出図柄7Cの前面に重なる(中演出図柄7Cの一部を遮蔽する)状態を維持する。
また、図38(a)に示すように、2回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始されると、第1浮遊図柄FZ1が中演出図柄7Cから離脱して再び表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊し(図39(c)参照)、その後に左演出図柄7L及び右演出図柄7Rに続いて変動速度が低下して仮停止表示される中演出図柄7C(図39(d)における数字「3」)に対して再び接着する。この2回目の変動演出でも、第1浮遊図柄FZ1が演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)に対して手前側に重なるように(演出図柄よりも手前側のレイヤに)、立体視画像として表示される。そして、第1浮遊図柄FZ1は、次に変動演出が開始されるまで継続的に、中演出図柄7Cに対する接着状態で表示される。すなわち、浮遊図柄FZ1,FZ2は、演出図柄(左演出図柄7L
、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)が確定表示状態とされている間(図39(d)参照)、立体視画像として中演出図柄7Cの前面に重なる(中演出図柄7Cの一部を遮蔽する)状態を維持する。
次に、浮遊図柄予告を決定する契機となった始動入球情報(ハズレの特図変動パターンPh6または当たりの特図変動パターンPa6の情報を含む始動入球情報)に基づいて、3回目の変動演出が実行される。図38(a)に示すように、この3回目の変動演出で演出
図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始されると、第1浮遊図柄FZ1が中演出図柄7Cから離脱して再び表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊する(図39(e)参照)。そして、左演出図柄7Lが仮停止表示された後、右演出図柄7Rが左演出図柄7Lと同じ数字を示す図柄(例えば、数字「1」)で仮停止表示され、これによりリーチ図柄が表示される(リーチが成立する)。
リーチ成立時点から開始される図柄変化SPリーチ演出では、比較的早いタイミングで中演出図柄7Cの変動速度が低下し、リーチ図柄とは異なる数字を示す図柄(図39(f)における数字「3」)で仮停止表示され、この仮停止表示された中演出図柄7Cに対して第1浮遊図柄FZ1が再び接着する。ここで、第1浮遊図柄FZ1が中演出図柄7Cに対してやや離間した位置に移動し、その直前まで接着していた中演出図柄7C(数字「3」)に対して光線を照射するように表示される(図39(g)参照)。また、中演出図柄7Cは、第1浮遊図柄FZ1からの光線を受けて外形が変化し(図39(g)参照)、最終的に、リーチ図柄と同じ図柄(数字「1」)となって、大当たりの図柄組み合わせ(「1・1・1」)を表示する(図39(h)参照)か、または、元の図柄(数字「3」)が復元されてハズレの図柄組み合わせを表示する。このように、大当たりまたはハズレを示す図柄組み合わせ(「1・3・1」)が表示されることで、図柄変化SPリーチ演出が終了する。
図38(b)及び図40(a)~図40(h)は、3回の変動演出に跨って行われる浮遊図柄予告の演出内容として第2の浮遊図柄予告パターンが決定され、これに対応して最後の変動演出の変動演出パターンとして第2の図柄変化SPリーチ演出パターンが決定された場合における演出の流れ及び表示例を示したものである。なお、図38(b)に示すように、第2の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告は、第1浮遊図柄FZ1に加えて第2浮遊図柄FZ2を用いて演出を行う点が、前述した第1の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告と異なっている。
図38(b)に示すように、第1の浮遊図柄予告パターンに基づく浮遊図柄予告が行われる場合、1回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始された後、その高速変動状態において第1浮遊図柄FZ1が表示画面上に表示される(図40(a)参照)。この場合に、第1浮遊図柄FZ1は、表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊するが、高速変動状態で変動表示される演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)に対して手前側に重なるように(演出図柄よりも手前側のレイヤに)表示される。この第1浮遊図柄FZ1は、表示画面上に表示されている間、常に立体視画像として表示される。
そして、図38(b)に示すように、左演出図柄7L、右演出図柄7Rの順に変動速度が低下して仮停止表示された後、続いて中演出図柄7Cの変動速度が低下して仮停止表示される時に、第1浮遊図柄FZ1が仮停止状態の中演出図柄7C(図40(b)における数字「3」)の前面に接着するように表示される。この状態が次の変動演出の開始時点まで継続されることは、前述した第1の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告と同じである。
2回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始されると、図38(b)に示すように、第1浮遊図柄FZ1が中演出図柄7Cから離脱して再び表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊する(図39(c)参照)。また、第2浮遊図柄FZ2が表示画面上に表示され、第1浮遊図柄FZ1と共に表示画面上を浮遊するように表示される(図40(c)参照)。そしてその後に、左演出図柄7L及び右演出図柄7Rに続いて変動速度が低下して仮停止表示される中演出図柄7C(図39(d)における数字「3」)に対し、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が接着する。この変動演出中、第1浮遊図柄FZ1及び第
2浮遊図柄FZ2は、演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)に対して手前側に重なるように(演出図柄よりも手前側のレイヤに)、立体視画像として表示される。そして、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2は、次に変動演出が開始されるまで継続的に、中演出図柄7Cに対する接着状態で表示される。すなわち、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2は、演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)が確定表示状態とされている間(図39(d)参照)、立体視画像として中演出図柄7Cの前面に重なる(中演出図柄7Cの一部を遮蔽する)状態を維持する。なお、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2は、中演出図柄7Cに対する接着時にのみ立体視画像として表示することも可能である。
次に、浮遊図柄予告を決定する契機となった始動入球情報(ハズレの特図変動パターンPh6または当たりの特図変動パターンPa6の情報を含む始動入球情報)に基づいて、3回目の変動演出が実行される。図38(b)に示すように、この3回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始されると、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が中演出図柄7Cから離脱して再び表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊する(図40(
e)参照)。そして、左演出図柄7Lが仮停止表示された後、右演出図柄7Rが左演出図
柄7Lと同じ数字を示す図柄(例えば、数字「1」)で仮停止表示され、これによりリーチ図柄が表示される(リーチが成立する)。
リーチ成立時点から開始される図柄変化SPリーチ演出では、比較的早いタイミングで中演出図柄7Cの変動速度が低下し、リーチ図柄とは異なる数字を示す図柄(図40(f)における数字「3」)で仮停止表示され、この仮停止表示された中演出図柄7Cに対して第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が再び接着する。ここで、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が中演出図柄7Cに対してやや離間した位置に移動し、その直前まで接着していた中演出図柄7C(数字「3」)に対して光線を照射するように表示される(図40(g)参照)。また、中演出図柄7Cは、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2からの光線を受けて外形が変化し(図40(g)参照)、最終的に、リーチ図柄と同じ図柄(数字「1」)となって、大当たりの図柄組み合わせ(「1・1・1」)を表示する(図40(h)参照)か、または、元の図柄(数字「3」)が復元されてハズレの図柄組み合わせを表示する。このように、大当たりまたはハズレを示す図柄組み合わせ(「1・3・1」)が表示されることで、図柄変化SPリーチ演出が終了する。
図38(c)及び図41(a)~図41(h)は、3回の変動演出に跨って行われる浮遊図柄予告の演出内容として第3の浮遊図柄予告パターンが決定され、これに対応して最後の変動演出の変動演出パターンとして第3の図柄変化SPリーチ演出パターンが決定された場合における演出の流れ及び表示例を示したものである。なお、図38(c)における第3の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告の態様は、図38(b)における前述した第2の浮遊図柄予告パターンによる浮遊図柄予告の態様と同じであるが、2点が異なっている。このうち1点は、3回目以降の変動演出での浮遊図柄の形状及び大きさであり、もう1点は、3回目の変動演出で仮停止表示する左演出図柄7L及び右演出図柄7Rである。この2点以外については前述した第2の浮遊図柄予告パターン及び第2の図柄変化SPリーチ演出パターンに基づく演出の態様と同じであるため、説明を省略する。
前述した第2の浮遊図柄予告パターン及び第2の図柄変化SPリーチ演出パターンに基づく演出の流れでは、浮遊図柄FZ1,FZ2の表示数や中演出図柄7Cに対する接着数
が増加していたものの、浮遊図柄FZ1,FZ2の形状や大きさについては変化していな
かった。これに対し、第3の浮遊図柄予告パターン及び第3の図柄変化SPリーチ演出パターンに基づく演出の流れでは、浮遊図柄FZ1,FZ2の形状や大きさが変化している

図41(a)~図41dに示すように、1回目の変動演出から表示される第1浮遊図柄F
Z1と、2回目の変動演出から表示される第2浮遊図柄FZ2とは、互いに同じ大きさのハート形である。しかし、これらの浮遊図柄FZ1,FZ2のうち第2浮遊図柄FZ2は
、3回目の変動演出が開始された後、演出図柄の高速変動状態において形状および大きさが変化して、図41(e)~図41(g)に示すように、第1浮遊図柄FZ1よりも大きく、かつ星形の形状となる。
また、前述した第2の浮遊図柄予告パターン及び第2の図柄変化SPリーチ演出パターンに基づく演出の流れでは、最終の変動演出において左演出図柄7L及び右演出図柄7Rによるリーチ図柄を形成していたのに対し、第3の浮遊図柄予告パターン及び第3の図柄変化SPリーチ演出パターンに基づく演出の流れでは、最終の変動演出において左演出図柄7L及び右演出図柄7Rを異なる図柄で仮停止表示させる。
図41(f)に示すように、浮遊図柄予告を決定する契機となった始動入球情報(ハズレの特図変動パターンPh6または当たりの特図変動パターンPa6の情報を含む始動入球情報)に基づいて、3回目の変動演出が実行される。図38(c)に示すように、この3回目の変動演出で演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の変動が同時に開始されて、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が中演出図柄7Cから離脱して再び表示画面上(特に中演出図柄7Cの図柄群が変動表示される領域付近)を浮遊する(図41(e)参照)。そして、左演出図柄7Lが仮停止表示された後、右演出図柄7Rが左演出図柄7Lと異なる数字を示す図柄(例えば、数字「1」)で仮停止表示される。このような表示状態で、図柄変化SPリーチ演出パターンによる演出が開始される。
図柄変化SPリーチ演出では、比較的早いタイミングで中演出図柄7Cの変動速度が低下し、所定の数字を示す図柄(図40(f)における数字「3」)で仮停止表示される。この時、ハズレの図柄組み合わせで左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示された状態となる。この状態で、停止表示されている中演出図柄7Cに対し、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が再び接着する。ここで、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2が中演出図柄7Cに接着した状態のまま、第1浮遊図柄FZ1は左演出図柄7Lに対して光線を照射するように表示されし、第2浮遊図柄FZ2は右演出図柄7Rに対して光線を照射するように表示される(図41(g)参照)。これに対し、左演出図柄7L及び右演出図柄7Rは、第1浮遊図柄FZ1及び第2浮遊図柄FZ2からの光線を受けて外形が変化し(図41(g)参照)、最終的に、中演出図柄7Cと同じ図柄(数字「3」)となって、大当たりの図柄組み合わせ(「3・3・3」)を表示する(図41(h)参照)か、または、元の図柄(数字「2」、数字「1」)が復元されてハズレの図柄組み合わせを表示する。このように、大当たりまたはハズレを示す図柄組み合わせ(「2・3・1」)が表示されることで、図柄変化SPリーチ演出が終了する。
このように、一般的には演出表示装置7の表示画面上において最も手前側に演出図柄を表示することで視認性を高めるところ、本実施形態の浮遊図柄予告及び図柄変化SPリーチ演出では、演出図柄(左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7R)の手前側に重なるように浮遊図柄FZ1,FZ2を表示し、しかも立体視画像として表示すること
で、浮遊図柄FZ1,FZ2に対する注目を集めるようにしている。
(ボタン連続予告、ボタンリーチ演出、ボタン抽選演出)
次に、時短遊技状態(時短1、時短2)中に実行される演出表示装置7の表示画面で実行されるボタン連続予告、ボタンリーチ演出、ボタン抽選演出について、図42、図43、図44A、図44Bを参照しながら説明する。
パチンコ遊技機1は、時短遊技状態中に非時短遊技状態中よりも変動時間の短い変動演出を決定することで、変動演出の処理速度を高め、時短遊技状態中に多くの変動演出を短期間で実行可能に構成されている。時短遊技状態中に遊技制御用マイコン61が決定可能な変動演出の種類(普図変動パターン)として、遊技者の期待感を高めるリーチ演出やボ
タン演出を含む特定変動表示(普図変動パターンFP5,FP7,FP8,FP9に基づく
変動演出)と含まない短縮変動表示(普図変動パターンFP6に基づく変動演出)とがあるが、何れも変動時間が短く設定されている。遊技者に期待感を付与する特定演出(例えばリーチ演出やボタン演出)を含む変動演出(特定変動表示)の変動時間は3.5秒(2500ms)または2.5秒(2500ms)であり、このような演出を含まない変動演出(短縮変動表示)では更に変動時間が短い(具体的には、1.0秒(1000ms)となっている)。従って、特定演出が行われることを事前に充分アピールするための前兆演出を行うにしても、充分な前兆演出の演出時間を1回の変動演出中に確保することができない。そこで、本実施形態では、特定演出を含む変動演出(特定変動表示)が行われる直前の複数回の変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用して短時間の前兆演出を繰り返し実行する態様とすることで、特定演出が行われることをアピールするのに充分な時間を確保している。なお、本実施形態では、特定演出として、演出ボタン5の押下操作に応じて演出内容が変化するボタン演出(リーチ状態を形成するボタンリーチ演出と、リーチ状態を形成しないボタン抽選演出)を採用しているため、特定演出(ボタン演出)が行われることを示唆する前兆演出として、ボタン画像GZ3を表示するボタン連続予告を採用している。また、本実施形態では、特定演出(ボタン演出)が行われることをアピールするために充分な時間を1.5秒(1500ms)以上と定めており、この時間を前兆演出(ボタン連続予告)の合計の演出時間として確保するため、3回の変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用するようにしている。
演出制御用マイコン101は、図42に示す第2の先読み関連処理(図28の変動演出関連処理におけるS217)において、先ず、RAM120に設定される第2予告フラグがOFFであるか否か(後述するボタン連続予告の非実行中であるか否か)を判定し、OFFであれば(S217-1:Yes)、S217-2に進む。すなわち、ボタン連続予告の実行期間中には、新たなボタン連続予告の実行決定を回避する。一方、S217-1が否定判定(S217-1:No)であれば、後述するS217-9へと進む。
S217-2において、前述した受信コマンド解析処理(図27)のS192-1で遊技制御用マイコン61からの作動入球コマンドを受信したか否か(ゲート13への遊技球の通過タイミングか否か)を判定し、この判定が肯定判定(S217-2:Yes)であれば、S217-3に進む。一方で、S217-2で否定判定になると(S217-2:No)、本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、S217-3において、前述のS192-1で受信したと判定した作動入球コマンドに対応する作動入球情報が、続くS192-2の処理で普図保留演出記憶部125の第4記憶領域に記憶されたか(保留上限数目となる4個目の普図
保留が発生したか)を判定し、この判定が肯定判定(S217-3:Yes)であれば、S217-4に進む。S217-4では、普図保留演出記憶部125の第1~第3記憶領域に記憶されている作動入球情報を確認し、この第1~第3記憶領域の各作動入球情報に含まれる普図変動パターンが全て普図変動パターンFP6(短縮変動表示に対応する普図変動パターン)であれば(S217-4:Yes)、S217-5に進む。一方、S217-3及びS217-4の何れかで否定判定になると(S217-3:No、S217-4:No)、本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、S217-3が肯定判定となり、かつS217-4が肯定判定となった場合(すなわち、普図保留演出記憶部125の第1~第3記憶領域の夫々に短縮変動表示の情報が表示され、かつ第4記憶領域に作動入球情報が記憶されたタイミングである場合)に、S217-5で連続予告抽選を実行する。演出制御用マイコン101はこの連続予告抽選により、ボタン連続予告を実行するか否かを決定する。この連続予告抽選は、普図保留演出記憶部125の第4記憶領域に新たに記憶された作動入球情報に基づいて実行される。
なお、連続予告抽選の更なる抽選条件や当選確率について適宜に設定可能であるが、本実施形態では、普図保留演出記憶部125の第4記憶領域に新たに記憶された作動入球情報が普図変動パターンFP5,FP7,FP8,FP9の何れか(ボタン演出を含む特定変
動表示のパターン)である場合には当選確率が例えば100パーセントとなる抽選を行う一方、第4記憶領域に新たに記憶された作動入球情報が普図変動パターンFP6(ボタン演出を含まない短縮変動表示のパターン)に対応するものである場合には当選確率が例えば2パーセントとなる抽選を行うようになっている。
すなわち、ボタン連続予告は、基本的には、ボタンリーチ演出やボタン抽選演出が実行される変動演出が実行される直前の3回の変動演出(何れも、1000msの短縮変動表示)の各期間を利用して実行されるが、このボタン連続予告の後には稀に、ボタンリーチ演出やボタン抽選演出が実行されないケースもある。
演出制御用マイコン101は、S217-5の終了後、S217-6に移行する。
S217-6において、演出制御用マイコン101は、連続予告抽選(S217-5)で当選したか否かを判定し、当選であれば(S217-6:Yes)、ボタン連続予告中であることを示す第2予告フラグをONにし(S217-7)、更に、ボタン連続予告で表示するボタン画像GZ3(図43及び図44参照)の残り表示回数をカウントするための連続予告カウンタの値を「3」にセットして、本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。一方で、連続予告抽選(S217-5)が落選であれば(S217-6:No)、そのまま本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、前述したS217-1が否定判定、すなわちボタン連続予告の実行中であれば(S217-1:No)、S217-9に進む。
なお、演出制御用マイコン101は、第2予告フラグがONとされる期間中に、連続予告カウンタの値が「3」~「1」であることに対応する1~3回目の変動演出(短縮変動表示)で、ボタン連続予告として、その変動開始から0.3秒(3000ms)経過時点から所定時間(2500msまたは3500ms)にわたってボタン画像GZ3(図43及び図44参照)を表示する。そこで、S217-9の処理では、第2予告フラグがONとなっている期間中における変動演出の開始時点から0.3秒(3000ms)経過時点であるか否かを判定する。そして、このS217-9で肯定判定になると(S217-9:Yes)、続くS217-10において連続予告カウンタを1減算し、次のS217-11において、演出表示装置7でのボタン画像GZ3の表示を画像制御基板200(画像制御用CPU202)に指示するためのボタン予告コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。また、S217-12で、ボタン連続予告に関して演出制御用マイコン101が実行すべき他の制御を実行する。一方で、S217-9において否定判定、すなわち変動開始から0.3秒(3000ms)経過時点ではないと判定した場合は(S217-9:No)、本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。
演出制御用マイコン101は、S219-12の処理の終了後、S217-13へと進み、連続予告カウンタの値が前述したS217-10での減算によって「0」になったか否かを判定する。このS219-13で肯定判定、すなわち連続予告カウンタの値が「0」であれば(S219-13:Yes)、続くS214-14において第2予告フラグをOFFとし、本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。一方、S219-13で否定判定、すなわち連続予告カウンタの値が「2」または「1」であれば(S219-13:No)、そのまま本処理(第2の先読み関連処理)を終了する。
なお、合計3回の変動演出(短縮変動表示)の時間を利用してボタン連続予告(ボタン画像GZ3の表示)が行われ、当該ボタン連続予告が終了した直後の変動演出は、ボタン演出を含む変動演出(特定変動表示)となる可能性が高い。このボタン演出(ボタンリーチ演出またはボタン抽選演出)を含む変動演出は、演出制御用マイコン101が前述した
変動演出制御処理(図28を参照)のS215-3の処理に基づいて演出内容が制御され、演出ボタン検出スイッチ5a(図4を参照)の検出(すなわち演出ボタン5の押圧操作)が有効な所定時間の有効検出期間が設定されると共に、この検出有効期間に生じた演出ボタン検出スイッチ5aの検出に応じて、演出内容に変化が付与される。
ここで、図43(a)は、ボタン演出としてのボタンリーチ演出を含む変動演出(変動時間が3500msの特定変動表示)が行われる直前の3回の変動演出(変動時間が1000msの短縮変動表示)の夫々の時間を利用した連続的なボタン画像GZ3の表示(ボタン連続予告)が行われる場合の演出の流れを示しており、この場合の表示例を図44A(a)~図44A(h)及び図44B(a)~図44B(e)に示してある。また、図43(b)は、ボタン演出としてのボタン抽選演出を含む変動演出(変動時間が2500msの特定変動表示)が行われる直前の3回の変動演出(変動時間が1000msの短縮変動表示)の夫々の時間を利用した連続的なボタン画像GZ3の表示(ボタン連続予告)が行われる場合の演出の流れを示している。このボタン連続予告及びボタン抽選演出を含む演出の流れについては、最終的にリーチ状態(図44B(d)の表示状態)を形成しない点以外は、ボタン連続予告及びボタンリーチ演出を含む演出の流れと同じであるので、重複する説明を省略する。
普図保留演出記憶部125の第4記憶領域に記憶される作動入球情報が例えば普図変動パターンFP5(変動時間が3500msの特定変動表示で、当たりボタンリーチ演出に対応)の場合には、その直前の3回の変動演出がボタン演出を含むものでない限り、その3回の変動演出(1000msの短縮変動表示)の各期間を利用したボタン連続予告の実行が決定される。この場合には、図43(a)に示すように、1~3回目の変動演出(短縮変動表示)の各々において、左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが確定表示された状態から変動演出が開始され、短時間(300ms)の間に高速変動状態に移行して、この高速
変動状態が0.5秒(500ms)継続した時点から速やかに(200msで)確定表示状態へと復帰する。ここで、本実施形態では、図43(a)に示す1~3回目の各変動演出における演出図柄の各高速変動期間(500ms)を利用して、その後の4回目の変動演出でボタンリー
チ演出が行われることを示唆するためのボタン画像GZ3を繰り返し表示(ボタン表示)し、合計で1.5秒(1500ms)となるボタン画像GZ3の表示時間を確保する。
例えば、図44A(a)に示すように1回目の変動演出(短縮変動表示)が開始されると、その直後(変動開始から300ms経過時)に、ボタン画像GZ3が表示される(図44A(b)を参照)。このボタン画像GZ3は、打球供給皿24(前面枠18)に押下操作可能
に設けられている演出ボタン5を模したものであり、演出ボタン5はボタンリーチ演出での操作の対象となっている。そして、ボタン画像GZ3が0.5秒(500ms)の間継続し
て表示された後、ボタン画像GZ3が非表示になると同時に、左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示され(図44A(c)を参照)、その直後に確定表示される。そして、変動演出間の所定の変動インターバルの経過後、2回目の変動演出(短縮変動表示)が開始される。なお、図44A(d)は、2回目の変動演出が開始された状態、図44A(e)は、2回目の変動演出の高速変動期間中に継続されるボタン画像GZ3の表示状態、図44A(f)は、2回目の変動演出でボタン画像GZ3の表示後に左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示(または確定表示)された状態であって、基本的には前述した1回目の変動演出の態様(図44A(a)~図44A(c)を参照)と同様である。
続いて、2回目の変動演出後、変動インターバルが経過すると、3回目の変動演出(短縮変動表示)が開始される。なお、図44A(g)は、3回目の変動演出が開始された状態、図44A(h)は、3回目の変動演出の高速変動期間中に継続されるボタン画像GZ3の表示状態、図44B(a)は、3回目の変動演出でボタン画像GZ3の表示後に左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示(または確定表示)された状態で
あって、基本的には前述した1・2回目の変動演出の態様(図44(a)~図44A(c)または図44(d)~図44A(f)を参照)と同様である。
そして、前述のように3回の短時間の変動演出でボタン画像GZ3の表示が繰り返された後、ボタン演出(ボタンリーチ演出)を含む4回目の変動演出(特定変動表示)が実行される。この4回目の変動演出では、その変動開始後、短時間(3000ms)の間に高速変動状態に移行して、この高速変動状態が最長で2.0秒(2000ms)継続する。なお、高速変動時間中(2000ms)は、演出ボタン検出スイッチ5aの検出が有効な有効検出期間として設定される。この検出有効期間内に演出ボタン検出スイッチ5aの検出が無ければ、図43(a)に示す通り、左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが検出有効期間の終了まで高速変動状態に維持される。但し、検出有効期間内に演出ボタン検出スイッチ5aの検出が生じた場合は、その検出信号が演出制御用マイコン101に入力されるタイミングで、演出制御用マイコン101が左演出図柄7L及び右演出図柄7Rをリーチ図柄(同じ図柄)で仮停止表示すると共に、中演出図柄7Cを低速変動状態とする。そして、検出有効期間が終了するタイミングで、左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示され、その直後に確定表示される。
ここで、ボタン演出(ボタンリーチ演出)を含む4回目の変動演出では、図44B(b)に示す変動開始から所定時間後(例えば変動開始から300ms経過時)に、ボタン画像GZ
3が表示される(図44B(c)を参照)。但し、この場合のボタン画像GZ3は、変動演出パターンの1つとしてのボタンリーチ演出パターンの演出内容であり、演出ボタン5の押下操作を促す画像としての、例えばボタン画像GZ3を押下操作する手を表す操作促進画像GZ4や、演出ボタン5の押下操作が有効な残り時間(演出ボタン検出スイッチ5aの検出有効期間の残り時間)を示す残り時間表示画像GZ5が同時に表示される。そして、検出有効期間内に演出ボタン検出スイッチ5aの検出が生じたタイミングか、または演出ボタン検出スイッチ5aの検出が生じずに検出有効期間が終了するタイミングで、図44B(d)に示すように左演出図柄7L及び右演出図柄7Rが同じ数字「3」を示すリーチ図柄で仮停止表示され、その後、変動時間の経過時点で、図44B(e)に示すように左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示され、その直後に確定表示されて変動演出が終了する。
このように、本実施形態では、4回目の変動演出でボタン画像GZ3が表示された場合にそのボタン画像GZ3の表示期間は演出ボタン検出スイッチ5aの有効検出期間に設定されるため、その表示中に演出ボタン5を押下すると演出の変化が生じることになる。これに対し、ボタン連続予告を実行する1~3回目の変動演出では、ボタン画像GZ3が表示されるものの、その表示期間は演出ボタン検出スイッチ5aの有効検出期間としては設定されず、そのボタン画像GZ3の表示中に演出ボタン5を押下しても演出の変化は生じない。このように、演出ボタン検出スイッチ5aの有効検出期間とそうでない期間とで共通のボタン画像GZ3を表示することにより、遊技者の意識をボタン連続予告に向けることが可能である。但し、ボタン連続予告によるボタン画像GZ3の表示は短時間であるため、遊技者がボタン画像GZ3を見て演出ボタン5を操作するまでには、そのボタン画像GZ3は非表示となり、遊技者に無効な操作を行わせることは防止できる。
なお、前述したように、ボタン連続予告の後にボタン抽選演出を行う場合(図43(b)に示す場合)に演出表示装置7に表示される演出は、図44A(a)~図44A(h)及び図44B(a)~図44(c)に示す内容を順に表示し、検出有効期間内に演出ボタン検出スイッチ5aの検出が生じたタイミングか、または演出ボタン検出スイッチ5aの検出が生じずに検出有効期間が終了するタイミングで、図44B(e)に示すように左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが仮停止表示され、その後、変動時間の経過時点で、仮停止表示していた左演出図柄7L、中演出図柄7C及び右演出図柄7Rが確定表示されることで、変動演出が終了する。
このように、本実施形態では、遊技者に期待感を付与する特定演出の一種であるボタン演出(ボタンリーチ演出、ボタン抽選演出)を行うにあたり、そのボタン演出を示唆するボタン予告(前兆演出)を行うが、遊技者に有利な遊技状態であって短時間の変動演出を実行する時短遊技状態(時短1,時短2)においてはボタン予告の時間を1回の変動演出中に確保することが困難であるため、ボタン演出を含む変動演出(特定変動表示)の前に実行される複数回のボタン演出を含まない変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用してボタン画像GZ3を繰り返し表示するボタン連続予告により、合計で1.5秒(1500ms)のボタン画像GZ3の表示時間を確保し、これによってボタン演出が行われることを充分にアピールするようにしている。
[実施形態の効果]
上述した実施形態のパチンコ遊技機1によれば、以下の作用効果を奏する。
(1-1)実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技に関する統括的な制御を実行する遊技制御手段としての遊技制御用マイコン61が、第1始動口10aや第2始動口12aへの遊技球の入球に基づいて(遊技に基づいて)、特図当たり判定を実行する。遊技制御用マイコン61は、特図当たり判定が大当たりの判定結果(特定結果)になったことに応じて遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)を生起させる。また、演出制御手段としての演出制御用マイコン101や画像制御用CPU202が、遊技制御用マイコン61からのコマンドによる指示に基づいて、例えば演出表示装置7(演出表示手段)での変動演出(演出図柄の変動表示)を実行する等、演出に関する制御を実行する。演出表示装置7は、その表示画面での変動演出の最終的な表示態様(演出図柄の組柄組み合わせ)によって、遊技制御用マイコン61により実行された特図当たり判定の結果を報知する。ここで、演出制御用マイコン101は、変動演出の実行中に、当該変動演出の最終的な表示態様への期待度(大当たり期待度)を高める期待演出としてのリーチ演出を実行制御する。また、演出制御用マイコン101は、実行予定である複数回分のリーチ演出の種類を表示する特定演出としてのリーチ連続発生演出を実行制御する。そして、リーチ連続発生演出(特定演出)で示される複数回分のリーチ演出の種類の相互関係に応じて、そのリーチ連続発生演出を実行する変動演出(所定の変動演出)の最終的な表示態様(が大当たりの結果となること)に対する期待度を変化させる。
このように、リーチ連続発生演出において複数回分のリーチ演出の種類を示すことにより、実行される複数回分のリーチ演出を遊技者が事前に認識でき、各リーチ演出への注目度を事前に高めることができる。リーチ演出実行前においてリーチ連続発生演出で示されたリーチ演出の相互関係によって変動演出の期待度が変化するため、リーチ連続発生演出への注目を集めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(1-2)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、リーチ連続発生演出は、演出表示装置7に表示する複数の回転リールGZ1(領域表示)にリーチ演出の種類を夫々示すことで実行され、2以上の回転リールGZ1で互いに共通するリーチ演出の種類を示す場合に、その2以上の回転リールGZ1で互いに異なるリーチ演出を示す場合よりも、その変動演出の最終的な表示態様が大当たりの結果に対応する表示態様になる確率が高いことを示唆する演出である。すなわち、リーチ連続発生演出では、実行予定のリーチ演出の種類を単に示すのではなく、複数のリーチ演出の種類が共通しているか否かを示すことで、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上し得る。
(1-3)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、リーチ連続発生演出において表示された複数のリーチ演出の種類が互いに共通していることを明示化する制御として、同種のリーチ演出を示す回転リールGZ1のリールパネルに対して「おなじリーチ」或いは「全ておなじリーチ」という文字情報を含んだマークを表示する制御を実行する。このため、リーチ連続発生演出で示された複数回分のリーチ演出の種類のうち共通するものを容易に識別することができる。
(1-4)また、実施形態のパチンコ遊技機1におけるリーチ連続発生演出は、リーチ
演出の種類を実行順序に従って表示する演出である。すなわち、リーチ連続発生演出において複数回分のリーチ演出の種類がその実行順に従って表示されることで、その後の演出の流れを分かり易く示すことができる。
(1-5)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、実行中の変動演出が開始される前に行われたリーチ演出のうちで直近に行われたリーチ演出の種類を演出履歴記憶部126に記憶することで、当該直近に行われたリーチ演出の種類を特定可能であり、リーチ連続発生演出は、複数の回転リールGZ1に表示されるリーチ演出の種類のうち実行順序の最も早いリーチ演出の種類(すなわち、上段の回転リールGZ1に表示されるリーチ演出の種類)を、直近に行われたリーチ演出の種類と共通にする場合に、当該直近に行われたリーチ演出の種類と相違させる場合よりも高い確率で、実行中の変動演出の最終的な表示態様が大当たりの図柄組み合わせ(特定の図柄組み合わせ)になることを示唆する演出である。すなわち、リーチ連続発生演出で示す複数回分のリーチ演出の種類の相互関係によって期待度を変化させるだけでなく、リーチ連続発生演出で示すリーチ演出の種類と、実行済みのリーチ演出の種類との相互関係によっても期待度を変化させることができるようにすることで、更なる面白味を付与することができる。
(1-6)また、実施形態のパチンコ遊技機1では、複数の回転リールGZ1において、リーチ演出の種類を複数のうちから決定する抽選演出が実行される。すなわち、各回転リールGZ1での抽選演出の結果として、リーチ演出の種類を表示させることができるので、各回転リールGZ1にどのようなリーチ演出の種類が表示されるのかに対する期待度を高めてリーチ演出への注目度を高め得る。
(1-7)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、変動演出において、複数の図柄群の演出図柄による組み合わせを演出表示装置7に表示させると共に、特図当たり判定における大当たりの判定結果(特定結果)に対応する図柄組み合わせとして、同じ図柄による図柄組み合わせ(特定の図柄組み合わせ)を表示可能であり、リーチ演出は、変動演出中において大当たりの図柄組み合わせの一部を構成するリーチ図柄を表示した状態で実行される演出であり、リーチ連続発生演出は、変動演出中に実行される複数回分のリーチ演出の種類を示す演出である。このようにリーチ連続発生演出によって複数回分のリーチ演出の種類を示し、その複数回分のリーチ演出の種類の相互関係によって期待度を変化させることにより、新たな面白味を付与することができる。
(2-1)実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技に関する統括的な制御を実行する遊技制御手段としての遊技制御用マイコン61が、第1始動口10aや第2始動口12aへの遊技球の入球に基づいて(遊技に基づいて)始動入球情報(入球情報)を取得し、この取得した始動入球情報に基づいて特図当たり判定を実行する。遊技制御用マイコン61は、特図当たり判定が大当たりの判定結果(特定結果)になったことに応じて遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)を生起させる。また、演出制御手段としての演出制御用マイコン101や画像制御用CPU202が、遊技制御用マイコン61からのコマンドによる指示に基づいて、例えば演出表示装置7(演出表示手段)での変動演出(演出図柄の変動表示)を実行する等、演出に関する制御を実行する。演出表示装置7は、その表示画面での変動演出の最終的な表示態様(演出図柄の組柄組み合わせ)によって、遊技制御用マイコン61により実行された特図当たり判定の結果を報知する。ここで、遊技制御用マイコン61は、始動入球情報を記憶する特図保留記憶部64a,64b(保留記憶手段
)を備え、変動演出が実行される期間(すなわち特図変動表示が実行される期間)中に取得した始動入球情報を特図保留記憶部64a,64bに記憶して、その始動入球情報に基
づく新たな変動演出の開始を、実行中の変動演出の終了後に始動条件が成立するまで待機させる。そして、演出制御用マイコン101は、変動演出に伴って演出表示装置7に表示させる中演出図柄7Cに接着(付帯)する浮遊図柄FZ1,FZ2(付帯表示体)を表示
可能であり、特図保留記憶部64a,64b(特図保留演出記憶部121,122)に記憶されている始動入球情報の内容を示唆する演出として、連続する複数回の変動演出のうちで中演出図柄7Cに対する浮遊図柄FZ1,FZ2(付帯表示体)の接着数(付帯態様)
を変化させる浮遊図柄予告(特定示唆演出)を制御可能である。
すなわち、中演出図柄7Cに接着する浮遊図柄FZ1,FZ2を表示することで、注目
する対象を遊技者に確実に認識させることができ、混乱を防ぐことができる。また、連続する複数回の変動演出の間で中演出図柄7Cに対する浮遊図柄FZ1,FZ2の接着数(
付帯態様)を異ならせるので、遊技者が注視し易い演出図柄について、浮遊図柄FZ1,
FZ2によって変化を付与することができ、遊技者の注目を集めつつ、新たな演出態様により面白味を付与することができる。
(2-2)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、第2・第3の浮遊図柄予告パターンに基づく浮遊図柄予告(図40及び図41を参照)において、複数回のうち2回目以降(所定回目)の変動演出での中演出図柄7C(所定の図柄)に対する浮遊図柄FZ1,FZ2の接着数(付帯数、付帯態様)を、それ以前(す
なわち1回目)に行われる変動演出での中演出図柄7Cに対する浮遊図柄FZ1,FZ2
の接着数に対して異ならせる。このように、複数回行われる変動演出の相互で、中演出図柄7Cに対する浮遊図柄FZ1,FZ2の接着数を異ならせることで、新たな演出態様に
より面白味を付与できる。
(2-3)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、第3の浮遊図柄予告パターンに基づく浮遊図柄予告(図41を参照)において、複数回のうち3回目以降(所定回目)の変動演出での中演出図柄7C(所定の図柄)に接着する浮遊図柄FZ1,FZ2の形状及び大きさ(中演出図柄7Cを遮蔽する態様、付帯態様)
を、それ以前(すなわち1・2回目)に行われる変動演出での中演出図柄7Cに接着する浮遊図柄FZ1,FZ2の形状及び大きさに対して異ならせる。このように、複数回行わ
れる変動演出の相互で、中演出図柄7Cに接着(付帯)する浮遊図柄FZ1,FZ2の形
状や大きさを異ならせることで、新たな演出態様により面白味を付与できる。
(2-4)また、実施形態のパチンコ遊技機1は、演出表示装置7が裸眼立体視画像(立体画像)を表示可能に構成されており、演出制御用マイコン101が、中演出図柄7Cの一部を遮蔽するように当該中演出図柄7Cの表面側に重ねて浮遊図柄FZ1,FZ2を
表示させると共に、当該浮遊図柄FZ1,FZ2を裸眼立体視画像(立体画像)として表
示させる。すなわち、遊技者が注視し易い演出図柄の表面側に浮遊図柄FZ1,FZ2を
表示することと、この浮遊図柄FZ1,FZ2を立体視画像として表示することとにより
、浮遊図柄FZ1,FZ2を遊技者の注目が集まる位置に、目立つ態様で表示することが
でき、浮遊図柄FZ1,FZ2を用いた演出の価値を高めることができる。
(2-5)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、浮遊図柄予告による示唆対象の始動入球情報に基づき、連続する複数回の変動演出の最後に実行される変動演出において、演出表示装置7に表示されている演出図柄に変化を与えることを示す態様(演出図柄に対して光線を照射することを示す態様)で浮遊図柄FZ1,FZ2をを表示させると共に、当該浮遊図柄FZ1,FZ2が変化を与える対象としている演出図柄の態様を変更するように表示させる。このように、浮遊図柄FZ1,FZ2
が演出図柄に変化を与えるように演出することで、遊技者の注目を集め、期待感を高めることができる。
(3-1)実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技に関する統括的な制御を実行する遊技制御手段としての遊技制御用マイコン61が、第1始動口10aや第2始動口12aへの遊技球の入球に基づいて(遊技に基づいて)始動入球情報(入球情報)を取得し、この取得した始動入球情報に基づいて特図当たり判定を実行する。遊技制御用マイコン61は、特図当たり判定が大当たりの判定結果(特定結果)になったことに応じて遊技者に有利な大当たり遊技状態(特別遊技状態)を生起させる。また、演出制御手段としての演出制御用マイコン101や画像制御用CPU202が、遊技制御用マイコン61からのコマンドによる指示に基づいて、例えば演出表示装置7(演出表示手段)での変動演出(演出図柄の変動表示)を実行する等、演出に関する制御を実行する。演出表示装置7は、その表示画面での変動演出の最終的な表示態様(演出図柄の組柄組み合わせ)によって、遊技制御
用マイコン61により実行された特図当たり判定の結果を報知する。ここで、遊技制御用マイコン61は、時短遊技状態(所定の遊技状態)中に実行する変動演出(の特図変動パターン)として、遊技者に期待感を付与する特定演出としてのボタン演出(ボタンリーチ演出やボタン抽選演出)を含む変動演出(特定変動表示)と、このようなボタン演出を含む変動表示よりも変動時間が短く、ボタン演出を含まない変動演出(短縮変動表示)とを決定可能であり、演出制御用マイコン101は、ボタン演出が実行されることを示唆する前兆演出としてのボタン連続予告を、複数回の連続する変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用して実行させる。
このように、遊技者に有利な時短遊技状態において、ボタン演出が実行されることを示唆するボタン連続予告を行うことにより、遊技者は、特定演出が行われることを前兆演出によって事前に把握することができ、混乱を防ぐことができる。また前兆演出は、複数回の連続する変動演出(短縮変動表示)の時間を利用して実行するので、時短遊技状態中にボタン演出を示唆する前兆演出の時間を充分確保できる。従って、前兆演出としてのボタン連続予告で示唆されるボタン演出に対する期待感を向上させることができる。
(3-2)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、遊技制御用マイコン61は、始動入球情報を記憶する特図保留記憶部64a,64b(保留記憶手段)を備え、変動演
出が実行される期間(すなわち特図変動表示が実行される期間)中に取得した始動入球情報を特図保留記憶部64a,64bに記憶して、その始動入球情報に基づく新たな変動演
出の開始を、実行中の変動演出の終了後に始動条件が成立するまで待機させる。そして、演出制御用マイコン101は、ボタン演出を含む変動演出(特定変動表示)の実行契機となる始動入球情報が特図保留記憶部64a,64bに記憶された場合に、その始動入球情
報が記憶された時点からその始動入球情報に基づいてボタン演出を含む変動演出(特定変動表示)を開始させるまでの間に、ボタン演出を含まない複数回の変動演出(短縮変動表示)の各期間を利用してボタン連続予告を実行させる。
(3-3)また、実施形態のパチンコ遊技機1において、演出制御用マイコン101は、変動演出において、複数の図柄群の演出図柄による組み合わせを演出表示装置7に表示させ、特図当たり判定における大当たりの判定結果(特定結果)に対応する図柄組み合わせとして、同じ図柄による大当たりの図柄組み合わせ(特定の図柄組み合わせ)を表示可能であると共に、変動演出中において大当たりの図柄組み合わせの一部を構成するリーチ図柄を表示した状態で、ボタンリーチ演出(リーチ演出)の実行を制御可能であり、前兆演出としてのボタン連続予告は、リーチ演出の実行を示唆する演出である。このように、複数回の変動演出(短縮変動表示)の時間を利用して前兆演出としてのボタン連続予告を行ってボタンリーチ演出(リーチ演出)を示唆することで、リーチ演出への期待感を事前に確実に高めることができる。
(3-4)また、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技者による演出操作の対象となる演出ボタン5(演出操作手段)を備えており、演出制御用マイコン101は、演出ボタン5が押圧操作されることに応じて演出態様を変化させることが可能なボタン演出(操作演出、具体的には、ボタンリーチ演出及びボタン抽選演出)の実行を制御可能であり、前兆演出としてのボタン連続予告は、ボタン演出の実行を示唆する演出である。このように、複数回の変動演出(短縮変動表示)の時間を利用して前兆演出としてのボタン連続予告を行ってボタンリーチ演出やボタン抽選演出(ボタン演出)を示唆することで、ボタン演出への期待感を事前に確実に高めることができる。
<他の実施形態>
・前述した実施形態では、実行予定である複数回分の期待演出(リーチ演出)の種類を表示する特定演出(リーチ連続発生演出)を実行可能としたが、特定演出で種類を表示する対象の期待演出は、変動表示(演出図柄の変動演出)についての最終的な表示態様への期待度を高める演出であればよく、リーチ演出に限られるものではない。例えば、リーチ状態の発生前に実行する予告演出(期待演出)の種類を特定演出で表示するようにしてもよいし、リーチ状態の発生中に実行する予告演出(期待演出)の種類を特定演出で表示す
るようにしてもよい。
・前述した実施形態では、特定演出(リーチ連続発生演出)で示される複数回分の期待演出(リーチ演出)の種類の相互関係において、同種の期待演出の種類が示されている場合に、変動演出の最終的な表示態様に対する期待度が高まるようにしたが、この場合に期待度が低下するようにしてもよい。例えば、特定演出で示される複数回分の期待演出が相互に異なり、かつ予め定めた順序で実行されることが示される場合に、変動演出の最終的な表示態様に対する期待度が高まるようにしてもよい。
・前述した実施形態では、特定演出(リーチ連続発生演出)において複数の領域表示(回転リール)に期待演出(リーチ演出)の種類を夫々示し、互いに同種の期待演出を示す領域表示に対して共通のマークを付すことで、そのマークを付した領域表示に示す期待演出の種類が互いに同種であることを明示化したが、同種の期待演出が示されていることを他の方法で明示化するようにしてもよい。例えば、互いに同種の期待演出を示す領域表示を共通の枠で囲むように表示したり、或いは線で繋ぐように表示したりすることで、同種の期待演出が示されていることを明示化することが可能である。
・前述した実施形態では、特定演出(リーチ連続発生演出)において複数回分の期待演出(リーチ演出)の種類を、それらの実行順に従って一列で並ぶように表示したが、実行順に従って1種類ずつ順番に表示するようにしてもよい。
・前述した実施形態では、特定演出(リーチ連続発生演出)を実行する変動表示(変動演出)において必ず同じ回数(3回)分の期待演出(リーチ演出)が連続的に実行されるようにしたが、最終回以前(1回目または2回目)の期待演出によって変動表示が終了する場合が生じ得るようにしてもよい。
・前述した実施形態では、非時短遊技状態中の変動表示(変動演出)で特定演出(リーチ連続発生演出)が実行されるようにしたが、時短遊技状態中の変動表示(変動演出)で特定演出(リーチ連続発生演出)が実行されるようにしてもよい。
・前述した実施形態では、特定示唆演出(浮遊図柄予告)において、表示画面上で仮停止表示または確定表示されている所定の図柄(中演出図柄)に対して付帯する付帯表示体(浮遊図柄)を表示可能とし、この付帯表示体が所定の図柄の高速変動状態では当該図柄から離脱して表示画面上を浮遊するように表示される構成としたが、付帯表示体は所定の図柄(中演出図柄)に常に(高速変動中も)付帯するものであってもよい。この場合、例えば、図柄の種類(数字)を表す主図柄と、付帯表示体として機能する副図柄との組み合わせによって1つの図柄(演出図柄)を構成するようにしてもよい。
・前述した実施形態では、特定示唆演出(浮遊図柄予告)において、表示画面上で仮停止表示または確定表示されている所定の図柄(中演出図柄)に対し、付帯表示体(浮遊図柄)がその前面に重なる(一部を遮蔽する)ように付帯(接着)するように表示したが、所定の図柄の上下左右の何れかに付帯表示体が付帯(接着)することで所定の図柄の視認性を妨げないようにしてもよい。
・前述した実施形態では、立体画像(裸眼立体視画像)を表示可能な演出表示手段(演出表示装置)を採用し、特定示唆演出(浮遊図柄予告)において所定の図柄(中演出図柄)の前面に重なるように付帯(接着)する付帯表示体(浮遊図柄)を立体画像として表示するようにしたが、他の画像を立体画像として表示するようにしてもよい。例えば、疑似連続変動演出(扉演出)で表示する扉画像を立体画像で表示するようにしてもよい。
・ なお、前述した本実施形態では、疑似連続変動演出(扉演出)において、リーチ演出に発展することへの期待感を高めるための示唆画像の一種としての扉画像を、複数回の疑似変動に跨る期間中に継続して表示(疑似変動間のインターバルにも継続的に表示)すると共に、この扉画像を、表示画面に仮停止表示・確定表示される演出図柄(中演出図柄)を遮蔽するように表示することで、複数回の疑似変動の関連性を高めつつ遊技者の目線を扉画像に集めるようにした。この場合に扉画像は、仮停止表示及び確定表示される中演出図柄の全体に重なって遊技者が中演出図柄を認識不可能な状態に遮蔽するようにした。これに対し、少なくとも図柄の確定表示中の視認性を維持しつつ扉画像による演出を行うようにしてもよく、この場合には、複数回の疑似変動に跨る期間中に継続して扉画像を表
示しつつ、その図柄(中演出図柄)が少なくとも確定表示する間、扉画像がその図柄を遮蔽しないように(または遮蔽するにしてもその図柄の種類が認識可能な程度となるように)、扉画像の表示位置を偏倚させたり、縮小表示したりしてもよい。
・前述した実施形態では、特定演出(ボタン演出)が実行されることを示唆する前兆演出(ボタン画像の表示による示唆)を、時短遊技状態(所定の遊技状態)中に、複数の変動表示(短縮変動表示)の各期間を利用して実行するようにした。これに対し、特定演出及び前兆演出を、非時短遊技状態中にも実行可能に構成してもよい。
ここで、前述の実施形態では、所定の遊技状態としての時短遊技状態中に変動時間の短い変動演出を決定して変動演出の処理速度を高めるため、1回の変動表示(変動演出)中に充分な前兆演出の演出時間を確保することができない。このことから、特定演出(ボタン演出)を含む変動表示(特定変動表示)が行われる直前の複数回の変動表示(短縮変動表示)の各期間を利用して、短時間の前兆演出(ボタン画像の表示による示唆)を繰り返し実行する演出態様(ボタン連続予告)を採用した。しかし、特定演出(ボタン演出)及び前兆演出(ボタン画像の表示による示唆)を、非時短遊技状態中の変動表示(変動演出)において採用する場合には、1回の変動表示において前兆演出のための充分な時間が確保できるのであれば、特定演出を含む変動表示(特定変動表示)の前に行われる1回の変動表示でのみ、前兆演出を行うようにしてもよい。また、1回の変動表示において前兆演出及び特定演出の両方を行うための時間が確保できる場合には、1回の変動表示(特定変動表示)中に前兆演出と特定演出とを行うようにしてもよい。
なおこの他、非時短遊技状態中に複数回の変動表示(短縮変動表示)の各期間を利用して前兆演出を行うことも、当然可能である(所定の遊技状態=非時短遊技状態)。
・前述した実施形態では、特定演出(ボタン演出)が実行されることを示唆する前兆演出(ボタン画像の連続的な表示によるボタン連続予告)を複数回の連続する変動表示(短縮変動表示)の各期間を利用して実行する際、各変動表示の期間に同じボタン画像を表示するようにしたが、その各変動表示の期間毎に異なる画像を表示するようにしてもよい。例えば、ボタン画像を用いて前兆演出を行う場合、変動表示毎に表示する画像の変化によって次第にボタン形状が完成していくように演出することができ、この場合には特定演出(ボタン演出)が実行されるタイミングが近づいていることを分かり易く遊技者に示唆することができる。
・前述した実施形態では、第1特図、第2特図及び普通図柄に対応する規則図柄を演出表示手段(演出表示装置)において常に表示するようにしたが、予め定められた期間中にのみ規則図柄を表示するようにしてもよいし、規則図柄の表示を行わないようにしてもよい。また、遊技状態に応じて、変動演出の演出図柄に対応する規則図柄だけを表示するようにしてもよい。この場合には例えば、非時短遊技状態中には第1特図に対応する第1規則図柄だけを表示し、時短遊技状態中には普通図柄に対応する第3規則図柄だけを表示することができる。
・前述した実施形態では、大当たり遊技状態で入球可能とする特別入賞口(第1大入賞口)と、小当たり状態で入球可能とする特別入賞口(第2大入賞口)とを異ならせたが、大当たり遊技状態と小当たり状態とで同じ特別入賞口を入球可能としてもよい。
・前述した実施形態では、第1特図の特図当たり判定において小当たりの判定結果が導出されないようにしたが、第1特図の特図当たり判定でも小当たりの判定結果が導出され得るようにしてもよい。この場合には、第1特図の特図当たり判定で小当たりの判定結果となる確率を第2特図の特図当たり判定における確率よりも低くするか、第1特図の特図当たり判定に基づく小当たり状態中に遊技球が特定領域を通過する確率を第2特図の特図当たり判定に基づく小当たり状態中よりも低くすることで、第1特図の特図当たり判定に基づく遊技よりも第2特図の特図当たり判定に基づく遊技の方が有利な遊技性とすることができる。また逆に、第2特図の特図当たり判定で小当たりの判定結果となる確率を第1特図の特図当たり判定における確率よりも低くするか、第2特図の特図当たり判定に基づく小当たり状態中に遊技球が特定領域を通過する確率を第1特図の特図当たり判定に基づく小当たり状態中よりも低くするようにしてもよく、この場合は、第2特図の特図当たり
判定に基づく遊技よりも第1特図の特図当たり判定に基づく遊技の方が有利な遊技性とすることができる。
・前述した実施形態では、普図変動表示や補助遊技が行われている状態で作動口への遊技球の通過(入球)を契機として取得した作動入球情報を所定の上限数まで記憶可能な普図保留記憶部を設けるようにしたが、普図変動表示や補助遊技が行われていない状態で遊技球が作動口(ゲート)を通過した場合に限り、当該作動口への遊技球の通過を契機として制御手段(遊技制御用マイコン)が普図当たり判定を実行する(普通図柄の作動保留を記憶するための記憶部を設けない)ように構成してもよい。
1…パチンコ遊技機、5…演出ボタン(演出操作手段)、7…演出表示装置(演出表示手段)、61…遊技制御用マイコン(遊技制御手段)、64a…第1特図保留記憶部(保留記憶手段)、64b…第2特図保留記憶部(保留記憶手段)、101…演出制御用マイコン(演出制御手段)、202…画像制御用CPU(演出制御手段)、FZ1…第1浮遊図柄(付帯表示体)、FZ2…第2浮遊図柄(付帯表示体)、GZ1…回転リール(領域表示)。



Claims (4)

  1. 遊技に基づいて入球情報を取得し、該入球情報に基づいて判定を実行すると共に、該判定が特定結果になったことに応じて遊技者に有利な状態を生起させる遊技制御手段と、前記遊技制御手段の指示に基づいて演出に関する制御を実行する演出制御手段と、前記演出制御手段の制御に基づいて図柄の変動表示を実行する演出表示手段と、を備え、前記演出表示手段での前記変動表示の最終的な表示態様によって前記判定の結果を報知する遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、所定の遊技状態中に実行する前記変動表示として、特定演出を含む特定変動表示と、該特定変動表示よりも変動時間が短い短縮変動表示とを決定可能であり、
    前記演出制御手段は、前記特定演出が実行されることを示唆する前兆演出を、複数回の連続する前記短縮変動表示の各期間を利用して実行させる
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技制御手段は、前記入球情報を記憶する保留記憶手段を備え、前記変動表示が実行される期間中に取得した前記入球情報を保留記憶手段に記憶して、その入球情報に基づく新たな前記変動表示の開始を、実行中の前記変動表示の終了後に始動条件が成立するまで待機させるように構成され、
    前記演出制御手段は、前記特定変動表示の実行契機となる前記入球情報が前記保留記憶手段に記憶された場合に、その入球情報が記憶された時点からその入球情報に基づいて前記特定変動表示を開始させるまでの間に、複数回の前記短縮変動表示の各期間を利用して前記前兆演出を実行させる請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、前記変動表示において、複数の前記図柄群の図柄による組み合わせを前記演出表示手段に表示させ、前記特定結果に対応する図柄組み合わせとして、特定の図柄組み合わせを表示可能であると共に、前記変動表示中において前記特定の図柄組み合わせの一部を構成するリーチ図柄を表示した状態で、前記特定演出としてのリーチ演出の実行を制御可能であり、
    前記前兆演出は、前記リーチ演出の実行を示唆する演出である請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 遊技者による演出操作の対象となる演出操作手段を備え、
    前記演出制御手段は、前記演出操作手段が操作されることに応じて演出態様を変化させることが可能な操作演出の実行を制御可能であり、
    前記前兆演出は、前記操作演出の実行を示唆する演出である請求項1または2に記載の遊技機。


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