JP2024057781A - 送信器、送信装置、通信装置、および通信システム - Google Patents

送信器、送信装置、通信装置、および通信システム Download PDF

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Abstract

Figure 2024057781000001
【課題】十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる送信器、通信装置及び通信システムを提供する。
【解決手段】送信装置10において、送信機100は、光源11と、光源11から出射された照明光101を変調する変調部120を有する空間光変調器12と、変調部120で変調された変調光102の第1光路に配置され、第1投射範囲に向けて変調光102を反射する第1ミラー15と、変調部120で変調された変調光102の第2光路に配置され、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて変調光102を反射する第2ミラー16と、を備える。第1ミラー15および第2ミラー16は、変調光102に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本開示は、空間を伝搬する光信号を送信する送信器等に関する。
光空間通信においては、光ファイバなどの媒体を介さずに、空間を伝播する光信号(以下、空間光信号)を用いた通信が行われる。空間光信号を広範囲に送信するためには、投射光の投射角ができるだけ広い方が好ましい。例えば、位相変調型の空間光変調器を含む送光装置を用いれば、空間光変調器の変調部に設定されるパターンを制御することによって、投射角を広げることができる。送光装置を中心として多方向に空間光信号を送信できれば、空間光信号を用いた通信ネットワークを構築できる。
特許文献1には、位相変調型の空間光変調素子を含む投射システムについて開示されている。特許文献1のシステムは、投射手段、制御手段、および反射鏡を備える。投射手段は、光源、空間光変調器、および光学系を有する。空間光変調素子は、位相変調型であり、表示情報に対応するパターンを表示させる表示部を含む。空間光変調素子は、光源から表示部に照射された光の変調光を出射する。光学系は、空間光変調素子から出射された変調光を投射する。制御手段は、上位システムから取得した表示条件に基づいて、光源および空間光変調素子を制御するための制御条件を生成する。制御手段は、生成した制御条件に基づいて、光源および空間光変調素子を制御する。反射鏡は、投射手段の投射光を、複数の表示領域に向けて反射する。
国際公開第2018/056194号
特許文献1の手法によれば、反射鏡による歪補正によって、十分な明るさの表示情報を複数の表示領域に歪なく投射できる。例えば、投射方向に向けて凸な曲面状の反射面を有する反射鏡(曲面ミラー)を用いれば、反射面の曲率に応じて、投射光の投射角を拡大できる。曲面ミラーの反射面の曲率を大きくすれば、投射角を拡大できる。しかし、曲面ミラーを用いる場合、反射面の曲率が大きくなるほど、投射光の拡散によって、有効的な通信距離が短くなる。
本開示の目的は、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる送信器等を提供することにある。
本開示の一態様の送信器は、光源と、光源から出射された光を変調する変調部を有する空間光変調器と、変調部で変調された変調光の第1光路に配置され、第1投射範囲に向けて変調光を反射する第1ミラーと、変調部で変調された変調光の第2光路に配置され、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて変調光を反射する第2ミラーと、を備え、第1ミラーおよび第2ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。
本開示によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる送信器等を提供することが可能になる。
第1の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の投射範囲の一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の広がりについて説明するための概念図である。 比較例に係る送信装置から投射される投射光の広がりについて説明するための概念図である。 第2の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。 第2の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第2の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第2の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の投射範囲の一例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の投射範囲の一例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第3の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の投射範囲の一例を示す概念図である。 第4の実施形態に係る送信装置の構成の一例を示す概念図である。 第4の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第4の実施形態に係る送信装置に含まれるミラーの配置例を示す概念図である。 第4の実施形態に係る送信装置から投射される投射光の投射範囲の一例を示す概念図である。 第5の実施形態に係る通信装置の構成の一例を示す概念図である。 第5の実施形態に係る通信装置に含まれる受信装置の構成の一例を示す概念図である。 第5の実施形態の適用例に係る通信装置の構成の一例を示す概念図である。 第5の実施形態の適用例に係る通信装置を含む通信システムの一例を示す概念図である。 第6の実施形態に係る送信器の構成の一例を示す概念図である。 各実施形態に係る制御や処理を実行するハードウェア構成の一例を示す概念図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
以下の実施形態の説明に用いる全図において、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、光や信号の向きを限定するものではない。図面中の光の軌跡を示す線は、概念的なものであり、実際の光の進行方向や状態を正確に表すものではない。例えば、図面においては、空気と物質との界面における屈折や反射、拡散などによる光の進行方向や状態の変化を省略したり、光束を一本の線で表現したりすることもある。また、光の経路の一例を図示したり、構成が込み合ったりする等の理由により、断面にハッチングを施さない場合がある。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る送信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の送信装置は、光ファイバなどの媒体を用いずに、空間を伝播する光信号(以下、空間光信号)を送受信し合う光空間通信に用いられる。本実施形態の送信装置は、空間を伝搬する光を送光する用途であれば、光空間通信以外の用途に用いられてもよい。なお、本実施形態の説明で用いられる図面は、概念的なものであり、実際の構造を正確に描写したものではない。
(構成)
図1は、本実施形態に係る送信装置10の構成の一例を示す概念図である。送信装置10は、光源11、空間光変調器12、第1ミラー15、第2ミラー16、および制御部18を備える。光源11、空間光変調器12、第1ミラー15、および第2ミラー16は、送信器100を構成する。図1は、送信装置10の内部構成を横方向から見た概念図である。図1は、概念的なものであり、各構成要素の形状や、構成要素間の位置関係、光の進行などを正確に表したものではない。
光源11は、制御部18の制御に応じて、照明光101を出射する。光源11は、出射器と、出射器に対応付けられた光学系を含む。光源11の出射面は、空間光変調器12に向けられる。光源11は、空間光変調器12に向けて、照明光101を出射する。本実施形態においては、光源11に、一対の出射器と光学系が含まれる例をあげる。光源11は、複数対の出射器と光学系を有してもよい。
光源11に含まれる出射器は、制御部18の制御に応じて、所定の波長帯のレーザ光を出射する。出射器から出射されるレーザ光の波長は、特に限定されない。レーザ光の波長は、用途に応じて選定されればよい。例えば、出射器は、可視や赤外の波長帯のレーザ光を出射する。例えば、800~1000ナノメートル(nm)の近赤外線であれば、可視光と比べてレーザクラスをあげられるので、可視光よりも感度を向上できる。例えば、1.55マイクロメートル(μm)の波長帯の赤外線ならば、800~1000nmの近赤外線よりも、高出力のレーザ光源を用いることができる。1.55μmの波長帯の赤外線を出射するレーザ光源としては、アルミニウムガリウムヒ素リン(AlGaAsP)系レーザ光源や、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)系レーザ光源などを用いることができる。レーザ光の波長が長い方が、回折角を大きくでき、高いエネルギーに設定できる。
例えば、光源11に含まれる出射器は、面発光型レーザによって実現される。面発光型レーザの一例として、VCSEL(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser)があげられる。VCSEL型レーザは、円形広放射のレーザ光を出射する。また、面発光型レーザの一例として、PCSEL(Photonic Crystal Surface Emitting Laser)があげられる。PCSEL型レーザは、円形狭放射のレーザ光を出射する。VCSEL型レーザと比べて、PCSEL型レーザは、均一なレーザ光を出射する。
例えば、光源11に含まれる出射器は、ファイバアレイ型レーザによって実現される。ファイバアレイ型レーザは、レーザ光源と出射部(光学系)が、光導波路(光ファイバ)によって接続される。レーザ光源から出射されたレーザ光は、導波路を通じて、出射部から出射される。ファイバアレイ型レーザを用いれば、レーザ光源と出射部とを異なる位置に配置できる。そのため、ファイバアレイ型レーザを用いれば、空間光変調器12から離れた位置に出射器を配置できるため、空間光変調器12と光の出射部とを近接させても、熱的な干渉が起こりにくい。
光源11に含まれる光学系は、出射器に対応付けて配置される。光学系は、出射器から出射されたレーザ光を、照明光101に変換する。変換後の照明光101は、光源11から出射される。光源11から出射された照明光101は、空間光変調器12に向けて進行する。なお、光源11と空間光変調器12との位置関係や距離、使用条件などに応じて、光学系が省略されてもよい。
空間光変調器12は、2次元の位相変調器である。空間光変調器12は、照射された光を変調する変調部120を有する。本実施形態の空間光変調器12は、反射型の変調部120を有する。変調部120には、少なくとも一つの変調領域が設定される。図1の例では、空間光変調器12の後段に、第1ミラー15および第2ミラー16が配置される。第1ミラー15および第2ミラー16の全ての反射面に関して、共通の変調領域が設定されてもよいし、異なる変調領域が割り当てられてもよい。変調領域が設定された変調部120には、光源11から出射された照明光101が照射される。
変調部120に設定された変調領域には、制御部18の制御に応じて、投射光105~106によって表示される像に応じたパターン(位相画像)が設定される。変調部120に設定された変調領域に入射した照明光101は、変調領域に設定されたパターン(位相画像)に応じて変調される。変調領域で変調された変調光102は、後段に配置された第1ミラー15および第2ミラー16に向けて進行する。
変調部120に設定された変調領域は、複数の領域に分割される(タイリング)。例えば、変調領域は、所望のアスペクト比の領域(タイル)に分割される。変調領域に設定された複数のタイルの各々には、位相画像が割り当てられる。複数のタイルの各々は、複数の画素によって構成される。各々のタイルには、投射される画像に対応する位相画像が設定される。変調領域に割り当てられた各々のタイルには、位相画像がタイリングされる。例えば、各々のタイルには、投射光によって表示される像に応じて、予め生成された位相画像が設定される。変調領域に設定されるタイルが多いほど、鮮明な画像を表示させることができる。一方、タイルが多いほど、各タイルの画素数が低下すると解像度が低下する。そのため、変調領域に設定されるタイルの大きさや数は、用途に応じて設定される。
複数のタイルに位相画像が設定された状態で、変調領域に照明光101が照射されると、各タイルの位相画像に対応する画像を形成する変調光102が出射される。変調光102は、0次光L0を含む。また、変調光102は、不要な光成分も含む。0次光L0は、第1ミラー15と第2ミラー16の間の領域(不感領域)に向けて進行する。
例えば、空間光変調器12は、強誘電性液晶やホモジーニアス液晶、垂直配向液晶などを用いた空間光変調器によって実現される。例えば、空間光変調器12は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)によって実現できる。また、空間光変調器12は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)によって実現されてもよい。位相変調型の空間光変調器12では、投射光105を投射する箇所を順次切り替えるように動作させることによって、エネルギーを像の部分に集中することができる。そのため、位相変調型の空間光変調器12を用いる場合、光源11の出力が同じであれば、その他の方式と比べて画像を明るく表示させることができる。
図2は、第1ミラー15と第2ミラー16の位置関係を示す概念図である。図2は、第1ミラー15および第2ミラー16を反射面側から見た概念図である。第1ミラー15は、反射面150を有する。第2ミラー16は、反射面160を有する。反射面160は、反射面161と反射面162に分割される。図2には、第1ミラー15の上方に、第2ミラー16が配置される例をあげる。第1ミラー15の下方に、第2ミラー16が配置されてもよい。図2には、第1ミラー15および第2ミラー16の周辺に、変調光102が反射されない領域(不感領域ZD)を示す。第1ミラー15と第2ミラー16の周辺の領域に関しては、図示されていない領域も、不感領域ZDに含まれる。
図2には、0次光L0、所望光LA、所望光LB、ゴースト像G、およびゴースト像GBが照射される位置の一例を示す。0次光L0は、変調光102に含まれる0次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、変調光102に含まれる1次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、投射対象の光である。ゴースト像GAは、0次光L0を中心として、所望光LAに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GBは、0次光L0を中心として、所望光LBに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GAおよびゴースト像GBは、不要な光成分(不要光)である。なお、図2には図示していないが、変調光102には、2次以上の回折光(高次光)が含まれる。高次光も、不要光である。高次光は、図2に示す領域から外れた不感領域ZDに照射される。
図2において、所望光LAは、第2ミラー16の反射面162に照射される。反射面162に照射された所望光LAは、反射面162の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LBは、第1ミラー15の反射面150に照射される。反射面150に照射された所望光LBは、反射面150の曲率に応じた投射角で投射される。0次光L0は、反射面161と反射面162との境界の近傍の不感領域ZDに照射される。所望光LAのゴースト像GAと、所望光LBのゴースト像GBとは、不感領域ZDに照射される。
所望光Lのゴースト像Gは、0次光L0を中心として、所望光Lの点対称の位置に表れる。第1ミラー15および第2ミラー16は、ゴースト像Gが表示される領域を避けて配置される。このような配置によって、0次光L0、ゴースト像GA、およびゴースト像GBは、反射面150、反射面161、および反射面162には照射されない。また、変調光102に含まれる高次光は、図2に示す領域から外れた不感領域ZDに照射される。そのため、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、および高次光は、外部に投射されない。
図3は、第1ミラー15と第2ミラー16の位置関係を示す概念図である。図3は、第1ミラー15および第2ミラー16を上方の視座から見た断面図である。図3の紙面内において、第1ミラー15の反射面150は、右方に向けられる。第2ミラー16は、中央で折り曲げられた形状を有する。第2ミラー16の反射面161は、右上方に向けられる。第2ミラー16の反射面162は、右下方に向けられる。図3には、第1ミラー15の前方に、第2ミラー16が配置される例をあげる。第1ミラー15の後方に、第2ミラー16が配置されてもよい。
第1ミラー15は、曲面状の反射面150を有する曲面ミラーである。第1ミラー15の凸面が、反射面150である。反射面150は、水平面内において、投射光105の水平面内における投射角に応じた曲率(第1の曲率)を有する。投射光105は、水平面内において、反射面150の曲率(第1の曲率)に応じて、扇状に拡がる。反射面150は、鉛直面内において、投射光105の鉛直面内における投射角に応じた曲率(第2の曲率)を有する。投射光105は、鉛直面内において、反射面150の曲率(第2の曲率)に応じて拡がる。投射光105は、垂直面内において、長方形の帯状に投影される。
第1ミラー15は、空間光変調器12の変調部120に反射面150を向けて、配置される。第1ミラー15は、変調部120で変調された変調光102の光路(第1光路)に配置される。第1ミラー15は、変調光102に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面150には、変調光102のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面150に照射された変調光102は、その反射面150で反射される。反射面150で反射された所望光は、投射光105として投射される。投射光105は、反射面150の曲率に応じた拡大率で、拡大される。
第2ミラー16は、曲面状の反射面160を有する曲面ミラーである。第2ミラー16の凸面が、反射面である。反射面160の曲率は、第1ミラー15の反射面150の曲率と同様である。第2ミラー16は、中央で折り曲げられた形状を有する。第2ミラー16の反射面160は、折り曲げられた部分を境にして、反射面161と反射面162に分割される。
第2ミラー16は、空間光変調器12の変調部120に反射面160を向けて、配置される。第2ミラー16は、変調部120で変調された変調光102の光路(第2光路)に配置される。第2ミラー16は、変調光102に含まれる不要光が照射される位置を避けて配置される。反射面160には、変調光102のうち所望光が照射される。反射面160に照射された変調光102は、その反射面160で反射される。反射面160で反射された所望光は、投射光106として投射される。投射光106は、反射面160の曲率に応じた拡大率で、拡大される。
反射面150および反射面160(反射面161、反射面162)の曲率は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、反射面150の曲率と比べて、反射面160の曲率が小さくてもよい。例えば、反射面150の曲率と比べて、反射面160の曲率が大きくてもよい。
反射面150および反射面160(反射面161、反射面162)は、曲面状の部分を含めば、その形状に限定を加えない。例えば、反射面150および反射面160は、円柱の側面の形状を有する。例えば、反射面150および反射面160は、自由曲面や球面でもよい。例えば、反射面150および反射面160は、複数の曲面を組み合わせた形状であってもよい。例えば、反射面150および反射面160は、曲面と平面を組み合わせた形状であってもよい。
投射光105~106は、送信装置10の筐体に開けられたスリット(図示しない)を介して、空間光信号として送信される。投射光105~106は、送信装置10から離れるにつれて、拡がっていく。例えば、第1ミラー15や第2ミラー16の後段に、レンズ(図示しない)が配置されてもよい。レンズは、投射光105~106の広がりを制限したり、投射光105~106の広がりを拡大したりするために配置される。レンズの構造や形状は、用途に応じて決められればよい。
図4は、送信装置10から送信された投射光(空間光信号)の広がりについて説明するための概念図である。図4は、送信装置10を上方の視座から見た図である。図4の例において、送信装置10の形状は、上方から見て円形である。図4には、紙面内における投射光の広がりの一例を示す。投射光は、紙面に対して垂直な方向にも広がる。
図4において、第1ミラー15の反射面150で反射された投射光105(破線)の投射範囲は、第1投射角p1の範囲である。第2ミラー16の反射面161で反射された投射光106-1(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。第2ミラー16の反射面162で反射された投射光106-2(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。投射光105の投射範囲と、投射光106-1~2の投射範囲とは、投射光106-1~2の間に切れ目を発生されないために、重なる領域がある。
制御部18(制御手段とも呼ばれる)は、光源11および空間光変調器12を制御する。例えば、制御部18は、プロセッサとメモリを含むマイクロコンピュータによって実現される。制御部18は、空間光変調器12の変調部120に設定されたタイリングのアスペクト比に合わせて、投射される画像に対応する位相画像を変調部120に設定する。制御部18は、空間光変調器12の変調部120に設定された変調領域に、投射される画像に対応する位相画像を設定する。例えば、制御部18は、画像表示や通信、測距など、用途に応じた画像に対応する位相画像を変調部120に設定する。投射される画像の位相画像は、記憶部(図示しない)に予め記憶させておけばよい。投射される画像の形状や大きさには、特に限定を加えない。
制御部18は、変調部120に照射される照明光101の位相と、その変調部120で反射される変調光102の位相との差分を決定づけるパラメータが変化するように、空間光変調器12を制御する。例えば、パラメータは、屈折率や光路長などの光学的特性に関する値である。例えば、制御部18は、空間光変調器12の変調部120に印加する電圧を変化させることによって、変調部120のパターン(位相画像)を制御する。位相変調型の空間光変調器12の変調部120に照射された照明光101の位相分布は、変調部120のパターン(位相画像)に応じて変調される。なお、制御部18による空間光変調器12の駆動方法は、空間光変調器12の変調方式に応じて決定される。
制御部18は、表示される画像に対応する位相画像が変調部120に設定された状態で、光源11を駆動させる。その結果、空間光変調器12の変調部120に位相画像が設定されたタイミングに合わせて、光源11から出射された照明光101が空間光変調器12の変調部120に照射される。空間光変調器12の変調部120に照射された照明光101は、空間光変調器12の変調部120において変調される。空間光変調器12の変調部120において変調された変調光102は、第1ミラー15および第2ミラー16に向けて出射される。
また、制御部18は、通信対象(図示しない)との間の通信のために、光源11から出射される照明光101を変調させる。通信において、制御部18は、通信用の位相画像を空間光変調器12の変調部120に設定した状態で、光源11から照明光101を出射させるタイミングを制御する。そのような制御によって、照明光101が変調される。通信における照明光101の変調パターンは、任意に設定される。例えば、制御部18とは別に、通信用の構成(通信部)が追加されてもよい。その場合、制御部18は、通信部によって設定された条件に応じて、光源11および空間光変調器12を制御するように構成されればよい。
図5は、比較例に係る送信装置における投射光の広がりについて説明するための概念図である。比較例の送信装置は、本実施形態の送信装置10が備える第1ミラー15および第2ミラーの替わりに、曲率半径がRの曲面ミラー19を1つだけ有する。空間光変調器12の変調部120で変調された変調光(投射光)は、曲面ミラー19の反射面の曲率半径Rに応じて広がっていく。
図6は、本実施形態に係る送信装置10における投射光の広がりについて説明するための概念図である。本実施形態の送信装置10は、第1ミラー15および第2ミラーを有する。第1ミラー15および第2ミラーの反射面の曲率半径は2Rである。空間光変調器12の変調部120で変調された変調光(投射光)は、第1ミラー15および第2ミラーの反射面の曲率半径2Rに応じて広がっていく。
比較例1(図5)においては、本実施形態の送信装置10による投射光と同程度の投射範囲を、単一の曲面ミラー19で実現する。そのため、比較例1(図5)においては、曲面ミラー19の反射面の曲率半径が、本実施形態の第1ミラー15および第2ミラーの反射面の曲率半径の半分に設定される。反射面の曲率半径が小さいほど、投射範囲が広くなる。しかし、曲率半径が小さい反射面ほど、投射光の拡大率が大きくなるため、電力密度が低下して投射光の到達距離が短くなる。また、曲率半径が小さい反射面ほど、位置のずれに応じて、投射光の投射方向の変動が大きくなる。
本実施形態(図6)においては、第1ミラー15の反射面150に対して、第2ミラー16の反射面160(161、162)を周辺方向に向けて傾斜させる。本実施形態によれば、曲率半径が大きいミラーを組み合わせることによって、個々のミラーの投射角は小さくても、全体的に広い投射角を得ることができる。その結果、本実施形態によれば、投射光の広がりが抑制されることで、到達距離が長い投射光を投射できる。すなわち、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
以上のように、本実施形態に係る送信装置は、光源、空間光変調器、第1ミラー、第2ミラー、および制御部を備える。光源は、照明光を出射する。空間光変調器は、光源から出射された照明光を変調する変調部を有する。第1ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第1ミラーは、変調部で変調された変調光の第1光路に配置される。第1ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第1ミラーは、第1投射範囲に向けて、変調光を反射する。第1ミラーで反射された変調光は、第1投射範囲内において、投射光として投射される。第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第2ミラーは、折り曲げ部分を境界にして2つの反射面に分割される。第2ミラーは、変調部で変調された変調光の第2光路に配置される。第2ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第2ミラーの2つの反射面は、第1ミラーの反射面に対して、前方中央から周辺に向けて傾斜を付けられる。第2ミラーは、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて、変調光を反射する。第2ミラーで反射された変調光は、第2投射範囲内において、投射光として投射される。制御部は、空間光通信に用いられる位相画像を空間光変調器の変調部に設定する。制御部は、変調部に光が照射されるように光源を制御する。
本実施形態では、単一の曲面ミラーと比べて低曲率の曲面ミラーを2つ組み合わせる。そのように構成することによって、本実施形態によれば、単一の曲面ミラーが用いられた場合と比較して投射光の拡散角が小さくなる。そのため、本実施形態によれば、投射光の広がりが抑制され、投射光の到達距離が伸びる。例えば、本実施形態によれば、単一の曲面ミラーと比べて半分の曲率の曲面ミラーを用いれば、投射光の到達距離を単一の曲面ミラーと同等にできる。すなわち、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
また、本実施形態によれば、単一の曲面ミラーと比べて、投射光(空間光信号)の解像度を向上できる。そのため、本実施形態によれば、投射光(空間光信号)によって表示されるドットのずれによる投射角の変位が小さく、安定した投射を実現できる。
また、本実施形態では、中央の投射範囲を担当する第1ミラーと、周辺の投射範囲を担当する第2ミラーとを含む。第2ミラーは、周辺の投射範囲に向けて、中央部分で折り曲げられている。第1ミラーおよび第2ミラーの反射面は、垂直方向にも曲率を有するため、複数の反射面の間における干渉を防止できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る送信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の送信装置は、第1ミラーおよび第2ミラーに加えて、第3ミラーを備える。この点において、本実施形態は、第1の実施形態とは異なる。
(構成)
図7は、本実施形態に係る送信装置20の構成の一例を示す概念図である。送信装置20は、光源21、空間光変調器22、第1ミラー25、第2ミラー26、第3ミラー27、および制御部28を備える。光源21、空間光変調器22、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27は、送信器200を構成する。図7は、送信装置20の内部構成を横方向から見た概念図である。図7は、概念的なものであり、各構成要素の形状や、構成要素間の位置関係、光の進行などを正確に表したものではない。
光源21は、第1の実施形態の光源11と同様の構成である。光源21は、制御部28の制御に応じて、照明光201を出射する。光源21は、出射器と、出射器に対応付けられた光学系を含む。光源21の出射面は、空間光変調器22に向けられる。光源21は、制御部28の制御に応じて、空間光変調器22に向けて、所定の波長帯のレーザ光(照明光201)を出射する。
空間光変調器22は、第1の実施形態の空間光変調器12と同様の構成である。空間光変調器22は、2次元の位相変調器である。空間光変調器22は、変調部220を有する。変調部220には、少なくとも一つの変調領域が設定される。図7の例では、空間光変調器22の後段に、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27が配置される。第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27の全ての反射面に関して、共通の変調領域が設定されてもよいし、異なる変調領域が割り当てられてもよい。変調領域が設定された変調部220には、光源から出射された照明光201が照射される。
変調部220に設定された変調領域には、制御部28の制御に応じて、投射光205~207によって表示される像に応じたパターン(位相画像)が設定される。変調部220に設定された変調領域に入射した照明光201は、変調領域に設定されたパターン(位相画像)に応じて変調される。変調領域で変調された変調光202は、後段に配置された第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27に向けて進行する。
図8は、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27の位置関係を示す概念図である。図8は、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27を反射面側から見た概念図である。第1ミラー25は、反射面250を有する。第2ミラー26は、反射面260を有する。反射面260は、反射面261と反射面262に分割される。第3ミラー27は、反射面270を有する。反射面270は、反射面271と反射面272に分割される。
図8には、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27の周辺に、変調光202が反射されない領域(不感領域ZD)を図示する。第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27の周辺の領域に関して、不感領域ZDとして図示されていない領域も、不感領域ZDに含まれる。
図8には、0次光L0、所望光LA、所望光LB、所望光LC、ゴースト像G、ゴースト像GB、およびゴースト像GCが照射される位置の一例を示す。0次光L0は、変調光202に含まれる0次の回折光である。所望光LA、所望光LB、および所望光LCは、変調光202に含まれる1次の回折光である。所望光LA、所望光LB、および所望光LCは、投射対象の光である。ゴースト像GAは、0次光L0を中心として、所望光LAに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GBは、0次光L0を中心として、所望光LBに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GCは、0次光L0を中心として、所望光LCに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GA、ゴースト像GB、およびゴースト像GCは、不要な光成分である。図8には図示していないが、変調光202には、2次以上の回折光(高次光)が含まれる。
図8において、所望光LAは、第1ミラー25の反射面250に照射される。反射面250に照射された所望光LAは、反射面250の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LBは、第3ミラー27の反射面271に照射される。反射面271に照射された所望光LBは、反射面271の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LCは、第2ミラー26の反射面261に照射される。反射面261に照射された所望光LCは、反射面261の曲率に応じた投射角で投射される。0次光L0は、第1ミラー25の近傍の不感領域ZDに照射される。所望光LAのゴースト像GA、所望光LBのゴースト像GB、および所望光LCのゴースト像GCは、不感領域ZDに照射される。
所望光Lのゴースト像Gは、0次光L0を中心として、所望光Lの点対称の位置に表れる。第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラーは、ゴースト像Gが表示される領域を避けて配置される。このような配置によって、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、およびゴースト像GCは、反射面250、反射面261、反射面262、反射面271、および反射面272には照射されない。また、変調光202に含まれる高次光は、図8に示す領域から外れた不感領域に照射される。そのため、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、ゴースト像GC、および高次光は、外部に投射されない。
図9は、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27の位置関係を示す概念図である。図9は、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27を上方の視座から見た断面図である。図9の紙面内において、第1ミラー25の反射面250は、右方に向けられる。第2ミラー26および第3ミラー27は、中央で折り曲げられた形状を有する。第2ミラー26の反射面261および第3ミラー27の反射面271は、右上方に向けられる。反射面261と比べて、反射面271の方が、第1ミラー25の反射面250に対する傾斜が大きい。第2ミラー26の反射面262および第3ミラー27の反射面272は、右下方に向けられる。反射面262と比べて、反射面272の方が、第1ミラー25の反射面250に対する傾斜が大きい。図9には、第1ミラー25の前方に第2ミラー26が配置され、第1ミラー25の後方に第3ミラー27が配置される例をあげる。第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27が配置される順番は、任意に設定できる。例えば、第1ミラー25の後方に第2ミラー26が配置され、第1ミラー25の前方に第3ミラー27が配置されてもよい。
第1ミラー25は、第1の実施形態の第1ミラー15と同様の構成である。第1ミラー25は、曲面状の反射面250を有する曲面ミラーである。第1ミラー25の凸面が、反射面250である。反射面250は、投射光205の投射角に応じた曲率を有する。
第1ミラー25は、空間光変調器22の変調部220に反射面250を向けて、配置される。第1ミラー25は、変調部220で変調された変調光202の光路(第1光路)に配置される。第1ミラー25は、変調光202に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面250には、変調光202のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面250に照射された変調光202は、その反射面250で反射される。反射面250で反射された所望光は、投射光205として投射される。投射光205は、反射面250の曲率に応じた拡大率で、拡大される。
第2ミラー26は、第1の実施形態の第2ミラー16と同様の構成である。第2ミラー26は、曲面状の反射面260を有する曲面ミラーである。第2ミラー26の凸面が、反射面260である。反射面260は、投射光206の投射角に応じた曲率を有する。反射面260の曲率は、第1ミラー25の反射面250の曲率と同じであってもよいし、異なってもよい。第2ミラー26は、中央で折り曲げられた形状を有する。第2ミラー26の反射面260は、折り曲げられた部分を境にして、反射面261と反射面262に分割される。
第2ミラー26は、空間光変調器22の変調部220に反射面260を向けて、配置される。第2ミラー26は、変調部220で変調された変調光202の光路(第2光路)に配置される。第2ミラー26は、変調光202に含まれる不要光が照射される位置を避けて配置される。反射面260には、変調光202のうち所望光が照射される。反射面260に照射された変調光202は、その反射面260で反射される。反射面260で反射された所望光は、投射光206として投射される。投射光206は、反射面260の曲率に応じた拡大率で、拡大される。
第3ミラー27は、曲面状の反射面270を有する曲面ミラーである。第3ミラー27の凸面が、反射面270である。反射面270は、投射光207の投射角に応じた曲率を有する。反射面270の曲率は、第1ミラー25の反射面250や、第2ミラー26の反射面261、第2ミラー26の反射面262の曲率と同じであってもよいし、異なってもよい。第3ミラー27は、中央で折り曲げられた形状を有する。第3ミラー27の反射面270は、折り曲げられた部分を境にして、反射面271と反射面272に分割される。
第3ミラー27は、空間光変調器22の変調部220に反射面270を向けて、配置される。第3ミラー27は、変調部220で変調された変調光202の第3光路に配置される。第3ミラー27は、変調光202に含まれる不要光が照射される位置を避けて配置される。反射面270には、変調光202のうち所望光が照射される。反射面270に照射された変調光202は、その反射面270で反射される。反射面270で反射された所望光は、投射光207として投射される。投射光207は、その反射面270の曲率に応じた拡大率で、拡大される。
投射光205~207は、送信装置20の筐体に開けられたスリット(図示しない)を介して、空間光信号として送信される。投射光205~207は、送信装置20から離れるにつれて、拡がっていく。例えば、第1ミラー25や第2ミラー26、第3ミラー27の後段に、レンズ(図示しない)が配置されてもよい。レンズは、投射光205~207の広がりを制限したり、投射光205~207の広がりを拡大したりするために配置される。レンズの構造や形状は、用途に応じて決められればよい。
図10は、送信装置20から送信された投射光(空間光信号)の広がりについて説明するための概念図である。図10は、送信装置20を上方の視座から見た図である。図10の例において、送信装置20の形状は、上方から見て円形である。図10には、紙面内における投射光の広がりの一例を示す。投射光は、紙面に対して垂直な方向にも広がる。
図10において、第1ミラー25の反射面250で反射された投射光205(破線)の投射範囲は、第1投射角p1の範囲である。第2ミラー26の反射面261で反射された投射光206-1(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。第2ミラー26の反射面262で反射された投射光206-2(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。第3ミラー27の反射面270で反射された投射光207-1(二点鎖線)の投射範囲は、第3投射角p3の範囲である。第3ミラー27の反射面272で反射された投射光207-2(二点鎖線)の投射範囲は、第3投射角p3の範囲である。投射光205や、投射光206-1~2、投射光207-1~2の投射範囲の境界部分は、切れ目を発生させないために、重なる領域がある。
制御部28は、第1の実施形態の制御部18と同様の構成である。制御部28は、光源21および空間光変調器22を制御する。例えば、制御部28は、プロセッサとメモリを含むマイクロコンピュータによって実現される。制御部28は、空間光変調器22の変調部220に設定されたタイリングのアスペクト比に合わせて、投射される画像に対応する位相画像を変調部220に設定する。制御部28は、空間光変調器22の変調部220に設定された変調領域に、投射される画像に対応する位相画像を設定する。
制御部28は、表示される画像に対応する位相画像が変調部220に設定された状態で、光源21を駆動させる。その結果、空間光変調器22の変調部220に位相画像が設定されたタイミングに合わせて、光源21から出射された照明光201が空間光変調器22の変調部220に照射される。空間光変調器22の変調部220に照射された照明光201は、空間光変調器22の変調部220において変調される。変調部220において変調された変調光202は、第1ミラー25、第2ミラー26、および第3ミラー27に向けて出射される。
また、制御部28は、通信対象(図示しない)との間の通信のために、光源21から出射される照明光201を変調させる。通信において、制御部28は、通信用の位相画像を空間光変調器22の変調部220に設定した状態で、光源21から照明光201を出射させるタイミングを制御する。そのような制御によって、照明光201が変調される。通信における照明光201の変調パターンは、任意に設定される。例えば、制御部28とは別に、通信用の構成(通信部)が追加されてもよい。その場合、制御部28は、通信部によって設定された条件に応じて、光源21および空間光変調器22を制御するように構成されればよい。
本実施形態の構成の送信器による投射光の投射範囲を、単一の曲面ミラーで実現するためには、曲率の大きな反射面を有する曲面ミラーが必要になる。曲率が大きい反射面ほど、投射範囲が広くなる。しかし、曲率が大きい反射面ほど、同一の距離における投射光のエネルギーが小さくなるため、投射光の到達距離が短くなる。また、曲率が大きい反射面ほど、位置のずれに応じて、投射光の投射方向の変動が大きくなる。
本実施形態では、第2ミラー26の反射面261および反射面262、第3ミラー27の反射面271および反射面272を、第1ミラー25の反射面250に対して傾斜させる。そのため、本実施形態によれば、曲率が小さいミラーを組み合わせることによって、個々のミラーの投射角は小さいが、全体的に広い投射角を実現できる。その結果、本実施形態によれば、到達距離が長い投射光をより広範囲に投射できる。すなわち、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
以上のように、本実施形態に係る送信装置は、光源、空間光変調器、第1ミラー、第2ミラー、第3ミラー、および制御部を備える。光源は、照明光を出射する。空間光変調器は、光源から出射された照明光を変調する変調部を有する。第1ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第1ミラーは、変調部で変調された変調光の第1光路に配置される。第1ミラーは、第1投射範囲に向けて、変調光を反射する。第1ミラーで反射された変調光は、第1投射範囲内において、投射光として投射される。第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第2ミラーは、折り曲げ部分を境界にして2つの反射面に分割される。第2ミラーの2つの反射面は、第1ミラーの反射面に対して、前方中央から周辺に向けて傾斜を付けられる。第2ミラーは、変調部で変調された変調光の第2光路に配置される。第2ミラーは、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲内に向けて、変調光を反射する。第2ミラーで反射された変調光は、第2投射範囲において、投射光として投射される。第3ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第3ミラーは、折り曲げ部分を境界にして2つの反射面に分割される。第3ミラーの2つの反射面は、第1ミラーの反射面に対して、前方中央から周辺に向けて、第2ミラーの反射面よりも大きな傾斜を付けられる。第3ミラーは、変調部で変調された変調光の第3光路に配置される。第3ミラーは、第2投射範囲の周辺の第3投射範囲に向けて、変調光を反射する。第3ミラーで反射された変調光は、第3投射範囲内において、投射光として投射される。制御部は、空間光通信に用いられる位相画像を空間光変調器の変調部に設定する。制御部は、変調部に光が照射されるように光源を制御する。
第1ミラー、第2ミラー、および第3ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。例えば、第1ミラー、第2ミラー、および第3ミラーは、不要光に含まれる所望光のゴースト像が照射される位置を避けて、配置される。例えば、第1ミラー、第2ミラー、および第3ミラーは、不要光に含まれる0次光が照射される位置を避けて、配置される。
本実施形態では、単一の曲面ミラーと比べて低曲率の曲面ミラーを3つ組み合わせる。そのように構成することによって、本実施形態によれば、2つの曲面ミラーが組み合わされた場合と比較して、投射光の拡散角がさらに小さくなる。そのため、本実施形態によれば、第1の実施形態と比べて投射光の広がりが抑制され、投射光の到達距離がさらに伸びる。例えば、本実施形態によれば、単一の曲面ミラーと比べて約3分の1の曲率の曲面ミラーを用いれば、投射光の到達距離を単一の曲面ミラーと同等にできる。すなわち、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。また、本実施形態によれば、空間光信号の有効的な通信距離を確保しながら、投射範囲を拡張できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る送信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の送信装置の第1ミラーは、反射面が平面である。この点において、本実施形態は、第1の実施形態とは異なる。第2の実施形態の送信装置の第1ミラーが、本実施形態の第1ミラーと置換されてもよい。
(構成)
図11は、本実施形態に係る送信装置30の構成の一例を示す概念図である。送信装置30は、光源31、空間光変調器32、第1ミラー35、第2ミラー36、および制御部38を備える。光源31、空間光変調器32、第1ミラー35、および第2ミラー36は、送信器300を構成する。図11は、送信装置30の内部構成を横方向から見た概念図である。図11は、概念的なものであり、各構成要素の形状や、構成要素間の位置関係、光の進行などを正確に表したものではない。
光源31は、第1の実施形態の光源11と同様の構成である。光源31は、制御部38の制御に応じて、照明光301を出射する。光源31は、出射器と、出射器に対応付けられた光学系を含む。光源31の出射面は、空間光変調器32に向けられる。光源31は、制御部38の制御に応じて、空間光変調器32に向けて、所定の波長帯のレーザ光(照明光301)を出射する。
空間光変調器32は、第1の実施形態の空間光変調器12と同様の構成である。空間光変調器32は、2次元の位相変調器である。空間光変調器32は、変調部320を有する。変調部320には、少なくとも一つの変調領域が設定される。図11の例では、空間光変調器32の後段に、第1ミラー35および第2ミラー36が配置される。第1ミラー25および第2ミラー26の全ての反射面に関して、共通の変調領域が設定されてもよいし、異なる変調領域が割り当てられてもよい。変調領域が設定された変調部320には、光源から出射された照明光301が照射される。
変調部320に設定された変調領域には、制御部38の制御に応じて、投射光305~306によって表示される像に応じたパターン(位相画像)が設定される。変調部320に設定された変調領域に入射した照明光301は、変調領域に設定されたパターン(位相画像)に応じて変調される。変調領域の各々で変調された変調光302は、後段に配置された第1ミラー35および第2ミラー36に向けて進行する。
図12は、第1ミラー35と第2ミラー36の位置関係を示す概念図である。図12は、第1ミラー35および第2ミラー36を反射面側から見た概念図である。図12には、第1ミラー35および第2ミラー36の周辺に、変調光302が反射されない領域(不感領域ZD)を図示する。第1ミラー35と第2ミラー36の周辺の領域に関して、不感領域ZDとして図示されていない領域も、不感領域ZDに含まれる。
図12には、0次光L0、所望光LA、所望光LB、ゴースト像G、およびゴースト像GBが照射される位置の一例を示す。0次光L0は、変調光302に含まれる0次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、変調光302に含まれる1次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、投射対象の光である。ゴースト像GAは、0次光L0を中心として、所望光LAに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GBは、0次光L0を中心として、所望光LBに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GAおよびゴースト像GBは、不要な光成分である。なお、図12には図示していないが、変調光302には、2次以上の回折光(高次光)が含まれる。
図12において、所望光LAは、第2ミラー36の反射面360に照射される。反射面360に照射された所望光LAは、反射面360の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LBは、第1ミラー35の反射面350に照射される。反射面350に照射された所望光LBは、反射面350に対する入射角度に応じた投射角で投射される。0次光L0は、第2ミラー36の近傍の不感領域ZDに照射される。所望光LAのゴースト像GAと、所望光LBのゴースト像GBとは、不感領域ZDに照射される。
所望光Lのゴースト像Gは、0次光L0を中心として、所望光Lの点対称の位置に表れる。第1ミラー35および第2ミラー36は、ゴースト像Gが表示される領域を避けて配置される。このような配置によって、0次光L0、ゴースト像GA、およびゴースト像GBは、反射面350および反射面360には照射されない。また、変調光302に含まれる高次光は、図12に示す領域から外れた不感領域ZDに照射される。そのため、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、および高次光は、外部に投射されない。
図13は、第1ミラー35と第2ミラー36の位置関係を示す概念図である。図13は、第1ミラー35および第2ミラー36を上方の視座から見た断面図である。図13の紙面内において、第1ミラー35の反射面350は、右方に向けられる。同様に、第2ミラー36の反射面360は、右方に向けられる。
第1ミラー35は、平面状の反射面350を有する平面ミラーである。第1ミラー35の2つの平面のうち少なくとも一方が、反射面350である。反射面350は、平面状の部分を含めば、その形状に限定を加えない。例えば、反射面350は、複数の平面を組み合わせた形状であってもよい。例えば、反射面350は、曲面と平面を組み合わせた形状であってもよい。
第1ミラー35は、空間光変調器32の変調部320に反射面350を向けて、配置される。第1ミラー35は、変調部320で変調された変調光302の光路(第1光路)に配置される。第1ミラー35は、変調光302に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面350には、変調光302のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面350に照射された変調光302は、その反射面350で反射される。反射面350で反射された所望光は、投射光305として投射される。
第2ミラー36は、曲面状の反射面360を有する曲面ミラーである。第2ミラー36の凸面が、反射面360である。反射面360は、投射光306の投射角に応じた曲率を有する。反射面360は、曲面状の部分を含めば、その形状に限定を加えない。例えば、反射面360は、円柱の側面の形状を有する。例えば、反射面360は、自由曲面や球面でもよい。例えば、反射面360は、複数の曲面を組み合わせた形状であってもよい。例えば、反射面360は、曲面と平面を組み合わせた形状であってもよい。
第2ミラー36は、空間光変調器32の変調部320に反射面360を向けて、配置される。第2ミラー36は、変調部320で変調された変調光302の光路(第2光路)に配置される。第2ミラー36は、変調光302に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面360には、変調光302のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面360に照射された変調光302は、その反射面360で反射される。反射面360で反射された所望光は、その反射面360の曲率に応じた拡大率で拡大されて、投射光306として投射される。
投射光305および投射光306は、送信装置30の筐体に開けられたスリット(図示しない)を介して、空間光信号として送信される。投射光305および投射光306は、送信装置30から離れるにつれて、拡がっていく。例えば、第1ミラー35や第2ミラー36の後段に、投射光305や投射光306の広がりを制限したり、投射光305や投射光306の広がりを拡大したりするためのレンズ(図示しない)が配置されてもよい。
図14は、送信装置30から送信された投射光(空間光信号)の広がりについて説明するための概念図である。図14は、送信装置30を上方の視座から見た図である。図14の例において、送信装置30の形状は、上方から見て円形である。図14には、紙面内における投射光の広がりの一例を示す。投射光は、紙面に対して垂直な方向にも広がる。
図14において、第1ミラー35の反射面350で反射された投射光305(破線)の投射範囲は、第1投射角p1の範囲である。第2ミラー36の反射面360で反射された投射光306(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。投射光305の投射範囲と、投射光306の投射範囲とは、重なる領域がある。
制御部38は、第1の実施形態の制御部18と同様の構成である。制御部38は、光源31および空間光変調器32を制御する。例えば、制御部38は、プロセッサとメモリを含むマイクロコンピュータによって実現される。制御部38は、空間光変調器32の変調部320に設定されたタイリングのアスペクト比に合わせて、投射される画像に対応する位相画像を変調部320に設定する。制御部38は、空間光変調器32の変調部320に設定された変調領域に、投射される画像に対応する位相画像を設定する。例えば、制御部38は、画像表示や通信、測距など、用途に応じた画像に対応する位相画像を変調部320に設定する。投射される画像の位相画像は、記憶部(図示しない)に予め記憶させておけばよい。投射される画像の形状や大きさには、特に限定を加えない。
制御部38は、表示される画像に対応する位相画像が変調部320に設定された状態で、光源31を駆動させる。その結果、空間光変調器32の変調部320に位相画像が設定されたタイミングに合わせて、光源31から出射された照明光301が空間光変調器32の変調部320に照射される。空間光変調器32の変調部320に照射された照明光301は、空間光変調器32の変調部320において変調される。変調部320において変調された変調光302は、第1ミラー35および第2ミラー36に向けて出射される。
また、制御部38は、通信対象(図示しない)との間の通信のために、光源31から出射される照明光301を変調させる。通信において、制御部38は、通信用の位相画像を空間光変調器32の変調部320に設定した状態で、光源31から照明光301を出射させるタイミングを制御する。そのような制御によって、照明光301が変調される。通信における照明光301の変調パターンは、任意に設定される。例えば、制御部38とは別に、通信用の構成(通信部)が追加されてもよい。その場合、制御部38は、通信部によって設定された条件に応じて、光源31および空間光変調器32を制御するように構成されればよい。
本実施形態では、全体的な投射角が投射光306に依存するため、全体的な投射範囲が広がるわけではない。本実施形態によれば、第1ミラー35に対して正面の向きに、エネルギー密度の高い投射光305を投射できる。そのため、本実施形態によれば、特定の方向に対して、広い投射範囲を維持しながら、投射光の到達距離を延ばすことができる。
(変形例)
次に、本実施形態に係る変形例の送信装置について図面を参照しながら説明する。本変形例の送信装置は、2つの平面ミラーを備える。本変形例の送信装置は、新たな平面ミラーが追加された点以外は、図11の構成と同様である。本変形例に関しては、平面ミラーの配置や投射光の広がりについて説明する。
図15は、本変形例の送信装置のミラー配置について説明するための概念図である。本変形例の送信装置は、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37の3つのミラーを備える。第2ミラー36と同様に、第3ミラー37は、平面の反射面370を有する。図15は、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37の位置関係を示す概念図である。図15は、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37を反射面側から見た概念図である。図15には、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37の周辺に、変調光302が反射されない領域(不感領域ZD)を図示する。第1ミラー35と第2ミラー36の周辺の領域に関して、不感領域ZDとして図示されていない領域も、不感領域ZDに含まれる。
図15には、0次光L0、所望光LA、所望光LB、所望光LC、ゴースト像G、ゴースト像GB、およびゴースト像GCが照射される位置の一例を示す。0次光L0は、変調光302に含まれる0次の回折光である。所望光LA、所望光LB、および所望光LCは、変調光302に含まれる1次の回折光である。所望光LA、所望光LB、および所望光LCは、投射対象の光である。ゴースト像GAは、0次光L0を中心として、所望光LAに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GBは、0次光L0を中心として、所望光LBに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GCは、0次光L0を中心として、所望光LCに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像G、ゴースト像GB、およびゴースト像GCは、不要な光成分である。なお、図15には図示していないが、変調光302には、2次以上の回折光(高次光)が含まれる。
図15において、所望光LAは、第2ミラー36の反射面360に照射される。反射面360に照射された所望光LAは、反射面360の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LBは、第1ミラー35の反射面350に照射される。反射面350に照射された所望光LBは、反射面350に対する入射角度に応じた投射角で投射される。所望光LCは、第3ミラー37の反射面370に照射される。反射面370に照射された所望光LCは、反射面370に対する入射角度に応じた投射角で投射される。0次光L0は、第2ミラー36の近傍の不感領域ZDに照射される。所望光LAのゴースト像GA、所望光LBのゴースト像GB、および所望光LCのゴースト像GCは、不感領域ZDに照射される。
所望光LA、所望光LB、および所望光LCのゴースト像Gは、0次光L0を中心として、所望光Lの点対称の位置に表れる。第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37は、ゴースト像Gが表示される領域を避けて配置される。このような配置によって、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、およびゴースト像GCは、反射面350および反射面360には照射されない。また、変調光302に含まれる高次光は、図15に示す領域から外れた不感領域ZDに照射される。そのため、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、ゴースト像GC、および高次光は、外部に投射されない。
図16は、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37の位置関係を示す概念図である。図16は、第1ミラー35、第2ミラー36、および第3ミラー37を上方の視座から見た断面図である。図16の紙面内において、第1ミラー35の反射面350は、右方に向けられる。同様に、第2ミラー36の反射面360は、右方に向けられる。それに対し、第3ミラー37の反射面370は、右方(正面)からやや傾けて、周辺に向けて配置される。
図17は、本変形例の送信装置30-1から送信された投射光(空間光信号)の広がりについて説明するための概念図である。図17は、送信装置30-1を上方の視座から見た図である。図17の例において、送信装置30-1の形状は、上方から見て円形である。図17には、紙面内における投射光の広がりの一例を示す。投射光は、紙面に対して垂直な方向にも広がる。
図17において、第1ミラー35の反射面350で反射された投射光305(破線)の投射範囲は、第1投射角p1の範囲である。第2ミラー36の反射面360で反射された投射光306(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。第3ミラー37の反射面370で反射された投射光307(二点鎖線)の投射範囲は、第3投射角p3の範囲である。投射光305の投射範囲、投射光306の投射範囲、および投射光307の投射範囲は、重なる領域がある。
本変形例のように、複数の平面ミラーを組み合わせれば、長距離通信が必要な通信対象が複数の場合であっても、それらの通信対象との間で同時に通信できる。平面ミラーは、2つに限らず、3つ以上配置されてもよい。
以上のように、本実施形態に係る送信装置は、光源、空間光変調器、第1ミラー、第2ミラー、および制御部を備える。光源は、照明光を出射する。空間光変調器は、光源から出射された照明光を変調する変調部を有する。第1ミラーの反射面は、平面である。第1ミラーは、変調部で変調された変調光の第1光路に配置される。第1ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第1ミラーは、第1投射範囲内において、変調光を反射する。第1ミラーで反射された変調光は、第1投射範囲に向けて、投射光として投射される。第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第2ミラーは、変調部で変調された変調光の第2光路に配置される。第2ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第2ミラーは、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて、変調光を反射する。第2ミラーで反射された変調光は、第2投射範囲内において、投射光として投射される。制御部は、空間光通信に用いられる位相画像を空間光変調器の変調部に設定する。制御部は、変調部に光が照射されるように光源を制御する。
本実施形態では、前方中央の投射範囲(第1投射範囲)を担当する平面ミラーと、第1投射範囲の周辺の投射範囲(第2投射範囲)を担当する曲面ミラーとを組み合わせる。そのように構成することによって、本実施形態によれば、前方中央方向に向けて、エネルギー密度の高い空間光信号を送信できる。そのため、本実施形態によれば、前方中央方向に関しては、第1の実施形態と比べて投射光の広がりが抑制され、投射光の到達距離がさらに伸びる。すなわち、本実施形態によれば、特定の方向に向けて、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
本実施形態の一態様の送信装置は、反射面が平面である第3ミラーを備える。第3ミラーは、変調部で変調された変調光の第3光路に配置される。第3ミラーは、第2投射範囲の範囲内の第3投射範囲に向けて、変調光を反射する。第3ミラーの反射面は、第1ミラーの反射面とは異なる方向に向けられる。本態様では、第1ミラーと、第1ミラーと同程度の投射距離を有する第3ミラーとを組み合わせることによって、2方向に向けて通信距離の長い空間光信号を送信できる。例えば、平面ミラーの数をさらに増やせば、3方向以上に向けて、通信距離の長い空間光信号を送信できる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る送信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の送信装置の第1ミラーは、反射面が凹面である。この点において、本実施形態は、第1の実施形態とは異なる。第2~第3に係る実施形態の送信装置の第1ミラーが、本実施形態の第1ミラーと置換されてもよい。
(構成)
図18は、本実施形態に係る送信装置40の構成の一例を示す概念図である。送信装置40は、光源41、空間光変調器42、第1ミラー45、第2ミラー46、および制御部48を備える。光源41、空間光変調器42、第1ミラー45、および第2ミラー46は、送信器400を構成する。図18は、送信装置40の内部構成を横方向から見た概念図である。図18は、概念的なものであり、各構成要素の形状や、構成要素間の位置関係、光の進行などを正確に表したものではない。
光源41は、第1の実施形態の光源11と同様の構成である。光源41は、制御部48の制御に応じて、照明光401を出射する。光源41は、出射器と、出射器に対応付けられた光学系を含む。光源41の出射面は、空間光変調器42に向けられる。光源41は、制御部48の制御に応じて、空間光変調器42に向けて、所定の波長帯のレーザ光(照明光401)を出射する。
空間光変調器42は、第1の実施形態の空間光変調器12と同様の構成である。空間光変調器42は、2次元の位相変調器である。空間光変調器42は、変調部420を有する。変調部420には、少なくとも一つの変調領域が設定される。図18の例では、空間光変調器42の後段に、第1ミラー45および第2ミラー46が配置される。第1ミラー45および第2ミラー46の全ての反射面に関して、共通の変調領域が設定されてもよいし、異なる変調領域が割り当てられてもよい。変調領域が設定された変調部420には、光源から出射された照明光401が照射される。
変調部420に設定された変調領域には、制御部48の制御に応じて、投射光405~406によって表示される像に応じたパターン(位相画像)が設定される。変調部420に設定された変調領域に入射した照明光401は、変調領域に設定されたパターン(位相画像)に応じて変調される。変調領域で変調された変調光402は、後段に配置された第1ミラー45および第2ミラー46に向けて進行する。
図19は、第1ミラー45と第2ミラー46の位置関係を示す概念図である。図19は、第1ミラー45および第2ミラー46を反射面側から見た概念図である。図19には、第1ミラー45および第2ミラー46の周辺に、変調光402が反射されない領域(不感領域ZD)を図示する。第1ミラー45と第2ミラー46の周辺の領域に関して、不感領域ZDとして図示されていない領域も、不感領域ZDに相当する。
図19には、0次光L0、所望光LA、所望光LB、ゴースト像G、およびゴースト像GBが照射される位置の一例を示す。0次光L0は、変調光402に含まれる0次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、変調光402に含まれる1次の回折光である。所望光LAおよび所望光LBは、投射対象の光である。ゴースト像GAは、0次光L0を中心として、所望光LAに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GBは、0次光L0を中心として、所望光LBに対して点対称の位置に表れる光である。ゴースト像GAおよびゴースト像GBは、不要な光成分である。なお、図19には図示していないが、変調光402には、2次以上の回折光(高次光)が含まれる。
図19において、所望光LAは、第2ミラー46の反射面460に照射される。反射面460に照射された所望光LAは、反射面460の曲率に応じた投射角で投射される。所望光LBは、第1ミラー45の反射面450に照射される。反射面450に照射された所望光LBは、反射面450の曲率に応じた投射角で投射される。0次光L0は、第2ミラー46の近傍の不感領域ZDに照射される。所望光LAのゴースト像GAと、所望光LBのゴースト像GBとは、不感領域ZDに照射される。
所望光Lのゴースト像Gは、0次光L0を中心として、所望光Lの点対称の位置に表れる。第1ミラー45および第2ミラー46は、ゴースト像Gが表示される領域を避けて配置される。このような配置によって、0次光L0、ゴースト像GA、およびゴースト像GBは、反射面450および反射面460には照射されない。また、変調光402に含まれる高次光は、図19に示す領域から外れた不感領域に照射される。そのため、0次光L0、ゴースト像GA、ゴースト像GB、および高次光は、外部に投射されない。
図20は、第1ミラー45と第2ミラー46の位置関係を示す概念図である。図20は、第1ミラー45および第2ミラー46を上方の視座から見た断面図である。図20の紙面内において、第1ミラー45の反射面450は、右方に向けられる。同様に、第2ミラー46の反射面460は、右方に向けられる。例えば、第3の実施形態の変形例のように、反射面が凹面のミラーが追加されてもよい。
第1ミラー45は、曲面状の反射面450を有する曲面ミラーである。第1ミラー45の凹面が、反射面450である。反射面450は、投射光405の投射角に応じた曲率を有する。反射面450は、曲面状の部分を含めば、その形状に限定を加えない。例えば、反射面450は、円柱の側面の形状を有する。例えば、反射面450は、自由曲面や球面でもよい。例えば、反射面450は、複数の曲面を組み合わせた形状であってもよい。例えば、反射面450は、曲面と平面を組み合わせた形状であってもよい。
第1ミラー45は、空間光変調器42の変調部420に反射面450を向けて、配置される。第1ミラー45は、変調部420で変調された変調光402の光路(第1光路)に配置される。第1ミラー45は、変調光402に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面450には、変調光402のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面450に照射された変調光402は、その反射面450で反射される。反射面450で反射された所望光は、投射光405として投射される。
第2ミラー46は、曲面状の反射面460を有する曲面ミラーである。第2ミラー46の凸面が、反射面460である。反射面460は、投射光406の投射角に応じた曲率を有する。反射面460は、曲面状の部分を含めば、その形状に限定を加えない。例えば、反射面460は、円柱の側面の形状を有する。例えば、反射面460は、自由曲面や球面でもよい。例えば、反射面460は、複数の曲面を組み合わせた形状であってもよい。例えば、反射面460は、曲面と平面を組み合わせた形状であってもよい。
第2ミラー46は、空間光変調器42の変調部420に反射面460を向けて、配置される。第2ミラー46は、変調部420で変調された変調光402の第2光路に配置される。第2ミラー46は、変調光402に含まれる不要な光成分(不要光)が照射される位置を避けて配置される。反射面460には、変調光402のうち、投射対象の光(所望光)が照射される。反射面460に照射された変調光402は、その反射面460で反射される。反射面460で反射された所望光は、その反射面460の曲率に応じた拡大率で拡大されて、投射光406として投射される。
投射光405および投射光406は、送信装置40の筐体に開けられたスリット(図示しない)を介して、空間光信号として送信される。投射光405および投射光406は、送信装置40から離れるにつれて、拡がっていく。投射光406は、凹面の反射面450で反射される。そのため、投射光405と比べて、投射光406の方が、直進性が高い。第3の実施形態の投射光305と比べても、投射光406の方が、直進性が高い。例えば、第1ミラー45や第2ミラー46の後段に、投射光405~406の広がりを制限したり、投射光405~406の広がりを拡大したりするためのレンズ(図示しない)が配置されてもよい。
図21は、送信装置40から送信された投射光(空間光信号)の広がりについて説明するための概念図である。図21は、送信装置40を上方の視座から見た図である。図21の例において、送信装置40の形状は、上方から見て円形である。図21には、紙面内における投射光の広がりの一例を示す。投射光は、紙面に対して垂直な方向にも広がる。
図21において、第1ミラー45の反射面450で反射された投射光405(破線)の投射範囲は、第1投射角p1の範囲である。第2ミラー46の反射面460で反射された投射光406(一点鎖線)の投射範囲は、第2投射角p2の範囲である。投射光405の投射範囲と、投射光406の投射範囲とは、重なる領域がある。
制御部48は、第1の実施形態の制御部18と同様の構成である。制御部48は、光源41および空間光変調器42を制御する。例えば、制御部48は、プロセッサとメモリを含むマイクロコンピュータによって実現される。制御部48は、空間光変調器42の変調部420に設定されたタイリングのアスペクト比に合わせて、投射される画像に対応する位相画像を変調部420に設定する。制御部48は、空間光変調器42の変調部420に設定された変調領域に、投射される画像に対応する位相画像を設定する。例えば、制御部48は、画像表示や通信、測距など、用途に応じた画像に対応する位相画像を変調部420に設定する。投射される画像の位相画像は、記憶部(図示しない)に予め記憶させておけばよい。投射される画像の形状や大きさには、特に限定を加えない。
制御部48は、表示される画像に対応する位相画像が変調部420に設定された状態で、光源41を駆動させる。その結果、空間光変調器42の変調部420に位相画像が設定されたタイミングに合わせて、光源41から出射された照明光401が空間光変調器42の変調部420に照射される。空間光変調器42の変調部420に照射された照明光401は、空間光変調器42の変調部420において変調される。変調部420において変調された変調光402は、第1ミラー45および第2ミラー46に向けて出射される。
また、制御部48は、通信対象(図示しない)との間の通信のために、光源41から出射される照明光401を変調させる。通信において、制御部48は、通信用の位相画像を空間光変調器42の変調部420に設定した状態で、光源41から照明光401を出射させるタイミングを制御する。そのような制御によって、照明光401が変調される。通信における照明光401の変調パターンは、任意に設定される。例えば、制御部48とは別に、通信用の構成(通信部)が追加されてもよい。その場合、制御部48は、通信部によって設定された条件に応じて、光源41および空間光変調器42を制御するように構成されればよい。
本実施形態では、全体的な投射角が投射光406に依存するため、全体的な投射範囲が広がるわけではない。本実施形態によれば、第1ミラー45に対して正面の向きに、エネルギー密度の高い投射光405を投射できる。投射光405は、第3の実施形態の投射光305よりもエネルギー密度を向上できる。そのため、本実施形態の構成によれば、特定の方向に対して、広い投射範囲を維持しながら、投射光の到達距離を延ばすことができる。
以上のように、本実施形態に係る送信装置は、光源、空間光変調器、第1ミラー、第2ミラー、および制御部を備える。光源は、照明光を出射する。空間光変調器は、光源から出射された照明光を変調する変調部を有する。第1ミラーの反射面は、凹状の曲面である。第1ミラーは、変調部で変調された変調光の第1光路に配置される。第1ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第1ミラーは、第1投射範囲に向けて、変調光を反射する。第1ミラーで反射された変調光は、第1投射範囲内において投射光として投射される。第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である。第2ミラーは、変調部で変調された変調光の第2光路に配置される。第2ミラーは、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第2ミラーは、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて、変調光を反射する。第2ミラーで反射された変調光は、第2投射範囲内において投射光として投射される。制御部は、空間光通信に用いられる位相画像を空間光変調器の変調部に設定する。制御部は、変調部に光が照射されるように光源を制御する。
本実施形態では、前方中央の投射範囲(第1投射範囲)を担当する凹面ミラーと、第1投射範囲の周辺の投射範囲(第2投射範囲)を担当する曲面ミラーとを組み合わせる。そのように構成することによって、本実施形態によれば、前方中央方向に向けて、エネルギー密度の高い空間光信号を送信できる。平面ミラーと比べて、凹面ミラーは、投射光の広がりを小さくできる。そのため、本実施形態によれば、前方中央方向に関しては、第3の実施形態と比べて投射光の広がりが抑制され、投射光の到達距離がさらに伸びる。すなわち、本実施形態によれば、特定の方向に向けて、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る通信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の通信装置は、受信装置と送信装置とを組み合わせた構成である。送信装置は、第1~第4のうちいずれかの実施形態の構成である。受信装置は、空間光信号を受信する。以下においては、ボールレンズを含む受光機能を備えた受信装置の例をあげる。なお、本実施形態の通信装置は、ボールレンズを含まない受光機能を含む受信装置を備えてもよい。
図22は、本実施形態に係る通信装置50の構成の一例を示す概念図である。通信装置50は、送信装置51、通信制御装置55、および受信装置57を備える。通信装置50は、外部の通信対象と空間光信号を送受信し合う。そのため、通信装置50には、空間光信号を送受信するための開口や窓が形成される。
送信装置51は、第1~第4に係る実施形態の送信装置のうちいずれかである。送信装置51は、通信制御装置55から制御信号を取得する。送信装置51は、制御信号に応じた空間光信号を投射する。送信装置51から投射された空間光信号は、その空間光信号の送信先の通信対象(図示しない)によって受光される。
通信制御装置55は、受信装置57から出力された信号を取得する。通信制御装置55は、取得した信号に応じた処理を実行する。通信制御装置55が実行する処理については、特に限定を加えない。通信制御装置55は、実行した処理に応じた光信号を送信するための制御信号を、送信装置51に出力する。例えば、通信制御装置55は、受信装置57が受信した信号に含まれる情報に応じて、予め決められた条件に基づく処理を実行する。例えば、通信制御装置55は、受信装置57が受信した信号に含まれる情報に応じて、通信装置50の管理者によって指定された処理を実行する。
受信装置57は、通信対象(図示しない)から送信された空間光信号を受信する。受信装置57は、受信した空間光信号を電気信号に変換する。受信装置57は、変換後の電気信号を通信制御装置55に出力する。例えば、受信装置57は、ボールレンズを含む受光機能を備える。また、受信装置57は、ボールレンズを含まない受光機能を有してもよい。
〔受信装置〕
次に、受信装置57の構成について図面を参照しながら説明する。図23は、受信装置57の構成の一例について説明するための概念図である。受信装置57は、ボールレンズ571、受光素子573、および受信回路575を備える。図23は、受信装置57の内部構成を横方向から見た側面図である。受信回路575の位置については、特に限定を加えない。受信回路575は、受信装置57の内部に配置されてもよいし、受信装置57の外部に配置されてもよい。また、受信回路575の機能を通信制御装置55に含めてもよい。
ボールレンズ571は、球形のレンズである。ボールレンズ571は、通信対象から送信された空間光信号を集光する光学素子である。ボールレンズ571は、任意の角度から見て、球形である。ボールレンズ571の一部は、受信装置57の筐体に開けられた開口から突出する。ボールレンズ571は、入射された空間光信号を集光する。開口から突出したボールレンズ571に入射した空間光信号が集光される。空間光信号を集光できさえすれば、ボールレンズ571の一部は、開口から突出していなくてもよい。
ボールレンズ571によって集光された空間光信号に由来する光(光信号)は、そのボールレンズ571の集光領域に向けて集光される。ボールレンズ571は、球形であるため、任意の方向から到来する空間光信号を集光する。すなわち、ボールレンズ571は、任意の方向から到来する空間光信号に対して、同様の集光性能を示す。ボールレンズ571に入射した光は、ボールレンズ571の内部に進入する際に屈折される。また、ボールレンズ571の内部を進行する光は、ボールレンズ571の外部に出射する際に、再度屈折される。ボールレンズ571から出射される光の大部分は、集光領域に集光される。
例えば、ボールレンズ571は、ガラスや結晶、樹脂などの材料で構成できる。可視領域の空間光信号を受光する場合、ボールレンズ571は、可視領域の光を透過/屈折するガラスや結晶、樹脂などの材料によって実現できる。例えば、ボールレンズ571は、クラウンガラスやフリントガラスなどの光学ガラスによって実現できる。例えば、ボールレンズ571は、BK(Boron Kron)などのクラウンガラスによって実現できる。例えば、ボールレンズ571は、LaSF(Lanthanum Schwerflint)などのフリントガラスによって実現できる。例えば、ボールレンズ571には、石英ガラスが適用できる。例えば、ボールレンズ571には、サファイア等の結晶が適用できる。例えば、ボールレンズ571には、アクリル等の透明樹脂が適用できる。
空間光信号が近赤外領域の光(以下、近赤外線)である場合、ボールレンズ571には、近赤外線を透過する材料が用いられる。例えば、1.5マイクロメートル(μm)程度の近赤外領域の空間光信号を受光する場合、ボールレンズ571には、ガラスや結晶、樹脂などに加えて、シリコンなどの材料を適用できる。空間光信号が赤外領域の光(以下、赤外線)である場合、ボールレンズ571には、赤外線を透過する材料が用いられる。例えば、空間光信号が赤外線である場合、ボールレンズ571には、シリコンやゲルマニウム、カルコゲナイド系の材料を適用できる。空間光信号の波長領域の光を透過/屈折できれば、ボールレンズ571の材質には限定を加えない。ボールレンズ571の材質は、求められる屈折率や用途に応じて、適宜選択されればよい。
ボールレンズ571は、受光素子573の配置された領域に向けて空間光信号を集光できれば、その他の集光器によって代替されてもよい。例えば、ボールレンズ571は、入射した空間光信号を、受光素子573の受光部に向けて導光する光線制御素子であってもよい。例えば、ボールレンズ571は、レンズや光線制御素子を組み合わせた構成であってもよい。例えば、ボールレンズ571によって集光される光信号を、受光素子573の受光部に向けて導光する機構が、追加されてもよい。
受光素子573は、ボールレンズ571の後段に配置される。受光素子573は、ボールレンズ571の集光領域に配置される。受光素子573は、ボールレンズ571によって集光された光信号を受光する受光部を有する。ボールレンズ571によって集光された光信号は、受光素子573の受光部で受光される。受光素子573は、受光された光信号を電気信号(以下、信号)に変換する。受光素子573は、変換後の信号を、受信回路575に出力する。図23には、受光素子573が単一の例を示す。例えば、ボールレンズ571の集光領域に、複数の受光素子573が配置されてもよい。例えば、ボールレンズ571の集光領域に、複数の受光素子573がアレイ化された受光素子アレイが配置されてもよい。
受光素子573は、受信対象である空間光信号の波長領域の光を受光する。例えば、受光素子573は、可視領域の光に感度を有する。例えば、受光素子573は、赤外領域の光に感度を有する。受光素子573は、例えば1.5μm(マイクロメートル)帯の波長の光に感度を有する。なお、受光素子573が感度を有する光の波長帯は、1.5μm帯に限定されない。受光素子573が受光する光の波長帯は、受信対象の空間光信号の波長に合わせて、任意に設定できる。受光素子573が受光する光の波長帯は、例えば0.8μm帯や、1.55μm帯、2.2μm帯に設定されてもよい。また、受光素子573が受光する光の波長帯は、例えば0.8~1μm帯であってもよい。波長帯が短い方が、大気中の水分による吸収が小さいので、降雨時における光空間通信には有利である。また、受光素子573は、強烈な太陽光で飽和してしまうと、空間光信号に由来する光信号を読み取ることができない。そのため、受光素子573よりも前段に、空間光信号の波長帯の光を選択的に通過させる色フィルタが設置されてもよい。
例えば、受光素子573は、フォトダイオードやフォトトランジスタなどの素子によって実現できる。例えば、受光素子573は、アバランシェフォトダイオードによって実現される。アバランシェフォトダイオードによって実現された受光素子573は、高速通信に対応できる。なお、受光素子573は、光信号を電気信号に変換できさえすれば、フォトダイオードやフォトトランジスタ、アバランシェフォトダイオード以外の素子によって実現されてもよい。通信速度を向上させるために、受光素子573の受光部は、できるだけ小さい方が好ましい。例えば、受光素子573の受光部は、一辺が5mm(ミリメートル)程度の正方形の受光面を有する。例えば、受光素子573の受光部は、直径0.1~0.3mm程度の円形の受光面を有する。受光素子573の受光部の大きさや形状は、空間光信号の波長帯や通信速度などに応じて選定されればよい。
例えば、受光素子573の前段に、偏光フィルタ(図示しない)が配置されてもよい。偏光フィルタは、受光素子573の受光部に対応付けて配置される。例えば、偏光フィルタは、受光素子573の受光部に、重ねて配置される。例えば、偏光フィルタは、受信対象の空間光信号の偏光状態に応じて選択されてもよい。例えば、受信対象の空間光信号が直線偏光の場合、偏光フィルタは1/2波長板を含む。例えば、受信対象の空間光信号が円偏光の場合、偏光フィルタは1/4波長板を含む。偏光フィルタの偏光特性に応じて、その偏光フィルタを通過した光信号の偏光状態が変換される。
受信回路575は、受光素子573から出力された信号を取得する。受信回路575は、受光素子573からの信号を増幅する。受信回路575は、増幅された信号をデコードする。受信回路575によってデコードされた信号は、任意の用途に使用される。受信回路575によってデコードされた信号の使用については、特に限定を加えない。
〔通信装置〕
図24は、通信装置50の一例(通信装置500)を示す概念図である。通信装置500は、送信器510、受信器570、および通信制御装置(図示しない)を備える。図24では、受信回路や通信制御装置を省略する。受信回路や通信制御装置は、通信装置500の内部に配置される。通信装置500は、円筒状の外形を有する送信器510および受信器570を組み合わせた構成を有する。
受信器570は、ボールレンズ571、受光器572、カラーフィルタ576、および支持部材577を含む。ボールレンズ571は、上下に配置された一対の支持部材577によって、上下の部分を挟持される。ボールレンズ571の上下は、空間光信号の送受信に用いられないため、支持部材577で挟持されやすいように、平面状に加工されてもよい。受光器572は、受信対象の空間光信号を受信できるように、ボールレンズ571の集光領域に合わせて配置される。受光器572は、複数の受光素子が環状に配列された受光素子アレイを有する。複数の受光素子は、ボールレンズ571の集光領域に配置される。複数の受光素子は、ボールレンズ571に受光部を向けて配置される。複数の受光素子は、導線578によって、制御装置(図示しない)や送信器510に接続される。
円筒状の受信器570の側面には、カラーフィルタ576が配置される。カラーフィルタ576は、不要な光を除去し、通信に用いられる空間光信号を選択的に透過する。円筒状の受信器570の上下面には、一対の支持部材577が配置される。一対の支持部材577は、ボールレンズ571の上下を挟持する。ボールレンズ571の周囲には、環状に形成された受光器572が配置される。受光器572は、ボールレンズ571に受光部を向けた複数の受光素子を含む。カラーフィルタ576を介してボールレンズ571に入射した空間光信号は、ボールレンズ571によって、受光器572に向けて集光される。受光器572に集光された光信号は、いずれかの受光素子の受光部に向けて導光される。受光素子の受光部に到達した光信号は、その受光素子によって受光される。通信制御装置(図示しない)は、受光器572に含まれる受光素子よって受光された光信号をデコードする。通信制御装置は、デコードされた光信号に応じて、送信器510から空間光信号を送信させる。
送信器510は、第1~第4に係る実施形態の送信装置のうちいずれかによって構成される。送信器510は、円筒状の筐体の内部に収納される。円筒状の筐体には、送信器510による空間光信号の送信方向に合わせて開口されたスリットが形成される。例えば、送信器510が360度の方向に空間光信号を送信できる場合、送信器510の筐体の側面には、空間光信号の送信方向に合わせて、スリットが形成される。
〔適用例〕
次に、本実施形態の適用例について図面を参照しながら説明する。以下の適用例では、複数の通信装置500が、空間光信号を送受信する例をあげる。図25は、本適用について説明するための概念図である。本適用例では、街中に配置された電柱や街灯などの柱の上部(柱上空間)に、複数の通信装置500が配置された通信ネットワークの一例(通信システム)をあげる。
柱上空間には障害物が少ない。そのため、柱上空間は、通信装置500を設置するのに適している。また、同程度の高さに通信装置500を設置すれば、空間光信号の到来方向が水平方向に限定される。そのため、受信器570を構成する受光器の受光面積を小さくして、装置を簡略化できる。空間光信号を送受信し合う通信装置500のペアは、少なくとも一方の通信装置500が、他方の通信装置500から送信された空間光信号を受光するように配置される。通信装置500のペアは、空間光信号を互いに送受信するように配置されてもよい。複数の通信装置500で空間光信号の通信ネットワークが構成される場合、中間に位置する通信装置500は、他の通信装置500から送信された空間光信号を、別の通信装置500に中継するように配置されてもよい。
本適用例によれば、柱上空間に配置された複数の通信装置500の間で、空間光信号を用いた通信が可能になる。例えば、通信装置500の間における通信に応じて、自動車や家屋などに設置された無線装置や基地局と通信装置500との間で、無線通信による通信が行われてもよい。例えば、柱に設置された通信ケーブル等を介して、通信装置500がインターネットに接続されてもよい。
以上のように、本実施形態の通信装置は、受信装置、送信装置、および通信制御装置を備える。送信装置は、第1~第4の実施形態に係る送信装置(送信器)のうち少なくともいずれかである。受信装置は、他の通信装置からの空間光信号を受信する。通信制御装置は、受信装置によって受信された他の通信装置からの空間光信号に基づく信号を取得する。通信制御装置は、取得した信号に応じた処理を実行する。通信制御装置は、実行した処理に応じた空間光信号を送信装置に送信させる。
本実施形態の通信装置が備える送信装置は、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置された2つのミラーを用いて、投射光を投射する。本実施形態の送信装置によれば、2つのミラーを用いることによって、投射光のエネルギー密度を下げずに、投射範囲を広げることができる。そのため、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
本実施形態の一態様の通信システムは、上記の通信装置を複数備える。通信システムにおいて、複数の通信装置は、空間光信号を互いに送受信し合うように配置される。本態様によれば、空間光信号を送受信する通信ネットワークを実現できる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態に係る送信器について図面を参照しながら説明する。本実施形態の送信器は、第1~第4に係る実施形態の送信装置に含まれる送信器が簡略化された構成である。図26は、本実施形態に係る送信器600の構成の一例を示す概念図である。図26は、送信器600の内部構成を横方向から見た側面図である。送信器600は、光源61、空間光変調器62、第1ミラー65、および第2ミラー66を備える。光源61、空間光変調器62、第1ミラー65、および第2ミラー66の形状や位置関係は、概念的なものであって、正確に描写したものではない。
光源61は、照明光601を出射する。空間光変調器62は、光源61から出射された照明光601を変調する変調部620を有する。第1ミラー65は、変調部620で変調された変調光602の第1光路に配置される。第1ミラー65は、変調光602に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第1ミラー65は、第1投射範囲に向けて、変調光602を反射する。第1ミラー65で反射された変調光602は、第1投射範囲内において、投射光605として投射される。第2ミラー66は、変調部620で変調された変調光602の第2光路に配置される。第2ミラー66は、変調光602に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される。第2ミラー66は、第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて、変調光602を反射する。第2ミラー66で反射された変調光602は、第2投射範囲内において、投射光606として投射される。
本実施形態においては、変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置された2つのミラーを用いて、投射光を投射する。本実施形態によれば、2つのミラーを用いることによって、投射光のエネルギー密度を下げずに、投射範囲を広げることができる。そのため、本実施形態によれば、十分な投射範囲を確保しながら、空間光信号の有効的な通信距離を延伸できる。
(ハードウェア)
ここで、本開示の各実施形態に係る制御や処理を実行するハードウェア構成について、図27の情報処理装置90(コンピュータ)を一例としてあげて説明する。なお、図27の情報処理装置90は、各実施形態の制御や処理を実行するための構成例であって、本開示の範囲を限定するものではない。
図27のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、および通信インターフェース96を備える。図27においては、インターフェースをI/F(Interface)と略記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、および通信インターフェース96は、バス98を介して、互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラム(命令)を、主記憶装置92に展開する。例えば、プログラムは、各実施形態の制御や処理を実行するためのソフトウェアプログラムである。プロセッサ91は、主記憶装置92に展開されたプログラムを実行する。プロセッサ91は、プログラムを実行することによって、各実施形態に係る制御や処理を実行する。
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92には、プロセッサ91によって、補助記憶装置93等に格納されたプログラムが展開される。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリによって実現される。また、主記憶装置92として、MRAM(Magneto resistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリが構成/追加されてもよい。
補助記憶装置93は、プログラムなどの種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって実現される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
入出力インターフェース95は、規格や仕様に基づいて、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。外部機器と接続されるインターフェースとして、入出力インターフェース95と通信インターフェース96とが共通化されてもよい。
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器が接続されてもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。入力機器としてタッチパネルが用いられる場合、タッチパネルの機能を有する画面がインターフェースになる。プロセッサ91と入力機器とは、入出力インターフェース95を介して接続される。
情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器が備え付けられてもよい。表示機器が備え付けられる場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられる。情報処理装置90と表示機器は、入出力インターフェース95を介して接続される。
情報処理装置90には、ドライブ装置が備え付けられてもよい。ドライブ装置は、プロセッサ91と記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体に格納されたデータやプログラムの読み込みや、情報処理装置90の処理結果の記録媒体への書き込みを仲介する。情報処理装置90とドライブ装置は、入出力インターフェース95を介して接続される。
以上が、本発明の各実施形態に係る制御や処理を可能とするためのハードウェア構成の一例である。図27のハードウェア構成は、各実施形態に係る制御や処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。各実施形態に係る制御や処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。
各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も、本発明の範囲に含まれる。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体によって実現されてもよい。また、記録媒体は、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現されてもよい。プロセッサが実行するプログラムが記録媒体に記録されている場合、その記録媒体はプログラム記録媒体に相当する。
各実施形態の構成要素は、任意に組み合わせられてもよい。各実施形態の構成要素は、ソフトウェアによって実現されてもよい。各実施形態の構成要素は、回路によって実現されてもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
10、20、30、40 送信装置
11、21、31、41、61 光源
12、22、32、42、62 空間光変調器
15、25、35、45、65 第1ミラー
16、26、36、46、66 第2ミラー
18、28、38、48 制御部
27 第3ミラー
37 第3ミラー
50、500 通信装置
51 送信装置
55 通信制御装置
57 受信装置
100、200、300、400、600 送信器
510 送信器
570 受信器
571 ボールレンズ
572 受光器
573 受光素子
575 受信回路
576 カラーフィルタ
577 支持部材
578 導線

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源から出射された照明光を変調する変調部を有する空間光変調器と、
    前記変調部で変調された変調光の第1光路に配置され、第1投射範囲に向けて前記変調光を反射する第1ミラーと、
    前記変調部で変調された前記変調光の第2光路に配置され、前記第1投射範囲の周辺の第2投射範囲に向けて前記変調光を反射する第2ミラーと、を備え、
    前記第1ミラーおよび前記第2ミラーは、前記変調光に含まれる不要光の光路から外れた位置に配置される送信器。
  2. 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーは、前記不要光に含まれる所望光のゴースト像が照射される位置と、前記不要光に含まれる0次光が照射される位置とを避けて、配置される請求項1に記載の送信器。
  3. 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーの反射面は、凸状の曲面であり、
    前記第2ミラーは、折り曲げ部分を境界にして2つの反射面に分割され、
    前記第2ミラーの2つの反射面は、前記第1ミラーの反射面に対して、前方中央から周辺に向けて傾斜を付けられる請求項2に記載の送信器。
  4. 前記変調部で変調された前記変調光の第3光路に配置され、前記第2投射範囲の周辺の第3投射範囲に向けて前記変調光を反射する第3ミラーを備え、
    前記第3ミラーの反射面は、凸状の曲面であり、折り曲げ部分を境界にして2つの反射面に分割され、
    前記第3ミラーの2つの反射面は、前記第1ミラーの反射面に対して、前方中央から周辺に向けて、前記第2ミラーの反射面よりも大きな傾斜を付けられる請求項3に記載の送信器。
  5. 前記第1ミラーの反射面は、平面であり、
    前記第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である請求項2に記載の送信器。
  6. 反射面が平面であり、前記変調部で変調された前記変調光の第3光路に配置され、前記第2投射範囲の範囲内の第3投射範囲に向けて前記変調光を反射する第3ミラーを備え、
    前記第3ミラーの反射面は、前記第1ミラーの反射面とは異なる方向に向けられる請求項5に記載の送信器。
  7. 前記第1ミラーの反射面は、凹状の曲面であり、
    前記第2ミラーの反射面は、凸状の曲面である請求項2に記載の送信器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の送信器と、
    空間光通信に用いられる位相画像を前記送信器に含まれる空間光変調器の変調部に設定し、前記変調部に照明光が照射されるように前記送信器に含まれる光源を制御する制御手段と、を備える送信装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の送信器を有する送信装置と、
    他の通信装置からの空間光信号を受信する受信装置と、
    前記受信装置によって受信された前記空間光信号に基づく信号を取得し、取得した前記信号に応じた処理を実行し、実行した前記処理に応じた空間光信号を前記送信装置に送信させる通信制御装置と、を備える通信装置。
  10. 請求項9に記載の通信装置を複数備え、
    複数の前記通信装置が、
    空間光信号を互いに送受信し合うように配置された通信システム。
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