JP2024057603A - ポリエチレンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリエチレンの重合時に発生するワックスを低減し、高品質のポリエチレン重合体を製造する方法を提供する。【解決手段】S1)遷移金属を担持体に投入し、遷移金属担持触媒を製造するステップと、S2)製造された前記遷移金属担持触媒を、有機溶媒で第1温度(T1)および第2温度(T2)の2つの段階で2~10回洗浄し、洗浄された遷移金属担持触媒を製造するステップと、S3)洗浄された前記遷移金属担持触媒を反応器に投入した後、前記反応器にエチレンガスを注入してポリエチレン重合体を製造するステップと、S4)製造された前記ポリエチレン重合体を洗浄するステップと、を含み、前記T1の温度範囲は60~80℃であり、前記T2の温度範囲は10~50℃である、ポリエチレン重合体の製造方法である。【選択図】図1

Description

本開示は、ポリエチレンの製造方法に関する。具体的に、ポリエチレンの重合時に用いられる遷移金属担持触媒を最適の条件で洗浄し、重合後に発生するワックスを低減することができるポリエチレンの製造方法に関する。
ポリエチレンは、多様な用途に用いられている商業的に重要な重合体である。ポリエチレンは、通常、チーグラー・ナッタ触媒組成物の存在下で、エチレンの重合により産業的規模で製造されている。チーグラー・ナッタ触媒組成物の成分は、分子量、体積密度、固有粘度、結晶度、および平均粒子サイズと重合体の特性だけでなく、重合体の生産性にも影響を与える。
前記チーグラー・ナッタ触媒は、通常、担持体の表面に遷移金属または遷移金属前駆体が担持および固定されて製造される遷移金属担持触媒である。前記遷移金属担持触媒の製造時に、担持触媒に担持されていない遷移金属である未反応の遷移金属が、前記担持触媒の表面や内部に固定されずに残留することがある。残留した未反応の遷移金属は、ポリエチレンの重合時に副反応を引き起こす可能性があり、また、分子量の低いポリエチレンワックスが製造され、ポリエチレン重合体の品質を低下させる恐れがある。そのため、前記担持触媒の製造時に発生する未反応の遷移金属を除去する必要がある。しかしながら、前記未反応の遷移金属を除去するには、洗浄に過量の有機溶媒を用いる必要があり、これにより、環境汚染や高い洗浄コストが発生するという問題がある。
本開示は、ポリエチレンの重合時に発生するワックスを低減し、高品質のポリエチレン重合体を製造する製造方法に関する。
本開示は、S1)遷移金属を担持体に投入し、遷移金属担持触媒を製造するステップと、S2)製造された前記遷移金属担持触媒を、有機溶媒で第1温度(T)および第2温度(T)の2つの段階で2~10回洗浄し、洗浄された遷移金属担持触媒を製造するステップと、S3)洗浄された前記遷移金属担持触媒を反応器に投入した後、前記反応器にエチレンガスを注入してポリエチレン重合体を製造するステップと、S4)製造された前記ポリエチレン重合体を洗浄するステップと、を含み、前記Tの温度範囲は60~80℃であり、前記Tの温度範囲は10~50℃であってもよい。
本開示に係る一態様において、洗浄された前記遷移金属担持触媒は、未担持遷移金属の含量が200ppm以下であり、触媒活性が、洗浄前の触媒活性の80%以上である、ポリエチレン重合体の製造方法を提供する。
本開示に係る一態様において、前記遷移金属は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、およびタンタル(Ta)からなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上を含んでもよい。
本開示に係る一態様において、前記担持体は、マグネシウムクロリドおよびエタノールを投入して固体状の担持体を製造した後、有機アルミニウム化合物を投入して製造されてもよい。
本開示に係る一態様において、前記有機溶媒は、C-C10の炭化水素化合物を含んでもよい。
本開示に係る一態様において、前記炭化水素化合物は、n-ヘキサンおよび/またはn-ヘプタンを含んでもよい。
本開示に係る一態様において、前記S2)ステップにおける洗浄ステップは、T1の温度範囲で1~4回洗浄し、T2の温度範囲で1~4回洗浄することであってもよい。
本開示に係る一態様において、前記洗浄ステップで用いられる有機溶媒の総含量は、前記遷移金属担持触媒100重量部に対して2,000~4,000重量部であってもよい。
本開示に係る一態様において、前記S2)ステップで、助触媒および/または分子量調節剤が含まれてもよい。
本開示に係る一態様において、前記分子量調節剤は、C-Cの炭化水素であってもよい。
本開示は、ポリエチレンの重合ステップで、一定の温度範囲および回数で洗浄された遷移金属担持触媒を用いることで、ポリエチレンの重合時に発生するポリエチレンワックスを著しく低減することができる。
また、本開示は、触媒の洗浄溶媒である有機溶媒の使用量を制限することで、廃溶媒の排出による環境汚染を抑制し、コストを低減することができるとともに、低い未担持触媒残留物と比べて、高い触媒活性度を有する触媒を提供することができる。
洗浄温度による、未担持Tiの含量および触媒活性の変化を示したグラフである。
以下、具体例または実施例を参照して本開示をより詳細に説明する。但し、下記具体例または実施例は、本開示を詳細に説明するための一つの参照にすぎず、本開示がこれに限定されるものではなく、様々な形態で実現されることができる。
また、別に定義されない限り、全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する当業者の一つにより一般に理解される意味と同一の意味を有する。本開示の説明で用いられる用語は、特定の具体例を効果的に記述するためのものであり、本開示を制限する意図ではない。
また、明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる単数の形態は、文脈で特に指示しない限り、複数の形態も含むことを意図する。
また、ある部分がある構成要素を「含む」とするときに、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
さらに、本開示の「および/または」は、言及されたアイテムのそれぞれ、および一つ以上の全ての組み合わせを含むことを意味する。
本開示に記載のポリエチレンワックスまたはワックスは、重量平均分子量が600~10,000g/molの範囲に属する、常温で液状または固状で存在する低分子量の物質を意味する。
本開示は、S1)遷移金属を担持体に投入し、遷移金属担持触媒を製造するステップと、S2)製造された前記遷移金属担持触媒を、有機溶媒で第1温度(T)および第2温度(T)の2つの段階で2~10回洗浄し、洗浄された遷移金属担持触媒を製造するステップと、S3)洗浄された前記遷移金属担持触媒を反応器に投入した後、前記反応器にエチレンガスを注入してポリエチレン重合体を製造するステップと、S4)製造された前記ポリエチレン重合体を洗浄するステップと、を含み、前記Tの温度範囲は60~80℃であり、前記Tの温度範囲は10~50℃であり、洗浄された前記遷移金属担持触媒は、未担持遷移金属の含量が200ppm以下であり、触媒活性は、洗浄前の触媒活性の80%以上である、ポリエチレン重合体の製造方法を提供する。
前記第1温度(T)および第2温度(T)の二つの段階での洗浄は、総2~10回洗浄することであってもよく、具体的に、第1温度(T)で1~5回洗浄し、第2温度(T)で1~5回洗浄することであってもよいが、これに制限されるものではない。
一般に、高温または低温で担持触媒を洗浄する場合、触媒活性が低下したり、または、過量の未反応の遷移金属が残留するという問題がある。また、洗浄回数が多くなるほど、未反応の遷移金属の含量は低減するが、これにより、触媒活性が低下する恐れがあり、洗浄に多量の有機溶媒が用いられることで、環境汚染およびコストが増加するという問題がある。
本開示は、遷移金属担持触媒の洗浄ステップで、有機溶媒の温度を2段階に分けて洗浄することで、制限されている溶媒の含量内で効果的に未反応の遷移金属を除去し、前記遷移金属担持触媒の活性を、洗浄前の触媒活性の80%以上に維持することができる、最適の触媒の洗浄方法を提案する。
具体的に、先ず、第1温度で洗浄を行った後、第2温度で洗浄を行うことで、触媒の活性の低下をできる限り抑えるとともに、未反応の遷移金属の量を200ppm以下に維持させることで、前記遷移金属触媒により重合されるポリエチレン重合体において、ポリエチレンワックスの含量を著しく低減することができる。
具体的に、前記未反応の遷移金属の量は200ppm以下であり、具体的に170ppm以下、具体的に150ppm以下、具体的に130ppm以下であってもよいが、これに制限されるものではない。
本開示に係る一態様において、前記遷移金属担持触媒は、担持体に遷移金属を担持させたものであり、具体的に、前記遷移金属を担持体に担持させる時に、遷移金属前駆体を担持させたものであってよい。
また、本開示の一態様において、前記遷移金属は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、およびタンタル(Ta)からなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であり、具体的に、チタン、ジルコニウム、およびバナジウムから選択される何れか一つまたは二つ以上であり、具体的に、チタンであってもよいが、これに制限されるものではない。
本開示に係る一態様において、前記遷移金属前駆体は、チタンハライド化合物であってもよい。前記チタンハライドの例として、チタンテトラクロリド、チタンテトラブロミド、チタンテトラヨージド、チタントリクロリド、チタントリブロミド、およびチタンからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上が挙げられ、具体的に、チタンテトラクロリドであってもよいが、これに制限されるものではない。
本開示に係る一態様において、前記担持体は多孔性担持体であり、具体的に、ゼオライト、酸化アルミニウム多孔性担持体、シリカ多孔性担持体、およびマグネシウム多孔性担持体からなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上の多孔性担持体であり、具体的に、前記マグネシウム多孔性担持体であってもよいが、これに制限されるものではない。前記マグネシウム多孔性担持体は、マグネシウム化合物およびアルコール化合物を投入して固体状の担持体を製造した後、有機アルミニウム化合物を投入することで製造されたマグネシウム多孔性担持体であってもよいが、これに制限されるものではない。
前記マグネシウム化合物は、ハロゲン化マグネシウム、アルコキシハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化アリールオキシマグネシウム、アルコキシマグネシウム、アリールオキシマグネシウム、ハロゲン化アリールオキシマグネシウム、およびマグネシウムのカルボン酸塩からなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であり、具体的に、ハロゲン化マグネシウムであってもよいが、これに制限されるものではない。
前記ハロゲン化マグネシウムは、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、およびフッ化マグネシウムからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であってもよい。また、前記アルコキシハロゲン化マグネシウムは、塩化メトキシマグネシウム、塩化エトキシマグネシウム、塩化イソプロポキシマグネシウム、塩化ブトキシマグネシウム、および塩化オクトキシマグネシウムから選択される何れか一つまたは二つ以上であってもよい。また、前記ハロゲン化アリールオキシマグネシウムは、塩化フェノキシマグネシウムおよび/またはハロゲン化メチルフェノキシマグネシウムであってもよく、アルコキシマグネシウムは、エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n-オクトキシマグネシウム、および2-エチルヘキソキシマグネシウムからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であってもよいが、これに制限されるものではない。また、前記アリールオキシマグネシウムは、フェノキシマグネシウムおよび/またはジメチルフェノキシマグネシウムであってもよく、前記マグネシウムのカルボン酸塩は、ラウリン酸マグネシウムおよび/またはステアリン酸マグネシウムであってもよいが、これに制限されるものではない。
前記アルコール化合物は、C~C18の直鎖状または分岐状の脂肪族アルコール、脂環族アルコール、または芳香族アルコールが使用できるが、これに制限されるものではない。
前記アルコール化合物は、具体例として、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、n-オクタノール、i-オクタノール、n-ステアリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、およびエチレングリコールからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であってもよいが、これに制限されるものではない。
前記ハロゲン化マグネシウムとアルコール化合物を混合して固体状の担持体を製造することができる。前記ハロゲン化マグネシウムとアルコール化合物の混合比は、1:0.1~10モル比であり、具体的に1:2~5モル比であってもよいが、これに制限されるものではない。
製造された前記固体状の担持体に有機アルミニウム化合物を投入して反応させることで、マグネシウム多孔性担持体を製造することができる。
前記有機アルミニウム化合物は、具体例として、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ-n-プロピルアルミニウムクロリド、ジ-n-ブチルアルミニウムクロリド、ジ-i-ブチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、i-ブチルアルミニウムジクロリド、およびn-オクチルアルミニウムからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であり、具体的に、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ-n-プロピルアルミニウムクロリド、ジ-n-ブチルアルミニウムクロリド、およびジ-i-ブチルアルミニウムクロリドからなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上であってもよいが、これに制限されるものではない。
前記マグネシウム化合物と有機アルミニウム化合物の混合比は、1:1~5モル比であり、具体的に、1:1~3であってもよいが、これに制限されるものではない。
製造された前記遷移金属担持触媒は、マグネシウム多孔性担持体にチタンハライドを投入して製造されることができ、前記マグネシウム多孔性担持体およびチタンハライドの割合は、前記マグネシウム多孔性担持体のマグネシウム化合物に対して1:1~30モル比、具体的に1:2~5モル比であってもよいが、これに制限されるものではない。
前記S2)ステップで記載のように、製造された遷移金属担持触媒を有機溶媒で洗浄することで、残留している未反応の遷移金属を除去することができる。
本開示に係る一態様において、前記有機溶媒は、C-C10の炭化水素化合物を含んでもよく、具体的に、n-ヘキサンおよび/またはn-ヘプタンであってもよいが、これに制限されるものではない。
本開示に係る一態様において、前記洗浄ステップで用いられる有機溶媒の総含量は、前記遷移金属担持触媒100重量部に対して2,000~4,000重量部であってもよい。
また、前記第1温度(T1)と第2温度(T2)の温度差は、下記式1を満たしてもよく、具体的に、下記式2を満たしてもよく、具体的に、下記式3を満たしてもよいが、これに制限されるものではない。
Figure 2024057603000002
Figure 2024057603000003
Figure 2024057603000004
前記洗浄回数は、Tの温度範囲で1~4回洗浄し、Tの温度範囲で1~4回洗浄してもよい。総洗浄回数が5回以下である場合、触媒活性がある程度維持され、且つ未反応の遷移金属を効率的に除去することができる。具体的に、前記S2)ステップにおける洗浄ステップでは、Tの温度範囲で2回洗浄し、Tの温度範囲で3回洗浄する場合、制限された量の溶媒内で、より効率的に遷移金属担持触媒の未反応の遷移金属を除去することができるとともに、触媒活性は、洗浄前の触媒活性の80%以上に維持することができる利点がある。
本開示に係る一態様において、前記S2)ステップで、助触媒および/または分子量調節剤が含まれてもよい。前記助触媒としては、有機アルミニウム化合物として、トリエチルアルミニウムおよびトリイソブチルアルミニウムなどの炭素数1~6個のアルキル基を有するトリアルキルアルミニウムが挙げられるが、通常の当業者が用いる助触媒であれば、これに制限されるものではない。
また、前記分子量調節剤も、通常の当業者が用いる分子量調節剤であればこれに制限されず、具体的に、C-Cの炭化水素である分子量調節剤が使用できるが、これに制限されるものではない。前記範囲の炭化水素を分子量調節剤として用いる場合、バルキー(bulky)ではなくて反応性が維持され、溶媒からの分離回収が容易であるという利点がある。
以下、実施例および比較例に基づいて本開示をより詳細に説明する。但し、下記実施例および比較例は本開示をより詳細に説明するための一つの例示にすぎず、本開示が下記実施例および比較例により制限されるものではない。
[物性の測定]
[触媒活性の測定]
触媒活性は重合反応から確認する。1.5Lのヘキサンに触媒10mgと助触媒としてのTEAL2000μmol、Hを4barおよびエチレンを4barで80℃で投入した後、全体圧力8barの条件で30分間重合してから得られた重合体の量から、活性を測定した。
1.遷移金属担持触媒の製造方法
[製造例1]
撹拌装置付きの容量2Lの二重ジャケット(Double Jacket)ガラス反応器に、窒素雰囲気下で塩化マグネシウム粉末30g(0.32mol)を充填し、これにヘキサン576ml(4.41mol)を加えて混合物を製造した。前記混合物を1時間撹拌した後、前記混合物にエチルアルコール55ml(0.95mol)を1時間滴下してから1時間撹拌して反応させた。
その後、前記混合物を20℃に冷却させた後、30重量%のトリエチルアルミニウムを含むヘキサン溶液278ml(1.67mol)を1時間かけて滴下し、30分間撹拌した。
次に、10℃に冷却させた後、四塩化チタン209g(1.1mol)を加え、80℃で2時間反応させた。その後、ヘキサンで複数回洗浄し、毎回当たりに用いられた溶媒の重量は、触媒重量の7倍を使用した。
[製造例2]
撹拌装置付きの容量2Lのフラスコに、窒素雰囲気下で、塩化マグネシウム粉末50g(0.53mol)を充填し、これにデカン246ml、テトラ-n-ブトキシチタン125g(0.37mol)、2-エチルヘキシルアルコール232g(1.78mol)を加えた。この混合物を130℃まで加熱し、窒素雰囲気下で3時間撹拌して反応させた。
このようにして得られた均質溶液の反応物を室温に冷却した後、15重量%のトリエチルアルミニウムを含むヘキサン溶液315ml(2.42mol)を2時間かけて滴下し、2時間撹拌して、白色の固体生成物を含有するスラリーを得た。前記スラリーから固体生成物を濾過して分離した。前記得られた固体生成物にヘキサン685mlを加えた後、四塩化チタン319g(1.68mol)を加え、3時間反応させた。その後、ヘキサンで複数回洗浄し、毎回当たりに用いられた溶媒の重量は、触媒重量の7倍を使用した。
[実施例1]
前記製造例1の遷移金属担持触媒の製造時に、ヘキサンで複数回洗浄するステップで、70℃で2回、25℃で3回洗浄した。
[実施例2]
前記製造例1の遷移金属担持触媒の製造時に、ヘキサンで複数回洗浄するステップで、70℃で2回、40℃で3回洗浄した。
[比較例1]
前記製造例1の遷移金属担持触媒の製造時に、ヘキサンで複数回洗浄するステップで、70℃で5回洗浄した。
[比較例2]
前記製造例1の遷移金属担持触媒の製造時に、ヘキサンで複数回洗浄するステップで、70℃で10回洗浄した。
[比較例3]
前記製造例1の遷移金属担持触媒の製造時に、ヘキサンで複数回洗浄するステップで、70℃で2回、60℃で3回洗浄した。
[比較例4]
比較例1の洗浄された遷移金属担持触媒を、25℃のヘキサンで5回さらに洗浄した。
添付の図1は、実施例1~比較例3の残留Ti含量および触媒活性の変化について示したものであり、下記表1は、実施例1~比較例4の洗浄後における未担持Tiの残留量および触媒活性度を記載したものである。
Figure 2024057603000005
実施例1および実施例2は、何れも未担持Tiの残留量が200ppm以下であることが確認できる。これに対し、比較例1~4は、未反応の遷移金属の含量は低減したが、洗浄回数が多くなるにつれて、実施例1~2と比較したときに、触媒活性度が最小20%から最大78%まで低下していることが分かる。
製造例2の触媒も、実施例1~2および比較例1~4と同様の方式により洗浄した結果、製造例1の触媒と類似した結果が得られた。
具体的に、製造例2の触媒を実施例2と同様に洗浄した場合、未担持Tiの残留量が110ppmと測定され、触媒活性度も96%であって、低い未担持Tiの残留量と比べて、高い活性度を示した。これに対し、製造例2の触媒を比較例1と同様に洗浄した場合、未担持Tiの残留量が100ppmであって相対的に低いが、触媒活性度は70%と測定された。
このような事項から、本開示の洗浄方式により触媒を洗浄する場合、制限された溶媒内で効果的に触媒を洗浄することができ、未担持Tiの残留量と比べて高い触媒活性を示すことを確認することができた。
[ポリエチレンの重合]
[実施例3]
磁気撹拌器付きの内容積3Lのステンレスオートクレーブを窒素で十分に置換し、ヘキサン1.5L、助触媒としてトリエチルアルミニウム2000μmol、および実施例2の遷移金属担持触媒10mgを含有するスラリーを順に加えた。
オートクレーブの内部に水素を4barまで加えて撹拌を開始し、オートクレーブの内部温度を80℃に調節した。ここで、連続的にエチレンガスを4bar加え、オートクレーブの内部圧力を8barとなるように調節して、30分間重合を行った。
重合が終了した後、生成物を冷却させ、未反応ガスを除去した後、ポリエチレンを取り出して、濾過により溶媒から分離して乾燥した。
重合後に、ポリエチレン重合体は30g得られた。また、重合体の最終ワックス含量(%)は表2に記載した。
[実施例4]
製造例2の触媒を実施例2と同様の方式により洗浄した後、実施例3と同様の条件でポリエチレン重合体を製造し、前記重合体の最終ワックス含量(%)を表3に記載した。
[比較例5]
実施例3において、遷移金属触媒を比較例1と同様に使用し、前記触媒の含量を15mg投入したことを除き、同様に行った。重合後に、ポリエチレン重合体は30g得られた。重合体の最終ワックス含量(%)は表2に記載した。
[比較例6]
製造例2の触媒を比較例1と同様の方式により洗浄した後、実施例3と同様の条件でポリエチレン重合体を製造し、前記重合体の最終ワックス含量(%)を表3に記載した。
Figure 2024057603000006
Figure 2024057603000007
実施例3のポリエチレン重合体は、比較例5のポリエチレン重合体に比べてワックスの含量が非常に低いことが分かる。また、実施例4のポリエチレン重合体は、比較例6のポリエチレン重合体に比べてワックスの含量が低いことが分かる。
このことから、本開示の洗浄方式により触媒を洗浄することで、制限された洗浄溶媒下で触媒活性を維持し、且つ効果的に未担持触媒残留物を除去することができ、結果として、本開示の洗浄方式により洗浄された触媒でポリエチレンを重合した時に、ワックスの含量が非常に低いことが分かる。
以上、特定の事項と、限定された実施例および図面により本開示を説明したが、これは、本開示のより全般的な理解のために提供されたものにすぎず、本開示は上記の実施例に限定されるものではなく、本開示が属する分野において通常の知識を有する者であれば、この記載から多様な修正および変形が可能である。
したがって、本開示の思想は上述の実施例に限定して決まってはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的変形を有する全てのものなどは、本開示の思想の範疇に属するといえる。

Claims (10)

  1. S1)遷移金属を担持体に投入し、遷移金属担持触媒を製造するステップと、
    S2)製造された前記遷移金属担持触媒を、有機溶媒で第1温度(T)および第2温度(T)の2つの段階で2~10回洗浄し、洗浄された遷移金属担持触媒を製造するステップと、
    S3)洗浄された前記遷移金属担持触媒を反応器に投入した後、前記反応器にエチレンガスを注入してポリエチレン重合体を製造するステップと、
    S4)製造された前記ポリエチレン重合体を洗浄するステップと、を含み、
    前記第1温度(T)の温度範囲は60~80℃であり、前記第2温度(T)の温度範囲は10~50℃である、ポリエチレン重合体の製造方法。
  2. 洗浄された前記遷移金属担持触媒は、未担持遷移金属の含量が200ppm以下であり、触媒活性が、洗浄前の触媒活性の80%以上である、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  3. 前記遷移金属は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、およびタンタル(Ta)からなる群から選択される何れか一つまたは二つ以上である、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  4. 前記担持体は、マグネシウムクロリドおよびエタノールを投入して固体状の担持体を製造した後、有機アルミニウム化合物を投入して製造される、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  5. 前記有機溶媒は、C-C10の炭化水素化合物を含む、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  6. 前記炭化水素化合物は、n-ヘキサンおよび/またはn-ヘプタンである、請求項5に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  7. 前記S2)ステップにおける洗浄ステップは、Tの温度範囲で1~4回洗浄し、Tの温度範囲で1~4回洗浄することである、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  8. 前記洗浄ステップで用いられる有機溶媒の総含量は、前記遷移金属担持触媒100重量部に対して2,000~4,000重量部である、請求項7に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  9. 前記S3)ステップで、助触媒および/または分子量調節剤が含まれる、請求項1に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
  10. 前記分子量調節剤は、C-Cの炭化水素である、請求項9に記載のポリエチレン重合体の製造方法。
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