JP2024056707A - 抗癌剤として有用なピラゾリル誘導体 - Google Patents

抗癌剤として有用なピラゾリル誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2024056707A
JP2024056707A JP2024007468A JP2024007468A JP2024056707A JP 2024056707 A JP2024056707 A JP 2024056707A JP 2024007468 A JP2024007468 A JP 2024007468A JP 2024007468 A JP2024007468 A JP 2024007468A JP 2024056707 A JP2024056707 A JP 2024056707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
pharma
acceptable salt
ceutically acceptable
alkoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2024007468A
Other languages
English (en)
Inventor
コテスタ,シモナ
ゲルスパチェル,マーク
レブランク,キャサリン
リウ,ボ
リリアン ジャンヌ ローシオイス,エドウィゲ
マハウアー,ライナー
マー,ロバート
ムラ,クリストフ
リゴリエル,パスカル
シュナイダー,ナディーン
スタッツ,ステファン
ヴァウペル,アンドレア
ワリン,ニコラス
ウィルケン,ライナー
Original Assignee
ノバルティス アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノバルティス アーゲー filed Critical ノバルティス アーゲー
Publication of JP2024056707A publication Critical patent/JP2024056707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】癌の治療に使用するためのピラゾリル誘導体化合物を提供する。
【解決手段】具体的には、例えば下記の化合物が示される。
Figure 2024056707000214

【選択図】なし

Description

配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出された、全体が参照により本明細書に援用さ
れる配列表を含む。2020年12月1日に作成された前記ASCIIコピーは、PAT
058632-WO-PCT02_SL.txtと命名され、7,192バイトのサイズ
である。
本発明は、ピラゾリル誘導体化合物;KRAS G12C、HRAS G12C又はN
RAS G12C、特に、KRAS G12Cを阻害するためのその使用;前記化合物を
用いて、疾患、特に、癌を治療又は予防する方法;並びにこれらの化合物を作製するため
の方法及び中間体を提供する。本発明はまた、癌及び本明細書において定義される特定の
癌の治療に使用するためのこれらのピラゾリル誘導体化合物を提供する。
RASは、GTP/GDPに結合されたときにそれぞれ活性/不活性状態を取る分子の
オン/オフスイッチとして働く低分子量GTPアーゼである。成長因子に応答して、グア
ニン交換因子は、GDPをGTPと交換して、Rasをオンにする。GTPに結合された
RASは、エフェクタータンパク質を細胞膜に動員し、それによってシグナル伝達カスケ
ードを活性化して、細胞成長、増殖及び生存を引き起こす立体配座を取る。これらの発癌
促進シグナルは、ごく一時的なものであり、厳しく制御される。それらは、主に、GTP
アーゼ活性化タンパク質(GAP)による100000倍の加速のため、RAS自体のG
TPアーゼ活性によって直ぐにオフにされる(Bos JL et al.,Cell,
Volume 129,Issue 5,1 June 2007,pp 865-87
7)。対照的に、RAS突然変異体は、これらのGAPに対して非感受性であるため、R
AS突然変異体は、GTP結合状態でより長く存在し、それらの固有の加水分解速度によ
ってGTP/GDPサイクルをオン状態に転換させる。
3つのRAS遺伝子は、癌における最も高い頻度で突然変異される遺伝子ファミリーを
構成し、RAS突然変異は、ヒト腫瘍の約25%で見られる。3つのパラログの中で、K
RAS突然変異が最も頻度が高い一方(全てのRAS駆動癌の85%)、NRAS及びH
RAS突然変異は、より低い頻度で報告される(それぞれ12%及び3%)。KRAS突
然変異の大部分は、ホットスポット残基G12、G13及びQ61において発生する。K
RAS G12C突然変異は、全てのKRAS突然変異の約12%を占め、肺癌患者にお
いて多く認められ(約13%の肺腺腫癌(LUAC))、約3~5%の結腸腺癌、より少
ない割合で他の癌型、及び約20%のMYHポリポーシス結腸直腸腺腫において見られる
(COSMIC v80データベース;A.Aime’ et al,Cancer g
enet.2015,208:390-5)。
KRAS G12C陽性固形腫瘍を有する患者は、最新の治療法で不十分に治療される
に過ぎない。現在、治療的使用のために承認されたKRAS G12C、HRAS G1
2C又はNRAS G12Cの阻害剤は存在しない。
したがって、癌、特に、G12C突然変異体Rasを発現する癌腫瘍の治療のための、
特に、KRAS、HRAS又はNRAS G12C駆動癌の治療のための新たな選択肢を
開発することが依然として引き続き必要とされている。より特定的に、KRAS G12
C突然変異癌の治療が依然として必要とされている。
不可逆的RAS G12C阻害剤が、以前に記載されている(例えば、国際公開第20
14152588号パンフレット、国際公開第2017201161号パンフレット、国
際公開第2018/217651号パンフレット及び国際公開第2018119183号
パンフレット)。
本発明において記載される化合物は、12位におけるシステインとの不可逆的共有結合
を形成することによって、G12C突然変異体KRAS、HRAS又はNRASタンパク
質と選択的に反応し、それらを阻害する。これは、RAS突然変異体タンパク質を不活性
状態にロックする。これらの化合物の不可逆的結合は、K-RAS下流シグナル伝達を妨
げる。本発明において記載される化合物は、癌の治療、特に、KRAS、HRAS又はN
RAS G12C突然変異によって特徴付けられる癌、より特定的に、KRAS G12
C突然変異によって特徴付けられる癌の治療に使用され得る。
したがって、本発明は、化合物、その薬学的に許容される塩、その医薬組成物及びそれ
らの組合せを提供する。化合物は、KRAS、HRAS又はNRASのいずれかのG12
C突然変異体に選択的に結合し、それらを阻害することが可能であり、癌の治療、特に、
KRAS HRAS又はNRAS G12C突然変異によって特徴付けられる癌の治療に
有用であり得る。本発明はまた、このような化合物及びこのような化合物の合成に有用な
中間体を作製する方法を提供する。
本発明の様々な実施形態又は態様は、本明細書に記載される。
本明細書において定義される式(I)の化合物
Figure 2024056707000001

、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
塩が、本明細書において提供される。
別の実施形態において、本発明は、本明細書において定義される式(I)の化合物、又
はそのアトロプ異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に
許容される塩を提供する。
別の実施形態において、本発明は、本明細書において定義される式(I)の化合物(又
は部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、
又はそのアトロプ異性体、その薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的
に許容される塩を提供する。
別の実施形態において、本発明は、本明細書において定義される式(I)の化合物、又
はその薬学的に許容される塩を提供する。
別の実施形態において、本発明は、本明細書において定義される式(I)の化合物(又
は部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、
又はその薬学的に許容される塩を提供する。
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物(又はその部分式(Ia)、(I
)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、又はその立体異性体、又
はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に
許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩、及び1つ以上の薬学的
に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、(又はその部分式(Ia)、(
Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、又は治療有効量の、式
(I)の化合物、(又はその部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)若し
くは(Ie)の化合物)、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学
的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性
体の薬学的に許容される塩、及び任意に、1つ以上の薬学的に許容される担体を含む医薬
組成物を提供する。
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、(又はその部分式(Ia)、(
Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、又はその立体異性体、
又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的
に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩、及び1つ以上の治療
的に有効な薬剤を含む、組合せ、特に、医薬品組合せを提供する。
別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、(又はその部分式(Ia)、(
Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物)、又はそのアトロプ異性
体、又はその薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩、
及び1つ以上の治療的に有効な薬剤を含む医薬品組合せを提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、必要とする対象におけるG12C突然変異体K
RAS、HRAS又はNRASタンパク質(例えば、G12C突然変異体KRASタンパ
ク質)を阻害する方法であって、治療有効量の、本明細書において定義される式(I)又
はその部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)若しくは(Ie)の化合物
、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
塩を対象に投与することを含む、方法に関する。
さらに別の実施形態において、本発明は、必要とする対象における障害又は疾患を治療
する方法であって、障害又は疾患が、癌、例えば肺癌(肺腺癌及び非小細胞肺癌を含む)
、結腸直腸癌(結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌
を含む)、直腸癌(直腸腺癌を含む)及び他の固形腫瘍から選択され、治療有効量の、本
明細書において定義される式(I)又はその部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、
(Id)若しくは(Ie)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、
又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はその
アトロプ異性体の薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物を作製するのに有用な中間化合物並
びに本明細書において定義される式(I)又はその部分式(Ia)、(Ib)、(Ic
)、(Id)若しくは(Ie)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異
性体を作製する方法を提供する。
(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物X)の水和物(修飾HA)のX線粉末回折パターンを示す。 (R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物X)のイソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。 (R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物X)のエタノール(EtOH)溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。 (R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物X)のプロピレングリコール溶媒和物のX線粉末回折パターンを示す。
本発明は、第1の態様において、式(I)の化合物
Figure 2024056707000002

(Aが、
(a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
キレン;
(b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
飽和ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフルオロ及
びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキルから独立
して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換される、5~7員
不飽和ヘテロシクリル;
(c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
リール;
(d a)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原
子を含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であ
るか、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、
窒素原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-ア
ルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル
、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-
SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH
-Hetpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置
換基で置換される(好ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(
)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は
-(CH1~2-C3~4-シクロアルキルからなる群から選択される)、ヘテロア
リール環;
(e)窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を含有する8
~10員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素
原子、0~1個の硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3
個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であっ
て、前記ヘテロアリール環又は複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において
1、2、3、4若しくは5つのRA4で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子にお
いてオキソで任意に置換され、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(C
O)-C~C-アルキル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前
記C~C-アルキルが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アル
コキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR
10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される、ヘテロアリール
環又は複素二環式環
からなる群から選択され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSO(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子
及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子)から独立して選択される1又は2個のヘ
テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキ
シ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換
基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意
に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及
びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルで任意にさらに置換され;
ここで、Aが、sp混成のAにおいて炭素原子によって式(I)の化合物の残りの部分
に結合され;
ここで、
Bが、B及びBからなる群から選択され、
ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換されるC
6~10アリールであり;
が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~13員ヘテロアリールであり、ここで、
が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
Cが、水素、C~Cアルキル(好ましくは、メチル)、C~Cシクロアルキル
(好ましくは、シクロプロピル)、フルオロ-C~Cアルキル(好ましくは、CHF
又はCF)、シアノ、-CH-CN、-CH(CN)-CH、-CH-OH、
-CH(OH)-CH及びハロからなる群から選択され;
Lが、
Figure 2024056707000003

からなる群から選択され、
ここで、nが、1、2又は3であり、
が、水素、メチル、エチル、-CH-CN及び-CH-OHから選択され、こ
こで、
が、Gへの結合点を表し;
Gが、
Figure 2024056707000004

からなる群から選択され、
式中、
が、水素、C~Cアルキル、-C(O)-C~C-アルキル、及びフルオ
ロから選択され;
が水素であり;
が、水素、メチル、-CHF、-CH-OCH及び-CH-N(CH
から選択され;
が、水素及びメチルから選択され;
が水素であり;
が、水素及びメチルから選択され;
ここで、RA2が、独立して、NR10、シアノ、-(CH-CN、ハロ、O
H、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-COOH、
~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C
~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-ア
ルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(R10
-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C
アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-
オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4
-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Hetpy、-(
CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(=O)N
10からなる群から(好ましくは、NR10、シアノ、C~C-アルキル
、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒド
ロキシ-C~C-アルキル-オキシ、Hetpy、-(CH-Hetpy及び
-C(=O)-NR10からなる群から)選択され;
ここで、RA3が、独立して、オキソ、NR10、シアノ、-(CH-CN、
ハロ、OH、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-C
OOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコ
キシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C
-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(
10)-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-ア
ルキル-オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO
3~4-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Het
、-(CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(
=O)NR10、(CH-NR10からなる群から(好ましくは、NR
10、シアノ、C~C-アルキル、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、
~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、H
etpy及び-(CH-Hetpyからなる群から)選択され;
ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオ
ロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ
-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、N
10、(N(R)(R10)-C~C-アルキル、(N(R)(R10
-C~C-アルキル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキル、及びR10
N-C~C-アルキル-オキシ-(CO)-C~C-アルキルからなる群から選
択され;
ここで、
pが、1又は2又は3であり;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルからなる群から選択され;
Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-
1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、
又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5員、6員
又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオキソで任
意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立
して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに置換され、ここで、窒素原子が、
前記複素環中に存在する場合、R10(好ましくは、C~C-アルキル(メチルなど
))で任意にさらに置換され;
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラゾール-1-イル)で
あり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、-C(=O)-NR10
ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C
-アルキル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ
以上(例えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
各RBaが、独立して、ヒドロキシ、NH、C~C-アルキル及びハロからなる
群から選択され;
各RBbが、独立して、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)、シクロプロピ
ル、フルオロ-C~C-アルキル(好ましくは、CHF又はCF)、シアノ、ハ
ロ(好ましくは、フルオロ又はクロロ)、NH及びC~C-アルコキシ(好ましく
は、メトキシ))からなる群から選択される)、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
を提供する。
本発明は、第2の態様において、式(I)の化合物
Figure 2024056707000005

(Aが、
(a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
キレン;
(b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
飽和ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフルオロ及
びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキルから独立
して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換される、5~7員
不飽和ヘテロシクリル;
(c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
リール;
(d)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか
、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素
原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-アルキ
ル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル、ヒ
ドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アル
コキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO
-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-H
etpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置換基
で置換される(好ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(R
)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は-(
CH1~2-C3~4-シクロアルキルからなる群から選択される)、ヘテロアリー
ル環;
(e)1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10員ヘテロアリール環、又は複
素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原子及び0~
1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子
基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、前記ヘテロアリール環又は複素
二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、3、4若しくは5つのR
で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキソで任意に置換され、窒素
原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル若しく
はC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、シアノ
、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-
~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又
は2つの置換基で任意に置換される、ヘテロアリール環又は複素二環式環
からなる群から選択され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSO(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子
及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子)から独立して選択される1又は2個のヘ
テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキ
シ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換
基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意
に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及
びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルで任意にさらに置換され;
ここで、Aが、sp混成のAにおいて炭素原子によって式(I)の化合物の残りの部分
に結合され;
ここで、
Bが、B及びBからなる群から選択され、
ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換されるC
6~10アリールであり;
が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~13員ヘテロアリールであり、ここで、
が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
Cが、水素、C~Cアルキル(好ましくは、メチル)、C~Cシクロアルキル
(好ましくは、シクロプロピル)、フルオロ-C~Cアルキル(好ましくは、CHF
又はCF)、シアノ、-CH-CN、-CH(CN)-CH、-CH-OH、
-CH(OH)-CH及びハロからなる群から選択され;
Lが、
Figure 2024056707000006

からなる群から選択され、
ここで、nが、1、2又は3であり、
が、水素、メチル、エチル、-CH-CN及び-CH-OHから選択され、こ
こで、
が、Gへの結合点を表し;
Gが、
Figure 2024056707000007

からなる群から選択され、
式中、
が、水素、C~Cアルキル、-C(O)-C~C-アルキル、及びフルオ
ロから選択され;
が水素であり;
が、水素、メチル、-CHF、-CH-OCH及び-CH-N(CH
から選択され;
が、水素及びメチルから選択され;
が水素であり;
が、水素及びメチルから選択され;
ここで、RA2が、独立して、NR10、シアノ、-(CH-CN、ハロ、O
H、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-COOH、
~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C
~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-ア
ルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(R10
-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C
アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-
オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4
-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Hetpy、-(
CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(=O)N
10からなる群から(好ましくは、NR10、シアノ、C~C-アルキル
、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒド
ロキシ-C~C-アルキル-オキシ、Hetpy、-(CH-Hetpy及び
-C(=O)-NR10からなる群から)選択され;
ここで、RA3が、独立して、オキソ、NR10、シアノ、-(CH-CN、
ハロ、OH、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-C
OOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコ
キシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C
-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(
10)-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-ア
ルキル-オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO
3~4-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Het
、-(CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(
=O)NR10、(CH-NR10からなる群から(好ましくは、NR
10、シアノ、C~C-アルキル、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、
~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、H
etpy及び-(CH-Hetpyからなる群から)選択され;
ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオ
ロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ
-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、N
10、(N(R)(R10)-C~C-アルキル、(N(R)(R10
-C~C-アルキル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキル、及びR10
N-C~C-アルキル-オキシ-(CO)-C~C-アルキルからなる群から選
択され;
ここで、
pが、1又は2又は3であり;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルからなる群から選択され;
Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-
1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、
又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5員、6員
又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオキソで任
意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立
して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに置換され、ここで、窒素原子が、
前記複素環中に存在する場合、R10(好ましくは、C~C-アルキル(メチルなど
))で任意にさらに置換され;
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラゾール-1-イル)で
あり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、-C(=O)-NR10
ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C
-アルキル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ
以上(例えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
各RBaが、独立して、ヒドロキシ、NH、C~C-アルキル及びハロからなる
群から選択され;
各RBbが、独立して、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)、シクロプロピ
ル、フルオロ-C~C-アルキル(好ましくは、CHF又はCF)、シアノ、ハ
ロ(好ましくは、フルオロ又はクロロ)、NH及びC~C-アルコキシ(好ましく
は、メトキシ)からなる群から選択される)、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
を提供する。
「好ましくは」という用語が、本明細書において言及される場合、本発明の他の実施形
態は、特に、「好ましくは」という用語の後に具体的に言及される全ての部分又は特徴が
、それらが指定するものの直前のより一般的な用語を置き換えた、式(I)の化合物、又
はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその
立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩に
関する。
さらなる態様において、薬剤として使用するための、式(I)の化合物、又はそのアト
ロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容さ
れる塩が提供される。
さらなる態様において、KRAS、NRAS又はHRAS G12C突然変異、例えば
KRAS G12C突然変異によって媒介される障害又は疾患(例えば癌)の治療に使用
するための、式(I)の化合物、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される
塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、癌、例えばKRAS、NRAS又はHRAS G12C突然変
異によって媒介される癌の治療のための薬剤の製造のための、式(I)の化合物、又はそ
のアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容
される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、必要とする対象における障害又は癌を治療する方法であって、
治療有効量の、式(I)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又は
その薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアト
ロプ異性体の薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。
さらなる態様において、必要とする対象における障害又は疾患、例えば、肺癌(肺腺癌
及び非小細胞肺癌を含む)、結腸直腸癌(結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含
む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)、直腸癌(直腸腺癌を含む)及び固形腫瘍から選択さ
れる癌を治療する方法であって、治療有効量の、本明細書において定義される式(I)の
化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩
、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容
される塩を対象に投与することを含む、方法が提供される。
さらなる態様において、癌、例えば、肺癌(肺腺癌及び非小細胞肺癌を含む)、結腸直
腸癌(結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)
、直腸癌(直腸腺癌を含む)及び固形腫瘍の治療に使用するための、式(I)の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
が提供される。
さらなる態様において、癌が、KRAS-、NRAS-又はHRAS-G12C突然変
異体である、典型的に、癌が、KRAS-G12C突然変異体である、癌、例えば肺癌(
肺腺癌及び非小細胞肺癌を含む)、結腸直腸癌(結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺
癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)、直腸癌(直腸腺癌を含む)及び固形腫瘍の治
療に使用するための、式(I)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体
、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそ
のアトロプ異性体の薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、式(I)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異
性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又
はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬
組成物が提供される。
さらなる態様において、薬剤として使用するための、式(I)の化合物、又はその立体
異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体
の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩を含む医薬組
成物が提供される。
さらなる態様において、任意に、癌が、KRAS-、NRAS-又はHRAS-G12
C突然変異体である、癌、例えば肺癌(肺腺癌及び非小細胞肺癌を含む)、結腸直腸癌(
結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)、直腸
癌(直腸腺癌を含む)及び固形腫瘍の治療に使用するための、式(I)の化合物、又はそ
の立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体
異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩を含む
医薬組成物が提供される。
さらなる態様において、式(I)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異
性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又
はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩、及び1つ以上の治療的に有効な薬剤を含
む組合せが提供される。
さらなる態様において、式(I)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異
性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又
はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩の製造のための方法が提供される。
特に規定されない限り、及び文脈上明らかに他の意味を示さない限り、「本発明の化合
物(a compound of the invention)」又は「本発明の化合
物(compounds of the invention)」又は「式(I)の化合
物(compounds of the formula(I))」又は「式(I)の化
合物(a compound of formula(I))」という用語は、式(I)
、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)の1つ又は複数の化合物
、及びその薬学的に許容される塩、並びに立体異性体(ジアステレオ異性体及び鏡像異性
体を含む)、アトロプ異性体、回転異性体、互変異性体、及び同位体標識化合物(重水素
置換を含む)、並びに本質的に形成された部分を含む。
中間体として調製される化合物も、本発明の化合物と見なされ得ることが理解されるで
あろう。
したがって、式2(a)、(2b)、(2c)及び(2d)の化合物、並びにそ
の塩も、本発明の化合物と見なされる。
したがって、特に規定されない限り、及び文脈上明らかに他の意味を示さない限り、「
式(I)の化合物」又は「式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩」という用
語は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)の化合物
の立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は式(I)
、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)の化合物の立体異性体の
薬学的に許容される塩、又は式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id
及び(Ie)の化合物のアトロプ異性体の薬学的に許容される塩を含む。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)の化合物は、
その薬学的に許容される塩を含む、ジアステレオ異性体、アトロプ異性体、鏡像異性体、
それらの混合物及びラセミ混合物を含む全ての立体異性体を含む。式2(a)、(2b
)、(2c)及び(2d)の化合物は、それらの塩を含む、ジアステレオ異性体、ア
トロプ異性体、鏡像異性体、それらの混合物及びラセミ混合物を含む全ての立体異性体も
含む。
1つの異性体(例えば鏡像異性体、ジアステレオマー、アトロプ異性体、又は幾何異性
体)が、RAS G12C突然変異体タンパク質の阻害剤として、その反対の異性体より
高い固有の活性を有する場合、より活性な異性体が、典型的に好ましい。
ジアステレオ異性体の存在は、NMRなどの手段を用いて、当業者によって同定され得
る。ジアステレオ異性体の分離は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、薄層クロ
マトグラフィー、SFC(超臨界流体クロマトグラフィー)、GC(ガスクロマトグラフ
ィー)、又は再結晶化技術などの手段を用いたクロマトグラフィー方法を用いて、当業者
によって行われ得る。鏡像異性体の分離は、キラルHPLC、キラルSFC、キラルGC
などの手段を用いて、当業者によって行われ得る。
本発明の化合物、特に、オルト置換されたビアリール化合物は、本明細書においてアト
ロプ異性体と呼ばれる立体配座、回転異性を示し得る(Eliel,E.and Wil
en,S.(1994)Stereochemistry of Organic Co
mpounds,John Wiley & Sons,Inc.,pp.1142-5
5)。ある場合には、ビ-アリール環部分における置換基に応じて、本発明のこのような
ビアリール化合物は、アトロプ異性を示す。
したがって、式(I)、並びに部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id
及び(Ie)の化合物並びにそれらの異性体混合物(ジアステレオマー混合物、鏡像異性
体混合物及びラセミ混合物を含む)も、本発明の一部を成す。同様に、式(I)、並びに
部分式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び(Ie)の化合物の「ジアス
テレオマーに富む」又は「鏡像異性体に富む」混合物も、本発明の一部を成す。
本発明はまた、化合物Xの水和物(修飾HA)結晶形態、又はイソプロピルアルコール
(IPA)溶媒和物結晶形態、又はエタノール(EtOH)溶媒和物結晶形態又はプロピ
レングリコール溶媒和物結晶形態などの、本明細書において定義される化合物Xの結晶形
態を提供する。
本発明はまた、図1、図2、図3又は図4に示されるX線粉末回折スペクトルと実質的
に同じX線粉末回折スペクトルを有する、本明細書において定義される化合物Xの結晶形
態を提供する。
特に示されない限り又は文脈から明らかでない限り、以下の定義も適用される:
本明細書において使用される際、「ハロゲン」(又はハロ)という用語は、フッ素、臭素
、塩素又はヨウ素を指す。ハロゲン(ハロ-アルキル)で置換されたアルキルなどの、ハ
ロゲン置換された基及び部分は、モノ-、ポリ-又はパーハロゲン化され得る。クロロ及
びフルオロは、アルキル又はシクロアルキル基における好ましいハロ置換基であり、特に
規定されない限り、フルオロが最も好ましい。フルオロ、クロロ及びブロモが、多くの場
合、アリール又はヘテロアリール基において好ましく、特に規定されない限り、フルオロ
が最も好ましい。
本明細書において使用される際、「ヘテロ原子」という用語は、特に示されない限り、
窒素(N)、酸素(O)又は硫黄(S)原子、特に、窒素又は酸素を指す。
複数の置換基が存在する場合、置換基は、特に示されない限り、独立して選択され、2
又は3つの置換基が存在する場合、例えば、それらの置換基は、同じか又は異なり得る。
本明細書において使用される際、「C~C-アルキル」という用語は、不飽和を含
まず、1~4個の炭素原子を有し、単結合によって分子の残りの部分に結合された、炭素
及び水素原子のみからなる直鎖状又は分枝鎖状炭化水素鎖ラジカルを指す。C~C
アルキルの例としては、限定はされないが、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチル
エチル(イソ-プロピル)及びn-ブチルが挙げられる。好ましい例は、メチルである。
オキソで置換される場合のC~C-アルキル基は、置換基のカルボニル部分が、分
子の残りの部分に結合された、-C(O)-C~C-アルキルを含む。
本明細書において使用される際、「ヒドロキシ-C~C-アルキル」という用語は
、C~C-アルキル基の水素原子の1つが、OHで置換された、上に定義されるC
~C-アルキル基を指す。ヒドロキシ-C~C-アルキルの例としては、限定はさ
れないが、ヒドロキシ-メチル、2-ヒドロキシ-エチル、2-ヒドロキシ-プロピル、
3-ヒドロキシ-プロピル及び2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピルが挙げられる。
本明細書において使用される際、「C~C-アルコキシ」という用語は、式-OR
の基を指し、ここで、Rは、上に一般に定義されるC~Cアルキル基である。C
~C-アルコキシの例としては、限定はされないが、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ及びブトキシが挙げられる。
本明細書において使用される際、「ヒドロキシC~C-アルコキシ」という用語は
、C~C-アルコキシ基の水素原子の少なくとも1つが、OHで置換された、上に定
義されるC~C-アルコキシ基を指す。ヒドロキシC1~4アルコキシの例としては
、限定はされないが、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、2-ヒドロキシプロポ
キシが挙げられる。
本明細書において使用される際、「C~C-アルキル-オキシ」という用語は、上
に定義される「C~C-アルキル」基を指し、ここで、前記基が、分子の残りの部分
に酸素原子によって結合される。
本明細書において使用される際、「ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ」置換
基は、分子の残りの部分に酸素原子によって結合される上に定義されるヒドロキシ-C
~C-アルキル基を指す。ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシの例としては、
限定はされないが、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、2-ヒドロキシプロポキ
シが挙げられる。
本明細書において使用される際、「C~C-アルコキシ-C~Cアルキル」と
いう用語は、C~C-アルキル基の水素原子の1つが、C~C-アルコキシで置
換された、上に定義されるC~C-アルキル基を指す。
本明細書において使用される際、「C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C
-アルキル」という用語は、C~C-アルキル基の水素原子の少なくとも1つが、O
Hで置換された、上に定義されるC~C-アルコキシ-C~C-アルキル基を指
す。
本明細書において使用される際、「C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-
オキシ」という用語は、上に定義される「C~C-アルコキシ-C~C-アルキ
ル」を指し、ここで、前記基が、分子の残りの部分に酸素原子によって結合される。
本明細書において使用される際、「C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
~C-アルキル-オキシ」という用語は、式C~C-アルキル-C(=O)-O-
~C-アルキル-O-の基を指し、ここで、前記基が、分子の残りの部分に最後の
酸素原子によって結合される。
本明細書において使用される際、「ハロ-アルキル」という用語は、上に定義される1
つ以上のハロ基で置換される本明細書において定義されるアルキルを指す。ハロ-アルキ
ルは、モノハロ-アルキル、ジハロ-アルキル、トリハロ-アルキル、又はパーハロ-ア
ルキルを含むポリハロ-アルキルであり得る。モノハロ-アルキルは、アルキル基中に1
つのヨード、ブロモ、クロロ又はフルオロを有し得る。クロロ及びフルオロが、アルキル
又はシクロアルキル基において好ましい。
本明細書において使用される際、「フルオロ-アルキル」という用語は、1つ以上のフ
ルオロで置換される本明細書において定義されるアルキルを指す。フルオロ-C~C
-アルキルの非限定的な例としては、トリフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、
2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-フルオロプロピル、
3,3-ジフルオロプロピル及び1-フルオロメチル-2-フルオロエチルが挙げられる
。好ましいフルオロ-アルキル基としては、特に規定されない限り、モノフルオロ-、ジ
フルオロ-及びトリフルオロ置換されたメチル及びエチル基、例えばCF、CFH、
CFH、及びCHCFが挙げられる。
本明細書において使用される際、「フルオロ-アルコキシ」という用語は、1つ以上の
フルオロで置換される本明細書において定義されるアルコキシを指す。
本明細書において使用される際、「C~C-アルキルアミノ」という用語は、式-
NH-Rの基を指し、ここで、Rが、上に定義されるC~C-アルキル基である
本明細書において使用される際、「ジ-C~C4-アルキルアミノ」という用語は、
式--N(R)-Rの基を指し、ここで、各Rが、上に定義される、同じか又は異
なり得るC~C-アルキル基である。
本明細書において使用される際、「NR10」又は「N(R)(R10)」置換
基は、式「-N(R)(R10)」の基を指し、ここで、前記基が、窒素原子によって
分子の残りの部分に結合され、それにR基及びR10基も結合され、ここで、R及び
10が、同じか又は異なり得、本明細書において定義されるとおりである。
本明細書において使用される際、「R10N-C~C-アルキル」又は「N(
)(R10)-C~C-アルキル」という用語は、C~C-アルキル基の水
素原子の1つが、-N(R)(R10)で置換された、上に定義されるC~Cアル
キル基を指す。
本明細書において使用される際、「R10N-C~C-アルキル-オキシ」又
は「N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ」という用語は、分子の残り
の部分に酸素原子によって結合された、上に定義されるR10N-C~C-アル
キル基(又はN(R)(R10)-C~C-アルキル基)を指す。
本明細書において使用される際、「N(R)(R10)-C~C-アルコキシ」
という用語は、C~C-アルコキシ基の水素原子の1つが、-N(R)(R10
で置換された、上に定義されるC~Cアルコキシ基を指す。
本明細書において使用される際、「-SO-C~C-アルキル」という用語は、
-S(=O)-リンカーを介して分子の残りの部分に結合された、上に定義されるC
~C-アルキル基を指す。
本明細書において使用される際、「-SO-C~C-シクロアルキル」という用
語は、-S(=O)-リンカーを介して分子の残りの部分に結合された、上に定義され
るC~C-シクロアルキル基を指す。
本明細書において使用される際、「ヒドロキシ-C1~4-アルコキシ」という用語は
、C1~4-アルコキシ基の水素原子の少なくとも1つが、OHで置換された、上に定義
されるC1~4-アルコキシ基を指す。ヒドロキシC~Cアルコキシの例としては、
限定はされないが、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、2-ヒドロキシプロポキ
シが挙げられる。
本明細書において使用される際、「C~Cアルコキシ-C~Cアルキル」とい
う用語は、C1~4アルキル基の水素原子の1つが、C~C-アルコキシで置換され
た、上に定義されるC1~4アルキル基を指す。
本明細書において使用される際、「C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-
オキシ」という用語は、上に定義される「C~Cアルコキシ-C~Cアルキル」
を指し、ここで、前記基が、酸素原子によって分子の残りの部分に結合される。
本明細書において使用される際、「C(O)-NR10」という用語は、式-R
-NR10の基を指し、ここで、Ra1が、カルボニル基であり、「NR10
」が、上に定義されるとおりであり、R及びR10が、同じか又は異なり得、本明細書
において定義されるとおりである。
本明細書において使用される際、「C(O)C~C-アルキル」という用語は、式
-Ra1-C~C-アルキルの基を指し、ここで、Ra1が、カルボニル基であり、
~C-アルキルが、上に定義されるとおりである。
本明細書において使用される際、「シクロアルキル」という用語は、飽和炭素環ラジカ
ルを指す。C~Cシクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどの、3~7個の炭素原子を含有する任意のこ
のような環ラジカルである。
本明細書において使用される際、「シクロアルキレン」という用語は、少なくとも1つ
の炭素-炭素二重結合、好ましくは、1つの炭素-炭素二重結合を含む非芳香族炭素環ラ
ジカルを指す。「単環式シクロアルキレン」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素
二重結合、好ましくは、1つの炭素-炭素二重結合を含む非芳香族単環式炭素環ラジカル
を指す。この用語は、限定はされないが、5~7個の炭素原子及び1つのC-C二重結合
を含む非芳香族炭素環ラジカルである「C~C-シクロアルキレン」を含む。好適な
シクロアルキレン基の例は、シクロペンテニル、シクロヘキセニル(例えば、シクロヘキ
サ-1-エン-1-イル、シクロヘキサ-2-エン-1-イル、シクロヘキサ-3-エン
-1-イル)などの、5~7個の炭素原子及び1つ以上のC-C二重結合を含む非芳香族
炭素環である。
本明細書において使用される際、「アリール」という用語は、環部分中に6~14個の
炭素原子を有する芳香族炭化水素基を指す。典型的に、アリールは、6~14個の炭素原
子、多くの場合、6~10個の炭素原子を有する、単環式、二環式又は三環式アリール、
例えば、フェニル又はナフチルである。フェニルが、場合により好ましい。さらに、本明
細書において使用される際の「アリール」という用語は、単一の芳香環、又は一緒に縮合
される複数の芳香環であり得る芳香族置換基を指す。非限定的な例としては、フェニル、
ナフチル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフチルが挙げられ、ただし、テトラヒドロ
ナフチルは、テトラヒドロナフチル基の芳香環の炭素を介して、記載されている式に結合
される。
「C~C10アリール」という用語は、フェニル、1,2,3,4-テトラヒドロナ
フチル、又はナフチル基を指す。好適なC~C10アリールの例は、フェニル基である
。「フェニル」という用語は、式-Cの基を指す。置換フェニルにおいて、-C
中の水素原子の1つ以上が、1つ又は複数の置換基、特に、本明細書に記載されるい
ずれか1つで置換される。
本明細書において使用される際、「ヘテロシクリル」又は「複素環」という用語は、飽
和又は部分不飽和であるが、芳香族でなく、縮合又は架橋二環式環系を含む単環式又は多
環式環であり得る複素環基を指す。複素環又はヘテロシクリルは、環員として少なくとも
1つの非炭素原子、特に規定されない限り、典型的に、N、O又はSを含有する。特に規
定されない限り、ヘテロシクリル基は、3~10個、好ましくは、4~7個の環原子を有
し;ここで、1つ以上、好ましくは、1~4個、特に、1、2又は3個の環原子が、O、
S及びNから独立して選択されるヘテロ原子である(したがって、残りの環原子は、炭素
である)。複素環が、ヘテロ原子としてS又はNを含有するとき、原子価が許容する場合
、Sは、SO又はSO基として存在し得、Nは、N-オキシドとして存在し得る。
不飽和ヘテロシクリルは、1つ又は2つの二重結合を有し得るが、芳香族ではない。好
ましくは、不飽和であると記載されていない限り、本発明の化合物中のヘテロシクリル基
は、飽和単環である。好ましくは、ヘテロシクリル基は、環原子として1個又は2個のヘ
テロ原子を有し、好ましくは、ヘテロ原子は、互いに直接結合されない。複素環の例とし
ては、テトラヒドロフラン(THF)、ジヒドロフラン、1,4-ジオキサン、モルホリ
ン、1,4-ジチアン、ピペラジン、ピペリジン、1,3-ジオキソラン、イミダゾリジ
ン、イミダゾリン、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキ
サチオラン、ジチオラン、1,3-ジオキサン、1,3-ジチアン、オキサチアン、チオ
モルホリンなどが挙げられる。
「5~7員不飽和ヘテロシクリル」という用語は、窒素、酸素及び硫黄(任意に、-S
(=O)-及び-S(=O)-などの基をさらに含む)から個々に選択される1、2、
又は3個のヘテロ原子を含み、1つ以上のC-C二重結合、好ましくは、1つのC-C二
重結合を含む、5~7個の環原子を含有する環ラジカルを指す。この用語は、1つ以上の
C-C二重結合、好ましくは、1つのC-C二重結合、並びに窒素、酸素及び硫黄、好ま
しくは、1つの酸素から個々に選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含む5員、6
員又は7員非芳香族単環式環ラジカルを含む。5~7員不飽和ヘテロシクリルの例として
は、限定はされないが、3,4-ジヒドロ-2-H-ピラニル、5,6-ジヒドロ-2H
-ピラニル及び2H-ピラニルなどの、1つの酸素及びC-C二重結合を含む6員非芳香
族単環式ラジカルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、環ラジカル中に窒素、酸素及び硫黄から個々に選択
される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む、5~14員、典型的に、5~10員、単
環式又は二環式芳香環ラジカルである。典型的に、ヘテロアリールは、5~10員環系、
例えば、5~6員単環式又は8~10員二環式基である。典型的なヘテロアリール基とし
ては、2-又は3-チエニル、2-又は3-フリル、2-又は3-ピロリル、2-、4-
、又は5-イミダゾリル、1-、3-、4-、又は5-ピラゾリル、2-、4-、又は5
-チアゾリル、3-、4-、又は5-イソチアゾリル、2-、4-、又は5-オキサゾリ
ル、3-、4-、又は5-イソオキサゾリル、3-又は5-(1,2,4-トリアゾリル
)、4-又は5-(1,2、3-トリアゾリル)、1-又は2-又は3-テトラゾリル、
2-、3-、又は4-ピリジル、3-又は4-ピリダジニル、2-ピラジニル、及び2-
、4-、又は5-ピリミジニルが挙げられる。
置換ヘテロアリールは、非置換ヘテロアリール上にあり得る水素原子を置換する、ヘテ
ロアリール環上の1つ以上の置換基、典型的に、1、2又は3つの置換基を有するヘテロ
アリール基である。
「5~6員ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される
1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む芳香族単環式環ラジカルである。この用語は、環
員としてN、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子、好ましくは、1~2
個の窒素原子、又は1個の窒素原子及び1個の硫黄原子を含有する5員又は6員芳香環ラ
ジカルを含む。この用語は、例えば、1H-ピリジン-2-オン系の場合のように、芳香
族互変異性体が存在する6員環を含む。好適な5~6員ヘテロアリール基の例としては、
限定はされないが、2-又は3-チエニル、2-又は3-フリル、2-又は3-ピロリル
、2-、4-、又は5-イミダゾリル、1-、3-、4-、又は5-ピラゾリル、2-、
4-、又は5-チアゾリル、3-、4-、又は5-イソチアゾリル、2-、4-、又は5
-オキサゾリル、3-、4-、又は5-イソオキサゾリル、3-又は5-(1,2,4-
トリアゾリル)、4-又は5-(1,2、3-トリアゾリル)、1-又は2-又は3-テ
トラゾリル、2-、3-、又は4-ピリジル、3-又は4-ピリダジニル、2-ピラジニ
ル、及び2-、4-、又は5-ピリミジニルが挙げられる。
「8~10員ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択され
る1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む芳香族二環式環ラジカルである。非限定的な例
としては、1-、2-、3-、5-、6-、7-、又は8-インドリジニル、1-、3-
、4-、5-、6-、又は7-イソインドリル、2-、3-、4-、5-、6-、又は7
-インドリル、及び2-、3-、4-、5-、6-、又は7-インダゾリルが挙げられる
。8~10員ヘテロアリールの例としては、限定はされないが:ピロロ[2,3-b]ピ
リジニル、ピロロ[2,3-c]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピロロ
[3,2-b]ピリジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、イソイ
ンドリル、インドリニニル(indolininyl)、ベンズイミダゾリル、インダゾ
リルが挙げられる。
「8~10員部分不飽和ヘテロビシクリル」又は「8~10員部分飽和複素二環式環」
という用語は、(a)5,5-、5,6-、6,5-、又は6-6-環系を形成するため
に第2の環に縮合された1~3個又は1~2個の窒素原子を含有する5~6員ヘテロアリ
ール及び(b)6,5-、又は6-6-環系を形成するために少なくとも1つのヘテロ原
子又はヘテロ原子基を含有する第2の環に縮合されたフェニル環を含む。
「複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原子及
び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子又はヘテロ原
子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環」という用語は、
(i)環の非芳香族部分中に1~2個の酸素原子、1個の硫黄原子及び0~1個のS(
=O)基から独立して選択される1つ若しくは2つの原子又は基を任意に組み込む5員
又は6員飽和又は部分飽和炭素環に縮合された、1、2又は3個の窒素原子を含有する5
~6員ヘテロアリール環、又は
(ii)環の非芳香族部分中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の
硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子又
はヘテロ原子基(例えば、1個の窒素原子及び1個の酸素原子;又は1、2又は3個の窒
素原子;1個の酸素原子;又は1個の硫黄原子;又は1個の-S(=O)基)を組み込
む5員又は6員飽和又は部分飽和炭素環に縮合されたフェニル環
からなる8~10員二環式ラジカルであり、
ただし、分子の残りの部分への8~10員部分飽和複素二環式環の結合点は、5~6員ヘ
テロアリール上又はフェニル環上にある。
8~10員部分飽和複素二環式ラジカルは、非置換であるか、又は本明細書に記載され
る1つ以上の置換基で置換され、さらに、(芳香環上を除いて)炭素原子においてオキソ
で任意に置換される。
一実施形態において、「8~10員部分飽和複素二環式環」という用語は、1、2又は
3個の窒素原子を含有する5~6員ヘテロアリール環からなるか又はフェニル環からなる
8~10員部分飽和複素二環式環ラジカルであり、ここで、フェニル環又はヘテロアリー
ル環は、環の非芳香族部分中に、1個の窒素原子及び1個の酸素原子;又は1、2若しく
は3個の窒素原子;1個の酸素原子;又は1個の硫黄原子;又は-S(=O)-及び-S
(=O)-から選択される1つの基を任意に組み込む5員又は6員飽和又は部分飽和炭
素環に縮合され、ただし、分子の残りの部分への8~10員部分飽和複素二環式環の結合
点は、5~6員ヘテロアリール上又はフェニル環上にある。二環式環ラジカルは、非置換
であるか、又は本明細書に記載される1つ以上の置換基で置換され、さらに、(芳香環上
を除いて)炭素原子においてオキソで任意に置換される。したがって、「8~10員部分
不飽和ヘテロビシクリル」という用語は、(a)5,5-、5,6-、6,5-、又は6
-6-環系を形成するために第2の環に縮合された1~2個の窒素原子を含有する5~6
員ヘテロアリール及び(b)6,5-、又は6-6-環系を形成するために第2の環に縮
合されたフェニル環を含む。
「8~10員部分飽和複素二環式環」及び「複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0
~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択
される1~3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式
環」の例としては、限定はされないが:インドリニル(例えばインドリン-5-イル)、
イソインドリニル(例えばイソインドリン-5-イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例え
ば2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)、ジヒドロイソベンゾフラニル(例えば1
,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒド
ロベンズイミダゾリル(例えば4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ベンズイミダゾー
ル-5-イル)、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノキサリニル、ジヒドロ
ベンズイミダゾリル(例えば2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-
イル)、ジヒドロベンゾチオフェニル(例えば1,3-ジヒドロベンゾ[c]チオフェン
-5-イル)、ジヒドロベンゾチオフェニルジオキシド(例えば1,3-ジヒドロベンゾ
[c]チオフェン-5-イル2,2-ジオキシド)、ジヒドロピロロピラゾリル(例えば
5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-イル)、イソインドリ
ノニル(例えばイソインドリン-1-オン-5-イル)、インドリノニル(例えばインド
リン-2-オン-5-イル)、ベンゾフラノニル(例えばベンゾフラン-2(3H)-オ
ン-6-イル)、イソベンゾフラノニル(例えばイソベンゾフラン-1(3H)-オン-
6-イル)などが挙げられる。好ましくは、8~10員部分飽和複素二環式環又は「複素
二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原子及び0~1
個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を含
有する8~10員部分飽和複素二環式環」は、インドリニル(例えばインドリン-5-イ
ル)、イソインドリニル(例えばイソインドリン-5-イル)、ジヒドロベンゾフラニル
(例えば2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)、ジヒドロイソベンゾフラニル(例
えば1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イル)、ジヒドロベンズイミダゾリル(例
えば2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)、ジヒドロベンゾ
チオフェニル(例えば1,3-ジヒドロベンゾ[c]チオフェン-5-イル、2,3-ジ
ヒドロベンゾ[b]チオフェン-6-イル)、ジヒドロベンゾチオフェニルジオキシド(
例えば1,3-ジヒドロベンゾ[c]チオフェン-5-イル2,2-ジオキシド)、ジヒ
ドロピロロピラゾリル(例えば5,6-ジヒドロ-4H-ピロロ[1,2-b]ピラゾー
ル-3-イル)、イソインドリノニル(例えばイソインドリン-1-オン-5-イル)、
インドリノニル(例えばインドリン-2-オン-5-イル)、ベンゾフラノニル(例えば
ベンゾフラン-2(3H)-オン-6-イル)、イソベンゾフラノニル(例えばイソベン
ゾフラン-1(3H)-オン-6-イル)から選択される。
「シアノ」という用語は、基-CNを指す。
「アミノ」という用語は、基-NHを指す。
「ヒドロキシ」という用語は、基-OHを指す。
「オキソ」という用語は、基=Oを指す。
一般に、2つ以上の部分基を含む基については、最後に命名された基が、ラジカル結合
点であり、例えば、「アルキルアリール」が、式アルキル-アリール-の一価ラジカルを
意味する一方、「アリールアルキル」は、式アリール-アルキル-の一価ラジカルを意味
する。
ハイフン(-)又は(-)で開始する基については、ハイフンの直後の基が、分子の残
りの部分への結合点である。例えば、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキルは
、メチレン又はエチレンリンカーを介して分子の残りの部分に結合されたC3~4-シク
ロアルキル基を指す。
本明細書において使用される際、「1つ以上の置換基で置換される」という用語は、2
、3、4、5、又は6つの置換基で置換されることを含む。好ましくは、それは、1つの
置換基又は2若しくは3つの置換基を含む。誤解を避けるために、この用語は、原子価が
許容する場合、2又は3つの置換基が、同じ炭素原子上に存在し得る場合も含む。
あらゆる例の使用、又は本明細書に示される例示的な文言(例えば「など」)は、本発
明をより明らかにすることが意図されるに過ぎず、別に権利請求される本発明の範囲に限
定を課すものではない。
「1、2又は3つの置換基で置換される」という用語は、相応に解釈されるべきである
表現「Aは、sp混成のAにおいて炭素原子によって式(I)の化合物の残りの部分
に結合される」とは、これは、以下の略図
Figure 2024056707000008

によって表され得る。
「ヘテロ原子(heteroatom)」又は「ヘテロ原子(heteroatoms
)」が、環について言及される場合、これは、環ヘテロ原子を指す(ここで、NHはまた
、「N」の代わりであり得るヘテロ原子と見なされるべきである)。
本明細書において使用される際、本明細書に記載される化合物中、式(2a)、(2b
)、(2c)及び(2d)の化合物中、又はスキーム中の「窒素-保護基」(PG
)という用語は、アシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解及び同様の反応
などの望ましくない二次反応から、関係する官能基を保護すべきである基を指す。それは
、脱保護条件下で除去され得る。用いられる保護基に応じて、当業者は、公知の手順を参
照して遊離アミンNH基を得るために保護基を除去する方法を認識するであろう。これ
らは、J.F.W.McOmie,“Protective Groups in Or
ganic Chemistry”,T.W.Greene and P.G.M.Wu
ts,“Greene’s Protective Groups in Organi
c Synthesis”、及び“Methoden der organischen
Chemie”(Methods of Organic Chemistry)など
の、有機化学のテキスト及び文献手順の参照を含む。
好ましい窒素-保護基としては、C~Cアルキル(例えばtert-ブチル)、好
ましくは、C~Cアルキル、より好ましくは、C~Cアルキル、最も好ましくは
、トリアルキルシリル-C~Cアルコキシ(例えばトリメチルシリルエトキシ)で一
置換、二置換又は三置換されたC-アルキル、
アリール、好ましくは、フェニル、又は複素環式基(例えば、ベンジル、クミル、ベンズ
ヒドリル、ピロリジニル、トリチル、ピロリジニルメチル、1-メチル-1,1-ジメチ
ルベンジル、(フェニル)メチルベンゼン)(ここで、アリール環又は複素環式基が、非
置換であるか、又は例えばC~Cアルキル、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ(例
えばパラ-メトキシベンジル(PMB))、C~C-アルカノイル-オキシ、ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ、及びCFからなる群から選択される1つ以上、例えば2つ若しく
は3つの残基で置換される)、
アリール-C~C-アルコキシカルボニル(好ましくは、フェニル-C~C-ア
ルコキシカルボニル(例えばベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ベンジルオキシメチ
ル(BOM)、ピバロイルオキシメチル(POM))、C~C10-アルケニルオキシ
カルボニル、C1~C6アルキルカルボニル(例えばアセチル又はピバロイル)、C
10-アリールカルボニル;C~C-アルコキシカルボニル(例えばtertブト
キシカルボニル(Boc)、メチルカルボニル、トリクロロエトキシカルボニル(Tro
c)、ピバロイル(Piv)、アリルオキシカルボニル)、C~C10-アリールC1
~C6-アルコキシカルボニル(例えば9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fm
oc))、アリル又はシンナミル、スルホニル又はスルフェニル、スクシンイミジル基、
シリル基(例えばトリアリールシリル、トリアルキルシリル、トリエチルシリル(TES
)、トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、トリメチルシリル(TMS)、トリイ
ソプロピルシリル又はtertブチルジメチルシリル)が挙げられる。
本発明の実施形態において、窒素-保護基は、C~C-アルコキシカルボニル(例
えばtertブトキシカルボニル(Boc)、メチルオキシカルボニル、トリクロロエト
キシカルボニル(Troc)、ピバロイル(Piv)、アリルオキシカルボニル)である
。より好ましくは、窒素-保護基は、tertブトキシカルボニルである。
本発明の実施形態において、窒素-保護基は、C~C-アルコキシカルボニル(例
えばtertブトキシカルボニル又はカルバミン酸t-ブチル(Boc)、メチルオキシ
カルボニル又はカルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、9-フルオロフェニルカルバ
ミン酸メチル(Fmoc)及びその類似体、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート
トリクロロエトキシカルボニル(Troc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート
(Teoc)、ピバロイル(Piv)、アリルオキシカルボニル又はカルバミン酸アリル
(Alloc)、カルバミン酸ベンジル(Cbz))又はアミド保護基、例えばCOCF
(トリフルオロアセトアミド)、又はN-アリル又はN-ベンジル及びその類似体であ
る。より好ましくは、窒素-保護基は、tertブトキシカルボニルである。
「立体異性体(stereoisomer)」又は「立体異性体(stereoiso
mers)」という用語は、同一の化学構造を有するが、空間における原子又は基の配置
に関して異なる化合物を指す。
「ジアステレオ異性体」又は「ジアステレオマー」という用語は、鏡像として関連して
いない立体異性体を指す。ジアステレオ異性体は、物理的特性の相違、及び化学的挙動の
いくらかの相違によって特徴付けられる。ジアステレオマーの混合物は、クロマトグラフ
ィー又は結晶化などの分析手順の下で分離し得る。
「鏡像異性体」という用語は、互いに鏡像であり、重ね合わせることができない一対の
分子実体の一方を指す。
「鏡像異性体混合物」という用語は、鏡像異性体に富む混合物、他方の鏡像異性体に対
して、本発明の化合物の鏡像異性体の一方をより高い割合若しくはパーセンテージで含む
組成物、又はラセミ化合物を指す。
「ジアステレオマー混合物」という用語は、ジアステレオマーに富む混合物又は等しい
割合のジアステレオ異性体の混合物を指す。
「ジアステレオマーに富む」という用語は、他方のジアステレオ異性体に対して、本発
明の化合物のジアステレオマーの一方をより高い割合若しくはパーセンテージで含む組成
物を指す。
「アトロプ異性体」という用語は、回転障壁が、異性体種の分離を可能にするのに十分
に高い、単結合の周りの制限された回転から生じる立体異性体を指す。典型的に、分子中
の単結合の周りの回転は、分子の他の部分との立体相互作用の結果として、妨げられるか
又は大きく減速され、単結合の両端における置換基が非対称であり、「キラル軸」と呼ば
れる立体単位をもたらす。
例えば、例示的な化合物における、キラル軸の絶対配置は、立体記述子(aR)若しく
は(aS)によるカーン・インゴルド・プレローグ(CIP)キラリティ規則、又は立体
記述子(P)若しくは(M)によるCIPヘリシティ規則を用いて割り当てられる(V.
Prelog and G.Helmchen,Angewandte Chemie
International Edition,21(8):567-583,1982
、https://doi.org/10.1002/anie.198205671;
P.Mata,A.M.Lobo,C.Marshall,and A.P.Johns
on,Tetrahedron:Asymmetry,4(4):657-688,19
93,https://doi.org/10.1016/S0957-4166(00
)80173-1;両方とも、H.A.Favre and W.H.Powell,N
omenclature of Organic Chemistry:IUPAC R
ecommendations and Preferred Names 2013(
the IUPAC “Blue Book”),Cambridge,UK:Roya
l Soc.of Chem.,2014,https://doi.org/10.1
039/9781849733069,Chapter P-9,“Specifica
tion of Configuration and Conformation”,
https://doi.org/10.1039/9781849733069-01
156)において引用されている。
これは、a(R)又は(M)配置を有する実施例12a(より活性なアトロプ異性体)
について以下に示される。実施例12b(より活性が低いアトロプ異性体)は、a(S)
又は(P)配置を有する。それらの構造は、比較のために以下に示される。
Figure 2024056707000009
実施例12a及び12bの構造を示す代替的な方法は、以下のとおりである。
Figure 2024056707000010
本発明の実施形態において、本発明の化合物は、実施例12aに示されるのと同じ空間
配向を取る。
同様に、実施例1aの化合物は、「a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メ
チル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダ
ゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン」という名称によって記載され得る。実施例
1aの化合物はまた、「1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-
インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-
イル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル
}プロパ-2-エン-1-オン」という名称によって表記され得る。
実施例1aの化合物(本明細書において化合物Xとも呼ばれる)の構造は、以下のとお
りである。
Figure 2024056707000011
実施例1aの化合物(本明細書において化合物Xとも呼ばれる)の構造を示す代替的な
方法は、以下のとおりである。
Figure 2024056707000012
X線回折ピーク位置に関連する「実質的に同じ」という用語は、典型的なピーク位置及
び強度変動が考慮に入れられることを意味する。例えば、当業者は、ピーク位置(2θ)
が、典型的に、0.2°程度のいくらかの装置間の変動を示すことを理解するであろう。
さらに、当業者は、相対ピーク強度が、装置間の変動、並びに結晶化度、好ましい配向、
調製されるサンプル表面、及び当業者に公知の他の要因による変動を示し、あくまでも定
性的尺度として解釈されるべきであることを理解するであろう。
本発明の様々な実施形態又は態様は、本明細書、特に特許請求の範囲に記載されている
。各実施形態において規定される特徴が、本発明のさらなる実施形態を提供するように他
の規定の特徴と組み合わされ得ることが認識されるであろう。特に、特定の実施形態又は
態様において言及される特徴が、本発明の好ましい態様であることが認識されるであろう
。以下の列挙される実施形態は、本発明の代表例である。
実施形態1.式(I)の化合物
Figure 2024056707000013

(式中、
Aが、
(a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
キレン;
(b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
飽和ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフルオロ及
びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキルから独立
して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換される、5~7員
不飽和ヘテロシクリル;
(c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
リール;
(d)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか
、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素
原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-アルキ
ル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル、ヒ
ドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アル
コキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO
-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-H
etpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置換基
で置換される(好ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(R
)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は-(
CH1~2-C3~4-シクロアルキルからなる群から選択される)、ヘテロアリー
ル環;
(e)1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10員ヘテロアリール環、又は複
素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原子及び0~
1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子若しくはヘテロ原子
基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、前記ヘテロアリール環又は複素
二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、3、4若しくは5つのR
で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキソで任意に置換され、窒素
原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル若しく
はC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、シアノ
、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-
~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又
は2つの置換基で任意に置換される、ヘテロアリール環又は複素二環式環
からなる群から選択され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSO(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子
及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子)から独立して選択される1又は2個のヘ
テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキ
シ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換
基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意
に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及
びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルで任意にさらに置換され;
ここで、Aが、sp混成のAにおいて炭素原子によって式(I)の化合物の残りの部分
に結合され;
ここで、
Bが、B及びBからなる群から選択され、
ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換されるC
6~10アリールであり;
が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~13員ヘテロアリールであり、ここで、
が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
Cが、水素、C~Cアルキル(好ましくは、メチル)、C~Cシクロアルキル
(好ましくは、シクロプロピル)、フルオロ-C~Cアルキル(好ましくは、CHF
又はCF)、シアノ、-CH-CN、-CH(CN)-CH、-CH-OH、
-CH(OH)-CH及びハロからなる群から選択され;
Lが、
Figure 2024056707000014

からなる群から選択され、
ここで、nが、1、2又は3であり、
が、水素、メチル、エチル、-CH-CN及び-CH-OHから選択され、こ
こで、
が、Gへの結合点を表し;
Gが、
Figure 2024056707000015

からなる群から選択され;
式中、
が、水素、C~Cアルキル、-C(O)-C~C-アルキル、及びフルオ
ロから選択され;
が水素であり;
が、水素、メチル、-CHF、-CH-OCH及び-CH-N(CH
から選択され;
が、水素及びメチルから選択され;
が水素であり;
が、水素及びメチルから選択され;
ここで、RA2が、独立して、NR10、シアノ、-(CH-CN、ハロ、O
H、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-COOH、
~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C
~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-ア
ルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(R10
-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C
アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-
オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4
-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Hetpy、-(
CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(=O)N
10からなる群から(好ましくは、NR10、シアノ、C~C-アルキル
、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒド
ロキシ-C~C-アルキル-オキシ、Hetpy、-(CH-Hetpy及び
-C(=O)-NR10からなる群から)選択され;
ここで、RA3が、独立して、オキソ、NR10、シアノ、-(CH-CN、
ハロ、OH、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-C
OOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコ
キシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C
-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(
10)-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C
アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-ア
ルキル-オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO
3~4-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Het
、-(CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(
=O)NR10、(CH-NR10からなる群から(好ましくは、NR
10、シアノ、C~C-アルキル、フルオロ、フルオロ-C~C-アルキル、
~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、H
etpy及び-(CH-Hetpyからなる群から)選択され;
ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオ
ロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ
-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、N
10、(N(R)(R10)-C~C-アルキル、(N(R)(R10
-C~C-アルキル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキル、及びR10
N-C~C-アルキル-オキシ-(CO)-C~C-アルキルからなる群から選
択され;
ここで、
pが、1又は2又は3であり;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルからなる群から選択され;
Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-
1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、
又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5員、6員
又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオキソで任
意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立
して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに置換され、ここで、窒素原子が、
前記複素環中に存在する場合、R10(好ましくは、C~C-アルキル(メチルなど
))で任意にさらに置換され;
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラゾール-1-イル)で
あり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、-C(=O)-NR10
ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C
-アルキル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ
以上(例えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
各RBaが、独立して、ヒドロキシ、NH、C~C-アルキル及びハロからなる
群から選択され;
各RBbが、独立して、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)、シクロプロピ
ル、フルオロ-C~C-アルキル(好ましくは、CHF又はCF)、シアノ、ハ
ロ(好ましくは、フルオロ又はクロロ)、NH及びC~C-アルコキシ(好ましく
は、メトキシ)からなる群から選択される)、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態2.Aが、
(a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C-シクロアル
キレン;
(b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
飽和ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフルオロ及
びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキルから独立
して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換される、5~7員
不飽和ヘテロシクリル;
(c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
リール;
(d)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか
、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素
原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-アルキ
ル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル、ヒ
ドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アル
コキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO
-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-H
etpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置換基
で置換される(好ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(R
)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は-(
CH1~2-C3~4-シクロアルキルからなる群から選択される)、ヘテロアリー
ル環;
(e)1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10員ヘテロアリール環であって
、各窒素原子が、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル若しくはC
~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、シアノ、ヒド
ロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又は2つ
の置換基で任意に置換され、ここで、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか、又は炭
素原子において1、2、3、4若しくは5つのRA4で置換され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSO(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子
及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子)から独立して選択される1又は2個のヘ
テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキ
シ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換
基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意
に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及
びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルで任意にさらに置換される、ヘテロアリール環;
(f)複素二環式環中に1~3個の窒素原子、又は1~2個の酸素原子、又は1個の硫
黄原子又は1個のS(=O)基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、
前記複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、3、4若しくは5
つのRA4で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキソで任意に置換さ
れ、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキ
ル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが
、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アル
コキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択さ
れる1又は2つの置換基で任意に置換され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSO(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子
及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子)から独立して選択される1又は2個のヘ
テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキ
シ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換
基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意
に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及
びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルで任意にさらに置換される、複素二環式環
からなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態3.
Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2個のヘ
テロ原子又は基(好ましくは、1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子、又は1個のS(=
O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個
の窒素原子)を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シアノ
、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキシ
-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキル
から独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここで、前記複素環He
がさらに、炭素原子において、オキソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、He
中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換され、前記C~C
-アルキルが、フルオロ、ヒドロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択され
る1~3つの置換基で任意に置換され;
Bが、B及びBからなる群から選択され;
が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換されるC6~1
アリールであり、各RBaが、独立して、ヒドロキシ、C~C-アルキル及びハロ
からなる群から選択され;
が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~10(好ましくは、8~10)員ヘテロ
アリールであり、ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのR
で置換され;
各RBbが、独立して、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)、フルオロ-C
~C-アルキル(好ましくは、CHF又はCF)、シアノ、ハロ(好ましくは、
フルオロ又はクロロ)、NH及びC~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)か
らなる群から選択され、
Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-
1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、
又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5員、6員
又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオキソで任
意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立
して選択される1、2又は3つの置換基でさらに置換され、ここで、窒素原子が、前記複
素環中に存在する場合、R10(好ましくは、C~C-アルキル(メチルなど))で
任意にさらに置換され;
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラゾール-1-イル)で
あり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、ハロ、C~C-アルキル、
シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ以上(例えば、
1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオ
ロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
シ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ
-C~C-アルキル-オキシ、-NR10、R10N-C~C-アルキ
ル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキルからなる群から選択される、実施形態1
又は2に記載の化合物;
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態4.
Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2個のヘ
テロ原子又は基(好ましくは、1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子、又は1個のS(=
O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個
の窒素原子)を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シアノ
、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキシ
-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキル
から独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここで、前記複素環He
がさらに、炭素原子において、オキソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、He
中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換され、前記C~C
-アルキルが、フルオロ、ヒドロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択され
る1~3つの置換基で任意に置換され;
が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~10(好ましくは、8~10)員ヘテロ
アリールであり、ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのR
で置換され;
Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-
1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、
又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5員、6員
又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオキソで任
意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立
して選択される1、2又は3つの置換基でさらに置換され、ここで、窒素原子が、前記複
素環中に存在する場合、R10(好ましくは、C~C-アルキル(メチルなど))で
任意にさらに置換され;
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラゾール-1-イル)で
あり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、ハロ、C~C-アルキル、
シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ以上(例えば、
1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され(好ましくは、前記ヘテロアリール環が
、1つ以上のアミノ基で置換される);
A4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオロ-C
~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキシ-C
~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
~C-アルキル-オキシ、-NR10及びR10N-C~C-アルキル-
オキシからなる群から選択される、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態5.Gが、
Figure 2024056707000016

である、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はその
アトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容さ
れる塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態6.Lが、
Figure 2024056707000017

である、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はその
アトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容さ
れる塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態7.Rが水素である、実施形態6に記載の化合物、又はその立体異性体、又
はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に
許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態8.Cが、C~Cアルキル(好ましくは、メチル)、フルオロ-C~C
アルキル(好ましくは、CHF又はCF)、CH-CNから選択される、上記の
実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体
、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそ
のアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態9.Bが、
Figure 2024056707000018

であり、式中、Bが、非置換であるか、又は1、2若しくは3つのハロ、又はメチル基で
置換される、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又は
そのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許
容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態10.Bが、
Figure 2024056707000019

であり、式中、Xが、N又はC-RB5であり;
ここで、RB1が、独立して、水素及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)か
ら選択され;
B2が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)、C~C-アルキル(好
ましくは、メチル)、シクロプロピル及びNHから選択され;
B3が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)、シクロプロピル及びC
-アルキル(好ましくは、メチル)から選択され;
B4が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ又はフルオロ)及びC~C
-アルキル(好ましくは、メチル)から選択されるか、又はRB3及びRB4が、それら
が結合される原子と一緒に、Xを含有する芳香環に縮合された4~6員環(好ましくは、
5~6員飽和又は部分不飽和炭素環)を形成し;
B5が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(
好ましくは、メチル)から選択される、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態11.RB2が、独立して、水素、NH、及びCHからなる群から選択さ
れる、実施形態10に記載の化合物、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容さ
れる塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態12.RB4が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ又はフルオロ)
及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択される、実施形態10又は1
1に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許
容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬
学的に許容される塩。
実施形態13.RB1が、独立して、水素及びメチルから選択される、実施形態10~
12のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又
はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのア
トロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態14.RB1が水素である、実施形態10~13のいずれか1つに記載の化合
物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又
はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容され
る塩。
実施形態15.RB3及びRB4がそれぞれ、独立して、ハロ(好ましくは、クロロ又
はフルオロ)及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択される、実施形
態10~14のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異
性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又
はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態16.RB3がハロであり、RB4がC~C-アルキルである、実施形態
10~15のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性
体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又は
そのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態17.RB3がクロロであり、RB4がメチルである、実施形態10~16の
いずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその
薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ
異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態18.RB3がクロロであり、RB4がクロロである、実施形態10~16の
いずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその
薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ
異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態19.Xが、CH又はNである、実施形態10~18のいずれか1つに記載の
化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩
、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容
される塩。
実施形態20.XがCHである、実施形態10~19のいずれか1つに記載の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態21.式(Ia)の化合物
Figure 2024056707000020

(式中、A、B及びCが、上記の実施形態のいずれか1つに記載されるとおりである)、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態22.Aが、非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独
立して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C
7-シクロアルキレンである、上記の実施形態のいずれか1つに記載の式(I)若しくは
式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に
許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の
薬学的に許容される塩。
実施形態23.Aが、
Figure 2024056707000021

であり、式中、Wが、O又はC(Rであり、各Rが、独立して、水素及びフッ素
から選択され、Rが、水素又はC~C-アルキルであり、Aが、フルオロ及びC
~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに置換さ
れる、上記の実施形態のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又
はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその
立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態24.Aが、非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換される
フェニルであり、好ましくは、ここで、RA2が、独立して、ハロ、OH、ヒドロキシ-
~C-アルキル、-(COOH)、C~C-アルキル、フルオロ-C~C
-アルキル、C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C
-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、-C(=O)-NR10、-NR
10、Hetpy及び-(CH-Hetpyからなる群から選択され、
ここで、
pが、1又は2であり;
が、水素、C~C-アルキル及びC~C-アルコキシ-C~C-アル
キルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル及びC
~C-アルコキシ-C~C-アルキルから選択され;
Hetpyが、-NR9a10aであり、
9a及びR10aが、窒素と一緒に、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-
1-イル又はモルホリン-1-イルなど)及びS、又はそのN-オキシド、又はそのS-
オキシド(SO)若しくはS-ジオキシドから独立して選択される1個又は2個のさらな
るヘテロ原子を含む4員又は5員又は6員複素環を形成し、ここで、前記複素環が、1個
の炭素原子においてオキソで任意に置換され、ここで、前記複素環が、C~C-アル
コキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキ
ル、ヒドロキシ-C~C-アルキル及びフルオロ-C~C-アルキルから独立し
て選択される1つ又は2つの置換基でさらに置換され;
又はR9a及びR10aが、窒素と一緒に、1、2又は3個の窒素原子を含む4員又は5
員又は6員ヘテロアリール環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピ
ラゾール-1-イル)を形成し、ここで、前記ヘテロアリール環が、1つのアミノ基で任
意に置換される、実施形態1~21のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)
の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される
塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許
容される塩。
実施形態25.Aが、環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個
のヘテロ原子を含有する5~6員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環が、非
置換であるか、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置
換され、窒素原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC
-アルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、ヒドロキシ-C
-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C
-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C~C
アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-Hetpy、及び-
(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置換基で置換される(好
ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C
~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は-(CH1~2
3~4-シクロアルキルからなる群から選択される、実施形態1~21のいずれか1つ
に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ
異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、
又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態26.Aが、非置換であるか、又はNH、シアノ、ハロ、OH、ヒドロキシ
-C~C-アルキル、-COOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C
アルキル、C~C-アルコキシ、di-C~C-アルキルアミノ-C~C
アルキル-オキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C-アルキル
-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C
~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ-
~C-アルキル、-C(=O)-NR10、NR10、Hetpy及び-
(CH-Hetpyから独立して選択される1、2若しくは3つの置換基で置換さ
れるピリジン-1-イル、ピリジン-2-イル又はピリジン-3-イルであり、
ここで、
pが、1又は2であり;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され、
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルから選択され、
Hetpyが、NR9a10aであり;
9a及びR10aが、窒素と一緒に、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-
1-イル、モルホリン-1-イル)及びS、又はそのN-オキシド、又はそのS-オキシ
ド(SO)若しくはS-ジオキシドから独立して選択される1個又は2個のヘテロ原子を
含む4員又は5員又は6員飽和又は不飽和複素環を形成し、ここで、前記複素環が、前記
複素環における1個の炭素原子においてオキソで任意に置換され、ここで、前記複素環が
、C~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、
~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル及びフルオロ-C~C
アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基でさらに置換され;
又はR9a及びR10aが、窒素と一緒に、1、2又は3個の窒素原子を含む4員又は5
員又は6員ヘテロアリール環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピ
ラゾール-1-イル)を形成し、ここで、前記ヘテロアリール環が、1つのアミノ基で任
意に置換される、実施形態1~21のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)
の化合物、
その立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立
体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態27.Aが、NH、シアノ、ハロ、C~C-アルキル、フルオロ-C
~C-アルキル、C~C-アルコキシ、ジ-C~C-アルキルアミノ-C
-アルキル-オキシ、-C(=O)-NR10、NR10
Figure 2024056707000022

から独立して選択される1、2又は3つの置換基で置換されるピリジニルであり、
式中、pが、0、1又は2であり、好ましくは、pが0であり;
22が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)、又はアミノであり

が、水素及びC~C-アルキルから選択され、
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル、及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルから選択される、実施形態1~21のいずれか1つに記載の式(I)
若しくは(Ia)の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態28.Aが、
Figure 2024056707000023

であり、式中、R23が、水素、C~C-シクロアルキル、C~C-アルキル(
好ましくは、メチル)であり、ここで、Aが、非置換であるか、又はF、CH、CH
F、CHF及びCFから独立して選択される1、2又は3つの置換基で置換される、
実施形態1~21のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態29.Aが、非置換であるか、又はC~C-アルコキシ(好ましくは、メ
トキシ)及びCHから独立して選択される1、2又は3つの置換基で置換されるピリミ
ジン-5-イルである、実施形態1~21のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(
Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容
される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学
的に許容される塩。
実施形態30.Aが、
Figure 2024056707000024

からなる群から選択され、
式中、R24が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
~C-アルコキシ-C~C-アルキル、-NR10~C-アルキル、
-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル又は-(CH
1~2-C3~4-シクロアルキルであり;
4a、R4b、R4c及びR4dのそれぞれが、独立して、水素及びC~C-ア
ルキル(好ましくは、メチル)から選択される、実施形態1~21のいずれか1つに記載
の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態31.Aが、
Figure 2024056707000025

Figure 2024056707000026

Figure 2024056707000027

からなる群から選択され、
式中、
yが、0、1又は2(好ましくは、0又は1)であり;
xが、0、1又は2(好ましくは、0又は1)であり;
zが、0、1又は2であり;
が、水素、NR10、R10N-C~C-アルキル-オキシ、C
-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル
-オキシ及びC~C-アルキル(好ましくは、Rが、水素又はNR10である
)からなる群から選択され;
が、水素、ハロ又はC~C-アルキルであり、ここで、前記アルキルが、OH
、C~C-アルコキシ又はNR10(好ましくは、Rが水素である)で任意に
置換され;
が、水素又はC~C-アルキル、又はハロ若しくはフルオロ-C~C-ア
ルキル(好ましくは、水素)であり;
が、独立して、C~C-アルキル、ヒドロキシ、C~C-アルコキシ及び
NR10からなる群から選択され;
がC~C-アルキルであり;
各Rp1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され;
が、独立して、ハロゲン、C~C-アルキル及びフルオロ-C~C-アル
キルから選択され;
aeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、前記アル
キルが、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は
2つの置換基で任意に置換され;
Aeが、水素、-(CO)-C~C-アルキル及びC~C-アルキルからな
る群から選択され、ここで、C~Cアルキルが、それぞれの場合、シアノ、ヒドロキ
シ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキ
ル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は2つの置換基で任意に置換
され;
ここで、
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルから選択され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2
個のヘテロ原子又は基を含む(好ましくは、1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子、又は
1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子、
又は1~2個の窒素原子を含む)4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素
環Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロ
キシ、シアノ、フルオロ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ
及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基
で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意に
置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及び
~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換されるC
~C-アルキルで任意にさらに置換される、上記の実施形態1~21のいずれか1つ
に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的
に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態32.Aが、
Figure 2024056707000028

からなる群から選択され、
式中、zが、0、1又は2であり;
が、独立して、ハロゲン、C~C-アルキル及びフルオロ-C~C-アル
キルから選択され;
が、水素又はC~C-アルキル、又はハロ若しくはフルオロ-C~C-ア
ルキル(好ましくは、水素)であり;
が、水素、NR10、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ
、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C
アルキル-オキシ及びC~C-アルキル(好ましくは、Rが、水素又はNR
である)からなる群から選択され;
aeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、前記アル
キルが、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は
2つの置換基で任意に置換され;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
~C-アルキルから選択され;
ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2
個のヘテロ原子又は基を含む(好ましくは、1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子、又は
1個のS(=O)又は1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子、
又は1~2個の窒素原子を含む)4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素
環Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロ
キシ、シアノ、フルオロ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ
及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基
で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意に
置換され、ここで、窒素原子が、Het中で存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及び
~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換されるC
~C-アルキルでさらに任意に置換される、実施形態1~21のいずれか1つに記載
の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態33.Aが、
Figure 2024056707000029

からなる群から選択される、実施形態1~21、又は実施形態31若しくは実施形態32
のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又
はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に
許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態34.
が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、水素)であり;
が、水素又はNR10であり;
が、独立して、フルオロ、クロロ及びC~C-アルキル(例えば、メチル)か
ら選択され;
zが、0又は1である、実施形態33に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態35.Raeが、水素、C~C-アルキル、-(CH-Het
-CH-CN、-(CH2-OH、-(CH2-O-C~C-アルキル、
ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(CH-O-(CH-O-C~C
-アルキル及び-(CH-ジC~C-アルキルアミノからなる群から選択さ
れ、又はRAeが、水素、フルオロ-C~C-アルキル及びC~C-アルキルか
らなる群から選択され;
Hetが、1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子を含む4員
、5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換であるか、又は炭素原子に
おいて、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アル
コキシ及びフルオロから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここ
で、窒素原子が、複素環中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換さ
れる、実施形態31~34のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物

又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態36.Raeが、水素、メチル、-CH-CN、-(CH-OH、-
(CH-OCH、-(CH)-C(CH-OH、-(CH-O-
(CH-OCH、-(CH-N(CH及び-(CH-Het
からなる群から選択され;
ここで、前記Hetが、1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子
を含む4員、5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換であるか、又は
炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
-アルコキシ及びフルオロから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換
され、ここで、窒素原子が、複素環中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさ
らに置換される、実施形態31~35のいずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia
)の化合物、
又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はそ
の立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩
実施形態37.Raeが、水素、メチル、-CH-CN、-(CH2-OH、-
(CH-OCH、-(CH)-C(CH-OH、-(CH-O-
(CH-OCH、-(CH-N(CH、及び-(CH-He
からなる群から選択され、ここで、Hetが、アゼチジン-1-イル、ピロリジン
-1-イル、ピロリジン-3-イル及びモルホリン-1-イルからなる群から選択され、
ここで、前記複素環が、メチル、ヒドロキシ-メチル、メトキシ及びフルオロから独立し
て選択される1つ又は2つの置換基で任意にさらに置換される、実施形態31~36のい
ずれか1つに記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそ
のアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容
される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
実施形態38.Raeが、水素、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アル
キル、-(CH-Het、-(CH2-OH、-(CH-O-C
-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(CH-O-(CH
-O-C~C-アルキル及び-(CH-diC~C-アルキルアミノか
らなる群から選択される、実施形態31~36のいずれか1つに記載の式(I)若しくは
式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に
許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の
薬学的に許容される塩。
実施形態39.式(Ib)の化合物
Figure 2024056707000030

(式中、A、C、RB2、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1つに記載さ
れるとおりであり、ここで、Aが、非置換であるか、又は上記の実施形態のいずれか1つ
に記載されるように置換される)、又はその薬学的に許容される塩。
実施形態40.式(Ic)の化合物
Figure 2024056707000031

(式中、C、RA2、RB2、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1つに記
載されるとおりであり、ここで、aが、0、1、2又は3である(好ましくは、aが、0
又は1又は2である))、又はその薬学的に許容される塩。
実施形態41.式(Id)の化合物
Figure 2024056707000032

(式中、C、RB2、R、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1つに記載
されるとおりであり、ここで、
Figure 2024056707000033

線が、単結合又は二重結合を示し;
aeが、上に定義されるとおりである)。
実施形態42.実施例のいずれか1つの化合物から選択される、上記の実施形態のいず
れか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学
的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性
体の薬学的に許容される塩。
実施形態43.
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン、
a(R)(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-イ
ンダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-
1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ
-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H-
ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-
エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オン及び
a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
から選択される化合物、
又はその薬学的に許容される塩。
実施形態44.
1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1
-オン、
1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(1-{2-[(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イル]エチル}-1H
-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-[2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル]-5-メチル
-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン、
1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-[2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イ
ル]-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-{2-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]-2H-インダゾール-5-イ
ル}-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-[2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2
-エン-1-オン、
1-(6-{(4M)-4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-[2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル]
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
1-{6-[(4M)-4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン
から選択される化合物、
又はその薬学的に許容される塩。
実施形態45:以下の構造及び名称を有する化合物の群から選択される化合物、又はそ
の薬学的に許容される塩。
Figure 2024056707000034
実施形態46.以下の構造及び名称を有する化合物から選択される化合物、又はその薬
学的に許容される塩。
Figure 2024056707000035
実施形態47.上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物の結晶形態。
実施形態48.薬剤として使用するための、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化
合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、
又はその結晶形態、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性
体の薬学的に許容される塩。
実施形態49.癌の治療に使用するための、上記の実施形態のいずれか1つに記載の化
合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、
又はその結晶形態、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性
体の薬学的に許容される塩。
実施形態50.上記の実施形態のいずれか1つに記載の化合物、又はその立体異性体、
又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその結晶形態、又はその
立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩と
、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
実施形態51.式(2a)の化合物
Figure 2024056707000036

(式中、A、B及びCが、上記の実施形態のいずれか1つに記載されるとおりであり、R
25が、水素又は窒素-保護基である)、又はその塩。
実施形態52.式(2b)の化合物
Figure 2024056707000037

(式中、A、C、RB2、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1つに記載さ
れるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、Aが、非置換であ
るか、又は上記の実施形態のいずれか1つに記載されるように置換される)、又はその塩
実施形態53.式(2c)の化合物
Figure 2024056707000038

(式中、C、RA2、RB2、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1つに記
載されるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、aが、0、1
、2又は3である(好ましくは、aが、0又は1又は2である))、又はその薬学的に許
容される塩。
実施形態54.式(2d)の化合物
Figure 2024056707000039

(式中、C、Rae、RB2、R、RB3及びRB4が、上記の実施形態のいずれか1
つに記載されるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、
Figure 2024056707000040

線が、単結合又は二重結合を示す)、又はその塩。
実施形態55.化合物Xの水和物(修飾HA)結晶形態、又はイソプロピルアルコール
(IPA)溶媒和物結晶形態、又はエタノール(EtOH)溶媒和物結晶形態又はプロピ
レングリコール溶媒和物結晶形態などの、化合物Xの結晶形態。
実施形態56.図1、図2、図3又は図4に示されるX線粉末回折スペクトルと実質的
に同じX線粉末回折スペクトルを有する化合物Xの結晶形態。
本発明の実施形態において、Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジ
ン-1-イル、モルホリン-1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは
2個のヘテロ原子を含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO
)基を含む4員、5員、6員又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換
であるか、又は1個の炭素原子においてオキソで置換され、ここで、前記複素環が、1つ
以上の炭素原子において、C~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好
ましくは、フルオロ)、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及
びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基で任
意にさらに置換され、ここで、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、R10(好ま
しくは、C~C-アルキル(メチルなど))で任意にさらに置換される。
本発明の実施形態において、Hetpyが、1、2又は3個の窒素原子を含む5員若し
くは6員ヘテロアリール環(好ましくは、1,2,4-トリアゾール-1-イル又はピラ
ゾール-1-イル)であり、ここで、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか、又はN
10、-C(=O)-NR10、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-
~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、シアノ、OH、及びC~C
-アルコキシから独立して選択される1つ以上(例えば、1、2又は3つ)の置換基で
置換され、又はここで、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか、又はNR10
ハロ、C~C-アルキル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して
選択される1つ以上(例えば、1、2又は3つ)の置換基で置換され、本発明の実施形態
において、前記ヘテロアリール環が、1つ以上のアミノ基で置換される。
本発明の実施形態において、Aが、非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-ア
ルキルから独立して選択される1つ以上、好ましくは、1、2若しくは3つの置換基で置
換されるC~C7-シクロアルキレンである。例えば、Aが、
Figure 2024056707000041

であり、式中、Wが、O又はC(Rであり、ここで、各Rが、独立して、H及び
フッ素から選択され、Rが、水素又はC~C-アルキルであり、Aが、フルオロ及
びC~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに
置換される。
Aの代表例としては、限定はされないが:
Figure 2024056707000042

が挙げられる。
本発明の実施形態において、Aが、C~C10アリール、例えば、非置換であるか、
又は1つ以上のRA2置換基(例えば、1、2又は3つの置換基)で置換され得るフェニ
ル基である。
Aがフェニルである場合、Aにおける置換基は、存在する場合、好ましくは、式(I)
及び(Ia)の化合物のピラゾリル部分へのフェニルの結合点に対してパラ位にある。
Aが、フルオロであるRA2で置換されるフェニルである場合、RA2が、式(I)及
び(Ia)の化合物のピラゾリル部分へのフェニルの結合点に対してオルト、パラ又はメ
タ位にあり得る。
Aがフェニルである場合、RA2は、存在する場合、好ましくは、ハロ、OH、ヒドロ
キシ-C~C-アルキル、-(COOH)、C~C-アルキル、フルオロ-C
~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキシ、C
~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-
~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキ
シ、-SO-C~C-アルキル、-C(O)-NR10、NR10、NR
9a10a、Hetpy、-(CH-Hetpy及び-NR9a10a及び-
(CHNR9a10aからなる群から選択され、
ここで、
pが、1又は2であり;
Hetpyが、1個の酸素原子、又は1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)若しくは
1個のS(=O)基、又は1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原
子を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換であるか、
又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
~C-アルコキシ、ハロ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択され
る1つ又は2つの置換基で置換され、ここで、前記複素環がさらに、炭素原子においてオ
キソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、複素環中に存在する場合、C~C-ア
ルキルで任意にさらに置換され;
が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びC
~C-アルコキシ-C~C-アルキルから選択され;
9a及びR10aが、窒素と一緒に、O、N(好ましくは、ここで、前記複素環が、
ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル又はモルホリン-1-イルである)及びS
、又はそのN-オキシド、又はそのS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシドから独
立して選択される1個又は2個のさらなるヘテロ原子を含む4員又は5員又は6員(飽和
又は不飽和)複素環を形成し、ここで、前記複素環が、前記複素環における1個の炭素原
子においてオキソで任意に置換され、ここで、前記複素環が、C~C-アルコキシ(
メトキシ)、ハロ(フルオロ)、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アル
キル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ又は2つの置換
基で任意にさらに置換され;
又はR9a及びR10aが、窒素と一緒に、1、2又は3個の窒素原子を含む5員若しく
は6員ヘテロアリール環(好ましくは、ここで、前記ヘテロアリール環が、1,2,4-
トリアゾール-1-イル及びピラゾール-1-イルである)を形成し、ここで、前記ヘテ
ロアリール環が、1つ又は2つのアミノ基で任意に置換され;
フェニル環上に2つのRA2置換基がある場合、それらは、好ましくは、式(I)及び
(Ia)の化合物のピラゾリル部分へのフェニルの結合点に対して、(a)オルト及びパ
ラ、又は(b)メタ及びパラ又は(c)オルト及びメタ位にある。
フェニルにおける代表的なRA2置換基としては、限定はされないが、NH、CN、
F、OH、-CH-OH、(COOH)、-CH、-O-CH-CH-OH、-
O-CH-CH、-O-CH-CH-O-(CO)-CH、-N(CH)(
CH-CH-OCH)、-N(H)(CH-CH-OCH)、-CH-O
-CH-CH-O-CH、-SO-CH、-C(O)-NH-(CH-CH
-OCH)、-C(O)-N(CH)-(CH-CH-OCH)、-C(O
)-NH-CH-C(CHOH、-C(O)-N(CH)-CH-C(CH
-OH、-C(O)-N(H)-C(CH-CH-OCH、-C(O)
-N(H)-CH-CH-N(CH、-(CH-Hetpyが挙げられ
、ここで、Hetpyが、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-1-イル、モル
ホリン-1-イルなど)及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を
含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5
員又は6員飽和複素環であるか、又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含
む5員若しくは6員ヘテロアリール環であり;
ここで、前記5員又は6員複素環が、オキソ、C~C-アルコキシ(好ましくは、メ
トキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C
-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ又は
2つの置換基でさらに置換され得;又は前記5員又は6員複素環が、C~C-アルコ
キシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキル
、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立し
て選択される1つ又は2つの置換基でさらに置換され得;
ここで、1、2又は3個の窒素原子を含む前記5員又は6員ヘテロアリール環が、アミノ
、C~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)、
~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフルオロ-C~C
-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基でさらに置換され得;又は前
記5員又は6員ヘテロアリール環が、C~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)
、ハロ(好ましくは、フルオロ)、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-ア
ルキル、及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの
置換基でさらに置換され得;pが、0、1又は2、(好ましくは、0又は1)である。
例えば、RA2の代表例としては、
Figure 2024056707000043

が挙げられ、
式中、R20が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)であり;
ここで、pが、0、1又は2、(好ましくは、0又は1)であり;
qが、1、2又は3、(好ましくは、1又は2)である。
例えば、RA2の代表例としては、
Figure 2024056707000044

が挙げられ、
式中、R21が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)、又はアミノで
あり、
ここで、pが、0、1又は2であり、好ましくは、pが、0又は1である。
本発明の実施形態において、Aが、環員としてN、O及びSから独立して選択される1
、2又は3個のヘテロ原子を含有する5~6員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリ
ール環が、非置換であるか、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子におい
てRA3で置換され、窒素原子が、ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか
、又はC~C-アルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、ヒドロ
キシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキ
シ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO
~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-Het
py、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置換基で置
換される(好ましくは、前記置換基が、フルオロ-C~C-アルキル、N(R)(
10)-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、又は-(CH
1~2-C3~4-シクロアルキルからなる群から選択される)。
例えば、Aが、非置換であるか、又は1つ以上の置換基RA3で置換され得るピリジン
-2-イル又はピリジン-3-イル又はピリジン-4-イル基であり得る。Aが、好まし
くは、ピリジン-3-イル又はピリジン-4-イル基である。
Aがピリジン-3-イルである場合、AにおけるRA3置換基、例えばC~C-ア
ルキルは、存在する場合、好ましくは、式(I)及び(Ia)の化合物のピリジニル環に
おける2位又は6位にある。
ピリジン-3-イル環上に2つの置換基(例えば、フルオロ及びアミノ)がある場合、
それらは、好ましくは、式(I)及び(Ia)の化合物のピリジン-3-イル環の5位及
び6位にある。
Aがピリジン-4-イルである場合、AにおけるRA3置換基、例えばC~C-ア
ルキルは、存在する場合、好ましくは、式(I)及び(Ia)の化合物のピリジニル環に
おける2位又は3位(好ましくは、3位)にある。
Aがピリジン-4-イルである場合、好ましくは、C~C-アルキル、フルオロ及
びアミノ(より好ましくは、C~C-アルキル)から独立して選択されるAにおける
2つのRA3置換基は、存在する場合、好ましくは、式(I)及び(Ia)の化合物のピ
リジニル環における2位及び6位にある。
ピリジニルにおける代表的な置換基としては、限定はされないが、NH、F、CN、
OH、-CH-OH、-COOH、-CH、-O-CH-CH-OH、-O-(
CH)-N(CH、-O-CH-CH、-O-CH-CH-O-(
CO)-CH、-N(CH)(CH-CH-OCH)、-N(H)(CH
CH-OCH)、-CH-O-CH-CH-O-CH、-SO-CH
-C(O)-NH-(CH-CH-OCH)、-C(O)-N(CH)-(CH
-CH-OCH)、-C(O)-NH-CH-C(CHOH、-C(O)
-N(CH)-CH-C(CH-OH、-C(O)-N(H)-C(CH
-CH-O CH、-C(O)-N(H)-CH-CH-N(CH、-
(CH-Hetpyが挙げられ、ここで、Hetpyが、O、N(ピロリジン-1
-イル、アゼチジン-1-イル、モルホリン-1-イルなど)及びSから独立して選択さ
れる1個若しくは2個のヘテロ原子を含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジ
オキシド(SO)基を含む4員、5員又は6員飽和複素環であり、ここで、前記複素環
が、C~C-アルコキシ(好ましくは、メトキシ)、ハロ(好ましくは、フルオロ)
、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C
アルキル、及び-C(O)-N(CH)-(CH-CH-OCH)から独立して
選択される1、2又は3つの置換基でさらに置換され得、
又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
ル環であり、ここで、前記ヘテロアリール環が、C~C-アルコキシ(メトキシ)、
ハロ(フルオロ)、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及びフ
ルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基でさらに
置換され得る。
例えば、RA3の代表例は、Aがピリジニルである場合、
Figure 2024056707000045

から選択され得、
式中、R20が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)であり、
ここで、pが、0、1又は2であり、好ましくは、pが、0又は1である。
例えば、RA3における代表例は、Aが、ピリジニル、例えば、ピリジン-3-イルで
ある場合、
Figure 2024056707000046

から選択され得、
式中、R21が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)、又はアミノで
あり、
ここで、pが、0、1又は2である。好ましくは、pが、0又は1である。
式(I)及び(Ia)の化合物の実施形態において、代表的な置換基RA3は、Aがピ
リジニル環である場合、NH、F、-CH、-CF、-CHOH、CN、-C(
O)-N(H)-C(CH-CH-O-CH、-C(O)-N(CH)-(
CH-CH-OCH)、-O-(CH)-N(CHであり、
Figure 2024056707000047

式中、pが、0、1又は2であり、好ましくは、pが、1又は2であり;
21が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)であり、
22が、水素又はC~C-アルキル(好ましくは、メチル)、又はアミノであり

好ましくは、pが0であり、R22がアミノである。
本発明の実施形態において、Aが、非置換であるか、又は1つ以上の置換基RA3で置
換され得るピリミジン-3-イル基又はピリミジン-5-イル基である。ピリミジニル基
における代表的な置換基としては、-O-CHが挙げられる。
本発明の実施形態において、Aが、
Figure 2024056707000048

からなる群から選択され、式中、R24が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-
~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル、-NR
~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シク
ロアルキル又は-(CH1~2-C3~4-シクロアルキルであり;又はR24が、
水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコ
キシ-C~C-アルキル、アミノ-C~C-アルキル、C~C-アルキルア
ミノ-C~C-アルキル、ジ-C~C-アルキルアミノ-C~C-アルキル
、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル又は-(CH
1~2-C3~4-シクロアルキルであり;
4a、R4b、R4c及びR4dのそれぞれが、独立して、水素及びC~C-ア
ルキル(好ましくは、メチル)から選択される。
24が、好ましくは、ジ-C~C-アルキルアミノ-C~C-アルキル(例
えば、-CH-CH-N(CH)又は-SO-C3~4-シクロアルキル(
例えば、-SO-シクロプロピル)である。
4cが、好ましくは、C~C-アルキル(例えば、メチル)であり、R4a、R
4b及びR4dのそれぞれが、好ましくは、水素である。
24が、ジ-C~C-アルキルアミノ-C~C-アルキルである場合、R
は、好ましくは、C~C-アルキル(例えば、メチル)であり、R4a及びR4d
のそれぞれが、水素である。
本発明の実施形態において、Aが、(i)窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される
1~3個のヘテロ原子(例えば、0~3個の窒素原子、0~1個の酸素原子、及び0~1
個の硫黄原子から独立して選択される1~3個のヘテロ原子)を含有する8~10員ヘテ
ロアリール環、又は
(ii)複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、0~1個の硫黄原
子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘテロ原子又はヘテ
ロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、前記ヘテロアリール環又
は複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、3、4若しくは5つ
のRA4で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキソで任意に置換され
、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル
若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、
シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択され
る1又は2つの置換基で任意に置換される、ヘテロアリール環又は複素二環式環である。
本発明の実施形態において、Aが、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1~3
個のヘテロ原子を含有する8~10員ヘテロアリール環である。例えば、Aが、0~3個
の窒素原子、0~1個の酸素原子、及び0~1個の硫黄原子から独立して選択される1~
3個のヘテロ原子を含有する8~10員ヘテロアリールである。ヘテロアリール環は、非
置換であるか、又は炭素原子において、1、2、3、4又は5つのRA4で置換され、窒
素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル又は
~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、シアノ、
ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又は
2つの置換基で任意に置換される。
したがって、Aの代表例としては、
Figure 2024056707000049

も挙げられ、
式中、波線
Figure 2024056707000050

が、分子の残りの部分へのAの結合点を示す。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、
0~1個の硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘ
テロ原子若しくはヘテロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であり、前記
ヘテロアリール環又は複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、
3、4若しくは5つのRA4で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキ
ソで任意に置換され、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C
~C-アルキル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C
-アルキルが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、
~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10
ら独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に1~3個の窒素原子又は1~2個の酸素原子
又は1個の硫黄原子又は1個のS(=O)基を含有する8~10員部分飽和複素二環式
環であり、前記ヘテロアリール環又は複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子に
おいて1、2、3、4若しくは5つのRA4で置換され、複素二環式環がさらに、炭素原
子においてオキソで任意に置換され、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は
-(CO)-C~C-アルキル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換さ
れ、前記C~C-アルキルが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C
-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及び
NR10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される。
本発明の実施形態において、窒素原子は、上記の8~10員ヘテロアリール環又は上記
の8~10員部分飽和複素二環式環中に存在する場合、非置換であるか、又はシアノ、ヒ
ドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1若しく
は2つの置換基で任意に置換されるC~C-アルキルで置換される。
本発明の実施形態において、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選
択される1若しくは2個のヘテロ原子又は基を含む(好ましくは、1個の酸素原子、又は
1個の硫黄原子、又は1個のS(=O)若しくは1個のS(=O)基、又は1個の窒素
原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子を含む;より好ましくは、1個の窒素
原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子を含む)4員又は5員又は6員複素環
又はヘテロアリール環であり、ここで、前記複素環Hetが、非置換であるか、又は炭
素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シアノ、フルオロ、C~C
アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、
~C-アルコキシ、フルオロ-C~C-アルコキシ及びフルオロ-C~C
-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基(好ましくは、C~C
-アルキル、ヒドロキシ、シアノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C
~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、及
びフルオロ-C~C-アルキルから選択される)で置換され、ここで、前記複素環H
etがさらに、炭素原子において、オキソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、H
et中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換され、前記C~C
-アルキルが、フルオロ、ヒドロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択さ
れる1~3つの置換基で任意に置換される。
本発明の実施形態において、Hetが、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イ
ル、ピロリジン-3-イル又はモルホリン-1-イルであり、フルオロ、ヒドロキシ及び
~C-アルコキシ(例えばメチル、ヒドロキシ-メチル、メトキシ及びフルオロ)
で任意に置換される。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素原子、
0~1個の硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3個のヘ
テロ原子又はヘテロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であり、ここで、
Aが窒素を含有する場合、その窒素は、Rae又はRAeで置換される。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に1~3個の窒素原子又は1~2個の酸素原子
又は1個の硫黄原子又は0~1個のS(=O)基を含有する8~10員部分飽和複素二
環式環であり、ここで、Aが窒素を含有する場合、その窒素は、Rae又はRAeで置換
される。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環であり、ここで、窒素原子の少なくとも1つが、Rae又はRAe
置換される。
本発明の実施形態において、Aが、1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10
員ヘテロアリール環であり、ここで、窒素原子の1つが、Rae又はRAeで置換される
本発明の実施形態において、RAeが、水素、-(CO)-C~C-アルキル及び
~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、C~Cアルキルが、それぞ
れの場合、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アル
コキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又
は2つの置換基で任意に置換される。
本発明の実施形態において、RAeが、水素、フルオロ-C~C-アルキル及びC
~C-アルキル(例えばメチル)からなる群から選択される。
本発明の実施形態において、Raeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から
選択され、ここで、前記アルキルが、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アル
コキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR
10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される。
本発明の実施形態において、Raeが、水素、C~C-アルキル、-(CH
-Het、-CH-CN、-(CH2-OH、-(CH2-O-C~C
-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(CH-O-(CH
O-C~C-アルキル及び-(CH-ジC~C-アルキルアミノからなる
群から選択され(例えば、Hetが、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、
ピロリジン-3-イル及びモルホリン-1-イルからなる群から選択される場合)、好ま
しくは、Raeが、水素、C~C-アルキル及び-CH-CNからなる群から選択
される。好ましくは、Raeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から選択され
る。
本発明の実施形態において、yが、0、1又は2(好ましくは、0又は1)である。
本発明の実施形態において、xが、0、1又は2(好ましくは、0又は1)である。
本発明の実施形態において、zが、0、1又は2(好ましくは、0又は1)である。
本発明の実施形態において、Rが、C~C-アルキル、ヒドロキシ、C~C
-アルコキシ及びNR10からなる群から選択され、yが、0又は1である。
好ましくは、Rが、C~C-アルキル及びヒドロキシからなる群から選択される
8~10員ヘテロアリール環又は複素二環式環としてのAの典型的な例としては、
Figure 2024056707000051

が挙げられ、
式中、波線
Figure 2024056707000052

が、分子の残りの部分へのAの結合点を示し、
ここで、Aが、非置換であるか、又は1、2、3、4若しくは5つのRA4(好ましくは
、1若しくは2つのRA4)で置換され、ここで、上記の構造中のNH部分における窒素
原子はまた、N-Raeで置換され得、ここで、Raeが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ
、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル
-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意
に置換されるC~C-アルキルである。好ましくは、Raeが、水素又はメチルなど
のC~C-アルキルである。
例えば、Aの典型的な例としては、
Figure 2024056707000053

が挙げられ、
式中、波線が、分子の残りの部分へのAの結合点を示し、ここで、Aが、非置換であるか
、又は1、2、3、4若しくは5つのRA4(好ましくは、1若しくは2つのRA4)で
置換され、ここで、Raeが、水素、又はシアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C
~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het
及びNR10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換されるC
~C-アルキルである。好ましくは、Raeが、水素又はメチルなどのC~C-ア
ルキルである。
Aの代表例としては、
Figure 2024056707000054

も挙げられ、
式中、波線が、分子の残りの部分へのAの結合点を示し、
ここで、Aが、非置換であるか、又は1、2、3、4若しくは5つのRA4(好ましくは
、1若しくは2つのRA4)で置換され、ここで、上記の構造中のNH部分における窒素
原子はまた、N-RAe又はN-Raeで置換され得、ここで、RAeが、水素、-(C
O)-C~C-アルキル及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで
、C~Cアルキルが、それぞれの場合、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C
-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及び
NR10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換され、Raeが、
シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択され
る1又は2つの置換基で任意に置換されるC~C-アルキルである。好ましくは、好
ましくは、Raeが、水素又はメチルなどのC~C-アルキルである。好ましくは、
aeが、水素又はメチルなどのC~C-アルキルである。
したがって、Aの典型的な例としては、
Figure 2024056707000055

が挙げられ、
式中、波線が、分子の残りの部分へのAの結合点を示し、
ここで、Aが、非置換であるか、又は1、2、3、4若しくは5つのRA4(好ましくは
、1若しくは2つのRA4)で置換され、ここで、RAeが、水素、-(CO)-C
-アルキル及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、C~C
アルキルが、それぞれの場合、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ
、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10
から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換され、Raeが、シアノ、ヒド
ロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又は2つ
の置換基で任意に置換されるC~C-アルキルである。好ましくは、Raeが、水素
又はメチルなどのC~C-アルキルである。好ましくは、Raeが、水素又はメチル
などのC~C-アルキルである。
Aの他の代表例としては、
Figure 2024056707000056

が挙げられ、
式中、波線
Figure 2024056707000057

が、分子の残りの部分へのAの結合点を示し、ここで、Aが、非置換であるか、又は1、
2、3、4若しくは5つのRA4(好ましくは、1若しくは2つのRA4)で置換され、
ここで、上記の構造中のNH部分における窒素原子はまた、N-Rae又はN-RAe
置換され得、ここで、RAeが、水素、-(CO)-C~C-アルキル及びC~C
-アルキルからなる群から選択され、ここで、C~Cアルキルが、それぞれの場合
、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-
~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又
は2つの置換基で任意に置換され、Raeが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、
~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、H
et及びNR10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される
~C-アルキルである。好ましくは、好ましくは、Raeが、水素又はメチルなど
のC~C-アルキルである。好ましくは、Raeが、水素又はメチルなどのC~C
-アルキルである。本明細書において使用される際及びさらに置換基Bに関連する「C
6~10アリール」という用語は、フェニル又はナフチル基を指し、ここで、フェニル又
はナフチルが、非置換であるか、又は1、2、3又は4つ(好ましくは、1又は2つ)の
Baで置換される。
本発明の実施形態において、RBaが、独立して、ヒドロキシ、NH、C~C
アルキル及びハロからなる群から選択され、又は好ましくは、ヒドロキシ、C~C
アルキル及びハロからなる群から選択される。
本発明の実施形態において、Bが、3-ヒドロキシ-フェニル又は3-ヒドロキシ-ナ
フチルであり、ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2若しくは3つのハロ(好まし
くは、クロロ)原子で置換される。本発明のさらなる実施形態において、Bが、
Figure 2024056707000058

であり、
式中、Halが、ハロゲン原子を表す。
本発明の実施形態において、Bが、
Figure 2024056707000059

であり、式中、Xが、N又はC-RB5であり;
B1が、独立して、水素及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択
され;
B2が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)、C~C-アルキル(好
ましくは、メチル)、シクロプロピル及びNHから選択され;
B3が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)、シクロプロピル及びC
-アルキル(好ましくは、メチル)から選択され;
B4が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ又はフルオロ)及びC~C
-アルキル(好ましくは、メチル)から選択されるか、又はRB3及びRB4が、それら
が結合される原子と一緒に、Xを含有する芳香環に縮合された4~6員環(好ましくは、
5~6員飽和又は部分不飽和炭素環)を形成し;
B5が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(
好ましくは、メチル)から選択される。
本発明の実施形態において、Xが、N又はC-RB5であり、
B1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され、
B2が、独立して、水素及びNHから選択され、
B3及びRB4がそれぞれ、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC
~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択されるか、又はRB3及びRB4が、
それらが結合される原子と一緒に、Xを含有する芳香環に縮合された4~6員環(好まし
くは、5~6員飽和又は部分不飽和炭素環)を形成する。
B5が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(
好ましくは、メチル)から選択される。
本発明の実施形態において、Bが、
Figure 2024056707000060

であり、式中、RB1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され、
B2が、独立して、水素、C~C-アルキル及びNHから選択され、
B3及びRB4がそれぞれ、独立して、水素、ハロ(好ましくは、フルオロ又はクロ
ロ、より好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選
択され、
B5が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(
好ましくは、メチル)から選択される。
本発明の実施形態において、Xが、N又はC-RB5であり、
ここで、RB1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され、
B2が、独立して、水素及びNHから選択され、
B3及びRB4がそれぞれ、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC
~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択される。
B5が、独立して、水素、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(
好ましくは、メチル)から選択される。
本発明の実施形態において、Xが、N又はCHであり、好ましくは、XがCHである。
本発明の実施形態において、XがCHであり、RB1が、水素又はC~C-アルキ
ル(メチルなど)である。
本発明の実施形態において、RB1が、水素又はC~C-アルキル(メチルなど)
であり、好ましくは、RB1が水素である。
本発明の実施形態において、RB2が、水素又はアミノであり、好ましくは、RB2
水素である。
本発明の実施形態において、RB3及びRB4がそれぞれ、独立して、ハロ(好ましく
は、クロロ)及びC~C-アルキル(好ましくは、メチル)から選択される。
本発明は、式(I)及び(Ia)の化合物を提供し、式中、RB1が、独立して、水素
及びC~C-アルキルから選択され、
B2がアミノであり、RB3が、ハロ(好ましくは、クロロ)であり、RB4がメチ
ルであり、XがCHであり、又は
B2がアミノであり、RB3が、ハロ(好ましくは、クロロ)又はメチルであり、R
B4が水素であり、XがCHであり、又は
B2が水素であり、RB3が、ハロ(好ましくは、クロロ)又はメチルであり、R
が水素であり、XがCHであり、
本発明の実施形態において、RB2がアミノであり、RB3及びRB4が両方ともハロ
(好ましくは、クロロ)であり、XがCHである。
本発明の実施形態において、RB1が、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)
であり、RB2、RB3、RB4及びRB5が全て水素である。
本発明の実施形態において、XがNであり、RB1及びRB2が水素であり、RB3
、独立して、ハロ(好ましくは、クロロ)及びC~C-アルキル(好ましくは、メチ
ル)から選択され、RB4が、ハロ(好ましくは、クロロ)である。
本発明のさらなる態様において、実施例に示されるいずれか1つから選択される化合物
、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明のさらなる態様において、
Figure 2024056707000061

からなる群から選択される化合物、
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明のさらなる態様において、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン(実施例1a)、
Figure 2024056707000062


a(R)(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-イ
ンダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例18a)、
Figure 2024056707000063


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例26a)、
Figure 2024056707000064


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-
1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ
-2-エン-1-オン(実施例41a)、
Figure 2024056707000065


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例42a)、
Figure 2024056707000066


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例43a)、
Figure 2024056707000067


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実
施例47a)、
Figure 2024056707000068


a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H-
ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-
エン-1-オン(実施例60a)、
Figure 2024056707000069


a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例69a)、
Figure 2024056707000070

;及び、
a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(実施例70a)、
Figure 2024056707000071

からなる群から選択される化合物、
又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明は、
Figure 2024056707000072

からなる群から選択される化合物、
又はその薬学的に許容される塩を提供する。
出発材料及び手順の選択に応じて、化合物は、可能な異性体の1つの形態で、又はその
混合物として、例えば、純粋な光学異性体として、又は不斉中心の数に応じてラセミ体及
びジアステレオマー混合物などの異性体混合物として存在し得る。本発明は、ラセミ混合
物、鏡像異性体に富む混合物、ジアステレオマー混合物及び光学的に純粋な形態を含む、
全てのこのような可能な異性体を含むことが意図される。光学活性(R)-及び(S)-
異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製され得、又は従来の技術を用いて
分割され得る。化合物が、二置換又は三置換シクロアルキルを含有する場合、シクロアル
キル置換基は、シス-又はトランス-配置を有し得る。本発明は、置換シクロアルキル基
並びにその混合物のシス及びトランス配置を含む。全ての互変異性体も、含まれることが
意図される。特に、環原子としてNを含有するヘテロアリール環が、2-ピリドンである
場合、例えば、カルボニルがヒドロキシ(例えば、2-ヒドロキシピリジン)として示さ
れる互変異性体が含まれる。
本明細書において使用される際、「塩(salt)」又は「塩(salts)」という
用語は、本発明の化合物の酸付加塩又は塩基付加塩を指す。「塩」は、特に、「薬学的に
許容される塩」を含む。「薬学的に許容される塩」という用語は、典型的に生物学的に又
は他の形で有害でない、本発明の化合物の生物学的効果及び特性を保持する塩を指す。多
くの場合、本発明の化合物は、アミノ及び/又はカルボキシル基又はそれに類似の基の存
在によって、酸塩及び/又は塩基塩を形成することが可能である。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸及び有機酸とともに形成され得る。塩が誘導さ
れ得る無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられ
る。塩が誘導され得る有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シ
ュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マ
ンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル
酸、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機及び有機塩基とともに形成され得る。
塩が誘導され得る無機塩基としては、例えば、アンモニウム塩及び周期表のI~XII
列の金属が挙げられる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から誘導され;特に好適な塩
としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム塩が挙げ
られる。
塩が誘導され得る有機塩基としては、例えば、第一級、第二級、及び第三級アミン、天
然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる
。特定の有機アミンとしては、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(chol
inate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジン
及びトロメタミンが挙げられる。
別の態様において、本発明は、酢酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アスパラギ
ン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩
/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、カプリン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィリ
ネート、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸
塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、ヨウ
化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、
リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、粘
液酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレ
イン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二
水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、コハ
ク酸塩、スルホサリチル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフェナテート、トリ
フルオロ酢酸塩又はキシナホ酸塩形態における化合物を提供する。
薬学的に許容される塩が好ましい。
本明細書に示される任意の式はまた、化合物の非標識形態並びに同位体標識形態を表す
ことが意図される。同位体標識化合物は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質
量数を有する原子で置換されることを除いて、本明細書に示される式によって示される構
造を有する。本発明の化合物に取り込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、
酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体(それぞれ、H、H、11C、13C、14
C、15N、17O、18O、18F、35S、36Clなど)が挙げられる。本発明は
、本明細書において定義される様々な同位体標識化合物、例えば、H及び14Cなどの
放射性同位体が中に存在するもの、又はH及び14Cなどの非放射性同位体が中に存在
するものを含む。このような同位体標識化合物は、代謝試験(14Cによる)、反応速度
試験(例えばH及び13Cによる)、薬剤又は基質組織分布アッセイを含む検出又はイ
メージング技術(ポジトロン放出型断層撮影法(PET)又は単光子放出型コンピュータ
ー断層撮影法(SPECT)など)、又は患者の放射線治療において有用である。特に、
18F化合物は、PET又はSPECT試験に特に望ましいことがある。式(I)の同位
体標識化合物は、当業者に公知の従来の技術によって、又は以前に用いられた非標識試薬
の代わりに、適切な同位体標識試薬を用いて、添付の実施例に記載されるものに類似の方
法によって、一般に調製され得る。
さらに、より重い同位体、特に、重水素(すなわち、H又はD)による置換は、より
高い代謝的安定性、例えば増加した生体内半減期又は減少した投与必要量又は治療指数の
改善から得られる特定の治療上の利点を提供し得る。この文脈における重水素が、式(I
)の化合物の置換基と見なされることが理解される。このようなより重い同位体、特に、
重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義され得る。本明細書において使用される際
の「同位体濃縮係数」という用語は、特定の同位体の同位体存在度と天然存在度との間の
比率を意味する。本発明の化合物中の置換基が、重水素であることが示される場合、この
ような化合物は、少なくとも3500の各指定重水素原子についての同位体濃縮係数(各
指定重水素原子における52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の
重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5
000(75%の重水素取り込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み
)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%
の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも
6600(99%の重水素取り込み)、又は少なくとも6633.3(99.5%の重水
素取り込み)を有する。
本発明はまた、記載される実施形態のいずれかの化合物に関し、ここで、1つ以上の置
換基中の1つ以上の水素原子が重水素で置換される、例えば、1つ以上のアルキル置換基
中の全ての水素が重水素で置換される(次に、それぞれの1つ又は複数の部分が過重水素
化される)。
本発明の実施形態において、特に、C~C-アルキル(又はメチル)が、本発明の
化合物中の置換基Cとして存在する場合、及び/又はC~C-アルキル(又はメチル
)が、A及び/又はBにおける置換基として存在する場合、A若しくはBがインダゾリル
環である場合、C~C-アルキル(又はメチル)は、重水素化又は過重水素化され得
る。
本発明はまた、式(I)の化合物の結晶形態に関する。
化合物Xの水和物(修飾HA)結晶形態は、化合物Xのイソプロピル(IPA)溶媒和
物、エタノール(EtOH)溶媒和物、メタノール溶媒和物、及びプロピレングリコレー
ト溶媒和物から得られる。化合物Xの水和物(修飾HA)結晶形態は、約25℃の温度及
び1.5418ÅのX線波長、λで測定される、8.2°、11.6°、12.9°及び
18.8°からなる群から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を
有する少なくとも1つ、2つ、3つ又は4つのピークを含むX線粉末回折パターン(XR
PD)によって特徴付けられ得る。水和物(修飾HA)結晶形態はまた、約25℃の温度
及び1.5418ÅのX線波長、λで測定される、8.2°、11.6°、12.1°、
12.9°、14.6°、16.2°、18.8°、20.4°及び24.1°からなる
群から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1
つ、2つ、3つ又は4つ又は全てのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)によ
って特徴付けられ得る。
化合物Xのイソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物は、約25℃の温度及び1.5
418ÅのX線波長、λで測定される、7.5°、12.5°及び17.6°からなる群
から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1つ
、2つ、又は3つのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)によって特徴付けら
れ得る。化合物Xのイソプロピルアルコール溶媒和物は、約25℃の温度及び1.541
8ÅのX線波長、λで測定される、7.5°、12.5°、15.5°、16.4°、1
7.6°、21.4°及び24.4°からなる群から選択される屈折角2θ値(CuKα
λ=1.5418Å)を有する少なくとも1つ、2つ、3つ又は4つ若しくはそれ以上
、又は全てのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)によって特徴付けられ得る
化合物Xのエタノール(EtOH)溶媒和物は、約25℃の温度及び1.5418Åの
X線波長、λで測定される、7.9°、12.7°、18.2°及び23.1°からなる
群から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1
つ、2つ、又は3つ又は4つのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)によって
特徴付けられ得る。化合物Xのエタノール溶媒和物は、約25℃の温度及び1.5418
ÅのX線波長、λで測定される、7.9°、12.7°、13.1°、15.5°、15
.9°、16.9°、18.2°、18.6°、及び23.1°からなる群から選択され
る屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1つ、2つ、3つ
又は4つ若しくはそれ以上、又は全てのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)
によって特徴付けられ得る。
化合物Xのプロピレングリコール溶媒和物は、約25℃の温度及び1.5418ÅのX
線波長、λで測定される、7.3°、13.2°、18.0°及び22.5°からなる群
から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1つ
、2つ、又は3つ又は4つのピークを含むX線粉末回折パターン(XRPD)によって特
徴付けられ得る。化合物Xのプロピレングリコール溶媒和物は、約25℃の温度及び1.
5418ÅのX線波長、λで測定される、7.3°、13.2°、15.6°、16.2
°、18.0°、22.5°、22.8°、23.2°及び25.1°からなる群から選
択される屈折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する少なくとも1つ、2つ
、3つ又は4つ若しくはそれ以上、又は全てのピークを含むX線粉末回折パターン(XR
PD)によって特徴付けられ得る。
本明細書において使用される際、「薬学的に許容される担体」という用語は、当業者に
公知であるように(例えば、Remington’s Pharmaceutical
Sciences,18th Ed.Mack Printing Company,1
990,pp.1289-1329を参照)全ての溶媒、分散媒、コーティング、界面活
性剤、酸化防止剤、保存料(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保
存料、薬剤安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味料、着香剤、染料など及びそ
れらの組合せから選択されるいずれか1つ以上を含む。任意の従来の担体が、有効成分と
不適合でない限り、治療剤又は医薬組成物におけるその使用が考えられる。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的又は医学的応答、例え
ば、酵素又はタンパク質活性の低下若しくは阻害を引き起こし、又は症状を改善し、病態
を軽減し、疾患進行を遅らせるか若しくは遅延させ、又は疾患を予防するなどの、本発明
の化合物の量を指す。非限定的な一実施形態において、「治療有効量」という用語は、対
象に投与されるとき、(1)KRAS、HRAS又はNRAS G12C突然変異によっ
て引き起こされる癌などの病態、又は障害又は疾患を少なくとも部分的に軽減し、阻害し
、予防し、及び/又は改善するのに有効である、本発明の化合物の量を指す。
別の非限定的な実施形態において、「治療有効量」という用語は、細胞、又は組織、又
は非細胞生体材料、又は培地に投与されるとき、KRAS、HRAS又はNRAS G1
2C突然変異体タンパク質の活性を少なくとも部分的に低下させるか又は阻害するのに有
効な、本発明の化合物の量を指す。
本明細書において使用される際、「対象」という用語は、動物を指す。典型的に、動物
は、哺乳動物である。対象はまた、例えば、霊長類(例えば、男性又は女性のヒト)、ウ
シ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚類、鳥類などを指す
。特定の実施形態において、対象は、霊長類である。さらに他の実施形態において、対象
は、ヒトである。
本明細書において使用される際、「阻害する」、「阻害」又は「阻害すること」という
用語は、所与の病態、症状、若しくは障害、若しくは疾患の軽減若しくは抑制、又は生物
学的活性若しくは過程のベースライン活性の有意な減少を指す。
本明細書において使用される際、任意の疾患又は障害を「治療する」、「治療すること
」又は「治療」という用語は、一実施形態において、疾患又は障害を改善すること(すな
わち、疾患又はその臨床症状の少なくとも1つの発生を遅くするか又は停止させるか又は
減少させること)を指す。別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」又は
「治療」は、患者によって認識できないものを含む少なくとも1つの物理的パラメータを
軽減又は改善することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療する
こと」又は「治療」は、疾患又は障害を、物理的に(例えば、認識可能な症状の安定化)
、生理的に(例えば、物理的パラメータの安定化)のいずれか、又はその両方で調節する
ことを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」又は「治療
」は、疾患又は障害の発症又は発生又は進行を防止するか又は遅らせることを指す。
本明細書において使用される際、対象は、このような対象が、このような治療から生物
学的に、医学的に又は生活の質において利益を得るであろう場合、治療「を必要とする」
本明細書において使用される際、「a」、「an」、「the」という用語及び本発明
の文脈において(特に、特許請求の範囲の文脈において)使用される同様の用語は、本明
細書に特に示されない限り、又は文脈上明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を
包含するものと解釈されるべきである。
本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に特に示されない限り、又は文脈上明ら
かに矛盾しない限り、任意の好適な順序で行われ得る。あらゆる例の使用、又は本明細書
に示される例示的な文言(例えば「など」)は、本発明をより明らかにすることが意図さ
れるに過ぎず、別に権利請求される本発明の範囲に限定を課すものではない。
本発明の化合物の任意の不斉中心が、ラセミ混合物又は鏡像異性体の混合物又は鏡像異
性体に富む形態中に存在し得る。特定の実施形態において、例えば、鏡像異性体の混合物
として、各不斉中心が、少なくとも10%の鏡像体過剰率、少なくとも20%の鏡像体過
剰率、少なくとも30%の鏡像体過剰率、少なくとも40%の鏡像体過剰率、少なくとも
50%の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過
剰率、少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも
95%の鏡像体過剰率、又は少なくとも99%の鏡像体過剰率で存在する。特定の実施形
態において、例えば、鏡像異性体に富む形態において、各不斉中心が、少なくとも50%
の鏡像体過剰率、少なくとも60%の鏡像体過剰率、少なくとも70%の鏡像体過剰率、
少なくとも80%の鏡像体過剰率、少なくとも90%の鏡像体過剰率、少なくとも95%
の鏡像体過剰率、又は少なくとも99%の鏡像体過剰率で存在する。
したがって、本明細書において使用される際、本発明の化合物は、可能な異性体、鏡像
異性体、アトロプ異性体、ジアステレオ異性体、互変異性体又はそれらの混合物のうちの
1つの形態、例えば、実質的に純粋な、ジアステレオ異性体、光学異性体(鏡像異性体)
、ラセミ体又はそれらの混合物として、存在し得る。
異性体の任意の得られる混合物は、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶に
よって、成分の物理化学的な相違に基づいて、純粋又は実質的に純粋な光学異性体、ジア
ステレオ異性体、アトロプ異性体、ラセミ体へと分離され得る。
最終生成物又は中間体の任意の得られるラセミ体が、公知の方法によって、例えば、光
学活性酸又は塩基を用いて得られるそのジアステレオマー塩の分離、及び光学活性酸性又
は塩基性化合物を遊離させることによって、光学対掌体に分割され得る。したがって、特
に、塩基性部分が、例えば、光学活性酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセ
チル酒石酸、ジ-O,O’-p-トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸又はカンファ
ー-10-スルホン酸により形成された塩の分別結晶によって、本発明の化合物を、それ
らの光学対掌体に分割するのに用いられ得る。ラセミ生成物はまた、キラル吸着剤を用い
て、キラルクロマトグラフィー、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によ
って分割され得る。
典型的に、式(I)の化合物は、以下に示されるスキームにしたがって調製され得る。
特定の合成経路を概説する実施例、及び以下の一般的なスキームは、合成化学の当業者に
指針を与え、合成化学の当業者は、溶媒、濃度、試薬、保護基、合成手順の順序、時間、
温度などが必要に応じて調節され得ることを容易に理解するであろう。
以下に示されるスキームは、単一のジアステレオマー/鏡像異性体並びにそれらの異性
体混合物を表すことが意図される。ジアステレオマー/鏡像異性体の分離は、本明細書に
記載される技術にしたがって行われ得る。特に定義されていない場合、後述される一般的
なスキームにおいて、置換基Z、X、X、Ar及びArが、本明細書において定
義されるとおりである。以下の一般的なスキームにおいて、Arが、式(I)の化合物
について定義される置換基Aに対応し、Arが、式(I)の化合物について定義される
置換基Bに対応する。特に、置換基C、R、R、R及びRが、本明細書及び特に
、特許請求の範囲において定義されるとおりである。アミン保護基(本明細書において窒
素-保護基とも呼ばれる)は、以下のスキームにおいて「PG」と呼ばれる。以下のスキ
ームにおいて、式(Iy)の化合物は、式RC(O)-Xの化合物であり、式(Ie)の
化合物におけるスピロリンカーの窒素原子に結合されたR-C(O)置換基は、相応に解
釈されるべきである。以下のスキームにおいて、Arが、適切な場合、式(I)の化合
物の置換基Aに対応し、Arが、適切な場合、式(I)の化合物の置換基Bに対応する
Figure 2024056707000073

スキーム-1合成:本明細書に開示される式(Ie)の化合物は、スキーム-1におい
て概説されるように合成され得る。適切なジ-ハロゲン化複素環式芳香族(1)が、K
PO(又はNaCO)などの塩基とともに、1,4-ジオキサン(又はトルエン)
などの溶媒中で、RuPhos-Pd-G3/RuPhosなどのパラジウム触媒の存在
下で、鈴木(又はスティル)型クロスカップリング反応において、ボロン酸/エステルな
どのアリール又はヘテロアリール(Ar)カップリング相手と反応されて、化合物(2
)が得られる。工程Bにおいて、置換基Arは、KPOなどの塩基とともに、トル
エンなどの溶媒中で、RuPhos-Pd-G3/RuPhosなどのパラジウム触媒の
存在下で、好適に官能化されたアリール又はヘテロアリール系、例えばアリールボロン酸
を用いて、パラジウムクロスカップリング反応により導入されて、化合物(3)が得られ
る。工程Cにおいて、保護基(PG)は、使用される保護基に応じて、適切な条件下で除
去される。例えば化合物(3)のBoc基は、ジクロロメタンなどの溶媒中のトリフルオ
ロ酢酸などの有機酸を用いて又は1,4-ジオキサンなどの溶媒中の硫酸などの鉱酸を用
いて、当該技術分野において公知の条件を用いて除去されて、化合物(4)が得られる。
Arは、Boc基を切断するために上記の条件下で同じ反応において除去される保護基
(例えば、THP)も含有し得る。工程Dにおいて、化合物(5)は、好適な塩基(ヒュ
ーニッヒ塩基など)の存在下で、化合物(4)と式(Iy)の化合物(式中、Xが、脱離
基、例えばハロ(クロロなど)である)との反応によって作製され得;又はXがOHであ
る場合、及び反応は、標準的なアミド結合形成条件下(例えば、HATUなどのアミドカ
ップリング試薬及びDIPEAなどの好適な塩基の存在下)で行われる。例えば、アクリ
ルアミドは、塩化メチレンなどの溶媒中で、プロピルホスホン酸無水物などのカップリン
グ剤及びヒューニッヒ塩基などの塩基の存在下で、化合物(4)をアクリル酸で処理する
ことによって導入されて、化合物(5)が得られる。或いは、化合物(4)は、THFな
どの溶媒中で、炭酸水素ナトリウム水溶液などの塩基の存在下で、塩化アクリロイルで処
理され得る。工程Eにおいて、アトロプ異性体の混合物は、適切なカラム及び溶離剤を用
いて、SFC又はHPLC条件を用いて分離される。
スキーム-1について示され、上述される化合物(1)、(2)、(3)及び(4)は、
式(Ie)の化合物を調製するための有用な中間体である。
Figure 2024056707000074

スキーム-2合成:スキーム-2は、本明細書に開示される式(Ie)の化合物の調製
のための代替的な方法を提供する。KPO(又はNaCO)などの塩基とともに
、1,4-ジオキサン(又はトルエン)などの溶媒中で、RuPhos-Pd-G3/R
uPhosなどのパラジウム触媒の存在下で、ハロゲン化複素環式芳香族(1)と、ボロ
ン酸/エステルなどのアリール又はヘテロアリールカップリング相手との鈴木反応などの
クロスカップリング反応の後、化合物(2)は、THF又はCHCNなどの溶媒中で、
N-ヨードスクシンイミド又はN-ブロモスクシンイミドなどのハロゲン化剤で処理され
る。工程Cにおいて、置換基Arは、KPOなどの塩基とともに、1,4-ジオキ
サンなどの溶媒中で、RuPhos-Pd-G3/RuPhosなどのパラジウム触媒の
存在下で、好適に官能化されたアリール又はヘテロアリール系、例えばアリールボロン酸
エステルを用いて、パラジウム触媒カップリング反応により導入されて、化合物(4)が
得られる。残りの工程D~Fは、上記のスキーム-1中の工程C~Eと同様である。
スキーム-2について示され、上述される化合物(1)、(2)、(3)、(4)及び(
5)は、式(Ie)の化合物を調製するための有用な中間体である。
Figure 2024056707000075

スキーム-3合成:スキーム-3は、本明細書に開示される式(Ie)の化合物の調製
のための代替的な方法を提供する。ハロゲン化複素環式芳香族(1)は、酢酸カリウムな
どの塩基とともに、1,4-ジオキサンなどの溶媒中で、PdCl(dppf).CH
Cl付加物などのパラジウム触媒の存在下で、ビス-(ピナコラト)-ジボロンを用
いて、複素環式芳香族ボロン酸エステル(2)に転化される。工程Bにおいて、置換基A
は、KPOなどの塩基とともに、トルエンなどの溶媒中で、RuPhos-Pd
-G3/RuPhosなどのパラジウム触媒の存在下で、好適に官能化されたアリール又
はヘテロアリール系、例えばハロゲン化ヘテロアリールを用いて、パラジウムカップリン
グ反応による導入されて、化合物(3)が得られる。残りの工程C~Gは、上記のスキー
ム-2中の工程B~Fと同様である。
スキーム-3について示され、上述される化合物(1)、(2)、(3)、(4)、(5
)及び(6)は、式(Ie)の化合物を調製するための有用な中間体である。
Figure 2024056707000076

スキーム-4合成:式(I)のハロゲン化複素環式芳香族化合物又は式(II)のジ-
ハロゲン化複素環式芳香族化合物は、スキーム-4において概説されるように得られる。
3,4,5-ジブロモ-1H-ピラゾールなどの適切なトリ-ハロゲン化複素環式芳香族
(1)が、THFなどの溶媒中で、アルキルリチウム剤、例えば、n-ブチルリチウムな
どの金属-ハロゲン交換剤と反応されて、例えば、メタノールを用いた加水分解の後、化
合物(2)が得られる。工程Bにおいて、N-保護リンカーが、DMFなどの溶媒中で、
炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、例えばトシレートを用いて官能化された、好適に官
能化されたN-保護リンカーとの反応により導入されて、化合物(3)が得られる。工程
Cにおいて、ハロゲン/金属交換が、THFなどの溶媒中で、n-ブチルリチウムなどの
適切な試薬を用いて行われて、ヨウ化メチルなどの適切なアルキル化剤との反応の後、式
(I)のハロゲン化複素環式芳香族化合物が得られる。式(I)の化合物は、CHCN
などの溶媒中で、N-ヨードスクシンイミドなどのハロゲン化剤で処理されて、式(II
)のジ-ハロゲン化複素環式芳香環が得られる。
Figure 2024056707000077

スキーム-5合成:スキーム-5は、式(I)のハロゲン化複素環式芳香族化合物の調
製のための代替的な方法を提供する。3-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾールなどの
適切なハロゲン化複素環式芳香族(1)は、DMFなどの溶媒中で、炭酸セシウムなどの
塩基の存在下で、例えばトシレートを用いて官能化された、好適に官能化されたN-保護
リンカーによりアルキル化されて、式(I)のハロゲン化複素環式芳香族化合物が得られ
る。
別の態様において、本発明は、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬
学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。さらなる実施形態において、組成
物は、本明細書に記載されるものなどの少なくとも2つの薬学的に許容される担体を含む
。本発明のために、特に示されない限り、溶媒和物及び水和物は、一般に、組成物と見な
される。好ましくは、薬学的に許容される担体は、滅菌されている。医薬組成物は、経口
投与、非経口投与、及び直腸投与などの特定の投与経路のために製剤化され得る。さらに
、本発明の医薬組成物は、固体形態(限定はされないが、カプセル剤、錠剤、丸薬、粒剤
、粉末剤又は坐薬を含む)、又は液体形態(限定はされないが、溶液、懸濁液又は乳剤を
含む)で構成され得る。医薬組成物は、滅菌などの従来の製薬工程に供され得、及び/又
は従来の不活性希釈剤、滑沢剤、又は緩衝剤、並びに補助剤、例えば、保存料、安定剤、
湿潤剤、乳化剤及び緩衝剤などを含有し得る。
典型的に、医薬組成物は、以下のものの1つ以上と一緒に、有効成分を含む錠剤又はゼ
ラチンカプセルである:
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソル
ビトール、セルロース及び/又はグリシン;
b)滑沢剤、例えば、シリカ、タルカム、ステアリン酸、そのマグネシウム若しくはカ
ルシウム塩及び/又はポリエチレングリコール;
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、でんぷんペースト、ゼラチン
、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又は
ポリビニルピロリドン;
d)崩壊剤、例えば、でんぷん、寒天、アルギン酸若しくはそのナトリウム塩、又は発
泡剤混合物;及び
e)吸収剤、着色剤、香味料及び甘味料。
一実施形態において、医薬組成物は、有効成分のみを含むカプセル剤である。
錠剤は、当該技術分野において公知の方法にしたがって、フィルムコーティング又は腸
溶コーティングされ得る。
経口投与に好適な組成物は、錠剤、トローチ剤、水性若しくは油性懸濁液、分散性粉末
剤又は粒剤、乳剤、硬若しくは軟カプセル剤、又はシロップ若しくはエリキシル剤、溶液
若しくは固体分散体の形態の本発明の化合物を有効量で含む。経口使用向けの組成物は、
医薬組成物の製造のための、当該技術分野において公知の任意の方法にしたがって調製さ
れ、このような組成物は、医薬品として見栄えが良く且つ口当たりの良い製剤を提供する
ために、甘味料、着香剤、着色剤及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を
含有し得る。錠剤は、錠剤の製造に好適な非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物
中で有効成分を含有し得る。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウ
ム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤及
び崩壊剤、例えば、トウモロコシでんぷん、又はアルギン酸;結合剤、例えば、でんぷん
、ゼラチン又はアカシア;及び滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
又はタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、又は消化管中での崩壊及び吸
収を遅らせ、それによって、より長い期間にわたって持続される作用を提供するために、
公知の技術によってコーティングされる。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジス
テアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料が用いられ得る。経口使用のための製剤は、硬
ゼラチンカプセル剤(ここで、有効成分は、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム
、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される)として、又は軟ゼラチンカプセル剤(こ
こで、有効成分は、水又は油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン又はオリーブ
油と混合される)として示され得る。
特定の注射用組成物は、水性等張溶液又は懸濁液であり、坐薬が、脂肪性乳剤又は懸濁
液から有利に調製される。前記組成物は、滅菌され得、及び/又は保存剤、安定剤、湿潤
剤又は乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩及び/又は緩衝液などの補助剤を
含有し得る。さらに、それらは、他の治療的に有用な物質も含有し得る。前記組成物は、
従来の混合、造粒又はコーティング方法のそれぞれにしたがって調製され、約0.1~7
5%、又は約1~50%の有効成分を含有する。
経皮適用のための好適な組成物は、好適な担体とともに有効量の本発明の化合物を含む
。経皮送達に好適な担体は、宿主の皮膚を通した通過を補助するために吸収可能な薬理学
的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏当て部材、任意に担体を含む化
合物を含むリザーバ、任意に、化合物を宿主の皮膚に長期間にわたって制御された所定の
速度で送達するための速度制御バリア、及びデバイスを皮膚に固定する手段を含む絆創膏
の形態である。
例えば、皮膚及び眼への局所適用のための好適な組成物は、例えば、エアゾールなどに
よる送達のための、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル又はスプレー可能な製剤を含
む。このような局所送達システムは、例えば、皮膚癌の治療のための、例えば、日焼け止
めクリーム、ローション、スプレーなどにおける予防的使用のための、皮膚適用に特に適
切であろう。したがって、それらは、当該技術分野において周知の局所(化粧用を含む)
製剤に使用するのに特に適している。このようなものは、可溶化剤、安定剤、張度向上剤
(tonicity enhancing agent)、緩衝剤及び保存料を含有し得
る。
本明細書において使用される際、局所適用はまた、吸入又は鼻腔内適用に関し得る。そ
れらは、乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、混合物、例えばラクトースとの乾燥ブ
レンド、又は、例えばリン脂質との混合成分粒子として)の形態で、又は好適な噴射剤を
用いて若しくは用いずに、加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー若しくはネブライ
ザーからのエアゾールスプレーの形態で好都合に送達され得る。
遊離形態又は薬学的に許容される塩形態における式(I)の化合物は、例えば、実施例
において提供されるインビトロ試験において示されるように、有益な薬理学的特性、例え
ばRAS突然変異体阻害特性を示し、したがって、治療のために、又は研究用化学物質と
して、例えばツール化合物(tool compound)としての使用のために示され
る。
本発明の特に興味深い化合物は、本明細書に記載される生物学的アッセイ、特に、本明
細書に記載される共有結合競合アッセイにおいて、良好な有効性を有する。別の態様にお
いて、それらは、好ましい安全性プロファイルを有するべきである。別の態様において、
それらは、好ましい薬物速度論的特性を有するべきである。
本発明の化合物は、好ましくは、0.5μM未満、より好ましくは、0.1μM未満の
IC 50を有する。
RAS突然変異体阻害剤、特に、KRAS、HRAS又はNRAS G12C突然変異
体阻害剤としての活性を考慮して、遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態における式
(I)の化合物は、RAS突然変異体タンパク質、特に、KRAS、HRAS又はNRA
S G12C突然変異体タンパク質の阻害に対して反応性である(特に、治療的に有益な
形であることを意味する)癌、最も特に、本明細書において以下に記載される疾患又は障
害などの、KRAS、HRAS又はNRAS G12C突然変異によって引き起こされる
病態に治療に有用である。
本発明の化合物は、癌の治療に有用であり得る。特に、本発明の化合物は、肺癌(肺腺
癌及び非小細胞肺癌など)、結腸直腸癌(結腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含
む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)、直腸癌(直腸腺癌を含む)及び固形腫瘍からなる群
から選択される適応症の治療に有用であり得る。
本発明の化合物はまた、RASの突然変異によって特徴付けられる固形悪性腫瘍の治療
に有用であり得る。
本発明の化合物はまた、KRASの1つ以上の突然変異、特に、KRASにおけるG1
2C突然変異によって特徴付けられる固形悪性腫瘍の治療に有用であり得る。
したがって、さらなる実施形態として、本発明は、治療における、式(I)の化合物又
はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。さらなる実施形態として、本発明は、治
療に使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。した
がって、さらなる実施形態として、本発明は、薬剤の製造のための、式(I)の化合物又
はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。好ましい実施形態において、治療、すな
わち薬剤が有用である治療は、RAS突然変異体タンパク質、特に、KRAS、HRAS
又はNRAS G12C突然変異体タンパク質の阻害によって治療され得る疾患から選択
される。別の実施形態において、本発明は、必要とする対象における、RAS突然変異体
タンパク質、特に、KRAS、HRAS又はNRASタンパク質のいずれかのG12C突
然変異体の阻害によって治療される疾患を治療する方法を提供し、この方法は、対象への
、治療有効量の、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の投与を含む。
より好ましい実施形態において、疾患は、上記のリスト、好適には、非小細胞肺癌、結
腸直腸癌及び膵臓癌から選択される。
好ましい実施形態において、治療は、RAS突然変異体タンパク質、特に、KRAS、
HRAS又はNRASタンパク質のいずれかのG12C突然変異体の阻害によって治療さ
れ得る疾患のためのものである。より好ましい実施形態において、疾患は、上記のリスト
、好適には、KRAS、HRAS又はNRASのいずれかのG12C突然変異によって特
徴付けられる、非小細胞肺癌、結腸直腸癌及び膵臓癌から選択される。
本発明の一実施形態において、任意に、KRAS、HRAS又はNRAS G12C突
然変異によって特徴付けられる癌又は固形悪性腫瘍の治療に使用するための、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン、
a(R)-(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
4-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-
インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2
-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オン及び
a(R)-1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
からなる群から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の一実施形態において、肺癌(肺腺癌及び非小細胞肺癌など)、結腸直腸癌(結
腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)及び直腸
癌(直腸腺癌を含む);より好適には、肺癌、結腸直腸癌又は膵臓癌又は固形腫瘍から選
択される癌の治療に使用するための、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン、
a(R)-(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
4-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-
インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)--1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
ル)-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン、
a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オン及び
a(R)-1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
からなる群から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の一実施形態において、肺癌(肺腺癌及び非小細胞肺癌など)、結腸直腸癌(結
腸直腸腺癌を含む)、膵臓癌(膵臓腺癌を含む)、子宮癌(子宮内膜癌を含む)及び直腸
癌(直腸腺癌を含む);より好適には、肺癌、結腸直腸癌又は膵臓癌又は固形腫瘍(ここ
で、癌は、KRAS G12C突然変異体である)から選択される癌の治療に使用するた
めの、
a-(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
ル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾ
ール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-
1-オン、
a(R)-(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
4-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-
インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2
-エン-1-オン、
a(R)-1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オン及び
a(R)-1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
からなる群から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩が提供される。より好
適には、本発明の化合物によって治療される癌は、KRAS G12C突然変異非小細胞
肺癌を含むKRAS G12C突然変異肺癌である。
本発明の化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に、又はその前若しくは後に投与され
得る。本発明の化合物は、別々に、同じか若しくは異なる投与経路によって、又は他の薬
剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与され得る。治療剤は、例えば、化学化合物、ペプチド
、抗体、抗体フラグメント又は核酸であり、これは、治療効果があるか、又は本発明の化
合物と組み合わせて患者に投与される場合、治療活性を促進する。本発明の実施形態にお
いて、他の治療剤は、抗癌剤であり得る。
一実施形態において、本発明は、治療における同時の、別個の又は逐次の使用のための
組合せ製剤としての、本発明の化合物及び少なくとも1つの他の治療剤を含む生成物を提
供する。一実施形態において、治療は、KRAS、HRAS又はNRAS G12C突然
変異によって特徴付けられる疾患又は病態の治療である。組合せ製剤として提供される生
成物は、同じ医薬組成物中で一緒に、本発明の化合物及び他の治療剤を含むか、又は別個
の形態、例えばキットの形態で本発明の化合物及び他の治療剤を含む組成物を含む。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び別の治療剤を含む医薬組成物を提
供する。任意に、医薬組成物は、上述されるように、薬学的に許容される担体を含み得る
一実施形態において、本発明は、2つ以上の別個の医薬組成物(そのうちの少なくとも
1つが、本発明の化合物を含有する)を含むキットを提供する。一実施形態において、キ
ットは、容器、分割された瓶、又は分割された箔パケットなどの、前記組成物を別々に保
持するための手段を含む。このようなキットの例は、錠剤、カプセル剤などの包装に典型
的に使用されるように、ブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる剤形(例えば、経口及び非経口)を投与するため、異なる投
与間隔で別個の組成物を投与するため、又は別個の組成物を互いに対して滴定するために
使用され得る。服薬順守を助けるために、本発明のキットは、典型的に、投与のための指
示を含む。
本発明の組合せ療法において、本発明の化合物及び他の治療剤は、同じか又は異なる製
造業者によって、製造及び/又は製剤化され得る。さらに、本発明の化合物及び他の治療
剤は、組み合わされて組合せ療法になり得る:(i)医師への組合せ製品の発表の前に(
例えば、本発明の化合物及び他の治療剤を含むキットの場合);(ii)投与の直前に医
師自身によって(又は医師の指導の下で);(iii)患者自身で(例えば、本発明の化
合物及び他の治療剤の連続投与の際)。
化合物の調製
本発明の化合物は、以下の実施例に記載されるように調製され得る。実施例は、本発明
を例示することが意図され、本発明の限定であるものと解釈されるべきではない。
一般的な方法及び条件:
温度は、℃で示される。特に記載されない限り、全ての蒸発は、減圧下、典型的に、約
15mm Hg~100mm Hg(=20~133ミリバール)で行われる。
質量スペクトルを、以下の構成の一連の機器:Waters SQ検出器を備えたWa
ters Acquity UPLCを用いて、エレクトロスプレー、化学及び電子衝撃
イオン化方法を用いて、LC-MS、SFC-MS、又はGC-MSシステムにおいて取
得するか、又は質量スペクトルを、以下の構成の一連の機器:PDA検出器を備えたWa
ters Acquity LCMSを用いて、ESI方法を用いて、LCMSシステム
において取得した。[M+H]は、化学種のプロトン化分子イオンを指す。
NMRスペクトルを、内部標準としてテトラメチルシランを用いて及び用いずに、Br
uker Ultrashield(商標)400(400MHz)、Bruker U
ltrashield(商標)600(600MHz)及びBruker Ascend
(商標)400(400MHz)分光計を用いて実行した。化学シフト(δ値)が、テト
ラメチルシランから低磁場側におけるppmで報告され、スペクトル分割パターンが、一
重線(s)、二重線(d)、三重線(t)、四重線(q)、多重線、非分割又はより重複
するシグナル(m)、ブロードシグナル(br)として示される。溶媒が、括弧内に示さ
れる。観察され、溶媒ピークと重複していないプロトンのシグナルのみが、報告される。
Celite:Celite(登録商標)(the Celite corporat
ion)=珪藻土ベースのろ過助剤
相分離器:Biotage-Isolute相分離器-(パーツ番号:70mLの場合1
20-1908-F及びパーツ番号:150mLの場合120-1909-J)
SiliaMetS(登録商標)チオール:SiliCYCLEチオール金属スカベンジ
ャー-(R51030B、粒度:40~63μm)。
本明細書に記載されるX線粉末回折(XRPD)パターンを、反射配置においてBru
ker Advance D8を用いて取得した。粉末サンプルを、ゼロバックグラウン
ドSiフラットサンプルホルダーを用いて分析した。放射線は、Cu Kα(λ=1.5
418Å)であった。パターンを、2°~40°2θで測定した。
サンプル量:5~10mg
サンプルホルダー:ゼロバックグラウンドSiフラットサンプルホルダー
XRPDパラメータ:
Figure 2024056707000078
機器
マイクロ波:特に記載しない限り、全てのマイクロ波反応を、Robot Eight
/Robot Sixty処理能力で2.45GHzにおけるマグネトロンから0~40
0Wを照射する、Biotage Initiatorにおいて行った。
UPLC-MS及びMS分析方法:Waters SQ検出器を備えたWaters
Acquity UPLCを用いる。
UPLC-MS-1:Acquity HSS T3;粒度:1.8μm;カラムサイ
ズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの酢
酸アンモニウム;溶離剤B:CHCN+0.04%のHCOOH;勾配:1.40分間
で5~98%のB、次に、0.40分間にわたって98%のB;流量:1mL/分;カラ
ム温度:60℃。
UPLC-MS-2:Acquity HSS T3;粒度:1.8μm;カラムサイ
ズ:2.1×100mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの
酢酸アンモニウム;溶離剤B:CHCN+0.04%のHCOOH;勾配:9.4分間
で5~98%のB、次に、0.40分間にわたって98%のB;流量:1.0mL/分;
カラム温度:60℃。
UPLC-MS-3:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサ
イズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+4.76%のイソプロパノール+0.05
%のHCOOH+3.75mMの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.
05%のHCOOH;勾配:1.7分間で1~98%のB、次に、0.1分間にわたって
98%のB;流量:0.6mL/分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-4:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサ
イズ:2.1×100mm;溶離剤A:HO+4.76%のイソプロパノール+0.0
5%のHCOOH+3.75mMの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0
.05%のHCOOH;勾配:8.4分間で1~60%のB、次に、1分間で60~98
%のB;流量:0.4mL/分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-5:Ascentis Express C18;粒度:2.7μm
;カラムサイズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+4.76%のイソプロパノール
+0.05%のHCOOH+3.75mMの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノ
ール+0.05%のHCOOH;勾配:1.4分間で1~50%のB、0.30分間で5
0~98%のB、次に、0.10分間にわたって98%;流量:1mL/分;カラム温度
:80℃。
UPLC-MS-6:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサ
イズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの
酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%のHCOOH;勾配:1.
7分間で5~98%のB、次に、0.1分間にわたって98%のB;流量:0.6mL/
分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-7:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサ
イズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの
酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%のHCOOH;勾配:1.
7分間で5~98%のB、次に、0.1分間にわたって98%のB;流量:0.7mL/
分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-8:Acquity HSS T3;粒度:1.8μm;カラムサイ
ズ:2.1×100mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの
酢酸アンモニウム;溶離剤B:CHCN+0.04%のHCOOH;勾配:9.4分間
で5~98%のB、次に、0.40分間にわたって98%のB;流量:0.8mL/分;
カラム温度:60℃。
UPLC-MS-9:CORTECS C18+;粒度:2.7μm;カラムサイズ:
2.1×50mm;溶離剤A:HO+4.76%のイソプロパノール+0.05%のH
COOH+3.75mMの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%
のHCOOH;勾配:1.4分間で1~50%のB、0.30分間で50~98%のB、
次に、0.10分間にわたって98%;流量:1mL/分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-10:Acquity HSS T3;粒度:1.8μm;カラムサ
イズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mMの
酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%のHCOOH;勾配:1.
7分間で5~98%のB、次に、0.10分間にわたって98%のB;流量:0.6mL
/分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-11:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラム
サイズ:2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.2%のHCOOH;溶離剤B:CH
CN;勾配:1.4分間で5~98%のB、次に、0.4分間にわたって98%のB;
流量:1.0mL/分;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-12:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラム
サイズ:2.1×100mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75m
Mの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%のHCOOH;勾配:
8.4分間で5~60%のB、次に、1分間で60~98%のB;流量:0.4mL/分
;カラム温度:80℃。
UPLC-MS-13:Acquity HSS T3;粒度:1.8μm;カラムサ
イズ:2.1×100mm;溶離剤A:HO+0.05%のHCOOH+3.75mM
の酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプロパノール+0.05%のHCOOH;勾配:8
.4分間で5~60%のB、次に、1分間で60~98%のB;流量:0.4mL/分;
カラム温度:80℃。
LCMS-1:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサイズ:
2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.10%のHCOOH+2.0mMの酢酸アン
モニウム;溶離剤B:CHCN+0.10%のHCOOH;勾配:0.01分から0.
3分までの時点で98:2、0.6分の時点で50:50、1.1分の時点で25:75
、流量:0.60mL/分で2.0分から2.70分までの時点で0:100、流量:0
.55mL/分で2.71分から3.0分までの時点で98:2;カラム温度:室温。
LCMS-2:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサイズ:
2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.10%のHCOOH+2.0mMの酢酸アン
モニウム;溶離剤B:CHCN+0.10%のHCOOH;勾配0.01分の時点で5
0:50、1.0分の時点で10:90、1.5分から4.50分までの時点で0:10
0、4.6分から5.0分までの時点で50:50;流量:0.40mL/分;カラム温
度:室温。
LCMS-3:X-Bridge C18;粒度:3.5μm;カラムサイズ:50×
4.6mm;溶離剤A:5.0mMの重炭酸アンモニウム;溶離剤B:CHCN;勾配
:0.01分の時点で95:5、5.0分の時点で10:90、5.80分から7.20
分までの時点で5:95、流量:1mL/分で7.21分から10.0分までの時点で9
5:5;カラム温度:室温。
LCMS-4:Acquity BEH C18;粒度:1.7μm;カラムサイズ:
2.1×50mm;溶離剤A:HO+0.10%のHCOOH+2.0mMの酢酸アン
モニウム;溶離剤B:CHCN+0.10%のHCOOH;勾配0.01分から0.5
分までの時点で98:2、5.0分の時点で10:90、6.0分から7.0分までの時
点で5:95、7.01分から8.0分までの時点で98:2;流量:0.45mL/分
;カラム温度:室温。
LCMS-5:YMC-Pack ODS-AQ;粒度:5.0μm;カラムサイズ:
4.6×250mm;溶離剤A:10mMの酢酸アンモニウム+0.10%のHCOOH
;溶離剤B:CHCN+0.10%のHCOOH;勾配 0.01分の時点で90:1
0、10分の時点で70:30、20分の時点で60:40、30分から33分までの時
点で0:100、33.01分間から35.0分までの時点で90:10;流量:1.0
mL/分;カラム温度:室温。
MS-1:MSフローインジェクション;溶離剤A:HO+4.76%のイソプロパ
ノール+0.05%のHCOOH+3.75mMの酢酸アンモニウム;溶離剤B:イソプ
ロパノール+0.04%のHCOOH;勾配:アイソクラチック 0.8分間にわたって
70%のB;流量:0.4mL/分。
調製方法:
順相クロマトグラフィー:順相クロマトグラフィーを、特に記載しない限り、標準的な
フラッシュクロマトグラフィー方法にしたがって、以下に詳述されるように、予め充填さ
れたカラムを用いて、又はガラスカラムを用いて、シリカゲルにおいて実行した。
システム1:Teledyne ISCO、CombiFlash(登録商標) Rf
システム2:Biotage Isolera
カラム:予め充填されたRediSep Rfカートリッジ、又はSNAPカートリッジ
サンプル吸着:Isolute上、又はシリカゲル上、又は溶液として適用される
逆相HPLC及びSFC:
RP-HPLC-1:Gilson PLC 2020、カラム:Maisch Re
prosil C18 5μm、250×30mm、検出UV 215及び254nM、
移動相:A:水+0.1%のTFA、B:アセトニトリル;勾配:25分間で30~95
%のB。
RP-HPLC-5:Agela-H1000GC500、カラム:Welch Ul
timate XB C18 40μm、100×400mm、検出UV、移動相:A:
水+0.1%のNHHCO、B:アセトニトリル;勾配:50分間で60~100%
のB。
SFC-1:カラム:Reprosphere PEI 100A 5μm;250×
30mm;移動相;流量:30mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
キラルHPLC/SFC方法:
C-SFC-1:カラム:アミロース-C NEO 5μm;250×30mm;移動
相;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-2:カラム:Luxアミロース-1 5μm;250×30mm;移動相
;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-3:カラム:Chiralpak AD-H 5μm;100×4.6m
m;移動相;流量:3mL/分;カラム温度:40℃;背圧:1800psi。
C-SFC-4:カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×30mm
;移動相;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-5:カラム:Chiralpak IB-N 5μm;250×30mm
;移動相;流量:80mL/分;
カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-6:カラム:Chiralpak IB-N 5μm;100×4.6m
m;移動相;流量:3mL/分;カラム温度:40℃;背圧:1800psi。
C-SFC-7:カラム:Chiralpak IG 5μm;250×30mm;移
動相;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-8:カラム:Chiralpak IG 5μm;100×4.6mm;
移動相;流量:3mL/分;カラム温度:40℃;背圧:1800psi。
C-SFC-9:カラム:Chiralpak AD-YMC 5μm;250×30
mm;移動相;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-10:カラム:Chiralpak IG 5μm;250×30mm;
移動相;流量:100mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-11:カラム:Luxセルロース5μm;100×4.6mm;移動相;
流量:3mL/分;カラム温度:20℃;背圧:120バール。
C-SFC-12:カラム:Chiralpak OD-H 5μm;250×30m
m;移動相;流量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:110バール。
C-SFC-13:カラム:Chiralpak OD-H 5μm;100×4.6
mm;移動相;流量:3mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-SFC-14:UV検出器を備えたWaters SFC 200;カラム:Ch
iralpak AD-H 5μm;250×30mm;移動相;流量:80mL/分;
カラム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-15:PDA検出器を備えたWaters SFC investiga
tor;カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×4.6mm;移動相
;流量:4mL/分;カラム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-16:UV検出器を備えたWaters SFC 200;カラム:Ch
iralpak IG 5μm;250×30mm;移動相;流量:80mL/分;カラ
ム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-17:UV検出器を備えたWaters SFC 200;カラム:Ch
iralpak IG 5μm;250×21mm;移動相;流量:80mL/分;カラ
ム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-18:PDA検出器を備えたWaters SFC investiga
tor;カラム:Chiralpak IG 5μm;250×4.6mm;移動相;流
量:4mL/分;カラム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-19:PDA検出器を備えたWaters SFC investiga
tor;カラム:Chiralpak IC 5μm;250×4.6mm;移動相;流
量:4mL/分;カラム温度:40℃;背圧:100バール。
C-SFC-20:カラム:Luxセルロース5μm;250×30mm;移動相;流
量:80mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-HPLC-1:カラム:Chiralpak IC 5μm;250×20mm;
移動相;流量:10mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-2:カラム:ChiralPak ID 5μm;250×25mm;
移動相;流量:15mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-3:カラム:Chiralpak IC 3μm;100×4.6mm
;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:RT;背圧:1800psi。
C-HPLC-4:カラム:Chiralpak IC-3 3μm;100×3mm
;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-5:カラム:Chiralpak IA 5μm;250×4.6mm
;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:RT;背圧:49バール。
C-HPLC-6:カラム:Chiralpak IA 5μm;250×30mm;
移動相;流量:20mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-7:カラム:ChiralPak ID 5μm;250×4.6mm
;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-8:カラム:ChiralPak AD 5μm;250×30mm;
移動相;流量:20mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-9:カラム:ChiralPak AD 3μm;100×3.0mm
;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-10:カラム:Chiralpak IG-3;3μm;100×3.
0mm;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-11:カラム:Chiralpak IG 5μm;250×20mm
;移動相;流量:10mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-12:カラム:Chiralpak IA-5;5μm;250×3.
0mm;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-13:カラム:Chiralpak IG-3;3μm;100×3.
0mm;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-14:カラム:Chiralcel OZ;3μm;250×25mm
;移動相;流量:15mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-15:カラム:Chiralcel OZ;3μm;100×3.0m
m;移動相;流量:0.42mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-16:カラム:Chiralcel OZ;5μm;250×4.6m
m;移動相;流量:1.0mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-17:カラム:Chiralpak IG 5μm;250×20mm
;移動相;流量:12mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-18:カラム:Luxアミロース-1 5μm;250×20mm;移
動相;流量:10mL/分;カラム温度:40℃;背圧:120バール。
C-HPLC-19:カラム:ChiralPak AD 5μm;250×25mm
;移動相;流量:15mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-20:カラム:Chiralpak IC 5μm;250×4.6m
m;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:室温。
C-HPLC-21:カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×21
mm;移動相;流量:18mL/分;カラム温度:40℃。
C-HPLC-22:カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×4.
6mm;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-23:カラム:Chiralcel OX-H 5μm;250×21
mm;移動相;流量:18mL/分;カラム温度:40℃。
C-HPLC-24:カラム:Chiralpak OX-H 5μm;250×4.
6mm;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-25:カラム:Chiralpak IBN 5μm;250×21m
m;移動相;流量:18mL/分;カラム温度:40℃。
C-HPLC-26:カラム:Chiralpak IBN 5μm;250×4.6
mm;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-27:カラム:Chiralpak IC 5μm;250×21mm
;移動相;流量:18mL/分;カラム温度:40℃。
C-HPLC-28:カラム:Chiralpak IG、5μm;250×21mm
;移動相;流量:18mL/分;カラム温度:40℃。
C-HPLC-29:カラム:ChiralPak IG 5μm;250×4.6m
m;移動相;流量:1mL/分;カラム温度:25℃。
C-HPLC-30:カラム:Chiralpak IC 5μm;250×30mm
;移動相;流量:20mL/分;カラム温度:室温。
使用される略語は、当該技術分野における通常のものである。
Figure 2024056707000079
Figure 2024056707000080
Figure 2024056707000081
本発明の化合物を調製するのに用いられる全ての出発材料、構成単位、試薬、酸、塩基
、脱水剤、溶媒、及び触媒は、市販されているか、又は当業者に公知の有機合成方法によ
って製造され得る。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例に示されるように、当業者
に公知の有機合成方法によって製造され得る。
全ての最終生成物、中間体及び出発材料の構造は、標準的な分析的分光学的特性、例え
ば、MS、IR、NMRによって確認される。好ましい(最も活性な)アトロプ異性体の
代表例の絶対立体化学が、それぞれの化合物がKRASG12C突然変異体に結合された
複合体のX線結晶構造の分析によって、又は小分子X線結晶構造の分析によって決定され
ている。X線構造が利用可能でない全ての他の場合、立体化学は、各対について、共有結
合競合アッセイにおいて最も高い活性を示すアトロプ異性体が、上記の代表例についてX
線結晶構造解析によって観察されるのと同じ配置を有すると仮定して、類推によって割り
当てられている。絶対立体化学は、実施例12a(より活性なアトロプ異性体)について
上に示されるように、カーン・インゴルド・プレローグ規則にしたがって割り当てられ、
実施例12aは、他の実施例の典型例であり、a(R)配置を有する。
最終化合物の調製
方法-1:合成スキーム
Figure 2024056707000082

実施例1a:a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン又は
1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1
-オン及び
実施例1b:a(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン又は
1-{6-[(4P)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1
-オン
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-
メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
500mLのフラスコ中で、tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-
6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4
-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-2-カルボキシレート(中間体C1、10g、16.5mmol)、(1-メチル
-1H-インダゾール-5-イル)ボロン酸(6.12g、33.1mmol)、RuP
hos(1.16g、2.48mmol)及びRuPhos-Pd-G3(1.66g、
1.98mmol)を、アルゴン下で、トルエン(165mL)中で懸濁させた。K
(2M、24.8mL、49.6mmol)を加え、反応混合物を、予め加熱された
油浴(95℃)中に入れ、45分間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液に注ぎ
、EtOAc(×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、飽和NaHCO水溶液で
洗浄し、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。粗残渣を、THF(50mL)で希
釈し、SiliaMetS(登録商標)チオール(15.9mmol)を加え、混合物を
40℃で1時間回転させた。混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグ
ラフィー(溶離剤:0~2%のCHCl中のMeOH)によって精製し、精製画分を
、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~2%のCHCl中のMeOH)によって再
度精製して、表題化合物をベージュ色の発泡体として得た。UPLC-MS-3:Rt=
1.23分;MS m/z[M+H];656.3/658.3。
工程2:5-クロロ-6-メチル-4-(5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダ
ゾール-5-イル)-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピ
ラゾール-4-イル)-1H-インダゾール
TFA(19.4mL、251mmol)を、CHCl(33mL)中のtert
-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2
-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-イ
ンダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘ
プタン-2-カルボキシレート(工程1、7.17g、10.0mmol)の溶液に加え
た。反応混合物を、1.5時間にわたって窒素下で、室温で撹拌した。RMを減圧下で濃
縮して、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得て、それを、精製せずに次の工程に使
用した。UPLC-MS-3:Rt=0.74分;MS m/z[M+H];472.
3/474.3。
工程3:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-
オン
CHCl(80mL)中のアクリル酸(0.69mL、10.1mmol)、プロ
ピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%、5.94mL、7.53mmol)及びD
IPEA(21.6mL、126mmol)の混合物を、室温で20分間撹拌し、次に、
CHCl(40mL)中の5-クロロ-6-メチル-4-(5-メチル-3-(1-
メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1H-インダゾールトリフルオロアセテー
ト(工程2、6.30mmol)の氷冷溶液に加えた(滴下漏斗)。反応混合物を、15
分間にわたって窒素下で、室温で撹拌した。RMを飽和NaHCO水溶液に注ぎ、CH
Cl(×3)で抽出した。組み合わされた有機層を乾燥させ(相分離器)、濃縮した
。粗残渣を、THF(60mL)で希釈し、LiOH(2N、15.7mL、31.5m
mol)を加えた。インダゾールの遊離NH基との塩化アクリロイルの反応から得られる
副生成物の消失(UPLC)まで、混合物を室温で30分間撹拌し、次に、飽和NaHC
水溶液に注ぎ、CHCl(3×)で抽出した。組み合わされた有機層を乾燥させ
(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~5%のCH
Cl中のMeOH)によって精製して、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC
(C-SFC-1;移動相:CO/[IPA+0.1%のEtN]:69/31)に
よって分離して、実施例1a:a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール
-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オンを2番目の溶出ピーク(白色の粉末)として得た:
H NMR(600MHz、DMSO-d)δ 13.1(s,1H)、7.89(
s,1H)、7.59(s,1H)、7.55(s,1H)、7.42(m,2H)、7
.30(d,1H)、6.33(m,1H)、6.12(m,1H)、5.68(m,1
H)、4.91(m,1H)、4.40(s,1H)、4.33(s,1H)、4.11
(s,1H)、4.04(s,1H)、3.95(s,3H)、2.96-2.86(m
,2H)、2.83-2.78(m,2H)、2.49(s,3H)、2.04(s,3
H);UPLC-MS-4:Rt=4.22 min;MS m/z[M+H] 52
6.3/528.3;C-SFC-3(移動相:CO/[IPA+0.1%のEt
]:67/33):Rt=2.23分。本明細書全体を通して、実施例1aの化合物は、
「化合物X」とも呼ばれる。
他方の異性体実施例1b;a(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1
H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-
5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オンが、最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-
3(移動相:CO/[IPA+0.1%のEtN]:67/33):Rt=1.55
分。
方法-1a:工程2を後述されるように行ったことを除いて、方法-1と同様:
ジオキサン(40mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5
-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、1.6
6g、2.10mmol)の撹拌溶液に、硫酸(3.30mL、42.0mmol)を加
え、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、飽和NaHCO水溶液(pH
8~9まで)で中和し、n-ブタノール(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を
、水(×2)で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、蒸発させた。粗材料5-クロロ-6-メ
チル-4-(5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1-(
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1H
-インダゾールを、高真空下で一晩乾燥させ、精製せずに次の工程に使用した。
注記:表1及び表2中の例のいくつかについて、CHClが、n-ブタノールの代わ
りに、抽出に使用され得る。
方法-1b:工程3を後述されるように行ったことを除いて、方法-1と同様:
THF(4mL)中の5-クロロ-6-メチル-4-(5-メチル-3-(1-メチル
-1H-インダゾール-5-イル)-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イ
ル)-1H-ピラゾール-4-イル)-1H-インダゾール(トリフルオロアセテート(
工程2)又は遊離塩基(工程2方法-1a)、0.25mmol)の氷冷溶液に、アルゴ
ン下で、NaHCO(516mg、6.14mmol)、HO(0.20mL)及び
塩化アクリロイル(0.026mL、0.32mmol)を加えた。反応混合物を0℃で
60分間撹拌した。次に、LiOH(水中2M、4.91mL、9.83mmol)を加
え、インダゾールNHとの塩化アクリロイルの反応から得られる副生成物の消失(UPL
C)まで、混合物を0℃で1時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加え、層を分離し
、水性層をCHCl(2×)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、飽和NaH
CO水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順
相クロマトグラフィー(溶離剤:0~9%のCHCl中のMeOH)によって精製し
て、1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5
-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
を得た。
方法-1c:工程1においてXPhos及びXPhos-Pd-G2を、Ruphos及
びRuPhos-Pd-G3の代わりに使用したことを除いて、方法-1と同様。
方法-1d:工程1においてジオキサンを、トルエンの代わりに使用したことを除いて、
方法-1と同様。
方法-1e:工程1においてNaCO(2M、3当量)、Pd(PPh(0.
1当量)及びジオキサンを、KPO、RuPhos、RuPhos-Pd-G3及び
トルエンの代わりに使用したことを除いて、方法-1と同様。
方法-1f:工程1において固体NaCO(3当量)を、KPOの代わりに使用
し、HO(10%v/vのトルエン)も加えたことを除いて、方法-1と同様。
方法-1j:方法-9工程3に記載されるのと同様に、工程3を、CHCl中のEt
N及び塩化アクリロイルを用いて行ったことを除いて、方法-1と同様。
方法-1k:方法-9工程3に記載されるように、工程3を、CHCl中のiPr
NEt及び塩化アクリロイルを用いて行ったことを除いて、方法-1と同様。
以下の表1中の以下の実施例2~44は、中間体合成項に記載される中間体(工程1中
)から方法1と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている。
Figure 2024056707000083
Figure 2024056707000084
Figure 2024056707000085
Figure 2024056707000086
Figure 2024056707000087
Figure 2024056707000088
Figure 2024056707000089
Figure 2024056707000090
Figure 2024056707000091
Figure 2024056707000092
Figure 2024056707000093
Figure 2024056707000094
Figure 2024056707000095
Figure 2024056707000096
Figure 2024056707000097
Figure 2024056707000098
Figure 2024056707000099
Figure 2024056707000100

実施例45a/45b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-2’-(シクロプロピルメチル)-5-メチル-1H,2’H-[3,
3’-ビピラゾール]-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プ
ロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-2’-(シクロ
プロピルメチル)-5-メチル-1H,2’H-[3,3’-ビピラゾール]-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述されるように調製
される)から、方法-1b工程2及び3と同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラ
ルSFC(C-SFC-2;移動相:CO/MeOH:72/28)によって分離して
、表題化合物実施例45aを2番目の溶出ピークとして得た:H NMR(400MH
z、DMSO-d)δ 13.12(s,1H)、7.54(s,1H)、7.46(
s,1H)、7.15(d,1H)、6.32(m,1H)、6.10(m,1H)、5
.67(m,1H)、5.45(d,1H)、4.96(m,1H)、4.38(s,1
H)、4.36-4.21(m,3H)、4.09(s,1H)、4.00(s,1H)
、2.90-2.78(m,4H)、2.47(s,3H)、2.04(s,3H)、1
.32-1.22(m,1H)、0.49-0.29(m,4H);UPLC-MS-3
:Rt=0.97 min;MS m/z[M+H] 516.3/518.3;C-
SFC-3(移動相:CO/MeOH:72/28):Rt=2.27分。他方の異性
体実施例45bが、最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:移動相
:CO/MeOH:72/28):Rt=1.19分。
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-2’-(シクロプロピルメチル)
-5-メチル-1H,2’H-[3,3’-ビピラゾール]-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート。
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、300mg、0.47mmol)、1-(シクロプロピルメチル)-5-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-
ピラゾール(175mg、0.71mmol)及びPdCl(dppf).CHCl
付加物(38.5mg、0.047mmol)を、アセトニトリル(2.25mL)中
で懸濁させた。NaCO水溶液(2M、0.48mL、0.97mmol)を加え、
懸濁液をアルゴンでフラッシュし、20分間にわたって120℃でマイクロ波照射に供し
た。反応混合物を室温に到達させ、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液を加え
、層を分離した。水性層をEtOAc(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、
塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、体積の半分になるまで濃縮した。Si
liaMetS(登録商標)チオール(100mg)を加え、混合物を室温で15分間撹
拌し、ろ過し、濃縮した。粗残渣を、順相フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤
:20~70%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を得た。
UPLC-MS-3:Rt=1.28分;MS m/z[M+H];646.3/64
8.2。
Figure 2024056707000101

実施例46a/46b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダ
ゾール-4-イル)-5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述されるよう
に調製される)から、方法-1b工程2及び3と同様の方法を用いて調製した。異性体を
、キラルSFC(C-SFC-2;移動相:CO/MeOH:63/37)によって分
離して、表題化合物実施例46aを最初の溶出ピークとして得た:H NMR(400
MHz、DMSO-d)δ 13.0(s,1H)、8.16(d,1H)、7.69
(t,1H)、7.66(d,1H)、7.47(s,1H)、7.40(s,1H)、
7.12(t,1H)、6.33(m,1H)、6.12(m,1H)、5.69(m,
1H)、4.94(m,1H)、4.40(s,1H)、4.33(s,1H)、4.1
1(s,1H)、4.04(s,1H)、2.92-2.79(m,4H)、2.46(
s,3H)、2.03(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.84 min;M
S m/z[M+H] 473.2/475.2;C-SFC-3(移動相:CO
MeOH:65/35):Rt=0.97分。他方の異性体実施例46bが、2番目の溶
出ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:CO/MeOH:65/35):
Rt=3.28分。
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
アルゴン雰囲気下に置かれたTHF(3mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ
-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1
H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C1、1.35g、2.23
mmol)及びビス(tri-t-ブチルホスフィン)パラジウム(68mg、0.13
mmol)の溶液に、2-ピリジル亜鉛ブロミド(THF中0.5M、14.0mL、7
.00mmol)を加えた。反応混合物を70℃で3時間加熱した。RMを、NaHCO
の飽和水溶液に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、
塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、濃縮した。粗残渣を、THF(20
mL)に溶解させ、SiliaMetS(登録商標)チオール(1.3mmol)を加え
、混合物を室温で1時間撹拌し、ろ過し、濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー
(溶離剤:0~5%のCHCl中のMeOH)によって精製して、所望の材料を含有
する混合物を得て、それを、順相クロマトグラフィー(溶離剤:EtOAc)によって再
度精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.22分;MS m/z
[M+H];603.3/605.2。
Figure 2024056707000102

実施例47a/47b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラ
ゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン
-1-オン
THF(12mL)及び水(0.3mL)中の4-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-6-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)ベンジルアセテートトリフルオロアセテ
ート(後述されるように調製される、0.7mmol)の溶液に、NaHCO(588
mg、7.0mmol)及び塩化アクリロイル(70μL、0.84mmol)を連続し
て加え、反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。LiOHを加え(2M、3.50mL
、7.00mmol)、インダゾールNHとの塩化アクリロイルの反応から得られる副生
成物の消失(UPLC)まで、RMを室温で45分間撹拌した。RMを水で希釈し、Et
OAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(N
SO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、THF(12mL)に溶解させ、LiO
H(2M、3.50mL、7mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。R
Mを水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で
洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、逆相HPLC(R
P-HPLC-1)によって精製し、精製画分を、NaHCOの飽和水溶液で中和し、
EtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し
、蒸発させた。異性体を、キラルSFC(C-SFC-2;移動相:CO/IPA:7
0/30)によって分離して、表題化合物実施例47aを2番目の溶出ピークとして得た
H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.12(s,1H)、7.5
4(s,1H)、7.40(s,1H)、7.19(d,2H)、7.08(d,2H)
、6.32(m,1H)、6.11(m,1H)、5.68(m,1H)、5.08(t
,1H)、4.89(m,1H)、4.39-4.37(m,3H)、4.32(s,1
H)、4.10(s,1H)、4.02(s,1H)、2.91-2.76(m,4H)
、2.48(s,3H)、2.01(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.88
min;MS m/z[M+H] 502.1/504.1;C-SFC-3(移動
相:CO/IPA:70/30):Rt=3.78分。他方の異性体実施例47bが、
最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:移動相:CO/IPA:
70/30):Rt=2.85分。
4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-
1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)
ベンジルアセテートトリフルオロアセテート
表題化合物を、tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5
-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カ
ルボキシレート(中間体C1)及び4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)ベンジルアセテート[562098-08-2]から、方
法-1工程1及び2と同様の方法を用いて調製した;UPLC-MS-6:Rt=0.8
0分;MS m/z[M+H] 490.2/492.2。
Figure 2024056707000103

実施例48:1-(4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-
メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ベンジル)ピロリジン-2-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3
-(4-((2-オキソピロリジン-1-イル)メチル)フェニル)-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述される
ように調製される)から、方法-1b工程2及び3と同様の方法を用いて調製した。
NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.12(s,1H)、7.54(s
,1H)、7.41(s,1H)、7.23(d,2H)、6.99(d,2H)、6.
32(m,1H)、6.10(m,1H)、5.67(m,1H)、4.89(m,1H
)、4.37(s,1H)、4.31(s,1H)、4.25(s,2H)、4.09(
s,1H)、4.02(s,1H)、3.14(t,2H)、2.93-2.73(m,
4H)、2.47(s,3H)、2.24(t,2H)、2.00(s,3H)、1.8
7(p、2H);UPLC-MS-3:Rt=0.92 min;MS m/z[M+H
569.3/571.3.
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(4-((2-
オキソピロリジン-1-イル)メチル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2
-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、300mg、0.47mmol)及び1-(4-(4,4,5,5-テト
ラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)ピロリジン-2-オン
(中間体B2、473mg、0.94mmol)を、DMF(3.95mL)中で懸濁さ
せた。KPO水溶液(1M、0.94mL、0.942mmol)及びPd(Ph
P)(27.2mg、0.024mmol)を加え、懸濁液をアルゴンでフラッシュし
、45分間にわたって120℃でマイクロ波照射に供した。反応混合物を室温に到達させ
、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液を加え、層を分離した。水性層をEtO
Ac(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgS
)、ろ過し、濃縮した。粗残渣を、順相フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離
剤:0~50%のCHCl中の(MeOH/CHCl 9/1))によって精製
して、表題化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.22分;MS m/z[M+
H];699.4/701.4。
Figure 2024056707000104

実施例49a/49b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(3-メチルピリジン-4-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3
-(3-メチルピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述されるように調製される)から、方法
-1b工程2及び3と同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラルHPLC C-H
PLC-23(移動相:ヘキサン/IPA/ACN 60/28/12;流量:20mL
/分;UV:227nM)によって分離して、表題化合物実施例49aを2番目の溶出ピ
ークとして得た:H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.11(s,
1H)、8.35(s,1H)、8.13(d,1H)、7.50(s,1H)、7.4
5(s,1H)、6.79(d,1H)、6.34(m,1H)、6.13(m,1H)
、5.70(m,1H)、4.97(m,1H)、4.39(s,1H)、4.30(s
,1H)、4.11(s,1H)、4.00(s,1H)、2.89(m,4H)、2.
44(s,3H)、2.13(s,3H)、2.03(s,3H);LCMS-2:Rt
=1.39 min;MS m/z[M+H]=487.9/490.0;C-HPL
C-24(移動相:ヘキサン/IPA/ACN中0.1%のDEAの勾配;UV:262
nM):Rt=10.3分。他方の異性体実施例49bが、最初の溶出ピークとして得ら
れた:C-HPLC-24(移動相:ヘキサン/IPA/ACN中0.1%のDEAの勾
配、UV:262nM):Rt=8.98分。
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(3-メチルピ
リジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-2-カルボキシレート。
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、0.40g、0.66mmol)、3-ピコリン-4-ボロン酸(0.2
7g、1.98mmol)及びKPO(0.42g、1.98mmol)を、t-B
uOH:HO(5:1)(24mL)に溶解させ、混合物を、15分間にわたってアル
ゴンで脱気した。XPhos(0.094g、0.19mmol)及びPddba
0.06g、0.07mmol)を加え、反応混合物を、密閉条件で、120℃で4時間
撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、EtOAc(×3)で抽出した。組み合わされ
た有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、ろ過し、減圧下で濃縮した。
粗残渣を、C18(15μm)逆相クロマトグラフィー(溶離剤:0.1%のHCOOH
を含有するHO中0~68%のCHCN)によって精製して、所望の生成物を得た。
LCMS-1:Rt=1.82分;MS m/z[M+H];617.7/620.6
Figure 2024056707000105

実施例50a/50b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(4-(1,1-ジオキシドチオモルホリノ)フェニル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)
プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、中間体C1及び4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)チオモルホリン1,1-ジオキシド(中間
体B15)から出発して、実施例49a及び49bについて記載されるのと同様のプロト
コルを用いて調製した。異性体を、キラルHPLC C-HPLC-23(移動相:Me
OH:ACN(80:20);流量:15mL/分;UV:270nM)によって分離し
て、表題化合物実施例50aを最初の溶出として得た:H NMR(400MHz、C
DCl)δ 10.12(s,1H)、7.55(s,1H)、7.42(s,1H)
、7.34(d,2H)、6.73(d,2H)、6.42(m,1H)、6.29(m
,1H)、5.75(m,1H)、4.79(m,1H)、4.41(s,1H)、4.
38(s,1H)、4.27(s,2H)、3.80(m,4H)、3.15(m,2H
)、3.05(m,4H)、2.86(m,2H)、2.60(s,3H)、2.09(
s,3H);LCMS-2:Rt=1.53 min;MS m/z[M+H]:60
5.5/607.5;C-SFC-19(移動相:CO/MeOH/ACN 55/2
2.5/22.5;UV:270nM):Rt=6.77分。他方の異性体実施例50b
が、2番目の溶出ピークとして得られた:C-SFC-19(移動相:CO/MeOH
/ACN 55/22.5/22.5;UV:270nM):Rt=10.8分。
Figure 2024056707000106

実施例51a/51b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3
-(チアゾール-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述されるように調製される)から、方法-1b工
程2及び3と同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラルHPLC C-HPLC-
23(移動相:[ヘキサン+0.1%のEtNH]/[IPA+0.1%のEtNH
]/CHCN(60/28/12);流量:20mL/分;UV:216nM)によっ
て分離して、表題化合物実施例51aを最初の溶出ピークとして得た:H NMR(4
00MHz、DMSO-d6)δ 13.07(s,1H)、8.84(s,1H)、7
.49(s,1H)、7.39(s,1H)、7.34(s,1H)、6.32(m,1
H)、6.12(m,1H)、5.67(m,1H)、4.92(m,1H)、4.38
(s,1H)、4.30(s,1H)、4.09(s,1H)、4.00(s,1H)、
2.84-2.78(m,4H)、2.46(s,3H)、2.02(s,3H);LC
MS-1:Rt=1.49 min;MS m/z[M+H]:479.3/481.
3;C-HPLC-24(移動相:ヘキサン/IPA/CHCN中0.1%のDEAの
勾配):Rt=10.0分。他方の異性体実施例51bが、2番目の溶出ピークとして得
られた:C-HPLC-24(移動相:ヘキサン/IPA/CHCN中0.1%のDE
Aの勾配):Rt=12.3分。
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(チアゾール-
4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート。
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、0.30g、0.49mmol)、4-(トリブチルスタンニル)チアゾ
ール(0.28g、0.74mmol)及び無水LiCl(0.03g、0.74mmo
l)を、乾燥トルエン中で懸濁させ、混合物を、10分間にわたって窒素で脱気した。次
に、反応混合物を、密閉管条件で、16時間にわたって100℃に加熱した。RMを、セ
ライトのパッドに通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮し、粗残渣
を、C18(15μm)逆相クロマトグラフィー(溶離剤:0.1%のHCOOHを含有
するHO中0~100%のCHCN)によって精製して、表題生成物を得た。LCM
S-1:Rt=2.06;2.08分;MS m/z[M+H]:609.8/611
.8。
Figure 2024056707000107

実施例52a/52b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2
-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロ
キシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、0.50g、0.83mmol)、2-(4-(4,4,5,5-テトラ
メチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)エタン-1-オール(
0.22g、0.83mmol)及びKPO(0.52g、2.48mmol)を、
1,4-ジオキサン:HO(2:1)(12mL)中に加え、混合物を、10分間にわ
たって窒素で脱気した。RuPhos(0.038g、0.08mmol)及びRuPh
os-Pd-G3(0.034g、0.08mmol)を加え、反応混合物を100℃で
2時間撹拌した。反応の完了の後、RMを水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組
み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃
縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン中0~60%のEtOA
c)によって精製して、表題生成物を得た。LCMS-1:Rt=2.05、2.09分
;MS m/z[M+H]:662.7.3/664.7。
工程2:tert-ブチル6-(3-(4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル)-4
-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-
インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-
ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロキシエ
トキシ)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3
.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.45g、0.68mmol)を、CH
(5mL)に溶解させた。EtN(0.21g、2.03mmol)を加え、反応
混合物を、窒素雰囲気下で、0℃に冷却し、10分間撹拌した。CHCl(0.5m
L)中の塩化アセチル(0.08g、1.02mmol)を滴下して加え、反応混合物を
室温で2時間撹拌した。反応の完了の後、RMをCHClで希釈し、水、塩水で洗浄
し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題生成物を得て、それを
、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。LCMS-1:Rt=2.14、2.16
分;MS m/z[M+H]:704.6/706.6。
工程-3:2-(4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾ
ール-3-イル)フェノキシ)エチルアセテート
tert-ブチル6-(3-(4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル)-4-(5
-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダ
ゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3
.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.68mmol)を、乾燥CHCl(5
mL)に溶解させ、0℃に冷却した。TFA(6mL)を加え、反応混合物を室温で5時
間撹拌した。反応の完了の後、RMを減圧下で濃縮し、CHClと数回共蒸留して、
粗残渣を得て、それを、ジエチルエーテルによる研和及びろ過によって精製して、所望の
生成物を得て、それを、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。LCMS-1:Rt
=1.49分;MS m/z[M+H]:520.4。
工程-4:2-(4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-3-イル)フェノキシ)エチルアセテート
2-(4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-
メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3
-イル)フェノキシ)エチルアセテート(0.22g、0.42mmol)を、THF(
2mL)に溶解させた。水(2.5mL)中のNaHCO(0.35g、4.15mm
ol)を加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、TH
F(0.5mL)中の塩化アクリロイル(0.04g、0.46mmol)の溶液を滴下
して加え、40分間撹拌した。反応の完了の後、RMを水で希釈し、EtOAc(×2)
で抽出した。組み合わされた有機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、
ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、C18シリカゲル(15μm)逆相クロマトグラ
フィー(溶離剤:0.1%のNHを含有するHO中0~43%のCHCN)によっ
て精製して、所望の生成物を得た。異性体を、キラルHPLC C-HPLC-23(移
動相:ヘキサン/IPA/ACN 70/21/9;流量:18mL/分;UV:264
nM)によって分離して、表題化合物異性体-Iを最初の溶出ピークとして得た:LCM
S-1:Rt=1.63分;MS m/z[M+H] 574.8;C-HPLC-2
9(移動相:ヘキサン/IPA勾配):Rt=11.8分。他方の異性体-IIが、2番
目の溶出ピークとして得られた:LCMS-1:Rt=1.63分;MS m/z[M+
H]:574.8;C-HPLC-29(移動相:ヘキサン/IPA勾配):Rt=1
3.8分。
工程-5:実施例52a:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾ
ール-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン
表題実施例を、異性体-Iの代わりに2-(4-(1-(2-アクリロイル-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダ
ゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)フェノキシ)エチルア
セテート異性体-IIから出発して、実施例52b 1-(6-(4-(5-クロロ-6
-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン(工程6)の調製について記載されるのと
同様の方法を用いて調製した;LCMS-3:Rt=3.30分;MS m/z[M+H
:532/534;H NMR(400MHz、CDOD)δ 7.49(s,
1H)、7.39(s,1H)、7.23(d,2H)、6.75(d,2H)、6.3
9(m,1H)、6.28(m,1H)、5.77(m,1H)、5.01(m,1H)
、4.48(s,1H)、4.42(s,1H)、4.24(s,1H)、4.19(s
,1H)、3.96(m,2H)、3.82(m,2H)、3.05(m,2H)、2.
88(m,2H)、2.55(s,3H)、2.09(s,3H);C-HPLC-29
(移動相:[ヘキサン+0.1%のEtNH]/[IPA+0.1%のEtNH]勾
配):Rt=11.2分。
工程-6:実施例52b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾ
ール-4-イル)-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン
2-(4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル
)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-3-イル)フェノキシ)エチルアセテート(0.05g、0.08mm
ol)異性体-Iを、MeOH(2.5mL)に溶解させ、0℃に冷却した。LiOH.
O(水中1M、0.08mL、0.08mmol)を滴下して加え、反応混合物を室
温で1時間撹拌した。反応の完了の後、RMを水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出し
た。組み合わされた有機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、
減圧下で濃縮した。粗残渣を、C18シリカゲル(15μm)逆相クロマトグラフィー(
溶離剤:0.025%のNHを含有するHO中0~40%のCHCN)によって精
製して、表題生成物を得た:C-HPLC-29(移動相:[ヘキサン+0.1%のEt
NH]/[IPA+0.1%のEtNH]勾配):Rt=9.37分。
Figure 2024056707000108

実施例53:1-(6-(3-(6-(3-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリ
ジン-3-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(3-(6-(3-アミノ-1H-ピラゾール-
1-イル)ピリジン-3-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ
-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピ
ラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後
述される2つの工程で調製される)から、方法-1b工程2及び3と同様の方法を用いて
調製した。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.23(s,1H)
、8.12(s,1H)、7.90-7.86(m,2H)、7.59(s,1H)、7
.49(m,2H)、6.36(m,1H)、6.13(m,1H)、5.73(s,1
H)、5.69(m 2H)、5.26(s,2H)、4.93(m,1H)、4.39
(s,1H)、4.32(s,1H)、4.1(s,1H)、4.03(s,1H)、2
.89-2.79(m,4H)、2.03(s,3H);LCMS-1:Rt=1.53
min;MS m/z[M+H]:554.8/556.8.
tert-ブチル6-(3-(6-(3-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジ
ン-3-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-
2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(6-
(3-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、0.50g、0.83mmol)、2-(3-ニトロ-1H-ピラゾール
-1-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-
2-イル)ピリジン(中間体B16)(0.52g、1.65mmol)及びKPO
(0.53g、2.48mmol)を、1,4-ジオキサン(4mL)及びHO(2m
L)に溶解させた。反応混合物を、5分間にわたってNで脱気した。Ruphos(0
.04g、0.08mmol)及びRuphos-Pd-G3(0.035g、0.04
mmol)を加え、反応混合物を120℃で1時間撹拌した。反応の完了の後、RMを水
で希釈し、酢酸エチル(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾
燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィ
ー(溶離剤:ヘキサン中30~40%のEtOAc)によって精製して、所望の生成物を
得た。LCMS-1:Rt=2.24分;MS m/z[M+H]:714.6/71
6.5。
工程2:tert-ブチル6-(3-(6-(3-アミノ-1H-ピラゾール-1-イル
)ピリジン-3-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-
ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-
ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(6-(3-
ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(0.53g、0.
7mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥IPAに溶解させた。10%の乾燥Pd/C(0.
25g)を加え、反応混合物を、1時間にわたって室温で、H(1気圧)の雰囲気下で
撹拌した。RMを、セライトのパッドに通してろ過し、ろ過し、減圧下で濃縮して、所望
の生成物を得て、それを、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。LCMS-1:R
t=2.06、2.09分;MS m/z[M+H]:684.5/686.5。
方法-2:合成スキーム
Figure 2024056707000109

実施例1a:a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
2-エン-1-オン及び1b:a(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール
-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オン
或いは、実施例1a及び1bは、後述される方法にしたがって調製され得る:
工程1:tert-ブチル6-(5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-
5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カ
ルボキシレート
ジオキサン(20mL)及びHO(4mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-カルボキシレート(中間体C3、2.00g、5.61mmol)、1-メチル-5-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-
インダゾール(1.59g、6.18mmol)及びKPO(3.57g、16.8
mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下で、RuPhos(0.26g、0.56m
mol)及びRuPhos-Pd-G3(0.47g、0.56mmol)を加えた。反
応混合物を、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液の添加
によってクエンチし、EtOAc(2×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、飽和
NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させた。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:0~90%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって精製
して、表題化合物を茶色の固体として得た。UPLC-MS-3:Rt=1.14分;M
S m/z[M+H]:408.2。
工程2:tert-ブチル6-(4-ヨード-5-メチル-3-(1-メチル-1H-イ
ンダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘ
プタン-2-カルボキシレート
THF(50mL)中のtert-ブチル6-(4-ヨード-5-メチル-3-(1-
メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(2.13g、5.23mmol)の撹
拌溶液に、アルゴン雰囲気下で、NIS(1.53g、6.80mmol)を加え、反応
混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液の添加によって
クエンチし、EtOAc(2×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、飽和NaHC
水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:0~80%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって精製
して、表題化合物を茶色の固体として得た。UPLC-MS-3:Rt=1.22分;M
S m/z[M+H]:534.1。
工程3:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-(1-
メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
ジオキサン(2mL)及びHO(0.50mL)中のtert-ブチル6-(4-ヨ
ード-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾ
ール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(100
mg、0.187mmol)、5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
ン-2-イル)-1H-インダゾール(中間体D1、85mg、0.225mmol)及
びKPO(119mg、0.56mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下で、R
uPhos(8.75mg、0.019mmol)及びRuPhos-Pd-G3(15
.7mg、0.019mmol)を加えた。反応混合物をNで脱気し、100℃で1時
間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液の添加によってクエンチし、EtO
Ac(2×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、飽和NaHCO水溶液で洗浄し
、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、THF(3mL)中で希
釈し、SiliaMetS(登録商標)チオール(0.076mmol)(すなわち、反
応混合物から金属を除去するように設計された、官能化されたシリカゲル)を加え、混合
物を40℃で1時間回転させた。混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、粗残渣を、順相クロマ
トグラフィー(溶離剤:0~100%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって精製して
、表題化合物を黄色の固体として得た。UPLC-MS-3:Rt=1.25分;MS
m/z[M+H]:656.3/658.3。
工程4、5及び異性体のキラル分離を、方法-1に記載されるように行った。
方法-2a:工程4を、方法-1aの工程2に記載されるようにジオキサン中の硫酸を用
いて行ったことを除いて、方法-2と同様。
方法-2b:工程5を、方法-1bの工程3に記載されるようにTHF/水中の塩化アク
リロイル及びNaHCOを用いて行ったことを除いて、方法-2と同様。
方法-2c:NBSを、工程2においてNISの代わりに使用したことを除いて、方法-
2と同様。
方法-2d:工程3を、方法-9工程3に記載されるようにCHCl中のEtN及
び塩化アクリロイルを用いて行ったことを除いて、方法-2と同様。
以下の表2中の以下の実施例54~58は、中間体合成項に記載される中間体(工程1
又は3中)から方法-2と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている。
Figure 2024056707000110
Figure 2024056707000111
実施例59a/59b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-3-(1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-2-イル)
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン
Figure 2024056707000112

表題実施例を、tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1H-ピロロ
[2,3-c]ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(後述されるように調製される)から、方法
-2a、b工程3~5と同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラルSFC(C-S
FC-7;移動相:CO/[MeOH+0.1%のNEt]:50/50)によって
分離して表題化合物実施例59aを2番目の溶出ピークとして得た:H NMR(60
0MHz、DMSO-d)δ 13.20(d,1H)、11.68(s,1H)、8
.71(s,1H)、7.92(d,1H)、7.63(s,1H)、7.50(s,1
H)、7.20(d,1H)、6.52(s,1H)、6.41-6.28(m,1H)
、6.17-6.02(m,1H)、5.74-5.61(m,1H)、5.06-4.
87(m,1H)、4.42(s,1H)、4.34(s,1H)、4.13(s,1H
)、4.05(s,1H)、3.04-2.91(m,2H)、2.84(s,2H)、
2.53(s,3H)、2.04(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.77
min;MS m/z[M+H] 512.2/514.2;C-SFC-8(移動相
:CO/[MeOH+0.1%のNEt]:50/50):Rt=2.43分。他方
の異性体実施例59bが、最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-8(移動相:
移動相:CO/[MeOH+0.1%のNEt]:50/50):Rt=1.28分
tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1H-ピロロ[2,3-c]ピ
リジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-2-カルボキシレート
1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル6-(4-ブロモ-3-ヨード
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-カルボキシレート(中間体C7、400mg、0.83mmol)、(1H-ピロロ[
2,3-c]ピリジン-2-イル)ボロン酸(202mg、1.24mmol)及びリン
酸カリウム(2Mの水溶液、1.24mL、2.48mmol)の撹拌溶液に、テトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(96mg、0.08mmol)を加えた。反
応混合物を90℃で1時間撹拌した。次に、それを室温に冷却させ、水(10mL)で希
釈し、EtOAcで2回抽出した。組み合わされた有機層を、濃縮し、残りの粗材料を、
順相フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:0~5%のCHCl中のMeO
H)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-4:Rt=4.19分;M
S m/z[M+H]:472.0/474.0。
実施例60a/60b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-
メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル
)プロパ-2-エン-1-オン
Figure 2024056707000113

表題実施例を、工程1及び工程2の間に導入される追加のアルキル化工程(tert-
ブチル6-(3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチ
ル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキ
シレートを調製するために後述されている)を用いて、tert-ブチル6-(3-ブロ
モ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-カルボキシレート(中間体C3)及び3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラ
メチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノールから出発して、方法-2
cと同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラルSFC(C-SFC-1;移動相:
CO/[IPA+0.1%のNEt]:70/30)によって分離して、表題化合物
実施例60aを2番目の溶出ピークとして得た:H NMR(400MHz、DMSO
-d)δ 12.99(s,1H)、7.44(s,1H)、7.37(s,1H)、
7.18(t,1H)、6.68-6.60(m,2H)、6.35-6.26(m,1
H)、6.13-6.07(m,1H)、5.69-5.65(m,1H)、4.95-
4.85(m,1H)、4.38(s,1H)、4.28(s,1H)、4.09(s,
1H)、4.02-3.99(m,3H)、3.60-3.57(m,2H)、3.26
(s,3H)、2.90-2.75(m,4H)、2.44(s,3H)、2.06(s
,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.97 min;MS m/z[M+H]
564.5/566.5;C-SFC-3(移動相:CO/[IPA+0.1%のNE
]:70/30):Rt=2.50分。他方の異性体実施例60bが、最初の溶出ピ
ークとして得られた:C-SFC-3(移動相:移動相:CO/[IPA+0.1%の
NEt]:70/30):Rt=1.74分。
tert-ブチル6-(3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-カルボキシレート
DMF(5mL)中のtert-ブチル6-(3-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフ
ェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-2-カルボキシレート(工程1、710mg、1.65mmol)、1-ブロモ-
2-メトキシエタン(0.310mL、3.30mmol)及び炭酸セシウム(1075
mg、3.30mmol)の溶液を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc
及び水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、
減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:30
分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~70/30)によって精製して、表題
化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.20分;MS m/z[M+H]
46.3。
Figure 2024056707000114

実施例61a/61b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(2-フルオロ-4-((2-メトキシエチル)アミノ)フェニル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、工程1及び工程2の間に導入される追加のアルキル化工程、並びに工程
3及び工程4の間に導入される追加の水素化工程(tert-ブチル6-(3-(4-(
((ベンジルオキシ)カルボニル)(2-メトキシエチル)アミノ)-2-フルオロフェ
ニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-2-カルボキシレート及びtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3
-(2-フルオロ-4-((2-メトキシエチル)アミノ)フェニル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレー
トを調製するために後述されている)を用いて、tert-ブチル6-(3-ブロモ-5
-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カ
ルボキシレート(中間体C3)及びベンジル(3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テ
トラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)カルバメートから出
発して、方法-2cと同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラルSFC(C-SF
C-1;移動相:CO/[IPA+0.1%のNEt]:70/30)によって分離
して、表題化合物実施例61aを2番目の溶出ピークとして得た:H NMR(400
MHz、DMSO-d)δ 12.96(s,1H)、7.42(s,1H)、7.3
4(s,1H)、6.94(t,1H)、6.35-6.25(m,2H)、6.15-
6.07(m,2H)、5.86(t,1H)、5.69-5.64(m,1H)、4.
91-4.81(m,1H)、4.37(s,1H)、4.28(s,1H)、4.09
(s,1H)、3.99(s,1H)、3.41(t,2H)、3.24(t,3H)、
3.09(q,2H)、2.88-2.76(m,4H)、2.44(s,3H)、2.
04(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.94 min;MS m/z[M+
H]:563.5/565.5;C-SFC-3(移動相:CO/[IPA+0.0
25%のNH]:70/30):Rt=3.55分。他方の異性体実施例61bが、最
初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:移動相:CO/[IPA+
0.025%のNH]:70/30):Rt=2.55分。
tert-ブチル6-(3-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)(2-メトキシ
エチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
DMF(20mL)中のtert-ブチル6-(3-(4-(((ベンジルオキシ)カ
ルボニル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、1.40g
、2.55mmol)の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、0.123g、
3.07mmol)を不活性雰囲気下で加えた。15分後、1-ブロモ-2-メトキシエ
タン(1.20mL、12.8mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反
応混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ(相
分離器)、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内
にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~70/30)によって精製して、表題化合物
を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.30分;MS m/z[M+H]:579.
4。
tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(2-フルオロ-4-((2
-メトキシエチル)アミノ)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
MeOH(10mL)中のtert-ブチル6-(3-(4-(((ベンジルオキシ)
カルボニル)(2-メトキシエチル)アミノ)-2-フルオロフェニル)-4-(5-ク
ロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート(470mg、0.511mmol)及びパラジウム
炭素(5.44mg、0.051mmol)の溶液を、0.5時間にわたって室温で、水
素雰囲気下で撹拌した。反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマ
トグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~0/10
0)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.25分;M
S m/z[M+H]:693.4/695.4。
方法-3:合成スキーム
Figure 2024056707000115

実施例62a/62b:4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-トシル-1H-イ
ンダゾール-4-イル)-3-(4-(メトキシカルボニル)フェニル)-5-メチル-
1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレ
ート
ジオキサン(8mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6
-メチル-1-トシル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C
6)(1.00g、1.26mmol)、メチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-
1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(0.40g、1.51mmo
l)、RuPhos(0.06g、0.13mmol)、RuPhos-Pd-G3(0
.10g、0.13mmol)及びリン酸カリウム(2N、1.89mL、3.78mm
ol)の溶液を、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc
及び水で希釈し、EtOAcで抽出し、組み合わされた有機相を、塩水で洗浄し、乾燥さ
せ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(
溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~50/50)によって精
製して、いくらかの不純物を含む生成物を得た。第2の精製を、順相クロマトグラフィー
(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~60/40)によって
行って、いくらかのわずかな不純物を含む表題化合物(UPLCによる86%の純度)を
得た。H NMR(600MHz、DMSO-d)δ 8.19(s,1H)、7.
89(s,1H)、7.79(d,2H)、7.67(d,2H)、7.41(d,2H
)、7.22(d,2H)、4.88(m,1H)、4.01(m,2H)、3.91(
m,2H)、3.81(s,3H)、2.86-2.71(m,4H)、2.59(s,
3H)、2.37(s,3H)、2.00(s,3H)、1.39(s,9H);UPL
C-MS-10:Rt=1.32 min;MS m/z[M+H]:730.2/7
32.2.
工程2:4-(1-(2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)安息香酸
THF(2mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-ト
シル-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-(メトキシカルボニル)フェニル)
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-カルボキシレート(工程1、100mg、0.14mmol)及びLiOH(2N、0
.14mL、0.27mmol)の溶液を、20℃で2.5時間撹拌した。混合物を、1
.5時間にわたって45℃に、次に、2.5時間にわたって70℃に温めた。室温に冷却
した後、反応混合物を凍結乾燥させ、粗生成物をさらに精製せずに次の反応に使用した。
UPLC-MS-10:Rt=1.32分;MS m/z[M+H]:562.2/5
64.2。
工程3:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
4-イル)-3-(4-((2-メトキシエチル)カルバモイル)フェニル)-5-メチ
ル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキ
シレート
CHCl/DMF(2.5mL、4/1の比率)中の4-(1-(2-(tert
-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-4-(5-
クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール
-3-イル)安息香酸(工程2、93mg、0.12mmol)及びDIPEA(0.1
0mL、0.59mmol)の溶液に、プロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%
、0.10mL、0.177mmol)を加え、得られた溶液を室温で撹拌した。10分
後、2-メトキシエタン-1-アミン(0.03mL、0.35mmol)を加え、反応
混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマト
グラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~0/100
)によって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
)δ 13.16(s,1H)、8.36(t,1H)、7.62(d,2H)、7.5
7(s,1H)、7.43(s,1H)、7.29(d,2H)、4.88(m,1H)
、4.02(br s,2H)、3.94(br s,2H)、3.42-3.36(m
,4H)、3.23(s,3H)、2.86-2.75(m,4H)、2.49(s,3
H)、2.02(s,3H)、1.40(s,9H);UPLC-MS-10:Rt=1
.09 min;MS m/z[M+H]:619.2/621.3.
工程4:4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-
メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3
-イル)-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド
THF(2mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-
インダゾール-4-イル)-3-(4-((2-メトキシエチル)カルバモイル)フェニ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-カルボキシレート(工程3、109mg、0.14mmol)の溶液に、TFA(
0.33mL、4.28mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混
合物を減圧下で濃縮し、油性残渣をMeOHに溶解させ、MeOHで予め洗浄されたWa
ters cartridge PoraPak(商標)Rxn Cxに置いた。MeO
Hですすいだ後、樹脂をNH(MeOH中7N)ですすぎ、塩基性MeOH溶液を減圧
下で濃縮して、表題化合物を得て、それをさらに精製せずに次の反応に使用した。UPL
C-MS-6:Rt=0.72分;MS m/z[M+H]:519.2/521.2
工程5:4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル
)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド
THF(3mL)中の4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-
ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)ベンズアミド(工程4、55mg
、0.08mmol)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.80mL、0.40mmol
)、続いて、直接、塩化アクリロイル(6.54μl、0.08mmol)を加えた。反
応混合物を0℃で1時間撹拌した。過剰の塩化アクリロイルを、LiOH(2N、2mL
)の添加及び室温で1時間撹拌することによって破壊した。反応混合物をDCMで抽出し
、有機相を乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー
(溶離剤:30分以内にDCM/MeOH 100/0~90/10)によって精製して
、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC(C-SFC-2:移動相:CO/IP
A:65/35)によって分離して、表題化合物実施例62aを2番目に溶出する異性体
(白色の粉末)として得た:H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.
15(s,1H)、8.35(t,1H)、7.63(d,2H)、7.57(s,1H
)、7.44(s,1H)、7.31(d,2H)、6.37-6.30(m,1H)、
6.15-6.09(m,1H)、5.71-5.67(m,1H)、4.98-4.8
8(m,1H)、4.40(s,1H)、4.34(s,1H)、4.11(s,1H)
、4.04(s,1H)、3.35-3.32(m,4H)、3.22(s,3H)、2
.94-2.78(m,4H)、2.04(s,3H);UPLC-MS-10:Rt=
0.88 min;MS m/z[M+H] 573.3/575.3;C-SFC-
3:(移動相:CO/IPA:65/35):Rt=2.14分。他方の異性体実施例
62bが、最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-3:(移動相:CO/IP
A:65/35):Rt=1.28分。
方法-3a:工程2 NaOH 2Nを、LiOH 2Nの代わりに使用したことを除い
て、方法-3と同様。
以下の表3中の以下の実施例63~65は、適切な市販のピナコール(工程1及びアミ
ン試薬(工程3を用いて、方法-3と類似の方法を用いて調製された。
Figure 2024056707000116
Figure 2024056707000117
方法-4:合成スキーム
Figure 2024056707000118

実施例66a/66b:4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)-N-メチル
ベンズアミド
工程1:tert-ブチル6-(3-(4-(メトキシカルボニル)フェニル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート
ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ-5-メチル-1H-
ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(
中間体C3、1.51g、4.24mmol)、メチル4-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(1.33g、5.09
mmol)、RuPhos(0.198g、0.42mmol)、RuPhos-Pd-
G3(0.355g、0.42mmol)及びリン酸カリウム(2N、6.36mL、1
2.7mmol)の溶液を80℃で15分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を
、飽和NaHCO水溶液に加え、EtOAcで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥さ
せ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(
溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~70/30)によって精
製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 7.9
9(d,2H)、7.91(d,2H)、6.60(s,1H)、4.80-4.72(
m,1H)、3.99(s,2H)、3.90(s,2H)、3.87(s,3H)、2
.75-2.65(m,4H)、2.27(s,3H)、1.39(s,9H);UPL
C-MS-6:Rt=1.23 min;MS m/z[M+H]:412.3.
工程2:tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-(4-(メトキシカルボニル)フェニ
ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-カルボキシレート
CHCN(45mL)中のtert-ブチル6-(3-(4-(メトキシカルボニル
)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、1.76g、4.15mmol)の溶液に、
NBS(0.724g、4.07mmol)を加え、反応混合物を室温で0.5時間撹拌
した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:30
分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~70/30)によって精製して、表題
化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 8.06(d,2H
)、8.00(d,2H)、4.91-4.83(m,1H)、3.99(s,2H)、
3.89(s,5H)、2.74-2.65(m,4H)、2.29(s,3H)、1.
39(s,9H);UPLC-MS-6:Rt=1.31 min;MS m/z[M+
H]:490.1/492.1.
工程3:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-(メトキシカ
ルボニル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[
3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル6-(4-ブロモ-3-(4-(メトキ
シカルボニル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程2、1.00g、2.00mmol
)、5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(
4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-イ
ンダゾール(中間体D1、0.98g、2.60mmol)、RuPhos(0.093
g、0.20mmol)、RuPhos-Pd-G3(0.167g、0.20mmol
)及びリン酸カリウム(2N、3.00mL、6.00mmol)の溶液を80℃で15
分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液に加え、Et
OAcで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で
濃縮した。粗残渣を、THF(20mL)に溶解させ、SiliaMetS(登録商標)
チオール(0.60mmol、0.84g)を加え、混合物を、ロータリーエバポレータ
ー(rotavapor)で0.5時間にわたって50℃でボルテックスした。混合物を
ろ過し、MeOHで洗浄し、ろ液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、それを、順相ク
ロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~60
/40)によって精製して、表題化合物を無色の発泡体として得た。UPLC-MS-6
:Rt=1.31分;MS m/z[M+H]:660.2/662.2。
工程4:4-(1-(2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-
ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール
-3-イル)安息香酸
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3
-(4-(メトキシカルボニル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程3、1.42g、
1.99mmol)及びNaOH(2N、1.00mL、2.00mmol)の溶液を、
60℃で15分間撹拌した。さらなるNaOH(2N、1.00mL、2.00mmol
)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌し、次に、反応混合物を、3時間にわたって60
℃に温めた。反応混合物を凍結乾燥させ、粗生成物を、さらに精製せずに次の工程に使用
した。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 7.78(br s,1H)
、7.64-7.60(m,2H)、7.47(s,0.5H)、7.45(s,0.5
H)、7.16-7.13(m,2H)、5.85-5.80(m,1H)、4.91-
4.83(m,1H)、4.02(br s,2H)、3.95-3.87(m,3H)
、3.79-3.72(m,1H)、2.91-2.68(m,4H)、2.39-2.
32(m,1H)、2.01-1.94(m,5H)、1.74-1.70(m,1H)
、1.61-1.56(m,2H)、1.40(s,9H);UPLC-MS-6:Rt
=1.23 min;MS m/z[M+H]:646.2/648.2.
工程5:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(4-((2-メト
キシエチル)(メチル)カルバモイル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
CHCl(3mL)中の4-(1-(2-(tert-ブトキシカルボニル)-2
-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(
テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチ
ル-1H-ピラゾール-3-イル)安息香酸(工程4、250mg、0.31mmol)
及び2-メトキシ-N-メチルエタン-1-アミン(0.067ml、0.61mmol
)の溶液に、プロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%、0.27mL、0.46
mmol)を加えた。次に、DIPEA(0.27mL、1.53mmol)を加え、混
合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグ
ラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~0/100)
によって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
δ 7.79(s,1H)、7.51(s,0.5H)、7.49(s,0.5H)、7
.30-7.27(m,2H)、7.20-7.17(m,2H)、5.86-5.81
(m,1H)、4.92-4.85(m,1H)、4.02(s,2H)、3.94-3
.87(m,3H)、3.79-3.72(m,1H)、3.58-3.24(m,6H
)、3.09(br s,1H)、2.93-2.74(m,7H)、2.03-1.9
6(m,5H)、1.73(m,1H)、1.62-1.55(m,2H)、1.40(
s,9H);UPLC-MS-11:Rt=1.24 min;MS m/z[M+H]
:717.5/719.5.
工程6:4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-
メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3
-イル)-N-(2-メトキシエチル)-N-メチルベンズアミド
CHCl(2mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3
-(4-((2-メトキシエチル)(メチル)カルバモイル)フェニル)-5-メチル-
1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレ
ート(工程5、168mg、0.23mmol)の溶液に、TFA(0.52mL、6.
82mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮
し、残渣をジオキサンに溶解させ、凍結乾燥させて、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩と
して得て、それをさらに精製せずに次の反応に使用した。UPLC-MS-6:Rt=0
.73;MS m/z[M+H]:533.3/535.3。
工程7:4-(1-(2-アクリロイル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル
)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1
H-ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)-N-メチルベンズアミド
CHCl(3mL)中の4-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-
1H-ピラゾール-3-イル)-N-(2-メトキシエチル)-N-メチルベンズアミド
(0.23mmol)及びアクリル酸(0.016ml、0.23mmol)の溶液に、
プロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%、0.20mL、0.34mmol)を
加えた。次に、DIPEA(0.198ml、1.13mmol)を加え、反応混合物を
、室温で1.25時間撹拌した。反応物を、MeOHの添加によってクエンチし、反応混
合物を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内DCM
/MeOH 100/0~80/20)によって精製して、表題化合物を得た。異性体を
、キラルSFC(C-HPLC-11:移動相:n-ヘプタン/IPA+0.1%のNE
:55/45)によって分離して、表題化合物実施例66aを2番目の溶出ピークと
して得た:H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.15(s,1H)
、7.57(s,1H)、7.45(s,1H)、7.30(d,2H)、7.18(d
,2H)、6.37-6.30(m,1H)、6.15-6.09(m,1H)、5.7
1-5.67(m,1H)、4.98-4.88(m,1H)、4.40(s,1H)、
4.33(s,1H)、4.11(s,1H)、4.04(s,1H)、3.55-3.
46(m,5H)、3.09(br s,2H)、2.91-2.81(m,6H)、2
.03(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.89 min;MS m/z[M
+H]:587.3/589.3;C-HPLC-13(移動相:n-ヘプタン/[I
PA+0.1%のDEA]:55/45):Rt=10.39分。他方の異性体実施例6
6bが、最初の溶出ピークとして得られた:C-HPLC-13(移動相:n-ヘプタン
/[IPA+0.1%のDEA]:55/45):Rt=6.83分。
以下の表4中の以下の実施例67~68は、適切な市販のアミン(工程5)を用いて、
又は酸を用いて続行して、方法-4と類似の方法によって調製された。
Figure 2024056707000119
方法-5:合成スキーム
Figure 2024056707000120

実施例69a/69b:1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H
-インダゾール-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール
-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾー
ル-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート
ジオキサン(22mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ-5-メチル-1H-
ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(
中間体C3、1.65g、4.63mmol)、2-(2-メトキシエチル)-5-(4
,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-イン
ダゾール(中間体B22、2.09g、6.95mmol)、RuPhos(0.22g
、0.46mmol)、RuPhos-Pd-G3(0.39g、0.46mmol)及
びリン酸カリウム(2N、6.95mL、13.9mmol)の溶液を80℃で15分間
撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAcで抽出し、有機相を塩水で洗浄し
、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラ
フィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~50/50)に
よって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ
8.35(s,1H)、8.01(t,1H)、7.74(dd,1H)、7.60(
d,1H)、6.46(s,1H)、4.76-4.68(m,1H)、4.57(t,
2H)、3.99(s,2H)、3.91(s,2H)、3.83(t,2H)、3.2
4(s,3H)、2.76-2.63(m,4H)、2.25(s,3H)、1.39(
s,9H);UPLC-MS-3:Rt=1.07 min;MS m/z[M+H]+
:452.3.
工程2:tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H
-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
THF(30mL)中のtert-ブチル6-(3-(2-(2-メトキシエチル)-
2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、2.02g、4.20m
mol)の溶液に、NBS(0.73g、4.12mmol)を加え、反応混合物を室温
で40分間撹拌した。さらなるNBS(75mg、0.42mmol)を加え、混合物を
室温でさらに10分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマト
グラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~20/80
)によって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
)δ 8.44(s,1H)、8.17(s,1H)、7.71-7.65(m,2H)
、4.87-4.79(m,1H)、4.59(t,2H)、3.98(s,2H)、3
.89(s,2H)、3.84(t,2H)、3.24(s,3H)、2.75-2.6
4(m,4H)、2.28(s,3H)、1.38(s,9H);UPLC-MS-3:
Rt=1.14 min;MS m/z[M+H]+:530.2/532.2.
工程3:tert-ブチル3-アミノ-4-(1-(2-(tert-ブトキシカルボニ
ル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-3-(2-(2-メトキシエチ
ル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-
5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-1-カルボキシレート
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル6-(4-ブロモ-3-(2-(2-メ
トキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程2、0.7
7g、1.46mmol)、tert-ブチル3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-4
-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H
-インダゾール-1-カルボキシレート(中間体D6、074g、1.82mmol)、
RuPhos(0.085g、0.18mmol)、RuPhos-Pd-G3(0.1
52g、0.18mmol)及びリン酸カリウム(2N、2.73mL、5.46mmo
l)の溶液を、80℃で2.25時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで抽出し、有機
相を、飽和NaHCO水溶液及び塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、
減圧下で濃縮した。粗残渣を、THF(20mL)に溶解させ、SiliaMetS(登
録商標)チオール(0.65mmol)を加え、混合物を、50℃で0.5時間回転させ
た。混合物をろ過し、樹脂を、MeOHで洗浄し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗残渣を、
順相クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0
~0/100)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-5:Rt=1.
37分;MS m/z[M+H]:731.5/733.4。
工程4:5-クロロ-4-(3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-
5-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H
-ピラゾール-4-イル)-6-メチル-1H-インダゾール-3-アミン
DCM(2mL)中のtert-ブチル3-アミノ-4-(1-(2-(tert-ブ
トキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-3-(2-(2
-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール
-4-イル)-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-1-カルボキシレート(
工程1、181mg、0.25mmol)の溶液に、TFA(0.38mL、4.95m
mol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、高
真空下で一晩乾燥させて、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得て、それを、精製せ
ずに次の工程に使用した。UPLC-MS-5:Rt=0.58分;MS m/z[M+
H];531.3/533.3。
工程5:1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
イル)プロパ-2-エン-1-オン
CHCl(1.5mL)中のアクリル酸(0.022mL、0.32mmol)及
びプロピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%、0.19mL、0.32mmol)
の溶液に、DIPEA(0.21mL、1.22mmol)を加えた。次に、この溶液を
、CHCl(2mL)中の5-クロロ-4-(3-(2-(2-メトキシエチル)-
2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチル-1H-インダゾール-3
-アミントリフルオロ酢酸塩(0.24mmol)の溶液に滴下して加えた。反応混合物
を室温で2.5時間撹拌した。RMを、水酸化リチウム(2N、0.61mL、1.22
mmol)でクエンチし、30分間撹拌し、DCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で
洗浄し、有機相を乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグ
ラフィー(溶離剤:30分以内にDCM/MeOH 100/0~90/10)によって
精製して、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC(C-SFC-5:移動相:CO
/[MeOH+0.1%のNEt]:60/40)によって分離して、表題化合物実
施例69aを最初の溶出ピークとして得た:H NMR(400MHz、DMSO-d
)δ 11.60(s,1H)、8.18(s,1H)、7.44-7.43(m,3
H)、7.28(d,1H)、6.36-6.28(m,1H)、6.13-6.08(
m,1H)、5.70-5.66(m,1H)、4.96-4.86(m,1H)、4.
47(t,2H)、4.38(s,1H)、4.32(s,1H)、4.10-4.08
(m,3H)、4.03(s,1H)、3.76(t,2H)、3.19(s,3H)、
2.94-2.77(m,4H)、2.44(s,3H)、1.99(s,3H);UP
LC-MS-5:Rt=0.83 min;MS m/z[M+H]:585.4/5
87.4;C-SFC-6:(移動相:CO/[MeOH+0.1%のNH]:60
/40):Rt=2.64分。他方の異性体実施例69bが、2番目の溶出ピークとして
得られた:C-SFC-6:(移動相:CO/[MeOH+0.1%のNH]:60
/40):Rt=3.50分。
Figure 2024056707000121

実施例70a/70b:1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H
-インダゾール-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、工程1において2-(2-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-
テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-インダゾールの代わ
りにフェニルボロン酸から出発して、方法-5と同様の方法を用いて調製した。異性体を
、キラルSFC(C-SFC-5:移動相:CO/IPA:50/50)によって分離
して、表題化合物実施例70aを最初の溶出ピークとして得た:H NMR(400M
Hz、DMSO-d)δ 11.61(s,1H)、7.35-7.32(m,2H)
、7.27(d,1H)、7.21-7.14(m,3H)、6.36-6.28(m,
1H)、6.13-6.07(m,1H)、5.70-5.65(m,1H)、4.96
-4.86(m,1H)、4.38(s,1H)、4.31(s,1H)、4.08(s
,1H)、4.02(s,1H)、2.92-2.76(m,4H)、2.43(s,3
H)、1.98(s,3H);UPLC-MS-9:Rt=0.98 min;MS m
/z[M+H]:487.3/489.3;C-SFC-6:(移動相:CO/IP
A:50/50):Rt=1.80分。他方の異性体実施例70bが、2番目の溶出ピー
クとして得られた:C-SFC-6:(移動相:CO/IPA:50/50):Rt=
2.55分。
方法-6:合成スキーム
Figure 2024056707000122

実施例71a/71b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(シンノリン-6-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン又

1-{6-[4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-3-(
シンノリン-6-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(5-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1
,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、(1-(2-(tert-ブトキシカ
ルボニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-5-メチル-1H-ピラ
ゾール-3-イル)ボロン酸
エース(ace)チューブ中で、1,4-ジオキサン(62.4mL)中のtert-
ブチル6-(3-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C3、5g、14.0mmol)、
ビス-(ピナコラト)-ジボロン(5.35g、21.0mmol)、PdCl(dp
pf).CHCl付加物(1.15g、1.40mmol)及び酢酸カリウム(3.
44g、35.1mmol)の溶液を、窒素雰囲気下で一晩、100℃で撹拌した。反応
混合物を、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、EtOAc(3×)で抽出し、組み合わされ
た有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させて、表題
化合物を暗色の固体として得て、それを、精製せずに次の工程に使用した。UPLC-M
S-3:Rt=0.91分;MS m/z[M+H];322.1。
工程2:tert-ブチル6-(3-(シンノリン-6-イル)-5-メチル-1H-ピ
ラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
マイクロ波バイアル中で、tert-ブチル6-(5-メチル-3-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、1.50
g、1.86mmol)、6-ブロモシンノリン(0.53g、2.42mmol)、R
uPhos-Pd-G3(0.16g、0.19mmol)及びRuPhos(0.08
7g、0.19mmol)を、トルエン(16.3mL)に溶解させ、リン酸カリウム(
2M、2.79mL、5.58mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下に置き
、1時間にわたってマイクロ波照射下で、120℃で加熱した。反応混合物を飽和NaH
CO水溶液に注ぎ、EtOAc(×3)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を乾燥さ
せ(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、THF(6mL)中で希釈し、SiliaMet
S(登録商標)チオール(0.8mmol)を加え、混合物を40℃で1時間回転させた
。混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~1
0%のCHCl中のMeOH)によって精製し、精製画分を、順相クロマトグラフィ
ー(溶離剤:0~100%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって再度精製して、表題
化合物を茶色の発泡体として得た。UPLC-MS-3:Rt=1.04分;MS m/
z[M+H];406.3。
工程3:tert-ブチル6-(3-(シンノリン-6-イル)-4-ヨード-5-メチ
ル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキ
シレート
THF(17.4mL)中のtert-ブチル6-(3-(シンノリン-6-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート(工程2、672mg、1.66mmol)の氷冷溶液に、NIS(1
.49g、6.63mmol)を加え、反応混合物を、ゆっくりと室温に到達させながら
窒素下で撹拌した。19時間後、NIS(746mg、3.31mmol)を加え、反応
混合物を、50時間にわたって再度撹拌した。NIS(373mg、1.66mmol)
を再度加え、反応混合物を、20時間にわたってさらに撹拌した。反応混合物を、10%
のNa溶液に注ぎ、CHCl(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出
物を、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、
順相フラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:0~5%のCHCl中のMeOH)に
よって精製して、表題化合物を茶色の発泡体として得た。UPLC-MS-3:Rt=1
.12分;MS m/z[M+H];532.2。
工程4:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(シンノリン-6-
イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
ン-2-カルボキシレート
Aceチューブ中で、ジオキサン(15mL)中のtert-ブチル6-(3-(シン
ノリン-6-イル)-4-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程3、910mg、1.71m
mol)、5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-
4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1
H-インダゾール(中間体D1、774mg、2.05mmol)、RuPhos(80
mg、0.17mmol)、RuPhos-Pd-G3(143mg、0.17mmol
)を窒素雰囲気下に置いた。KPO(1.5M、3.42mL、5.14mmol)
を加え、反応混合物を80℃で2時間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液
に注ぎ、EtOAc(3×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を乾燥させ(相分離器
)、濃縮した。粗残渣を、THF(15mL)中で希釈し、SiliaMetS(登録商
標)チオール(0.73mmol)を加え、混合物を40℃で1時間回転させた。混合物
をろ過し、ろ液を濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%の
c-ヘキサン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を淡黄色の発泡体として得
た。UPLC-MS-3:Rt=1.19分;MS m/z[M+H];654.3/
656.3。
工程5:6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-
メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3
-イル)シンノリン
CHCl(9mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3
-(シンノリン-6-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程4、806mg、1.21mmo
l)の溶液に、TFA(2.79mL、36.2mmol)を加え、反応混合物を室温で
16時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得て
、それを、精製せずに次の工程に使用した。UPLC-MS-3:Rt=0.69分;M
S m/z[M+H];470.2/472.2。
工程6:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(シンノリン-6-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
CHCl(15mL)中のアクリル酸(0.11mL、1.61mmol)、プロ
ピルホスホン酸無水物(EtOAc中50%、0.95mL、1.61mmol)及びD
IPEA(2.81mL、16.1mmol)の混合物を、室温で15分間撹拌した。こ
の溶液を、CHCl(7.5mL)中の6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H
-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
6-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)シンノリントリフルオロアセテート(工程5
、1.07mmol)の溶液に加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物
を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、CHCl(2×)で抽出し、組み合わされた有機
層を乾燥させ(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0
~10%のCHCl中のMeOH)によって精製して、アクリルアミドの、インダゾ
ールへの付加から得られる予想される化合物及び副生成物の混合物を得た。混合物をTH
F(15mL)中で希釈し、LiOH(2M、5.35mL、10.7mmol)を加え
た。溶液を室温で30分間撹拌し、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、次に、EtOAc(
3×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を乾燥させ(相分離器)、濃縮した。残渣を
、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~10%のCHCl中のMeOH)によって
精製して、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC(C-SFC-1;移動相:CO
/[EtOH+0.1%のEtN]:75/25)によって分離して、表題化合物実
施例71aを2番目の溶出ピーク(白色の粉末)として得た:H NMR(600MH
z、DMSO-d)δ 13.1(s,1H)、9.23(d,1H)、8.25(d
,1H)、7.97(d,1H)、7.84(s,1H)、7.80(d,1H)、6.
61(s,1H)、7.50(s,1H)、6.33(m,1H)、6.12(m,1H
)、5.68(m,1H)、4.99(m,1H)、4.41(s,1H)、4.34(
s,1H)、4.12(s,1H)、4.05(s,1H)、2.99-2.80(m,
4H)、2.08(s,3H);UPLC-MS-4:Rt=3.88 min;MS
m/z[M+H] 524.3/526.3;C-SFC-3(移動相:CO/[E
tOH+0.1%のEtN]:70/30):Rt=2.29分。他方の異性体実施例
71bが、最初の溶出ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:CO/[Et
OH+0.1%のEtN]:70/30):Rt=1.91分。
方法-6a:工程2においてジオキサンを、トルエンの代わりに使用したことを除いて、
方法-6と同様。
方法-6b:工程3においてアセトニトリル中のNBS(1.1当量)を、THF中のN
ISの代わりに使用して、対応する4-ブロモ-ピラゾールを調製したことを除いて、方
法-6と同様。
方法-6c:工程5において、方法-1a工程2に記載されるようにジオキサン中のH
SOを用いて行ったことを除いて、方法-6と同様。
方法-6d:工程6を、方法-1b工程3に記載されるようにNaHCO、塩化アクリ
ロイル、HO及びTHFを用いて行ったことを除いて、方法-6と同様。
以下の表5中の以下の実施例72~77は、中間体合成項に記載される中間体(工程2
中)から方法-6と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている。
Figure 2024056707000123
Figure 2024056707000124
Figure 2024056707000125
方法-7:合成スキーム
Figure 2024056707000126

実施例78a:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-
イル)-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-トシル-1H-イ
ンダゾール-4-イル)-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
20mLのマイクロ波バイアル中で、1,4-ジオキサン(5mL)中のtert-ブ
チル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-トシル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C6、350mg、0.51mmol)、2
-メトキシピリジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(373mg、1.54mmol
)及びNaCO(2M、0.80mL、1.60mmol)をアルゴン雰囲気下に置
き、Pd(PPh(59.3mg、0.05mmol)を加えた。バイアルを密閉
し、反応混合物を100℃で3.5時間加熱した。2-メトキシピリジン-5-ボロン酸
ピナコールエステル(181mg、0.77mmol)及びPd(PPh(59.
3mg、0.05mmol)を再度加え、RMを、100℃で2時間さらに撹拌した。反
応混合物を水に注ぎ、EtOAc(2×)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を乾燥さ
せ(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、THF中で希釈し、SiliaMetS(登録商
標)チオール(0.91mmol)を加え、混合物を40℃で1時間回転させた。混合物
をろ過し、ろ液を濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~60%のヘ
プタン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を白色の発泡体として得た。UP
LC-MS-1:Rt=1.51分;MS m/z[M+H]:703.2/705.
2。
工程2:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
4-イル)-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
1,4-ジオキサン(3.5mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6
-メチル-1-トシル-1H-インダゾール-4-イル)-3-(6-メトキシピリジン
-3-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、295mg、0.37mmol)の溶液に、
NaOH(0.99mL、1.99mmol)を加え、反応混合物を75℃で1.5時間
撹拌した。RMを水に注ぎ、EtOAc(2×)で抽出した。組み合わされた有機抽出物
を、塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィ
ー(溶離剤:0~100%のCHCl中の(MeOH/CHCl(1/9)))
によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。異性体を、キラルHPLC(C
-SFC-7;移動相:CO/IPA 73/27)によって分離して、tert-ブ
チル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-3-(6
-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
最初に溶出する異性体(白色の粉末);C-SFC-8(移動相:CO/IPA 73
/27):Rt=2.21分及びtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル
-1H-インダゾール-4-イル)-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート
2番目に溶出する異性体;C-SFC-8(移動相:CO/IPA 73/27):R
t=3.21分を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.27分;MS m/z[M+H
;549.2/551.2。
工程3:5-クロロ-4-(3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1
-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-
6-メチル-1H-インダゾール
ジオキサン(2.5mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル
-1H-インダゾール-4-イル)-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート2番目に溶出する異性体(工程2、68mg、0.12mmol)及びH
(0.03mL、0.60mmol)の溶液を、室温で一晩撹拌した。RMを、Na
HCOの飽和水溶液で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。組み合わされた有機抽
出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、蒸発させて、表題化合物を白色の発泡体
として得て、それを、精製せずに次の工程に使用した。UPLC-MS-7:Rt=0.
71分;MS m/z[M+H];449.1/451.1。
工程4:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-3-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
THF(4.00mL)及び水(1.00mL)中の5-クロロ-4-(3-(6-メ
トキシピリジン-3-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチル-1H-インダゾール(工程3
、59mg、0.12mmol)の氷冷溶液に、0℃で、アルゴン雰囲気下で、NaHC
(30.5mg、0.36mmol)及び塩化アクリロイル(0.015mL、0.
18mmol)を加えた。反応混合物を0~5℃で1.5時間撹拌した。反応の完了の後
、MeOH(1mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。RMをEtOAcで希釈
し、NaHCOの飽和水溶液を加え、層を分離した。有機層をEtOAc(2×)で抽
出し、組み合わされた有機抽出物を乾燥させ(相分離器)、蒸発させた。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:0~30%のCHCl中の(MeOH/CHCl
(1/4)))によって精製して、表題実施例78aを白色の固体として得た:H N
MR(600MHz、DMSO-d)δ 13.2(s,1H)、7.83(m,1H
)、7.66(m,1H)、7.58(s,1H)、7.47(s,1H)、6.71(
m,1H)、6.33(m,1H)、6.11(m,1H)、5.68(m,1H)、4
.91(m,1H)、4.39(s,1H)、4.32(s,1H)、4.10(s,1
H)、4.07(s,1H)、3.74(s,3H)、2.91-2.75(m,4H)
、2.53(s,3H)、2.02(s,3H).UPLC-MS-14:Rt=0.9
0 min;MS m/z[M+H];503.1/505.1.
Figure 2024056707000127

実施例79a:1-(6-(3-(6-アミノピリジン-3-イル)-4-(5-クロロ
-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(3-(6-アミノピリジン-3-イル)-4-
(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラ
ゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、最初
に溶出する異性体(後述されるように調製される)から、方法-7工程3及び4と同様の
方法を用いて調製した。H NMR(600MHz、DMSO-d)δ 13.12
(s,1H)、7.61(m,1H)、7.54(s,1H)、7.43(s,1H)、
7.32(m,1H)、6.33(m,1H)、6.27(m,1H)、6.11(m,
1H)、5.85(br.s、2H)、5.68(m,1H)、4.87(m,1H)、
4.38(s,1H)、4.31(s,1H)、4.09(s,1H)、4.02(s,
1H)、2.90-2.82(m,2H)、2.79-2.75(m,2H)、2.49
(s,3H)、2.00(s,3H);UPLC-MS-14:Rt=0.67 min
;MS m/z[M+H] 488.1/490.1.
tert-ブチル6-(3-(6-アミノピリジン-3-イル)-4-(5-クロロ-6
-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
表題化合物を、(2-アミノピリジン-5-イル)ボロン酸ピナコールエステル[CA
S 827614-64-2]及びtert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロ
ロ-6-メチル-1-トシル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H-ピ
ラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中
間体C6)から、方法-7工程1及び2と同様の方法を用いて調製した。異性体を、キラ
ルSFC(C-SFC-4;移動相:CO/[IPA+0.1%のNH]:70/3
0)によって分離して、tert-ブチル6-(3-(6-アミノピリジン-3-イル)
-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
を得た 最初に溶出する異性体:C-SFC-3(移動相:CO/[IPA+0.1%
のNH]:70/30):Rt=2.04分;UPLC-MS-1:Rt=0.90分
;MS m/z[M+H];534.2/536.2。他方の異性体が、2番目の溶出
ピークとして得られた:C-SFC-3(移動相:移動相:CO/[IPA+0.1%
のNH]70/30):Rt=2.83分。
方法-8:合成スキーム
Figure 2024056707000128

実施例80a/80b:(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-イ
ンダゾール-4-イル)-3-(2-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチ
ル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(3-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル
)オキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル
-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート
tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒ
ドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル-1H
-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C1、1.50g、2.48mmol)、2-(2-((tert-ブチルジメ
チルシリル)オキシ)エチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジ
オキサボロラン-2-イル)-2H-インダゾール(中間体B19、1.20g、2.9
9mmol)及びKPO(1.58g、7.44mmol)を、1,4-ジオキサン
(20mL)及びHO(10mL)に溶解させた。反応混合物を、10分間にわたって
で脱気した。Ruphos(0.17g、0.37mmol)及びRuphos-P
d-G(0.10g、0.12mmol)を加え、反応混合物を120℃で1時間撹拌
した。反応の完了の後、RMを水でクエンチし、EtOAc(×2)で抽出した。組み合
わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮し
て、粗残渣を得て、それを、中性アルミナにおけるクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサ
ン中0~20%のEtOAc)によって精製して、所望の生成物を得た。LCMS-1:
Rt:2.62、2.65分;MS m/z[M+H]:800.8/802.8。
工程2:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(2-(2-ヒドロ
キシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
tert-ブチル6-(3-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキ
シ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-4-(5-クロロ-6-メチル-1-
(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート(工程1、1.50g、1.87mmol)を、THF(12mL)に溶解さ
せ、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。TBAF(THF中1.0M、1.87mL、1.
87mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応の完了の後
、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、
塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て
、それをさらに精製せずに次の工程に使用した。LCMS-1:Rt:1.93、1.9
8分;MS m/z[M+H]:686.6/688.6。
工程3:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(2-(2-(メシ
チルオキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
窒素雰囲気下で、0℃でCHCl(15.5mL)中のtert-ブチル6-(4
-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-
インダゾール-4-イル)-3-(2-(2-ヒドロキシエチル)-2H-インダゾール
-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-カルボキシレート(1.40g、2.04mmol)及びトリエチルアミ
ン(工程2、1.22mL、8.16mmol)の溶液に、塩化メシル(0.24mL、
3.06mmol)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応の完了の後、R
Mを水でクエンチし、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で
洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、ペンタン及
びジエチルエーテル中での研和によって精製して、所望の生成物を得た。LCMS-1:
Rt:2.04、2.09分;MS m/z[M+H]:764.5/766.5。
工程4:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(2-(2-((S
)-3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート
1,4-ジオキサン(9mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メ
チル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル
)-3-(2-(2-(メシチルオキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-
5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート(工程3、0.75g、0.98mmol)、(S)-3-フルオロピ
ロリジン.HCl(0.31g、2.45mmol)及びCsCO(1.44g、4
.41mmol)の溶液を、80℃で一晩撹拌した。反応の完了の後、反応混合物を水で
希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥
させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー
(溶離剤:CHCl中4%のMeOH)によって精製して、所望の生成物を得た。L
CMS-1:Rt:1.77、1.80分;MS m/z[M+H]:757.7/7
59.7。
工程5:(S)-5-クロロ-4-(3-(2-(2-(3-フルオロピロリジン-1-
イル)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1-(2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチル-1H-
インダゾール
0℃でCHCl(10mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-
メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イ
ル)-3-(2-(2-((S)-3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-2H
-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程4、0.48g、0.63mmo
l)の溶液に、TFA(5mL)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。RMを減
圧下で濃縮して、粗残渣を得て、それを、C18シリカゲルにおける逆相クロマトグラフ
ィー(15μm)(溶離剤:0.025%のNHを含有するHO中0~53%のCH
CN)によって精製して、所望の生成物を得た。LCMS-1:Rt:1.28分;M
S m/z[M+H]:573.5/575.5。
工程6:(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-3-(2-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-2H-イ
ンダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
THF(2mL)中の(S)-5-クロロ-4-(3-(2-(2-(3-フルオロピ
ロリジン-1-イル)エチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1-(
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-
メチル-1H-インダゾール(工程5、0.25g、0.44mmol)の溶液に、H
O(3mL)中の溶液中のNaHCO(0.33g、3.93mmol)、続いて、0
℃でTHF(1mL)中の溶液としての塩化アクリロイル(0.05g、0.52mmo
l)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次に、水に注ぎ、EtOAcで抽出
した。組み合わされた有機層を、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、塩水、乾燥させ(N
SO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、C18シリカゲル(15μm)に
おける逆相クロマトグラフィー(溶離剤:0.1%のNHを含有するHO中0~53
%のCHCN)によって精製して、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC(C-
SFC-17;移動相:CO/MeOH/CHCN 65:18:7;UV:242
nM)によって分離して、表題化合物実施例80aを2番目の溶出ピークとして得た:
H NMR(400MHz、CDOD)δ 8.00(s,1H)、7.51(m,2
H)、7.43(m,3H)、6.38(m,1H)、6.29(m,1H)、5.78
(m,1H)、5.18-5.03(m,1H)、4.84(m,2H)、4.52(m
,2H)、4.44(s,1H)、4.26(s,1H)、4.20(s,1H)、3.
24-3.07(m,4H)、2.89-2.67(m,5H)、2.56(s,3H)
、2.46(m,1H)、2.17(s,3H)、2.08-2.00(m,2H);L
CMS-1:Rt:1.49 min;MS m/z[M+H]+:627.6/629
.6;C-SFC-18(移動相:CO/MeOH 60/40;UV:242nM)
:Rt:14.37分。他方の異性体実施例80bが、最初の溶出として得られた:C-
SFC-18(移動相:CO/MeOH 60/40:UV:242nM):Rt:7
.31分。
以下の表6中の以下の実施例81~82は、中間体合成項に記載される中間体(工程1
中)から方法-8と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている。
Figure 2024056707000129
Figure 2024056707000130
Figure 2024056707000131

実施例83a/83b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-3-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-インダゾール-5-イル
)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
表題実施例を、tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-3-(2-(2
-ヒドロキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程2方
法-8において調製される中間体)から、方法-8工程4及び5と同様の方法を用いて調
製した。異性体を、キラルSFC(C-SFC-2;移動相:CO/IPA:72/2
8)によって分離して、表題化合物実施例83aを2番目の溶出ピークとして得た:
NMR(400MHz、DMSO-d)δ 13.14(s,1H)、7.89(s
,1H)、7.55(m,2H)、7.45(m,2H)、7.31(m,1H)、6.
35(m,1H)、6.13(m,1H)、5.69(m,1H)、4.93-4.82
(m,2H)、4.39(s,1H)、4.32(m,2H)、4.10(s,1H)、
4.03(s,1H)、3.74(m,2H)、2.90-2.78(m,4H)、2.
04(s,3H);LCMS-5:Rt=19.3 min;MS m/z[M+H]
:556.2/558.2;C-SFC-18(移動相:MeOH、UV:242nM)
:Rt=7.52分。他方の異性体実施例83bが、最初の溶出ピークとして得られた:
C-SFC-18(移動相:移動相:MeOH;UV:242nM):Rt=6.85分
方法-9:合成スキーム
Figure 2024056707000132

実施例84a/84b:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-5-(ジフルオロメチル)-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-
1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ
-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-
2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-(ジフルオロメチル
)-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨ
ード-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-ア
ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C9、135mg、0.2
5mmol)の溶液に、5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-
2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2
-イル)-1H-インダゾール(中間体D1、125mg、0.33mmol)、RuP
hos(17.8mg、0.04mmol)、RuPhos-Pd-G3(31.9mg
、0.04mmol)及びKPO(1.5M、0.51mL、0.77mmol)を
加えた。バイアルをアルゴンでフラッシュし、密閉し、80℃で1時間加熱した。RMを
飽和NaHCO水溶液に注ぎ、EtOAc(2×)で抽出した。組み合わされた有機抽
出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過した。SiliaMetS(登
録商標)チオール(0.16mmol)を加え、混合物を40℃で1時間回転させ、ろ過
し、濃縮した。粗生成物を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:1~100%のc-ヘキ
サン中のtBME)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=
1.40分;MS m/z[M+H]:653.7/655.7。
工程2:5-クロロ-4-(5-(ジフルオロメチル)-3-(2-メチルピリジン-3
-イル)-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-
4-イル)-6-メチル-1H-インダゾールトリフルオロアセテート
CHCl(2mL)中のtert-ブチル6-(4-(5-クロロ-6-メチル-
1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5
-(ジフルオロメチル)-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-
1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、11
9mg、0.18mmol)の溶液に、0℃でTFA(0.35mL、4.55mmol
)を加え、反応混合物を、完了まで室温で撹拌した。揮発性物質を蒸発によって除去して
、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得て、それを、精製せずに次の工程に使用した
。UPLC-MS-1:Rt=0.63分;MS m/z[M+H]:469.5/4
71.5。
工程3:1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル)
-5-(ジフルオロメチル)-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1
-オン
アルゴン雰囲気下で、0℃でCHCl(5mL)中の5-クロロ-4-(5-(ジ
フルオロメチル)-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1-(2-アザスピロ[3
.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-メチル-1H-イン
ダゾールトリフルオロ酢酸塩(工程2、0.18mmol)の溶液に、DIPEA(0.
47mL、2.69mmol)及び塩化アクリロイル(0.022mL、0.27mmo
l)を加えた。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。MeOH(10mL)を加え、
RMを、室温に到達させながら15分間撹拌した。RMを飽和NaHCO水溶液に注ぎ
、CHCl(2×)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を乾燥させ(相分離器)
、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:MeOH/CH
Cl(10/90))によって精製して、表題化合物を得た。異性体を、キラルSFC
(C-SFC-7;移動相:CO/IPA 63/37)によって分離して、表題化合
物実施例84aを2番目の溶出ピーク(白色の粉末)として得た:H NMR(600
MHz、DMSO-d)δ 13.1(s,1H)、8.30(d,1H)、7.52
(d,2H)、7.28(m,1H)、7.04-6.86(m,2H)、6.30(m
,1H)、6.10(m,1H)、5.67(m,1H)、5.11(m,1H)、4.
39(s,1H)、4.30(s,1H)、4.10(s,1H)、4.00(s,1H
)、2.95-2.84(m,4H)、2.41(s,3H)、2.36(s,1.5H
)、2.35(s,1.5H);UPLC-MS-1:Rt=0.89 min;MS
m/z[M+H]:523.3/525.3;C-SFC-8(移動相:CO/IP
A 63/37):Rt=2.66分。他方の異性体実施例84bが、最初の溶出ピーク
として得られた:C-SFC-8(移動相:CO/IPA 63/37):Rt=1.
61分。
方法-9a:工程2を、方法-1a工程2に記載されるようにジオキサン中のHSO
を用いて行ったことを除いて、方法-9と同様。
方法-9b:工程3を、方法-1b工程3に記載されるように塩化アクリロイル及びNa
HCOを用いて行った後、LiOHで処理したことを除いて、方法-9と同様。
方法-9c:工程3を、DMF中のアクリル酸、DIPEA及びHATUを用いて行った
ことを除いて、方法-9と同様。
以下の表7中の以下の実施例85~93は、中間体合成項に記載される中間体(工程1
中)から方法-9と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている。
Figure 2024056707000133
Figure 2024056707000134
Figure 2024056707000135
Figure 2024056707000136
方法10:合成スキーム
Figure 2024056707000137

実施例94:1-(6-(4-(2-クロロ-5-ヒドロキシフェニル)-5-メチル-
3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
工程1:tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1-メチル-1H-イ
ンダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘ
プタン-2-カルボキシレート
アルゴンで脱気した、1,4-ジオキサン(20mL)及び水(5.00mL)中の(
中間体C7、3.00g、6.22mmol)、(1-メチル-1H-インダゾール-5
-イル)ボロン酸(1.09g、6.22mmol)、KPO(3.96g、18.
7mmol)の懸濁液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.72
g、0.62mmol)及びKPO(3.96g、18.7mmol)を加えた。反
応混合物を75℃で8時間撹拌した。RMを、NaHCOの飽和水溶液の添加によって
クエンチした。EtOAcを加え、層を分離した。水性層をEtOAcで抽出し、組み合
わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させた。
粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~30%のn-ヘプタン中のEtOAc
)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=1.20分;MS
m/z[M+H]:486.1/488.1。
工程2:5-(4-ブロモ-5-メチル-1-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6
-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1-メチル-1H-インダゾール
1,4-ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-
3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-
2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、460mg、0.
95mmol)の撹拌溶液に、HSO(0.15mL、2.84mmol)を加え、
溶液を室温で8時間撹拌した。RMを、NaHCOの飽和水溶液の添加によってクエン
チした。混合物をDCM(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し
、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発乾固させた。UPLC-MS-3:Rt=0.
74分;MS m/z[M+H]:387.2/389.2。
工程3:1-(6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール
-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-イル)プロパ-2-エン-1-オン
0℃でTHF(15mL)中の5-(4-ブロモ-5-メチル-1-(2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-1-メチル-1H-
インダゾール(工程2、350mg、0.91mmol)の溶液に、NaHCO(0.
5M、5.44mL、2.72mmol)及び塩化アクリロイル(0.08mL、0.9
9mmol)の溶液を加えた。反応混合物を0℃で撹拌し、1時間で室温に到達させた。
NaHCOの飽和水溶液及びDCMを加えた。層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、乾
燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離
剤:0~100%の(DCM中の(MeOH/DCM 10/90)))によって精製し
、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプタン中のEtOAc、次に
、0~100%のDCM中の(MeOH/DCM 10/90))によって再度精製して
、表題化合物を得た。UPLC-MS-3:Rt=0.95分;MS m/z[M+H]
:440.2/442.2。
工程4:1-(6-(4-(2-クロロ-5-ヒドロキシフェニル)-5-メチル-3-
(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-
アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
アルゴンで脱気した、1,4-ジオキサン(2mL)及び水(0.50mL)中の1-
(6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
パ-2-エン-1-オン(工程3、220mg、0.50mmol)、(2-クロロ-5
-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(86mg、0.50mmol)、KPO(318
mg、1.50mmol)の懸濁液に、RuPhos(23.3mg、0.05mmol
)及びRuPhos-Pd-G3(41.8mg、0.05mmol)を加えた。反応混
合物を80℃で1時間撹拌した。RMを、NaHCOの飽和水溶液の添加によってクエ
ンチし、EtOAcで抽出し、有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し
、蒸発させた。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%の(DCM中
のMeOH/DCM(10-90)))によって精製して、表題実施例94を得た。
NMR(600MHz、DMSO-d)δ 9.69(s,1H)、7.97(s,
1H)、7.64(s,1H)、7.53(d,1H)、7.40(d,1H)、7.3
3(d,1H)、6.79(dd,1H)、6.60(d,1H)、6.33(m,1H
)、6.11(m,1H)、5.68(m,1H)、4.86(m,1H)、4.38(
s,1H)、4.31(s,1H)、4.10(s,1H)、4.02(s,1H)、4
.01(s,3H)、2.89-2.82(m,2H)、2.79-2.73(m,2H
)、2.09(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.92 min;MS m/
z[M+H]:488.1/490.1.
実施例95:化合物Xの結晶性イソプロピルアルコール(IPA)溶媒和物及び化合物X
の結晶性水和物(修飾HA)形態
25mgの化合物X(実施例1a)を、0.1mLの2-プロパノールに加えた。得ら
れた透明な溶液を、25℃で3日間撹拌し、その後、結晶性固体が析出した。固体を、遠
心ろ過によって収集し、周囲条件で一晩乾燥させた。湿潤ケーキが、化合物Xの結晶性イ
ソプロピル(IPA)溶媒和物として特徴付けられた。湿潤ケーキを周囲条件で一晩乾燥
させることにより、結晶性水和物(修飾HA)形態が得られた。
化合物Xの結晶性水和物(修飾HA)形態を、XRPDによって分析し、最も特徴的な
ピークが、以下の表(図1も参照)に示される。
特に、結晶性水和物(修飾HA)形態のXRPDパターンの最も特徴的なピークが、8
.2°、11.6°、12.9°及び18.8°からなる群から選択される屈折角2θ値
(CuKα λ=1.5418Å)を有する1つ、2つ、3つ又は4つのピークから選択
され得る。
Figure 2024056707000138
化合物Xの結晶性IPA溶媒和物形態を、XRPDによって分析し、最も特徴的なピー
クが、以下の表(図2も参照)に示される。
特に、結晶性IPA溶媒和物形態のXRPDパターンの最も特徴的なピークが、7.5
°、12.5°及び17.6°からなる群から選択される屈折角2θ値(CuKα λ=
1.5418Å)を有する1つ、2つ、又は3つのピークから選択され得る。
Figure 2024056707000139
実施例96:化合物Xの結晶性エタノール(EtOH)溶媒和物及び化合物Xの結晶性水
和物(修飾HA)形態
25mgの化合物X(実施例1a)を、0.1mLのエタノールに加えた。得られた透
明な溶液を、25℃で3日間撹拌した。実施例1aにおいて得られた化合物Xの結晶性水
和物(修飾HA)形態を、得られた溶液に種晶として加えた。得られた懸濁液を、さらに
1日平衡化し、その後固体が析出した。固体を、遠心ろ過によって収集し、周囲条件で一
晩乾燥させた。湿潤ケーキが、結晶性エタノール溶媒和物として特徴付けられ、その後、
周囲条件で一晩乾燥させることにより、結晶性水和物(修飾HA)が生成された。
或いは、3.1gの化合物Xを、20mLのエタノールに加え、得られた透明な溶液を
25℃で20分間撹拌した。約50mgの結晶性水和物(修飾HA)(上記で得られた)
を種晶として加え、得られた混合物を、25℃で6時間平衡化した。得られた懸濁液をろ
過し、湿潤ケーキが、結晶性エタノール溶媒和物として特徴付けられた。次に、固体を、
周囲条件(25℃、60~70%の相対湿度)で3日間乾燥させ、2.8gの化合物X水
和物修飾HAが、90%の収率で得られた。
化合物Xの結晶性エタノール溶媒和物形態を、XRPDによって分析し、最も特徴的な
ピークが、以下の表(図3も参照)に示される。
特に、結晶性エタノール溶媒和物形態のXRPDパターンの最も特徴的なピークが、7
.9°、12.7°、18.2°及び23.1°からなる群から選択される屈折角2θ値
(CuKα λ=1.5418Å)を有する1つ、2つ、又は3つ又は4つのピークから
選択され得る。
Figure 2024056707000140
実施例97:結晶性水和物(修飾HA)調製の代替的な調製
25mgの化合物X(実施例1a)を、0.1mLのメタノールに加えた。得られた透
明な溶液を、25℃で3日間撹拌した。実施例1Aにおいて得られた結晶性水和物(修飾
HA)を、得られた溶液に種晶として加えた。得られた懸濁液を、さらに1日平衡化し、
その後、固体が析出した。固体を、遠心ろ過によって収集し、周囲条件で一晩乾燥させた
。湿潤ケーキを周囲条件で一晩乾燥させた後、結晶性水和物(修飾HA)が生成された。
実施例98:結晶性プロピレングリコール溶媒和物の調製及び水和物(修飾HA)の調製
25mgの化合物X(実施例1a)を、0.1mLのプロピレングリコールに加えた。
得られた懸濁液を、50℃で1週間撹拌した。固体を、遠心ろ過によって収集した。ろ過
後に得られた湿潤ケーキが、結晶性プロピレングリコール溶媒和物として特徴付けられた
。周囲条件で1週間にわたるケーキの乾燥の後、結晶性水和物(修飾HA)が得られた。
化合物Xの結晶性プロピレングリコール溶媒和物形態を、XRPDによって分析し、最
も特徴的なピークが、以下の表(図4も参照)に示される。
特に、結晶性プロピレングリコール溶媒和物形態のXRPDパターンの最も特徴的なピ
ークが、7.3°、13.2°、18.0°及び25.5°からなる群から選択される屈
折角2θ値(CuKα λ=1.5418Å)を有する1つ、2つ、又は3つ又は4つの
ピークから選択され得る。
Figure 2024056707000141
中間体の合成
臭化アリール中間体:中間体A
Figure 2024056707000142

中間体A1:tert-ブチル(1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1H-ピラゾ
ール-5-イル)カルバメート
1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-アミン(0.80g
、3.35mmol)を、乾燥THF(7mL)に溶解させ、窒素雰囲気下で-78℃に
冷却した。NaHMDS(THF中1M、6.70mL、6.69mmol)を滴下して
加え、10分間撹拌した。THF(1mL)中のBoc無水物(0.73g、3.35m
mol)を-78℃で滴下して加え、室温で30分間撹拌した。反応の完了の後、RMを
水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄
し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグ
ラフィー(溶離剤:5~7%のヘキサン中のEtOAc)によって精製して、表題生成物
を薄い白色の固体として得た。LCMS-1:Rt=2.10分;MS m/z[M+H
=339.1/341.1。
Figure 2024056707000143

中間体A2及びA3:2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)-N,N-ジ
メチルエタン-1-アミン(A2)及び2-(5-ブロモ-2H-インダゾール-2-イ
ル)-N,N-ジメチルエタン-1-アミン(A3)
マイクロ波バイアル中で、DMF(10mL)中の5-ブロモインダゾール(1g、5
.02mmol)、ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩(0.40g、及び2.64m
mol)及び炭酸カリウム(3.47g、25.1mmol)の溶液を80℃で18時間
加熱した。ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩(0.33g、及び2.2mmol)を
加え、反応混合物を80℃で6時間さらに撹拌した。ジメチルアミノエチルクロリド塩酸
塩(0.40g、及び2.64mmol)を再度加え、RMを、15時間にわたってさら
に加熱した。RMを水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出
物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:0~8%の中のMeOH)によって精製して、両方の位置
異性体の混合物を得た。位置異性体を、SFC-1(移動相:2~6%のCO中のMe
OH)によって分離して、2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)-N,N
-ジメチルエタン-1-アミンを最初に溶出する異性体:UPLC-MS-1:Rt=0
.58分;MS m/z[M+H] 268.1/270.1として、及び-(5-ブ
ロモ-2H-インダゾール-2-イル)-N,N-ジメチルエタン-1-アミンを2番目
に溶出する異性体:UPLC-MS-1:Rt=0.57分;MS m/z[M+H]
268.1/270.1として得た。
Figure 2024056707000144

中間体A4:4-(2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エチル)モルホ
リン
工程1:エチル2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)アセテート
アルゴン下でDMF(80mL)中の5-ブロモインダゾール([53857-57-
1]、6g、30.1mmol)及び炭酸セシウム(19.65g、6.3mmol)の
溶液に、クロロ酢酸エチル(4.60g、36.8mmol)を加え、反応混合物を60
℃で2時間撹拌した。RMを水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた
有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣
を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~30%のヘプタン中のAcOEt)によって
精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-10:Rt=1.02分;MS m/z
[M+H]+ 283.0/285.0。
工程2:2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エタン-1-オール
THF(100mL)中のエチル2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)
アセテート(4.86g、16.5mmol)の溶液に、Ar下で、0℃で、DIBAL
-H(トルエン中25%、54.9mL、82mmol)を加えた。反応混合物を、0℃
で30分間、次に、室温で2日間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、注意深く水に注
ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥
させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させて、表題化合物を油として得た。UPLC-M
S-10:Rt=0.88分;MS m/z[M+H] 241.0/243.0。
工程3:2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エチルメタンスルホネート
0℃で冷却されたCHCl(50mL)中の2-(5-ブロモ-1H-インダゾー
ル-1-イル)エタン-1-オール(4.10g、15.3mmol)の溶液に、アルゴ
ン下で、EtN(4.50mL、32.3mmol)、続いて塩化メタンスルホニル(
1.45mL、18.4mmol)を加えた。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。
次に、RMを、NaHCOの飽和水溶液に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み
合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させ
て、表題化合物を黄色の固体として得て、それを、さらに精製せずに次の工程に使用した
。UPLC-MS-10:Rt=0.88分;MS m/z[M+H] 319.0/
321.0。
工程4:4-(2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エチル)モルホリン
THF(20mL)中の2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エチルメ
タンスルホネート(1.50g、4.23mmol)及びモルホリン(5mL、56.8
mmol)の溶液を、18時間にわたってアルゴン雰囲気下で、60℃で加熱した。混合
物を、NaHCOの飽和水溶液で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わさ
れた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗
残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~5%のCHCl中のMeOH)によ
って精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-6:Rt=0.73分;MS m/
z[M+H] 310.0/312.0。
Figure 2024056707000145

中間体A5:(S)-5-ブロモ-1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エ
チル)-1H-インダゾール
表題化合物を、4-(2-(5-ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)エチル)モ
ルホリン(中間体A4)の合成について記載されるのと同様の方法を用いて調製した。U
PLC-MS-3:Rt=0.65分;MS m/z[M+H] 312.0/314
.0。
Figure 2024056707000146

中間体A6:4-(4-ブロモフェニル)チオモルホリン1,1-ジオキシド
チオモルホリンジオキシド(5.00g、37mmol)、1,4-ジブロモベンゼン
(4.61、40.7mmol)及びCsCO(36.2g、111mmol)を、
乾燥1,4-ジオキサン(150mL)中で懸濁させ、反応混合物を、10分間にわたっ
て窒素で脱気した。Pd(OAc)(0.83g、3.70mmol)及びBINAP
(2.31g、3.70mmol)を加え、反応混合物を、12時間にわたって密閉管中
で120℃に加熱した。RMを、セライトパッドに通してろ過し、EtOAcで洗浄した
。ろ液を水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水
で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラ
フィー(溶離剤:ヘキサン中0~50%のEtOAc)によって精製して、所望の生成物
を得た。LCMS-1:Rt=1.57分;MS m/z[M+H]=290.1/2
92.0。
Figure 2024056707000147

中間体A7:5-ブロモ-2-(3-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン
5-ニトロ-1H-ピラゾール(0.50g、0.44mmol)、2,5-ジブロモ
ピリジン(1.05g、0.44mmol)及びCsCO(1.44g、0.44m
mol)を、NMP(15mL)中で懸濁させ、5分間にわたって窒素で脱気した。Cu
I(0.084g、0.04当量)を加え、反応混合物を120℃で1時間撹拌した。反
応の完了の後、反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドに通してろ過した。
ろ液を、冷水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。
粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン中0~7%のEtOAc)によっ
て精製して、所望の生成物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ
8.85(d,1H)、8.79(s,1H)、8.36(d,1H)、7.97(d,
1H)、7.36(d,1H).
Figure 2024056707000148

中間体A8:((5-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メトキシ)(
tert-ブチル)ジメチルシラン
DCM(20mL)中の(5-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メ
タノール(1.00g、4.15mmol)の溶液に、1H-イミダゾール(0.90g
、13.3mmol)を加え、反応混合物を5分間撹拌した。次に、tert-ブチルク
ロロジメチルシラン(1.97g、12.4mmol)を加え、RMを室温で2時間撹拌
した。反応混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し
た。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発乾固させた。UPL
C-MS-3:Rt=1.55分;MS m/z[M+H]:343.1/345.0
Figure 2024056707000149

中間体A9:6-ブロモ-8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロイミダゾ
[1,2-a]ピリジン
工程1:2-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)アミノ)-2-メチル
プロパン-1-オール
5-ブロモ-2,3-ジフルオロピリジン[89402-44-8](6.93g、3
5.0mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール[124-68-5
](7.43mL、70.0mmol)の混合物を、100℃で撹拌した。22時間後、
冷却された反応混合物を、飽和NaHCO水溶液で希釈し、EtOAc(2×)で抽出
した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。
粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~90%のヘプタン/(20:1 Et
OAc/MeOH))によって精製して、表題化合物を無色油として得た。UPLC-M
S-1:Rt=1.00分;MS m/z[M+H];263.0/265.0。
工程2:6-ブロモ-8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロイミダゾ[1
,2-a]ピリジン
塩化チオニル(5.55mL、76.0mmol)を、室温でキシレン(38mL)中
の2-((5-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)アミノ)-2-メチルプロパ
ン-1-オール(5.05g、19.0mmol)の溶液に滴下して加えた。15分間撹
拌した後、混合物を100℃に温めた。15時間後、冷却された反応混合物を、飽和Na
HCO水溶液で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。組み合わされた水性層を、D
CM(4×)で再抽出した。組み合わされた有機層を乾燥させ(NaSO)、濃縮し
て、表題化合物を得て、それを、精製せずに次の工程に使用した。NMR(400MHz
、DMSO-d)δ 7.48(s,1H)、6.98(dd,1H)、3.73(s
,2H)、1.18(s,6H).UPLC-MS-1:Rt=0.34 min;MS
m/z[M+H];245.0/247.0.
Figure 2024056707000150

中間体A10:5-ブロモ-2-メチルイソインドリン
室温でMeOH(31.9mL)/HO(3.19mL)中の5-ブロモイソインド
リン[127168-84-7](0.50g、2.52mmol)の溶液に、CH
OOHを加えて、pH5に到達させた。反応混合物に、ホルムアルデヒド(水中37%、
0.376ml、5.05mmol)を加え、続いて、15分後、NaCNBH(0.
24g、3.79mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下で、室温で16時間
撹拌した。RMを濃縮し、EtOAcで希釈し、NaOH(1N)及び塩水で洗浄した。
有機層を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させて、表題化合物を得て、それを、
精製せずに次の工程に使用した。UPLC-MS-1:Rt=0.39分;MS m/z
[M+H]:212/214。
Figure 2024056707000151

中間体A11:(S)-1-(5-ブロモインドリン-1-イル)-2-(3-フルオロ
ピロリジン-1-イル)エタン-1-オン
工程1:1-(5-ブロモインドリン-1-イル)-2-クロロエタン-1-オン
不活性雰囲気下で、0℃でDCM(101mL)中の5-ブロモインドリン[2219
0-33-6](2.00g、10.1mmol)の溶液に、EtN(3.52mL、
25.2mmol)を滴下して加えた後、DCM(100uL)中の2-クロロ塩化アセ
チル(1.71g、15.15mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で2時間撹
拌した。次に、RMを、HCl(1N)及びNaHCOの飽和水溶液で洗浄した。有機
層を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、表題化合物を得て、それを、精製せずに次の工
程に使用した。UPLC-MS-1:Rt=0.99分;MS m/z[M+H]:2
74/276/278。
工程2:(S)-1-(5-ブロモインドリン-1-イル)-2-(3-フルオロピロリ
ジン-1-イル)エタン-1-オン
アセトニトリル(11.3mL)/HO(0.81mL)中の1-(5-ブロモイン
ドリン-1-イル)-2-クロロエタン-1-オン(0.50g、1.82mmol)の
溶液に、KCO(0.75g、5.46mmol)及び(S)-3-フルオロピロリ
ジン(0.46g、3.64mmol)を加えた。反応混合物を60℃で1時間撹拌した
。RMをCHClで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、ろ
過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:CHCl
0~5%のMeOH)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-7:Rt
=0.61分;MS m/z[M+H]+:327/329。
Figure 2024056707000152

中間体A12及びA13:5-ブロモ-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル
)オキシ)エチル)-2H-インダゾール及び5-ブロモ-1-(2-((tert-ブ
チルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1H-インダゾール及び5-ブロモ-1-(2
-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1H-インダゾール
(2-ブロモエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン(4.85g、20.3
mmol)を、DMF(30mL)中の5-ブロモ-1H-インダゾール(2.0g、1
0.2mmol)及びCsCO(9.93g、30.5mmol)の懸濁液に0℃で
滴下して加え、次に、反応混合物を、密閉管中で、60℃で5時間撹拌した。RMを、セ
ライトのパッドに通してろ過し、EtOAcで洗浄した。ろ液を氷冷水に注ぎ、EtOA
c(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、冷水、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
SO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、中性アルミナにおけるクロマトグラ
フィー(溶離剤:ヘキサン中0~1%のEtOAc)によって精製して、5-ブロモ-1
-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1H-インダゾール
A13を、最初に溶出する異性体として薄いオレンジ色の液体として得た:H NMR
(400MHz、CDCl)δ 7.96(s,1H)、7.86(s,1H)、7.
45(m,2H)、4.50(t,2H)、4.05(t,2H)、0.75(s,9H
)、0.19(s,6H);LCMS-1:Rt=2.27分;MS m/z[M+H]
;355.3/357.2及び5-ブロモ-2-(2-((tert-ブチルジメチル
シリル)オキシ)エチル)-2H-インダゾールA12を、2番目に溶出する異性体とし
て薄いオレンジ色の液体として得た;H NMR(400MHz、CDCl)δ 7
.96(s,1H)、7.83(s,1H)、7.60(d,1H)、7.36(d,1
H)、4.53(t,2H)、4.10(t,2H)、0.85(s,9H)、-0.1
2(s,6H);LCMS-1:Rt=2.33分;MS m/z[M+H];355
.4/357.4。
ボロン酸エステル/酸中間体:中間体B
Figure 2024056707000153

中間体B1:2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
ン-2-イル)ベンジル)イソチアゾリジン1,1-ジオキシド
窒素雰囲気下で、0℃でDMF(20mL)中の1,3-プロパンスルタム(1.00
g、8.25mmol)の溶液に、NaH(パラフィン中60%、0.26g、10.7
mmol)を加え、混合物を0℃で15分間撹拌した。2-(4-(ブロモメチル)フェ
ニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.96g、
6.60mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。RMを、冷水でクエ
ンチし、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、所望の生成物を得て、それを、さらに精製
せずに直接次の工程に使用した。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 7
.96(d,2H)、7.37(d,2H)、4.11(s,2H)、3.28(m,2
H)、2.08(m,2H)、2.25(m,2H)、1.33(s,12H).
方法-B1:中間体B2の合成:
Figure 2024056707000154

中間体B2:1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラ
ン-2-イル)ベンジル)ピロリジン-2-オン
1-[(4-ブロモフェニル)メチル]-2-ピロリジノン(400mg、1.57m
mol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(480mg、1.89mmol)、KOAc(
340mg、3.46mmol)及びPdCl(dppf).CHCl(70.7
mg、0.087mmol)を、20mLのマイクロ波バイアル中で、アルゴン下で、ジ
オキサン(6.05mL)中で懸濁させた。懸濁液を、120℃で30分間にわたってマ
イクロ波照射に供した。30分後、UPLC-MSにより、反応の完了が示された。RM
を減圧下で濃縮し、CHCl(40mL)で希釈し、水(2×15mL)で洗浄し、
乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得て、それを、精製
せずに次の工程に使用した。UPLC-MS-3:Rt=1.04分;MS m/z[M
+H] 302.3。
方法-B1a:反応混合物を、120℃の代わりに100℃で加熱したことを除いて、方
法-B1と同様。
以下の中間体B3~B20は、対応する中間体Aから方法-B1と類似の方法を用いて
調製されたか、又は市販の試薬であった。
Figure 2024056707000155
Figure 2024056707000156
Figure 2024056707000157
Figure 2024056707000158
Figure 2024056707000159

中間体B21:(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール
-6-イル)ボロン酸
CHCl(10mL)中のインダゾール-6-ボロン酸ピナコールエステル(0.
5g、1.95mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(37mg、0.195m
mol)及び3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(0.45mL、4.46mmol)の溶
液を、アルゴン雰囲気下で、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、NaHCOの飽和水
溶液に注ぎ、EtOAcで抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥
させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(0~
25%のヘプタン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-M
S-1:Rt=1.28分;MS m/z[M+H]:329.3。
方法-B2:中間体B22の合成:
Figure 2024056707000160

中間体B22:2-(2-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1
,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-インダゾール
工程1:5-ブロモ-2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール
MeOH(55mL)中の5-ブロモ-2-ニトロベンズアルデヒド(5.18g、2
2.5mmol)の溶液に、2-メトキシエタン-1-アミン(1.98mL、22.7
5mmol)を加え、反応混合物を70℃で1.15時間撹拌した。次に、反応混合物を
濃縮し、高真空下で乾燥させた。残留した白色の固体を、亜リン酸トリエチル(39.4
mL、225mmol)で溶解させ、溶液を140℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後
、過剰な亜リン酸トリエチルを高真空下で蒸発させ(ロータリーエバポレータ(rota
vap))、粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/
EtOAc 100/0~70/30)によって精製して、表題化合物を得た。H N
MR(400MHz、DMSO-d)δ 8.36(d,1H)、7.97(dd,1
H)、7.59(dt,1H)、7.31(dd,1H)、4.59(t,2H)、3.
82(t,2H)、3.22(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=0.97 mi
n;MS m/z[M+H]:255.1/257.1.
工程2:2-(2-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)-2H-インダゾール
密閉管中で、ジオキサン(60mL)中の5-ブロモ-2-(2-メトキシエチル)-
2H-インダゾール(6.12g、17.75mmol)、ビス-(ピナコラト)-ジボ
ロン(9.02g、35.5mmol)、PdCl(dppf)(1.30g、1.7
7mmol)及び酢酸カリウム(4.36g、44.4mmol)の溶液を90℃で1.
5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機相
を塩水で洗浄し、相分離器で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラ
フィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~40/60)に
よって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ
8.42(d,1H)、8.15(s,1H)、7.55(dt,1H)、7.45(
dd,1H)、4.59(t,2H)、3.83(t,2H)、3.22(s,3H)、
1.31(s,12H);UPLC-MS-3:Rt=1.02 min;MS m/z
[M+H]:303.3.
以下の中間体B23~B24は、市販の構成単位から方法-B2と類似の方法を用いて
調製された。
Figure 2024056707000161
Figure 2024056707000162

中間体B25:1-(2-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1
,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドリン
工程1:5-ブロモ-1-(2-メトキシエチル)インドリン
DMF(15mL)中の5-ブロモインドリン(1g、5.05mmol)、1-ブロ
モ-2-メトキシエタン(0.95mL、10.1mmol)及び炭酸セシウム(3.2
9g、10.1mmol)の溶液を60℃で5時間撹拌し、次に、さらなる1-ブロモ-
2-メトキシエタン(0.95mL、10.1mmol)を加え、反応混合物を60℃で
一晩撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、EtOAc及び水で希釈し、EtOA
cで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、相分離器で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を
、順相クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/
0~70/30)によって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、
DMSO-d)δ 7.14(dd,1H)、7.09(dd,1H)、6.43(d
,1H)、3.51(t,2H)、3.40(t,2H)、3.27(s,3H)、3.
20(t,2H)、2.89(t,2 H);UPLC-MS-3:Rt=1.17 m
in;MS m/z[M+H]:256.1/258.1.
工程2:1-(2-メトキシエチル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)インドリン
密閉管中で、ジオキサン(8mL)中の5-ブロモ-1-(2-メトキシエチル)イン
ドリン(650mg、2.11mmol)、ビス-(ピナコラト)-ジボロン(1070
mg、4.21mmol)、PdCl(dppf)(154mg、0.21mmol)
及び酢酸カリウム(517mg、5.27mmol)の溶液を90℃で30分間撹拌した
。室温に冷却した後、反応混合物を、EtOAc及び水で希釈し、EtOAcで抽出し、
有機相を塩水で洗浄し、相分離器を用いて乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~7
0/30)によって精製して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMS
O-d)δ 7.33(dd,1H)、7.28(d,1H)、6.44(d,1H)
、3.52(t,2H)、3.44(t,2H)、3.28-3.25(m,5H)、2
.88(t,2 H)、1.25(s,12H);UPLC-MS-3:Rt=1.18
min;MS m/z[M+H]:304.2.
ピラゾール中間体:中間体C
中間体C1:tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-
(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート
Figure 2024056707000163

工程1:中間体C2:tert-ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート
DCM(16.5L)中のtert-ブチル6-ヒドロキシ-2-アザスピロ[3.3
]ヘプタン-2-カルボキシレート[1147557-97-8](2.92kg、12
.94mmol)の溶液に、DMAP(316.12g、2.59mol)及びTsCl
(2.96kg、15.52mol)を20℃~25℃で加えた。反応混合物に、Et
N(2.62kg、25.88mol)を10℃~20℃で滴下して加えた。反応混合物
を、5℃~15℃で0.5時間撹拌し、次に、18℃~28℃で1.5時間撹拌した。反
応の完了の後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣に、NaCl(水中5%、23L)
を加えた後、EtOAc(23L)で抽出した。組み合わされた水性層を、EtOAc(
10L×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、NaHCO(水中3%、10L×
2))で洗浄し、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、
DMSO-d)δ 7.81-7.70(m,2H)、7.53-7.36(m,2H
)、4.79-4.62(m,1H)、3.84-3.68(m,4H)、2.46-2
.38(m,5H)、2.26-2.16(m,2H)、1.33(s,9H).UPL
C-MS-1:Rt=1.18 min;MS m/z[M+H];368.2.
工程2:3,5-ジブロモ-1H-ピラゾール
無水THF(550mL)中の3,4,5-トリブロモ-1H-ピラゾール[1763
5-44-8](55.0g、182.2mmol)の溶液に、内部温度を-78℃/-
60℃に維持しながら20分間にわたってn-BuLi(145.8mL、364.5m
mol)を-78℃で滴下して加えた。RMをこの温度で45分間撹拌した。次に、反応
混合物を、-78℃で、MeOH(109mL)で注意深くクエンチし、この温度で30
分間撹拌した。混合物を0℃に到達させ、1時間撹拌した。次に、混合物をEtOAc(
750mL)で希釈し、HCl(0.5N、300mL)を加えた。層を減圧下で濃縮し
た。粗残渣を、DCM(100mL)に溶解させ、-50℃に冷却し、石油エーテル(4
00mL)を加えた。沈殿した固体をろ過し、n-ヘキサン(250mL×2)で洗浄し
、減圧下で乾燥させて、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
)δ 13.5(br s,1H)、6.58(s,1H).
工程3:tert-ブチル6-(3,5-ジブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-2
-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
DMF(10.8L)中のtert-ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[
3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程1、900g、2.40mol)の溶液
に、CsCO(1988g、6.10mol)及び3,5-ジブロモ-1H-ピラゾ
ール(工程2、606g、2.68mol)を15℃で加えた。反応混合物を90℃で1
6時間撹拌した。反応混合物を氷水/塩水(80L)に注ぎ、EtOAc(20L)で抽
出した。水性層をEtOAc(10L×2)で再抽出した。組み合わされた有機層を、塩
水(10L)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を
、ジオキサン(1.8L)で研和し、60℃で溶解させた。淡黄色の溶液に、水(2.2
L)をゆっくりと加え、900mLの水の添加の後、再結晶化が開始した。得られた懸濁
液を0℃に冷却し、ろ過し、冷水で洗浄した。ろ過されたケーキを、n-ヘプタンで研和
し、ろ過し、次に、40℃で、減圧下で乾燥させて、表題化合物を得た。H NMR(
400MHz、DMSO-d)δ 6.66(s,1H)、4.86-4.82(m,
1H)、3.96-3.85(m,4H)、2.69-2.62(m,4H)、1.37
(s,9H);UPLC-MS-3:Rt=1.19 min;MS m/z[M+H]
;420.0/422.0/424.0.
工程4:中間体C3:tert-ブチル6-(3-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
THF(9.6L)中のtert-ブチル6-(3,5-ジブロモ-1H-ピラゾール
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程3、9
60g、2.3mol)の溶液に、不活性雰囲気下で、-80℃でn-BuLi(1.2
L、2.5mol)を滴下して加えた。反応混合物を-80℃で10分間撹拌した。次に
、反応混合物に、-80℃でヨードメタン(1633g、11.5mol)を滴下して加
えた。-80℃で5分間撹拌した後、反応混合物を、18℃まで温めた。反応混合物を飽
和NHCl水溶液(4L)に注ぎ、DCM(10L)で抽出した。分離された水性層を
DCM(5L)で再抽出し、組み合わされた有機層を、減圧下で濃縮した。粗生成物を、
60℃で1,4-ジオキサン(4.8L)に溶解させ、次に、水(8.00L)をゆっく
りと滴下して加えた。得られた懸濁液を17℃に冷却し、30分間撹拌した。固体をろ過
し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物を得た。H NMR(400MHz
、DMSO-d)δ 6.14(s,1H)、4.74-4.66(m,1H)、3.
95-3.84(m,4H)、2.61-2.58(m,4H)、2.20(s,3H)
、1.37(s,9H);UPLC-MS-1:Rt=1.18 min;MS m/z
[M+H];356.1/358.1.
工程5:中間体C4:tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-ヨード-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレー

アセトニトリル(3.5L)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ-5-メチル-1
H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレー
ト(工程4、350g、0.980mol)の溶液に、NIS(332g、1.47mo
l)を15℃で加えた。反応混合物を40℃で6時間撹拌した。反応の完了の後、反応混
合物をEtOAc(3L)で希釈し、水(5L×2)で洗浄した。有機層を、NaSO
(水中10%、2L)、塩水(2L)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、
減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
δ 4.81-4.77(m,1H)、3.94-3.83(m,4H)、2.61-5
.59(m,4H)、2.26(s,3H)、1.37(s,9H);UPLC-MS-
1:Rt=1.31 min;MS m/z[M+H];482.0/484.0.
工程6:tert-ブチル6-(3-ブロモ-4-(5-クロロ-6-メチル-1-(テ
トラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-5-メチル
-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシ
レート
1,4-ジオキサン(680mL)中のtert-ブチル6-(3-ブロモ-4-ヨー
ド-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-カルボキシレート(工程5、136g、282mmol)及び5-クロロ-6-メチ
ル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメ
チル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(中間体D1、
116g、310mmol)の撹拌懸濁液に、KPO水溶液(2M、467mL、9
34mmol)、続いてRuPhos(13.1g、28.2mmol)及びRuPho
s-Pd-G3(14.1g、16.9mmol)を加えた。反応混合物を、不活性雰囲
気下で、80℃で1時間撹拌した。反応の完了の後、反応混合物を、1MのNaHCO
水溶液(1L)に注ぎ、EtOAc(1L×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、
塩水(1L×3)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗
残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:1/0~0/1の石油エーテル/EtOAc
)によって精製して、黄色の油を得た。油を、石油エーテル(1L)及びMTBE(50
0mL)に溶解させ、次に、減圧下で濃縮して、表題化合物を得た。H NMR(40
0MHz、DMSO-d)δ 7.81(s,1H)、7.66(s,1H)、5.9
4-5.81(m,1H)、4.90-4.78(m,1H)、3.99(br s,2
H)、3.93-3.84(m,3H)、3.81-3.70(m,1H)、2.81-
2.64(m,4H)、2.52(s,3H)、2.46-2.31(m,1H)、2.
11-1.92(m,5H)、1.82-1.67(m,1H)、1.64-1.52(
m,2H)、1.38(s,9H);UPLC-MS-3:Rt=1.30 min;M
S m/z[M+H];604.1/606.1.
以下の中間体C5及びC6は、中間体合成項に記載される中間体から中間体C1の調製
において使用される方法と類似の方法を用いて調製されたか、又は市販されている(工程
7中)。
Figure 2024056707000164
中間体C7:tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-ヨード-5-メチル-1H-ピラ
ゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000165

工程1:tert-ブチル6-(3-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル
)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
DMA(3.4L)中の3-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール(340g、92
5mmol)の溶液に、CsCO(754g、2.31mol)、続いてtert-
ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレー
ト(中間体C2、193g、925mmol)を加えた。反応混合物を80℃で16時間
撹拌した。反応混合物を水(3000mL)に注ぎ、EtOAc(1000mL×3)で
抽出した。組み合わされた有機層を、塩水(1L×3)で洗浄し、乾燥させ(NaSO
)、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を、2つの位置異性体の混合物として得た。
位置異性体を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:8/1~5/1のヘプタン/EtOA
c)によって分離して、異性体-1を白色の固体:UPLC-MS-1:Rt=1.23
分;MS m/z[M+H]:404.1として、及び表題化合物異性体-2を白色の
固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 6.24-6.2
2(m,1H)、4.82-4.60(m,1H)、4.01-3.92(m,2H)、
3.88-3.81(m,2H)、2.66-2.57(m,4H)、2.18(s,3
H)、1.37(s,9H).UPLC-MS-1:Rt=1.20 min;MS m
/z[M+H]:404.1.
工程2:tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾー
ル-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
アセトニトリル(1L)中のtert-ブチル6-(3-ヨード-5-メチル-1H-
ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(
工程1、100g、248mmol)の溶液に、NBS(53g、298mmol)を加
え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(1.5L)で希釈し
、飽和NaHCO水溶液(1L×3)、次に、塩水(1L)で洗浄し、乾燥させ(Na
SO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を、MTBE(200ml)で研和し、固
体をろ過し、減圧下で乾燥させて、表題化合物を白色の固体として得た。H NMR(
400MHz、CDCl)δ 4.83-4.73(m,1H)、4.01-3.91
(m,2H)、3.90-3.80(m,2H)、2.87-2.82(m,2H)、2
.66-2.57(m,2H)、2.27(s,3H)、1.44(s,9H).UPL
C-MS-1:Rt=1.31 min;MS m/z[M+H]:482.1/48
4.1.
中間体C8:tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-(2-(((tert-ブチルジ
メチルシリル)オキシ)メチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メ
チル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート
Figure 2024056707000166

1,4-ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル6-(4-ブロモ-3-ヨード
-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
-カルボキシレート(中間体C7、800mg、1.66mmol)、3-tert-ブ
チルジメチル((5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
-2-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メトキシ)シラン(中間体B
18)(777mg、1.99mmol)及びリン酸カリウム(2Mの水溶液;2.50
mL、5.00mmol)の撹拌溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(192mg、0.16mmol)を加え、反応混合物を90℃で14時間撹拌した
。反応混合物を室温に冷却させ、水(10mL)で希釈し、EtOAc(×2)で抽出し
た。組み合わされた有機抽出物を、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、順相ク
ロマトグラフィー(溶離剤:0~10%のCHCl中のMeOH)によって精製して
、表題化合物をラセミ混合物として得た。鏡像異性体を、方法C-SFC-20を用いた
キラルSFC分離(移動相:CO/[IPA/0.025%のNH]85/15)に
よって分離して、2番目に溶出する異性体を得た:H NMR(400MHz、CDC
)δ 7.60(d,1H)、7.53(dd,1H)、6.80(d,1H)、4
.92-4.86(m,1H)、4.84-4.73(m,1H)、3.98(br s
,2H)、3.88(bs.s、2H)、3.79(ddd、2H)、3.28(dd,
1H)、3.03(dd,1H)、2.72-2.62(m,4H)、2.26(s,3
H)、1.39(s,9H)、0.83(s,9H)、0.08(s,3H)、0.03
(s,3H);UPLC-MS-3:Rt=1.57 min;MS m/z[M+H]
;618.3/620.3;C-SFC-11(移動相:CO/[IPA/0.02
5%のNH]85/15);2番目に溶出する異性体:Rt=3.90分。他方の鏡像
異性体が、最初に溶出する異性体として得られた;C-SFC-11(移動相:CO
[IPA/0.025%のNH]85/15):最初に溶出する異性体:Rt=3.1
4分。
中間体C9:tert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-3-(2
-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000167

工程1:3,5-ジブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピ
ラゾール
DCM(100ml)中の3,5-ジブロモ-1H-ピラゾール(中間体C1、工程2
、5.12g、20.4mmol)の溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(3.4
5mL、36.7mmol)及びPTSA(241mg、1.27mmol)を加え、反
応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、DC
Mで抽出した。組み合わされた有機層を乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。残渣
を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~50%のn-ヘプタン中TBME)によって
精製して、表題化合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt=1.11分
;MS m/z[M+H]:309.0/311.0/312.9。
工程2:3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾー
ル-5-カルバルデヒド
THF(80.0mL)中の3,5-ジブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-
2-イル)-1H-ピラゾール(工程1、2.50g、7.98mmol)の溶液に、i
PrMgClの溶液(THF中2M、5.19mL、10.38mmol)を、不活性雰
囲気下で、-70℃で撹拌しながら滴下して加えた。添加中、温度を-60℃未満に保持
した。反応混合物を-70℃/-60℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物に、DMF
(6.18mL、80mmol)を、温度を-60℃未満に保持しながら、撹拌しながら
滴下して加えた。反応混合物を、同じ温度で5分間撹拌し、次に、1時間にわたってゆっ
くりと室温まで温めた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。RMを飽和NHCl水溶液
でクエンチし、tBME及びEtOAcの混合物で抽出した。組み合わされた有機層を、
塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮して、表題化合物を黄色の油として
得て、それを、精製せずに次の工程に使用した。UPLC-MS-1:Rt=0.96分
;MS m/z[M+H]:259.2/261.1。
工程3:3-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-
2-イル)-1H-ピラゾール
DCM(15.0mL)中の3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イ
ル)-1H-ピラゾール-5-カルバルデヒド(工程2、508mg、1.51mmol
)の溶液に、DAST(0.60mL、4.53mmol)を、不活性雰囲気下で、0℃
で撹拌しながら滴下して加えた。反応混合物を撹拌し、一晩、室温に温めた。反応混合物
を、砕いた氷で、次に、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、DCM(×2)で抽出し
た。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮して
、表題化合物を黄色の油として得て、それを、精製せずに次の工程に使用した。H N
MR(400MHz、DMSO-d)δ 7.30(t,1H)、6.87(t,1H
)、5.60-5.48(m,1H)、3.90-3.78(m,1H)、3.68-3
.60(m,1H)、2.20-2.07(m,1H)、1.96-1.89(m,2H
)、1.69-1.59(m,1H)、1.55-1.50(m,2H).
工程4:3-(5-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イ
ル)-1H-ピラゾール-3-イル)-2-メチルピリジン
不活性雰囲気下で、1,4-ジオキサン(10.0mL)中の3-ブロモ-5-(ジフ
ルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(
工程3、950mg、1.69mmol)の溶液に、2-メチル-3-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.11g、5
.07mmol)、Pd(PPh(195mg、0.17mmol)、及び2Mの
NaCO水溶液を加えた。反応混合物を120℃で15分間撹拌した。反応混合物を
EtOAcで希釈し、水性層を分離した。有機層を、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、
組み合わされた水性層を、EtOAcで抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄
し、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶
離剤:0~40%のtBME中の[tBME/MeOH 9/1])によって精製して、
表題化合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt=0.85分;MS m
/z[M+H]:294.2。
工程5:3-(5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-2-メチル
ピリジン
MeOH(10mL)中の3-(5-(ジフルオロメチル)-1-(テトラヒドロ-2
H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-2-メチルピリジン(工程4
、420mg、1.35mmol)の溶液に、HClの水溶液(4M、3.36mL、1
3.5mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaH
CO水溶液でクエンチし、DCM(×3)で抽出した。組み合わされた有機層を乾燥さ
せ(相分離器)、減圧下で濃縮して、表題化合物を得て、それを、さらに精製せずに次の
工程に使用した。UPLC-MS-1:Rt=0.54分;MS m/z[M+H]
210.2。
工程6:3-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-イル)
-2-メチルピリジン
アセトニトリル(7mL)中の3-(5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-
3-イル)-2-メチルピリジン(工程5、280mg、1.03mmol)の溶液に、
NIS(348mg、1.55mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。R
Mを、飽和Na水溶液の添加によってクエンチし、EtOAcで抽出した。有
機層を塩水で洗浄し、次に、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。残渣を、順相ク
ロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のTBME中の[TBME/MeOH 9/1
])によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt
=0.77分;MS m/z[M+H];336.1。
工程7:tert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-3-(2-メ
チルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-カルボキシレート
乾燥DMF(5mL)中の3-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-1H-ピラ
ゾール-3-イル)-2-メチルピリジン(工程6、25mg、0.75mmol)の透
明な黄色の溶液に、CsCO(736mg、2.26mmol)及びtert-ブチ
ル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(
中間体C2、305mg、0.83mmol)を加えた。反応混合物を、1.5時間にわ
たって不活性雰囲気下で、120℃で撹拌した。さらなるtert-ブチル6-(トシル
オキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C2、8
3mg、0.23mmol)を加え、反応混合物を、さらに1時間にわたって120℃で
撹拌した。反応混合物を水/tBME混合物に注ぎ、次に、tBMEで2回抽出した。組
み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮した。粗残
渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~90%のヘプタン中のtBME)によって
精製して、所望の異性体tert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード
-3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを白色の固体として得た。H NMR
(400MHz、DMSO-d)δ 8.59-8.49(m,1H)、7.74-7
.62(m,1H)、7.41-7.28(m,1H)、7.24(t,1H)、5.1
3-4.95(m,1H)、4.02-3.91(m,2H)、3.89-3.79(m
,2H)、2.81-2.65(m,4H)2.37(s,3H)、1.37(s,9H
);UPLC-MS-1:Rt=1.22 min;MS m/z[M+H]:531
.5.
以下の中間体C10が、市販の中間体(工程1中)から中間体C9の調製において使用
される方法と類似の方法を用いて調製された。
Figure 2024056707000168
中間体C11:tert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-3-(
ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプ
タン-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000169

工程1:4,4-ジフルオロ-1-(ピリジン-3-イル)ブタン-1,3-ジオン
不活性雰囲気下でTHF(980mL)中の3-アセチルピリジン(24.2g、19
6mmol)の溶液に、tBuOK(24.9g、215mmol)を少しずつ加えた。
反応混合物を室温で1時間撹拌した。次に、エチル2,2-diフルオロアセテート(3
1.0g、245mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。RMをクエン酸
(1M)で中和し、水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層
を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。UPLC-
MS-7:Rt=0.50分;MS m/z[M+H]:200.1
工程2:3-(5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン
不活性雰囲気下でTHF(450mL)及びEtOH(450mL)中の4,4-ジフ
ルオロ-1-(ピリジン-3-イル)ブタン-1,3-ジオン(工程1、39.9g、1
80mmol)の溶液に、ヒドラジン水和物(11.4mL、234mmol)を加えた
。反応混合物を70℃で17時間撹拌した。RMを、減圧下で部分的に濃縮し、残渣を、
EtOAcに取り込んだ。有機層を分離し、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、
ろ過し、減圧下で濃縮した。UPLC-MS-7:Rt=0.58分;MS m/z[M
+H]:196.1。
工程3:3-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-イル)
ピリジン
アセトニトリル(630mL)中の3-(5-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾー
ル-3-イル)ピリジン(工程2、35.0g、126mmol)の溶液に、NIS(3
6.7g、163mmol)を加え、反応混合物を室温で17時間撹拌した。さらなるN
IS(8.50g、37.7mmol)を加え、RMを室温でさらに6時間撹拌した。R
Mを、チオ硫酸ナトリウム(1M、500mL)の添加によってクエンチした。溶媒を減
圧下で除去し、溶液をEtOAcで2回抽出した。有機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥さ
せ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗生成物を、順相クロマトグラフィー(溶離
剤:0~80%のCHCl中[CHCl/MeOH/NHOH;100/10
/1])によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-7:Rt=0.79分
;MS m/z[M+H]:322.0。
工程4:tert-ブチル6-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-3-(ピリジ
ン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-カルボキシレート
DMF(81mL)中の3-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-1H-ピラゾ
ール-3-イル)ピリジン(工程3、5.20g、16.2mmol)及びtert-ブ
チル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
(中間体C2、8.93g、24.3mmol)の撹拌溶液に、CsCO(13.2
g、40.5mmol)を加え、混合物を、80℃で一晩撹拌した。RMをNaHCO
(1M、25mL)に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、
塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、順
相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプタン中の[EtOAc/MeO
H;20/1])によって精製し、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn
-ヘプタン中のtBME)によって再度精製して、所望の位置異性体tert-ブチル6
-(5-(ジフルオロメチル)-4-ヨード-3-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラ
ゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを得た
H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 9.00-8.87(m,1H)
、8.68-8.50(m,1H)、8.19-8.06(m,1H)、7.61-7.
47(m,1H)、7.24(t,1H)、5.13-4.93(m,1H)、4.04
-3.90(m,2H)、3.92-3.79(m,2H)、2.85-2.60(m,
4H)、1.37(s,9H);UPLC-MS-6:Rt=1.17 min;MS
m/z[M+H]+;517.2.他方の位置異性体tert-ブチル6-(4-ヨード
-3-メチル-5-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを同様に単離した:UPLC-MS-
6:Rt=1.14分;MS m/z[M+H]+;517.2。
中間体C12:tert-ブチル6-(5-(ブロモメチル)-4-ヨード-3-(ピリ
ジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000170

工程1:(3-ブロモ-1H-ピラゾール-5-イル)メタノール
MeOH(20mL)中の3-ブロモ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル
)-1H-ピラゾール-5-カルバルデヒド(中間体C9、工程2)(980mg、3.
78mmol)の溶液に、NaBH(572mg、15.1mmol)を加えた。反応
混合物を室温で一晩撹拌した。還元の完了の後、HCl(ジオキサン中4M、9.46m
L、37.8mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和
NaHCO水溶液で中和し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を
乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮して、表題化合物を得て、それを、精製せずに次の
工程に使用した。UPLC-MS-1:Rt=0.42分;MS m/z[M-H]
175.0/177.0。
工程2:3-ブロモ-5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-
1H-ピラゾール
不活性雰囲気下でDCM(20mL)中の(3-ブロモ-1H-ピラゾール-5-イル
)メタノール(工程1、1.00g、4.24mmol)の溶液に、イミダゾール(82
2mg、12.1mmol)及びTBDMSCl(1.59g、10.6mmol)を加
え、反応混合物を、不活性雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
溶液でクエンチし、EtOAc(×3)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、減圧
下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプタ
ン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=
1.24分;MS m/z[M+H]:289.2/291.1。
工程3:3-(5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1H-
ピラゾール-3-イル)ピリジン
不活性雰囲気下で1,4-ジオキサン(15mL)中の3-ブロモ-5-(((ter
t-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1H-ピラゾール(工程2、800mg
、2.06mmol)及びピリジン-3-イルボロン酸(506mg、4.12mmol
)の混合物に、PdCl(dppf)(106mg、0.144mmol)及びNa
CO(2M、4.12mL、8.24mmol)を加えた。反応混合物を100℃で1
時間撹拌した。次に、RMを、EtOAcと水とに分けた。有機層をEtOAc(×2)
で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~25%
のtBME中の[tBME/iPrOH 8/2])によって精製して、表題化合物を得
た。UPLC-MS-1:Rt=1.10分;MS m/z[M+H]:290.3。
工程4:3-(5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-4-ヨ
ード-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン
不活性雰囲気下でアセトニトリル(10mL)中の3-(5-(((tert-ブチル
ジメチルシリル)オキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン(工程3、
440mg、1.44mmol)の溶液に、NIS(406mg、1.80mmol)を
加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。RMを、Na(水中10%)の添加
によってクエンチし、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、N
aHCOの飽和水溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させた
。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプタン中EtOA
c)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.26分;M
S m/z[M+H]:416.2。
工程5:tert-ブチル6-(5-(ヒドロキシメチル)-4-ヨード-3-(ピリジ
ン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-カルボキシレート
DMF(15mL)中の3-(5-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)
メチル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン(工程4、576mg、
1.39mmol)の溶液に、CsCO(1356mg、4.16mmol)及びt
ert-ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ
キシレート(中間体C2、561mg、1.52mmol)を加えた。反応混合物を、1
6時間にわたって80℃で、不活性雰囲気下で撹拌した。反応混合物を、EtOAcと水
とに分けた。有機層をEtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機抽出物を、水
、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプタン中のEtOAc)によって精
製して、表題化合物を所望の異性体として得た。UPLC-MS-1:Rt=1.01分
;MS m/z[M+H]:497.5。
工程6:tert-ブチル6-(5-(シアノメチル)-4-ヨード-3-(ピリジン-
3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート
CHCl(5mL)中のtert-ブチル6-(5-(ヒドロキシメチル)-4-
ヨード-3-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ
[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程5、170mg、0.31mmol)
の氷冷溶液に、不活性雰囲気下で、PhP(170mg、0.65mmol)及びCB
(215mg、0.65mmol)を加えた。反応混合物を0~5℃で60分間撹拌
した。ブロモ中間体の形成が、UPLC-MSによって確認された。UPLC-MS-1
:Rt=1.27分;MS m/z[M+H]:559/561。上記の反応混合物を
、DMF(5mL)中のKCN(301mg、4.62mmol)の氷冷溶液に、不活性
雰囲気下でゆっくりと加えた。反応混合物を、温度をゆっくりと室温に上昇させながら、
一晩撹拌した。反応混合物を、tBMEと水とに分けた。有機層をtBMEで2回抽出し
た。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減
圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のn-ヘプ
タン中の[tBME/CHOH 9/1])によって精製して、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 9.00-8.95(m,1H)、8
.65-8.61(m,1H)、8.16-8.13(m,1H)、7.57-7.51
(m,1H)、5.12-5.01(m,1H)、4.27(s,2H)、4.02-3
.86(m,4H)、2.77-2.71(m,4H)、1.39(s,9H);UPL
C-MS-1:Rt=1.11 min;MS m/z[M+H]:506.1.
中間体C13:tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(2-メチルピリ
ジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000171

工程1:2-メチル-3-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン
3-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール(1.50g、7.21mmol)、2-
メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イ
ル)ピリジン(2.05g、9.30mmol)及びNaCO(水中2.0M、10
.8mL、21.6mmol)を、1,4-ジオキサン(60mL)中で加え、反応混合
物を5分間脱気した。Pd(PPh(0.42g、0.36mmol)を加え、反
応混合物を120℃で15時間撹拌した。反応混合物を氷冷水でクエンチし、EtOAc
(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO
)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:CH
中0~1.5%のMeOH)によって精製して、所望の生成物を得た。LCMS-1
:Rt=1.19分、MS m/z[M+H]:174.31。
工程2:3-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-メチルピ
リジン
0℃でCHCN中の2-メチル-3-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)
ピリジン(工程1、0.50g、2.89mmol)の溶液に、AIBN(0.047g
、0.28mmol)を加えた。混合物を5分間撹拌し、N-ブロモスクシンイミド(0
.62g、3.47mmol)を少しずつ加え、RMを室温で2時間撹拌した。反応の完
了の後、RMを氷冷水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を
、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、塩水、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下
で濃縮して、所望の生成物を得て、それを、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。
LCMS-1:Rt=1.26分、MS m/z[M+H]:252/254。
工程3:tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(2-メチルピリジン-
3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレート
CsCO(1.93g、5.95mmol)を、DMF(6mL)中の3-(4-
ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-メチルピリジン(工程2、0
.60g、2.38mmol)の溶液に加え、10分間撹拌した。tert-ブチル6-
(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体
C2、0.87g、2.38mmol)を加え、反応混合物を80℃で15時間撹拌した
。反応の完了の後、反応混合物を氷冷水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合
わされた有機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃
縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサン中0~20%のEtOA
c)によって精製して、所望の生成物tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-
3-(2-メチルピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート:H NMR(400MHz、CDCl
)δ 8.62(m,1H)、7.91(m,1H)、7.40(m,1H)、4.6
9(m,1H)、4.10(s,2H)、3.99(s,2H)、2.93(m,2H)
、2.88-2.76(m,5H)、2.36(s,3H)、1.48(s,9H);L
CMS-1:Rt=1.62 min、MS m/z[M+H]:447.3/449
.3及びtert-ブチル6-(4-ブロモ-3-メチル-5-(2-メチルピリジン-
3-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-
カルボキシレートを得た:LCMS-1:Rt=1.83分、MS m/z[M+H]
:447.3/449.3。
以下の中間体C14は、市販の構成単位から中間体C13の調製において使用される方
法と類似の方法を用いて調製された。
Figure 2024056707000172
中間体C15:tert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-3-(1-メチル-6
-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2
-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
Figure 2024056707000173

工程1:1-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-2(
1H)-オン
3-メチル-1H-ピラゾール-5-ボロン酸(1.00g、8.00mmol)、6
-ブロモ-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(1.24g、6.60mmol)、
NaCO(水中2.0M、9.90mL、19.7mmol)を、1,4-ジオキサ
ン(30mL)に入れ、反応混合物を10分間脱気した。Pd(PPh(0.27
g、0.24mmol)を加え、反応混合物を110℃で20時間撹拌した。RMを氷冷
水で希釈し、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、塩水で洗浄し、
乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフ
ィー(溶離剤:CHCl中0~8%のMeOH)によって精製して、所望の生成物を
得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ 11.0(br,1H)、7.4
0(t,1H)、6.67(d,1H)、6.39(d,1H)、6.24(s,1H)
、3.64(s,3H)、2.41(s,3H).
工程2:6-(4-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-1-メチルピ
リジン-2(1H)-オン
-20℃に冷却された乾燥DMF(25mL)中の1-メチル-6-(5-メチル-1
H-ピラゾール-3-イル)ピリジン-2(1H)-オン(工程1、0.48g、2.5
2mmol)の溶液に、N-ヨードスクシンイミド(0.57g、2.52mmol)を
少しずつ加え、反応混合物を4時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に注ぎ、EtOAc(
×2)で抽出した。組み合わされた有機層を、Naの飽和水溶液、塩水で洗浄
し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、所望の生成物を得て、それ
を、さらに精製せずに直接次の工程に使用した。LCMS-1:Rt=1.36分、MS
m/z[M+H]:316.1。
工程3:tert-ブチル6-(4-ヨード-5-メチル-3-(1-メチル-6-オキ
ソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
CHCN(35mL)中の6-(4-ヨード-5-メチル-1H-ピラゾール-3-
イル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(工程2、0.53g、1.68mmo
l)及びtert-ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
2-カルボキシレート(中間体C2、0.68g、1.85mmol)の溶液に、Cs
CO(0.60g、1.85mmol)を加え、反応混合物を、70~75℃で16時
間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。組み合わされた有
機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗
残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:CHCl中0~7%のMeOH)によっ
て精製して、所望の生成物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.
41(m,1H)、6.70(d,1H)、6.26(d,1H)、4.72(m,1H
)、4.09(s,2H)、3.98(s,2H)、3.43(s,3H)、2.9(m
2H)、2.75(m,2H)、2.35(s,3H)、1.48(s,9H).LC
MS-1:Rt=1.71 min、MS m/z[M+H]:511.3.他方の位
置異性体tert-ブチル6-(4-ブロモ-3-メチル-5-(1-メチル-6-オキ
ソ-1,6-ジヒドロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを同様に単離した;LCMS-Pir
-1:Rt=1.78分、MS m/z[M+H]:=511.8。
中間体C16及びC17:tert-ブチル6-(4-ブロモ-2’-(2-(ジメチル
アミノ)エチル)-5,5’-ジメチル-1H,2’H-[3,3’-ビピラゾール]-
1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(C16)及び
tert-ブチル6-(4-ブロモ-1’-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5,5
’-ジメチル-1H,1’H-[3,3’-ビピラゾール]-1-イル)-2-アザスピ
ロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(C17)
Figure 2024056707000174

工程1:1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)エタン-1-オ

EtOAc(30mL)中の1-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)エタノ
ン([17357-74-3]、963mg、7.45mmol)及びN-ブロモスクシ
ンイミド(2.38g、13.4mmol)の溶液を、アルゴン下で、室温で一晩撹拌し
た。反応混合物を、チオ硫酸ナトリウムの10%の水溶液に注ぎ、EtOAc(×2)で
抽出した。組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ
過し、蒸発させて、表題化合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt=0
.64分;MS m/z[M+H]:201.0/203.0。
工程2:tert-ブチル6-(3-アセチル-4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾ
ール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
DMF(30mL)中の1-(4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル
)エタン-1-オン(工程1、1.63g、7.79mmol)の溶液に、炭酸セシウム
(6.34g、19.5mmol)、tert-ブチル6-(トシルオキシ)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(中間体C2、3.72g、10.1
mmol)を加え、反応混合物を、16時間にわたってアルゴン下で、80℃で撹拌した
。RMを水に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出し、組み合わされた有機抽出物を、塩水で
洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、順相クロマトグラ
フィー(溶離剤:0~30%のn-ヘプタン中のEtOAc)によって精製して、表題化
合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt=1.17分;MS m/z[
M+H]:398.2/400.2。
工程3:tert-ブチル-6-(4-ブロモ-3-(3-(ジメチルアミノ)ブタ-2
-エノイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]
ヘプタン-2-カルボキシレート及びtert-ブチル6-(4-ブロモ-5-メチル-
3-(3-オキソブタノイル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
3]ヘプタン-2-カルボキシレート
N,N-ジメチルアセトアミドジメチルアセタール(84mL、24.6mmol)中
のtert-ブチル6-(3-アセチル-4-ブロモ-5-メチル-1H-ピラゾール-
1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程2、70
0mg、1.71mmol)の溶液を、アルゴンでフラッシュし、1時間にわたってマイ
クロ波照射下で、120℃で撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグ
ラフィー(溶離剤:0~4%のCHCl中のMeOH)によって精製して、表題化合
物の混合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.06及び1.14分;MS m/z
[M+H];467.3/469.3及び440.2/442.2。
工程4:中間体C16:tert-ブチル6-(4-ブロモ-2’-(2-(ジメチルア
ミノ)エチル)-5,5’-ジメチル-1H,2’H-[3,3’-ビピラゾール]-1
-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート及び中間体C17
:tert-ブチル6-(4-ブロモ-1’-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-5,
5’-ジメチル-1H,1’H-[3,3’-ビピラゾール]-1-イル)-2-アザス
ピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
EtOH(8mL)中のtert-ブチル-6-(4-ブロモ-3-(3-(ジメチル
アミノ)ブタ-2-エノイル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート及びtert-ブチル6-(4-ブロ
モ-5-メチル-3-(3-オキソブタノイル)-1H-ピラゾール-1-イル)-2-
アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(工程3、2.50mmol)、
2-(ジメチルアミノ)エチルヒドラジン二塩酸塩(330mg、1.87mmol)及
びDIPEA(0.65mL、3.75mmol)の混合物を、80℃で45分間撹拌し
た。反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。
組み合わされた有機抽出物を、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、蒸発
させた。粗残渣を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~10%のCHCl中のM
eOH)によって精製して、tert-ブチル6-(4-ブロモ-2’-(2-(ジメチ
ルアミノ)エチル)-5,5’-ジメチル-1H,2’H-[3,3’-ビピラゾール]
-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを最初に溶出
する異性体として得た:UPLC-MS-1:Rt=0.98分;MS m/z[M+H
;507.3/509.3。カラムをさらに溶離して、表題化合物の混合物を得て、
それを、SFC(SFC-1;移動相:CO中0~15%のMeOH)によってさらに
精製して、tert-ブチル6-(4-ブロモ-1’-(2-(ジメチルアミノ)エチル
)-5,5’-ジメチル-1H,1’H-[3,3’-ビピラゾール]-1-イル)-2
-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートを得た:UPLC-MS-1:
Rt=0.93分;MS m/z[M+H];507.3/509.3。
インダゾール中間体:中間体D
中間体D1:5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)
-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-
1H-インダゾール
Figure 2024056707000175

工程1:1-クロロ-2,5-ジメチル-4-ニトロベンゼン
AcOH(20.0L)中の2-クロロ-1,4-ジメチルベンゼン(3.40kg、
24.2mol)の氷冷溶液に、HSO(4.74kg、48.4.mol、2.5
8L)を加えた後、HSO(19.0kg、193.mol、10.3L)中のHN
(3.41kg、36.3mol、2.44L、67.0%の純度)の冷溶液を滴下
して加えた(滴下漏斗)。次に、反応混合物を、0~5℃で0.5時間撹拌させた。反応
混合物を、砕いた氷(35.0L)にゆっくりと注ぎ、黄色の固体が析出した。懸濁液を
ろ過し、ケーキを水(5.00L×5)で洗浄して、黄色の固体を得て、それを、1時間
にわたってMTBE(2.00L)中で懸濁させ、ろ過し、乾燥させて、表題化合物を黄
色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ 7.90(s,1
H)、7.34(s,1H)、2.57(s,3H)、2.42(s,3H).
工程2:3-ブロモ-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-ニトロベンゼン
TFA(10.5L)中の1-クロロ-2,5-ジメチル-4-ニトロベンゼン(工程
1、2.00kg、10.8mol)の冷却溶液に、濃縮HSO(4.23kg、4
3.1mol、2.30L)をゆっくりと加え、反応混合物を20℃で撹拌した。NBS
(1.92kg、10.8mol)を少しずつ加え、反応混合物を55℃で2時間加熱し
た。反応混合物を25℃に冷却し、次に、砕いた氷の溶液に注いで、薄い白色の沈殿物を
得て、それを真空に通してろ過し、冷水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物を黄
色の固体として得て、それを、さらに精製せずに次の工程に使用した。H NMR(4
00MHz、CDCl)δ 7.65(s,1H)、2.60(s,3H)、2.49
(s,3H).
工程3:3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルアニリン
THF(27.5L)中の3-ブロモ-2-クロロ-1,4-ジメチル-5-ニトロベ
ンゼン(工程2、2.75kg、10.4mol)の氷冷溶液に、HCl(4M、15.
6L)、次に、Zn(2.72kg、41.6mol)を少しずつ加えた。反応混合物を
25℃で2時間撹拌させた。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液の添加によって塩基
性化した(pH=8まで)。混合物をEtOAc(2.50L)で希釈し、10分間激し
く撹拌し、次に、セライトのパッドに通してろ過した。有機層を分離し、水性層をEtO
Ac(3.00L×4)で再抽出した。組み合わされた有機層を、塩水(10.0L)で
洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を黄色の固
体として得て、それを、さらに精製せずに次の工程に使用した。H NMR(400M
Hz、DMSO-d)δ 6.59(s,1H)、5.23(s,2H)、2.22(
s,3H)、2.18(s,3H).
工程4:3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルベンゼンジアゾニウムテトラフルオ
ロボレート
BF.EtO(2.00kg、14.1mol、1.74L)を、DCM(20.
0L)に溶解させ、窒素雰囲気下で-5~-10℃に冷却した。DCM(5.00L)中
の3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルアニリン(工程3、2.20kg、9.3
8mol)の溶液を、上記の反応混合物に加え、0.5時間撹拌した。tert-ブチル
ニトリル(1.16kg、11.3mol、1.34L)を滴下して加え、反応混合物を
、同じ温度で1.5時間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)は、出
発材料(R=0.45)が完全に消費されたことを示した。MTBE(3.00L)を
反応混合物に加えて、黄色の沈殿物を得て、それを真空に通してろ過し、冷MTBE(1
.50L×2)で洗浄して、表題化合物を黄色の固体として得て、それを、さらに精製せ
ずに次の工程に使用した。
工程5:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
クロロホルム(20.0L)中の18-クラウン-6エーテル(744g、2.82m
ol)に、KOAc(1.29kg、13.2mol)を加え、反応混合物を20℃に冷
却した。次に、3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルベンゼンジアゾニウムテトラ
フルオロボレート(工程4、3.13kg、9.39mol)をゆっくりと加えた。次に
、反応混合物を、25℃で5時間撹拌させた。反応の完了の後、反応混合物を、氷冷水(
10.0L)に注ぎ、水性層をDCM(5.00L×3)で抽出した。組み合わされた有
機層を、飽和NaHCO水溶液(5.00L)、塩水(5.00L)で洗浄し、乾燥さ
せ(NaSO)、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を黄色の固体として得た。
H NMR(600MHz、CDCl)δ 10.42(br s,1H)、8.0
4(s,1H)、7.35(s,1H)、2.58(s,3H).UPLC-MS-1:
Rt=1.02 min;MS m/z[M+H];243/245/247.
工程6:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2
-イル)-1H-インダゾール
DCM(12.0L)中のPTSA(89.8g、521mmol)及び4-ブロモ-
5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール(工程5、1.28kg、5.21mol
)の溶液に、DHP(658g、7.82mol、715mL)を25℃で滴下して加え
た。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を水(5.00L)で
希釈し、有機層を分離した。水性層をDCM(2.00L)で再抽出した。組み合わされ
た有機層を、飽和NaHCO水溶液(1.50L)、塩水(1.50L)で洗浄し、N
SO上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相クロマトグラフィ
ー(溶離剤:100/1~10/1の石油エーテル/EtOAc)によって精製して、表
題化合物を黄色の固体として得た。H NMR(600MHz、DMSO-d)δ
8.04(s,1H)、7.81(s,1H)、5.88-5.79(m,1H)、3.
92-3.83(m,1H)、3.80-3.68(m,1H)、2.53(s,3H)
、2.40-2.32(m,1H)、2.06-1.99(m,1H)、1.99-1.
93(m,1H)、1.77-1.69(m,1H)、1.60-1.56(m,2H)
.UPLC-MS-6:Rt=1.32 min;MS m/z[M+H];329.
0/331.0/333.0
工程7:5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4
-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H
-インダゾール
1,4-ジオキサン(3.60L)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-(
テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(工程6、450g、1
.37mol)、KOAc(401g、4.10mol)及びBPin(520g、
2.05mol)の懸濁液を、0.5時間にわたって窒素で脱気した。Pd(dppf)
Cl.CHCl(55.7g、68.3mmol)を加え、反応混合物を90℃で
6時間撹拌した。反応混合物を珪藻土に通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(1.5
0L×3)で洗浄した。混合物を減圧下で濃縮して、黒色の油を得て、それを、順相クロ
マトグラフィー(溶離剤:100/1~10/1の石油エーテル/EtOAc)によって
精製して、所望の生成物を茶色の油として得た。残渣を、1時間にわたって石油エーテル
(250mL)中で懸濁させて、白色の沈殿物を得た。懸濁液をろ過し、減圧下で乾燥さ
せて、表題化合物を白色の固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl
δ 8.17(d,1H)、7.52(s,1H)、5.69-5.66(m,1H)、
3.99-3.96(m,1H)、3.75-3.70(m,1H)、2.51(d,4
H)、2.21-2.10(m,1H)、2.09-1.99(m,1H)、1.84-
1.61(m,3H)、1.44(s,12H);UPLC-MS-6:Rt=1.29
min;MS m/z[M+H];377.1/379.
中間体D2:5-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,
2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-トシル-1H-インダゾール
Figure 2024056707000176

工程1:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-トシル-1H-インダゾール
THF(2.40L)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール
(中間体D1工程5、240g、977mmol)の撹拌溶液を、窒素雰囲気下で、Na
H(43.0g、1.08mol、60.0%の純度)で処理し、反応混合物を0℃で3
0分間撹拌した。次に、反応混合物を、TsCl(195g、1.03mol)で処理し
、0℃で1時間撹拌した。反応物を、水(1.00L)でクエンチし、希釈し、EtOA
c(1.00L×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、水、塩水で洗浄し、乾燥さ
せ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を、20分間にわたってMTBE(
200mL)中で懸濁させて、表題化合物をオフホワイトの固体として得た。H NM
R(400MHz、DMSO-d)δ 8.49(s,1H)、8.16(s,1H)
、7.91-7.83(m,2H)、7.47-7.37(m,2H)、2.61(s,
3H)、2.35(s,3H).UPLC-MS-1:Rt=1.42 min;MS
m/z[M+H];399.1/401.1/403.1
工程2:5-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-
ジオキサボロラン-2-イル)-1-トシル-1H-インダゾール
1,4-ジオキサン(3.00L)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-ト
シル-1H-インダゾール(工程1、370g、925mmol)、KOAc(272g
、2.78mol)及びBPin(470g、1.85mol)の懸濁液を、30分
間にわたって窒素で脱気した。Pd(dppf)Cl.CHCl(75.6g、9
2.6mmol)を加え、反応混合物を100℃で4時間撹拌した。反応混合物を珪藻土
に通してろ過し、ろ過されたケーキを、EtOAc(1.50L)で洗浄した。ろ液を減
圧下で濃縮して、黒色の油を得て、それをシリカゲルに通してろ過し、次に、残渣を、1
時間にわたって60℃で、EtOAc(500mL)中で懸濁させた。混合物を25℃に
冷却し、固体が析出した。固体をろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物を淡黄色の固体
として得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.36(d,1H)、8
.15(s,1H)、7.83(d,2H)、7.24(d,2H)、2.56(s,3
H)、2.36(s,3H)、1.41(s,12H);UPLC-MS-7:Rt=1
.27 min;MS m/z[M+H]:447.1/449.2.
中間体D3:5,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-
インダゾール
Figure 2024056707000177

工程1:1,2-ジクロロ-4-メチル-5-ニトロベンゼン
表題化合物は、2-クロロ-1,4-ジメチルベンゼンを、1,2-ジクロロ-4-メ
チルベンゼンで置き換えることによって、中間体D1の合成における工程1と同様の方法
によって調製した。H NMR(400MHz、CDCl)δ 8.08(s,1H
)、7.43(s,1H)、2.56(s,3H).
工程2:3-ブロモ-1,2-ジクロロ-4-メチル-5-ニトロベンゼン
表題化合物を、1-クロロ-2,5-ジメチル-4-ニトロベンゼンを、1,2-ジク
ロロ-4-メチル-5-ニトロベンゼンで置き換えることによって、中間体D1の合成に
おける工程2と同様の方法によって調製した。H NMR(400MHz、CDCl
)δ 7.90(s,1H)、2.62(s,3H).
工程3:3-ブロモ-4,5-ジクロロ-2-メチルアニリン
MeOH(27.0L)中の3-ブロモ-1,2-ジクロロ-4-メチル-5-ニトロ
ベンゼン(工程2、3.45kg、12.1mol)の溶液に、SnCl.2HO(
8.20kg、36.3mol)を加え、反応混合物を65℃で10時間撹拌した。TL
C(石油エーテル:EtOAc=5:1(R(出発材料)=0.49、R(生成物)
=0.22)は、出発材料が完全に消費され、新たな主要スポットが形成されたことを示
した。混合物のpHを、0~10℃で20.0%(w/w)のNaOH水溶液(10.0
L)を用いてpH=8に調整し、混合物をEtOAc(5.00L×8)で抽出した。組
み合わされた有機層を、塩水(5.00L×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、
ろ過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、12時間にわたって25℃で、石油エーテル(2
.00L)で研和して、表題化合物を黄色の固体として得た。H NMR(400MH
z、CDCl)δ 6.77(s,1H)、3.61-3.89(m,2H)、2.3
0(s,3H).
工程4:3-ブロモ-4,5-ジクロロ-2-メチルベンゼンジアゾニウムトリフルオロ
(ヒドロキシ)ボレート
30分間撹拌されたHCl(6M、17.4L、105mmol)中の3-ブロモ-4
,5-ジクロロ-2-メチルアニリン(工程3、1.70kg、6.67mol)の氷冷
溶液に、0℃の温度を維持しながらHO(1.20L)中のNaNO(506g、7
.34mol)の氷冷溶液を滴下して加えた。得られた混合物を1時間撹拌した。HBF
(9.22kg、42.0mol、6.54L、40.0%の純度)を滴下して加え、
反応混合物を0℃で30分間撹拌した。TLC(石油エーテル:EtOAc=5:1)は
、出発材料(R=0.39)が完全に消費され、新たなスポット(R=0.00)が
形成されたことを示した。得られた沈殿物を、真空に通してろ過し、冷水(2.00L)
及びMTBE(2.00L)で洗浄し、次に、減圧下で乾燥させて、ジアゾニウム塩の淡
黄色の固体を得た。粗生成物を、30分間にわたって25℃で、MTBE(1000mL
)で研和して、表題化合物を黄色の固体として得て、それを、さらに精製せずに次の工程
に使用した。
工程5:4-ブロモ-5,6-ジクロロ-1H-インダゾール
表題化合物を、3-ブロモ-4-クロロ-2,5-ジメチルベンゼンジアゾニウムテト
ラフルオロボレートを、3-ブロモ-4,5-ジクロロ-2-メチルベンゼンジアゾニウ
ムトリフルオロ(ヒドロキシ)ボレートで置き換えることによって、中間体D1、工程5
のものと同様の方法によって調製した。H NMR(400MHz、DMSO-d
δ 13.71(br s,1H)、8.10(d,1H)、7.94(d,1H);U
PLC-MS-9:Rt=1.18 min;MS m/z[M+H]:262.9/
264.9/266.8/268.8.
工程6:4-ブロモ-5,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル
)-1H-インダゾール
表題化合物を、4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾールを、4-ブ
ロモ-5,6-ジクロロ-1H-インダゾールで置き換えることによって、中間体D1の
合成における工程6と同様の方法によって調製した。H NMR(400MHz、DM
SO-d)δ 8.22(s,1H)、8.13(s,1H)、5.91-5.88(
m,1H)、3.90-3.83(m,1H)、3.81-3.72(m,1H)、2.
40-2.27(m,1H)、2.07-1.92(m,2H)、1.78-1.65(
m,1H)、1.62-1.52(m,2H);UPLC-MS-9:Rt=1.55
min;MS m/z[M+H]:349.1/351.0/353.0.
工程7:5,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4
,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-イン
ダゾール
表題化合物を、4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピ
ラン-2-イル)-1H-インダゾールを、4-ブロモ-5,6-ジクロロ-1-(テト
ラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールで置き換えることによって、
中間体D1、工程7の合成における工程7と同様の方法によって調製した。H NMR
(400MHz、DMSO-d)δ 8.23(s,1H)、8.16(s,1H)、
5.90-5.87(m,1H)、3.89-3.71(m,2H)、2.41-2.2
8(m,1H)、2.07-1.90(m,2H)、1.78-1.65(m,1H)、
1.62-1.52(m,2H)、1.38(s,12H);UPLC-MS-9:Rt
=1.53 min;MS m/z[M+H]:395.3/397.3/399.3
中間体D4:5-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,
4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダ
ゾール
Figure 2024056707000178

工程1:4-ブロモ-5-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1
H-インダゾール
DCM(2.50L)中の4-ブロモ-5-クロロ-1H-インダゾール(250g、
1.08mol、1.00当量)の溶液に、p-TSA(9.30g、54.0mmol
、0.05当量)、続いてDHP(273g、3.24mol、296mL、3.00当
量)を加えた。得られた反応混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和NaHC
水溶液(1L)に注ぎ、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、減圧下
で濃縮した。粗生成物を石油エーテル(500mL)中で研和し、ろ過によって収集して
、表題生成物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.28分;MS m/z[M+H]
;315/317/319。
工程2:5-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,
5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾー

ジオキサン(1.39L)中の4-ブロモ-5-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-
ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(工程1)(320g、1.01mol、1.
00当量)、BPin(283g、1.12mol、1.10当量)及びKOAc(
299g、3.04mol、3.00当量)の溶液を、N2で脱気した。次に、Pd(d
ppf)Cl.CHCl(24.8g、30.4mmol、0.03当量)を加え
、反応混合物を110℃で18時間撹拌した。混合物をろ過し、ケーキをEtOAc(1
0L)で洗浄し、ろ液を減圧下で濃縮した。粗生成物を、順相クロマトグラフィー(溶離
剤:0~50%の石油エーテル中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を得た。
UPLC-MS-1:Rt=1.35分;MS m/z[M+H]:363/365。
中間体D5:5-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサ
ボロラン-2-イル)-1-トシル-1H-インダゾール
Figure 2024056707000179

工程1:4-ブロモ-5-メチル-1-トシル-1H-インダゾール
不活性雰囲気下でTHF(50mL)中の4-ブロモ-5-メチル-1H-インダゾー
ル(5g、23.7mmol)の氷冷溶液に、NaH(1.90g、47.4mmol)
、続いてトルエン-4-スルホニルクロリド(4.97g、26.1mmol)を加え、
反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、水で、0℃で注意深くクエンチし、
CHClで抽出した。有機相をNaSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗
残渣を、EtOで研和し、白色の沈殿物をろ過し、冷EtOで洗浄し、高真空下で乾
燥させて、表題化合物を白色の固体として得た。UPLC-MS-1:Rt=1.34分
;MS m/z[M+H]:365/367。
工程2:5-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル)-1-トシル-1H-インダゾール
不活性雰囲気下で1,4-ジオキサン(80mL)中の4-ブロモ-5-メチル-1-
トシル-1H-インダゾール(工程1)(7.94g、21.7mmol)の溶液に、B
ISPIN(11.04g、43.5mmol)、PdCl(dppf).CHCl
付加物(0.89g、1.09mmol)及びKOAc(6.40g、65.2mmo
l)を加えた。反応混合物を脱気し、次に、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を
水でクエンチし、CHClで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、次に、NaSO
上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗残渣を、EtOで研和し、白色の沈殿物をろ過
し、冷EtOで洗浄し、高真空下で乾燥させた。粗生成物を、順相クロマトグラフィー
(溶離剤:0~40%のc-ヘキサン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を
得た。UPLC-MS-1:Rt=1.48分;MS m/z[M+H]:413。
中間体D6:tert-ブチル3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5
,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール
-1-カルボキシレート
Figure 2024056707000180

工程1:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-2-ニトロ-2H-インダゾール
無水酢酸(100mL)中の発煙硝酸(3.64mL、81mmol)の溶液に、0℃
で4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール(中間体D1、工程5、5
g、20.4mmol)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、
氷/水の混合物に注ぎ、沈殿物をろ過して取り出し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、
表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 9.35(s,
1H)、7.78(s,1H);UPLC-MS-5:Rt=1.36 min;MS
m/z[M-H]:288.0/290.0.
工程2:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-3-ニトロ-1H-インダゾール
トルエン(100mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-2-ニトロ-2H
-インダゾール(工程1、5.55g、17.4mmol)の溶液を120℃に温め、1
時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、固体をろ過して取り出し、トルエンで洗浄し
、減圧下で乾燥させて、表題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO-d
)δ 14.58(br s,1H)、7.79(s,1H)、2.57(s,3H)
;UPLC-MS-5:Rt=1.13 min;MS m/z[M-H]:288.
0/290.0.
工程3:4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-3-アミン
EtOH(160mL)及び塩酸(10.55N、27.1mL、286mmol)中
の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-3-ニトロ-1H-インダゾール(工程2、4
.19g、14.3mmol)の懸濁液に、塩化スズ(II)(13.5g、71.4m
mol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、白
色の残渣を、DCM(150mL)及び水(200mL)で希釈し、0℃に冷却し、pH
9になるまで固体NaOHを用いて塩基性化した。濁った混合物をDCM(3×500m
L)で抽出し、有機相を乾燥させ(相分離器)、減圧下で濃縮して、表題化合物を薄いピ
ンク色の綿として得た。H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 11.86
(s,1H)、7.26(s,1H)、5.19(s,2H)、2.44(s,3H);
UPLC-MS-5:Rt=0.88 min;MS m/z[M+H]:260.1
/262.0.
工程4:tert-ブチル3-アミノ-4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-イ
ンダゾール-1-カルボキシレート
DCM(70mL)中の4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
3-アミン(工程3、3.25g、12.5mmol)、トリエチルアミン(3.48m
L、24.95mmol)及びDMAP(0.38g、3.12mmol)の懸濁液に、
Boc-無水物(3.13g、14.35mmol)を加え、反応混合物を室温で2.3
3撹拌し、沈殿物が形成された。反応混合物をろ過して、tert-ブチル3-アミノ-
4-ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-1-カルボキシレートを主
要生成物として得た:H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 8.03(s
,1H)、6.10(s,2H)、2.52(s,3H)、1.59(s,9H);UP
LC-MS-5:Rt=1.30 min;MS m/z[M+H]:360.0/3
62.0.ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcに溶解させ、飽和NaHCO水溶
液及び塩水で洗浄し、有機相を相分離器で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣を、順相
クロマトグラフィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~7
0/30)によって精製して、tert-ブチル3-アミノ-4-ブロモ-5-クロロ-
6-メチル-2H-インダゾール-2-カルボキシレートを得た:H NMR(400
MHz、DMSO-d)δ 7.21(s,1H)、7.03(s,2H)、2.36
(s,3H)、1.60(s,9H);UPLC-MS-5:Rt=1.31分;MS
m/z[M+H]:360.1/362.1。
工程5:tert-ブチル3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-4-(4,4,5,5
-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール-1
-カルボキシレート
密閉管中で、1,4-ジオキサン(24mL)中のtert-ブチル3-アミノ-4-
ブロモ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-1-カルボキシレート(工程4
、1.00g、2.77mmol)、ビス-(ピナコラト)-ジボロン(2.82g、1
1.1mmol)、PdCl(dppf)(0.20g、0.28mmol)及び酢酸
カリウム(0.68g、6.93mmol)の溶液を80℃で16時間撹拌した。さらな
るビス-(ピナコラト)-ジボロン(2.82g、11.1mmol)及びPdCl
dppf)(0.20g、0.28mmol)を加え、反応混合物をさらに13.5時間
撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、粗残渣を、順相クロマトグラフ
ィー(溶離剤:30分以内にc-ヘキサン/EtOAc 100/0~40/60)によ
って精製して、表題化合物を得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d)δ
7.92(s,2H)、6.35(s,1H)、2.45(s,3H)、1.59(s,
9H)、1.40(s,12H);UPLC-MS-5:Rt=1.43 min;MS
m/z[M+H]:408.3/410.3.
生物学的アッセイ及び生物学的データ
本発明に係る化合物の活性が、以下のインビトロ方法によって評価され得る。
N末端においてビオチン化された、ヒトKRasG12C 1-169の精製
ヒトKRASG12C(UniProtKB:P01116)アミノ酸M1-K169
を、18℃で一晩、25μg/mlのカナマイシン、34μg/mlのクロラムフェニコ
ール、135μMのビオチン及び1mMのイソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノ
シドが補充されたLuria-Bertani(LB)培地中で、ビオチン-[アセチル
-CoA-カルボキシラーゼ]リガーゼBirA(NCBI参照配列:NP_41840
4.1、aa 1-321、完全長)をコードするプラスミドの存在下で、大腸菌(E.
coli)BL21(DE3)中でプラスミドpCZ239(配列番号1)から発現させ
た。細胞を、遠心分離によって採取し、さらなる処理まで-80℃で凍結させた。細胞を
解凍し、1つの錠剤プロテアーゼ阻害剤/50mlの緩衝液(Complete EDT
A free、Roche)及び15μlのターボヌクレアーゼ(Turbonucle
ase)(90%の純度、50KUN、≧200,000単位/mL、Sigma)が補
充された緩衝液A(20mMのTris-HCl pH8、500mMのNaCl、5m
Mのイミダゾール、2mMのTCEP、10%のグリセロール)中で再懸濁させ、4℃で
20分間インキュベートした。細胞を、約20000psiでAvestin Emul
siflexに4回通すことによって溶解させ、不溶性の残屑を遠心分離によって除去し
、0.45μmのDurapore膜(Millipore)に通してろ過した。固定化
金属アフィニティクロマトグラフィーを、緩衝液AとともにHisTrap HP 5m
Lカラム(GE)を用いて行い、200mMのイミダゾールで置き換えられた緩衝液Aの
10カラム体積にわたって線形勾配で溶離した。溶離されたタンパク質分画を、Nove
x NuPage 4~12%のPAGEによって分析した。アフィニティタグを、4℃
で18時間にわたる緩衝液Aに対する透析中のHRV3Cプロテアーゼ切断(HRV3C
プロテアーゼは、社内で産生されるが、また、市販されている)及びHisTrap H
P 5mLカラムにおける逆相IMAC精製による捕捉によって除去した。フロースルー
中のタンパク質を、SEC-緩衝液(20mMのHEPES pH7.4、150mMの
NaCl、5mMのMgCl、1μMのGDP)で予め平衡化されたHiLoad 1
6/60 Superdex 200 prepグレードサイズ排除カラムにおける最終
ポリッシング工程に供した。陽性分画を、PAGE(Novex NuPage 4~1
2%のBisTris)分析によって決定した。正確な質量を、RP(逆相)LC-MS
によって決定し、タンパク質の完全なビオチン化が示された。
コード配列に下線を引かれた、プラスミドpCZ239の配列番号1-DNA配列
Figure 2024056707000181

Figure 2024056707000182
N-(3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-
イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(
化合物A)の調製
Figure 2024056707000183

工程1:3-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
アセトニトリル(50mL)中の2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(
1.63g、12.3mmol)の溶液に、NBS(2.19g、12.33mmol)
を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を、チオ硫酸ナトリウムの
10%の溶液(10mL)の添加によってクエンチした。次に、溶液をEtOAc(20
mL)で抽出した。有機相を、水(3×)、塩水で洗浄し、次に、乾燥させ(MgSO
)、ろ過し、蒸発させた。UPLC-MS-1:Rt=0.88分;MS m/z[M+
H];211/213。
工程2:3-ブロモ-1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2-メチル-1H-
ピロロ[2,3-b]ピリジン
乾燥DMSO(20mL)中の3-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]
ピリジン(工程1、2.4g、11.37mmol)の溶液に、不活性雰囲気下で、カリ
ウムtert-ブトキシド(1.40g、12.5mmol)及び1,2-ジフルオロ-
4-ニトロベンゼン(1.81g、11.4mmol)を加えた。反応混合物を80℃で
2時間撹拌した。反応物を、水の添加によってクエンチした。次に、溶液をEtOAc(
3×)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、次に、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸
発させた。粗生成物を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~30%のヘプタン中のE
tOAc)によって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.24
分;MS m/z[M+H];350.0/352.1。
工程3:4-(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2-メチル-1H-ピロロ
[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-メチル-1-トシル-1H-インダゾール
1,4-ジオキサン(10mL)/水(2.8mL)中の3-ブロモ-1-(2-フル
オロ-4-ニトロフェニル)-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(工程
2、1.00g、2.86mmol)の溶液に、不活性雰囲気下で、5-メチル-4-(
4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-トシ
ル-1H-インダゾール(中間体D5)(1.41g、3.43mmol)、続いてK
PO(1.21g、5.71mmol)及び次にPd-XPhos-G3(0.24g
、0.29mmol)を加えた。反応混合物を80℃で3時間撹拌した。反応物を、Na
HCOの飽和溶液の添加によってクエンチした。次に、溶液をEtOAcで抽出した。
有機相を塩水で洗浄し、次に、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、蒸発させた。粗生成物
を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~50%のn-ヘプタン中のEtOAc)によ
って精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.38分;MS m/
z[M+H];556.2。
工程4:4-(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2-メチル-1H-ピロロ
[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-インダゾール
1,4-ジオキサン(12mL)中の4-(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル
)-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-メチル-1-
トシル-1H-インダゾール(工程3、1.34g、2.41mmol)の撹拌溶液に、
NaOH(6.03mL、12.1mmol)を室温で加えた。混合物を60℃で3時間
撹拌した。反応物を、水の添加によってクエンチした。次に、溶液をEtOAcで抽出し
た。有機相を塩水で洗浄し、次に、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗生
成物を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~100%のヘプタン中のEtOAc)に
よって精製して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=1.11分;MS m
/z[M+H];402.2。
工程5:3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリン
THF(10mL)中の4-(1-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)-2-メチ
ル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)-5-メチル-1H-インダゾー
ル(工程4、780mg、1.94mmol)の溶液に、スズ粉末(807mg、6.8
0mmol)及び濃HCl(0.59mL、19.43mmol)を加えた。溶液を70
℃で4時間撹拌した。反応物を、水酸化ナトリウム及び水の添加によってクエンチした。
次に、溶液をEtOAcで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、次に、MgSO上で乾燥
させ、ろ過し、蒸発させて、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=0.93分
;MS m/z[M+H];372.4。
工程6:3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリン
IPA(30mg/mL)中の異性体(454mg)の混合物としての3-フルオロ-
4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ
[2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリンを、キラルSFC(カラム:Lux IC
5μm;250×21.2mm;移動相:CO/IPA 55/45;流量:50m
L/分;カラム温度:40℃;背圧:105バール)によって分離して、3-フルオロ-
4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ
[2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリンを最初に溶出する異性体(分析キラルSF
C;カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×4.6mm;移動相:C
/[IPA+1%のイソプロピルアミン]:50/50;流量:3mL/分;カラム
温度:40℃;背圧:120バール):Rt=2.99分として、及び3-フルオロ-4
-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[
2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリンを2番目に溶出する異性体(分析キラルSF
C;カラム:Chiralpak AD-H 5μm;250×4.6mm;移動相:C
/[IPA+1%のイソプロピルアミン]:50/50;流量:3mL/分;カラム
温度:40℃;背圧:120バール):Rt=5.79分として得た。UPLC-MS-
1:Rt=0.92分;MS m/z[M+H];372.2。
工程7:N-(3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)フェニル)アクリル
アミド
CHCl(1.5mL)中の3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル
-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)
アニリン(工程6、2番目の溶出ピーク、19mg、0.05mmol)の溶液に、DI
PEA(0.03mL、0.15mmol)及び塩化アクリロイル(4.57μl、0.
06mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で4時間撹拌した。MeOHを混合物
に加え、蒸発乾固させた。反応物を、NaHCOの飽和溶液の添加によってクエンチし
た。次に、溶液をCHClで抽出した。有機相を塩水で洗浄し、次に、MgSO
で乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗生成物を、順相クロマトグラフィー(溶離剤:0~
100%のn-ヘプタン中のEtOAc)によって精製して、表題化合物を得た。
NMR(600MHz、DMSO-d)δ 13.12-13.03(m,1H)、1
0.63(s,1H)、8.21-8.16(m,1H)、8.03-7.96(m,1
H)、7.79-7.45(m,5H)、7.43-7.37(m,1H)、7.18-
7.10(m,1H)、6.54-6.45(m,1H)、6.40-6.32(m,1
H)、5.90-5.83(m,1H)、2.29-2.22(m,3H)、2.09(
s,3H);UPLC-MS-1:Rt=0.98 min;MS m/z[M+H]
;426.4.
[アクリルアミド-2,3- ]-N-(3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(
5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-
1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物B)の調製:
Figure 2024056707000184

工程1:N-(3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾー
ル-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)フェニル)プロピオ
ールアミド
DMF(1.5mL)中の3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H
-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)アニリ
ン(化合物A、工程6 2番目の溶出ピーク)(50mg、0.14mmol)の氷冷溶
液に、DIPEA(0.09mL、0.54mmol)、プロピオル酸(9.43mg、
0.14mmol)及びプロピルホスホン酸無水物(DMF中50%、0.16mL、0
.27mmol)の混合物を加えた。反応混合物を、15分間にわたって窒素下で、室温
で撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液に注ぎ、EtOAc(×3)で抽出
した。組み合わされた有機層を、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、アキ
ラルSFC(カラム:Princeton PPU 5μm;250×30mm;移動相
:CO/MeOH:9.8分間にわたってCO中24~29%のMeOHによる勾配
;流量:30mL/分;カラム温度:36℃;背圧:120バール)によって精製し、ア
キラルSFC(カラム:Princeton PPU 5μm;250×30mm;移動
相:CO/MeOH:9.8分間にわたってCO中20~26%のMeOHによる勾
配;流量:30mL/分;カラム温度:36℃;背圧:120バール)によって再度精製
して、表題化合物を得た。UPLC-MS-1:Rt=0.97分;MS m/z[M+
H];424.4。
工程2:[アクリルアミド-2,3-]-N-(3-フルオロ-4-(2-メチル
-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピ
リジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド
N-(3-フルオロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4
-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)フェニル)プロピオールア
ミド(工程1)(3.20mg、7.56μmol)、リンドラー触媒(6.57mg)
、キノリン(11.8μL、12.90mg、99.6μmol)を、DMF(0.60
mL)中で懸濁させた。懸濁液を、高真空マニホールドで3回脱気し、室温で80分間に
わたって三重水素ガス(355GBq、508ミリバールの初期圧力)の雰囲気下で撹拌
した(最終圧力は505ミリバールであり、さらなる三重水素ガス消費は観察されなかっ
た)。溶媒を減圧下で除去し、メタノール(0.70mL)を加え、溶液を撹拌し、溶媒
を再度減圧下で除去することによって、不安定な三重水素を交換した。このプロセスを2
回繰り返した。最後に、十分に乾燥された固体を5mLのエタノールで抽出し、懸濁液を
、0.2μmのナイロン膜に通してろ過して、無色透明な溶液を得た。放射化学的純度を
、HPLC(UV検出器を備えたWaters Sunfire HPLC;カラム:C
18 5μm;250×4.6mm;移動相:A:水/B:アセトニトリル、0分間10
%のB、10分間95%のB、14.5分間95%のB、15分間10%のB;流量:1
mL/分;カラム温度:30℃)によって86%であると決定した。粗生成物の精製を、
逆相HPLC(Waters Sunfire;カラム:C18 5μm;250×10
mm;検出UV 254nM;移動相:A:水/B:MeOH、アイソクラチック62%
のB;流量:4.7mL/分;カラム温度:25℃)によって行った。目標化合物は、1
9.1分の時点で溶離した。組み合わされたHPLC画分を、40℃で、ロータリーエバ
ポレータで部分的に減少させた。次に、生成物を、5mLのエタノールで溶離されるPh
enomenex StrataXカートリッジ(33μmのポリマー逆相(Polym
eric Reversed Phase)、100mg、3mL;8B-S100-E
B)を用いて抽出した。抽出された生成物は、2.61GBqの活性及び>99%の放射
化学的純度を有する表題化合物を含有していた。モル活性は、2.12TBq/mmol
であると決定された。
KRASG12Cの共有結合修飾のインビトロ生化学的定量
シンチレーション近接アッセイ(SPA)を用いて、化合物の有効性を決定した。この
アッセイは、KRASG12Cへの結合について放射性標識共有結合プローブと競合し、
KRASG12Cを共有結合的に修飾する試験化合物の能力を測定する。
測定されるシグナルが、ビオチン-ストレプトアビジンカップリングを介してSPAビ
ーズに結合されるKRasG12C(M1-K169、N末端においてビオチン化された
)への共有結合放射性リガンド[[アクリルアミド-2,3-]-N-(3-フル
オロ-4-(2-メチル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-
ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物B)(2
.12TBq/mmol)及びその非標識類似体[N-(3-フルオロ-4-(2-メチ
ル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]
ピリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物A)の同位体希釈物の結合によ
って生成される(化合物A及び化合物Bの合成について以下を参照)。試験される化合物
の連続希釈物が、後述されるように、KRASG12C:GDPとのインキュベーション
の前に、一定の濃度の放射性標識共有結合プローブと混合される。KRASG12Cは、
ビーズから放出される光を生じるように、放射性標識共有結合プローブ(化合物B)によ
って結合され得るか、又はシグナル生成を防ぐように、共有結合試験化合物によって結合
され得る。
アッセイを、384ウェルプレート(781207/Greiner)を用いて実行し
、ここで、1つのカラムが高シグナル(阻害なし)対照として示され、試験化合物なしで
DMSOを含有し、別のカラムが、低シグナル対照(最大の阻害)として示され、タンパ
ク質を含有していなかった。試験される化合物の連続希釈物を、アッセイプレートに加え
た(最も効力の高い化合物について50μM~0.5nM又は5μM~0.05nMの片
対数化合物希釈で、デュプリケートの11点用量反応をもたらす)。標識(化合物B)及
び非標識共有結合(化合物A)プローブの1/20同位体希釈物を調製し、プレート上の
全てのウェルに加えた。反応を、化合物へのKRasG12C(M1-K169、N末端
においてビオチン化された)の添加によって開始させ、連続的に撹拌しながら2時間にわ
たってインキュベートして、プローブ又は試験化合物によるKRasG12Cの十分な修
飾を可能にした。40μLのアッセイ体積における最終濃度は、10nMのKRasG1
2C、25nMの放射性リガンド及び475nMの非標識リガンドであった。アッセイ緩
衝液は、20mMのTris-HCl pH7.5(Invitrogen)、150m
MのNaCl(Sigma Aldrich)、0.1mMのMgCl(Sigma
Aldrich)、及び0.01%のTween-20(Sigma Aldrich)
を含有していた。ストレプトアビジン被覆YSiビーズ(Perkin Elmer)の
50μLの400μg/mLの懸濁液の添加の後、プレートを、連続的に撹拌しながらさ
らに30分間にわたってインキュベートしてから、シンチレーション計数器(Topco
unt NXT 384(Packard)においてプレートを読み取った。
評価を、Formenko et al.,Robust Regression f
or high-throughput screening,Computer Me
thods and Programs in Biomedicine,2006,8
2,31-37に記載される方法を用いて、アッセイデータ分析ソフトウェア(標準的な
Novartis社内Heliosソフトウェアアプリケーションなど、Novarti
s Institutes for BioMedical Research、未発表
)を用いて行った。%阻害に対するウェルについての活性値の正規化(%阻害=[(高対
照-サンプル)/(高対照-低対照)]×100)の後、IC50当てはめを、Form
enko et al.,2006にしたがって、各プレート上に存在するデュプリケー
トの決定から行った。
評価はまた、4パラメータフィット(例えばGraphPad Prism、XL f
it)を用いて、IC50値を導き出すように設計された市販のソフトウェアを用いて行
われ得る。
このアッセイにおけるプローブの非標識形態、化合物Aの滴定は、0.5μMのIC
をもたらした。実施例1~94についてのIC50値が、表2に一覧にされている。注
記:このように生成された端点のIC50値は、原則として、Miyahisa et
al.2015,Rapid Determination of the Speci
ficity Constant of Irreversible Inhibito
rs(kinact/KI)by Means of an Endpoint Com
petition Assay,Angew.Chem,Int,Ed.Engl,20
15 Nov 16;54(47):14099-14102)によって記載される方法
と一致して、共有結合剤のための二次速度定数を導き出すのに使用され得る。
この後、速度定数は、[プローブ]として0.5uMを用いて、式(kinact/K
I)阻害剤=(kinact/KI)プローブ×[プローブ]/IC50を適用して導か
れ得る。このプローブによるKRasG12Cの修飾のための「(kinact/K
プローブ」二次速度定数は、MSベースのアッセイ(化合物の濃度の範囲及び時点につい
ての修飾%を評価する)を用いて、非標識リガンド[N-(3-フルオロ-4-(2-メ
チル-3-(5-メチル-1H-インダゾール-4-イル)-1H-ピロロ[2,3-b
]ピリジン-1-イル)フェニル)アクリルアミド(化合物A)について約5,000M
-1s-1であると内部で決定された。
Figure 2024056707000185
Figure 2024056707000186
Figure 2024056707000187

Claims (52)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2024056707000188

    (式中、
    Aが、
    (a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
    る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
    キレン;
    (b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
    飽和ヘテロシクリルであって、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフルオロ及
    びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキルから独立
    して選択される1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換される、5~7員
    不飽和ヘテロシクリル;
    (c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
    リール;
    (d)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
    含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか
    、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素
    原子が、前記ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-ア
    ルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル
    、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C
    アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-
    SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH
    -Hetpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置
    換基で置換される、ヘテロアリール環;
    (e)窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を含有する8
    ~10員ヘテロアリール環、又は複素二環式環中に0~3個の窒素原子、0~2個の酸素
    原子、0~1個の硫黄原子及び0~1個のS(=O)基から独立して選択される1~3
    個のヘテロ原子又はヘテロ原子基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、
    前記ヘテロアリール環又は複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、
    2、3、4若しくは5つのRA4で置換され、前記複素二環式環がさらに、炭素原子にお
    いてオキソで任意に置換され、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(C
    O)-C~C-アルキル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前
    記C~C-アルキルが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アル
    コキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR
    10から独立して選択される1又は2つの置換基で任意に置換される、ヘテロアリール
    環又は複素二環式環
    からなる群から選択され;
    ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは
    2個のヘテロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環
    Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ、シアノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、
    ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C
    アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2
    つの置換基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキ
    ソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒド
    ロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置
    換されるC~C-アルキルで任意にさらに置換され;
    ここで、Aが、sp混成のAにおいて炭素原子によって式(I)の化合物の残りの部
    分に結合され;
    ここで、
    Bが、B及びBからなる群から選択され、
    ここで、Bが、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換される
    6~10アリールであり;
    が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~13員ヘテロアリールであり、ここで、
    が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
    Cが、水素、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、フルオロ-C~C
    アルキル、シアノ、-CH-CN、-CH(CN)-CH、-CH-OH、-CH
    (OH)-CH及びハロからなる群から選択され;
    Lが、
    Figure 2024056707000189

    からなる群から選択され、
    ここで、nが、1、2又は3であり、
    が、水素、メチル、エチル、-CH-CN及び-CH-OHから選択され、こ
    こで、
    が、Gへの結合点を表し;
    Gが、
    Figure 2024056707000190

    からなる群から選択され;
    式中、
    が、水素、C~Cアルキル、-C(O)-C~C-アルキル、及びフルオ
    ロから選択され;
    が水素であり;
    が、水素、メチル、-CHF、-CH-OCH及び-CH-N(CH
    から選択され;
    が、水素及びメチルから選択され;
    が水素であり;
    が、水素及びメチルから選択され;
    ここで、RA2が、独立して、NR10、シアノ、-(CH-CN、ハロ、
    OH、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH-COOH
    、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、
    ~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C
    アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R)(R10
    )-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C
    -アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル
    -オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~
    -シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Hetpy、-
    (CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C(=O)
    NR10からなる群から選択され;
    ここで、RA3が、独立して、オキソ、NR10、シアノ、-(CH-CN
    、ハロ、OH、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(COOH)、-(CH
    COOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アル
    コキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C
    ~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ、N(R
    (R10)-C~C-アルコキシ、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C
    ~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C
    -アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C
    アルキル-オキシ-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、-SO
    -C3~4-シクロアルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、Het
    py、-(CH-Hetpy、-C(=O)-NR10、-(CH-C
    (=O)NR10、(CH-NR10からなる群から選択され;
    ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フル
    オロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキ
    シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、
    NR10、(N(R)(R10)-C~C-アルキル、(N(R)(R10
    )-C~C-アルキル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキル、及びR
    N-C~C-アルキル-オキシ-(CO)-C~C-アルキルからなる群から
    選択され;
    ここで、
    pが、1又は2又は3であり;
    が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
    10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
    ~C-アルキルからなる群から選択され;
    Hetpyが、O、N及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を
    含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5
    員、6員又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオ
    キソで任意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C
    -アルコキシ、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及
    びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基で任
    意にさらに置換され、ここで、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、R10で任意
    にさらに置換され;
    又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
    ル環であり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、-C(=O)-NR
    10、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C
    ~C-アルキル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択され
    る1つ以上(例えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
    各RBaが、独立して、ヒドロキシ、NH、C~C-アルキル及びハロからなる
    群から選択され;
    各RBbが、独立して、C~C-アルキル、シクロプロピル、フルオロ-C~C
    -アルキル、シアノ、ハロ、NH及びC~C-アルコキシからなる群から選択さ
    れる)、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  2. Aが、
    (a)非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
    る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
    キレン;
    (b)1つの炭素-炭素二重結合及び環員として1個の酸素原子を含有する5~7員不
    飽和ヘテロシクリルであって、ここで、前記ヘテロシクリルが、非置換であるか、又はフ
    ルオロ及びC~C-アルキル、好ましくは、1、2又は3つのC~C-アルキル
    から独立して選択される1つ以上、好ましくは、1、2若しくは3つの置換基で置換され
    る、ヘテロシクリル;
    (c)非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるC~C10
    リール;
    (d)環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
    含有する5~6員ヘテロアリール環であって、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか
    、又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素
    原子が、前記ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-ア
    ルキル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、C~C-シクロアルキル
    、ヒドロキシ-C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C
    アルコキシ-C~C-アルキル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-
    SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH
    -Hetpy、及び-(CH-N(R)(R10)からなる群から選択される置
    換基で置換される、ヘテロアリール環;
    (e)1、2若しくは3個の窒素原子を含有する8~10員ヘテロアリール環であって
    、各窒素原子が、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-アルキル若しくはC
    ~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキルが、シアノ、ヒド
    ロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
    -アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選択される1又は2つ
    の置換基で任意に置換され、ここで、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか、又は炭
    素原子において1、2、3、4若しくは5つのRA4で置換され;
    ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは
    2個のヘテロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環
    Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ、シアノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、
    ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C
    アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2
    つの置換基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキ
    ソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒド
    ロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置
    換されるC~C-アルキルで任意にさらに置換される、ヘテロアリール環;
    (f)複素二環式環中に1~3個の窒素原子、又は1~2個の酸素原子、又は1個の硫
    黄原子又は1個のS(=O)基を含有する8~10員部分飽和複素二環式環であって、
    前記複素二環式環が、非置換であるか、又は炭素原子において1、2、3、4若しくは5
    つのRA4で置換され、前記複素二環式環がさらに、炭素原子においてオキソで任意に置
    換され、窒素原子が、存在する場合、非置換であるか、又は-(CO)-C~C-ア
    ルキル若しくはC~C-アルキルである置換基で置換され、前記C~C-アルキ
    ルが、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C
    アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から独立して選
    択される1又は2つの置換基で任意に置換され;
    ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは
    2個のヘテロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環
    Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ、シアノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、
    ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ、フルオロ-C~C
    アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2
    つの置換基で置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキ
    ソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒド
    ロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置
    換されるC~C-アルキルで任意にさらに置換される、複素二環式環
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  3. Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2個のヘ
    テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
    が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
    ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキ
    ルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここで、前記複素環H
    etがさらに、炭素原子において、オキソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、H
    et中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換され、前記C~C
    -アルキルが、フルオロ、ヒドロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択さ
    れる1~3つの置換基で任意に置換され;
    Bが、B及びBからなる群から選択され;
    が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBaで置換されるC6~1
    アリールであり、各RBaが、独立して、ヒドロキシ、C~C-アルキル及びハロ
    からなる群から選択され;
    が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~10員ヘテロアリールであり、ここで、
    が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
    各RBbが、独立して、C~C-アルキル(好ましくは、メチル)、フルオロ-C
    ~C-アルキル、シアノ、ハロ、NH及びC~C-アルコキシからなる群から
    選択され、
    Hetpyが、O、N及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を
    含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5
    員、6員又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオ
    キソで任意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C
    -アルコキシ、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及
    びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基でさ
    らに置換され、ここで、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、R10で任意にさら
    に置換され;
    又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
    ル環であり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、ハロ、C~C-アル
    キル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ以上(例
    えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
    ここで、RA4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フル
    オロ-C~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキ
    シ-C~C-アルキル-オキシ、-NR10、R10N-C~C-アル
    キル-オキシ、-(CO)-C~C-アルキルからなる群から選択される、請求項1
    又は2に記載の化合物;
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  4. Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは2個のヘ
    テロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環Het
    が、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ、シア
    ノ、フルオロ、C~C-アルコキシ-ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及びフルオロ-C~C-アルキ
    ルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここで、前記複素環H
    etがさらに、炭素原子において、オキソで任意に置換され、ここで、窒素原子が、H
    et中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置換され、前記C~C
    -アルキルが、フルオロ、ヒドロキシ及びC~C-アルコキシから独立して選択さ
    れる1~3つの置換基で任意に置換され;
    が、1、2又は3個の窒素原子を含む6~10員ヘテロアリールであり、ここで、
    が、非置換であるか、又は1、2、3若しくは4つのRBbで置換され;
    Hetpyは、O、N及びSから独立して選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を
    含むか、又はS-オキシド(SO)若しくはS-ジオキシド(SO)基を含む4員、5
    員、6員又は7員飽和複素環であり、ここで、前記複素環が、1個の炭素原子においてオ
    キソで任意に置換され、ここで、前記複素環が、1つ以上の炭素原子において、C~C
    -アルコキシ、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、及
    びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基でさ
    らに置換され、ここで、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、R10で任意にさら
    に置換され;
    又はHetpyが、1、2若しくは3個の窒素原子を含む5員若しくは6員ヘテロアリー
    ル環であり、ここで、前記ヘテロアリール環が、NR10、ハロ、C~C-アル
    キル、シアノ、OH、及びC~C-アルコキシから独立して選択される1つ以上(例
    えば、1、2若しくは3つ)の置換基で任意に置換され;
    A4が、独立して、シアノ、COH、ハロ、C~C-アルキル、フルオロ-C
    ~C-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、ヒドロキシ-C
    ~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C
    ~C-アルキル-オキシ、-NR10及びR10N-C~C-アルキル-
    オキシからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  5. Gが、
    Figure 2024056707000191

    である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのア
    トロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容され
    る塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  6. Lが、
    Figure 2024056707000192

    である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのア
    トロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容され
    る塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  7. が水素である、請求項6に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ
    異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、
    又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  8. Cが、C~Cアルキル、フルオロ-C~Cアルキル、CH-CNから選択さ
    れる、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアト
    ロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される
    塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  9. Bが、
    Figure 2024056707000193

    であり、式中、Bが、非置換であるか、又は1、2若しくは3つのハロ、又はメチル基で
    置換される、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそ
    のアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容
    される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  10. Bが、
    Figure 2024056707000194

    であり、式中、Xが、N又はC-RB5であり;
    ここで、RB1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され;
    B2が、独立して、水素、ハロ、C~C-アルキル、シクロプロピル及びNH
    から選択され;
    B3が、独立して、水素、ハロ、シクロプロピル及びC~C-アルキルから選択
    され;
    B4が、独立して、水素、ハロ及びC~C-アルキルから選択され、又はRB3
    及びRB4が、それらが結合される原子と一緒に、Xを含有する芳香環に縮合された4~
    6員環を形成し;
    B5が、独立して、水素、ハロ及びC~C-アルキルから選択される、請求項1
    ~9のいずれか一項に記載の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  11. B2が、独立して、水素、NH、及びCHからなる群から選択される、請求項1
    0に記載の化合物、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその
    アトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  12. B4が、独立して、水素、ハロ及びC~C-アルキルから選択される、請求項1
    0又は11に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬
    学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異
    性体の薬学的に許容される塩。
  13. B1が、独立して、水素及びメチルから選択される、請求項10~12のいずれか一
    項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許
    容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬
    学的に許容される塩。
  14. B1が水素である、請求項10~13のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体
    異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体
    の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  15. B3及びRB4がそれぞれ、独立して、ハロ及びC~C-アルキルから選択され
    る、請求項10~14のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのア
    トロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容され
    る塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  16. B3がハロであり、RB4がC~C-アルキルである、請求項10~15のいず
    れか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学
    的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性
    体の薬学的に許容される塩。
  17. B3がクロロであり、RB4がメチルである、請求項10~16のいずれか一項に記
    載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容され
    る塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に
    許容される塩。
  18. B3がクロロであり、RB4がクロロである、請求項10~16のいずれか一項に記
    載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容され
    る塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に
    許容される塩。
  19. Xが、CH又はNである、請求項10~18のいずれか一項に記載の化合物、又はその
    立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異
    性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  20. XがCHである、請求項10~19のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性
    体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬
    学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  21. 式(Ia)の化合物
    Figure 2024056707000195

    (式中、A、B及びCが、請求項1~20のいずれか一項に記載されるとおりである)
    、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  22. Aが、非置換であるか、又はフルオロ及びC~C-アルキルから独立して選択され
    る1つ以上、好ましくは、1、2又は3つの置換基で置換されるC~C7-シクロアル
    キレンである、請求項1~21のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化
    合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、
    又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容さ
    れる塩。
  23. Aが、
    Figure 2024056707000196

    であり、式中、Wが、O又はC(Rであり、各Rが、独立して、水素及びフッ素
    から選択され、Rが、水素又はC~C-アルキルであり、Aが、フルオロ及びC
    ~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置換基で任意にさらに置換さ
    れる、請求項1~22のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又
    はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその
    立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  24. Aが、非置換であるか、又は1、2若しくは3つのRA2で置換されるフェニルである
    、請求項1~21のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はそ
    の立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体
    異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  25. Aが、環員としてN、O及びSから独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を
    含有する5~6員ヘテロアリール環であり、前記ヘテロアリール環が、非置換であるか、
    又は1つ以上(例えば、1、2又は3個)の炭素原子においてRA3で置換され、窒素原
    子が、前記ヘテロアリール環中に存在する場合、非置換であるか、又はC~C-アル
    キル、-(CH1~2-C3~4-シクロアルキル、ヒドロキシ-C~C-アル
    キル、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ-C~C-アルキ
    ル、N(R)(R10)-C~C-アルキル、-SO-C~C-アルキル、
    -SO-C3~4-シクロアルキル、-(CH-Hetpy、及び-(CH
    -N(R)(R10)からなる群から選択される置換基で置換される、請求項1~2
    1のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、
    又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的
    に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  26. Aが、非置換であるか、又はNH、シアノ、ハロ、OH、ヒドロキシ-C~C
    アルキル、-COOH、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキル、C
    ~C-アルコキシ、ジ-C~C-アルキルアミノ-C~C-アルキル-オキシ
    、C~C-アルキル-カルボニル-オキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル
    -オキシ、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ-C~C-アル
    キル、-C(=O)-NR10、NR10、Hetpy及び-(CH-H
    etpyから独立して選択される1、2若しくは3つの置換基で置換されるピリジン-1
    -イル、ピリジン-2-イル又はピリジン-3-イルであり、
    ここで、
    pが、1又は2であり;
    が、水素及びC~C-アルキルから選択され、
    10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
    ~C-アルキルから選択され、
    Hetpyが、NR9a10aであり;
    9a及びR10aが、窒素と一緒に、O、N(ピロリジン-1-イル、アゼチジン-
    1-イル、モルホリン-1-イル)及びS、又はそのN-オキシド、又はそのS-オキシ
    ド(SO)若しくはS-ジオキシドから独立して選択される1個又は2個のヘテロ原子を
    含む4員又は5員又は6員飽和又は不飽和複素環を形成し、ここで、前記複素環が、前記
    複素環における1個の炭素原子においてオキソで任意に置換され、ここで、前記複素環が
    、C~C-アルコキシ、ハロ、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-ア
    ルキル及びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1、2又は3つの置
    換基でさらに置換され;
    又はR9a及びR10aが、窒素と一緒に、1、2又は3個の窒素原子を含む4員又は5
    員又は6員ヘテロアリール環を形成し、ここで、前記ヘテロアリール環が、1つのアミノ
    基で任意に置換される、請求項1~21のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(I
    a)の化合物、
    その立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその
    立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  27. Aが、NH、シアノ、ハロ、C~C-アルキル、フルオロ-C~C-アルキ
    ル、C~C-アルコキシ、ジ-C~C-アルキルアミノ-C~C-アルキル
    -オキシ、-C(=O)-NR10、NR10
    Figure 2024056707000197

    から独立して選択される1、2又は3つの置換基で置換されるピリジニルであり、
    式中、pが、0、1又は2であり;
    22が、水素又はC~C-アルキル、又はアミノであり;
    が、水素及びC~C-アルキルから選択され、
    10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル、及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
    ~C-アルキルから選択される、請求項1~21のいずれか一項に記載の式(I)若
    しくは(Ia)の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  28. Aが、
    Figure 2024056707000198

    であり、式中、R23が、水素、C~C-シクロアルキル、C~C-アルキルで
    あり、ここで、Aが、非置換であるか、又はF、CH、CHF、CHF及びCF
    から独立して選択される1、2又は3つの置換基で置換される、請求項1~21のいずれ
    か一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  29. Aが、非置換であるか、又はC~C-アルコキシ及びCHから独立して選択され
    る1、2若しくは3つの置換基で置換されるピリミジン-5-イルである、請求項1~2
    1のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、
    又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的
    に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  30. Aが、
    Figure 2024056707000199

    からなる群から選択され、
    式中、R24が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、
    ~C-アルコキシ-C~C-アルキル、-NR10~C-アルキル
    、-SO-C~C-アルキル、-SO-C3~4-シクロアルキル又は-(CH
    1~2-C3~4-シクロアルキルであり;
    4a、R4b、R4c及びR4dのそれぞれが、独立して、水素及びC~C-ア
    ルキルから選択される、請求項1~21のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(I
    a)の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  31. Aが、
    Figure 2024056707000200

    Figure 2024056707000201

    Figure 2024056707000202

    からなる群から選択され、
    式中、
    yが、0、1又は2であり;
    xが、0、1又は2であり;
    zが、0、1又は2であり;
    が、水素、NR10、R10N-C~C-アルキル-オキシ、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C-アルキル
    -オキシ及びC~C-アルキルからなる群から選択され;
    が、水素、ハロ又はC~C-アルキルであり、ここで、前記アルキルが、OH
    、C~C-アルコキシ又はNR10で任意に置換され;
    が、水素又はC~C-アルキル、又はハロ若しくはフルオロ-C~C-ア
    ルキルであり;
    が、独立して、C~C-アルキル、ヒドロキシ、C~C-アルコキシ及び
    NR10からなる群から選択され;
    がC~C-アルキルであり;
    各Rp1が、独立して、水素及びC~C-アルキルから選択され;
    が、独立して、ハロゲン、C~C-アルキル及びフルオロ-C~C-アル
    キルから選択され;
    aeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、前記アル
    キルが、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は
    2つの置換基で任意に置換され;
    Aeが、水素、-(CO)-C~C-アルキル及びC~C-アルキルからな
    る群から選択され、ここで、前記C~Cアルキルが、それぞれの場合、シアノ、ヒド
    ロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコキシ-C~C-ア
    ルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は2つの置換基で任意に
    置換され;
    ここで、
    が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
    10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
    ~C-アルキルから選択され;
    ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは
    2個のヘテロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環
    Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ、シアノ、フルオロ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及
    びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で
    置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意に置
    換され、ここで、窒素原子が、Het中に存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及びC
    ~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換されるC
    ~C-アルキルで任意にさらに置換される、請求項1~21のいずれか一項に記載の式
    (I)若しくは式(Ia)の化合物;
    又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学
    的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  32. Aが、
    Figure 2024056707000203

    からなる群から選択され、
    式中、zが、0、1又は2であり;
    が、独立して、ハロゲン、C~C-アルキル及びフルオロ-C~C-アル
    キルから選択され;
    Rが、水素又はC~C-アルキル、又はハロ若しくはフルオロ-C~C-アル
    キルであり;
    が、水素、NR10、N(R)(R10)-C~C-アルキル-オキシ
    、C~C-アルコキシ-C~C-アルキル-オキシ、ヒドロキシ-C~C
    アルキル-オキシ及びC~C-アルキルからなる群から選択され;
    aeが、水素及びC~C-アルキルからなる群から選択され、ここで、前記アル
    キルが、シアノ、ヒドロキシ、フルオロ、C~C-アルコキシ、C~C-アルコ
    キシ-C~C-アルキル-オキシ、Het及びNR10から選択される1又は
    2つの置換基で任意に置換され;
    が、水素及びC~C-アルキルから選択され;
    10が、水素、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    -アルコキシ-C~C-アルキル及びジ-C~C-アルキル-アミノ-C
    ~C-アルキルから選択され;
    ここで、Hetが、N、O、S、SO及びSOから独立して選択される1若しくは
    2個のヘテロ原子又は基を含む4員又は5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環
    Hetが、非置換であるか、又は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキ
    シ、シアノ、フルオロ、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アルコキシ及
    びフルオロ-C~C-アルキルから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で
    置換され、ここで、前記複素環Hetがさらに、炭素原子において、オキソで任意に置
    換され、ここで、窒素原子が、Het中で存在する場合、フルオロ、ヒドロキシ及びC
    ~C-アルコキシから独立して選択される1~3つの置換基で任意に置換されるC
    ~C-アルキルでさらに任意に置換される、請求項1~21のいずれか一項に記載の式
    (I)若しくは式(Ia)の化合物;
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  33. Aが、
    Figure 2024056707000204

    からなる群から選択される、請求項1~21、又は請求項31若しくは請求項32のいず
    れか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  34. が、水素又はC~C-アルキルであり;
    が、水素又はNR10であり;
    が、独立して、フルオロ、クロロ及びC~C-アルキル(例えば、メチル)か
    ら選択され;
    zが、0又は1である、請求項33に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物;
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  35. aeが、水素、C~C-アルキル、-(CH-Het、-CH-CN
    、-(CH2-OH、-(CH2-O-C~C-アルキル、ヒドロキシ-C
    ~C-アルキル、-(CH-O-(CH-O-C~C-アルキル及
    び-(CH-ジC~C-アルキルアミノからなる群から選択され、又はRAe
    が、水素、フルオロ-C~C-アルキル及びC~C-アルキルからなる群から選
    択され;
    Hetが、1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原子を含む4員
    、5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換であるか、又は炭素原子に
    おいて、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C~C-アル
    コキシ及びフルオロから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置換され、ここ
    で、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、C~C-アルキルで任意にさらに置
    換される、請求項31~34のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合
    物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  36. aeが、水素、メチル、-CH-CN、-(CH-OH、-(CH
    OCH、-(CH)-C(CH-OH、-(CH-O-(CH
    OCH、-(CH-N(CH及び-(CH-Hetからなる群か
    ら選択され;
    ここで、前記Hetが、1個の窒素原子及び1個の酸素原子、又は1~2個の窒素原
    子を含む4員、5員又は6員複素環であり、ここで、前記複素環が、非置換であるか、又
    は炭素原子において、C~C-アルキル、ヒドロキシ-C~C-アルキル、C
    ~C-アルコキシ及びフルオロから独立して選択される1つ若しくは2つの置換基で置
    換され、ここで、窒素原子が、前記複素環中に存在する場合、C~C-アルキルで任
    意にさらに置換される、請求項31~35のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(
    Ia)の化合物、
    又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  37. aeが、水素、メチル、-CH-CN、-(CH2-OH、-(CH
    OCH、-(CH)-C(CH-OH、-(CH-O-(CH
    OCH、-(CH-N(CH、及び-(CH-Hetからなる群
    から選択され、ここで、Hetが、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピ
    ロリジン-3-イル及びモルホリン-1-イルからなる群から選択され、ここで、前記複
    素環が、メチル、ヒドロキシ-メチル、メトキシ及びフルオロから独立して選択される1
    つ又は2つの置換基で任意にさらに置換される、請求項31~36のいずれか一項に記載
    の式(I)若しくは式(Ia)の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体
    、又はその薬学的に許容される塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそ
    のアトロプ異性体の薬学的に許容される塩。
  38. aeが、水素、フルオロ-C~C-アルキル、C~C-アルキル、-(CH
    -Het、-(CH2-OH、-(CH-O-C~C-アルキル
    、ヒドロキシ-C~C-アルキル、-(CH-O-(CH-O-C
    -アルキル及び-(CH-ジC~C-アルキルアミノからなる群から選択
    される、請求項31~36のいずれか一項に記載の式(I)若しくは式(Ia)の化合物
    、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又は
    その立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される
    塩。
  39. 式(Ib)の化合物
    Figure 2024056707000205

    (式中、A、C、RB2、RB3及びRB4が、請求項1~38のいずれか一項に記載
    されるとおりであり、ここで、Aが、非置換であるか、又は請求項1~38のいずれか一
    項に記載されるように置換される)、又はその薬学的に許容される塩。
  40. 式(Ic)の化合物
    Figure 2024056707000206

    (式中、C、RA2、RB2、RB3及びRB4が、請求項1~39のいずれか一項に
    記載されるとおりであり、ここで、aが、0、1、2又は3である)、又はその薬学的に
    許容される塩。
  41. 式(Id)の化合物
    Figure 2024056707000207

    (式中、C、RB2、R、RB3及びRB4が、請求項1~40のいずれか一項に記
    載されるとおりであり、ここで、前記
    Figure 2024056707000208

    線が、単結合又は二重結合を示し;
    aeが、上に定義されるとおりである)。
  42. 実施例のいずれか1つの化合物から選択される、請求項1~41のいずれか一項に記載
    の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される
    塩、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許
    容される塩。
  43. a(R)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾ
    ール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-
    1-オン、
    a(R)(S)-1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-
    4-イル)-3-(1-(2-(3-フルオロピロリジン-1-イル)エチル)-1H-
    インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピ
    ロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.
    3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)-5-メチル
    -1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロ
    パ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-イ
    ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
    -2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-3-(2-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-2H-インダゾール-5-イ
    ル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン
    -2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-
    イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イル
    )-3-(2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-5-メチル-1H
    -ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2
    -エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
    ル-4-イル)-3-(2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル)
    -5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2
    -イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    a(R)1-(6-(4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾー
    ル-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)-2-アザ
    スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン
    から選択される化合物、
    又はその薬学的に許容される塩。
  44. 1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-5-メチル-3-(1-メチル-1H-インダゾール-5-イル)-1H-ピラゾ
    ール-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-
    1-オン、
    1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-(1-{2-[(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イル]エチル}-1
    H-インダゾール-5-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザ
    スピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ[3
    .3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-[2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル]-5-メチ
    ル-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プ
    ロパ-2-エン-1-オン、
    1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-[2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-インダゾール-5-
    イル]-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
    ン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    1-{6-[(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-{2-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]-2H-インダゾール-5-
    イル}-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-アザスピロ[3.3]ヘプタ
    ン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン、
    1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]-5-メチル-1H-ピラゾール-1
    -イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-2-エン-1-オン

    1-(6-{(4M)-4-(5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾール-4-イ
    ル)-3-[2-フルオロ-4-(2-メトキシエトキシ)フェニル]-5-メチル-1
    H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパ-
    2-エン-1-オン、
    1-(6-{(4M)-4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾ
    ール-4-イル)-3-[2-(2-メトキシエチル)-2H-インダゾール-5-イル
    ]-5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル}-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-
    2-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
    1-{6-[(4M)-4-(3-アミノ-5-クロロ-6-メチル-1H-インダゾ
    ール-4-イル)-5-メチル-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]-2-ア
    ザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}プロパ-2-エン-1-オン
    から選択される化合物、
    又はその薬学的に許容される塩。
  45. 請求項1~44のいずれか一項に記載の化合物の結晶形態。
  46. 薬剤として使用するための、請求項1~45のいずれか一項に記載の化合物、又はその
    立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその結晶形
    態、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許
    容される塩。
  47. 癌又は固形腫瘍を治療するのに使用するための、請求項1~46のいずれか一項に記載
    の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロプ異性体、又はその薬学的に許容される
    塩、又はその結晶形態、又はその立体異性体の薬学的に許容される塩、又はそのアトロプ
    異性体の薬学的に許容される塩。
  48. 請求項1~47のいずれか一項に記載の化合物、又はその立体異性体、又はそのアトロ
    プ異性体、又はその薬学的に許容される塩、又はその結晶形態、又はその立体異性体の薬
    学的に許容される塩、又はそのアトロプ異性体の薬学的に許容される塩と、少なくとも1
    つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
  49. 式(2a)の化合物
    Figure 2024056707000209

    (式中、A、B及びCが、請求項1~48のいずれか一項に記載されるとおりであり、
    25が、水素又は窒素-保護基である)、又はその塩。
  50. 式(2b)の化合物
    Figure 2024056707000210

    (式中、A、C、RB2、RB3及びRB4が、請求項1~49のいずれか一項に記載
    されるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、Aが、非置換で
    あるか、又は請求項1~49のいずれか一項に記載されるように置換される)、又はその
    塩。
  51. 式(2c)の化合物
    Figure 2024056707000211

    (式中、C、RA2、RB2、RB3及びRB4が、請求項1~50のいずれか一項に
    記載されるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、aが、0、
    1、2又は3である)、又はその薬学的に許容される塩。
  52. 式(2d)の化合物
    Figure 2024056707000212

    (式中、C、Rae、RB2、R、RB3及びRB4が、請求項1~51のいずれか
    一項に記載されるとおりであり、R25が、水素又は窒素-保護基であり、ここで、前記
    Figure 2024056707000213

    線が、単結合又は二重結合を示す)、又はその塩。
JP2024007468A 2019-12-20 2024-01-22 抗癌剤として有用なピラゾリル誘導体 Pending JP2024056707A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US62/951,400 2019-12-20
CNPCT/CN2020/125425 2020-10-30

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022536692A Division JP2023506841A (ja) 2019-12-20 2020-12-17 抗癌剤として有用なピラゾリル誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024056707A true JP2024056707A (ja) 2024-04-23

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2020410531B2 (en) Pyrazolyl derivatives useful as anti-cancer agents
US11760744B2 (en) Fused ring compounds
JP7453989B2 (ja) 抗癌剤として有用な縮合三環式化合物
CN114585628B (zh) 囊性纤维化跨膜传导调节因子的调节剂
JP2019081786A (ja) Trkaキナーゼ阻害剤としてのn−ピロリジニル、n’−ピラゾリル尿素、チオ尿素、グアニジン、およびシアノグアニジン化合物
KR100896380B1 (ko) 헤테로방향족 퀴놀린 화합물 및 pde10 저해제로서의그의 용도
AU2015265478A1 (en) Novel pyrazolo pyrimidine derivatives and their use as MALT1 inhibitors
EA016204B1 (ru) Производные триазолпиразинов, применимые в качестве противораковых агентов
US20220289732A1 (en) Heterocyclic wdr5 inhibitors as anti-cancer compounds
JP2023529867A (ja) 線維芽細胞増殖因子受容体キナーゼの阻害剤
TW202208379A (zh) 新穎的巨環lrrk2激酶抑制劑
CN114786778A (zh) 治疗性化合物
TW202136270A (zh) 環狀化合物及其使用方法
TW202330538A (zh) 螺環化合物
JP2024056707A (ja) 抗癌剤として有用なピラゾリル誘導体
JP2024512449A (ja) 大環状lrrk2キナーゼ阻害剤
TW202140499A (zh) 巨環rip2-激酶抑制劑
RU2783414C2 (ru) Соединения с конденсированными кольцами
TW202342464A (zh) Rna解旋酶dhx9之抑制劑及其用途
WO2023201185A1 (en) Pyrido[3,2-d]pyrimidines as hpk1 inhibitors
WO2024054832A1 (en) CK1α AND DUAL CK1α / GSPT1 DEGRADING COMPOUNDS
TW202404590A (zh) Egfr抑制劑
TW202321260A (zh) 腈sumo抑制劑及其用途