JP2024056664A - ポジトロン放射断層撮影装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

ポジトロン放射断層撮影装置、制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動可能な複数のガンマ線検出器リングを有する構成において、PET画像の再構成をより適切に行うこと。【解決手段】実施形態に係るポジトロン放射断層撮影装置は、複数のガンマ線検出器リングと、処理回路とを備える。複数のガンマ線検出器リングは、被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さが軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む。処理回路は、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、前記PETデータに基づいてPET画像を再構成する。【選択図】図12

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、ポジトロン放射断層撮影装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
ポジトロン放射断層撮影(Positron Emission Tomography;PET)イメージングは、被検体に(例えば、摂取又は吸入によって)放射性医薬品を投与した状態で始まる。時間が経つにつれて、放射性医薬品は、その物理的特性及び生体分子特性を利用して被検体(人体)の特定の場所に集中することによって、関心領域に蓄積する。データ取得のための放射性医薬品の投与から排出までの実際の空間分布、蓄積点又は蓄積領域の強度、及び、PETイメージングプロセスの動力学は、全て臨床的に重要な要素である。
PETイメージングプロセスの間、放射性医薬品に結合されたポジトロン放出体は、同位体の物理的特性に従ってポジトロンを放出する。放出されたポジトロンは、イメージング対象又は被検体の電子と衝突し、その結果、ポジトロンと電子とが対消滅して、反対方向に511keVの2つのガンマ線が発生する。PET装置は、発生したガンマ線を検出するための数個のPET検出器リングを有し、一般的には、当該数個のPET検出器リングを支持する円筒ボア型の筐体を有する。このようなPET装置は、通常、軸方向及び径方向の大きさが固定されたFOV(Field Of View)を有する。そして、現在では、検体の大きさが増大すること及び臨床的な要求が増大することを見越して、ボアの直径及び軸方向の長さが大きいPET装置が市場向けに開発されている。しかしながら、このような設計では、ボアの直径及び軸方向の長さが大きくなることに伴い、システムのコストを押し上げるPET検出器モジュール及びPET検出器リングの数が増加するため、PET装置のコストが増大する。
一般的に、PET装置ではFOV(Field Of View)の軸方向の大きさが固定されていることを考えると、PET検出器モジュール及びPET検出器リングの数を増加させることなく(したがって、コストを増加させることなく)aFOV(axial Field Of View)を増大させるには、隣接するPET検出器リング間のギャップを大きくすることが必要になる。この結果、PET検出器リングの軸方向の大きさとPET検出器リング間のギャップとの合計が、システムのaFOVとなる。このようなaFOVシステムは、特定の用途では適切な感度を提供するが、信号対ノイズ比の低下や、隣接するPET検出器リング間のギャップ内で生じる入射イベントの損失が問題となる。さらに、増加したaFOVは全ての用途に適しているとは限らない。例えば、増加したaFOVは、胴体全体を撮像するためには適しているが、肺癌に特異的に関連する情報を取得することはできない可能性がある。
したがって、本開示で説明するように、PET検出器リングの位置の調整に適応可能な手法が必要になる。
なお、上述した「背景技術」の説明は、本開示の内容を一般に提示することを目的としたものである。この背景技術の項で説明されている範囲での本発明者の研究、及び、出願時には本願以外では先行技術と見なされない当該説明の態様は、明示的にも黙示的にも、本発明に対する先行技術として自認されたものではない。
米国特許出願公開第2022/0022834号明細書 米国特許出願公開第2013/0087697号明細書 米国特許出願公開第2016/0183893号明細書 米国特許出願公開第2022/0113437号明細書 米国特許第11096633号明細書 米国特許第5825031号明細書 米国特許第6184530号明細書 米国特許第7262415号明細書 米国特許第5591977号明細書 米国特許第8558181号明細書 米国特許出願公開第2020/0345322号明細書
Robert L.SIDDON,"Fast calculation of the exact radiological path for a three-dimensional CT array",MEDICAL PHYSICS,Vol.12,No.2,March-April 1985,pages 252-255 G.HAN,et al.,"A fast ray-tracing technique for TCT and ECT studies",IEEE NUCLEAR SCIENCE SYMPOSIUM,CONFERENCE RECORD,NUCLEAR SCIENCE SYMPOSIUM AND MEDICAL IMAGING CONFERENCE(Cat.No.99CH37019),October 24-30,1999,pages 1515-1518 Wenyuan QI,et al."Limited-angle effect compensation for respiratory binned cardiac SPECT,"MEDICAL PHYSICS,Vol.43,No.1,January 2016,pages 443-454 Sara ZEIN,et al.,"Performance evaluation of a sparse detector rings PET scanner with extended axial field of view",JOURNAL OF NUCLEAR MEDICINE(JMN),Vol.60,Issue Supplement 1,May 2019,5 pages
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、移動可能な複数のガンマ線検出器リングを有する構成において、PET画像の再構成をより適切に行うことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態に係るPET装置は、複数のガンマ線検出器リングと、処理回路とを備える。複数のガンマ線検出器リングは、被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む。処理回路は、前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPETデータであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、当該PETデータに基づいてPET画像を再構成する。
添付の図面とともに以下の詳細な説明を参照することによって、本開示及びそれに伴う多くの利点をより良く理解することができる。
図1Aは、短いaFOVのPET装置における検出器モジュールリングを示す図である。 図1Bは、長いaFOVのPET装置における検出器モジュールリングを示す図である。 図1Cは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置における検出器モジュールリングを示す図である。 図2は、本開示の例示的な実施形態に係るPET装置を示す斜視図である。 図3は、本開示の例示的な実施形態に係るPET装置及び関連するハードウェアを示す概略図である。 図4は、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を示すフローチャートである。 図5は、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法のサブプロセスを示すフローチャートである。 図6Aは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法のサブプロセスを示すフローチャートである。 図6Bは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法のサブプロセスを説明するための図である。 図7Aは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法のサブプロセスを示すフローチャートである。 図7Bは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法のサブプロセスを説明するための図である。 図8Aは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を示すフローチャートである。 図8Bは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を示すフローチャートである。 図9Aは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を説明するための図である。 図9Bは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を説明するための図である。 図9Cは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を示すフローチャートである。 図10は、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を説明するための図である。 図11は、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV型のPET装置の方法を説明するための図である。 図12は、aaFOV型のPET装置を用いて画像を再構成する方法を示すフローチャートである。
本開示は、軸方向に調整可能な検出器モジュールリングのためのポジトロン放射断層撮影装置及び方法に関する。
一実施形態によれば、本開示は、被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングと、前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、当該PETデータに基づいてPET画像を再構成する処理回路とを備える、ポジトロン放射断層撮影装置に関する。
一実施形態によれば、本開示は、被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングを備えるポジトロン放射断層撮影装置の制御方法であって、処理回路が、前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、前記PETデータに基づいてPET画像を再構成することを含む、制御方法に関する。
一実施形態によれば、本開示は、被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングを備えるポジトロン放射断層撮影装置の制御プログラムであって、コンピュータに、前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得する手順と、前記PETデータに基づいてPET画像を再構成する手順とを実行させる、制御プログラムに関する。
なお、上記段落は一般的な導入部として記載したものであり、特許請求の範囲を限定するものではない。開示の実施形態は、利点とともに、以下の詳細な説明を添付図面と併せて参照することによって最も良く理解することができる。
本明細書の全体を通して、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「一実施形態」、「一実装」、「一例」又は同様の用語への言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通して各所に記載されているそのような表現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、制限されることなく任意の適切な方法で組み合わせることができる。
人間に対する全ての核医学検査は、検出される消滅イベントの数、イメージング時間、及び、吸収される線量との間のトレードオフによって制限される。検出されるイベントの数によって最終的な画像の信号対ノイズ比(Signal-To-Noise Ratio:SNR)が決まるが、現時点では、投与される放射性医薬品の放射能に対する制約、及び、高い放射能で発生する高い確率のイベント率及びデッドタイムによって、短時間での高SNR画像の取得が妨げられている。これにより、短い時間のフレームのデータセットは常にノイズが多いことから、トレーサーの反応速度モデルを用いた高解像度の動的イメージング検査を実行する能力が制限されている。さらなる制限は、トレーサーの注射は全身的であり、そのため放射性トレーサーは被検体の全身に存在するにもかかわらず、現在のイメージングシステムは、被検体の身体のごく一部しかFOV内に包含できないことである。被検体の全身又は複数の臓器系での放射性トレーサーの分布が重要な用途では、この制限はさらに非効率を招き、関心のある全ての組織から動態データを取得することが困難になる。
通常はFOVが固定されているとすると、関心のある全ての組織から動態データを取得するためには、PET装置の寝台天板をPET検出器リングに対して平行移動させて、後処理で時間が一致していない画像をつなぎ合わせることによって、リアルタイムなトレーサーのデータを概算する必要がある。さらに、例えば、フルオロデオキシグルコースF18(18F-FDG)を用いて、PET装置の寝台天板をPET検出器リングに対して平行移動させて連続した画像を取得する全身PETスキャンを行う場合、身体から逃散する同時発生的な光子の対が検出される全体的な効率は1%未満である。単純化すると、この数値は、一般的な臨床用PET装置におけるFOV内の平均幾何学的感度が5%未満であり、軸方向のカバレッジが20cmであり、何れかの1時点において身体の8分の1未満がFOV内にあることから導くことができる。
したがって、例えば、FOVが被検体の大きさ及び長さに一致する全身PET装置を用いることによってPETスキャンの幾何学的なカバレッジを改善すれば、感度を直接的に1桁以上増大させることができると考えられる。このように有効感度を大幅に改善することで、人間の医学研究におけるPETの有用性を飛躍的に拡大する可能性や、新たな臨床用途につながる可能性、既存の臨床用途におけるPETの有用性を向上させる可能性がある。
しかしながら、全ての被検体及び疾患状態について有意義な診断価値を有する全身PET装置を実現するためには、桁違いの費用を要する数のPET検出器リング及び検出器素子が必要となる。結果として、現在では、全身PETスキャンに近い有利性を有する軸方向に長いFOV(以下、長いaFOV)を提供する費用対効果の高い方法に焦点を合わせた研究が行われている。このような研究では、コストを削減するために、隣接するPET検出器リング間にギャップを設けることによって必要な検出器素子の数を最小限に抑えている。長いaFOVの手法は、位置が固定されたPET検出器リングを提供するとともに、軸方向に短いFOV(以下、短いaFOV)の手法と同様の感度、空間分解能及びコントラスト回復を提供するが、その一方で、隣接するPET検出器リング間のギャップ内に存在する情報を取得できないことによって画像のノイズを増加させてしまう。
また、長いaFOVは、全ての臨床用途に必要であるとは限らない。例えば、全身PET装置を使用する場合も同様に悩まされるように、小児のプロトコル、又は、脳イメージングや心臓イメージングのような臓器固有のプロトコルでは、長いaFOVの使用が必要でないこともある。また、理論的には長いaFOVのPET装置が有用である場合でも、肺癌の胴体全体イメージング又はFDG-SUV(Standardized Uptake Value)の全身測定の場合のように、有用な診断データを提供するために必ずしも長いaFOVの感度が必要でない場合もある。
結果として、ここで図1A及び図1Bを参照すると、臨床医、放射線科医及び病院は、図1Aに示すような、被検体110の小さな関心領域の高いSNRのデータを取得することが可能な固定された短いaFOVのPET装置を利用するか、図1Bに示すような、長いaFOV109で被検体110の大きな関心領域のデータを取得することが可能であるが、隣接するPET検出器リング101の間に形成されたギャップ内でのデータ喪失を伴う長いaFOVのPET装置のいずれを利用するかの決定に直面することになる。ここで、図1Aは、短いaFOVのPET装置が、最小のPET検出器リング間隔112でガンマ線を検出するように構成されたPET検出器リング101を用いる場合の例を示し、図1Bは、長いaFOVのPET装置が、より大きなPET検出器リング間隔112でガンマ線を検出するように構成されたPET検出器リング101を用いる場合の例を示している。
ファントム又は人間から放射された陽電子が電子と衝突すると、消滅イベントが発生し、陽電子と電子とが結合する。ほとんどの場合、消滅イベントは、実質的に180度離れて進む(511keVの)2つのガンマ線を生成する。これらのガンマ線のうちの1つは、シングルと称される。トレーサーの時空間分布を断層撮像再構成原理によって再構成するために、各検出イベントが、そのエネルギー(すなわち、生成された光の量)、検出位置及びタイミングで特徴づけられる。2つのガンマ線(すなわち、2つのシングル、又は、1つのペア)を検出し、それらの位置の間に線、すなわち応答線(Line-Of-Response:LOR)を引くことによって、元の崩壊が発生したと見込まれる位置を決定することができる。
動かないように固定されたaFOVのPET装置によって直面する上記問題に対処するため、本開示は、「柔軟(flexible)」に軸方向に適応可能な(adaptive)FOVのPET装置について説明する。ここで、図1Cは、本開示の例示的な実施形態に係るaaFOV(adaptive aFOV)型のPET装置システムを示している。このPET装置は、被検体の大きさ、形状及び医用イメージングに応じて、診断に関連する領域に配置されるように調整可能なPET検出器リングを提供する。図1Cに示すように、例えば、全身イメージングを提供するために、被検体110の軸方向の長さに対応するaFOV109に沿って複数のPET検出器リング101が配置される。aaFOV型のPET装置の方法によれば、例えば、PET検出器リング101は、被検体の年齢、被検体の性別、及び、被検体の身長を含む被検体の特定の特徴に応じて、又は、医用イメージングに基づく被検体内での放射線の減弱に応じて配置される。このようにして、関連する被検体の要因に応じて、被検体110の特定の領域は第1の距離のPET検出器リング間隔112’とされ、被検体110の他の特定の領域は第2の距離のPET検出器リング間隔112”とされる。例えば、図1Cに示すように、関心領域が被検体110の上気道を含む場合は、それに応じて、胴体上部のPET検出器リング間隔112’が下肢のPET検出器リング間隔112”より短くされる。なお、適切なイメージング条件を提供するためには、aFOVが被検体の体長又は体長の一部となるように調整されることもあるため、イメージング中に被検体の軸方向の長さ又は被検体の身長がaaFOV型のPET装置のaFOVより長くなることもあり得る。
以下、図1Cを参照して説明した本開示の方法について、残りの図面を参照しながら詳細に説明する。
一実施形態によれば、本開示は、軸方向に位置を調整可能なPET検出器リングを有するPET装置、及び、軸方向に位置を調整可能なPET検出器リングの位置を調整する方法を説明する。一実施形態では、PET検出器リングの位置は、指定された制約に従って調整されてもよい。例えば、高い感度でデータを取得したい軸方向の位置をユーザが指定し、それに応じて、PET検出器リングの位置が決定及び調整されてもよい。一実施形態では、PET装置は、手動によるPET検出器リングの軸方向の位置の調整が可能であってもよい。
一実施形態では、PET検出器リングの位置は、被検体の特徴及び/又は以前の医用画像に基づいて自動的に調整されてもよい。例えば、PET検出器リングの位置は、被検体の物理的パラメータ又は生体認証に従って調整されてもよい。PET検出器リングの位置は、寝台天板に取り付けられた重量センサ、外部光学センサ、架台に取り付けられた距離センサ等に従って決定されてもよい。そのような決定は、本明細書で説明される方法に従って自動的に行われてもよい。
一実施形態では、PET検出器リングの位置は、被検体の画像プロファイルに従って自動的に調整されてもよい。例えば、PET検出器リングの位置は、コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)スキャンによって得られた被検体の横断面画像に従って決定されてもよい。PET検出器リングの位置は、CTマスクの大きさ、又は、幾つかの統計メトリックの中で特に、合計、中央値、最大値、合計の累乗のようなCT強度メトリックの指標に基づいてもよい。他の例では、PET検出器リング位置は、被検体又は被検体の関心領域のPETスキャンに従って決定されてもよい。例えば、PET検出器リング位置は、被検体の頭蓋骨のPETスキャンに従って決定されてよく、被検体の頭蓋骨のPETマスクの大きさ、又は、幾つかの統計メトリックの中で特に、合計、中央値、最大値、合計の累乗のような被検体の頭蓋骨のPET強度メトリックの指標に基づいてもよい。一実施形態では、PET検出器リングの位置は、所定のモデルに従って調整されてもよい。例えば、幾つかの情報の中で特に、身長、体重、性別当の被検体の生体情報、及び/又は、被検体の診断情報に基づいて、PET検出器リングの位置の予め定義されたモデルが選択されてもよい。上述した方法について、以下でさらに詳しく説明する。
一実施形態によれば、PET検出器リングの位置は、被検体における中央の関心領域及び被検体における周辺の関心領域に従って決定されてもよい。例えば、中央の関心領域から取得されたデータに基づいて画像が再構成される際に当該中央の関心領域内の散乱の推定を改善することを可能にするために、1つ又は複数のPET検出器リングが周辺の関心領域内に配置されてもよい。
以下、図面を参照して、上述した内容についてさらに説明する。各図において、同様の参照番号は同一又は対応する要素を示す。本開示の方法は、図2及び図3に示すように、PET装置において実施することができる。このため、図2及び図3は、それぞれが長方形の検出器モジュールとして構成された複数のガンマ線検出器(Gamma-Ray Detector:GRD)201(例えば、GRD1、GRD2…GRDN)を含むPET装置200を示している。PET装置200は、例えば、上述したaaFOV型のPET装置である。1つの実装では、架台204において円形のボア202を形成する各PET検出器リングは、40個のGRDを含む。他の実装では、48個のGRDが含まれることもあり、より大きなボアをPET装置200に形成するためには、さらに多くのGRDが用いられる。本開示では、例えば、各PET検出器リングは、aaFOV型のPET装置の軸方向に沿ってそれぞれが独立して平行移動することが可能である。例えば、各PET検出器リングの平行移動は、手動の操作及び/又は電動の操作によって実行される。GRDは、ガンマ線をシンチレーション光子(光波長、赤外線波長、紫外線波長等)に変換するためのシンチレータ結晶アレイを含んでおり、当該光子が光検出器によって検出される。各GRDは、例えば、それぞれが個別にガンマ線を吸収してシンチレーション光子を放出する複数の検出器結晶の2次元アレイを含む。シンチレーション光子は、例えば、GRDにさらに配置された光電子増倍管(Photomultiplier Tube:PMT)の2次元アレイによって検出される。例えば、検出器結晶の2次元アレイとPMTの2次元アレイの間に、光ガイドが配置される。さらに、各GRDは、様々な大きさの複数のPMTを含んでもよく、各PMTが、複数の検出器結晶からシンチレーション光子を受け取るように構成されてもよい。各PMTは、例えば、シンチレーションイベントが発生したタイミングを示すアナログ信号と、検出イベントを生じるガンマ線のエネルギーとを生成する。さらに、1つの検出器結晶から放出された光子は、例えば、複数のPMTによって検出され、各PMTによって生成されたアナログ信号に基づいて、例えばアンガー論理及び結晶復号化等を用いて、検出イベントに対応する検出器結晶が決定される。なお、結晶と光検出器とが1対1で対応している場合には、アンガー演算は必ずしも必要とされない。ここで、PET検出器リングは、ガンマ線検出器リングの一例である。また、GRDは、ガンマ線検出器モジュールの一例である。
図3は、被検体OBJから放出されたガンマ線を検出するように配置されたGRDを有するPET装置200の概略図を示す。GRDは、例えば、各ガンマ線検出に対応するタイミング、位置、及びエネルギーを測定する。1つの実装では、ガンマ線検出器は、例えば、図2及び図3に示すように、PET検出器リングに配置される。なお、図3には1つのPET検出器リングを示しているが、実際には、複数のPET検出器リングがPET装置200の軸方向に沿って実装されている。検出器結晶は、例えば、2次元アレイに配置された個別のシンチレータ素子を有するシンチレータ結晶であり、シンチレータ素子として既知の任意のシンチレーション材料が用いられる。PMTは、例えば、シンチレーションイベントのアンガー演算及び結晶復号化を可能にするように、各シンチレータ素子からの光が複数のPMTによって検出されるように配置される。
ここで、図3は、イメージング対象の被検体OBJが寝台天板306上に載置され、被検体OBJ及び寝台天板306を囲んで複数のGRD301(GRD1~GRDN)が円周方向に配置されたPET装置200の構成の一例を示している。複数のGRDは、PET検出器リングを含んでおり、架台304に固定的に結合された円形のボア302に固定的に結合されている。架台304は、PET装置の多くの要素を収容している。また、架台304は、円筒形のボア302によって規定された開口部を含んでおり、当該開口部の内側に被検体OBJ及び寝台天板306が配置され、当該被検体OBJから消滅イベントにより反対方向に放出されたガンマ線がGRDによって検出され、タイミング情報及びエネルギー情報を用いて、ガンマ線のペアの同時発生が決定される。
図3では、さらに、ガンマ線検出データを取得、格納、処理及び配信するための回路及びハードウェアが示されている。回路及びハードウェアは、プロセッサ307、ネットワークコントローラ303、メモリ305、及び、データ取得システム(Data Acquisition System:DAS)308を含む。PETイメージング装置は、さらに、GRDからの検出測定結果をDAS308、プロセッサ307、メモリ305及びネットワークコントローラ303へ転送するデータチャネルを含む。データ取得システム308は、例えば、検出器からの検出データの取得、デジタル化及び転送を制御する。1つの実装では、DAS308は、寝台天板306の移動を制御する。プロセッサ307は、以下で説明する方法415(図4に示す)に従ってPET検出器リングの調節、検出データの再構成前処理、画像再構成、及び画像データの再構成後処理を含む機能を実行する。ここで、プロセッサは、処理回路の一例である。
一実施形態によれば、図2及び図3のPET装置200のプロセッサ307は、以下で説明する方法415を実行する。プロセッサ307は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、他のCPLD(Complex Programmable Logic Device:CPLD)のような、個別の論理ゲートとして実装なCPU(Central Processing Unit)を含む。FPGA又はCPLDは、例えば、VHDL、Verilog又はその他のハードウェア記述言語によってコード化されて実装され、当該コードがFPGA又はCPLD内の電子メモリに直接、又は、他の電子メモリに保存される。また、メモリ305は、例えば、ハードディスクドライブ、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、FLASH(登録商標)ドライブ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、又は、当技術分野で知られている他の任意の電子記憶装置である。メモリ305は、ROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はFLASH(登録商標)メモリのような不揮発性のメモリであってもよい。また、メモリ305は、スタティックRAM又はダイナミックRAM等の揮発性のメモリであってもよく、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサのようなプロセッサが、電子メモリの管理、及び、FPGA又はCPLDと当該メモリとの間の相互作用の管理を行うために設けられてもよい。
または、プロセッサ307に含まれるCPUが、本明細書に記載の方法415を実行するコンピュータ可読命令のセットを含むコンピュータプログラムを実行してもよい。このプログラムは、上述した非一時的な電子メモリ及び/又はハードディスクドライブ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、FLASH(登録商標)ドライブ、又は他の既知の記憶媒体に保存される。さらに、当該コンピュータ可読命令は、ユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、オペレーティングシステムのコンポーネント、又はそれらの組み合わせとして提供され、米国インテル社のXenonプロセッサ又は米国AMD社のOpteronプロセッサのようなプロセッサ、並びに、マイクロソフトVISTA、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX、Apple、MAC-OS、及び当業者に既知の他のオペレーティングシステムのようなオペレーティングシステムにおいて実施されてよい。さらに、CPUは、命令を実行するために並列で共同動作する複数のプロセッサとして実装することができる。
一実施形態では、PET装置は、例えば、再構成された画像等を表示するためのディスプレイを含む。このディスプレイは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、又は、当技術分野で既知の他の任意のディスプレイである。
ネットワークコントローラ303は、例えば、米国インテル社のインテルイーサネットPROネットワークインターフェースカードであり、PETイメージング装置の種々の要素間を接続する。また、ネットワークコントローラ303は、例えば、外部ネットワークとの接続も行う。なお、外部ネットワークは、インターネット等の公衆ネットワーク、又は、LAN(Local Area Network)若しくはWAN(Wide Area Network)のようなプライベートネットワーク、又は、それらの任意の組み合わせであってもよく、PSTN(Public Switched Telephone Network)又はISDN(Integrated Services Digital Network)サブネットワークを含んでもよい。例えば、外部ネットワークは、イーサネットネットワークのような有線のネットワークであってもよいし、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)、3G及び4G無線セルラーシステムを含むセルラーネットワークのような無線のネットワークであってもよい。例えば、無線のネットワークは、WiFi、Bluetooth、又は他の既知の無線通信形式であってもよい。
以下、残りの図面を参照しながら、上述したaaFOV型のPET装置の方法について説明する。
図4を参照し、方法415は、本開示の例示的な実施形態を示す。方法415は、概して、aaFOV型のPET装置で実施され、被検体及びCT装置の軸方向に対するPET検出器リングの位置を定義するために、CTスキャンによって得られた被検体のデータを用いる。ここで、CTスキャンを行う装置及びaaFOV型のPET装置は、同一の装置であってもよい。この方法では、被検体のCTスキャンに基づいて、PET検出器リングが第1の位置から第2の位置へ移動されることにより、特定の関心領域におけるイメージング機能を向上させることができる。
具体的には、方法415のステップ420で、処理が開始し、被検体の減弱データが取得される。減弱データは、CTスキャンによって得られた被検体の複数の横断面画像それぞれに関する減弱カウントデータである。減弱カウントデータは、CTスキャンによって得られた被検体の各横断面画像について、被検体の軸方向に沿った特定の領域に吸収されるエネルギー量を定義する。CTスキャンは、例えば、必然的に、全身CTスキャンである。
また、方法415のサブプロセス430で、ステップ420で取得された減弱データに基づいて、各PET検出器リングの第2の位置が決定される。第2の位置は、特定のイメージング条件のための幾つかの適切な要因の中で特に、カウント数及びマスクの大きさに従って決定されてもよい。
また、方法415のステップ440で、PET検出器リングの位置が第1の位置からサブプロセス430で決定された第2の位置へ調整される。
当然ながら、一実施形態では、上述した方法415は、PETスキャンによって得られた被検体の関心領域のデータに基づいて実施されてもよい。例えば、関心領域は頭蓋骨であってもよく、その場合に得られるデータは、上述した方法415及び後述する方法415によって、CTスキャンによって得られる減弱データと同様に処理することができる。この例では、被検体の頭蓋骨に対する実施により、放射線被爆を低減しつつ有用な情報を得ることができる。
ここで、図5を参照し、方法415のサブプロセス430について説明する。具体的には、サブプロセス430のステップ531で、取得された減弱データに基づいて、減弱メトリックが計算される。減弱メトリックは、PET検出器リングそれぞれの第1の位置を考慮して決定される。一例では、減弱メトリックは、隣接するPET検出器リング間における減弱カウント曲線下の面積である。ここで、減弱カウント曲線は、CTスキャンによって得られた被検体の複数の横断面画像それぞれに関する減弱カウントを表す。また、他の例では、減弱メトリックは、隣接するPET検出器リング間における減弱マスクの面積であってもよい。ここで、減弱マスクは、減弱カウントデータから決定され、被検体又は減弱体の形状を反映する。こうして、PET検出器リングの第1の位置において、隣接するPET検出器リング間それぞれの減弱メトリックを比較することによって、減弱メトリックの値の変化が明らかになる。そして、サブプロセス430のステップ535で、隣接するPET検出器間それぞれで計算された減弱メトリックが均等になるように、各PET検出器リングの第2の位置が決定される。この結果、第2の位置によって、PET装置の軸方向に沿って、隣接するPET検出器リング間の減弱メトリックが均等になる。
一実施形態によれば、図6Aのフローチャート及び図6Bを参照して説明するように、減弱メトリックは、減弱カウント曲線624の曲線下面積(Area Under The Curve:AUC)であってもよい。ここで、減弱カウント曲線624のAUCは、被検体の所定の身体領域における放射線の蓄積量を表す。
具体的には、サブプロセス630のステップ625で、減弱データとして減弱カウントデータが取得される。減弱カウントデータは、PETイメージングの前に被検体に対してCTスキャンを行うことによって決定されてもよい。また、減弱カウントデータは、図6Bに示すように、CTスキャンによって得られた複数の横断面画像622(スライス番号で示す)それぞれに対する減弱カウント621を含んでもよい。
また、サブプロセス630のステップ632で、ステップ625で取得された減弱カウントデータを処理することによって、減弱メトリックとして、第1の位置で隣接するPET検出器リング601間における減弱カウント曲線624のAUCが計算される。ここで、ステップ632は、サブプロセス430のステップ531の一例(531’)である。この方法では、第1の位置おいて隣接するPET検出器リング601間それぞれのAUCを比較することにより、システム内の不均衡を判定することができる。
そして、サブプロセス630のステップ635で、PET検出器リングの第1の位置でAUCが均等でない場合に、隣接するPET検出器リング601間それぞれにおけるAUCが均等になるように各PET検出器リングの第2の位置が決定される。ここで、ステップ635は、サブプロセス430のステップ535の一例(535’)である。例えば、図6Bに示すように、被検体610のaFOV609に亘って減弱カウント621を正規化するために、被検体610の胴体の付近にあるPET検出器リング601の位置が、被検体610の足の付近にあるPET検出器リング601の位置と比べて互いに近くなるように決定される。ここで、aFOV609は、被検体610の上端位置及び下端位置を含む(すなわち、aFOV609は、部分的に、被検体610の長さによって決定される)。このように、減弱カウント曲線624のAUCに応じてPET検出器リング間隔612を変化させることによって、本明細書に記載のaaFOV型のPET装置は、診断に有用な全身イメージングを提供する。
なお、サブプロセス630のステップ635は、数学的な決定によって行われる。図6Bに示す破線626、627は、PET検出器リング601の第2の位置を示しており、図示のように、破線626、627の間におけるAUCは、CTスキャンによって得られた横断面画像622それぞれに関する減弱カウント621を反映している。隣接するPET検出器リング601間における減弱カウント曲線624のAUCを正規化するために、以下のアルゴリズムが実行される。
一実施形態では、減弱カウント曲線624は、以下の式(1)で表されてもよい。
Figure 2024056664000002
ここで、f(n)は、横断面画像622関する減弱カウント621によって定義される曲線であり、Nは、横断面画像の総数である。PET検出器リング間隔612を決定するためには、以下の式(2)を満たすことが必要とされる。
Figure 2024056664000003
ここで、Mは、PET検出器リングの数であり、xは、1つ目の破線626に位置付けられたPET検出器リングの位置に対応し、xi+1は、2つ目の破線627に位置付けられたPET検出器リングの位置に対応する。なお、x及びxi+1は、被検体610のaFOV609に沿って配置された任意の隣接するPET検出器リングに対応する。上記の式を満たすことによって、PET検出器リング601が第2の位置にあるときに隣接するPET検出器リング601間それぞれの「ギャップ」におけるAUCが等しくなるように、PET検出器リング間隔612が決定される。
一実施形態によれば、図7Aのフローチャート及び図7Bを参照して説明するように、減弱メトリックは、被検体710のaFOV709に沿って隣接するPET検出器リング701間における被検体710の減弱マスク728の面積であってもよい。
具体的には、サブプロセス730のステップ725で、減弱データとして減弱カウントデータが取得される。減弱カウントデータは、PETイメージングの前に被検体に対してCTスキャンを行うことによって決定される。減弱カウントデータは、CTスキャンによって得られた複数の横断面画像722(スライス番号で示す)それぞれに対する減弱カウントを含む。
また、サブプロセス730のステップ733で、ステップ725で取得された減弱カウントデータを処理することによって、図7Bに示すように、被検体710の減弱マスク728が生成される。減弱マスク728は、減弱カウントデータに含まれる減弱カウントに基づいて各横断面画像722における被検体710の断面形状又はマスクサイズ723を決定することによって生成され、減弱がPET装置内の被検体が配置されている位置を効果的に特定する。このようにして、減弱カウントデータを用いることによって、その減弱特性の代わりに、被検体710の身体的な大きさの特徴を決定することができる。各横断面画像722における被検体710のマスクサイズ723によって、減弱マスクサイズ曲線774が定義される。
また、サブプロセス730のステップ734で、ステップ733で生成された減弱マスク728を用いて、減弱メトリックとして、第1の位置で隣接するPET検出器リング701間における減弱マスクサイズ曲線774のAUCが計算される。ここで、サブプロセス730のステップ734は、サブプロセス430のステップ531の一例(531”)である。減弱マスクサイズ曲線774のAUC729は、本明細書で説明するAUCの一例である。AUC729は、第1の位置にある隣接するPET検出器リング701間における減弱マスクサイズ曲線774の積分を計算することによって求められる。このようにして、第1の位置において隣接するPET検出器リング701間それぞれのAUCを比較することによって、システム内の不均衡を判定することができる。図7Aを参照して説明したように、AUCは、減弱マスク728に基づいて、被検体710の断面形状を表す。
そして、サブプロセス730のステップ735で、aaFOV型のPET装置において、PET検出器リングの第1の位置でAUCが均等でない場合に、隣接するPET検出器リング701間それぞれにおけるAUCが均等になるように各PET検出器リングの第2の位置が決定される。ステップ735は、サブプロセス430におけるステップ535の一例(535”)である。例えば、図7Bに示すように、被検体710のaFOV709に亘ってマスクサイズ723を正規化するために、被検体710が大きい可能性がある被検体710の腹部の付近にあるPET検出器リング701の位置が、被検体710の足の付近にあるPET検出器リング701の位置と比べて互いに近くなるように決定される。ここで、aFOV709は、被検体710の上端位置及び下端位置を含む(すなわち、被検体710の長さがaFOV709の一部となっている)。このように、減弱マスクサイズ曲線774のAUCに応じてPET検出器リング間隔712を変化させることによって、本明細書に記載のaaFOV型のPET装置は、診断に有用な全身イメージングを提供する。
なお、サブプロセス730のステップ735は、数学的な決定によって行われてもよい。図7Bに示す破線726、727は、PET検出器リング701の第2の位置を示しており、図示のように、破線726、727の間におけるAUCは、CTスキャンによって得られた横断面画像722それぞれに関するマスクサイズ723を反映している。隣接するPET検出器リング701間における減弱マスクサイズ曲線774のAUCを正規化するために、以下のアルゴリズムが実行されてもよい。
一実施形態では、減弱マスクサイズ曲線774は、以下の式(3)で表されてもよい。
Figure 2024056664000004
ここで、f(n)は、横断面画像722に関するマスクサイズ723によって定義される曲線であり、Nは、横断面画像722の総数である。PET検出器リング間隔712を決定するためには、以下の式(4)を満たすことが必要とされる。
Figure 2024056664000005
ここで、Mは、PET検出器リングの数であり、xは、1つ目の破線726に位置付けられたPET検出器リングの位置に対応し、xi+1は、2つ目の破線727に位置付けられたPET検出器リングの位置に対応する。なお、x及びxi+1は、被検体710のaFOV709に沿って配置された任意の隣接するPET検出器リング701に対応する。上記の式を満たすことによって、PET検出器リング701が第2の位置にあるときに隣接するPET検出器リング701間それぞれの「ギャップ」におけるAUCが等しくなるように、PET検出器リング間隔712が決定される。
なお、図6A~図7Bに示すような、本明細書に記載された方法の例示的な実装は、非限定的なものであり、本開示の可能な実装を単に反映しているに過ぎない。例えば、図6A及び図6B並びに図7A及び図7Bをそれぞれ参照して、減弱カウント及び減弱マスクサイズを用いた例を説明したが、放射線パラメータに関連する又は関連しない他のパラメータを用いることも考えられる。例えば、減弱データは、統計的な減弱カウントデータであってもよく、その場合、y=f(n)は、特に、(1)単一の検出器リングの複数のGRDに亘って発生したイベントの合計、中央値、最大、若しくは合計の累乗、又は、(2)予め定義された軸方向の範囲に亘る複数の検出器リングで発生したイベントの合計、中央値、最大、若しくは合計の累乗を表す。他の例では、減弱データは、減弱強度データであってもよく、減弱メトリックは、減弱強度データの統計メトリックに基づいてもよい。この方法では、統計メトリックは、特に、合計、中央値、最大値、及び合計の累乗であってもよい。
一実施形態によれば、図8Aを参照し、方法815は、本開示の例示的な実施形態を示す。方法815は、概して、被検体及びCT装置の軸方向に対するPET検出器リングの位置を定義するために、CTスキャンによって得られた被検体のデータを用いる。さらに、方法815は、CTスキャンによって取得されたデータを参照データベースから得られた複数の参照データと比較することによって、関連性が高い参照データを特定する。ここで、関連性が高い参照データは、aaFOV型のPET装置の軸方向に沿ってPET検出器リングを分散配置するために用いられる所定のモデルに関連付けられている。このようにして、被検体のCTスキャン及び所定のモデルに基づいてPET検出器リングを第1の位置から第2の位置へ移動させることによって、特定の関心領域におけるイメージング機能を向上させることができる。
具体的には、方法815のステップ820で、処理が開始し、被検体の減弱データが取得される。減弱データは、CTスキャンによって得られた被検体の複数の横断面画像それぞれに関する減弱カウントデータである。減弱カウントデータは、CTスキャンによって得られた被検体の各横断面画像について、被検体の軸方向に沿った特定の領域により吸収されるエネルギー量を定義する。
また、方法815のステップ882で、取得された減弱データが、参照データベース883内に格納された参照減弱データと比較される。参照減弱データは、以前に繰り返されたPETスキャンによって得られたデータであり、PET検出器リングの好ましい分散配置に関連付けられている。以前に繰り返されたPETスキャンは、同じ被検体又は類似の特性を有する他の被検体に関連する。このようにして、参照減弱データは、PET検出器リングの好ましい分散配置(つまり、第2の位置)を定義する所定のモデルに対応する。方法815のステップ882における比較は、取得された減弱データと参照データベース883内に格納された参照減弱データとの間の関連性を判定することによって行われる。
また、方法815のステップ885で、方法815のステップ882で最も関連性が高い参照減弱データが特定された時点で、特定された参照減弱データに関連付けられている所定のモデルを用いて、各PET検出器リングの第2の位置が決定される。各PET検出器リングの第2の位置の決定は、特定の被検体情報を考慮した所定のモデルを用いることによって行われる。例えば、所定のモデルは、被検体の年齢、被検体の性別、被検体の体重、被検体の身長(aFOVに関連するため)等を考慮したものである。さらに、このような情報を所定のモデルに提供することで、この方法は、被検体に固有な第2の位置を最小の計算負荷で自動的に決定することができる。
また、方法815のステップ840で、PET検出器リングの位置が、第1の位置から、ステップ885で自動的に決定された第2の位置へ調整される。
なお、図8Aでは、減弱データに関連する所定のモデルに基づいてPET検出器リングの第2の位置を決定することとしたが、所定のモデルは、特定の関連する被検体プロファイルに関連付けられてもよい。例えば、肺の問題が評価される被検体では、通常、胴体上部にPET検出器リングを集中させることが求められ、そのような知識を推定しながら診断への応用を考慮して、PET検出器リングの第2の位置を決定するための所定のモデルを設計することができる。他の例として、診断への応用以外では、一般的に、性別、体重及び医学的状態等の被検体の要因が特定の所定のモデルに関連付けられてもよい。例えば、被検体が糖尿病である場合に、他の糖尿病被検体と比較して、下肢の領域にPET検出器リングを集中させることが有益になることがある。
さらに、図8Bを参照し、方法815は、本開示の例示的な実施形態を示す。この実施形態では、放射線データが必要とされない。方法815は、概して、被検体及びCT装置の軸方向に対するPET検出器リングの位置を定義するために、被検体又は被検体の身体に関する生体データを用いる。ここで、生体データは、例えば、イメージング対象の被検体に関するデータのうち特に、体重、身長、性別を含む。さらに、方法815は、取得された被検体の生体データを参照データベースから得られた複数の参照生体データと比較することによって、関連性が高い参照生体データを特定する。ここで、関連性が高い参照生体データは、aaFOV型のPET装置の軸方向に沿ってPET検出器リングを分散配置するために用いられる所定のモデルに関連付けられている。このようにして、被検体の生体データ及び所定のモデルに基づいてPET検出器リングを第1の位置から第2の位置に移動させることによって、特定の関心領域におけるイメージング機能を向上させることができる。
具体的には、方法815のステップ880で、処理が開始し、被検体の生体データが取得される。例えば、被検体の生体データは、特に、身長、体重、性別、BMI(Body-Mass Index)、形状、及び民族性を含む。
また、方法815のステップ884で、取得された生体データが、参照データベース883内に格納された参照生体データと比較される。参照生体データは、以前に被検体から取得された生体データであり、PET検出器リングの好ましい分散配置に関連付けられている。これにより、PET検出器リングの好ましい分散配置は、類似の生体特性を有する他の被検体又は被検体のグループに関連する。このようにして、参照生体データは、PET検出器リングの好ましい分散配置(すなわち、第2の位置)を定義する所定のモデルに対応する。方法815のステップ884における比較は、取得された生体データと参照データベース883内に格納された参照生体データとの間の関連性を判定することによって行われる。
また、方法815のステップ886で、方法815のステップ884で最も関連性が高い参照生体データが特定された時点で、特定された参照生体データに関連付けられている所定のモデルを用いて、各PET検出器リングの第2の位置が決定される。各PET検出器リングの第2の位置の決定は、所定のモデルを用いることによって行われ、これにより、被検体に固有な第2の位置を自動的に決定することができる。
また、方法815のステップ840で、PET検出器リングの位置が、第1の位置から、ステップ886で自動的に決定された第2の位置へ調整される。
所定の被検体に適用できるように、減弱メトリックを計算すること、及び/又は、所定のモデルを特定することに加え、例えば、放射線科医又は他の臨床医によって指示された注目点に従って、PET検出器リングの第2の位置が特定されてもよい。図9A及び図9Bでは、被検体910の長さを包含するaFOV909を有するaFOV型のPET装置の中に被検体が示されている。図9Aに示すように、被検体910の長さが均等に含まれるように、等しい距離又は等しいPET検出器リング間隔912で、PET検出器リング901が配置されてもよい。この場合に、図4~図7Bを参照して説明した方法が用いられてもよいが、臨床医がさらに特定の関心領域を手動で定義することを選択し、当該関心領域について、PET検出器リング901の第2の位置が決定されてもよい。例えば、図9Bに示すように、臨床医が、被検体940の関心領域及びPET検出器リング901の第2の位置が決定されるべき位置として、注目点955を指示する。このようにして、例えば、PET検出器リング901が、第1の間隔912’及び第2の間隔912”で配置される。例えば、当該注目点955に対して、1つのPET検出器リング901が注目点955に配置され、かつ、注目点955から離れるにつれて隣接するPET検出器リング901間の間隔が増加するように複数のPET検出器リング901が配置される。一実施形態では、例えば、第1の間隔912’は、注目点955の反対側でミラーリングされてもよく、このミラーリングの効果は、後続の隣接する各PET検出器リング901の間隔でも継続される。
ここで、図9A及び図9Bの図解を参照して説明した方法について、図9Cのフローチャートを参照しながら説明する。
具体的には、方法950のステップ951で、PETスキャンの注目点に関する入力情報が取得される。この入力情報は、臨床医によって、被検体の関心領域に応じて提供されてもよい。一実施形態では、注目点は、被検体の長さ又は高さによって部分的に決定される被検体のaFOVとの関連で提供されてもよい。また、方法950のステップ952で、第1のPET検出器リングの位置が、第2の位置として、注目点の位置へ調整される。また、方法950のステップ953で、残りのPET検出器リングの位置が、第2の位置として、注目点に配置されたPET検出器リングに基づく位置へ調整される。例えば、注目点に近い位置に配置されている第1のPET検出器リングが、最小のPET検出器リング間隔で配置される。また、例えば、注目点から遠い位置に配置されている第2のPET検出器リングが、第1のPET検出器リングより長い距離又は間隔で配置される。このような配置は、指定されたaFOVが得られるまで継続し、注目点の反対側でミラーリングされる。
一実施形態によれば、図10に示すように、被検体のaFOV及び特定される被検体の関心領域が、被検体の胴体のみを含むように設定されてもよい。この結果として、被検体1010における中央の関心領域1061が、aaFOV型のPET装置の利用可能なPET検出器リング1001の大部分を含んでもよい。ここで、中央の関心領域1061内におけるPET検出器リング1001の第2の位置は、部分的に、本開示の上記説明の全体を通して記載された方法に基づいて決定されてもよい。
一実施形態では、例えば、中央の関心領域1061の画像をより正確に再構成するために、1つ以上のPET検出器リング1001が、被検体における周辺の関心領域1062’及び1062”内の第2の位置に調整される。例えば、被検体1010の頭蓋端にある周辺の関心領域1062’と、被検体1010の下肢側にある周辺の関心領域1062”とが、被検体1010のaFOV1009内に設定される。このようにして、中央の関心領域1061内で生じ、中央の関心領域1061の外側へ移動するガンマ線を発生させる消滅イベントを検出することができる。さらに、中央の関心領域1061の外側へ移動したガンマ線は同時発生又は散乱となり、散乱となったガンマ線が周辺の関心領域1062’及び1062”内のPET検出器リングによって検出される。このようにして、周辺の関心領域1062’、1062”内のPET検出器リングにおける入射イベントを用いて、中央の関心領域1061内の散乱を推定し、画像再構成を向上させることができる。
なお、図10では、周辺の関心領域1062’、1062”それぞれに1つのPET検出器リングを配置しているが、中央の関心領域1061の外側におけるPET検出器リングの数は、特定の用途及び予想される散乱イベントに従って変化してもよい。さらに、周辺の関心領域1062’、1062”のPET検出器リングによって占められる距離は、特定の用途及び予想される散乱イベントに従って変化してもよい。
また、図11に示すように、本開示のaaFOV型のPET装置は、以前の画像データが存在しない場合に実施されてもよい。一例では、この場合に、aaFOV型のPET装置は、軸方向により短いFOVで連続してPETスキャンを実施することで、全身PETスキャンを実施してもよい。
一実施形態では、全身PETが行われる被検体1110がaaFOV型のPET装置の寝台天板1106上に配置され、PET装置の寝台天板1106が複数のPET検出器リング1101によって包囲されてもよい。例えば、PET装置は、固定された最大のFOV1170を有する。また、寝台天板1106は、被検体1110が配置された状態で固定される。そして、被検体1110のデータを取得するために、複数のPET検出器リング1101のaFOV1109が調整されて、一連のステップアンドシュート画像が取得される。例えば、最小のPET検出器リング間隔で配置された複数のPET検出器リング1101によって、aFOV(1)、aFOV(2)、aFOV(3)等が構成される。複数のPET検出器リング1101は、各aFOV又は各画像取得シーケンスの間で、一緒に移動する。一実施形態では、複数のPET検出器リング1101は、全身PETスキャンのデータを取得するために、被検体1110の頭部のaFOV(1)から被検体1110の足の近くの最終のaFOVまで、aaFOV型のPET装置の固定された最大のFOV1170にわたって配置されてもよい。画像のつなぎ合わせを確実にするために、所定数のPET検出器リング1101をオーバーラップさせてもよい。一例では、2つのPET検出器リング1101がオーバーラップされる。
なお、上述したようにPET検出器リングを第1の位置から第2の位置へ調整する場合に、aaFOV型のPET装置を用いた新しいPET再構成方法を使用することができる。これにより、様々な配置で、かつ、大きさ及び位置を変更可能な再構成FOVでスキャンを行えるようになる。すなわち、aaFOV型のPET装置は、構成を変化させることが可能であり、固定された単一のシステム配置を有さないので、再構成に用いられるあらゆるルックアップテーブルが変更される可能性がある。さらに、aaFOV型のPET装置及びそれに設けられるPET検出器リングは、スキャン中に変化することがあるので、全てのLORが同じ収集時間、同じ開始時間及び終了時間を有するとは限らない。このため、aaFOV型のPET装置の変化に対応できる再構成方法が望まれる。
一実施形態では、結晶又は検出器の位置が経時的に変化することから、単に結晶の位置情報が結晶のインデックスから読み取られるだけでなく、結晶の物理的な位置も各時点で決定される必要がある。この決定を可能にするために、データ収集中に、結晶ごとに、結晶の物理的な位置が保存されてもよい。例えば、データ収集の際に、ペアの検出ごとに、結晶の物理的な位置がインデックス付けされてもよい。
一実施形態では、aaFOV型のPET装置及び全ての検出器に対して最大限に再構成可能なFOVをカバーするグローバル座標系が決定されてもよい。全てのスキャンにおいて、画像ボクセル及び検出器の位置がグローバル座標に応じて決定されてもよい。aaFOV型のPET装置は配置を変更することが可能であるが、その変更には限界があり、最大限の配置又は形状に基づいて、可能な全ての配置のサブセットがカバーされるようにグローバル座標が設けられてもよい。
一実施形態では、aaFOV型のPET装置における変化に依存しない画像座標系が用いられてもよい。データ収集前に、FOV及びボクセルの大きさに基づいて、一定の初期画像空間が(x,y,z)座標で特定されて固定されてもよい。その後、その画像座標に応じて、全ての結晶が配置されてもよい。結晶の座標は、画像座標に従って特定されてもよい。これは、結晶がどこに移動しても、画像座標に基づいて、結晶の位置を常に正確に特定又は決定できることを意味する。
aaFOVを有さないPET装置では、全ての結晶が同時に検出を開始及び終了することがあり得る。これは、全ての結晶が同時にスキャンを開始し、当該スキャンが単一の包括的なスキャン期間で行われることを意味する。一方、aaFOV型のPET装置では、データ収集中に結晶の位置が変化する場合があるため、各LORが、異なる時間及び異なる継続時間でデータ収集を開始することがあり得る。そのため、スキャンの開始時間及び継続時間が、スキャン全体で保持されるのではなく、個々のLORごとに保持されてもよい。すなわち、各LORのためのタイミング情報がグローバルに適用されなくてもよい。
一実施形態では、空間的な位置、当該位置での開始時間(st)、及び、当該位置での終了時間(et)が保存されてもよい。結晶は収集全体の間に複数の位置に配置される可能性があり、各位置について、st及びetが個別に保存されてもよい。例えば、2つの結晶が、当該2つの結晶の位置に対応する2つの点を結ぶLORを形成することとする。とりわけ、ここでは結晶が調整されることがあるので、LORの対応する位置は、LORが参照される時点で特定されてもよい。このことは、結果として、同じ結晶のペアでLORの位置が異なる場合があることを意味する。
例えば、2つの結晶が、(x,y,z)と(x,y,z)とを結ぶLORを形成することとする。当該2つの結晶の1つは、stとetとの間に(x,y,z)に位置し、もう1つは、stとetとの間に(x,y,z)に位置することがある。このLOR内のペアの同時発生に、開始時間max(st,st)、及び、スキャン継続時間min(et.et)-max(st,st)が割り当てられてもよい。ここで、min(et.et)<max(st,st)である場合、同時発生は無いことになる。また、ペアの各イベントについて、次の情報、すなわち、i)検出イベントを記録した2つの結晶のインデックスと、ii)検出イベントを記録した2つの結晶の位置と、iii)2つの結晶を結ぶLORの開始時間と、iv)2つの結晶を結ぶLORのスキャン継続時間とが保存されてもよい。例えば、100個の結晶を有するaaFOV型のPET装置について、インデックスは1~100であってもよい。結晶は、結晶正規化値等の固有の物理的特性を有するため、結晶のインデックスが特定されてもよい。結晶の位置が変化しても、結晶正規化は結晶のインデックスと関連付けられたままとなる。
一実施形態では、開始時間及び終了時間がサブセットにグループ化されてもよい。例えば、スキャンのフェーズ又は状態によって開始時間及び終了時間がループ化されてもよい。収集中には、全ての結晶が第1の配置状態にある第1フェーズ、及び、全ての結晶が第2の配置状態にある第2フェーズのように、いくつかのフェーズがあり得る。この場合に、各フェーズが、対応する開始時間及び終了時間を有していてもよい。すなわち、例えば、結晶が広範囲に広がっている第1フェーズは、全てのイベントを第1のサブセット内の同一の開始時間及び終了時間で検出し、結晶が所定の焦点で互いに近付くように集められている第2のフェーズは、全てのイベントを第2のサブセット内の同一の開始時間及び終了時間で検出してもよい。各サブセットも同様に、互いに異なる、対応するLORを有してもよい。収集データのグループ化は、aaFOV型のPET装置を用いて得られたデータの正確な再構成をサポートするために特に有利であり得る。
一実施形態では、サイノグラムに基づく反復再構成法が用いられてもよい。推定した画像f(バー付き)が、以下の式(5)に従って更新されてもよい。
Figure 2024056664000006
一実施形態では、リストモードに基づく反復再構成法が用いられてもよい。推定した画像f(バー付き)が、以下の式(6)に従って更新されてもよい。
Figure 2024056664000007
ここで、両方の再構成法について、Hijは、システムマトリクスを表し、Nは、画像中のボクセルの総数を表す。また、iは、PET検出器リング内の結晶の所定の位置を結ぶi番目のLORを表す。なお、結晶は収集中に移動可能であるため、iは、異なる結晶からのものであってもよい。また、jは、画像の領域におけるj番目のボクセルを表し、Bは、イベントの総数を表し、i∋bは、b番目のイベントが検出されたi番目のLORを表し、sc及びrは、それぞれ、散乱補正係数及びランダム補正係数を表す。また、η Decayは、減衰補正係数を表し、η Durationは、継続時間補正係数を表し、η xtalEffは、結晶効率正規化を表し、η detgeomは、幾何学的正規化を表し、η attenは、減弱補正係数を表す。
aaFOV型のPET装置ためのサイノグラムに基づく再構成及びリストモードに基づく再構成では、システムマトリクスを実行中に生成することが最も効率的である場合があり、グローバル座標又は画像座標のいずれかを用いて、システムマトリクス成分Hijが生成されてもよい。ここで、aaFOV型のPET装置の結晶は、収集ごとに事前に規定されるか、又は、収集中に変更されるので、当該PET装置のシステムマトリクスは、事前に保存又は生成されなくてもよい。システムマトリクスは、所与の時間における画像ボクセル及び検出器の座標に基づくので、Hijは、時間tにおけるボクセルj及びLORiの位置に基づいてボクセルjとLORiとを結ぶ重みを表す。当該重みは、レイトレーシングや領域シミュレーションボリューム等の様々な方法によって決定することができる。
減衰/継続時間補正について、システムマトリクスが所与の時間におけるボクセル座標と検出器座標のみに基づく場合は、各LOR又は各イベントについて減衰/継続時間補正が行われてもよい。スキャンの開始時間/継続時間は、各LORで異なる場合があるため、減衰補正係数も、各LORで異なることになる。各LORの減衰補正係数は、以下の式(7)で表される。
Figure 2024056664000008
ここで、s、tは、LORiの開始時間及び継続時間を表し、λは、減衰定数を表す。同様に、各LORの継続時間補正係数は、η Duration=tで表される。
一実施形態では、結晶が異なる位置に移動しても、結晶の効率が変化しない場合がある。そのため、結晶の効率を測定する際に、可能な限りコンパクトな大きさのFOVが用いられてもよい。そして、測定された結晶効率が、全ての配置に用いられてもよい。
一実施形態では、aaFOV型のPET装置の構造が固定されていないため、aaFOV型のPET装置の全ての可能な配置について単一の幾何学的正規化(geometric normalization)が存在しない場合がある。このような問題を克服するために、1回又は複数回の測定によって、最大FOVについて幾何学的正規化が計算されてもよい。幾何学的正規化で使用されるLORが限定されてもよい。画像再構成中に使用される全てのLORが、幾何学的正規化で使用されたLORの直線補間によって得られたものであってもよい。さらに、又は、代替として、幾何学的正規化が不要になるように、幾何学的な効果を適切に考慮したプロジェクタが用いられてもよい。さらに、又は、代替として、複数の仮想的な結晶を想定して幾何学的正規化が行われた後に、仮想的な位置ごとに幾何学的正規化係数が計算されてもよい。そして、仮想的な位置に実際の結晶の1つがあれば、当該仮想的な位置に対する幾何学的正規化が用いられてもよい。つまり、配置は変化するため、結晶が占有し得る全ての可能な配置について、幾何学的正規化が計算されてもよい。とりわけ、無限の数の仮想的な位置が存在し得るが、あらゆるaaFOV型のPET装置に対して、有限の又は不連続な数の位置が設定されてもよい。無限の又は連続する位置のセットについて、固定された数の仮想的な結晶の位置で幾何学的正規化が測定された後に、所望の連続する位置となるように補間が行われてもよい。
一実施形態では、減弱補正のために、PET画像と同じ大きさのCT画像と、PET減衰マップとが用いられてもよい。各LORのための減弱係数は、以下の式(8)を用いて計算されてもよい。
Figure 2024056664000009
ここで、μは、ボクセルiの減弱係数インデックスを表す。
一実施形態では、散乱推定について、固定されたLORに対して推定される散乱は、当該LORのスキャンの間、一定となる。散乱補正中のテイルフィッティングでは、測定サイノグラムは、テイル領域内で推定された散乱サイノグラムとフィッティングされる前に、減衰補正及び継続時間補正によって補正されるべきである。テイルフィッティングは、測定されたサイノグラムに基づくが、散乱した動き又は散乱した移動に起因して、測定されたサイノグラムのテイルが位置ごとに異なる場合がある。この場合、テイルフィッティングについて、測定されたサイノグラムが継続時間に基づいて再スケーリングされてもよいし、継続時間に関する情報が散乱推定に組み込まれてもよい。例えば、1つのLORに2つの結晶を用い、当該LORに対する散乱形状として、推定された画像に基づいて、散乱が大まかに推定されてもよい。しかしながら、散乱の真のスケーリングは、推定することが難しい場合がある。これを考慮して、患者又はファントムの外側又は周辺の方向に検出されるランダムイベント及び散乱イベント(それぞれ、ランダム及び散乱としても知られる)が解析されてもよい。その後、プロンプトイベント(プロンプト、又は、同時計数ウィンドウ内で測定された検出イベントとしても知られる)からランダムを減算することで、散乱が導出されてもよい。このような、散乱を含む患者の輪郭又は周辺の外側にあるLORに関するプロファイルが、テイル領域とみなされてもよい。推定された散乱は、測定された散乱と可能な限り合致されてもよい。この場合に、測定された散乱は、プロンプトからテイル領域における遅延イベント(遅延としても知られる)を差し引いたものとして定義されてもよい。
なお、ランダム補正について、一次タイミングウィンドウ及び遅延タイミングウィンドウの両方について測定されたサイノグラムにおけるノイズのために、ランダム補正前に、遅延タイミングウィンドウにおける測定イベントが平滑化されてもよい。通常、遅延イベントを用いてランダムが推定される場合には、直接的な遅延イベントはかなりノイズが多いため、平滑化が行われることがある。このため、サイノグラムの領域における平滑化が望まれる場合があり、当該平滑化が、ランダム補正で平滑化するために用いられてもよい。しかしながら、各LORは異なる収集時間を有するため、サイノグラムの平滑化を直接適用できない場合がある。例えば、収集時間が短い第1のLORと、収集時間がより長い隣接する第2のLORとがある場合に、両方のLORを単純に平滑化すると、偏りが生じることがあり得る。
このため、一実施形態では、第1の平滑化方法が、平滑化を行う前に、異なる減衰補正係数及び継続時間補正係数を適用してもよい。一実施形態では、第2の平滑化方法が、遅延ウィンドウイベント及び一次ウィンドウイベントに基づいて、各LORのランダム比を計算してもよい。固定された結晶の位置を含むLORごとのランダム比を各要素とした新たなサイノグラムが生成されてもよい。そして、このランダム比のサイノグラムが平滑化され、平滑化されたエントリが、各LORの再構成に用いられてもよい。
一実施形態では、時間とともに変化するシステムマトリクスが用いられてもよい。サイノグラムに基づく再構成及びリストモードに基づく再構成では、LORごとに開始時間/継続時間が異なるため、システムマトリクスが実行中に生成されてもよい。以下の式(9)のように、システムマトリクスには、減衰補正係数/継続時間補正係数が含まれてもよい。
Figure 2024056664000010
ここで、Hijは、時間tにおけるボクセルjとLORiとを結ぶ、LORの重みを表す。これは、イメージングの統計値をモデリングするのに有利である場合がある。この場合、再構成は、以下の式(10)及び(11)で表されてもよい。
Figure 2024056664000011

Figure 2024056664000012
特に、推定された散乱及びランダムは、時間インデックスを含んでもよい。
また、一実施例では、一方のLORが非常に少ない検出カウントを有し、他方のLORが非常に多い検出カウントを有する2つのLORについて、検出カウントが多いLORは、より良いイメージング情報を有し、検出カウントが少ないLORは、より悪いイメージング情報を有する。ここで、より悪いイメージング情報とは、多くのノイズを含むことを意味する。しかしながら、両方のLORが同じ被検体から得られたものである場合、当該2つのLORに継続時間補正を直接適用すると、収集時間がより短くカウントがより少ないLORを増加又は増進させることになる。そして、再構成中に、カウントが少ないLORに同じ重みが適用されると、より多くのノイズが発生することになる。もしも、タイミング係数が、前方投影に含まれるか、又は、前方投影の因子になれば、収集時間が短くカウントが少ないLORは、より小さい重みを有することになり、得られる画像に与える影響もより小さくなる。とりわけ、正規化が維持される。この結果として、偏りがなくなり、かつ、ノイズがより多いイベントを有するLORに対してより少ない重みが適用されるようになる。
図12に示す方法1200を参照して、上述した方法を要約する。ステップ1205では、被検体のPETデータが取得される。PETデータは、aaFOV型のPET装置の軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にある結晶及び検出器リングのデータ収集時間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、aaFOV型のPET装置の軸方向長さに沿った第2の軸方向位置における結晶及び検出器リングのデータ収集時間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含む。例えば、結晶及び検出器リングが第1の軸方向位置にある第1のスキャンフェーズ中に、空間情報及びタイミング情報の第1のセットが発生し得る。その後、結晶及び検出器リングが第2の軸方向位置へ移動し、第2のスキャンフェーズ中に、新たな位置及びタイミングで、空間情報及びタイミング情報の第2のセットが発生し得る。
ステップ1210では、PETデータに基づいてPET画像が再構成される。PETデータは、aaFOV型のPET装置の軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にある結晶及び検出器リングのデータ収集時間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、aaFOV型のPET装置の軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にある結晶及び検出器リングのデータ収集時間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含む。ここで、再構成の方法は、サイノグラムに基づく反復再構成であってもよい。また、再構成の方法は、リストモードに基づく反復再構成であってもよい。
当然ながら、上述した説明を考慮すれば、多くの変更及び変形が可能である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で実施されてもよいものである。
以上の実施形態に関し、発明の一側面及び選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)複数のガンマ線検出器リングと、処理回路と、を備えるポジトロン放射断層撮影(PET)スキャナであって、前記複数のガンマ線検出器リングは、イメージング対象によって内部を並進されるボアを形成し、前記ボアの長さは、前記PETスキャナの軸方向長さを規定し、前記複数のガンマ線検出器リングは、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、前記複数のガンマ線検出器リングは、各々、内部にガンマ線検出器モジュールを含み、前記処理回路は、前記イメージング対象の複数の体軸横断スライスに関連するPETデータを受信し、前記PETデータは、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第1データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第2データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第2のセットとを含み、前記空間情報と前記タイミング情報の前記第1のセットと前記空間情報と前記タイミング情報の前記第2のセットとを含む受信済の前記PETデータに基づいて、PET画像を再構成するように構成されている、ポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記2)応答線(LOR)各々及び前記第1の軸方向位置と前記第2の軸方向位置の各位置について、対応する前記空間情報は、前記LORを規定する2つの結晶それぞれの位置を含み、対応する前記タイミング情報は、前記2つの結晶各々のためのデータ収集の開始時間と終了時間とを含む、(付記1)に記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記3)前記ガンマ線検出器モジュールは、前記イメージング対象のスキャン時、少なくとも2つの軸方向位置に配置され、前記ガンマ線検出器モジュールの各位置に対して、前記開始時間と前記終了時間は個別に保存される、(付記1)又は(付記2)に記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記4)前記複数のガンマ線検出器の任意の特定のガンマ線検出器モジュールに対して、前記少なくとも2つの軸方向位置は異なっている、(付記1)から(付記3)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記5)前記処理回路は、少なくとも2つの軸方向位置の各々に対応する異なる開始時間及び終了時間を有する消滅イベントを検出する前記ガンマ線検出器モジュールのうち2つにおいて対応する位置を結ぶ各応答線(LOR)に基づいて、サイノグラムに基づく反復再構成法を用いて前記PET画像を再構成するように、さらに構成され、前記サイノグラムに基づく反復再構成法は、さらに、幾何学的正規化係数、散乱補正係数、及びランダム補正係数に基づいている、(付記1)から(付記4)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記6)前記処理回路は、前記少なくとも2つの軸方向位置の各々に対応する異なる開始時間及び終了時間を有する各応答線(LOR)に基づいて、リストモードに基づく反復再構成法を用いて、前記PET画像データを再構成するように、さらに構成され、前記リストモードに基づく反復再構成法は、さらに、システムマトリクス、画像におけるボクセルの総数、検出イベントの総数、減衰補正係数、継続時間補正係数、結晶効率正規化係数、幾何学的正規化係数、減弱補正係数、散乱補正係数、及びランダム補正係数に基づいている、(付記1)から(付記5)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記7)前記散乱補正にテイルフィッティングを適用する前に減衰補正及び継続時間補正を適用することによって、前記散乱補正係数を決定する、(付記1)から(付記6)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記8)前記ランダム補正に平滑化を適用する前に減衰補正及び継続時間補正を適用することによって、前記ランダム補正係数を決定する、(付記1)から(付記7)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記9)遅延ウィンドウイベント及び一次ウィンドウイベントに基づいて前記各LOR対してランダム比を決定し、決定した前記ランダム比に基づいて新しいサイノグラムを生成し、前記ランダム比に基づいて前記サイノグラムを平滑化することによって、前記ランダム補正係数を決定する、(付記1)から(付記8)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記10)所定の第1の位置に配置された前記ガンマ線検出器モジュールを有する前記PETスキャナの最大視野で幾何学的正規化を測定し、前記所定の第1の位置の間にある所定の第2の位置で前記ガンマ線検出器モジュールに対して幾何学的正規化を補間することによって、前記幾何学的正規化係数を決定する、(付記1)から(付記9)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記11)前記処理回路は、前記イメージング対象のスキャン時にシステムマトリクスを生成かつ更新するように、さらに構成され、前記処理回路は、各応答線(LOR)に対する前記減衰補正及び前記継続時間補正を含む前記システムマトリクスを用いて、前記PET画像を再構成するように、さらに構成されている、(付記1)から(付記10)のいずれか1つに記載のポジトロン放射断層撮影スキャナ。
(付記12)ポジトロン放射断層撮影スキャナのための方法であって、イメージング対象の複数の体軸横断スライスに関連するPETデータを、処理回路によって受信するステップであって、前記イメージング対象は、前記PETスキャナの軸方向長さを規定するボアの長さに沿って位置する複数のガンマ線検出器リングによって規定される前記ボアを通って並進し、前記複数のガンマ線検出器リングは、各々、内部にガンマ線検出器モジュールを含み、前記PETデータは、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第1データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第2データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第2のセットとを含む、ステップと、前記空間情報と前記タイミング情報の前記第1のセット及び前記空間情報と前記タイミング情報の前記第2のセットに基づいて、前記処理回路によって、PET画像を再構成するステップと、を含む、方法。
(付記13)応答線(LOR)各々及び前記第1の軸方向位置と前記第2の軸方向位置の各位置について、対応する前記空間情報は、前記LORを規定する2つの結晶それぞれの位置を含み、対応する前記タイミング情報は、2つの結晶各々のためのデータ収集の開始時間及び終了時間を含む、(付記12)に記載の方法。
(付記14)前記ガンマ線検出器モジュールは、前記イメージング対象のスキャン時、少なくとも2つの軸方向位置に配置され、前記ガンマ線検出器モジュールの各位置に対して、前記開始時間及び前記終了時間は個別に保存される、(付記12)又は(付記13)に記載の方法。
(付記15)前記複数のガンマ線検出器の任意の特定のガンマ線検出器モジュールに対して、前記少なくとも2つの軸方向位置は異なっている、(付記12)から(付記14)のいずれか1つに記載の方法。
(付記16)前記PET画像を再構成する前記ステップは、前記少なくとも2つの軸方向位置の各々に対応する異なる開始時間及び終了時間を有する各LORに基づいて、サイノグラムに基づく反復再構成法を用いること、をさらに含み、前記サイノグラムに基づく反復再構成法は、さらに、システムマトリクス、前記画像におけるボクセルの総数、減衰補正係数、継続時間補正係数、結晶効率正規化係数、幾何学的正規化係数、減弱補正係数、散乱補正係数、及びランダム補正係数に基づいている、(付記12)から(付記15)のいずれか1つに記載の方法。
(付記17)前記PET画像を再構成する前記ステップは、前記少なくとも2つの軸方向位置の各々に対応する異なる開始時間及び終了時間を有する各LORに基づいて、リストモードに基づく反復再構成法を用いること、をさらに含み、前記リストモードに基づく反復再構成法は、さらに、システムマトリクス、前記画像におけるボクセルの総数、検出イベントの総数、減衰補正係数、継続時間補正係数、結晶効率正規化係数、幾何学的正規化係数、減弱補正係数、散乱補正係数、及びランダム補正係数に基づいている、(付記12)から(付記16)のいずれか1つに記載の方法。
(付記18)前記イメージング対象の前記スキャン時にシステムマトリクスを生成かつ更新するステップと、各応答線(LOR)に対する前記減衰補正及び前記継続時間補正を含む前記システムマトリクスを用いて、前記PET画像を再構成するステップと、をさらに含む、(付記12)から(付記17)のいずれか1つに記載の方法。
(付記19)コンピュータ可読命令を格納する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読命令がコンピュータによって実行されると、前記コンピュータはポジトロン放射断層撮影(PET)スキャナのための方法を実行し、前記方法は、イメージング対象の複数の体軸横断スライスに関連するPETデータを、処理回路によって受信するステップであって、前記イメージング対象は、前記PETスキャナの軸方向長さを規定するボアの長さに沿って位置する複数のガンマ線検出器リングによって規定される前記ボアを通って並進し、前記複数のガンマ線検出器リングは、内部にガンマ線検出器モジュールを含み、前記PETデータは、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第1データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置における前記ガンマ線検出器モジュールのための第2データ収集期間に対応する空間情報とタイミング情報の第2のセットとを含む、ステップと、前記空間情報と前記タイミング情報の前記第1のセット及び前記空間情報と前記タイミング情報の前記第2のセットに基づいて、前記処理回路によって、PET画像を再構成するステップと、を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(付記20)応答線(LOR)各々及び前記第1の軸方向位置と前記第2の軸方向位置の各位置について、対応する前記空間情報は、前記LORを規定する2つの結晶それぞれの位置を含み、対応する前記タイミング情報は、前記2つの結晶の各々のためのデータ収集の開始時間と終了時間とを含む、(付記19)に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
このように、上述の考察は、本発明の例示的な実施形態を開示かつ説明したに過ぎない。当業者には理解されるように、本発明を、その趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化してもよい。このように、本発明の開示は例示を意図したものであり、本発明の範囲及び特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。本開示は、本明細書における教示を容易に識別できるいずれの変形をも含み、発明の主題を公衆の自由に供することがないように、上述の特許請求の範囲の用語の範囲を部分的に定義するものである。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、移動可能な複数のガンマ線検出器リングを有する構成において、PET画像の再構成をより適切に行うことができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
200 PET装置
307 プロセッサ
101、601、701、901、1001 PET検出器リング
201、301 GRD

Claims (13)

  1. 被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングと、
    前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、前記PETデータに基づいてPET画像を再構成する処理回路と
    を備える、ポジトロン放射断層撮影装置。
  2. 各LOR(Line Of Response)、並びに、前記第1の軸方向位置及び前記第2の軸方向位置の各位置について、
    前記空間情報は、前記LORを規定する2つの結晶それぞれの位置を含み、
    前記タイミング情報は、前記2つの結晶それぞれのデータ収集の開始時間及び終了時間を含む、
    請求項1に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  3. 前記ガンマ線検出器モジュールは、前記被検体のスキャン中に、少なくとも2つの軸方向位置に配置され、
    前記開始時間及び前記終了時間は、前記ガンマ線検出器モジュールの位置ごとに個別に保存される、
    請求項2に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  4. 前記少なくとも2つの軸方向位置は、前記複数のガンマ線検出器モジュールに含まれる個々のガンマ線検出器モジュールによって異なる、
    請求項3に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  5. 前記処理回路は、前記少なくとも2つの軸方向位置のそれぞれに対応する異なる開始時間及び終了時間を有する消滅イベントを検出した2つのガンマ線検出器モジュールの対応する位置を結ぶ各LORに基づいて、サイノグラムに基づく反復再構成法を用いて前記PET画像を再構成し、
    前記サイノグラムに基づく反復再構成法は、幾何学的正規化係数、散乱補正係数及びランダム補正係数にさらに基づく、
    請求項3に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  6. 前記処理回路は、前記少なくとも2つの軸方向位置のそれぞれに対応する異なる開始時間及び終了時間を有する各LORに基づいて、リストモードに基づく反復再構成法を用いて前記PET画像を再構成し、
    前記リストモードに基づく反復再構成法は、システムマトリクス、前記PET画像におけるボクセルの総数、検出イベントの総数、減衰補正係数、継続時間補正係数、結晶効率正規化係数、幾何学的正規化係数、減弱補正係数、散乱補正係数、及びランダム補正係数にさらに基づく、
    請求項3に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  7. 前記散乱補正係数は、散乱補正にテイルフィッティングを適用する前に減衰補正及び継続時間補正を適用することによって決定される、
    請求項5に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  8. 前記ランダム補正係数は、ランダム補正に平滑化を適用する前に減衰補正及び継続時間補正を適用することによって決定される、
    請求項5に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  9. 前記ランダム補正係数は、遅延ウィンドウイベント及び一次ウィンドウイベントに基づいて、前記各LORのランダム比を決定し、当該ランダム比に基づいて新たなサイノグラムを生成し、当該サイノグラムを前記ランダム比に基づいて平滑化することによって決定される、
    請求項5に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  10. 前記幾何学的正規化係数は、複数の第1の位置に配置されたガンマ線検出器モジュールを用いた最大視野について幾何学的正規化を測定し、前記複数の第1の位置の間にある複数の第2の位置に配置されたガンマ線検出器モジュールに対して幾何学的正規化を補間することによって決定される、
    請求項5に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  11. 前記処理回路は、前記被検体のスキャン中に、システムマトリクスを生成及び更新し、
    前記処理回路は、各LORの減衰補正及び継続時間補正を含む前記システムマトリクスを用いて、前記PET画像を再構成する、
    請求項3に記載のポジトロン放射断層撮影装置。
  12. 被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングを備えるポジトロン放射断層撮影装置の制御方法であって、
    処理回路が、
    前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得し、
    前記PETデータに基づいてPET画像を再構成する
    ことを含む、制御方法。
  13. 被検体が内側に配置されるボアを形成し、当該ボアの長さがポジトロン放射断層撮影装置の軸方向長さを規定し、前記軸方向長さに沿って移動可能であり、それぞれが複数のガンマ線検出器モジュールを含む複数のガンマ線検出器リングを備えるポジトロン放射断層撮影装置の制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記被検体の複数の体軸横断スライスに関するPET(Positron Emission Tomography)データであって、前記軸方向長さに沿った第1の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第1のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第1のセットと、前記軸方向長さに沿った第2の軸方向位置にあるガンマ線検出器モジュールの第2のデータ収集期間に対応する空間情報及びタイミング情報の第2のセットとを含むPETデータを取得する手順と、
    前記PETデータに基づいてPET画像を再構成する手順と
    を実行させる、制御プログラム。
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