JP2024054031A - フライホイール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な5軸制御装置等の軸受制御装置を必要とすることなく、フライホイール回転体を安定的に浮上・保持することができるフライホイール装置を提供する。【解決手段】上部永久磁石1を取り付けたフライホイール回転体2を、運転の最初は回転体支持手段5によりベアリング支持した状態で回転し、高速回転に至り発生する回転軸モーメントによって軸方向を安定させた後で、該上部永久磁石1とは反発する下部永久磁石6を、該フライホイール回転体2の下部から油圧昇降装置等の昇降手段7によって上昇接近させるように、制御手段9により上記昇降手段7の動作を制御して、該フライホイール回転体2を浮遊状態に磁気懸架することによって、該フライホイール回転体2の軸方向を常に重力方向に安定的に浮上・保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、フライホイール装置に関するものである。
回転体(フライホイール)と発電・電動機を組合わせて、電力を一時的に回転エネルギーに変換して貯蔵し、電力が必要な時に回転エネルギーを電力に変換して放出するフライホイール装置は、化学的な電池等の他の貯蔵方式と比較すると、短時間大出力の充放電を繰り返しても劣化が少なく、寿命が長く環境耐性のある機械式バッテリーとして知られている。
太陽電池や風力発電といった自然エネルギーには電力の生産が時間的に安定しないという欠点があるが、フライホイール装置を仲介すれば該発生可能電力が負荷より多いときは溜め、負荷電力が過剰に必要な時は放出することができる。
慣性力により回転体の回転を維持するフライホイール装置では、フライホイールの質量が大きくなると、フライホイールの軸部を支持する軸受の摩擦損失が大きくなって、電気エネルギーを効率よく回転エネルギーとして蓄えることができず、このスタンバイ待機電力が無視できなくなるため、装置の回転摩擦によるエネルギー損失を少なくする必要があり、回転体を支持する軸受け部に磁気軸受けを用いたり、磁気浮上装置により回転体を磁気浮上させた状態で回転させるなど、磁力による吸引力により回転体を浮上させ、磁力の吸引力の調節により浮上対象物の位置を制御するようにした磁気浮上型のフライホイール装置が各種提案されている(例えば、特許文献1-5、非特許文献1、2参照)。
また、フライホイール装置に使用される磁気軸受装置として、軸方向の位置制御(軸方向制御)と、回転軸の上下2箇所において軸と直交するそれぞれ2つのラジアル方向の位置制御(ラジアル制御)とを有する5軸制御型磁気軸受装置が知られている(例えば、特許文献6、7参照)。
特開昭和59-231241号公報 特開2018-157755号公報 特開平8-154388号公報 国際公開 W2017/158710号公報 特開2018-191507号公報 特開2006-300119号公報 特開2007-333088号公報
「フライホイール型無停電電源用低損失磁気軸受の開発」,電気学会 技術開発レポート,http://www2.iee.or.jp/~ias/2007/ 磁気浮上技術の原理と応用 (設計技術シリーズ61) 単行本-2018/3/26 一般社団法人 電気学会 磁気浮上技術調査専門委員会 編 (著)
従来のフライホイール装置は、摩擦によるエネルギー損失を少なくするために、高度な技術を必要とし、回転体支持機構の構造が複雑になり、耐久性にも問題があった。
また、磁気浮上型のフライホイール装置では、複雑な5軸制御装置等の軸受制御装置を必要としその待機電力が大きく、コスト高にもなっていた。
フライホイール装置は、化学的な電池に比べて出力密度が高く、二けた以上高い繰り返し充放電の耐久性を持つという特徴がありながらその普及が遅れているのが現状である。
そこで、本発明の目的は、従来のフライホイール装置がもつこのような複雑な回転体支持機構をなくし、フライホイール装置の普及を図ることができるようにすることにある。
本発明のさらに他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下において図面を参照して説明される実施の形態から一層明らかにされる。
本発明では、フライホイール装置において、永久磁石を取り付けたフライホイール回転体を、運転の最初は回転体支持手段により低摩擦状態で支持して回転し、高速回転に至り発生する回転軸モーメントによって軸方向を安定させた後で、上記上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、該フライホイール回転体を浮遊状態に磁気懸架することによって、該フライホイール回転体を、電磁石等エネルギー損失が発生する位置制御手段を施すことなく安定的に浮上・保持する。
また、本発明では、発電電動機とフライホイール回転体が一体となって運動するフライホイール装置において、一体となった発電電動機回転子と上部永久磁石を取り付けたフライホイール回転体を、運転の最初は回転体支持手段により低摩擦状態で支持して回転し、高速回転に至り発生する回転軸モーメントによって軸方向を安定させた後で、上記上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、該フライホイール回転体を浮遊状態に磁気懸架することによって、該フライホイール回転体を、電磁石等エネルギー損失が発生する位置制御手段を施すことなく安定的に浮上・保持する。
さらに、本発明では、回転体を浮遊状態に磁気懸架するにあたり、ジンバル方式によるフライホイール装置の多軸保持を行うことにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも安定性を保持する。
すなわち、本発明は、フライホイール装置であって、 回転中心軸が一致するように上部永久磁石が下部に取り付けられたフライホイール回転体と、上記上部永久磁石と対向するように配され、該上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体の荷重を下方側から支持するため上下方向に移動させる昇降手段と、上記フライホイール回転体の回転状態を検出する回転検出手段と、上記回転検出手段による検出出力に基づいて、上記昇降手段の動作を制御する制御手段と、下部に一体的に取り付けられた上記上部永久磁石と上記フライホイール回転体が、回転停止あるいは低速回転時には、上記上部永久磁石と上記フライホイール回転体のスラスト加重を該フライホイール回転体の上側又は下側において低摩擦状態で受け止めて支持する回転体支持手段とを備え、上記制御手段は、上記回転体支持手段により支持される上記フライホイール回転体の回転数が上昇し、上記フライホイール回転体自体が回転角運動量を保持し、自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したことを上記回転検出手段が検出した後、上記上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体軸を重力方向に向けた該フライホイール回転体を浮遊状態に磁気懸架することによって、該フライホイール回転体の軸方向を常に重力方向に安定的に浮上・保持し、磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段の動作を制御し、上記フライホイール回転体の回転数があらかじめ設定した回転数まで低下したことを上記回転検出手段が検出した場合には、上記上部永久磁石に下方側から印加する磁界を減少させ、上記フライホイール回転体が上記回転体支持手段によって支持されるように上記昇降手段の動作を制御することを特徴とする。
このフライホイール装置では、上記フライホイール回転体の回転数が上昇し、上記フライホイール回転体自体が回転角運動量を保持し、自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したことを上記回転検出手段が検出した後は、上記上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体を磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段の動作を制御することによって、上記回転体支持手段によるエネルギー損失をなくし、電磁石等による姿勢制御エネルギーを必要とせずに使用することができ、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態でスタンバイ状態となり、上記フライホイール回転体の回転数が低下し該フライホイール回転体が発生する回転角運動量が上記昇降手段による磁気浮上にとって不安定になるまで磁気浮上を継続するが、もし回転数が低下した場合は、上記昇降手段による磁気浮上を停止して回転体支持手段による機械的な懸架に移行する制御を行うことができる。
また、本発明に係るフライホイール装置は、上記フライホイール回転体の回転軸に軸方向に可動な回転動力伝達接手を介して連結される発電・電動機と、支持枠に設けられたジンバル支持機構により支持された構造を有し、上記発電・電動機は、それに電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体の回転角運動量モーメントによって軸方向が一意的に決定され、該発電・電動機と上記フライホイール回転体を結ぶ上記軸方向に可動な回転動力伝達接手が該発電・電動機と上記フライホイール回転体間の自由な軸方向の動きを可能にし、且つ上記フライホイール回転体に回転を伝え、上記昇降手段による上記フライホイール回転体の上下方向の動きを吸収し、上記フライホイール回転体自体が発電・電動機軸によって圧迫を受けずに上記昇降手段によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体の回転数が変化しても自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを該発電・電動機に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作し、上記ジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れ可能なものとすることができる。
このフライホイール装置では、上記フライホイール回転体の回転軸に軸方向に可動な回転動力伝達接手を介して連結される発電・電動機が、該発電・電動機に電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、上記フライホイール回転体の回転数が上昇し、上記フライホイール回転体を磁気浮遊させて磁気懸架する際に、上記フライホイール回転体の上下方向の浮上力が上記軸方向に可動な回転動力伝達接手で回転軸を圧迫することなく全て吸収され、回転が安定に維持され、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作する。
このフライホイール装置は、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態でスタンバイ状態となる。このフライホイール装置は、連携された電力系統の電力不足を補うための電源として動作し、一方で再生可能エネルギー等が該系統に流入してきた場合は、該電動機によって回転数を上げて電気エネルギーを蓄電することができる。フライホイール装置からの該負荷系統への電力供給が増加し、回転体駆動の電源電圧が低下しフライホイール回転体の回転数が低下し該フライホイール回転体が発生する回転角運動量が上記昇降手段による磁気浮上にとって不安定になるまで磁気浮上を継続するが、もし回転数が低下した場合は、上記昇降手段による磁気浮上を停止して回転体支持手段による機械的な懸架に移行する制御を行うことができ、上記昇降手段の動作を制御することによって、上記回転体支持手段によるエネルギー損失をなくし、電磁石等による姿勢制御エネルギーを必要とせずに使用することができる。
さらに、このフライホイール装置では、ジンバル支持機構により支持された構造を具備することにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、浮遊状態に磁気懸架されたフライホイール回転体の姿勢を崩すことなく、フライホイール回転体の回転角運動量ベクトルが常に安定的に初期の重力の方向に維持されて該フライホイール回転体を浮上・保持することができる。
また、本発明に係るフライホイール装置は、上記フライホイール回転体の回転軸に設けられた回転子と支持枠に設けられた固定子からなる発電・電動機と、上記支持枠に設けられたジンバル支持機構により支持された構造を有し、上記発電・電動機は、それに電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体の回転角運動量モーメントによって軸方向が一意的に決定され、上記回転子が上記フライホイール回転体とともに上記昇降手段によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体の回転数が変化しても自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを該発電・電動機に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作し、上記ジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れ可能なものとすることができる。
このフライホイール装置では、上記フライホイール回転体の回転軸に一体的に取り付けられた回転子を備える発電・電動機が、該発電・電動機に電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、上記フライホイール回転体の回転数が上昇し、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作する。
このフライホイール装置は、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態でスタンバイ状態となる。このフライホイール装置は、連携された電力系統の電力不足を補うための電源として動作し、一方で再生可能エネルギー等が該系統に流入してきた場合は、該電動機によって回転数を上げて電気エネルギーを蓄電することができる。フライホイール装置からの該負荷系統への電力供給が増加し、回転体駆動の電源電圧が低下しフライホイール回転体の回転数が低下し該フライホイール回転体が発生する回転角運動量が上記昇降手段による磁気浮上にとって不安定になるまで磁気浮上を継続するが、もし回転数が低下した場合は、上記昇降手段による磁気浮上を停止して回転体支持手段による機械的な懸架に移行する制御を行うことができ、上記昇降手段の動作を制御することによって、上記回転体支持手段によるエネルギー損失をなくし、電磁石等による姿勢制御エネルギーを必要とせずに使用することができる。
さらに、このフライホイール装置では、ジンバル支持機構により支持された構造を具備することにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、浮遊状態に磁気懸架されたフライホイール回転体の姿勢を崩すことなく、フライホイール回転体の回転角運動量ベクトルが常に安定的に初期の重力の方向に維持されて該フライホイール回転体を浮上・保持することができる。
また、本発明に係るフライホイール装置において、上記回転体支持手段は、上記フライホイール回転体の上側又は下側において上記スラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するスラストベアリングあるいは低摩擦の物体からなる上下方向支持手段と、半径方向の荷重を上記フライホイール回転体の上部に設置した低摩擦物体又は下部に設置した低摩擦物体の少なくとも一方によって支持する半径方向支持手段とからなるものとすることができる。
また、本発明に係るフライホイール装置において、上記半径方向支持手段は、上記フライホイール回転体の上部において該フライホイール回転体の半径方向の荷重を支持し、上記上下方向支持手段は、低回転時には上記スラスト加重を上記フライホイール回転体の上部において受け止めるものとすることができる。
また、本発明に係るフライホイール装置において、上記昇降手段は、上記上部永久磁石とは反発する下部永久磁石を上記フライホイール回転体の回転数に応じて上昇下降させる油圧あるいは電動モータによる昇降装置であるものとすることができる。
また、本発明に係るフライホイール装置において、上記昇降手段は、上記フライホイール回転体の回転数に応じて上記上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加する超伝導磁界発生装置であるものとすることができる。
本発明に係るフライホイール装置では、フライホイール回転体自体が回転角運動量エネルギーを保持し、自立安定状態を維持する高速回転状態のフライホイール回転体を浮遊状態に磁気懸架することにより待機電力損失が低減され、上記フライホイール回転体を常時回転させるために必要とされる制御手段が簡略化され、複雑な5軸制御装置等の軸受制御装置を必要とすることなく、該フライホイール回転体を安定的に浮上・保持することができる。
また、本発明に係るフライホイール装置は、上記フライホイール回転体の回転軸方向に可動な回転接手を介して上記フライホイール回転体の回転軸に連結される発電・電動機を備えることにより、コストを削減した電気エネルギーの畜電・放電装置とすることができる。
さらに、本発明に係るフライホイール装置は、ジンバル支持機構により支持された構造を具備することにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、浮遊状態に磁気懸架されたフライホイール回転体の姿勢を崩すことなく、該フライホイール回転体の回転角運動量ベクトルが常に安定的に初期の重力の方向に維持されて該フライホイール回転体を浮上・保持することができる。
本発明の実施例を示すフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置のフライホイール回転体構成を磁気浮上させた状態を示す模式図である。 回転していない反発する同じ軸上にある磁石どうしは、僅かの軸揺らぎがあると軸がずれてしまうことを示す模式図である。 本発明の他の実施例を示す電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置に備えられた油圧昇降装置の動作を示す模式図であり、(A)はフライホイール回転体を磁気浮上させる前の油圧昇降装置の状態を示し、(B)はフライホイール回転体を磁気浮上させた油圧昇降装置の動作状態を示している。 本発明のさらに他の実施例を示すフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置に備えられたジンバル支持機構により支持されたフライホイール回転体の姿勢を示す模式図であり、(A)は正常姿勢状態のジンバル支持機構のジンバル軸により支持されたフライホイール回転体の姿勢を示し、(B)はフライホイール回転体に外力が加わったり、フライホイール装置支持体が傾斜した際に、ジンバル機構を使うことによって、フライホイール装置の回転軸に変化が生じないことを示している。 本発明のさらに他の実施例を示すフライホイール回転体の回転軸に直結された発電・電動機を備え電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置のフライホイール回転体を磁気浮上させた状態を示す模式図である。 本発明のさらに他の実施例を示すフライホイール回転体を磁気浮上させる昇降手段として超伝導磁界発生装置を備えるフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置のフライホイール回転体構成を磁気浮上させた状態を示す模式図である。 発電電動機回転子とフライホイール回転体と永久磁石全体を該フライホイール回転子の上部で低摩擦物体により支える上下方向支持手段を備えるフライホイール装置の構成を示す模式図である。 上記フライホイール装置のフライホイール回転体を磁気浮上させた状態を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、共通の構成要素については、共通の指示符号を図中に付して説明する。また、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
図1は本発明の実施例を示すフライホイール装置10の構成を示す模式図である。
このフライホイール装置10は、回転中心軸Oが一致するように上部永久磁石1がその下に取り付けられたフライホイール回転体2と、上記フライホイール回転体2を下方側から低摩擦状態で受け止めて支持する回転体支持手段5と、上記上部永久磁石1と回転中心軸Oが一致対向するように配され、該上部永久磁石1とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体2を下方側から上下に移動させる昇降手段7と、上記フライホイール回転体2の回転状態を検出する回転検出手段8と、上記回転検出手段8による検出出力に基づいて、上記昇降手段7の動作を制御する制御手段9とを備える。
このフライホイール装置10において、上記回転体支持手段5は、円環状の保持枠4により保持されたスラストベアリング(あるいは低摩擦の物体)3により上記フライホイール回転体2を下方側から低摩擦状態で受け止めて支持するようになってる。
上記回転体支持手段5は、上記スラストベアリング3が上記フライホイール回転体2の回転中心軸Oを中心とする円周上で上記フライホイール回転体2の底面に下方側から均等に点接して、上記フライホイール回転体2を回転自在に支持する。軸対称に精密加工されたフライホイール回転体と、同時に回転するシャフト等を含む回転系システムは、低速回転特に危険速度においても大きな径方向の揺れは生じないことが実験的に確かめられている。万一装置全体に対する外力による大きな揺れが発生した場合に対処するには、スラストベアリング3にて回転体を支えることが出来るが、別途タッチダウンベアリングを取り付ければよい。該タッチダウンベアリングは異常な揺れに対して、衝撃を吸収することができるが、例えば、後述する図4に示すフライホイール装置20のようにタッチダウンベアリングとして機能するラジアルベアリングを備える回転体支持機構13を設ければよい。
なお、上記回転体支持手段5は、上記スラストベアリング3に代えてMCナイロン低摩擦リングなど低摩擦の物体により上記フライホイール回転体2を下方側から低摩擦状態で受け止めて支持するようにしてもよい。
すなわち、上記スラストベアリング3あるいは低摩擦の物体からなる回転体支持手段5は、上記フライホイール回転体2の下側においてスラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持する上下方向支持手段として機能する。
上記回転体支持手段5により回転支持された上記フライホイール回転体2は、その回転軸2Aに回転駆動力が与えられることにより、上記回転中心軸O廻りに回転する。
また、上記回転検出手段8は、例えば、上記フライホイール回転体2の外周面に設けられた磁気的或いは光学的なマーカー等によって非接触で検出することにより、上記フライホイール回転体2の回転状態を検出する。
また、このフライホイール装置10において、上記昇降手段7は、上記上部永久磁石1と回転中心軸Oが一致対向するように配され、該上部永久磁石1とは反発する下部永久磁石6を油圧あるいは電動モータによる昇降装置で昇降させることにより、上記上部永久磁石1に下方側から該上部永久磁石1とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体軸を重力方向に向けた該フライホイール回転体1を浮遊状態に磁気懸架するようになっている。
そして、上記制御手段9は、上記フライホイール回転体2の回転数が上昇して、上記フライホイール回転体自体が発生する軸モーメントが想定される地震等揺れ外乱強度に対し、十分に回転角運動量によって地心に向かう方向を保持し、自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したことを回転検出手段8が検出したら、図2に示すように、上記下部永久磁石6を上昇させて上記上部永久磁石1に接近させ、上記下部永久磁石6に対して上記上部永久磁石1を間隙gだけ磁気浮遊させることにより、上記上部永久磁石1とともに上記フライホイール回転体2を磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段7の動作を制御する。フライホイール装置からの過剰な電力を取り出す場合、回転数が安定な磁気浮上を可能にする値より低下するので、そのように回転数が低下した場合は、その場合は該フライホイールシステムを接続された系統電力から切り離す、あるいは該系統電力への電力供給を減らす制御方法が望ましいが、フライホイール回転体2の回転数が磁気浮上の限界回転数よりも下がる場合は、装置に取り付けられた下部永久磁石6を下げて、上記上部永久磁石に下方側から印加する磁界を減少させ、磁気浮上を中断し、上記フライホイール回転体2を下方側から低摩擦状態で受け止めて支持するタッチダウンベアリングとして機能するスラストベアリング(あるいは低摩擦物体)3によるフライホイール支持に戻る制御をおこなうことができる。
このフライホイール装置10では、横方向からの姿勢制御装置がなくても、上記下部永久磁石6を上昇させて上記上部永久磁石1に接近させることにより、上記フライホイール回転体2を磁気浮遊させて磁気懸架することにより、上記フライホイール回転体2の安定した回転を維持することができる点に特徴を有する。
ここで、図3は、上記フライホイール回転体2が安定した回転を維持することができることについての原理説明図である。
すなわち、上記フライホイール装置10において、上記フライホイール回転体2を磁気浮遊させた状態で上記フライホイール回転体2を回転させる場合、上記フライホイール回転体2が静止あるいは低速回転であれば、上記フライホイール回転体2に具備した磁石軸すなわち上部永久磁石1の回転軸と、上記フライホイール回転体2の下方に設けた同極性の磁石軸すなわち上記下部永久磁石6の中心軸の位置が図3の(A)に示す一致した状態から、図3の(B)に示すように少しずれると横応力によって、図3の(C)、(D)に示すように、急速に回転軸は元の回転軸に対し曲がってしまい、フライホイール装置としては動作しなくなる。
ところが、ある程度高い回転数になると、回転体自体が持つ磁気モーメントが強くなる所謂ジャイロ効果により、横方向からの姿勢制御装置がなくても、一定の方向を維持することができるようになり、上記フライホイール回転体2に具備した磁石軸すなわち上部永久磁石1の回転軸と、上記フライホイール回転体2の下方に設けた同極性の磁石軸すなわち上記下部永久磁石6の中心軸の位置が一致した図3の(A)に示す状態を維持する。すなわち、上記フライホイール回転体自体が回転角運動量を保持し、自立安定状態を維持する。この原理を用いて、フライホイール回転体2が必要とする回転速度以上になった後に下方からの反発する下部永久磁石6を接近して磁気浮上させることによって、フライホイール回転体2を安定して浮上できるようになる。
すなわち、このフライホイール装置10では、複雑な5軸制御装置等の軸受制御装置を必要とすることなく、上記フライホイール回転体2を磁気浮遊させて磁気懸架することができる。
ここで、上記フライホイール回転体12の自立安定状態を維持する回転数は、フライホイール回転体2の形状や質量の分布状態などにも依存し、角運動量によって発生する抗力Frと地震などによる外力として想定される応力Fpによって決定される安定性の基準を満たすように、抗力Frが応力Fpよりも十分大きい範囲でのみ磁気浮上を行うように制御システムを設計される。フライホイール回転体2の回転数が運転中に低下し、上記基準を回転数が満たさなくなった場合は、下部永久磁石6の位置を下げて、低速回転用のスラストベアリングあるいは低摩擦物体3による懸架状態になるよう制御する。
このフライホイール装置10の起動時に、上記制御手段9は、上記回転検出手段8による検出出力に基づいて、上記フライホイール回転体12の自立安定状態を維持する回転数として予め設定された所定の回転周波数まで、上記フライホイール回転体12の回転数が上昇したら、上記フライホイール回転体2を磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段7の動作を制御する。
また、このフライホイール装置10を停止させる際に、上記制御手段9は、上記下部永久磁石6を降下させて上記上部永久磁石1から離して、上記フライホイール回転体2の磁気懸架を解除するように、上記昇降手段7の動作を制御する。
上記フライホイール回転体2は、磁気懸架が解除されることにより、上記上部永久磁石1とともに降下して、その底面が下側にある回転体支持手段5のスラストベアリング(あるいは低摩擦物体)3に接触して、ベアリング支持された状態で徐々に回転数が低下して停止状態になる。上記回転体支持手段5のスラストベアリング(あるいは低摩擦物体)3は、上記フライホイール回転体2の軸振れなどを抑制する上記タッチダウンベアリングとして機能する。
なお、一般に回転体には、振動や共振が起きてしまう危険回転数があるので、上記制御手段9は、このフライホイール装置10を安全に運転するために、上記回転検出手段8による検出出力に基づいて、上記フライホイール回転体12の危険回転数に近づいたら、上記下部永久磁石6を降下させて上記上部永久磁石1から離して、上記フライホイール回転体2の磁気懸架を解除するように、上記昇降手段7の動作を制御することもできる。精密にバランスされたフライホイール回転システムでは、危険回転数の問題を回避できることが確かめられている。
このフライホイール装置10は、上記フライホイール回転体2の回転軸2Aに連結される発電・電動機を備えることにより、電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するものとすることができる。
図4は本発明の他の実施例を示す電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するフライホイール装置20の構成を示す模式図である。
このフライホイール装置20は、フライホイール回転体12の回転軸方向に可動な例えばスプライン結合等により上下方向に自由度をもたせた回転動力伝達接手21を介して上記フライホイール回転体12の回転軸12Aに連結される発電・電動機22を備える。フライホイール回転体12を精密に工作することによって、該回転数が上昇すると軸方向の下部永久磁石16の上昇による上記フライホイール回転体12の上下方向の浮上力は発電・電動機22の軸を圧迫することなく全てスプライン部で吸収され、回転が安定に維持される。
このフライホイール装置20は、上記フライホイール装置10と同様に、上記フライホイール回転体12の下部には回転中心軸Oが一致するように上部永久磁石11が取り付けられている。
また、上記フライホイール回転体12の回転中心軸Oに中心とする円周上で上記フライホイール回転体12の底面に下方側から均等に点接する複数のスラストベアリング3が円環状の保持枠により保持されてなる回転体支持手段15により、上記フライホイール回転体12が回転自在に支持されている。回転体のスラスト力を機械的に支えるのは回転数が低い場合だけであるので、スラストベアリング3の替わりに摩擦の少ない低摩擦物体により回転体を保持してもよい。
さらに、上記上部永久磁石11と対向するように配され、該上部永久磁石11とは反発する下部永久磁石16を昇降させる昇降手段として機能する油圧昇降装置17と、上記フライホイール回転体12の回転状態を検出する回転検出手段18と、上記回転検出手段18による検出出力に基づいて、上記油圧昇降装置17の動作を制御する制御手段19とを備える。該昇降装置は油圧駆動である必要はなく、例えば、電動モータにより下部永久磁石16を昇降させるものであってもよい。
このフライホイール装置20において、上記油圧昇降装置17は、XY位置調整器23により、上記フライホイール回転体12の回転中心軸O上に上記下部永久磁石16の中心点が位置するように、位置調整できるようになっている。
このフライホイール装置20では、上記発電・電動機22に電源が供給され、該発電・電動機22が電動機として動作することにより、上記発電・電動機22に連結された上記フライホイール回転体12の回転軸に回転駆動力が上記回転動力伝達接手21を介して伝達され、上記フライホイール回転体12が回転駆動される。
上記制御手段19は、上記フライホイール回転体12の回転数が上昇して、上記フライホイール回転体自体が回転角運動量を保持し、自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したことを回転検出手段18が検出したら、上記下部永久磁石16を上昇させて上記上部永久磁石11に接近させることにより、上記上部永久磁石16に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体12を磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記油圧昇降装置17の動作を制御する。
なお、このフライホイール装置20では、地震などにより径方向の大きな揺れが上記フライホイール回転体12に発生した場合に対処するために、上記フライホイール回転体12を囲繞するように円周状に取り付けられたタッチダウンベアリングとして機能するラジアルベアリングを備える回転体支持機構13が設けられ、異常な揺れに対して、衝撃を吸収することができるようになっている。
上記回転体支持機構13は、上記フライホイール回転体2の下側において半径方向の荷重を支持する半径方向支持手段として機能する。この径方向支持手段として機能する上記回転体支持機構13は、ラジアルベアリングに代えMCナイロンなどの低摩擦リングを備えるものであってもよい。
上記油圧昇降装置17は、図5の(A)に示すように、互いに内径の異なる第1,第2のシリンダ室71A、71Bと、小径側の上記第1のシリンダ室71Aの内径面に密接摺動する第1のピストン72Aと、大径側の上記第2のシリンダ室71Bの内径面に密接摺動する第2のピストン72Bを備え、上記第1,第2のシリンダ室71A、71Bが互いに連通され作動油で満たされている。
上記油圧昇降装置17では、図5の(B)に示すように、上記第1のピストン72Aが小径側の第1のシリンダ室71Aの内径面に密接摺動し距離L1だけ降下すると、大径側の第2のシリンダ室71Bの内径面に密接摺動する第2のピストン72Bが距離L2だけ上昇し、上記第2のピストン72Bにより、上記下部永久磁石16を上昇させて上記の上部永久磁石11に接近させ、上記下部永久磁石16に対して上記上部永久磁石11を間隙gだけ磁気浮遊させることができる。
上記第1のシリンダ室71Aの断面積をS1とし、上記第2のシリンダ室71Bの断面積S2とし、上記第1のピストン72Aを降下させる力をF1とすると、第2のピストン72Bには、パスカルの原理に従い、小さな力F1で、
F2=F1×S1/S2
で示される大きな上昇力F2を得ることができる。
上記発電・電動機22は、上記フライホイール回転体12が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、電源供給が遮断されることにより、発電機として動作する。
すなわち、上記発電・電動機22は、それに印加された電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体12は回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体12の回転角運動量によって軸方向が一意的に決定され、該発電・電動機22と上記フライホイール回転体12を結ぶ上記軸方向に可動な回転動力伝達接手である上記回転動力伝達接手21が該発電・電動機22と上記フライホイール回転体12間の自由な軸方向の動きを可能にし、且つ上記フライホイール回転体12に回転を伝え、上記下部永久磁石16の上昇による上記フライホイール回転体12の上下方向の動きを吸収し、上記フライホイール回転体12自体が発電・電動機軸によって圧迫を受けずに上記下部永久磁石16によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体12の回転数が変化しても回転軸方向は他の電磁石等によってラジアル方向にも制御をされることなく自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを発電・電動機22に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体12が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作する。
このフライホイール装置20では、上記フライホイール回転体12の回転数が上昇して自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したら、上記下部永久磁石16を上昇させて上記上部永久磁石11に接近させることにより、上記フライホイール回転体12を磁気浮遊させて磁気懸架するので、磁気懸架された上記フライホイール回転体12は、摩擦によるエネルギー損失が極めて少なく、電気エネルギーを効率よく回転エネルギーとして蓄えることができる。本装置はその一部ないし全体を真空容器に入れることによって、更に待機電力の小さい電力蓄積システムとすることができる。
また、このフライホイール装置20において、発電・電動機22は、フライホイール回転体12の回転軸方向に可動な例えばスプライン結合等により上下方向に自由度をもたせた回転動力伝達接手21を介して上記フライホイール回転体12の回転軸に連結されるので、損失が少なく、上記フライホイール回転体12の回転中は電動機又は発電機として機能しており、上記発電・電動機22の電動機機能により該発電・電動機22の駆動電力がフライホイール回転体12の回転運動エネルギーに変換されて貯蔵され、また貯蔵電力の取り出し時には上記発電・電動機22の発電機機能により上記フライホイール回転体12の回転運動エネルギーを電力に変換して取り出される。
上記回転動力伝達接手21は、例えば電磁クラッチなどによるクラッチ機能を有するものとすることにより、上記フライホイール回転体12が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、上記発電・電動機22を上記フライホイール回転体12の回転軸から切り離して、該フライホイール回転体12の回転運動エネルギーとして電気エネルギーを蓄積しておき、貯蔵電力の取り出し時に上記発電・電動機22を上記フライホイール回転体12の回転軸に連結して、上記発電・電動機22の発電機能により上記フライホイール回転体12の回転運動エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すことによって、発電・電動機22等に付随する機械的エネルギー損失を最小限にすることができる。
図6は本発明のさらに他の実施例を示すフライホイール装置30の構成を示す模式的な分解斜視図である。
このフライホイール装置30は、上記フライホイール装置20をジンバル支持機構31により支持された取付枠32に設け、ジンバル方式による多軸保持を行うことにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にもフライホイール回転体12の方向が変化しないよう上記フライホイール装置20を改良したものである。
このフライホイール装置30におけるジンバル支持機構31は、ジンバル軸31Xを軸廻り方向に揺動自在に支持する第1の支持枠33Xと、ジンバル軸31Yを軸廻り方向に揺動自在に支持する第2の支持枠33Yと、上記第2の支持枠33Yが固定された駆体34からなり、互いに直交する2つのジンバル軸31X、31Yの各軸廻り方向にそれぞれ揺動自在に上記取付枠32を支持するようにした自由度2のジャイロである。
すなわち、このジンバル支持機構31では、上記駆体34に固定された上記第2の支持枠33Yにより上記ジンバル軸31Yの軸廻り方向に揺動自在に上記第1の支持枠33Xが支持され、この第1の支持枠33Xにより上記ジンバル軸31Xの軸廻り方向に揺動自在に上記取付枠32が支持されている。
上記ジンバル支持機構31により支持された取付枠32に設けられた上記フライホイール装置20は、上記フライホイール回転体12が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、外部からのあらゆる外力の影響を受けずに、上記フライホイール回転体12の回転中心軸Oを一定の方向および向きを保つことができる。
図7は、上記フライホイール装置30に備えられたジンバル支持機構31により支持されたフライホイール回転体12の姿勢を示す模式図であり、(A)は正常姿勢状態のジンバル支持機構31のジンバル軸31Yにより支持されたフライホイール回転体12の姿勢を示し、(B)はジンバル軸31Yの軸周り方向にジンバル支持機構31の駆体34が傾斜した姿勢状態のジンバル支持機構31のジンバル軸31Yにより支持されたフライホイール回転体12の姿勢を示している。
すなわち、このフライホイール装置30では、ジンバル支持機構31が図7の(A)に示す正常姿勢状態から、図7の(B)に示すようにジンバル軸31Yの軸周り方向に傾斜した姿勢状態になったとしても、ジンバル軸31Yの軸周り方向に揺動自在に支持されている上記フライホイール装置20の上記フライホイール回転体12の回転中心軸0は、正常姿勢状態と同じ姿勢位置を維持し続けることができる。ジンバル軸31Xの軸周り方向の傾斜に対しても同様である。
したがって、このフライホイール装置30では、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、フライホイール回転体12を磁気懸架した状態で安定性を保持でき、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れが可能である。
ここで、上記フライホイール装置20は、上記フライホイール回転体2の回転軸に回転動力伝達接手21を介して連結される発電・電動機22を備えることにより、電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するものであるが、図8に示すフライホイール装置40のように、フライホイール回転体42の回転軸42Aに設けられた回転子51と支持枠32に設けられた固定子52からなる発電・電動機50を備えることにより、電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するものとすることもできる。
図8は本発明の他の実施例を示す電気エネルギーの畜電・放電装置として機能するフライホイール装置40の構成を示す模式図である。
このフライホイール装置40は、上記フライホイール装置20と同様に、上記フライホイール回転体42の下部には回転中心軸Oが一致するように上部永久磁石41が取り付けられている。
また、上記フライホイール回転体42の回転中心軸Oに中心とする円周上で上記フライホイール回転体42の底面に下方側から均等に点接する複数のスラストベアリング43が円環状の保持枠44により保持されてなる回転体支持手段45により、上記フライホイール回転体42が回転自在に支持されている。回転体のスラスト力を機械的に支えるのは回転数が低い場合だけであるので、スラストベアリング43の替わりに摩擦の少ない材料により回転体を保持してもよい。
また、このフライホイール装置40は、上記上部永久磁石41と回転中心軸Oが一致対向するように配され、該上部永久磁石41とは反発する方向の磁界を該上部永久磁石41に下方側から印加して、上記フライホイール回転体42とともに上記発電・電動機50の回転子51を上下に移動させる昇降手段47を備える。
上記昇降手段47は、油圧あるいは電動モータによる昇降装置で下部永久磁石46を昇降させることにより、上記上部永久磁石41に下方側から該上部永久磁石41とは反発する方向の磁界を印加するようになっている。
さらに、上記フライホイール回転体42の回転状態を検出する回転検出手段48と、上記回転検出手段48による検出出力に基づいて、上記昇降手段47動作を制御する制御手段49とを備える。
このフライホイール装置40に備えられた上記発電・電動機50は、それに電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体42を回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体42の回転角運動量モーメントによって軸方向が一意的に決定され、上記回転子51が上記フライホイール回転体42とともに昇降手段47によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体42の回転数が変化しても自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを該発電・電動機に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体42が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作する。
上記制御手段49は、このフライホイール装置40の起動時に、上記回転検出手段48による検出出力に基づいて、上記フライホイール回転体42の自立安定状態を維持する回転数として予め設定された所定の回転周波数まで、上記フライホイール回転体42の回転数が上昇したら、図9に示すように、上記下部永久磁石46に対して上記上部永久磁石41を間隙gだけ磁気浮遊させることにより、上記フライホイール回転体42を上記発電・電動機50の回転子51とともに磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段47の動作を制御する。
また、このフライホイール装置40を停止させる際に、上記制御手段49は、上記下部永久磁石46を降下させて上記上部永久磁石41から離して、上記上部永久磁石41に印加される磁界を減少させることにより、上記フライホイール回転体42の磁気懸架を解除するように、上記昇降手段47の動作を制御する。
上記フライホイール回転体42は、磁気懸架が解除されることにより、上記発電・電動機50の回転子51とともに降下して、その底面が下側にある回転体支持手段45のスラストベアリング43に接触して、ベアリング支持された状態で徐々に回転数が低下して停止状態になる。上記回転体支持手段45のスラストベアリング43は、上記フライホイール回転体42の軸振れなどを抑制する上記タッチダウンベアリングとして機能する。
さらに、このフライホイール装置40は、上記支持枠32に設けられた図示しないジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、フライホイール回転体42を磁気懸架した状態で安定性を保持でき、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れが可能である。
また、このフライホイール装置40は、風損を低減するためにその一部または全部を真空容器に入れて使用することもできる。
ここで、上記フライホイール装置40における昇降手段47は、油圧あるいは電動モータによる昇降装置で下部永久磁石46を昇降させることにより、上記上部永久磁石41に下方側から該上部永久磁石41とは反発する方向の磁界を印加することにより、上記フライホイール回転体42を上記発電・電動機50の回転子51とともに磁気浮遊させて磁気懸架するようにしたが、図10に示すフライホイール装置40Aにように、超伝導磁界発生装置47Aにより、上部永久磁石41とは反発する方向の磁界を印加することにより、上記下部永久磁石46に対して上記上部永久磁石41を間隙gだけ磁気浮遊させて、上記フライホイール回転体42を上記発電・電動機50の回転子51とともに磁気浮遊させて磁気懸架するようにしてもよい。
このフライホイール装置40Aは、上記フライホイール装置40における昇降手段47を超伝導磁界発生装置47Aに置き換えたもので、上記超伝導磁界発生装置47A以外の構成要素は上記フライホイール装置40と同じなので、同一構成要素には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
このフライホイール装置40Aにおいて、制御手段49は、このフライホイール装置40の起動時に、回転検出手段48による検出出力に基づいて、上記フライホイール回転体42の自立安定状態を維持する回転数として予め設定された所定の回転周波数まで、上記フライホイール回転体42の回転数が上昇したら、図11に示すように、上記フライホイール回転体42を上記発電・電動機50の回転子51とともに間隙gだけ磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記超伝導磁界発生装置47Aの動作を制御する。
また、このフライホイール装置40Aを停止させる際に、上記上部永久磁石41に印加される磁界を減少させることにより、上記フライホイール回転体42の磁気懸架を解除するように、上記超伝導磁界発生装置47Aの動作を制御する。
ここで、上記フライホイール装置30,40,40Aは、上記フライホイール装置20と同様に、摩擦によるエネルギー損失が極めて少なく、電気エネルギーを効率よく回転エネルギーとして蓄えることができ、その一部ないし全体を真空容器に入れて使用することによって、更に待機電力の小さい電力蓄積システムとすることができる。
また、上記フライホイール装置10~40Aでは、上記フライホイール回転体2,12,42の下側においてスラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するスラストベアリングあるいは低摩擦の物体からなる上下方向支持手段として機能する回転体支持手段5,15,45を備えるものとしたが、本発明に係るフライホイール装置において、上記上部永久磁石と上記フライホイール回転体のスラスト加重を上記フライホイール回転体の上部において低摩擦状態で受け止めて支持するようにしてもよく、回転体支持手段は、上記フライホイール回転体の上側又は下側において上記スラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するスラストベアリングあるいは低摩擦の物体からなる上下方向支持手段を備えるものとすることができる。
すなわち、例えば、図12に示すフライホイール装置60のように、フライホイール回転体42の上側においてスラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するスラストベアリングあるいは低摩擦の物体からなる上下方向支持手段63を備えるものとすることができる。
図11は、発電・電動機50の回転子51とフライホイール回転体42と上部永久磁石41の全体を該フライホイール回転子42の上部で低摩擦物体により支える上下方向支持手段63を備えるフライホイール装置60の構成を示す模式図である。
このフライホイール装置60は、フライホイール回転体42の回転軸42Aに設けられた回転子51と支持枠32に設けられた固定子52からなる発電・電動機50を備える上記フライホイール装置40において、上記上下方向支持手段63により、上記フライホイール回転体42の上側においてスラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するようにしたものである。
このフライホイール装置60において、上記フライホイール装置40と同一の構成要素については、図中に同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
このフライホイール装置60において、上記発電・電動機50の回転子51は、その上端部に外向きフランジ部53を備え、上記発電・電動機50の固定子52が設けられた支持枠32に該発電・電動機50の回転子51が挿通される開口32Aを有する内向フランジ部32Bが設けられており、上記上下方向支持手段63は、上記フライホイール回転体42の回転中心軸Oに中心とする円周上で上記外向きフランジ部53の底面に下方側から均等に点接する複数のスラストベアリング61が円環状の保持枠62により保持されてなり、上記開口32Aを囲繞ように上記内向フランジ部32B上に設けられ、上記発電・電動機50の回転子51とフライホイール回転体42と上部永久磁石41の全体を上記回転子51の外向きフランジ部53の下側から低摩擦状態で受け止めて支持するようになっている。
なお、このフライホイール装置60においても、上記上下方向支持手段63により上記発電・電動機50の回転子51とフライホイール回転体42と上部永久磁石41の全体のスラスト力を機械的に支えるのは回転数が低い場合だけであるので、スラストベアリング61の替わりに摩擦の少ない材料を用いるようにしてもよい。
また、このフライホイール装置60は、上記フライホイール回転体12を囲繞するように円周状に取り付けられたタッチダウンベアリングとして機能するラジアルベアリングを備える回転体支持機構64が、上記内向フランジ部32Bの開口32Aの周縁に沿ってに設けられ、異常な揺れに対して、衝撃を吸収することができるようになっている。
上記回転体支持機構64は、上記フライホイール回転体2の上側において半径方向の荷重を支持する半径方向支持手段として機能する。この径方向支持手段として機能する上記回転体支持機構64は、ラジアルベアリングに代えMCナイロンなどの低摩擦リングを備えるものであってもよい。
このフライホイール装置60において、制御手段49は、該フライホイール装置40の起動時に、上記回転検出手段48による検出出力に基づいて、上記フライホイール回転体42の自立安定状態を維持する回転数として予め設定された所定の回転周波数まで、上記フライホイール回転体42の回転数が上昇したら、図13に示すように、上記下部永久磁石46を上昇させて、上記上部永久磁石41とは反発する方向の磁界を該上部永久磁石41に印加することにより、発電・電動機50の回転子51とフライホイール回転体42と上部永久磁石41の全体を間隙gだけ磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段47の動作を制御する。
また、このフライホイール装置60を停止させる際に、上記制御手段49は、上記下部永久磁石46を降下させて上記上部永久磁石41から離して、上記上部永久磁石41に印加される磁界を減少させることにより、上記フライホイール回転体42の磁気懸架を解除するように、上記昇降手段47の動作を制御する。
上記フライホイール回転体42は、磁気懸架が解除されることにより、上記発電・電動機50の回転子51とともに降下して、上記回転子51の外向フランジ部53の底面が下側にある回転体支持手段63のスラストベアリング43に接触して、ベアリング支持された状態で徐々に回転数が低下して停止状態になる。上記上下方向支持手段63のスラストベアリング61は、上記フライホイール回転体42の軸振れなどを抑制する上記タッチダウンベアリングとして機能する。
さらに、このフライホイール装置60は、上記支持枠32に設けられた図示しないジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、地震等による地面の傾斜が起きた際にも、フライホイール回転体42を磁気懸架した状態で安定性を保持でき、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れが可能である。
また、このフライホイール装置60は、風損を低減するためにその一部または全部を真空容器に入れて使用することもできる。
上記フライホイール装置60は、上記フライホイール装置40と同様に、摩擦によるエネルギー損失が極めて少なく、電気エネルギーを効率よく回転エネルギーとして蓄えることができ、その一部ないし全体を真空容器に入れて使用することによって、更に待機電力の小さい電力蓄積システムとすることができる。
なお、このフライホイール装置60は、小型であれば、発電・電動機50の回転子51とフライホイール回転体42と上部永久磁石41の全体の重量に耐え得る上記発電・電動機50自体のベアリングで上記上下方向支持手段63の機能と上記回転体支持機構64の機能を果たすものとすることができる。
11,41 上部永久磁石、2,12,42 フライホイール回転体、2A,42A 回転軸、3,43,61 スラストベアリング、4,44 保持枠、5 上下方向支持手段として機能する回転体支持手段、6,16,46 下部永久磁石、7,47 昇降手段、8,18,48,62 回転検出手段、9,19,49 制御手段、10,20,30,40,40A,60 フライホイール装置、13,64 径方向支持手段として機能する回転体支持機構、17 油圧昇降装置、8,18,48 回転検出手段、9,19,49 制御手段、21 回転動力伝達接手、22,50 発電・電動機、23 XY位置調整器、31 ジンバル支持機構、31X,31Y ジンバル軸、32 取付枠、32A 開口、32B 内向フランジ部、33X,33Y,34 駆体、47 超伝導磁界発生装置、51 回転子、52 固定子、53 外向フランジ部、63 上下方向支持手段、71A、71B 第1,第2のシリンダ室、72A、72B 第1,第2のピストン、g 間隙、O 回転中心軸

Claims (7)

  1. 回転中心軸が一致するように上部永久磁石が下部に取り付けられたフライホイール回転体と、
    上記上部永久磁石と対向するように配され、該上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体の荷重を下方側から支持するため上下方向に移動させる昇降手段と、
    上記フライホイール回転体の回転状態を検出する回転検出手段と、
    上記回転検出手段による検出出力に基づいて、上記昇降手段の動作を制御する制御手段と、
    下部に一体的に取り付けられた上記上部永久磁石と上記フライホイール回転体が、回転停止あるいは低速回転時には、上記上部永久磁石と上記フライホイール回転体のスラスト加重を該フライホイール回転体の上側又は下側において低摩擦状態で受け止めて支持する回転体支持手段と、
    を備え、
    上記制御手段は、上記回転体支持手段により支持される上記フライホイール回転体の回転数が上昇し、上記フライホイール回転体自体が回転角運動量を保持し、自立安定状態を維持する所定の高速回転に達したことを上記回転検出手段が検出した後、上記上部永久磁石に下方側から該上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加して、上記フライホイール回転体軸を重力方向に向けた該フライホイール回転体を浮遊状態に磁気懸架することによって、該フライホイール回転体の軸方向を常に重力方向に安定的に浮上・保持し、磁気浮遊させて磁気懸架するように、上記昇降手段の動作を制御し、上記フライホイール回転体の回転数があらかじめ設定した回転数まで低下したことを上記回転検出手段が検出した場合には、上記上部永久磁石に下方側から印加する磁界を減少させ、上記フライホイール回転体が上記回転体支持手段によって支持されるように上記昇降手段の動作を制御することを特徴とするフライホイール装置。
  2. 上記フライホイール回転体の回転軸に軸方向に可動な回転動力伝達接手を介して連結される発電・電動機と、
    支持枠に設けられたジンバル支持機構により支持された構造を有し、
    上記発電・電動機は、それに電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体の回転角運動量モーメントによって軸方向が一意的に決定され、該発電・電動機と上記フライホイール回転体を結ぶ上記軸方向に可動な回転動力伝達接手が該発電・電動機と上記フライホイール回転体間の自由な軸方向の動きを可能にし、且つ上記フライホイール回転体に回転を伝え、上記昇降手段による上記フライホイール回転体の上下方向の動きを吸収し、上記フライホイール回転体自体が発電・電動機軸によって圧迫を受けずに上記昇降手段によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体の回転数が変化しても自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを該発電・電動機に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作し、
    上記ジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れ可能なことを特徴とする請求項1に記載のフライホイール装置。
  3. 上記フライホイール回転体の回転軸に設けられた回転子と支持枠に設けられた固定子からなる発電・電動機と、
    上記支持枠に設けられたジンバル支持機構により支持された構造を有し、
    上記発電・電動機は、それに電源が供給されることにより、上記フライホイール回転体を回転駆動する電動機として動作し、その際発生する上記フライホイール回転体の回転角運動量モーメントによって軸方向が一意的に決定され、上記回転子が上記フライホイール回転体とともに上記昇降手段によって浮上し、負荷の変化による上記フライホイール回転体の回転数が変化しても自律的に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れを該発電・電動機に印加された電源との間で安定にやり取りができ、上記フライホイール回転体が所定の高速回転数に達して磁気懸架された状態で、負荷に対し電源供給が必要となった時は、発電機として動作し、
    上記ジンバル支持機構により支持された構造を有することにより、揺動などの外乱があっても、常に初期の軸モーメントを保持しながら回転エネルギーの出し入れ可能なことを特徴とする請求項1に記載のフライホイール装置。
  4. 上記回転体支持手段は、上記フライホイール回転体の上側又は下側において上記スラスト加重を低摩擦状態で受け止めて支持するスラストベアリングあるいは低摩擦の物体からなる上下方向支持手段と、半径方向の荷重を上記フライホイール回転体の上部に設置した低摩擦物体又は下部に設置した低摩擦物体の少なくとも一方によって支持する半径方向支持手段とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフライホイール装置。
  5. 上記半径方向支持手段は、上記フライホイール回転体の上部において該フライホイール回転体の半径方向の荷重を支持し、上記上下方向支持手段は、低回転時には上記スラスト加重を上記フライホイール回転体の上部において受け止めることを特徴とする請求項4に記載のフライホイール装置。
  6. 上記昇降手段は、上記上部永久磁石とは反発する下部永久磁石を上記フライホイール回転体の回転数に応じて上昇下降させる油圧あるいは電動モータによる昇降装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフライホイール装置。
  7. 上記昇降手段は、上記フライホイール回転体の回転数に応じて上記上部永久磁石とは反発する方向の磁界を印加する超伝導磁界発生装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフライホイール装置。
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