JP2024052376A - 遠隔監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遠隔監視装置側で画像処理をし易くすることができる遠隔監視システムを得る。【解決手段】遠隔監視システム10は、移動体20と遠隔監視装置30を含む。移動体20は、隣接する撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定可能とされた4つ以上の撮影部22A~22Jと、4つ以上の撮影部22A~22Jにより各々撮影された4つ以上の撮影画像を、重複部分をオーバラップさせて合成し、移動体水平方向の移動体全周囲を含む合成画像を生成する合成画像生成部24Bと、生成された合成画像を送信する送信部(通信部)28と、を含む。遠隔監視装置30は、移動体20から送信された合成画像を受信する受信部(通信部)38を含む。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年6月21日 http://www.tokai-rika.co.jp/topics/2022/220621.pdf にて公開 令和4年6月29日~令和4年7月1日 人とくるまのテクノロジー展2022NAGOYA にて公開
本発明は、遠隔監視システムに関する。
特許文献1には、車両に搭載された複数のカメラにより撮影された複数の画像に基づいて、仮想視点から見た車両の周辺領域を示す合成画像すなわち俯瞰画像を生成する車両を備えた車両遠隔操作システムが開示されている。この車両遠隔操作システムにおいては、車両側で、俯瞰画像に基づいて遠隔監視装置(操作端末)のモニタに表示するための表示用画像を生成し、生成された表示用画像を遠隔監視装置に送信して遠隔監視装置のモニタに表示させている。
特開2019-156299号公報
しかしながら、特許文献1に記載された車両遠隔操作システムにおいては、車両側で俯瞰画像を生成し、さらに表示用画像も生成しているため、遠隔監視装置側での画像処理操作がし難いという問題がある。
本発明は、上記事実を考慮して、遠隔監視装置側で画像処理をし易くすることができる遠隔監視システムを得ることが目的である。
本発明の第1の態様の遠隔監視システムは、移動体に搭載され、隣接する撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定可能とされた4つ以上の撮影部と、該4つ以上の撮影部により各々撮影された4つ以上の撮影画像を、前記重複部分をオーバラップさせて合成し、移動体水平方向の移動体全周囲を含む合成画像を生成する合成画像生成部と、該合成画像生成部により生成された前記合成画像を送信する送信部と、を含む移動体と、前記移動体から送信された前記合成画像を受信する受信部を含む遠隔監視装置と、を備える。
本発明の第1の態様の遠隔監視システムによれば、移動体が、4つ以上の撮影部により各々撮影された4つ以上の撮影画像を、隣接する撮影領域が重なる重複部分をオーバラップさせて合成し、移動体水平方向の移動体全周囲を含む合成画像を生成する合成画像生成部と、生成された合成画像を送信する送信部とを含んでいる。また、遠隔監視装置が、移動体から送信された合成画像を受信する受信部を含んでいる。そのため、遠隔監視装置側で移動体水平方向の移動体全周囲を含む合成画像を取得することができる。合成画像は、移動体水平方向の移動体全周囲の情報を有しているので、遠隔監視装置側でこの取得した合成画像に基づいて画像処理を行うことができる。これにより、遠隔監視装置側で画像処理をし易くすることができる。
また、本発明の第2の態様の遠隔監視システムは、第1の態様の遠隔監視システムにおいて、前記4つ以上の撮影画像における各々の前記撮影範囲は、前記移動体の一部が含まれるように設定されている。
本発明の第2の態様の遠隔監視システムによれば、4つ以上の撮影画像における各々の撮影範囲は、移動体の一部が含まれるように設定されているので、合成画像において移動体の周囲における死角の発生を防止することができる。
また、本発明の第3の態様の遠隔監視システムは、第1の態様又は第2の態様の遠隔監視システムにおいて、前記移動体が、前記移動体の一部を含む当該移動体の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の撮影部をさらに含み、前記合成画像生成部が、前記下側用の撮影部により取得された下側撮影画像も前記合成画像に合成する。
近年、開発段階である自動運転システムにおいては、移動体が自動運転を行う際に何らかの異常が発生した場合、移動体を一時停止させる必要がある。本発明の第2の態様の遠隔監視システムによれば、移動体が、移動体の一部を含む当該移動体の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の撮影部を含み、合成画像生成部が、下側用の撮影部により取得された下側撮影画像も合成画像に合成している。そのため、監視者は、遠隔監視にて、車体の下側を含めた移動体の周囲を合成画像に基づいて確認することができるので、一時停止した移動体の復帰(再走行)を遠隔監視装置側で判断することができる。また、移動体が、移動体の一部を含む当該移動体の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の撮影部を含んでいるので、下側撮影領域を合成画像に合成する際に精度を向上させることができる。
また、本発明の第4の態様の遠隔監視システムは、第1の態様~第3の態様の何れかの遠隔監視システムにおいて、前記合成画像は、全天球画像である。
本発明の第4の態様の遠隔監視システムによれば、合成画像が、全天球画像であるため、合成画像には、移動体の水平方向及び垂直方向の360度、すなわち移動体を中心とした全方位が映り込んでいる。そのため、遠隔監視装置側で移動体を遠隔監視する際に、移動体の周辺において死角が発生するのを防止することができるので、安全なモビリティ制御を実現することができる。
また、本発明の第5の態様の遠隔監視システムは、第1の態様~第4の態様の何れかの遠隔監視システムにおいて、前記遠隔監視装置は、表示部と、前記受信部により受信された前記合成画像から前記表示部に表示する表示画像を生成する表示画像生成部と、を含む。
本発明の第5の態様の遠隔監視システムによれば、遠隔監視装置は、表示部と、受信部により受信された合成画像から表示部に表示する表示画像を生成する表示画像生成部とを含んでいる。そのため、遠隔監視装置側において、表示画像生成部が合成画像から表示部に表示する表示画像を生成できるので、監視者の所望する視点や表示態様での表示画像を表示部に表示することができる。
また、本発明の第6の態様の遠隔監視システムは、第5の態様の遠隔監視システムにおいて、前記表示画像生成部は、前記移動体の走行状況に基づいて前記表示画像を生成する。
本発明の第6の態様の遠隔監視システムによれば、表示画像生成部は、移動体の走行状況に基づいて表示画像を生成するので、移動体の走行状況に応じた表示画像を表示部に表示することができる。これにより、監視者は移動体の走行状態に応じた表示画像を視認することができる。
また、本発明の第7の態様の遠隔監視システムは、第5の態様の遠隔監視システムにおいて、前記表示画像生成部は、前記移動体において設定されたモードに合わせた前記表示画像を生成する。
本発明の第7の態様の遠隔監視システムによれば、表示画像生成部が、移動体において設定されたモードに合わせた表示画像を生成するので、移動体の設定モードに応じた表示画像を表示部に表示することができる。これにより、監視者は移動体の設定モードに応じた表示画像を視認することができる。
また、本発明の第8の態様の遠隔監視システムは、第1の態様~第7の態様の何れかの遠隔監視システムにおいて、前記合成画像は、縦方向と横方向との比率が1:2である。
本発明の第8の態様の遠隔監視システムによれば、合成画像は、縦方向と横方向との比率が1:2であるため、合成画像をエクイレクタングラー(Equirectangular)形式すなわち正距円筒図法により構成することができる。
以上説明したように、本発明の遠隔監視システムによれば、遠隔監視装置側で画像処理をし易くすることができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る遠隔監視システムの概略構成を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔監視システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 カメラが車両に配置される位置及び各位置における撮影画像を示す図である。 画像を合成する方法を説明するための説明図である。 エクイレクタングラー形式の合成画像を説明するための説明図である。 全天球画像において、エクイレクタングラーから球体への形式の変換を説明するための説明図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。 遠隔監視装置の表示部に表示される表示画像の一例を示す図である。
図1~図12を用いて本発明の一実施形態に係る遠隔監視システム10について説明する。なお、以下の説明において前後左右上下の方向を示して説明するときは、車両の前後左右上下の方向を示すものとする。
図1は本実施形態に係る遠隔監視システム10の概略構成を示す構成図、図2は本発明の一実施形態に係る遠隔監視システム10のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本実施形態の遠隔監視システム10は、移動体としての車両20、遠隔監視装置30、及びネットワーク40を含んで構成されている。
ここで車両20について説明する。車両20は、自律して走行する自動運転が可能な車両であり、本実施形態においては人が乗車可能に構成されている。図2に示されるように、車両20は、撮影装置22、画像処理装置24、車両制御装置26、及び通信部28を備えている。本実施形態の撮影装置22は、一例として、前方カメラ22A、右前方カメラ22B、右側方カメラ22C、右後方カメラ22D、後方カメラ22E、左後方カメラ22F、左側方カメラ22G、左前方カメラ22H、及び下方カメラ22Jの9つのカメラを備えている。
この9つのカメラ22A~22Jは、各々本発明の撮影部に対応し、一例として、各々180度よりも大きい画角を有する円周魚眼レンズが使用されている。円周魚眼レンズにより撮影された撮影画像は、魚眼画像であり、撮影範囲の中央付近の被写体は大きく写り、撮影範囲の周囲の被写体は小さく写る特徴があって、撮影範囲は円形状の画像で表されている。なお、本実施形態において「撮影画像」は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。
図3は9つのカメラ22A~22Jが車両20に配置される位置及び各位置における撮影画像を示す図である。図3に示されるように、前方カメラ22Aは車両20の前部に搭載され、前方カメラ22Aで撮影された撮影画像P1には車両20の前方が映り込む。また、右前方カメラ22Bは車両20の右前部に搭載され、右前方カメラ22Bで撮影された撮影画像P2には車両20の右前方が映り込む。右側方カメラ22Cは車両20の右側部に搭載され、右側方カメラ22Cで撮影された撮影画像P3には車両20の右側方が映り込む。また、右後方カメラ22Dは車両20の右後部に搭載され、右後方カメラ22Dで撮影された撮影画像P4には車両20の右後方が映り込む。
後方カメラ22Eは車両20の後部に搭載され、後方カメラ22Eで撮影された撮影画像P5には車両20の後方が映り込む。また、左後方カメラ22Fは車両20の左後部に搭載され、左後方カメラ22Fで撮影された撮影画像P6には車両20の左後方が映り込む。左側方カメラ22Gは車両20の左側部に搭載され、左側方カメラ22Gで撮影された撮影画像P7には車両20の左側方が映り込む。また、左前方カメラ22Hは車両20の左前部に搭載され、左前方カメラ22Hで撮影された撮影画像P8には車両20の左前方が映り込む。下方カメラ22Jは車両20の前部の下側に搭載され、下方カメラ22Jで撮影された撮影画像P9には車両20の車体の底面20A及び車両20が位置する地面G(道路等も含む)が映り込む。なお、この撮影画像P9は、本発明の下側撮影画像に対応する。
本実施形態においては一例として、撮影装置22の9つのカメラ22A~22Jは、各々隣接するカメラの撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定されている。すなわち、撮影画像P1は、右端部に撮影画像P2と共通する被写体が、左端部に撮影画像P8と共通する被写体がそれぞれ映り込んでいる。
同様にして、撮影画像P2~P8も、各々左右端部において隣接する撮影画像と共通する被写体がそれぞれ映り込んでいる。本実施形態においては一例として、撮影画像P1~P8の各々の下端部に、撮影画像P9と共通する被写体が映り込んでいる。言い換えると、撮影画像P9の周縁部には、撮影画像P1~P8の何れかと共通する被写体が映り込んでいる。また、図3において図示は省略されているが、撮影画像P1~P8においては、車両20の一部が映り込んでいる。
図2に示されるように、画像処理装置24は車両20に搭載されている。画像処理装置24は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びストレージ等を含んで構成されており、各構成は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。CPUは、ROM又はストレージからプログラムを読み出し、RAMを作業領域としてプログラムを実行する。
また、画像処理装置24は、機能構成として画像取得部24A及び合成画像生成部24Bを備えており、画像取得部24A及び合成画像生成部24Bは、上記CPUが、ROM又はストレージからプログラムを読み出し、RAMを作業領域としてプログラムを実行することにより実行される。
画像取得部24Aは、撮影装置22の9つのカメラ22A~22Jにより各々撮影された9枚の撮影画像P1~P9を各々表す画像データを取得する。なお、本実施形態においては、一例として、1枚の撮影画像は約200万画素で構成されている。なお、撮影画像の画素数は、使用するカメラの性能等により適宜変更することができる。
合成画像生成部24Bは、画像取得部24Aにより取得された画像データが各々表す9枚の撮影画像P1~P9を合成して合成画像CPを生成する。本実施形態においては、合成画像CPは、撮影地点である車両20から見渡すことができる全ての方向すなわち車両全周囲(全方位)を表す全天球画像とする。
合成画像生成部24Bには、9つのカメラ22A~22Jにより各々撮影された9枚の撮影画像P1~P9を全天球画像に変換するために必要な情報が予め記憶されている。この情報としては、9つのカメラ22A~22J各々の円周魚眼レンズの物理的な配置関係を表す位置情報、撮影画像P1~P9の像高と円周魚眼レンズの入射角との関係を表す射影情報、9つのカメラ22A~22Jの撮影方向を示す情報、及び円周魚眼レンズの特性を表す情報等がある。これらの情報は予めキャリブレーションすることによって導出されている。
合成画像生成部24Bは、魚眼画像である9枚の撮影画像P1~P9から、上記必要な情報に基づいて公知の技術により投影変換を行って合成し、合成画像CPを生成する。ここで、本実施形態においては、合成画像CPを合成する際に、上述した重複部分をオーバラップさせている。図4において、例えば撮影画像P6を一例として説明すると、撮影画像P6と撮影画像P5との重複部分は網掛で示される第1領域OV1で示され、撮影画像P6と撮影画像P7との重複部分は網掛で示される第2領域OV2で示される。合成画像生成部24Bは、この重複部分を画素単位でオーバラップさせることにより、撮影画像P1~P8を合成する。なお、オーバラップ処理は公知の技術を使用することができる。
また、合成された撮影画像P1~P8に撮影画像P9が合成される。本実施形態においては、撮影画像P9の周縁部に、撮影画像P1~P8と各々共通する被写体が映り込んでいるため、この共通する被写体が映り込んでいる範囲が、隣接する撮影領域が重なる重複部分となる。図4において、例えば撮影画像P6を一例として説明すると、撮影画像P6と撮影画像P9との重複部分は斜め斜線で示される第3領域OV3で示される。合成画像生成部24Bは、この重複部分を画素単位でオーバラップさせることにより、撮影画像P1~P8の下側に撮影画像P9を合成する。なお、オーバラップの方法については、公知の技術を使用することができる。
図5はエクイレクタングラー形式(正距円筒図法)の合成画像を説明するための説明図である。ここで、エクイレクタングラー形式の合成画像は、縦方向と横方向との比率が1:2となる画像である。エクイレクタングラー形式は、縦方向と横方向が1:2の比率の長方形の合成画像を球体状のスクリーンに貼り付けて、その中央から合成画像を見たときに、360度が正しく見える形式である。
本実施形態においては、合成画像生成部24Bは、エクイレクタングラー形式の合成画像CP、すなわち縦方向と横方向との比率が1:2となる合成画像CPを生成している。なお、エクイレクタングラー形式の合成画像CPは、平面状態の全天球画像である。本実施形態においては、一例として、合成画像CPは、3840×1920ピクセル、すなわち約740万画素の画像データで構成する。なお、合成画像CPの画素数は、後述する遠隔監視装置30の表示部の性能に合わせて適宜変更することができる。
全天球画像は、図5の右図に示されるように、所定軸周りの角度座標を含む座標系で表される画像であり、動径を定数n(例えば1)として、pitch方向の軸に対してなされる垂直角度φと、yaw方向の軸周りの回転角に対応する水平角度λとを座標とした画素値の配列として表現される。垂直角度φは、-90度~+90度(あるいは0度~180度)の範囲となり、水平角度λは、-180度~+180度(あるいは0度~360度)の範囲となる。
合成画像生成部24Bは、合成画像CPの横方向は車両20の水平方向の全周囲すなわち360度を表しているので、合成された撮影画像P1~P8の横方向と一致している。また、合成された撮影画像P1~P8の下方向の端部には、撮影画像P9が合成されており、この撮影画像P9の下端が合成画像CPの下端と一致している。本実施形態においては、車両20の直上方向は撮影画像P1~P8に映り込んでいない。そのため、合成画像生成部24Bは、予め記憶している情報から撮影画像P1~P8の上方側の画角を読み出し、読み出した画角に応じて合成された撮影画像P1~P8の上端の座標の位置が決定されている。
なお、カメラ22A~22Hにより撮影されていない車両20の直上方向の領域に対応する座標については、図5に示されるようにブランクとして一律の画素値により示される。本実施形態においては一例として、黒色を表す画素値で示し、この黒色の領域をブランク画像BPとする。撮影画像P1~P8の上方側の画角が大きい程ブランク画像BPのpitch方向(縦方向)の幅は狭くなる。このようにして合成画像生成部24Bは合成画像CPを生成している。
図2に戻り、車両制御装置26は、車両20に搭載された各種センサ(図示省略)により検出された情報、及び撮影装置22により撮影された撮影画像P1~P9に基づいて車両20を自律して走行させる自動運転を制御する装置である。車両制御装置26は、公知の技術を使用することができる。なお、本実施形態において、車両制御装置26は、遠隔監視装置30からの操作により車両20の走行を制御する機能も有している。
また、車両制御装置26は、一例として、正常時走行モード、異常時走行モード、復帰時走行モード、及び遠隔操縦モードなどの各種モードを設定可能に構成されている。車両制御装置26は、上述したセンサにより検出された情報及び撮影画像P1~P9に基づいて、上記各モードを自動的に選択して車両20を走行させる。車両制御装置26は、正常時に正常時走行モードを選択し、例えば異常と判断する対象を自動運転システムの通知情報や上記センサによるセンシングにて検出した場合等に異常時走行モードを選択する。具体的には、車両制御装置26により異常時走行モードが選択されると、車両20は停止される。
また、復帰時走行モードは、車両20が停止後に走行を開始する際に車両制御装置26により選択される。具体的には、車両制御装置26は、自動運転システムや上記センサによるセンシングによって車両20に異常がないこと確認させるか、又は遠隔監視装置30に対して異常がないことを確認させるための信号を送信する。
遠隔操縦モードは、車両20を遠隔監視装置30により操縦させる際に車両制御装置26により選択される。具体的には、車両制御装置26は、遠隔監視装置30に対して遠隔操縦を行なわせるための信号を送信する。
車両制御装置26は、車両20の走行状況、すなわち現在選択されているモードを、通信部28を介して遠隔監視装置30に送信する。なお、車両制御装置26は、その他にも、例えば異常と判断する対象を自動運転システムの通知情報や上記センサによるセンシングにて検出した場合等に、異常が発生したことを示す「異常情報」を、通信部28を介して遠隔監視装置30に送信するようにしてもよい。
通信部28は、外部装置と通信するためのインターフェイスであり、合成画像生成部24Bにより生成された合成画像CPを送信する送信部としても機能する。また、通信部28は、車両20の走行状況、すなわち現在選択されているモードを送信する送信部としても機能する。
次に、遠隔監視装置30について説明する。図2に示されるように、遠隔監視装置30は表示部としての表示装置32、表示制御装置34、遠隔操縦装置36、通信部38、及び記録部39を備えている。
表示装置32は、一例として、第1表示部32A、第2表示部32B、第3表示部32C、及び第4表示部32Dの4つの表示部を備えている。図1に示されるように、第1~第4表示部32A~32Dは、例えば縦方向に2つ、横方向に2つ各々並んで配設されている。具体的には、一例として、監視者から見て第1表示部32Aが左上側、第2表示部32Bが右上側、第3表示部32Cが左下側、第4表示部32Dが右下側に各々配置されている。
また、一例として、第1表示部32Aには、複数の車両20の運行情報が表示され、第2表示部32Bには、現在運行されている車両20の車種や乗員数、走行経路等の車両情報が表示される。また、第3表示部32C及び第4表示部32Dには、各車両20から受信した合成画像CPに基づいて生成された表示画像HPが表示される。なお、合成画像CPをそのまま表示させることもできる。
本実施形態において、第1~第4表示部32A~32Dは、一例として、4K解像度に対応した映像が表示可能な性能を有しているが、各表示部の性能はこれに限られず、全てが同一の性能を有していなくてもよいし、4Kよりも低解像度又は4Kよりも高解像度の映像が表示可能な性能を有していてもよいし適宜変更可能である。
通信部38は、外部装置と通信するためのインターフェイスであり、車両20の通信部28から送信された合成画像CPを受信する受信部としても機能する。ここで、車両20の通信部28と遠隔監視装置30の通信部38は、図1に示されるように、ネットワーク40を経由して互いに通信される。ネットワーク40は、wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の狭域無線通信モジュールや、4G、LTE、5G等の広域無線通信モジュールであるモバイル回線等で構成される。なお、ネットワーク40による通信はクラウドサーバ(図示省略)介して行うこともできる。
記録部39は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであり、通信部38により受信された合成画像CPを記録する。また車両20の通信部28から送信された車両20の車速度及び操舵角等、各種データを記録する。
遠隔操縦装置36は、車両20を遠隔操作する機能を有しており、例えば車両20を停止させたり、監視者の所望する条件で車両20を走行させたりすることもできる。遠隔操縦装置36は、公知の技術を使用することができる。
表示制御装置34は、表示装置32へ画像や情報等を表示させる装置であり、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びストレージ等を含んで構成されている。各構成は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。CPUは、ROM又はストレージからプログラムを読み出し、RAMを作業領域としてプログラムを実行する。
また、表示制御装置34は、機能構成として合成画像取得部34A及び表示画像生成部34Bを備えており、合成画像取得部34A及び表示画像生成部34Bは、上記CPUが、ROM又はストレージからプログラムを読み出し、RAMを作業領域としてプログラムを実行することにより実行される。
合成画像取得部34Aは、通信部38により受信された合成画像CPを取得して、記録部39に記憶させる。
表示画像生成部34Bは、表示装置32(本実施形態においては第3表示部32C及び第4表示部32D)に表示させる表示画像HPを生成する。具体的には、表示画像生成部34Bは合成画像CPに基づいて表示画像HPを生成する。
図6は全天球画像において、エクイレクタングラーから球体への形式の変換を説明するための説明図である。表示画像生成部34Bは、図6の左図に示される合成画像CP上の点Pe(λ,φ)を、図6の右図に示される単位球状の点Ps(x,y,z)に変換する。ここで、図6の右図において、λは経度、φは緯度を表す。
この場合、変換式は下記式(1)~(3)で示される。
=cos(φ)sin(λ)・・・(1)
=sin(φ) ・・・(2)
=cos(φ)cos(λ)・・・(3)
表示画像生成部34Bは、上記変換式(1)~(3)により、平面状態の全天球画像を球体の全天球画像に変換する。表示画像生成部34Bは、合成画像CP及び変換後の球体の全天球画像を表す合成画像RPに基づいて、遠隔監視装置30を操作する監視者の所望する表示態様の表示画像HPを生成する。なお、エクイレクタングラー形式の平面状態の合成画像CPには原点から見た全ての方向の情報が含まれるため、この合成画像CPに基づいて球体以外の形状、例えば円筒を上から見た形状等の任意の形状の合成画像を生成することもできる。また、表示画像生成部34Bは、合成画像CPを表示画像HPとしてそのまま使用することもできる。
図7~図12は遠隔監視装置30の第3表示部32C又は第4表示部32Dに表示される表示画像HPの一例を示す図である。なお、本実施形態においては、一例として、第3表示部32C及び第4表示部32Dには、異なる車両20から送信された合成画像CPに基づいて表示画像生成部34Bにより生成された表示画像HPがそれぞれ表示される。また、本実施形態においては、1台の車両20から送信された合成画像CPに対して生成される表示画像HPを一例として第3表示部32Cに表示する態様について以下説明する。その他の車両20については上記1台の車両20と同様にして表示画像HPが生成され、第4表示部32Dに表示される。
図7に示されるように、表示画像生成部34Bは、球体の全天球画像を表す合成画像RPにおいて車両20を見下ろす視点で生成された360度俯瞰画像である表示画像HP1を生成する。なお、図7において、便宜上、車両20の車体の下側を表す画像が黒色で表されているが、実際には車両20の車体の下側を表す実際の画像が表されている。また、表示画像生成部34Bは、車両20を模擬した画像A1を表示画像HP1に重ねて合成してもよい。この際に、表示画像HP1において画像A1が重ねられた領域も視認可能とするために、画像A1は透過性を有する画像とする。生成された表示画像HP1は、表示制御装置34によって第3表示部32Cに表示される。
なお、表示制御装置34は、第3表示部32Cに表示された画像A1を含む表示画像HP1に対して、矢印M1で示される時計回りの回転方向又は矢印M2で示される反時計回りの回転方向に移動可能な画像A2を表示画像HP1に重ねて合成してもよい。画像A2は、表示画像HP1の円周上の円弧と該円弧よりも小さい半径で形成された内側円弧とを両端部でつなぎ合わせた形状とすることができる。この画像A2が重なる表示画像HP1上の範囲は、監視者が見たい方向の領域とされる。
本実施形態においては、監視者が、この画像A2を上記時計回り又は反時計回りの回転方向に移動させることにより、監視者が見たい方向を変更することができる。表示画像生成部34Bは、図8に示されるように、監視者が見たい方向、つまり監視者の所望する自由視点で切り取られた表示画像HP2を生成する。図8に示される表示画像HP2は、車両20から前方側を見た際の画像とされている。生成された表示画像HP2は、表示制御装置34によって第3表示部32Cに表示される。
また、例えば、監視者が見たい方向が複数存在する場合には、監視者は画像A2を見たい方向に移動させて例えば長押し等の操作を行うことによりこの方向を選択し、さらに画像A2を見たい方向に移動させて同様に選択することができる。例えば監視者が見たい方向が前方、後方、左右方向の4方向でありこの4方向が選択された場合には、表示画像生成部34Bは、各々の方向の視点で画像を切り取って、切り取った画像を同一平面上に配置し、図9に示されるように、1枚の表示画像HP3を生成する。生成された表示画像HP2は、表示制御装置34によって第3表示部32Cに表示される。なお、表示制御装置34は、第3表示部32Cに図7に示す表示画像HP1を表示し、第4表示部32Dに図8又は図9に示す表示画像HP2,HP3を表示させてもよい。
また、例えば、監視者が、車両20を後方斜め上側から見たいという情報を合成画像生成部24Bが取得した場合には、合成画像生成部24Bは、図10に示されるように、合成画像RPに基づいて、車両20を後方斜め上側から見た俯瞰画像である表示画像HP4を生成する。表示画像生成部34Bは、表示画像HP4において、車両20を表す画像A3を重ねて合成している。この画像A3は、図7で示される表示画像HP1と同様に、車両20を模擬した画像とすることができる。
また、例えば、車両20の前方を走行する前方車両50(図11参照)の左側方に人が二人歩いているとする。この二人が、車両20側の車両制御装置26における自動運転システムの通知情報や車両20に搭載されたセンサ(図示省略)によるセンシングにて異常と判断する対象として検出された場合には、車両20側の通信部28により、これらの情報すなわち歩いている二人の位置情報や大きさ情報等が、遠隔監視装置30に送信され、遠隔監視装置30側の通信部38が受信する。
表示画像生成部34Bは、遠隔監視装置30の通信部38が受信した情報に基づいて、合成画像CPから上記二人が映り込む範囲を公知の技術により特定し、図11に示されるように、この二人52が映り込む画角で切り取った表示画像HP5を生成する。表示画像HP5には、車両20から前方側を見た際の画像が表されている。表示画像生成部34Bは、通信部38が受信した情報に基づいて、車両20から見て二人が位置する方向を一例として矢印で示した画像A4を、表示画像HP5に重ねて合成する。生成された画像A4を含む表示画像HP5は、表示制御装置34によって第3表示部32Cに表示される。なお画像A4は矢印以外の態様であってもよいし、例えば二人52を囲む枠線であってもよい。
なお、表示画像生成部34Bは、合成画像CPから上記二人が映り込む範囲を公知の技術により特定した際に、図12に示されるように、球体の全天球画像を表す合成画像RPにおいて車両20を見下ろす視点で生成された360度俯瞰画像である表示画像HP6を生成する。表示画像生成部34Bは、この表示画像HP6において、車両20に対して二人が位置する方向を×印で示した画像A5を、表示画像HP6に重ねて合成する。本実施形態においては、画像A5は他の画像領域と比較して強調される態様で構成されている。なお、画像A5は、例えば丸印等、×印以外の態様であってもよい。
なお、図12で示される表示画像HP6は、図7で示される表示画像HP1と同様に、車両20の車体の下側を表す画像が黒色で表されているが、実際には車両20の車体の下側を表す実際の画像が表されている。また、車両20を模擬した画像A1を表示画像HP1に重ねて合成してもよい。また、表示画像HP6において、画像A1の周囲の360度俯瞰画像は白色で表されているが、実際には、図7で示される表示画像HP1と同様に構成されている。生成された画像A1、A5を含む表示画像HP6は、表示制御装置34によって第3表示部32Cに表示される。
また、本実施形態において、表示画像生成部34Bは、車両制御装置26から送信された車両20の走行状況、すなわち現在選択されているモードに応じて表示画像HPを生成する。具体的には、車両20が正常時走行モードである場合には、表示画像生成部34Bは、図7で示される表示画像HP1を生成し、表示制御装置34は生成された表示画像HP1を第3表示部32Cに表示する。その後、表示画像生成部34Bは、上述したように監視者による画像A2の移動操作に応じて、図8で示される表示画像HP2、図9で示される表示画像HP3、及び図10で示される表示画像HP4の何れかを生成し、表示制御装置34は生成された表示画像を第3表示部32Cに表示する。
また、車両20が異常時走行モードである場合には、表示画像生成部34Bは、上述したように、車両20側の車両制御装置26における自動運転システムの通知情報や車両20に搭載されたセンサ(図示省略)によるセンシングにて検出された情報に基づいて、図11で示される生成された画像A4を含む表示画像HP5、又は図12で示される生成された画像A1、A5を含む表示画像HP6を生成し、表示制御装置34は生成された表示画像を第3表示部32Cに表示する。
また、車両20が復帰時走行モードである場合には、表示画像生成部34Bは、車両20の車体下側が視認可能な図7で示される表示画像HP1を生成し、表示制御装置34は生成された表示画像HP1を第3表示部32Cに表示する。その後、表示画像生成部34Bは、上述したように監視者による画像A2の移動操作に応じて、図8で示される表示画像HP2、図9で示される表示画像HP3、及び図10で示される表示画像HP4の何れかを生成し、表示制御装置34は生成された表示画像を第3表示部32Cに表示する。
また、車両20が遠隔操縦モードである場合には、表示画像生成部34B及び表示制御装置34は、正常時走行モードと同様の処理を行う。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の遠隔監視システム10によれば、車両20が、9つのカメラ22A~22Jにより各々撮影された9枚の撮影画像P1~P9を、隣接する撮影領域が重なる重複部分をオーバラップさせて合成し、車両水平方向の車両全周囲を含む合成画像CPを生成する合成画像生成部24Bと、生成された合成画像を送信する送信部として機能する通信部28とを含んでいる。また、遠隔監視装置30が、車両20から送信された合成画像CPを受信する受信部とし機能する通信部38を含んでいる。そのため、遠隔監視装置30側で車両水平方向の車両全周囲を含む合成画像CPを取得することができる。また、合成画像CPは、車両水平方向の車両全周囲の情報を有しているので、遠隔監視装置30側でこの取得した合成画像CPに基づいて画像処理を行うことができる。これにより、遠隔監視装置30側で画像処理をし易くすることができる。
また、従来技術においては、例えば本実施形態と同様に9つのカメラを車両に搭載している場合、搭載された9つのカメラにより各々撮影された撮影画像を遠隔監視装置の表示装置に表示させており、9つの撮影画像が監視対象となっている。そのため、表示装置において監視する画面数が多くなることから監視が煩雑となり、監視者の判断に時間を要してしまう場合がある。また、監視対象となる車両が複数台存在する場合には、どの車両のどの方向の画像が表示されているのかを瞬時に判断するのは難しい。
また、9つのカメラにより各々撮影された撮影画像の画像データを遠隔監視装置に送信しているため、例えば、1枚の上記撮影画像が上記実施形態と同様に約200万画素で構成されている場合には、遠隔監視装置に送信される画像データは、約200万画素×9(カメラの台数分)で約1800万画素となる。そのため、カメラの性能や台数によっては送信するデータ量がより増大してしまう。
これに対して、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、合成画像生成部24Bが9つのカメラ22A~22Jにより各々撮影された9枚の撮影画像P1~P9を、隣接する撮影領域が重なる重複部分をオーバラップさせて合成して生成した合成画像CPを遠隔監視装置30に送信している。本実施形態において合成画像CPは約740万画素の画像データで構成されるように生成されている。そのため、従来技術と比較して送信するデータ量を削減することができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、撮影画像P1~P9における各々の撮影範囲は、車両20の一部が含まれるように設定されているので、合成画像において車両20の周囲における死角の発生を防止することができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、合成画像CPが、全天球画像であるため、合成画像CPには、車両20の水平方向及び垂直方向の360度すなわち車両を中心とした全方位が映り込んでいる。すなわち、合成画像CPにおいて、各カメラの撮影方向が関連付けられている。そのため、遠隔監視装置30側で車両20を遠隔監視する際に、車両20の周辺において死角が発生するのを防止することができるので、安全なモビリティ制御を実現することができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、遠隔監視装置30は、第1~第4表示部32A~32Dと、通信部38により受信された合成画像CPから第3表示部32C及び第4表示部32Dに表示する表示画像HPを生成する表示画像生成部34Bとを含んでいる。そのため、遠隔監視装置30側において、表示画像生成部34Bが合成画像CPから第3表示部32C及び第4表示部32Dに表示する表示画像HPを生成できるので、監視者の所望する視点や表示態様での表示画像HPを第3表示部32C及び第4表示部32Dに表示することができる。
また、例えば、図7や図9、図10に示される表示画像HP1、HP3、HP4のように、1枚の表示画像HPを複数の視点から見た画像を含む画像としたり、車両20の車両全周囲を視認可能な画像としたりすることにより、監視者の監視における負担を軽減することができる。これにより、一人等のより少人数の監視者によって複数台の車両20の運行を遠隔監視したり遠隔操作したりすることが可能となる。また、監視対象となる車両20が複数台存在する場合には、観察者は一枚の表示画像HPを視認することによりどの車両のどの方向の画像が表示されているのかを瞬時に判断することができる。
また、近年、開発段階である自動運転システムにおいては、車両20が自動運転を行う際に何らかの異常が発生した場合、車両20を一時停止させる必要がある。本実施形態の遠隔監視システム10によれば、車両20が、車両20の車体の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の下方カメラ22Jを含み、合成画像生成部24Bが、下方カメラ22Jにより取得された撮影画像P9も合成画像CPに合成している。そのため、監視者は、遠隔監視にて、車体の下側を含めた車両20の周囲を合成画像CPに基づいて確認することができるので、一時停止した車両20の復帰(再走行)を遠隔監視装置30側で判断することができる。また、車両20が、車両20の一部を含む車両20の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の下方カメラ22Jを含んでいる。そのため、合成画像生成部24Bが撮影画像P9を合成画像CPに合成する際に、撮影画像P1~P8と撮影画像P9との画像内において、共通する被写体として車両20の一部が存在する可能性が高くなり、合成の精度を向上させることができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、表示画像生成部34Bが、車両20において設定されたモードに合わせた表示画像HPを生成するので、車両20の状況に応じた表示画像HPを第3表示部32C及び第4表示部32Dに表示することができる。
また、車両20が例えば正常時走行モードや遠隔操縦モードである場合に、一例として、図7で示される表示画像HP1のように球体の全天球画像を表す合成画像RPにおいて車両20を見下ろす視点で生成された360度俯瞰画像が表示される。そして、監視者による画像A2の移動操作が行われると、この移動操作に応じた視点から見た画像として、例えば図8で示される表示画像HP2、図9で示される表示画像HP3、及び図10で示される表示画像HP4の何れかの表示画像が第3表示部32Cに表示される。これにより、監視者は所望する視点から見た画像を視認することができる。
また、車両20が例えば異常時走行モードとなった際、一例として図11又は図12に示される表示画像HP5、HP6のように、異常と判断する対象が二人52である場合に、車両20に対してこの二人52が位置する方向が矢印で示した画像A4や×印で示した画像A5によって呈示される。これにより、監視者は車両20に対してどの方向で異常が発生しているのかを視認することができる。
また、車両20が例えば復帰時走行モードである場合に、図7で示される表示画像HP1のように車両20の車体下側が視認可能な画像が表示される。そのため、異常時走行モードにより停止された車両20を復帰(再走行)させる際に、監視者は車両20の車体下側も確認することができるので、監視者により車両20を安全に再走行させることができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、表示画像生成部34Bは、車両20の走行状況に基づいて表示画像HPを生成するので、車両20の走行状況に応じた表示画像HPを第3表示部32C及び第4表示部32Dに表示することができる。これにより、監視者は車両20の走行状態に応じた表示画像HPを視認することができる。
また、本実施形態の遠隔監視システム10によれば、合成画像CPは、縦方向と横方向との比率が1:2であるため、合成画像CPをエクイレクタングラー形式すなわち正距円筒図法により構成することができる。
[実施形態の補足説明]
上記実施形態においては、撮影装置22を構成するカメラ22A~22Jは、各々180度よりも大きい画角を有する円周魚眼レンズが使用されているが、本発明はこれに限られない。隣接する撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定可能であれば、例えば140度の画角を有する円周魚眼レンズであってもよいし、画角は限定されない。また、円周魚眼レンズではなく、対角線魚眼レンズや他の広角レンズ、超広角レンズ等を使用してもよい。
また、上記実施形態においては、撮影装置22を構成するカメラ22A~22Jは、下方カメラ22Jを車両20の前部下側に1つ備えているが、本発明はこれに限られない。例えば、車両20の後部下側にも下カメラを備えていてもよい。すなわち下側用のカメラは2つ以上であってもよいし、車両20の車体の大きさに応じて適宜変更することができる。
また、上記実施形態においては、撮影装置22を構成するカメラ22A~22Jは、9つとしたが、本発明はこれに限られない。例えば、下方カメラ22Jを備えていなくてもよい。この場合、車両20の下側撮影画像は合成画像に含まれないので、遠隔監視装置30において車両20の車体下側を視認することはできないが、車両20の水平方向は360度視認することができる。
また、上記実施形態においては、撮影装置22を構成する車両20の水平方向のカメラ22A~22Hは、8つとしたが、本発明はこれに限られない。隣接する撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定可能であれば、前方カメラ22A、右側方カメラ22C、後方カメラ22E、及び左側方カメラ22Gの4つのカメラであってもよいし、各カメラの画角に応じて適宜変更することができる。
また、上記実施形態においては、下方カメラ22Jで撮影された撮影画像P9は、周縁部において撮影画像P1~P8の各々と共通する被写体がそれぞれ映り込んでいるとしたが、本発明はこれに限られない。例えば、車両20の車体の底面20Aを撮影するカメラが車両20の前部下側に1つだけ備えられている場合には、撮影画像P9は、後方カメラ22Eにより撮影された撮影画像P5と共通する被写体のみが映り込んでいてもよい。すなわち、車両20の水平方向を撮影範囲とした撮影画像P1~P1のうち1つ以上の撮影画像と共通の被写体が映り込んでいればよい。
撮影画像P9に撮影画像P5と共通する被写体のみが映り込んでいる場合、生成された合成画像CPにおいて、下方カメラ22Jで撮影された撮影画像P9は、撮影画像P5の下端で合成され、撮影画像P9の右側はブランク画像BPとされる。
また、上記実施形態においては、合成画像CPは平面状態の全天球画像としたが、本発明はこれに限られない。合成画像CPは、全天周画像や、上部及び下部が欠けているパノラマ画像、すなわち車両水平方向のみ360度を撮影した360度パノラマ画像であってもよいし、上部のみ又は下部のみが欠けているパノラマ画像であってもよい。
また、上記実施形態においては、全天球画像としてエクイレクタングラー形式(正距円筒図法)を使用したが、本発明はこれに限られない。例えば、サイコロを分解したように正六面体のスクリーン6面に平面画像を貼り付けて、その中央から画像を見た際に360度が正しく見えるキューブマップ形式を使用してもよいし、プラネタリウム等において使用されるドームマスター形式等を使用してもよい。使用する形式は公知の技術を使用することができる。
また、上記実施形態においては、表示画像生成部34Bは、平面状態の全天球画像を球体の全天球画像に変換する処理を行っているが本発明はこれに限られない。例えば、合成画像生成部24Bが、平面状態の全天球画像を球体の全天球画像に変換する処理を行い、球体の全天球画像で表される合成画像RPを遠隔監視装置30に送信してもよい。
また、上記実施形態においては、遠隔監視装置30は第1~第4表示部32A~32Dの4つの表示部を備えているが、本発明はこれに限られない。4つより少ない数の表示部を備えていてもよいし、4つより多い数の表示部を備えていてもよい。表示部の台数は、例えば運行させる車両20の数に応じて設定されていてもよい。
また、上記実施形態においては、図7に示されるように、画像A2を時計回り又は反時計回りの回転方向に移動させることにより、監視者が見たい方向を変更しているが本発明はこれに限られない。例えば、第3表示部32Cに図8で示される表示画像HP2が表示されている場合には、合成画像生成部24Bは、例えば監視者がマウス等の入力手段によって移動されるポインタ(図示省略)を表示画像HP2上に合成する。表示画像生成部34Bは、このポインタの表示画像HP2の移動距離及び移動方向を検出し、この検出した移動距離及び移動方向に応じて合成画像CPにおける切り出し範囲を決定してもよい。
また、上記実施形態においては、通信部28は、合成画像CPを送信する送信部としての機能と、その他の情報(異常情報や遠隔操作に関する情報等)を送受信する送受信部としての機能の両方を備えているが、本発明はこれに限られない。合成画像CPを送信する送信部は通信部28とは別に設けられていてもよい。このように、合成画像CPの送信に特化した送信部を設けることにより、合成画像CPの通信処理速度をより速くすることが可能となる。
また、上記実施形態においては、通信部38は、合成画像CPを受信する受信部としての機能と、その他の情報(異常情報や遠隔操作に関する情報等)を送受信する送受信部としての機能の両方を備えているが、本発明はこれに限られない。合成画像CPを受信する受信部は通信部38とは別に設けられていてもよい。このように、合成画像CPの受信に特化した受信部を設けることにより、合成画像CPの通信処理速度をより速くすることが可能となる。
また、上記実施形態においては、移動体を車両20としたが本発明はこれに限られない。移動体は例えば荷物や配送物等を運ぶモビリティであってもよいし、自立走行可能なロボットであってもよいし、自立走行可能であれば何れの態様であってもよい。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 遠隔監視システム
20 車両(移動体)
22A 前方カメラ(撮影部)
22B 右前方カメラ(撮影部)
22C 右側方カメラ(撮影部)
22D 右後方カメラ(撮影部)
22E 後方カメラ(撮影部)
22F 左後方カメラ(撮影部)
22G 左側方カメラ(撮影部)
22H 左前方カメラ(撮影部)
22J 下方カメラ(撮影部)
24B 合成画像生成部
28 通信部(送信部)
30 遠隔監視装置
34B 表示画像生成部
38 通信部(受信部)
P 撮影画像
P1~P9 撮影画像
CP 合成画像(エクイレクタングラー形式の全天球画像)
RP 合成画像(球体形式)
HP 表示画像
HP1~HP6 表示画像

Claims (8)

  1. 移動体に搭載され、隣接する撮影領域が重なる重複部分が形成されるように撮影範囲が設定可能とされた4つ以上の撮影部と、
    該4つ以上の撮影部により各々撮影された4つ以上の撮影画像を、前記重複部分をオーバラップさせて合成し、移動体水平方向の移動体全周囲を含む合成画像を生成する合成画像生成部と、
    該合成画像生成部により生成された前記合成画像を送信する送信部と、を含む移動体と、
    前記移動体から送信された前記合成画像を受信する受信部を含む遠隔監視装置と、
    を備える遠隔監視システム。
  2. 前記4つ以上の撮影画像における各々の前記撮影範囲は、前記移動体の一部が含まれるように設定されている請求項1に記載の遠隔監視システム。
  3. 前記移動体は、前記移動体の一部を含む当該移動体の下側が撮影領域となるように撮影範囲が設定された下側用の撮影部をさらに含み、
    前記合成画像生成部は、前記下側用の撮影部により取得された下側撮影画像も前記合成画像に合成する請求項1に記載の遠隔監視システム。
  4. 前記合成画像は、全天球画像である請求項1に記載の遠隔監視システム。
  5. 前記遠隔監視装置は、表示部と、
    前記受信部により受信された前記合成画像から前記表示部に表示する表示画像を生成する表示画像生成部と、を含む請求項1に記載の遠隔監視システム。
  6. 前記表示画像生成部は、前記移動体の走行状況に基づいて前記表示画像を生成する請求項5に記載の遠隔監視システム。
  7. 前記表示画像生成部は、前記移動体において設定されたモードに合わせた前記表示画像を生成する請求項5に記載の遠隔監視システム。
  8. 前記合成画像は、縦方向と横方向との比率が1:2である請求項1に記載の遠隔監視システム。
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