JP2024048738A - 姿勢角補正装置および姿勢角補正方法 - Google Patents

姿勢角補正装置および姿勢角補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体に光学式レーダと共に取り付けられる位置姿勢検出装置により検出される姿勢角を適切に補正可能な「姿勢角補正装置および姿勢角補正方法」を提供する。【解決手段】複数の異なる仮ロール角補正値を適用して得られる複数の補正検出データごとに複数の往路3次元点群データを生成する往路点群データ生成部13と、同じく複数の補正検出データごとに複数の復路3次元点群データを生成する復路点群データ生成部14と、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値をロール角補正値として特定する補正値特定部15とを備え、複数の異なる仮ロール角補正値の中から、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を探索することで、光学式レーダと位置姿勢検出装置の取付角度誤差等を抑制するためのロール角補正値を特定可能にする。【選択図】図1

Description

本発明は、姿勢角補正装置および姿勢角補正方法に関し、特に、機器姿勢のロール角を補正する装置および方法に関するものである。
LiDAR(Light Detection And Ranging)は、周囲にレーザ光を照射し、物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測することで、物体までの距離や方向の測定、ひいてはLiDARを中心とする座標系における物体の位置座標の取得が可能な装置である。LiDARは、地質学、気象学、リモートセンシングなどの分野で主に用いられてきた。例えば、LiDARと共にIMU(慣性航法装置)等の位置姿勢検出装置をドローン等の移動体に搭載して、地形調査やインフラの劣化・故障検査を行うといった使い方がある。近年では、LiDARは自動運転車用センサとしても注目されている。
例えば、LiDARおよびIMUを取り付けたドローンを飛行させ、IMUにより検出されるデータが示す自己の位置姿勢情報をもとにLiDARの位置姿勢を特定し、LiDARにより検出される距離方向情報から3次元点群データを取得することが可能である。例えばインフラの劣化・故障検査は、以上のようにして生成される点群データを利用して行われる。例えば、点群データにより点検箇所を特定した後、その特定箇所を別途光学カメラで撮影し、その撮影映像からインフラに異常が発生していないか等を目視により確認することが可能である。
上述のように、LiDARの計測データから3次元点群データを生成するに当たり、IMUにより検出される位置姿勢情報は、LiDARの位置姿勢を特定するために利用される。そのため、ドローンに対するLiDARとIMUの取付角度に誤差が生じないことが重要となる。取付角度誤差があると、IMUにより検出される姿勢角がLiDARの姿勢を正しく捉えたものとならないため、本来は同一点に重なるべき点がずれてしまい、点群データがブレているように見える要因になってしまうからである。
しかしながら、従来はこの取付角度誤差が生じないことを、LiDARとIMUの実物を目視することで確認していた。そのため、視認できない程度の角度差は生じてしまっていた。また、IMUの性能上、センサが出力する値に定常誤差を含んでいる。この定常誤差も、点群データがブレているように見える要因となる。以上のことから、LiDARとIMUの取付角度誤差およびIMUのセンサ出力の定常誤差を除去するため、姿勢角の補正を適切に行うことが望まれる。
なお、第1時刻の計測によって生成された第1レーザ点群および第2時刻の計測によって生成された第2レーザ点群のそれぞれから、第1時刻に計測された第1計測領域と第2時刻に計測された第2計測領域とに共通する共通計測領域に含まれる第1共通点群および第2共通点群を抽出し、第1共通点群と第2共通点群とを比較することによって、第1時刻における移動体の姿勢に対する第2時刻における移動体の姿勢の変化量を算出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この技術は、点群データの変化量から移動体の姿勢の変化量を算出するものであり、姿勢角の補正を行うものではない。
また、航空レーザ測量や空中写真測量で得られた3次元地形データについて、領域内にわたる経路上で正しい座標値を計測した基準線を導入し、領域内各点において地形データと間近の基準線の高さとを比較して、その差の重み付き平均を補正量とすることで地形データの高さの値を補正する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この技術は、航空レーザで検出した点群の高さとあらかじめ検出した地形の高さ情報とを比較して、地形データの高さの値を補正するものであり、姿勢角の補正を行うものではない。
特開2020-143994号公報 特開2007-298332号公報
本発明は、以上のような問題を解決するために成されたものであり、移動体に光学式レーダと共に取り付けられる位置姿勢検出装置により検出される姿勢角を適切に補正できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、光学式レーダおよび位置姿勢検出装置が搭載された移動体を反射対象物の周囲を往復移動させて光学式レーダにより検出した距離方向情報および位置姿勢検出装置により検出した位置姿勢情報を含む検出データに基づいて反射対象物の3次元点群データを生成する際に、移動体の往路の移動時における検出データについて複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに複数の往路3次元点群データを生成するとともに、移動体の復路の移動時における検出データについて複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに複数の復路3次元点群データを生成し、複数の異なる仮ロール角補正値の中から、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値をロール角補正値として特定するようにしている。
移動体に対する光学式レーダと位置姿勢検出装置との取付角度誤差や、位置姿勢検出装置の出力の定常誤差が仮にないとすると、移動体が同じ反射対象物の周囲を往復移動したときに検出されるデータに基づき生成される往路の3次元点群データと復路の3次元点群データとが一致するはずである。上記のように構成した本発明はこのことに鑑みてなされたものであり、位置姿勢情報に対して設定される複数の異なる仮ロール角補正値の中から、当該仮ロール角補正値を適用して生成される往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を探索すれば、それを取付角度誤差や定常誤差を抑制するためのロール角補正値として特定することができる。これにより、本発明によれば、光学式レーダと共に取り付けられる位置姿勢検出装置により検出される姿勢角(ロール角)を適切に補正することができる。
本実施形態による姿勢角補正装置の機能構成例を示すブロック図である。 ドローンの構成を単純化して模式的に示す図である。 ドローンの移動経路を含む飛行環境の一例を示す図である。 本実施形態の往路3次元点群データおよび復路3次元点群データがビューアに表示された状態を示す図である。 本実施形態による補正値特定部の処理内容を説明するための図である。 本実施形態による姿勢角補正装置の動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による姿勢角補正装置1の機能構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の姿勢角補正装置1は、機能構成として、検出データ取得部11、仮補正値設定部12、往路点群データ生成部13、復路点群データ生成部14および補正値特定部15を備えている。
上記機能ブロック11~15は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記機能ブロック11~15は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
検出データ取得部11は、光学式レーダおよび位置姿勢検出装置が搭載された移動体を反射対象物の周囲を往復移動させて光学式レーダにより検出した距離方向情報および位置姿勢検出装置により検出した位置姿勢情報を含む検出データを取得する。光学式レーダは、本実施形態ではLiDARである。また、位置姿勢検出装置は、本実施形態ではIMU(慣性航法装置)である。移動体は、本実施形態ではドローン(無人飛行体)である。
図2は、ドローン100の構成を単純化して模式的に示す図である。図2に示すように、ドローン100は、飛行体本体101および4つのプロペラ102を備えている。ドローン100は、4つのプロペラ102の回転数を調整することによって、上昇や下降、前進、後進、旋回等を行う。飛行体本体101の下部にはLiDAR103およびIMU104が取り付けられている。
LiDAR103は、周囲にレーザ光を照射し、物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測することで、物体までの距離および方向を検出し、距離方向情報(距離情報および方向情報)を出力する。LiDAR103は、レーダ測定動作の実行中、所定の周期でセンシングを繰り返し実行し、当該所定の周期で距離方向情報を逐次生成する。LiDAR103がレーザ光を照射する周囲の物体、すなわち反射対象物は、本実施形態ではドローン100の進行方向に沿って延在する形状の物体であり、例えば鉄塔間の電線である。
IMU104は、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ、ジャイロセンサ、加速度センサ等の各種センサを備えており、IMU104の自身の位置および姿勢を検出し、位置姿勢情報(位置情報および姿勢情報)を出力する。IMU104の位置情報とは、緯度、経度および高度により特定される三次元的な位置の情報である。IMU104の姿勢情報とは、IMU104のロール角、ピッチ角およびヨー角の組み合わせから成る姿勢角の情報である。
図3は、ドローン100の移動経路を含む飛行環境の一例を示す図である。図3(a)は電線を側方から見た飛行環境の様子を示し、図3(b)は電線を上から見た飛行環境の様子を示している。図3で例示する飛行環境では、地面に鉄塔T31,T32が設けられており、鉄塔T31と鉄塔T32との間に電線D31が懸架されている。
飛行環境が図3で例示する状況である場合、ドローン100は、例えば、電線D31の一端(一方の鉄塔T31に接続された端点)と、電線D31の他端(他方の鉄塔T32に接続された端点)との間を往復移動する。なお、鉄塔T31,T32の間を往復移動すればよく、鉄塔T31,T32の間ではない範囲の移動経路が含まれていてもよい。
ここで、ドローン100は、あらかじめ設定された飛行航路L31,L32に沿って移動する。この飛行航路L31,L32は、ドローン100が往路L31と復路L32とで電線D31に対して同じ条件の飛行位置を移動するために設定される航路である。例えば、飛行航路L31,L32は、図3(a)示すように鉄塔T31,T32の頭頂よりも高い高度で、図3(b)に示すように電線D31から水平方向に所定距離dだけ離れた位置に設定された直線状の航路である。図3の例では、一方の鉄塔T31から他方の鉄塔T32を見て電線D31から左側に所定距離dだけ離れた位置に往路L31が設定され、同じく電線D31から右側に所定距離dだけ離れた位置に復路L32が設定されている。これにより、ドローン100は、往路L31も復路L32も電線D31が右斜め下方に見える位置を、電線D31からの距離を等距離に保ちながら飛行する。
ドローン100は記憶媒体を搭載しており、図3に示す電線D31の周囲を飛行航路L31,L32に沿って往復移動中に、LiDAR103およびIMU104により逐次検出される検出データ(電線D31に対する距離方向情報およびIMU104の位置姿勢情報)を時刻情報と共に記憶媒体にログデータとして記憶する。これにより、ドローン100の記憶媒体には、LiDAR103により検出される距離方向情報が累積的に記憶されるとともに、IMU104により検出される位置姿勢情報が累積的に記録される。距離方向情報と位置姿勢情報とは時刻情報により関連付けられる。
検出データ取得部11は、ドローン100の記憶媒体に記憶されている検出データを取得する。例えば、検出データ取得部11は、Wi-Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)などの無線通信手段を用いて、ドローン100の記憶媒体に記憶されている検出データを取得する。あるいは検出データ取得部11は、リムーバブル記憶媒体またはUSB(Universal Serial Bus)などの通信ケーブルを用いて、ドローン100の記憶媒体に記憶されている検出データを取得してもよい。
仮補正値設定部12は、検出データ取得部11により取得された位置姿勢情報に対する複数の異なる仮ロール角補正値を設定する。例えば、仮補正値設定部12は、仮ロール角補正値=0.0度を含め、プラス方向およびマイナス方向に所定角度ずつの刻みで複数の仮ロール角補正値を設定する。ここで、仮補正値設定部12は、例えばユーザによる操作に基づく指示に従って、複数の仮ロール角補正値の刻み幅となる所定角度の値を設定する。また、仮ロール角補正値の上限値と下限値を更に設定するようにしてもよい。
複数の仮ロール角補正値の刻み幅となる所定角度の値を小さくするほど、より高精度にロール角補正値を求めることが可能となる一方で、計算負荷が大きくなる。精度または計算負荷のどちらをどの程度優先するかに応じて、所定角度の値を適宜設定することが可能である。また、仮ロール角補正値の上限値と下限値を適切に設定することにより、設定される仮ロール角補正値の数を調整することが可能であり、これにより計算負荷を調整することが可能である。なお、仮補正値設定部12を省略し、所定角度の値、上限値および下限値を固定値として姿勢角補正装置1にあらかじめ設定しておくようにしてもよい。
往路点群データ生成部13は、検出データ取得部11により取得されたドローン100の往路L31の移動時における検出データと、仮補正値設定部12により設定された複数の異なる仮ロール角補正値とに基づいて、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、直角座標系において電線D31について複数の往路3次元点群データを生成する。直角座標系は、例えば東西方向をX軸、南北方向をY軸、鉛直方向(高度方向)をZ軸とする座標系である。
ここで、仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用するとは、位置姿勢情報に含まれるロール角を仮ロール角補正値で補正することを意味する。例えば、仮ロール角補正値が+1.0度であれば、位置姿勢情報に含まれるロール角を1.0度大きくすることを意味する。補正検出データとは、このように仮ロール角補正値で補正されたロール角を含む位置姿勢情報および距離方向情報であり、ロール角以外は補正されていない検出データである。往路3次元点群データは、ドローン100が往路L31を移動中の検出データに基づき算出した補正検出データから生成される3次元点群データであり、ドローン100の進行方向に沿って延在する細長の形状を成す電線D31の3次元点群データである。
復路点群データ生成部14は、検出データ取得部11により取得されたドローン100の復路L32の移動時における検出データと、仮補正値設定部12により設定された複数の異なる仮ロール角補正値とに基づいて、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、電線D31について複数の復路3次元点群データを生成する。復路3次元点群データは、ドローン100が復路L32を移動中の検出データに基づき算出した補正検出データから直角座標系において生成される3次元点群データであり、ドローン100の進行方向に沿って延在する細長の形状を成す電線D31の3次元点群データである。
なお、LiDAR103によるレーザ光の照射範囲内に電線D31以外の反射対象物(例えば、鉄塔T31,T32、電線D31の付近に存在する樹木など)が存在する場合、往路点群データ生成部13および復路点群データ生成部14により生成される3次元点群データの中には、電線D31以外の反射対象物に対応する点群も含まれる。ただし、電線D31の点群は細長の形状であるのに対し、電線D31以外の反射対象物は細長の形状ではないため、電線D31の点群を容易に識別可能である。
すなわち、ビューアに表示された3次元点群データの中から電線D31の点群を目視によって容易に識別することが可能である。また、3次元点群データに対するデータ処理によって電線D31の点群を抽出することも可能である。なお、鉄塔T31,T32の間に懸架された電線D31は、自重で弛んだ状態となる。図3で示したようにドローン100が電線D31の真上を飛行していない場合、電線D31の点群は直線状とはならず、電線D31が自重で弛んだ状態を反映したものとなる。データ処理によって電線D31の点群を抽出する場合は、この弛んだ状態を反映した点群も抽出可能である。
図4は、本実施形態の往路点群データ生成部13および復路点群データ生成部14により生成された3次元点群データがビューアに表示された状態を示す図である。図4(a)は、往路点群データ生成部13により生成された往路3次元点群データの一部をビューアに表示した状態を示し、図4(b)は、復路点群データ生成部14により生成された復路3次元点群データの一部をビューアに表示した状態を示している。
図4(a)の例では、+2.0度から-4.0度まで1.0度刻みで7個の仮ロール角補正値を設定した場合に得られる7個の往路3次元点群データをビューアに同時に表示させた状態を示している。同様に、図4(b)の例では、同じく1.0度刻みで7個の仮ロール角補正値を設定した場合に得られる7個の復路3次元点群データをビューアに同時に表示させた状態を示している。図4(a)と図4(b)は、直交座標系の中の同じ位置の座標空間を切り出して表示したものである。
図4(a)に示すように、7個の往路3次元点群データは、+2.0度から-4.0度まで1.0度刻みで仮ロール角補正値を小さくしていくにつれて、矢印Y1のように位置が右下から左斜め上方へと変化していく。一方、復路L32では往路L31とは逆向きにLiDAR103が電線D31を捉えるので、図4(b)に示すように、+2.0度から-4.0度まで1.0度刻みで仮ロール角補正値を小さくしていくにつれて、復路3次元点群データの位置が矢印Y2のように左下から右斜め上方へと変化していく。
補正値特定部15は、仮補正値設定部12により設定された複数の異なる仮ロール角補正値の中から、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を抽出し、これをロール角補正値として特定する。図5は、この補正値特定部15の処理内容を説明するための図であり、図4(a)に示した複数の往路3次元点群データと、図4(b)に示した複数の復路3次元点群データとをビューアにより同時に表示させた状態を示している。図5に示す座標空間は、図4に示す座標空間と同じである。
図5において、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値は、最近接して表示されている往路3次元点群データおよび復路3次元点群データに対応する仮ロール角補正値である。すなわち、2つの矢印Y1,Y2が交差している位置に最も近い位置に表示されている往路3次元点群データおよび復路3次元点群データに対応する仮ロール角補正値である。図5の場合は、-2.0度がこれに該当する。よって、補正値特定部15は、求めるロール角補正値として-2.0度を特定する。
以上のような補正値特定部15による処理は、往路点群データ生成部13により生成される複数の往路3次元点群データと、復路点群データ生成部14により生成される複数の復路3次元点群データとを図5のようにビューアに表示することなく、複数の往路3次元点群データと複数の復路3次元点群データとを用いたデータ処理によって行うことが可能である。
すなわち、上述したように、電線D31の点群を3次元点群データの中から抽出することが可能であり、抽出した点群の座標も特定することが可能である。よって、補正値特定部15は、複数の仮ロール角補正値ごとに生成された往路3次元点群データおよび復路3次元点群データの座標値をもとに、位置の差が最小となる往路3次元点群データと復路3次元点群データとの組み合わせを特定することが可能であり、さらにその組み合わせに対応する仮ロール角補正値を特定することが可能である。ここで、位置の近接判定に用いる座標値は、細長の形状をした3次元点群データの全体としてもよいし、一部としてもよい。例えば、細長形状の端部の座標値のみを用いて位置の近接判定を行うようにしてもよい。
補正値特定部15による処理の別の例として、往路点群データ生成部13により生成される複数の往路3次元点群データと、復路点群データ生成部14により生成される複数の復路3次元点群データとを図5のようにビューアにより同時に表示させ、最近接して表示されている往路3次元点群データおよび復路3次元点群データに対応する仮ロール角補正値をロール角補正値として特定するようにしてもよい。例えば、表示位置の差が最小となる往路3次元点群データと復路3次元点群データとの組み合わせをユーザが目視により特定し、例えば該当する3次元点群データをユーザがマウス操作またはタッチパネル操作により指定することにより、指定された3次元点群データに対応する仮ロール角補正値を特定することが可能である。該当する3次元点群データに対応する仮ロール角補正値をユーザがキーボード操作等により入力するようにしてもよい。
ドローン100に対するLiDAR103とIMU104の取付角度誤差や、IMU104のセンサ出力の定常誤差が仮にないとすると、ドローン100が同じ電線D31の周囲を往復移動したときに検出されるデータに基づき生成される往路3次元点群データと復路3次元点群データは、互いに一致するはずである。一方、取付角度誤差や定常誤差があったとしても、適切なロール角補正値を設定すれば、補正検出データに基づき生成される往路3次元点群データと復路3次元点群データも互いに一致することになる。
本実施形態ではこのことに鑑みて、位置姿勢情報に対して設定される複数の異なる仮ロール角補正値の中から、当該仮ロール角補正値を適用して生成される往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を探索し、探索された仮ロール角補正値をロール角補正値として特定するようにしている。
補正値特定部15により特定されたロール角補正値は、点群データ生成装置(図示せず)に設定される。点群データ生成装置はビューアに内蔵されるものであってもよいし、ビューアとは別に存在するものであってもよい。ロール角補正値を点群データ生成装置に設定することにより、ビューアが3次元点群データを表示する際には、IMU104により検出されたロール角(誤差を含む)が適切に補正された状態で3次元点群データを表示することが可能となる。
なお、補正値特定部15により特定されたロール角補正値をIMU104に設定するようにしてもよい。このようにすれば、ロール角補正値に基づき補正されたロール角を含む姿勢情報をIMU104から得ることが可能となる。
図6は、以上のように構成した本実施形態による姿勢角補正装置1の動作例を示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、電線D31の周囲に設定された飛行航路L31,L32に沿ってドローン100の往復移動が完了し、その移動中にLiDAR103およびIMU104により検出された距離方向情報および位置姿勢情報が記憶媒体に記憶された後に実行される。
まず、検出データ取得部11は、ドローン100の記憶媒体に記憶されている検出データ(往路L31の移動時に検出された距離方向情報および位置姿勢情報と、復路L32の移動時に検出された距離方向情報および位置姿勢情報)を取得する(ステップS1)。次に、仮補正値設定部12は、位置姿勢情報に対する複数の異なる仮ロール角補正値を設定する(ステップS2)。なお、この処理はステップS1の前にあらかじめ行っておいてもよい。また、所定の仮ロール角補正値を用いることにより、ステップS2の処理を省略してもよい。
次いで、往路点群データ生成部13は、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、電線D31について複数の往路3次元点群データを生成する(ステップS3)。また、復路点群データ生成部14は、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、電線D31について複数の復路3次元点群データを生成する(ステップS4)。なお、ステップS3の処理とステップS4の処理とを逆順に行ってもよい。
そして、補正値特定部15は、仮補正値設定部12により設定された複数の異なる仮ロール角補正値の中から、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を抽出し、これをロール角補正値として特定する(ステップS5)。これにより、図6に示すフローチャートの処理が終了する。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、ドローン100の往路L31の移動時におけるLiDAR103およびIMU104の検出データについて、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに複数の往路3次元点群データを生成するとともに、ドローン100の復路L32の移動時における検出データについて、複数の異なる仮ロール角補正値を位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに複数の復路3次元点群データを生成する。そして、複数の異なる仮ロール角補正値の中から、往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値をロール角補正値として特定するようにしている。
このように、位置姿勢情報に対して設定される複数の異なる仮ロール角補正値の中から、当該仮ロール角補正値を適用して生成される往路3次元点群データと復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値を探索することで、ドローン100に対するLiDAR103とIMU104との取付角度誤差やIMU104のセンサ出力の定常誤差を抑制するためのロール角補正値を特定することができる。これにより、本実施形態によれば、LiDAR103と共にドローン100に取り付けられるIMU104により検出される姿勢角(ロール角)を適切に補正することができる。
また、本実施形態では、ドローン100の進行方向に沿って延在する細長形状を成す電線D31の3次元点群データを生成し、これを利用してロール角補正値を特定するようにしている。上述したように、細長形状を成す電線D31の点群は、他の形状の反射対象物の点群と容易に識別可能であるため、誤認識をすることなくロール角補正値の特定処理をより正確に行うことが可能である。なお、電線D31は、ドローン100の進行方向に沿って延在する形状を成す反射対象物の一例であり、これに限定されない。
また、ロール角補正値の特定に利用する反射対象物の形状は、ドローン100の進行方向に沿って延在する形状に限定されるものではない。ドローン100が往路の復路とで同じ条件の飛行位置を飛行することが可能な物体であって、その物体の点群を明確に識別可能となる物体であれば、ロール角補正値の特定に利用する反射対象物として用いることが可能である。
また、上記実施形態では、移動体の例としてドローン100を挙げて説明したが、これに限定されない。また、上記実施形態では、光学式レーダの例としてLiDAR103を挙げ、位置姿勢検出装置の例としてIMU104を挙げて説明したが、これに限定されない。上記実施形態で説明した処理と同様の処理を行うことが可能な移動体や、光学式レーダまたは位置姿勢検出装置であれば、何れも用いることが可能である。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 姿勢角補正装置
11 検出データ取得部
12 仮補正値設定部
13 往路点群データ生成部
14 復路点群データ生成部
15 補正値特定部

Claims (6)

  1. 光学式レーダおよび位置姿勢検出装置が搭載された移動体を反射対象物の周囲を往復移動させて上記光学式レーダにより検出した距離方向情報および上記位置姿勢検出装置により検出した位置姿勢情報を含む検出データを取得する検出データ取得部と、
    上記検出データ取得部により取得された上記移動体の往路の移動時における上記検出データに基づいて、複数の異なる仮ロール角補正値を上記位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、上記反射対象物について複数の往路3次元点群データを生成する往路点群データ生成部と、
    上記検出データ取得部により取得された上記移動体の復路の移動時における上記検出データに基づいて、上記複数の異なる仮ロール角補正値を上記位置姿勢情報に適用して得られる上記複数の補正検出データごとに、上記反射対象物について複数の復路3次元点群データを生成する復路点群データ生成部と、
    上記複数の異なる仮ロール角補正値の中から、上記往路3次元点群データと上記復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値をロール角補正値として特定する補正値特定部とを備えた
    ことを特徴とする姿勢角補正装置。
  2. 上記補正値特定部は、上記往路点群データ生成部により生成される複数の上記往路3次元点群データの座標と、上記復路点群データ生成部により生成される複数の上記復路3次元点群データの座標とに基づいて、位置の差が最小となる上記往路3次元点群データおよび上記復路3次元点群データに対応する仮ロール角補正値を上記ロール角補正値として特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢角補正装置。
  3. 上記補正値特定部は、上記往路点群データ生成部により生成される複数の上記往路3次元点群データと、上記復路点群データ生成部により生成される複数の上記復路3次元点群データとをビューアにより同時に表示させ、最近接して表示されている上記往路3次元点群データおよび上記復路3次元点群データに対応する仮ロール角補正値を上記ロール角補正値として特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢角補正装置。
  4. 上記検出データ取得部は、進行方向に沿って延在する形状の上記反射対象物の周囲を上記移動体を往復移動させて検出した上記距離方向情報および上記位置姿勢情報を取得し、
    上記往路点群データ生成部および上記復路点群データ生成部は、上記進行方向に沿って延在する形状を成す上記反射対象物の3次元点群データを生成する
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の姿勢角補正装置。
  5. 上記複数の異なる仮ロール角補正値を設定する仮補正値設定部を更に備え、
    上記往路点群データ生成部は、上記検出データ取得部により取得された上記移動体の往路の移動時における上記検出データと、上記仮補正値設定部により設定された上記複数の異なる仮ロール角補正値とに基づいて、上記複数の往路3次元点群データを生成し、
    上記復路点群データ生成部は、上記検出データ取得部により取得された上記移動体の復路の移動時における上記検出データと、上記仮補正値設定部により設定された上記複数の異なる仮ロール角補正値とに基づいて、上記複数の復路3次元点群データを生成する
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の姿勢角補正装置。
  6. 姿勢角補正装置の検出データ取得部が、光学式レーダおよび位置姿勢検出装置が搭載された移動体を反射対象物の周囲を往復移動させて上記光学式レーダにより検出した距離方向情報および上記位置姿勢検出装置により検出した位置姿勢情報を含む検出データを取得する第1のステップと、
    上記姿勢角補正装置の往路点群データ生成部が、上記検出データ取得部により取得された上記移動体の往路の移動時における上記検出データに基づいて、複数の異なる仮ロール角補正値を上記位置姿勢情報に適用して得られる複数の補正検出データごとに、上記反射対象物について複数の往路3次元点群データを生成するとともに、上記姿勢角補正装置の復路点群データ生成部が、上記検出データ取得部により取得された上記移動体の復路の移動時における上記検出データに基づいて、上記複数の異なる仮ロール角補正値を上記位置姿勢情報に適用して得られる上記複数の補正検出データごとに、上記反射対象物について複数の復路3次元点群データを生成する第2のステップと、
    上記姿勢角補正装置の補正値特定部が、上記複数の異なる仮ロール角補正値の中から、上記往路3次元点群データと上記復路3次元点群データとの差が最小となる仮ロール角補正値をロール角補正値として特定する第3のステップとを有する
    ことを特徴とする姿勢角補正方法。
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