JP2024047540A - 仲介者システム、取引システム、仲介方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、仲介者と他の仲介者とがタイムリーに再生可能エネルギー等のアセットを融通し合えることを目的とする。【解決手段】本開示は、アセットの提供者(生産者A)と当該アセットの使用者(消費者D)との間での前記アセットに関する取引の仲介を行う仲介者C2の仲介者システム5c2であって、他の仲介者C1の他の仲介者システム5c1から、特定種類の生産方法によって生産された特定のアセットの移転の依頼を受信し、前記他の仲介者の他の仲介者ノードとデータ共有可能な同じブロックチェーンネットワーク100内にある前記仲介者の仲介者ノード7c2に対して、前記特定のアセットの所有権者を、前記仲介者から前記他の仲介者に移転するためのアセットに関するデータを送信する仲介者システムである。【選択図】図1
Description
本開示は、仲介者システム、取引システム、仲介方法、及びプログラムに関する。
近年、再生可能エネルギーによって生産された電力が注目されている。この電力は、太陽光、太陽熱、風力、バイオマス、地熱、水力、大気中の熱等の再生可能エネルギーである資源を利用することで生産される。再生可能エネルギーによる発電は、石油、石炭、液化天然ガス等の化石燃料による発電に比べて、地球温暖化の原因となっているCO2をほとんど排出しないため、電力の生産に利用される資源の中でも、再生可能エネルギーは環境に優しいエネルギー資源である。このような環境に優しいグリーン電力を利用して工場などを稼働させることで、企業価値を向上させることができる。また、再生可能エネルギー等によって生産された電力の取引にブロックチェーンを利用する方法がある(特許文献1参照)。ブロックチェーンは、分散型台帳と呼ばれ、複数のノード(コンピュータ)によって電力等のアセットの取引履歴を示す複数の台帳を紐づけることにより、取引履歴のデータの改ざんを防ぐことができる。
また、近年、新電力の自由化に伴い、様々な電力の小売事業者が新設されている。このような新電力会社の多くは、電力の調達手段を自前で持たず、日本卸電力取引所(JEPX)から消費量予測に相当する電力だけ買い付けるなどの方法で電力の調達を行うことが多い。一方で、脱炭素の流れが世界的に進む中で、エネルギー供給構造高度化法に伴い、電力の小売事業者は再生可能エネルギーによって生産される電力の割合を2030年度までに44%以上にまで増やすことが求められている。このような流れの中で、小売事業者の多くが太陽光等の再生可能エネルギーの自前電源等、再生可能エネルギーを調達する手段を確保する必要が生じている。
一方で、電力と再生可能エネルギーの価値を分離し、電力の需給とは別に再生可能エネルギーの価値のみを取引するための証書の制度(非化石証書、J-クレジット等)が存在する。2021年度時点では、多くの小売事業者が再生可能エネルギーを実際に扱わず、再生可能エネルギーの利用価値の証明に、この証書を用いている。証書は、小売事業者が再生可能エネルギーを抱えることなく再生可能エネルギーの利用証明が出来るため、太陽光発電施設等の不安定な電源を抱えたくない小売事業者にとっては利用しやすいというメリットがある。
しかし、小売事業者の責務は、消費者との契約上、電力の需要と供給のバランスを取ること(電力の同時同量を達成すること)であるが、太陽光等の再生可能エネルギーは供給量が不安定なことが多く、同時同量の達成が困難な場合がある。そのため、小売事業者等の仲介者は消費者等の使用者に再生可能エネルギーによって生産された電力を契約通りに提供することが企業経営の上でリスク要因になり得ると捉えている企業も多い。
また、再生可能エネルギーで生産されたことの価値と電力を分離した場合、実体の供給電力が再生可能エネルギーでなくても取引できてしまう。また、昼間に発電した太陽光の再生可能エネルギーの価値が夜の電力に割り当てられる等、実際の同時同量と乖離した状態が生じてしまう。更に、結局のところ、ベース電源が火力や原子力に依存し、実体として電力の再生可能エネルギー化が促進されない事態が生じてしまう。
また、再生可能エネルギー等の特定種類の生産方法によって生産されたことの価値と当該特定種類の生産方法によって生産された電力等の特定のアセットとを分離せずに、特定種類によって生産されたアセットを契約通りに使用者に対して仲介する仲介者が存在する。この仲介者が契約している範囲で、再生可能エネルギーの提供者と使用者との間で需要と供給のバランスが必ずしもとれているとは限らなかった。特に、再生可能エネルギーが余ってしまったときに、再生可能エネルギーが不足している他の仲介者とタイムリーに再生可能エネルギーを融通し合えるようにする仕組みに至っては、存在していなかった。
本願発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、仲介者と他の仲介者とがタイムリーに再生可能エネルギー等のアセットを融通し合えることを目的とする。
ことを目的とする。
ことを目的とする。
請求項1に係る発明は、アセットの提供者と当該アセットの使用者との間での前記アセットに関する取引の仲介を行う仲介者の仲介者システムであって、他の仲介者の他の仲介者システムから、特定種類の生産方法によって生産された特定のアセットの移転の依頼を受信する受信部と、前記他の仲介者の他の仲介者ノードとデータ共有可能な同じブロックチェーンネットワーク内にある前記仲介者の仲介者ノードに対して、前記特定のアセットの所有権者を、前記仲介者から前記他の仲介者に移転するためのアセットに関するデータを送信する送信部と、を有することを特徴とする仲介者システムである。
以上説明したように本発明によれば、仲介者と他の仲介者とがタイムリーに再生可能エネルギーなどのアセットを融通し合えることができるという効果を奏する。
以下に図面を用いて、本実施形態を詳細に説明する。
〔システムの構成の概略〕
まず、取引システム1の構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る取引システムの概略図である。ここでは、アセットの一例としての電力を取り扱う場合について説明する。
まず、取引システム1の構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る取引システムの概略図である。ここでは、アセットの一例としての電力を取り扱う場合について説明する。
<各業者の説明>
図1に示されているように、電力の生産者A、電力の取引市場B、電力の仲介者C、電力の消費者D、及び認証局Eが存在する。生産者A、取引市場B、仲介者C、及び消費者Dは、共通データ基盤の一例として、ブロックチェーンネットワーク100を利用して電力の取引を行う。ブロックチェーンネットワーク100を管理する運営者は、企業等(生産者A、取引市場B、仲介者C、消費者D)を登録制とし、登録を行った企業等に対して、デジタル証明書を交付する。ブロックチェーンネットワーク100は、様々な企業の電力の融通及び取引のデータ(後述の電力に関するデータ、余剰電力に関するデータ、不足電力に関するデータ等)を記憶又は読出するためのAPI(Application Programming Interface)を持つ。標準的なAPIによって、ブロックチェーンの台帳を作成することで、様々な企業がブロックチェーンネットワーク100にアクセスすることができる。
図1に示されているように、電力の生産者A、電力の取引市場B、電力の仲介者C、電力の消費者D、及び認証局Eが存在する。生産者A、取引市場B、仲介者C、及び消費者Dは、共通データ基盤の一例として、ブロックチェーンネットワーク100を利用して電力の取引を行う。ブロックチェーンネットワーク100を管理する運営者は、企業等(生産者A、取引市場B、仲介者C、消費者D)を登録制とし、登録を行った企業等に対して、デジタル証明書を交付する。ブロックチェーンネットワーク100は、様々な企業の電力の融通及び取引のデータ(後述の電力に関するデータ、余剰電力に関するデータ、不足電力に関するデータ等)を記憶又は読出するためのAPI(Application Programming Interface)を持つ。標準的なAPIによって、ブロックチェーンの台帳を作成することで、様々な企業がブロックチェーンネットワーク100にアクセスすることができる。
実際には、電力は生産者Aから変電所や送電線等によって構築された送配電ネットワークを介して消費者Dに送られる。取引市場B又は仲介者Cは、生産者A及び消費者Dの間で電力の所有権の取引を行う。
生産者Aは、提供者の一例であり、再生可能エネルギーによって生産された電力(日本では「グリーン電力」と呼ばれている)の生産に利用される再生可能エネルギーの一例としての太陽光から電力を生産する業者である。なお、生産者Aは、化石燃料の一例としての石油から電力を生産する業者であってもよいが、少なくとも再生可能エネルギーによって電力を生産する業者が含まれる。
取引市場Bは、生産者Aが生産した電力(の所有権)を市場取引するための機関である。
仲介者Cは、電力(の所有権)の取引の仲介を行う業者である。仲介者Cは、取引市場Bに対して電力を注文し、取引市場Bは仲介者Cに対して電力を販売する。また、仲介者Cは、取引市場Bを介さないで、生産者Aとの間で電力を直接取引することも可能である。ここでは、2つの仲介者C1,C2が登場する。仲介者C1と仲介者C2は、互いに又は一方的に、電力(の所有権)を融通することができる。
消費者Dは、使用者の一例であり、仲介者Cに電力を注文し、仲介者Cは消費者Dに電力を販売する。なお、使用者には、アセットが電力のように消費されない不動産等の場合のアセットの所有権をすることになった者も含まれる。消費者Dは、生産方法証明書を用いて、自社の再生可能エネルギー利用率(CO2削減率)、再生可能エネルギーの利用に基づく公的補助金の申請等を行うことができる。
認証局Eは、取引された電力が再生可能エネルギーを利用することで生産された電力であるか否かを監査する等、アセットの生産方法の種類(特定種類の生産方法)を監査するための国又は地方公共団体等の公的機関である。例えば、電力の生産方法の種類には、太陽光、太陽熱、風力、バイオマス、地熱、水力、大気中の熱、又は原子力等を利用して生成する方法が挙げられる。これらのうち、太陽光、太陽熱、風力、バイオマス、地熱、水力、及び大気中の熱は、再生可能エネルギーとしての大分類に属する。また、石油、石炭、及び液化天然ガスは、化石燃料としての大分類に属する。再生可能エネルギーによる発電は、化石燃料による発電に比べて、地球温暖化の原因となっているCO2をほとんど排出しないため、再生可能エネルギーは環境に優しいエネルギー源である。本実施形態では、再生可能エネルギーとして、太陽光、太陽熱、風力、バイオマス、地熱、水力、又は大気中の熱が利用される。また、化石燃料として、石油、石炭、又は液化天然ガスが利用される。
認証局Eは、ブロックチェーンネットワーク100に対する監査により、データの書き込みに関する不正を検知した際、この書き込みした企業等に対して証明書の失効等の罰則を与えることで、データの健全性を維持することができる。これにより、ブロックチェーンネットワーク100の非中央集権の性質に基づき、任意のノードが落ちても(抜けても)他のノードがあれば動作する。他企業はシステム(生産者システム5a等)を維持しているため、業務をそのまま継続できる。また、ブロックチェーンで同時同報的に失効が管理されるため、影響範囲を各企業が知ることが出来る。
なお、生産者A、取引市場B、消費者D、及び認証局Eは複数あってもよい。また、仲介者Cは、3つ以上あってもよい。
<取引システムの全体構成>
続いて、図1を用い、取引システム1の全体構成を説明する。なお、下記各ノードは、当該各ノードへのアクセスを、登録された企業等のデジタル証明書を確認することで認証することで、データに対する記憶(読み書き)の認可を行う。
続いて、図1を用い、取引システム1の全体構成を説明する。なお、下記各ノードは、当該各ノードへのアクセスを、登録された企業等のデジタル証明書を確認することで認証することで、データに対する記憶(読み書き)の認可を行う。
生産者Aは、生産者システム5a及び生産者ノード7aを所有又は管理している。生産者システム5aは、後述の発電システム3から発電量を示す発電量情報を取得する。また、生産者システム5aは、生産者ノード7aにアクセスすることができる。
取引市場Bは、取引市場システム5b及び取引市場ノード7bを所有又は管理している。取引市場システム5bは、取引市場ノード7bにアクセス可能である。
仲介者C1は、仲介者システム5c1及び仲介者ノード7c1を所有又は管理している。また、仲介者C2は、仲介者システム5c2及び仲介者ノード7c2を所有又は管理している。仲介者システム5c1,5c2は、それぞれ仲介者ノード7c1,7c2にアクセス可能である。
消費者Dは、消費者システム5d及び消費者ノード7dを所有又は管理している。消費者システム5dは消費者ノード7dにアクセス可能である。
認証局Eは、認証局システム5eを所有又は管理している。認証局システム5eは、ブロックチェーンネットワーク100にアクセスして、取引されている電力が再生可能エネルギーによって生産されたか否か等の監査を行う。
また、取引システム1では、蓄電池により、生産された電力を蓄積することが可能である。図1の蓄電池システム5f1,5f2,5f3は、それぞれ蓄電池を含むシステムである。生産者Aは、蓄電池システム5f1に対して電力の充電が可能であり、蓄電池システム5f1から電力の放電が可能である。仲介者Cは、蓄電池システム5f2に対して電力の充電が可能であり、蓄電池システム5f2から電力の放電が可能である。また、蓄電池システム5f1,5f2は、相互に充放電が可能である。更に、消費者Dは、蓄電池システム5f3に対して電力の充電が可能であり、蓄電池システム5f3から電力の放電が可能である。
各蓄電池システム5f1,5f2,5f3は、それぞれ蓄電池ノード7f1,7f2,7f3にアクセス可能である。
なお、生産者システム5a、取引市場システム5b、仲介者システム5c1,5c2、消費者システム5d、認証局システム5e、及び蓄電池システム5f1,5f2,5f3の総称を「システム5」と示す。また、生産者ノード7a、取引市場ノード7b、仲介者ノード7c1,7c2、消費者ノード7d、及び蓄電池ノード7f1,7f2,7f3の総称を「ノード7」と示す。各ノード7によってブロックチェーンネットワーク100が構築されている。
〔各システム及び各ノードのハードウェア構成〕
続いて、図2を用いて、各システム及び各ノードのハードウェア構成を説明する。図2は、各システム及び各ノードのハードウェア構成図である。
続いて、図2を用いて、各システム及び各ノードのハードウェア構成を説明する。図2は、各システム及び各ノードのハードウェア構成図である。
図2は、各システム及び各ノードの電気的なハードウェア構成図である。
図2に示すように、各システム5及び各ノード7は、コンピュータとして、図2に示されているように、CPU101、ROM102、RAM103、SSD104、外部機器接続I/F(Interface)105、ネットワークI/F106、ディスプレイ107、入力デバイス108、メディアI/F109、及びバスライン110を備えている。
これらのうち、プロセッサとしてのCPU101は、情報処理端末10全体の動作を制御する。ROM102は、IPL等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。
SSD104は、CPU101の制御に従って各種データの読み出し又は書き込みを行う。なお、SSD104の代わりに、HDD(Hard Disk Drive)を用いてもよい。
外部機器接続I/F105は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、USBメモリ、及びプリンタ等である。
ネットワークI/F106は、インターネット等の通信ネットワークを介してデータ通信をするためのインターフェースである。
ディスプレイ107は、各種画像を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。
入力デバイス908は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。入力デバイス908の一例として、ポインティングデバイス、タッチパネル等が挙げられる。
メディアI/F109は、フラッシュメモリ等の記録メディア109mに対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。記録メディア109mには、DVDやBlu-ray Disc(登録商標)等も含まれる。
バスライン110は、図2に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、後述の発電システム3は、図2に示す構成に対して、更に発電量を計測する計測センサ111を有している。また、消費者システム5dも同様に、図2に示す構成に対して、更に消費電力量を計測する計測センサ111を有している。
〔取引システムの各機能構成〕
続いて、図3を用いて、取引システム1の各機能構成について説明する。なお、取引市場システム5b及び認証局システム5eは、生産者システム5aと同様の構成を有するため、説明を省略する。
続いて、図3を用いて、取引システム1の各機能構成について説明する。なお、取引市場システム5b及び認証局システム5eは、生産者システム5aと同様の構成を有するため、説明を省略する。
<発電システム>
図3に示されているように、発電システム3は、スマートメータ等によって構成され、送受信部31及び計測部33を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
図3に示されているように、発電システム3は、スマートメータ等によって構成され、送受信部31及び計測部33を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部31は、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
計測部33は、主に計測センサ111の動作により、一定時間毎に(例えば、30分毎に)、発電施設が生産した電力の発電量を計測する。
<生産者システム>
図3に示されているように、生産者システム5aは、送受信部51aを有している。送受信部51aは、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
図3に示されているように、生産者システム5aは、送受信部51aを有している。送受信部51aは、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部51aは、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
<仲介者システム>
(仲介者システム5c1)
図3に示されているように、仲介者システム5c1は、送受信部51c1、調整部55c1、及び算出部57c1を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
(仲介者システム5c1)
図3に示されているように、仲介者システム5c1は、送受信部51c1、調整部55c1、及び算出部57c1を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部51c1は、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
調整部55c1は、仲介者C1によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、消費者Dとの契約内容に従い、消費者Dに対して電力の生産方法の種類(太陽光、風力等の分類)及び電力量を割り当てるための需給調整を行う。即ち、調整部55c1は、再生可能エネルギーを利用することで生産された電力等のように、特定種類の生産方法によって生産された特定のアセットを、契約内容に応じた量ほど仲介先の消費者Dに割り当てる。
算出部57c1は、仲介者C1が消費者Dに契約通りに提供すべき電力の不足電力量を算出する。また、仲介者C1によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、契約通りに消費者Dに提供しても余ってしまう電力の電力量を算出する。
(仲介者システム5c2)
図3に示されているように、仲介者システム5c2は、送受信部51c2、調整部55c2、及び算出部57c2を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
図3に示されているように、仲介者システム5c2は、送受信部51c2、調整部55c2、及び算出部57c2を有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部51c2は、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
調整部55c2は、仲介者C2によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、消費者Dとの契約内容に従い、消費者Dに対して電力の生産方法の種類(太陽光、風力等の分類)及び電力量を割り当てるための需給調整を行う。
算出部57c2は、仲介者C2が消費者Dに契約通りに提供すべき電力の不足電力量を算出する。また、仲介者C2によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、契約通りに消費者Dに提供しても余ってしまう電力の電力量を算出する。
<消費者システム>
図3に示されているように、消費者システム5dは、スマートメータ等によって構成され、送受信部51d及び計測部53dを有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
図3に示されているように、消費者システム5dは、スマートメータ等によって構成され、送受信部51d及び計測部53dを有している。これら各部は、図2に示されている各構成要素のいずれかが、SSD104からRAM103上に展開されたプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
送受信部51dは、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
計測部53dは、主に計測センサ111の動作により、一定時間毎に(例えば、30分毎に)、電気製品が消費した電力の消費量を計測する。
<各ノード>
続いて、各ノードの各機能構成について説明する。なお、蓄電池ノード7f1,7f2,7f3は、生産者ノード7a等と同様の構成を有するため、説明を省略する。
続いて、各ノードの各機能構成について説明する。なお、蓄電池ノード7f1,7f2,7f3は、生産者ノード7a等と同様の構成を有するため、説明を省略する。
生産者ノード7aは、送受信部71a、及び記憶読出部78aを有している。また、生産者ノード7aは、図2に示されているROM102、RAM103、又はSSD104によって構築される記憶部79aを有している。
送受信部71dは、他の装置(システム)とデータ通信を行う。
記憶読出部78aは、記憶部79aに、データ(情報)を記憶したり、記憶部79aからデータ(情報)を読み出したりする。
なお、仲介者ノード7c1、仲介者ノード7c2、及び消費者ノード7dは、それぞれ送受信部71c1,71c2,71dを有しており、送受信部71dと同様の機能を有するため、説明を省略する。また、仲介者ノード7c1、仲介者ノード7c2、及び消費者ノード7dは、それぞれ記憶読出部78a,78c1,78c2,78dを有しており、記憶読出部78aと同様の機能を有するため、説明を省略する。更に、仲介者ノード7c1、仲介者ノード7c2、及び消費者ノード7dは、それぞれ図2に示されているROM102、RAM103、又はSSD104によって構築される記憶部79c1,79c2,79dを有しており、記憶部79aと同様の構成であるため、説明を省略する。
〔取引システムの処理又は動作〕
続いて、図4乃至図13を用いて、本実施形態の取引システムの処理又は動作について説明する。なお、各企業等(生産者A、取引市場B、仲介者C1,C2、消費者D等)は、各企業等が抱えるシステムや装置を書込標準APIに対応させることで、各企業等が有するノード7に対してデータを記憶(書き込み)が出来るようになり、その結果としてブロックチェーンネットワーク100を利用することができるようになる。例えば、図1の生産者Aの場合、発電施設の制御盤を書込標準APIに対応させ、生産者ノード7aに対して発電施設の制御盤から書き込み操作を行うことが出来る。また、発電施設の発電量のデータを生産者システム5aにいったん集約させ、その生産者システム5aから生産者ノード7aに対して書き込み操作を行うことも出来る。
続いて、図4乃至図13を用いて、本実施形態の取引システムの処理又は動作について説明する。なお、各企業等(生産者A、取引市場B、仲介者C1,C2、消費者D等)は、各企業等が抱えるシステムや装置を書込標準APIに対応させることで、各企業等が有するノード7に対してデータを記憶(書き込み)が出来るようになり、その結果としてブロックチェーンネットワーク100を利用することができるようになる。例えば、図1の生産者Aの場合、発電施設の制御盤を書込標準APIに対応させ、生産者ノード7aに対して発電施設の制御盤から書き込み操作を行うことが出来る。また、発電施設の発電量のデータを生産者システム5aにいったん集約させ、その生産者システム5aから生産者ノード7aに対して書き込み操作を行うことも出来る。
<ノードの作成処理>
まずは、図4及び図5を用いて、ノードの作成手順を説明する。図4は、ノードの作成手順を示したフローチャートである。図5は、ノードを作成するためのソフトウェアの持つ実行ファイルを示す概念図である。
まずは、図4及び図5を用いて、ノードの作成手順を説明する。図4は、ノードの作成手順を示したフローチャートである。図5は、ノードを作成するためのソフトウェアの持つ実行ファイルを示す概念図である。
ノードを作成する作成者(企業等)は、事前準備として、独自にサーバを用意する。サーバは、Linux(登録商標)のOS(Operating System)を搭載した一般的なPCで構わない。そして、作成者は、取引システム1を管理している企業等からノード作成用のソフトウェアを取得する。ノードを作成するためのソフトウェアの有する実行ファイルは、図5に示されているように、関連するOSS(Open Source Software:オープンソースソフトウェア)、チェーンコード、その他の情報等が含まれている。便宜上実行ファイルはsetup.exeと示しているが、実行ファイルであればファイル名は何でもよい。Linuxの場合は、実行ファイル自体に実行可能のフラグがあれば、拡張子も「.exe」でなくて構わない。
OSSには、ブロックチェーンのOSS、これを動かすために必要なライブラリ類が含まれている。また、OSSには、証明書を管理するためにCA(Certificate Authority)サーバを建てるためのソフトウェア(例えばopenSSL等)が含まれている。更に、dockerやnodejs、python等がブロックチェーンや認証局Eの認証局システム5eを動作させるのに必要であれば、OSSに同梱される。なお、ブロックチェーンで接続する関係からネットワークに接続された状態であると判断し、ネットワーク越しにこれらのOSSを取り込んでも構わない。
チェーンコードには、電力取引を行うためのソースコードが存在し、このソースコードがノードを作成した際のAPIとして使われる。
その他として、ノードを作成した外部の機器と接続する際の通信先の情報として、通信先のDNS(Domain Name System)エンドポイント又はIPアドレス、更には相手の持つデジタル証明書などが配置されている。また、その他として、企業は企業名や証明書発行の際に必要になる企業設定情報(DNSエンドポイントや証明書に登録するコモンネーム等)が必要となり、この企業設定情報を設定するためのアプリケーションが含まれる。
続いて、図4を用いて、ソフトウェアのインストールと企業設定情報の登録の処理について説明する。
S1:作成者は、PC等でノードを作成するための実行ファイル(setup.exe)を実行すると、OSSのインストールを始める。
S2:設定用アプリケーションが起動され、企業設定情報の登録を実施する。この企業設定情報には、企業のCAサーバを建てるための情報、企業のブロックチェーンのノードを建てるための情報が含まれる。
S3:既存のCAサーバが作成者の企業に存在している場合と存在している場合で処理が異なる。
S4:既存のCAサーバが作成者の企業に存在していない場合には(NO)、CAサーバを構築する際にCAサーバを建てる情報を用いて、CAサーバ用のデジタル証明書が同時に生成される。一方、既存のCAサーバが作成者の企業に存在している場合には(YES)、処理S4は省略される。
S5:作成者のPCは、処理S4で構築したCAサーバ、及び処理S2で設定されたブロックチェーンのノードを建てるための情報から、ブロックチェーン用のデジタル証明書を作成する。
S6:処理S5で作成されたデジタル証明書を用いて、ブロックチェーンサーバが構築される。この際にブロックチェーンサーバは、処理S5で作成したデジタル証明書及び通信先情報を用いて、既存のブロックチェーンネットワーク(共通データ基盤)100に接続する。またブロックチェーンサーバは、チェーンコードを起動させ、システム内でAPIが稼働可能な状態にする。なお、各ブロックチェーンサーバ及びCAサーバは、図1の取引システム1を構築する各システム(生産者システム5a、取引市場システム5b、仲介者システム5c1,5c2、消費者システム5d、認証局システム5e、及び蓄電池システム5f1,5f2)を構成する。
<電力融通を行う処理>
続いて、図6乃至図13を用いて、仲介者C1及び仲介者C2が電力を融通する一連の処理を説明する。後述の図6乃至図13で示される処理は、例えば、1日のうちで30分毎に行われる。本実施形態では、リアルタイム性を維持するため、データ書き込み時間の短い仕組み(例えば、コンソーシアム型のブロックチェーンネットワーク)を用いることが望ましい。複数の仲介者Cが、電力の融通及び取引のデータ(電力に関するデータ、余剰電力に関するデータ、不足電力に関するデータ等)を確認できる状態にし、お互いに電力の融通を可能な状況が構築される。リアルタイム性とは、電力取引に間に合う時間を指し、日本の場合の電力の集計は、2022年度時点では30分毎に行われるために、30分間で発電量や消費量、それらの取引を含めて終わらせることを指す。今後、規則等が改定されリアルタイムの定義が15分毎などに変更される可能性もある。
続いて、図6乃至図13を用いて、仲介者C1及び仲介者C2が電力を融通する一連の処理を説明する。後述の図6乃至図13で示される処理は、例えば、1日のうちで30分毎に行われる。本実施形態では、リアルタイム性を維持するため、データ書き込み時間の短い仕組み(例えば、コンソーシアム型のブロックチェーンネットワーク)を用いることが望ましい。複数の仲介者Cが、電力の融通及び取引のデータ(電力に関するデータ、余剰電力に関するデータ、不足電力に関するデータ等)を確認できる状態にし、お互いに電力の融通を可能な状況が構築される。リアルタイム性とは、電力取引に間に合う時間を指し、日本の場合の電力の集計は、2022年度時点では30分毎に行われるために、30分間で発電量や消費量、それらの取引を含めて終わらせることを指す。今後、規則等が改定されリアルタイムの定義が15分毎などに変更される可能性もある。
これにより、従来の電力管理のブロックチェーン運用にはない価値が新たに生まれる。例えば、リアルタイムに電力の過不足状況が可視化されることで、同時同量維持のための再生可能エネルギーの融通が可能になる。ブロックチェーンの台帳自体が証拠性を持っており、企業間の取引における信用コストを下げることが可能である。そのため、再生可能エネルギーを企業が抱えることのリスク低減が可能になり再エネを抱えやすくなる。結果として、再生可能エネルギーへの投資を将来的に行い易くなる。
なお、以下では取引市場Bを介さないで、仲介者Cが生産者Aから直接電力を取引する場合について説明する。また、後述の図6乃至図13で示される処理は、上述のように30分毎に行われるが、実際の仲介者(小売事業者)の業務としては、電力の需給予測を1日前には提出することが義務付けられている。そのため、余剰電力量及び不足電力量については、1日前の予測データに基づいて作成され、予め取引合意を為すなどの方法が用いられてもよい。
(生産された電力に関するデータの共有)
まず、図6を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、生産者Aによって生産された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図6は、ブロックチェーンネットワーク内で、生産された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。
まず、図6を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、生産者Aによって生産された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図6は、ブロックチェーンネットワーク内で、生産された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。
S11:発電システム3では、計測部33が発電量を計測し、送受信部31が計測された発電量を示す発電量情報を生産者システム5aに送信する。これにより、生産者システム5aの送受信部51aは発電量情報を受信する。
S12:生産者システム5aの送受信部51aは、生産者ノード7aに発電量情報を含む電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに電力に関するデータを記憶する。
図7は、電力に関するデータのデータ構造を示す図である。図7に示されているように、電力に関するデータには、ブロックチェーン内のデータ構造タイプを示すフィールド、ブロックチェーン内の電力に関するデータの一意のデータID、取引状態(発電、小売(仲介)、消費等)、生産方法の種類(太陽光、風力等の分類)、当該電力が再生可能エネルギーから生産されたか否かを示すフラグ、電力の生産日時、当該電力の電力量、発電者(生産者)、電力の所有権者、電力の前所有権者、当該電力に関するデータを分割する際の親の電力に関するデータのデータID、当該電力に関するデータ分割する際の子の電力に関するデータのデータID、及び拡張属性が含まれている。例えば、生産された電力の電力量が10kWhの場合、そのうち仲介者Cが消費者Dに6kWhを販売(仲介)すると、4kWhの電力量を示した親の電力に関するデータと、6kWhの電力量を示した子の電力に関するデータが生成されるため、それぞれのデータにデータIDが付されて、図7のように管理される。
また、当初は、図7に示されているデータ構造では、取引状態が「発電」、電力の所有権者が「仲介者C1」、電力の前所有権者が「生産者A」等で示される。
なお、renewableFlagに関しては、再生可能エネルギーと非再生可能エネルギー(化石燃料)については扱わない。仲介者C2が各時間に対して、再生可能エネルギー用の余剰電力と非再生可能エネルギー用の余剰電力を作れば良いし、非再生可能エネルギー関しては余剰電力に関するデータを作らず、JEPX(日本卸電力取引所)に売却しても良い。
S13:生産者ノード7aの送受信部71aは、仲介者ノード7c1に電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S14:生産者ノード7aの送受信部71aは、仲介者ノード7c2に電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S15:生産者ノード7aの送受信部71aは、消費者ノード7dに電力に関するデータを送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
(消費された電力に関するデータの共有)
次に、図8を用いて、ブロックチェーンネットワーク100内で、消費者Dによって消費された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図8は、ブロックチェーンネットワーク内で、消費された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、処理の時間的な流れとしては、図8の処理が図12の処理よりも後に行われる。
次に、図8を用いて、ブロックチェーンネットワーク100内で、消費者Dによって消費された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図8は、ブロックチェーンネットワーク内で、消費された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、処理の時間的な流れとしては、図8の処理が図12の処理よりも後に行われる。
S31:消費者システム5dでは、計測部53dが電力の消費量を計測し、送受信部51dが、計測部53dによって計測された消費量を示す電力に関するデータを消費者ノード7dに送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに電力に関するデータを記憶する。この場合、図7に示されているデータ構造では、取引状態が「消費」、電力の所有権者が「消費者D」、電力の前所有権者が「仲介者C1」等で示される。
S32:消費者ノード7dの送受信部71dは、生産者ノード7aに電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S33:消費者ノード7dの送受信部71dは、仲介者ノード7c1に電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S34:消費者ノード7dの送受信部71dは、仲介者ノード7c2に電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
(仲介された電力に関するデータの共有)
次に、図9を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C1,C2によって仲介された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図9は、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。
次に、図9を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C1,C2によって仲介された電力に関するデータを共有する処理を説明する。図9は、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介された電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。
S51:仲介者システム5c1では、調整部55c1が、仲介者C1によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、消費者Dとの契約内容に従い、消費者Dに対して電力の生産方法の種類(太陽光、風力等の分類)及び電力量を割り当てるための需給調整を行う。
S52:仲介者システム5c1では、送受信部51c1が、調整部55c1によって需給調整されることで割り当てられた電力に関するデータを仲介者ノード7c1に送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に電力に関するデータを記憶する。この場合、図7に示されているデータ構造では、取引状態が「小売(仲介)」、電力の所有権者が「仲介者C1」、電力の前所有権者が「生産者A」等で示される。
S53:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、生産者ノード7aに電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S54:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、仲介者ノード7c2に電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S55:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、消費者ノード7dに電力に関するデータを送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
なお、仲介者C2についても、仲介者C1と同様の処理が行われる(S56~S60)
(余剰電力に関するデータの共有)
次に、図10及び図11を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C2によって余剰電力に関するデータを共有する処理を説明する。図10は、ブロックチェーンネットワーク内で、余剰電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、以下では、仲介者C2が所有する電力(再生可能エネルギーによって生産された電力)が余っている場合について説明する。
(余剰電力に関するデータの共有)
次に、図10及び図11を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C2によって余剰電力に関するデータを共有する処理を説明する。図10は、ブロックチェーンネットワーク内で、余剰電力に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、以下では、仲介者C2が所有する電力(再生可能エネルギーによって生産された電力)が余っている場合について説明する。
S71:仲介者システム5c2では、算出部57c2が、仲介者C2によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、契約通りに消費者Dに提供しても余ってしまう電力の電力量を算出する。
S72:仲介者システム5c2では、送受信部51c2が、算出部57c2によって算出された余剰電力に関するデータを仲介者ノード7c2に送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に余剰電力に関するデータを記憶する。
図11は、余剰電力に関するデータのデータ構造を示す図である。図11に示されているように、余剰電力に関するデータには、ブロックチェーン内のデータ構造タイプを示すフィールド、ブロックチェーン内の余剰電力に関するデータの一意のデータID、余剰電力の状態(発電、小売(仲介)、売約(仲介済み)等)、当該電力が再生可能エネルギーから生産されたか否かを示すフラグ、余剰電力の生産日時、余剰電力総量、残余剰電力量、余剰電力に関するデータの生産者、電力に関するデータ(図7参照)との紐づけ、及び拡張属性が含まれている。
「余剰電力の発生日時」は、仲介者C2によって余剰電力が発生した日時を示す。「余剰電力総量」は、仲介者C2によって所有されている現在の電力の総電力量のうち、契約通りに消費者Dに提供したとしても余ってしまう電力の総電力量を示す。「残余剰電力量」は、余剰電力総量のうち現時点で残っている余剰電力量を示す。これにより、余剰電力に関するデータが仲介者C1にも共有された場合には、仲介者C1は、「当該電力が再生可能エネルギーから生産されたか否かを示すフラグ」及び「残余剰電力量」を参照することで、仲介者C2から融通してもらうことができる電力(再生可能エネルギーから生産された電力)の電力量を把握することができる。
S73:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、生産者ノード7aに余剰電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S74:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、仲介者ノード7c1に余剰電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S75:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、消費者ノード7dに電力に関するデータを送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
(不足電力に関するデータの共有・余剰電力の移転に関するデータの共有)
次に、図12及び図13を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C1によって不足電力に関するデータを共有する処理及び仲介者C2によって余剰電力の移転に関するデータを共有する処理を説明する。図12は、ブロックチェーンネットワーク内で、不足電力に関するデータを共有する処理及び余剰電力の移転に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、以下では、仲介者C1が所有する電力(再生可能エネルギーによって生産された電力)が不足している場合について説明する。
次に、図12及び図13を用いて、ブロックチェーンネットワーク内で、仲介者C1によって不足電力に関するデータを共有する処理及び仲介者C2によって余剰電力の移転に関するデータを共有する処理を説明する。図12は、ブロックチェーンネットワーク内で、不足電力に関するデータを共有する処理及び余剰電力の移転に関するデータを共有する処理を示すシーケンス図である。なお、以下では、仲介者C1が所有する電力(再生可能エネルギーによって生産された電力)が不足している場合について説明する。
S91:仲介者システム5c1では、算出部57c1は、仲介者C1が消費者Dに契約通りに提供すべき電力の不足電力量を算出する。
S92:仲介者システム5c1では、送受信部51c1が、算出部57c1によって算出された不足電力に関するデータを仲介者ノード7c1に送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は不足電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に不足電力に関するデータを記憶する。
図13は、不足電力に関するデータのデータ構造を示す図である。図13に示されているように、不足電力に関するデータには、ブロックチェーン内のデータ構造タイプを示すフィールド、ブロックチェーン内の不足電力に関するデータの一意のデータID、不足電力の状態(登録、不足中、補填済み等)、当該電力が再生可能エネルギーから生産されたか否かを示すフラグ、不足電力の生産日時、不足電力総量、残不足電力量、不足電力に関するデータの生産者、電力に関するデータ(図7参照)との紐づけ、及び拡張属性が含まれている。
「不足電力の発生日時」は、仲介者C1によって不足電力が発生した日時を示す。「不足電力総量」は、仲介者C1が契約通りに消費者Dに提供する予定の電力の総電力量のうち、不足して提供できない電力の総電力量を示す。「残不足電力量」は、他の仲介者C2等から電力を融通してもらった結果、不足電力総量のうち現時点で残っている不足電力量を示す。
S93:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、生産者ノード7aに不足電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは不足電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに不足電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S94:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、仲介者ノード7c2に不足電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は不足電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に不足電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S95:仲介者ノード7c1の送受信部71c1は、消費者ノード7dに不足電力に関するデータを送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは不足電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに不足電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S96:仲介者システム5c1では、調整部55c1が処理74でデータ共有された余剰電力に関するデータに基づき、余剰電力の電力量の範囲で移転可能な電力量を認識し、仲介者システム5c1の送受信部51c1が、仲介者システム5c2に対して、仲介者C2が現時点で所有する余剰電力の移転依頼を送信する。この移転依頼には、移転の依頼元名及び移転依頼を希望する電力の電力量の各情報が含まれている。これにより、仲介者システム5c2の送受信部51c2は、余剰電力の移転依頼を受信する。
S97:仲介者システム5c2では、算出部57c2が仲介者システム5c1から移転依頼された電力量分の電力を移転できるかを判断する。そして、移転できる場合には、送受信部51c2が、仲介者システム5c1から依頼された電力量に応じた余剰電力に関するデータを仲介者ノード7c2に送信する。これにより、仲介者ノード7c2の送受信部71c2は余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c2が記憶部79c2に余剰電力に関するデータを記憶する。この場合、図11に示されているデータ構造では、取引状態が「小売(仲介)」、電力の所有権者が「仲介者C1」、電力の前所有権者が「仲介者C2」等で示される。また、「残余剰電力量」も更新される。
S98:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、生産者ノード7aに余剰電力に関するデータを送信する。これにより、生産者ノード7aの送受信部71aは余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78aが記憶部79aに余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S99:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、仲介者ノード7c1に余剰電力に関するデータを送信する。これにより、仲介者ノード7c1の送受信部71c1は余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78c1が記憶部79c1に余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
S100:仲介者ノード7c2の送受信部71c2は、消費者ノード7dに電力に関するデータを送信する。これにより、消費者ノード7dの送受信部71dは余剰電力に関するデータを受信し、記憶読出部78dが記憶部79dに余剰電力に関するデータを記憶することで、データ共有する。
〔実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、仲介者と他の仲介者とがタイムリーに再生可能エネルギーなどのアセットを融通し合えることができるという効果を奏する。
以上説明したように本実施形態によれば、仲介者と他の仲介者とがタイムリーに再生可能エネルギーなどのアセットを融通し合えることができるという効果を奏する。
また、複数の仲介者C間で再生可能エネルギーの価値と電力を分離せずに融通し合うことで、特定種類の生産方法によって生産されたアセット(再生可能エネルギーによって生産された電力等)を契約通りに消費者等の使用者に仲介することができるという効果を奏する。特に、特定種類の生産方法によって生産されたことの価値と当該特定種類の生産方法によって生産された電力等の特定のアセットとを分離せずに、特定種類によって生産されたアセットを契約通りに使用者に対して仲介することができる。
また、処理S72~S75により、仲介者C2が所有する余剰電力に関するデータが仲介者C1等にも共有されるため、仲介者C1はわざわざ他の仲介者C2等に余剰電力を所有しているかを問い合わせる必要がない。そのため、仲介者C1は迅速に仲介者C2から余剰電力を融通してもらえることができ、再生可能エネルギーによって生産された電力の同時同量を実現することができる。
更に、図1に示す様に、各システム(生産者システム5a、取引市場システム5b、仲介者システム5c1,5c2、消費者システム5d、蓄電池システム5f1~5f3)は、それぞれ自社のノード(生産者ノード7a、取引市場ノード7b、仲介者ノード7c1,7c2、消費者ノード7d、蓄電池ノード7f1~7f3)に接続する以外にインターフェースを新規開発しないで済むため、各システム間での連携が容易になるという効果を奏する。
また、ブロックチェーンネットワーク100を構築することで、再生可能エネルギーの融通又は取引のデータ(電力に関するデータ、余剰電力に関するデータ、不足電力に関するデータ等)が記憶され、証拠性を持つため、再生可能エネルギーの利用の証拠性を残すことができる。このブロックチェーンネットワーク100による仕組みは、証書以外に再生可能エネルギーの価値を証明する手段になり得る。また、証書の発行に係る費用と比較し、システムの自動化により低コストによる証拠性保証手段になり得る。更に、証書と異なり、リアルな電力に再生可能エネルギーの価値を付けることで、再生可能エネルギーの促進につながる。また、石油等の化石燃料を用いて後から再生可能エネルギーの価値だけを割り付けるなどを行った場合等と区別することもできる。このブロックチェーンネットワーク100を用いた仕組みを標準化することで、各企業が容易に再生可能エネルギーの利用に参画可能な仕組みを作ることができる。再生可能エネルギーの複数企業によるバランシングなど、構想はあっても実ビジネスに展開できていない様々な電力の新規ステークホルダーに対して、APIを提供することで実現を促し、新規事業の創出を行うことができる。
なお、上述のような電力融通の方法として、本方式以外には例えばアグリゲーターによる複数社を束ねた電力調整などの方法が提案されている。但し、この手段を用いる場合はアグリゲーション関係にある電力会社は別途契約関係を結ぶ必要があり、調整力としては限定的な領域になる。ブロックチェーンを使うことのメリットは、このような証拠性及び契約関係をブロックチェーンネットワーク100自体に持たせることであり、これによるブロックチェーン台帳を経由することで、各社間で自由な取引が可能となる。
〔その他〕
(1)上記実施形態では、アセットの一例として電力が示されたが、これに限るものではなく、以下のように、物理的に(又は現実に)存在するアセットと物理的に(又は現実に)存在しないアセットも含まれる。また、電力に関するデータは、アセットに関するデータの一例である。余剰電力に関するデータは、余剰アセットに関するデータの一例である。不足電力に関するデータは不足アセットに関するデータである。
(1)上記実施形態では、アセットの一例として電力が示されたが、これに限るものではなく、以下のように、物理的に(又は現実に)存在するアセットと物理的に(又は現実に)存在しないアセットも含まれる。また、電力に関するデータは、アセットに関するデータの一例である。余剰電力に関するデータは、余剰アセットに関するデータの一例である。不足電力に関するデータは不足アセットに関するデータである。
(1-1)物理的に(又は現実に)存在するアセットとして、穀物、野菜、果物、肉、水産物又は加工品等の食物が挙げられる。アセットが、穀物、野菜及び果物の場合、アセットに関するデータは、「生産方法の種類」として、農薬を使ったか否かを示す情報、又は生産者若しくは生産地を示す情報等の付帯情報を示す。
アセットが肉の場合、アセットに関するデータは、「生産方法の種類」として、遺伝子組み換え作物を使って飼育された動物であるか否かを示す情報、又は生産者若しくは生産地を示す情報等の付帯情報を示す。
アセットが魚や貝等の水産物の場合、アセットに関するデータは、「生産方法の種類」として、天然物又は養殖物を示す情報、又は生産者(漁獲者)若しくは生産地域(漁獲地域)を示す情報等の付帯情報を示す。
アセットが加工品の場合、アセットに関するデータは、「生産方法の種類」として、アレルギー物質を示す情報、遺伝子組み換え作物を使って加工されたか否かを示す情報、又は、加工者若しくは加工所の場所を示す情報等の付帯情報を示す。
(1-2)更に、物理的に(又は現実に)存在するアセットとして、土地や建物等の不動産、品物又は品物の量等の動産が挙げられる。
アセットが不動産の場合、アセットに関するデータは所有権等の付帯情報を示す。アセットが動産の場合、アセットに関するデータは所有権等の付帯情報を示す。
(1-3)一方、物理的に(又は現実に)存在しないアセットとして、トークン(仮想通貨)又はトークンの量、二酸化炭素排出権、知的財産権等の権利、契約等が挙げられる。
アセットがトークンの場合には、アセットに関するデータは所有権等の付帯情報を示す。
アセットが二酸化炭素排出権の場合には、アセットに関するデータは所有権等の付帯情報を示す。
アセットが知的財産権等の権利の場合には、アセットに関するデータは、権利の帰属者、権利譲渡先、及び実施権者等の付帯情報を示す。
アセットが契約の場合には、アセットに関するデータは、契約条件や履行状況等の付帯情報を示す。なお、契約だけでなく、条約、協定、約束、覚書、メモ等も契約と同様である。
(1-4)また、後払いの処理のような場合のアセットとしては、電力だけでなく、ガス、水道水、通話等が含まれる。ガス、水道水、及び通話の場合には、アセットに関するデータは所有権等の付帯情報を示す。
(2)また、太陽光によって生産された電力は、特定種類の生産方法によって生産されたアセットの一例である。特定種類の生産方法によって生産されたアセットには、上述の様々な「生産方法の種類」の生産方法によって生産されたアセットが含まれる。
(3)各CPU101は、単一であってもよく複数であってもよい。
(4)また、上述の実施形態における各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本実施形態における「処理回路」は、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上述した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU、及び従来の回路モジュール等のデバイスを含む。
(5)また、上記各プログラムは、(非一時的な)記録媒体に記録されることで、流通されるようにしてもよい。
1 取引システム
3 発電システム
5a 生産者システム
5c1 仲介者システム(他の仲介者システムの一例)
5c2 仲介者システム
5d 消費者システム
7a 生産者ノード
7c1 仲介者ノード(他の仲介者ノードの一例)
7c2 仲介者ノード
7d 消費者ノード
51c1 送受信部
51c2 送受信部(受信部の一例、送信部の一例)
55c1 調整部
55c2 調整部
57c1 算出部
57c2 算出部
71c1 送受信部
71c2 送受信部
78c1 記憶読出部
78c2 記憶読出部
79c1 記憶部
79c2 記憶部
100 ブロックチェーンネットワーク
A 生産者(提供者の一例)
C 仲介者
C1 仲介者
C2 仲介者
D 消費者(使用者の一例)
3 発電システム
5a 生産者システム
5c1 仲介者システム(他の仲介者システムの一例)
5c2 仲介者システム
5d 消費者システム
7a 生産者ノード
7c1 仲介者ノード(他の仲介者ノードの一例)
7c2 仲介者ノード
7d 消費者ノード
51c1 送受信部
51c2 送受信部(受信部の一例、送信部の一例)
55c1 調整部
55c2 調整部
57c1 算出部
57c2 算出部
71c1 送受信部
71c2 送受信部
78c1 記憶読出部
78c2 記憶読出部
79c1 記憶部
79c2 記憶部
100 ブロックチェーンネットワーク
A 生産者(提供者の一例)
C 仲介者
C1 仲介者
C2 仲介者
D 消費者(使用者の一例)
Claims (10)
- アセットの提供者と当該アセットの使用者との間での前記アセットに関する取引の仲介を行う仲介者の仲介者システムであって、
他の仲介者の他の仲介者システムから、特定種類の生産方法によって生産された特定のアセットの移転の依頼を受信する受信部と、
前記他の仲介者の他の仲介者ノードとデータ共有可能な同じブロックチェーンネットワーク内にある前記仲介者の仲介者ノードに対して、前記特定のアセットの所有権者を、前記仲介者から前記他の仲介者に移転するためのアセットに関するデータを送信する送信部と、
を有することを特徴とする仲介者システム。 - 請求項1に記載の仲介者システムであって、
前記送信部は、前記仲介者ノードに対して、前記仲介者が所有する余剰アセットに関するデータを送信することを特徴とする仲介者システム。 - 請求項2に記載の仲介者システムであって、
前記仲介者によって所有されている前記余剰アセットの量を算出する算出部を有し、
前記送信部は、前記仲介者ノードに対して、前記余剰アセットの量を含む前記余剰アセットに関するデータを送信することを特徴とする仲介者システム。 - 前記アセットは電力であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仲介者システム。
- 前記特定種類の生産方法によって生産された前記特定のアセットは、再生可能エネルギーを利用することで生産された電力であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仲介者システム。
- 前記仲介者システムは、書込標準APIに対応させることで前記仲介者ノードに対してデータを記憶させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仲介者システム。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仲介者システムと、
前記仲介者ノードと、
を有する取引システム。 - 請求項7に記載の取引システムであって、
前記他の仲介者システムと、
前記他の仲介者ノードと、
を有する取引システム。 - アセットの提供者と当該アセットの使用者との間での前記アセットに関する取引の仲介を行う仲介者の仲介者システムが実行する仲介者方法であって、
前記仲介者システムは、
他の仲介者の他の仲介者システムから、特定種類の生産方法によって生産された特定のアセットの移転の依頼を受信する受信処理と、
前記他の仲介者の仲介者ノードとデータ共有可能な同じブロックチェーンネットワーク内にある前記仲介者の仲介者ノードに対して、前記特定のアセットの所有権者を、前記仲介者から前記他の仲介者に移転するためのアセットに関するデータを送信する送信処理と、
を実行することを特徴とする仲介方法。 - コンピュータに、請求項9に記載の方法を実行させるプログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP23199073.0A EP4343601A1 (en) | 2022-09-26 | 2023-09-22 | Intermediary system, transaction system, method of intermediating, and carrier means |
US18/372,882 US20240104518A1 (en) | 2022-09-26 | 2023-09-26 | Intermediary system, transaction system, method of intermediating, and recording medium |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022152666 | 2022-09-26 | ||
JP2022152666 | 2022-09-26 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024047540A true JP2024047540A (ja) | 2024-04-05 |
Family
ID=90527317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023117181A Pending JP2024047540A (ja) | 2022-09-26 | 2023-07-19 | 仲介者システム、取引システム、仲介方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024047540A (ja) |
-
2023
- 2023-07-19 JP JP2023117181A patent/JP2024047540A/ja active Pending
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