JP2024043453A - 光集積回路及び光トランシーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】偏波が特定されない入力に対して、性能良く波長分離を実施できる光集積回路及び光トランシーバを提供する。【解決手段】光集積回路200は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能、又は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離した後で少なくとも一部の偏波を回転させる機能を有する第1素子82と、電磁波に含まれる複数の波長の成分を各波長の成分に分離する機能を有する第2素子83とを備える。第1素子82と第2素子83とが縦続的に接続されている。【選択図】図8

Description

本開示は、光集積回路及び光トランシーバに関する。
有効波長帯域を拡大できる波長合分波素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-194092号公報
特許文献1に記載されている構成において、偏波が特定されていない入力に対して波長分離の性能が維持されない。
本開示は、偏波が特定されない入力に対して、性能良く波長分離を実施できる光集積回路及び光トランシーバを提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る光集積回路は、第1素子と、第2素子とを備える。前記第1素子は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能、又は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離した後で少なくとも一部の偏波を回転させる機能を有する。前記第2素子は、電磁波に含まれる複数の波長の成分を各波長の成分に分離する機能を有する。前記第1素子と前記第2素子とは縦続的に接続されている。
本開示の一実施形態に係る光トランシーバは、前記光集積回路を備えてよい。
本開示の一実施形態に係る光集積回路及び光トランシーバによれば、偏波が特定されない入力に対して、性能良く波長分離が実施され得る。
一実施形態に係る光集積回路の構成例を示すブロック図である。 入力部としてエッジカプラを有する場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 入力部として二次元グレーティングカプラを有する場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 図2の構成例において遅延器を更に備える場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 図4の構成例において偏光スプリッタローテータを偏光スプリッタに置き換えた場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 図4の構成例においてフォトダイオードの前に接続される遅延器を可変減衰器に置き換えた場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 図6の構成例においてフォトダイオードの前に接続される可変減衰器とフォトダイオードとの間に遅延器を更に備える場合の光集積回路の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る光集積回路の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る偏光スプリッタローテータの構成例を示す平面図である。 図9のB-B断面図である。 図9のC-C断面図である。 図9のD-D断面図である。 図9のE-E断面図である。 図9のF-F断面図である。 一実施形態に係る偏光スプリッタローテータの出力特性のシミュレーション結果の一例を示すグラフである。 一実施形態に係る偏光スプリッタローテータの出力特性の実測結果の一例を示すグラフである。 一実施形態に係る分波器の構成例を示すブロック図である。 分波器の損失特性の実測結果の一例を示すグラフである。 ストリップ型導波路の一例を示す断面図である。 リブ型導波路の一例を示す断面図である。 図17の分波器の波長合分波素子及びポートの配置例を示す図である。 波長合分波素子の導波路の配置例を示す図である。 リブ型導波路を伝搬する電磁波の各偏波の成分の損失の大きさの実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTEモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ1の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTEモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ3の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTEモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ4の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTEモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ2の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTMモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ1の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTMモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ3の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTMモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ4の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 偏光スプリッタローテータで分離したTMモードの偏波について、さらに分波器によって分離した波長がλ2の成分の実測結果の一例を示すグラフである。 図8の光集積回路において偏光スプリッタローテータを偏光スプリッタに置き換えた構成例を示すブロック図である。
データセンター内の光通信において、デジタルシグナルプロセッサが簡便かつ低消費電力であることから、直接変調直接検波方式が広く用いられている。一方で、データセンター内光通信のトラフィック増大に伴い、より高密度なデータ伝送が求められており、シリコンを用いた光集積回路、特に小型の波長多重光回路を有する光トランシーバが検討されている。この中で、シリコンによって実現される波長多重光回路として、直列マッハツェンダー型干渉系又はアレイ導波路型グレーティングなどが用いられ得る。これらの波長多重光回路は、いずれも光の偏波によって特性が大きく変化するという特徴を有する。一方で、データセンター内の既設の光ファイバ網はシングルモード光ファイバが広く用いられている。しかし、この光ファイバは偏波保持特性を有していない。したがって、配線の曲げ部分又は接続部分を光が通過するたびに光の偏波がランダムに変化する。そこで、どのような偏波に対しても光集積回路の特性が均一になるように、光集積回路が設計される必要がある。どのような偏波に対しても特性が均一になる光集積回路は、光回路の前段に偏光スプリッタローテータを設け、入射した光をTE(Transverse Electric)成分とTM(Transverse Magnetic)成分とに分離し、それぞれを別々の波長多重光回路に入射させ、波長多重光回路の出力をフォトダイオードで受光し、各偏波成分に対応するフォトダイオードの出力の和を検出することによって実現される。
また、偏波成分の分離度(消光比)が低い場合、適切に波長が分離されなくなることがある。また、前の信号フレームと後の信号フレームとが干渉する、ジッタとも称される現象が起こることがある。そのため、消光比を高めることが求められる。
本開示の一実施形態に係る光集積回路1(図1等参照)は、光通信システムにおいて、光信号を送信する構成と組み合わせて用いられてよい。光信号を送信する構成は、光源及び変調器を含んでよい。
光源は、例えば、LD(Laser Diode)又はVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)等の半導体レーザを含んでよい。光源は、可視光に限られず種々の波長の電磁波を射出するデバイスを含んでよい。変調器は、電磁波の強度を変化させることによって変調する。変調器は、例えば、電磁波をパルス変調してもよい。
光信号を送信する構成は、信号入力部を更に含み得る。信号入力部は、外部装置等からの信号の入力を受け付ける。信号入力部は、例えばD/Aコンバータを含んでよい。信号入力部は、変調器に信号を出力する。変調器は、信号入力部で取得した信号に基づいて、電磁波を変調する。
(光集積回路1の構成例)
光集積回路1は、光信号を受信するように構成される。以下、本開示の一実施形態に係る光集積回路1の構成例が説明される。
図1に示されるように、光集積回路1は、入力部81と、偏光スプリッタローテータ(PSR:Polarizing Splitter Rotator)82と、分波器(デマルチプレクサ又はDEMUX)83と、フォトダイオード(PD:Photo Diode)10とを備える。
入力部81は、上述した変調器等によって生成された光信号の入力を受け付けるように構成される。偏光スプリッタローテータ82は、入力された光信号に含まれるTEモードの光信号とTMモードの光信号とを分離し、TMモードの光信号をTEモードの光信号に変換する。分波器83は、偏光スプリッタローテータ82において分離されたTEモードの光信号、及び、偏光スプリッタローテータ82において分離されたTMモードの光信号から変換されたTEモードの光信号のそれぞれを波長毎に分離する。図1において、分波器83は、光信号を、λ1~λnで表されるn種類の波長の光に分離するように構成されるとする。
フォトダイオード10は、各波長の光に対応するフォトダイオード10-1~10-nを含む。各フォトダイオード10は、TEモードの光信号を波長毎に分離する分波器83と、TMモードの光信号を変換したTEモードの光信号を波長毎に分離する分波器83とに接続される。TEモード又はTMモードのそれぞれの偏波成分は、別々のフォトダイオード10で検出されてよいし、1つのフォトダイオード10で検出されてもよい。
(光集積回路1の構成例)
図2に示されるように、光集積回路1は、2方向に位置する入力ポートを有するフォトダイオード10を用いて構成され得る。光集積回路1は、入力部81としてエッジカプラ811を備える。エッジカプラ811は、チップ端面から光を入力するように構成される。光集積回路1は、偏光スプリッタローテータ(PSR)82と、分波器(DEMUX)83とを更に備える。光集積回路1において、光信号をフォトダイオード10に入力する前に処理する回路は、まとめて光回路とも称される。光回路は、光集積回路1に入力される光信号をTEモードで伝搬する光信号とTMモードで伝搬する光信号とに分離する。本実施形態に係る光集積回路1において、TEモードで伝搬する光信号は、第1光信号に対応づけられるとする。TMモードで伝搬する光信号は、第2光信号に対応づけられるとする。
光集積回路1において、エッジカプラ811に、TEモードの光信号とTMモードの光信号とが混在し、かつ、n個の波長が混合している光信号が入力されるとする。偏光スプリッタローテータ82は、TEモードの光信号とTMモードの光信号とを分離する。また、偏光スプリッタローテータ82は、TMモードの光信号をTEモードの光信号に変換する。分波器83は、偏光スプリッタローテータ82で分離された光信号のそれぞれを、n個の波長毎に更に分離する。
フォトダイオード10-1~nのそれぞれに、TEモードの光信号を波長毎に分離した信号と、TMモードの光信号をTEモードの光信号に変換して波長毎に分離した信号とが入力される。その結果、フォトダイオード10-1~nのそれぞれは、エッジカプラ811に入力されたTEモードとTMモードとが混在した光信号を波長毎に分離した信号の強度に応じた電気信号を出力する。
本実施形態に係る光集積回路1は、フォトダイオード10から出力される電気信号を変換するトランスインピーダンスアンプを更に備えてもよい。本実施形態に係る光集積回路1は、各波長についてTEモードの光信号及びTMモードの光信号それぞれを検出する2個の受光素子を用いる場合と比較して、各波長について1個のフォトダイオードで光信号を検出できる。このようにすることで、寄生容量の低減による高速化、又は、消費電力の低減及び回路サイズの低減が実現され得る。
図3に示されるように、光集積回路1は、入力部81として、二次元グレーティングカプラ(2DGC:2-dimensional grating couplers)812を備えてもよい。二次元グレーティングカプラ812は、入力される光信号を2つの偏光成分Px及びPyに分離し、各偏光成分をTEモードの偏波の光信号として出力する。分波器83は、各偏光成分の光信号を波長毎に分離する。フォトダイオード10-1~nのそれぞれに、偏光成分Pxの光信号を波長毎に分離した信号と、偏光成分Pyの光信号を波長毎に分離した信号とが入力される。その結果、フォトダイオード10-1~nは、二次元グレーティングカプラ812に入力されたTEモードとTMモードとが混在した光信号を波長毎に分離した信号の強度に応じた電気信号を出力する。光集積回路1は、二次元グレーティングカプラ812を備える場合、偏光スプリッタローテータ82を備えなくてよい。
図4に示されるように、光集積回路1は、偏光スプリッタローテータ82と2つの分波器83それぞれとの間、及び、分波器83とn個のフォトダイオード10-1~nそれぞれとの間に、遅延器84を更に備えてよい。遅延器84は、光信号の伝搬を遅延させる。光集積回路1は、導波路の製造誤差によって生じる光信号の遅延のずれを遅延器84によって補償する。光集積回路1は、遅延器84を備えることによって、フォトダイオード10から出力される、TEモードの光信号と、TMモードの光信号を変換したTEモードの光信号とを合わせた信号のジッタを低減できる。
遅延器84は、例えば、所定の長さを有する導波路として構成され、かつ、ヒータによって導波路の実効屈折率を調整可能に構成されてよい。遅延器84は、所定の長さを有する位相変調器として構成され、かつ、電圧の印加によって位相変調量を調整可能に構成されてよい。
図5に示されるように、光集積回路1において、偏光スプリッタローテータ82が偏光スプリッタ(PS:Polarizing Splitter)822に置き換えられてよい。偏光スプリッタ822は、入力された光信号を、TEモードの光信号とTMモードの光信号とに分離する。TEモードの光信号の伝搬速度とTMモードの光信号の伝搬速度とは、互いに異なる。光集積回路1は、TEモードの光信号とTMモードの光信号との遅延のずれを補償するように、遅延器84を備えてよい。
図6に示されるように、図2に例示される光集積回路1において分波器83とn個のフォトダイオード10-1~nそれぞれとの間に接続されていた遅延器84が、可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)85に置き換えられてよい。可変光減衰器85は、例えばシリコンのpinダイオードを含んで構成されてよい。可変光減衰器85は、電流を注入することによって光を吸収し、光強度を減衰させる。各可変光減衰器85に注入する電流を調整することによって、偏光スプリッタローテータ82又は分波器83において生じる光損失が補償され得る。したがって、偏光スプリッタローテータ82又は分波器83における光損失が光信号の偏波又は波長の違いに起因して均一ではない場合でも、光損失が大きい条件の光信号が通過する可変光減衰器85の電流値を小さくし、光損失が小さい条件の光信号が通過する可変光減衰器85の電流値を大きくすることによって、任意の偏波又は波長の光信号の受光感度を均一に近づけ得る。
図7に示されるように、光集積回路1は、分波器83とn個のフォトダイオード10-1~nそれぞれとの間に、可変光減衰器85と遅延器84とを両方とも備えてもよい。
(光集積回路200の構成例)
一実施形態に係る光集積回路200は、図8に例示されるように、偏光スプリッタローテータ(PSR)82と、分波器(DEMUX)83とを備える。偏光スプリッタローテータ82は、後述するように、偏光スプリッタ822に置き換えられてもよい。光集積回路200は、前段の入力部81と、後段の検出素子210との間に接続される。検出素子210は、VOA85とPD10とを含んで構成されるとする。検出素子210は、PD10を含むもののVOA85を含まずに構成されてもよい。光集積回路200は、PD10(光検出器)を更に備えてもよい。偏光スプリッタローテータ82又は偏光スプリッタ822は、第1素子とも称される。分波器83は、第2素子とも称される。言い換えれば、光集積回路200は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能、又は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離した後で少なくとも一部の偏波を回転させる機能を有する第1素子を備える。また、光集積回路200は、電磁波に含まれる複数の波長の成分を各波長の成分に分離する機能を有する第2素子を備える。光集積回路200において、第1素子と第2素子とが縦続的に接続されている。光集積回路200は、第1素子と第2素子との間に挿入されている偏光子を更に備えてもよい。偏光子は、特定の方向の直線偏光を通す素子である。
入力部81は、TEモードの偏波とTMモードの偏波とを含む電磁波を受け付ける。偏光スプリッタローテータ82は、入力部81に入力された電磁波をTEモードの偏波とTMモードの偏波とに分離し、TMモードの偏波をTEモードの偏波に回転させ、分波器83に出力する。光集積回路200が偏光スプリッタ822を備える場合、偏光スプリッタ822は、入力部81に入力された電磁波をTEモードの偏波とTMモードの偏波とに分離して分波器83に出力する。分波器83は、複数の波長の成分を含む各偏波を各波長の成分に分離して検出素子210に出力する。検出素子210は、TEモードの偏波の各波長の成分、及び、TMモードの偏波(又は分離されたTMモードの偏波を回転させたTMモードの偏波)の各波長の成分のそれぞれを検出する。
<偏光スプリッタローテータ82の構成例>
図9、並びに、図10、図11、図12、図13及び図14に例示されるように、一実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82は、第1導波路140と、第2導波路142とを備える。第1導波路140及び第2導波路142は、基板150の絶縁層151の上に形成されているとする。基板150は、シリコン等の種々の材料で構成されてよい。絶縁層151は、二酸化シリコン等の種々の材料で構成されてよい。第1導波路140及び第2導波路142は、少なくとも一部において、第1方向(Z軸方向)に沿って延在する。第1導波路140の少なくとも一部と第2導波路142の少なくとも一部とは、互いに平行に並んで位置してよい。
第1導波路140は、図11、図12及び図13に例示されるように、第1方向(Z軸方向)を法線とする断面において非対称になる、非対称部分141を有する。また、第1導波路140は、第1方向を法線とする断面において、基板50の表面の法線に対して線対称になっていない。本実施形態において、第1導波路140の断面形状が非対称であるが、第2導波路142の断面形状が非対称であってよい。第1導波路140又は第2導波路142の少なくとも一方の断面形状が非対称であってよい。
第1導波路140は、Z軸の負の方向の側の端に第1ポート143を有し、Z軸の正の方向の側の端、つまり第1ポート143と反対側の端に第2ポート144を有する。
第2導波路142は、第1導波路140に沿って位置する第1部分146と、Z軸の正の方向に進むにつれて第1導波路140から離れる第2部分147とを有する。第2部分147は、曲線状の曲線部として構成されてもよいし、第1導波路140が延在する方向に対して傾斜する直線状に構成されてもよい。第2部分147は、第1部分146よりもZ軸の正の方向の側に位置する。第2部分147は、第1部分146に接続する側の反対側の端に第3ポート145を有する。
第1導波路140の第1ポート143は、電磁波を入力可能に構成されてよい。第2ポート144は、電磁波を出力可能に構成されてよい。第2導波路142の第3ポート145は、電磁波を出力可能に構成されてよい。第1ポート143に入力された電磁波は、第1導波路140をZ軸の正の方向に進行する。第1導波路140を進行する電磁波の少なくとも一部は、第2導波路142に乗り移る。第1導波路140に残った電磁波は、第2ポート144まで進行し、第2ポート144から出力される。第2導波路142に乗り移った電磁波は、第3ポート145まで進行し、第3ポート145から出力される。
第1導波路140の第2ポート144は、電磁波を入力可能に構成されてよい。第2導波路142の第3ポート145は、電磁波を入力可能に構成されてよい。第1導波路140の第1ポート143は、電磁波を出力可能に構成されてよい。第2ポート144に入力された電磁波は、第1導波路140をZ軸の負の方向に進行する。一方で、第3ポート145に入力された電磁波は、第2導波路142の第1部分146をZ軸の負の方向に進行しつつ、第1導波路140に乗り移る。その結果、第1導波路140において、第2ポート144に入力された電磁波と第3ポート145に入力された電磁波とを合わせた合成電磁波がZ軸の負の方向に進行する。合成電磁波は、第1ポート143まで進行し、第1ポート143から出力される。
ここで、第1導波路140及び第2導波路142は、第1ポート143に第1の偏波と第2の偏波とを含む電磁波が入力された場合に、それぞれの偏波を分離して、第1の偏波を第2ポート144から出力し、第2の偏波を第3ポート145から出力するように構成されてよい。第1導波路140及び第2導波路142は、逆に、第2ポート144に第1の偏波の電磁波が入力され、かつ、第3ポート145に第2の偏波の電磁波が入力された場合に、それぞれの偏波を合成した電磁波を第1ポート143から出力するように構成されてよい。上述した構成は、例えば、第1導波路140の非対称部分141の形状、又は、第1導波路140と第2導波路142とが互いに沿って並んでいる部分の長さ若しくは間隔等を適宜設計することによって実現され得る。本実施形態において、第1の偏波はTEモードの偏波であるとする。第2の偏波はTMモードの偏波であるとする。
図15に、本実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82の特性をシミュレーションした結果が示される。図15のグラフにおいて、横軸は波長を表す。波長の単位はnm(ナノメートル)である。縦軸は接続損失(Insertion Loss:IL)を表す。接続損失の単位はdB(デシベル)である。シミュレーションにおいて、第1ポート143にTEモードの偏波とTMモードの偏波とを含む電磁波が入力されている。第2ポート144から出力されるTEモードの偏波の成分は、一点鎖線で示される。第2ポート144から出力されるTMモードの偏波の成分は、二点鎖線で示される。第3ポート145から出力されるTEモードの偏波の成分は、実線で示される。第3ポート145から出力されるTMモードの偏波の成分は、破線で示される。図15のグラフに示されるように、第2ポート144から出力される電磁波は、TEモードの偏波を多く含む。第3ポート145から出力される電磁波は、TMモードの偏波を多く含む。つまり、シミュレーションによれば、本実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82は、TEモードの偏波とTMモードの偏波とを分離できている。
図16に、本実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82の特性を実測した結果が示される。図16のグラフにおいて、横軸は波長を表す。波長の単位はnm(ナノメートル)である。縦軸は挿入損失(Insertion Loss:IL)を表す。挿入損失の単位はdB(デシベル)である。実測に際して、第1ポート143にTEモードの偏波とTMモードの偏波とを含む電磁波が入力されている。第2ポート144から出力されるTEモードの偏波の成分の実測値は、一点鎖線で示される。第2ポート144から出力されるTMモードの偏波の成分の実測値は、二点鎖線で示される。第3ポート145から出力されるTEモードの偏波の成分の実測値は、実線で示される。第3ポート145から出力されるTMモードの偏波の成分の実測値は、破線で示される。図16のグラフに示されるように、第2ポート144から出力される電磁波は、TEモードの偏波を多く含む。第3ポート145から出力される電磁波は、TMモードの偏波を多く含む。つまり、実測した結果においても、本実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82は、TEモードの偏波とTMモードの偏波とを分離できている。
本実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82は、第1導波路140と第2導波路142とを備えてよい。第1導波路140の少なくとも一部と、第2導波路142の少なくとも一部とは、第1方向(図8のZ軸方向)に沿って並んで位置してよい。第1導波路140は、第1の偏波(例えばTEモードの偏波)と第2の偏波(例えばTMモードの偏波)とを含む電磁波の入力又は出力が可能に構成される第1ポート143と、分離した第1の偏波の出力、又は、第1の偏波の入力が可能に構成される第2ポート144とを有してよい。第2導波路142は、分離した第2の偏波若しくは分離して回転させた第2の偏波の出力、又は、第2の偏波の入力が可能に構成される第3ポート145を有してよい。第1導波路140又は第2導波路142の少なくとも一方の、第1方向(図8のZ軸方向)を法線とする断面の形状は、線対称でなくてよい。また、第1導波路140の、第1方向(図8のZ軸方向)を法線とする断面の形状は、非対称であってよい。
第2導波路142の第1部分146は、線路幅が一定でないように構成されてよい。第1部分146は、例えば、第1ポート143の側で細くなり、第2部分147に接続する側で太くなるテーパ状に構成されてよい。第1部分146は、断熱性テーパ導波路(Adiabatic tapered waveguide)として構成されてもよい。第2導波路142は、第1導波路140から分離されたTMモードの偏波を回転させてTEモードの偏波として第3ポート145から出力するように構成されてもよい。
第1導波路140及び第2導波路142は、シリコンを含んで形成されてよい。また、第1導波路140及び第2導波路142は、シリコンの基板150の上に形成されてよい。導波路がシリコンによって形成されることによって、偏光スプリッタローテータ82を含む素子がシリコンフォトニクスの技術で容易に製造され得る。第1導波路140及び第2導波路142は、シリコンに限られず他の種々の誘電体材料を含んで形成されてもよい。
一実施形態に係る偏光スプリッタローテータ82は、非対称な方向性結合器構造を有してよい。偏光スプリッタローテータ82は、両側に入出力ポートを有する第1導波路140の形状が非対称であり、片側に入出力ポートを有して第1導波路140から分岐したり第1導波路140に合流したりする第2導波路の形状が対称であるように構成されてよい。言い換えれば、偏光スプリッタローテータ82は、クロスアウトプットのポートを対称形状の導波路としてよい。偏光スプリッタローテータ82がこのように構成されることによって、非対称形状の導波路の幅が太くされ得る。例えば、非対称形状の導波路の幅が300ナノメートル(300nm)以上とされ得る。その結果、偏光スプリッタローテータ82は、商用のファウンダリにおいて作製可能な構造を有し得る。商用のファウンダリは、規模にかかわらず量産が可能なファウンダリを意味してよい。
商用のファウンダリにおいて量産される素子の寸法又は形状は製造公差を有する。製造公差を緩和するための構造として、対称形状の導波路幅が一定でないように設計されてよい。このようにすることで、素子が製造公差に対してロバストな構造となる。
以上述べてきたように、非対称な方向性結合器構造を用いることによって、単純な構造の偏光スプリッタローテータ82が実現され得る。また、偏光スプリッタローテータ82は、対称形状の導波路幅が一定でないように設計されることによって、商用ファウンダリにおいて作製可能となる。
<分波器83の構成例>
分波器83は、図17に例示されるように、カスケード遅延マッハツェンダー干渉計(CMZI)を含んで構成されてよい。分波器83に入力される電磁波が4つの波長の成分を含むとする。各波長は、λ1、λ2、λ3及びλ4と表されるとする。本構成例において、各波長の値は以下のとおりであるとする。
λ1=1.27μm
λ2=1.29μm
λ3=1.31μm
λ4=1.33μm
分波器83は、CMZI831-1、CMZI831-2及びCMZI831-3を組み合わせた構成によって電磁波を2つに分離し、一方をCMZI831-2から出力し、他方をCMZI831-3から出力するように構成されてよい。図17の例において、CMZI831-2から、λ1とλ3とを含む電磁波が出力される。CMZI831-3から、λ2とλ4とを含む電磁波が出力される。
分波器83は、CMZI831-2から出力された電磁波を、CMZI832-1、CMZI831-3及びCMZI831-4を組み合わせた構成によって2つに分離し、一方をCMZI832-3から出力し、他方をCMZI832-4から出力するように構成されてよい。図17の例において、CMZI832-3から、λ1を含む電磁波が出力される。CMZI832-4から、λ3を含む電磁波が出力される。
分波器83は、CMZI831-3から出力された電磁波を、CMZI832-2、CMZI831-5及びCMZI831-6を組み合わせた構成によって2つに分離し、一方をCMZI832-5から出力し、他方をCMZI832-6から出力するように構成されてよい。図17の例において、CMZI832-6から、λ2を含む電磁波が出力される。CMZI832-5から、λ4を含む電磁波が出力される。
図18に、本実施形態に係る分波器83の損失特性を実測した結果が示される。図18のグラフにおいて、横軸は波長を表す。波長の単位はnm(ナノメートル)である。縦軸はパワーを表す。パワーの単位はdBm(デシベルミリワット)である。縦軸の値が大きいほど(グラフのプロットが上であるほど)、損失が小さい。実測に際して、CMZI831-1に、波長がλ1~λ4の成分を含む電磁波が入力されている。入力される電磁波は太い実線(Ref)として表される。CMZI832-3から出力される成分の実測値は、実線で示される。CMZI832-4から出力される成分の実測値は、一点鎖線で示される。CMZI832-5から出力される成分の実測値は、二点鎖線で示される。CMZI832-6から出力される成分の実測値は、破線で示される。図18のグラフに示されるように、各CMZIから出力される成分は、各波長の成分を多く含む。つまり、実測結果においても、本実施形態に係る分波器83は、λ1~λ4の各波長の成分を分離できている。
<リブ型導波路の特性>
分波器83の導波路は、図19Aに示されるようにストリップ型導波路として構成されてよいし、図19Bに示されるようにリブ型導波路として構成されてよい。ストリップ型導波路の断面形状は、矩形状である。リブ型導波路の断面形状は、少なくとも一部に凸型の形状を有する。導波路は、凸型の形状を有する部分と、矩形の形状を有する部分と、凸型の形状と矩形の形状とを滑らかに変形させるように接続する部分とを有してよい。
導波路は、偏光スプリッタローテータ82又は偏光スプリッタ822を含む第1素子と、分波器83を含む第2素子との間を接続する部分、又は、第2素子の中で波長合分波素子を接続する部分において、凸型の形状を有してよい。導波路は、第1素子と第2素子との間を接続する部分、又は、第2素子の中で波長合分波素子を接続する部分において、凸型の形状を有する部分と、矩形の形状を有する部分と、凸型の形状と矩形の形状とを滑らかに変形させるように接続する部分とを有してよい。導波路は、第1素子と第2素子との間を接続する部分、又は、第2素子の中で波長合分波素子を接続する部分において、曲線部を有してもよい。
分波器83の導波路及びポートは、図20に例示されるように配置されてよい。また、各波長合分波素子は、図21に例示されるように構成されてよい。波長合分波素子は、2本の導波路が互いに沿って位置するように構成される第1導波部と、2本の導波路の長さが異なるように遅延線170を含んで構成される第2導波部とを備える。図21に例示される波長合分波素子は、4つの第1導波部と、各第1導波部の間の3つの第2導波部とを備える。図21において、4つの第1導波部のそれぞれの長さは、Lc1、Lc2、Lc3及びLc4として表される。3つの第2導波部のそれぞれにおける2本の導波路の片道の長さの差は、ΔL1、ΔL2及びΔL3として表される。つまり、3つの第2導波部のそれぞれにおける2本の導波路の往復の長さの差は、ΔL1×2、ΔL2×2及びΔL3×2として表される。単位はμm(マイクロメートル)であるとする。波長合分波素子の構造は、これらの7つのパラメータによって特定され得る。
波長合分波素子は、物理的に接続する2本の導波路を有する。2本の導波路は、第1導波部において電磁的に結合している。2本の導波路のうち一方の導波路に入力された電磁波がそのまま同じ導波路から出力される場合、その出力ポートはストレートポートとも称される。言い換えれば、波長合分波素子は、方向性結合器のストレート側に出力ポートを有する。ストレートポートは、電磁波の入力ポートから導波路によって物理的に接続されているポートである。
2本の導波路のうち一方の導波路に入力された電磁波が他方の導波路に乗り移って出力される場合、その出力ポートはクロスポートとも称される。言い換えれば、波長合分波素子は、方向性結合器のクロス側に出力ポートを有する。クロスポートは、電磁波の入力ポートから導波路によって電磁的に結合されているものの物理的に接続されていないポートである。
分波器83に含まれる複数の波長合分波素子のうち2段目より後ろに接続されている波長合分波素子は、方向性結合器のストレート側に出力ポートを有してよい。また、分波器83の第1グループがN段に接続する波長合分波素子を備え、かつ、第2グループがM段に接続する波長合分波素子を備える場合、M+1段目からM+N段目までに接続されている波長合分波素子は、方向性結合器のストレート側に出力ポートを有してよい。
クロスポートへの出力は、素子の製造公差に対して敏感である。言い換えれば、素子の製造公差に対するクロスポートへの出力の感度が大きい。分波器83が方向性結合器のストレート側に出力ポートを有することによって、素子の製造公差の影響が低減され得る。例えば、CMZI831-2は、CMZI831-1のクロスポートへ出力される側(CMZI831-2の側)がCMZI831-2においてストレートポートへ出力されるように設計されてよい。
図22に、TEモードの偏波及びTMモードの偏波のそれぞれがリブ型導波路を伝搬するときの損失の大きさの実測結果が示される。図22のグラフにおいて、横軸は波長を表す。波長の単位はnm(ナノメートル)である。縦軸はパワーを表す。パワーの単位はdBm(デシベルミリワット)である。縦軸の値が大きいほど(グラフのプロットが上であるほど)、損失が小さい。図22によれば、第1導波路140を進行するTEモードの偏波の損失は、広い波長範囲でTMモードの偏波の損失よりも小さい。言い換えれば、リブ型導波路は、広い波長範囲でTMモードの偏波を放射して減衰できる。
リブ型導波路において、TMモードの偏波の損失が大きくなり得る。リブ型導波路を用いた分波器83を偏光スプリッタローテータ82の後段に接続することによって、偏光スプリッタローテータ82で分離しきれなかったTMモードの偏波が放射され得る。分波器83でTMモードの偏波が放射されることによって、広帯域で消光比が高くされ得る。その結果、偏波に依存しない波長多重光集積回路が実現され得る。
<光集積回路200の特性>
光集積回路200の特性は、偏光スプリッタローテータ82と分波器83とによって分離された各成分の接続損失として表され得る。図23、図24、図25及び図26に、偏光スプリッタローテータ82のTEモードの偏波を出力するポートに接続した分波器83によってTEモードの偏波を各波長の成分に分離したときの特性が実測結果として示される。図27、図28、図29及び図30に、偏光スプリッタローテータ82のTMモードの偏波を出力するポートに接続した分波器83によってTMモードの偏波を各波長の成分に分離したときの特性が実測結果として示される。図23~図30において、横軸は波長を表す。波長の単位はnm(ナノメートル)である。縦軸は挿入損失(Insertion Loss:IL)を表す。挿入損失の単位はdB(デシベル)である。実測に際して、偏光スプリッタローテータ82に、TEモードの偏波とTMモードの偏波とを含み、かつ、少なくともλ1~λ4の各波長の成分を含む電磁波が入力されているとする。
図23において、偏光スプリッタローテータ82のTEモードの偏波を出力するポートに接続した分波器83のCMZI832-3から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図24において、分波器83のCMZI832-4から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図25において、分波器83のCMZI832-5から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図26において、分波器83のCMZI832-6から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図23~図26によれば、光集積回路200は、偏光スプリッタローテータ82によってTMモードの偏波の成分を減衰させてTEモードの偏波の成分を分離できている。
図27において、偏光スプリッタローテータ82のTMモードの偏波を出力するポートに接続した分波器83のCMZI832-3から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図28において、分波器83のCMZI832-4から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図29において、分波器83のCMZI832-5から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図30において、分波器83のCMZI832-6から出力されるTEモードの偏波の成分が実線で示される。TMモードの偏波の成分が破線で示される。図27~図30によれば、光集積回路200は、偏光スプリッタローテータ82によってTEモードの偏波の成分を減衰させてTMモードの偏波の成分を分離できている。
<光トランシーバ>
本実施形態に係る光集積回路200は、光トランシーバに用いられてよい。言い換えれば、本実施形態に係る光トランシーバは、本実施形態に係る光集積回路200を備えてよい。
(光集積回路200の他の構成例)
一実施形態に係る光集積回路200は、図31に例示されるように、偏光スプリッタ(PS)822と、分波器(DEMUX)83とを備える。図31に例示される光集積回路200は、図8に例示される光集積回路200において偏光スプリッタローテータ82が偏光スプリッタ822に置き換えられた回路に相当する。偏光スプリッタ822は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能を有する第1素子に対応する。つまり、光集積回路200は、第1素子として、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能を有する偏光スプリッタ822を備えてよい。図8に例示される光集積回路200と図31に例示される光集積回路200とは、図8の偏光スプリッタローテータ82が図31の偏光スプリッタ822に置き換えられている点だけで異なっており、その他の構成において同じである。
<小括>
以上述べてきたように、本実施形態に係る光集積回路200は、リブ型導波路によって広い波長範囲でTMモードの偏波を放射して減衰できる。その結果、広帯域で消光比が改善され得る。また、本実施形態に係る光集積回路200において、偏光スプリッタローテータ82又は偏光スプリッタ822と、分波器83とが縦続的に接続されている。このようにすることで、本実施形態に係る光集積回路200を備える光トランシーバは、シリコンフォトニクスのファウンダリの標準的な工程で作製可能な偏波ダイバーシティと波長多重とを同時に実現し得る。
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は改変を行うことが可能であることに注意されたい。従って、これらの変形又は改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部などに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部などを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
本開示において「第1」及び「第2」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第1」及び「第2」等の記載で区別された構成は、当該構成における番号を交換することができる。例えば、第1導波路140は、第2導波路142と識別子である「第1」と「第2」とを交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第1」及び「第2」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。
本開示において、X軸、Y軸、及びZ軸は、説明の便宜上設けられたものであり、互いに入れ替えられてよい。本開示に係る構成は、X軸、Y軸、及びZ軸によって構成される直交座標系を用いて説明されてきた。本開示に係る各構成の位置関係は、直交関係にあると限定されるものではない。
一実施形態において、(1)光集積回路は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能、又は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離した後で少なくとも一部の偏波を回転させる機能を有する第1素子と、電磁波に含まれる複数の波長の成分を各波長の成分に分離する機能を有する第2素子とを備え、前記第1素子と前記第2素子とが縦続的に接続されている。
(2)上記(1)に記載の光集積回路において、前記第1素子は、第1導波路と第2導波路とを有してよい。
(3)上記(2)に記載の光集積回路において、前記第1導波路と前記第2導波路とは、平行に並んで位置してよい。
(4)上記(2)又は(3)に記載の光集積回路において、前記第1導波路及び前記第2導波路のうち少なくとも一方の断面は線対称でなくてよい。
(5)上記(2)から(4)までのいずれか1つに記載の光集積回路において、前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、曲線部を含んでよい。
(6)上記(2)から(5)までのいずれか1つに記載の光集積回路において、前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、少なくとも一部において凸型の形状を有してよい。
(7)上記(6)に記載の光集積回路において、前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、前記凸型の形状を有する部分と、矩形の形状を有する部分と、前記凸型の形状と前記矩形の形状とを滑らかに変形させるように接続する部分とを有してよい。
(8)上記(1)から(7)までのいずれか1つに記載の光集積回路は、前記第1素子と前記第2素子との間に挿入されている偏光子を備えてよい。
(9)上記(1)から(8)までのいずれか1つに記載の光集積回路は、シリコンフォトニクスの技術によって形成されていてよい。
(10)上記(1)から(9)までのいずれか1つに記載の光集積回路は、光検出器を備えてよい。
一実施形態において、(11)光トランシーバは、上記(1)から(10)までのいずれか1つに記載の光集積回路を備えてよい。
1、200 光集積回路(81:入力部、811:エッジカプラ、812:二次元グレーティングカプラ(2DGC)、82:偏光スプリッタローテータ(PSR)、822:偏光スプリッタ(PS)、83:分波器(DEMUX)、831-1~3:CMZI、832-1~6:CMZI、84:遅延器、85:可変光減衰器(VOA))
10 フォトダイオード
50 基板
140 第1導波路(141:非対称部分、143:第1ポート、144:第2ポート)
142 第2導波路(145:第3ポート、146:第1部分、147:第2部分)
150 基板(151:絶縁層)
170 遅延線
210 検出素子

Claims (11)

  1. 複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離する機能、又は、複数の偏波を含む電磁波から各偏波を分離した後で少なくとも一部の偏波を回転させる機能を有する第1素子と、電磁波に含まれる複数の波長の成分を各波長の成分に分離する機能を有する第2素子とを備え、前記第1素子と前記第2素子とが縦続的に接続されている、光集積回路。
  2. 前記第1素子は、第1導波路と第2導波路とを有する、請求項1に記載の光集積回路。
  3. 前記第1導波路と前記第2導波路とは、平行に並んで位置する、請求項2に記載の光集積回路。
  4. 前記第1導波路及び前記第2導波路のうち少なくとも一方の断面は線対称でない、請求項2に記載の光集積回路。
  5. 前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、曲線部を含む、請求項2に記載の光集積回路。
  6. 前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、少なくとも一部において凸型の形状を有する、請求項2に記載の光集積回路。
  7. 前記第1素子と前記第2素子との間、又は、前記第2素子に含まれる導波路は、前記凸型の形状を有する部分と、矩形の形状を有する部分と、前記凸型の形状と前記矩形の形状とを滑らかに変形させるように接続する部分とを有する、請求項6に記載の光集積回路。
  8. 前記第1素子と前記第2素子との間に挿入されている偏光子を備える、請求項1から7までのいずれか一項に記載の光集積回路。
  9. シリコンフォトニクスの技術によって形成されている、請求項1から7までのいずれか一項に記載の光集積回路。
  10. 光検出器を備える、請求項1から7までのいずれか一項に記載の光集積回路。
  11. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の光集積回路を備える、光トランシーバ。
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