JP2024040138A - 機器性能値予測方法、システム、およびプログラム - Google Patents

機器性能値予測方法、システム、およびプログラム Download PDF

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修二 藤本
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Abstract

【課題】機器の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつきを考慮した性能値を得る。【解決手段】本開示の一実施形態に係る機器性能値予測方法は、機器の設置された状態でのデータを取得するステップと、前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測するステップと、を含む。【選択図】図3

Description

本開示は、機器性能値予測方法、システム、およびプログラムに関する。
従来、空気調和機等のCOP(Coefficient of Performance)等の性能値を用いて機器を診断することが知られている(特許文献1)。特許文献1では、空気調和機の稼働データを収集し、当該稼働データに対応するように、機器特性データベース(空気調和機の仕様を満たす稼働条件を網羅するデータ群)に対して補正された個別特性曲面データを算出することによって、機器を診断している。
機械学習モデルを用いて機器を診断する場合には、図1に示すように、機種単位の基準の性能値を予測するモデル(つまり、機器の機種ごとに生成された機械学習モデル)を用いる場合、あるいは、物件単位の個別の性能値を予測するモデル(つまり、機器が設置される物件ごとに生成された機械学習モデル)を用いる場合が考えられる。例えば、図1の各モデルで予測された正常時の性能値と実際の性能値とを比較して、機器の異常を検知することができる。
特許6750091号公報
しかしながら、図2に示すように、機種単位の基準の性能値を予測するモデルと物件単位の個別の性能値を予測するモデルには以下のような課題がある。
各物件における性能値には、ばらつきがあり、機種単位の基準の性能値を予測するモデルの場合、機種単位の基準の性能値(図2の基準性能値)と各物件における性能値(図2の物件Aの性能値および物件Bの性能値)の乖離が反映されない。
一方、物件単位の個別の性能値を予測するモデルの場合、物件に初期異常があると(図2の初期異常物件の性能値)、物件単位の個別の性能値を正しく予測するモデルを生成することができない。
本開示では、機器の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつきを考慮した性能値を得ることを目的とする。
本開示の第1の態様による機器性能値予測方法は、
機器の設置された状態でのデータを取得するステップと、
前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測するステップと、
を含む。
本開示の第1の態様によれば、機器の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつきを考慮した性能値を得ることができる。
本開示の第2の態様による機器性能値予測方法は、第1の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記取得するステップでは、前記機器が所定の物件に設置された状態でのデータを取得し、
前記予測するステップでは、前記機器が所定の物件に設置された状態でのデータと、少なくとも、前記機器の機種別に生成された前記機器のデータから前記機器の基準性能値を予測する前記基準モデルと、を用いて、前記物件間の個体差を補正した性能値を予測する。
本開示の第2の態様によれば、機種単位の基準の性能値である基準性能値を基準モデルで予測して当該基準性能値を補正することで、物件間のばらつきを考慮した性能値を得ることができる。
本開示の第3の態様による機器性能値予測方法は、第2の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記予測するステップでは、前記基準モデルと、前記基準性能値を補正するためのモデルと、の2つのモデルを用いて、前記物件間の個体差を補正した性能値を予測する。
本開示の第3の態様によれば、2つのモデルに分けることで、説明変数を削減することができる。
本開示の第4の態様による機器性能値予測方法は、第1の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記予測するステップでは、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルと、を用いて、前記機器の基準性能値を予測し、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルで予測された前記機器の基準性能値を補正する補正モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する。
本開示の第4の態様によれば、2つのモデルに分けることで、説明変数を削減することができる。
本開示の第5の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記機器の所定の時期の、設置された状態でのデータで学習し、かつ、前記機器の少なくとも運転条件を含むデータを説明変数にして学習することで前記補正モデルを生成するステップ、をさらに含む。
本開示の第5の態様によれば、2つのモデルに分けることで、説明変数を削減することができる。
本開示の第6の態様による機器性能値予測方法は、第1の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記予測するステップでは、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルを用いて生成されたモデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する。
本開示の第6の態様によれば、補正済みの性能値を1つモデルで予測することができる。
本開示の第7の態様による機器性能値予測方法は、第6の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記機器の所定の時期の、設置された状態でのデータで前記基準モデルを追加学習するステップ、をさらに含む。
本開示の第7の態様によれば、補正済みの性能値を1つモデルで予測することができる。
本開示の第8の態様による機器性能値予測方法は、第1の態様から第7の態様のいずれかに記載の機器性能値予測方法であって、
前記予測された前記機器の性能値と、前記取得された前記機器のデータから算出した前記機器の性能値と、から性能劣化に関係する指標を算出するステップ、をさらに含む。
本開示の第8の態様によれば、機器の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつきを考慮して性能の劣化を診断することができる。
本開示の第9の態様による機器性能値予測方法は、第8の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記算出した性能劣化に関係する指標を用いて、性能劣化として通知するステップ、をさらに含む。
本開示の第9の態様によれば、機器の管理者または使用者は、機器の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつきを考慮した性能の劣化を知ることができる。
本開示の第10の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様または第5の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の同一の機器である。
本開示の第10の態様によれば、新規の物件の機器のデータを用いて補正モデルを生成することができる。
本開示の第11の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様または第5の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の異なる1つまたは複数の機器である。
本開示の第11の態様によれば、既存の物件の機器のデータを用いて補正モデルを生成することができる。
本開示の第12の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様または第5の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の同一の機器と、同一の機種の異なる1つまたは複数の機器と、である。
本開示の第12の態様によれば、新規の物件の機器のデータと既存の物件のデータを用いて補正モデルを生成することができる。
本開示の第13の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様または第5の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記基準モデルおよび前記補正モデルの教師データは、試験データ、フィールドデータ(市場運転データ)、シミュレーションデータのいずれかである。
本開示の第13の態様によれば、種々のデータで学習することができる。
本開示の第14の態様による機器性能値予測方法は、第4の態様または第5の態様に記載の機器性能値予測方法であって、
前記基準モデルおよび前記補正モデルの教師データは、前記機器が正常であるときのデータである。
本開示の第14の態様によれば、機器が正常であるときの性能値を予測することができる。
本開示の第15の態様による機器性能値予測システムは、
機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、制御部を備えたシステムであって、
前記制御部は、
前記機器の設置された状態でのデータを取得し、
前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する。
本開示の第16の態様による機器性能値予測システムは、第15の態様に記載の機器性能値予測システムであって、
前記制御部は、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルと、を用いて、前記機器の基準性能値を予測し、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルで予測された前記機器の基準性能値を補正する補正モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する。
本開示の第17の態様による機器性能値予測システムは、第15の態様に記載の機器性能値予測システムであって、
前記制御部は、
前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルを用いて生成されたモデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する。
本開示の第18の態様のプログラムは、
機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、制御部を備えた機器性能値予測システムに、
前記機器の設置された状態でのデータを取得する手順と、
前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する手順と、
を実行させる。
性能値の予測の手法について説明するための図である。 性能値の予測の手法について説明するための図である。 本開示の一実施形態に係る全体の構成例である。 本開示の一実施形態に係る機器性能値予測装置、機器性能値診断装置のハードウェア構成図である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(2つのモデルを生成する場合)である。 本開示の一実施形態に係る2つのモデルを用いて性能値を予測する例である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(基準モデルを追加学習する場合)である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(並列の場合)である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(直列1の場合)である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(直列2の場合)である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図(追加学習の場合)である。 本開示の一実施形態に係るモデルの例である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図である。 本開示の一実施形態に係る制御部の機能ブロック図である。 本開示の一実施形態に係る空気調和機のハードウェア構成図である。 本開示の一実施形態に係る過冷却度(SC)について説明するための図である。 本開示の一実施形態に係る過熱度(SH)について説明するための図である。 本開示の一実施形態に係る熱貫流率(KA)について説明するための図である。 本開示の一実施形態に係る学習処理のフローチャートである。 本開示の一実施形態に係る予測処理(並列の場合)のフローチャートである。 本開示の一実施形態に係る予測処理(直列1の場合)のフローチャートである。 本開示の一実施形態に係る予測処理(直列2の場合)のフローチャートである。 本開示の一実施形態に係る予測処理(追加学習の場合)のフローチャートである。
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態を説明する。
<全体の構成例>
図3は、本開示の全体の構成例である。機器性能値診断システム1は、機器性能値予測装置10と、機器性能値診断装置11と、機器20と、を含む。
機器性能値予測装置10と機器性能値診断装置11は、任意のネットワークを介して機器20とデータを送受信することができる。機器性能値予測装置10と機器性能値診断装置11は、任意のネットワークを介して互いにデータを送受信することができる。なお、図3では、機器性能値予測装置10と機器性能値診断装置11を別々の装置として説明するが、機器性能値予測装置10と機器性能値診断装置11を1つの装置で実装してもよい。
機器性能値予測装置10は、機器20の正常時の性能値を予測する装置である。具体的には、機器性能値予測装置10は、機器20のデータを機器20から取得する。機器性能値予測装置10は、基準モデルを用いて機器20のデータから機器20の基準性能値を予測し、補正モデルを用いて機器20のデータから機器20の性能補正値を予測する。機器性能値予測装置10は、基準性能値と性能補正値から機器20の性能値を算出する。機器20の性能補正値は、機器20の製造時の個体差および据付時の状態差のいずれかに依拠している。
機器性能値診断装置11は、機器20を診断する。具体的には、機器性能値診断装置11は、機器性能値予測装置10が基準性能値と性能補正値から算出した機器20の性能値と、機器20の実際の性能値(実測性能値)と、を比較して機器20を診断する。
機器20は、任意の機器であってよい。例えば、機器20は、空気調和機である。機器20は、複数の機種の機器(例えば、図3では、機種Xの機器と機種Yの機器)を含むことができる。また、機器20が設置される建物、フロア等(以下、物件ともいう)は、複数の物件(例えば、図3では、物件Aと物件Bと物件C)を含むことができる。例えば、図3では、物件Aには機種Xの機器と機種Yの機器が設置されており、物件Bには機種Xの機器が設置されており、物件Cには機種Yの機器が設置されている。
なお、本開示の一実施形態では、機器の物件間のばらつき(つまり、個体差)を補正した性能値を予測することができる。物件間の個体差は、異なる建物間で生じる個体差(例えば、建物Aと建物Bとの間で生じるばらつき)であってもよいし、同一の建物内のフロア、エリア、部屋等の設置場所間で生じる個体差(例えば、建物A内の設置場所aと設置場所bとの間で生じるばらつき)であってもよい。
なお、図3では、機器性能値予測装置10および機器性能値診断装置11が機器20から離れた遠隔にある(例えば、クラウドサーバである)場合を説明したが、機器性能値予測装置10と機器性能値診断装置11との少なくとも一方が機器20の内部にあってもよいし、あるいは、機器20が設置されている物件内に設置されてもよい。
機器性能値予測装置10および機器性能値診断装置11を含むシステムは、機器20の設置された状態でのデータ(例えば、機器20が所定の物件に設置された状態でのデータ)を取得し、機器20の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、機器20の所定の時期(例えば、正常時)に相当する、設置された状態での性能値を予測する(例えば、機器20が所定の物件に設置された状態でのデータと、少なくとも、機器20の機種別に生成された機器20のデータから機器20の基準性能値を予測する基準モデルと、を用いて、物件間の個体差を補正した(物件間のばらつきを反映した)性能値を予測する)ことができる。
例えば、当該システムは、基準モデルと、基準性能値を補正するためのモデルと、の2つのモデルを用いて、物件間の個体差を補正した性能値を予測することができる。例えば、当該システムは、機器20の設置された状態でのデータと、基準モデルと、を用いて、機器20の基準性能値を予測し、機器20の設置された状態でのデータと、基準モデルで予測された機器20の基準性能値を補正する補正モデルと、を用いて、機器20の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測することができる。例えば、当該システムは、機器20の所定の時期の、設置された状態でのデータで学習し、かつ、機器20の少なくとも運転条件を含むデータを説明変数にして学習することで補正モデルを生成することができる。
例えば、当該システムは、機器20の設置された状態でのデータと、基準モデルを用いて生成されたモデルと、を用いて、機器20の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測することができる。例えば、当該システムは、機器20の所定の時期の、設置された状態でのデータで基準モデルを追加学習することができる。
<機器性能値予測装置、機器性能値診断装置>
図4は、本開示の一実施形態に係る機器性能値予測装置10、機器性能値診断装置11のハードウェア構成図である。機器性能値予測装置10、機器性能値診断装置11は、制御部1001と、主記憶部1002と、補助記憶部1003と、入力部1004と、出力部1005と、インタフェース部1006と、を備えることができる。以下、それぞれについて説明する。
制御部1001は、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等)である。
主記憶部1002は、不揮発性メモリ(ROM(Read Only Memory))および揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))を含む。ROMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを制御部1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。RAMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムが制御部1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
補助記憶部1003は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
入力部1004は、機器性能値予測装置10、機器性能値診断装置11の操作者が機器性能値予測装置10、機器性能値診断装置11に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
出力部1005は、機器性能値予測装置10、機器性能値診断装置11の内部状態等を出力する出力デバイスである。
インタフェース部1006は、各種センサやネットワークに接続し、各種センサや他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
<機能ブロック>
以下、図5-図15を参照しながら制御部1001の機能ブロックについて説明する。
[学習]
図5は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(2つのモデルを生成する場合)である。図5は、学習の処理を示す。制御部1001は、基準モデル学習部101と、補正モデル学習部102と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、基準モデル学習部101、補正モデル学習部102、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
[基準モデル]
基準モデル学習部101は、基準モデルを生成して、生成した基準モデルを任意の記憶部に記憶させる。
具体的には、基準モデル学習部101は、教師データを取得する。例えば、教師データは、機器20の運転条件、および、当該機器20の実際の性能値(なお、実際の性能値は、機器20の運転条件とセンサ値から算出される)である。基準モデル学習部101は、取得した教師データを用いて学習して基準モデルを生成する。基準モデルは、機器20のデータ(例えば、機器20の運転条件)が入力されると当該機器の性能値(基準性能値)が出力されるモデルである。
ここで、基準モデルについて説明する。基準モデルは、機器の製造時の個体および据付時の状態が異なる、複数の機器の性能値に基づく基準性能値を予測する。つまり、基準モデルは、機器の製造時の個体および据付時の状態が異なる複数の機器のデータ(例えば、機器の運転条件)と、当該機器の実際の性能値と、を関連付けて学習した機械学習モデルである。
例えば、基準モデルは、機器20の機種ごとに生成される。具体的には、基準モデル学習部101は、機器20の機種ごとに、当該機種である機器20のデータ(例えば、機器20の運転条件)と、当該機種である機器20の実際の性能値と、を関連付けて学習する。
基準モデルは、少なくとも対象機器(つまり、性能値を得たい機器)とは異なる機器のデータで学習された機械学習モデルである。つまり、基準モデルの教師データは、対象機器とは異なる機器のデータのみであってもよいし、対象機器とは異なる機器のデータと対象機器のデータの両方を含んでもよい。基準モデルの教師データは、機器20が正常であるときのデータである。例えば、基準モデルの教師データは、試験データ(機器20の開発や研究時の試験で収集されたデータ)、フィールドデータ(現場で収集されたデータ(例えば、実際に設置された環境で収集されたログデータやクラウドデータ))、シミュレーションデータ(コンピュータがシミュレーションしたデータ)のいずれかである。
[補正モデル]
補正モデル学習部102は、補正モデルを生成して、生成した補正モデルを任意の記憶部に記憶させる。
具体的には、補正モデル学習部102は、教師データを取得する。例えば、教師データは、機器20の運転条件と実際の要素性能値(なお、実際の要素性能値は、機器20の運転条件とセンサ値から算出される)、および、当該機器20の基準性能値と実際の性能値(なお、実際の性能値は、機器20の運転条件とセンサ値から算出される)との差または基準性能値に対する実際の性能値(なお、実際の性能値は、機器20の運転条件とセンサ値から算出される)の比である。補正モデル学習部102は、取得した教師データを用いて学習して補正モデルを生成する。補正モデルは、機器20のデータ(例えば、機器20の運転条件および要素性能値)が入力されると、当該機器20の基準性能値と実際の性能値との差または基準性能値に対する実際の性能値の比(性能補正値)が出力されるモデルである。つまり、性能補正値は、「機器20の正常時の性能値の基準性能値との差」または「機器20の正常時の性能値の基準性能値に対する比」を示す。
ここで、補正モデルについて説明する。補正モデルは、基準モデルで予測された機器20の基準性能値を補正する機械学習モデルである。
補正モデルの入力は、機器20のデータのうち、基準性能値との差または基準性能値に対する比と相関が大きいパラメータ(つまり、機器の製造時の個体差および据付時の状態差のいずれかに依拠しているパラメータ)である。補正モデル学習部102は、補正モデルに、機器20の全データ(例えば、全ての運転条件および全ての要素性能値)を入力して、基準性能値との差または基準性能値に対する比を出力したときに、当該差または当該比が大きくなることへの寄与率が高いデータ(例えば、寄与率が高い運転条件および寄与率が高い要素性能値)を、性能補正値を予測するための入力(説明変数)とすることができる。例えば、補正モデル学習部102は、学習時にランダムフォレストの重要度等(ジニ係数の減少への寄与率)で補正モデルの最適な説明変数を決める、重回帰分析等で補正モデルの最適な説明変数を決めることができる。
例えば、基準性能値との差または基準性能値に対する比と相関が大きいパラメータは、機器の冷媒充填量に関係する指標と、機器の熱交換器性能に関係する指標と、機器の圧縮機性能に関係する指標と、機器の連絡配管長に関係する指標と、のうちのいずれか1つの指標、あるいは、機器の冷媒充填量に関係する指標と、機器の熱交換器性能に関係する指標と、機器の圧縮機性能に関係する指標と、機器の連絡配管長に関係する指標と、のうちのいずれか1つの指標と他の指標とを含む2つ以上の指標に関係する値である。
補正モデルの出力(性能補正値)は、基準性能値との差または基準性能値に対する比である。性能補正値は、機器の製造時の個体差および据付時の状態差のいずれかに依拠している。
例えば、機器の製造時の個体差は、部品ごとの公差や多数の部品からなる製品の組み立て時の公差といったばらつきにより、機器ごとに生じる個体差である(このような個体差が機器(例えば、熱交換器や圧縮機)の性能に影響を及ぼす)。
例えば、機器の据付時の状態差は、初期冷媒充填量である。据付時の状態差が初期冷媒充填量の場合、初期冷媒充填量が少ないと性能補正値(例えば、COP)の絶対値が大きくなる。例えば、据付時の状態差は、据付時の充填ポンプの重さの値、据付時の過冷却度(SC)の値、据付時の過熱度(SH)の値、据付時の膨張弁開度(EV開度)等であってもよい。また、例えば、据付時の状態差は、輸送や設置の時に熱交換器のフィンが倒れたり、潰れたりすることによる状態差であってもよい。
例えば、補正モデルは、機器20が設置される物件ごとに生成される。具体的には、補正モデル学習部102は、機器20が設置される物件ごとに、当該物件に設置される機器20の運転条件および実際の要素性能値と、当該物件に設置される機器20の基準性能値と実際の性能値との差または基準性能値に対する実際の性能値の比と、を関連付けて学習する。
補正モデルの教師データは、機器20が正常であるときのデータである。例えば、補正モデルの教師データは、試験データ(機器20の開発や研究時の試験で収集されたデータ)、フィールドデータ(現場で収集されたデータ(例えば、実際に設置された環境で収集されたログデータやクラウドデータ))、シミュレーションデータ(コンピュータがシミュレーションしたデータ)のいずれかである。
以下、補正モデルを生成するために用いられる機器の例を説明する。
例えば、補正モデルを生成するために用いられる機器は、機器性能値予測装置10が予測するための機器と同一の機種の同一の機器である。
例えば、補正モデルを生成するために用いられる機器は、機器性能値予測装置10が予測するための機器と同一の機種の異なる1つまたは複数の機器である。
例えば、補正モデルを生成するために用いられる機器は、機器性能値予測装置10が予測するための機器と同一の機種の同一の機器と、同一の機種の異なる1つまたは複数の機器と、である。
以下、物件ごとの補正と機種ごとの補正について説明する。
[物件ごとの補正]
例えば、物件ごとに、機器の製造時の個体差および据付時の状態差を考慮して性能値を補正することができる。この場合、機器の機種ごとに基準モデルを生成して、機器が設置される物件ごとに補正モデルを生成する。対象機器(つまり、性能値を得たい機器)と同じ機種の基準モデルで基準性能値を予測し、対象機器が設置される物件の補正モデルで性能補正値を予測する。そのため、同じ機種かつ機器が正常であっても生じる物件ごとの性能値のばらつきを補正することができる。
[機種ごとの補正]
なお、機種ごとに、機器の製造時の個体差および据付時の状態差を考慮して性能値を補正してもよい。この場合、複数の機種の機器のデータで基準モデルを生成して、機種ごとに補正モデルを生成する。
このように、基準性能値を予測する基準モデルと性能補正値を予測する補正モデルの2つに分けることで、説明変数を削減することができるので、過学習することなく、学習が早く収束する。
図6は、本開示の一実施形態に係る2つのモデルを用いて性能値を予測する例である。
図6の(1)並列に示すように、本開示の一実施形態では、機器のデータから基準モデル(例えば、機種ごとに生成されたモデル。機種ごとの性能値である基準性能値を予測する)を用いて予測した基準性能値と、機器のデータから補正モデル(例えば、当該機種の機器が設置される物件ごとに生成されたモデル。当該機種の機器の当該物件での性能値と基準性能値との差または比を予測する)を用いて予測した性能補正値と、に基づいて(具体的には、基準性能値に性能補正値を加算あるいは乗算する)、機器20の補正済みの性能値(つまり、ばらつきを考慮した性能値)を予測することができる。
図6の(2)直列1に示すように、本開示の一実施形態では、機器のデータから基準モデル(例えば、機種ごとに生成されたモデル。機種ごとの性能値である基準性能値を予測する)を用いて基準性能値を予測し、当該基準性能値から補正モデル(例えば、当該機種の機器が設置される物件ごとに生成されたモデル。当該機種の機器の当該物件での性能値を予測する)を用いて機器20の補正済みの性能値(つまり、ばらつきを考慮した性能値)を予測することができる。
図6の(3)直列2に示すように、本開示の一実施形態では、機器のデータから補正モデル(例えば、物件ごとに生成されたモデル。所定の物件(基準となる物件)での機器のデータである"補正済みの機器のデータ"を予測する)を用いて補正済みの機器のデータを予測し、当該補正済みの機器のデータから基準モデル(例えば、機種ごとに生成されたモデル。機種ごとの性能値である基準性能値を予測する)を用いて機器20の補正済みの性能値(つまり、ばらつきを考慮した性能値)を予測することができる。
図7は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(基準モデルを追加学習する場合)である。図7は、学習の処理を示す。制御部1001は、基準モデル学習部101と、追加学習部103と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、基準モデル学習部101、追加学習部103、として機能する。以下、それぞれについて、主に図5の場合と異なる点を説明する。
基準モデル学習部101は、基準モデルを生成して、生成した基準モデルを任意の記憶部に記憶させる。例えば、基準モデル学習部101は、教師データ(例えば、機種ごとの機器のデータ、および、当該機種ごとの性能値である基準性能値)を用いて学習して基準モデル(機器のデータが入力されると、当該機器の基準性能値が出力されるモデル)を生成する。
追加学習部103は、基準モデル学習部101が生成した基準モデルを、機器20のデータ(機器20が設置される物件におけるデータ(機器のデータ、および、当該機器の性能値)で追加学習する。例えば、追加学習は、転移学習、蒸留、ファインチューニングである。
[予測]
図8は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(並列の場合)である。図8は、予測の処理を示す。制御部1001は、基準性能値予測部111と、性能補正値予測部112と、性能値算出部113と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、基準性能値予測部111、性能補正値予測部112、性能値算出部113、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
基準性能値予測部111は、機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の基準性能値を予測する。例えば、基準性能値予測部111は、基準モデルに機器20の運転条件を入力して、機器20の基準性能値を出力させる。
性能補正値予測部112は、機器20のデータから補正モデルを用いて機器20の性能補正値を予測する。例えば、機器性能値予測装置10は、補正モデルに機器20の運転条件および要素性能値(なお、要素性能値は、機器20の運転条件とセンサ値から算出される)を入力して、機器20の性能補正値を出力させる。
性能値算出部113は、基準性能値予測部111が予測した基準性能値と性能補正値予測部112が予測した性能補正値に基づいて、機器20の性能値を算出する。例えば、機器性能値予測装置10は、基準性能値に性能補正値を加算あるいは乗算する。
このように、機器20の製造時の個体のばらつきまたは据付時の状態のばらつき(例えば、機器20が設置される物件ごとのばらつき)を考慮した性能値を得ることができる。基準モデルと補正モデルに分けることで、説明変数を削減することができるので、多重共線性によって予測精度が低下することを防ぐことができる。
図9は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(直列1の場合)である。図9は、予測の処理を示す。制御部1001は、基準性能値予測部111と、性能値補正部114と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、基準性能値予測部111、性能値補正部114、として機能する。
基準性能値予測部111は、機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の基準性能値を予測する。具体的には、基準性能値予測部111は、基準モデルに機器20のデータを入力して、機器20の基準性能値を出力させる。
性能値補正部114は、基準性能値予測部111が予測した基準性能値から、補正モデル(具体的には、機器の基準性能値が入力されると、当該機器の補正済みの性能値が出力されるモデル)を用いて機器20の補正済みの性能値を予測する。具体的には、性能値補正部114は、補正モデルに機器20の基準性能値を入力して、機器20の補正済みの性能値を出力させる。
図10は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(直列2の場合)である。図10は、予測の処理を示す。制御部1001は、機器データ補正部115と、基準性能値予測部111と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、機器データ補正部115、基準性能値予測部111、として機能する。
機器データ補正部115は、機器20のデータから補正モデル(具体的には、機器のデータが入力されると、補正済みの機器のデータが出力されるモデル)を用いて補正済みの機器20のデータを予測する。具体的には、機器データ補正部115は、補正モデルに機器20のデータを入力して、補正済みの機器20のデータを出力させる。
基準性能値予測部111は、機器データ補正部115が予測した補正済みの機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の性能値(つまり、補正済みの性能値)を予測する。具体的には、基準性能値予測部111は、基準モデルに補正済みの機器20のデータを入力して、機器20の性能値(つまり、補正済みの性能値)を出力させる。
図11は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図(追加学習の場合)である。図11は、予測の処理を示す。制御部1001は、性能値予測部116を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、性能値予測部116として機能する。
性能値予測部116は、基準モデルが追加学習されたモデルを用いて、機器20のデータから性能値(つまり、補正済みの性能値)を予測する。
図12は、本開示の一実施形態に係るモデルの例である。本明細書で説明する基準モデルおよび補正モデルは、機械学習モデルに限らず、式、マップであってもよい。図12は、基準モデルの例を示す。
図12の(1)機械学習モデルに示すように、モデルは、例えば機械学習モデルである。例えば、基準モデルは、機器のデータ(例えば、A、B)が入力されると、基準性能値が出力されるように学習されたモデルである。
図12の(2)基準式(回帰式)に示すように、モデルは、例えば式(回帰式)である。例えば、基準式(回帰式)は、機器のデータ(例えば、A、B)から基準性能値を算出することができる式(回帰式)である。
図12の(3)基準マップに示すように、モデルは、例えばマップ(対応表ともいう)である。例えば、基準マップは、機器のデータの各値(例えば、A1、A2、A3、B1、B2、B3)に対応する基準性能値を表すマップである。
[診断]
図13は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図である。図13は、診断の処理を示す。制御部1001は、実測性能値算出部121と、診断部122と、通知部123と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、実測性能値算出部121、診断部122、通知部123として機能する。以下、それぞれについて説明する。なお、図13では、上記の並列の場合を説明するが、直列1、直列2、追加学習の場合も同様である。
実測性能値算出部121は、機器20のデータから機器20の実測性能値(実際の性能値)を算出する。例えば、実測性能値算出部121は、機器20の運転条件およびセンサ値から、機器20の実測性能値を算出する。
診断部122は、機器20の性能値を診断する。例えば、診断部122は、性能値算出部113が算出した機器20の性能値(つまり、図8で、基準性能値と性能補正値に基づいて算出された性能値)と、実測性能値算出部121が算出した機器20の実測性能値と、から性能劣化に関係する指標を算出する。
例えば、基準モデルと補正モデルの教師データが機器20が正常であるときのデータである場合、診断部122は、性能値算出部113が算出した機器20の性能値と、実測性能値算出部121が算出した機器20の実測性能値と、が乖離しているほど、機器20の性能が劣化していると診断することができる。
通知部123は、診断部122が診断した結果を通知する(例えば、機器20の管理者または使用者の端末に診断の結果を送信する)。例えば、通知部123は、診断部122が算出した性能劣化に関係する指標を用いて、性能劣化として通知する。例えば、通知部123は、機器20の劣化の有無、機器20の劣化の度合いを通知することができる。
このように、高い精度で得られた機器20の性能値を用いて、機器20を診断することができる。
[初期診断]
図14は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図である。図14は、初期診断の処理を示す。制御部1001は、実測性能値算出部121と、診断部122と、通知部123と、を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、実測性能値算出部121、診断部122、通知部123として機能する。以下、それぞれについて説明する。なお、図14では、上記の並列の場合を説明するが、直列1、直列2、追加学習の場合も同様である。
実測性能値算出部121は、機器20のデータから機器20の実測性能値(実際の性能値)を算出する。例えば、実測性能値算出部121は、機器20の運転条件およびセンサ値から、機器20の実測性能値を算出する。
診断部122は、機器20の性能値を診断する。具体的には、診断部122は、基準性能値予測部111が予測した機器20の基準性能値(つまり、図8で、基準モデルを用いて予測された基準性能値)と、実測性能値算出部121が算出した機器20の実測性能値と、から性能劣化に関係する指標を算出する。
例えば、基準モデルの教師データが機器20が正常であるときのデータである場合、診断部122は、基準性能値予測部111が算出した機器20の性能値と、実測性能値算出部121が算出した機器20の実測性能値と、が乖離しているほど、機器20の性能が劣化していると診断することができる。
通知部123は、診断部122が診断した結果を通知する(例えば、機器20の管理者または使用者の端末に診断の結果を送信する)。例えば、通知部123は、診断部122が算出した性能劣化に関係する指標を用いて、性能劣化として通知する。例えば、通知部123は、機器20の劣化の有無、機器20の劣化の度合いを通知することができる。
このように、機器20の基準性能値を用いて機器20の初期診断を行うことで、機器20が設置される物件の初期異常を検知することができる。
[要素性能値算出]
図15は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能ブロック図である。図15は、要素性能値の算出の処理を示す。制御部1001は、要素性能値算出部131を備える。また、制御部1001は、プログラムを実行することによって、要素性能値算出部131として機能する。
要素性能値算出部131は、機器20のデータ(例えば、機器20の運転条件と機器20のセンサ値)を取得する。要素性能値算出部131は、機器20のデータ(例えば、機器20の運転条件と機器20のセンサ値)を用いて計算して、機器20の要素性能値を算出する。
このように、機器20のセンサ値そのものではなく、機器20のセンサ値から算出した要素性能値を用いて学習することにより、学習が早く収束する。
<空気調和機>
ここで、機器20の一例である空気調和機について説明する。なお、空気調和機は、ルームエアコン、パッケージエアコン、マルチエアコン、セントラル空調方式の空気調和機等であってもよいし、冷暖房用途のみならず冷蔵・冷凍システムであってもよい。
図16は、本開示の一実施形態に係る空気調和機2000のハードウェア構成図である。空気調和機2000は、室内機2001および室外機2002を有する。室内機2001と室外機2002は、連絡配管で接続されている。なお、図16では、空気調和機2000の冷房時の冷凍サイクルを示している。
室内機2001は、膨張弁3001および熱交換器(蒸発器)3002を有する。室外機2002は、圧縮機3003および熱交換器(凝縮器)3004を有する。
冷媒の流れについて説明する。高温・高圧の液体は、膨張弁3001で減圧されて、低温・低圧の液体となる。蒸発器3002において、冷媒は、吸熱により液体から気体に変化する。低温・低圧の気体は、圧縮機3003で加圧されて、高温・高圧の気体となる。凝縮器3004において、冷媒は、放熱により気体から液体に変化する。
なお、暖房時には、室内機2001の熱交換器が凝縮器となり、室外機2002の熱交換器が蒸発器となり、冷媒は図16とは反対方向に流れる。
<機器のデータ>
ここで、機器20のデータについて説明する。機器20のデータは、機器20の運転中に取得されうるデータである。例えば、機器20のデータは、機器20の運転条件(機器20の運転中の種々の条件)、機器20のセンサ値(機器20のセンサが取得した値)等を含む。例えば、機器20の運転条件は、室外温度、室外湿度、室内温度、室内湿度、圧縮機回転数、室内ファン回転数、室外ファン回転数等である。例えば、機器20のセンサ値は、高圧圧力、低圧圧力、凝縮温度、蒸発温度、液管温度、ガス管温度、吐出温度、吸入温度、室外温度、室外湿度、室内温度、室内湿度等である。なお、機器20の運転条件と機器20のセンサ値から要素性能値が算出される。
<性能値>
ここで、機器20の性能値について説明する。例えば、性能値は、機器(例えば、空気調和機)20の全体に関する性能値、または、機器(例えば、空気調和機)20の要素に関する性能値である。なお、機器性能値予測装置10は、機器20の運転条件およびセンサ値から機器20の要素に関する性能値(要素性能値)を算出することができる。
<全体性能値>
機器の全体に関する性能値(全体性能値)について説明する。例えば、全体性能値は、空気調和機のシステムに関する性能値である。例えば、全体性能値は、空気調和機の冷房能力と、暖房能力と、消費電力と、COP(Coefficient of Performance)と、のうちの少なくとも1つを含む。以下、それぞれについて説明する。
冷房能力は、冷房時の空気調和機の性能である。
暖房能力は、暖房時の空気調和機の性能である。
消費電力は、空気調和機の消費電力である。
COPは、空気調和機の消費電力1kW当たりの能力である。
<要素性能値>
機器の要素に関する性能値(要素性能値)について説明する。例えば、要素性能値は、空気調和機を構成する要素部品に関する性能値である。例えば、要素性能値は、空気調和機の過冷却度(SC)と、過熱度(SH)と、膨張弁開度(EV開度)と、凝縮器熱貫流率(凝縮器KA)と、蒸発器熱貫流率(蒸発器KA)と、圧縮機電流と、差圧と、のうちの少なくとも1つを含む。以下、それぞれについて説明する。
冷媒の充填量(例えば、初期充填量のばらつき)は、例えば、SC、SH、EV開度で表される。
過冷却度(SC)は、空気調和機の冷媒の充填量を表す。過冷却度(SC)は、冷房時に冷媒の充填量によって変化する値である。後段で、図17を参照しながら詳細に説明する。
過熱度(SH)は、空気調和機の冷媒の充填量を表す。過熱度(SH)は、暖房時に冷媒の充填量によって変化する値である。後段で、図18を参照しながら詳細に説明する。
膨張弁開度(EV開度)は、空気調和機の冷媒の充填量を表す。膨張弁開度(EV開度)は、同じ運転条件でも冷媒の充填量によって変化する値である。
凝縮器熱貫流率(凝縮器KA)は、凝縮器の性能を表す。凝縮器とは、冷房時の室外機の熱交換器、および、暖房時の室内機の熱交換器である。凝縮器熱貫流率(凝縮器KA)は、同じ運転条件でも熱交換器の形状や設置された環境によって変化する値である。後段で、図19を参照しながら詳細に説明する。
蒸発器熱貫流率(蒸発器KA)は、蒸発器の性能を表す。蒸発器とは、冷房時の室内機の熱交換器、および、暖房時の室外機の熱交換器である。蒸発器熱貫流率(蒸発器KA)は、同じ運転条件でも熱交換器の形状や設置された環境によって変化する値である。後段で、図19を参照しながら詳細に説明する。
圧縮機電流は、圧縮機の入力(電流)である。圧縮機電流は、圧縮機の効率によって変化する消費電流を表す。
差圧は、高圧と低圧の差である。差圧は、連絡配管長によって変化する圧力損失を表す。差圧は、吸入圧損である。吸入圧損は、同じ運転条件でも連絡配管長によって変化する値である。差圧は、高低差圧である。高低差圧は、同じ運転条件でも連絡配管長によって変化する値である。
その他、要素性能値は、空気調和機の冷媒の種類、空気調和機のファン、連絡配管の内径、連絡配管の曲管、ショートサーキットに関係する値、記録されたデータ(冷媒充填量、連絡配管長等。例えば、何kg冷媒を充填した、何m配管を連絡した等)等であってもよい。
[過冷却度(SC)]
図17は、本開示の一実施形態に係る過冷却度(SC)について説明するための図である。凝縮器内の冷媒は放熱により気相から液相に変化するが、相変化中(飽和状態)の圧力と温度は一定になる。しかし、圧力が同じでも、冷媒が液体だけになると、液体の温度は下降する。冷媒温度が飽和温度より下降した状態を過冷却(図17参照)と言い、この時の温度差を過冷却度と言う。
[過熱度(SH)]
図18は、本開示の一実施形態に係る過熱度(SH)について説明するための図である。蒸発器内の冷媒は吸熱により液相から気相に変化するが、相変化中(飽和状態)の圧力と温度は一定になる。しかし、圧力が同じでも、冷媒が気体だけになると、気体の温度は上昇する。冷媒温度が飽和温度より上昇した状態を過熱(図18参照)と言い、この時の温度差を過熱度と言う。
[熱貫流率(KA)]
図19は、本開示の一実施形態に係る熱貫流率(KA)について説明するための図である。熱交換器の外面と内面間を熱が移動することを熱通過と言う。1mmかつ1時間当たりの熱通過率をK、熱交換器の面積をAと表し、熱交換器の性能を表す。
<方法>
以下、図20を参照しながら学習処理について説明し、図21-図24を参照しながら予測処理について説明する。
図20は、本開示の一実施形態に係る学習処理のフローチャートである。
ステップ101(S101)において、機器性能値予測装置10は、教師データを取得する。
ステップ102(S102)において、機器性能値予測装置10は、S101で取得した教師データを用いて学習して機械学習モデルを生成する。
上記の並列の場合について説明する。
[基準モデル]
具体的には、機器性能値予測装置10は、少なくとも対象機器(つまり、性能値を得たい機器)とは異なる機器のデータを取得して、取得した機器のデータを用いて学習して基準モデルを生成する。例えば、基準モデルは、機器の運転条件が入力されると当該機器の性能値(基準性能値)が出力されるモデルである。
[補正モデル]
具体的には、機器性能値予測装置10は、機器のデータを取得して、取得した機器のデータを用いて学習して補正モデルを生成する。例えば、補正モデルは、機器の運転条件および要素性能値が入力されると性能補正値が出力されるモデルである。
以下、上記の直列1の場合の学習処理、直列2の場合の学習処理、追加学習の場合の学習処理について説明する。
直列1の場合、機器性能値予測装置10は、教師データ(例えば、機種ごとの機器のデータ、および、当該機種ごとの性能値である基準性能値)を用いて学習して基準モデル(機器のデータが入力されると、当該機器の基準性能値が出力されるモデル)を生成する。また、機器性能値予測装置10は、教師データ(例えば、機種ごとの性能値である"基準性能値"、および、当該機種の物件ごとの性能値である"補正済みの性能値")を用いて学習して補正モデル(機器の基準性能値が入力されると、当該機器の補正済みの性能値が出力されるモデル)を生成する。このように、機器性能値予測装置10は、機器20の機種別に基準モデルを生成し、当該機種の機器20が設置される物件別に補正モデルを生成することができる。
直列2の場合、機器性能値予測装置10は、教師データ(例えば、物件ごとの機器のデータ、および、所定の物件(基準となる物件)での機器のデータである"補正済みの機器のデータ")を用いて学習して補正モデル(機器のデータが入力されると、"補正済みの機器のデータ"が出力されるモデル)を生成する。また、機器性能値予測装置10は、教師データ(例えば、"補正済みの機器のデータ"、および、機種ごとの性能値である"基準性能値")を用いて学習して補正モデル(補正済みの機器のデータが入力されると、当該機器の補正済みの性能値が出力されるモデル)を生成する。このように、機器性能値予測装置10は、機器20が設置される物件別に補正モデルを生成し、機器20の機種別に基準モデルを生成することができる。
追加学習の場合、機器性能値予測装置10は、教師データ(例えば、機種ごとの機器のデータ、および、当該機種ごとの性能値である基準性能値)を用いて学習して基準モデル(機器のデータが入力されると、当該機器の基準性能値が出力されるモデル)を生成する。そして、機器性能値予測装置10は、当該基準モデルを、機器20が設置される物件におけるデータ(機器のデータ、および、当該機器の性能値)で追加学習する。このように、機器性能値予測装置10は、機器20の機種別に基準モデルを生成して、当該基準モデルを、機器20が設置される物件におけるデータ(機器のデータ、および、当該機器の性能値)で追加学習することができる。
図21は、本開示の一実施形態に係る予測処理(並列の場合)のフローチャートである。
ステップ201(S201)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の基準性能値を予測する。例えば、機器性能値予測装置10は、基準モデルに機器20の運転条件を入力して、機器20の基準性能値を出力させる。
ステップ202(S202)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータから補正モデルを用いて機器20の性能補正値を予測する。例えば、機器性能値予測装置10は、補正モデルに機器20の運転条件および要素性能値を入力して、機器20の性能補正値を出力させる。
なお、S201とS202は、同時に実行されてもよいし、順序が逆であってもよい。
ステップ203(S203)において、機器性能値予測装置10は、S201で予測された基準性能値とS202で予測された性能補正値に基づいて、機器20の性能値を算出する。例えば、機器性能値予測装置10は、基準性能値に性能補正値を加算あるいは乗算する。
ステップ204(S204)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータから機器20の実測性能値を算出する。例えば、機器性能値予測装置10は、機器20の運転条件およびセンサ値から、機器20の実測性能値を算出する。
なお、S204は、S201からS203までのいずれかと同時に実行されてもよいし、S201の前、S202の前、S203の前に実行されてもよい。
ステップ205(S205)において、機器性能値診断装置11は、機器20を診断する。例えば、機器性能値診断装置11は、S203で算出された機器20の性能値と、S204で算出された機器20の実測性能値と、から性能劣化に関係する指標を算出する。
ステップ206(S206)において、機器性能値診断装置11は、S205の診断の結果を通知する(例えば、機器20の管理者または使用者の端末に診断の結果を送信する)。例えば、機器性能値診断装置11は、S205で算出した性能劣化に関係する指標を用いて、性能劣化として通知する。例えば、機器性能値診断装置11は、機器20の劣化の有無、機器20の劣化の度合いを通知することができる。
以下、図22-図24を参照しながら、上記の直列1の場合の予測処理、直列2の場合の予測処理、追加学習の場合の予測処理について説明する。なお、機器性能値の診断については図21のS204-S206と同様であるので説明を省略する。
図22は、本開示の一実施形態に係る予測処理(直列1の場合)のフローチャートである。
ステップ301(S301)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータを取得する。
ステップ302(S302)において、機器性能値予測装置10は、S301で取得した機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の基準性能値を予測する。具体的には、機器性能値予測装置10は、基準モデルに機器20のデータを入力して、機器20の基準性能値を出力させる。
ステップ303(S303)において、機器性能値予測装置10は、S302で予測した機器20の基準性能値から補正モデル(具体的には、機器の基準性能値が入力されると、当該機器の補正済みの性能値が出力されるモデル)を用いて機器20の補正済みの性能値を予測する。具体的には、機器性能値予測装置10は、補正モデルに機器20の基準性能値を入力して、機器20の補正済みの性能値を出力させる。
図23は、本開示の一実施形態に係る予測処理(直列2の場合)のフローチャートである。
ステップ401(S401)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータを取得する。
ステップ402(S402)において、機器性能値予測装置10は、S401で取得した機器20のデータから補正モデルを用いて補正済みの機器20のデータを予測する。具体的には、機器性能値予測装置10は、補正モデルに機器20のデータを入力して、補正済みの機器20のデータを出力させる。
ステップ403(S403)において、機器性能値予測装置10は、S402で予測した補正済みの機器20のデータから基準モデルを用いて機器20の性能値(つまり、補正済みの性能値)を予測する。具体的には、機器性能値予測装置10は、基準モデルに補正済みの機器20のデータを入力して、機器20の性能値(つまり、補正済みの性能値)を出力させる。
図24は、本開示の一実施形態に係る予測処理(追加学習の場合)のフローチャートである。
ステップ501(S501)において、機器性能値予測装置10は、機器20のデータを取得する。
ステップ502(S502)において、機器性能値予測装置10は、基準モデルが追加学習されたモデルを用いて、S501で取得した機器20のデータから性能値(つまり、補正済みの性能値)を予測する。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 機器性能値診断システム
10 機器性能値予測装置
11 機器性能値診断装置
20 機器
101 基準モデル学習部
102 補正モデル学習部
103 追加学習部
111 基準性能値予測部
112 性能補正値予測部
113 性能値算出部
114 性能値補正部
115 機器データ補正部
116 性能値予測部
121 実測性能値算出部
122 診断部
123 通知部
131 要素性能値算出部
1001 制御部
1002 主記憶部
1003 補助記憶部
1004 入力部
1005 出力部
1006 インタフェース部
2000 空気調和機
2001 室内機
2002 室外機
3001 膨張弁
3002 蒸発器
3003 圧縮機
3004 凝縮器

Claims (18)

  1. 機器の設置された状態でのデータを取得するステップと、
    前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記取得するステップでは、前記機器が所定の物件に設置された状態でのデータを取得し、
    前記予測するステップでは、前記機器が所定の物件に設置された状態でのデータと、少なくとも、前記機器の機種別に生成された前記機器のデータから前記機器の基準性能値を予測する前記基準モデルと、を用いて、前記物件間の個体差を補正した性能値を予測する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記予測するステップでは、前記基準モデルと、前記基準性能値を補正するためのモデルと、の2つのモデルを用いて、前記物件間の個体差を補正した性能値を予測する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記予測するステップでは、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルと、を用いて、前記機器の基準性能値を予測し、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルで予測された前記機器の基準性能値を補正する補正モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記機器の所定の時期の、設置された状態でのデータで学習し、かつ、前記機器の少なくとも運転条件を含むデータを説明変数にして学習することで前記補正モデルを生成するステップ、をさらに含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記予測するステップでは、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルを用いて生成されたモデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記機器の所定の時期の、設置された状態でのデータで前記基準モデルを追加学習するステップ、をさらに含む請求項6に記載の方法。
  8. 前記予測された前記機器の性能値と、前記取得された前記機器のデータから算出した前記機器の性能値と、から性能劣化に関係する指標を算出するステップ、をさらに含む請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記算出した性能劣化に関係する指標を用いて、性能劣化として通知するステップ、をさらに含む請求項8に記載の方法。
  10. 前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の同一の機器である、請求項4または5に記載の方法。
  11. 前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の異なる1つまたは複数の機器である、請求項4または5に記載の方法。
  12. 前記補正モデルを生成するために用いられる機器は、前記予測するための機器と同一の機種の同一の機器と、同一の機種の異なる1つまたは複数の機器と、である、請求項4または5に記載の方法。
  13. 前記基準モデルおよび前記補正モデルの教師データは、試験データ、フィールドデータ、シミュレーションデータのいずれかである、請求項4または5に記載の方法。
  14. 前記基準モデルおよび前記補正モデルの教師データは、前記機器が正常であるときのデータである、請求項4または5に記載の方法。
  15. 機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、制御部を備えたシステムであって、
    前記制御部は、
    前記機器の設置された状態でのデータを取得し、
    前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、
    機器性能値予測システム。
  16. 前記制御部は、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルと、を用いて、前記機器の基準性能値を予測し、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルで予測された前記機器の基準性能値を補正する補正モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、請求項15に記載の機器性能値予測システム。
  17. 前記制御部は、
    前記機器の設置された状態でのデータと、前記基準モデルを用いて生成されたモデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、請求項15に記載の機器性能値予測システム。
  18. 機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する、制御部を備えた機器性能値予測システムに、
    前記機器の設置された状態でのデータを取得する手順と、
    前記機器の設置された状態でのデータと、少なくとも基準モデルと、を用いて、前記機器の所定の時期に相当する、設置された状態での性能値を予測する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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