JP2024039601A - 抵抗測定装置及び抵抗測定方法 - Google Patents

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英雄 松林
Hideo Matsubayashi
貴史 西澤
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Abstract

【課題】温度補正精度の向上を可能とすることを目的とする。【解決手段】抵抗測定装置は、第一部材及び第二部材に接触する組をなす第一接触部、及び第二部材の異なる箇所に接触する組をなす第二接触部を備えた接続構造部を備える。抵抗測定装置は、組をなす第二接触部間の抵抗値と接合部の温度との関係を示す情報を記憶する記憶部を備える。抵抗測定装置は、測定部によって組をなす第一接触部間の第一抵抗値を測定する状態、及び組をなす第二接触部間の第二抵抗値を測定する状態を形成する測定制御部を備える。抵抗測定装置は、測定した第二抵抗値と記憶部に記憶された情報とに基づいて接合部の温度を取得する温度取得部と、取得した温度と測定した第一抵抗値とに基づいて基準抵抗値を演算する演算部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、抵抗測定装置及び抵抗測定方法に関する。
特許文献1には、溶接部診断方法が開示されている。この溶接部診断方法では、電極間の電圧から得られた入熱量と、放射温度計で測定した溶接部の表面温度との関係から溶接状態を判断する。
特開平5-115981号公報
しかしながら、表面温度を測定する放射温度計は、測定対象が放射率の低い金属の場合、正確な温度測定が難しかった。また、放射温度計は、測定対象の表面温度しか測定することができない。
このため、例えば測定した接合部の抵抗値を測定対象の温度で補正して基準温度での接合部の基準抵抗値を取得する際に放射温度計で測定した温度に基づいて補正すると、補正された基準抵抗値の精度が低くなる虞がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、温度補正精度の向上を可能とすることを目的とする。
本発明のある態様の抵抗測定装置は、第一部材と第二部材とが互いに接合された対象物において予め定められた基準温度での接合部の基準抵抗値を測定する抵抗測定装置であって、前記第一部材及び前記第二部材にそれぞれ接触する組をなす第一接触部、及び前記第二部材のうち互いに異なる箇所に接触する組をなす第二接触部を備えた接続構造部と、前記組をなす第一接触部間の抵抗値及び前記組をなす第二接触部間の抵抗値を測定するための測定部と、前記組をなす第二接触部間の抵抗値と前記接合部の温度との関係を示す情報を記憶する記憶部と、前記測定部によって前記組をなす第一接触部間の第一抵抗値を測定する状態、及び前記組をなす第二接触部間の第二抵抗値を測定する状態を形成する測定制御部と、測定した前記第二抵抗値と前記記憶部に記憶された前記情報とに基づいて前記接合部の温度を取得する温度取得部と、取得した前記接合部の温度と測定した前記第一抵抗値とに基づいて前記基準抵抗値を演算する演算部と、を備える。
本発明のある態様において、第一部材及び第二部材に接触する組をなす第一接触部間の抵抗値と、第二部材の異なる箇所に接触する組をなす第二接触部間の抵抗値とは、測定部によって測定される。また、第二接触部間の抵抗値と、第一部材及び第二部材の接合部の温度との関係を示す情報は、記憶部に記憶されている。
そして、接合部の温度は、測定部によって測定された第二抵抗値と記憶部に記憶された情報とに基づいて取得され、基準抵抗値は、取得した接合部の温度と測定した第一抵抗値とに基づいて演算される。
このように、接合部の温度は、第二接触部間の抵抗値と接合部の温度との関係を示す情報に基づいて取得される。ここで、接合部の温度の取得に用いられる第二接触部間の抵抗値は、第二部材の内部を通過する電流に基づいて得られる。このため、接合部の温度は、表面温度しか測定できない放射温度計で測定する場合と比較して、精度良く測定される。
そして、基準抵抗値は、取得した接合部の温度と測定した第一接触部間の第一抵抗値とに基づいて演算される。したがって、抵抗測定装置は、放射温度計で取得した対象物の表面温度に基づいて第一抵抗値を温度補正する場合と比較して、温度補正精度の向上が可能となる。
図1は、第一実施形態に係る抵抗測定装置を示す模式図である。 図2は、抵抗測定装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。 図3は、抵抗測定装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 図4は、抵抗測定装置の事前処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、図4に続く動作を示すフローチャートである。 図6は、図5に続く動作を示すフローチャートである。 図7は、接合部の温度と第二抵抗値との関係を示す線図である。 図8は、第一抵抗値を測定する前後に測定した第二抵抗値に基づいて第一抵抗値を測定したときの接合部の温度を取得する手順を示す説明図である。 図9は、接合部の温度と第一抵抗値との関係を示す線図である。 図10は、抵抗測定装置の測定処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図11は、高温から低温に変化する際の時間に対する第二抵抗値の変化を示す説明図である。 図12は、接合部の温度と第一抵抗値との関係から基準抵抗値を求める様子を示す説明図である。 図13は、第二実施形態に係る抵抗測定装置を示す模式図である。
(第一実施形態)
以下、添付図面を参照しながら本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態に係る抵抗測定装置10を示す模式図である。図2は、抵抗測定装置10のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、抵抗測定装置10は、第一部材12と第二部材14とが互いに接合された対象物16において予め定められた基準温度tでの接合部18の基準抵抗値RA0を測定する装置である。
(対象物)
第一部材12及び第二部材14は、金属製の部材であり、第一部材12及び第二部材14を構成する金属としては、例えば銅又はアルミニウムが挙げられる。第一部材12及び第二部材14は、同種の金属であっても、異なる金属であってもよい。
第一部材12と第二部材14とは、互いに重ねられた箇所が溶接によって接合され、第一部材12と第二部材14とを接合する接合部18は、溶接部で構成される。接合部18の抵抗値は、接合部18の状態を示すことが知られており、基準温度tでの接合部18の抵抗値を知ることで、第一部材12と第二部材14との接合状態を知ることができる。
(接続構造部)
抵抗測定装置10は、対象物16に電気的に接続される接続構造部20を備えている。接続構造部20は、第一部材12及び第二部材14にそれぞれ接触する組をなす第一接触部(22、26)と、第二部材14において異なる箇所に接触する組をなす第二接触部(24、26)とを含んで構成される構造を有する。
なお、組をなす第一接触部(22、26)は、一組の第一接触部(22、26)と言い換えることができる。また、組をなす第二接触部(24、26)は、例えば、一組の第二接触部(24、26)と言い換えることができる。
第一実施形態においては、組をなす第一接触部(22、26)のうち第二部材14に接触する一方の第一接触部(26)は、組をなす第二接触部(24、26)のうちの一方の第二接触部(26)と共用されている。また、一方の第一接触部(26)と一方の第二接触部(26)とは、共用接触部26で構成される。
組をなす第一接触部(22、26)のうちの他方の第一接触部22は、第一通電プローブ30と第一測定プローブ32とを含む。共用接触部26は、共用第一プローブ34と共用第二プローブ36とを含む。組をなす第二接触部(24、26)のうちの他方の第二接触部24は、第二通電プローブ40と第二測定プローブ42とを含む。
第一通電プローブ30は、第一部材12に接触され、第一部材12と電気的に接続される。第一測定プローブ32は、第一通電プローブ30よりも接合部18に近い位置において第一部材12に接触され、第一部材12と電気的に接続される。
共用第一プローブ34は、第二部材14に接触され、第二部材14と電気的に接続される。共用第二プローブ36は、共用第一プローブ34よりも接合部18から離れた位置において第二部材14に接触され、第二部材14と電気的に接続される。
第二測定プローブ42は、第二部材14に接触され、第二部材14と電気的に接続される。第二通電プローブ40は、第二測定プローブ42よりも共用第二プローブ36の接触位置から離れた位置において第二部材14に接触され、第二部材14と電気的に接続される。
これにより、第一通電プローブ30と共用第二プローブ36との間に、第一測定プローブ32及び共用第一プローブ34が所定の間隔をおいて配置される。また、共用第一プローブ34と第二通電プローブ40との間に、共用第二プローブ36及び第二測定プローブ42が所定の間隔をおいて配置される。
なお、第一実施形態では、接続構造部20を、組をなす第一接触部(22、26)と組をなす第二接触部(24、26)とで構成する場合について説明するが、第一実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、組をなす第三接触部を追加すれば、第二部材14に接合部18を介して第三部材が接合された対象物16において、第二部材14と第三部材との接合部18の基準抵抗値の測定も可能となる。
(測定部)
抵抗測定装置10は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値及び組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定するための測定部50を備える。
測定部50は、対象物16の測定箇所の抵抗値を測定するための構成を備える。抵抗値の測定方法としては、二端子法と四端子法とがあり、第一実施形態の測定部50は、四端子法によって抵抗値を測定する。
測定部50は、対象物16に流す電流を供給する供給源52と、対象物16の所定の箇所の電圧値を測定する電圧測定部54とを備える。供給源52は、一定の電流を流す定電流源で構成される。例えば、供給源52は、電流供給回路により実現される。
測定部50は、供給源52から対象箇所に定電流を流し、供給源52からの電流が流れる箇所の電圧を電圧測定部54で測定することで、電圧測定部54で測定した電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて対象箇所の抵抗値を測定可能とする。これにより、測定部50は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値及び組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値の測定を可能とする測定回路を構成する。
なお、第一実施形態では、供給源52を定電流源で構成する場合について説明するが、第一実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、供給源52は、電流を供給する電流源と、電流源から流れる電流を測定する電流測定部とで構成してもよい。
(切替部)
抵抗測定装置10は、切替部60を備える。例えば、切替部60は切替回路により実現される。
切替部60は、組をなす第一接触部(22、26)を測定部50に接続する第一接続状態と、組をなす第二接触部(24、26)を測定部50に接続する第二接続状態とを選択的に形成する。切替部60は、第一スイッチ62と第二スイッチ64と第三スイッチ66と第四スイッチ68とを備えたリレーで構成される。
切替部60の第一スイッチ62には、供給源52の一方の端子52aが接続されている。第一スイッチ62の第一接点62aには、第一通電プローブ30が接続されており、第一スイッチ62の第二接点62bには、共用第一プローブ34が接続されている。
切替部60の第二スイッチ64には、電圧測定部54の一方の端子54aが接続されている。第二スイッチ64の第一接点64aには、第一測定プローブ32が接続されており、第二スイッチ64の第二接点64bには、共用第二プローブ36が接続されている。
切替部60の第三スイッチ66には、電圧測定部54の他方の端子54bが接続されている。第三スイッチ66の第一接点66aには、共用第一プローブ34が接続されており、第三スイッチ66の第二接点66bには、第二測定プローブ42が接続されている。
切替部60の第四スイッチ68には、供給源52の他方の端子52bが接続されている。第四スイッチ68の第一接点68aには、共用第二プローブ36が接続されており、第四スイッチ68の第二接点68bには、第二通電プローブ40が接続されている。
各スイッチ62、64、66、68が各第一接点62a、64a、66a、68aに接続された状態で、組をなす第一接触部(22、26)を測定部50に接続する第一接続状態が形成される。各スイッチ62、64、66、68が各第二接点62b、64b、66b、68bに接続された状態で、組をなす第二接触部(24、26)を測定部50に接続する第二接続状態が形成される。
図2に示すように、抵抗測定装置10は、処理部100を中心に構成されている。処理部100には、前述した測定部50と切替部60とが接続されている。
処理部100は、切替部60を構成するリレーのコイルに出力される信号を制御することで各スイッチ62、64、66、68(図1参照)を作動して、切替部60を第一接続状態又は第二接続状態に切り替える。また、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力するとともに、入力した電圧値と供給源52から印加される電流の電流値とに基づいて抵抗値を算出する。
また、処理部100には、記憶部110と、入力部112と、表示部114と、報知部116と、時計部118と、通信部120とが接続されている。
記憶部110は、処理部100によってデータを読み出し可能に記憶する。記憶部110には、抵抗測定装置10の動作を制御する処理プログラムが格納される。記憶部110は、抵抗測定装置10の機能を実現する処理プログラムを格納する記憶媒体として機能する。
記憶部110は、不揮発性メモリ(ROM:Read Only Memory)、及び揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)などにより構成される。また、記憶部110は、処理プログラムで使用するデータが読み出し可能に記憶される。
記憶部110には、処理プログラムで使用するデータとして、第一情報140(図7参照)と第二情報150(図9参照)と演算式等とが記憶される。
第一情報140(図7参照)は、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値である第二抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す情報である。第二情報150(図9参照)は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値である第一抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す情報である。
演算式は、第一抵抗値Rと当該第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tとに基づいて基準抵抗値RA0を演算するための式である(後述する(式6)参照)。この演算式を用いることで、接合部18の抵抗温度係数αと基準温度tとに基づいて基準抵抗値RA0を演算することができる。
入力部112は、利用者が入力したデータを処理部100に送る。入力部112は、利用者の入力操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。入力部112は、例えば、複数の操作ボタン及び数字ボタン、又はタッチパネルで構成される。
表示部114は、処理部100からのデータに従って表示を行う。表示部114は、例えば、測定結果等を表示する。表示部114を構成する装置としては、発光ダイオード又はLCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルが挙げられる。第一実施形態の表示部114は、例えば、液晶パネルで構成される。
報知部116は、処理部100からのデータに従って報知を行う。報知部116は、案内又は警告音等を利用者に音で報知可能とする。音で報知する装置としては、圧電ブザー又はスピーカなどが挙げられる。第一実施形態の報知部116は、例えば、スピーカで構成される。
時計部118は、現在の年月日及び時刻を示すととともに時間を測定する。時計部118は、現在の年月日及び時刻を処理部100に出力する。時計部118が示す年月日及び時刻は、例えば、測定部50によって抵抗値を測定した際に、各測定値を測定した時刻として各測定値に関連付けて記憶部110に記憶することができる。
通信部120は、処理部100と外部装置との間でデータの送受信を可能とする。通信部120は、例えば、測定結果等を外部装置へ出力可能とする。通信部120は、データを送受信するためのインターフェースを構成する。通信部120は、USB(Universal Serial Bus)、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどを用いて通信を行うハードウエアで構成される。
処理部100は、例えば、プロセッサにより構成される。プロセッサとしては、例えば、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)が挙げられる。処理部100は、記憶部110に格納された処理プログラムを読み出すとともに、読み出した処理プログラムに従って動作する。これにより、処理部100は、抵抗測定装置10の各部を制御して抵抗測定方法を実施する。
また、処理部100は、測定結果等を表示部114で表示したり、報知部116から報知したり、通信部120を介して外部装置へ送信したりすることができる。
(機能ブロック)
図3は、抵抗測定装置10の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、抵抗測定装置10は、測定制御部130と、温度取得部132と、演算部134とを備える。抵抗測定装置10における各部130、132、134の機能は、処理部100が記憶部110から処理プログラムとして読み出したソフトウエアプログラムを実行することで実現される。
(測定制御部)
測定制御部130は、切替部60を第一接続状態に制御して測定部50によって組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定する。また、測定制御部130は、切替部60を第二接続状態に制御して測定部50によって組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する。
これにより、測定制御部130は、測定部50によって組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定する状態、及び組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する状態を形成する。
なお、第一実施形態では、測定制御部130が切替部60を制御して測定部50で第一抵抗値Rを測定する状態と第二抵抗値Rを測定する状態とを形成する場合について説明するが、測定制御部130は、この構成に限定されるものではない。測定制御部130は、切替部60を用いずに第一抵抗値Rを測定する状態と第二抵抗値Rを測定する状態とを形成すように構成してもよい。この場合、第一抵抗値Rを測定する状態と第二抵抗値Rを測定する状態とは、同時に形成されてもよいし、個別に形成されてもよい。
また、測定制御部130は、切替部60の接続状態を交互に切り替えて第一抵抗値Rを測定する前後に第二抵抗値Rを測定する。
具体的に説明すると、処理部100は、切替部60に出力される信号を制御して各スイッチ62、64、66、68を各第一接点62a、64a、66a、68aに接続する。これにより、処理部100は、切替部60を第一接続状態にし、組をなす第一接触部(22、26)を構成する第一接触部22と共用接触部26とを測定部50に接続する。
切替部60を第一接続状態に設定した状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力し、入力した電圧値と供給源52からの電流の電流値とに基づいて、第一接触部22と共用接触部26との間の抵抗値を算出する。処理部100は、算出した抵抗値を第一抵抗値Rとして取得する。
また、処理部100は、切替部60に出力する信号を制御して各スイッチ62、64、66、68を各第二接点62b、64b、66b、68bに接続する。これにより、処理部100は、切替部60を第二接続状態にして、組をなす第二接触部(24、26)を構成する共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する。
切替部60を第二接続状態にした状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、入力した電圧値と供給源52からの電流の電流値とに基づいて、共用接触部26と第二接触部24との間の抵抗値を第二抵抗値Rとして算出する。
そして、処理部100は、切替部60を切り替えることによって、第一接触部22及び共用接触部26間の第一抵抗値Rを測定する前後に、共用接触部26及び第二接触部24間の第二抵抗値Rを測定する。すなわち、処理部100は、互いに異なるタイミングで第二抵抗値Rを測定し、その間に第一抵抗値Rを測定する。
(温度取得部)
温度取得部132は、測定した第二抵抗値Rと、記憶部110に記憶された情報である第一情報140(図7参照)とに基づいて接合部18の温度tを取得する。
また、温度取得部132は、記憶部110に記憶された情報を参照する。この情報により、温度取得部132は、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと、第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの関係に基づいて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを推定して取得する。
言い換えると、温度取得部132は、記憶部110に記憶された情報を参照する。この情報により、温度取得部132は、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと、第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの二値を少なくとも用いて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを推定して取得する。
具体的に説明すると、第一情報140(図7参照)は、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値である第二抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す情報である。処理部100は、記憶部110に記憶された第一情報140(図7参照)を用いることで、取得した第二抵抗値Rに対応する接合部18の温度tを取得する。
記憶部110に記憶された第一情報140(図7参照)を参照して第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度を取得する場合、処理部100は、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと、第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの二値を少なくとも用いて、接合部18の温度tを推定する。
その一例として、処理部100は、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと、第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの平均値を取得する。そして、処理部100は、この平均値と第一情報140(図7参照)とに基づいて、接合部18の温度tを取得する。
(演算部)
演算部134は、取得した接合部18の温度tと測定した第一抵抗値Rとに基づいて基準抵抗値RA0を演算する。この演算には、例えば、記憶部110に記憶された演算式(例えば後述する式6参照)が用いられる。
また、演算部134は、取得した接合部18の温度tと、測定した第一抵抗値Rと、記憶部110に記憶された演算式とに基づいて基準抵抗値RA0を演算する。
具体的に説明すると、処理部100は、記憶部110に記憶された演算式に、測定した第一抵抗値Rと、当該第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tと入力して、基準抵抗値RA0を演算する。演算式に入力する接合部18の温度tは、温度取得部132で取得した接合部18の温度tを用いることができる。
(動作説明)
次に、抵抗測定装置10の動作を処理部100が実行する処理手順に従って説明する。
この抵抗測定装置10は、測定を開始する前段階において、前述した第一情報140(図7参照)、第二情報150(図9参照)、及び演算式等を取得するための事前処理を行う。この事前処理について、図4から図9を用いて説明する。
図4は、抵抗測定装置10の事前処理の動作の一例を示すフローチャートである。図5は、図4に続く動作を示すフローチャートである。図6は、図5に続く動作を示すフローチャートである。また、図7は、接合部18の温度tと第二抵抗値Rとの関係を示す線図である。図8は、第一抵抗値Rを測定する前後に測定した第二抵抗値Rに基づいて第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを取得する手順を示す説明図である。図9は、接合部18の温度tと第一抵抗値Rとの関係を示す線図である。
図4に示すように、処理部100は、記憶部110に記憶された処理プログラムに従ってメインルーチンを実行するとともにメインルーチンから呼び出された事前処理を実行すると、データ入力処理を行う(ステップS10)。
データ入力処理において、処理部100は、例えば、任意の温度である基準温度t(例えば、20℃)と、既知である第二部材14の抵抗温度係数αとの入力を求めるための入力画面を表示部114に表示する。そして、処理部100は、利用者によって基準温度tと抵抗温度係数αとが入力部112から入力された際に、入力された基準温度t及び抵抗温度係数αを記憶部110に記憶する。
また、処理部100は、測定準備を行うための案内を表示部114に表示する(ステップS12)。
具体的に説明すると、処理部100は、第一通電プローブ30を第一部材12に接触させ、第一測定プローブ32を第一通電プローブ30よりも接合部18に近い位置において第一部材12に接触させるように案内する。また、処理部100は、共用第一プローブ34を第二部材14に接触させ、共用第二プローブ36を共用第一プローブ34よりも接合部18から離れた位置において第二部材14に接触させるように案内する。さらに、処理部100は、第二測定プローブ42を第二部材14に接触させ、第二通電プローブ40を、第二測定プローブ42よりも共用第二プローブ36の接触位置から離れた位置において第二部材14に接触させるように案内する。
また、処理部100は、この対象物16を室温が所定温度tで安定した室内において所定時間放置するように案内する。この所定時間は、室内に放置された対象物16が所定温度tになるまでに要する時間が設定される。
そして、処理部100は、対象物16を所定温度tの室内に放置してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS14)。ステップS14において、所定時間経過したと判断した場合、処理部100は、対象物16の温度を所定温度tとして記憶部110に記憶する(ステップS16)。
ここで、対象物16を構成する第一部材12及び第二部材14は、銅又はアルミニウム等の熱伝導率の高い金属で構成されている。このため、対象物16の温度と、第一部材12の温度と、第二部材14の温度と、第一部材12及び第二部材14を接合する接合部18の温度とは、略同じ温度を示すものとする。また、共用接触部26及び第二接触部24間の温度と、第一接触部22及び共用接触部26間の温度も、対象物16の温度と略同じ温度を示すものとする。
また、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第二接続状態とし、共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する(ステップS18)。
切替部60を第二接続状態にした状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。そして、処理部100は、入力した電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、共用接触部26と第二接触部24との間の抵抗値を算出する(ステップS20)。処理部100は、算出した抵抗値を、温度が所定温度tのときの第二部材14の第二抵抗値RB1として記憶部110に記憶する(ステップS22)。
そして、処理部100は、基準温度tにおける第二部材14の基準抵抗値RB0を、抵抗温度係数を求める式を利用して演算する(ステップS24)。ここで、抵抗温度係数とは、温度の変化とともに抵抗値が変化するときの変化の割合をいう。
具体的に説明すると、処理部100は、抵抗温度係数を求める式から得られた次に示す(式1)を用いて、対象物16の温度が基準温度tのときの第二部材14の基準抵抗値RB0を演算する。
Figure 2024039601000002
B0は、基準温度tのときの第二部材14の基準抵抗値を示す。αは、第二部材14の抵抗温度係数を示す。tは、対象物16の温度である所定温度を示す。tは、ステップS10で入力された基準温度を示す。RB1は、所定温度tのときに測定された第二部材14の第二抵抗値を示す。
図7に示すように、処理部100は、基準温度t、抵抗温度係数α、所定温度t、所定温度tのときの第二抵抗値RB1、及び基準抵抗値RB0に基づいて、情報である第一情報140を生成して記憶部110に記憶する(ステップS26)。
この図7において、Rは、共用接触部26と第二接触部24との間の抵抗値を示す。tは、共用接触部26及び第二接触部24間の温度を示す。
なお、記憶部110に記憶する第一情報140は、基準温度t、抵抗温度係数α、所定温度t、所定温度tのときの第二抵抗値RB1、及び基準抵抗値RB0の関係を示すグラフ、データ群、又はデータテーブルで構成してもよい。
次に、処理部100は、温度が変化する対象物16において、第一接触部22及び共用接触部26間の第一抵抗値Rと、共用接触部26及び第二接触部24間の第二抵抗値Rとを交互に測定して記憶部110に記憶する。
対象物16の温度を変化させながら第一抵抗値R及び第二抵抗値Rを測定する方法としては、例えば第一部材12と第二部材14との接合部18を溶接した後の冷却期間に第一抵抗値R及び第二抵抗値Rを測定する方法が挙げられる。冷却期間としては、第一部材12と第二部材14とを溶接した直後から対象物16が特定の温度まで低下する期間が挙げられる。
図5に示すように、処理部100は、記憶部110に確保した記憶領域nに数値「5」を入力する(ステップS30)。そして、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第二接続状態とし、共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する(ステップS32)。
第二接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて算出した共用接触部26と第二接触部24間の抵抗値を第二抵抗値RB(n)-1とする(ステップS34)。
ここで、RB(n)-1の「(n)」には、記憶部110の記憶領域nに記憶された数値が入る。
また、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第一接続状態として、第一接触部22と共用接触部26とを測定部50に接続する(ステップS36)。
第一接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、算出した第一接触部22及び共用接触部26間の抵抗値を第一抵抗値RA(n)とする(ステップS38)。
ここで、RA(n)の「(n)」には、記憶部110の記憶領域nに記憶された数値が入る。
さらに、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第二接続状態として、共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する(ステップS40)。
第二接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、算出した共用接触部26及び第二接触部24間の抵抗値を第二抵抗値RB(n)-2とする(ステップS42)。
ここで、RB(n)-2の「(n)」には、記憶部110の記憶領域nに記憶された数値が入る。
そして、処理部100は、記憶領域nに記憶された数値から「1」を減算し(ステップS44)、記憶領域nに記憶された数値が「2」になったか否かに基づいて所定回数の測定が終了したか否かを判断する(ステップS46)。
ステップS46において、記憶領域nに記憶された数値が「2」でない場合、処理部100は、ステップS32に分岐して、測定回数(例えば4回)の測定が完了するまで、各ステップを実施する。
これにより、処理部100は、第二抵抗値RB5-1、第一抵抗値RA5、第二抵抗値RB5-2、第二抵抗値RB4-1、第一抵抗値RA4、第二抵抗値RB4-2・・・を取得して記憶部110に記憶する。
ステップS46で記憶領域nの数値が「2」であると判断した場合、処理部100は、所定の第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと所定の第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの関係に基づいて、所定の第一抵抗値Rを測定したときの第二抵抗値Rを推定する。
これにより、処理部100は、所定の第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと所定の第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの二値を少なくとも用いて、所定の第一抵抗値Rを測定したときの第二抵抗値Rを推定する。
図6に示すように、処理部100は、各第一抵抗値Rの前後に測定された第二抵抗値Rの平均値を算出し、算出した平均値を、各第一抵抗値Rを測定したときの第二抵抗値Rとして推定する(ステップS50)。
具体的に説明すると、処理部100は、第一抵抗値RA5の前後に測定した第二抵抗値RB5-1及び第二抵抗値RB5-2を加算した値を「2」で除算して平均値を算出し、算出した平均値を第一抵抗値RA5を測定したときの第二抵抗値RB5として推定する。処理部100は、この第二抵抗値RB2~RB5の推定を、各第一抵抗値RA2~RA5に対して行う。
そして、処理部100は、記憶部110に記憶した第一情報140に基づいて、推定した各第二抵抗値RB2~RB5から得られる接合部18の温度t~tを、対応する第一抵抗値RA2~RA5を測定したときの接合部18の温度t~tとする(ステップS52)。
図8に示すように、対象物16の温度tは、時間の経過と共に低下する。このため、第二抵抗値RB5-1を測定したときの対象物16の温度tと、第一抵抗値RA5を測定したときの対象物16の温度tと、は異なる虞がある。
そこで、処理部100は、第一抵抗値RA5の前後に測定した第二抵抗値RB5-1及び第二抵抗値RB5-2の平均値を算出する。また、処理部100は、算出した平均値を、第一抵抗値RA5を測定したときの第二抵抗値RB5として推定して、第一抵抗値RA5を測定したときの接合部18の温度tを取得する。
なお、第一実施形態では、第二抵抗値R、第一抵抗値R、第二抵抗値Rの順で行う測定を一周期とし、この測定周期を四回繰り返す場合について説明したが、第一実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、第二抵抗値Rの測定と第一抵抗値Rの測定とを交互に行う測定周期を複数回行ってもよく、この場合、第二抵抗値Rの測定回数を削減することができる。
また、第一抵抗値Rを測定したときの第二抵抗値Rは、先の第二抵抗値Rの測定から第一抵抗値Rの測定までの時間と第一抵抗値Rの測定から後の第二抵抗値Rの測定までの時間との関係に基づいて求めてもよい。
そして、処理部100は、測定した第一抵抗値Rと取得した接合部18の温度tとの関係から第二情報150(図9参照)を取得する(ステップS54)。
具体的に説明すると、処理部100は、測定した第一抵抗値Rと推定した接合部18の温度tとの対応関係を取得して第二情報150(図9参照)を生成し、第二情報150を記憶部110に記憶する(ステップS54)。
図9には、測定した第一抵抗値Rと推定した接合部18の温度tとの対応関係を示す第二情報150の一例が示されている。
そして、処理部100は、第二情報150に基づいて、共用接触部26と第二接触部24との間の抵抗温度係数を、共用接触部26と第二接触部24との間において支配的である接合部18の抵抗温度係数αとして取得する(ステップS56)。
これにより、切替部60の接続状態を交互に切り替えることによって得られた複数の第一抵抗値R及び複数の第二抵抗値Rの関係を時系列に示すデータに基づいて、接合部18の抵抗温度係数αを算出する係数算出部が処理部100の機能によって実現される。
具体的に説明すると、第一抵抗値Rと接合部18の温度tとの対応関係を示す第二情報150は、直線を示す次の(式2)で表すことができる。なお、(式2)で表される直線は、例えば最小二乗法などを用いることで取得することができる。
=C×t+C ・・・(式2)
は、第一抵抗値を示す。Cは、第二情報150を示す直線の傾きを示す(図9参照)。Cは、第二情報150を示す直線の切片を示す(図9参照)。
また、抵抗温度係数を求める式から得られた直線式を次の(式3)に示す。
=RA0×{1+α×(t-t)} ・・・(式3)
は、第一抵抗値を示す。RA0は、基準温度t(例えば20℃)における共用接触部26及び第一接触部22間において支配的である接合部18の基準抵抗値を示す。αは、共用接触部26及び第一接触部22間において支配的である接合部18の抵抗温度係数を示す。tは、共用接触部26及び第一接触部22間の接合部18の温度を示す。tは、共用接触部26及び第一接触部22間の接合部18の基準温度を示す。
そして、(式2)及び(式3)の二式の連立方程式を解き、次に示す(式4)を取得する。
Figure 2024039601000003
その計算過程を以下に示す。
=RA0×{1+α×(t-t)}を変換して次に示す(式5)を取得する。
=RA0×α×t+RA0×(1-α×t)・・(式5)
この(式5)と(式2)の「R=C×t+C2」とから、Cは、「RA0×α」を示すことが分かるので、「RA0=C/α」の式を求める。
また、Cは、「RA0×(1-α×t)」を示すので、Cの式に「RA0=C/α」を代入し、「C=C/α×(1-α×t)=C/α-C×t」を求める。
この式を変形すると、「C+C×t=C/α」が得られ、この式をさらに変形することで、前述した(式4)が得られる。
ここで、温度tは、第二接触部24及び共用接触部26間の第二抵抗値Rに基づいて取得される。このため、温度tには、第二部材14の内部の状態が反映される。
そして、処理部100は、接合部18の抵抗温度係数αと基準温度tとに基づいて、基準抵抗値RA0を求めるための演算式を求め、求めた演算式を記憶部110に記憶して(ステップS58)、事前処理を終了してメインルーチンに戻る。
具体的に説明すると、処理部100は、抵抗温度係数を求める式を利用して、測定する第一抵抗値(RA6)と接合部18の温度(t)とから基準抵抗値RA0を求めるための演算式を求めて記憶部110に記憶する。この演算式を次の(式6)に示す。
Figure 2024039601000004
A0は、接合部18が基準温度tのときの基準抵抗値を示す。RA6は、測定した第一抵抗値を示す。tは、第一抵抗値RA6を測定したときの接合部18の温度を示す。αは、共用接触部26及び第一接触部22間において支配的である接合部18の抵抗温度係数を示す。tは、共用接触部26及び第一接触部22間の接合部18の基準温度を示す。
(測定処理)
次に、対象物16において接合部18の基準抵抗値RA0’を測定する測定処理について説明する。
図10は、抵抗測定装置10の測定処理の動作の一例を示すフローチャートである。図11は、高温から低温に変化する際の時間に対する第二抵抗値Rの変化を示す説明図である。図12は、接合部18の温度tと第一抵抗値Rとの関係から基準抵抗値RA0’を求める様子を示す説明図である。
すなわち、メインルーチンから測定処理が呼び出されると、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第二接続状態として、共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する(ステップSB10)。
第二接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、算出した共用接触部26及び第二接触部24間の抵抗値を第二抵抗値RB6-1とする(ステップSB12)。
また、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第一接続状態として、第一接触部22と共用接触部26とを測定部50に接続する(ステップSB14)。
第一接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、算出した第一接触部22及び共用接触部26間の抵抗値を第一抵抗値RA6’とする(ステップSB16)。
さらに、処理部100は、切替部60への出力信号を制御して切替部60を第二接続状態として、共用接触部26と第二接触部24とを測定部50に接続する(ステップSB18)。
第二接続状態において、処理部100は、測定部50の電圧測定部54で測定した電圧値を入力する。また、処理部100は、この電圧値と供給源52から流れる電流の電流値とに基づいて、算出した共用接触部26及び第二接触部24間の抵抗値を第二抵抗値RB6-2とする(ステップSB20)。
また、処理部100は、第一抵抗値RA6’を測定する直前に測定した第二抵抗値RB6-1と、第一抵抗値RA6’を測定する直後に測定した第二抵抗値RB6-2との関係に基づいて、第一抵抗値RA6’を測定したときの第二抵抗値RB6を推定する(ステップSB22)。
これにより、処理部100は、第一抵抗値RA6’を測定する直前に測定した第二抵抗値RB6-1と、第一抵抗値RA6’を測定する直後に測定した第二抵抗値RB6-2との二値を用いて、第一抵抗値RA6’を測定したときの第二抵抗値RB6を推定する。
具体的に説明すると、処理部100は、第二抵抗値RB6-1と第二抵抗値RB6-2とを加算して、その加算値を「2」で除算した値を第二抵抗値RB6とする。これにより、各第一抵抗値RA6’の前後に測定された第二抵抗値RB6-1と第二抵抗値RB6-2との平均値が算出され、算出された平均値を、第一抵抗値RA6’を測定したときの第二抵抗値RB6として推定する。
次に、処理部100は、記憶部110に記憶した第一情報140(図8参照)を用いることによって、推定した第二抵抗値RB6に基づいて、接合部18の温度tを取得する(ステップSB24)。なお、図8において第二抵抗値RB6及び接合部18の温度tは不図示。
図11に示すように、対象物16が高い温度から低い温度へ移行する場合、対象物16の温度変化は、高温領域Hにおいて大きくなる。このため、接合部18の温度tを測定するための第二抵抗値Rの測定と、接合部18の状態を検査するため第一抵抗値Rの測定との間に時間差が生ずると、第二抵抗値Rを測定したときの温度tと、第一抵抗値Rを測定したとき温度tとに大きな差が生じ得る。
そこで、処理部100は、第一抵抗値RA6’の前後に測定された第二抵抗値RB6-1と第二抵抗値RB6-2との平均値を算出する。そして、処理部100は、算出した平均値を第一抵抗値RA6’を測定したときの第二抵抗値RB6として接合部18の温度tを取得することで、精度の高い測定を可能とする。
次に、処理部100は、取得した接合部18の温度tと、測定した第一抵抗値RA6’とを、記憶部110に記憶した演算式(式6参照)に代入することで、基準温度tでの接合部18の基準抵抗値RA0’を演算して測定結果を求める(ステップSB26)。
図12に示すように、接合部18の温度tと、測定した第一抵抗値RA6’と、接合部18の抵抗温度係数αとに基づいて、基準温度tでの接合部18の基準抵抗値RA0’を求めることができる。
そして、処理部100は、演算した基準抵抗値RA0’を表示部114に表示したり、報知部116から報知したり、通信部120を介して外部装置へ送信したりすることで、測定結果を出力し(ステップSB28)、メインルーチンへ戻る。
(作用及び効果)
次に、第一実施形態による作用効果について説明する。
第一実施形態に係る抵抗測定装置10は、第一部材12と第二部材14とが互いに接合された対象物16において予め定められた基準温度tでの接合部18の基準抵抗値RA0を測定する装置である。抵抗測定装置10は、第一部材12及び第二部材14にそれぞれ接触する組をなす第一接触部(22、26)、及び第二部材14のうち互いに異なる箇所に接触する組をなす第二接触部(24、26)を備えた接続構造部20を備える。抵抗測定装置10は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値及び組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定するための測定部50を備える。抵抗測定装置10は、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値と接合部18の温度tとの関係を示す情報(140)を記憶する記憶部110を備える。
そして、抵抗測定装置10は、測定部50によって組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定する状態、及び組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する測定制御部130を備える。抵抗測定装置10は、測定した第二抵抗値Rと記憶部110に記憶された情報(140)とに基づいて接合部18の温度tを取得する温度取得部132を備える。抵抗測定装置10は、取得した接合部18の温度tと測定した第一抵抗値Rとに基づいて基準抵抗値RA0を演算する演算部134とを備える。
また、第一実施形態に係る抵抗測定方法は、第一部材12と第二部材14とが互いに接合された対象物16において予め定められた基準温度tでの接合部18の基準抵抗値RA0を測定する測定方法である。抵抗測定方法は、第一部材12及び第二部材14にそれぞれ接触する組をなす第一接触部(22、26)、及び第二部材(14)のうち互いに異なる箇所に接触する組をなす第二接触部(24、26)を備え、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値及び組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定部50によって測定する工程と、組をなす第一接触部(22、26)を測定部50に接続する第一接続状態と、組をなす第二接触部(24、26)を測定部50に接続する第二接続状態と、を選択的に切り替える工程と、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値と接合部18の温度tとの関係を示す情報(140)を記憶する工程と、を実行する抵抗測定方法である。
そして、抵抗測定方法は、組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定し、組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する測定制御工程(ステップSB10~SB20)を備える。抵抗測定方法は、測定した第二抵抗値Rと記憶した情報とに基づいて接合部18の温度tを取得する温度取得工程(ステップSB22~SB24)を備える。抵抗測定方法は、取得した接合部18の温度tと測定した第一抵抗値Rとに基づいて基準抵抗値RA0を演算する演算工程(ステップSB26)を備える。
これらの構成係る抵抗測定装置10及び抵抗測定方法は、第一部材12及び第二部材14に接触する組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rと、第二部材14の異なる箇所に接触する組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rとは、測定部50によって測定される。また、第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rと、第一部材12及び第二部材14の接合部18の温度tとの関係を示す情報(140)は、例えば記憶部110に記憶されている。
そして、接合部18の温度は、測定部50によって測定された第二抵抗値Rと例えば記憶部110に記憶された情報(140)とに基づいて取得され、基準抵抗値RA0は、取得した接合部18の温度と測定した第一抵抗値Rとに基づいて演算される。
このように、接合部18の温度は、第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す情報(140)に基づいて取得される。ここで、接合部18の温度の取得に用いられる第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rは、第二部材14の内部を通過する電流に基づいて得られる。このため、接合部18の温度は、表面温度しか測定することができない放射温度計で測定される場合と比較して、精度良く測定される。
ここで、第一実施形態において、対象物16を構成する第一部材12及び第二部材14は、放射率の低い金属で形成されている。このように、金属で形成された対象物16の温度を放射温度計で測定する場合、正確な温度測定を測定することは難しい。しかし、第一実施形態において、接合部18の温度は、第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す情報(140)に基づいて取得される。このため、接合部18の温度は、放射温度計で測定する場合と比較して、精度良く測定される。
そして、基準抵抗値RA0は、取得した接合部18の温度と測定した第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rとに基づいて演算される。したがって、抵抗測定装置10及び抵抗測定方法は、放射温度計で取得した対象物16の表面温度に基づいて、測定した第一抵抗値Rを温度補正する場合と比較して、温度補正精度の向上が可能となる。
また、第一実施形態に係る抵抗測定装置10は、組をなす第一接触部(22、26)を測定部50に接続する第一接続状態と、組をなす第二接触部(24、26)を測定部50に接続する第二接続状態と、を選択的に切り替える切替部60をさらに備える。測定制御部130は、切替部60を第一接続状態に制御して測定部50で第一抵抗値Rを測定する状態を形成し、切替部60を第二接続状態に制御して測定部50で第二抵抗値Rを測定する状態を形成する。
この構成において、抵抗測定装置10は、組をなす第一接触部(22、26)を測定部50に接続する第一接続状態と、組をなす第二接触部(24、26)を測定部50に接続する第二接続状態とを選択的に切り替える切替部60を備える。
そして、抵抗測定装置10は、組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定する際に、切替部60を第一接続状態に制御して測定部50からの電流を組をなす第一接触部(22、26)間に流すことで、第一抵抗値Rを測定する。また、抵抗測定装置10は、組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する際に、切替部60を第二接続状態に制御して測定部50からの電流を組をなす第二接触部(24、26)間に流すことで、第二抵抗値Rを測定する。
このように、抵抗測定装置10は、第一抵抗値Rを測定するための電流と、第二抵抗値Rを測定するための電流とを同時に対象物16に流すことはない。
このため、第一抵抗値Rを測定するための電流と第二抵抗値Rを測定するための電流とを同時に対象物16に流す構造と比較して、第一抵抗値Rを測定するための電流と第二抵抗値Rを測定するための電流との干渉が回避される。これにより、抵抗測定装置10は、電流干渉に起因した影響の抑制が可能となる。
また、抵抗値を測定するための測定部50が一つで済むので、複数の測定部50を要する場合と比較して、コンパクト化及び低コスト化が可能となる。
さらに、第一抵抗値Rと第二抵抗値Rとのそれぞれを異なる測定部50で測定する場合と比較して、各測定部で生じ得る測定誤差の加算を防止することができ、測定精度の向上が可能となる。
これに加え、複数の測定部50を備える構造上、第一抵抗値R及び第二抵抗値Rを測定する際に各測定部による測定タイミングの調整が必要となる場合と比較して、制御の簡素化が可能となる。
また、第一実施形態の抵抗測定装置10において、組をなす第一接触部(22、26)のうち第二部材14に接触する一方の第一接触部(26)は、組をなす第二接触部(24、26)のうちの一方の第二接触部(26)と共用される。
この構成において、組をなす第一接触部(22、26)のうち第二部材14に接触する一方(26)と、組をなす第二接触部(24、26)のうちの一方(26)とは共用される。このため、対象物16に接する接触部の数を削減することができるので、低コスト化が可能となる。また、対象物16への接触箇所が減るので、狭い場所であっても測定が可能となる。
第一実施形態の抵抗測定装置10において、記憶部110は、第一抵抗値Rと当該第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度とに基づいて基準抵抗値RA0を演算する演算式(例えば(式6))を記憶する。演算部134は、取得した接合部18の温度tと、測定した第一抵抗値Rと、記憶部110に記憶された演算式と、に基づいて基準抵抗値RA0を演算する。
この構成において、記憶部110に記憶された演算式を用いることによって、測定した第一抵抗値Rと、当該第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度とに基づいて基準抵抗値RA0を算出することができる。
このため、基準抵抗値RA0を求めるためのデータテーブル又はグラフ等を用いて基準抵抗値RA0を求める場合と比較して、記憶部110に記憶するデータ量の削減が可能となる。
第一実施形態の抵抗測定装置10において、測定制御部130は、切替部60の接続状態を交互に切り替えて第一抵抗値Rを測定する前後に第二抵抗値Rを測定する。温度取得部132は、記憶部110に記憶された情報(140)を参照することにより、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの関係に基づいて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを推定して取得する。
この構成において、対象物16が高い温度から低い温度へ移行する場合、対象物16の温度変化は、高温領域Hにおいて大きくなる。このため、接合部18の温度tを測定するための第二抵抗値Rの測定と、接合部18の状態を検査するため第一抵抗値Rの測定との間に時間差が生ずると、第二抵抗値Rを測定したときの温度tと、第一抵抗値Rを測定したとき温度tとに大きな差が生じ得る。
そこで、第一抵抗値RA6の前後に測定された第二抵抗値RB6-1と第二抵抗値RB6-2との関係に基づいて、第一抵抗値RA6を測定したときの接合部18の温度tを推定することで、接合部18の温度を高い精度で取得することができる。これにより、抵抗測定装置10は、基準抵抗値RA0の測定精度の向上が可能となる。
第一実施形態の抵抗測定装置10において、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの関係は、第一抵抗値Rを測定する前後に測定した第二抵抗値Rの平均値である。温度取得部132は、第二抵抗値Rの平均値を取得すると、記憶部110に記憶された情報(140)を参照して、当該平均値に対応する接合部18の温度tを、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tとして取得する。
この構成において、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの平均値に基づいて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを取得することができる。このため、演算の簡素化を図りつつ、基準抵抗値RA0の測定精度の向上が可能となる。
第一実施形態の抵抗測定装置10は、取得した複数の第一抵抗値R及び複数の第二抵抗値Rの関係を時系列に示すデータに基づいて、接合部18の抵抗温度係数αを算出する係数算出部をさらに備える。なお、前述したように係数算出部は、処理部100が記憶部110に記憶された処理プログラムに従って動作することで処理部100によって実現される。
この構成において、抵抗測定装置10は、例えば切替部60の接続状態を交互に切り替えて得た第一抵抗値R及び第二抵抗値Rの時系列データに基づいて接合部18の抵抗温度係数αを算出する。このため、異なる測定部50で得られた第一抵抗値R及び第二抵抗値Rに基づいて、接合部18の抵抗温度係数を算出する場合と比較して、抵抗温度係数αの算出精度を高めることが可能となる。
第一実施形態の抵抗測定方法は、第二抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す第一情報140を取得する第一情報取得工程(ステップS14~S26)を備える。抵抗測定方法は、第二接続状態にして、測定部50によって第二抵抗値Rを測定する事前第一測定工程(ステップS32~S34)を備える。抵抗測定方法は、事前第一測定工程の後に第一接続状態に切り替えて、測定部50によって第一抵抗値Rを測定する事前第二測定工程(ステップS36~S38)を備える。抵抗測定方法は、事前第二測定工程の後に第二接続状態に切り替えて、測定部50によって第二抵抗値Rを測定する事前第三測定工程(ステップS40~S42)を備える。抵抗測定方法は、事前第一測定工程で測定した第二抵抗値Rと事前第三測定工程で測定した第二抵抗値Rとの二値を少なくとも用いて、事前第二測定工程で第一抵抗値Rを測定したときの第二接触部(24、26)間の抵抗値を第二抵抗値Rとして推定する事前推定工程(ステップS50)を備える。
この構成において、対象物16が高い温度から低い温度へ移行する場合、対象物16の温度変化は、高温領域Hにおいて大きくなる。このため、接合部18の温度tを測定するための第二抵抗値Rの測定と、接合部18の状態を検査するため第一抵抗値Rの測定との間に時間差が生ずると、第二抵抗値Rを測定したときの温度tと、第一抵抗値Rを測定したとき温度tとに大きな差が生じ得る。
そこで、抵抗測定方法は、第一抵抗値Rの前後に測定された第二抵抗値Rとの二値を少なくとも用いて、第一抵抗値Rを測定したときの第二接触部(24、26)間の抵抗値を第二抵抗値Rとして推定する。これにより、この第二抵抗値Rを用いて第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度を取得することができるので、接合部18の温度を高い精度で取得することができる。
第一実施形態の抵抗測定方法は、事前推定工程で推定した第二抵抗値Rと第一情報140とに基づいて、事前第二測定工程で第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを取得する事前温度取得工程(ステップS52)を備える。抵抗測定方法は、第一抵抗値RAと接合部18の温度tとの関係を示す第二情報150に基づいて接合部18の抵抗温度係数αを演算する抵抗温度係数演算工程(ステップS56)を備える。抵抗測定方法は、抵抗温度係数演算工程で取得した接合部18の抵抗温度係数αと基準温度tとに基づいて基準抵抗値RA0を演算する演算式を記憶する式記憶工程(ステップS58)を備える。
この構成において、事前推定工程で推定した第二抵抗値Rと第一情報140とに基づいて、事前第二測定工程で第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを取得することができるので、接合部18の温度を高い精度で取得することができる。
そして、抵抗測定方法は、第一抵抗値Rと接合部18の温度tとの関係を示す第二情報150に基づいて接合部18の抵抗温度係数αを演算する。また、抵抗測定方法は、この抵抗温度係数αと基準温度tとに基づいて基準抵抗値RA0を演算する演算式を例えば記憶部110に記憶する。
このため、例えば記憶部110に記憶された演算式を用いることによって、測定した第一抵抗値Rと、当該第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tとに基づいて基準抵抗値RA0を算出することができる。したがって、基準抵抗値RA0を求めるためのデータテーブル又はグラフ等を用いて基準抵抗値RA0を求める場合と比較して、記憶部110に記憶するデータ量の削減が可能となる。
第一実施形態の抵抗測定方法において、第一情報取得工程は、対象物16を所定温度tにした状態で第二接続状態にして、測定部50によって第二抵抗値Rを測定する所定温度測定工程(ステップS14~S12)を備える。抵抗測定方法は、所定温度測定工程で測定した第二抵抗値Rと所定温度tと第二部材14の抵抗温度係数αと基準温度tとに基づいて第一情報140を生成する情報生成工程(ステップS24~S26)を備える。
この構成において、第一情報140は、例えば切替部60を第二接続状態にすることによって測定された第二抵抗値Rに基づいて生成されるので、第一情報140を第二情報150と同じ測定環境で生成することができる。
このため、第一情報140と第二情報150とが異なる測定環境で測定された測定値に基づいて生成される場合と比較して、測定誤差によって生じ得る第一情報140及び第二情報150への影響を抑制することが可能となる。
第一実施形態の抵抗測定方法において、事前第一測定工程乃至事前第三測定工程は、第一部材12と第二部材14とが互いに接合された接合部18を冷却する期間に取得される。
この構成において、例えば、第一部材12と第二部材14とを溶接によって接合する場合、溶接の熱で高温になった対象物16の温度が低下する際に温度変化が生ずる。このため、溶接の熱で高温になった対象物16が冷える過程を利用することで、対象物16の温度を変化させながら、第一抵抗値R及び第二抵抗値Rを測定することができる。
これにより、溶接直後の時間の有効利用が可能となる。また、対象物16に熱を加えたり、冷却したりする手間が省ける。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図13は、第二実施形態に係る抵抗測定装置200を示す模式図である。第二実施形態に係る抵抗測定装置200において、第一実施形態と同一又は同等部分については、同符号を付して説明を割愛するとともに、異なる部分についてのみ説明する。
図13に示すように、抵抗測定装置200は、第一実施形態と比較して、測定部50が第一測定部50aと第二測定部50bとで構成された点が異なる。
抵抗測定装置200の測定部50は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値を測定する第一測定部50aと、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定する第二測定部50bとを備える。第一測定部50aと第二測定部50bとは、第一実施形態と同様に構成されている。
第一測定部50aにおける供給源52の一方の端子52aは、第一通電プローブ30に接続されている。第一測定部50aにおける供給源52の他方の端子52bは、共用第二プローブ36に接続されている。
第一測定部50aにおける電圧測定部54の一方の端子54aは、第一測定プローブ32に接続されている。第一測定部50aにおける電圧測定部54の他方の端子54bは、共用第一プローブ34に接続されている。
第二測定部50bにおける供給源52の一方の端子52aは、共用第一プローブ34に接続されている。第二測定部50bにおける供給源52の他方の端子52bは、第二通電プローブ40に接続されている。
第二測定部50bにおける電圧測定部54の一方の端子54aは、共用第二プローブ36に接続されている。第二測定部50bにおける電圧測定部54の他方の端子54bは、第二測定プローブ42に接続されている。
測定制御部130(図3参照)は、第一測定部50a及び第二測定部50bを交互に作動して、組をなす第一接触部(22、26)間の第一抵抗値Rを測定する前後に、組をなす第二接触部(24、26)間の第二抵抗値Rを測定する。第一測定部50a及び第二測定部50bは、処理部100からの制御信号によって作動する。
第一測定部50aは、作動状態において、供給源52から対象物16に電流を供給する。また、第一測定部50aは、作動状態において、電圧測定部54で対象物16の所定の箇所の電圧値を測定するとともに、測定した電圧値を処理部100(図2参照)へ送る。
第二測定部50bは、作動状態において、供給源52から対象物16に電流を供給する。また、第二測定部50bは、作動状態において、電圧測定部54で対象物16の所定の箇所の電圧値を測定するとともに、測定した電圧値を処理部100(図2参照)へ送る。
温度取得部132(図3参照)は、記憶部110(図2参照)に記憶された情報(140)を参照する(図8参照)。これにより、温度取得部132(図3参照)は、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと、第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの平均値に基づいて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを推定して取得する。
測定制御部130及び温度取得部132(図3参照)の機能は、前述したように、処理部100(図2参照)が記憶部110(図2参照)から読み出したソフトウエアプログラムを実行することで実現される。
(作用及び効果)
第二実施形態による作用効果について説明する。
第二実施形態においても、第一実施形態と同一又は同等部分については、第一実施形態と同様の作用効果を得ることできる。
そして、第二実施形態の抵抗測定装置200において、測定部50は、組をなす第一接触部(22、26)間の抵抗値を測定する第一測定部50aと、組をなす第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定する第二測定部50bと、を含む。測定制御部130は、第一測定部50a及び第二測定部50bを交互に作動して第一抵抗値Rを測定する前後に第二抵抗値Rを測定する。温度取得部132は、記憶部110に記憶された情報(140)を参照することにより、第一抵抗値Rを測定する直前に測定した第二抵抗値Rと第一抵抗値Rを測定する直後に測定した第二抵抗値Rとの平均値に基づいて、第一抵抗値Rを測定したときの接合部18の温度tを推定して取得する。
この構成において、測定部50は、第一接触部(22、26)間の抵抗値を測定する第一測定部50aと、第二接触部(24、26)間の抵抗値を測定する第二測定部50bとを備えている。このため、測定部50が一つで構成される場合と比較して、測定部50に接続される第一接触部(22、26)と第二接触部(24、26)と切り替える切替部60が不要となる。これにより、抵抗測定装置200の低コスト化が可能となる。
また、測定制御部130は、第一測定部50a及び第二測定部50bを交互に作動して第一抵抗値Rを測定する前後に第二抵抗値Rを測定する。このため、第一抵抗値Rを測定するための電流と第二抵抗値Rを測定するための電流とを同時に対象物16に流す場合と比較して、第一抵抗値Rを測定するための電流と第二抵抗値Rを測定するための電流との干渉を回避することができる。これにより、測定制御部130は、電流干渉に起因した影響の抑制が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
10 抵抗測定装置
12 第一部材
14 第二部材
16 対象物
18 接合部
20 接続構造部
22 第一接触部
24 第二接触部
26 共用接触部
50 測定部
50a 第一測定部
50b 第二測定部
54 電圧測定部
60 切替部
100 処理部
110 記憶部
130 測定制御部
132 温度取得部
134 演算部
140 第一情報
150 第二情報
第一抵抗値
A0 基準抵抗値
第二抵抗値
基準温度
所定温度

Claims (13)

  1. 第一部材と第二部材とが互いに接合された対象物において予め定められた基準温度での接合部の基準抵抗値を測定する抵抗測定装置であって、
    前記第一部材及び前記第二部材にそれぞれ接触する組をなす第一接触部、及び前記第二部材のうち互いに異なる箇所に接触する組をなす第二接触部を備えた接続構造部と、
    前記組をなす第一接触部間の抵抗値及び前記組をなす第二接触部間の抵抗値を測定するための測定部と、
    前記組をなす第二接触部間の抵抗値と前記接合部の温度との関係を示す情報を記憶する記憶部と、
    前記測定部によって前記組をなす第一接触部間の第一抵抗値を測定する状態、及び前記組をなす第二接触部間の第二抵抗値を測定する状態を形成する測定制御部と、
    測定した前記第二抵抗値と前記記憶部に記憶された前記情報とに基づいて前記接合部の温度を取得する温度取得部と、
    取得した前記接合部の温度と測定した前記第一抵抗値とに基づいて前記基準抵抗値を演算する演算部と、
    を備えた抵抗測定装置。
  2. 請求項1に記載の抵抗測定装置であって、
    前記組をなす第一接触部を前記測定部に接続する第一接続状態と、前記組をなす第二接触部を前記測定部に接続する第二接続状態と、を選択的に切り替える切替部をさらに備え、
    前記測定制御部は、前記切替部を前記第一接続状態に制御して前記測定部で前記第一抵抗値を測定する状態を形成し、前記切替部を前記第二接続状態に制御して前記測定部で前記第二抵抗値を測定する状態を形成する、
    抵抗測定装置。
  3. 請求項2に記載の抵抗測定装置であって、
    前記組をなす第一接触部のうち前記第二部材に接触する一方の第一接触部は、前記組をなす第二接触部のうちの一方の第二接触部と共用される、
    抵抗測定装置。
  4. 請求項3に記載の抵抗測定装置であって、
    前記記憶部は、前記第一抵抗値と当該第一抵抗値を測定したときの前記接合部の温度とに基づいて前記基準抵抗値を演算する演算式を記憶し、
    前記演算部は、取得した前記接合部の温度と、測定した前記第一抵抗値と、前記記憶部に記憶された前記演算式と、に基づいて前記基準抵抗値を演算する、
    抵抗測定装置。
  5. 請求項4に記載の抵抗測定装置であって、
    前記測定制御部は、
    前記切替部の接続状態を交互に切り替えて前記第一抵抗値を測定する前後に前記第二抵抗値を測定し、
    前記温度取得部は、
    前記記憶部に記憶された前記情報を参照することにより、前記第一抵抗値を測定する直前に測定した前記第二抵抗値と前記第一抵抗値を測定する直後に測定した前記第二抵抗値との関係に基づいて、前記第一抵抗値を測定したときの前記接合部の温度を推定して取得する、
    抵抗測定装置。
  6. 請求項5に記載の抵抗測定装置であって、
    前記第一抵抗値を測定する直前に測定した前記第二抵抗値と前記第一抵抗値を測定する直後に測定した前記第二抵抗値との関係は、前記第一抵抗値を測定する前後に測定した前記第二抵抗値の平均値であり、
    前記温度取得部は、前記第二抵抗値の平均値を取得すると、前記記憶部に記憶された前記情報を参照して、当該平均値に対応する前記接合部の温度を、前記第一抵抗値を測定したときの前記接合部の温度として取得する、
    抵抗測定装置。
  7. 請求項1に記載の抵抗測定装置であって、
    前記測定部は、前記組をなす第一接触部間の抵抗値を測定する第一測定部と、前記組をなす第二接触部間の抵抗値を測定する第二測定部と、を含み、
    前記測定制御部は、
    前記第一測定部及び前記第二測定部を交互に作動して前記第一抵抗値を測定する前後に前記第二抵抗値を測定し、
    前記温度取得部は、
    前記記憶部に記憶された前記情報を参照することにより、前記第一抵抗値を測定する直前に測定した前記第二抵抗値と前記第一抵抗値を測定する直後に測定した前記第二抵抗値との平均値に基づいて、前記第一抵抗値を測定したときの前記接合部の温度を推定して取得する、
    抵抗測定装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の抵抗測定装置であって、
    取得した複数の前記第一抵抗値及び複数の前記第二抵抗値の関係を時系列に示すデータに基づいて、前記接合部の抵抗温度係数を算出する係数算出部をさらに備える抵抗測定装置。
  9. 第一部材と第二部材とが互いに接合された対象物において予め定められた基準温度での接合部の基準抵抗値を測定する抵抗測定方法であり、
    前記第一部材及び前記第二部材にそれぞれ接触する組をなす第一接触部、及び前記第二部材のうち互いに異なる箇所に接触する組をなす第二接触部を備え、
    前記組をなす第一接触部間の抵抗値及び前記組をなす第二接触部間の抵抗値を測定部によって測定する工程と、
    前記組をなす第一接触部を前記測定部に接続する第一接続状態と、前記組をなす第二接触部を前記測定部に接続する第二接続状態と、を選択的に切り替える工程と、
    前記組をなす第二接触部間の抵抗値と前記接合部の温度との関係を示す情報を記憶する工程と、
    を実行する抵抗測定方法であって、
    前記組をなす第一接触部間の第一抵抗値を測定し、前記組をなす第二接触部間の第二抵抗値を測定する測定制御工程と、
    測定した前記第二抵抗値と記憶した前記情報とに基づいて前記接合部の温度を取得する温度取得工程と、
    取得した前記接合部の温度と測定した前記第一抵抗値とに基づいて前記基準抵抗値を演算する演算工程と、
    を備えた抵抗測定方法。
  10. 請求項9に記載の抵抗測定方法であって、
    前記第二抵抗値と前記接合部の温度との関係を示す第一情報を取得する第一情報取得工程と、
    前記第二接続状態にして、前記測定部によって前記第二抵抗値を測定する事前第一測定工程と、
    前記事前第一測定工程の後に前記第一接続状態に切り替えて、前記測定部によって前記第一抵抗値を測定する事前第二測定工程と、
    前記事前第二測定工程の後に前記第二接続状態に切り替えて、前記測定部によって前記第二抵抗値を測定する事前第三測定工程と、
    前記事前第一測定工程で測定した前記第二抵抗値と前記事前第三測定工程で測定した前記第二抵抗値との二値を少なくとも用いて、前記事前第二測定工程で前記第一抵抗値を測定したときの前記第二接触部間の抵抗値を前記第二抵抗値として推定する事前推定工程と、
    を備える抵抗測定方法。
  11. 請求項10に記載の抵抗測定方法であって、
    前記事前推定工程で推定した前記第二抵抗値と前記第一情報とに基づいて、前記事前第二測定工程で前記第一抵抗値を測定したときの前記接合部の温度を取得する事前温度取得工程と、
    前記第一抵抗値と前記接合部の温度との関係を示す第二情報に基づいて前記接合部の抵抗温度係数を演算する抵抗温度係数演算工程と、
    前記抵抗温度係数演算工程で取得した前記接合部の抵抗温度係数と前記基準温度とに基づいて前記基準抵抗値を演算する演算式を記憶する式記憶工程と、
    を備える抵抗測定方法。
  12. 請求項10に記載の抵抗測定方法であって、
    前記第一情報取得工程は、
    前記対象物を所定温度にした状態で前記第二接続状態にして、前記測定部によって前記第二抵抗値を測定する所定温度測定工程と、
    前記所定温度測定工程で測定した前記第二抵抗値と前記所定温度と前記第二部材の抵抗温度係数と前記基準温度とに基づいて前記第一情報を生成する情報生成工程と、
    を備える抵抗測定方法。
  13. 請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の抵抗測定方法であって、
    前記事前第一測定工程乃至前記事前第三測定工程は、前記第一部材と前記第二部材とが互いに接合された前記接合部を冷却する期間に取得される、
    抵抗測定方法。
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