JP2024039160A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できるようにする。【解決手段】プロセッサが、観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得し、予め用意された複数の環境光マップの中から特徴量と類似する環境光マップを選択し、選択された環境光マップを使用して、観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する。【選択図】図4

Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
デザイナー等が画像を作成する環境と、作成された画像を印刷した印刷物が観察される環境では照明に違いがある。この違いにより、印刷物の色味や光沢の見え方がデザイナー等の意図と異なることがある。同様のミスマッチは、工業的に生産される製品でも生じる。
特開2021-149679号公報
観察地の照明情報を有する全天球画像(以下、「環境光マップ」という。)を事前に用意すれば、観察地における物品の色味や光沢の見え方をシミュレーションすることが可能である。
しかし、環境光マップの作成には、多くの工数と多くの時間が必要である。このため、任意の観察地について環境光マップを用意することは現実的でない。
本発明は、観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得し、予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択し、選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の平均輝度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の平均輝度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の色度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の色度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第2画像の生成に使用した環境光マップの光沢の程度を表す指標を当該第2画像に関連付けて表示する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第2画像の生成に使用した環境光マップを当該第2画像に関連付けて表示する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第1画像の特徴量と類似する1又は複数の前記環境光マップを前記第2画像に関連付けて表示する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記プロセッサは、前記特徴量を、前記第1画像の照明部分から取得する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得する機能と、予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択する機能と、選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できる。
請求項2記載の発明によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
請求項3記載の発明によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を更に向上できる。
請求項4記載の発明によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
請求項5記載の発明によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を更に向上できる。
請求項6記載の発明によれば、第2画像の生成に使用した環境光マップの光沢の程度の指標のユーザによる検証を可能にできる。
請求項7記載の発明によれば、第2画像の生成に使用した環境光マップのユーザによる検証を可能にできる。
請求項8記載の発明によれば、第1画像と特徴量が類似する環境光マップのユーザによる検証を可能にできる。
請求項9記載の発明によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
請求項10記載の発明によれば、観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できる。
実施の形態1で使用する印刷システムの構成例を示す図である。 印刷サーバのハードウェア上の構成例を説明する図である。 クライアント端末のハードウェア上の構成例を示す図である。 実施の形態1で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態1で使用する光沢感影響度算出部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態1で使用する光沢感影響度算出部が実行する処理動作の他の例を説明するフローチャートである。 環境光マップ格納部に格納されている環境光マップの画像例を説明する図である。 実施の形態1で使用する光沢感再現部が実行する処理動作例を説明するフローチャートである。 光沢感再現部から出力される光沢感再現画像の一例を説明する図である。 クライアント端末における光沢感再現画像の表示例を説明する図である。 クライアント端末における光沢感再現画像の他の表示例を説明する図である。 クライアント端末における光沢感再現画像の他の表示例を説明する図である。 実施の形態2で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態2で使用する平均輝度算出部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 環境光マップ格納部に格納されている環境光マップ集合の画像例を説明する図である。 実施の形態3で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態3で使用する色度算出部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態3で使用する環境光マップ選択部が実行する処理動作の他の例を説明するフローチャートである。 環境光マップ格納部に格納されている環境光マップ集合の画像例を説明する図である。 実施の形態4で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態4で使用する環境光マップ補正部の機能上の構成例を説明する図である。 実施の形態4で使用する輝度補正部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態4で使用する色度補正部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態4で実行される処理の概要を説明する図である。 実施の形態5で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態6で想定する印刷サーバの機能上の構成例を示す図である。 実施の形態6における環境画像取得部による環境画像の取得例を説明する図である。 実施の形態6で使用する特徴量算出部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 環境光マップ格納部に格納される環境光マップに対する輝度標準偏差の紐づけ処理を説明するフローチャートである。 環境光マップと輝度標準偏差の紐づけ関係を説明する図である。 実施の形態6で使用する特徴量差分算出部が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 特徴量差分の算出例を説明する図である。 他の実施の形態で使用する情報処理システムの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で使用する印刷システム1の構成例を示す図である。
図1に示す印刷システム1は、クライアント端末10と、画像形成装置20と、印刷サーバ30とで構成されている。これらの端末は、ネットワークN経由で通信可能に接続されている。
なお、クライアント端末10と、画像形成装置20と、印刷サーバ30は、いずれも情報処理装置の一例である。
クライアント端末10と印刷サーバ30は、コンピュータを基本構成とする。なお、画像形成装置20と印刷サーバ30は、専用線で接続されてもよい。
画像形成装置20は、記録媒体である用紙等に画像を形成する装置をいう。画像の形成に使用する記録材には、トナーやインクが用いられる。記録材の色には、基本色と呼ばれるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の他、特色と呼ばれる金属色や蛍光色がある。
クライアント端末10には、例えばデスクトップ型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブルコンピュータが用いられる。本実施の形態の場合、クライアント端末10は、専ら入出力装置として使用される。
本実施の形態における画像形成装置20は、例えばプロダクションプリンタでも、オフィスで使用されるプリンタでも、家庭で使用されるプリンタでもよい。画像形成装置20には、プリント機能に加え、スキャナ機能が設けられてもよい。なお、プリント機能は、電子写真方式に対応する印刷方式でもインクジェット方式に対応する印刷方式でもよい。
本実施の形態における印刷サーバ30には、クライアント端末10から印刷ジョブを受け付けて画像形成装置20に出力する機能と、観察地における物品の見え方を再現する機能が用意されている。
ここでの「見え方」は、物品の色味や光沢が人に与える印象(いわゆる質感)をいう。色味や光沢は、表面の凹凸構造、表面の法線方向と照明光の入射方向、照明光の強度、照明光の色等の影響を受ける。
本実施の形態における印刷サーバ30は、観察地を撮像した画像(以下「環境画像」という。)と、見え方を再現する物品の情報とをクライアント端末10から受け付け、ユーザが指定する姿勢での物品の見え方をコンピュータ技術により再現する。物品の情報は、例えば3次元形状、表面の微細な構造、模様、色を含む。
環境画像は、例えばクライアント端末10から印刷サーバ30にアップロードされる。なお、印刷サーバ30は、クライアント端末10から指示された環境画像を、インターネット上等からダウンロードしてもよいし、データストレージから読み出してもよい。
図1では、地点Aで撮像された環境画像を「環境画像A」、地点Bで撮像された環境画像を「環境画像B」という。
本実施の形態における環境画像は、例えば全天球画像、上半球画像、平面画像を含む。
上半球画像は、全天球画像の赤道から上半分をいう。もっとも、上半球画像は、厳密に赤道から天頂までを撮像した画像である必要はなく、ある緯度から天頂までを撮像した画像でもよい。
平面画像は、スマートフォン等のカメラにより撮像された特定の画角の二次元画像をいう。
観察地は、物品の観察を予定する場所であり、例えば展示会場の特定のブース、展示室、会議室等を想定する。ブースは、パーテーション等で区切られた空間である。もっとも、観察地は室内環境に限らず、屋外環境でもよい。
同じ物品でも、照明光の強度や色が異なれば、観察される質感が異なることがある。また、照明光の強度や色が同じでも、照明光の入射方向と物品の表面の法線方向が異なれば、観察される質感が異なることがある。
図1におけるネットワークNは、LAN(=Local Area Network)を想定する。ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。有線ネットワークには、例えばイーサネット(登録商標)を使用する。無線ネットワークには、例えばWi-Fi(登録商標)を使用する。
なお、図1に示す印刷システム1のネットワークNには、各1台のクライアント端末10と、画像形成装置20と、印刷サーバ30が接続されているが、いずれも複数台であってもよい。
<端末構成>
<印刷サーバのハードウェア構成>
図2は、印刷サーバ30のハードウェア上の構成例を説明する図である。
図2に示す印刷サーバ30は、プロセッサ31と、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)32と、プロセッサ31のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)33と、補助記憶装置34と、通信モジュール35とを有している。
各デバイスは、バスその他の信号線36を通じて接続されている。
プロセッサ31と、ROM32と、RAM33は、いわゆるコンピュータとして機能する。
プロセッサ31は、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現する。例えばプロセッサ31は、環境画像から照明に関する情報(以下「照明情報」ともいう。)を取得し、観察地における物品の見え方を再現する画像を生成する。本実施の形態では、物品の見え方を再現する画像を生成することを「画像の表現を制御する」という。
補助記憶装置34は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージで構成される。補助記憶装置34には、プログラムや各種のデータが記憶される。ここでのプログラムは、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。アプリケーションプログラムの1つに物品の質感をシミュレーションするプログラムがある。
図2の場合、補助記憶装置34が印刷サーバ30に内蔵されているが、補助記憶装置34は印刷サーバ30に対して外付けされてもよいし、ネットワークN(図1参照)上に存在してもよい。
通信モジュール35は、ネットワークNを通じてクライアント端末10(図1参照)や画像形成装置20との通信を実現するインタフェースである。通信モジュール35には、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)その他の任意の通信規格に準拠したモジュールが使用される。
<クライアント端末のハードウェア構成>
図3は、クライアント端末10のハードウェア上の構成例を示す図である。
図3に示すクライアント端末10は、装置全体の動作を制御するプロセッサ11と、BIOS等が記憶されたROM12と、プロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM13と、補助記憶装置14と、ディスプレイ15と、I/Oインタフェース16と、通信モジュール17を有している。なお、プロセッサ11と他のデバイスとは、バス等の信号線18を通じて接続されている。
プロセッサ11と、ROM12と、RAM13は、いわゆるコンピュータとして機能する。プロセッサ11は、プログラムの実行を通じ、各種の機能を実現する。例えばプロセッサ11は、環境画像のアップロード、観察地で観察する物品の情報のアップロード、物品の見え方を再現した画像の表示を実行する。
補助記憶装置14は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置14には、OS等のプログラムの他、環境画像や処理対象とする物品の画像等が記憶される。
ディスプレイ15は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescent)ディスプレイである。ディスプレイ15には、観察地における物品の見え方を再現した画像が表示される。
I/Oインタフェース16は、例えばキーボードやマウスを用いたユーザからの入力を受け付ける装置である。具体的には、I/Oインタフェース16は、マウスカーソルの位置決めや移動、クリック等の入力を受け付ける。I/Oインタフェース16は、外部端末にデータを出力する装置でもある。ここでの外部端末には、ネットワークNを通じて接続された画像形成装置20等の他、インターネット経由で接続された端末も含まれる。
通信モジュール17は、ネットワークNに接続された印刷サーバ30等との通信を可能にするデバイスである。通信モジュール17には、イーサネット(登録商標)、WiFi(登録商標)その他の任意の通信規格に準拠したモジュールが使用される。
<質感の再現処理の概要>
以下では、印刷サーバ30(図1参照)が実行する質感の再現処理について説明する。
本実施の形態における質感の再現処理は、クライアント端末10(図1参照)から印刷サーバ30に対し、物品の情報と環境画像が与えられることで開始される。
図4は、実施の形態1で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図4には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
プロセッサ31は、プログラムの実行を通じ、環境画像取得部311、光沢感影響度算出部312、環境光マップ選択部313、光沢感再現部314として機能する。
環境画像取得部311は、環境画像を取得する機能部である。環境画像取得部311は、例えばクライアント端末10からのアップロードを通じ、環境画像を取得する。もっとも、環境画像取得部311は、補助記憶装置34(図2参照)から環境画像として取得してもよい。この場合、環境画像として使用する画像は、クライアント端末10から指示される。環境画像は、「観察地で撮像された第1画像」の一例である。
光沢感影響度算出部312は、環境画像から光沢感影響度を算出する機能部である。光沢感影響度は、照明が光沢感に与える影響を示す指標であり、数値が高いほど光沢感が感じられ易いことを意味する。光沢感影響度は、観察地の照明情報の一例である。
本実施の形態では、光沢感影響度を、環境画像の輝度の標準偏差として算出する。
例えば標準偏差が小さいことは、環境画像内の輝度のばらつきが小さいことを意味する。この場合、観察地の照明光が物品の表面を様々な方向から均等に照明する。このため、物品の表面に現れる光沢感は小さくなる。この種の照明には、例えば拡散板照明がある。
例えば標準偏差が中程度であることは、環境画像内の輝度のばらつきが中程度であることを意味する。この場合、観察地の照明光は面光源として物品の表面を照明する。このため、物品の表面に現れる光沢感は中程度になる。この種の照明には、例えば有機EL(=Electro-Luminescence)照明がある。
例えば標準偏差が大きいことは、環境画像内の輝度のばらつきが大きいことを意味する。この場合、観察地の照明光は点光源として物品の表面を特定の方向から照明する。このため、物品の表面に現れる光沢感は大きくなる。この種の照明には、例えばLED(=Light Emitting Diode)照明がある。
なお、標準偏差は、「輝度分布に関する特徴量」の一例である。
環境光マップ選択部313は、環境光マップ格納部341に格納されている環境光マップA、B、C…の中から、光沢感影響度が環境画像と類似する環境光マップを選択する機能部である。
本実施の形態の場合、環境光マップ格納部341には、1つの光沢感影響度について1つの環境光マップが格納されている。ここでの環境光マップA、B、C…は、「予め用意された複数の環境光マップ」の一例である。
図4では、光沢感影響度が1.4の環境光マップAと、光沢感影響度が1.0の環境光マップBと、光沢感影響度が0.7の環境光マップCを例示しているが、格納される環境光マップの光沢感影響度は他の値でもよい。
例えば光沢感影響度は、1.3、1.2、1.1、0.9、0.8等のように0.1刻みでもよいし、0.2刻みや0.05刻みでもよい。また、異なる刻み幅が混在してもよい。
また例えば光沢感影響度は、1.5や1.6のように1.4より大きい値でもよいし、0.6や0.5のように0.7より小さい値でもよい。
本実施の形態では、環境光マップとして例えば全天球画像を想定する。もっとも、環境光マップは上半球画像でもよい。
光沢感再現部314は、観察地の照明情報に近い環境光マップを使用して観察地における物品の光沢感等の見え方を再現した画像(以下「光沢感再現画像」という。)を生成する機能部である。
見え方を再現する物品の情報は、クライアント端末10(図1参照)からアップロードされる。
本実施の形態における光沢感再現部314は、イメージベースドライティング(Image-based lighting)を使用して光沢感再現画像を生成する。イメージベースドライティングにより、観察地で物品を様々な視点方向から観察する場合の見え方が光沢感再現画像として生成される。光沢感再現画像は、「観察地で観察する物品に対応する第2画像」の一例である。
<質感の再現処理の詳細>
以下では、各機能部で実行される処理動作の詳細を説明する。
<環境画像取得部>
環境画像取得部311が取得する環境画像は、観察地を1回撮影した画像でよい。すなわち、環境画像は、1つの観察地について複数ある必要はない。撮影回数が1回であるので、色温度や露光条件などは1つでよい。すなわち、環境画像を撮像するカメラに制限はない。例えばスマートフォンに付属のカメラでもよいし、全天球画像の撮像が可能なカメラでもよい。
本実施の形態では、環境画像の画像フォーマットとして、例えばHDR(=High Dynamic Range)フォーマットやOpenEXRフォーマットを想定する。HDRフォーマットやOpenEXRフォーマットは、高ダイナミックレンジのファイルフォーマットとして知られている。
階調の精度は、HDRフォーマットよりOpenEXRフォーマットが大きい。つまり、OpenEXRフォーマットの方がHDRフォーマットよりも細かい階調表現が可能である。
HDRフォーマットは、RGBと指数(Exponent)を、1画素につきそれぞれ8ビット(すなわち計32ビット)で表現する形式である。
OpenEXRフォーマットは、1画素につき、RGBのそれぞれを16ビットで表現し、符号を1ビットで表現し、指数を5ビットで表現し、仮数を10ビットで表現する。なお、RGBのそれぞれを32ビットで表現するバージョンや24ビットで表現するバージョンもある。
<光沢感影響度算出部>
図5は、実施の形態1で使用する光沢感影響度算出部312が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
まず、光沢感影響度算出部312は、環境画像の輝度を算出式より求め、輝度の標準偏差を算出する(ステップ1)。ここでの算出式は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bである。
なお、輝度は画素単位で算出され、標準偏差は環境画像の全体について算出される。本実施の形態の場合、標準偏差は、算出値の小数点以下第3位を四捨五入する。
次に、光沢感影響度算出部312は、輝度の標準偏差を算出モデル1に与え、光沢感影響度を算出する(ステップ2)。ここでの算出モデル1は、例えば係数1×輝度の標準偏差である。係数1は、輝度の標準偏差を用いて光沢感影響度を算出する場合に使用する係数である。本実施の形態の場合、光沢感影響度は、算出値の小数点以下第2位を四捨五入する。光沢感影響度は、「光沢の程度を表す指標」の一例である。
なお、光沢感影響度は、歪度を用いて計算してもよい。歪度は、「輝度分布に関する特徴量」の一例である。
図6は、実施の形態1で使用する光沢感影響度算出部312が実行する処理動作の他の例を説明するフローチャートである。
まず、光沢感影響度算出部312は、環境画像の輝度を算出式より求め、その歪度を算出する(ステップ1A)。ここでの算出式は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bである。
なお、輝度は画素単位で算出され、輝度の歪度は環境画像の全体について算出される。歪度は、環境画像全体について算出された輝度の分布の正規分布に対する歪みの程度を表す。換言すると、輝度の歪度は、分布の左右対称性を示す指標である。
次に、光沢感影響度算出部312は、輝度の歪度を算出モデル2に与え、光沢感影響度を算出する(ステップ2A)。ここでの算出モデル2は、例えば係数2×輝度の歪度である。係数2は、輝度の歪度を用いて光沢感影響度を算出する場合に使用する係数である。この場合も、光沢感影響度は、算出値の小数点以下第2位を四捨五入する。
<環境光マップ選択部>
環境光マップ選択部313は、光沢感影響度算出部312で算出された光沢感影響度と数値が近い環境光マップを選択する機能部である。図4では、環境画像の光沢感影響度が1.3の場合を例示している。
図7は、環境光マップ格納部341(図4参照)に格納されている環境光マップA、B、Cの画像例を説明する図である。
図7の縦軸は光沢感影響度を表している。図7では上ほど光沢感影響度が大きく、下ほど光沢感影響度が小さい。
図7では、環境光マップを、全天球画像を正距円筒図法で二次元平面に投影した全天球パノラマ画像として表している。
環境光マップAは、点光源のような指向性の高い光源を含む全天球画像である。点光源には、例えばLED照明が含まれる。図7に示す環境光マップAの光沢感影響度は1.4である。なお、光沢感影響度の数値は一例であり、環境光マップAの光沢感影響度が1.4に限定される意味ではない。
環境光マップBは、点光源よりも拡散性が高い面光源のような光源を含む全天球画像である。面光源には、例えば有機EL照明が含まれる。本実施の形態の場合、環境光マップBの光沢感影響度は1.0である。ここでの数値も一例であり、環境光マップBの光沢感影響度が1.0に限定される意味ではない。
環境光マップCは、面光源よりも拡散性が高い均等拡散光源のような光源を含む全天球画像である。均等拡散光源には、例えば拡散板照明が含まれる。本実施の形態の場合、環境光マップCの光沢感影響度は0.7である。ここでの数値も一例であり、環境光マップCの光沢感影響度が0.7に限定される意味ではない。
<光沢感再現部>
図8は、実施の形態1で使用する光沢感再現部314が実行する処理動作例を説明するフローチャートである。
まず、光沢感再現部314は、選択された環境光マップを光沢感再現プログラムに設定する(ステップ11)。本実施の形態では、環境画像の光沢感影響度は1.3である。このため、光沢感再現プログラムには、光沢感影響度が1.4の環境光マップA(図7参照)が設定される。
次に、光沢感再現部314は、イメージベースドライティング(Image-based lighting)により、物品のレンダリング画像を生成する(ステップ12)。
イメージベースドライティングは、設定された環境光マップを照明情報として使用し、カメラ位置を視点として、ユーザから与えられた物品に関する色味と光沢の見え方を再現するレンダリング方法をいう。
この後、光沢感再現部314は、生成されたレンダリング画像(すなわち光沢感再現画像)を出力する(ステップ13)。ここでのレンダリング画像には、観察地で物品を観察する場合に近い自然な光と陰影が表現される。
図9は、光沢感再現部314から出力される光沢感再現画像の一例を説明する図である。
図9の縦軸は光沢感を表している。図9では上ほど光沢感が大きく、下ほど光沢感が小さい。
図9に示す物品は、表面に多数の凹凸を有している。なお、表面の粗さが小さい物品を想定する。CG(=Computer Graphics)モデルである物品の表面粗さはラフネスという数値によって表現される。例えばラフネスは0.01とする。例えばつるつるした表面のラフネスの値は小さく、ざらざらした表面のラフネスの値は大きい。
図9より、設定する環境光マップが異なると光沢感再現画像の光沢感に違いが生じることが分かる。
なお、生成された光沢感再現画像は、クライアント端末10(図1参照)のディスプレイ15(図3参照)に表示される。
図10は、クライアント端末10における光沢感再現画像の表示例を説明する図である。
図10の場合、ディスプレイ15には、光沢感再現部314(図4参照)が出力した光沢感再現画像151と、備考欄152が表示されている。
図10の場合、備考欄152には、環境光マップAを使用したこと、その光沢感影響度は1.4であることが文字により示されている。この情報の表示により、ユーザは、生成された光沢感再現画像151だけでなく、その生成に使用された環境光マップの情報を確認することが可能になる。その結果、環境光マップの選択についてのユーザによる検証が可能になる。
なお、図10に示す表示画面には、環境画像やその光沢感影響度の情報を追加で表示してもよい。
この他、光沢感再現画像の表示に際し、光沢感再現部314は、光沢感再現画像の生成に使用した環境光マップをクライアント端末10のディスプレイ15に表示してもよい。
図11は、クライアント端末10における光沢感再現画像の他の表示例を説明する図である。図11には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11の場合、ディスプレイ15には、光沢感再現部314(図4参照)が出力した光沢感再現画像151と、光沢感再現画像151の生成に使用した環境光マップの画像153が表示されている。
図11の場合、環境光マップの画像153に加え、光沢感影響度が1.4であることも示されている。
この情報の表示により、ユーザは、生成された光沢感再現画像151だけでなく、その生成に使用された環境光マップの画像そのものを確認することが可能になる。その結果、環境光マップの選択についてのユーザによる検証が可能になる。
図12は、クライアント端末10における光沢感再現画像の他の表示例を説明する図である。図12には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12の場合、ディスプレイ15には、光沢感再現部314(図4参照)が出力した光沢感再現画像151と、光沢感再現画像151の生成に使用した環境光マップの画像153と、環境光マップの他の候補154が表示されている。すなわち、この画面例は、環境画像について算出された光沢感影響度に類似する複数の環境光マップの画像が、光沢感再現画像151に関連付けて表示される例を表している。
ただし、図12に示す表示は、環境光マップ格納部341(図4参照)に、1つの光沢感影響度について複数の環境光マップが格納されていることが前提である。
図12の場合も、環境光マップの他の候補154には、光沢感影響度が1.4であることが示されている。
光沢感再現画像151の生成に使用した環境光マップの画像だけでなく、環境光マップの他の候補154の画像も表示されるので、ユーザは、他の候補154を指定して光沢感再現画像151の再作成を指示することが可能になる。
他の候補154を表示する機能を設けることにより、ユーザは、光沢感再現画像151の生成に使用した環境光マップの検証が可能なだけでなく、他の候補154を使用して生成した光沢感再現画像151もディスプレイ15で確認することが可能になる。
因みに、図10~図12に例示した画面例は、後述する他の実施の形態でも採用が可能である。
<まとめ>
本実施の形態で説明した手法では、観察地で撮像された1枚の環境画像があれば、この環境画像と光沢感影響度が近い環境光マップを選択して観察地における物品の光沢感を再現することが可能になる。
このため、観察地の環境光マップを事前に用意する必要がなく、物品の光沢感の再現に要する工数と時間の削減が可能になる。その結果、任意の観察地における物品の見え方を容易に再現することが可能になる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、物品の光沢感の再現度を高める手法について説明する。
本実施の形態でも、図1に示す印刷システム1を想定する。
<質感の再現処理の概要>
図13は、実施の形態2で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図13には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13に示す印刷サーバ30に特有の構成の一つは、環境画像の平均輝度を算出する平均輝度算出部315である。算出された平均輝度は、環境光マップ選択部313Aに出力される。
このように、本実施の形態で使用する環境光マップ選択部313Aには、観察地で撮像された環境画像について算出された光沢感影響度と平均輝度が与えられる。すなわち、環境光マップ選択部313Aは、光沢感影響度と平均輝度を使用し、観察地の環境に近い環境光マップを環境光マップ格納部341Aから選択する。
本実施の形態の場合、環境光マップ格納部341Aには、1つの光沢感影響度について平均輝度が異なる複数の光沢感マップが格納されていることが求められる。
図13では、光沢感影響度が同じ環境光マップの集合を環境光マップ集合と記載している。
例えば環境光マップ集合AAは、光沢感影響度がいずれも1.4である環境光マップA1、A2、A3…の集合である。なお、環境光マップA1、A2、A3…の平均輝度はいずれも異なっている。
環境光マップ集合BBは、光沢感影響度がいずれも1.0である環境光マップB1、B2、B3…の集合である。なお、環境光マップB1、B2、B3…の平均輝度はいずれも異なっている。
同様に、環境光マップ集合CCは、光沢感影響度がいずれも0.7である環境光マップC1、C2、C3…の集合である。なお、環境光マップC1、C2、C3…の平均輝度はいずれも異なっている。
前述した環境光マップ選択部313Aは、光沢感影響度と平均輝度が環境画像に近い環境光マップを選択し、光沢感再現部314に出力する。
<質感の再現処理の詳細>
以下では、実施の形態1との相違部分について説明する。
<平均輝度算出部>
図14は、実施の形態2で使用する平均輝度算出部315が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
平均輝度算出部315は、環境画像の輝度を算出式より求め、環境画像の平均輝度を算出する(ステップ21)。ここでの算出式は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bである。
なお、各画素の輝度は、光沢感影響度算出部312でも必要である。従って、光沢感影響度算出部312と平均輝度算出部315は、環境画像の各画素について算出される輝度を共有してもよい。
平均輝度は環境画像の全体について算出される。本実施の形態の場合、平均輝度は、算出値の小数点以下第3位を四捨五入する。
<環境光マップ選択部>
環境光マップ選択部313Aは、光沢感影響度算出部312で算出された光沢感影響度と平均輝度算出部315で算出された平均輝度と数値が近い環境光マップを選択する。図13では、環境画像の光沢感影響度が1.3であり、平均輝度が70の場合を例示している。
図15は、環境光マップ格納部341A(図13参照)に格納されている環境光マップ集合AA、BB、CCの画像例を説明する図である。
図15の場合も縦軸は光沢感影響度を表している。図15では上ほど光沢感影響度が大きく、下ほど光沢感影響度が小さい。
図15の場合も、環境光マップを、全天球画像を正距円筒図法で二次元平面に投影した全天球パノラマ画像として表している。
なお、紙面の都合により、各環境光マップ集合に属する環境光マップを3つだけ例示している。
環境光マップ集合AAは、LED照明などの点光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップA1の光沢感影響度は1.4、平均輝度は78であり、環境光マップA2の光沢感影響度は1.4、平均輝度は80であり、環境光マップA3の光沢感影響度は1.4、平均輝度は72である。
環境光マップ集合BBは、有機EL照明などの面光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップB1の光沢感影響度は1.0、平均輝度は85であり、環境光マップB2の光沢感影響度は1.0、平均輝度は86であり、環境光マップB3の光沢感影響度は1.0、平均輝度は71である。
環境光マップ集合CCは、拡散板照明などの均等拡散光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップC1の光沢感影響度は0.7、平均輝度は75であり、環境光マップC2の光沢感影響度は0.7、平均輝度は84であり、環境光マップC3の光沢感影響度は0.7、平均輝度は80である。
本実施の形態における環境光マップ選択部313Aは、光沢感影響度だけでなく平均輝度も環境画像に近い環境光マップを選択し、光沢感再現部314に出力する。図15の例であれば、環境光マップA3が光沢感再現部314に出力される。
<まとめ>
本実施の形態で説明した手法では、光沢感影響度だけでなく平均輝度も近い環境光マップを使用して、観察地における物品の光沢感を再現することが可能になる。このため、実施の形態1に比して、観察地における物品の光沢感の再現度を高めることが可能になる。
<実施の形態3>
本実施の形態では、物品の光沢感の再現度を高める他の手法について説明する。
本実施の形態でも、図1に示す印刷システム1を想定する。
<質感の再現処理の概要>
図16は、実施の形態3で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図16には、図13との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16に示す印刷サーバ30に特有の構成の一つは、環境画像の色度を算出する色度算出部316である。算出された色度は、環境光マップ選択部313Bに出力される。
このように、本実施の形態で使用する環境光マップ選択部313Bには、観察地で撮像された環境画像について算出された光沢感影響度と色度が与えられる。すなわち、環境光マップ選択部313Bは、光沢感影響度と色度を使用し、観察地の環境に近い環境光マップを環境光マップ格納部341Bから選択する。なお、色度は、色相と彩度で与えられる。
本実施の形態の場合、環境光マップ格納部341Bには、1つの光沢感影響度について色度が異なる複数の光沢感マップが格納されていることが求められる。
図16でも、光沢感影響度が同じ環境光マップの集合を環境光マップ集合と記載している。
例えば環境光マップ集合AAは、光沢感影響度がいずれも1.4である環境光マップA1、A2、A3…の集合である。なお、環境光マップA1、A2、A3…の色度はいずれも異なっている。
環境光マップ集合BBは、光沢感影響度がいずれも1.0である環境光マップB1、B2、B3…の集合である。なお、光沢感マップB1、B2、B3…の色度はいずれも異なっている。
同様に、環境光マップ集合CCは、光沢感影響度がいずれも0.7である環境光マップC1、C2、C3…の集合である。なお、環境光マップC1、C2、C3…の色度はいずれも異なっている。
前述した環境光マップ選択部313Bは、光沢感影響度と色度が近い環境光マップを選択し、光沢感再現部314に出力する。
<質感の再現処理の詳細>
以下では、実施の形態1との相違部分について説明する。
<色度算出部>
図17は、実施の形態3で使用する色度算出部316が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
色度算出部316は、環境画像をHSV値に変換する(ステップ31)。
前述したように、環境画像はRGB値で与えられている。RGB値からHSVへの変換式は既知である。図17には、変換式を例示している。ここでのHは色相、Sは彩度、Vは明度である。
なお、色度は環境画像の全体について算出される。本実施の形態の場合、色度は、算出値の小数点以下第3位を四捨五入する。
<環境光マップ選択部>
環境光マップ選択部313Bは、光沢感影響度算出部312で算出された光沢感影響度と色度算出部316で算出された色度と数値が近い環境光マップを選択する。図16では、環境画像の光沢感影響度が1.3であり、色相が210°、彩度が84%の場合を例示している。
図18は、実施の形態3で使用する環境光マップ選択部313Bが実行する処理動作の他の例を説明するフローチャートである。
まず、環境光マップ選択部313Bは、算出された光沢感影響度に近い環境光マップ集合を環境光マップ格納部341Bから選択する(ステップ41)。本実施の形態では、環境画像の光沢感影響度は1.3である。このため、環境光マップ選択部313Bは、光沢感影響度が1.4の環境光マップ集合AAを選択する。
次に、環境光マップ選択部313Bは、選択された環境光マップ集合(ここでは環境光マップ集合AA)の環境光マップをHSV値に変換する(ステップ42)。
続いて、環境光マップ選択部313Bは、環境画像と環境光マップの色相差と彩度差を算出する(ステップ43)。
図19は、環境光マップ格納部341B(図16参照)に格納されている環境光マップ集合AA、BB、CCの画像例を説明する図である。
図19の場合も縦軸は光沢感影響度を表している。図19では上ほど光沢感影響度が大きく、下ほど光沢感影響度が小さい。
図19の場合も、環境光マップを、全天球画像を正距円筒図法で二次元平面に投影した全天球パノラマ画像として表している。
なお、紙面の都合により、各環境光マップ集合に属する環境光マップを3つだけ例示している。
環境光マップ集合AAは、LED照明などの点光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップA1の光沢感影響度は1.4、色相は221°、彩度は70%である。環境光マップA2の光沢感影響度は1.4、色相は222°、彩度は72%である。環境光マップA3の光沢感影響度は1.4、色相は218°、彩度は74%である。
ステップ43では、ここでの環境光マップA1、A2、A3…について、環境画像との色相差と彩度差が算出される。
例えば環境画像と環境光マップA1の色相差は-11°(=210°-221°)、彩度差は14%(=84%-70%)と算出される。
同様に、環境画像と環境光マップA2の色相差は-12°(=210°-222°)、彩度差は12%(=84%-72%)と算出され、環境画像と環境光マップA3の色相差は-8°(=210°-218°)、彩度差は10%(=84%-74%)と算出される。
参考までに、環境光マップ集合BBは、有機EL照明などの面光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップB1の光沢感影響度は1.0、色相は201°、彩度は78%である。環境光マップB2の光沢感影響度は1.0、色相は203°、彩度は75%である。環境光マップB3の光沢感影響度は1.0、色相は210°、彩度は74%である。
環境光マップ集合CCは、拡散板照明などの均等拡散光源を含む全天球画像である。なお、環境光マップC1の光沢感影響度は0.7、色相は221°、彩度は69%である。環境光マップC2の光沢感影響度は0.7、色相は223°、彩度は72%である。環境光マップC3の光沢感影響度は0.7、色相は218°、彩度は78%である。
この後、環境光マップ選択部313Aは、色相差と彩度差が最も小さい環境光マップを選択する(ステップ44)。例えば色相差が最も小さい環境光マップが複数見つかった場合、彩度差がより小さい方の環境光マップが選択される。なお、最小の彩度差を有する環境光マップが複数見つかった場合には、いずれか1つの環境光マップが選択される。
本実施の形態における環境光マップ選択部313Bは、光沢感影響度だけでなく色度も環境画像に近い環境光マップを選択し、光沢感再現部314に出力する。図19の例であれば、環境光マップA3が光沢感再現部314に出力される。
<まとめ>
本実施の形態で説明した手法では、光沢感影響度だけでなく色度も近い環境光マップを使用して、観察地における物品の光沢感を再現することが可能になる。このため、実施の形態1に比して、観察地における物品の光沢感だけでなく色味の再現度を高めることが可能になる。
<実施の形態4>
本実施の形態では、物品の光沢感の再現度を高める他の手法について説明する。
本実施の形態でも、図1に示す印刷システム1を想定する。
<質感の再現処理の概要>
図20は、実施の形態4で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図20には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図20の場合、環境光マップ格納部341には、1つの光沢感影響度について1つの環境光マップが格納されている点で実施の形態1と同じである。
また、環境光マップ選択部313が、環境画像に近い光沢感影響度を有する環境光マップを選択する点も実施の形態1と同じである。
相違点は、環境光マップ選択部313で選択された環境光マップを補正して環境画像の照明環境により近づけることである。
このため、図20には、環境光マップ補正部317が追加されている。
環境光マップ補正部317には、環境画像取得部311が取得した環境画像と、環境光マップ選択部313で選択された環境光マップが入力されている。
図21は、実施の形態4で使用する環境光マップ補正部317の機能上の構成例を説明する図である。
本実施の形態の場合、環境光マップ補正部317は、環境光マップの平均輝度を補正して環境画像の照明環境に近づける輝度補正部317Aと、環境光マップの色度を補正して環境画像の照明環境に近づける色度補正部317Bとで構成されている。
輝度補正部317Aで平均輝度が補正された環境光マップと、色度補正部317Bで色度が補正された環境光マップは、それぞれ光沢感再現部314に出力される。
従って、本実施の形態における光沢感再現部314は、補正後の環境光マップを使用して物品の光沢感を再現する。
具体的には、レンダリング画像の生成に際し、観察地の照明環境の平均輝度については輝度補正後の環境光マップを使用し、観察地の照明環境の色度については色度補正後の環境光マップを使用する。
<質感の再現処理の詳細>
以下では、各機能部で実行される処理動作の詳細を説明する。
<環境光マップ補正部>
図22は、実施の形態4で使用する輝度補正部317A(図21参照)が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
まず、輝度補正部317Aは、環境画像の平均輝度と、選択された環境光マップの平均輝度を算出する(ステップ51)。各画素の輝度は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bにより算出される。
次に、輝度補正部317Aは、環境光マップの輝度を指数aのべき乗で変換する(ステップ52)。なお、aは実数である。
変換前の輝度を輝度INとし、変換後の輝度を輝度OUTとすると、次式による変換が行われる。
輝度OUT=輝度IN
続いて、輝度補正部317Aは、変換後の環境光マップの平均輝度を算出する(ステップ53)。
算出後、輝度補正部317Aは、環境光マップの平均輝度が環境画像の平均輝度と同じか否かを判定する(ステップ54)。
なお、ステップ54では、環境光マップの平均輝度と環境画像の平均輝度との差分が閾値未満か否かを判定してもよい。閾値は事前に与えられる。
環境光マップの平均輝度と環境画像の平均輝度が異なる場合、ステップ54で否定結果が得られる。この場合、輝度補正部317Aは、指数aを変更し(ステップ55)、ステップ52に戻る。
なお、指数aは、固定値だけ増加又は減少させてもよいし、環境光マップの平均輝度と環境画像の平均輝度の差分に応じて増加量や減少量を決定してもよい。
また、環境光マップの平均輝度が環境画像の平均輝度より大きい状態から小さい状態に切り替わった場合や環境光マップの平均輝度が環境画像の平均輝度より小さい状態から大きい態に切り替わった場合には、指数aに対する増減の方向を変更する。例えば指数aを増加した結果、平均輝度の大小関係が入れ替わった場合には、指数aを減少させる。
また、指数aは、環境光マップと環境画像を入力とし、指数aを出力とする関係を機械学習した学習モデルに対する環境光マップと環境画像の入力の結果として求めてもよい。
環境光マップの平均輝度と環境画像の平均輝度が同じ場合、ステップ54で肯定結果が得られる。この場合、輝度補正部317Aは、輝度補正後の環境光マップを出力する(ステップ56)。
<色度補正部>
図23は、実施の形態4で使用する色度補正部317B(図21参照)が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
色度補正部317Bは、環境画像と、選択された環境光マップをHSV値に変換する(ステップ61)。HSV値への変換には、図17に示した変換式を使用する。
次に、色度補正部317Bは、環境光マップの色相を補正係数hのべき乗で調整し、環境光マップの彩度を補正係数sのべき乗で調整する(ステップ62)。なお、hとsは実数である。
調整前の色相を色相INとし、調整後の色相を色相OUTとすると、次式による調整が行われる。
色相OUT=色相IN
同様に、調整前の彩度を彩度INとし、調整後の彩度を彩度OUTとすると、次式による調整が行われる。
彩度OUT=彩度IN
続いて、色度補正部317Bは、環境画像の色相が環境光マップの色相OUTと同じで、環境画像の彩度が環境光マップの彩度OUTと同じか否かを判定する(ステップ63)。
なお、ステップ63では、環境光マップの色相と環境画像の色相との差分が閾値未満か否かを判定してもよく、環境光マップの彩度と環境画像の彩度との差分が閾値未満か否かを判定してもよい。閾値は事前に与えられる。
環境光マップの色相と彩度のいずれか一方でも環境画像の値と異なる場合、ステップ63で否定結果が得られる。この場合、輝度補正部317Aは、補正係数hとsの一方又は両方を変更し(ステップ64)、ステップ62に戻る。
なお、補正係数hとsの変更についても、ステップ55(図22参照)における指数aの変更と同様に行えばよい。
環境光マップの色相と彩度が環境画像の値と同じ場合、ステップ63で肯定結果が得られる。この場合、色度補正部317Bは、色度補正後の環境光マップを出力する(ステップ65)。
<処理の概要>
図24は、実施の形態4で実行される処理の概要を説明する図である。
環境画像が与えられると、まず、光沢感影響度が近い環境光マップが環境光マップ選択部313(図20参照)により選択される。
本実施の形態の場合、環境画像の光沢感影響度が1.3であるのに対し、光沢感影響度が1.4の環境光マップが選択されている。
ただし、選択された環境光マップと環境画像では、色相と彩度の違いがある。例えば環境画像の色相が219°であるのに対し、環境光マップの色相は221°である。また、環境画像の彩度が84%であるのに対し、環境光マップの彩度は70%である。
このように、選択された環境光マップの色度は、観察地の色度と異なっている。
そこで、本実施の形態では、選択された環境光マップを補正し、補正後の環境光マップの色相と彩度を環境画像に一致させる。
この結果、色度の再現度を補正前よりも向上させることが可能になる。
また、図24では省略しているが、平均輝度も補正することにより、光沢感影響度も環境画像に近づけることが可能になる。
なお、本実施の形態の場合、光沢感影響度は、輝度の標準偏差や歪度に基づいて算出されるので、環境光マップの平均輝度を環境画像の平均輝度に一致させることで、環境光マップの光沢感影響度が変化する可能性がある。
しかし、補正前の環境光マップの光沢感影響度は、もともと環境画像の光沢感影響度と近いので、環境光マップの平均輝度を環境画像の平均輝度に一致させることで、環境光マップの照明環境が観察地の照明環境に近づくことが期待される。
<まとめ>
本実施の形態で説明した手法では、光沢感影響度を用いて選択した環境光マップを補正して、光沢感再現部314に与える環境光マップの平均輝度や色度を環境画像に近づけるので、実施の形態1に比して、観察地における物品の光沢感や色味の再現度を高めることが可能になる。
また、本実施の形態のように、環境光マップを補正する仕組みを採用することにより、事前に用意する環境光マップの数の削減が可能になる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の手法を前提としているが、実施の形態2の手法と組み合わせてもよいし、実施の形態3の手法と組み合わせてもよい。
また、本実施の形態では、環境光マップの平均輝度が環境画像の平均輝度と同じになるように環境光マップの輝度を補正しているが、環境光マップの光沢感影響度が一致するように環境光マップの輝度を補正してもよい。
<実施の形態5>
本実施の形態では、実施の形態4の変形例について説明する。
実施の形態4では、環境光マップの平均輝度と色度の両方を補正しているが、本実施の形態では、環境光マップの色度だけを補正する。
図25は、実施の形態5で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図25には、図20との対応部分に対応する符号を付して示している。
図25の場合、環境光マップ補正部317は、環境光マップ補正部317(図20参照)の色度補正の機能だけを有している。このため、環境光マップ補正部317は、色度補正後の環境光マップだけを光沢感再現部314に出力している。
本実施の形態で説明した手法では、光沢感影響度を用いて選択された環境光マップの照明環境が環境画像の照明環境と大きく異なる場合でも、環境光マップの照明環境を環境画像の照明環境に近づけることができる。例えば環境画像の色度が夕焼けのように赤み成分が多く含まれているのに、光沢感影響度を用いて選択された環境光マップの色度が日中のように昼白色が多く含まれる場合でも、環境光マップの色度を環境画像の色度に近づけることが可能になる。これにより、実施の形態1に比して、観察地における物品の光沢感や色味の再現度を高めることが可能になる。
<実施の形態6>
本実施の形態では、物品の光沢感の再現度を高める他の手法について説明する。
本実施の形態でも、図1に示す印刷システム1を想定する。
<質感の再現処理の概要>
図26は、実施の形態6で想定する印刷サーバ30の機能上の構成例を示す図である。図26には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26に示す印刷サーバ30に特有の構成の一つは、環境画像の光沢感影響度を算出しない点である。このため、図26に示す印刷サーバ30には、光沢感影響度算出部312(図4参照)が設けられていない。
代わりに、図26に示す印刷サーバ30には、環境画像の特徴量を算出する特徴量算出部318と、算出された特徴量と環境光マップ格納部341Cに格納されている環境光マップの照明部分の輝度標準偏差との差分を算出する特徴量差分算出部319とが設けられている。
なお、本実施の形態の場合、環境光マップ格納部341Cに格納されている環境光マップには、事前に算出された照明部分の輝度標準偏差が紐づけられている。例えば環境光マップAには「37.5」が紐づけられており、環境光マップBには「60.0」が紐づけられており、環境光マップCには「90.0」が紐づけられている。
また、図26に示す印刷サーバ30における環境光マップ選択部313Cは、特徴量差分算出部319から与えられる差分値の最小値を特定し、特定された差分値に対応する環境光マップを選択する機能を備えている。
このように、本実施の形態では、観察地との類似度が高い特徴量(すなわち照明部分の輝度標準偏差)を有する環境光マップが、環境光マップ選択部313Cで選択される。換言すると、画面全体の類似性ではなく、主要な照明部分の特徴量の類似性に着目して環境光マップが選択される。
<質感の再現処理の詳細>
以下では、実施の形態1との相違部分について説明する。
<環境画像取得部311>
図27は、実施の形態6における環境画像取得部311による環境画像の取得例を説明する図である。図27には、青天下のハイウェイの写真を例示している。この写真の主要な照明は青空である。このため、破線で囲んだ青空の部分を環境画像として取得する。主要な照明は、輝度が他に比して高く、光源の面積が他に比して広い領域をいう。
環境画像として取得する範囲は、ユーザが指示してもよい。
また、入力された画像の主要な照明部分を出力する機械学習モデルに対して、観察地で撮像した環境画像を入力してもよい。また、画像認識技術を使用し、照明器具を含む領域部分を環境画像として抽出してもよい。
<特徴量算出部>
図28は、実施の形態6で使用する特徴量算出部318が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
特徴量算出部318は、環境画像の輝度を算出式より求め、その標準偏差(すなわち輝度標準偏差)を算出する(ステップ71)。ここでの算出式は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bである。ここでの輝度標準偏差は、「輝度分布に関する特徴量」の一例である。
なお、輝度は画素単位で算出され、輝度標準偏差は環境画像(すなわち主要な照明部分)の全体について算出される。
<環境光マップに対する標準偏差の紐付け処理>
図29は、環境光マップ格納部341Cに格納される環境光マップに対する輝度標準偏差の紐づけ処理を説明するフローチャートである。
本実施の形態では、この処理を実行するプロセッサとして、印刷サーバ30のプロセッサ31(図26参照)を想定する。もっとも、この処理自体は、他のプロセッサで実行してもよい。
まず、プロセッサ31は、環境光マップ格納部341Cに格納されている環境光マップをレンダリングする(ステップ81)。ここでの環境光マップは全天球画像である。
次に、プロセッサ31は、レンダリング画像から照明画像を抽出する(ステップ82)。ここでの照明画像は、主要な照明を含む部分画像をいう。主要な照明は、輝度が他に比して高く、光源の面積が他に比して広い領域をいう。
続いて、プロセッサ31は、照明画像の輝度を算出式により求め、その標準偏差(すなわち輝度標準偏差)を算出する(ステップ83)。ここでの算出式は、例えば0.299×R+0.587×G+0.114×Bである。ここでの輝度標準偏差は、例えば算出値の小数点以下第2位を四捨五入して求める。
この後、プロセッサ31は、算出された輝度標準偏差を環境光マップに紐付ける(ステップ84)。
図30は、環境光マップと輝度標準偏差の紐づけ関係を説明する図である。
環境光マップAには、破線で囲んだ照明部分の輝度標準偏差が紐づけられている。この例での輝度標準偏差は37.5である。参考までに、環境光マップAの光沢感影響度は1.4である。
同様に、環境光マップBには、破線で囲んだ照明部分の輝度標準偏差が紐づけられている。この例での輝度標準偏差は60.0である。参考までに、環境光マップBの光沢感影響度は1.0である。
また、環境光マップCには、破線で囲んだ照明部分の輝度標準偏差が紐づけられている。この例での輝度標準偏差は90.0である。参考までに、環境光マップCの光沢感影響度は0.7である。
なお、図29の例ではレンダリング画像から照明画像を抽出しているが、環境光マップから照明画像を直接抽出してもよい。その場合、ステップ81(図29参照)は不要である。
<特徴量差分算出部>
図31は、実施の形態6で使用する特徴量差分算出部319が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。
まず、特徴量差分算出部319は、環境画像の特徴量を取得する(ステップ91)。環境画像の特徴量は、前述したように輝度標準偏差であり、特徴量算出部318から与えられる。
次に、特徴量差分算出部319は、環境光マップ毎に、特徴量差分を算出する(ステップ92)。
特徴量差分は、例えば次式により算出される。
特徴量差分=環境画像の特徴量-環境光マップの特徴量
本実施の形態の場合、特徴量差分は、算出値の小数点以下第1位までを使用する。
図32は、特徴量差分の算出例を説明する図である。
図32では、環境画像の特徴量が45.0である。
この場合、環境光マップAの特徴量差分は7.5(=45.0-37.5)である。また、環境光マップBの特徴量差分は-15.0(=45.0-60.0)である。また、環境光マップCの特徴量差分は-45.0(=45.0-90.0)である。
<環境光マップ選択部>
本実施の形態における環境光マップ選択部313Cは、算出された特徴量差分の絶対値が最も小さい環境光マップを選択し、光沢感再現部314に出力する。図32の例であれば、環境光マップAが選択される。
<まとめ>
本実施の形態で説明した手法では、環境画像や環境光マップの全体から算出される光沢感影響度に代えて、照明部分の輝度標準偏差を特徴量として抽出する。照明部分の輝度標準偏差は、画像内の照明部分に注目した情報であるので、画像全体の照明環境を表す光沢感影響度よりも照明情報が反映され易くなる。
このため、本実施の形態により再現される物品の光沢感は、実施の形態1に比して再現度が高くなる。
なお、本実施の形態では、特徴量として照明部分の輝度標準偏差を用いたが、照明部分の歪度を用いてもよい。
また、本実施の形態でも、図10~図12で説明した画面表示を採用してもよい。もっとも、本実施の形態では、環境光マップの光沢感影響度に代えて、光沢感再現画像の生成に使用した輝度標準偏差等の情報を表示する。
また、本実施の形態の場合には、特徴量の算出に使用した環境光マップの主要な照明部分を提示してもよい。この提示により、主要な照明部分の設定についてのユーザによる検証が可能になる。
<実施の形態7>
本実施の形態では、前述した実施の形態6で説明した印刷システム1を前提に、照明部分の平均輝度の情報を使用して環境光マップの選択精度を高める場合について説明する。
本実施の形態では、前述した実施の形態2と同様、環境画像取得部311で取得された環境画像の平均輝度を算出し、環境光マップ選択部313C(図26参照)に与える。
なお、環境光マップ格納部341C(図26参照)には、輝度標準偏差が同じであるが、照明部分の平均輝度が異なる環境光マップが複数格納されている。もっとも、環境光マップ集合は、輝度標準偏差が予め定めた数値範囲に含まれる環境光マップの集合として与えてもよい。
この実施の形態の場合、環境光マップ選択部313Cは、まず、特徴量差分が小さい複数の環境光マップを選択候補として特定する。
次に、環境光マップ選択部313Cは、環境画像の平均輝度と近い(又は差分が小さい)平均輝度を有する環境光マップを選択し、光沢感再現部314(図26参照)に出力する。
これにより、実施の形態6に比して、観察地における物品の光沢感の再現度を高めることが可能になる。
<実施の形態8>
本実施の形態では、前述した実施の形態6で説明した印刷システム1を前提に、照明部分の色度の情報を使用して環境光マップの選択精度を高める場合について説明する。
本実施の形態では、前述した実施の形態3と同様、環境画像取得部311で取得された環境画像の色度を算出し、環境光マップ選択部313C(図26参照)に与える。
なお、環境光マップ格納部341C(図26参照)には、輝度標準偏差が同じであるが、照明部分の色度が異なる環境光マップが複数格納されている。もっとも、環境光マップ集合は、輝度標準偏差が予め定めた数値範囲に含まれる環境光マップの集合として与えてもよい。
この実施の形態の場合も、環境光マップ選択部313Cは、まず、特徴量差分が小さい複数の環境光マップを選択候補として特定する。
次に、環境光マップ選択部313Cは、環境画像の色度と近い(又は差分が小さい)色度を有する環境光マップを選択し、光沢感再現部314(図26参照)に出力する。
これにより、実施の形態6に比して、観察地における物品の色味と光沢感の再現度を高めることが可能になる。
<実施の形態9>
本実施の形態では、前述した実施の形態6で説明した印刷システム1を前提に、選択された環境光マップを補正する場合について説明する。
実施の形態6の場合も、環境光マップ格納部341Cに格納されている環境光マップの中では照明部分の輝度標準偏差が環境画像の照明部分と近い環境光マップが選択されるが、平均輝度や色度との差分は残ることになる。
そこで、本実施の形態でも、前述した実施の形態4と同様、環境光マップ選択部313C(図26参照)で選択された環境光マップを補正して、観察地の照明環境に近い環境光マップを使用した光沢感の再現を可能にする。
これにより、実施の形態6に比して、観察地における物品の光沢感や色味の再現度を高めることが可能になる。また、事前に用意する環境光マップの数の削減も可能になる。
なお、実施の形態5で説明したように、環境光マップの補正は、色度についてのみ実行してもよい。
<他の実施の形態>
(1)以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
(2)前述の実施の形態では、観察地における光沢感を再現した画像を生成する機能をクライアント端末10(図1参照)とネットワークNで接続された印刷サーバ30(図1参照)で実行する例を説明したが、当該機能を実行する端末は印刷サーバ30に限らない。
例えばクライアント端末10や画像形成装置20(図1参照)で実行してもよい。この場合のクライアント端末10と画像形成装置20は、情報処理装置の一例である。
(3)前述の実施の形態では、印刷システム1(図1参照)を想定しているが、いわゆる情報処理システムとして実現してもよい。
図33は、他の実施の形態で使用する情報処理システム1Aの構成例を示す図である。図33には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図33に示す情報処理システム1Aは、クライアント端末10と、クラウドサーバ40とで構成されている。これらは、クラウドネットワークCN経由で通信可能に接続されている。
ここでのクラウドサーバ40も、情報処理装置の一例である。クラウドサーバ40のハードウェア構成は、図2に示すハードウェア構成と同じである。
図33に示す情報処理システム1Aは、画像形成装置20(図1参照)による画像の形成を前提としない点で、図1に示す印刷システム1と相違する。
本実施の形態の場合、クラウドサーバ40におけるプログラムの実行を通じ、前述した実施の形態1~9の処理機能が実現される。
なお、図33ではクラウドサーバ40を用意したが、クライアント端末10単独での実行も可能である。
因みに、クラウドネットワークCNに代えて、4Gや5G等の移動通信システムを用いてもよい。
(4)前述した実施の形態におけるプロセッサは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU(=Graphical Processing Unit)、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(=Field Programmable Gate Array)、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順番は、前述した各実施の形態に記載した順番のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
<付記>
(((1)))
プロセッサを有し、前記プロセッサは、観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得し、予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択し、選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する、情報処理装置。
(((2)))
前記プロセッサは、前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の平均輝度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記プロセッサは、前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の平均輝度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記プロセッサは、前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の色度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、(((1)))に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の色度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、(((4)))に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記プロセッサは、前記第2画像の生成に使用した環境光マップの光沢の程度を表す指標を当該第2画像に関連付けて表示する、(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(((7)))
前記プロセッサは、前記第2画像の生成に使用した環境光マップを当該第2画像に関連付けて表示する、(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(((8)))
前記プロセッサは、前記第1画像の特徴量と類似する1又は複数の前記環境光マップを前記第2画像に関連付けて表示する、(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(((9)))
前記プロセッサは、前記特徴量を、前記第1画像の照明部分から取得する、(((1)))に記載の情報処理装置。
(((10)))
コンピュータに、観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得する機能と、予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択する機能と、選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する機能と、を実現させるためのプログラム。
(((1)))に係る情報処理装置によれば、観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できる。
(((2)))に係る情報処理装置によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
(((3)))に係る情報処理装置によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を更に向上できる。
(((4)))に係る情報処理装置によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
(((5)))に係る情報処理装置によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を更に向上できる。
(((6)))に係る情報処理装置によれば、第2画像の生成に使用した環境光マップの光沢の程度の指標のユーザによる検証を可能にできる。
(((7)))に係る情報処理装置によれば、第2画像の生成に使用した環境光マップのユーザによる検証を可能にできる。
(((8)))に係る情報処理装置によれば、第1画像と特徴量が類似する環境光マップのユーザによる検証を可能にできる。
(((9)))に係る情報処理装置によれば、観察地で観察される物品の見え方の再現度を向上できる。
(((10)))に係るプログラムによれば、観察地の環境光マップを事前に用意する場合とは異なり、環境光マップが存在しない観察地における物品の見え方を容易に再現できる。
1…印刷システム、1A…情報処理システム、10…クライアント端末、11、31…プロセッサ、12、32…ROM、13、33…RAM、14、34…補助記憶装置、15…ディスプレイ、16…I/Oインタフェース、17、35…通信モジュール、18、36…信号線、20…画像形成装置、30…印刷サーバ、40…クラウドサーバ、311…環境画像取得部、312…光沢感影響度算出部、313、313A、313B、313C…環境光マップ選択部、314…光沢感再現部、315…平均輝度算出部、316…色度算出部、317…環境光マップ補正部、317A…輝度補正部、317B…色度補正部、318…特徴量算出部、319…特徴量差分算出部、341、341A、341B、341C…環境光マップ格納部

Claims (10)

  1. プロセッサを有し、
    前記プロセッサは、
    観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得し、
    予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択し、
    選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する、
    情報処理装置。
  2. 前記プロセッサは、
    前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の平均輝度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記プロセッサは、
    前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の平均輝度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記プロセッサは、
    前記特徴量と類似する複数の前記環境光マップのうち、前記第1画像の色度と類似する第1環境光マップを選択し、当該第1環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記プロセッサは、
    前記第1環境光マップを補正して前記第1画像の色度に近づけた第2環境光マップを生成し、当該第2環境光マップを使用して前記第2画像の表現を制御する、
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記プロセッサは、
    前記第2画像の生成に使用した環境光マップの光沢の程度を表す指標を当該第2画像に関連付けて表示する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記プロセッサは、
    前記第2画像の生成に使用した環境光マップを当該第2画像に関連付けて表示する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記プロセッサは、
    前記第1画像の特徴量と類似する1又は複数の前記環境光マップを前記第2画像に関連付けて表示する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 前記プロセッサは、
    前記特徴量を、前記第1画像の照明部分から取得する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  10. コンピュータに、
    観察地で撮像された第1画像から輝度分布に関する特徴量を取得する機能と、
    予め用意された複数の環境光マップの中から前記特徴量と類似する環境光マップを選択する機能と、
    選択された環境光マップを使用して、前記観察地で観察する物品に対応する第2画像の表現を制御する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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