JP2024036309A - 診断支援システム及び診断支援装置 - Google Patents

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佑介 狩野
克彦 藤本
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Abstract

【課題】患者の様々な側面に関する情報を利用した診療を支援すること。【解決手段】 実施形態に係る診断支援システムは、取得部と、算出部と、表示制御部を備える。取得部は、診療データを取得する。算出部は、前記診療データに基づいて、所定の期間における前記診療データに関する特徴量を算出する。表示制御部は、前記診療データを、前記特徴量に応じた態様で表示部に表示させる。【選択図】 図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、診断支援システム及び診断支援装置に関する。
近年、チーム医療により、複数の医療従事者が1人の患者の診療にあたる機会が増加しており、その重要性が高まっている。チーム医療においては、様々な職種の人間が患者とコミュニケーションを取ることになるため、患者に関する様々な情報を収集することができる。
しかしながら、単に収集した情報を寄せ集めるだけでは、情報量が増えすぎ、確認に手間がかかりという問題がある。さらに、何が重要な情報なのかを把握するのが困難になる可能性がある。また、患者の意向は、話し相手、話す場、話す状況、及び患者が持っている情報等により異なることが知られている。このため、患者の治療方針の選択や方針決定等を行う際には、様々な視点から集められた患者に関する患者情報を共有し、患者の意向を立体的に把握することが重要となる。上記背景事情により、様々な職種の医療者が様々な側面から患者と関わる中で得た情報を集め、集められた患者の様々な側面に関する情報を利用した診断や診療を支援するシステムが求められている。
特開2006-178903号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、患者の様々な側面に関する情報を利用した診療を支援することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る診断支援システムは、取得部と、算出部と、表示制御部を備える。取得部は、診療データを取得する。算出部は、前記診療データに基づいて、所定の期間における前記診療データに関する特徴量を算出する。表示制御部は、前記診療データを、前記特徴量に応じた態様で表示部に表示させる。
図1は、第1の実施形態に係る診断支援システムの構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る診療データベースに接続されるシステムの一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る診断支援システムにより実行される診断支援処理の処理手順を例示するフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る表示部に表示される診断支援画面の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される詳細項目表示部の一例を示す図である。 図6は、図4及び図5における表示項目の表示方法の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図11は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図12は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図13は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される診断支援画面の変形例を示す図である。 図14は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される大項目表示部の変形例を示す図である。 図15は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される大項目表示部の変形例を示す図である。 図16は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される詳細項目表示部の変形例を示す図である。 図17は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図18は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図19は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図20は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図21は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図22は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図23は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図24は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図25は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図26は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図27は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図28は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図29は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図30は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図31は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図32は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図33は、第1の実施形態に係る診断支援画面に表示される関連情報表示部の変形例を示す図である。 図34は、第2の実施形態に係る診断支援システムの構成の一例を示すブロック図である。 図35は、第2の実施形態に係る診療データベースへの診療情報の登録処理の一例を説明する図である。 図36は、第2の実施形態に係るカテゴリ特定テーブルの一例を示す図である。 図37は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図38は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図39は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図40は、第2の実施形態に係る第1ゆらぎ値を可視化した情報の一例を示す図である。 図41は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図42は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図43は、第2の実施形態に係る第2ゆらぎ値を可視化した情報の一例を示す図である。 図44は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図45は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図46は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図47は、第2の実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図48は、第2の実施形態に係る診断支援装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図49は、第2の実施形態の変形例に係る診療情報の表示の一例を示す図である。 図50は、第2の実施形態の変形例に係る診療情報の表示の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、診断支援システム及び診断支援装置の実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の診断支援システム1の構成を示す図である。本実施形態の診断支援システム1は、データ入力部100と、診療データベース200と、データ分析部300と、データ表示部400とを備える。データ入力部100、診療データベース200、データ分析部300、及びデータ表示部400は、ネットワークを介して接続されている。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)である。なお、ネットワークへの接続は、有線接続、及び無線接続を問わない。また、VPN(Virtual Private Network)等によりセキュリティが確保されるのであれば、接続される回線はLANに限定されない。また、インターネット等、公衆の通信回線に接続するようにしても構わない。
データ入力部100では、複数の医療者により複数のさまざまな診療記録が入力される。診療記録は、例えば、電子カルテ、看護記録カルテ、相談記録、問診表及び質問票などである。各診療記録には、患者の医学生物学的側面に関する情報や、心理的側面に関する情報や、社会的側面に関する情報が混在して記録されている。なお、診療記録は、文章が記録されたテキストデータであってもよく、患者等の音声を記録した音声データであってもよく、問診の様子等を記録した動画データであってもよい。
データ入力部100は、医療者が操作する複数の端末により構成される。データ入力部100は、例えば、電子カルテを入力する電子カルテシステム110、看護記録カルテを入力する看護業務支援システム120、相談記録を入力する相談記録システム130、及び、問診表や質問票を入力する患者日常情報システム190を備える。患者日常情報システム190では、例えば、患者やその家族が電子化された問診表や質問表への入力が行われ、入力された情報が診療データベース200へ送信される。また、患者日常情報システム190は、紙に記載された問診票や質問票をスキャンして電子化する端末であってもよい。データ入力部100は、入力された診療記録を診療データベース200へ送信する。
診療データベース200は、データ入力部100で入力された診療記録を保存するデータベースである。診療データベース200は、データ分析部300からの指示に応じて、診療記録をデータ分析部300へ送信する。診療データベース200は、診療情報データベース(診療情報DB)と呼ばれてもよい。
診療データベース200は、上述のデータ入力部100以外のシステムに接続されていてもよい。図2は、診療データベース200に接続されるシステムの一例を示す図である。図2に示すように、診療データベース200は、上述のデータ入力部100に加えて、放射線検査情報システム140、臨床検査情報システム150、薬剤業務支援システム160、手術支援システム170、栄養管理システム180、患者日常情報システム190と接続されてもよい。患者日常情報システム190は、例えば、ePROシステム(Electronic Patient Reported Outcome:患者報告アウトカム電子システム)である。診療データベース200は、放射線検査情報システム140、臨床検査情報システム150、薬剤業務支援システム160、手術支援システム170、栄養管理システム180、患者日常情報システム190から各種の診療記録を取得し、保存する。なお、診療データベース200は、上記全てのシステムに接続されていなくてもよい。
データ分析部300は、さまざまな診療記録を含む診療データを取得し、診療データに対して解析処理を実行し、診療データから心理社会的項目に関連する診療記録を抽出し、抽出結果を用いて心理社会的項目の情報量を算出する。そして、心理社会的項目を情報量に応じた態様でデータ表示部400に表示させる。データ分析部300の機能を実現する装置は、診断支援装置の一例である。解析処理は、例えば、自然言語処理である。本実施形態では、解析処理として自然言語処理を用いる場合について説明するが、自然言語処理以外の処理を用いてもよい。なお、自然言語処理は、人の作業によって行われても良いし、自然言語処理の結果をさらに人が修正できても良い。
データ表示部400は、診断対象の患者の診断を支援するための表示画面(以下、診断支援画面と呼ぶ)を表示する。データ表示部400は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイを有する装置により実現される。データ表示部400は、例えば、電子カルテシステム110、看護業務支援システム120、相談記録システム130において診療記録を入力する端末として設けられる。データ表示部400は、コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン端末などの他の端末であってもよい。
また、データ表示部400は、オンライン会議システムなどで用いられる端末であってもよい。この場合、データ表示部400は、例えば、遠隔会議システムにおいて複数の参加者が文章を書き込み可能な共有ダッシュボードに分析結果を表示させる。また、データ表示部400は、多職種による会議(Multidisciplinary Meeting)アプリケーションに接続された端末であってもよい。
また、データ表示部400は、患者名入力部410を表示する。患者名入力部410には、診断対象の患者の名前(以下、患者名と呼ぶ)が入力される。データ表示部400は、患者名入力部410で入力された患者名をデータ分析部300へ送信する。患者名は、患者情報の一例である。また、データ表示部400は、データ分析部300から送信された分析結果を表示する。
次に、データ分析部300の構成と機能について詳しく説明する。
データ分析部300は、図示しないメモリと処理回路を備えている。以下、データ分析部300は、単一の装置にて複数の機能を実行するものとして説明するが、複数の機能を別々の装置が実行することにしても構わない。例えば、データ分析部300が実行する各機能は、異なるコンソール装置又はワークステーション装置に分散して搭載されても構わない。
メモリは、種々の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路等の記憶装置である。また、メモリは、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体であってもよい。なお、メモリは、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリの保存領域は、データ分析部300内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。
また、メモリは、処理回路によって実行されるプログラム、処理回路の処理に用いられる各種データ等を記憶する。プログラムとしては、例えば、予めネットワーク又は非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からコンピュータにインストールされ、処理回路の各機能を当該コンピュータに実現させるプログラムが用いられる。なお、本明細書において扱う各種データは、典型的にはデジタルデータである。メモリは、記憶部の一例である。
処理回路は、データ分析部300全体の動作を制御する。処理回路は、メモリ内のプログラムを呼び出し実行することにより、患者名取得部310、生物心理社会的情報取得部320、自然言語処理部330、データ分析部340及び表示制御部350による機能を実行するプロセッサである。患者名取得部310、生物心理社会的情報取得部320、自然言語処理部330、データ分析部340及び表示制御部350は、それぞれ、患者名取得機能、生物心理社会的情報取得機能、自然言語処理機能、データ分析機能及び表示制御機能と呼ばれてもよい。
なお、患者名取得部310、生物心理社会的情報取得部320、自然言語処理部330、及び、データ分析部340による機能は、単一の処理回路にて実現されてもよく、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現するものとしても構わない。また、患者名取得部310、生物心理社会的情報取得部320、自然言語処理部330、データ分析部340、及び表示制御部350による機能は、それぞれ個別のハードウェア回路として実装してもよい。また、患者名取得部310、生物心理社会的情報取得部320、自然言語処理部330、データ分析部340、及び表示制御部350による機能は、クラウドサーバ上に実装してもよい。処理回路が実行する各機能についての上記説明は、以下の各実施形態及び変形例でも同様である。
また、データ分析部300では、単一のコンソールにて複数の機能を実行してもよく、複数の機能を別々の装置が実行することにしても構わない。例えば、処理回路の機能は、ネットワーク上の異なる装置やサーバに分散して搭載されても構わない。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、ASIC、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)等の回路を意味する。記憶回路にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサはメモリに保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、なお、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを論理回路として直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。上記「プロセッサ」の説明は、以下の各実施形態及び変形例でも同様である。
患者名取得部310は、データ表示部400の患者名入力部410で入力された患者名をデータ表示部400から取得する。
生物心理社会的情報取得部320は、患者名取得部310で取得した患者名に基づいて、診断対象の患者に関する診療データを診療データベース200から取得する。以下、診断対象の患者のことを単に患者と呼ぶ。診療データは、患者に関する複数の時点で取得された診療記録を含み、かつ、患者に関する複数種類の診療記録を含む。この際、生物心理社会的情報取得部320は、診療記録として、例えば、患者に関する電子カルテ、看護記録、相談記録、問診表、質問票等を診療データベース200から読み出す。生物心理社会的情報取得部320による機能を実現する処理回路は、複数の時点で取得された診療記録を含む診療データを取得する取得部の一例である。診療記録は、診療情報と呼ばれてもよい。
自然言語処理部330は、生物心理社会的情報取得部320で取得した各診療記録に対して自然言語処理を実行する。自然言語処理部330は、設定された表示項目毎に、診療データから表示項目と関連する記述を抽出する。記述は、例えば、診療記録単位や、診療記録に含まれる文(センテンス)単位や、診療記録に含まれる段落(パラグラフ)単位で抽出される。なお、文書から抽出される段落単位の一例を説明する。症例経過記録(Progress Note)やSOAP Chartingと呼ばれる形式で患者に関する文章が記述されている際には、文章はS(主観的情報・Subjective)、O(客観的情報・Objective)、A(評価・Assessment)、P(計画・Planning)、といったカテゴリ別に整理して記載されている。この場合、これらの各カテゴリを1段落とみなして段落の抽出を行ってもよい。抽出された記述は、表示項目の関連情報として、各表示項目に紐づけられる。表示項目は、医学生物学的項目や心理社会的項目に分類することができる。このため、自然言語処理部330は、自然言語処理の結果に基づいて、診療データから心理社会的項目に関連する記述を抽出し、抽出した記述を関連情報として心理社会的項目に紐づける。自然言語処理部330による機能を実現する処理回路は、算出部の一例である。
ここで、文単位で記述を抽出する場合を例に、具体的に説明する。この場合、自然言語処理部330は、まず、診療記録に含まれるテキストデータを文単位に分割する。診療記録が音声データや動画データである場合、診療データをテキストデータに変換した後に、診療記録に含まれるテキストデータを文ごとに分割する。その後、自然言語処理部330は、各文について、関連する表示項目を決定し、関連する表示項目を示す情報を各文に紐づける。その後、自然言語処理部330は、各表示項目について、当該表示項目を示す情報が紐づけられている文を当該表示項目に関連する文として抽出する。
なお、自然言語処理部330の機能は、データ入力部100の各システム110-190に搭載されてもよい。例えば、各システム110-190に診療記録が格納された際に、診療記録に含まれるテキストデータを文単位に分割し、各文について関連する表示項目を決定する機能が各システム110-190により実行されてもよい。
また、診療記録に含まれる各文について関連する表示項目は、ユーザが入力してもよい。また、診療記録を格納したときや、表示項目に関連する記述を抽出する前に、各文の関連する表示項目の判定結果がユーザに提示され、ユーザにより表示項目の認証や修正が行われてもよい。
自然言語処理には、公知のさまざまな手法を用いることが可能である。例えば、自然言語処理には、Word2Vec、Doc2Vec、Sent2Vec、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、単語どうしの文脈ベクトル類似度を用いた言語処理などの、既存の解析手法を用いることができる。
表示項目は、診断支援画面に表示する任意の項目である。表示項目は、診療やケアを進めていく上で、患者を全人的に理解するための項目である。表示項目は、例えば、医学的適応、患者の意向、QOL、周辺事項などの群に分類することができる。表示項目としては、例えば、生活のしやすさに関する質問票や健康関連QOL(HRQOL:Health Related Quality of Life)を測定するための科学的で信頼性・妥当性を持つ尺度に示される項目を用いることができる。例えば、表示項目には、生活のしやすさに関する質問票、乳がん患者向けQOL尺度、FACT-B等で使用されている項目を用いることができる。他には、表示項目には、EORTC(European Organization For Research And Treatment of Cancer) QLQ-BR23、乳がん患者の生活の質を測定するための質問票、患者・医療者による緩和ケアの質の評価であるIPOS(Integrated Palliative care Outcome Scale)、ホスピス・緩和ケアにおける評価尺度であるSTAS-J(Support team Assessment Schedule-Japanese version)、ESAS(Edmonton Symptom Assessment Scale)、DT (Distress Thermometer)、つらさと支障の寒暖計、5th Vital Signなどで使用されている提示されている項目を用いてもよい。また、表示項目には、利用施設独自の項目が用いられてもよい。また、表示項目として用いる項目は、上記複数のツールのうちの複数のツールを組み合わせてもよい。また、表示項目は、事前に設定されていてもよく、使用時にユーザにより設定されてもよい。また、表示項目には、テキスト形式の診療記録内で出現する頻度が高い言葉を用いてもよく、音声形式や動画形式の診療記録内で患者が繰り返し言っている言葉や、大きな声で強調して言っている言葉を用いてもよい。
前述のように、表示項目は、医学生物学的項目や心理社会的項目に分類することができる。
医学生物学的項目は、患者の医学的側面や生物学的側面に関する項目である。医学生物学的項目としては、例えば、「医学的適応」や、「体の症状」等が用いられる。「医学的適応」は、例えば、「腫瘍サイズ」、「リンパ節転移」、「転移有無」、「サブタイプ」、「病理グレード」、「併存疾患」などのさらに細かい項目に分類することもできる。また、「体の症状」は、「痛み」、「閉経様症状」、「皮膚トラブル」、「口腔トラブル」、「排泄トラブル」、「食欲」、「睡眠」、「嘔吐・吐き気」、「倦怠感・疲労感」、「リンパ浮腫」などのさらに細かい項目に分類することもできる。
心理社会的項目は、患者の心理的側面や社会的側面に関する項目である。心理社会的項目としては、例えば、「患者の意向」、「周辺事項」、「きがかり・心配」、「心の健康」等が用いられる。「患者の意向」は、例えば、「余命を知る」、「見た目重視」、「治療」、「通院期間重視」、「支持・緩和・終末期ケア」、「臨床試験」などのさらに細かい項目に分類することもできる。「周辺事項」は、例えば、「趣味」、「家族の意向」、「子育て・介護」、「通院のしやすさ」、「加入保険」、「経済状況」などのさらに細かい項目に分類することもできる。「きがかり・心配」は、例えば、「症状や治療」、「経済的・社会福祉制度」、「日常生活」、「家族」、「仕事」、「通院」、「支持・緩和・終末期」、「見た目」などのさらに細かい項目に分類することもできる。また、「心の健康」は、例えば、「気分の落ち込み」、「生活への支障」などのさらに細かい項目に分類することもできる。
データ分析部340は、診療データに基づいて、所定の期間における診療データに関する特徴量を算出する。本実施形態では、特徴量として、関連情報の量(以下、情報量と呼ぶ)を用いる。本実施形態のデータ分析部340は、表示項目毎に、自然言語処理部330で紐づけられた情報量を算出することにより、医学生物学的項目および心理社会的項目の情報量を算出する。データ分析部340は、分析結果として、算出した情報量を表示制御部350へ出力する。データ分析部340による機能を実現する処理回路は、算出部の一例である。
情報量は、例えば、関連情報として抽出された記述の数である。情報量としては、例えば、関連情報として抽出された文の数や、関連情報として抽出された段落の数や、関連情報として抽出された診療記録の数や、関連情報として抽出された診療記録のデータ種類の数を用いることができる。また、1文以上の関連情報として抽出された文を含むパラグラフの数を、情報量として用いてもよい。データ種類としては、例えば、テキストデータ、音声データ及び動画データ等の保存形式の種類が用いられる。この場合、表示項目ごとに、関連情報として紐づけられた診療記録に含まれるデータ種類(テキストデータ、音声データ、動画データ)の数を情報量として算出する。なお、データ種類として、電子カルテ、看護記録、相談記録、問診表等の文書の種類が用いられてもよい。
また、関連情報として抽出された記述を記載した医療者の数を用いて情報量を算出してもよい。この場合、例えば、関連情報として紐づけられた看護記録を記載した看護師の人数が、情報量として用いられる。
また、関連情報として抽出された複数の記述間の類似度を用いて情報量を算出してもよい。この場合、例えば、類似度が低いほど情報量が大きい値になるように設定される。また、基準となる診療記録に対する他の複数の診療記録の類似度の合計値や平均値を情報量の算出に使用してもよい。
また、表示項目に抽出された記述に含まれる文字数を用いて情報量を算出してもよい。
なお、上記算出方法において、表示項目に複数の記述が紐づけられている場合は、用いるパラメータの合計値、平均値等を適宜用いればよい。また、上記で説明した複数のパラメータを組み合わせて情報量を算出してもよい。
表示制御部350は、種々の情報をデータ表示部400に表示させる。例えば、表示制御部350は、診断支援画面をデータ表示部400に表示させるための画面データを生成し、生成した画面データをデータ表示部400へ出力する。また、表示制御部350は、診療データを、特徴量に応じた態様で表示部に表示させる。本実施形態の表示制御部350は、表示項目の関連情報の有無や関連情報の情報量を可視化してデータ表示部400に表示させることにより、心理社会的項目を情報量に応じた態様でデータ表示部400に表示させる。また、表示制御部350は、関連情報として抽出された診療記録を時系列情報とともにデータ表示部400に表示させる。
データ表示部400は、表示制御部350から取得した表示画面データを表示する。診断支援画面には、例えば、医学生物学的項目や心理社会的項目が、関連する項目毎にまとめられて表示される。また、データ表示部400は、表示項目の関連情報の有無や関連情報の情報量を可視化して表示する。例えば、表示項目を示すアイコンや文字の大きさ、色、濃さ、形状、フォント等を情報量に応じて変更することにより、情報量を視覚的に判別できる態様で表示する。また、情報量の値に対して閾値判定を行うことにより表示項目を「大」、「小」等の段階に分類し、分類された段階に応じた態様で表示してもよい。分類する段階は、2段階以上であればよい。また、情報量の値に応じた画素値や色値やサイズで表示項目を表示してもよい。また、表示項目間の情報量を視認可能であれば、色や大きさ(サイズ)以外に、アイコンの点滅の有無、点滅速度、発光量等を変化させて表示してもよい。また、情報量に応じて、医療者等の注意を促すために警告音を発生させてもよい。
また、表示項目に紐づけられた記述に関連するパラメータの経時変化を診断支援画面に表示してもよい。この場合、患者の全体像を提示することができ、ユーザは、確認すべき項目を見つけやすくなる。また、表示項目に紐づけられた記述間のゆらぎの幅に応じて表示項目の表示態様を変化させてもよい。ゆらぎの幅は、表示項目に紐づけられた複数の記述間における、表示項目に関する事項のバラツキの大きさを示す値である。例えば、表示項目に紐づけられた複数の診療記録において、表示項目について患者が異なる回答をしていたとき、ゆらぎの幅が大きくなる。この場合、データ分析部340は、関連情報として抽出された複数の診療記録間の心理社会的項目のゆらぎの幅を算出し、表示制御部350は、心理社会的項目をゆらぎの幅に応じた態様で表示させる。
次に、診断支援システム1により実行される診断支援処理の動作について説明する。診断支援処理とは、データ表示部400に表示される診断支援画面に、表示項目ごとの情報量を可視化して表示する処理である。図3は、診断支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。ここでは、表示項目として、生活のしやすさに関する質問票で使用されている項目を採用した場合を例に説明する。なお、以下で説明する各処理における処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り適宜変更可能である。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(診断支援処理)
診断支援処理は、データ表示部400に診断支援画面が表示された状態で開始される。図4は、データ表示部400に表示された診断支援画面の一例を示す図である。図4に示すように、診断支援画面は、患者名入力部410を備える。患者名入力部410には、診断対象の患者を識別するための情報が入力される。患者名入力部410には、例えば、患者名や患者IDがユーザにより入力される。なお患者名は、電子カルテシステム110、看護業務支援システム120、相談記録システム130などの医療者が操作する端末から入力されてもよい。
(ステップS101)
患者名入力部410に患者名が入力されると、患者名取得部310は、患者名入力部410に入力された患者名をデータ表示部400から取得する。また、表示制御部350は、診断支援画面に患者情報表示部420を表示させる。患者情報表示部420には、患者名入力部410に入力された患者の基本情報が表示される。基本情報としては、例えば、患者名、患者ID、年齢、生年月日、性別等が表示される。
(ステップS102)
次に、生物心理社会的情報取得部320は、ステップS101で取得した患者名に基づいて、患者に関する診療記録を診療データベース200から抽出して取得する。例えば、診療記録として、患者に関する電子カルテ、看護記録、相談記録、問診表、質問票等が診療データベース200から収集される。
(ステップS103)
次に、自然言語処理部330は、ステップS102で取得した各診療記録に対して自然言語処理を実行し、各表示項目について、その表示項目と関連する記述(以下、関連記述と呼ぶ)を紐づける。この処理では、まず、自然言語処理部330は、各診療記録に含まれる各文について各表示項目に対する類似度を算出し、類似度が所定の値以上の表示項目を関連する表示項目として各文に紐づける。また、類似度が所定の値以上の文を各表示項目の関連記述として紐づける。この際、音声データ形式や動画データ形式の診療記録に対しては、公知の音声解析ソフトや動画解析ソフトを用いて診療記録をテキスト化し、テキスト化した文章に対して自然言語処理を実行する。
これにより、関連する表示項目を示す情報が各文に紐づけられるとともに、各表示項目に関連記述が紐づけられる。1つの文に対して紐づけられる表示項目は、1つであってもよく、複数であってもよい。また、1つの表示項目に対して紐づけられる関連記述は、1つであってもよく、複数であってもよい。
(ステップS104)
次に、データ分析部340は、表示項目毎に、紐づけられた関連記述の情報量を算出する。データ分析部340は、例えば、関連記述として紐づけられた文の数を情報量として算出する。なお、これに限らず、データ分析部340は、抽出された複数の関連記述間の類似度に基づいて情報量を算出してもよい。
(ステップS105)
次に、表示制御部350は、診断支援画面に情報表示部430を表示させる。通常時の情報表示部430には、大項目表示画面が表示される。大項目表示画面では、複数の表示項目が、複数の群(大項目)ごとにまとめられて表示される。図4に示す一例では、複数の表示項目が「医学的適応」、「QOL」、「患者の意向」、「周辺事項」の4つの大項目に分類されている。情報表示部430には、「医学的適応」の大項目に分類された診療項目が表示される第1表示部431と、「QOL」の大項目に分類された診療項目が表示される第2表示部432と、「患者の意向」の大項目に分類された診療項目が表示される第3表示部433と、「周辺事項」の大項目に分類された診療項目が表示される第4表示部434が表示されている。大項目は、カテゴリと呼ばれてもよい。
第1表示部431には、「医学生物学側面の情報(医学的適応)」に関する表示項目が表示されている。「医学的適応」に関する表示項目は、例えば、「リンパ浮腫」、「転移有無」、「腫瘍サイズ」、「病理グレード」等である。第2表示部432には、「QOL」に関する表示項目が表示されている。「QOL」に関する表示項目は、例えば、「体の症状」、「心の健康」、「きがかり」、「心配」等である。第3表示部433には、「患者の意向」に関する表示項目が表示されている。「患者の意向」に関する表示項目は、例えば、「家族重視」、「余命を知る」、「見た目重視」、「臨床試験参加意思」等である。第4表示部434には、「周辺事項」に関する表示項目が表示されている。「周辺事項」に関する表示項目は、例えば、「加入保険」、「経済状況」、「家族の意向」、「子育て・介護」等である。
第1表示部431乃至第4表示部434に表示された大項目の1つの大項目を選択すると、選択された表示部を拡大した詳細項目表示画面が情報表示部430に表示される。図5は、詳細項目表示画面の一例を示している。図5では、「QOL」の大項目に対応する第2表示部432が選択された場合の一例を示している。情報表示部430には、図4の第2表示部432に表示された各表示項目をさらに細かく分類した表示項目が表示されている。
また、表示制御部350は、ステップS104で算出された情報量を可視化してデータ表示部400に表示させる。図6は、図4及び図5に適用されている情報量の可視化方法を説明するための図である。図6に示すように、図4及び図5では、情報量が大きいほど、表示項目のアイコンに含まれる黒丸が大きくなるように表示することにより、表示項目の情報量を可視化して表示している。また、図4では、さらに、情報量が大きいほど、表示項目のアイコンの外枠が大きくかつ濃くなるように表示している。ユーザは、表示項目のアイコンを確認することにより、情報量が多い項目を視覚的に把握し、重要な項目を容易に把握することができる。
図7は、図5に示す診断支援画面において、いずれかの表示項目がユーザにより選択された場合の診断支援画面の一例を示す図である。図7に示すように、いずれかの表示項目が選択されると、選択された表示項目(以下、選択項目と呼ぶ)の関連情報を表示する関連情報表示部440が表示される。図7の一例では、「体躯部」という項目が選択されている。
関連情報表示部440には、選択項目に紐づけられた関連記述に関連する診療記録が時系列情報とともに表示されている。例えば、関連記述が文である場合、その文が含まれる診療記録が表示され、関連記述が診療記録である場合、その診療記録が表示される。診療記録のアイコンが選択されると、選択した診療記録の内容が表示される。関連情報表示部440には、タイムラインが表示され、日付ごとに表示欄が設けられている。診療記録は、その診療記録の作成日の欄にアイコンで表示される。例えば、主治医が作成した電子カルテや、看護師が作成した看護記録等のアイコン(インデックス)がタイムラインに表示される。また、関連情報表示部440には、診療記録の作成者ごとに表示欄が設けられている。診療記録は、その診療記録の作成者の欄にアイコンで表示される。
また、関連情報表示部440では、患者のイベントに関する情報が表示されている。例えば、患者の入院、退院、検査、治療、投薬に関する情報が、該当する日付に表示されている。ユーザは、診療記録とイベントとの前後関係を確認することで、診療記録に記載された事項の原因を推測することができる。例えば、「しびれ」という言葉を含む診療記録が表示された場合に、その診療記録の作成日が患者の投薬日より前か後かを把握することにより、ユーザは、しびれの原因が薬物療法によるものであるかどうかを判断することができる。
以下、本実施形態に係る診断支援システム1の効果について説明する。
従来の診断支援システムでは、主に患者の疾患に関する情報(医学生物学的側面の情報)が収集され、医学生物学的側面(病態や病因)に着目した治療選択肢や方針決定に活用されている。また、患者からの入力情報(ePRO:electric Patient Report Outcome)が患者の治療選択肢や方針決定に活用されるようになってきている。患者からの入力情報は、例えば、患者自身がスマートフォンなどを活用して患者自身の状態を入力することにより、病院システム内に取り込まれる。
一方、高齢化に伴い、急性疾患から生活習慣病などの慢性疾患へと疾患の構造が大きく変化してきている。また、急性疾患であっても医療の進歩に伴い予後が良くなり慢性疾患へ移行するようになってきた。このような背景により、患者の疾患に関する情報に基づく医学生物学的側面を考慮したアプローチだけでは、疾患の治癒に至らない状況が増加している。このため、医学生物学的側面に加え、患者と医療者がコミュニケーションを取って信頼関係を構築しながら、患者の心理/社会的側面も考慮して診療を進める、患者の全人的理解に基づく医療が重要になっている。また、健康を規定する要因のうち、社会的要因は50%以上を占めるともいわれている。
ここで、患者の心理/社会的側面の情報は、例えば、電子カルテ等の病院情報システム内に保存されている場合がある。これら心理/社会的側面の情報は、電子カルテ、看護カルテ、がん相談記録等の診療記録に記入されており、記入項目も限定されていることが多い。また、患者全体を俯瞰するための統合情報として診療記録や患者からの入力情報をまとめて表示することは行われていない。
また、問診中や、診療中や、医療者との相談中に得られた、医学生物学的側面および心理/社会的側面に関する情報などの様々な情報は、電子カルテ、看護記録、相談記録等のそれぞれに記載されているが、患者の全人的理解に基づく医療を進める上で活用しやすい形では記録されていない。さらに、さまざまな医療者が得た情報を寄せ集め、提示しただけでは、単なる情報量の増加となってしまい、忙しい日々の診療の中で、これら集められた情報を活用することは困難である。例えば、記録されているカルテの量を提示するだけでは、カルテの内容を考慮することができず、患者の全人的理解を行うことはできない。
上記背景事情により、様々な職種の医療者が様々な側面から患者と関わる中で得た情報を集め、集められた患者の様々な側面に関する情報を利用した診療を支援する支援システムが求められている。
上記課題に対し、本実施形態に係る診断支援システム1は、複数の時点で取得された診療記録を含む診療データを取得し、診療データに対して解析処理を実行する。解析処理は、例えば、自然言語処理である。その後、診断支援システム1は、複数の表示項目のそれぞれについて、解析処理の結果に基づいて診療データから医学生物学的および心理社会的項目に関連する記述を抽出し、抽出結果を用いて医学生物学的および心理社会的項目の情報量を算出する。そして、診断支援システム1は、医学生物学的および心理社会的項目を情報量に応じた態様で表示させる。情報量は、例えば、医学生物学的および心理社会的項目に関連するとして抽出された記述の数や、抽出された複数の記述間の類似度を用いて算出される。記述は、例えば、診療記録単位や、診療記録に含まれる文単位や、診療記録に含まれる段落単位で用いられる。
上記構成により、本実施形態に係る診断支援システム1によれば、診断支援画面に、臨床情報等の、疾患に関する医学生物的情報だけでなく、複数の医療者が得た患者の意向や価値観等の心理社会的情報も含む患者の全体像を表示することができる。
例えば、がん患者の「しびれがある」という訴えに対して、しびれが起こったタイミングが薬物療法開始後である場合、しびれの原因は薬物の副作用である可能性が高いため、支持療法が行われる。一方、しびれが起こったタイミングが薬物療法開始時期と関係ない場合、しびれの原因は骨転移である可能性もあるため、追加検査が行われる。このように、がん患者の「しびれがある」という訴えを情報として利用することで、次のアクションを効果的に決定することができる。しかし、しびれや痛みに関する情報は、患者が自主的に述べる情報に基づくものであり、全ての患者から得られる情報ではない。また、医療者と患者の会話の中で、しびれや痛みに関することが述べられた場合には、電子カルテだけでなく看護記録や相談記録に残される。本実施形態に係る診断支援システム1によれば、診療記録内の全ての文章を自然言語処理の対象とすることにより、従来は充分に利用されていない心理社会的情報について記載された文章についても、関連情報として扱うことができる。これにより、診療録のどこかにある推論を助けることができる情報を、医療者が十分に活用することができる。
また、様々な職種の医療者が患者と関わる中で集められた情報を医療者や多職種連携チームが確認しながら、それぞれの専門性の視点で検討し、困っている人や介入すべき人の拾い上げ(スクリーニングやトリアージ)を行うことができる。また、患者の大切な事は何か、患者の何らかの変化がなぜ起きたか、どのようなケアや治療をすると良いか等といった患者理解と次アクションの検討等を行う際に必要となる情報に効率的にアクセスすることができる。すなわち、さまざまな医療関係者が得た生物心理社会的情報を統合・集約し、情報量の増加による負担を増やすことなく、治療選択肢を考える場合、診察、患者とのコミュニケーション、あるいは医療者間でのコミュニケーションの場において、患者の意向や価値観といった心理社会的情報を利用した生物心理社会的モデル(全人的医療)に基づく医療を支援することができる。
また、本実施形態に係る診断支援システム1によれば、患者の全体像を構成する項目を、対応付く情報量に応じた態様で表示することができる。例えば、情報量に応じて心理社会的項目のアイコンや文字の大きさを変更することで、各項目の情報量を可視化して表示することができる。情報量が多い項目は、診断において重要な項目としてみなすことができる。このため、ユーザは、情報量を把握することにより、確認すべき項目を容易に把握することができる。
また、診断支援画面において、選択された項目に関連する記述を時系列情報とともに表示することができる。例えば、診療記録の作成日を把握できるように表示することで、ユーザは、作成日に基づいて患者の変化を引き起こした要因を推定することができる。また、入院日、退院日、投薬日などのイベント情報をさらに表示することで、精度よく患者の変化を引き起こした要因を推定することができる。また、診療記録の作成者に関する情報を併せて表示してもよい。このように、本実施形態においても、様々な視点から集められた患者情報を医療チームで共有し意思決定に活用することができる。
(第1の実施形態の変形例)
また、表示項目と記述との関係の強さに応じた重みづけを用いて情報量を算出してもよい。例えば、表示項目との類似度が高い記述が紐づけられているほど情報量が大きくなるように重みづけが行われ、その合計値が情報量として算出されてもよい。この場合、図8に示すように、各記述の重みを表示した関連情報表示部441が表示されてもよい。図8に示す一例では、関連情報表示部441には、選択項目との類似度が大きいほど記述の表示アイコンの色が濃くなるように表示している。関連情報表示部441には、各記述の情報量を示すアイコンが表示されてもよい。また、1つの表示アイコンを用いて類似度と情報量の両方を示してもよい。例えば、色に応じて類似度を示し、表示アイコンの大きさに応じて情報量を示してもよいし、表示アイコンの色に応じて情報量を示し、表示アイコンの大きさに応じて類似度を示してもよい。
また、図9に示すように、関連情報表示部440に表示された記述のいずれかが選択されると、選択された記述に記載された内容を示す内容表示部442が表示されてもよい。内容表示部442には、例えば、診療記録に記載されたテキストをそのまま表示してもよく、診療記録に記載されたテキストを用いて要約して表示してもよい。また、選択された診療記録が動画データである場合、内容表示部442で動画が再生されてもよく、動画のキーフレームを内容表示部442に表示してもよい。また、選択された診療記録が音声データである場合、内容表示部442が表示される代わりに音声データが再生されてもよい。
また、図9に示すように、表示項目のいずれかが選択されると、選択項目に関連するパラメータの経時変化を示す経時変化表示部443が表示されてもよい。この場合、各表示項目について、紐づけられた各記述の言語解析結果を用いて表示項目に関連するパラメータが予め数値化されて記憶される。その後、表示項目のいずれかが選択されると、表示制御部350は、選択された表示項目のパラメータが読み出し、表示項目に関するパラメータの経時変化を示すグラフを経時変化表示部443に表示させる。ユーザは、確認したい項目に関するパラメータの継時変化を容易に把握することができる。また、図10に示すように、複数の表示項目に対する経時変化表示部443が同時に表示されてもよい。ユーザは、確認したい複数の項目を比較することができる。この場合、関連情報表示部440には、選択された複数の記述ごとに表示欄が設けられ、紐づけられた記述が該当する作成日の欄に表示される。
また、図11に示すように、経時変化表示部443上に表示されたアイコンが選択されると、選択項目に紐づけられた記述の一覧を表示する一覧表示部444が表示されてもよい。一覧表示部444には、例えば、選択項目に紐づけられた各診療記録の文章の一部や要約が表示される。また、一覧表示部444に表示された診療記録のいずれかが選択されると、選択された診療記録の原文を表示する原文表示部445が表示されてもよい。原文表示部445には、例えば、診療記録の全文がそのまま表示される。ユーザは、関係する文書の一覧を簡便に確認することができる。なお、図12に示すように、経時変化表示部443に表示された診療記録が選択されると、選択された診療記録の原文を表示する原文表示部445が表示されるようにしてもよい。
また、図13に示すように、大項目ごとに表示項目表示する大項目表示画面と、選択された大項目に分類される表示項目を表示する詳細項目表示画面との両方を1画面に表示してもよい。
また、図14に示すように、表示項目が選択されなくても、関連情報表示部440が表示されてもよい。この場合、1つ以上の表示項目が予め設定され、設定された項目に紐づけられた診療記録が関連情報表示部440に表示される。
また、図15及び図16に示すように、表示項目の名前とともに情報量の数値を表示してもよい。ユーザは、アイコンの大きさともに、数値化されたスコア(情報量)を確認することで、より詳細に情報量を把握することができる。
また、図17に示すように、各表示項目に紐づけられた全ての記述を表示する全文表示部446が表示されてもよい。全文表示部446には、例えば、作成日順に、関連する記述を含む診療記録の作成日と内容の全文が表示される。
また、図18に示すように、情報表示部430の大項目表示画面において表示項目のいずれかが選択されると、選択項目に紐づけられた全ての記述を表示する全文表示部446が表示されてもよい。図18は、紐づけられた記述の数を情報量として用いている場合の一例を示している。図18に示すように、2つの記述が紐づけられた「余命」の項目が選択されると、2つの記述が全文表示部446に表示される。また、図19乃至図21に示すように、1つの記述が紐づけられた「治療」、「経済状況」または「加入保険」の項目が選択された場合、1つの記述が全文表示部446に表示される。また、図22乃至図24に示すように、「心の健康」、「体の症状」、「きがかり・心配」等のように情報量が多い項目が選択された場合、全文表示部446には紐づけられた記述のうちの一部が表示され、全文表示部446をスクロールすることにより全ての記述を確認できるように表示してもよい。
また、図25に示すように、情報表示部430の大項目表示画面において、大項目のいずれかが選択されると、選択された大項目に含まれる全ての表示項目に対して、全文表示部446が表示されてもよい。
また、図26に示すように、情報表示部430の大項目表示画面において、複数の表示項目が選択された場合、選択された各表示項目に対応する複数の全文表示部446が同時に表示されてもよい。また、図27に示すように、複数の表示項目が選択された場合、選択された各表示項目に紐づけられた全ての記述が1つの全文表示部446に表示されてもよい。
また、図28に示すように、情報表示部430の詳細項目表示画面において表示項目のいずれかが選択された場合も、図18と同様に全文表示部446が表示されてもよい。また、図29に示すように、情報表示部430の詳細項目表示画面において複数の表示項目が選択された場合も、図26と同様に選択された各表示項目に対応する複数の全文表示部446が同時に表示されてもよい。
また、図30に示すように、関連情報表示部440においていずれかの日付が選択されると、選択項目に紐づけられた記述のうち、選択された日に作成された全ての記述を表示する全文表示部446が表示されてもよい。
また、図27で説明したように、選択された複数の表示項目に紐づけられた全ての記述を1つの全文表示部446に表示する場合、図31に示すように、記述の作成日と内容の全文に加えて、対応する表示項目の名称を示すタグを全文表示部446に表示してもよい。また、図31に示すように、内容の全文のうち、表示項目に関連する用語を強調して表示してもよい。例えば、図31に示す一例では、表示項目に関連する用語が太字で表示されている。
また、図32に示すように、関連情報表示部440において特定の期間が選択されると、選択項目に紐づけられた記述のうち、その期間に作成された全ての記述を表示する全文表示部446が表示されてもよい。また、図32の全文表示部446が表示された状態で、関連情報表示部440に表示された診療項目のうちの1つが選択されると、図33に示すように、全文表示部446に表示された記述のうち、選択された診療項目に対応する記述が強調して表示されてもよい。例えば、図33に示す一例では、選択された診療項目に対応する記述が太枠で囲われて表示されている。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る診断支援システムの全体構成について説明する。図34は、第2の実施形態に係る診断支援システム2の構成の一例を示すブロック図である。診断支援システム2は、診断支援装置2100と、医用情報保管装置2200と、診療情報入力支援システム2300とを有する。診断支援システム2は、臨床意思決定支援システムと呼ばれてもよい。
診断支援装置2100と、医用情報保管装置2200と、診療情報入力支援システム2300とは、例えば、ネットワークNを介して接続される。ネットワークNは、有線、無線を問わず、診断支援装置2100と医用情報保管装置2200と、診療情報入力支援システム2300とが通信可能であれば、任意の形態で実現可能である。
診断支援装置2100は、様々な視点から収集された被検体に関する情報を、特徴量(特徴に関する積算値あるいは変化値(以下「ゆらぎ」とも言う))と共に医師、看護師、相談員等のユーザに提示する装置である。「ゆらぎ」を表す情報は、例えば、ゆらぎ値である。ゆらぎ値は、特徴量の一例である。診断支援装置2100の構成については後述する。診断支援装置2100は、臨床意思決定支援装置と呼ばれてもよい。
医用情報保管装置2200は、診療情報に関する診療データベース2210を記憶する。医用情報保管装置2200は、例えば、病院情報システム(以下、HIS(Hospital Information Systems)と呼ぶ)に組み込まれる。診療データベース2210は、診療情報DBと呼ばれてもよい。
診療データベース2210は、複数の被検体に関する情報を記憶する。被検体は、例えば、患者である。例えば、診療データベース2210は、患者情報、診療情報、個人情報を記憶する。
患者情報は、例えば、被検体に関する電子カルテにおける情報(例えば、患者ID、氏名、生年月日、疾患に関する情報、体重、身長等)等を含む。
診療情報は、例えば、疾患に対する治療方法に応じた保険点数、薬価、標準報酬月額、医師や看護師等の医療従事者(がん相談員等を含む)が入力した被検体に関する種々の情報、被検体と医師の医療従事者との対話等を記録した情報、被検体と医療従事者との対話等を記録した情報に対する自然言語処理の結果(以下、言語処理結果ともいう)等の情報を含む。診療情報は、診療記録と呼ばれてもよい。診療情報は、診療データの一例である。
ここで、自然言語処理の対象は、診療記録に記載の情報、被検体と医師、看護師、相談員等との対話やチャットボット(chatbot)との対話による音声データのほかに、例えば、被検体による各種検索結果等のテキストデータであってもよい。一例として、被検体がインターネット等で自身の疾患について検索した検索結果や検索履歴等を示すテキストデータであってもよい。自然言語処理の対象が音声データである場合、言語処理結果は、音声の分析結果に相当する。
音声データやテキストデータは、例えば、診療情報入力支援システム2300を構成する情報処理装置等を介して入力される。言語処理結果は、例えば、FAQ(Frequently Asked Questions)の形式等で、診療データベース2210に記憶される。
個人情報は、例えば、被検体の特異的なイベント(すなわち被検体固有のイベント)に関する情報、被検体や被検体の家族のスケジュール情報(行動予定)、被検体や被検体が属する世帯の報酬月額(経済情報)、被検体が加入している民間保険及び当該民間保険の加入内容、被検体の嗜好を示す情報、被検体の価値観を示す情報(例えば、生活に関して重要視している事項、疾患に対する治療に関して重要視している事項等を含む)、問診表や質問票に記載の情報、被検体による各種検索結果等のテキストデータに対する言語処理結果等を含む。
以下、診療データベース2210に記憶される患者情報、診療情報、個人情報を、総称して診療情報という。
診療情報入力支援システム2300は、診療情報を収集し、収集した診療情報を診療データベース2210に登録するシステムである。診療情報入力支援システム2300は、電子カルテシステム2310と、看護カルテシステム2320と、相談記録システム2330と、放射線部門情報システム2340と、臨床検査部門情報システム2350と、薬剤業務支援システム2360と、栄養管理システム2380と、患者日常情報システム2390とを有する。
なお、図34に示す診療情報入力支援システム2300の構成は一例であり、診療情報入力支援システム2300は、上記の構成全てを有していなくてもよい。また、診療情報入力支援システム2300は、上記の構成以外の構成を有していてもよい。
電子カルテシステム2310は、診療内容の記録のための電子カルテを管理する情報システムである。電子カルテシステム2310は、例えば、電子カルテサーバ装置及び電子カルテ端末装置を備える。
電子カルテサーバ装置は、電子カルテの管理に関する処理を実行するコンピュータ装置である。電子カルテサーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。電子カルテ端末装置は、電子カルテの入力・参照を行う医師・看護師等により利用される。電子カルテ端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。電子カルテサーバ装置及び電子カルテ端末装置は、ネットワークNに接続されている。
医師・看護師等により電子カルテ端末装置を介して入力された情報は、電子カルテサーバ装置に送信される。電子カルテサーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、診断の対象となる被検体を識別する患者ID、情報の収集者に関する収集者情報(例えば、担当医、看護師等)、情報を収集したイベントに関するイベント情報(例えば、胸部X線CT検査前の診察等)、及び、情報を収集した時間(例えば、20XX年2月3日午前9時30分等)に関する時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
看護カルテシステム2320は、看護内容の記録のための看護カルテを管理する情報システムである。看護カルテシステム2320は、例えば、看護カルテサーバ装置及び看護カルテ端末装置を備える。
看護カルテサーバ装置は、看護カルテに関する処理を実行するコンピュータ装置である。看護カルテサーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。看護カルテ端末装置は、看護カルテの入力・参照を行う看護師等により利用される。看護カルテ端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。看護カルテサーバ装置及び看護カルテ端末装置は、ネットワークNに接続されている。
看護師等により看護カルテ端末装置を介して入力された情報は、看護カルテサーバ装置に送信される。看護カルテサーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
相談記録システム2330は、相談内容の記録のための相談記録を管理する情報システムである。相談記録システム2330は、例えば、相談記録サーバ装置及び相談記録端末装置を備える。
相談記録サーバ装置は、相談記録に関する処理を実行するコンピュータ装置である。相談記録サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。相談記録端末装置は、相談記録の入力・参照を行うがん相談員等により利用される。相談記録端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。相談記録サーバ装置及び相談記録端末装置は、ネットワークNに接続されている。
がん相談員等により相談記録端末装置を介して入力された情報は、相談記録サーバ装置に送信される。相談記録サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
放射線部門情報システム(RIS:Radiology Information Systems)34は、病院内の放射線部門における情報を管理する情報システムであり、放射線部門情報サーバ装置及び放射線部門情報端末装置を備えている。
放射線部門情報サーバ装置は、放射線部門における情報の管理にかかわる処理を実行するコンピュータ装置である。放射線部門情報サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。放射線部門情報端末装置は、放射線部門の放射線技師等により利用され、システムの規模により1台~複数台が設けられる。放射線部門情報サーバ装置及び放射線部門情報端末装置は、ネットワークNに接続されている。
放射線技師等により放射線部門情報端末装置を介して入力された情報は、放射線部門サーバ装置に送信される。放射線部門サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
臨床検査部門情報システム(LIS:Laboratory InformationSystem)2350は、病院内の臨床検査部門における情報を管理する情報システムであり、臨床検査部門情報サーバ装置、臨床検査部門情報端末装置、および検査機器を備えている。
例えば、臨床検査部門情報システム2350では、電子カルテシステム2310から送信されたオーダ情報に基づいて、臨床検査技師により検体検査や生理機能検査が実施される。なお、検体検査は、衛生検査所等の外部の検査機関に委託されてもよい。
臨床検査部門情報サーバ装置は、臨床検査における情報の管理にかかわる処理を実行するコンピュータ装置である。臨床検査部門情報サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。臨床検査部門情報端末装置は、臨床検査部門の臨床検査技師等により利用され、システムの規模により1台~複数台が設けられる。臨床検査部門情報サーバ装置及び臨床検査部門情報端末装置は、ネットワークNに接続されている。
検査機器は、患者から取得された血液や尿等の検体が臨床検査技師により分析される検体検査や、患者の脳波や心電図等を測定する生理機能検査の実行に関する機器である。なお、検体検査は、例えば、病理検査、血液・生化学検査、尿や便等の一般検査、免疫血清検査、微生物検査、輸血や臓器移植関連検査等である。
生理機能検査は、例えば、脳波検査、呼吸機能検査、心臓系検査、眼底写真検査等である。検査機器は、検体検査の種別および生理機能検査の種別に応じて複数台設置される。なお、検体検査における少なくとも一部は、外部の検査機関により実施されてもよい。このとき、臨床検査部門情報サーバ装置は、検体検査に関する検査結果を、外部の検査機関から受信し、保管する。また、臨床検査部門情報サーバ装置は、検査結果を、電子カルテシステム2310に送信する。
臨床検査技師等により臨床検査部門情報端末装置を介して入力された情報は、臨床検査部門情報サーバ装置に送信される。臨床検査部門情報サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
薬剤業務支援システム2360は、薬剤業務(例えば、薬剤の処方記録の作成等)に関する情報を管理する情報システムである。薬剤業務支援システム2360は、例えば、薬剤業務支援サーバ装置及び薬剤業務支援端末装置を備える。
薬剤業務支援サーバ装置は、薬剤業務に関する処理を実行するコンピュータ装置である。薬剤業務支援サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。薬剤業務支援端末装置は、薬剤の処方記録等の入力・参照を行う薬剤師等により利用される。薬剤業務支援端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。薬剤業務支援サーバ装置及び薬剤業務支援端末装置は、ネットワークNに接続されている。
薬剤師等により薬剤業務支援端末装置を介して入力された情報は、薬剤業務支援サーバ装置に送信される。薬剤業務支援サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
手術支援システム2370は、手術に関する情報を管理する情報システムである。例えば、手術支援システム2370は、実施した手術に関する情報を記録した手術実施報告書等を記憶し、管理する。手術支援システム2370は、例えば、手術支援サーバ装置及び手術支援端末装置を備える。
手術支援サーバ装置は、手術に関する処理を実行するコンピュータ装置である。手術支援サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。手術支援端末装置は、手術実施報告書等の入力・参照を行う執刀医等により利用される。手術支援端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。手術支援サーバ装置及び手術支援端末装置は、ネットワークNに接続されている。
執刀医等により手術支援端末装置を介して入力された情報は、手術支援サーバ装置に送信される。手術支援サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
栄養管理システム2380は、被検体の栄養状態に関する情報を管理する情報システムである。栄養管理システム2380は、例えば、栄養管理サーバ装置及び栄養管理端末装置を備える。
栄養管理サーバ装置は、被検体の栄養管理に関する処理を実行するコンピュータ装置である。栄養管理サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。栄養管理端末装置は、被検体の栄養摂取実績を表す情報等の入力・参照を行う栄養士等により利用される。栄養管理端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。栄養管理サーバ装置及び栄養管理端末装置は、ネットワークNに接続されている。
栄養士等により栄養管理端末装置を介して入力された情報は、栄養管理サーバ装置に送信される。栄養管理サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
患者日常情報システム2390は、被検体の日常に関する患者日常情報を管理する情報システムである。患者日常情報は、PHR(Personal Health Record)等を含んでいてもよい。患者日常情報システム2390は、例えば、患者日常情報サーバ装置及び患者日常情報端末装置を備える。また、患者日常情報システム2390は、被検体の心電、脈拍等を計測可能なウェアラブルデバイス等を含んでいてもよい。
患者日常情報サーバ装置は、患者日常情報に関する処理を実行するコンピュータ装置である。患者日常情報サーバ装置は、システムの規模により1台~複数台のコンピュータ装置から構成される。患者日常端末装置は、患者の健康状態を表す情報等の入力・参照を行う看護師等により利用される。患者日常情報端末装置は、システムの規模により1台~複数台が設けられる。患者日常情報サーバ装置及び患者日常情報端末装置は、ネットワークNに接続されている。
看護師等により患者日常端末装置を介して入力された情報は、患者日常サーバ装置に送信される。患者日常サーバ装置は、受信した情報を医用情報保管装置2200へ送信する。当該情報には、患者ID、収集者情報、イベント情報、及び、時間情報等が含まれる。そして、医用情報保管装置2200により受信された情報は、診療情報として診療データベース2210に記憶される。
ここで、診療データベース2210への診療情報の登録処理について、図35を用いて説明する。図35は、診療データベース2210への診療情報の登録処理の一例を説明する図である。
図35では、「20XX/2/11」等の日付は、診療情報の収集日時を表している。また、「患者A」は、被検体の氏名を表す情報である。「診察」、「外来化学療法」等は、情報を収集したイベントを表している。また、「主治医B」、「看護師C1」、「がん相談員」等は、情報の収集者を表している。
例えば、主治医Bは、20XX/2/11に患者Aの診察を行い、診療に得られた患者Aの情報を、患者ID、収集者情報、イベント情報、フリーテキスト、検査値等数値項目、Boolean(True/False)、及び、時間情報とともに、電子カルテ端末装置を用いて、電子カルテに入力する。図35では、患者IDは、患者Aの患者IDである。また、収集者情報は、主治医Bの氏名及び主治医Bの職員ID等である。また、イベント情報は、診察を表す情報である。また、時間情報は、20XX/2/11である。
そして、入力された情報は、電子カルテサーバ装置により診療情報2311aとして、医用情報保管装置2200に送信される。医用情報保管装置2200は、診療データベース2210に診療情報2311aを登録する。なお、診療情報2321a、2331a、2322a、2311b、2312a、2321b、2311cについても、上記と同様の処理により、診療データベース2210に登録される。
図34に戻り、診断支援装置2100の構成について説明する。診断支援装置2100は、例えばPC(Personal Computer)またはサーバ装置等のコンピュータである。診断支援装置2100は、クラウド環境に設けられても良いし、病院等の医療機関またはヘルスケアサービスを提供する事業者の施設等に設置されても良い。
診断支援装置2100は、NW(network)インタフェース2110と、記憶回路2120と、入力インタフェース2130と、ディスプレイ2140と、処理回路2150とを備える。
NWインタフェース2110は、処理回路2150に接続されており、診断支援装置2100と、医用情報保管装置2200、及び診療情報入力支援システム2300との間で行われる各種データの伝送および通信を制御する。NWインタフェース2110は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路2120は、処理回路2150に接続されており、処理回路2150で使用される各種の情報およびプログラムを記憶する。
記憶回路2120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。記憶回路2120は、記憶部ともいう。
入力インタフェース2130は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インタフェース2130は、処理回路2150に接続されており、ユーザから受け取った入力操作を電気信号へ変換し処理回路2150へと出力する。
ディスプレイ2140は、液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescen ce:OEL)ディスプレイ等である。なお、入力インタフェース2130とディスプレイ2140とは統合しても良い。例えば、入力インタフェース2130とディスプレイ2140とは、タッチパネルによって実現されても良い。ディスプレイ2140は、表示部の一例である。
処理回路2150は、記憶回路2120からプログラムを読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。本実施形態の処理回路2150は、取得機能2151、算出機能2152、特定機能2153、分析機能2154、及び表示制御機能2155を備える。ここで、取得機能2151は、取得部の一例である。算出機能2152は、算出部の一例である。特定機能2153は、第2特定部の一例である。分析機能2154は、第1特定部及び分析部の一例である。表示制御機能2155は、表示制御部の一例である。
ここで、例えば、処理回路2150の構成要素である取得機能2151、算出機能2152、分析機能2154、特定機能2153、及び表示制御機能2155の各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路2120に記憶されている。
処理回路2150は、例えば、プロセッサである。例えば、処理回路2150は、プログラムを記憶回路2120から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路2150は、図34の処理回路2150内に示された各機能を有することとなる。
なお、図34においては単一のプロセッサにて取得機能2151、算出機能2152、特定機能2153、分析機能2154、及び表示制御機能2155にて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路2150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
また、図34においては単一の記憶回路2120が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路2150は個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
上記の説明では、「プロセッサ」が各機能に対応するプログラムを記憶回路から読み出して実行する例を説明したが、実施形態はこれに限定されない。本実施形態において、「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(G raphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integr ated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device :CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。
プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。一方、プロセッサがASICである場合、記憶回路2120にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。
なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図34における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
取得機能2151は、診療データとして、複数の医療従事者が収集した診療情報を取得する。例えば、取得機能2151は、NWインタフェース2110を介して、診療データベース2210を参照し、対象被検体の診療情報を取得する。なお、取得機能2151は、NWインタフェース2110を介して、電子カルテシステム2310の電子カルテサーバ装置等から診療情報を取得してもよい。
算出機能2152は、診療データに基づいて、所定の期間における診療データに関する特徴量を算出する。本実施形態では、特徴量として、同種の診療情報間の積算値あるいは変動の大きさを示すゆらぎ値を用いる。本実施形態の算出機能2152は、取得機能2151により取得された同一の被検体に係る複数の診療情報について、同種の診療情報間の変動の大きさを示すゆらぎ値を算出する。
例えば、算出機能2152は、取得機能2151により取得された診療情報について、情報の収集者間における変動の大きさを示す第1ゆらぎ値を算出する。また、例えば、算出機能2152は、情報の経時的な変動の大きさを示す第2ゆらぎ値を算出する。また、例えば、算出機能2152は、情報が収集された診療イベント間における変動の大きさを示す第3ゆらぎ値を算出する。また、例えば、算出機能2152は、第1ゆらぎ値~第3ゆらぎ値の総合的なゆらぎ値を表す総合ゆらぎ値を算出する。
ここで、算出機能2152によるゆらぎ値の算出処理について説明する。まず、第1ゆらぎ値の算出処理について説明する。以下は、主治医B、看護師C1、看護師C2、及びがん相談員Dの各々が、患者Aの余命を知ることに関する情報を収集した場合を例に説明する。
まず、余命を知ることについては、被検体の主観的情報であり、単純に変動の大きさを評価することができない。そこで、被検体の感情に関わる情報等の被検体の主観的情報については、当該主観的情報の評価方法が定義されている。
以下、患者の余命を知ることに関する評価の方法について、説明する。例えば、各情報収集者は、患者からヒアリングした内容を基に「0:知りたくない、1:どちらかといえば知りたい、2:わからない、3:どちらかといえば知りたい、4:知りたい」の5段階で、患者が余命を知りたいと感じている度合いを評価する。そして、各情報収集者は、診療情報入力支援システム2300の端末装置等を用いて、患者の余命を知ることについての評価結果を入力する。これにより、患者の余命を知ることに関する情報を数値化することができる。ここで、数値化した患者の余命を知ることに関する情報は、診療情報に関する指標の一例である。
なお、この例では、各情報収集者の入力により、患者の余命を知ることに関する情報を数値化しているが、既存の自然言語処理技術を用いて、患者の余命を知ることに関する情報を抽出、評価することにより患者の余命を知ることに関する情報を数値化してもよい。
以上を前提に、例えば、○月○日に、患者Aについて、主治医Bが、余命を知ることについて「4:どちらかといえば知りたい」と評価し、同様に、看護師C1が「4:どちらかといえば知りたい」と評価したものとする。また、同様に、看護師C2が、「0:知りたくない」と評価し、がん相談員Dが、「1:どちらかといえば知りたくない」と評価したものとする。
この場合、例えば、算出機能2152は、主治医B、看護師C1、看護師C2、がん相談員Dの評価の標準偏差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した標準偏差≒2.1を第1ゆらぎ値とする。
なお、第1ゆらぎ値は、標準偏差に限らず他の統計量であってもよい。例えば、算出機能2152は、主治医B、看護師C1、看護師C2、がん相談員Dの評価の分散の値を第1ゆらぎ値としてもよい。また、例えば、算出機能2152は、主治医B、看護師C1、看護師C2、がん相談員Dの評価の最大値と平均値との差及び最小値と平均値との差を算出し、大きい方の値を第1ゆらぎ値としてもよい。
また、別の例として、主治医B、看護師C1、看護師C2、及びがん相談員Dの各々が、患者Aの身体の痛みに関する情報を収集した場合について説明する。
まず、患者の身体の痛みの評価方法について、説明する。例えば、各情報収集者は、患者からヒアリングした内容を基に「0:なし、1:かるい、2:少しつらい、3:つらい、4:ひどくつらい」の5段階で患者の痛みについて評価する。そして、各情報収集者は、診療情報入力支援システム2300の端末装置等を用いて、患者の身体の痛みについて評価結果を入力する。これにより、患者の身体の痛みに関する情報を数値化することができる。ここで、数値化した患者の身体の痛みに関する情報は、診療情報に関する指標の一例である。
なお、この例では、各情報収集者の入力により、患者の身体の痛みに関する情報を数値化しているが、既存の自然言語処理技術を用いて、患者の身体の痛みに関する情報を抽出、評価することにより患者の身体の痛みに関する情報を数値化してもよい。
以上を前提に、例えば、○月○日に、患者Aについて、主治医Bが、身体の痛みを「4:ひどくつらい」と評価し、同様に、看護師C1が、「4:ひどくつらい」と評価したものとする。また、同様に、看護師C2が、「0:なし」と評価し、がん相談員Dが、「1:かるい」と評価したものとする。
この場合、例えば、算出機能2152は、主治医B、看護師C1、看護師C2、がん相談員Dの評価の標準偏差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した標準偏差≒2.1を第1ゆらぎ値とする。
次いで、第2ゆらぎ値の算出処理について説明する。以下は、互いに異なる日付の○月 ○日、○月△日、○月□日に、主治医Bが、患者Aの身体の痛みに関する情報を収集した場合を例に説明する。
例えば、主治医Bが、○月○日に、身体の痛みを「0:なし」と評価し、○月△日に、身体の痛みを「1:かるい」と評価し、○月□日に、身体の痛みを「4:ひどくつらい」と評価したものとする。
この場合、例えば、算出機能2152は、○月○日、○月△日、○月□日の評価の最小値と最大値との差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した○月○日、○月△日、○月□日の評価の最小値と最大値との差=4-0=4を第2ゆらぎ値として算出する。
なお、第2ゆらぎ値は、評価の最小値と最大値との差に限らず他の統計量等であってもよい。例えば、算出機能2152は、○月○日、○月△日、○月□日の分散の値を第2ゆらぎ値としてもよい。
また、例えば、算出機能2152は、○月○日の評価と○月△日の評価との差、及び、○ 月△日の評価と○月□日の評価との差を算出し、大きい方の値を第2ゆらぎ値としてもよい。また、例えば、算出機能2152は、○月○日の評価と○月△日の評価との差、及び、 ○月△日の評価と○月□日の評価との差の分散の値を算出し、当該分散の値を第2ゆらぎ値としてもよい。
次いで、第3ゆらぎ値の算出処理について説明する。以下は、診察、外来化学療法、胸部CT検査、カウンセリングで、各々の情報収集者が、身体の痛みに関する情報を収集した場合を例に説明する。
例えば、○月○日実施の診察で、主治医Bが身体の痛みを「4:ひどくつらい」と評価し、○月△日実施の外来化学療法で、看護師C1が身体の痛みを「4:ひどくつらい」と評価したものとする。また、○月□日実施の胸部CT検査で、看護師C2が身体の痛みを「1:かるい」と評価したものとする。また、○月×日実施のカウンセリングで、がん相談員Dが身体の痛みを「0:なし」と評価したものとする。
この場合、例えば、算出機能2152は、診察、外来化学療法、胸部CT検査、カウンセリングでの評価の標準偏差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した標準偏差≒2.06を第3ゆらぎ値とする。
なお、第3ゆらぎ値は、標準偏差に限らず他の統計量等であってもよい。例えば、算出機能2152は、診察、外来化学療法、胸部CT検査、カウンセリングでの評価の分散の値を第3ゆらぎ値としてもよい。
また、例えば、算出機能2152は、診察、外来化学療法、胸部CT検査、カウンセリングでの評価の最大値と平均値との差及び最小値と平均値との差を算出し、大きい方の値を第3ゆらぎ値としてもよい。
次いで、総合ゆらぎ値の算出処理について説明する。例えば、算出機能2152は、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値を合計し、総合的なゆらぎ値を表す総合ゆらぎ値を算出する。なお、算出機能2152は、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値の平均値を総合ゆらぎ値としてもよい。
なお、算出機能2152は、対象患者以外の患者の情報のゆらぎの程度を用いて、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値を算出してもよい。例えば、算出機能2152は、対象患者個人について算出したゆらぎの程度を表す統計量等を、複数患者全体について算出したゆらぎの程度を表す統計量等で正規化した値を、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値としてもよい。これにより、対象患者の相対的なゆらぎの程度を第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値として表すことができる。
特定機能2153は、取得機能2151により取得された診療情報毎に、診療情報の種類(カテゴリ)を特定する。本実施形態では、特定機能2153は、取得機能2151により取得された診療情報が、「医学的適応」、「患者の意向」、「QOL」、及び「周辺事項」の何れのカテゴリに属するかを特定する。
「医学的適応」は、例えば、がんの大きさや転移の有無等の医学的な情報である。「患者の意向」は、例えば、乳がんの場合に、乳房の温存を重視するか、治療効果を重視するか等の被検体の意向に関する情報である。「QOL」は、被検体の生活や人生の質に関する情報である。「周辺事項」は、家族歴等の被検体の周囲に関する情報である。
例えば、特定機能2153は、カテゴリ特定テーブルを参照し、診療情報のカテゴリが、「医学的適応」、「患者の意向」、「QOL」、「周辺事項」の何れであるかを特定する。以下、カテゴリ特定テーブルについて説明する。
例えば、カテゴリ特定テーブルは、診療情報とカテゴリとを対応付けたデータテーブルである。カテゴリ特定テーブルは、例えば、記憶回路2120に記憶される。ここで、図36は、カテゴリ特定テーブル2121の一例を示す図である。図36のカテゴリ特定テーブル2121は、診療情報と、カテゴリと、小分類とを対応付けたデータテーブルである。
診療情報は、患者から得られた情報を表している。また、カテゴリは、診療情報のカテゴリを表している。また、小分類は、診療情報のカテゴリよりも更に細かい分類を表している。なお、小分類は、診療情報と同じ文字列であってもよい。カテゴリや小分類は、診断項目や表示項目と呼ばれてもよい。また、カテゴリは、大項目と呼ばれてもよい。
例えば、図36のカテゴリ特定テーブル2121の1行目は、被検体の「嘔吐・吐き気」に関する診療情報が、カテゴリ「QOL」に属し、更に小分類「身体的項目」に分類されるものであることを表している。
図34に戻り、説明を続ける。分析機能2154は、取得機能2151により取得された診療情報の分析処理を実行する。
例えば、分析機能2154は、特定機能2153により特定された診療情報のカテゴリ毎に、ゆらぎの大きさの程度について分析を行う。例えば、分析機能2154は、診療情報のカテゴリ毎に、算出機能2152により算出された総合ゆらぎ値の平均値を算出する。分析機能2154は、当該平均値に基づいて、診療情報のカテゴリ毎に、ゆらぎの大きさの程度を3段階に分類する。
また、例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出されたゆらぎ値の大きさに基づいて、診療情報毎にゆらぎの大きさの程度について分析を行う。例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出された総合ゆらぎ値の大きさに応じて、診療情報毎にゆらぎの大きさの程度を5段階に分類する。
また、例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出されたゆらぎ値を分析し、ゆらぎの種類を特定する。例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出された第1ゆらぎ値が予め定めた閾値を超える場合、ゆらぎの種類が情報収集者間の系統的なゆらぎであると特定する。
また、例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出された第2ゆらぎ値が予め定めた閾値を超える場合、ゆらぎの種類が経時的なゆらぎであると特定する。また、例えば、分析機能2154は、算出機能2152により算出された第3ゆらぎ値が予め定めた閾値を超える場合、ゆらぎの種類がイベント間の系統的なゆらぎであると特定する。
また、例えば、分析機能2154は、第1ゆらぎ値及び第2ゆらぎ値が閾値を超える場合、ゆらぎの種類が収集者間の系統的、かつ、経時的なゆらぎであると特定する。また、例えば、分析機能2154は、第1ゆらぎ値及び第3ゆらぎ値が閾値を超える場合、ゆらぎの種類が収集者間かつイベント間の系統的なゆらぎであると特定する。
また、例えば、分析機能2154は、第2ゆらぎ値及び第3ゆらぎ値が閾値を超える場合、ゆらぎの種類が経時的、かつ、イベント間の系統的なゆらぎであると特定する。また、例えば、分析機能2154は、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値及び第3ゆらぎ値が閾値を超える場合、ゆらぎの種類が、情報収集者間、経時的、及び、イベント間の系統的なゆらぎであると特定する。
また、例えば、分析機能2154は、第1ゆらぎ値、第2ゆらぎ値、及び第3ゆらぎ値の何れも閾値を超えない場合、ゆらぎの種類がランダムなゆらぎであると特定する。
また、例えば、分析機能2154は、取得機能2151により取得された診療情報間の相関関係を特定する。
例えば、分析機能2154は、取得機能2151により取得された複数の診療情報について、2つの診療情報の組み合わせ毎に、各診療情報を表す指標の相関係数を算出する。なお、相関係数としては、例えば、ピアソンの相関係数、スピアマンの順位相関係数、ケンドールの順位相関係数等を用いることができる。分析機能2154は、相関係数が予め定めた閾値を超える場合、当該2つの診療情報の組み合わせについて、相関関係があると特定する。
表示制御機能2155は、診療データを、特徴量に応じた態様で表示部に表示させる。本実施形態では、表示制御機能2155は、取得機能2151で取得された診療情報を、算出機能2152により算出されたゆらぎ値を表す情報とともにディスプレイ2140に表示させる。以下、図37乃至図47を用いて表示制御機能2155による診療情報の表示制御処理について説明する。
図37は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図37は、診療情報の概要をディスプレイ2140に表示させるための診療情報表示画面MSを表している。
診療情報表示画面MSは、メニューMN、患者情報表示領域PI、検索ボタンSC、更新ボタンUP、設定ボタンST、ヘルプボタンHE、医学的適応表示領域IO1、患者の意向表示領域IO2、QOL表示領域IO3、周辺事項表示領域IO4、ライフイベント表示領域LE、診療イベント表示領域ME、経時変化表示領域TI、データ範囲DR、情報収集者表示領域CI1乃至CI3、マークMK1乃至MK3により構成される。また、診療情報表示画面MSには、凡例UGが表示されていてもよい。
メニューMNは、診療情報表示画面MSの表示内容の変更等を行うためのボタンである。例えば、ユーザがメニューMNをクリックすると、診療情報間の相関関係を表示させるモードに切替えるためのボタンが表示される。患者情報表示領域PIは、被検体の情報を表示する領域である。図37では、患者Aの患者ID、氏名、年齢、及び生年月日が表示されている。
検索ボタンSCは、ユーザが被検体を検索するためのボタンである。例えば、ユーザが検索ボタンSCをクリックすると、診療情報の表示を希望する被検体を検索するための検索条件(例えば、年齢、性別、氏名等)を入力するための入力フォームが表示される。
更新ボタンUPは、現在表示されている診療情報を最新の状態に更新するためのボタンである。設定ボタンSTは、診療情報表示画面MSの表示設定(例えば、使用フォント、フォントサイズ、フォントカラー等の設定)を行うためのボタンである。ヘルプボタンHEは、診療情報表示画面MSに係るQ&A等のユーザを補助するための情報を表示させるためのボタンである。
医学的適応表示領域IO1は、医学的適応に属する診療情報を表示する領域である。図37の例では、診療情報の小分類である、「腫瘍サイズ」、「病理グレード」、「転移有無」、「リンパ浮腫」、「サブタイプ」、及び「依存疾患」が表示される。患者の意向表示領域IO2は、患者の意向に属する診療情報を表示する領域である。図37の例では、「臨床実験参加意思」、「余命重視」、「見た目重視」、「通院期間重視」、「家族重視」、及び「余命を知る」が表示される。
QOL表示領域IO3は、QOLに属する診療情報を表示する領域である。図37の例では、「体の症状(スコア変化・自由記載)」、「心の健康(スコア変化・自由記載)」、及び「きがかり・心配(自由記載)」が表示される。周辺事項表示領域IO4は、周辺事項に属する診療情報を表示する領域である。図37の例では、「通院のしやすさ」、「子育て・介護」、「家族の意向」、「趣味」、「経済状態」、及び「加入保険」が表示される。
概要表示では、各表示領域IO1乃至IO4には、診療情報の小分類のみが表示される。なお、上記の各カテゴリの表示項目(小分類)はこれに限定されるものではない。上記の表示項目の一部が含まれていなくてもよいし、他の表示項目が含まれていてもよい。
また、表示制御機能2155は、診療情報のカテゴリのゆらぎ値の大きさに応じて、診療情報のカテゴリを表すラベルの表示形態を変更する。図37の例では、「QOL」のゆらぎが大、「周辺事項」のゆらぎが中、「医学的適応」及び「患者の意向」のゆらぎが小であることを表しており、これらゆらぎの程度をラベルの背景色を変えることで表している。なお、上記は、診療情報のカテゴリのゆらぎ値の大きさの度合いを3段階としているが、これに限定されるものではない。例えば、ゆらぎ値の大きさの度合いは、2段階であっても、4段階であってもよい。
ライフイベント表示領域LEは、被検体のライフイベントに関する情報を表示する領域である。ライフイベントは、被検体の生活に関わるイベント(例えば、子どもの入学式、卒業式等)である。診療イベント表示領域LEは、被検体の診療イベントに関する情報を表示する領域である。診療イベントは、被検体の診療に関わるイベント(例えば、入院、退院、検査、手術等)である。
経時変化表示領域TIは、診療情報の経時的変化を表す情報を表示する領域である。データ範囲DRは、ゆらぎ値を表示させる対象となる診療情報のデータ範囲を示している。
図37の例では、20XX年2月2日~3月3日に主治医B、看護師C1、及びがん相談員Dが収集した診療情報をデータ範囲DRとしている。これは、ユーザが、20XX年2月2日~3月3日に主治医B、看護師C1、及びがん相談員Dが収集した診療情報全体に注目していることを表している。
情報収集者表示領域CI1乃至CI3は、診療情報を収集した情報収集者を表している。マークMK1乃至MK3は、経時変化表示領域TIに表示された日付において、対応する情報収集者が診療情報を取得したことを表している。例えば、図37では、主治医Bは、2月2日、2月17日、及び3月3日に診療情報を収集したことを表している。
また、凡例UG1の「ゆらぎ値」は、各診療情報のゆらぎ値の大きさの表し方を表している。図37の例では、内側の円が大きくなるほどゆらぎ値が大きくなる。これにより、例えば、図37では、QOLの全体的健康観は、ゆらぎが大きいことがわかる。なお、図37の概要表示で表示される診療情報のカテゴリの小分類のゆらぎ値は、小分類全体の最大値であるものとするが、平均値や中央値であってもよい。
また、図37の例では、内側の円がない場合、1つしか値がないため、ゆらぎ値が算出できないことを表している。また、図37の例では、外側の円が点線で表されている場合、診療情報が存在しないことを表している。診療情報がないことを表示させることにより、ユーザは、治療方針の決定等を行うために、どのような情報が不足しているのかを容易に把握することができる。
また、凡例UG2の「ゆらぎの種類」は、各診療情報のゆらぎの種類の表し方を表している。図37の例では、「ゆらぎの種類」を内側の円の表示パターンで表している。
例えば、「情報収集者」は、情報収集間の系統的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。また、同様に、「時間」は、経時的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。また、同様に、「イベント」は、診療イベント間の系統的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。
また、同様に、「情報収集者+時間」は、情報収集者間の系統的、かつ、経時的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。また、同様に、「情報収集者+イベント」は、情報収集者間の系統的、かつ、診療イベント間の系統的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。
また、同様に、「時間+イベント」は、経時的、かつ、診療イベント間の系統的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。また、同様に、「情報収集者+時間+イベント」は、情報収集者間の系統的、経時的、及び診療イベント間の系統的なゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。また、同様に、「ランダム」は、ランダムなゆらぎが認められる場合の診療情報表示画面MS上の表示パターンを表している。
ここで、図38は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図38は、診療情報の詳細をディスプレイ2140に表示させるための診療情報表示画面MSを表している。詳細表示では、ユーザが選択した診療情報のカテゴリに属する診療情報のみが表示される。また、詳細表示では、小分類内の診療情報も表示される。図38の診療情報表示画面MSは、例えば、ユーザがカテゴリラベルをマウスでクリックした場合等に表示される。
詳細表示では、1つのカテゴリの詳細表示領域IDが表示される。図38では、詳細表示領域IDには、カテゴリ「QOL」の詳細が表示されている。
また、図38の例では、20XX年3月3日に主治医Bが収集した診療情報、2月20日に看護師C1が収集した診療情報、2月13日にがん相談員Dが収集した診療情報をデータ範囲DRとしている。これは、ユーザが、3月3日に主治医Bが収集した診療情報を中心として、直近の日付で他の情報収集者が収集した診療情報との間の情報収集間のゆらぎに注目していることを表している。
ここで、図39は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図39は、情報収集者間のゆらぎの詳細OCを表示させた、診療情報表示画面MSの一例である。例えば、図39の情報収集者間のゆらぎの詳細OCは、ユーザの操作(例えば、図38の診療情報表示画面MSが表示された状態で、診療情報の1つである「睡眠の異常」をマウスで右クリックすることで表示されるメニューから「情報収集者間のゆらぎの詳細の表示」を選択する等)により表示される。
ここで、図40は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図40は、情報収集者間のゆらぎの詳細OCを拡大した説明図である。図40に示した凡例UG3は、情報収集者間のゆらぎの詳細OCの情報の見方を表した情報である。図40では、「0」を「なし」、「1」を「かるい」とし、「4」の「ひどくつらい」が最大値であり、数値が高いほど被検体がつらいと感じていることを表している。なお、凡例UG3は、情報収集者間のゆらぎの詳細OCと共に診療情報表示画面MSに表示されてもよい。
図40の情報収集者間のゆらぎの詳細OCは、小分類「全体的健康観」に分類される「睡眠の異常」について、主治医B、看護師C1、看護師C2、及びがん相談員Dの夫々が収集したデータを比較するものである。図40では、レーダーチャート、棒グラフ、及び面グラフで主治医B、看護師C1、看護師C2、及びがん相談員Dの夫々が収集したデータを比較している。
このように、診療情報表示画面MS上に情報収集者間のゆらぎの詳細を表示させることで、ユーザは、ゆらぎの大きさと併せて、情報収集者間でどのようなゆらぎが生じているのかを容易に確認することができる。
また、図41は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図41は、20XX年2月2日~3月3日の間に主治医Bが収集した診療情報をデータ範囲DRとした詳細表示領域を表示させた診療情報表示画面MSである。これは、ユーザが、20XX年2月2日~3月3日の間に主治医Bが収集した診療情報の経時的変化に注目していることを表している。
図42は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図42は、経時的なゆらぎの詳細OTを表示させた、診療情報表示画面MSの一例である。図42の経時的なゆらぎの詳細OTは、ユーザの操作(例えば、図41の診療情報表示画面MSが表示された状態で、診療情報の1つである「睡眠の異常」をマウスで右クリックすることで表示されるメニューから「経時的なゆらぎの詳細の表示」を選択する等)により表示される。
ここで、図43は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図43は、経時的なゆらぎの詳細OTを拡大した説明図である。図43の経時的なゆらぎの詳細OTは、小分類「全体的健康観」に分類される「睡眠の異常」について、20XX年2月2日~3月3日の間の主治医Bの評価の変動を折れ線グラフで表したものである。
このように、診療情報表示画面MS上に経時的なゆらぎの詳細を表示させることで、ユーザは、ゆらぎの大きさと併せて、診療情報の時系列的な変化を容易に確認することができる。
また、図44乃至図46は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図44乃至図46は、診療情報の詳細表示の一例を示す図である。図44は、小分類「全体的健康観」に分類される「睡眠の異常」について、20XX年3月3日における主治医Bの評価を表す詳細表示DI1を表示させた、診療情報表示画面MSを表している。
詳細表示DI1には、診療情報を収集した日時として、「20XX年3月3日」、情報収集者として「主治医B」、診療情報の内容として「ひどくつらい」が表示されている。また、Dataは、診療情報の取得先である電子カルテへのリンクを表している。これにより、ユーザは、Dataをクリックすることにより、診療情報の情報源である電子カルテの内容を確認することができる。
また、図45は、小分類「全体的健康観」に分類される「睡眠の異常」について、20XX年2月20日における看護師C1の評価を表す詳細表示DI2を表示させた、診療情報表示画面MSを表している。詳細表示DI2には、診療情報を収集した日時として、「20XX年2月20日」、情報収集者として「看護師C1」、診療情報の内容として「ひどくつらい」が表示されている。また、Dataは、診療情報の取得先である看護カルテへのリンクを表している。
また、図46は、小分類「全体的健康観」に分類される「睡眠の異常」について、20XX年2月13日におけるがん相談員Dの評価を表す詳細表示DI3を表示させた、診療情報表示画面MSを表している。詳細表示DI3には、診療情報を収集した日時として、「20XX年2月13日」、情報収集者として「がん相談員D」、診療情報の内容として「かるい」が表示されている。また、Dataは、診療情報の取得先である相談記録へのリンクを表している。
このように、診療情報表示画面MS上に詳細表示を表示させることで、ユーザは、ゆらぎを表す情報と併せて診療情報の内容を容易に確認することができる。
ここで、図47は、本実施形態に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図47は、診療情報間の相関関係を表す相関表示CDの一例である。例えば、相関表示CDは、ユーザがメニューMNから、「相関関係の表示」を選択した場合に表示される。
図47は、カテゴリ「QOL」、小分類「身体的項目」の「嘔吐・吐き気」のゆらぎ値に注目し、「嘔吐・吐き気」と相関関係が認められる診療情報を表している。図47では、「余命を知る」、「腫瘍サイズ」、「口の中トラブル」、「痛み」に、「嘔吐・吐き気」との相関関係が認められることがわかる。
このように、相関表示CDを表示させることにより、ユーザは、どのような項目同士が関わり合っているのかを容易に把握することができる。
以上、図37乃至図47を用いて診療情報の表示処理について説明したが、表示対象となる診療情報は、図37乃至図47に挙げた情報に限定されるものではない。例えば、生活のしやすさに関する質問票([令和4年8月4日検索],インターネット<http://gankanwa.umin.jp/pdf/hamamatsulife.pdf>)、がん患者用QOL尺度であるFACT-BやEORTC QLQ-BR23等に規定される項目を、「QOL」に属する表示対象となる診療情報としてもよい。この場合、算出機能2152は、生活のしやすさに関する質問票、FACT-B、及びEORTC QLQ-BR23等に規定された、各項目の評価指標を利用してゆらぎ値の算出を行ってもよい。
また、ユーザによって定義された情報を表示対象となる診療情報としてもよい。なお、ユーザが、被検体の主観的情報(例えば、被検体の喜怒哀楽等の感情を示す情報等)を表示対象となる診療情報として定義する場合、当該主観的情報の評価指標を併せて定義する。これにより、算出機能2152はゆらぎ値を算出することが可能になる。このため、ユーザは、単純に変動の大きさを評価できない被検体の感情を示す情報等であっても、表示対象となる診療情報とすることができる。
次に、本実施形態に係る診断支援装置2100が実行する処理について説明する。図48は、本実施形態に係る診断支援装置2100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、取得機能2151は、複数の医療従事者が収集した診療情報を取得する(ステップS201)。具体的には、取得機能2151は、NWインタフェース2110を介して、診療データベース2210を参照し、対象被検体の診療情報を取得する。
次いで、特定機能2153は、ステップS201で取得された各診療情報のカテゴリを特定する(ステップS202)。具体的には、特定機能2153は、カテゴリ特定テーブル2121を参照し、各診療情報が、「医学的適応」、「患者の意向」、「QOL」、及び「周辺事項」の何れのカテゴリに属するかを特定する。
次いで、算出機能2152は、ステップS201で取得された各診療情報について、第1ゆらぎ値を算出する(ステップS203)。例えば、算出機能2152は、各診療情報を、情報収集者毎に数値化し、各情報収集者に対応する各診療情報の数値の標準偏差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した標準偏差を第1ゆらぎ値とする。
次いで、算出機能2152は、ステップS201で取得された各診療情報について、第2ゆらぎ値を算出する(ステップS204)。例えば、算出機能2152は、各診療情報を、情報を収集した日時毎に数値化し、各診療情報を収集した日時に対応する数値の最小値と最大値との差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した最小値と最大値との差を第2ゆらぎ値として算出する。
次いで、算出機能2152は、ステップS201で取得された各診療情報について、第3ゆらぎ値を算出する(ステップS205)。例えば、算出機能2152は、各診療情報を、情報を収集したイベント毎に数値化し、各診療情報を収集したイベントに対応する各診療情報の数値の標準偏差を算出する。そして、算出機能2152は、算出した標準偏差を第3ゆらぎ値とする。
また、算出機能2152は、ステップS203乃至S204で算出された第1ゆらぎ値乃至第3ゆらぎ値を合計し、総合ゆらぎ値を算出する(ステップS206)。次いで、分析機能2154は、ステップS208で算出された総合ゆらぎ値に基づいて、カテゴリ毎のゆらぎの大きさの分析を行う(ステップS207)。
例えば、分析機能2154は、「医学的適応」、「患者の意向」、「QOL」、及び「周辺事項」の各カテゴリについて、総合ゆらぎ値の平均値を算出する。そして、分析機能2154は、総合ゆらぎ値の平均値の大きさに応じて、「医学的適応」、「患者の意向」、「QOL」、及び「周辺事項」のゆらぎの大きさの程度を大、中、小の3段階に分類する。
次いで、分析機能2154は、ステップS203乃至S204で算出された第1ゆらぎ値乃至第3ゆらぎ値に基づいて、各診療情報のゆらぎの種類を分析する(ステップS208)。具体的には、分析機能2154は、各診療情報の第1ゆらぎ値乃至第3ゆらぎ値について、夫々が閾値を超えるか否かを判断する。そして、分析機能2154は、判断結果の組み合わせを基に、各診療情報のゆらぎの種類を特定する。
次いで、分析機能2154は、ステップS206で算出された総合ゆらぎ値に基づいて、各診療情報のゆらぎの相関関係を分析する(ステップS209)。具体的には、分析機能2154は、複数の診療情報について、2つの診療情報の組み合わせ毎に各診療情報の指標の相関係数を算出する。そして、分析機能2154は、算出した相関係数に基づいて、組み合わせ毎に、2つの診療情報間に相関関係が認められるか否かを判断する。
次いで、表示制御機能2155は、ステップS201で取得された各診療情報を、ステップS206で算出された総合ゆらぎ値と共にディスプレイ2140に表示させ(ステップS210)、本処理を終了する。具体的には、表示制御機能2155は、図37乃至図47に示したような表示画面をディスプレイ2140に表示させる制御を行う。
上述したように、本実施形態に係る診断支援装置2100は、複数の診療情報について、診療情報間における変動の大きさを示すゆらぎ値を算出し、当該ゆらぎ値を表す情報を診療情報とともに表示させる。
これにより、ユーザは、自らの収集した1つの診療情報について、他の情報収集者が収集した同種の診療情報、別の日に収集した診療情報、異なる診療イベントで収集した診療情報等と比較して、どの程度変動があるのかを把握することができる。したがって、例えば、主治医が、担当患者の意向に従って、担当患者の治療方針等を決定するような場面において、主治医は、患者の意向にゆらぎが認められれば、自分が収集した情報に基づいて、治療方針を決定することが適切ではない可能性があることに気付くことができる。
したがって、本実施形態に係る診断支援装置2100によれば、様々な視点から集められた患者情報を医療チームで共有し意思決定に活用することができる。
なお、上述した実施形態は、各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係る変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
(第2の実施形態の変形例)
上述の実施形態においては、表示制御機能2155は、経時変化表示領域TIに情報収集者表示領域CI1乃至CI3を表示させる形態について説明した。しかしながら、表示制御機能2155は、経時変化表示領域TIに診療情報の項目を表示させてもよい。
図49及び図50は、変形例に係る診療情報の表示の一例を示す図である。図49及び図50では、情報収集者表示領域CI1乃至CI3の代わりに、診療情報項目表示領域II1乃至II3が表示される。図49及び図50は、診療情報項目表示領域II1として、「しびれ」、診療情報項目表示領域II2として「痛み」、診療情報項目表示領域II3として「その他」が表示されている。
また、図49及び図50では、20XX年2月17日及び3月3日に各情報取得者により取得された、カテゴリ「QOL」、小分類「体の症状(スコア変化・自由記載)」、「しびれ」をデータ範囲DRとしている。これは、20XX年2月17日~3月3日に各情報収集者により取得された、「しびれ」についての経時的な変化に注目していることを表している。
また、図50は、「しびれ」について、20XX年2月17日における、主治医Bの評価を表す詳細表示DI4、及び2月17日における、がん相談員Dの評価を表す詳細表示DI5を表示させた、診療情報表示画面MSを表している。
詳細表示DI4には、診療情報を収集した日時として、「20XX年2月17日」、情報収集者として「主治医B」、診療情報の内容として「かるい」が表示されている。また、詳細表示DI5には、診療情報を収集した日時として、「20XX年2月17日」、情報収集者として「がん相談員D」、診療情報の内容として「つらい」が表示されている。
本変形例に係る診断支援装置2100によれば、ユーザは、診療情報の項目について、どのようにゆらいでいるのかを容易に確認することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、患者の様々な側面に関する情報を利用した診療を支援することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、2…診断支援システム
100…データ入力部
200…診療データベース
300…データ分析部
310…患者名取得部
320…生物心理社会的情報取得部
330…自然言語処理部
340…分析部
350…表示制御部
400…データ表示部
2100…診断支援装置
2200…医用情報保管装置
2300…診療情報入力支援システム
2110…インタフェース
2120…記憶回路
2130…入力インタフェース
2140…ディスプレイ
2150…処理回路
2151…取得機能
2152…算出機能
2153…特定機能
2154…分析機能
2155…表示制御機能

Claims (20)

  1. 診療データを取得する取得部と、
    前記診療データに基づいて、所定の期間における前記診療データに関する特徴量を算出する算出部と、
    前記診療データを、前記特徴量に応じた態様で表示部に表示させる表示制御部と、
    を備える診断支援システム。
  2. 前記診療データは、複数の時点で取得された複数種類の診療記録を含み、
    前記算出部は、前記診療データに対して解析処理を実行し、前記解析処理の結果に基づいて前記診療データから心理社会的項目に関連する記述を抽出し、抽出結果を用いて前記心理社会的項目の情報量を前記特徴量として算出し、
    前記表示制御部は、前記心理社会的項目を、前記情報量に応じた態様で表示部に表示させる、
    請求項1に記載の診断支援システム。
  3. 前記表示制御部は、前記抽出された記述を時系列情報とともに表示させる、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  4. 前記算出部は、前記抽出された記述の数に基づいて、前記情報量を算出する、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  5. 前記算出部は、前記抽出された複数の記述間の類似度に基づいて、前記情報量を算出する、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  6. 前記算出部は、前記抽出結果を用いて前記心理社会的項目のゆらぎの幅をさらに算出し、
    前記表示制御部は、前記心理社会的項目をゆらぎの幅に応じた態様で表示させる、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  7. 前記表示制御部は、前記心理社会的項目に関するパラメータの経時変化をさらに表示させる、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  8. 前記取得部、前記算出部及び前記表示制御部は、クラウドサーバ上に実装される、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  9. 前記取得部は、前記診療データとして、複数の医療従事者が収集した患者の診療情報を取得し、
    前記算出部は、前記特徴量として、前記取得部で取得された複数の診療情報について、同種の診療情報間における変動の大きさを示すゆらぎ値を算出し、
    前記表示制御部は、前記取得部で取得された前記診療情報を、当該診療情報の種類毎に、前記算出部で算出された前記ゆらぎ値を表す情報とともに表示部に表示させる、
    請求項1に記載の診断支援システム。
  10. 前記診療情報は、前記複数の医療従事者により入力された、前記患者の主観的情報を含む、
    請求項9に記載の診断支援システム。
  11. 前記算出部は、前記主観的情報毎に定義される、当該主観的情報を評価するための評価指標に基づいて、前記ゆらぎ値を算出する、
    請求項10に記載の診断支援システム。
  12. 前記算出部は、前記複数の診療情報について、前記診療情報を収集した前記複数の医療従事者間における変動の大きさを表す第1ゆらぎ値を算出し、
    前記表示制御部は、前記診療情報を、前記第1ゆらぎ値を表す情報とともに表示させる

    請求項9に記載の診断支援システム。
  13. 前記算出部は、前記複数の診療情報について、前記診療情報の経時的な変動の大きさを表す第2ゆらぎ値を算出し、
    前記表示制御部は、前記診療情報を、前記第2ゆらぎ値を表す情報とともに表示させる

    請求項12に記載の診断支援システム。
  14. 前記算出部は、前記複数の診療情報について、前記診療情報を収集した、前記患者の診療に関する診療イベント間における変動の大きさを表す第3ゆらぎ値を算出し、
    前記表示制御部は、前記診療情報を、前記第3ゆらぎ値を表す情報とともに表示させる

    請求項13に記載の診断支援システム。
  15. 前記算出部で算出された、前記第1ゆらぎ値、前記第2ゆらぎ値、及び前記第3ゆらぎ値から、複数の診療情報間における変動を表すゆらぎの種類を特定する第1特定部を更に備える、
    請求項14に記載の診断支援システム。
  16. 前記診療情報と、当該診療情報が属するカテゴリとを対応付けた対応情報に基づいて、前記診療情報が属するカテゴリを特定する第2特定部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記診療情報を、当該診療情報が属するカテゴリを表す情報とともに表示させる、
    請求項9に記載の診断支援システム。
  17. 前記カテゴリには、医学的適応、患者の意向、QOL、及び周辺事項が含まれ、
    前記表示制御部は、前記診療情報の表示領域を、医学的適応、患者の意向、QOL、及び周辺事項を表示させる4つの領域に分割し、前記診療情報を、各診療情報が属するカテゴリに対応する前記領域に表示させる、
    請求項16に記載の診断支援システム。
  18. 前記複数の診療情報について、2つの前記診療情報の組み合わせ毎に、前記診療情報間の前記診療情報に関する指標の相関係数を算出することにより、前記診療情報間の相関関係の分析を行う分析部を更に備え、
    前記表示制御部は、前記診療情報間の前記相関関係を表す情報を表示させる、
    請求項9に記載の診断支援システム。
  19. 前記記述は、診療記録、前記診療記録に含まれる文、または複数の前記文により構成される段落である、
    請求項2に記載の診断支援システム。
  20. 診療データを取得する取得部と、
    前記診療データに基づいて、所定の期間における前記診療データに関する特徴量を算出する算出部と、
    前記診療データを、前記特徴量に応じた態様で表示部に表示させる表示制御部と、
    を備える診断支援装置。


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